運輸委員会 第12号
- 発言数
- 157 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1982/04/09
会議録
○越智委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日御出席いただきました参考人は、日本自動車整備振興会連合会専務理事堀山健君、日本自動車工業会安全公害委員会委員長高橋宏君、全国石油商業組合連合会会長笹野好男君、日本自動車連盟副会長遠間武夫君、以上四名の方々であります。 この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多用中のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございました。本案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見を承りまして、審査の参考にいたしたいと存じます。 次に、議事の順序について申し上げますが、堀山参考人、高橋参考人、笹野参考人、遠間参考人の順序で、お一人十五分以内に取りまとめてお述べいただき、次に、委員の質疑に対しお答えをいただきたいと思います。 なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることになっております。また、参考人は委員に対し質疑をすることはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきを願います。 それでは、堀山参考人にお願いいたします。
○堀山参考人 日本自動車整備振興会連合会専務理事堀山健でございます。 さきに運輸技術審議会の中間答申、本答申、それに基づきます道路運送車両法の改正案につきまして、一言意見を述べさせていただきたいと思います。 私どもの整備業の実態でございますが、七〇%が工員五人以下の零細事業でございます。昨年の六月現在の統計によりますと、七万八千工場で、従業員は五十七万ということになっておりますが、自動車の安全確保、公害の防止を通じて社会に貢献しておると誇りを持っておるわけでございます。 ところで、車の保有台数は年々増加してまいりましたけれども、自動車の整備需要量というのは停滞しております上、依然として工場数はふえておりますために、私ども自動車分解整備事業を取り巻く環境というのは非常に厳しいものがございます。 整備業界としては、三十九年に中小企業近代化促進法に基づく指定業種となって以来、企業の近代化を促進し、企業体質の強化を図ってまいりました。五十四年七月からは、企業の協業化、共同化等企業集約化事業と人材養成等の知識集約化事業をあわせた総合型構造改善事業を、五十九年末を目途といたしまして進めてまいっております。 そういう状況でございますが、さきの答申において、整備業の技術の向上と取引の適正化についていろいろな御指摘がございました。これに対しましては、総点検、標準帳票類の作成、点数表の作成、整備料金実態調査、保証制度の検討等に努め、ユーザーの御期待にこたえるように努力を続けてまいっております。 また、一部整備業者の中に不心得者がいるという御指摘もございましたけれども、これは業界の評価を下げたものとして否めないものでございますが、私ども内部としてこの是正に努めてまいりたいと思います。私どもの事業の大部分の者は、非常にまじめな人ばかりであるというふうに私は考えております。お客さんが工場に来ていただける商圏は、三キロ以内に七五%ということになっております。つまり、非常に身近なところからお客さんに来ていただいておりますので、もし不都合なことがありますと再び来ていただけないという事業でございます。そういうことでございますので、まじめにしなければ後が続かないということでございますので、その辺は皆様方の御理解をちょうだいいたしたいと思います。 次に、定期点検の励行についてでございますけれども、運輸技術審議会の答申は、自家用乗用車の新車新規検査を二年から三年にすることが可能である、定期点検は簡素化が可能である。ただし、その前提条件として、ユーザーの自動車の保守管理についての責任意識の高揚と定期点検、整備の実施率の向上を図る必要があるという条件のもとに可能であるという答申であったというふうに記憶しております。その答申に基づきまして、今般、車両法の改正案が提案されておるというふうに承知しております。 ところが、現在の定期点検の実施率は五〇から六〇%という線でとまっております。車を実際にお守りいたしております私ども整備業界の立場から見ますと、この車検問題が発生してまいりました昨年度、五十六年度の実績を見ますと、約四%これが落ちております。これは非常に残念なことだと思っております。 運輸技術審議会の中間答申におきましては、政府を初めメーカー、ディーラー、整備業者の私どもの団体は、ユーザーに対してそれぞれの立場で情報を提供して、点検、整備に関する意識の高揚に努めるように指摘を受けておりますが、この際、安全、公害のためにユーザーの方は保守管理の実行について理解をぜひ深めてほしいというふうに考えます。 なお、定期点検の料金の問題でございますが、これにつきましては独禁法上問題があるということで、今回の提案には載っておりませんけれども、自動車の大衆化、普及につれまして、非常にユーザーの声は高うございます。今後とも機会を得て、御検討をぜひお願いいたしたいというふうに考えます。 その次は、今度の法律改正に基づきまして業界の受ける影響と申しますか、その辺についてお話しいたしたいと思います。 昭和五十四年から総合型構造改善を推進中であるということは先ほど申し上げましたが、現在私どもの業界はすでに過当競争の状態にありまして、非常に深刻な状態でございます。もちろん、これは業界の自助努力によって克服しなければならない問題でございますので、その旨努力中でございますけれども、今度の改正について影響は否めないものがございます。特に指定工場の場合には、これは行政の簡素化、合理化に寄与しておるものでございますけれども、設備投資の長期投資をやっておりますが、長期資金を借りておりますけれども、それが返済できないとか、あるいは経営困難のために企業の縮小、したがって指定を返上するということも予測されるわけでございます。そういうことでございますので、政府におかれましては、中小企業に対する既存のいろんな助成措置がございますので、その辺についてぜひ御配慮をいただきたいというふうに思います。 〔委員長退席、宮崎委員長代理着席〕 また、需要減少のちょうど大きなピークが昭和六十年というふうに予測されておりますれども、そのときの資金対策として安定基金の創設というものを私ども考えておりますが、政府におかれても、その辺について何分の御配慮をいただきたいというふうに思います。 それから、この制度の改正に伴いまして、結果としては転業とか廃業というものを促進しなければいかぬという立場に置かれてございます。転廃業を促進し、一方では救済事業をするという状況の中にありまして、私ども業界の再編成を円滑に行いますためには、新規事業場の進出を抑制するために適切な法的措置が講じられますように、この際特にお願いして、私の陳述を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○宮崎委員長代理 ありがとうございました。 次に、高橋参考人にお願いいたします。
○高橋参考人 私は、ただいま御紹介いただきました日本自動車工業会の理事で、安全公害委員会の委員長をいたしております高橋でございます。 安全公害委員会と申しますのは、自動車の安全及び公害対策に関する各メーカー共通の技術的問題を取り扱う組織でございます。 本日は、このたびの車両検査、整備制度、いわゆる車検、定期点検制度の改正に関しまして、私ども業界の意見をお聞き取りいただく機会を与えていただきまして、厚く御礼を申し上げます。 業界の意見を申し上げる前に、車検、定期点検制度の背景となっております幾つかの状況について、まず御説明申し上げます。 それは、自動車の設計、製造に関する基本的考え方、安全性確保のための努力、使用条件の多様性、車検、定期点検制度の必要性の四項目でありますが、これらを項目別に申し上げます。 まず、自動車の設計及び製造に関する基本的考え方について申し上げます。 自動車は、今日、国民の足として、あるいは社会経済活動の発展を支える基盤として、国民生活の発展に不可欠な存在となっていると存じます。一方では、運転者みずからは言うまでもなく、同乗者あるいは歩行者をも被害者とする交通事故や路上故障、公害などをいかにして減少させるかが今日の大きな課題であり、この課題を着実に克服しつつ、調和ある車社会の実現を期すことが強く要請されているところでございます。 さて、車の設計、製造に当たりましては、以上の課題を踏まえまして、安全であること、信頼性が高いこと、品質が均一であること、ユーザーの維持管理が容易で修理しやすいこと、車自体の価格及び運行費等を含めた維持費が適正であること、公害規制等環境面への対応が図られていること等が重要であると考えます。 次に、安全確保のためにメーカーがどのような努力を行っているかについて、簡単に御説明申し上げます。 安全確保のためには、たくさんある自動車の基本的性能の中でも、特に操縦性、安定性、制動性、視認性などに十分な配慮が必要でございます。そして、自動車のシステムや部品の信頼性を高く確保するための配慮も必要でございます。自動車は、路面の状態、地形、走行速度、気候、じんあいなど多くの条件のほかに、積み荷量、運転の仕方などの使われ方の条件がお互いに複雑に組み合わされた状態で使用されております。 われわれメーカーでは、これらの使用条件、環境条件を的確に把握するよう努め、厳しい条件をできるだけ満足させることを前提に設計、実験、製造を行っております。このような努力の積み重ねが、日本の自動車を海外でも現在好評にしている理由の一つだと考えております。また、万が一故障した場合でも、それが機能の完全な喪失に直結しないように、たとえば二重ブレーキの採用などのいわゆるフェールセーフ化や、故障発生の直前または発生の初期に運転者に警告する各種警報装置の取りつけなどを進めております。 次に、使用条件の多様性について御説明申し上げます。 まず、自動車の場合は運転をする人が多様だということでございます。最近、自動車のユーザー層はますます多様化し、男性も女性も、若年の方も年輩の方も幅広く含まれております。また、自動車の運転技能についても非常に大きな差がございまして、中には乱暴な運転をされる方さえございます。次に、使用される環境が多様だということでございます。酷寒地から高温多湿の地域まで、山間部の悪路から平たんな高速道路まで、あらゆる気候、地形、道路状況のもとで使用されております。この多様な条件こそが自動車に課せられた特色であるとともに、たとえば鉄道などの公共的な交通機関と大きく相違するところでございます。ちなみに、鉄道におきましては、運転者は訓練を積んだ専門家のみでございますし、また専門家が不断の保守点検を行っており、定められた線路の上を運行されているものでありますので、先ほど申し上げました自動車の使われ方の多様性とは大きな差があるわけでございます。自動車の設計、実験に当たっては、このような多様な使われ方をすべて加味することはまことに困難なことであり、先ほど申し上げましたようなメーカーの非常な努力にもかかわらず、すべての条件を満足させることは同様にむずかしいことと申し上げざるを得ません。これを自動車部品の側から見ますと、メーカーが把握している限りの諸条件のもとでは、その信頼性、安全性を十分に確認したものであっても、予見しにくい偶発的な故障、または極端な使用条件のもとで発生するふぐあいまでをカバーし切れない可能性も存在いたしております。 次に、車検及び定期点検の必要性について御説明申し上げます。 以上申し上げましたように、予見しがたいようなケースに対しても、安全性、信頼性を高めるためには、定期的な点検が必要になってまいると思います。このような定期的な点検、整備は自動車の良好な状態を維持するのみならず、万一の事態における重大な危険の発生を未然に防止するためにも重要なことと存じます。また一方、多くの部品の中には、その部品の性格上、寿命に限界のあるものも幾つかございます。たとえば自動車に使用されているゴム部品の中には、現状の技術水準では耐用期間に限界があり、一定期間使用した後は交換する必要のあるものがございます。たとえば、ブレーキのゴムカップなどはその例でございます。これらの部品についても、新しい材料の開発を現在なお鋭意続けておりますが、技術的な限界もありまして、寿命の延長は直ちにというわけにはまいっておりません。 以上申し上げましたように、メーカーの努力による耐久性の向上、定期的な点検及び現在の技術の限界からくる耐用年数に限度のある部品の定期的な交換、この三者が相まって初めて多様な使用条件下で使われる自動車の安全性、信頼性が確保されるものと考えております。 現に、警察庁の事故統計によりますと、日本における整備不良による事故は、全体の事故の〇・〇七六%であるのに対しまして、欧米ではこれよりかなり高い率と聞いております。このように欧米と比較してわが国における整備不良による事故率が低いのは、日本の自動車の耐久性、信頼性がすぐれていることに加えまして、車検や定期点検制度により自動車が点検を受け、整備されているからであろうと考えております。 最後に、以上申し述べましたことを要約し、今回の改正に対する私どもの考えを述べさせていただきたいと思います。 まず、定期点検制度についてでございますが、自動車の安全性確保並びに公害防止、性能の維持の観点から必要なものと考えております。 しかし、その項目については、ユーザー負担の軽減の観点から、信頼性、耐久性が向上したもの、構造上機能の低下が少ないもの、日常の使用状況から判断できるもの等につきましては、簡素化されることが必要かと思います。特に六カ月点検につきましては、初回の廃止及びその後の分の大幅な項目の削減が可能かと思われます。 また、車検期間の延長につきましては、新車で販売した最初の三年間には、調整、交換を要するふぐあい個所の発生率増加は余りないと考えられます。したがいまして、初回のみ車検期間を現行の二年を三年とする運輸技術審議会答申を受けた今回の改正内容につきましては、妥当なものと考えております。 なお、車両の総合的な耐久性、信頼性の向上につきましては、われわれといたしましては今後とも一層の努力を続け、社会的責任を全うしてまいりたいと存じております。 以上をもちまして、私の陳述を終わらせていただきたいと思います。どうも御清聴ありがとうございました。
○宮崎委員長代理 ありがとうございました。 次に、笹野参考人にお願いいたします。
○笹野参考人 私は、全国六万のガソリンスタンド、給油所で組織します全国石油商業組合連合会の笹野好男でございます。よろしくお願いいたします。 本日、運輸委員会の本席において貴重な時間を賜り、発言の機会を御配慮いただきましたことにつきまして、まず厚く御礼を申し上げます。 これから発言させていただきます内容は、石油販売業者が行う自家用自動車の六カ月定期点検を主とした軽整備事業の概要の説明と、改正法案の御審議に関連して運輸省令事項ではありますが、私どもかねてから十二カ月定期点検を特定給油所で実施できるよう運輸省御当局に要望いたしてまいりましたことについて、委員の先生方の御理解と御高配をいただくためのお願いでございます。 まず、全国で六万カ所ある給油所のうち、六カ月定期点検を実施しております一万六千余カ所の特定給油所について御説明申し上げます。 特定給油所と申しますのは、昭和四十六年より運輸省、警察庁両御当局の御指導のもとに続けられております定期点検整備促進運動に伴う点検済みステッカーを自動車の前面ガラスに張りつけることができる給油所のことであり、国家試験合格の二級、三級の資格を持つ整備士を常時雇用し、一定基準の点検、整備機器と屋内点検作業場を備え、認証整備工場との連携を有している給油所であります。 定期点検整備促進運動は、先生方すでに御承知のとおり、定期点検の実施済みを示す点検済みステッカーを実施車両の前面ガラスに貼付することによって未実施車を判別し、未実施車に対する定期点検の励行促進を図ることによって、車両交通の安全確保、排気ガス公害の防止に貢献しようという運動であります。この運動において点検済みステッカーの貼付場所の一つとされておりますのが、先ほど申し上げました一定の資格要件を備えた給油所であり、一般に特定給油所と呼んでいるわけであります。 特定給油所の現在数及び規模等の概要を申し上げますと、その数は昭和五十七年二月末現在、全国で一万六千四百七十九カ所、雇用する整備士は二万六千五百人、保有する点検、整備機器は、一酸化炭素、炭化水素の濃度を測定するテスターを初めとする十四機種であります。これらの機器のうち、炭化水素測定器につきましては、昭和五十二年十月、運輸省御当局より本会あての直接の指導通達に基づき備えつけたものであります。付随して申し上げれば、特定給油所の点検、整備機器に対する投下資本総額は八百億円以上となっております。 次に、特定給油所の点検実績を申し上げますと、特定給油所で六カ月点検を受ける自家用自動車は、昭和五十四年七月から五十五年六月までの一年間で約二百二十万台、現在では年間約二百五十万台に及び、わが国自家用自動車の一〇%を超える車両が特定給油所での六カ月点検を利用しております。また、定期点検の実施率は、御承知のとおり五〇%から六〇%とされておりますので、六カ月定期点検における特定給油所のシェアは二〇%を超えていると存じます。給油所にはすべての車両が日常的に出入りをいたしますので、定期点検の促進運動の普及という面においても、特定給油所はこの十年間いささかの役割りを果たしてまいったと自負しております。 さて、今回の道路運送車両法の改正案は、運輸技術審議会における技術的、専門的見地からの一年間にわたる慎重な御審議を経た答申と、第二次臨時行政調査会における国民負担軽減の見地からの二度にわたる御提言を踏まえたものであります。法改正によって車検及び定期点検制度、とりわけ私どもに直接かかわりのあります定期点検制度が、技術の進歩、使用形態の変化に対応し、国民負担の軽減を図る措置がとられるといたしますならば、軽整備並びに特定給油所における六カ月点検を通じてユーザー車両の保守管理に携わるものの一人として、また国民の一人として、あえて反対を唱えるものではありません。しかしながら、六カ月点検の形骸化による減収は中小企業者である特定給油所経営を厳しく圧迫いたしますことにつきましては、御留意をお願いいたします。 さて、今回の改正案では、特にユーザーの定期点検の実施をより確実にするため、定期点検に対する点検指示制度が盛り込まれております。このことに関連いたしまして、点検の実施率の向上のため、僣越ながら一つ御提案をいたしたいと存じます。 道路運送車両法においては、定期点検が自動車の使用者、すなわちユーザーに義務づけられており、ユーザーみずからの責任において自主的に実施されるべき性格のものであると存じます。しかしながら、ユーザー責任による点検実施の実効を期するためには、何よりもまずユーザーみずからの責任において定期点検が実施または依頼できる場所の確保が図られねばならないと存じます。ことに六カ月点検に比較して実施率が低いとされている十二カ月点検については、六カ月点検同様、あらゆる自動車関連業界の中でユーザーとの接触が最も深い特定給油所を御活用いただくことが、給油、点検作業を通じて日ごろより実感としているユーザーの願いであり、私どもの年来の主張でもあります。私どもは、昭和五十三年より数回にわたり運輸省御当局に対し、特定給油所での自家用乗用車の十二カ月点検が実施可能となるよう措置をお願いしておりますが、今回の法改正と同時にぜひとも実現方を図っていただきたく、運輸省御当局に対し改めてお願いを続けているところであります。 些事にわたりますが、特定給油所で十二カ月点検が実施できないとされる理由は、十二カ月点検項目の中に、分解整備に該当するとされるブレーキドラムの脱着を伴うブレーキシューの摺動部分の摩耗の目視点検の作業がただ一カ所含まれていることによります。しかしながら、ブレーキドラムの脱着は国家試験合格の整備士にとっては基本的作業であり、ブレーキドラムの脱着の後に必要とされる四輪のバランス調整は現在でも特定給油所が実施している作業であり、技術及び設備能力においては現状の特定給油所においても十分対応が可能であります。私どもは、点検の結果、ブレーキシューの交換あるいは修理が必要な場合は、特定給油所と連携しております認証工場にお願いする所存であります。すなわち、六カ月点検ですでに実行している認証整備工場との診断と治療の関係を、自家用乗用車の十二カ月点検に広げてまいりたいと念願しているわけであります。 私どもの十二カ月点検要望に関しましては、整備業界の方々が反対しておられるとの話を承っておりますが、私ども特定給油所が、昭和四十六年以来十年間にわたって六カ月点検で実証してまいりましたとおり、ユーザーに対する十二カ月点検の啓蒙による新規需要の開拓及び整備需要のすそ野の拡大によって、より多くのユーザーの走行安全に貢献できる道が開かれるとともに、必ずや中小零細企業の活動分野である自動車整備、石油販売両業界の共存共栄が図れるものと確信いたします。 委員の先生方におかれましては、特定給油所の機能、役割りなどにつきまして十分な御高配を賜り、ユーザーの利便にもかない、定期点検実施率の向上に貢献でき、整備需要の拡大にも寄与できる特定給油所での十二カ月点検の実施につきまして、今回の法改正と同時に可能となる措置をおとりいただきますよう切にお願い申し上げ、私の意見開陳とさせていただきます。 以上。ありがとうございました。
○宮崎委員長代理 ありがとうございました。 次に、遠間参考人にお願いいたします。
○遠間参考人 自動車連盟の遠間でございます。 私どもの日本自動車連盟といたしましては、車の使用環境を改善いたしまして健全な自動車交通を図る、それによって大衆化した日本の自動車を国民のすみずみまでそのメリット、恩典に浴するような環境づくりを目的といたしております。ただいま会員数は二百四十万をちょっと超過したところでございます。 時間もないようでございますので、今回の道路運送車両法の改正案につきまして、私どもの改正を願いたいというところだけに焦点をしぼって先に御説明いたしまして、その後でその理由を御説明いたしたいと思います。 私どもの焦点といたしますのは、今回の車両法の改正案を拝見しますと、数条に分かれて書いてございますが、その要点は、定期点検記録簿を当該車両に備え置きまして、絶えず持っておるようにいたしまして、これをどこでもチェックして、定期点検、整備が行われていないことが判明したときは定期点検、整備を指示することができる、そしてその指示に従いまして実施し、十五日以内に陸運局長に報告しない者または虚偽の報告をした者は十万円以下の過料に処す、この点であります。この部分につきましては、結論から申しますと、私どもは適当でない、ぜひおやめいただきたいというのが私どもの結論でございます。 その理由を申しますと、第一番目は、民主主義の時代におきまして、四千万台に膨張し大衆化したわが国の自動車、この自動車の保安を維持したり公害防止等を効果的に、かつ経済的に保つ手段は、昔ながらの行政一点張りでなく、個々のユーザーの自主性を喚起し、自発的行動を促して、ユーザー責任のチェックというのは車検一点にしぼる、こうすべきであろうと思うのであります。これが一点であります。 この内容をさらに御説明いたしますと、現在のユーザーというものは、すでに皆さん御承知だと思いますが、車の保守管理につきましては非常に無関心であります、あるいは無責任であります。つまり、意識が非常に低調でございます。 これにはいろいろな原因があろうかと思うのでありますけれども、大方の原因といたしますところは、ユーザーの大衆化、急に自動車がふえてまいりまして、国民の中に非常に車を使う人がふえた、あるいはドライバーが四千四百万にもなった、中には最近女性ドライバーが非常に増加しつつある、こういうふうな観点から、一言で申しますとメカに弱い、ですから、そういうことをやろうといってもできないんだというふうな一つの原因を挙げられます。これは当然だろうと思うのであります。 それから、もう一つの見方といたしましては、これに関連するのでありますが、自動車技術が高度に進歩いたしまして、先ほどもお話がありましたが、非常に新しい装置もふえてきた、こういう問題について素人であり、かつ、メカに弱いドライバーがやたらに手をつけると故障を拡大するのだ、これも真実であります。 以上のような見方に対しまして、私はこの真実をどう片をつけるかという観点からお話ししたいと思うのであります。 ただいまお話ししましたように技術的には非常に進歩いたしましたが、冷却水には相変わらず水を使っております。潤滑油には油を使っております。タイヤに至っては昔からいままで空気を使っておる。これは特別な専門技術を必要といたしません。わずかな知識があれば、これは当然できることであります。しかも、こういうことは手をつけるべきでないとするのに反しまして、むしろ身近におるドライバーがみずからやるべきものである。人に任してはいけないものである。これに類する装置というのがたくさんあります。ですから、そういう基本的な問題というのは、昔もいまも車の状態はちっとも変わっていないのであります。その他の部分で、非常に高度に技術の進歩したところは昔よりも範囲が広くなっておりますが、そういう状態については昔もいまも変わっていない。 なぜそれではそういうことになってきつつあるかといいますと、わが国の制度をずっと歴史的に見てみますと、昔はプロドライバーでしたから、大方の手入れ、修理はドライバー自身ができました。しかし、だんだん大衆化してまいりますと、現在皆さんお気づきだと思いますけれども、車検と言えば全部整備工場へお願いしてしまう、完成して持ってきてくれるまでお願いしてしまう。点検、整備というと全部整備工場へ預けてしまわなければならない。つまり、ユーザーが保守点検の実務から全く隔離されてしまっておる、これでいいのだろうかという疑問があるわけであります。そういう観点からいまのドライバーの実態が生まれきておるのだろうということであります。 ここでやはり健全な、先ほど申し上げましたような保安を確保する、あるいは公害を防ぐ、そういったことに対してユーザーの自主性というのが非常に大事なんじゃないだろうか。昔だったらばお上から示されますと、何も頭の中で考えないで機械的にそれに従う風習でありまして、これはこれでよかったのでありますが、現在の民主主義の時代になりますと、まず自分で、個人で考え、そして行動を起こす、こういう時代であります。一 実は私、心理学は余り詳しくないのでありますが、友人に何人かおるものですからいろいろ尋ねておるのでありますが、そういうものを直していくにはまず事に参加させなければだめだ。参加させて体験させることによって、わかってくるとみずからの意思で、人に言われないで、法律にも頼らないで自分で自主的にやるようになるのだ、そしてそういう中に責任感も目覚めてくるのだ。これは人の話の受け売りでありますが、とにかくいまの状態は非常におかしな状態である。外国の例を申しますと、外国の自動車というのは百年近い長い期間を経ましてだんだん発展してきたものですから、自動車に対する国民的な意識が非常におくれてないで進んできておる。日本の場合は急激にここでふえたものですから、国民の意識はこの問題に限らずすべて大変おくれておりまして、使用環境等も大変おくれております。 そういう意味から、この辺で悪いところは改めまして、車の保安あるいは公害防止等の確保につきましては、行政主導型ではなしに使用者自主型、自主性を喚起するような方向づけをしていかなければならぬのじゃないか。そういう方向づけをしましても、それじゃあしたからすぐみんなそうなるかといいますと、必ずしもそうなるものではないと思います。ですから、できない人あるいはお金のある人は従来どおり整備工場へお願いしてやってもらうのもいいでしょう。それからできる人は、できる範囲はなるべく自分の方で進んでやる、こういう習慣づけが大事ではないかと私は思うのであります。 なぜこんなことをくどく申すかと申しますと、自動車というのは車検を受けようが定期点検をやろうが、実際車に乗っておられる方はおわかりだと思いますけれども、車を使う段階においていろいろ機能が変化してまいります。何も考えないで従来のようなやり方でやっておりますと、車検を受けているのだから、あるいは定期点検、整備しているからいいんだということでこれに関心を示さないのであります。ところが、責任を持ち関心を持っているドライバーですと、その状態において、異常の一番発見が早いのはその車のドライバーでありますから、ドライバー以外には気がつかないのでありますから、その人がみずから行動を起こして整備工場に持ち込み修理してもらう。これがむしろ非常に重要な要素だろうと思うのであります。ぜひそういうふうに自主行動を起こすように、それにはユーザーも徐々にできるところから参加をさせる。今回の審議会の答申の中にもこの大転換と申しましょうか、転換の糸口をつくったわけであります。それは先ほど来お話も出ておりましたが、六カ月点検は自分でできる者は自分でやりなさいというふうなこと、あるいは車検が、いままで最初から全部整備工場へ預けっ放しでありますが、整備ができた車なら自分で車検場へ行ってそして受けることができる、こういうふうなユーザー参加という道がわずかながら開かれたのでありますから、それを過料制度をつけることによりまして逆の方向に転換するということを指摘しておきたいと思うのであります。 それから、第二番目の問題といたしましては、定期点検、整備というものの性格であります。 定期点検、整備と申しますのは、すでに御承知だと思いますけれども、車が故障する前に早目早目にこれを発見して手当てをする、故障してしまうと金がかかりますけれども、故障する前にやりますからわりあい安く上がる、こういうふうなのが車の維持管理方法にとっては非常に望ましい方法なんであります。法律では、保安の確保であるとかあるいは公害防止であるとか、そういうためにやる、こう言っておりますが、それももちろんそうでありますけれども、ユーザーにとってはそういう経済的意義というところに大きなメリットがあるわけであります。なおかつ、これをやってまいりますと寿命を延ばすことができる、車を長く使うことができる、これも経済的メリットであります。そういう意味で、定期点検、整備というのは、普通、予防整備と言われまして、故障前に予防する整備である。ちょうど人間の体で言いますところの予防医学と同じことであります。 そういう意味から高く評価すべき問題でありますが、ただ一つここに問題がありますのは、先ほど来お話が出ておりましたように、現在の自動車というのは非常に使用が多様化しております。毎日自動車を使いまして、相当走る車もあります。あるいは毎日道路の悪いところを走るために、傷みの激しいものもある。中には昨今のサラリーマンのように一週間に一遍使うか使わないか、一カ月に何回というふうな車もあるわけであります。これを一律に一年なら一年、六カ月なら六カ月、すべて同じ場所を同じように点検あるいは分解整備をしなければならぬ、ここに問題があるのでありまして、いま世の中のドライバーから批判が出ておるのも、少しも悪くない、壊れてない、そういうところを勝手に修理しては困るじゃないか。あるいは先ほど来ちょっと出ておりましたが、部品も決して悪い部品じゃないのだ、それを勝手に交換してしまうのは困るじゃないか。というのは、車の使用実態を無視いたしまして一律にこれをやることが非常にまずいのでありまして、使用実態に応じてやることは、いまお話ししたように非常にいいことでありますが、これはぜひ行政指導でやるべきであって、罰則をつけて強制すべきものではないと私は思うのであります。 それから、三番目にひとつ挙げたいのは、三番までだけでありましてこれで終わりでありますが、今度の制度は、結論から申しますと車検期間の短縮と同じ理屈になる。 と申しますのは、日本の車検制度というものは外国に比べて特殊な制度になっております。これは歴史的にずっと移行する間にこういうふうになってしまったのでありますが、それは二十四カ月点検とそれから車検、ちょうど時間的なタイミングが合うものですから、これをワンセットにしてしまった。ですから、車検というと、二十四カ月点検は個人ではできませんから、整備工場へ持ち込んでしまって、そして車検を受けるまで全部を一括して依頼してしまう、ワンセットになっているというところが非常に矛盾があるわけであります。外国の例はどうかと申しますと、外国では車検の時期になると、悪いところだけ整備工場へ持っていって修理してもらいまして、そのままユーザー自身が気軽に車検場へ行って検査をしてもらう。この違いであります。二十四カ月点検の方につきましては、先ほども申し上げたように、使った車、使わない車、傷んでない車、傷んでいる車、一律に全部やるものですから、当然お金がかかります。なおかつ、それを頼んで持っていってもらいますから、よけいお金がかかる。ですから、十二カ月点検なり六カ月点検をそれほど厳しくやりなさい、車の傷みかげんに関係なしにやりなさいということは、車検のときの状態をもう一度そこでやりなさいということと同じことでありまして、車検の費用につきましても、検査料は千二百円でありますが、そのほかのいまの二十四カ月点検が相当金がかかる。そこで車検料は高い、高い、こういう話になるわけでありますが、人に頼んでしまえば金がかかるのは当然でありまして、できるところは自分で努める、こういう風習をつくっていかなければいかぬのじゃないかということであります。 そんなことで、非常に急いで申し上げましたので、おわかりにくいところが多分にあったかと思いますが、最後に、私どもがこういうことを申し上げるのは、ユーザーが得をすればいいという一点にしぼってこれを言っているわけじゃありません。先ほど来申し上げましたように、私どものJAFの目的は、自動車の健全な発展を促進するため、それは使用環境を改善して、こういうことでございますので、日本の自動車が健全に発展するためには思い切ってここで方向を転換しなければならないのじゃないか。 なお、自動車整備業界の方々も、車検の延長等におきまして需要減少ということで大変御苦労なさっておられるようでありますが、私どもよそから拝見しておりまして、車が非常によくなりましたから需要開発の道はあると確信しておるわけでありまして、整備業界、なくてはならぬ業界でありますので、その辺をひとつ開拓していただいたらどうか。細かい話は、時間がありませんので、この辺で失礼いたします。 失礼しました。
○宮崎委員長代理 ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の開陳は終わりました。 午後零時三十分より再開することとし、休憩いたします。 午前十一時二十九分休憩 ————◇————— 午後零時三十一分開議
○越智委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 これより参考人に対する質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三枝三郎君。
○三枝委員 本日は、早朝から、大変お忙しいお立場の参考人の皆さんにおかれましては、私どもの道路運送車両法の一部を改正する法律案の審議に対しまして、大変貴重な御意見を述べてくださいましたことを初めにお礼を申し上げます。 質問に入ります前に、私自身いま運輸委員会の委員として審議に参画しておりますが、個人としまして、私は昭和二十一年から今日まで三十五年にわたりまして車を運転している、いわばユーザーの実績を持っているものでございまして、その経験からしましても、今回の改正法案については非常な関心を持っております。また、この法案が発表されまして国会で審議されるようになりまして、各マスコミも、ほとんどすべての新聞あるいは放送関係がこれを取り上げて、非常に関心の高いことを示しております。そういうことで以下二、三、参考人の皆さんに重ねて御質問いたす次第でございます。 最初に遠間さんにお伺いいたしますが、時間が余りないものでございますので、先ほど御意見を伺っておりますので、以下私の質問につきまして、簡にして要を得たお答えで結構でございます。 先ほどの御意見を伺っておりますと、JAFの専務理事として全国の多数のユーザーの頂点にあって指導されているお立場で、きょうも整備業界の代表として堀山さんがお見えになっておりますが、率直に言っていまの整備工場、点検、整備のあり方について大変な不信感を持っておられる。どうもおもしろくないということをうかがうことができるのですが、改めて具体的に、たとえばこういう点がどうもおもしろくない、信用できないという、その不信感をお持ちになっているわけを二、三お伺いいたしたいと思います。
○遠間参考人 ただいまの御質問ですが、私は工場に対する不信感というか、疑問というのは確かにあると思うのです。それは、すべての工場が不信行為をやっているという意味ではないのだろうと思うのです。すべての工場が不信行為をやっているのじゃなくて、むしろまじめな工場ほど不信感を抱くような傾向が出ている。と申しますのは、さっきちょっと触れましたが、定期点検、整備というのは、各般にわたりましてある一定時期に、車がよくても悪くても全部同じことをやるものですから、むだな整備をやるのではないかとか、よけいな部品を交換したのじゃないかとか、あるいは何と申しましょうか、全体のお金がよけいかかる、経費が高過ぎるというふうな批判もあります。これもさっきちょっと触れましたように、自分でやれば済むこと、たとえば車検の代行に行く場合に、私の聞いている範囲内では、一台七千円とか一万円の代行手数料というものがかかる。これは人を頼んで行ってもらうのですから当然な話で、むしろ私は現在の制度を改めることによりまして、そういう不評が減少するのではなかろうか、こう思っております。
○三枝委員 よくわかりました。そうしますと、このたびの運輸技術審議会が答申をされました中でやはり触れておりますが、ユーザーからの批判がある。その中で、自動車の保守に大きなかかわりを持つ整備事業についての整備料金とかあるいは整備作業の内容などについて批判がある。この批判を受けるのは、先ほど堀山さんもお述べになりましたが、大部分の業者はまじめにやっているけれども、不心得なごく一部の者のためにこのような批判が出ているのだ、そういうことになりますですね。そういうぐあいに承りました。 時間がありませんので堀山さんに伺いますが、先ほど堀山さんは御意見の中で、大部分はまじめにやっているのだということでございます。そうしますと、ふまじめといいますか、先ほど遠間さんも御指摘になりました、整備を余りしてないのに整備料金を取るとか、あるいはよく言われるのでずが、点検、整備に出したらかえって車が悪くなったというようなことも言われます。堀山さんは業界の代表といたしまして、大部分はまじめにやっているけれどもごく少数不心得な者がいる、そういうことのために業界全体が批判されているような面がありますが、その少数の者についてどう対応していくか、その対応策についてちょっとお聞きしたいと思います。
○堀山参考人 午前中も申し上げましたけれども、整備工場の商圏というのは三キロ以内が七五%ということで、非常に身近な地域産業でございます。したがって、そういう意味から、変なことをしますと、すぐ口コミでわかってしまうということが基本にございますので、余り変なことはできないということでございます。いままで私どもがいろいろ言われました中で、契約の仕方、それから納めた後のフォローの仕方、そういう点で必ずしも十分でなかった面があったと思います。したがいまして、私ども今後そういう面について十分な措置をとってまいりたい、そういうふうに思っております。
○三枝委員 そういたしますと、そういう少数の者のためにフェアじゃないと言われるような批判があるわけですが、たとえば料金についてはこれを公示するというような方策を考えたり、あるいは整備の内容について、ここを直したのでこれを取りかえましたとか、どこから突っつかれても文句の出ないようなこともお考えになっておりますか、お伺いいたします。
○堀山参考人 料金の表示につきましては、これも中間答申で御指摘がございました。私ども五十二年までは標準料金表というものがございまして、それを中心にユーザーの方に判断していただきましたけれども、それ以降、公正取引委員会から、そういうものをつくっては相ならぬという御指摘がございました。したがいまして、その後は時間表というものを中心に各店ごとにレートを決めて、そして料金を決めて表示するという指導をしておりますが、何分にも零細企業が多うございまして、自分でレートを決めることが非常にむずかしいという面がございました。先般もこの面についての御指摘がございまして、公正取引委員会からも、全国の料金の実態表は調査の結果公表してよろしい、それから点数表はつくってよろしい、こういうことがございましたので、これについてはただいま鋭意その作業を進めております。これでかなり参考になるというふうに考えております。 それから、ユーザーの方の批判という面の一つの中で、終わった後交換した部品その他についての、お客さんに大きなものはお貸しできないと思いますけれども、簡単なものはその場でお見せする、あるいはお貸しする、そういうことで御納得をいただけるようにという指導をしてございます。
○三枝委員 いま、何分にも零細な企業が多いというお話がありました。転廃業のために基金のお話もありました。大体いまの整備業界で五人以下を使っている零細なのは七五%ということがありましたが、家族を含め、従業員を全部含めまして、大ざっぱに言ってどのぐらいの数になるか。そして転廃業を余儀なくされる、二年が三年になり、あるいは点検、整備の実施率がなかなか上がらないということのために、家業としての整備の仕事が減るために転廃業を余儀なくされるということが私は出るのじゃないかと思いますけれども、おおよそどのぐらいの数を見込んでおりますでしょうか。
○堀山参考人 転廃業の問題でございますが、ただいまの法律案に書いてございます内容で計算いたしますと、これは波がございますが、来年の四月以降発効すると仮定いたしますと、六十年度におきまして七・一%売り上げで減るという勘定をしてございます。金額にして二千七百億円、五年間平均いたしまして四・四%のダウン、金額で八千五百億円、そういう勘定を推定しております。現在、工場数で七万八千、従業員の数で五十七万という勘定でございますので、それを掛け算いたしますと、従業員にいたしまして約四万程度、何らかの影響を受けるであろうという推定をしております。したがいまして、ここで家族を入れますと、それが三倍になりますか、四倍になりますか、そういう勘定になろうかと思っております。
○三枝委員 いまお話しになりましたような相当の数字が挙げられておりますが、やはりこれに適切な手を打たなければ、私は、ある意味では社会問題になるのではないか、そういうぐあいに考えております。全般的に不況の折から、さらに転廃業を余儀なくされると、長い間営々と家業にいそしんできた方々が他に仕事を求めていくといってもなかなかない、これは大きな問題になるのではないか、こう思います。午前中の御意見の中に政府の助成措置も要望されておるようですが、あるいは基金を創設するというようなこともお考えになっているようですが、ぜひ実りあるものに持っていきたいものだと私も念願しているものでございます。 ところで、そのほかに、先ほど午前中に業界の再編成ということをちょっとお話しになりましたね。業界を場合によっては再編成する、これはどういう意味でございますか。
○堀山参考人 先ほど申し上げましたように、需要量が減りますと供給力が余るわけでございます。現在時点でも過当競争の状態にございますので、吸収する能力がない。したがって、制度を変更した結果受ける影響はそのままはね返ってくるというふうに私どもは考えております。 現在、私ども、構造改善事業をやっておりますが、その中で企業の体力をつけるという形のものと、一方では、余剰のものについては転廃業を進める、その両方で業界の全体としての体質を調節していくということを考えておるわけでございます。
○三枝委員 それでは次に移りますが、堀山さんは業界の代表とされて、先ほども触れましたが、点検、整備の実施率がなかなか上がらない、六〇%台ということがこの答申にも出ておりますけれども、なぜ上がらないのか、法的に義務づけられているにもかかわらず、この定期点検、整備の実施率が上がらない。何が理由で上がらないとお思いになっておりますか。
○堀山参考人 定期点検につきましては、ユーザーの方の方からの御意見もありましたように、その重要性についてお考えいただいておる方もあるかわりに、そうでない方の方が逆に多いのではないかというふうに思います。それで、この問題は、車が販売される時点からお客様の方にこの車の維持管理ということで十分な説明がなされると、その辺がまた変わってくると思います。また、学校教育の中でも、いまは自動車のことをむしろ危険視されている。むしろ私どもは、学校教育の中から自動車というものを理解してもらうような方法をとっていただく、そういうことが基本的に大事なことではないかというふうに思っております。
○三枝委員 それでは遠間さんにお伺いいたします。同様の質問ですが、なぜユーザーの点検、整備を受ける実施率が低いのでしょうか。
○遠間参考人 午前中にも御説明をちょっとさせていただきましたが、私は、その実施率の低いというのは、先ほど来お話ししましたように、ユーザーの車両の保安、維持ですか、こういうものについての関心が非常に少ない。 それからもう一つの問題は、こういう言葉はいいかどうかわかりませんが、いままでの習慣が、昔からの行政主導型一本で来ていますから、いまやはり民主主義時代になりますと、まずそれぞれの人が考え、そして納得すればこれをやるし、納得しないとやらないという悪い習慣が出ております。民主主義時代ですからやはり責任主義時代と言ってもいいのじゃないかと思いますが、納得して責任を持つようなかっこうに持っていかなければいかぬと思うのです。その一つが、さっきお話ししましたように、自動車の使用が非常に多様化した。多様化したために、必ずしも一定期間に決められた定期点検、整備というものが実施されない、ちょうど適当な時期にならないという車が非常に多くなってくるのではないか。 それからもう一つの問題は、昔からの車の悪かった時代のいろいろな弊害と申しましょうか実績が残っておりまして、たとえば同じような仕業点検というのがあります。仕業点検の実施率は、調査したデータは知りませんが、まず相当低いのじゃなかろうか。戦後、この道路運送車両法ができた二十六年ごろというのは、車の大部分というものが事業用の車であった。乗用車も一割程度ありましたけれども、ごくわずかな数でありました。それも個人が所有でなくて会社あるいは役所、こういう事業用の所有でありまして、そして事業用の車向けにいろいろな規則が組み立てられて、当時はそれが正しかったのだと思うのです。それが今日は、車の大部分というものは、今度は個人使用の個人所有車ということにかわりました。法律の本文から言いますと、よく、自動車の使用者は云々、こうありましたが、当時は、その使用者は企業、会社であった。ところが今日、同じ使用者という言葉が個人を指している。この辺、昔に対応した制度というものが個人に対応し切れないのだ、こういうふうに理解いたしております。
○三枝委員 午前中も遠間さんはお話しになりましたが、いまも行政指導型が一つの原因であるというぐあいに伺いました。むしろ、ユーザーの自主的なやり方、自主性尊重型といいますか、遠間さんはあれですか、行政指導型というのは行政統制型とお考えになっているのですか、指導というのをどんなぐあいにお考えになっておりますか。
○遠間参考人 私は、そういうふうな法律的な問題はよくわからないのでありますが、「シュドウ」の「ドウ」は「導」と書いてもいいのでしょうし、「動」と書いてもいいのでしょうが、悪く言うと、行政の方が法律で抑えるというようなことではない、行政が主たる動力になって動くということではなしに、いまも行政主導型と申し上げたのはそういう意味で、行政の方が法律で引っ張るという意味で私、申し上げたのであります。
○三枝委員 それでは原点へ戻りまして、遠間さんが専務をやっておられますJAF、私もユーザーですからJAFのメンバーでもありますが、JAFの理念は、交通環境の改善に努めるということが一つあります。 このJAFの出している。パンフレットには、「くるま使用環境の改善のために」という一ページを設けまして、JAFでは、特に安全な交通社会づくりはJAFの重要な役割りの一つであり、このために本部に交通安全委員会、それから地方本支部に交通安全実行委員会を設けて活動している、このJAF独自の交通安全運動を展開していることは高い社会的評価を受けている、こういうぐあいに出ております。さらに、JAFの目的が幾つか書いてある中にも「交通安全など自動車使用環境の改善活動」というのをうたっておりますが、いまお言葉にあった行政主導型、そして法律で強制する、そう言われたのですが、現在、現行制度で点検、整備は義務づけられているわけですね。これはどうお思いになっておりますか、交通安全という立場で私はお伺いしたいのです。
○遠間参考人 いまおっしゃったとおり、私ども自動車連盟は、自動車の健全な発展ということを大きな目標にしておるわけであります。健全な発展ということになりますと、自動車は社会的に悪い影響を与える、交通事故であるとか公害であるとか、こういうものが多いのでは健全になりませんので、そういうものを防ぐ仕事が私どもの任務と心得ておりまして、自動車連盟創業以来、交通安全委員会をつくりまして、各五十三支部の中に交通安全実行委員会、実行という言葉が入るのでありますが、それを設けまして、会員の中から希望者を選んでこの委員になってもらっております。ですから、交通安全活動を進めるということは、私どもは相当力を入れてこれを実施しておるつもりであります。 そういう観点から、いまお話しの定期点検、整備の規定が昭和三十八年ごろからできたわけでありますが、その当時は罰則は別についておりません。これは、さっきちょっとお話ししましたように、行政指導でやる分においては望ましい制度である、ですが、これは罰則をつけるべき性格のものではない、こう理解いたしております。
○三枝委員 では、いまの点で、運輸省の自動車局で編さんしました運技審の答申では、非常に大事なところですが、「自動車ユーザー、特に自家用乗用車のユーザーの負担軽減に配慮するとしても、車社会のその他の構成員、とりわけ歩行者、沿道住民への影響等を勘案すると、自動車の安全確保と公害防止はゆるがせにできないものであって、現行の検査・整備制度の持つ意義は大きなものであるので、その基本は維持すべきである。」とうたってあるわけですね。これに基づいて今回、前と同じように法律で、点検、整備はユーザーに義務づけているわけです。これは御承知のとおりだと思います。ただ、それに過料をつけたということでございます。 これが問題なのですが、私は最近の取り上げている論説その他を見まして、どうもこの過料の性格を余り御承知ないのじゃないかと思います。実行率が下がっているということは残念なことなのですね。私自身から見ましても、はなから点検、整備は規定どおりにやっております。しかし、六〇%ですから、十人のうち四人は点検、整備を受けないユーザーがいるわけです。この答申にもありますように、交通安全あるいは公害防止という観点からこの制度は維持しなければならない、それが基本である、今後もそうであると言っておりますね。 そこで、過料というものをどういうぐあいにお考えになっているのか、このあたりから明らかにしていく必要があると思うのですが、遠間さんに、今度ついている過料の持つ意味をお伺いいたしたいのです。
○遠間参考人 私ども、この過料という言葉を聞きまして、またその実施の方法あたりも聞きました。過ち料というふうなことのようでありますが、私どもが受ける感覚といたしましては、これはあくまでもタイミングの合った時期にそれぞれ自主性を持って行う方が効果が上がるのじゃないか、またユーザーの皆さんもやる気を出すのじゃないか、そういう自主性の方向を貫くべきであって、罰せられるからということで押しつけてはいけない、これが根本的な考え方であります。
○三枝委員 そうすると、またもとへ戻りますが、ユーザーの自主性尊重の方向に持っていくということであります。遠間さんは先ほども言われておりますが、民主主義の世の中になってもやはり責任があるということですね。民主主義は無責任ということではない。現在行われている点検、整備については、それを守っている者は何ら負担がないわけです。過料というのはいわば秩序罰で、この場合ですと、交通安全あるいは公害防止という車社会の秩序を維持するために、法的に義務づけられたものに違反した者に対して科せられる処罰なのです。これは犯罪じゃないのですから、いわゆる罰金とか科料ではないのですから、破っても犯歴にもならないものなのです。言ってみれば訓示的というのか、午前中にもお話がありましたユーザーに点検、整備に対する関心を持たせる、参加させる、そういう者に一つの刺激を与えるということになります。残念ながら、いまのユーザーの意識からいいまして、いままではなかったけれども、依然として六〇%台の実施率しかない。しかも、この答申の冒頭にあるように、今日四千万台、四千五百万人の免許保有者がいる、そして毎年六十万人の者が交通事故のために死んだり傷ついたりしている。この数字は変わっていないわけですね。したがって、ユーザーの自主性に任せると言っても、現段階ではおのずから限界があると私は思う。車社会の秩序を維持するために最小限度この過料というものがここにあるわけなんで、これは決して犯罪ではない、刑罰ではない、私はその点をはっきりする必要があると思うのです。 もう一度別の点から申し上げますと、ユーザーは自主的にやる、今度参加します、しかし責任がなければならない。そして、まじめに点検、整備を受けている者は何ら昔と変わりない。現行と変わりない。将来改正になっても変わりない。不心得な者がやはり何パーセントかいてそれが行われないために、車社会の秩序を守る点から、それを犯すためにそれに科せられる秩序罰なんですから、私はこのことについてはそれほど大きく、これが非常に民主主義に逆行したものであるとかそういうものではないと思います。そういう点で、もう一度遠間さんのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○遠間参考人 これは秩序を維持するための手段、こういうふうなお話がございまして、秩序を維持することは大事なこととは思います。思いますが、そういうことをがっちりやる方法として、先ほど来お話ししました定期点検、整備という技術基準が、余りにもいまの車の使用の多様化した実態に合ってこない。これは審議会の中でもお話が出たのでありますけれども、それじゃ走行キロを併用したらどうかというお話もありました。しかし、走行キロというものは人為的に変えようと思えば変えられますので不適当であるというので削除されておりますが、そういう車がこれだけたくさんあるうちで車の使い方が非常に違うものを一つの基準に押しはめてやるところに矛盾がありますので、そういう矛盾を、先ほどお話ししましたように、民主主義の時代なものですから個人個人が考えまして、昔ですと機械的に黙って、考えないで実行するような世の中だったかもしれませんが、いまではむしろそれが行われておりませんので、それでいまのような実施率五〇%とか六〇%ということになったのであろうと思うのです。 私は、これだけ大衆化した今日におきましては、車の保安を四十万の整備専門家だけに任すということはおかしいので、四千四百万のドライバーがこれと相提携しまして、ドライバーの立場、メカニックの立場ありますので、これらが協力してやるのが素直な形である。ちょっと話がそれたかもしれませんが、そういうことで自主性に任してやる気を出させる、それによって維持をしていけばいいんじゃないか、こう考えております。
○三枝委員 いまの御意見では何らか矛盾があるというお話ですが、参考人の御意見の矛盾があるということについて、私自身何か矛盾を感じます。と申しますのは、JAF自体が交通環境の改善というものに大きな力点を置いて、そして交通安全のために全国運動をやっている、そしてなおかつ四割の整備、点検を受けないものが出ている、これは私どもドライバーとして非常に恥ずかしい話ですけれども、周りに何人かいるわけですね。こういう人たちに、民主主義の世の中ではルールというものがあるので、このルールを守らせるという立場からも、JAFの交通安全運動についてはこの四〇%を解消するという方向へ力点を持っていってしかるべきではないかと私は思うのです。どうも戦後、民主主義というのを履き違えまして、ルールは守らないでもよろしい、道路を横断するときに、母親が立ち話して子供がちょこちょこと出ると、まずその子供をしかりつける。子供に、ここはいま渡ってはだめなんだよというルールを教えないで頭からしかりつけるというのがまだ見られる風景でございますけれども、やはり最終的には組織、ルールを動かすのは人間でありますから、私はJAFの運動というのは非常に高く評価しているのですけれども、この整備、点検の実施率というものが依然として低いということは、まだまだ私どものルール遵守、遵法の観念が低い、関心が低い。せっかく参加してもまだまだそういう程度はいかない。そして国としては行政指導をしまして、犯罪でない過料をつけることによっていわば刺激をする、そして関心を持たせる、これは決して矛盾じゃないと私は考えておりますが、もう一度その点についてお考えを承りたいと思います。
○遠間参考人 非常にむずかしい問題になりまして、私どもがルールを守らなくもいいということではなしに、ルールを守るためには現実に合った、守りやすいようにやって、しかもいまのような無関心さをなくして関心を高め自律力をつけ、そして責任感を養うという方向に持っていくべきではないか。ただ、罰則ではない、過料ですか、何かそういう一つのものを設けまして、そして無理やりに押し込もうとしても、なかなかいまの世の中ではうまくいきません。やりやすい、守りやすい、実態に合った方向をとるべきではないでしょうか、こう申し上げております。
○三枝委員 どうも過料の観念なり法概念について十分御承知ないような気がします。私は、JAFとしましてこの点はもう一度白紙に戻して——意見を外部に発表されておられるし、また、きょうも午前中に御意見を述べられましたけれども、そもそもこの過料が何でついたか、過料の意味はどういうものであるか、さらには交通安全の維持のために、JAFの一大眼目である交通安全運動を推進するためにも、この過料の持つ意味、そして現在のドライバー、ユーザーの水準からいきまして行政指導、主導型の民主主義なやり方をいまやっていると私どもは考えておりますので、その点をひとつ白紙に戻すといいますか、原点に返って御検討をお願いしたい、これは希望でございます。 なお、私の質問に対して同僚議員から補充がありますので、私の質問は以上で終わります。
○越智委員長 三枝君に関連いたしまして質疑の申し出がありますので、これを許します。三塚君。
○三塚委員 遠間さんにお願いを申し上げます。 その前に、四人の参考人、お忙しいところ御苦労さまです。 引き続き過料の問題についてお伺いをしたいのでありますが、先ほど来皆様方から意見開陳の中にありましたように、車社会を整然としたものにしてまいりたい、ユーザーの生命も他人の生命もこれを大事にしていきたい、そのためには車検制度が必要であり、定期点検も必要であります、こういう法制度に相なっておるわけでありますが、今日この定期点検不履行に対する過料という問題、その前提に春、夏、秋、冬、年四回街頭チェックをやらさしていただきます、こういうたてまえになっております。この街頭チェックは、全国陸運事務所から大体三人ないし五人出ていただき、二百七十人程度の陸運事務所の職員をして一回やらさしていただきます、ですから、四回でありますから千人ちょっと、こういうことであります。国家公務員でありますから、陸運事務所の勤務形態は、事務所から現場に行って、帰るとき四時四十五分、こういうことですから、正味、昼食時間を抜きまして街頭点検は一日三時間程度かな、こういうふうに思われます。 それと定期点検簿はユーザーの持っておりますものですから、それを自分でやることが原則ということに相なっております。自分でチェックをするわけです。それで、やってない方には、あなたの生命のために、また他人の生命を大事にするためにという意味で、整備をしてくださいよという御注意があるわけです。半月後まで、やらさしていただきました、こういうことで届け出をいたしますと、過料が科せられません、簡単に言いますとこういう仕組みであります。 政府与党という立場でありますから、この臨調の答申が出ましてから私ども、真剣にこれを議論させていただきました過程で、それで果たして実効が期せられるのでありましょうか、こういうことで、もっと警察庁と一緒になりまして全国一斉におやりいただいたらいかがでしょうかという意見もありました。しかし、運輸省がやらさしていただくということでただいまの結果に相なったわけでございます。メンバーの諸君からは、それでは生命を守り安全を守るという意味においては不十分ではないのか、こういうことに対して、しかしそれはユーザーの自主性にそれをゆだねてまいるのであります、こういうことなのです。それでもなおかついかぬ場合には過料を科すことによりまして、誘導政策として車社会の健全な発達を期していきたい、こういうことなのですね。 それと、私、実施率がどの程度に相なるのかなということでいろいろと関係者の意見を聞いてみたのでありますが、過料が科せられるケースは、ただいまのようなチェックの段階でございますからほとんどないのではないだろうか、こういうことが回答として出されております。 それともう一点、私ども強く実は指摘をいたしておりますのは、JAFの自家用を持っておられる健全な方々、大部分がほとんどそうであります。この方々が一生懸命、自分の生命も他人の生命も大事にしようということで安全運転、安全整備、こういうことでありますが、一部心ない暴走族、不正改造をやたらにやっておるわけですね。これはまさにその人の生命のためにも相手様の生命尊重のためにも正していかなければなりません。それと、ダンプであります。ダンプが全部そうだとは私は申し上げません。その一部のダンプがそういう形であるものでございますから、街頭チェック二百七十人一回、年に千人程度の街頭チェックを自家用車に振り向けるのではなくして、この際、限られた人員でやられるわけでございますから、不正改造、ダンプに向けてチェックをしたらいかがなものであろうかということで、この辺はそういう措置を講じさしていただいております。 よって、やらないことによって過料を科されるということでありますが、十五日、さらには、役所は直ちにそのことで過料を科す処置をとるということにはなっておりません。再三にわたり御注意を申し上げ、おやりください、三回程度、こう言っておるのでありますが、こういうことでも過料はいかぬということなのでしょうか。いわゆる自分の生命を大事にし、他人の生命が万が一の不整備によって侵害されることを未然に防いでいきたい、こういう観点の中でこれが立法された。言うなれば精神規定であり、精神訓示規定、こういうふうにわが自由民主党は受けとめさしていただきまして、この政府案の提案に賛成ということで審議をいただいておるのでありますが、簡明で結構でございますから、参考人から御意見を聞かしてください。
○遠間参考人 ただいまのお話、人命にかかわることでもありますし、そういう重要なことはやらぬでも過料を取ることはだめだというのはおかしい、こういうお話のようでございますが、まさに車検にいたしましても定期点検、整備にいたしましても、事故防止あるいは公害防止という前提に立ってこれは考えられていることでございまして、これを否定するつもりはありません。否定するつもりはありませんが、一つの例を見ますと、先ほど来いろいろお話ししています、いまの制度、定期点検、整備というものの制度は決して悪いものではない。ただ、いまのような車の多様化した現状にマッチしないで、いいところも悪いところも必ずここのところを点検し、あるいは分解整備しなさい、こう決められておるのが現実に合わない。したがって、これは私の想像でありますけれども、いま実施率が低いということは、車の技術も非常に進歩いたしましたし、傷まなくなったし、それからそういうふうなタイミングが狂った車、こういうものについては、ユーザーみずからが、そこまでやる必要ないというふうな感覚におるのじゃないかな。 ですから、私は先ほど来、定期点検、整備は行政指導で浸透すべきものである。外国のユーザーの話を聞いてみますと、外国は歴史が長いものですから、全部これは自分でやっている。言われなくとも自分でやっている。ですけれども、いま日本はそこまでいっておりませんから、過料という話は先ほども出ましたが、私どもユーザーから考えますと、過料も罰金も役所から取られるものは大体同じように考えております。ですから、そういうものが取られるということになりますと、いままでのようにある程度の自然さがなくなりまして実施率が逆に減るのじゃないか。だから、むしろこの際、自主性を育てるということの方に重点を置いたらいいんじゃないか。皆さんすでに御承知のように、いまの自動車の車両欠陥事故というのは、警察庁の統計でも〇・〇……(三塚委員「時間がありませんから簡明にお願いします」と呼ぶ)こういうことで非常に少ないと思います。ですから、むしろ世の中全般に見まして重点的に事故防止というものをやるならば、その原因の多いところをもっとやって——交通安全のためというと何も文句言うことないです。何も言えないです、これは。悪いとは言えないですから。ですから、その比率によって、いま重点的には何をやるべきかというところに重点を持っていった方がいいのじゃないか、こう思っております。
○三塚委員 自主性というのは、きわめて大事な民主社会の基本であります。自己責任ということであります。そのことが達成をされませんものでございますから、やむを得ず最低のものとしてこの程度のことをさしていただいた、こういうことですね。民主社会は成熟いたしますと法律は要らぬわけであります。おのおのの自己判断、自己責任において行動いたしますと、それはそれなりに機能をいたしていきます。それができぬ社会でございますから、最低のそこに基準を置かさしていただくことによってその自主性の促進に資してまいりたい、こういうことなのであります。自家用という健全なものを対象にするのではなくして、先ほど申し上げましたように、不正改造、ダンプ、こういう問題をチェックをしていく。二百七十人で全国、年四回であります。それで過料がどうなるかは、もうこれ以上申し上げません。そういうことを今後御研究をいただきたいと思います。 ある論説は大変、論説に掲げて書かれたのでありますが、実態を知らずしてあのように書いたことはきわめて遺憾だという遺憾の表明もあったようであります。こういうことで、余り前提にとらわれますとそういうことになるということでありますので、もっと自主性を高める御運動をJAFとして、おやりをいただいておることであろうと思うのでありますが、どうかひとつ、なお御研究の上、車社会の健全な発達のために今後とも御協力をいただきたい、こういうふうに思います。 そこで、時間もございませんから堀山さんにお聞きをいたしたいのでありますが、自由民主党整備議員連盟というのがございます。私が事務局長であります。それで、ある週刊誌、週刊誌とるに足らずということではありますが、いかにもあなたの方で、この法律を廃止させるために運動を展開する運動資金として資金を集めたのではないかというふうなことが言われております。ある週刊誌は二、三億と言っているのですが、事実があったかどうかだけ、ありましたらありました、なければない、それだけで結構です。
○堀山参考人 整備議員連盟のために資金を調達するために特に資金を調達したということはございません。
○三塚委員 それでもう一つ、これは社会党の沢田さんがサンデー毎日だったかな、整備議員連盟に金が流れたことは間違いがない、こういうような言い方をして、メンバーの諸君から、それはぜひ沢田さんの真意を聞いてくれ、こういうことで私、お聞きをいたしました。そういうことは言っておりません。言っておらないことを書いたサンデー毎日に、それじゃあなた、どうされますか。訂正を求めます。それは、そういううわさを聞いたことがございませんか、こう言うから、何となくどこかで集めたようだ、こういうことを言われておったようでありますが、これは議員連盟の名誉にかけて、本日、きちっと申し上げておかなければならぬものであります。議員連盟というのは私どもの歳費から会費を毎月徴収をいたしまして、整備業というのは車社会の発達のための基本的なパートを担当いたしておるのでありますから、かねがね世論から指摘を受けておるような不正点検でありますとか不正料金、そういうことがあってはならぬ、健全な状態で育ってほしい、こういう意味でつくられ、さらに今後の整備、点検というものがどうあるべきかということについて結成をされた経緯がございます。業界との関係というのはそういう関係でありまして、自主的にこれが運営されておる。わが議員連盟にあなたの方から資金が流れたごとく伝えられているのはきわめて不愉快な話でございまして、そのためにいま金を集めたこともないし、そういうことはないということでありますが、もう一度、堀山さんにそのことのだめを押させていただきます。
○堀山参考人 整備議員連盟に、特にこの車検問題が起こりましていろいろ取りざたされておりますが、私ども政治献金をした覚えは一切ございません。 なお、政治連盟を持っておりますけれども、それはそれなりの目的を持っておりますので、この議員連盟に直接どうこうするということを決めておりません。
○三塚委員 終わります。
○越智委員長 吉原米治君。
○吉原委員 四人の参考人の方にそれぞれ、持ち時間三十分しかございませんので、簡潔にお尋ねをさせていただきますが、きょうは大変御苦労さまでございました。 午前中に四人の参考人の方の御意見を聞かせていただいたわけでございますが、堀山参考人、高橋参考人、笹野参考人、このお三方の意見を聞いておりますと、今回の法律改正の一番大きな問題というのはやはり過料制度が新しく挿入をされたということに尽きるかと思いますが、この問題について意見を聞くことができなかったわけでございまして、お三方には共通して、この過料制度に対する意見をひとつお聞かせ願いたい。特に、今回の法律改正が出された経過は、釈迦に説法のようなことでございますから多くを申し上げませんけれども、少なくとも国民負担、ユーザー負担の軽減を図るという立場から法改正が出されたわけでございまして、そういう観点からしますと、ユーザー負担につながる性格を持つこの法律のこの部分は私どもは不適当なものだ、削除すべきだ、こういう考え方を実は持っております。 しかも、特に整備業界を代表されておいでになっております堀山専務理事にお尋ねをするわけでございますが、私が承知しておる限り、整備業界の皆さんは、二年が三年になった場合の車検の手数料といいますか整備費、これは当然一・五倍もらわなければならぬという意見を私は聞いておるわけでございます。そうなってまいりますと、二年が三年になったために整備費は上がるし、また過般の委員会に私どもが大蔵省主税局を呼んで尋ねますと、自動車重量税も一・五倍いただかなければなりません、そういう方向でございます、あるいは自賠責の保険料についても、一・五倍とまではいかぬ、若干実は下げるけれども、二年間いただいておった自賠責保険料よりいささか上がりますと、また上がって当然かのような考え方を答弁の中から引き出しておるわけでございます。ユーザーのそろばん勘定からいきますと、二年が三年になってもプラスになることは一つもない。ユーザーの負担軽減ということで臨調なり運技審からもいろいろ指摘されておるように聞きますと、どうしても私どもは納得いかない。そういう意味で、この過料制度に対する見解をひとつ聞かせていただきたい。 それからもう一つ、お答えしていただく前に、いままでの自由民主党側からの意見に対してお答え願っておるわけでございますが、少なくとも整備不良のままで道路を走っていいということにはなっていない。現行法規でも、きちんと行政指導は徹底される仕組みが実はあるわけでございまして、現行法規の道路運送車両法の五十四条で整備命令が出せることになっている、あるいは道交法の六十二条で整備不良車の走行禁止がなされている。これに違反した場合には、道交法は百十九条で三カ月の懲役または三万円の罰金が科せられることになっている。道路運送車両法では百八条で、六カ月の懲役または一万円以下の罰金。現行法規でも、少なくとも保安基準に到達してない、あるいはそのおそれのある場合には、整備命令なり道交法六十二条の整備不良車の走行禁止というものがそれぞれ適用されることになっている。その上に今度の法律改正でわざわざ十万の過料制度を加えるというのがどうしても納得いかぬわけでございますが、業界を皆さん方は代表していらっしゃったわけでございますから、何としてもこの御意見を聞いておきたい。 それから、高橋参考人については、その共通した質問以外に一つだけ、運技審の答申の中でも、定期交換部品というのは大変耐久性が最近高まってきておる、こういう点が指摘をされておりますが、なぜ新車に限って三年に車検期間を延長することが適当であるのでしょう。それ以後の車については三年に延長というのは適当でないというお考え方を持っていらっしゃるとすれば、新車に限って三年間は大丈夫だ、それ以後はだめですよという何か技術的な御見解があればお聞かせを願いたいと思います。 それから、笹野参考人につきましては、いまの特定給油所で十二カ月点検もあわせやらせてほしいという御意見がございましたが、本当にいまの特定給油所の体制で、十二カ月点検といいますと分解整備が必要な部位があるわけでございまして、十二カ月点検というのが消化しきれる、それに対応する体制がつくられておるのだろうか。また、それがために新たな設備投資が必要になってくるのじゃないか。また、せっかく六カ月点検あるいは簡単な整備等について二級ないし三級の整備士を雇用されていらっしゃるはずでございますが、今度六カ月点検も、ユーザー自身がやれるような簡単な部位といいますか、点検個所も従来の半分ぐらいにするという運輸省の見解ですから、そうなってまいりますと、雇用されていらっしゃる整備士の皆さん方は、まあ恐らくそのための作業だけでなくて、給油所のその他の仕事も兼業でやっていらっしゃるはずでございますから、私はこれが、六カ月点検が非常に簡素化された、あるいは十二カ月点検もあなたのところでやれるようになれば、それはまたそれで整備士の職場というものは確保されていくんでしょうが、少なくとも今回の法改正で直ちに雇用なさっていらっしゃる整備士の皆さんを整理しなければならぬ、そういうことにはならぬだろうという見通しを持っておるのですが、この点についての見解をただしたい。 それから遠間さんにお尋ねをしたいわけですが、遠間参考人には共通の質問事項はよろしゅうございますから、過料制度の問題はあなたは不適当だとおっしゃっていらっしゃるわけですから、私どもの見解と同一なんで、その点はよろしゅうございます。ただ一つだけ、定期点検記録簿というものを今度車に備えつけるようになっている。私どもは、少なくとも定期点検記録簿にその車の整備状況を記録するということはユーザーについても常識的なことであろうと思います。ただ問題は、報告の義務を怠った場合に過料を科せられるということになっておるわけでございますから、この定期点検記録簿というのはやはり車に備えつけておくのが一番ベターな方法ではなかろうか。つまり、病人でいいますとカルテのようなものでございますからね。どこで整備をしても車の整備状況というのが一目瞭然でわかるわけですから、私はこの定期点検記録簿を持っておるということは、車に備えつけておくことはむしろ必要があるのではないかという考え方を持っておりますが、ユーザー代表としての遠間参考人の御意見を賜りたい。 またもう一つは、業界の方々に対する御配慮が最後に述べられております。つまり、需要減になって大変だという御心配もあったようでございますが、むしろ需要を高めていく方法があるのではないか。過料制度を入れることによって需要を高めるのではなくて、こういう方法で需要を高めていく方法があるのではないかというお考え方があればひとつお聞かせを願いたい。 三十分間でございますので、四人の方はひとつ簡潔にお答え願いたいと思います。
○堀山参考人 運輸技術審議会の答申は、車検期間とか、あるいは定期点検の簡素化につきますその前提といたしまして、ユーザーの自動車の保守管理についての責任意識の高揚と、それから定期点検、整備の実施率の向上、この二つを条件にしております。もちろん経費節減ということも勘案の上、そういう結論を出したわけでございまして、その結果今回の法律になったと思います。 で、私どものいままで承知しております実績は、先ほどからお話がございますように五〇%から六〇%の実施率である。なお、この問題が起こりまして五十六年度の実績を調査いたしますと、例年よりもさらに四%落ちているというのが実態としてあるわけでございます。したがいまして、これは自主性の問題は当然でありますけれども、そういう実態がある限りにおきまして、今度の規定は私は当然ではないかというふうに考えるものでございます。 なお、私どもの議論、ユーザーの議論、その他の議論、いろいろございますけれども、これを第三者と申しますか、車を持っていない人は一体どういうふうな意見を持っているんだろうか、こういうふうに考えるものでございますが、実は昨年暮れ、これは東京都でございますけれども、アンケートをとらしていただきました。その結果、やはり安全、保安という面について現状認識が車を持っていない方は非常に高いわけでございます。 それから、いま申しましたように、私は今回の過料制度について当然だという意見でございますけれども、なお、今回の励行策によりまして、じゃ果たして定期点検の実施率が飛躍的に上がるかということにつきましては、私どもきわめて疑問視しております。疑問視しておりますけれども、こういうことは秩序を維持する上において非常に必要なことではないかというふうに思っております。
○高橋参考人 お答え申し上げます。 まず、最初の過料の件でございますが、われわれメーカーとしましては、先ほど申し上げましたように、定期点検の実施率をなお一層向上していただきたい、したいということは当然望んでおるわけでございます。ただ、その方法の一つにこの問題が挙がっておりますが、この点につきましては、メーカーという立場を超えているかと存じますので、御答弁は御容赦願いたいと思います。 それから、その後の御質問の点でございますが、新車に限って車検を三年に延ばしたというのは、冒頭にも申し上げましたが、自動車が新しい——これは自家用乗用車に限っての話でございますが、新しいうちは重大な故障が起こる確率は低いという資料も出ております。ただ、古くなってくるとその確率がふえるという資料も同じく出ておりますし、そういう点から先ほど申し上げましたように、新車に限って三年という案が妥当であると申し上げたわけでございます。 それから、定期交換部品のことをおっしゃいましたと思いましたが、定期交換部品というのは、端的に申し上げまして、車検とはある意味では独立いたしておりまして、これは先ほど申し上げましたように、技術的にまだどうしてもある限度がある。たとえばゴム部品のことを申し上げましたが、いま、メーカーにおいて多少違いますが、ゴム部品が大部分でございますが、二年あるいは四年で交換してくださいとマニュアルでメーカーさんにお願いしておるわけでございまして、これは直接には車検の二年、四年、今度三年、五年となるわけですが、リンクはいたしておりません。ただ、先ほど申し上げましたように、定期交換部品が少なくなる、あるいは期間を延ばすということは、当然ユーザーさんに対していい方向でありますから、今後ともなおそういうゴム部品あるいはオイルにつきましては研究を続けまして、いいものが見つかり、それを十分安全が大丈夫と確認したものから順次その時期を延ばしていきたいと考えております。
○笹野参考人 定期点検、整備の実施率の向上につきましては、いろいろな考え方ができると存じますが、私どもといたしましては、十二カ月点検の実施等、特別給油所によって一層御活躍を願うことが実施率向上のため最善の方策と考えておりますが、過料の是非については判断は控えさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、楢橋委員長代理着席〕 それから、十二カ月をいたします場合の設備あるいは技術等につきましては、整備技術に関しましては石油連盟と協力して技術委員会というものを設けております。ここにおいて特定給油所の整備士向けの自動車整備技術に関するマニュアル等を発行いたしておりまして、きめ細かな対策を講じております。また、元売り会社においても大規模なトレーニングセンターを設けて、集中的に整備士の教育を実施しております。技術的な問題は全くないと存じますし、設備能力についても、技術委員会で慎重な検討の結果、現行の設備能力であれば十二カ月点検の実施には全く問題がないという結論に達しております。 それと、ただいまの整備士の雇用の問題につきましては、一定の影響は出るかとは思います。数字的にはいまのところ予測はできませんが、運輸技術審の答申に基づいて省令改正が行われた場合には、六カ月点検の大幅な簡素化によって特定給油所の三万人に近い整備士の雇用に重大な影響が及ぶものと思われます。
○遠間参考人 二つあるかと思いますが、一つは記録簿の携行の制度であります。 これは、いま先生がおっしゃるとおりでありまして、これ自体を私どもはこだわるつもりはありません。ただ、一連の今度の法改正の順序としてこれは載っておったものですから先ほど申し上げましたが、これは携行してもあるいは自分のうちへしまっておくのも同じことでありますから、結構だと思っております。第二番目の需要の開発の道というのは、ちょっと私申し上げましたが、これを詳しく申し上げるとちょっと時間がかかりますが、要点だけ簡単に申し上げたいと思います。 自動車の技術が非常に高くなりまして、御承知のように故障が非常に減ってまいりました。減ってまいりましたが、自動車整備業の需要開発は、自主努力で行うべきものと制度の一部改正を行うこととによって、まだまだ需要開発の道はあると思うのです。と申しますのは、自動車がよくなって故障は起きないので、そのままの状態で仕事をふやすというわけにはまいりません。ぶち壊してふやすわけにはまいりませんが、一つの修理業というものの性格は、それが壊れたときに、これを直して使った方が得か、この際捨てて新しいものを買った方が得か、あるいは中古車でも入れかえた方が得かというとぎの判断で、直して使えばいいという判断が立つと、そこへ修理という仕事が浮いてまいります。これは直して使うまり買いかえた方がいいとなると、そこで修理という仕事が世の中から消えてしまうわけであります。こういう宿命を持っておりますから、仕事をふやそうと思うならば、ユーザーに対して、これを修理して使ったら得だという環境づくりが必要でありまして、これはすでに昭和四十年に中小企業近代化促進法によりまして運輸大臣から出された近代化計画の目標が二つあります。二つありますその一つに、整備業のこれからの道は、原価の切り下げという表現になっておりますが、言葉をかえると生産性向上。サービス業の生産性向上は非常にむずかしいのですが、やってできないことはない。道があるわけであります。ちなみに、そのときのもう一つの目標は作業精度の向上、この二つでありますが、今日これを振り返ってみますと、この目標が多少ずれてあいまいになったきらいがあります。これが一つ。 もう一つの問題は、そういうふうにして車を長く使わせる。長く使わせますと、新しい車で技術が進歩して故障が起きない車でも、長く使うことによって自然に故障というものは起きてくる。そこに整備需要というものが発生するわけであります。今日の制度から見ますと、車齢十年以上の車は検査の期間が一年に短縮されております。これは恐らくそうなってきますと故障が多いということでありますが、古くなれば故障がふえるのは当然でありまして、これを直すのが整備であります。整備の需要を多くしようと思ったら、その車を長くもたせることをやらなければならぬ。一年であるならこれを二年に延長してそしてやらないと——そのくらいの車は毎年毎年車検を受けるということで、ユーザーはこれを捨ててしまっておる。日本のいまの世の中の自動車の平均車齢——平均寿命ではありません。世の中の平均車齢は四・四年、こういうことになっている。これがアメリカですと大体九年から十年になっているわけです。ですから、日本の自動車というのは使い捨て状態である。その根本はここにあると思うのであります。 ですから、その二つを改善することによって整備需要の開発は幾らでもできる。もちろん、これは整備業の自主努力はそこにありますが、できるものと思っております。
○吉原委員 時間制約がございますので、あとわずかになりましたが、最後に堀山専務理事にお尋ねをするわけでございますが、いま過料制度に対する御意見を伺ったところ、一口に言って、当然ではないか、こういうお答えであったかのように思います。 ところが、実際に今度出されました新しい法律の五十三条の二ということになりますと、従来のユーザーの自主的な判断でやるべき定期点検というものが義務化され、それがさらに強化される。結果的には、手短く言いますと一年車検につながっていく。ユーザーの方は、二年が三年になるということで淡い期待を持ったかもわかりませんけれども、新車に限り、またその結果が実質一年車検につながる。そういうことでもって負担軽減にはいささかもならない。そういう結果に相なるわけでございまして、この四月の二日でございましたか三日でございましたか、新聞報道によりますと、今回の過料制度というのは、新車の車検期間延長に伴う業界への需要減といいますか、本来需要減は別の立場で、政府の立場で救済をしなければならぬと思うのですが、そのことをせずに、いたずらに国民、ユーザーにそのツケを回す、こういう結果になる、マスコミもそういう報道をしております。今回の法律というのが、業界だけを考えて、業界の皆さんの意向が尊重されて、結果的にはそのツケが国民の負担に回るというふうなことは、本来法改正を出された経過からいっても私は適当でないと思うのです。 そういう意味で、自動車整備振興会の堀山専務理事、私はこの過料制度は妥当だと思うとかいうことでなくて、もっとほかの次元から、私は定期点検の受検率は業界みずからの努力によって高められていくべきものだ、業界の運動なり啓蒙開発によってされていくべきものだというふうに思いますが、最後に代表してひとつ堀山専務の方から、そこら辺の見解をお尋ねしたいと思います。 それからちょっと、これはお答えは要りませんが、高橋参考人、私が質問しましたのは、新車が今度三年になるわけでしょう。三年目に車検を受けるわけですね。そのときに当然定期的に交換をする部品が指定をされるわけですから、その交換をする部品が非常に質がよくなった、一年延長もしくは一年延長に等しい走行キロに耐え得る耐久性、信頼性もこのごろは高まってきたという運技審の指摘があるものですから、そうなってくれば、車検時に取りかえていく部品の質がよくなったのだから、何も新車に限ることはない、その次の車検期間も三年にしてもいいのではないか。私は、無限にとは言いませんよ。少なくともある一定期間は三年に延長というのが技術的には可能じゃないか、こう思ってお尋ねしておるのです。もちろん、いきなり三年に延長しますと、業界に与える影響も多いわけですから、今回とりあえず新車に限りということについてはわれわれも認めてはおることなんですが、そういう意味で私はお尋ねしたわけでございまして、これは別にお答えは要りませんから、堀山専務の方からひとつ見解をもう一度お聞かせ願いたい。
○堀山参考人 基本的にはユーザーの自主的な管理と申しますか、これは基本だと思います。しかし、実態として、私どもも過去十数年にわたりましてこの励行について及ばずながら努力したつもりでございますし、その他政府におかれましてもいろいろな努力をされた結果でございまして、その結果が先ほど申しましたようにある比率でとどまっておる。今度、制度改正によりまして点検項目を調整いたしまして、できるだけむだのないように、あるいはやりやすいようにという配慮が今後とも行われるということでありますけれども、そういう実態を踏まえまして、理想としては自主性ということが中心になろうかと思いますけれども、実態論として、それがなかなか守れないという実態がある以上、秩序維持のための過料というものはやむを得ないではないかというふうに考えております。
○吉原委員 時間が参りましたから終わります。
○楢橋委員長代理 草野威君。
○草野委員 参考人には大変御苦労さまでございます。 私も時間は三十分でございますが、簡単にお尋ねをしたいと思います。 初めに、高橋さんにお尋ねをさせていただきたいと思います。 近年、わが国の自動車の性能、また耐久力、安全性、また公害問題、非常に飛躍しているわけでございまして、世界最高の水準、このようにも言われているわけでございます。そういう中にありまして、現在の車検制度は三十年間も放置されてきたわけでございまして、われわれとしては、これは行政上の怠慢である、このようにも考えているわけでございます。 今回のこの改正案は、新車のときだけ三年に延長、こういう内容で、ユーザーの期待には余りこたえてない、こういう受けとめ方もしているわけでございます。自動車の安全性、耐久力の向上と言われていても、実際には、三十年前と現在の車では一体どこがどういうふうに変わってきているのか、こういう点についてまず一つ御意見を伺いたいと思います。 それからもう一点は、先般の運技審の答申がなぜ現実に背を向けたような内容になっているのか、直接運技審の審議に参加をされた技術の専門家としての高橋さんの御意見を承りたいと存じます。
○高橋参考人 お答え申し上げます。 最初の御質問の、車が三十年前と比べて技術が進歩したと言っておるがどういう点かという御質問だったと存じます。 例を挙げると切りがないわけでございますが、三十年前に比べると、一言で言って格段によくなったと思います。それは、構造上の点からも材料上の点からも、あらゆる面で格段の差と申し上げられると思います。細かいことを一々説明いたしておりますと時間もかかりますのでそう申し上げますが、ただそれとともに、先ほど申し上げましたように使われる方々、その使われ方というのが三十年前よりもまたこれは非常に多様化しておりますし、それから安全、公害に対する世の中の御要望と申しますか、そういうわれわれに対する社会的責任も一段とふえておると思いますし、そういうことも考えまして、やはり社会的な安全、公害という観点から見まして、最近の車は技術的には格段の進歩はしたわけでございますが、ワンステップとしまして、このたびのあの答申の線が妥当ではないかと考えておるわけでございます。 以上でございます。
○草野委員 やはりメーカーの代表という立場で高橋さんに引き続きお尋ねいたします。 今回、この改正案が成立いたしますと、車検制度の見直しが来年の四月か五月ごろ、このように言われておりますが、そうなりますと、メーカーは自動車の生産とか販売面におきましてどういうような影響が出ると予想されていらっしゃいますか、またどのように対応されますか、お尋ねいたします。
○高橋参考人 お答え申し上げます。 いま先生がおっしゃいましたように、この制度が発足をいたしますと、車の代替期間というものにあるいは変化があるかとも想像されます。したがって、新車需要に対して何かの変化があるかともこれは想像はされるのですが、まだ一時的な現象、それを長期的に見た場合はどうなるか、いろいろな観点がございまして、現在のところ、われわれとしましては、これがどう影響するかという点につきましてはなおいろいろ検討中でございまして、本日この席ではっきり申し上げる段階にまだ至っておりません。
○草野委員 では次に、自動車連盟の遠間さんにお尋ねをしたいと思います。 臨調の第一次答申では、自動車の定期点検、整備及び検査につきまして専門的、技術的視点から検討するようになっておりますが、運技審の答申は果たして純粋な科学技術的な結論であったのかどうか、こういう点につきまして、メンバーの一員であった遠間さんの御意見をお伺いさせていただきたいと思います。
○遠間参考人 運輸技術審議会の審議が科学的であったかというお尋ねでありますが、これはテーマが挙がっておりまして、ある程度運輸省当局からデータを集めていただいた資料に基づいて意見が交換されたわけでございますので、技術的と言えば技術的であろうと思うのでございます。ただ、その際に私もいろいろなことを申し上げましたが、それではこれは全部それにマッチしたかというと、なかなかマッチしなかったところもございました。実際はそんな状態でございます。
○草野委員 先ほどから遠間さんのお考えを伺ったわけでございますが、遠間さんは従来から、自動車の検査とそれから分解整備の分離を主張されている、こういうことを伺っております。こういう方法はすでに外国でも実施されておりまして、いわゆる運技審の言うユーザー主導の車検制度、このように私も考えるわけでございますけれども、運技審の中でこういう面についてはどのように審議がされたか、教えていただきたいと思います。
○遠間参考人 御指摘の検査とそれから定期点検、整備がワンセットになって行われている、これが日本の特徴であるというお話を先ほどもいたしておりますし、今回この車検問題が期間の延長という角度から取り上げられ、相当社会全般で関心が高まっておるのでありますが、問題の焦点は、いまの点検、整備はあくまでもユーザーの背任である、それから検査というものは役所が行うところの機能チェックである、機能でこれを確認する、こういうことでありまして、二十四カ月点検の中には分解整備まで入っておりますので、ここまで役所がチェックするということはちょっとおかしいのじゃないか。諸外国と同じようにやはり悪いところを事前に直して、これはユーザーの責任でありますから直して、それをユーザーが持ち込んだら機能チェックをする。ヘッドライトが消えておったらばつけるとか、ブレーキの効きが甘かったら直すとか、そういうことをやった上で検査を受ける、こういう制度にはっきり分けて考えるべきじゃなかろうか、こう現在でも思っております。こういうお話もいたしましたが、結論はごらんのとおりな答申が出たわけでございます。
○草野委員 では次に、整備業界の代表の堀山さんにお伺いをしたいと思いますが、先ほどもお話しございましたように、実態では零細企業が七五%である、こういうことでございますけれども、そういう中で例の標準整備作業点数表、この問題についてお尋ねをしたいと思います。 〔楢橋委員長代理退席、委員長着席〕 運輸省の通達で、従来とかくユーザーから不評であった整備料金の適正化だとか明朗化、こういうために標準整備作業点数表を作成するように指導しておりますけれども、整備業界の実情からいって自分の工場で原価計算をする、こういう問題について、レーバーレートを正確に算出することはいまの工場の実態からいっても困難ではないか、このように思います。最近日整連で、独禁法に抵触する可能性もある、このように言われております。整備料金の標準化を主張しているのは、この点数表の作成が実際問題として非常に困難である、こういうところからきているのではないか、このようにも推察せられるわけでございますけれども、この点についてのお考えを承りたいと思います。
○堀山参考人 整備料金の問題につきましては、先ほど申し上げましたが、五十二年までは私どもの中央団体で標準料金表というものをつくっておりまして、これは各個別の作業についてすべて金額であらわしております。同時に、時間についても表現しておりまして、技術、能率の向上と料金と二面についてわかるようにしてございました。これはユーザーの方にも業界にもいろいろ利用していた溶いたという実績はございます。その後、五十二年以降はそういうものは独禁法に触れるということで廃止いたしまして、時間表だけということになったわけでございます。 なお、昨年の運技審の中間答申におきましてやはりこの問題が審議されました結果、現在実際に行われております料金の実態調査をして、その範囲内において集計した上で公表することは差し支えないということが一つと、もう一つは点数表をつくってよろしい、この二点が認められたわけでございます。それで点数表というのは、いままでの標準料金が廃止になったつなぎとして時間表というものがございましたが、作業のむずかしさと申しますか、熟練工でなければできない仕事、見習いでもできる仕事、計器を使うもの計器を使わないもの、いろいろな仕事の種類によりまして時間表だけでは十分機能できないということで点数表が認められたわけでございまして、ただいま作業中でございます。 いま御指摘がございました、零細企業が多いために原価計算ができない、これは御承知のとおり、小さい企業になりますと企業というよりもなりわいに近いところがございまして、原価計算の基礎となる帳票類が完璧でない、したがって原価計算することがむずかしいということになろうかと思います。そういうことで私ども、まず基本になるそういう帳面からきちんとしなければならないということを考えております。いずれにしても、そういう実態でございますので、点数表を基礎にして自社でレーバーレートをつくればできるじゃないかというお話でございますけれども、実際面としてはなかなかむずかしい点がございます。したがいまして、今般独禁法の関係で、もとのような料金表はつくっては相ならぬということになっておりますけれども、今後ともその辺について委員先生方の御検討をお願いいたしたいと思います。点数表は直接は見にくいものですから、お客さんから言いますと、実際の金額であらわさないとなかなか御理解いただけないというのが実態であろうかと思います。
○草野委員 では、同じく運輸省の方から通達されております整備保証制度の導入という問題、この問題についてお尋ねをしたいと思います。 最近ディーラーが独自の制度を打ち出しているようでございますけれども、今回の審議の過程においても、やはりこの定期点検、整備が予防整備である、こういうようなことが言われております。予防整備ということになってきますと、その整備の段階において不良が生じた場合には、当然その工場が無償で修理を行わなければならない、こういうことになってくるわけでございますが、この問題はいろいろな要素を含んでいると思います。たとえばクリーニング業界、こういうところを見ますと、私どもの神奈川県におきましても約四千軒の店舗があるようでございますけれども、その約四分の一、約千軒の店が賠償共済制度ですか、そういうような制度をつくって加入しているようでございます。この整備業界の場合、これもこれからの非常に大きな課題となると思いますけれども、この整備保証制度の導入について、現在検討中と伺っておりますけれども、今後どのように対処をされていくか、お考えをひとつお聞かせいただきたいと思います。 ついでに、またこの制度の導入に当たって、やはりユーザーの負担増、こういうことも将来的には予想されるわけでございますけれども、そういう点についてもあわせてひとつお考えをお聞かせください。
○堀山参考人 整備保証制度は、昨年の中間答申におきまして指摘された問題でございます。ただいま鋭意検討中でございます。すでにディーラーの中にはそういう制度をつくっておるところもございますけれども、専業店のグループではほとんどやっていないというのが現状でございます。個別の企業としてはやっておりますけれども、団体としての扱いはまだやっておりません。 これに関連いたしまして、整備だけでなくて中古販売その他もやはり同様の立場で関心を持っておられまして、私ども、いろいろな角度から、相互連携をとりながら、お互いのバランスを崩さないようにということを踏まえて、引き続き検討しておるわけでございます。もちろん、いま御指摘がございましたように、ユーザーの負担増という問題にもなるかならないか、条件次第だと思いますが、そういう点も踏まえまして、ユーザーの皆さんから御納得いただけるようなシステムにしてまいりたいと思います。ただいま鋭意検討中ということで御容赦いただきたいと思います。
○草野委員 では次に、ガソリンスタンド業界の代表である笹野さんにお尋ねをしたいと思います。 数字を聞いて恐縮でございますけれども、特定給油所における六カ月点検の実績についてひとつお尋ねをしたいと思います。 一つは点検対象の車両数、二番目が六カ月点検の売上高、それから三番目に、これはタイヤだとかそれからオイルだとかそういう附帯の売り上げ、それから四番目に、整備作業量に占める六カ月点検の割合、この四点について、もしおわかりでしたらひとつ教えてください。
○笹野参考人 お答えいたします。 大体二百五十万台作業をいたしております。売り上げは大体スタンドの四%程度でございます。そして作業の割合は一〇%ぐらいになると思います。
○草野委員 十二カ月点検、整備の問題につきまして、先ほどいろいろとお話を伺ったわけでございますけれども、こういう制度を実際問題として実施する、こういうふうになった場合のことでございますけれども、やはり消防法上から見て、安全という問題についてどのようにお考えになっていますか。
○笹野参考人 ただいまのところは消防法には差し支えないと存じます。
○草野委員 ではもう一点、業界は今後、車両法が実際に改正された後、どのような対応を考えておられますか。
○笹野参考人 消防法上問題があれば、その設備をいたしてやるつもりでございます。
○草野委員 では、以上で終わりにさせていただきます。大変ありがとうございました。
○越智委員長 小渕正義君。
○小渕(正)委員 参考人の方、大変長時間御苦労さまですが、今回の車両法の一部改正は、車がまだ六十万台しかない時代に決められた車両法でございますし、当時の車の性能から言っても、また現在の車社会と言われるような、四千万台に達するようなこういった状況から言っても当然見直されなければならない法律であったことは、これは間違いないと思います。 そういう点で考えてみますならば、今回改正されようとしている法に対して、整備業界の方、ユーザー関係の方、またそれにサービスされるスタンドの方、メーカーとしてつくられている方、それぞれおられるわけでありますが、端的にお尋ねいたします。今回の法の改正は、それぞれの立場から見てどのようにお考えなのか。時代の、こういった新しい状況の中に本当に見合った改正案というふうに受け取られるのか。まだまだ本来的にやらなければならない問題点はほかにもあったのじゃないかと思われるのか。そういったお立場からの御意見等がいろいろあろうかと思います。私どもが現在調査しているところでは、整備業界も、これは大きな問題だ、大変だということで、本来的には余り歓迎されていない。こういった罰則条項適用という新たなそういう義務規定の追加によって、これもまたユーザーの側から見ると余り歓迎すべきような内容でもない。一体どこが歓迎するような内容なのかということになるわけですが、そういうことはいろいろ抜きにいたしまして、それぞれ率直なところを、今日のこういった車社会と言われる状況の中で、今回の法改正についてはどのようなお考えをお持ちなのか、評価されているのかどうか、そういったものを含めてで結構でございますから、よろしく、それぞれの方からの御見解がございますならばお聞かせをいただきたい、かように思います。
○堀山参考人 今回の改正は、私どもから見ますと、安全性、公害性というものからすでに見ておる立場から申し上げまして、これはもうやむを得ないぎりぎりの線ではないかというふうに考えます。
○高橋参考人 先ほど午前中の冒頭陳述でも申し上げたとおりでございまして、今回の答申は妥当なものと考えております。
○笹野参考人 私どもは、十二月点検を期待いたしておるものでございまして、それ以上ございません。
○遠間参考人 私どもといたしましては、技術が三十年間で非常に高度に進歩したという点あるいは車の使用層が大変変わったという点、こういう点から見まして、当然これは改正すべきときである。改正された結果が果たしてそれを全部満たしたかというと、残念ながらまだ残っておる部分もありますが、答申にも書いてありますように、今後も引き続いて事態の変化に応じて見直すということになっておりますので、一縷の望みをここへ託しております。非常に適正な改正を行うべきではないかと思っております。
○小渕(正)委員 ありがとうございました。 堀山参考人にまずお尋ねいたします。 先ほどからいろいろお話をお伺いしておるわけでありますが、まず業界全体として五十七万人というお話でございました。これは、現在の整備業界の整備業のお仕事をされている人全部含まれての数字なのか、皆さん方の業界のこういった会に入っていない落ちこぼれといいますか、そういう零細な人たちがまだまだほかにも見込まれるのかどうか、その点が一つであります。 それから次に、私も整備業界の方からいろいろお話をお聞きしたことがあるのですが、先ほどのお話にもありましたように、五人以下の非常に零細な企業の人たちが多い、そういう意味で過当競争が非常に激しい、業界の中でも自主規制的な何かをできないだろうかということで頭を悩まされている、そういう事情に置かれていることを前に承ったことがあるわけであります。そういう点で考えますならば、今回のこういった法改正に伴いまして、業界の再編成は必至だろうというふうにお話があったわけであります。そういう中で一つの方法として、新しくこういったお仕事をする関係については規制措置をぜひ考えてほしいということが先ほど御意見の中で述べられたと思いますが、そういった新しい規制措置というのはどのようなものが期待されておるのか。業界の中での自主的な話し合いの中におけるそういうものを、そういった方向の中で業界全体がまとまって何かやっていこうということにはできないのかどうか、その点についてまずお尋ねいたします。
○堀山参考人 五十七万人というのは、整備業に参加しております全従業員という数でございます。 それから、零細事業五人以下が七割ということで現在過当競争の状態にある、現在でも何らかの自主規制ができないものかというお話でございますが、それは全くそのとおりでございます。特に、今度制度が改正になりますと、結果としてそれに拍車がかかるというようなかっこうになると思います。 いまの法律は、ある条件が整えばこれは認めなければいかぬという形になっております。したがいまして、非常に大企業が出た場合には分野調整法というのがございますので、ある程度の調整、話し合いはできますけれども、そのほかの場合はなかなかそれがむずかしいということでございまして、私どもも行政の方で何らかの行政指導をお願いしたいということを望んでおるわけでございます。ただ、行政指導ということになりましても、根拠になる何がしかのものがないとなかなかこれは実行できないのではないかというふうに思っております。 不況産業に入りますと、私ども、商工組合を持っておりますので不況要件の適用ができますけれども、今度の場合、そこまで行ける県と行けない県が出てこようと思います。同じ県内でも、需給のバランスが非常に崩れたところとそれほどでもないという地域がございます。したがいまして、いま私どもが御検討いただきたいと思いますのは、特定の地域において需給のバランスが著しく崩れた場合には、その地域に限って何らかの調整と申しますか抑制措置と申しますか、そういうことができれば一番ありがたいというふうに思っております。
○小渕(正)委員 次に、今回の制度改正の一つのねらいでもありますが、現在まで定期点検の実施率は五〇%ないし六〇%どまりだということが言われておるわけであります。そういう意味で、実施率をいかに向上させるかということが一つのポイントだと思うわけでありますが、堀山参考人としては、今回このような新しい法改正によりましてより実施率が向上するという御判断なのかどうか、それについては余り期待しないというお考えをお持ちなのか、実施率の向上について、今回の法改正との関係ではどのような御判断をなされておるのか、その点お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○堀山参考人 今度の法律改正の前段といたしまして、昨年運技審の中間答申でもこの問題が取り上げられまして、私ども、行政当局からの指摘を受けておるわけでございます。それは、先ほどからいろいろお話がございますように、いかにしてユーザーの意識を高めるかということでございます。これにつきましては、政府はもちろんでございますけれども、メーカー、販売、整備、そういうそれぞれの立場からユーザーに情報を提供して、ユーザーの意識を高める方向に努力すべきであるということでございます。もちろん私どもは当然だと思いますし、私ども自体はかねてよりそういうことで努力してまいったつもりでございます。 しかし、先ほどから申し上げますように、私どもの過去十年の実績によりますと、現在の五〇%ないし六〇%がとまりのようなかっこうになっておりますし、また、この問題が起こりまして、五十六年度の実績を見ますとその実績が落ちておるということでございます。したがいまして、基本は、ユーザーにそういう気になっていただくということ、それに従って点検、整備の仕事が私どもの方にも回ってくるということになるわけでございますけれども、その根っこであるその辺の意識の高揚というものは言うべくしてなかなかむずかしい問題であるということで、先ほど申し上げましたように、今度の過料という問題はまことにやむを得ない措置ではないかというふうに思っておりますし、これによって飛躍的に向上するということは、私どもは疑問視しております。ただ、こういうことによって徐々に何らかの方法で少なくともいまの実施率は低下しないだろうというふうには考えております。
○小渕(正)委員 いまのお話では、ユーザーの関心をいかに高めて実施率を向上させるかということではまだまだきわめてむずかしい問題があるということで、そういうお立場から過料の導入についてもやむを得ないだろうという御判断をなさったものと思いますが、先ほどのお話の中でも例として、アンケートをとられ、特に車を持たない人たちを対象にした調査の結果として、非常に重大な関心を持って、もっともっと車に対する規制を強めるべきではないかというような強い関心が示されたという意味のお話がございました。確かに今日のこういう交通戦争と言われるような状態でございますから、それはそれなりに一つのより重要な規制を強化する面もあろうかと思いますが、そういう意味では、先ほどのお話にもありましたが、整備不良による交通事故の事故率が〇・〇七六%と、交通事故という中で見るならばきわめて少ない数字でありますが、そういう点でああいったアンケート調査に示されたようなものは、こういった点検、整備の規制の強化を望むよりも、交通モラルといいますか交通道徳といいますか、そういった方向でのより重要な強化をもっとしてほしいというのが、車を持たない方たちの強い関心の的ではないかと私は思うわけであります。そういう点で、車を持たない人たちが今日の交通戦争の中で強い関心を示して、何らかの規制を行うべきであるというのはそこらあたりに焦点があるのじゃないかと私は思うのでありますが、その点については堀山参考人はどのようにお考えですか。もしお考えがございますればお聞かせいただきたいと思います。
○堀山参考人 先ほど申し上げましたように、基本的にはユーザーの方の意識がどのように上がってくるかということに尽きるわけでございます。それで、日本の場合には、実際には車を販売されるときに車の取扱説明書がついております。その中に、どのように点検してほしいということがちゃんと書いてございます。しかし、実際にはなかなか皆さんに読んでいただけないというのが実態でございます。それから学校教育におきましても、むしろ自動車は危険物扱いということで、うまく使うということよりも使わせないような指導方針、こういうようなことがございます。ですから、私は、われわれ業界はもちろんでございますけれども、国全体のシステムとしてやはりそういう意識を上げることは十分に考える必要があるのではないかというふうに思っております。 それから、この問題に関連いたしまして、先ほど東京都の車を持ってない方のアンケートと申し上げましたけれども、さらに交通の被害を受けた方あるいは公害被害の救済を受けて現に療養中の方、そういう方は一体どう思っていらっしゃるのかということのアンケートもとりたかったのですけれども、そういう方々の属するグループと申しますか、そういうことがなかなかとりにくかったのでできませんでしたけれども、私どもこういう問題を考える中で、当事者でない第三者がどのようにお考えになっているのかということも参考になるのではないかというふうに考えます。
○小渕(正)委員 次に高橋参考人にお尋ねいたしますが、車のいろいろな面における性能の向上といいますか、取り組んでこられたいろいろな状況についてのお話があっておりますが、業界の代表ということで何か奥歯に物が挟まったような感じで、一つもはっきりしたものが聞けないのであります。少し遠慮なさっておるとは思いますが、業界としては、今日の技術力をもってすればどの程度までは車検をしなくても大丈夫というぐらいの、そういうものをいまの車の性能からいってひとつはっきり示してほしいと私たちからは思うわけでありますが、そういう点についてはいかがですか。車検制度を否定する、そういった意味ではなしに、少なくとも今日のわが国のトップ産業である自動車の技術力をもってしては、五年くらいは本来ならば大丈夫だと言いたいのだけれども、まあそこまで言えぬから三年でもやむを得ないと思っているのだぐらいのことが言えてもいいのじゃないかという気もするのですが、何かそこらあたり一つもはっきり業界としての自信のあるお言葉が聞けないのであります。その点についての御見解、何かございましたならばお聞かせいただきたいと思います。
○高橋参考人 冒頭陳述でも申し上げましたように、自動車の使われ方ということが非常に多様でありまして、われわれ、あらゆることを想定してテストをやっておりますが、それを超えた使われ方もいろいろとあるようでございますので、けさほどちょっと列車の例を申し上げましたが、ある決まった状態での走行でしたら、これははっきり何年、何年、どう等と言われるわけでありますが、もう全然不特定の方が不特定な使われ方をされるということでございますので、われわれ整備されている情報、データなんかもいろいろ分析しながら、改善は当然努めてきましたし、さらに今後も努めるわけでございますが、そういう意味で——それと、何度も申し上げますように、われわれに課せられた現在の責務はやはり安全、公害というのが最大の責務だと感じておるわけでございますので、そういういろいろのことを勘案して、今度の答申の線がワンステップとして妥当ではないか、そう考えておる次第でございます。
○小渕(正)委員 自動車のそれぞれ使われている部品の内容によっては、耐用年数といいますかそういうものがいろいろ異なるわけでありますから、そういう意味で車検制度といいますか定期点検は必要だということが先ほど午前中の御意見の中で述べられておったように私、受けとめております。しかしながら、やはりこういった点検制度をより確立していくという点の前提にならなければならぬのは、これはユーザーの方からもお話があっておりましたが、期間の経過じゃなしに、どれだけ使用したか、その使用の頻度といいますか、たとえばどれくらい走ったかといったキロ数、そういう状況の中で、この部品は何キロ走ったら一応点検してみてくださいよ、交換しなければなりませんよ、何かそういったような使用の状況に応じて部品の交換度というもの、耐用年次との関係で交換というものをひとつモデル的にもっと示していただいて、そういう中でユーザーが自主的に点検をやっていくようなことにしていかなければ、私は、いまのように画一的な単なる点検制度では、先ほどユーザー側の方が言われたようなことになってしまうのではないかと思うのであります。そういう意味でもう少し業界としては、最小限、たとえば五百キロ走ったら必ずここのところは見てください、場合によってはかえてください、そういうもっと基準的なものをユーザーに示していく、そういった一つのサービスといいますか、そういうものがないことには、私は自主点検の制度が確立していく上においてはやはりそういうものが必要じゃないかと思います。そういう意味で、業界としてはこの点についてはいかがお考えですか。
○高橋参考人 先生のおっしゃること、理論的にはそのとおりだと存じます。いまわれわれ決めております定期交換部品、先ほど申しました二年とか四年とか、一例としてでございますが、決めておるわけですが、やはりこれは相当シビアな使われ方をした場合を確かに考えてございますので、余り使われないとか、たまに使っても非常におとなしい運転をされるとかという方にはあるいは早いというお感じが確かにあるかとも思います。ただ、これをいまおっしゃいましたように層別して、こういう運転条件では何年、こういう運転条件では何年と層別して決めるのは、現実問題として技術的に非常にむずかしいのではないかと考えております。確かにおっしゃるように一律的なところはありまして、理論的には何か一律でない方法はないかとおっしゃられる意味は非常に理解できるわけですが、現実の問題として余りにも多様な使われ方をしておるだけに、それを層別するというのは分析手法、解析手法的に非常に困難ではないか、そういうふうに考えております。
○小渕(正)委員 時間がございませんのでもうやめますけれども、技術的なことでいろいろ言われればこれはほとんどむずかしいことになるわけですが、しかし標準的に、走行キロによってどのくらいの部品は大体何キロ走ったら交換の時期ですよ、そういった標準的な明示くらいをもっとユーザーにできるような、ユーザーにわかるような、そういう意味で業界はもっともっとサービス的な面の努力をお願いしておきたいと思います。 最後になりましたが、ガソリンスタンド関係の笹野参考人にお尋ねいたします。 ユーザーから見ると、油を入れながらいま六カ月点検をやって、そういうことでできている。それをぜひ十二カ月点検もやりたい、それだけの設備と能力を持っているのだということでありますが、それじゃこれを生かしていくために、これからどのような方向でこれを何とか実現されようとしているのか。先ほど、そういった御質問に対しては舌足らずのような御返答でございましたので、私ども利用者側から見てもそれは好ましいことだと思うわけでありますから、そういう意味でどこに問題点があるか、その点だけひとつお聞かせいただきたいと思います。
○笹野参考人 お答えいたします。 ただいまのは、十二カ月点検になりますと分解整備ということができないことになっておりますが、それに該当するというのが、ブレーキドラムの脱着をするわけでございますが、これは先ほど午前中申し上げましたように、十分その技術、資格も持っているということでぜひお願いしたい、こういうことでございます。
○小渕(正)委員 終わります。
○越智委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 参考人の皆さん、本日は御苦労さんでございます。また午前中は、それぞれのお立場での御意見をお聞かせいただきましてありがとうございました。二十五分間で皆さん方に幾つかの点をお尋ねしたいと思います。 まず最初に、自動車連盟の遠間さん、自動車工業会の高橋さん、整備振興会の堀山さん、このお三方は運輸技術審議会自動車部会の特別委員として参加をしておられたわけでございますが、さきの運輸技術審議会の答申をどのように御評価をされておられるのか、またどこに問題点があるとお考えになっているのか、遠間さん、高橋さん、堀山さんの順でお答えをいただきたいと思います。
○遠間参考人 審議会の答申についての評価というお話であります。私も、いまお話がありましたとおり委員の一人を仰せつかっておりまして、結論につきまして無責任な評価をできる立場でございませんが、ただ中に盛られたことが、これはすばらしいいいことであるとか、大きな前進であるとか、これはまあまあ一歩前進であるとか、こういうものが残されたのは残念であるとか、この程度のお話はしてもいいのじゃないかと思います。 一番高く評価している点は、先ほど来申しておるように、何といいましても六カ月点検等を簡素化し、かつ、ユーザーにできる分については自分でやってよろしい、あるいは車検を、整備を終わった車は自分で持っていく道ができる、こういうところに先ほど来お話ししておりますようにユーザー参加の道が開かれた。これは完全ではありませんけれども、将来の日本のユーザーのあり方としまして正しい方向である。転換いたしましても、これはすぐ効果が出るものではありませんが、その方向に何年か努力するうちに必ずや健全な自動車社会が建設できるのではないか、こういう期待で非常に高く評価しております。 それから第二番目としましては、仕業点検を初め各定期点検、整備の項目の簡素化をやるようになっております。それからもう一つは、車検が新車だけでもせめて一年延長された、こういう点につきましては一歩か半歩か、とにかく一つ前進である。必ずしも大きな前進ではありませんが、評価してよろしいのではないかと思います。 それから、残念だと思われる点。あそこで出ていない点で残念だと思われる点はたくさんあるのでありますが、大きくしぼりまして二つございます。 一つは、先ほど来お話ししておりますように、日本の車検制度というのは、役所が、ユーザーが義務を果たしているかどうかということを機能でチェックする機関であります。それに点検、整備というものを抱き合わせにしておる。その点検、整備の制度が、先ほど来お話がありましたとおり、使用状態が多様化して、いろいろな使用状態で大きな差があるにかかわらずこれを一律にやる。しかも今回は、それをやらなければ過料に処すということになりますと、ユーザー参加による自主性を育てようというときに、それの足を引っ張るような一つの違う問題がここに出てきておる、これは残念であったと思うのであります。 とにかく、検査と定期点検のワンセット化というのは完全に切り離すべきである。そして、この定期点検、整備というのはあくまでも行政指導で、これはいい方法でありますから行政指導で、その車に合った程度に応じてやらせるような行政指導でやるべきである、この点が落ちております。 もう一つ落ちておりますのは、さっきもお話ししましたとおり、二十数年前できた制度でありますが、車齢十年以上の車は有効期間が一年である。一年であるという制度はまだ依然として残っておる。これは、先ほど来お話ししましたが、二十数年来自動車の技術は非常に進歩したし、耐久性も非常によくなってきた。にもかかわらず、相変わらずそういう制度をとっているものですから、ユーザーにしてみますと、毎年毎年車検料はいまと同じように出して、しかも一年しか認められない、毎年負担がかかるということで、これはたまらぬというのでまだ使える車を捨ててしまう、こういう事態で、これは資源のない日本としましても非常にマイナスですし、さっき話した整備業の仕事の開発の余地はここにあるのでありますが、そういうものも切り去ってしまう、この辺は非常に残念だと思います。 以上であります。
○高橋参考人 おっしゃるとおり、私、委員の一人であったわけでございますが、私はあの答申は一歩前進したと思いますし、ワンステップとして評価されるのではないかと考えております。
○堀山参考人 項目の簡素化につきましては、これは適当な処置だと思っております。 それから、車検というのは技術の問題、つまり安全、公害という問題以外に、重量税とか自賠責ですかといった前払いの制度がございます。そういう問題もございますし、同時に、行政的には登録制度をとっております関係で同一性の確認という問題、あるいは先ほどもお話がございましたけれども、改造車のチェックとか、もろもろのことが検査という場を通じて実際行われているわけでございます。したがって、そういうものを総合的に判断して車検というものをどう考えるかというのが私どもの大きな関心事でございましたが、そういう意味では、延ばすということは必ずしも適当な方法ではないというふうに評価しております。
○辻(第)委員 それではもうお一方、石油業者の代表でございます笹野さんに今度の法改正についての評価、問題点を簡単にお答えいただければと存じます。
○笹野参考人 私どもは十二カ月点検をお願いしておりまして、省令等によって御指導願いたい、こういうふうに考えております。
○辻(第)委員 それでは、遠間さんにお尋ねをいたします。 今回の法改正で設けられた罰則についての御見解は、先ほど来ずっと聞かせていただきましたので大体わかったわけでありますが、この罰則は答申が出た後、法案で急に浮き上がってきた、そういう感じを受けるわけでございます。それで、あなたは運輸技術審議会に特別委員として参加をしておられたわけでございますが、答申が求めている定期点検の励行策として罰則をその当時想定されていたのかどうか、いかがでしょうか。
○遠間参考人 ちょっと、いまの質問の意味がよくわからないのですけれども……。
○辻(第)委員 答申が出た後に罰則の問題がふわっと浮き上がってきたということですね。それで、答申の中には定期点検の励行策ということがいろいろございますね。それが言われているときに、この罰則というようなことが出てくるとお考えになっていたのかどうか。
○遠間参考人 私は全然予想もしなかったです。先ほど来お話ししているように、定期点検、整備は結構なことなのですが、あくまでも指導でやるべきだ、こう思ってましたから、そのときにはそういうものは出てまいりませんでした。
○辻(第)委員 次に、整備振興会連合会の堀山さんにお尋ねをいたします。 今回の法改正に伴って整備業者の方へ大変な影響が出るというふうに私どもも存じております。そのことについていろいろな心配の声が寄せられております。その点について具体的にどのようにお考えになっているのか、お尋ねをしたいと思います。
○堀山参考人 一つは、具体的に申しますと、需給のバランスが崩れるわけですから、転廃業ということは当然考えなければならないと思います。私どもは現在、総合型構造改善事業に参画しておりますので、その中で当然考えなければいかぬと思っております。したがって、そういう転廃業に対する資金のあっぜんと申しますか、現在すでに制度化されておりますいろいろな制度にどのように参加できるかということについての行政側の配慮ということをお願いしておるわけでございます。同時に、制度が始まってちょうど三年目に非常に大きな需要の減が起こってまいります。そのときのつなぎ資金として安定基金を私どもとしては創設いたしたいし、また政府の方でもそれに対する援助をお願いしたい、そういうことを考えておるわけでございます。
○辻(第)委員 次に、自動車工業会の高橋さんにお尋ねをいたします。 運輸技術審議会の答申でメーカーに求めている点についてお聞きをいたすわけでございますが、今回の改正で六カ月点検の項目の簡素化、ユーザー参加の点検の措置が新しく設けられ、国が点検、整備の手引きを作成、公表することになるわけでございますが、メーカーでも適切なマニュアルを作成する等の措置を今度の答申では求めております。そこで、各メーカーでも各車種ごとにそれに対応した手引きを作成すべきである、このように考えますが、御見解はいかがでございましょうか。
○高橋参考人 われわれといたしましても、ユーザーの方々に対しましては、従来から自動車の適正な点検、整備のあり方についての情報提供はいろいろな媒体を通じて行ってきておるわけでございますが、おっしゃいますように、これを機会に今後もさらに取扱説明書や整備マニュアル等の活用を、先ほど余り見ていないのじゃないかというお話が参考人の方からもございましたが、その活用のPRを積極的に行うとともに、内容についてもさらに充実させてユーザーの方々に資していきたい、そう考えております。
○辻(第)委員 高橋さんにもう一問お尋ねをいたしますが、運技審の答申は、定期交換部品の耐久性向上と交換時期の延長を求めております。この点についてメーカーはどのように対処をされようとされているのか、この点についてお尋ねをいたします。
○高橋参考人 先ほどもちょっと申し上げましたが、運技審答申に書いてありますとおりでして、定期交換部品は各社ともいま大体二年、四年になっておりますが、物によって違うのですが、さらにこの期間を延ばすようにわれわれも今後とももちろん最善の努力を尽くしていくつもりでございます。ただ、それがゴム類とかオイル類でございますので、構造上もございますが、何といってもポイントは材質そのものの向上でして、われわれとしてもいま一番適しているのを使ってはおるわけですから、さらに一段の向上を専門メーカーにもお願いし、われわれ自身でもメーカーによっては研究を続けております。そのようにして開発が終わり、先ほども申し上げましたが、十分なテストをやって大丈夫と確認できたものから順次延ばしていきたいと考えております。
○辻(第)委員 それでは、笹野さんにちょっとお尋ねをいたしますが、今度の法改正で、いま六カ月点検をなさっている、それが簡素化をされるということを含めて、どの程度いわゆる水揚げというのでしょうか、現在よりも減るとお考えになっているのか、その点についてお尋ねをしたいと思います。
○笹野参考人 従来は一カ年百五十億ぐらいの手数料が入っておりましたが、今後減りましてどうなるかという数字はちょっとわかりませんが、大変影響があると存じます。
○辻(第)委員 いまの現状で、私は、ユーザーの負担の軽減であるとかあるいは点検の簡素化の問題あるいは車検の延長、こういう点は非常に大事な点として評価しているわけでありますが、一方で、いま安全の問題、また公害防止の問題、この点もやはり大変重要な問題であり、十分解決をした問題とまでとても言い切れない現状であるというふうに思うわけであります。そういう点について十分な対応がされるべき状況ではないか。いわゆる路上検査では二割の整備不良車が見つかるというふうに聞いておりますし、定期点検が約六割ですか、四割の方がされていないというような状況。この点については私は、いわゆる随時点検も含めて、またそのときの整備も含めて、本当にもっともっと十分な対応がされなくてはならない、こういうふうに考えているわけであります。 しかし、私は罰則をもってこれを向上させようというようなことは、これはどう考えてみても納得できない。本当にユーザーの自主性と申しましょうか、自覚が高まっていく、このことこそが事の本質である、こういうふうに私は考えているわけであります。その点について一昨日の質問でも運輸省に要望したわけでありますが、どうも整備不良の状態による事故、この点、五十四年でしたか、私、きょう持ってこなかったのですが、死亡者、重傷が五百件近くありましたね。こういうことから考えますと、もっともっと啓蒙ですね、指導という言葉は余り好かぬのですけれども、啓蒙、指導という表現が多いのですが、そういう点もっともっと運輸省としてもやっていただきたい、こういうふうに言っていたわけでありますけれども、ユーザーはもちろん整備業者、それからメーカーの方にもっと安全なものをつくっていただく。石油販売業者の方もいろいろ御努力をいただいているようですけれども、その点で一層の御努力をいただきたい、こういうふうに思うのです。 そこで、遠間さんにお尋ねしたいのですが、もう少し街頭で何か、整備不良による事故がこんなにありますよ、大変なんですよということを、もっと啓蒙していただきたい。これはちょっと言い過ぎかもわかりませんけれども、たまには街頭でやってもいいのではないかというふうに思いますが、この点はどうでしょうか。そういうのはユーザーの代表としては、文書ぐらいではいいけれども、そんなのは好ましくないとか、どうでしょうか、その辺のところは。
○遠間参考人 いまのお話は、定期点検、整備を進めるに当たってもうちょっと街頭その他で宣伝した方がいい、こうおっしゃる御意味でございますか。
○辻(第)委員 定期点検、整備だけじゃなしに、随時も含めてとにかく整備を良好にする、そのことがどんなに大切なことであるかということをいろいろ啓蒙、PRというのですか、私も車に乗るのですが、今度のこの問題で特にやはり整備、点検は重要だということを、申しわけないですけれども、どちらかといえば最近、車は安全なものだというように昔よりだんだん感じてきていたのですね。ところが、それだけでは問題があるということで、随時も含めて定期の点検、整備を良好にしていく、この点のPRがもっと必要ではないか。時と場合によっては街頭にもそういうポスターというか、掲示というのか、そういうものがあってもいいのではないかというふうにいま考えておるのですが、ユーザーとしては、もうそんなものはごめんやということなのか、その辺のところですね。
○遠間参考人 おっしゃることは、まことにその当をついておるのでありますが、私どもの自動車連盟ができたのは昭和三十八年ですから、ことしが十九年目であります。三十八年前後におきましてはまだ状況が非常に違っておりまして、いまおっしゃるような私どもは整備講習会というのを開催いたしました。整備講習会を当時やりましたところが、場所によって多少違うのでありますが、少なくとも大体四、五十名の会員が集まってまいりました。東京でやりますと茨城あたりからも参加する。いわゆる整備に関する関心というのは非常に高かったのです。それが、先ほどもお話が出ましたように、だんだん関心が少なくなった。定期点検、整備の実施率が悪いということは私ども十分認識いたしておるわけでございますけれども、ユーザーの整備に対する関心というのは非常に減ってきた。この原因は一体どこか、こういうことなんです。この原因は、私どもから見ますと、先ほどお話ししましたが、車検でも整備でも全部整備工場に預けなければならぬ。ドライバーは運転するだけである。殿様ドライバーという言葉がありますが、殿様ドライバーでありまして、運転以外は全部こっちへこう持っていってしまわなければならぬというような制度がここででき上がったのでありまして、そこでけさほど来、それじゃだめなんだ、故障の状況を一番早くキャッチするのはドライバーなんだから、それが自主性を持ってすぐ直しに行くというような自主性、環境を育てていけば、この定期点検制度に、先ほどと矛盾がありますけれども、そういう点も修正すれば実施率は高まるものである。そういうところから根本的に変えていかなければだめでしょう、こういう考え方を持っておるわけであります。
○辻(第)委員 これで終わります。
○越智委員長 中馬弘毅君。
○中馬委員 午前中からずっと長時間御苦労さまでございます。私が最後でございますので、ほとんどの方が重要なことをお聞きになりましたので、簡単に御質問だけしてみたいと思います。 ずっと聞いておりますと、今回の法改正によりまして、現実に自動車の点検実施率が大幅に上がるというようなことでもないというような御印象でもございますし、またユーザーの代表である方も、ユーザーの方の負担がぐっと軽減されたということでもないというようなことでございまして、何か法を改正する意味自体が余り明確でないというようなことの印象を持ちながらずっと聞いておったようなことでもございます。 そこで、まず堀山さんにお聞きいたしますけれども、現状における点検の実施率は大体五割ないし六割とお答えになっておりましたけれども、予防的な意味でちゃんと六カ月、十二カ月、法で決められたとおりに善良に実施されておる方の率が五割なり六割なのか、たまたま少しふぐあいがあって行く場合、そういう場合が多いと思いますけれども、そういうときの点検も入っての数字なのか、この辺の実態を少し教えていただけませんでしょうか。
○堀山参考人 五〇とか六〇とかいう数字は、その時期が来てやったのがその数字になるというふうな御理解をいただきたいと思います。ただ、たまたま若干時期がずれても、ほぼそれに近かったという人を含めておりますので、おおむねその時期が来たら受けたという数字だというふうに御理解いただきたいと思います。ぴたり六カ月ということでなくて、若干のずれのある場合もあると思いますが。
○中馬委員 予防的な意味も含めてですか。
○堀山参考人 はい。
○中馬委員 ということは、逆に言えば、このように、やはり自分の身体のことでもございますし、あるいは他人を傷つけるといったような意味も含めて、かなり善良に、何の罰則もないのに逆に言えば五割も六割もの方がやっているということにもなるわけで、そのほかたまたまふぐあいが起こったといったようなことで車検工場に持っていって、そのついでに見てもらうというようなことも含めれば、かなりの人たちがちゃんと実施しているのではないかと思うのですが、その点はいかがでございましょうか。
○堀山参考人 いま手元に数字を持っておりませんけれども、六カ月点検あるいは十二カ月点検をやったその理由と申しますか、これは、やはり必要だと思ってやるという人、あるいはそういうことが決められているからやる、いろんな理由があると思います。
○中馬委員 今回の法改正実施によりまして、これはもちろん一〇〇%点検がなされることを前提としての法改正だと思うのですけれども、しかし、これでどの程度実施率が上がるとお考えになっているのですか。
○堀山参考人 先ほどからお話がございますように、五〇ないし六〇ということが従来の実績でございましたけれども、五十六年度の実績を見ますと、この問題が起こって逆に下がってきたという実態がございます。したがいまして、この励行策はいわば強い行政指導というふうに考えますので、その結果がどこまでいくのかということに対しては必ずしも私ども、飛躍的に上がるというふうには考えておりません。したがいまして、行政指導であるこの制度を十分に機能するようにしていただきたいというふうに思います。
○中馬委員 逆に、整備業界としてのお仕事の面から言うと、いまのあり方ではなくて、今度はこれを本当に別の方法で何らかの形で実施を完全にさせる、そういうことの前提の上で六カ月でなくて十二カ月ごとにぴっちりやらすということと現状と、どちらが仕事が多くなるか少なくなるか、その点はどうお考えでしょうか。
○堀山参考人 ちょっと御質問の趣旨がよくわかりませんでしたが……。
○中馬委員 いま六カ月ごとにやることにしておりますね。これを十二カ月点検だけに限る、そのかわり一〇〇%やらすといったときの仕事量がいまよりもふえるか減るかということ。
○堀山参考人 これはユーザーの理解の度合いだと思います。
○中馬委員 ユーザーの理解といいますか、一〇〇%なんです。四千万台全部がちゃんとぴっちりやるということですから、ユーザーの意思が働かずに全部実施させるわけですから、それと現状とはどちらが仕事が多いか少ないかということなんです。
○堀山参考人 余りよくまたわかりませんですが、十二カ月を強制する場合といまの提案されている法案と比べて、どちらが実施率が高くなるかということでございましょうか。
○中馬委員 現状と比べて。
○堀山参考人 それは強制するということになると車検と同じことになりますから、それはその方が上がると思います。
○中馬委員 高橋さんにお伺いいたします。 わが国の車の性能が非常によくなったことはもう言うまでもないことでございますけれども、しかし、現状でも、先ほどの御意見によりますと、整備不良による事故率というのは〇・〇七六%ときわめて少ないという御意見でございました。そうしますと、新車のときだけではなくて、それ以後も十二カ月点検を確実にするということの前提で車検期間を三年にする場合、特に不都合はないのじゃないかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○高橋参考人 ちょっと……。済みません。
○中馬委員 いまは六カ月ごとに点検させておりますね。これを十二カ月ごとに、先ほど言いましたようにぴっちりさせるという前提で、いまの車検制度を二年じゃなくて三年にしたとき、そうふぐあいがないのじゃないかと思うのです、いまの制度からすれば。
○高橋参考人 それは新車ですか。
○中馬委員 新車と考えていただいて結構です。
○高橋参考人 新車は今度三年にしましたですね。
○中馬委員 それ以降も。
○高橋参考人 以降も三年にということですか。それは、先ほども言いましたように、これは推定も入っておりますが、統計によりますと、当然いままでのデータの統計上も、古くなると要整備率がふえてきているわけです。それから、統計をとりますと、新車の場合だけ三年にしましてもふぐあい率がふえるというのはごくわずかですが、全部三年にするとその率がふえるという統計がございますので、そういう意味から言って、やはりワンステップとしては新車だけが適当である、そういう答申どおりが妥当だと思っているわけです。
○中馬委員 答申のことだけではなくて、技術の専門家としての高橋さんにお聞きしているつもりなんでございますけれども、要するに、いままでは整備をむしろ六割の方々はちゃんとしているのですよ。あとの四割の方がしてなくても整備不良による事故率というのは非常に少ないというお話でしたから、それを引き継いで質問させてもらっているわけでございますけれども、そうすると十二カ月の点検だけこれからぴっちりさせるとするならば、いまの車検制度を初年度だけじゃなくてその後も三年に延ばしてもいいのじゃないかと思うのですけれども、その点は技術的にいかがでございますかということです。
○高橋参考人 整備不良の事故率が少ないというのは現状でして、いまの定期点検、車検制度が大いに寄与しておるわけでございますね。ですから、これを緩めていくとそれがふえるおそれがあるということで、あの資料はわれわれも一緒にデータを集めてやったわけですが、統計上とるとああいうことになっているわけで、われわれメーカーが全然何にもやっていない、ただどこかのを見ただけというのではございません。
○中馬委員 遠間さんにユーザーの立場から、メーカーの技術的なあれじゃなくて、今度ユーザーとしてごらんになって、そういういままでJAFとしていろいろな車をごらんになっていると思いますけれども、いま私が言いましたような形でちゃんと整備、点検だけがかっちりやられておれば、二年の車検、これこそまだまだ日本の車の性能が非常に悪かった時代の制度ですけれども、それを三年に延ばすとしてもそう不都合はないのじゃないかというようなお気持ちがあるかどうか、ユーザーのお立場としての遠間さんの方にお尋ねいたします。
○遠間参考人 いまのお話は、ユーザーの立場として見て車検を延長した方がよろしい、こういうことでございますか。—— これは技術的な問題もありますし、大体ユーザーというのは技術的には余り詳しくないものですから、分析したわけでも何でもございませんが、私どもの気持ちとしては、三十年前につくったルールで通っておったのであれば、三十年後の今日の技術の状態、車の状態を見ますと延ばしてもいいのではないか、こう思っております。
○中馬委員 今度の法改正の問題なんですけれども、ユーザーの立場から、現行と改正後とどちらがユーザー、国民の負担の軽減になるか、その点は遠間さん、どうお考えでございますか。
○遠間参考人 簡単に考えますと、ユーザー負担という観点から見れば、これはいままで二年であったものが今度は新車だけ一年延長ですから、当然それだけはユーザー負担が軽くなるわけですが、先ほど来ちょっとお話が出ましたが、いまの車検に関連するところの重量税であるとか強制賠償保険料であるとか、こういうものが今後は二年分が三年分一括に納めなければならぬ。この辺に理論的にもおかしなところがあるのじゃないか。何かこれは一年ごとに税金を取ってもらう、あるいは保険料を掛けるというふうなことが望ましいことではないか、こう考えておりますが、しかし、これを除いた純粋の車検料になりますと、新車のうち二年が三年になりましても、いまの車の状態ではそれだけ経費がよけいかかるほど傷むものではない、私はこう思っております。
○中馬委員 ちょっと、もう一度遠間さんにお聞きしますが、遠間さん、先ほどからユーザーの自主点検が本来のあるべき姿だとおっしゃっておりました。しかし、それができないような方々が非常にたくさん免許を持っているのが現状でございます。そうすると、現在の免許制度そのものに問題があるのではないかと思うのですが、その点に対して御意見がありましたらお願いしたいと思います。
○遠間参考人 現在の定期点検、整備は、先ほど来、実施率が非常に低い、こういう話がありましたが、これは免許制度の関係ではなしに、先ほど来私がお話し申し上げているのは、現在の車の保守点検、検査や定期点検、整備を含めた全体の保守点検というものが、ユーザーとその保守点検が隔離されておる。ですからユーザーは車を運転するだけ、保守点検は全部こちらへ預けてしまう、こういう隔離されているところに関心が薄くなり責任感がなくなっている、自主性も失われる。これは心の問題でありまして、この辺で転換してそういう社会をつくらないと将来にとって大変なことになろう。いま起こっている車検が高いとか点検、整備に金がよけいかかるとか、こういうことがありますけれども、みんな他人さんにやらしておいて金がかかるのは当然なんでありまして、そういう合理化を図っていくためにもユーザーがもう少しここに参画する方法を促進していったらどうか。しかし、先ほど来お話が出ましたように技術が非常に進歩しておりますから、ここは手をつけてはいかぬという場所も当然あるのです。ところがこれすらいまのユーザーは知りませんから、先ほどお話が出たような教本であるとかカタログであるとか、そういうものによって指導することによって、ここからこっちは手を出してはいかぬというふうな分野もはっきり認識させる必要があるのじゃないか、そういうことを含めましてもう少しユーザーの教育をやっていく、こう思っております。
○中馬委員 笹野さんにお伺いします。 笹野さんは、一万六千の特定給油所で十二点検ができるようにという御要望のようでございますけれども、少し具体的に言いますと、ブレーキドラムの脱着点検が分解整備とされているがためにそれができないので、それを分解整備と規定せずに項目から外せ、そういうことですか。少しそこのところを詳しく説明していただきたいと思います。
○笹野参考人 ただいまの御説のとおり、点検、整備についてブレーキドラムの脱着だけでございますので、それを認めていただければ別に差し支えない、こう思っております。
○中馬委員 最後になりますので、今回の法律の改正に対する皆さん方の御意見を伺っているわけでありますので、その立場としての参考人でございますから、それぞれの業界なりそれぞれのお立場で結構でございます。本法案に対して自分の業界としてはこれでいいんだとか、あるいはどうもふぐあいだとかいったようなことを少し明確に、それぞれ御答弁いただけたら結構だと思います。順番にお願いしておきます。
○堀山参考人 今度の法律は、安全、公害の点の維持ができるその範囲内のことでいろいろな条文ができたと思います。それで、私ども、一番の問題になっておりますのが過料の問題でございます。過料だけがいろいろ取りざたされておるようでございますけれども、行政指導としての点検指示制度、これは非常に有効であると私は思います。したがって、私どもとしては、この制度が十分徹底して行われるように期待しております。
○高橋参考人 先ほど申し上げましたように、過料の件だけにつきましてはメーカー代表としては答弁は御容赦願いまして、その他につきましては、先ほど申し上げましたように妥当な線だと考えております。
○笹野参考人 私どもは法改正に直接関係ございませんが、十二カ月点検をやらせていただきたいということでございます。
○遠間参考人 けさほど来申し上げておりますように、全体的に見ますと半歩前進、しかし過料制度だけはぜひやめていただきたい、これが私どものお願いであります。
○中馬委員 どうも長時間ありがとうございました。
○越智委員長 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。 この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。 本日は、御多用中のところ当委員会に御出席をいただき、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。 次回は、来る十三日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十一分散会