社会労働委員会 第2号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1982/02/25
会議録
○唐沢委員長 これより会議を開きます。 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事戸沢政方君及び田口一男君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○唐沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○唐沢委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 それでは、理事に 丹羽 雄哉君 及び 森井 忠良君 を指名いたします。 ————◇—————
○唐沢委員長 厚生関係の基本施策に関する件並びに労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、厚生大臣から厚生関係の、また、労働大臣から労働関係の、それぞれの基本施策に関し所信を表明したいとの申し出がありますので、順次これを許します。森下厚生大臣。
○森下国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ち、厚生行政について所信の一端を申し述べます。 今日わが国は、経済の安定成長下、国家財政の窮迫あるいは諸外国との経済摩擦の発生など厳しい経済状況に直面しております。 また、人口構成の高齢化が、平均寿命の伸びと最近の出生率の低下等を反映し、諸外国にも例を見ない速さで進んでおり、家庭あるいは地域社会のあり方、世代間の扶養の問題など、社会全体の仕組みに大きな影響を与えるものと考えられております。 わが国の社会保障制度は、長年にわたる国民の努力の結果西欧先進国に比肩し得るものとなり、国民生活の安定あるいは社会的公正の確保に重要な役割りを果たしてまいりましたが、この困難な時代に対応する制度の整備が求められております。私は、このような時代にこそ、長期的観点に立って制度の効率化を進めるとともに、緊要度の高い施策について重点的に配慮し、社会的経済的に弱い立場にある人々の生活を守り抜き、国民生活の安定を図る必要があるものと考えております。 厳しい状況のもとで行われた昭和五十七年度予算の編成に当たっても、これからの時代に対応する予算の第一歩として老人保健制度の創設、年金の改善、障害者対策の充実など必要な施策に関する経費については全力を挙げて確保し、全体としての福祉水準を維持するよう努力いたしました。同時に、すべての施策について見直しを行い、必要な合理化、適正化を行うことといたしました。その結果、厚生省が要求いたしました事項の大部分が予算化されることとなり、内容的には充実した予算になったものと確信しております。 以下、昭和五十七年度における主要な施策について申し述べます。 まず、老人保健制度について申し上げます。 来るべき本格的な高齢化社会に対応し、国民の老後における健康の保持を図るため、壮年期からの予防と健康づくりを初めとする総合的な保健事業の実施を内容とする老人保健制度を本年十月に創設したいと考えております。このための老人保健法案については、昨年五月第九十四回国会に提出し、現在継続審査となっておりますが、今国会においても引き続き御審議を煩わし、一日も早い成立をお願いしたいと思います。また、その体制整備の一環として、公衆衛生局に老人保健部を設置することとしております。 次に、社会福祉関係について申し上げます。 老人福祉につきましては、家庭奉仕員を大幅に増員するとともに、これまで所得税非課税世帯に限定していた派遣対象を応分の費用負担のもとに所得税課税世帯にまで拡大するほか、デーサービス事業の充実など在宅福祉対策を一層推進することとしております。 障害者福祉につきましては、昨年の国際障害者年をさらに意義あるものとするため、五十七年度を長期的展望に立った障害者福祉の実現の初年度と位置づけ、国内長期行動計画の策定を図るとともに、障害者社会参加促進事業などの在宅福祉対策を中心とする各種の施策に力を注いでまいります。 低所得者の福祉水準を確保するための生活保護につきましては、標準四人世帯の生活扶助基準を六・二%引き上げる等の改善を行うこととしております。 児童福祉につきましては、最近における出生率の動向を見ますと、児童の健全育成と資質の向上を図ることがますます重要になってきていると考えております。このため、五十七年度におきましても、夜間保育の実施、保育時間の延長等を通じ、いわゆるベビーホテル問題に対処するなど保育対策の充実を図るほか、母子保健対策、児童の健全育成対策等についても積極的にその推進を図ることとしております。 次に、年金制度について申し上げます。 年金制度については、本格的な高齢化社会の到来を控え、その安定的な運営を図ることが何よりも重要な課題であると考えております。このため、わが国が高齢化のピークを迎える三十年ないし四十年後において年金制度がその機能を遺憾なく発揮できるよう、制度全般のあり方についていまから計画的に検討を行っていく考えであります。 五十七年度におきましてもきわめて厳しい財政状況下ではありますが、老人、障害者等の生活の安定を図るため、厚生年金、船員保険及び拠出制国民年金について、本年度の物価上昇率に応じ特例的に年金額の改定を行うとともに、福祉年金等についてもこれに準じた額の引き上げを行うこととしております。 次に、医療保険制度について申し上げます。 さきにも触れました厳しい経済社会環境は医療保険に対しても例外ではなく、限りある医療資源を有効、適切に用いていくことが制度の健全な運営を図っていく上でますます重要となってきております。このため、五十七年度においても、指導、監査の強化、医療費審査の充実、改善、薬価基準の適正化等の医療費適正化対策を引き続き強力に推進することとしております。 なお、臨時行政調査会の第一次答申でも指摘のありました国民健康保険給付費に対する都道府県負担の導入につきましては、五十七年度はこれを見送り、今後、国、地方の役割り分担を含め、医療保険制度全体の体系の中における国民健康保険制度のあり方について検討することといたしております。 次に、医療対策について申し上げます。 五十七年度におきましても、国民的要請の強い救急医療、僻地医療、がん、循環器病等の専門医療についてその体系的整備を進めるとともに、地域における総合的な医療供給体制の整備を図るため、地域医療計画の策定を推進する措置を講じてまいりたいと考えております。 また、医療従事者につきましては、看護婦、理学療法上等の養成確保、資質の向上に努めるほか、医師国家試験等の改善を進めてまいります。 次に、戦傷病者戦没者遺族等の援護につきましては、障害年金、遺族年金等の増額を図るとともに、海外戦没者の遺骨収集及び慰霊事業を推進することとし、中国に残留する日本人孤児問題につきましては、訪日孤児を増員するほか、中国に調査団を派遣して直接事情を聴取するなど新たな措置を講ずることとしております。 医薬品に対する国民の期待、関心は近年とみに高まってきております。私としては、今後とも医薬品の有効性、安全性の確保に万全を期してまいりたいと考えております。 このほか、厚生行政は、国民の健康づくり対策の推進、食品等の安全性の確保、生活環境の改善など国民生活に直結した問題に関するひとときもゆるがせにできない施策ばかりであります。 私は、皆様の御支援、御鞭撻を得ながらこのような厚生行政の推進に全力を挙げて取り組み、国民福祉の着実な向上を図ってまいる所存であります。 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○唐沢委員長 次に、初村労働大臣。
○初村国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ち、今後の労働行政について所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力を得たいと存じます。 わが国を取り巻く内外の環境は、国際的には通商摩擦問題、国内的には高齢化社会の急速な到来や、マイクロエレクトロニクスを利用した技術革新の広範な進展など、大きく変化しつつあります。 このような状況に適切に対処し、人々が安んじて働くことができ、ゆとりある生活が送れるようにするために、労働行政が果たすべき役割りはきわめて大きいものがあります。 労働行政がまず第一に取り組むべき課題は、高齢化社会の進展に対応する労働政策を総合的に推進することであります。 社会の高齢化が進む中で、経済社会の活力を維持、発展させていくためには、まず高年齢者に安定した雇用の場を確保することが重要であります。このため、現在大きな流れとなりつつある六十歳定年が早期に一般化を見るよう、対応のおくれている企業に対する個別指導を一層強化してまいります。 また、今後増加が予想されている六十歳代前半層の働く人々についても、継続雇用の促進を図るとともにシルバー人材センターの拡充強化を進める等により、この年齢層の希望、能力に応じた雇用、就業機会の確保について、積極的に取り組んでまいります。 高齢者雇用対策は今後ますます重要となる課題であり、多様な施策を総合的、一元的に推進していく必要があります。このため、職業安定局に高齢者対策部を設置する等必要な体制の整備を行うこととしております。 さらに、中高年齢者の活力の維持、拡大のためには、その職業能力の開発向上を図ることがきわめて重要であります。このため、公共職業訓練施設の整備に一層の努力を払うとともに、生涯訓練の基本理念に立って事業主の行う中高年齢者等に対する職業訓練を振興するため新たな助成措置を設けるなど、労働者の職業生涯を通ずる能力開発体制の推進に努めてまいります。 第二の課題は、産業構造の変化等に即応する雇用対策の推進であります。 最近のわが国の経済情勢を見ると、景気の回復は総じて緩やかなものとなっており、雇用失業情勢も、なお楽観を許さない状況にあります。 このため、雇用失業情勢に対応し、雇用の安定を図るため、雇用安定資金制度の積極的な活用を図るなど、機動的に雇用対策を推進してまいります。 また、産業構造の変化や急速な技術革新の進展など雇用を取り巻く環境も変化しつつあります。第三次産業の比重の高まりに応じて、その雇用や労働の実情に即した対策を進めることとし、特にパートタイマーの職業紹介体制の充実や労働条件の明確化指導、雇用、労務管理指導の強化を図ってまいります。また、近年、わが国産業界では、産業用ロボット等マイクロエレクトロニクスを利用した技術革新が急速に進展しつつあります。これに伴い雇用を初め労働面全般に影響が生じることが予想されるため、その及ぼす影響、問題点について、総合的な調査研究を進めてまいります。 第三の課題は、職業生活の向上と、安全な労働環境実現のための施策の推進であります。 まず、勤労者の貯蓄や持ち家などの資産保有について促進を図るため、勤労者財産形成促進制度の大幅な改善を行うこととしております。すなわち財形持家個人融資制度について、新たに利子補給を行うなどの貸付条件の改善を図るとともに、財形年金貯蓄制度を導入し、退職後も貯蓄から生じる利子等に対する非課税措置を継続することとしており、今通常国会にそのための法律案を提出いたしておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。 次に、労働時間対策を推進するため、従来に引き続き、週休二日制等労働時間対策推進計画にのっとり、週休二日制の普及等に積極的に取り組んでまいります。 また、労働災害の防止については、昨年は初めて死亡者が三千人を割るなど、具体的な成果を見ることができたところでありますが、本年度は、産業安全対策、職業性疾病防止対策等の充実を図り、労働災害の防止に向けてさらに努力してまいる所存であります。 第四の課題は、心身障害者など特別な配慮を必要とする人々のための施策の充実であります。 心身障害者については、昨年の国際障害者年を経て、各方面の理解も広がりつつあり、雇用についてもかなりの改善を見ておりますが、さらに、総合的な心身障害者対策の確立とその推進に努めてまいる所存であります。 このため、身体障害者雇用率達成指導を強化するとともに、重度障害者等に重点を置いて障害の種類や特性に応じたきめ細かな対策を講ずることにより雇用の促進と安定に努めてまいります。 また、障害者の職業的自立を図るためには、その職業能力の開発向上が重要であります。このため、一般の職業訓練校への障害者の入校の促進、身体障害者職業訓練校の整備を図るほか、職業訓練大学校に身体障害者に関する職業訓練指導員養成課程を新設することとしております。 第五の課題は、男女の機会と待遇の平等促進と婦人の労働環境の整備を図ることであります。 昨年五月に策定された婦人に関する施策の推進のための国内行動計画後期重点目標の達成に向けて、男女の機会、待遇の平等促進と婦人の労働環境の整備に努めてまいります。 特に、婦人差別撤廃条約の批准に向けての条件整備を図るため、雇用における男女の実質的平等のガイドラインの策定を行い、これを踏まえて、関係審議会において法的整備について、具体的な検討を行ってまいります。 第六の課題は、労使の相互理解と信頼を強化するための環境づくりの推進であります。 わが国の良好な労使関係は、社会の安定と経済の発展に大きく貢献してまいりましたが、さらにこれを維持発展させていく必要があります。 このため、今後とも産業労働懇話会を初め各種レベルにおける労使の話し合いの場の充実強化に努めてまいる所存であります。 第七の課題は、国際社会におけるわが国の役割りにふさわしい労働外交の推進であります。 開発途上国の経済社会開発に対する援助協力を進めることは、わが国にとって重要な課題となっておりますが、特にその基盤となる人づくりに対する協力を進めることが望まれております。このため、民間企業の行う海外職業訓練を援助するための施設として職業訓練海外技術協力センターを設置するなど、海外技術協力の一層の推進に努力してまいります。 また、開発途上国の労働問題に対するわが国労使による協力を促進するほか、今後とも各種の国際交流を積極的に推進してまいる所存であります。 以上、労働行政の推進について、私の所信を申し述べました。委員各位の一層の御指導と御協力をお願い申し上げます。(拍手)
○唐沢委員長 次に、厚生大臣の発言に関連し、昭和五十七年度厚生省関係予算の概要について説明を聴取することといたします。厚生省坂本会計課長。
○坂本政府委員 昭和五十七年度厚生省所管予算の概要につきまして、お手元の資料に従いまして簡単に御説明申し上げます。 昭和五十七年度厚生省関係の予算額は、総額で九兆百六十八億三千五百万円でございます。前年度に対しまして、額で二千五百二十五億八千八百万円の増、率で二・九%の伸びを示しております。 次のページは、厚生省予算を経費別に掲げたものでございますが、一番下の欄をごらんいただきますと、厚生省予算額の一般会計総予算に対する割合は一八・一%となっております。 以下、主な内容について御説明を申し上げます。 目次のページを二枚飛ばしていただきまして、一ページをごらんいただきたいと存じます。 最初は、老人保健制度の創設でございます。新しい老人保健制度を創設いたしまして、五十七年十月から実施することといたしまして、所要の経費を計上いたしてございます。 第一は医療でございますが、老人医療給付費補助金といたしまして、医療に要する費用の二割を計上いたしております。 第二は保健事業でございますが、備考欄の真ん中ほどから二ページにかけまして各種の保健事業が掲げてございます。これを実施いたしますとともに、二ページの中ほどにございますように、保健事業実施のため保健所機能の強化を初めとする基盤整備を行うことといたしております。 三ページからは福祉対策関係でございます。 最初に在宅身体障害者対策でございます。総額で六百三十九億千九百万円を計上しておりますが、備考の2にございますように社会参加促進対策に重点を置きまして、身体障害者相談員の増員、一県当たりの事業費の増額、メニュー事業の追加、デーサービス実施個所の増加等を行うことといたしております。 五ページにまいりまして、備考欄の一番上でございますが、福祉手当につきましては、手当額を月額一万円から一万五百五十円に引き上げることといたしております。 中ほどの在宅心身障害児(者)対策でございますが、在宅精神薄弱者福祉対策につきましては、精神薄弱者の通所援護事業あるいは精神薄弱者の通勤寮、精神薄弱者福祉ホーム、精神薄弱者相談員につきまして、それぞれ個所数の増、人員の増を行うことといたしております。 六ページの中ほどでございますが、特別児童扶養手当につきましては、手当額の引き上げと本人所得制限の緩和を行うことといたしております。 〔委員長退席、今井委員長代理着席〕 このページの一番下から七ページへかけまして、在宅老人福祉対策でございます。 在宅老人福祉対策につきましては、特に七ページをごらんいただきますと、中ほどに要援護老人対策がございますが、家庭奉仕員につきましては、派遣対象の拡大といたしまして、所得税課税世帯を含めるとともに、家庭奉仕員を一万三千三百二十人から一万六千六百十八人と大幅な増員を図っております。 八ページは母子保健対策でございますが、心身障害発生予防対策を初めといたしまして各種対策を推進するため、総額百三十三億九千八百万円を計上いたしております。 九ページの中ほどからは保育対策でございます。総額二千八百七十七億七千七百万円を計上いたしておりますが、保育所措置費につきまして、新規に夜間保育、延長保育等対策費を計上し、ベビーホテル問題に対処することといたしております。 十ページでございますが、児童健全育成対策でございます。総額六十億五千七百万円でございますが、児童館六十カ所、児童センター八十カ所の新設を予定しております。 十一ページは児童手当制度でございます。 児童手当につきましては、所得制限の額を六人世帯で四百五十万円から三百九十一万円に引き下げることといたしておりますが、同時に、年収三百九十一万円から五百六十万円までの被用者につきましては特例給付を行うことといたしております。 次に、母子・寡婦等福祉対策でございますが、総額二千九十六億五千七百万円を計上しております。母子福祉貸付金及び寡婦福祉貸付金について貸付原資の追加を行うとともに、母子家庭等介護人派遣事業につきまして、父子家庭への介護人の派遣を新規に行うことといたしております。 十二ページでございますが、児童扶養手当につきましては、手当額の引き上げを行うことといたしております。 次に、十三ページは低所得者援護対策でございます。 生活保護制度につきましては、生活扶助基準の六・二%引き上げを行うとともに、生活扶助基準の男女差縮小を図り、また、暴力団等不正受給適正化対策を推進することとしております。 下へまいりまして、社会福祉施設の整備と運営でございますが、社会福祉施設の整備につきましては、補助基準単価の引き上げを行うとともに、デーサービス施設単独型の整備を新たに対象とすることといたしております。 十四ページの中ほどでございますが、施設入所者等の処遇改善につきましては、特に備考欄の真ん中よりやや下にございますように、施設管理面におきまして四十四時間勤務体制の計画的改善を図ることといたしまして、五十分相当短縮の措置を講じております。 また、新規といたしまして、痴呆性老人対策のため精神科医雇上費を計上しております。 次に、十六ページでございますが、年金制度の改善でございます。 厚生年金、船員保険及び拠出制国民年金につきまして、物価上昇率は五%を下回る見込みでございますが、特例物価スライドによる給付改善を行うことといたしております。実施時期は、厚生年金、船員保険が五十七年七月、国民年金が五十七年八月でございます。 次に、福祉年金につきましては、五十七年九月から年金額の引き上げを行うことといたしまして、老齢福祉年金は月額二万四千円を二万五千百円と、千百円の引き上げを予定しております。ただし、扶養義務者の収入が六百万円以上八百七十六万円未満、これは六人世帯の場合でございますが、この場合におきましては月額二万三千円を二万三千三百円としております。また、一番下にございますように、所得制限につきましては、本人所得制限の限度額を、十七ページにございますとおり、老齢福祉年金、障害福祉年金について引き上げを行うことといたしております。 次に、十八ページは医療保険制度でございます。 政府管掌健康保険におきましては、高額療養費自己負担限度額を月三万九千円から五万一千円に引き上げることといたしておりますが、七十歳以上老人及び低所得者については据え置くことといたしております。 次に、下へまいりまして国民健康保険でございますが、療養給付費補助金につきましては、会計年度区分の変更を行い、十一カ月分を計上いたしております。また、高額療養費自己負担限度額につきましてもこれを引き上げることといたしておりますが、七十歳以上老人、低所得者は据え置くことといたしております。 二十ページへまいります。二十ページは健康づくり対策でございます。 総額二百五十九億八千二百万円でございますが、特に備考中ほどにございますように、家庭婦人の健康診査費、栄養改善地区組織活動費の対象地区の拡大を図っております。 次に、二十二ページへまいります。中ほどに救急・へき地医療対策がございます。 救急医療対策につきましては百五十五億六百万円を計上し、救急医療体制の計画的整備を進めることといたしております。また、二十三ページの一番上にはへき地医療対策がございますが、四十六億九千六百万円を計上し、各種対策の計画的整備を進めることといたしております。 次に、真ん中よりやや下でございますが、ここからは特定疾病対策を列記してございます。 難病対策につきましては、特定疾患治療研究費の対象疾患を拡大することといたしております。 二十四ページでございますが、中ほどに循環器疾患対策がございます。 国立循環器病センター、地方循環器病センター、国立病院循環器病診療部門の強化の整備を中心としております。 二十五ページでございますが、がん対策につきましては、国立がんセンター、国立病院、国立療養所の整備を中心といたしております。 次に、中ほどの腎不全対策につきましては、腎移植を推進することといたしまして、特に新規として備考欄の4にございます腎移植オンラインシステムの導入を図ることといたしております。 次に、下の脳卒中リハビリ対策でございますが、リハビリテーション施設、老人慢性疾患専門医療施設の整備、理学療法上等養成所の強化を図 ることといたしております。 二十六ページは精神衛生対策でございます。特に新規といたしまして、通院患者リハビリテーション費を計上し、病院以外の場所におけるリハビリテーションの実施を進めることといたしております。 一番下の保健衛生・医療施設等の整備につきましては、新規として老人保健関係施設の施設及び設備の特別整備を行うことといたしております。 二十七ページでございますが、中ほどに看護婦等の養成確保対策と処遇改善でございます。総額四百九十二億六千七百万円を計上いたしまして、養成確保対策、処遇改善を進めていくこととしておりますが、新規として看護研修研究センターにおいて助産婦養成所教員養成課程を新設することといたしております。 二十九ページにまいりまして、戦傷病者戦没者遺族等の援護対策でございます。総額千五百四十六億九百万円を計上しておりますが、遺骨収集、慰霊巡拝、慰霊碑建設のほか、特に中国残留孤児対策の充実強化を図ることといたしまして、新規に調査団の中国への派遣及び永住帰国受け入れ対策を講じるとともに、訪日孤児の人員を六十人から百二十人に倍増することといたしております。 三十ページの中ほどでございますが、遺族年金につきまして恩給の改善に準じた改善を行うことといたしております。 三十一ページは環境衛生関係営業の振興でございます。総額八十八億二千七百万円でございます。特に都道府県環境衛生営業指導センターを二十二カ所から三十カ所に増設することといたしております。 三十二ページは原爆被爆者対策でございます。医療特別手当等につきまして、備考欄にございますように五十七年九月から手当額の引き上げを行うことといたしております。 三十三ページは同和対策でございます。同和の関係の施設整備及び事業の推進につきまして、所要の経費を計上をいたしております。 次に、食品・医薬品等の安全対策と三十四ページの血液・麻薬・覚せい剤等対策につきまして、それぞれ最近の実情を勘案し、所要の経費を計上し施策を進めることといたしております。 三十五ページの中ほどから少し上でございますが、生活環境施設の整備でございます。引き続き施設整備を進めることといたしておりますが、特に水道水源の確保と水道の広域化の推進につきまして、備考の真ん中よりやや下、3のところにございますように、広域化促進地域上水道施設整備といたしまして、高料金対策六億四千三百万円を計上しております。これは、建設条件が悪いために建設費が高騰し水道の整備事業が阻害されていることに対する新規の補助でございます。 三十六ページにまいりまして、中ほどから下に研究開発の推進が掲げてございます。各種の研究費の主なものをここに掲げたものでございます。 なお、次の三十七ページ以降に各特別会計の歳入歳出予算等の一覧表をつけてございますが、この説明は省略させていただきたいと存じます。 以上でございます。
○今井委員長代理 次に、労働大臣の発言に関連し、昭和五十七年度労働省関係予算の概要について説明を聴取することといたします。労働省高橋会計課長。
○高橋(伸)政府委員 お手元の資料に基づきまして、昭和五十七年度労働省関係予算案の概要について御説明申し上げます。 まず予算規模でございますが、一ページの真ん中の欄にございますように、昭和五十七年度一般会計予算額は五千十六億六千五百万円で、前年度に比較して〇・五%の伸びとなっております。 次に、労働保険特別会計予算額は三兆二千百十七億三千九百万円で、対前年度比五・六%の伸びでございます。 また、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計予算額は百八十七億三百万円で、対前年度比三・〇%の減となっております。 以上、労働省所管予算額の合計は三兆七千三百二十一億七百万円で、前年度に比し四・八%の増となっております。 次に、二ページ以下におきまして主要事項について概要を御説明申し上げます。 主要事項は大きく分けて十本の柱から成っておりますが、その第一は、二ページの高齢化社会の進展に対応する労働政策の総合的推進でございます。 まず、六十歳定年の早期実現を図るため、対応のおくれている企業に対する個別行政指導を計画的に推進するとともに、五十六年度に創設されました高年齢者の就業を容易にするための職場改善資金融資制度の融資枠を拡大することといたしております。 また、今後増加が予想されている六十歳代前半層の働く人々の対策としては、シルバー人材センターの拡充を図るほか、従来の継続雇用奨励金にかえて新たに設けられた高年齢者雇用確保助成金を活用いたしまして継続雇用の促進を図ることと いたしております。 三ページにまいりまして、事項(4)は、先ほど労働大臣が所信表明の中で申し上げました高齢者の雇用対策を総合的、一元的に推進していくための職業安定局内の再編成による高齢者対策部の設置でございます。 それから、中高年齢者に対する職業訓練の推進といたしましては、生涯訓練の基本理念に立って訓練計画を策定し、これに基づいて中高年齢者等に教育訓練を行う事業主等に支給される生涯職業訓練促進給付金制度を創設するほか、各種給付金の統合を図り、また、高齢者向け訓練科を増設することとしております。 そのほか、高齢者の所得安定対策を図るほか、引き続きシルバー・ヘルス・プランを推進するなど、中高年齢者の健康管理や安全対策に努めることといたしております。 第二の柱は、四ページにございます産業構造の変化等に即応する雇用対策の推進でございます。 まず、雇用安定資金制度を積極的に活用する等により、雇用失業情勢に即応して機動的に雇用対策を推進するとともに、労働市場センターのコンピューターを活用した総合的な雇用情報システムを開発するなど、雇用職業情報の収集提供業務を充実強化することといたしております。 また、地域雇用開発推進会議の設置等により、地域の特性と民間の活力を生かした地域雇用開発推進事業を実施してまいります。 五ページにまいりまして、雇用発展分野としての第三次産業対策として、パートバンクを計画的に設置する等により雇用対策を強化するとともに、労働条件確保対策を推進することといたしております。 次に、産業用ロボット等、マイクロエレクトロニクスを中心とした技術革新が雇用を初め能力開発、労働条件、安全衛生、労使関係等、労働のあらゆる面に対して及ぼす影響について総合的な調査研究を行い、対応策を体系的に検討することといたしております。 六ページが、第三の柱である社会経済の動向に即応した総合的な能力開発の推進でございます。 さきに御説明いたしました生涯職業訓練促進給付金制度を積極的に活用するとともに、認定訓練に対する助成を拡大するなどにより、民間の活力の発揮による能力開発の積極的推進を図ることといたしております。 このほか、七ページにございますように、総合高等職業訓練校の職業訓練短期大学校または技能開発センターへの転換を引き続き進めるなど、社会経済の変化に即応して公共職業訓練を推進することとし、また、八ページにまいりまして、技能検定職種の拡大等、職業能力評価体制の整備と技能尊重機運の醸成を図ってまいります。 九ページをお開きいただきます。 第四の柱である職業生活の向上と安全な労働環境実現のための施策の推進といたしましては、まず勤労者財産形成促進制度を改善することとし、利子補給により財形持家個人融資の貸付金利を引き下げ、貸付限度額を引き上げる等、財形持家融資制度の拡大を図るとともに、財形個人年金貯蓄を導入することといたしております。 労働時間対策といたしましては、週休二日制等労働時間対策推進計画に基づき、引き続き業種別等会議を計画的に開催するとともに、新たに会議終了集団に労働時間改善推進委員を設置してフォローアップを図ることとしております。 また、労働時間の適正化に関する指導を強化することといたしております。 次に、機械等の安全確保の強化等により産業安全対策を充実し、また、振動障害等の特定疾病防止対策を強化するなど、労働災害防止対策を引き続き強力に推進することといたしております。 十ページの中ほどの賃金福祉対策といたしましては、最低賃金制度の推進、未払賃金立替払事業の立てかえ払い限度額の引き上げ、勤労青少年福祉対策の推進等の施策を講ずるほか、十一ページにございますような勤労者のための福祉施設の整備、充実を図ることといたしております。 第五の柱は、十二ページの総合的な心身障害者対策の確立とその推進でございます。 まず、心身障害者の雇用機会を確保するため、身体障害者雇用率の達成指導を強化し、重点公共職業安定所の充実等により職業紹介体制の強化を図るほか、就職の特に困難な重度障害者について、特定求職者雇用開発助成金の活用等により雇用を促進するとともに、障害の種類や特性に応じた対策を推進することとし、五十七年度はとりあえずサリドマイド等による両上肢障害者について在学中の早い時期からきめの細かい就職援助特別措置を講ずることといたしております。 十三ページにまいりまして、心身障害者に対する職業訓練といたしましては、軽度、中度の障害者の一般の職業訓練校への入校を促進するとともに、入校者の障害の重度化に対応して身体障害者職業訓練校の整備を図るほか、職業訓練大学校に身体障害者に関する職業訓練指導員の養成課程を新設することとしております。 また、医療から社会復帰までの一貫した総合リハビリテーション施設の設置計画を引き続き推進するなど、リハビリテーション対策を推進することといたしております。 十四ページは、第六の柱でございます特別の配慮を必要とする人々の職業生活を援助する施策の推進でございます。 まず、最低工賃の確保、職業相談体制の充実等により、家内労働者、寡婦等の就業対策を充実し、建設労働者については、建設雇用改善助成金の充実、十五ページにまいりまして、建設雇用近代化推進員制度の創設等により、雇用改善対策等を推進することといたしております。 このほか、同和地域住民等、あるいは十六ページにまいりまして、沖縄失業者、インドシナ難民、季節出稼ぎ労働者、駐留軍関係離職者、炭鉱離職者等のための雇用対策についてもそれぞれ充実を図り、また、中ほどの事項5にございますように、新たに中国引き揚げ者についても職業転換給付金制度を適用して、その雇用の促進に努めることといたしております。 十七ページにまいりまして、失業対策事業につきましては、失業対策制度調査研究報告の趣旨に沿いまして、今後も事業の運営改善に努めることといたしております。 十八ページは、第七の柱である男女の機会と待遇の平等促進と婦人の労働環境の整備でございます。 男女の実質的平等のガイドラインの策定と法的整備について検討を進める一方、男女別定年制の解消に向けての行政指導の強化等、雇用における男女の機会と待遇の平等促進のための対策を推進するとともに、育児休業制度の普及促進に努めることといたしております。 十九ページにまいりまして、婦人の就業援助対策の推進等に努めるとともに、新たに婦人の労働能力を生かし、老人、子供の世話へ家事等についての相互援助活動の促進を図ることといたしております。 二十ページをお開きいただきます。 第八の柱は、労使の相互理解と信頼を強化するための環境づくりの推進でございます。産業労働懇話会の開催等により労使のコンセンサスの形成促進に引き続き努めるとともに、労使関係の実情に関する調査研究を実施することといたしております。 二十一ページにまいりまして、第九の柱は、国際社会におけるわが国の役割りにふさわしい労働外交の推進でございます。新たな視点に立った海外技術協力を推進するため、まず、民間企業の行う海外職業訓練を援助するための施設として、仮称職業訓練海外技術協力センターを設置し、その運営を民間団体に委託することとしているほか、アジア・太平洋地域技能開発計画への協力等、開発途上国労働者の労働能力の開発に引き続き協力していくことといたしております。 また、発展途上国の労働問題に対するわが国の労使による協力を促進するほか、今後ともILO、OECD等の国際機関の活動へ積極的に参加、協力してまいることといたしております。 以上のほか、二十二ページにございますように、行政需要の増大変化に対応する行政機能の整備充実を図ることといたしております。 昭和五十七年度労働省所管予算案の概要は以上のとおりでございます。
○今井委員長代理 以上で、厚生大臣、労働大臣の所信表明並びに両省の五十七年度予算の概要についての説明は終わりました。 次回は、三月二日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時十八分散会