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96回国会衆議院1982/08/18

社会労働委員会 第13号

発言数
12
登壇者
2
会派数
2
開催日
1982/08/18

会議録

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 これより会議を開きます。  田口一男君外八名提出、定年制及び中高年齢者の雇入れの拒否の制限等に関する法律案を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。田口一男君。     ―――――――――――――  定年制及び中高年齢者の雇い入れの拒否の制限等に関する法律案   〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――

田口一男日本社会党

○田口議員 私は、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党を代表して、ただいま議題となりました定年制及び中高年齢者の雇入れの拒否の制限等に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  わが国はいま、本格的な高齢化社会の到来を迎え、中高年齢者の雇用確保が最大の社会問題となっていることは御承知のとおりでございます。  いまや五十代は、精神的にも技能的にも、最も成熟を遂げた働き盛りであります。にもかかわらず、五十五歳定年制、六十歳未満定年制が、人生五十年時代の明治時代の遺物のごとく、いまだに多数の大手企業に存続しているのは、時代錯誤もはなはだしいと申さなくてはなりません。  このような社会状況を背景として、定年は少なくとも六十歳まで延長するようにと、五年前の国会で決議したにもかかわらず、まだ六十歳未満の企業が多く、特に大企業や中堅企業では、五十五歳にとどまっていたり、以前よりもかえって引き下げる企業さえ見受けられます。  また、中高年齢者の有効求人倍率は、数年前から四十五歳以上では〇・二ないし〇・三、五十五歳以上では〇・一ないし〇・一七程度にまで低下したまま、ほとんど改善されていません。つまり高齢化社会を迎えているにもかかわらず、五十五歳を超えて職を失った人が再び職につくことは、きわめてむずかしくなっているのであります。  もはや単なる行政指導などでは不十分であることが実証されております。定年は、法律によって当面六十歳まで、将来は六十五歳まで延長することが、是非とも必要になっておるのであります。厚生年金等の支給開始年齢が、こうした雇用保障の年齢に連動するものでなく、ましてや定年制等の退職年齢よりも高齢であってよいはずはありません。  われわれは、このような状況にかんがみ、この法律案を提案する次第であります。  次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。  第一は、この法律の目的であります。  この法律は、高齢化社会における中高年齢者の雇用を確保し、六十五歳未満の定年制及び中高年齢者の年齢を理由とする雇い入れの拒否を制限すること等により、その職業の安定を図ることを目的といたしております。  第二は、適用労働者等についてであります。  この法律は、船員、家事使用人等を除く労働者及び求職者に適用するものといたしております。なお「中高年齢者」とは、四十五歳以上、六十五歳未満の労働者をいうものといたしました。  第三は、定年退職等の制限についてであります。  事業主は、六十五歳未満の年齢を定年として労働者を退職させてはならないものといたしました。また定年が定められていない場合も、事業主は、年齢を理由として、六十五歳未満の労働者を退職させてはならないものといたしております。  第四は、雇い入れの拒否の制限についてであります。  事業主は、労働者の雇い入れに当たっては、年齢を理由として、中高年齢者の雇い入れを拒んではならないものといたしております。  ただし、小規模企業においては、すでに中高年齢者の雇用率がかなり高率になっているものも少なくない実態にかんがみ、事業所における年齢別の雇用構造に照らし、その事業の運営上やむを得ないものとして、一定数の労働者につき、年齢を雇い入れの条件とすることについて、公共職業安定所長の許可を受けたときは、この限りでないものといたしております。  第五は職業紹介の拒否の禁止についてであります。  職業紹介事業者は、中高年齢者の年齢を理由として、職業を紹介することを拒んではならないものといたしております。  第六は、募集広告の制限についてであります。  事業主または職業紹介事業者は、労働者の募集または職業紹介に係る求職者の募集に際し、中高年齢者が除外されることとなる広告をしてはならないものといたしております。  第七は、不利益取り扱いの禁止についてであります。  事業主または職業紹介事業者は、労働者または求職者が行政機関に対し、第三または第五の規定に違反した旨の申し立てをしたことを理由として、その労働者に対して解雇その他不利益な取り扱いをし、または求職者に対して職業を紹介することを拒んではならないものといたしております。  第八は、特定職種についての特例に関してであります。  六十五歳未満の年齢を定年として退職させることが、業務の遂行に必要とされる能力に照らしやむを得ないものとして政令で定める職種については、退職、雇い入れの拒否等の制限の年齢六十五歳未満を、政令で定める年齢未満とするものといたしております。  第九は、報告及び立入検査についてであります。  労働大臣または公共職業安定所長は、この法律の施行に必要な限度において、事業主または職業紹介事業者に対し、労働者の定年、雇い入れの拒否の状況について、報告を求め、またはその職員に立ち入り、関係者に対して質問させ、もしくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができるものといたしております。  第十は、施行期日及び経過措置についてであります。  この法律は、一九八四年四月一日から施行するものといたしております。なお第二、第三及び第八の適用については、当分の間、これらの規定中「六十五歳」とあるのは「六十歳」とするものといたしております。  第十一は、定年等の引き下げ防止についてであります。  この法律の施行の際、現に就業規則、慣行等により六十一歳以上の年齢を、定年その他の退職の理由としている事業主は、その年齢を引き下げることがないように努めなければならないことといたしております。  以上、この法律案の提案理由及びその内容につきまして、御説明申し上げました。  この法律案は、いまや全有業者人口の七割を占める労働者の、きわめてつつましくも切実なる要望であることを十分に配慮され、御審議の上、速やかに御可決されんことを切望いたします。(拍手)

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 これにて趣旨説明は終わりました。      ――――◇―――――

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 次に、請願の審査を行います。  本日、公報に掲載いたしました請願日程千六百十七件を一括して議題といたします。  まず、審査の方法についてお諮りいたします。  各請願の趣旨につきましては、すでに文書表等によって御承知のところでありますし、また、先刻の理事会において慎重に御協議願いましたので、その結果に基づき、直ちに採否の決定に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  それでは、本日の請願日程中  保育所、児童厚生施設の増設等に関する請願二件  保育所振興対策の確立に関する請願四十一件  腎疾患総合対策の早期確立に関する請願七十七件  国立腎センター設立に関する請願十四件  年金の官民格差是正に関する請願十三件  理容師の資格免許制度堅持に関する請願三件  理容師法・美容師法・クリーニング業法の資格免許制度堅持に関する請願十二件  民営旅館業の経営安定に関する請願百八十九件  ホテル・旅館等の改善費融資に関する請願十二件  医療ソーシャルワーカーの資格制度化に関する請願一件  社会福祉財源に関する請願十一件  中国残留孤児の肉親捜し促進に関する請願一件  中国残留日本人孤児の肉親捜し促進、帰国後における対策強化に関する請願八件  中国残留孤児対策の強化に関する請願一件  枕崎台風等による遭難韓国人の遺骨送還に関する請願十四件  労災年金の最低給付基礎日額引き上げに関する請願十三件  労働行政確立に関する請願十六件 以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 また、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は、理容師の資格免許制度堅持に関する陳情書外二件等九十九件であります。念のため御報告いたします。      ――――◇―――――

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 次に、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。  公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件(国鉄労働組合関係)外十七件の公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件  第九十四回国会、森井忠良君外三名提出、労働基準法の一部を改正する法律案  第九十四回国会、池端清一君外四名提出、雇用保険法の一部を改正する法律案  第九十四回国会、金子みつ君外五名提出、母子保健法、健康保険法等の一部を改正する法律案  田口一男君外八名提出、定年制及び中高年齢者の雇入れの拒否の制限等に関する法律案  森井忠良君外三名提出、労働基準法の一部を改正する法律案  森井忠良君外二名提出、医療法の一部を改正する法律案  小沢辰男君外四名提出、浄化槽法案  厚生関係の基本施策に関する件  労働関係の基本施策に関する件  社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件 並びに  労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件 以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  次に、閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣委員の人選その他につきましては、委員長に御一任願うことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ――――◇―――――

唐沢俊二郎自由民主党

○唐沢委員長 本日で本国会の当委員会は終了する予定でありますが、委員各位の絶大な御協力に心から感謝をいたします。(拍手)  本日は、これにて散会いたします。     午前十一時二十二分散会      ――――◇―――――

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