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96回国会参議院1982/04/15

運輸委員会 第7号

発言数
167
登壇者
15
会派数
5
開催日
1982/04/15

会議録

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  旅行業法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引き続き、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 先般の委員会でいろいろ問題が論議されまして、私は問題になった問題点を確認をするという視点で若干質問をしておきたいと思います。  これは労働省の関係でありますが、穐山委員が質問しておりました、主催旅行業者が添乗員をつける場合に、自分ところの職員でなくて、いわゆるサービス会社ですか、そういうところからの添乗員を採用するということは、これは法律的に問題があるではないかというようなことで、そのことについて、この委員会中に労働省の方が実態を調査をして報告すると、こういうことになっておるはずでございますが、その経過を御報告願いたい。

若林之矩労働省職業安定局業務指導課長

○説明員(若林之矩君) 職業安定法の四十四条におきます労働者の供給事業につきましては、供給契約に基づいて労働者を他人に使用させることを言いまして、請負と関連いたします判断基準といたしましては、職業安定法施行規則におきまして具体的に定められているところでございます。すなわち、作業の完成につきましても、作業に従事する労働者に対しましても、事業主または使用者としてすべての責任または義務を負うこと、あるいは作業につきまして企画し、専門的な技術、専門的な経験を必要とする作業を行うこと等の要件を満たしていない実態がございますと、労働者供給事業となるわけでございます。添乗員の行います、旅行者に対します運送または宿泊のサービスの確実な提供、旅行に関する計画の変更を必要とする事由が生じた場合における代替サービスの手配、その他の旅行の円滑な実施を確保するための業務につきましては、請負契約の形態になじみ得るものと考えておるわけでございますけれども、総合的な判断をいたしますには、その実情を十分に調査する必要があるわけでございまして、その点前回申し上げたわけでございます。現在、複数のこのような企業及び受け入れます旅行業者につきましても調査を進めているわけでございまして、いましばらく時間をちょうだいをしたいとお願いを申し上げる次第でございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 前段いろいろと答弁があったんですけれども、最後、いま少し実態を調査をして結論を出したいということでありますが、われわれとしては、この委員会で報告を待って、きょうせっかく大体法案が上がるようでありますから、決着をつけたいと思っておったんですけれども、そういうことならばやむを得ないと思うんですが、ちょっとそれに関連をしまして、これはどちらの方から、だれから回答していただけますか。——添乗員の資格の問題ですが、十二条の十一によりまして、いわゆる添乗員の資質を向上させるという意味で、今後いろいろなことが規定づけられるようになっておりますね。詳しくは省令の中で決めることになっておるわけでありますが、大体どういうことを決めていくのか、いまわかっておればお知らせをいただきたい。  それからもう一つ、これは衆議院の委員会でもそういうことが出ておったんですが、添乗員の資格をしっかりと質のいいものにするために、職業訓練的な制度をつくったらどうかということで、これは何ですか、観光部の方も将来そのことを検討していきたいと、こういうふうな答弁がされておるように聞いておるわけでありますが、いまの時点でどういうような構想があるのか、あわせて御答弁願いたい。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) ただいま御質問の十二条の十一の関係でございますが、まず、実際にどのようなことを研修の要件として考えていくかということでございます。選任につきましては、実務の経験ということが必要とされるわけでございまして、それが施行地が本邦内と本邦外に区分いたしまして、そして本邦外についてはさらに語学、あるいは文化のいろいろな形態等を考慮して、まあヨーロッパとか東南アジアとか、そういうような大づかみなことで、実際にどの地域にどれだけの経験があるかということを回数で決めていきたいということでございますが、具体的にはやはり当面添乗業務をさせる必要がございます。徐々に徐々に改善していくということでもございますので、関係者の意見を聞きまして、実際にどのような区分の仕方が実行に適するかということを相談しながら決めていきたいというふうに考えているわけでございまして、一応まあいまのめどとしますと、たとえば本邦内の旅行でございますと、最近一年以内に一回以上経験があるとか、あるいは最近五年以内に何回以上の経験があるとかいうようなことで決めていくというふうに考えているわけでございます。それから、まあ研修の際には実際に実務研修というのをやることもまた考えられますので、実務研修等もこういったような経験の中に準じて考えるということも適当かと考えておりますが、いずれにしましても、具体的な問題はこれから関係者と十分意見を聞きながら決めてまいりたいと思っております。  それから、職業訓練制度との関係でございます。この研修の問題を職業訓練としてやることも一つの考えかとも思いますが、職業訓練の方はどちらかと申しますと、まず必要な労働力として育成するということでございますが、この添乗員の場合には、一定の業務を委託する、いわば旅行業法上の目的に従った内部の業務委託、業務の特定の者に対する委任でございますので、そういう点から申しますと、通常の職業訓練というものになじむものではないので、これはむしろ旅行業法上の特別の研修というよう係な形で進めていくことが行き方だろうと一応考えております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 労働局、いま観光部長の方から答弁がありましたように、やっぱり添乗員の資格についてはかなり厳重というか、今後もっと資質の向上を図っていかなきゃならぬ、たとえば、相当な経験を持ったような、そういうこともいま言っておったわけですから、また、訓練の問題についても、仕方にはいろいろ方法があったとしても、やっぱりまとめて研修しなきゃならぬということも強く言われているわけですから、そういう意味から言うと、これからまあ調査をするということでありますが、最終的に結論を出される場合は、この問題は委員会でも相当論議のあっている問題でございますから、慎重を期してもらいたいということと、少なくとも決める場合には委員会に諮ってもらいたい、そういうことを前提として報告を了承するということで差し支えないですか。

若林之矩労働省職業安定局業務指導課長

○説明員(若林之矩君) 本件の調査につきましては、御審議の中で御指摘をいただいたことでもございますので、できるだけ速やかに、かつ慎重に調査を進めたいと存じているわけでございます。その調査の結果につきましては、委員会の御決定に従いまして御報告をしたいと思っております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 続きまして、添乗員の問題についてさらにお尋ねをするんです。これもこの間委員会で質問が出ておったと思うんですが、海外旅行する場合に、添乗員を原則としてはつけるというのがたてまえでありますが、特例としてつけなくてもよろしいというふうになっておると思うんです。そういう特例の場合は一体どういうふうな場合を言うのか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 今回の添乗員の業務と申しますのは、結局旅程管理業務を行わせるわけでございますので、旅程管理業務が添乗員がなくても確実に行われるということが認められればそれで足りるわけでございます。  具体的には、海外旅行とやはり国内旅行と実際の態様も違いますので、これは分けて考えることが適当だと思いますが、実際に旅行してまいります場合に、旅行者の行動に伴いまして、必ずしも同行しなくても常に旅行者が旅程管理を行う者と連絡をできるような状態があればいいわけでございます。そして、異常事態があれば直ちに旅程管理を行う方で対応するということが可能であればいいわけで、具体的には、たとえば旅行先の方に旅行業者の駐在員がいて待っているということでございますと、飛行機の中はずっと同行しなくていいと。そして、必要なところまでまた連れていって、そこで一緒にいる必要はないわけで、ホテルならホテルヘお客を送り込めばそこで一応終わりというような形になるわけでございます。それが一つ。  それから、実際には現地の旅行業者にホテルあるいはその他の現地での旅行を、手配を依頼しているというのが非常に数多いケースでございますが、そのような場合には、現地の旅行業者に、その間の旅行をつつがなく行えるようにその点の実施についても委任するということが行われているわけで、その場合には、現地の旅行業者の責任におきまして旅程管理をしてもらうということになるわけで、その場合には、現地の旅行業者が添乗員相当の者をずうっと全旅程についてつけておくということもありますし、また、先ほど申し上げたような、現地の駐在員と同じような形で、要所、要所で待っていて旅程管理をやっていくということもあるわけでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 部長、わかったんですが、たとえばパリならパリに着いた場合、向こうのそういった添乗員がしっかりしておればいいんですけれども、しっかりしていなかったことがあったために、今度の法律の内容もそういったことも一つの改善策としての柱になっておると思うんですが、そういう相手の旅行業者ですか、ランドオペレーターというんですか、そういう者が、実際そこの添乗員が、いわゆる十二条の十一に該当するような基準にあるかどうかと、そこまで詰める考え方がありますか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) わが国の添乗員につきましては、一応研修をし、そして一定の経験ということを要求することをたてまえにするわけでございますが、海外のそういった意味での現地の旅行業者が添乗員をつける場合に、現地の旅行業者は、一般的に申しまして、日本から参る添乗員に比べますと、はるかに現地の事情は詳しいわけでございます。そういう点では知識あるいはそういった事態に対応する能力という点では、日本からの添乗員よりこれは一般的には能力があると考えらるべきだと思います。そして、ただ実際に、後は確実にそこがいろんな事態が生じたときに対応してくれるかどうかということが問題なわけでございますが、この点につきましては、通常は現地の旅行業者というのは長年取引があって、そして信頼できるということがはっきりしている場合にその旅行業者に現地の旅程管理をお願いするというわけでございますので、そういった信頼関係、特に自分の主催する旅行でございますので、日本側の旅行業者も、自分の責任の一部を向こうにやってもらうわけでございますから、その点ではそういう信頼関係を前提にして確実な業務をやってくれるということでお願いするということになっているわけでございまして、そのような信頼関係が現実にどうもよくわからぬと、まだ初めての取引でよくわからぬというような場合には、これは日本側からやはり添乗員が必要なら添乗員をつけるというようなことで対応していくわけでございまして、従来もそのようにやってまいりまして、そういう点では特別に事故がないというふうに理解しております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 結局、部長、日本にある旅行業者を信頼をしていると、こういうことでございますね。  次は、旅行業者に対する業務改善命令ということがあるんですが、この旅行業者の業務の運営で、いろいろ取引の公正を期すとか、あるいは旅行の安全、旅行者の利便を害するような事実があった場合には、業務の改善命令を出すということになっておるわけでしょう。ですから、大体わかるんですけれども、そういう場合の基本的な方針といいますか、そういうことがあると思うんですが、概要御説明願いたいと思うんです。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 今回の改正法の十八条の三では、業務改善命令という規定を設けたわけでございますが、これは従来は、業務改善につきまして、たとえば料金等の問題は各条にあったのを一つにまとめまして、いろんな関係のものを業務改善命令として一括したということでございます。そして、ここにございますように、旅行業者の業務の運営に関して取引の公正、旅行の安全、旅行者の利便を害する事実があると認めるときに命令をするわけでございますが、一般的な手順といたしまして、まず私ども、業務改善の命令をする前に、これに先行しまして、事実上の調査、まず事実の調査がございまして、これにつきまして、具体的な相手方と、そのような業務改善の必要性を役所の方で認めているけれど、何でそのようなことができないのか、そういった事情について、相手方の事情について詳しく調べた上で改善の指導をするということが、事実上それが先行しまして、その上で改善の命令をしていくということで、そのような命令をします場合には、やはりこの程度まで問題が悪化すれば命令という形にするんだということを内部的には一応基準を決めて、いつも同じような形で命令をかけていくということで運用をしてまいりたいと思います。いやしくも業務改善命令があるからといって直ちにそういうことには——これは物の考え方でございますが、一応いまの段階では、事実上の勧告というようなことを前置した上で業務改善命令というのは慎重に運用していきたいと、そういうふうに考えております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 業界としてもずいぶんと努力してもらわなきゃならぬと思うんですが、業務命令ということになるとなかなか厳しくなってくるのではないかというような心配もありますので、あえて聞いたわけです。  それから、この旅行業務の取扱主任制度が今度改正になるわけでありますが、まあどういうふうにやるか、簡単に具体的な内容を示してもらいたいと思いますし、それから主任者の資格の認定制度というものがなくなるわけですね。認定制度がなくなるわけでしょう、そうですね。それはなぜなくなるかということと、試験制度一本になっておりますから実務が不足するんじゃないかというふうな——実務のことについては触れていないわけでしょう。その辺が将来問題を起こすようなことがないだろうか、そういう点が心配されますが、その点はいかがですか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) このたびの旅行業務取扱主任者の改正の目的から申しますと、やはり旅行業務の取引と申しますのは、結局各営業所におきます個別の取引をいかに適正にするかということでございますので、そういう点では旅行業務取扱主任者がそれを管理監督しているわけでございますので、その旅行業務取扱主任者が適確に業務を処理するということが何よりも要求されるということで、具体的に旅行業務取扱主任者が行うべき事務を省令で明確にしようというのが改正の第一点でございます。  それから旅行業務取扱主任者につきましては国が試験をし、あるいはその資格を認定するということをしているわけでございますが、そのような制度につきまして、今日資格認定制度というのは一定の経験を前提にして資格認定をしてきたわけでございます。ただ、今回の改正では、そのような資格認定が、現実には一定の研修をして、その研修に合格したということを確認された者について資格認定をするということが実際の必要性からもう定着した運用になっているわけであります。そうなりますと、これは試験制度と全く実は同じことなので、結局最後の研修の卒業試験というところを国家試験に置きかえるということで試験制度に一本化する、これは事務の簡素化にもなりますし、また試験制度ですとみんなが同じ条件で受けるということで、非常に公正な点でも、管理の点でも非常に改善されるわけでございますので、試験制度に一本化したと、ただし、従来の資格認定の場合に一定の経験者については試験の免除というような問題がやはりあったわけでございますので、今回の改正後もそういう点の従来の資格認定制度と同じような意味での受験者に対する制度を維持していきたいというふうに考えているわけで、実質的な負担の増加にはならないように配慮しているつもりでございます。そして、主任者の選任について、あるいは試験について経験が必要ではないだろうかという御指摘でございます。確かに主任者の職務というのを適切に処理しますには、主任者として最低必要な知識と同時に、これを実務で生かしていく能力とそれを適応さしていく能力というのが必要なわけでございまして、この能力は確かに実地の経験というもので生かされていくというか、裏打ちされていくという点があるのもまた事実でございます。ただ、これはどのような経験、どのような期間の経験があれば実際にそれができるかというのは、非常に人によりまして、長い経験があってもどうにも能力が生かせないという人もいますし、わずかな経験で能力が生かせるという人もいるわけでございますので、一律にどのような経験が必要だということも言えないのもまたこれは実際のところでございます。したがいまして、実際に旅行業者が自分の大切な職務を業務として主任者を選任いたします場合に、そのような現実に処理する能力というのを勘案してこれは選任するわけでございますので、その選任の際には当然実際にそういった経験が裏打ちされているということを旅行業者の方で十分勘案してやっていくことだと思いますし、また現実にもそのようにやってこられているので、その点では特別の問題は生じていないと理解しております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 いままで今度の法改正によって業界がいろいろもっと責任を持ってもらわなきゃならぬというようなことについて言ってきたんですが、一面、こういうふうに窮屈というか、いろいろ業界が責任を持っていかなきゃならぬということになると、いま言われておりますいわゆる無登録ですか、もぐり業者、そういうものがふえてくるんじゃなかろうかというような感じもするわけですね。今度、営業保証金ですか、供託金も、いま六百万円が今度は初年度が二千五百万円、それから二年目が五千万円というふうになっておりますね。なかなか業者にとってもこういう資金的に窮屈になってくるというようなことから勢いそういった無登録、もぐり業者が発生をすることにもなりかねないと思うんですが、そういうもぐり業者の現状はどういうふうに把握しておられるのか、また今後の対策についてどう考えておるのか、その辺をお聞かせいただきたい。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 無登録業者の実態につきましてはいろいろと話は入ってまいりますが、なかなか現実にその無登録業者が現実に取引をしたという現場をつかまえてどうこうするというところまで至っていない、これは私どもの取り締まりについての現在の能力が不十分だということもございまして、そこら辺につきましてはまだ十分な措置ができていないということは事実でございますが、このような無登録業者の実態につきましては関係業界からも取り締まりが強く要望されておるところでございますので、関係業界の協力を積極的に得まして、私どもこれから私どもの業務の処理の体制を整えてそれは対処してまいりたいということを考えているわけでございます。  確かに無登録業者につきまして、先ほど言われました営業保証金の引き上げというようなことに伴ってまたふえるのではないかということが一部で非常に危惧されているというのも事実でございますが、ただ、今回の営業保証金の引き上げの問題は主催旅行についての問題でございます。その点では、現在無登録業者の多くはどちらかと申しますと手配旅行が中心で、いわゆる安売り航空券をあっせんするとか、そういうような形での旅行が多うございますので、必ずしも今回の営業保証金の引き上げがすぐそういう無登録業者の増加ということを引き起こすとは考えておりませんが、いずれにしましてもそういった点についての取り締まりというものをひとつ本気になって取り組んでいくべきだと考えております。また、ただ役所側だけがこういうことで無登録業者の対応をするというのでは実際足りません。これにつきましては、旅行者の人たちも無登録業者を利用しないようにやはり強く呼びかけていかなきゃならないということでございます。ただ安いからということで安易に飛びつくような風潮というものについてはやはり注意を喚起する必要がありますので、そういった点の広報もいたしたいと思いますし、やはり旅行者も、必ず取引をするときは営業所へ行って登録業者かどうかよく確認をして登録票等を確かめると。今回の法律改正でそういった点もいろいろと配慮しているわけでございますので、必ず営業所へ行って取引をするようなことをひとつ呼びかけていきたいというふうに考えております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 大変むずかしいことだろうと思います。後段で航空券の安売り問題についてはまたただしていきたいと思っておりますが、むずかしいと思うんですが、いまおっしゃったようなことでより一層監督、指導をしてもらいたいと思います。  いま私が申し上げました営業保証金の問題の負担が多いか少ないかという問題です。これは私もそう深くわかっておるわけではありませんが、感じとして六百万円が二千五百万円に上がったというのは少し高いような気がするんです。こういうふうに決める経過について、業界の方ともやっぱり一応の、打ち合わせということではなくて、意見も聞いたというような経過もあると思うんですが、どうですか。その辺の経過を聞かせてください。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 今回の法案を提出さしていただきますにつきましては、二年半ほど前に旅行業制度検討委員会というのをこれは観光部に置いたわけでございますが、この制度委員会には、学識経験者のほか関係業界からも委員に参加していただきました。そこで毎月相互に意見を交換して、この法案を作成するに至ったわけでございます。  そしてまた、営業保証金の引き上げにつきましては、このような旅行業制度検討委員会の場の外で何遍も旅行業者と意見交換をしました。これは国内の旅行業界あるいは海外も行います一般旅行業者の団体とも、それぞれ数度にわたりまして、私どもと意見交換をして括りますし、またそれらの業界の中でも、本当に繰り返し繰り返し会議をやりまして意見を決めて、皆さんの実態を聞いて、これが将来のためにやれるかどうか。もちろん、この負担につきましては業界の中では非常にきついという声があったのも事実でございます。ただ、今日の主催旅行の現状から見ますと、この程度の営業保証金の額を積まないと、旅行者の信頼を将来に向かってから得るというわけにはいかないということで、結局このような営業保証金の額でいこうということになったわけでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 衆議院の附帯決議にも業者の育成、強化ということがありますから、そういう点で私も質問をしたんですが、旅行者が健全な旅行ができるように旅行業者に対する一層の配慮を、やっぱり行政当局としてもできるように指導してもらいたいと思います。  それからもう一つは、今度の法律で事故があった場合の補償保険制度を義務づけられておりますね。これから細かく決められると思うんですが、大体いま考えておられる内容はどういうものでございますか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) いま先生からお話しの新たな旅行業者の責任と申しますのは、これは今回の法案におきまして標準旅行業約款という制度を取り入れておりますが、その標準旅行業約款の内容といたしまして、これを主催旅行の約款と手配旅行の約款とに分けて決めることを予定いたしております。そして、この二つに分ける理由は、主催旅行が手配旅行と違った責任を旅行業者が旅行者に対して持つんだというところからきているわけでございまして、どのような責任が生ずるかと申しますと、やはり主催旅行と申しますのは、旅行業者の方が自分で計画を立て、自分でどのような宿泊機関あるいは運送機関を使うか具体的に決めまして、そして値段も決めて旅行者に対して提示するということでございます。そういたしますと、実際にはどのような運送機関、宿泊機関を決めるか旅行者の方は関与していないし、また、旅行者は実際に幾らどうかかるかという費用の内訳についてもこれは関与しないわけでございます。しかし一方、旅行業者の法律上の責任と申しますと、これは運送機関、宿泊機関の手配をしたということだけでございます。そういう手配をしただけということでは手配旅行と全く同じでございますが、そういった意味では、当然先ほど申し上げました旅行業者の方が主催旅行ではいろいろなことを自分で決めて処理しているわけでございまして、通常の委任関係で行われる以上の自主的な計画性というのがそこにあるわけでございます。そういった自主性、計画性に応じましてやはり旅行業者の方が手配旅行に比べて重い責任を負うということが必要なので、それは具体的に申しますと、運輸機関あるいは宿泊機関についてサービスに瑕疵が生じたときに、そのサービスの瑕疵について旅行業者がやっぱり責めを負う必要があるだろうと。それは旅行者の委任に基づいて選任したのじゃないからということにまず一つの原因が求められるだろうと思います。  そういった点で、旅行者に対しての責任を負わせるということが新しい責任の考え方で、こういうことを主催旅行約款の一つの重要な柱にしようということをいま考えているわけでございますが、そうなりますと、旅行業者が実際に負担をするのはケース・バイ・ケースで非常に厄介な責任関係になり、あるいは本来の輸送機関なり宿泊機関とどういう関係に立つかということが非常に問題になるわけで、こういう点では、具体的には、旅客の生命、身体及び財産に具体的な損害を生じた場合だけ責任を負うということで、責任の範囲を明確にしようということが一つでございます。  そして、補償額はあらかじめ定額を決めておこうと、最高を。それは損害の態様に応じて金額を決めておくということにいたしてある。そして、これは約款の問題ではございませんが、それを裏づけするような保険制度というのを開発していこう、これが現在の新しい主催旅行に伴う責任についての考え方でございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 趣旨はよくわかりましたが、金額等について、たとえば一千万とか二千万とかというような金額はまだいま考えていない、これから考えるということでありますか。  時間がないので続いて質問しますが、国内で事故が起きた場合は、比較的航空会社がしっかりしておりますから実績としてはかなり出ておるわけですね。二千五百万とか三千万出ておるわけですが、外国に行った場合が、去年も台湾で何とか、向田さんの何かありましたね。わずか七百万円ぐらいだったということでありますが、外国のそういった特に後進地域と言っちゃおかしいんですけれども、そういうところの補償額というものが少ないわけですね。ですから、そういうこともあわせて配慮しないといけないと思うんですが、その辺についてはどう考えておられるか。時間がありませんから簡単に御答弁願いたい。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 金額につきましては、これから国内の一般的な運送機関等の賠償額を考慮しながら決めていきたいということでございます。  それから、国内と海外旅行について差はどうかということでございますが、いま御指摘のように、国内の場合ですと、これは日本の法律等によりまして損害賠償制度あるいはそのための保険というもの、約款制度等も整備されておりますので、また実際に交渉もしやすいということで、そういう点は十分な、直接旅行業者が補償しなくてもかなり満足し得る状況にある。これに対しまして海外におきましては、旅行業者がかわって補償しないと満足しにくいという点がありますので、実際に決めていくに当たりましては、責任の内容等でそういった点を考慮して考えてまいりたいということでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 これは保険を掛けるということになると、結局は旅行者が何ぼか負担しないといけぬというかっこうになるでしょう。そうすると、国内の場合は、たとえば一千万に決めた場合、国内の場合はもう普通二千万円というふうに決まっておったら、国内に掛ける必要はないということになりますね。そうすると、旅行者にその分を負担かける必要はないということになるわけでしょう。わかりますか。国内旅行の場合は、事故があった場合には二千万、現実にいま出しておる。ところがこれから、いま観光都が、あなたの方が考えている想定が一千万とした場合、国内の場合はもうわかっておるわけですから、それには掛ける必要ないということになれば結局は旅行者からその金を、何ぼか掛金をもらうかっこうになるとするならば、そういう必要性はないではないか、こういうふうになりませんか。わかりますか、意味は。簡単に答弁願いたい。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 結局、国内の場合と海外の場合の差が生じてくるのは、旅行業者がてん補をすべき損害というものの範囲が違ってくる可能性がある。その損害をてん補する範囲が違ってくれば、それに応じて、たとえば保険制度等がございました場合に、保険料の料率等に著しい差が出てくるわけで、それは結局旅行者に対する、旅行者が負うべき負担というものも大きく差が変わってくるわけでございます。したがいまして、そういう御指摘のような点では、国内の方がはるかに海外に比べますと実質的には旅行者の負担が軽くなるだろうというふうに考えております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 また私も勉強して、別の機会にしてみたいと思います。  さっきもちょっと触れましたが、航空運賃のダンピングの問題が出ておりまして、この間も穐山委員が質問をしておるわけですが、航空局長——あなたが答弁されるんですか。どうも、私は航空局長にきょうここに来てもらうように言っておったんだが、まあいいですわ。  この新聞を見ますと、航空局長がいろいろおっしゃっているわけですね、この新聞に。——あなた見られていませんか。こんなの見ておらないとだめですな、これは。この中に書いてあることは、いわゆるそういうダンピングがあるということは知っておる、しかしそれを取り締まるだけの現実に人員配置やシステムがないということですね。それから、今日の航空事情からして、ダンピングが起こり得る状態がある。もっと突き詰めて言えば過当競争だと、供給過剰だと、そういうふうな条件があって、言われることはよくわかるけれども、現実にはむずかしいと、こういういわばお手上げ的なことをおっしゃっているように書いてあるわけです。これには、新聞には書いてあるわけです。私もそのことはわかるわけです、これはね。最近の、たとえばトラック業界等が公定認可料金をなかなか守り得ないという実情はわかるわけですよ。しかし、それはそのままほっておいてはいけないわけでしょう。もっと積極的にどうするかという努力が、この新聞で大分長いこと書いてありますけれども、どうもその辺が私は物足りないと思うんですよ。それからこれは大臣も、そういうことはよくわかっておる、これは十分に会社等に対して指導を強化していかなきゃならぬということは大臣もおっしゃっているわけですね。  この辺のところ、もっと実態に合うような、答弁を私はしてもらいたい。かっこうのいい答弁ではなくて、これこれこういうところに問題がある、だからこうするならばこうだというような答弁をしていただきたいと同時に、こういう供給過剰によってダンピングが起き、そのことがいろいろな会社にどういう影響が出ておるか。たとえばアメリカのパンアメリカンという大きな会社がありますね。あの会社も最近は、あれだけの大きな会社が何か傾いておるというようなことも聞きますね。これは過当競争等があってのことじゃないかと思うんですが、そういう実態から見てどういうふうにしたらいいか。世界のそういった国々に対して日本が積極的にこういう問題を働きかけてみたらどうかというような、私たち、素人的な考え方をしておるわけですね。しかし、それもなかなかむずかしいというようなこともあるんでしょうが、その辺のことをひとつ、大臣も含めて、担当の航空局の部長、ひとつよくわかるように御答弁願いたいと思うんですね。

仲田豊一郎運輸省航空局監理部長

○説明員(仲田豊一郎君) 先生御指摘のように、いま新聞に書かれていますような事実があったかどうかということは私は確認はしておりませんが、そこに書いてある事項について申し上げますと、運賃のダンピング自体が非常に根深いものでありまして、過当競争というような現実から生まれてくるもので、なかなかこれを直そうとしてもむずかしいということが書いてあるようでございますが、この事実に関しましては、私も確かにそういうものではないかと思っております。しかしながら、私どもはこれが当然である、だから仕方がない、お手上げたというわけではございませんので、このためにはそれなりのシステムをつくっております。  これはまず、航空局といたしましては、航空行政の立場から、航空運送事業の健全な発展とか、こういう見地から、運賃、マーケットの秩序を維持するということが、航空行政の立場から言いましても最大の課題であるという認識をしております。したがいまして、まず、この行政を確実に実効あらしめるために、まず民間の立場から、自主的な規制と申しますか、自主的な監視制度ということから始めていただくのが最も実効的ではなかろうかというふうに考えたわけでございます。と申しますのは、何しろ運賃、価格のダンピングと申しますのは、取り締まりのやり方など非常に技術的にむずかしい面がありまして、一つを抑えるとまた別の手が出てくるとか、これは運賃だけでございませんので、ほかの面にもこういう例は多々あるかと思いますが、なかなかむずかしい面がございますので、まずその切符を売る事業者自身が、これは悪いことである、しかも、法律に違反していることであるという自覚のもとに、これをみずからの間でもって規制し、かつ相互に監視していく、これが肝要ではなかろうかという観点に立ちまして、まず事業者の間でそういうシステムをつくるというところから始めたわけでございます。  この結果、実は五十五年に国際運賃につきましては日本国際航空運送秩序確立委員会というのをつくりました。これは日本に関係しております国際航空会社ほぼ全社入っております。そうしてこの中にまた各地域別に小委員会をつくりまして、小委員会ごとに、それぞれの会社の間でお互いにダンピングはしないようにしよう、もしも、そのメンバーの中でだれかがダンピングをしたらお互いに摘発しても構わない、この摘発した結果は航空局に報告をして、しかるべき措置をとってもらおう、こういう約束のもとにこういうシステムができ上がったわけでございます。それでその結果を見てみますと、一月に一回以上の会合は皆持っておりますし、それぞれふぐあいなことがございますとそれなりに私どもに報告に参りまして、こういうことがありますので厳重に個別的に指導をしてくださいとか、またそれを私どもも受けまして、それなりの行政指導を行うというようなことを繰り返してきております。この結果、すべてダンピングはなくなったとは私ども確言できませんが、それなりの効果が上がっておりますので、今後もこういうような自主的な規制、自主的な監視機関というものを通じまして、この活動を支援するという形でダンピングが起こらないように努力していきたいというふうに考えている次第でございます。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) ダンピングは、一般的に言うと、ひとつマーケットをふやそうという意欲、あるいはもうとてもやりきれないから崩れていくマーケットの中で少しでもシェアを維持しようと、いろいろな意図からやるのだろうと思います。私はこうしたことは消費者にとりましては大変ありがたいことでありますから、消費者の面からはダンピングがなかなか漏れてこないわけであります。値引きしてけしからぬというのは競争相手から言ってくるだけでございますから、先ほど来管理部長も申しておりますように、業界の内部の問題としてやはりこういう問題の監視機構をつくってもらって、その監視機構が正当に作動するようにわれわれはアドバイスをしていくということ以外にはないのじゃないかと思います。むしろ、ダンピングを余り抑えまして逆に今度は値上げの方に全部が足並みをそろえられますと、この方がもっと厄介でございますので、そのような両方の両にらみと申しましょうか、私は、ダンピングは困ると言えば困るんですが、消費者にとっては別にちっとも困らない。ただ、私らが困るというのは、ダンピングをやることによって経営内容が悪くなって、そして飛行機の安全性がまずくなるということが非常に困るのであって、その面からは適正な経営というものが維持されるということに非常に重大な関心を持っているというふうにお答えいたします。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 ちょっと時間が過ぎたんですが、大臣いま後段におっしゃった、私どもの心配するのは安全輸送、そういうことで、会社がこう焦ってしまって、やっぱりサービスの面で、事故等が起きやせぬだろうかという一面もあるわけでございまして、時間があればもう少し尋ねてみたかったんですが、私の聞いておるところでは、肝心の日本航空がどうも末端にいくとそういう安売りをやっておるというようなことを聞いておるわけです。まさかそんなことはなかろうと私は言っておるんですけれども、実際あると言っておるわけです。なるほど、きのう晩方私はその資料を見まして、やっぱりあり得るんだなと思ったんですよ。ですから、あとはひとつ今後の問題として、肝心の、そういう国がもっとも関係の深い日航にそういうことがあるということは、他の会社に対して示しがつかないと思うんですね。そういう点についてもう少し調査をして、いわゆるダンピングの問題については、いま部長がおっしゃった、大臣がおっしゃった方向で実を上げられるように特に要望して私の質問を終わります。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 航空運賃のダンピングは先般もやられましたし、いまもやられたようでありますけれども、旅行業者のダンピングといいますか、不当にというか、一応は旅行者には結構なことなんですが、しかし内容が非常に悪らつだというケースがあるわけなんですけれども、こういうことについていままで何か対策を講じ、また今回の改正法で、どういうふうな改正でそこに法の改正が及ぶか、この点いかがでしょうか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 今回の旅行業法の改正案では、無登録業者等につきましては一応無登録の営業につきましての罰則を強化しまして、罰金の引き上げをやっておると。あるいは、登録を受けていない者が登録業者と紛らわしいような標識を出すことにつきまして、これを禁止すると。そしてまた、罰金を、罰則を設けるということ。あるいはこのような法律に違反しまして罰則の適用を受けた者につきましては、将来の登録の場合に一定の期間登録を与えないというようなことが今回の改正案では無登録業者の取り締まりのための対策でございます。  ただ、無登録業者の対策、実際の取り締まりにつきましては、まことに遺憾ながら非常に成果が上がっていないわけで、これにつきましては、一つは旅行者から直接言ってくる苦情がそれほど私どものところに入ってこないということもございますが、なかなか、実際にそういうものがありましたときに一つ一つこれを取り上げて対処していくということにつきまして、役所側の体制が不十分だということもまた正直のところ原因だったわけで、今後はそういったものにつきまして十分対処するように私ども努力していきたいと思っているわけでございます。  ただ、無登録の人の問題としますと、やはり無登録の結果、実際に旅行条件、非常にうまい話があって、業者が示した旅行内容と実際の旅行内容が違う、あるいは航空券を買った場合でも、それが非常に、ほかへの、他の航空会社へかわることのできないような、あるいは便が指定されているような非常に不自由な航空券であるというようなこと、そういった旅行内容が非常に悪いということについても、これは消費者に十分理解していただいて、そのような信頼の置けない旅行業者を使わないということを、また私どもこれを大いにPRをして、ぜひ信頼のある業者を使うということを国民の、利用者の方からもひとつバックアップしていただけるように、これから、いままでもいろんな機会を通じて、政府広報あるいは旅行業協会等の広報を通じましていろいろな呼びかけをやってきているわけですが、今後ともそういった広報活動にも力を入れて、無登録業者あるいは悪質業者の対策ということをこれからやっていかなければいけないと考えております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 香港ツアー、三泊で四万円台というのはどう思いますか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 大変、私どもこの金額はまことに安い、ちょっと異常な金額でございまして、現実には行い得ないような金額だろうと思います。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 まあ航空会社によりまして、たしかピーク時ですと運賃だけでも成田−香港が九万円台、あるいはオフでも六万円台。でありながら航空運賃にも満たないと。もうこれは先般某新聞にも出ておりました。これは某新聞だけじゃありません。たびたびこういう記事が出ますけれども、いわゆるそれを理地のランド業者あるいはガイドがおみやげ店に引っ張っていって、そこで買わせると。そのマージンでそれを埋め合わせすると。空気を乗っけていくより、ともかくお客さんを乗っけなきゃだめだと。それで利用者から苦情がなければと。これもたしかそうだと思うんです。だけれど、利用者というのはやっぱりそんなには、簡単なようですけれども、コロンブスの卵で、こういう方法があるよとPRされても、なかなかその方法を耳に、目にしない人は、まあこの次はという注意を意識するぐらいであって、行ったことについてはそんなに、周囲の人に苦情を漏らすぐらいで、公のところに駆け込むなんということはまずなかろうと。ところが、まあインチキ三流新聞ならともかく、いろいろな雑誌や何かにこういう記事は幾らも出ているわけです、こういうケースのものは。そうすると、取り締まろうという意思があれば、それを出している新聞、ある新聞にはこれは電話しか出ていないのがありますが、電話一本かけるなり、あるいは業者名が書いてあれば、そこに行かないまでも呼び出して、それで、いまこういう改正の時期ですから内容を聞くなりすると。こういうふうなことも当然やることも含めて今回の改正というものは実施される意義があるんじゃないでしょうかな。ですから、皆さん方が確かにそういう悪質な業者を使うなと。だけれど、行っちゃった後に使うなと言ったってこれは無理でありまして、それから二回目といっても、やっぱりなかなか貯金ができるまでというのは、まあ時期もあるでしょうし、方向も違うでしょうし、また選ぶ業省、行く方法というのも違ってくる可能性があるでしょうから、それも一つありますし、こういう問題をどうするのか。どうするのかといっても、そこまで積極的にやるということになるのかならないのか。  さらに問題なのは、こちらの旅行業者、これは一応良心的にということはあっても、現地の旅行業者との話し合いの中で、どうしてもダンピング、それをしかもおみやげのリベートで埋める、こういうケースがあるし、それからさらに添乗員については研修をすると。まあ質が向上するでしょう。そうすると、今度は現地のガイドや何か、こういうことまでなかなかいまの改正法が、またいままでだったって行政の手が及ぶわけのものではありません。ですけれども、先般から論議になりました保証金を積むとか、しかるべく旅行者に賠償としての還付をするとか、しかも額を多くするということになりますと、あくまでも現地のガイドの責任ということじゃなくなりまして、行く方の、日本の国内の旅行者というのはあくまでも旅行業者なり航空業者なりを信頼して行くわけですよ。その向こうに、この前もちょっと言いましたけれどもそういう悪質なものがある。この悪質なものについて要するにどこまで手が伸びるのか。当然まだ業者同士で話し合うという余地は十分にあるし、そういうケースが起こったらこちらの業者に指導して向こうの業者と話し合えと、こういうケースは当然答弁のほかに出てくるかと思うんですけれども、やっぱりそういうことがいままで往々にしてあったわけであります。今回の改正法がそこまで当然及ばないんですけれども、そういうケースについていままでどういうふうな認識をして、あるいは情報を入手し、あるいは今後どういうふうな対処をするのか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) いまお話しのような非常に困った事態というのが起きているということを私ども重々承知しております。これはかなり東南アジア方面が多いわけですが、一つは非常な現地側の安売り競争、それに乗じたまた日本側の安く買いつけるということの相乗作用で非常に安いツアーというのが出てくるわけでございます。したがいまして、これはある点では経済的な取引の問題でございますので、直ちにこれを一つ一つピックアップしたからといって体制を変えていくということは非常にむずかしいわけですが、一つは、具体的にそのような安いツアーをやったために旅行者が非常な迷惑を受ける、新聞なんかにも紹介されていますような、たとえばおみやげ店に連れ込まれてずっと何時間も出してくれないというようなことがあってろくな旅行ができなかったというような事態になりますと、これは最初の旅行業者が話した内容と旅行省の受けたサービスとが非常に大きく違うわけでございますので、そういった事態につきましては、個別にそのような事態がわかったものに対して一つ一つ指導していく。この問題につきましては、悪質なものについてはやはりいろんな点で処分することが可能であれば処分をする、あるいは旅行業協会の自主的な措置で対応できるものは旅行業協会の自主的な措置で対応するというようなことでやっていかざるを得ないし、正直のところいままで不十分な対応だったわけですが、これからはそういった点にひとつ力を入れていきたいと思うわけです。  そして、しかし全体の問題についてこういう流れを変えていく必要があるわけですが、この点につきましては、実は理地の旅行業者あるいは観光業者の方も、そういったことが積み重なるとその土地のイメージがどんどん低下していく、それでは今度将来日本からいい旅行団というのに来てもらうことが非常に困難になるということで、現地側でもそういった傾向については反省が出ているわけで、たとえば香港からは、香港側もダンピングについては自粛するので日本側の方もそれに対応してほしいということを向こうの業界が日本側の業界に話をしてきている。現在この話し合いをどうするかということで、今後両者がこれについて具体的に対応をしていこうということになっておりますし、かつてフィリピンの不健全旅行の場合でも、フィリピン側と日本の側との旅行業協会が相互にまた話し合いをして、そういった問題についてもやはり話題に上せてお互いにどういう対応ができるか探っているところでございまして、そういった努力の積み重ねで全体のこういった流れというものを変えていく必要がある、私どもも、国民が楽しみにしている旅行先がそのようなつまらない悪い観光のために汚されていくことは非常に遺憾でございますので、それはひとつ業界自身もそういったことが将来ためにならないということを自覚してもらって、新しい方向に変えていくようにみんなで努力していかざるを得ない、そんなふうに考えております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 人手も足りないし、いろいろ制約があるのでむずかしいこととは思いますけれども、ハワイ旅行、日航で行きますとピーク二十一万。安いときは十五、六万。十万というのはこれは全く考えられないですよ。どの航空会社を使ったとしてもですよ、ノース使ったって、あるいは何を使ったとしても。ですけれども、そういう広告が出ていること。それから広告にはやはりしかるべく内容も出ていますよ。それで現地へ行った人はみんな要するに不満を持って帰ったかどうかは、これは私も別に聞いたわけじゃないし、訴えがあったわけじゃありませんけれども、少なくとも一つ一つそういうものについては内容をチェックする。新聞の情報ですから、全部が全部具体的に何月何日どういう便で行ってどうあったということではなくて、包括的にふわっと書いてある記事もある。先般の朝日だったと思いますが、これは三月三十日か三十一日、相当具体的に書いてありました。ああいうことがもし目につきましたら、やはりいまのときですから、呼んで聞くなり、マスコミさんを通じてなんというとやはり行政の権威もあるでしょうから、そういう内容について積極的に調べる、こういうことでないと、お客さんが行ったとき何かあったら正式にクレームをという姿勢ですと、いつまでたっても直らない、こういうふうに思います。何もそこらの三文新聞——どこでもあんなのはちょっとした新聞でも出ているんですよ。あるいは業者名を言うとあれですけれども、相当の業者のところでもサイドビジネスみたいにやっているのが相当安い。内容を聞きますと、聞く範囲においてはきちっとしているんです、聞く範囲においては。じゃ行った人を一々つかまえて調べればいろいろ内容は出ますけれども、私はもうこの二、三年そういう暇がなくなっちゃったものですから、もう調べるという意欲がないんですけれども、そういうことも頭に入れていただきまして、ひとつできるならばこの改正を機会にして、いままでより以上に積極的な姿勢でこの改正を生かしていただきたい、この審議というものを本当に実質的に生かしていただければ幸せだなと、こういうふうに思います。  それから、現地のガイドまでは手が及ばない、もうこれは当然だと思いますね。そうなったらいろいろなところと、各国との話し合いをする、これも当然なんですけれども、こういう話し合いというのは定期的に行われているんですか。何というのか、国際観光何とかと、定期会議とか何とかというのが行われているんですか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) これは旅行業者の団体が、東アジア旅行業協会なり、あるいは太平洋の地区の旅行業者の団体なり、そういうものがございまして、お互いに旅行業者同士のセールスあるいは情報交換ということをやっておりますが、やはりいま言ったような問題につきましては、個別のああいう特定の国と直接にその問題にしぼって協議するということでないとうまく話がいかないものでございますので、これらにつきましては相互に特別のテーマでお互いにチームを出して検討するということをやっているわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 わかりました。  ちょっとこの業法と離れますけれども、国際観光ホテルの問題ですけれども、運輸省が、建設あるいは消防等の範囲がありますからやりにくいとは思うのですけれども、調べている。それから一週間くらい前ですか、自治省の発表だと半分以上がいわゆる不合格である、こんなマスコミの活字でいろいろ見ているんですけれども、調べの方はどうなっているんですかね。運輸省自体、オンリーというわけにいかないでしょうけれども、何かこう東京だけ発表されてそれでは全国どうなっているのか。あした横井さんがまた国会に参りますので、またひとつそういう問題が書かれると思うんですけれども、運輸省独自、あるいは運輸省が他省とタイアップして、全国的な運輸省の守備範囲内でも、国際観光ホテルの認可を与えているので、そういうところの調べの状況、これはどうなっているんですか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) ただいま消防庁の方が全国の施設につきましていわゆるマル適マークを中心として調査をしておりまして、マル適マークの調べは進み、やがて全国に行って完成すると聞いておりますが、私どもの方は、昨年各登録旅館、登録ホテルに対しまして、実際に消防法上どのような指摘をされているか、あるいは建築基準法上問題とされている点がどういうのがあるか、それを自主点検をさせてこれを報告をさせております。その結果、かなりの数につきまして、細かいところを含めますとやはり御指摘を受けている点がございまして、それについてさらに改善をして、その改善結果を報告しろということをやっておりますが、昨年の段階で、基本的な施設についてやはり問題が多いというようなホテル等につきましては、運輸省が一応運輸省なりに調査をしております。具体的に検査を一つ一つについてしておりますが、これにつきましては、現在までかなり改善がされております。そして、具体的にはあとどういう点が問題なのかはこれは消防当局の意見もよく聞かなきゃいけませんので、個別に各地域の消防当局から意見を聴取を進めているところでございますが、消防当局の方の所見が完全にまだとれておりませんので、その点については、現在までの登録ホテルの防災上の問題点が全般についてどうかということを御報告できる段階にまだなっておりません。ただ、なお従来から調査を進めておる中で、まだ調査ができていない、あるいは最近できたホテルで、その後消防からどのような指摘があったかという点についても、なお追跡調査をしている段階でございまして、できるだけ早くこの結果をまとめて、問題のあるホテルにつきましてはしかるべき措置をとっていくということにしたいと考えております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 それはいつごろ——しかるべくしかるべくと言って、もう相当時期はたっているんですな、ニュージャパンの問題が発生して。しかも、その前から報告をとっているというようないまお話があった。これは何回も言いますように、運輸省独自で結論が出せる問題じゃありませんし、またこれは先般の自治省のあれで、業者から何かリアクションが出てきましたし、むずかしい問題かと思いますけれども。非常に失礼ですけれど、抽象的な報告は何回も聞いているんですけれども、もうちょっと具体的な運輸省なりの、しかも、運輸省はもう御案内のように、国際的な観光というものを取り仕切っているわけでありまして、これはもうやっぱり、守備範囲というものは接点が相当責任が大きいわけですよ。これに何かあった場合には大きいわけでありまして、まあ何かあったわけですけれども、もうちょっと具体的な、あるいはいままでの中で注意して改善したところもあるとか、もうちょっとそういう問題について具体的に言えないんですか。何件ぐらい改善したホテルがあって、まだ何件ぐらい改善していないとか、それから将来どういう点について消防庁と話し合って、まあ交渉するかしないかは別にしましても、いつごろこういう処置をできるとか、もうちょっと何か具体的なお話というのは聞けませんですか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 具体的に申しますと、全国の登録ホテル、旅館二千数件ございます。それのうちやはり消防法上一応問題があると考えられたものが二百件ほどございました。さらにそのうち、やはり消防上、たとえば、ホテル・ニュージャパンで問題となりました防火区画、スプリンクラー、あるいは消火栓のための電源装置等、重要な部分について問題のあったホテル、旅館が五十幾つございました。これらにつきましては、全部一応ことしの二月から調査を個別にいたしまして、それらの中では、このホテル・ニュージャパンの事件があり、そして私どもの強い姿勢もございましたために、直ちにできるものは改善をするということで、非常に急ピッチで改善が進められております。ただ、スプリンクラー等の大きな施設になりますと、すぐには工事ができない面もこれは確かにあるわけですが、しかし、それらにつきましてもかなり改善が進んでおりまして、いまのところ四月中に全部の改善計画というものを最終的にまとめたいということで、そして、その改善計画がなお不十分なもの、あるいは改善の意思がないものというものにつきまして、これから再度私どもの方で、具体的にそれらがどうしてそう直らないのか、これを調査するというような計画になっているわけでございます。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 先般、横浜のシルクホテルですな、あれはもうスプリンクラー取りつけるには四億かかるというんで、いまの業績じゃそんな金はかけられないとみずからギブアップしたと、こういうことが新聞に報道されておりましたけれどもね。二千数百の中で二百、そのうちにひどいのが五十と。四月まで一応改善の計画を出させると。そうするとその後はどうなんですか。ということは、要するにそう言われている間だってその二百に、その五十に、知らないでお客さんは毎日泊まっているわけでしょう。こうなると、私みたいに小心者は、それ聞いただけだったってもうホテルに泊まれないです。もう国際観光ホテルは絶対泊まるなど、こういうことになる。ここが二百のうちの一つか、五十の一つかといったってわからないからね。そうすると、あなただけは知っているわけでしょう。運輸大臣は知っているから、そこは泊まるなど。そうすると、運輸大臣と観光部長だけは知っているからそこを避ける。あとの国会議員は知らないからそこに泊まっちゃっていると。それでそこにニュージャパンの二の舞いがあったら、ほうら見ろっていうことになっちゃうでしょう。ここにいる先生方だって大変ですよ。そら見ろと言われたら、小坂運輸大臣だって責任とれやしません。その、四月までにプランを出させる、ここまではわかりました。その後、要するにシルクホテルみたいに——ある意味じゃこれは良心的ですね、ギブアップという宣言をしたんですから。そうじゃなくて、いわゆる一年以内に改善するとか、あるいは四月までに計画書と同時にその資金源までしっかり出させて、その時期までもしっかり明示して、それで、その四月一はいの計画書を見た後にしかるべくまた考えるということなんですかね。それはどうなんでしょうか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 先ほどちょっと申し上げましたように、そこの段階で具体的に一つ一つ、どのような改善が可能なのか、改善が可能でないのか、役所としてははっきり見きわめをつける。その上で、それらのホテルで改善の意思がないというものについては、公表あるいはその他の必要な措置というのをやはりやらざるを得ないだろうと。これは登録ホテルとして非常に防災上問題があるということを役所がはっきり認定できるものにつきましてはそういう措置も考えざるを得ないので、ただし、具体的にどういう措置をとれば一番いいのか。いままで私どもやってまいりましたのは、ただ懲戒をするというのか、公表するということも一つの考えでしょうが、それ以上に、ともかくいい施設に直させるということが重要でございます。早くから公表なんかをしますと、逆に、もう改善やめた、というのが出てくるとこれまた困りますので、私どもの方ではできるだけ改善をさせるということを主眼目にこれまで指導してまいったわけでございますので、今後とも、まず改善をさせる、どうしても改善の意思のないものについてはしかるべき措置をとる、ということで対処していきたいと思っております。

黒柳明公明党・国民会議

○黒柳明君 最後に大臣、いまの業法につきましての私の言ったことは抽象的で、具体的なデータ、資料を出しましてお伺いすればいいんですけれども、それを準備してない私の方にも手落ちがあると思うんですけれど、もっともっと運輸省の方が積極的になれば、要するにその旅行者の訴えというようなことは言わないまでも、まだ中前に、そういう訴えが来る前にもうなごやかな楽しい旅行をすることができるわけなんで、この点の積極性もお願いしたいし、それはいま言ったように、新聞やパンフレットをひょこっと見ただけでも、私たち素人だってこれはおかしいぞと、こんなことはもう幾らもあるわけです。  それから、いまの観光ホテルの問題につきましても、これはもう決して笑い事じゃありませんでね。確かに改善させることも結構です。非常に温情がある処置だと思いますけれど、そういう処置のもとに、ニュージャパンもああいう被害を出したということは、これはもう現実でありますので、ひとつ大臣も、四月一はいということであります。まあその四月一はいの間に事故がないことはこれは当然ですけれども、しかるべくそれを出して、その後の検討、そして処置。温情だけじゃなくして、厳しい面もやっぱりあった方がいいかと思うんですが、最後に一言。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) いま黒柳委員の仰せられたことは、もうだれもが大変心配していることでありまして、最近は何か、ホテルでも四階以上にみんな泊まりたがらないという話で、それほど日本のホテルの防災というものが信用を失墜している。たまたま運輸省が国際観光ホテル整備法というもので、設備面のお金を貸すことが主目的の法律でやっておりますので、実はニュージャパンのときに、直ちにあんなところは取り消せと言ったんですが、できないと言う。いまも観光部長の御答弁は大変なまぬるくて、お気にさわったと思いますが、したがいまして、現状ではなかなかできないので、整備法の全面的な見直しをやりたい。それで、委員会をつくりまして、ともかく一応いろいろな識者の御意見も聞かなくちゃいけない、それからまた防災関係の消防庁とか、あるいは建設省の意見も聞かなきゃならぬというので、そうした方々を入れた委員会を発足をさせました。そしてこの中で、整備法そのものの私は改善をし、そして不適正なものについては、むしろ「適」マークなどというものは一切やめてしまう。本来なら、言うならば、手厳しいことを言えは、こうした一般の人々が、全く善意で泊まっている人たちがこんな災害で命を落とすなんということをほうっとくわけにいかないのでありますから、一応は、全部この国際観光ホテルなる名称は返上してもらいたいと私は思っておるのですが、なかなかそれも現在の法律ではできないと、こういうことでございまして、大変な責任を感じております。早急に法改正をひとつやりたいと思っておりまして、まあしかもそれがなかなか時間がかかると、こういうのでありますが、時間のかかっている間にもう一発こういうのがあったら私の首は当然飛ぶでしょうし、その点は大変気をもんでおるわけでございますけれども、なるべく早く、そして効果のある改善措置を進めたいというふうに考えておるところでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 現在の日本における旅行業界というのを見ますと圧倒的に中小が非常に多いと。そして、中小の業者の方々はこの法案については大変心配をしていらっしゃると。いろいろと私もその事情も伺いまして、附帯決議の中にも中小業者の育成について特に配慮するようにということが盛られたわけでございますが、そういう方々の問題を考えますと、一つには大手の方から圧迫され各という問題、それから今度は下の方からは、先般来問題になっておりました無登録者の、もぐり業者の方々が横行するというようなことになりますと、まさにまじめに登録を持って業著として働いていらっしゃる方というのは、上と下から押されて大変だというのは当然のことだと思うんですね。  それで、きょうは時間がございませんので、具体的にもぐり業者の問題について、この間も伺って、なかなか正体がつかめない、それの取り締まりは困難だとおっしゃったわけでございますけれども、まあこの業法の十二条の六で、外務員証としての提示を義務づけるということが著かれているわけですけれども、その外務員証というものを持たせるということの趣旨、これを簡単に御説明いただきたい。  そして、これが法改正以来十年間に何回くらいそういう通達を出して徹底をされたかということを簡単にお答えいただきたいと思います。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 外務員につきまして、旅行業法は規定を置いているわけでございますが、外務員による営業というものも、旅行業という性格からこれは無視できないやり方でございます。したがいまして、外務員につきましては、一つは外務員証の携帯及び提示の義務というものでございますが、これにつきましては、外務員証の制度というのをつくっておりますのは、実際に外務負ということが、旅行業者が正しく選任した、旅行業者がその取引について責任を負う者だということを明確にさせるために外務員証というものを示させ、そして外務員証を持っていない者については一切これを禁止する、営業所外での取引を禁止するということでこの秩序を明確にさせようということにしたわけでございまして、したがってまた、外務員証を持っている者がした取引の結果については旅行業者がその責任を負うということで、外務員による取引の結果を、旅行者の保護を図ろうというのがこの趣旨でございまして、実際に外務員証の問題につきましては、どういう者に対して交付をするか、あるいはどんな形で外務員証を発行させるか、あるいは外務員証の発行の結果をどのように記録するか、あるいは外務員証というのが単なる名義貸しにならないように、そういう点について外務員の選任について注意するとか、こういったことを通達をして指導をしてまいっております。  これにつきましては、外務員証の制度につきましては、この通達は五十五年にしたものでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 いままでそういうことを考えておられて、それが徹底しますと、やっぱり全然わからないで勧誘に乗っちゃうという危険もなくなるわけですよね。だから、そういういい制度がありながら、こういうことを知っている人というのがほとんどいないのではないかということが私は大変残念なんですよね。結局これがあって、保護しなければならない旅行者、そして業界にとっても無登録者というようなこともなくするということから、もっとこれを徹底させるべきだというふうに考えるんですけれども、具体的にいかがですか。  そして、五十五年とおっしゃったけれども、出されてから一回でしょう、十年間にやられているのが。いかに軽んじられていたかということについて。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) いま御指摘のように、外務員証の通達につきましては、五十五年になってようやく出されたというのが実情でございますが、それまでも、今日もそうですが、外務員証をどんなように出しているか、旅行業の更新登録の際にこれらを実際にヒヤリングをして、どんな状況で運用しているかは必要な指導をしているということで処理してきたわけでございます。いまお話しのように、外務員制度及び外務員証の携帯、提示という制度について、もっと利用者、旅行者にそういう制度の存在を知っていただくということは本当に重要なことでございますので、いろんな意味での無登録業者の取り締まりのための旅行者への協力を求めるPRの一環として、外務員証についても御指摘のように注意を喚起したいと思います。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ぜひお願いします。  それで、この間伺いました、小型飛行機のライセンス取得に関してそれがもぐりだと私が言ったら、もぐりであるかどうかわからないとおっしゃったんだけれども、それはお調べになりましたか。おわかりになったらちょっと。まだだったらまだでいいんです。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 早速に調べておりますが、実のところ、先般四社御指摘があり、またその他御連絡をいただいた会社が四社ほどございました。これらについて一つ一つ一応当たっておりますが、一社につきましては、もう現在活動していないというのがございました。  それで、実態につきましていろいろと調べておりますが、大体私どもがわかりました形態について言いますと、どうも航空留学ツアーの募集というのは三つの形でやっておられるようであります。  一つは、海外の訓練機関の日本支社として、あるいは言ってみれば海外の訓練機関の日本側における代理人としてこの募集をやっているというのが一つの形。それから、海外の訓練機関への入校をもっぱらあっせんするという形で、独立してこちらがあっせんをしているもの。それから、募集をしている者がみずから訓練機関の経営の主体であるというもので、この場合でもまたいろいろ形がありまして、実際に募集者が海外の訓練機関を保有している場合と、それから、募集している者は日本にあるグラウンドコースだけやって、そして海外の訓練機関にさらにあとの実際のフライトの方をやらせる、委託するという形でやる、それから、形式的にただ自分が経営主体のような形で、実際の訓練は全部海外の訓練機関に任せてしまう、こういったようないろんな形態があるわけでございます。  ただ、いずれの場合につきましても、実際に航空とか宿泊の手配というのをこの募集者自身がやれば、これは旅行業に該当するわけでございまして、実際に今回のいろんな募集の仕方を見ていますと、航空運賃を含めて収受するというものと、航空運賃は収受しないで、それは別の旅行業者が、扱いますというものがあります。これはしたがって旅行業に該当しないわけでございます。ところが、航空運賃を収受しているものにつきましては一応どうも旅行業の扱いをしているという疑いが濃厚になるわけでございますが、実際のところを見ますと、自分では海外渡航の手配はできないので、指定旅行業者のところにいってそこが説明をするというようなことで、旅行業者を下請に使ってやっているということで、いわば旅行業の元請みたいな感じでやっているわけでございます。しかしこれも元請であれば旅行業違反であることは確実でございますが、いまのところそれから先の点につきましては、実は具体的に応募した人をつかまえて、実際にどういう手配を受けたかということまで追及しないと、法律違反をしたかどうかということの立証ができないものですから、残念ながらまだそこまでの調査が進んでいないのがきょうの状況でございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 実際にもう業務をしていないというのはどこの会社ですか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 名前を申し上げますと、ロングビーチ・フライヤーズクラブというのはすでに行っておりません。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 なかなか巧妙にやられていますから大変だと思いますけれども、私もまたそれですぐいろいろと資料を取り寄せてみたんですよ。そうすると、これはアメリカン・フライング・アカデミーというのなんですけれども、これにいろいろとこうやって書いてあるんだけれども、宿泊のことも、アパートメントホテルという形できちっと出していますよね。アパートメントホテルだから暮らしは快適、自炊もできると。きょうは時間がございませんので、いろいろこうたくさん取り寄せてみますとなかなか巧妙にやられていますので、まあこの間言ってのきょうですから、その程度で私もとめておきたいと思いますけれども、また具体的にお調べをいただきましてその調査の結果を伺わせていただきたい、そう思います。  それから、時間もございません、最後になりましたけれども、これまたもぐり業者と一緒に、無資格のもぐり案内業者と申しましょうか、無資格ガイドというものが、この前も申し上げまして、非常に大きな問題になっております。もうまさにこれも、せっかく資格を持っていらっしゃる方が日本を正しく御紹介しなければならないのに、これもまた横行している。しかし、それもまた実態の調査というものはできていないということでは、せっかく法を改正なすっても、仏つくって魂入れずと申しましょうか、実際問題日本の観光というのが正しく評価されるというのには非常に障害になると思うんでございますね。  そこで、きょうは外務省にお伺いしたいと思うんですけれども、その外国旅行者の案内を無資格ガイドがやっているという問題についてどのようにごらんになっていらっしゃいますか。  また、外務省だけではなくて、運輸省とも御相談いただいて、早急にこの実態などもお調べいただいて対策をお立ていただきたいと思うんでございますが、外務省としての御見解を伺わせていただきたいと思います。

松井啓外務省情報文化局文化第二課長

○説明員(松井啓君) ありがとうございます。  昔から、百聞は一見にしかずと申しますけれども、外国人がわが国を訪れ、現実の姿に触れることは、種々の誤解、それから認識不足を改め、わが国に対する理解を深める契機となると考えておりますが、外務省はこういう見地から各種の招聘事業を実施しておりまして、他方、みずから日本に関心を持って、それで自分のお金で来ようという一般の観光客が増加することも、こういう見地から非常に結構なことと考えております。ただし、せっかくそういうことでわが国に来た方々が、直接世話をしてもらうガイドとか通訳によって非常に不愉快な思いをして帰るということは、わが国に対して誤った印象を持って帰ると、これは大変残念なことと思っておりますので、関係者の御尽力によりまして、観光客がわが国にいる間十分楽しみ、そして正しい理解を持って帰っていただけるように関係者の御尽力をお願い、希望いたしております。  どうもありがとうございました。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ちょっと、ごめんなさい。その趣旨で結構なんだけれども、関係業者の方々といい旅行をしてもらうように希望していますなんて最後におっしゃったけれども、希望だけじゃ困るのよね、みんなが希望しているんだから。私はそれを外務省として具体的に運輸省と相談してどういうふうにするかということを伺っているので、それは大小なことだと、そうやりたいという希望だけじゃなくて、もうちょっと積極的なお立場を表明していただけませんか。

松井啓外務省情報文化局文化第二課長

○説明員(松井啓君) どうもありがとうございます。  私どもが、確かにおっしゃるとおり、非常に前向きな姿勢で運輸省の方々あるいは関係者の方々と協力していきたいと思っております。それで、当面私どもでできることは、観光にいらしている方々が正しい日本を理解してくれるということは非常に大事なことだということを、前々から広報雑誌などでPRしているのでございますが、今後のことにつきましては、運輸省の方と具体的な検討をしてまいりたいと思います。  どうもありがとうございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 私は時間がございませんので確認をしておきたいと思うんですが、一つは、この業界、一般旅行業者といわれる業界の中身を検討してみますと、たとえば、大手旅行業者十社といわれるものの中でも、従業員の規模でいくと、一番大きいのは日本交通公社の約一万一千名、それでこの大手の中でも従業員の少ないというのは七百名前後。大手の中でもこれだけ人員的に非常に差があるわけですね。  それで、私はそのことじゃないんですが、この一般旅行業者の小旅行業者あるいは中旅行業者と言われるものは、何を基準にして小と呼び中と呼んでいるのか、その辺を聞いておきたいんです、話の前提として。その点どうでしょう。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) まあ旅行業の規模について一応議論いたしますときの私どもの考え方としますと、やはり中小企業の一般的な定義に従いまして、従業員五十人以下の事業所につきましてこれを中小企業というふうに一応考えているわけでございます。現在の一般旅行業を例にとりますと、一般旅行薬の業者数が五十五年度のベースで申しますと四百三十六業者、このうち五十人以下の事業者は三百四十事業者でございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 そうすると、五十人以下が三百四十社。四百三十六のうちのまあ大部分が中小業者であると、こういうことですね。それで、五十人以下の三百四十社の中で大部分はやっぱり十名から二十名の規模の業者ではないかと思うんですよね。  そこでお伺いをしておきたいんですが、これは、三月十九日の衆議院の運輸委員会の議事録ですが、この中で、例の営業保証金の負担の問題で、中小業者は大変だろうという話の中で、西村観光部長がお答えをしているのを見ますと、「中小の旅行業者と申しましても非常に数多く店舗を使っております。私どもが調べましたところ、」いま言う三百四十社の中の「過半数のものが五百店舗、以上のものを使っております。」と、こういうことを言われておるわけですが、きのうもちょっとお聞きをしてみますと、この五百店舗以上のものを使っておるという意味は、たとえば日本交通公社の窓口のカウンターのところに行って自分のパンフレットを置いておく、そういうことも含めて五百以上だと、そういう意味だと、こういうふうに言われたんですが、そういうことなんでしょうか。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 主催旅行を行うにつきまして他の営業所を使うというのは、具体的にはパンフレットを他の旅行業者の営業所に置かせ、そしてそこで申し込みの受けつけをするというのが他の営業所に対する委託の形態でございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 そうすると、それが中小、ここで言う三百四十の中で「過半数のものが五百店舗以上のものを使っております。」と、その前提として「私どもが調べましたところ、」と、こうあるわけですが、その調べた現実ですね、どういうようになっておるのか、それを具体的にお伺いをしたいんです。というのは、たとえば小旅行業者、十名以下で経営をしているようなところがかなりの数に上るんですが、それらも含めてどういう状況になっているのか。五百店舗以上のものを使って営業をしているというところはどの程度あるのか、その調べた実態をお伺いをしたいんです。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) いま中小業者の中では一応五十人以下が中小業者の対象になる、そして二十人以下の業者が非常にまた数が多いのでございますが、最低は十人以上でございます。十人から二十人という事業者がかなりの数あるわけでございますが、やはり小さい方になりますと、主催旅行をやっている率がやはり相対的に下がってまいります。そしてそれは、今回の法案を提出いたします場合に私どもが調査いたしましたのは、一つは、旅行業協会そのものにいろんな代表が出ておられますので、旅行業協会の代表から直接いろいろな状況についてお伺いするという形が一つと、それから、私どもが個別の事業者に直接連絡をして、どんな数の店舗を使っているかということを聞くというのが一つでございます。そして旅行業協会からは、大体使い方は千ぐらいまでが一つの標準で、大体そこら辺が中心だというようなお話で、それぐらいを単位として物を考えた方が実務的に合っているというような御説明があったわけです。そしてまた、決して数はそう多くはないんですが、二十人以下の事業者につきまして九社、五十人以下につきまして十四社ほど私どもが聞きましたが、二十人以下の業者でも五百未満というのはわずか一社で、あとの八社は全部五百以上、多いのはやはり千を超えるものがあるわけでございます。それから二十人から五十人以下の十四社につきましては千、千五百、多いのは四千というようなのもございます。非常に多くの数を使っておりまして、五百未満というのがわずか二社だけでございました。  そこら辺から見ましても、どなたにお伺いしても、それは非常な数を使わないと、国内で、やはり中小でありますと個性あるツアーを売り出すわけでございますので、個性あるツアーであればあるほど市場が狭くなるので、結局全国的にこれをばらまいて旅行団をつくるということになるわけでございますので、どうしても非常に多くの数を使わないとうまくセールスができない。もちろんこのほかに新聞という形で非常に大々的に広告をするといういき方もあるわけですが、通常はこういった他の営業所を使うというのが一般的なやり方でございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 旅行業者の代表から聞いたということの部分が多いようでありますが、御承知のように、日本旅行業協会も、役員を見ますと大企業と言われるところの役員が実際上は運営をしていると、こういうように思うのです。その中小企業の、これは衆議院の附帯決議でも、今度の参議院のこの委員会でやる附帯決議の第一項にもあるわけでありますが、この中小旅行業者の育成については十分な配慮をしてほしいと。これは業界の実態から考えまして特にそういうことが全体として要望されていると思うんでありますけれども、今度の法の改正によって小規模、特に零細とも言われる小規模の業者の中から、これからは主催旅行の販売もできなくなるのではないかという非常に心配をする向きがあることを御承知のところだと思うのですが、これにつきましてどのような配慮がなされておるのか、これからどのような配慮をなさろうとしておるのか、その点をお伺いをしておきます。

西村康雄運輸大臣官房観光部長

○政府委員(西村康雄君) 今回の、主催旅行に関します営業保証金の引き上げにつきましては、中小業者の負担の問題というのが大きな配慮事項であったわけでございます。一方では、最近の主催旅行の実況から申しますと、平均年商十億、中小業者でもその程度の営業規模があり、かつかなりの前受け金というものが滞留するという可能性を皆さん持っているわけでございますので、そういう点からは、消費者からは営業保証金の額というのは十分にしてほしいという声もまた一方強かったというのも実情でございます。しかし、これから旅行業を発展させますためには、ぜひ中小旅行業者が多様な、そしてその創意工夫で新しい分野を常に切り開いていっていただくということが、国民がいろいろな意味での旅行を楽しむ上で非常に重要なことでございますので、その点は中小企業者の負担にたえるような制度でなければならない、これもまた事実でございます。そういった点で、今回の改正では両方を考え、またいろんな形で事業の実態もかなり考慮したつもりでございます。  そういう点では、ある中小業者にとりましてはやり負担は厳しいということになろうかと思いますが、実際の金額について申しますと、今回のいまの関係業界あるいは旅行業制度検討委員会で皆様の合意を得た案でございますと、法施行時におきます主催旅行を行います旅行業者の負担は一応二千五百万ということに営業保証金はなるわけですが、しかし、これが旅行業者の団体であります旅行業協会の会員であれば五分の一の負担ということになっております。そういう点で見ますと、実質的な負担につきましては、一般旅行業者の場合は三百八十万円というのが当面の営業保証金の増額でございます。そして、この二年後にあと五百万円負担がふえるということでございますが、実際にいま行われております実態から言いますれば、まあこれだけの常時非常に大きな金額の前受け金を預かっている旅行業の実態から申しますと、決して楽だとは申しませんが、負担し得えない金額ではないというように考えておりまして、消費者の保護ということもありますので、この金額でぜひやっていただきたい、そういうふうに考えているわけでございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 時間が参りましたのでやめます。

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  旅行業法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、小柳勇君から発言を求められておりますので、これを許します。小柳君。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 私は、ただいま可決されました旅行業法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、新政クラブ各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     旅行業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の事項につき適切な措置を講ずべきである。  (一) 旅行業者の実情にかんがみ、特に中小企業者の育成について配慮すること。  (二) 旅行者保護のため、無登録業者の取締りに努めること。  (三) 国際航空運賃の収受の適正化については、 関係事業者に適切な指導を行うこと。  (四) 最近の国民の旅行動向に即応して、旅行者の保護及び観光関係事業の発展のための所要の措置を講ずること。     右決議する。    以上でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) ただいま小柳勇君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) 全会一致と認めます。よって、小柳勇君提出の附帯決議は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、小坂運輸大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小坂運輸大臣。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) ただいまは旅行薬法の一部を改正する法律案につきまして、慎重御審議の結果、御可決をいただきましてありがとうございました。  本委員会における御審議及び附帯決議の内容を十分尊重いたしまして、旅行業者の適正な業務運営の確保に努力してまいる所存であります。

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      —————・—————    午後一時三分開会

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。  船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案、船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案、以上両案を便宜一括して議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。小坂運輸大臣。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) ただいま議題となりました船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  海技資格、当直部員の要件等わが国の船員制度は、近年の国際的及び国内的な要因により、これを再検討する必要に迫られております。  まず、昭和四十二年に英仏海峡において発生したタンカー、トリー・キャニオン号の座礁事故を契機として、船員の資質の向上についての国際的な要請が高まりました。今国会に別途提出されている千九百七十八年の船員の訓練及び資格証山並びに当直の基準に関する国際条約、いわゆるSTCW条約は、このような背景のもとに、昭和五十三年七月に採択された条約であり、船員の技能に関する国際基準を設定することにより、人的な面から海上における人命及び財産の安全を増進することを目的とするものであります。主要な海運国であるわが国としても、海上における航行の安全の確保の見地から同条約の批准を急ぐ必要があり、今国会において別途承認を求めているところであります。  次に、日本船の国際競争力の低下が昭和四十年代の後半から顕著になってきましたが、わが国の外航海運は、これに対処するため、船舶における技術革新を推進する一方、外国用船への依存傾向を強めてきました。しかし、外国用船への依存傾向がこのまま進みますと、日本人船員の雇用の場がますます縮小するのみならず、わが国の経済的安全保障上の要請にも対応できなくなるおそれがあり、いまや、日本船の国際競争力の回復が緊急の課題となっております。  船員制度の近代化は、このような日本海運の置かれた環境を踏まえ、かつ、近年の船舶の技術革新にも対応して、わが胴の船員が快適な労働環境のもとでそのすぐれた技能を十分に活用し、意欲的に職務を遂行することができる新しい職務体制を確立するとともに、これにより、日本人船員が運航する日本船舶が国際海運界において比重を増し、日本人船員の職域が確保される条件を整備することを目的とするものであります。  以上のとおり、STCW条約の国内実施を図るとともに、船員制度の近代化を円滑に推進するため、今回、この法律案を提案することとした次第であります。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、条約の内容の国内実施を図るため、航海当直に関し遵守すべき事項、航海当直を担当する部員の要件、タンカーに乗り組む職員等の要作、船舶職員法の適用に関する旗国主義の採用、条約の要件を満たした新たな海技資格、海技免状の五年ごとの更新制、外国船に対する監督等について定めることにしております。  第二に、船員制度の近代化を推進するため、設備等について一定の基準に適合する船舶に関し、条約の定める要件との整合性を確保しつつ、航海当直体制の特例、新しいタイプの船舶職員である運航士制度などを設けるとともに、船舶職員の乗り組み基準を政令で定めることとしております。なお、この機会に、明治以来維持してきた船舶職員資格の名称を近代的なものに改めることといたしました。  以上が、この法律案を提案する地中であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。  船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  最近、MO化を初めとして大型化、専用船化など船舶の技術革新はまことに著しいものがあり、それに対応して乗組員の少数精鋭化が進んでおり、また、漁船におきましても、漁場の遠隔化、漁労期間の長期化が著しくなってきております。しかも、そのような状況のもとで、船員災害の発生率は陸上に比べ依然として高く、従来の減少傾向がここ数年鈍化し、横ばいの状況を示すようになってまいりました。  このような船員を取り巻く労働環境の変化に対処し、船員災害防止対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、安全衛生管理体制の確立その他の船員災害の防止を目的とする船舶所有者の自主的な活動を促進する措置等を講ずることとした次第一であります。  次に、この法律案の概要について御説山申し上げます。  第一に、船員災害防止活動の主体となるべき船舶所有者及び船員についてそれぞれの責務を立言するとともに、属の援助等について規定することとしております。  第二に、船舶所有者に総括安全衛生担当背の選任、安全衛生委員会の設置、船員に対する安全衛生教育の体制の整備を行わせることにより安全衛生管理体制の確立を図ることとしております。  第三に、運輸大臣は、船員災害が多発していること等により総合的な改善措置が必要な船舶所有者に対し、安全衛生改善計画の作成を指示し、またはその変更を命ずることができることとしました。  なお、以上のような改正点を踏まえ、法律の題名もこれに相応するように改正することとしております。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ただいま説明のあった船員と船舶、船員の安全に関する提案でありますが、この質問に入る前に、緊急の問題として、海員、海運とは裏表にある港湾関係の問題についてどうしても大臣に一言聞かなきゃならないという問題がありますので、お許し願いたいと思います。  先月の三月二十五日の予算委員会の一般質問で、当面国内の建設業界その他の関係がありまして、非常に木材関係、特に丸太の輸入が激変をして、六大港はもちろんのこと、青森港、八戸港あるいは九州の中小港を含めて大変な事態になっているということについて問題を提起いたしまして、運輸大臣初め、通産大臣、農林大臣、林野庁長官、それから宮澤官房長官とも、総理大臣を除く関係者全員が集まって、私の問題提起については事実認識について御理解願って、早急に丸太関係の港湾の皆さんあるいはそれに関連する皆さんの緊急対策を行う必要があると、そういうことについて御認識を得たわけでございます。その際、私は、この問題を緊急に解決するために、運輸省、労働省、通産省、林野庁いわゆる政府四省庁、それから港を利用する外材を輸入する業者、それから国内の、俗に全木連と言っているんですが、国内の業者、それから労使関係、労使の皆さん四者によって緊急の対応をしてほしいということを最後の締めくくりとしてお願いしたわけでございます。その際、小坂運輸大臣は最後の結論として、労使関係がいい関係に進みませんと、運輸大臣とか政府関係あるいは利用者関係が入ってもなかなかうまくいかないだろうと、そういうお話がありまして、大分タイミング論をめぐって大臣と私が一問一答をやったわけでありますが、結論として労使の条件づくりが先行だというお話があったと私は受けとめておったわけでございます。  その後三月二十五日から三月三十日に至りまして、労使関係の皆さんに大臣の考え方を、お伝えして、何とかまず労使関係で努力をしてもらいたいということをお願いをいたしました結果、三月三十一日、社団法人日本港運協会の労務委員長の田端さんと、総評系、中立系、同盟系を全部網羅しております全国港湾労働組合協議会の議長である吉岡さんと、両方の間に仮調印という形で結んだわけでございます。その中身のポイントは、「日本港運協会は、木材関係労働者の雇用確保のため「特別基金制度」を責任をもって確立する。この特別基金制度は、全国適用とする。」と。以下若干の港別の問題がありますが、基本的に雇用者側がこういう協定に踏み切りまして、さらに関係者の条件づくりと、こういうことになったわけであります。  まず大臣に冒頭お伺いしますが、こういう労使の努力ということが、あなたが予算委員会で言った、労使がいい方向にいかないというその条件づくりが私はなされたと、このように理解をしておるわけでありますが、まず、この労使の努力について運輸大臣の御見解をお聞かせ願いたいと、こう思うわけであります。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 目黒委員にお答え申し上げます。  先般の予算委員会の節に、この問題について委員との間に御質問をいただいて御回答申し上げたことは十分記憶しております。そして、三月三十一日にこの仮協定書が結ばれたことも存じております。そのような形で、港運協会の労務委員長の田端さんと港湾労働組合協議会の議長の吉岡さんとの間に仮協定が結ばれたということは事態が進展をしたことというふうに見ておるわけでございます。ただ、われわれといたしましては、こうしたことも今後の両氏のお話し合いの中で円満に解決することを期待をしておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それで私は、労使が努力してこういう協定を結んだことはいま大臣も評価されましたので、早速利用者である皆さんについて、ひとつ同じテーブルに着いて話をしてもらうようにということを要請しました結果、四月一日、この仮調印の次の日、外材関係の関係者、北村、南材、アメリカ材、こういう外材輸入関係の業者の代表がテーブルに着いて、この日本港運協会の提起した、いま申し上げたこの特別基金制度の問題についてどういう肉づけをするか、ずばり言えばお金を出し合うかということの第一回の話が行われているということでございます。それから、国内の関係である全国木材関係者連合会、この全木連の方はちょっと渋っておったわけでありますが、四月八日の社会労働委員会における私の質問で、林野庁長官が全木連の皆さんについてもテーブルに着くようにと、そういうお勧めをするという話について御了解願って、聞くところによると、全木連の皆さんもテーブルに着いて、外材輸入者と同じように努力しようという話が進んでおるわけであります。  したがって、私は大臣にお願いしたいのは、労使がまずこういう努力をしておると。利用者である外材関係がもうテーブルに着いておる。全木運、国内の皆さんもテーブルに着いておる。あと残っておるのは政府だけなんであります。この前の予算委員会の段階で、いわゆる林野庁も、あるいは通産省も労働省も、運輸省さえ踏み切れば協力する用意はあると、こういうお話がありました。四月八日の社会労働委員会において、私は労働大臣に対して、こういう条件整備はできたけれども、労働大臣は雇用の責任者として、あるいは国務大臣としてどうですかと、こういうふうな質問を申し上げたら、やはり条件は整ったと、したがって運輸大臣とよく相談して政府側としても一半の責任を果たそうということの労働大臣の答弁をいただいておるわけであります。  したがって、きょうはひとつ私は、労働大臣の答弁じゃありませんが、やはり四者が集まって話をするという条件は、政府部内でも運輸省を除いてはずっと外堀が埋まって、もうあとは運輸大臣の決断と。こういうふうに、私はずっと三月から精力的にやってまいりましたから、運輸大臣にお願いしたいのは、この際、運輸大臣も港湾関係を直轄する主管大臣でありますから、運輸大臣も、なるほど目黒御苦労であったと、この際は階段からおりようと、そしてまあどういうことになるか知らぬけれども、同じテーブルに着いて、政府、利用者、国内関係、労使と四者が集まって話をしてみようやと、そして港湾機能の確保と、そこに働く港湾労働者の雇用の安定というものについて、これは宮澤官房長官の言じゃありませんが、運輸大臣のことを十分に尊重して大臣に任せるというのが官房長官のお話でしたから、この際、ひとつそういうテーブルに着くという方向についてやはり努力を、決断をしてもらいたいと思うんです。もう余りきれいごとを言わないで、わかったということでひとつテーブルに着くことをお願いしたいなと、こう思うんですが、いかがでしょうか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 委員から、いま各方面に対していろいろと御努力いただいて、港湾の運航の今後の順調な発展と、またそこに働く方々のために御努力をいただいていることは高く評価いたしております。ただ、この四者協議と称するものにつきましては、この仮協定書にもございますが、引き続き努力していくということでありまして、なかなか、ここに直ちに発足ということが書いてないわけでございますが、私は何もここで三百代言を言おうと思うのじゃないのでございまして、やはりこの場合にわが方といたしまして大事なことは、港湾運送事業者の態度であると思うのであります。港湾運送事業者は、この仮協定のできた直後、いま委員もおっしゃったように、四月一日にはすでに木材輸入商社との間で話し合いを始めておるのでございまして、このような体制が着実に進んでおるということは、これからのこの協議会の問題については大きな前進ではないかと思うのであります。  私といたしましては、労働大臣あるいは官房長官あるいは農林省の関係の方からそのようなお話が目黒委員との間になされたということを、ちょっといま、私はその場におらなかったのでいま初めて伺うわけでありますが、私は運輸大臣といたしまして、やはり一義的に港湾運送事業者が積極的にこうした問題に対して協力をしていくというような体制がなされねばならないと。それと同時に、この木材輸入商社との関係というものも、この基金が三億円という相当巨額なものでありますから、やはりこうした問題について根回しも必要ではないかと私は推測いたしております。  もちろん、こうした仮協定があるのでございますから、全くこれに対しての協会の対応というものがそれておるとは思いませんが、さしあたりこの協会は輸入業者との二者協議をまず進めていくということに重点を置いておると聞いておりますので、私はこの両者間の話し合いが今後どのように進むかをもうしばらく時間をかけて見たいと思うのであります。  われわれの方からただやみくもにこれに参加しろということを輸入業者に対して号令をかけるわけにもまいりません。これはあくまで港湾業界における労使の話し合いから出発をしているものでございますので、この話し合いに対して第三者を入れろとかあるいはどうしろと言うことは、やはりこの協約、あるいは労使の交渉というものの本質から見ても、私はまず協会自体の行動と、そしてまた輸入業者との話し合いにおけるある程度の資金的なめどというようなものが十分話し合われることが先決ではないかと思うのでございまして、またこの両者の間の話し合いが進むならば、それを踏まえ、そしてこの協約にあるような方向に対しましても適切に対応してまいりたいというふうに考えておるところであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょうはこれが本論じゃありませんから、余り時間をとることはあれですが、港湾局長、あなたはかわったばかりだから私はそれ以上深追いしませんが、あなたがこの前社会労働委員会に出席しておって、私と労働大臣のやりとりを聞いておって、これは確実に運輸大臣に伝えてくださいよと、私は念を押したはずですね。ところが、私がけさ冒頭大臣に、大臣聞いているかと言ったら、いや目黒議員まだ聞いていないと。そして、大臣担当の政府委員に急速レクチュアしてもらったんですが、やっぱりちょっとその辺は港湾局長まだ新任かもしれませんけれども、私は余り愉快じゃありません。前の吉村局長なら全部経緯を知っているからがみがみとやりますけれどもね。その点は今後注意してもらいたい。  労働大臣の関係はいま話を初めて聞くと言うんだが、私は労働大臣と十分話し合って、もうきょうは出られるものと、こういうふうに期待しておったわけですよ。そこのところのパイプがつながっていないと言えば、もういまさら責めたってこれはしようがないから、早急にパイプをつないでもらいたい。そして、労働大臣の趣旨と、いま運輸大臣はまだ慎重ですがね、慎重ですが、やっぱり労働と運輸がよく話し合ってこの協約を生かすようにやってもらいたいと思う。  ただ、大臣、私もずっと港湾を長くやってきて、いろんな、この前の五カ年計画、それからごみ法案などをやってみて、港湾の機能というのは、確かに港湾の労使関係はありますが、港湾協会の方に言わせると、やっぱり政府なりあるいは港湾を管轄する地方自治体、横浜とか名古屋とか、そういうところの皆さんの御理解と御協力、それから外材輸入業者も、通産省の助成あるいは理解、そういう総合的な中で初めて港湾の木材関係の機能というのが出てくるんですよ。  だから余り大臣、労使、労使と、労使はわかりますけれども、余り労使に全部責任転嫁しちゃって、いわゆる国民生活に絶対の機能を持っている港湾機能ということを、労使の問題に責任を転嫁してしまうと——そうではないと思うんですがね。転嫁してしまうというようなそしりを招かないように、港湾整備と運用、日本経済における港湾の位置づけ、海外の船員がどうの船舶がどうのという法案をいまからしますが、船乗りがどうの船舶がどうのといったって、肝心かなめの港の機能がパアになったんでは、これはどこに着くんですかな。よその港に着くわけにはいかないでしょう。船員の皆さんも船舶の皆さんも海運界も、しょせんは港というものの機能を利用していわゆる経済界に大きな影響を及ぼすんでしょう。だから国の責任というのは大分あるんですよ。そういう面では——もうこれ以上言っても、大臣と話ししてないということですから私は追及しませんが、次の運輸委員会とか、次の社会労働委員会ぐらいでは、両方大臣が出てもらって、しかじかだと。これはあなたにげたを預けます。きょうは港湾局長に文句を言いたいんだが、もう一等免じて、次回の委員会までは労働と運輸大臣にげたを預けますから、早急に私の心配のないようにひとつ取り扱ってもらいたいと思うんですが、いかがですか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) いま委員から期限つきというようなことでありますけれども、もちろんこの問題はきわめて重要なことであるし、港湾機能が完全でなければ国民経済そのものにも大打撃があるということはよく承知をしております。こうしたような基本的なことは委員と私とは意見の相違はあるはずはないのでございますから、十分今後両者間の話し合いの円滑な進展を待って、そして適正に対処するということを申し上げたいと思います。  なお、報告がなかったことというのは、私が率直に言ったんで、大変新任の局長にはかわいそうだったのですが、御承知のように、官公労のいわゆる春闘に巻き込まれて、あなたも大分いろいろと御心配いただいたんですが、やっと済みましたので、これからひとつ労働大臣ともこうした問題についても話し合うことになると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ大臣のそういうことではこれ以上は追及しません。お願いします。  ただ、私はもう一つ最後にお願いしておきます。  STCWの海員の国際条約ですね、これの批准についていまから話をするんですが、これは船員局長にも、港湾局長にも大臣にもお願いしたいんですが、もう一つやっぱり車の両輪の関係にあります——これは港湾局長よく聞いておってよ。港湾における新しい荷役方法の社会的影響に関する条約、これは百三十七号、同時に、同じく社会的影響に関する勧告百四十五号、この二つは、これはやっぱりいまから議論しようとするSTCWの条約と私はうらはらだと思うんですよ、海運界全体を考えますと。ですから、海員の方だけ批准しちゃって、港の方は批准しないということは、やっぱり私はいろんな不都合を起こすと。これは労働省にお話ししますと、いや目黒議員、それはまあ管轄は労働かもしれぬけれども、実権を握っているのは運輸省だから、運輸省が階段からおりない限りは、これは労働省が何ぼやったって逆立ちしていると、こうなるんで、やっぱり、実権を握っているのは、運輸大臣を中心に、片や船員局長、片や港湾局長、その三者一体になると初めて海運界が名実ともに国際的な規模になるので、港湾に関するこの国際条約、百三十七と百四十五、これについてはいまから審議する海員との関係でぜひ前向きに検討してもらいたいな、こうしないと片手落ちになる、こう思いますので、この機会に、大臣に前もってレクチュアしなかったのは悪いんですが、私の東北弁でもわかったでしょうから、大臣の見解を、この港湾の国際条約について前向きに検討するという大臣の見解をぜひお願いしてこの港湾問題を終わりたいと、こう思うんですが、いかがですか、大臣。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 検討させていただきます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、よろしくお願いします。  港湾局長、特にあなたは新任だから、いまの減点をこれで回復するように、港湾局長は特に関心を持って勉強してもらいたい、努力してもらいたいと思うんですが、いかがですか。やっぱり一言言わないとあなたも困るだろうから。

松本輝壽運輸省港湾局長

○政府委員(松本輝壽君) どうも新米港湾局長といたしまして、大臣との連絡が若干ルーズになったこと、まことに申しわけないと思っております。今後十分に連絡をとりながら港湾のためにがんばりたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、よろしくお願いします。  それで、いま提案があったこの法案を審議するに当たって、これは大臣にお願いしたい。ちょっと無理なら船員局長でも結構ですが、公海に関する条約、一九六八年四月二十六日国会承認。この公海に関する条約の第十条、航行の安全、これは大事だから読みますと、「いずれの国も、自国の旗を掲げる船舶について、特に、次のことに関し、海上における安全を確保するために必要な措置を執るものとする。(a)信号の使用、通信の維持及び衝突の防止(b)船舶における乗組員の配乗及びその労働条件。この場合において、労働に関して適用される国際文書を考慮に入れるものとする」、こういう公海に関する条約がありまして、日本の国も、これを国会も批准しておるのでありますが、これについては、今日の段階でも、海運行政あるいは船員の問題も含めていささかも変更がない、このようにまず前段として確認したいんですが、いかがですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生御指摘のとおり、公海条約は批准しておりますけれども、その点につきましては私どもいろいろと関係法令の整備を図って、その遵守を全うするように努力しているところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ありがとうございました。  それから、IMCOの船員の安全に関する勧告がありますね。この勧告についてはいかがですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生御質問の件は、一九八一年の十一月十九日に、IMCOの総会の決議事項として採択されました安全な範囲についての原則に関する勧告のことだと存じます。いろいろの点を決めておりまして、私どももその内容は十二分に承知しておりますし、この会議にも出席しておりますので、この点につきましては全然異論がなく、できるだけ前向きに実施していきたいと思っておりますけれども、このIMCO総会の、条約じゃございませんであくまでも勧告でございますので、各国のかなり自由に任されておりまして、私どもはいま申し上げましたように、この点につきましては一応IMCOの勧告でございますので、十二分に尊重してやっていきたいというふうに思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 二つの柱について基本的な考えがわかりました。  それで、今回の、きのうもあなたからレクチュアを受けたんですが、私はどうしてもわからないのは、今回のSTCWの条約と近代化委員会の問題をセットにして提案しているというのがどうしても理解できないんですが、これは労働問題にも関係しますから、四月八日の社会労働委員会のときも、あなたの部下の何とか課長さんからも御説明を受けたんですが、条約と近代化委員会の結論というと変でありますが、当面の取り組みでこれをセットにして改正を提案しなければならない一体背景は何かということを、時間がありませんから、端的に一つ何々、一つ何々、こういうふうに、法案全体に関係しますからまずお示し願いたい、こう思うんですが。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 話が長くなるので恐縮ですけれども、実は最近ここ十年間くらい、日本の海運を取り巻く世界の海運情勢というのは非常に変わっておりまして、これはもう船員問題も同じでありますけれども、その一番大きなのは、私はやはり開発途上国といいますか、発展途上国といいますか、そういう因の海運の伸長だと思っております。  そういう開発途上国の海運問題では、やはり二つの大きな問題がございまして、一つは船員の資格が比較的先進海運国に比べて低いという問題、それからもう一つは、船員の賃金が先進海運国に比べまして低いという問題、この二つの点がございます。  この二つの問題が現在の先進海運国、わが国も含めまして先進海運国にかなり大きな影響を与えておりますし、船員問題にも同じく大きな影響を与えておると思います。それで、前者すなわち開発途上国の船員資格の問題につきましては、事故の多発という形で起こってまいりまして、これを解決しようということでSTCW条約が成立したわけでございます。今回それを批准しよう。  それからもう一つの低賃金の問題につきましては、やはり日本の海運の国際競争力の低下ということで、海運というのは、非常に生の国際競争にさらされておりますので、なかなか低賃金のそういう開発途上国の変化に対抗できなくなってきた。そのためにどんどん日本の船が少なくなりまして、日本の船員の働く場所も少なくなってきたというようなことで、それで何とかして船員の職場を確保しようというようなことから、やはり船員制度の近代化というものでそれに対処していこうということになったわけでございます。したがいまして、STCW条約の批准の問題と、それから船員制度の近代化の問題、これは二つのものを同時に一つの法律でお願いしているわけでありますけれども、根はその二つの問題は私は同じ問題だろうというふうに考えております。  もちろん、そのほかに非常に技術的な問題ではありますけれども、船員制度の近代化に伴っていろいろと船員の職務制度を改正するわけでありますけれども、そのときに同時にSTCW条約の条件に適合さしておかなければいかぬというような問題も、これは技術的な問題でありますけれどもございまして、今回STCW条約の批准の問題と、それから船員制度近代化の問題を同時に解決するために船員法及び船舶職員法の一部を改正しようということになったわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 あなたは一体の問題だと、こう言うのだけれども、私も、海上と陸上の違いはあっても、まあ小柳先輩がここにおりますが、小柳先輩などの御指導を受けながらずいぶんいわゆる交通問題、交通政策にはそれなりに経験もあるし、議論もしてきた男なんですがね。私はSTCWの条約というのは、特に海難防止、海難事故、国際的な海難事故の経験にかんがみて、事故防止のためのいわゆる国際的な基準を定めようというのが条約の趣旨じゃないんですか。私はそう思っているんですが。ですから、いわゆる運輸航海当直のあり方とか、あるいは個々人の船員ですね、船員、部員の指導、訓練、技能の強化、いかなる事態にもだえ得るいわゆる船内体制のあり方、緊急避難に対する各部署ごとの任務分担。いざという場合には他の遭難した船も助けに行く、そういう事故というものを想定して、防止のための努力と緊急の場合の対応の仕方と、そういうものを国際的な基準として決めたのが、このあなたがいみじくも言っているいわゆるSTCW条約で、いま外務委員会で批准が審議されるということだと。まあ私も四十年交通屋で飯を食ってきた者ですからね、そういうことだと私は理解するんですが、これは間違いですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生のおっしゃるとおりでございます。ただ、緊急の場合の救難方法までは実はこの条約は規定しておりませんで、ほかにいろいろとSAR条約とかいうそういう条約がございますので、この条約は、そういう緊急小憩が発生しないように船員の資質をレベルアップしようと、そういう海難を発生しないような予防措置的な意味での条約でございまして、海難を発生したときの処理というようなことまでは別の条約に任しておるようなものでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それはあなた、言葉の、机の上のマスターべーションで、大体われわれ運転厘というのは、訓練イコール事故の防止と同時に、緊急事故が起きたら、どう対応して人命と物の被害を最小限に食いとめるかと。これは輸送業務にあずかるハンドルを持っている人間、海であろうと、陸であろうと、パイロットであろうと——この前の片桐君じゃありませんがね、そんなことはうらはらですよ。だからまあ、それは言葉の上はいいでしょう。その私の理解、緊急避難のやつは別にして、それは間違いないですな。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 御指摘のとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 すると、近代化委員会というのは、これは私の記憶が間違っていなければ——間違っていれば訂正しますが、私も四十九年に国会にお世話になって、それまでは全交運という組合で陸海空ずっと私担当しておりました。この実験船の議論の際にもずいぶん議論があったというふうに私は記憶しますが、いわゆるゼロ船とか、いろんな技術革新とか、そういう国際競争力に対応するためにどうしようやと、いろいろ議論があったけれども、海員組合なり船通労なり、あるいは海員関係の皆さんの御理解と御協力を得て、とにかく実験だけやらしてくれと、四者委員会を設けて十分協議しますと、一人歩きはしませんし、ということで始まった実験だと、私はこう記憶しているんですよ。現在十四か十三ですか、こういう実験段階だと。この前社労でおたくの部下の方から中間報告をもらいました。中間報告をもらった中身を見ても、まだ全国で十四隻ですよ。何かいま聞くところによると、四月二十三日に第二次実験船の募集をしているとかしないとかという、それも見たら十隻とか十何隻程度だという話なんですがね。実験船で十四隻、それでいまから募集して、四月二十三日には募集を締め切ってやろうというやつが十隻か十二、三隻。その程度の実験の段階で、船員法とか職員法とか改正するだけの条件が整っているんだろうかと、整ったんだろうかと。  私はこれはどう考えても条件が整ったとは確信ができないですがな。海員組合とか船通労とか、私は私なりにいろいろ聞いてみますと、実験することには抵抗ありませんが、一部は若干抵抗がありますが、法改正まで踏み切る主体的な条件というのは整ったんだろうかと。こう見ますと、ううんとこう首をかしげざるを得ないと思うんですが、この近代化委員会の実験の過程と法改正の関連性について、提案者はどう考えたのか。その辺の関係が結びつかないと、前段と後段をセットにして云々ということにはならないと、こう思うんですが、近代化委員会の実験船の経過について、おたくたちの受け取り方についてまず基本的な問題としてお伺いしたいなと、こう思うんです。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 近代化の問題は、実は先生の御指摘のとおりに、四十年代からすでにいろいろ問題になっておりまして、実は、中央労働委員会あるいは海上安全船員教育審議会に対する諮問も四十五年になされてございます。その後いろいろ労使間で紆余曲折がございまして、会議が途中滞ったりあるいは開催したりいたしましたけれども、さらに五十二年ごろにその辺の話し合いが労使を中心に進んでまいりまして、では、その船員制度近代化——当初は船員制度近代化調査委員会と申しましたけれども、そういう公を、それから官も入れた席で四者構成でひとつやってみようということになりまして、この実験が始まったわけでございます。したがいまして、こういう問題が起こりましたのは、すでに、まあ具体的な年を言いますと四十五年というふうに私は言っていいのではないかと思っております。その後、五十二年から五十三年にかけまして諸外国の制度を調査いたしまして、諸外国も非常にそういう点ではかなり実験が進んでおるという事態を重く見まして、それでは五十四年からもう少し具体的にその実験船という形でやってみようということになって現在に立ち至ったようなわけでございます。  十四隻の第一次の実験の隻数が少ないではないかというような点の御指摘もございますけれども、これはやはりいろいろと、実験船には、やはり実験船である以上、調査員が乗りまして、その船が予定どおりやられておるかどうか、あるいは実際に公平な調査員を乗せまして、船舶の安全上問題はないのか、あるいは乗組員がオーバーワークになっていないだろうかということを具体的に調査しなければなりません。したがいまして、そういう調査員の問題もありますし、それからまた実際のその乗組員も、これは従来から教育、あるいは座学教育あるいは実践教育をやっているわけでありますけれども、そういう乗組員の問題もありまして、一応十四隻に限定はしてやってきたわけでございます。  ただ、その十四隻というのは非常にまあ最近の一応典型的な船でございますし、これから出てくる船はすべてその十四隻並みの船だろうというふうな一つの見通しもございますので、十四隻といいましても、やはりこれから——十四隻は計画造船で言いますといわゆる三十五次船でありますけれども、その後、三十六次、三十七次も出てまいりますし、そういう点では必ずしも少ないというわけではございませんで、これからの日本海運の大きなウエートを占める船だろうというふうな感じがいたします。  そういう点で、十四隻での調査結果がそのままこれから出てくるそういういわゆる近代化船のそれを象徴しておるんだろうという感じを持ちまして、この実験の結果が昨年の十月に第一次提言というふうな形で持たれまして提案されまして、私どもの方でその第一次提言を踏まえて今回の法律案というものをつくったわけでございます。第一次提言の内容は、いまありました第一次の段階の実験は順調にいったから、そこまでを一応現実のものとし、さらにこれから実験を進めていくために、いろいろ制度的要因があるだろうから、その制度的要因を除去するように、というふうな第一次提言の内容でございますので、その制度的要因の一番主なものは申すまでもなく法律、制度、そういうものでございますので、今回第一次提言の趣旨に沿いましてこういう法律を提案さしていただいたような次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ形容詞はいいから、私が聞いているのは、第一次が十四隻、四月二十三日締め切りと言われている第二次が十隻、これ、間違いありませんか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 第二次の方は、私まだ締め切っておるとは聞いておりませんけれども、十隻程度になるだろうというふうに聞いております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、じゃ第一次と第二次をこう含めて、まあ現に改造されているのは第一次だけれど、実際日本の、おたくが使っている船舶のうち、十四隻が占める比重といいますか、輸送量では三割とか、船の数では一割とか、そういう扱いトン数と、それから船の何隻と、この両面から、大体負担というのは、われわれは専門的にはかるんですが、私が聞いたところでは九十対十だと、大体十四隻に当たるところは日本海運の一割前後じゃないかということを聞いているんですが、この認識が間違っているかどうか。間違っているとすればあなた方は総トン数でいいから、隻数でいいから、その点について間違っていればあなたなりの提示をしてもらいたいと、こう思うんです。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) わが国に、一応われわれ外航船という分野に属しますものは約千二百隻余りございます。そのうち、いわゆる私ども先ほど申し上げましたように、四十五年以来そういう船が非常に近代化されまして、いわゆるMO化されまして、何らかのそういうMO化に対応する船員制度をつくっていかにゃいかぬじゃないかということで、念頭に置きましたいわゆるMO船、これは大体四百隻足らずでございます。したがいまして、まあ三分の一ぐらいはいわゆるMO船というふうに申し上げてよいかと思います。  ただいま私が申し上げました約四百隻のMO船のうち、いわゆる今回この法律で御提案申し上げております運航員あるいは運航士の制度を採用して、具体的に運輸大臣がこれは近代化設備を持つ近代化船だというふうな、いわゆる一般別に運輸大臣の指定があるわけでございますけれども、そういうふうに法制上はなっておるわけでありますけれども、その指定は、その四百隻のMO船のうちどれを指定するかという点につきましては、これから近代化委員会とか、あるいは船員中央労働委員会とか、あるいは海上安全船員教育審議会という官公労使の場でいろいろ御審議いただきまして、その御審議の結果に基づきまして運輸大臣が指定するものでございますので、その辺はまだ明確に、では約四百隻のMO船のうち、何隻を指定するのかということにつきましては、まだ私の口たら申し上げるわけにはまいりませんし、これから法律の御可決をいただいた後で、官公労使で決めていく問題でございますので、まだ具体的な数字を申し上げるわけにはまいりませんけれども、そのバックとして約四百隻の近代化船、MO船があるということを申し上げておきます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それはちょっとおかしいんじゃないかね。その千二百のうち、昭和四十五年からMO船というのは四百隻を考えたと。そうすると、現に言われている十四隻とか十隻というのは、この四百隻のうちの一部分ですか。現在の十四隻とか、それからことし締め切ろうとする十隻、この倉計二十四隻はこの四百隻の枠内ですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) MO船の中にもいろいろと程度はございまして、MO船と言う場合に、この十四隻はその四百隻の中の一部分でございます。ただ、そのMO船四百隻の中でも、やはりこの十四隻は、一番進んだ船だというふうに私は理解しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、私が頭の中に描いておるのは、あなた方が船員法を改正するでしょう。だから船員法を改正する必要があるということは、大体世間相場であれば三分の一とかあるいは半分とか、そういう一定の客観的な条件が整備された中でやはり改正が必要だというならわかるんですよ、私も。たとえば同じ新幹線でも、大阪新幹線と岡山新幹線と博多新幹線、皆乗組員は違うんですよ、あれは。検修要員も違います、検査修繕要員も。六月二十三日から走ろうとするいわゆる東北新幹線、これは在来新幹線よりもっと機械も整備されておるし、雪には強いし、それでも乗務員は少ないんですよ。それはいわゆる技術革新で新しくなっているからだ。だから、その技術革新というのは私も了解します。ただ、だからといって、国鉄の特急、急行の機関士と機関士長と、それから、検査と検査長と車掌と車掌長と、いわゆるあなた方の言う船員法の乗り組み基準の変更ですよ、乗り組み基準の変更を国鉄の法改正として全体としてやる時期はいつなのかとなると、これはまだまだ国鉄の乗務員の乗り組み基準を根本的に労働協約で変える、変えて運輸大臣に承認をもらうと、そういう条件にはわれわれはいっていないという経験なんですよ、われわれの経験は。  だから、おたくが言う千二百隻もあって、それは四百隻。わかります、三分の一。いまのは十四隻、十隻、それはわかります。そういうごく特定といいますか、実験船が実を絡んで、何とか実験船を乗り越えて正常に走ろうと、それはそれなりに私は了解します。だからといって、船員法全体を変えるという条件整備には至っていないではないかというのが私の受けとめ方なんです。そういう実験船でやり、近代化委員会でやったことを四者で協議をして、運輸大臣の承認を求めてそれは指定をする。そういう整備は結構でしょう、やるなとは言いません。それはあくまでも一定の条件が出てくるまではやはり特例措置として法制上は取り扱っていていいではないかと。そしてそれがずんずんふえできますね。三年計画、五年計画と、一定の条件になったときにいわゆる船員法とか職員法を改正するということで、それがいわゆる漸進的な緩和措置ではないのかと。だから、あなたがきのう私に船に乗ってみてくださいと言われたって、私は仙台ですから、横浜から乗って仙台まで帰るのに、あなたに乗れと言われたって乗れないし、これはブラジルとかフランスとか、パリヘ行く船にただ乗せてくれるわけにいかないから、なかなか私も体験できないんですよ。なるほどなという客観的な時期の段階で法改正をやるべきではないのか。それまではあくまでも近代化委員会の四者委員会ですか、四者委員会で一応ケース・バイ・ケースでテストしながら、やはり合意に基づいて運輸大臣が特に指定して、指定した乗組員は船員法、職員法にかかわらず、当分の間これでいきますよという特例措置を設ければ十分ではありませんかと、私はそう思うんですよ。これは私の考え方が無理ですかね、どうでしょう。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 実は、先生のおっしゃるとおりでございまして、私どもも先生のおっしゃるような方向で進んでおります。実は、今回の法改正も、近代化を原則といたしませんで、あくまでも例外的な措置というふうな形をとっております。先ほど運輸大臣の指定した船ということを申し上げましたけれども、これは十四隻指定されるか、あるいは二十隻指定されるか、三十隻指定されるか知りませんけれども、従来の原則というのは、そのまま船員法、船舶職員法を残しておきまして、あくまでも、この近代化を適用する運輸大臣の指定した船というのはあくまでも特例なんだと、それが原則じゃないんだというような法体系はとってございます。  どういうことかといいますと、やはりどんどん船は近代化してまいりますし、端的に言いますと、十年ぐらいで船はリプレースされますから、現在の船が最終的な形の船とも思いませんし、これが恐らく十年たてば現在の船はほとんどもう残っていないだろうというふうな海運の情勢でございますので、船員の形態もやはりどんどんどんどん変わっていくだろう、労働形態も変わるだろうし、執務体制も変わっていくだろうというようなことでございます。したがいまして、われわれこの実験をやりますときに、いわゆる仮設的船員像というひとつ仮の船員の像を一回決めてみようじゃないかということで、これもあくまでも仮なんだと、実験をやっておる過程でその像が間違っておればまた修正しよう、新しい方向に持っていとうというような、トライ・アンド・エラーと申しますか、そういう形で実験を進めてきたわけでございます。その結果、いままでの実験をやったことをひとつ一応実現しようじゃないか、いままでの実験の過程だけを、一つの原則じゃなくて例外規定として一応法制上認めてみようじゃないかというのが今回の法改正の内容でございまして、どれが長い船員の近代化の歴史、もう恐らく近代化というのは明治時代から始まっておるんでしょうけれども、これからもさらに百年、二百年続けて、船員のある以上は船員制度の近代化というのは私は進んでいくのじゃなかろうかと思いますけれども、それのひとつの一里塚として一応現在の過程がございまして、それをひとつその一里塚の過程として法制化していこうというのが今回の内容でございますので、先生の御指摘のとおりに、抜本的に変えてしまうというような気持ちはございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 どうもあなた、ごまかされているのか、キツネにつままれているのか知らぬけれどもね。私と大分あなたは違うんですよ。あなたの方は、船員法を変えて、たとえば乗組員の配乗の関係を法律から政令に落とすとか、あと機関員にちょっと教育して何とか運航士が、運航士に変えてやるとかというのは、便利のいい、便利のいいと言っちゃ変だけれども、いわゆるあなたたちが——私は現行の船に乗っている皆さんかどういう乗り方をしてるんですかという一覧表ももらったんですがね。これから見ると、全体の乗り組みのあり方を、あなたの方のいまの実験船の姿に大体船員の姿を変えていこうというんでしょう、この一覧表。もう私は素人だから、私は陸の方はわかるけれども海の方はなかなかわからないから、船乗りの皆さんにもらいました、これ、船内組織図。コンテナ二十六名、在来型タンカー三十名、実験船十八名、これもらいました。わかりやすく言えば、あなたの方の今度の船員法改正は、簡単に言えばこの実験船に法体系を全部変えて、わかりやすく言えば変えて、それでこの変えたやつを適用するのは特例条項を設けて、いわゆる近代化委員会で四者の合意を得て、運輸大臣の了解を得たもの、これがこの十八名船でいいですと、それ以外は在来船ですと、簡単に言えば、こういう非常に巧妙な逃げ方をしていると私は思うんですよ。これは大臣も見てくださいよ。私が言うのは、この実験船はいま全船舶のうちの十四隻です。上の方が現在の船員法、職員法ですよ、上の方が。全部のうち十四隻であるならば、法体系は現行のままでいいじゃありませんか。私が言うのは、法律そのものは。あるいはその条約の批准に当たって条約に抵触する条項だけ直せばいいじゃありませんかというの、私が言うのは。それで、これがやっぱりある程度成果があるんですから、これは現行の諸規定にかかわらず、運輸大臣が認めた場合にはこの例外で運航してもよろしいということで事足りるじゃありませんかと言うんですよ。だから、私のと、あなたのは大分連うんでしょう。あなたはこの下の方の実験船のことに法体系を全部変えて、これを適用するのは当分の間は例外措置ですよと。そうでない場合は上を使っていいですよと、簡単に言えば。あなたと私は同じような言い方でも大分考え方が違うんじゃありませんか。私は今回の条約批准ということであるならば、現行の法体系の中で条約批准にひっかかる航海の当直とか何とかというもの、あるいは定員の問題、ちょっと足りないところはこれは補充をして、しかしここ五年かかってやったものは成果は成果と認めますから、それは例外の特例措置として当分の間は運用していって、それが大体三割とか五割とか、そういうふうに変わった段階でこの特例を本法に移す。それで、従来のやつをいわゆる特例に変えていく。それがすなわち安全という点から考えると、船乗りの皆さんに対する行政ではなかろうか。東北新幹線の方法でみんな変える、あと例外は例外だと。本体が一割で九割が例外なんというのは、そんなことはハンドルを持っている人間にすれば、人の命を預かる者についてはちょっと酷じゃありませんかね。私ならとてもできないね、そんな言われたって。ですから、私も自然の流れに従って、しかも技術革新には対応していくというのがやっぱり自然の流れじゃないですか。私の言っていることは無理でしょうか。これは大臣どうですかね。私はちっとも無理を言っていないと思うんですがね。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 実は、私は先生のおっしゃるとおりだというふうに申し上げましたのは、具体的に法律でちょっと御説明申し上げますと、船員法の七十条の、「船舶所有者は、総トン数七百トン以上の船舶に乗り組む甲板部の部員で航海当直をすべき職務を有する者の定員を六人以上とし、その員数の海員を乗り組ませなければならない。」という規定は、これはあくまでも現在の原則として残っておるわけでございます。ところが、近代化船につきましては、それの近代化特例といたしまして七十二条の三という新しい条文を、お手元にございますけれども、設けまして、「船舶の設備、甲板部及び機関部の部員で航海当直をすべき職務を有するものの要件及び定員その他の事項に関し命令で定める基準に適合する船舶として主務大臣の指定するものに関しては」、これがいわゆる近代化船の特別な船についてはという意味でございます。そういう特別なものとして運輸大臣が指定するものについては、先ほど読みました七十条の規定による航海当直体制について別の定めをすることができるというふうに変えまして、あくまでも私どもはこの船員法及び——これは職員法体系でも同じでありまして、船員法におきましても、それから船舶職員法におきましても、現在の大多数の船を原則にしておりまして、新しい近代化船はあくまでも特例という形で処理してございます。  これで、特例で一応やってみまして、十年先になりますか、二十年先になりますか、あるいはまた五十年先になりますか知りませんけれども、そういう特例の船ばかりが一般になった、特例の船ばかりになってきたと、日本の海運のほとんどすべてがそういう特例船であるというふうな事態になりますと、恐らく原則と特例を入れかえてしまうという法改正がもう一度要るのではなかろうかというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 どうも議論がかみ合わないね。だから私は、あなたが、法律第何条、法律第何条なんてやると、われわれも余りよくわからない。この図面で教えてくださいよ、この図面で。それは目黒の言うことは違うと、法改正はあくまでも上だと。これはいま乗っている二十二、三人体制あるいは在来型タンカー、大型は三十名体制、あくまでもこの体制ですか。それとも、ちょいちょい海員組合の機関誌などに出てくるが、局長、あなたはちょいちょい十八名体制と言ってみたり、あるいは中には基準何とか課長が十六名なんて言ってみたり、どっちの体制に法改正の視点があるんですか。これはわかりやすく言ってくださいよ。どちらの体制で現在の提案をしているんですか。これで説明してください。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生のお持ちの表はちょっと私持っていないのですけれども、先生の御指摘の上の方は、三十数名でいま運航している船の執務体制を書いているのだろうと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 コンテナ船二十六名、タンカー三十名、下は十八名。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 下の方は実験船の執務体制を書いてあるのだろうと思います。上の方は、現在その分は改正いたしません。それはあくまでも原則として残しておきまして、例外的に下の方の十八名の体制を、今度は現在時点として法制に書こうと、あくまでもだから原則と例外と二頭立ての形になるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 わかりやすく言えば、見えないかもしれないけれども、この現行の、上のコンテナ船二十六とかあるいは三十名とかというこの現行はそのまま変えないと、こういうことか。これを変えないなら法改正を提案する必要ないじゃないの、下が例外だと言うなら。例外なら例外ということで。違うんですか、わかりやすく説明してください。  いや、いろいろあるけれども、全般的に手直しして、結果論としてこれは残すけれども、七十条で残すけれども、これは七十二条の三で例外をしているんですよと、こういうことですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生のおっしゃるとおりでございます。  在来船はそのままの形で現在の法体系のまま何ら修正なしにずっと続いていく、それから新しい船につきましては例外措置として、まあ十八名という言葉が適正かどうかわかりませんけれども、十八名体制でやっていく。したがいまして、現在は原則の方が多くて例外はきわめて少ない数の船でございます。将来これからどんどんどんどんそういう例外船がふえてきて原則船が数が少なくなっていくだろうと思います、これは十年、二十年たてば。その時点で数の逆転が起こるだろうと思います。数の逆転が起こりました時点で法律の方もやはり——これは将来の問題でありますけれども、恐らく原則と例外との逆転を、その改正をもう一度お願いせざるを得ないのじゃなかろうかというふうな、これは将来の問題ですけれども、そういうふうな感じがいたします。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 こんなところで堂々めぐりしていたってしようがないから、それは確認します。あとは議事録で見ますから。現行が原則だと、実験船は例外だと、そして実験船がふえて、ある程度条件変化の場合にはもう一回法改正の必要な時期が来ると、その時期が来るのは五年後か十年後か知らぬけれども、もう一度お願いしますと、そういう基本的な、近代化委員会の関連はそういう前提で法を提案すると、これはいいですな。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生御指摘のとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、そういう原点さえ確認すれば、あとは私は私でもう一回おたくの議事録を読んでみるとわかりますから。もう時間があと一時間しかないからもったいない。  じゃ近代化委員会だ、いま出てきたから。この近代化委員会はあなたの諮問機関になっておるんですが、ここに、「船員制度近代化委員会の設置の趣旨」というプリントをもらっておりますが、これはいろいろ官公労使で四者協議をする、出た結論を海上安全船員教育審議会において物にしていく、こういうシステムですが、これはやっぱり近代化委員会というのは、俗に言われる人減らしとか、あるいは船主側の一方的なコストの引き下げとか、そういうものだけをねらったものではないと、あなたの諮問機関のこの文書から見ると思うんですが、これはまずしょっぱなに確認して間違いありませんか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生御指摘のとおりでございます。  実は先ほどからも申しあげておりますとおりに、いろいろとわが国を取り巻く海運情勢が変わってまいりまして、このままほうっておけば日本の船が恐らくなくなるおそれもあるんじゃないかというわれわれの、これはまあ官公労使ともですけれども、一つの危機意識を持ってございます。そこで、何とかせにゃいかぬじゃないかということで、船舶の方も、幸いわが国の造船というのは世界一でございますので、非常に技術革新も進んでおるし、したがいましてそれに応じて船員制度も改善しようと。  したがいまして、その船員制度の目的は、そういうふうにいわば船員の職場の確保をやると同時に、これは御指摘のとおりに二十数名あるいは三十数名ぐらい乗っている船が十八名になるとすれば、一般別には少なくなりますけれども、そういう船がグロスとしてふえればまた船員の労働の場の確保につながるのじゃないかということと、それから、近代化の職務体制の変更の内容は、いわゆる甲板の関係の者が機関の関係の者の仕事をする、あるいは逆の仕事をする、それから部員が職員の仕事をするというふうな感じで、いままでのような一つの部にこだわらずにもう少し高度な技術者としての船員の一つのモデルをつくっていこうというような意味で、非常に船員の社会的地位の向上にも役立つじゃないかというような、そういう観点からこの船員制度の近代化を進めているのでありまして、単に定員削減やあるいは船の運航コストを下げるというだけの問題ではございません。そういうことによりまして恐らくだんだん労働条件の改善も図ってまいり得ると思いますし、それから同時に船内の生活環境の方も、近代化委員会の方でもいろいろ議論されておりますけれども、私どもも別途いろいろ検討を進めておりますので、こういう機会に船員の職場の確保を図ると同時に船員の地位の向上を図ろうというのがこの船員制度の近代化の目的でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 その職名の統合、変更とか、そういうことは後でまた議論するとして、この委員会というのは、定員削減とかコスト削減というだけを目的にしたものでなくて、海員全体の地位の向上なり、待遇改善、あるいはまた職域の拡大ということをあなたはふく言われますが、五年前におたくはどこにおったか知らぬけれども、五年前に職域の拡大ということを言っておれば、もっと日本の船員界は変わったと思うんですよ。私は五年前にマルシップの問題、便宜船の問題をやったら、逃げて逃げて逃げの一手で、船員局長はどうにもこうにも資料を出さなかった、マルシップの。今回はすらすらとマルシップの資料を出していますが、これは職域の拡大にうらはらの関係があると思うから出していると思うんです。やっぱり職域の拡大、船員の待遇改善、社会的地位の向上、そういうものについて役割りをなすものだということは再度確認します。  それでもう一つ、この近代化委員会の中でいわゆる海員組合の関係が出ておるんですが、私は、船通労という船舶通信士組合ね、どのぐらいになっているんだと言ったら、約半々ぐらいだという話もありましたが、どうだか実態を知りません。これは実態を教えてください。全日海と船通労の組織別分布状態がどうなのか、こういうことをまず教えてもらって、そういうものについては、いま国労、勤労も大変な時代ですから、やはり全体の意見を幅広く聞くということも私は必要だと思うんですよ。その参加の仕方、あるいは話の仕方がどうかは、労使、労労関係ですから私は立ち入りません。立ち入りませんが、そういうことも含めて幅広い単位で検討すべきだという意見を持っておるわけです。これもいかがですか。分布は後で教えてください。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) いま全日海の中の通信関係の組合員の数は、実はちょっとここに持ってきておりませんのでわかりませんけれども、通信士労働組合、船通労の方は千六十二名となっております。恐らく全日海加盟の通信関係の方は三、四千名だろうというふうに、これは実は具体的な数字ございませんけれども、三、四千名ぐらいだろうというふうな感じを持っております。私どもは、一応いままでのこういう会議といいますのは、官公労使で編成しておりますいろいろの会議を通じてこういう法制度を整備してまいっております。その際、労という場合に、やはり一応一番大きな組織であります全日海を中心にいろいろ御検討いただいておるわけでございますけれども、もちろん船通労の方につきましても決して無視しておりませんで、十二分にそういう方々の御意見も尊重してまいりたいというふうに思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は実情は知りませんからね。ただ、私のところにも、きょうは時間がありませんから後でおたくの方に出してもいいですが、実験船の関係でいろいろな投書が来ているんですよ、私のところにいま。それはきのうもあなたがいみじくも言った、賛成、反対ばらばらあることは否定しないと。ですから、ただやっぱり安全にかかわるこの船員制度近代化ですから、幅広く皆さんの意見を聞くという度量と、かみ合わせはあってほしい。頭からボイコットして、おまえら決まったからこれに従えと。はいそうですかと乗るばかはいないんだね、これ。だから、そこがやっぱり、方法とかみ合わせ方は任せますから、そういうものについて十分配慮をしてほしい。配慮した後はどういうかっこうになるか、後で御相談願いたいと思う。  それから、船乗りにも船長協会とかいろいろな縦割りの職能別組織がありますね。労使を別にして、縦割りのいろんな業界があるんですが、この業界と近代化委員会の関係は、これは全然私はわからないので、どんな関係になっているか、諮問機関としていろんな職能的な意見を聞くとか、それを最終的に四者委員会で固めるにしても、そういう縦割りの専門的な集団といいますか、そういうふうな意見はどういうふうにこの近代化委員会とかみ合っているのか、教えてもらいたい、こう思うんです。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生御指摘のとおりに、従来から船舶職員の方は甲板部、機関部、通信部、事務部というふうに分かれておりますので、それぞれの団体の方もやはり分かれております。したがいまして、私どもは、こういう法律改正とかあるいは近代化を進める際に、個々別々の団体にいろいろと御意見を伺いに行ったりあるいは説明に行ったりしております。これは自主的な問題でございますので、じゃいつどういう形でということじゃなくて、担当課長やら私どもがそういう会議に出て説明をしたり御意見を聞いたりしております。ただ、形式的には船員制度近代化委員会の方にもそういう方の代表者に参加していただいておりますし、それからさらに海上安全船員教育審議会、これは運輸省の審議会でございますけれども、そういう審議会の席にもそういう代表者の方々に委員になっていただいております。労働委員会の方にも、これは数が限られておりますのでなかなか全代表者というわけにはまいりませんけれども、ときどき人事の入れかえなどをやりまして、できるだけ長い目で見た場合に公平に出席していただくようにいろいろと配慮しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、いままでそういう縦割り、まあさっきのは横割りだったけれども、そういう縦割りの職能的専門的な意見も十分聞いて、やり方はいろいろあるにしても、最終的に四者で確認してやってきたし、今後もそれをやっていく、そういう御意見ですな。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) おっしゃるとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それからもう一つは、いまあなたが今回第一ラウンドあるいは五年か十年に第二ラウンドと、こういう展望を述べたんですがね。そういう展望を考えると、この近代化委員会というのは、そういう意味ではずっとその大改革を行って、やはり日本の船員制度を労使とも含めて近代化したなど、ある程度終了宣言を、四者の皆さんがこれで終わりだろうということを確認されるまでこの制度はずっと当分の間存置されるわけですな。いかがですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) ここまで非常にいい形で無事に進んでまいりましたのは、船員制度近代化委員会という官公労使の組織があったからだと私思います。この法律案の段階で御審議いただいたときも、その船員制度近代化委員会を公的な組織に格上げせいというふうな御要望がかなり強く出たわけでございます。ただ、現在御存じのとおりに行政機構改革の問題が非常に大きな政府の問題になっておりまして、そういう段階で行政組織をふやすということは、これは実はそういう方針に反することでございますので、なかなかわれわれの方もそういわけにもまいらないわけで、その点につきましては大方の御了解を得たわけであります。今後、しかしそういう御要望というのは私ども十二分に尊重してこれからやってまいらなければなりませんので、近代化委員会という形で未来永劫に残っていくのか、あるいはさらに別のもっといい形があるのかどうか、これはわれわれ宿題として与えられておりますので検討してまいりますけれども、そういう官公労使集まった場でこういう問題を議論していくというのは、もちろんわれわれの不変の姿勢でございますし、そういうことは今後ともそういう方針で貫いていきたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ出発は、余り先行きの答弁をしないでくださいよ、頭がこんがらかっちゃうから。結局、近代化委員会というのは、その性格上、第二次か第三次か知りませんが、その第二次、第三次をやって、近代化委員会の皆さんで満場一致もうこの辺が解散の時期だと、そういうふうに四者合意したときは解散になりますが、たとえば経営者側からもう要らないぞ、だから解散だと、そういう一方的な食い逃げはしないんでしょうねと。そこを歯どめをしておかないと、いわゆる船主の方が人減らしをやったり何だりかんだりやって。これ、都合よくないとおれは近代化委員会に出席しないと。そうすると運輸省の方も、まあ船主が出ないんだからといってまたずるずる逃げてしまう、そういう食い逃げの危険がありますから——私は人が悪いものですから、ですから食い逃げはないんでしょうなと、そういうことを確認するんですが、そうならそうだと、こう言ってもらえばいいんですよ。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) そういうことはございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ありませんね。  ところがこれは聞くところによると、この近代化委員会というのの経費はどこから出ているんですか。私が調べたところ、民間の方々が出していらっしゃるということを聞いたんですが、それはこんな公開の席では私は問いません。少なくとも日本の海運界の大変なウエートを占めている、この近代化委員会は。最初は実験船で始まりましたが、実験船で始まって近代化委員会に発展して、将来日本の海運界の大きな技術革新の位置づけをするという大事な委員会ですよ。だから臨調が何を——何をというと語弊があるけれども、臨調の時代であっても、やはり日本国民経済に絶対に必要なものは、私は勇気を持ってきちっと、近代化委員会がいいのかあるいは船員近代化審議会がいいのか、法的な裏づけをして、法的な予算をつけて、そしておたくの方から、これはいまは船員局長の私的機関ですな。これは私的機関ですから、あなたがかわっちゃって、おれは要らないと言ってしまえばこれはなくなってしまう。そんなことはないと思うんだ。ないと思うんだけれども、性格的にはそういう性格ですよ。そういうあやふやなものに近代化委員会を位置づけておくのは、今後の海運界も含めて、労使関係の安定も含めて私はよろしくないと思うんですよ。よろしくない。だからこれは名称を変えるか、あるいは中身を若干補強するかは別にして、やっぱり法的な機関として裏づけをしておいて、そして船員の皆さんにも安心をしてもらう、あるいは船主の皆さんにも責任を持ってもらう、行政も責任を持ってもらうということ、やっぱりこの法案の中で一番欠けているのは私はここだと思うんですよ。いろんな、航海当直をどうするとか職名の統合とかいろいろありますが、しょせんは四者が集まって議論する場がこの場しかないんですよ、この法律全体を見て。ですから私は、ここは多少金がかかってもきちっと法的裏づけをしておくべきだと、こう思うんですがね。これは大臣、どうですかな。私は、やっぱりこれは政府委員ではちょっと答弁が無理だと思う。この法案全体で一番ネックになるのがこの近代化委員会です、私の見るところ。受け取り方はどうか知りませんが、やはり近代化委員会の位置づけというのが非常に大きなウエートを持ってくる、こういうふうに考えますので、やはりこれは法律を改正して政府の機関として置くべきだと、そう思うんですがね、運輸大臣の直接の諮問機関として。そしてその諮問機関の議を受けて運輸大臣がこれは指定していくというかっこうになっているんでしょう。だから、民間から金をもらって運営するなんというあやふやな存在にしておくべきではないと、こう思うんですが、大臣いかがでしょうか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) この近代化委員会は、私も、非常に長い間の努力をしていただいて大変な効果があるものだと思っております。また、こうした四者ないし五者協議会というものは、特に非常に重要な産業部門である海運の根幹の問題についてきわめて有効なものだと思っております。  いま局長も非常に苦悩しているのでありますが、これがきわめて有効に働いておるけれども、そのほかにも二つもいわゆる審議会があるものですから、もう一つこれをまた審議会に格上げするということは、非常に労が多くてやっつけられる可能性があるというので、まいっちゃうので、私は、少なくともこの現状の形でも少しも権威はないものじゃないし、また場合によっては政府の、まあこれはちょっと形式論でありますが、政府の審議会というものには、ある場合には組合の方あるいは他の方が参加したくないという場合も往々にあったわけでございます。そんなようなことでございまして、少なくとも私は、この現状の中では近代化委員会はぜひ残していく、これは方針として十分確立していると思いますが、これを一段格上げするということについてはもう少し様子を見さしていただきたい。しかし、実質的には他の審議会その他とは甲乙のないものというふうに評価をしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も政府のいろいろな審議会はそれなりに心得ておるんですが、これはなかなか特色のあるのは、四者が全会一致という前提で運営して、それを運輸大臣が指定する。こういうときのあとの船員中央労働委員会あるいは教育審議会は了解しますが、それはほとんど形式的な了解だと思うんですがね、了解としては。しかし、もっとも出発が、四者が満場一致ということはきわめてめずらしいので、またそれだけに大小な制度だと思っているから、法的な裏づけをしてりっぱに位置づけしてやりたいな、こう思うんです。民間から金をもらってやるということは、大体金の切れ目が縁の切れ目で——ここに近代化委員会の金をもらっている一覧表がありますが、それはあなた、縁の切れ目で、おれはいやだと言えば、船員局長にポケットマネーがあるわけじゃないし、運輸大臣は持っているかもしれないけれども。それこそ自動壊滅ですよ、これ。そういうあやふやではだめだと言うの、私は。だから大臣、少なくともこれはやっぱりここではこの近代化委員会の機能強化ということを強く私は要望したいし、できれば法的根拠、法的裏づけをするという方向での前向きの検討をぜひお約束してもらいたいな。と同時に、この運営は従来どおり四者の全会一致という原則はやっぱりずっと踏襲していく、この二つの面を、ひとつ締めくくりでありますから大臣からお答え願いたいな、こう思うんですが、いかがですか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 委員のお考えは私も全く同感でございまして、十分に尊重してまいりたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それから船員局長、これはちょっと参考までに教えてもらいたいんですが、この近代化委員会に実験船を募集しますね。その募集する際に、船乗りの数を十八名体制に組合側がオーケーを言う、全日海、船通労も含めて。そういう手形がないとその実験船の申請をしても書類段階でパアにされる、いわゆる除外される、そういう話が入っているんですが、そういうことがあるんですか。たとえばいま近代化委員会に申請をしてそういうことをしますね。近代化委員会に申請をする候補だ。まあ十募集すれば十二とか十三とか十五あるでしょう、候補者が。その候補者が書類申請をする際に十八名体制にオーケー、いわゆる海員の人員削減はオーケーですということを労使で協約化して、あるいは覚書を書いて、それを手形にして申請しないと窓口で受け付けられない、こういう話があるんです。どこどこの会社とは言いません。前回の十四の申請のときもはねられたところはそういう原因ではねられたという、私は資料を持っているんですが、そういうことは現実にあるんですか。業界が勝手にやっておるんですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) いま先生の御指摘の点は、恐らく近代化委員会の実験船として申請する際に、何か十八名ということがある程度強制的に会社の方から組合の方へというんですか、会社の乗組員の中に強制されておるというふうな感じの御質問だと思いますけれども、私はいま初めてそのことは伺いまして、実はこれはいろいろ問題はありますけれども、船員法上でも船舶職員法上でも、定員をどれぐらい乗せるかはこれは労使の話し合いに任されておりまして、一応実験は十八名でやってございますけれども、じゃ運輸大臣の指定を受けた近代化船が十八名でやるかどうかは、これはまた別途労使間の話し合いの問題でございまして、たとえば船の航路あるいは乗組員の状況あるいは荷物の状況あるいは船の種類別その他そういうことをいろいろ勘案して、労使の間でこれは十八名じゃなくてもう一人ふやそうとかいう場合もありましょうし、その辺は私ども労使の話し合いに任しておるわけでございます。そういうことは私ども聞いておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それはおたくの方で事実を確認していなければしようがありませんが、調査をしてください。  それから、その際に、五十四年から始められた利子補給の制度——まあ私もおととしか、運輸委員会で利子補給法を可決したんですが、この利子補給法の利子補給について、いま言ったことと関連があるんですが、十八名体制を前提条件として了解しなければ利子補給を——まあとめると言ったっていまはないんですから、利子補給の金を吸い上げるとかなんとかということも船主の方から船員の方によく言われる、そういう話もあるんですがね。利子補給法の関係と近代化委員会の指定の関係は全然話は別個だ、そんな利子補給法をわれわれが審議して可決した覚えはない、私はそう思っているんだが、私の考えが間違いなんでしょうか、船主が組合側に相談していることが間違いなんでしょうか。私は利子補給の法律はそんなものじゃない、こう思うんですが、いかがでしょうか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 実は、利子補給法は海運局の問題でございますので、私からお答えするのは穏当じゃないかもしれませんけれども、利子補給法もやはり国費を、税金をいわば船舶の建造の際につき込むということでございますので、かなり厳しい条件をいろいろ課していると思います。前近代的な船をつくるために非常に大事な国民の税金をつぎ込むということは、これはやはり国家としても耐えがたいことでございますので、利子補給をするについては、いわば船の近代化をはかるようにというふうな条件はこれはつけるのは当然だと思います。ただ、その条件と、私ども現在近代化船の条件をいろいろ船員制度近代化委員会の方で検討してございますけれども、その条件とはあくまでも別のものでございます。たまたま実際いろいろと船を個別にやっていますので、先ほど十四隻は全部計画造船の三十五次船だということを御説明申し上げましたけれども、たまたまそういう点で、あちらの方の条件とわれわれの条件とが一致しておる場合は——ダブっておる場合がありますけれども、これはあくまでも片方は近代化の問題でありますし、片方は税金を使う側からの一つの条件だということで別々のものでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 業界では混線していますからね。利子補給法は確かにあなたの直接担当じゃないと思いますが、そういうことがよく言われていますから、あなたの答弁に従って、おたくの内部の意思統一も含めて、関係業界で混同しないように指導してもらいたい、こう思うんですが、いかがですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) よく心得て指導してまいりたいと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 次は、船員法の十四条の四で、航海当直の実施に関する事項は命令でこれを定める、こういうふうに新しくなっておるんですが、航海当直という関係はどんな仕事なんでしょうか、素人の私でありますから教えてもらいたい、こう思うんですが。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 実は、国の私どもの方では、法律的にどういうふうなのが航海当直だと、航海当直のあり方というようなことを詳しく書いてございません。ただ、今回のSTCW条約は、いわば最初に大臣の提案理由の御説明の中にもございましたように、トリー・キャニオン号を契機に起こったわけでありますけれども、トリー・キャニオン号自体がかなり船長のいろいろ操船指揮のあり方が適切じゃなかったとか、あるいは航海当直の仕方が適切じゃなかったというふうな点が指摘されまして、この条約ではかなり航海当直の基準というものを詳しく決めてございます。これは条約の第二−一規則、第三−一規則、第二−七規則、第二−八規則という、こういうふうに膨大なページ数を費やしまして、かなりここは詳しく決めております。その内容はここで全部一々、非常に詳細な何ページにもわたる内容でございますので、御紹介は省略させていただきますけれども、やはり問題は、船が安全に運航されるために、いろいろと乗組員が計器を見たり、あるいは四囲の状況を見たりする仕方を書いておるわけでありまして、そういう点を私は航海当直と言うのだろうと考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 このSTCW条約は船員の訓練資格、先ほど言った資格などがいろいろ書かれていますが、やっぱり安全な当直基準の確立という点が私は大きな柱だろう、こう思うわけです。  それで、航海当直に立つ人は、当然その訓練を更けて資格を持っているという方が直接航海当直の任に当たるというのが私は前から見ても後ろから見ても当然だと。一部資格を持っている者が——ボイラーの免許みたいに特級ボイラーの免許を持っている人があれば下の方はいいなんということは余りないんだけれども、航海に関してはやっぱり航海当直の人は必ず免許を持っておる、訓練を受けて資格を持っている方が航海当直に立つ、これが私は絶対の条件だと、こう理解をするわけですが、これは間違いありませんか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生のおっしゃるとおりでございます。ただ、航海当直の、だれがどういう資格を持っておるかということにつきましては、これは職員とか部員とが区別はございませんので、ただ適正な者が航海当直に立つということはこれは当然でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 すると、一部言われているところをちょっと私聞き逃したんですが、いわゆる一人免許がある者があればあとは代行とか代務とかということのような体制でいいなんということではないと。三人が必要な場合は三人、五人が必要な場合は五人、航海当直は免許を持っている者がじかに仕事につく、こういうことでいいですな。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生の御質問は、いわゆる免状と言われますのはいわゆる海技免状で、海技免状を持っているのは職員だけでございまして、部員は海技免状を持ってございませんけれども、いわゆる海技免状を持っている者だけにその航海当直をさせるべきだ、海技免状を持っていない者に航海当直をさせるのは船の安全運航上おかしいじゃないかという御指摘だろうと思いますけれども、実はSTCW条約の方も、当直に立つ者は職員でなくちゃいけないというようなことは言っておりません。これはもう国際的にそうなっておりまして、実はこれは内部でSTCW条約を批准、検討の際にいろいろ議論された問題でございます。先生のような御趣旨は実はカナダの方が提案いたしまして、船橋に常時職員が一名、少なくとも一名航海当直として置くべきだというふうなカダナ側の提案もあったやに聞いておりますけれども、それは実は否決されまして条約に入っておりません。そういうことから考えまして、STCW条約では、職員だけじゃなくて部員でも当直に立てるという前提に立っておると私ども理解しています。現に、私ども、当直の体制は明治以来ずっとやっておりますけれども、やはり部員も当直に立っておるのでありまして、これはやっぱり一つの船の特性といいますか、船というのは少数の者が運命共同体的に常に一つの中におりまして、職員は休んでおりましても、いろいろと上と下、デッキとその下の休憩室というような感じになっておりまして、一たん緩急あるときにはすぐ職員がそこに行って手助けをしたり、あるいは自分で当直に立つような体制にありますので、そういう前提を考えまして、いろいろ海技免状を持っている者が部員を指揮、監督しながらその部員に当直に立たせるというのは従来からとっておる方式でございます。したがいまして、私どもは必ずしも海技免状を持っている者だけが当直に立たなきゃいけないというような体制はとっていないわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 海員組合の皆さんと、これはだれだ、労働基準課長か、十二月二十二日、一問一答でやっている書類があるんですが、そこを見てもちょっとあいまいなものでしたからお伺いしたんですが、そうすると、簡単に言うと、条約では提案されたけれども否決になったと。この課長の話によると、それは条約の問題でなくて国内体制の問題だ、こういう表現を使っています。課長さん、ここにいますか。国内体制問題だ、こういう表現を使っていますから、国内体制の問題とは、条約に関係なく、わが国の海運業界の指導方針がどうだということを決めることだと、こう私は善意に理解したんです、答弁のこれを見て。  そうすると、いまあなたが、資格を持っている職員が部員を使ってやることはある、職員が全部立つということは言っていない、そういう趣旨なんですが、これは海上保安庁、どうなんですか。これは自動車の免許証にたとえるのもおかしいんですが、免許証持っておる人さえおれば無免許でハンドルを持ってもいい、そこまでは極端でなくても、海難防止という条約の精神から見れば、航海当直ぐらいはきちっと免許を持っている者が当直に当たるということが、やっぱりこれは海上航行の安全上からも私は大変必要なことじゃなかろうかなと、こう思うんですが、たとえばきのう私、局長に陸上の話をしたら、陸上と海上は違うと言われたけれども、陸上と海上は違うけれども、電車とか新幹線の先頭に立って乗っている以上は、やっぱり資格を持った者が乗っているんですよ、二人乗ろうと三人乗ろうと資格を持った者。たとえ検査長が乗ろうと業務上の責任は問われるんですよ。信号無視したら信号無視、あるいは業務上サボったらサボったと、事故が起きた段階では。ですから、車両の先頭に乗る者はやっぱり一つの資格を持っておるんですよ。資格を持たなければ乗せてはならない、資格のない者は乗ってはならない、そういうのが前提ですが、海上輸送の安全の立場ということから見ると、航海当直というのはそういう事故防止、海難防止に対してやっぱり一定の業務上の責任を持っているんでしょう。これは刑法上どういう——そこまで調べなかったんですが、これは刑法上どういう責任を持っているんですか、航海当直というのは。もしも海難事故が起きたという場合には、業務上過失致死罪というものに問われることになるんじゃないかなと私は推論するんですが、事故が起きた場合には、代務に立った部員は刑法上の業務上過失致死罪には問われないんですか、問われるんですか。問われるならば、私は当然有資格者を乗せるべきだ、そう思うんですが、いかがですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 部員の航行の責任につきましては、海難審判でも、船舶職員以外の者は懲戒の対象になっておりません。したがいまして、すべての責任は船の場合ほとんど船長でありますけれども、特定の場合は船舶職員も責任をとる。けれども、部員の方は責任をとる必要がないという形になっております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、大分海上の方は緩和されていますね。陸上ならとても考えられぬ。助手が乗っておって、助手が事故を起こした際に——この前、酒飲み運転で大分やられていたけれども、助手が乗っておって事故を起こした場合に、助手も一緒にこれですよ、どうぞいらっしゃい刑務所へと。それは大分海上の方は幸せというのか、これはね。  じゃ、もう一回突っ込んで、今度の船員法の改正で、私は、部員と職員の差別をなくす、あるいは機関士、甲板員、いわゆるわれわれで言う縦割りの業務でなくて、新幹線も運転すればディーゼルカーも運転する、一人の運転士が二つも三つも仕事を持つ、そういうのはやっぱり技術の近代化で国鉄にもあるんですがね、陸上部門にも。それと同じ形態で、部員と職員の格差をなくす、あるいは職名を統合して、仕事を幅広く、何でも屋というのは変だけれども、何でも屋というのは安全上問題がありますがね。二つか三つぐらい。三つは変だな、やっぱり二つか。二つ程度は機械の近代化に伴って操作をする、訓練をする、そういうことがこの法案に流れていますね。この法案で現実に訓練を受けてなったという場合には、どうなんでしょうか。いまおたくは、業務上過失致死罪を職員と部員という海上審判法の関係から言ったが、いまのようなこの法案の精神から言った場合には、職員と部員との関係はなくなると思うんです。そういう場合にはやっぱり有資格者が全部立つと、こうなると思うんですが、この関係はいかがでしょうか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) これは私個人の意見かもしれませんけれども、一般的に言われていることは、日本の船舶乗組員の中においては、外国と非常に大きな差は、職員と部員の能力がほとんど差がないというようなことがよく言われております。これは私、もう日本の部員は非常に優秀でございますので、恐らく事実だろうと思います。  そういう点で、先ほどカナダの例を申しましたけれども、私はカナダの法律内容を実は知らないんですけれども、カナダがそういう提案をしたということは、カナダではかなり部員の当直に立つことを制限しているんじゃなかろうかというふうに思いますけれども、わが国におきましては非常に部員の質がよろしいし、明治時代以来、近代的な乗り組み体制をとって以来そういう制度をとっておりますので、われわれは、それをいままでも、今後新しい制度でも踏襲したいと思っております。  ただ、現在のように部員と職員の極端な区別をつけておく必要はないんじゃないかというのも、これは一つの最近の近代化委員会の議論でもなされておりまして、甲板、機関の区別を取り払うと同時に、部員と職員の区別を取り払うことも、近代化のための一つの目的なんだということで議論されております。  その点で、いろいろと私ども考えておりますのは、これは法制的にもとっておりますけれども、部員の中でも非常に優秀な方は、今後運航士としての登用の道を開きまして、その運航士は、今度の法律改正で新しく船舶職員として規定するというふうな形をやっております。したがいまして、こういうすべての部員がほとんど船舶職員としての免状を取られるということになれば、恐らくもう職員と部員との区別がなくなってくる時代も、これも十年先か二十年先かわかりませんけれども、いずれはそういう時代も来るのではなかろうかと。そういうふうになりますと、先生の御指摘のような、すべてがもう有資格者が船に乗るというような形になってこようかと思いますけれども、現在のところはまだそこまで進むのは早いと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、まあ立たせないのかと言うと、立たせないと言うし、別な面から見ると、部員は優秀で職員と余り違いがないと。それならいっそのこと、そういう身分と言っては変だけれども、職員とか部員とかというのをきちっとなくして、そうして航海日直に立てるという条件整備をしてやるのも——ただ、任務をどうつける、仕事の割り振りをどうするかということは労働条件のかかわりがありますから、十分な団体交渉で、無理のないようにお互いに配置配置を考えるということは必要だということを前提にしながらも、やっぱり航海当直に、たとえカナダの問題が否決されたとしても、日本の海運が世界に誇る海運だと言うならば、事故防止絶対優先ということで、資格を持った者をやっぱり航海当直に乗せると。そのために部員と職員の解消ができるということなら一挙両得じゃありませんか。そういうことは私は、たてまえとしては、全員が有資格者を立てるということをやはり前向きに追求していく、そのための施策を進めていくということが航海の安全には必要だと、こう思うんですがね。このくらいは、やっぱり二時間もしゃべるんだから、あなたの言うことはわかりましたというぐらいに、一つぐらい取ってくださいよ。何のために延々として二時間もあなた、かま乗りの私がしゃべっているかと。そういうことですから、この辺はどうですか、両方に待遇改善になるんですから。待遇改善になって、海上保安庁からも喜ばれることは、やっぱり歯車を前に回すということで、ひとつ本当は大臣から欲しいんだけれども、局長どうですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、実は私どもも部員の職員化という方向に今後どんどん進めていくべきだろうと。部員の方にも海技免状を持っていただきまして、そして責任を持った形で、いわゆる職員から指示されるとか、職員から指導されるとかあるいは監督されるという立場でなくって、部員独自の立場で職員になって当直に立つというふうな形がやはり一番正常な形だと思います。そういう方向に今後とも進めていきたい。そういう一つの芽として、今度運航士の制度もそういう考えで法律に規定したのだというふうに考えておりますので、先生のおっしゃるとおりの方向に持っていきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間がだんだん迫っていますから……。  それからもう一つは、今回の二級海技の関係とか別表の関係とか、いろいろあるんですが、それはまだ時間がありますからほかの先生に譲りますけれども、私はマルシップの関係をずいぶん長くやっておったのですが、今回の条約では、旗国主義でマルシップ問題が解決の方向になるのですが、これは、この条約を承認すると当然マルシップという問題はなくなると。時間がないから理屈はいろいろ言いませんが、結果的に、いままで私がここ五年間、マルシップ問題、便宜船問題をやってきたんですが、それがやはり現実的には解消すると、こういうふうに基本的に考えていいですかな。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 実は今度のSTCW条約は、いわゆる法適用に旗国主義という制度を採用してございまして、日本の旗を立てておる船にはすべて日本の法律を適用せよというふうになっております。先生御指摘のいわゆるマルシップ、日本人の所有ではあるけれども外国に貸してしまった船、これは実は現在のところ船舶職員法の適用がないわけでございますけれども、今回、条約に従いまして、こういう船にも船舶職員法を適用しなければいかぬということがございます。したがいまして、マルシップにも日本の船舶職員を乗せなければいかぬということになります。したがいまして、従来のような形での、いわゆる非常に質の悪い船舶の職員が大部分乗っておって、そのために事故も起きるというような事態は今回かなり避け得ると思います。  ただ、マルシップといいますのは、いろいろと国際競争の中で非常に自然発生的に、潤滑油的と申しますか、生まれてきた船でございますので、そういう船に船舶職員法を適用することになれば、即刻そのままマルシップが全部ゼロになるかどうかというようなことは、これはいわゆる海運界における商慣習の問題でございますので、私どもは一概に、職員法を適用するから全部マルシップがなくなるだろうとかいうことは、確言することは非常にむずかしゅうございます。だんだんだんだん恐らくこういうマルシップの形態というものが少なくなるだろうという感じはいたします。それは、一つは日本船に戻るのと、それからもう一つは、いわゆる便宜置籍船の方に流れていくというふうな形でかなり整理はされていくのじゃなかろうかというのが、これは私のあくまでも個人的な見通してございますけれども、マルシップに残るもの、あるいは純粋の日本船に戻るもの、それから便宜置籍船あるいは純粋の外国船に行ってしまうもの、こういうふうに分化されていくのではなかろうかというのが私の見通してございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 では、お互いに認識を深める意味で、マルシップの、私が議論したところの五十二、三年ごろの状況と現在の一番新しいマルシップの状況と、そのうち日本人船員が何名おって外国人船員が何名おるか。これは今回はさらりと資料を出すらしいですから、教えてください。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 実はこの資料は、私ども国会から御要望のあったときとか特殊なときに、かなり大きな作業になりますので、まとめるわけでございますけれども、五十三年の六月にまとめたものと五十六年の十二月にまとめたものと二つございます。それで、五十三年の時点での数字を申し上げますと、これはあくまでも私ども船員行政の立場からわれわれの方でチェックしている数字でございますけれども、隻数が百二十四隻、それからそれに乗っております船員数は二千九百八人、そのうち日本人が三百十一人、外国人が二千五百九十七人という数字でございます。それに対しまして一番最新の、五十六年の十二月、去年の十二月の数字は、隻数は三百十四隻、倍余りにふえてございます。それから乗組員数もしたがいまして七千七十二人にふえてございます。そのうち日本人は千六百七十四名、外国人は五千三百九十八名ということで、日本人の比率が非常にふえております。これはやはり、自分で申しては何でございますけれども、私どもがいろいろとできるだけ船舶の安全のために優秀な日本人船員を乗せなさいというふうな行政指導をした結果、これだけ日本人の比率がふえてきたのだろうというふうに思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いまの数字、なかなかつかめなかった数字が出ましてそれなりに理解するんですが、日本人船員が五十三年は一五%、五十六年は二五%、一〇%程度日本人がふえているということはそれなりの——ただ、ここで約五千四百の外国人が乗っておるんですから、この条約の批准を機会に、やっぱりあなたが再三再四船員の職域の拡大ということを言っておるんですから、これは大臣、貿易摩擦の関係でいろいろ大変かもしれませんが、やはりこういう国際条約を批准する際には、思い切って従来の悪慣習をなくすという意味を含めて、この移行期間が三年がいいのか一年がいいのか、それは私も若干技術的に検討しませんからまだ不十分な点がありますが、これは商行為ですから通産省とも関係があるだろうし、労働省とも関係があるだろうし、できるだけ早い機会に日本船員の職域の拡大という大義名分に適合するような、だらだらしては困りますから、二年とか三年とかというふうに期限を切ってこのマルシップ関係を解消して、便宜船に食い逃げするなんということは指導しないで、業界にも御理解願って、早い機会にこの問題を解消するというふうに、便宜的な計画で努力をしてもらいたい、関係方面に大臣の政治力をもって解決に努力してもらいたいと、こう大臣に、この点は大臣の政治力を買うしかない、こう思うんですが、大臣いかがですか。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) ちょっと私から事務的な点を先にお答えさせていただきたいと思いますけれども、実はわれわれの方もこのマルシップについてはどういうふうな法適用をしていこうかということをずいぶん考えていろいろ検討していも最中でございます。条約の方は、いま申し上げましたように、マルシップにも全部船舶職員法を適用しろというふうになってございます、船員法も適用しろ、両法適用せよというふうになってございます。ただ、条約はそうなっておりますけれども、別途そのまま一〇〇%即刻条約を適用するということになりますと、またこれは、特にマルシップの船会社は非常に零細な船会社が多うございますし、それから船も、先ほど御紹介しましたように三百隻余りというふうなかなり大きなウエートを占めておりますし、これはまた日本のいわゆる物資輸送の中で潤滑油的なかなり大きな機能を果たしてございますので、その辺も考慮しながら、一度、どういう形で、条約に違反しないで、条約に適合した上で、しかも何らかのスムーズな形での適用というものをひとつ検討してみたいという形でやっております。いま先生の御指摘のとおりに、大臣の御指示もいただきながら、今後業界の方ともよく話し合って新しいいい方向にひとつ進めてまいりたいというふうに考えております。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) ただいま局長から御答弁申し上げたことが筋道であると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 局長、中小企業のことはわからないわけではありませんが、私もずいぶん、このマルシップの日本人船員が、いろいろな事故が起きて、船員保険がかけられていないために、いわゆる何といいますかな、事故で亡くなっても金は一銭ももらえない、けがをしても金を一銭ももらわない。何回か私は予算委員会でも社労でもこの運輸委員会でも、このマルシップに乗っている日本人船員の惨めさ、惨めさを越えて哀れさだ。いまも横浜地裁で裁判をやっているわね。ですから、私は直ちに移行することは物理的に大変だと思うけれども、やっぱりこの条約が発効し、このいま提案されている問題が発効した段階には、少なくとも船員保険法だけは同時に発足適用すると。そういうそこに働いておる労働者の命と暮らしだけはやっぱり国際条約に従って守ってやるということが私は必要だ、こう思うものですから、いろいろな物理的な移行は若干任せるとしても、乗っている皆さんの命と暮らしだけは守ってもらいたい。できれば、現在裁判中の問題等についても、船主なり会社と話して、円満話し合いがつくように、これまたこれを機会に行政指導してもらう。  それから、労働省もこれを機会に、まあ、あなたの方は人権を守るというのは本命だから、運輸省とよく話し合って、強制保険の船員保険が適用になるように、やはり最大の力で努力して効果を発揮してもらうということを大臣と労働省から見解を聞きたいなと、こう思うんですが、いかがでしょうか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) マルシップに乗っておられる日本人の船員の方々が、やはりこうした機構の中で不当なというか、きわめて惨めであるという委員の御発言、全く私もそのとおりだと思いまして、この改善をするために、運輸省といたしましても、積極的に今後関係各省とも連絡をいたしまして事態の改善を図ってまいりたいというふうに思っております。

中村正労働省職業安定局雇用政策課長

○説明員(中村正君) 突然のお呼び出しで参りまして、私の担当のことが出ると思いましたら別のことが出ましたので、私がお答えするのはなにかと思いますけれども、船員との関係の問題につきましては、御承知のとおり運輸省にその主管が参っておるということから、いろいろ問題はございますけれども、わが省のいろいろな業務と船員との関係の調整を図るためにいろいろ協議をし、適切にいままでも措置をとってきたと思います。この件、船員法でございますので、一に運輸省のお決めになることでございますが、私ども従来の経験からしまして、運輸省の方で適切な御措置をとられることと期待いたしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 あと一分しかないから、最後に、二級海技士の受験年齢を二十歳から十八歳、これはちょっと私は、十八歳というのは若くていいんですが、いろいろ聞いてみたら、いままでの経過の中で、電波高等学校が現在は電波高専となっておりまして、この電波高専を卒業するのが二十歳だそうですね。この試験は将来は国際航海の通信士になる資格があるんだと。こうなると、若い者に希望を持たせるのも結構だけれども、現実に余りそういう年齢を下げることについてメリットがないというのなら、やっぱり高専を終わる二十歳という現行で十分ではないのか。むしろ現実に対応できるのではないか。何か船員局長、余り勇み足して、あっちもこっちも手がけないと何かあなたの点数が下がると思って手がけたつもりではないんでしょうけれども、やっぱり教育体系があるものは教育体系に順応する二十歳でいいんじゃないですか。特別に変える必要はないんじゃないかと、こう思うんですがね。その他雇用センター、内航小型船問題、別表問題、運航士、ずいぶんあるんですが、時間が来ましたからやめます。あとは先輩各位にお願いするとして、その問題だけお答えを聞いてとりあえず二時間の質問を終わります。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 船舶通信士の問題は、先生の方はいま変えるのはおかしいという御指摘ですけれども、私どもの方は、実は法制局の方から変えなくてはおかしいというふうな御指摘をいただいてこういうふうな形になったわけでございます。と申しますのは、実は十八歳から二十歳までの者でも免状を与えることができるというのは、二十年間、法律じゃなくて附則の方で処理してきた事項でございます。二十年間も附則でやっておるのはもう附則事項じゃない、これはもう法律事項なんだという点を法制局の方で指摘されまして、私どもの方も附則から本則の方へ実は格上げというのですか、根拠規定を変えただけの問題でございまして、もう二十年間十八歳の人にも免状を与えてきておりますので、それをはっきりせいという御指摘をいただいたものでございます。したがいまして、むしろ今回十八歳に落とすのではなくて、従来から十八歳になっておったのをこれをもう本則化してしまうというふうな事態でございますので、どうぞ御理解を賜りたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 船員法の附則、何の附則、ちょっと教えて。

鈴木登運輸省船員局長

○政府委員(鈴木登君) 船舶職員法の三十二年の附則というのの第六項というのがございまして、それからもう一つは三十八年の附則の第三項というのがございます。ここで十八歳におろされております。これも附則といいましても法律でございますので、この附則から本則に上げろということでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 経緯はわかりましたから、なお検討してみます。

桑名義治公明党・国民会議

○委員長(桑名義治君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。    午後三時十四分散会      —————・—————

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