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96回国会衆議院1982/04/20

内閣委員会 第13号

発言数
174
登壇者
15
会派数
3
開催日
1982/04/20

会議録

石井一自由民主党

○石井委員長 これより会議を開きます。  行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴切康雄君。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 昨今の大変に厳しい財政状況の中にあって、この財政問題をどうするかということは、これは多くの国民の関心の的であります。なかんずく臨調の会長である土光さんが、増税なき財政再建を目指してということで、七月を目指して基本答申作成に努力をされております。臨調の第一部会の「行政改革の理念」の素案を見さしていただきましたけれども、これは行革を進めることによって今後数年間は国民の税負担をふやすべきではないということを指摘しております。このことはまことに評価すべきことであろう、私はそのように思っておりますが、中曽根行管庁長官は増税なき財政再建というものをどのように認識をされているか。また、その増税ということは、どういうことが行われた場合においてそれが増税に該当するのだとお考えになっておられるか、その認識をまずお伺いいたします。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 「増税なき財政再建」という言葉は政治用語であるだろうと思いまして、人によってその感触が違うことがあり得ると思っております。これが法律用語でありますとある程度固定しておりますけれども、政治用語という性格があるだろうと思っております。  私は、わりあいにこれを厳しく考えておるものでございまして、たとえば新しい税目を起こすとかあるいは新しく税率を上げるとか、そういうような制度の改革等によりまして税額、税収をふやす、そういうようなやり方はこれは増税と考えております。ただ、租税特別措置の見直し等による公平税制の実現、こういうような場合の種々の変化はその中に含まれない、そういうように考えております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 増税なき財政再建というのは政治用語だからかなり幅があるだろう、そういうことから考えると、いろいろな考え方があるけれども私は厳しくそれを見ていきたいというふうにおっしゃったわけでありますけれども、実は、増税なき財政再建という問題について余り幅がありますと、これはその解釈の仕方によってはかなり問題が出てくることになろうかと思うわけであります。そういう意味において、これは厳しく受け取るのが当然ではないか。またそれは、土光会長が私の生命を賭してこの問題に対してぜひ取り組んでまいりたい、そのようにおっしゃったのもそこにあるわけであり、また、増税の方に入ってしまったならば、これは確かに財政再建ということについてはある程度それなりに方途が開けるかもしれませんけれども、行政改革というものは全くなされないままに終わってしまうという問題があろうかと思います。  そこで、いま現在昭和五十六年度の予算も、当初一兆四千億の増税とともに二兆円の赤字国債の減額ということで切り抜けたわけでありますけれども、景気の低迷による税収の見込み違いといいますか、それが約二兆二千億から二兆六千億ぐらい出るということで、事実上財政再建路線が破綻したのではないか、そういうふうに言われております。これはまさしく政府の経済運営の失敗と同時に、大変な見込み違いであると言わざるを得ないわけでありますが、その主なる原因は、内需不振による景気の落ち込みが非常に大きな要因になっております。  そこでわが党を含む野党は、景気の浮揚に差し水をすることも有効な手段であると私どもは思って一兆円減税を主張し、いまは大蔵の小委員会においてこの問題が取り扱われているわけでありますが、中曽根長官は内需拡大、景気浮揚についてどうすれば実効を上げることができると思うのか、その点について御所見をお伺いいたします。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 私は行政改革を担当しております所管大臣といたしまして、まず行革を断行して、そうして過剰な経費あるいは人員というものを削減して身軽な政府になる、それが当面一番大事なことである。いろいろな要因もございますけれども、行政管理を行っている当局としてはそれに徹するという心構えで進んでいきたい。あと経済的な諸問題は、それぞれの財政当局なり経済当局が考えを持ち出してくると思いますが、そういう考えが出てきた場合に私は私の所見を述べてみたいと思います。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 行政管理庁長官としては、それは所管であるからそうだということでしょうけれども、しかし、少なくとも自民党の次期の総裁候補にいつも名前が出るような中曽根長官であるならば、少なくとも国務大臣の見識として景気浮揚に対してはこうやらなければならないということについて何かあっていいのじゃないだろうか、ただ逃げることだけをお考えになるようでは問題は解決しないと思いますが、その点はいかがでしょうか。     〔委員長退席、愛野委員長代理着席〕

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 前から私は行革三昧ということを申しておりまして、三昧と言う以上はほかのことは考えない、それに徹する、そういうことで進んでまいりたいと思っております。景気や財政のことも、同じように国務大臣でございますから私もある程度重大な関心を持ってやっておりますけれども、それらはそれらのつかさつかさがすべて責任を持って政策を進めようとしておるところでございますから、いろいろなデータが出てき、また、それらの責任者の意見を聞いた上で、私たちの判断を決めていきたいと思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 公共事業の前倒しを政府としては決められた。これは景気浮揚、内需拡大の一つの大きなあれであろうし、また言うならば、公共事業にさらなる大きな予算をつぎ込むということ、これも少なくともかなり内需を喚起する問題だろう。私どもが言っております一兆円減税は、何としても消費が冷え切ってしまっているがゆえに現在このような低迷した税収の伸びということになっているわけですから、そういう意味において景気浮揚あるいは内需拡大という問題について少なくとも中曽根長官は、こういう問題についてはだれもが考えていかなければならない深刻な問題であるわけですし絡みがありますから、当然この問題を度外視しては行政改革ということも増税なき財政再建ということもなかなかむずかしい、それについて、景気浮揚というのをどういうようにお考えになっているかをお聞きしたいわけです。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 国民の皆様は、五年も税がそのまま据え置きでございまして、そういう意味では減税を欲しているということも私はよくわかりますし、われわれも政治家でございますからでき得べくんば負担軽減をという気持ちもございますが、問題は財源の問題があります。それから、それが行革にどう影響してくるかという問題もございます。いままでの例を見てみますと、この膨大な国債、ことしの年度の終わりには九十三兆にもなるというこの累積したことを考えてみますと、ツケが非常に大きくなって出てくる。それで、いまのような世界的な経済の動きやあるいは国内における諸要因というものをよく分析してみた場合に、どういうような効果を及ぼすであろうかということは新たなる観点をもって見直すべき問題ではないかという気がしておるのであります。それらにつきましては、やはり責任ある財政当局の意見をよく聞いた上で、正確なデータに基づいて判定しませんと考えが狂うことがあると思いまして、いまは差し控えさしていただきたいと思うのであります。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 よく自民党の内部、一部においては、一兆円減税も確かに消費を喚起することについては有効であるかもしれないけれども、いま中曽根長官が言われたように、やはり財源がない、減税をするには大型間接税の導入もやむを得ないといういわゆる減税と増税との引きかえ論議が一部言われているわけであります。私はこれは増税なき財政再建という観点から言うならば全くすりかえ論議だと思うわけでありますけれども、長官はどうお考えになりましょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 私もその新たなる税目を大がかりに起こしまして税目変換を行う、そういうようなやり方は、増税なき財政再建という趣旨に抵触するであろう、そう思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 それで、二兆円の税収見込み違いから財政再建は破綻をしたとまで言われておりますが、政府がこれをはねのけて達成しようとするならば、私は三つしか方法はないだろう、そのように思います。  一つは、思い切ってもう皮から身から骨まで削るような、そういうようないわゆる行政改革の実効を上げるために仕事の切り込みあるいは器減らし、こういう問題を徹底的にやることがまず第一点の問題だろう。それからもう一つは、何らかの増税を図っていかなければならぬということが第二点だろう。あるいはもう一つは、財政再建期間を延長するというような、この三つしか手法はないだろうと私どもは思っておりますが、いまのような政府の行政改革に取り組む姿勢じゃまず目標達成は不可能であると私は思っております。その問題は後で論議をいたしますけれども、やはり何らかの増税による税収を確保するということについて、臨調は「増税なき」と明確に打ち出しております。  そこで、大蔵大臣は、わが国の直間の税率が外国から比べるとバランスを欠いていると国会で答弁しておりますが、直間の比率を変えるということは間接税にいわゆる大型消費税的なものを導入しようという意図がうかがえるわけでありますが、そういう手法による直間の見直し、すなわち増税というもの、これは私はいま中曽根長官が言われたように、非常に問題だとおっしゃったわけでありますけれども、もう一度その点については明確にお答え願います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 ただいま申し上げたとおりでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 不公平税制を是正するためにいま問題になっておりますグリーンカード採用について、私どもは不公平税制を手直しするには有効な手段だと思っております。それに対して、自民党の中には廃止とかあるいは三年延期論を含めて種々論議がなされておりますが、中曽根長官はグリーンカード五十九年実施についてはどのような所見をお持ちでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 鈴木内閣の一員といたしまして、総理大臣が言明していることと同じでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 それはただ鈴木内閣がおっしゃって、いるということでなくして、もう一度明確に中曽根長官からこれに対する御所見をお伺いします。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 既定方針どおり実行する、そういうのを鈴木総理大臣、大蔵大臣は言っておりまして、われわれも内閣の一員として同じであります。  ただこの問題は、いま自民党においていろいろ研究されているところがございまして、われわれも、政党政治でございますから、党の意見がどういうふうに変化いたしますか、党の党議によって拘束されるということはあり得ると思います。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 そうしますと、自民党の方でいろいろ検討されているから、場合によってはグリーンカードの見直し、廃止もある、そういうことでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 鈴木内閣の一員としては既定方針どおり実行するということであります。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 鈴木内閣においては既定方針どおりやるんですが、いまあなたが後で言われました自民党内においてもいろいろ論議がなされておる、そういうことを踏まえると廃止並びに延長のことについてのいろいろの手直し等があるということについて、鈴木内閣においてはこれはもう絶対にやるんだ、たとえどういうふうなことであろうとも一度決めたことについては絶対やるんだというならば話はわかるわけでありますが、余分なお言葉をおつけになりますと、ちょっとはてなということになるわけですが、その点、もう一度明確にお答え願いたい。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 鈴木内閣はよって立つ基盤は自民党でございまして、自民党の党議を実行しているのが政党政治の内閣の現況でございます。グリーンカードをやるというのも党議で決定されてやったことであります。したがって党議については重大な関心を持っておるのは、やはり政治家として当然のことであると思います。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 グリーンカードを確かに自民党は党議でやるということを決めたわけですが、それは国会にお出しになって、事実国会において議決された問題であるわけでしょう。そうなりますと、それはただ自民党だけの問題ではなくなるわけです。そういうことを考えますと、それじゃ自民党の党議がそういうことであるとするならば、いまの鈴木内閣の方針というものも変わり得る、このように判断していいわけですね。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 党議につきましてはやはり重大な関心を政党員としては持っておりまして、その党議の動向によりまして内閣として協議することはあり得ると思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 財政再建期間の繰り延べの問題がありますけれども、政府は五十九年度に赤字国債をなくすということを公約しておりますが、実際にはこのままでいくと五十七年度の五・二%の経済成長というのはまず達成できないばかりか、三%あるいは場合によっては二%まで落ち込むというような、そういう形が懸念されます。そうなりますと、そういう落ち込んだ税収の欠陥が五十七年度のいわゆる税収の欠陥になりますと、恐らく数兆円ぐらいになるだろう。となりますと、五十九年度の赤字国債ゼロというものはまことにむずかしいということになりますが、そうなった場合に、五十九年度を繰り延べするというようなそういう考え方も、国民の中にはもうそろそろそういうことになるんじゃないかというような懸念が示されているわけですが、それに対してはどうお考えでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 五十七年度はいまスタートしたばかりでございまして、これから世界景気がどう動くか、国内景気がどういうふうに変化していくか、いまスタートしたばかりでございますから、いまのところ予測することはむずかしいので、いままでの既定方針で進むというのが正しいと思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 昨年並びに今年度は政府として予算編成の基本をゼロシーリングに置いたわけでありますけれども、こういうような状態になりますと、五十八年度はむしろマイナスシーリングのもとに予算を編成しなければならないんじゃないかというようなことが想定されております。国務大臣の立場として中曽根長官はどういうようにお考えでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 財政状態は非常に厳しい状態にあると私も感じております。ただどれくらいの歳入欠陥が五十六年度に起こるかまだ未確定でございまして、その確定されるのは五、六月ごろではないかと思います。その結果を責任当局から聞いた上でわれわれは五十七年度を考え、それに対する概算請求あるいは予算編成の問題は、その正確なデータが出た上で、財政当局の意見も聞いた上でわれわれは判定してまいりたいと思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 中曽根長官は徹底した行政改革をするために臨調から具体的な答申を出してもらわないとなかなか手がつけにくいだろう、私はそのように思うわけであります。  三公社五現業の問題については、臨調がかなり踏み込んだ論議をしているというように聞いておりますけれども、広範囲にわたる問題について具体性に欠ける臨調の答申になった場合、長官として果たして思い切って行政改革が事実上できるかということになりますとなかなかむずかしいと思うわけであります。やはり長官として臨調から具体的な問題の指摘をしてもらわないと、実際にはなかなか政府としてもやりづらい。それでなくても行政改革というものはかなり四面楚歌になりがちな問題であるだけに、そういうふうな期待をお持ちじゃないかと思うわけでありますが、その点についてはどうなんでしょうか。     〔愛野委員長代理退席、佐藤(信)委員長代理着席〕

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 私もそういう考えを持っておりまして、臨調の皆さん方には、第一次の臨調の結果にもかんがみまして骨太の、そして焦点を明らかにした、しかも一番重大な問題で、たとえ苦しい問題であってもそれをどうぞお出しください、そのようにお願いし、特に、できるだけ具体的にお示しくださるようにお願いしておるところでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 臨調の基本答申に予定される事項は、国鉄等三公社の改革、中央省庁の再編成、地方出先機関の整理、国と地方との機能分担など、まさに難問が山積しております。これらについてもし答申に盛り込まれた場合、この秋にも臨時国会を開いて必要なる改革のための法律案を提出するよう準備を進めるのか、それとも、予算編成スケジュールから見て臨時国会には間に合わないと判断をされているのか、検討して臨時国会に出せるものは出していくというふうにお考えになっているのか。七月の中旬に臨調の基本答申が出されるということですから、それに対してはどのようにお考えでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 臨調の七月答申が出ましたら、それをいかに具体化するか、いわば工程管理を考えまして、その過程に臨時国会が必要なのか必要でないのか、あるいは次の通常議会にこれをどういうふうに連係さしていくのか、これは答申の内容によりまして考えられることでございますので、答申を見た上で判断を下してまいりたいと思っております。     〔佐藤(信)委員長代理退席、愛野委員長代理着席〕

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 長官は非常に逃げがお上手で、くるくると逃げられたわけですが、やはり行政管理庁長官というものは、こういう問題についての取り組みの姿勢というものは明確にしなくちゃならない。少なくとも今回の問題については、臨時国会にはこれとこれとこれは出さなくちゃならぬとか、あるいは出すのだ、基本的には出す、あと出せないものについては当然通常国会待ちになるというように、出すか出さないか、また、それに取り組む姿勢というものはどうなのか。これは見てみなくちゃわからないでは、実際本当にその姿勢を疑われるわけでありまして、少なくともかなり広範囲にわたって答申が出されるわけですから、もう出されるものについてもAとBということで検討事項等が明確になっているわけですから、そういう問題についてどういうふうに処理されるのか、それは明確にお答えを願わなくちゃいけないのじゃないかと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 やはり七月に出てきます答申の中身によりまして、どう工程管理を考えるか判断が生まれるものであります。いまいろいろ新聞紙上に案が伝えられておりますが、これらは伝聞に基づくもので、必ずしも正確なものではないと私、心得ております。したがいまして、まだ臨調におきましても流動性のもとに努力が続けられているというところで、固まっている状態ではないわけです。そういう事態でもありますので、工程管理を考えるにははなはだまだ遠い状態にございまして、いわんや、それを処理するに必要な臨時国会等々の問題はとてもまだ判断の及ぶところではないのでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 七月の中旬に答申が出たとすると、最終答申はいずれにしても来年の三月ということになります。その間、数えてみますと約八カ月という間、何にも臨調の方から答申が出ないということは、せっかく国民の世論が高まっているものを冷やすようなおそれが多分に出てくるのじゃないだろうか。七月の基本答申から最終答申が出るまで、まとまったものはその間臨調の答申を思い切って出してもらうということも考えられるけれども、長官はその点どのようにお考えなんでしょうか。もちろん基本答申の臨調の意思を尊重するということは当然前提ではありますけれども、約八カ月の間何にも——基本答申がどういうものが出るかわからないとおっしゃるかもしれないけれども、その間ほったらかしにするよりも、むしろ臨調の側の方でいろいろとお考えになった上において、出せるものがあったら最終答申まで出す、そういう機会をとらまえて出すという考え方についてはどうお考えでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 私たちも、随時に御答申をお願いいたします、必要に応じてどうぞおやりくださいと申し上げ、臨調側も必要に応じて随時答申する、いわゆる中間答申という構想もございました。そういう随時答申をするという条件下につくられておるものでございますから、これは臨調の自主的な御判断で、必要に応じていつでも、いかなる答申でもお出し願って結構であると考えております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 臨調側の方としても、八カ月という間、いわゆる基本答申が出た後最終答申まで長い期間の中には当然いろいろとまとまってきて答申が出せるような段階になって、答申が出せるということであれば、それは行政管理庁長官も大変に歓迎することである、そのようにとってよろしゅうございましょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 いついかなるときにも臨調側の自主的な御判断によって答申を出されることは結構でございまして、われわれはいつでも受けて立つ用意があるということを申し上げておるのであります。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 昨年たしか国会論議の中で、行政白書の問題について中曽根長官と私が論議をしたことがありまして、それでお約束して行政白書なるものが出たわけでありますが、これも売れ行きが思ったよりよいわけであります。現在増し刷りをしているというふうに聞いております。  それで、なぜそれじゃ売れ行きがいいかといいますと、いままで行政改革に対する国民の関心は高いにもかかわらず、なかなかまとまったそういう行政白書的なものが出なかった。そのために、判断をするそういう基準というか、判断をするものがなかなかなかったということで、行政管理庁が白書を出したということについてこれをある程度評価しながら、かなり広範にわたって勉強しよう、あるいは行政改革というのはどういうものだろう、行政機構というのはどういう仕組みになっているのだろうか、こういうことで行政白書に対するまなざしを向けているわけでありますけれども、これについて私は、毎年行政白書というものを出して国民の前に明らかにするということは、これから基本答申あるいは最終答申が行われて、その後どういうふうに監視機構というものをつくるかということも確かに重大な問題であるにしても、しかしやはり国民の皆さん方が監視をすることが一番大きな問題であろう、こういうことを考えたときに、行政白書というものは毎年出すべきであろう。そして、たとえて言うなら、基本答申等が出された場合においては当然基本答申が行政白書にもそのままその項目で書かれなければならないだろうし、また何年かたったうちにおいて果たして政府の行政改革がちゃんとできているかどうかという問題についてもその資料があれば国民にもよくわかるわけでございますので、そういう意味においては行政白書というものはこれから非常に大きな役割りをなしていくなというふうに私は思っているわけでございますが、長官はどうお考えでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 野党の皆さんのお勧めもあり、行政白書を出しましたところ、意外に売れ行きがいいようでございまして、いままでの白書を見ますと経済白書がすでに五万五千ぐらい出ておる。わりあい売れてないものは二千部とか三千部ぐらいのようですが、「行政管理の現況」は八千部出ておりまして、それも足りない状態でございます。これは恐らく地方公共団体や農協や業者団体あるいは大学、各方面が非常な関心をお持ちで購入していただいているのだろうと思います。これを見ましても、行政改革に対する国民の関心がいかに広範でかつ力強いものであるかということがわかる気がいたします。またそれだけ知識に飢えているという面もあると思います。  したがいまして、行政管理庁としては毎年この白書を提出いたしまして国民の皆さんに御報告も申し上げ、またいろいろ知恵を授けていただく機会をつくりたいと思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 前向きな御答弁が初めて出たようでございますので、私はそれを高く評価いたします。国民の監視のもとにこれからどういうふうに行政改革をしていくかということは、国民とともに考えなくてはならない問題であります。確かに長官が言われたように、行政改革に対する国民の知識を喚起する、あるいはそれを国民に正式にわかってもらうという努力がいままで足りなかったわけでありまして、そういう意味において行政白書が八千部も売れたということについては、これはただ思いつきというのでなくして、臨調からどういう答申が出るかわからないから行政白書の方もそれに合わせて出すとか出さないとかという問題ではないだろうと思うわけでありまして、ぜひそういうふうにしていただきたいということを御要望申し上げておきます。  それから、人事院総裁もおいでくださったわけでありますけれども、これは当初は行管庁長官からお話を承って、それから本来ならば総務長官ということなのですが、きょうは総務長官ちょっと理由があっておいでにならなかった。その次は人事院総裁、こういう順にお聞きした方がいいのではないかと思うのは、このところ人事庁構想という問題がございます。  四月六日の新聞報道によりますと、臨調では、公務員管理システムの改革案として内閣に新たな人事庁を設ける案を考えているということであります。人事管理機構のあり方の問題は、公務員制度と密接に関連する問題であり、労働基本権の問題や人事行政の公正をいかに確保していくかという問題を抜きにして論議することはできないと思いますけれども、そういう意味から、長官とそれから総理府のお方と人事院総裁の人事管理機構の基本的なあり方についての見解をまずお聞きいたします。

山地進総理府人事局長

○山地政府委員 いま臨調で人事管理機構等についていろいろと御検討であるということを私どもも新聞の紙面を通じて存じております。それから、私どもも四回ほど臨調にお招きを受けましていろいろと意見の交換をしてきたわけでございますが、私どもが臨調に伺いますのは、臨調での審議を公平な資料に基づいたりあるいは事実に基づいて御判断いただくということで御説明に行くのが主でございます。したがいまして、いま臨調に御審議をいただいているわけでございますから、今後政府としてはその御審議を見た上でいろいろと考慮すべきが筋であろうかと思うわけでございます。  そこで、いま人事管理機構についての政府の考え方ということでございますが、いま臨調でこれを審議されておるわけでございますから、ここで私どもがどういうふうに考えるかということを言うのは適当でないと思いますので、意見は差し控えさせていただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 人事管理機構の問題は、臨調でも非常に重大な問題としていま検討されておるところでございます。この分野は、人事院あるいは人事局あるいは行政管理庁あるいは一部大蔵省等々が関係する分野でございます。そのほか外務公務員のあり方という問題も対象になっておるようでございます。しかし、これらの問題につきましてはいま臨調におきまして関係者を呼びましてヒヤリングを行い、考えをまとめようとしておるところでございますので、それをいかにすべきかという点については、私から所信の表明は差し控えさせていただきたいと思っております。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 人事管理機構の問題につきましては巷間いろいろ取りざたもあり、また新聞紙上等でも報道されていることは承知をいたしております。ただ、この問題は大変重要な事柄としていま臨調でいろいろな角度からせっかく御検討をいただいておる趣に承知をいたしているわけでございまして、したがいまして、いま中曽根長官からもお答えを申し上げましたとおり、この段階でわれわれの方からとかくのことを申し上げるべき時期ではないというふうに考えておりますので、いまこれについてとやかくのことを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 人事院総裁、労働基本権を剥奪したその代償機関として人事院というものができたわけでありますから、そういう意味から言いますと、少なくともあなたは臨調マターで答申が出てからどうするのだというのではなくして、あなたはあなたで人事管理機構の基本的なあり方というものに対してのそれなりの見識がなくてはならぬじゃないか。いまの状態の中にあって、ただ単に臨調がせっかくやっておりますかちどうなっても構いません、これでは公務員労働者の方々は安心されない。それは長官だの総務長官はあるいはそういうことを言われるかもわかりませんけれども、少なくとも第三者機関としての人事院としてその見解がないというのは、不見識きわまりないですよ。そんな人事院総裁では本当に公務員の信頼に足りるような総裁だとは言えませんよ。その点についてどう思いますか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 具体的な見解というものが出ておらない段階においてこれについてとやかくのことを申し上げることは差し控えたいという意味のことを申し上げたつもりでございまして、いまお尋ねのようなことでございますれば、私としても申し上げたいということはございます。  これは、すでに昨年も臨調にお呼び出しを受けましてその席上でもるる申し上げましたし、その後も関係の局長あたりが随時出席をいたしまして、資料の提出をやったり説明をしたりということでやっておるわけでございます。  いまお尋ねのような趣旨でございますれば、私の考え方、基本的な問題だけをひとつ申し上げておきたいと思いますが、それはほかならずこの人事管理機構の問題というものは、個々ばらばらに、ある項目だけを中心にして取り上げていく、論議をするということは、やはり事柄を間違った方向に持ってまいる危険性がある。人事管理機構の問題は、公務員制度全般の問題、したがって御指摘になりましたような労働基本権問題その他にもつながることでございまして、これらを総合的に判断して、どうあるべきかという観点から論議をしてもらわないと困りますということが一つございます。  それから第二の点は、これは現在いろいろな要請から近代的公務員制度の理念として集約的に出てまいったものがございまして、これを受けてわが国の公務員制度というものが成り立っておるわけでございます。その中で大変重要なことは、人事行政の公正を確保するということが一点。それから第二点は、労働基本権の制約を受けておることのために、これにかわる代償性を確保しなければならぬ。この二つの問題があると思います。  この二つの要請を担保するために人事院というものができまして、これがそれなりに機能をして、今日まで定着をした部面もはっきりあるわけでございます。したがいまして、事柄を論ずる場合においては、そういう総合的な観点と、もう一つは中立性、したがって公正性を確保することと代償性を確保する、この点は大変重要な事柄としてお忘れをいただいては困りますということは繰り返し私としても申し上げておるという点でございまして、あえてお尋ねがございましたので、そういう意味であれば、私の考えとしてはそういうものがございますということを申し上げます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 やはり人事院総裁の見識というものもこの際国会で御答弁願いませんと、ただ単に臨調待ちだなどと言っても、間違った方向に部分的に問題点だけを取り上げられてしまって、大事な総括的なものが判断が間違うとこれは大変なことになりますので、その点においては私はいまあえて言葉を強くしたようなわけでございます。  もう一つ聞いておきますけれども、これは長官とそれから総理府の方にお聞きしてもいまおっしゃるとおりのことしか言われないので、総裁にそれではお聞きしましょう。  臨調で、公務員の範囲を国家意思の形成等に関与する一部の者に限定し、あるいは単純労務職員等は除外することを考えているというようになれば、私はこれは戦前の身分制度への逆行ではないかと思います。また、これは大変問題があるだろう。この問題は労使関係を初めとして公務員制度の根幹に触れる問題であるので、軽々に結論を出すべきものではないし、慎重な態度で検討すべきものであるというふうに私は考えますけれども、人事院総裁はこの点はどうお考えでしょうか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 公務員の範囲をどう考えるべきかという点についても、臨調における一つの審議の議題として取り上げられて論議をされておることは承知をいたしております。  ただ、この点につきましては、いまお述べになりましたように、まず国家公務員というものの範囲を考える場合におきましては、国というものがどういう仕事をやっていくべきなのかという点と、したがってそういうふうな事務の範囲が決まった場合にその執行を、どういうような公務員をもって形成してこれの実行に当たっていくかという点に尽きてくるだろうと思うのでございます。そういうような点からいろいろ論議されておると思いますが、公務員の範囲等についても臨調は臨調なりにいろいろ御論議があろうかと思いますが、私といたしましては、国の事務、それに携わる公務員というものについて、戦前と同じような身分制度を復活するようなことは好ましいことではないという考え方は、基本的には持っております。  現在、単純労務その他につきましては、申し上げるまでもなく、行政職第二表というものがございまして、その適用を受けている中には単純労務に従事いたしております者が多いわけでございますが、しかしこれはこれなりに、国家公務員としての職務の内容から種類がございますけれども、しかし一つの国家公務員の範疇には全部入るものとして現在まで人事管理を総合的に、統一的に処理をしてきたわけでございます。給与の勧告一つにいたしましても、これも同様に取り扱って今日まできておる、一体的に運営してきておる、そういう事実がございますので、これはやはり軽々に取り扱ってもらっては困ります、そういう基本的な立場は持っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 話は違いますけれども、東京都では、公務員のサラ金汚染が意外にも進んでいるという現状にかんがみて、調査し指導することにしたと聞いております。これは確かにプライベートな問題でありますけれども、やはり公務員は綱紀粛正という観点から国民の範にならなければならない問題であり、そのことによって公務員が公務に精励できないような状態になりあるいは高金利等によって生活の破綻をもたらすようなサラ金に手を染めているという公務員も、私は実際には皆無でないと思います。自然退職、一身上の都合ということでおやめになる方の中には、もうどうにもならなくて公務員を続けられない、そういう状態でおやめになったのが、分析すればかなりあると私は思います。それで若くしてやめなければならない。  この問題について、東京都がこれに対して調査し指導をしてみたところが、意外と多い人たちがサラ金で困っているという実態が明らかになっているというわけであります。国家公務員等においてもかなりの人数がいるわけでありますが、これから実態の調査と適切な指導を必要とする項目ではないだろうか、私はこのように思うわけでありますが、このサラ金の問題についてはどのようにお考えでしょうか。これはだれが御答弁いただけますか。

山地進総理府人事局長

○山地政府委員 東京都でそういった問題について手引きといいますか、そういうものをお出しになったという話は、私どもも承知いたしております。これはいま先生の御指摘のように、公務に専念できないというようなマイナスのファクターのことでございますので、私どもとしても重大な関心を持っております。  そこで、私ども人事管理について各省に対して指導というようなことをやっているわけでございますが、人事管理の中で、やはり職場の中の対話といいますか、上司が下とよく信頼関係を結ぶというようなことを通じまして、そういう問題については上も横も知らぬ顔をしないで対処をするということが非常に大事じゃないか。いまの世の中というのは、つい疎外感といいますか、個人個人というようなことが強まるような状態にあるわけでございますけれども、そういうことについては、職場の一つの問題として十分お互いの情報というものをつかみ合って指導していくということがまず基本的に大事じゃないだろうか、かように考えております。もちろん、サラ金を借りるというのは個人個人のいろいろな事情があろうかと思うわけでございますが、やはりそういった職場の人たちの、上司の指導とかあるいは同僚のアドバイスというのが必要な問題であろう、かように考えております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 確かに、実際にいまの公務員の給与で生活をするということはなかなか、それは程度もありましょうけれども、これが深く入りますと、サラ金をお借りして一獲千金を夢見てというような形になるし、これがひいては犯罪にもつながりかねないような問題の要素も含んでいるわけです、実際には。ですから、そういう意味において、公務員が公務に精励するという環境づくりについては当然これは人事管理の上において重大な問題だろうと思いますし、これに対して無関心にはいられないだろうと私は思いますけれども、その点については、やはり行政指導か何かおやりなんでしょうか。

山地進総理府人事局長

○山地政府委員 私どもの人事管理のあり方といたしまして、各省の人事課長の会議というのがございます。そこらあたりでも議題に取り上げて、実態の解明といいますか、そういう問題点というものも十分洗って、今後検討していきたいと思います。  ただ問題は、先生のいまの御質問の中にもありますように、なぜサラ金というようなものに資金を仰がなければならないかという、その個人の生活状態というのがまずあろうかと思うのです。適正な資金の使用という前に、まず生活の改革といいますか、そういうものが基本的な問題ではないかと思うのです。それは、そういったサラ金によって公務が阻害されるのか、公務に専念しない結果そういうふうになるのか、いろいろな因果関係があろうかと思います。それらの点も十分実態を把握いたしまして、各省によく指導してまいりたい、かように考えております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 そうしますと、この問題についてはやはりある程度実態調査をされる、それに基づいてやはり行政指導もしなければならない場合はする、こういうことで判断してよろしゅうございましょうか。

山地進総理府人事局長

○山地政府委員 私どもとして最大の努力をしてまいりたいと思います。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 それでは長官にお伺いいたします。  道路運送車両法の一部改正がなされまして、車の定期検査については、怠った場合においては十万円以内の過料に処するという内容を盛り込んだ政府案を国会に提出されました。これの審議の過程において、両論が真っ二つに割れたまま、いまだに本会議にもかけられない状態であります。臨調も、言うならば許認可の簡素合理化という立場から車検の延長に対する答申を出されたわけでありますけれども、臨調のそもそものねらいというのはいわゆる事務の簡素化という問題について答申を出されたにもかかわらず、いつの間にかこれがすりかわってしまいまして、これに対して臨調側においても、国民に負担をかけ、その上事務を複雑にさせるということについては反対だという意思表示があったということは、長官もすでに御承知のとおりだと思います。臨調の、こういう物の考え方が反対だというふうに言われたということに対応して、当然政府案が出されたときには閣議決定もされるわけでありますけれども、長官は、こういうふうな問題については問題があるということについて明確に意思を表示されたんでしょうかね。また、これに対する御見解はどうなんでしょう。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 法案を出すときに非常に日が切迫しておりまして、事務当局が持ってきましたときに、私は、十万円取ることは問題だぞ、この点については、法案を早く閣議を通すために必要だから認めるけれども、しかしこの具体的処理、適切に処理することについては運輸事務当局とよく話し合うように、そういう条件つきで実はやったのであります。それで、その後、運輸大臣や自動車局長の国会における答弁を読んでみますと、きわめて限定的に、慎重なる取り扱いをするという意思表示が出ておりました。私は、これはすでに国会へ提出されたものでございますから委員会におきまして政党間の調整によってこれが決まっていく、そういうことで、それを注目しておったわけでございます。今日までそういう事態になりましたが、でき得べくんば政党間の話し合いによりまして適切な措置がとられることを希望しております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 臨調は、すなわち二年の車検を三年に延ばすということで、これは大変に簡素合理化であるわけでありますけれども、いわゆる六カ月定期検査をやらなかった場合には十万円以内の過料に処するということになると、これは今度それを担当する警察官にしても常にそれを注視して見なくてはならないわけですね。その上に立って、六カ月定期検査についてやっていないということであるならば、当然それに対してまた警告を発しなければならない。警告を発するばかりでなくして、さらに今度は言うならば過料に処するような、そういうふうな書類もつくらなければならない。おまけに国民は、そのことによって十万円以内の罰金を払わなければならぬ。こういう国民に負担をかけるということは臨調は好まぬわけですよ。おまけに、行政の手続というものは簡素にならないで、複雑になるじゃないですか。こういう問題について、やはり行政管理庁長官は、当たらずさわらずなんという気持ちでなくして、こういうところに切り込みができないような行政管理庁長官であったとするならば、もうこれからの仕事というものは何にもできませんよ。あなたは、問題だというふうにおっしゃったのでしょう。問題であったとするならば、国会の審議するまで結果を見てどうのこうのということでなくして、あなたが問題だと思ったときには、行政管理庁長官は当然これだけの権限があるわけですから、それを差し戻して徹底的にこの問題を討議させるとか、そういう形をなぜとらなかったのですか。これではこれから後の臨調が出たって、こういう形で済ませれば全部事は済ませるというふうに思われたら、何の臨調か、また行政改革かというふうに疑われる。私は先行き非常に問題があると御指摘を申し上げなければならぬわけでありますが、その点、もう一度。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 実際上の取り扱いにつきましては、責任大臣である運輸大臣あるいは当局である自動車局長等は、ダンプとかあるいは暴走族とか、特に少数に限定したものについてそういう措置をとって、一般のものについては事実上いままでどおりでやりたい、そういう趣旨の国会における答弁をしておりまして、私はそれで結構だ、そう思っておるわけであります。  ただ、政党間におきまして、各党によって鈴切さんのような御意見もございますし、さまざまな御意見もございましょうから、それは委員会においてよく調整をして適切な措置がとられることが望ましい、そう考えて申し上げておるところなのであります。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 私は、やはり行政管理庁長官としてやるべきことがあったんでしょうと申し上げたいわけです。実際の事務とかそういうものは運輸省であるというわけでありますけれども、臨調が答申を出して、その趣旨というものは当然国民に負担をかけるようなことを好まないし、いわゆる事務の複雑化というものについては問題があるわけですから、それを整理合理化するということで事を済ましているわけであります。そういう意味からいいまして、今回の問題については、本当に行政管理庁長官がもしそういうことでいいと言うならば、これは臨調答申が出てもしょせんはこのような形で次々となし崩しにされ、いつの間にか行政改革とは異質な問題に成りかわってしまうということについて、私は御忠告を申し上げたいと思うのです。だからその点について、責任をなすりつけないで、行管庁長官としてはそれなりの見識がおありだったのでしょう、問題があるとおっしゃったのだから。いまだに問題があるという考え方には変わりはありませんか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 鈴切委員の御忠告を謹んで拝聴いたします。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 じゃ、次に進みます。  定員削減と配置転換でございますけれども、政府は昨年の九月十一日に第六次定員削減計画を閣議決定しましたけれども、それは五年間で各省合わせて二万七千百七十九人、五現業職員一万七千七百七人、合計四万四千八百八十六人を削減するという内容のものである。しかし問題は、削減をする数よりも実質どれだけ減ったかという純減数だ、これは私は常々申し上げているわけであります。国民の皆さん方も、削減数というのはよく発表になるので、いかにもたくさんの方々が削減されるということで、なるほど行政管理庁においても相当やっているなと思ったあげく、純減数というとまことにお粗末な形になってしまいます。政府は、新規需要に見合う増員があるから必ずしも純減ができないと言っておりますけれども、それは現在の機構を温存させたままで削減ができないということであって、行政機構の改革と同時に仕事減らしを徹底的に行った場合、純減もかなりできるはずである。削減数といっても実際には純減数でないため、国民はまやかしの定員削減であるとしか受け取っていません。だから、いつまでたっても行政改革は進んでいないという世論調査の結果が出てくるのです。この問題について私は、純減数をどうするかということについてもう少し真剣にしなくてはならないし、純減数の設定ぐらい考えるということにならないといけないのじゃないかと思いますが、長官はどうお考えでしょうか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 ただいまの先生のお話でございますが、純減数が問題であろうということでございます。確かに現在の定員削減のやり方は、定員を削減しまして、必要に応じて増員を必要な部分に振り向け、あるいは新規の行政需要に対して定員をつけていくかっこうになっているわけでございます。  それでいままでの純減は、四十三年から定員管理をやっておりますけれども、国立大学あるいは国立療養所等を除いた一般非現業の部分では四万六千人程度の純減にはなっておるわけでございますが、さらにそれをどのようにしてやっていくかということが非常にむずかしい問題であるわけでございます。  それで、純減計画を立てろというお話でございますけれども、先ほど先生の御指摘のとおり削減計画は今度の第六次の削減計画もあるわけでございますが、そうしますと、結局増員をそれと合わせて計画を立てなければならないということになってくるわけでございます。ところが、増員の計画というのは、全公務員についてどのような仕事があり、どのような増員が考えられるかということを数年先まで見通して全体の計画をつくることははなはだ困難であろうかと考えられるわけでございます。その仕事の需要の動向の把握がむずかしいと同時に、増員計画につきましてはどうしても大き目になってしまう傾向があるのではないだろうか、あるいは計画の中に盛られた部分につきましては既得権化してしまうといったような傾向がどうしても出てくるのではないかということでございますので、増員につきましては毎年厳しい査定によって行っていくことが適当であると私どもは考えているわけでございます。でございますので、臨調答申をもとにしました現時点では、第六次の定員削減計画を着実に実行していくと同時に、毎年の定員を厳しく査定していくというやり方でいきたいと考えております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 その答弁では全く一歩も前進してないわけです。結局問題になるのは、純減数と仕事減らし、器減らしというのはまさしく相関関係にあるわけで、昭和五十五年度の純減数は七百七十人、五十六年度は百一人という数字から見ても、行政改革が鳴り物入りの割りには実際に仕事減らし、器減らしもできていない、簡素合理化も進んでいない、こう言えるんじゃないですか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、先生の御指摘のような点でございますが、現在、国立大学あるいは国立病院、療養所あるいは外交、登記、国税、それから二百海里対策、航空管制の安全確保、こういったところでどうしても人間をふやさなければならないという事情があるわけでございます。それで、そういう部分を除きました、つまり一般省庁と申しますか、あるいは現業も含めてでございますが、定員管理を始めました四十三年からの話でございますが、四万六千人程度の純減は実施してきているわけでございます。ただ、いま申し上げましたような部門はどうしてもふやさなければならないと考えられる部分でございますので、そちらの方の定員の手当てというものをいたしますと、先ほどの先生の御指摘のような数字になる、結果としてそうなっているわけでございます。でございますので、私どもも先生のおっしゃるように、仕事減らしあるいは器減らし、こういうものをやっていって、できるだけ国家公務員全体の定員の数を厳しく見ていくということは十分心がけていくつもりでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 だから結局仕事減らし、器減らしは進んでいない、むしろ新規需要にだけ目が行ってしまって、それは厳しく査定をしているにしても結局は純減数がふえないという結果になっている、こういうふうに言わざるを得ないわけであります。  実際には、自然退職者が昭和五十三年度においては国家公務員が二万一千八十七人、五現業が一万四百六十九人、五十四年が国家公務員二万二千八百六十六人で、五現業が九千五百七十八人、五十五年が二万四千二百四十五人で、五現業が一万二百九十二人となっているわけです。考えてみますと、毎年約三万人以上の人が退職をしているわけです。この実態から見ると、新規採用を抑制をしなくちゃならない、それから仕事減らし、器減らしを同時に進めていかなければならない、そうしないと純減は大幅にできるものではないと私は思うのですが、純減をやったからといって、自然退職の数から考えると決して首切りにはならないだろう。  そこで考えられることは、新規採用を、短期間でも結構ですけれども原則として一応ストップして、足りないところは配置転換によるポストの穴埋めをして、その上どうしても必要なポジションのみを補充するか、よく聞いておいてください、また、毎年の新規採用を実績数の三分の二ぐらいにとどめ、それを必要なポジションに回し、あとは各省間にわたる配置転換による穴埋めでやるという強力な人員抑制をすれば、当然各省間においても仕事減らし、器減らしの努力がなされるでありましょうし、国民が期待する人員抑制、真の行政改革ができるんじゃないだろうか、私はそう思うわけでありますけれども、中曽根長官はどうお考えでしょうか。     〔愛野委員長代理退席、委員長着席〕

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 ただいまの先生のお話、新採のストップあるいはその半減とかいうような処置はどうだろうかというお話でございます。  定員削減のための、新規採用をストップするとかあるいは半分にとどめるといったような御提案でございますけれども、国家公務員の仕事の中には、先ほど申し上げましたように大学、国立大学等でございますが、国立学校あるいは病院、療養所を運営していかなければならない、あるいは税務の問題あるいは治安維持の問題外交機能の確保の問題あるいは登記の問題等、非常に広く欠くべからざるものを抱えているわけでございます。したがいまして、新規採用というものを半減とかストップするとかいうことは、現実の問題としましてはなかなか実現可能な課題ではないのではないかというふうに私ども考えております。いま言いましたような点で、その部門その部門で新採用ストップないし半減といったようなことを行いますと、いま言ったような部門ではやはり職務の運営に重大な影響が出てくるのではないかというふうに考えられるわけでございます。  それで、離職の話になるわけでございますが、これは各部門において年によりまして非常に区々でございまして、また変動します。でございますので、その部門部門あるいはその年その年でかなり変動が見られるものでございますので、そういうものをそこの部門だけで取り扱う、いまの先生の御提案のようなことを取り扱うということはきわめてむずかしくなってくるという点が一つでございます。それでは、それを大きくくくって、配置転換その他においてそれをやっていくべきじゃないかというふうなお話でございます。先生よく御存じのとおり、現在部門間配置転換ということを五十五年度から鋭意一生懸命やらさしていただいておるわけでございますが、いままでの実績は、五十五年八十九人でございましたか、それから五十六年が八十三人といったような数字になっているわけで、大きな数字というものはなかなか出にくい事情もいろいろあるわけでございます。でございますが、もちろんこれは鋭意努力してやっていきたいというふうに考えられるわけでございますけれども、それだけでは、いまのお話のようなことが大幅に行えるようになるということは、現在のところ数字の上ではなかなか期待できないというような実情にあるわけでございます。  いま申しましたようなことでございまして、新規採用を半減とかストップするとかいうことはなかなか実現のむずかしい問題ではないだろうかというふうに考えられるわけでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 私は、いわゆるストップするとかあるいは、いまあなたは半減と言ったが、私は三分の二にしました。それだけを言っているんじゃないのですよ。短期間ストップした上において、それを原則としておいて、そして配置転換でどれだけできるか。そしてまた必要なポジションについてはこれはもう採用しなければならないわけですから、原則はストップなんですよ。ただし配置転換も思い切りやる。その上でどうしても埋まらないポジションもあるでしょう。そういうものは当然採用しなければならないわけです。そういうことをしなくてはだめだし、あるいは三分の二、それで必要なポジションに充てるとか配置転換で間に合わせるとか、やはり発想というものを変えていかなければ器減らしもできないし、また言うならば仕事減らしもできないのです、これじゃ。純減はできるはずがないのです。いまのことをやればもう百年河清を待つようなものだ。こういう甘い物の発想はもうすでに昔の発想なんです。新しい発想の中にやはり切り込んでいかなければ財政再建の問題はできるわけないじゃないですか。もっと真剣にこういう問題を考えないと、これはやはり国民の税金で賄っている機構である以上、国民に対して申しわけないと私は思うのですよ。やはり物の発想の転換を図らなくてはいかぬ。  いまもあなたおっしゃったでしょう。例の配置転換にしたって、五十五年度においては受け入れ希望数二百五十四人に対して八十九人、そして五十六年度においては二百八十人について八十三人じゃないですか。これで配置転換をやったなんて、あなたはこんなことはお世辞にも言えないのじゃないですか。恥ずかしいと思わぬですか。それで、行政改革は進んでおります、人員の抑制をしましたなんていうことは言えないのじゃないですか。民間においては血の出るような努力をされておるのですよ。たとえて言うならば、仕事は違うにしても、あなたは北海道に転勤を命ずる、こうなれば、社命である以上はそれは守らなくてはならない、もしもそれをやらなければ自分はその会社からやめなくてはならない、そういうものもある。私はそれまでは申し上げませんけれども、余りにもぬるま湯につかって、配置転換もできないし、器減らしもできないし、仕事減らしもできないし、人員の抑制もできないし、すべてできないできないでどうして行政改革ができますか。中曽根長官、この点についてはどうお考えですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 定員削減の件は鈴切さんが前から熱心に御主張になっておりまして、われわれも常に傾聴しておるところでございます。総定員法をつくりまして大体の枠をはっきり決めて、そしてそのかんぬきの入ったところで今度は事実上削減していく、そういうやり方をとっておるところでございます。  それで、行革に入りましてからは、本年は千四百三十四人という純減をつくり出しまして、来年度もまたそれに負けないように、さらにどれぐらいふやすかという努力もしてみたいと思っておるところでございまして、そういう機動的な、弾力的なやり方でやっていくのが事実普通の事態に適合するやり方ではないかと思っておるところでございます。  私も初めこれは五%減らして——半分ぐらい認めるようにして半分はもうカットする、こういうやり方でどうかなということでいろいろ検討をさせてみましたけれども、現実問題になりますと、学校の方に非常に大きな増員要求が出てきた。それから医科大学の病院の開設という問題が次々に起こってまいりまして、年次によってその増員要求というものが必ずしも同じ数で出てきていない、非常にイレギュラーになっておる。それから、新しい緊急政策を必要とする部門も出てきたりいたしております。そういうようないろいろな面からいたしまして、この現実を見詰めつつ、各省のバランスをとりながら、そして余分なところをできるだけ減らして必要なところへ回していく、各省にぎりぎりの努力をさせる、そういうやり方が現実的である、そう判定しまして、いまそういうやり方をやっておるところでございます。しかし、現状に甘んじておるわけではありません。これからの事態等も見ましてよく検討してまいりたいと思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 総定員法のあることは、私もよくわかっております。総定員法の中にあってどういうふうにあれするかということは、それは懸命にやっていただかなければならぬわけでありますけれども、いまあなたがおっしゃっている国立医科大学の定員については別枠になっているのじゃないですか。沖縄定員だって別枠でしょう。言うならば、総定員法の中に入り切れないから別枠にしたのですよ。そうしなければ総定員法におさまらない。そういうふうなこともあるわけであって、もうこの問題については真剣に考えなければならない事態に入ってきた、そのように私は考えるわけです。なかんずく行政機構について、かつて一省一局削減という問題についても、佐藤内閣のときにリーダーシップを発揮してそれなりにおやりになったこと、私はこれはいまの時点においてはかなり評価ができるわけでありますけれども、これに対して局、部、官、室、課、こういうものについても一割削減ができるだろう。何も一定に全部そういう形でやるのではなくして、総体的に各省で一割本当にやる気になって答えを出させれば、官庁のお役人さんはそれはうまくちゃんとつくってくるものなんですよ。一割削減ということで閣議決定すれば必ず一割削減のそういう形になるのです。それぐらい仕事というものはある程度合理化されていかなければ器減らし、仕事減らしというものは進まないわけです。そういう点において私は一割削減ということを大胆にも申し上げたわけです。  中曽根長官も、臨調というものはこれから答申を出されるわけですけれども、これに対して本当に前向きに取り組んでいかなければ、かつての第一臨調と同じような結果を残すと同時に、もう生涯この問題については改革できるチャンスはない、私はそう思うのですが、それについて中曽根長官はどうお考えでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 定員問題は行革の中の大きな問題の一つであると私たちも心得ております。それで、ただいま申し上げましたような線で努力をしてまいりましたが、将来にわたってさらにいろいろ検討を加えてまいりたいと思っております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 もう時間が迫ってまいりましたので、特殊法人の役員の縮減については何回も閣議決定や閣議了解がされておりますけれども、昭和五十六年八月二十五日の閣議決定で「常勤役員の定数については、現行の縮減計画を更に強化し、各特殊法人の業務内容、職員数等の実態に応じて、昭和五十九年度までの間に常勤役員総数のおおむね二割を縮減する。」ということになっております。この閣議決定の達成状況と達成するための方法をどうしていかれるか、お伺いいたします。

中村徹内閣官房内閣参事官

○中村説明員 お答えいたします。  昭和五十六年八月二十五日の閣議決定によりましておおむね二割の常勤役員数を削減するということでございまして、五十四年十二月の閣議決定の計画をさらに縮減するということで、ただいま各年次ごとに縮減を進めておるところでございまして、現在までに約八十名の削減を実施いたしたところでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 五十五年一月一日の運用定数と五十六年一月一日の運用定数、五十七年一月一日の運用定数はどうでしょうか。

中村徹内閣官房内閣参事官

○中村説明員 五十五年一月一日の運用定数は八百四でございます。それから五十六年一月一日の運用定数は七百七十七、それから五十七年一月一日の運用定数は七百六十三ということでございます。さらに、五十七年四月一日で七百四十五ということになっております。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 五十七年一月一日の状態で見ますと三十一名しか減っていないじゃないですか。目標は少なくとも八百四名の二割というと百六十名でしょう。そうすると五分の一ぐらいの減少しかなっていないじゃないですか。果たしてあなたがおっしゃるように、これは五十九年までに達成できるのですか。あなた、五分の一ぐらいしかいま現在減少してないじゃないですか。こんなのはやったうちに入らないです。天下りのをやったうちに入らない。

中村徹内閣官房内閣参事官

○中村説明員 運用定数の中には削減をしたもののほかに、新たに増員されたものがあるわけでございます。増員といいますか、新しく設立されたものも含めまして、たとえば新エネ機構でございますとか放送大学とか、そういった新たに設立されたもの、あるいは新たな業務がふえて増員されたものが二十一ございます。したがいまして、差し引きで先ほど申し上げましたような数字になるわけでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 特殊法人の廃止及び整理合理化といっても役員の実数は減少してないし、その後は、新設の特殊法人の役員数は先ほど言われた二割削減の対象外ということで、トータルすれば減少してないじゃないですか。これは枠外でしょう。このときにいわゆる八百四名というふうに決められたものをいま追っているわけであって、新しく特殊法人ができたものについては枠外じゃないですか。

中村徹内閣官房内閣参事官

○中村説明員 先ほど申し上げました七百四十五という数字は新しく増員されたものを含んだ数字でございますので、それを除けば七百二十四になるということでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 だから、実際にこの問題についてはまだ五分の一しか削減できてないのだ。とても五十九年までに天下りの役員を減らすなんということはできっこない。全部すりかえる。次から次へと考え方を役人的な発想で全部すりかえている。本気になって天下りの問題もやらなければならぬのじゃないですか。  それから、昭和五十四年十二月十八日の閣議了解で、役員選考基準の運用については「全特殊法人の常勤役員については、国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめることを目標とする。」というふうにありますね。従来の国家公務員出身者から見ると、これは基準が緩和したのです。出身者となれば、だれでもみんな出身者なんだから、こういうことをやったということは非常に緩和したのです。そして緩和した基準に基づいて五十五年、五十六年、五十七年と進められてきたわけでありますが、思うように進んでいないのが現状なんです。  五十五年、五十六年、五十七年一月一日現在の実態はどうか、果たして五十八年一月一日に半数以内までに削減ができるかどうか、これについてはどうなんでしょうか。

中村徹内閣官房内閣参事官

○中村説明員 ただいま御指摘の国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者を半数以内にとどめるという五十四年十二月十八日の閣議了解でございますが、これは基準を緩和したということではないと理解しておりまして、と申し上げますのは、半数以内にとどめるという規制を設けましたのが実はこのときが初めてでございまして、その段階におきまして半数以内にとどめる対象を、国家公務員からの直接の就任者ただそれだけでは実際上逃れる者もあるであろうということで、これに準ずる者というように広げまして、そしてそれを半数以内にとどめるということをこの閣議了解でいたしたわけでございます。  それから半数以内にとどめるということが実現できるかということでございますが、ただいまその目標に向かって進んでおりまして、ただいまのところ五五・七%の数字になっておるところでございます。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 五十五年から五十六年、五十七年の状態を見ますと、せいぜい二%ぐらいしか減ってないんですよ。そうすると、五五・七%がどうして五・七%五十八年の一月一日に減りますかと申し上げたいわけだ。この年だけは特別にたくさん五・七%ぽんと減らします、以内にしますとおっしゃるのでしょうかと私は申し上げたいわけだ。  そういう甘いような物の考え方ではできませんぞということであって、もう少しこの問題についても真剣に取り組んでもらわないと、先ほども申し上げましたように天下りの役員の数とかあるいは公務員の出身者からの問題とか、こういう問題があいまいにされてきているわけです。こういうものが達成できませんと、お役人というのは不思議と結論が出ない前にもう基準を変えていくんですね、準ずる者というような形で。出身者と準ずる者とは違うわけですよ。たとえて言うならば、国家公務員が公務員をやめて特殊法人の職員となり、五年後に同特殊法人の役員に入った場合は天下りと見ない、また公務員をやめて民間で十年以上勤めた者は天下りと見ない、こういうふうになりますと、これは公務員の出身者から準ずる者は規制が緩和されたということになるんですよ。  じゃ、正直なところを言って、この規定に基づいて昭和五十五年の一月一日に準ずる、準じない国家公務員の出身者という形で対比した数字はありますか。

中村徹内閣官房内閣参事官

○中村説明員 五十五年以降は直接に就任した者及びこれに準ずる者というのを対象にいろいろな数字をとっておりますので、その国家公務員出身者、つまり一度でも国家公務員であった者というものでは数字はとっておりません。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 だから、そういうことで適当に基準を変えたりなんかしておるわけですけれども、こういうようなことではとても目的は達成できないだろうと言わざるを得ません。  時間になりましたので、これで私の質問は終わるわけでありますけれども、いずれにしても、人事管理の問題とかあるいは定員削減の問題特殊法人の問題、そしてまた配置転換の問題等、山積する問題が意外とどこも進まないでいるということの実態を明らかにしたわけでありますので、ぜひ政府においても不退転の決意で、それらの問題と臨調が七月に答申を出される問題について、行政管理庁長官としてはどのようにこれから受けとめてお進めになるかをお聞きいたしまして、質問を終わります。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 七月の答申をいただきましたら、内閣としてはよくこれを点検いたしまして、最大限にその答申を尊重して速やかに実行に移すように努力したいと思います。

鈴切康雄公明党・国民会議

○鈴切委員 以上で終わります。

石井一自由民主党

○石井委員長 沢田広君。

沢田広日本社会党

○沢田委員 大蔵の方から出張ってまいりました。関連する案件について若干質問をしていきたいと思います。一つは、行革に関連いたしまして大蔵関係で百四十四本もの法律が一括して出されることになったわけでありますが、簡単に申せばこの法律は、それぞれの委員会がそれぞれ期限の来たものについて処理をしていくというそのたてまえがなぜとられなかったのか。これは政府の怠慢なのか各省の怠慢なのか。こういうものをわざわざ一括して廃棄物処理場みたいに、ごみ屋みたいに集めてこういうところで処理をするというのは、官僚としての責任もさることながら、提案した政府の責任というものも基本的に存在するのではないか。やっぱり出す以上は、その委員会で、何も分割しろと私は言うんじゃなくて、その都度その都度やはり整理をしていくということがたてまえなんじゃないかと思うのですね。これ以外にも、今後もあると思うのです。わざわざこれを十年で区切った理由というのは、諸法令でどういう理由に基づいてこの十年で区切ったのか、まず第一点としてお答えをいただきたいと思います。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 法令整理の問題でございます。実効性喪失等の問題でございますが、これは先生御存じのことでございますが、昭和二十七年に三百七十五件の法令整理を行っておるわけでございます。今回のは、それに引き続いて今回の措置になったということでございます。これは、この前から二十年以上経過しておるわけでございますけれども、この間にその実効性を喪失するに至った法律を政府の部内において統一的な観点から洗い直しまして、その結果としてこういう御提案を申し上げているわけでございます。  その都度やっていくべきだというお話でございますけれども、なかなか短期間にこういう法令整理を実行していくということはいろいろな点からむずかしい点もございまして、ただ、二十年近くも放置しておいたということは必ずしも適当な期間であるというふうにも考えてはおりません。適切な時期にある程度まとめて廃止といったような措置を講じていくことがやはり一番望ましいのではないかというふうに考えております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 答弁になっていないんですよ。それはこういうふうにまとめないで、それぞれの所管の委員会があるわけですから、いま審議しろと言っているんじゃないですよ、あり方として、それぞれの省においてそれぞれが必要かどうか判断をしながら対処をしていくというのが筋道ではないのか。言うなら子供を産みっ放しにしてほっておいて、後どこか屎尿処理場に入れて処理するというような形の提案の仕方、それから各省の責任体制というものは、やっぱり若干問われるんじゃないですか。  また、いまの答弁では、いろいろな点から無理と言っている。いろいろな点から無理というのは、答弁になっていないんじゃないですか。やはり法律案を提案する以上は、もう少し根拠を持って提案すべきであって、何だか八つつあんとくまさんの話みたいなもので、いろいろな点から無理なんですがと、落語じゃあるまいし、そういう不見識な答弁でこれをごまかそうなんて、これは全くもって許すべからざる発言なんで、この点は訂正してもらわなければいかぬと思う。  一体なぜ十年で区切ったか。十年以上さかのぼっても、さらにまたあるいは去年、おととしつくったものでも、すでにその効果が失われているものもたくさんある。それをあえて十年と区切った理由は何なんだろうかということで、これも答弁がなかったので、よく聞いておいてください。時間ばかりかかりますからね。お願いします。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 前回やりましてからもう二十年以上経過しているわけでございまして、十年よりはもっと経過していたわけでございます。それで、これは各責任の省庁等におきましては、常にいろいろ所管の法律につきまして検討はしているわけでございますけれども、これをまとめてこういうふうにやるという措置をとるには、先ほど申し上げましたように、政府部内において統一的な観点からこれを洗い直す綿密な作業がやはり必要であるという点から、そう短時日にやれなかったものでございます。これからは、先ほど申し上げましたように二十数年たっているということは決して適当であるというふうには考えておりませんので、毎年とか何年置きとかいうふうには、そう短期間にできるものではないかとも思いますけれども、十分にその点を研究し、検討させていただきたいと思います。

沢田広日本社会党

○沢田委員 その次のは答弁してないじゃないか。  一番新しい大蔵関係で言うと、昭和四十六年度の米の生産調整奨励補助金に関する所得税、これが昭和四十六年。四十七年もあったし四十八年もあった。あるいはそれ以外にも所得税及び法人税の特例に関する法律、こういうものもその次の年度もあったのに四十六年以降は提案してない。なぜ四十六年以降は提案しないで、この四十六年に区切ったか。その根拠を明らかにしてほしい。よく聞いていて答弁しなければだめですよ。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 ただいま具体的なお話でございましたけれども、御提案申し上げていない分はまだ実効性が喪失していないというふうに判断されたものだということでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 法律的に言ってください。たとえば、米の生産調整あるいは一時借り入れ、特例公債、どういう法律上の無理がありますか。言ってください。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 ただいまの点につきましては、大蔵省の方で洗い直しをしていただきましたものでございますので、本来大蔵の方から御答弁いただくことでございますけれども、ちょっと来ておりませんので、……。

沢田広日本社会党

○沢田委員 私は、大蔵省所管の百四十四本の法律を一応全部目を通させてもらいましたが、ほかの関係についても同じなので、一応十年間で恐らく無難だろう、考え方としては各省四十六年でまとめたのでしょう。五十七年だから十年間までのもので全部整理してしまえ、そこにはあなたの言う法律根拠なんてないのだよ。これは、大ざっぱに言えば十年間ならばほぼ無難なのだろうという安易な発想がこの法律の廃止の提案の根拠なのじゃないですか。それは各省のがと言うのだから、大蔵省、来ているのなら大蔵省はなぜこれを四十六年を限度として区切ったのですか。四十七年、四十八年、四十九年とその年度限りの法律はあるはずです。それをなぜこの十年間残しておこうとするのですか。その点も御回答いただきたいと思います。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 いま先生、十年を目安にやったのだろう、こういうお話でございましたけれども、細かな話になって恐縮でございますが、大蔵省の分でも四十八年のものもございます。それから、ほかの省では五十年とかそういったものもございます。でございますので、あながち十年を目安にしたということではないというふうに考えておりますが、十年ぐらいなら安全だろうというふうなことを基準にした、そういうことではないというふうに言えると思います。

沢田広日本社会党

○沢田委員 では何なのですか。何を基準にしてやったのですか。何を物差しにしてやったのですか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 適用対象の消滅その他の理由によって実効性が喪失しているかどうかということが判断基準でございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 それならば、まだ特例公債の問題であるとかその他の問題でたくさんあるでしょう。提案されている法律案の中で、あるのじゃないですか、これ以外にも。たとえば米の調整の問題にしてもそうですし、四十七年も四十八年もそれぞれ廃止してもいいものがあるのじゃないですか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 先ほど申し上げましたように、実効性が喪失しているかどうかというところの判断でいろいろ疑問の出るようなものもあるわけでございますが、その疑問の出たものについては、さらに検討するということで今回の措置に入れてないものも当然あるわけでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 具体的に聞いているので、じゃ、四十七年のたとえば米の調整資金の問題にしてもあるいは農業共済の資金にしても、皆その年度限りでしょう。その年度限りで、翌年度から返還を始めて、すでに返還されているものもある。どこに実害が伴うのですか。その点、一応お答えいただきたい。どうせやるならば、そこまでいかなければおかしいでしょう。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 単年度的なふうに見えましても、権利義務の承継の問題とかその他で現在すぐに法律をなくしてしまっていいのかどうかというような問題が生ずるものがございます。その辺を精査しまして、先ほど申し上げましたようにいろいろまだひっかかりのあるもの等は残している、あるいは疑義のあるものは今回の一括法案の中に含めていないということでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 私は具体的に聞いているのですよ。たとえば農業共済の一般会計からの繰入金などについて、債務まで含めて返済がすでに完了してしまっているものもある。そういうものはではなぜ残しておくのか。そこの線引きは何でやったのか。いまの抽象論はわかりますが、具体的な法律について、では四十七年の分はどうなっているんだ。それはすでに返済が終わっているでしょう。そういうものは、ではどうしてここで上がってこないのか。  だからそういう点は、廃棄物処理じゃないけれども、やはりその省その省が——いまの、あなたが知らない窓口で答えているということはかわいそうだと思っている。これは大蔵省がつくってきたもので、それ以外についてあなた方は発言権がないんだから。だから、その省がその省の責任において処理していくという平常の扱いというものが基本的に必要なんじゃないのかということをいま私は言いたいわけなんです。何も二十年まとめてやるとかということじゃなくて、時限立法もあるし、そういうものは、通常国会はそのために開かれるんだから、その中から不要なものはその都度その都度処理をしていくという平素の努力が必要なのじゃないのかということを私はあえて言っているわけなんです。出し方が、まとめて出したのがけしからぬとかけしかるより以前の問題として、そういう平常の、そんなことを言っては申しわけないけれども、そのための役人じゃないのですか。そう私は思うのですね。その点、ちょっとお答えいただきたい。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 法律を常に見直せという点については全くそのとおりでございます。今回まとめますに当たっても、従来いろいろ議論し実効性喪失について精査していたものをまとめさしていただいたということでございますので、平素からそういうことの作業が必要であろうという御指摘は、そのとおりだと考えております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 ですから、日限の来ているこの次の問題等についてもその扱いをやっていただけるつもりがあるのかどうか。その点だけ確認をしておきたいと思います。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 法令整理は行政改革の一環として行っているものでございますので、行政事務の簡素合理化の観点から、必要であれば当然検討し、やっていきたいというふうに考えております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 若干関連する法律について重ねてお伺いしますが、一つには、道路公債法というのが大正九年に出されております。今日、揮発油税、軽油引取税が道路財源、特定財源で臨調あるいは行革でもいろいろ議論をされているところであります。わざわざ道路公債法という法律がある。だから、道路は財投からも出したりしておりますけれども、道路公債なら道路公債を出して、特定財源と言われている重量税その他は一般財源に繰り入れる、これも一つの道ではないか。いま借金が多いから、いまの時期で妥当であるかどうかは別問題として、どうしてこの法律を廃止しようとするのか。借金が多くなるからということであるかもしれぬけれども、それならそれなりに改正をしながら生かしていく、そして一般財源に片っ方を向けていくということも考えられると思うのですが、いかがですか。——じゃ後で結構ですから。ちょっとこれは答弁者が……。後で結構です。  じゃ続いて、一応これは行管庁はそれぞれ取りまとめただけであって、余り内容は審査しなかったんだ、レクチャーのときにはそう言われて、なるほどそうか、これだけの法律の内容を検討するのは大変だ、各省で皆出してきたものを一応そのままそろえて出したんだ、こういう意向ですけれども、やはり取りまとめた責任省庁として、これも後で結構ですが、一応申し上げて、御回答いただきたいと思うのです。  それから、これは大東亜戦争のときでありますが、一時賜金として交付するための公債発行に関する法律、これは完全に終了したということが断言できるのかどうかということが一つあります。いわゆるまだ保有をしておって請求をしない、これは時効だというなら時効で結構であります。それから昭和二十一年に同じく出されました軍人及び軍属以外の者に交付された賜金国庫債券を無効とすることに関する法律、これも同じように時効ということが言えるのかどうか。戦争という事態がありましたから、この点は問題があるのじゃないのかということが言えます。  それからもう一つは、臨時宅地賃貸価格修正法というのが昭和二十四年に出されました。臨調には地代家賃統制令を撤廃しろというふうな意見が出されておったのでありますが、今回はその提案を見送ったようであります。その場合に、この二十四年の臨時宅地賃貸価格修正法という法律は、歴史的に見ればこれは一つの現在の宅地並み課税その他の賃借の関係において置いておく必要があるのではなかろうか、歴史的な過程としての存在価値はあるんじゃなかろうか。これは相手が建設でありますけれども、大蔵の立場から見ると、やはり土地税制という分野においては歴史的な過程として置いておく必要があるんではないかという気がいたしますが、その点はいかかですか。御回答をそれぞれ賜りたい。  これも担当者がいなければ、次の質問に入って、後で回答していただきたい。どちらにするかをお答えいただきたいと思います。後なら後、それを一言言ってくれればいいです。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○佐倉政府委員 担当者から、後から御報告申し上げます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 じゃ、これは法律案に関することでありますから、その点は後で御回答をいただきたいと思います。  次に、これは大蔵省関係で物納関係の処分の適正のために、いわゆる最高価額と、次の最高価額者を補欠として認定をしていくという方法をとる、これは法務関係の競売でもすでにこの方法は取り扱われるようになっているようであります。     〔委員長退席、佐藤(信)委員長代理着席〕  そこで行管としては、行管としての立場と大蔵としての立場なんでありますが、すべての行政にこのことは適用をしていく方向をとるつもりなのかどうか。たとえば、談合の問題もありますけれども、一般の入札の問題にも適用するのかどうか。この方法は、いわゆる政府の方向として、方針として、入札の手続としてのやり方として一貫したものとして受けとめていいのかどうか、あるいは競売と物納処分だけなのか、あるいは警察の故買品の処分、遺失物の処分、そういうものについても同じようなことが適用されるのかどうか。何か統一性が欠けているように考えますので、この点お答えをいただきたいと思います。

中庄二行政管理庁行政監察局長

○中政府委員 国税徴収法によります不動産の売買とほかの法令との均衡がとれておるかということでございますが、先ほどからも御指摘ございますように、今回の整理計画等を考えます場合に、一時的には各省庁の審査にゆだねたわけでございます。内容内容によろうかと思いますが、今回は民事執行法との関係の調整は一応考えられておるようでございますが、ただいま御指摘ございました一般の契約関係の入札の方になりますと、これは若干性格が違うのではないかと思います。  今回の法案の内容を見てみますと、見積もり価額の公告というようなものが出ておりまして、この辺は普通の契約のあれとは違うのではないか。そういう意味合いでは全体の物、物によって実態が違いますので、今回は全体についての考え方の統制ということはやっておりません。

沢田広日本社会党

○沢田委員 まあ失礼な言い分だが、不勉強だと思うのです。たとえば警察の遺失物の処分もありますよ。国鉄の遺失物の処分もありますよ。あるいは自転車等の廃棄物に似た処分もありますよ。あるいは官庁として考えれば、一般の雑誌、新聞類の処分もありますよ。いわゆる官庁の業務の合理化というものを考えれば、競売については一応法律改正をやった。今度は物納処分の問題についても一応そういうふうに国税収納金としてやりました。じゃ、その他はどうなんだ。なぜその辺ぐらいの知恵が回らないのですか。そういうものについて、同じような扱いをしていくという方法にこれからきっと順次なるんでしょう。恐らくそういう方向なんでしょう。そのつもりでこれは提案しているんでしょう。あとはもう切断してしまって、考えていないというのですか。その点はっきりしてください。

中庄二行政管理庁行政監察局長

○中政府委員 お答え申し上げます。  いまの時点では、先生御指摘のようなところまでは私どもの考えは至っておりませんが、考え方としては、今後はそういう方向に行くべきものと私も考えております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 だから、これは不適当だというんです。やはりこういう方法を適用するというならば、各省にそういうものがどれだけあるんだろう、やはりそれを見きわめて提案をしていく、統合性を図る、整合性を図っていくということが行管庁なりの仕事じゃないですか。ただ各省からぽつんと出てきたから、そこだけはこう薬を張りますよ、そういう式でこの法案を提案するというのは、ちょっと不見識のそしりを免れぬのじゃないですか。たとえば一歩譲って、一般入札は外していいです。しかし遺失物であるとかあるいは雑誌、書類の官庁の処分するべきもの、雑収入に入ってくるようなもの、そういうようなものについてもやはり一貫性を持ってこれは提案をするのが筋じゃないかと思うのですね。その点どうもちょっと見識を欠くというか、ちょっとそれは不用意であったんじゃないですか、どうですか。

中庄二行政管理庁行政監察局長

○中政府委員 先ほどからも御答弁申し上げておりますように、今回の場合はまずは全般の整理を促進するということで、横並びまではいっておりませんが、私どもも一応の所管の省庁でございますので一応は検討はいたしましたが、今回の場合は不動産というようなものが主体でございまして、見積もり価額あるいは保証金といったような制度がございますので、大きなものはとりあえずということで、考え方といたしましては先生のおっしゃるようなことで考えるのが政府としての任務かと思っております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 そういう言いわけを言うからよけいよくないんでね。そういうことを、言いわけじゃなくて、これは確かにミスでした、こうやってまとめて出すのが筋ですと言うのが当然でしょう。これはうっかりしたんですよね。警察まで手が回らなかったんだ。だから泥棒はつかまらない、これは手が回らないんだから。そういうことなんで、たとえば警察の遺失物にしてもそのとおりなんですよ。遺失物の処理にしたって、国鉄の遺失物にしたって、そのとおりなんですよ。だから、そういうものを全体的に物を見るという立場が、そのセクト、セクトにかたまっているものだから、全体の整合性が足らなくなってきている。  これはもうこれ以上やっても——これたから法律案が全部だめですよと言っているんじゃないですよ。そんな意地悪を言っているんじゃないのです。もう少しそういう整合性をきちんととるべきじゃないのかということなんです。私は競売はどうなんだろうと思って調べてみたら、競売はもう法律が改正になって、なっているんですね。そしてようやくこれは国税収納の方がなった。じゃ、たとえば遺失物はどうなんだろうか。それで調べたらそうなっていない。あるいは官庁の書類だの何かの処分はどうなっているんだろうか。なっていない。だから、たとえば当初の人が何かの事情で夜逃げでもされれば、また入札しなければならない、こういうことでしょう。なぜそのぐらいのことが気がつかないのかというところが、実は問題なんです。具体的な問題じゃない。なぜそういう無責任な法案の提出をするのかということを私は問いたいわけです。お答えいただけますか。長官に聞くのはちょっと酷だと思うから、長官の答弁の範囲外だと思うし、これは官僚の仕事だ。

中庄二行政管理庁行政監察局長

○中政府委員 今後、許認可の整理計画を立案いたします場合は、先生の御趣旨を十分勘案して実施いたしたいと思っております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 これはもうそれ以上詰めても、腹でも切るようになったのじゃこの程度のことではかわいそうだから、次に移ります。  そこで、二番手の抽せんというのはどういう意味ですか。これも今後の適用に当たって、たとえば二番手の人が同じ価格であった場合だけなんですか、それとも二、三が二番手という意味に位置づけているのですか。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 今回、国税徴収法の改正をお願いいたしまして、次順位買い受け申込者の制度を設けることにつきまして、次順位二、三が同じ価格で申し込んだ場合どうかという御質問だと思います。これにつきましては、抽せんで決めるということになっております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 この二、三が同じ価格だけというふうに解釈してよろしいのですか。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 そういうことでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 この方法はこれからもいろいろな分野に行くだろうと思うのでありますが、これの時効と、第一人者が放棄をした場合とか失格をした場合の条件、それから、選挙では三カ月になっていますが、その補欠者の効力の発効期限、失効する期限、それについてはどうですか。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 まず、入札と申しましょうか、その最高価申込者を決定いたします際に、同時に次順位申込者も決定いたすわけでございます。そこで一定期間を経まして売却決定をいたします。そのときに、最高価申込者が買い受けるということで代金を納付いたしましたときには、次順位はその段階で買い受けの権利がなくなる、失効する、こういうことになります。一方、最高価申込者がその段階で代金を納付しなかったという場合には、次順位買い受け者がこれについて効力を持つ、つまり買い受けの効力を持つ、こういうことになるわけでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 これは、その意味においては非常に融通性があるのですね。結果的には、納付の時期をいつにするか、これは大蔵省が握っているわけですね。その納付の時期をとの程度に——それは一定の期間を決めて納付をしなさい、それが納付がされなかった場合に、これでいきますと幾日で補欠者が有資格者になるのですか。それを具体的にいま聞いているわけです。その補欠者が有資格者になって、その有資格者がそれから幾日内に納めなければ失効になるのですか、有効はいつまでですか、それを言ってください。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 ちょっと手続が複雑ですので、もとに戻りまして御説明させていただきますと、まず、公売をいたしますに際しましては公売公告というのをいたします。それから約十日間必要としまして、最高価申込者を決定いたします。それから七日後に売却決定をする。つまり最高価申込者が決定いたしまして七日後でございます。そこで、最高価申込者はその段階で納付すべしということになるわけでございますが、やむを得ぬ事情等がある場合には、それから十日以内ということで延期できることになっています。つまり七日に最大限十日間プラスできるということでございます。その与えられた期間の中で納付がなされないという場合には、その段階で次順位買い受け者が買い受けの効力を持つということになります。次順位買い受け者につきましては、それから七日後に納付をするということになり、これもまた十日間以内の猶予期限がつき得る、こういうことになります。

沢田広日本社会党

○沢田委員 これは細かいことをやっていると時間がたってしまいますが、この十日以内の十日は、この前も自動車の車検でやりましたが、発生主義ですか到着主義ですか。それから、文書の入札も可能ですか。これは競売と同じ方法でいくのですか、それとも大蔵省は独自の方法をとるのですか。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 文書による入札ということはできないことになっています。立ち会いということでございます。  それから到着主義かどうかという話でございますが、決定の日ということでございますので、到着も何もございません。決定ということでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 民事執行法で、競売の場合の取り扱い規定というのは非常に細かく今度決められたわけですね。やはりそれは裁判所が扱うからということで、より厳格により明快にということで決められたんだと思うのです。これだってまだまだ十分でない。特に国税の処分にしても、一定の特定業者だけが集まってやられてしまうという経過もある。そこで競売の方では今度は文書による入札も認めたわけですね。一般の国民でも何でもいい、だれでもそれによって入札することができるような道を開いたわけです。これも業者との癒着とか、いままででもいろいろ問題が出てきているところなんであって、物納処分の場合も、これは国税収納金の方の取り扱いについてもやはりせめて競売並みの法律化された文書による扱いというものをすべきじゃないか。だから公示をして、それは到達主義でその日までに文書であろうと入札価格が入ってきたものは入札者とする。そのために七日以内のあれがあるし、第二の補欠者も決めているわけですから、当然その扱いにオープン化すべきであるというように思いますが、いかがですか。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 入札に際しましては、公正に物事が進みますようにいろいろ法制上も手当ていたしております。たとえば公売の実施に当たっては、いろいろ妨害行為とか談合が行われないようにということで、公売場であるとか近辺におきまして税務署の徴収職員が十分監視するとか、あるいは現実に談合とか入札妨害等をした者についてはその後二年間は公売に参加させないとか、いろいろの法的な措置を講じておるわけでございますが、文書による入札というような方向も確かに検討すべき分野だとは考えますので、今後検討させていただきたいと思います。

沢田広日本社会党

○沢田委員 法律で決めて、国会の意思として競売の場合の扱いを決めたわけでありますから、せめて最低限度その水準までは守るのが、これは言うならば常識的に国会の意思であると思うのですね。ですから、もしその水準に到達しないやり方をやっている省があるとすれば、それはやはり国会の意思を無視するというかっこうになる。せめて競売法で決めた程度の水準は最低限度確保すべきである、こういうふうに思いますが、原則的にそのとおり解釈してよろしいですか、いかがです。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 何分差し押さえ財産の処分と申しますのは、言ってみましたら滞納者の財産を処分するということでございますから、それは公正なものでなければいけませんし、滞納者の立場もその債権者の立場も十分考えていかなければいかぬということでございますので、いずれにいたしましても、いろいろいいアイデアなりそういったものについてはやはり常々検討していかなければいかぬ、このようには考えておる次第でございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 ここで言を左右にすることは許されないのですよ。競売も同じなんですよ。競売をされるということは、借金があって、裁判になって、負けて競売にされるのですから、そこには居住者もいる場合もあるだろうし、いろいろな事情は物納した人と何ら変わりないのですよ。だからせめて、競売と同じ条件というのは、法律で決まっている条件だから、その程度は確保すべきではないのかというのがいまの私の言い分で、それを言を左右にして何とか言い逃れようとすることは許されない。とにかく競売法でやっている条件くらいは最低限度確保するというのがこれは官僚としての義務だよ。どうですか、その点は。言葉を濁しては答弁にならぬよ。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 現在の最高価申込者に限るという制度をさらに一歩前進させようということで次順位買い受け申込者制度というものを設けておるわけでございまして、これで現段階ではこの制度については十全なものであるというふうに考えており、実際、現状におきましても特段の不自由等はかけていない、このように考えております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 また大蔵でやり合いますが、そういう答弁をやっていたのでは話にならない。競売の中にもあるのだよ、本人も入札する権利、居住者も入札する権利も確保されているのですよ。それが法律でただ明記されたということですよ、今度、五十五年ですから。競売法を読んでいないのでしょう。民事執行法の競売の部分を。すべての条件をそこに書いてあるのです。その水準を守りなさいということを言っているのです。それを言を左右にして、守るという言葉が出てこないということ自身がおかしいのであって、それは不勉強もいいところですよ。その程度は、国会の意思なんだから、いわゆる競売に当たるものと同じ条件なんだからそれは住んでいる人の意思を聞くことも当然なんですよ、選考というのはないんだから、入札なんだから。それは、住んでいる以上は機会を与えるというところに平等の原則が成り立っているわけですから。あなたのように言を左右にして何とかここを逃れようというのは、それは無理な話なんで、競売法で決まっている法律の精神は踏襲してやるというのがこんなに時間をかけないで済む答弁なんだよ。あなたは何とかそこで逃れて、ここで言質をとられてはかなわないかなわないと思っているけれども、そんなことは通る話じゃないのですよ。きちんと答弁してください、時間がなくなってしまいますから。

真鍋光広大蔵省主税局税制第三課長

○真鍋説明員 どうも繰り返しになって恐縮でございますけれども、いずれにしましても、改善すべくいろいろ努力し、検討し続けていくということは必要だと思います。

沢田広日本社会党

○沢田委員 長官、どうですか。長官もよく御存じなんだと思うのですが、民事執行法の中で競売の手続についてはすでにそういうことで補欠者も決まり、こういう方法でやるというふうに決まっているわけなんで、国税の方でも、これは長官に聞いても無理なのかな、一般論としての常識で答えてもらう以外にないんだけれども、こういうふうに決まっているのに、なぜ大蔵省だけが別な扱いをしたがるのか。そこが常識が通らない。これは競売の場合の国会の意思なんだから、競売の場合だけが特例なのかというと、そうでないのですよ、今度は同じ方法をとっているのですから。だからその同じ方法をとって補欠者を選任する、それが業務の簡素化になる、だからそれがほかの業務にも通ずるのでしょうと言ったら、その点は今後だ、こういうことでしょう、いままでの答弁で。それは話になりませんよと私は言っているのですが、これはたとえば遺失物の処分も同じことが言えるんじゃないですかということも提起しているわけですね。  十二項目用意したのだけれども、一項目で終わってしまう。情けない話なんですが、とにかく大蔵省がこんなに頑迷固陋だとは、僕も同じ大蔵委員をしていながら恥ずかしいと思うのだけれども。  とにかく競売法をもう一回読んで、後でいいから回答してください。長官も一応耳の中に入れておいてください。とにかくこういうことでは話にならぬ。それからまたほかのものとの関連性を検討していただくということだけお願いしておきますが、それはいかがでしょうか。     〔佐藤(信)委員長代理退席、委員長着席〕

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 よく拝聴いたしました。

沢田広日本社会党

○沢田委員 大蔵省も、余りそんなに頑迷固陋にしていると配置転換になってしまうぞ。だからそういうことではなくて、そう答えて間違いないのだから、もう少し競売法も見て、ぼくも、大蔵大臣ならいざ知らず、あなたらのことを陥れて首にしようという気はないのだから安心して答えてもらいたかったと思います。  次に、臨調の事務局の方においでいただいておりますので大きな項目の方に入らせていただきます。  これは大蔵関係だけではございませんけれども、主体を大蔵に置いて、臨調の事務手続としてはどういう順序に進んでいるのか、とりあえず、一応の業務報告をお願いをいたしたいと思います。

佐々木晴夫臨時行政調査会事務局次長

○佐々木政府委員 臨時行政調査会はただいま部会の報告を作成すべく急いでおりまして、五月の半ばを一応目途にしまして各部会が一斉に報告に移るという構えであります。  御承知のとおり、大蔵関係主体というお話でございますけれども、これは四つの部会に分かれておりまして、第一部会が理念と重要行政施策のあり方、この中にはたとえば税制のあり方等も不公平感の是正の観点から一応取り上げております。  それから第二部会で中央省庁の問題、その他たとえば公務員の問題その他を一応取り扱っております。中央省庁の問題、これはたとえば内閣の総合調整の問題とかあるいは各省庁間にまたがっている事務等につきまして、いま取り扱いを種々検討しておるところであります。  それから第三部会が国、地方の関係並びに財政のあり方の問題このあたり、国、地方の財政配分等の問題でありますけれども、これらもこの段階である程度の考え方を詰めるということで作業を一応いたしているわけであります。  第四部会が三公社並びに特殊法人等の問題でありまして、三公社では、たとえば大蔵省に御関係のあるところでありますと、専売公社等につきましてもただいま種々検討を続けておるという段階でございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 以上の概要が五月の中旬に第一次答申として出る、こういうことですか。

佐々木晴夫臨時行政調査会事務局次長

○佐々木政府委員 五月の中旬、若干作業がおくれぎみでございますけれども、五月いっぱいには部会の報告として調査会の方にその報告が上がる、調査会の方ではそれをさらに審議をいたしまして、七月中にはこれを答申として全体を調整し政府に対して御報告をする、このような予定でございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 ぽちっぽちっと新聞などに部会なりそれぞれの委員長さんの顔写真も入ったりいろいろ出てくるのであります。私は報道管制をしけなんてやぼなことは言わないのですが、一定の期間が来れば一定に全体的に報告をしていくという慣行をつくるべきじゃないかという気がするのですね。そうでないと、ある新聞には何か違った報告が出て、ある新聞はやはり無理して片一方は情報をキャッチしますから、結果的にはそのことが不公正な条件を与えてしまうおそれもある、国民に動揺を与えるという結果も招く。ですから、第一部会から第四部会は定期的に一斉に、統一的に、ある一定の時期になったら新聞発表をしていく、やはりそういう慣行をつくっていくのが筋じゃないか。どこかから情報をキャッチする、これも新聞屋さんの命がけの仕事ですからある程度はやむを得ないにしても、そのことによっていろいろな動揺を与えるということはよくないことだ。驚かない人の方が多いだろうと思うけれども、驚く人も中にはなくはない。ですから、そういう意味においてひとつそういう統一的な措置はとれないかどうか。

佐々木晴夫臨時行政調査会事務局次長

○佐々木政府委員 いま御指摘の点、いろいろと新聞の報道その他が波乱を起こしまして、大変恐縮に存じます。  いま私どもの調査会並びに部会の審議がありました後の状況について一応御報告をいたしますと、新聞記者の方々からの御要請もありまして、調査会並びに部会の終了後はそれぞれ記者会見をいたしまして、そのときの審議の状況についてその筋については一応ブリーフィングをやっているわけでございます。私どもの審議の状況につきましてできるだけ客観的、公正にその御要請に応じましてお話をし、これがまた正確に伝えられることを私ども期待をいたしているわけであります。  しかしながら、たとえば一部会の重要行政施策等につきましては、昨年中いっぱい論議をいろいろと重ねておりまして、ことしに入りましてからそれぞれのディスカッションペーパーをつくりまして順次問題を整理していった。たまたまその古いものが、これはどこからかわかりませんけれども外に漏れるというふうなこともいままであったわけであります。あるいは第四部会関係で、たとえば三公社等の問題につきましてディスカッションの一部が漏れるというふうなこともあったわけでございますが、いま先生お話しのとおり、部会の報告ができました時点でトータルとしての御報告をするつもりでありますし、これについては当然表に出すということを予定するわけであります。その過程にありましてたとえばいろいろな論議の一部が若干誇張されて漏れるというふうなこと、いまの段階でまことにやむを得ない側面もありまして、その点は御了承いただきたい、このように存じております。

沢田広日本社会党

○沢田委員 本会議が一時だそうですから、若干早目に終わらせたいと思っているのです。われわれも協力しようと思っているのですから能率的にお答えをいただきたい。  それで、新聞に出る程度のものが少なくとも国会議員に連絡がないというのも、これも不都合だと思うのです。だから、漏れるのはやむを得ないけれども、漏れるものについてはやはり国会に報告する義務があると私は思う。漏れたら漏れたでその後始末だけはきちんとつけなくちゃいかぬ。全部まとめるまではあとはつんぼ桟敷だよ、それをあなた方了解してください、漏れたらわれわれの責任ですけれどもそれはやむを得ないのです、そういうことを了承しろということは妥当じゃない。われわれそんなことは了承できない。大体そんなことはまた許されることではない。それだったらちゃんと漏らした責任をとってもらわなければ、これは筋が通らない。その辺のけじめはきちんとつけてもらわなければならぬと思うのですね。  だから、漏れたら漏れたでいいですよ。しかし、それはそれなりに国会へそれぞれの分野に報告をする、そういう手続をきちんとしてもらいたい。やはり報道によってわれわれ議員の方は審査もできなければ、何だかわけがわかりません、あとはつんぼ桟敷です、あとは結果を見てください、そういうことを了承しなさいなんという言い方をそのまま通すわけにはいかないですよ。そういうふうなことは、それはそれで責任はとらなくてもいいからきちんと国会に報告する、やはりそういうのがルールでしょう。これは対等の立場でやっていかなければならぬのですから。いかがですか。

佐々木晴夫臨時行政調査会事務局次長

○佐々木政府委員 言葉が足りませんで大変恐縮に存じます。  いま申しましたのは、たまたま論議として出ております、たとえば部会の報告の概要等の話がときどき出ておりますけれども、これは先ほど申しましたように、あくまでもディスカッションの過程のペーパーである、これはそのときどきの論議によって大幅に逐次修正をされている、そういうたぐいのペーパーでありまして、いま表に出せるような性質のものではないと私どもは考えております。もちろんその間の資料管理、私どもも努めて厳重にいたしておりますけれども、なおかつ漏れているものがある、その点については大変申しわけなく存じておる、このように申し上げたわけでございます。

沢田広日本社会党

○沢田委員 一時本会議ですから、以上で私の質問は、若干余りましたけれども、残念ですが終わりますが、先ほど答弁のない部分、これまで勘弁してしまうのかということにもなるので、その間来ているのならばあと二分ぐらい、五分前にはここを終わらせてあげたいと思いますから、答弁してください。——来ているの、あなた答弁できるの。できるのだったら、さっきできていたはずなんだ。それはいまから出てもしようがないからいい、勘弁する。勘弁するが、後できちんと報告できるように態勢を整えてもらうことを厳重に警告して、私の質問を終わりたいと思います。

石井一自由民主党

○石井委員長 午後二時より再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時五十五分休憩      ————◇—————     午後二時三分開議

石井一自由民主党

○石井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。伊賀定盛君。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 行政管理庁長官に伺いたいと思います。  私は、地元で市会選挙をやっておりまして、けさ豊岡を出発して汽車に乗りました。そして毎日新聞を見たのです。そうしたら、社説に「「行革理念」二次案への疑問」こう出ておりまして、大臣もしお読みだったらもう読み上げませんけれども、(中曽根国務大臣「読んでいます」と呼ぶ)それでは、「勇み足」という言葉が出ております。これについて大臣どんな御感想を……。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 七月答申に関しましては、いま策定中でございまして、第一専門部会で総合的ないろいろな理念やら体系の問題を論じているところが多少新聞に出たりいたしました。その論議の過程でまだ決まった問題ではない状態のものがとらえられて論説の対象になったと思います。  もちろん、新聞に報道されました第一部会の内容は大体そういう方向に流れている内容でありますけれども、私は新聞の論説に対してあえて論評を加えようとは思いませんが、やはり臨時行政調査会が仕事をやっていく上については理念が必要ですし、将来に対する展望というものも必要でございまして、その範囲内に焦点を広げることは妥当であると思います。もしそういうものがなくして出された場合には、いままで御批判がありましたように、その場当たりの答申であるとか、あるいはいいところだけ食いちぎったとか、そういうような批判が出るので、総合的な視野のもとに各論もまとめられていくというやり方が正しいと思います。  そういう点においては、安全保障の問題やあるいは外交や、そのほかの国政に関する問題も論及されることは妥当であると私は考えておりますし、また、あながち福祉切り捨てという点でのみ批判さるべき問題ではないと思います。もちろん福祉は重要でございますけれども、あの中で表現されました「成熟社会」という概念は、福祉も教育も充実した、また人間の常識も国際的に伸びてきた、そういう意味で「成熟」という言葉が使われておると思うので、「福祉」という言葉がなくなったからと言って福祉が無視されたものではない、そういうふうに考えまして、以下そういう考えに基づいてあれを点検していただけば、あながち新聞が批判しているようなものではないし、臨調の態度は必ずしも否定さるべきものではないと考えております。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 私は、時間がありませんから、この問題で論議しようとは思いませんが、あわせまして、これも毎日新聞でございますが、四月十八日に冒頭に「国鉄改革」「分割民営化」、こういう見出しで出ました。長官は、今度の臨調は国鉄問題を解決すればほとんどその目的は達したと見てもいいという発言をしていらっしゃいます。まだ正式な答申ではありません。臨調部会が最終確認というだけですから、いまはまだ決まってないとおっしゃればそのとおりかもしれませんが、この問題について大臣の御見解を承っておきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 昨年の七月答申をいただきまして以来、あれにも一部載っておりますが、三公社五現業、特殊法人の扱いにつきましては、効率性を非常に重要視いたしまして、民間程度の生産性を持たなければならぬし、また秩序、規律も持たなければならぬ、そういうことが指摘されております。そういう面から、三公社五現業につきましては、いままでのような官僚的な発想にとらわれないで、民間的な発想を取り入れた思い切った改革案を策定しておるものと思い、それは妥当であると思っております。  しかし、まだそれは決まったわけではないのでありまして、ときどき新聞によって違う方向が出ております。それでもわかりますように、まだ決まったものはあるわけではないのであります。しかし大体の方向はその方向に流れていると考えて差し支えないと思って、私は妥当な方向であると考えております。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 重ねて伺いますが、同じくここに、大手術に猛烈な抵抗、官僚、自民党運輸族、労働組合、猛烈な抵抗があって大変困難であろう、こういうことも言われておりますが、どうでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 行政改革は、いつの時代にありましても猛烈な抵抗、摩擦の中を中央突破していくのでありまして、まさにそういう状態であります。ただ、官僚とか労働組合とか特定の名前をメンションすることは必ずしも適当でないと思います。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 第一次臨調は失敗したわけでありまして、今回の第二次臨調も失敗するのと違うのですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 必ず成功すると思います。また、しなければならぬと思います。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 もう一つ伺いますが、臨調のねらいを簡潔にちょっと伺っておきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 ぜい肉を落として、簡素にして効率的な政府をつくり、二十一世紀に向かってたえ得るりっぱな政府をつくるということであります。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 運輸省に伺います。  今度運輸政策審議会から答申がありました。五十六年七月六日のこの運政審の答申というのは臨調と関係がありますか、ありませんか。

後出豊運輸大臣官房地域計画課長

○後出説明員 このたび運輸政策審議会から答申が出されましたが、その契機といたしましては、実はそれに先立ちまして十年前、昭和四十六年に同じく運輸政策審議会から総合交通政策について答申が出されておりました。それがその後の背景、経済、社会情勢の変化に伴いまして見直しが必要である、すなわち経済の基調が安定成長へと移行したこと、あるいは産業構造が変化したこと、あるいはエネルギーあるいは環境あるいは財政上の制約要因が強まったこと、こういう要因を契機といたしまして運輸政策審議会が答申をしたものでございます。したがいまして、直接の契機といたしましては、運輸政策審議会の答申は臨調での御審議の動機というようなものとは関係なく発足しているわけでございますが、ただ背景となる経済、社会情勢あるいは財政上の状況などについては当然共通した背景のもとでの議論が行われている、こういうことだろうと思います。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 運輸政策審議会の答申のねらいを説明してください。

後出豊運輸大臣官房地域計画課長

○後出説明員 そもそも交通政策の究極的な目標は何かということでございますが、これは私どもでは、人と物の円滑なモビリティを確保する、よって経済の発展と国民生活の向上に資することにあるというふうに考えております。そのために、いかにして総合的な交通政策を確立するかということが今回の運輸政策審議会での審議の目的でございます。運輸政策審議会の答申につきましても、申し上げたような究極的目的を達成するためにどのような交通政策を総合的に確立していくかということについて議論がなされたわけでございます。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 確かに、運輸政策審議会の答申の「はじめに」というところにおっしゃったことを書いておりました。「人と物の円滑な」云々、「経済の発展と国民生活の向上」、一つは「明治政府は、富国強兵」、二つには「昭和四十年代になって、」云々、三つ目が「昭和四十六年に、本審議会において」云々、四つ目が八〇年代に対応する……、こういうふうに私は受けとめたわけでありますが、そこでひとつ具体的に申し上げたいと思います。  議員のところ全部にだろうと思いますが、国鉄からこの間貨物駅を八百体制に持っていくということで、こういうことが先生の地元の方でありますという報告を受けました。私は兵庫県の日本海側ですから山陰線でありまして、貨物駅がいままでずっと各駅にあったものが、京都府の福知山から兵庫県に入りまして豊岡、鳥取県に入りまして鳥取、その間は余り詳しい駅名を申し上げても仕方がないのですが、和田山とか八鹿とか江原とか香住とか浜坂というようなものがあったわけですが、全部廃止になりました。これも臨調の目的でありあるいは運政審の目的であるかもしれません。  私のところはちょうど新聞が一日おくれるのです。私は東京から郷里に帰るときにはいつも同じ新聞を二回読むことになるわけだ。おかげさんで新聞代が倍かかるわけだ。これもやはり行革と運政審のおかげかいなと思うのですが、この二つについて伺います。

渡辺信夫運輸大臣官房政策計画官

○渡辺説明員 ただいまの国鉄の問題につきましては、運政審の中におきまして、国鉄が今後なお主要な陸上の輸送機関であるという認識のもとでの対応を答申をされております。その中では、効率的省資源低公害型物流体系の一環として貨物輸送を分担するということで幾つかの御指示をいただいておりますが、今後の国鉄の方向といたしまして、その答申の中では、輸送市場の標的となる分野とそうでない分野を峻別して、その峻別された市場標的となる分野につきまして重点的な施策を講じていく。したがいまして、たとえばコンテナ列車輸送であるとか、石灰石等の物資別専用輸送であるとか、あるいは専用線扱いの大量輸送、そういう国鉄が鉄道として特性を発揮できる分野について集約、重点化して進めていくべきだという御指摘をいただいておりまして、私どもとしましてもそれを推進してまいりたいと思っておりますが、これは先ほど地域計画課長が申しましたように、運輸行政の方向としてこういう御答申をいただいたということでございます。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 もう一つ伺います。運輸大臣の所信表明、いろいろとあるわけでありますが、この中で、いま御説明のありました「運輸行政の分野におきましても、陸海空の各交通機関がそれぞれの特性を発揮できるような効率的な交通体系の形成が一層」云々とあるわけでありまして、この貨物の問題も、効率的でかつそれぞれの特性を発揮できる、だから国鉄よりもトラックの方が競争してそれぞれの特性を発揮して安くつくということで、いまの貨物駅が千駅体制が八百体制になると理解していいのでしょうか。  もう一つつけ加えますが、そうしますと国鉄よりも自動車の方がいい、そして日本通運よりもその他の民間の運輸会社の方がいい、その他の民間の運輸会社は労働基準法を適用されておりますからやはり運賃は高い、それよりも白トラの方が安いからいい、八百万台の白トラ、多くは申し上げませんが、ということになるわけですね。

渡辺信夫運輸大臣官房政策計画官

○渡辺説明員 ただいまの点につきましては、運政審の答申の中におきましても、効率的な輸送物流体系を形成するという意味合いで、輸送機関それぞれの特性を発揮するという点にポイントを置いております。そして物流体系を形成していく中では、交通市場の原理にゆだねる。したがいまして、先生がいま御指摘いただきました点、ある部分ではそういう部門もございますけれども、何も自動車に一元化していくということではなく、それぞれの交通機関が特性とする分野を発揮していく。そういうことにつきまして、市場原理のもとに選択がされていくことを原則としているというふうに考えております。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 今度の道路運送法の九十九条の改正も、より一層市場原理を適用していこうというねらいでしょうけれども、これももう少し具体的に私の地元に例をとりますけれども、私の兵庫県には二つの運輸会社があります。いま言いましたように、国鉄の貨物駅が廃止になりまして、かつて私の近所には日本通運というのが各駅に全部あったのですが、これもだんだんと民間の運輸会社にシェアを取られまして、日本通運ももういま風前のともしびという状況であります。かつて千人近くおった者がいまではもう二百人を割っております。それは民間の運輸会社が近いから、安いからということです。その民間の運輸会社には私の教え子や知人なんかがたくさんおりまして、私はよく中身を聞くのですが、これはもう二・八通達も二・九通達もないわけであります。ろくに家族とか親子というような関係もなく、親子の団らん、家庭の団らんなんというものは全部犠牲にして、早くやめたい、やめたいけれども、何しろ過疎地域でありますから適当な職場がないからやむを得ず勤めておると、その従業員の皆さんはおっしゃっておられるわけなんです。  今度の改正案もそうでありますが、地域によりますとということかもしれませんけれども、しかしそれは全国的な一つの勢いではないでしょうか。都市部では確かにおっしゃるようなことでいいかもしれませんけれども、特に農村部ではそういう傾向が強い。  それから、もう時間がだんだんと迫ってきますから同じくお尋ねしますが、今度はバスであります。多く申し上げる必要はありませんが、十五人平均以上を一種路線、十五人から五人までを二種路線、五人以下を三種路線で、三種路線は赤字だということで、いままで国、県が補助金を出しておりましたが、これを打ち切ろうということであります。  これも私の地元に例をとりますと、系統別に言いまして、一種路線が一二%、三種路線というのが四八%ありました。そうすると、運政審答申に基づいて三種路線の補助金を打ち切る、それは第三セクターもしくはその地域の市町村で賄いなさい、こういうことになるわけであります。そうすると、兵庫県の日本海側と言われます一市十八町の地域でありますが、三種路線を打ち切られますると半分はバスがなくなるわけであります。その半分がなくなって運転していくとするならば、継続するとするならば、市町村ということでありますが、一市十八町、市が一つしかない。その市も五万に満たない市でありまして、あとの町はせいぜい一万から二万程度の町であります。それが赤字になるバス路線系統を維持するということになりますと、とてもこれはやれる話じゃないわけであります。市町村負担、もしどうしてもやろうと思うなら、これはもうバス賃を三倍か十倍ぐらいに上げるか、あるいはそこで運転してもらう運転手さんの月給を三分の一ぐらい打ち切るか以外に方法がないわけであります。  ですから、私は、臨調が勇み足ではないかという毎日新聞の指摘は、まあここで成熟社会とか福祉社会というような議論は別にいたしまして、逆行しているのではなかろうか、臨調が強行されること、行政改革ができること、運輸政策審議会の答申が具体的に予算の中にあらわれてということは、逆行するんではないか、こういう感じがしてならないわけであります。これはいかがでしょうか。

寺嶋潔運輸省自動車局業務部旅客課長

○寺嶋説明員 バス路線に対します補助につきましてお尋ねがございましたので、お答え申し上げます。  国といたしましては、地方バス運行対策費補助金というものを出しておりまして、五十七年度政府予算案におきましては、財政事情のきわめて厳しい中でございますけれども、前年度比で四・八%増の九十四億一千三百万円余を計上いたしております。政府といたしましては地方バス対策をいかに重視しているかということがおわかりいただけるかと思います。  御指摘の三種路線の問題でございますが、平均乗車密度が五人未満という、極度に乗車密度の低い路線でございます。こういう路線になりますと、路線バス事業として運行を維持していくということがきわめて困難になってまいるわけでございます。五十五年度の予算編成に当たりまして、五十五年度以降、路線ごとに三年間の補助対象期間内においてできるだけ需要を喚起して、あるいは路線の再編成などを行いまして二種路線に上がってもらう、そういうことで路線バスとして存続できる条件を整備するということが望ましい、あるいはそれができない場合に、先ほど先生からもお話ございました市町村代替バスという別途の代替交通手段を整備するというようなことから、地域の実情に合った対応を選択していただくということを期待いたしまして、三年の間にそのような将来のとるべき道を検討してもらうということで、三年を限って補助をするということになったわけでございます。  それで三種路線補助の制度そのものは五十八年度以降もなくなるというものではございませんで、路線ごとに三年間でございますから、五十五年を初年度として補助を受け始めた路線は五十七年度までになりますが、五十七年度から補助を受け始めれば五十九年度までは補助が続くということになるわけでございます。  ただ、その切れた後はどうするかという点でございますが、ただいま申し上げましたとおり、三種に格上げになるか、あるいは市町村代替バスを走らせるか、いずれかの道でバスサービスというものは引き続き確保していく。市町村代替バスの道が選ばれました場合には、国が三分の一、それから都道府県が三分の一を補助するという制度になっておりますので、住民の足を全く切り捨ててしまうということではございません。  なお御参考までに、現在全国で百四十一市町村等がこの代替バスを走らせておるわけでございます。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 三種路線を二種路線に格上げしてもらうなんて言いますけれども、私のところはちょっと特別でして、いま日本の高齢化社会云々と叫ばれておりますが、日本の六十五歳以上のお年寄りが全国平均で九%です。私のどころは一五%なんです。欧州あたりが大体一五、六%で、もう私のところは欧州並みの老齢化社会が来ておりまして、一番高いところは二一%という町があります。そんなところで三種路線を二種路線に上げろなんといったって、それは文章だけでありまして、現実はできないです。いかがでしょうか。

寺嶋潔運輸省自動車局業務部旅客課長

○寺嶋説明員 御指摘のとおり、過疎地域において三種路線を二種路線に持っていくということには非常に困難が伴うことは事実かと思います。ただ、バス事業者におきましてもいろいろサービスの改善に努めまして、たとえばフリー乗降区間と申しまして、停留所以外のところでも乗客が手を挙げればとまるようにするとか、あるいはバスが走りながら音楽を流しまして遠くの村落の住民にもバスが来たなということがわかるようにするというようなことで、できるだけバスに乗ってもらいやすくするというような努力をいたしておりますし、それから市町村におかれましても、もっとバスを利用しましょう、利用してバス路線を残しましょうという啓発運動をやっていただいているところも多数ございます。     〔委員長退席、愛野委員長代理着席〕 そのような努力で何とか三種路線を二種路線に持っていきたいというふうに考えておるわけでございます。  なお、どうしてもそれが困難な場合の措置として市町村代替バスの制度がございますことは先ほども申し上げたとおりでございます。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 まあ議論をしてみたところで仕方がありませんので、とにかくそういうことをしてもらっては困るということだけを指摘しておきたいと思います。  もう一度運政審の答申の問題に入りますが、八十九ページにこういうふうに出ているのです。「宿題として残された問題点」。全部を読み上げることは省略しまして、第一の宿題は「大都市圏を中心として」云々、第二の宿題は「国鉄貨物輸送量の減少と、」以下云々、第三の宿題は「物流を支える基盤施設整備の」云々、こういうふうに書かれておるわけでありまして、もう時間が迫りましたからこれも多く申し上げませんが、「大都市圏を中心として」云々という指摘がありまして、過疎についての指摘が何にもない。それはいまのバス路線の廃止であり、貨物駅の廃止であります。  第二の問題点は「国鉄貨物輸送」と書いてありますが、中曽根長官がおっしゃるように臨調の行政改革は国鉄問題だと言われていますが、これはその国鉄問題を抜きにした運政審の答申なんです。だからむずかしいものは全部逃げて通っておる答申だと言わざるを得ないわけです。  それから三番目の「基盤施設整備」云々。これもいろいろと書いておりますけれども、「整備水準は地域間に格差があり」、格差があるということは、過密はますます過密になり過疎はますます過疎になる、こういうことになるわけであります。ですから、運政審答申というのは実は一番基本問題を避けて通った安易な答申、これが八〇年代に対応する運輸政策の基本だなんということは、これを読む限りどこからも出てこない。  時間がありましたら、この運政審答申に基づいて五十七年度予算に具体的に何と何が盛られておるかということもお聞きしたいと思っておりましたが、私の時間はもうあと五分しかありませんからこれはやめます。したがって、後で結構ですから、この運政審答申に基づいて八〇年代に対応するために五十七年度の予算で具体的にどことどこがどういうふうに変わったんだという御回答を文書で、これは委員長の方にひとつあわせてお願いしておきたいと思いますけれども、御返答をいただきたいと思います。この宿題としての三点が実は一番重大なんであります。御答弁願います。

渡辺信夫運輸大臣官房政策計画官

○渡辺説明員 いま先生御指摘の三つの宿題と申しますのは、運政審答申の中に「物流政策のあり方」という部分がございますが、これには確かにおっしゃいますように、三つの宿題という形で課題を載せております。  ただ、これは、昨年運政審の答申をまとめるに当たりまして、運政審の基本的な考え方あるいは具体的な施策を提案するに当たり、従来からかなり物流体系の効率化等進んでまいりましたけれども、なおかついまの時点で問題として残っておるというのを「宿題として残された」という表現で、先ほど御指摘いただきました道路混雑や環境、公害問題、それから第二点は国鉄貨物輸送の問題、それから第三点は物流を支える基盤施設整備の地域的問題と挙げてございますが、これは運政審をまとめるに当たってそういう整理をし、その上でなおかつ今日の物流をめぐる政策的課題、たとえば産業の物流ニーズに対応することあるいは物流コストの低減化の方策、そういう政策的な課題といま先生が申されました三点の宿題とあわせ、それに対して運政審の中では、その後にそれぞれ具体的な対策としてこう進めていくべきだという御指摘をいただいておるわけでございます。運政審答申の中でそれを除いているということではございませんので、その点、御理解いただきたいと思います。  また、回答につきましては調整いたしまして、予算等につきましては後ほど文書で回答申し上げたいと思います。     〔愛野委員長代理退席、委員長着席〕

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 もう時間が参りましたのでこれで終わらせていただきますが、もう一度行管庁長官にお伺いします。  冒頭申し上げましたように、いまや臨調は勇み足だ、そうした成熟社会とか福祉社会とかいうような議論は別にいたしまして、具体的にバス路線の問題にしても貸物駅の問題にしても、あるいはそれぞれの特性を生かした効率的云々というような、言葉はまことにりっぱでありますけれども、過疎をますます過疎化し、過密をますます過密化する、そういう方向に現に臨調に基づき、運輸政策審議会答申に基づいた運輸行政というものが逆行しておると私は思うわけであります。  そこで、もう一度申し上げますが、国鉄問題は臨調のかなめだ。私は自民党運輸議員でもなければ労働組合の幹部でもありませんし、運輸官僚でもありませんが、国鉄問題が民営もしくは分割ということになってまいりますると大混乱に陥るだろうと思います。行管庁長官はやはりこれはまだ正式な答申じゃないとおっしゃるかもしれませんが、大体そういう方向に流れておるということは御指摘になったわけであります。したがって、大混乱が想定できるのに、それでも行政管理庁長官は、蛮勇をふるってでも国鉄問題をそういう方向に持っていくお覚悟でございますか。混乱いたしますよ。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○中曽根国務大臣 臨調がどういう結論を出してくるかわかりませんが、臨調が出してきた結論はこれを最大限に尊重して、そして改革に勇断をふるわなければならない、そのように思います。

伊賀定盛日本社会党

○伊賀委員 もう時間がいよいよ参りましたからもうこれ以上申し上げませんが、国鉄の処理問題についてはかつての戦後の下山事件などというものを想起していただきたい。詳しいことは申し上げません。大混乱を予想されますから、ひとつ慎重に配慮されることを希望いたしまして、私の質問はこれで終わります。

石井一自由民主党

○石井委員長 次回は、来る二十二日木曜日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後二時四十分散会

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