内閣委員会 第10号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1982/04/08
会議録
○石井委員長 これより会議を開きます。 恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は、去る六日、終了いたしております。 この際、本案に対し、上田卓三君外四名から、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブ・民主連合の共同提案に係る修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。上田卓三君。 ――――――――――――― 恩給法等の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○上田(卓)委員 ただいま議題となりました日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ・民主連合各派共同提案に係る恩給法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提案者を代表して、その提案理由及び内容の概要を申し上げます。 恩給法の改正案は、最近の経済情勢にかんがみ、恩給受給者に対する処遇の一層の充実を図ろうとすることが提出の理由とされていますが、恩給改定の実施時期は例年より一カ月繰り下げられて五月から実施されることとされております。処遇の一層の充実どころか、二百五十万人恩給受給者に対する福祉の後退であると申さざるを得ません。 周知のとおり、恩給法改正案の実施時期は、国会における長い間の論議が積み上げられて、昭和五十二年以降は四月から実施することが定着してまいったのであります。私どもは、福祉の後退は絶対認めるべきでないという立場から修正案を提出するものであります。これが提案の理由であります。 修正案の案文はお手元に配付してありますが、その趣旨を申し上げますと、恩給改定の実施時期の五月を一カ月繰り上げ、例年どおり四月から実施しようとするものであります。 以上が修正案提出の理由及び内容の概要であります。 よろしく御賛成くださいますようお願いいたします。(拍手)
○石井委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 この際、本修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。田邉総理府総務長官。
○田邉国務大臣 本修正案につきましては、遺憾ながら、政府といたしましては反対でございます。 ―――――――――――――
○石井委員長 これより本案及びこれに対する修正案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 恩給法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、上田卓三君外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 恩給法等の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○石井委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、田名部匡省君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブ・民主連合の各派共同提案により附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。田名部匡省君。
○田名部委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ・民主連合各派共同提案に係る恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について速やかに善処すべきである。 一 恩給の実施時期については、現職公務員の給与より一年一カ月の遅れがあるので、遅れをなくすよう特段の配慮をするとともに各種改善を同時期に一体化して実施するよう努めること。 一 恩給の最低保障額については、引き続きその引上げ等を図ること。 一 扶助料については、さらに給付水準の実質的向上を図ること。 一 戦地勤務に服した旧日赤看護婦及び旧陸海軍看護婦に対する慰労給付金の増額を検討すること。 一 恩給受給者に対する老齢福祉年金の支給制限を撤廃すること。 一 外国特殊法人及び外国特殊機関の未指定分の件について、速やかに再検討を加え適切な措置を講ずること。 一 現在問題となつているかつて日本国籍を持つていた旧軍人軍属等に関する諸案件(解決済みのものを除く。)について検討を行うこと。 右決議する。 本案の趣旨につきましては、先般来の当委員会における質疑を通じてすでに明らかになっておることと存じます。 よろしく御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○石井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○石井委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、総理府総務長官から発言を求められておりますので、これを許します。田邉総理府総務長官。
○田邉国務大臣 ただいま御決議いただきました事項につきましては、御趣旨を体し十分検討をしてまいりたいと存じます。 ―――――――――――――
○石井委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○石井委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○石井委員長 次に、行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案を議題といたします。 まず、趣旨の説明を求めます。中曽根行政管理庁長官。 ――――――――――――― 行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○中曽根国務大臣 ただいま議題となりました行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 政府は、行政改革を当面する最重要な課題の一つとして位置づけ、その推進に取り組んできているところであります。その一環として、政府は、行政事務の簡素合理化等を進めることとし、去る二月十日に行われた臨時行政調査会の許認可等の整理合理化のための行政改革に関する第二次答申について、今般、これを最大限に尊重し、速やかに所要の施策を実施に移すとの基本方針を決定したところであります。この基本方針を踏まえつつ、同答申の指摘事項を初めとして行政事務の簡素合理化に関するかねてからの改革合理化の課題のうち、法律改正を要する事項であって一括して法律改正を提案いたすことが適当と認められる事項について関係法律の整理を行うとともに、あわせて、適用対象等が消滅し及び行政目的を達成したこと等により法律の廃止を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の内容の概要について御説明申し上げます。 この法律案は、二つの部分から成っております。 第一章は、許可、認可等行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理に関するものであります。その内容といたしましては、許可、認可等による規制等の行政事務を今日の段階において継続存置する必要性が認められないものにつきましてはこれを廃止することとし、現行の規制等の範囲、方法等でこれを現状のまま継続することが適当と認められないものにつきましては緩和その他の改革を講ずることとし、行政事務運営の手続等について簡素化することが適当と認められるものにつきましてはこれを促進することとし、これらに伴い十三省庁の三十五法律の規定の整理を行うことといたしております。 その内訳を申し上げますと、第一に、臨時行政調査会からの行政改革に関する第二次答申関係の事項でありまして、旅券法の一部改正による一般旅券の発給に係る代理申請の範囲の拡大、公衆電気通信法の一部改正によるデータ通信回線利用の規制緩和など十五法律の一部改正を予定いたしております。 第二に、昨年十二月二十八日閣議了解「行政改革の推進に関する当面の措置について」に係る許可、認可等の整理計画関係の事項でありまして、たばこ専売法の一部改正による製造たばこ小売人の指定期間の延長など八法律の一部改正を予定いたしております。 第三に、行政事務の簡素合理化に伴う法律の整理に関する従来からの懸案事項でありまして、「トラホーム」予防法の一部改正によるトラホームの予防治療施設に関する必置規制の廃止など十五法律の一部改正、前述の第一及び第二関係事項に係る改正法律と重複する法律を除きますと十二法律の一部改正を予定いたしております。 第二章は、適用対象の消滅等による法律の廃止に関するものであります。その内容といたしましては、適用対象または関係事務の消滅等によりいわゆる実効性を喪失した法律及び行政目的がほぼ達成され存置の必要性が乏しくなったと認められる法律について廃止を行うものであります。これにより、十三府省の三百二十法律を廃止することといたしております。 以上のほか、これらの措置に伴う所要の規定の整備を行うことといたしております。 なお、これらの法律の整理及び廃止は、原則として公布の日から行うこととしております。ただし、特別の事情のあるものにつきましては、それぞれ別に定める日に行うことができることといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○石井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○石井委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。堀内光雄君。
○堀内委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま趣旨説明のありました行政事務の簡素合理化法案について質疑を行います。 この法律案の大きな柱であります許認可の整理につきましては、第二次臨時行政調査会が真剣に取り組まれ、取りまとめられた答申に基づくものでありまして、私は、第二臨調並びに行管庁を初め関係省庁の御努力に対し、心から敬意を表するものでございます。 この法案の一つの柱であります実効性を喪失した法律及び期限の到来した法律三百二十件の廃案は、いまから二十八年前の昭和二十九年に一度実施されて以来のことでありまして、まことに画期的な作業であったと言えると思います。さらに、許認可、届け出、報告等の整理に関する臨調からの答申二十四項目につきましても、法改正と政省令の改正によりましてほとんどが実行に移されることになったことは、政府の行革に対する真剣な姿勢を示すものと考えまして、高く評価をするものであります。 そこで、まず一つだけ承っておきたいと思いますのは、臨調の二十四項目の答申の中で十項目が法改正、他は政省令の改正ということになっておりますが、この十項目の法改正のうち、単独の法改正が二項目、一括の法改正が八項目となっているわけでございまして、俗に言われております車検と市民ラジオの二法案だけが単独審議となった理由が余りはっきりいたしておりません。なぜ単独審議になったのか、その理由を承りたいと思います。
○佐倉政府委員 臨調の二次答申のうち、法律改正の必要なもののうちなぜ二つを単独にしたかという御質問でございますが、今回の一括法案は、臨調の指摘事項を初めとしまして行革推進のための当面の措置、それから許認可等の行政事務の簡素合理化を図る、この二点を目的とするものでございまして、一括法案としましては、法案としてその趣旨、目的が同一であると認められるものにつきまして一括措置したというものでございます。 御指摘のとおり、臨調の答申事項のうち、道路運送車両法の一部改正及び電波法の一部改正は単独法として御提案申し上げている次第でございます。 その理由でございますけれども、両法案がいずれも行政事務の簡素合理化にとどまらないと申しますか、専門的な、技術的な改正事項というものをその内容としている、それを含んでいるということでございますね。 これをちょっと説明しますと、まず道路運送車両法の改正につきましては、新車の初回の検査証の有効期間の延長等のほかに、臨時行政調査会答申の趣旨の実現のために必要な措置としまして、ユーザーの点検整備の励行を促進するための規定の整備あるいは自動車整備事業の運営の適正化を図るための規定の整備を行うというものでございます。行政事務の簡素合理化というこの一括法案の趣旨には必ずしもなじみがたいという点が含まれているというものでございます。 それから二番目の電波法の一部改正でございますが、これにつきましても、臨調答申の指摘に係る市民ラジオ、いわゆるトランシーバーでございますが、これの免許の廃止ということのほかに、別途、在日公館の無線局の開設に関する改正とSTCW条約の締結のための国内措置に関する改正が予定されております。これらの三つの事項を合わせまして、単独法として電波法の改正を行うことが適当であるというふうに考えられますので、先ほどの自動車の関係とこの電波法の関係は単独法として御提案申し上げるということにした次第でございます。
○堀内委員 これからも、行革は本番になるわけでありまして、いろいろの法案が出てくると思いますが、その際に、単独法で審議をされるあるいは一括法案で審議をされるということはそれぞれの法案の内容によって違ってくることは、いまのお話でもわかりました。 私がなぜこのようなことを承るかというと、一括法でない場合に、とかくそれぞれの部門で専門的問題については非常に熱心に慎重に御審議をいただけるだろうと思うのでありますが、専門的視野での論議が中心になってしまって、その根本にある行革精神というものが第二義的に扱われて、広い国民的視野の考えとずれるようなおそれが出てくるのではないか、その点を常に注意をしていかないといけないと思うわけでありまして、まあそんなことはないと思いますが、これからの法律をくくる場合において、行革精神が損なわれないような審議が行われる方法をぜひとっていただきたいということをまずお願いをいたす次第であります。 次に、法律の内容について一、二承りたいと思います。 第一はデータ通信の問題でありますが、臨調答申の精神という中で考えますと、臨調の答申には、「データ通信回線の利用については、不特定多数を相手にもっぱらメッセージスイッチングを行うシステムを除き自由にする。」ということになっておりますが、今回の法改正あるいはそれに伴うような措置、こういうことで臨調の答申の精神が生かされているのかどうか、これを通産省、郵政省からそれぞれ承りたいと思います。
○中曽根国務大臣 通産、郵政が御答弁申し上げる前に、私から御答弁申し上げます。 まず、今後の行革法案についてできるだけ一括して提出せよというお話でございますが、私も同感でございまして、できるだけその線で努力いたしたいと思います。 昨年七月の答申につきまして、行革臨時国会をお願いいたしまして、行革関連特例法という名称のもとに一括法案を提出いたしました。その際いろいろ、これを一括にすることはどうであるか、あるいは特別の委員会を設置して一括審議に付することはいかがであるかという御質問がございました。傾聴すべき御質問であったと思います。しかし、今次行革の大きな政治課題にかんがみまして、この行革を推進する上に今次行革の目的、趣旨に沿ったものはできるだけ一括してまいりたい、これが国民の皆様方にも御理解もしやすいし、また行革としての実績を国民の前にお示しするというわれわれの考え方からもいたしまして、努力の焦点を明らかにする意味でもわれわれはそれが適当であると考えた次第でございます。 今回の許認可の一括につきましてもできるだけその線で努力をいたしましたが、車検の問題と電波法の問題は非常に特別な専門技術の問題がございまして、許認可だけでないほかの部分がカバーされることになっておりました。したがいまして、そういうほかの専門部分にわたる部分が多い点につきましては、これは切り離すのが適当である、当該委員会の御審議あるいは当該単独立法としてお願いする、そういう考えで切り離した次第でございますが、今後は七月の基本答申その他につきましては行革の趣旨に沿って一括できるものはできるだけ一括してまいりたい、そう考えております。 なお、データ通信につきましては、臨調答申をいまお読みいただきましたが、極力その線に沿って今度の許認可の解除は実行したつもりでございます。通産省及び郵政省の間で大激論が実はございました。しかし、大まかに見まして、臨調答申の線を貫くように両省も大乗的に協調していただきまして、その線は貫き得たと思っております。今後いわゆるVANと称する付加価値関係のデータ通信の具体的な、細目的な問題も出てまいりますが、これらは将来の課題としてわれわれは検討し、これが果たしてどの程度可能であるかどうか、その必要ありやなしやを含めまして、できるだけ両省協調して進めることができるように努力してまいりたいと思っております。
○二木説明員 お答えいたします。 ただいまの中曽根行政管理庁長官からの御説明に尽きるわけでございますが、今回一括法の中で改正をお願いしております公衆法の改正につきましては、私どもデータ処理のためであれば自由な回線利用を認めることといたしまして、従来の許認可事項を大幅に整理合理化したものでございます。その意味で臨調答申の趣旨を最大限に尊重しているものと考えておる次第でございます。
○岡松説明員 お答え申し上げます。 今回の一括法に盛られております公衆法の中身は、国の規制を極力排し民間の創意工夫を最大限に生かすべきであるという臨調答申を最大限に尊重したものでございまして、これによりまして臨調答申をかなりの程度満たし得るものというふうに考えております。通産省といたしましては、これによりまして自由化の範囲ができるだけ広くなるように、それによって今後のわが国の情報化の促進が大いに進展するようにというふうに考えている次第でございます。 具体的措置につきましては郵政省令以下にゆだねられておるところが多いわけでございまして、今後郵政省、行政管理庁、通産省三省庁間で十分相談、調整をして決定していくということになっておりますので、これによりまして自由化の実を上げるべく、今後私どもといたしましても積極的に取り組んでまいりたい、かように考えている次第でございます。
○堀内委員 ただいま中曽根長官からのお話を承りまして、三省間での話し合いを進められて、恐らく臨調答申の精神に基づいたものができ上がっていくというふうに期待をいたしているわけでございます。 ただ、一番基本になります法律改正ではなくて、省令の改正という処置で行うことになっている部分が多いわけでございまして、この省令が煮詰まらないと臨調の精神並びに産業界の要請にこたえられない面が多いのではないかというふうに考えられますので、ぜひとも法律の成立あるいは施行までにはこの問題を解決いたしていただきたいというふうにお願いをいたします。そうでありませんと仏つくって魂を入れずということで、大きな柱は幾つも、三本も四本もございますが、その中の一本が効果を発しないことになりかねないような感じがいたしますので、中曽根長官によろしくお願いを申し上げたいと存じます。 次に臨調答申の二十四の項目の中で、法律改正ではなく政省令において対応するものが十四項目ございます。その中で代表的なものとしては電源開発立地に係る関連の許認可の問題がございます。これは何しろ三十三法律、六十六項目というような大変な許認可、報告、その他にかかわるものでございまして、原子力発電所の運転開始までには十五年、火力発電所の運転開始までには八年かかるというようなことが言われております。いま資源エネルギー庁が中心となって運用合理化を図っていただくことになっているようでございますが、繁雑な許認可を整理して、一年でも二年でもまず短縮をするような努力をしていただかなければならないと思いますが、資源エネルギー庁の方で政省令、通達の改正についてどのような手順で各省庁に協力を求められていく考えか、そういうことをひとつ承りたいと思います。
○荒尾説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のように、電源立地のリードタイムが非常に長くなっておりまして、原子力の場合十五年程度になっておるというような実情にございます。 こういうふうに非常に長くなっております主たる原因としましては、原子力の安全性でございますとか、あるいは環境保全につきまして地元の住民の方々の不安が残っておるということが大きな原因と考えられます。これにつきましては、安全性の確保あるいは環境保全に万全を期しつつ地元の理解と協力を得ることが不可欠でございますので、臨調の答申にも指摘されておるように、通産省としましては、地元理解の向上のために、通産政務次官をヘッドにいたしまして、電源立地企画官等を地元に派遣をし、広報活動を積極的に展開をしてまいりたいと考えております。 それから、このような地元理解の向上のための措置とあわせまして、先生ただいま御指摘の電源立地手続の円滑化にも努めていく必要があることは当然でございます。臨調の答申でも指摘されておりますように、諸手続の現在の制度を一応前提といたしつつ、手続のもたれ合いを排除するというようなことによりまして運用の改善をし、諸手続の円滑化を進めていくことが必要であるというふうに考えておる次第でございまして、このような観点から昨年の九月二十二日に総合エネルギー対策推進閣僚会議に電源立地手続の円滑化についてお図りをするなど、関係省庁にその旨の要請をるる行っているところでございます。 通産省といたしましては、電源立地手続には地方公共団体が非常に関係する分野が多いわけでございますので、地方公共団体の御理解、御協力を得つつ、引き続き関係各省庁とも協力をいたしまして、電源立地手続の円滑化に今後とも努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○中曽根国務大臣 電源開発の促進ということは、日本のエネルギー事情から見ますと非常に大事な政策でございまして、今度の許認可の解除の問題でも非常に大きな目玉と心得ておりました。 そこでいま答弁したとおりでございますが、いままでの例を見ると、ややもすると各官庁がもたれ合いで相手の許認可の態度を見ておるとか、あるいは相手が出てこないうちは書類が回ってこないというようなことであるとか、さまざまな官庁内部で改革を要する点もあったと思います。そういう点はこの際思い切って同時審査を励行するとか、あるいは官庁間の書類の回転を円滑に、いちいち業者が各官庁を回らなくても官庁内部でそれを回す努力をするとか、そういうさまざまな努力を図らせまして、大体火力でいままで八年ぐらいかかっていた由ですが、これを一年以上短縮するように、原子力で十五年ぐらいかかっている由でありますが、これを二年以上短縮するように、一年や二年じゃまだ短いと思うのです、思い切ってそれをさらに短くするように、今後とも通産そのほか地方団体も含めまして努力願いたいと思っております。
○堀内委員 ただいまの非常に前向きの中曽根長官のお話を承りまして非常に心強く感ずるわけでありますが、この臨調答申二十四のうち十四が政省令の改正でございました。電源立地だけではなく、運転免許証の問題とかいろいろ十四項目。やはり法律の方はこういうところで審議がされ促進をされてまいりますが、政省令の改正というものについては、よほど行管庁が主体になって御指導いただきませんと促進がおくれるのではないかというふうな気がいたしておりますので、その点はひとつ臨調の精神を生かして、通達の面、政省令の面でも実効を図っていただけるようにお願いを申し上げる次第であります。 次に、臨調の問題について承りたいと思います。ただいま審議中の行政事務の簡素合理化法案は臨調の第二次答申に基づくものでありますから、そこで私は、本法案及び、恐らくは今後提案されるであろうところの一連の行政改革法案の基礎となる臨調の審議について、ここでお伺いをいたしたいと思います。 まず第一は、今後の臨調の答申はどのようなスケジュールで出されるものか、大体のところで結構でありますが、まず御説明をいただきたいと思います。
○山本(貞)政府委員 お答えいたします。 今週の月曜日、臨時行政調査会におきまして、来る基本答申においていかなる基本答申事項を盛り込むかということ並びに今後のスケジュールについて一応決めたわけでございます。 スケジュールから申し上げますと、大体各部会の調査会に対しまする報告は五月の中旬をめどとして行う。そして、これを受けまして、調査会において七月に答申を行う、こういうふうなスケジュールでございます。
○堀内委員 順調に調査会の方の審議は進んでいるようでございますが、五月の中旬に部会報告ということになりますと、相当もう煮詰まってきている段階だろうというふうに思います。それだけに、この臨調に対しての国民の関心あるいは関連する周りからのいろいろの意見や考え方も白熱をしてくるような感じがいたしております。 そこで、臨時行政調査会設置法では、臨調は来年の三月までの時限つきの機関であります。そして、何しろ扱う対象が非常に広範かつ膨大でありますから、臨調が超人的な努力をお続けになっても、答申の対象はおのずから限界があるというふうに思うのです。そこで、臨調の答申事項に対する取り組み方、姿勢でございますが、できるだけ広い範囲の事柄に触れたいということなのか、それとも対象をしぼって深く掘り下げようということなのか、まず教えていただきたいと思うのです。
○山本(貞)政府委員 お答えいたします。 確かに先生おっしゃいますとおり、非常に臨調の審議期間は短いわけでございます。昨年七月の十日に五十七年度予算の問題につきまして答申を行いまして、そして九月から来る基本答申に向けて部会活動を始めたわけでございます。したがいまして、おのずから取り上げる事項には限度があるわけでございます。先ほども申し上げました今週月曜日の調査会において基本答申事項を決めたわけでございます。 〔委員長退席、愛野委員長代理着席〕 ちょっと御紹介いたしますと、四つの部会がございますが、第一部会におきましては、行政改革の理念と重要行政施策のあり方、これを基本答申に盛り込む。それから第二部会におきましては、中央省庁の組織の問題、あるいは出先の問題につきましては基本的な方針、さらに公務員給与のあり方の問題。さらに第三部会におきましては、国、地方の関係におきまして機能分担あるいは地方財政の仕組みの問題。さらに第四部会におきましては、三公社の経営形態等の合理化問題、こういったことを基本答申に盛り込みたい。残余の問題につきましては最終の時期までに答申を行う、こういうふうにしておるわけでございますが、こういった点から御理解いただけますように、臨調におきましては、少なくとも基本的な重要な問題は取り上げる、かつ骨太に重点的に取り上げる、こういった観点で基本答申あるいは最終に至るまでの答申事項を取り扱ってまいりたい、こういうことでございます。
○堀内委員 非常に広範囲にわたって御審議をいただいているようでございますが、私はなぜこのような質問をするかということを申し上げますと、行政改革というものはとかく総論賛成でありますが、各論反対になりがちなものであります。行革の成否というものは端的に言えば、各論の結論というものをいかに総論の結論に近づけ得るかによって決まると私は思うのであります。 そこで、行革を成功させるためには、臨調答申ができるだけ具体的であることが私は望ましいと思うのです。答申が具体的であればあるほど、各論反対がやりにくくなってくると思います。行政改革というのは、総論は大体だれでも賛成なんです。行革が必要であるあるいは簡素で効率的な政府にしようというようなことは、これはもう国民の完全なコンセンサスだというふうに私は思います。 問題は、何をどうすべきかで問題があると思うのであります。具体的に何をどうするかが国民の前に明確に示されることが大切だと私は思うのであります。手を広げ過ぎて、したがって、いろいろな問題に触れてはいるがとらえどころがないというようなことに答申内容がなってしまいますと、行革の成功はおぼつかないと私は思うのであります。検討対象をしぼって、密度の濃い具体的な、しかもだれもが納得できるような内容で、各論反対がしにくい、そういう理想的な答申が出されることを私は期待をいたしているわけでございます。抽象論はいまやみんながわかっているわけなんであります。いかに具体的な答申を出すことができるかが行革の成否のかぎを握るものだというふうに私は思うのであります。そういう意味で、対象をしぼり密度の濃い答申を実現させていただきたいという私の希望に対しまして、中曽根長官はどのようにお考えになっていらっしゃるか、承りたいと思います。
○中曽根国務大臣 やる方の側になってみますと、まことにごもっともなお考えであると、同感でございます。しかし、これはいずれ臨調がみずからお決めになることでございますから、臨調の方にこういうお話があったということをお伝えいたしたいと思います。
○堀内委員 いまの大臣の御答弁、もちろん臨調がつくることでありますが、必ず来るのは政府の方に回ってくるわけでございます。また自由民主党にもかかってくる問題でございます。それだけに私は、やはり政府が前向きの姿勢で取り組む考え方というものを特に臨調にもお伝えをいただくと同時に、ただ任せきりというだけではなくて、積極的な力強い受け入れ体制というものを含めて大臣に御決意があってしかるべきだと思いますが、いかがでございますか。
○中曽根国務大臣 臨調が出してくだすったものについては従来政府は最大限にこれを尊重して、速やかに実行に移す、こういう基本的態度を持ってまいりました。今回の答申につきましても同様の態度で臨みたいと思っております。われわれも、今度出る答申は基本答申で一番重大な項目が含まれると思いますから、党、内閣一体になって万全の体制をつくっていくつもりでおります。
○堀内委員 その問題に含めて、それでは答申のタイミングについてもひとつ承りたいと思うわけであります。 答申のタイミングは、七月に出る、あるいは秋にも出るかもしれない、来年の三月までかかるとか、いろいろなことが言われております。それでそのたびに、行革に対する姿勢がふらついたとかなんとか、非常にマスコミが騒ぐわけでございます。しかし、私は、これはどう考えても非常に不毛の議論のような気がいたすわけであります。答申の時期につきましては、私は次のように考えるのでありますが行管庁長官の御所見を承りたいと思うわけであります。 まず、五十八年度予算に取り組むべき問題はぜひとも七月答申に入れなければならないと思います。その第一の理由として、五十六年度決算では、けさの新聞にも大蔵省の数字のようなものが出ておりましたが、かなりの歳入欠陥が出るということが予想されております。第二には、景気が悪いということで、景気が第一、行財政改革のテンポは少し緩めてもよいのではないかという意見も出てきております。第三番目には、貿易摩擦問題の解決策として内需の振興が必要だという声も出てきているわけであります。これらはすべて行財政改革の手綱を緩めることとなる可能性を秘めているものだと私は考えております。私は、このような時期に断固行財政改革を貫くためには、五十八年度予算で目に見えて実現されるような事項を七月答申で取り上げて、これを五十八年度予算で実現して国民の前に行革の成果を示すことが大切ではないかと思うのであります。 レーガン大統領を見てもサッチャー首相を見ても、自己の信ずる政策は少々の副作用が出ても絶対に曲げない。失業率が九%になろうが二けたになろうがへこたれない。行政改革などというものは、こういうような強固な意思がなくてはできないと私は思うのであります。なるほど成長率に鈍化は見られてきております。しかし、なお日本の成長率は先進諸国の中で最も高いことも事実であります。ここががまんのしどころであり、正念場であると私は思うのであります。たとえば三公社の問題、府県出先機関の整理、公務員給与の抑制、こういった五十八年度予算に盛り込み得る事項は七月答申に盛り込み、各省庁を督励して、不撓不屈の意思を持ってその実現に当たるべきだと思いますが、いかがでございますか。
○中曽根国務大臣 五十八年度予算との関係でございますが、やはり増税なき財政再建という原則はあくまで守っていかなければならぬと思っております。これは前から私申し上げているのでございますが、財政当局はややもすれば増税の誘惑に駆られるであろうけれども、政治はその誘惑に屈してはならぬ、初心を貫くべきである、増税というものはややもすれば経費の乱費と予算の膨大化を招く、そういうことを言ってきておるのでございまして、この原則はさらに堅持していくべきであると考えております。 それから、五十八年度予算と七月答申との関係でございますが、これはどういう答申がまず出てくるのか、それから財政当局が財政状況についてどういう報告を国民や国会やわれわれにしてくるか、こういうことをよくにらみ合わした上でないと、われわれの態度というものは決めかねる問題でございます。それらの諸条件を見た上で臨調もわれわれも考えをまとめていくということで、まだその点について言及するのは早過ぎるというように思います。 しかし一般的に言えることは、やはり手術をする前にカンフルや輸血のことを余り騒がぬ方がいい。手術をやってみて、そして血圧が下がるとか脈搏が変になるとか体に支障を来すという場合にカンフルや輸血は行わるべきであって、手術の前にもちろんいろいろな手当てや準備はしておく必要はあるかもしれませんが、いつどうするとかこうするとかというような話は手術をした上の話である、そう考えて、手術をした上に余りそういうことを騒ぐのは医者を信用しないのではないかということも考えられて、医者の側としても、いろいろ万全の措置を講じてもちろん手術はすべきだとは思いますけれども、やはり心構えというものがあると思うのであります。 〔愛野委員長代理退席、委員長着席〕
○堀内委員 長官のいまの御答弁で、増税なき財政再建というものをもとに断固とやっていかれるというお考え、非常に私は心強く思いますが、後はちょっといただけないような気がするのです。私の感じといたしまして、先ほど臨調のスケジュール並びに検討項目というものが報告されましたが、そのときずっと承っておりまして、第一部会、第二部会、第三部会、第四部会を通じまして、五十八年度予算に対する問題というものは、どこかに香りがあるのかもしれませんが、ほとんど入っておりません。手術についていろいろな意見を言うより医者を信用してと言うのですが、医者に対しても、やはりこういうところは問題点があるのだということは提起する必要があると思うのであります。したがいまして、この問題は五十八年度予算について臨調で大いに検討してもらいたいということは言っても何ら差し支えないことではないかと思いますが、その点についてどのようにお考えか、承りたいと思います。
○中曽根国務大臣 現在不況ということが云々されております。景気の問題も心配しなければならぬのは政治家としてあたりまえでありますが、現在のこういう事態は行革から起きているのではないのであります。これは世界経済や、あるいはいままでの経済の運行上からの情勢で来ているので、行革が原因でこういう状態が起きているのではない。このことはよく国民の皆様にもお知り願わなければならぬと思っております。行革は経費の膨張を防ぎ、これを削減し、あるいは機構や人員を整理し、縮減して、税金を安くする方向に作用する、中期、長期的に見ればそういうことになると思うのです。ですから、行革なくして景気なし、行革なくして減税なし、これは私の考えの基本でございます。
○堀内委員 ちょっとすれ違った感じがいたしますが、それでは角度を変えてちょっと御質問申し上げます。 今度の七月答申の中身というものは、やはり私は財政効果のあるものが望ましいと思うのであります。行政改革と財政再建は次元の違う話であるという主張も理解ができるものであります。しかし、財政再建が難局に差しかかっているからといって両者を切り離して、財政再建をトカゲのしっぽ切りのように切り捨てる、行政改革の方だけねらいどおり達成できるかというと、現実の問題としては、私はむずかしいのではないかと思うのであります。行政改革のような世紀の大事業というものは、苦しみを避けてはできないと思います。すべての人に祝福されて行政改革ができるなどとは絶対に思えないのであります。私は、行政改革という目的を達成するためには、手段としても財政再建を進めなくてはならないと思います。それもいわゆる増税なき財政再建の努力を続ける必要があります。これはもう大臣のおっしゃるとおりだと思います。財政面から歳出を抑制する力、締めつける力を利用しながら、行政改革の実を上げなければならないと私は思うのであります。財政の再建努力が緩めば、行政改革への意欲も緩んでまいります、熱も冷めてまいります。したがいまして、先ほどの五十八年度予算の問題に絡めて、こういう点について行管庁長官の御所見を承りたいと思います。
○中曽根国務大臣 もう一つ例を申し上げて恐縮ですが、胃潰瘍を治すために断食しようというので、断食をやる前におかゆや重湯の話をしたら断食が鈍るのであります、断食もできなくなるのです。やはり断食は断食で断行する、そういう心構えに徹することがこの際は大事である。 それから、五十八年度予算に関する問題につきましては、まだ財政当局から国の財政の見通し等についての資料が出ておりません。一体歳入欠陥がどれくらいになるのか、あるいは五十八年度予算に関する税収の模様がことしどういうふうに推移するのであろうか等々、諸般のデータが出てまいりましてからそれは考うべきものでございまして、いまわれわれがいろいろ申し上げるのは過早である、そう思っておりますし、これらはもちろん財政当局が第一義的にいろいろ資料も提供し、また、もし必要があればわれわれに相談に来るべきものである、そう思っております。
○堀内委員 財政当局の方の状態がわかれば、臨調に対してもそういう努力を検討項目に入れるということにつながるのでございますか。それとも、臨調の検討項目としてはもう臨調で決めている、五十八年度予算について触れていないような問題はそのまま見過ごしていくということになるのですか。その点を承りたいと思います。
○中曽根国務大臣 そういう話がないうちは、われわれはいままでの方針どおり行革に徹する。財政というものは、行革を推進していくための一つの触発材料ではあります。しかし、財政のためにわれわれは行革をやっているのではない。この原則は貫いていくべきであると思っております。
○堀内委員 財政のために行革をやっているのではありませんが、行革を実行、実現させるために財政の問題も絡んでくるということは、これまた事実だと思いますので、ひとつその点は臨調においても、私が希望いたしますのはそういう問題を真剣に取り組んでいただきたいということでございます。 私は、ずっと見てまいりまして、臨調ほどまじめに、真剣に勉強され審議されている審議会はないというふうに思います。また、これをサポートいたしております中曽根長官を初めとする行政管理庁のスタッフや臨調の事務局のスタッフの努力も大変なものだというふうに私は敬意を表しております。しかし、人力には限りがあるというふうに思います。そこで、来年三月まで時間があるわけでありますから、どうしても七月に間に合わないものは、当初予定にこだわらず、九月でも十月でも十一月でも、随時に答申を出していけばいいと思うのであります。ただ、五十八年度予算で生かしたいもの、これだけは予算要求のスケジュールとの関係で七月答申でないといけないという問題があると思いますが、そういう問題に焦点をしぼるとすると、その他の問題は、十分煮詰まっているものの答申だけを七月答申にしぼっていただく。時間不足で抽象的な答申というようなもので答申があらわれてくるような形は避けるべきではないか。そういう意味で、七月にこだわらずに議論を尽くして答申された方がよいと私は思うわけであります。 このようなことを申し上げますのは、一つの理由がございます。先ほど郵政省と通産省のデータ通信についての答弁を承りましたが、ニュアンスは非常に前向きで取り組む姿勢だけは見せられましたが、何か奥歯に物が詰まっているような感じでありました。今回の法案の中にあるデータ通信の問題、私はこれは内容が十分煮詰まっていなかったのではないかと思うのであります。これは私の推察でありますからそうでないかもしれませんが、煮詰まっていないものが出てきたために、その結果、何が起こったか。郵政省と通産省の権限争いという次元の話になってしまっているような感じがいたします。少なくとも新聞紙上ではそのように取り扱われているわけであります。私は、これは中曽根長官が日ごろ言われておりますところの行革の純粋性というものに反するのではないかと思います。 これから行革は本番になってまいるわけであります。だんだんハードコアが出てまいりますが、臨調対各省あるいは行革担当省庁である行政管理庁対各省、こういうものの間で火花が散るのは、これはやむを得ないことだと思います。が、行革の土俵で各省庁の権限争いが始まって収拾がつかなくなってしまう、こういうことは私は避けなければならないと思うのであります。そのためには、臨調が十分議論を尽くしてもらって煮詰めたものの答申をもらわなければ困る。議論を煮詰めないまま答申をすると、データ通信のような混乱があちこちで生ずるのではないかというふうに私は心配するものなのであります。国民的課題である行政改革を実現させ成功させるため、そういうものを考えれば考えるほど、この問題というのは真剣によく考えていかなければならないと思うのです。こういった混乱を避けるためにも、答申内容は具体的になるように十分煮詰めてもらう。ですから、五十八年度予算に絡むもの以外は随時答申でもよいのではないかと私は考えるのでありますが、いかがでありますか。
○中曽根国務大臣 まず、答申の時期でございますが、これは七月が大体中心の基本答申になると思います。その次は、いままでは来年の三月が最終答申ということでございましたが、これは臨調が独自にお決めなさることで、いままで随時答申ということも言われておりましたが、臨調が適切と思うことを自由におやりなさればいい。臨調もずいぶん深くいろいろ検討していらっしゃるようでありますから、われわれの方からとやかく申し上げるべき問題ではない。臨調が最も適切であるとお考えになったことをおやりいただけば、われわれは受けて立ってやる、そういうことでございます。 それから、よく詰めてやれというお話は全く同感でございます。データ通信の問題で、一部通産省と郵政省の間で激論がございました。しかし、これは事態に対する認識の差があるので、それはおのおの責任官庁としての感触の差が実はある、将来に対する展開の見通しの差という問題もあるので、一概にこれが対立を責めるべきものではないと思っております。しかし、そういう点は第三者の臨調行政調査会あるいはそのほかのりっぱな方々にそれらの点について見識を持って判断をしていただく。そのためにも臨調はあるわけでございますが、そういう各省の権限を越えた大局的見地に立ったお考えに対しては、官庁といえども従うことが適当である、われわれはそういうスタンスで進んでまいりたいと思っております。
○堀内委員 答申自体が明確な具体性を持った形で、実行可能な中で出せるようなものを私はぜひ希望をするわけでありますし、同時に、臨調の所管であります行政管理庁としては、そういう問題について積極的にお取り組みをいただきたいというふうに私からお願いを申し上げる次第でございます。 次に、臨調の答申が出た後のことでありまして、政府が答申の内容をいかに実施に移していくかの問題でありますが、これの取り扱いという問題は政府の全責任で行うというふうに考えてよろしいのでありますか。
○中曽根国務大臣 臨調の答申に対しましては、内閣を挙げてこれを処理するという態勢でいままでも進んでまいりましたし、将来も進んでまいります。
○堀内委員 政府が全責任をとるということは、出てまいりましたものを全部受け入れるとか受け入れないという、逆に政府に取捨選択の自由があるというふうに考えてよいかということをちょっと承ったわけでございますが、ただいまの大臣のお考えでは、最大限に尊重してこれに取り組んで、実現をさせていくのだということでありますから、恐らくその中で積極的に実現できるものはさせていくということだろうと思います。 私がなぜこのようなことを伺うかといいますと、当委員会の問題ではありませんが、車検の問題であります。例の定期点検の過料の問題で、臨調が遺憾の意を表明したわけであります。率直に言いまして、臨調が答申をする、それを実行するのは政府である、政府の責任なのでありますから、実施策に臨調で多少気に入らない点があるからといって、臨調という組織があのような正式な声明を出して批判をするということには若干問題があるのではないかと私は思うのであります。 臨調の答申を政府が守ったか守らないか、守らなかった点については納得ができる理由があるのかどうか、このことは国会での審議だとか、あるいは世論等で評価が加えられる問題であると思います。臨調の委員の方々が個人的にいろいろと評価されるのは私は結構でありますが、組織としての臨調の意見の表明ということになりますと、失礼でありますが、私は、率直に申してちょっと首をかしげなければならないという気がいたすわけであります。とはいえ、臨調には答申さえしていただければ後はどうでもいいということではもちろんございません。それでは礼を失することであります。答申内容を法案などに具体的に実現する段階で、十分臨調と接触をして答申の真意をただし、実施策についての理解を得る努力が大切だというふうに私は思うわけであります。長官のお考えと、そのような配慮に基づく具体的な対策をお考えかどうか、それをひとつ承りたいと思います。
○中曽根国務大臣 今回の法案提出に当たりましては、非常に時間が切迫しておりまして、そのためにやや臨調との関係で連絡が不十分の点がありましたことは遺憾でございます。 これから大改革案が出てくるわけでございますが、これの法案化、実施化に当たりましては、臨調とも連絡を緊密にいたしまして、有終の美をなしていくようにいたしたいと思っております。
○堀内委員 これからが、いろいろ大きな本番の問題で答申が出てくるときであります。今回のような問題が再び起こらないように、ぜひ慎重に具体策を考えていただきたいというふうにお願いを申し上げる次第であります。 最後に一つ承ります。来年三月が最終答申になるわけでありますが、この来年三月の最終答申が出されて、臨調は任期が切れておしまいになるわけであります。この後のフォローをどうするかということであります。 今回の臨調の答申、こういうものが非常に成果を上げて実現をされ、大きな効果を上げておりますのは、臨調の随時答申という形で次々答申が出される、それを政府が真剣に受けとめて実施に移していく、それをまた臨調が横からサポートをしているような形、これが大きな成果を上げてきたもとではないかと私は思います。それだけに、臨調の任期が切れた後、最終答申が出た、そのままでおしまいということでは、まことに残念なことになるのではないか。第一次臨調の後には行政監理委員会というものが生まれて、そこで第一次臨調の結論、そういうものを取り上げて、さらに新しい問題を取り上げながら大きな効果を上げてきたというふうに思います。 そこで私は、この第二次臨調の終わりました、期限の来た後におきましても、いまの委員との継続を考えながら、少数でもよいと思いますが、強力な常設機関が必要になるのではないかと考えます。それは行政機関でも審議機関でもいいと思いますが、やはりこういうものを考えて最終答申をフォローしていただく。臨調自身でもこの点はお考えをいただけるようでもございますが、長官のお考えも承ってまいりたいと思います。
○中曽根国務大臣 この点は臨調自体のお考えになる仕事であると同時に、行政当局としてもまた考うべき仕事の分野である、競合している分野であると思っております。一応臨調がどういうふうにお考えになるか、われわれは静かに待っていたいと思いますが、われわれ行政当局といたしましても、この臨調の答申を法案化していく場合にいろいろ国民各層の意見も反映させるという点も必要であると思われますし、これをまた法案を成立させ推進していくためにも、いろいろこれを推進、監視する機関が必要になるのではないかと思っております。 そこで、第一次臨時行政調査会の後には御指摘のように行政監理委員会というものができて、かなり効果を上げたと思いますが、第二次臨時行政調査会の後におきましても、ある意味におけるこういう制度は必要になるのではないかと想像しております。しかし、これはすべての仕事が終わる間際に考うべきことでございまして、われわれは慎重によく検討いたしてまいりたいと思っております。
○堀内委員 この法案並びに臨調の問題について、行管庁長官のお考えなどをいろいろと承ってまいりました。長官の行革に対する決意の並み並みならぬものを承ったわけでありまして、まことに心強く感ずる次第でございます。 行革は天の声と言われてから一年半になります。皮肉ではありましょうが、最近は臨調はどうなったのかというような声も聞かれることがあります。多少温度が下がったような感じがしないでもありません。行政改革を、当初の初心を貫かれて、国民的課題であり、いまの日本の財政再建を中心とする第一に必要な問題点であるというふうに考えまして、さらに行管庁長官がこの行政改革について大きな熱意と前向きの姿勢をおとりいただいて、沸騰点に持っていっていただくように心からお願いを申し上げる次第でございます。 行政管理庁長官を初め関係各位の一層の御努力をお願い申し上げ、世論、国民は引き続き行革に対し中曽根長官を初めとする行革の担当省庁に対しても全力を挙げての味方であるということを改めて御認識をいただきまして、がんばっていただきたいということを申し上げ、私の質疑を終わらしていただきます。ありがとうございました。
○石井委員長 次回は、来る十三日火曜日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会 ――――◇―――――