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96回国会衆議院1982/02/24

逓信委員会 第2号

発言数
305
登壇者
31
会派数
5
開催日
1982/02/24

会議録

水野清自由民主党

○水野委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を進めます。  まず、郵政大臣の所信表明を聴取いたします。箕輪郵政大臣。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 逓信委員会の皆様には、平素から郵政省所管業務の適切な運営につきまして、格別の御尽力をいただき、ここに厚く御礼を申し上げたいと存じます。  この機会に、所管業務の当面する諸問題について、所信の一端を申し上げ、皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。  まず、郵便事業について申し上げます。  わが国の郵便は、いまや年間百五十億通を超えるに至りました。国民の基本的な通信手段として、今後とも重要な役割りを果たしていくものと考えております。業務運行につきましては、おおむね順調に推移しており、今期年末年始におきましても、年賀郵便物の配達など所期の運行を確保することができました。  また、事業財政につきましては、先般の郵便法の改正により、着実に改善が進められているところでございます。  今後とも一層安定した郵便業務運行の確保に努めるとともに、事業運営の効率化の推進と国民の需要に即したサービスの提供に努め、郵便事業に寄せられる国民の皆様の御期待にこたえてまいりたい所存でございます。  次に、為替貯金事業について申し上げます。  郵便貯金は、百余年にわたり、国営の貯蓄機関として、国民の皆様に簡易で確実な貯蓄手段として、広く利用されてまいりましたが、最近における郵便貯金の増加状況は低調に推移しておりますので、郵便貯金のなお一層の推進を図るとともに、金融サービスに対する国民の皆様の多様化する要望におこたえするため、幅広く制度の改善に努める所存であります。  その一端として、ゆうゆうローンの貸付限度額を現行の七十万円から百万円に引き上げることを内容とする郵便貯金法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。  また、郵便貯金の預入限度額の引き上げ及び郵便貯金資金の直接運用につきましては、引き続きその実現に向けて努力してまいる所存であります。  さらに、今後における利用者サービスの拡充の基盤ともなるべき業務のオンライン化につきましては、昭和五十八年度末に全国網が完成するよう努めるとともに、オンラインによる新しいサービスの拡充、普及に努めてまいりたいと考えております。  なお、いわゆる金融懇報告の取り扱いにつきましては、昨年九月三十日に郵政、大蔵、内閣官房の三閣僚合意が成立したことにより決着いたしましたので、この合意の趣旨に沿って対処してまいる所存であります。  次に、簡易保険・郵便年金事業について申し上げます。  簡易保険事業は、おおむね順調に運営されており、現在、保有契約件数五千三百万件、保有契約高五十七兆円に達し、資金総額は十七兆円を超えるまでに至っております。  また、郵便年金事業は、おかげをもちまして、昨年、高齢化社会の急速な到来に備え、国民生活の安定と福祉の増進に資するため、その制度の改正を実現することができ、去る九月一日から新しい郵便年金の取り扱いを開始したところでありますが、多くの国民から好評を得、順調に推移いたしております。  ところで、事業を取り巻く情勢は厳しさを増しておりますが、簡易保険・郵便年金事業におきましては、国営事業としての信用と責任を深く認識するとともに、常に長期的な展望に立って事業の運営に当たり、時代の要請に即応した制度の改善等に積極的に取り組んでまいる所存であります。  特に、保険金の最高制限額の引き上げ及び資金運用制度の改善につきましては、これが早期実現に向けて最大限の努力を傾注してまいる所存でありますので、格段の御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。  さて、申し上げるまでもなく、郵政事業は、三十一万余という多くの職員を擁し、人手に依存する度合いのきわめて高い事業でありますので、事業の円滑な運営を図るためには、明るく活力に満ちた職場をつくることが必要であり、今後ともそのために積極的な努力を傾けてまいる所存でございます。  さらに、労使関係につきましても、相互の信頼関係の樹立を基礎に、より安定した労使関係の確立に努めてまいりたいと考えております。  また、郵政犯罪の防止につきましては、従来から省を挙げて努力してまいったところでありますが、今後とも、防犯体制の整備充実と防犯意識の高揚を図り、事業の信頼確保に万全を期する所存であります。  次に、電気通信行政について申し上げます。  電気通信は、近年におけるその役割りの増大と多様化の進展等に伴い、経済、産業、社会、文化等の広い分野において、広範かつ複雑な課題が生起しております。  データ通信につきましては、昨年来、その制度の整備について鋭意検討を重ねてまいりました。いわゆる自由化につきましては、わが国における通信秩序の維持を前提としつつ、データ通信の健全な発展に資する制度づくりを行いたいと考えております。  国内電気通信におきましては、電話の需給均衡を維持し、さらにサービス内容の向上や質的充実を図るとともに、綱紀の粛正と事業運営の効率化をより一層推進することにより事業に寄せられた国民の期待に十分こたえていくよう、日本電信電話公社を指導監督してまいる所存であります。  また、国際電気通信につきましても、増大し、多様化する国際電気通信需要に適切に対処するための諸施策を引き続き推進するよう指導してまいる所存でございます。  なお、電気通信行政の重要性の増大にかんがみ、電気通信行政の一層公平かつ能率的な運営を図るため、既存の審議会の再編成により、電気通信審議会を設置することとし、関係法律案を今国会に提出いたしておりますので、よろしく御支援のほどお願い申し上げます。  次に、電波・放送行政について申し上げます。  今日、電波の利用は、わが国の社会経済活動のあらゆる方面に及んでおり、今後ともさらに増大する傾向にあります。  このような情勢にかんがみ、宇宙通信、テレビの多重放送など新たな技術の開発及び高度化する国民の情報需要の動向と電波に関する国際的動向とに即応し、適時適切な電波行政を推進してまいる所存であります。  まず、電波法につきましては、一九七八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結に伴い、船舶の無線通信士について資格証明等の措置を講ずることなどを内容とする改正案を、また、放送法につきましては、外国人等による放送会社の株式取得に対する措置を講ずることなどを内容とする改正案をそれぞれ今国会に提出いたすべく準備を進めているところでありますのでよろしくお願い申し上げます。  宇宙通信の開発とその実用化につきましては、昭和五十三年度から、実験用の通信衛星及び放送衛星を利用して各種の実験を進めており、この実験の成果を踏まえ、離島、辺地等との通信の確保、非常災害用の通信等に利用するために実用の通信衛星を昭和五十七年度に、また、テレビジョン放送の難視聴解消に利用するために、実用の放送衛星を昭和五十八年度に打ち上げることとし、関係機関とともに準備を進めているところであり、これら実用衛星の打ち上げは、わが国の宇宙通信実用化時代の幕あけとなるものでありますが、今後とも宇宙通信の発展普及のための施策を講じてまいる所存でございます。  放送につきましては、最近における新技術の開発の成果を踏まえて、文字多重放送の実用化に努めるなど、新しい放送技術の開発、実用化を進めるとともに、テレビジョン放送の難視聴解消につきましても、今後とも積極的に取り組んでまいる所存でございます。  以上、所管業務の当面の諸問題につきまして、所信の一端を申し上げましたが、その裏づけともなります昭和五十七年度予算案につきまして、概略を御説明いたします。  まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百四十四億円で、前年度に対して四億円の増加となっております。この歳出予定額には、実用の通信・放送衛星の管制施設整備費を初めとする宇宙の開発と利用の推進に必要な経費のほか、電気通信政策の推進、放送行政や国際協力の推進、電波資源の開発と利用秩序の維持など、通信技術の著しい向上と複雑化する行政需要に即応した施策の推進に必要な経費を計上いたしております。  次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は四兆三千二百七十四億円で、前年度に対して一千九百四十九億円の増加となっております。  郵便事業財政につきましては、昭和五十七年度単年度で五百八十二億円の利益となる見込みでありますが、過年度における欠損のため年度末においては、なお八百六十八億円の累積欠損金が見込まれております。  また、歳出予定額におきましては、重要施策としております安定した郵便業務運行の確保に必要な経費を初め、郵便貯金、簡易保険・郵便年金の普及・推進と利用者サービスの改善に必要な経費、郵便局舎等の改善に必要な建設費、その他所要の人件費などを計上いたしております。  最後に、日本電信電話公社の予算案につきまして概略を御説明申し上げます。  事業収入につきましては、四兆一千六百六十四億円で、前年度に対し、二千四百六十五億円の増加となっており、事業支出は、四兆五百八十八億円で、前年度に対し二千三百二十七億円の増加となっております。  建設投資の額につきましては、一兆七千二百億円といたしております。これにより、一般加入電話百二十万加入の増設等を行うとともに、電気通信網の維持、改善に特に配意することといたしております。  また、臨時かつ特例的な措置として、臨時国庫納付金一千二百億円の納付を予定いたしております。  これらの建設投資のほか、電信電話債券の償還、国庫への臨時納付金等に必要な資金は、二兆四千十三億円となりますが、その調達につきましては、減価償却引当金等の内部資金で一兆三千九百三十二億円を、特別債・借入金、財政投融資等の外部資金で一兆八十一億円をそれぞれ予定いたしております。  以上、種々申し上げましたが、郵政省所管業務の円滑な運営のため、委員各位の御支援、御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。

水野清自由民主党

○水野委員長 これにて郵政大臣の所信表明は終わりました。  次に、日本電信電話公社事業概要について説明を求めます。真藤日本電信電話公社総裁。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 電信電話事業につきましては、平素格別の御配慮と御支援を賜り、まことにありがたく厚くお礼申し上げます。  このたび、公社職員が通信回線における情報を盗用して、銀行のキャッシュカードを偽造・行使いたしたという事件を起こしましたことは、国民の皆様に対しまことに申しわけなく、謹んでおわびを申し上げます。  公社といたしましては、この事実を厳粛に受けとめ、通信の秘密厳守など職員が守るべき基本的義務についてその重要性を再認識させ、二度とこのような事件を起こすことのないよう、全社一体となって最善の努力を行う決意であります。  日本電信電話公社の最近の事業概況につきまして御説明申し上げます。  まず、昭和五十六年度予算におきましては、事業収入三兆九千百九十九億円と見込んでおりますが、十二月末までの収入実績は三兆七百六億円でありまして、これは予定収入に対し三・七%の増収で順調に推移いたしております。  公社といたしましては、今後とも収入の確保に努める所存であります。  建設工事計画の進捗状況について申し上げますと、工事費総額は前年度からの繰越額を加え一兆八千九百四億円であります。これに対して十二月末における契約額は一兆六千七百七十四億円でありまして、年間予定の八八・七%程度の進捗となっております。  公社は、発足以来電信電話サービスの向上に努めてまいりましたが、今後とも引き続きサービスの改善に努め、安定した社会、充実した国民生活に資するとともに、健全な財務基盤の確立なくしては、公社に課せられた真の公共性の発揮が不可能になることを銘記し、事業全般にわたり一層の合理化、効率化を図り、国民の信頼にこたえてまいりたいと考えております。  さらに今後の国際社会における電気通信の役割りを展望し、わが国の情報化の進展に備えるため、高度かつ多彩な電気通信サービスを利用しやすい料金で提供できるよう、高度情報通信システム、いわゆるINSの形成に努力していく所存であります。  次に、昭和五十七年度予算案につきまして御説明申し上げます。  昭和五十七年度予算案につきましては、政府の予算編成方針に沿いつつ、公社を取り巻く厳しい環境を勘案し、公社財務の健全性を維持しながら、将来の事業の発展に備えていくため、事業の一層の効率化、合理化に努めるとともに、加入電話の需給均衡状態を維持し、引き続き電信電話サービスについて改善することを基本として編成いたしました。  まず、事業収支計画でございますが、収入は総額四兆一千六百六十四億円で、その主な内訳は電信収入五百五十七億円、電話収入三兆六千八百七十六億円、専用収入三千一百七億円等であり、昭和五十六年度予算に対し二千四百六十五億円の増加となっております。  また、支出は総額四兆五百八十八億円で、その主な内訳は、人件費一兆四千七十二億円、物件費六千四百五十九億円、業務委託費一千四百十六億円、利子四千五百二十三億円、減価償却費一兆二千五百八十六億円等であり、昭和五十六年度予算に対し二千三百二十七億円の増加となっております。  以上の結果、収支差額は一千七十六億円となります。  建設計画につきましては、今後の電気通信サービスを展望し、加入電話の需給均衡状態を維持するための設備を増強するとともに、引き続き電気通信網の維持・改善に努めることとし、投資規模については財務状況を十分勘案しつつ、投資の経済化、効率化に特段に配意して一兆七千二百億円をもって次の主要工程を計画しております。  まず、一般加入電話の増設につきましては、最近における需要の動向を勘案して百二十万加入を計画しております。また、公衆電話につきましては、終日利用可能な講習電話を中心に七万一千個を計画いたしております。  基礎工程につきましては、電話局における設備の状況を十分勘案して分局開始を行うなど合計百五十局の新電話局建設を行うことといたしております。  なお、電話網の経済化、非電話系サービスの基盤形成を図るため、光ファイバーケーブルの導入、伝送路等のディジタル化を推進することといたしております。  設備の維持・改良につきましては、旧形電話交換機から電子交換機等への更改、老朽ケーブル類の取りかえなど既設加入電話のサービス改善及び設備の維持・改善にかかわる工事を実施することといたしております。  また、データ通信施設につきましては、需要の動向等を考慮して工事費一千三十四億円をもってデータ網サービスの回線を含むデータ通信回線三万七千八百回線及びデータ通信設備二十九システムを計画しております。  研究実用化計画につきましては、事業環境の変化に対応するとともに、将来の高度情報通信システムの構築に配意しつつ、電気通信サービスに対する高度かつ多様な要請にこたえるため、新技術の開発実用化を一層促進することとし、研究施設費として四百二十五億円を計上いたしました。  さらに、非常災害時における通信の確保を図る防災計画につきまして大規模地震対策を含め実施することとするほか、農山漁村等における電話サービス改善のため、七キロメートルまでの加入区域の拡大について五十七年度ですべて完了するとともに、新たな施策として七キロメートルから外の地域についても、おおむね十世帯以上の集落まで加入区域とすることとして五十七年度より計画いたしており、また、地域集団電話の一般加入電話への変更につきましても五十七年度で完了するよう計画いたしております。  資金調達につきましては、以上の建設計画に要する資金一兆七千二百億円のほか、国庫への臨時納付金に一千二百億円、債務償還等に五千六百十三億円をそれぞれ必要としますので、調達すべき資金の総額は二兆四千十三億円となります。  これの調達として内部資金で一兆三千九百三十二億円、加入者債券で二千五百六十五億円、設備料で一千四百十六億円、財政投融資により一千五百億円、特別債・借入金により四千六百億円を予定しております。  以上をもちまして、最近の公社事業の概況説明を終わらせていただきます。

水野清自由民主党

○水野委員長 これにて電信電話公社事業概況の説明は終わりました。     ―――――――――――――

水野清自由民主党

○水野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ただいま郵政大臣の所信の表明並びに電電公社総裁の所管事業の説明をいただきまして、本来ならば順を追って質問をし、御意見も申し上げるところだと思いますけれども、官房長官、非常に御多忙な中を御出席いただいておりますので、官房長官にお伺いしたい項目を先に質問させてもらいたいと思います。  まずお伺いしたいのは、付加価値データ伝送業務に関する法律案というものを、非公式ですけれども郵政当局ではかねて準備をしておるというふうに承っておったのですけれども、この法案がこの国会に提出をされる見通しなのかどうか、まずお伺いしたいと思います。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 郵政省の考えたものでございますので、あらかじめ私の方からお答え申し上げさせていただきます。  先生御指摘のように、八〇年代の電気通信の高度な発展、電気通信の中でのデータ通信の健全な発展というものを考えた場合に、私どもは、従来の情報処理を中心とするデータ通信の自由化の問題と同時に、さらに、御指摘のような付加価値データ伝送業務と申しますか、アメリカ等ではVANなどと称されておりますが、そういうものについても制度的枠組みの上に立って、これはあくまでも通信サービスでございますので、通信の公共性等の観点から、あるいは通信秩序の維持、通信の秘密の確保の体制、あるいは顧客の信頼性の確保等々、各般の観点からの前提条件の確保のもとにこれは道が開かれるべきものである、こういう考え方で臨んでおったわけでございますが、いろいろ政府部内の調整、意見対立もございますので、また時間的な制約もありますので、この付加価値データ伝送業務という分野につきましては、その前提条件が確保されない限り軽々に道を開くべきではないという判断から、お尋ねのような部分につきましては今後継続して検討していくという姿勢で、前段の方の情報処理のためのデータ通信の方の分野の自由化を大幅に拡大を行う、こういう事情になっておる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 情報処理の関係のデータ通信の自由化については、われわれも異存のないところでございますけれども、いわゆる付加価値データ伝送業務、VANと呼ばれるものについては、本年の一月二十一日の郵政審議会では、付加価値データ伝送業務に関する新法を制定することに賛成して、特に民間企業の行う高度通信サービスについては、その性格上、国権の擁護にかかわる通信主権の問題、あるいは通信の秘密を確保するという問題、さらに通信秩序の確保等々の観点から、法案の作成に当たっては相当の規制を必要とするという意見が集約をされたやに、これは新聞で承知をしておりますが、この点は間違いありませんか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 御指摘のとおり、一月の二十一日でございましたけれども、郵政審議会の電気通信部会に、私どもの考えております政策枠組み、その方向、内容の骨子について御理解を得るために御説明を申し上げたわけでございますが、その席で、あるいはその後の新聞記者の部会長の会見におきまして、先生が御指摘のような御意見がつけられておる、こういう発表がなされた、こういうことでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ところで、官房長官、一方臨時行政調査会では、去る二月の十日に行政改革に関する第二次答申の中で、許認可等の整理合理化、いわゆる国民的見地から対応を要するものとして、データ通信の規制の問題が取り上げられまして、三項目にわたって具体的に措置を講ずるように述べられております。これは文書で拝見しています。その趣旨は、不特定多数を相手にもっぱらメッセージスイッチングを行うシステム以外は自由化をしなさい。もう一つ、プライバシーの保護については、これは関係省庁で協議をせよ。しかしその趣旨は、これはあくまで別な観点から行うものである。これはおわかりと思いますから詳しく申し上げませんが、こういうふうに出されておるようです。この答申について、郵政省はどうお考えになっていますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 お答え申し上げます。  その後、政府部内におきましても、最終的には閣議の席で、これはデータ通信だけではございませんが、第二次答申で出されましたところの許認可整理等に関します行政事務の簡素化推進という角度で、それを最大限尊重して、その行政事務の簡素合理化のための必要な施策を推進する、こういうふうに閣議の意思決定がなされておるところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで、専門的な郵政審議会の通信部会の意見は、相当の規制を内容とする新法の制定を行うべきであるという結論である。しかし、臨時行政調査会の意見は、自由化を進めなさい、許認可基準の明示等の措置によって自由化を進めていきなさい、こういう内容になっておるようで、基本的な分野において明らかにこれは意見が対立するように思われますが、対立しておると考えていいですか。対立していませんか。これはどっちですか。郵政省の方がいいでしょう。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 お答え申し上げます。  他の許認可整理の行政事務のいろいろな部門があるわけでございますが、そこの方は比較的具体的に書かれておりますけれども、データ通信の問題に関しますこの御答申の表現はいろいろ読めるというふうな、そして、しかも非常に専門性の高い分野の問題でございますので、私どもは私どもなりに閣議決定の最大限尊重、こういう趣旨を踏まえておる次第でございまして、そう意見の対立があるというふうな感じでは受けとめていないところでございまして、その前文におきましても、国の規制を前提として、国の規制はなるべく最小限にしという、それはいろいろなそこに書いてございません前提はすでに認識されておる、こういうふうにも理解をいたしておるところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで問題になってきますのが、やはり総理府の附属機関として設置をされた臨時行政調査会と、各省庁の附属機関として設置法等によって設けられておる審議会あるいは調査会、こういうものの意見がしばしば食い違ってくるわけでございます。どうも私は、臨調というのが、ある意味では屋上屋を重ねた形になっておるのではないか。  ちなみに官房長官、いま各省庁に設置されておる審議会とか調査会とかいうようなものの数は幾つぐらいありまして、委員などと名のつく者は何千人くらいおいでになるものですか。おわかりならちょっと知らせてもらいたいのです。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 国家行政組織法第八条に基づき、附属機関として法律で設置されております審議会等は、全体で二百十二、その委員定数は約五千六百人だそうでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 お聞きのとおりの委員会とか調査会というものがありまして、しかも、それが必ずしも意見が一致をしない、ばらばらの意見を出してくる。屋上屋を重ぬる嫌いがある。いまや臨調についても私意見があるのですが、昔軍隊いま臨調と申しまして、臨調の言うことなら何でも通る。総評はだめになったのですよ、いまは臨調になってしまいまして……。そういう意見もあるぐらいですが、しかし、臨時行政調査会の設置法によりますと、臨調というのは、設置の目的はもっと高い次元から、行政全般的ではあるけれども、同時に行政の運営等の改善について基本的な事項を調査、検討するというふうに、いわゆる基本的な事項の調査、検討ということになっておるのですが、たとえば税制の問題についても、横道へそれますけれども、税制調査会というものがちゃんとあって、事税制の問題については専門的に検討されておる。その税制の問題を臨調でもまたおやりになる。このデータ通信の問題にしても私は同じだと思うのです。郵政審議会というものがあって専門的に検討が行われておる。その郵政審議会が検討しておるのに、臨調もまたそういうことをおやりになっておる。これはまさに屋上屋で、私はここから行政改革の必要があるのではないかという気がするのですけれども、この点、官房長官どうお考えですか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 臨時行政調査会は、設置法にもございますように、わが国の行政を全般的に改善するという、御指摘のようにそういう大局的な立場からの改善を実現するために設けられたわけでございますから、仮にその個別分野を検討対象にするにいたしましても、行政全体の立場に立った総合的見地から簡素化なり合理化なりを政府に対して答申をされることが期待されておるところだと思います。しかし、ただいま御指摘のように、具体的なところに仮に入るにいたしましても、それが今度は各省庁に専門に各分野を審議いたします審議会等々が設けられておりますから、その審議会において検討を深めていただくということは望ましいことであろうと思うのでございます。昨年からの例を見ておりますと、答申が出ましてから、その事項について専門の審議会が御審議をされて、その結果閣議としての法律案を決定した事例もございますし、また逆に、臨調が答申を書かれます前に、最終決定の以前に関係の審議会の方の意見を事実上聞かれたという例も、これはことしの例でございますけれども、そういうこともあるようで、いろいろやり方はあるようでございますが、いずれにいたしましても、臨調としては、その設置法に定められましたようなごくごく大筋の大綱について総合的な見地から政府に対して答申をしていただくということで運営をされていく、それが望ましいことだと考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 きわめて妥当なお話でございまして、私も全くそのとおりだと思うのですけれども、先ほども申し上げましたように、臨調の任務は、全般的であると同時に基本的な事項の調査、検討だとなっております。そこで、少し立ち入り過ぎるのではないか、臨調は何でもかんでも口を出し過ぎるのではないかというような嫌いがないわけでもございません。最近、新聞の論調なりあるいは各政党の中でもいろいろ意見があるやに聞いていますが。  そこで、いま官房長官いみじくもお答えいただいたのですが、付加価値データ伝送業務、いわゆるVANと言われるものについての臨調の調査の内容を、私は同じ臨調の文書によって調べてみました。これは当然郵政審議会の意見も聞いて尊重さるべきだ、私はいまの長官のお話からそう理解をするのですけれども、ちなみに、臨調がこのVANについての第二次答申を出した、その意見を聴取した内容を調査してみますと、その相手はまず所管官庁である郵政省、これは当然です。同時に、関係官庁として通産省があります。そのほかに、民間団体から五回、行政管理庁から二回、産業構造審議会から二回。肝心な郵政審議会の意見は一度も聞いておりません。とすると、臨調が財界寄りであるとか企業寄りであると言われる、そういうそしりは、いまの意見聴取をした対象から考えても免れないと私は思うのです。財界寄りだ企業寄りだと言われる、そういう調査の仕方になっておる。これは立ち入り過ぎたからこういうことになるのではなかろうか。  したがって、もう少し臨調は、基本的な事項について大所高所から判断をし、国民の期待するようないわゆる小さい政府、国民の負担の少ない、効率の上がる行政、そういうものにメスを入れるべきであって、専門的なデータ通信とか、専門的な税制の内容にまで立ち入っていろいろおっしゃるのは少し行き過ぎではないかという気がするわけです。もちろん、私は、臨調には臨調の自主性もあると思いますから、それを深く言うつもりはありませんけれども、国民の臨調に期待するものは、もっと大所高所からの大きい見地に立った、行政改革はいかにあるべきかということではないのか。データ通信をこうしろとかああせよとか、そういう問題まで期待していない。それは先ほどおっしゃった五千何百名にわたる政府のたくさんの専門の委員がおいでになりまして、しかも内閣は連帯して責任を負うわけでございますから、こちらの委員会だからこっちと反対だなんというばかなことはあり得ぬはずで、委員会というものはもともと大所高所から検討せられ、しかも専門的に検討されるわけですから、余り各省庁の審議会や委員会の権限の内容にまで立ち入って細かなことを臨調がおやりになることについてはいかがなものであろうか。これは官房長官から意見としてお伝えを願えれば非常にありがたいと私は思うのですが、この辺いかがでしょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 私といたしましては、臨時行政調査会は設置法第二条に基づいてお仕事をしておられる、またそういうものとして機能されておるというふうに考えるわけでございます。  現実の問題としまして、先ほども申しましたように、臨調の答申がありましたときに、それを各省庁に現にございます審議会との関連でどう処理していくかということは、昨年のように答申後に審議会に付議したこともございますし、今年あるケースのように、審議会の意見を臨調が先に事実上聞かれたような形のときもございますし、いずれにしても、臨調答申を各省庁にございます審議会との関連でどう処理するかということは、最終的には政府が責任を持って考えなければならないことである、こういうふうに考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 確かにたてまえはそうでございまして、最終的には政府が責任を持って決定をするわけでございますけれども、しかし、先ほど申し上げましたように昔軍隊いま臨調でございますから、政府の方が押しやられて込み出されてしまうおそれもございますので、ただ、国会で臨調に対してそういう意見があったということについては、官房長官から臨調にお伝えを願えますか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○宮澤国務大臣 この委員会の御審議は会議録にも登載せられることでございますから、それは臨調の方に私の方でごらんを願うようにいたします。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 忙しいところ大変恐縮でございました。記者会見があるそうですから、どうぞおいでになってください。  では、続いて質問をさせていただきます。  先ほど郵政大臣から所信の表明をいただきまして、まず事業全般について申し上げたいのですが、大臣、わが国の郵便事業について、いまや年間百五十億通を超え、そして事業財政については着実に改善が進められておるというお話でございましたが、私の知る限りでは、郵便の取り扱い物数が年間百五十億通を超えたのはきのうきょうの話ではないのでございまして、昭和五十五年です。一体その趨勢がどうなのかということが郵便事業にとっては大変な分かれ目だと僕は思うのです。昭和五十六年度は値上げのかかった年ですから、当然取り扱い物数が落ち込むでしょう。しかし、昭和五十七年度になれば、従来ならば昭和五十五年度、値上げの前の年よりも若干は上回って回復をしてきておるはずなんですけれども、いまの見通しでは、昭和五十七年度が昭和五十五年度の物数を超すほどの趨勢ではないのではないでしょうか。まず事務当局からひとつ……。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 お答え申し上げます。  ちょっと時系列的に申し上げたいと存じますが、五十五年度は五十四年に比べて三・一%伸びまして、約百五十八億通出されたわけでございます。それから本年度、五十六年でございますが、四月から十二月まで中間的な数字になりますが、その五十五年度の物数に比べて約六・六%程度落ち込んでいるわけであります。それで、来年は予算的にどう見積っているかと申しますと、本年度の物数、現在は大体六・六%程度でございますが、最終的には、五十五年度に比べまして五%程度の落ち込みというふうにわれわれは見ておるわけでございます。それに対しまして、ことしの実績に対して五十七年度は三・二%程度増加するというふうに考えております。私ども、料金改正がありますと大体二年程度で回復するという大きなサイクルを考えているわけでございまして、まあまあ当たっているんじゃないだろうか、こういうふうに考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣、郵務局長はきわめて楽観的なことをおっしゃっていますが、確かに五十七年度、若干の回復はあるでしょうけれども、五十五年度の百五十八億には達しないだろう。いまおっしゃるように五%落ち込むだろう。五十九年もほぼ横ばいではないかと私は見るのです。  そうしますと、大臣、先ほどこの財政の中で、八百六十八億円の累積赤字がことし五十七年度で残るのです。五十八年度ではこれを返すだけの郵便事業財政の余裕は出てこない、そう僕は見ております。足を引っ張っているのは小包だと私は思います。小包が足を引っ張っていると思うのですが、結局、五十八年度になったときには八百六十八億、これは数字はこのとおりではないけれども、大体これに近い数字のまた赤字繰り越しになっていくだろう。大臣が所信でお述べになったほど郵便事業の財政がのんきなものではないということをまず一つ申し上げておきたい。反論がありますか。――いいでしょう。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 一言だけ。私ども料金改正をここで御審議を賜りましたときに申し上げましたのは、この料金を改正させていただきますと、当時約二千四百億程度の累積赤字がありました、その二千四百億の赤字が三年間、五十七年度末ではおおよそ半分になるでしょう、こう申し上げたわけでございますが、五十七年度末、私どもいま予算で見ておりますのは、その累積赤字のおおよそ三分の一ということになる計算でございます。したがいまして、私どもは、これはいやしくも予算の中であらわした数字でございまして、増収を確保し効率化を徹底して、予算上申し上げております八百数十億の累積赤字に五十七年度末にはぜひしたいし、またできるというふうに見ているところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 余りよく聞いてないのですよ。五十七年度末は累積赤字がここにも言っているように大体八百億ということなんです。だが、五十八年度でこの累積赤字が返済できる計画が立つだろうかといったら恐らく立たないだろう、私はこう言っているのです。そのことはいずれ郵便料金の改定等を考えなければならない事態に追いやられるのではないか。私は、大臣にこの点の認識を新たにしておいてもらいたい、そういう意味でいま申し上げた。数字に大きい狂いはありません。二千四百億で三分の一、八百億が残る、そうなるのです。しかし、それが五十八年度以降に返せる見通しは非常に苦しいだろうということを申し上げておるのです。  その次に、所信表明の中の郵便貯金の問題です。  これは先般、臨調に全銀協か何か、大変な一兆円の赤字だとかなんとかいろいろ言っていますから、これはゆうゆうローンの際に徹底的に議論させてもらいますから、きょうは質問を省きます。  その次に、簡易保険事業です。  これについては、おおむね順調に運営されておるということで、確かにおっしゃるように財政的にはかなりゆとりがあるようで、先般来、満期還付金等についてはふやすような措置がとられておるようでございます。  ただ、私が注目したいのは、確かに財政的には保険財政はかなりいい状況にあるけれども、本来簡易保険が使命とする小口の庶民の保険としてのシェアを調べてみますと、簡易保険の保険契約件数に占めるシェアは非常に落ち込んでまいっております。たとえば昭和三十年は全体の保険契約の三九%あったのです。それがだんだん落ち込んでいって、昭和五十四年度は一八・七%のシェアしかないのです。これは、簡易生命保険が本来の任務とするいわゆる小口の利用者を少額保険によって救済していこうという趣旨からすると、少し問題があるのではないのか。もう少し新しいサービスを考えて、このいわゆる庶民の保険としての使命を全うしなければならない時期に来ておるのではないか。これはシェアの上から見てそう思うのですが、これも大臣専門でありませんから、間違いがあるかどうか、保険局長からお答えいただければ結構です。

小山森也郵政省簡易保険局長

○小山(森)政府委員 御指摘のシェアの点でございますが、先生御指摘のとおりに、昭和三十五年当時からのそれぞれの面について見てまいりますと、簡易保険の場合、保険そのものの見方でございますけれども、三つの側面がございます。まず一つは件数、第二が保険金額、第三点が資金量と三つの側面を持っております。第一点の件数でございますが、昭和三十五年当時、簡易保険の生命保険に占めるシェアは五〇・三%でございましたが、五十五年度は一九%に下がっております。また、保険金額でございますけれども、これにつきましても、昭和三十五年当時は二二・四%でございましたが、今日、五十五年度末では七・四%になっております。次に、資金量でございますが、昭和三十五年当時四八・九%のシェアを占めておりましたが、これは現在三四・一%でございます。なお、この資金量についてのみ申し上げますと、一時期、昭和四十五年当時、二八・一%まで落ち込んだのでございますけれども、その後持ち直しまして、昭和五十五年度末で三四・一%まで持ち直している状況でございます。  なお、これにつきまして、今後新しい保険等についての開発に当たったらどうかという御意見でございます。私どもも、庶民の保険としての、国営事業としての使命を十分心得ておりまして、それに準じたような形で常に国民の皆様が要望するそういった保険需要というものに応じなければならないと思っております。  具体的に、それに応ずる策といたしましては、いろいろありますけれども、本年度、今国会にお願いしておりますものから申し上げますと、財形貯蓄制度が今回改正されることになっておりますが、これは政府から労働省を通じまして提案しております。この法律の附則の中におきまして、私どもの希望といたしまして、簡易保険の保険金を受け取る場合に年金払いにするという新しい形式の保険の形、それから、郵便年金を同じように促進法の枠の中でやりたい、こういうような改正案を持っている次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣、お聞きのように、貯金もまだ問題があるのですが、私は、三事業ともそれぞれ、大臣の所信でお述べになったほど楽観的な情勢ではないと思っております。大臣も、郵政大臣でございますから、防衛問題はそっちに置いて、ひとつ郵政事業に真剣に取り組んでもらいたいと希望しておきます。  そこで、大臣も所信の中で、郵便貯金の限度額の引き上げやそれから運用等についてもお述べになっておるようですが、この関係についていまどうお考えになっていますか。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 限度額の引き上げ、運用についても、先ほど所信表明で述べたとおり、私の考えは変わっておりません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣がかわるといろいろ発想があるのですが、前の郵政大臣は、限度額の引き上げにあわせてシルバー貯金なるものを設けたい、お年寄りが高齢化社会に対応して、退職金等については将来の生活設計のために限度額を一千万とか別枠で設けるようなことをしたいというようなお話もありましたし、あるいはまた、郵便貯金の資金の自主運用についてもいろいろお話がありました。きょうは深く立ち入りませんが、大臣がかわると、そういう方針は変わっていくものですか、大体受け継がれていくものですか。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 シルバー預金あるいは郵貯の資金の自主運用の件につきまして、実は昨年末大臣折衝でも大蔵省とやったのでありますが、これはお認めいただけませんで、引き続き検討事項ということで大蔵省と鋭意またやっているところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 申し上げたように、郵政省も各事業とも非常に財政的にも苦しい事情でございますので、なるべく国民の期待にこたえながら、財政の面でも検討を加えていただきたい。防衛費ばかり力を入れぬで、郵政事業の関係をひとつがんばってもらわぬとぐあいが悪いですが、またいずれ貯金の問題は改めてゆうゆうローンの際にお伺いします。  次に、電信電話公社の方、御出席いただいておりますが、私は二つだけ質問させてもらいます。  五十八年の三月で期限の切れる時限立法であります拡充法、それから電話加入権質に関する臨時特例法、これはみんないろいろ心配されておりまして、陳情などたくさん見えておりますが、公社としてはどうお考えになっておりますか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○岩下説明員 お答えいたします。  最初、私の方から、ただいま先生御指摘の二点のうちの拡充法の扱いについて申し上げたいと思います。  拡充法は、先生御存じのとおり、加入電話等の電気通信のサービスに対します国民の需要の急激な増加に対応いたしまして、通信設備を拡充するために必要な資金を利用者の御負担によって調達をする、こういう目的で制定されたものでございます。したがいまして、それは熾烈な需要に速やかに対処する、また暫定的な性格を有するということから、特に時限的に立法されてございます。  したがいまして、こういった立法趣旨から考えまして、加入電話の積滞も解消されまして、現在いわば本質的には、基本的に本制度の目的が達成されたという状況にございますので、公社としましては、利用者の皆様に御負担を求めるようなこの制度の再々延長のお願いはできるような状況にはない、このように考えております。

信沢健夫日本電信電話公社営業局長

○信沢説明員 ただいま先生から二番目に御指摘がございました質権法について御説明をさせていただきます。  質権法は、御案内のとおり昭和三十三年制定をいたしまして、電話加入権というのは公衆法上は質権の設定が禁止されておりますけれども、その特例法として三十八年までを期限として設けられました。その後二回延長を続けてまいっております。その当時に比べますと、一般的に電話の需給逼迫状況というものが大体是正をされてまいりましたて質権法制定当時とはかなり事情が変わってまいりましたので、これを存続させる根拠は薄くなってきたとも考えられますけれども、一方、いまだに質権の設定件数は年間三十数万件を超えております。しかも若干増加をしておるという傾向もございますので、こういう実態も踏まえながら、こうした事情を考慮して、郵政省の御指導を待って今後慎重に対処していきたいと考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 電電公社の方では郵政省の御指導を受けながら慎重にと言うのですけれども、実は来年の三月三十一日で切れる法律でございますから、関係の方々から大変たくさんの陳情をいただいておるのです。法律ですから最終的には国会で決めなければならぬのでしょうけれども、この辺で、廃止をする方向なら方向ということを方針だけ明らかにしておいていただくと、われわれも非常に応待に楽になるのでございますが、郵政省のお考えはどうですか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 電話加入権質の問題については、いま営業局長から御答弁いたしましたけれども、私どもといたしましても、これは財産権、質権がそこに設定されておる。あくまでも一般の質権とは違い、また公衆法三十八条四項では禁止されておりますけれども、特例的なものとして認められ、かつそこには財産権、質権が設定されておるわけでございます。特殊なルールでございます。したがって、やはりその社会的事実というものは、十分小口金融としての役割りというものを認識していかなければならない、こう考えております。ただし、現行法での国会の御意思は、来年の三月末までで切れるという国会の御意思でございますが、ただ他方では、この存続につきましての多数の請願が出ておる。そこでまた、請願につきましての国会各会派と申しますか、全体の御意思としてその問題をお取り扱い、御決定になる、そういう御方針といいますか、国会の意思は最高でございますので、われわれ政府といたしましてはその線に沿って積極的に対処していかなければならないものではないか、このように考えておる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 逃げるのには非常に逃げやすい答弁ですけれども、申し上げたように、最後にそれは国会が決めなければならない問題ですが、いわゆる担当する官庁としては、大体天下の趨勢を眺めて、現行法の延長という方向で検討するのだ、そう理解していいですか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 御指摘のような気持ちと申しますか、御趣旨で、法務省、法制局とも十分検討、勉強をしていこう、積極的に対処といった意味はそういう考え方でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 次に、大臣、所信の中でも、労使関係は非常に重要で、人手による郵政事業としては労使関係を正常化していきたいという所信でございました。最近かねて悪かった郵政の労使関係も非常によくなっておるというふうに聞き及んで、喜ばしいことだと思っておりますが、特に郵政事業全般について、最近は機械化、近代化が行われまして、オンラインのシステムとか、近くは横浜の郵便集中局をつくられる、そういうようなお話を承っておるところでございますが、私は近代化、機械化に決して反対するものではございません。近代化、機械化をして効率的に運用されるべきものだと思いますけれども、合理的であると名がつく以上は、利用者にとってもサービスが向上し、いわゆる経営の側にとっても十分な効率が上がり、同時に、働く人たちにとってもメリットのあるものでなければ、本当の意味の合理化ではない。近代化、機械化をもって合理化とする以上は、その三者にそれぞれ応分のと申しましょうかメリットがなければならない、そういう基本的な考えを持っておるのですが、最近における郵政各事業の近代化、機械化に伴う合理化についての大臣のお考えを承りたい。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 阿部先生御指摘のとおり、いま郵便事業近代化を進めておるところであります。やがて横浜の集中局、これもできる予定でございます。おっしゃるとおりそれは国民に対するサービスの向上、さらにまた働く方々に対しての労働条件の緩和、また事業財政にも寄与するものでなければならない、先生御指摘のとおりでございます。  私どもは、この基本的な認識のもとに、効率化政策の実施に伴う職員の労働条件の改善についても、関係労働組合と協議を重ねておるところでございます。とりわけ週休二日制、これは世の中の趨勢でございますので、そういう問題も考えながら、この労働条件の好転の方にいま頭をひねっておるところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣から非常に前向きの、具体的な週休二日制等を頭に置きながら、いわゆる展望しながら、労働条件についても考えていきたい、こういうお話で、非常にりっぱな御答弁をいただきまして、私も喜んでおるところでございます。  そこで、少し週休二日制の問題について、具体的にお伺いをしていきたいと思いますが、労働省も出席いただいておりますか。――昨年の十一月十七日付の読売新聞の記事によりますと、日本人の働き中毒、いわゆる働き過ぎですね、働き中毒は国際的にも有名である。先進諸国からの風当たりも相当なものだ。労働省などの試算によると、年間労働時間の国際比較では、日本は約二千百時間、欧米は千七百時間から千九百時間。一年間で大体二百時間から四百時間日本の労働者は多く働いておる。各国はこれを日本の輸出攻勢の元凶だと見ているというふうに記されております。  そこで、昭和五十五年十二月、労働省が発表いたしました「週休二日制等労働時間対策推進計画」を私も拝見いたしました。その二十五ページでございますけれども、先進諸国の年間労働時間国際比較が掲載をされております。数字は大体間違いがないようでございます。この経済大国、GNP世界第二位を誇る日本の異常な労働時間について、労働省はどういうふうにお考えになっておりますか。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 ただいま御指摘をいただいた日本の労働時間の問題でございますが、先生おっしゃるように、欧米諸国と比べまして絶対時間というものは確かに長うございます。そこで、私どもは、ただ絶対時間だけで比べるのは、欧米の雇用慣行と日本の雇用慣行というのが違いますので、ただそれだけではいい、悪いということは即断できませんが、いずれにせよわが国の労働時間がやや長いということは事実でございますし、週休二日制というような問題もこれから相当考えていかなければならぬという段階でございますので、昭和五十五年の十二月に先生御指摘の「週休二日制等労働時間対策推進計画」というものを策定いたしまして、この計画に基づきまして、都道府県の、地方におきましては地場産業を中心とした業種別会議の計画的な開催、それから積極的な行政指導というのを行うとともに、国民一般に対する広報活動を実施してきたところでございます。また、本年に入りまして、昨年の通常国会における銀行法の改正がございましたので、これを受けまして、土曜日閉店による週休二日制の検討をしております銀行等の金融機関に対しまして、完全週休二日制の実施に努力されるようにということで、全国銀行協会連合会を初め各種の金融機関に対して強い要請を行ったところでございます。今後とも、この推進計画に基づきまして、週休二日制の普及、労働時間の短縮という点で行政指導を積極的に推進いたしまして、計画が目標としております昭和六十年をめどに完全週休二日制が一般的に定着化するという方向に向けて今後とも努力していきたい、こう思うわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いまお答えいただきましたが、特にこの基本的な考え方の中では、御説明のように、「労働時間の水準を昭和六十年度までに欧米主要国に近づけるよう努めるものとする。」こういうふうに明記をされておるのですが、大体この六十年までに欧米主要国に近づけますか。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 あと三年半ほどございますので、私どもは極力二千時間という目標に向かって努力していきたい、こう思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 特にこの労働時間の短縮については、制度的には、一日の労働時間を短縮するよりも、週休二日制の導入、年間特定休日の増加に視点をお当てになりまして、国においてもこれらの事柄を推進するために行政指導、社会的機運の醸成に努力する必要がある、こういう方針を明らかにされておるところでございますが、週休二日制の普及の状況の推移、それから、昭和五十五年九月から昭和五十六年九月までの間約一年の調査結果が、どのくらい週休二日制がふえてきたか、わかっておったらお知らせ願いたいのです。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 お答えいたします。  週休二日制の普及状況でございますが、調査産業計でございますが、これは五十四年につきましては合計で七二・九%の週休二日制、これは、完全週休二日制、それから月一二回、隔週、月二回、一回という、何らかの形で週休二日制を実施しておるというのが七二・九%でございますが、五十五年には七四・一%ということでございます。五十五年をさかのぼる四十五年を見てみますと、一七・九が七四・一%になったという推移でございまして、決してとみにぐっとふえているということではございませんが、徐々にふえつつあるという状況でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いま、何らかの形で週休二日制といいますか、あるいは二週三休とか三週五休とかいろいろあると思うのですが、いわゆる完全週休二日制の国際比較はわかりますか。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 お答えいたします。  欧米では、隔週週休二日制というようなことはほとんどございませんで、やるかやらないかということだと思いますが、アメリカにおきましては八三・四%の普及率でございます。西ドイツにおきましては六〇・三%でございます。イギリスにおいては八九・四%、フランスにおきましては、これは統計が二つに分かれておりまして、生産労働者は五三・一%、事務労働者は六〇・四%ということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 日本のを言うたかな。日本は完全週休二日は……。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 失礼しました。  日本は完全週休二日制は二三%でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで、完全週休二日制の導入推進に当たっては、私はやはり公務員あるいは金融機関が先導的な役割りを果たすだろう、先ほどお話がありましたようにそういうふうに思うわけですけれども、これは波及効果も非常に大きいように思われるのですが、労働省としては、公務員あるいは金融機関等が週休二日制を実施することによって先導的な役割りを果たしあるいは波及効果も大きい、この点についてどうお考えですか。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 先生御指摘のように、公務員並びに金融機関という部署は公の部署でございますので、非常に波及効果が高いと思うわけでございますが、公務員につきましては、昨年の四月から四週五休ということで、土曜日を四週に一回休むということでいま実施をしているところでございます。  それから、金融機関につきましては、先ほどお答え申し上げましたように、銀行法の改正という問題がございまして、政令事項としてこれからどう対処するかということでございます。金融機関の影響力というのは非常に強いわけでございますので、私どもは何とか一般産業が昭和六十年を目指して完全週休二日制が一般化するという指導方針でやっておりますので、金融機関はその一年前の五十九年をめどに週休二日制の完全実施を段階的に御努力願いたいということで、去る一月十一日に全国銀行協会連合会会長をお招きいたしまして要請をし、同時に、全国労働金庫協会、それから全国信用組合中央協会、全国信用金庫協会、全国農業協同組合中央会等の農協関係団体、それから全国相互銀行協会の代表者にその後それぞれ個別にお会いいたしまして要請をしたところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いまお話がありましたように、公務員については、一昨年の十一月二十九日に、法律第九十四号、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律、こういうようなものによっていわゆる四週五休制が施行されたのですが、これは完全に実施されておりますか。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 私どもの承知している範囲では、非現業の国家公務員につきましては完全に実施されておると思います。なお、現業につきましては、それに準じて実情に合った形で徐々に行われておるというように聞いております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで、郵政大臣、非常にむずかしい問題が起こってくるのですが、郵政職員は国家公務員でございます。ですから、当然四週五休が適用されなければならないのですけれども、労働条件については公労法の適用を受けることになっておりますから、したがって、直ちに公務員の四週五休の適用は受けない。ところが、いろいろな労働運動を行う場合には、おまえたちは国家公務員だからということでいろいろな制約を受けておるのです。労働運動上は公務員と制約を受けながら、今度は四週五休などになってくると、それは公労法適用職員だから、団体交渉で労働条件を決めるのだということでやっていられる。それが公務員よりも進んでおるのならば結構なんです。ところが、公務員よりもおくれて、四週五休は、公務員ではないから、公労法適用職員だからやらない、ほかのことは、おまえたちは公務員だからこれもしちゃいかぬ、これもしちゃいかぬ。郵政省は悪いところばっかり押しつけて、いいところを一向に取り入れようとしないのです。さっきの大臣の所信、御決意とは大分かけ離れておるのですが、これはいかがでしょうか。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 銀行法の改正もありました。同じようなことを郵便局もやっているわけですからそれにならいたいのでございますけれども、特に職員数の少ないような小さい郵便局などは、貯金だとかその払い出しだとかいう業務のほかに、やはり一人二役、三役で郵便事業、こちらの方もやっているわけでございます。したがって、要員の確保だとか、あるいはそういう機械化の進め方、それから財政事情、いろいろなことを勘案しながら何とかして四週五休を実施したい。現在のところは、全国二千局が約十万人の職員を対象にして四週五休を実施いたしております。五十七年度中にこれに六万人追加する予定でございます。そうすると十六万人になります。おおむね一般職員の六〇%に当たる、それが四週五休を五十七年度中には確保することができるだろう。これからも機械化や先ほど申し上げた財政事情や要員の確保だとか、いろいろなことを勘案しながら進めてまいりたい、こう考えているところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 一〇〇%でありませんので決して満足ではありませんが、前向きで進めていただいておるようでございますから……。  そこで、大蔵省おいでになっていただいておりますか。――金融機関の労働時間の短縮につきましても、これは長年にわたって議論をし、その議論を踏まえて、週休二日制が実施できるように、そういう配慮から、先般の通常国会で銀行法の改正が行われたというふうに承知をしております。ところで、この金融機関でも、さっきお話がありましたように、週休二日制に向けて四週五休であるとかあるいは二週三休というようなものが試行されておるわけでございますけれども、ことさらに銀行法を改正した理由は、土曜日を休日として閉店させることができる、現行銀行法では土曜は休めないわけでございますから、したがって、土曜も休めるという制度をつくるために、この銀行法の改正を行って日曜以外は政令に休日を移行した、そういう経緯があると僕は思うのですけれども、週休二日制をやれるように、そういう趣旨から銀行法の改正が行われた、こう理解して間違いありませんか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 銀行法を改正いたしましたのは、私どもも週休二日制が社会の大勢であるというふうに考えておりまして、いずれはそういうことになるであろう。その場合に、銀行法で休日を「日曜日その他」ということで土曜日休めない形になっておりますので、その実態が備わったときには直ちに政令で対応できるように、弾力的な形を銀行法の中で用意したわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 非常に進んだお考えで、その趣旨は私も全く同感でございますが、先ほどお話がこれも労働省の方からございましたが、昨年の五月十二日でしたか、村本全銀協会長ほか業界の代表の皆さんに参考人として国会に御出席をいただきまして御意見を伺っております。土曜休日については、社会的コンセンサスを得ること、あるいはCDの稼働、環境の整備、金融機関全体で一斉にやりたい、そういう前提はありますけれども、しかし土曜を休日にすることについては反対ではない、賛成であるというふうに会長はお述べになっておるように承りますが、土曜休日に反対する意見はなかったと考えていいのですか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 お答えいたします。  ただいま昨年の全銀協会長の御意見を引用されたわけでございますけれども、全銀協といたしましては大体そのような感じを持っておると思いますけれども、金融機関と申しますものは、どちらにいたしましても大変利用者、預金者というものがございます。それから、逆に利用者、預金者だけではなくて、いわば中小企業や一般産業を相手にしまして手形、小切手あるいは為替送金、いろいろやっておるわけでございます。したがいまして、こういう預貸両面の利用者が金融機関を全国的に利用しておりますので、そういう方々の御理解を得なければならない。これは、金融機関が全面的に一斉に休むということは、手形、小切手も全部休まなければいけない。それから為替送金でございますけれども、これも全部休まなければいかぬ。こういうことでございますので、そういう方々の御理解、そういう取引状況等に合う形で休んでいかなければならないという問題が一つ。それからもう一つは、郵便局や農協とか、これは違った形の金融機関でございますけれども、その方々との足並みをそろえないと全体としてうまくいかぬ、こういう問題がございます。そういう問題を認識しながら、方向としては土曜日休日の方に持っていきたい、こういうふうに考えていると思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大体お説のとおり私どもも理解しておるのです。  そこで、五月十二日に国会で御意見を伺った後、五月二十一日の参議院の大蔵委員会で、銀行法の改正に当たっての確認がメモという形で確認事項になっておるというふうに承知しておりますが、これは大蔵省、御承知ですか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 御質問のメモということでございますけれども、その参議院の質疑が行われます際に、私もその舞台裏におりました記憶でございますけれども、いろいろと社会党の先生方とも御相談をしたことは事実でございます。その事実はございますけれども、メモというような形で存在しているというふうには思っておりません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それでは、参考までにわれわれが承知しておるメモというのをちょっと読んでみますから。  五十六年五月二十一日でございます。「銀行法等の改正に伴う金融機関等の休日の取扱い」「一、「銀行法第十五条、銀行の休日は、日曜日その他政令で定める日に限る。銀行の営業時間は、金融取引の状況等を勘案して大蔵省令で定める」となり、いわゆる週休二日制への門戸を開放した。」「二、衆参大蔵委は、週休二日制への早期実施に関し附帯決議を附した。」この附帯決議は、衆議院、参議院それぞれつけられておるようでございますけれども、その附帯決議の内容は、「金融機関の週休二日制を速やかに実施するため、郵便局・農協等預貯金業務を行う諸機関を含め必要な体制を具体的に整え、金融機関利用者の理解を得られるよう積極的に努力すること。」「三、以上の情況をふまえ、早速に週休二日制実施に向けて、あらゆる努力、運動を展開すると共に、当面土曜日業務の閉店閉庁についての方向を明らかにし、且つ、休日についても明確にする必要があり、メモとして各関係機関に明示し協力を得ることとした。」これがメモの内容ですが、大体そういうことで間違いないでしょうか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 私ども、そのメモ、実は持っておりませんので、いま先生がお読みになりましたことについて正確に対応した答弁をさせていただけるかどうか自信を持ちませんので、しさいに拝見させていただいた上で、その中身が一致しているかどうかについては正確にお答えさせていただきたいと思いますが、いまざっと伺った感じでは、大体そのような形ではないか。ただ、そのときのお話し合い、これは全然公式なものではございませんでしたけれども、そのときのお話し合いでは、とりあえず四月一日の政令には現状の――全体の方向としてはそういう努力を重ねていくという、附帯決議にもございますような努力を重ねていくことについては異存はございませんでしたが、四月一日の政令自体につきましては、直ちには土曜日閉店には至りませんので、現行の実際銀行等金融機関が休日としている日を政令として改めて書くというようなことであったかというふうに記憶しておるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そのいまのおしまいの方のところがちょっと違うのですね。政令には現行の休日をそのまま書くというふうな、そんな確認は聞いたこともないしなかったと思うのですが、そういうことが決まっていますか。そこは違いませんか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 確かにそういうお話し合いがございましたので、私あるいははっきり申し上げ過ぎたのかもしれませんけれども、そのときのわれわれの認識はそうであったということでいまお答え申し上げたわけでございます。たしか大臣の答弁もそのようになっていたかと思いますが、ちょっと確認させていただきまして……。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それで、この銀行法の改正の際に、衆参両院でも附帯決議がつけられた。先ほど内容は申し上げたとおりですが、郵便局、農協等の諸金融機関を含め必要な体制を具体的に整えるよう、これは決議をされておるわけですが、郵政省は政府機関として、郵便局の金融部門と申しますか、貯金窓口ということになるでしょうが、これが他の金融機関の一斉にという足を引っ張ることになっては困りますので、郵政省自体がどう対応されておるか、郵政省のお考えを聞きたいのです。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○鴨政府委員 お答えいたします。  先ほども大臣から御答弁申し上げましたように、郵便局には大小さまざまなものがございます。同時に、郵便、貯金、保険、三つの事業を一体として運営をいたしております。サービス面における影響というものが国民あるいは社会経済全般に与えるものが非常に大きゅうございますので、国民のコンセンサスを得ることが大事であるというふうに考えております。  したがいまして、三事業のそれぞれの実情に応じまして、できるだけサービス水準を維持しながら実施できる方策を検討していかなければいけないというふうに考えておりますが、民間金融機関が土曜日閉店を実施をいたしました場合につきましては、ただいま申しました国民のコンセンサスを確保できるサービス水準を維持するための条件を維持をしながら、郵便局としても土曜日閉庁に何らかの方法で対応したい、このように考えているところでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 昨年の十二月十二日、もし郵政省の幹部の皆さんに御記憶があれば、これは何の日だったか大方わかると思うのですけれども、これは年末闘争が妥結をした朝になるか、その翌日のはずでございます。このときの新聞の各紙はこんなふうに書いております。「銀行週休二日実現の機運」「民間金融機関が休めば郵便局も実施」こういうふうな見出しで、郵政省と全逓との間に週休二日制、土曜休日等について民間金融機関と歩調を合わせてという意味の合意ができたことが週休二日制の機運を高めた、こういうふうに報道をされておるわけでございますが、この辺もうちょっと詳しく説明してもらえませんか。

奥田量三郵政省人事局長

○奥田政府委員 ただいま先生御指摘の新聞記事は、恐らく十一月十二日のものであろうかと存じます。(阿部(未)委員「そのとおり、十一月十二日」と呼ぶ)年末交渉が妥結いたしましたのは十一月十二日でございます。  昨年の年末交渉におきましても、週休二日制その他もろもろの労働条件の問題につきまして交渉、話し合いをいたしました。その中で、郵政省における週休二日制の将来の見通しに関連をいたしまして、いわゆる土曜日の窓口閉鎖の問題についてもいろいろ話し合いをいたしました。その話し合いの中で、私ども郵政省といたしまして、先ほど貯金局長がお答えいたしましたように、郵便局の窓口の閉鎖についてはいろいろ問題はございますけれども、民間の金融機関が土曜日の閉店に向けて前進をいたします場合には、郵政省といたしましても何らかの方法で対応をするという考え方を労働組合に明らかにした次等でございまして、そのあたりが御指摘のような新聞記事として報道されたものというふうに理解をいたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうすると、いよいよ銀行と郵便局の足並みがそろうという段階になってきたわけでございますが、十一月十一日付の労働基準広報というのがございますが、労働省は御承知ですか。この労働基準広報によりますと、銀行協会から、公務員が現行四週五休の段階になったのだから、当面は銀行だけが土曜休日の実施をやってもいいのだというふうな見解が示された、こういうようなことがこの基準広報に載っておるのですが、これは御承知ですか。

望月三郎労働省労働基準局賃金福祉部長

○望月政府委員 その記事につきましては私もちらっと聞いておりますが、中身については余り確かめてございません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで、いよいよ大蔵省の御決断を仰がなければならないときになったのですが、先般何か大蔵委員会で四週五休の問題等が議論されたやに聞いておるのですけれども、申し上げるまでもなく、現行銀行法では土曜が休まれないので、したがって政令に移す、政令に移して、土曜を休日としてもよいという政令ならば――土曜を休日にしたからといって、おっしゃるように、条件が整わなければすべての銀行が一斉にということにはなかなかいかないだろうと私は思います。しかし、土曜を休日として閉店を認むる政令でなければ、銀行は土曜に休むことができないのですよ。そうでしょう。幾ばくかの人間ででもやらなければならなくなる。しかし、土曜を休日としてもよろしいという政令を施行しても、休めないところは休めない実態が出るだろう、地域ごとにあるいは銀行ごとに。いろいろな点から、それは必ずしも一斉にやれるとは思いませんけれども、少なくとも政令の中に銀行が土曜に休んでもいいということが盛り込まれなければ、逆にいま進みつつある、問題にしておった郵便局等も前に進めない、そういう状況になりますので、予定をされる四月の銀行法の改正に伴う政令の公布に当たっては、土曜を休日としてもよろしい、これだけのことはひとつぜひ織り込んでいただきたいのですが、いかがでしょうか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 お答え申し上げます。  まず、銀行法の政令で土曜日ができるというふうに書いたらどうかという御意見でございます。実は、まず実態から御説明させていただきますと、どういうふうに金融機関の週休二日制が実現していくかということをわれわれも真剣に議論し、あるいは金融界にも検討を精力的に重ねてもらっているわけでございますけれども、やはりどう考えてみましても、全体として金融機関のかなりの部分が休まないと、なかなか金融機関はばらばらと少しずつやっていくということは不可能ではないかというふうに考えておるわけでございます。と申しますのは、先ほどちょっと申し上げたわけでございますけれども、御承知のように、手形、小切手は、たとえばばらばらにどこかの金融機関では手形が落ちてどこかでは落ちない、あるいはその手形の手当てをするために資金を自分の取引金融機関で片っ方に送ろうとしますと、片っ方は開いておって自分のところは閉まっておるというような事態がございます。あるいは為替送金で見てまいりますと、たとえば受ける方の銀行が閉まっておるというようなことでございますと、やはり経済取引としては大混乱が生じてくるだろうと思われます。そこで、実態論といたしましては、金融機関が休むときには、私どもあるいは金融機関全体の認識でございますけれども、手形、小切手法上もその土曜日を休みとする、それから為替送金も全部とめるというのが実態ではないかと思っておるわけでございます。  そこで、私どもとしては、かなりの金融機関が一斉にできるということになってきた段階では、関係省庁にもお願いいたしまして、手形、小切手法、たとえば法務省でございますとかいろいろございます。あとは地方税の納付の期日の書き方などもございます。そういう点を手当てしていただいた上でやるべきではないかというふうに考えております。この政令につきましては、御承知のとおり、銀行法を改めますときに、関係省庁の御協力を得ましてやはり政令事項に直していただいていますから、その点では弾力的でございますけれども、まず実態といたしましてそういうことが可能になるということでないといかぬのではないかというふうに考えておりますので、いまの段階ではっきり、どこでどんな時期にどのくらいの範囲ができるかということのめどが立たない段階で政令に書き込むわけにはいかないのではないか。この点も私ども法制局ともいろいろ相談させていただいたのでございますけれども、やはり実態としていつできるかわからないのに休みとするということを書くのは、政令のあり方としても問題があるのではないかという御意見でございます。  そこで、私どもといたしましては、やはり何といっても、いま申し上げました実態でございますので、実態の整備を金融機関にも努力してもらうように、あるいはその受け入れ体制を精力的に検討するようにということで、まず実態の整備を先行させる。それで一方で、この政令が変わるかどうかという不安をもし金融機関が抱くといけませんので、この点につきましては、金融機関にかなり早期から、そちらの体制が整えばいつでも政令を変えることができるということを強く申しておるわけでございます。いつでも変える用意がある、素早く対応する用意があるので精力的に検討せよというふうに申しておるような実情でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 銀行の方でやってみようか、大方やれるのではないか、あるいは郵便局の問題があっても、郵便局の方でも何とか歩調を合わせたい、そういう機運が出てきたときに、休みたくともその土曜が休日でないから閉店ができない、まあ郵便局の場合ちょっと違いますが、そういう状況になってくるわけで、それが一斉にといえば私は百年河清を待たなければならぬと思うのです。あるいはいま審議官がおっしゃったように、大多数のという言葉を使えばこれもまたなかなかむずかしいかもわかりません。しかし、少なくとも全銀協の会長がもう踏み切らねばならぬのではないか、こうおっしゃっておるのですが、政令がないから踏み切ろうにも踏み切れないわけです。ですから、その銀行業務の内容、たとえば手形あるいは為替というようなものは銀行が自主的に判断をしてやれるかやれぬかを決めるのであって、それを待ってというのは主客転倒じゃないでしょうか。  それから、私が言うように、土曜を休日とするという定めではなくても、土曜を休日としてもよろしいという政令が出ておれば、銀行の判断によってできるところからやっていく。これなら足を引っ張らない。これはどうですか、できるところからやっていくという方針に立って、その業務の取り扱いは銀行の判断に任せる。その場合だって、全銀協が一行ずつやるということはしないはずです。全銀協は全銀協で話をしてやるはずなんですから、その辺の業務の内容については銀行にお任せをして、そして政令としては、土曜を休日としてもよろしい、これだけのことを織り込めないことはないはずなんです。それをやらないと足を引っ張って百年河清を待つことになる。ここを踏み切ってもらいたいというのが私の希望なんです。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 御満足できるような御回答になるかどうかでございますが、金融機関の側で自分たちがばらばらに休むということを仮に可能だと思って判断いたしましたとしましても、先ほど申し上げましたような手形、小切手とか為替送金の相手方が開いている場合には、休みますと金融機関としての任務が尽くせませんので、休むという判断にならないのではないかと思うのです。そこで、私どもは決してそれをとめるつもりもございませんが、実態的に、金融機関が踏み切れるという客観情勢はある程度のものが同調するという判断にならなければできない、こういうふうに金融機関も認識しておるわけでございます。  そこで、先ほど申し上げましたように、私どもは、そのかなりの部分ができるようになればいつでもそれを受ける用意がある。したがいまして、そういう場合には見通しがある程度、そういうことで金融機関の中で全部の同調機運が出てきましたとき、つまりその場合には利用者の理解とか、農協、郵貯等の問題がございますけれども、そういう認識、そういうことも見通しを得てできるというような感じが出てまいりまして、いつぐらいにはどの程度できるというようなことが出てきました場合には、むしろ前広にでも結構でございますが、政令を決めてもよろしいかと思いますが、実態が決まらないうちに政令を定めることは、先ほど申し上げましたように、経済取引上の混乱あるいは政令の限度がございますので、どうしても御満足いくような政令の手だてはむずかしいのではないかというふうに御理解いただきたいと思っておる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 審議官、どうも煮え切らないのですが、実態といえば、実際に休むようになって追っかけて実態がこうなったのだから土曜を休日にする、これが実態論で、問題はもう機運ですよ。機運としては、全銀協の会長も週休二日、土曜閉店に踏み切らなければならぬだろうと言っているのですから、私は踏み切れる制度をつくっておけば、それが直ちにそうなるとは思わないけれども、入れ物がなくて、受け皿がなくて実態を待つ、実態を待つと言ったのでは、これはやはり百年河清を待つことになるから、受け皿だけはつくっておいてもらいたい、入れ物だけはつくっておいてもらいたい。いつから入るかは、それは銀行が判断すればいいわけです。おっしゃるように、行政指導もありますし、いろいろな話し合いもありましょう。しかし、入れ物だけはなければ、でき上がってから入れ物を考えてみましょうというのでは、これはやはり主客転倒で、行政指導という名に値しない。行政指導をする以上は、ちゃんと入れ物はあるのだぞ、だからここに入れるように早く協議して実態をつくっていきなさい、こうならなければ、実態が出ないのに政令を出すのはおかしいと言うけれども、政令を出してもおかしくないですよ。土曜休日でもよろしいという政令が出ていれば、その入れ物に従って協議も進むでありましょうし、労働省も特に強く要請しておる昭和六十年までに週休二日が完全にいけるような体制に、少し労働省に協力をしてやって――僕は、あしたから政令が出たからすぐやれと言うのではないのです。やれるような入れ物だけはつくっておいてくれ、こう言うのです。これはできませんか。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 私の説明ぶりがあるいは十分でないのかもしれませんけれども、大変恐縮でございます。  ただ、いまやっておりましても、たとえば商工会議所や全銀協の方も、いろいろ利用者の理解を得ようとしておるわけでございますけれども、現実にまだまだ反対の声も強いようでございます。そういうような実態の中で、政府がその見通しも得ないまま政令へ書き込むということはなかなか困難である。ただ、見通しを得ましたときには、前広に早く対応いたさせていただきたいというふうに申し上げておるわけでございます。  この点はあるいは大変行き違いになるかと思いますけれども、やはり私どもとしては、実際にできるという見通しを得ましたところで先生の御希望に対応させていただきたい。入れ物がございますれば確かにやりやすいということもわかるのでございますけれども、実態の経済の取引に混乱を生じさせるわけにもいきませんし、あるいは利用者の声をもうちょっと聞いた上でということもございますので、御理解いただきたい、かように存じておるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それでは、審議官、ひとつこういうことを約束してください。その実態をつくって政令の中に織り込める目標を、たとえば大体今年いっぱいとか、その間にはひとつ実態をつくって、土曜を休日にする政令の公布ができるように行政指導で努力します、私はその言葉じりをとってとやかく言うつもりはありませんが、そのくらいの決意がなければこれは進みませんよ。どうですか、大体の目標。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○吉田(正)政府委員 先ほど週休二日制の実態論でいろいろ申し上げさせていただきました。この実態を整えるためには、先ほど申しましたような手形、小切手とか、あるいは預貸両面の利用者の理解とか、中小企業者の理解とか、農協、郵貯の問題とか、諸条件、環境の整備が必要であるかと思います。それで、関係各省庁それから関係方面がかなり多岐にわたっておりますので、ひとり大蔵省だけでお約束できる問題ではないかと思いますが、その方向、大蔵省だけで五十何年ということをはっきり申し上げるわけにはいかないが、その方向については十分努力をいたしたい、かように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 やはり大蔵大臣に来てもらわねば結論が出ないだろうと初めから思っておったのですけれども、何しろ予算委員会にとられるものですから大蔵大臣が来ておりませんが、特に審議官のお気持ちはよくわかりました。ひとつ大蔵大臣にも十分この委員会の意見を伝えていただきまして、審議官のお気持ちが早く実現するように格段の努力をお願いをしておきます。  それから、郵政当局の方は、いまるるお話をしましたが、大体足を引っ張る傾向はなくなったようでございまして、当局の御努力を大変多としております。ただ、郵政の場合には、金融機関だけでは事足りません。他の郵便の部門もあれば保険の部門もあるという、たくさんの部門を抱えておりますから、一カ所だけが土曜閉庁で週休二日というわけにはいきませんので、交代制等の勤務についても足並みがそろうように、先ほど大臣もおっしゃっていましたから、週休二日制に向けて一層の努力をお願いをしたいと思います。この点について、大臣おいでになりませんから、ひとつ政務次官から決意のほどを承りたいと思います。

水平豊彦自由民主党郵政政務次官

○水平政府委員 先生のおっしゃることよくわかりますので、確かに理解しております。鋭意研究努力いたしてまいります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 終わります。

水野清自由民主党

○水野委員長 阿部未喜男君の質疑は終わりました。  次に、鈴木強君。     〔委員長退席、畑委員長代理着席〕

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 総理府の方から福島総務副長官においでをいただいております。お忙しそうでございますので、最初に福島総務副長官にお尋ねをいたします。  それは、今日まで政府はテレビとラジオを使いまして、そのスポンサーとなって政府の広報活動を行っておるわけでございますが、昭和五十七年度におきましては幾らの費用を計上しておられますか。全体の総額と、内訳としてテレビ、ラジオ別に、もしわかれば御説明をいただきたいと思います。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○小野(佐)政府委員 お答えいたします。  昭和五十七年度の総理府広報予算額でございますが、百三十四億七百万円でございます。このうちテレビ、ラジオ関係の予算額は、四十二億五千五百万円でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 テレビとラジオの別は。テレビが幾ら、ラジオが幾ら、それはわかりますか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○小野(佐)政府委員 テレビとラジオのそれぞれの内訳、ちょっといま手元に持っておりませんので、後ほどまた御説明させていただきます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 昭和五十六年度のは、いま私手元に資料がないのですが、昭和五十五年度の総理府が提供いたしましたテレビ、ラジオの番組、それからその費用、局別に執行しているのを見ますと、ラジオでは、東京放送が一億六千七百万円、それからニッポン放送が六千八百万円、三番目が文化放送で三千三百万円、以下日本短波放送、それからラジオ関東、エフエム東京、こういうふうな順になっております。  それからテレビを見ますと、フジテレビが九億八千三百万円、これが一番ですね。それから日本テレビが八億九千七百万円、それからテレビ朝日が四億三千七百万円、それから東京放送が三億二百万円、十二チャンネル、ちょっと名前が変わりましたが、二億七千百万円、こういうふうになっております。  それで、特にラジオ東京を重視したというのはどういう理由であったのか。それからフジテレビの場合は、日本テレビと比べてみますと大体とんとんですけれども、フジ、日本テレビを特に使ったということは、どういう根拠があったのでございましょうか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○小野(佐)政府委員 お答えいたします。  政府広報をお願いするに当たりまして、各テレビ局とかラジオ局に対して視聴率のいい時間帯を取れるようにということで毎年お願いしておるわけでございますが、局の方のいろいろな御事情もございまして、時間帯が取れる年と取りにくい年もございますので、そういうことで年度によっていろいろ異動がある。  先生いま御指摘のように、そのときはテレビ局なりラジオ局側の時間帯が取っていただけたということでお願いした結果、予算的にもそちらの方がふえておる、こういう事情ではないかと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それも一つの理由だと私は思うのですけれども、もう一つ考えられるのは、視聴者ができるだけ多い方がいいわけですね。したがって、キー局から各地方局へのネットワーク、これとの提携、こういったものもかなりウエートを置いておられるのではないかと思うのですけれども、いま室長のおっしゃったような、時間帯だけということになると、ちょっと私は問題があると思うのです。  いずれにしても、これだけ差をつけてやってもらうということになると、その事情というものがあると思いまして、いま私が申し上げたような、たとえばフジテレビなり日本テレビの全国のネットワーク、ローカルとの提携局ですね、ここに六つあるわけですけれども、そういうものを調べておられるのですか。視聴者がどのくらいあるのか、フジとの提携が幾ら、日本テレビとの提携が幾ら、こういうことを調べているのでしょう。これは多くの人に見てもらわなければならぬわけですからね。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○小野(佐)政府委員 先生御指摘のように、それぞれのキー局、それからネット局のエリア内での視聴者がどのくらいいるかというようなことの資料も参考にしながらお願いしているところでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 わかりました。  それで、もう一つ一番問題になるのは、これは副長官から答えてもらいたいのですけれども、政府はこの広報番組を四十二億五千五百万円の税金を使ってやるわけでございますから、これが本当に生かされ、しかも広報の目的が何にあるのか、テレビ、ラジオの影響力というものは非常に大きいわけですから、政府は一体どこに目標を置いて放送していこうとされておるのか、これは政策的な面いろいろあると思いますけれども、ポイントはどこに問題をしぼってやっておられますか。

福島譲二総理府総務副長官

○福島(譲)政府委員 お答えをいたします。  政府といたしましては、やはり各般の施策を進める上におきまして、またその広報活動を行う時期として、またそれぞれの施策内容に応じていつがよろしいかということも変わってくるわけでありまして、その辺を総合的に判断して、適時適切な広報活動を行うように努力いたしておるところであります。特に昨年度におきましては、初めて北方領土の日というものを制定したような経緯もございますし、格別そういう方面にも重点を置きまして、ある程度国民世論の盛り上がりにも大きな効果を来たしたと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 結論として、政府がいろいろな施策を決められてそれを実施していく、それについて国民によく知っていただく、こういう周知を目的にしたものだと私は思うのですが、放送法上の番組についても何かいろいろな制約がありますから、これはあなたは知っておると思いますが、したがって、きのう申し上げましたように、政府のやろうとすることについて政策その他についてできるだけ多くの人たちに理解をしていただき、納得していただき、知らないところも知っていただいて、こういうことも政府でやっておるのですよ、なかなか法律その他の問題についても国民がよく理解をし得られない点もあるわけですから、そういう点を懇切丁寧にやるような方向に重点を置いておる、こういうふうに理解してよろしいですか。

福島譲二総理府総務副長官

○福島(譲)政府委員 先生のおっしゃるとおりと思います。     〔畑委員長代理退席、委員長着席〕

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それで、これは室長でもいいですが、番組をつくる場合、各局といろいろ契約しますね。たとえば五十五年度の場合でも、ラジオ東京の場合には「クローズアップ日本」というのがあるのですね。それからフジテレビの場合でも  「ホームジャーナル」とか、こういうような番組がありますが、これについてはこういう内容でこうやってほしいという注文を政府がつけて、そしてその番組をつくらせるのか、趣旨だけ説明してあとのことはその放送局に任せて、放送局が任意に番組をつくるようになっているのか、この点をちょっと明らかにしていただきたい。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○小野(佐)政府委員 私の方ではテレビの媒体を確保いたしておりまして、各省庁の御要望を受けましてその都度放送をお願いしておるわけでございますが、その場合は、先生いま御指摘の後者の、趣旨を局の方にお願いいたしまして局の方でいろいろ番組をつくっていただくというやり方で行っておるところでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 わかりました。そして有効に広報活動ができ、国民の利益になるように、ひとつ十分関係のマスコミ、ラジオ、テレビ局等とも連絡をとって、効果ある広報活動ができますようにやってほしいと思います。  それでさっきも、四十二億ですか、その内訳はちょっとわかりませんので、恐縮ですが後でラジオとテレビ別に出していただきたい。それから、視聴者の視聴率がどのようになっておるか、あるいは反応についてどういうような反応があるのか、そういったようなことも、モニター制度をつくっておりますから恐らくお調べになっていると思うのですね。ぜひそういったものについても、最近のものをできるだけ早く資料として出していただくようにお願いしたい。それからまた、各局別にさっき申し上げましたような点も含めて資料を出していただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○小野(佐)政府委員 先生の御指摘の資料を早急に取りそろえて提出するようにいたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それでは、大臣、いまあなたの所信表明をお伺いしましたが、この中の六ページに、日本電信電話公社に対して「綱紀の粛正と事業運営の効率化をより一層推進することにより事業に寄せられた国民の期待に十分こたえていくよう、日本電信電話公社を指導監督してまいる所存であります。」こう書いてあるのですね。私は、これはちょっとひっかかるのです。ですから、質問を特にしておきたいのでありますが、電電公社が発足するに当たりましては、官営のいいところと民営のいいところをミックスしてできるだけ自主性を持たせて運営させるというので、電気通信監理官というものが公社と大臣の間に設置された、それが今度は通信政策局というものに変わったわけですね。私は、そういう意味があって特にここに「指導監督」とうたったのではないと思いますけれども、真意を聞いておきたいのですが、少なくとも、郵政省設置法第四条二十二の二項を見ても、これは「日本電信電話公社を監督する」と書いてある。それから、第十条の二におきましても、今度新しくできました電気通信政策局の事務分掌の中に、「日本電信電話公社を監督する」、こう書いてあるわけですね。ですから、この指導ということが、公社発足に際してできるだけ公社に自主性を与えるというそのことを侵害するような指導であってはいけないわけですね。ですから、その辺を十分に配慮して、公社の自主性尊重という立場の上に立っておるかどうか、この表現についてちょっと私は疑問を持ちますから、明確にしておきたいと思って大臣にお伺いするわけです。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 御案内のとおり、電気通信政策局は、増大かつ多様化する行政需要に的確に対応し、政策面の充実を志向した行政運営を期するため発足したものであります。電電公社に対する監督は、先生御承知のとおり、日本電信電話公社法などに基づいて行われるものであり、基本的には今後とも公社の自主性をできる限り尊重しながら対処してまいりたいと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それでわかりました。政策局というものができましたから、どうかすると指導監督という点を誇張したいというような気持ちはわかるのですけれども、それではいけないのでありまして、施策の決定は政府にあるでしょうが、実施、実行その他についてはやはり自主性を持たせてやっておるわけですから、大臣の御答弁をいただきまして、この字句の使い方については了解しました。  その次に、大臣にお伺いしたいのは、いまも所信表明の中にも述べておりましたが、私たちは、郵便貯金の限度額の引き上げ、あるいはシルバー貯金一千万円の新設、それから郵便貯金資金の直接運用、そのほかに簡易保険の限度額の引き上げ、あるいは資金運用部制度の改善、こういった問題については、長年この委員会におきましてもその実現方でいろいろな意見が出てまいりまして、特に、山内郵政大臣が、前段の郵便貯金の限度額引き上げ、シルバー貯金の一千万円の新設、郵便貯金資金の直接運用、こういったことについてはこの委員会におきましてもかなり積極的に発言をされ、われわれも協力をして実現方について努力をしてまいったのでありますが、残念ながらゆうゆうローンの七十万から百万にとどまりまして、これは置いてきぼりを食ったわけであります。民間銀行とのいろいろな問題もありましたが、さっきも官房長官おいでになりまして、閣議決定によって一応決着がついております。郵便貯金法はそのままになっておるわけであります。  したがって、いろいろなことがあるでしょうけれども、ひとつ、前の大臣からも引き継ぎがあったと思いますけれども、これから箕輪大臣がこの問題については本当に一生懸命やってほしいと私たちは特に願っておるわけでございます。特に郵便貯金の場合には、現行最高限度三百万を五百万円にする、こういうことも金額まで示してやってきたわけであります。  そこで、その経過については、貯金局長がおりますが、どうしてこれはできなかったのか、そういうことを、もし何でしたら説明していただき、大臣に、前の大臣からの趣旨を継いでこれの実現方に全力を尽くしてほしい。これはもう庶民が、預金者が大臣にうんと期待しておるわけです。ですから、そういうふうに順序を別に話していただきますか。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○鴨政府委員 お答えいたします。  五十七年度の重要施策といたしまして、郵便貯金の総額制限額、現在の三百万円の五百万円への引き上げ、それから高年層の郵便貯金について一千万円の別枠の預入限度額を設けるいわゆるシルバー貯金、それから自主運用。ゆうゆうローンは、いま先生のお話のとおり本年度法案として提出をいたしてございます。  その他の問題につきましては、特に限度額の問題は、御存じのように郵便貯金の利子が非課税扱いということになっておりまして、この限度額を引き上げるということが税制に関するということになってまいります。そういうことで、御承知のような現下の厳しい財政状況の中で実現に至らなかったわけでございます。また、自主運用につきましては、われわれ要求としては出したわけでございますが、これまた、鋭意折衝いたしましたけれども、残念ながら実現に至らなかったというのが経過でございます。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 昨年末の予算折衝で、いま先生御指摘の郵便貯金の限度額の五百万円までの引き上げ、シルバー貯金、さらに簡易保険の限度額の引き上げ並びに郵便貯金の自主運用、この問題について鋭意大蔵折衝をやったのでありますけれども、残念ながら五十七年度に実現を見ませんでした。ただ一つゆうゆうローンの七十万円を百万円まで限度額を引き上げる問題だけが通ったわけであります。  ただ、五十七年度では認められませんでしたが、引き続きこの問題は次年度に持ち越してやりますよということを私からも申し上げてございます。したがって、引き続き鋭意努力をこれからもいたしますが、どうか先生方におかせられましてもわれわれを御鞭撻と御指導をいただきたい、御協力を賜りたいと思う次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 簡保の方はどうですか。

小山森也郵政省簡易保険局長

○小山(森)政府委員 簡易保険の限度額につきまして、一千万円を千八百万円に引き上げてほしいという制度要求をしたのでございますけれども、これにつきましては、現在いわゆる官業、民業論というのが一つございます。そこで関係するところの当局といたしまして、簡保がこれ以上伸びることは民業圧迫につながるのではないかという御意見があったわけでございます。私どもといたしましては、官業であるとか民業であるとかいうものは一つの形のものでございまして、問題は利用者である需要者が何を求めているかというのを政策の中心にすべきではないかということで意見が対立したわけでございます。  それでは、具体的な数字ではどうかということでございますと、国営事業としての限度額というのは、少なくとも国民全体の要求の平均的なもの、これには対応できる形のものが窓口として開かれていなければ、国営事業としての価値がないのではないかということと、一千万円に引き上げますときに出しましたデータ、その算出根拠をそのまま現在の経済状況、環境に合わせた場合に出てくるのが千八百万円というようなことでございましたので、これを主張したのでございますけれども、要は、考え方に相違がございまして、これが一つの予算の制度要求という時間内に妥結に至らなかった、お互いに意見を同じくしなかったということでございます。これにつきましては、ただいま大臣が申し上げましたとおりに、私どもも大臣の御命令に従いまして、鋭意今後これが実現するように努力したいと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 優秀な両局長を初め郵政省、大臣以下がんばったのだが実現できなかった。これは残念です。もう少し郵便貯金とか簡易保険というものに理解を持っていただくように、特に大蔵省、民間銀行あるいは民間の保険会社、そういう方面にもよく連絡をとって、民業のよさ、官業のよさ、お互いにいいサービスをつくって、そして国民がどっちがいいかということを選択するのは自由であります。そういう意味において、大臣、ひとつぜひ庶民の気持ちを体してこれから全力を尽くして実現のためにがんばっていただきたいとお願いしておきます。私どももまた一緒になってがんばりたい、こう思います。  それから、いま大臣の所信表明の中で、「今期年末年始におきましても、年賀郵便物の配達など所期の運行を確保することができました。」こう述べられました。大変御苦労であったと存じまして、全職員の皆さんに私は深く感謝を申し上げます。これもさっき阿部委員のおっしゃったように、労使関係というものがあの険悪な事態からようやくにして正常化に向かい、全職員がやる気を出したからこれができたのであります。そういうことを銘記されて、阿部委員の質問に答えられた精神で、事業は人であります、その人が本当に全力を尽くして事業のために尽くすことができるような諸施策をやっていただきたい。特に配達部門は、大臣御承知のように人手に頼らざるを得ないのです。機械化できないのです。ですから、そういう点を十分配意してやっていただきたいと思います。  しかし、ここで私は残念なことを一つお伺いしなければなりません。それは兵庫県の西宮市日野町というところの石原産業の独身寮に、昨年の暮れの二十八日に二百枚の年賀状が早々と配達されてしまったのですね。こういう間違いが起きておるわけです。  当時、西宮の郵便局の局長さん、田中さんという人は、「年末、年始の郵便物増加に備え、今月は二百人の集配用アルバイトを採用、正規職員百人と合わせ三百人が郵便物の区分け、配達をしている。しかし年賀は別の棚を作っており、また規則で元日以降に配達することが決まっており、二十八日の段階で配達されるとは考えられない。早速調査するが、利用者に迷惑をかけまことに申し訳ない」。前段では、そんなことない、こう言って、  「調査するが、利用者に迷惑をかけまことに申し訳ない」、ちょっとつじつまが合わないのですけれども、これは新聞にも出ております。この真相は、こういう事態があったことは間違いありませんか。これに対してどういう対策を立てましたか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 まず、事実関係を申し上げたいと存じます。  先生おっしゃるように、年内に年賀はがきが約二百枚会社の寮に配達になったということは事実でございます。その年賀郵便の配達は基本的には  一月の一日以降から開始をするわけでございますが、先生も御存じのことと存じますが、私ども一月の一日に持ち出す郵便物数が非常に多いということで、軽減を図るということと、それから一方、一月一日には不在だということでできるならば事前に持ってきてもらいたいという意見がある場合がございます。そこで、官庁だとか会社だとか銀行、それに伴う寮なんかにつきまして年内配達をするかどうかという意向を打診して、年内に配達をする場合が制度的にはあるわけでございます。そこで、いま仰せのケースがその寮の意向に沿った年内配達であったのか、間違って年内に配達をしてしまったかというのが、事実関係、その評価のポイントになるわけでございますが、私ども調査をしました結果、寮の管理人と、それから、西宮の受け持ち局は東の局でございますが、西宮東の局の間では、年内に配達をしてもらいたいという意思があったのでそれによって配達をした、こういうのが事実関係でございます。  したがいまして、私ども、本件につきまして問題になるのは、寮の管理人と一人一人の寮の人たち、その間の意思疎通が十分でなかったということから来る問題でございまして、郵便局としては御希望に沿って寮のためにやったというふうな考え方でいるわけでございます。  ただ、去年の年末には、先生の御指摘の事実関係じゃございませんけれども、意向を受けないで年内に配達をしてしまったということが私ども承知しているところで三件ばかりございます。そういう意味で、私ども今後そういったことが起きないように、やるとすればあくまで受取人等の御意向に沿った形で年内配達をするという点を徹底をして、郵便に対する不信感が起きないように一層努めてまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 これは重大な問題ですよ。私が神戸市のだれだれにあてた郵便は、その受取人に直接配達するというのが筋でしょう。この件を新聞報道がなされておりますが、これを見ましても、この寮には約五十個の郵便受けがあるわけです。恐らく各部屋ごとにあるのだろうと思いますが、そこでその五十個のそれぞれに年賀はがきが入っておった。そこで、岡本真一さんという人が西宮の局へおかしいといって電話をかけた。電話口に局員が出てこず、「二十日までに投函すれば一日に配達するとテレビのコマーシャルでも呼びかけていた。正月に配達してくれなければ意味がない」、こういって怒っていた。だから、寮の管理人が各人の意見を聞かないで勝手に、うちの寮のやつは二十八日に持ってきてください、そういうことを言った場合に、果たして個人が管理人との間でちゃんとそういう約束ができているのかどうなのか、そういうことも確認しないでやるからこういうことになるのです。直接に個人にやったものは個人に配達するのが原則でしょう。現に五十個の郵便受けの中にみんな入っていた。それは事実関係が違うです。また、郵便というのは個人に持っていくのがたてまえであって、そんな管理人がどこでどう相談したか知らぬが、言ったのが事実だなどとそんなことはないと私は思う。これはもう一回調べてもらいたい。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 ただいま先生の御指摘の事実関係については、いま一度正確に調べさせていただきますが、私どもの理解していたところでは、先ほども申し上げましたように、管理人と寮生の間の意思疎通が十分でなかったので、後ほど郵便局からこうこうこういう事情で年内に配達をいたしましたというふうに、その寮生といいますか寮の人たちに御説明をしたところが、了解を得ました、こういう事実関係ということで承知をしているわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 これは非常に郵便配達の原則にかかわる重大な問題ですから、私個人も現実に寮長に会って事実確認をしてみますよ。あなたの方もそういう点が不明確であるとすれば、これは手落ちがあるのですよ。管理人の責任だということだけで済まされないでしょう。ですから、そういう特別なものがあった場合には、その事実関係を確認しておかなければ、こういうように本人が抗議を確認しているという事実があるのです。二十八日の午後十一時ごろに忘年会から帰ってきたら郵便受けの中に入っていた、こう書いてある。もしそうであれば、管理人のところへ持っていって、そうして管理人がこういうふうなことでもって先にもらいましたというふうにするのか、そこいらをはっきりしておかないと、これはきわめて重大な問題ですよ。ですから、再調査するということですから再調査をしてください、私もみずからやってみますから。  では、電子郵便の利用状況について私伺いたかったのですが、時間がありませんので、郵務局長、制度発足以来どの程度の利用がありましたかどうか。それから、今後この電子郵便をさらに拡大強化していくというような政策をお持ちであったら、それはどういうものか、後で資料で出していただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 仰せのとおり、後ほど資料でまとめて御報告させていただきたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 その次に、電波関係でお尋ねします。  FM放送の免許についてですが、第二次予備免許を与えられた北海道、仙台、広島、愛媛、長崎の民放五局のその後の経過はどういうふうになっておりますか、電波監理局長から説明してください。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘のように、五十三年十二月十五日に札幌、仙台、静岡、広島の四地区に割り当てを行いまして、また五十五年六月二十日に金沢、松山、長崎の三地区にいわゆるチャンネルプランを行ったわけでございます。  そのまとまり状況でございますが、まず札幌地区につきましては五十六年七月十七日にエフエム北海道に、広島地区につきましては同年十一月二十日に広島エフエム放送に、それから仙台地区につきましては同じく十二月二十二日にエフエム仙台に、いずれもかたかなでございますが、それぞれ予備免許を与えております。それで、エフエム北海道は本年九月開局予定、それから広島エフエム放送及びエフエム仙台は本年末の開局を予定し、目下準備を進めておるというふうに聞いております。  次に、五十五年六月二十日に行われましたチャンネルプラン地域のうち、松山地区については、先生も御存じのとおり、エフエム愛媛がすでにこの二月一日に開局をしております。それから長崎地区につきましては、エフエム長崎に五十六年十一月二十日に予備免許を与えておりまして、本年末の開局を目指して準備を進めておるというふうに伺っております。  残りの、つまり静岡と金沢が、まだ関係者の間で現在いわゆる調整といいますか、協議等を鋭意続けておるというのが実情でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 第一次免許で東京、名古屋、大阪、福岡と四局が現在民放として放送しておるわけです。大臣御承知のように、NHKはもう全国各県に県域放送が実施されておりますが、どうも民放の方は大変立ちおくれておるわけでございます。周波数は確保されておるわけでして、全国各地からもかなり強い免許申請が出ておるわけですから、私どもは、早く郵政省としてもそれに免許を与えるようにしてほしいということで、毎国会そういうふうな強い要請をしておるわけでございます。あるいは前の山内郵政大臣からもお引き継ぎをいただいておるかもしれませんが、私もぜひひとつ新大臣に山内さん引き継いでおいてほしい、こういうことまでお願いしておきました。  それで、いま民放として全国各地からどの程度の免許申請が出ておるか、わかっておりましたらその数を教えていただいて、それから大臣に意見を述べたいと思います。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 お答え申し上げます。  まず、現在FM放送用周波数の割り当てがなされておる、先ほど申しました金沢地区でございますが、二十五件出ております。それから静岡地区が百六十七件でございます。その他の地区につきましては、三十三都府県から合計二百九十八件の申請が出されております。また、手元に一応県別の数字もただいま持っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それじゃ時間がありませんから、局長さん、後で県別のやつは資料としていただきたいと思います。  そこで、大臣、確かに金沢あるいは静岡のように免許申請者が非常に多くて、調整に困難を来しているところもあると思うのです。しかし、これは当該知事なり適当な人に仲介していただいて、まとめ役をしていただけばいずれ解決することだと思うのです。従来、どうも免許しましてなかなかまとまらないということで、それがまとまるまでは次の免許はやらぬ、こういうふうなことだと思うのです。私はそれではいけないと思うのです。いま言ったように、もう三十三都府県、二百九十八件という申請があるのです。この申請も、申請料あるいは書類作成についてはかなりの金がかかるのです。一回申請しても次の申請期間までしかもたない、またやり直すということで、大変な負担をかけていると思うのです。ですから、従来のように免許したところがまとまらなければ次の免許はしないということではなくて、周波数も準備してあるわけですから、どんどんと免許して、そして調整して、一刻も早く全国に県域放送が民放としてできるような強力な指導を大臣にしてもらいたいと思うのです。免許権は大臣にあるのですから、大臣がその気になってやれば、これはできるわけです。かつてテレビの開局当時も大変な苦労がありました。免許権についても、何か委員会をつくってそこでやらしたらいいのではないかという意見もあったわけですね。これは非常に重大な利権の問題にも絡んでくるような点もなきにしもあらず、したがって、箕輪新郵政大臣、正義の味方ですから、どうぞひとつこういった申請者の気持ちを体して、そして早く申請者の期待にこたえるような方途を積極果敢にやってもらいたい、こう私は強く要請するわけですけれども、大臣の所見を伺いたいのです。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 鈴木先生の御説はもっともだと思います。従来から郵政省としては、県域を単位として一県一局は置きたい、こういう方針でやってまいりました。いまもなおその方針で進めております。したがって、ひとつ思い切って前広に考えていこうということで鋭意検討をいたしております。そして、申請者の熱望にこたえていくつもりでおります。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 わかりました。どうぞお願いします。  それから次に、放送法の一部改正法案が提案されるということが先ほど大臣から所信表明の中で述べられました。いまその準備を進められていると思いますが、さっきお述べになりましたほかに、NHKの受信料の徴収を義務化していくという制度改正については、一度国会に提案され、これが廃案になっているいきさつもございます。これに対しては賛否両論のあることも事実でございますが、大臣として、この国会にNHKの受信料の納入義務化を含めた放送法の改正をお出しになる御所信であるかどうか、これをひとつ明確にしておいていただきたい。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 出しゃばりまして申しわけございませんが、ただいまの件を含めまして、外国性排除その他数点につきまして、御提案申し上げることの可否について現在鋭意詰めておるという実情でございます。ずばりNHKの副次収入と申しますか、その辺の問題、あるいは聾唖者等から要望の強い文字多重の道をどう開くかということも含めまして、ただいま検討中ということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 そうすると、大臣がさっき述べられたような内容のほかに、これを入れて放送法の一部改正案が出てくる可能性もある、こう理解していいのですか。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 そのとおりでございます。外国人の措置等という中で考えさせていただいておるということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 準備をしているようですが、私たちはこれには反対ですから、ひとつそのことだけはここで明確に申し上げておきます。これが出てまいりますと委員会もただごとでは済まない、こういうことを覚悟しておいていただきたいことだけは申し添えておきます。  次に、「宇宙通信、テレビの多重放送など新たな技術の開発及び高度化する国民の情報需要の動向と電波に関する国際的動向とに即応し、適時適切な電波行政を推進してまいる所存」との大臣の御所信の表明がございましたが、具体的にこの宇宙通信、テレビの多重放送についてどうなさろうとしておるのか、その概要を御説明いただきたいと思います。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 お答え申し上げます。  まずテレビの多重放送は、ニューメディアあるいはそれに関するニーズというようなことをいろいろ言われておるわけでございます。それから、先ほどもちょっと申し触れましたように、障害者の方から特に文字多重については早くそれの技術の成長の成果を還元してもらいたいという御要望もございますので、法のレベルにおいても音声多重、文字多重を含めた多重放送の道を開けるようにというような形で考えておる、法提案の中でも考えておるということでございます。  また、宇宙通信につきましては、すでに申し上げましたように、実用衛星は、この五十七年度の通信衛星を初めといたしまして、五十八年度には放送衛星も打ち上がるということで、これは実用の利用である。こうした技術につきましては、非常に長年月を要するものであり、実用でもあるということで、ただいま申し上げました第一号の実用通信衛星、放送衛星に引き続きまして、それの第二世代と申しておりますけれども、そうしたものについての検討も進めておる。そして宇宙開発の成果というものをできる限り早く国民に還元いたしたい、こういう考え方でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 その多重放送の方ですけれども、音声、文字両多重放送についてですが、まず文字放送の方については、方式が、パターン方式でいくかあるいはハイブリッド方式でいくかという問題がございますね。それでパターン方式というのに対しては、民放各社の方の反応としても余り歓迎してないように私は聞いておるのですが、電波監理局長はその点はどういう方向で行こうとしているのか、ちょっと明確にしておいてもらいたいのですが。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生おっしゃいましたように、文字多重につきましてはパターン方式あるいはコード方式というようなものがあるということで、それぞれに特色がございます。ただ、私どもいつも新しい方式を導入いたします場合には、電波技術審議会というところに御諮問申し上げまして、御存じのとおり審議会方式と申しますか、郵政省方式という形でやっておるわけでございますが、審議の現時点では、御高承のとおりパターン方式につきましてはすでに電波技術審議会から御答申をいただいておる。それからコード方式につきましても、鋭意御検討をいただいておるわけですけれども、現時点におきましては、もうちょっと時間がかかるというようなことでございます。これも鋭意検討を進めていただくよう技術審議会の方にお願いしておるということでございますが、ただ、先ほど申し上げました法改正で多重放送に道を開くという考え方を持っておるわけですけれども、その段階におきましては、方式等についての言及は後の問題でございまして、ただいまどの方式とかというようなことは、法レベルでの手当ては必要はないであろう、そのように考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 文字多重につきましては、民放の補完的な利用として多様化していくかというような問題が一つありますね。それから、独立利用という制度を確立していくかというようなこともあると思うのですね。それから、深夜の地方の空きチャンネルを使ってやるというようなことも考えられますね。それから、いま言った方式についても考えられる。したがって、八三年度に実施をしようということで準備を進めていると思うのですけれども、余り焦ってもいけないと思うし、またおくれてもいけないと思うので、そのころ合いはむずかしいのですけれども、いま局長のおっしゃったような専門家もおりますので、よく相談をし、また、民放各局とも具体的によく相談をしていただいて、そして、この文字あるいは音声の多重放送が普及できるような方途をぜひ積極的にやっていただきたいというふうに要望をしておきます。  それから、宇宙通信の方ですが、五十三年に試験用の通信衛星を上げてあるのですけれども、御指摘のように、NHKの放送衛星も五十八年でしたですね。それから五十八年にはCS2が国産ロケットで打ち上げられる。これは三百五十キロ。それから六十二年にCS3、これは五百五十キロですが打ち上げられるという予定なんですが、要するに、日本におきましてはロケット技術というのが大変おくれておりまして、残念ですけれども、NASAにお世話になって打ち上げてきたというのが事実なんですね。したがって、日本は科学的に技術が劣っておるわけですから、もっと出すべき金は出して、そして、これは大臣聞いておいてもらいたいのですが、わが国で直接打ち上げられるようなロケットの開発をもっと積極的に推進してもらいたいと思うのですよ。どうも各省ばらばらにいろいろな研究をしておりまして、われわれから見ると金の有効的な利用になってない。もっとこれを統合してやったらどうか、こういうふうにも思うわけですけれども、郵政省もその一端を担っていろいろやっておられますが、宇宙開発事業団というのもあるわけですから、そこらを中心にして積極果敢にひとつこれは推進できるようにしていただきたい、こう思うのですね。  そこで、私ちょっと新聞を見たのですけれども、六十二年度に電電公社の方では、こういうなまぬるいやり方ではうまくいかぬだろうということで、国産ロケット開発計画と切り離して、スペースシャトルで衛星本体重量一トンの大容量の衛星を打ち上げるという計画を固めた、こう報道されております。電電公社の試算によると、スペースシャトルを使った場合、三段ロケットで打ち上げた場合に比べて経費は六分の一、また伝送容量も、電話換算で二万から二万五千回線と非常に大規模なものがとれる。また、姿勢制御用のロケットの燃料も二倍積み込むことが可能である。衛星の寿命もいまの五年から十年と倍増する。したがって、通信のコストも地上回線と比べて大幅に低下する、そういうふうな考え方を持っておられるようですね。それからさらに、七十年度になりますと、重量四トンの通信衛星を打ち上げるという計画も持っておられるようですね。これは電話回線十万回線を使えるというふうなことが報道されております。もちろんこのことについては、新聞も報道しておりますように、電電公社が独自にこれをやろうということでなくて、少なくとも宇宙開発計画というものに対しては、いまの事業団その他政府とも十分連絡をとってやるというふうに述べておりますが、総裁もきょうちょっと見えておりますけれども、電電の方ではそういう案をいま準備をしておられると思うのですが、いかがでしょうか。

山口開生日本電信電話公社総務理事

○山口説明員 お答えいたします。  電電公社におきましては、通信衛星の研究、実用化というものにはかねがね力を入れておるところでございまして、先ほど先生からも、新聞にアメリカのスペースシャトルを使ってまで将来の構想を考えているというお話でございますし、先ほど郵政省の電波監理局長さんの方からも、当面のCS2それからCS3につきましての御説明がございましたが、私どももこのCS2、これは回線で電話換算約四千回線でございますけれども、この回線利用につきましては、離島の通信回線あるいは災害時における応急用の回線、こういったものを中心にその使用を考えておるわけでありますが、衛星通信を使いますと、たとえば電話回線でも非常に広域的に回線設定ができますし、それから回線の接続も全国どこでもつながるという形になりまして、非常に柔軟性がございます。そういった点から、将来の通信回線に有力な道具だと考えております。  先生も御承知のように、私ども、高度通信ネットワーク、INSを指向していま鋭意その実現に努力をしておるわけでございますが、そのときにおきましてこの通信衛星を使う、あるいはいま脚光を浴びております光通信方式といったものを中心にネットワークを組んでいきたい、このように考えておりまして、その場合に、やはり衛星を使った通信回線というものが現在どうしてもコストが高い、非常に有用でありながらコストが高い、しかし、これは技術の進歩とともにコストダウンが図れることだと思っております。私どもは将来を考えますと非常に多量の回線を衛星に求めたいとも考えておりますが、何しろいまコストが高いものですから、と同時に、やはり宇宙の開発というのは国の施策でもございまして、私どもは、そういう意味では、郵政省の御指導のもとに進めているわけでありますが、先ほどのお話のように、数年なり十年先のことも一応考えれば、やはりスペースシャトルを使った方向もこの際検討しておくべきだ、このように考えまして、いま検討を進めておるところでございます。まだ最終的に決定したわけではございません。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 まあ日本人というのは大体目先しか考えないと言われておりまして、二十年、三十年、五十年、百年先を考えて物をやるべきだという批判も外国人から聞くのですけれども、どうかすると目先だけにとらわれるのですけれども、遠大なしかも広大な理想を持っておるようですから、これは私もそういうことができるならば非常に賛成でございまして、何とかひとつ工夫をこらして、スペースシャトルを使った、要するに、これは料金も安くなるし国民のためになるのですから、そういう開発もどんどんやって、できるだけそういう方向に持っていくような努力をするのが政治であり、世の中の仕事だと思うのです。  そこで、大臣、電電公社も、まだ決まったわけではないそうですけれども、そういった遠大な構想を持っておるようですから、そういう点もひとつ十分に相談に乗っていただいて、できるだけ効果的に国民の利益になるようなものをひとつ開発し、それが実現できるように積極的に協力していただきたいと思いますが、いかがでしょう。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 ちょっとかわってお答え申し上げます。  先ほどもちょっと触れましたように、実用の衛星でございますので、当然長期的に考えなければいかぬということで、この五十七年に打ち上げる次の世代のものにつきましては、CS3と申しておりますが、HIロケットを使うことを基本として性能諸元等も三年目の検討の段階に入っておるわけでございます。  その後の発展につきましては、ただいま電電公社の方からも御説明がございましたように、私どもと十分連絡し研究し合いながら、将来の発展、需要の増、その他宇宙の開発等々も十分勘案しながら、誤りのないように進めてまいりたい、こういうことでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 わかりました。ぜひそういうふうにしていただきたいと思います。  そこで、ついでと言っちゃあれですけれども、高度情報通信システム、いわゆるINSという通信方式、これを考えておられるようですが、総裁、INSと言っても国民にはどういうものかということがよくわからないですね、専門家にはよくわかるのでしょうけれども。ですから、そういうふうなわかりやすいPRをやっていただいていると思いますけれども、なお積極的にやっていただくと同時に、私どもが感じとして受けているのは、公社がかなりピッチを上げてINS体制をつくろう、こういうように大変な力を入れているように思うのですよ。大体いつごろをめどにこの体制に入れるのか、十年と言い、十五年と言い、二十年と言い、いろいろと聞いてきておるのですけれども、今度の総裁の所信表明でも、かなり積極的にやろうという気持ちが出ているように私は思うのです。大体十年先ですか、あるいは十五年先ですか、もっと近いですか。どうなんでしょう。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 お答えします。  INSというのは、実に下手に説明いたしますと聞いている方は何のことかわからなくなる、御説のとおりでございます。私ども、これではいけませんので、いま頭のやわらかい連中を二十人ばかり集めまして、年が明けてからINSを電電として世の中にどう説明したら一番はっきりするのだろうという勉強会をやりまして、三月の中ごろまでにはそれをひとつまとめまして、皆さんの方に読んでいただいて御理解を深めていただくようにする義務があるというふうに考えて、いま勉強会を進めております。  ちょっと技術的な方向に説明を始めますと全然わからなくなりますし、ちょっと世間話の方向に持っていき過ぎますとまた足が浮いたようになりまして、その辺どこで調整するか、なかなか問題だと思います。  それから、いまの次の御質問でございますけれども、私どもいま考えておりますのは、五十七年度から先の投資の基本的な考え方といたしまして、当面の電信電話サービスに必要なものは世の中に御不自由をかけぬだけ完全にやりますが、それ以外の設備の投入は、INSに向かっていく技術的な過程に二重投資にならないように、あるいはむだ投資にならないようなやり方で徹底的に勉強し直して、いま計画を練り直して進めることにいたしております。限りある資源でございますので、そういうふうにしていくということでございますが、私ども基本的にINSというものと電電公社とどう考えるべきかという基本概念をこの間からまとめておりますが、INSは何も日本の社会だけでできる、電電だけでできる問題ではございません。現にアメリカあたりはかなりその方向に日本よりも早く動き出しつつございます。したがいまして、もしこれで電電公社が独占企業体としてこの責任を持たされておりながら、INSの方向へ行くのがおくれますと、先進工業国の間での全体的な国家活動というものの能率に非常に大きなマイナスの足引っ張りをやる危険性が多分にございますので、少なくとも先進工業国の一番早い変化をしていく国よりもおくれないように持っていく社会的義務があるというふうに、しっかり腹に据えておるわけでございます。たとえば私、昭和三十二、三年に、三十五年でしたか、アメリカに行きましたときに、すでにハワイからアメリカ全土にダイヤルで通話ができる。当時私は呉におりましたけれども、呉から東京に電話をかけるのに、特急で申し込んで一時間待ってもかからない。これでは国の全体としての社会活動の能率というものが全然話にならぬわけでございまして、こういうINSの時代に、うっかりしておりますと、私どもがおくれますと再びそれが出てくるというふうに考えられますので、決しておくれてはいけないというふうに考えております。これに転換していきますのに、われわれの投資能力というものを考えてみますと、現在のような飽和した電話の需要ということから考えまして、全然夢物語ではございませんで、われわれの財務の基盤の範囲内で何とか世の中におくれないように持っていける可能性はあるというふうに考えております。技術的には私どもの研究所の方でかなり外国よりも一歩進んだ技術を蓄積しておりますので、情報の力が現にございますので、これをできるだけ早く有効に持っていきたいというふうに考えております。  ただ、どこの辺からどういうふうに実用化していくかということについても、これはなかなかむずかしい問題でございますが、具体的に平たく申し上げますと、まず業務用、あるいは官庁用、そういう事務ベース、要するに経済活動の中心になるところから早く使い始めていただけるように持っていきながら、財務の基盤を、それだけの増収になってまいりますので、改良しながら、漸次料金を下げていきながら、ある時点で一般家庭の可処分所得の中にその料金が入るように持っていくように努力して、ある時点でそういう可処分所得の中にこれらの料金が入ってまいりますと、ちょうどテレビが爆発的に普及したような形で皆さんのお役に立つようなものになるのじゃないかというふうに考えておりますので、その方向にどうやって持っていくかというのは、これから真剣に勉強しなければならぬ問題でございますけれども、基本的にそういうふうにINSというものを考えて、郵政省の方ともいろいろ御相談しながら、事を進めていきたいというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 これは山口総務理事、技師長でもいいですけれども、いま総裁がいろいろおっしゃったのですが、実用化の段階というのは大体どの程度に考えておるのですか。そういうめどはないのですか。

山口開生日本電信電話公社総務理事

○山口説明員 お答えします。  ただいま総裁が大体の大まかな見通しについて申し上げましたが、まだ最終的に全部詰め切っているわけではございませんけれども、さしずめ五十七年、来年度から五十九年にかけてモデルシステムを構築していきたい、こういうふうに考えておりますが、これは現在武蔵野、三鷹を中心としまして、これはちょうど研究所と近いものでございますので、武蔵野、三鷹にモデルシステムをつくりまして、そこで交換機なり宅内設備を一般に使っていただいて、ユーザーからのいろいろな御要望なり御意見も問いながら、改良すべきはその意見を入れまして改良していく、こういうのを手始めにやりたいと思っておりまして、その後、たとえば六十五年なり七十年を一つの節としまして、どのように全国的にやっていくかということをいま検討中でございます。したがいまして、まだここではっきりと申し上げる段階ではないと思っておりますが、鋭意進めていきたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 時間がありませんので、いまの電話の設備の維持、改良について伺いたかったのですが、資料として出してくださいませんか。旧型の電話交換機から電子交換機へ逐次更改していくように努力されていると思いますが、実は私の住んでいる世田谷もまだステップ・バイ・ステップでA型なんですね。やがてクロスバー、DEX、DDX、こうなっていくと思いますが、こういう設備の維持、改良について、年度別に、どういうふうにいま全国的に残っておって、それをどのくらいの年月でもってかえていくか、そういう資料をひとつ後で出していただきたい、それをお願いしておきます。  それから、さっき阿部委員から付加価値データ伝送業務、いわゆるVANについて御質疑がありましたから、私は重複を避けまして、こういう点だけ政策局長に聞いておきたいのですけれども、さっきのお話を聞いておると、いろいろ問題があるが、この法案が通産省との間で話し合いがついて提案されるだろうとわれわれは思っておったわけですが、この国会ではもう棚上げ、こういう状態になっておるわけでございます。  それで、私たちは、郵政省の私たちの部会での説明をちょっと聞いたような内容については賛成なんです。公共性の強い事業ですから、幾ら臨調が許可、認可について簡略にしろと言ったって、それは問題によりけりですよ。ですから、野放しにすることはできないわけでして、あの程度のものでいいだろう、こう私たちは考えておったわけですけれども、これが取りやめになってしまったということでございまして、大変問題になっていると思いますが、ここで聞いておきたいのは、郵政省は、さっきの話ですと、何かもうぐにゃぐにゃと政策局長後退したように受け取りましたけれども、そうじゃなくて、政府全体としての検討の中で郵政省がいままでやってきたことについてはそれぞれ自信と確信を持ってやられたのでしょうから、やはりその線で進んでいくという考えかどうか。  それから、電電公社の方についても、この法案については、実施するのは電電公社ですから、十分に打ち合わせをされていると思いますので、電電公社としてもこれに対してどういう考え方を持っているか、結論だけでいいです。時間がないから簡単に。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 御指摘のように、私どもいつか部会でも御説明いたしましたけれども、他人の通信を媒介する高度通信サービスというのは、これを民間企業に認めるに当たりましては、通信の公共性は御承知のとおりでございますので、通信の秘密――単に罰則だけにとどまりませんで、守る体制というものも含めまして、あるいはその信頼性、利用者保護等々の問題がございますので、それが不可欠だと考えております。ところが、その不可欠の前提条件が、いまの段階で意見が対立しておるということで、今国会は残念ながら時間的制約があって出せない。したがいまして、私どもは、今後引き続き継続いたしましてこの問題を、一方ではまた御審議いただきます電気通信審議会等々もあるわけでございますので、いろいろな中で御審議もいただき、かついろいろな知恵も入れまして、各方面の御認識も深めてやっていきたい、このように考えておる次第でございます。

西井昭日本電信電話公社総務理事

○西井説明員 お答え申し上げます。  公社といたしましても、ただいま政策局長からお話のありましたのと全く同意見でありまして、関係の省庁で速やかに意見が一致をいたしまして、所要の法案が出されることを期待しておるところでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 次に、総裁のきょうの御所信の冒頭に、「このたび、公社職員が通信回線における情報を盗用して、銀行のキャッシュカードを偽造・行使したという事件を起こしましたことは、国民の皆様に対しまことに申しわけなく、謹んでおわびを申し上げます。」こういうふうに陳謝の意を表明されました。  この事件は、電電公社の技術職員が、公社が直営するオンラインから銀行のデータを読み取り、キャッシュカードを偽造し、百三十万円を引き出したというものでございまして、コンピューター社会の中枢部で生の情報そのものが犯罪の対象にされただけに、関係者に与えた衝撃というのは非常に大きいと思うのでございます。このようなタイプの犯罪が発生いたしましたことによって、企業秘密からプライバシーまで社会のシステムそのものが脅威にさらされることになっております。公社のオンライン、コンピューターを利用するシステムに対する国民の信頼というものが非常に損なわれたと残念に思います。犯人は警察の取り調べに対し、銀行部外者でも犯罪が可能かどうかをテストしようと思った、テストしてみたら、案外簡単に成功した、こう述べているように新聞は報道しております。  私は、公社として、総裁おっしゃるように、今後このようなことが再び起きないように絶滅策をちゃんと確立していくことが絶対に必要なことだと思います。そうして、失われた信用を回復していくことに全力を尽くすべきだと思うわけであります。  時間がありませんが、事件の概略等について伺いたかったのですが、問題はこの防止策を公社としてどうしていくのか。絶対に再発しないという上に立ってどういう対策をやろうとしているのか。結論だけちょっと聞かしてください。

山本千治日本電信電話公社保全局長

○山本説明員 お答え申し上げます。  その前に、管理監督の責にあります者といたしまして、心からおわび申し上げたいと思います。  今回起こりましたこの事件は、先生御指摘のとおりすべて公社側の責任であるとの自覚に立ちまして、いまこの問題の解明に全力を尽くしているところでございます。二月十九日に副総裁を委員長といたしますデータ通信に関する事故防止対策委員会を設置いたしまして、二つの点からこの検討を進めることにしておりますが、まず一点は、直ちに施策を進める事項として、先生おっしゃいましたとおり、データを盗み、それを解読し、偽造した、こういうことの三つに対しまして、現在持っていますわれわれの作業管理体制あるいは試験器等の管理体制、そういった面、さらには通信の秘密を守るというモラルの点につきまして考えると同時に、さらに第二点は、外国のそういった犯罪の事例、あるいは職員からの提案、そしてわれわれの持っている技術力、知恵を集めまして防止対策をつくってまいりたい、かように考えておる次第でございます。  なお、いま私たちが直ちにでき得ることは、二カ月くらいで審議を終えまして実行に移してまいりたい、かように思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 ぜひしっかりした対策を立てて、再びこういう事件が起こらないように最善の努力をしていただくことを重ねてお願いしておきます。  時間がなくなりました。最後にもう一つだけお願いしたいのですが、電電公社が扱っております電報業務、これは電話の普及によってだんだんと影が薄くなっていることは事実だと思います。しかし、明治二年以来百十一年にわたって電信事業というものが果たしてきた役割りは非常に大きかったと私は思います。したがって、これからも宇宙が続く限り、人類が生存する限り電報事業というのは絶対に絶えるものではないと私は思います。  かつての華やかなりし時代から見ると、いま扱い通数もかなり減っていると思いますが、私ども議員なんかにとっては特にそうですが、慶弔電報なんていうのは欠かすことのできないものでございまして、大変恩恵を受けている。しかも安い料金で、公共性が主張されて相当な赤字を出しつつもずっとやってきておるわけです。ですから、そこに働く従業員についても悲観するようなことのないように、電報事業が今後データその他とあわせて永遠に続いていく、誇りと自信を持ってその事業に励むことができるような、しっかりした施策と体制をつくっておく必要があるのではないかと私は思います。したがって、公社として、電報の扱い通数等が最近どう変わってきているか、これは時間がありませんから資料で出していただくことにしまして、いま申し上げましたように、電報事業の今後の対策について基本的な点だけ公社の方からお答えいただきたいと思います。

稲見保日本電信電話公社業務管理局長

○稲見説明員 電報事業の明治以来の経過、趨勢等につきましては、ただいま先生からお話があったとおり私どもも認識をしております。  簡単に今後の基本的な方針だけ申し述べさせていただきますが、電信の業務は国と国民から電電公社に独占運営を託されておるわけでございまして、したがって、単純に、利用が減少しているあるいは採算性が低い、そのゆえをもってだけで私どもが電信の業務を返上するというか廃止するというような考えを持つような筋合いではないと考えております。もちろん、事業を経営しておるわけでございますから、経営の改善はわれわれの当然の責務でございまして、この二十年ほどの間にも、先生御承知のとおりでございますが、省力化設備を導入する、あるいは運営方法を工夫するといった諸問題について、労働組合なり職員の理解あるいは協力を得まして推進してまいりまして、電電公社と委託先の郵政省さん含めて、すでに約二万人ぐらいの減員もしておりまして、なお引き続きこういう施策は推進していこうというふうにしております。  今後につきましても、すでに陳腐化しあるいは言葉は悪いですけれども時代おくれになった受付なり通信の設備がございます。そういうものは、更改に際しましてより高度化する、あるいは設備の共用できるものは共用する、運営形態につきましてもさらに工夫をする、今日的に社会の実情、要求に応じたようなサービス水準の見直しなり、場合によっては料金水準の見直しといったようなことも総合いたしまして、長期的に無理のない改善計画を立てて取り組んでまいる。もちろんその場合には、国会あるいは政府当局の御指導も賜りますし、国民なり利用者の御理解を得ながら、またさらに、労働組合、職員といった方面の理解、協力を取りつけて、無理のないように自然な姿でいいサービスを、かつ効率的に提供してまいりたいと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 その点はわかりました。  一つ電監局長にお願いしておきたいのですが、有線電気通信法と有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律、その他建設省関係の道路というものによりまして、いま有線音楽放送が行われているわけですが、これに対して不法施設で悪いことをしているグループがあるわけですね。これを正常化してくれという強い要請が私どものところにも来ておりますし、大臣のところにも行っていることです。きょうは時間がありませんのでここで申し上げることはできませんが、昭和五十六年四月九日に東京地方裁判所から判決も出ておりまして、そういう判決で明らかになっておりますので、政府が道路の不法占用ということを放置するような行政の怠慢からこういう問題が発生していることは私は間違いないと思うのです。したがって、一柱一条というような話もあるようですけれども、やはりその前に、こういう悪いことをした人たちを退治する政策を積極果敢にやっておかなければならぬと思うのです。法改正についてもどうするか、あるいはいまの運用の中でどうするか、いろいろあると思いますけれども、これはいずれ電波・放送小委員会等がありますから、そこで申し上げることにします。  なお、テレビの難視関係について地方自治体から補助金が出ておりますが、各県とも独自の立場で県が県単として費用を出してそれぞれの地域の難視聴を解消する、こういうことをやっておるわけです。したがって、こういった問題についてもちょっと触れたかったのですが、時間がありませんので、これもまた電波・放送小委員会に回します。  二、三分おくれて済みませんでしたが、これで終わります。ありがとうございました。

水野清自由民主党

○水野委員長 鈴木強君の質疑は終わりました。  竹内勝彦君。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 最初に、いわゆる電話加入質権に対する問題について若干御質問をさせていただきます。  電話加入権質に関する臨時特例法、この法律が時限立法になっているのは御承知のとおりでございますが、その経過について最初に御説明いただきたいと思います。

信沢健夫日本電信電話公社営業局長

○信沢説明員 お答えいたします。  電話加入権質に関する臨時特例法は昭和三十三年に、公衆電気通信法では電話加入権に質権を設定することが禁止されておるわけでございますが、その特例法として五年間、三十八年までという期限を設けて電話加入権に質権を設定できることを内容として制定されたものでございます。  このときの実情としては、加入電話の需給状況が大変逼迫しておったということもありまして、電話の加入権を担保とした金融の道を設けてほしいという特に中小企業者の方々から要望が強かったということがございまして設定をされました。  その後、五年後に十年間期限が延長されて、さらに十年間延長されて二十五年間ということで、この法律の期限が現在に至っておるわけでございます。  従来の経緯から申しますと、五十七年度いっぱいでこの期限が切れるということになっております。経緯はそのようなことでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この質権の、いわゆる電話金融の基礎となっておる法律に関して、質権の利用状況はどの辺までになっておるのか、電電公社にお伺いしておきたいと思います。

稲見保日本電信電話公社業務管理局長

○稲見説明員 お答えいたします。  質権の設定利用の状況でございますが、昭和五十五年度中の電話加入権に対する質権の設定状況は、新たに設定登録をされた件数が約三十五万件、同じくその期間中に消滅登録のなされた件数が約三十万件というふうになっております。昭和五十六年六月末現在において設定されておりますところのその時点の質権の総数でございますが、これは特別調査をしたのですけれども、その結果では約七十七万件というふうになっております。また、質権者の種類分けで見ますと、大部分は事業協同組合でございまして、その関係で九四%という現状でございます。  なお、質権の絡みで、私どもの内々のことになりまして大変恐縮ですけれども、質権の設定にかかわります事務取り扱い、これは当然のことながらお客様の権利関係に直接の影響が出てまいりますことから、関係の職員は特に細心の注意と厳密なさばきということを要しますので、手数料を何がしかちょうだいはしておりますけれども、電話局の事務処理の面では相当な負担になっておるのも実情でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この問題は、先ほどの説明のとおり昭和五十八年三月三十一日で切れるわけですね。そうなってきますと、質屋さんを初め、あるいは電話取引業協同組合、金融業協同組合、こういった業者の人たちが、仕事の面において非常に重要なものになるわけでございますので、その業者の考え方、どのようになっておるのか、状況をつかんでおったら御説明ください。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 お答え申し上げます。  電話加入権が現在なお小口金融の担保物として、いま電電公社からも御説明がありましたように、相当利用されておるという実態があるわけでございまして、この特例法の延長につきまして、全国金融業協同組合連合会、全国質屋協同組合連合会、全国電話取引業協同組合連合会などから、現在、衆参両議院に対しまして、いまの時点で約三百六十件に及ぶ多数の請願が出されておる。また、郵政省にも同じ趣旨の要望書が出されておる。また、業界の背後にそういう小口のお金をお借りしなければならないという多数の大衆がおられる、このように認識をしておるわけでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 同時に、電電公社はいまの件に関してどんな認識を持っていますか。

信沢健夫日本電信電話公社営業局長

○信沢説明員 お答えいたします。  いま郵政省からの御説明もございましたとおり、公社の方にも年々三十五万以上の質権の設定がございます。そして現在、ことしいっぱいで切れるということにつきましては、小口金融業者の方々などから、郵政省に対しましても、私どもに対しても、その利用がさらに今後もできるようにしてほしいという御要望が来ておることは郵政省と同じでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは、電話加入権質に関する臨時特例法、この問題は拡充法とセットされてできておったわけですね。拡充法がストップしたとしても、質権法に関しましては、加入者、いまの説明でも残高ベースで七十七万本以上、年間三十五万、そういう実態でございます。私の資料でも、たとえば大阪質屋協同組合だけでも残高が四万五千本、約二十三億円に達しておる、これだけの膨大なものでございます。  そういう意味でいきますと、三千八百万からの加入権者、この加入権者の権利、財産、財産権、こういったものがあるわけですよね。そういった意味からも、手軽にこういったものが利用できるということは、非常に重要なことではないか、こう考えますので、今後この質権法はどのような扱いをしていくのか、御説明いきだきたいと思います。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 お答え申し上げます。  電話の加入権に対します質権という問題は、御指摘のように一つの私権を設定しておる、財産権を設定しておるということでございますが、原則からいいますと、一般の財物の質権とは違っておるという側面がある。したがいまして、特例法で特別のルールを定めて、電電公社の事務処理にも余り問題がないように、まあいろいろ負担はございますけれども、余り問題がない特別のルールを定めておる、こういうふうに理解をいたしておりますが、ただ、いま冒頭にも申し上げましたように、あるいはまた、前の阿部委員の方にもお答えいたしましたように、非常にこれに対しましての社会的な事実がありますし、御要望も強い。したがいまして、このいろいろな請願が出ておりますので、請願処理に当たりましての国会の各会派の先生方の御判断というものも踏まえ、郵政省としても積極的に対処していきたい、このように考えておる次第でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 大臣にお伺いしておきますが、いまいろいろ説明がございましたが、この質権法の延長について、ぜひ存続ということで相当要望が出ておるようでございますし、また、業者にとっては非常に重要な問題ではないか、こう考えます。この延長についてあるいは今後の取り扱い方について、どのような考え方を大臣は持っておるか、御説明ください。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 先生御指摘のとおり、この電話質権法は来年三月三十一日で切れてしまいますから、業界あるいは小口の金融を電話を質権にして借りている人方の要望、そういうものも十分承知をいたしております。したがって、私としては、この特例法を延長するのがいいのか、また、時限が切れますから、本当は永久にできるような方法が何かないかというようなことで、いま検討をさしておるところで、せっかく、皆さんの、先生方のお考えが大体わかってまいりましたので、鋭意ひとつ前向きで検討してもらうということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 もしこれ延長法なり、あるいはいま大臣の御答弁のように、抜本的に恒久的なものに考えていくなり、やっていかなかったならば、これは二十五年間続いたまじめな業者、こういった者が離れていってしまう。いままでこういったものを利用してきた人あるいは今後利用しようとする人は、そういう手軽なものでなくして、サラ金業者に走っていってしまうというようなことになってはなりませんし、そういう意味からも、ぜひひとついまの御決意で持っていっていただきたいと思います。  最後に、この問題に関して局長にお伺いしておきますけれども、そのプロセスですね。たとえば延長法をどうやるのか、あるいは恒久的なものならどうやるのか、ちょっとその辺の郵政省としての考え方なりあれば、お聞かせ願いたいと思います。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○守住政府委員 いま大臣からも一つの姿勢というか考え方というか、私どもに指示がおりておるわけでございます。それからまた、今後は、明確には申し上げられませんけれども、冒頭申し上げましたように、国会での請願の取り扱い、少なくとも現行法では来年の三月三十一日までであるという、これまた当時の国会の御意思であったわけでございますが、改めて請願を受けましての国会の御意思を受けまして、また大臣の御指示も受けまして、法務省民事局とか法制局とか、はたまた国会運営め問題にも最後はなってこようかと思うわけでございますが、日切れ法案ということでございますので、それを念頭に置いて検討してまいりたい、このように考えておる次第でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 次に、有線音楽放送問題に関して御質問いたします。  社団法人全国有線音楽放送協会というものがございますね。この認可の経緯について最初に御説明ください。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 社団法人全国有線音楽放送協会の設立許可についてでございますが、昭和四十三年の十月、当時任意団体でございました全国有線音楽放送連合会を有線音楽放送番組の向上等を目的とする社団法人としたいという申請がございまして、郵政省といたしまして、申請内容が公益性と法人の許可基準に適合しておると認められましたので、四十四年の五月、許可を与えたという経過でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この社団法人全国有線音楽放送協会に関して、どのような掌握をしておりますか。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 許可後の同社団法人の実情をどう把握しておるかという御質問でございますが、郵政大臣の所管に属する公益法人の設立及び監督に関する省令という郵政省令がございますが、それに基づきまして、毎年度、業務報告書、事業計画書、収支予算書等を提出させておりますが、そのほか必要に応じまして協会幹部等に報告を求めるなど、その実態の把握に努めておるという次第でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この社団法人の全国有線音楽放送協会所属の業者の中に、道路占用許可あるいは電柱使用共架契約について無断でやっている者がいるか、おればその数はどのくらいか、実態を説明してください。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 残念ながら、先生御指摘のように、協会の会員の中にもなお道路占用許可あるいは電柱添架の契約をしていないという者がございます。昭和五十六年三月現在の数字でございますが、十社五十施設あるというふうに把握をしております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この郵政省認可の公益法人として、その指導として、そういう状態であってはなりませんし、具体的にどのように指導しているのか、本気でこの正常化に取り組んでおるのか、その辺を述べていただきたいと思います。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 いわゆる不法業者と申しますか、それに対しましては、かねがね正常化ということで呼びかけを行っておるわけでございますけれども、先生御高承のとおり、この問題は関係するところが多うございます。建設省、電電公社、電力会社等、それぞれ道路占用許可の関連あるいは電柱添架の契約の関連等で関連するところが多うございますので、それぞれの立場から正常化のための措置を講ずるよう相談もいたしておりますし、また要請もしておるところでございます。それにもかかわらず実態はただいまも申し上げたようなところで、まことに残念でございますが、これに向けまして、最近、建設省等の道路管理者による道路法違反の告発等が行われたわけですけれども、その辺を契機として多少業者みずからの正常化の動きも見られないことはないというような状態でございまして、私どもとしては、今後とも関係者に強力にそれぞれの立場で正常化に向かっての努力を要請するということを続けてまいりたい、このように考えておる次第でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 建設省にお伺いしておきますが、大阪のある不法の有線放送に携わっておる社長が逮捕された、これが五十六年十二月三日にございました。そのときの状況、経緯を説明してください。

三木克彦建設省道路局路政課長

○三木説明員 鳥取県は、道路管理者といたしまして、かねてから株式会社大阪有線放送社の社長に対しまして、道路の不法占用及び監督処分命令違反ということで告発を行っていたところでございます。同県から、昨年十二月三日、鳥取県警本部が同人を逮捕したという報告を受けております。その後の推移を見守っておりましたところ、十二月二十二日、同人及び弁護士が建設省に来庁いたしまして、鳥取県及び鳥取地方検察庁に対し、不法占用をやめ、正常化すると約束してきたので、大阪有線放送社としては正常化策の具体的な内容を年明けにも持ってくるのでよろしく御指導を願いたいという申し入れがございました。建設省といたしましては、大阪有線放送社が道路占用許可の必要性を認める及び不法占用を行ったことについて十分反省をしておるということを確認をいたしまして、一応申し入れを受け入れるということにいたしております。  その後、代理人、弁護士と正常化の実施につきまして打ち合わせを行っておりますが、建設省といたしましては、除却命令の発せられている放送線の撤去、未納占用料の納付、今後占用許可なされた場合には過去における占用料相当額の納付等のいわゆる正常化の条件を示しまして、現在調整を行っているというところでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 郵政省にお伺いしておきますけれども、その後におきましても不法の実態がございます。たとえば荏原三丁目から小山二丁目にかけてのものでございますが、これは品川の関係のところで掌握したものでございますけれども、区道に十六本、こういった不法の線を引いておる、あるいは、同じくそのときに町田の木曽町、山崎町にかけて四十五本、これは会社の名前は言いませんけれども、そういう不法なものが引かれておるというような例がございます。こちらとしても掌握しておりますけれども、これは、指導監督するべき省庁として郵政省、どう考えておるのか、その後どんどん後を絶たずにこういった形で出てきておるものに対して、どう本当に真剣になって取り組んでいくのか、その辺の考え方をぜひここではっきりとさせておいていただきたいと思います。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 先ほども申し上げたことでございますが、現在起こっておりますいろんな不法、道路の無断占用とかあるいは電柱への無断添架、無契約添架、料金も払わないというようなことで、はなはだ遺憾であるというふうに考えておりますところでございますが、先ほども申しましたように、この問題はいろんな関係者もあるというようなこと、また一方、根本にさかのぼって、なぜこういうことが起こるのか、やはり事業者の適正な競争というものを行って、健全な発展ができるような施策も必要であろうかというようなことも考えまして、なお関係機関と協力すると同時に、業界の健全な発展施策も図らなければならないというようなことで、環境づくりも必要であろう、場合によっては、たとえば一桂十一条というような考え方で、これは電力会社ないしは電電公社、それぞれの立場からの考え方があるわけですけれども、それの見直し等も含めまして、鋭意やはり、繰り返しのようになりますけれども、関係者と力を合わせて正常化に努力いたしたいということでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは、五十六年七月七日に通達を出しましたね、それ以後届け出を受理した件数を述べてください。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 お答え申し上げます。  五十六年七月以降、五十七年二月二十三日現在で、届け書を受理したのは百五十件でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 この通達は正常化のために行われた、こうされておりますね。しかし、この受理件数の中で、道路占用許可あるいは電柱使用共架契約をしていない業者というものは何件あると掌握していますか。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 百五十件のうち、道路占用許可、電柱添架契約を得ていないものは、実に百四十七件でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 郵政省として、この不法な者に、許可を受けるようその行政指導、徹底したものをきちっとしていかなければならない。そういう意味で、こういう通達等出して、一体どのくらいの効果があったのか。正常化はできたのか。まあ、できていないように私ども考えられますし、電柱所有者、道路管理者の責任だけにするのではなくて、所管の郵政省として、この際、直接業者を指導すべきである、こう思いますけれども、いかがでしょうか。

田中眞三郎郵政省電波監理局長

○田中(眞)政府委員 御指摘のとおりだと思います。私どもも強く指導いたしておるところでございますけれども、何分にも、百五十件のうち百四十七件がそういう状態にあるということで、まことに遺憾だというふうに考えておる次第でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)委員 それでは、この問題、これはもう長年の懸案でございますから、全力で取り組んでいただいて、正直者がばかをみないようなそういう体制をぜひひとつつくっていただきたい、そのことを要望して、質問を終わります。

水野清自由民主党

○水野委員長 竹内勝彦君の質疑は終わりました。中井洽君。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 私は、当委員会は初めてでありますし、郵政事業に関して素人でありますので、初歩的な質問があったり、あるいはすでにもう何度も質疑があった問題についてお尋ねをするかもしれませんが、お許しをいただいて、お答えをいただきたいと思います。  最初に、郵政大臣にお尋ねをいたしますが、今回の国会あるいはいま日本の抱えておる一つの大きな問題というのは、言うまでもなく行政改革であります。行政改革に政治生命をかけておやりになる、こういう鈴木総理大臣のもと、大臣として、行政改革について基本的に郵政大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるか、行政改革というのはどういうものであるとお思いになっていらっしゃるか、お尋ねをいたします。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 お答えいたします。  今次行政改革は、現下の厳しい行財政の難局を打開し、真の国民の需要にこたえ得る行政サービスを可能にすることを目的とするものでございまして、郵政省としても、政府の一員として真摯にこれに取り組まなければならない課題であると考えております。  なお、行政改革の推進に際しては、特に郵政省の所管業務が国民生活に密着したサービスを提供するものであることを念頭に置いて、今後サービスの向上に一層努めるとともに、事業の運営に当たっては、簡素化、効率化を徹底して行いたいと考えております。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 行政改革についてはいろいろ考えがあると思うのですが、一つの考えとして、やはり官公庁あるいは三公社五現業、そういったところが民間並みに経営努力をするあるいは民間並みに働いていく、こういうことであろうかと思うわけであります。郵政の場合には、一つの省で郵便事業あるいは貯金、保険、こういった独占的なものとそれから民間と競合する部門を持たれているわけであります。民間と競合する保険や貯金についてはまあまあ成績を上げておる。しかし、独占的な状態である郵政事業については、その重要さにもかかわらず、あるいはまたたびたび値上げをするにもかかわらず、年々財政的に厳しい状況であるし、まだまだ合理化の余地があるのじゃないか、こういうふうに思います。そういった一つの省で直接所管をされておる問題が民間と競合するがゆえに逆によくなっておる、片っ方は独占であるがゆえに衰微するというのもおかしいですが、財政的に大変むずかしい状況にある。この現状を大臣はどのようにお考えになるか、あるいはまた、それぞれその三つの部門をどういう発想で郵政省独自の行政改革をやっていこうとされておるのか、基本的なお考えをお尋ねいたします。

澤田茂生郵政大臣官房長

○澤田(茂)政府委員 ただいま大臣から、第二臨調に対します郵政省の基本的な態度、方針というものについて御答弁を申し上げたところでございます。  先生御指摘がございましたように、私ども、独占事業の分野、それからある意味では民間と競合すると言われる分野というものを持っておるわけでございますが、それらについての今後の方針と申しますか、臨調におきましても、第一次答申におきまして、経営の効率化等についていろいろ御指摘をいただいているところでございます。たとえば定員の削減等につきましては、五十七年度を第一年といたします向こう五カ年間にわたりまして、五%の定員削減というものを対象にいたします定員削減計画を立てておりまして、これの実現ということに努力をいたしておるところでございますし、経営の合理化等につきましても、たとえば郵便事業につきましては、いろいろな機械化というものも計画的に進めてまいっているところでございます。と同時に、業務の民間委託というようなことについても、第一次答申においても御指摘を受けました。あるいは配達の度数の見直しと窓口時間の問題等いろいろ指摘を受けているところでございます。なお、貯金、保険等につきましても、機械化、オンライン化の促進というようなことによる経営の合理化等についても、私どもといたしましても従来から計画的にいろいろ取り組んでまいったところでございますが、なお一層こういった問題について真剣に取り組んでその実を上げていきたい。そして、国民から負託を受けました各事業の本来的なあり方、国民の要望に沿ったサービスの向上というものに努めてまいるというのが私どもの基本的なあり方であろうし、それに努力すべきが私どもの義務であろう、こういうふうに考えておるところでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 いま官房長の方から、臨調の答申に沿って定員の削減あるいは機械化を含めてやっていくというお話がございました。私どもは、定員削減について本会議においてもいろいろな委員会においてもやれやれということでやっておるわけでございますけれども、郵政の場合には、人が直接配達をするというような問題もございまして、なかなかその点むずかしい問題があろうか、あるいはまた、先ほどからるるお話がありました週休二日制の問題あるいは時間短縮の問題、そういったことも積み重なっておるようであります。それらを含めて、基本的に郵政事業における合理化あるいは行政改革、そういったことをどういう方向で進めていかれるのか、これについて重ねてお尋ねいたします。

澤田茂生郵政大臣官房長

○澤田(茂)政府委員 あるいは先ほどの御説明と重なる点があろうかと思いますけれども、基本的には、大臣からお答えを申し上げましたように、現内閣の抱えている最大の課題と言える行政改革の問題でございまして、これに対して私どもも真剣に取り組まなければならないと思っておるところでございますし、指摘されている経営のあり方等についても十分踏まえて、今後の大きな課題として取り組んでまいらなければならないということは申すまでもないところでございますが、個々の具体的な計画等につきましては、それぞれの過去からのいろいろな積み重ねもございます。臨調の答申の御指摘を受けて計画的にやるということではなしに、私どもなりに従来からも重ねて計画的に推進している分野が多々あるわけでございます。そういったもののより一層の効率的な経営の合理化、あるいは行政部門につきましては、二月十日に第二次の中間答申が出たわけでございますが、そこでは、先ほども話題になりました許認可事務の整理という観点からの御指摘がございまして、郵政関係の一般行政事務に関連いたしましても、データ問題あるいは電波の市民ラジオの関係等につきましての一つの提言があったわけでございますが、こういったことについても積極的に取り組む。また、ただいま申し上げました二点につきましては、関係法令の整備を急いでいるというところが現状でございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 私が先ほど聞きましたのは、郵政全体としてそういう一つのことをやるのか、あるいは財政的に大変厳しい状況にある郵政事業、そして金融、保険、こういったところを分けて合理化あるいは行政改革というものをやろうとなさるのか、そういう考えがおありなのかどうか、これをお尋ねしたかったわけです。たとえば週休二日制の問題でも、私どもは当然やるべきだと思いますし、いまぱっと考えれば金融関係のところはなかなかむずかしい。それは、郵便事業の方はやろうと思ったら実はやれる体制にあるのじゃないか、私はこんなふうにすら思います。しかし、もうけて努力をしているところというのはよけい厳しい合理化があり、行政改革があります。そして、もうけてないところはほっておかれるのか、こういう状態もあります。そういうふうに事業事業で分けておやりになるという発想がおありになるのか、あるいは郵政全体としておやりになるのか、そういったことをお尋ねしたわけです。     〔委員長退席、渡辺(紘)委員長代理着席〕

澤田茂生郵政大臣官房長

○澤田(茂)政府委員 各事業それぞれの特色がございまして、それぞれの分野でサービスの向上なりあるいは経営の効率化ということに特色を持っておりまして、それぞれの分野でやらなければならない、たとえば機械化等につきましても、郵便は郵便の機械化、貯金は貯金のオンラインサービスというものを前提にした機械化、保険についてもやはり後方処理のためあるいはサービスの向上のための機械化等、こういったものがございます。そういった面についての統一がとれるものについては十分統一をとってまいりたいということでございますし、なお、それを受けてのいろいろなサービスと同時に、職員対策の問題等々につきましても、総体的に見て対処をすべきである部分というものは当然ございます。そういったものについては総体的な判断のもとに計画的にやっていくということでございまして、すべてを一元化してやっていくということはなかなかむずかしい現状にございますが、私どもは、内部的な組織といたしましても、人事面につきましては人事局、経理部関係につきましては経理部というふうなことで、横断的な側面から、官房内部におきましても総合調整的な機能を分割するあるいは総合的な計画を立てるようなセクションもございますので、そういうところが寄り寄り会いまして、知恵を出しながらやっていくという形になっているということでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 それでは、行政改革の一つで郵政省もお取り組みになっていらっしゃいます逓信病院の一般開放の問題について、具体的にどのくらい開放しておるのか、ことしまたどれくらい開放するのか、あるいは開放したところは私どもの言うようにうんと一般の人の利用があって赤字が減っておるのかどうか、そういったことについて御報告をいただきたいと思います。

奥田量三郵政省人事局長

○奥田政府委員 お答え申し上げます。  御承知のように、郵政省は十六の逓信病院を維持運営いたしておりますが、近年における病院の経営状態あるいは地域住民の御要望等を考慮いたしながら、一昨年の年末を皮切りに逐次一般開放をいたしてまいりまして、現時点で、十六の病院中十一の病院について一般開放が実現いたしております。口幅ったいようでございますが、現在の類似の病院の一般開放のテンポに比べますれば、かなり進捗を見ているというふうに考えているところでございます。残りの病院につきましても、個別に病院の状態あるいは地域の状態等を勘案しながら、一般開放についてさらに努力をしてまいりたいと考えているところでございます。  ところで、一般開放後の利用状況につきましては、実は、一番最初に開放いたしましたのが一昨年の暮れでございまして、ようやく一年を経た程度である。そのほかの病院につきましては、ついことしになりましてからというようなものもございまして、的確な状況を申し上げ得る段階ではございませんけれども、一昨年の暮れあるいは昨年の初めに一般開放いたしまして、ほば一年を経過したというような二、三の病院についてのあらましを見てみますと、大体患者数にして一割ないしは一割強という増加の状況でございます。また、これに伴う収支の状況につきましては、実は、まだ五十六年度の決算期も来ておりませんので、的確申し上げ得る状況ではございませんが、端的に申し上げて、一割ないしは一割強という現在の患者数の増加からして、著しく経営状況が改善されたとは言いかねる状況であろうかと思います。これらにつきましては、また地域とのいろいろな調和の状況等も考えなければなりませんが、逐次、患者さんもふやし経営状況も改善できるように努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 病院と各地の医師会との問題が幾つかあるように聞いておりますが、極力開放を急いでいただいて、また、それによって収支が改善されるように病院自体で御努力いただきますように強く要望いたしておきます。     〔渡辺(紘)委員長代理退席、委員長着席〕  次に、先ほど他の議員との御議論にございましたけれども、郵便事業の伸び、そういったことについてお尋ねをいたしたいと思います。  来年度は五十五年度に比べて三%くらい伸びるのじゃないかという予想であったようでありますが、長期的に見て、電話の使用量の増加、あるいはまた電話による話あるいは通知、そういったものが失礼でなくなっている今日の社会情勢から見て、郵便というものは量的に、海外に出される手紙等一部を除いてほとんどもう伸びないのじゃないか。あるいはまた、その重要度そのものも、大事なことといいますか緊急のこと、そういったことはもう余り手紙が使われない。現に一年間百五十億枚くらい出るうち、五分の一くらいは年賀状である。私どものところにいただきます手紙、はがき等も、どうしても手紙、はがきでなければならないというものもだんだん減ってくる。こんなことを考えますと、郵政事業の伸びそのものはまあまあこれくらいが限度じゃないか、こんなふうに考えるわけであります。これに対する郵政当局の長期的な御判断をお聞かせをいただきたい。  それと同時に、私自身は余り伸びないと思うわけでありますが、来年度の予算を見ましても、郵政事業による収入そのものが二兆円少し、そうして人件費が一兆五千八百億くらい。値上げをした次の年という状態であるにもかかわらず、こういうふうに人件費が非常に多くて、これから先、先ほど申し上げましたように収支の見通しというものは大変暗いものがあると思うのであります。これらに対してどう長期的にお取り組みになるのか。重要度が減ってくるに従い、値上げばかりをしておると、だんだん国民の郵便離れというのも進んでこよう、それを繰り返すと国鉄のようになっていく可能性もあると私は思うのであります。そういったことを含めて、長期的な郵政事業の健全化に対する郵政省のお考えをお尋ねいたします。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 お答え申し上げます。  まず、郵便物数の中長期的な展望ということでございますが、私ども、昨年の一月二十日から通常郵便物については値上げの実施をしたところでございますが、直後の郵便物数というのは、前年に比べまして、五十六年の四月から十二月までが年賀を含めておおよそ六・三%程度の減ということでございますが、本年度の最終的な物数の動向というのは、昨年の一月から料金値上げもしていることもございまして、最終の五十六年度の物数を前年度に比べますと五%程度の減というふうに見ているわけでございます。しかしながら、これはいままでの何回かの料金改正のときの一つの傾向といたしまして、二年程度は以前よりも落ちていくという傾向でございまして、私自身は、二年程度経過しますと、物数が増傾向になっていくというふうな見通しを持っておるわけでございます。  ただ、一方、郵便の利用をめぐる問題につきましては、通信手段が多様化する、それから、小包の分野に著しいわけでございますが、民間の小型物件の運送業者が郵便の市場に入ってくるというような傾向が著しいわけでございまして、そういった中で、ことしとか来年ということじゃなくて、先生のおっしゃるような中長期的に見てどうなるかという点でございますが、私は、記録性とか現物性というようなかっこうで郵便は郵便の特性というものを持っていると思うのです。そういうような特性というものを生かしながら、需要の喚起とか効率化というその周辺の努力を怠らないで、そしてニーズに対応する姿勢を続けるとするならば、今後六十年代は三%程度の物数増というものが期待できるのではないか。もちろん、学者の諸先生の中にも、郵便の将来というものについて悲観的な未来を予測する先生もおいでになることは承知をしております。しかしながら、一方では、この郵便の発展的な未来を描いておられる先生もおいでになるわけでございまして、昭和三十年代のたとえば七%の年間増というような数字は私は期待できないと思いますが、三%程度の物数の増加というものは、通信量全体に占める郵便の割合は低下するにしても、絶対数としての伸びは期待できるというふうにわれわれは考えて、それを前提にした施策を、またそれを可能にする施策に努力していかなくてはならぬ、こういうふうに考えております。  それから、郵便の収支の見通しでございますが、郵便法の審議を五十五年にお願いいたしましたときに、私どもは、はなはだ不確定な要素はあるのでございますがという前提はつけてお話は申し上げたわけでございますが、十年程度で累積欠損金、現在の抱えている赤字をなくする。ただし、十年のうち二回程度、現在の法律に定める物価等変動率という概念がございますが、その物価等変動率の枠の中での料金改正をさせていただくならば、十年程度で現在抱えております累積欠損金というものをなくすることができるというようなお話を私どもさせていただいたわけでございますが、そういう展望については、今日の諸事情を考えてみましても、外れてしまった、そのもくろみが違ったという事情はない、私はこういうふうに思っている次第でございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 いま長期的な見通しについてお答えをいただきましたけれども、先ほど申し上げましたように、いまのままでいけば六十年代毎年三%の伸びというのはとうてい期待できない、あるいは逆に、十年間で二回も料金改定をやったら郵便離れというのは必ず起こる、それがまた大変な赤字を生み出すもとになる、こんなふうに私は考えておるわけであります。これは見解の違いであります。しかし、できるなら値上げ、料金改定をこれからもせずに、あるいははがきというものをふやしていく努力というものをやはり最大限おやりいただかなければならないと思うわけであります。  たとえば私の子供なんか、変な話ですが、小学校四年生と小学校二年生なんですが、学校でこのごろ家へはがきを書く教育なんというような実習があるのですか、それで、お父さん返事くださいなんて書いてあるのですが、私ら子供のときにはあんなのはなかったわけであります。ところが、いまの子供は友達ともう本当に全部電話で話してしまう。いまの大学生だって手紙なんかもうめったに書かない。全部電話で話をしてしまう。電電公社はそれだけもうけているわけでありますけれども、はがきは大変なわけであります。たとえば郵政省として、はがき、郵便をこれからも国民生活の中で必要なものというふうにしていくために、国民全体にどういう啓蒙活動をおやりになっていらっしゃるのか、あるいはまた国民が郵便はがきを使おうというふうに思うような職員教育をどういうふうにされておるのか、この二つの点でお答えをいただきたい。  局長、さっきの鈴木先生へのお答えで、年賀状のあれなんかないと言ったけれども、私のところなんかほとんど十二月三十一日に届きますよ。変な話ですが、私のところなんか家へ出してくれる手紙もみんな事務所へ届いてしまうのですよ。末端の職員は郵政の幹部が考えていらっしゃるほどまじめに、まあやっていらっしゃるのもたくさんいらっしゃるけれども、ずぼらな者もよけいおられるわけであります。そういう職員訓練も含めて、どういう方針でお臨みになるか、お答えをいただきたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 郵便物をふやす、そしてそのことから財政基盤の安定に役立つ収入を確保するということについては、当然のことでございますが、私ども今後の最大の問題だと思っております。そのための増収というものについての一番大切なことは、日常の郵便の仕事についてきちっとした仕事をして国民からの信頼を得るということが大前提でございます。  それから、意識といたしまして、従来は、郵便というのは出されたものを処理するという受け身の仕事であったと思いますが、これからは、郵便は出していただくというもので、言いかえれば郵便も販売であるという意識革命が必要じゃないかということでございます。それと同時に、そういう体制を整備するということで、本省とか郵政局には従来なかったようなあるいは郵便の観念からは出てこなかったような営業課というものをつくりまして、組織的な整備も図ったわけでございます。  そういうことを前提にしまして、いま先生のお話にもございましたように、私ども、郵便の増加を図るべく、たとえば人生における催しとか、あるいは季節の行事とか、そういうときに手紙、はがきを出していただくというような空気を日常的につくっていく、あるいはふみの日のキャンペーンを図るとか、あるいはダイレクトメールの利用勧奨を、いわばお客様のコンサルタントとして活動する体制をつくるというようなことを具体的に進める。さらには、今後の展望といたしましては、電子郵便の問題もございます。それから、広告つきはがきを発展、定着するような努力をする。さらにはまた、大型の郵便物のスピードアップをして郵便の利用を促進することにつなぐということで、たとえば五月から沖縄あたりに従来船で運送していたものを飛行機で送るというあれこれの増収対策を講じて、郵便というのは出されるものということでなくて、出していただくあるいはまた郵便は販売だということで対処してまいりたい。  そのためには、郵便の従事者に対して、まずお客様への感謝という気持ち、それからプロとして扱っている郵便に対してはきちっとした仕事をする、そういうような意識を日常的ないろんな機会に徹底をしていく。こういうことを総合的に考えて、先ほど申し上げたように、郵便は、従来ほど伸びないけれども、伸びていく事業であるということを確実なものにいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 いまお話のございました広告はがきの拡大あるいは宣伝というのも一つの対策である、私もそのとおりだと思います。去年からお始めになった広告はがきは、現状ではどのぐらい使われておるのか、あるいはどういう宣伝によって拡大政策をとられようとされておるのか、その点をお尋ねいたします。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 まず、今日までの広告つきはがき、私どもエコーはがきとも言っているわけでございますが、この発売状況について申し上げたいと思います。  昨年の七月以来、全国版を三回発行いたしました。六種類で五千四百万枚でございます。それから、府県版が三回ございまして、七十八種類、一千三百八十四万枚発行をしたわけでございますが、いずれもきわめて好調な売れ行きを示しているというのが実情でございます。五円安いということと、広告の企画がいわば夢のある楽しいものが多いというようなことが好評の理由だというふうにわれわれ承知しているところでございます。  この広告つきはがきも、お客様と申しますか国民の皆様方に安いはがきを商品として売り出すという一面、それを通じて郵便の利用を図っていくということで、より確実に定着するように進めてまいりたい。広告つきはがきというのは、私ども日常的に体験するのは、発行している割りに現実の個人通信というかっこうでは余り利用されてない感じもするわけでございますが、主に使われているのは、私、体験的に、東京中央郵便局なんかに行って調べてみるわけでございますが、たとえばクイズとかリクエスト、そういうような通信の際には、非常にこの広告つきはがきが活用されているという実態と理解をしているところでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 大変売れ行き好調だと聞いて、これは大変喜ばしいことだと思うのですが、それは三十五円のを買う方が非常に好調なだけであって、スポンサーの方がなかなか大変なんじゃないかと私どもは漏れ聞いているところであります。安ければ幾らでも需要があるわけであります。もっともっと営業努力をしていただいて、スポンサーを探すための努力をぜひ重ねていただきたい。また、たとえば全国版というのは一千万枚以上なければだめなんですか、ちょっとそういうのは制約が強過ぎるのじゃないかと私は思います。そういったところも含めて、もっと柔軟に、この広告はがきでもってひとつはがきの需要を伸ばすのだ、そういう姿勢をおとりをいただきたい、このことを要望いたしまして、次の質問に移らしていただきます。  預金の問題でお尋ねをいたしますが、最初に、去年、郵政と金融界、こういったところのトラブルが起こりました。郵政大臣、大蔵大臣、官房長官の間で合意事項、合意に達したということでありますが、幾ら読んでもどういうふうに解釈したらいいのかわけがわからないのでお尋ねをするわけでありますが、これは、今後金利の問題が出てきて郵便貯金にとって不利なようなことになるならば、自主運用問題というものをやるのだ、あるいは大蔵省はそれをやらすのだ、こういうふうに理解をするのですか。それとも、金利の問題も自主運用の問題も当分の間棚上げしてどっちも言い出さないのだ、こういうふうに理解をするのか、どういうふうに理解をしたらいいのか、御説明をいただきたいと思います。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○鴨政府委員 お答えをいたします。  先生御承知のように、金融の分野における官業の在り方に関する懇談会、いわゆる金融懇の報告の取り扱いにつきましては、いまお話がございましたように、昨年の九月三十日の三大臣の合意で決着を見ております。この委員会の先生方にも大変御心配をいただきまして、おかげさまで完全な決着を見ておりますので、私どもこの合意の趣旨に沿いまして今後対処してまいるつもりでございます。  具体的には、いわゆる郵便貯金の金利決定のあり方につきまして、現行制度はいささかも変更するものではございません。ただ、この合意の趣旨に従いまして、これは私ども従来からもやっていたところでございますけれども、大蔵省と十分意思疎通を図りながらこの金利の問題に対処していく。郵便貯金法の十二条にも利率の決定原則というものが書かれておるわけでございますが、私ども、この趣旨を体しながら、いま申しました、大蔵省と話し合い十分な意思疎通をしていこう、こういうことでございまして、現にこの合意後、一月に一度金利の引き下げをいたしておりますが、この趣旨に沿った対処をいたしたところでございます。  それから、そのほかの問題につきましては、合意にも書いてございますように、それぞれの省で非常に重要な問題がございますので、それぞれの省で十分に検討していくということになっておりまして、私どもといたしましては、国民の郵便貯金であるということで、預金者の利益ということを十分に念頭に置きながら対処してまいりたいと考えております。  いま先生のお話の中にございました、いわゆる自主運用の問題につきまして、これは私ども五十七年度予算要求といたしまして出していたところでございます。大臣にもいろいろ御努力をいただいたわけでございますが、残念ながら五十七年度につきましては実現を見なかったわけでございますけれども、郵政省としましては、重要な課題として今後とも実現に努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 他の問題からお尋ねをいたしますが、郵便貯金の伸びは大体かつてのような猛烈な伸びじゃなしに、とまってきたと私どもは伺っておるのでありますが、現実にそうなのかどうか、あるいは、そうだとしたら理由はどういうところにあるか、お尋ねをいたします。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○鴨政府委員 昭和五十五年度の郵便貯金の増加状況につきましては、五十五年の四月に金利の改定がございました。これは金利上げの改定でございまして、結果的にはそれが十一月いっぱい、いわゆる金利が最高水準を示す状態になったわけでございます。そういう意味で、金利の天井感が生じたという事態がございました。それから、同時に、郵便貯金をめぐりますマスコミ等の報道がございまして、郵便貯金に関します国民の関心が非常に高まったというふうなことで、五十五年度の四月から十一月の純増加額、この純増加額と申しますのは、窓口でお預かりをいたしましたものとお支払いをいたしましたものとの差の総量でございますが、これの対前年同期比、つまり四月から十一月までの比率で一七二%というふうな急増現象を生じたわけでございます。ただ、五十五年の十二月に金利の引き下げを行いまして、それ以降は、いま申しました急増現象が鎮静化いたしまして、それから以降は前年同期実績を下回る状況が続いているわけでございます。この状況は昭和五十六年度に入りましても続いておりまして、この一月末でございますが、現在の純増加額累計で数字を申し上げますと、三兆四千八百七十八億円、対前年同期比で申しまして五六%という数字になっております。いま申しましたように前年が非常に伸びておるわけでございますが、不振でございました対前々年比、つまり対五十四年度の同期比で見ましても、八三%という数字でございまして、御指摘のように伸び悩みの傾向にあるということは事実でございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 どういう原因だと思われますか。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○鴨政府委員 失礼いたしました。申し落としました。  郵便貯金の伸び悩みの原因でございますが、郵便貯金は、御承知のように個人の家計と非常に密接なつながりがございます。御案内のように、日本の経済が非常に低成長時代に入ったことを反映いたしまして、個人の家計の伸び悩みがあるということが一つございます。それから同時に、利用者の方々の中に、いわゆる借金、ローンがふえてまいっております。したがって、そのローン返済にお金を振り向けなければいけないということが、貯蓄の伸び悩みになってはね返っているということ。もう一つは、民間におきましてもいろいろな商品等が出回るというふうなことで、いわゆる金融資産選択の多様化という状況が出てきておるわけでございます。そういうことで伸び悩みの状態になっているということでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 先ほども申し上げましたように、貯金の部門あるいは保険の部門、大変民間との競合があるわけであります。郵政側が余り有利になっちゃうと、民間の方から民業圧迫だというような声も上がってくる。しかし、これを使っております庶民からいたしますと、たとえばサラ金なんというのがここ十年間に大変大きなものになってきた。それはやはり現在の銀行等の怠慢もあろうかと私は思います。そういう中で、この郵便貯金といったものはまだまだがんばっていただいて、国民のニーズにこたえていただかなければならない。そのこたえるときに、先ほどございました預金の自主運用あるいはいろいろな貸し出しの多様化、こういったことを少しずつでもやっていかなければ、郵政当局あるいは末端で預金を集めている人が御努力なさってもなかなかむずかしい面もあろうかと思うのであります。そういった意味で、馬力のある大臣でありますから、大臣にがんばっていただいて、郵便貯金の自主運用、あるいは貸し出し等の多様化の方法、こういったものが実現できるよう、できるだけ御努力をいただきたいと思うのでありますが、御意見を承ります。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 自主運用の件や、それからシルバー預金、それから簡保の限度額の引き上げ一千八百万円、こういうことについては、残念ながら五十七年度予算で解決することができませんでした。ただし、今後も検討しようということで、引き続き検討に入っておりますので、五十八年度予算に目がけていまから鋭意検討を進めているところでございます。  また、郵便貯金は御承知のとおり大蔵省の運用部資金になるわけでございます。しかも、その運用部資金は、学校の建設だとか道路の建設だとか、あるいは住宅をつくる、社会福祉施設をつくる、あらゆる方面で国民のためになっておるのでありますから、これがだんだん減少してくるということは、このまま腕をこまねいているわけにはまいりません。鋭意郵便貯金の伸びについて努力をしてみたい、こう考えております。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 電電公社の総裁にお尋ねをいたします。  御就任以来一年おたちになったと思うのでありますが、民間企業から公社へお入りになって、この一年間総裁としておやりになって、こういうところが公社としてあるがゆえにいいんだというような点、あるいは民間に比べてこういったところが極端におかしいじゃないか、そんなことをいろいろとお考えになったと思うのでありますが、一年間を振り返られて、ひとつ御感想を率直にお尋ねを申し上げたいと思います。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 お答えいたします。  一年たちまして、今日までやってまいりましたのは、企業形態がどうあろうとやらなくちゃならぬことに具体的に手をつけてまいっております。それで、私、民間からこういうところへ持ち込まれたというのは、民間と長い間の国営事業との違いを比較して、いまの制度の中で民間の手法を取り入れるところは取り入れろという意味と解釈いたしまして、いろいろなことをいま始めておりますが、一番驚きましたのは、年度決算であって、月次決算という手法が全然観念がなかったということでございます。行政官庁と違って事業体でございますので、月次決算という手法を取り入れずに事業が成り立つはずはございませんので、これは去年の四月から始めまして、いまかなりの成績を見せております。それと金利の概念というものがございませんで、現在私どもに入ってきた料金は四日以内には大蔵省のいわゆる国庫に入れるわけでございますが、しかし、そうであっても、余裕の資金があれば既存の債務の繰り上げ償還ということによって金利の費用を落とすというふうなことは実行可能でございます。要するに金利概念というものを導入して、いろいろ細々したことも始めさしております。  それやこれや、そういうふうなことをやっておりますが、そういうことについて全然必要がないと思ってきた人間の大集団でございますので、そういうことを始めさせるのに、私の言動が非常に強い違和感をみんなに与えて、いろいろなところにいろいろな問題を起こしつつも、しかし、根が非常にまじめで素直な人間集団でございますので、納得したものからまじめに着々と行動を起こしてもらっておりますので、この一年間にかなりの変化が、数字の上でもあるいは物の考え方の上にも出てきたというふうに私は考えております。私が申しますことがいわゆる常識にかなったことであれば、何とか今後も展開していけるのじゃないかというふうに思っておりますので、いまその線に沿ってできるだけのことをやっておるという状態でございますが、やるとなったらりっぱにやっていく能力のあるりっぱな人間の集団でございますので、私は、いま一年たちまして、かなり希望を持って事をやっておるということを御報告申し上げておきます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 私個人は、大変失礼なんですが、政府は、公社等に民間人を起用するならば、真っ先に国鉄にすべきだ、もうかっている電電公社にそんなことは要らぬじゃないかというようなことを、大変生意気に考えておったことがございます。いまでも国鉄なんかは、民間人の大胆な発想と実行力でやっていただかなければ、とうてい立ち直れないと考えておるわけでありますが、いまお聞きしたような点で、電電のように三公社の中で一番合理化等をお進めになっているところでも、民間の方から見られてびっくりするようなことがあるということでございます。また大いに御活躍をいただきたい、このように思いますが、そういったお立場から、去年出されました第二臨調の一次答申、電電公社に対する分、この内容についてどのようにお考えでありますか、これをお尋ねをいたします。  また、公社の職員の方に、この内容に沿って一年間どのように対応をとられたか、この二つの点をお尋ねをいたします。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 この前の国会で経営形態について御質問がございましたのですが、あのときお答えしたのと同じ考えであり、同じ立場に立っていると了解しております。  それは、経営形態をどうするかということについては、臨調の方でいろいろな案をおつくりになって、国会及び行政府で御決定なさることであって、われわれ当事者は希望、反対ということを言うべき立場におらないということを申し上げたのでございますが、いまもその立場を変えておりません。  ただ、そのときに申し上げたことは、そういうことを具体的の問題として御審議なさる場合に、当事者として、必要な資料は積極的に整えて、御要求があるものは提出いたしますということを申し上げておりますので、その線に沿っていま鋭意いろいろな勉強を進めておるというのが現状でございます。

小川晃日本電信電話公社総務理事

○小川説明員 お答えいたします。  先般の第一次答申に対する公社の実行模様でございますが、まず臨調の方から、具体的な案件といたしましては、要員問題に関しまして、五十七年度以降を展望しまして、極力これを抑制するという方向で、私どもも踏まえて実行に移すという計画を立てまして、五十七年度予算案におきましては、まだ公社も、百万を超えます加入電話の増設、さらにはまたデータ通信、あるいは電話ファクス、あるいは新データ網など、いわゆる非電話系サービスの充実とかあるいはまた自動車電話その他の新サービスの拡大を図るというようなこともございまして、当然これに伴います要員増というものが必要になってまいりますけれども、私どもとしては、昨今の内外の厳しい情勢、こういったものに照らし、また臨調の答申をも踏まえまして、具体的にはこの要員につきまして、電報部門、電話運用部門、保守部門、こういったところで極力要員の流動を図るということで、必要な増員というものをこういったところの流動によりまして充てまして、結果としまして五十七年度は九百五十五名減員をしてひとつやってみようという、前向きの意欲的な要員計画を立てて対処しようということにいたしております。  なお、さらに臨調の第一次答申の中に病院の問題もございますが、これにつきましても、まず病院の収支比率の改善という角度から、病院の開放ということで、本年度中にできれば六病院ぐらい、また来年度三つくらい、九つぐらいを目指して開放していくということで鋭意努力をいたしているところでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 そうしますと、九百何十名かの減員を行ったということでありますが、臨調の方針は、国家公務員に準じて措置をしろ、こういう答申であります。これは五%の削減ということであろうかと思うのでありますが、五%といいますと一万五千人ということであります。いまのお話を聞きますと、まあまあ公社の人員の入り用に応じて要らない人数を減らしていく、こういうお話でございます。  確認をいたしますが、公社独自の定員削減あるいは計画というものを立てておやりになる、こういうことでありますか。

小川晃日本電信電話公社総務理事

○小川説明員 お答えします。  要員、定員削減は、国家公務員に準じまして削減するというのが三千五百名程度ございまして、これは当然、先ほど言いましたような業務量の増加というものが百二十万加入からございます。こういったものの増員を必要とする。そこへもってまいりまして、片やこの減員をいたしまして、その結果、差し引き九百五十五名の減員、こういうことになるわけでございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 先ほど御質疑の中にもありましたけれども、電電公社としては通信サービス、将来大変な大改革をおやりになろうとされているわけでございます。この大改革ができました暁には、三十万ぐらいおられる人数が大変余ってくるのではないかと私は考えるわけであります。かつて手動電話から自動電話に切りかえましたときに、ほとんど交換手さんというものを人員整理せずにそのまま吸収されていまの電電公社の職員数になっておられる。これはこれで仕事を与え、また電電の営業努力の中で人件費等を吸収されておる、私はそれはそれで結構だと思うのでありますが、これからの技術革新に伴う人員の減、こういったものにどういうふうに基本的に対処なさるのか。あるいはまた、もしいまのままの職員数で技術革新に臨んでいくのだということであるならば、個々の職員をどういう形で訓練をして、あるいは勉強し直させて新しい技術革新に取り組もうとなされるのか、その点をお尋ねをいたします。

小川晃日本電信電話公社総務理事

○小川説明員 将来の公社の技術革新の展望と要員問題との関連でございますが、私どもも、この要員につきましてはこれまでもできるだけ増抑制ということでやってまいりまして、五十五年度につきましても二百六十名の増員、それから本年度が七十名の増員、来年度から九百五十五名の減員ということで、いよいよ減員の方向に大きく踏み込んでまいったわけであります。  今後の私どもの公社の事業の展望を考えますと、収入につきましては、これは過去の高度成長時代のように十数%というものは伸びるべくもなく、三ないし四%程度がいいところだということでございますし、また、技術の面におきましても、極力技術革新を活用いたしまして、高度情報通信サービス網というものを建設していこうということでございますので、要員がこれから大きく増員になるという要素はございませんで、むしろ方向としては減らしていけるという方向にございます。  しかしながら、この問題はやはり私どももある程度計画的に、今後職員の協力、同意を得ながら、よく組合とも話し合いながらやっていかなければならない問題でございますが、できれば近い将来、この三カ年ぐらいの中期計画というものを立てながら、技術革新と要員の関連を見たそういう計画を立てて進んでまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 水ぶくれ体質に将来ならないように、ぜひとも長期的な要員対策あるいは公社員の訓練等を早く手をおつけになるようにお願いをして、次の質問に移ります。  五十六年度の電電公社の収支の見込みというのは、いまのままでいきますと、かなり大幅に収支の差額が出てくるのではないか、このように言われておりますが、大体どれぐらいの収支の差額といいますか、予想以上に利益が上がるといいますか、それが出る計算になっておるか、お答えをいただきます。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○岩下説明員 お答えいたします。  五十六年度、今年度の収支の見通しでございますが、これはもちろん決算を待たなければ自信のあるお答えはできないわけでございますが、現時点で十二月ころまでの収入あるいは支出の状況をベースにいたしまして推計をしたわけでございます。  まず、事業収入につきましては、年間予算収入の月割りの四月-十二月までの累計額、これに対しまして、金額で一千百億円弱、率で三・七%ございますが、予定に対して増収になっております。今後第四・四半期におきます収入動向につきましては、景気の問題あるいは昨年から実施をしております料金の値下げの影響等さまざまな要因がございますので、多分に予測がむずかしいのでございますけれども、料金改定によります減収が予想を上回ったということ、あるいはまた各種商品の販売の強化などに努めておりますので、おおむね、この第四・四半期のものを含めまして年間全体で一千五百億円程度は予算を上回る収入を確保できるのではないか、また確保したいというふうに考えておるわけでございます。これは基本的にはお客様の御利用に支えられておるものでございますが、同時にまた、現場一線の職員の努力に負うところも多々あるものというふうに考えております。  それから、支出につきましては、先ほども総裁から申し上げましたいわゆる月次決算制度を軸といたしまして、公社の管理部門、現場機関、万般を通じましてこの業務遂行についての厳しい執行を行っておりまして、安易な支出の排除という努力をしておりますが、それによる節約の効果も上がっておるものというふうには考えております。この第四・四半期におきます、特に年度末を控えておりますだけに、かなり季節要因その他が働きますので、この支出が最終的に幾らになるか、これは率直に言いまして非常にむずかしゅうございますけれども、職員の努力あるいは資金の有効利活用、たとえば外部資金の借り入れを極力抑制をする、あるいは前倒しで債務償還を行う、こういったことによりますたとえば金融費用の軽減等もございますので、いまの時点では、年間でおおむね八百億円程度の経費節減が図られる、またぜひ図りたいという考えでおります。  したがいまして、収支両方合わせますと、予算で予定いたしました九百三十八億円の収支差額に対しまして、二千億円を上回る、つまり結果的には、年度全体といたしましては三千億円を上回る収支差額になるものというふうに期待をしておりますし、またそのように今後も努力を続けてまいりたい、かように考えております。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 先ほど総裁のお話にありました月次決算や金利の概念、こういったものを含めて努力した結果、予定を二千億以上上回る収支差が出るということであります。大変結構なことだと思いますが、この差額を現在どういう形でお使いになるおつもりでありますか、お聞かせをいただきます。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○岩下説明員 予算を上回ります収支差額の使途でございますが、私どもは、まずもって何らかの形で利用者の方々への還元をするのか本旨であろう、こういうふうに考えております。  こういった観点から、具体的に申し上げますと、五十六年度、今年度につきましては、これを建設投資の財源に充当いたしまして、これによりまして、予算では外部からの借入金に予定しておった設備投資の財源を、いわば自己資金に振りかえていく、それによって借金を減らす、つまりは金利を減らすということを現に実行しております。また同時に、これは関係方面にも御相談をした上ででございますが、債券の繰り上げ償還の実施も検討しております。  こういったことを通じまして、利子あるいはその他の金融費用負担の軽減をぜひ図ってまいりたい。これによりまして、公社の財務の健全化、つまりは金融費用の軽減によりまして総費用抑制をするという形で、現行の料金水準をできるだけ長く維持する、こういった形で利用者への還元に努めたい、かように考えております。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 利用者へのサービス、還元ということを第一にする、私は大変結構なことだと思いますが、その中で一、二、そういう余裕がおありになるときにぜひお考えいただきたいことがございますので、お尋ねをいたします。  公衆電話はことし七万個余りまたふやしていただく、これはこれで結構なわけでありますが、たとえば、日本の公衆電話というのは、私どもが座ってかける、そしてメモをとれる、そういった公衆電話のボックスが一つもないわけであります。そういったものをつくる考えがあるかないか。あるいはまた、東京駅や名古屋駅や大阪駅で、ずらっと公衆電話が並んでいますときに、あれはだれが幅を決めて設置するのか私は知りませんが、大抵込み合って使えないのですね。あいている電話があっても、人と人と肩が触れ合っちゃって使えない。余りくっつき過ぎて、隣の人の話がもうまる聞ごえになって大事な話ができない、そういうことであります。小さな例でありますが、お金のあるときに、ゆとりのある公衆電話というのですか、そういったものをつくっていく、あるいは設置していく、そういった還元の方法というのをお考えいただくわけにはいきませんか、お答えをいただきたいと思います。

稲見保日本電信電話公社業務管理局長

○稲見説明員 お答えいたします。  私どもは、今日まで公衆電話の機能の、通話そのものの方の利用機能のレベルアップと量的な拡大にまっしぐらに取り組んできておりまして、今日までで大体御満足できるような数量的な状態までは来たと思うのですが、その反面、御指摘のような、人間工学と申しますとあれですけれども、実際の使い勝手の上でいろいろ問題があるじゃないかという点は御指摘のとおりで、私どもも反省をしております。腰をかけてちゃんときちんとメモなどもとりながらというのは、むしろ民間のホテルそのほかの受託者の側のお知恵とかお力でかなり整ってきていると思うのですが、私どもの方が直接提供申し上げているボックスであるとかそういうところになると、確かに在来の方式をほとんどそのまま踏襲しているということで、たとえばいすなど置く場合に別の問題も起こる可能性があるのですけれども、それらを含めまして、一つの課題として私ども受けとめまして勉強さしてもらいたいと思います。  それから、駅など非常に人が多数集まる場所の公衆電話でございますが、これは量的にたくさんそろえるということも必要だし、同時に余りそろえると利用が重なってきたときに使いにくいという大変むずかしい悩みの問題の解消を求めるということになると思うのですけれども、これも先ほど申し上げましたように、私どももそういう具体的な利用上の問題点をどうやったらうまく解消し調和点が求め得るのか、まじめに検討してまいりたいと思います。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 もう一つございまして、百円玉で使える公衆電話があるわけでございます。私はしょっちゅう使うのですが、あれはどうもよけいとられるように思えてしようがないわけであります。大変小さな話でありますが、百円玉の公衆電話というのは全国でどのくらい収入があるわけですか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

稲見保日本電信電話公社業務管理局長

○稲見説明員 お答えいたします。  おつりが出ない仕組みになっておるという点については大変心苦しく思っておりますが、これを出るようにいたしますと、実は時間がないので申し上げませんが、大変なコストもかかるし、非常に設置がしにくいという問題もございます。そういう点で悩んでおるわけですけれども、抜本的な解決といたしまして、簡単に申し上げますと、磁気カードのシステムを導入すれば、それを御利用いただければ問題が解決する見込みがございますので、これは開発に現在取り組んでおります。  それで、お尋ねの百円玉が使える公衆電話の数でございますが、公衆電話全体で全国で今日約九十万八千台ございますが、百円玉も使える公衆電話の増設の要望が非常に強うございますので、毎年力を入れてふやしてまいっておりますが、去年の五十六年十二月末現在では、九十万八千台のうち百円玉も使える公衆電話が二十四万八千台、構成比率で二七%、こういうことでございます。  今度は収入額の方で見ますと、五十五年度の数字で申し上げますと、公衆電話全体の収入額が一千三百十億円でございまして、このうち百円玉も使える公衆電話の収入額、これが七百六十三億円ということでございます。これはもちろん百円玉ばかりということではございませんで十円玉も込みでありますが、それを束ねて百円公衆電話に入っておったのが七百六十三億円、こういうことでございます。  なお、年度の途中でございますが、五十六年の四月から暮れまで、十二月までの累計で見ますと、公衆電話収入額の総計が一千六十二億円、このうち百円玉も使える公衆電話から入ったものが七百八億円、こういう数字に相なっております。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 時間がありませんので、もう議論をいたしませんが、二十数%の台数で半数以上の収入を上げておるわけでありますから、おつりをもらって当然のやつを電電公社は大半お入れになっていると私はかたく信じておるわけであります。五十円玉でやれるようにしても少しは助かるとか、何らかの意味でお考えをいただくことを強く要望をいたしまして、最後に、去年大変問題になりました国際入札のことについてお尋ねをいたします。  三段階に分けてアメリカと話がついている、入札に参加をしてもらうということであったわけでありますが、実績として現実にどのような額であったのか、そして現在問題点が何かあるのかないのか、その二点お尋ねをいたします。

松尾士郎日本電信電話公社資材局長

○松尾説明員 御説明申し上げます。  電電公社は昨年一月一日から政府調達に関する協定、それから日米交渉の妥結結果に基づきまして開かれた調達手続を導入いたしまして、いま誠意をもって実行しているところでございます。いまお話がございましたように、三段階に分けてそれを実行しておりますので、手短に現状を申し上げます。  まず、宅内装置あるいは事務用物品等市販品、こういったものを購入する場合に、競争契約でありまして、公告を行いまして物品を購入する、トラックIのものでございますけれども、これにつきましては、五十六年一月以降でございますが、現在までに八十二物品の資格審査公告ないし入札公告を行いまして、三十三物品についてすでに入札を終了してございます。  このうち、外国系企業の製品を申請する企業からの応札がありましたものは十一物品でございまして、落札いたしましたものは八物品、アメリカ系の企業のものが七物品、それからオランダ系企業が一物品、こういうのが現状でございます。  それから、公衆電気通信設備、これはトラックIIあるいはトラックIIIというふうに分類されておりますけれども、研究開発が必要で、パートナーを選定いたしまして(中井委員「わかります、数を言うてください」と呼ぶ)それでは、五十六年六月十日にガイドブックとして「公衆電気通信設備の調達手続」を発行しております。これに基づきまして、現在まで九物品につきましてメーカーからの提案要請の公告あるいは参加招請の公告、これを行っております。このうち四物品につきましては審査選定を終了しておりまして、残り五物品につきましては申請の受け付けまたは審査選定、こういう作業を現在続行しておるところでございます。これまでの外国系企業の申請のうち、米国系企業が一社でございます。  そういうことでございまして、外国系企業の参入が非常に少ないということにちょっと私問題意識を持っておりまして、これにつきましては、公社の開かれた入札手続の実態等々をもう少しPRして、本当の実態をわかっていただきたい、こういうふうなことをいろいろ考えたいと思っております。  以上でございます。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 時間がありませんので終わりにしますが、アメリカにたびたび行ったり、アメリカの人が来たら、まだ依然として、電電公社を開け、こういう声が強いわけでございます。そのときに、私はわかりませんが、とにかく国内の業者だって、電電へ売り込もうと思えば仕様があり大変な努力をしながらやっておるのだ。だからアメリカも、アメリカの物を持ってきて、さあ買え、買わぬのはけしからぬというような単刀直入な売り方ではだめだよ、こういうようなことを申し上げるわけでありますが、依然としてそういう誤解があるように思います。  総裁、その点についてどうお考えか、あるいはまた、私の言っていることがアメリカにもあるということであるならば、それに対する誤解等を電電公社の方で、あるいは政府として総裁にそういう政府の御答弁をいただくのもおかしいわけでありますが、どのようにその誤解を解いていく御努力をされるか、そういった点について最後にお答えをいただいて質問を終わります。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 初め二国間の政府間協定では、買い付け手続は日本語でやることになっておりましたけれども、いろいろ考えまして、英語でやるということで、協定外でございますけれども、英語の仕様書、英語のすべての説明書をつくっていま実行しております。その点については非常に向こうも評価しておりますが、いまお話がございましたように、ある一部のメーカーでは、自分の製品と同等のものをつくる能力のない開発途上国に自分の製品を売るときと同じ商法でいろいろアプローチしてきた会社もございましたけれども、いまのお話のように、こんこんと事情を説明いたしまして、現在、われわれのマーケットに興味のある会社はそういうふうに準備をやり直して再出発というふうにまじめに考えて動きつつあるのもございますし、現にそういうふうなやり方でまじめにアプローチしてもらって契約ができたものもございますが、何さままだかなりな時間がかかるというふうに考えられます。一般大衆の方は、直接そういうふうなことに関係のない一般の向こうの常識では、アメリカの製品が日本に使えないはずはないじゃないかという感じでございまして、日本の電話網の中につなぐにはそれなりの技術的な整合性が要るというふうなことは一向にわかっておりません。誤解に基づく問題がいろいろございますが、時間がたつにつれてかなり了解しておるように考えております。

中井洽民社党・国民連合

○中井委員 ありがとうございました。

水野清自由民主党

○水野委員長 中井洽君の質疑は終わりました。藤原ひろ子君。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 私は、きょうは郵便の合理化と申しますか効率化と申しますか、この問題について質問をさせていただきます。  まず最初に、昭和五十三年十二月一日に郵便規則を改正いたしまして、五十七年四月一日より実施することになっております高層ビルの集合受箱の設置の問題でございますね。これは規則改正当時は、一体幾らの対象となる建物と、それから世帯数があったのか、また、集合受箱が設置されていない建物と世帯数はどれくらい残っているのか御説明いただきたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 五十三年十二月に、先生仰せのとおり郵便規則の改正がありまして、その時点で受箱の設置のなかったところが、全国で約千五百棟、配達個所数で約三万二千カ所でございました。しかし、これに含まれていない建設途上の高層ビルがその後完成をいたしまして、最高時約四万五千カ所となりましたが、現在では三百二十二棟、配達個所で約三万七千カ所、こういうふうに理解をしているところでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 京滋の公団自治協は、近畿郵政局との交渉をいたしました。その席で一人暮らしで病気の人、余り外出をしない人に対しての扱いはどうするのかという公団自治協の問いに対しまして、郵政省は、申し出があれば当該局の判断で対処する、こういう回答をしておりますが、このような特例的な扱いをすることに間違いはございませんね。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 実行上当然そういった配慮を加える特例措置を講じなければならぬ、こういうふうに考えております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 郵便規則改正につきまして関係住民に対する周知ですね、これはどのような方法でいつごろおやりになったのでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 規則が改正されましたときには、まず報道発表をするということは当然でございます。そのほかに、全国的共通の方法といたしましては、その制度的な趣旨の理解と協力を求めるためのパンフレットを作成する、あるいはチラシを作成して配布をするということが共通しているわけでございますが、ただ、実際の取り運びといたしましては、協力の度合いというものがございます。そういったことで、いつ、どういう方法で、何回ということになりますと、その具体的な個所によって異なってくるわけでございます。  しかしながら、ここで代表的な例ということで具体的に一例を申し上げさせていただきますと、東京の江東区に大島四丁目団地というのがございます。この四丁目の団地に対する周知状況を例にとって申しますと、住民に対する周知、これは当然住んでおられる方一人一人に対する周知という意味でございますが、あいさつ状の配布は三回いたしました。五十五年の二月から始まりまして三回やったわけでございます。それから自治会長、役員に対する協力要請とその対応といいますか、対話と申しますか、そういうのは七回行いました。それから、自治会の事務局長との応接、これは電話、面談を含めまして六回やりました。それから、その住宅の所有者である住宅・都市整備公団でございますが、その整備公団との打ち合わせを五回やりました。そういうようなことで、一律に何回、どういう方法でということは申しかねるわけでございますが、いま一例を紹介させていただいた次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 私がいま挙げます例は、いまお挙げになりましたのとは真っ逆さまの例なんですが、実は私のところに京都市内の西陣というところがあるわけですね。公団住宅に住んでおられる方からこの問題のお話があったわけです。よく聞いてみますと、昨年の七月に管理人を通して自治会に話があった、こういうわけなんですね。この団地は市内の中心部にあります団地で、一階の出入り口なんかも大変狭いところなんです。こんな場所に集合受箱をつくったら、防災上も困るし、狭いピロティーが一層使いにくくなるということで苦情を伺ったわけです。この建物はもともと集合受箱をそんなところにつけることを想定してつくったものではございませんから、こういう問題が起こるのも当然のことかと思うのですね。それでもみんな知恵を出し合って何とかしようと考えてみた。しかしよい方法が見つからない。一方郵政省は、三月三十一日までに受箱をつくらなければもう配達しませんよ、こう言われる。全部、局にとめ置きにします、こう言っておられるわけですね。三年も前に規則を変えておきながら、なぜいまになるまでほっておいたのか。いまの東京の江東区ですか、こことはえらい違いが出ているわけですね。  後でも申しますが、ここが一つだけでないという状態がありますので、なぜそういった三年間周知徹底できるところとできないところが起こるのか、いかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 三年間の猶予期間でぜひとも関係の方々の御理解と御協力を得て実施したいということで、その間いろいろ努力をしたということで、その点は共通しているということで御理解を賜りたいわけでございますが、個々の特定の団地等に対する働きかけというのは私は詳細承知いたしておりませんので、何とも申しかねるわけでございますが、ただ、先ほども申し上げましたように、江東の団地あたりの例を見てもわかりますように、とにかく規則で決まったから実施をするという前に、やはり関係の皆様方の御理解と御協力を得なければならない、それが本旨であるということでございますので、その点は徹底して、そして一致したかっこうでいろいろの働きかけをしてきたわけでございます。ただ、いま先生一例をお話しなさったわけでございますが、私ども先ほど対象の棟なり世帯数が幾らかということをお答え申し上げたわけでございますが、今日の時点で私どもの把握いたしております情報といたしましては、三月三十一日になっても所定の受箱の設置が無理だというようなところが、全国で、全国と申しましても東京、東海、近畿という管内に限られているわけでございますが、六十棟のおおよそ一万カ所というような実態を把握いたしているわけでございます。そこで、先生からもいま御指摘と、それに関連した御質問があったわけでございますが、三月の終わりまでの残る約三十日余りの期間に、もう一度その辺総点検いたしまして、スムーズに実施できるように最後の努力を傾注いたしたい、こういうふうに思っている次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 実はもっとひどいところもあるわけですね。それは、京都の山科郵便局の目の前に建っている京都市の供給公社の分譲住宅です。ここの管理組合に郵政省から話があったのは昨年の十一月だというのですね。そしてここにも、三月の末までに集合受箱をつくらなければ配達しません、こう言っているわけです。三年間も期間があるのにその間は何もしないでおいて、実施の直前になってから関係住民に知らせている。そして、規則がそうなったのだからそれに従わなければ配達しない、こう言って、住民の側から見ればおどしであるわけですね。これは悪い官僚主義の見本のようなもので、こういう言い方は国民が納得するはずがない。しかも、この団地は、先ほど申しましたように、郵便局の目の前に建っているわけです。郵務局長、こんなやり方でこの住民の方が納得をすると考えていらっしゃるでしょうか。全国で六十棟で一万カ所だから、もうほとんど一〇〇%に近いんだ、いいんだということではないでしょうね。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 私は、この施策を実施する大前提として必要なことは、規則で決められたから当然実施できるんだ、そういう考え方、これが一番いけないことだと思います。あくまでも理解と協力を得る、そこには法律主義だとかあるいは権力主義というものがあってはならないことは当然でございます。私、先ほども申し上げましたように、たくさんのケースを一々詳細承知はいたしてないわけでございますが、先ほど申し上げた立場からいたしますと、三年前にそういう規則ができ上がって、つい最近まで何も協力要請の動きがなかったということは全く心外でございまして、この点につきまして早速具体的な事情を調べまして、残る期間最大限努力をさせていただきたい、こういうふうに思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 この話はいま私が申し上げました二つの団地だけで起こっているのではないのですね。また京都ばかりではないのです。大阪市浪速区の桜川団地では、一階に集合受箱を設置するスペースがなくて、二階に設置するということで工事を進めようとしましたが、住民の反対が起こっていま工事をストップしているというようなことが起こっているわけですね。  大臣、これらの問題の混乱の原因は、やはり郵政省がもっと早く、いま郵務局長がおっしゃっていますように、住民に知らせて、そして相談のもと、納得のもとにしなかったというふうなことがあらわれていると思うのですね。ですから、現在の段階ではいまだに納得を得られないところに対して徹底調査をさせるのと同時に、どのようにしなければならないかということを考えていただく時期に来ているのじゃないか。先ほど申されました、規則が決まったから実施はするんだというふうなやり方はよくない。理解と協力のもとにやるというふうにおっしゃるならば、このように集合受箱をつくることが物理的にも不可能だ、こういうところもありますし、また、そんなところについても、受箱がないから配達しませんというふうに言ったんでは、具体的な解決にならないわけですね。そういうところについては特例的な措置、先ほど当然特例的な措置は必要だというふうにおっしゃったわけですが、私はこの特例的な措置をとることが必要だというふうに思うわけです。三月三十一日と言えばもう一カ月しかないわけですね。無理なところは無理という判断をするときだというふうに思うわけですが、特例的な措置を含めまして対応を検討すべきときであるというふうに思いますが、大臣いかがでしょうか。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 先生おっしゃるようなことがあったのかどうか、私は残念ながら事実関係を知らないのであります。まず事実関係を調べてそれからお答えする、こういうことにいたしたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 いま大臣は事実関係は御存じありませんが、実は私はうそを言っているわけではなくて事実であるわけですね。それを調査していただくのは大変結構ですし、その調査の結果こういうことであれば、三月三十一日だ、四月一日から郵便とめ置きだというふうなことはなさらないでしょうね。いかがでしょうか、事実であるとするならば。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 事実の中からのある評価ができると思うわけでございますが、事実を調べた上でなければいま確答は申しかねるわけでございますが、ただ、考え方といたしますと、四月一日になった、現在受箱を設置工事中だというような場合に、四月一日になったからあしたからは配達しない、そういうのはいかにも形式主義でございますので、これはケース・バイ・ケースということでございますが、ただ、三月三十一日まで何らそういう動きもないというような事実だとしますならば、三年間の猶予期間との関連で、四月一日からはその規則によりましてとめ置き措置を講ずるというのが基本的、原則的な措置でなければならぬと私は思います。  それから、先ほど特例というふうに申しましたのは、先生の仰せのようなケースでございまして、病人だとかお年寄りで受箱を設置していてもそこまではなかなか出かけられないというような、そういう個別的な事情については運用上特例措置を講じながらやってまいりたい、こういうふうに基本的に考える次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 全く官僚的答弁が出たというふうに思います。何ら動きもないところはどういうところなのかということを私は申し上げたわけですね。三年間放置して、昨年の七月であるとか十一月であるとかに通告をして、そしてこの動きがないというふうにきめつけてしまうということが、なぜ基本的、原則的な態度であるのかというふうなことに大変疑問を持つわけですが、ここでそれをとやかく言うよりも、こういうやはり情を持って、病人とか、それは特別措置だけれども、とにかく昨年の七月に聞いたじゃないか、法律は三年前から決まっているけれども、わしはそんなことは知らぬ、去年の七月に言うたのだから聞いているだろう、もう四月一日が来た、だめだ、こういうことはなさらないように事実をよく調査をされて、その住民の意見もよく聞かれて、住民が納得をする方法で解決をしていただきたい。そういうことも含めた特例措置であるということを私は要望しているわけですが、いかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 私は観念論で申し上げるわけじゃないのです。いろいろのケースを情報として承知しておりますのですが、いろいろと説得をすると申しますか、御理解を得るための働きかけをしても、初めから協力できないというようなケースの棟なり配達個所のところがないわけじゃないわけでございます。そういったような方々に対しましては、事前にこちらが働きかけをしているという前提でございますが、場合によっては、納得が最後まで得られない場合であっても、先ほど申し上げた四月一日からのとめ置き措置というケースも当然あり得るのじゃないかということで、実態から、私は残念ながらそういうふうな見通しも持っていることは事実でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 いまおっしゃっているような例があるとすれば、私はためにする反対運動をしているところだと思うのですね。そういうところがあるかないのか知りませんが、先ほどから私が申しております例は、三年前に決まっているのにいままで知らせなくて放置してきたじゃないか、そういう中で四月一日とめ置きは困るじゃないか、あるいはいまの現状こういう状態のところなんだ、一生懸命考えているけれどもどうしようかいままだ一致していない、そういうところに対して、はい四月一日です、さようならというふうなことはなさらないように、特殊な例を大変過激的な運動でもやっているふうにすりかえておっしゃるというのは、私は住民の立場に立った郵政行政のあり方ではないというふうに思いますが、いかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 仮定の話でございますが、仮に、いままで規則が改正されてそれが公布されているんだから当然法律は知らざるべからずというようなことで、何らの働きかけ、御理解を求めることをしないまま三月三十一日に受箱がないから、そういうことは事実に徴しまして私はする気持ちはございません。必ずこちらから働きかけがあった、協力要請もさせていただきましたということを前提にして、四月一日になお受箱ができてないということを申し上げているわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 私は、その働きかけが三年間であるのか、昨年七月や十一月に聞いた話であるのか、それを十把一からげにみそもくそも一緒にして、法律が出ました、言いました、やるんです、これはいけませんよと言っているわけですね。十分御理解がしていただけないようですが、大臣いかがでしょうか。そういった問題を含めまして、いろいろ実際に調査の上御検討いただきたいと思います。いかがでしょう。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 先生の言うことはよくわかりました。わかりましたが、私は、先ほども申し上げましたように、事実関係を知りませんので、まず事実関係を調べさしていただきたい。それからひとつその対策については考えたい、こう考えておりますので、事実関係をまず調査させていただきます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 事実関係を調べて、その事実に基づいて住民の納得がいくという解決をしていただくことを強く要望して、次に進みたいと思います。それの処置につきましては、どういうふうな処置がされたかは後ほど聞かしていただきたいというふうに思います。  次に、速達郵便の配達についてお尋ねをしたいと思います。  郵政省は、五十五年、五十六年度に、いままでは五号便まで出しておりました速達の配達を一部の地域については三号便までに減らすというふうな変更をいたしました。関西におきましては、ことしの二月八日からそのような措置をとる地域をつくられたようですが、その理由は一体どこにあるのでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 今日、地域開発が進みまして、従来規則の面で速達配達のサービスエリアでないというようなところも、開発の進みぐあいによって速達地域としなければならない地域が全国にたくさん出てきたわけでございます。  そこで、その手当てといたしまして、十分な要員あるいは予算的事情がかなえられるとすれば別でございますが、今日の取り巻く情勢の中から、与えられた人、与えられた金の中で、知恵と工夫でサービスの均一化あるいはサービスの普遍化ということを図るために、同一行政区域内でそういう速達地域の配達すべきエリアを持っているけれども、速達のサービスをやっていない地域を持っているところでは、先生が仰せのように五回速達便をやっていた、そういうところを三回にする。そして時間的に、その辺のとらえ方といたしまして、従来は午後七時まで到着するあるいは引き受けられたというような地域については速達を出していたところを、午後五時まで繰り上げまして、いま申し上げたような速達地域にすべきところでしていない地域をなくするということのために、いま申し上げた措置を講じたところでございます。これもやはりサービスの適正化によるサービスの普遍化という、私どもの考えている今日の業務のあり方という基本理念から打ち出した施策でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 京都の場合は、二月八日から左京というところでこれが実施をされているのですね。私どもは、一方的にこんなことがやられたら困るということで、左京の局長に申し入れをしたわけです。これが二月六日ですが、この日に私どもの党の市会議員さんが京都の市役所の助役さんに言うたわけです。こんなことになるのを知っているのかと尋ねましたら、知らないと言うわけです。そんなことなら局に言わなければというふうにおっしゃっていたそうです。  このように、速達配達の地域を広げるために、配達回数を減らしてエリアを広げるのだということでそっちへ回すというふうなやり方ですね。しかし、それであれば、いままでやってもらっていたところ、回数が減らされるところ、その住民たちに納得がいく、せめて京都市ぐらい納得をしてもらって、市民新聞にも載せていただくとか、そういうことでもっと周知徹底をさせなければならないと思うのです。結局、住民には知らせないままで一方的にやっているというやり方であるわけです。  先ほどの集合受箱のときも同じことだと思うのですね。底辺に流れている精神が全く同じだということで、私は残念です。それは何かというと、問答無用だ、国民には黙ってやるという方針が郵政省の体質としてあるというふうに思うのです。そんなところはやはり改めるべきだ、国民のサービス事業であるならば、もっと国民に納得していただいた上でやるというやり方に改めるべきだ、こういうふうに思いますが、改善のお考えはあるでしょうか。いかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 いま先生仰せの考え方としては、私ども当然そうでなくてはならないというふうに考えております。  そこで、具体的に先生京都の例なんかをいま御指摘なさったわけでございますが、私どもそういったサービスの適正化というような点については、基本的には国民の皆様からご理解を得られるものというような施策でございまして、何ら後ろめたいところがないわけで、そのことをいろいろな機会にいろいろな方法でPRをして御理解を求めるということは当然でございますし、また、大部分のケースはそういった考え方でやってきたと信頼をしているわけでございます。  いずれにいたしましても、たくさんのケースの中に御指摘なさるような事実関係があるのかもしれません。そういったような点について、御指摘を受けた以上は、その点については直すと同時に、今後の厳しい反省の材料ということで私どもの立場を御理解願いたい、こういうふうに思う次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 私はその場所を固有名詞まで挙げたわけですから、ぜひ調査の上、改善をお願いをしたいと思います。  次に、郵便の合理化問題の中で一番大きな問題に、昨年の三月以降から実験的に始められております一度配達の問題についてお伺いをしたいと思います。  これは現在全国五十六局で実施されているわけですが、五十七年度も新たに実施するところをふやす予定をしておられるのでしょうか。それとも新たに実験局をふやす計画はないのか。もしふやす計画があるのであれば、どのぐらい予定をしておられるのかということをまずお聞きをしたいと思います。済みませんが、答弁を簡単にお願いをします。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 配達一度化は、臨調においての答申でも私どもに実施すべきだ、あるいは郵政審議会その他いろいろのところから御指摘、実施を促されている施策でございますので、基本的には、今後とも引き続いて実験局を拡大してまいりたいという立場でございます。したがいまして、五十六年度におきまして五十六局実施をしましたが、五十七年度においては、私ども二百局の実施をやりたいということを組合に提案をしているところでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 昨年の十一月十八日だったと思いますが、私と村上議員とで、この問題につきまして郵務局長さんからお話を聞いたことがございます。そのときに、二度配達を一度にするということは、何十年来やってきた制度を変更するのですから、実験局からは特別の報告をとって現場の状況がよくわかるようにして、改善の必要なところについてはすぐ対応できるように、このことが大切ではないかということを、実際に京都や大阪を視察してまいりました上で申し上げたはずでございます。本省としては、どんな報告を現場の郵便局からとっていらっしゃるのでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 私ども報告をいただいておりますのは、一定の様式で取りまとめたかっこうで報告を願っているわけでありまして、業務運行記録表というふうに称しているものでございます。配達物数とか滞留物数の報告は当然のこととして、何らかの特異な事象が発生した場合に、その特異な事象の具体的な対応についても詳細報告をしていただく、こういうことにしているわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 昨年のお会いしたとき以来、業務運行記録表というのはずっと毎日とっておられるものであって、実験局としての特別の報告ではないという指摘を申し上げました。実験局を設置しておきながら、なぜ科学的なデータに基づく――その実験はよかったのかどうだったのか、悪ければ改善しなければならないし、よければ広げなければならない。そのためにもデータが必要だろう。それをなぜ一向におとりにならないのか。私は、その理由を簡単に答えていただきたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 従来の業務運行記録表のほかに、先生のただいまのお話にございましたように、貴重な御意見を私承知したものですから、通区状況ですとか、休息所の利用状況ですとか、あるいは具体的な態様が明らかになるというようなものを、記録表とは別にして報告願うということで現在取りまとめをしているというような実態で、お二人の先生から伺った貴重な意見は生きているわけでございますので、その点、御了承願いたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 私は、一度配達に変更するというこの問題が本当にうまくいくのかどうか、大変気になるわけです。  そこで、一月二十九日に、これの実情を知るために郵務局に幾つかの資料を要求したわけです。ところが、この資料がいまだに届かないわけです。目下現場の局から集めている、こういうことなのですね。それはいま局長さんがお答えになったそのことだと思うのですが、私の要求いたしました資料はそんなにむずかしいものではないわけですね。実験する場合には当然整理していなければならないということばかりのものが、いままだ現場からとっているのだから資料は届きませんと言う。いまあわてて現場からとっているというふうな状態があるわけです。こんなやり方を見ていると、私には大変心配だし、実験というのは一体何ものなのだろうと疑問さえわくわけですね。本当に国民に迷惑をかけずにやれるのかどうかということも疑問であるわけです。  そこで、お尋ねしますが、いまやっているのは実験としてやっているのですから、途中で改善が必要だという場合には改善もする。たとえば定員についても、実験地と言っているわけですから、現在の配達区では無理だという場合には増区もしなければならないし、定員もふやすというふうなところだって実験の結果ある、また減らすところもあるということになるわけですね。いかがでしょう。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 仰せのとおりでございまして、実験経過の中でその業務状況を判断いたしまして、要員不足が業務の不正常の大きな原因になっているというような局に対しては、実験的に減員した数を修正するということは観念的には当然あり得ることだ、こういうふうに思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 この実験局の中で、いままでに一日じゅう配達しなかった区、いわゆる欠区というのは出ておりませんでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 私ども、通常配達につきましては、仰せの状態、これを欠区と称しておりますが、欠区の報告は伺っていないわけでございます。  それで、現在までのこの実験をやっております五十六局の業務運行状況の把握ということについてちょっと触れさせてもらいたいわけでございますが、実験開始から全く滞留のない局が十九局でございます。それから、特定の時期にわずか、一%以下という数字でございますが、滞留のあった局が十九局でございます。それから、実験の当初一部混乱が見られた局が十八局というようなことで、今日の状態では、継続的に滞留が出る、そしてそれが非常に量的に多いというような局もございませんし、仰せのように欠区というような局もないと判断をしているところでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 欠区がないということで安心してお休みになれると思うのですけれども、事実はそうではないわけですね。京都西郵便局の場合は欠区が何回か出ているわけです。これは私どもの調査ですが、一月十三日に二つの区で、十九日と二十五日にそれぞれ一つの区で、二十九日には七区で出ているのですね。三十日には一区、二月三日には二つの区というふうに出ているわけです。こんなに多く出るのは一体どこに原因があるのですか。原因が恐らくわからないだろうと思います。欠区があるところさえもつかんでおられない。滞留などいま聞いているわけじゃないのです。滞留どころか欠区が出てますよ、大変ですよということを言っているのですが、この事実を本省はつかんでおられないということに対していかがなさるのでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 私ども、京都の関係につきましては、近畿郵政局から詳細報告を求めているところでございますが、その報告によりますと、欠区はないという形で承知をしていたところでございます。しかしながら、先生ただいま御指摘なさいましたので、早速調査をいたしたい、こう考えております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 ぜひとも事実に基づいて現場で調査をしていただくように、近畿郵政局からの報告は、いいところばかり報告が行っているという状態であることは私は確信を持って言うことができます。  私は、なぜこんなことになるのかということを調うたわけです。一度配達に移行する以前は一体どうであったのであろうかという点を調べたわけです。そうしたら、以前はうまくいっていたのに、変更してからこんなことになるのかと考えたり、それとも以前から順調には行っていなかったのか、ここのところが問題だろうと思って調べてみますと、京都西の場合は、一昨年の五十五年九月から十一月までの三カ月について二号便実施の状況というのを調べたものがあるわけですが、それを見ますと、一番順調な月で完全実施は二九%、悪い月は八・七%です。これだけしかこの二回配達ができていなかったわけです。言いかえれば、これだけの力しかこの局にはなかったわけですね。それにもかかわらず、二度配達ができているということを前提にして区割りを決めて定員を決めたのではうまくいくはずがありません、土台が崩れているのですから。郵務局長は、こんなことを知りながら現在の区割りや定員を決められたのかどうか、教えていただきたいと思うのです。  また、実験局につきましては、二回配達そのものがどの程度やられていたのか、正確につかんだ上で実施計画をつくったのかどうか。局任せというのは本当によくない。もっと飛んでいかれたらどうですか。私でさえも、見てきて、現場の労働者から聞いてきているわけですから、間間を置かないで、ぜひとも実態を知っていただき、その上に立った行政を行っていただきたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 現在実験をやっている局は五十六局でございまして、その五十六局の選定の大きな条件というのは、日常業務運行がスムーズにいっている局ということを一つの条件にいたしまして選定をしておるところでございますが、ただ、一度配達に移行する際に、先生御指摘の要員問題が絡んでまいります。その要員を算出する際には、文字どおり一月のうちに二度配達というのを完全にやっている日が何日、あるいはやれなかった日が何日というような状態を見きわめまして、その見きわめたことを要員算出の際に考慮して定員をはじく、こういう作業をやっておりますが、いま京都西の具体的な局についての事実関係という点については、改めて私ども調査をするものはしまして、先生とお話をいたしたい、こういうふうに思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 京都西だけでなくて、先日村上氏と申し上げましたが、大阪にもそういうことがある。その結果どうなったかということもまだお聞きしていないわけですから、ぜひともそれも含めて実態とその措置について御報告をいただきたいと思います。  次に、私は、盲人用の郵便物についてお尋ねをしたいと思います。  昨年の十二月に盲人の人たちが、盲人用の郵便物についていまの規格をもう少し広げてほしいという御要望を私のところにも持ってこられまして、郵政省にも御一緒にお願いに上がりました。ですから、私も、一体盲人用の郵便物というのはどうなっているのかということで、京都のライト  ハウスであるとか日本点字図書館の皆さんからも実態をお聞きして、現物もお借りしてきたわけです。  ここに井上靖さんの「風林火山」、こんな小さな単行本で、私どもはこれをポケットにでも入れてどこででも見られるわけですね。ところが、これを点字図書にしたらどうなるかといいますと、これだけになるわけですね。この一冊がこれだけの点字図書になるわけです。ですから、これを読んでおられる盲人の方々は大変な御苦労をしていらっしゃるということがしのばれるわけです。しかし、こういう盲人の方や関係者の皆さんは、郵政省が障害者に対する施策について、盲人用の点字図書などに無料扱いをしておられる、こういう優遇措置をしてもらっているということを大変喜んでおられたわけです。しかし、私は、いろいろこの中で問題もあるということを理解して帰ってきたわけなんです。  そこで、最初に盲人用の郵便物の利用状況についてお尋ねしたいのですが、五十年度を基準にして、五十五年度の郵便物の全体と盲人用の郵便物の推移、これは一体ふえているのか減っているのか、そういう利用者はどうなのかというのは、統計的にいかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 昭和五十年度と昭和五十五年度の郵便物数を比較いたしますと、すべての種類の郵便物は伸びております。しかしながら、種別を見ますと、その増加率は当然違っております。  そこで、盲人用の点字郵便物、これは先生御案内のところでございますが、四種と言っているわけでございますが、四種は、昭和五十年度では二千二百万通ございましたが、五十五年度では二千三百万通となりまして、三・六%増加をしております。ただ、その四種にもいろいろまた種類がございまして、いまお尋ねの盲人用点字のことにしぼってお話しを申し上げますと、百七十八万通から二百六十四万五千通となりまして、四八・六%の増加と、非常に高い伸び率という実態でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 確かに、おっしゃるとおりに点字図書がふえて、その利用をする盲人の方も大変ふえているわけですね。これは、盲人の方たちの運動であるとか、点字図書館などに働いていらっしゃる関係者の皆さん方の御努力で、点字図書が発展してきているんだというふうに考えられるわけですけれども、しかし、ここに郵政省が決めております規格にはまらないという点字図書がふえてきているんですね。たとえばこれですが、これは東京ヘレン・ケラー協会発行の本です。これ全部中は点字なんですよ。これは規格にはまらないので、いたしかたなく半分に折って発送しているんですね。こんな点字のものを折ったりしますと、ここのところは非常にすれて、読みにくくもなるし、本も傷むし、とりわけ十分なものを読ましてあげたいという方々に対してこういう状況が起こってきているわけです。二つ折りにして送らざるを得ないという状況になっているわけですね。この点字図書の特性から考えますと折らずに送るべきだというものが、いまこんな状態になっているわけです。  そこで、お尋ねをしたいのですが、いまの規格を、なぜこの大きさが長さ四十センチ、幅二十七センチ、厚さ十センチということにしたのか、その理由の説明をしていただきたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 まず、現在の四種の規格、重量、大きさについて確認の意味で申し上げておきますが、長さが四十センチ、幅が二十七センチ、厚さが十センチということでございます。それから重量は、三種、四種は原則として一キロまでということにしているわけでございますが、盲人用の郵便物については特に三キロまで、こういうことになっているわけです。  そこで、いま申し上げたような規格はどういうような根拠からこういう大きさにしたんだという御質問でございますが、直接的な考え方としましては、JIS規格のB4型を念頭に置いて、そしてこのB4型の用紙が約六百枚程度送れるということが念頭にありまして、昭和四十一年にいまの規格にしたわけでございます。その昭和四十一年のこの規格の考え方といたしまして、何としても郵便というものは今後効率的、能率的な作業の仕組みに変えていかなければならぬ、そのためには、やはり規格化し、定形化する、できるだけ大きさを抑制したいという気持ちであったことは事実であります。そういうようなことから、いまお答えしました大きさ、重量の制限になっている、こういう次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 大臣、ちょっと見ていただきたいんですが、簡単な質問です。これは点字の洋書なんです。この本とこの本と、どっちが大きいと思われますか。こっちですね。子供が見ても、それはもちろんこっちが大きいですね。面積から言ったらそうだと思うのですね。ところが、これが残念なことに、大臣が見られても私どもが見てもこっちの洋書の方が大きいと思いますのに、これは無料で行くわけです。ところがこれは小包扱いということで有料になるんですね。なぜそういうことになるかというと、これは二十八の二十八の三センチなんですね。だから、規格で言いますと一センチはみ出しているわけですね。そのために小さく見えるものの方が有料になるというふうな矛盾が出てきている。しかし、先ほどは泣く泣く二つ折りにして送る、高さ十センチ以内に入る、そういった入れ物もつくっておられる。しかし、こういった洋書は折るに折れないわけです。こういう大変な矛盾があり、情勢の発展はこのいま言われたB4型を念頭に置いて六百枚とか、それから規格化、定形化して、郵政省の側からは能率化させたいという気持ちがあるでしょうが、事の実態はいまこういうものになってきているわけですね。そうすれば、どうしても私は、四十一年当時、盲人用の図書などの状況は今日と違っていた、そういうことで改正された、そういうものに対して、いま全国七十一カ所の点字図書館に百三万四千冊を超えるまでになってきている点字図書なんですね。ですから、今後も盲人の人たちのこういう、ぜひとも一センチくらいのところは検討してほしいというふうな要求は出てくると思うのですね。そこで、そういうものに対してぜひとも一度検討していただくという必要があるのではないかというのを一つ問題提起として出します。  それと、もう一つお尋ねしますが、万国郵便条約には日本も加盟をしているわけです。その条約では規格制限はどうなっているかというと、長さ、幅、厚さとも九十センチになっておりますね。そうすると、万国郵便条約には日本も加盟し、これを外国を通して送るならば無料で行けるわけですね。日本の図書館から日本の盲人の方に送ったらこれは金出せ、こういうことになるのですね。ですから、つまり京都の人が、京都市内にあります私も参りました京都ライトハウスに行って、この洋書を貸してください、ぜひとも送ってください、こういうことになれば、もしもそれが無料にしていただきたい、こういうことになれば、京都からたとえば一遍アメリカへ送る、アメリカの点字図書館、そういうところから本人さんに送ってもらうということにすれば、これは無料で行けるわけですね。京都のライトハウスから京都の郵便局にお願いをして京都の人に送ったら、これは金取れということになるのですね。経費がこれほどかかるようなところから送ったら無料になる。経費が安くつくところから送ったら有料になる。全くこれは奇妙きてれつな、笑い話にもならぬという状況が起こっているわけですね。しかも、これは目が不自由だ、いま最初に申し上げましたように、この一冊をこういうものにしなければ読むことができない、こういう人たちに、やはり知る権利を守る、こういう文化を高めるということは私は大変大切だと思うのですね。ですから、大臣、この問題を笑い話に放置しておいてよいのでしょうか。これにつきまして何とかしてほしいと盲人の方はおっしゃり、私たちも勉強して世の中のために仕事をしたいんだ、こう言っておられるわけです。ぜひともそのためにこういうものを読んで、洋書なども自分たちも読んで知識を身につけたい、こうおっしゃっているわけですね。私は、一昨年に、国際障害者年を前にいたしまして質問をさせていただきましたが、郵政省は七つの施策をしたとおっしゃっていますが、何をされたか、記念切手の発行をしただけではないですか。大臣が盲人の人たちのために、法改正も含めて、ぜひともこの点をどういうふうに改正するのか知恵をしぼっていただきたいというふうに思うのですが、大臣、いかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○魚津政府委員 私ども、郵便法というのは、時代の変化に着目して弾力的に対応しなければならないという一つの側面があることは承知いたしております。いま一つは、郵便の理念として、規格化、定形化するということによって能率的な事業運営を図る礎を維持していく、こういう二つの観点がありまして、その二つのまさに応用問題ともいうべき問題を提起されたわけでございます。  現在、縦、幅、厚さの合計が七十七センチということでございますが、これが仮に先生仰せのUPU条約に定める規格、九十センチでございますが、その九十センチにしましても、では九十一センチのものはどうするんだというような、そういう応用問題に対応していくことと、規格化すると、その規格から外れたものへの対応というのは、解決してもまた一つの問題提起と、永遠の課題のような感じもいたすわけでございます。  しかしながら、私どもといたしますと、四十一年に現在の規格というものが法律によって定められているというそのことを十分考えまして、今後、先生の御提言、先生の仰せの趣旨を念頭に置きながら、検討をさしていただきたいというふうに思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 情勢は発展しておりまして、四十一年は先ほどのでよかった、しかし今日の時代の趨勢としてこの大きさが大変ふえてきている、そういうことであれば、やはりそれに合ったようなものに変えていくということが必要であろう。私は^ぜひともこの問題は情で受けとめていただきたい、心で受けとめていただきたい。そういう上に立って、本当に盲人の方たちが、生きてきてよかった、あるときにはもう自殺もしようかというふうな思いを、何人も盲人の方なれば本当に深刻な状態の中で生き抜いてこられた。こういう人たちに、本当に、無料でやってやっているじゃないかという態度でなくて、時代が変わればやはり法も変わっていくんだ、人に対して法はあるんだというふうな態度でやっていただきたいことを強く求めて、次に移りたいと思います。お願いをいたします。  次に、電電の問題でお尋ねをしたいと思います。  現在臨調の基本答申に向けて電電の改革案なるものがいろいろと打ち出されておりますが、しかし、国民から負託された電気通信事業を国民サービス向上という面からどうするかというふうな議論ではなくて、いまやられているのは、どうも、どうすれば民営化できるのかという点からの議論が多いように私には見られるわけです。国民が行政改革を強く求めましたのは、あのロッキード事件であるとか鉄建公団、KDDの汚職事件、さらには電電の不正経理問題、こういうものが次々に出てくる中で、不正や汚職、むだをなくせ、こういうことが基本であったわけです。そういう意味で、電電の不正経理への徹底解明と再発防止は行革の一つの重要な問題だというふうに私は考えております。  鈴木内閣の一員となられました箕輪郵政大臣は、五十三、五十四年度に起こりました電電の不正経理事件、これをどのように認識をされておられるのでしょうか。また、監督官庁の責任者としてこの事件の解明をどのように進められるおつもりなのか、まず最初にお尋ねをいたしたいと思います。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 近畿電気通信局の不正経理問題、これは御指摘の事態は二度とあってはならないことだと考えております。  郵政省としては、電電公社に対し厳しい指導をいたしていたところでございます。公社としても、真藤新総裁のもとで、公私の区別を明らかにするなど綱紀の粛正に努めるとともに、業務執行改善推進委員会を設置していただきました。逐次改善の実を上げていると私は承知しておるのであります。この事態を契機として、電電公社全役職員が、公務員に準ずる者としての原点に立ち返って、改善の実を上げ、国民の信頼を速やかに回復するよう強く望むものでございます。さらにさらに積極的に改善に努めるよう期待しております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 それでは、具体的にお聞きをしていきたいと思います。  あなた方からいただきました資料を見ますと、不正な方法で金を捻出しているという部署の大どころはどこかというと、第一番に秘書課の一億六千五百万円です。二番目には職員部の一億六千百万円、三番目は第二業務管理部の八千五百万円となっておりますが、これに間違いはございませんでしょうか。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 いまおっしゃったとおりだと思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 近畿通信局の秘書課というのはどのような仕事をしているところでしょうか。また、近畿通信局におきます秘書課の位置というのはどんなものなのか、明らかにしていただきたいと思います。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 お答え申し上げます。  秘書課と申しますのは、一番大きな仕事は管理職の人事の問題でございます。それから表彰関係、懲戒関係を実施すること、こういうことがございます。それから、当然、通信局長を助けて要するに秘書的業務と申しますか、お客様の接待でありますとか御案内でありますとか、こういうことがございます。それから管理職の給与の支払い等の業務もやっております。そういうことをやっております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 秘書課といいますのは、それでは通信局の中枢神経と言われるほどの部署だというふうに私は理解をいたしております。この秘書課がどのようなところにどんな方法で一億六千万円もの金を支出していたのか、当然明らかにしなければならない問題だと思うのですね。  そこで、お聞きをしますが、この秘書課が不正な方法で捻出いたしました一億六千五百万円のうち、業務上必要がない金額は幾らなのか、明らかにしていただきたいと思います。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 先生おっしゃった中身で一億六千五百万という額なんでございますが、これは秘書課の会計検査院から指摘された内容でございますが、旅費とか会議費を取り崩してどこか別の場所にプールしておきまして自由に使う、これは完全な裏金でございますが、これは秘書課には全然ないのでございます。いま先生御指摘になりました一億六千五百万円と申しますのは、検査院の方も表現を変えておりまして、やり方は不当でありますが、不正規の経理という表現をとっております。前の裏金の方は別途経理という言葉を使っておりまして、不正規の経理と申しますのはどういうのかと申しますと、たとえばちゃんと文書でこういう懇談会をやりたいということを立案するわけでございますが、その相手が、たとえば本社からお客さんが来たときに、それじゃちょっとぐあいが悪かろうから、部外のユーザーの団体の方にしようじゃないか、それはメンバーが実際と違うような場合あるいは単金が余り高くなっちゃ困るということで水増しをする、しかし実際には懇談会そのものは実行している、こういう内容で、会計検査院もこれは裏金とは別に不正規経理、こういう区別をしておるわけでございます。しかしながら、こういうこと自体もやはり問題のある処理でございますので、秘書課につきましては、この不正規経理の中で二千八百九十三万四千円、この額を業務上の必要性が薄いというふうに認めまして弁済をさせております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 それでは、十二月十六日に不正経理が行われた当時の秘書課長、安達さんですね、この人を諭旨免職の処分にされましたが、この課長は、それじゃどのようなことをやられたのでしょうか。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 これはまことに申しわけないことでございますが、最初私どもが調べた段階では判明しなかったわけでございますけれども、いろいろとその後事態がだんだんと明るみに出た段階で出てきたわけでございます。要するに、不正規に経理をした金であることを知りながらこれを使いまして、私的な会食費等にその秘書課長が使っておった、こういう事実が出てきたわけでございます。これは秘書課長という職責からしまして、表彰、懲戒、先ほどちょっと申し忘れましたが綱紀の粛正、このことは秘書課長の重大な職責の一つでございます。そういう綱紀の粛正を率先して図るべき職位にある者が、こういう私的な会食等にこの金を使っておったという事実がわかりましたので、諭旨免職という異例に厳しい措置をとった、こういうことでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 その私的な会食というのはいつ、どこで、だれと会食をしたのですか。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 ちょっと資料を持ってきておりませんが、主として部下でございます。部下と一緒に士気高揚というような考え方で会食をした、しかし、これはあくまでも私的な会食だった、こういうことでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 それではいまその調査を持ってきておられないけれども、調査はあるわけですね。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 調査したものはございますが、個別にはプライバシーの問題その他いろいろございますので、社会的な制裁も受けていることでもございますので、提出は御容赦お願いしたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 どうして提出できないのですか。綱紀の粛正の位置にあった人がこういうことをするならば、明らかにすべきではないでしょうか。いかがでしょう。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 公社での厳しい処分を受けて本人も社会的に十分な制裁を受けているわけでございますので、いろいろ本人の名誉とかあるいは関係した者のプライバシーというようなものも御考慮いただきまして、御容赦をいただきたい、かようにお願いしているところでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 それでは、続いて職員部の問題についてお聞きをします。  あなた方が発行しておられる例規集の組織編を読んでみますと、職員部の仕事というのは、主として職員の福利厚生であるとか労務管理であるとか労組対策、これを行う部署として私は理解をいたしましたが、それで間違いないでしょうか。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 職員部の仕事と申しますと、いまおっしゃったような労務関係でございます。労働組合関係の仕事、それから人事任用の関係、これは一般職員の任用あるいは任用の基準を定める。給与の関係、給与の基準と一般職員の給与の実施の問題、それから勤務時間その他の服務の問題、それから要員管理の問題、それから厚生福利の関係、社宅とかレクリエーション等、それから保健関係、健康診断とかあるいは病院、健康管理所の管理という問題、それから職員の訓練の問題、さらに電電公社の共済組合というのがありますが、その共済組合の事務、これらのことをつかさどっております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 その職員部が、秘書課に次いで、一億六千百万円もの金を空会議であるとか空出張ということで不正な方法で金を捻出していたわけです。職員部というのは、先ほども私が申しましたように労組対策を行う部署である。この一億六千百万円というのは全額労組接待として行われていたのでしょうか。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 ちょっと先生行き違いがあるといけませんので正確に申し上げますと、職員部の関係で旅費を取り崩したものは一億九百四十四万三千円でございまして、それから会議費の方が五千二百三十四万二千円、こういうことになっています。ですから、先生一億六千百万円とおっしゃいましたか。(藤原委員「職員部はおたくからいただいた資料で一億六千百万円ですね」と呼ぶ)それならそれで結構でございます。  職員部でどういうのに使ったかと申しますと、やはり一番大きいのは会食でございますが、部内の会食が一番多いと思いますが、若干は労働組合の皆さんとの打ち合わせ等の関係もありますし、それから、レクリエーションを担当しておりますから、野球とかバレーボールのクラブ活動に補助をするというようなこともございます。それから、一般的な慶弔、お祝い、お悔やみ、こういった関係、そういったものに使っております。あるいはまた、これはほかの部とも同じですが、夜遅くなりましたときにタクシー代に充てるとか夜食費に充てる、こういったものもございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 労組対策若干とかレクリエーションとかタクシー代とかですが、それの内訳ですね。若干といっても人によって若干と思うか思わないかということもありますし、資料を出していただきたい。いまの内訳をお出しいただけますでしょうか。

森谷昭夫日本電信電話公社監査局長

○森谷説明員 一億六千百万というのは職員部で金をつくった、要するに入り側と申しますか、そういう金の入り側の額でございまして、これが出る方の、実際に使った額となりますと、職員部だけじゃなくていろいろ入り組んでおりまして、この金を必ずしも職員部関係だけで使っているというようなことにもなりませんので、その辺の個別の仕分けがなかなかむずかしいのでございますけれども、ごく大まかな資料であれば先生のところへ御提出したいと思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 まず大まかなのを見せていただいた後、それではいろいろ質問を申し上げたいと思います。  秘書課と職員部の二つの部署だけで近畿通信局の不正経理の額は七億七千六百万円の四二%を占めているわけです。先ほども申しましたように、近畿通信局の中枢であります秘書課及び職員を管理する職員部が率先してこのような不正経理を行っているわけです。これがこの問題の一番大きな特徴であるというふうに思うわけですね。したがいまして、ここがどのようなことをしたのかということを明らかにしないで近畿通信局の不正経理問題にメスを入れたことにはならないわけです。ですから、この二つの部署の中でどのようなことが行われたのか明らかにすべきだと私は言っているわけです。ぜひとも御勘弁とか、まるで子供が逃げるようなことを言わないで、きちんと出していただきたい。  真藤総裁、あなたの著書でございます「電電ざっくばらん」を読ませていただきますと、こう書いておられます。「事実が事実として通らない組織はどこか間違っているのではないか。具合の悪いことでもきちんと公表し、それを正しく直していくことで組織は生命力を保つのであって、事なかれ主義、かばい合い主義では、組織の“活性化”は生まれない。」とおっしゃっているわけですね。私は、いま御答弁になりました方に対して総裁からこうおっしゃっているというふうに思うわけです。ですから、総裁はこの立場に立つならば、当然秘書課及び職員部の費途についても全容を国民の前に明らかにする、ぐあいの悪いことでもきちんと公表する。かばい合うというふうなことでなく、事実が事実として通るということをきちんとしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 いま監査局長が申しました数字は、まだ詳細に私どもとして追及しておるものでございます。ずっと前にここで、御要求があるなら数字は出しますということをはっきり申し上げておりますので、きちっと私が責任を持って、出せる時期が来ましたら出すつもりでおります。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 もう諭旨免職までされたわけでしょう。人の首を切る、その人を免職にするというふうなことがそうやすやすとできるものではないと思うのですね。四方八方からいろいろ検討し、事実に基づいて決断をなされたと思うのです。そうすれば、もうできたら出しますじゃなくて、もうできたという先ほどの答弁もあるわけですね。職員部については入り組んでおるから報告がしにくいと逃げておられるだけであって、できているわけです。昨年十一月十一日に当委員会で同僚の村上委員が要求をいたしまして、あなた方が約束いたしました労組接待の内容、いつどこでだれがだれに対してどのような内容で接待をしたのか、こういう点につきましてもいまだに報告がなされておりません。いまの森谷さんの話では、私は大体のところ出たというふうに感触を得たわけでございますが、もう出していただく時期が参っております。ぜひとも私はこの予算委員会中にでも提出をしていただきたい、こう思いますが、いかがでしょうか。ざっくばらんにお答えをいただきたいと思います。

西井昭日本電信電話公社総務理事

○西井説明員 お答え申し上げます。  先ほどから厳しく御指摘を受けておりまして、不正経理を行ったということはそのとおりでございまして、それに基づきまして、関係者を先ほど監査局長が申しました考え方に従いまして処分をしたところでございますが、現在私どもが調べておりますほかに、検察当局によって起訴され、また一部公判中の者もございまして、なお本当の意味の詳細的なものの一部不明の点もございますので、そういうものがわかりますまでになおしばらく時間的猶予をお願いいたしたい、こういうことでございます。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 それはいつできるのですか。

西井昭日本電信電話公社総務理事

○西井説明員 ただいま公判中の事実の確定、それから、それらに伴いますいろいろな資料等が公社においても判明いたしましたときに判明をいたす、こういうふうにわれわれは理解しております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 先ほど森谷さんがおっしゃった程度のことなら、もう少し詳しく、いつどこでだれがだれに対してというようなことぐらいはわからなければ出ないわけですから、当然資料として出していただけるでしょうし、大ざっぱなものは出すとおっしゃったわけですが、もう少しお約束をきちんとやっていただく責任ある御答弁を総裁からいただきたいと思います。

西井昭日本電信電話公社総務理事

○西井説明員 お答えいたします。  先ほど監査局長が御答弁申し上げましたとおりでございまして、ある程度のものは公社でわかっておりますが、何さま五十三年度、五十四年度という古いことでございまして、先生のおっしゃいましたように、日時、それから出席人員、場所等判明していない部分もございますが、この不正と申しますか、経理のやり方が正規の手続を経ていないものの中で一定の割り切り方をいたしまして、公社といたしましては業務上の関係が薄いというものを金額としてこれをとらえまして、そしてたとえば先ほどから労働組合のお話が出ておりますが、団体交渉をやってその結果が深夜にわたった、そしてそこで会食をした、そういったようなものは、これは手続が必ずしも正確ではなくても業務上関係あり。ところが、団体交渉が終わりまして、その後で特定の者がまたいわゆる二次会に行った、こういったものは業務上の関係がないということできちっと整理をいたしましたわけであります。  そういう意味で、たとえばいま申しました二次会のようなものにつきまして、そういう割り切り方で金額を出しておりますので、人数その他場所等、必ずしもきちっとわかっていないのがございますが、そういう意味で監査局長は大体大ざっぱなものはお出しできますがということを申し上げたところでございます。そういう意味で、古いところで記憶をたどって聞いても記憶にないというのもございまして、どこまで正確に出せるかきわめて問題なところがございますが、そういう意味で御理解を賜りたいと思います。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 私は、また村上議員も毎回主張いたしておりますのは、国民の電話料であるわけですね。ですから、やはりそういう不正経理などは絶対に起こしてはならない、今後起こさないためにもきちんとそういうものは天下に公表されるんだということがなければ絶滅が期せないというふうに思うから言っているわけです。ですから、何月何日いつどこでというのができなければ、そういうものはここのところはわかりません、しかし、ここが明らかになりましたというふうな説明だってできるはずですから、それをやっていただきたい。完全なもの、一〇〇%のものができてから出しますというのでなくて、中間報告でももうすべきだ、予算委員会中にお願いをしたい。総裁、いかがでしょうか。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○真藤説明員 とにかく残念ながら、意識的にそういうことをやっておりますので、調査に、真実をつかむのに非常に難渋いたしております。したがって、もうしばらくお待ちいただかないと責任のある数字は出せないというふうに私はいま感じております。

藤原ひろ子日本共産党

○藤原委員 時間がございませんので、最後に大臣にお尋ねをして終わりたいと思います。  電電の不正経理の事件につきまして、その全容を国民の前に明らかにして、その上に立って再発防止の手だてを講ずる、このことなしには国民から負託をされた電電事業の信頼は取り返せないというふうに思うわけです。監督官庁の責任者郵政大臣として、不正経理事件の徹底解明に対して決意を述べていただきたい。それで質問を終わりたいと思います。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○箕輪国務大臣 ただいま近畿電気通信局の不正事件に絡んで、電電公社の職員の方々の、また総裁からもただいまのような御答弁がございました。しかし、真相を全部明らかにせいといっても、いまのようなお答えでございますけれども、私が承知している限りでは、総裁並びに理事の諸君または一般の職員の諸君も、かなりこの問題については、二度とこういうことを起こしてはならないという気持ちで対処していると私は承知いたしております。また、二度とこういう問題を起こさないように、私も監督官庁の郵政大臣として強く電電公社の皆さんに求めていくつもりでおります。  以上であります。

水野清自由民主党

○水野委員長 藤原ひろ子君の質疑は終わりました。  次回は、明二十五日午前十時理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時十九分散会

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