環境委員会 第6号
- 発言数
- 181 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1982/04/13
会議録
○八田委員長 これより会議を開きます。 公害の防止並びに自然環境の保護及び整備に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小里貞利君。
○小里委員 環境委員会に突然飛び込ませていただきまして、質問をお許しいただいたわけでございますが、きょうは、御案内のとおり原長官初め関係各位に御出席をいただいております。大変感謝いたしておるところでございますが、御承知のとおり時間もありませんから、私は直ちに本論に入りたいと思います。私の質問も多少個条的になるかと思いますが、要点を簡潔にお答えいただきまするようお願い申し上げまして、質問に入りたいと思うわけです。 ことに、原長官はかつて鹿児島にて若き青春を県政発展のために御貢献いただいた御先達の士でもございまして、きょう私が質問を申し上げる志布志における国家備蓄基地建設計画をめぐる、一面におきましては大隅地域開発と称せられておりますが、これらの問題を抱える百八十万鹿児島県県民にとりましては大変なじみの深い長官でもあるわけです。昨年の十一月三十日でございましたか、大臣に御就任以来、知事を中心に県選出の国会議員の大方の方々あるいは多くの県民の諸君も、長官に対しまして、「花中の鶯舌は花ならずして香ばし」ということわざがありますが、そのような温かい御配慮、そしてまた期待をかけてまいっておるところであります。それだけに、原長官には鹿児島の風土なり県民性、産業、経済、日ごろの県民生活の状況等についてはつぶさに御承知いただいているところでございます。特に、本日の焦点でございます志布志の国家備蓄基地建設計画に関連する諸般の問題で、長官初め環境庁などにいろいろ御心労を煩わしてまいっているところでございます。 しかしながら、御承知のとおり、なぜこういうような国備基地建設計画を中心にして、後ほど時間がありましたら私がまたその概況も説明しますけれども、一連の大隅開発計画というようなものなどが出てこなければならなかったのかという、そのいきさつと背景もお話し申し上げたいと思うのでございますが、とりわけ鹿児島県の中におきましても、この志布志の石油備蓄基地建設計画は、御承知のとおり鹿屋、垂水両市を中心にいたしまして二市十七町であります。かつては、昭和二十五年から三十年ころには人口四十万と称せられた地域でありますけれども、今日におきましては御承知のとおり二十八万から三十万という、非常に過疎率の典型的に高位にある地帯でもあるわけであります。あるいは、人口構成の推移から見ましても非常に老人が多い。老齢化率というものは国は七・九%でありますけれども、この大隅地域は一三%という、実にみじめな状況に置かれておりますことも御承知のとおりです。したがいまして、若い労務者を中心にいたしまして、若い一つの息吹あるいは活力を非常に索漠なものに至らしめている。たとえば児童数の比較等におきましても、四十年を一〇〇といたした場合には、国は一二一考です。この大隅はそのわずか三分の一の四十数%にすぎない。こういう大変過疎率の高い傾向を示しているところであります。私がただいま申し上げましたたとえば老齢化比にいたしましても、六十五歳以上の老人人口というのはもうすでに大隅では一二%ですよと言いますけれども、国の趨勢はいまから二十年先でなければ一二歩にはなりませんよと厚生省の人口問題研究所などが発表いたしておるごとく、非常に過疎率の高い、経済性の低い顕著な地域であるということを、まずここに改めて御指摘を申し上げておきたいと思うのです。生活環境水準の状況におきましても、取り上げて申し上げる必要はないぐらいであります。 ただ、私がちょっといろいろな数字を拾っておりましたところが、驚きましたことに、必ずしもいま申し上げているような暗い面だけではないんだなということも感じました。たとえば、今日の社会的基盤の整備、ことに行政的視野から見ました場合に、国県道の改良率、舗装率などは鹿児島県の平均水準あるいは国の水準とほぼ肩を並べている、こういう状況もあるわけであります。これは長官御承知のとおり、二階堂進、山中貞則、こういう言うなれば自民党の実力者の諸君もおいでになりますことも手伝っているかと思うのでありますけれども、その国県道の改良率などにあらわれるごとく、ある意味では生活環境の水準もほぼ適正に保持されているという状況などもあるわけです。 いずれにいたしましても、総括して申し上げますと、非常に後進性の目立つ地域であることははっきりいたしているわけであります。 そこで、まずお伺いいたしたいのは、志布志湾石油備蓄基地計画に関連いたしまして、せんだって、二月二十五日でございましたか、検討に値しますよという言葉で表現されたごとく、長い間志布志における石油備蓄基地建設計画は大変起伏の激しかった経緯がありましたけれども、この声明、コメントによりまして一見落ちつき始めたという感じがするのであります。現地におきましては、きょうはいろいろな前後の新聞を私はちょっともらってきましたけれども、「新大隅の夜明け」でございますというような表題で書かれたぐらい、二月二十五日の長官のコメントが南九州地域開発のために大変大きな響きを与えましたことだけは事実であります。したがいまして、検討に値すると発表になったわけでありますが、この経緯について、大臣なりあるいは局長からでも結構でございますが、簡潔にお答えを願いたいと思います。
○原国務大臣 お答え申し上げます。 志布志湾の石油国家備蓄基地計画につきましては、昨年の九月七日にいわゆるFS案というものが発表されまして、これは国定公園の普通地域である海面に、浜辺から二百メートル沖に出したところを埋め立てて、そこに基地をつくる、こういう案でございましたが、環境庁といたしましては、それではこの国定公園の景観に与える影響が大き過ぎる、国定公園の景観を台なしにするというような観点から、もっぱら国定公園の自然を守るという観点から、ぐあいが悪い、だからその代案を出しなさいということを前長官が知事に言ったわけでございます。 その後、鹿児島県と環境庁の間でもって何回もこの問題についてやりとりがありました結果、二月二十五日に、鹿児島県知事から最終的に、いろいろと報道されておりまする、五百メートル沖合いに出し、しかも南の方に六百メートル寄せて面積も少なくするという案が出てまいりまして、私ども、これならばわれわれが言っていた国定公園の解除につながらない、また、景観を台なしにするような大きな影響はないということを判断いたしまして、この位置について基地についてのアセスメント等を行うことならば差し支えないじゃないかというような意味合いで、検討に値する、こういうふうに鹿児島県知事に申したとおりでございます。
○小里委員 ただいま長官の方から明瞭にお答えいただいたいきさつでございます。 そこで、この備蓄基地としての鹿児島の志布志、これが持つ一つの特性、あるいはまた長い期間をかけましてエネルギー庁などにおきましてはいろいろと検討を進めておいでになったところでありますが、いわば志布志国家石油備蓄基地が持つ特性、あるいはまた経済的な、さらにまたその地域に及ぼす、私が先ほど申し上げましたように過疎が大変激しいのですよ、そういう地域でありますが、これを浮揚せしめるための一翼にでも二翼にでもなれば、たとえこれは国の石油政策の問題とはいえ、非常に結構なことであるわけでございますが、それらの与えられるメリット、そしてまた全国的に国備基地というものは建設計画があるわけでございますが、それらの観点から見られた評価についてお聞かせいただきたいと思います。
○市川説明員 お答え申し上げます。 私どもの国家備蓄基地の立地地点の選定につきましては、非常に大規模開発であるということもございまして、基本的にこちらの方からこの地点はどうかあの地点はどうかというような性格のものではないわけでございまして、五十三年度以来三次に分けましたフィージビリティースタディーを選んだ過程では、同県に対しまして候補地点を御推挙をいただきまして、その中で経済的、技術的に可能であるかどうかということを判定をしてまいったわけでございますが、本件志布志プロジェクトにつきましては、鹿児島県の方から強く備蓄基地としての立地の御要請をいただいて、立地可能性調査を行っておるわけでございます。 先生のただいまの御質問で、国家石油備蓄基地として見た場合のメリットは何か、こういう御質問でございますが、純粋に備蓄基地としての機能について申し上げますと、鹿児島に喜入基地というのがございますが、これでもわかりますように、あの地域がわが国の原油のオイルロード上にある、輸送の途中の過程でございますけれども、オイルロード上にあるということ、それから良好な港湾条件を持っていることなど、国家石油備蓄基地として見ると機能的にすぐれた立地条件に恵まれているということは確かであろうかと思います。また、全国的に基地配置というのも適切なバランスのある配置を考えていかなければならぬということから見ても、この地域に基地があるということは適当であろうというふうに考えているわけでございますが、いずれにいたしましても、本件は、公有水面埋立法に基づいて鹿児島県が実施をいたします環境アセスメントを含めまして、環境庁と鹿児島県との最終的な御協議の結果または地元調整の結果を見て立地について考えていくことになろうかと思います。 それから、地元に対する経済的な効果という側面でございますが、一般に石油備蓄基地というのは固定資産税の増大の問題、それから石油貯蔵施設の立地対策等の交付金等によります地元財政効果ということが言われておるわけでございます。また、港湾、道路等の産業基盤の整備を促進するというような立地効果もあろうかと思います。基地建設中における建設資材の調達の問題とか土木工事等、地元の雇用がございます。また、建設完成後の基地補修工事等の地元企業の活用、日用品の供給等の地域経済への波及効果が期待できるわけでございまして、基地そのものの管理運営の面で必要な人員のほかに、そのような人員が考えられるわけでございます。 いずれにいたしましても、それがどのような意味を持つかということは、基本的には地元鹿児島県あるいは地元地域の方々の御判断になられる問題であろうというふうに考えております。
○小里委員 時間がありませんから、かいつまんで次に移るわけでありますが、ただいまの答弁の中にもその片りんを感ずることができるのであります。すなわち、鹿児島が石油備蓄基地として本来適性をある意味においては持っている。だから、意欲的に取り組んでおいでになるその側面も感ずるわけでありますが、同時に、端的に申し上げて、南九州、鹿児島は、石油の備蓄については、ある意味で申し上げますと非常に経験が豊富なんです。これは、鹿児島県という行政機関も、あるいは二百万県民も、あるいはその筋の企業関係等々も非常に豊富な経験がある、こういうふうに私は申し上げたい。 それは、ただいまの課長の話の中にありますように、かつての喜入の基地をつくりますときの前後の事情、行政あるいは県民世論、賛否両論いろいろありましたけれども、今日の喜入基地を皆さん見ていただけば、明確に石油基地が持つ役割りなりあるいはまた暗い面における影響等々、いろいろ見ていただけるわけなんです。一口に申し上げまして、喜入の基地を見ました県外の皆さんは、ああ錦江湾、本当にきれいな海ですな。そして、空も紺碧であります。そして、空気もきれいであります。ここに幾ら働いておりますか。少なくとも直接間接雇用関係、トータルで五百名ぐらい働いております。地元の人々は何名ぐらいおりますか。大体八五、六%は地元であります。しかも、その地元の喜入の町たるや、御承知のとおり当時大変な過疎町でありまし化けれども、今日におきましては、財政力指数〇・八二なんて、鹿児島県ではトップの、抜群に優秀な財政力を持つ町になっているわけなんです。 さて、石油基地をつくったがゆえに、そんなに町が、財政が豊かになったのだろうかと、あるいは工業先進地域の関係者はお考えになる向きがあるかもしれないけれども、私が当初申し上げたように、鹿児島県が持つ地域的、経済的に劣悪な諸条件からすれば、それぐらい、石油基地といえども、地域に対しまして、その取り運びあるいは張りつけのいかんによっては非常に有効に働きますということを何よりも証明していると思うわけなのです。 時間がありませんから、その次のことをお尋ねいたします。 さて、いわゆる資源を、エネルギーを確保いたします、そういう一つの国策であるとはいえ、通産行政といえども、少なくとも先ほど長官の方から丁重に明確にお答えいただきましたように、今日、自然環境を保全するということは一つの聖域でありますから、言うなれば、あなたは通産の立場だから自然保護とは言わないが、景観保持と申し上げておきましょうか、そういう景観保持についてどのような考え方で留意して進めておいでになるのか、その点をこの機会に簡潔にお答えいただきたいと思います。
○市川説明員 お答え申し上げます。 先ほど申しましたように、国家石油備蓄基地計画はいずれの案件につきましても大規模開発でございまして、環境問題とうらはらの問題を含んでいるわけでございまして、フィージビリティースタディーを行うに当たりましては、環境上の諸問題につきましても、地元県、市町村等の意見を十分取り入れながら検討を進めるよう指導いたしてまいったところでございまして、フィージビリティースタディーの検討におきましても、地元の関係の学識経験者の方々等にお入りをいただいて検討いたしているところでございます。 本件志布志プロジェクトにつきましては、特に先ほど来御議論いただいておりますように、国定公園の湾奥部の一部を埋め立てるということを前提といたしているわけでございますから、当然に周辺との調和を図るということに最も重大な配慮を行わなければならないということで考えておるわけでございまして、そのような観点からフィージビリティースタディーの実施をされているわけでございます。 具体的には、国家石油備蓄基地のフィージビリティースタディーの検討にあわせまして、別途景観検討委員会を設置をいたしまして、その審議、指導を受けまして景観対策案を作成をする等の配慮を行っているわけでございます。
○小里委員 はい、わかりました。 次に、この大隅、志布志における石油備蓄計画というのは、ただいまもお話がありましたように、国策として非常に大事であります。また、一面におきまして、その受け皿である鹿児島県、あの地域の立場から考えますと、本来、この環境委員会の場で議論するのはどうかと思うのですけれども、大隅開発という総合福祉型の開発計画を持っているわけであります。鹿児島県は戦後、戦後と申し上げるよりも昭和四十二年ごろからここ十四、五年間、この問題に県政のエネルギーの何割かを注いできた、心血を注いでまいっておりますという、その大きなバックボーンには大隅開発計画があるということも、この機会にお互いに確認をしなければならないと思いますし、かつまた、その関連におきましても、あなた方の分野とはいえ、可能な限り御配慮もいただきたいということを申し添えておく次第であります。このことについては、もう特段お尋ねもいたしません。 次の質問でありますが、新聞等によりますと、鯨岡さん、前長官はこの志布志の国備の問題についてはいきさか積極性がなかったのではないか、こういう疑問が一部ありました。私どもは必ずしもそういうふうに認識していたわけではないのです。原長官になりまして、今度はかなり、かなりどころでない深い御配慮を、鯨岡さんに引き続き深い配慮を、温かい配慮をいただいている、こういうふうに私どもは理解をいたしているわけです。 ところが、巷間、原長官になって、この志布志備蓄基地に対する政府の方針が、ことに環境庁の方針が変わったのではないか、言うなれば急変したのではないかというような話もごく一部であるやに聞くわけでありますけれども、私どもは、そういうふうには認識するわけにはいかないのです。先ほどお話がございましたように、昨年の十月二十八日でございますか、鯨岡前長官が、鹿児島県の知事鎌田さんよ、いまの志布志の備蓄計画ではわれわれは納得できません、もっと自然環境を保全するという基本に立って再検討してきませんかということを、本当に耳しげく強調なさったいきさつをよく知っております。そして、それを言われたのは前鯨岡さんであります。その後、鈴木善幸さんが内閣をつくったのは十一月三十日でしょうから、そのときにいまの長官が御就任になりました。そして、先ほどの御説明でございますが、私どもがいろいろ側面から見ておりますと、鯨岡さんの方針をそのままずっと基調にしながら、原長官自身も検討を加えておいでになった、かように理解を申し上げているのでございますが、このことに対して、長官自身の答弁をひとついただきたいと思います。ちょっと時間がございませんので簡潔に。
○原国務大臣 結論を先に申し上げますが、国定公園の景観を守っていこうという環境庁の方針なり姿勢というものは、前長官の時代からいきさかも変わっておりません。この問題につきましても、前長官が、最初のFS案では、これは景観に大きな影響を与えて景観を台なしにするおそれがあるから代案を持ってこいということでございまして、それ以後、いろいろと両者の間で交渉もし、検討をして持ってこられた代案につきまして、われわれとしては、ぎりぎり、この景観を台なしにするとか、あるいは国定公園の解除につながるというような線はこれで守られるということで検討に値すると言ったわけで、この自然公園あるいは国定公園を守っていこうというわれわれの方針、姿勢はいささかも変わっておりません。お答え申し上げます。
○小里委員 大変明確にお答えいただいております。 次に、最後にお尋ね申し上げたいのは、白砂青松を守らなければならない、これはもう非常に重要な基本だと思うわけです。したがいまして、長官の姿勢は、そういう意味におきましても、私どもは評価をするし、また敬意を表しているところでございますが、自然環境はその地域社会やその地域の住民の福祉とのかかわりで存在するものだ、こういうふうに私は考えるわけです。自然環境は、その地域の住民の福祉とのかかわりで存在するものだ。その意味で、自然を保護するということ、そしてそれを有効に、かつ合理的に活用する、そしてその地域社会の発展に貢献をせしめるというのは一つの原則ではなかろうか、こういう一つの判断を私は持つわけです。 志布志は、御承知のとおり、またお話にもありましたように、白砂青松もあります。大変きれいなところであります。また、私どもはこれを大事に見守っていかなければならないという気持ちも持っております。また一面におきましては、小学校の子供でさえも海水浴もできませんよという、大変暗いと申し上げましょうか、そういう側面も持っているわけであります。私は、そのような意味におきまして、保護と利用、これはうまく調和させなければならないのではなかろうかと思うのです。守るべきはきちんと守る。そして使用して、かつ合理的で、その地域に活力をもたらすものだという大多数の、国家的、県民的な世論というものが確立される以上は、環境保全にも十分留意しながら、そして必要限度においてそれを活用するということも必要だと思うのでございますが、そういう意味におきまして、環境庁長官の基本姿勢を最後にお聞かせいただきたいと思うわけです。 なおかつ、あと二分くらいあるようでありますが、この志布志の国家備蓄計画は、申し上げるまでもなく鹿児島県が公有水面を埋め立てをいたします。埋め立てたその公有財産を恐らく公団が引き取るのだろうと私は思うのです。公団が引き取りまして、それを今度は第三セクターに貸与するのだろうと思うのです。そして、第三セクターがそこにタンクをつくる。国の石油も七割、八割預かりますよ。そして、あと二割は自分の石油にも使うでしょう。そういう一つの行政の立場から見ますと、国権を通じて十分環境保全等にチェックのできる仕組みになっているという、その妙味も注意深く見ているところでありますが、そういうことなども含めて、長官の基本姿勢を、簡単でよろしゅうございますから、最後にお聞かせいただきたいと思います。
○原国務大臣 環環庁といたしましては、自然公園法なりあるいは自然環境保全法なりの精神に沿って、いい自然を守るという観点から、今度の代案につきまして、ぎりぎりこれで白砂青松という国定公園の目的は守られるという観点に立って、検討に値するということを鹿児島県知事に申したわけでございます。 なお、これからいろいろとアセスメントをやるわけでございますが、われわれはそのアセスにつきまして、潮流の問題あるいはまたこの出島が果たして自然景観として適当であるかどうかというような点につきましては、アセスの段階において先ほど申し上げました観点から十分チェックをしてまいりたいと思っておるところでございます。
○小里委員 大変明確に、しかも方向をはっきりお示しいただきまして、どうもありがとうございました。 これで私の質問は終わりますが、自然保護局長、わざわざおいでをいただいておりましたけれども、時間の関係で質問できませんでしたことをおわびをいたしまして、これで終わります。どうも失礼いたしました。 —————————————
○八田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 公害の防止並びに自然環境の保護及び整備に関する件調査のため、本日、参考人として石油公団理事松村克之君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○八田委員長 質疑を続行いたします。土井たか子君。
○土井委員 環境庁長官は東京御出身ですね。しかし、鹿児島は第二のふるさととお思いになっていらっしゃるのじゃなかろうかと私は思います。古い話になりますが、いまから四十年くらい前に鹿児島県にお仕事でいらしたという御経験がおありになるのじゃないかと思います。ほかの場所と違いまして、鹿児島に対しては特に何か近しい気持ちを環境庁長官はお持ちになっていらっしゃるのじゃないかと思いますが、その辺のお気持ちなり御感想なりをまずちょっと伺わせていただけませんか。
○原国務大臣 大体四十年ほど前でございますが、私は、一年三カ月ほど鹿児島県に勤務したことがございますので、鹿児島県につきましては、やはりそれだけ親近感を持っていることは事実でございます。
○土井委員 この鹿児島の日南海岸国定公園、弧を描く海岸でございますが、参りますと、樹齢三百年を数えるような松林がずっと続いております。先ほども御質問の中で御発言がございましたが、全国で有数の白砂青松、典型的な景勝の地だということを言わなければならないと思うのです。その間、砂浜が十六キロに及ぶという、大変貴重な自然がここに遺産として今日まで残されてきている場所でありますが、もちろん環境庁長官もこの志布志湾の景勝についてはようく御存じでいらっしゃいましょうね。最近ごらんになりましたか。
○原国務大臣 私自身は、最近志布志湾に行って、最近の志布志湾を見ているということはございません。ただ、私どもの方の専門的な立場の人はもう何回も行っておりますし、また、私自身も、志布志のいわゆる白砂青松、国定公園の白砂青松というものはぜひ守っていきたいという気持ちはいまでも十分持っているところでございます。
○土井委員 長官、ちょっと残念ですね。環境庁設置法を初めとして、自然環境保全法や自然公園法の中で、長官御自身の権限というのが大変問題になるのです。お役所の方々が何度か足をお運びになった、これは当然のことかもしれませんが、長官御自身がこの大変な問題を抱えている地域に対して、意思決定をなさるということに先立って、第二のふるさととお思いになっていらっしゃるこの場所、特に非常に貴重な自然のございます場所をやはり見ておいていただきたかったと思うのですがね。そして、これからでも遅くはない、いらっしゃるという心づもりはございますか。いかがですか。
○原国務大臣 昨年の十一月三十日に環境庁長官に就任いたしましてから、御承知のように予算の編成、国会等いろいろありまして、志布志に行く時間もございません。ただ、やはり環境庁はそういう景観に対する専門官なり、たくさんいるわけでございまして、その人たちがよく見ている、そういうことの報告につきましては、私は信頼をいたしているわけでございます。 今後どうかということでございますが、また日程等の関係もございます。今後のことはいろいろと考えていきたいと思っています。
○土井委員 今後のことはいろいろ考えていきたいとおっしゃるのですが、今後問題が、どちらの方向にかわかりませんが、どんどん推移をするだろうと思うのですね。日程の都合もこれあり、それはいろいろ考えてみたいとおっしゃいますが、やはり今後積極的にごらんになる必要がぜひともあるように私は思いますよ。どうでしょう、長官、それは御日程が大変過密であり、お忙しいというのはよくわかります、私も議員の一人ですから。よくわかりますが、それは万難を排して行っていただくということがこの節大切になっているのじゃないかと思われますが、長官はどういうふうにお考えになりますか。
○原国務大臣 国会中でもございますし、また、国会のお許しをいただければ、ケニアのナイロビにおけるUNEPの特別総会にも行かしていただきたいとも思っております。これは、みんな環境を守ろうという目的のためでございますから、そういうようなことで非常に予定も詰んでいるわけでございますが、私どももいろいろとそういう日程等も検討いたしまして、もしそういうチャンスがあればということも、私、全然考えてないわけではございません。
○土井委員 先日、二月の二十五日以後、環境庁から、事情に対しての説明の簡単な文書でございますが、文書化したものをいただきました。それを見ますと、鹿児島県知事が来られて志布志湾地区における石油国家備蓄基地計画の代案を持ってこられたことに対して、検討に値するというふうにお考えになっている、そして検討に値すると判断をされている、こういうふうに文章はなっているのですが、この検討に値するというのはどういう意味なんでございますか。
○原国務大臣 志布志の石油国家備蓄基地の位置につきまして、これが、国定公園を守るという見地から、その国定公園の解除につながらない、また、国定公園の景観を台なしにするような大きな著しい影響をもたらさないという二つの原則に立って、鹿児島県に要求した代案につきまして、鹿児島県と環境庁の間で何回もいろいろと折衝をしてきて、結果、浜辺から五百メートル離した、そして南の方に六百メートル寄せて、しかも面積を縮小するという代案が出てきて、それならばその代案の位置において埋め立てをするというようなことについてのいろいろなアセスメントをしなければならないわけでございますから、そういう位置について、私は、検討に値する、そこでアセスメン十をすることはいいであろうという意味合いにおいての返事をしたわけでございます。
○土井委員 要するに、これはアセスメントをするという条件をもって、この位置については代案に対して同意をされたというふうに理解できるわけですか。
○原国務大臣 この代案における位置、また、そこの面積というもの、それからまた景観を維持するために築堤をつくり植栽をするというようなことについてアセスメントをすることについて、検討に値すると言ったのは、アセスメントをすることはいいであろうということを申したわけでございます。ですから、土井委員おっしゃるように、その点について同意したのかと言えば、もちろん同意したということになるわけでございます。
○土井委員 法上、同意というのが何法の何条に基づいて同意されたのか、さっぱり私にはわからないわけでありますが、これはおいおい聞いていきたいと思います。 ところで、知事が東京に出てこられまして二月二十五日に長官とお会いになり、長官がこの文書によると検討に値すると判断したお答えをお出しになったそのときに、安楽川以南については開発をすることを認めない、安楽川以南については手を染めることは認めないというふうな意味のことを県知事に言われたと言われているのですが、なぜ安楽川以南の問題についてお取り上げになったのですか。どういうわけで安楽川以南ということが問題になるのです。お尋ねしたいと思います。
○原国務大臣 実は、私どもは新大隅開発計画と いうものは正式には承ってないわけでございます。しかしながら、いろいろの情報によりますと、安楽川以南に一号地、二号地、三号地というような埋め立てをするというふうにも聞いておりますので、私どもといたしましては、今度のこの代案に示された志布志石油国家備蓄基地についてアセス等をやることについては、これは検討に値するけれども、これ以上のものを安楽川以南の浜辺はもちろん、海面についても何かつくるということになりますと、これはもう景観を台なしにすることにつながるから、これ以上のものは環境庁としては認められませんぞということを知事に言明したわけでございます。
○土井委員 安楽川以南については、新大隅開発計画の中の一号地、二号地、三号地が予定されていると環境庁長官としては認識をされているわけですね。それで、そういう認識のもとに県知事に対していろいろお話をなすったごとくに私たちは聞いているのですが、先日、実は同僚の水田議員とともに現地に私参りまして、県知事にお会いをいたしました。その節、二月二十五日にどういうお話し合いがございましたかということをお尋ねしました。そうしますと、長官が国会で二月二十五日以後答弁をなすっていることと県知事が私たちにお聞かせくださいましたこととの間にはどうも差があるように思うのです。どうも事情について具体的に述べられていることに対して違いがあるように思われるのです。 そこで、改めて私はここでお尋ねをしたいのですが、ひとつ長官、率直にそのときの模様というのをもう一度、お忘れになっている点も、時間が少したちますから、あるかもしれませんが、できる限り事実に即応して的確に再度ここで表現してくださいませんか。長官がどうおっしゃって、知事がそのときどういうふうな答え方をされたかということをですね。いかがでございますか。
○原国務大臣 安楽川以南について、海浜を埋め立てることはもちろん、海面上にもこれ以上のものをつくることを認めることはできませんぞと、私は鹿児島県知事にはっきりと言明したわけでございます。鹿児島県知事としては、前々からのいろいろな計画なりいきさつ等があって、それはそのとおりやりませんぞということをはっきり私には言っておりません。したがって、私も鹿児島県知事の県議会の答弁等、向こうの新聞等に出ているものは情報として聞き及んでおりますけれども、しかし、私が申したことは環境庁としての方針でありまして、今後もこれは貫いていくということを国会においてもたびたび申し上げましたし、また、報道陣への発表でもはっきりと言っているところであり、この方針は今後も貫いていくということをもう一回はっきり申し上げたいと思います。
○土井委員 ただ、いまのお話からしても、県知事御自身は、そのことに対して、わかりました、それは守りますということをはっきりおっしゃっていないでしょう。いかがですか。長官がそのことをお伝えになった席で、鎌田県知事自身が、わかりました、長官の言われたとおりいたしましょうというふうなことを言われたのですか。いまのここでのお答えを承っておりましても、その間がどうもはっきりしないのですね。県知事についてはいかがでございますか。
○原国務大臣 いまも申し上げましたが、私からはっきり言明したわけでございますけれども、鹿児島県知事としては、いままでのいろいろないきさつ等もあると思います、これは私の想像でございますけれども。したがって、承りました、そのとおりいたしますという明確な返事は、鹿児島県知事はされておりません。ただ、この方針は環境庁の方針でございますから、これは今後も貫いていくということに変わりはございません。
○土井委員 そうしますと、これは環境庁の方針として、具体的に何らか、長官が口頭でおっしゃるばかりでなしに、だれが見てもはっきりわかるような形にしておいていただかないと、環境庁の方針というのがどうも後退するかもしれぬという懸念もありますし、今回のように事情変更の原則に乗っかっていつくるくる変わるかわからないという懸念を持つ方々もあるだろうと思うのです。これは、長官、はっきりした形にしていただけませんか。 いま長官のお答えの中で、安楽川以南については一号地、二号地、三号地という計画がすでに県当局の中にあったということを知っているからという前提でお話しになっています。しかも、この備蓄基地の問題は、三号地の中に建設が予定されているという、計画にそもそも初めからあったわけですから、そういうことからしますと、具体的にこの一号地、二号地、三号地については認めないという意味を含めて、どうでしょう、安楽川以南についての今後の開発計画というものは認めるわけにはいかないということを具体化する方策、それは文書による方法というのが一つ私はあると思いますけれども、それをお考えいただけませんか。環境庁から出していただこうとしたら、これは幾らだってできるだろうと思うのですが、いかがですか。
○原国務大臣 最初にお答えいたしておきますが、環境庁は事情を変更しておりませんで、前長官のときからいまの私になりましても、自然を守っていこう、自然公園法に基づく国定公園を守っていこうという、この方針は一貫しているわけでございます。 なお、いまも申し上げましたが、私は、いわゆる新大隅開発計画というものは正式には承っておりませんので、そういう言葉で知事には言いませんでした。安楽川以南という、そういう表現で言ったわけでございますが、われわれが情報で得ているようないわゆる新大隅開発計画が、安楽川以南の浜辺に埋め立てをするとか海面に何かつくるということであれば、これ以上のものは認められないのだということは、私は繰り返しこの国会でも答弁いたしております。そして、この方針は貫くということもはっきり申し上げております。あるいは、報道陣にも申し上げておるわけです。それで、私どもの方の環境庁としての方針が変わることはないと思いますけれども、はっきり変わることはないということは御理解いただけていると思いますが、いま土井委員のおっしゃったこともごもっともなことでございますので、何らかの形で、いまの文書にするとかなんとかいう点につきましては十分考えてみたいと思います。
○土井委員 長官、前鯨岡長官のときから変わってないとおっしゃるのですが、鯨岡長官のときには、この石油備蓄の計画に対して検討に値するとはおっしゃらなかったのです。原長官になってから検討に値するになったのです。だから、一貫しているとは言えないのです。変わったのです。事情が変わったのですよ。したがいまして、そういうことからすれば、従来からの原則は変わらないということをおっしゃるのならば、それはやっぱり現象は変わったのですから、現象が変わった中で原則はこれだぞということを明確にしていただかなければならない。文書の方法も考えてみようとおっしゃってくださっておりますけれども、ぜひそれはそうしていただかなければならぬと思います、いま申し上げたような事情で。これはよろしゅうございますね。どういうかっこうになりますか。行政通達なんという方法もあると思いますけれども、文書通達ということが一つその中にあると思います。
○原国務大臣 鯨岡長官は代案を持ってこいと言われたわけでございまして、志布志地区については何物も認めない、こうおっしゃったわけではない。われわれの方も、国定公園を守る、自然を守るという原則に基づいて、今度の代案について判断をしたわけでございます。しかし、いま土井委員おっしゃるように、私は国会等でもたびたび言明して、この方針は貫くのだと言っておりますけれども、やはり何かの文書にするということも一つのごもっともなことなので、その方法等について、どういう方法をとったら一番いいかということをひとつ検討したいと思っております。
○土井委員 それじゃ、それは具体的にひとつやっていただきたいと思います。そして、口頭ではいままでも幾度となくおっしゃっているわけでありますが、また県知事が連絡のためとかいろいろ御用件のために長官のところにいらっしゃることがあると思うのですが、そのときにもしつこく、この問題に対してはゆがめずに、長官としては県知事に対して、きちっと環境庁としての、さっき姿勢は変わってないとおっしゃったその点は、はっきりさせていただけますね。
○原国務大臣 その後、私のところにまだ知事が訪ねてきておりませんで、会ってもおりませんけれども、私もとにかく国会の場でもって何回も繰り返しはっきりと申し上げていることでございますので、知事に会う機会があればもちろんのこと、私は国会でもこういうふうにはっきり申し上げているのだ、これはひとつちゃんとやってくれということを申すことは当然でございます。
○土井委員 まだいろいろ問題があるのですが、少し整理しながら先に歩を進めたいと思います。 法制局は御出席でいらっしゃいますね。——それではまず、現象に対してそれをどう判定するかとか認識するかという問題じゃなくて、法文に即応して解釈をお尋ねします。よろしゅうございますね、法制局はそういうお仕事だと思いますから。 自然公園法の第十一条の二項のところに、国定公園の「区域を変更しようとするときは、」という表現がございますが、この国定公園の区域を変更するという問題はどういうふうに理解をすればいいか、条文をどのように考えればいいかという問題が一つであります。たとえば国定公園の中にある区域の一部をいらうとか、一部の状況を変えるとかいうふうなものまでも含めて考えなければならないのではないかと私自身は条文を理解しておりますが、法制局としてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるかというところをお尋ねしたいと思います。
○味村政府委員 国定公園につきましては、環境庁長官が、関係都道府県の申し出によりまして、審議会の意見を聞いて区域を定めて指定する、こういうことになっておりますので、それとの兼ね合いでありまして、その区域を変更しようとするときは審議会の意見を聞かなければならない、こういうことになっているわけであります。 この場合におきまして、区域と申しますのは、いわゆる地域的な広がりを指すわけでございます。陸地であれば土地あるいは海面であれば水面、それの一定の広がりを指すわけでございまして、その中身と申しますか、状況、こういったものはその区域の中には入らないというふうに考えております。
○土井委員 ちょっと待ってくださいよ。そうすると、「区域を変更しようとするときは、」というのは、国定公園の区域の状況を変えるというふうなときには関係ないという御理解ですか。
○味村政府委員 ただいま申し上げたとおりでございまして、国定公園の区域内におきましてたとえば土地の形状を変更するとかあるいは家を建てるとか、そういうことは、普通地域でございますれば、自然公園法二十条の規定によりまして、国定公園にあっては都道府県知事の許可が必要だということになっておるわけでございまして、国定公園の区域内でそういう形状の変更なり何なりが行われるということも予想しておるわけでございます。区域の変更というのはそういうものではございませんで、先ほど申し上げましたように、地域の広がりというものを変更するというように考えられると思います。
○土井委員 地域の広がりだけですか。地域が狭まる場合も変更じゃないですか。どうなんですか。
○味村政府委員 私が申し上げましたのは、地域の広がりといいますか、面積になっておりますそういったものを申し上げましたわけで、その広がりが縮まる場合もあれば、広がる場合も、それは御指摘のとおり、ございます。
○土井委員 そうすると、具体的なことをちょっと解釈にひっかけて聞くのですが、海面について、普通地域である場合、その海面が海面でなくなるという状況になるときに地域の変更だろうと私は思いますが、どうでしょう。
○味村政府委員 先ほど申し上げましたように、区域の変更というのは地域的な広がりが変わるということでございますので、海が仮に陸地になりましても、その空間的な範囲というのは変わらないわけでございます。国定公園として一定の広がりを持っておる。その広がりというのは変わらないわけで、ただ海面が陸地になったということでございますので、ここで言います区域の変更には当たらないというふうに考えます。
○土井委員 そうすると、さらにちょっと尋ねていきたいと思うのですが、自然環境保全法というのがございますね。自然環境保全法の第十三条の二項というところを見ますと、審議会は環境庁長官の「諮問に応じ、自然環境の保全に関する重要事項を調査審議する。」とありますから、この環境庁長官の諮問は長官自身が自然環境の保全に関する重要事項と考えるかどうかという、その問題に全部これはかかるというふうに考えていいのですか。長官自身が重要事項だというふうにお考えになれば諮問をする、お考えにならなければ諮問しない、こういうことに、当然のことだと思いますが、十三条の二項は読んでいいわけですね。
○味村政府委員 御指摘の条文の「重要事項」でございますが、これは、単に主観的に重要だと考えたというものではなくて、ある程度客観性を持っておるというふうに考えますが、ただ重要かどうかという判断は一義的なものではございませんで、かなり幅のあるものでございますので、環境庁長官が重要だというふうに御判断になった事項というのが普通は当たると思います。
○土井委員 同じ自然環境保全法の十三条のさらに三項を見ますと、今度は「審議会は、自然環境の保全に関する重要事項について、環境庁長官又は関係大臣に意見を述べることができる。」と書いてあるのです。これは、環境庁が重要事項と思われるかどうかということは関係なく、審議会自身が重要事項とお考えになって、それを環境庁長官に意見を述べるということがこの法文の趣旨だと思われますが、いかがでございますか。
○味村政府委員 三項の方は、審議会の方から積極的に意見を述べるという規定でございますが、先ほど申し上げましたように、重要事項といいましても、客観的に決まって、客観的に重要でなければならぬということは当然でございますが、一義的に決まるわけではございませんで、幅があるということでございますので、審議会の方で重要だというふうにお考えになれば、それはもちろんこの条文に言います重要事項ということに、これは審議会という権威者をそろえた会でございますから、当然当たると思います。
○土井委員 法制局からのいまの御答弁によりますと、国定公園の区域変更というのは地理的条件だけを問題にされているように私自身受けとめているのですが、実は、学識経験者の意見をいろいろ探索してみますと、そうじゃないのですね。そういう意見もあれば、その地域内に工作物を建設することによって形状を変化させることまで含めて考えなければならないという意見もあるのです。解釈論としてはこういう意見もある。したがって、法制局としてはそうお考えになるかもしれないけれども、学識経験者、法律家等々の意見を聞いてみると、いまの法制局の意見ばかりじゃない。現に、衆議院の法制局に尋ねてみますと、その点は地理的条件ばかりではなくて、形状を変化させることも含めて考えなければならないという御意見だったですよ。したがって、きょうの御返答を承っていると、私はその理解が狭義に過ぎるというふうに考えておりますが、やはりこういう問題は、環境保全ということに起点を置いて立法された自然公園法という法律でございますから、できる限り自然環境保全という立場からどう考えるかということを念頭に置きつつ解釈をするのが正当な解釈論というものであろうと私は思うのです。 さて、そういうことから、それを前置きにしておきまして環境庁にお尋ねをします。 昨年九月に県の方が原案を出されました。それは、県の非常に強い要請を受けた石油公団の立地可能性調査に基づく備蓄基地計画案と申し上げていいかと思いますが、これを原案と呼びましょう。これに対して、原長官は私のいないときのことだからわからないとおっしゃるかもしれませんが、環境庁長官を初め環境庁自身はこの案をお認めにならずに代案を示すことを要求されたのですが、どういうわけでこの原案をお認めにならなかったのですか。
○原国務大臣 土井委員のおっしゃる原案につきましては、環境庁としては、それでは景観に与える影響が非常に大き過ぎる、景観がずいぶんと害されるというような観点から、代案を持ってこいというふうに述べているわけでございます。
○土井委員 この原案について、国定公園の解除につながるという判断の方はどうでしょう。ありましたか、ありませんでしたか。
○正田政府委員 お答えいたします。 この原案でまいりますと、国定公園の指定の解除につながるおそれがあるのではないか、こういうふうにそのとき考えました。
○土井委員 そうすると、当然のことながら、昨年九月の原案どおりに事を運ぼうとするならば、先ほど法制局の方にもお尋ねをして解釈がどのようかということを御答弁いただいた自然公園法の十一条二項に関係してくるという御認識をお持ちになっていると思われますが、そのとおりでございますね。
○正田政府委員 御指摘のとおり、原案のままで推移いたしますならば指定の解除につながるおそれがある、こういうふうに考えました。
○土井委員 そこで、どうもおかしいのですね。今回のこの代案といいますか、修正案と申しますか、変えて持ってこられたと言われる中身を見ますと、埋め立ての島を沖合いに三百メートル押し出したにすぎないですね。志布志湾から見れば、これはわずかと言いたい。規模をほんのわずか縮めただけで、ころっと方針が変わってしまった。これだけ重大な自然公園法指定解除につながるかもしれないという問題をはらんでいた原案と、大きな目で見た場合、これはさほど違わないですよ。この十一条を当時は適用しなければならないというふうな認識があった環境庁。十一条だって環境庁自身の権限でこれは事を運ばなければなりません。なぜその十一条を適用しないで二十条を適用されたかという根拠が私にはさっぱりわからないのです。こういうふうな適用を、原案の場合には十一条だ、今度の場合には自然公園法の二十条だというふうなことを区別される基準というものは、私、法律とか通達にずっと当たってみましたけれども、どこをどう見てもそんなものは存在しないですよ。これはもう非常にはっきり申し上げますけれども、政治的配慮以外に何もなかっただろうと思うのです、環境庁には。法律とか指針とか、ましてや環境庁の任務である環境保全に対しての基本姿勢とか、そんな問題では断じてない。政治判断しかその場所にはなかったのじゃないかと私は思いますよ。十一条から二十条にひっくり返ったという理由を聞きたいと思います。いかがです。
○正田政府委員 先ほど申し上げましたとおり、FS案、原案でございますれば国定公園の指定の解除につながるおそれが多分にある。修正案の場合は二百メートルから五百メートル、つまり景観論的に言いますと、近景から中景に変化した。さらに、北側の海面が六百数十メートル減少しまして、海面が非常に拡大された。それから、面積が縮小されまして小さいものになった。それから、植栽を周囲に施しまして景観の保護に努める。さらに、制度的に申しますれば、普通地域に該当する部分が三分の一になって、ほとんどが公園の区域外である。つまり、本基地の主体が公園の区域外に移ったということ、それから、繰り返すようでございますが、景観的に非常に変わったというようなことで、FS案と違った判断をいたした次第でございます。
○土井委員 どれくらい自然公園法に言うところの国定公園にひっかかっていれば指定解除につながり、どれくらいひっかかっていなければ指定解除につながらないかという基準なんて何もないのですね。そうでしょう。これはまさに環境庁自身の胸三寸なんです。いま局長はるる御説明になりましたけれども、それは先日いただいたこの簡単な文書と、最初の方に申し上げた中にも、以前こうだったのがこうなったというのがちゃんと書いてあります。 ただしかし、石油備蓄基地の中身を見ると、この修正案でも、公園区域にかかる面積は七十ヘクタールもかかるのです。石油タンクの一基は高さ二十二メーターもある。面積は約五千平方メートルに及ぶ。その中の何と十六基が公園区域内に立ち並ぶというかっこうなんです。おまけに障壁を設けるわけでしょう。これはただならぬことだとお思いになりませんか。いままでの慣例からしても、こういうことからすると、当然のことながら自然公園法の十一条で問題にしなければならないはずであって、以前の原案が十一条の対象になり、今回の案が対象にならないというのは、どこをどう説明しても説明がつく問題じゃなかろうと思うのです。法でこれ以上のものは十一条にしなければならない、これ以上でないものは十一条を適用しなくていいというふうな基準がどこかにあればいいですよ。そういう根拠は何もないじゃないですか。法令にも指針にもどこにもないのですよ。環境庁長官、これはおかしいですよ。どう考えてもおかしい。 もう一つ、そのことについて追い打ちをかけて申し上げましょう。 それは、今回の石油備蓄基地というのは、大体備蓄基地だけが唐突に出たわけじゃないので、先ほど、私自身はまだしかと承っていないと言われましたけれども、一号地、二号地、三号地とちゃんと長官御存じなんです。ただ、ここでちょっと申し上げておきますけれども、長官がきょう答弁の中で安楽川以南に一号地、二号地、三号地が建設されるようにお答えになるのはちょっと事情が違う。認識を誤っていらっしゃると私は思う。その辺、ちょっと勉強し直していただきたい。 ただ、いずれにしろ新大隅開発の一環としてこの志布志湾の石油備蓄基地というのは当初から考えられ、考えられ続け、今日も考えられているのです。新大隅開発の計画というものは志布志湾の沿岸のほとんどを埋め立てる計画であるというのは環境庁長官御自身が御存じであるからこそ、県知事に対して安楽川以南の建設はこれ以上認めるわけにはいかないと言われる趣旨はそこにあるのだろうと思う。そうでしょう。そういうことからしますと、この新大隅開発計画が決定をされてから後、具体的に言うと昨年の一月だと思いますが、環境庁は断じてここの国定公園の指定を解除しないという方針をまずお立てになったと私は承っておりますが、そのことは間違いありませんね。このことをまず確認させていただきます。
○正田政府委員 解除につきましては、開発を前提とした解除は行わないという環境庁の方針がございますので、特にこの志布志湾の白砂青松地域につきましては、安楽川以南については重要な場所であるからという考えにのっとりまして、解除しないという方針を立てた次第でございます。
○土井委員 長官、そのとおりなんです。そのとおりだろうと思うのですが、その新大隅開発の計画は、再々鹿児島県の県会でも、また県知事御自身の御発言からも、石油備蓄の用地から着手する、そして以後も立地のめどがついた順に埋め立てを行っていくということを言われています。今日に至るまでそのことを言われ続けているのです。先ほどの御質問の中にもそういう趣旨がにじみ出ているのです。よろしゅうございますか。 そういうことからすると、今回の備蓄基地計画というものは、新大隅開発に沿った予定どおりの計画をまず第一歩着工するのだという認識が県にはあるのですよ。新大隅開発計画の一環としてこの備蓄基地の存在があるという計画で今日まで進んできて、これは解除されてないのですから、幾らこの地域指定に対しての解除はしないという方針を環境庁御自身がお持ちになっていても、県自身はその新大隅開発計画というものを御破算にして、ほごにしているということでは断じてないのです。だから、そういうことからすると、この点は、解除しないという方針を変えていらっしゃらない環境庁は、新大隅開発計画の第一段階である備蓄基地については、やはり十一条を適用して環境庁御自身が事に当たられるということが私は当然の措置だと思われますけれども、長官はどのようにこれをお考えになりますか。いかがでございますか。
○原国務大臣 先ほどもお答えいたしましたが、いわゆる新大隅開発計画というのは私どもは情報として聞いているわけでございまして、正式に承っているわけではございません。したがって、私どもは、この石油国家備蓄基地が国定公園にどういうようにかかわってくるか、どういうように影響をしてくるかという観点から判断をいたしたわけでございます。そうして、御承知のとおりこの海面はいわゆる国定公園の普通地域でありまして、知事に対する届け出で済む地域でもございます。また、先ほど法制局の方から御答弁ございましたように、この地域の変更ということは、地域を広げたり狭めたりというようなことでございまして、地域の中に何かをつくるということ自体ではない。しかし、それが大変大きな影響を与えるということであれば、当然のことにこの国定公園、自然公園を守るという観点から無視できないわけでございます。 そういう意味で、いわゆる最初の案は大きな影響を与えていくからということでもって認められない、代案を持ってこいという、その代案につきましての判断の問題でございますけれども、私どもは、実はいま自然保護局長からも答弁申し上げましたように、この代案であるならば、これは私どもが前々から言っている方針、国定公園の解除につながらない、その景観を台なしにするような著しい影響には当たらないという判断でもって、先般来申し上げているような検討に値するという結論を出したわけでございます。
○土井委員 さあ、いまの御答弁を承っていたらいよいよ心もとないです。新大隅開発計画についてはよく知らないと言う。それは正直ですよ、長官。きょうの御答弁でも間違いをおっしゃったのですから、それくらいの認識だろうとわれわれも思っている。だけれども、そんな認識で新大隅開発計画の中の一部分である石油備蓄基地に対して検討に値するなんておっしゃる資格はないですよ。これはまことにもってのほかだと私は言いたいと思うのです。そして、そういう程度であって、これが影響を非常に及ぼすことになるか影響を及ぼすことにならないかなんという胸三寸の判断をなさるというのは、これまたよほどもってのほかのことだと言わなければならないと思うのですがね。 法制局にお尋ねをしますが、先ほど区域変更ということを地理的条件にだけ限定をしておっしゃいましたが、これはどうなんでしょうか。この十一条にかけなければならないか、かけなくていいかという判断基準というのは、別の法律にきちっとした根拠が設けられておりますか。
○味村政府委員 これにつきましては、はっきりした基準はないわけでございますが、自然公園法の第二条で、国定公園というものは国立公園に準ずるすぐれた自然の風景地である、こういうふうになっておりますから、環境庁長官の方で、これはもう景観を全くだめにする、こういった国立公園に準ずるすぐれた自然の風景地にならない、まるっきり台なしになってしまうというようなことになりますれば、この十一条の指定の解除ということもあり得るのであろうと存じます。ただ、そこのところの国定公園たるに値するかどうかということは、環境庁長官が御判断になる問題であろうと思います。
○土井委員 それでは、ちょっと法制局にお尋ねしますが、これは違法、合法の問題じゃないのです。当不当の問題であります。よろしゅうございますね。原案と代案との中身からすると、さほど海の状況が変わらないような計画案に対して、片方は十一条にかける、片方は十一条にかけないというふうな判断基準は、いまのようなお答えではきちっとした根拠がないということが言えると思うのです、これは法でそういうものの根拠を明確に定めていないのですから。第三者が見て、ああこれによって判断したのだなという根拠になるものは何もないのですね。環境庁がお考えになることだと、いま法制局がお答えになったとおりだと思う。そうなってくると、以前は、この原案の場合には十一条にひっかけて、場合によったら指定解除というふうな可能性もあると言われた問題について、さほど変わらないのに、片やそれを振り切って、十一条を適用しない、そして指定解除にもつながらないなんというふうな認識をお持ちになることは、当不当の問題からすると、むしろこれは不当だと言わざるを得ないと私は思いますが、いかがですか。
○味村政府委員 私どもは法制局の立場でございますので、合法か違法かという問題についてはお答えを申し上げるわけでございますが、当不当という問題については、お答えを申し上げる立場にございません。 ここで伺っておったわけですが、先ほど申し上げましたように、前の案のときには環境、風景を台なしにする、今度の案は風景を台なしにすることはない、こういうような御判断が環境庁でなされたものと承知しております。
○土井委員 お尋ねしますが、どういうふうな場合が景観を台なしにし、どういうふうな場合が景観を台なしにしないかという判断基準は、法的根拠はございますか。
○味村政府委員 景観を台なしにするか台なしにしないかということを現地に即しましていろいろな事情から考えると、何と申しますか、良識で考えるということでございまして、基準としては、やはり台なしにするか台なしにしないかということであろうかと思います。景観というのは、客観的につかまえることが非常にむずかしゅうございますから、いわばそういうようなかなり抽象的な基準で事を判断するということにならざるを得ないかと存じます。
○土井委員 やはり判断基準で具体的にこれだというものがないわけですね。それは抽象的な判断で、景観を台なしにするかしないかというのは、いろいろその場所の事情によってということを言われました。その事情によっての一つをこれから指摘しましょう。視点の問題なんですがね。 視点の問題は、自然公園法の十二条で、国定公園に関する公園計画の中で定めなければならないということになっております。利用のための施設に関する計画ですね。今回の志布志湾について、自然公園法十二条に言うところの本来の視点場、展望所と申し上げてもいいと思いますが、それはどこでございますか。
○正田政府委員 公園の指定をいたします場合、それから指定いたします場合に保護する計画と利用する計画を策定いたしますが、指定いたします場合の風景の判断をいたすところがございます。それは、国立公園なら国立公園、国定公園なら国定公園の風景全体を総合的に判断いたすわけであります。 いま先生御指摘の視点というものは確かにございますが、言うなれば視点は無数にございまして、ただ、利用計画上どこが見やすいところか、あるいは見て景色が一番いいかというようなところで、いろいろな休憩所を設けるとか、公園の中でございますから、保護のためにやたらにいろいろな施設を設けられては困るので、ここは設けてもいいよというようなことを計画上入れることがございますが、これをいわゆる展望所というふうにいたしているわけでございます。
○土井委員 いまのは、展望所とは何ぞやという御説明を承ったのですが、私が聞いているのはそんなことじゃないのです、局長。どこですか。つまり、日南海岸国定公園志布志海岸地区の利用施設計画というものが自然公園法の十二条にちゃんとあるのです。そこで言うところの展望所はどこでございますかということを尋ねているのです。いかがです。
○正田政府委員 この地域の展望所は、ダグリ崎、権現山、それから、くにの松原ではございませんが、その周辺の地域というふうに記憶しております。
○土井委員 それは的確じゃありませんですね。くにの松原なんて、そんなものはここにはありません。ちゃんと私は持ってきているのですが、利用施設計画を見ますと、これはちゃんと公園計画に記されている番号があるのですね、御存じだと思いますが。ダグリ崎というのは、施設の種類は十八番園地展望所となっています。そして、もう一カ所あるのです。二十二番権現山展望所、こうなっておるのです。 ところで、どういうわけでこの権現山というのを環境庁は視点場から外されているのか、それが私にはよくわからないのです。なぜかと申しますと、実質的に志布志湾が利用されるとき、それから一般の人たちに紹介されるときには、権現山から見るのが一番いいというのが住民の人たちの常識なのですよ。写真家もそのように考えているのです。現に、法律で定めている利用施設計画の中にもはっきり権現山は展望所になっているのです。私、ここにアサヒグラフを持ってまいりましたが、この志布志湾の全景を撮っているのは権現山からの写真なのです。だれでもが絵はがきで見る志布志湾というのはどこから撮っているかといったら、あれは大体権現山ですよ。今回、この権現山を視点場から外されておりますね。いかがでございますか。
○正田政府委員 確かに権現山は園地展望所を予想したところでございますが、当初二十年前に計画いたしました段階と二十年後の計画の推移を見ますと、この権現山というのは、あるいは御案内かと思いますが、下の方の四十メートルぐらいの台地はよく使われます。しかし、権現山の頂上はほとんど不可能で利用もないというのが現状でございまして、まず利用計画上は現在余り意味がないというふうに考えております。 それから視点場につきましては、先ほど来申し上げましたように、公園の指定あるいは解除といったものを考えます場合には無数にございまして、いろいろの角度から点検いたすわけでございますが、特にダグリ崎とか、くにの松原とかいうような特定の人の集まるところ、人が利用しているところ、こういうところに重点を置いて特に典型的な視点場というふうに考えておるわけでございます。
○土井委員 勝手にそんなことを考えられては困るのです。古いからとおっしゃっても、日本は法治国家でございますので、法律を守っていただかぬと困るのです。この権現山を視点場から外すことのためには、法律が定めている手続に従って外してもらわぬと困るのです。よろしゅうございますか。自然公園法の十三条を見ると、公園計画に定めているこの計画について廃止するとか変更しようというときには、審議会の意見を聞かなければならないということになっているのですが、意見をお聞きになったのですか、どうなんですか。私の調べた限りでは、一向にお聞きになっていらっしゃらないですよ。
○正田政府委員 国定公園の公園計画でございますので、特に、計画は大体そうでございますが、地元の計画案、素案に基づいてそれを決めておるわけでございまして、本園地は、いま申し上げましたように確かに利用されておりません。園地もつくられておりません。したがって、もし地元の意向があれば、審議会にかけていずれかの時期にそういう措置をとらなければならないかと思いますが、そのような措置を現状を見ながらとってないものはほかにもございまして、そういうような考え方でおります。
○土井委員 そんなことで、手続をとっていないことはほかにあると言って、ほかの例を引き合いに出してこの場合に当てはめて考える例ではこれはないのです。具体的に、この志布志湾の中にぽっかりと石油備蓄基地を建設するかしないかという問題なんでしょう。それが景観に及ぼす影響はどうかということを問題にしなければならないんじゃないですか、自然公園法からすると。そういうことからすると、すでに公園法の中ではっきり定めている施設計画の中の展望所から見るというものは、これは必要最小限度の要件ですよ。それを展望所から外すということについては、いま申し上げましたとおりの「環境庁長官は、」で始まる手続をちゃんととらなければならない。環境庁長官、これはおとりになったのですか。環境庁長官は、この公園計画というものを、権現山という展望所というものを廃止する、または変更させてここからは見ないというふうな措置を今回おとりになるようなときには、「審議会の意見を聞かなければならない。」こうなっているのですから、法文でちゃんと決めているのですから、そういう手続をおとりになりましたか。長官にお尋ねします。
○原国務大臣 いま局長からお答えしたように、権現山の頂上というものはほとんど利用されていないということでございますけれども、いま土井委員お尋ねの外す手続をとったかどうかということになりますと、外す手続はとっていないというのが事実でございます。
○土井委員 そうすると、これはちょっと困りますね。利用しているかしていないかという問題によって諮るのではないのです。法律の自然公園法というものが決めている公園計画に従って、自然公園法で言うところの景観については保全していくということが必要なんじゃないですか。人が利用しているか利用していないかという頻度によって問題にしろと法律のどこに書いてあるのですか。人が利用しているかどうかの頻度をはかれという法律の根拠があったら言ってください。そんなものはどこにもないですよ。
○正田政府委員 展望所は園地でございまして、あくまでここにつくるかどうか知事が決めますが、制度の上では利用計画上の場所でございまして、利用するかしないかというような観点から措置いたしておりまして、これと、指定をするとかしないとか、そういった公園の基本を判断する場合のいろいろなところから総合的に判断する場所、これは一応私どもの方では別個、こういうふうに考えておるわけです。
○土井委員 別途ですから、まず、別途のことを一緒くたにして言わないでくださいよ。 それから、いま園地園地とおっしゃいますけれども、この計画の中身を見ると、はっきり展望所と書いてあるのです。展望所であることをひとつはっきりお忘れにならないでくださいよ。そうすると、展望所から見るということが、法律で定められた計画に従ってますとるべき措置じゃないですか。それをわざわざ外したということは、私は現地に行ってみて非常によくわかりました。権現山の山の上に立つと、まさに計画の中に言う展望所に立つと、今回のこの計画に言う石油タンク、備蓄基地というのはもう目の真下ですわ。志布志湾の景観はまことに損なわれる。したがって、わざわざここを展望所からは外してとられた措置であるとしか思いようがないわけです。しかも、これは法律の脱法行為としか言いようがないですね。当然とるべき措置をおとりになっていらっしゃらないと思われますが、法制局も、さっきは非常に狭義の解釈しかなさらない法制局ではありますけれども、これはやはり外すのに対しては手続は必要とお考えでしょう。どうです。
○味村政府委員 私は実態を存じませんので、法文に即してしか申し上げられないわけでございますが、自然公園法の十二条の二項に「国定公園に関する公園計画のうち、」云々、それにつきましては「環境庁長官が、」「その他の計画は、都道府県知事が決定する。」と書いてございまして、十三条の二項で「環境庁長官は、国定公園に関する公園計画を廃止し、又は変更しようとするときは、関係都道府県及び審議会の意見を聞かなければならない。」と書いてあるわけでございます。したがいまして、いま先生の御指摘のような問題がこの公園計画に記載されているのかいないのか、そこが問題であろうかと思うのでございますが、そこのところを私は具体的に存じ上げませんので、何ともお答えいたしかねます。
○土井委員 手続をとっていないことが記載されていれば問題ですね。これはきちっと記載されているのです。公園計画というものは自然公園法の十二条で定められておりまして、これはきちっとした記載がないといけない。国定公園というものは公園計画というのが必ず決められているのです。そうしてその中に、見ればこれははっきり記載されているのです。記載されているところについてそれをそのとおりにしていないというこの行為が、今回のこの検討に値すると言われた長官の意思決定の中にあるのです。脱法行為としか言いようがないのです。 そうなってくると、いかがですか。これは、「重要事項を調査審議する。」ということからすると、審議会自身が、自然環境保全法十三条三項によって、環境庁がどう思われようが、環境庁長官の御認識がどうあろうが、これは重要事項だからこれに対して積極的に意見を述べなければならないということであればいつでも述べられる、先ほどの御答弁からすると、この条文の解釈はそうなるのですが、それをされていないということは、当不当の問題から言うたら不当やなあ、こう私は思うのです。現地に行ってみると、これはいよいよ作為的にわざわざ視点を外したとしか思いようがないのです。その感を非常に深くするのです。 したがいまして、きょうの御答弁の限りでも、自然環境保全法の十一条を原案には適用しようとしたのに、修正案には適用しようとしない、振り切った。景観に及ぼす影響が以前は大変あったけれども今回はないからだと言われる根拠が、まだ釈然としません。きょうの答弁ではまだよくわからないですよ。それに対して環境庁がどうお考えになったかということに対しては、客観性が何もないんだもの。以前は及ぼす影響が大変あったけれども、今回の代案についてはない、政治的に判断をされているだけの話だなあ、こう思います。とるべき措置も、法的に定めているとおりをやっていらっしゃらない。視点の問題はまさにそう。そうすると、ただいまの取り扱いは、この点からしたらまず違法であり、さらに不当であるということを言わざるを得ない。その上に乗っかってこれはさらに事を進められますか。環境庁長官、いま私が申し上げたところでどうですか。
○原国務大臣 視点の問題が出ておりますが、その視点をなくすとかなんとかいうことは、その手続はとってないということは申し上げました。ただ、景観に対する影響が大変著しいことであるか、台なしにするようなものであるかどうかという点につきましては、いわゆる原案と代案の間には相当な違いがあって、私どもは現に利用されているいろいろなところから見て、これならば、もちろん影響はゼロではございませんけれども、台なしにするような大変な著しい影響とは判断せず、したがって、審議会にかけるような事項ではないというもとに、審議会にはかけませんでこの判断を結論づけたわけでございます。
○土井委員 長官、あなた、だめですよ。どこから見て景観に影響があるなしということを判断されているのです。本来の視点場というのは、この自然公園法に言うところの計画の中にある展望所ですよ。すなわち、これが本来の視点場でなければならない。法で定めている。それを決められているとおりにしないで、わざわざ権現山というちゃんと計画で指定している場所を視点から外されておるということは、何かあるに違いないと思って行ってみて、私ははたとひざを打った。やっぱりと思ったですよ。長官、ぜひいらっしゃい。あの権現山の上に立ってください。そして、見てくださいよ。眼下というよりも足元ですわ。そのことによってどれほど志布志湾の景観が損なわれるか。これは景観に影響を与える与えないの問題ではない。これは重大な影響です。これを指して重大な影響と言わずしてどんな影響があるかと私は言いたい。これはいよいよ行かれる必要がありますね。そして、権現山に登られる必要がありますよ。本来の視点場からごらんになる必要があります。そして、認識を新たにしていただきたい。これをぜひ私は申し上げたいと思います。 さて、あと手続の問題として一つだけ確認をして水田先生に譲りたいと私は思うのですが、これは後にアセスの問題でそれぞれ関係するところが出てきます。港湾地域ですから、したがって運輸省ということになりましょうし、それから関係するアクセスの問題からすると建設省ということになりましょうし、それから上物なんかを考えてみると通産省ということにもなってくるかもしれませんが、一体だれがこのアセスの主体者になるのですか、お尋ねします。それは環境庁長官が答えてください。
○清水政府委員 アセスメントを行うのは、原則的には事業者ということで考えられております。本件の場合で言えば、恐らく埋め立てにつきましては公有水面埋立法に基づく免許がまず必要でございます。したがいまして、その免許を申請する立場にあるのは、いま伺います範囲では鹿児島県当局のように私どもは理解しておりますので、鹿児島県当局がアセスメントをやる、こういうことになろうかと思います。
○土井委員 事業者も県ならばアセスをやるのも県。まるで検事と弁護士と裁判官を一人で引き受けてやっておるようなものであります。こんなことで適正なアセスがなされるとだれが思うでしょう。この辺は大変問題だと私は思いますよ。環境庁長官、どうです。そうして、この埋め立てを知事が免許するには、先ほどおっしゃったとおり、さしずめ公有水面の埋め立ての問題がひっかかりますから、運輸大臣の認可が必要だということになるのでしょうが、その認可をなすときには、公有水面埋立法の四十七条並びに施行令の三十二条ノ二によって、環境保全上の観点から長官が意見を述べることになっているのです。長官、その節どういうことをおっしゃるつもりですか。はっきり言ってもらわぬと困るのですよ。どういうことを運輸大臣におっしゃいますか。——いや、これは大臣がおっしゃるのですよ。あなた、大臣ですか。
○原国務大臣 いまの御質問は、県がアセスをやるということについて、原告、被告両方じゃないかというお話もございましたが、これは法律上のたてまえがそうなっているわけでございますが、私どもはこのアセスを十分チェックいたしまして、そしてアセスにおきまして潮流に与える影響あるいは景観に与える影響というものをもう一回チェックするわけでございます。その他につきましてもチェックをいたしまして、それに基づいて所管大臣に意見を述べるということになるわけでございます。
○土井委員 そんなことを言っているのじゃないのです。それだからこそ、いまさっき言ったとおり、公有水面埋立法からすると、認可をなさるに当たって環境庁長官が運輸大臣に対して意見を申されるという法律の条文になっているのです。したがいまして、その節環境庁長官とされてはどういうことをおっしゃいますか、この志布志の石油備蓄基地計画に対してどういうことを運輸大臣に対して意見としてお出しになりますか。その機会は長官にとって非常に大事な機会だから、私は言うのです。先ほど来繰り返し繰り返し環境庁としては原則をゆがめてないということをおっしゃるんだから、ひとつその点をがんばっていただかなければならない。どういうことをおっしゃいますか。
○原国務大臣 ただいまも申し上げましたように、アセスの結果を十分チェックして、それに基づくいろいろな意見を言うことは当然でございますが、同時に、先ほど来御質問があり御答弁申し上げましたように、この安楽川以南の浜辺あるいは海面につきましてはこれ以上のものは環境庁としては認められないというようなことも、当然のことに意見として言うというふうに私どもは考えているわけでございます。
○土井委員 これで質問を終わりますが、県の方と私たちが話し合いをいたしました場合に、県の方が申しますには、法律論に関しては一切環境庁と論議はしていないというお話でありました。法律抜きにして環境庁が県に対していろいろ指導してくださいました。代案をこうすればいいでしょう、ああすればいいでしょう。これは事実上の合作のようなものですね。そうなってくると、法律からしたら本来は十一条にひっかかるけれども、それを何とか目こぼしをしよう、そのことのためには、という行政指導をそこで手とり足とりおやりになったという状況が目に浮かぶようであります。まことに環境行政としては後退どころの騒ぎじゃない、環境保全の任務をどこかに置き忘れて足でけ飛ばしたかっこうになっているということをあえて申し上げて、水田議員の質問にかわりたいと思います。
○八田委員長 水田稔君。
○水田委員 いまの視点の問題でありますが、県に、いまの展望所へ上がって県の代案について見た場合にタンクは見えますか、こう言ったら、見えます、こう言うのですね。ですから、そうなりますと、環境庁が視点から外すということになれば、あの地域の国定公園の区域というのは、少なくとも三分の一から半分はまさに国定公園にふさわしくない景観になるわけですね。そうしますと、当然これは国定公園の区域の変更ということにつながる。これは環境庁も、長官は行かれていないけれども、担当者は行って見ておるというのだから、そのことは県も確認しておるわけですから、そういう判断は当然出てこなければならぬ。もともと決めるときにダグリ崎と権現山、そして海岸からはたしか横瀬だったと思うのですね。そうすると、その視点は手続上まだ外してないけれども、それを視点から現実に外して判断をするというなら、権現山から見える範囲の、しかもその真下にあのタンクが普通区域に十何本入るわけですね。それをそこから向こうまで見たら、大体三分の一ぐらいはまさにその中に入ってしまう。これはもう国定公園としてふさわしいとだれが考えても思えないのですね。そういう点は、現地へ行って環境庁は御確認になって、その上で御判断なさったのかどうか、お伺いしたいのです。
○正田政府委員 私どもの職員、それから出先、私を含めまして、あそこの展望を各地から行っております。特に高山地先の方からも、高いところがございますが、そういうところから行っているわけです。
○水田委員 余分のことを聞いていないのです。権現山の頂上へ上がって見てくれと言っていないのです。あそこに展望所が、場所があるのです。道もちゃんとあるのです。ただ、整備すべき施設をしていない、何十年としていないだけの話なんですね。そこから見た場合どうなるかと私は県へ確認したら、タンクは目の前に見えます。二十メーターの堤防を築いて、木を植えても、上からですから、そこから見えるある一定の区域というのはまさに国定公園にふさわしくない状態になるわけですね。そうすると、いままで環境庁はそれを視点から外してやっておるのですから、もう一遍行ってそれをごらんになって外すべき範囲を考えるべきじゃないですか。それはどうなんですか。その必要があるんじゃないですか。
○正田政府委員 あらゆる国定公園、それから私どもが直接管理しております国立公園におきましても、いろいろな施設、工作物ができますが、あくまで総合的に判断しているわけでございます。また、権現山につきましても、従来から、あの近辺から見おろせばもちろん石油の基地が見えるわけでございますが、これをして全体の志布志の地区の公園を解除しなければならないということではない、こういうふうに判断しているわけです。
○水田委員 視点から外して、しかも見たのか見ぬかわからぬが、そんなものが少々あっていいんだということは成り立たぬ地域だ。まさにここはほとんど手の加えられていない海岸ですから、そこへ大きな島をつくって、その中へタンクまる見えというのを国定公園で残すというのは、だれもそのタンクを見に行く者はおらぬと思うのです、国定公園、景色を見に行くのですから。それは白砂青松であり、枇榔島という浮かぶ島、そういうものを見るわけです。タンクのいっぱいある島を真下に見て、国定公園、りっぱなところですと見るばかはどこにもおらぬと思うのです。 だから、視点に入れてないというなら、視点から外したというなら、行ってごらんになって、そしてそこから見える範囲というのは当然国定公園から外していいんじゃないですか。二百メーターのところにあると、これは重大な、変更しなければならぬ。権現山は外して、海岸から見て二百メーターで、これは十一条に該当する、区域の変更をしなければならぬという判断をされておる。もともと視点としてあった権現山から見たら、それどころじゃない。それが三百メーター沖へ出ても問題にならぬぐらい、区域変更にかかわるような大変な景観の変更になるわけですね。それは、百人連れていってそこで見せたらみんなそう言うでしょうね。それをしも環境庁は区域の変更につながらぬと言われるのですか。もう少し国民の常識が通用する、自然環境を守るというお考えになりませんか。 土井先生は脱法行為だと言うけれども、そんな手続もしないでやっておるのは違法行為だと私は思うのです。責任問題だと思うのですよ。長官は御存じないから、言われたとおり、検討に値するなんということを、現地もよく御存じないでこう言うのです。安楽川以南は二号地からなんですね。一号地は以北から以東に入っておるのですね。そういうようなことで検討に値するというのは、恐らく事務当局が全部言ったんだろうと思うのです。しかも、この一月から二月の二十五日まで、環境庁と五、六回にわたって県は詰めた話をやっている。その中で全部知恵をつけておるわけですね。その中で視点を外したのじゃないですか。ですから、外すなら外すで、国定公園の区域変更の手続をちゃんとしたらどうですか。やるべきなんです。もう一遍見て、手続がされてないのですから、外すならもう一遍手続をすべきだ。そこから見ると、どうもこの区域は国定公園の区域に残すことはふさわしくないとだれでも感ずるはずですから、そういう手続をぜひやるべきだ。長官、これはそういう手続をやってもらいたいと思いますが、いかがですか。
○原国務大臣 環境庁といたしましては、いろいろな角度からこの景観の問題につきましても検討を加えて、そうして、先ほど法制局の答弁もございましたけれども、普通地域に三分の一ほどかかる石油国家備蓄基地ができましても、それを国定公園から外すというほどのことではないという判断に立っているわけでございます。
○水田委員 それは、視点を外してそういう御判断をなさったんでしょう。先ほどの土井委員との論議の中で、手続上誤りがあると明らかになったのですよ、手続をすべきことをしていなかったというのは。法制局も認められたのです。それなら、その視点からもう一遍見て、そういう手続を全部されたらどうですか。そうすべきだと思うのです。
○正田政府委員 大変失礼いたしましたが、私、先ほど視点のときに申し上げてなかったのですが、視点ということではなくて、この解除とか工作物の許認可に関連して、志布志については、私どもの方の職員、私ども含めて、それから現地の職員も二、三年来よく見ております。私自身は、権現山はとても登れるようなところではございませんから、権現山の頂までは参りません。しかし、現地の職員は従来からここを見ておるわけです。
○水田委員 私は、権現山の上に上がれということを言ってないですよ。私どもは上がってきたのです。それは展望所と地元では言っているのです。道もちゃんとあるんですよ。ただ、ふだんはササが生えたところを、絡むからなかなか上がりにくいだけで、私どもが行くと言ったら、地元の人たちがみんなササを刈ってくださったから、観光客が来ていいような道にちゃんとなっていますね。その展望所の施設さえ何十年にわたってしていないというのは、怠慢としか言いようがないですね。 私が言っているのは、そこを視点から外したのなら、外す手続をすべきじゃないですか。その視点から外すというのは、そこから見る景観というのが国定公園にふさわしくない、私どもはそう思いますよ。タンクがいっぱい見えるわけです。真下に見えるわけですからね。その地域は、そこから見える影響のある範囲は、国定公園から外さなければならぬじゃないか、そう感じるのです。だから、もう一遍現地をごらんになって、手続上も誤っているのですから、その手続をちゃんとされた上で、審議会にかけるならかける、そういう手続をやるべきじゃないですか、こう言っているのです。誤っておるのですから、誤りを改むるにはばかるなかれですから、これをやってくださいよ。長官、やってください。 先ほどの論議でおわかりになったでしょう。手続すべきをしてなかったというんです。私どもは、志布志の景観というのはダグリ崎であり、権現山というのは外すことのできない場所だと思うのです。それをあえて環境庁が視点から外すというのなら、そこから見見るところは国定公園にふさわしくないから外したんでしょう。意図的に外したんでしょう。ですから、手続をもう一遍やり直していただきたい。
○正田政府委員 私ども、権現山に限らず、すべてのところで見ているわけでありまして、権現山を判断の視点から外したなんということは一回もございません。
○水田委員 先ほどの土井議員の質問に対しては、それは外した、こう言う。ダグリ崎とくにの松原と言ったけれども、大体横瀬の辺なんですよ。権現山を外した答弁をずっとされておって、外したことはないというのは、これは速記録を見てくださいよ。 この権現山の頂上じゃないです、展望所というのは四十メートルぐらいの高さです。いま、だれでも上がれるのです。観光客でも行こうと思えば上がれるところなんです。そこから見たら、真下に、とにかくタンクがまる見えになるんですよ。これは、前のFS案であろうと、今度の三百メーター沖に出すのであろうと、同じなんです。変わりはない。それにもかかわらず、この海岸から見るということで、権現山を視点から外したから、検討に値するという判断が出てきたんでしょう、環境庁。権現山から見れば、まさにほとんど変わりない、全く変わりないのに、これは検討に値しないというのが検討に値すると、百八十度変わるんですからね。ここを視点として入れておると言うのであれば、環境庁はどういうお考えなんですか。理解できないのです。だから、先ほどの答弁では、権現山は視点から外してある。計画にちゃんとあるわけですから、手続上、展望所というのはそれが視点としていいから、そこから見て国定公園として指定したんだと思うのですね。ですから、私が言っておるのは、先ほど展望所として利用者が少ないからそこは外すんだ、こう言われるなら、手続をしてくださいと言っておるのです。 それからもう一つは、そこから見た景観というのは、今度の検討に値するという判断のもとになっていないわけですから、それなら、それに基づく権現山から見える範囲について、だれが考えても、国定公園から外すということになるじゃないですか。だから、そういう手続を環境庁としてすべきじゃないですかと申し上げているのです。おわかりになりませんか。
○正田政府委員 視点というあれがよく私どもわからないのですが、見る場所という意味では、こういう判断をいたします場合には、すべてのところで見ております。 それから、典型的な場所として、先生おっしゃったようなダグリ崎とか、くにの松原とか、人が一番集まるところから見るというのも、一つの考え方としてやっております。 それから権現山につきましては、これは利用計画のことですから、知事が運用を行っておりますので、いつ物をつくるとかつくらないとかは知事が判断することでございますが、ここの計画上の展望所をなくすかなくさないか、これは鹿児島県知事がどう判断するか、それは私どもでは現在わかりませんが、権現山から見るということはもちろん大事なことでありますし、先ほど申し上げたように従来からも権現山とかその辺からも見ておるわけでございますが、私どもが先ほど申し上げましたのは、権現山から見ることによって石油基地が目に入る。これは権現山に限らずどこからでも目に入りますが、目に入るこの影響をもって国定公園を解除しなければならない、やめなければいけないという、そういった威圧感、圧迫感というものはないし、このままにしておいて、周囲をそのままの特別地域にしておいて、おかしなものが自由に乱立したりなんかはしないということの方がもちろん結構なわけでありますし、繰り返すようですが、目に入るからといって志布志の公園全体をやめるというような判断に従来の知見からいって立っていない、こういうことでございます。
○水田委員 私は、全部やめろというようなことを言っておるのじゃないんですよ。その二百メーター沖合いのFSという案は、国定公園の区域を変更しなければならぬという重大な影響を与える、こういう判断をされておったわけです。三百メーター沖に出ただけですね。そして、それは周りに堤防を築いて木を植えるというのです。海岸から見える。視点は、海岸とはるかかなたのダグリ崎だ。それから見ると、角度からいってタンクは見えぬ、こう言う。こういうことで五百メーターなら検討に値する、こう言った。そこでは、視点であるべき権現山をネグっておったわけですからね。権現山を一つの大事な視点として見るならば、二百メーター沖も五百メーター沖もほとんど変わりはない。タンクは真下に見えるのです。いいですか。だから、最初から当初の十一条で判断するというのは、そういうことも含めて判断をされておったのではないですか。だから、代案として、半地下というのはまさにタンクは権現山からも見えないという考え方もあったのじゃないか。そこらはどうなんですか。
○正田政府委員 基地はもちろん見えますし、タンクは一番利用しているくにの松原とか、そういうところからは見えない。ただ、権現山とか高山地先からは当然見える。それは十分承知いたしております。
○水田委員 これ以上この論争を続けても、ほかの質問ができないようになりますので、先ほど土井議員の要望にありましたように、長官、ぜひ現地へ行って権現山から見て、そして全体の中で、そこにできるものが、タンクが見えるという前提で私が申し上げたことが妥当かどうか、一遍御判断いただきたいと思うのです。これは行かれた後で、改めてもう一遍、私は長官と論争してみたい、こういうぐあいに思います。 それからもう一つは、次は安楽川以南について、これは土井議員からもくどく言われましたが、鹿児島県は、県知事と話をしましても、今回は備蓄基地を認めてもらった、あと、それは地元の市町村からの長い間の要望だから、状況によってまた実現したいという意欲を持っておるわけですね。ですから、長官が幾ら私がと言っても、いつ変わるかもわからぬという心配はどうしても私どもはぬぐえないのですね。 そこで、以南の問題は、さらに今度知事がおいでの際長官からもお話しするということですから、申し上げませんが、長官が間違えて言われました一号地の問題なんです。これは以北というべきか以東というべきか、一号地については一体どうなのかという疑念があるわけです。 そこでお伺いしたいのは、環境庁が前の県の案に対して代案を三つほど出す。一つは志布志港の近く、一つは柏原の今度の案よりももっとずっと東へ寄ったところですか、それからもう一つは陸地ということで出されたのですが、その志布志港の近くというのは一体何を頭に描いて代案として出されたのか、ちょっと伺いたいと思うのです。
○正田政府委員 先般、志布志港の港湾計画を改定いたしましたが、そのときに、いろいろな港湾施設をつくってもいいと考えられた地域においてひとつ考えられないか、こういうことを言ったわけです。
○水田委員 ちょっと失礼しました。もう一遍ひとつ……。
○正田政府委員 先般の志布志港の港湾改定計画の際に、当該改定の港湾地域内の施設を整備してもいいという地域において、現状がどうなっているかわかりませんが、そういうところで石油基地を規模の大小は別として考えられないか、こういうことでございます。
○水田委員 いまの志布志港の計画が地場産業を中心に張りつけるということになっておりますね。そうすると、備蓄基地は全然違うわけですから、そういうことでは当然地元は考えられないでしょうし、一号地がその頭の中にあったんじゃないかという感じがして仕方がないのです。 それと、安楽川以南については認めないということは何遍も言われますけれども、県の強い地域開発、新大隅開発というのは常に続いておるわけですから、そういう中で、環境庁の姿勢が、あの基地でさえ権現山から見る視点を外してまでやるんですから、どうも以北については含みがあるように思えて仕方がないのですが、その点はどうなんですか。その海岸線はまさに特別指定地域になっておりますから、南を認め志布志港を認めると、次に一号地を認めれば、この国定公園の全域がまさに国定公園としての価値を失う、私どもはそう理解しておるのですが、以南でなくて以北についても全く同じような、これ以上のということはお考えになっているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○正田政府委員 以南につきましては、先ほどの港湾計画改定の際に、港湾改定計画地域などと比べまして、その地域が特に御案内のように市街地と連檐したような地域もございますので、客観的に見るところ安楽川以南がやはりすばらしい地域であるということで、安楽川以南については白砂青松の浜の埋め立てはやらない、認めたくない、こういうふうに私どもの方でも申し上げたわけでありまして、その延長線として今回の措置について以南はぜひ守りたい、こういうふうな頭があったわけでありまして、いま御指摘の一号地でございますか、そういうようなことは全く念頭になかったわけです。
○水田委員 念頭になかったと言いますけれども、一号地の背後地ですね、海岸線は特別指定地域に全部入った砂浜なんですね。それが念頭にないということは、今後、場合によったら開発を認めてもいいというお考えがあるということですか。
○正田政府委員 今回とった措置が、浜から基地の奥行きまで含めますと相当長い距離に相なる、二千メートルぐらいになるわけですが、そういうことを考えて、安楽川以南のことも沖合いを考えたわけであります。いま御指摘の以北の特別地域については、国定公園の都道府県知事の管理がきちんとやられるように考えているわけであります。
○水田委員 新大隅開発計画に入っておるところの海岸というのは特別指定地域に入っておる、それは県知事の管理のもとにそのままやるわけですか。そうじゃないでしょう。だから、それはどうするのですか。以南じゃなくて、以北にも特別指定地域がありますよ。それはどうされるのですかということをお伺いしておるわけです。
○正田政府委員 私、申し上げましたのは、以南の特別地域と北の特別地域、これは知事が管理いたしておりますが、全く同じに扱っております。今般の措置で申し上げたのは、海面のことについて、特に海面に重点を置いて申し上げたわけであります。国定公園の特別地域の管理につきましては、南も北も一緒というふうに考えております。
○水田委員 それでは、この一号地の沖の普通地域、これはどうなんですか。そこだけ外れておるのです。以南も以北も、特別地域については同じ。それで、以南の普通地域、こう言われておる。一号地の普通地域ですね、海岸から一キロの、これはどうなんですか。
○正田政府委員 知事が管理権者としてどう考えるかわかりませんが、一号地域と称する地域の海面、普通地域、これがどんなふうなものか、行政処分の対象地域でありますが、いま、とっさのことでよく実態というかイメージがわきませんが、先ほど来申し上げたように、北も南も一緒に考えないといけない、こういうふうに思っております。
○水田委員 同じことで長官にお伺いしたいのですが、長官は間違って一号地から言われたけれども、一号地は安楽川の北になっておるわけですね。ですから、鹿児島県知事に決意として申し上げたのは、いまの志布志港の開発がやられておる、それから南で基地を検討に値する、こう備蓄基地を言われた、そこの間が、あの海岸は全部海岸線は特別指定地域になっておる。ですから、安楽川以南と以北とはまさに一体なわけですね。ですから、以北についても、以南と同じように、長官は今後この国定公園は二百メートル沖なら区域の変更に該当する、五百なら当たらぬ、こう言うのですけれども、今度は一番北側の一号地がまたそういうことで認められれば、全体として言えばまさに区域の変更をだれが考えてもやらなければならぬということになるのですがね。ですから、そういう点では、以北についても全く同様に考えておられるのかどうか、長官の御見解をお伺いしたいと思います。
○原国務大臣 安楽川以南の海岸の自然景観というのがこの国定公園の景観を構成する重要な部分であるというような認識のもとに、安楽川以南と言ったわけでございますが、安楽川以北というと、志布志港の港湾計画、港の中、これは以北になるわけですね。志布志港。これが少しぐらい、港の築堤というか防波堤というか、あるいはまた港そのものについて若干のいろんなあれがあるかもしれないということを私は念頭に置いたわけで、したがって以北についても、この国定公園の特別地域、そこの景観をいろいろと変えるようなことについては、これはもうわれわれもそういうものは認められないということは当然考えているわけです。
○水田委員 それでは、次の質問に移りたいと思うのです。 先ほどの土井議員の質問に対して、アセスの問題で運輸省から意見を求められたというのですが、ここの問題というのは、まさに環境庁としてはきわめて重要な事項として取り組んできた国定公園の自然環境保護という問題だったと思うのですね。これは、県の許可ではなくて、運輸省の許可が要るという、相当大型な開発になるわけです。ですから、環境庁が単に運輸省から意見を求められて言うというぐらいのことでいいのだろうかどうだろうかと私は思うのです。 いままで大型な開発がされたむつ小川原にしても、あるいはまた本四連絡橋にしても、十分とは言いませんけれども、環境庁から相当の厳しい指針というものを出してやったという経験があるわけでありますが、まさに、ここの石油備蓄基地については、いままでは単に景観の問題だけ言われておりますけれども、自然生態系の影響というのは大変なものが起こるだろうと思うのです。たとえば、埋めることによって海流の流れが変わることによって、肝属川へ上がってくるシラス、いわゆるウナギの子ですね、これあたりは一体上がるのだろうかどうかという問題などもあるし、あるいは県がこれまで大隅のあれだけの開発をやる中で出した県のアセスには、イシサンゴについては全く影響がないというような、そんな評価をしておるのを見ますと、私は大変心配なんです。ですから、いままでの論議は景観ということに集中しておりまして、もちろん景観も大事でありますけれども、そういうものを含んでおると思いますので、環境庁が何らかの具体的な指針を出すべきではないだろうかと思うのですが、いかがですか。
○原国務大臣 アセスをやるわけでございますが、それは潮流の問題とかあるいはまた水質保全の問題とか、いま水田委員御指摘の潮流の変化によって生態系にもいろいろ影響があるというようなことは、これは考えられるわけでございます。したがって、そういうアセスにつきまして環境庁としても十分チェックをして、そして、埋め立てそのものの許認可については、主管は運輸大臣になると思いますが、そういうところに対していろいろと環境庁としての意見を言うことは当然でございます。
○水田委員 私が申し上げておるのは、ですから、後で言うのじゃなくて、私は県が新大隅開発計画でやったアセスの概要を見せていただきましたけれども、これは、開発優先の考え方がそこに貫かれておる。そういう点から言えば、環境庁も、いままで大変重要視してきた地域だけに、いままで大型の開発についてはアセスについての指針を出して相当厳しいチェックをやってきた、そういう姿勢でやるべきではないか。 それからもう一つは、特に環境庁は、そういう意味で、県に対して、やるのなら、今度の案のところは海の上ですから、縄を浮かして、そこへ実際にどういう形になるか、ある程度の景観として見えるようなこともやりながら、景観とそれから生態系を含めた環境アセスをやるような指導をすべきではないかと思うのです。単に運輸省から意見を求められたら言うということでは、私は環境庁の姿勢が余りにも消極的過ぎると思うのですが、いかがですか。
○原国務大臣 意見を求められてからだけ言うのは消極的過ぎるというお話でございますが、私どもといたしましては、この潮流の問題あるいはそれによる生態系の影響とか、いろいろな問題がアセスで出てくるわけでございます。したがって、意見を求められるまで黙っているというわけじゃございませんで、環境庁としての意見はいろいろと今後も必要なときに述べていくというのは当然だという認識に立っているわけでございます。
○水田委員 その点は、相談を受けてから、意見を聞かれてからというのじゃなくて、ぜひ積極的な取り組みをしていただきたいと思うのです。 同時に、先ほど申し上げました視点の点については、もう一遍ごらんになって、法的な手続上の問題等での再検討をぜひお願いいたしておきたいと思うのです。 それから、石油公団、おいでいただいていますか。——公団の方も、この県の計画についていろいろ御検討をなさったと思うのですが、これは公団自身じゃなくて、公団はどこか専門家に委託してやられたと思うのです。この景観なりあるいは環境保全について、どういう方にお願いしてこれはやられたのでしょうかね。
○松村参考人 お答えいたします。 いま御指摘ございました志布志プロジェクトにつきまして、当初、私どもこれについてのFS、フィージビリティースタディーをやったわけでございますが、これにつきましては、現在日本の各地におきまして石油備蓄の計画がございまして、そのそれぞれにつきまして学識経験者等の方に御依頼いたしまして、その備蓄事業としての経済性あるいは立地上の安全性といったようなものについての検討をいたしているわけでございます。
○水田委員 余分なことは聞いてないのです。ここの志布志については、どなたにお願いして、専門家はどなたがやられたのですか。
○松村参考人 国家石油備蓄基地立地可能性調査委員会という委員会をつくっておりまして、この委員長は東京大学の名誉教授の奥村先生でございます。委員の数が三十七名ということでございます。また、志布志という特別な基地でございまして、いまもいろいろ御議論がございましたように、日南海岸国定公園の一部に位置するということでございますので、周辺景観に対しての特別の配慮をするというために志布志プロジェクト景観検討委員会というものを特別につくりまして検討いたしたわけでございますが、この委員長は東京大学助教授の塩田先生でございます。
○水田委員 その先生は現地へおいでになっておりますか。
○松村参考人 当然おいでになったと伺っております。
○水田委員 私どもが現地で聞きますと、現地でそういう調査はされてない、こういうことなんであります。長官も行かれてないし、その点は、公団の方は行かれていると言うのですから、もう一度私どもの方は確かめてみます。 先ほど来の論議も聞かれて、公団としては、国定公園に対してこれだけの備蓄基地をつくるということについてどういうぐあいに御判断なさっておるのですか。たとえば権現山からもごらんになったのでしょう、行かれたと言うなら。私が先ほどから言いましたように、石油タンクはまる見えになるのです。景観について配慮すると言うけれども、幾ら配慮したって権現山からはまる見えになるということについては、どういう御判断をなされましたか。
○松村参考人 お答えいたします。 私どもがFS、いわゆるフィージビリティースタディーで検討いたしました内容と申しますのは、いま申し上げましたように立地の可能性及び技術的あるいは経済的なフィージビリティーについて主として検討するわけでございます。ただ、志布志基地につきましては、いま申し上げましたように景観上の非常に重要な地点であるということから、私どもといたしましても非常に重点を置いて一つの案をつくったわけでございますが、その後この国定公園を管理しておられます鹿児島県及び関係の環境庁というところで御検討になった結果、この案ではまだ不十分であろうということでございまして、その後鹿児島県と環境庁の方でいろいろ御検討になっているというふうに伺っているわけでございます。私どもといたしましても、その結果を待ちまして、この地域に対する立地ということについて検討したいと考えております。
○水田委員 それでは、今度の代案についてはまだ正式には聞いてないということですか。
○松村参考人 代案について県から伺っております。
○水田委員 ずばり答えてください。景観について、権現山から見て石油タンクが見える、これは県も認めておるわけですが、それは公団として国定公園についてさしたる影響はない、こういうぐあいに御判断なさっていると理解してよろしゅうございますか。
○松村参考人 私どもは石油備蓄基地をつくることを一つの業務にしているわけでございますが、その際に景観対策あるいは地元対策についても十分な配慮をしたいと考えております。景観対策をどのようにやったらいいかという点については、関係の諸機関の御指導にまちたいと考えております。
○水田委員 私はそんなことを聞いてないのです。公団として見てどういうぐあいに判断するか。みんな国民なんですから。われわれも行って、国定公園はこうあってほしいという願いを込めて見ているわけです。公団自身の御判断を聞いているのですから、ほかのことはどうでもいい。答えてください。
○松村参考人 御質問でございますが、われわれ公団といたしましては、いま申し上げましたように、石油基地の建設ということを業務としているわけでございますので、景観としての判断あるいは国定公園としての判断ということについては、関係官庁の御指導をいただくということでございます。
○水田委員 これは県の代案ですか、いわゆる半地下式というのを公団も一緒に相談なさったことがあると思うのですが、それがだめだというようになったのは、一体理由は何でしょうか。
○松村参考人 私ども、当初半地下式というものが非常にベターなのではないかということでFSの際に検討したわけでございますが、その土地の地質的な状況ということから技術的経済的に困難があるということで、取りやめたわけでございます。
○水田委員 その場合に、たとえば海底のボーリングなんかやられましたですか。
○松村参考人 やっております。
○水田委員 土質が悪いというのは、どういう土質なんでしょうかね。
○松村参考人 私も専門の技術屋でございませんので詳細は存じませんが、いわゆるあの地域に特有のシラスの土質と伺っております。
○水田委員 シラスというのは大変よくない土質なんですね。これはどうなんですか、こういうところにやった場合。相当地盤がいいというところでも、たとえば水島の三菱石油で、あれは下からずっと長年にわたって粘土層があり、石が流れ、砂利が流れ、砂が流れ、その上不等沈下で、もちろんほかの力も働いていますが、不等沈下が起こっておったという記録がありますね。シラスというのは、そういう点で不等沈下で石油備蓄には不適な海底の状態ではないのでしょうか。
○松村参考人 お答えいたします。 水島の事故の場合には、これは先生も御承知のとおり、ラダーが崩壊したということが直接の原因だったわけでありますが、そのシラス台地がそのままで備蓄タンクの荷重を支え得るかどうかという点については、これは専門家の御意見を伺っているわけでございますが、十分耐え得ると聞いております。
○水田委員 水島はもちろんあの階段に要らぬことをやったものですからああなったのですが、それでもあのときには全部調査しているのです。不等沈下が皆起こっているのです。あそこだけじゃないですよ。だから、わりにいいという地盤でも不等沈下が起こっておる。専門家でないと言われるのですが、シラスであれば当然そういう点は心配がある、こういうぐあいに私は思いますし、もう一つ、あの地区はどうなんですか、地震は余りないところですか。
○松村参考人 特に地震の多いところとは聞いておりません。
○水田委員 全くないところですか。
○松村参考人 太平洋岸のあの地帯については、全くないということではないと思います。
○水田委員 桜島が噴火しておる近くですから、火山帯が通っておるところです。まさに、このシラスというのは水を含むとだあっと横へ流れますね。そういう危険を持ったものなんですね。 それから、代案については、地盤の、いわゆる海底の土質の調査その他はまだ御検討なさっていないですね。
○松村参考人 おっしゃるように、シラスでございますと、これも私は専門家でございませんので詳しくは控えますが、伺っているところによりますと、非常に透水係数が高いということから、地下に掘り進む、深い穴を掘るということについて、技術的な安全性の問題があるということを聞いておるわけでございます。ただ、その上に物を乗せる場合に荷重に耐える力があるかどうかという点については、あるというふうに聞いておるわけでございます。 また、県の代案が若干沖に出ているわけでございますが、その沖の下の海底の土質状況というものについては、県が最近ボーリング等を行っているというふうに聞いております。
○水田委員 私どもが聞いておりますのは、前の分ですが、たとえば県が十八カ所やって、悪いところはどうも資料に出していないんじゃないか、こういう疑いも専門家から聞いたわけであります。それはよろしいのですが、どうなんですか、あれだけ沖へ出ますと、一番沖のところで深さはどれぐらい変わってくるのですか。
○松村参考人 お答えいたします。 大体、いままでの案に比べまして、今度の代替案が二メーターないし三メーター程度深くなっているというふうに聞いております。
○水田委員 一番深いところはどのくらいになりますか。
○松村参考人 水深で十二メーター半ぐらいというふうに聞いております。
○水田委員 そうすると、まだ細かい点を検討していないから、概算でも代案の工事費というのは見当はつきませんですね。
○松村参考人 工事費につきましては、鹿児島県の方で算定した工事費を伺っているという段階でございます。
○水田委員 実際には幾らかかるか、わかりませんですね。
○松村参考人 私どもは鹿児島県が算定された数字を聞いているだけでございまして、私どもとしてこれを詳細に調査するということは、立地決定を行う前に必要であろうというふうに考えております。
○水田委員 では、その際には公団として工事費の概算は明確になる、そういうように理解してよろしいですね。
○松村参考人 おっしゃるとおりでございます。
○水田委員 それは大体いつぐらいの時期で、どういう機関での意思決定をやられるわけですか。
○松村参考人 お答えいたします。 県がこれからアセスメント等を行うわけでございますが、その結果を見まして、それらのデータといいますか、その計画に沿ってわれわれとして詳細な工事の見積もり等を行うわけでございます。
○水田委員 ありがとうございました。 それでは、資源エネルギー庁、おいでになっていますね。——いま、エネ庁では長期エネルギー需給見通しの見直しをやって、けさですか、新聞に出ておりましたように、これまでは石油が昭和六十五年に三億六千万キロリットル、これを六十五年で二億九千万、七十五年も二億九千万ということで、全体のエネルギーの中での率を下げていこう、こういう計画であります。 それからいま石油化学が不況で、そして石油も大変な設備過剰の状態になっておる。ですから、民間のタンクも同じ量があれば、操業率が落ちれば当然備蓄日数はふえてくる。百十日を上回るという状態になってきておるわけですね。ですから、そういう点からいって、民間のタンクを新しくつくれば使ってくれぬかという話も出てきておるような状態ですね。そういう点からいうと、全体的に国家備蓄のあり方について、日数等についても再検討すべきところに来ておるのではないか、そういうぐあいに思うのですが、その点はいかがでしょうか。 それから、時間がありませんから、もう一つは、いま申し上げましたように、石油の状況というのはころっと変わってきておりますから、これから老朽化したものを更新ということはもちろんあるでしょうけれども、新しい石油精製基地などということはなかなか考えられないところに来ておるのじゃないか。もちろん全体の再編ということはあるでしょうが、新しい石油精製基地をつくるということが要請されるのだろうかどうだろうか、そういう点についてどのようにお考えになっているか。 二点、お尋ねいたします。
○市川説明員 お答え申し上げます。 まず最初に、石油備蓄目標の点でございますけれども、石油備蓄目標は、基本的には、石油供給の安定性に脆弱性があるということで水準がどこにあるべきかということを決めるわけでございますが、わが国の石油供給の脆弱性は欧米諸国を上回るものがありまして、二次にわたる石油危機の結果でもこのことは明らかであるわけでございます。また一方、IEAを通じて行われております国際的な協力のスキームにおきましても、緊急時における緊急融通等の相互協力の実を期待をする、こういう意味におきましても、最低限、欧米先進諸国の平均程度の備蓄水準を達成することが不可欠であると考えておるわけでございまして、これに対応しまして、民間の九十日備蓄と三千万キロリットルを目標とする国家備蓄、二本立てで実施いたしておるわけでございます。 先生御指摘のように、最近の国際石油情勢は若干緩和基調で推移をいたしております。また、長期エネルギーの需給暫定見通しの問題につきましては、総合エネルギー調査会の場において見直し作業を行っているところでございますが、今後の石油需要の長期的な姿について、現在の段階ではいまだ成案を得ていないわけでございます。しかしながら、現在の時点で申し上げることができますのは、第二次石油危機の結果、急激な価格の高騰を背景といたしまして、代替エネルギーへの転換、省エネルギーが進んだということ以上に、最近の景気の低迷、石油価格とおっしゃられたわけでございますが、エネルギー多消費型産業が打撃を受けておるということを背景といたしまして、五十六年度という年は、石油需要の落ち込みが大きいということでございますが、今後、五十六、七年度を底にいたしまして漸増していくものであると考えておるわけでございます。この五十六年度の石油内需量を基準といたしましても、三千万キロリットルというのは石油の需要に対して四十九日分でございまして、民間備蓄を九十日分として加えても百三十九日分でございます。IEAでは、消費ベースでございませんで石油輸入量対比で計算をいたしておりまして、日本の備蓄水準はその九掛けでございますので、おおむね百二十五日程度ということになっております。欧米諸国では、近時備蓄積み増しを積極的に行っているわけでございます。第二次石油危機の経験で相当な積み増しを行っておりますが、IEA平均百六十九日に達しているわけでございます。このように、三千万キロリットルの目標は国際水準から見て必ずしも十分なものと言うことはできないわけでございまして、エネルギーの安全保障の観点からも、少なくとも三千万キロリットルの国家備蓄目標を達成することが必要と考えている次第でございます。 第二点の御質問でございますが、今後の石油精製企業の立地がどうなるかということでございますが、これまでのようなペースで石油需要が伸びないという以上、新規の立地が大きく行われるということは考えられないわけでございますが、具体的にどう立地をしていくかというのは個々の石油企業の事情にもよるところでございますので、お答えしかねるところでございます。
○水田委員 それじゃ、農水省に一緒に聞きます。 一つは、志布志のこの基地の前に、柏原という、いま商港なんですが、これは漁船が四百隻から現実に利用しておって、商船というのはほとんど使ってないわけですね。手続上、これを漁港に指定するのはどうやったらいいのか。 もう一つ、これだけの漁民がおって船を使っておるわけですね。そういう点で、これまで鹿児島県から漁港として指定し、あるいは改修をしていくという要望が出たことがあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○福地説明員 漁港の指定につきましては、その漁港の所在いたします市町村並びに都道府県でもって漁港の指定を受けたいという要望をお持ちでございまして、それが都道府県を経由して申請という形で上がってまいりましたものにつきまして、私ども技術的あるいは経済的に見まして漁港として指定することが適当かどうか判断しておるところでございまして、お尋ねの柏原地区につきましては、私どもこれまで公式にも非公式にもここが漁港の指定を受けたいという要望を一度も耳にしたことはございません。
○水田委員 ありがとうございました。 もう一つ、石油公団に、いま計画しておるあの程度の規模の志布志の備蓄基地で、雇用というのは、ほかと比較をしてごらんになって大体どの程度あそこで起こってくるものですか。
○松村参考人 お答えいたします。 いま私どもがやっております備蓄事業は、建設を主としてやっておりまして、実際にこれを管理するというケースはまだないわけでございます。したがって、たとえば消防の方でございますとか海上保安庁さんの方でございますとか、そういった保安関係の取り締まり官庁さんとの間でいろいろ具体的な打ち合わせをしているわけでございます。そういった事情でございますので、はっきり申し上げることはできないわけでございますけれども、おおよその見当といたしまして、直接基地に使う人員が二百名前後であろうかというふうに考えます。 なお、その周辺と申しますか、下請とかそういった管理的なことで、直接の雇用でない、いわゆる間接雇用というものが同数程度あるのじゃないかというふうに検討いたしております。
○水田委員 それでは、喜入はいまどのくらいおるのですか。
○松村参考人 お答えいたします。 正確な数字はちょっと頭にございませんが、直接間接を含めて四百数十名というふうに記憶しております。
○水田委員 そうすると、ここは喜入と同程度の備蓄基地ですか。
○松村参考人 先生御承知のとおり、喜入はいわゆるCTSでございまして、船の出入り等も激しいわけでございます。その点から考えますと、こちらの方がその点の人員の減というものが若干あろうかと思います。また一方では、喜入に比べていろいろ環境対策その他の設備が多いわけでございますので、その辺を検討いたしますと、若干減る程度であろうかというふうに考えております。
○水田委員 時間が参りましたので、最後に長官に。 土井議員の質問、私の質問をお聞きいただいておわかりのように、法律解釈上も、あるいは視点の問題等では手続上の瑕疵もあると思うのです。したがって、きわめて重要な問題でありますから、少なくとも最低私どもだけじゃなくて、専門家のおられる自然環境保全審議会に、これは十二条に基づいて環境庁長官として慎重に扱うという意味で、改めて諮問を行うべきだと思うのですが、ぜひそうしていただきたいと思います。 長官の所信を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。
○原国務大臣 この問題については、自然環境保全審議会の会長さんからいろいろ御意見も承ってきております。そうして、三月四日に自然環境保全審議会の公園部会が開かれまして、公園部会の部会長は自然環境保全審議会の会長でもあるわけでございますが、私も、これは大きな問題であるということで、その公園部会において詳細に御報告を申し上げました。そうして、御報告を申し上げると同時に、委員の皆様の御意見等も承り、それをまた今後の参考にし、生かしていきたいということも申し上げまして、その当時の報道にも書かれておりますけれども、自然環境保全審議会の会長は大体において了承する、こういう結論をいただいたわけでございます。
○水田委員 この前のは、諮問しておるのではなくて報告をしておるわけでしょう。ですから、法に基づいて、きわめて重要な問題ですから、改めて環境庁長官として重要事項について審議会に諮問する、この問題についてはこういう態度をとるべきではないかという見解を申し上げておりますので、ぜひそのようにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○原国務大臣 三月四日の部会においては、諮問事項としてでなくて、御報告を申し上げたわけでございます。そういう諮問事項でないという点も含めて御了承をいただいたわけでございます。
○水田委員 ですから、きょうの論議を通じても、確かに視点を、展望所を外すなら法的な手続をしなければならぬということが明らかになったわけでしょう。そうすると、そういう問題を含めて、きわめて重要な問題だから、長官が改めてかける、国民に対して環境庁はこの問題に慎重に取り組んでおるという意味から、公平な第三者の意見をもう一遍慎重に聞くという態度をとるべきではないか。それはやはり審議会に諮問するという形式をとるのが一番いいのではないかというぐあいに私は申し上げておるので、きょうここでしますということを言えないならば、時間を差し上げますから、これはぜひひとつもう一遍内部的な検討をいただいて、そういうぐあいにお取り計らい願いたいということを御要望申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○八田委員長 次回は、来る十六日金曜日午前九時五十分理事会、十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十一分散会