大蔵委員会減税問題に関する特別小委員会 第11号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1982/11/19
会議録
○山中小委員長 では減税問題に関する特別小委員会を開会いたします。 何か御意見ありましたら……。
○平林小委員 きょうの減税小委員会を含めますと、最初スタートしてから計算してみたら、もう十回を超えるというような会合が重ねられてまいりました。 今日まで議論されたことは、私ども、今後の財政とか税制の問題について意見交換、懇談をしながら、それなりに大変得るところがあった。しかし、そろそろ結論を出すべき時期が来ているということの認識は、二、三回前からお互いの認識でございました。すでに臨時国会が召集されるというような期日もだんだんはっきりしてまいりましたし、そう考えますと、きょうの小委員会は、ある意味では最終的な詰めをやっていただけないかという期待が私どもにあるわけでございます。 率直に言って、今日まで私たちの懇談の中では、できるだけ早い機会に減税をやる必要はあるなという認識におきましては、そんなに異論がなかったように感じております。そして減税をする場合には、赤字国債のようなものに頼らないで恒久的な財源を充てるようにしなければなるまいなという点でも、大方の合意が得られているのではないか。ただ、いろいろ議論してまいりました中には、減税か公共事業かという問題もあったり、歳入欠陥が先か減税が先かというような議論もあったり、そのほかにも課税最低限をどうするかあるいは税率表を直すということも大切ではないかとか、いろいろな議論がされましたが、問題は具体的な財源をどうするかということにあったと思います。具体的な財源の問題につきましても、皆さんと一緒に相当いろいろな具体的な議論がされまして、その中で長所もあり短所もあったと思いますけれども、こういうこともあるなということでいろいろな検討がされました。今日では、これらのいろいろな財源の中から選択をしてどうするかという段階に来ておると思います。 先ほど前段に申し上げましたように、期日も切迫しておりますし、議長から諮問された経緯もございますので、ぜひひとつ委員長におかれましても、きょうの懇談会の中ではある程度の結論を見出せるように御配慮をお願いいたしたいと思います。仮に最終的な結論が得られないにいたしましても、今日まで議論してまいりましたお互いの議論の中で、合意すべき点などについては互いに確認をするという措置をとるくらいのことはせねばなるまい、こんなふうに考えておりますが、きょうの懇談会に大きな期待を持ちますから、ぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。
○山中小委員長 ほかの方でも御意見あれば、この機会にどうぞ。
○正木小委員 これはわかり切った話ではありますけれども、一つは、いろいろ懇談会の中で議論が行われてまいりましたが、その中でも大体各党の考え方というのは、所得減税というものは至上の国民的要求だというお考えはお持ちになっているように私は思います。そうであればこそ、五十七年度予算案の成立前に衆議院議長から見解が出されてこの減税小委員会が設けられ、減税問題について議論するようにということであったと思うわけです。 同時にまた、これも御承知のことと思いますけれども、ここ一、二年のうちに生活保護費との逆転現象が起こるおそれさえある。したがって、課税最低限というものが五年間据え置かれて実質的な増税が強いられている人たちに対して所得減税を行うのは当然のことだし、これは税負担の不公平を是正するということが第一の目的であり、同時にまた、そのことが可処分所得の増加につながって個人消費をふやしていく、いわゆる景気対策にもつながってくるであろう、こういう見解は皆様方とほぼ同じだと私は受け取っております。 さて、そうなってくると当然財源の問題が議論になるわけで、いろいろの議論が一応案として出てまいりましたけれども、これはそれぞれの立場が異なっておるという状況の中で平行線になってしまうおそれが多分にある。この財源問題だけにこだわっているということになってまいりますと、所得減税の問題というのは先へ先へと追いやられていくようなおそれが多分にありますので、これはこの前もちょっと申し上げましたけれども、減税というものが国民的な要求であるし、これはぜひ実現しなきゃならぬということであるならば、少なくとも政策選択の優先度ということから言えば、非常に高い優先的な扱いをしていくのがあたりまえではないだろうか。現に、防衛費の問題であるとか対外協力の問題であるとか科学技術の振興の問題であるとかというのは、ある意味では別枠にしているわけですから、これだってやはり別枠にするという政策選択の優先度を与えるべきではないか、こういうふうに私たちは思っているわけです。 本来この減税は、行政改革をやって歳出を減らしていくということから財源を生み出していくということが最上の策だと思いますけれども、これはなかなかそれだけの財源を生み出していくためには、まだなお時間的な問題が残されておりますので、そのほかの方策を考えなきゃならぬのではないかと思います。これは私の個人の考え方ですけれども、この場へ出て個人という立場があるのかないのかわかりませんが、私は、減税の範囲内で税の増収や増税というのはやむを得ないと思っているのです。そのことは増税なき財政再建ということとは矛盾しないと思う。要するに、増税なき財政再建というのは、安易に増税に頼るということによって行政改革のメス、すなわち歳出を削減していくというメスの切れ味が悪くなってくる、その辺が怠られてくるということを非常に心配をして、厳しい状況の中で歳出カットをすべきであるというために、増税なき財政再建という主たる目的があるのだろうと思っておりますから、そうであるとするならば、減税のために、その範囲内である種の増税措置を行うということはやむを得ないのではないかというふうに考えているわけです。 以上の考え方で私が求めたいことは、議長見解の忠実な履行をしていくという立場に立って、減税というものを非常に優先度の高い政策として選択をしていくかどうかということの合意をやっぱりきちんとしていくべきではないか。その後で、財源というのはどうなっていくのかということについていろいろと考えていくべきではないかというふうに思っているわけです。したがって、戻し税というような形ではなくて課税最低限を引き上げるという、このことは私は賛成ですけれども、ある意味で、赤字国債を財源にしないということについては、やや柔軟な考え方をしなければならぬのじゃないかという気持ちになってきているのですよ、減税を獲得するためには。ないしは、そのほかの増税という問題について、許容できる範囲での減税のための増税ということも認めなければならぬのじゃないかというふうに考えているわけです。 一応私のいま考えていることを申し上げてみたわけでありまして、さらにまた議論を深めていくというならば、いろいろとお話し合いをしていきたいと思います。
○山中小委員長 最初の出発のときに、もちろん議長見解に基づいて開いたわけですが、その手段としての共通合意があったと思うのですね。これは、お許しを得た範囲内で私、記者会見でもしている。減税を戻し税方式のような手段はとらず、やるならば恒久的な減税とするということ、その財源として赤字国債等によらないこと、この二点は合意したんじゃなかったでしょうか。いま否定されて……。
○正木小委員 だからわざわざ申し上げたのでね。
○山中小委員長 否定されたような話でもないのだけれども、途中でちょっとまじってきたのでね。
○正木小委員 要するに、赤字国債というものを財源にしないというかたくなな考え方でこの話が進んでいくのかどうかということは、やはり考え直さなければいかぬのじゃないかという意味のことです。
○山中小委員長 合意事項についてはもう少し考え直そうというわけですか。
○沢田小委員 いや、政府も赤字国債を出すようになっちゃったから情勢が変わった、こういう意味で正木先生は言っているわけです。
○山中小委員長 わかりました。
○竹本小委員 いまいろいろ御説が出ているわけですけれども、私は結論的に、減税の問題は事務的処理では解決ができない、やはりこれは高度に政治判断を必要とする政治的決断の問題であるという取り組みでなければならぬというふうに思っております。いま正木さんからいろいろ御提言がありました。僕も大部分賛成ですけれども、政治的決断ということにはそういうことも含めて考えなければ、減税の問題は取り組めないという意味において賛成であります。 ただ、平林さんから御提言がありましたように、臨時国会も近づいておるんだから、この辺でぼつぼつ一つの詰めというよりも結論を出すべきではないかというふうに、さらに積極的に私は思っているわけです。 と申しますのは、これを延ばしてみても何が出てくるかということですが、まず第一に、国際経済の問題にしてもあるいはわれわれの日本の経済、さらには日本の財政の置かれている周辺の事情というものが特に変化をするというふうには考えられない。大体において、財政環境も経済事情もそう変わりないではないかということが第一点であります。 それから第二点は、情勢のいかんにかかわらず、委員長もよく言われるように、これはわれわれに課せられた大きな政治的課題である。したがいまして、この問題を避けて通れないという以上は、早急に結論を出すべきではないかということであります。 第三点は、政局の帰趨がはっきりしないとなかなか結論が出ないのではないかというように一方では考えられるわけですけれども、いま申したように、財政経済の内外の事情がそう変わるわけでもないし、それからわれわれに課せられた政治的課題は厳として変わりはないのだ。しかも幸いなことに、この委員会にはいま自民党さんがたくさん並んでいらしゃいますけれども、これらの財政経済の専門家を抜きにして別に名案が出る心配もない。 そういうことを考えますと、ここで出した結論をひとつ、次のどういう内閣ができるかわかりませんが、いずれにしても政策課題として避けて通れない問題であるし、自民党さんもあるいは野党も含めていいかもしれませんが、それぞれの専門家の知能を結集して出した結論を無視はできない、あるいは変更するだけのいい考えは別に出るはずもないということになれば、大体この辺で結論を出して、それを新しい内閣にひとつ実行を迫るというか実行をしてもらうようにお願いをするということでいいのではないか。そういう意味で、政局の帰趨に余りとらわれずになるべく早く結論を出した方がベターではないか、こう思っております。 以上です。
○正森小委員 簡潔に二点だけ発言させていただきます。 第一点は、私どもは依然として、減税を五十七年度からすべきである、その財源は歳出削減、具体的には軍事費の削減と不公平税制の是正で行うべきであるという意見は終始一貫しております。 それから第二番目には、本来この委員会が始まりましたときには、どんなに遅くても臨時国会開会までに、最悪の場合でも補正予算が固まるまでにということは大方の合意でしたが、残念ながら与党の総裁選挙のためにおくれましたが、万が一今後も、補正予算は提出されたがこの委員会では何ら結論が出ない、さらには本予算の大蔵原案が決まってきたがこの委員会では依然として何らの結論も出ないということであれば、これはかなえの軽重を問われると思うのですね。ですから、いずれにせよ結論を出す時期はもうタイムリミットが来ているというのが私の意見で、きょうの懇談会でもその点を御配慮いただきたいと思います。 以上です。
○山中小委員長 うちの方、何かありますか。
○沢田小委員 ではちょっとつけ加えますが、いずれにしても、いま言われたように結論を出すことが大前提であり、出なくともこの臨時国会に中間報告を大蔵委員会なり議長にしなければならぬ義務は負っておると思うのですね。ですから、もちろん本来ならば法案であれ予算であれ大蔵委員会に出して、あるいは議長に報告して、提案はやはりこれは議員提出だと思うのですね。ですから、そういう形をとるたてまえに立てば、この小委員会の任務としては、一応どんな形であるにせよそういう結論を出さないと、この機会を逃して、また引き続いてというわけにいかないのではないかという気がする。これは法制上の問題もあるだろう、こういうふうに考えるのですね。
○正木小委員 ともかくもきょう返事をもらうということになっておるのはどうなんですか。
○山中小委員長 そこらを含めて懇談で……。
○平林小委員 一応私たちの党の発言をさせていただきましたから、その発言をひとつ頭に入れておいていただきまして、引き続き懇談をしていったらどうかと思います。
○山中小委員長 では、これより懇談会に入ります。 暫時休憩いたします。 午後一時三十三分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕