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96回国会参議院1982/03/24

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号

発言数
210
登壇者
22
会派数
6
開催日
1982/03/24

会議録

大鷹淑子自由民主党

○委員長(大鷹淑子君) ただいまから沖繩及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず政府から趣旨説明を聴取いたします。田邉沖繩開発庁長官。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) ただいま議題となりました沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。  今年は沖繩が本土に復帰して十周年という歴史的な節目に当たります。この間、政府は、沖繩における本邦の諸制度の円滑な実施を図るため、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律により、各般の特別措置を定めるとともに、沖繩における基礎条件の改善並びに地理的及び自然的特性に即した沖繩の振興開発を図るため、沖繩振興開発特別措置法により、総合的な沖繩振興開発計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講じ、並びに沖繩における経済の振興等を図るため、沖繩振興開発金融公庫法により、長期低利の資金を供給する等して総合的な諸施策を講じ、もって沖繩の振興開発等を積極的に推進してきたところであります。  しかしながら、エネルギー事情等の内外経済情勢の変化及び本土から遠く離れ、かつ、広大な海域に散在する多くの離島から構成されているなどの地理的条件に加えて、長年にわたる本土との隔絶等により生じた各面にわたる特殊事情などから、沖繩の経済社会は、依然としてきわめて厳しい状況にあり、今後も引き続き沖繩の振興開発を推進していく等の必要があります。  このような状況にかんがみ、沖繩振興開発特別措置法の有効期限を十年延長し、新たに沖繩振興開発計画を策定するとともに、これに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずるほか、沖繩の復帰に伴う内国消費税及び関税に関する特例措置の適用期限をそれぞれ五年延長し、並びに沖繩振興開発金融公庫の業務について宅地造成事業に係る貸付対象の拡大等を図ることとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案につきまして、その概要を申し上げます。  まず第一は、沖繩振興開発特別措置法の一部改正でございますが、この法律の有効期限を十年延長して昭和六十七年三月三十一日までとし、新たに昭和五十七年度を初年度として十カ年にわたる沖繩振興開発計画を策定することとしております。また、沖繩について過疎地域振興特別措置法が適用されたことに伴い、市町村における基幹道路の整備等の規定について所要の整理を行うとともに、新たに辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律を適用することとしております。  第二は、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部改正でございますが、県民生活等への影響を考慮して、沖繩県産酒類に係る酒税の軽減措置等の内国消費税に関する特例措置及び製造用原料品に係る軽減措置等の関税に関する特例措置の適用期限をそれぞれ五年延長することとしております。  第三は、沖繩振興開発金融公庫法の一部改正でございますが、住宅金融公庫法の改正に対応して、沖繩振興開発金融公庫の業務について、宅地造成事業に係る貸付対象を拡大するとともに、現行の沖繩振興開発金融公庫宅地債券制度にかえて、新たに住宅または宅地の取得の促進を図るため沖繩振興開発金融公庫住宅宅地債券制度を創設することとしております。  以上がこの法律案の提案理由及び概要でございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いをいたします。

大鷹淑子自由民主党

○委員長(大鷹淑子君) 次に、本案並びに沖繩及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を便宜一括して議題とし、これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は本法案の質問に入る前に、きょうの朝日新聞のトップに「反核・軍縮の意見書」と、朝日新聞の調査で百九自治体が載っています、朝日の一面に。  その中で、沖繩の那覇市議会がこの反核、軍縮の意見書採択——沖繩は御存じのとおり日本最大の被害地であるという点から、その県庁所在地の那覇市で反核、軍縮の意見書を採択しようと大体全員協議会で意見が一致しておって、この問題についてやろうとしたところ、十九日の自民党本部の、こういうものに参画してはならないと、そういう指示によってこの那覇市の採択が見送られたという記事が載っております。私もけさ、私の沖繩の支持団体に電話を入れて確認したところ、この記事は間違いないと、こういうふうな確認をしたわけでありますが、いま提案された法案は、その絶対の条件として沖繩に平和を求める、核戦争のいかなる策動をしてもならない、その策動を許容すれば、大臣がいま提案した法案そのもの、沖繩県民の幸せということが根本から崩れ去ると、私はそういう認識を持っておるわけでございます。  私も兵隊を六年近く戦争の経験がありますが、核爆発を受けた経験はございません。したがって、この前の広島における十九万人の草の根運動、まあ日本で最大の規模ですね、十九万人も集まるなんというのは。そういう動向から考えて、あなたは提案しながら、沖繩の平和を守るためにこの反核、軍縮の意見書を沖繩長官として、あるいは自民党所属の国務大臣として、この十九日の自民党の指示並びにこの沖繩における動向について、心構えとしてどういう考えを持っておられるか、今後そういうものについてはどういう政治姿勢で臨まれようとするのか。長官並びに国務大臣として、これは通告しておりませんから、同じ政治家の仲間としてあなたからまず冒頭御見解を今後のために聞かしてもらいたい、こう思うんですが、いかがですか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私は沖繩の現状を考えましたときに、やはり本土との格差、そしてまた、長い間日本の施政権外にあった、その大変なハンディを是正をする、こういう意味におきまして沖繩振興開発特別措置法という法律が十一年前に成立され、そしてまた今回さらに再延長をしよう、こういうことでございます。それはすなわち現在もまだ格差が非常にある、これをさらに本土並みに直していこう、こういう考え方でございます。  その中で、実は基地問題がございます。私どもは沖繩における基地は日本の全基地の中の大部分を占めておるということは十分承知をいたしております。それだけに沖繩の産業の振興、県民生活の安定という問題につきましてはいろいろと障害のあることは事実でございます。その点につきましては、私どもでき得る限り基地の縮小というものを図ってまいらなければなりません。  また同時に、いま沖繩で核に対する廃止運動、この運動につきましては私は純粋の立場から考えまして、日本の非核三原則、この問題については十分われわれも政府の基本的な方針を堅持をしていくことは当然でございます。ただ、日本の置かれた立場、そしてまた日本の平和ということを考えましたときに、私どもは日米安保条約というものが現存をし、またこの条約のもとに日本の平和を維持していこう、こういう考え方に立っておりますので、私どもはやはりこの現状においては基地問題、大変に困難な問題が存在しておることは事実でございます。その点につきましては私どももでき得る限りの対応をして、そして基地の縮小を図ってまいる、それがまた県民生活の安定、産業の振興にもつながる、こういう基本的な考え方には変わりはございません。  ただ、核問題についてのいろいろの意見、これは各党によってその目的、そしてまたそのよって来る原因と申しますか、いろいろと現存しておるのが事実でございます。私ども内閣の一員として、また自由民主党の私は議員の一人としてやはり日本の平和と安全を図っていく、そういう立場から慎重にこの問題に対応していかなければならない、、こう考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 自民党員の国会議員だから自民党本部がやったことをけしからぬというわけにはいかないという立場はわかります。精いっぱい慎重に対処すると、そういう表現ぐらいは一応買っていきたいと思いますが、ただ私は沖繩をお互いに仕事を進めていく上でやっぱり反核ということが——私も年に三回、四回沖繩に行っておりますが、やはり根強い私は住民の意向と、それが那覇市議会で満場一致やろうじゃないかと、こういう動きがあったと思うんであります。非核三原則を掲げておくならば、こういう住民の自主的な動きというものをやっぱり一片の指令で抑えるということは、草の根運動、民主主義の根源から見て余り好ましいことじゃないなと、今後のいろいろな情勢の上に支障を来さなければいいなという大変な懸念を私は持っている。あなたの前向きに慎重に善処したいということをぜひ私のレベルまで来るように今後あなたの政治的な努力を心から要請して、この問題には深入りしませんから、これ以上言ったって、あなたこれ以上答弁しないだろうから要望しておきます。ともに沖繩でそういう運動をやっていきたいと、私もそう思います。  それで、今回の法律が出されたわけですが、私はこの法案に入る前に、いままでの振興法の十カ年間の総括という点を経済指標あるいは県民の総所得、いろいろないままでの振興法が示した到達目標いろいろあるわけでありますが、そういうことについて大ざっぱにこの十年間の総括、やはり復帰したときあるいはこの法の発効した時点あたりを目安に、現在の一番新しいいろいろな経済指標で結構ですから、どういう現状になっているかということをまず審議に入る前に大臣から総括的に教えてもらいたい、こう思うんです。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) ただいま第一次振計の総括的な結果、どのようになっておるかというお尋ねでございますので、私の方から事務的に御答弁さしていただきたいと思います。  まず、第一次振計に基づきまして実施されました諸施策、とりわけ積極的に行われました公共投資によりまして、立ちおくれの著しかった社会資本の整備は大きく進展いたしました。全体として見ますと、沖繩県経済社会は着実な発展を遂げてきたもの、このように考えております。しかしながら、御案内のようにわが国経済社会の基調変化等ございまして、また沖繩の置かれました地理的あるいは自然的な条件等々もございまして、産業経済面におきましては予期したようには進展いたしませんで、また雇用面におきましてもかなりの就業者の増加もございましたけれども、なお労働力の人口の伸びに及びませんで厳しい雇用情勢が続いておるという状況にございます。社会資本の整備は先ほど申し上げましたように大きく進展いたしましたけれども、道路、空港、港湾施設等についてもさらに整備が必要であり、さらに基本となります水資源、これにつきましても渇水期におきましてはその確保になお不安が残されておるという状況にございます。このほか、農林漁業を初めといたします産業基盤整備もまだ十分ではございませんで、そのほか生活環境施設などについてもなお本土との格差を残しておる面がございます。  このように、多くの分野で着実な成果を上げ得たものと考えますけれども、なお整備を要するものが多く残されておりまして、また産業振興の問題を初め、雇用問題水、エネルギーの問題などまだまだ解決を要する大きな課題を抱えておりまして、総体として見まして沖繩県経済社会は非常に厳しい状況にあるということでございます。したがいまして、私どもといたしましては沖繩県の実情、沖繩県民の意向等を十分踏まえ、引き続き沖繩の振興開発を図っていく必要がある、このように考えておるところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、きのう数字で、経済指標でちょっとわかりやすくくれとお願いしておったんですが、けさ資料もらいました。ですから、もう時間の関係もありますから、この資料をもらったということで、こう見てみますと、完全失業率が四十七年三・〇、五十六年が五・四、全国平均が二・二。人口が九十六万、五十五年に百十万、目標が五十六年百三万。県民一人当たりの所得、四十七年が四十一万六千円、五十五年度の一番新しいのが百十五万六千円、全国平均が百六十八万。産業構造、第一次が四十七年が七・五%、最近の五十五年の新しいのが五・七%、全国平均三・八%。第二次産業、四十七年が二〇・九、新しいのが二一・七、全国平均三九・八。第三次、復帰当時が七四・九、五十五年度の最近が七五・四、全国平均が六二・二、その他資料にありますが、こういうきょう数字をもらいました。  それで、端的に大学の入学試験じゃありませんが、マルバッテンをつけますと、マルの方は総人口。人口だけは海洋博その他uターンなどもあって、五十六年の目標百三万を五十五年十月で百十万ですから人口が非常に多くなった。これはまあマルをくれていいでしょう。  それから、完全失業率の方は、復帰時が三・〇で、最近が五・四、全国平均が二・二ですから、これは完全にバッテンですな、だれが見ても。それから、県民所得一人当たり、これは百十五万でありますが、全国平均が百六十八万、それで沖繩振興法の目標が全国平均の八〇%、この八〇%に逆算しますと現在は六八・二%、おたくからもらった資料。これも完全にバッテンですな、遺憾ながら。  それから、産業構造の問題。第一次、第二次、第三次、いま言ったとおり復帰当時と現在はほとんど変わらない。全国平均から見ますと、いわゆる雇用に非常に関係のある第二次産業、第三次産業、特に第二次産業は全国平均三九・八、沖繩二一・七、サービス業が全国六二・二で七五・四、これは観光産業で生活をするという沖繩の実態をあらわしている。これも十年かかって産業構造が変わってないのですから、これもどんなに甘く見てもバッテン、バッテン、バッテン。全国平均から見てもバッテン。  そうすると、マル一つでバッテンが五つ、こういう計数で見るとこの十年間で何が成果があったのか、こう言われると私はちょっと頭をかしげるんです。  しかし、いま政府委員から言った社会資本、道路。道路を見ますとこれは百点満点、むしろ百十点満点ぐらいくれてやるぐらいこれは全国平均に比べて道路の改良率、舗装率、県道それから市町村道、そういうのが非常に、たとえば一番新しいので問題の生活線と言われる市町村道改良率、沖繩三六・一、全国平均は二五・六ですから、全国平均よりもむしろ道路関係は整備されている。で、今回は社会保障のデータをもらわなかったんですが、私の社会保障のデータをもってすると、やっぱり社会保障のデータは落ちている。  こういう関係でいわゆるこの十年間を総括して、県民の生活に一番かかわり合いのある雇用、県民所得、それから雇用とうらはらにかんでおる産業構造の変化、これが十年間かかっても依然として解決されていないということが浮き彫りにされるし、いま提案されようとする法案の向こう十年間はこの問題に最重点を置いたやっぱり施策を行わなければ沖繩全体の県民の幸せがない。このように十年間の総括として、いま政府委員の説明と、けさもらいました資料、私が持っている資料を総括しますと大体そういうふうになる。問題の焦点はそこだなと、こう私は認識しておるわけでありますが、この認識に大臣誤りがあるかどうか。あれば、どこをどういうふうに修正すべきだというふうに具体的に御回答、御提示願いたい。目黒の言っておることはそうだと思えばそのとおりと、こう簡単に言ってもらえば議事録とるのも簡単ですから、そういう点でお答え願いたい、こう思うんです。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) お答えをいたします。  私は、この沖繩の復帰後の当初の十年間というもの、これは御指摘のとおり、確かに沖繩の基礎的ないろいろの諸施策というものがおくれておった。そこで、重点的にまず道路整備から入った。これが道路は大変に全国平均よりも上回る問題もある。しかし、やはり産業の進展、そして県民生活の向上には基盤整備というものがまず第一に必要だということから、ここにスタートをしたわけでございます。しかし、いま御指摘のございました点につきましては、大方の御発言、基本的には私はそうだと思っております。  ただ、沖繩の復帰して今日までたどるこの努力というものは、沖繩県を初め、政府も一体となって努力をしてまいり、また県民の御要望に沿いながらこの対応をしてきたつもりでございます。しかし、振り返ってみますと、まだまだ県民所得の問題、また雇用の問題あるいは産業振興の問題、さまざまな問題にいろいろの御指摘の点があることを私どもは十分承知をいたしまして、この第二次振計におきましてはこの問題の解決に十分な配慮をしてまいりたい、そしてまた沖繩県とも十分な打ち合わせのもとに基本計画を立てて、そして積極的な対応をしてまいりたいと、こういう考えでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ大臣も同じ認識をとって第二次には最重点にやると。まあ私も車へんですから、産業発展のために交通網の必要性ということはそれなりにわかりますから、前段の回答はそれなりに理解します。後段の問題としてひとつぜひそのようにお願いしたいと、こう思っております。  それで、私たち、去年の六月でしたか、沖繩にこの特別委員会として調査に行った際に、いろいろ関係者から事情を聞いたんですが、その中で端的に言われたのは、この十年間本土から製造業の企業が一社も企業誘致が成功しなかった、そういう話を聞きました。なぜ企業誘致が成功しなかったのかということを聞いたら、水の問題、電力の問題あるいは工業用地の問題そういう問題がなかなか条件が合わない、そういうことで企業誘致が成功しなかったと。しかし十年間で一社も来なかったというのは、やっぱり私は沖繩の特異性を浮き彫りにしているものだと、こう思うんです。ですから、企業誘致ができるようなそういう前段の条件整備というのもまたやっぱり大事な問題ではないかと、こんなふうに考えまして、私は一つ二つこの水の問題、この前も決算委員会で若干やったわけですが、ここは沖特の委員会ですから、水の問題についてどういう認識を持っていられるか。工業用水、飲料用水あるいは農業用水も含めて、水全体についてどういう認識を持っておられるか、ひとつ大臣なり関係者からまず総括的な説明を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いま沖繩の水問題につきましての御指摘がございました。私も目黒委員の御指摘のとおりだと考えております。沖繩の振興開発の上においては、やはり水資源が最重点の問題であると考えております。  このために私どもはかねてから北部の五ダムの建設を進めておりまして、昭和五十六年度からは八ダムの建設着工をする。そしてまた新たに五十七年度には比謝川総合開発事業、そしてまた漢那ダムの建設、こういうものに着手をいたしていこうとしておるわけでございます。  水資源の開発においては、やはり大量の水を安定的にかつ恒久的に開発することができるいわば多目的ダムの建設というものをまず主体として考えなければならない。また片方においては、海水の淡水化あるいは地下水の利用あるいは汚水の再利用、こういう多角的な水資源の活用というものを開発をしていかなければならないと実は検討をしておるところでございます。この問題につきましては私ども鋭意努力をしてまいる考えであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 沖繩本島だけ例をとると、大体一日三十六万トンの水を使っていると。そのうちいま作動しているダム関係が十六万トンで大体四六%、それから自然の河川、これからは大体一万九千トンで五四%、こういう比率がいま本島の現状だと、こう認識しているんですが、いま大臣が言ったダムの建設の計画とその将来の見通し、たとえば沖繩本島の水の使用の七〇%ぐらいはダムでやりたいとか、六〇%ぐらいだとか、そういう水の需要とダムとの関連性、そういうものについてどのような計画を持っておられるか、あるいは見通しを持っておられるか。  やっぱりダムと河川との関係のパーセンテージということで一定の状態があるわけでありますから、本土並みに近づけるとすればどのくらいが目安で、それでいま計画中のダムで十分なのか。いやこれは十分でない、したがって建設省やその他にお願いしてもっともっとダムの予算をとって、本土並みに水が供給できるようなダムの建設ということについて今後とも努力したいと、そういう関連性がありますから、本土並みにするとすればどういうパーセンテージぐらいに考えておって、いまのダムの機能で十分かどうか、その辺を参考までにひとつ聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) お答え申し上げます。  ダムによる給水の割合をどのくらいに持っていくことを計画しておるかと、こういうお尋ねでございますが、実は今後策定いたします第二次振興開発計画の中でそういう点を十分検討してまいりたいと思っておりますが、ただいま委員からも御指摘がございましたし、また大臣からもお答えがございましたとおり、何と申しましても水資源の開発という点につきましてはダムによる方法が最も一般的でございまして、やはりダムの開発によりまして安定的な水源を確保するということが最重要の課題であると存じております。  そこで、現在私どもが考えておりますダムによる水資源開発の計画というものについて申し上げます。御承知のとおり、目黒委員大変お詳しいんでございますんで、あるいはよけいなことかもしれませんが、復帰以来現在までに、北部五ダムのうち福地ダム、それから新川ダムはすでに完成を見ているところでございます。さらに、これも御案内でございますが、かねて建設中の安波ダム、それから普久川ダム、さらに福地ダムの再開発につきましては五十七年度中に完成の予定でございます。この三ダムの完成によりまして、日量にいたしまして都市用水十二万トンが開発されることになるわけでございます。  なお、つけ加えて申し上げますれば、安波、普久川の両ダムにつきましては、沖繩本島の渇水の状況等にかんがみましてかなり工事の促進を図りました結果、安波ダムにつきましては本年三月一日、普久川ダムにつきましては同二月二十二日からすでに試験湛水を開始しておる状況でございます。また、北部五ダムのうち辺野喜ダムが残るわけでございますが、このダムにつきましては昭和五十九年度概成ということを目途に現在鋭意建設中でございます。  このほか、大臣も触れられましたとおり、昭和五十六年度から建設に着手しました羽地ダムがございます。さらにまた、昭和五十七年度から建設着手が予定されております比謝川総合開発事業及び漢那ダムがございます。これらのダムにつきましては、用地補償と地元関係者の理解と協力を得て極力建設を促進いたしまして早期完成を図りたい、かように考えておる次第でございます。  また、先ほど農業も含めてという、こういう御指摘がございましたので農業関係のダムについて申し上げますると、国営灌漑排水事業を中心にしまして農業用水の開発を強力に推進しておるところでございますが、昭和五十年度に着工いたしました石垣島の宮良川地区につきましては、昭和五十七年度に真栄里ダムが完成いたします。この地区につきましては引き続き底原ダムの建設の促進を図ることといたしております。なおまた、昭和五十七年度予算におきましては、名蔵ダムを取水源といたします同じ石垣島の名蔵川地区の事業に着工する予定でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も現地へ行きますから、いま政府委員の言ったことについてはそれなりの理解を示します。ただ、やっぱり那覇からちょっと外れますと、各家庭が九州から送られたドラム缶みたいな缶をだあっとこう上げて、片やテレビ等がうまくかかっている。そのわきにドラム缶で毎日住民が生活する。あのドラム缶だけはやっぱり沖繩の美観その他から見て余りかっこういいものじゃないですから、ドラム缶がなくなるように、一日も早く用水については、特に生活用水については御配慮をお願いしたいと思うんです。  それから、生活用水で、特に離島に行ってみますと、水には非常に苦労していらっしゃるという実態を見てまいりました。西表とか石垣とかというところはそれなりに若干ありますが、その他のところはほとんどない。したがって、特に宮古島などは隆起サンゴ礁の関係で非常に雨の水をためること自体も苦労していらっしゃる。ここにはぜひ地下ダムをつくってくれということで、私らも試験的に見せてもらいましたけれども、あれなどはやっぱりすべての問題に優先する住民の生活の問題ですから、私はぜひ金にかかわりなくやはりつくってやるべきだ、あるいは送水管もつくってやるべきだ、それがやっぱり本当の私は離島対策ではないかと、こう思うので、送水管の検討や地下ダムの問題についてはやはり第二次計画で十分に、地方もそう思っておるだろうけれども中央段階でも特段の、生活の必需品ですから、ぜひ配慮してもらいたい、こう考えておるんですが、大臣、いかがでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私も現地を視察をいたしまして沖繩の方々の第一の要望は水であるということがよくわかりました。したがって、私どもはでき得る限り地下ダムのできるところにはそういう配慮をして、そして県民のまた離島の皆さんの生活の安定を図ってあげることが第一要件だと思います。したがいまして、現地の県また農林省十分検討をさしていただきまして、あとう限りその期待に沿うような努力をしてまいるつもりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ちょっと、試験の結果は大分成功している、これは県の方でもその事実関係については確認していらっしゃるし、いろいろな先生方も太鼓判を押していると、この前そういう情報なり説明を受けたわけですが、そういう実験段階は終わったとすれば、やっぱり具体的に建設の計画、調査費を落として調査をやって、いつころから工費をつけて大体三年か五年計画ぐらいで実行する、そういう具体的なプログラムといいますか、そういう点については県の方なり、あるいはダム建設は建設省ですか、その辺あたりと開発庁は具体的な接触をされておるのかどうか。あればその接触の材料を送ってもらうし、なければこれを機会に、この法律が成案したら直ちに地下ダムの建設に具体的に取り組んでいくという前向きな姿勢をぜひこの機会にお聞かせ願いたい、こう思うのですが。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) お答えいたします。  ただいま宮古島の皆福ダムについて御指摘がございました。先生御指摘のとおり、実験と申しますか、これは成功しておるわけでございます。ただ宮古島の農業用水につきましては、御案内かと思いますが、与那覇湾の淡水化の問題との関連がございまして、御承知のとおり水産関係との調整を要するということで、まだ事業着手に至ってないわけでございます。この辺地元の関係者の調整というのが円満に終了いたしました場合には、宮古島の場合は事業に着工できると思います。これはもう宮古島だけではなくて、五十七年度予算では沖繩本島南部地区に地下ダムの調査を始めるということにしておりますし、いま御指摘のような御趣旨を体しまして今後十分に検討してまいりたい、かように考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ぜひそういう、淡水化問題はこの前決算委員会でもやりましたからきょう触れません。淡水化問題についてもいま触れられたとおり最善の努力をお願いしたい、こう思います。  それから二番目は、工場誘致の関係で工業用水がどうなっているんだろうか、ずっと追跡してみますとやっぱり工業用水の流れから見ると、なかなか工場の誘致というのは大変だなという気がしました。参考までに工業用水の水の水源別使い方を見ますと天から降ってくる雨が六一%、井戸水が一六%、上水道が一五%、それから工業用水道が六%、大体こういう割合で、沖繩の中小も含めて地場産業の方々が使っている水の発生源を分析しますとこういう分布になるわけです。ですから、やっぱりお天気が悪いとか、あるいはいろいろな天然の条件で水処理の地場産業が仕事がストップしてしまう。こういう因果関係にあるわけですね。専用水道がわずか六%ですから。これではどうにもならないので、やっぱり工業用水道、こういうものについて十分に配慮しないと工場も来ないし、工場が来なければいわゆる雇用も拡大しない。こういう関係にあると思うのですが、私の認識が間違っているかどうか皆さんのお答えを願いたい、こう思うのですが。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 工業用水につきましては、御案内かと思いますが、北部の五ダムにおきましても工業用水分の分担をしてもらいまして、都市用水の中に生活用水と合わせて工業用水の開発も行われておるわけでございます。ただ、御指摘のとおり、現在の現時点におきまする工業用水の水源の状況ということになりますと、いわゆる自己水源と申しますか、工場等の。それが圧倒的に多いことは御指摘のとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 飲み水にも苦労しているのですから、工業用水というのは大変だと思うのですが、しかし前段に言ったダムの建設の問題も含めて沖繩に雇用を創出しようというためには、やっぱり水と電気というのはこれは必須条件ですから、ぜひ苦しい中にもやりくりをしながら、せめて二〇%から三〇%専用水道管でもつくる、そういうようなやつを第二次計画で具体的に目標を設置してひとつお願いしたい。この前私が見ました上水道共同本管は北部福地ダムから西原の浄水場まで持ってきている。約八十キロを見てきました。ああいうのをもっとつくってもらえば工場誘致も望めますから。  それからやっぱり専用水道管というのは東海岸の方に集中しているわけですね、片方にだけ。それは地理的な条件もあるでしょうけれども、全島的な雇用創出あるいは農水道も含めて考えると一部の地域に偏るというのはやっぱり余り好ましくない。ですから、全島的に東海岸西海岸も含めてやってもらうという具体的な設計などについてもひとつ第二次でぜひ検討願いたいなとこう思うのですが、いかがでしょうか。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 工業用水道のそういう配管につきましては、今後の企業の立地動向とこれは大きく関係するわけでございますが、東海岸の方にいま集中しておるという御指摘でございますけれども、西海岸の方も今後の多目的ダムの開発がどの程度までできるか、それによりましてはいま御指摘のようなそういう計画もまた出てまいろうかと思います。今後の問題として検討さしていただきます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 農林省に、農業用水関係でどんな現状か農林省にお願いしたいと、こう言っておったのですが、いかがですか。

北村純一農林水産省構造改善局計画部事業計画課長

○説明員(北村純一君) 沖繩県の農業はサトウキビ等の畑作が中心でございますが、土壌はサンゴ礁石灰岩を母材としておりまして、保水力が非常に小さくてさらに降雨の時期的な変動が大きいということのためにしばしば干ばつの被害を受けておる現状でございます。したがいまして、農業振興のためには水資源の確保が重要であるというふうに考えておりまして、農水省といたしましては復帰以来次のような対策を講じてきたところでございます。  まず第一に、主要河川の水源開発を目的とした調査を行い、さらに河川の水源開発が困難な地域につきましては、先ほどもお話に出ましたが、地下ダムに代表されます地下水開発並びに淡水湖の開発等に必要な事業の実施調査を行いまして、これらの調査に基づいて国営、県営そして団体営の灌漑排水事業等を逐次実施しているところでございます。  離島の農業用水対策につきましては、このように特に重要と考えておりますので、このほか宮古島を中心といたしました広域の農業開発調査並びに地下水の開発の可能性の調査といったものも実施しておりまして、これらの調査結果に基づきまして国営事業等の今後の実施を図っているところでございます。  沖繩県の農業は今後とも畑作が中心であるというふうに考えておりまして、このための水資源の確保が重要であります。したがいまして、現在調査を進めている地区につきましては、その早期事業化を図りますとともに、沖繩の自然条件に対応したきめ細かな水資源開発方策を推進してまいりたいと考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これも離島に行けば行くほど農民の皆さんが水に困って、悩みそのものを大分聞かされました。ですから、沖繩全体が水で悩まされているということはわかるわけでありますけれども、特に淡水化の問題については相当日本でも隣の神奈川県ですか、実績もあるわけでありますから、まあやる気がないと言えば変でありますが、日常生活の水に困っている農民が、パイナップルにしてもこのごろ野菜がどんどんできますが、野菜の栽培の拡張に努めると言っても、しょせんは水がなくちゃどうにもならぬというのがやっぱりポイントですから、これは大臣、ずっと水の問題言ってきましたが、やっぱり思い切った政府の方でも金を投入して、ありとあらゆる手段を駆使して、しかも短期間に生活用水、工業用水、農業用水、この水の問題はやっぱり従来の十年間の惰性ではだめだと、こうなっているんですから、思い切った短期間に抜本的な策を立てるということを、これは大蔵大臣大分渋い顔するだろうけれども、まあたまには渋い顔してもらって大型を早急に短期間に投入する、こういうことがやっぱり今回の第二次では最も大事だと、こう思うんですが、この辺を大臣の心構えなり見解を聞かしてもらいたい。それで水の問題は終わりたいと思いますが、いかがですか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 沖繩にはやはり水が第一の要件でございます。いま御指摘のように最重点に考えてこの問題に取り組まなければならないと考えております。  また海水の淡水にするこの仕事も大変に金のかかる仕事でもございます。これはひとつ沖繩だけの問題ではございません。日本の全体の問題だと思います。そういう意味で、水の沖繩における豊富な提供のできる対応はどうすればいいか、そしてまた現実問題として沖繩にどれだけの水を提供できるか、この問題につきましては、先ほどから局長からもお話がございましたように、さまざまな対応をいたしまして、また前向きに私どもも積極的な検討を進めてまいり、沖繩県民の不安を一日も早く除去してあげたい、こういう信念で前向きに私はやってまいるつもりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そのようにお願いいたします。  林野庁来ていますかね。——じゃ、この水資源の問題でどうしても避けて通れないのが、今度はもっと根っこの森林地帯、水源地帯の問題だと思うんです。私もずいぶん沖繩の離島も含めて山を回って歩くんですが、なかなか沖繩というところはむずかしいところであって、問題が複雑だと。しかし複雑であってもやっぱり生活に必要な水の問題のかかわり合いですから、これは避けて通れない、こう思うんです。  それで、一つお伺いしますが、この前、去年の七月八日の決算委員会の段階で、沖繩にも森林法が適用されているということを確認しました。森林法が適用されておるならば水源涵養保安林指定というのは当然あってしかるべきだし、なければならないということを指摘いたしまして、政府側から答弁を求めたところです。その際に、もう軍用地の問題は別にして、福地ダム周辺の第一林班、第二林班、この周辺は当然林野庁としては水源涵養保安林に直ちに指定すべきじゃないかと言ったんですが、前向きに検討します、こういう答弁があったんですが、その後指定の手続をとったかどうか、林野庁の方からその後の経過についてお答え願いたい、こう思うんです。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) ただいま先生からお話ございました東村の国有林でございますが、熊本営林局長から、五十六年の九月二十五日付で百六十八ヘクタールでございますが、水源涵養保安林の指定の上申がございまして、本年の三月四日、沖繩県知事に対しまして、保安林指定をする予定ということで通知を行っておりまして、引き続き、近く県の公報等に告示いたしまして手続を進めてまいりたい、このようにやっております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 百六十八ヘクタール、ちょっと聞こえなかった。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) そうです。百六十八ヘクタールでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、百六十八ヘクタールは水源涵養林に指定の手続を完了したと、こういうことですな。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) 最終的な完了段階で、現在手続を進めております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それ、どのぐらい時間かかるんですか。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) 近く県の公報に告示いたしますので、三十日間告示期間がございまして、それに十日足しまして四十日たてば官報に告示いたしまして確定する、こういう段階になります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 やっと沖繩に水源涵養保安林が百六十八ヘクタールでも指定されたということは、これは画期的なことです、これは。沖繩にも林業がありということは、私は改めて喜ばしいと思います。  それで、ここだけで喜んじゃ困るんで、大部分は北部の演習地になっているわけですね。大臣も就任されて引き継ぎを受けたと思うんでありますが、去年の六月ですか、六月十一日、県議会が満場一致で採択しまして、各省大臣には全部連名で請願をしている、こういうことについてはおわかりだと思うんです。問題は米軍との関係だと、こういうことになっておるんですが、私はこの問題についても、やっぱり米軍だって、米軍は水を飲まなくて生活して、沖繩県民だけが水飲んで生活する、そんな便利な社会じゃありませんからね。結局アメリカさんの兵隊だって水を飲んで生活する。しかも中身によっては、日本の県民よりももっとぜいたくなと言っちゃ語弊がありますが、ぜいたくなお水の使い方をしていらっしゃる。こういうことを考えると、これまた米軍自身の私は問題だと思うんですが、米軍の演習地を保安林に指定する、こういうことについてはこの前の質問では、三者会議でいろいろ提案したい、こう言っておるんですが、あるいはこれは四十七年の五月十五日の米軍との合意メモにもこの水源地の問題については確認されていると、こうなっているんですが、この問題については米軍との折衝で進捗があるんだろうか、ないんだろうか、なければどこが盲点なのか、そういうこと。それらについて、ひとつその後の経過についてお話し願いたい、このようにお願いいたします。

伊藤参午防衛施設庁施設部長

○政府委員(伊藤参午君) お尋ねの北部訓練場地区における水源涵養上重要な地域であるということで、米軍演習場内における水源涵養の問題については、ただいま先生御指摘のように、沖繩県において米軍と防衛施設庁、それから沖繩県の方で持たれております三者協議会等にも県の方は御意向として水源涵養の必要性について主張されております。  私どもとしましては、北部訓練場が水源涵養上重要な地位も占める、一面日米安保条約に基づきまして米軍に提供し米軍が有効に使用している演習場、そういった米軍駐留目的にもかなうと、そういったものの調和を図りたいと考えておりまして、かねがね米軍には水源の保全問題、それから沖繩県における水の問題重要性というものを説きまして、米側としてもそういったものの認識の上に立って北部訓練場における訓練を実施しておるというのが実情でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 実情はわかったんですが、進展しない理由は何ですかと聞いているんですよ、私は。そんなことは去年の五月あなたから聞きましたよ。その後交渉をやったのか、やらなかったのか、やったけれどもどうもアメリカさんが頑固でだめだとかということなのか。交渉が歯車がかみ合わない原因は何ですかと。  自分たちも飲む水でしょう。沖繩はあれ以外から水はないですからな、北部森林地帯以外は。自分たちが飲む水、奥さんや子供たちも飲む水、その水、水源そのものを何とか人間として開放してくれと。戦争以前の問題です、これは。それを米軍が断っているその理由が何ですかって言うのですよ、米軍が断っている理由。これは三者協議会にも議題になっているでしょう。四十七年の合意メモにもあるでしょう。そのくらい日本側は言っておって、今度は党派を超越して、もうそろそろ限界ですという沖繩県民全体の私は意向だと思うんですよ。それをなぜ米軍が断るというの。米軍が断る理由は何ですかというんです。

伊藤参午防衛施設庁施設部長

○政府委員(伊藤参午君) 私どもでございますが、米軍に関しましては、米軍に対する調整の姿勢としましては、あくまで実質的な水の問題というものをとらえまして、北部訓練場内におきましても水源涵養の機能を持つ森林の保護には十分に意を用いてもらいたい、しかし反面私ども安保条約に基づいて提供している米軍の駐留目的に基づく米軍の施設使用、こういったものについては当然適切に行われるべきであるという立場に立っておりますので、常々米軍にはそういったような形で交渉なり注意喚起もしておりますし、また北部訓練場地区における幾つかのダム建設においても、米軍側にそういった沖繩における水事情の認識をさした上でいろんな調整を今日までとってきたわけでございます。ですから、今後もこの米軍駐留目的と水資源涵養の両者の立場を調整させる立場で常に不断に米側との調整を行っていきたいと考えているわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、もう一歩突っ込んで、私は現地が頭の中に入ってますから、だからもう一歩突っ込んで、あなたの言うことを一〇〇%認めた上で、ではもう一歩突っ込んで、せめて現にダムになっておる周辺、ここにダムがあればダムの周辺一キロ四方とか、そこに申しわけないけれどもボカーンボカンと弾の撃ち込む制限区域を設けるとか——こうダムありますわね。それで向こう一キロがいいか二キロがいいかは協議するとして、周辺一キロなり二キロの周辺は着弾地にだけはしてもらっては困ると、そういう問題。  それからもう一つ、ダムの中で、余りアメリカさんもいいことじゃないんだけれども、ダムの中で渡河作戦の練習だけはこれはやめてもらうとか、せっかくダムをつくっておって、そこで渡河作戦の練習をやっておってそれで土砂崩れがくる。せっかく地面を崩れないようにやっているんだけれども、ぽろぽろぽろぽろと崩れていますね。聞いたら、ボカーンとやられたことと渡河作戦をやっておったと。そういうダムそのものを大事にするとか、それぐらいはできませんか、とりあえず。とりあえずそれぐらいはできないか。  それぐらいは私はやっぱり当面第一ラウンドとしてやってもらう。それで第二ラウンドはその周辺一キロとかあるいは二キロ周辺、それを粘り強い交渉で水源保安林に指定してもらう。そういうやはり段階的に住民の意向と米軍の意向も調整していくということで、いま私が頭の中で考えた二つの具体案、それぐらいはアメリカさんだって了解してもらえるんじゃないかなと、こう思うんですが、その点はどうでしょうか。

伊藤参午防衛施設庁施設部長

○政府委員(伊藤参午君) 先ほど来から水資源の保護といいますか、そういった状況について米側には十分意を用いてもらうようにと言っております。  それで、いま先生御指摘になりました点の中で、現在まだ私ども北部訓練場においては実弾射撃区域というのを設けておりませんので、現在北部訓練場でダム周辺が着弾区域となっているという事実はございません。もちろん米軍の演習場の使い方でございますから、今後の米軍の必要性に応じていろいろな問題出ると思いますが、そういった場合には私ども常に水資源保護ということも念頭において米側の要請についても調整してまいりたいと思っております。  それから、渡河訓練等米軍の必要な訓練がダムといいますか、ダムに入り込む水流等でも行われるという御指摘でございますが、これにつきましてもわれわれ水質保全等につきましては十分意を用いるように米側に言っておりますし、もし不都合なことがあれば直ちに米側にそういうものについては調整とるつもりでおります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 こっちではせっかくどんどんダムをつくるし、こっちではどんどんダムの水源をバカンバカンやられるんでは、これはどういうことなのか、国民の税金のむだ遣いです、これは。決算委員会でやることですが、そういうことのないように、そうしないとやっぱり米軍住宅に水の供給を制限する、そういう事態まで考えざるを得ないんじゃないですか。一般市民の方には制限をしておって、こちらの方には無制限にやるなんて、そんなこともこれは理不尽ですよ。だからそういう国民感情も出てきますからね。やっぱり折衝が大変でしょうけれども、私がいま言ったことも含めて真剣に考えてくださいよ。そうしないとこの問題は依然として沖繩県民全体が問題解決しない、そうなりますから、これ以上言ったってしょうがありませんから、要請しておきます。  それから、ここでちょっと別な話ですが、これは大臣、大臣に関係するのか、何か沖繩に珍しい鳥がいたですね。私は東北人なものだから横文字に弱いんで、ヤンバルクイナ、何か発音が悪いけれども、ヤンバルクイナという鳥が見つかって、保護区の拡張という点がいま非常に問題になっている。ですから与那覇岳周辺——私は与那覇岳に登ったことはありませんが、この与那覇岳周辺まで拡張してほしい、こういう県が非常に強い要望を持っている、こういう御意見なんで、これは防衛施設庁に関係するのかどうか、地理的なあれがありませんから、こういう要望があると。これは国有林に関係するし、米軍地にも関係する、そういう話でした。ですから、ここで提起をしておきますから、大臣の方で前向きに検討してもらいたい、こういうことを開発庁と林野庁と防衛庁の方にひとつ要請をしておきます。よろしくお願いします。いいですか。大臣いいですか、検討。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) ただいまのヤンバルクイナですか、ヤンバルクイナ、十分検討さしていただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ大臣も私と同じだけれども、よろしくその点御検討お願いします。  それから、次の問題は電力、ガスの問題でありますが、この電力、ガスの問題とか、エネルギーの問題についてもいろいろ問題のあるところで、これも企業誘致の大きな障害になっているということを承ってきたわけであります。  それから、庶民感情から言えば、沖繩の電力料金というのは一体本土に比べて高いのか安いのか、こういう一般に端的な比較になるんですが、沖繩の家庭用電力、大口電力について本土と比べてどういうレベルにあるのか、まず問題の出発点として教えてもらいたい、こう思うんです。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) お答えいたします。  本土の九電力との比較というのは、それぞれ電気料金の制度が若干違いまして、正確な比較はむずかしいわけでございますが、一般的に申しまして、家庭向け電灯の平均料金を見ますと、沖繩の場合二十九円八十六銭、九電力の平均が二十八円五銭、これはそれぞれの料金改定時における時点ではじいたものでございますが、一円八十銭ぐらい沖繩の方が高くなっております。それから電力料金につきましても、電力、まあ産業用でございますが、平均いたしますと沖繩が二十五円三十四銭、九電力平均が二十円五十五銭ということで電灯電力合計いたしまして平均いたしますと、沖繩が二十七円二十銭、九電力平均が二十二円三十四銭ということで、沖繩の電気料金が本土の電気料金の水準に比べまして割り高であるという声が地元から出ておるのは事実でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いま説明あった点から考えますと一般家庭用も高い、それから工業用に関係する電力が高い。鹿児島から海を越えて沖繩に行って、行ったところが工場の電力が高い、それではとても、まあ私は会社などを経営した経験ありませんが、素人の考えでもやっぱり工場が沖繩に行くという必須条件といいますか、誘致される条件というのは、かみ合っていない。ですから工場が沖繩に行かないということも、私は当然じゃないかと、こう思うんですが、大臣、この電力料金と工場誘致という関係については私の考えが間違っているかどうか、大臣の見解をまず聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私も、御指摘のように工業用電力が高い、また電力量が比較的少ない、それと水との関連がございますので、やはり産業の誘致には大変に不利な条件に置かれておるということは認めざるを得ないと、こう思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 通産省にお伺いしますが、これは振興法に伴ってできた沖繩電力でありますが、この電力料金が高いというのは、高くなったというのはどういう条件、どういう原因で高くなっているのか、そのやっぱり原因を検討しないと、いや民間移管だなどといったって問題にならないんで、割り高にならざるを得ない根本的な原因はどこにあるのか、このことについてぜひ教えてもらいたいと、こう思うんです。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 沖繩電力の問題につきましては、民営移行の問題も絡めまして、いろいろ従来から分析し検討してきておるのでございますが、現在、先ほど申し上げましたように、九電力に比べまして料金水準が高くなってきた一つの原因は電源が一〇〇%石油に依存しておりまして、五十年ごろまで、五十一年ごろまでは大体本土並みという状況で来たんでございますが、第二次オイルショックの影響をもろに受けまして、九電力の場合でございますと、石油火力のウエートというのは大体四十数%ということでございまして、沖繩電力の場合は一〇〇%石油火力ということでございまして、その影響をもろに受けて、電気事業につきまして電気料金は原価主義で先生御案内のとおり料金を設定いたしておりますものですから、その関係で本土よりも割り高になってしまうというのが最大の原因であろうと思います。  その他個別に見ますと、離島を抱えておりますとか、小規模であるとか、いろいろ理由はございますが、一番大きな原因は石油火力に一〇〇%依存しているということだと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いま御指摘のあったとおり、重油が一〇〇%だという点、本土では四九%、これが最大のことだ、こういう御指摘で、私もそうだと思うんです。そのほかに沖繩には島が多くて需要規模が小さいとか、あるいは海底送電線を出すとか、台風にしょっちゅう遭って施設がしょっちゅう被害に遭うとか、そういう問題がいろいろあると思うんでありますが、やっぱり根本は重油の関係だ、こういう御指摘、そのとおりだと思うんであります。  それで私は、この重油一辺倒の発電の機能というものを、やっぱり火力とか水力とかというふうにやっぱり転換していく、そういう発想と努力がさるべきだ、こう思うんでありますが、この十年問、第一期の十年間で、そういう、動力源の変更といいますか、そういうことについて取り組まれてきたのか。取り組んできたとすれば、どういう問題に取り組まれてどういう効果が現時点であるのか、そういうものについて具体例があれば聞かしたもらいたい、こう思うんです。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 沖繩の土地柄といいますか、立地条件から申しまして、水力というのは、いますでに御指摘のありましたように、水源がございませんので水力発電というのはむずかしいわけでございます。その他原子力等も電源としてはあり得るわけでございます、理論的には。ただし先ほども申しました規模も小さいということで、経済性の面からも非常に問題があるということで、電源を探しましても、現在の技術水準で考えますと石油が当面一番安いということで、従来、石油火力を、ただしできれば大型化していこうということで、その需要規模との関連におきまして、沖繩電力が発足した時点から申しますと、それなりに大型化を図ってきたわけでございます。それでも本土に比べますとはるかに小さい。  特に石油が値段が上がったということもありまして、現段階で申しますと石炭火力の方がコスト的に固定費の面では大きいのでございますが、現在の石油の値段と石炭の値段で申しますと沖繩でも石炭火力は経済性が出てきたということで、実は現在電源開発株式会社に依頼しまして、沖繩電力が当初石川地区でございますが、石油火力を増設するという計画がありましたものを石炭火力に切りかえまして、かつ技術の面から電源開発株式会社に委託しまして、電源開発株式会社の方で石川地区に石炭火力を二基増設するということで計画を進めておりまして、現在、環境調査を鋭意実施中でございまして、でき得れば本年秋までにも環境問題等をクリアいたしまして電調審を通し、工事にも着工していきたいということで、現在、石炭火力の建設に鋭意努力をしておるというところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 われわれの調査でも、石川火力発電所、五十七年着工、十五万六千キロワット・日、六十年一部運転開始予定、こういう情報は入手しているんです。ぜひこれを成功裏にやってもらいたいと思うし、そのほかにも二、三カ所何か予定地がある——時間がありませんから言いませんが、ぜひこういうことについて、多面的にやった方がいろいろな場合結構でありますから。  それからもう一つ、参考までに聞くんですが、石垣島と西表島に行ったときに、揚水型水力発電——ポンプですな——この関係を検討しているんだということを現地で聞いたんですが、西表島とか石垣島でもこういうことについて検討をされておることをおたくの方で入手しておられるか。それはもう地元段階の一つの検討課題だ、こういうことなのか。参考までに今後の問題もありますから、聞かしておいてもらいたい、こう思うんです。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 揚水発電につきましても、先ほど申しましたように、非常に電源の、各発電所の規模が小さいということもございまして、スケールメリットが十分得られない。できるだけ大きな発電所を入れた方がコスト的には安いわけでございます。石炭火力については、いま御指摘の十五万六千キロワットという石炭火力を二基入れるべくやっておりますが、現在沖繩電力が持っております石油火力で最大規模が十二万五千キロワット、せいぜいそのくらいでございませんと予備率が非常に高くなってしまうという問題がございます。  実は、御指摘の揚水につきましても、水自身ございませんので揚水発電所の建設ができない。で、大型の石炭火力その他と連携を結びまして、昼間は石炭火力をフルに動かし、夜は石炭火力が需要が落ちますので余ってきます。それを活用いたしまして海水揚水発電所を動かすというようなことができないだろうかというようなアイデアもございます。とりあえず、海水揚水につきまして、現在技術的な実証調査を五十六年度から始めております。で、五十六年度、一応約一億円、五十七年度も約一億円の予算を計上いたしまして、現在これは地域は西表でございませんで、本島の北の方、国頭村の二地点をいま指定いたしまして、そこで実証調査を進めておるということで、将来うまくいけば、そういった比較的大型の火力電源を入れながら、海水揚水発電所の活用を図っていくということを考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 わかりました。ぜひ物になるようにひとつ努力方をお願いしたいと思っております。  それから、いま問題になっているこの沖繩電力の民間移管の問題ですね。まず、これは沖特法が三月三十一日で切れる、この切れる切れ目の段階で民間移行しようという閣議決定があったと、こう聞いているんですが、今回第二次で向こう十年間また延びるわけですね。向こう十年間延びるということになると、民間移管の問題も十年間先送りになるのか、あるいは先送りにならないで、それとのかかわり合いがないままに沖繩電力の民間移管というのが実行されようとしているのか、この辺の法案との関連についてひとつまず第一問、参考的に教えてもらいたい、こう思うんですが。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 沖繩電力の民営移行問題につきましては、御指摘のとおり当初五十六年度末を目途に民営移行をすべく準備を進めてまいったわけでございますが、先ほどから御指摘の第二次石油危機等の影響を受けまして電気料金が上がり、一方で沖繩電力自身の収支内容が非常に悪くなったというようなこと、それから地元ではその電気料金が高くなったことに対して、民営移行いたしますと一層このままでは料金水準が上がってしまうのじゃないかというような危惧等もございまして、五十六年度末ということは当面むずかしいということであります。  で、これは、実は民営移行につきましては従来から県民主軸型と申しますか、地元資本を中心に民営移行しようということで、沖繩電力が特殊法人として発足して以来、基盤整備と申しますか準備を進めてまいったわけでございますが、いま申しました事情からそれができなくなったということで、九電力の協力も得まして民営移行を図ろうということになったわけです。政府といたしましても、従来の経緯等もございますし、それから効率的かつ弾力的な電力電気事業の運営を図るという見地から申しますと、民営移行を図っていきたいということで、今回の民営移行の方針につきましてもとりあえず変更はいたしますけれども、九電力の協力を得、かつ沖繩の実態に配意しながら早期に民営移行を図ろうと、そのために政府も諸般の措置を講じていこうということで、方向は変えましたけれども、民営移行は今後とも進めてまいりたい。  で、その場合沖繩振興開発特別措置法の方は十年間延長されますけれども、実は第一次振興開発計画の段階でもできるだけ早い時期に条件さえ整えば民営移行を進めようということでやってまいった実情もございまして、今回の場合にも延長期間中できるだけ早い時期に条件を整備いたしまして、民営移行を進めてまいりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私が入手したこの政府の統合の骨格を見ますと、百六十八億の赤字があるので、この百六十八億の赤字については沖繩電力の資本金の百四十七億、これをまるまる現物出資に切りかえる、で、あと二十一億不足する、この二十一億については新たな出資をするというのが一つ。それから二番目には、移管後に新たに六十ないし七十億の資本金を準備するが、これは地元資本に依存するのが無理であるから政府の方でもある程度考えようというのが二番目。まあ具体的には沖繩振興開発公庫に負担させようという考えを持っていらっしゃると。三つ目には、本土並みの電力料金並びに電灯料金を維持するために、民営移管後には石油関税を免除するとかあるいは事業税、固定資産税を免除する、そういう税法上の優遇措置をとりたい、それから助成策として沖繩開発庁から離島補助金を交付すると。そして、試算によりますと、免税分が十億、補助金が二十億、合計三十億、こういうのが大体その沖繩電力の民間移管の政府の考えだと、こういうことを聞いたわけでありますが、この計算でいっても、今回移行に伴って、政府は二百七十から三百億程度新たに財源措置が必要だということも聞いておるわけでありますが、それで財投その他で厳しい段階で二百億ないし二百七十億を出資するについては大蔵省と話がついているのかどうか、この骨格全体について大蔵省と話がついているのかどうかという問題点が一点と、これで移行しても、石油重点の問題、赤字の根本的な問題が解消しないままに民間に移行しても、いわゆるまた国鉄の二の舞のように累積赤字が出てくるんじゃないかと、こんなふうに私思うんですがね。  だから、根本的な問題を解消しないままに民間移行と。民間移行したって、この前私は決算委員会で中曽根長官に言ったんですが、九電力の、あなた協力と言いましたよね。私は九電力の協力については電力料金その他を含めて具体的に中曽根長官の前で提案したんだけれども、中曽根長官はそんなこと考えていないと、こう言って、九電力の協力については政府は積極的にやる気はないと。これは中曽根長官発言ですよ。これは議事録持ってこなかったけれどもね。  そうしますと、片方ではやり、片方では協力しない、片方では赤字の根本的な原因をそのまま抱えたままに現行の百六十八億の消化というだけで移管されてしまう。そうなると、結局は三年か五年後には現在以上に沖繩の家庭電力料金あるいは大口電力料金が電力料金の値上げということでしわ寄せされ始末される。そういう結果になるんではないかなあと私は心配しているんですが、この政府の計画と私の心配について、いや目黒議員、そんな心配要らない、民間移行すればぐっと沖繩の電力は安くなると、こういう展望と指針があれば、教えてもらえば、私も今度沖繩に行って大体こうだよと言えば、ああなるほどなと、こうなるんですが、そうではないんだとなれば、これは民間移管反対、政府が何ぼやろうやろうと言ったって、沖繩振興そのものの根っこからパアにされる電力の民間移管にはやっぱりこの際再検討すべきじゃないか。私はこう思うんですが、私の疑問と問題点にお答え願いたいと、こう思うんです。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) まず第一に、御指摘の点でございますが、現在特殊法人でありましても電気事業法が適用されておりまして、通常の九電力会社と同じように料金原価主義でやっておるわけであります。ただ特殊法人であろうと民営であろうと、沖繩電力については立地的な条件からいろいろ不利がございます、先ほど申し上げましたように。したがいまして、特殊法人であってもできるだけ電気料金水準を下げるためには原価を下げなければいけない。そのために、現在では先ほど御指摘の点の、たとえば石油関税の免除でございますとか事業税の軽減でございますとか、そういったことはすでに現在実施をいたしておりまして、また五十七年度以降も継続をするという措置を講じております。これは特殊法人でありましても同じ問題を抱えているからでございます。  さらに五十七年度につきましては固定資産税という面でも、従来やっておりませんでしたが、軽減措置といいますか、課税標準特例措置を講じてもらうことにいたして、その面からの軽減を図るということでお願いをしているわけでございます。それから、金融面では沖繩振興開発金融公庫から低利資金を設備資金として融資していただいておるわけでありまして、金利負担を軽減する、こういったことは現在でもすでにやっておるわけでございます。  したがいまして、かなり完全なそういう助成なしから比べますとコストが下がっておるわけでございますが、さらに今後の問題といたしまして、民営であろうとなかろうと、やはり沖繩における料金水準を適正なものにするために、私どもといたしましてはできるだけそういった助成支援措置を講じてまいりたい、これが第一点。  それから、民営に移行します場合に累積赤字をどうするのだということでございますが、これは五十六年度末を目途に民営移行をするということで、昨年来準備をし検討してきた段階では当然地元資本中心ということで考えてきたわけでございますが、一つは負債超過のままで民営移行ということは不可能でございますので、その点については予算措置等も講じなけりゃならないということで、大蔵省との折衝をした経緯がございます。たまたま民営移行が延期になってしまった関係もございまして、現在ではそのままになっておりますが、今後負債超過分あるいは累積赤字がどうなるかということにつきましては、沖繩電力の今後の収支状況いかんによることでございまして、五十六年度はたまたま中間決算を見ましても上期は若干の黒字ということで、いままでの赤字傾向から黒に転向しているという点もございます。今後の石油価格の動向等によって違いますが、最終的に民営移行いたします場合には、当然その累積赤字問題というのは解決をした上で民営移行せざるを得ないと思っております。そのために政府としても必要な措置は講じなけりゃならない、そのために財政当局とも折衝をしなきゃいけないと思います。  また、今回の場合には九電力の協力も得るということになっておりますので、当然地元からは適正な料金あるいは本土並み料金という要請が出ておりますので、その辺の要請も十分勘案しながら民営移行をどういう形で進めるかということは十分地元の意向も勘案して進めていきたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 民営移行を強力に進めるということは、おたくの立場ではわかるわけでありますが、いわゆる九電力と同じレベルの家庭用電気料金とか大口電力料金、それは絶対に確保するという、その線がないとこの問題はやっぱり空論になってしまうと思うんですよ。  私は、この前の段階で九電力と同じレベルまで確保するために資金面その他の面で足らなくなった場合には国から助成するとか、あるいはいま九電力は笑いがとまらないわけですね、もうかって。私が物価委員長のときにいまの電力料金上げたんですが、絶対委員長赤字になる赤字になると言ったんだけれども、もう上げてから半年もたたないでぐいぐい上がって、いまや笑いがとまらない。九電力にごまかされたんですよね。仮に笑いがとまらないぐらいもうかっている電力会社から一定の資金を出し合って、沖繩の電力が本土並みの料金を確保するために九電力の協力と。私は協力というのはそういうことだと思うんですよ。お互いもうかった場合には何%か出し合って、それで沖繩の特殊事情に投入をする、それで沖繩から北海道まで、やはり日本の列島全体は同じレベルの、多少の差はあっても同じレベルの電力料金なり家庭料金を確保する。そういうのが私は九電力の協力だと思うんですよ。そういうことが現在の電気事業法上できるのかできないのか。  この前は中曽根長官が木で鼻をくくったような答弁もらいましたから、きょうはおたく専門家が来ていらっしゃるから、専門家から、そういうことができるのかどうか。料金の問題といま言った九電力の協力ということについて関連性がありますから、それが確保されるというならば一定の私は問題を検討する価値があると思うんですよ。ところが、移行したけれども全部しわ寄せが沖繩住民にかかってくるということでは、どんな理由があろうとも私は了解できないと、こう思うのでありますから、その辺の関連を少し教えてもらいたい、こう思うんですが、いかがですか。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 現在の九電力体制のもとで考えますと、先生御指摘のとおり、いろいろむずかしい問題がございますが、各電力会社それぞれ独立採算で原価主義で料金をはじくということになっておりますので、沖繩電力についてももちろんそういうことになっておるわけでございますが、したがいまして、これから九電力の協力をどういう形で得るかということについてはさらに検討が必要でございますが、現在の状況を申しますと、この民営移行につきましては、昨年末閣議了解された内容も沖繩の実態に配意しつつ九電力の協力のもとに早期に民営移行する、そのため政府も諸般の措置を講ずる、こういうことでございまして、まず沖繩の実態に十分配意する必要がある。現在沖繩の地元関係者を中心に民営移行の方式についてはそちらで御検討をいただくということで、従来からもそれでやってきておるわけでございますが、地元の意向を十分に参酌する必要がある。それから九電力の協力を得るに当たりましては、九電力側がどういう形なら民営移行に対して協力ができるかということについて九電力サイドで十分検討をしていただく。そういった検討を積み重ねまして最終的には地元の意向も十分反映させながら円滑な民営移行を図ってまいりたいというふうに考えております。  しかしその過程で政府も諸般の措置を講ずることになっていますので、財政上の措置だけでなく、あるいは仮にの議論でございますが、いずれにいたしましてもまだ検討が十分進んでおりませんので、仮に立法措置等が必要になれば、その段階ではまた立法措置を国会に御審議をお願いするということもあろうかと思いますし、あるいはそういう形でなくて別の形で民営移行が進められれば、またそれも進めていくというようなことで、これから鋭意それぞれ地元でもそれから九電力サイドでもまた政府部内でもできるだけ円滑に民営移行を図っていかなくてはならぬということで検討を進めていくことにしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大臣、これ以上通産省に言っても無理だと思いますから、いまでさえも大口電気料金は高くて工場が誘致できない、そういう条件下で沖繩電力の民営問題、こう出ているので、いまいろいろ財政面、九電力の協力ということがありましたから、それが実を結べばそれなりに検討に価値ありますが、しかし何といってもいまでも電力料金は高くて工場誘致がされない。これをやっぱり解消するという大前提での私は沖繩電力問題の政府部内の取り組み、それから九電力の協力、これは絶対条件だと思うんですよ。第二次振興措置法の大事な私は水と同じポイントだ。  ですから、それはやっぱり大臣の政治生命をかけて、この点はきちっと誤りのないように閣内においてもあるいは通産省の関係、電力業界でも最大の努力をしてもらいたい。こういうふうにこれは大臣にお願いする以外にないと、こう思うんですが、大臣の見解を聞きたい、こう思うんです。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いま御指摘の沖繩電力の民営移行の問題でございますが、沖繩開発庁といたしましても沖繩の振興開発を進める立場からこの電力問題の適正な解決はきわめて重要であると考えております。したがいまして、政府といたしまして十分な対応、そしてまた九電力とのこれに対する配慮、そしてまた地元の意向等も踏まえまして、なお通産省等とも十分な協議の上で積極的に検討を進めてまいる考えであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 要請します。  それから次に、沖繩天然ガス株式会社、これは五十六年の三月設立されておるそうでありますが、これは都市ガスの天然ガスへの全面的な移管ということを目標にしながら、沖繩公庫と県と三つの市町村というふうに聞いておりますが、第三セクターで発足しておる、こういうことを把握しておるんですが、この把握は間違いありませんか。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 御指摘のように、沖繩天然ガス株式会社は、沖繩振興開発金融公庫、それから県、関係市町村、それから民間の資本も入りまして、いわゆる第三セクターとして発足されておるところでございます。現在鋭意その事業の進捗に努めておるというふうに聞いております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これはこれからヨードが回収されるという話も聞いておりますし、南部ガス田の地下千メーターから四十度ないし五十度の温水も出る、こういう話を聞いております。ですから、私はこういうことがありますと、都市ガスを全部全面的に天然ガスに切りかえるということになると経済面にも非常によい影響を及ぼしますし、同時に熱処理産業の発展、創出ということにも影響を及ぼしますし、ヨード回収になればこれも非常に輸出産業にも大きなポイントになる。五十度の温水がわけば沖繩に温泉が出ると、なかなか明るいニュースだと思うんですが、そういう面ではやっぱり非常に私はいいニュースだと思うんですよ。ですから、これは第三セクターでありますから資金面で大変苦しいやりくりをするということも聞きましたので、ひとつ第二次振興計画のやっぱり産業改造の一つの大事な側面として、政府においてもこの沖繩天然ガスに相当程度関心と、そして場合によっては財政的な援助、あるいは技術的な援助も含めて提供する、そういうふうにこれが物になるように積極的にお願いをしたいんです。  これは私も沖繩振興開発金融公庫の計画書を見て知ったんですが、ぜひこれは前向きに取り組んでもらいたい、こういうことを要望しておきますが、大臣いかがですか。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) ただいま御指摘の天然ガスにつきましては、御指摘のように都市ガス等をこれに切りかえるという計画のもとに事業に着手しておるところでございますが、端的に申しまして地元との交渉等に若干手間取りまして、ただ幸いに地元との協議も最近において調いました。それから農地転用の許可等もおりました。ごく最近におきましてその試掘に入った、こういう段階でございます。  御指摘のように、かなりの約四十度程度の温水が出るであろう、またその中にかなりのヨード分を含んでおるであろう、こういう調査結果といいますか、予備的な調査の結果がございますけれども、これらの事業につきましてはただいま試掘に入ったという段階でございますので、これからの問題として、もちろん先生御指摘のようにこれによりましてヨード工場も可能性がある、あるいはその後の温水の利用につきましても種々これから私どももまた企業等と一緒になりまして知恵をしぼっていかなきゃいかぬ、このように考えております。現在の進捗状況としてそのような、先ほど申し上げましたような段階でございます。  私どもこの問題につきましてはまた公庫を通じまして前向きに検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も現地で聞いたのでは、やっぱり資金面とそれから技術的な援助といいますか、そういうのを非常に現地では期待しておりました。だから、ぜひいま政府委員も答弁されたように、資金面とこの技術的な援助については特段の配慮を改めて要請しておきます。  それから次は交通関係でありますが、時間もだんだんなくなってきましたが、沖繩の交通関係では道路が整備されましたからそれなりにいいのでありますが、しかし国際通りの渋滞なんというのはまだ依然として、私は国際通りはタクシーに乗るよりも歩いた方が速いと思って歩いてばかりいるのでありますが、道路が整備された、しかし中南部、那覇周辺に住民が集中するということで、この交通問題はやっぱり一つの大きな問題を抱えておると思うんです。で、きょうは何か政府委員と話したら衆議院の方のあれがありまして、交通問題の調整ということについてはちょっときょうは触れる時間がありませんから、これは割愛させていただきます。  ただ、一つ港湾の関係、これは港湾局長御足労願ったので、たとえば沖繩の那覇新港ですね。沖繩には重要港湾六つと地方港が四十一、合計四十七の港があると言われておりますが、これらの港はおのおの港湾整備計画に従って順次整備されておると。この前与那国へ行っても与那国の港湾がきれいに整備されて大分喜んでおりました。その中で、たとえば三万トン級の船が来ると沖繩には着岸する設備がないらしいですね。ですから、沖繩の牛や豚にやっている飼料、あれがカナダから来るのに、一回神戸か横浜に入って、それでそこからもっと小さな船に積みかえてそして那覇に来る、そういうことを繰り返しておるんだそうであります。それでえさの値段が本土より割り高になっている。こういう現象があるということをいろいろ農民から聞いてわかりました。ですから、やっぱり沖繩は日本の国土ですから、わざわざ横浜に行って沖繩に行くなんというそんなことをさせてはならない、こう思うので、やっぱり三万トン級、二万トン級の貨物船が着岸できる、そういう港湾設備をせめて那覇新港ぐらいにはつくってやるべきじゃなかろうか、こう思うんです。  いま運輸省で去年審議した港湾五カ年計画を検討しているんですから、ひとつ沖繩の方に最優先にサービスをして、この那覇新港にそういう大型貨物船が着岸できる設備をつくるべきだと。そこを拠点にして、むしろ東南アジア、そういうような方へも、やっぱり沖繩を自由貿易の基地にするということを含めて、私は沖繩の港湾の整備強化ということをぜひやってもらいたいなと思ってきょうお呼びしたわけです。いかがでしょうか。

吉村眞事運輸省港湾局長

○政府委員(吉村眞事君) 先生御指摘のとおりでございまして、沖繩には現在三万トンがつける埠頭がございません。したがいまして、年間十五万トンほどの飼料関係の貨物が、二次輸送と申しますか、本土に一回入ってまた二次輸送されておるという状態でございまして、私どももこういう状態はやはり解消する必要があろうかと存じております。  沖繩の復帰以来、那覇新港におきまして、これは沖繩の最も中心になる物流の拠点ということで、ここにはそういう飼料等の船ではなくて一般的な物資の流通という観点から二万トンのバースを主体に整備をしてまいりました。現在五バースできておりまして、四バースはフルに回転をしておりますが、この新港につきましてはわれわれは従来の考え方をそのまま踏襲してこういう性格の港で育てていきたい。  で、御指摘ありました三万トン以上の船につきましては、沖繩本島の中南部圏の中心としていま中城港という港を整備をいたしております。これをその地域、中南部地域の開発の拠点というような意味でも育てていきたいというふうに考えておりまして、ここに四万トン級の十三メーターという岸壁をつくる計画をすでに立案をいたしました。それで今年度から着工いたしております。したがいまして、まあ今年度は着工段階でございますので予算も二億ばかりでわずかでございますが、今後これに力を入れてまいりまして、数年のうちには四万トン級の船が接岸できる港に中城港を育ててまいりたい、こういうふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、交通の問題とか流通機構の問題、離島との関係などからいって那覇新港がいいんじゃないかなと、こう思ったんですが、いま港湾局長が中城港に四万トン考えているということについては理解いたしました。  しかし、那覇新港もやっぱり表玄関だし、離島との関係という点から見ると、那覇は何といっても最大の町ですから、流通機構のセンターから見てもむしろ立体的に組み合わせた方がいいと、こう考えておりますので、四万トンの岸壁の着工と同時に、港湾整備の段階でも那覇新港については重大な配慮をしてもらいたいということだけきょうは要望しておきます。  それから、那覇の空港の問題とかモノレールの問題いろいろやりたいんですが、時間が来ますので、まだ機会がありますからきょうは省略さしていただきます。伊江先生の顔を見るともうお昼になったじゃないかという顔をしていますから。  次に、雇用の問題労働省にお伺いします。  これは五十一年の五月十四日の沖繩県の労働者に関する計画書をもらったわけですが、ひとつお伺いしますが、これは余り皮肉にとらないでください。沖繩は雇用情勢が悪いのにこの第一次法律ができたのは四十七年でしょう、四十七年から十年間ですから。それで四十七年からできたのに、五十一年に——四十七、四十八、四十九、五十、五十一、まあ子供の数えでも五年。五年かかってこの案ができたというのはちょっとタイミングがずれているんじゃないかなと。一体雇用が一番大事だと言っていながら雇用の問題が一番おくれて歩いているというのは、やっぱり行政の怠慢と言われても仕方がないんじゃないか。なぜこんなに時間がかかったのか、これをひとつ御説明願いたいと、こう思うんです。

田代裕労働大臣官房参事官

○説明員(田代裕君) いま先生から「職業の安定のための計画」の立案が遅かったのではないか、こういう御指摘でございます。  先ほど先生からもお話がございましたように、沖繩の場合は復帰時点における失業事情といいますものはもちろん現在よりもはるかにいい状態でございますけれども、復帰時点におきましては余り雇用失業問題がなかったわけでございます。ただ、御案内のように復帰後基地関係の離職者が発生いたしました。その後海洋博関連でもって一時的な需要が起こりましたけれども、また同時にそれからの離職者の発生、こういった条件で全国的に見ますと、沖繩の雇用失業情勢が著しく悪化してくる。こういう段階が参ったものでございますので、特段の配慮をもちまして沖繩の雇用に関する計画を樹立する、こういう経緯に至ったわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは政府の雇用政策にもかかわりがあると思うんですが、たとえば米軍との関係で沖繩の駐留軍の労務者を計画的に解雇するという場合に、その解雇された皆さんがどこに行くかということを考えない雇用政策は私はないと思うんです。  これは政府も同じだけれども、政府にいま言ったってしょうがありませんが、やっぱりそういう沖繩の駐留軍労務者が解雇されるという可能性があるときに、ある日突然くるわけじゃありませんから、一年か二年、日米協議会の中で問題提起があった時点からどうするかと。それから海洋博だって私そうだと思うんですよ。あれだけの鉄とセメントを投入して大工事をやったんですから、Uターン組も含めておらが町に仕事があるといって帰ってくる。それをやった後にどうなるかということを、これは産業構造の変革と雇用政策を結びつけないばかはないと思うんです、われわれ素人でも。そういう点から見ると、これはやっぱり火事場泥棒的な時間的なあれではないか。  もっと早目に先手を打って、進駐軍の対策、それから海洋博の後始末、それから沖繩の県民性、まあ私も東北人ですから沖繩の県民性ということは言えないのですがね。ズーズー弁のわれわれは何ぼ東京にいたっていまだ恥ずかしい思いしながら東北弁を使っているんですが、沖繩県民も私は同じだと思うんですよ、東北人と東西の違いだけであって。それを県民性の何とかと言ったって直るわけじゃありませんから、やっぱりUターンがあるとすれば十五歳から二十九歳が非常に圧倒的だと。それならやっぱり沖繩の県民性に合うような雇用政策、雇用の開拓ということを配慮してやるのが私は政府の言う雇用政策ではなかったか、こう思うんですよ。  そういう意味では時間的におくれておるし、中身について現地の適応性を欠いている。こういうふうに私はこの政策を読ませてもらって、十年間を総括してそういうふうに言えるのじゃないかなと。この点は雇用政策を率直にやっぱり反省をした上で今後の雇用政策、こういうふうに考えないとやっぱり計画は机上の空論に終わってしまうと、こう思うんですが、この私の考えが間違いかどうか、政府委員の方から見解を聞いて、ひとつ今後の問題について若干の問題を提起したい、こう思うんですが、いかがですか。

田代裕労働大臣官房参事官

○説明員(田代裕君) 雇用失業情勢自体は、特に沖繩の場合大変失業率が高い現況でございます。これは基本的には労働力の需要供給のアンバランスということがその原因になっているわけでございます。  私どもの方が沖繩の雇用失業事情の解消のためにまず最初に考えられたことは、当時の沖繩県内の雇用需要というものが大変乏しいということから、先ほど先生も御指摘がございましたように、人口の増加というものは当時見通した以上のスピードでもって、自然増もそうでございましたし、社会増加も当時の様相に反してふえ続ける、こういう実情がございます。こういったことでいわば需要と供給のアンバランスが歴然となってくる。この場合県内に非常に強力な雇用需要があれば大変結構なわけですけれども、現実にその見通しが大変乏しかったということから、まず広域職業紹介ということで県外への就職あっせんということを強力に推進したわけでございます。  ただ、先生もおっしゃいますように県民性ということで言うのがどうかと思いますけれども、やはり沖繩県の場合は県内における就職指向というものが大変強うございまして、求人そのものとしましては現在でもなおかつ失業者を賄うぐらいの求人を本土から出すことは十分可能でございますし、現地における職業相談会におきましてもそういう提示を行っているわけでございますけれども、やはり地元における就職を願う、また一たん本土へ就職した方もUターンという形でわりあい早期にまた戻られる、こういう状況が重なりまして現在の沖繩の雇用失業事情では全国の状況と全く相反しまして、若年者がその中心を占める、三十歳未満の方で六割を占めるという異常な形になっている状況でございます。  そういった中で私どもの方の解決としましては、やはり基本的には沖繩県内産業の振興ということによってこういう若い方の職場が確保されるということが必要になろうかと思いますけれども、それ以外でも就業の拡大ということにおきましては、先生おっしゃるとおり実情等も十分考慮いたしましてその対策を進めていきたいと、かように考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 この通達の中に失業者吸収率の制度、これは沖特法にも関係があるんですが、これがじゃ実際に作動したのかどうか、作動してどの程度の雇用の消化にプラスになったのか、参考までにこの制度の効果といいますか、それがあったら参考までにまず教えてもらいたいと、こう思うんです。

田代裕労働大臣官房参事官

○説明員(田代裕君) 公共事業に対する吸収率制度というものを課しているわけでございまして、沖繩におきましても第二次産業の中で現在製造業の進展よりも建設業における就業者の増加というのが著しいわけでございますが、ただ、最近の公共工事の施工方式といいますものは技能労働者というものをたくさん使用するという工法から離れてまいっておりますものですから、吸収率制度を設けておりますが、その予想するよりもやはり全体的な成果は薄いという形になるわけでございます。現在まで毎年無技能労働者総数として八千台、九千台ぐらいの必要数がありますけれども、この吸収率によっての吸収は、五十四年度までは大体年間千七、八百吸収しておりますが、ここ一年ぐらいは大変急速にその人数が落ちている、こういう状況でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると大臣、この沖繩の雇用問題というのは、やっぱりこういういろいろな制度をつくってみたところでなかなかうまく機能してない。そして若者がUターンする。ところが、本土では若者の高校率の就職率というのは非常に需要と供給の点から見ればまだ働ける職場がいっぱいある。こういうアンバランスがあるわけですね。  ですから、これは沖繩県民の若い方々が東京とか大阪とか中心に来た場合のいわゆる職場の環境の整備とか、いろんな文化施設の問題とか、あるいはたまには沖繩の民謡を聞きながら泡盛でも飲むとか、そういうものを——おれも飲み助なものだから、そういうやっぱり何か田舎を思いながら、しかもその場に働き、しかもそこで人間的な楽しみを交わす、そして本土からお嫁さんをもらってそこに家庭を持つとか、そういう人間的な環境整備ということを目的意識しながら都道府県を指導してやるという温かみのある求人開拓と、そこに愛着を持って生活するそういう環境整備というものをもっと私はやっぱりやってみるべきじゃないかと。  私も何回か向こうに行って若者と会いますけれども、「やっぱり目黒さん、あなたも仙台で、東京で苦労したと同じように、私たちも東京へ行って生活せいと言われたってちょっと」と言って、こう首を振る方がおるんです。私の前の動力車労働組合も沖繩の若い方々を十何名集団採用しました、私が書記長のとき。十名採用して現に残っているのはたった二名。八名はやっぱり労働組合という職場であっても、おれは沖繩がいいといって那覇とか石垣へ帰って向こうで世帯持っている。現実に私も動労……(「いじめたんだろう」と呼ぶ者あり)いじめない。非常に親切にしてやったけれども、結局やっぱりそういうあれですね。だから、そういう自分の経験を深めて、やっぱりuターンをさせないような温い環境づくりということを計画的に進めるべきじゃなかろうか。  それから、やっぱり沖繩の産業誘致、地場産業の育成ということも、水の問題電力問題ありますけれども、これもまたやっぱり計画的に政府と現地と相談して、計画的に必要なやつを落としていく。そのためには、これとこれとこれが必要だということで、やっぱり積極的につくって、そのセンターにやっぱり大臣がなってもらって各省を督励していく。特に労働省と通産省は特段の協力をしてもらう。そういう総合作戦が私は必要じゃないかと、こう思うんですが、沖繩の県でこの法案が通った後に六月か七月までに計画をつくると言っていますから、その際には縦横を結合した私はこの雇用問題再就職の努力をしてほしいと、こう思うんです。  本当は出てくればいいんですけれども、また沖繩県の計画がいまから出てくるわけですから、計画ができて次の沖繩対策特別委員会をやるときには、こういう組み合わせをしましてこうやりますということができるように、積極的に大臣の取り組みをお願いしたいなあと、それが雇用問題を解決するただ一つの私はポイントだと、こう思うんですがいかがでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 先ほどから労働省等の雇用問題につきましてのお答えがございました。私も沖繩県は県民のやっぱり県民性から本土に就職をしても再びUターンをするという問題がございまして、実は憂慮をいたしております。  私は、これは例は全然別なんですけれども、山梨で実は南米の二世を大勢内地留学をさせました。そのときに高校生の寮へ入れましたところが、これは言葉そして生活状況すべてが異なっておりまして、大変な不評を買った経過がございます。そこで、その来る留学生だけを特別に寮をつくりまして、そしてそこで迎えましたところが大変な好評を得て年々留学生がふえていく、こういう状況でございます。  そういうことを考えてみますと、やはり沖繩から本土へ来られる皆さんの郷愁というもの、この点についてはやはり雇用対策の上で、各府県また都市においても十分な配慮をしていかなければならない、かように考えております。この点につきましては第二次振計の中でも具体的にこの問題に取り組むために、労働省そしてまた通産省とも十分な連携をとりまして、具体的な対応を図ってまいりたい、こう考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 特段の配慮を要請しておきます。  それから、時間が来ましたので、この前、去年六月現地に行った際に、米軍施設の区域の整理統合ということで現地から、特に県側から説明を受けました。去年の四月現在で移設条件つき返還対象地域、三十施設三千二十三万二千平方メーターのうち返還になつのがわずか二一・一%ということでした。それから無条件返還対象地域、二十四施設二千五百一万三千平方メーター、そのうち返還があったのは二六・六%、こういうお話があったのです。  これは十四回、十五回、十六回日米安全保障協議委員会で返還が合意されていながら返還率が二〇%台というのはどうも解せないのですが、これが予定どおり返還されておれば相当程度沖繩の産業経済に有効に機能して、雇用問題にも大きく連動しておるだろうと、こう考えますと、どうも日米協議委員会で合意していながら返還が進まないというのは、米軍側に問題があるのか、日本の受け入れ側に原因があるのか、その点を含めてどういう解決の方向を持っているかお示し願いたい、こう思うんです。

伊藤参午防衛施設庁施設部長

○政府委員(伊藤参午君) お答え申し上げます。  先生ただいま十四回から十六回の安保協、その返還合意についてお話しでございましたが、私どもの方では米軍との安保協議委員会における合意につきましては、その条件等も加味しながら鋭意努力しているわけです。  それで、現在のところ第十四回、第十五回、第十六回で合意になりましたうち、本年の初頭現在で三〇%の進捗率で、それで、この中で先生が御指摘になりました移設条件の伴っているものにつきましては、当然のように国費による移設を考えますので、年々の予算の問題もございますし、その点につきましても鋭意努力しながらやっております。それから、移設条件が伴わないといったようなものにつきましても、非常に進捗率が悪いじゃないかという御指摘でございますが、確かにおっしゃるとおり、必ずしもその移設条件がないからといって、返還がスムーズにいっているわけでもございません。  こういった問題は、ただいま先生、米軍に原因があるのか、それからほかの要因があるのかというお話でございますが、私どもとしましては移設条件のつきましたものについては、米軍基地機能というものを阻害しないという範囲内において年々の予算等を考えながら移設等を行っております。これはそれなりに予算進捗に応じて返還できているわけでございますが、そのほかにも地元における返還後の利用計画とかあるいは移設というものの場合には移設先におけるいろいろな問題といったようなものもございまして、先生御指摘のような数字になっておりますが、私どもとしましては、安保協議委員会で合意を得たものにつきましては、移設条件の伴うもの伴わないもの、あるいは返還に至る条件について困難のあるもの等もございますが、今後とも努力していきたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間過ぎましたからやめますが、私は返還がおくれている理由などについてもやっぱり明確にきちっと県民がわかるように示すべきだと思うのです。そうしないと米軍に対する不信感だけがつのっちゃって問題です。  だから、こういう返還合意したら、返還の合意だってきょう合意してあす返還ということはないと思うのです、おたくが言うとおり。これこれの手続をやってこういう設備をつくってこういう予算の裏づけをして何年後に返還だと、こういうことを明確にして、やっぱり米軍にも守ってもらう。日本の政府側も予算が必要なやつは多少大蔵大臣文句言われても約束の予算はきちっと計上して、そして予定どおり返還をして地域住民に返還していく。そういうような計画性と具体的なスケジュールを持った返還交渉というものにやっぱり取り組んでもらいたい。どうもいままで見ると非常にその点はルーズだ。そして都合が悪いと米軍米軍、米軍米軍と全部米軍に責任を転嫁していくということは行政としては余り好ましいことではないと私思うので、これ要望して終わります。

大鷹淑子自由民主党

○委員長(大鷹淑子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時四十二分休憩      —————・—————    午後一時三十二分開会

大鷹淑子自由民主党

○委員長(大鷹淑子君) ただいまから沖繩及び北方問題に関する特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案並びに沖繩及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を便宜一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 提案の沖繩振興開発特別措置法の一部改正、この問題につきまして質問をさせていただきますが、午前中は第一次振興開発計画の結果を踏まえながら、目黒委員の方から重要な問題であります水資源とかあるいはエネルギー問題とか、さらには米軍基地の返還の問題等々について質問がございました。私も非常に関心を持つわけでございますが、時間もございますので、別の観点から進めてまいりたいと思っております。  ところで、いま沖繩県の振興開発審議会でいわゆるその第二次計画のマスタープランを審議中と、こう聞いております。この本案は一体いつ策定されるのか、また策定のいま途中にありますけれども、沖縄県と開発庁との間でもいろいろ意見の交換もあろうかと思います。そういうわけで、長官の方からお伺いしたいのは、いわゆるその第二次計画の指針といいますか、着眼点といいますか、それを概略御説明をちょうだいしたい。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 今後の指針のお尋ねでございますが、第一次振計に基づきまして施行されました諸施策は、総体的に見まして沖繩の県経済、また社会開発等につきましては、着実な発展を遂げてきたと考えております。特に社会資本の整備等は大きく進展をいたしました。しかし、なお整備をするものがまだ多く残されておりまして、また産業振興の問題を初め、雇用問題、そしてまた水、エネルギー問題等解決を要する多くの問題が残っております。したがいまして、この残された問題、まさに本土との格差がありますので、この是正を図っていかなければならない。そして沖繩の経済社会の自立的な発展を図るためには、引き続いて社会資本の整備を図りますと同時に、また産業振興を初め残された課題というものに真剣に取り組んでいくためにも、第二次振計につきましては沖繩県とも十分打ち合わせをし、そしてまた関係省庁とも打ち合わせの上で、各般の施策にわたりまして意欲的に私どもは取り組んでまいる考えであります。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 私考えますのに、沖繩が復帰後、沖繩の経済を支えてきた柱というのは、要約して三つじゃなかったろうかと。一つは、御承知の復帰特別措置、これはまあ短期的な、臨床的なものだと、こう理解いたします。二つ目は、沖繩振興開発金融公庫の長期低利融資によりまして、いわゆる住宅、産業、農業、中小企業、医療資金、ここらが賄われてきた。三つ目は、沖繩振興開発特別措置法による振興開発計画の策定。これは一つには、公共事業に対する高率補助によって基盤整備を促進する、二つには、自由貿易地域とかあるいは工業開発とか、そういうふうな制度の創設があって、要するにおくれていた格差の是正とそれから自立的発展を期待する、こういう柱でこの十年間進んでまいりました。  で、けさほどいろいろと数字を挙げての議論がございまして、その御説明の中に、道路とか住宅とか、そういうものは全国統計よりもプラスの面になって、いかにも進んだような御説明があったわけですけれども、私はやっぱりここの点、ちょっと意見を異にいたします。といいますのは「公共施設等の整備状況」の欄をごらんいただいても、たとえば国道県道の改良率舗装率こそはこれは確かに全国の統計からオーバーしておりますが、その下にございます面積当たりの延長のメーターとか、あるいは自動車一台当たりの舗装の延長のメーターとか、あるいは千人当たりの改良済みの延長メーターだとか、さらには都市計画区域面積当たりの改良済みの都市計画道路、これらはすべて全国統計の七五%、約四分の三程度にとどまっておりますから、これをあわせ検討してみますと、いわゆる国道、県道、この改良率、舗装率にしても、全国統計からははるかに下の水準にある。格差は相変わらずこの面でも残っている。また住宅の方をとりましても、戸数こそは〇・五、一〇〇・五%というプラス面になっておりますが、一人当たりの畳の数、これを見ますと七五・三%という状況で、これまたここに明確に格差が出ております。  このように、確かに十年間、公共工事に高率のかさ上げをいたしまして補助をいたしまして整備はしてまいったわけですが、まだまだ全国統計に比べてみるとはるかに劣っている。その中で第二次振計が企画をされ、これから十年間の沖繩の振興開発が進められていくということになるわけでして、この私の認識は長官いかがでしょうか。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) ただいま御指摘の道路、住宅等の件につきましては、先生御指摘のとおりでございまして、道路の国県道、市町村道等につきましての舗装率、改良率という点で見てまいりますと、全国水準を上回っている。これに対しまして、これを面積当たりあるいは人口当たり、あるいはさらに車所有台数一台当たりの状況を見てまいりますと、なお全国水準に及ばないというような状況になってございます。これは住宅につきましても同様でございまして、いわゆる世帯当たりの住宅という点で見てまいりますと、ほぼ全国水準をややオーバーした状態にあるわけでございますが、これを質的に見てまいりますと、先生御指摘の一人当たりの畳数とか、あるいは個室の保有の割合とか、そういった面におきまして、質的な面におきましてなお全国水準よりかなりおくれておるという状況があるわけでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 それで、若干繰り返しになりますけれども、一次振計の昭和五十六年度における人口の目標値、これは百四万でございましたが、実態としては百十万を突破したと。これがやはり人口増が今後も続いて昭和六十五年には恐らく百二十万を突破するであろうと、こういうふうに見込まれている状況です。したがいまして、労働人口もふえてまいる。そうしますと、どうしてもここで産業構造の、何といいますか、変革といいますか、改善といいますか、それを積極的に図らなければ、これらの労働力を吸収する場所がなくなってくるんじゃないか。現に本土の方と比べますと、第二次産業の場合は大変な格差を持っておりますし、この辺に何らかの積極的な努力を加えないことには、今後の十年間の沖繩の振興開発は非常にむずかしい、こう考えるんですが、この点いかがでしょうか。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 先生御指摘のとおり、沖繩の人口につきましては私どもこの詳細な計算まだ現在行っておるところでございまして、具体的な数字をもってお答えするほどに煮詰まっておらないわけでございますが、ただ傾向といたしましては、なお今後も増加を続ける、さらに沖繩の年齢構成が若いという人口の特質を反映いたしまして、その中でもさらに総人口の伸びを上回って労働力人口が伸びていくのではなかろうかと、私どもこのように考えております。  御指摘のように、その増加する労働力をどのように吸収していくか、増加する労働力に対しまして雇用の機会をどう確保していくかということは、第二次振興開発計画におけるきわめて大きな課題であるというふうに私ども認識をいたしておるわけでございます。そのためには、もちろん基本的には、先生御指摘のように、産業の振興を強力に図っていかなきゃならぬものというふうに考えておるわけでございまして、私どもといたしましては、やはり県内におきます産業のいわゆる一次、二次、三次産業全般にわたります強力な振興、これを基本に考えていかなければならないものと、このように考えておるところでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 特に第二次産業といいましても、けさほども説明がございましたけれども、製造業と建設業の比率が本土とは全く逆になりまして、たとえば沖繩の場合は製造業が九に対して全国統計では二八・九、それから建設業では沖繩は一三二と、逆に建設業が製造業をオーバーしておりますが、全国統計では、建設業は九・九と、製造業の約三分の一程度、こういうふうな状況になっておりますから、ここいらに沖繩の第二次産業の特異性というものが十分に出ている。  さて、沖繩の場合は現実に基幹産業としてはちょっと無理ではございましょう。また関連産業の集積が余りございませんから、いわゆる組み立て型の工業というのも無理じゃないでしなうか。としますと、あと残されたものは、結局加工型の工業というようなことに、その育成がどうされていくかということにかかってくると思うんですが、この辺に対する御説明はどうでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私は、沖繩の産業開発にはいろいろの要件を必要としておると思います。  一つは、やはり本土から離れておるという条件の中でいかに産業を振興するか。これは先ほど水問題、電力問題、いろいろございました。しかし、こういう問題と関連はいたしますけれども、私は、やっぱり沖繩の固有の産業、たとえば織物もあります、それから焼き物もあります、そういうものをどういうように伸ばしていくか。それからもう一つは、沖繩はかつてはサンゴの非常に産地でもございました。加工ということに対する大変な私は手先の器用さというものを持っておると思います。この点について私は、加工技術というものをやはり取り入れる産業を入れるべきではないであろうか。  それからもう一つは、余り電力を食わない、水を食わないということになりますと、たとえば新潟県ですか、関・燕産業といいますか、いわば食器の産業というものが定着をいたしました。山梨は、私の県でございますが、研磨、宝飾というものが実は定着をいたしております。そういうことを考えますと、私は沖繩独自の産業がつくれるんではないか。実は、先般から現地を視察いたしまして、沖繩の産業はどうあるべきかということを考えました。いま御指摘がございました加工産業等につきましても、私は、種類によってはこれは可能ではないか、こう考えます。  それからもう一つは、やっぱり観光産業と付随したいろいろの問題があるんではないか。そしてまた農業にいたしましても、まだまだ果樹、蔬菜の振興というものについては、やはりあの温暖を高度に利用した、いわば果樹、蔬菜の近代的経営というものが大きく伸びる素地がある、私はこう考えております。  いずれにいたしましても、若い労働力が定着をしている現状を考えますと、その対応というものに真剣に取り組んでまいりたい、私はこう考え、第二次振計におきましてはこの問題に積極的に取り組んでいく考えであります。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 けさほども議論ございましたけれども、要するに沖繩が本土と比べて失業率が二・五倍になっている、若年労働者の雇用の機会がない等々の問題で、雇用機会を創出するということが、産業の誘致とかあるいは振興とか、そういうものとかみ合わして非常に望まれているわけです。  ところで、この沖振法で、工業開発地区とかあるいは自由貿易地域の制度が法の中に創設されておりますが、私、寡聞にして、非常に不勉強で申しわけないんですが、この制度のあらましと運用の実績をちょっと御紹介いただきたい。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) お答え申し上げます。  工業開発地区制度につきましては、沖繩県内における工業開発の適地を選定いたしましてこれを指定し、その中に立地いたします企業につきましては税制その他の優遇措置を講じまして、ここに企業の誘致あるいは再配置を図ろうとする制度でございます。  また、自由貿易地域につきましては、いわゆる関税等の保税地域としての性格を持たせますとともに、あわせてそこに立地いたします企業につきまして同様税制その他の優遇措置を講じまして、いわゆるわが国の貿易の振興等にも同時に役立てていこうという制度でございます。  この現状についてのお尋ねでございますが、工業開発地区につきましては、昭和五十年に沖繩県内におきます四市町村を工業開発地区として指定したところでございますけれども、その後わが国の経済基調の変化に伴います投資意欲の減退、あるいは先ほど来大臣からも御答弁ございましたように、基本的に水、エネルギー等についての沖繩における問題その他の事情もございまして、これに対する工業の立地が進まないというのが現状でございます。また自由貿易地域につきましては、これがわが国におきまして他に例を見ない制度であるということから、この検討のために大変時間を要してまいりました。加えまして、企業立地に対します沖繩県の各種の特殊事情、さらに自由貿易地域設定のための用地選定難というような問題もございまして、現在におけるもまだこの地域の指定はなされておらないという状況にございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 わが国に例を見ない制度を十年前に創設されて、この十年間実績がゼロであったと。あとはどういうところを補完すれば次の十年間にはこの自由貿易地域制度というのが期待できるんでしょうか、何が原因で。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 自由貿易地域制度が実現を見なかった理由といたしましては、先ほど申し上げましたように、例を見ない制度であるために、どのような構想を描いていったらいいかというような検討に時間を費やしたという問題がございますが、加えまして、やはり二次にわたる石油ショックによりましてわが国の経済の基調が低成長へ転換いたしまして、企業の投資意欲が失われてきておるというような問題、あるいは沖繩における産業基盤の整備、これは水、電力等を含みまして、その他道路、港湾等々の基盤整備が必ずしも進んでおらなかったというような状況がございましたことが原因として挙げられるかと、このように考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 いや、ですから、じゃいままでそういう実績の中にあるものを、単に十年間延ばして、それで見通しはつくんでしょうか。この点先ほどお伺いしたんですけれども御答弁がなかった。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 失礼いたしました。  先ほど申し上げましたような諸原因によりまして、これまでその実現を見なかったわけでございますが、自由貿易地域につきましては、現在県におきまして鋭意その用地の選定等も含めまして検討を行っておるという段階にございます。また、先ほど来車しました原因のうち、産業基盤の整備等につきましては、これまでかなり進展してまいりました。また今後もこれらの産業基盤の整備につきましては、重点的な事項としまして、二次振計の中で整備を進めていくというふうに私ども考えております。  そういったことと、今回の改正法案によりまして自由貿易地域に認められております各種の特別措置等が相まちまして、また加えまして、地元における企業誘致への取り組みも徐々に盛り上がってまいっております。そういった種々の条件の好転の中におきまして、私ども第二次計画期間中におきましてはこの自由貿易地域制度が実現を見るものと期待をいたしておるところでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 沖繩の十年間の成果というものを踏まえてみますと、先ほどの公共工事、公共施設等につきましても、たとえば高率の補助があった道路、港湾、空港、上下水道、教育施設の校舎、体育館なんというものはわりに進んだわけですね、高率補助によって。ところが、都市公園とか保育所とか、病院とか、プールとかあるいは社会人が使える体育施設とかいうものはやはり補助が実は低いためにおくれてきた。ですから、企業誘致のためにも、やはりそういうふうないわゆる特別措置、これがなければ無理じゃなかろうかという感じがするわけです。  そこで、たとえば現行の工業再配置促進法、この活用によって、たとえば、私も余り勉強してないんですが、工場が移転、新設する企業あるいは誘導した市町村に補助をする、その場合は五十四年度に改定されまして、移転の場合は一平方メーター一万円、頭打ち二億円、こういうふうな制度があるわけですね。特別措置と私があえて申し上げたのは、こういう場合に頭打ち二億円というのを、さらに沖繩に関しては三億円とか五億円とか、こういうふうにかさ上げをして企業の誘致が促進できるような道を開くとか、あるいはたとえば自由貿易地域制度の場合には、事業が軌道に乗るまで税制上の優遇措置を講ずるとか、こういうふうないわゆる特別措置、入りやすい、誘致しやすい条件というものをつくらなければ、やはり前者の轍を踏むんじゃないだろうか。何しろ沖繩は遠隔の地でございますし、その辺非常に心配になるんですが、この点はいかがです。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 自由貿易地域につきましては、先生ただいま御指摘のうち、租税等につきましての優遇措置は他の地域立法に見ない強い特別措置を講じておるわけでございまして、そのほかに当然関税上の特別措置等もかぶってまいる、こういう関係にあろうかと思います。  ただいま、そのほかに土地についての助成というお話がございました。これにつきましては、沖繩につきましては、いわゆる公共施設整備等についての各種の特別措置が講じられておりますところでございますと同時に、また県内におきまして、先生御承知のように、糸満漁港の背後地におきます水産加工団地あるいは中小企業団地あるいは中城湾港の背後地におきます用地の造成等々も今後の計画として上ってまいっておるところでございます。いわゆるこれまでの内陸の工業開発地区というものと比べてまいりますと、いわゆる用地費につきまして、これらは格段に有利な条件にあるかというふうに私ども考えております。そういったことの中で、現実にこれらの制度の有効な活用あるいは実現が図られることを期待しておるわけでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 それで、いま地価の問題が出てまいりましたけれども、確かに沖繩は本土に比べて地価が高いわけですね。これはもう統計に出ておりますが、相当に高い。したがって地価の問題というものを吸収しないことにはむずかしい。それで先ほどのような提言もやってみたわけでございますけれども、沖繩に対するいわば総枠をかさ上げするということは今日の財政事情の中では非常にむずかしい、これは理解します。しかし現行の枠の中で、たとえば公共施設というものにいま集中的にやられておりますが、その中で企業誘致のための補助、こういう枠をその中でとる。たとえば三分の一ぐらいそれに振り向けるというふうな行政的な配慮を、財政上の配慮もしなければならないんじゃないか、こう思うんですが、これは事務局じゃ非常にむずかしい問題で、ひとつ大臣、長官の方から、こういうことも必要じゃないかと思うんですがいかがでしょうか。答弁になじまない……。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 大変何といいますか、ユニークな提案でございまして、ただ現在の国の財政事情の中におきまして、やはり各公共事業費あるいはその他の一般行政経費等々との仕組みが基本的に異なっておるというような問題もございまして、なかなか御指摘のような形での取り扱いというものは種々の困難があるものというふうに私ども考えております。  ただ、御指摘の御趣旨といたしましては、やはり沖繩に対します国の各種の助成措置の総枠をできるだけ拡大すべきであるという御趣旨であろうかというふうに考えます。私どもといたしましては、公共事業費の枠の拡大についても鋭意努力をいたしたい。また各種のその他の助成措置につきましてもできるだけこれを実効あらしめるよう努力をいたしてまいりたい、このように考える次第でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 これはIC産業がないのが沖繩を含めて十一県だと。これからの傾向を見ますと、やはりIC産業というものは着眼しなければならぬかと思うんですが、沖繩に誘致する産業、どういうところを焦点に当ててお考えになるのか。この点をお伺いしたい、IC産業も含めて。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 私ども沖繩への企業の誘致につきましては、基本的には県あるいは地元の考え方を十分尊重しながらこれを進めていかなければならぬものというふうに考えておりますが、一応基本的ないわゆる考え方といたしましてこれを申し上げますと、やはり新規企業、現地におきます既存企業との有機的な連携が保たれるものでなければならないだろうというふうに私考えます。それによりまして既存の企業も含めまして製造業全体の技術水準を高めていく、あるいは生産分野の拡大が図れるというような、そういった相乗的な発展あるいは効果を図っていくことが必要ではないか、このように考えております。  したがいまして、そのような業種ということになるわけでございますけれども、仮に具体的にこれらにつきまして、すでに地元におきまして一部計画されております業種等を申し上げますと、たとえば県内企業であります飼料穀物サイロあるいは配合飼料、食品加工業、そういったものの移転、拡大とも密接に関連いたしましての製粉、製油というような業種、あるいは鋳物部品機械加工を分担させるような工作機械メーカー、こういったものが考えられるのではなかろうか、このように思っております。  先生御指摘のIC産業につきましては、いわゆる臨空港型の産業として、輸送等の問題につきましては沖繩は特段の不利性もないというふうに考えられるわけでございますが、これにつきましては水を相当多量に使用するという問題が指摘をされております。私どもといたしましては、水資源の開発につきましても最大限の努力をする考え方で臨んでおりますが、なお当面、その辺、その水の大量使用ということが一つの問題点となろうかというふうに考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 そこで、時間もありませんから、とにかく産業構造を変える、第二次産業の製造業を何とかして振興させる、そして雇用機会をふやしていく、で、当面の問題を解決するという議題がいま迫られるわけですけれども、第二次振計のプロジェクトと言えばいろいろあると思いますけれども、中城湾の開発とか、これは背後地を含めて。それから自動車道の南進とか、六十二年の国体とか、あるいは社会体育施設の整備とか、国立国際センターの問題、それから都市モノレールの問題、さらにはまた国際交流の拠点という意味からも新那覇空港の沖合いへの展開とか、数えてみれば数限りないほどのプロジェクトが出てくるわけでございますが、その中で、断片的になって大変恐縮なんですが、中城湾の開発、これはいま六十五年完成ということで基本方針は一致をした、そしてそのための覚書も交わされておりますけれども、しかし県の漁業補償算定額、これ九億二千万と聞いておりますが、それをめぐりまして、それは余りにも低過ぎるというので交渉が暗礁に乗り上げている。こういうような状況を聞いておりますが、この辺はどうでしょうか。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 中城湾港の漁業補償につきましては、先生御指摘のとおり、県が提示しました額に対しまして関係漁協が対案を提示しておりまして、まだ早急にまとまるかどうかということは申し上げられない段階でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 これは非常に関連性を持つわけです、御承知のように。何しろ埋め立てが三百三十九ヘクタールに及ぶ大きな面積でもありますし、それから背後地の利用、これは先ほども何か工業地域としての指定もしたというのはその背後地だろうと思うんですが、いわゆる先ほど御説明があった産業基盤の整備というものにも非常にかかってくる、そしてさらには今度は国体の沖繩市との用地買収との問題にも絡んでくるというようなことで、現在のところ開きが余りにも大き過ぎる。恐らくこれで交渉は一体どの地点で落着するんだろうかというふうなことで、地元では大変な問題になっているようでございますが、重ねてお伺いしたい。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) これはもう中城湾港に限りませず、那覇空港の整備に関しましてもそういう漁業補償の問題があったわけでございます。どのあたりで妥結するかということをここで申し上げる立場にはございませんし、またその見通しをここではっきりと申し上げるわけにもいかないことを御了承いただきたいと思います。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 いまもちょっと申し上げましたけれども、この漁業補償と中身は違いますけれども、六十二年の沖繩国体の主会場が誘致合戦の末、沖繩市に決定をした。ところが、その沖繩市が用地取得をめぐりまして、これまた地主との間でトラブルができました。県が示したのは、三・三平米当たり三万三千五十七円、地主は七万円、一円切れても売らぬと、こういうことで、現地ではこれはもうこんな高い値段で買われたんじゃすぐ後ろの方にも影響してしまう、県はまたびた一文ふやさぬと、場合によっては主会場を変更しなきゃならぬじゃないかというふうな意見さえも言われておりますが、この辺はどうですか。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 国体のメイン会場の用地の取得に関しましては、先生御指摘のとおりの事情にあったわけでございますが、先般、県が当初の提示額に若干の上乗せをするということにおきまして大体解決の方向に向かいつつあると、かように聞いております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 ああそうですか、結構でした。  そこで、国体の問題が出ましたので、関連してお伺いしておきたいんですが、競技があちこちの市町村に配置されております。で、その配置された市町村では、運動公園の整備や競技場の建設や整備にかなりの資金を要する。その捻出方に非常に苦労している。県は県で厳しい財政事情ですから、それはもう市町村でやってくれと、こう言う。この辺のところで、どうでしょうか。両方が綱引きやっているんじゃ困るのは市町村、それからまた整備をしなければならない。これはまあ財産として残るわけですが、こういう場合に開発庁が乗り出すわけにはいかぬでしょうが、市町村がこういう国体の関係で配置された競技場等の整備について何か配慮を考えていかれるかどうか、この点をお伺いしたい。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 先生御指摘のとおり、国体の施設整備のために市町村が相当な額の財源を要するということで問題になっておるところでございます。私どもも心配をいたしまして、県の国体事務当局からも事情を聴取したわけでございますが、先般報道されましたような六百六十億という数字に関しましては、これは率直に申しまして市町村の教育委員会から出されたままのものでございまして、それぞれの市町村の財政当局と十分調整がついておるものかどうかという点に一つ問題がございます。はっきり申し上げますれば、私どもから見ましても、やや計画が過大ではないかと言われるような施設もございまして、目下、県の方におきまして、そういう点も一緒に詰めておるところだと聞いております。  なおまた、国の方で何らかの助成はできないかと、こういう御指摘でございますが、御案内のとおり、これは全国一巡の国体でもございますし、沖繩県の場合は確かに社会体育施設について特別の補助のかさ上げはいたしておりませんが、御案内のとおり、他の公共施設等につきましては他地域に見られぬ高率の補助をいたしておるところでございまして、総体としましては地元負担が大変軽減されておる。そういうところから、私は、この上国体について国庫補助のかさ上げを行うということは非常に困難である、かように考えます。ただ、この点に関しましては、沖繩県当局におきまして、一定の条件のもとに市町村に対する国体施設の整備についての助成を考えておると、こういうことを伺っております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 確かに全国に一巡する国体で、それぞれその国体の誘致の県はそれなりに苦労してきた実績がございます。しかし、沖繩はいよいよ最後でございますし、まあ第二次振計の大きな柱にもなろうかと思います。といいますのは、第一次振計の柱になったのは海洋博ですし、それに匹敵するかどうか、ちょっと規模が小さくなりましょうが、そういう特別の事情等を考慮して、厳しい市町村財政の中で競技場の整備をやろうとしているわけですから、特段の配慮をすべきではないかと、こう申し上げておきたいと思います。  さて、話題またかわりまして、都市モノレールのその後の進捗状況、今後の状況について御説明いただきたい。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 那覇モノレールは、先生御案内のとおり、那覇市内の道路の混雑を緩和するということから計画されたものでございますが、昭和五十六年度から実施計画調査に着手いたしておりまして、昭和五十七年度では予算二億円をもって第二年目を迎えることになっております。  また、これと並行いたしまして、モノレールに関連する道路用地につきましても鋭意現在取得を進めておるところでございまして、昭和五十六年度におきましては事業費約十三億円、昭和五十七年度におきましては同じく約十八億円を予定しておるところでございます。なお、地元におきましては、経営の主体でございます第三セクターの設立の準備をしつつある状況でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 もう少し親切に説明していただいたらどうですか、計画の概要とか何とか。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 二宮先生よく御承知かと思って、実は省略いたしましたのですが、失礼いたしました。  計画の概要を申し上げますと、沖繩県案でございますが、延長は那覇市内十一・一キロメートル、那覇市字赤嶺から那覇市首里汀良町、この問の十一・一キロメートルが当面の計画でございます。駅数はこの全線にわたりまして十四駅、形式は跨座式でございます。建設費は四百二十億円、このほかに関連道路建設費として約二百億円が予定されております。予定建設期問は昭和五十六年度から六十四年度、こういうことになっております。経営主体としましては、いま申し上げましたとおり第三セクターを予定しておるわけでございます。  それから、国の予算の方のモノレール道整備費でございますが、昭和五十六年度に実施計画調査費としまして一億円が計上されておりまして、五十七年度予算におきましては引き続き二億円をもって実施計画調査を実施する、こういうことになっております。また、いま申し上げましたモノレール関連道路整備費でございますが、五十六年度が約十三億円、五十七年度が約十八億円と、、こういう事業量を予定しておるわけでございます。  御案内のとおり、このモノレールにつきましてはなお検討すべき問題もございますが、私どもといたしましては、那覇市内の道路混雑の緩和というような点もあり、このモノレールが完成できるよう最大限の努力を傾注してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 これは第三セクターで進んでいくわけですけれども、いわゆるいま後段でおっしゃった那覇周辺の道路の混雑というものを吸収をするというねらいであるならば、路線の敷き方がちょっと違うんじゃないか。たとえば、浦添とか宜野湾とか沖繩市の方向に進むのが、いわゆる県都に向かっての通勤範囲内というのはそちらの方が多いんじゃないか。だから、観光ルートとして空港と首里を結ぶということでは話はわかりますけれども、いわゆる交通繁雑、これを救済するということにはさほど効果がないんじゃないか。むしろまたペイできるだろうかというような意見もあるわけなんですが、その辺の認識はいかがですか。  始まったものにけちつけるつもりは毛頭ないんですけれども、なおよりよきものにした方がいいということで補足の質問をしたい。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 路線の決定につきましては、この都市モノレール計画を策定する前に沖繩県におきましてパーソントリップ調査を実施しておりまして、その結果も踏まえてこういう路線を設定したと、こういうぐあいに承知しております。まあただいま御指摘のように、事業の採算性はどうかということになりますと、なお検討すべき問題もあるかもしれませんが、一応現在では、ただいま申し上げました路線に沿って構想を具体化していく、こういうことで進んでおるところでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 もう一つちまたの声を拾い上げて大変恐縮なんですが、こういうモノレールの場合、やはりその中心は一体どこになるのか。このいわゆるセントラルステーションというのが地域開発にも非常に関係がありますし、それからまた将来計画にも非常に関係が出てくる。また、セントラルステーションというものを中心にして新たな町づくりができるというふうなことをよく言われておりますね。そうしますと、この路線の場合にそういうふうなことも考慮された上で事業は進められていると思うんですが、中心点というのは一体どこを考えればいいんでしょうか。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 大変むずかしい御質問でございまして、これはお答えになるかどうかわかりませんが、現在のその沖繩県の計画案におきましては、先生のおっしゃいますセントラルステーションというような計画はないように聞いております。  ただ、ただいま申し上げました計画の十四駅というものを性格的に分析してまいりますと、先生御存じかと思いますが、旭橋駅、真嘉比駅、これは市外との、バスとの連結を考慮した拠点駅的なものと考えられるのではなかろうかと、さような感じがいたします。その他の十二駅は、これはいろいろ見てみますると、うち八駅は住宅駅、その他の残りの四駅が商業業務駅というようなことになるのではなかろうかと、こういうような状況でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 沖繩には鉄道はございませんし、長年の大量輸送機構ということで県民の皆さんも要望されてきたこの事業でございますから、開発庁の方も鋭意また着実な御相談を受けながら事業の進展に御協力いただきたい、こうお願いしておきます。  それから次に、沖繩の観光の問題でございます。運輸省の航空局の方も来ていただいているわけですけれども、沖繩の海洋博のときに大体百五十五万人ですか、域外の県内へ入った方がいらっしゃる。その後まあちょっと中だるみがございましたが、昨年、一昨年と大体百八十万、昨年は、五十六年は百九十三万というような域外の観光に来られた方がいるというふうに報道がされているわけでございますけれども、この観光に、これからの沖繩というものを考えてみますと相当にやはりてこ入れをしなければならない面、あるいはまた是正をしなければならない面が多々あるんじゃないかなと私は感ずるわけです。  たとえば御承知の団体包括割引運賃制度、これはたしか五十二年でございましたか、特段の配慮でもってそれがされたわけですが、どうもその資料をちょうだいしますと、百八十万人の空路の利用客がいるにもかかわらず団体包括割引制度を適用されているお客さんというのは一割程度しかない。これは大幅な割引でございまして、二十五人以上の場合は二五%割引をする、それからまた十五人以上の場合二〇%割引する。他の割引制度に比べて特段の配慮がされているにもかかわらず、一割程度、一〇%少々しかこれを利用している人がいない、観光客がいない。これはその理由がどこにあるのか私どもちょっと理解に苦しむわけですけれども——運輸省の方いらっしゃいますか。この点どう理解したらいいんでしょう。もっともっと私は使われていいんじゃないかなと、この団体包括割引運賃制度というのが沖繩の観光の救世主になるんじゃないかなぐらいに私思っていたんですが、いままでのような現状は一体どこに理由があるのかお伺いしたい。

土坂泰敏運輸省航空局監理部監督課長

○説明員(土坂泰敏君) 沖繩の団体包括割引運賃でございますが、いま御指摘ありましたように、海洋博の後、航空需要というのが一回停滞をいたしました。そこで需要の一層の喚起を図らなければいけないということで、観光立県を目指す沖繩の特殊性ということから、御指摘のように五十二年に導入されたものでございます。内容もいまおっしゃいましたように、二十五人の場合に二五%の割引ということでございます。そういうかっこうでスタートを五十二年にいたしまして、五十五年にこれがさらに十五人のグループサイズで二〇%というものが追加になったということでございます。これは日本では沖繩県だけの制度でございまして、先生御指摘のような利用状況でございますが、これが高いのか低いのか、ほかと比較して物を言うことができないわけでございます。ただ、創設の趣旨にかんがみまして、これがさらに利用を促進されていくということが望ましいというふうに思っておるわけでございます。  そこで問題は、大変むずかしい御質問なんですが、なぜかということでございますが、これはどういうやり方をするかといいますと、航空代理店が主として企画をいたしまして、いろいろな商品名をつけまして、地上手配と言われますホテルであるとか観光であるとか、そういうようなものをすべて包括した形で公募する、公から募るというかっこうで販売をするものでございます。したがいまして、いわゆるふなれな外国旅行、言葉の不自由な外国旅行、不案内な外国旅行、こういったようなところへ広く一般から希望を募って行くという旅行形態の場合は、比較的——これ国際線の例でございますが、利用されるわけでございますけれども、わが国の国内の旅行の場合だと、やはり既存の団体がまとまってある程度行動しやすい、それからいま申し上げたように、パックの形でなくて旅行の主体の自主性というようなものもやはり選好されるというようなことがあって、国際線ほどには利用されないのではないかというふうに考えておるわけでございます。  ただ、もともとの趣旨が先ほど申し上げましたように沖繩の観光開発、需要の喚起ということでできたものでございますから、一層きめの細かい営業活動をいたしまして、この制度が本来の趣旨に沿って生かされるように私どもとしても十分に指導してまいりたいと、こういうふうに考えておるところでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 ちょっとおっしゃっていてわからないんですがね。どうぞそこへお座りいただいて、ちょっとしばらくやりとりしますので。  全日空なりあるいはJALなりあるいはまたその他の旅行代理店ですね。そういうところから出ているあのパック旅行とは違うんですか。

土坂泰敏運輸省航空局監理部監督課長

○説明員(土坂泰敏君) いわゆるパック旅行でございます。  ただ、御指摘の趣旨はこういうことじゃないかと思いますが、パック旅行と言われますものには団体のパック旅行と個人のパック旅行と二種類ございます。いま御質問にございますのはいわゆる団体のパック旅行で、これは沖繩線だけに認められた制度でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 いえ、パック旅行の場合も個人参加で、しかし旅行代理店が計画した一つの計画に集まって行くわけでしょう。団体の場合も、職場が一つとか、それから地域が同じとかということじゃなくて、やはりあちこちから人が入って一つの団体包括の中の旅行計画の中に入っていく場合でしょう。その辺の違いが私にはちょっとわからない。

土坂泰敏運輸省航空局監理部監督課長

○説明員(土坂泰敏君) いまパック旅行、団体包括旅行割引と申し上げておりますのは、いわゆる公募というかっこうでございまして、こういうかっこうで地上手配まで含んで観光をする旅行があります、参加の方はいらっしゃいませんかというかっこうで広く一般に募るものでございます。それからもう一点の御指摘がありましたのは、たとえば学校であるとか宗教団体であるとか、そういうまとまった団体が行動をする場合の団体割引でございます。こちらの方は一〇%の割引、団体包括割引の場合には二五%というふうに割引率が違っております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 それじゃ、これはやっぱり公募じゃないんですか。スカイホリデーとかなんとかいうのは公募でしょう。これと団体包括とはどう違うのですか。——そんな見なくたって、これ全日空のパンフレットです。特別のパンフレットじゃないんです。それで、これに「久米島マイライフ五日」とか「久米島ヤング五日」とか、あちこちの計画をつくっていますね。これは団体包括割引運賃制度というのは適用されないんですか。

土坂泰敏運輸省航空局監理部監督課長

○説明員(土坂泰敏君) ちょっとそれ私あれでよく見えないんですが、多分それは団体包括割引運賃が適用になっておるものだと思います。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 それならば私ちょっと異論があるんです。  この団体包括割引運賃制度というのは、二十五人以上は二五%割引をしますと、こういうわけでしょう。ところがこのパンフレットにはそういう二五%運賃が割引されているということは全くないんです。書かれていない。そして総額で幾らですということだけなんです。したがいまして、客にとってみればこの総額の今度の旅行の経費は、一体運賃は幾らなので、それでホテル代は幾らなので、バス代は幾らなので、総額こういうことになっているということが全くわからない。したがいまして、二五%割引はされているけれども、実際問題としてお客のプラスになっているんだろうか、なっていないんだろうか、その辺の判断が全くつかないわけですけれども、もしこれがあなたのおっしゃるように団体包括割引制度が適用になっているとすれば、決して一〇%どころの利用客ではない、もっともっと、ほとんどの人がこれを使ってやっているわけですから。いかがでしょう。

土坂泰敏運輸省航空局監理部監督課長

○説明員(土坂泰敏君) 団体包括割引運賃の販売の仕方、PRの仕方についての御指摘だと思います。  どういう販売の仕方をするかといいますと、いま具体的に固有名詞をお挙げになりましたが、そういう商品名で、いわゆる航空運賃と、地上手配と言われておりますホテル代、あるいは観光地を回るときのお金、こういったものを込みにして幾らというかっこうで御指摘のように売る。そうしますと、その中で、そういうかっこうで売ったときに、航空運賃そのものは二五%割引で入っておるんだけれども、全体は一本で出るからそこのところはわからない、そういうような宣伝の仕方になっておるのだと思います。  その辺の宣伝の仕方につきましては、これはいま御指摘があって、今後よく検討しなければいけないと思いますけれども、結果としてはそういうものが二五%で売られておるわけでございまして、もう少し利用をされるような工夫というのを今後していかなければいかぬというふうに私ども思います。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 少なくとも団体包括割引運賃制度を適用して二五%割引ですよということは明示させる必要があると思いますよ、せっかく沖繩のためにつくった制度ですから。それが業者のいわゆるのめり込みというもの、これをチェックする一つの方策になろうかと思いますね。これは私提言しておきます。恐らくこれはもうさせるべきだと思います。そうしないと、せっかく運賃割引されてもほかの経費の中に吸収されてしまって、案外高いものについているんじゃないか、こう感じます。  それからもう一つ、いま沖繩旅行が、たとえば六万円を切って沖繩旅行が二泊三日で行われているという話があるし、六万八千円で大々的に宣伝している、そういうものもあるしというようなことで、若干航空運賃がダンピングになっているんじゃないでしょうか。ならばこそ、そういうややこしい団体包括割引運賃制度というものを使わなくて、いわゆる航空会社と旅行代理店との間の直取引で、いわゆる客席を埋め合わせるというような意味もあってやられているんじゃないかという感じがしてならない。それが包括割引運賃制度を利用しない、利用したことになっていない理由ではないかと私は思うんですが、この二点お伺いしたい。

土坂泰敏運輸省航空局監理部監督課長

○説明員(土坂泰敏君) いま沖繩の団体包括旅行運賃はジェット料込みで五万六千四百円でございます。ダンピングにつきましては、これは国際線の場合にはやはり発展途上国の企業を中心にダンピングが残念ながら行われておるやにわれわれも承知しておるわけですが、国内線の場合にはダンピングは実態がないのではなかろうかというふうに考えるわけでございます。  それから、利用されるための対策というのは、今後きめ細かく営業努力の一環としてやっていかなければいけないと思いますが、先ほど最初に申し上げましたように、いわゆる団体包括旅行というのがパックと言われるようにお仕着せのところがあるというところがやはり一つの限界なんではなかろうかと……(「さっぱりわからない」、「お客さんにわかるように言ってくれ」と呼ぶ者あり)御指摘の点でございますが、ダンピングの話は私どもは実態は国内の場合はないと思っております。それから、PRの仕方につきましては今後とも十分注意をしてまいりたいと思います。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 ないものを私言わないんです。差しさわりがあるからいまここでその資料を提示しないだけであって、六万八千円、二泊三日、ある人の写真入りで大々的にいま宣伝している。さらには六万円を切って二泊三日の団体旅行がある。これはお調べになったらすぐわかるはずです。  私は、沖繩は観光収入というのは大変なものですよね。これは五十四年の統計で千八百二十二億円、大変な観光収入。ですから、沖繩はやはり観光客に入ってもらわなければ、いわゆる沖繩の振興開発というのはない。だからこそそういう特別の制度を設けたんですから、この制度が着実に客のプラスになるように指導し運営をするのがやはり行政の責任ではないでしょうか。せっかくの特典を代理店に吸収されてしまうというようなことを野放しにしておいてはならない。これは私あえて申し上げておきたい。せっかく十分に監督をしていただきたいと思います。  と言いますのは、もしいまのような沖繩の観光の運賃だと、台湾とか香港とかに間もなく吸収されてしまいます。もうすでに私の手元にも、たとえばキャセイ航空で台北四日間七万四千円、こういうものもございます。これはもちろん食事代はついていません。それから後の計画は全部オプションツアーと言いまして、自費で、自弁のツアーですけれども、それにしても七万四千円、これはもうとてもじゃないけれども沖繩は太刀打ちできません。それから、これはもう豪華な番組ですが、台湾一周五日間豪華な熟年の旅、これは食事つき、ホテルつきです。これで十二万八千円、大体これが四泊五日で十二、三万、ハネムーンの沖繩のパックが十二、三万円というところですから、そうなってきますと、やはり沖繩も魅力はありますけれども、台湾とか香港とかというと外国になりますので、やはりそちらの方に客が吸収されてしまうのではないか。これはほかの航空会社じゃありませんよ。日本アジア航空を使うんですよ。これは日本のあれですよ。そういうふうにこれからの沖繩の観光開発というものに焦点を当てますと、観光客の足は船じゃありません。飛行機です。せっかくそういう航空運賃についての特例を設けたわけですから、これをしっかり運用してやっていただきたいということが一つ。  それからもう一つは、沖繩ではこういうふうに言われております。入ってくるお客さんの数をふやすということも大事だ、それよりももう少し滞在日数をふやす、これがやっぱり沖繩にとっては大事ではなかろうかと。それにしても、たとえば南部のあの戦跡の公園、これの施設が観光のためのお客さんにとってはまことによろしくない。もう一つ、北部にいわゆる海洋博の跡地の公園がございますが、これももう一つ遠過ぎるということ、それから施設の利用が十分でないということ。要するに、いわば観光ルートの魅力というものがこれから検討されなければならないのではないか。  さらにもう一つ。たとえば南部へ行かなければ、北部へ行かなければ海水浴場がないということじゃなくて、やはりホテルの集中しているのは那覇地域です。那覇地域から気楽に海に行って遊べるというようないわゆる海洋リゾート地域、これを早く設定をしなければ、どうしてもそういうお客の要望、ニーズにこたえにくいんじゃないか。ついては、これはもうそういう海水浴場の整備とかなんとかというものについては膨大な金もかかるので、いわゆる第二次振計の枠の中にも入れて国費の補助、そういうふうなことでやっていただけないかというのが沖繩の人たちの願望でもあるわけですね。  ですから、いまの状態では沖繩は青い海だ、サンゴ礁の海だ、強烈な太陽のもとでというだけのいわばキャッチフレーズで進んでいるわけですが、もう一つ沖繩へ来て思い出が残ったというふうなものにやはり仕上げていくべきではないか。ここに今後の課題が残されていると言われておりますが、この海洋リゾート地域の開発、こういう問題について長官いかがお考えでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 先ほどから二宮委員の大変に新しい角度からいろいろのお話がございまして傾聴しておりました。  確かに沖繩の一つの振興の中には観光問題が重要な課題でございます。したがって、航空運賃の問題も大いにこれを観光客の個人個人が理解をした中で、沖繩に喜んで行く、そういう方向をとるべきであると思います。特に私は、いまリゾート地域の問題をお話なさったんですが、私も同感でございます。やはり沖繩の暖かい、そして青いサンゴ礁の海というだけでなくて、私はあの地域にやはり多くの観光客を吸収するには、いろいろの施設整備というものをあわせてやらなければならない、こう考えております。  いま一つの例をとりますと、たとえば長野県の原村には若者を吸収するためのぺンションというものが全国の八割あそこにあるそうでございます。これはやはり若者の魅力というもののようでございます。したがって、その地域には何があるか。サイクリングロードがある、テニスコートがある、プールがある、あらゆる施設が整備をされております。そういう点では、私は沖繩のこれからの観光というものにはやはり若者のスポーツをする施設、サイクリングロード、そして海のこれは自然のプールと申しますか、青い海を活用する、そしてテニスコートもつくる、いろいろのものを整備をして、そして沖繩の特色を生かしていくべきではないか、こう考えております。  もちろんこの観光地の事業主体というものには、国、地方公共団体、そしてまた民間企業等が考えられるわけでございますが、やはり観光地の一体的な整備を図る必要があろうかと私は思っております。したがいまして、そのおのおのがいわば相互の連携をとって、そしてやる必要があろうと思います。こういうことを考えましたときに、私ども沖繩の第二次振計の中で新しいやはり観光開発計画、そしてまたこれを民間とともに地方公共団体がやっぱり主導的な役割りを果たしていく。そういう中でこの新しい沖繩観光の振興を図ってまいりたい、こう考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 施設庁さん済みません。時間がなくなりまして、施設庁の工事の問題についてははしょります。済みません。  それからもう一つ、境界が不明確ないわゆる地籍の確定、これの作業は一体どの程度までに進んで、いつ終了するのか、この一点をお伺いしたい。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 位置境界不明地域の明確化調査につきましては、地籍法が制定されまして、同法の期待いたしておりますおおむね五年ということで明確化調査を終わるべく現在調査を進めてまいりました。五十六年度がその五年目に当たるわけでございまして、私どもの担当いたしております二十五平方キロメートルにつきまして本年三月——もう三月でございますけれども、本年度中にその調査を一応終了する、こういう予定になってございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 そうすると、あと不明確で残るのは。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) ただいま御指摘のように、なお合意されないまま、位置境界がすなわち明確にならないまま残るという地域が、基本的に地主の確認、関係者の確認ということを基調にしておりますので、どうしても残ってまいっております。私どもの調査区域におきましては、五十五年度末までの調査におきまして約三%の未合意地域を残しております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 だから何平方メートル、三%は。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 大変失礼いたしました。  面積で約〇・五六平方キロメートルでございます。この未合意地域につきましては、私どもといたしましては基本的に関係権利者の確認を取りつけるということで、来年度以降その対策のための所要の経費を予算計上いたしておるところでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 じゃ、終わります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 長官、先般の所信表明の中で、今日置かれておる沖繩の状態が依然としてきわめて厳しい状態にあるというふうにお述べになっているわけですが、この沖繩のきわめて厳しい状態にあるということを考えましたときに、午前中長官お述べになりましたけれども、やっぱり米軍の基地が日本の中で最も集中的に存在している。これは、私たちの場合としてはこれは基地の撤去ということを主張しているわけですが、そこまで長官に申し上げないとしても、しかし現存の米軍の基地が多量に存在するということは、御承知のように米軍の犯罪の問題もありましたし、あるいは射撃訓練等々で生命、財産が危機にさらされるというような状態もありましたし、あるいは火災が発生するだとか騒音問題、水源地の汚染の問題等多々の問題があるわけですが、こうした問題についてやはり所信表明の中で長官がお一言もお述べにならなかったということは、私としてはきわめて遺憾だと思うんですよ。  それで、改めてやっぱり今後長官として沖繩の振興開発の問題を全力を尽くしてやっていただかなければならない、そういう観点からもう一度改めてこの基地の問題についてどのようにお考えになっておるのか、そのことをお尋ねしておきたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私は、沖繩の今後の発展につきましては、やはり第二次振計の中でもろもろの本土との格差是正を進めていかなければならないことは午前においてもお話をいたしました。ただ、所信表明の中でこの基地問題に触れなかったというお話でございますが、確かに沖繩開発の中に私はやっぱり基地問題を無視することはできない、こう私は理解をいたしております。この問題につきましては、日本の基地の約半分を占める沖繩におきましては、やはり基地問題というものが大きなウエートを占めていることは間違いございません。私はそういう意味におきまして、午前からいろいろの質疑の中でダムの問題あるいは開発の問題、そしてまた産業振興の問題、水問題、いろいろの問題が皆すべてかかわり合いがあるということを承知をいたしております。そういう点につきましては、私どもやはり沖繩県民の願いとしては基地が少しでも縮小されることを願っておると思います。  私の山梨県にも北富士演習場がございまして、これにつきましては、私は地方長官の在職中に全面返還、平和利用ということを言って実はまいりました。これもしかし一つの理想としてこれを掲げ、着実に一歩一歩私は縮小していきたい、こういうことを申しました。沖繩においてもまさにそうであろうと思います。  したがいまして、今後基地問題につきましては、でき得る限り地域住民のやはり期待にこたえるよう順次縮小をしてまいりたい。ただし、日本はいま日米安保条約の中でいわば日本の安全が保障されているという、そういう現実も踏まえながらこの問題を十分理解をしていただくと同時に、並行して沖繩の基地問題に真剣に取り組んでいきたい、こういう考えであります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 いま長官がお述べになった、つまり住民の要望にできるだけ耳を傾けて努力をしていきたいと。法は法として曲げるわけにはいかないという立場はもちろん長官のお立場ですからわかるわけですが、そういう意味で今後の私の質問をちょっと最後までお聞きいただきたいと思います。  いま同僚議員の方からも出されましたが、沖繩が復帰した際に米軍が公用地暫定使用法ということで不当にも土地を取り上げて、さらに五十二年にはこの法案が延長されました。今回は米軍用地特措法の適用ということで収用を進めようとしておるということだと思います。もちろん私たちは当然これを認めるわけにはいかないわけですが、しかし法の適用という観点から見ても、現在の進行しておる状態というのはきわめて強制的に事態が進められつつあるんではないかという疑いがあるわけですが、再度その点に焦点を当てて重ねて現状をお述べいただきたいと思うんですけれども——いや、あなたは起業者の方だからちょっと待ってください、起業者の方だから。  美野輪さんの方から、現在の強制的に事態が進行しているんではないかという疑いが持たれるが、現在の土地収用の事態ですね、進行している。強制的に事態が進行しているというふうに考えられるんだけれども、そういう点を含めて現在の進行についてもう一度お述べいただきたい、進行の状況について。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) この問題につきましては、防衛施設庁所管のことでもございます。また駐留軍用地特別措置法によるいわば土地使用の手続がとられているところでありますので、この際意見を述べることは差し控えたいと考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 従来政府のお話では、結局地籍不明地は土地収用手続に乗らないというふうに言われてきました。つまり地籍の確定完了ということが土地収用手続の前提であるというふうに述べられてきたと思うんですね。だから確定しなければならない。ところが最近この収用対象土地の特定ができる状態になったので収用手続ができるという主張になってきているかのように聞くわけですが、この起業者による収用対象土地の特定に誤りがあった場合にはその収用申請は一体どのように処理されるんでしょうか。これは建設省ですか。——いや、これはあなたは起業者の方ですからね、あなたは当事者の一方なんだから。いままであなた方の意見で事態が進んできているんだから。——建設省来ていますか、浜さん。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 私ども土地収用法所管の立場から一般的な御質問として御説明いたしますと、やはり収用にかかる土地の特定しない形で申請が行われた場合には、それは恐らく欠陥として補正を命じ、その特定を求める訂正の手続が用意されておるということでございますから、そういうことに相なりまして、仮に全く特定できない、どの土地を何に使うか、まあ何に使うかというのはわかるといたしまして、対象地が特定しておりませんと、これは手続になじまないわけでございますが、本件のケースという意味じゃなくて一般的な意味として申し上げております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 一般的というお話ですが、これは米軍の用地収用特措法の中でも土地収用法についてちゃんと書かれてあるわけですね。あれが適用される、何条何条が適用されると全部書かれてありますから、そういう意味では、ただ単に一般的といってあなたおっしゃることだけではやっぱり事態が進まないだろうと思うんで、米軍の用地特措法による収用対象土地の位置境界が位置境界明確化法によって明確化される当該の土地の位置境界に一致しない限り第三者の土地の不法占有になる。つまり私有権の侵害を引き起こすんではないかというふうに考えられるんですが、これが一致しない場合には、いわゆる起業者の方から出した位置境界と、それから明確化法によって決まるこれが一致しない場合には、これはやはり私有権の侵害に当たるということになるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 先ほど申しましたように、地籍明確化法なりあるいは特措法の所管者でございませんという意味で、一般的に土地収用手続、これは先生御指摘のとおり特措法で重要視されておるわけでございます。その点においてはもちろん関係ございますが、その場合に、たとえば所有者不明であるとか、地籍地番が不明であるとか、いろいろなことがあると思うんです。現に通常の収用手続にもございます。そういう場合にはいろんなやり方があるわけでございまして、たとえば道路事業の用に供するための道路がどこであるかということが確定いたしませんと、これは収用になじむ判断をいたせません。ただ、そこにおける所有者がわからない、あるいは所有者の個所がわからない、あるいは所有者がわからないから権利関係に争いがあればどこが権利があるかわからない、しかしこの土地であることは間違いないといった場合には、所有者不明、あるいはAまたはB等の表示をもって不明裁決として収用することは可能でございますので、またこれ一般論でございますから本件のケースというわけじゃございませんが、そういうふうに権原者の不法占用というようなこととは別に、特定された土地について権利関係が不明確であった場合の収用手続がどうなるかという意味で申し上げますと、さような処理に相なります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 沖繩の場合には、一般の本土で見られるような収用委員会、つまり土地としてはもう特定されているけれどもその配分がどうなるかという問題とは全然違うんですね、沖繩の場合には。  御承知のように、あれは沖繩返還の際に、つまり地籍が戦場だとか、戦場であったためだとか、あるいは米軍がその後入ってきてそれで占有したわけ。だからブルドーザーなんかでやったものですから、どこがどういう形状になっているのか全くわからない。そしていま施設庁の方で言っている、施設局の方で問題提起しているのは、周り、ここは私の土地だということを大体認定されたからここらあたりが決まってない地域だという形でそれが特定されたと言っているけれども、しかしそれは完全に特定されていないんですね。その人自身だって、A、Bが特定されたと言っているけれども私はAの土地かもしれない、Bの土地かもしれない。形状が全然違う、面積が違う、いろいろな問題があるんですから、特定されたという言い方自身にも私は問題があるというふうに思っているんですが、この点で争うのは後にして、いま土地収用委員会が設置されて、そしてそれは地主の側とあるいは起業者の側との両方の言い分をよく聞いて、そして公正中立に判断を下すというふうな役割りを持っているというのは当然のことだろうと思うんですね。ところが、ですからその収用に関しては公正を疑われるようなことのないように、また特に反対意見を十分に吟味するように、これまでも一般的な訓令通達としての指導方針は示されてきたと思うんです、建設省自身も。  それで、今回の沖繩における収用委員会の審理権あるいは調査権の行使がどのように進められてきているのか。その点についてどういう状態になっているか、ちょっと収用委員会の実態についておわかりの状況を説明していただきたいんです。美野輪さんの方じゃわかりませんか。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 私の方では詳細を把握いたしてございません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 浜さんの方ではお答えできない、それは。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 収用委員会は独立に権限を行使する存在でございますので、一々その内容につきまして私ども収用法の主管者としてもそれにタッチする立場にございませんので、具体的には責任を負う立場ではここで御説明する内容を持ち合わせていないというのが正確かと存じます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それじゃこういう点はどのように判断されていますか。  土地収用法の六十五条で土地収用委員会の権限が規定されているわけですが、沖繩でのこの土地収用委員会の進行状況を見てみますと、審査手続によるというよりも調査手続によって進められてきている。これはどういう根拠によってそういう進め方がされておるというふうに建設省では判断されていますか。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 御指摘のように、土地収用法六十五条におきましては、収用委員会が必要がある場合には審理または調査の必要があると認めることができる場合には云々のことができるという規定があるわけでございます。いまの御質問の具体のケースについてどういうことが行われたかというのは、先ほどお答えいたしましたようにちょっと御説明いたしかねるわけでございますが、一般的に収用法の収用委員会において判断すべきこととされている事案につきまして何らかの事実の確認なり、必要な場合は職権で調査ができるわけでございますし、あるいは審理と書き分けてございますが、これは対審構造でその起業者あるいは関係人との間、公開して行われるわけでございますが、それにつきましては、それについて必要な鑑定も徴することができるということでございますので、いまどういう形か、それらを必要に応じ、ないまぜながら収用委員会の判断でもって調査ないしは審理が尽くされているものと理解しております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 八一年の九月末から十月にかけて収用委員会が基地内に調査に入った、あるいはことしの一月に不動産鑑定士の鑑定を依頼して基地内に調査に入ったということは事実間違いございませんでしょうか。

伊藤参午防衛施設庁施設部長

○政府委員(伊藤参午君) 基地調査につきましては、私どもの防衛施設局が米軍との調整をするということで、私どもの局を通じて行いましたので、いま正確な日時等申し上げられませんけれども、行われておる。  土地鑑定については私どもの方は承知しておりません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 浜さんね、いまお聞きのように日時は不明だというんですが、私の方で調べたのでは八一年の九月下旬から十月にかけて収用委員会が基地内に調査に入った、それから八二年の一月、不動産鑑定士を同行して基地内に土地の鑑定のために、評価のために入ったという事実があるわけですね。  ところが不思議なことには、この収用委員会が基地内に入って調査をする場合に、起業者側、つまり施設局の職員は同行しているわけです。ところが地主側は全く参加してないわけですね。参加していないだけか、事前に通告もしてないんですよ。土地の問題に関して収用される土地がどの土地であるかという地籍の問題を明確化する、その作業を行っておる場合に、一方の側は同行しておる、一方の場合は全く同行しない。そして、それどころかその地主の側には事前には全く通告しないで事後にしか知らせない。そして、事後も、最初に知ったのは何かといったら、新聞の報道によって知ったというんです。  このように、つまり土地収用委員会が公正に、疑われるような事態を引き起こすことなく中立の立場で判定をしなければならない土地収用委員会がこういうような一方の側だけ同行してやるというふうなことは、やっぱり私は適切じゃない。この問題があってから、地主側から収用委員会のやり方はおかしいんじゃないかという意見が非常に強く出てきた。こういう事態、建設省としてはこういうのが適切な収用委員会のあり方だと判断されるかどうか、ちょっとお答え願いたい。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) また、この具体のケースについての感想なり所見を申し上げるにつきましては事実関係を余りにも知りませんので、また一般論になるわけでございますが……

立木洋日本共産党

○立木洋君 いや、私の言ったことを事実としてどうかということをお答えいただきたい。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 仮にそうだとしてということで、一般的なものとの比較において申し上げますと、いろいろな事情があるために、たとえば当事者——起業者側あるいは土地所有者、鑑定人の方々を同行せずして土地収用委員会が実地の調査等を行うことはあるかと思いますが、その場合にごく常識的に考えまして、トラブル等がなければ双方に通知が行くというのが通常でございましょうと一般的には想像いたします。  ただ、この場合に、何が特段の理由があり、それがより合理的だとして収用委員会が判断したか。それは収用委員会の調査なり審理の独自の委員長の審理指揮みたいなものでございましょうから、それについての当否ということはちょっと申し上げかねるわけでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 浜さん、説明なさる立場としてはなかなかお答えにくい問題かもしれないけれども、しかし普通のあり方としてはだれが考えてもこれはおかしいですよね。正常じゃない。普通の状態であるならば、やっぱり問題公正に中立的な立場で判断を下さなければならないから、両方の立場を聞かなければならない。ましてや反対意見については十分に聞かなければならない、吟味しなければならないということをあなた方通達出している立場からいったらこれは適切でないことは明確ですよ。それは浜さんがお答えにくいから私が言わざるを得なくなったんであって。  ところが、問題はそれだけじゃないんですね。土地の鑑定が終わった、土地の鑑定がなされた。それは不動産鑑定士によってなされた、土地の評価は。だから今度土地所有者がその鑑定人に尋問をさしてくれといって申請をしたら、その必要はないといって収用委員会は拒否したというんですよ。これは審理を公開で進める上で一方の当事者である側の意見を聞くべき機会をもじゅうりんするというふうな事態というのは、一体建設省としてどうお考えですか。これもまた一般の場合ですか。これは事態明確なんですから、はっきりさしていただきたいと思うんですね。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 一般に争いのあるところで真実なりあるいは調整を図るために物事が進む場合においては、それにはいろんな事実的な問題が介在すると存じます。したがいまして、ごく常識的にいろいろなことが行われると一般論で申し上げましても、その方がより事実を解決するにいい道であるというふうなこともあると思いまするし——これはまた一般論で申し上げておりますので、いま先生はこれがもしかりに事実だとすればという御質問でございましたが、それにおいても、やはりそういう事実の後ろにある進行上の経緯とか背景とかあるいは審理についての判断ございましょうから、まあ感想風に言えば多少緊張した事態だなという気はいたしまするけれども、そのこと自身が土地収用委員会のそのことだけでもって公正さを疑うというようなことになるかどうかにつきましては、土地収用法の主管者としてはにわかには感想を申し上げない方がいいかと思います。

立木洋日本共産党

○立木洋君 だけれども、そういう状態がやっぱり正常じゃないということですからね。  これはやはり国家の委任事務としてやられているわけですから、収用委員会自身が。何らそれは収用委員会自身の独自性を侵害せよというふうなことを言っているわけじゃなくて、それが正当にやっぱり国家の委任事務としてやられている範囲内においては法が忠実に実行されているのかどうか、疑わしいということがあればやっぱり事情を聞くなり、そういうことについては訂正すべきだというふうな処置は、私は当然とるべきだろうと思うんですよ。これは建設省としてですね。ですから、私は浜さんがお答えにくいならば局長に来てくださいと言ったのだけれども、局長来れないと言うから、しょうがない、あなたにおいでいただいてその一般的に一般的にという答弁を残念ながら聞かなければならない事態になったの、私は。これは本当に困ることなんですよ。何しろ三月の下旬までにやられるというんでしょう、美野輪さんのさっきの進行状況でいけば。  長官ね、ここでひとつそういう意味でつまり両者に食い違いがあるのです。これは両者がどちらがいいかというふうなことについては私は私の主張がありますが、しかし施設庁は施設庁の主張があるでしょうから、ですから地主の側、施設庁の側、両者の意見をよく聞いて公正中立にしなければならない。こういう上で両者の食い違いがあって、もともとこの土地を収用するということ自身が問題だけれども、五年前に問題になったあのときでも地籍を明確化した上で、そうした上で収用するんだ、これは法の立場としてはそういうことを主張されてきたわけでしょう、政府自身が。  ところが、問題なのはそれは収用委員会が設置されて、公正であるいは公開的にやられて、また職権を行使する場合でも十分にその調査が保障されなければならない。そういう状態が問題になってきたにもかかわらず、いま言ったように一方に偏したような土地収用委員会の行動というのがある。だから、一方の意見は聞くけれども一方の意見は聞かない、一方の意見は調査には同行させるけれども一方は同行させない、またその内容についても知らせようとしないというふうなことになってくると、まさにこれは事態を公正中立の立場からやろうとしているようには見られない私は事態だと思うんですね。これは後々やっぱり沖繩の問題を十分にどうしていくかという観点からみても、非常に私はゆゆしき問題を残すと思うんですよ。だから、そういう上では法に対して公正でなければならない収用委員会のあり方、これが実際にいま強制的にもしか強行して、起業者の特定したのに間違いがないというふうな形で強行された場合に、後々瑕疵が認められるような事態になったら、これは大変なことですよ。  そういうふうなことになってはならないということを私は特に主張したいんですが、長官、いままでの討論をお聞きになってどのようにお考えになっているのか、所見を賜りたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いろいろとこの問題につきましては収用委員会また施設庁、各方面の大変な苦心があろうかと思います。私も私としての私見、意見を述べることが実はいいかどうかということを大変私自身も迷うわけでございまして、沖繩の主管大臣として私はやはりこの問題について意見を差し控えた方が適当ではないか、こう判断を実はいたしておる次第であります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 ただいまの長官のお立場としてはそういう御答弁が賢明だろうと思いますけれども、しかし、問題はやっぱり事態をよく聞いてみようと、少なくとも。立木が言うのがなるほどなと思うまではいかぬかもしれぬが、多少なりとも疑念をお持ちならば事態を確かめてみよう、そうしてよく聞いてみましょうというぐらいな答弁はあってもいいと思うんですが、いかがでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) この問題につきましては、沖繩主管の大臣として十分庁内で実は検討をし、この問題の処理の状況、またその対応については検討をさせていただきたいと思います。

立木洋日本共産党

○立木洋君 浜さんね、五月十四日に公用地暫定使用法の期限が切れるわけですね。だから、それに合わせてしゃにむに裁定を収用委員会が下すというのは私はどうだろうかと思うんですよ。  それで、問題は収用委員会としてはいつまでに裁定を出さなければならないという義務があるのでしょうか。これはお答えいただけると思います。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 収用法によりますと、収用委員会はまさに審理を尽くさなければいけないわけでございまして、そういう審理自身が問題になることがあるわけでございます。私どもとしては、ただ問題は通常公共性のある公益、私益の調整を図る重大な事柄についての処理でございますから、慎重かつ的確であることは当然必要でございますが、円滑かつ敏速に行われるということをもって運営の旨とせられる、各収用委員会においてもそう努力なされておると考えます。  それから、御質問のように何月何日までやらなきゃならないとか、そういったものは全然別の問題でございましょうから、やはりそこらの中で事柄の処理につき的確な進行がなされていくものと考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 ですから、浜さん、いま御答弁できなければ、帰ってからでもよく検討していただきたいんですが、収用委員会の問題というのは私はやはり公正中立でなければならない、これはだれが考えてもそうだと思うんですね。で、後々問題が残って、住民との間で後々問題が残って、大変な事態になったときに一体本当にだれが責任をとるのかという問題になるだろうと思うんです。そのときになって、いや実はと言ったってもうだめだと思うんですね、これは事態はもう進行していくわけですから。ですから、やっぱり十分に審議もし、だからこそ建設省は反対意見には十分に耳を傾けるべきだ、収用委員会の立場としてはという訓令までいままで出してきたという例もあるわけですから、そういう点は念には念を入れて私はいささかもおかしいものではない。米軍の軍用地だからもう一刻も早く、それが一日でももしか日切れになって収用できないとなったらこれは大変だというふうな問題だけを優先させるとするならば、やっぱりその政治姿勢は住民本位という立場から言えば厳しく問われなければならないだろうと思うんです。ですから、そういう点では住民の——私たち自身は本来こうした土地の収用それ自体には絶対反対です、そうではなくて、地主にきちっと返しなさいと。だけれども、少なくともあなた方が収用する、ところがその収用でも法の立場から見てもやっぱり問題が残っておる、だからこういうふうなやり方はきちっとしてやはり是正すべきだと。収用委員会の実態を十分に調査をして是正をすべきだという点をぜひとも建設省お帰りになって御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

浜典夫建設省計画局総務課長

○説明員(浜典夫君) 先生先ほどお触れになりましたように、実は局長でも出席いたしまして御答弁すべきところ、ただいま予算委員会とちょうどぶつかっておりますので、かわって参りましたが、局長の立場も含めまして御説明申し上げているつもりでございます。  御指摘の点につきましては、先般、衆議院でもやや似た御趣旨の御要請があったところでございます。収用委員会の委員の選任につき適性を欠くのではないか、あるいはその立場につき問題があるのではないか、建設省は事実を調査すべきではないかとのことでございました。確かに一般的には法の施行に当たって、収用委員会にはこれだけの人間を、こういう資格を持つ方を選任すべきである、その意味はどうだこうだといった意味の法の施行通達を各都道府県知事等に流し、現在もそういう指導をしているのは確かでございますが、一たん具体的な事案が発生いたしまして事柄が進行いたしますと、独立して権限を行使し、身分保障もあり、そういう収用委員会がその法の手続に基づいて行動するものを、ただ収用法の所管者だといって問題があって何かそれに対して対応するということを前提としたような事実調査あるいは任免のあり方についての調査というものはいかがかと思って差し控えさしていただくというのが基本でございまして、基本的には土地収用法の定める手続により的確に事柄が処理されるということを基本といたしまして、法の定める責任の所在のある立場立場の者が最善を尽くしていただく、こういう構造かと理解しております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 この点の質問を終わるに当たって、いわゆる今日の収用委員会のあり方、それからそれに対するやはり行政指導の問題点等々見ても、私は本当に住民の要求に基づいて正しく問題を解決していく、地主が土地を返せというふうに願っているならば、それにまでもやはり本腰を入れ耳を傾けてどうすべきかというのが私は政治家のあり方だと思うんです。そういうことにはなっていないところに日米安保条約の問題が重くのしかかっているという点をやはり厳しく指摘をせざるを得ないだろうと思うんです。そういうことを踏まえてこのことを、この誤りを厳しく指摘をして、この点についての私の質問を終わって、次の千島の領土問題についてお尋ねをしたいと思うんです。  これはきょう外務大臣がおいでになりませんから、長々と時間をいただく予定はございませんけれども、長官がお述べになっておるやはり「一日も早い北方領土の返還の実現を図らなければなりません。」と。もちろん北方領土という表現は私たち共産党は使っておりません。千島列島という表現をしておりますけれども、それは別としても、少なくとも日本の領土が一日も早く実現すべきであるということは全く同じ点だろうと思うんです。そういう意味でこの北方領土の返還、千島列島の返還の実現についての長官御自身の返還の展望といいますか、それについてのまず最初に御所見を、大変むずかしいのかあるいは近くにあるとお考えになっているのか、どういうふうに返還の展望をお持ちになっておられるのか。そのあたりをまず最初にお聞きしたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 北方領土の問題についてはソ連側が現在なおもかたくなな姿勢であり、領土問題はすでに解決済みであるとか、また存在をしないとか、一方的な態度を崩そうとしない、いわば話し合いのテーブルに乗ってこないということでございまして、まことに遺憾に存じております。  政府はあくまでも平和的な話し合いによって領土返還を実現をするために粘り強い対ソ外交、対ソ交渉をやっておる状況でございます。この外交交渉を支える唯一の力というものはやはり一致した国民世論のほかにはないと私は考えております。総理府としては、今日ますます高まりつつある国民の声をさらに確固たるものにするために北方領土問題に対する全国的な啓発活動に一層の努力を傾注をしてまいりたいと、こう考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 長官、この問題については確かにソ連の態度というのは不当きわまりない。日本の領土であるのをこれを不法に占拠するという事態が依然として続いているわけですから、この点には全く厳しく指摘をし、そうした態度の誤りを正すという努力をすべきことは当然だろうと思うんです。私たちもそういう点では努力をしてきたわけですが、しかし三十数年間の間われわれが努力してきた、日本政府も日本政府の言い方によれば努力をしてきたが、今日依然として解決つかない。ソ連はソ連なりの言い方をいつまでも言っておる。これ何回所信のお話をお聞きになっても、長官がおかわりになっても、常に粘り強く努力をし粘り強く努力をしと言われておるんですが、何年粘り強く努力したらこれから本当に解決できるだろうか、いつもそう思いながら私はその所信をお聞きしているわけです。  こういうソ連の態度がそういうかたくなな状態にあるのは一体どこに問題があるだろうと思いますか。どういうふうにしていったら本当にこの局面が打開できるというふうにお考えになるのか。これは外務大臣に答えていただくのが本筋かもしれませんが、しかし、その点で長官御自身の御判断があればお聞かせいただければいいんですが。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) これは外務大臣が所管大臣としてお話をされるのが一番適当だと思っております。  私の考えておりますことは、やはり幾らかたくななソ連であっても、粘り強い交渉、粘り強い返還運動、国民的な盛り上がりの中でやはり将来これに理解を示してくるであろうと、こう私どもは期待をし、そしてまた当然その方向に向かってくるであろうと判断をし努力を続けていく、こういう考え方であります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 ソ連が判断を変えて返すようになってくれるだろうと長官御期待なさっているようでありますが、加藤さん、おくれておいでになるというものでこの質問を後ろに回したんですが、それで外務大臣にかわってお答えいただきたいんですけれども、何回か外交交渉をやっぱり外務省としてされてきたと思うんですよ、ソ連の側と。ところが私はいままでいろいろな松本さん時代からの交渉の内容を全部ひも解いて読み返し、何回も読み返してみたんですけれども、私はこの領土の返還問題に関するいわゆる日本政府の論の立て方、立論というか、いわゆるどういう論理構成でこの問題ソ連に対してまさにソ連側がぐうの音も出ないように論理構成で詰めていくのか、そういう日本側の外交交渉をしていく論立ての上で誤りがないのかどうなのか、日本側は外交上この領土問題の交渉については完璧であって、ただ一つソ連がかたくなな態度をとっているからだめなのか、そこらあたりは加藤さんどのように御判断していらっしゃいますか。

加藤吉弥外務省欧亜局長

○政府委員(加藤吉弥君) 北方領土が日本の固有の領土であるということは、歴史的にも法的にも全く疑いのない事実であろうかと考えております。日ソ交渉以来現在に至る三十年の歴史の過程で私どもは常に一貫してこの主張を相手側に続けてまいった、かように考えております。交渉の実際のやり方とかそのテクニックの問題、こういうものにあるいは万全というか、全く過失がなかったかどうかという点につきましては、これは後世の史家の判断すべき問題ではないかと思います。しかし、日本側の主張は常に一貫して、いま申し上げたとおり、法的にも歴史的にも北方四島は日本の領土であるということを絶えず繰り返してまいった次第でございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 長官もお聞きいただきたいんですが、これは私は園田外務大臣に聞いたときに、園田さんは、後でこれよく考えてみますとこの千島問題の返還についての日本政府の立場にはやっぱり若干無理がある、外交上の問題としてはやっぱり問題があると。それから、あるいは福田さんにしても、亡くなった大平さんにしても、この問題に関してサンフランシスコ平和条約のときに千島列島を放棄した、あの問題はやっぱり過去の問題であったとは言え、いまだに影響しておる問題として考えざるを得ないと。  これはどうしてかといいますと、日本政府が言っておるのは、言うならば北千島にしたって南千島にしたって、これは日本が外国から戦争で取り上げた領土じゃないんですから、そういう意味では第二次世界大戦、領土不拡大の原則に基づいて外国から取り上げられなければならない土地ではないんですよ、北千島にしたって南千島にしたってそうですよ。ところが、千島を放棄したというサンフランシスコ条約に残念ながらサインをした、吉田さんが。サインをしたために結局北千島は千島であって、南千島は放棄した千島ではないといういわゆる言い方を使って、そして南千島だけの返還を要求し、北千島はこれは放棄したんだから仕方がないといって言わざるを得なかった。  けれども、長官、フランスもイギリスも日本政府のそういう立場に対して賛同していないんですよ、賛成だと言っていないんですよ。問題はこういう土地問題、領土問題、国際的な領土問題を解決するためには、国際的にもなるほど日本の主張している立場が正当だということが了解されるような主張にならなければ、これは外交交渉をやっていく上で強固の立場にならないんです。  長官は先ほど国民の一致した世論ということを言われた。確かにそれも一つあります。国際的に見ても、なるほど日本政府の言っている立場には無理がない、正しい、それならばやっぱりソ連の言っているのはおかしいじゃないか、返すべきだということにならなければならない。そういう意味では、私が問題が残されていると言った園田外務大臣のそういう話を私は率直だと思うんです。いつまでもかたくなな誤った論理に立っておるならば、やはりこの返還という問題は今後何百年続こうとも、ソ連のかたくなな態度と同様に、解決することができない。この問題でやはり真剣にいま日本政府が千島問題の全返還についてどうあるべきかということを考えるべき時期に来ておる、私はそういうふうに改めて主張したいわけです。  その点で加藤さんに御答弁をいただくと、必ず、いや、そうではございませんと言って反論されることは私はよくわかっております。だけれども、わかっておるならば、あなたが反論されるならば、フランス政府から来た書簡とイギリス政府から来た書簡——五六年、五七年当時の——書簡を私に提示して、このとおり間違いございませんからと言って反論してください。それで最後に長官の御所見をいただいて、私のきょうの質問を終わります。

加藤吉弥外務省欧亜局長

○政府委員(加藤吉弥君) フランス政府、イギリス政府の見解は昔の歴史的な過程において出された見解でございまして、また両国ともその見解が現在公表されることを望んでおりません。しかしながら、現在両国とも、特にイギリスでございますが、領土問題に対する日本の立場を強く支持しておる、かように理解しております。この点については英国政府からの確認も得ております。  いかようにして領土問題を解決するかという点につきましては、これは私ごときが答えるべき問題ではないかとも思いますが、やはりソ連を取り巻く国際環境の変化、それからソ連自体の内部における変化、そういうものを踏まえながら、これは息の長い交渉にはなるとは思いますけれども、そういう変化を踏まえながらその過程においてこの問題を解決していくことは必ずや可能であると考えております。そういう時期が到来するまでの間、われわれがここで腰砕けになってはいけないのであって、やはり一貫した主張はそのまま維持しなければならない、かように考えております。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 立木委員のお立場としての御意見を拝聴をいたしました。

立木洋日本共産党

○立木洋君 一言だけ。  加藤さん、外交問題というのはやはり十分に一貫した立場をとらなければならない。だけれども、その一貫した立場をとっていないんだよ、最初から日本政府は。何ぼ一貫だと言ったって、そうなってないんだから、これはやっぱりそうではないんだということをお認めにならなければならない、変わってきた経過が私はあると思う。  それから同時に、やはり外交文書については本当に国際的にどうなのか。イギリスの文書が来ているというのなら、それを出していただきたい。前の文書がどうだったのか、後の文書がどうだったのか。それは少なくともそういう形に明確にして、国際的に間違いない立場だということをはっきりさせないで、資料は自分持ち、そして明らかにしないでおいて国際的に支持されていますと言ったって、それはやっぱり通用しないと思う。だから、いま私が言ったのを全部資料として提示してくださって明示してくだされば、またそれを読ましていただきたいということだけ述べて終わります。

加藤吉弥外務省欧亜局長

○政府委員(加藤吉弥君) 先ほど申し上げましたとおり、英仏両当事国ともこの文書の公開を希望しておりません。こういう相手側の意向が一つございます。同時に、北方四島の問題、この平和条約の問題はいまだ懸案で、未解決の問題でございます。交渉の過程におけるそういうやりとり等につきましては、これは交渉が妥結するまでは公表しないということが一つの原則であると私どもは了解しております。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 まず最初に、北方領土の問題について御質問をさしていただきます。  衆議院議員の小沢貞孝さんが提起した問題でございますが、北方領土に所属する四島の中で、歯舞だけが根室市に編入されている、    〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 あとの六カ市町村はいままでの自治省の態度だとあってなきがごとしで、全然わけがわからぬようになっている。それを非常に心配されていろいろ諸外国から資料を取り寄せてみると、ソ連は憲法、法律で北方領土を全部明確にソ連の領土であると修正して発表している。ところが日本はそれについて何らの措置をとっていないばかりでなく、自治省の監修による要覧やその他の市町村情勢の趨勢から見ると、それが外されている。  このことは大変じゃないかということで、喚起をして、いろいろ調査をし、自治省になぜそういうふうになっているのか、こういう質問をしたところ、五十五年の十月二十三日に行政局長が答えたのでは、まだ自治法による廃村手続をしてないので現在も存続しているというふうに認識している、こういうことなんですが、それなら、きちんといろいろの自治省の廃村手続をとっていないなら、現実の自治省の行政の中に地方交付税やいろいろの処置で当然何かとられる措置が行われているべきではないか。ところが北海道庁の交付税だけについてはそれが入っている。村のやつについては、根室市の旧歯舞村のやつについては入っている。しかし実際は歯舞の島はソ連の領土だと言ってやっている。しかしその歯舞の村だけは根室市に合併したためにそれが根室市の地方交付税の中に面積が入っている。こういうようなことについてどう説明されるのか。  これに対して立法が必要なら立法しようじゃないかということについて、自治省が非常に反対された。きょう責任者がおられないということなんですが、そのいままでの経過をちょっと説明していただいて、何か御意見があったら、総務長官、御発表いただければ。

浜田一成自治省行政局振興課長

○説明員(浜田一成君) お答えいたします。  自治省が編集いたしております「全国市町村要覧」と申しますのは、執務の参考に供しますためにつくられているものでございまして、したがいまして、市町村の名前とか人口とか面積とか、あるいは役所、役場の所在地といったような実際的な問題を収録いたしておるわけでございまして、したがいまして、現実に行政を行っている市町村を従来から収録してまいったわけでございます。そこで、その市町村の数というのも実務的な観点から見て三千二百五十五ということでやってまいったわけでございます。  そこで、色丹とか国後、択捉の三島にございます大村につきましては、現実にソビエトに占拠されているという、そういう実態になっておりますために、住民が現実におりませんので、またしたがって、市町村としての行政の実体もないということで「全国市町村要覧」では凡例部分に名称とか面積を記載するという取り扱いでやってまいっておるわけでございます。なお、こういった三島の六村を加えました場合は、市町村の数は三千二百六十一ということでございます。そういうことで処理をしておるわけでございます。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 択捉、国後、それから色丹の三島所在の六カ村を隣接する根室市等の支庁に編入する問題は、議員立法として提案をされて、現在衆議院の沖繩及び北方問題に関する特別委員会において継続審議となっておりますが、本件は地方自治法の特例に属する問題と承知をいたしております。したがって、自治省で御判断をいただく問題だと私は考えております。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 きょうは責任者がおられないから、一応いままでのいきさつ等を御説明いただいた程度なんですが、この問題はあと機会があれば機会をつかまえて、ひとつ自治省に、地方の村の実体を持つような、持てるような方策をやらぬことには、これはわが国の領土だ領土だと言っても、ソ連はもう憲法も法律もつくって、そして私のものですと言っている。日本は実体がないから入れておりません、何にもやりませんというふうな自治省の態度では、これは初めから勝負にならぬ。これはひとつこの関係者、わが委員会においても本当に勝負にならぬの声だけでやっていたって、わが国の立法、行政の姿勢を、ソ連が自分のところへ入れたなら、こちらは、本来こちらのものだと言うならこちらのものだという実績をつくることですね。ぜひやる必要があると私は思いますね。こういうことをまた強く、その手段、方法についてやっていくつもりでございますので、ひとつそのことを申し上げておきます。  審議の都合で法案に関連した問題に早速入らしていただきます。  沖繩の今度の特別措置法の一部改正の一番重要な部分は、これをそのままさらに若干の部面において強化をして、さらに十年間延長するというのが主なねらいでございます。この趣旨については賛成でございますが、この中身について二、三お尋ねしておきたいと思います。  この特別措置法の重点がいわゆる沖繩振興開発の十カ年計画であったわけなんです。これをさらに十年延長するというのにも、これはさらに十カ年の沖繩振興開発計画というものをつくる、こういうことに提案理由の説明はなっているわけなんですが、これはどの程度固まっておるのか。また前の開発計画、これをごくざっと検討さしていただき、またこれを新しくさらに第二次というんですか、今度の法律が通ったら、新しい沖繩振興開発計画をつくるために、いままでできておった開発計画に沿ってどの程度のことがなされたであろうか、こういうことの点検ということでごく要約の報告も出ておりますが、これも非常に表面的な点検だと思うんです。実績その他、これ非常にいままでなかなかこういうふうに要領よくまとめたほかの計画の点検というのは報告がない。そういう意味において非常にまじめな態度だと思うんで、これは私も高く評価するんですが、しかし、これでは一から十まですべて沖繩の県勢が非常に本土の他の県から見ると劣っているからあれもこれもすべてにだということも言えばそれまでだけれども、いまからの十年というのはやはりどこか重点がなければならぬと思うんです。  その意味において沖繩開発計画のこれを見ると、これは地方行政にわたる全般のことについて縦横に計画が文章で示されている。それが文章であるために実際の当初の計画がどれぐらいの計数であったのかはこれは示されていない。その計数についてその実績が点検の中で示されている。こういうことであるわけなんですが、この第二次はこれはさらに少しは重点的なところには計数が入るのか、また重点的なものをやっていかないとやはり沖繩県の、言葉では沖繩の非常な地域の特性、すなわち亜熱帯性気候、海洋性自然というふうなことがある。    〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 これを具体的に今度沖繩県の特徴としてこの条件に合ったものをどこをレベルアップというんですか、やるか、そこに何かリーディングをしていく目標がないと平面的な話になってしまって、いわゆる県民の生活の向上発展とか自立性の確立とかいう可もなく不可もない美辞麗句の文章になってしまう。そうであっては、やはりもう十年たっているわけなんですから、しかもいわゆる行革に国内の方では非常に深く入って歳出削減、歳出抑制ということになっていくということになってくるといまの計画よりさらに重点をしぼっていかないとこの効果があらわれない、国の金を投資するんでも。その点についての考え方がうまくまとまっておれば、その点御説明願いたい。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) お答えいたします。  現在、第二次の振興開発計画につきましては現行の計画策定の手順をそのまま踏襲いたすということになっております。したがいまして、県において原案を作成し、その原案の提出を受けまして国において所要の手続を経た後決定をする、こういう手順になるわけでございますが、現在県におきましてその計画の素案を検討をいたしておるところでございます。大体私ども承知しております今後のスケジュールといたしましては、大体六月ごろまでに県原案を定めまして国の方に提出したいということで作業を進めておる、こういう状況でございます。私どもといたしましてはそれを受けましてでき得れば七月末まで、遅くとも八月中には国の計画として決定をいたしたいと、このように考えておるところでございます。  今後の十年の重点をどう考えていくか、特にリーディングプロジェクトをどう考えていくかというお尋ねでございます。この十年間の計画におきまして、私ども一つには本土との格差是正、それからもう一つには自立的発展のための基礎条件の整備ということを二つの柱といたしまして振興開発を推進してまいったわけでございます。なお、社会資本の整備等につきましてかなりの進展を見ましたものの、なお本土との格差を多く残しておるという状況がございます。また沖繩の経済社会の状況きわめて厳しいという状況にあるわけでございまして、私どもといたしましては二次振計におきましてもおおむね現行計画の基本的な骨組みを踏襲していかなければならないのではなかろうかと、このように考えておるところでございますが、ただ、これまでの十年間におきまして社会資本の整備もかなりに進展してまいっております。そういった状況を踏まえまして、また今後の県経済社会の自立を図っていくため、このためにはいわゆる産業の振興が非常に重要な課題となっておる。これはまた雇用問題にもつながってまいるわけでございまして、そういった意味におきましては、何といいますか、格差の是正という角度から自立的発展の基礎条件を整備していく、そのための産業振興を強力に推進していくという方向にやや重心が移っていくのではなかろうかと、このように考えておるところでございます。  なお、二次計画の中には具体的に目標数字等が入るのかというお尋ねもございました。これは先生御案内のようにこの振興開発計画、いわゆる総合計画といたしまして沖繩振興開発の進むべき方向と、それからその基本施策を明らかにしたものでございまして、いわゆる通常の事業実施計画等とは異なっております。そういったことで、その個々のものにつきまして数字等では示しておらないわけでございますが、現計画におきましても人口あるいは産業構造、そういった重要な幾つかの項目につきましては、これを経済社会の見通しとしてその数字を掲げてございます。第二次振興開発計画におきましても、おおよそ一次振計に盛られました事項等につきましては、これを同様に数字をもってその見通しを明らかにしていくという方向で私ども考えていきたいと、このように思っております。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 その中で一、二の点について特に重点を入れてもらいたい問題についてお尋ねします。  その一つは、沖繩の特産品の移出の進め方と、先ほども御質問がありましたが、観光事業のあり方ということでございますが、やはり沖繩の亜熱帯性の気候風土を利用してのやっと、東京、大阪、それから名古屋、こういう大都会への亜熱帯性のところで有利につくられる大都会消費向けの野菜とか花とか、しかもそれが非常に何といいますか、いわゆる端境期を中心にしてそういうものが大量に供給できる、またそうすると競争力がつく。自立というのはそういうものだろうと思うんで、みずからの計画とその実施によって、そして経営が成り立つ体制をやる。常に補助をつぎ込まなければやっていけぬようでは、これはいかに開発計画で計画してみても、もう常に何かそこにげたを履かせなければやらぬというのは、それは補助がなくなったときにはどうにもならなくなる。補助なくしてやっていける、そのためには一つのそういうアイデア、それからそういう施設というものを初め整備してもらえればやっていける立場というものが必要ではないかと思うんですが。  それで、具体的にお尋ねしますが、「野菜の集団団地を三十一団地育成しました。」と。この集団団地というのは、そういうただ一般的な野菜の集団団地なのか、どんなような団地か。それから「花きの生産団地を五団地育成しました。」と書いてあるんですが、こういうもので特徴ある沖繩の農業が芽ばえる基礎ができたのか。さらに今後十年間どういうふうな計画があるのか。

草場緋紗夫農林水産省食品流通局野菜振興課長

○説明員(草場緋紗夫君) まず野菜につきましてお答え申し上げます。  先生御指摘の三十一団地の野菜の集団産地等でございますけれども、沖繩県におきましては御指摘のとおり、近年冬場におきます温暖な有利な気象条件を活用いたしまして、野菜生産が非常に伸びてきておりまして、ちょうど本土向けの移出量というものも年々増大してきておりまして、五十年の移出量は約一千トンであったわけでございますが、五十五年は約一万二千トンというふうに増加してきておるわけでございます。先生御指摘のように、関東及び関西地域を主体に本土向けの移出が行われているところでございます。  主要品目といたしましては、そういう有利な条件を活用するという観点から、サヤインゲン、オクラ、カボチャ、ニンジン等の温暖な気象条件を利用した野菜の生産が非常に伸びているという状況にございます。

小坂隆雄農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長

○説明員(小坂隆雄君) 花卉について御説明申し上げます。  沖繩におきましては、温暖な気候を活用いたしまして、いわゆる冬、春に出荷いたしまする花の露地栽培が普及いたしております。かつて五十年当時はほぼ百ヘクタールの花の栽培面積があったわけですけれども、五十五年には倍以上の二百二十二ヘクタールまでふえてございます。そういう中で、私ども一つはいわゆる果樹の産地をつくっていくということ、そういうことで花卉の中核産地の育成事業を仕組んでおるわけでございます。こういう中で、ひとつ花の産地育成を図っていく。それからもう一つは、やはり本土への出荷がネックになってございますので、これらにつきまして海上輸送の実験事業を仕組みながら、安定的な供給を図っていくようにしていく、こういうことで考えておるわけでございます。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 その説明もう少し質問したいんですが、時間の都合でやりませんが、非常にそういう問題をやはりしっかり、これは団地がさらに集荷や移出でうまくいくように、ひとつ出荷施設というものと、それから生産関係でずっと続いていくためにはやはり水の供給というものを、まあスプリンクラーがきちんと利用できるようにはぜひひとつ具体的にやっていただきたい。もうこれは近代的な農業等もきちんと、そういう必要な水が常に畑にまけるようなことがやはり一番団地をつくる重要な要件だろうと思うんですが、それを計画の中にぜひ入れておられることと思うんですが、それをひとつ。  次に、観光施設なんですが、先ほど二宮さんも非常にいいことを言っておられたんですが、そういうことを私もきょうお願いをして計画の中に入れていただきたいと思うんです。この計画の方向といっても、これは宿泊施設だとかルートをつくるとかいうようなことであって、やはり面積的にホテルをつくったらその前で海水浴ができる、あるいはスポーツができる、そういうような面として総合的に利用できるような観光施設じゃないと、ただ宿泊施設だとかその周りの道路をつくるとかいうことだけでは、これからの観光施設としては十分ではない。ことに日本のこれからの青少年や所得の増収に伴って、ただ行って見るというんじゃなくて、みずからがともに経験をして、海水浴なりスポーツなり、いろいろの施設を利用して、みずからその中へ経験することによっての旅行というものが、やはり先ほど大臣も長野県の例で言っておられたんですけれども、そういう構想をぜひ具体的に、沖繩県がつくるからできてきたやつは可もなく不可もなければオーケーだと言ってぽんと判をつくようではこれは開発計画というものはやはりならぬ。そういう日本の中の観光施設として非常に成功している例、それから海外で、ことに亜熱帯地方のやっとして非常に成功しているハワイとか地中海沿岸とか、こういうような具体的なものを例示的にそういうもの等参考にしながらさらに日本的なものを生みたいし、それには何億金がかかるのか、恐らく個人の観光資本ではできないものをやはり国家計画として入れていただく、それをきちんと今度の第二次計画の中に入れてもらいたいと思うんですが、それをお願いするとともに、そういう問題についての——で、県がつくるから、それを出た上でマークするのはもちろん往復があるんですからいいけれども、そういう問題の指摘というものをひとつぜひやっていただきたいと思うんです。  それから、これは沖繩の何と申しますか、海洋博の跡地の利用ということか、あるいはどういうことか、「国際交流の場と形成」ということでこれは観光施設とも非常に関係するし、まあそれも合わせて一本ということも考えておられて、「国際交流の場と形成」というのは、これは新しくこの第二次計画ではことに一つの重点項目としてこれだけは非常にはっきり本土の重点計画的にぽんと浮かび上がるわけなんだが、これはしかし実際海外の留学生の受け入れや海外移住や海外情報サービスで交流財団をつくったというまであるんだけれども、これは本当に実績が向上する、またそういう見込みというものが外務省との関係で本当に沖繩県が喜ぶようなぐあいに進みそうなのかどうか。まあ簡単で結構ですから、ひとつよろしく。

美野輪俊三沖縄開発庁総務局長

○政府委員(美野輪俊三君) 先生御指摘の観光の振興、これにつきましては私ども第二次計画の中におきますまたひとつ強力に推進すべき産業振興の一部面である、このように考えております。先生御指摘のような一つのゾーンとしてどのような観光施設を、地域を形成するかというような問題等も含めまして、私どもただいま外部に委託しまして種々の調査を行っておるという状況にございます。  ただ、この観光に関連します施設と一概に申しましても、道路あるいは港湾等々から宿泊施設に至る非常に幅広い施設の組み合わせということになろうかと思います。私どもといたしましては観光施設等の整備につきましては国、地方公共団体あるいは民間がそれぞれ役割りを明確に分担しながら、しかも相互に密接に協力をしながらこれをつくり上げていくという努力が今後必要になるんではなかろうか、このように考えております。  それから国際交流の場の形成の問題でございますが、これは観光そのものが非常に国際化いたしてまいっております。そういった意味でも国際的な人的な交流等々も密になってまいるわけでございますけれども、沖繩におきましては現在の計画におきましても沖繩を国際交流の場と規定いたしまして、そのための所要の施設を整備をするという方向を打ち出してごいざます。先生御指摘のように、その中で国際センターが外務省の海外協力事業団の施設といたしまして、その実現に向かう段階にまいっておるわけでございますが、私どもといたしましては、第二次振興開発計画の中におきましても同様の方向を踏まえまして交流の活発化を図ってまいりたい、このように考えておるところでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 私は、第二次振に向けてこれから十年間というりっぱな軌道を敷かなければいけない重要な委員会であります。それで、第一次振の十年を総括して、そのきちっとした上に乗せてレールを敷かないというと、また二次振もうまくいかない、こういうことから大臣の所信表明に基づいてまずお尋ねいたしたいと思うんですが、ところが持ち時間が決まっておりますので、全面にわたることは不可能でありますので、私が考えまして基本的な問題についてぜひただしておきたいことがございます。  その一つは、大臣の所信表明の中にこういうことがうたわれておりますね。「各面にわたる特殊事情」云々ということがございますが、これが内容がはっきりいたしませんので、「各面にわたる特殊事情」ということは一体どういうことなのでしょうか、それをお伺いいたしておきます。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) この問題につきましては、まず沖繩は本土から非常に離れておるという問題、そしてまたエネルギー事情が大変困難な状況にある、また飲用水も同様である、また従来沖繩の産業が本土と比較して大変におくれておる、こういうような諸条件を踏まえまして、私は「各面にわたる特殊な事情」と、こういう表現をしたわけでございます。したがいまして、私の考えておることは、こういう諸問題を第二次振計において大いに本土との格差をなくしていきたい、こういう考え方で申し述べた次第です。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 いまの御答弁の中に軍事基地という言葉が出まして、この所信表明の中では基地という言葉がどこにも出ませんので、基地を避けて通るわけにはいかないはずだが、一体どういうわけなんだろうと、こういう気持ちからお問いするが、いま基一地という言葉が出ましたですね。  それで、第一次振を総括してみた場合に、いわゆる目標を達成したものもあるし、目標に近づきつつあるものもあるし、またはるかに遠い、あるいは問題によっては後退した面もあるわけなんですね。そこで、そういった一つ一つについてもお尋ねする時間ありませんので、私が申し上げたい結論は、このように十年の目標を立てながら、いま総括してみた場合に、あと十年延ばさなければいけないという状態になっておるわけなんですが、いろいろの差しさわりは私はもう問答をする必要はないと思いますが、幸いに長官基地ということを触れられましたので、基地が障害になっておるということ、これもう明々白々たる事実であるんですね、どの面を押さえても。そしてその何よりの証拠に、第一次振でうたい上げている振興開発、これの中に、なぜわれわれが基地を重視しなければいけないのか、こういうところが明確にうたわれておるんですね。  ところで、内容はこれから盛られるわけですので、私が申し上げたいかなめは、基地が障害になっておるということを再確認していただいて、二次振の中にも基地の問題をどのように取り上げるかということについてどうしても触れてもらわなければいけない。どうですか、この点。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 沖繩には全国の米軍施設区域の約五三%があります。したがって米軍の演習に伴う事故やまた基地管理に伴う諸問題が発生をしておる。この点については私も十分承知をいたしております。したがって沖繩振興開発の上におきまして、この施設区域をめぐる諸問題の解決のためにはできるだけ早期に整理縮少を図ることが必要であろうと考えております。したがいまして、今回二次振計を立てていく上におきましても、この問題を十分配慮しながら沖繩の振興計画というものを立て、沖繩県民の期待する県にしたい、こういう考えであります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 第一次振のスタートにおいてさえもこの中にうたわれておりますとおり、抽出して申し上げますと、第一次振計の目標の中に、自立的発展の基礎条件の整備であり、その目標を達成するのに米軍基地が障害になるということをちゃんと明確にうたわれておる。今度は「土地利用の現況」の項には「本島内における米軍施設・区域の面積は、本島全域」で当時十年前ですね、本島だけの約二三%を占めておると。「その存在は、産業構造、都市形成、道路体系等に多大の影響を及ぼしている。」ということがちゃんとここに明確にうたわれているんです。さらに「振興開発の基本方向」として「産業の振興開発」の項では「基地依存経済から脱却して、自立経済の確立をはかるため、米軍施設・区域の整理縮小をはかり、その跡地および跡施設を産業振興および社会資本整備のために活用する。」と明確にここに書かれておりますね。  ですから、私がこれを盾にして申し上げたいことは、明確に示してあるのにもかかわらず過去十年において、いわゆる第一次振が目標どおり進まなかったのはほかにも要因はありますよ。ありますけれども、大事なこの基地問題に向けての関連しての取り組みが政府自体が弱かった。そのことが私は、まあ大臣の所信表明の中にもそれを期待しておったわけでありますが、御答弁の中で基地が出ましたから少しほっと安心をいたしたわけでありますが、このように政府の姿勢が、取り組みが弱かった。第一次振が趣旨に反して取り組みが弱かった、誠意を欠いておられたと、こういうことを私は申し上げたいんです。  だから、この第二次振には、少なくともこれにうたわれておる、そして現状はさらに厳しくなっておるということも御承知でしょう。さらにこれにうたわれている以上に基地に関連した一つの柱を打ち立ててもらう意思があるかどうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) お答えをいたします。  第一次振計におきましていろいろの点でこの基地問題につきまして十分な処理がなし得なかった、こういうようなお話がございました。私もその一面においてはそういう問題が確かにあったと理解をいたしております。今後二次振計につきましては一次振計の方針を踏まえましてさらにこの問題にはやはり慎重に、そして沖繩県民の十分意思を尊重しながら積極的に対応をしてまいる考えであります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 どうぞひとつ前向きで、そして一次振の落ちこぼれ、あるいは手の届かなかったところはさらにそれを踏まえて前進をさしていただきたい。基地の整理縮小、これは復帰のときの公約であったんですね。ところが、解放されたものについてもいろいろ要望したいことも、問答もありますけれども、それは抜きまして次に移ります。これを、私はいま長官のお答えを信じていきたいと思います。  第二点は、お尋ねしたいことは、過去十年、いわゆることしは復帰十年の締めくくりでありますので、十年にわたってどのように沖繩の予算が流れてきたかという、この資料を私持っておるわけなんですが、その資料をもとにして私が申し上げたい点は、こういうことなんです。  たとえば基地対策経費の推移、その総予算は四十七年から年次別の十カ年の推移があります、五十七年まで。まず総予算は幾ら、さらにそれを、本土にも基地があり沖繩にも基地がありますから、本土の基地をめぐってどれだけその予算が流れておるか、沖繩の基地を中心にどれだけ流れておるか、こういった分類も持っております。金額は読み上げるにも時間かかりますのでパーセントで申し上げますと、まず基地周辺整備資金というこの項目からこれを拾い上げてみますと、基地対策経費の総予算は、私の計算によりますと、いわゆる基地周辺整備資金の中の基地対策経費項目での総予算は五四%を占めておるんですね、五四%。そのまた内訳を本土と沖繩と比べますと、本土分基地は総予算の七五%占めておりますね。沖繩分基地対策総予算は一八%占めておりますね。私がここで問題にしたいのは、五三%を占める沖繩基地が、この数字にあらわれたパーセントで総予算が五四%の中でその七五%が本土に流れておる。一八%が沖繩なんです。これが第一点。  そこで、基地を基準に五三%を占めますから、沖繩の基地周辺整備資金が全体の五三%を沖繩によこした場合にどうなるであろうか。現在額では千百八億三千五百万円、これはパーセント一一・八五%になりますね。そうすると、五三%という基地を中心にした場合には四千九百五十五億三千二百万円になりますね。そうしますと、この割合で比較しますというと、実に従来の四倍強、すなわちその差は三千八百億。当然三千八百億プラス流れてこなければいけない。こういう数字が出るわけなんです。それには一つ一つ詳しいデータもあるかと思うんですが、私は結論的にいま大まかに申し上げておるわけであります。  そこで、結論はこれなんです。基地被害は沖繩県民が、基地利益は本土企業が、こういう結論がこの数字から出ますね。基地被害は沖繩県民がもろに浴びて、それで基地に関連する利益は本土企業が、いわゆる本土側が、こういうことになるわけなんです。このようなことがあってはいけないはずです。またそのことが許されたんじゃ二次振の十年後も同じ過ちを繰り返すだけであります。そういった調子で、たとえば提供施設の整備あるいは補償経費等の充実あるいは基地従業員対策の強化あるいは提供施設の移設、こういった項目からもみんなパーセントが出ております。  一々申し上げる時間がありませんので、さらに言葉をかえて言いますならば、本土対沖繩比から非常に予算の上でも沖繩が軽視されておるということがはっきりしております。沖繩が軽視されている。このことを強く指摘いたして、二次振の進行の上でこういった形でやられたらいけませんよということを十分配慮して検討して、反省すべきものはしっかり反省してもらって、もし手落ちがあったとするならばそれを今度は取り返す、プラスアルファにしていただくという、こういう配慮がなければ、とうていこの二次振も期待が持てない、こう私は思われてなりません。  次に進めてまいりたいことは、次の問題に移りたいと思うんですが、五十七年度予算の中で沖繩振興開発事業にかかわる特例補助負担率については、これは所信表明の中からもうかがえるんですが、現行の補助率を継続するとか、あるいは公共事業関係費についても、全国の伸び率がゼロであるのに対して二・六%の千七百八十九億円あらわれておるわけなんですが、私が言いたいことは、十年延長しても、負担率を同じく継続しても、その運用を誤るというと、運用が適正でないと、また同じもくあみになりますよ、同じことを繰り返しますよということをいまから警告を発したいのでありますが、そこで問いたいことは、防衛施設庁がこれまで発注工事を、いろんな内容の発注工事をしておられると思うんですが、その手続、どのような手続を今日までやってこられたか、それを承りたい。

森山武防衛施設庁総務部長

○政府委員(森山武君) お答えいたします。  ただいまの先生の御質問の深い意味、ちょっと理解しかねるのでございますが、発注の手続といいますと、私どもは法令の手続に基づいて現在指名随契という形で契約を結ぶまでに至っておりますが、通常の本土におきますように、十社以上の業者を指名いたしまして、その中で入札をして、その落札者と契約を結ぶということでございますが、ちょっと先生の御質問理解しかねるので、御質問を聞いてからにします。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そんなことはもう常識、子供でも知っております。予算がありますね。その予算を、実際に施設をつくるのには、着工するのにはそれに至るまでの手順というものがあるでしょう、請負師との関係とか。いろいろと実際に実行に移すまでの、落札するまでの手順があるはずですよ。それを聞きたい。

森山武防衛施設庁総務部長

○政府委員(森山武君) これは自衛隊の施設と米軍の施設によって若干手続異なっております。  米軍施設も那覇局管内に若干ございますので、自衛隊施設を先に御説明しますと、予算成立後、基本計画というふうな形で、これは防衛庁本庁の方で基本計画というのが作成されます。その基本計画に基づいて防衛施設庁で具体的に実施計画というふうな計画をつくりまして、その実施計画の予算の範囲内で、先ほどちょっと先回りしてお答え申し上げましたような手順で業者の指名、入札それから落札、契約というふうな手順になります。  それから、米軍関係につきましてはリロケーションに基づくもの、それから提供施設の整備に関しまして米軍施設内に兵舎とかそういった建物をつくるというふうな二通りがございますが、そのいずれにおきましても、基本計画というものをまず第一に防衛施設庁本庁の方で予算成立後作成いたします。そのまた基本計画の範囲内におきまして、各施設局——沖繩の場合ですと那覇施設局長のところで実施計画というふうな形で大まかな積算といいますか、そういうものをやりまして、防衛施設庁長官の承認を得てその実施計画を執行するというふうな形になります。その実施計画を執行する段階になりますと、先ほど御答弁申し上げましたように、業者の指名から始まりまして、図面説明とか、入札とか、落札、契約とか、このような手続になるわけであります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 いまの御答弁に対してもっと詳しく聞きたい点もありますが、このことを私は言いたい。そうすると、予算が成立して実際に仕事が完成するまでの過程において、あなた方がおとりになった手段、方法は天地神明に誓って間違いはない、公明正大であった、こうおっしゃれますかどうですか、それを聞きたい。

森山武防衛施設庁総務部長

○政府委員(森山武君) 私どもは神に誓って公正な手続をやっているというふうに確信しております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 私はいろいろな角度からあなた方の反省を促したい点があるわけですが、こういったことが、このごろはやりの、どうもクロとか灰色とか疑惑とかいろいろはやっていますね。そのことが防衛施設庁関係においても特にと言いたいほど、特にこれは現に沖繩県の議会でも問題にされており、また参議院の予算審議でも浮き彫りにされたことはおわかりでしょう。あれを称して天地神明に誓って間違いないと、こういう答えなんですか。

森山武防衛施設庁総務部長

○政府委員(森山武君) ただいま先生の御指摘になられましたのが、去る十六日に参議院の予算委員会において指摘されました三井建設のいわゆる営業報告書というふうな中の記述をめぐってのことかと存じますが、この件に関しましては私どもはそういうことはないと確信しております。それでなお、そのような疑惑が出たというふうなことで、翌日の十七日に防衛施設庁次長を長といたしまして、総務部長、監察官、それから総務課長、人事課長等で調査委員会をつくりまして、早速その中身の調査をいたします。ただ私はそのような事実はないと確信しております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 それではいま調査中とおっしゃいますから、調査の結果をあなたがここで喜屋武に答えたそのとおり間違いはありませんでした、また間違いがあったらあったでもいいですが、その結果を報告してもらえますね。

森山武防衛施設庁総務部長

○政府委員(森山武君) 調査結果が出ましたら、喜屋武先生の方に御報告に参りたいと思います。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 それはいつまでにそれができますか。

森山武防衛施設庁総務部長

○政府委員(森山武君) いつまでにということはちょっとこの場で申しかねますが、といいますのは、十七日に委員会発足しまして、現在調査に着手したところでございます。部内及び部外にわたりまして関係者も相当多うございますので、また当然言い分の違い等も調整した上で私どもとしては公正な調査結果を出すということでございまして、ちょっと調査結果いつになるかということは申し上げかねますが、なるべく急いでやりたいと思います。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 それを待っておきます。  このことに関連して、私いまの問題と関連して申し上げたいことは、やっぱりわれわれは基地があることは好みませんが、しかし、ある基地を県民、国民、市民の立場から、どうそれを安全に守るかという立場から予算というものがつけられておるんです。基地は好ましくないと思いながらも国民の税金によって予算化されておるそのものが、公平の原則によってわれわれはこれを享受する権利があると思うんですよ。それを本土側には配分を良くして沖繩側には配分を少なくする、こういった不公平な差別のことがあるというのならば、私は許せないということなんですね。  さらにまた、その国民の税金を、予算を執行するに当たって、その過程において腹黒いような、後ろ暗いようなことがあるとするならば、これまたさらに許せない。こういうことが正しく究明されませんと、また二次振に向けてのいろいろな仕事がつながりますよ。いろいろな予算もついてきますよ。それの執行に当たっても、また不明朗な不愉快なことを繰り返すようでは、これはもう何をか言わぬやであります。このことは非常に二次振のレールを敷いていく、健全な二次振にしていくために非常に大事なことだと私は思っているから、いま強い言葉でただしておるわけですがね。  長官、いままでのやりとりをお聞きになってどうお感じになるか、所信をひとつ承りたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いま施設庁の工事発注の問題につきましては、私の主管外でございますが、いま国会で問われております談合問題いろいろございまして、この問題につきましてはやはり適正な発注をしていただきたい、こう思っております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 幾らでも時間欲しいのですが、余りまた御迷惑かけてもいけませんので、じゃもうちょっとお願いします。  それでは、結びといたしまして、私が心を込めて申し上げたいことは、お亡くなりになられました佐藤総理は、沖繩の返還なくしてわが国の戦後は終わらないと名文句を残されました。いまだに語り草になって、至るところでそれが語られておるのでありますが、私はいまの時点で思うのですが、北方領土の返還なくしてわが国の戦後は終わらないと、私はそう信じております。  さらに第三点に申し上げたいことは、国の内外を含めて、戦争につながる一切の権利、この国民の権利に対して国が責任を持って償わない、補償しない限りわが国の戦後は終わらない、すなわち戦後処理の完全解決なくしてわが国の戦後は終わらないのだ、こう私は断言したいのですが、長官、いかがですか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私は、この戦後処理の問題でございますが、実は国会におきまして、総理はたしか四十二年、戦後の処理は終わったということを言明をされております。したがいまして、私どもは戦後処理の問題につきましては、戦後は終わったと理解をいたしておりましたけれども、戦後三十年、国民の多くの中から戦後処理の問題につきましていろいろの角度から意見が出てまいりました。  したがいまして、私どもはいままで戦争に参加され、あるいはまた軍属またその他の戦争による被害を受けた方々に対する援護措置というものは今日までいろいろの角度から対応をしてきたわけでございます。しかし戦後三十数年経過した現時点におきまして、改めて戦争に対する被害についての見直しをする必要がある、そしてこれに対する対応をいかにすべきか、こう考えまして、私の私的な諮問機関といたしまして総理府に戦後の処理に関するいわば諮問機関をつくり、ここにおいて戦後の処理問題につきまして検討をしてもらう、この検討につきましては学識経験者等の皆さんの率直な自由な意見の中で御判断を願う、こういう形で私は懇談会を設けることにいたしました。  したがいまして、これ大変に私は困難な問題だとは思いましたけれども、今年度の五十七年度の予算の中に五百万の予算を計上し、これに対応をすることにいたした次第であります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 大臣の所信表明の中に私が非常に頼りにしておる部面があるのです。それはアンダーラインを引いてありますが、所信表明の中に「今後さらに沖繩県の実情、県民の意向を十分配慮して検討してまいりたいと考えております。」というこのことは、非常に大事な姿勢とそして内容づくりに非常に大きな意義を持つものだと私は思っておりますので、このことを名実ともに実らせてもらうことを希望しながら、そうして重ねて申し上げたいことは、いまどき国益がどうだから、国益を守るために県益を犠牲にするとか、県民は犠牲にするとか、国民はがまんしろとか、こういうことがこれはあってはいけない、こう私は思うんです。  だから、そういうことと結びあわせて、沖繩の基地の実際実情は大変強化されている、非常に質的にも厳しくなっていることは申し上げるまでもない。そういう実態の中で、さらに権力支配みたいなような無法にも土地を奪い上げるとか踏みつけてやるといったような、いわゆる地主が反対した場合にあの手この手で、そしてあとはこの法をかぶせていく、不満のままに。何としても取るんだ、使用するんだ、こういう形で強引にやるということは、これはもう先進国として世界に、人類の名に恥ずべきことだと私は思うんですよ。  そういうことも直接沖繩の問題とも、この二次振ともかかわることでありますので、ちょうど予定の時刻になりましたので触れる時間がありませんが、以上申し上げまして、いま起こりつつある沖繩の問題についても非常に慎重を期して、そしてこれ以上に沖繩県民をいじめないように、困らさないように、そうしていただきたい。  ということは、姿勢の面からは、私はもう非常に抵抗を感ずる言葉があるんです。思いやり予算という言葉がありますね。思いやりという言葉そのものに私は抵抗を感じますね。思いやりという言葉はだれがつけたか知りませんが、言い出したか知りませんが、かわいそうな者に、弱い者に恵みを与える、こういう姿勢から出た発想だと、恵みを。沖繩問題は恵みではない。償いの精神でしょう、償い。県民からすると権利として当然要求さるべきもろもろの問題、それに対していち早く手を打って解決してもらわないで、一つのことが起こったら処置しないうちにまたこの問題が起こる。これが処置できぬ、またこれが。そのうちにこれはそのままうやむやにされてきた。これが十年間の間に幾らでもなし崩しでされてきておりますよ。こういうことが二次振を契機としてそういうことがないようにはっきり私申し入れまして、私の質問を終わりたいと思います。

大鷹淑子自由民主党

○委員長(大鷹淑子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時五十四分散会

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