農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1981/11/13
会議録
○委員長(坂元親男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨十二日、坂倉藤吾君が委員を辞任され、その補欠として目黒今朝次郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(坂元親男君) 農林水産政策に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○目黒今朝次郎君 私は、冒頭沖繩の問題について、ちょっと林野庁に確認かたがた今後の要望を申し上げます。 沖繩の防衛施設部長から沖繩の営林署に、ハリア機といいますか、垂直飛行機の離着陸の場所を使うために申し入れがありまして、五十六年の十月二十九日、この申し入れを営林署が受理をして、離着陸用の既設ヘリポートとして〇・三三五二ヘクタール、拡大する面積として〇・一九六九ヘクタール、合計〇・五三二一ヘクタールを譲り渡す。そのために立木伐採数量、広葉樹六百五十、五本、八・八一立方メーターを北部森林組合に払い下げる、こういうことについて沖繩の営林署が許可をしたと、こういう情報を入手しているんですが、これは、私が今月の十日、十一日、沖繩復帰振興計画の十周年の問題で調査に行ったとき明らかにされたものでございます。現在、沖繩の那覇空港は一日置きに制限給水をされまして、大変水不足で沖繩は苦労しております。 この問題については、先月の十月の末、沖繩の県並びに関係町村からこういう問題について、水資源に大変影響を及ぼすから払い下げをしないようにという県並びに関係自治体から強い申し出があったことを私は確認しておるわけであります。 また、七月でしたか、私は決算委員会で沖繩の水問題を取り上げまして、沖繩には林政行政がない、したがって沖繩県民の水を守るために水源涵養林等については十分な措置をしてほしい、こういう問題について政府側は、そういう方向について努力いたしますということを決算委員会で林野庁長官も答弁しているはずであります。 この問題について、そういう経緯を踏まえて、どうして今回許可されたのか、その許可された根拠について、決算委員会の経緯並びに十月末の地元の要請をどう受けとめられたのか、これは冒頭、林野庁長官なり農林大臣から見解を聞いて善処を要求したいと、こう思うんですが、いかがですか。
○政府委員(秋山智英君) お答えいたします。 米軍のハリア機離発着場建設のために那覇の防衛施設局から立木の伐採通知を受けたわけであります。当該地は米軍に対しまして北部訓練場としてすでに提供している地域内でございまして、かつ立木調査の結果、いま先生御指摘のとおり、八・八立方メートルで面積が〇・二ヘクタール程度でございまして、軽微なものとして判断したわけでございます。 そこで、基地利用に関連する規定の中におきまして、在日合衆国軍隊の用に供する国有財産の取り扱いについて、第二の三の(2)「防衛施設局等の長は、提供中の国有財産についての現状変更をしようとする場合には、あらかじめ関係部局等の長と協議するものとする。ただし、当該事案の内応が軽微なものは除く。」となっておりまして、私ども軽微なものと判断した次第でございます。 なお、先生御指摘のとおり、沖繩におきましては大変水源涵養の問題がございまして、私どももこの森林の管理につきましては適切に行われるように米軍に理解を得ていくことが重要であろうと、かように考えております。それで、今度施業計画の編成に当たりましても、広葉樹林が相当密生しておりますので、これを除伐等を加えながらよりよい森林につくってまいりたいと、かように考えておるところでございます。
○目黒今朝次郎君 これは私も決算委員会で言ったとおり、面積は確かに〇・五三二一ヘクタールですけれども、これは新川ダムの大事なところであって、ここが崩れればダム全体が埋まってしまうという非常に大変な阻害要因があるところであるんです、阻害要因が。ですから私はこの前、決算委員会でこういうものを含めて善処を要望したんです。あなたはいま外務省とか米軍との関係でどうにもならなかったというその立場はわかるけれども、沖繩県民の水が大事か米軍の演習が大事かと、そういうことを考えて、もう少し沖繩県民の水を大事にするための山づくりということにやっぱり重大な関心を持ってもらいたいということを、改めてこれは提案というか警告といいますか、その問題の場じゃありませんから私は沖繩特別委員会でもっとやりたいと思いますが、改めて緊急にありましたので、われわれの見解を表明しておきます。 それから、きょうは時間がない、——二時間か三時間ほどお願いしたんですが、時間がないということでありますので、営林署の廃止問題について集中的にお願いしたい。 国有林の改善事業等については、きのう衆議院の農水委員会でわが党の島田琢郎委員が林業計画の見直しを含めて大体一時間ほど農林大臣とやりとりしたと、こう思っておりますから、そういう点で重複を避けて私は私なりに全般的な問題を、六十分ということでありますから大ざっぱに問題提起を含めてやりたいと思います。 私は、九月の十八日、林野庁がわが党に示した七つの営林署廃止、その問題の現地調査を必要とするために神楽営林署を十月二十二日、それから大夕張は十月二十日、二十一、青森を十月二十三、長岡を十月二十九日、鹿児島県の遠い大島営林署まで飛びまして、これは二十六日、それで敦賀営林署を十月三十一日、古口を除いては全部見てまいりました。古口は私の生まれ故郷の隣ですから、宮城県の隣、山形ですから、しょっちゅう行っておりますから古口の情勢は全部わかっておるつもりであります。それで、各現地調査をしてみてどうしてもわからない二つ、三つをひとつ重点的にお伺いいたします。 今回の営林署の廃止は——改善計画で五十三年に九つの営林署をやったと。その経過はもう重複しません。その経過を含めて今回の七つの営林署の廃止も、当然営林局とそれから営林署とそれから森林組合を含めた地元の関係者、その辺については当然、五十三年の経緯を含めてある程度の話し合いはされて云々と、私はこう善意に理解しておったわけです。ところが、現地に行って驚いたことは、営林局長は若干知っておったと。営林局長ですね。だけれども、営林署長と地元の関係は寝耳に水だと。全然想像もしていなかったし、本当に突然だと。それでその処置に困っているというのが現状であったわけであります。私は、少なくとも林政行政をやる際に、第一線の営林署の皆さんとか、それにかかわり合いを持つ森林組合なり地方自治体の皆さん、そういう方々と、いわゆる今後の林政がどうあるべきか、こういうことを含めて十分なテーブルについて討論したり、あるいは現地に向かって話し合いをしたり、そういう中から、いわゆる国有林の改善事業の消化とは言いながら私は問題が提起されてしかるべきだと。いわゆる上の方から押さえるということは邪道だと、今日の段階では。私はそう思っているんでありますが、今回の七つの営林署の廃止について、選択に当たっての基本的な取り決めですね、そういうことを、私の調査の実態から見るとまるっきり逆だと、こう思うんでありますが、どういうふうにとられたのか、まず担当の林野庁長官からお話し願って、それがいいかどうかについては大臣からひとつ見解を聞かしてもらいたい、このように考えます。
○政府委員(秋山智英君) お答えいたします。 今回の営林署の統廃合に当たりましては、まず営林局との意思疎通につきましては、本年の当初から管内営林署全般にわたりましての諸事情並びに地域の事情等につきまして資料照会などを通じまして行ってまいったところであります。有力な統廃合の対象の営林署といたしまして意思疎通を最後に図りましたのは、九月二日の営林局長会議でございました。なお、対象の営林署との関係でございますが、最終的に全国的視点に立ちまして総合的に判断をいたしまして決定をしたその後におきまして、まず署名の提示の準備を指示しましたのが九月の十五日でございます。したがいまして、営林署に関しましては、林野庁から最終判断として通知がされました十五日に営林局を通じまして指示を行ったわけでございます。 なお地元の関係でございますが、この統廃合の対象営林署の検討段階におきまして地元の了解措置をとるということは、現実問題といたしましてかえって混乱を招くだろうということを配慮しまして、九月の十八日の署名提示の段階までは事前了解の措置はとっておりません。 なお、地元関係者の方々の理解と協力を得るよう、これまでも努力してまいっておりますが、これからもさらに御理解、御協力いただくように進めてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
○目黒今朝次郎君 大臣ね、大臣後で聞きますから。 いま林野庁長官が言うとおり、これは私は、十月二十四日九時から十二時まで青森運輸営林署長と会ったんですが、営林署長がこういう答弁しているんですよ。 ことしの六月赴任してきて以来、青森運輸営林署の廃止やその動きについては全然知らなかった、全然知らなかったと。これは第一線の署長ですよ。全然知らなかったと。九月十五日、あなたが言う九月十五日、祭日であって、この日に耳添えで知らされたと。これは大変な問題だと、その日一日飯食えなかったと、驚いて。こういう表現しているんです、われわれ国会議員団に対して、営林署の署長が。署長が知らないことですから現場は全然わかりません、森林組合も自治体も。 それで、そういうまず前段として、今回の廃止は——五十三年の経緯についてはずいぶん当時の中川農林大臣とわれわれ激しくやり合いました。その経緯についてはもう省略します。その経緯が今回の七つの選定に当たっては生かされていないということだけはわれわれは確認しておきます。事前の話が生かされていない、それだけはまず第一にはっきりしておきます。 それから第二番目に、これは大臣に聞きます。大臣は農村地帯——私も農家のせがれでありますが、農村地帯を管轄しているんですから、たとえば豪雪地帯対策特別措置法、過疎地域振興特別措置法、あるいは奄美群島振興開発特別措置法、あるいは徳之島は過疎地域振興特別措置法、あるいは若干お門違いかもしれませんが、しかし農村に非常に関係のある産炭地域振興臨時措置法、こういう農村の、農村づくりに非常に関係する五つの法律があるわけですよね。この五つの法律については、どういう目的でどういう農村づくりをするためにこの特別措置法がつくられたのか、農林水産大臣あるいは国務大臣として、これらの特別措置法に対する大臣の見解をまず冒頭お聞きしておきたい、こう考えます。
○国務大臣(亀岡高夫君) 御指摘の諸法律につきましては、行政措置のみによってはその地帯の不利条件を是正していくことができないという立場から、立法措置によってその地域の困難なる情勢を是正をしていこうということで、あるいは補助率のアップをいたしましたり、あるいは助成措置を講じ、特別融資措置を講ずるといったような法律上の特典も与えるというために、それぞれの地域振興のための立法というふうに心得ておるわけでございまして、一例を豪雪地帯等にとって申し上げますならば、豪雪に悩む地帯の住民の福祉を向上するために、林業振興の点でありますとか、あるいは道路交通確保の措置でありますとかそういう点、さらには豪雪によって被害を受けた際の措置でありますとか、そういう点を特に重視をして立法されておるものと、こう考えております。
○目黒今朝次郎君 そうすると大臣、たとえば豪雪地帯であれば、私も宮城県ですから、同じ東北の雪でも太平洋側の雪と裏日本の雪は違う、また同じ雪でも東北の雪と北海道の雪は違う。しかし、違うけれどもおのおの豪雪地帯であるから、それに伴ういろんな被害、それに対する特別措置、そういうものの法律だと。それから過疎地帯についてもやっぱり過疎地帯の解消ということでいろんな助成、特別措置、そういうことだと。産炭地もこれは言うに及ばず、夕張の炭鉱事故を含めて。まあ奄美大島は遠い、離れた土地でありて、同時にまた長い間米軍の配下にあった、そういう特殊事情を考えてつくられた暫定措置だと、こういうふうに私も大臣の考えを受けとめていいわけですね。確認の意味でひとつ大臣答弁してください。
○国務大臣(亀岡高夫君) そのとおりであると理解しております。
○目黒今朝次郎君 どうもありがとうございます。 そうすると、林野庁長官にお伺いしますが、この法律を私拾ってみました。ところが、神楽、大夕張、青森、古口、長岡、敦賀と、大島を除いては全部豪雪地帯の管内にある営林署なんです。それから過疎地帯では大夕張、古口——岩手県と宮城県と山形県の県境の古口。それからこの前事故を起こした大夕張。それから産炭地振興は大夕張。それから離れている大島、これも異民族の支配から解放された特別措置と。今回の七つの営林署が全部、いま大臣が答弁した、国民がこの特別地域の皆さんに公平の原則で政治の光を当てよう、そのために特別の措置をして町づくりをしていこう、そういう特別措置が全部今回ひっかかっているんですよ、これ。だから、国の立法の目的と、林野庁が、政府機関が撤退していくということはイコール町がさびれるということですよ、これは何と言ったって。私も国会議員に選ばれまして昭和四十九年からおりますが、国鉄のローカル線の問題にしろ、営林署の問題にしろ、国の行政機関が撤退するということはその町の経済が非常に先細りだということはもう歴史が教えています。そうしますと、今回の営林署廃止の問題と、いわゆる国が目指す地域の町づくり、住民の幸せということについてどういう関連とどういう判断をしたのか、林野庁長官に、しなかったらしなかった、したならしたと、したならどことどこを考えてどうなんだということについて、相関関係を含めて、林野庁がどういう考え方で判断をしたか、それを長官からまず聞かしてもらいたいと、こう思うんです。
○政府委員(秋山智英君) 今回の営林署の統廃合につきましては、国有林野事業の経営改善の一環といたしまして組織機構の簡素化というものがございますので、間接事務部門を合理化しようということで行おうとしているものでございます。したがいまして、地域と最も関連の深い現場業務につきましては従来どおり行うことはもちろんであります。したがいまして、担当区事務所、事業所等の現場組織はそのまま存続させますし、必要によりましては充実するということも考えまして、地域の実情に応じて地元のサービスヘの配慮、あるいは現場指導のための営林事務所を設置するというふうなことを考えておるわけであります。このような措置を通じまして、国有林の管理経営や地元のサービス面で支障のないように配慮をすると同時に、地元の御要望も十分伺いまして、地元の実情に応じた地元振興対策等にも積極的に対処してまいりたいと、かように考えておるところであります。
○目黒今朝次郎君 そうすると、国有林の改善事業で営林署廃止せいと、そう言われているから、それをまあ事務的と言っちゃ語弊がありますが、縦割りの行政としてやったというのが主体だと、したがってこういういま言った五つの地域の特別措置法とのかかわり合いについては特に考えないが、サービスの低下しないように配慮したつもりだと、こういうふうに受け取っていいんですか。特にこの法律との関連性はいまお答えがなかったようですが。
○政府委員(秋山智英君) 私ども、やはり地元と国有林の関係はきわめて密接でございますので、従来とも国有林野事業の運営の一つの役割りといたしまして、地域農林業の振興ということはもちろん配慮してこれは進めてまいらなければいかぬわけでございますが、一方におきまして行政改革の問題がございますし、また国有林野事業自身といたしましても五十三年以来財政的な面におきまして非常に苦しいわけでございますので、何といたしましてもここで事業の改善努力、あるいは要員の適正化、さらには組織機構の簡素化等をしながら、自主的努力をしながら、一方におきまして一般会計からの資金の導入とか、財投資金を入れながら、できるだけ早いうちにこの国有林野事業の健全性を確保しようという考え方のもとに実施をしたいと考えておるところでありまして、地元の御理解を得ながら進めてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
○目黒今朝次郎君 その答弁では私の質問に答えていないんです、各振興特別措置法との関連をどう考えるかということの答えになっていませんから。時間がありませんから、私が質問したこの五つの振興特別措置法の関係と今回の七つの営林署の廃止の関連性について後ほど文書で回答願いたい、こう思いますが、いかがですか。——もう時間がありませんから。時間が忙しい。それを要求しておきます。文書で回答願いたい。その文書の回答を見て改めて質問します。 地元サービス、地元サービスと言いますがね。私も五十三年にかかわり合いを持った者として、昭和五十四年の二月の二十八日、「馬路営林署統廃合に伴う地元対策確認書」、これは馬路の村長、高知営林局長、高知県会議長、これが調印したことは確認できますか。
○政府委員(秋山智英君) そのとおりでございます。
○目黒今朝次郎君 われわれは、この確認書に基づいて調査をしてまいりました。調査をしてまいりましたが、まず第一に、おたくの方何項目ですか、全部で九項目に具体的に確認しているんですが、この確認事項が十分に消化されているか。裏を返せば、長官が言った地元のサービスという点が十分に行われ、地域の経済にプラスに作用しているかどうか、こういうことについてあなたの見解をお聞きしたいと思うんです。
○政府委員(秋山智英君) 地元とお約束しました関係の御質問でございますが、五十三年度の営林署の統廃合に際しまして、その実施の過程におきまして地元の御理解と協力を得るために講ずることといたしました地元の諸対策につきましては、営林事務所等の設置を初めとしまして部分林の設定、森林レクリエーション事業への協力、林道、治山事業への拡充、各種施設の設置など、地元振興対策のほかに庁舎等の敷地の地元への売り払いというふうなことを含めまして、ほとんどすベて実施してきておるわけでございます。 いまお話がございました馬路の例で申し上げますと、馬路営林事務所を設置いたしまして、それから研究施設も設置いたしました。さらに振動障害治療の施設の設置もいたしました。さらに地元振興対策といたしまして部分林の設定、林道の整備、官行造林の繰り上げ伐採、製材工場の設置育成、さらにシイタケ原木の供給など、それぞれの御要望のありました点につきましては実施しておりまして、現在これらにつきましては、先般関係者の皆さんお見えいただきまして、大体要求どおりやっていただいているということを言っていただきました。私どもといたしましては、そういう理解の上に立ちまして今後とも地元関係につきましては十分配慮してまいりたいと考えております。
○目黒今朝次郎君 わが党が十月の九日、衆議院の林業対策特別委員会の事務局長の島田琢郎先生、地元の衆議院の井上先生と関係者が同行して馬路村の村長さん、助役さん、それから村の議会の議長さん、村会議員全員、営林事務所の関係者と会いましてお話をした事情を聞いた結果から見ると、いま長官が言ったようなこととはまるっきり違うんですよ。設備はつくったけれども、それを使うための運用が全然やってない。確かに研修場をつくったと、研修場はつくったけれどもその中身が何もない。建物だけつくって中身が何もない、これじゃ何にもならないですね、これは。建物つくったらそれを軸にして、営林事務所から地域の林業行政にサービスをするという行動があって初めて地域サービスなんであって、研修設備をつくって中身がないんではこれは宝の持ちぐされ、こういうこと。あるいはいろんな許認可の問題、この形式的には定めた仕事になっておるけれども、住民のサービスにつながるものについては何一つやってくれない、したがって、率直に言えば昔の営林署に戻してもらいたいと。馬路、大分離れていますからね。——こう言って皆さん馬路ってわかるかどうか知りませんが、昔は馬しか通らなかったという、高知市から大体四十何キロぐらい離れている山の中です。営林署だけで、国有林だけで飯を食っている村です。私もこの村長さんにはもう五十年から大分営林の勉強させられました。そういうことでありまして、これは時間がないから……。 もう一つ、私はこの前大島の問題で行ったとき、大島の交流で五島の営林署から話を聞きました。この五島の営林署の、福江市ですか、関係者から聞きますと、やっぱり名目はサービスいたしますと言っておるけれども、中身はもう調子よかったのは五十三年と五十四年の上半期だけ、五十四年の下半期からはずっと、もうどんどんどんどんサービスが悪く、なっていると。たとえば事業量についても、伐採量は五十三年が四千四百立方が五十六年には三千九百、あるいは造林新植も二十三ヘクタールから十四ヘクタール、下刈りも百十四から九十四と、除伐も百三十三から六十八、どんどん事業量が減っているから、そこで働いておる地元の関係者が就労の機会がなくなっていくと。それから一件十万以下の問題については全部営林事務所長にやらせますよと言った約束も、全部長崎の営林署まで行かないとやってくれない。だから、約束したことと実際やっているのが全部違うじゃないかと、こういうのが営林事務所の実態なんですよ。 それで私は、委員長ここで、向こうはサービスやっていると、われわれは違うと、ここに二つ持っているんですから、五島と馬路と。ですから、委員長、お願いですがね、向こうは十分サービスしていると言う、この確認に従って。われわれの調査はサービスしてないと。食い違っているんですから、これは協約を締結した馬路の村長さん、それから高知県の営林局長さん、それから高知県の県議会の議長さん、これは正式に調印している方がいらっしゃるわけでありますから、この調印者をやっぱり農林水産委員会に参考人としてお呼びして、十分な、その林野庁の調査が本当なのか、わが党の調査が本当なのか、人間は同じでありますからね、当該者は同じでありますから、村長さんがおたくの方にはいいことを言って、社会党にもいいことを言って、そんな二枚舌をあの馬路のまじめな村長が使うとは思わないんですよ。ですから、やっぱり参考人としてお呼び願って、この委員会の場で、あるいはわれわれの場で、あるいは与党、野党の場で、行政は行政の場でお話を聞いて、やっぱりこの営林事務所という地元サービスが本当のものかどうかということを国会同士できちっと確認をする必要があると、こう思うのでありますから、後ほど理事会で御相談願いたいと、こう思うんですが、いかがでしょうか。 また、林野庁側としては、そういう私の提案についてそれを拒む理由はないと思うんですな、真実を追求するために。応ずる気持ちがあろうと思うんですが、まず理事折衝の前に長官の気持ちをひとつ聞いておきたい、こう思うんですが、いかがですか。
○政府委員(秋山智英君) 先ほどの先生の御説明の中で、若干数字的な点に触れて恐縮でございますが、研修関係につきましてちょっと触れさせていただきますが……
○目黒今朝次郎君 時間がない、時間が。時間が忙しいから相談するんだ。
○政府委員(秋山智英君) はい。私どもその後の事業につきましてはしておるつもりでございますので、その点は報告をさせていただきます。
○目黒今朝次郎君 私はなぜそれを提案したかというとね、神楽とか木夕張、敦賀、それから長岡、大島、行ってみましても、あなた方は営林署がなくなっても営林事務所を置きまして従来の営林署と同じようなサービスをいたしますということを言って歩いてますね。これは間違いありませんか。確認します。どうですか、長官。
○政府委員(秋山智英君) 従来のサービスが落ちないようにしてまいりたいということは申し上げております。
○目黒今朝次郎君 そうするとね、地方の人は特に農村地帯はまじめですからね、いや行政改革で税金のむだ使いをなくすというわけで、営林署と同じように営林事務所を置くならばいいではないかという意見もあるんですよ、一部ね。営林署と同じようなサービスをする営林事務所、ずいぶんややっこしい発言だけどね、私は従来どおりサービスするんなら何も名前を変えてまで地方の住民を混乱させる必要はないと思うんですが、そこはおたくの立場を百歩譲って、従来と同じようなサービスをする営林事務所を置きますから云々ということは、皆さんが一定のやっぱり考え方を持っていると。その営林事務所というのは、五十三年、わが党が中川農林大臣とやり合って生まれた妥協の産物、その妥協の産物が馬路のように、こういう三者の確認書を皆持っている、その確認書をつくったその営林事務所がこの三年間どういう機能を発揮し、住民にどういうサービスを実施したかということを検証できなくて、私は今回の営林署の問題は解消しないと思うんですよ。だから、あんたたちも積極的に、自信があるならば、この確認書に従って当時の中川農林大臣が約束したように、住民サービスを十分してますという自信があるならば、私の提案について、それは国会に参考人等呼んでここで十分に聞くことについてはやぶさかではありませんと、そのぐらいのやっぱり行政に対して自信と責任を持つべきじゃないですか。ですから、私はもちろんあなたの方が応じますと言えば、林野庁長官もああ言っているんだから、あとは委員長さん、理事会で相談してくださいと、こう言えば話はきわめてスムーズだと、こう思って、まず調印を命じたあなた方の立場を聞いているんですよ。したがって、私は何も無理なことじゃなくて、あなた方が今回の七つの営林署廃止の目玉商品として営林事務所を言っているんですから、その営林事務所を五十三年から今日まで検証するというのが当然じゃないですか、住民のサービスの面からも。それを私は断る必要は何もないと思うんですがな。いかがでしょうか。
○政府委員(秋山智英君) 当委員会の判断に従います。
○目黒今朝次郎君 そうすると、やっぱり当委員会の判断に仰ぐということは、委員長、私がいま言ったとおり、今回の営林署の廃止問題は営林事務所に一つの焦点があるんですから、後ほど理事会で十分私の意のあるところを御協議願いたい、こう思って、これは委員長にお預けしますが、いかがでしょうか。
○委員長(坂元親男君) 後刻、理事会で協議をいたします。
○目黒今朝次郎君 ぜひ理事会でそのような方向に、ひとつ御協力方を各理事の先生方、お願いをいたします。 次は、いろいろありますが、私は青森運輸営林署の問題でちょっとお伺いします。 これもずいぶん長い間、ごたごたと言っては変でありますが、労使間なりあるいは長官、次官を呼んでやってきたんですが、この際立場を明らかにする意味で、まず労働省、労使間には労働協約があるわけですが、労組法が示す労働協約というのを、労使の拘束力ということを含めて一般論として労働協約はどういう効力なり機能を持っておるものか、一つ前段として担当者の労働省からお答え願いたい、こう思うんです。
○説明員(寺園成章君) 労働協約につきましては、労働組合法で規定をされているところでございますが、労働協約は、労働条件その他労働関係に関する事項につきまして労使双方が合意いたしましたものを書面に作成をし、両当事者が署名し、または記名押印することによって効力が生じることになっております。 その効力でございますけれども、労働協約に定めます労働条件その他、労働者の待遇に関する基準に違反いたします労働契約は無効となって、その無効となった部分については労働協約の定めるところによるというのが労働協約の効力でございます。
○目黒今朝次郎君 これは農林大臣、青森運輸営林署の存置問題について昭和三十八年の七月二十五日、青森営林局の総務部長の井野一人さんと、全林野青森地方本部執行委員長の木立さんという方が、運輸営林署の廃止については今後とも考えていない、こういうことを確認されて、自来今日まで何回ですか、八回にわたって今日まで再三再四この問題が確認されてきた経緯があります。しかし、それにもかかわらず、今回の青森運輸営林署の統廃合の問題については林野庁から具体的な指示をされるまで全然当該組合に一言の提案もなかったんです。労働協約を結んでおって、あるいは労働協約と同じ効力を結んでおって、九月十八日林野庁が発表するまで一言もその当該組合に問題の提起をしなかったということは全く私は言語道断だと、こう思っております。したがって、経緯についてはもう時間がないから省略します。私はこういう経緯がありますから、青森運輸営林署に関する限りは、労使間で協議をして、労働協約上の一定の見解が出るまでは当然この問題はほかの営林署と違って、別扱いをすべきだと、こういうふうに考えますが、もう長官からは何回も聞いておりますから、大臣からいま労働協約の見解聞きますが、そういう三十八年以来今日まである労働協約の経緯を尊重するのか、しないのか。まず最初、尊重するのかしないのかということを大臣に、もう長官はいいですから。
○国務大臣(亀岡高夫君) 国有林野事業の内容はまあ諸先生方、特に目黒委員大変心配していただいておるわけでございまして、将来非常に心配な面もあるということで、これを、国有林野の経営の改善も抜本的に考え直さにゃいかぬということで法律をもって経営改善の方向を決めていただいたわけでございます。それに伴いまして、できるだけの改革をやりたいということでまあ営林署の廃止統合等をその趣旨に従って断行をいたしてきておるところであります。しかし、何といっても国有林野事業は地元の協力なしではこれは経営改善を全うすることができないわけでありますので、その地元の要請にこたえると。結局は労働組合——全林野関係におられる方々は主として地元の方々が多いわけでございます。そういう関係もございますので、何といっても地元との親和関係を図ると。もちろん労働組合と政府とのこの信頼関係というものはこれはもうどうしても確立していかなければ、経営改善のこれは基本でありますから、幾らうまい方策を立て、幾らうまい事務所を設置いたしましても、働かないんじゃこれはもう木も植わりませんし、間伐もできませんしと、まあこういうことになるわけでございますので、働いてまいりますためにはやっぱりその約束したことはきちっと守るということでございます。そうしなければこの法律の目的も、経営改善もできないわけでありますので、私どもといたしましては、あくまでも全林野の諸君と話し合いをして、そうしてそのできるだけの理解のもとに事を進めてまいってきておるところでございます。特に私は、就任以来その趣旨でやってきてまいっておりますので、今後もやはりこの営林署の廃止、統合につきましては十分話し合いを続けると、いますぐやっちゃうというわけじゃございませんので、これから時間もありますことでございますから、十分話し合いを進めるというごとは当然でございます。
○目黒今朝次郎君 大臣、もう時間がないんだから、あんたもイエスかノーかはっきりしてくださいよ。 私は、三十八年から八回にわたって確認されておる、青森運輸営林署を廃止しないという労働協約を尊重するのか尊重しないのかと言ったんだけれども、もうあんたの長々の答弁、わかったようなわかんないような答弁、それを労働組合では馬蹄形答弁と言うの。馬の馬蹄みたいにぐるっと回って、終わってみたら何言ってんのかさっぱりわかんない馬蹄形答弁、そういうのはいまの組合でははやらないの、馬蹄形答弁は。国会の審議も同じ。 まあ結論は尊重して今後とも努力したいということでありますから、それは確認します。(「委員長、委員長」と呼ぶ者あり)——いや、確認します。いいです。確認します。大臣の答弁を確認して、しからばやっぱりそういう特異の経緯があるのであるから、特異の経緯に従って、場合によっては労働協約に違反する場合には公労委への提訴、あるいはその他の方法がいろいろありますから、そういう労組法上の拘束を受けるということだけは私は通告しておきます。回答要りません。——回答要りません。 それから次は、時間がありませんから、(「大事なことですから、委員長、発言させてください。」と呼ぶ者あり)地域振興の問題について話します。私は、次は大島営林署の関係で質問します。大島営林署の問題で、ここには大島つむぎという地場産業があるんですが、この地場産業の振興については通産省はどんな考えであるかお答え願いたい、こう思うんです。
○国務大臣(亀岡高夫君) 先ほどの目黒委員の質問に対する私の答弁、馬蹄形答弁ということで御批判をいただきましたので、きちりと申し上げておきたいと思います。 青森の当局の見解を求めたいという労使間の文書、これは経過要録、——いろいろな場を通じて行われた労使間の折衝経緯などを整理したものであって、労働組合法所定の労働協約ではないと、こう私どもは理解をいたしております。 さらに申し上げれば、今回問題となっております案件の内容は、公共企業体等労働関係法第八条のただし書きに規定されている「公共企業体等の管理及び運営に関する事項」について当局として見解を表明したものであり、労使間で決議、決定すべきものではないと、こういうふうに理解しておりますので、この点はっきりと申し上げておく次第でございます。
○目黒今朝次郎君 あえてそういう争いをするんなら、社会労働委員会で争いましょう。 われわれは、この青森営林局の総務部長が自分の公印を押している、公印を。自分の公印を押して、青森運輸営林署の従業員の労働条件にかかわる機構改革の一環として青森運輸営林署の廃止開問題をとらえている以上、公労法第八条の労働条件にかかわるものであることは間違いない。そんな労働問題、詭弁を言うなら、私も労働問題の専門家だ、争うなら社労で争おう、社労で。場合によっては公労委に行って争おう。それまでは青森営林署の廃止の作業をとめなさい。どうですか。争いの問題の結論が出るまではとめましょう、それじゃ。いかがですか、大臣。
○国務大臣(亀岡高夫君) いま申し上げたのが私どもの見解でございまして、私どもといたしましても諸法令、諸法規に基づいて出した結論でございますので、私どもといたしましてもこの点は正当な考え方であると、こう思っておる次第でございます。
○目黒今朝次郎君 その正当であるかどうかは、労働協約の解釈の際には、公労法上は公労委の仲裁委員会が最終的な決断を下すと、そういうルールになっていることはおわかりですか。労働協約の解釈は最終的には公労委の仲裁委員会が判断すると、そういうルールは御存じですか。
○国務大臣(亀岡高夫君) それはもちろん公労委の決定には労使従うということは、これはもう当然でございます。
○目黒今朝次郎君 では、この問題については、われわれはあなた方が譲らないならば、協約の有効論、解釈論をめぐって公労委に提訴も含めて争う用意がある。したがって、それまでについては、青森営林署の問題についてはこれをたな上げするように要求しておきます。どうせわかりましたとは言わないでしょうから、要求だけしておきます。 それから次は——時間六分ぐらい損しちゃったね、これ。先ほど言った私の質問に対して通産省答弁してください。
○説明員(若林茂君) お答え申し上げます。 大島つむぎでございますが、通産省におきましては、この大島つむぎは日本の伝統的な絹織物の一つということでございますので、伝統的な産業の振興ということと、地場産業の育成と、こういう観点から従来からいろいろ施策を講じておるわけでございます。たとえば繊維の構造改善法に基づく構造改善でございますとか、伝統的産業の振興に関する法律というのがございますが、これに基づく後継者の育成事業とか、いろいろな施策を活用いたしまして従来からやってきております。今後ともこのような施策の拡充、強化を努めてまいりたい、そういうふうに考えております。
○目黒今朝次郎君 大臣、まあけんかはけんか、話は話。 いま通産省が言った大島つむぎの問題ね、これも私たちも大島に行きまして、奄美大島紬協同組合の専務理事の田畑さんという方、それから参事の手島さんという方、それから大島つむぎの加工協同組合の代表理事の叶さんという方、こういう三人の方にお会いしていろいろいま通産省からあったことも含めてお話ししました。そうしたら、やっぱり地元の方はこの大島つむぎで生活している人が、名瀬市の市長さんと議会の議長ら皆さんの話によりますと、約六五%はこの大島つむぎの直接関連で生活をしている方々だということが明らかにされました。 それで、この国有林の問題ですね。シャリンバイというのがあるそうですね、シャリンバイ。このシャリンバイが大島つむぎの原料だと、こういう話がありまして、この奄美の山の木は六七%が民有林。森林のうち民有林と国有林があるんですが、もう時間がありませんから結論から言いますと、このシャリンバイというのは現在協同組合がアール当たり五万から六万、年間四百万から五百万の補助金を出して民有林の皆さんに無理してつくってもらうと。植林、造林してもらっているというのが現状だそうです。それで、協同組合も年間四百万、五百万の金を出すのは大変だ。沖繩から大分入っているらしいですね。沖繩から何か進入しているという話も言っていました。そんな関係で、この地元の生活を守り、同時に地場産業を育成するためにシャリンバイというものがどうしても必要だ。現有の計算では十年ないし十二年たつともう原料がなくなる、そういう話がありました、十年から十二年。これをひとつ国有林という立場で、国の事業としてやってほしい、そのために営林署はやっぱり存置してほしいと、そういう地場産業との関係で、相当強い要望が住民サイドからありました。私たちも二百人近い織物をしているおばあさん方——おばあさんって言ったら怒られるな、奥さん方、女性の方、そういう方にも陳情されまして、——まあおばあさん方が多いですがね、年配ですから。私も六十、聞いてみたら六十が多いからやっぱりおばあさんでしょう。そういう女性の方二百人ほどからもいろいろ陳情を受けました。ですからぜひこの大島つむぎの関係とシャリンバイと、それから大島営林署、この三件について再度十分な再検討なり見直しをお願いしたいもんだな、こういう地域住民の意向も含めて、私はきょう問題提起をするわけなんでありまして、これについて、まあ通産省だからということでなくて、国務大臣ということも含めて、地域産業を含めて大臣の見解をお聞きしたいなと、こう思うんですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(亀岡高夫君) 私も、大島のつむぎの生産状況は行って見て事情よく理解をいたしておるつもりでございます。 シャリンバイはなくちゃならない資材でございますので、これの入手を容易にするため、しかも安価に入手できるようにするためどうしたら一番いいのかということは、国有林の果たすべき、どういう役割りを果たしたらいいのかというようなことについてもよく林野庁を通じて指導さしたいと思います。 このことと、あそこの営林署を統合する問題につきましては、これはまた私どもとしては別問題と考え、ただ、私先ほど来、事務所になってサービスが落ちないと、——サービスとは何だということになれば、これはやっぱり植林事業であり、林道事業であり、あるいは間伐事業であり、やっぱり国有林をよくしていくための諸事業が積極的にそこの事務所を通じて地域の国有林に行き渡っていくというその度合いが落ちないということがサービスをよくするということであろうと思いますので、その点が事務所にしたために予算的にも非常に見劣りがするようになったと、こう言うんでは、これはもう私どもの申し上げていることが言行不一致ということになるわけでありますので、そういうふうにならぬようによく予算面においても指導してまいりたい、こう考えております。
○目黒今朝次郎君 まあ、そうくるだろうと思ったんですが、私はそういう問題も含めてずいぶん大島の名瀬の市長さんと、それから名瀬市の議会の議長さんと議論してみました。いろいろ意見がありましたが、これだけは大臣に伝えておきます。名瀬の市長さんはこう言いました。これは林野庁も頭痛い点もあると思いますが、大島の営林署はこの大島で国有林の番犬の役割りを果たしたと。玄関でワンワンほえているだけですね、あれ、番犬。そういう極端な表現使っていました。番犬の役割りを果たしてきたが、外では何もやっていないという不満があると。しかし、林業の収支がどうだということを考えるべきではなく、赤字だから営林署をつぶすのはなっていない。国内の林業が不振で、民間の、県などで十分な造林ができない中で、国が積極的に林業を充実させるべきであると。これをもっと砕いて言うと、いわゆる県民の所得が低いから山に投資するお金がないと言うんです。したがって、大島の山は荒れていると。だから営林署をもっと充実して、国の予算を投下して、特に亜熱帯林業ですね、あそこは。亜熱帯林業に対してもう少し国が理解と協力を示してほしい。そのためには営林署廃止どころか、むしろ充実強化すべきだと。そう言うこの方は大分林業に詳しいと思って聞いたら、この人は森林組合の組合長さんなんです、議会の議長さんが。そういうふうな見解を持っておりましたから、その大島つむぎの問題と営林署の廃止は違うんだという使い分けをしないで、やっぱりこの名瀬市の市長さんと議会の議長さん、そして森林組合の組合長さん、この意見はやっぱり林野庁なり農林省はもう一回熟読玩味すべきではないかという点だけ申し上げておきます。 時間が大分損したので来てしまいましたが、最後に、きょうは振動病の問題もやりたいと思って原稿持ってきたんですが、時間が切れちゃったから、最後に営林署の問題。——ところで大臣、中川大臣が社会党のわれわれ林業対策特別委員会の三役に約束した、地方自治体の理解と納得を得てやるんだと、そういう営林署にかかわる中川発言という問題といまの亀岡大臣の考え方は同じだと私は理解するわけでありますが、これは変わっていないと。そうだ、そうでないということで結構ですから。変わってないと思っているんですが、いかがですか。
○国務大臣(亀岡高夫君) 変わっておりません。
○目黒今朝次郎君 ありがとうございました。そのように答弁されると非常に時間のロスがなくなるんで……。 そうしますと、私は冒頭申し上げたとおり、七つの営林署を歩いてまいりまして、古口ではいま戸沢村長さん先頭に、どうにもまだ納得できない。 敦賀では高木市長さんが、これは大阪営林局長が何回か行ったそうでありますが、門前払いを食わされた。しかし、余り門前払いではかわいそうであるから、どうぞお入りください、お茶を飲んでお帰りくださいと。それから大阪営林局から公文書で来ても封は切っても中身は見ませんという返事を出して、公文書の要望書は封を切らないでそのまま返してあるというくらい、敦賀の段階は反発が強い。特に福井県議会は、ことしの六月、九月、二回にわたって意見書を採択された。その意見書の拘束力も本当は聞く約束していたのですが時間がありませんから……。 それから大夕張の問題は、この前の炭鉱の事故も含めて、もうこれ以上いじめないでくれいというのが夕張市長の率直な意見。炭鉱でいじめられて、あれだけまだ五十八人の生死不明者がおって、今度は来年二月営林署だと。一体夕張を何と心得ているんだということで、これは絶対に議会、市長を含めて納得しない。 それから敦賀の問題も、栃尾市長、長岡市長、それから神楽の段階は、これは旭川市長さんに会えませんでした。しかし、選挙名簿を中心にいま現在九万人の反対署名が議会に届けられている。これを確認してまいりました。 大島はいま言ったとおり。 それから青森関係はいま闘争中の関係どおり。 このように七つの営林署を見渡すと、今日時点で地方自治体並びに関係者からわかったという返事をもらっているところは皆無だと、こういうふうに私は理解するんですが、これは長官の方だろうね。長官の認識は、いやそうじゃない、こことここの営林署はわかったと、ここはまだわからないということを、時間がないから端的にいま現在関係自治体どこが了解しましたか。
○政府委員(秋山智英君) ただいま御理解をいただくべく努力しておる最中でございます。
○目黒今朝次郎君 だから、理解をもらっているのは現時点ではないということですね。理解をいただくべく努力を続けるということは、私が質問をしているこの時点で関係自治体からまだ理解をもらっていないということだと思うんです。 それで、私は大臣に要請するんですが、これは五十三年から逆算しますと、十二月の上旬ころに期限がくる。しかし、きょうは十一月十三日、まだどこも了解もらってない、こうなりますとね、私は余り時間に制約されないで、もう少し誠意を持って地元の皆さんなり、あるいは関係労働組合なり、あるいは民関団体で緑を守る会などがありますから、そういう関係団体と余り時間に拘束されないで、十分に中川大臣の——同じだと言うんですから、中川大臣と同じように努力する必要がある。また、われわれ社会党とも、ほかの野党も含めて委員会だけじゃなくして、委員会外においても十分話をすると、……
○委員長(坂元親男君) 目黒君に申し上げますが、時間が超過しておりますので、簡単に願います。
○目黒今朝次郎君 こういうふうに思うのでありますが、大臣の見解を聞いて終わります。これは向こうの側にも責任があるんですから、私だけ責めないでください。
○国務大臣(亀岡高夫君) その点は十分に慎重に考慮しながら努力を続けて、行政改革、経営改善の目的を果たすようにいたしたい、こう考えます。
○鶴岡洋君 私は、きょうやはり時間がございません、二十分でございますから、端的に申し上げますので端的に御答弁願いたいと思います。 最初に、農林水産省の林道整備の基本方針と今後の整備事業の展望について林野庁の方からお尋ねいたします。
○政府委員(秋山智英君) 林道は、先生御承知のとおり、林業の合理的な経営並びに森林の集約的な管理にとりましてきわめて重要なものでございます。したがいまして、これからの森林管理のいわばこれは毛細管的役割りを果たすわけでございますので、私どもはこれを積極的に推進するわけでございますが、特に地域の産業の振興並びに住民福祉の向上にも大きな役割りを果たしています。 そこで、私どもの考え方といたしましては、基本計画に基づきまして昭和五十五年現在九万九千キロメートルの林道を七十五年度までに二十一万八千キロに延ばすということを目標にしまして現在進めております。
○鶴岡洋君 林野庁のスーパー林道計画というのは全国的にも大規模になっておりますし、また、林道建設というのは非常にいろいろな問題を含んでおります。 そこで、現在までのスーパー林道の全国的計画、いま距離はおっしゃいましたけれども、この進渉状況、それと、その前に戻って、このスーパー林道の目的と役割りというのはどういうところにあるのか、この辺をお伺いいたします。
○政府委員(秋山智英君) スーパー林道と申しますのは、地勢その他の条件がきわめて悪くて、しかも森林資源は相当豊富にあるわけですが、開発が十分になされてない地域につきましてこの地域の林道網の基幹になるような役割りを与えまして、林業生産の増大に資するとともに、林業以外の産業振興にも寄与するということでやっておるわけでございますが、全体としまして二十三路線ございますが、そのうち現在もう十五路線は完成しまして、残りの八路線につきまして現在実行中でございますが、大体七四%は完成を見ております。なお今後とも早期に完成すべく努力をしておるところであります。
○鶴岡洋君 そういう進捗状況ですけれども、七四%といっても大体おくれているのが多いように私は思います。地域によって問題点はいろいろありますけれども、昨年六月に開通した南アルプス林道ですか、これも着工から新聞報道によると十三年かかっている、こういう話も聞いております。この財政難と地元の合意を得られずに遅延している状況があるようですけれども、これらの遅延の理由ですね、どこにあるのか、大体どの辺なのか、事業の見通しとあわせてお話し願いたいと思います。
○政府委員(秋山智英君) スーパー林道はいずれも開設延長が長うございまして、事業費も相当多くかかるわけであります。したがいまして工事期間も相当長期になりますし、単価アップ等の関係から事業費が増大いたしまして、なかなか当初計画どおりに現在その後進んでおりません。 もう一点は、先生御指摘のやはり自然保護問題の関係で、地域の皆さんの御理解を得るということに若干時間を費やしたことも遅延をした原因の一つになっておりますが、私どもといたしましては、できるだけ予算を確保し、計画的に今後進めてまいりたい、かように考えております。
○鶴岡洋君 それでは、ひとつ具体的な問題として奥鬼怒のスーパー林道のことについてお伺いいたしますが、この奥鬼怒スーパー林道の事業の御要、本来ならば四十六年からことしには完成すると、こういう計画のようでございましたけれども、進捗状況についてお伺いをしたいと思います。 それとあわせて五十六年度の予算、今後の実施計画はどういうふうになっているのか、この辺はいかがですか。
○政府委員(秋山智英君) 奥鬼怒スーパー林道でございますが、これは栃木県の日光市の光徳を起点といたしまして、群馬県利根郡の片品村戸倉というところを終点とするという計画でございましたが、終点となっておりました県道の沼田——田島線の開設が実行されずに終わりまして、将来も見込みが立ちません。それから、自然環境との調和の問題もございまして、この林道の終点を片品村戸倉から大清水の方に移しまして、路線位置並びに受益地の区域を一部変更したところであります。 したがいまして、従来の計画五十二キロに対しまして、現在四十七・五キロということでございます。受益地の面積も以前は九千七百五十六へクタールでございましたが、一万五百ヘクタールということで拡大しておりますし、森林蓄積につきましても現行百八十万立米が百八十九万立米というふうに増加してまいっております。 そこで、今後との関係でございますが、五十六年度予算といたしましては、事業費五億円で延長約二・四キロメートルの工事を実施しているところであります。 現在森林開発公団におきましてこの奥鬼怒スーパー林道の実施計画の変更の手続をやっております。変更案の公表を終わりまして、今後は関係の県知事への協議、さらに農林水産大臣への認可申請を行いまして、あわせて環境庁長官への包括協議を行うことになっております。現在関係者と緊密な連携をとりながら速やかに実施するように公団に対しまして指導しているところであります。
○鶴岡洋君 従来の計画は沼田から檜枝岐間に接続するようにしていたわけですけれども、四十六年、当時の大石環境庁長官が環境破壊に通じる、こういうような理由で中止になったと、こういうふうに私は聞いておりますけれども、今回の新しい路線ですか、この計画は四十六年当時、いわゆる大石環境庁長官のやめた後は変更になっているわけですけれども、変更になった理由というのはどういうところにあるのか、いかがですか。
○政府委員(秋山智英君) 今回の変更の理由でございますが、現在着工されていない区間は当初鬼怒川上流の八丁の湯というのがございますが、その湯の付近の国立公園の特別地域から群馬県の県道予定線、これは沼田から福島の田島へ行く線でございますが、これに接続する二十一キロメートルの区間でございました。この県道の予定線がまだ開設されておりませんし、将来も見込みが立ちません。それから国立公園の特別地域を十キロメートル以上も通過することになっておりました。そこで自然環境の保全により配慮をするというふうな必要もございまして、現在その実施計画の変更の手続をとっているところであります。今回の変更計画におきましては、特別地域の通過延長距離が従来十キロでございましたのが三キロに圧縮しておりますし、また県境付近の高山地帯につきましてはトンネルによりまして通過をするというようなことで自然環境の保全には十分配慮した内容というふうに承知しております。
○鶴岡洋君 事業費なんかはどうですか、どのぐらいに変わるか、全体の事業費等についてはいかがですか。
○政府委員(秋山智英君) 延長は先ほど触れましたとおり、四十七・五キロメートルでございますが、事業費は現行計画三十七億円でございますが、六十九億円になります。
○鶴岡洋君 それに加えてこのたびの変更になった路線の奥鬼怒スーパー林道の計画の一環として環境アセスメント、これを行っていると聞いておりますけれども、内容はどのようなものであるか伺いたい。
○政府委員(秋山智英君) これは森林開発公団が林業土木施設研究所に委託しまして大学教授等によりまして組織されました調査研究委員会によってなされたものでございますが、環境面におきましては植生への影響、動物への影響、自然景観への影響、さらに林道が開設されました暁におきまして入り込み者の増加による影響がどうかというふうなことにつきまして実施したわけでございますが、このアセスメントに対しましては栃木県も群馬県とも妥当なものというふうに理解しておるようであります。
○鶴岡洋君 そうすると、アセスメントを栃木県と群馬県、この両県にことしのたしか三月だと思いますけれども、提出した、いま了解を得た、こういうお話でございますけれども、そのように理解してよろしいですか。
○政府委員(秋山智英君) そのように理解されて結構でございます。
○鶴岡洋君 先ほど申しましたように、当初計画によると四十五年着工、それから五十六年、ことし完成ということで大幅におくれているわけです。 そこで私が四月にこれは調べたわけでございますけれども、公団はきょうは森林公団の方がおいでになっていませんけれども、公団はアセスメントの検討も両県にお願いする、これに当たって私は問題だと思うのは、期限もつけないで、資料を届けるだけで必ずしも熱意を持ってこれを進めようと、こういう考えがないように私は思われるわけなんです。 そこで、もっと熱意を持って積極的に取り組むべきではないかな、こういうふうに考えるんですけれども、開発公団が来ておられれば当然開発公団の理事長にお伺いするわけですけれども、きょうは来ておりませんので……。計画、実施は開発公団がやるわけですけれども、その監督は林野庁でやるわけですから、林野庁は森林公団に対してどのような指導をし、監督をしておるのか、その辺はいかがですか。
○政府委員(秋山智英君) 地域の皆さんのこの林道に対する開設に対しましての要望はきわめて高うございますので、私どもといたしましては所定の手続をできるだけ早く進め、計画どおりと申しますか、着実に実行するように積極的に指導してまいりたいと、かように考えております。
○鶴岡洋君 もう一つ、スーパー林道の通過地域、それから受益地域、この中には環境保全のための法的規制があるわけです。一つは水源涵養保安林、二つ目が砂防指定地域、それから自然公園法、この三つあるわけですけれども、これらの規制に対してどのように林野庁としては対処をしていくのか、いかがですか。
○政府委員(秋山智英君) 御指摘のとおり、三種類の法的規制がございます。国立公園特別地域につきましては、公団が環境庁に協議をするという方法で対処をし、それから保安林につきましては、これは道路敷の解除でございます。砂防施設については今回の路線に直接にはかかわりがないようでございますが、これの施工に当たりましてはそれぞれの法令に基づきまして、できるだけ早く調整措置ができるように指導しておるところでございます。
○鶴岡洋君 いずれにしても、このスーパー林道については非常に大幅におくれている、こういう現実ですけれども、そこで環境庁にお伺いしたいんですが、奥鬼怒のスーパー林道について、先日の代表質問でわが党の多田委員が環境庁長官にお尋ねをいたしました。このスーパー林道が国立公園内にできることについて、国立公園の保護、管理上の問題点はしからば何なのか。それからまた、今後どのような検討をしていく方針であるのか、環境庁としてはいかがお考えかお尋ねをします。
○説明員(田村久仁夫君) お答えいたします。 国立公園の保護、管理上の問題点といたしましては、まず工事に伴います直接的な自然環境への影響が考えられます。また、多目的でありますスーパー林道の開通によりさらに利用が増大いたしまして、尾瀬や奥鬼怒といった自然の精髄とも言うべき貴重な地域への影響も懸念いたしているわけでございます。しかしながら、栗山村、片品村といった地域は過疎地域でございまして、また、林業を地場産業としている地域でありますので、林業上の用に供する道路、あるいは災害防止のための治山事業に関する道路の必要性につきましては、先般本会議におきまして環境庁長官が答弁申し上げておりますとおり、環境庁といたしましては否定いたすものではございません。このような観点から引き続き関係者の意見を含めまして十分検討してまいる所存でございます。
○鶴岡洋君 その本会議のときの答弁ですけれども、「林道ということになりますと、やはり必要なこともあります。」こういう言葉が入っております。ですから、この林道というのは多目的かどうかということは別問題にして、「林道ということになりますと、やはり必要なこともあります、」と、こういう答弁になっております。これを受けて、いずれにしても開発公団、それから林野庁、環境庁と早急に連絡を取り合って、そして早期実施に踏み切られるように要望しておきますけれども、いかがでございますか、環境庁。
○説明員(田村久仁夫君) 先生御指摘の方向で詰めていきたいと思っております。
○鶴岡洋君 ちょっとわからない、もうちょっとはっきり……。
○説明員(田村久仁夫君) ちょっとかぜを引いておりまして申しわけございません。 環境庁長官が本会議で林道についてということで申しておりますので、先生いま御指摘のような形で林野庁、公団の方とも今後十分検討をしてまいりたいと、かように考えるわけでございます。
○鶴岡洋君 わかりました。 それでは最後に、大臣にお伺いいたしますけれども、このスーパー林道というのはもちろんいま言ったように森林開発公団、それから林野庁、環境庁、この三者の話し合いによってこれは実施されるわけでございますけれども、実際には森林公団が計画、実施をするわけですが、既設スーパー林道もすでに何ヵ所かあるわけですけれども、これも十分に私は機能している、りっぱに機能している、こういうふうに思っております。さらに、この林道については林業の振興それからその他の産業の振興さらに地域の振興もございますし、住民としてはその活力を形成する上で非常に寄与をしているんではないか、こういうふうに私は思うわけです。したがって、このスーパー林道の早期完成に向けて全力を傾注すべきではないかと、こういうふうに考えますけれども、最後に農林水産大臣の所見をお伺いして質問を終わります。
○国務大臣(亀岡高夫君) お説のとおりでありまして、できるだけ早くその投資効果が出るように、すなわち早く完成するように努力するということが私どもの務めと、こう考えております。
○鶴岡洋君 ありがとうございました。
○下田京子君 きょうは農業生産の基本であります農地について、違法、不法な農地転用からいかに守っていくかということでお尋ねしたいわけなんですけれども、ことしの三月愛知県において、不動産登記法の弱点をついて農地不正転用、こういうことがあったことは御承知かと思います。 〔委員長退席、理事宮田輝君着席〕 つまり、登記簿上は農地になっているものを雑種地や宅地に地目を変更して、その上で売買すると。もちろん農地転用の許可もとっておらない。そういう違法転用であったわけで、不動産登記法から言えば、法務省の方は現況主義ということでもって地目変更をやってきたと。こういうことが大量に発生しまして問題になって、八月二十八日のときに法務省の民事局長が「登記簿上の地目が農地である土地について農地以外の地目への地目の変更の登記申請があった場合の取扱いについて」という通達をお出しになり、同じ日付で農水省の構造改善局長名で、「登記簿上の地目が農地である土地の農地以外への地目変更登記に係る登記官からの照会の取扱いについて」というふうな二つの通達が出ているわけです。これは農水省の方に確認したいわけですが、この通達のポイントというのは一つは転用許可があったという証明のないものはすべて農業委員会に登記官は照会をする、これが一つ。 それから二つ目のポイントは、農地がすでに宅地などに無許可で転用されていて、土地の形質上農地でなくとも都道府県知事の原状回復命令が発せられているときは地目の変更があったとは認定しない。こういう二つのポイントがあるというふうに考えるわけですけれども、この点まず農水省に確認をしたいと思います。
○政府委員(森実孝郎君) ただいま御指摘がございました通達の内容でございますが、多岐にわたっておりますが、焦点の一つは農地法の転用許可の有無を確認すること、それからもう一つは御指摘がございましたように、土地の現況とか転用に関する事実関係について照会するということでございまして、それは御指摘がありましたように、転用許可がある場合とない場合についてそれぞれ定めたものでございます。したがって、当然のことながら、その土地の現況なり農地の転用に関する事実につきましては、農業委員会にこの旨の確認なり照会をするということになっているわけでございます。
○下田京子君 局長、いま一生懸命通達を見ながら御説明になりましたが、農業委員会に照会するだけじゃなくて、第二のポイントのところ、これはもう私確認しませんが、私は大事なところだということはおわかりいただいていると思うんです。 そこで、この通達が出たことによりまして、私はこの地目変更をする際に、農地担当部局や農業委員会に、ある一定、不正転用防止という点で非常に大きな力をタッチしたと、そういう点での大きな効果があるというふうに見ます。しかし、本当に実効あるものにするためにはどうしたらいいのかということがまた大事な点だと思うんですね。その点から考えますと、現在愛知県などで発生している不正転用の事態をどう原状に戻すのかどうか、そういう点をきちっと対応しなければならない、つまりやり得にしないということだと思いますね。そのためにやはり具体的な事例ごとに実態を正しくつかんで、愛知県以外の問題等も含めてどうなのかというふうなことも、今後必要な農水省に対する私は対応が迫られているんではないかと思うんです。そこで愛知県以外にこういう事態が出ているのかどうか、その辺の実態がどうか、御報告ください。
○政府委員(森実孝郎君) 率直に申し上げまして、市街化区域に比較的近接いたしました調整区域内の農地については、やはり現在の宅地化の流れの中で、こういう動向がどうしても起こりやすいということは私ども事実だろうと思います。愛知以外にも、関東の幾つかの県でこういうことが問題になっていることも聞いておりまして、情報の収集、状況の報告聴取等に努めているところでございます。
○下田京子君 再度お尋ねします。 関東の近県等で愛知県に似た事例発生と、事情聴取中と。具体的にどの県で、いま事情聴取、照会中のものはどういったものか、御報告ください。
○政府委員(森実孝郎君) 私ども転用違反事件として報告を聞いております県としては、埼玉の事例がございます。埼玉からのいままでのところの報告によりますと、この一ヵ月ばかりの間に、新しい今回出しました通達に基づいて登記官から農業委員会に照会があり、また転用違反の疑いがあるものとして農業委員会から県庁へ報告のあった事案が五十数件挙がっております。これらの事案につきましては、埼玉県庁におきまして所要の指導や勧告や原状回復命令を発する等により適正な処理を図るという方向で検討中であるという報告を聞いております。 個々の事案につきましてはまだ承知いたしませんので、さらに必要に応じて状況の聴取に努めるとともに、県、農業委員会の指導にも当たってまいりたいと思っております。
○下田京子君 ただいまのその埼玉県の事例、豊水省の調査報告では五十数件ということですが、法務省にお伺いします。 去る十月の十二日に浦和地方法務局において埼玉県の部落解放運動連合会の代表の皆さん方が、市街化調整区域内の農地が登記官の職権で地目変更されて、それが不動産業者によって転売されているとして是正を要求したという問題。これは法務省として、この事態について何件あるのか、さきの交渉の際にあったものと含めて、実際に。同時に農業委員会に対して照会がなかったという点で、関係の皆さんは手続ミスを認めたと私たちは聞いているんですが、どういうふうに報告受けていますでしょう。 〔理事宮田輝君退席、委員長着席〕
○説明員(青山正明君) 御指摘の浦和地方法務局管内の、農地法の転用の許可なしに農地を転用して地目の変更登記を申請された事件につきまして、中には農業委員会に対する照会を失念したというようなもの、あるいは農業委員会との意思の疎通に欠く面があったものがあったということのようでありますけれども、浦和の法務局の方で調査した結果、そういうことはありましたものの、いずれも処理の結果は適正であったというふうに報告を受けております。
○下田京子君 具体的に何件だったかという件数はどうです、件数だけ。
○説明員(青山正明君) 具体的な件数は、いま申しわけございませんが手元にございませんのですが、相当数に上っているようでございます。
○下田京子君 きのう課長さん私の部屋に見えているんです。具体的な事例について七件私としてはつかんでおりますが、少なくともこの実態については調査し報告を求めますと言っています。怠慢ですよ。 さらに聞きます。この埼玉県の事例は、具体的に七件と言いました、その七件のことについては、もう時間がないからいま改めて申し上げませんが、市だけ言うと、川口、川越、岩槻、大宮、北本、大宮、浦和と、この七件の事案を持ち込んで局長とお話をしているんです。で、これはすでに全国農業新聞なんかに紹介してある事例ですから、私は御承知だと思いますのでその点で聞きますと、川越市の古谷本郷の市街化調整区域内の農地六千六百二十八平米が、昨年十二月十七日に農地から雑種地に変更。十一月中旬に無許可で農地が掘り起こされてごみが投棄され、このことが農業委員会に通報されました。で、農業委員会は違反転用だとして工事を中止し原状回復を指示しましたけれども、聞き入れられずに、三月には登記所に農地である旨を通知したけれども、何ら是正措置をとってくれませんでした。そして結局七月には造成地が約半分第三者にもう分筆移転されたと、こういう事態になったわけであります。 この状態をいろいろと私たちも聞いてみましたところ、いま適正な手続をしたというふうに報告があったような話をされていますけれども、農業委員会に対して照会をしてないというのは事実でありますよ。なぜそういうことがなされなかったかという点で、実は皆さんのところの労働者の組合、全法務の方々が、もう不当な圧力のもとで大変な事態に追い込まれていることが切々と訴えられています。これは法務省も御承知だと思うんですよ。組合員及びその家族が精神的肉体的被害を受けている。そういうことで、安心して働けるような対応をしてほしい、こう法務省当局にそこで働くいわゆる登記官の皆さんを含めて訴えられていると思うんですけれども、どうですか、こういう実態つかんでおりませんか。
○説明員(青山正明君) ただいま御指摘の川越支局の件でありますが、私ども報告を受けているところによりますと、先生御指摘のように、この件につきましては農業委員会に対する照会をしていないようであります。担当職員が照会したことを失念したものであるということのようであります。 その処理の結果でありますけれども、現地調査を実施した結果、申請地全域が小山のような状態で、高さ約三メートルの土砂が積み込まれておりまして、建築用の資材置き場、つまり雑種地に当たるというふうに登記官が判断をいたしまして雑種地への地目の変更の登記を受理したということのようであります。 その後、さらに農業委員会の方からの御連絡があったこともあって、再度調査をしてみたようでありますけれども、そのときの状況は、南側の部分に道路が付設され、一部に木のくいが打ち込まれたり、あるいはビニールテープによって区画がされておる、それから北側の部分は七十センチから八十センチの高さに盛り土がされ平たんに整地されているというような状況でございまして……
○下田京子君 状況説明はよろしいです。時間ないですよ。
○説明員(青山正明君) はい。全体としてまだ農地であるというふうには認定できないということでそのままになっておるということのようでございます。
○下田京子君 私が言っていることに答えてないんです。ちゃんと照会してなかったというのは事実なんです。しかも、申し上げますと、今度は農水省聞いてください、指示が何度も法務局に行っているんです。でもやられなかったんです。じゃなぜそうなったかということが大事なんです。つまりその法務局の担当官のところに大変な圧力がかかっていたわけです。どういう圧力かというと、もう不正転用を請負業みたいにしている方々が押しかけて、もういろんな形で圧力をかけているんですね。これ同じようなのが千葉県でもいま起きているんです。さっき埼玉の事例しか出していませんが、私これはきのう農水省の方の課長さんにも言っておきました。どういうふうな形で出ているかというと、千葉県の例はこれはまたちょっと違うんですけれども、農振地域の農用地区域でありながら、その区域除外をしないうちに転用許可をしたという話なんですよ、これはね。具体的にはいま申し上げないでも言ってありますから、一つは千葉県の事例はすぐに調査をして対応してください。これが一点。 それからもう一つ、この千葉県の例とさっきの埼玉の例との話なんですが、埼玉の場合にはいわゆる法務省の担当官がいろいろ圧力をかけられている。千葉の例はその仕事をしていた職員に圧力をかけられているんですね。耳元で、あそこではこういう交通事故もあったとかあそこでは火事にも遭ったとか、そういういろんな脅かしがやられているというふうなことで、この職員は生命の危険すら感じたというふうなことを言っておりますが、町は申し上げないことにしましよう、御存じだと思うんで。千葉県の東葛飾郡のある町のある担当官がそういう圧力のもとにもう職権でもって県へ転用の申請を上げ、そして許可されてしまった。農業委員会には全然諮っていないんです。こういう事態になりますと、今度の通達に基づいて、じゃいままでやられていたこういう圧力がどこに移るかというと、私は今度農業委員会に移ってくるんじゃないかと心配するわけですよ。これはやっぱり大変であって、通達一本でしっかりやれと言うんじゃなくて、きちんとした財政的な対応も含めてやるべきではないだろうか。この二点。
○政府委員(森実孝郎君) 昨日先生から私どもの担当課長に具体的な事例について御示唆があったことは伺っております。早速事情を調べさせるように指示をしておきました。 そこで、この問題については私いろいろな面があるんだろうと思います。やはりさきの民事局長と私の名前で出しました通達というものが確実に施行されるようにどうやって浸透を図るかということが非常に大事なことだろうと思います。通達を出してまだそう時日もたっておりませんので、必ずしも私はその浸透が十分とまでいかないんじゃないだろうかという疑問を持っております。そういう意味で引き続き現在も担当者会議を開催いたしまして、その浸透を図るようブロック別に進めているところでございまして、これを浸透させながら、いわばこういった処理はいろいろむずかしい点がありますが、画一的にある程度一定のルールに従って行われる癖をつけると申しますか、体制をつくることが非常に大事だと思いますので、そういう点については十分努力をしていきたいと思います。 農業委員会に圧力がかかるのではないかという御指摘がありました。十分私どもも行政を担当している者としてそういうことがあってはならないと思いますし、十分状況を把握しながら、そういうことのないように、またそういう懸念がある場合においては十分県当局等とも相談して対応の姿勢を固めるように努力をしてまいりたいと思います。
○下田京子君 最後に一点大臣に、いまのお話お聞きいただいておおよそおわかりだと思います。大臣にお伺いしたいのは二つ、一つはいま局長からも話がありましたが、ある一定のルールに乗ってやる習慣をつけなければならない、つまりそのルールにどう乗せるかという点での政府みずからの姿勢が大事だと思うんです。その姿勢は何かというと、私は一番最初に聞きましたが、通達のポイントだと思うんです。最大のポイントは何かといえば、やはり一つはやり得を認めないということですね、やり得を認めないということ。つまり、違反転用を防止するという点での農水省の姿勢をきちっとやっていく上で、いまの通達に乗って原状回復命令を必要なときにはきちっと出す、私はこれが大事だと思うんです。そうでなければ不正な地目変更が現況主義で実施されてしまうんではないか。これは過去のケースをとってみてもはっきりしています。五十年から過去五年間の資料をいただきました。いま細かい数字をもう言っている時間もありません。五十年から五十四年までの平均を見ますと、五十年時点では不法転用が九千五百件、そのときに農地法の第八十三条の二の規定により違反転用に対する処分を原状回復命令でやった件数は四十六件、五十四年になればそれが不法転用八千三百六十八件、ところが原状回復命令は十八件、一律には言えないでしょうが、減ってきているという中で、やはりこのことをきちんと厳しく必要に応じて回復命令を出すという姿勢をとらなければ、県だってやれないということが一点なので、そういう姿勢でおやりいただけるかどうか。 それから二つ目の問題は、農業委員会に対する圧力の問題、日常的にないように周知徹底もし、やりたいとのお話でした。この農業委員会のそういう圧力云々という問題と同時に、これを本当に通達どおりにやるとすれば、現在の農業委員会の体制ではとっても大変だということです。つまり照会があったらば二週間以内に出さなければならない、原状回復命令等があったらさらに二週間でやらなきゃならない。二週間ですよ。そしてしかも農業委員会等が開かれなければ、事務局長でそれを処理しなければならない、そういう大変な事務量がふえるということは現実であります。とすれば、こういう事務量と新たな通達の線に乗って予算的な措置も含めてきちっとした対応をすべきではないか、この二点についての大臣の決意をお聞かせいただき、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(亀岡高夫君) 法治国家でありますから、違法を見逃すということはもうそもそも法治国家にあり得べからざることでなければならないと、こう基本的には理解いたしますので、そういうふうな指導をするようにきちんとやってまいりたいと思います。そうすることによって、そういう違法行為がなければ、農業委員会の方も現在の体制でも十分間に合うということでございますから、まあいままでの問題についてはどう対処するかということは、これは十分省内においても趣旨に従ってやっていきたい、こう思っております。
○下田京子君 大臣、いま私は違反事例がなかりせばいいんです。予想されるから通達出してるんですね。そして、現に起きてるんです。だから、対応してください、どうですかって聞いているので、そういう政府の姿勢、これは再度、本当にこの通達の趣旨に基づき、しかも農地をどう守るか、農業の生産の基盤をどう守るか、そういう点での強い態勢で、姿勢で臨んでいただきたいという点を私は主張し、そのことをやるとすれば、私がさきに主張した点を当然やってしかるべきだということを期待して、今度は終わります。
○喜屋武眞榮君 初めに、基本的な問題について大臣にお尋ねをします。 日本農業に未来はあるかということがよく取りざたされるのであります。私は、日本農業に未来はあると、こういう前提に立っております。何となれば、日本農業の未来をつくり上げる二つの軌道が、路線が打ち立てられておるということであります。 その一つは、去年の十一月閣議で決定されております農産物の需要と生産の長期見通しについて、「今後、国民食料の安定的な供給を確保するためには、限られた国土資源を有効に利用し、国内で生産可能な農産物は極力これを国内生産で賄うことができるよう生産性を高めながら、自給力の維持強化を図ることが重要である。」と、こういう基本方針が打ち立てられておるということであります。 もう一つの路線は、昨年十月に農政審議会からの答申は、「八〇年代の農政の基本方向」という見出しで、食糧の安全保障の立場から、国民が健康を維持する上で必要な最低限の基本食糧の供給を確保できるよう、平素から農業生産の担い手の養成を中心として、優良農地、水資源の確保、農業技術の向上を含め、総合的な食糧自給力の維持、強化を図っていくということが重要であると、こういう答申が出されておりますね。 そこで問題は、この路線が二つきちんと敷かれておるので、問題は農水大臣が忠実に実行するかどうかということに答えはかかっておるわけでありますが、所信を承りたいと思います。
○国務大臣(亀岡高夫君) いま御指摘いただいた八〇年代の日本農業の基本方向並びに十年の生産と需要の長期見通しを踏まえまして、積極的な農政を展開してまいらなければならない、こう考えておりまするし、また昨年、本院で御決議を賜りました食糧自給力強化に関する決議の趣旨も体しまして、国内で生産できるものはできるだけ国内で生産をする。また、国内でどうしても生産のできないえさ、飼料等については、安定的な輸入という体制をつくりまして、その万全を期するというような方向で日本農政の発展を期してまいり、一億国民の食糧の供給を全うしていきたい、こう考えております。
○喜屋武眞榮君 ところで日本農業の現状は非常に現実の問題として厳しいものが立ちはだかっておる、壁にぶつかっておる、こういつたことも昨日の新聞紙上でも報ぜられておるわけでありまするが、そういった厳しい壁に立ちはだかられながらも、それをみごとに切り開いていく、こういうことでなければいけないと、こう思うのでありますが、そういう立場から、路線は敷かれて、壁はしかし厚い。そこで、どうこれを軌道に乗せていくか、まさに日本農業は正念場に立たされておる、こう言っても過言ではないと思うのであります。 そこで、具体的に私は日本の国民の立場からの甘味資源の問題、この問題にしぼって二つの点、沖繩のサトウキビの問題とパインアップルの問題、この二つについて触れてみたいと思います。 今期のサトウキビの値段は一応決まったわけでありますが、ところが結論的に申し上げると非常に不満を持っておるということを、さらに私は大臣に申し上げたいと思うのであります。それは、要求はトン当たり二万八千円以上、こういう要求に対して、結果的には二・八%の幅であった。ところがその中身には、不満の内容には、パリティー指数は四・三をはじき出しておりながら、その最低限の数にもはるかに下回っておるということ、それから前期のてん菜との比較も〇・三%だったのが今回は〇・二%の上積みにまた格差を認めておる、こういうことが積み重なっておるわけでありますが、それでお尋ねしたいことは、日本の糖業振興の立場から、沖繩のサトウキビ振興を今後どのように考えておられるか、このことを……。
○政府委員(渡邉文雄君) 先般、本年産のサトウキビにつきましての価格の決定をいたしたわけでございますが、ただいま先生御指摘がございますように、二・八%の価格アップをいたしたわけでございます。これはさきに決定をいたしました大豆あるいはてん菜、カンショ等の他の畑作物に比べましても、御指摘のように昨年は〇・三の格差があったけれども、ことしは〇・二であるというようなお話もございますが、私どもといたしましてはことしの生産状況あるいはパリティーアップの昨年との比較、沖繩のサトウキビの重要性等にも十分配慮をして、このような価格を決定をしたつもりでございます。 今後の甘味資源の問題でございますが、砂糖というものは国内の国民の食生活上欠くべからざるものであることはもちろん御指摘のとおりでございます。一方、北海道の畑地帯並びに鹿児島あるいは沖繩の畑地帯におきましてはサトウキビあるいはてん菜にかわるべき適当な作物もないという現実もございますし、そのことが特に沖繩にとりましてはサトウキビが地域経済にとって大変重要であるということにもつながるわけでございまして、私どもといたしましては、そういった地域における重要性、作物としての重要性、並びに甘味資源を国内において所要量を確保していくということの必要性を十分踏まえまして、今後とも諸般の施策の展開に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 国民の甘味資源の補給地という立場からも非常に見直してもらわなければいけないと思うんですが、あえて私がこのことを繰り返し繰り返し申し上げるのは、毎年その時期になりますというと、生産者それから農業団体それから県当局が、もうはるばる遠い沖繩から時間と費用をかけて陳情合戦をしておるわけなんです。どうしても再生産意欲を、という切実な要求を裏づけてもらわなければいけない、こういう点から、価格の安定ということに非常に問題がしぼられてくるわけでありますが、この価格の安定に向けて、希望の持てる、そして再生産意欲を持って生産に励むことのできる、こういうことにならなければいけないと私は常々思うんです。このようなことを重々ひとつ御配慮の上に、今後も一生懸命に考えてもらいたいということを要望いたしておきます。 それから、この生産を上げる条件としていろいろあるわけですが、基盤整備の問題ももうたびたび申し上げておりますが、灌漑施設やあるいは農道の整備や土壌——土づくりの問題や、あるいは機械化の問題や害虫の防除の問題とか、いろいろありますが、ここでお聞きしたいことは、私は日本の国民の甘味資源の補給地としての沖繩のキビ作について、大きなウエートを占めておる国民甘味資源の立場からも沖繩糖業を育成するために国立農事試験場を設置してほしいということをたびたび要望してまいりましたが、やっとこさ原原種農場が実現いたしておるわけでありますが、この農場が軌道に乗りつつあることもよく知っております。 そこで、品種改良について非常に重大な関心を持っておるわけでありますが、この品種の改良については、現状はどのようになっておるのでありますか、どのようにまた考えておられるのか、それをお聞きしたいと思います。
○政府委員(川嶋良一君) サトウキビの品種の改良につきましては、まず国の方といたしまして、石垣島にあります熱帯農業研究センターの沖繩支所で基礎的な研究をやっております。また、品種改良そのものにつきましては種子島にあります九州農業試験場の研究室でやっております。しかし、このサトウキビの重要性にかんがみまして、沖繩県に国が委託をしております指定試験事業ということで昭和五十一年度から品種改良をしていただいております。そのほか、沖繩の本島、宮古島あるいは石垣島におきまして、実際の品種の選抜あるいはいろんな特性の検定等を行っておるわけでございます。 こういったようなことがだんだんと成果が上がってまいりまして、非常に倒れにくい、あるいは黒穂病に強いというようなIRK67−1とか、あるいは非常にわせで多収である、さらに黒穂病にも強い、こういったようなF161とか、あるいは多収で黒穂病に強いRK65−37といったような品種を順次奨励品種として勧めているところでございます。この品種につきましては従来の品種にかわりまして次第に栽培面積がふえているわけでございますが、なお、この品種改良につきましては今後とも国、県ともども力を合わせて進めてまいりたいと思っておるところでございます。
○喜屋武眞榮君 ことしから種苗が配布されたということも聞いておりますが、その状況はどういう状況ですか。どの程度配布になっておるのか、お聞きします。そして、どういう地域にそれが配布されたのか、そういった状況をちょっと御説明願いたいと思います。
○政府委員(小島和義君) 沖繩に配布中でございますサトウキビの原原種農場は明年度から本格的に業務を開始いたすわけでございます。本年、実験的に多少の配布はいたしておりますが、本格的には明年度からと、かように御理解いただきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 ひとつ、単なる試験に終わらずに、生産農家に広く普及さしていく、配布していくという、このことが生産につながるわけでありますので、試験管の研究に終わらぬように要望しておきます。 次に、ショック的にいま致命傷を受けておる問題には、パインアップルの問題がいま深刻な問題として横たわっておるわけでありますが、マスコミもこのように報じておるのであります。特に離島を中心としてパインアップル工場の閉鎖の問題が起こっておるということ、それから「パイン畑、絶滅の危機に 収穫放棄も出る」、こういう見出しで深刻な状況が報ぜられておるわけであります。 そこで、このパイン問題ももう毎年のように皆さんも頭を悩ましておられる問題と理解いたしておりますが、そのパイン問題に対して次のことをお尋ねしたいと思います。 まず第一点は、日本農政の立場から沖繩のパインアップル振興をどのように考えておられるかということが第一点。 それから第二点は、たびたび申し上げております外貨との需給の調整はどのようになっておるのであるか。 第三点は、農水省がお肝入りであっせんをしてくださった三者協議会は現在どのように進んでおるのか、また、これから進められるつもりであるのか。 その三点についてお聞きしたいと思います。
○政府委員(小島和義君) パイナップルが沖繩農業におきまして主要な作物の一つであるということは重々承知をいたしております。ただ、近年の傾向といたしましては、かつてサトウキビ、パイナップルとの二本立てだったものが畜産の振興あるいは野菜作、花卉作、そういったものの振興によりまして沖繩農業全体の中におきます地位としては相対的に低下を見ておるわけでございます。ただ、現在でもパインをつくっております地帯と申しますのは、土壌その他の理由によりましてこの作物によらざるを得ないと、こういう地域があるわけでございまして、国におきましても果樹農業振興法の対象果樹といたしましてこれを育成保護する、こういう方針でございまして、御承知のように、主要な用途でございます。パイナップルかん詰めにつきましては、今日では数少なくなりましたいわゆる非自由化品目といたしまして国境措置を講じて保護をいたしておるわけでございます。そういう状況でございますので、第二点の需給調整という問題が非常に重要でございまして、現在におきましても輸入のかん詰めの数量調整、さらに御承知のように、最近は冷凍のパイナップルでかん詰めをつくると、こういう産業分野が出てきておりますので、それの数量につきまして行政指導を通ずる数量調整、沖繩の生産量をにらみながらコントロールしておるわけでございます。 お話のございました関係団体によります需給調整のための懇談会でございますが、本年の場合には去る二月に第一回の懇談会を開催いたしまして、五十六年度のパイナップルかん詰めの需給見通しを立てまして、以後三月及び六月に開催いたしまして、沖繩品を中心とするパイナップルかん詰めの需給安定について検討を進めておるところでございます。次回は十二月上旬に予定をいたしております。 これらの結果、本年の沖繩品の本土出荷は比較的順調に進んでおりまして、一月から九月までの段階で九十一万九千ケース、昨年の同期は四十三万三千ケースでございましたが、本年は非常に順調に進んでおりますし、また今後も暮れの需要期を控えて円滑な消化が進む、こういうふうに見ておるわけでございます。また、競合品であります冷凍パイナップルの輸入量も五十四年以降年を追うて減少をしておりまして、五十五年におきましては前年対比五五・八%、ことしの場合には九月までの段階でさらに前年比九五%ということで数量も減っておるわけでございます。そういうことで冷凍パイナップルを原料としましたかん詰めの生産量も年を追うて減っておりまして、本年の場合には恐らく昨年よりも相当下回るだろう、こう見ておるわけでございます。そんなことによりまして何とか沖繩のパイナップルが優先的に消化されるように努力をいたしておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 最後に一言。
○委員長(坂元親男君) 時間が参っておりますから簡単に。
○喜屋武眞榮君 一言、いまのお話を……。結びにお願いしたいんですが、パインの量、非常に深刻な状況になっておりますので……。 いまお話を承りまして、一応軌道に乗りつつあるという面もあるわけです。ところが生産の現場としましては非常な危機に瀕しておる、この調整をどうして希望を与えるか、どのように立て直して希望を与えるか、これが非常に大事な問題になっておりますので、お願い申し上げたいことは、どうかひとつ三者協議会のこの調整については今後とも非常に関心を持って接着剤になっていただきたいということと、ぜひこの深刻なパインの現状を生産者の側、県民の側としましてもこれはどうしても保護育成しなければいけない、立て直さなければいけない、こういう強い要望があるわけでありますので、このこともひとつ御配慮願って、また立て直しの方向に希望を与えてくださるように強く要望いたしておきます。
○委員長(坂元親男君) 本件に対する本日の質疑はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十四分散会 —————・—————