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96回国会衆議院1982/02/10

予算委員会 第9号

発言数
183
登壇者
22
会派数
4
開催日
1982/02/10

会議録

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 これより会議を開きます。  この際、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い、理事が一名欠員となっております。この際、その補欠選任を行うのでありますが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  それでは、鈴切康雄君を理事に指名いたします。      ————◇—————

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 昭和五十六年度一般会計補正予算(第1号)、昭和五十六年度特別会計補正予算(特第1号)、昭和五十六年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岩佐恵美君。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 まず最初に、ここのところ連日起きておりますホテル・ニュージャパンの火災あるいは日航の墜落事故、そしてフィリピンのチャーター機が墜落する、こういう国民にとっては非常に不幸な事故が次々と起こっているわけであります。私は、まず、亡くなられた方、また御遺族の方に心から哀悼の意を表したいと思います。  この問題については、直接的には消防行政あるいは運輸行政の問題でございますけれども、国民は、いま生命の安全という問題について大変大きな不安を抱いております。そこで、私は総理に、行政府の最高責任者として、この国民の不安に対して、こうした問題についてどう対処していかれるのか、その点について伺いたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 先般起こりましたところのホテル・ニュージャパンの火災による大きな犠牲者を出しました事故並びに日航機の墜落事故、こういう痛ましい事故が発生をいたしておりますことにつきまして、私も大変残念に思っておるところでございます。  人命尊重ということが、すべての行政の監督に当たる者、また、そういう多くの人々を扱う業務におきましては最も大切なことであるわけでありまして、この点につきましては、安全確保、人命尊重につきましては慎重の上にも慎重を期し、最善の努力を払うべきことである、このように考えておるわけでございます。政府といたしましても、関係行政省庁を通じまして、たとえばホテルにつきましては総点検をやりまして、安全の確保、確認等を進める、また、航空会社につきましては、常にそのことを指導を加えまして努力をいたしておるところでございます。  私は、今回の事故の発生に対しまして、行政の最高責任者として心から遺憾の意を表しますと同時に、今後、人命尊重という立場からさらに一層再発防止に努めるようにいたしてまいりたい、このように考えております。  なお、フィリピンの航空機事故につきましては、外務大臣から御報告を申し上げたいと思います。

櫻内義雄自由民主党外務大臣

○櫻内国務大臣 九日、フィリピンのシコゴン島付近で発生した航空機事故における邦人乗客の被災状況及び救助状況を申し上げます。  事故は、九日午前十一時過ぎ、マニラ市の南方約三百五十キロの観光地シコゴン島の西方約二十五キロのピラール町付近で発生した模様であります。十日午前七時現在、現地大使館がマニラの救難対策本部から得ている情報によれば、乗客、乗員全体は三十二名で、三名の死者が出ているが、邦人は含まれておらず、邦人乗客二十五名その他四名の二十九名が病院に収容されております。このうち二名が重傷である由でありますが、現在その氏名は確認できておりません。  以上です。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 続いて、日航機の事故のことについて伺いたいと思いますけれども、原因究明、それから事故調査の状況についてどうなっているか、御報告をいただきたいと思います。  さらに、当然亡くなられた方への補償、これについてはきちんと誠意を持ってやっていかれることと信じておりますけれども、あわせてお考えを伺いたいと思います。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○小坂国務大臣 昨日の日本航空の墜落事故、まことに遺憾でございます。また、亡くなられた方々に対して心から弔意を表する次第でございます。  こうした突発的な事故が起こる可能性は大量高速輸送にはつきものであると考えまして、私、昨年の十二月二十六日に全運輸関係の第一線の安全担当者に参集を求めまして、安全について、また乗客の安全を守るということについて、特段の配慮と注意と不断の緊張を求めたところでございますが、はからずも今回このような事故が起こったことは、まことに遺憾に存ずる次第でございます。  ただいまの御質問の調査でございますが、昨日直ちに航空事故調査委員会から委員を含む調査官十二名を現地に投入いたしておりまして、昨日来調査をいたしておるところでございますが、昨日の夕刻やっとフライトレコーダーとボイスレコーダーの回収が終わりました。さらに、生存者からのいろいろな聞き込みもやっておるところでございますが、現在この二つのレコーダーの解析を進めておるところでございまして、こうした解析に基づいての事故原因の究明をなるべく迅速に行うということを期待をいたしておるところでございます。  なお、亡くなられました方々並びに負傷された方々に対して、当然日本航空としても昨日委員会を結成いたして、誠意を持って、かつ迅速に対処するということを申しております。私は、これに期待をいたしているところでございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 原因究明は今後の調査にまたなければならないと思いますけれども、私は、きのう地方行政委員会でホテルーニュージャパンの火災の問題について取り上げたときにも指摘をしたわけでございますけれども、こうした今度の一連の事故、こういうものを見ていくときに、まず安全性が経営者によって守られているのか、設備が一体どうなっているのか、その点、非常に重要なわけでございます。同時に、そうした設備とともに、それだけの人員が配置をされているのかどうか、そういう点が非常に問題になってくるわけです。  日航の安全軽視の体質、これは大惨事が起こるたびに厳しく指摘をされてきたことはいままで周知のごとであるわけですが、現在でも、営業本部の発案で本年百四十二億円の利益を上げる、そのためにみんな奮闘してやれということで、営業所ごとに石を置いて、その石にしめ縄をかけて、そして石にかじりついてもがんばれ、そういうようなことで社員をかき立てている。これはほんの一例ですけれども、人命を第一に、安全を第一に考えなければならないこうした企業が、このようなもうけ本位の方向に走るということ、これは非常に問題だと思いますし、このこと自身問われなければならないと思います。  今回の墜落事故の調査は徹底的にやっていただいて、その問題はその問題として原因を究明して対策を立てていただきたいと思うのですが、ただ、国民としてはいまの状態では飛行機に乗れない。ホテル火災の場合には総点検をやるということですぐに手が打たれているようでありますけれども、飛行機の場合はまだ具体的な措置として何もないわけですが、この際、全機についてもう一度安全点検をする、そういうようなことで構えなければならないというふうに思いますけれども、運輸大臣のお考えを伺いたいと思います。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○小坂国務大臣 昨日の事故を起こしました航空機については、私が報告を受けているところでは、一月の初めに機体検査、エンジン検査が完了しているという種類のものであったようでございますが、いずれにいたしましても、運輸省といたしましては、日本航空への立入検査をなるべく早く実施いたします。  さらに、問題はやはり現場の監査監督、こうしたものを強化しなければならぬし、同時にまた、昨日の事態でもはっきりいたしましたが、緊急事態に対処しての航空乗務員並びに全般の対処がなかなか思うように進まなかったということ等も考えまして、今後緊急事態に対処する方法についてのチェックも強化していくということを定めておる次第でございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 ぜひ全力を挙げてこの問題には取り組んでいただきたいということを指摘を申し上げまして、次の問題に移りたいと思います。  国税の税収不足が問題になっておりますけれども、地方も法人二税の落ち込みが著しいというふうに言われています。特に東京、大阪、愛知など、大都市圏で落ち込みがひどいという報告が寄せられているというふうに聞きます。実態についてお知らせをいただきたいと思います。  そして、もし法人二税が落ち込むなどのことによって減収すれば、財源の補てんは減収補てん債によってされるというふうに思うわけですけれども、自治大臣のお考えを伺いたいと思います。

世耕政隆自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○世耕国務大臣 お答えいたします。  地方税収の動向について御質問がございましたのですが、十二月末の都道府県の徴収実績から見ますと、法人関係税については伸び悩みが見られます。しかしながら、個人住民税、それから自動車関係税などで順調な伸びが見られました税目がありますので、地方税全体として何とか当初の計画額を確保することができるのではないか、そういう期待を持っておりますが、今後の推移を見守ってまいりたいと思います。  それから次の、つまり地方税収がもし落ち込んだ場合どうするかという御質問でございましたが、五十六年度の税収については全国三千三百団体によって状況がいろいろ異なるわけでございますが、法人関係税については、当初見込まれた額より減収になる団体もあると思われます。こうした団体に対しては、その財政運営の状況などを考えまして、必要があると認められた場合には、おっしゃるように減収補てん債による財源措置を含めて適切に対処してまいりたいと思っております。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 五十六年度の国税が落ち込むということになれば、当然交付税が減額になります。この減額分は、交付税の規定によれば五十八年度に精算をする、そういうことになると思います。その場合、五十八年度の地方財政に穴があかないように措置をするということを、自治省として、大臣、お約束がいただけますでしょうか。

世耕政隆自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○世耕国務大臣 政府委員の方から御答弁をさせます。

土屋佳照自治省財政局長

○土屋政府委員 五十六年度の税収がどういう形になるのか、いまの段階ではわかりませんが、私どもとしては、予定したものが確保されることを期待しておるわけでございます。ただ、仮に減収になったといたしました場合は、おっしゃいますように五十八年度で精算ということになりますが、そういう場合でも、私どもとしては、過去もいろいろな手を尽くしておるわけでございますが、その際は、地方財政の運営に支障のないように努力をいたしたいと思っております。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 これは地方自治の問題でございまして、財政的に大臣が穴をあけないということできちっとした態度をとられるかどうかが非常に大きなかぎでございますので、大臣に改めてお考えを伺いたいと思います。

世耕政隆自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○世耕国務大臣 御心配のように穴があかないように、万全の処置をしてまいる所存でございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 財界はかねてから交付税率の引き下げを言ってきておりましたが、最近、大蔵省が臨調に対して交付税率の引き下げを答申に盛り込むよう働きかけた、そういう報道がされているわけですけれども、大蔵大臣、本当でしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 初耳でございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 大蔵大臣は、去年の臨時国会で、わが党の三谷議員に対しまして、交付税の引き下げということについては考えておりません、そう答弁をされておられますけれども、いまも変わりはございませんでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 いまも変わりありません。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 地方財政が新たな危機を迎えようとしているときに交付税の引き下げは非常に問題である、とんでもない話であるわけです。総理に、ここで引き下げないということをきちんとお約束をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 ただいま大蔵大臣が申し上げたとおり私も考えております。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 先ほどの自治省の答弁の中で、法人二税の落ち込みがある、このことが指摘をされておりましたけれども、法人二税と法人税、これは例年、過去におきましていつも同じ傾向をたどる、言ってみればパラレルのかっこうになっているわけでございますけれども、このことについて自治省からお答えをいただきたいと思います。

関根則之自治省税務局長

○関根政府委員 通常、法人二税と申しますのは法人の県民税と事業税のことでございます。県民税の方はウエートも小さいのですけれども、これは大体パラレルといいますか、並行して動いていくと思います。  事業税の方は、法律の立て方がちょっと違っておりますし、収入の期間も、決算期で二月、三月の分が、国税におきましては当年度の収入になりますし、私ども地方税については翌年度収入になる、そういう時期の違いもございます。それから、外形標準課税をとっている業種がございまして、電機事業などはそういう形で収入金課税をやっております。これは国税の法人税の方の収益課税とちょっと違うものですから、そういう立て方がございますので、必ずしもパラレルではございません。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 再度伺いたいと思いますけれども、しかし、一方がプラスになって一方がマイナスになる、つまり全く別の方向に行く、そういうようなことは絶対にあり得ないと思うのですが、いかがでしょうか。

関根則之自治省税務局長

○関根政府委員 全く違った方向へ行くということはないと思います。ただ、時期的なずれでございますとか、片方が一〇%伸びているのに片方が一五%伸びているとか、そういう差が相当な程度あるということでございます。全く逆にはなりません。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 一つの傾向というのを見ることが、この法人二税、それから国の法人税、そういうものを見たときに傾向があるということを見ることができるわけです。だから、法人二税の落ち込みがあるということは、法人税もそんなに反対の方向に伸びるということではなくて、やはり同じような傾向で行くということを示していることだというふうに思うのですけれども、その点、大蔵大臣、いかがでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 ただいま自治省が言ったとおりでありまして、全く同じということはないと思いますが、似たような傾向はあるいは出るかもしれません。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 法人税で、昨年に比べまして、一月から年度末までに三〇・四%伸びなければ補正後税収を確保できない、そういう計算になると思いますけれども、これは間違いないでしょうか。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答えします。  法人税の税目だけとって機械的に計算しますとそういうことになりますが、その内容の説明をいま申し上げれば、三〇・四になりますが、四割しかまだ入っていませんのであとがわからないということと、いままでの伸びが、地方税との関係もあろうかと思うのですが、低調であるというのは、国税についても言えることで、これはしかし一時的要因に基づくものがございまして、たとえば五十六年三月期決算法人の延納分収入の減、要するに延納分が金利の関係で前年度に入ったというのでことしの方の入りが悪い、この辺の問題がございます。  それから、決算期によって特定業種が偏りますので、そういうことで今後出てくる業種がどうか。  それから、先ほど地方の方から御説明がありましたが、国税の方は二月、三月期決算をフルにというか、五月末で入るというところで大きく振れますので、その辺が、地方税の傾向とは、税収年度としては区分として差があるということは御承知願いたいと思います。  あとは必要に応じて補足します。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 そこで、伺いたいと思いますけれども、上場企業の見通しについて、どの民間の調査機関の見通しも昨年並みと言っているわけです。一方、中小企業は経営が苦しいということははっきりした事実なわけです。  通産大臣に伺いたいと思いますけれども、中小企業の利益が前年に比べて三割も伸びるというようなことが想定できますでしょうか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○安倍国務大臣 中小企業は、個人消費等が伸び悩んでおりますし、そういう状況もあって、なかなか最近に至っても景況感が出てこないといいますか、思わしくないという状況でございますので、われわれとしては今後とも中小企業対策に全力を尽くしますけれども、なかなか前途は容易でない。しかし、全力を尽くして何とかひとつ中小企業の安定を図ってまいりたいと考えております。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 いまの説明にもありましたように、法人税について、仮に大法人が大幅に伸びたとしても、中小企業が非常に伸び悩んでいる、三割も伸びないということはもうはっきりしてきたわけであります。それは、十二月の法人税、これを見てみるとはっきりするわけです。  大蔵省は、法人税、大法人の伸びが二八%だ、非常に明るい兆しだということで説明があったわけですけれども、全体として見れば六・六%になってしまう、こういう点からもあらわれているというふうに思います。この点について、大蔵大臣のお考えを伺いたいと思います。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答えをいたします。  いずれにしろ三月期決算の問題にかかっておるわけでありますが、これが法人税収の三割を占めておるわけです。先ほど申し上げました取り込みの関係で、見通しをやる時期においては二割ぐらいしか入っていない時期に八割を見通すわけですから、非常に困難な問題ではあるのですが、いずれにしましても、鉱工業生産というのは計算上影響する要素であります。  鉱工業生産のところで見ますと、前年同月比で十月が五・八%、十一月六・八%、ここはわりによくなってきておる傾向がございます。あと、物価の方が、卸売物価で安定が続いておるというのはいいことではありますが、影響が法人税収には出てくる。  それから、為替の関係がどうなるかでいろいろ振れるわけです。円高になれば電力、それから石油系統、これはぽんと大きくなりますし、しかし輸出の方ではまた反対になる。今度は円安になれば輸出の方が伸びていくとか、いろいろこの辺の読みはむずかしい問題があります。昨年のいまごろでしたら増収が必ず出るんじゃないかという御質問で、したがうて剰余金減税の話があったところが、締めてみたら御承知の二千八百億円へこんだわけですが、いずれにしろそういう振れが大きいということです。  先ほどの企業収益の見通しですが、各民間機関は五十五、五十六はやはりへこんだと。それで、これはへこみがちょっとずれて、へこみが続いて、そして下期で回復するということでは一致しております。日銀短観では前期比三五%と見ておりますが、これが個別業種でどうなるか。われわれは法人に個別に当たるやり方をやっていますので、マクロ的なあれとは必ずしも一致しないのですが、そういうことで、たとえば銀行あたりがどういうふうな決算をするか、これもやはり今後の締め方によりますけれども、そういうことで一概になかなか読めません。  それで、十二月のところで確かに六・六でございます。これは二カ月連続して上回っておるということでは明るい要素でありますが、おっしゃるように中小企業のところは横ばいでございます。しかし、大法人が九月が前年比二三%、十月が二八・四%、ここがよくなってくれば中小も引っ張られるという傾向があるのです。ですから、中小はおくれて回復してきますので、そういうことで見ますと、あとのところで、時間外のあれがふえておるとか、いろんなところを見ながら今後判断しますけれども、やはり明るい方向での企業経営ということで動いていくということを考えながら、中小企業も全体の環境の中では上向いていくということが言えるんじゃないかという気がいたしますし、そういう経済運営も行われる、こういうふうに期待します。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 何か大蔵当局は非常に楽観的で、通産大臣のお考えとちょっと何か違うような感じを受けました。そういうことでいくならば、通産大臣はもっと胸を張って答えることができたんではないかというふうに思うわけであります。  次に、少し他の税目を見てみたいと思います。  一つは、印紙収入ですけれども、十二月が四七・三%、かなり高くなったということですが、十二月までの累計が四〇%です。補正後税収を確保しようとすれば、一月から年度末まで九二・三%も伸びなければならないということになるわけですけれども、こういう伸びをすることができるのかどうか、そういう見通しをお持ちかどうか伺いたいと思います。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答えいたします。  いずれにしろ見通しの問題、しかも税目ごとでございますので、出入りがあるということは、ほかのところで増収が出ておるものが、相続とか揮発とか有価証券、自動車とあるわけですから。ただ印紙だけをとりますと機械的計算では一九二・三になるのは御指摘のとおりでございます。補正を立てておりますが、これは印紙税は名目のところにかかりますので、取引金額が安定したということで、そういうことも考えて九百九十落としたわけです。しかし、取引形態の変化ということで、これは増税二倍やったものですから、いろんな回避行為というか対応があったということの減収がいままで低迷しておった一つの原因であると思います。  この辺は執行面の把握体制、合法的なのはもちろんいいのですが、それが合法と読めるかどうかという点につきましては、執行の方でこれに対応する体制でいまやっております。したがって、ここのところ七月以降は一四〇以上、最近は十一月一四五、十二月一四七と、こうしり上がりになっていまして、これは増税やっていますので増税の関係で高目の率ということになるわけでございまして、この辺、こういうふうになっていくかは執行の体制の問題、それに対する税収への反射ということもございます。  それから、増税がはね返ってくる、そのままはね返るかどうかという問題がございますが、いずれにしろ増税を含んだ数字がこの中に含まれておるということと、執行によるその辺の適正化を図っておるということでございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 次に、物品税ですけれども、十二月多少上向いて十二月が二一・二%、累計で六・二、補正後税収を確保しようとすれば一月から年度末まで五〇%伸びなければならないということになります。この点についてはいかがでしょうか。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答えします。  物品税は、御指摘のとおり一月以降一五〇%ということになります。いままで入っていますのは、進捗割合五四でございます。これは補正を千七十立てております。それはクーラーとか自動車等の消費回復のおくれ、特に蔵出し価格の安定ということで、価格を基準にいたしますものは税収が伸び悩んだということをはっきりさせたものにつきましては、ここで表に出して減を立てております。千億以上の減を立てております。  今後の問題でございますが、一五〇という数字について、物品税のところの機械的計算ではそうなりますが、これは今後の問題としての指標を申し上げますと、伸び率は高まってきておりまして、十二月の伸びは、これは五十四年八月以来の最高の伸びを示しています。  ここでちなみに申しますと、九月までは一〇二、八月は一〇〇、横ばいであったのが、十月一一三、十一月一一六、十二月一二一、こうなっております。この辺は要因が品物ごとになっていきます。われわれが技術的と申し上げていますのは、物品税でしたら一つ一つの品物を当たっていくわけです。  そこで、ルームクーラー。ルームクーラーといってもこれは暖房が同時にできるエアコンディショナーになっていますので、冬場でも同じことであります。このルームコンディショナーという項目。それから冷蔵庫。冷蔵庫も夏冬の関係ございませんで、冬でもやはりこれは主婦の方お買いになったら何日分か入れられるわけですから、夏の昔のアイスボックスじゃないわけですから。そういう意味のこの種のものが十月以降伸び率が急激に上がっています。たとえばクーラーで申しますと、八月までは七六、九月までは五〇と下回っておったのが、十月には一五三、十一月一九一、こうなってきています。それから、冷蔵庫でございますが、これも八月、九月は下回っておったのですが、これが十月に一二四、それから十一月は一四三となっています。これは去年は暑かったのですね。その前の年は寒かったのです。ですから、在庫が流通にたまっておりまして、それが去年の夏のところではけたわけです。はけますと、これは課税は蔵出しベースですから、そこで出荷のところでかかってきまして、消費の方の回復も反映して、いろいろ主婦の方にも非常に便利なものが出ていますので、そういうことでこの回復に力が入っておるか、よく読み切れませんが、いずれにしろここのところの伸びは急激な伸び、これは伸びが続けばいいと思っておるのです。  それから、もう一つは乗用車です。乗用車というのは、過去の例ではこれは景気回復に牽引車になる場合があるわけです。税額の三割を占めますけれども、九月から十二月の新車登録の前年比が二けた程度になっておるのです。余りこういう景気のいいことは報道されませんが、景気は気分でございますので、やはり明るいことは大事な話であろうと思うのです。十二月分税収からはよくなるということで見ますと、新車登録の前年同月比で申しますと、八月までは横ばいだったのが、九月から一一〇、十月一〇九、十一月一一二です。十二月の速報は横ばいになっています。今後どうなるか。モデルチェンジをやりながらいろいろなニーズに応じたものを出しておりますけれども、その辺がどうなるか。  それから、もう一つは、新規課税物品が、VTRとかそういうものが新規課税として増税項目になったわけです。これは十月蔵出しからですから、新規課税は一月から反映します。  そういういろいろな要素をわれわれは組み合わせながら見通しを立てておりまして、そういうことで一五〇ということがあながち無理な数字かどうかは今後推移を見たい、とう思います。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 自動車やクーラーの売れ行きをるる述べられましたけれども、消費が伸びない中で物品税が五〇%も伸びたりあるいは印紙税が二倍に伸びる、こういうはずがないというふうに率直に言ってみんなそう思っているということだと思うのです。  次に、所得税ですけれども、これも申告分では景気が悪いのに伸びるということは考えられないわけです。ところが、これも同じ計算によりますと三五・三%も伸びなければいけない、そういうふうになるわけです。源泉分について十二月が一六・四、十二月累計が一五・一というふうになっていて、補正後の目標達成のためには二五二一%伸びなければならない。ですから、一〇%の伸びを確保しなければならない。残業が伸びたというふうに説明されますけれども、一体こういうことが可能なのか、その点についても伺いたいと思います。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答え申し上げます。  その税目だけとっていけばその数字は出ますが、われわれとしては全体としての税収は確保できる、こう考えておりますが、その話は別としまして二五という数字にはなります。これは補正を千二百八十九億立てております。その中には剰余金減税の三百九十九が入っておるわけでありますが、補正減を立てました理由は、もちろん給与所得に関します源泉所得税の伸び悩みなんですが、一人当たりの雇用者所得を当初七・五と見ておったのです。実績見込みが六・二になりましたので、この関係で落としたということです。  こういうふうに、はっきりした分は落としておりますが、あとは源泉と申しましても利子配当その他もあるわけでございます。  そういうことで源泉が全部給与だ、こういうふうにお受け取り願うとちょっとすれ違ってまいりますが、所定外、先ほどそちらから御指摘ございましたが、超過勤務の問題であります。これが九月以降四カ月連続で前年を上回っておりまして、十月までは一〇〇だったわけです。横ばいだったのです。四月から八月までは下回っておったのです。平均九七・六。九月以降横ばいになってきておりまして、去年よりは上を走っておる。十一月が一〇〇・九、十二月一〇〇・九。超勤は非常に大事でして、超勤がございますと、これは仕事があるから超勤するわけです。仕事をしますと、これでまた酒を飲むというように、酒の税収にも影響します。また、余裕が出ますと、その上積みですから消費に回ります。われわれは経験でやっていますから、この超勤というのは非常に大事な一つのポイント、これで全部が決まるわけじゃないのですが、それは経験の面で言えます。賃金の伸びは十一月五・九、十二月速報六・七でございます。十二月の税収は一一六・四となっています。  いずれにしましても、昨年との比較でいきますので、昨年の伸びの関係での比較ですから。まあしかし、高い方はいいのですけれども、この辺はほかのものが入っての問題で、全体としていけるかという問題に関係いたします。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 結局、個々に聞いていったらそういうことでございまして、しかし、全体としてはいくのでございますといういまお話がありましたけれども、全体としていくのだ、いくのだと言われるけれども、結局一番問題なのは、個々にどういうふうになっているかということがよく見てみないとわからないわけですから、いま個々に伺っていったわけです。どうもいろいろ想像力たくましくああだこうだ、伸びるのだ、こう言っておられるけれども、苦しい答弁だというふうに聞こえるわけです。  大蔵大臣に伺いたいと思いますけれども、きのうの委員会でも数字が出ているようでございますけれども、一月から年度末まで、前年同期に対してこれから補正後の税収を確保するためには、二九・一%確保をしなければならない。これは平均値としてもかなり破天荒な数字、個々の税目を詰めていったらとても確保できない、そういう数字だというふうに思うわけですけれども、大蔵大臣、これは責任持って二九・一%確保できるのだというふうに言われるのでしょうか。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答えいたします。これは非常に事務的に先ほどのように積み上げてやってきた計算で、私が責任持ってやっておりますので、私から申し上げます。  二九・二は計算上出ますが、これは昨年は一二・六でございます。ですから、昨年のところはへこんだという問題からの比較でいきます。  それから、個別の税目ではいまのような問題がございますが、御質問はないのですが、申告所得税のところは昨年は八%の伸びだったのですね、年税額で。その前は二六%。だから、八%という年税額のそこを予定納税でずっと納めていますので、今度はノーマルな年税額になりますと、そこの差額が三月の申告に出てまいります。そういうふうな確定申告と予定納税の差額というような問題もございます。それから、先ほどから申し上げていますように、個別ではいろいろありましても、全体の話でいけば、相続税、揮発油税、有価証券取引税、自動車重量税、これは今後は低い率で、もうすでに前年を上回っているわけですから、これはプラスで前年比では出ておるわけです。  そういう意味で、全体を見ながらどうなるかでございます。そういうことで考えますと、過去の例で、これはなかなか、過去の経済の状況の問題もあるものでしょうが、昨年がこの二九・二に対して一二・六というのは、むしろ一二・六であることはことし高くなるかもしれない要素かもしれません。それから、五十三、五十四は二〇%近い数字なんです。一八・六とか一八なんです。それから、これは異常な数字かもしれませんが、四十七、四十八は三〇、四〇という伸びがあります。インフレはもちろん期待いたしませんけれども、いろいろな要素が入ってきて、特に取り込みという年度区分の変更が五十三年度、その前四十九年度もあったわけですが、それが見込み困難な前提ではありますが、そういう前提を置きながらも、われわれとしては補正後の数字が達成できる、こう期待しているわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 私は、何もつけ加えることはございません。専門家がいろいろ積み上げた一つの見積もりでございますから、私はそれでいい、そう思っております。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 さっきからのやりとりの中でこの二九・二が、一ですかが達成できるということ、これは私からすればはなはだ疑わしいというふうに思うわけですが、もし足りない場合、決算調整資金あるいは国債整理基金、これには絶対に手をつけないで処理をされる、このことは、大蔵大臣、断言をできるでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 歳入は見積もり、見通しでございまして、正確にぴしっとうまくいままでなかなかいったことがない、これも事実でございます。いまのところはいままでの見積もりどおりでやれる、こう思っておるわけでございますから、それ以上のことは考えておりません。いずれにいたしましても、行政に支障の生じないように責任を持ってちゃんと処置をいたします。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 決算調整資金に手をつけたり国債整理基金に手をつけるかどうかという点、これは絶対にもう手をつけない、従来どおりにやれるのですということでお約束できるのかどうか、その点を伺っておるわけです。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 それは結果を見なければ何とも私は申し上げられないことでありまして、見積もりとしてわれわれはできると思っておりますから、目下のところ手をつけない。結果が出なければわからない。それは剰余金の問題その他の問題もいつもそうでありまして、大体三%、五%、上下にいつも振れがある。多いときは二〇%振れがあるわけですから、現在のところは一・四ぐらいの振れ、そう見ておるわけでございまして、私どもはいけるのじゃないかという見通しでございますから、そこから先のことは、こういう場合はこう、ああいう場合はこうと、いろいろあるわけです。それを全部いま私が仮定の問題に基づいて、この場合はこうします、あの場合はこうしますということまでは申し上げられませんということを言っておるわけです。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 過去に補正後一千億を超えるような税収不足が生じたことが、四十九年三千三百八十一億、五十五年二千七百六十三億、これはわかっておるわけですけれども、これ以外にあったでしょうか。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 いまのは、補正後に対する数字で言えば四十九、五十五です。  もう一つつけ加えさせていただけば、五十三年度においては年度区分の調整で二兆円取り込んでおるという問題もございます。ですから、石油ショック以降非常に見通しがしにくくなったというので、四十九と五十三に取り込みをやったということは、その辺に対するいろいろな配慮があったと思うのですが、むしろ諸外国でも振れておるわけです。それは公債問題の増減でございますので、私もこれ以上申し上げられませんけれども、そういうことです。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 いまの両年度の場合ですけれども、決算段階では税外収入の増加あるいは歳出不用、そういうことでカバーをされて、歳入が歳出に足りない歳入欠陥、つまり赤字決算にはなっていないわけです。戦後三十五年、一回でも赤字決算になったことがあるでしょうか。これもあったかなかったかだけ簡単に答えてください。

松下康雄大蔵省主計局長

○松下政府委員 決算におきまして、いわゆる赤字決算ということはなかったわけでございます。  ただ一つつけ加えて申しますと、主税局長申しましたように、昭和五十三年度に法人税収の年度区分を変えまして三月分税収の五月分の歳入を前年度の歳入とするということにいたしましたときに、今後税収の見通しというものがそれまでに比べて困難になるということを配慮いたしました結果、先ほどお触れになりました決算調整資金の制度をその年に新設をいたしたわけでございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 総理、いまお聞きになったとおり、いままで赤字決算というのは一度もないわけです。ところが、乙としは赤字決算になるおそれが出てきているわけです。それも十二月末までの一〇・三%増というぺースでいくと補正後最終的には二兆二千億円、こういう破天荒な赤字の数字が出てきます。十二月の伸びである一四・二%、この数字をとりますと一兆七千五百億円、こうした大赤字になるわけです。結局二兆円前後の歳入欠陥は避けられない状況だ、戦後初めての赤字決算という異常な事態、いまそういう問題が生じるということは来年度、昭和五十八年度予算の編成にも影響が出てくる。そういう前提になる問題なわけですから、非常に重要なわけです。この問題がはっきりしないと五十七年度予算の審議はできないということになると思うのです。  総理は、先日のわが党の村上議員の質問に対して、今度の補正予算でどうにかやれる、万一税収不足になった場合には先例に従って適切に措置をする、そういうふうに答弁をされておられるわけです。しかし、赤字決算になったという先例はないわけで、どういう意味で答えられたのか、その点について伺いたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 決算は、赤字になることもあるし、黒字になることもあります。うまくぴしゃっといくこともあります。前例の話を申し上げますと、もう予算を組んだときから赤字なんですよ、最初から。赤字国債を発行した前例は余りないのですから。ですから、それは新しい事態に、いろいろな新しい出来事があるということはあるかもしれない。しかし、われわれは、現在の見通しとして、いま各税日ごとの見積もり等について種々説明したように、現段階においてはこれで大体いけるというように思っておる。その結果どうなんだという仮定の問題はいろいろ出てまいりますが、仮定の問題を全部ここで説明することは適当でないので、それはそのときに責任を持って処置をいたしますということをお約束をするわけでございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 しかし大蔵大臣、先ほど二九・二%は達成できるのだ、そういう前提に立って、そして、それで努力をしていく、やれるのだという話ですね。でしたら、何も決算調整資金に手をつけたり、国債整理基金に手をつけたり、そういうことはする必要がない。だから、そういうことはしないという約束がこの場でできると思うのですね。その点はいかがなんでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 決算というのは税収ばかりでなくて、不用額の問題もあるし、それから、いろいろな節約の問題も今後あるし、そういうところですかね、いろいろ総合的に決算をするわけで、税金だけの決算をするわけじゃないですから、そのほかのやつもあるわけですから。たとえば前年も七千億円、補正で増加した。税収だけ伸ばしてみた。ところが、実際は伸ばすどころじゃなくて、二千何百億足りなかったわけですから、しかし、剰余金が出たわけですから、それは税収で二千何百億少なくなっても、それ以外のもので余りが出てくれば剰余金も出るのですよ。ですから、その結論は全部を締めてみないとわからない。特に法人の決算というのは、前のころは年二回決算でして、見通しがしやすかったのですよ、九月に一遍やって、三月にまたやるから。ところが、みんなほとんどが年一回にしてきた、銀行までもですよ。したがって、どうしても、前の年度のやつはわかるけれども中間のやつがわからない。だから、三月にみんな乗ってきてしまうわけです。  そういうような点もあって、見通しが不確実性が強いことも事実なんです。事実だから、万一のことも考えていろいろな手だてが組んであるわけですよ。それを一切合財、見通しが出ないうちにそういう万が一の場合のことも一切やらないのだということになれば、何をやるのかということになりますから、行政がとまってしまう。行政がとまらないようにするのがわれわれの仕事でありますから、そういう仮定の、万一の場合の備えというものはあるわけですから、その備えは一切やりませんというようなことを私はここで申し上げるわけがありませんよ。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 いままでのような二千億、三千億、そういう数字だったら、歳出で不用額を切ったり、あるいはどこかからお金をひねり出してちょっと持ってくるということでできたでしょうけれども、今度の税収の事態を見ていると、歳入欠陥は一兆円以上、二兆円前後ということになって、いままでと違ってけた違いの数字が出てきているわけですね。だから、そういう点で幾ら何か方法があるのだと言っても、そんなにうまい妙策があるわけがないんじゃないか、そういうふうに国民は思うわけですね。だから、決算調整資金やあるいは国債整理基金、こういうものについ目が行きがちなわけですね。それには手をつけないでやるんですよということが、じゃ、もう言い切れないということになるわけですか。使うつもりなんだということなんですか、いざという場合に。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○渡辺国務大臣 そういうことをいま申し上げられませんということを申し上げているのです。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 非常にそれは無責任な答弁だと思うのですね。それはどっちか、どうされるのですかということで、使うのか使わないのか。だって、二九・一%、それはもう確保できるんだ、そういう姿勢でいかれればそんなに大きな——いまの大蔵省の説明、強弁でずっと突っ走るのだったら、それは二千億、三千億、その程度の税収減で済むはずだ。だったら、何とかなるでしょう。しかし、私はそうじゃないのじゃないかということを言っているわけですね。一兆数千億、二兆円に及ぶのじゃないですか、それではどうにもならないでしょう、そういう議論になっているわけです。  私は総理に伺いたいのですけれども、先日、総理は、五十九年度赤字国債ゼロ、これが達成できなかったら政治責任をとられる、そういう答弁をきれてきておられるけれども、私は、政治責任をとられなければいけないのは五十六年度決算、これが一体どうなるのか、その問題だというふうに思うのですね。六月の決算段階、この時点で総理が一体どういうふうな政治責任をとられるのか、そこのところをきちっとしていただきたい、説明をしていただきたいというふうに思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 私が国民の皆さんにお約束をしたこと、公約したことは、昭和五十九年までに特例公債発行というような、そういうような財政体質から脱却をしたい、これが私の公約でございます。したがって、税収が少し見積もりから外れたとか、そういうようなその途中段階における推移等に一々政治責任をとっておったら、幾らあってもたまらぬということになります。要は、五十九年に赤字公債からの脱却、これが私の公約でございます。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 五十六年度の六月の決算段階、との問題はそんな中途の一々のことということではないわけですね。五十七年度予算をどうするか、どう審議していくか、そういう前提の問題になる非常に重要な問題なんです。だから、総理は、その問題について大蔵省と同じようにそう大した税収不足ではないのだ、一兆円も二兆円も出ないのだ、だから、別に決算調整資金に手をつけたり、あるいは国債整理基金に手をつけたり、そんなことをしなくたって幾らでもやれるのだというふうに、それでは胸を張ってお答えできるのでしょうか。その点について総理に伺いたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 先ほど来、岩佐さんと主税局長、大蔵大臣とのやりとりを私お聞きしておったわけでありますが、結局、主税局長初め専門家が、利用できるデータ、資料等を最高度に活用して専門的に掘り下げた税収の見通し、これを説明をしておるわけであります。それに対して、岩佐さんは、いや、そうじゃないのだ、こう言う。いわば平行線、一致しない、そういう問題でございますけれども、私は政府の責任者として、財政当局が本当に専門的に掘り下げた検討をしての結果をいま御説明申し上げておりますから、そのとおりに理解をいたして、今後対処していきたい、こう思っております。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 もう一問総理に明確にお答えをいただきたいと思うのですけれども、戦後三十五年間、赤字決算というのは一度もないわけです。もし、赤字決算という事態になった場合に総理はどういう政治責任をおとりになるのか、その点明快にお答えをいただきたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 いまもお答えをしたように、あなたの御意見と全く平行線です。あなたの御意見が絶対正しいのだということになれば、赤字決算とかそういうことになるかもしれませんが、あなたの御意見だって決して絶対のものではない、これは平行線ということでございます。でありますから、そういうことを仮定を置いて、前提を置いて政治責任だとかどうとかいうようなことは私はこれを申し上げるような立場にはない、こう思います。

岩佐恵美日本共産党

○岩佐委員 仮定の問題だといっても、やはり非常に五十六年度の税収欠陥というのは、これはもう破天荒な数字であるということは間違いのない事実ですし、一国の総理としてその問題についてやはり国会の場で責任ある答弁をすべきだ、たとえば決算調整資金についてどうだとか、そういう問題について絶対手をつけないと約束をされるとか、そういう責任のある態度をとるべきだというふうに私は思います。  しかし、もう時間がありませんので、一応これで私の質問は終わらせていただきます。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 これにて岩佐君の質疑は終了いたしました。  次に、東中光雄君。

東中光雄日本共産党

○東中委員 先日、わが党の村上議員から、総理の選挙活動資金の寄附が現に国と請負契約を結んでおる者からなされたということを、総理の——これは総理の立場じゃありません、衆議院議員立候補者鈴木善幸氏の出納責任者がそういうものをもらったということを公式に届けている、それは公選法の百九十九条及び二百条に違反をする、そういう事態になっておるということについて総理の政治姿勢、政治倫理の問題としてお伺いをしたわけであります。これは贈収賄だとかいう問題ではないとか政治資金規正法による届け出をしているからやましくないとかいうお話だったわけですが、突然のことだったからそういう混乱が起こったのかとも思うのでありますけれども、事態はおわかりいただいていると思いますので、どのようにお考えになっておるか、お聞きしたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 先日の予算委員会で村上さんからあのような御指摘がございましたので、調査をいたしました。関係者からも事情を聞いたわけでございますが、どうも、寄附をされる側も寄附を受けた側も、公職選挙法と政治資金規正法の区別や、また公選法の百九十九条、二百条に対する勉強不足、理解不足というものがあったようでございます。たまたまその年に選挙が行われましたから選挙管理委員会にそれを収入として記載をして届け出をしたというのは事実のようでございます。これは村上さんの御指摘の点をお認めをいたします。  私は、ほとんど自分の選挙区にはおれませんで大部分同僚、同志の諸君の応援に全国を駆け回っておるというようなことでございまして、一々そういうことにつきまして目を通すことができなかったわけでございますが、しかし、かといって私に責任がないということではございません。今後関係者に法令の勉強その他十分徹底を期しまして過ちのないようにいたしたい、こう思っております。

東中光雄日本共産党

○東中委員 法務省いらっしゃると思うのですが、いま総理の御答弁で、公選法の百九十九条なり二百条なりあるいはそれに罰則がある、二百四十六条でしたか、四十八条ですか、こういうものについて関係者は勉強してなくてよく知らなかった、だから受け取ったのだ、そういうお話でありました。これは結局法の不知ということになるわけですね。しかし、法の不知は認められないことです。特に請負業者は現に契約をしているわけでしょう。そして、東北ブルドーザーというのは大臣許可の建設業者です。そして、鈴木善幸候補者の選挙区の中、盛岡市の国の請負事業をこの選挙期間中やっているのです。そういう立場の者は寄附したらいかぬのだということを当然知っておかなければいかぬことなんですよ。それを寄附したら犯罪になるのだという公選法上の規定があるわけですから、選挙寄附です、犯罪になるのだということを知らなかった、そういう法制度を知らなかったということで責任がないということにはならないわけです。法律の規定はそうなっているのだから。そして、業者なんですから。だから、総理大臣御自身が本会議の金子質問の答弁としてはっきりとそうおっしゃっているわけですね。厳正に、それはやらないことになっておるのだ、こう言われておるわけであります。ですから、国と利害関係のある契約を結んでいる当事者が国政選挙で選挙活動に寄附をしちゃいかのだということ、それは選挙の公正あるいは業者とそれから国、議員との癒着をなくさなければいけないのだという立法趣旨でできているわけですから。それを知らなかったからやった。出納責任者というのは、そういう選挙寄附をもらった場合には、もらったということをきちっと書いて、虚偽のことを書いたらこれも罰則がある、それから会計帳簿もつくらなければいかぬ、そこへ載せなければいけない、報告もしなければいけないということがもう法律で全部決まっているわけですから、それが事実どおりにやられて、これは受け取ったということは認めておられるわけですから、これはやはりたださなければいかぬ問題じゃないかというふうに思うのであります。  それから、政治の姿勢あるいは選挙というものの姿勢、これは単なる技術的な問題じゃないと思うのです。もし、これが技術的な問題だというふうにお考えになっておったら、これは政治姿勢、政治倫理の問題として非常に重要だというふうに思うわけであります。総理大臣自身が御存じなかっただろう、これはもうそのとおりだと思います。そのことと、そういう状態になっておるということ、その政治姿勢といいますか、政治倫理といいますものとは、これはやっぱり別だと思いますので、そういう問題として、今後こういうことのないようにというだけではなくて、これの処置をはっきりとされなければいかぬのじゃないか、こう思うのでありますが、重ねて、不知だということ、知らなかったということ自体が非常に問題なんだというふうに私は思うのですが、もう一回総理にお伺いしたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 御指摘がございましたので調査をいたしたことは、先ほど率直に御報告を申し上げたところでございます。私はそれに基づきまして、取り締まり当局がそれを法に照らして取り調べをする、調査をするということにつきましては、これはやっていただきたい、こう思っております。私は、事実関係につきましては、さっき申し上げたように、速記をごらんいただいて結構でございますが、逃げも隠れもいたしておりませんから。

東中光雄日本共産党

○東中委員 同じような問題が関係閣僚八名の方にあるわけですが、外務大臣、同じような問題が、これはケースは違いますけれども起こっておるのですが、どうでございますか。

櫻内義雄自由民主党外務大臣

○櫻内国務大臣 大事な御質問で、お答えするに先立って少し念のためお聞きをしておきたいのです。  大変恐縮なんですが、あるいは東中委員にお聞きするのは失礼かと思うのですが、村上委員がおられればなお結構なんですが、私の分は、佐藤組から三十万円受領しておる。そして、それは大分医科大学附属病院新営その三による。これは五十四年十月から五十五年六月の契約期間ですね。選挙は五十五年六月。そこで、あなたの方でお出しになった資料をずっと見ていきますと、同じように佐藤組というのが村上勇さんに十五万円、そして請負契約は「(NO2と同じ)」、こう書いてありますから、これは常識的に同じ佐藤組と見ていいんだろうと思うのですね。そうですね。だから、この佐藤組が私に三十万円、村上さんに十五万円。もっとも村上さんのはこの契約期間が五十四年十月から五十五年六月。これまた五十四年十月と、その前の選挙になるのですね。  そこで、これも御提示になった管理委員会の公表、これは「要旨を次のとおり公表する。」そして、あなた方の方で線を引かれたのでしょう、株式会社佐藤組三十万円のところに線が引かれておる。これは要旨ですね。だから、御質問に際して恐らくこの届け出をごらんになっていただいておるものと思うのです。  そこで、私はこの選挙では、当時大平総裁のお亡くなりになったあの幹事長として選挙をやっておりましたから、これらの事情については私は一切知らないのです。だから、知らないからどうというわけではありませんが、そこであなたから御質問がある、こういうので収支報告書の控えはないか、こういうことで、幸い東京にあったのです。  その控えは、これはあなたの御提示は要旨ですね、控えは本物ですから、その控えをずっと見ていきますと、「六月十九日、金額三十万円、種類別は寄附」そして「寄附した者、松江市堂形町七三七、株式会社佐藤組」こうなっておる。  これは私の記憶によると、佐藤豊君という人で、十五人か二十人ほどの人間を使って工事をやっておる会社なんです。この会社が、この御指摘のような大分医科大学附属病院、これをやったのか。それからまた、この佐藤組が私に五十五年六月三十万円、五十四年十月に村上さんに十五万円、こういうことはちょっと私に考えられないのですね。そこで、せっかくの御質問でありますが、なおよく調べて御答弁をさせていただきます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 外務大臣、時間つぶしみたいなことをやってもらったら困りますよ。あなたの言われているようにもう佐藤組というのは小さい会社だろうが大きい会社だろうが、個人であろうが、これは国の請負工事契約をやっているときにある国の選挙について、金額が何であろうと選挙に対する寄附をしてはいかぬのだという規定なんですよ。あなたがいま言われたとおり佐藤組は小さいか大きいか知らぬけれども、やっておるのでしょうが。——いや、いや、違うんですよ。そしてこれは……

櫻内義雄自由民主党外務大臣

○櫻内国務大臣 それはよく聞いてもらわなければいけませんよ。松江市の堂形町七百三十七、株式会社佐藤組が、いま申し上げたような経緯から、果たしてあなた方がお調べになったのかどうか、どういうことでこういうことを書いておるのか知りませんが、大分の医科大学を契約をするようなそういう会社でないというふうに常識的に私は思っているのですよ。  それでなお、この佐藤組が村上さんや何かに寄附をするというようなことも常識的に考えられないから、そこで、私はあなたがこの材料をお持ちになったものでない、こう思いますから、私はこういうわけで答弁は差し控えさせていただきたい、こう言っておるのですよ。

東中光雄日本共産党

○東中委員 私たちの方は、建設省の業務課で申請をしている工事経歴書を閲覧をして、そして、これは同じものであるというふうに認めたから、そのことを言っているわけであって、あなたの方は常識的に見て考えられぬとおっしゃるけれども、常識はそれはそうかもしれませんけれども、それは自由ですよ。事実はそういうふうに載っておりますよということを言っているわけであります。だから、それは調べると言われるのですから、調べてもらったらいいと思います。私たちは主観的に佐藤組という名前が一緒だからといってやっているのではない、工事経歴書と合わしてやっているのですからということをいま言っているわけであります。それは調べると言うのだったら調べたらいいじゃないですか。  安倍通産大臣、中曽根行管長官、こういろいろいらっしゃるわけですが、いま総理が言われたと大体において同じことだろうと思いますので、私、これで時間をとるのは困りますので、総理の方は司直が捜査するなら受けるということでありましたので、これで終わります。  それから、対米軍事技術供与問題についてお聞きするのですが、防衛庁長官にお伺いをしますが、いまアメリカ側から、この軍事技術供与について大村さんにあるいは和田装備局長に、要するにアメリカ側として日本に言うてきている中心点ですね。たとえばロレンゾ装備技術国際協力担当次官補やあるいはデラウアー国防次官などを通じて言ってきているのは、いままでの軍民両用技術ですね、そういう汎用性のある技術の提供だけではなくて、ミリタリーパーパスあるいはディフェンスパーパスと言われている純粋の軍事技術の供与をできるようにしてほしいということですね。武器三原則や政府方針がその提供の邪魔になるんだったら邪魔にならぬようにしてくれという要求をしてきておるというふうに、いままでの国会答弁では、まとめますとそういうことになっていると思うんですが、そうじゃございませんか。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○伊藤国務大臣 お答えをいたします。  先生御指摘のとおり、汎用、両用等につきましてのアメリカからの要望があることでありますが、御指摘にもございましたとおり、われわれとしてはアメリカにつきましても武器輸出三原則あるいは統一見解というものに基づいて対処をしたいということでいま進めております。ただ、対米関係につきましては、安保条約との関連もございますので、目下この点について鋭意関係省庁で検討を行っているところでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 全然違うんですよ。防衛庁長官がアメリカから何を要求してきているのかということについてどうも御承知ないようなことになってしまうんですが、軍民両用の汎用の軍事技術は、いままでから供与をされておる。しかし、純粋の軍事技術ですね、ミリタリーパーパスあるいはディフェンスパーパスと言われているそういう純粋の軍事技術は日本から出せないということをずうっといままで三原則で言うてきた。それは困るからそれを出せるようにせいということをアメリカ側は要求してきているんじゃないのですか。そういう答弁になっているじゃないですか。

和田裕防衛庁装備局長

○和田(裕)政府委員 お答え申し上げます。  アメリカにつきましても、原則といたしましては武器輸出三原則、統一見解に準じて対処するということは、累次アメリカ側に説明をしております。それに対しましてアメリカは、現在の段階では汎用技術については対米提供ができるということはよくわかった、しかし、純粋の軍事技術についても、安保条約その他日米関係の特殊性に基づきましてぜひこれを中心とする技術協力ができるように、そういう状況もつくってほしい、こういうことを言ってきておる、そういう状況でございます。  なお、汎用技術が現にアメリカに提供されているかどうかにつきましては、私ども所掌でございませんので、答弁を差し控えさせていただきます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 だから、ここのところは、防衛庁長官、いま問題になっている争点は何かということがはっきりされないままで、協議されていると言ったってお話にならぬわけですよ。アメリカの方で、たとえばこの問の十二月の参議院の決算委員会で和田装備局長、はっきり言っているじゃないですか。向こうはシングルミリタリーパーパス、純粋の軍事技術、ミリタリーパーパスを供与できるようにしてくれということを要求しているんだ、それについて検討しているんだ、こういうことなんですよ。  しかし、純粋の軍事技術ということになれば、これは三原則と政府基本方針でいかぬということになっておるものである。そうではないですか。そこはどうでしょう。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○伊藤国務大臣 そのとおりでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 そうすると、純粋の軍事技術の提供はできない、三原則がカバーしてできないのだということをいま言われたわけです。できないものを要求してきておるということになると、それについて検討するということになれば、検討する対象というのは三つしかないわけですよ。三原則はアメリカに対しては適用しないという例外にするという方法をとるか、あるいは三原則の内容を狭くするというふうに訂正をするか、あるいは三原則そのものを変えるか、こういうことになるわけですね。  きのう、関経連の日向方斉会長が京都で関西財界セミナーで、武器の輸出はできるようにせい、それから武器技術についても、純粋軍事技術についても、三原則を変えるかあるいは狭く解することによってやれるようにせい、こう言うているわけであります。そういうことを検討しているのかということになるわけでありますが、総理大臣、これは一番大きな根本的な問題でありますので、政府が、三省がそれぞれ検討しているということでございますけれども、三原則を縮小解釈する、そしてアメリカには出せるようにするか、あるいは三原則それ自体を変えるか、あるいは三原則はいままでどおりだけれども例外にアメリカは別にしていく、そういう方向について検討されているということになるんでしょうか。どうなんでしょう。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 武器輸出禁止に関する三原則、政府の方針、これは日米間の武器技術の交流の問題につきましても政府としてはこの方針を今後におきましても堅持してまいる考え方でございます。ただ、御承知のように、日米間には日米安保条約がございますし、それに関連した協定、また取り決め等もございます。そういう関係を考慮しながら、この武器輸出禁止三原則、政府方針、技術の問題を含めてどのように調整をするか、目下政府部内、各省庁で鋭意検討をいたしておる段階でございます。  いま、こういう場合、こういう場合、こういう場合の方向しかないではないかということを掲げてお話がございましたが、そういうことにとらわれずに、総合的にどう調整をするかということを幅広く検討しておる、こういうことでございます。

東中光雄日本共産党

○東中委員 アメリカとの関係で、安保条約なりあるいは相互防衛援助協定があります。しかし、それはいずれも、たとえば安保条約三条の、相互援助のバンデンバーグ決議に基づくあの規定については、はっきりと「憲法上の規定に従うことを条件として、」というふうになっていますね、各国は。だから、日本は憲法上の規定に従う、憲法の平和主義の趣旨にのっとって上平和国家としての立場で三原則を出しているわけですから、その三原則に従うことを要件としてということに当然なるわけでありますから、武器三原則を変えるとか例外をつくるとかいうようなことはここからは出てこない。  いま申し上げたのは安保条約三条ですが、今度は武器協定ですね。相互防衛援助協定の九条の二項で、それぞれ自国の憲法上の規定に従って実施するんだという方向がはっきり書いてある。だから、そういうことになりますと、調整も何も要らぬわけですよね。三原則、政府方針を堅持するんだったら要らないということになると思うのでありますが、それは総理の言われている総合的というのがどうもよく内容的にわかりませんので、そのことだけを指摘しておいて、次に入りたいのですが……。  アメリカが、日本の武器技術について非常に強い要求をしてきている。七〇年代後半からずっとそういう傾向があるわけですが、アメリカ自身はヨーロッパに対して、NATO諸国に対してもそういう動きを強めてきているわけですけれども、それと同じように日本へも来ているという中で、たとえばいまここにアメリカの航空宇宙雑誌「エービエーション・ウイーク・アンド・スペース・テクノロジー」、この雑誌によりますと、アメリカ自体の中で、たとえば米陸軍対外援助技術センターのハリスという人が何か報告、レポートを出しているようですけれども、それによりますと、日本の防衛庁と東芝が開発したイメージホーミング技術というものを非常に高く評価しておる。あるいは防衛庁と東京電気工業のフェライト塗料についても非常に高く評価しておる。そういうことで、そういう技術について、あるいはそういう技術開発について資料の提供を求めてくるということになると思うのですけれども、たとえばイメージホーミング技術は防衛庁長官、武器三原則上、これはその技術を提供するということはできないということがはっきり言えますか。この間のフェライト塗料については汎用品だからできるのだというようなことも言われましたが、その点はどうでしょう。

和田裕防衛庁装備局長

○和田(裕)政府委員 まず、ハリスという方が何を言われたのか私ども存じておりませんので、そこら辺の事実関係は確かめさせていただきますが、御質問にかかりますところのイメージホーミングの技術、それからフェライト塗料の関係でございますが、これをアメリカに出すかどうかということについては私どもの所掌ではございませんで、恐らく通産省の所掌かと存じますので、ちょっと答弁を差し控えます。  この間私が申し上げました広帯域の電波吸収塗料でございますが、これはたまたま防衛庁が特許権を持っているという観点で、その特許の許諾というのはいわば国有財産の有効活用という観点からやっているわけでございますので、その関係からいたしますと、この間も申し上げました汎用性もあるということもあり、加えて申請者が、この技術開発に非常にあずかりましたTDKになるようでございますので、そういったことを考え合わせますと、仮にTDKの方から申請があった場合に、これに許諾するのに大きな支障がないのではないかということまで申し上げたわけでありまして、輸出するかどうかについては、また重ねて申し上げますが、私どもの所掌ではございません。

東中光雄日本共産党

○東中委員 だから、あなたに聞いているのじゃないのですよ。防衛庁長官に聞いているのですよ。通産大臣、どうですか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○安倍国務大臣 これが日本に要請をされて、日本がこれを輸出するかどうかという具体的な段階になれば、そのときに武器技術であるか、あるいはまた汎用技術であるか判断をすればいいことであって、いまはまだそういう動きは何ら聞いておりません。

東中光雄日本共産党

○東中委員 それでは、こう聞きましょう。  防衛庁と東芝で一応開発された短SAMですね。これは軍事専用技術だと思うのですが、これの生産技術については輸出が、提出ができるか、その点はどうでしょう。

豊島格通商産業省機械情報産業局長

○豊島政府委員 短SAM自身は武器であると思いますから、それのために特別な技術であれば、それは武器輸出となると思います。ただし、短SAMをつくるに当たりましてもいろいろな技術を使っておると思います。したがって、その使っている、出す技術の内容が一般にも使える技術であればそれは汎用技術、こういうことになろうかと思いますが、これは制限を受けないということだろうと思います。

東中光雄日本共産党

○東中委員 東芝開発の短SAMの一番問題になっておるところは、イメージホーミングシステムをとっている、そしてテレビに映ってくる、ここが非常に世界的に注目されている技術ですね。それは短SAM自体を、軍事技術として開発されたわけですよ、まだ製造はされてないにしても。その技術、これはもうそんな、どこでもわかっていることは聞く必要はないわけであって、それを聞いているのですから……。どうですか。

和田裕防衛庁装備局長

○和田(裕)政府委員 東芝が開発にあずかりました短SAMは、イメージホーミングを使っておりませんで、当委員会でも議論されたことがあるかと思いますが、これは赤外線ホーミングを使っております。行く行くはレーダーホーミングにしたいという希望を持っておりますが、現在のところは熱線に感知する、そういったホーミング装置でございまして、いま先生がおっしゃったような、イメージをとらえましてそれを追っていくイメージホーミングとは違う技術だというふうに承知しております。

東中光雄日本共産党

○東中委員 いや、私はその技術を聞いておるのじゃないのですよ。技術の内容じゃなくて、テレビカメラ方式でやっていくというその開発された、世界じゅうから注目されているそういう軍事技術は、それさえも武器三原則にかからないというふうな考えを持っておられるんだとすれば、これはいよいよ、さっき言った武器輸出三原則を狭く解釈してどんどん技術協力をやっていくということになってしまうから言っているわけでありますが、確とした答弁がない。そのとき考えるということに結局通産大臣、なると思うのですが……。  それで、もう時間がありませんのでもう一つ。いままで共同開発研究あるいは研究開発あるいは日米の共同開発ということについて、武器の共同開発については、五十一年の六月十日、当時の河本通産大臣は、武器の生産技術に対する共同開発は武器三原則に照らして検討しなければいかぬということを答弁されております。その次に、昨年の二月十六日に、武器技術の共同開発については、田中六助通産大臣が、三原則も適用する考えでいく、こういうふうに言っておられるわけであります。ところが、この間二月一日の安倍通産大臣の御答弁では、武器技術の共同開発というふうには言われないで、「共同開発研究」については対象外だと言われておる。新聞の報道なんかを見ますと全部、共同開発は三原則の対象外というふうに答弁されたように出ておるわけですけれども、会議録を見ますと、武器技術の共同研究開発じゃなくて、「共同開発研究」というふうにわざわざ言う順番が変わっているのです。しかも、二回言われているのです、三原則の対象外だと言われるときは。これは、五十一年六月段階あるいは去年の二月段階での通産大臣の見解を変えられるという趣旨で言われておるのか、あるいは言うている対象が開発研究とそれから開発とは違うんだということを前提に言われているのか、そこのところ、だけひとつただしておきたいと思います。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○安倍国務大臣 武器技術の共同研究開発あるいは共同開発研究、まあいろいろとその概念があると思うのですけれども、一般的な概念からいきますと、これが必ずしも三原則のその概念だけで対象にはならないのじゃないか。ただ、研究開発あるいは共同開発研究によって武器の輸出だとかあるいは武器技術の提供ということにつながっていくということになれば、それは三原則あるいは政府方針の対象になるということを私は言っているわけなんです。(東中委員「変わっているわけじゃないのですね、いままでの答弁と。通産省の態度が変わったわけじゃないのですね」と呼ぶ)基本的には変わっておりません。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 これにて東中君の質疑は終了いたしました。  次に、楢崎弥之助君。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 私は、まず、総理の政治姿勢から問題に入りたいと思いますが、昨日、与党自民党は憲法調査会を開いて、そこで大体憲法改正草案を秋までに成文化する、それを決めて、その後、次の参議院選挙でこの憲法改正問題を争点にするかどうかについて議論が闘わされたと聞いております。  どのような草案をつくるか。それは自民党議員約二百九十名、三分の二の人たちで、岸信介元総理を会長とする自主憲法期成議員同盟がありまして、これがたたき台をつくった。ここにありますよ。大変な内容だ、これは。つまり、一口で言えば明治憲法に返る内容。特に自衛隊を国防軍にする。  私は、時間がないからこれだけ聞いておきます。  鈴木総理もこの自主憲法期成議員同盟の一員ですね。ここに名簿があります。一員ですね。この憲法改正を次の参議院選挙で国民に信を問う意味で争点に出される意思があるのかどうか、まずそれを聞いておきます。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 自由民主党は、立党の綱領  の中に自主憲法制定の問題を取り上げております。政党が国民に対していろいろ重要な政策、特に国の基本法である憲法の問題について調査研究をする、これは私はちっとも異を唱えるような問題ではない、このように考えております。しかも、自由民主党の方針は、平和主義、民主主義、基本的人権の尊重、この憲法のすぐれた理念はあくまで堅持していくのだ、こういうことをうたっておりますことは御承知のとおりでございます。(楢崎委員「争点にするかどうかだけでいい」と呼ぶ)  それから、期成議員連盟のことにお触れになりましたが、自由民主党の議員がほとんど大部分これに入っております。しかし、自由民主党が母体でございまして、自由民主党の中に設けております憲法調査会を離れてこの期成議員連盟が独走するというようなことはあり得ないところでございます。私は、先般瀬戸山憲法調査会長に会いまして、そして憲法を勉強される、調査をされるということは結構だが、しかし、国の基本法であるから慎重の上にも慎重を期してもらいたい、さらにまた、期成議員連盟は憲法調査会の結論を待たずに党と離れて独走するということは許されないことであるから、その点も十分指導してもらいたい、こういうことも私、瀬戸山会長にお願いをしておるところでございます。(楢崎委員「争点にするかどうかだけでいいですよ」と呼ぶ)まだこの憲法の改正の点につきまして国民世論は成熟しておりません。したがって、私はこの段階でこれを選挙の争点にするという考えは持っておりません。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 一番最後だけでよかったのです。三十秒で答弁は済むのです。私は少ないから、答弁はひとつきちっと簡単にしてください。  次に、総理は政治倫理の確立ということを言われておる。政治倫理の確立というのは、私は、まず政治家の倫理の確立が中核であろうと思います。しからば、政治家の倫理とは何か。つまり、政治家の倫理の中心は、まず政治家の政治的、道義的責任を常に明確にする、そこが押さえられないと、いかに政治倫理と言ってもそれは空文にしかすぎない。  そこで、先日、全日空若狭判決がありました。あの判決の理由の中に三十ユニットということが明確に述べられており、それに関係する議員は六人ということが明確になっておる。その六人のうちの二人はすでに刑事責任を問われておる。あとの四人はだれか。はっきりしておる。これは昭和五十一年十一月二日のロッキード特別委員会、時の委員長田中伊三次氏が、いわゆる灰色高官、灰色高官の基準が決まってなかったから、ここでは政治的、道義的責任のある者として中間報告でいいから法務省に報告を求め、時の安原刑事局長が名前を挙げて報告をした。続いて二日後、四日の日にロッキード特別委員会は、その指摘をされた四名の議員が、証人、参考人ではなしに委員外議員の発言という衆議院規則によってロッキード特別委員会に列席をされ、そして福永さん以外は全部金銭の授受を否定をされておる。いまあの若狭判決では人数だけあれしていますが、その四名とこの四名はかっぽりはまるわけですね。しかし、これはやがて次の橋本、佐藤両被告の判決のときに恐らく明らかになるであろう。その段階において、本人たちは潔白であると言っているのですね。どこで証明するか、それはもし名前が出たときに、刑事的責任はないけれども、政治的、道義的責任、ないと言っておるのですから、それを明確に鮮明にする場所は、たとえば当委員会あるいは法務委員会で証人として出てくる、堂々と。そして、委員外議員の発言じゃなしに証人として出てきて身の潔白を証明されたらいい、私はそう思う。  そして検察は、あのロッキード事件の経験で言えば、検察がこれは議院証言法違反であると認めれば、国会からの告発がなくても検察は議院証言法違反として逮捕ができる。その経験がロッキード事件のときにあったじゃないですか。告発をする前に、たしか丸紅の二名であったと思う、議院証言法違反で逮捕された。そこで、国会はあわてて、それの後に議院証言法違反の告発をした経験がある。したがって、証言をされた者がたとえ与党の多数によって証言法違反という決議ができなくても、検察の判断によって黒白が決められる。つまり、黒白を決めるためには証人として出てもらう以外にない。そのときに、われわれは多分要求するであろう。  鈴木総理は自民党の総裁として、政治倫理確立のために、もしそういう証人喚問の要請をわれわれがしたときには、自民党をまとめられるかどうか、その点だけ、多くの弁解は要りませんから、簡単に返事だけしてください。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○鈴木内閣総理大臣 簡単に申し上げます。  若狭判決に触れましたが、裁判所の判決に対して行政府の責任者である私が論評を加えることは差し控えたい、これが第一点。  それから、政治的、道義的な責任を明らかにする、究明するために国会の場においてそういうことをしたらどうか、こういう御提案、これは国会でひとつ御相談をいただきたい、こう思います。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 私の質問は、そういうことが出たときには、あなたは、政治倫理確立のために証人喚問について自民党をまとめて協力されるかということを聞いたんですけれども、問題提起だけしておきます、答えられないから。  次に、具体的問題にちょっと入りますが、総括質問、いろいろ聞いておりました。政府答弁に非常にうそがある点あるいは内容をごまかしている、そういう点があります。  一つだけ私は明確にしておきたい。  二日の日に共産党の不破議員が指摘をしました。P3Cがいろいろ情報をとる。そのときに、日本有事のときにはアメリカと当然交換するでしょう、極東有事のときにはどうするかは言えないというたしか答弁であったと思う。ところが、わが国会、予算委員会は、その情報交換のいろんな設備の問題について予算を出している。  まず第一番にお伺いしますが、昨年たしか三月二十七日、厚木に、海上自衛隊の第四航空群の中に音響業務支援隊というのが初めて創設された、間違いないですか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 間違いございません。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 何のために国家が予算つけてこういうものをつくったか。この音響業務支援隊の任務は、P3Cがいろいろ他国の潜水艦等の捜索をやる、そして情報をとる。機上ではその詳細な識別はできない。したがって、この音響業務支援隊にP3Cは情報をやる。この音響業務支援隊は、それを受けて、分析、評価、識別をやる。識別とは何か。一体どこの潜水艦か、日本の潜水艦か、アメリカの潜水艦か、ソ連の潜水艦か、識別をやる。これが任務です。ところが、アメリカの方は、潜水艦の音響についてのデータを日本にはやってない。では、どうするか。この厚木の音響業務支援隊は、横須賀の海上自衛隊司令部にいわゆる専用回線でそれを直ちに連絡する。そうすると、それがぱっとまた専用回線でどこに行くか。つまり米海軍の司令部のオペレーションセンターにそれが行って、そしてそこで、これはああアメリカの潜水艦です、いやこれはアメリカの潜水艦ではありません、たとえばソ連の潜水艦です、そこで返事が来る。それがまた同じ回路をめぐってフィードバックされる。そして、音響業務支援隊からP3Cに連絡が行くのです。それをぱっとやってしまうのです。そういうことをやらなくては、P3Cを持っておる意味がない。わかり切った話です。  だから、そういうことをやるのですから、当然情報を交換しなくては——いいですか、時間があれば後で聞くが、平時にもやるでしょう、P3C飛ぶんでしょう、作戦訓練を終えた後には。極東有事の際もやるんだ。あたりまえの話です。こんなことをやらぬならP3Cは入れる必要はない。そうでしょう。極東有事の際でも、日米のこのP3Cがとった情報の交換はこのようにやるんじゃないですか。どうですか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 私が二日の日にお答えしましたのは、平時であると有事であるとを問わず、いろんな情報収集をやっておりますし、また収集した情報につきまして、いろんな国、たとえば日本の場合、安保体制の相手方であるアメリカとの間に情報交換をしておるということはそのとおりでございますが、その場合に、どういう情報について収集し、そのうちどういう情報は交換しておるというようなことを一々公表することは差し控えさせていただきたいというのが私の答弁の趣旨でございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 あのときはそうじゃなかったですね。極東有事のときに当然交換するでしょうと不破議員が言ったら、するかしないかは言えない、つまりその内容は言えないと言ったのです。ところが、いまの答弁では、やるのはやります、ただし、どういうことをやるかについては、いまは内容は具体的なことは言えませんという答弁じゃないですか。そうでしょう。うんと言っているからそうです。だから、当然そういう仕組みになっているのだ。国会の承認を得て音響業務支援隊をつくっているのだ。だから、そのくらいのことは言ったらいいじゃないですか。不破君にいまのような答弁をすればよかったのだ。  それで、この「日米防衛協力のための指針」、ガイドライン、これはわずかな文章だ。この中に、防衛庁長官、情報という文字が幾つあると思いますか。この中に十六もあるのです。いかに情報というものを重視しているかがわかる。(「いけないか」と呼ぶ者あり)当然なんです。当然だから、言えばいい。  次にお伺いしますけれども、過去から現在にかけて、米軍以外の外国の軍用機、これが大量に日本の民間工場で修理された事実があるでしょうか。

豊島格通商産業省機械情報産業局長

○豊島政府委員 ございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 具体的に報告してください。

豊島格通商産業省機械情報産業局長

○豊島政府委員 日本飛行機、それから三菱重工、川崎重工、富士重工、それから新明和工業につきまして、大体二十八年から四十六年ぐらいまでですか、それぞれございます。  たとえば日本飛行機ですと十九機とか、三菱ですと八機とか、それぞれございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 米軍以外のどの国ですか。

豊島格通商産業省機械情報産業局長

○豊島政府委員 いま申し上げましたものは、現在、全部米軍の飛行機でございます。ただ、非常に昔、二十何年から三十年ごろにかけて韓国機があったということは聞いております。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 私は、米軍のことは聞いていないでしょう。時間のむだになるから、米軍以外のことを聞いているのだ。  一番最後のところ、いま小さく韓国機とかなんとか言ったですね。

豊島格通商産業省機械情報産業局長

○豊島政府委員 かつて二十年代から三十年代にかけて、韓国機の修理はございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 二十何年から三十何年までですか。

豊島格通商産業省機械情報産業局長

○豊島政府委員 主として米軍とやっておりますので、外務省にお答えいただいた方がよろしいかと思います。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 いまお尋ねが具体的に何機ということでございますが、何分にも非常に古いことでございますので、全体の数というものは、現在のところは把握しておりません。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 あったのは事実だ、いつごろからいつごろまではわからない。韓国ですね、それは。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 修理のために米軍の施設、区域に出入し、さらに民間の施設で修理を受けたというのは、韓国の飛行機でございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 これが入ってくるときには、つまり——韓国とおっしゃいましたから、韓国でいきましょう。韓国の軍用機が日本に飛んできて、日本の工場で、これは軍需工場がないから民間工場でしょう、そこで修理するためには、一番最初からどういう手続が要りますか。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 いまの御質問が、韓国機が日本の施設、区域に修理のために出入するということであれば、まず第一に、その出入について米側がその施設、区域を使わせるということが第一点。第二点は、日本側がその韓国機の出入について同意をするというのが第二点でございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 局長、それだけでいいのですか。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 いまの御質問の御趣旨が必ずしもはっきりいたしませんが、まず第一に、入ってくる飛行機の機種、機体番号、入国予定、それを日本政府に通知するということでございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 そんな簡単なものじゃないんですよ。  運輸大臣、私が言うから、そのとおりかどうか答えてください、時間がないから。  まず、いま北米局長が言ったとおり、韓国の方から日本の外務省の方に申し出がある。日本の外務省が差し支えないと判断すれば、韓国に対して、どうぞ日本の運輸省にその旨申請してください。それは航空法第百二十六条の二項及び三項だ。そして、運輸大臣の許可が要る。次に、運輸大臣の許可が出た場合には、運輸大臣は離着陸する飛行場を指定する。これは航空法第百二十六条の五項だ。そして、今度飛行機が来たら、その着いた飛行場から修理工場まで運ぶ。飛行場を出た途端にそれは輸入になる。したがって、税関の通関手続が必要である。これは通産省の関係だ、あるいは大蔵省の関係だ。ただ、その修理工場が保税工場であれば話はいろいろ別になってくる。だから、これは武器の輸入になる。そして、修理して再び飛行場から本国に出るときは、これは日本からの輸出になるのですよ。完全に武器の輸出になる。運輸大臣、いままでそういう申請手続をやったことはありますか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○小坂国務大臣 今日までそのような希望を、韓国側から申請を受けたことはない。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 運輸大臣にはないと言う。運輸大臣、その着陸の日本の飛行場を指定する際に、在日米軍基地を指定することができるか、どうですか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○小坂国務大臣 今日までそうした通告を受けたことがないので……(楢崎委員「いや、もしあったとして、在日米軍基地を指定することができるか」と呼ぶ)それは、われわれの方の管轄としては、航空法第百二十六条第二項に基づいての許可を得られた場合のことでありますから……。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 指定しなくちゃいかぬでしょう。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○小坂国務大臣 それがないのでありますから……。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 いや、指定できるか、在日米軍基地を、もし申請があったとき、それを聞いておるのです。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○小坂国務大臣 その申請がまだなされておらないし、また、われわれとしてはそうした事態を予想していない。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 そうでしょうね。運輸大臣は正直に答えられたと思う。  外務省、外務大臣、何を見ているんですか。在日米軍基地を指定できますか。その外国の、いま韓国とはっきりした。韓国の飛行機を修理のために持ってくるときに、在日米軍基地に来なさいと運輸大臣が指定できますか。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 現在まで韓国機が、日本の米軍施設あるいはそれと契約している日本の民間工場で修理されているのは全部韓国機でございますけれども、MAPによって韓国に貸与されたもので、所有権はアメリカにあるということでございます。  したがいまして、その点については、合同委員会の合意によって日本側に出入国というものが認められるわけでございますが、その際に、どこの飛行場あるいはどこの施設ということについて日本側が指定するということでなくて、むしろ米軍がその飛行機を修理するのに対して必要なところに着陸させる、こういうことでございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 そう言われるだろうと思って、いま急いでこれを持ってきた。ここに合意議事録がある。地位協定の五条でしょう。  この米軍以外の飛行機の場合、これは「合衆国公有船舶及び」、これは船の場合を聞いておる、同じことですね。「合衆国公有船舶及び合衆国被用船舶をいう。」いいですか。韓国に貸与している。韓国の国籍の、韓国は国連軍でない、韓国空軍は。韓国のマークがつき、韓国の国籍です、これは。との合意議事録からいってそんなこと許されますか、あなた。米軍に所属しているのですか。大変なことですよ、こういうことを言うと。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 この点については、従来から国会でも答弁しておりますように、これはあくまでも所有権はアメリカにあるわけでございます。したがって、アメリカの飛行機として私たちは扱っている、こういうことでございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 私は、この問題は重大だと思いますね。韓国の空軍の飛行機は全部アメリカの所有ですか。はっきりしてください。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 先ほどから私がお答えしているのは、従来日本で修理を受けているのはMAPによってアメリカが韓国に貸与した飛行機で、その所有権は米国にある、こういうことでございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 防衛庁長官、韓国の戦闘機が日本に入ってくるとき、事前の了解がなくちゃスクランブルをかけるのは当然ですね。これにスクランブルをかけたことがありますか。あるいは防衛庁にアメリカからこういうふうに入れますよという連絡があったことはありますか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 いまの後段の、アメリカから連絡があったことはございませんが、韓国機がわが国の領空に近づいてくる場合にスクランブルをかけることはございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 では、その一々入ってくるときに当然スクランブルをかけているはずですね、アメリカからそういう連絡がなかったと言うから。それをはっきりしてください。どのくらい韓国の戦闘機にスクランブルをかけたですか。そして、その後日本に入れたのですか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 私が申し上げましたのは一般論として申し上げましたが、通常そういうような場合にはフレンドリーとしてのフライトプランが運輸省から回ってくるはずでございますから……(楢崎委員「運輸省はしたことがないと言っている」と呼ぶ)そうでない限りはスクランブルをかけることになります。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 かけてないんですね、それは。かけてない。私が心配するのはここなんです。私の方からはっきり言いますけれども、この韓国の戦闘機、これはF86、韓国のマークがついている、ROK機と言っている。リパブリック・オブ・コリアです。これらの修理の実績、これは三菱重工名古屋製作所小牧工場です。昭和三十二年F86十機、三十三年同じく三十二機、三十四年三十六機、三十六年三十三機、三十七年十七機、RF86F、これは三十五年二機、三十六年に二機、そして三十七年に三機、合わせて百三十五機が入ってきている。昭和三十二年から三十七年まで。百三十五機の飛行機が入ってきて、何でスクランブルをかけないのです。何でかけないの。一体、この韓国の百三十五機は日本の飛行場のどこに飛んできたんだ。何で防衛庁は見逃したんだ、航空自衛隊は。何で見逃した。  この実態は、もし北米局長のような答弁であれば、総理、聞いておってください、極東有事の際に、これは一番起こり得ることですよ。韓国の飛行機が修理のために飛んでくる、あるいは補給のために飛んでくる、あるいは退避のために逃げてくる、これは極東有事のとき一番あり得ることなんだ。それがアメリカ軍の勝手でこういうことができるのですか。平時においてもできるぐらいなら、極東有事のときはどうなるかわからない。全然航空自衛隊は見逃しておったのですよ、スクランブルを。もし、わかっておったのだったら、米空軍と日本の航空総隊の間、制服同士で話し合いができておるんだ。あるいは密約があるかもしれない。これは私は実態をはっきりしてもらいたいと思う。こんなことが許されていいのか。日本の主権が無法にじゅうりんされておる。こんなことでいいのですかね。総理大臣、いいのですか、こんなことで。はっきりしてくださいよ。  どこの飛行場に飛んできて、その飛行場から小牧の工場までだれが、何で運んだか。修理をした際に、その修理の部品は日本製の部品であったか、あるいは修理をして今度は出国するときは、だれが、何で、どこの飛行場に運び、出国したか、実態を報告しなさい。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 まず、二つに分けて答えさせていただきます。  私が先ほど答えたのは、あくまでもMAPによって韓国にアメリカが貸与した飛行機でございます。これは三十五年の合同委員会の合意に従ってやっております。その際に、当然として、そこで書いてあるように、当該機の機種、機体番号、入国予定、これを報告することになっております。したがって、日本政府は把握しておるということでございます。それ以外のMAPでない韓国機の飛来、これはいわゆる通常の飛行機として扱われることになって、この点については航空法の適用があるというのが私の了解でございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 あの人はだだ法律上のあれだけ、一般論を言っているんで、いまはもうあの人の答弁は要らないの。具体的に私は聞いておるのですから。はっきりしてくださいよ。日本の主権がこんなことで侵されているんじゃないですか。航空総隊は何のためにあるのです。はっきりしてください、いま。重大問題です、これは。これからあり得ることなんだ。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 先ほど来御答弁しているとおりでございまして、私たちはそれぞれの所定の手続を踏んでいるということで、日本の主権が侵されているというふうなことは考えておりません。  それから、いま楢崎委員御質問の極東有事の場合、これはこれからの研究でございます。したがって、それはどうなるかというのは研究の結果にまつ、しかも研究の結果は日本の法令に従う、こういうことでございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 私は時間がないんですから、質問に答えてもらわぬと困るのですよ。答えになってないでしょう。  それじゃ、この百三十五機はどういう種類の飛行機か、具体的に言いなさいよ、いまの関係で。そして、運輸省はそんな申請受けたことないと言っている。防衛庁も知らぬと言っている。外務省だけは知っているの。これはどうなっているのですか。具体的に言いなさいよ、私の質問に対して。だめよ、こんな答弁じゃ。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 具体的な機数については、現在のところ、何分古い問題でございますので把握しておりません。しかし、先ほど来申し上げているような合同委員会の合意、あるいは一般の飛行機についてはそれぞれの手続をしておりますので、当然一般の関係官庁にもこれは通報してある問題でございます。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 してないと言っているんじゃないの、運輸省も防衛庁も。そのほかに官庁がありますか。冗談じゃないよ。何を言っているんですか。答弁じゃないじゃないですか、あなた。そして、古い話と言うが、認めているんでしょう、韓国機が入ってきたということを。内容は私が言ったとおりだ。三十二年から三十七年まで入ってきた、百三十五機も大量に。だれかが知っておらなくちゃならぬはずでしょう。だれも知らないんですか。だめよ、これは。はっきりしてくださいよ。あなた、そんな重要な問題を、そして何ですか、極東有事のときは研究します。平時でもこんなことをこっそりやっているのに、極東有事のときには厳しくやるのですか。冗談じゃないですよ。——あなた、もういいんだ。

淺尾新一郎外務省北米局長

○淺尾政府委員 いや、せっかくの御質問でございますので答えます。  当時の経緯については、さらに詳細調査をいたします。しかし、私の答弁が間違っているというふうには私は思っておりません。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 何を言っているんだ、君は。君の答弁は、君の範囲内では間違っていないかもしれないが、私の質問に答えてないと言っているんだよ。何を言っているんだ。いまそこに官庁全部来ているんでしょう、全大臣。打ち合わしてくださいよ、私が言ったような手続が行われたか。冗談じゃないです。運輸省は知らないと言っている。ないと言っている。防衛庁もないと言っているんだから、だめですよ、あなた。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 ただいまの楢崎委員お尋ねの点は、何分古いことでございますが、関係各省庁動員いたしまして事実を調べまして、調べがわかり次第御報告をいたします。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 大体十二時過ぎましたね。昼休みにして、その間に調べてください。そうせぬと、わからぬと言うと、私、これから先質問されないんだ。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 事柄の性質上、そう短時間で調べができるとは限りませんので、その点だけは御了承を願いたいのです。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 一応休憩にして、理事会でその対応を検討してくださいよ。(発言する者あり)

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 御静粛に願います。  楢崎君、官房長官から事実を調べて報告するということでございますので……。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 どうせもうすぐ昼休みでしょう。そう私はとめるつもりはないんです、簡単なことだから。ただでさえ時間が少ないのですから。それで、昼休みの時間過ぎたら、私は時間守りますよ。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 それでは、この問題は理事会で協議をいたしたいと思います。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 休憩してください、昼休み。それで、再開後、残りの時間だけしかしませんから。時間は全体的にそう変わらぬでしょう。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 午後一時二十五分より再開することとし、休憩いたします。     午後零時二十六分休憩      ————◇—————     午後一時二十八分開議

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、宮澤官房長官より発言を求められておりますので、これを許します。官房長官。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 先ほど楢崎委員からお尋ねのございました韓国軍機のわが国への飛来の件でございますが、関係各省庁の関係書類の保存期間との関係がございまして、非常に昔のことでございますので関係の書類が保存されておりません。調査に困難を来しております。しかし、関係者等々に聞き出す方法があるかないか等々、なお研究をさせていただきまして、その結果につきましては後日御報告をさせていただきたいと存じます。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 質疑を続行いたします。楢崎弥之助君。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 いまの問題、その報告をお待ちしております。  それで、わずかな時間でございますから、私、以下はずっと問題点を言いますので、まとめて答弁していただいたらと思います。時間を守りたいと思います。  実は、石油税に関係する問題ですけれども、これは日経新聞ですが、二月四日にこんな大きな、五段抜きの公告が出ているのですね。これはどういうことかと言うと、ペトロミンの公告なんですね。こんなに載っているのです。通産大臣、これにお気づきになったかどうか、それが一つ。  それから、この公告の主要なところは、「すべてのペトロミンの契約においては、いかなる場合においても、いかなる中間的な団体の介在も禁じられている。同様に、関係者にいかなる額であってもコミッションの支払いがあった場合には契約違反とみなされ、それが証明された場合には、契約は終了する。」こういうことが内容になっている。  それで、いまなぜこの時期にわざわざペトロミンがこういう大きな公告を出したのか。これはお読みになってなかったら、ちょっとこれを差し上げますけれども。(資料を示す)それが私はまず疑問なんです。  そこで、思い当たることは、もしそれに該当するあれがあるとしたら、一昨年四月成約した共同石油とペトロミンの日量十五万バレル三十二カ月、この大契約が、日本ではもし該当するとしたらそれがあるのではないか。  それで、私が調べたところによりますと、いまコミッションということが書いてあるけれども、そのコミッションに関係して、いまのものを大堀原油と仮に言うとすれば、大堀原油についてこのコミッションの問題をめぐって訴訟が行われている。やがてこれが進めば、このコミッション問題がはっきりする。私の調べたところによると、ここに共同石油からさらに十五万バレルを分配される精製会社の輸入申告書がある。この中に、仲介料として、一つは十八円パー・バレル、一つは二ドル・パー・バレル、二つの仲介料が申請されている。ここに証拠がある。  それから、私の調べたところによれば、十八円のうちの三円五十銭は、日本側の某会社の某氏に仲介料として行っておる。二ドルの行き先は、これは企業秘密かもしれぬけれども、ここに成約会社の協定書がある。この中に、この二ドルというものを支払わされておる、これはもちろん石油価格の中に入っておりますけれども。これによると、二ドルはペトロミンに行っていないのだ。どこに行っているのかというと、フォーブス・エスタブリッンュメント——エスタブリッシュメント、会社というのは、アラブ系の会社が使うのです。これはスイスにある。スイスの銀行を通じてここに送られている。恐らく私の想定するところでは、問題のスイスのユニオン銀行だ。したがって、これはいわゆる仲介が入っておる、日本側にも向こう側にも。  そして、この公告によれば二つの禁止条件がある。一つは、仲介者が入ってはいけないということ、もう一つは、コミッションが払われてはいけないということ、そうしたら取引を禁止しますよ、そうなっておる、この公告は。それで、このフォーブス・エスタブリッシュメント、これもそれに該当するし、日本側の某社も該当するし、コミッションの方も両方とも該当する、二つの禁止条項に該当すると私には思われる。大変な問題だと思うのです。  一つは、国益の関係で私は行方を見守っておる。石油がないから、少々何かあってもこれは国益ということで目をつぶっておったけれども、ここまで公告を出されたんじゃ、これは日本側から見れば国辱です。それから法廷の方も進む。そこで私は、むしろこの際、通産省としてはうきりしてもらいたい。これは、通産省もこの訴訟に関係していますよ。調べればわかる。  それから、この二ドルの払いについては、普通のコミッションじゃだめだから、国税と通産が話し合って、サービス料というような形にして出しています。しかし、実質はコミッションなんだ、リベートあるいは裏口銭。だから、これがストップになれば、石油税に関係してきますね。それも心配しているのです。つまり、歳入欠陥というものがいま言われておるのだから、大変な量になるから、私はこれもストップになったら大変だと思います。  以上の点について御見解を一つ一つ承って、私は終わりたいと思います。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○安倍国務大臣 私、いま初めてこの公告を拝見したわけでありますが、資源エネルギー庁長官の方でその間の事情は承知しておるようでございますので、答弁をさせます。

小松国男資源エネルギー庁長官

○小松政府委員 お答え申し上げます。  その新聞の記事が出ましたこと、私もまた拝見をしております。ただ、この段階でその記事が出ました意図といいますか、そこは私どもまだ明確にしておりません。ですから、向こうの意図がどうであったかは、事情を少し調べてみたいというように思っております。  それから、いま先生からお話のございました民間の会社と実際に輸入をやっているコミッションの問題、これはまさに個別の会社の問題でございますし、個別に議論されている問題でございますので、政府側としては、この際、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

福田幸弘大蔵省主税局長

○福田(幸)政府委員 お答えします。  新聞は読んでおりません。  一般論としまして、輸入原油でございましたら、CIFプラス関税で課税するということでございます。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 楢崎君、時間です。

楢崎弥之助新自由クラブ・民主連合

○楢崎委員 もう結論だけ言います。  いま調査してどういうあれをするか、これは重要な問題です。国際的にもこれは影響がある。それで、先ほどの官房長官の前の問題のときと一緒に御報告をいただけたらと思います。  それで、委員長にお願いします。その御報告があった際に、黙っているわけにいきませんから、若干の、五分以内でも結構だから、その段階で発言を許していただければと私は希望いたします。あとは理事会でひとつ御検討をいただきたい。  これで終わりたいと思います。

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 これにて楢崎君の質疑は終了いたしました。  次に、大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 補正の最後ですから、どうも審議が進まないということになっても困りますから、答弁はひとつ気をつけてしていただきたいと思います。  ファントムという飛行機はございますか。爆装はついておりますか、正式に言えば爆撃装置でありますが。  おまけに、ここでちょっと確かめておきますが、爆装と爆撃装置とはどう違いますか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 ファントムという飛行機はござ  います。  それから爆装の問題でございますが、爆撃照準装置のための計算装置はついておりません。  それから爆装、つまり爆弾を搭載できるかということにつきましては、搭載できます。

大出俊日本社会党

○大出委員 爆装と爆撃装置とは違うということを当時の防衛庁長官が答えまして、説明をして使い分けていたのですが、お答えになりませんが、そのところはどうなっていますか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 爆装というのは、要するに爆弾を積めば爆装だと思いますが、爆撃装置というのは、落とすのに計算をする装置が中に入っている場合に爆撃装置と言われます。

大出俊日本社会党

○大出委員 塩田さんは新しいから御無理だろうと思いますから、その辺でいいですけれども、実は当時の答弁はそうなっておりません。後から申し上げます。  そこで、ファントムは、当時の長官の答弁によれば、爆装というのはつくけれども爆撃装置はつけない、最終的にそういうことなんであります。増田甲子七長官の言う当時の爆装というのは、つまり86Fなんかもそうでありますが、つり下げるのがありましてそこにつり下げる。懸吊装置と言いましたですかね。こっちを爆装と彼は言っておりまして、コンピューターその他がくっついておりますいわゆる爆撃装置がついておりますものと使い分けたわけであります。ぶら下げるやつだけはつけておく、目視照準で落とす、こうなっていたわけでありまして、そこを私、いま確かめておかないと困るので、もう一遍答えてください。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 そのとおりでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 お認めになりましたね。  そこで、今度このファントムにどうするのですか。いわゆる爆撃装置を復活するのですか。どうなっているのですか。どのくらいの金をかけて、どうなさる。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 現在考えておりますファントムの改修につきましての概要を申し上げますと、防衛庁といたしましては、F4型機、ファントムの防衛力の整備及び運用におきます効率化、合理化を進める観点から、二つのことを考えておりますが、一つは、構造の安全管理体制というものを整備いたしまして、現在使用時間が三千時間であるというものを五千時間にしたいという、延命といいますか、これがまず第一点でございます。それから第二点は、その延命に応じまして、二千時間ですから約十年間近く延びるわけでございますから、その間、戦闘機としての機能は昔のままであるというわけでは困りますので、能力アップを図りたいというのが第二でございまして、その能力アップの中身といたしまして、主なものとしましては二つのことを考えております。一つは、レーダーを換装いたしまして低高度目標に対しての能力を付与するということ、一つは、セントラルコンピューターを換装いたしまして戦闘機としての機能の能力アップを図るという、二つのことを考えております。  そこで、いま先生の御指摘の爆撃装置が復活するのかどうかという点でございますが、いま申し上げましたセントラルコンピューターを換装いたしますと、そのコンピューターの計算能力の中に、地上の目標物に対する爆撃のときの計算ができる装置が含まれておりますから、その意味では、爆撃が、現状は要するにパイロットの目視による、言うなれば勘によって落とすといったことしかできませんものが、コンピューターによる計算によって落とすことができるという意味の爆撃装置がつくことになります。

大出俊日本社会党

○大出委員 それは何機、予算的にはどのくらいかかるのですか。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 現在、五十六年度予算からお願いいたしておりまして、五十六年度予算で十三億円、五十七年度予算で八十五億円、これはいずれも債務負担行為でございますが、それによりまして一機だけとりあえず改修をしてみたいというふうに思っております。その結果によりまして、これはどうなるかわかりませんけれども、私たちの希望としては、結果がよければ、ファントムが現在百三十二機ございますが、そのうち百機ぐらいは改修をしていきたいというのが、現在の私たちの計画でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 妙なことなんですが、昭和四十三年十月二十二日の議事録がここにあるわけでありますが、ここで当時の増田甲子七防衛庁長官は、まず最初のところで、「爆撃装置は施しませんというのが最後のFXに対する結びでございます。」つまり、F4ファントムを導入するに当たって爆撃装置は施しません、こういうわけです。  先ほど問題になりました爆装と爆撃装置というのは、「私はいまあなたの爆装と私の爆撃装置が同じだということを言いましたけれども、爆撃装置とは、爆弾をつり下げて、いまF86Fが腰だめで爆弾の投下演習をしています、ああいうものとは違うのですよ、レーダー、計算機その他各種のものがあって、その照準にきたときに落とせば正確に命中する、こういう装置のことを私が頭の中に考えて、そういう爆撃装置は施しません」と申しているのです。わかりましたね。この種のものは、もう一遍言いますが、「レーダー、計算機その他各種のものがあって、その照準にきたときに落とせば正確に命中する、こういう装置」、これは将来ともにつけない、こういうふうにきちっと言っている。  そういうものをおつけになるとすると、それはどこでお決めになったのですか。責任継承の原則がございまして、今日も防衛庁長官おいでになる。かつての防衛庁長官が長い私との議論の末に、何回も確認をして、いま私が読み上げたところまで言った。私は、寡聞にして、議事録に明確に残っているこれ以上の議論のあったことを知らない。皆さんも知らない。知らないところで何で一体——いまの御説明によると、この議事録違反である。レーダーをつけて、計算機その他各種のものをつけて、照準にきたら落とせば命中する。つまり、私が爆装と爆撃装置が違うかと言ったらお答えができなかったが、念を押した。私が例を挙げたら、そのとおりとおっしゃった。ぶら下げておいて目視照準で当てるのじゃない、そうでないものをつける、そういう改装をすると、こう言う。どこでそういうことをお決めになったのですか。勝手におやりになる。勝手におやりになるなら、この議事録、どうしてくれるのですか。全部やめてください。でなければ審議ができない。お答えください。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 今度改修の爆撃装置につきましては、先ほど私が申し上げたわけですが、セントラルコンピューターというものを換装いたしますと、確かに爆弾を落とすに当たっての計算装置が加わることになるわけでございますけれども、これはかってのファントムに搭載しておって、それで御指摘のような議論があって結局落とした爆撃装置とは違いまして、言うなれば、当時の爆撃装置は、先生御存じと思いますが、対地戦闘専用の装置でございまして、専用のコンピューターを持ちまして、一つボタンを押せば連続的に要するに爆弾を命中させることができるような装置であったわけでありますが、今回つけますものは、F15のコンピューターと同じコンピューターをつけます。F15も、現在、要撃戦闘機能のほかに、いま申し上げますような爆撃をやろうと思えばパイロットによって爆弾が落とせるということになりますけれども、その場合に、今度のF4の改修と同じく、一つの目標に対しまして爆弾を落とす、そのための計算ということは現在F15でもできますが、それと同じものを今回のF4でもお願いをいたしたいというふうに考えておるわけであります。そういう改修でございまして、F4がかつて搭載しておったのを落としたような、地上爆撃専門の装置ではございません。  それからなお、いつ決めたのかということでございますけれども、いま申し上げましたような内容でございまして、やはり要撃戦闘機としての機能のアップ、それに付随して地上爆撃の計算ができるようになる、しかも、それも現在のF15と同じものであるという意味におきまして、私ども、昨年五十六年度予算を要求いたしましたときに、そういったものであることを十分考えまして予算要求いたしまして、去年、五十六年度の予算を決めていただいたということでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこまで詰めなければ本当のことを言わない。つまり、F15の爆撃装置をつける、こういうわけです。  しかし、これは、さっきから私が申し上げているように、明確にどういうものをつけないのかということをここで述べている。さっきもう読み上げましたが、いまお答えになっている中身というのは、ここで言っているつけないと言ったものをつける、これだけのことです。どこの会社の何をつけると言っているんじゃないのです。目視照準で当てるんじゃない、ちゃんと機械をこしらえて、コンピューターか何かに入れて、目標へ来たら正確に当たる、そういうものはつけない、こうなっている。議事録を読んでください。ちゃんと書いてある。そんなことはもう常識でしょう、さんざん議論したんだから。何回も何回も、このときは前後六回ぐらいやっている。これが最後の詰めだ。そんなことは皆さん頭の中に、耳にたこができるほど入っている。ここでつけないと言っているものをつけることに間違いないじゃないですか。そんなことを勝手に何でどこで決めるんですか、国会できちっと決まっているものを。そんなものは承認できませんよ。  しかも、F15を入れてくるときにはあなた方は何と言ったか。ファントムというものは足が長過ぎる。そしてもう一つ、ファントムというものは最大で五百ポンドの爆弾を二十四発積むことができる。したがって、ファントムというのは大変に破壊力が大きい。足が長くて爆弾もよけい積めて、だからファントムの爆装、つまり爆撃装置は外したんだ。F15というのは要撃が専門であって、爆撃装置というものは、爆弾というものは非常に少ない。積めば積めるというだけだ。だからファントムとは明確に違う。違うからF15の方には爆撃装置をつけさせていただきます、これが皆さんの出した文書じゃないですか。佐藤総理のときに、ファントムというのは足が長過ぎるからというので、これは本会議の論争以来引き続いて私のところに来ている。足が長くて破壊力が大きいから爆撃装置は外すということになった。あなたはそのことを、F15に爆撃装置をつけて出すときに、全部これは書いたものとして述べているじゃないですか。  こんなものはころっと忘れちゃっている。ファントムのつける爆撃装置、今回つける爆撃装置、これがF15のものと同じだからいい、そんな理屈がどこにありますか。足が長くて爆弾を五百ポンド二十四発積める、だから格段に爆弾の容量が違う、ファントムと正は。これが理由じゃないですか。そんなもの黙って容認できますか。国会へ出したじゃないですか、あなた方は。認めません。だめです。全部やめなさい。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 もう一度申し上げますが、いまもお話にございましたように、F15はもちろん要撃戦闘機でございますが、要撃戦闘機であるF15が持っておりますコンピューターと同じものを、今回F4につけたいということでございます。したがいまして、F15の要撃戦闘機としての持っている機能、もちろんF15もほかに爆弾を落とすこと自体はできますけれども、それと同じ程度の、今度のF4につきましても要撃戦闘機機能としての性能アップを図りまして、それは同じセントラルコンピューターが、F15が持っていると同じように、別にあわせて付随的に地上に爆弾を落とすこともできるという効果を一緒に今度のF4も持つことになるということを申し上げているわけでございまして、基本的な改修目標は、あくまでもF4の要撃戦闘機としての性能アップであります。  したがいまして、いま先生が爆弾の容量のこともおっしゃいましたが、なるほどファントムは爆弾を積むこと自体はF15よりも多く積むことができますが、実際の戦闘行動を考えました場合の航続距離からいいまして、同じ爆弾を積んだ場合には、F15の方がむしろ長いわけでございます。F4は爆弾を積みますと極端に行動半径が落ちますので、そういった点からいきましても、今回のF4の改修はF15の機能と同等またはそれ以下のものでありまして、これによりまして特に地上爆撃装置を考えて改修をしようとするものじゃなくて、あくまでも要撃戦闘機としての改修が主眼であるということをぜひ御理解賜りたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 国会で議論をされて議事録にきちっと残っているのに、明確に抵触するじゃないですか。あなた方が出した文書だ。伊藤圭一君が出した文書じゃないですか。ファントムというものはF15よりもはるかに足が長い。そして専門に爆弾を積むようにできている。だから五百ポンドが二十四発も積める。ファントムという飛行機は、いまだってやれば積めるじゃないですか。同じじゃないですか。だから、ファントムは爆装、爆撃装置をしないのだ。F15とまるっきり違う。そういう意味で破壊力が大変に大きい。いいですか、ファントムというのはきわめて破壊的な爆発力を持っている。だから爆撃装置は将来ともつけないとちゃんと言っているじゃないですか。  都合のいいときに勝手に利用しておいて、いまの言い方は何だ。目視照準でぶら下げておいて落とすんじゃないじゃないですか。コントロールセンターを置いてコンピューターを入れていくんでしょう。ボタンを押せば照準器が回って、レーダーも作動して、ちゃんと落ちるのでしょう。そうでしょう。あなた、認めているじゃないですか。それなら、そういうものはつけませんと言っているこの議事録はどうしてくれるんだ。だめだ、そんなものは。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 先生もよく御存じだと思いますが、F4はもともと多目的用途的戦闘機でありました。当時としてはもちろん要撃戦闘機としても非常にすぐれた戦闘機であるということで、われわれは要撃戦闘機として採用したわけですが、同時に多目的戦闘機として地上爆撃能力も相当に大きかったということは、これは事実でございます。F15を採用するときにはその点は議論がございまして、要撃戦闘機としての性格ということに着目をいたしまして採用いたしましたし、F4のときはそういう地上爆撃能力といったようなものを着目いたしまして、それは外すというようなことをいたしたわけであります。  その後、今回の改修におきましては、先ほどから申し上げておりますように、確かに今回のセントラルコンピューターを入れれば爆撃計算はできますけれども、それは要撃戦闘機でありますF15が持っております付随的機能としての地上爆撃能力というものと同じものが——何しろ同じコンピューターをつけるわけですから同じものができることになるということでございまして、私どもは、要撃戦闘機としての飛行機であり、要撃戦闘機としての能力アップを図っておるということにつきましては基本的に変わらないという考え方をとって、今回の改修をお願いしておるものであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは審議が進まなくなると補正予算が上がらぬということですから、まことにやりにくいのですけれども……。  それで、もう一つ大きな約束違反がある。F15というものについて爆撃装置を外せと私は詰めた、あなた方の出してきた文書のごまかしを指摘して。文書を撤回した。そして国会へ出してきた。なぜF15、P3Cを採用するかという文書を出してきた。私が逐一これを詰めた、違うじゃないかと言って。二百四十ノーチカルマイルぐらいしか行けない、そこで三分だ、うそばかり言っている。F15というのは、そこまで行って二時間四十分ぐらい滞空時間があるのだから。そうしたら、最終的には全部それを認めてしまった。そして、後で文書を出し直すから待ってくれと言う。しようがないから私は待った。出してこられた。  そこで、そうなるというと、これは爆撃装置というものをつけておくわけにいかない。詰めた。どういうふうに詰まったかというと、ワンセットになっているから何とかひとつ勘弁してくれ、外す方法はない。それじゃ外す方法を明らかにしようというので、専門家と相談をして調べて、ある外す方法を私は細かく説明をした。議事録を見ていただくとわかるけれども、普通の議事録になっていない。ちゃんと文書を出したから、文書をずっと読み上げた形になっている。そうして、専門的に調べてみると、こうやれば爆撃装置を作動しないようにすることができる、つまり外すことができるということを明らかにした。  そうしたら、あなたの方は何を言ったか。そういうことになるというと、原図の上でどうなるかということを調べなければわからぬとあなたは言った。それじゃ原図というのはあるか、そこまで詰まっている。それじゃこの判定はできないじゃないですか、原図がなければ。セットされているから外せないと言うのなら、原図を出したらどうだ。そうしたら、間淵政府委員が、「ただいま先生御指摘のように、その製造段階になりますれば、製造原図がなければ何もできないということは確かでございますが、ただいまの段階では、それをまだ入手しておりません。」と言う。それじゃ入手するまで論議はお預けだ、つまり製造原図が出てくるまでだめだ、こうなったわけです。  そうしたら、福田総理大臣が、「大出さんは、爆撃機能の問題、また給油機能の問題、このことにつきましてなかなか御納得をいただけない、このように承りましたが、政府におきましてもできる限りの御説明をいたしますので、」総理みずからがこの場は何とかひとつ、後から原図に基づいて説明するから、こういう話になった。それじゃひとつ原図があなた方の手に入ったらどういうことになるのか説明してくれということにした。その間に中断しておりました、人もおいでになるから。さあ、それっきりナシのつぶて、いつ原図が入ったでもなければ、世の中にこのくらいおざなりな答弁というのはないですね、あなたがやることは。五十三年三月四日のこの議事録以来、寡聞にしてあなた方がどこかで説明会を開いたことも聞かなければ、私に当時の福田総理が「できる限りの御説明」なんて、「できる限り」も何も、「できる」の「で」の字もない、何にもない。  そうしておいて、今度はファントムの——このときにはさんざっぱら、ファントムというのは大変な破壊力があって、爆弾をよけい積めるようになっているんだから、こっちには爆撃装置を外すのはあたりまえだけれども、F15とはかくのごとく違う、要撃性能オンリーの飛行機だ。そうでしょう、あなた方のやり方は。そういうふざけたことを、約束違反はどうしてくれるんですか。約束違反、何とかしてください。それまで私は質問しませんよ。できないじゃないですか、こんなうそばかりやっていて。

塩田章防衛庁防衛局長

○塩田政府委員 大出委員御指摘の議事録がございますが、確かに御指摘のように、「爆撃機能の問題、また給油機能の問題、このことにつきましてなかなか御納得をいただけない、このように承りましたが、政府におきましてもできる限りの御説明をいたしますので、どうかひとつ御理解のほどをお願い申し上げます。」ということを総理がお答えになっておるようでございます。  私どもは、いま先生のお話の中にございましたように、F15のセントラルコンピューターは、F4と違いまして別々の専門機能ではないからそれを切り離すことはなかなかむずかしいということで、取り外すことについては御理解をいただいたというふうに考えておりまして、今回のような措置をとった、今回はF4でございますけれども、F4につきましてもF15と同じようなコンピューターにさせていただきたいという措置をいま考えておるわけでございます。(大出委員「だめだ、そんなのは答弁にならぬ」と呼び、その他発言する者あり)

栗原祐幸自由民主党

○栗原委員長 この際、午後四時まで休憩いたします。     午後二時四十八分休憩      ————◇—————     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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