運輸委員会 第14号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1982/04/14
会議録
○越智委員長 これより会議を開きます。 一言申し上げます。 先刻来、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党の所属委員に出席を要請いたしておりますが、いまだに御出席がありませんので、この際、やむを得ず委員会を開会いたします。 なお、もう一度要請をいたします。——再三出席の要請をいたしましたが、いまだに出席がありませんので、議事を続行いたします。 内閣提出、道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は、昨十三日終了いたしております。 ただいままでに委員長の手元に、本案に対し、吉原米治君外四名から、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ・民主連合の五派共同提案による修正案が提出されております。 もう一回お願いしてください。 この際、申し上げます。 修正案の趣旨説明は、提出者の御要望により省略いたします。 なお、修正案の内容は、お手元に配付のとおりであります。 ————————————— 道路運送車両法の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○越智委員長 これより本案及びこれに対する修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。楢橋進君。
○楢橋委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、修正案に反対し、原案に賛成の討論を行うものであります。 最近における自動車技術の進歩等により、自動車の機能、品質は著しく向上する一方、自動車の使用形態も多様化が見られ、また、自動車整備の適正化に対する社会的要請も高まっております。 このような状況に対応するため、運輸技術審議会及び臨時行政調査会の答申を踏まえ、時代に即応した検査、整備制度の改善及び自動車整備の適正な実施を図ろうとする本改正案は、きわめて時宜に適した妥当なものと賛意を表するものであります。 その第一は、検査、整備制度の改正でありますが、自家用乗用自動車の新車新規検査に係る自動車検査証の有効期間を現行の二年から三年へ延長するとともに、自家用乗用車の新車初回の六カ月点検を廃止することとしたことは、安全確保と公害防止面における現行水準を維持しつつ、国民の負担軽減にこたえる措置としてまことに適切なものと存じます。 第二は、事故及び公害を未然に防止するため重要な定期点検の励行を確保するための措置として、定期点検、整備の実施率が自家用自動車について五〇%ないし六〇%程度にとどまっている現状にかんがみ、運輸大臣が自動車の点検、整備に関する手引きを作成、公表するとともに、定期点検を行っていない自動車の使用者に対し陸運局長が点検を指示することができることとし、これに伴い、点検の指示に基づいて講じた措置について報告義務を規定したことは、自動車の安全、公害の防止上、きわめて有意義なものと考えるものであります。 第三に、自動車整備事業の業務運営の適正化を図るため、自動車分解整備事業者の遵守すべき事項を運輸省令で定めることとするとともに、自動車整備事業の業務運営の改善に関する指導等、自動車整備振興会の事業を充実させる等の措置を講じたことは、きわめて当を得たものと考えるものであります。 次に、修正案について申し上げます。 日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブ・民主連合の五党共同提案に係る修正案は、 第一に、定期点検を行っていない自動車の使用者に対する点検の指示に基づく報告義務の規定を削除するものでありますが、報告義務の規定を削除することは、点検の指示に基づいて講じられた措置について確認することが困難となり、点検指示制度が法制度としての完結性を欠くこととなりますので、反対であります。 第二に、報告義務違反に対する過料を削除することでありますが、定期点検を行っていない者が、点検の指示を受けた場合に点検し、報告義務を履行すれば、当然秩序罰たる過料を科せられることはないのでありまして、今回新たに設けようとしている点検の指示及びこれに対する報告義務等の制度は、定期点検実施の現状からいって、定期点検の励行を図るための街頭検査等における行政指導を実効あるものとし、権利のみを主張して義務を履行しない者に対して、人命尊重の立場よりのぎりぎりの最低限必要な措置として必要、かつ適切なものと考えますので、この規定を削除することは反対であります。 以上をもって、本案に賛成、修正案に反対の討論を終わります。(拍手)
○越智委員長 小渕正義君。
○小渕(正)委員 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となりました道路運送車両法の一部を改正する法律案に対し、修正案に賛成し、原案に反対の討論を行うものであります。 今回の改正案は、二月の臨調答申を受け、許認可整理の一環として作成されたものと理解しております。臨調答申においては、車検制度関係の改善は国民負担の軽減の見地から措置される旨を明確に述べるとともに、「定期点検整備及び検査については、自動車技術の進歩等に対応して、今後とも適時に見直しを行う必要がある。」ことを明らかにしているのであります。 すなわち、答申の考え方の基調は、技術の進歩等に対応して検査期間の延長を図るとともに、点検、整備についても簡素化を進め、その実施についてはユーザーの自覚と責任を尊重しようというものであります。そして政府は、この答申の趣旨を踏まえて本改正案を作成したはずであります。 しかるに、本改正案において、点検、整備を実施していない者に対し過料を科すという条項を加えたことは、本来ユーザーの自覚と責任において実施すべき点検、整備に対し、行政の不当な過剰介入を招くものであります。それは、単に臨調答申に逆行するだけでなく、行政改革の本来的趣旨にも反するものと言わざるを得ません。本改正案に対し、臨調が異例の反対声明を出した理由もまさにその点にあるのであります。 現在、わが国のドライバーは約四千万人に達し、車検の対象車両も約三千二百万台に上っております。これだけ膨大な数に達した自動車とドライバーとが、安全で円滑な交通を維持し発展させていくためには、何よりも一人一人のユーザーの自覚と責任がその基本であり、行政もまた、この信頼性の上に立って推進さるべきものであります。 しかるに、本改正案にあらわれた政府の方針は、まさに国民を信頼しない官僚独善の時代逆行的姿勢と言わざるを得ません。われわれは断じてこのような姿勢を容認するものではありません。 政府は、かかる姿勢を深く反省し、速やかに義務規定削除を中心とした修正案を入れられ、そして、それらの政策を推進されることを強く求めるものであります。 したがいまして、わが党は、そのような立場から、修正案に賛同し、原案に反対するものであります。 以上で討論を終わります。(拍手)
○越智委員長 中馬弘毅君。
○中馬委員 私は、新自由クラブ・民主連合を代表して、政府提案になる道路運送車両法の一部を改正する法律案に対し反対、修正案に賛成の討論を行うものであります。 いわゆる車検延長問題は、行政改革の一環として、自動車の技術進歩に伴う点検、検査事務の簡素化、陸運事務所の地方移管等を検討し、あわせて国民負担の軽減を図るべしとの国民の強い声を受けて、行政管理庁長官が制度改正を打ち出されたことに始まります。 ところが、各界の意見等を聴取して政府が取りまとめた本改正案は、やぶをつついて蛇を出したのたとえどおり、行政改革、国民負担軽減とは似て非なるものとなっております。 すなわち、本法を実効あらしめるためには、陸運事務所の業務はむしろ増大し、自動車ユーザーの負担は、車の性能、使用状況にかかわらず、六カ月ごとの定期点検、整備を十万円の過料をもって強制されることにより、現状より増加することになります。 本法案の審議において、政府答弁では、現状の陸運事務所の検査官の数ではおよそ四千万台の車全部をチェックできるものではなく、したがって、過料は点検を実行させるための精神的規定だとの見解を述べておられますけれども、これは法の何たるかをわきまえぬ詭弁と言わざるを得ません。本来、法律とは、その条件のもとにある者には等しく義務や負担や恩恵が均てんされねばならぬものであります。善良な、法を遵守する者だけが負担を強いられ、不届き者は相変わらず車社会の秩序を乱すがままに放置される本法改正案は、立法の本源にももとるもので、とうてい容認できるものではありません。 われわれは、自動車の技術進歩を評価して、車検期間はすべて三年とし、六カ月点検はドライバーの自己責任における点検、そして十二カ月定期整備、点検は、その必要性を認め、実効あらしめるため、ステッカー貼付を義務づけることとし、もちろん、義務違反者に過料を科すということはしない修正案を用意いたしましたが、五野党こぞっての最小限の修正要求として、十万円の過料を外すという、本日の修正案を共同提案した次第でございます。 これは四千万ドライバーの願いであり、委員各位も党派を超えて賛同いただくよう要望いたします。 以上により、修正案賛成、原案反対の討論といたします。
○越智委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○越智委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、道路運送車両法の一部を改正する法律案並びにこれに対する吉原米治君外四名提出の修正案について採決いたします。 まず、吉原米治君外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○越智委員長 起立少数。よって、吉原米治君外四名提出の修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○越智委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○越智委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○越智委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十八分散会 ————◇—————