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95回国会参議院1981/11/24

社会労働委員会 第6号

発言数
8
登壇者
3
会派数
2
開催日
1981/11/24

会議録

粕谷照美日本社会党

○委員長(粕谷照美君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。  老人保健法案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。村山厚生大臣。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) ただいま議題となりました老人保健法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  現在、わが国は諸外国に例を見ない速さで人口の高齢化が進んでおります。このような本格的な高齢化社会の到来に対応し、人間尊重の精神を堅持し、社会的公正を確保しつつ、効率的に機能し得る社会保障制度の確立と既存制度の見直しが喫緊の課題となっております。  わが国の老人保健医療対策は、昭和四十八年以来医療保険制度及び老人福祉法による老人医療費公費負担制度を柱として推進されてまいりましたが、その後年々老人医療費は増高を続け、一方、対策が全体として医療費の保障に偏り、予防から機能訓練に至る保健サービスの一貫性に欠けていること、医療保険各制度間、特に被用者保険と国民健康保険の間に老人の加入率の差により老人医療費の負担に著しい不均衡があるなどの問題が指摘されるに至り、制度の基本的な見直しについて要請が高まってまいりました。  政府といたしましては、このような要請にこたえて、長期的な展望に立って制度の基本的あり方について数年にわたり鋭意検討を続けてまいりましたが、このたび疾病の予防や健康づくりを含む総合的な老人保健対策を推進するための制度を新たに創設することとし、この法律案をさきの第九十四回国会に提出し、今国会において引き続き御審議を煩わすこととした次第であります。  以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。  第一は、この法律の目的及び基本的理念であります。まず、この法律は、国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、疾病の予防、治療、機能訓練等の保健事業を総合的に実施し、国民保健の向上と老人福祉の増進を図ることを目的とするものであります。また、国民は自助と連帯の精神に基づき、みずから健康の保持増進に努めるとともに、老人の医療費を公平に負担すること、年齢、心身の状況等に応じ、適切な保健サービスを受ける機会を与えられることを基本的理念としております。  第二に、老人保健審議会でありますが、この審議会は、保健事業の関係者及び老人保健に関する学識経験者二十名以内をもって構成し、老人保健に関する重要事項について調査審議していただくこととしております。  第三に、保健事業につきましては、市町村が健康手帳の交付、健康教育、健康相談、健康診査、医療、機能訓練、訪問指導等の各種保険事業を総合的に一体的に行うこととしております。このうち医療については、七十歳以上を対象としておりますが、医療以外の保健事業は、壮年期からの健康管理が老後の健康保持のためにきわめて重要でありますので、四十歳以上の者を対象として行うこととしております。医療についての診療方針及び診療報酬は、老人の心身の特性等を考慮し老人保健審議会の意見を聞いて定めることとしております。また、老人の方々に健康についての自覚と適切な受診をお願いするため、医療を受ける際、外来の場合一月五百円、入院の場合四カ月間を限度として一日三百円の一部負担をしていただくこととしております。  第四は、保健事業に要する費用であります。保健事業のうち医療以外の保健事業については、国、都道府県及び市町村がそれぞれ三分の一ずつを負担することとしております。なお、その対象となった者から費用の一部を徴収することができることとしております。医療に要する費用につきましては、国が二割、都道府県及び市町村がおのおの五%を負担するほか、医療保険各法の保険者が七割を拠出することとしております。保険者の拠出金の額は、当該保険者の七十歳以上の加入者に係る医療費の額と当該保険者の加入者の総数を基準として案分し、保険者間の負担の均衡を図ることとしております。なお、現在、医療保険各法により療養の給付費について国庫補助を受けている保険者に対しては拠出金の一部についてその補助率を基準として国庫補助を行うこととしております。  第五に、保険者から拠出金を徴収し、市町村に対し交付する業務は、社会保険診療報酬支払基金が行います。  第六に、関係法律の改正であります。この法律の施行に伴い、老人福祉法の一部を改正して、老人医療費の支給に関する規定等を整理するほか、医療保険各法においては、七十歳以上の加入者について療養の給付等を行わないこととする等の改正を行うこととしております。  最後に、この法律の施行期日でありますが、老人保健審議会に関する規定は公布の日から三月を、保健事業の実施等に関する規定は諸般の準備が必要でありますので公布の日から一年六月を、それぞれ超えない範囲内で政令で定める日とし、できる限り速やかに施行することとしております。  以上が、この法律案を提案する理由及び内容でありますが、この法律案につきましては、衆議院において、老人保健審議会は保険者拠出金等に関する事項について調査審議すること、医療についての診療方針及び診療報酬は中央社会保険医療協議会に諮って定めること、一部負担は外来の場合一月四百円、入院の場合二カ月間を限度として一日百三円とすること、保険者の拠出金に係る医療費の額と加入者数による案分率は二分の一と法定すること等の修正が行われたところであります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

粕谷照美日本社会党

○委員長(粕谷照美君) 次に、本案につきましては、衆議院において修正議決されておりますので、この際、衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員戸沢政方君から説明を聴取いたします。戸沢君。

戸沢政方自由民主党

○衆議院議員(戸沢政方君) 老人保健法案に対する衆議院の修正部分について、その内容を御説明申し上げます。  修正の要旨は、第一に、老人保健審議会は、保険者の拠出金等に関する重要事項を調査審議するものとすることであります。  第二に、老人保健法による診療方針及び診療報酬は、厚生大臣が中央社会保険医療協議会の意見を聞いて定めることといたします。この場合、中央社会保険医療協議会においては、老人の特性等を考慮し、合理的な診療方針及び診療報酬が決められるよう御審議をお願いすることといたします。  第三に、老人保健法による医療は、健康保険法及び国民健康保険法による保険医療機関等で行うものとすることであります。  第四に、老人保健法による医療の対象者に、現在予算措置で行っております六十五歳以上七十歳未満で、一定程度以上の障害のある者を加えるものとすることであります。  第五に、一部負担については、外来時一部負担金の額を五百円から四百円に、入院時一部負担の支払い期間を四カ月から二カ月に改め、その軽減を図るとともに、特別の理由によって支払いが困難と認められる者については、国民健康保険法における一部負担の減免制度に準じてこれを減免することができるものとすることであります。  第六に、保険者拠出金に係る医療費の額と加入者の総数による案分率は、二分の一としてこれを法定することであります。  第七に、保険者拠出金に対する国の補助率は、健康保険法、国民健康保険法等の国庫補助率と同じ率を法定することであります。  その他所要の修正を行うこととしております。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

粕谷照美日本社会党

○委員長(粕谷照美君) 以上で本案に対する本日の審査は終了いたしました。     —————————————

粕谷照美日本社会党

○委員長(粕谷照美君) 継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。  老人保健法案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

粕谷照美日本社会党

○委員長(粕谷照美君) 多数と認めます。よって、本案の継続審査要求書を議長に提出することに決定いたしました。  なお、要求書の作成につきをしては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

粕谷照美日本社会党

○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時十分散会      —————・—————

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