大蔵委員会 第9号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1982/03/17
会議録
○森委員長 これより会議を開きます。 国税収納金整理資金に関する法律の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。塚田庄平君。
○塚田委員 ついせんだって、たしか十二日かと思いましたが、経済企画庁から十−十二月、いわゆる四半期の後半一期の経済成長の結果について発表がありました。それによりますと大体〇・九%のマイナス、年率にしますと大体三・五%程度の落ち込みになるという情勢の中で、これから先行きの歳入、つまり税収についてもなかなか楽観の許されない情勢になってきておるのじゃないか、このように私どもは考えております。 そこで、税収の場合は、六月を起点として五月で終了するという六月から五月までの期間なのですが、五十五年度決算と五十六年度の補正後の予算とをずっと比較してみますと、五十五年度の六月と五十六年度の六月では大体〇・六%の落ち込み、以下七、八、九と続きますけれども、落ち込みだけを言います。六月はいま言った〇・六、七月は一・二、八月は二・二、九月は二・五、それから二・八、二・七、三・九、そして一月は四・四の落ち込み、恐らく大臣は三月の法人税の伸びを期待しておるというような答弁等も用意しておるのじゃないかと思います。しかし、残念ながら三月期決算というのは必ずしも法人としてもよくない、こういう情勢の中で、このまま推移していきますと大変な税収の不足になるのですが、この点の見通し等について一体どう考えておられるか伺いたい。
○福田(幸)政府委員 五十五年度は四百八十四億の剰余金が出ましたけれども、税収で申し上げますと二千八百億近い赤字があったわけです。それを受けて五十六年度に入りまして、いまお示しのような前年に比べて進捗率の開きがあるというのは事実であります。 その開きから見て五十六年度がどうなるかということが、補正後としてまずあるわけでございますが、いまお示しの進捗率のへこみの数字は、われわれ補正後で見ていますので、毎月申し上げるのは繁雑でございますが、単純平均で見ますと、一月が四・四というベースになっております平均は二・二というような数字がございます。平均で二・二というのは単純平均ではございますけれども、いずれにしろ開きがずっとあって、一月では昨年の同月末に比べると四・四へこんでおるという姿で、ずっとへこみが、たとえば十二月が三・九、十一月が三・七、十月が二・八、九月が二・五、さかのぼっていきますと八月が二・二、これは大体いまおっしゃったとおりです。 そういうことで、ずっと開いておりますが、いずれにしろ、先ほどの五十五年度租税収入が落ち込んだということを受け、しかも年度に入りましてから物価の安定、景気回復の低迷等受けて、なかなか回復し切れないということで約四千五百億の補正減を立てたということで、その補正後の数字で達成できるかという御疑問が、特に十−十二月の国民所得の伸びがよくないということから非常に懸念があるのではないかという御質問だと思うのです。 確かに、そのようなことはわれわれも懸念しておりますけれども、五十七年一月までの税収というのは、全体でまだ六一・八%でございます。そういうことで、累計では一〇・五%の伸び、前年比では一二・二でございますが、今後どれだけ入るかということになってきて、三月の問題が申告所得税の問題、それと法人税の三月決算、この二つが今後の不確定要因といいますか、今後それによって税収が確定されていくということになります。申告所得税はいま申告が終わっているところで、どういうふうな数字が出るかについては非常に関心を持っております。いいか悪いか、これは締めてみなければわかりません、三月十五日までのいまの申告でございますが。 それから、もう一つが法人税でございまして、これが税収の全体の一割、法人税収の三割を三月が占めておるということで、この辺がいまの十—十二月の景気の落ち込みがどう影響するかということは、経済のバックとしてはやはり看過できないと思いますけれども、一方におきまして税収を見てみますと、法人税の方は、最近の一月末税収のところでみますと、前年比で一〇・九%と今年度最高の伸びを示したということがございます。特に大法人が九月期二三%、十月三〇%、十一月二〇%、これは三カ月大法人が二〇%伸びておるというのは、マクロと違ったミクロでの法人の決算がここに示されています。中小法人も最近伸びがよくなっている点もあらわれております。 マクロとミクロの違いという点が税収で非常に読みづらい点ですが、物品税が前年比二カ月連続して二〇%上回っていますので、十二月二一、一月二〇・九、この辺も消費の低迷と言いながらも物品税ではいい数字があるということも、積み上げ計算でいきます各税目の動きとしては、一つの大きなファクターとして今後それは続くかどうか。 そういうことで、繰り返しますが、所得税の確定申告と法人税収の今後がどうかということで、特に法人税の三月が最大のファクターでございます。景気の低迷が税収に影響するのは免れませんが、それがどういう形で影響するか。そういうことで、必ずしも楽観は許されない状態でありますが、補正後の予算における見積もりを積極的に変更しなければならないという、また確定的な数字もございませんし、見積もりの性格を持つ歳入予算といたしましては、いまの補正後の数字でいかざるを得ないし、それ以外の数字は考えられないというのが実情でございます。
○塚田委員 冒頭私が申し上げましたとおり、もちろんまだ不確定な要素があります。五月までですから、これから特に法人税等につきまして増収をはかられるんじゃないか、こういうような御答弁でございますけれども、何せ五十六年の経済成長が史上最高の落ち込みといいますか、これはどの新聞もこぞってそういう表現を使っておりますし、私ども、この落ち込みについて、恐らく税収へのはね返りはもう必至だ。毎月のこれで比較して、二月からは少しは回復していく。特に三月はもっと回復するんじゃないかというのであったら、一番最終の合計で前年対比をした場合に、一体、ことしは前年対比どのくらいの増を見込んでいたか、現在、前年対比合計どのくらいの数字になっておるかということについて局長ちょっと。
○福田(幸)政府委員 御質問は、いまの予算の数字を前提にした場合、一月末のところまで入ったわけですから、予算を達成するといいますか、予算の見積もりどおりになるためには、今後どのくらい入ればという御質問であろうかと思いますが、そういう前提でお答えいたしますとしますと、これは確かに、いままでの伸びとしますと、先ほどのように一月末で一〇・五でございます。六一・八しかいっていない状況で今後どう見るかということで、機械的な計算だけで申しますと、四・四ポイント落ちていますので、今後一三四・一%伸びなければいけないという数字になります。これは三月期決算及び申告税にかかっておりますけれども、予算としてこれ以外の数字が——統計の制約があるということでは、予算の数字を置くというのは、見積もりの性格からすればやむを得ない、こう考えます。 〔委員長退席、大原(一)委員長代理着席〕
○塚田委員 いまの答弁で、大体一三〇%以上ということが出たと思うのですね。私の計算では、やはり一二〇ないし一三一、三にならないと、これは全額収入にはならぬじゃないか、予定収入にはですね。これはなかなか至難のわざではないかと思うのですね、いまの情勢から見ますと。 そういう面で、いまから一体決算をどうするのか、決算を何でやったらいいのか。やらなければならぬですからね、決算というのは。その際に、どういった方途が考えられるかということについて、これは大臣、ひとつ答弁してください。
○渡辺国務大臣 私も非常に憂慮を実はしておるところでございます。しかし、問題は額がわからないわけですね、実際のところ。想像はつきますがね、いろいろな見方がありますから。額が確定しない。しかし、私どもとしては責任を持って、行政に混乱を起こすわけにいかないわけでございますから、そういう場合にはそれ相応の適切な処置を講じたい。まだ予算成立前でもありますから、私は申し上げるわけにはいきませんが、いろいろ検討はしておきたいと思っています。
○塚田委員 これは大臣、ちょっとむずかしいと思いますので、局長、少し具体的な項目になりますのでね。たとえばこういうもの、こういうもの、こういうものがあります、また不用額についてどのくらい出るかわからぬ。これが出れば、決算不足の場合には当然これを充てる。あるいはまた予備費というものがある。これをどう取り崩していくか等のいろいろな問題があると思うのですよ。去年からだと思いますが、決算の調整資金というのができた。これはわずか二千五百億ですね。こういったもの等をずっと考えてみて、そのほかにもあると思うのですね。これは大臣じゃなくてむしろ局長答弁した方が……。
○福田(幸)政府委員 主計局からお答えする前に、税収の観点で申しますと、いろいろ不安要因はございますけれども、また、日銀の短観という見通しがあるわけでございます。これは、今後の税収というか三月期に影響するファクターであるわけで、五十六年の下期は三九・一という伸びを示しておる。これは二月の調査でして、十一月調査よりいい数字を出しておったりします。また、今後一−三月がどうなるかというのも、国民経済の方の数字が今後あらわれますが、マイナスになった十−十二月のところでは、むしろ内需の方はプラスの数字という明るい要因もございますので、われわれとしては、やはり予算額が期待できるという姿勢というか見方は変わらないということで、今後三四・一%でございますが、かつてこれは、いろいろな経済環境が違うでしょうが、それに近い、もしくはそれを上回った年もあるわけで、非常に見通しというのはむずかしゅうございますけれども、直ちに予算額に至らないという前提での議論というのはなかなかしづらい問題ではあろう、こう考えます。
○塚田委員 これは名前を出して大変失礼なんですけれども、自民党の税制調査会長ですね、山中さんは。彼ははっきり、税収の不足は大体六千億ぐらいは下らない、某誌に出ております。某誌といっても、これは非常に権威のある、はっきり言うと「金融財政事情」です。だからそういう面で、私は、確かに経済とかこういったものは生き物だということはよく言いますけれども、生き物を生き物のまま泳がしておかぬで、それをうまく調整し合理化していくことが政治なんであって、あなたはすぐ生き物だからわからないと言うが、やはり一定の予想のもとに政治は一つ一つ前へ向かって布石をしていくということでなくちゃならぬと思うのです。 そういう面で、ここに山中さんの一応の予測もありますけれども、私はこれ以上、たとえば二・五%あるいは二・二でいいですよ、そのぐらいの落ち込みがあった場合には何千億になるか、これを答弁してもらいたいと思います。
○福田(幸)政府委員 仮に計算すれば、予算額に掛ければいいわけですから六千億前後でしょう。いずれにしろ、いまの二・二というのは単純平均ですから、進捗率とそのへこみというのは、進捗率を分母にしてマイナスを割らないとわかりませんので、進捗率の数字が違えば、そこのところは直ちに進捗率との関係でマイナスポイントというのが動きますので、単純平均で二とか二・五とかいうのは使えないわけで、瞬間風速でどうなっていくか、これは終わりになるほど実態に近くなっていきますが、いずれにしろ、いろいろな計算はあると思いますが、この数字自体は、これは主税局の方で責任を持って予算としては見積もっておりますので、ほかの数字を前提にしては、いろいろ御議論があっても、われわれとしては具体的な対応策をお話しできないという立場にございます。
○塚田委員 どうでしょうか、不用額とか予備費残等についても見通しはつかないですか。
○西垣政府委員 決算が確定いたしますのは、七月末の主計簿の締め切りでございますので、その時点では確定いたしますが、それまでの間に、先生御指摘のように、不用がある程度出るあるいは予備費の使用残が出るというようなことはもちろんございます。 予備費の使用残がはっきりいたしますのは、三月末が経過してからでございます。それから不用が判明いたしますのが、大体五月の下旬でございます。五十五年度の不用額の水準でございますが、約三千七百億という数字になっております。こういったものがはっきりいたしまして、決算が足りるか足りないかという問題がはっきりするわけでございまして、さっき御指摘にありましたように、決算調整資金を使うとか、そういった問題はその時点で考えられる問題である、その時点でどうするかということでございます。 なお、決算調整資金の残高といたしましては約二千四百億、それから、これはまあ仮の話でございますが、決算調整資金で足りない場合には、国債整理基金の残高を使わしていただくという制度になっておりまして、こちらの方は残高が約三兆五千億という水準でございます。
○塚田委員 大臣、いま、国債の整理基金を使わしてもらいます、こういうことを言われましたね。国債整理基金を財源不足で使った過去の大臣はおりますか。これはひとつ大臣答えてください。国債整理基金に手をつけたというのは一体過去にありますか。
○渡辺国務大臣 これは五十三年にできた制度でございますから、そういうことはございません。
○塚田委員 そうすると、いま答弁ありました国債整理基金を使わしてもらいます、三兆五千億、これは渡辺大蔵大臣をもって嚆矢とする。 この整理基金を使うということは、一方において、国債に対する国民の信頼度というか、これに傷をつけることになるんですよ。だから、大体これは容易に使ってはならぬものなんです。それをもうのっけから、いまこの二月の段階で使わしてもらいますじゃ、大臣、これはやっぱり責任のある政治のあり方じゃないと私は思うんですけれども、どうでしょうか。
○渡辺国務大臣 これは、方法がどんな方法があるかというように質問をとったものですから、方法としては、こういうような方法がありますという意味で答えたと考えております。
○塚田委員 これは押し問答になって、時間もありませんから。 しかし、方法としては、やっぱり不用額あるいは予備費あるいは決算調整資金、これはわざわざつくったんですから、こういったものをやりながら何とか決算をするように努力をするし、あとまだ五月まで残っておるのですから、そういったもっと誠意のある、基金を使うんだというようなことでは、国民の不安を助長させるという意味において、私は、この辺ひとつ大臣はしっかりしてもらいたい、こう思うのです。 それじゃ、次に移りたいと思います。 恐らくもう大臣は、いままでの参議院で、グリーンカードの問題については耳にたこがいくほどいろいろ聞かされたんで、あえて言いませんが、ただ一言。いま、野党の一部を含めて、自民党の内部に……(「一部だ」と呼ぶ者あり)一部か、いや、一部じゃないな、大部に、グリーンカードやめろあるいは延期せい、はなはだしいのになると、五百万円くらいに限度額を引き上げろ、いろいろなあれがあるんですけれども、大臣、この際、総理大臣も答弁をしておりましたけれども、所管大臣として、グリーンカードの問題について、これは決まったとおり断然実施する、こういう決意で臨んでほしいんですけれども、その決意のほどをひとつ聞かしてもらいたいと思うのです。
○渡辺国務大臣 これは、ただいま御指摘のように、マル優というような制度があって、九百万円も非課税を認めているわけです。ところが、それの名寄せ等が必ずしもうまくいかない。中には、かなり乱用されているのもときどきつかまっているというような状態から、それでは不公平になる。無税なわけですから、それが何千万円も億も無税にされたんじゃたまったものじゃない。したがって、まずそれをみんな平等にするというのが、これは最大のねらいでございますから、そういう意味においては、われわれは、グリーンカードはそのようにそれが効果あるように実施をしなければならぬ、そう思っております。
○塚田委員 どうも、いまの大臣の答弁の中で非常に不安に感ずるのは、三百万円の限度額、限度は三つあるのですから九百万円、大事な点は、確かに非課税限度額をきちっと守らして、そして逃れるものをつかむというのがグリーンカードの一つの使命だと思うのです。と同時に、利子配当について総合課税にするんだ、利子配当について総合課税は絶対に崩さない、この点を私は返事をしてもらいたい、こう思うのですよ。 大臣、あなたの参議院の答弁を聞いていると、どうもその辺を回避して通っているような感じを受けてならぬのです。そして自民党の中にも、いや三百万円限度はいいんだ、ただ利子配当の分離課税を残しておいてくれ、そういう声が中にはあるのですから、もう分離課税は絶対に残さない、総合課税に移行するんだということをここで改めてひとつ強調してもらいたい、こう思います。
○渡辺国務大臣 それは、私は別に総合課税にしないと言っているわけじゃないのですよ。そういうように限度がわからなければ総合課税にしようがないわけですから、したがって、限度を確認させるということは、そういうことを意味しているわけです。
○塚田委員 それじゃ大臣、総理大臣も大蔵大臣、担当大臣も、とにかくいかなる逆風が吹いても、それを押し切ってグリーンカード実施ということをここで再確認をしたい、このように考えております。 ちなみに、大蔵省のグリーンカードについての啓蒙ですけれども、これはやはり少しおくれたんじゃないかと私は思います。最近になってばたばたっと、グリーンカードについての広報誌といいますか、こういうのが配られましたね、一月以内に。 〔大原(一)委員長代理退席、委員長着席〕 そこで、ちょっといまこちら、これは定価がついて普通の市販になっていますから、この大蔵省という方のをひとつ見てもらいたいと思うのです。八ページ「グリーンカード制度になると、お年寄りや子供のささやかな預貯金にまで税金がかかるようになるのですか。」という問いに対して、答えは、現在と同様にお年寄りや子供のささやかな預貯金には税金はかからないようになっておりますというようなことが書かれております。 これは若干不正確じゃないですか。つまり、子供の名前で三百万限度で設定したという場合は、たとえば、その子供が小学生だった場合、これはちょっと三百万稼ぐなんということは考えられない。現に、法律では六十万を限度としての贈与税の規定があります。(「五年分」と呼ぶ者あり)その五年分、こう言っておりますけれども、しかし、ここで言う「子供のささやかな預貯金」というのは、いま言っておる子供の名前で現に三百万やっている、こういうものについてはどうなのかという疑問に対して答えているとするならば、もっと親切に、いま五年分という不規則発言がありましたけれども、じゃ五年分は五年分になればいいけれども、一年は六十万ですよと言わなければならないでしょう。
○福田(幸)政府委員 確かに、御指摘いただいたとおりだと思います。 これは、お年寄りの話はお年寄りの話として、年金で生活しておるお年寄りの場合には、幾らまでならばかからないかというようなことで考えれば、御主人が六十五歳で年金月十万でしたら、約二千三百万円までの貯金の利息分には、八十一万という預金利息でしたら諸控除でカバーできるという意味で、お年寄りの場合はここまでかかりませんというふうにすべきですし、これは確かに子供の方を一緒にお年寄りと——子供の場合は贈与の話になりますので御指摘のとおりで、やはり年に六十万で五年でしたら三百万というふうに、六十万で形成された分にはかかりません、オーバーしたらそれをもとの名義に戻せば贈与税は再びかかることがありませんというふうに、書き分けたらいいような気がいたします。 御指摘の点は、確かに二つを一緒にしておりますので、今後その辺も仕分けて説明をしたい、こう思います。
○塚田委員 これは、まあ間違いといいますか書き不足というか、たくさんあるのですよ。恐らく相当駆け込みで書いたのじゃないかと思うのです。たとえば二十三ページを見てください。「自由民主党のグリーンカード制度についての決定によりますと」何でこれは書かなければならぬのですか。「自由民主党のグリーンカード制度についての決定によりますと」と大蔵省のパンフレットの中で、そしてそれを括弧書きでさも決定しているように書いているのですね。これはどういうわけですかね。
○福田(幸)政府委員 この少額貯蓄等利用者カードというものは、法律で決まっておるわけでありますけれども、それを実際やるときにどういう問題があるかということがいろいろ議論されて、その議論の場が自民党の中で、世論に対してどう対応するかということで線が出たということで、各方面の疑問に対する答えとしては、これを引用するのが適当であろうということでございまして、この考え方というのは、自民党ということでございましても、われわれ政府として、今後運用上で考えていく際の指針となるという意味でここは引用しておるということでございます。今後PRの際には、大蔵省自体の立場でこれをまたそしゃくした書き方ということも考えられます。ここでは、そういう意味で引用しておいても別に問題はない、こう考えたわけです。 このPRの問題がおくれたのは確かにわれわれも反省いたしますが、いずれにいたしましても、こういういろいろな対応で準備が進んでおったわけでありますけれども、ゼロクーポンが二月に予想外に売れたということから、この問題が巷間いろいろな議論を呼んだところから、いろいろな話が出てきたということで、それに対応して、こういうものを急ぎなにしましたけれども、それまでは準備も順調でございまして、こういう線でいろいろな現実に即したことでやっていこうということで進んでおっただけに、金とかゼロクーポンという問題だけが予想外の問題であったというふうなことで、その辺、御指摘の点を踏まえまして、一般の大衆の方には不安がないという点を中心に、今後精力的に広報を多角的にやっていきたい、その際には御指摘の点を踏まえていろいろ内容を整備したい、こう思います。
○塚田委員 いまの点、これは自由民主党をどうこう言っているのじゃないのですよ。大蔵省の問題のつかまえ方あるいは表現の仕方が、むしろ自由民主党に対する侮辱でもあるのじゃないかと思われるような括弧書きがありますから、こういうことはひとつ十分慎んでもらいたい。いかに泡を食ってグリーンカードのPRに走ったかということがありありと見えるわけです。これが一つです。 そこで次は、グリーンカードの問題の中で、われわれずいぶん主張したのですけれども、例の人格なき社団の問題ですけれども、これはとにかくこっちへ置いて、その一つである労働組合に対する実は課税上の問題なんです。人格なき社団については、御存じのとおり、これは課税をします。別表にないものは全部課税するということになっておりますが、貯蓄者に無用の負担増をもたらさないように最大限の配慮を行うべきじゃないか。グリーンカード制度の円滑な実施のためにも、この辺について十分な注意を払うと同時に、やはり将来に向かって、たとえば労働組合のような社会的にも法律的にも実態として認められるものについてどうするかということを、今後十分検討していかなければならぬ問題ではないか、こう考えるのですが、これは考え方だけでいいです。ひとつ御表明を願いたいと思います。
○福田(幸)政府委員 これはグリーンカードと直結した問題としてよりも、いまの法人格のある労組、法人格のない労組という問題を税の中で今後ともどう考えていくべきかということで処理すべきだろうと思うのです。 いままで扱ってきたことが実態的に変更されることのないように、また法人格のない労組というものが法人格を持つことにどういうネックがあるのか、それは監査というような問題が負担になるのか、また、小さな組合といえども労組法の適用を受けるわけですから、公益性は十分にあるわけですし、しかし、小さいならば小さいなりにどういう形で規制がかかるのか、その辺を労組自体の問題としての御検討をいたしていかれると思いますので、税の世界では、その辺の検討を踏まえながら、いろいろな問題点が従来ともございますので、今後においても引き続き検討いたしていきたい、こう思います。
○塚田委員 それじゃ、いまの答弁、いままでやってきたことについては変更を加えるつもりはない、なお、この問題についてはいろいろなケースが考えられるので今後とも検討を進めていきたい、こう受け取っていいですね。
○福田(幸)政府委員 これは、グリーンカードという問題よりも、労組に対する法人格があるなしということでどういう問題点があるか、実態をよく検討させていただきまして、そして合理的な扱いになっていくようにということを御相談しながらやっていきたいと思います。これは、グリーンカードと直結してどうこうということよりも、そういう趣旨で実情に即した検討を続けたい、こういうことでございます。
○塚田委員 ちょっとしつこいようですけれども、先ほどの答弁の中では、いままでの取り扱いに変更を来さないで基本的な取り扱いについて検討する、こう答えたように聞き取っているのですけれども、そうじゃないですか。
○福田(幸)政府委員 お答えします。 これも、具体的にどういうところに問題があるかということの御説明をいたすこともいま必要ないと思いますが、いままでどう扱ってきておるかということを踏まえまして、それをどういうところにまた問題があるかということとの関連で、労組というものが法人格あるなしというところで問題がございますならば、従来の扱いを踏まえながら検討さしていただくということでございます。
○塚田委員 労働省、来ておりますか。 それじゃ、提案になっております租特について、その中の住宅貯蓄の控除というのは従来あったのですけれども、今度これが廃止になりますが、廃止になる理由は一体どういう理由によるかということについて、まず御答弁を願いたいと思います。
○石岡説明員 お答えいたします。 住宅貯蓄の控除制度は、昭和四十二年に創設されまして、住宅建設のためにそれなりの効果を現在まで上げてまいっております。しかしながら近年におきまして、住宅貯蓄あるいは住宅貯蓄控除制度を見てみますと、持ち家対策として、その効果が薄まっているのではなかろうかと率直に考えているわけでございます。 第一に、一般住宅貯蓄控除制度が昨年廃止されましたように、やはり貯蓄の段階で持ち家の援助をするよりも、実際に家を建設されたときに、利子補給でその負担軽減を図るという直接的な援助の方が効果的ではなかろうかと思われます。 また第二に、住貯制度の実際の運用を見ておりますと、非常に有利な制度なものですから、老後目的等住宅以外の目的に活用されているような実例も見られます。 さらに第三といたしましては、この住宅貯蓄控除制度は住宅貯蓄契約を結んで行われるわけですが、銀行等がこの契約を労働者と結ぶ場合には、貯蓄の契約と同時に、満期になりました場合に住宅のための銀行ローンを融資しますというような契約もあわせて行われるわけでございます。 これらから財形制度を現状で見ますと、財蓄は五兆円にも達しておりますが、このうち三分の一の資金を使いまして勤労者に融資をし、家を建てるたてまえに法制上はなっておりますけれども、わずか貯蓄額の二%の一千億しか現在まで財形の融資が出ていないわけでございます。かような状況では、財形をつくりました制度本来の趣旨にももとりますし、またさらに、勤労者の生活の安定とともに内需の拡大にとって非常に重要である勤労者の住宅建設が進められないわけでございます。したがいまして私どもは、住貯中心の財形の持ち家政策というものをこの際改めまして、利子補給を中心とする、より効果的な施策へ転換したわけでございます。
○塚田委員 労働省、この控除制度は、そもそも勤労者財産形成促進法という法律を母法として、これに対する特別な措置ということで租特で設けられておるのですね。これが母法ですね。そして、いろいろと君の言った代替措置といいますか政策の転換の一部は、この母法に出ております。たとえば貸し付けの限度額を三倍から五倍に上げる、これはこの法律なんですよ。恐らくこの法律の政令で、予算措置されておる例の利子補給の問題、これがうたわれておるのじゃないですか。これは一体国会を通ったのですか。母なる法律の方がもう通ってしまって、そしてそれに対する特別措置がいま議論されておる、こういう段階ですか。
○石岡説明員 財形の住宅政策の転換によります具体的な施策、すなわち、貸付限度額を貯蓄残高の三倍から五倍にするということ、それから貸付利率につきまして所定の利子補給を行うということにつきましては、財形法でこれを制定すべく法案を取りまとめまして、現在社会労働委員会に付託いたしている次第でございます。私どもとしては、この早期の成立をお願い申し上げたいと考えている次第でございます。 なお、関連いたしますが、住宅貯蓄制度というものは、確かに先生御指摘のとおり、財形貯蓄というものを母法にいたしまして、その財形貯蓄に、その貯蓄を住宅のために充てるといったような要件を付加したものが住宅貯蓄制度でございまして、これに対する税制上の恩典は財形法にはございませんし、当然ながら租税特別措置法だけに規定があるわけでございます。したがいまして、住貯の問題につきましても、当大蔵委員会でよろしく御審議のほど賜りたいと思います。
○塚田委員 あなたは、政策転換だ、いままで控除して最高五万円ですか、一〇%、最高五万円、こういう制度をなくして、そのかわり、利子補給それから限度額の引き上げ等をやって、前の制度よりはいいのだというようなことをいま言われましたけれども、肝心のこっちの方は通ってないんじゃないですか。まだこの趣旨説明もやってないでしょう。こういうばかなことがありますか。説明してないのに、審議もしてないのに、片っ方の方だけを通してしまおう。つまり、控除をしているのを打ち切ってしまおう。こういうばかなことはないと思うんですよ。私は、これは審議の上においても、この法律が通ってから租税特別措置を議論すべきだ、こう考えております。 委員長、どう思いますか。まだ通ってないんですよ、この母法が。そして提案説明もしてない。何もしていないんですよ。それで特別措置だけをきょう上げろ、あした上げろと一生懸命やっている。肝心のかわりになるもの、私はかわりになるものにならないと思いますけれども、仮に百歩譲ってかわりになるものとしても、これが全然通らないのに、こっちを通すというのは一体どういうわけですか。
○石岡説明員 財形制度の転換に伴う諸内容につきましては、財形法で規定されるものと租税特別措置法に規定されるものに二分されます。この二つの法律が成立いたしまして、初めて一つの制度が財形制度としてできるのは、先生御指摘のとおりでございます。 しかし、国会のいろいろな審議の状況によりまして、衆議院社労の審議は先生御指摘のようにおくれております。おくれておりますが、先ほど申しましたように、当委員会で御審議中の住宅貯蓄控除の関連の問題につきましては、法律をごらんになってもおわかりいただきますように、あくまでも租税特別措置法だけの規定の措置でございます。よろしく御審議をいただくとともに、私どもとしましては、母法の方の審議が社労におきまして速やかに行われますように期待している次第でございます。
○塚田委員 母法の方の審議というのは、私どもの委員会の所管じゃないですから、これは云々するあれはないと思うんですよ。ただ、母法が通ってないのに特別措置だけを議決することはちょっとおかしいんじゃないかと思うんです。 そして、その母法には、この控除をやめるかわりにこういう措置をやるんだ、やめるかわりということは言ってないけれども、こういう措置をやるからこの特別措置はなくするんだ、こういうことなんですよ。なくする方は上がっちゃう。こっちはまだ議案説明もしていない。こういう状態では、私はここでストップするよ。そして、これが一応通った暁において、まあ審議は十分していますから上げるべきだ、こう思うんですよ。
○石岡説明員 財形改正法案に予定されております措置のうち、一番重要な利子補給の制度につきましては、実は法律ではなくて政令で定めるものとなっております。言いかえますと、予算措置でこれが行われるわけでございます。したがいまして、五十七年度の予算が国会で承認されますと、利子補給が予定どおり行われる予定になっております。 財形法で法文自体を直さなければできないものは、先ほど申しましたうちの貸付限度額でございまして、貯蓄残高の三倍を五倍に上げる、これでございます。利子補給の方は、五十七年度の予算が国会で認められますと、すぐ施行できるたてまえになっております。
○塚田委員 あなたは、三倍から五倍の方が法律にうたってある、あとは予算でと言いますけれども、いずれにせよ、利子補給についても政令が出なければだめでしょう。そうでしょう。その政令というのは、これを十分審議した上で、その精神を酌んで政令が出るんでしょう。これは何も審議されてない。政令が出なければ二%、一%の利子補給もできないんだ。こんなばかな審議の仕方はないと思うのですよ。
○福田(幸)政府委員 予算的な面がありますので、また主計が補足すると思うのですが、租特の方では、住宅貯蓄控除の四十一条の三を削除ということになっておるわけであります。それにかわる予算上の措置というのは、予算措置として予算に計上されております。その予算は、予算が通れば同時かそのくらい、労働省の方の財形法の政令でその辺の補給のいろいろなことが書かれるわけで、予算措置で利子補給でございますから、それが同時に対応しますので、そっちの予算措置による利子補給ができますので、こっちの方は落とすということで、母法の方は、おっしゃいますようにその倍率等は改正が後であるでしょうが、利子補給自体が予算措置でできています以上は、こちらの方で落とすということで対応しておるということであろうと思います。あと、主計局か労働省でまた何かあればございますでしょう。
○塚田委員 いずれにせよ、利子補給と貸付限度額というのは一体のものになって、そして控除の廃止ということが出てきたわけなんです。片っ方の母法の方は全然手もつけられないでいる、そういうさなかに、削減する方だけ先にやってしまう。私は、これはちょっとこの点どうするか、理事会で……。こんなばかなことはないと思うのです。(「両法案の関係をどうするのか」と呼ぶ者あり)
○福田(幸)政府委員 五十七年三月三十一日まで締結分は今年控除が認められますので、その辺の食い違いはないと理解します。 こういうことで、法律の関係とおっしゃいましても、政令で予算措置に対するいろいろな手続を決めて利子補給の措置が決まっており、こちらの方は控除を落としますけれども、またことしは三月未分は継続できるわけですから、どうもその辺は、法律が関連いたしますけれども、問題はない対応が十分できるということではないかと思います。
○塚田委員 じゃ、この問題については後でいろいろ理事間で折衝があるそうですから、一応やめておきます。 次に移りますが、先に大臣にちょっと聞きます。 いまこういう景気の冷え込みの中で住宅の建設、取得、これは景気刺激の上においても非常に大きな要素になってくるのじゃないか。残念ながら、ことしは百三十万戸が百二十万戸に下がったけれども、いずれにせよ企画庁あたりのお話では、これが相当大きな景気刺激の材料だと言っております。そういう面において、家を取得するためのいろいろな手段、貯蓄あるいは税制、これは手厚くしても決して単なる支出だ、むだだというようなことにはならぬと私は思うのです。 いま聞いたとおり、一年間に最高五万円の控除を打ち切って利子補給でかえる、こういうのですね。そうじゃなくて、五万円は五万円で残しておく、実際頭金に困るのですから。そのほかに、いま言った二つの要件、これは大蔵委員会の問題じゃないですけれども、つまり、三倍なり五倍なりに貸し付けの限度額を上げる、あるいは五百五十万を限度として利子補給をやる。こういう両輪の中で初めてスムーズに行きますし、いままでそれを期待しながら金をためてきた人たちの期待権というか、そういったものを損なわないで済むということになるのですけれども、これでは営々として二年、三年ためてきた人が、三月三十一日、まあ経過措置でことしの末までの経過措置はありますけれども、いずれにせよ、そういう期待が裏切られるという情勢になっていくのですが、この点について大臣はどう思いますか。
○福田(幸)政府委員 お尋ねは、住宅貯蓄控除の廃止に伴う期待権の御質問であろうかと思いますが、今回の住宅貯蓄控除を廃止いたしますに際して、既契約者については、持ち家個人融資制度の改善、そういうことでより効果的な施策をやるということと、五十八年以降の要件違反については追徴をしないということで、不当な不利益を与えていないというようなことであろうと思うのです。 もう少し申し上げますと、本来、その住宅貯蓄契約の契約者というのは、七年または十年間にわたって税額控除を受けられるという前提で長期契約を締結しているから、今回の措置で既契約者の期待権が不当に奪われるという御懸念があるということをもう一回御説明しますと、先ほどからの御質問にありますように、より有利な政策がそれにかわるということ、それから、それによって不利益が生じないように、要するに、家を建てなくてもというようないろいろな条件がありますが、そういう追徴をやらないということで考える。 それからもう一つは、本年十月施行の予定になっています財形年金貯蓄へ、御承知のとおりこれは貯蓄が移しかえられるという変更の措置がある。あらゆる対応策がありますから、普通の経過措置、何かなくなったときの経過措置というときに、なくなってもそれ以上のものができるということ、また、それに乗りかえていける、それ以外の年金等にも行けるということがあれば、あと何もなくてなくなってしまう場合の経過措置というものと違いまして、また、すでに確定した、交付決定した給付金が打ち切られるというような問題でもございませんので、そういう意味での既得権というものがはっきりしたものでない、そういうことでございますので、これについては不当な不利益であるというふうには考えません。 また、むしろここで新たに新規契約を結ばれる方とのバランスで申しますと、新たに住宅控除なしで住宅取得を目的とする財形貯蓄を開始される方とのバランスでは、その均衡上から言いますと、既契約分について利子補給制度を利用できるという一方で、五十八年以降の積み立てについても控除を認めるということとでアンバランスが生じますので、そこは今回の乗りかえ措置というか、経過的な対応はやむを得ないものであろうと思います。 それから、いままでの住宅貯蓄制度では、これは一つの調査で見ましても、四割強がすでに持ち家を持っておるのに住宅貯蓄を続けておって、税額控除が引き続き行われておるという問題もございますので、この辺、やはり住宅貯蓄制度自体が持ち家を促進するということの本来の目的に沿っておるかどうか、目的外の所得税額控除が行われているという批判もあるわけでありますので、むしろこの際、そのような家を持ちながら住宅貯蓄控除を続けるということはやはり問題でございますので、住宅貯蓄控除の制度は、本来、財形というものが家を持つということにポイントがドイツの制度からもあるわけでありますから、その利子補給制度という本来の姿に予算上認められたということでありますので、むしろそっちの方に、本来の姿に期待する方が、持ち家の促進ということに大きく寄与するということであろうと思うのです。 ですから、いままでの住宅貯蓄控除がやはり問題がありましたが、それはいろいろな形で救済しながら、一番効果のある利子補給を予算上講じた。予算上講じましたので、こちらは廃止する。しかも、いろいろな乗りかえをやっていくということで、これは十分に説明ができる、政策効果がある対応であろうと思います。
○塚田委員 ずいぶん長々と説明がありましたけれども、要するに、住宅取得に対する恩典を実績主義でいきたい、つまり入り口で押さえるよりは出口で押さえる、こういうことなんでしょう。 それで、私はこう思うんですよ。出口で押さえるということよりもむしろ入り口で、まあささやかな金です、五万円というのが最高ですから。平均になると、恐らく四万あるいは三万五千円くらいになるでしょう。しかし、それをためながら頭金をつくる、つくった段階で家を持つ。もちろん、これは金を借りて家を持つわけですよ。それには、やはり学校を出て会社に入って、少なくとも七、八年ぐらいはたってから女房をもらって家を持つというので、むしろ入り口を保護してやる。五十五歳になってからやるよりは、若いうちにためさせて、そして家を持たせる。 一方、それじゃ悪用される、住宅を持つ意思もないのに五万円の控除だけを受ける、こういう悪用があるのだというようなことをちょっと言っておりましたけれども、しかし、それはやはり法の運営というか運用というか、よろしきを得ないからこうなるのです。これは具体的には経営者が扱っているものであると思うのですけれども、その辺は厳重に運用を煮詰める、あるいはそれをチェックする。そういうことを言ったら、何でもそうなんですよ。脱税なんというのはもうざらにあるのですから、それをどうするかと同じことですよ。だから、その点はきっちりと管理していくということを前提にしなければ、こういった種類の政策というのは立たないのです。不都合なものがあるからこれは変えるのだというのじゃなくて、現にいま九十万からの契約者がいるのです、八十九万何ぼですね。そして一兆円からの契約金額があるのですよ。 そう考えてくると、こういったやり方は時宜に適さないだけではなくて、若い人たちの生涯計画というものを根底から覆してしまう、これは大きな言い方ですけれども。少なくとも、家を持つということは生涯計画の中では大きな部分ですよ。家を持ち、子供を育てるというのは、これはもう大きな部分なんです。そこに傷をつけるということになるんじゃないですか。
○福田(幸)政府委員 これは租税特別措置でございますので、政策がどうだという観点から検討されるべきもので、これは労働省が政策判断をいたしまして、住宅貯蓄控除という、出口ですか、入り口ですかね、そういう形で貯蓄していくという形よりも、やはり住宅そのものを取得する。相当な残高がありますから、それを融資して利子補給をすれば、その資金は大きく使えるわけで、そういう観点から労働省が非常に希望しておったのが初めて実現したわけで、そういう意味では、やはり労働省の政策が、われわれとしては税は受け身でございますし、そういうことで踏み切った以上、いままでの政策転換があったということであれば、住宅貯蓄控除をこの際新しい制度に切りかえていく方が労働者が住宅を持つと争いうことに沿うということを、税の方は受けとめたということで、労働省がそれが正しいと思えば、租税政策としてはそれを評価するということになると思います。やはり住宅貯蓄というのが金融機関のただ貯蓄集めになるという批判もまたあるわけでございますから、あくまで労働者の住宅に直結した形で融資がされ、利子補給がされるということを税法の方も評価したということでございまして、十分に説明のできる政策転換であろう、こう思います。
○塚田委員 しかし、たとえばこの利子補給にしましても、こういうことになっていますね。二年目まで二%。一年、二年は二%の利子補給をやるんですね、これは五百五十万を限度として。それから三年目から五年目までは一%。つまり五年間しか利子補給をやらないのです。 それで、二%、一%、平均してどのくらいになるかですね。一・五ぐらいになりますか。それぐらいのあれなんですよ。大体、去年の段階では八・三四というのがローンだった。それの一%なり二%なりをまけよう、利子補給しようということなんです。まあしかし三月からは、三月一日だと思いますが、この八・三四が七・九九に下がっておるのです。それで、六%を限度とするということになると限度いっぱいですな。たとえば七・九九から一年、二年は二%、それから五年目までは一%を引いたらどのくらいになるかということになると、限度いっぱいということに大体なる。 こんなものを借りるよりは、住宅金融公庫に行くと五・五%で借りられるでしょう。しかも住宅資金というのは五年間で返し終えるなんということはないのですから、長いのは大体二十年、三十年。そしてぼつぼつ返していく。だから、これはそういう制度から見ても劣る制度なんです。そう思わないですか。
○石岡説明員 財形の融資の利子補給額が少ないのではなかろうかといった御趣旨の御質問だと思いますが、私どもといたしましては次のように考えております。 住宅金融公庫の五・五%、新しい制度になりますと、六百二十万の貸付制度は、サラリーマン以外の人ばかりではなくて、サラリーマンの方も当然ながら御利用できる制度でございます。したがいまして、財形政策を展開してまいる私どもの立場からいたしましても、勤労者の方々が持ち家を建てられる場合には、まずこの住宅金融公庫の融資を活用していただきたいと考えております。しかしながら、住宅金融公庫の融資は御承知のように六百二十万ということでございますし、あるいは年金事業団の融資を使いましても六百万ということで、それぞれ限度がございます。したがいまして、それだけでは家が建たない方があるわけでございますので、私どもといたしましては、そういう方々にあわせ貸しというような形で財形の融資をお使いいただきたいと思っております。 それで、財形の融資をお使いいただきますと、五年間で先生御指摘のように合計七%の利子補給が受けられるわけでございます。この五年間というのはちょうど非常に返済の苦しい時期でございますので、その時期に限って行っているわけでございますが、返済される側から見ますと、非常に効果的ではなかろうかと考えております。 それから、三月から七・九九%に財形の金利が下がるわけでございます。これに二%の利子補給をいたしますと五・九九ということでございますが、この場合、財形におきましては、他の公的融資との並びを考えまして、下限を六%に置いております。したがって、五・九九が六%になっていくわけですが、私どもとしましては、かような利子補給によりまして、従来民間のローンなんかよりも高い財形のローンが、当初五年間ではございますが、六%台になるということを非常に喜んでおる次第でございます。
○福田(幸)政府委員 補足いたしますと、財形制度、相当大きな見直しがあったのがいま御説明している財形持ち家の個人融資ということで、利子補給に踏み切ったというのが一つでございますが、一方におきまして、財形年金貯蓄、これが今回の改正に別途あるわけでございまして、この財形年金というのは相当思い切った制度でございます。ですから、いまの持ち家についての個人融資制度とあわせて財形年金貯蓄制度ということで、全体において勤労者に対する政策が手厚くなったというふうに御評価を願いたいと思います。
○塚田委員 この問題の最後に大臣、私は利子補給が悪いとは言いません。限度額を上げたということもいいです。しかし、かわりに控除をなくするということではなくて、控除も継続さして、若い人たちも十分希望を持って家を持てるように、これは国の政策にも合致すると思うのですよ。これをやったらどうかということを私は提案しているのです。こっちをやったから、こっちは削るんだということでは、せっかくの制度もこれは死に物になってしまうのではないか。悪用されると言いますけれども、それは法の運用の問題であって、国税庁がこれをきちっとつかめばいいのですから。 そういう面で、最後にひとつ大臣の考え方、いやこれでいいんだと言うのか、おっしゃるとおり金さえあればやってみたいと言うのか、その辺、御返答を願いたいと思います。
○渡辺国務大臣 これは先ほども答弁がありましたが、住宅財産形成というのは必ずしも住宅をつくる人だけがやっていない、最近そういう傾向が非労に強い。 そういうようなところから、少し変えたらいいじゃないかというようなことが出まして、労働省の中でも、財形年金貯蓄というようなものを別につくろう、いままで貯蓄した方はその方に移しかえていくというような一つの発想があるわけなんですね。だけれども、片一方では、いままでの財形貯蓄、家をつくるほうの制度もあったんだから、それをなくするのにはなかなか思い切りがつかぬということで、両方ワンセットになっているわけですよ、これはどちらへでも行けるように、選択できるように。 私は、いいんじゃないかと思うのですがね。実際に、国税庁でみんなうんとつかんだらいいじゃないか、それはなかなかつかまらない。つかまらないから、結局こういうような形にしたわけです。ですから、総合的に考えれば、労働者のことを考えて労働省は出してきたわけですから、私はいい制度じゃないかと思う。さらに、その上に別にまた補助金でも出してという財政事情なら、それは話は別でございますが、それはできませんということでございます。
○塚田委員 じゃ、この問題ばかりやっていたってあれですから。先ほどの問題については、大臣に質問したような希望を私はあえてもう一度述べて、できればそういう方向に持っていく。きょうはずいぶん傍聴に来ているのです。みんな労働者ですよ。しかも各単産の代表者ですから、一体どれだけ財形貯蓄に関心を持っているかということなんです。だからその点を十分ひとつ考えてもらいたい、このように思います。 じゃ次に移りたいと思いますが、私も全然知らなかったのですが、補助貨幣の回収準備資金ですか、これについて若干質問したいと思います。 これは一兆円減税の中ですでに財源として少なくとも野党は挙げておる項目です。もう一遍言います。補助貨幣回収準備資金というものですね。こういうようなものがあるというのは大臣もわからなかったでしょう。これを設けた理由は一体どこにあるのか。その資金の性格なり趣旨なりを簡略にひとつ説明してください。
○吉本(宏)政府委員 お答えをいたします。 この補助貨幣の回収準備資金でございますが、昭和二十五年の造幣庁特別会計法によって定められたものでございます。その内容は、発行された補助貨幣の額面相当額を準備資金に繰り入れまして、これを運用部に預託して運用するということになっております。なお、昭和四十五年以降、回収準備資金が補助貨幣の発行残高を上回る場合、一〇〇%を超える場合は、その上回る部分を一般会計に繰り入れるということになっているわけであります。 ところで、この制度は、補助貨幣の発行額面総額に見合う準備資金を保有することによりまして、貨幣の信認を維持するということでございまして、一つの制度として確立しておるものでございますし、私どもとしては、現在の制度が適切なものであるというふうに考えております。
○塚田委員 時間もありませんから、これは後で同僚議員からも質問があろうと思いますが、恐らく、大臣、五十七年の予算編成の過程において、財源がなかった、それでこれに手をつけるということについて検討を行われたのじゃないか、こう私は思いますよ。しかし、どういうわけか、その取り崩しはしなかったということですが、法律によって、これは一〇〇%資金として準備するのですね。そんなに準備することが必要なのかどうか。いや、そもそもいまのような近代国家の中に、金本位制でもないんですから、金を出すために同じ金でこれを保証する、保証というかその信頼を確保していく、こういうやり方は一体合理的なのか、あるいは必要なのかと私は思うのですよ。 大臣も恐らく、ここに目をつけたのは、そういう必要性について疑問を感じたからだと思うのです。全然なくせというのは言いません。どれくらいが適当なのか、その辺きちっとひとつ大臣の所懐をお聞きして、この問題について終わりたいと思います。
○渡辺国務大臣 ともかくこういう財源のないときですから、実際は何でも目はつけるのですよ。この問題も、正直なところ検討しました。検討しましたが、いろいろ議論がまとまらない。やはり手をつけるべきじゃないという意見もありますし、コストが何十円か知らぬけれども、五百円硬貨をどんどん発行できれば、これは別に法律にもかからないし、決めてしまえば政府が自由に補助貨幣を幾らでも出せるということで、苦し紛れにそんなことをやったら、また問題がある。だから、何らかブレーキが必要だろう。しかし、一〇〇%本当に必要なのかどうかという話になりますと、これはやはり考え方の転換の問題だと思います。したがって、これについては今後とも検討はしてまいりたい、そう思っております。
○塚田委員 それじゃ、今後十分検討されたい。恐らく、小委員会等も開かれて財源をいろいろと協議をするときに、この問題は出てくると思う。ひとつ十分検討してもらいたい、このように思います。 最後になりますが、ゼロクーポンの問題について若干質問したいのですけれども、時間もありません。 ゼロクーポン、これは余り過熱して十一億ドルぐらい売れちゃった。しかも、これはアメリカじゃ余り売れないんですね。日本で売れるのです。なぜ日本でこれがどんどん売れる事態になったかというと、御存じのとおり、キャピタルゲイン非課税という制度が日本にあるのですね。アメリカでは、シャウプ勧告の線つまりキャピタルゲイン課税です。この非課税がある限りは、グリーンカードをしようと何しようと、いまゼロクーポン・ツアーというのがあるそうです。香港まで行って買ってくるそうですよ、日本はだめだということになれば。それほどこれは、やはりリスクは考えられますけれども、四十二の銘柄、私は一々調べました。大体倒産するなんということは考えられない、そういうところです。これは、あなたもひとつ見てください。 そこで、一番魅力は、やはりキャピタルゲイン非課税だと思うんです。途中売買したら、これは課税にならないのですよ。それで、この新聞報道ですけれども、売買益について課税をするということを大蔵省は検討しておる。これも、ゼロクーポンのようなものがどんどん売れて、日本の金がどんどん向こうへ行って、円安なんというような要因にならないために、これを防ぐ一つの方法として売買益にも課税という態度を大蔵省は十日決定して検討を始めたということなんです。これは本当ですか。
○福田(幸)政府委員 ゼロクーポン債が売れておるというか売れた理由というのは、余りよく実態を知らないでPRを聞いたという点もあろうと思うのです。 利回りが非常に高いものですから、二五%払えば、十年たてば一〇〇返ってくる。しかし問題は、一〇〇が返るかという問題。それから、途中で売ろうとすれば、マーケットがございませんので、値崩れというか値段が形成されない。その元本もしくは途中の保証はだれもしてないという問題があります。それから、為替が今度は高くなっていけば、これはまた損するわけです、十年先ですから。昔、十年前は三百六十円だったわけですから。そういうことを考えたら非常にリスキーなのを、売る方が一方的なことを言ったのをまた聞いたということでの過熱があったと思います。 これは証券局長が補足すると思うのですが、課税上の問題は三つくらいあると思うのです。 一つは、やはり裏金が動いたということであれば、外国証券取引口座、要するに、物は向こうにあるわけで、こっちは口座で取引するしかない。現物は向こうにあるわけで、そういう意味で、口座がなければ取引できないわけですから、その口座を今後国税庁がどういうふうにチェックするかという問題があります。 それから、最後の償還差益のところは支払い調書がない、雑所得で総合課税しますから、累進課税で最後のところで高い税率が適用されますけれども、そこで支払い調書及び告知義務という問題を検討する必要は十分にあると思います。しかし、これは十年先に返ってくるときまでの問題ですが、過熱を防止するためには対応を明らかにする必要があろうと思います。 もう一つは、御指摘の途中で売った場合で、アメリカの場合、向こうでは利子課税をやると同時に、売った場合はキャピタルゲイン課税をアメリカ人は受けるのですね。ところが、日本の場合はそれがない。ヨーロッパも同じで、ドイツ、ベルギー、スイスが同じような問題で悩んでいますのは国際商品であるからですから。 そういうことで、国内市場形成のためのキャピタルゲイン非課税という本来の趣旨に照らして、非課税ということがこういう国際商品について必要かどうかという問題を踏まえながら、国際商品であるだけに、その辺の資金移動を踏まえ、そういう懸念がないような対応、キャピタルゲインの段階、中途売却の段階で課税することの適否は、国内マーケットとは違う観点での検討ができると思いますので、これは十分な今後の検討課題であろう、こう思います。
○塚田委員 もう時間もありませんが、いま非常に用心深く答弁したのですね、国際的なあれだというのと、国内とは違うと。やはりリゼロクーポンが、こういった際物といいますか売れて、円安プッシュになったりあるいは国際的な摩擦の原因になったり、こういうことをとめるためには、何といっても途中売買益について課税をすることですよ。つまり、キャピタルゲイン課税をやることです。シャウプ勧告のもとに戻ることですよ。そうなったら横並びで、ゼロクーポンだけではなくて、およそキャピタルゲインについてどうするかという問題が当然出てくるのです。 私ども年来、キャピタルゲインについては課税をすべきだ、こういう主張で、いみじくもこのゼロクーポンを契機にして、いま売買益には課税をすることを検討すると言っているのですから、その場合に当然横並びでその他のキャピタルゲイン、いま五十回二十万株とか、これは株式ですね。あるいはゴルフの会員権ですか、こういうものだけに限られておるキャピタルゲイン課税をさらに全部についてやらなければ、これまた一種の不公平が出てくる、こう思いますので、もう時間が来ましたので、最後ですから大臣答弁してください。
○福田(幸)政府委員 先ほど申しましたのを補足しますと、国際商品であるからという観点での検討、これは段階を追って課税を強化するというのに沿っておると思います。しかし、国内の一般的な証券市場の問題は、やはりそれなりの別の判断が必要だと思います。五十四年の改正で一銘柄二十万株以上ということでやったわけでありますが、その実態、その後どういうふうにまた執行上あるかという問題を踏まえながら、証券市場の現在は余りよくないのですが、そういうことの観点で考えるべきで、国内市場と国際市場とはまた違うということも言えるかと思います。
○塚田委員 それでは、ちょっと時間がありますので、もう一つだけ質問をいたします。 私のところに、実はこういう書類が手に入ったわけです。これは暮れにやりました特別減税、例のミニ減税というものです。控除誤りのある確定申告書の処理についてという、局から各税務署に出している通達なのです。これはなかなか読みづらい。何を書いているかさっぱりわからぬようなあれですけれども、要は、二重還付のおそれがあるから確定申告控除誤りについては還付を保留せよ、こういうことなのですよ。返すことを保留せよということなのです。五百円返されるなにですから、標準家族は一家族大体二千円。それをやめろ、その後の処置については後で追って連絡するから、こういう書類なのです。 これでは、一体何のためのわれわれの減税要求決定だったか。十一月に決定しまして十二月に年末調整ですから、時間もないのですよ。だから年を越したという人が非常に多い。年末調整ができない、当然確定申告の時期に持ってくる、けれども還付はだめだ、これでは踏んだりけったりじゃないですか。
○吉田(哲)政府委員 お答え申し上げます。 いま先生お示しの文書は、ある国税局において所得税課長が税務署の担当者に流した事務的文書であろうというふうに私ども推測するわけでございますけれども、申しておりまするところは、特別減税を年末調整でやった者とやらなかった者に対する取り扱いでございます。 私ども、特別減税が決まりましてから、その特別減税の趣旨に即しまして、できるだけこれを円滑かつ的確に実施するように、源泉徴収義務者あるいは個々の納税者を対象としまして、いろいろ資料の送付とかあるいは説明会とか、力を尽くしたわけでございます。確定申告が終わりまして、おおむねまず順調にいっているのではないかと思うわけでありますが、その確定申告の過程で、たとえば昨年十二月に年末調整で特別減税を受けられる人が、そういう特別減税を年末調整で受けずにおかれまして、それを確定申告で還付を求めてくるというようなケースにつきまして、現在の税法では、確定申告で特別減税をそういうケースについて返す方法が実はないわけであります。 これはどうするかと申しますと、あくまでも給与所得者なら給与所得者が源泉徴収義務者に対してその減税を求める、こういう仕組みになっております。ほうっておきますと、これは源泉徴収義務者の方で将来減税が起こりあるいは確定申告でまた還付が起こるというようなことになりかねないわけでありますので、そういうことを注意したわけであります。 実際、税務署においてどうしているかと申しますと、納税者の方で誤解がありまして、税務署へ確定申告で還付を求めに見えた場合には、窓口でそういう御趣旨を説明いたしまして、源泉徴収義務者の方に話をするように、私どもも源泉徴収義務者の方に十分趣旨を徹底するということで、お帰りをいただいているわけでございますが、たまたま郵送で来た場合につきましては、そういう御説明ができません。したがいまして、その場合の注意を書いたものでございます。 冒頭に申しましたように、これは国税局の所得税課長が税務署の担当課長にあくまでも事務的に流した文書でございますので、担当者同士は十分わかっておりますが、確かに、私どもその文章を見ますと舌足らずの点があると思います。文章につきましては、今後さらによく注意していきたいと思います。
○塚田委員 もう時間がありません。舌足らずじゃなくて、これはわからないのですよ。私が言うのは、これは十一月にやって十二月に年末調整ですから、しかし再調査というのは一カ月ありますね。一月再調整できるわけですけれども、しかし、この問題に関しては二月以降についてもできるという措置をとるべきだ。いまを外せば、あとことしの年末までしか調整できないんですから。それじゃせっかくの、五百円ではあるけれども、その減税がまた一年延びるということになりますので、これはぜひ一月までというのを延長してもらいたいというのと、もしできなければ職権更正やりなさいよ。これはもう決まっているも同じですから、職権更正やってどんどん返してやる。
○小山(昭)政府委員 お答えいたします。 源泉徴収義務者が年末調整によりまして特別減税を実施すべきところ、たまたま、その年末調整に際しまして特別減税を実施しなかったという向き、これは私ども、そういうことがないようにずいぶん努めたのでございますが、何分にも毎年あることでございませんので、中には、一部そのような源泉徴収義務者がいることは事実であろうかというふうに思われるわけでございます。 そこで、これに対する対応でございますが、今後の措置といたしまして、この制度の趣旨を踏まえまして、できるだけ近い機会に、現在御審議をいただいております税法を上げていただきますならば、早速に源泉徴収義務者に対しまして、四月早々にも私どもこの内容を通知することになるわけでございますが、その機会に、そのような漏れがもしあれば改めて直ちに是正の措置をとるということをお願いする、そのような措置を一斉にいたしたい、このように考えております。
○塚田委員 終わります。
○森委員長 平林剛君。
○平林委員 少しおさらいのようになるかもしれないが、しかし、締めくくりという意味で、いま話題のゼロクーポン債の問題を取り上げたいと思います。 個人投資家の間で異常な人気を集めて、大蔵省が、三月の三日ですか、証券会社を呼んで当分の間取り扱いを見合わせるように行政指導しましたから、事実上の販売禁止の措置がとられたわけでありますが、それまでにゼロクーポン債の購入額は、昨年四月からことしの一月末までに累計三億ドル、ことしの二月は実に七億ドルを超えまして、わずかの期間に十一億三千万ドル、日本のお金に直して二千五百九十億円売りさばかれておるわけでございます。これは、この間の衆議院の大蔵委員会の質疑ではっきりいたしました。 確かに週刊誌などを見ますというと「貯蓄の目玉、十年で四倍」「最新の利殖、単利で二九・四九%の超高金利率」こういうような宣伝がされているわけでありますし、それから証券会社の内部資料、つまりお客さんに対して社内限りで宣伝している文書を取り寄せてみましても「いま注目のゼロクーポン債、安全で高利回り、利回りは一五・七%ないし二六・七%、期間は三年から十年、中途売却は自由で非課税」こういうような宣伝文書も出しまして、お客に説明をしておるわけでありますから、ゼロクーポン債が資産家に異常な関心を呼ぶというのは、私は当然のことだと思うのです。 この禁止措置をとりましてから、ユーロ市場ではゼロクーポン債の売り物が大量に出まして、ほとんどの銘柄が暴落をした、暴落とまではいかなくても一ポイント以上下落をした。ロンドンにある日本の証券会社の支店などは、さて少し買いだめしておいたやつを損を承知で売りさばくか、それとも、もう少し日本政府、大蔵省の様子を見て抱いておくかというような選択に迫られているという情報もあるわけです。最近、商業新聞の報ずるところによりますと、大蔵省の方では、今月の末、三月の末には販売中止を解除して再開を認める方針だというのが出ておりまして、私は、事実上販売禁止の措置をとった行政措置の理由も余りはっきりしなかったけれども、今月の末には販売再開を認める方針だというような記事を見ますと、これもどうもよくわからぬという感じを持っておるわけでございます。これは一体どういうことなのか、説明をしてほしいなと思いまして、最初にお尋ねをしたいと思います。
○禿河政府委員 私どもが、ゼロクーポン債を取り扱っております証券会社に対しまして急遽とりあえず販売の自粛を要請いたしました事情は、いま先生からお話がございましたとおり、本年に入りましてから異常とも言えるような販売の状況、特に二月に七億八千万ドル、こういう多額のものが、しかもかなりの宣伝を含めて行われた、そういう事情のもとで、投資家層もかなり広くなってきておったわけでございます。そういう投資家に誤解を与えるようなことがあっては、その保護上問題もあるということで、とりあえずしばらく売るのを待ってほしいということで証券会社に協力を求めて、現在、販売停止という状態になっておるわけでございます。 ただ、内外の資本交流というものはできるだけ自由にあるべきだと思いますし、また、外貨証券の取得というものは原則自由という方向でおるわけでございますので、ゼロクーポン債に限って未来永却絶対に取得は認めないというのもいかがかと思っております。しかしながら、いま申しましたような一種の過熱状況、これが続いたままでいくということは、いろいろな方面に問題が出てまいりますので、現在私ども、取り扱いました証券会社から、これまでの販売状況、その事情等を細かく聞いております。それからまた、これからどういう姿勢で、あるいはどういう考え方でゼロクーポン債に取り組んでいくのかというふうなことも聞いておりまして、それを検討いたしておる状態でございます。したがいまして、現時点で、いつ販売が再開されるかというふうな見通しは持っておりません。
○平林委員 いまのお話の趣旨から言えば、できるだけこういうものは自由にした方が望ましい。だから、全面販売禁止の行政措置については疑問があるという声もありまして、どういう法律的根拠でやったのかというようなこともあるから、いつかは解除しなければならぬと思うのですよ。その場合に、一体どういう条体が整えば解除するのかということが問題だと思うのです。 二月の初めでしたか、あなたが証券会社各社の役員を呼んで口頭で何か注意をされた。それがだめだったから、結局全面販売禁止の行政措置をとったということになっていますけれども、その二月の初めに証券会社の役員を呼んで注意をしたのは、私の承知しているところでは、一つは、広告をしてはいけない。二つには、税制上のメリットを過度に強調してはいけない。三つ目は、為替のリスクがあるのだということを十分説明しろ。第四は、発行日前の予約販売はしてはいけない。こういうような指導をしたと言われておるのでありますが、なかなか過熱がおさまらない。特に証券会社の一番でかいところは、二月になったら猛然とハッスルして大いに売り込んだのですね。ですから、二月の販売実績というのは一遍に八億ドルにはね上がったということも承知いたしております。 したがって、二月の初めに注意をされたことを証券会社が守るということになれば、販売禁止の措置が撤回されるのかどうか。三月末といってもいつになるかわからないというお話がありましたが、新聞の報道は、一カ月半前までの、つまり二月に注意した当時あたりのベースで販売ができれば、各社に販売計画の提出を求めるという総量規制などをやって、あるいはその他のガイドラインを設定して解除する、こんなような話も伝えられていますので、その点はどうなのかということをはっきりしてもらいたい。
○禿河政府委員 販売をいつどのような形で再開するか、私どもまだ成案を持っておりませんけれども、仮に将来販売を再開するような場合には、いまお話がありましたような税制上の取り扱いの問題とか為替リスク、あるいは元本保証がないというふうなことを十分顧客にも徹底をさせるということがいままでより以上に必要なことであろう、かように私は考えております。 ただ、数量の問題につきましては、実際問題として、私どもまだそういう考え方を現在持っておるわけではございませんけれども、仮にそういう数量面での規制ということになりますと、これはまた大変むずかしい問題で、投資家の層におきましても、ゼロクーポン債についての税制上の取り扱いその他について十分認識が深まってまいりますれば、量の方はむしろおのずからモダレートなものになるのではないかな、こういう感じがいたしております。しかし、この辺のところにつきましては、もう少し具体的な方策というものを私どもこれから検討いたしていきたい、かように考えております。
○平林委員 こんなに過熱したゼロクーポン債の魅力といいますか、こういう状況、これは何かということを考えてみますと、結局、表面利率がゼロの債券であって、アメリカ生まれの超大型の割引債、日本の国内に販売される割引債と違って、源泉税が取られない、期間が長いから、五年とかあるいは十年とかになりますから、税務署に知られない資金が運用できる、そういう意味では最適である、償還するときに支払い調書が出ないから、あるいは出ても途中で売却すれば、これは非課税になる、こういうような宣伝あるいはそういう認識でやりますから、一般の投資家が、特に金のある者がこれに飛びつくというのはあたりまえだと私は思っておる。幾ら、十年たったらこれを発行するところの会社がどうなるかわからぬぞ、こう言いましても、それはお互いにわからぬことですよ。ただ、発行している会社を見てみると、大体日本の庶民金融みたいな会社がどんどん出しているんだね、ある程度一流の銀行なんかもありますけれども。こんなものは、アメリカの高金利に支えられていまはそういう条件で発行できても、会社はつぶれなくても、そういう問題が継続されるかどうかという疑問もあるけれども、いまのところは宣伝が効いているからどんどん飛びついていく。為替リスクがあるにしても、あるいは途中売買で流通性がないなんという話をしても、そういうことだけではすぐには冷却しない。抜け目のない人は、やはり多少リスクがあってもゼロクーポン債に殺到する、この傾向は改まらないんじゃないかと私は思っておるのです。 ゼロクーポン債が去年の四月以降アメリカの市場やユーロ市場で発行されてから、五十六年の実績は、アメリカ市場で十七件で四十七億ドル、約九千二百四十億円、ユーロ市場で四件で四億ドル、八百八十億円でありましたが、五十七年の計画になりますと、ユーロ市場で十九件、五十四億ドル、日本のお金に直して一兆千八百八十億円、これが計画をされておるわけでありますから、専門家の間では、多分、このままの状態であればゼロクーポン債を通じて海外に流れるお金というのは一兆円を超えるのじゃないかというような説もございます。 証券局は、一体どんな見通しを持っておりましたか。私は、いま販売禁止して、またいつかは解除するだろうけれども、こういうものを認めたのもやっぱり証券局だと思う。その証券局はどんな判断でこういうものを認めたのかという点もちょっと疑問だと思いましたので、どういう見通しを持っていたのか。
○禿河政府委員 ゼロクーポン債は、いまお話しのとおり長期の割引債券でございますが、どういう形でそういう債券を発行するかというのは、まさにその発行会社とアンダーライターとの話し合いで決まることでございます。 しかも、これがヨーロッパあるいはアメリカの市場で出されるものでございまして、外貨建ての債券という点におきましては、利付債と何ら異なる点はないわけでございまして、私どもの方といたしまして、外国の企業が、しかも外国の市場で出すものにつきまして、どのくらい出るかということについての見通しとかいうものは実は何も持ち合わせておらないわけで、また、これをとるというのはできないことだろうと思います。 ただ、一月、二月に大変多量のゼロクーポン債の発行がございましたけれども、日本と同様に、ヨーロッパにおきますところの課税当局も、この取り扱いに苦慮しておったようでございます。そういうふうなものを反映いたしましたのか、三月に入りましては発行額も急速に減ってきておる。 今後のことについては、全く私ども、どういうふうなことに相なりますか、よくわかりませんが、発行額の中のかなりの部分が日本で取得された、これも事実でございますので、日本におきますところのゼロクーポン債熱みたいなものが冷めれば、それは発行者といたしましても、それが十分消化できるかどうかわからないというふうなことから、消化の状況を反映いたしまして、その発行額というものも逆に落ちついたものになっていく、こういうようなことではないか、かように考えております。
○平林委員 結局、私は、問題はゼロクーポン債がグリーンカードの対策として課税逃れに活用されて、証券会社もそれは商売ですから、暗にグリーンカード制の抜け穴としての宣伝とまでいかなくとも示唆をする、そこにこの問題について社会的批判というものが生まれてくると思うのですよ。単なるガイドラインだけで、この勢いは消えるとは私は思わない。 そこで、ゼロクーポン債は大型の割引債でありますから、単位も五万ドル、十万ドルという大型であり、特に、途中売却すれば値上がり益に対する課税が困難であるということに着目して過熱したわけでありますから、こういうことに対して、どう対応するかということを基本に据えなければだめだというのが私の考えです。これについては、新しい制度ですから、フランスでも西ドイツでもベルギーでも一体どうしたらいいかと、日本が行政措置で販売を禁止したということから非常に注目をしておるわけで、一体日本はどういうふうにするんだろうというようなことで、ある意味では、この日本の措置について好感を持ちながら、どういう態度をとるかということは今度は注目されていると私は思うのです。 そこで、私は、一つには、ゼロクーポン債の満期つまり償還時におきまして支払い調書を出すということについて義務づける必要があるのじゃないか。国内で販売される割引債の償還差益については、所得税法の二百二十四条に受領者の告知というのが法定化されていますし、同じく二百二十五条では支払い調書の提出義務を課しておるわけでありますから、ゼロクーポン債についてもこれと同じような措置をとるべきだ。まず第一にそれを私は考えるのでありますけれども、これについて、いままでの質疑でもあったかもしれませんが、もう締めくくりでありますから、この際はっきりしておいてもらいたい。
○福田(幸)政府委員 償還差益に対する課税の問題としては、支払い調書の問題と告知義務の問題がございます。これは、的確に対応するという方向で検討したいと思っております。
○平林委員 的確に対応するという意味がちょっとわからないから、もう少し詰めますが、その前に、もう一つ私の主張を申し上げまして、あわせてお答えをいただきたいと思います。 証券会社の宣伝によると、ゼロクーポン債は途中売却の場合に非課税となっている。しかし、この法的根拠はどこかというと、多分所得税法第九条の条項を当てはめて、他のいろいろな証券と同じような考えに立って、これを主張されておると思います。確かに所得税法第九条には、有価証券の譲渡による所得は原則として非課税となっておりますけれども、これは、有価証券市場の育成という政策的目的があって非課税という措置をとったと私は思うのです。いろいろ議論はありますけれども、政策的には証券市場の健全な育成ということを考えて非課税措置をとった。 だけれども、途中売却のゼロクーポン債のような場合には、これの趣旨とは全然違うと思うのです。軌を一にしているものではない。そんなものに非課税の恩典を国民が承知するか。ですから、ゼロクーポン債が途中で売却された場合でも、その売買益には課税すべきである、これは私は当然のことだと思うのです。それをそのままにしておくというのは問題があると思いますから、途中売却の場合でもその売買益には課税せよ、私はそう主張したいと思っておるわけであります。 大臣、私は、これは自分では非常に理屈が通っていると思うのですよ。これを非課税にする理由は見当たらないと思いますので、こういう措置をとるべきだと思いますが、いかがでしょう。
○渡辺国務大臣 法理論上の問題もございますから、軽々に私は結論は申し上げられませんが、趣旨を体してよく検討いたします。
○平林委員 証券局長でも主税局長でもいいですが、割引債に対して、アメリカではどういうふうにやっているか。これはアメリカ生まれの割引債なんですから、アメリカではどうやっているか。諸外国ではどんなふうにやっているか。大臣がいま重要な問題で検討すると言われたけれども、参考になると思う。アメリカではどうやっていますか。
○福田(幸)政府委員 アメリカにおきます割引債、ゼロクーポン債がそれに含まれるわけでありますが、その法制について御説明いたしますと、保有者は、これはゼロクーポン債を買って持っている者という意味になりますが、毎年の発生利子を申告しなければならない。したがって、他の所得とそれを総合して課税される、こういうことになります。発生利息、アクルードインタレストという扱いでございます。 それから、保有者が中途売却の場合の売買差益の扱いでありますが、保有期間に応じまして利子分とキャピタルゲイン分に分けるわけであります。そして、利子分は総合課税、キャピタルゲイン分は、他のキャピタルゲインと同様、保有期間一年超であればその四〇%が他の所得と合算されて課税、一年以内の場合は全額総合課税、こうなります。 三番目に、償還差益は利子所得として総合課税されるということになります。 それから非居住者、日本人ということで考えますと、日本人が保有しています場合には、取得価格と買い取り価格、償還価格のことでありますが、要するに、取得価格と買い取り価格の差につきまして、米国法人、これは発行法人ですが、一〇%の税率で源泉徴収される。これはわが方の調査も最初のものでございますので、アメリカでの扱いがこのとおり確定しているかどうかは留保いたしますが、われわれの知っておる限りではそうであります。 あと、償還差益一般の扱いでございますが、英国は、利子所得として総合課税、中途売却益はキャピタルゲインとして課税であります。西ドイツは、利子所得として総合課税、中途売却益は他のキャピタルゲインと同様の、原則として非課税であります。したがって、西ドイツが問題としておるということです。フランスは、利子所得として総合課税ということであります。あと、中途売却益についてはいろいろな場合がございまして、常時行われる市場取引の場合、これは総合課税をするというようなことで、また、年間譲渡額が十七万フランを超えれば一五%の分離課税と、ちょっと複雑になっております。ベルギーは知りませんが問題にしておる。それからスイスは、外電が一回出て、資本利得に課税するということで、チューリッヒは途中の売却に対しても課税するというロイター電がありましたが、これは時事に確認を頼みましたところ、けさもらった電報では、先方税務当局はまだその確認はいたしていないということです。しかし、いずれにしろ問題にして検討しておるということで、われわれも諸外国の動きを注目していくべきであろうと思います。
○平林委員 大臣、お聞きのとおりです。 いまスイスの話が出ましたが、スイスの場合は、こういうアメリカのゼロクーポン債のような販売の実績がまだないのです。だから対応がないだけであって、他の諸国はすべて総合課税という形でキャピタルゲインもあれしている。(福田(幸)政府委員「西ドイツ……」と呼ぶ)いや、それはもし違いがあったら……。スイスの場合は、私はそういうふうに理解している。 ですから、アメリカでもその他でもみんなそういう措置をとっておるわけでございまして、先ほど重要な問題だから慎重に検討すると言われましたが、このくらい国際的にもはっきりしているならば、日本の態度は、あなたがよく言う国際比較の上から見ても、はっきりしているんじゃないですか。そういう措置をとるべきだと思いますが、もう一度お伺いします。
○渡辺国務大臣 これは、私かねて言っているのですが、グリーンカードの実施というふうな問題と絡んで総合課税にするということになれば、やはり横並びという問題がありますから、税率区分の問題にしても、たとえば一千二百万円くらいになると五十何%かの利子税ということになるわけですから、最高は九三%までいくわけですから、そんな例は世界にまずない。 したがって、これはやはり諸外国との均衡のとれたものということになれば、税率区分、税率の検討というようなものも、中長期的には避けて通れない問題であって、これはそういうような問題とあわせて考えていくべき問題だろう、私はそう思っております。
○平林委員 いま、あなたの持論の、所得税の税率の問題とはこれは切り離せないと言えばそうかもしれないが、そういうことに配慮してやるのは最終的な判断でいいのですよ。 私の言っているのは理屈なんだ。こういうものに対しては所得税法第九条とは趣旨が違うじゃないか。だから、これは当然課税さるべきものだ。その課税をするんだが、そういうことも考慮しなければならぬという説明ならよくわかる。これは課税すべき性質のものであると私は思うが、しかし、こういうこともあるからあわせて検討したいというなら答えになっているけれども、いまの答えではちょっと、あわせて考えなければできないようなことを言うが、これと切り離して、あなたは一体この法の趣旨から見てどう思いますか。こんなことを国民が非課税だということを認めますか。私は認めないと思う。その政治的な良識というものをあなたに聞いている。
○渡辺国務大臣 だから、これはキャピタルゲイン課税の話になるわけですよ。ですから、それは、その部分だけというふうにやるのかどうかという問題も含めて検討しますということを申し上げているのです。
○平林委員 私は、いまの所得税法第九条の証券そのものにきょうは触れていないのです。だから、このことだけで、まあ大体の気持ちはわかったけれども。 国税当局にちょっと聞いておきますが、私は、株式の場合には売買件数が非常に多いから、これは大衆投資家に至るまで、最近の株価の乱高下はとにかく余り飛びつきませんで、みんな逃げていく状態にありますけれども、しかし、その売買件数が非常に多いから、証券会社が一々売買を税務署に報告するということはむずかしいと私は客観的には認めるのです。しかし、ゼロクーポン債の場合は、私はそれほど売買件数というものは多くないと見ているのです、それは五万ドルとか十万ドルとかと大きいですからね。ですかは、私は区分できると思うのですね。 それからキャピタルゲインについては、これだって本当を言えば、全部できれば私らはやれと言っているのですよ。だけれども、一歩譲っても、これは少ないからできるじゃありませんか。また、投資家が外国の有価証券を購入する場合には、外為法上大蔵大臣に届け出が必要なんだ。その手続を踏む以上は、国内には記録がちゃんと残るわけです。税務当局としては、これはチェックすることが可能じゃないのか、こう私は思うので、これについては国民的批判、社会的に見てどうかと思うから、ひとつ決断をしたらどうか、こう思っているのです。国税当局、私の言っているように、これはチェックできるのでしょうね。
○吉田(哲)政府委員 課税当局の姿勢としましては、いろいろ課税上の問題が想定される、租税回避が想定されるようなものにつきましては、常に注目いたしまして、いろんな情報も含めまして、可能な限りの情報蓄積に努めているところでございます。 そういう意味で申しますと、最近急ピッチにふえてきましたいわゆるゼロクーポン等につきましても、当然関心を持っておりまして、資料、情報の収集に極力努力する、こういう姿勢でおります。部内でもいろいろ検討会等もやっているところでございます。 ただ、その収集が簡単かむずかしいかということになりますと、いろいろ問題がございます。確かにいろいろな関所を通っておる。特に外国証券取引口座というような口座を通じて、いろいろ取引がなされている。こういうものは一つの有力な手がかりだろうと思いますけれども、しかしながら、何分非常に新しい商品であって、近年急ピッチにふえてきているということ、それから取り扱っている証券会社の数あるいは店舗数、そういったものも非常に多いということがございますので、いまにわかに、やさしいかむずかしいかということを断言することはできないと思います。 ただ、私どもは今後こういった関係の取引の実情把握に一生懸命努める考えでございますし、決してやってやれないことではないというふうに考えております。
○平林委員 これは、国内の証券会社を通じて外国の有価証券を購入したり売却したりする場合は、外為法上は特に手続は必要としないのですけれども、しかし、購入先の証券会社においては外国証券取引口座を通じて行うことが必要とされておりますから、私は、税務当局はこうした問題について税の調査でチェックをするということは可能である、こう思っておるわけであります。いませっかく努力をするというから、それはひとつ今後の問題も含めて対処してほしいと思います。 それで、主税局長、さっき私が言いました支払い調書、あれは二百二十四条、二百二十五条、もし支払い調書を出すということになりますれば、そこを直すんでしょう。
○福田(幸)政府委員 法改正を要する問題ですから手続を踏みますけれども、支払い調書及び告知義務ということで、やはりそこをはっきり押さえる必要があるということは考えております。
○平林委員 もう時間が来まして、大臣、もう一度、くどいようですが、私の言った趣旨を十分理解して対処してほしいと思いますが、御見解を承ります。
○渡辺国務大臣 先ほどお答えいたしましたように、御趣旨を踏まえて十分に検討いたします。
○平林委員 きょうは、いろいろ委員長初め理事の御判断もありますから、これで私は質問を中断しまして、次回は、あした午前中、赤字法人の問題や応能負担能力の問題等につきましてお尋ねいたしますので、予告をいたしまして、本日の質問はこれをもちまして終了いたします。
○森委員長 次回は、明十八日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時八分散会