建設委員会 第3号
- 発言数
- 229 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1982/02/24
会議録
○村田委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。川崎二郎君。
○川崎委員 本日は予算委員会と同時開催ということで建設大臣がそちらの方に出られておりますので、国土庁長官よりまず質問をさせていただきたいと思います。 定住圏構想についてお尋ねをさせていただきます。 いまや日本は高齢社会に突入しつつある、もうすでに入ったと言われておるわけでございます。そうした中において、国民の福祉充実をこれから進めていくという立場に立てば、当然核家族化を何とか防いで三世代、四世代が一緒に住んでいけるような郷土をつくっていかなければならぬ、そういう意味合いにおきまして、生活環境の整備、職場の確保というのが最大の課題になってくるであろうと考えておるわけでございます。第三次全国総合開発計画の目指す、人口の地方定住ということを推進することが緊要な課題というふうに考えます。しかしながら、一方、国の財政再建、行政改革ということが最大の課題となっている。五十二年に三全総が計画された状況とかなり異なり、特に財政面、経済面において大変厳しいものがあるわけでございます。 こうした中において、国土庁長官、大臣として三全総にうたわれている定住圏構想の推進をどううまく進めていくか、御所見をお伺いさせていただきたいと思います。
○松野国務大臣 お答えいたします。 御指摘のとおり、過大都市の人口、産業の集中を抑制し、地域の振興を図ってまいることは、地域の生活水準の向上や文化発展ばかりでなく、国土の保全、災害からの危険分散等の見地から必要だと考えております。このため、政府としては、昭和五十二年に策定された第三次全国総合開発計画においで、全国土の利用の均衡を図りつつ、豊かで住みよい環境を総合的、計画的に整備することを願いとして、定住圏構想を推進してきているところであります。今後ともこの基本方針に沿って地域の振興に努めてまいります。
○川崎委員 定住圏構想を進める上で、いま大臣の御答弁のとおりモデル定住圏の整備ということが全国四十四の都道府県で行われているわけですけれども、これすらできないということになると定住圏自体おぼつかないことになるわけでございますけれども、この辺について、財政的に厳しいという中でやはり極力進めるという立場に立つと、公共事業も重点的な配分というものが当然なされていかなければならないかと思いますけれども、その点について御答弁をいただきたいと思います。
○柴田(啓)政府委員 お答えいたします。 モデル定住圏の整備を推進するために、公共事業を重点的に行うべきでないかという御趣旨のお尋ねでございますが、モデル定住圏の整備につきましては、関係省庁で構成されております定住構想推進連絡会議というのがございまして、そこで国は統一的に調査、指導、助言を行うとともに、それぞれの所管に応じて地域の選択する方向に沿いつつ、積極的、優先的に所要の措置を講ずる、こういう確認をいたしておるわけでございます。 モデル定住圏の計画四十四圏域のうち、すでに四十二圏域でできているわけでございますが、昭和五十六年度は計画実施の初年度でございまして、関係各省にもいろいろとお願いをいたしまして、相当の配慮がされているというふうに理解しているところでございます。 また、当庁、国土庁に計上されております定住構想推進調査費を活用いたしまして、モデル定住圏計画推進のためのいろいろな調査を実施しております。それによりまして関係省庁の公共事業がより円滑に実施されるようになっていると考えているところでございます。
○川崎委員 予算、公共投資という柱のもう一方として、当然民間の活力というものもモデル定住圏の中に考えていかなければならないかと思いますけれども、特に民間の活力、工場の再配置という問題について、国土庁として対策があればお聞きしたいと思います。
○柴田(啓)政府委員 お答えいたします。 モデル定住圏の整備に当たりまして、民間のエネルギーの活用というのは大変大事な問題でございます。地方の振興あるいはモデル定住圏の整備を図る場合に、公共部門と民間部門が適切に役割り分担をしてやっていくということが大事でないかというふうに思うわけでございます。 定住構想は、地方の宮津性と創意を軸にして地域整備を目指すものでございますから、公共の部門ばかりでなくて、民間部門にいろいろ役割りを果たしていただかなければならないというふうに考えているわけでございます。モデル定住圏計画の策定に当たりましても、そういう認識に基づきまして、地域整備を進める上で非常に戦略的な重要性誉待つ構想の実現につきましては、民間企業のエネルギーも結集してそれに取り組む、こういう方法を採用しておるわけでございます。 また、民間エネルギーの有効な活用に資するための、地域開発のための情報サービスシステムというものを、五十七年度からそういうライブラリーをつくることも考えまして、そういうシステムの確立も考えているわけでございます。 確かに企業の分散あるいは雇用の場の確保というのは、モデル定住圏の整備に当たって多くの圏域で最大の課題として出されているものでございますし、今後ともそれに向かって進んでまいりたいというふうに考えます。
○川崎委員 モデル定住圏と同時に、田園都市構想モデル事業というものが国土庁の中で始められております。本当に地域住民が欲するものになるかどうか、いろいろユニークな考え方を持たれているとお聞きしておりますけれども、その辺の進捗状況についても少しお伺いしたいと思います。
○柴田(啓)政府委員 モデル定住圏の計画におきまして、その地域の特性あるいは住民の意向に基づきましていろいろユニークなプロジェクトというのが発想されているわけでございます。それらのうち、国土庁といたしましてほかの省の補助制度になじまないものを田園都市構想モデル事業として取り上げたわけでございます。このプロジェクトというのは、地域住民の定住意識を醸成する上で大きな役割りを持つところから、非常に強い期待を持たれておりまして、五十六年度におきましては四カ所におきまして施設整備を始めたわけでございます。 その内容を申し上げますと、津軽の定住圏におきまして克雪トレーニングセンター、御案内のとおり、あの地域は非常に雪が多いところでございますが、その冬の生活を明るく豊かにする、こういうことで、積雪期間中でも野球とかサッカー等の屋外スポーツを土の上で行うことができるという、トレーニングのできるようなセンターというものが始まっております。それから静岡の東遠圏、掛川を中心にいたします東遠江の東遠圏、ここにおきましては、御案内とおり生涯学習都市というのを宣言をいたしまして、そのために婦人なりあるいは成人の生涯学習の集いがいろいろ行われているわけでございますが、そういうものの中央のセンターといた七まして生涯学習センターというのをやっているところでございます。また、京都のモデル定住圏であります京都府北部圏におきましては、海を主体にした青少年の健全育成を促すための施設の整備ということで、青少年海洋活動施設というのをやはり田園都市構想モデル事業として取り上げたわけでございます。また、第四番目に、和歌山の新宮圏におきまして、自然や農林業を体験することを通して地域の歴史、文化、産業等をはぐくむ、こういう新しいタイプのレクリエーションエリアの中心的施設といたしまして、新熊野体験研修センターというのを田園都市構想モデル事業として施設整備を始めたわけでございます。 五十六年度から始めた事業につきましては、二年間の事業でございますから来年度も引き続き行うわけでございますが、五十七年度を初年度とする事業につきましても、ゼロシーリングの中で、予算の大変厳しいところでございましたけれども、特に重点を置きまして従来よりも一カ所ふやして、ことし新たに五カ所につきまして田園都市構想モデル事業というのをやることを計画しているわけでございます。 これらの施設は、最初に始めたものもまだ建設途上ではございますけれども圏域住民の非常に強い要望を背景にいたしまして、その地域にとってユニークなものとしてつくられたものでございますので、大変充実した内容になるのではないかというふうに期待をしているところでございます。
○川崎委員 私も期待するところは大でございますので、地域住民の声というものから離れないような政策推進を心からお願いを申し上げておきたいと思います。 大臣は中部圏御出身でございます。首都圏、近畿圏に比べて落ち込み、地盤沈下が非常に風立つわけでございます。また、昨年はオリンピックの誘致という問題も残念ながら不成功に終わったわけでございます。われわれとして中部圏の開発というものに何とかてこ入れを大臣に期待するところ大なわけでございますけれども、中部圏の開発にづいて、大臣自身一家言をお持ちとお聞きしておりますので、その辺について御所見をお伺いできたらと思います。どうぞよろしくお願いします。
○松野国務大臣 まず私は中部圏の位置について、御指摘のような感覚を持っておるのですが、世界的に見ましても、まずどなたも小さな国ですが、スイスというのを思い起こされると思います。しかしこれは緯度から見ますると、日本の北海道と言えば北の果てで豪雪で寒いところでというような感覚がありますけれども、その北海道の果てよりももうちょっと北のところの位置に当たることは御承知のとおりであります。先般テレビで見ますると、あの山また山の中のスイス、豪雪の中、郵便配達さんが雪に埋まって点々と配達しておられるのを私は見たのでございますが、そういう点から見ますると、日本という国は北海道もすばらしいところであるが、なぜこの中部圏が取り残されておるか。戦前は御承知のように政治の中心は東京であった、また、経済の中心は大阪であった、それは中国との貿易が盛んであったということもありますが、やはり経済は大阪、政治は東京ということであったのが戦後大きく変わりまして、大阪もやや横ばいであると同時に、東京へ政治、経済ボ移ってしまった。そして大企業の本社というのはほとんど東京に集中したという現実でございまして、立地条件に一番恵まれておるところの中部圏、名古屋を中心とします地域が御指摘のように取り残されてしまったということでございます。 そこで、私といたしましては、中部圏は御承知のように自然環境、土地、水等に恵まれた開発余力を十分に持った地域であって、したがって今後の中部圏ばこれらの余力を十分に生かして、潤いの中に活力ある圏域の形成を図っていく必要があると考えております。そこで、より長期的な観点から、名古屋市が先駆的な都市計画都市であり、その周辺の都市は航空機とか自動車とか繊維、陶磁器など非常に変化に富んだ産業を擁しておりますが、これらの都市相互の連関をとりつつ個性のある都市の育成整備を図って、これらを根幹交通体系で結ぶことによって世界に誇れるような都市圏域を構築していくことが、地域の発展のため必要であると考えております。 また一方、中部圏は中部山岳、伊勢志摩等すぐれた自然景観に秀でた文化的遺産を有する地域を有しております。世界の人々をも引きつけるような自然観光レクリエーション地帯の整備についても検討を進めていく必要があると考えております。 今後、地元地方公共団体、地元関係者の意見をもとにして、中部圏の将来のあり方について長期的観点から十分調査検討を進めてまいりたいと思いますので、何とぞ格段の御協力をお願いいたします。
○川崎委員 続いて大臣より地震対策についてお聞かせを願いたいと思います。 わが国は環太平洋地震帯に属し、世界の中で起こる地震の約一割はわが国もしくはその近海で起きると言われております。まさに地震国であり、また、有史以来数多くの地震に見舞われ、さまざまな被害が出ているわけでございます。もちろん地震は、地震自体による建物の倒壊という被害に加え、火災等の二次災害が大変大きく、また、それも倒壊よりも大きくなってくるというような予測もされているわけでございます。特に人口、産業の集積が進んだ大都市で、関東大震災までいかなくとも、もしそれに近いような地震が起きたときには大変な被害が生ずるだろうということは疑いのない事実でございます。 このようにわが国にとっては地震対策、特にわれわれ東京にいま住んでおるわけですけれども、大変焦眉の急である重要な課題であると考えるわけでございます。国土庁は震災対策についていかねる対策をお考えになっているか、お聞かせ願いたいと思います。
○松野国務大臣 お答えいたします。 政府の震災対策については、昭和四十六年に中央防災会議で決定された大都市震災対策推進要綱に基づき、避難地、避難路の確保及び整備、建築物の耐震基準の強化、消防用施設の整備の推進等の都市防災化の推進、次に中央防災無線網の整備、自主防災組織の育成強化、震災対策訓練の実施等の防災体制の強化及び防災意識の高揚、地震予知の推進に重点を置いて推進しているところであります。 国土庁としては、震災対策に関する企画立案、関係行政機関の調整を所管する立場から、これらの施策の一層の充実強化に努力しているところであり、また、南関東地域に大震災が発生した場合の被害及びその応急対策の調査研究、災害対策活動の拠点となる防災基地の整備等の施策を鋭意進めているところであります。
○川崎委員 いま大臣から御答弁ありました南関東地域に関する地震の調査という問題ですけれども、先ほどからお話に出ているように、まさに東京はわが国の政治、経済、文化すべてが集中しているわけでございます。また、ニュージャパンの例をとるまでもなく、可燃性建築物の密集、また交通のふくそう、また危険物の集積等、大変な問題を東京自体ははらんでいると考えるわけでございます。そうした意味合いにおいて、もし何かあったらその被害額、またその想定というものを当然われわれとして頭に置いておき、そしてそれに対する対策というのを考えなければならないと思うわけでございますけれども、いまその南関東地域においてどのような被害が生ずるか、そうした調査はどのように進んでおり、またどのような調査内容でされているか、ひとつ御意見をお伺いしたいと思います。
○川俣政府委員 南関東地域におきます被害想定調査の内容についてでございますけれども、先ほどお示しのように南関東地域はわが国の政治、経済、文化の中枢として機能いたしておりまして、その結果、この地域におきましては事務所、事業所あるいは住宅等が集中をいたしております。大規模な地震が発生した場合には甚大な被害が予想されるところでございます。したがいまして、国土庁といたしましては、同地域におきますところの大規模地震が発生いたしましたときの被害想定を行いまして、発災後の実践的な応急活動システムというものを確立する必要があるというふうにかねてから考えておった次第でございます。このような考え方から、実は昭和五十六年度から専門学識者等から成ります被害想定調査委員会及びその分科会を設置いたしまして、現在調査を開始したところでございます。 内容についてでありますけれども、域内の一都三県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県と相なりますが、この域内の地質、地盤、市街地の状況等につきましてできる限りの即地的な調査を行いまして、関東地震と同程度の地震が発生いたしました場合の罹災者数、倒壊家屋数、焼失面積等の推計をまずやりたいと考えております。 なお、都市的機能が同地域におきましてはきわめて高度化をいたしておる状況にかんがみまして、電力、ガス、水道、電話等のいわゆるライフライン施設の破損、中枢管理機能の影響あるいはターミナル周辺の混乱、都市部滞留者の発生、いま申し上げましたようなことに基づく社会的な混乱というものが問題となりますので、そのことにつきましても調査対象として取り上げておるようなところでございます。 この調査は、昭和五十七年度までにその概要を取りまとめることといたしておりまして、その後この想定結果をもとにいたしまして、地震発生後の実践的な応急対策活動システムの検討に移ってまいりたい、かように考えております。
○川崎委員 その対応策でございますけれど、大体いつごろまでを目途にしてその対応策を検討されるのか、また特に先ほどから話が出ていますように、もし来たら大変なことになる。首都機能というものが完全に崩壊したとしたら、日本全体がまた同時にやられてしまうということになります。首都機能の優先的移転という問題についても何かお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
○川俣政府委員 先ほども申し上げましたように、この被害想定調査は五十六年と五十七年度の二カ年で完了することにいたしておりまして、その調査が済みましたら直ちに五十八年度から応急対策システムの調査に取りかかりたい、かように考えております。 大都市機能の移転の問題でございますけれども、私どもといたしましては、まず都心部の中枢機能が麻痺をいたすというような事態を想定いたしまして、実は立川地区におきまして広域防災基地の建設の構想を持っておりまして、災害応急対策の機能を立川基地に移して対策を講ずるというようなことで、現在検討を進めているところでございます。
○川崎委員 続いて、建設省よりお話をお聞きしたいと思います。 いま二次災害、火災という話が出てまいりました。デパート、ホテル等特定の既存建築物に関する防災改修の推進方法をどういうふうに考えられているか、特に今回ホテルニュージャパンの火災事故、こうした災害というものを踏まえてどういう方策をこれから進めていかれるか、お考えをお聞きしたいと思います。
○村岡政府委員 川崎委員にお答えを申し上げます。 今回のホテルニュージャパンの火災事故によりまして多数の死傷者が出ましたことはまことに遺憾なところであり、改めて哀悼の意を表します。今後こうした事態を生じせしめないために、特定の既存建築物の防災改修を今後とも強力に進め、その改修期限までにこれを完了させるよう全力を尽くしてまいりたいと考えております。 デパート、ホテル等特定の既存の建築物に関する防災改修につきましては、従来の経緯にかんがみまして、行政指導によって対処することとしているものでありまして、昭和五十四年三月に建設事務次官名をもって建築物防災対策要綱を策定し、その防災改修に努めているほか、助成の面でも所要の措置を講じているところであります。特に年二回の建築物防災指導週間におきましては、消防当局との密接な連携のもとに防災査察等を行い、必要な指導を行っているところであります。
○川崎委員 行政指導の徹底を心からお願いを申し上げておきます。 続いて建設次官にお答えをいただきたいと思います。 最近、建設業界で広く談合が行われているとする報道が毎日のように続いております。建設省としては、この問題にどのように取り組み、対処していく方針か、お伺いしたいと思います。
○村岡政府委員 談合問題につきましては、建設業界におきまして刑法、独占禁止法に違反する事例が見られまして、法令の遵守等かねてより業界を指導してまいってきたところであります。 最近、また公共事業の入札をめぐり、さまざまな疑惑が指摘されている状況にかんがみまして、昨年の十一月十一日、主要建設業者団体の代表者に対して、建設大臣名をもって関係法令の遵守につき指示をし、さらに、ことしの一月二十九日、事務次官をしてすべての建設業者団体に対し、その徹底方を通達させたところであります。法令違反の事実が生じた場合は、建設業法に基づく監督、処分を行うなど、従来より厳正な措置をとっているところでありまして、今後とも厳正適切に対処してまいりたい所存であります。 さらに、その対策として、入札制度の合理化対策等につきましては、現在中央建設業審議会に調査、審議をお願いいたしているところでありますが、公共事業の発注官庁であります建設省といたしましては、同審議会の審議の結論を待って早急に改善策を実施する考えでありますけれども、建設省直轄工事につきまして、競争参加者の指名数をとりあえず昭和五十七年度よりなるべく二十名とするなど、当面の措置につき、ことしの一月二十九日、事務次官より通達させたところであります。
○川崎委員 いま政務次官より、中建審において入札合理化対策を検討中というお答えでございましたけれども、その具体的検討内容もしくは今後の審議の見通し、いつまでにどのような回答があるというような概略がもしおわかりになればお聞かせ願いたいと思います。
○村岡政府委員 お答えをいたします。 中央建設業審議会におきましては、昭和五十六年十二月十六日に第一回の総会を開催いたしまして、建設大臣より依頼のありました入札制度の合理化対策等について検討いたしますことを決定いたしまして、この問題で検討を行うために専門委員会を設けることといたしております。 これを受けて設置されました専門委員会におきましては、入札の方式、入札手続の検討、入札結果等の公表、業者選定業務の検討等について調査、審議を行っているところであります。専門委員会に対しては、可及的速やかに結論を得られるよう、積極的な審議をお願いいたしているところでありますが、当面は、現行制度のもとにおいて改善ができるものについて検討がなされるものと考えております。 なお、結論につきましては、まとまり次第専門委員会から中間報告をお願いいたしたいと考えておりますが。現段階では入札結果等の公表の問題について、年度内に第一次の中間報告をいただけるものと期特をいたしているところであります。
○川崎委員 続いて、道路の問題について少し質問させていただきたいと思います。 わが国の道路はまだまだ不十分な状況にあり、また、地方の声で大きなものということになると、道路整備に対する要望というものは大変大きなものがあると考えております。今後の道路整備の方針というものをお聞かせ願いたいと思います。 特に、五十七年度は特定財源である自動車重量税のうち、千四百十一億を一般財源に譲るというような形で予算編成がなされたわけでございます。また、五十八年度、五十九年度も、財政再建中は五十七年度と同様な形になるのだという報道が一部発表されております。これは自動車重量税の創設、また税率引き上げの経緯、また受益者負担の原則という点から見てもおかしな対処と言わざるを得ないわけでございます。五十八年度より第九次五ヵ年計画がまた始まります。こうした問題についてもどういうふうにこれから建設省として取り組まれるのか、道路整備の方針とあわせてお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○村岡政府委員 お答えをいたします。 昭和五十七年度の道路整備予算につきましては、財政再建に伴う歳出の抑制により伸び率が抑えられました。一方また、揮発油税、自動車重量税等の税収が五十六年度予算より堅調な伸びを示していることから、自動車重量税の国分の約五割に見合う額しか充てられないことになっております。 御指摘の第九次の道路整備五ヵ年計画における道路財源など、今後の道路財源のあり方につきましては、税の創設の経緯、道路整備の必要性、受益と負担のあり方等を踏まえた検討が必要であると考えておりますが、道路整備の財源であります揮発油税の全額、自動車重最税の国分の八割に見合う額等は、受益者負担あるいはまた損傷者負担の考えのもとに道路の利用者に特別の負担をお願いいたしておりますものであること、一方、わが国の道路整備水準を見ますと、依然著しく立ちおくれておりまして、たとえば国道、都道府県道を合わせて約半数に近いものが大型自動車のすれ違いができない個所があるというような問題もあり、今後の整備にまつものはきわめて大なるものがあります。道路の整備を望む国民の声もきわめて強いものがあります。また、このようなわが国の道路の整備の現状から見て、今後とも計画的な道路整備を進める必要があり、そのための安定的な財源確保が必要であります。これらを踏まえ適切に対処してまいりたい、こう考えております。 以上であります。
○川崎委員 最近の住宅建設の動向について、特に最近の動向をお聞かせ願えればと思います。
○松谷政府委員 お答えを申し上げます。 昨年度住宅着工戸数が非常に落ち込みまして、五十五年度年間で百二十一万四千戸という着工戸数となっております。その後、今年度に入りましても落ち込みが五月を除きまして続きまして、五十六年の四月から十二月までの分で申し上げますと、八十九万九千戸ということで、六%強の落ち込みとなっております。
○川崎委員 その住宅建設の落ち込みが景気に大きな影響を与えているわけですけれども、建設省としては、この住宅建設の落ち込みの理由を、どういう理由で落ちているか、どういう観察をされているか、お聞きしたいと思います。
○松谷政府委員 お答え申し上げます。 住宅建設の落ち込みが続いております原因といたしましては、一つは、大分地価の上昇率は鈍ってきてはおりますが、この二、三年来地価が上昇していたということ、それから建築費が、このところ安定を見せてはおりますが、二、三年前の時点におきまして相当上昇していたということ、それに比べまして個人の所得が、特に可処分所得が伸びておりません。したがいまして、住宅取得能力が向上をしていないというところに、基本的には住宅建設の落ち込みの原因があるのではないかというように考えております。
○川崎委員 景気が悪いから住宅が建たない、住宅が建たないから景気が悪い、そんな堂々めぐりのようですけれども、政府は五十七年度方針において、内需を拡大する、そのために住宅建設の促進というものを大きな柱に置いています。それでは住宅対策としてどのようなことを本年度は実施し、着実な景気の拡大に貢献をされていこうとするのか、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。
○松谷政府委員 住宅建設の落ち込みにつきましてはただいま申し上げたとおりでございますが、この住宅建設の落ち込みを引き上げまして住宅建設を促進するために、昭和五十七年度におきましては、住宅金融公庫の融資、それから財形融資、年金融資におきまして貸付限度額を引き上げるということ、それから、それに伴いまして貸付戸数の増大等の措置を講ずることとしております。また、財形融資につきましては、新たに利子補給制度を創設するとともに、公庫融資の既存住宅金利の引き下げを行うこととしております。さらに、住宅、土地税制につきましては、住宅建設及び宅地供給を促進するために、住宅取得控除の拡充、個人の譲渡所得課税の改善、それから居住用財産の買いかえ制度の創設、さらに、いわゆる宅地並み課税の拡充等、大幅な改正を行うことによりまして宅地供給を促進することとしております。 こうした諸般の措置とあわせまして、民間住宅金融の充実や物価の安定、その他的確な経済運営によりまして住宅建設が促進されるものと期待をしております。
○川崎委員 住宅建設を促進するために、中古住宅の流通をどうするかというのが一つの課題と考えますけれども、中古住宅についてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○松谷政府委員 先生の御指摘のように、住宅建設の促進のためには、中古住宅の流通の促進を行うということはきわめて重要なことでございます。若年層が住宅を取得しようといたします場合に、直ちに新築住宅の取得ということは、価格その他の面で若干の無理がございます。したがいまして、まず中古住宅を取得いたしまして、その後新築住宅の取得へ転化していくというような形が現在見られている現象でございます。そういう意味でも、中古住宅の流通の促進のために、建設省といたしましては諸般の施策を行っておりますが、具体的に申し上げますと、住宅税制におきまして、従来より登録免許税、不動産取得税及び住宅取得控除について拡充改善を行ってきているところであります。また、五十七年度改正におきましては、特に住宅取得控除の拡充及び居住用財産の買いかえ特例の創設を行うということにしております。それから住宅金融公庫の融資につきましては、既存住宅融資につきまして重点的に改善を行うということにしておりまして、貸付限度の引き上げ、それから金利の引き下げを行う所存でございます。
○川崎委員 それでは、今年度の住宅金融公庫の融資戸数、これを消化できるのかどうか、その見通しをお聞きしたいと思います。
○松谷政府委員 今年度の住宅金融公庫の事業計画戸数は五十一万戸でございますが、昭和五十六年の、すなわち昨年の十二月末までの貸付契約戸数は三十三万六千七十六戸ということになっております。進捗率は六六%で、これは、前年が六五九%でございましたから、これよりも順調な進捗状況となっております。ちなみに個人住宅関係の受け付け状況を見ますと、第一回から第三回の申し込み受け付けにおきまして、予定戸数二十四万戸に対しまして申し込み実績が二十七万七千五百戸となっております。また、第四回の受け付けは、現在行っておりまして、一月二十八日から三月一日までの予定で昭和五十七年度の貸付限度額の前倒し適用を行いまして受け付け中でございますが、二月二十日までの状況を見ますと、昨年度の第四回の申し込み受理戸数十万五千戸と同程度もしくはそれを上回る申し込みがあるものと考えております。こういうことから見まして、昭和五十六年度の融資戸数は予定戸数五十一万戸を上回るのではないかというように見込んでおります。
○川崎委員 景気の面から住宅対策というものが重要なことは言うまでもないわけですけれども、やはり住宅対策は、国民生活の安定と向上を図る、居住水準を引き上げることがやはり大きな目的になると思います。そうした意味合いにおいて、第四期住宅建設五カ年計画が五十六年から七百七十万戸という目標をもってスタートされております。五十六年は先ほどのお話のように大変落ち込んだようでございますけれども、長い目で、五年間というスパンで見たときに、どのようにこの計画推進をされていくか、お考えをお聞きしたいと思います。
○松谷政府委員 先ほど申し上げましたように、最近の住宅建設が低水準で推移をしております。第四期住宅建設五カ年計画の初年度に当たるわけでございますが、こういった低水準で推移をしておりますが、現在の状況を見ますと、金利につきましてもこのところ二回ほど引き下げをやっております。民間住宅ローンの貸付金利の引き下げでございます。現在八三四%である。それから建設費が大変安定をしております。それから土地の価格の上昇率も鈍化をしてきております。そういうことから見まして、次第に住宅建設の戸数がふえていくのではないかというように考えております。さらに、昭和五十七年度におきましては、住宅建設を促進するために、先ほど申し上げましたように住宅金融公庫の融資を中心といたしました公的住宅金融の拡充、さらに住宅、土地税制の改正などの諸施策を講じますとともに、民間住宅金融の充実に努めまして、また物価の安定その他的確な経済運営を図ることとしております。こういつた諸施策によりまして住宅建設の促進をこれ以上図りまして、一層促進を図りまして、第四期住宅建設五カ年計画の的確な実施に努めてまいりたい、かように考えております。
○川崎委員 最後に建設業経理士なるものについてお伺いをいたしたいと思います。 建設業経理士の本当の趣旨についてお話をまずお伺いをしたいと思います。
○杉岡説明員 お答えいたします。 建設業経理士の検定試験でございますが、これは全産業の中で特に立ちおくれの著しい建設業におきます経理の明確化、近代化を図るために、簿記、会計知識の普及あるいは会計処理能力の向上を図るために、建設業諸団体の要望を受けまして、財団法人の建設業振興基金が全国で実施するものでございます。 この検定試験でございますが、これは建設業の企業内の経理担当者を主として対象といたすものでございまして、したがいまして、独立して他人の求めに応じまして業務として経理を行う者を養成するものではないということでございます。この趣旨については誤解のないよう今後とも十分関係方面に指導をしていく所存でございます。
○川崎委員 まず独立して他人の求めに応じた経理の業務を行わないということを明確にしていく、特にその点についてまず御徹底をお願い申し上げたいと思います。 それにしても、建設業経理士という名称、これが計理士や税理士の皆さん方に大変誤解を与えているようでございます。私といたしましても、建設業経理士の名前というのはちょっとおかしいのではないかという見解を持つものでございますけれども、この点についてお考えをお伺いしたいと思います。
○杉岡説明員 お答えいたします。 建設業経理士の名称につきましては、ただいま先生御指摘のように、税理士あるいは計理士などの、他の制度の名称が誤認されるということのぼいように、識別性につきましていろいろと配慮をいたしたつもりではございますが、御指摘のように御意見があることでございますし、また、この検定試験が、先ほど申しましたように、建設業の企業内の経理事務、これを対象といたすものでございまして、独立して他人の求めに応じて業務としてその経理を行うものでないという趣旨を一層明確にいたすために、関係の方面の御意見をもとにいたしまして、名称を建設業経理事務士とすることといたしまして、現在所要の準備を進めておるところでございます。 なお、この名称変更につきましては、この検定試験の趣旨、内容を変更するものではない、この旨を建設業団体あるいは受験者の皆さん方にも十分徹底いたしまして、円滑な試験の実施がなされるよう措置してまいりたい、こう考えております。
○川崎委員 建設業経理事務士という名前をつけていただけるということで御了解をさしていただきたいと思います。 これにて私の質問を終えさしていただきます。どうもありがとうございました。
○村田委員長 これにて川崎二郎君の質問は終わりました。 次に、山花貞夫君。
○山花委員 私は、まず過日の建設大臣の所信表明に関連して、幾つかの基本的な施策及び談合問題等について大臣の見解を伺いたいと思っておりましたけれども、いらっしゃる時間がちょっとおくれるようですので、若干その他の関係からお伺いをさせていただきたいと思います。 まず最初に、昨年秋のいわゆる行革の国会におきまして、私は静岡県下の建設業界の問題を取り上げました。以後この問題につきまして、さまざまな報道機関の経過報告もありますけれども、公正取引委員会から、その後の談合事件についての立入検査以降の今日までの経過についてお伺いをいたしたいと思います。
○樋口説明員 お答えいたします。 昨年の九月の末に、先生御指摘のとおり、静岡県におきまして談合カルテルの疑いがあるということで立入検査を実施いたしまして、その後、証拠資料等をいろいろ整理いたしまして、また関係人から事情聴取をして、違反の立証に努めてまいったところでございます。現在のところ、関係人から事情聴取が一通り終わった段階でございまして、まだもう少し結論が出るまでに時間がかかるのではないかというふうに考えておるところでございます。
○山花委員 御説明ありました手続の過程におきまして、対象となった業者の側の協力の姿勢が非常に悪いのではないか、打ち合わせをして故意に公取に対する報告を怠るということがあるのではないかということが伝えられております。いまのお話によりますと、なお調査中ということでありますが、そのようなことが調査の延引の原因になっているのではないかと心配でありますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○樋口説明員 お答えいたします。 確かに先生御指摘のような新聞報道がございましたけれども、先ほど申し上げましたように、この事件についてはただいま審査中でございますので、その問題について申し上げることは遠慮させていただきたく思います。 なお、一般的に申しまして、最近の審査事件におきましては、公正取引委員会の審査に対しまして関係人が協力的でない対応を示すということが大方になってきておるところでございますが、公正取引委員会としましては、関係人に対しまして独占禁止法の趣旨をよく理解していただくように努力をいたしておりまして、審査に協力するよう要請しているところでございます。
○山花委員 実は談合の中身について、出席者などについてうそで塗り固めるというような工作がされているやの報道もありましたので、公取のいわば調査の限界もあると思いますけれども、できる限り御努力いただきまして、早急に正確な御判断をされるよう要望する次第であります。 問題は、独禁法八条一項一号に違反するのではないか、こういうケースだと思います。公取に関する法令上の制約もあると思いますのでお差しさわりのない範囲で、従来のケースですと、独禁法八条一項一号ということで排除勧告あるいは課徴金の賦課というケースになるのではなかろうかと思いますけれども、この点について御説明をいただきたいと思います。
○樋口説明員 お答えいたします。 先ほども申し上げましたとおり、現在、この事件につきまして審査中でございますので、私どもの意見を申し述べさせていただくのは差し控えさせていただきたいと思うわけでございますが、一般的に申しまして、従来、いわゆる談合カルテルというものについての事件では、違反事実が明らかになりますと、独占禁止法の四十八条に基づきまして排除措置をとるように勧告をいたしております。そして、勧告が応諾されまして審決が確定されますと、その後で課徴金の納付命令を出しております。昭和五十二年に独占禁止法が改正されまして課徴金の制度が導入されたわけでございますが、それ以後、官公庁の発注にかかわる公共工事あるいは物品の納入等に関して談合カルテルがあるとして法的措置をとったもののうち、課徴金に関係するものは九件ございますが、それらについて課徴金の納付を命じているところでございます。
○山花委員 間もなく大臣もいらっしゃるようですので関連したことについて伺い始めたいと思いますけれども、先ほどの質疑の中で、談合問題について具体的な施策として昨年の大臣の指示、そして本年一月二十九日の次官通達について御説明がありました。次官通達の内容を拝見いたしますと後の質問でもいろいろ資料と照らして私どもの意見を申し上げたいわけですが、率直に申し上げまして、まだまだ検討すべき事項があるのではないかという気がいたします。ただ、そめ中で一つだけ、特に建設省の御見解を伺っておきたいと思うのですけれども(次官通達の中で、第四、「その他」という項がありまして、「設計、積算に当たっては、慎重かつ厳正に行い、いやしくも誤算のないようチェックシステムが十分機能するよう措置すること。」こういうことになっておりますけれども、これまた静岡県の問題と同じ委員会で私が積算ミス問題について取り上げたものですから、この点について具体的にはどのような方策を考えられているのかということについて、どなたでも結構ですからお伺いいたしたいと思います。
○杉岡説明員 お答えいたします。 一月二十九日の事務次官通達の第四、ただいま先生御指摘の「その他」事項に、積算のチェックシステムの問題が書いてございますが、これにつきましては現在技術を中心にさらに検討を進めております。かねてから誤算のないようにいろいろな角度から相互にチェックをし合うということをしておるわけでございますが、さらにその具体性につきまして、本省を中心にその検討を進めておるところでございます。
○山花委員 この点につき、会計検査院にお伺いをしておきたいと思うのですけれども、積算のミスの問題などはいわば談合以前の問題であるとわれわれは考えます。もちろん従来の質疑の経過でも明らかになりましたとおり、積算ミスがあるにもかかわらず予定価の上限で落札している多くの事例は、まさにそこに談合があったことをうかがわせる資料であると言わなければならないと思いますが、それはそれとしても、まさに単純な積算ミスで何億もの税金のむだ遣いがあってはならないと考えます。 会計検査院にお伺いしたいのですけれども、五十一年度から五十五年度決算報告書における公共事業の予定価格の積算に関する会計検査院の指摘及びその金額がいかようになっているかについて御説明をいただきます。
○小川会計検査院説明員 お答えいたします。 会計検査院が過去五カ年度の決算検査報告におきまして、公共工事につきまして積算過大として指摘いたしましたものは、資材の数量とか機械器具の損料等の計算の間違い等によりまして生じました不当事項が五十件、十一億千六百八十八万円、これから積算の基準に定められております工法と歩掛かり等が施工の実態に即さない、そういうふうな事態がございまして積算過大の事態となっておりますけれども、こういうふうなことが今後生じないようにということで、当局に対しまして積算基準の改定等の処置を要求しましたもの、こういうものが十二件、三十億五千三百二十九万円、それから積算基準の改定等の処置を要求する前段階といたしまして質問等をいたしましたところ、当局が自発的に改定の処置をとったもの、こういうものが二十九件、六十六億二千二百万円、合計いたしますと九十一件で百七億九千二百十七万円でございます。
○山花委員 いまお伺いいたしますと、五年間で九十一件、百七億九千二百十七万円というお話であります。年度別には五十一年が約九億、五十二年が五十五億、五十三年十六億、五十四年十六億、五十五年十億。計算ミスで、当事者に御説明いただきますと単純なミスである、こうおつしやるわけでありますけれども、多い年は年間五十五億円も計算ミスだけで税金のむだ遣いがあるということでありますと、この問題は大変重視しなければならないというように思います。 実はこれは会計検査院が全体の税金のむだ遣いとして指摘したものの中から、とりわけ単なる計算ミスというものについてだけ挙げていただいたものでありますけれども、百億単位のお金がむだ遣いされているということになりますと、しかもこれは全体について一〇〇%調査したというわけではありませんから、会計検査院の全体の調査実施率は約八%と伺っておりますけれども、それがそのままの倍率とはならないといたしましても、全体にはかなりの積算ミスがあるのではなかろうかと思います。 この点につきまして、調査の手法につきましてちょっとお伺いしておきたいと思うのですが、具体的にこういう積算ミスなどを指摘する調査の手続、手法につきまして御説明をいただきたいと思います。
○小川会計検査院説明員 お答えいたします。 予定価格の積算につきましての検査の手法でございますけれども、特に変わった手法というものはありません。不当事項につきましては、書面検査及び実施検査におきまして予算価格の算出の基礎となりました積算書、これに記載されてございます資材の数量等が、設計図面によって算出されたものと果たして合致しているか、それから、こういうふうなものに記載されました単価とか価格というふうなものが、物価事情を十分参酌いたしましたものを採用しているかどうか、それからまた、これらの計算の過程におきまして計算の間違いはないか、それからもう少し具体的に申し上げますと、数量や単価の割り増し等を行う場合には、積算の基準を正確に適用して算定しているか、こういうふうに通常の検査手法を採用しております。また、積算基準の改定等の問題につきましては、先ほど御報告を申し上げました通常の検査手法を適用いたしまして、検査を行います過程で積算基準が果たして合理的であるかどうか、こういうふうなものを検証いたします一方で、担当の調査官は業界で行われております一般的な工法とか歩掛かり、こういうふうなものにつきまして施工の実態、それから参考書類、それから他機関で採用している積算の基準、こういうふうなものについて勉強をいたしました上、検査対象となる機関で工法や歩掛かりが施工の実態に果たして即しているかどうか、そういうふうなものを十分調査いたしまして、現行の積算基準が不合理であるというふうなことを検証いたしまして処置要求の根拠といたしております。
○山花委員 いまの御説明を伺いますと、先ほど指摘いたしました一月二十九日の次官通達にある「誤算のないようチェックシステム」ということにかかわる幾つかの問題提起があるのではないか、こういう気がいたします。 この問題はまた別に触れたいと思いますけれども、もう一つだけ検査院に伺いたいと思うのです。 お話しいただきました全体の不当事項、処置要求、処置済みの中で、とりわけ処置要求をしたものにつきましては約三十億円あるわけでありますけれども、単に単発的な計算ミスということではなくて、ずっと歴年累積しているような問題なのではないだろうか。この年に処置要求をいたしまして改善したから、これでストップということだと思うのですけれども、改善しなければその損害というものが累積していく、こういう性質のものではないでしょうか。この点についてちょっと補足的に説明をしていただきたいと思います。
○小川会計検査院説明員 お答えいたします。 処置要求で過去五年で三十億、それから処置済みで六十六億というふうな指摘があるわけでございますが、これは積算基準を改定しなければ、それ以降、もちろん工事量の多寡によって変化するものではございますけれども、工事の量が変わらなければこれだけの額がまた積算過大として累積していくものでございます。
○山花委員 話をもとに戻しまして、大臣にお伺いをいたしたいと思います。 まず大事な問題ですので、初めに一点だけ伺っておきたいと思うのですが、所信表明におきましても、まず当面の施策の第一に住宅宅地対策を述べておられます。第四期住宅建設五カ年計画の的確な実施を強調しております。実は私の前の質疑の中にもあったわけですが、この点につきましてどうも省の見解は楽観論過ぎるのではないだろうか、こう言わざるを得ません。最近の住宅建設の現状に照らしまして、特に昨年度め落ち込みということを考えてみると一言で言いますと、第四期住宅建設五カ年計画の的確な実施は、いまの段階でもかなり困難であるということがはっきりしたのではないだろうか。七百七十万戸、年間平均百五十四万戸ということで今年度からスタートいたしましたけれども、今年度五十六年度も大体百十万戸台に終わりそうである。全体の傾向からいたしますと、これはなかなか回復基調にはないのではないか、こういう気がいたします。そういたしますと、昨年でも年当初、四月の段階では最低大体百三十万戸というのが建設省の公式なお話でありましたし、去年の秋私がお伺いしたときにも、少なくとも百二十万戸台というのが建設省の公式なお話でありましたけれども、さらに落ち込んでいるわけでありますから、第四親玉計全体について、五十七年度も五十六年度に続いてもし落ち込みが続くという状態であるとするならば、全体の計画につきまして再検討が必要ではないかというように考えるわけですが、この点について大臣の御見解を伺いたいと思います。
○始関国務大臣 住宅の問題につきましては、ただいま御指摘のように非常にむずかしい要素が多いと考えております。しかしながら内需拡大の一番有力な要因といたしまして、住宅建設百三十万戸というものが取り上げられたわけでございます。住宅の中に公共住宅、政府の資金等による公的資金による住宅というものがございまして、さらに第三として民間だけの自力でやる住宅建設、こう三つございますが、このうちの前二者につきましては、本年度の予算編成に当たりまして、いまの状況のもとで政府が駆使し得る政策手段を尽くしまして全力を挙げて、税制、金融等が主でございますが、やってまいったわけでございまして、今後公的資金による住宅というものは恐らく相当の成果を上げるのではないかと思いますが、一般の純然たる民間資金による民間住宅というものがあるわけでございまして、そちらの方が大変心配になる点でございますけれども、これにつきましては大蔵省の協力を得まして、銀行ローンの金利引き下げでありますとか、その他一般的に申しまして、住宅並びに宅地の税制上のいろいろな措置を講じましたが、これも一般住宅についてもある程度物を言うと思います。 今後、毎月着工戸数がわかるわけでございますから、これらの経過を踏まえまして関係省庁とも御相談いたしまして、何とか最善を尽くして百三十万戸を達成いたしまして、日本の内需拡大による景気浮揚の一つの手段ともし、また一方、住宅建設に対する潜在的需要というものはまだかなり多いはずでございますので、国民生活のその方面の要望を満たしてまいりたい、かように考えてせっかくいま努力中でございます。
○山花委員 われわれは、第三期五計につきましても成果があったとは言いにくいのではないかと、批判的な意見を発表いたしました。第四期五計につきましても、いまの大臣のお話で、とるべき措置は全部とった、こういうお話でありますけれども、すでに昨年春の段階から前年以降の落ち込み傾向というものがはっきりと出てきた中で、建設省としてもとるべき措置を全部とって努力されたこの一年間ではなかったかというように私は考えます。しかし、現実には所期の住宅建設の着工ということを見ることができなかった。しかも「その傾向はなお変わっていないわけでありますから、第四期五計全体につきまして、もし本年度もこの問題についてかなり落ち込みが続くということであるならば、もう一度全体像についても検討し直す必要があるのではないかということを、われわれとしては指摘しておきたいと思います。 さて、本委員会におきましても談合問題について大臣にお伺いをいたしたいと思います。 もう私が指摘するまでもなく、行革を進める中で国民の関心がここに集中をしております。大臣みずからも所信表明の中でこの問題について触れておられたところでありますけれども、その後もさまざまな資料が国民の疑惑をさらに強めているというのが今日の現状だと思います。 たとえば国税庁が調査したところによれば、法人税白書、昨年の十一月十日発表、建設業界におきましては不正申告の割合が三十%である、三件に一件が不正申告で、ごまかしの所得額というものが七十六億二千二百万、業種別第一位であるということが発表されました。あるいはその直後の時期でありますけれども、法人企業の実態調査として、交際費が全業種におきまして三兆円使われている、建設業はそのうち、卸売業に次いで二位でありますけれども四千七百七十五億円使われている、あるいは首都圏の大手建設業者だけで使途不明金が年間百億を超える、あるいは国民政治協会への献金額が五十五年度に十二億円といったようなさまざまな調査の結果からも、ここに対する疑惑が大変強まっているわけであります。 談合問題は、民間の仕事の発注にかかわっては全く話題となっておらないわけでありまして、話題となりますのは公共事業だけであります。大臣としては、なぜ公共事業にだけ今日のような談合問題が発生したのかということにつきまして、どのようにお考えでしょうか、御所見を伺いたいと思います。
○始関国務大臣 談合問題につきましては、私は要点が二つあると思うのでございまして一つは、どういう方法で、どういう人が見まして、明朗な方法で工事を担当する業者を決めるかという問題が直接の目的でございますが、それと同時に、いま御指摘のように、公共事業というものは国の税金がもとになるわけでございますから、そういう意味で、もし入札に当たりまして談合等の疑惑がございましていろいろ不明朗な点があれば、これは公共事業そのもの、もっと広く言えば日本の政治あるいはいろいろな政治体制に対する信用にもかかわるわけでございますから、私どもはこの問題につきましては、この程度の談合はいいんだとか悪いんだとかいうことはなしに、談合というものはすべて好ましからざるもの、不当なものということで、要は厳然たる態度をもってこの問題に対処する、そのために必要な諸般の政策を進めていきたい、こう考えておるわけでございます。 いま御指摘の、なぜ民間には起こらぬかということでございますが、この点は申し上げるまでもございませんが、一つには、民間の方は自立経済でやっておりまして、国の税金を使うわけじゃない。そういうことからいたしまして、ないでありましょうが、仮にありましても余り問題にならぬというような点がございますし、また、営業などでやりますと、建物なら建物の建設費がどうかということが今後の経営上にも非常に影響がございますから、非常に真剣に取り組んでおるというふうなことが背景としては言えるのではなかろうか、こんなふうに思っております。
○吉田(公)政府委員 ただいまの点、ちょっと補足的に申し上げますと、民間の工事の発注の場合にはほとんどが随意契約によっているケースが多うございまして、契約金額の決定については見積もり合わせ、そうした形によっているのが通例のようでございます。でございますから、公共工事の発注で行われておりますような、競争というケースが非常に少ないわけでございますので、独禁法によります競争制限というのが起こってこないというのは、形として当然ではないかという感じがいたしております。
○山花委員 大臣は一番最後に、民間の場合お金の使い方が真剣である、こういう趣旨のことをおっしゃいましたけれども、ここに大変大事なポイントがあったのではないか、私はこういう気がいたします。まさにそこに談合の問題点があるのではなかろうか。民間事業が本当に血のにじむような合理化の努力の中で、そして一つ一つの発注その他について、まさに大臣がおっしゃったとおり真剣である。大臣の言葉じりをとらえれば、公共事業の発注は真剣さが足りないのではないかということになるわけでありますけれども、やはり公共事業につきましてこれまで明らかになりました各種談合の事例をつぶさに検討いたしますと、そういう意味では真剣さが足りない。一体国民の血税を何と心得ているのかというように考えざるを得ない事例ばかりがたくさん出てまいります。静岡県以来、この問題はしかりであります。 そうした中で、これはきょう予算委員会の方でも取り上げられた問題だと思いますから、私は一つだけ伺っておきたいと思うのですが、やはり建設省みずからが襟を正さなければならない、こういうことが基本であろう建設省の天下りの問題、あるいは天下った方の就職先の会社が、特に建設省の直轄工事などにつきまして協力会などをつくり、そういう意味での狭い結束をして建設省関係の工事を一手に引き受ける、こういう事例がいろいろと報告されております。 建設省関係で民間の業界に就職されている方、大体どれくらいの数おるのでしょうか、この点について御説明をいただきたいと思います。
○丸山政府委員 建設省関係で昭和五十一年から五十五年までに人事院の承認を受けまして、いわゆる営利企業に就職しておられる方は百名でございます。それから、大臣の承認、これは三等級以下は人事院の委任で大臣承認になっておりますが、七百八名ということでございますが、この間における退職者は四千名ぐらいに及ぶわけでございますから、いわゆる営利企業に対する就職率というのは大体一七、八%、こういう形になっております。
○山花委員 実は、私が調べましたのは五十二年度から五十六年度ということで、現在までを調べたわけですが、建設省の場合には、いまお話しの数字とほとんど似てまいりますけれども、人事院承認が百三名、大臣承認が七百十七名、合計八百二十名であります。実は、他の省庁についても調べてみたわけですが、北海道開発庁が人事院承認五十三名、大臣承認ゼロ、合計五十三、国土庁が人事院承認一、大臣承認ゼロ、合計一、大蔵省が人事院承認十七、大臣承認が五で二十二、文部省が十二、四で十六、厚生省が二、四で六、農水省が四十四、百六十で合計二百四、通産省が六、ゼロで六、運輸省が三十、百十二で百四十二、郵政省が十一、三十九で五十、労働省が二、二十一で二十三であります。いま挙げましたところを合計いたしますと、人事院承認が二百八十一名、大臣承認が一千六十二名、合計一千三百四十三名でありまして、各省庁からかなりの数の方が民間の、とりわけ建設業界に就職している、こういう実態を知ることができるわけであります。 この中で、もちろん建設省は直接の関係省庁でありますから過半数を占めておるわけでありますけれども、こういう現状の中で、そこではやはり天下り、癒着の問題、これだけの実数があるといたしますと、これまでさまざま取り上げられた例にもありますとおり、そうした中での手みやげつき問題、これは予算委員会などで取り上げた問題でありますけれども、これなどを含めて非常に問題があるのではないだろうか。基本的には、こうした問題について襟を正す必要があるのではないか。この点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○始関国務大臣 私どもが役所におりましたころ、戦後十年ぐらいの間は、大体四十四、五くらいで退職することになる場合が多かったのでございますが、それに比べまして最近では寿命が十年ぐらい、あるいは十二、三年伸びているかと思いますが、いまの時世から言えばまだ大変若い人が役所をやめていくわけでございますから、その再就職の問題は実は非常にむずかしい、かつ重要な問題だと考えております。これは、天下りというのでございますが、一面におきまして建設省の役人を民間の会社が採用するという場合には、談合に使うとか、役所に情報をとりに行くとかいう目的も全然ないとは言えないと思いますが、その技術的な知識の蓄積その他、いろいろな個人的な資質というものがその会社の役に立つという面もかなりあるだろうということを私は考えております。 それで、ただその場合に、みやげをつけてやるとかなんとかいうことは建設省にはございません。もしあれば、それは公務員法の違反とか綱紀の問題になるわけでございますから、私どもはそれに対応いたしまして、役所の中で、そういうことをいたした者について厳正に処断していきたい。法律の規定に照らしまして、ひとつ厳正にやっていきたい。 いずれにいたしましても、いま山花先生から御指摘がございましたが、これだけ世論もやかましいのでございますから、やはり厳粛に姿勢を正して、今後建設行政の運営に当たっていきたい、かように考えております。
○山花委員 天下り問題につきまして、具体例はたしか予算の方でわれわれの同僚委員が取り上げておりますので、こういう点だけ大臣の所見を伺いたいと思うのですが、業界のトップは、談合は建設業百年の慣行であるというように、いわば開き直りながら、その中で、たとえば同友会の代表者でありました植良会長などは、「建設業界は政官と癒着しているといわれるが」ということに対して、「政治献金もしているし、役人の再就職のお世話をしていることも事実だ。」こういう言い方をして、業界の側からいわば癒着の現実を認めているわけであります。まさに業界のトップの方が再就職のお世話をしておりますよというような言い方をしているわけでありますから、そこでは建設省の側といたしましても、さまざまに明らかになった今日までのこうした事実を踏まえまして、改めてこの天下り問題については襟を正す必要があるのではなかろうか。われわれ後ほどわが党のつくりました対策案について提案させていただくつもりでありますけれども、そうした業界のトップの発言などについて大臣はいかがお考えでしょうか。
○始関国務大臣 ただいま御指摘のように、業界の一部に談合は必要悪だというような考え方があることは事実でございましょうが、私どもは、さっき申し上げましたような趣旨からいたしまして、談合というものは、いい談合というのはない、すべて好ましからざるもの、不当なもの、またときに違法なもの、かように考えておるわけでございまして、いまお話のございましたような業界の一部の考え方はやはり排除してもらわなければならぬと考えております。 それから、天下りとの関連、政治献金との関連につきましては、政治献金につきましては建設省として言及する限りではないと思っておりますけれども、天下りの問題につきましては、いま申し上げましたように、会社とすれば違った環境に育った、やはり人事管理運営上必要な人間を迎えるという意味もあるわけでございます。だからと言って談合は当然だとか、あるいは天の声としてもらうのは当然だとかいう考え方はこれまた排除してもらわなければならぬと思うのでございまして、それにつきましては、むずかしい点もございますが、問題を区別いたしまして厳正に対処してまいりたい、かように存じております。
○山花委員 大臣は、政治献金の問題などは建設省としては無関係の問題とおっしゃいましたけれども、やはり関心を持っていただかなくてはならないような場面もあるのではないか、私はこういう気がしてならないわけであります。 一例を挙げてお伺いをしたいと思うのですけれども、私の手元にも全建設省労働組合が発表いたしました資料がございます。これは、一言で言いますと、建設省工事のさまざまな事業につきまして、各地建ごとにほとんどあるようでございますけれども、協力会をつくって、協力会加入業者がそこでの工事のほとんどを引き受けている、こういう事例であります。 私の手元にあります資料で見ましても、たとえば北陸地建における信濃川工事事務所関係の信濃会におきましては、ここの管轄では登録業者が百五十社あり、協力会に加入しているのが三十七社、パーセンテージで言いますと二四七%でありますけれども、たとえば五十五年度の指名延べ数五百、発注件数五十件、そして発注の金額は十六億一千九百万。ところが、この協力会の受注している量で考えますと、二四七%の協力会が件数にいたしまして八八%を落札している。金額にいたしましても八八七%を受注している、こういう状況が調査の結果発表されているわけであります。あるいは関東地建関係ですと、甲府工事事務所関係のみどり会、参加業者数は五十六業者のようでありますが、五十四年度、五十五年度にわたりまして、協力会の受注が件数にして六七六%、金額にして七四七%、五十五年度におきましては件数にして六七一%、金額にして五五九%、四十億九千六百万円という受注をしております。このみどり会の会則というものもまた明らかにされているわけでありますけれども、会員は入会金十万円を支払って、年会費五千円ということで協力会に入る。調査した方に伺いますと、この会に入るにつきましては、いわば鎖国状態であってなかなか入ることができないということのようでありますけれども、問題は、土木工事契約金については千分の五、建築工事契約金については千分の三を協力金として、負担金としてこのみどり会に負担をして出すということになっております。この規約は五十年度以降今日まで継続しておるようでありまして、先ほどの四十億円という受注の金額からいたしますと、負担金は大体〇・五%として二千万ぐらいの会費が特別会費的にこの協力会に入っているわけであります。 実は、この種の協力会につきましては、きちんとした法人格を持っている場合と持っていない場合、持っている場合は業者団体ということになり、持っていない場合には土工協に対する同友会のような任意団体ということになる。いまお話ししたような協力会というものは法人格を持っていないわけでありますけれども、何千万、何億というお金が賦金という形、負担金という形、特別会費という形で入ってくるわけであります。ところが、この打金が政治献金になるというような場合には、これが実に不明でありまして、受けた側は、静岡の例に見られますとおり政治資金の届け出をいたしますけれども、出した側は全くやみからやみというのが実態であります。ところが、これは国税の関係でも捕捉し切れないという問題があるわけでありまして、そういたしますと、こういう形で会費形式で何千万、何億のお金を任意団体が集めた場合には、そのお金に対する監督、管理をする機関というものが実はないのではないか、こういうように考えるわけです。法人ならば主務官庁が監督をいたしますけれども、任意団体についてはない。だから同友会ですと、何億というお金が使われておりましても、任意団体でありますと、ないわけであります。 念のために伺っておきたいと思うのですが、大蔵省の方に、所得税その他税制面で、法人税などで捕捉することができるのかどうか、この任意団体の特別会費については取り扱うことができるのかどうかということについてお伺いをしておきたいと思います。
○渡部説明員 お答え申し上げます。 お尋ねのような協力会は、いま先生からも御説明がございましたように大部分が法人格を持っていない、法人税法上で言いますと、人格のない社団等に該当すると思われるわけでございます。このような人格のない社団等の法人税法上の取り扱いでございますけれども、収益事業を営んでいる場合には法人税が課税されるということになっておりまして、その限りでは私どもの法人税の調査権限が及ぶということでございますが、大部分は恐らくは収益事業を営んでいないということでございますので、法人税が課税されないということになっております。しかしながら、協力会が負担金を会員から徴求をしております場合には、その負担金がどういうふうに使われておるかということによりまして、たとえば政治献金になっておる、あるいは会員相互、業界との懇親等に使われておるというような場合には、それぞれの負担金を拠出いたしました、メンバーになっております各企業の方の法人税調査等によりましてその事実を把握いたしました場合には、それぞれの負担金を拠出いたしました企業の方の法人税調査の方で課税をしていく、そういうことにいたしております。
○山花委員 いまのお話からも明らかになりましたとおり、協力会に出す業者につきましては、出す側でのそれぞれの独自の納税主体としての取り扱い対象になるわけでありますけれども、一たん出してしまいますと、そのお金をどう使おうが、実は監督する機会がないわけであります。たとえば建設同友会が土工協に対して五十五年度で九億七千万円出した、こういう形になっておりますけれども、一体どのくらいのお金を持っておってそれをどう使ったのかということは、実は捕捉する機会がないわけでありまして、私は、こういうところにも、いわば政治献金のろ過器といたしまして、一たんその業者などが、これは一業者金額はそれぞれ少ないとしても、何十社、何百社ということになりますと何千万、何億になるわけでありまして、協力会に一たん入ったお金は、それを政治献金に使う、何に使うということが全くとらえることができない、こういう実態であります。この点は政治資金規正法の上からもう一度検討をしたいと思っているわけですが、というような問題もあり、実は私は、先ほど大臣がお金の問題については建設省は関係ないところであるとおっしゃいましたけれども、建設省が主務官庁としての法人に対しては、当然監督が及ぶわけでありますけれども、この種協力会のような法人格のないものについても、建設省の工事を直接、しかもそれぞれの業者のシェアとしては非常に大きな部分やっておるというところにつきましては、そこに建設省側から、各地建なり、いろいろな段階があると思いますけれども、監督とか指導ということを行う必要があるのではないだろうか。決して建設省としても全く無関心でということではならないのではなかろうか。襟を正すということになりますと、そうした意味での具体的な対策というものも必要ではなかろうかと考えておるわけでありますけれども、この点につきまして御見解はいかがでしょうか。
○吉田(公)政府委員 御指摘のような協力会というものが、工事事務所によって存在しているようでございます。この協力会は、御指摘のようにその事務所に関連しております業界が、任意に自主的につくっている連絡組織と考えられますので、私どもとしてはその詳細については承知しにくいわけでございます。ただ、先ほど最初にございましたように、そういった組織でございますので、そのメンバーであるということが指名等に影響するということは、これはそういった組織そのものが、承知いたしておりませんので、関係はないと思っております。 それからまた、そういうものをどういうふうにコントロールしていくか、あるいは監督していくかということについても、御指摘のように公益法人等でございますれば法律上その主務大臣として監督できるわけでございますが、実態として非常に把握しにくいものでございますから、ひとつ検討課題とさしていただきたいと思います。
○山花委員 私は、そういう意味では無関心過ぎると言わざるを得ないわけでありまして、これは行政指導の形、さまざまな手法があると思いますけれども、やはりそこまで襟を正して、具体的な、直接的な努力をしていかなければならないのではないかと、このことを重ねて強調をいたしたいと思います。 事例として私は二つのケースを挙げたいと思うのですけれども、一つは一般競争入札を採用した自治体の例であります。一つは指名競争を従来どおり採用しておりますけれども、実効を上げた例であります。 前者は岡崎市の場合でありまして、過日市長さんにもお会いしていろいろお話を伺ってまいりましたけれども、岡崎市の場合には、御承知のとおり昨年から入札制度を、原則を一般競争入札に置きました。もちろん指名及び混合という形での入札の方式もとっておるわけでありますけれども、大変努力をされております。私が伺って、昨年の四月からことしの一月いっぱいまでの経過について伺ったわけでありますけれども、土木、建築、電気、管工事ど四つに分けまして、土木については入札件数二百三十一、落札件数二百二十二、それから建築につきましては入札件数七十八、落札件数七十六、電気につきましては入札件数二十二、落札件数十九、管工事につきましては入札件数六十四、落札件数六十二、合計入札件数が三百九十五で落札件数が三百七十九であります。落札の金額は六十億五千三十四万円、これが一般競争入札で落としたものであります。 指名入札につきましては、入札件数百四十九、落札件数百四十四、落札金額が二十四億二千三百六十四万円で約二八四%、混合契約は三件で落札件数が二件、金額は三千七十万円、落札のトータルが八十五億四百六十八万円という経過になっているわけですが、一般入札を原則といたしまして、いま申し上げましたような実績を約一年間、岡崎市でも振り返っております。 結論的には大変順調にこの一年間進んだのではなかろうかというのが市当局の見解でありまして、たとえばダンピングの問題、手抜き工事の問題、従来言われている一般競争入札につきましての課題についてはどうかということについて伺いましたけれども、岡崎の場合、大変特徴的でありますのはオンブズマン制度、行政監察室を部長責任者で持ちまして、工事の施工その他につきまして、執行を含めて行政監察室がかなり点検をしております。一年間業者の不満もなかったし、あるいは手抜き、ダンピングなどについてもなかった、こういうように言っているわけであります。新聞報道によりますと、昨年の段階でありますが、大体予定価格に対して一〇%から一五%低い価格で落札されたとありましたけれども、この予定価格につきましては公表しておりませんが、私がいろいろ伺った感触では、大体予定価格より五%から一〇%低いところで、要するに九〇から九五のあたりで落ちているというのがほとんどのようであります。静岡の場合のように九九・七というようなことにはならないわけでありまして、大体九〇から九五あたりで落ちて、業界も一応これでスムーズに運営してきている。大変苦労の跡が見られまして、この点は大変参考になるのではなかろうかというように思いました。 指名入札を採用いたしましたのは田無市の場合でありまして、田無市の方も二、三日前に市長さんにお会いして、いろいろ担当の方に伺ってまいりましたけれども、これは指名入札をとりながら大変工夫をしております。入札の段取りやらへあるいは誓約書を自筆で書かせるというようなことをも含めまして、指名入札をとりながら大変慎重に事を進めまして、これはあちこちから知恵をおかりしたようですけれども、なかなか具体策、実は建設省でも会計検査院でも公取でも教えていただけなかったということで、独自の、この市役所の新築工事という一つだけにしぼりまして規定をつくりまして、これに基づいて入札を行いましたところ、落札価格が二十四億七千九十万円で、これは約二億五千万円予定価格よりも低かったということだそうであります。 たとえば岡崎の場合ですと、年間の公共工事事業量が約百億と伺っておりますので、五%から一〇%税金節約ということになりますと、五億から十億ということになります。田無の場合には、比較的規模が小さい自治体でありますけれども、人口六万七千、予算は年間の一般会計が百億でありますので、一つの庁舎で二億五千万円節約ということになりますと大変なお金の節約になっているわけでありまして、かつ、田無の場合にはこれからの検証が必要でありますけれども、岡崎の場合には問題となりました手抜き、ダンピング等がないということで、まさに公正な価格で、談合抜きで落札する。そこで、いわばそうした意味での税金の節約ということがかなり実効を期している、こういうことでありまして、そうした幾つかの自治体は、いわば国が当面の対策あるいは長期の対策を可及的速やかにとおっしゃっているその過程の中ですでに努力をして、いろいろ工夫をし、実践をしているわけであります。 そういたしますと、先ほどの積算ミスの問題一つとりましても、百億からの計算違いでむだ遣いがあるというのに、建設省の対策につきましても、注意しろという程度ではなまぬるいのではなかろうか。各自治体の努力などにつきましても、そこまで進んでいるわけでありますから、かつ、各自治体は、建設省が一体どんな対策を出してくれるだろうかということにつきまして、大変関心を持って見守っているわけでありますから、この辺につきましてはひとつ御努力をいただきまして、できる限り具体的な策を、各方面の意見を聞いた上で出していただきたいというように思いますけれども、この点につきましての御見解を伺いたいと思います。
○丸山政府委員 岡崎市並びに田無市等が大変に努力をしておられることに対しては敬意を表する次第でございます。 岡崎市の例は、いま先生お述べになったとおりでございますが、やはり岡崎市におきましては、たとえば一般土木工事につきましては四千五百万円以下の工事について、地元に本店並びに支店のある業者、五十九社でございますが、これを四ランクに分けまして、制限つき一般公開入札をやっておるわけでございますし、四千五百万円以上の工事につきましてはいままでどおり指名競争をやっているわけでございます。したがって、岡崎市のような場合には制限つき一般競争入札をやりやすい環境にあるわけでございますが、国の事業、公団の事業等になりますと、広域的な問題がございまして、必ずしもそのまま採用することができない、こういう事態にあるわけでございます。 それから、ただいま非常に入札価格が安くなっているではないか、こういうことでございますが、われわれが十月までの段階で岡崎市にお伺いしたところによりますと、やはり予定価格は公表できませんが、設計価格に対する入札価格の割合が出ておりますこれによりますと、一般競争を行いました場合におきましては、設計金額に対しまして平均で九四・五%という形になっております。それから指名競争の場合におきましては設計金額に対しまして九四八%という形になっておりまして、そこに〇・三%の差はございますが、それほどの差はない。一時新聞に騒がれたような事態は大分鎮静してきている、このように見ているわけでございます。 田無市の例につきましては、われわれまだ調査はしておりませんが、これからの研究の過程で十分参考にさしていただきたいと思っております。 いずれにいたしましても、先ほど説明があったと存じますけれども、一月の末に、緊急に対策を講ずべきことにつきましては、次官通達をもちまして対策を講じているところでございますし、また一方、中建審におきましても鋭意検討をお願いしているところでございますから、可及的速やかに結論を出していただきまして、実施に移してまいりたい、このように考えている次第でございます。
○山花委員 最後に、実はわが党の、過日発表いたしました公共事業の執行適正化対策要綱につきまして、業界のいろいろな反応もございますし、われわれがその後検討したこともあるので、いろいろお伺いしたいと思ったんですけれども、時間が参りましたので、われわれのこうした提案につきましても十分吟味していただいて、よりよきものは積極的に取り入れていただくということでお願いしたいと思いますけれども、大臣にこの点ひとつ最後にお願いをしておきまして、私の質問を終わらしていただきたいと思います。
○始関国務大臣 社会党の公共事業執行適正化要綱というものは、私も大分詳細に拝見をいたしました。勉強の跡が大分あらわれておると思いますが、今後いろいろな意味において参考にさせていただきたい、かように存じております。
○山花委員 結構でございます。
○村田委員長 これにて山花君の質疑は終了いたしました。 午後一時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ――――◇――――― 午後一時四分開議
○村田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。木間章君。
○木間委員 私は、ホテルニュージャパン火災事故と関連いたしまして、建築基準法の問題についてまず質問を申し上げたいと思います。 質問に入る前に、この事故で亡くなられた三十二名の方に心から御冥福をお祈り申し上げる次第であります。なお、今日入院加療中の皆さんにも、治療をいただきまして一日も早く社会復帰いただくよう、心から御見舞いを申し上げる次第であります。 この種の事件と申しますか、事故と申しますか、過去十数年の間に大変頻発をしておるところであります。昭和四十三年十一月に池の坊満月城の事故がありました。四十四年二月には磐光ホテルの事故がありました。四十七年五月には大阪の千日デパートビル、そして四十八年十一月には熊本の大洋デパート、五十五年八月には静岡駅前のゴールデン街の事故など、そして今日の事故を呼んでおるわけであります。そしてそのつど建設委員会なりあるいは他の委員会で議論がなされ、特に建築基準法とのかかわり合いが問題にもなってきたところであります。 まず、このホテルは、建築基準法上適合した建造物であったのかどうか、そこからお尋ねを申し上げたいと思うのです。
○豊蔵政府委員 お答えいたします。 ホテルニュージャパンは、昭和三十三年三月に当初の建築確認を受けまして、その後、増築等のため、昭和三十九年まで数次にわたりまして建築確認を受けてきたものでございます。今回火災がありました後に、二月十七日、東京都におきまして立入調査を行ったところでございますが、その結果、配管の防火区画貫通部分等の埋め戻し不十分、ダクトの防火ダンパーが設置されていないことなど一部建築基準法違反の疑いが強いというとりあえずの報告を受けております。 なお、詳細につきましては、現在東京都におきまして調査結果をもとに検討を進めておるところでございますので、その報告をまって私どもも処理をしたいというふうに考えております。
○木間委員 後ほどまたそれに関連をして申し上げたいと思いますが、火災は、出れば消す、延焼しないようにする一あるいは十分に避難できるようにする、この三つがきわめて大切なものでありまして、この三要件がお互いにかみ合って被害を最小限度に食いとめることができるのです。消防法あるいは建築基準法はともにこれらのことについて定めておりますし、同時に、目的は国民の生命と財産を火災から守る、こういうことを明らかにしておるところであります。ですから、火災を出さないようにまずそれぞれ指導をする、また、出れば消す。これは主に消防庁の任務でありましようが、以下幾つか述べてみたいと思います。 消防庁が任務を十分に果たそうと思っても限界があるのじゃなかろうか。特に今度のニュージャパンの問題につきましても私はそのように受けとめた次第です。それは明らかに建築基準法とのかかわりであると私は思っております。建造物自体の防火上の欠陥は、建築主の防災思想の欠落はもちろんでありますが、同時に建築基準法ももつと的確にやっていただかなければならない。随所随所には幾つかの事項についてそれぞれ処理をされるように定めはあるわけですが、まずお尋ねしたいのは、この基準法に工事中の中間検査の制度を設けていないということがわかりたわけであります。特に特殊建造物についてでありますが、たとえば六条の確認申請の後、確認を行う、そして次に、直ちに七条では完了検査となっているのです。工事中の検査は、建築主が選んだ工事監理者と申しますか、民間の方に任せるわけですが、これはあくまで行政庁の分野ではなくて、建築主の判断で任せっ切りということになるわけです。したがって、申請内容と異なった、今度の建造物のように手抜き工事があったといたしましても、これは発見ができないんじゃなかろうか、私はこのように思っております。 先ほど局長おっしゃられたように、ニュージャパンでは、あるいはパイプの埋め戻しがなかったとか、特に消防庁の調査では、その総面積が百平方メートルを超えておるということも言われておりますし、また、問仕切りの壁がベニヤでつくられていたとか、こういったものは中間の立入検査を十分になされれば手抜き工事として発見できますし、大惨事も未然に防ぐところであります。せめて特殊建築物、百貨店、病院、ホテル、キャバレー、こういったもの等については、中間の立入検査の制度を設けるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○豊蔵政府委員 現在の建築基準法の体系におきましては、第十二条第三項あるいは第四項に基づきまして、運用上中間検査というものが行われる体制になっておりますが、法律上の義務づけといたしましては、先生御指摘になりましたように完了検査ということでやっておるのが通例でございます。私どもも、特殊な建築物等につきましては、現在の完了検査を中心としながらも、今後執行体制を十分固めてまいりまして、その充実にあわせまして中間検査ということも検討し、また強化していくべきであろうと考えております。 かつて欠陥マンション等がいろいろと御指摘を受けましたときに、関係の特定行政庁に対しまして、できる限り中間検査をするようにという指導を行ってまいっておりますが、それと一方、並行いたしまして、この建築工事を進めていきます場合に重要な役割りを果たす建築士の立場、こういつたような建築士の業務というものを十分充実強化し、そして監理を適正に行っていただく、それとあわせまして、いま申しましたが、中間検査につきましても、私どももそのあり方を検討さしていただきたいというふうに考えておるところでございます。
○木間委員 ということは、確かに十二条では中間の検査ができる方途はないではありませんが、しかし、現実は法制度としてはきちっとやっていないところであります。私も、この種の問題について関心を持ちまして、幾つかの地方の実情を調査をさしていただいたわけですが、たとえば配筋の検査はやっております。こういったところが実は多かったわけであります。つまり、コンクリ打ちが終わる以前に強度その他からいってどうなっておるだろうか、こういったことはその地方によっては特徴的にやられておるところもあるわけですが、あくまでこの法十二条は任意のものでありますから、後々幾つかの問題についても指摘を申し上げたいと思いますが、実効が上がっていないと私は申し上げざるを得ないのであります。 もう一つ、実効の上がらない要因といたしまして、私は、費用負担を明らかにしていないからだろうと、こう感ずるわけであります。つまり、第七条の完成の検査にいたしましても、一歩踏み込んだ検査ができないのじゃないだろうか。今度の事件に関して東京都のお話では、完工当時外見から判断した限り違法性は発見できなかった、これが証明されておるのでありますが、完成された建造物を、やっぱり問題があるんじゃなかろうかと疑問に思うところは、破ってみる必要があるのではないでしょうか。ですから、破った場合に、当然復旧をしなければなりませんが、それらの方途が全くなされていないところに、私はやはり、先ほど局長もおっしゃった十二条の検査あるいは七条の完工検査が、行うことになっておるといたしましても不十分さは免れないと思うのです。もちろん確認申請の事項と完成されたものとが違っておれば、当然建築主の負担で復旧をさせていく。あるいは、破ってみたけれども申請どおりになっておったとなれば行政官庁の責任において復旧を行う。そういったものがない限りは現場の建築主事等は十分な検査ができないと思うのですが、こういった制度の導入と相まってりっぱな建造物ができ上がっていくんじゃなかろうか、私はこう判断をいたしますが、この問題についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○豊蔵政府委員 先ほどお答え申し上げましたとおり、建築基準法の第七条第二項に基づきます完了検査というのは、通常外見上目視し得る範囲内で行われているというのが実態でございます。しかしながら、法律の第十二条第四項の規定に基づきまして検査を行う手だてが講じられておりますが、その場合、必要がありましたならば破壊検査ということも法的には可能であろうかと考えております。しかしながら、先ほど申しましたように、やはり建築物のしっかりしたものが建築できるということは、建築士の行いますところの工事監理の充実強化と、また建築主事等の行いますところの検査、こういうのが両々相まって働くことが必要であろうかというふうに考えているところでございます。現在中間検査自体がまだ十分に行っておれないような状況でございますので、これらの破壊検査まで突っ込んでやることができるかどうか、またその費用につきまして、法的には特別な事情があるような場合でありましょうから、合理的な理由がありますならば原則として検査を受ける者の負担であろうかと考えておりますが、いずれにいたしましても、やはり建築主事の行いますところの行政指導というものを今後なお充実強化する、その方向で体制を充実する、そしてまたそれに伴って必要な検査が励行されるということが今後とも必要であろうかと考えております。
○木間委員 私は先ほど幾つかの、ここ十数年の大事故を申し上げたわけであります。その都度お互いに反省もしながら法の整備も図ってきたところであります。いままたこの事故に遭遇しながら、私は、行政指導だけでできるものかどうか、きわめて不安であります。ですから、これはぜひ必要だ、このようになれば当然法改正も考えてみる、そういう答弁をいただかなければ、なかなかこれらの事故の再発は防ぎ得ないんじゃなかろうか、私はこのように申し上げたいのであります。 〔委員長退席、住委員長代理着席〕 次にまた、この検査と関連をいたしまして十二条の問題を申し上げたいと思いますが、十二条は、現存する建物その他についての定期報告、あるいはそれに伴う検査の徹底について制度化しておるわけであります。特に特殊建築物の構造あるいは設備等については、その状況を六カ月ごとに、あるいは最高三カ年ごとに報告しなければならない、このようになっておるのであります。この件についても地方の状況を幾つか調査をしてまいりました。若干差異はあるようですが、正直言って私の調べた中では、報告もなければ検査もやっていない、これが実態でございました。もっとも報告をサボれば三万円程度の罰金で済むようになっております。この罰金の問題については後ほどまた申し上げたいと思いますが、あのような特殊建築物が煩瑣な手続を経て報告をする、また検査をやっていく、そういうめんどうしいことをやめて、三万円の罰金で済むなら、このようになっているところに私は問題があると思いますが、もっともまた、この報告書は素人では大変書きにくい中身を持っておるのです。法では建築士の資格を持った人に調査をさせて報告をしなさい、こうなっておるのでありますが、当然調査を依頼すれば負担がかかってくるわけであります。また、その調査の方法によっては料金の度合いというものも問題になってくるでしょうし、私はこういったものについての明確な、たとえば報酬制度がないということもこの基準法の中には見受けられるわけであります。ですから、こういった、せっかく備えつけながら防火施設などもこれらの事故にあって作動しない。法ではちゃんと六カ月ないし三カ年定期に報告を求めておるところでありますから、これらの制度が十分に生かされていなかった、これが災害を大きくさせた、私はこう断ずるわけでありますが、この報告あるいは検査を徹底させるためにも、それらの問題について十分に対応しなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
○豊蔵政府委員 ただいま御指摘がありました定期報告制度は、特定行政庁が特秩建築物の所有者または管理者に対しまして、建築物の維持管理の状況につきまして建築士または建設大臣が定める資格者に調査をさせ、その結果を報告させる制度でございます。 従来から私どももその普及徹底に努めたところでございますが、現状におきましては必ずしもまだ十全とは言えない状況にございます。今後とも建築物の所有者等に対する啓蒙あるいはまた関連の機関におきますところの実施体制の整備等につきまして十分指導いたしまして、本制度が活用されるように努めてまいりたいというふうに考えております。
○木間委員 いま一つすっきりしない御発言を受けたわけでありますが、局長、私は、正直言ってやはり建築主事なりそれを補佐する体制が不十分であるということが、一連のこの法の中に見出すことができるわけであります。いま全国で建築主事は約一千三百名、そして補助員が六千名と聞いておるわけであります。年間百十万件にも上る確認の事務について、あるいは先ほど申し上げました中間検査なり定期検査なり、これらについての、一体このような職員配置で対応できるのかどうか、私はそこにいま建築行政の停滞しておる要因があるように判断をするわけであります。 ちなみに、消防職員は全国で二十万人と聞いておりますし、プラス自衛消防団と申しますか、各市町村に組織をされておる実態からいって、私はいまの建築確認行政の寒さを感ぜざるを得ないのです。せっかく消防活動に専念をしようといっても、でき上がった建築物にそのような欠陥があり、あるいはまたそれらを指導する側に問題があるとすればゆゆしき問題だろう。先般この件に関しまして地方行政委員会の皆さんにも意見を聞いてまいりました。また、現場の消防署の皆さんとも懇談を申し上げてきたのでありますが、精いっぱいやっておっても限界がある、それはやはり建設関係の皆さんにもう少し気張っていただかなきゃならない、こう意見が一致をするわけであります。 そういった面で、ぜひ、行革の折でありますが、やろうと思えばできるわけであります。内容のいい悪いは別にいたしましても、聖域化されたような予算配分も出ておるわけでありますから、いま生命財産を守っていくという建築行政の中で、皆さん方のそのような決意がなければ、私は、財政当局だってなかなか応じてくれないだろう、こう申し上げざるを得ないのでありますが、特にこれらの職員配置についても建設省の行政指導がないようであります。たとえば都市人口比例に応じまして、建築主事あるいはそれらの補助職員の配置をもう少し的確に指導されてはいかがでしょうか。
○豊蔵政府委員 現在全国に配置しております建築主事あるいはまた建築指導に関係いたしております職員等の数につきましては、建築確認件数というものがふえてまいる状況の中で、逐次その増強を図ってまいったところでございます。そういうような中で、最近におきまして、いわゆる違反建築物というような事案もある程度減少していくというような実績が上がっているところでございます。しかしながら、だからといって十分な体制が整っているかというふうになりますと、まだまだ今後とも充実強化を図る必要があろうと考えております。 こういったようなことに関連いたしまして、昨年には建築確認の手数料等の金額も引き上げまして、そういったようなことが実態にマッチするような努力もしておりますし、また、必要に応じまして特定行政庁の数もふやしてまいっておりますので、そういう中で今後とも全国の関係の公共団体におきまして、その充実強化を図るよう私どもも連絡を密にして指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○木間委員 いま一つの阻害原因に、遡及適用がないという問題が挙げられるかと思います。つまり消防法と建築基準法が連動していないじゃないかと申し上げたいのであります。 日進月歩の住環境の変化に対応するために、それぞれ基準法の見直しなり消防法の改正を行ってきておるところでありますが、それはあくまで将来の建築物に対する諸制度でありまして、既存の建築物に対しての適用がないわけであります。たとえば建築基準法にいたしましても、防災区画として縦穴区画、四十四年に制度化をしております。煙の関係では防火戸が四十九年、あるいは熱感連動防火戸が四十四年、排煙設備では四十六年、あるいは内装制限にいたしましても三十四年、非常口進入路にいたしましても四十六年、それぞれ制度化されておるわけでありますが、いまニュージャパンのような既存の建造物については適用がないわけです。 私は、この基準法においても消防法と同じように遡及適用をしておれば、このような大惨事は幾らか食いとめることができたんじゃなかろうか、こう考えるものですが、まず、基準法の遡及適用のできない理由は何なのか、お尋ねをしたいと思います。
○豊蔵政府委員 既存の建築物の防災対策につきましての遡及適用の御議論でございますが、御案内のように、四十九年に建築基準法改正案の中におきまして、遡及適用条項を織り込んだ法案を提出いたしまして御審議をいただいたところでございますが、その段階におきましては、なお技術的、資金的に解決すべき点があるというようなことで、この条項が削除された経緯がございます。 そういう経緯を踏まえまして、建設省といたしましては、昭和五十二年から五十四年にかけまして、学識経験者、関係行政機関等からなりますところの既存建築物避難施設整備対策懇談会におきまして調査検討を行い、その結果を踏まえて、現在の建築基準法令を遡及適用するというよりは、既存建築物については、既存の建物を対象としておるから今後新たに数がふえるものではない、また、対象となる建築物が多種多様な形態をしておるので、一律に技術的基準を機械的に当てはめるよりも、行政指導によった方がより実効的であるといったような観点から、行政指導によるということで、昭和五十四年三月に建築物防災対策要綱を定めまして、これによりまして指導を行っているところでございます。
○木間委員 お金がかかり過ぎるからとかあるいは建造物が多種多様だから、一つの法律で縛るよりもむしろ柔軟に対応できる行政指導で、こういうことをおっしゃられたのでありますが、私はいまの態度では後退を、しかも大変な後退をされておると申し上げざるを得ないのです。 いま局長もおっしゃったように、四十九年の七十二国会で建設省は積極的にこの遡及適用の法案を提案されました。私は特にこの件についての興味を持ったわけでありますが、議会で二年半も審議に審議を尽くして、結果的には削除修正ということで、七十七国会でこの法案の制度化をされたわけであります。私は、少なくとも金はかかるだろう、あるいは建造物は多種多様になっているだろう、しかし人命にはかえがたいのだ、だから建設省は積極的に遡及適用をして、それぞれ指導を強めていこう、こういうことで提案がなったものと、私は建設省の態度を高く評価をしておるわけであります。もっとももう七、八年も前でありますから、責任者もおかわりになったでしょう、大臣もまた猫の目のようにころころおかわりになるわけでありますから、人がかわれば考え方も変わるかと、私は先ほどから局長の御発言を聞いてそう思わざるを得ないのです。せっかく先輩の皆さんが何とかここで災害を未然に防ごう、人の命は地球よりも重たいんだ、そういうことで決意をされたはずでありますが、いまの局長の御答弁では私は大変不満であるということを申し上げざるを得ないのです。 いま一つの問題ですが、五十一年十月十九日の参議院建設委員会での会議録も読ましていただきました。建設大臣は、遡及適用条項修正削除を機会にさらに内容に検討を加えたい、そして建築基準法とは別に既存の特殊建築物等の避難施設等の強化のための法律案をまとめて、次の国会に必ず提案をしたい、このように約束をされておるわけであります。そしてまた、このための要綱等もまとめられておるのでありますが、今日までなぜ提案をされないのか。確かにいま局長から行政指導でいまやっておりますという実態の報告があったわけでありますが、私はそうではなくて、やはり法律制度できちっと制度化されなかったらこれらの問題についての対応はできないのじゃなかろうか、こう考えるところであります。 そこで大臣に決意をお尋ねをしたいのでありますが、今度の事故は人災だこのように国民の皆さんも見ておられるところであります。経営者の防災に対する考え方の欠落はもちろんでありますが、もう少し行政官庁として、消防は消防で決意を新たにされておりますが、建設省も決意を新たにしていただいて、法制度の不備な点についてはきちっとやっていくんだ、こういう決意をお尋ねしたいと思います。
○始関国務大臣 建築基準法の改正に当たりまして、既存の、前の法律によって確認を受けた建築物にも防災等の規定を遡及して適用しようという案がございまして、それが成立しなかった経緯等につきましては私も承知をいたしております。そこで、やむを得ない措置といたしまして、行政措置で要綱を決めて指導しておるということでございますが、法律で強制しても無視する業者も多いわけでございますから、これでは不徹底であるというただいまの御意見には、私も同感の点が少なくないのであります。ただ、法律の改正に関することでございますので、ただいまの御提案に十分に留意いたしまして、今後機会を見まして検討を加えていきたい、かように存じております。
○木間委員 昭和五十二年に懇談会を発足されましてあるいは三年物、五年物、五年物もやがて五十八年度末には期間を終えるところであります。五十二年に制度を考えられてからすでに五カ年間たっておるわけです。ですから、それらの特殊建築物といえどもいまから遡及適用されてもいいのではなかろうか。きのう建築指導課の方にもいろいろ意見を求めました。その後の指導経過については、たとえば特殊建築物にいたしましても三年物で約六割、あるいは五年物でも何らかの形で対応しておるのが三割、つまり九割の皆さんがこの指導によってそれぞれ構造の手直しをいただいておる、このような内容も聞き取れたわけでありますから、私は、これからこういったことを絶対に起こさない、そういう面での遡及適用も新たなる決意でやっていただきたいと、大臣にもぜひお願いを申し、上げておきたいと思うのであります。 それから、建蔽率の問題で若干お尋ねを申し上げたいと思いますが、建築基準法を読む機会がありまして、走り読みをしたのでありますが、たとえば七〇%の市街化調整区域の中で住宅を建てて、その後建蔽率六〇%の市街化区域に編入されたときに、やはり法律上問題が残るのではなかろうか、こういうことも私なりに考えるわけでありますが、こういった点についてはどのように指導されておるのか、あるいは御判断をされておるのか、この機会にお尋ねをしておきたいと思います。
○豊蔵政府委員 建蔽率の規制につきましては、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合を一定限度以下にすることによりまして、敷地内に空地をある程度確保し、通風、日照、採光、防災等、市街地の環境条件を確保するということを目的としているものでございます。 個別の建蔽率の規制値につきましては、都市計画として定められました用途地域に応じまして適切なものとなるように定めているところでございます。また、用途地域の指定のない地域につきましては、一般には市街化の程度が低く、周辺の環境を考慮いたしまして建蔽率を強く抑える意味が少ないということで、御指摘のように建蔽率が七割となっているわけでございます。この市街化調整区域も、そういう意味におきまして一般的に用途地域指定のない都市計画区域であろうかと考えられますが、調整区域は一方におきまして開発行為、建築行為等は原則的に禁止されておりまして、市街化を抑制する地域でございますし、もし法律に基づきまして開発をするという場合には、相当細かい、開発行為の許可内容に建蔽率なり高さなりいろいろな条件が定められることになっておりますので、それによりまして一般的には十分な環境が保たれるものというふうに考えているところでございます。
○木間委員 違反建築物の処置の問題についてお尋ねをしたいと思いますが、個人の住宅が違反をしておれば、仮に事故に遭えばその人自身の問題になってきますし、その人の損失にもなるわけであります。ところが、百貨店、病院、劇場、ホテルなどいわゆる特定建築物については、その建築主の損失はもちろんでありますが、これらの施設は他人を収容をする施設であります。ですから、単なる違反だけでは済まないのじゃなかろうか。となれば、当然この法律制度に適合していない、違反である、こういうことになれば第九条の制度が発動するわけであります。 今日までこの九条の適用があったのかどうか。つまり建築物自体の除去とか移転とかあるいは使用制限、使用禁止も設けておるところでありますが、こういった事例があればお聞かせをいただきたいと思うのであります。
○豊蔵政府委員 建築物の違反の件でございますが、最近におきまして執行体制の整備等と相まちまして、その件数は減少の傾向にあると理解しておりますが、しかしながらなお依然として相当数の違反建築物があることも事実でございます。五十五年の私どもの手元での統計によりますと、建築の確認をいたしました件数が約百十万件でございますが、違反建築物の件数が二万八千件程度となっております。そのうち法第九条によりまして命令をいたしました建築物の件数は千八十七件というふうになっておるところでございます。そのように、なるべく違反建築物につきましては的確な指示、指導を行いながら、必要に応じまして法九条による措置命令を発動してまいりたいというふうに考えております。
○木間委員 この命令違反によった中で、特に九条の関係は一千八十七件、こういう発表があったわけですが、この九条の一千八十七件のさらに中身がわかればお知らせをいただきたいと思うのです。特に使用制限とか使用禁止があったのかどうか、含まれておったのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○豊蔵政府委員 ただいま申し上げました法九条によります命令をいたしました建築物の件数の内訳につきましては、残念ながらその詳細、私手元に資料を持っておりませんが、ただ、この九条によります命令をした後、必要に応じましては行政代執行を行うとか、あるいはまた違法の程度の著しいものにつきましては告発を行うといったような措置をとっておりますが、そういう意味で告発を行いました件数は五十五年度におきまして十三件ございました。また、行政代執行の手続をとってまで処理をいたしましたものは二件ありましたことを御報告申し上げます。
○木間委員 私は今度の事件なり過去の大災害を見ておりましても、いま少しこれらの制度の活用があってほしかった、こう考える一人であります。先般の地方行政委員会でも、消防法違反に際しまして第五条の発動があったかどうか、こういう質問で、石見消防庁長官はなかった、こういう答弁があるところです。これはやはり人を収容する施設でありますから、代執行等もされておるところでありますが、私はもう少しこれらについてきちっとやっていただかなければ、直すまで使用を禁止をする、こういう強い態度で出ていただかなければいけないのではなかろうか、こう考えるところであります。 それから同じ基準法の関係で、罰則の関係について若干申し上げてみたいと思いますが、たとえばこういう話を耳にするわけです。違反建築物であっても罰金を納めればいいんだろう、こういう風習がないではありません。つまりこの法律にも罰則を定めておりまして、違反をしておれば懲役一年以下もしくは二十万円以下の罰金が適用されるわけでありますが、横着な建築主は、たとえば都市計画法に違反をしておる、住宅あるいは建物を建ててはいけない地域ででも無理やりに個人の考え方を貫く。それがたまたまわかってきて建築主事等が現場へ直行いたしましても、罰金を納めればいいんだろう、こういう開き直りがあると聞くわけであります。 〔住委員長代理退席、委員長着席〕 そうしてまいりますと、罰金を納めてしまえば、取ってしまえば、開発行為もあるいは建築確認の行為もうやむやになってしまって大変困っておるというようなことも実は聞くわけであります。ですからこういった罰金制度についても、罰則の適用についても、私はもっともっと一工夫があっていいのではなかろうか。今度の場合でも、私はよくわかりませんけれども、これからの推移を見なければわかりませんが、懲役一年以下あるいは二十万円以下の罰金では国民感情としてなかなか理解ができないところであります。最もとうとい三十二名の命を、私はあえて奪っておると申し上げたいのでありますが、そういう罰則の見直しについてお尋ねをいたします。もっとも先般の地方行政委員会では、消防庁は見直しをします。こういう発言があります。しかし他の役所との関係もありますので、横並びもありますのでと、このような御発言もあるわけですが、この件に関してどういうお考えを持っておいでるか、お尋ねをしておきたいと思います。
○豊蔵政府委員 御指摘のように建築基準法違反に係ります案件につきましては、先ほど申し上げましたような第九条に基づきます措置命令を発動するとか、あるいは悪質なものに対しましては代執行によって処理する。さらには告発によりまして罰則の規定の適用というふうなことになるわけでございますが、罰則につきましては関係の法令におきますバランスというものがございまして、私どももそれぞれの法律を改正いたします都度、関係の法務省とも御相談いたしまして、必要に応じましてその都度改正を行っているところでございます。そのような観点から、現在私どもが見ております観点では、建築基準法のたとえば第九条の命令に違反した場合の法定刑は一年以下の懲役または二十万円以下の罰金ということになっておりますが、一般的に、他の法令とのバランスにおきましては均衡がとれておるものというふうに考えております。しかしながら、時代の進展とともにこれらの罰則の強化につきましても、関係法令とのバランスをとりながら、関係の省庁とも御相談をさせていただきたいというふうに考えております。
○木間委員 この問題の最後に、いま一点お尋ねを申し上げたいのでありますが、先ほどから中間検査の問題なりあるいは定期検査の問題なり、そしてまた罰則の問題なりを私は提起をいたしたわけであります。そして私は、この法律を何遍か一週間ほどかかって読み返してみましたが、大変わかりにくい法律であります。わが国に今日どの程度の数に上りましょうか、その中でもきわめて読みにくい、わかりにくい法律じゃなかろうか。もっとも昭和二十五年にできておる法律で、その後廊下を建て増し二階を建て上げて今日やっておいでましたから、ホテルニュージャパンが迷路のようになっておった、あるいは川治温泉がそうであった、私同じようにこの法律もそのように受けとめてまいっておる一人であります。また、一つの法律で全国の確認行為を処理をしたり、あるいは現存する建造物に対応するわけでありますから、なかなか困難さはわかるわけでありますが、新しいこれからの時代に向けて法制度の見直しを考えるべきではなかろうか、私はこう思っております。 そして同時に、昨年の五六豪雪で若干の経験をしたことも御参考までに申し上げてみたいと私は思いますが、五六豪雪はさまざまな人間模様を私は醸し出してきたと思います。雪国の皆さんは昼夜を分かたず除雪、排雪で疲労こんぱいに達した。こういうことからでしょうか、特に隣人同士がいがみ合う場面にも間々ぶつかりまして、その都度直接市長や町長さんの方へ苦情が殺到してきたわけであります。たとえばおまえさんとこの屋根雪がうちの庭へ落ちてきた、拾っていけ、こういう話もありました。あるいはまた、前の道路に屋根雪を積み立てて往来の邪魔になっておるじゃないか、こういう問題もあったわけです。これも建築基準法の上から来る問題じゃなかろうか。特に違反ということではありませんが、雪の降らないところも雪の降るところも同じような法律制度になっておるところに問題がありはせんか。と申し上げますのは、屋根雪が隣の庭へ落ちた。確かに境界からどの程度離れればいいのかということも、民法でも明らかになっております。壁面は五十センチを離しなさい、こういうことでありますが、軒はさらにその壁から四、五十センチ出るわけでありますから、屋根雪は必然と隣のうちに転がり込むということになってくるわけです。また、地方によっては空き地といいますか、庭を建物の後方に設置する例がたくさんあります。玄関等の建物は勢い道路に面して設けるわけであります。となってまいりますと、屋根雪はやはり道路にでも積むしかないといいましょうか、そういった雪国の悩みがあります。いま富山県ではこれらについて何か手だてがないものかということでいろいろ模索をされておりますが、雪にも安心な建築行政といいましょうか、建築マナーといいましょうか、行政指導でこれから考えていく大きな課題である、こうおつしゃっておいでるのでありますが、行政指導ではなかなか達成できない中身を持っておるわけです。 こういったこと等を考えてみたところ、これから二十一世紀に向けてのわが国の建築行政はどうあるべきなのか、こういったことなどから、少し長くなりましたが、いっかの機会にこの建築基準法を全面的に洗い直す、全面的に改正をしていくんだ、こういう御決意で臨んでいただきたいと思いますが、そのお考えについてお尋ねをしておきたいと思います。
○豊蔵政府委員 建築基準法令につきましては、建築技術の進歩あるいはまた災害、地震等におきますところの各種の教訓等を踏まえまして、必要に応じましてその整備を図ってきたところでございます。法律につきましては、昭和二十五年の制定以来八回にわたり実態的な改正を行いましたし、また、政令につきましては十九回にわたって改正を行ってきておるところでございます。 そういうような過去の経緯等に基づきまして、少しでも時代の進展に即応したいい建築規制ができるということを考えていっているわけでございますが、ただいま先生から御指摘がありました建築基準法令のもう一つの側面は、この法律は技術法規であるというような性格から、一般の素人の方にわかりにくい点があるのじゃないかというようなことでもあろうかと思います。そういった点につきましては、私ども今後とも関係の団体等とともに建築基準法の普及啓蒙、そしてその結果として法律を遵守していただくというふうな方向で努力をしてまいりたいと思っております。
○木間委員 ぜひ二度と再びかかる災害がないように、特に今度の事件に際しての私の感想を述べさしていただきますと、人災ということはもう論をまたないのでありますが、それは経営者の欠如もあります。あるいは消防のもう少し的確とした対応の不足もあったでしょう。同時に、私は建設省にも一端の責任はある、このように申し上げたいのであります。そういった意味で、ぜひこれからの建築行政に対する対応をお願い申し上げておております林野庁におきまして、手持ち式の草刈り機の無振動化につきまして研究を進められております。また、建設省におきましては、道路の場合の草刈り等につきまして、自走式の草刈り機というものについて、こういった道路を走る形のものでございますが、こういったものについて研究開発を実施中でございますので、鋭意努力してまいりたいと存じます。
○木間委員 以上で終わります。
○村田委員長 これにて木間章君の質疑は終了いたしました。 次に、薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は冒頭に、先般大変痛ましい惨事となりましたホテルニュージャパンの問題についてお伺いをしたいと思うわけでございますが、三十二名のとうとい命を亡くされ、また大ぜいの方がけがをなさったことに対し、亡くなられた方の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、けがをなさった方の一日も早い全快をお祈りするものでございます。 この問題に関しまして、東京消防庁が現場を査察なさいました。その結果が昨日の時点でまとまっておられる。特に建物の構造上の欠陥、それから防災管理上の欠陥、従業員の初期消火並びに避難誘導の不適切というような項目が指摘されておるようでございます。他の委員会では消防法上の問題が指摘されておりますので、当委員会では建築基準法上、今後こういう痛ましい事故が再発しないためにどうあるべきか、そういう点で何点かお伺いをしたいと思うのでございます。 では、最初に消防庁にお伺いしたいのは、東京都の査察の結果、もう御承知だと思いますので、建築基準法にかかわる部分だけで結構でございます、要点だけ、この点が建築基準法上問題点として指摘されたということを列挙していただきたいと思います。
○荻野説明員 お答えを申し上げます。 御指摘は建築基準法違反という点に限定してということでございますが、現在までのところ、私きたいと思います。 次いで道路の問題で若干申し上げたいと思いますが、道路の行政につきましては、新たに設けるとかあるいは改築をするとかということと同時に、維持修繕の問題が対応されておるところであります。特に新設、改築等につきましては、国土の均衡ある発展ということでしょうか、全国の地方の方々も含めて大変要求が強いところでありますし、同時に進展を見ておるところについては敬意を申し上げるところであります。しかしながら、この維持修繕については必ずしも住民要求に的確に対応して解決をしていない、こう申し上げざるを得ないのです。ある県では年間三千件を超える苦情が寄せられておる、こう言われておりますし、また、的確に処理をされていないところであります。やはり住民のための維持管理体制を確立するということもきわめて大切でありますから、これらの業務と同時に、自治体の管理責任を明らかにしていくべきだろう、私はこう思うところです。 そこで、道路法を読んでみたわけでありますが、昭和二十七年に制定をされておりますが、この四十二条に基づく維持修繕に関する政令は今日なお未制定となっております。この未制定の理由をひとつお尋ねをしておきたいと思います。
○渡辺(修)政府委員 お答えいたします。 ただいま先生のお話にございましたように、道路法第四十二条第二項におきまして「道路の維持又は修繕に関する技術的基準その他必要な事項は、政令で定める。」ということになっておるわけでございます。二十七年に新道路法ができましたときにこの四十二条の規定が入りました根源をちょっと考えてみたんでございますが、旧道路法時代に道路維持修繕令という省令がございまして、こういったものがあった関係で、新道路法になったときもこの維持修繕関係を政令で定めるという規定にしたのではないかと思うわけでございますが、実は旧法の道路維持修繕令、かたかなで書いてある古い省令でございますけれども、たとえば一例として申し上げますと、「橋梁ノ各部材ハ常ニ其ノ状態ニ注意シ所定ノ耐力ヲ保持セシムヘシ塗料ヲ施シタル橋梁ハ相当期間毎ニ之ヲ塗換へ其ノ保存ニ注意スヘシ」、こういうようなことが書いてあるわけでございます。ところがよく考えてみますと、この程度のことを書いた政令をつくっても実態的に意味がないわけでございまして、本当に最近の非常に交通量の多い道路を完全に維持するということになりますと、具体的な道路、それから交通の状況、それから地形の問題もございます。ただいま建物の件で先生御指摘になりましたような、積雪地とそうでないところの差とか、非常に細かく見てやらないといけないというわけでございまして、全国的に一般的な基準をつくりにくいということが理由でございます。 実際問題といたしましては何もなければ困るわけでございますので、道路局長通達によりまして、たとえば道路技術基準であるとか、道路の維持修繕管理要領といったものも局長通達で出しておりますし、また、建設省直轄事業につきましては、内規として直轄維持修繕実施要領といったものもつくっておりまして、こういうものを基本にやっておるわけでございます。なお、ただそのままでいいというわけではございませんので、維持修繕の技術的基準についての政令については引き続き検討を続けてまいりたいと考えております。
○木間委員 局長がおっしゃったように、全国の道路網を一つの規範でなかなか処理しにくい、そういう悩みは私も理解をするところであります。とはいっても、先ほど申し上げたように住民の苦情が殺到しております。特に市町村道というのは住民の生活道路で、毎日、それこそ朝晩それを使用するわけでありますから、補修修繕は的確に対応されていかなければなりません。そういった意味でもっともっとその維持修繕についての指導を強めていただきたいと思うのでありますが、最近建設省方式と申しましょうか、地方もどんどん下請化の方向をたどっておるわけです。建設省は御案内のとおりほとんどが下請であります。地方もそれに見習ってといいましょうか、最近の財政危機の中からといいましょうか、合理化が進んでまいりますとそういったことが起こっておるところです。私はやはり生活道路については直営方式で、苦情があればすぐすっ飛んでいく、こういう対応がなされなければいけないのじゃなかろうか、そういった意味でぜひ市町村道について、特に地方の道路についてはもっともっと的確に対応されるように、できれば直営方式で指導をいただくようにお願いをしておきたいと思います。 あと幾つか問題を申し上げたいのでありますが、時間も来ております。最後に一点だけお願いをしておきたいと思います。 最近、道路の維持上、草刈り機がたくさん使用されておるところであります。これらの業務がどんどん進んでまいりますと、残念ながら振動障害が起こってきておるわけであります。この場合には公務災害認定者、中には死亡者も出てきておるところでありまして、建設省はこれらの振動障害についての実態調査をぜひ行ってもらいたい。あわせて無振動の草刈り機等の開発にも研究をお願いしていきたいと思いますが、ぜひ労働安全対策の上からもこれらについての御決意なりをお尋ねして私の質問を終わりたいと思います。
○吉田(公)政府委員 所管の事業に関しまして、毎年度当初事務次官通達によりまして、工事の発注に当りましては労働者の健康の保持及び災害の防止に配慮をした適正な工期でございますとか工程を設定するということ、それから請負業者に対しまして、労働災害の防止に努めること等については指導を行ってきたところでございます。ただ、しかしながらただいま御指摘の振動障害、こういったものにつきまして影響が出てきているようでございます。こういった点につきましては、労働安全衛生法を所管しております労働省ともよく御相談しながら、実態調査について検討してまいりたいと存じます。 なお、無振動機械でございますが、これはやはり同じような意味で草刈りについての悩みを持っております林野庁におきまして、手持ち式の草刈り機の無振動化につきまして研究を進められております。また、建設省におきましては、道路の場合の草刈り等につきまして、自走式の草刈り機というものについて、こういった道路を走る形のものでございますが、こういったものについて研究開発を実施中でございますので、鋭意努力してまいりたいと存じます。
○木間委員 以上で終わります。
○村田委員長 これにて木間章君の質疑は終了いたしました。 次に、薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は冒頭に、先般大変痛ましい惨事となりましたホテル・ニュージャパンの問題についてお伺いをしたいと思うわけでございますが、三十二名のとうとい命を亡くされ、また大ぜいの方がけがをなさったことに対し、亡くなられた方の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、けがをなさった方の一日も早い全快をお祈りするものでございます。 この問題に関しまして、東京消防庁が現場を査察なさいました。その結果が昨日の時点でまとまってお,られる。特に建物の構造上の欠陥、それから防災管理上の欠陥、従業員の初期消火並びに避難誘導の不適切というような項目が指摘されておるようでございます。他の委員会では消防法上の問題が指摘されておりますので、当委員会では建築基準法上、今後こういう痛ましい事故が再発しないためにどうあるべきか、そういう点で何点かお伺いをしたいと思うのでございます。 では、最初に消防庁にお伺いしたいのは、東京都の査察の結果、もう御承知だと思いますので、建築基準法にかかわる部分だけで結構でございます、要点だけ、この点が建築基準法上問題点として指摘されたということを列挙していただきたいと思います。
○荻野説明員 お答えを申し上げます。 御指摘は建築基準法違反という点に限定してということでございますが、現在までのところ、私の延焼を、わずか窓際の三十センチのところで多くの方が亡くなっていった。こういうところはいますぐきちんと見直して、これは改善すべきであるということをきちんとやるのならば、そう大きな金額ではなくしてとうとい人命や、多くの方が不慮の災害から避けることができると思う。いま何ができるか、すぐお金というのではなくして、最小限の経費であってもこれだけはやりなさい、まずできるものからやって、最後はこういうものはやりなさい、やるべきものから私は指摘すべきだと思うのですが、さしあたってもう一度、多くの人の集まるところの内装の不燃化、あるいは横への、類焼を防ぐために間仕切りはどうなっているか、入り口のドアはどうなっているか、いわゆる縦の延焼を防ぐために埋め戻しがしつかりできているか、今度指摘されたのはごく基本的な、やればすぐできるようなことが今度大惨事を招いているわけですから、これらのことをもう一度、防災そして不燃の上で速やかに、徹底的にやっていただきたいと思うのですけれども、これは大臣のお考えをお伺いします。
○豊蔵政府委員 ただいまの先生の御質問に対しまして、ちょっと事務的にお答えさしていただきたいと思います。 先ほどの、ホテルニュージャパンの大火災が起こりましたことも踏まえまして、去る二月十二日に、建設省の方から関係の都道府県知事に対しまして、私どもが五十五年の十二月にお願いをいたしました一斉点検の結果に基づいて、いろいろな指導をいたしておりますが、それらの指導をしてもまだ改修等の措置がなされていないもの、あるいはまた、防災対策要綱に基づきまして改修の指導を行っておりますものでまだ未措置のもの、これらを重点的に一斉に点検をしていただきまして、そしてこれらに対しまして、必要に応じて指導措置をお願いするようにいたしております。そういったことによりまして、関係の特殊建築物につきましてはなお一層の防災の徹底を図りたいというふうに考えておりますので、御報告をさしていただきたいと思います。
○始関国務大臣 ただいま住宅局長から御報告を申し上げましたが、建築基準法と消防法と両々相まって、こういう災害が今後起こらないようにやってまいらなければならないことはもちろんでございますが、その点につきましては、建築基準法は、肝心の防災の見地からの最近の規定が遡及して適用されるということになっていないというような問題もございますけれども、さしあたりは今度の災害にかんがみまして、消防庁と連絡協調をいたしまして、いままで欠陥ありとされておりました、いわば札つきのホテル等につきましては再点検するということで、行政指導を強めていくというのが当面の対策でございますので、御了承をいただきたいと思います。
○薮仲委員 これは事務的なことも含めて重ねて伺っておきますけれども、こういうような大災害、事が起こるたびにああすればこうすればということがいつも言われるのですけれども、現行建築基準法上、やはりこういうたび重なる災害の上から、防災、防火、こういう点からもう一度見直していただいて、いま消防庁が何点か指摘した中で、私も現行の建築基準法を持っているのですが、これだけでは完全だとはちょっと言いがたい面もあるのではないか、幾多の点を指摘されなければならないのじゃないか、そういう面で、どうかこういう大ぜいの人の集まるところの防災、防火の観点から、建築基準法をもう一度見直していただきたいと思いますし、と同時に、遡及効果はないかもしれませんけれども、行政指導にそれなりの重みのある改善を、これを契機にやっていただきたいと思うのでございますが、重ねて局長並びに大臣の御決意を伺って、この問題は終わりたいと思います。
○豊蔵政府委員 建築基準法につきましては、先ほどもお答え申し上げましたが、時代の進展に伴います建築技術の進歩、あるいはまた災害等の教訓に照らしまして、私どもが行政的に解決できますものは相当程度法律の中に盛り込みましてその整備を図ってきたところでございます。しかしながら、今後とも必要に応じまして基準法を見直しまして、本当に安全を確保することができるような法体系に努力してまいりたいと思っております。 なお、ただいま御指摘ありました、現行体系の中でできるだけのことをしろということでございますが、先ほどお話し申し上げましたように、かねて指導いたしております建築物防災対策要綱、これを徹底して早くその実を上げるとともに、年三同行っております建築物の防災週間等におきまして、関係の行政庁を指導いたしまして、問題のありますような建築物については徹底的に指導してまいりたいというふうに考えております。
○薮仲委員 では、何点か指摘いたしましたけれども、大臣もどうかこの点を十分踏まえて、再びこういう惨事の起きないような対応をお願いをして、この問題は終わりたいと思います。 次に、先般来、また当該委員会でも再々問題になっておりますいわゆる公共工事の契約制度、簡単に言えば談合入札でございますけれども、この問題について、基本的な今後の建設省のあり方を何点か確認をさせていただきたいと思います。 その問題に先立ちまして、先般の予算委員会でわが党の矢野書記長が、ダムの建設に関連して問題を提起した経緯がございますが、これは今後の建設省の行政の中で非常に重要な問題を幾つか含んでおりますので、冒頭に大臣の政治姿勢についてお伺いをいたしたいと思うのでございます。 すでに御承知のように、書記長の指摘したのは、十九件のダムの発注のうち十三件が十年前のその表と一致しておった、あと五件はほぼ一致していた、十九件中十八件が話し合ったとおりになってしまったよという指摘でございます。これに関する建設省の御答弁を聞いておって、私は一部不安になる点がございます。それは、このような大型の公共事業であるから、用地買収、水没者の補償、あるいは水利の問題等と関連して、このような大型ダムのような工事はこのような事柄があってもやむを得ないんだというようなニュアンスがゼロでないような答弁を、私は大臣のお答えの中から感ずるので不安を感ずるのです。大臣、このような大型のダムならば、このような発注形態というものはやむを得ないとお考えなのか、それとも、やはり国民の税金に基づく公共事業だ、これは国民一人一人の汗と努力の結晶の税金によって後世に残す社会資本を残しているんだ、しかもこの社会資本は後世に多くの負担を残さなければならないかもしれない。それは公平で公正な競争原理を導入して、国民の多くの信頼の中に、いま財政危機だ、行革だと言っている中で、なるほど国民がまじめに納めた税金は、本当にまじめに有効に、効率よく使われているという政治に対する信頼は、やはり私は大臣の政治姿勢に多くよるところがあると思う。やむを得ないとお考えなのか、それとも、このような大型の公共事業であっても、やはり公正で公平な競争原理の中でりっぱにこの公共事業はやってみせる、国民の批判や疑惑を受けるようなことは一掃していこう、そうお考えなのか、そのどちらか、最初にお伺いしたいと思うのです。
○始関国務大臣 公共事業はすべて国民の税金を原資といたしまして、社会資本を積み重ねていくものでございますから、業界が勝手に談合等によって工事の実行者を決めるとかなんとかいうような不明朗な、社会の信頼を害するようなことは、これは許すべきではない。あくまでいまおっしゃいましたように、後世に恥じないような堂々たる方法で受注者を決め、その誠実な工事の履行、施工を求めるというのが本体である、これはもう当然でございます。
○薮仲委員 どうか大臣の時代にすばらしい建設省の公共事業が次々と行われることを心から期待して、それでは具体的に、いまの大臣の御答弁に沿うならば、以下の問題はどう判断なさるか、建設省のお考えを伺っておきたいのでございますが、建設省はやはりこの談合という問題は、競争原理を導入すべきだということで、いわゆる指名競争入札に応札する業者の数をふやすべきだ、二十名にすべきである、確かに予決令では十名以上になっております。これは私はまことに好ましいことだと思うわけでございますが、このようにしようと考えられた理由は何ですか。
○丸山政府委員 今回のいろいうの疑惑につきましては、まことに残念だと思っておるわけでございますが、その場合、鋭意検討を進めている段階でございますけれども、一般には一般競争入札にしたらどうか、こういう御議論が強いわけでございます。しかしながら、この点につきましては私が何回も御答弁申し上げておりますように、直ちに一般競争入札に踏み切るということはなかなか困難でございまして、これにつきましては中建審で鋭意御検討をいただいておる、こういう段階でございます。しかしながら、このままで放置するということはやはり国民に対して申しわけがない、こういうことで二十名という形にしたわけでございますが、この考え方は、指名競争の長所を取り入れながら競争原理を入れてまいりたい、こういうことに基づいてこのような制度をとったわけでございます。
○薮仲委員 大変に結構なことでございますので、これが厳正に守られるように今後ともお願いをいたしておきます。 それから次の点でございますけれども、やはりこういう入札という経過が秘密の中に行われるということが、最もこれは多くの方の疑惑を招くと思います。国民の税金でやる後世に残す誇るべき事業なんですから、だれに見てもらったって、国民のどなたからどうなんだと聞かれても胸を張ってこうですよと、りっぱに皆さんの税金はこう使われて、こんなにすばらしい河川が、住宅が、道路ができるんです。喜んでくださいと言えるのが公共事業の本来の姿勢なんですから、私は入札制度そのものについて、そんな細かい金額までなんて、そんなやぼなことは言いませんけれども、ある一定金額以上についてはこの入札のいわゆる経過、入札の方法であるとか、入札、落札に至る経過であるとか、どのような価格で落札したのか、ことごとく私はオープンにして何にも困らないと思うのですが、その点いかがでしょう。
○丸山政府委員 入札制度の公開につきましては、現在のところは、それを公開することによりまして類似の工事の予定価格等を類推されるおそれがある、こういうことから、政府関係におきましては公開していないわけでございますが、いまのお説も十分傾聴すべきことだとわれわれ考えておりまして、現在中建審におきまして公開制度をしたらどうかということで、鋭意検討をいただいているところでございまして、中建審におかれましても前向きで検討しておられると聞いておりますから、その結論を得次第早急に踏み切りたいと考えております。
○薮仲委員 まあ公開に踏み切るという理解はいたしておりますが、いまの御答弁の中で、秘密が漏洩する、後でもいろいろ指摘はしたいと思いますけれども、もうこれはプロの方が見れば、大体の積算というのはそんなに違っているものではない。これは建設省の御答弁にある。私もそのとおりだ。これは幾ら非公開でやろうといってもかえってそれはおかしなものであって、逆に全部の方が、ある意味では専門の方は知っていらっしゃることですから、あんまりしゃっちょこばらずに、かたくならずに、この公開の適正な方法はどうあるべきかということは、それは答申もあることでしょうからそれを待つにいたしまして、どうか公開という方向は十分最も好ましい形で取り入れていただきたい。お願いをいたしておきます。 それから、次の問題でございますけれども、最近のいろんな疑惑の中で、まる投げ、トンネルとか、いわゆる下請発注で疑惑が出ております。私は、やはりこういうものは発注官署というものが下請の実態についてはっきり届け出、報告を受ける、こういうことをやるだけでも、これは当然そうなっているはずだと思うのですが、現実にそれが厳正的確に行われないところに、今回指摘されたような一連の疑惑というものが生じていると思うのです。私は、発注官署が発注するとき、その下の下のすべてまでなんて、そういうことではなくして、少なくとも第一次の発注をするその下請業者、そのいわゆる内容ですね。適当な適正な工事が行われるような、必要な内容を発注官署に報告するように義務づけることをきちんとすれば、またこれ多くの問題が減るんじゃないかと思いますけれども、その点はいかがでしょう。
○丸山政府委員 現在建設省の工事につきましては、一括下請をする場合だけは届け出ることになっておりますが、その他につきましては届け出なくてよいことになっています。これは元請が全責任を持ってその工事を施工するというたてまえになっているわけでございますし、一方この十年間で、直轄事業の例をとりますと、事業量は倍になっておりますが、この問において職員は二割減、七千名の減となっているような状況でございまして、下請までも全部目を通すということは、発注者の立場といたしましてはなかなかむずかしい問題があると思いますが、せっかくの御提案でございますから、十分検討させていただきたいと存じます。
○薮仲委員 そういう点、下請が責任を持って施工し、工事を完工するような立場に立っての必要な届け出だけは受けられた方が私はよろしいと考えております。その点どうか十分踏まえて今後よろしくお願いしたいと思います。 それから、問題になりますのは、予定価格の漏洩の問題でございますが、これは当然公務員としての守秘義務、これがございます。と同時に、やはり公務員についても刑訴法の二百三十九条では告発義務がございます。こういう点でやはり公務員の方が不正な行為を行うということは、これは建設省だけの問題ではございませんで、公務員ひとしくの綱紀粛正という大事な観点ではありますけれども、建設省におかれましても、この事前漏洩防止に対して十分な配慮といいますか、措置というものが必要だと思いますが、いかがでございますか。
○丸山政府委員 建設省の秘密事項のうちで、最も重要なものが予定価格だとわれわれは考えているわけでございまして、その管理につきましては従来から特に注意するように指導しているところでございますが、今後ともその点につきましては十分な配慮をしてまいりたい。たとえば積算室等に外来者が入るようなことは、今後いたさせないようにするような措置も講じてまいりたいと考えております。
○薮仲委員 どうか厳正によろしくお願いをいたしておきます。 次に、直轄事業等を、事業の性格上どうしても設計コンサルタントに発注しなければならない、工事設計を請け負わさなきゃならないという場合も当然私は出てくるだろうと思うわけでございます。今日まで建設省は、そういう建設コンサルタントに対して、いわゆる資本的系列あるいは企業経営が同じ系列なのは入札はさせない、除外するということは行われているようでございますけれども、それを当然守ると同時に、私はやはりこういう設計コンサルタントの方も、守秘義務という言葉が適切かどうかわかりません、公務員と同じような意味での守秘義務ではなくて、これは公共事業です。そういう立場から、みだりに積算の結果を漏洩するということがあれば今後はおたくは除外しますよ、コンサルタントとしてあなたに発注することはいたしませんというくらい厳格な態度をとられて、公正を期していかれたらいかがかと思いますが、いかがでございますか。
○丸山政府委員 いま先生おっしゃられますように、建設省におきましては設計業者と資本系列あるいは役員が関係のある建設業者にはその工事については発注しない、こういう措置を講じておるわけでございますが、それと同時に、契約におきましては、もし秘密を漏らした場合には契約をキャンセルし、今後は指名しない、このような契約内容になっておるわけでございます。なお、設計につきましてはコンサルタントに委託する場合がございますけれども、積算はすべて直営で行っておりまして、コンサルタントには委託しておりません。
○薮仲委員 それからもう一点でございますけれども、これがいわゆる業界の中で風通しが悪いというふうに表現されますけれども、これはなぜこういうことになるかというと、特定の一握りの権力のある、実績のある業者によって一つの事業あるいはその業界が牛耳られるということについて、やはり弊害が起きていることだと私は思います。よって、それをどう是正するか。 いま、建設業者の方が公共事業の指名業者になりたい、そのときに指名願を出しても何年間もほっておかれる。ところが、過去から指名業者になっている人は、その既得権益で何回も何回も応札し、あるいは言われるような形で特定の方に落札するという経緯が多いわけでございます。 そこで、指名業者の適格、不適格、これは非常に大事な点です。さっきの官房長の御答弁、私もわかります。国民の税金を使って工事をやったら欠陥工事だった、りっぱに工事が施工できなかった、あるいは不良業者であって、とてもじゃないけれどもその業者には頼めない、いろいろな問題のある業者がいるわけですから、そういう意味で私は指名業者を選考するということはある意味で非常に結構なことだと思います。そういう立場に立って、やはり指名業者の資格の審査については、適格であるという条件が整えば、必要最小限の条件が整えば、なるべく機会均等、数多くの方を指名に参加させてあげるということで、その不平や不満やその業界全体のいわゆる風通しが悪いという、競争原理が導入できないような空気は改善されていくと私は思いますので、指名業者の新規参入についてはもっともっと改善し、改革し、多くの方が公平に指名入札に参加できるように、ずっと建設省に、何回も何回も努力してそれを積み重ねていって、これは努力しなければいけない、連続してやっていかなければならない問題だと思いますが、その点いかがでしょう。
○丸山政府委員 指名をいたします場合には、その会社の経営状況とか工事成績であるとか地理的条件、手持ち工事の状況とかあるいは技術的適格性、こういうものを勘案してやっておるわけでございまして、この場合におきまして、建設省の工事を行った経験のない業者につきましても、登録を行う場合にはこれは平等に行っているわけでございます。したがいまして、いま先生のお話のございますように、これらの要件に該当した業者につきましては、新たな業者でありましても積極的に指名をしてまいりたい、このように考えております。
○薮仲委員 私は、きょうは基本的な問題だけで御指摘をさせていただきました。いろいろ長い歴史の中でできているこの問題が一挙に解決するなどとは私は思っておりませんけれども、少なくとも当事者お一人お一人の努力によってこの問題が少しずつ改善されて、日を追ってよくなるという結果を具体的な形で、国民の信頼という形で、すばらしい公共事業が数多くでき上がっていくという結果をもって、どうか今日の建設省に対する疑惑、私は、今日まで日本の数多くの公共事業をまじめにやってきた過去の方々は、非常に切歯扼腕していると思うのです。こんなはずではなかった、もっと国民の信頼にこたえる建設省であったと、多くの先輩は嘆いて、心を痛めていると私は思うのです。そういう今日の歴史を築いた多くの方々のまじめな功績や努力に対しても、再びこういうことが起きないように、建設省の局長初め多くの方々が襟を正してこの問題に対処していただきたいと重ねてお願いをして、この問題は終わりたいと思います。 それでは次の問題に入りたいと思うのでございます。 国土庁長官もお見えでございまして、国土庁に関係するいわゆる土地住宅政策、これは、政府の本年度の経済成長実質五二%、そのうち約八割、四一%は内需によって経済成長を支えよう、その内需の中心は住宅建設であるというのが鈴木内閣の大きな政策のようでございます。しかし、この住宅建設の結果を今日まで見てまいりますと、御承知のように、建設省が去る二日に発表しました十二月の新設住宅着工件数九万四千五百二戸、対前年同月比は四八%の減、十二月の記録としては四十二年以来の低水準、結果、五十六年一年間の着工総戸数は百十五万と目標をはるかに下回ってしまったわけでございます。本来この四期五計では七百七十万戸、これを単純に五で割ることはいかがかと思いますけれども、単年度百五十四万ということになるわけでございます。だから低いではないかということではないのですが、少なくとも目標は百三十万、本年度も百三十万戸の建設を目標としているわけでございますけれども、この四期五計が初年度からこのような挫折をして果たして達成できるのか。この主たる原因は、申すまでもなく地価の高騰を主因とした住宅価格の高騰、サラリーマンの所得の伸び悩みによりますところの、欲しいけれども手が届かない、これが現在の実態であろうと私は思うのです。 公明党は、この問題に対してかねてから何点か指摘してまいりました。住宅を建てるためには何が必要か、もうここまで来ると地価を抑制しなさいと何度も言ってきました。選択的宅地並み課税、農業を続けたい人の農地は守りましょう、営農を守ろう、優良農家、優良農地は守ろう、でも三大都市圏という限られた地域にある農地については、宅地に提供していただけませんかという考え、さらには戦後建てられてもう修理不可能であるような木賃住宅が国土庁の調査でも数多くある。特に東京圏などは惨たんたるもの、この木賃アパートをどう建てかえていくか、こういうことをやれば、この住宅問題というのは大きな希望がわいてくるのではないかな、私はこう思うわけです。 どうせ私がこの一つ一つ言っても、うんとは言ってくださらないでしょうけれども、まず国土庁長官、いま申し上げた国土利用計画法、これは昭和四十九年に、あの狂乱した土地の騰貴を沈静化させようということで、大きな役割りを果たしておるわけでございますが、昨年一年間の民間の調査によりましても、全国平均で二けた、一〇%を超える土地の騰貴を見ております。あの国土利用計画法の十二条には、大臣も御承知のように、規制区域というものを指定して、知事が土地を規制することができる。特にあそこでは、一つの条件として、土地の投機的取引、二つ目には地価の高騰、この二つの要件が整えば規制区域が指定できる。しかし、この法律ができて現在まで規制区域として指定されておるところは一カ所もございません。後で具体的に数字は申し上げますけれども、ここまで来ると土地の問題も本気になって取り組んでいきませんと、建設省はあるいは国土庁は地価の高騰は需給のアンバランスですという答弁をしております。しかし宅地並み課税でも今度は骨抜きにしました。何のために宅地並み課税をやったのか、政策目標を本当に達成できたのかどうか、できていない、後で指摘しますけれども。こうなってまいりますと、まず最初に申し上げた住宅の一番基本にある土地の鎮静化というものは避けて通れない。そうなった場合に土地の投機的取引、地価の高騰という二つの要件を満たさなければだめだと言いますけれども、どちらかの要件を満たしたらこの規制ができるような改正が必要な段階に来たのではないか、私はこう思うのですが、大臣いかがでしょう。
○松野国務大臣 この前の土地規制の法改正は、御承知のように投機抑制の目的のために法律ができたのでございまして、それがために、率直に申し上げますると、投機抑制には役立ったけれども、角を矯めて牛を殺すというたとえのごとく、かえって土地が出なくなってきたというのが昭和五十一年までの動き、それから土地税制が改正になって以後の二、三年を見ていただけばおのずからわかるがごとく、問題は土地が出ないようになったということは、税制の問題もありますが、投機抑制には役立ったけれども、結論は土地が出なくなったということで今回税制の改正をしたのでございますが、その趣旨を端的に御説明申し上げますると、投機的な土地取引の抑制を図りつつ、宅地供給の促進等に配慮した長期安定的な税制を確立することを柱とするとともに、現下の住宅建設の状況等にかんがみまして、住宅建設の促進にも配慮しようとするものであって、その内容は次のとおりであります。 土地等の譲渡所得の長期短期の区分は、所有期限が十年を超えているかどうか。従来は十年を超えましても、一定の年限から以前に買ったものはいいけれども後に買ったものはだめだ、こういうことでございましたので、十年を超えれば後から買ったものも全部よろしいということに改正したのでございます。それからその次は、長期譲渡所得について、特別控除後の譲渡益のうち四千万円までの部分は二〇%の税率によって、四千万円を超える部分はその二分の一を総合課税した場合の上積み税額により課税する。居住用財産の買いかえについて、取得価額の引き継ぎによる課税の繰り延べ制度を設ける。優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合には、三年間限りの措置として特別控除後の譲渡益のうち四千万円までの部分は二〇%、四千万円を超えた部分には二五%の比例税率によって課税する。今後収得される土地及び市街化調整区域内において従来から課税されていた土地にかかわる特別土地保有税については、保有期間十年を超える土地を課税対象外とするほか、住宅建設等の促進に資するため、特別土地保有税の活用を図っていく。次はいわゆる宅地並み課税について、長期にわたり営農を継続する意思のある者に対する配慮措置を講じつつ、その適用対象を三大都市圏の特定の都市の、一定のC農地まで拡大するというような施策をとりましたので、皆さんの御理解を得て土地が出てくることになって、住宅の建設も進むと考えております。
○薮仲委員 大臣初めて御就任になって建設委員会での御答弁でございますので、きょうは敬意を表して、私の質問の趣旨とちょっと違いますけれども、それはこの次やります。そんなことは大人げないですからきょうはやめておきます。ありがとうございました。 そこで、私は時間がございませんので、ぽんぽん聞きますので、ちょっと建設省の御担当の方にお答えいただいた方がよろしいかと思うのですが、いま大臣いみじくも宅地並み課税のことを申されました。それでは建設省の見解を伺いましょう。 わが党は、もともと選択的宅地並み課税ということを主張してまいりました。先ほど申しましたように優良農地確保、市街化区域の農業者を守る、これはまず必要な措置だと思います。二つ目には、三大都市圏における宅地の供給は絶対やらなければならない。しかもある意味では税の公平という意味もあるかもしれません。そういうことで、農業を続ける人は十年でも二十年でも三十年でも農業を続けられるようにしてあげましょう、しかしそうでない場合は宅地に提供していただけませんかという今度のいわゆる税法の改正によりまして、建設省は宅地が必ず出ると思うのか。まあ出ると答えるでしょうけれども、本当に出るのかどうか、時間がありませんから簡単にやってください。
○吉田(公)政府委員 端的にお答え申し上げますれば、必ず出る方向でプラスに作用すると確信いたしております。
○薮仲委員 歴代の計画局長さん、必ず出るとおっしゃるのですけれども、一年たってみたらちっとも出てこない。これはこの次の委員会でがっちりやりますから、きょうはそれだけにしておきます。歴代の計画局長さんそのように明確に御答弁になるけれども、出てきたためしがない。 じゃお伺いしますけれども、市街化区域にあります農地については、転用について大臣もしくは都道府県知事の許可は要らない、届け出ればいい。これは土地保有者、農家の方については非常にありがたい条件だと思うのですね。売りたいときに届けだけすれば売れるわけです。しかも、その間税金は非常に少なくて済む。こういう言い方は必ずしもよくないと思うのですが、特にサラリーマンの方は四年続きの所得税減税を叫んでも、恐らく今度鈴木内閣やるかやらないかわからない。それはそれとして、きょうは建設委員会ですから農地の問題を言いますと、たとえばC農地一ヘクタール、三千坪ですね。いわゆる固定資産税どのくらいですかと先ほど自治省に聞きました。年間で千五、六百円じゃないですか。AB農地も減額されていますからほぼ同じなんです。C農地と言いますけれども、ABも同じなんです。年間千五、六百円、三千坪ですよ。ところが仮にサラリーマンの方がそれに隣接する土地を三十坪買う。百分の一ですね。この方は五万前後、もっと高いかもしれませんが、税金を取られる。片や三千坪、百倍で千五、六百円。わずか三十坪の土地で五万円前後の固定資産税あるいは都市計画税等々、いろいろな税金がかかってきてしまう。こういうのを見ると、ある意味では余りにも税制上の不公平がありませんか、ここまで来るとこういうことが出てくるのじゃないかと私は思うのですよ。 それから、先ほど長官が土地譲渡所得について、軽減しました、土地が出てくる、ある意味ではそうかもしれません。しかし、これは大臣考えていただきたいんです。短期の場合は五二%、長期は二六%、単純に言って。四千万超、八千万超いろいろございます。きょうはやめておきます。この次やります。ただし、土地の評価額がぐっと倍上がるのですよ。いままで五二%取られるのが今度二六%程度と半分になってしまう、あるいは八千万を超えるものは二分の一総合課税。そうなってくると、いま自分の持っている農地あるいは宅地がぐっと資産評価が上がってくるのです。政府の土地税制が猫の目みたいにがたがた変わるから、待っていればもっとよくなるぞ、こういうことで、資産評価が上がって簡単に土地が出るとお考えなのかどうか、これも私は問題として指摘をしたいと思う。 これは、いままでの税制より非常に緩和されるということは、ある意味では減税に近い。特定のあるいは少数の土地保有者に対して、サラリーマンには減税しないのに、なぜこっちだけ軽減するのか。私は、行政というのはだれにとっても公平でなければならないと思う。特定の、一握りのという表現はよくないかもしれませんが、多くの国民が納得できるような公平な行政が私はバランスある国の施策だと思う。片方では厳しい、サラリーマンの方が悲鳴を上げるほど課税最低限は変わらない。片や税金が緩和されてくる。しかも、それによって的確に土地が出るかというと出てこない。これは非常に問題点です。きょうはこの点は二つ大臣に指摘しておきますから、この後ゆっくりとまた災害の委員会等でお伺いしましよう。 それで、住宅局長、ちょっとお伺いしたい。 私がさっき申し上げた中でも、欲しいけれども手が届かないということです。二つ答えてください。三大都市圏で一戸建てもしくはマンション、建設省の言う平均的な居住水準を満たした建物として、取得可能価格は何千万くらいと住宅局長は考えて建設省の計画をつくっていらっしゃるか、金額を言ってください。
○豊蔵政府委員 具体的にどのくらいの金額のものがいいかということは非常にむずかしい点でございますが、一般的に言いますと、平均的所得の勤労者の方々がマンションにつきましては年収の四倍程度、それから戸建ての住宅につきましては五倍程度ということがその取得能力の範囲内であるというふうに言われております。 現在の状況を見ますと、戸建て住宅の場合、首都圏におきましては、平均的な年収の方に対しまして六倍から七倍程度になっているように聞いております。そういう意味で、取得能力と価格との間に相当の差があるというふうに思っております。また、マンションにつきましても年収の五倍を超えておるというような実態であると承知しております。
○薮仲委員 いま私の聞いたのは、取得可能価格をどの程度と言ったのですけれども、年収め何倍とは私は質問しなかったのです。今後私が質問するときは、私の質問に明確にお答えください。次に私は何倍と聞こうと思ったのですけれども、一緒にお答えになったから結構でしょう。まあ四倍ないし五倍ですね。 そうしますと、一戸建てで二千二百万、マンションで四倍で一千七百万程度というのは、これは何かというと、総理府の勤労者の平均年収、五十六年度で四百四十万六千円というのが出ていますから、これを単純に四倍もしくは五倍しますと、取得できるのは二千二百万から一千七百万が限度なんです。ところが、現実は六倍、七倍ということは一体どういうことか。これも同じ統計で出てきますけれども、一戸建て平均三千四百五十三万円、これはもう八倍近いですよ。 いま一戸建てを推進しようという建設省の住宅計画、住宅金融公庫を緩和しました。結構でしょう。金利をこうですああです。枠を広げました。結構です。ところが、いま局長のおっしゃったことと国の施策には大きな問題点がある。きょうはその問題点を指摘だけしておきます。いいですか。取得能力はいまおっしゃったように四倍か五倍ですよというのでしょう。実際は六倍か七倍。枠を広げたから買えるだろうということはどういうことか。そうすると、六倍、七倍のものを買うと返済がどうなってくるか。これは住宅金融公庫の枠をふやしたからいいじゃないか、七十万ふやしてやったじゃないか。借りた方は、十年、二十年、二十五年と払っていく。しかも三千万超えますと、局長、これは大事なんですよ、年収が半分はローンで取られるのですよ。四百四十万六千円のうちの二百万前後の金はローンで。計算してください、プロですから。半分ぐらい取られますよ。そうなってくると、家を建てられなくなってくるのです。これで今年度の四期五計の、住宅金融公庫の枠を広げて家が建つなどという考え自体が、枠を広げたら買える、これは高くて買えないです。どだい、もうその根本から間違っていて四期五計ができるわけがない。それでもできるとお考えですか。どうでしょう。
○豊蔵政府委員 住宅の取得能力の点につきましては、先生御指摘のように住宅価格と所得との相関関係であろうかと思いますが、いまお話しのように、五十五年度あるいは五十六年度につきましては、地価の上昇あるいは建築費の上昇等によりまして住宅価格が上がり、また、これを購入する国民の側から見まして、所得の伸び悩みがあったというふうに思われます。しかしながら、最近の情勢を見ますと、地価の上昇も鈍化しておりますし、建築費につきましては横ばい、一部は下落の状況にございます。今後の所得の上昇も期待されますところから、政策的な金融の充実あるいはまた住宅土地税制の改善、そういったようなことによりまして価格の安定と供給の促進が図られ、取得能力も相当程度回復するのではないかというふうに考えておるところであります。
○薮仲委員 きょうは時間が参りましたからこれでやめておきますけれども、いまの局長の御答弁の中で、建設省の住宅取得能力に明るさが見えてきた、それがいかにあいまいであるかということは、この次の委員会で局長じっくりやりましょう。 それから木賃住宅については、きょうは時間が来ましたのでやりません。この次にまたお伺いしたいと思います。 最後に私、ちょっとお伺いしておきたいことが二つあります。 一つは、長野県の問題でございますけれども、新聞の見出しは「建設省がクレーム」といって、下水道の県の機構改革にクレームをつけたという問題でございますが、私は、ある意味では建設省の担当の課長さんのお気持ちはわかるのです。特に長野県は、下水道の計画が全国平均よりも非常に下回っておるのです。ですから、何とかこれは下水道というものの普及率を上げなければならない、真剣に責任を感じ、普及率を上げようという考えになってくると、何となく下水道課は要らないよ、要らないというんじゃないですね。その機構改革されたことに対して残念なお気持ちになることは、私も建設委員の一人としてよくわかるのです。ただ、これが逆にとられて、建設省のマイナスのようなことになってはいかぬじゃないか。補助金がどうのこうのというような表現のされ方は私好ましいことじゃないと思いますし、この際、私は、建設省の気持ちを十分踏まえた上で、下水道をしっかり促進するという御決意を改めて、長野県もそんなことはありませんよ。当然やっていただくのはわかっておりますけれども、この辺を明確に建設省のお気持ちを伺っておきたい。これが一つ。 もう一つは、私の地元でございますけれども、建設省の本年度の計画の中で、親しまれる海岸といいますか、堤防等を含めて親しまれるということがあります。その事柄に関して、私の地元の清水市に今度防潮堤、海岸堤防ができますけれども、これは清水でたった一カ所しかない海水浴場で、数十万の人が来ております。確かにあそこは三保の松原等もあって、環境保全の大事なところでございますけれども、やはり市民のレジャー基地として大事だ。あの堤防の設置の仕方によっては多くの問題がございますので、設置について地元の意見も聞いて、もう少し法線を変えてくれとか、いろいろな意見もあるようでございますが、これは建設省の直轄事業ではございませんけれども、補助事業といってもやはり海岸線を確保するというのは建設省の大事な仕事でございますので、これは住民に親しまれるような海岸線にしていただきたい、再検討、再考をお願いしたいと思いますが、この二つを最後に伺って、質問を終わりたいと思います。
○加瀬政府委員 大変先生御理解あふれる御質問でございまして、私どもの職員の熱意から、地元で一部誤解を与えるような報道がされましたことにつきましては、大変遺憾に存じております。ただ、長野県は御指摘のように人口普及率が全国三〇%に対しまして現在一二%という状況でございます。建設省といたしましては、長野県下の下水道整備がかなりおくれているという現状にかんがみまして、その推進について今後も配慮していきたいと考えております。
○川本政府委員 三保海岸は、先生おっしゃいますとおり、大変歴史的に由緒のある景勝の地でございますし、また、有名な海水浴場でございます。また、一方ではこの地区が、先生がおっしゃいましたように静岡県の地震対策として、この海岸保全ということが大変重要な事柄になっております。この海岸保全の事業計画の策定に当たりましては、文化財保護法、そういったような関係もございまして、文化庁との協議を完了いたしまして工事に着手しておるところでございますけれども、先生がおっしゃいました地域につきましては、工事の実施はまだ数年先になろうかと思いますので、その間に地元の市とも十分意見調整をいたしまして、事業の実施が円満に図れるように努めてまいりたい、そう思います。
○薮仲委員 終わります。
○村田委員長 これにて薮仲義彦君の質疑は終了いたしました。 次に、渡辺武三君。
○渡辺(武)委員 去る十日に、建設委員会におきまして、建設大臣、国土庁長官、それぞれ所信の表明をされました。その所信に対して若干の質問をいたしたいと存じます。 まず第一に、幾つかの項目に分けて、第一が住宅宅地対策、第二が都市対策、第三が国土の保全と水資源の開発、第四が道路の整備、第五が建設産業の振興について、こうお述べになっておるわけですが、この順位、配列については特に意味をお持ちですか。
○丸山政府委員 どれから先に書くかということに優劣はないわけでございます。全部一番にするわけにはまいりませんから順番をつけただけでございまして、いずれも重要な事業でございます。
○渡辺(武)委員 多分そう言うだろうとは思いましたけれども、そういう理解で質問を続けてまいります。 そこで、まず第一に住宅と宅地を挙げておられますが、政府そのものも五十七年度の国政を担当するのに、まずはやはり内需を拡大する、その内需拡大の柱として住宅政策、住宅を百三十万戸つくっていくのだ、こうおっしゃっておるのですね。それで、建設大臣も、住宅建設が最近若干落ち込みがちだ、したがって、「住宅建設の回復には、十分配意してまいる所存であります。」こうおっしゃっている。 そこで、今度は住宅建設計画をちょっと見てみます上、なるほど公庫住宅は五十一万戸から五十四万戸に、約三万戸ばかり拡大されております。しかし、その他の公的住宅は十四万五千六百二十戸から十二万八千六百八十戸と、すべて五十六年度計画を下回っておるのですね、実際の建設計画予定戸数を見ますと。公庫住宅のみが三万戸、あとはすべて前年を下回っておる、こういう計画であるわけでございますが、この計画と実際に政府がとっておられる方針、大臣が所信表明で述べられましたことどもと矛盾はないかどうか、お答えを願いたいと思います。
○豊蔵政府委員 ただいま御指摘がありました、昭和五十七年度の住宅建設計画につきましての予算案についての御質問でございますが、私どもといたしましては、第四期住宅建設五カ年計画を達成すべく最大の努力をしてまいったところでございますが、その中でも特段に、住宅金融公庫融資住宅につきましては、内容の改善とともに、貸付戸数の拡大を図りました。 もう一点の、その他の、たとえば公営住宅あるいは公団住宅等につきまして、五十六年度を下回っているじゃないかという御指摘でございますが、公営住宅につきましては、五十六年度に比較いたしまして千戸ばかり減少いたしております。しかしながら、これは五十五年度におきますところの事業実施状況等を踏まえまして、若干五十七年度に繰り越しが出る予定でございますので、そういったようなものを含めまして、おおむね前年度並みの戸数が確保できるものと思っております。 また、公団住宅につきましては、公団の未入居住宅等についていろいろと厳しい御指摘をいただいている現状でございますので、これらの問題の解決を図るとともに、やはり立地上適正なところに建てていただくというようなことを指導してまいっておりますため、五十六年度は計画戸数をかなり下回る実績になろうかと思います。そのような状況の中で、実績にある程度見合ったものを予算に計上するのが筋合いかと考えまして、公団住宅につきましては三万五千戸といたしまして、対前年度比三千戸の減をしたところでございます。これらはそれぞれ、公団につきましてもその体質の改善に努めまして、より実効の上がる建設ができるようになりますならば、当然その必要な戸数は確保してまいりたいというように考えております。幸い五十七年度に、特に公団の賃貸住宅につきましては、家賃の回収コストにつきまして一%引き下げという大幅な改正を行うことといたしておますので、そういうような面からもかなり公団住宅についても回復が期待できると考えております。
○渡辺(武)委員 つまり公的住宅の建設を、言いかえれば公庫住宅に依存をする、こういう結果になっておるわけですね。全体を見ていきますと、確かに昨年より若干上回る数字は出てくるのです。出てくるのですが、先ほど私が言いましたように、大臣その他が言っておられるように、最近は落ち込みがちなんだ、その住宅建設の回復には十分配慮していくのだ、こう所信表明でおっしゃっておるのに、実際の計画を見るとそう十分配慮したようには見えぬではないか。数字だけを比較して若干ふえておる。確かに若干ふえてますよね。しかし、それが果たして十分配慮した数字なのかな、こういうことなのです。私の言わんとしているところは。わかりますか。
○豊蔵政府委員 ただいま先生御指摘になりました、いわゆる建設省の所管で行っておりますところの公的資金の住宅につきましては、住宅金融公庫を中心とする戸数の増が中心でございまして、その他の住宅について若干の減少をしておるというような意味で、十分配慮してないのではないかという御指摘かと思いますが、私ども、やはり実行可能性がある中で政策的に特段に力を入れて伸ばすということを重点といたしまして、五十七年度の予算案を作成したものでございます。また、住宅の建設は、公的資金住宅のみでなくて、民間の資金住宅についてもその数が非常に大きいわけでございますので、それらがすべてうまくいくためには住宅土地税制の改正であるとか、そういったような諸般の対策を総合的に講ずることによって、これらの住宅建設がバランスをとって回復をするというふうに考えているところでございます。
○渡辺(武)委員 税制その他聞かぬことまでも一生懸命に答えてござるが、つまりは住宅建設を十分回復させなければならぬという大臣の方針に対して、予定計画表だけで見ていけば、公的住宅では大体が公庫住宅に頼っておる、こういうふうに数字の上で見られるわけですね。ならば、公庫の融資条件というものを改善していかなければならぬのではないだろうか、当然こう考えられていくわけですね。そこで、じゃ実態はどうなっているんだろうかなと見ていきますと、若干の貸付限度額の引き上げが今度は予定をされておるようでございます。しかし、現在の五五%の金利というものを、十年目からは七五%にするんだ、こういう二段階金利の導入は、いえば逆に融資条件が後退するような、住宅建設の促進を阻害するような施策が一部で考えられている。こういうことで果たしてうまくいくんだろうかな、こういう心配が実は出てくるのですね。全体として住宅政策を中心に内需を拡大していこう、それを受けて建設大臣は、確かに住宅政策はおくれているから、十分建設を回復させるための諸施策をとっていくんだよと、こうおつしゃった。ところが、そうなのかなと思って計画を見てみたら、どうもそうでもないようだ。確かに若干数字の上ではそういうような気配も見られるという程度ですね。果たしてここで言っておるような内需拡大の中心になるのだろうか、本当にこれが景気を引っ張っていくような公共事業になっていくのかどうか、大変に実は疑問を生ずるわけですが、その辺は、住宅公庫の金利の面とあわせていかがでございますか。
○豊蔵政府委員 住宅金融公庫につきましては、貸付限度額の引き上げがまず第一点の改善でございますが、これにつきましても、たとえば個人建設の場合、五百五十万でありましたものを六百二十万にするということで、七十万円のアップを行っておりますが、これだけの金額の引き上げというのはこの数年来なかったことでございますし、また、良好な計画に基づいて建設いたします団地住宅につきましては、最高限度額一千万円でありましたものを千百二十万ということで、百二十万円のアップをいたしておるところでございます。それからまた、ステップ償還といいまして、当初数年間事実上元本の据え置きに近いような制度をとっておりますが、これが期間が三年でありましたものを五年にいたしますとか、あるいはまた、既存住宅貸付金利につきましては、財投金利でありましたものを六五%とする、あるいは所得制限につきまして、八百万円でありましたものを一千万円に引き上げるといったような、相当広範多岐にわたります改善を行ってまいったところでございますし、関連いたします制度といたしまして、財形住宅融資制度、これも公庫においてお貸しいたしておりますが、これも限度額三倍でありましたものを五倍に引き上げる、と同時に、当初二年間は二%の利子補給、三年目からの三年間は一%の利子補給をいたすといったような、思い切った改善も加えているところでございます。 なお、御指摘がありました段階金利といいますか、そういったものにつきまして、私どももやはり国民の方々が本当に必要とするときに効率のいい助成をして差し上げる、そういったようなことと、住宅金融公庫の補給金の将来の安定を図ることが、またいろいろな総合的な改善をすることにも非常に大きな影響を与えるというようなことで、この程度の改正ではそれほどの負担増にはならないといったようなことにも着目をいたしまして、導入いたしたいと考えておりますが、総じまして相当大幅な改善を行りたつもりでございます。
○渡辺(武)委員 住宅建設の予定戸数は、やはり依然として半数近くが民間の自力建設に依存をしておるわけですね。ところで、現在民間の住宅ローンの金利はどのくらいだろうかと見ていきますと、大体八%以上、八五%、高いのは九%などというふうなものもある。したがって、大変利用者の家計を圧迫をしておるわけですね。しかし、当面、じゃ施策としてこういう民間の住宅ローンの引き下げ、利子補給等が考えられているかと思うと、それは全くない。だから、当面この引き下げが予定をされていない以上、住宅取得者の負担を軽減するために、もっと別の面で考えられないだろうか。確かに一部には家賃補助制度というようなものもありますけれども、なかなかむずかしい問題であろう。もっと手っ取り早く、住宅の取得控除の最高が現在四万七千円でございますけれども、これを六万円以上に上げられないかどうか。またはこうして思い切って引き上げることが大切ではないだろうか。これはまた先ほどの問題に逆にかかっていくわけでして、そう思うわけですが、いかがでございましょうか。
○豊蔵政府委員 御指摘の、民間の住宅建設を促進するためにはいろいろな施策がございますが、いま先生御指摘ありましたような、住宅取得控除についての減税措置でございます。御案内のとおり、現行制度では、住宅を取得いたしました場合、一律に一万七千円の控除とともに、ローンの返済につきまして五%、最高三万円までの控除が行われております。したがいまして、両方合計いたしますと最高四万七千円ということになりますが、これは実は、今日の税制の改正におきまして、これは時限立法でございまして五十七年で切れますので、これを期限を延長いたしますと同時に、ローン控除につきましてはその控除の率を七%としまして、最高五万円というふうな改正をお願いいたしております。したがいまして、この税制面の改正ができますと、最高の場合をとりますと、率でいきます五万円と定額の一万七千円と加えまして、六万七千円の控除ができることになろうかと思います。これが、いわば実質的な、目で見た場合の金利の引き下げ効果をある程度もたらすものだと考えております。 なお、民間の住宅金融につきましては、ただいま直ちにというわけにはまいらないかと思いますが、去る一月中旬に大蔵省の方から、大臣の命を受けまして、関係の銀行の団体に対しまして、条件が整い次第早期にその金利を引き下げてほしい、二番目には、住宅向けの融資の貸付量を確保してほしい、三番目には、それぞれの住宅資金を貸し付ける場合に、迅速な手続をとっていただいて、的確に国民のニーズにこたえられるようにしてほしいといったような指導をしていただいているところでございますので、これらの条件が整い、引き下げができますならば、さらに一層の進展が図られるものと思っております。
○渡辺(武)委員 現在景気が停滞をいたしておりますので、民間の分譲マンションや建て売り住宅等が、大量に実は在庫を抱えておるのではないかと思います。現在それらの在庫戸数がどの程度に達しているのか、わかっておったらお知らせを願いたい。さらに、それらの販売を促進するために、建設省としてはどういう処置を考えておられるのか、あわせてお聞かせ願いたい。
○豊蔵政府委員 民間の研究所の方でお調べになりました首都圏におきますところの販売在庫は、昨年の十二月段階で、いわゆる売りに出してまだ売り切れていないという戸数が約一万九千戸あったように聞いております。ただ、その際、完成在庫と言いまして、住宅が完全にでき上がったけれどもまだお客さんが、買い手がないというのは一万戸ちょっと超えている程度のように聞いております。ただ、この件につきましては、本年一月以降になりまして、かなり業界の方の努力もあったことと思いますが、解消が進んでいるように私は聞いております。 また、これらの住宅の売れ行き不振というのは、一つには価格の面もございます。したがいまして、やはり業界において適正な価格とするような指導が必要でありますと同時に、住宅金融公庫の貸付条件等につきましても、五十七年度の改善措置、すなわち限度額の引き上げ等を五十六年度の第四回目募集、すなわち一月の末から募集を開始しておりますのに前倒しをいたしまして、それだけ国民の皆様が買いやすくなるような措置等も講じておりますので、これら両々の努力等が相まって解消が図られるのではないかと思っております。
○渡辺(武)委員 次に移ります。 住宅宅地関連公共施設整備促進事業、これはことしも約一千億が見込まれておるわけでございますが、本来ならばもっと、これはもう二千億くらいになっておらなくちゃならぬ費用でありますけれども、全体のゼロシーリングの中でぐっと抑えつけられておる、こういうものでございますが、この事業に対して地方自治体の裏負担というのがあるわけですね。その裏負担の実態というものを一体建設省は調査をされたことがあるのかどうか、お答えを願いたい。
○吉田(公)政府委員 この促進費だけでございませんで、宅地開発あるいは住宅建設、大規模なものに関しまして関連公共施設の整備というものがございますが、これに関しまして、公共団体によりましてはもちろんそのルールどおり、地元負担に当たる分について公共団体自体が予算措置をとっているケースもたくさんございます。しかしながら、公共団体の財攻事情と、その事業の規模でございますとかテンポでございますとか、そういったものと公共団体の財政との関係から、一部においてそうしたものについて開発者に負担を求めなければできないというふうな意向を持っている公共団体もございまして、これは指導要綱なんかと連なる問題でございますが、ここらにつきましては、促進費におきましても一部そういった面があるようでございます。この辺のところは私ども、指導要綱そのものも含めまして、自治省と一緒に実態調査はいろいろしておりますが、非常に行き過ぎたものについては指導いたしてまいる、ただ、ある程度の意味におきましてはやむを得ない面もあるのではないかというふうに思っております。
○渡辺(武)委員 この関連公共施設整備促進事業が起きたのは、つまりはそういう民間デベロッパーに対して地方自治体がどんどんとそういう公共負担を課していく、また公共負担をしなければ開発を許可しない、認めない、そういう悪弊がつのっていって、その結果、その住宅を取得する方が非常に多くのお金を出さなきゃならぬ、結局は国民がそれを負担しなきゃならぬ、こういうことがやはり問題だということでこういう事業費が実は創設をされたわけですね。ところが、依然としてその趣旨が十分に解されなくて、何でもかんでもとにかくそういうお金をもらって、さらに負担ができてくればそれもまたデベロッパーに転嫁をしてしまう、こういうことが依然として行われておるというのが実態ではないだろうか。私どもが調査をいたしていきますと、多くの自治体でそういうことがまだ行われておる。むしろこの創設のいきさつその他を考えると、相当厳正にこれは指導をしなきゃならぬ問題ではないだろうか。せっかくそうして何とか入居者に余分な負担をさせないように、公共の負担をさせないようにと考えたことがどうもまだ十分に生かされていない、こういう事情がありますので、十分ひとつ再度調査をしていただいて、厳正な指導を要望をいたしておきます。 それから、宅地開発についてお尋ねをいたしますが、宅地開発にかかる期間が実は大変に長期化をするわけでございます。それによってその金利負担というものが増大しまして、宅地の価格を引き上げております。用地買収から分譲までが十年以上というような例が非常に数多くあるわけでございまして、開発許可を得るまでにまず六、七年はかかるでしょう。そういうケースも決して少なくはない。それはどういうことだろうかと思っていろいろ調べていきますと、市だとか県の段階において開発許可手続が非常に繁雑だ。そういうのが一番大きな原因ではないだろうかというふうに考えられるわけです。 これはつの例でございますが、ある県でございますけれども、一つの開発に十二部三十六課も関与しておる。そういうケースがあるのですね。だから、そういうところへ一々足を運んでお願いをして判こをもらってこないと開発許可が出ない。したがって、開発許可を取るだけに数年もかかってしまうというような、考えられないようなことが起こってくる。それが結果的には宅地を引き上げていく要因になってくる。大きな要因になってしまう。それは金利がかさんでいきますから、どうしてもやはりその金利も全部含めて今度は売却をしていかなければならぬ。 そういうことを考えますと、もう少し開発許可手続の簡素化、合理化というものをやはり考えなければいかぬだろう。そういう面で建設省としては自治体に対しまして具体的にどのような指導をしていく、こういうことが必要だと思いますが、いかがでございますか。
○吉田(公)政府委員 大規模な宅地開発を行います場合には、公共施設としての道路でございますとか、特に最近多いのは河川でございますとかございますが、そのほかに、学校でございますとか、ごみの処理でございますとか、上水、下水、非常にいろんな行政に関係する面が多うございます。これは市町村の行政に属するものもございますし、県の行政に属するものもございます。そうした意味で、規模の大きな開発をするときに、それぞれいろいうの行政、もう一つはまた土地利用関係の行政もございます。こういつたものとの間の調整というものを簡素にすると申しましても、それぞれの行政の分野における要請というものもございます。御指摘のケースは、具体の例を存じませんが、特に市街化調整区域におきまして大規模な開発をしようというような際には、そのいろいうの行政との調整には相当の期間がかかるものがあると思います。市街化区域の中の通常の開発行為の中ではそう長いものは私はないと思っておりますが、ただ、そうしたものが、先生御指摘のように、期間がかかればそれが金利にも反映し、地価の原価のアップに連なるというのは御指摘のとおりでございます。そうした意味で、私ども、各公共団体に対しましては、そうしたいろいうの行政に関連するわけでございますから、どの面を切るというわけにはまいりません。でございますので、こういつたものを調整する仕組みをつくって、その調整室のところで、まあ窓口を決めて、各行政の窓と連ねて、この簡素化といいますか簡捷化でございますね、それを図っていくということを指導しておりまして、宅地開発に関連する多くの公共団体の中では、特に県段階でございますが、そうした会議ができているところが多うございます。そういったものを通じまして、私ども、開発許可そのものについて、なるべく期間を短く、また必要最小限度の行為で足りるようにするように指導してまいりたいと思っております。
○渡辺(武)委員 それでは次に移っていきます。 来年度からC農地に対しても宅地並み課税を拡大して、市街化区域の農地の宅地化を図っていこうとしていらっしゃいますが、三・三平米当たり評価額が三万円未満のものは対象外となっておるとされておりますが、その対象外とされる農地は特定市街化区域のC農地全体の何割ぐらいになるでしょうか。
○吉田(公)政府委員 たしかことし評価がえの年でもございますので、はっきりした数字は申し上げられませんが、四割弱ぐらいではないかという感じでございます。
○渡辺(武)委員 そうしますと、その評価額が三万円以上になれば、順次課税対象に入れていくのかどうか。
○吉田(公)政府委員 そのとおりでございます。
○渡辺(武)委員 それから、十年間農業を継続する者の農地は課税をしないとしているけれども、これは十年間経過をした時点でさらに十年間延長を認めるのか、あるいはその時点ですべて宅地並み課税を実施するのか、どちらでございますか。
○吉田(公)政府委員 今般の改正案におきましては、十年の営農を希望する方に対しまして徴収猶予をするわけでございます。この徴収猶予につきましては、五年間たちましたら免除いたしまして、それからまたさらに五年間ということで十年間ということでございますが、その十年後については現在はきちっとしたことを決めておりません。
○渡辺(武)委員 そうしますと、十年たってしまうと、それは農地になるのですか、宅地になるのですか。
○吉田(公)政府委員 ちょっと失礼いたしました。更新を一回認めるということでございます。
○渡辺(武)委員 それでは次に移ります。 来年度の道路財源の中の自動車重量税の税額は、ことしの国分の税収総額は四千四百十億円ではないかと思いますが、それが今度の予算を見てまいりますと、わずかに二千百十六億が重量税として予定をされておるようでございますけれども、一体これはどういうわけでこういうことになっておるのか、お尋ねをいたします。
○渡辺(修)政府委員 お答えいたします。 ことしは要求の時点からいわゆるゼロシーリングということで、国費につきまして前年度伸びなしということが、枠が決められていたわけでございます。したがいまして、予算の決定の際にも、対前年同額、正確に申しますとほぼ同額と申し上げるわけでございますが、決定をいたしました。しかしながら、その間におきまして法律上の特定財源でございますガソリン税、これが比較的堅調な伸びを示しております。石油ガス税はそれはど見込みと違うわけではございませんが、こういうものを先取りいたしました結果、従来慣例といたしまして国分の税収の八割相当額を道路に充てていただいておりましたこの自動車重量税につきまして、八割が今回は五割程度、五割をちょっと切るという程度になった結果、ただいま先生のお話しのように、五十七年度につきましては二千百十六億五千万ということに相なっておるわけでございます。
○渡辺(武)委員 どうもその説明では理解できぬのですが、八割が五割になった理由は何ですか。多過ぎたということですか。
○渡辺(修)政府委員 自動車重量税の国分が四千四百十億でございます。先生の御指摘のとおりでございます。その八割は三千五百二十八億ということになります。ところが、二千百十六億五千万しか入っていないということは、全体が先に決まりまして、その中で法律の特定財源を先取りいたしますと、結局その分しか枠として残ってこないということになるわけでございまして、いわばオーバーフローしたということでございます。
○渡辺(武)委員 そのオーバーフロー分はどういうことになるのですか。ちゃんと覚えておって、後で返済をされるのですか。
○渡辺(修)政府委員 五十一年度予算の際にも全く同じような事態がございまして、その場合も五十二年度補正、五十三年度の当初予算並びに補正等で、道路につけていただけなかった部分につきましては、そういった補正予算等の際につけていただいた、こういう経緯がございます。したがいまして、私どももたまたま五十八年度から第九次の五カ年計画を要求し、実行していく段階になっておりますので、その計画期間内において調整をしていただこうというふうに考えております。
○渡辺(武)委員 要するに第九次の道路五カ年計画の特会の中では返してもらうのだ、こういうことですな。それは実際は当然のことだと思うのです。出す方にとってみれば、これは特別税ですから、いわば道路を直すということで税金が取られておる。しかも本則よりも高い税金が臨時に取られておるのです。本則はもっと安いのです。重量税は。ところが、必要に応じてどんどん高くされていって、いま本則よりも大分高い税金が課せられておる。その税金が余ったからといって、知らぬでおるうちに、実際に道路をつくってくれるものだと思っておったら、何千億かがどこかへ行ってしまった。これは納める国民にとっては大変なことですからね。インチキにかかったようなもので、国が詐欺を行ったようなものです。だから、そういうことは断じて許すべからざることですから、そういうことのないように、また第九次の特会が出ましたら、私もきんきんの目をして見てきまずから、昨年が三千三百四億ですか、重量税が入っているのですよ。ことしになりましたら二千百十六億、千百八十七億も減ってしまっておる。本当にこれは税金が少なかったのかなと思ったら、そうじゃないのだ、税金が多過ぎた。多過ぎたならまけるのがあたりまえじゃないか。取り過ぎたのだから国民に返すのがあたりまえであって、それが知らぬでおるうちに道路にも使われなければ、どこへ持っていって使われたかわけがわからぬということでは、われわれ議員としての任務上からいっても義務からいってもおかしなことですから、断じてその行方を明確にしなければならぬ。それはよろしゅうございますね。
○渡辺(修)政府委員 先生の御指摘のとおり、自動車重量税は第六次五カ年計画の際に、昭和四十六年度に考えられたものでございますが、当然道路整備財源の不足を補うという意味で、道路利用者に特別の負担をお願いしょうという経緯があるわけでございます。また、それ以来着実にその国分の八割相当額を充てていただいた経緯もございますので、ことしはたまたまこういうことでございますが、その辺の処理につきましては私どもも誤りなきを期したいというふうに考えております。
○渡辺(武)委員 現在問題になっております例の談合の問題。私は談合の問題は後追い的な論議はしたくないわけでして、いつの幾日にだれがどうしてどうしたかと、いまさら気負ってもしようのないことですから、なるべく前向きに論議をしていかなければならぬ。 そこで、いま建設省が公共工事の入札制度のあり方について、中央建設業審議会に審議を依頼をされておるようでございますけれども、これがまとまって答申が出されるのは一体いつごろになるのでございましょうか。
○吉田(公)政府委員 現下の大きな問題でございますので、なるべく早くということでお願い申し上げておりますが、これは審議会自体で御判断になり御検討になって、いわば政府に対しまして審議会の方から御提示いただくものでございますので、こちらの方でいつと言って日にちを切る性格のものでございません。でございますが、できるだけ速やかに御答申いただきたいということ。それからまた、その項目のうちまとまったところがございましたらば中間的にも御答申いただきまして、それに基づきまして速やかに対応してまいりたい、かように考えております。
○渡辺(武)委員 実はこの中建審は、制限つきの一般競争入札制度を導入して、指名競争入札との併用を図るべきだ、こういう結論をもう大分前に出しておられるのですね。それがどういう理由か実行されなかったわけですけれども、今回もし同じようなことが結論として出されてきた場合に、建設省として一体どう対応されていくのか。この答申を尊重して実施に移す考えなのか、そうではなくて、もうすでに答申をされておる問題はどういう問題があるのか。その辺がわかっておリましたらお答え願いたい。
○丸山政府委員 いま先生おっしゃいましたように、中建審におかれましては、すでに制限つき一般競争入札と指名競争入札を併用すべきであるという建議をいただいておるわけでございますが、その中で指名競争だけを採用し、制限つき一般競争入札を採用しなかった理由でございますが、公共事業の実施というのは、申すまでもなく非常に重要な事業を行っておるわけでございまして、制限つき一般競争入札でありましても、たとえばCクラスDクラスになりますと業者が非常に多いわけでございまして、これらの業者について厳正な審査をした上で適格の業者だけを選定するということは大変困難であるということから、事務的に非常にむずかしいという問題がございまして、採用していなかったわけでございますが、こういう問題が起きておりますから、再度中建審からもしそういうような答申が出ました場合には、十分検討させていただきまして、尊重してまいりたいと考えております。
○渡辺(武)委員 先ほどの同僚の討論の中にも愛知県の岡崎市の問題が出ておりまして、範とするに足るなどという御意見があったようでございますが、実は岡崎市は大変問題があった市でございまして、前市長が自分の子息を立侯補させて大変な選挙違反を出した。その選挙違反の摘発を通じていったらば汚職事件に発展していった。それがどうも市長と建設業者との癒着にあったということが発端になって、いろいろ問題が問題を生んできて、いま急遽改善がなされていった。それが、前回の選挙でございますから、まだわずか一年半か二年のことですね。そのうちに他から見て範とするに足るような制度にしていかれたわけでございますから、国も、いろいろ問題が出たわけですから、やはり一日も早くこういう問題を払拭するために新しい制度を採用していかなくちゃならぬ。やはり勇気を持って実行していかないと、なかなか新しいことをやろうとするといろいろな抵抗がございますけれども、ああでもないこうでもないとしているうちに第二、第三の不祥事件を生んでしまう。そういうことのないように、一日も早くひとつりっぱな対策を樹立をされんことを特に要望しておきます。終わります。
○村田委員長 これにて渡辺武三君の質疑は終了いたしました。 次に、中島武敏君。
○中島(武)委員 私は、きょうは中部地建、四国地建のレーダー雨量計の契約にかかわる問題、建設省の手みやげつき天下り問題、ホテル・ニュージャパン火災問題、これらについてお尋ねをしたいわけです。 まず最初に、レーダー雨量計の契約の問題についてお聞きをしたいのです。 建設省は最近、河川、道路の管理に資するため降雨の面的把握を図る目的で、レーダー雨量計を設置しておられる。そこで、現在中部地建が建設を予定している御在所岳関係と、四国地建が建設を予定している明神山関係についてお聞きをいたします。 レーダー雨量計設備一式の官報公示年月日、入札年月日、契約年月日、契約方式、指名業者名、落札者名、契約金額、納期、これについて中部地建と四国地建に関してお答えをいただきたい。
○川本政府委員 お答えいたします。 中部地建でございますが、昭和五十六年十二月二十六日に契約をいたしまして、契約金額二億八千百五十万円でございます。納期は五十七年三月二十五日でございまして、受注者は日本無線。それから官報で公示をいたしました年月日が五十六年十一月二十四日でございます。 それからもう一点、四国地建は、契約年月日が昭和五十七年一月十一日、契約金額一億七千九百万円、納期が五十七年三月二十五日、受注者が日本無線でございまして、官報の公示年月日が五十六年十一月二十六日でございます。 それから契約方式は、日本無線、東京芝浦電気並びに三菱電機、この三者の指名競争入札でございます。
○中島(武)委員 これは納期が非常に短いのですね。中部地建が三カ月、四国地建が二カ月。これまでに設置したもので、たとえば関東地建の三ツ峠に設置したレーダー雨量計一式購入の場合には十ヵ月あったのです。今度のように三ヵ月とか二ヵ月とか、こういう短い期間でこれは実際につくれるのかどうか。また、なぜこんなに短い納期になっているのか。ずいぶん異常な感じがするのですけれども、この理由は何でございますか。
○川本政府委員 お答えいたします。 ただいま先生おただしの関東地建のレーダー雨量計でございますが、この発注につきましては、昭和五十年と五十一年度に一件、それから昭和五十三年、五十四年度に一件、二件の実績がございます。いま申し上げましたように、昭和五十年、五十一年、あるいは後のものでも五十三年、五十四年という時期でございまして、レーダーの雨量計の実用化の開発途上の技術時代でございました。官側にありましても十分時期的な余裕を持って発注をしたというところでございました。 それに対しまして、おただしの中部、四国の例は、先ほど申し上げましたように昭和五十六年度現在発注しておるところでございますが、五十六年度時点ではそういう前例の実績といったものから、ほぼ技術的に内容が確立しておりまして、また、発注部分の装置がおおむね既製品、たとえばディスプレーであるとかミニコンピューター、こういった既製品であるとか、あるいはすでに設計ができておるものを受注製作するというふうな汎用装置でございますので、一概にそれをもって納期が短いということではございません。また、今年度発注しております中部、四国のほかに九州もございますけれども、レーダー雨量計を構成いたします全体の装置のうちの、全装置価格の約四〇%から六〇%に相当する部分の装置を工場製作させている、それを購入する、そういう内容でございまして、これら発注装置の主体が一般的に汎用性のある機器の集合体でございますので、所定の契約期限内に十分納入可能である、そういうふうに考えておるところでございます。
○中島(武)委員 このレーダー雨量計の仕様書というのはいつ業者に渡されるのですか。
○川本政府委員 レーダー雨量計の装置の仕様書は建設省で作成しているものでございますけれども、それをいわゆる指名業者に手渡します時期につきましては、五十六年以前は例の公示というものをやっておらない時期でございますが、いわゆる指名通知を行って、入札に先立ちまして行われます仕様説明、これは普通ですと入札の日の一週間前とか十日前そのぐらいだろうと思いますが、そういった際に仕様書が手渡されておりました。昭和五十六年からは国の物品等の調達手続の特例を定める政令に基づいて競争入札される物件の官報公示をすることになりました。これが通常の入札の三十日前に行われることになっておりまして官報公示と同時期に指名公示が行われますので、その指名された業者が官報公示に指定されました場所に行きましてその仕様書が入手できる、そういうことになっております。
○中島(武)委員 そうすると、官報に公示されてから以後でなければ仕様書は渡されない、したがって、それ以前に渡されるということはあり得ることですか、これは絶対にあり得ないことだと思うのですが。
○川本政府委員 おっしゃるとおりあり得ないことだと思います。
○中島(武)委員 さっきの答弁の中にもちょっとありましたが、この仕様書の作成は建設省で行う、そういうふうに心得ていいですか。これはどこかに委託するというようなことがありますか。
○川本政府委員 先ほどもお答えいたしましたように、この仕様書の作成につきましては建設省で作成しているものでございまして、外部業者に委託したことはございません。
○中島(武)委員 資料はお渡しいただけましたか。――ところが落札者である日本無線では、資料一をごらんいただけばわかりますように、受注出荷伝票、これに記載されておりますところでは、中部地建の雨量レーダー一式を五十六年の四月二十日に受注しているわけです。それで金額は後報、後で報告するという意味だと思うのですね。それでここには判こがいろいろ押しでありますが、中島専務の判も四月二十二日付で押してあるのが見えます。それから四国地建の雨量レーダー一式、これは八一年の九月二十八日に受注している。金額は二億円、マル推とあります。これは推定でしょうかね。これは松井社長の印が押してあるところです。これが受注されますと、営業課から水管理課、特殊レーダー課に渡されるわけです。これはここの左の上の方に水管理、特殊レーダー課という文字が見えますが、そういう流れになっておる。 その次には、今度は仕様書が手に入っている。この仕様書はこれですけれども、レーダー雨量計設備仕様書、中部地方建設局、これは九月二十八日、日本無線水管理課長石川という判が見えます。それから建設省四国地方建設局、同じくレーダー雨量計設備仕様書、これは五十六年八月五日という日付が見えるわけであります。ですから、中部地建のものは少なくとも九月二十八日には日本無線で入手をしている。それから四国地建のものは少なくとも八月五日には入手をしているということがわかるわけであります。 さらに工程課では、資料二をごらんいただけばわかりますが、これは作業指示書なんです。作業指示書に基づいて作業を指示していますが、これは昨年の十一月十八日という日付が見えます。もちろんそれまでには設計がやられて、材料の購入が始まっているわけであります。そしていよいよ製作にかかることになるわけです。 これは資料三をごらんいただけば、これは、この日初めて作業が開始されたというものではありませんけれども、十二月二日、十二月八日、それからさらに、その次のものは資料三-二ですね、十月二十二日というのもあります。この中には、気象レーダーとレーダー雨量計、筐体共通部品ということになっておりまして、これはレーダー雨量計と気象レーダーと筐体部分が共通であるということを示しているわけですね。つまり、ここからわかることは何がわかるかという問題であります。 入札は、さっき局長にお答えいただきましたように、中部地建の雨量レーダーの場合には昨年の十二月二十六日1さっきお答えはなかったか。これは二十六日なんです。それよりも八ヵ月以前に落札者が決まって受注しているということであります。それから、四国地建の雨量レーダー、これは入札がことしの一月五日なんです。ところが、それよりも三ヵ月以上前の九月二十八日には落札して受注をしておる。ところがそれだけじゃない。それぞれ少なくとも入札の三ヵ月前あるいは五ヵ月前には仕様書が入手されておる。それに基づいて設計され、作業は開始され、製作が始まっている。 いままで国会において、談合で入札前に落札者が決まっておるということが大問題になってきているわけで、私も本四架橋の問題などについてもただしたことがあります。ところが、これはさらにもっとすさまじいわけですね。この仕様書が業者に渡って製作が始まっておる、入札も何も行われていない何カ月も前だこういうのは私は初めて聞いたのです。こういう事実に直面したのは初めてです。談合が事前にあって、そして落札者が決まって、落札者が決まっていてそこに落ちる、それから工事にかかる、これが普通なんです。ところが、落札者が決まる何ヵ月も前にどんどん仕事にかかってしまっている。この仕事にかかるというのは、さっきから言っているように仕様書がなければ仕事はできないわけです。これは仕様書はちゃんと業者に渡っておる。一体この問題を考える場合に、中部地建それから四国地建、これが仕様書を日本無線に渡したとしか考えようがないと思うのですけれども、まさか仕様書が羽が生えてひとりで飛んでいくわけじゃないのですから。この問題について、どう考えられますか。
○川本政府委員 ただいま先生からお示しいただきました資料を拝見したわけですが、先生のお話のようなことであれば問題でございます。早速に当事者から事情を聞いて調査をしてみたい、そう思います。
○中島(武)委員 大臣、これは重大な問題だと私は思うのです。政財官の癒着がいろいろ言われている。いまここで私が示したものというのは、官財といいましょうか、業といいましょうか、これの癒着としか考えられない。しかも、このことは非常に深い癒着だ。いま局長は調査をすると言われた。それは、調査は当然であります。これはしっかりやってもらいたい。しかし、調査をやってもこの事実については動かしがたいと思う。 地建の幹部諸君がこういうことをやっておるわけなんですけれども、大臣は、これは一体どういうふうに措置されようと考えられますか。
○始関国務大臣 このただいま御指摘の事実は、河川局長もまだ聞いていないようでございまして、これから調査を進めるということでございます。調査の結果、御指摘の事項が真実であるということが判明いたしますと、そこに何か官と企業の癒着と申しますか、何かそういったような事実が推定されるわけでございまして、その内容が公務員法の違反になるかどうか、いずれ何かに当たるわけだろうと思いますが、そういう際にはやはり厳粛な姿勢をもってこの問題に対処して、はっきりと見きわめ、決着、けじめをつけなければならぬ、かように存じております。
○中島(武)委員 非常に重大な問題でありますから、そしてまた私にとりましても、皆さんにとってもそうかもしれませんが、まさか、これは談合以上ですね。足元にそういう問題が発生してきているということでありますから、これは調査、同時に厳正な対処が必要だということだと思います。 私はこれに関連して、いわゆる持参金つき天下りとか、あるいは手みやげつき天下りと言われているものについてお尋ねしたいと思う。 全建労が先日発表しました東北地建の手みやげつき天下り、これは非常に重大な問題だ。朝日新聞の二十二日付によりますと、丸山官房長は「手土産つき工事などはあり得ない。」「東北地建の場合、再就職後に受注量が急増している会社があったとしても、たまたま大きな工事を受注しただけのことではないか。」こう語っておられるのです。 その資料四を見ていただきたい。四-一は、これは北陸地建に関する天下りの資料であります。これは一番早い人は五十一年、遅い人は五十六年に天下りしているのですが、天下り先は二十社。天下りをした年の翌年から受注額がぐんとふえる、これが特徴であります。それで、すさまじくふえてしまっているというのが八社あります。それから、若干ふえているというのが六社。ちゃんとふえているかふえていないかまだちょっと比較はできないというものが二社ありますけれども、このふえている分を計算してみますと、つまり天下ったときと五十六年度、これを比較してみますと、二十七億八千八百万円ふえている。 それから四国地建。四国地建はその次の資料ですけれども、四-二です。これは五十年に天下った人が一番早いのですが、五十四年までの天下った丸柱、これを見ますと、五社がぐんとふえているのですね。このうちの五社がぐんとふえている。それからまた、それはどじゃないけれどもやはりふえているというのが二社あります。これは九億八千四百万円ですか。 国土地理院、それはその次の資料四一三ですが、これは四十七年から五十三年に天下った五社ですが、極端にふえているというのが四社あるわけですね。官房長はたまたまだということを言われたんですけれども、これは東北地建だけでなくて、北陸、四国それから国土地理院というところに及んでいる。さらにこれは全体的に及んでいる傾向じゃないかと思うのであります。決してたまたまじゃない。 それから、天下りに手みやげがつくのかつかないのか、持参金はつくのかっかないのか、この問題です。そんなことはあり得ないといままで言ってこられました。こられましたけれども、いまお示ししましたように、やはり現実にはぐんと契約がふえているというのがその実態なんです。この点では、国民の血税がこういうことによって食い物にされているということを指摘しても決して言い過ぎではない。これは実は構造化しているんじゃないかというふうに私は考えるのですけれども、どう思われますか。
○丸山政府委員 まず、東北地建の問題でございますが、先日の新聞を拝見いたしまして、詳細に分析したわけでございます。この新聞によりますと、十七社で三年間に六十億の金がふえている、こういう報道でございますが、この三年間と申しますのは五十二年度、五十三年度、五十四年度の三年間でございまして、これはたまたま景気刺激のために公共事業が非常に伸びた年でございまして、東北地建だけでこの三年間に一千億以上の増分があるわけでございます。その分が十七社に六十億ぐらいふえたからといって、持参金つきがあるということは私は言えないと思います。 次に、ただいまお示しの資料でございますが、これはいまいただいたばかりでございますから詳細に分析してみないとわからないと思いますけれども、きのう確認を求められたときの北陸地建だけの例を申しますと、ここにお示しの二十社のうち、いま調べてみたわけでございますが、八社につきましては、いわゆる役人をやめまして就職した会社の受注量が減になっております。こういうことから申しましても、天下りに持参金がついているということはないものと私は確信いたしております。 なお、先日の予算委員会でも御答弁申しましたように、建設省の技術者に対しましては業界からの要望が非常に強いわけでございまして、こちらから持参金までつけてお願いしなければならないような事態にはないわけでございます。
○中島(武)委員 詳細にひとつ資料をよく分析をしてもらいたいものだと思います。 私がここで指摘したのは先ほどのとおりなんですね。それはだれでも持参金つきなどということは信じたくないでしょうけれども、しかし、事実は具体的に見る必要があります。たとえば、資料四一二にあります「四国地建の天下りと工事受注関係一覧」、この一番最後のところ、会社名渡辺組、木谷正、四国地建局長、五十四年十月一日目この木谷局長の場合は、五十四年十月にこのとおり退官をして、建設会社の渡辺組に同年の十二月に入社をしておられる。過日、瀬崎議員が予算委員会で、三井建設の井田土木営業第一部長の営業報告書を明らかにいたしましたが、それによりますと、仲間トンネルは、表は鹿島建設、裏は三井建設という決定的な宣言をした局長であります。いま建設省は調べていらっしゃるようですけれども、裏ジョイントというのは建設省は絶対に許されないと言い続けてきた。しかし、そこの地建の局長が裏ジョイントを指示しておる。それをやった人が今度はこの渡辺組に天下った。これ、ごらんください。天下った年は契約ゼロですわ。ところが、その翌年は四千九百八十万円、そしてその翌年、つまり五十六年です。二億五千五百万円というふうに、いままでゼロだったところがぐんぐんと億単位で仕事が契約されているわけであります。 これは、私は一つの例を言ったにすぎません。だれでもこれは異常なことだというふうには思わないでしょうかね。私はそういう点について人事院にも聞きたいのですが、来ておられますか。 この四国の木谷局長ですが、これはちゃんと人事院で承認をして就職しておられるでしょうか。
○金井政府委員 この木谷さんにつきましては、昭和五十四年十月一日離職ということで、私どもの方で承認をしております。
○中島(武)委員 人事院は承認をしていらっしゃる。しかし、ここで問題になるのは、こういう事実を見るときに、私は国家公務員法百三条は事実上有名無実化しているということではなかろうかという気がするのです。繰り返すまでもなく二年の制限条項があります。ところが、人事院が承認をして天下った。在職中にはこの間瀬崎議員が示したように裏ジョイントを指示する。天下ってやっていることは、いままでは契約のなかった会社が億単位の契約ができるようになってきているということであります。私はこういう点で、天下り問題というのは厳正に行われなければならない、特に持参金つきとか手みやげつきとかいうようなことが世の中で言われるような、そういう疑惑は払拭されなければならないと思うのです。また、仕組みの上でも私はもっとこの天下りが適切にやられる必要があると思うのです。 これも私重ねて人事院にお尋ねしますが、人事院としてもこの種の問題については検討を加えるべきだと思う。何か検討を加えておられますか。
○金井政府委員 お尋ねのこの木谷さんの件につきましては、離職前五年間の職務内容、それから就職する会社と官庁との関係、そういうものを全部詳細に審査をした上で、これは公務員法の精神には抵触しないということで承認した件でございます。 一般的にこの営利企業への就職承認に当たりまして、私どもは制度面あるいは運用面についても常日ごろ研究検討を加えているところでございますけれども、たとえば法に定める離職後二年間ということにつきましてもいろいろ御意見がございます。これにつきましても、私どもは、法制定あるいは改正の際の経緯あるいは服務上の観点から、社会通念上どの程度を必要とするか、あるいは類似のこういう就職制限に関する制度との比較ないしは外国における公務員の同種の制度についての事情、そういうもの等を常日ごろ研究しておるところでございます。また、審査につきましても、こういう工事関係につきましては離職前後における工事の受注額の推移ということについても留意するなど、そういう点については常日ごろ研究しておるところでございます。
○中島(武)委員 いまのお話では、常日ごろ研究しているというお話ですね。常日ごろ研究するのは当然なんですけれども、いまこれだけ問題が起きてきているという状況のもとで、単に一般的に常日ごろ研究しているというだけでいいのかという問題があると思うのです。その二年条項についても検討を加えておられるというお話ですが、一体何年にしたら適当だ、そういう検討を加えていらっしゃるということですか。 それから、ついでですからもう一つ聞きます。受注額の推移をよく研究しているということを言われましたが、これはなかなか大事な発言だという気が私はするのです。天下りした、そうしたら受注額がどうなるかということについて関心を持っていろいろ研究している、こういうわけですね。しかし、それは具体的にどういうことをやろうとしておられるわけですか。 その二つについてお尋ねしたい。
○金井政府委員 まず最初の二年の問題でございます。これは御承知のように、憲法で職業選択の自由というものが保障されており、それを公務員法によって制限しているわけでございます。したがって、この二年というものについては、過去において公務員法の改正が行われ、離職前二年から五年になった際にも、離職後は二年間という制限はそのままになったという経緯もございます。そういうことで、常日ごろ研究していると申し上げましたのは、そういう事項につきましてわれわれとしては関心を持って研究をしておるということでございまして、軽々に二年を延長するというような態度でいるところではございません。研究はしているということでございます。 それから、受注額の問題でございます。これは審査の際に、五年間における職務上の関係があったかどうかということ、それから営利企業につく場合の就職先のポスト、そういうようなものを審査の柱にしてやっておるわけでございますが、それ以外にも、その他問題とすべき事項ということで、たとえば離職前に急に受注額がふえたというような場合には、これはどういうことだという意味で検討を加えることは従来からもやっていたわけでございます。そういう点を、今回いろいろ問題が出ておりますので、私どもの方でも審査を預かる立場で十分に研究してみたい、こういう趣旨でございます。
○中島(武)委員 いまの研究はさらに進めて一つの結論を導き出す、いつまでも研究しておってよろしいというものではありませんでしょう。そういうことを要望したいと私は思うのです。 もう一回聞きますけれども、研究して結論を出して何か勧告をするとか何かというふうに目下考えていらっしゃるかいらっしゃらないか。
○金井政府委員 研究と申しましたのは、実は従来から工事の受注高がどういうふうに推移しているかということは、われわれ審査の際にも見ていたわけでございます。たとえば離職直前に先ほど申しましたように急にある企業が受注高がふえた、その企業に関係のある職員が行ったということになりますと、その場合に、一般にふえたと申しましても、景気の変動によって全体の工事の発注額がふえたという中でありますれば、これはその中のそういう必然的な成り行きという見方もできましょうし、なかなかむずかしい問題でございます。したがいまして、そういう点につきまして今後、離職前後のそういう推移というものも審査の際に十分に留意して処理をしたい。ただ、現在の段階で、細かい審査の基準につきまして、これをどうこう改善していくとかいうことまではちょっと申し上げかねますけれども、いずれにしても関心を持って研究をしたいということでございます。
○中島(武)委員 こういう持参金つき天下りというようなことをなくさなければいかぬ。天下り規制を人事院も関心を持っていろいろ検討を進めておられるようですが、やはりこれをもっと強化することが必要なことは言うまでもありません。 さらに、この入札制度のあり方についても、条件つき一般競争入札を採用するとか、あるいは予定価格、入札経過の事後公表、あるいは工事積算と予定価格の適正化といったような、いわば入札制度をガラス張りにする必要があると思うのです。 それからまた、もう一方私が思いますのは、若年勧奨退職が行われている。四十代の後半になると、もうやめて次どこかへ天下りなさいということがやられている。ここを是正しないとこの問題はなかなか解決していかないのではないか、私はそういうことを強く主張をします。答弁ありますか。
○丸山政府委員 まず、先ほどお示しの資料でございますが、ただいま見てみましたところ、北陸地建の例でございますが、下から八番目に石川島播磨重工、その次に大豊建設というのがございます。この五十三年度の欄は空白になっておりますが、われわれの調査によりますと、石川島重工は五十三年度五億七百万でございます。それがいわゆる天下りをされたという五十四年度には、一億六千六百万に減っております。これは記載されておりません。次に大豊建設でございますが、やはり五十三年度は記載されておりませんが、われわれの調査によりますと四億九百万でございます。それからなお、五十四年度は四億七千五百万と書いてございますが、われわれの調査によりますと一億九千七百万でございます。そういうような問題がございますから、十分に調査してみたいと思っております。 次に、入札制度の合理化あるいは予定価格の事後の公表の問題、積算問題、若年勧奨等の問題につきましては、御意見を参考にさせていただきまして、十分検討してまいりたいと思います。
○中島(武)委員 どっちにしろ、資料に間違いがあれば指摘をされるのは結構だと思いますが、しかし、全体的な傾向はそれによって変わるものではないと思います。その点では天下り規制の強化その他、先ほど私申し上げましたことをきちんとやっていただきたいということを申しまして、次の問題に移りたいと思います。 次は、ホテルニュージャパンの火災問題なんですが、三十二人もの死者を出した大惨事であります。弔意を表しつつ、幾つかのことをお尋ねしたい。 まず最初に消防庁にお尋ねしたいのですが、いらっしゃいますか。 たばこの火がもとであのような大火災になったわけですが、あれだけの大惨事、大火災になったことの主な原因をどういうふうに考えておられるか、まずそれを伺いたいと思います。
○荻野説明員 お答えを申し上げます。 ホテルニュージャパンの火災による被害があのように大きくなった主な理由についてでございますが、現在のところ、スプリンクラー設備などの消防用設備の不備、それから埋め戻し等防火区画の不備、さらには初期消火、避難誘導等、防火管理面での不備などが重なったと考えられております。詳細につきましては現在調査中でございます。
○中島(武)委員 九階の防火区画が突破されたということを私は非常に重視しているのです。非常にこれは大事な問題だというように思うのですが、私自身も地方行政委員会の委員として差しかえで入って現地の視察もやりました。それから、東京消防庁あるいは東京都からいろいろとお話も聞いております。そういう中で、こういう点がはっきりしていると思うのですね。防火区画ラインの防火戸が、スプリングが弱っていて閉まっていなかった。それから、防火区画ラインの壁を配管が貫通するところで埋め戻されていなかった。それから、同じく防火区画ラインのところでダクトのダンパーが設置されていなかりた。私は自分の目で見、かつ消防庁その他の意見を聞きましても、これは間違いないと思うのです。住宅局長、これは建築基準法の明快な違反ではありませんか。
○豊蔵政府委員 ただいま御指摘がありました数項目につきまして、私どもも東京都の方に指示いたしまして調査をお願いしておりますが、去る二月十七日に東京都が立入調査を行いました結果、配管の防火区画貫通部分等の埋め戻し不十分、ダクトの防火ダンパーが設置されていないというようなことにつきましては、建築基準法に違反する疑いがあるということで報告を受けております。 また、もう一つの御指摘がありました防火戸につきまして、スプリング等が作動しないため、あるいはまた、下のじゅうたん等にひっかかったとかで作動が不十分であったということも問題点の一つとして指摘されておりますが、これらのほかにも幾つか疑問の点がありますので、東京都におきまして目下詳細の調査中でございます。先生御指摘のように、きわめて違反の疑いが強いというふうに感じております。
○中島(武)委員 消防庁に伺います。 火が横に広がった原因はどういうことが考えられますか。
○荻野説明員 いわゆる水平方向への延焼拡大でございますが、私どもが東京消防庁かち報告を受けておることによりますと、一つは客室の出入り口のドアが木製であったこと、二つ月には客室相互間の問仕切り壁の、特に窓側の一部が木製で仕切られていたこと等がございます。これらの点が何に違反するかという点につきましては、まだ未確認でございます。
○中島(武)委員 廊下の内装もこれは必ずしも不燃材ではなかったというように思っておりますが、その点も伺っておきます。
○荻野説明員 御指摘のとおり、廊下、居室等の壁仕上げ、下地等に可燃材が多く使用されていたという報告をいただいております。
○中島(武)委員 いま消防庁からお答えをいただいて、火がなぜあんなに横へ広がっていったかという原因がはっきりするわけでありますけれども、私は、この内装が不燃材料あるいは準不燃材料あるいは難燃材料というようなことでしっかりやられていたら、あれほどはひどくならなかったのじゃないかという気がするのですね。ところが、これは局長御存じのように、政令百二十九条一項がホテル旅館に適用になりましたのは、四十四年五月からでしょう。この条項は三十四年十二月に制定されておるはずですが、四十四年五月からということになるものですから、あのホテルニュージャパンの場合には適用されないということになるわけですね。私はああいうのを見ておって、何しろ現場へ行ってみたってずいぶんはっきりするのです。窓枠と問仕切り壁との間が三十センチずっと見通せるのですからね。こんな内装があるかという気がするのです。私はこういうのはちゃんと遡及適用をさせるべきなのじゃないかというふうに考えるのですけれども、局長はどう思われますか。
○豊蔵政府委員 ホテルニュージャパンにつきましては、いま御指摘の内装制限のほかに数項目、いわゆる既存不適格、すなわち建築当時の基準法には適合したものであったとしても、その後法律、政令等の改正によって規制が強化され、その新しい規定には不適合であるというようなものであろうかと思われます。 これらにつきましては直ちに違法という問題ではございません。しかしながら、いま先生の御指摘がありましたように、それらの設備が十分に整っていたら、より大きな防火効果を生じていたというふうには考えられます。しかしながら、また一面、先ほども御説明申し上げたところでございますが、既存の建築物につきましての遡及適用という問題につきましては、いろいろとその内容も多種多様にわたりますし、技術的にも問題があるということで、私どもは行政指導によりまして、建築物防災対策要綱というものを昭和五十四年に制定いたしまして、これに基、毒して改修を進めていくということの方が適切であるということで、現在その措置を指導しているところでございます。
○中島(武)委員 もう一つ、横へ広がったことの問題で、いまの内装問題と同じなのですけれども、主要な間仕切り壁の問題、この問題も防災上主要な問仕切り壁は耐火構造あるいは防火構造にするということが政令でうたわれているのです。けれども、あのホテルニュージャパンの場合には、一体どこに主要な間仕切り壁があるのか、これも全くはっきりしておらぬのです。やはり一つ一つの部屋が防災されているという必要があると思うのです。三十センチも穴があいている、すき問ができてしまっているというのじゃ話にならぬわけです。いや、遡及はむずかしゅうございます、要綱でやりますとかそういうことを言う前に、こういうできるところはやはりきちんとさせる。もっと検討してみなければいかぬのじゃないかという気がするのですけれども、どうなんですか。
○豊蔵政府委員 ただいま御指摘がありました主要な問仕切り壁につきましては、防火構造にするということで、これは昭和二十五年の建築基準法の制定以来この規定は存在するわけでございます。ただ、その際、主要な間仕切り壁というのは、必ずしも全部の部屋につきましてそれぞれにそのような構造としなければいけないというものではなく、やはり二ないし三室等、ある程度の区画を区切ってそのような構造になっておるということが考えられているわけでございます。さはさながら、現在のホテルニュージャパンにおきますところの主要な間仕切り壁がどのような構造で設置されていたか等につきましては、東京都におきましてさらに詳細な調査をしている中で検討していただくことに、いたしております。
○中島(武)委員 検討するというのがいまの最後の切れ目だったように思いますが、これは本当に早急にやはり検討して改めるということを要望します。 それから、消防庁にお尋ねしたいのですけれども、九階から十階へ火が移った、これはなぜこうなったのか。それから七階へ燃え下がったという原因、これはどう考えておられるか、この点を伺います。
○荻野説明員 火の回りにつきましては、目下消防、警察両当局で調査を鋭意進めておるわけでございまして、詳細の報告を受けておらないところでございますが、いわゆる上下、縦への延焼拡大という点につきましては、まだはっきり断定はされておりませんけれども、いわゆる埋め戻し等が不完全であった穴を通じて上下に行ったのではないかというのが一般的な見方のようでございます。
○中島(武)委員 私も、これを実際に行って見てきました。穴があいてますものね、縦に。それで、あの七階の場合だったら押し入れに燃え移って、そしてそれがさらに部屋の中に燃え広がっていったということは、私のような素人でもわかりますね。だから、上下に火が行く一番大きな原因というのは、いまの話でもはっきりしていると私は思うのですけれども、縦穴の不備ですね。ここが一番問題なんですよ。しかも消防活動をやられる消防隊の人は八階でがんばっておられるのですから、七階が燃え出してしまったということになったら、お客さんの人命が危険にさらされるというだけではなくて、命を的にがんばっている消防隊の生命さえも危ないという事態が、この間は早期に消しとめられたようですから大事に至らなかつたのですけれども、そういう問題をこれは持っているということであります。だから、縦穴問題というのは非常に重視してかからなければならないということであります。 ところが、これは四十九年に建築基準法の改正案が提出されたときには、縦穴区画、この問題は遡及適用の対象となっておりましたけれども、その後五十一年の七十七国会で、周知のように自民、民社の修正案によって削除されるというふうになったわけでありまして、私は、これは見解はそれぞれあるかもしれませんけれども、その責任は重大だというように思うのですね。私は、そういう点ではこういう重大な問題こそ早く教訓を学びとって、そうして遡及適用するということが必要なんじゃないか。この点はどう考えられるか。もういま要綱で指導しますなんと言っていたってだめですよ。あんなもので指導なんてできてないのですから、こういう現実に起きた火災、ここからいかなる教訓を酌み取るか、どこがまずくてああいう事態になったのか、これをはっきりさせる。そうしたら法の上で不備があったら改めるというふうにいかなかったら、それは人間の生命第一というふうには言えないと思う。建築基準法の中にもそういうものをきちんと盛り込むべきであるし、現在盛り込まれているのですけれども、遡及適用されてないからこういう事態が防がれないという事態だと思う。私はここのところは真剣に考えてもらいたい。この辺の問題については局長からも大臣からも答弁を願いたいと思います。
○豊蔵政府委員 ただいま先生から、配管等の穴をあけてその埋め戻しが不十分であり、そこから火が上下に移ったのではないかというような御指摘であろうかと思いますが、実は私最初にお答え申し上げましたときに、これらの給水管等の防火区画の貫通部の埋め戻しが不十分であり、これが建築基準法の違反の疑いがあるというふうに申し上げましたが、こういう規定につきましては、ダクトのダンパーの設置と同様に、実は三十四年から適用になっている規定でございまして、現在ホテルニュージャパンの状況がこの規定に違反しているとすれば、それはもう明らかに違反でありまして、既存不適格という問題ではないと思います。 先生から御指摘がありましたいわゆる縦穴区画の件につきましては、施行令の百十二条の九項で、これは四十四年の五月に適用になっておる事柄でございますが、私考えますに、まず現在の違反事項そのものがあるということが問題である。そういうことからきちっと直していくと同時に、先ほど申し上げましたような防災対策要綱の指導に従う。さらには、もちろん既存不適格をそのままいつまでも放置していいものではなくて、できる限り早くそういったものを改修していただく。こういうふうな総合的な手段で今後の災害を防止するように努めてまいりたいと思っております。
○始関国務大臣 先ほど東中島委員から今回のニュージャパンの火災に関連しまして問題点の御指摘があり、それに対して住宅局長から繰り返していろいろ御答弁を申し上げたところでございますが、最後の問題点として、建築物防災対策要綱というような指導方針だけでは不十分であって、縦穴区画等ですか、こういつたような点については法改正によってこれに対処すべきではないかという御意見であったと思いますが、こういう点につきましては今回の非常な大きな災害による教訓もあったことでございますから、関係方面とも御協議をいたしまして、検討を進めてまいることが適当であろう、かように考えております。
○中島(武)委員 要綱で対処する。要綱もつくっていらっしゃるのですから、これは使われるというのは私は当然だと思うのです。だけれども、縦穴区画の問題に関して言えば、しかもこれが非常に重大なんですけれども、あの要綱はやはり防災、防火をするという観点ではなくて、これはやはり避難をする。これはもっと極論をすれば、ほとんど主なものは階段区画の問題だけに狭められてしまっておる。これではやはり火を防ぐということはできないと思いますね。私はそういう点を含めて、これは建設省にも責任のある問題だ、これから一層この指導を強化してやってもらいたいということを申し上げて、時間ですから終わります。
○村田委員長 これにて中島武敏君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十六日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十九分散会