決算委員会 第1号
- 発言数
- 249 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1981/10/21
会議録
○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る九月二十四日、喜屋武眞榮君が委員を辞任され、その補欠として中山千夏君が選任されました。 また、九月二十六日、石本茂君が委員を辞任され、その補欠として森山眞弓君が選任されました。 また、九月三十日、坂元親男君が委員を辞任され、その補欠として三浦八本君が選任されました。 また、十月二十日、安武洋子君が委員を辞任され、その補欠として山中郁子君が選任されました。 —————————————
○委員長(和田静夫君) 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。 降矢敬雄君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 これより理事の補欠選任を行いたいと存じます。 ただいまの理事の辞任に伴う欠員のほか、委員の異動に伴う欠員が一名ございます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に亀井久興君及び三浦八水君を指名いたします。 —————————————
○委員長(和田静夫君) 次に、調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行うこととし、その旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(和田静夫君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和五十三年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、日時及び人選等につきましては、これをあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(和田静夫君) 次に、昭和五十三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、郵政省及び日本電信電話公社の決算について審査を行います。 —————————————
○委員長(和田静夫君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(和田静夫君) それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○穐山篤君 最初に、郵政並びに電電公社の直営病院の問題についてお伺いをします。 これは、前回の決算委員会でも解明がされたわけですが、臨調報告にも掲載をされ、さらに閣議でも決定をされた、ある意味で言うと、非常に重大な問題であります。そこで、もう一度この問題について明確にしていきたいと思うんです。 昭和五十二年の検査院の報告には、「三公社の直営病院の運営について」ということで、専売、国鉄、逓信、これが指摘をされております。それからなお、五十三年に入りまして特別に、「逓信病院の運営について」ということで同じようなことが指摘をされているわけです。五十二年の指摘と五十三年の指摘では、多少ニュアンスの違い、背景の違いがあるやに私どもは見受けるわけです。 そこで、まずもって検査院から、特記事項に挙げた背景ですね、あるいは特記事項を挙げた以上、何らか改善を期待するのは当然だと思うんですが、そのときの考え方ですね、これをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
○説明員(丹下巧君) お答え申し上げます。 五十二年度及び五十三年度に、特記事項といたしまして、こういう公的病院の経理の問題につきまして、検査報告に掲記いたしましたわけでございますけれども、なぜこれを特記事項として掲記いたしたかということでございますが、第一には、これらの病院の収支差額、赤字ということになりますけれども、これが相当な額に上がっているということでございます。 五十二年度の収支差額で申しますと、専売病院が二施設で二十三億円、鉄道病院が三十八施設で二百三億円、電電公社の逓信病院が十六施設で百五十五億円、合計三百八十二億円というふうなことになっております。また、郵政省の逓信病院につきましては、十六施設で、五十三年度の収支差額、赤字でございますが、これが九十八億円というふうなことになっています。全体として経常収支率——経常収入を経常支出で割ったパーセンテージが非常に低い。専売病院の場合が三一%、鉄道病院が二九%、電電公社の逓信病院が同じく二九%、それから郵政省の逓信病院が三〇%というふうに、収支率が非常に低い。それから公社病院の場合で見ますと、経常収支率の三〇%未満の病院というのが、これら五十六施設の中で三十九施設、六九%に及んでいると、こういうふうに非常に収支率の低い病院がある。 それから、これは赤字の問題でございますけれども、今度は、じゃそれらの病院がどれぐらい利用されているかというふうなことになりますと、五十二年度の場合病院の病床利用率は、専売病院で三八%、鉄道病院が四五%、電電公社の逓信病院が六三%——五〇・七%というふうになっているわけです。それから郵政省の逓信病院の病床利用率は五九・四%というふうに、非常に病床利用率も低くなっていると。これは、これらの病院が職域病院ということで、職員、家族等に主として利用者が限られているわけですけれども、これはこういう職員、家族等の利用というものがどんどん減ってきている、非常に利用率が低いということがありまして、こういうふうなことになっているわけでございますけれども、こういう職員、家族の利用が低くなっているということは、全般的に国内の病院というものがだんだんふえてきましたし、いろんなところに病院ができてくるというふうな形で、こういう職域病院がある程度地域に限定されているというふうなこともあって、これらの一般の病院の普及が広がるにつれて、だんだん利用も低くなってきている、そういうふうな社会情勢というものがあるわけでございます。これに対しまして、こういう大きな赤字があるということは、やはり経理上好ましくない事態でございますけれども、じゃ、それをどういうふうに改善したらいいかということになりますわけですけれども、何といいましても、収支改善の場合の収入の側の一つの大きなポイントとなるのは診療料金でございますけれども、これらの病院におきましては、診療料金が一般の一点単価に比べて低い取り扱いになっている、これが一つの収入圧迫の要因になっている。ところが、それじゃ、診療料金を値上げするということになりますと、これらの診療料金は各共済組合の短期経理ということで支払われるところがあるわけですので、短期経理の負担の増を来すというふうなことで、診療料金の一点単価の値上げということは、共済の短期経理に即響いてくるというふうな一つの問題がある。そこに一つの隘路がある。 それからもう一つ、一般の職員が余り利用しないということで、これをほかの一般の市民に開放するというふうな問題があるわけでございますけれども、この問題につきましては、地域の医療機関等の競合の問題といいますか、そういったことでまたこれも一つの問題がある。 それから、先ほど申し上げましたように、公社病院の場合には、三〇%以下の利用率という個所がかなりな数になっているわけでございますけれども、こういう個所をある程度統廃合するというふうなこともあるわけですけれども、この点につきましては、これらの病院が職域病院として現在まで至ったというふうな経緯もありますし、職員に対する福利厚生というふうな問題もございまして、それらもいろいろな問題がある。ただ、私どもが会計検査という立場から見まして、これらの先ほど申し上げましたような相当の額の赤字を抱えていて、これが毎年累積していく形になっていく、こういった場合には、こういう公社の経理あるいは特会の経理に対して相当な重い負担になっていく。これらをたどっていくと、やはり料金の問題とか、あるいはわれわれの税金の問題にかかわり合ってくるような問題になるというふうなことがございますので、やはりこれは何らかの形で改善していかなけりゃいけないと、そのためには先ほど申し上げましたようないろいろな要素はありますけれども、こういうものについて、全般的にやっぱり考えていただきたいというふうなことで、私どもとしてはこれを一つの問題として提起いたしまして、何らかの形でいろいろな力をかりてこれが解決していって、いい方向に向かえば非常にいいんではないかというふうなことで、特記事項として掲記した次第でございます。
○穐山篤君 いまもお話がありましたように、現状の認識はよくわかります。 さて、問題はこれからの問題ですが、いまもいみじくも指摘をされましたように、このままほうっておきますと、累積赤字がさらに増加をしてくる、じゃ、それを全部整理してしまっていいかと言えば、職域病院としての特性もある、こういうことが指摘をされたわけです。 そこで、当然のことですが、このそれぞれの共済病院は、共済事業の一環としてこれが行われているわけであります。ですから、一般的な、市中にあります医療機関と違いがありますね。市中の医療機関であれば、一点単価十円という標準で計算をしますが、御案内のとおり、薬づけもあります。あるいはまあ検査づけもありますし、中には不法、不当なこともやっている。その支払いは全部税金、国民が負担をして、それで、ある意味で言えばしらばっくれられているわけですね。ところが、この直営病院、職域病院につきましては、独算の形をとっているわけです。そうしますと、一点単価、市中の場合には十円でありますが、従来七円、八円、あるいは九円のところもあるわけですが、八円にして安くする。これを高くするということは、それだけ共済経理、短期経理というものを圧迫をして、さらに赤字を増大をする、こういうことになるわけですね。まだまだまじめにやっているからこういうことで財政的には整理されているというふうに見なければならぬと思うんです。 いま、検査院側の方として注目すべきお話は、総合的に何らかの解決を図ってほしい、こういうふうなお話があったわけですね。私はこの意味の中には、当然国鉄なり、専売なり、郵政、それぞれの中で努力をするという意味と、共通した課題であるから、もっとそれを広い土俵の上にのせて解決したならばどうかという意味が検査院の指摘の中には、あるいは考慮の中には入っているものと考えたわけですが、その点検査院側の態度としてはいかがでしょう。
○説明員(丹下巧君) 私どもの検査報告に掲記する事項につきましては、院法二十九条の中で一応書いてございまして、そのほかに施行規則によりまして、検査院が特に掲記を必要と認めた事項につきまして掲記できるというふうな形になっているわけでございます。一般的に私どもが検査報告の中に書くものといたしましては、不当事項あるいは改善処置要求というふうなことがあるわけでございますが、これらのものは、不当事項の場合でございますと、それなりに会計経理を行うものの中に、あるいはそれに関連する事業の執行の中に、何らかの形で管理の中に落ち度があるというふうな要素があるわけでございます。 それから、そのほかに、改善処置要求の中には、そこの受検庁側である程度改善できるものもありますし、あるいは政府当局全体として改善できるものもあるというふうなことで、私どもとしては、改善処置要求する場合には、その改善の可能性がある、それを改善できる、それの実現性があるということを一応踏まえまして、それも受検庁とのいろいろなやりとりの中で十分納得いただいて、処置要求して、それが実現していくというふうな形になっているわけでございますけれども、こういういろいろな会計経理の中で赤字が出ているとか、そういうふうな問題がある場合に、そういう政府といいますか、これを扱っている政府、あるいは各官庁の中では解決できないような、先ほど申し上げました、この病院の問題で言いますれば、地域の医療機関との問題とか、あるいはそういうこれを受益している御家族の皆さん方との関係とか、いろいろな他の要素がたくさんあって、そういったものを政府当局部内ということではなしに、国民全体として考えていただきたいというふうなことがあるわけでございまして、そういうふうなケースの場合に一応問題を提起して、その事態の進展を期待するという形で掲記しておりますのが、最近検査報告の中に記述している特記事項でございまして、そういう趣旨で掲記しているわけでございます。
○穐山篤君 指摘をしました検査院側の考え方というのは明らかになったと思います。 そこで、郵政大臣、電電公社の総裁にお伺いをしますが、当然、これは別格の人格ですけれども、一応それぞれからお答えをいただきたいんです。五十二年の指摘を待つまでもなく、その前から直営病院、職域病院のあり方の問題につきましては、それぞれの機関で十分検証されてきたものと思うんです。五十二年、五十三年の指摘がされ、当然改善計画というものを考えられたと思うんです。 そこでお伺いをしますが、当然身内の中で、それぞれの省の中で、あるいは公社の中で改善をすべき事柄は何だろうか。あるいは医師会とのかかわり合いがありますから、その問題についてどういうふうに展開をしなければならぬのかという問題もある。それからもう一つは、郵政なり、あるいは電電独自で改善措置をとったといたしましても、構造的に問題が残っているわけです。したがって、それは共通をした土俵の上で解決しなきゃならぬわけですが、当然その場合には三公社が共同のテーブルに着くとか、あるいは三公社とそのほかの公務員なり、地方公務員なり、そういうものとのかかわり合いを十分に相談をし、考えて、広い土俵の中で問題解決を図らなきゃならぬ。そういうふうに対策を考えるのは当然だと思うんですが、それらの分野についてどういうふうに方策を考えられて、現実にどこまでどういう部分について進んでいるか、概況をひとつ明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(山内一郎君) 逓信病院につきまして、いろいろ検査院からも御指摘を受けて、改善の努力をいまやっている、進行中でございます。御承知のとおりに、職域病院として、職員の健康保全の問題、あるいはまた職業病の解決の問題等もあって、非常に重要な役割りを果たしておるわけでございまして、そういう点については、私は非常に成績を上げているものと考えているわけでございます。ところが、御指摘のように、収支の状況が悪い、これを何らかの形で改善を図らなければいけないというので、いまやっておりますことは、五十五年四月一日から診療料金の引き上げ、これを一点当たり九円に上げているわけでございます。その後の状況をいま見ているところでございますが、もう一点は、一般開放の問題でございまして、なかなか地元のいろんな方々の了解をとるのは困難でございますけれども、折衝に折衝を重ねまして、一般開放の病院を逐次ふやしているわけでございます。五十五年には広島逓信病院、それから五十六年は仙台、神戸、福岡、京都、名古屋と、これらの病院の一般開放をやっておりまして、その成績も逐次上がっているわけでございますが、まだ短期間でございますので、顕著なあれは出ておりませんけれども、一般開放しないときよりはよくなっている、こういうことでございまして、こういう点についていま努力を重ねているところでございます。 穐山委員から御指摘の三公社全部同じ土俵で何らかやったらどうだというような御指摘でございますが、いまのところはまだそこまでいってないというのが現状でございます。
○説明員(真藤恒君) お答え申し上げます。 電電公社の方は、まず地域の医師会といろいろ相談いたしておりますが、さしあたり仙台と熊本と伊豆と三カ所が話がつきまして、今年に入りまして一般の市中の方々の診療を開始いたしております。 もう一つは、単価を五十七年度から適当に引き上げるべく、いま話を進めておりますが、これは引き上げ得る見込みでございます。 もう一つは、病院の経営そのものを、もう少し経費の節減に努めるように、細かいことから指導を始めまして、今日進めておりますが、あと一年ぐらいすれば、かなりの変化は出てくるんじゃないかというふうにいま期待しておるところでございます。 総合的に、この問題についてもう少し進んだ考えで第二弾の合理化の対策をいま研究中でございます。
○穐山篤君 少し歯切れが悪いんですが、さらに前に進めます。 行政管理庁に伺いますが、七月十日の臨調答申を受けまして、ことしの八月二十五日の日に、行革当面の基本方針の推進についてという閣議の行政改革本部の決定があります。それによりますと、これは臨調報告と同じなんですが、三公社四現業の職域病院については、当面、利用率の低い病院、小規模病院等の整理統合及び一般開放等による収支改善を図る、こういうふうに述べられているわけですが、この行革本部の決定は、いま私が申し上げましたような、それぞれの公社あるいは現業として改善の措置をとるということは一つ当然であります。それから一般への開放の問題につきましては、医師会との調整ということが当然残りますので、単なる話し合いだけではうまくいかない、ときには公正取引委員会なり、あるいは都道府県知事の協力も求めなければならぬという意味で、政治の力が働かなければならぬ。それから先ほども指摘をしましたように構造的な問題でありますので、広い土俵で問題解決を図る。こういうニュアンスがこの行革本部の決定の中には入っているかどうか、その点を伺います。
○説明員(吉井正武君) 臨調答申におきましては、一次答申でございますが、職域病院の合理化につきまして、三公社四現業の職域病院については、経営形態等を含め抜本的検討を行う必要があるということを述べました上で、当面の措置としまして、ただいまお話が出ておりますような利用率の低い病院、小規模病院等の整理統合、各病院の一般開放、相互利用等による利用の拡大などによる収支改善ということを報告いただいているわけでございまして、政府としましても、行革本部決定におきまして、ただいまお話ありましたようなその推進に努める旨決めておるわけでございまして、今後基本的な問題については、臨調答申を待つ必要があると思いますが、当面そのようなことで、個々のところで、それぞれのところで合理化に努力していただくということで、行政管理庁としてもその推進方に努めてまいりたいと思っているところでございます。
○穐山篤君 私の指摘をしましたのは、まあ前段の話は当然やるべき事柄をやらなきゃならぬという問題ですからいいんですが、一番最後に申し上げた、抜本的に改善をする必要があるというその抜本的な意味の中には、もっと幅の広い、総合的な問題の解決ということが含まれているかどうかということを私はお尋ねをしているわけです。その点明確になりませんか。
○説明員(吉井正武君) ただいまの抜本的検討を行う必要があるということを臨調では御認識で、そういうことで答申をいただいているわけでございますが、私どもとしましては、ただいま先生御指摘ありましたような、いろんな問題を含みますので、こういう基本的問題も含んでおりますので、臨調答申を待ちたいというふうに考えているところでございます。
○穐山篤君 臨調答申は当面の問題と、それからある意味でいうと将来的な問題と二つ言っているわけですね。将来的な問題が前の方に出て、そして、当面の問題が後で指摘をされているわけです。 そこで、またもう一度明らかにしてもらいたいんですが、ことしの三月三十一日に、これは民社党の小沢貞孝さんが質問主意書、提出をしております。これに対しまして五月の一日、総理大臣から回答が行われております。これを読んでみますと、一点単価の問題、あるいはその他のことについても触れておりますが、たとえば国家公務員の共済組合、あるいは警察関係の共済病院というものについては、非常に収支が償っている、これは別段抜本的な経営のあり方を変えないにいたしましても、経営の状況、経理の状況というのはいいというふうなことが言われている、あるいは指摘をされているわけですね。 そこで、大臣にもこの際お願いをしておきたいと思いますが、この職域病院のつくられてまいりました性格ですね、あるいは特徴的な立場から考えてみまして、すぐ廃止をしたり統合するというふうな単純な発想でなくて、もう少し私は幅広い、土俵を広くして、総合的な問題の解決に当たるようにしてほしいと思うんです。私もかつて国鉄の共済病院にかかわっていたことがあるわけですが、やっぱり医者の問題、あるいは薬の問題、それから病院の建てられております場所の問題、設備の問題、いろんなことが総合的に関係をするわけですね。さらにそこの地域の医師会との問題ということがありますので、単純に問題を征伐するようなことがないようにしてほしいと思うんです。仮に、統合整理をいたしたといたしましても、旧態依然たる方法、経営のあり方、やり方でいきますと、同じようにまた赤字がそこでは発生をすることになるわけです。ですから、構造的な問題がどこにあるかということをきちっと整理あしていただきまして、もう少し長い目で見て、大問題の解決に当たるようにしてほしいと思いますが、その点大臣の見解を伺っておきたいと思うんです。
○国務大臣(山内一郎君) 行革の第一答申の中に、先ほどいろいろここでお話のございました三公社四現業の職域病院についてのことが出ているわけでございまして、「整理統合を図る」というような字も入っているわけでございます。 そこで、われわれがいま考えておりますことは、先ほど申し上げましたように、どうして整理統合が俎上に上るかと言いますと、収支が悪い、やり方さえよければ、いまの地域あるいは職域の病院として、りっぱな功績を発揮しているわけでございますので、まず、そちらの方の、先ほど申し上げたような医療機関としての収支がよくなるように、医療単価の問題とか、それから非常にむずかしい問題でございますけれども、一般開放という点について、いま努力をさしていただいているわけでございまして、いま穐山委員も御指摘ございましたように、総合的な幅の広い解決の問題をさらにこれをさらしまして、いろいろ検討しながらこの問題に対処をしてまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○説明員(真藤恒君) いまの問題は、私どももいま大臣がおっしゃったようなお考えと全く同じ考えで、いまいろいろ手を考えておるところでございまして、さっきお願いしましたように、もうしばらく時間をかしていただきたいというふうにお願いしたいと思います。
○穐山篤君 ぜひその点しっかり対策を立てていただいて、私が指摘をしましたような趣旨が生かされるように考えていただきたいと思うんです。 さて次に、郵政職員の労働時間、労働条件の問題についてお伺いをするわけですが、その前に大蔵省にお尋ねをします。 前回の国会におきまして、銀行法を初め金融機関の法律の抜本改正を行いました。その中で、従来銀行法の十八条、今回新しい法律では第十五条になるわけですが、「銀行の休日は、日曜日その他政令で定める日に限る。」以下云々というふうに大改正が行われたわけです。これは御案内のとおりだと思うんです。私は、この銀行法の改正の総括質問の際に、渡辺大蔵大臣に、この実施促進方についての考え方をお伺いをしました。その際に大臣は、従来銀行法十八条で制限を受けておったと、そのために土曜閉庁することができなかった。今回第十五条によって法律の改正が行われたので、土曜休む、あるいは日曜日休むという原則が立てられたので、十分ひとつ努力をしていきたい、こういうお話が表明をされたわけです。もちろん、この銀行法の改正は公布がされてから一年ですから、来年の春からになるわけです。したがって、その期間は準備段階、あるいは政令につきましても十分検討をする期間になっているわけですが、現在大蔵省としてはどういう範囲でこの休日問題についての政令を準備をされているのか、あるいは検討をされているのか、まずその点からお伺いをしたいと思います。
○政府委員(吉田正輝君) 先生が御指摘のとおり、前国会で成立いたしました銀行法の施行日は、来年の四月ぐらいを予定しておるところでございます。 そこで、その際の政令でございますけれども、その政令におきましては、ただいまいろいろ検討中でございますけれども、現行の休日のほか、実際にそれがいま現実に行っている状況に即して政令を定めていくのが、やはり現実的であろうかと思っております。 そこで、その場合でございますが、一つは国民の祝日に関する法律で定められた部門と、それから、たとえば一月の祝日以外でも、二日とか、三日などは休んでおりますので、二日とか三日、あるいはその地域の銀行の営業所、あるいは代理店の実際の実情に即して、休日として必要な日、あるいはその営業所、代理店の営業状況で、たとえば百貨店に置かれておりますキャッシュディスペンサーというふうなものがございますけれども、そういうものが、百貨店は日曜日以外に休み、日曜日は開くというような実情がございますので、それも銀行の営業所でございますから、そういう実態に即した形で政令を定めていきたいと、かように考えてただいま検討中でございます。
○穐山篤君 私は、その審議の際に、いまもお話がありましたが、五つ問題を指摘をして、当時の銀行局長もよく理解をしますという、そういう態度表明になっているはずです。日曜日、祝祭日、それから一月の問題ですね、それから百貨店、それから過疎、離島の店舗、それから別に定める臨時休業日と、こういうものになるわけですが、理屈はこれで整理をされたといたしましても、各金融機関が一般の利用者、あるいは消費者との十分な対話を得て、十分にまた銀行側としても、金融機関としても補強工作をきちっとして、そして土曜を休むと、休日にするということに段取りとしてはなるわけですが、それが来年の春、法律が施行されるまでの間に、十分に一般の市中銀行の準備態勢が整うかどうかと、まあ私も非常に注目はしているわけですが、銀行協会として準備が進んでいるかどうか、あるいはその準備について大蔵省がどういう指導をしているかということがある意味ではかぎになると思うんです。これは都銀なり、地銀というものが決断をすることになれば、当然のことでありますが、その他の労働金庫にしろ、あるいは信用金庫にしろ、さらには農協、あるいは郵便局というふうに、政治的には波及効果が非常に多いわけですね。したがって、その金融機関、銀行協会に対します大蔵省の強力な指導というものが一にかかっていると思うんです。その点でどういうふうな折衝といいますか、打ち合わせといいますか、進んでいるかどうか、その点を明らかにしていただきたい。なお、銀行側としていまどの程度まで準備が進んでいるか、それもひとつ公にしてもらいたい。
○政府委員(吉田正輝君) 銀行という金融機関では、私どもやはり非常に公共性の高い、一般国民大衆とか、預金者とか、それから一方ではその利用者、あるいは中小企業その他、いろいろと広く国民一般にかかわりある公共的な機関だということだと存じております。 そこで、それが休みますということにつきましては、これは週休二日制というのは現在、世界及び社会のとうとうたる大勢とは考えておりますけれども、いま申し上げましたようなことで、大変一般経済取引とか、社会経済全般に与える影響が大きいということが一つございます。ここで先生御指摘のとおり、まずそういう方々の理解を得ないといかぬということが一つございますと同時に、一方では郵便局とか、あるいは農協とか、同様の金融業務を行っておりますところの動向ともかかわりのあることでございますので、非常にむずかしい問題と申しますか、そういう問題を十分考えながら進めていかなければならないと思っております、ただ、御指摘のとおり、先般、前国会で通過させていただきました銀行法、それとこれに関連いたしまして手形法とか、小切手法とか、国税通則法とか、あらゆる意味で金融機関がやろうと思えば週休二日制、ただいまのような法的整備はおかげさまで準備ができておるわけでございます。そういう意味で、法的整備ができましたので、今後それをどういうふうに業務的に進めていくかということでございます。 先生御指摘のとおり、私どもそういう意味では全銀協にもその検討をなるべく進めるようにと、こう指導しておるわけでございますけれども、銀行法以後の状況で申し上げさせていただきますと、九月十四日に週休二日制特別委員会、先月でございますが、特別委員会を開催いたしました。そして、いま申し上げましたような内部態勢といたしまして、業務をどういうふうに進めるかとか、あるいはそれに関連いたしまして事務管理をどういうふうにいたしますかとか、あるいはこれまた人事の問題もございます。そういう種々の問題ございますので、そういう特別委員会を設置いたしますとともに、そういう下部組織に週休二日制人事専門委員会と、それから事務の専門委員会と業務の専門委員会をつくりまして、そのそれぞれの三つの専門委員会にまた下部組織をつくりまして、それぞれのランクに応じまして検討が進められつつあるという現状でございます。
○穐山篤君 そのいまお話のありましたものは、おおむね来年の法律の施行に間に合うような態度で進んでいるかどうか。その点は微妙な点でしょうけれども、おおむねのその考え方として、たとえば、来年の春には間に合わせたい、来年じゅうにはひとつ間に合わせたい、何らかの目標がないと、あれだけ議論をした問題ですから、国会の権威にもかかわると、こう思いますが、このおおむねの目標で結構です。
○政府委員(吉田正輝君) ただいまの穐山先生の御質問は、来年の春、銀行が週休二日制を実施するという意味での目標ということでございましょうか。いずれにいたしましても来年の一応春というようなことで、銀行法を施行いたしまして、それを受けた政令を定めますが、その政令は現行の銀行がやっております実情を踏まえまして、とりあえずその法律のかわりに政令で細かく定めるということになっておりますので、それを実情に即しまして定めるということでございまして、週休二日制そのものの実施につきましては、先ほど申しましたような利用者とか、あるいは郵便局とか、農協とか、それぞれの金融機関との横並びの問題とか、いろいろございますので、そういう広い問題とかかわりあるということで進んでいく問題であろうかと思います。したがいまして、いま人事、事務、業務とか、そういういろんな研究をしておりますというのは、そういう社会的コンセンサス、あるいは国民的コンセンサスなり、各金融機関の横並びの問題が実際上どうなるかということが把握できまして、できるというときにはどういう体制でやるべきか、どういうふうなことを準備しておくべきかというような、実務的な研究を開始しておるということでございますので、目標がいつということを申し上げるのはいまの段階ではちょっとはっきり申し上げられないというのが実態だと思います。
○穐山篤君 いまお話がありますように、国民との合意を得るということが一番大切でありましょうし、それから銀行法の改正そのものは五十年ぶりのものですから、そちらの方の作業も大きい。したがって、休日の問題だけが飛び抜けて早く実施されるというふうには私も考えません。しかし、長い間の国会の何回となく決議されたしろものでもありますし、それから銀行法の改正でようやく法的には整備された問題です。ですから、準備を十分に積み重ねて、後願の憂えのないようにして発足をする、当然だと思うんです。銀行の意欲もある程度私どもも承知をしています。したがって、金融機関がこれは積極的にやるべき事柄ではありますけれども、ある意味では大蔵省がかぎを握っていますんで、そのことは十分に念を押しておきたいと思うんです。 さて、そこで郵政省にお伺いをしますが、いまのような状況を背景にいたしまして、当時の審議でも私は申し上げたわけですが、一般の市中の金融機関、それから代表的なところでは農協、それから郵便局、この三つが準備を具体的に進めて、同時に一斉に土曜閉店になるようにしようじゃありませんかと、こういう態度に集約をされたものと私は思うわけです。 そこで郵政省側にお伺いしますが、どの程度まで本問題についての検討が着手をされているかどうか。当然のことでありますが、この窓口を閉めるということになりますと、人事の面でも、あるいはその他業務の面でもいろいろ問題があることも承知をします。したがって、そう簡単にいかないとは思いますけれども、いま大蔵省が答弁がありますように、いずれは同時に一斉に発足をしなきゃならぬわけです。そのための準備はどうかということをお伺いしておきます。
○政府委員(鴨光一郎君) ただいまの先生の御質問につきましては、まず基本的に週休二日制の問題があるかと思います。週休二日制の問題につきましては、貯金局ということだけではございませんで、郵政省全体といたしまして、社会的趨勢であるということは十分認識をいたして取り組みをしているところでございます。 金融機関との関連におきましてお答えをさせていただきますと、御指摘の銀行法の改正に伴います民間金融機関の窓口の取り扱いについては、ただいま大蔵省側から御答弁がありましたとおりでございまして、私どもも全銀協が検討しているということは承知をいたしております。いずれにいたしましても、私どもも今後の銀行側の推移というものも十分見きわめて、対処をしていきたいというふうに考えているところでございます。 なお、郵便局の窓口を閉めるということにつきましては、御承知のように大小さまざまな郵便局が全国のあらゆる地域に設置をされているということがございます。それからなお、これもまた貯金局だけの問題でございません、全省的な問題でございますが、郵便貯金のほかに郵便、保険といった各業務が一体として運営をされているということでございまして、そういった面で、サービスの面における影響というものが大変大きゅうございます。そういうことで、国民のコンセンサスを得るということが必要なことであるということで、サービスの適正化といった点を考慮しながら、実施可能な方策を検討していかなければいけないということで、いろいろな種々の問題について検討を進めているというところでございます。 なお、週休二日制、あるいは全省的な問題につきましては、人事局長の方からお答えをさせていただきたいと思います。
○政府委員(奥田量三君) 郵政省全体の勤務時間短縮問題について申し上げます。 ただいま貯金局長も申しましたとおり、週休二日制、大きな社会的な趨勢であるということは十分認識いたしておりまして、郵政省といたしましても、もろもろの機械化、あるいは合理化を実施しながら、それとあわせて逐次週休二日制の問題にも取り組んでいるところでございますが、現状といたしましては、四週間に一日の休日を与えるという体制は、ほぼ職員の三分の一程度にとどまっている状況でございます。この問題につきましては、今後とも要員問題、財政問題、あるいは各種の機械化等合理化、あるいはサービスについての検討等諸問題を検討いたしまして、全体的な週休二日制の実施につきまして、労使間でも協議を重ねながら、鋭意努力してまいりたいと考えているところでございます。
○穐山篤君 郵政省の場合問題が三つあると思うんです。 一つは、大臣よく聞いてもらいたいんですが、まず第一に総体的な週休二日制、労働時間の問題ですが、御案内のとおり国家公務員は四週五休という新しいものに踏み込んだわけです。ところが郵政省は、いまもお話がありますように、これはたった三分の一程度が適用をされていて、まだ全体に及んでいないわけですね。言いかえてみますと、公務員並みになっていないという現実を、これを早く解消をする必要があると思うんです。業務が大変だとか、あるいは要員問題が絡んでいるとか、いろんな理屈はあると思うんです。そういうものを全部克服をして、みんなそれぞれ週休二日制なり、四週五休制度になってきているわけですね。おれのところだけは別だということで、郵政の職員だけが労働条件が悪くていいという理屈にならないわけです。ですから、まず第一が、この四週五休の問題について、できるだけ可及的速やかに全体に適用する、これが第一です。 それから、第二の問題は窓口の問題です。銀行法の改正の際に、郵政大臣は、私の記憶によりますと、おくれをとることはないと決意の表明をされたわけですが、私は率直に皆さん方の検討を分析をしてみますと、準備はほとんど進んでいない。逆に言うと、市中銀行のお手並み拝見という、やや客観的な立場に立っているやに印象として受けるわけです。これは私は無責任きわまる態度だと思う。少なくとも来年の春になるか、秋になるか、再来年になるかわかりませんが、市中の金融機関が土曜閉店にしようというときには、少なくとも社会的な、あるいは政治的な責任として、一斉に発足をするということになりますので、そこの分野についての準備体制は、いつでもできるようにして、おくれをとらないというふうにしなければ、これは大臣、言いっ放しになってしまうと思うんです。その点が第二の問題です。 それから、第三の問題は、いまも指摘をされましたが、一つの郵便局の中で、保険の業務、貯金の業務、いろんな業務をやっている。したがって、ある特定なところだけを土曜閉店にするということになれば、内部でバランス上の問題が出てくることは当然だと思うんです。しかし、それも克服をしなければならないという問題にいま郵政省は追い込まれていると思うんですね。 この三つの問題については、できるだけ歩調をそろえて、可能な限り、準備ができ次第実施をしていくということにしませんと、郵政省関係の労働者の労働時間の短縮、週休二日制というのは、いつになっても前進をしない。これはいままで労使交渉の経緯を見ましても、そういうことになっているわけですね。非常におくれているわけです。これはもう郵政だけですよ。ほかのところは、いろんな合理化もあるんでしょうが、それなりの努力をして進んでいるわけです。率直に言うならば、郵政はおくれておりますので、この三つの問題について、どういうふうにされるのか、ひとつ明確に態度表明をいただきたいというふうに思うんです。
○国務大臣(山内一郎君) いま穐山委員から重大な三点の問題の御指摘を受けたわけでございますけれども、いますでに国家公務員で実施をしております四週五日の問題、これもできるだけ完全にやりたいというので、大変な努力をしているところでございますが、いろいろと同じ業務だけでなくて、違う業務が一つの局で行われているという点は、私はほかの職場と一番違う特色があり、なお解決のむずかしい点ではなかろうかと思っておりますけれども、まだ三分の一の実施のようなことでございますので、これを極力完全にできますように、まずやってまいりたいと考えているわけでございます。 それから、貯金業務だけの問題は、一般の民間の金融機関と歩調をそろえないといけないと思っておりますが、その窓口も一人の人がいろんなことをやっている、こういうような点もございまして、準備にいろいろ非常に困難な問題がたくさんあると思うんです。はっきり分かれていれば明確にこれは解決をするのでございますけれども、そういうことはございますけれども、もう社会的な責任としても当然やらなければいけない。 それから、いろんな業務がございますけれども、それもやるとなれば、当然その線に沿ってやるべきであり、むずかしい問題はございますけれども、鋭意、一層ひとつ努力をしてやってまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○穐山篤君 私の経験でいきますと、大体年末だとか、三月の退職、春闘の時期に常に労働時間の問題が団体交渉の俎上に上るわけです。多分ごとしもそういうことになるだろうと思いますが、大臣がいま述べられましたように、また私が指摘をしましたように、少なくとも横並びになっていないというのは、これは天下の郵政省としては恥ずかしい事柄ではないかというふうに思いますので、ぜひ全力を挙げて努力をしていただきたいと思うんです。 その次に、電電公社の経営の問題について基本的な部分をお伺いしますが、最初に総裁にお伺いをします。 御案内のとおり、昭和五十三年六月十九日の日に、公共企業体等基本問題会議が意見書を当時の内閣官房長官安倍晋太郎さんに出されているわけです。これは当然前の総裁のときであったと思いますが、引き継ぎを受けていると思うんですね。この答申、意見書に対しまして、昭和五十五年、去年の六月六日の日に検討の結果の報告書が発表されているわけです。 電電公社のところを私が二言で申し上げますと、経営形態の問題について基本的に三つのことが指摘をされているわけですね。第一は、電話事業については、現行の経営形態を維持することが適当である。こういうふうに明確になっております。それから、電報の事業につきましても、当面電電公社が行うことが適当である。それから第三に、データ通信設備サービスにつきましても電電公社が行うことが適当である。もちろんそれらについて運営上改善すべき事柄は数々指摘をされておりますが、三大事業につきまして、基本的には公社が名誉ある事業を行えと、行おうではないかというふうに、これは一致した報告書が出ているわけですね。これも多分引き継ぎを受けただろうというふうに思うんです。 次に、一年後に御案内のとおり、臨調報告というものがなされたわけですが、この電電公社の経営のあり方の問題につきまして、七月の十日の報告は御案内のとおりでありますが、事業運営の合理化、あるいは活性化を図る、活力をつけるために、現行公社制度のあり方、民営化などを含め当調査会が抜本的な見直しを行うと、こういうふうに指摘をされているわけです。この臨調の報告を私どももよく勉強しているつもりでありますが、総裁は、少なくともいままで民間からおいでになりましたから、民間的な発想、活力というものを十分入れるという、その態度は了承しますが、経営の基本的な問題につきましては、この五十三年の意見書並びに検討結果報告書というものが、少なくとも経営の基本的な態度であったと思うんです。それを踏襲をして、今日まで改善すべき事柄は改善してきただろうと思うんですが、この七月十日の臨調答申がなぜこういう形で生まれてきたかということについての御感想をまず最初にお伺いしたいと思うんです。
○説明員(真藤恒君) 私も、公共企業体基本問題会議の意見書というものを拝見いたしまして、その後この意見書をいただいて、政府並びに公社がどう対応したかということもいろいろ聞きましたのですが、この意見書で意図しておられることは、私が着任いたしましたときに何も具体化しておりませんし、また具体化の傾向も見えておらなかったのが私個人の感情といたしましては事実でございます。 それから、今度の臨調の答申が出ます前に、通常国会で、電電公社の民営問題について、いろいろ御質問いただいたのでございますが、その時点におきましては、私は、当事者の私から、その時点において民営反対とか、賛成とか、言うべき立場に立っておらないと考えておりますという意味の答弁を申し上げました。さらに追加の御質問に対して、民営論が世の中にくすぶっておることは確かでありますけれども、どういう考えの民営諭なのか、何も詳しく論評されたものも意見を出されたものも当時ございませんので、勉強のしようもございませんという意味のことをお答えした覚えがございます。その後、臨調でああいう第一回の答申が出ましたので、公社といたしましてはそれにこたえて、当事者の責任として、経営形態というものについて本格的な勉強を始めるべきだと考えまして、勉強をいま進めておるわけでございますが、勉強のやり方といたしまして、従来の行きがかりを一切考えずに、この公社というものを電気通信事業法の精神のもとに運営するのについて、とらわれない形でいろんなあり得る企業の形態というものを考えまして、それに対する組織なり、運営なり、利害得失というものをいま勉強しておる状態でございまして、もちろん膨大な勉強でございますので、今日まで私どもがどういう結論を持っておるか、あるいはどういう思考をしておるかということはまだ申し上げる段階には立ち至っておりません。 もう一つの御質問の、民間から来てどういう感じでおるかという御質問でございますが、これはこの前、財政納付金の問題で、大蔵委員会ではっきり申し上げたつもりでございますけれども、現在の体制ではどうしても国家の予算統制を行政官庁並みに受ける傾向がいかんとしても否定できません。そのために起こる独立採算をとっていかなくちゃならぬ企業の経営と、根本的に矛盾する事象が余りにもたくさんあるということは否定できないと考えております。 もう一つは、いまの体制でまいりますと、行政官庁並みの予算統制の考え方ということと、したがって、企業の最も活性ある経営をやるためのいろんな行動が、全然性質の違った行政官庁の予算統制の常識で見られるために、非常にやりにくいということが一つ。それからもう一つは、その上に三公社五現業という一つの公共企業体というものを一括見られて、一括処理されるということにまた本当の意味の電電事業の経営の責任を持ちにくい点がここにも発生しておるわけでございます。本当に民間の企業の経営の責任をとるという立場で考えますと、もし企業経営の企業形態というものを論ずる場合に、本当に責任のある経営をやらせて、本当に責任とれる環境に置き直すということがない限り、臨調でおっしゃっておるようなことは、なかなか実行できないんじゃないかというふうに考えます。 現在の公社法を静かに読んでみますと、私の立場から申し上げますと、あのとおりに実際運営できるものなら、十分ではございませんけれども、現状よりもかなり進歩した合理的な運営ができるはずでございますけれども、決してあれに書いてあるとおりには運営できないのが実情でございます。あの公社法をごらんになりますと、電電事業の性質の特性というものに即して自主的に運営され、しかも国の独占企業としての公共性の維持ということには非常に合理的なたががはまっておりますし、しかし、その後、公社自体の中にもいろんな歴史があり、行政府との関係の歴史があり、三公五現との関係等のいろんな歴史がありまして、現状においてはあの法律のとおりには決して事は動いてないということは御存じかと思いますが、その辺の問題が再び起こらないような企業形態というものを考えない限り、この問題については解決しないんじゃないかというふうに考えておりますが、まだきょうの御質問に対して、現時点で私が申し上げたのは少し先のことを言い過ぎた感じもございますが、いずれ私どもの勉強が進みましたら、臨調からも今後いろいろ御質問があると思いますし、国会からもいろいろ御質問があると思いますが、その御質問に間に合うように、何とかまとめていろいろお答えするというふうにしたいと思っております。しかし、私どもはやはり私どもの立場から申しまして、この方法は賛成だ、反対だということは申さないつもりでございます。こっちの方は希望するということまでは申し上げるかもしれませんけれども、賛成とか、反対とかということを言える立場でないとまだ現在では思っております。そういうことでお許し願います。
○穐山篤君 大臣官房に伺いますが、先ほど私が指摘をしましたように、検討結果報告書は、官房長官のところでおまとめになったわけですね。したがって、少なくとも臨調がこの公社の経営形態、あるいはその他の問題を議論するときに、基本的には従来から積み重ねられてきた意見書、あるいは国会内外の討論というものが柱になければならぬと思うんですね。そこで、大臣官房としてはこの検討結果をどういうふうに理解をして、どういうふうに臨調に反映をしたのか、その点を少し明らかにしてもらいたいと思います。
○政府委員(小野博義君) お答え申し上げます。 三公社五現業の経営のあり方等と労働基本権問題につきましては、先ほど来お話しございましたように、昭和五十一年七月に各界の有識者の方々にお集まりいただきまして、公共企業体等基本問題会議というものをつくっていただきまして、そこに御検討をお願いしたわけでございます。そして、五十三年六月に意見書をいただいたところでございますが、その中で、先生先ほど御指摘ございましたように、電電公社の経営形態に関しましては、電話事業を中心に現行の公社形態を維持していく。それとともに、電報事業及びデータ通信設備サービスにつきましては、合理化とか、あるいは民間企業との公正な競争関係の実現の必要性ということを指摘しながらも、諸般の事情を勘案して電電公社が行うことが適当であるということが述べられているわけでございます。政府といたしましては、この公共企業体等基本問題会議意見書を尊重いたしまして、慎重な検討を加えた上で、その検討結果に基づいて必要な施策をいま進めているところでございます。 一方、臨時行政調査会におきましては、経済社会情勢の変化等を踏まえまして、長期的かつ総合的な視点に立って、行政のあるべき基本理念及び基本的な改革案の検討を進められているというふうに聞き及んでおります。政府といたしましては、臨時行政調査会の審議が円滑に進められますように、資料の提出、説明等を行っているところでございますけれども、この中におきまして、電電公社を含む三公社五現業の経営形態の問題につきましても、公共企業体等基本問題会議意見書初め、従来の検討結果等につきまして、関系部会等に対して十分の御説明をしているというところでございます。
○穐山篤君 私は、いまの答弁では納得はできませんが、時間が来ましたのでまとめてみます。 先ほど総裁からも話がありましたし、前の国会で財源確保に関する法律の審議の際に、言いかえてみますと、電電公社から千二百億円財政を助けてもらおうと、こういう法律の審議のときにも経営の問題、それから運営のあり方、なかんずく自由裁量の拡大なり、自主性の確立という問題が大いに議論をされまして、少なくとも大蔵委員会全体の支配的な空気としては、大臣も総裁も含めて、全体的にそういう流れであったというふうに私は理解をするわけです。そうしないと、電電公社としての機能的な活動ができない。そういうことについて私は意見が一致をしたものと思うんです。 そこで、最後に大臣並びに総裁にお伺いをするわけですが、この臨調の十六ページに書かれておりますが、当面いろんなことをやりなさいというようなことが三つか四つ指摘をされておりますが、これは電電公社の中のいつも考えている問題でありまして、何もこれが世間で大騒ぎをする程度の問題じゃないですね。本当にごくささいと言えば語弊がありますが、単純な問題でありまして、本当の意味は、少なくともいまもお話があったり、私も申し上げましたように、がんじがらめになっている規制を、どうやって活力ある公社にするために自主性なり、あるいは自由裁量というものを法的な面でも、あるいは実際の事業の運営の面でも広げていくかというところに、この基本的な根本的な問題の焦点があると思うんです。それをやろうではないか、そういう方向でお互いに努力をしようではないかというのが、この前の大蔵委員会の私は結論であったというふうに思いますし、また私の質問に対して、大臣も総裁もそういうふうに答弁されたと思う。私は、きょう臨調の問題賛成、反対なんという議論するつもりありませんけども、少なくとも臨調が指摘をされている具体的なことは、これはお任せをすればいいわけでして、もっと基本的な部分について、これからそれぞれの責任者がどう努力をしていくか、またわれわれがそれをどう支援をしていくかということにあると思うんですが、その点について最終的に大臣、総裁の答弁をもう一週お伺いをしておきたいと思います。
○説明員(真藤恒君) いまの先生のお話のとおりに私もその後了解しております。 ところで、さっきのお答えの中に一つ大事なことが抜けておりましたので、追加さしていただきますが、実はこの電電の事業の内容と申しますのは、今日まで電話の積滞解消で、実質上今日は電話事業を中心にして運営しておるわけでございますが、最近のこの技術開発の世界的な傾向からいたしまして、非常に急速に電話以外の世の中の需要が出てくる強い傾向が出てまいっております。それはもうすでにかなり大幅に動いております電算機を中心にした情報伝達の仕事、あるいはファクシミリなんかの画像伝達の方法、それから動画の、動く有線テレビの利用の方向、またそれに伴う民間業者の情報産業に対する指向というものが非常に強くなってわりまして、これに電電としては急速に対応しなくちゃならぬことになっておりますが、幸いにして私どもの通信研究所を中心にしました過去の技術開発の蓄積で、こういういまの考え得る電電の新しい仕事に対しまして、対応するだけの技術は確立されておりますので、他人の技術を借りたり、買ったりする必要はございません。しかし、これに対応いたしますためには、技術的にいままでの電話を中心にする運営と非常に大きな変化をしなくちゃなりませんので、ほとんど全従業員に技術の再教育、再訓練、したがって、再配置がえというものを協力してもらわないことには、これは実現できないわけでございます。現在のように、電話を中心にして動いておっても、さっき申しましたような、本当に経営の責任を持つ、あるいは本当に活性のある動きをするというのに対して、非常な手かせ、足かせが多いのでございますけども、こういう世の中の要求に応じて、また日本の世の中が先進工業国に比べておくれをとらないようにするために、いままでとまるで違った方向へ大転換を業務の内容をやらなくちゃならぬときに差しかかっておるときに、この電電の経営のあり方というものは、やはり私がさっき申しましたように、行政官庁と横並びの予算執行の常識、あるいは全然業態の違う三公社五現業と同じ常識で運営されねばならないということでは、世の中に非常に大きな御迷惑をかける結果にしかならないんではないかというふうに私いま心配いたしております。こういうことを申し上げてはなんでございますが、ほかの国営事業で、私どもみたいに、いままで電話で飯を食っておりますが、電話は全体の仕事のごく一部だという形まで脱皮しなきゃならない立場に立っておるものが、この国家行政の横並び論の常識で運営されるということではとても目的を達成することはできないんだというふうに考えております。そういうふうに大転換を仕事の内容でやらなくちゃならぬ出発点にいま立っておるということを重ねて御認識いただきたいというふうに考えております。
○国務大臣(山内一郎君) 電電公社は、よく御案内のとおりに、公共性それから独占性、それからなお財政民主主義というような見地から、やはりある程度の枠内において経営をやっていただくと、こういうのがやはり原則に私はあると思うわけでございます。しかし、いろいろいまこれから民営化をどうするかとか、いろんな議論がこれから展開されようとしていろときでございますが、そういう問題も重要でございますけれども、いまの経営形態の中で、総裁もいろいろ述べられましたように、もう少し自由裁量の余地をふやしていただかなければ、十分な活動ができないと、こういうような見解も述べられたわけでございますし、穐山委員からも御指摘ございましたので、現行の電電公社法でいけば、はっきり制約をされている部分は明確でございますので、そういう点をこれからどうするかという問題は、ひとつ郵政省としても考えてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○佐藤三吾君 いまの問題は私もぜひ聞きたいと思っておるんですが、真藤総裁から決意のほどが聞かれましたし、そこで、一つだけそのことと関連しまして聞いておきたいと思うんです。 いま総裁は、公社の実態に入ってみると、法と実態との間に乖離があると、それが非常に仕事そのものを縛っておる部分があるので、たとえば予算制度であるとか、たとえば料金の問題であるとか、それから公社法の縛りの部分ですね、そういった問題については、この際もっと自由裁量をふやしてもらいたいと、こういう意見がございましたが、私もその面については、ぜひひとつ、せっかく民間から入ったわけですから、民間の長所を導入して、そして効率的な体制ができることは結構だと思うんです。ただ、その中で、私がちょっと聞き漏らしたかどうかわかりませんが、実は九十四国会で、五十二年度の決算のいわゆる締めくくりの際に、電電の不正問題で警告決議がございましたが、その(8)の中で、公社の賃金決定の自主性の問題、こういった問題についての当事者能力の強化について速やかに検討すべきだと、こういう警告決議がございます。これは御案内のとおりだと思うんですが、これは、当時の秋草総裁もここに来ていただいて議論した際に、公社の総裁が労使の団体交渉の最高責任者として協定を結んだことが、それが郵政大臣の認可を、許可を必要とするという仕組みになっておりますが、そこが、大蔵省がそこら辺で横やりを入れてなかなかできないという、苦肉の策としてああいう措置がとられたという経緯もあったと思うんです。そういうこともあって、また、その警告決議の際には、そこら辺はやはり労働権の問題と絡む問題であるから、この際政府もひとつそこら辺を反省をして、そうしてもっと指揮権を、当事者能力を発揮できるようにきちっとすべきだという意味で決議をしたわけでございますが、この問題について、総裁の先ほどの決意の中に入ってなかったような感じがしますので、ここら辺は一体どういうふうになっておるのか、同時に、この問題について、大臣の方は鋭意この後努力しておると思いますが、どういうふうな経過になっておるのか、それだけちょっと聞いておきたいと思います。
○説明員(真藤恒君) 私、一月に着任いたしまして、ちょうど不正経理の問題に火がついているときでございますが、いろいろ業務の説明を聞きまして、非常に驚いたことが一つございます。それは、さっき申しましたように、予算の執行のやり方が行政官庁の常識でやられておりますので、こういう事業体でありながら、事業官庁と同じような予算の執行の詳細手続になっておりまして、民間から来まして、これなら不正事件も起こるわいというふうに思いました。それは何が欠けておるかと言いますと、月次決算ということが行われておりません。一年間金を使って、一年を振り返って決算をやってみましても、一つ一つの金を出納した当事者の記憶はもう薄れているはずでございます。また、いろんなことを意識的にやろうとすれば、細工する時間も悠々と与えられているわけでございまして、したがいまして、五十六年度から不完全ながらも月次決算の制度を強行いたしまして、現在、それを、外部の講師を入れながら、当事者を集めて集合教育をやりながら、進めておる次第でございます。そういうことで、この予算の枠内でお金を動かすことに対して、詳細のチェックが月々厳格にやられるということをやってまいりました、やりつつあるわけでございます。それともう一つ、内部監査というものが、非常にりっぱな組織は表面上ございますけれども、やはり一年決算という形であるために、内部監査の非常にやりにくい形になっておりまして、これを月次決算で毎月数字を明らかにするようになりましたので、現在内部監査が非常に正確に手早くやりやすくなりつつあるわけでございまして、それに加えまして、この前の国会のときに申し上げましたように、会計検査院に特別にお願いいたしまして、経験のある強力なスタッフを出していただきまして、公社法のとおり、経営委員会としての監査能力を強化いたしまして、現在、着々片すみから内部監査を進めております。おかげでいろんな数字の動きがはっきりわかってくるようになりましたし、それともう一つ、根本的にいけませんのは、こういう事業体で予算いっぱい使えばそれでいいんだという考え方がございますが、事業体と言いますものは、刻々と周りの影響が変わってまいりますので、予算どおりに仕事をやっておって、それでいいんだという性質のものじゃないんでございまして、刻々の外界の変化、あるいは内部の変化に即応して、新しい知恵を出しながら進歩きしていくというのが企業体の本来の姿でございます。そういう影響がようやく一部に出始めつつあるというのが実情でございますが、長い間こういう教育を受けずにきた多人数でございますので、この月次決算を利用するいろんな合理化、あるいは綱紀粛正というものも本当に足が地に着くのはまだ相当の時間がかかると思いますけれども、そういうことによって、今後二度とああいうことが起こらないように、いま厳重に締めておるわけでございます。したがいまして、いろんな雑費の使い方が、あるいは基準外賃金の使い方が、従来と大分さま変わりになりつつあることもこれ事実でございます。そういうことで事を進めておりますけれども、いまの基本的な大きな問題に依然としてさっき申し上げましたように、根本的な違いがございますので、事業体というものと行政機構というものとの違い、同じ事業体であっても、事業の内容によって対応の仕方が全然違うべきものを、一律一体に統制されるということを何とか考え直さないと、永久に問題は解決しないというふうに考えております。 お答えになったかどうかわかりませんが、そういうことでやっております。
○国務大臣(山内一郎君) 五十三年度において、当委員会から警告をいただいているわけでございまして、その内容の問題かと思いますけれども、電電公社において基準外給与の額を超えて支出をしたという問題でございますが、これは予算総則に決められている問題でございますので、これはどうしても正規の手続をとっていただかなければいけない、そういうような点については、十分に電電公社に話をし、指導しているわけでございます。しかし、これからの問題として、もっと電電公社で、労使の交渉で決めたものを実際にそのとおりやらさしてもらいたいという御要望があることは私は存じているわけでございます。しかし、これは国全体の問題としてやはり手続をとってからやるべき問題じゃなかろうかというふうに私は考えているのでございまして、今後の懸案の問題として、こういう点については考えてまいりたいと考えております。
○佐藤三吾君 いま総裁のお話聞きますと、やっぱりそこに事業体としての壁がある、予算総則のね。ここら辺の問題は、事業体の責任ある執行ができる、そういう一環として改正を検討してもらわなきゃ困る、こういう総裁の積極的意見があったわけですし、私どもも警告決議の議論のときにも、この問題が一番ひっかかっておったわけですから、これは総裁のせっかくの努力はひとつ御努力いただいて、そこら辺の問題は警告決議の趣旨も合致する部分があるわけですから、ぜひひとつ実現できるように、郵政省の方でも努力をしてもらいたい。また、これは次の段階で御報告あると思いますから、それまでにできればひとつそこら辺の作業を進めてもらいたいということをつけ加えておきたいと思いますが、よろしいですね。 そこで大臣、せっかくの機会ですから、ちょっとあなたに当面の問題で聞いておきたいと思うんですが、俗に言う郵貯戦争ですかね。これがいま盛んに新聞をにぎわしておりますが、あなたと大蔵大臣の間で、官房長官も行ってですか、この問題についての一元化の問題の話し合いがついた、こういう報道をされたんですが、なかなか報道だけを見ると中身がよくわからない。どういうふうに話がついたのか。それから、郵政省がその一環として、たとえば財投資金の四分の一を自主運用をさしてもらいたい、こういう要求も出ておるわけですが、そこら辺の問題は一体どうなったのか、ちょっと聞かしてくれませんか。
○国務大臣(山内一郎君) まず最初、貯金の金利の決定方法の問題、金融懇談会の報告が出ているわけでございますが、その中にいろいろ、いわゆる一元化という方向に進みなさい、こういうことが書いてあるわけでございます。その点につきましては三大臣が合意をいたしまして、「民間金融機関の預金金利が決定、変更される場合には、郵便貯金金利について、郵政、大蔵両省は十分な意思疎通を図り、整合性を重んじて機動的に対処するものとする。」これだけではよくわかりませんけれども、要するに現行法は生きているという、これは書いてございませんが、当然のことで生きているわけでございます。したがって、郵便貯金の金利を決定する場合には、郵政大臣が郵政審議会に諮って、それから決定をしてまいる、こういうことはもう従来どおりでございます。郵便貯金法の中に、一般の金融機関の利子も配意をしつつという文面がございます。したがって、独自の考えだけで決める問題ではない。もちろん貯金者の利益の増進、あるいは貯蓄の増強等は考えながら、民間の利子も配意をして決めなさい、こういうことでございますので、その点については、従来からも大蔵省といろいろと協議を重ねながらやってまいったのでございますが、そういう点について、今後も先ほど申し上げましたように、疎通を図りつつやりなさい、こういうことでございます。 〔委員長退席、理事亀井久興君着席〕 それから第二点は、いろいろ郵政省が一般の貯金者の利益を考えながら、従来の制度の改善について、来年度予算の要求を大蔵省にいたしております。一例を挙げれば、三百万円の限度額を五百万円にする、シルバー貯金一千万円を創設をする、あるいは貸し出しの金額の制限、これ七十万円を百万円に上げる等々について予算要求はいたしております。そういう点についてはひとつ引き続いて検討するようにいたしましょう、これが第二項でございます。 それから第三点は、自主運用の問題でございます。これは従来も郵政省が主張いたしておりますけれども、いろいろ財投等で利用されておりますけれども、そういう点については、集めた人が責任を持ってやる方が妥当ではないかというような意見を主張して、これも来年度の予算要求をいたしているわけでございますが、この問題は当分の間たな上げでございますから、当分というのは、期限も何も明記してございません。したがって、来年度の予算要求のときにはいろいろこれからも折衝してまいりたい。 以上の点が合意の内容であるというふうに解釈をしているわけでございます。
○佐藤三吾君 なかなかいろいろ表に出せぬ部分もあるんじゃないかと思いますが、私は大変結構なことだと思うんですがね、ただ、その問題と関連をしまして、たとえば九月二十五日に大蔵省と話し合いがついたグリーンカードの問題ですね、この問題についてその後自民党さんの方で大変問題になって、そして新聞の報道ではずいぶん後退したと、こういう報道が出されておりますし、それからきょうの新聞では、今度は全国の銀行連合会など十一団体が、この問題について三大臣の間の確認というんですか、両大臣の間の確認というんですか、これではなまぬるいと、したがって、郵貯についてもっと規制をしなさい、特に定額貯金の問題についてですね。こういった申し入れ等がございますが、この辺については一体どうお考えになっておるんですか。
○政府委員(鴨光一郎君) グリーンカードの問題につきましては、御承知のように昨年の三月末に所得税法の改正がございまして、これに郵便貯金も加わるということでございまして、この点につきましてのグリーンカードの問題の処理も、昨年九月と十二月に大蔵省との間で話し合いをいたしまして、決着を見ているところでございます。 それから全銀協から出ておりますものにつきまして、私どもも新聞紙上で承知をいたしておりますが、この金融懇からの報告の問題につきましては、先ほど大臣からお答えがございましたように、大蔵省と郵政省、それから官房長官を含めました三閣僚合意によりまして、なおかつ金利の問題につきましては三大臣合意が閣議報告されたという形で決着を見ているということでございます。
○佐藤三吾君 私どもも、何も言われておるようななわ張り戦争に入るというつもりはないんですが、しかし何と言ってもやっぱり庶民金融の面で郵貯の果たしている役割りというのは大きいわけですし、さらにまあそのことを通じて、銀行などもようやくサラ金に任せるんじゃなくて、銀行本体が定額貯金制ですか、そういうものを新しく生み出さざるを得ない。また保険会社においても、郵政省に対抗してとかいう形で新しい保険制度を生み出すとか、いい意味での私は競争していくことは、国民にとって非常に有益なことだと思うんですし、そういう意味で私はひとつ庶民金融を守るという立場を含めて、そこら辺はどんな圧力、動きがあろうとも、ひとつしっかり守って、本来の使命に全力を挙げてほしいということだけこの機会に、もうこれ以上時間ございませんから言っておきたいと思います。 そこで、本論に入りますが、バイク振動病の問題について二、三聞いておきたいと思うんです。 この問題は、昨年の三月二十八日に私がこの委員会で取り上げてきたんですが、当時は医学的に未解明の部分があるが、それぞれ対策協であるとか、研究機関にお願いして結論を急いでおるので、その結果を待って早急に認定作業に入りたいと、こういう要約すれば答弁だったと思うんですが、その後対策協議会、もしくは各種の研究機関の発表等がなされておりますが、その後の経過、今日の状況について、まずお聞きしたいと思います。 〔理事亀井久興君退席、委員長着席〕
○政府委員(奥田量三君) ただいま先生御指摘になりました振動障害の対策協議会で鋭意検討を進めまして、昨年の七月の末に報告ができ上がりました。その報告の内容につきましては、まず、振動障害の発症のメカニズムにつきまして、バイクの乗務とこのような症状との関係について、いわゆる発症の機序と申しますか、メカニズムにつきましては、明らかにならなかったという御報告でございました。しかしながら、その検討の過程で、今後の対策といたしまして、一つにはこの症状はいわゆる寒さとの関係で非常に大きな問題があると、ついては郵政省の作業における防寒、あるいは保温の対策を推進するようにということと、またこのような症例が多発していることにかんがみまして、この症状に対する適正な健康診断の実施の仕方を工夫してこれをやるようにというようないろいろの提言がございました。省といたしましては、この提言を受けまして、早速昨年の秋、ただいま申し上げました健康診断の実施に向けまして研究会を設けまして、現在モーターバイクの乗務員に適した健診方式の医学的調査研究を行っているところでございます。そのほか、バイクの振動を減少させるという見地から、バイクの改良等についても工夫を加えまして、すでに相当の成果が上がっておりますが、この改良されたバイクの配備についても、今後一層努力してまいりたいと考えております。また、バイクの走行方法等の工夫によりまして振動を緩和させる、たとえば高速走行を避けるというふうなことにつきまして、部内に指導を行っているところでございます。 最後に、公務災害の認定基準の問題でございますが、ただいま申し上げましたとおり、モーターバイクの振動が乗務員に与える生理的影響、また発生機序が明らかになりませんでしたため、現段階において基準を作成することは困難でございますが、この調査の結果を踏まえて、人事院とも協議をいたしました結果、当面の措置といたしましては、労働省の通達、いわゆるチェーンソー等による振動障害に関する労働省通達に準じまして、公務上あるいは公務外の判断を行っていくこととしているところでございます。
○佐藤三吾君 人事院、いまメカニズムが明らかにならなかったということなんですが、振動障害対策協議会の答申が、バイクの振動障害の因果関係について一〇〇%否定的なんですか、どうなんですか。
○政府委員(金井八郎君) ただいま郵政省の方から御答弁ございましたように、昨年七月の郵政省における振動障害対策協議会の検討の結果につきましては、私どもの方も郵政省の方から十分にお聞きしまして、私ども内部でも健康専門委員等に諮りまして、いろいろ検討したわけでございますが、やはり当協議会の結論のとおりと申しますか、疾病に対する発生の機序等につきまして、現在の医学的知見においては十分に解明できないということでございますので、認定基準につきましては今後の課題ということにして、なお郵政省とも連絡をとりながら、できるだけ早期に基準ができればよろしいということで検討しているわけでございます。 なお、御指摘の結論の中身でございますけれども、一〇〇%だめであるということではないように聞いておりますけれども、さりとて基準として打ち出すにはやはり不十分であると。一般に職業性疾患につきましての認定基準を作成するにつきましては、やはり症例を積み重ね、研究をし、その発生の機序等について解明ができた段階で、いわゆる認定基準というものをつくることは可能であるし、妥当であるというふうに考えておりますので、そういう点から申しますと、やはりこの検討の結果ではいわゆる特定のバイク振動病に対する認定基準を作成することは、なお現段階では困難ではないかというふうに私どもも考えております。
○佐藤三吾君 郵政省はどうなんですか。
○政府委員(奥田量三君) まず、ただいまお尋ねのございました協議会のその報告の内容でございますが、種々検討いたしました結果、この機序と申しますか、メカニズムの問題に関しまして、結論としては、現時点ではモーターバイク振動が原因であるとの確証を欠き、モーターバイクの振動を主因とする障害とは断定しがたいと、こういう表現の報告になっているところでございます。今後の取り扱いにつきましては、先ほども申し上げました。また、人事院からもただいまお答えがありました。人事院とも御相談をしながら、さらに解明の努力をしてまいりたいと考えておりますが、それにつきましても、先ほど申し上げました適正、有効な健診方法を速やかに確立をいたしまして、その健診の実施によってさらに症例を重ね検討を深めということで研究をしてまいりたいと考えております。 なお、公務災害の問題につきましては、先ほども申し上げましたように、この発生原因の解明を待って認定を行うということでは、災害補償法の精神等から見ても妥当でないということから、人事院とも御相談をいたしまして、労働省の基準に準じて個別に判定を行っていくという考えでございます。
○佐藤三吾君 全逓職業病研究会が出しておる結果は御存じですか。
○政府委員(奥田量三君) 私、不勉強でそういうものがあるということは承知しておりますが、内容について詳しくただいま承知はいたしておりません。
○佐藤三吾君 人事院はどうですか。資料もらっていませんか。
○政府委員(金井八郎君) 資料もいただいておりません。
○佐藤三吾君 その調査を見ると、いまおたくがおっしゃった振動障害対策協議会の場合は、アンケートの調査が二千三百二十三名ですね。そうして、精密健診をやったのが三十九名ですね。その結果、先ほど申し上げたような内容の答申になったと思うんですね。ところが、全逓の職業病研究会の、これはほとんど学者先生が主体ですが、その調査の結果を見ますと、私は御存じだと思っておったんですが、約五万人のアンケートをやっておるわけね。そうして精密健診が約千人。その上に出された結論としては、バイクと振動病は因果関係ありと、そういう結論を出して学会で発表していますね。この内容、本当に全然知らないんですか。
○政府委員(奥田量三君) ただいま御指摘の全逓の研究会の内容については、申しわけございませんが詳細ただいま承知をいたしておりません。またそのほかに、たとえば産業衛生学会でありますとか、そういった関係の学会でいろいろ御研究になっておられるということにつきましては承知をいたしております。 この問題につきまして、労働組合のいろんな意見や考え方について耳を傾け、意見を交わすということは当然必要なことでございますし、またもろもろの学会等部外の権威の作業につきましても、十分参考にさせていただくということは必要であろうと存じますが、いずれにいたしましても、この公務上、公務外の認定は政府といたしまして、また実施機関として、郵政省として責任を持つということでございますので、私どもとしましては、先ほど申し上げましたように、昨年の協議会では直ちに結論が出ませんでしたけれども、なおいろいろな形で努力を重ねて解明に当たってまいりたいと考えているところでございます。
○佐藤三吾君 いま御答弁ございましたように、この日本産業衛生学会振動障害委員会、これは両方とも存じておるわけですね。人事院も郵政省も存じておるわけですね。
○政府委員(奥田量三君) 承知いたしております。
○政府委員(金井八郎君) 同じく承知いたしております。
○佐藤三吾君 この中を見ますと、一九七七年から七九年の三年間にわたっての研究成果が報告されておりますね。委員長が久留米大の医学部の高松先生、そのほか二十五名の全国からの学者先生が結集して発表しておるわけですが、これは私は当然尊重すべきであると思うんですが、いかがなんですか。
○政府委員(奥田量三君) 先ほどもお答え申しましたとおり、今後この問題の検討をするに当たって、十分参考にさせていただきたいと考えております。
○佐藤三吾君 人事院はいかがですか。
○政府委員(金井八郎君) 産業衛生学会の報告につきましては、私も承知しておりますし、一部、現在の一般振動病の認定の際にも、バイク振動というものも取り入れるべきだというような点も指摘されているというふうに承知しておりますが、今後そういう点も十分に参考にしながら、郵政省と連絡をとりつつ認定基準の作成という線に向かって努力したいというふうに考えます。
○佐藤三吾君 参考にするというお話なんですが、これを見ますと、モーターバイクが振動障害を発生させる要因になっておるということを明確にしていますね。したがって、労働省の十八項目の基準ですか、その中に入れるべきであるということを明確にしていますね。その点は確認できますね。どうですか。
○政府委員(金井八郎君) そのように承知しております。
○佐藤三吾君 郵政省はどうですか。
○政府委員(奥田量三君) そのように承知いたしております。
○佐藤三吾君 それではそういう前提に立ってこれを検討して尊重していきたいと、こういうふうに受け取ってよろしいですね。
○政府委員(奥田量三君) お言葉ではございますが、また先ほどのお答えを繰り返して恐縮でございますが、これらの研究結果は十分参考にさせていただかなければならないと思っておりますけれども、公務上、公務外の認定、あるいはその認定基準の作成ということにつきましては、人事院もそれとしての御責任がございますし、郵政省も実施機関としての責任がございますので、それぞれその責任に応じて検討し、結論を出していかなければならない。したがいまして、私どもといたしましては、なお引き続き健診の拡大等の中で検討を進め、私どもとしての結論に向けて努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○佐藤三吾君 この七十一ページを読みますと、「オートバイ、モーターボートなど運転作業による振動障害のばあい、かなり重症であったり、作業条件が異常に不良であるもの以外は認定されていない。」、それから「国鉄、私鉄におけるタイタンパ取扱作業者、道路補修工事に従事する公務員、公社職員の刈払機作業者の健診が行われている。しかし、郵政外務作業者のオートバイ取扱いに伴う振動障害健診は行われていない。」と、こういう非常に同じ中に差別が郵政関係の職員の中にあることを、振動障害の問題についてこういう点が強調されておるんですが、これは事実ですか。
○政府委員(奥田量三君) お尋ねの前半の症状の軽重によりましてという点につきましては、私どもといたしましては労働省のチェーンソーによる振動障害等に対する基準、これに準じまして判定を下しておりまして、その結果、公務上と認められるものもあれば、公務外という結論に達したものもあるというふうに理解をしているところでございます。また、お尋ねの後半の健診の問題につきましては、現在におきましても、ただいまの先生おっしゃっておられます公務上、公務外という問題とは別に、御本人がそういう症状を訴え、またしかるべき医師からそのような診断を受けたという向きについては、それぞれ必要な治療なり、あるいは作業上の配慮なりということをいたしているわけでございますし、さらに先ほど申し上げましたように、今後この振動障害の問題に最適な健診方法を見出しまして、それを実施に移していきたいと考えているところでございます。
○佐藤三吾君 どうも大臣ね、さっきから聞いておっておわかりになると思うんですが、私も去年この問題取り上げたときに、そのときは労働省も呼んだんですよ。労働省を呼んで、人事院、郵政省、三者で議論をしたんですがね、こういうことなんですよ。チェーンソーというさっきからの答弁にございますように、人事院に言わせれば、また郵政省が労働省労働省と言うのは、林業の技術員のチェーンソー、これが振動障害のスタートになっておるわけですね。ところが、郵政関係の職員の公務認定の作業というのは、労働省じゃなくて人事院がやるわけです。労働省の場合にはオートバイ関係の対象はないわけですよ。ですから、労働省の意見を聞いてみると、言いかえればチェーンソーが振動病の基準にしておるようだが、人事院は。しかし、これは労働省の所管の中にはないというわけです、この労働者は。だから、いつまでたっても申請が出てこない。だから、労働省としてはこれにどうしようも対処のしようもないというんです。にもかかわらず、今度は郵政省職員の公務災害を認定する機関である人事院の方は、やっぱり労務災害は労働省が本体だから、そこの基準なり意見に、十八項目いろいろこうございますが、十八種、その中に入ってないし、したがって、そこのあれができないからなかなか検討が進まない、こういう言い方をするわけですね。これが昨年の経過であって、そこで私はその一連の中で議論をしたのは、たとえば、チェーンソーの問題で一番熱心なのは林野庁ですよ、主管庁は。それは林野庁が労働省に働きかけて、そうしてつくり上げていったという歴史があるんです。ですから、そういう意味合いから見ると、オートバイ関係の労働者というのは郵政しかほとんど集団としてはおらないわけですよ、約十万人もおるのは。その郵政省が本気になってこの障害問題を取り上げていかないと、これは人事院にしてもなかなか対応がむずかしいんじゃないか、こういうところにこの問題のネックがあるんじゃないかというように私は思うんですね。そこで、そこら辺をひとつ郵政省は努力すべきだということを昨年私は指摘して、なお検討、努力しましょうということになったわけだ。ところが、いま聞いてみると、やっぱりそれは一つも進んでないですね。 この障害の、振動病の各大学の専門にやっておる先生方の意見を聞きますと、これは早期に発見して、早期に治療をすれば全治するというんですよ。ところが、いまのこの郵政省のやり方を見ると、重病患者になるか、異常な状態になるまで認定をしない。だから、もう認定したときには再起不能になっている。だから、なぜ郵政省が早期に発見して、早期に公務災害認定をやって、そして、全治作業をやっていくようにしないのか、それがどうしてもわからない、こう言ってるんです、大学の先生方は。こういう点がこの問題の一つのネックになっておるんですけれどもね。ぼくは、これはどう考えても、郵政省の態度というのは、さっきからいろいろ、なお検討して慎重に云々言ってますが、理解が胸にすとんと落ちない。 どうですか大臣、ひとつあなたの見解は、この問題で聞いておりながら、こういう現状でいいのか。もうこれはずいぶん長い問題で、私が取り上げてもう一年たつんだけれども、一つも進まない。どうですか。
○国務大臣(山内一郎君) バイクによる体の異常の問題、振動障害によるいろんな点について職員の方が訴えられるわけでございます。そこで、いま人事局長が説明をいたしましたように、なおざりにしているんじゃないかというような御意見でございましたけれども、まず第一点、郵政省としては一生懸命やらさしていただいておりますという点は申し上げたいと思います。ただ、一生懸命やっておりますけれども、認定という業務については、なかなかむずかしい点があるんじゃないか。医者に診てもらっても、これは公務災害に入るのか入らないのか、そういう点で、いま佐藤先生から、どうも郵政省は懸命にやっとらぬじゃないかというようなおしかりをこうむっているのはその点ではなかろうかと思っているわけでございます。したがって、そういう点につきまして、いままでも努力はしてまいりましたけれども、認定というものについて、さらにいろんな学識経験者、あるいは専門委員の方々から十分に意見を聞きまして、佐藤先生の御指摘がございましたような点を解決するように、もう一年やっておるからと言われますけれども、もう少しひとつ時間をかしていただいて、そういう点について十分解決するような努力をしてまいりますので、御了承をいただきたいと思うわけでございます。
○佐藤三吾君 大臣、そういうことで、あなたがもう少しということですから、もう少しなら私は本当に待ってもいいんです。ところが、もう少しがこのままするとまた何年もなる、こういうきらいがあるわけです。この振動障害委員会の報告、日本産業衛生学会のこの報告を見ましても、言うなら、労働省の振動病の認定の基準の中にオートバイの項が入ってないわけですね。そこに人事院としては悩みもあるんじゃないかと私は思うんですが、その点を労働省に聞きますと、労働省の所管の中でそういう労働者がおらないわけですから入りようがないわけです、逆に言えば。それは人事院にあるわけですね。ところが人事院の方は、絶えず、労働省と相談して、労働省と協議してと、こうなるものだから、回り回って結果的には無責任体制になっているわけです。ですから、これは労働省に言わせれば、やっぱり一番労働者の基準認定をつくった原動力は林野庁だというんですね、当該労働者を抱えておる省庁だと。同じように、やっぱり郵政省が、現実に自分のところの職員だから、そして十万人もバイクを使っておるわけだから、そのことが原因として起こっておる問題について、もっとやっぱり責任を持っていいんじゃないか、こういう強い意見を持つとるんですよ。ですから、そこら辺が私はネックにあるんじゃないかと思いますからさっき申し上げたわけで、これはひとつ大臣ぜひ、そういう観点からこの問題について、これはある意味では人道上の問題でもあるわけです。いま申し上げましたように、林野庁の職員ならばとうに公務認定を受けておる。この学会の報告を見てみますとそうなっていますね。それが郵政省であるがゆえに認定されない。こういう結果から重症に陥っておる。この重症に陥った者についてのみするという方法は、結果的には健康を回復できない事態を生み出しておる。だから、そういう面から見ても、私は非常に問題があると思うので、そこら辺をひとつぜひいま大臣おっしゃったように、私は早急にという言葉を、率直に年内にとか、年内にひとつ詰めてみましょうと、そういう意味で受けとっておきたいと思うんですが、いいですか、そういうことで。
○国務大臣(山内一郎君) 先ほど申し上げましたように、認定というそれをする場合の基準とか判定というのは、私はやはりなかなかむずかしい問題でございますので、しばらく時間をおかしをいただきたいと申し上げたのでございますが、はっきりとひとつ年内ということは、いまのところそういう見当もついてない、したがって、できるだけ早くやりますけれども、むずかしい問題の解決に最大の努力をしてまいりたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。
○佐藤三吾君 大臣の気持ちはわかります。ですから、その気持ちを生かして行政当局を叱咤激励して、これはもちろん労使交渉の問題でもあろうと思いますから、ひとつ去年私が指摘して、また一年たっていま聞いてみるとほとんど前進してない、こういうことのないようにきちっとしていただきたいと思う。よろしいですね。 そこで、時間がございませんが、次の問題に移ります。 特定郵便局長の問題で二、三聞いておきたいと思うんですが、この特定郵便局の問題を調べてみますと、なかなか複雑怪奇なんですね。きょうは主として局長と任用の問題について、時間がございませんが一つ二つお聞きしたいのは、全国二万二千の特定郵便局の中で、私有局というのは一万一千百十六局、それから局長が住居と同居しておるのが千六百五十一局、こういうふうに私は把握しておるんですが、それは間違いないがが一つ。それから、私有局のうち、一万一千百十六局のうち、持ち主が局長になっておる局数は幾つなのか。まずそれを聞いておきたいと思います。
○説明員(清水達朗君) 特定郵便局でございますが、これは五十五年の末の数字で申しますと、一万七千五百八十六局ございますうちで、局舎が借入局舎になっておりますものが一万六千百九十八局ございます。その内訳を申しますと、郵政互助会、これが千六百九十八、約千七百局。それから現に郵便局長の所有になっておりますのが、先ほど先生お話の一万一千百十六局でございますが、そのほかの三千三百八十四局は、第三者と申しますか、互助会、郵便局長以外から借り入れておるというのが実態でございます。その借り入れの中で、先ほどお話のように、郵便局舎と住居などが同一の建物の中にございまして、出入り口、廊下等が共用されておる、そういったものが千六百五十一局、五十五年度末の数字でございますがございます。
○佐藤三吾君 この中でいわゆる世襲制という形が事実上行われておるというふうに聞いておるわけですが、五十年度の実態を見ますと、特定局長に任用された千五十一名のうち、九十一名がいわゆる部外任用、二百七十八人が縁故任用と、こういう事例が出ておりますが、この五十一年以降五十五年度までの任用の実態はどうなんですか。
○政府委員(奥田量三君) 五十一年度はただいま先生おっしゃったのと同じ数字だと存じますが、任用総数千百四名、うち部外からの任用が七十四名、縁故者——縁故者と申しますのは、私どもは前の局長との関係におきまして、配偶者、それから四親等内の血族、姻族ということを一応の目安で調査をいたしておりますが、そういう意味における縁故者の任用数が三百二でございます。次に昭和五十二年度は任用総数千五十二名、部外からの任用百六名、縁故者の任用が二百九十六名、五十三年度は総数千百二十名、部外からの任用百一名、縁故者の任用二百七十一名、五十四年度は総数千百二十九名、部外からの任用百四名、縁故者の任用が二百三十一名、五十五年度は総数千百三十三名、縁故者の任用が二百二十六名となっております。
○佐藤三吾君 これは四十九年度決算の際の警告決議にも出ておりますが、いわゆる相模大野の郵便局で一億二千万の特定局長の横領事件が起こって、それについての警告決議が出されておるわけですが、この際も見ますと、特定局長がいわゆる局長舎の私有、住居と同じ庁舎であったということと、その局長の奥さんがそこの担当主事であったということ、こういうものが重なり合って、言うなら局長の信用を利用して、本人の在職中、それから退職した後も犯罪を続けておる、こういう事例に対する警告決議になっておるわけですが、その際の郵政省の考え方としては、これらについての防犯体制を含めて、さらに検討をするということが報告をいただいておるわけですけれどもね。この任用問題と、特定郵便局長の私有局の問題との関連ではどういう改善措置をとったんですか。
○政府委員(奥田量三君) 特定郵便局の局長の大事につきましては、特定郵便局が全国にあまねく設置されておりまして、それぞれ地域に密着したサービスを提供するという特色を持っているものでございまして、したがいまして、特定郵便局長には、それにふさわしい管理能力を持ち、またそれぞれ地域の信望を担い得る責任感と、活動力を持った人材を登用するという方針をとっておりまして、私どもそれを必ずしも世襲というような形では考えていないところでございます。また、お尋ねの郵便局の局舎との関係でございますが、局長の任用はただいま申し上げましたように、その地域の特定局長としての適任者を選ぶという考え方で取り計らっておりまして、局長の任命と局舎の所有とにつきまして、面接の関係はないと考えているところでございます。局舎そのものにつきましては、ただいま建築部長もお答え申し上げましたとおり、いろいろな所有の形態がございます。国有の場合、局長本人が持っております場合、あるいは地方自治体、あるいは郵政互助会等、第三者が持っておる場合といういろいろなケースがございますが、それに応じて局長の任命をいたしているということでございます。
○佐藤三吾君 このときの犯罪の例を見ますと、なぜ本人が退職した後もこういう犯罪が続けられたのか。そういう点を見ると、たとえばおたくの方があの際に、退職後については補償しないと、当初はそういう態度だったですね、被害者に対しては。ところが、退職した後の被害要求に対しても全額補償していますね。 こういう事態が起こっておるのは、やはり私はその局舎が本人の住居と同居しておって、本人はやめたって、局内では確かに退職願出しても、しかし表に出して私はこうこうこういう犯罪でつかまってやめましたと、こういう言いわけしてないわけだし、奥さんは依然として主事だと、こういうことから結果的には郵便局長で通っちゃったわけですよ。そこに被害者が生まれたわけでしょう。そういう事例がこの決算委員会でも指摘されて問題になっておるならば、当然やっぱりそこら辺の問題を含めて検討しなきゃいかぬのじゃないですか。いまあなたが言った通り一遍のたてまえだけではこの問題片づかぬのじゃないですか。ところが、いま私が念のためにこの各年度の実態を聞いてみますと、依然として部外採用よりも縁故採用というものを重視をしておる、一貫してこれは変わってない。これは全然別個の問題というとらえ方をしておるんですか、どうなんです。時間がありませんから簡単にひとつ。
○政府委員(奥田量三君) ただいま御指摘のありましたように、相模大野事件というような不祥事件もございまして、特定郵便局長の犯罪の防止については、鋭意努力をしているところでございますが、特定局長の新規の任用ということにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、その地域で特定局長として地域住民と密着してサービスのできる適任者ということで、いろいろ選んでいるわけでございます。 たとえば任用総数との関係で申しますと、たとえば昭和五十五年度も千百名余のうち、縁故者——四親等内ということでかなり幅が広うございますが、取り上げまして二百数十名、率にして二割でございます。逆に、八割程度の人間は前局長との縁故がないというような実態になっておりますし、縁故者であります場合にも十分人物、能力等に審査をいたしまして、適性のある人物を選んで任用するように努力をしております。その辺については、今後も一層努力をしてまいりたいと思いますし、任命後の業務の運用管理についても、適正な指導をしてまいりたいと考えているところでございます。
○説明員(清水達朗君) 局舎の関連で申しますと、最近新築、改築しております局舎はすべて専用局舎でございます。土地の事情その他で新しく用地を確保することがなかなかできない場合も多うございますが、仮に私宅部分が併設されております、あるいは合築されております場合でも、すべて独立の使用ということを厳守しておりまして、そのように改善に努力をしておる状況でございます。
○佐藤三吾君 もう時間ございませんから、またこの問題は、私、次の機会にやりたいと思いますが、大臣ね、たとえばいま、さっきの報告では、局舎の実態を見ると、互助会が千六百九十八ですか、局長のいわゆる私有局舎ですね、個人の。それが一万を超える数字が出されておるんですがね。三者が三千三百、この三者の三千三百の内容はわかりませんが、これはまた後ほどひとつ資料いただきたいと思うんですがね。まあ互助会が千六百九十八というこの局舎を建てるというのは、互助会の趣旨からいってもちょっと問題があるような感じがしますね。そうまでせずに、どうして国の、いわゆるこれ郵政省の局舎なんですからね、郵政省でお建てになる。そしてそこの公務員である郵政職員については、一方では厳正な競争試験やっておるわけでしょう、採用は。ところが局長については、たとえばこの相模大野の局長などは二十六歳ですよね。二十六歳が特定局長の、言うならばおたくの採用基準からいって、一般職の採用の中で局長になる人というのは大体二十六歳でなるのかどうかわかりませんけれどもね、ちょっと非常識なような感じがするんですよ、世襲制なりこういう任用のあり方がですね。それでなくてもいま行政改革の目の厳しいときですからね、見直す時期に来ておるんじゃないか。そうして、やっぱり国の局舎なら国の局舎らしくきちっと建てる。建てられなければ、たとえばどこかからこの資金融資を受けても、一度に金がないとするならば、それにふさわしい後くされのない措置をとるべきじゃないですか。少なくとも任用と特定局長は切り離すべきじゃないか、こういうふうに私は考えるんですが、大臣のこの問題に対する見識を承ってきょうの質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(山内一郎君) 特定郵便局長の問題でございますけれども、局長がどういう人物がなるかということは、その地方の住民の方々の信頼にも非常に重大な関係がございますので、選考はもう十分に厳重にやっているつもりでございます。しかし、従来の制度からいきまして、いま局舎の問題もお挙げになりましたけれども、いみんな形態がいま残っております。そういう点と特定局長の採用の問題等絡んでくる点も私あると思います。しかし、それらの点は、いま御指摘もございましたが、全部国でやったらどうかというような点も一つの考え方であろうと思いますし、あるいはいまのような制度もいい点もあるんじゃなかろうか。しかし、いずれにしても犯罪というものがこのために起きないように、これは私は今後厳重にひとつやってまいりたいと考えておるわけでございます。
○委員長(和田静夫君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時四十分まで休憩いたします。 午後零時三十八分休憩 —————・————— 午後一時四十二分開会 〔理事佐藤三吾君委員長席に着く〕
○理事(佐藤三吾君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、昭和五十三年度決算外二件を議題とし、郵政省及び日本電信電話公社の決算について審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○鶴岡洋君 きょうは郵政関係ですので、私は、郵便貯金それから月本電電公社の不正の問題、それと郵便事業財政についていろいろお伺いしたいと思います。 初めに、郵便貯金問題についてお伺いしますが、鈴木首相の私的諮問機関である金融の分野における官業のあり方に関する懇談会、いわゆる郵貯懇ですか、八月二十日に答申をされました。その答申に対し、大蔵と郵政両省が真っ向から対立しているような形になっております。金利の一元化などをめぐる問題で、政府・自民党のいわゆる郵貯戦争、こういうふうにも言われております。その意見の食い違いが繰り返されてきました。午前中、佐藤委員の方からもお話ございましたけれども、それには経緯もあるし、背景もいろいろ複雑な問題があるでしょうけれども、私もよくわからないんです。その結果、九月三十日のいわゆる三大臣——渡辺大蔵大臣、山内郵政大臣、官房長官と、閣僚協議で一応決着を見たと言われておるわけでございますけれども、しかし、この統一見解に対する解釈がまだ食い違っておるような感じがするわけです。 郵政大臣を前に大変失礼ですけれども、報道によると、郵政大臣は朝言ったことが夜に変わっていると、そういう報道もされておりますけれども、いずれにしても、この統一見解について、大臣としてどのような見解を持っておられるか、もう一度ここでお示し願いたいと思います。
○国務大臣(山内一郎君) 先般、三閣僚——官房長官、大蔵、郵政両大臣、合意をいたしました内容は、まず第一点が金利の決定の問題でございます。それは、金利の決定につきましては、「民間金融機関の預金金利が決定、変更される場合には、郵便貯金金利について、郵政、大蔵両省は十分な意思疎通を図り、整合性を重んじて機動的に対処するものとする。」そこで、この文書には書いてございませんけれども、従来郵便貯金の金利というものは、郵便貯金法によりまして、郵政大臣が郵政審議会に諮問をして、それぞれの手続を経ながら決定をしているものでございまして、その点は従来どおりであるという点でございます。 そこで、金利の決定の際には一般の貯金をしている者の利益の増進を図り、また、貯蓄の増強を図り、そういう観点からと、一般の民間金融機関の利子にも配意をしながら決める、こういう条文があるわけでございます。したがって、そういう点につきまして、やはり郵政、大蔵両省は協議をする必要もございますので、そういう点について、今回の文書ができたものでございます。 第二点は、いろいろ貯金をしていただく方の信頼を高めたり、さらにいろいろと御便宜を図る、こういうことは絶えず郵政省としても考えているわけでございますが、いろいろな要望を出されておりますけれども、まず預け入れの限度額——いま三百万円でございますが、それを五百万円に引き上げる。それから、高齢化社会に備えましてシルバー貯金というものをつくりたい。これは一千万円という限度を考えております。なお、郵便局からも金を借りることはできますけれども、いま七十万円である。それを百万円までに引き上げたい。 こういうような点につきましては、引き続いて検討する、こういうことに相なっているわけでございます。 なお、集まりました郵便貯金の資金の運用でございますけれども、いま大蔵省で資金運用部資金で運用いたしておりますけれども、いろいろとむずかしい問題も出てまいっておりますし、郵便貯金を集めた者が自主運用するのが、これがやはり一番いい方法ではなかろうか。こういうことで自主運用の点につきましても、郵政省として来年度の予算要求をやっておりますけれども、この点についてはさらに粘り強く進めてまいりたいという点が合意をされた内容でございます。
○鶴岡洋君 いま統一見解の合意文書を大臣お読みになられましたけれども、この合意文書を見ると、その場しのぎというか、政治決着の見本みたいなような感じがするわけです。一時しのぎというか、玉虫色というか。いま大臣のお話ですと、金利を決めるのは郵政大臣が決定するからいままでどおりである、こういうお話がありましたけれども、ここに大蔵大臣がおりませんから聞くわけにはいきませんけれども、大蔵大臣の見解とは大分解釈の隔りがあるのではないか、とこういうふうに私は思うわけでございます。 また、このいまお話しになった合意文書の中でも「郵政、大蔵両省は十分な意思疎通を図り、整合性を重んじて機動的に対処するものとする。」こういうふうに書いてありますけれども、国語の時間ではありませんからこの解釈はともかくとして、では整合性というのはどういうのだ、機動的にはどういうふうに対処するんだ、こういうことになるわけですけれども、いずれにしても、いままでの私の知っている範囲では、大蔵大臣の見解と大分解釈が隔りがあるように感ずるわけですけれども、この点についてお考えはどう説明されますか、お願いします。
○政府委員(鴨光一郎君) 私から、この問題を担当いたしております貯金局長といたしまして、これまでの経緯に携わった者としての立場でお答えをさせていただきます。 先ほど大臣から御説明いたしましたように、八月の二十日に金融懇からの報告がなされまして、それを受けまして、三大臣が協議をするということに相なったわけでございますが、それの三閣僚の合意が先ほど大臣から御説明を申し上げたところでございまして、中身は、要するに郵便貯金の金利の決定方式につきましては、現行制度を変更するものではないということで、ここに書かれましたような形で対処をしていこうと。実は大蔵省との間におきましては、私どもこれまでも十分意思疎通を図ってきているわけでございますけれども、さらにこの上とも十分な意思疎通を図りながら、この合意に書かれました機動的な対処といったことに向けて努力をしてまいりたいと、こういうことでございます。
○鶴岡洋君 大臣は、三十日に郵便貯金問題について三閣僚が合意したと、その直後の記者会見で、民間預金と郵便貯金の金利決定問題について、金利の引き下げ局面で、これからは金利変更の実施日がずれることはないと、こういうふうに述べておりますね。金利決定が今後は事実上同時決定になるのではないかと示唆しているわけです。しかし、夕方の会見では軌道修正の発言をして、従来どおり二元的な方式でいくと、こういうふうに述べております。大臣は、この貯金金利は現行制度の変更はないとの決意でいるのか、その辺の真意はどうなのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(山内一郎君) 私が大臣になりましてから二回金利の引き下げがあったのでございます。昨年の十一月とことしの四月でございますが、公定歩合が二%下がりまして、貯金金利が〇・七五下がったのでございますが、そのときにも、これは従来からもそうでございますけれども、民間の金利と郵便貯金の金利の最高というものは、これは合っているわけでございます。これは最高が差がつけば、高い方へ行くので大変な混乱を招きますので、二元的になっておりますけれども、最高はこれは意思疎通をしながら合っていると、しかもなお、同日で実施をいたしておりますと、こういう過去の例を挙げたんでございます。そうすると、それは一元化ですねというような勝手な解釈をして新聞に書かれてしまったわけです。過去二回やったのは、同じ最高の金利で同じ日に施行されておりますけれども、いわゆる郵便貯金の金利の決め方と、それから民間の金利の決め方とは、これは二元化されているんです。二元化されておりますけれども、決まった日はこれは同じであると、最高金利は同じであると、こういうことで、従来どおりでございますと言ったのが、これが一元化というふうに解釈をされて新聞に発表されてしまったというので、私はそういう一元化ということで申し上げたんではありませんと、従来の二元化で、従来のように同時に決まっている場合もあるんですから、そういう点を申し上げたということをもう一四言い直したわけでございます。 そこで二回目の会見のときには、それがはっきりいたしますように、今回の合意は郵便貯金の金利については現行制度はいささかも変わっているものではありません、これまでどおり十分な意思疎通を図っていきますと、従来も図っておりますから。一元化ではなく、自主的に従来どおりの二元的方式でいくものでありますという点を、午前言ったところの明確でなかった部分を、午後のときに明確にしたということにすぎないのでございます。
○鶴岡洋君 わかりました。 もう一つ、先ほどもちょっと大臣からお話がございましたけれども、郵貯の資金の運用の問題ですけれども、この問題についても五十七年度実施はむずかしくなったと、このように新聞報道ではされておりますけれども、この自主運用の問題について、三百万円が五百万円、これもありますでしょうし、それからシルバー貯金の創設もございますでしょうし、それからいま言った自主運用の問題ですけれども、この点については、五十七年度の予算編成に、先ほどちょっとお話あったようですけれども、確認をしたいんですけれども、実現を目指して要求をしていくかどうか、この点はいかがですか。
○政府委員(鴨光一郎君) ただいまの点につきましては、予算要求の問題ということにお受けとめをいたしておりますけれども、この合意に盛られました問題の二項との関連におきまして、予算要求に関しましては、予算要求の中身はいま先生もお触れになりました限度額の引き上げその他でございますけれども、この予算要求につきましては、従来どおりのいわゆるわれわれの要求、そして大蔵省のそれに対する受けとめと、いわゆる通常のペースにおけるやりとりをしていくということでございます。
○鶴岡洋君 これはうがった見方かもしれませんけれども、新聞にも出ております。十月十六日のサンケイによると、郵貯戦争の決着のため、自民党内に妥協案が出ていると、こういうふうに報道されております、ごらんになったかと思いますけれども。その妥協案というのは、金利一元化への突破口になるのではないかということで、いわゆる郵貯の非課税預金の限度額を、いま言った現行三百万から五百万と、こういうふうに引き上げよというものである。大臣はこの妥協案についてどう考えるのか、これについての動きがあれば検討する考えはあるのか、この点を重ねてお伺いいたします。
○国務大臣(山内一郎君) その内容について私もいろいろと各方面の方に聞いてまいったのでございます。しかし、そういうことを考えておられるという方には一人もぶつからなかったのでございますが、もしどなたか発言をされて、そういう記事になっているといたしましても、金利の一元化ということと三百万円と五百万円ということは、これは全然別のことであると、これが取引とか、なんとかという性格のものではないと、こういうふうに考えております。
○鶴岡洋君 それでは次に移りますけれども、不正経理事件ですが、戦後三十数年経過した今日、政府関係機関にも財政事情に大きなばらつきが出ております。国鉄にあっては累積赤字が実に六兆五千九億円、五十五年度の単年度でも一兆八十四億円を計上しております。幸い電電公社の方は、技術的にも世界にも有名となり、経営も黒字となっており、日本のトップ産業に大きく成長していることは、これはもうわれわれとしても喜ぶべきことであります。しかし、残念なことにその体質は、いわゆる全国独占企業の弊害からくる腐敗でもあるように思われます。新総裁を民間から登用した背景には、そのようなことがあるのではないかと、こういうふうに考えますし、また新総裁自身もそう自覚をしておられるようでありますけれども、この近畿電電の不正経理事件、北海道電電の女子職員が摘発された事件、これ等を含めて、まず真藤総裁から一連の事件の反省を含め、綱紀粛正についての決意をお伺いいたします。
○説明員(真藤恒君) この不正経理でございますが、まず職員全体の仕事に対するモラルをしっかりさせるということが大事でございますけれども、もちろん私どもを中心にした社内のモラルの高揚策ということで、この前の国会のときから始めておりますが、業務改善推進委員会というものをつくりまして、私が委員長になりまして着々とやっておりますが、かなり効果は出てきつつあるというふうに思っております。 それと同時に、やはり午前中もいろいろ御質問があり、お答えしたんでございますが、公社の従業員一人一人がやはりこういう事業体の中において、皆作業部隊でございますから、事業体の中において働きがいのある環境をつくるということがもっと大事な問題というふうに考えております。それは積極面でございますが、今度は消極面で、私着任いたしまして、この五十六年度から経理の手続をお役所並みの手続じゃなしに、民間の企業並みの手続に変えております。それは、月次に決算をして、それによって私を中心にした経営の姿を把握し、そしてまた経理の使われ方の、経理措置の厳正さを各段階において細かくチェックすることができるようにしたわけでございます。これは大きな組織の中でたくさんの人数が初めてやることでございますので、今日現在まだ幼稚なものでございますけれども、これをてこにいたしまして、さしあたり早急に項目ごとのお金の使途を明確に一月一月しながら進むということだけをいま強調して始めておりますが、かなりの効果が出てきておることは確かでございます。 やっぱり考えてみますと、事業体であるにもかかわらず、予算統制が官庁並みの予算統制を受けます、細部にわたって。したがって、行政官庁並みに一年間の予算と一年間の決算ということだけしか内部でやっておりませんで、着任いたしまして非常に驚いたことでございますけれども、いまそれを民間の企業並みに月次で決算をして、それを私のところまで集計したものではっきりわかるようにして、各段階段階できちっと一カ月間に何に幾ら金を使ったということが、実態と伝票と経理の数字三つがチェックし得る間にチェックしながら進んでいくというふうに変えましたので、この点だけは非常に効果が出つつあるというふうに自認いたしております。そういうふうにしまして、マイナス面とプラス面ということで進めていくよりほかに仕方がございません。多人数の頭を切り変えさせる、あるいはいままでやっておらなかったことを習熟させるというために、民間のすぐれたこの面の権威の方に来ていただいて、経理の措置をする責任者を集めまして、集合教育からいま進めておるところでございます。これは一年、二年、三年、大体私は三年計画で定着させるべくいま努力しておるところでございます。
○鶴岡洋君 五十四年度検査報告でも指摘され、また六人の起訴まで出した近畿電電でございますけれども、第一に、この不祥事件で虚偽公文書の作成、行使があったかどうかがいま焦点となっておるわけでございますけれども、最初に検察庁の方から事件の経過及び最近までの動きについて御報告を願いたいと思います。
○説明員(飛田清弘君) お尋ねの電電近畿事件の捜査につきましては、大阪地検におきまして、昨年十二月から本年一月にかけまして告発を受理し、それ以後公社近畿電気通信局の第一営業部元調査課長、それから第二施設部元管理課長を含めまして、六人につきまして逮捕するなどをし、捜査を行いました。その結果、本年七月二十七日に右六名を背任罪で起訴しております。 その内容は、これら六名の人たちが自分らの遊興飲食費等に充てるために、第一営業部関係では合計三千百六十九万円余り、第二営業部関係では合計四千六百六十一万円余りをそれぞれ他人名義の預金口座に送金させて、そして公社に損害をかけたという事実でございます。 それ以外の告発に係る事件については、その残りについて現在まだ大阪地検において捜査中でございます。
○鶴岡洋君 いまお話聞きましたので、きのうの新聞だと東北電通局へも捜査員を派遣したと、こういうふうに出ておりますけれども、この問題については非常にゆゆしき問題であり、いままでになかったんじゃないかなと思われるほど大きな事件でございます。捜査検事に言わせると、調べれば調べるほどむちゃくちゃであり、こんな例は見ない、あいた口がふさがらないと、こういうふうに言っておりますけれども、この東北電気通信局についても捜査が入ったということで、きのう報道されておりますけれども、やはりこういう事件は二度と起こしてはならない、こういう意味で徹底的に調査をして捜査をしてもらいたい、こういうふうに思いますし、きのうのきょうですから、どれほど御報告できるかわかりませんけれども、わかる範囲でこの東北電電の件について説明が願えればありがたいと思います。
○説明員(飛田清弘君) 御承知のとおり、また先ほどお答え申し上げましたとおり、現在大阪地検ではこの近畿電電の告発事実について捜査中でございますけれども、そして、昨日の新聞に仙台の方に大阪地検の検事が派遣されたということも、記事が載っていたことは私も承知しておりますけれども、実際にいま大阪地検がどのような捜査をやっているか、あるいは検事がどこに動いているか、そういうことは現在いま捜査している事件の捜査の秘密に関することでございますから、公式の場所で御報告するわけにはいかない問題でございます。 ただ、告発された事実というのはもう公になっておりますが、すでに告発された事実の中に、問題の東北関係の事件も告発されているということでございますから、それをもって御了解いただきたい、こういうふうに思います。
○鶴岡洋君 それでは総裁にお聞きしますけれども、昨年の十二月二十六日、全電通近畿地方本部大阪中央支部大阪市電分会の職員などから大阪地検に対し告発が行われました。このことは刑訴法第二百三十九条第二項に言う、いわゆる「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」とあります。大阪市電分会の職員等は刑訴法第二百三十九条第二項で告発されたものと考えますが、公社の責任者として総裁はどのような見解を持っておられるか、この点お伺いいたします。
○説明員(森谷昭夫君) 先生御指摘のように、全電通近畿地本の大阪中央支部市電分会の職員が告発をしておりますが、私どもの解釈としましては、刑訴法の二百二十九条の第二項ということではなく、第一項の「何人でも、犯罪があると思料するときは、告発をすることができる。」という立場で告発をしたというふうに考えております。先生のおっしゃっている第二項は、「職務を行うことにより犯罪があると思料」される場合ということだと思いますけれども、中央電報局の職員は、この職務を行うことによって、職務執行の際に犯罪を、その職務内容として犯罪を発見するという立場にございませんので、第一項で一般的な立場で告発をしたというふうに解釈をいたしております。
○鶴岡洋君 私は、第一項にしても第二項にしても、この刑訴法によれば、労組の告発により、むしろ先に犯罪容疑についてその行為者を告発し、そして国民に公社のとるべき姿を示すべきではなかったかと、こういうふうに考えるわけでございますけれども、この点については公社としてはどういう見解を持っておられるか。いかがですか。
○説明員(森谷昭夫君) 確かに先生のおっしゃるとおり、犯罪の事実を公社の担当者、職務上犯罪を発見した担当者は告発する義務がございますから、おっしゃるとおりだと思いますが、この件に関しましてはまことに申しわけございませんが、私どもは犯罪に該当する事実というものをこの時点で確認しておりませんでしたので、告発に至らなかったということでございます。
○鶴岡洋君 そういうことかもしれませんけれども、こういう問題が起きて、知っていて黙っていたのか、不まじめで、結果としてはそういう結果になったのか、この辺はわかりませんけれども、いずれにしても私はやはり公社としてそういう点については厳然として、その犯罪容疑については自分のところできちっと処理をする態勢に入らなければいけない、私はこういうふうに思います。今後ないことを望みますけれども、こういう点については特に御注意を願いたい、こういうわけでございます。 それから、検査院にお伺いをいたします。五十四年度決算報告によると旅費の分、不正経理は東北局も含めると三億八千七百三十五万円、会議費の分は九億四千五百三十九万円、合計十二億余万円となっております。これらのうち、予算執行職員等の責任に関する法律、これに基づいて予算執行職員の責任について検定作業が行われたと聞きますけれども、その経緯と経過を報告をしていただきたいと思います。
○説明員(西川和行君) お答えいたします。 日本電信電話公社の不正経理に係る検定のための検査は、昨年十二月から本年三月にわたって実施いたしました。対象となった予算執行職員は百四名で、その金額は十三億三千二百七十四万余円でございます。また、この間の実地検査は延べ百七十四日に及んでおります。 その結果、公社の損害となると判断した金額は四億七千九百三十五万余円でございます。そして、三月末までに公社の弁償された額は四億八千万余円で、この金額を上回っております。このように損害額はすでに補てんされておりますので、会計検査院といたしましては、検定、すなわち有責、無責の判断は行わないで、その検査を終了いたしました。 なお、その後の弁償の状況といたしましては、九月二十四日、さらに三千二百二十五万余円が追加弁償されております。
○鶴岡洋君 この場合、その予算執行職員というのは近畿局でどんなポストで、それが何人か、東北局では何人か、これはおわかりになりますか。
○説明員(西川和行君) お答えいたします。 検定の対象となった予算執行職員のそのポストについて内訳を見ますと、近畿電気通信局は部長二十八名、課長三名、室長二名、それから管内の地区管理部の部長十五名、次長十三名、合計六十一名となっております。 それから、東北電気通信局は部長二名となっております。
○鶴岡洋君 そこで、本年の一月の初めに、いわゆる公社幹部、一万五千とも一万六千と直言われておりますけれども、一万五千人が総額四億八千万を出し合って公社に弁償しておりますけれども、この金を出した行為が、いわゆる予算執行職員等の責任に関する法律の第三条第二項「予算執行職員は、故意又は重大な過失に因り前項の規定に違反して支出等の行為をしたことにより国に損害を与えたときは、弁償の責に任じなければならない。」とあるが、この公社幹部一万五千人は、予算執行職員の責任の肩がわりとなり得るのかどうなのか。返せばいいというものでも私はないと思いますし、こういう形の責任のとり方がいいのかどうか、これもよくわかりませんけれども、一万五千人の中には、この不正経理事件に全然関係のない人もいるわけです。一銭も、それこそ一滴も酒を飲んでいないとか、一回もゴルフに行ったことないとか、常識では非常にわかりにくいんですけれども、検査院の方のこのことに対する見解、公社の方もどういう見解を持っておられるか、御説明願います。
○説明員(西川和行君) お答えいたします。 弁償の責任を負うべきものは、これはあくまでも予算執行職員でございますが、その責任は責任といたしまして、ともかくも公社の受けた損害はこの予算執行職員を含む多数の幹部職員の拠出金によって補てんされた、こういうことであろうかと思うわけでございます。
○鶴岡洋君 公社の方、どうですか。
○説明員(森谷昭夫君) おっしゃるとおり、予算執行職員が第一義的に弁償すべき義務があることは当然でございます。本件の場合、百四名の予算執行職員がおるわけでございますが、この百四名がそれぞれ負担をして出すということが前提なんでございますが、しかし、この場合、四億八千万という非常に膨大な額でございまして、百四名で負担して、すぐお返しするという態勢にございませんでした。しかしながら、電電公社といたしましては、こういう不名誉な事態を起こしまして、公社に与えた損害というものを放置しておけない、こういう立場から、一日も早く、とりあえずこれだけはお返ししようということで、管理者の中からそういう声が上がりまして、みんなでそれじゃ金を拠出して、とりあえず公社に与えた損害を補てんしておこうじゃないかと。その後、本当に責任のある者については、また別途それらで、何といいますか、求償権を行使するといいますか、そういう形で措置すればいいわけでございまして、とりあえず公社の恥をまず第一にそそぐために、金だけはお返ししておこうと、こういうことで、管理者の皆様の御協力を得て出したと、これは決して強制したわけでございませんが、ほとんど全員の管理者が協力をして出していただいた。まあ一番下の現場の課長さんなんかはちょっとお気の毒でありますから呼びかけませんでしたが、呼びかけた方については全員お出しいただいたということでございます。
○鶴岡洋君 そうすると、最終的には予算執行職員の責任のもとにということですから、予算執行職員にそれがかぶってくるというか、責任のいわゆる最終結論を出すと、こういうことになるわけですか。
○説明員(森谷昭夫君) 犯罪の容疑で現在起訴されております者につきましては、厳正にそういうことで取り進めております。そのほかの者につきましては、すでに四億八千万弁済金を集める過程で、自分はこれだけ出すということで、平均で五万ぐらい負担すべき者が百万円出しているケースもありますし、具体的にもそういうことですでに実質的に出しておるという者もおりますので、その点は御了解いただきたいと思います。
○鶴岡洋君 大体公社において、この予算執行職員の規定というのはどうなってるんですか御説明願います。
○説明員(岩下健君) お答えいたします。 予算執行職員等の責任に関する法律がございますが、この法律はその九条におきまして、公社にも準用されております。この準用を受けまして、公社の内部規程でございます予算事務規程というのがございますが、この中で、契約行為を行います契納等担当役ですとか、あるいは支出の確認あるいは認証を行います支出役という名前をつけておりますが、こういった者を初めといたしました者が、いわゆるこの予責法におきます予算執行職員として指定をされておるわけでございます。この予算執行職員の果たすべき義務といたしましては、これも予責法の三条にあります精神をそのまま受けまして、この予算事務規程の同じく二十条におきまして、法令、規程に準拠し、かつ、予算の定めるところに従い、それぞれの職分に応じ、支出等の行為をしなければならない。と同時に、また、故意または重大な過失により、これに違反して支出等の行為をしたことにより、公社に損害を与えたときは、弁償の責めに任じなければならないといったことが規定されてございます。 〔理事佐藤三吾君退席、委員長着席〕
○鶴岡洋君 今回の事件に関して、近畿電電の予算執行職員について、その後どのようにまず処理をしたか、この点と、先ほど総裁から全般的にわたって綱紀粛正といいますか、いわゆる公社内の改善といいますか、そういうことで、総裁からも、総裁を頭とするいわゆる改善推進委員会ですか、これをつくってやっているとお聞きしておりますけれども、この近畿電電の予算執行職員についての処置と、これからどう改善をしていくのか、具体的にお伺いをいたします。
○説明員(森谷昭夫君) 予算執行職員等につきましては、これは予算執行職員だけじゃございませんで、その下で仕事をしておる者、あるいはそれを監督しておる上の立場の者でございますね、これらにつきまして、今回の不正経理に対する責任を厳しく追及いたしまして、時期は前後しますが、三百十四名の処分を行っております。 なお、今回起訴されました六名並びにその上司につきましては、懲戒免職等の処分を発令しております。 なお、これに対する今後の措置でございますが、これはもう昨年から実施しているわけでございますけれども、綱紀の粛正ということに全力を尽くしまして、特に総裁着任いたしましてからは、総裁を委員長とする業務執行改善推進委員会というものを本社につくりまして、本社の次長クラスを委員として、これが二、三名ずつ全国を回る。これはもう三年でも四年でも繰り返し繰り返し全国を回って、下の声も吸い上げるし、綱紀粛正を全国に徹底させるということでその後やっておりますし、それから先ほども話もありましたが、予算管理の改善ということで、特に月次決算というものを各機関で実施することによって、不正経理を行う余地をなくするということも努めております。 また、会計事務処理方法の改善ということで、相互牽制機能の充実ということ。さらに、また私どもの内部監査における会計監査の充実、また監事室の機能の強化、こういったことで、その後改善策を着々と実施しているところでございます。
○鶴岡洋君 この件についてはこれで終わりますけれども、いま申し上げましたこの不正事件、かつては鉄建公団もありましたし、環境庁もあった、防衛庁もあった、今回は電電公社だと、性格、また内容も多少違うかもしれませんけれども、いずれにしてもこういう点については国民の金でもございますし、ましていまお金がない、財政再建だと、こう叫ばれているときでございますから、国民のいわゆる反発というのは非常に強いものがあります。そういった意味で綱紀粛正、姿勢を正すという点については、厳重にチェックをして、教育、訓練をしていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。 もう一つ、この会議費の問題ですけれども、いわゆる国民の目から見ると、綱紀粛正と言えば、今回の事件を見るまでもなく、役人のいわゆる飲み食い、これが一番関心事であります。 そこでお伺いしたいんですが、公社の予算の項目で会議費というのはどこに出ているか、会議費というのはこの予算の項目のどこにあるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○説明員(岩下健君) 公社の場合、予算の組み方といたしましては、従来事業を進めるに当たりまして必要な施策、たとえば加入電話の販売でございますとか、いわゆる各種商品の販売でございますとか、そういった施策を中心といたしまして、これを事業活動として予算に反映をさせるという精神で編成をしてまいりまして、したがいまして、たとえば各種商品の販売を行います場合に、旅費が必要になる、あるいはユーザーの方との懇親の打ち合わせが必要だといった、そういう場合の旅費、あるいは会議費といったものは、特段そのために幾らということは区分けして計上しておりませんで、その施策全体として幾ら必要で、どういう成果を上げるかということを骨子に実は編成をしておったわけでございます。しかし、御指摘のような問題がここに及びまして、公社としましてもこれを反省いたしまして、いわゆる実行予算の編成の仕組みを基本的に改善をしたわけでございます。つまり、会議費については、具体的に申し上げますと、本社から通信局ごとに一定の枠といいますか、予算を設定をする、また通信局はそれに従って下部の県単位の通信部の予算を編成をするという形で、会議費というものを予算統制の対象にきちんとしたわけでございます。と同時に、この予算の実施の状況が毎月計数的にきちんと把握できるような仕組みをいたしました。先ほど総裁からも申し上げました、いわゆる月次決算の中のチェックの重要な項目がこの会議費でございます。これを毎月計数をもって把握をする。これは現場機関のものは通信部長が把握をし、通信部の方は通信局長が把握をする。本社はまた全国の把握をする。総裁から現場の機関長に至るまで、各段階においてこの会議費の使用状況を把握をするという仕組みをこの四月から、五十六年度から実施をしてまいりました。この結果、基本的には公私峻別の観念の確立、あるいはモラルの確立ということがあるわけでございますが、こういった予算の仕組みの改善とも相まちまして、会議費の使用の実態を見ますと、過去に比べますと、五十三年及び五十四年を比べますと、それなりの改善を現在までのところ見ておるように考えております。 こういった予算執行を通じてのチェックといいますか、改善は、今後なお努力を重ねてまいりたいと、かように思っております。
○鶴岡洋君 大体会議費とは何かということなんですけれども、いま御説明ありましたけれども、大蔵省から出ている五十四年度歳出予算目の区分表によれば、会議費というのはいわゆる「会議費」、それから「式日用の茶菓弁当」、それから、「非常炊出賄等の食料の代価」と、こういうふうになっております。これは大蔵省ですけれども。そうすると、公社においても同じような規定になっているということですか。それとも違うと言うならば、どこが違うのか明確に御説明してください。
○説明員(岩下健君) 会議費の具体的な内容といたしましては、これは部外との会合に必要な経費というものが主体でございます。 たとえば、公社主催の電信電話記念日といった式典に伴います会場費もございます。こういった式典でございますとか、あるいは事業運営に関しまして広く外部の方の御意見をお伺いするような場がございます。たとえば利用者委員会、その他がございます。それからまた、販売活動に関連いたしまして、ユーザーの方との打ち合わせ会といった会議、それから地域集団電話を一般電話に切りかえるというサービス改善措置をとっておりますが、この場合に地元地域集団電話の加入者の方々との会合でございますとか、そういった部外の方と会合を持つ場合に、その業務の遂行上、部外の方の理解と協力を必要とする。この意思疎通を図りますために、特に機関長が必要と認めた場合に、社会常識に照らしまして適正と考えられる範囲内で実支出をする、これが会議費のまず基本でございます。と同時に、部内につきましては、機関長が特に必要を認めましたような意思疎通の会議、たとえば通信部長が現場の機関長を集めましてやる会議、あるいはまた機関長自身がその局の職員を集めてやる会議、あるいは災害の復旧作業が終わったとか、あるいは大きなプロジェクトが終了したというような場合の打ち合わせ会等の会合、こういった際の経費、これが部内に使われる会議費でございます。
○鶴岡洋君 そこまでいわゆる会議費というのが定義されているというか、細かく区分されているならば、これを予算の目として設定して、コンピューターのコードを起こせないのかどうなのか。会議費等のいわゆる乱脈経理を事前に防止すべきであると私は思うんですけれども、こういうふうにすれば、それは飛び出るときもあるし、それだけ使わないときもあるでしょうけれども、いずれにしても、これをいまおっしゃったように、こういうときに使うんだ、こういうときに使うんだ、またこういう場合には会議費として使うんだと、こういう定義があるわけですから、これを目としてコンピューターのコードに入れることはできないですか。
○説明員(岩下健君) いわゆる予算の実行計画の設定に当たりましては、先生のおっしゃるような形で、会議費というものを予算の実施項目の一つとして管理、経理をするという仕組みを現在つくりつつございます。 物件費につきまして、非常に内容が多岐にわたるわけでございますが、この内容について約二百の予算の執行管理上の項目に細分をするという方法を実は今年度から採用いたしました。これをコンピューターでもって処理をして、ということは、毎月なるべく早く前月のものを把握する必要がございますので、コンピューター化の準備も大分進んでまいりまして、恐らくこの年度内にはコンピューターによるアウトプットが可能になるというふうに考えております。 ただ、いわゆる外部予算といいますか、予算におきます場合には、冒頭申し上げましたように、各施策の実施に伴いまして必要な、いわば付帯的に発生する経費というような位置づけでもございますので、この会議費だけをとりたてて幾らという、いわゆる立目をするということは、むしろ公社の事業の円滑な遂行という観点からしますと、むしろなじまないんではなかろうかと考えておりますが、この実行する過程でこういった措置をとってまいりたいと、こう考えております。
○鶴岡洋君 総裁にお聞きしますけれども、電電公社と言えば情報産業の本山でありますし、今度起きた事件については、先ほど反省もありましたけれども、本当に恥ずかしい事件でございます。こういったことに関して、内部管理の充実にあっては、コンピューターなどを駆使して、再び不正のないような管理システム、そういうふうにすべきだと思いますけれども、総裁のこういうことについての御意見はいかがですか。
○説明員(真藤恒君) 私さっき申しましたように、こういうふうな問題については、私は厳重に処置することで進んでおります。今後こういう問題が発生いたしましたら、当事者に対しての処置ということには仮借をしないつもりでおります。 いま説明しました補足としまして、二言、三言つけ加えさしていただきますと、部内の会議費を使うようなことは、公社の施設の中、またはその土地の公共企業体の施設の中に限るという制限を加えております。また、部内での会議であれば、そういうところでやるべき性質のものだというふうに考えますので、町の一般の施設で部内の会議費を使うということは、会議費としては認めないという形をとっております。外部との折衝につきましては、二次会は認めないというふうに、これも厳重な枠をはめておるつもりでございます。 そういうふうにいたしまして、漸次さっき申しましたように、皆なれない月次決算を始めておりますが、これがだんだん訓練されるに従いまして、いま経理局長から申しましたように、この会議費のみならず、全体の予算執行の細目を月次で挙げまして、それをコンピューターに入れて、先月の結果がその月のうちの二十日前後には、私のところに、どこの局であろうが、どこの現場の機関の明細であろうが、必要とあればすぐ私自身目を通せるという体制に持っていくことにいたしております。もうしばらく時間をかしていただきたいと思います。
○鶴岡洋君 近畿電電の場合、検査した結果、五十三年度、五十四年度を合わせると、会議費と言われるものは七億七千万になっております。そこで、公社が近畿電気通信局の五十五年度の会議費の支出状況を提出しておるはずでありますけれども、それによると、五十五年度の会議費は幾らになっておりますか。五十三年、五十四年はいま申し上げましたけれども、これと比べるとどの程度の割合になっておるか。五十三年、五十四年と五十五年、この割合はどうなっておるか。
○説明員(岩下健君) 近畿電気通信局の五十五年度の会議費の支出の実績は一億四千五百万円でございまして、これは、先生ただいまおっしゃいました五十四年度の二億六千万に対しましては五六%、つまり四四%の減、また、五十三年度の五億一千九百万に対しましては二八%、すなわち七二%の減ということに相なっております。なお、五十六年度につきましても、先ほど申し上げましたような月次決算の体制の強化ということもございまして、この八月末までの五カ月間でございますが、絶対額としましては二千九百万円ということで、五十五年度をもさらにかなり下回った金額に現在なっております。
○鶴岡洋君 五十二年度が約五億二千万、それから五十四年度が二億六千万、五十五年度になって一億四千五百万、こういうことですね。一電気通信局で、もちろん事業の内容にもよりますけれども、数億にもなる会議費を使っているわけです。また、だんだん減っていることはいまの数字でおわかりのとおりですけれども、私は会議費が全部飲んだり食ったりということに使われていると、こう言うつもりはございません。ですけれども、会議費の節約をしようと思えば、いま言ったように五億から二億、二億から一億四千万、こういうふうになって、さらにいまお話のように、五十五年度は減る可能性もあると、こういうふうにおっしゃっているわけです。不正経理事件後の電電公社の姿勢を国民にあらわすためにも、一度会議費の実態調査を実施して、国会にこれは報告すべきだと思いますけれども、いかがですか。
○説明員(岩下健君) 私どもといたしましても、当然これは不正経理の再燃の防遏、また国民の皆様からの信頼の回復ということから考えましても、私たち自身そういった努力をしていかなければならないと、かように考えております。
○鶴岡洋君 よろしくお願いいたします。 次に郵便事業関係についてお伺いいたします。 ことしの一月二十日に郵便料金値上げが行われました。その後郵便事業財政はどういうふうに推移をしているか、また五十五年度決算の結果と本年度の事業収支の状況を説明していただきたいと思います。
○政府委員(奥山雄材君) お答え申し上げます。 まず五十五年度における郵便関係の決算状況でございますが、五十五年度におきます郵便関係の収益が総額で九千四百二億円。これに対応いたします費用が九千七百七十三億円で、差し引き五十五年度におきましては三百七十一億円の欠損となっております。当初五十五年度におきましては、先生御承知のように、十月から郵便料金の引き上げを予定をしておりましたので、年度当初におきましては二十四億円の黒字を生ずる見込みでございましたけれども、郵便料金の引き上げが一月にずれ込みましたのと、仲裁裁定の実施に伴う経費の増加分等がございましたために、年度の途中で補正予算を編成させていただきました。この時点での欠損見込みは五百五十五億円でございましたので、ただいま申し上げました三百七十一億円の赤字と対比いたしますと、対予算との関連におきましては百八十四億円だけ赤字幅が圧縮されたということで決算を終わっております。ただ、しかしながら、五十四年度末における累積欠損金が二千百二十四億円ございましたので、これに五十五年度末の欠損金三百七十一億円を加えますと、五十五年度末における累積欠損金は二千四百九十五億円に達しております。 ところで、五十六年度におけるその後の収支見込みでございますが、幸い一月以降郵便料金の引き上げを認めていただきましたので、五十六年度の収支見込みにおきましては、予算上では収益で一兆一千五百十九億円、費用で一兆四百七十四億円、差し引き千四十五億円の黒字を見込んでおります。しかしながら、これはあくまで予定でございまして、その後、年度初めからの郵便の財政状況をにらんでみますと、これまでのところ郵便業務収益の大宗を占めますいわゆる郵便業務収入がおおむね順調で、予定どおり収納されておりますので、このまままいりますと、不測の事態が起きない限り、五十六年度におきましては、予算で予定いたしました千四十五億円の黒字は確保できるのではないかと、かように考えております。
○鶴岡洋君 郵便法改正の際の郵政省の郵便事業財政の将来の見通しては、今後二回、二〇・八%程度の料金改定により、いわゆる累積赤字は解消していく計画で出されております。したがって、この料金法定制の緩和も十年以内に解消できるということでありましたけれども、その見通しはいままでと変わらないのか、少しは短縮できるのか、その辺はいかがですか。
○政府委員(魚津茂晴君) 料金の法定制緩和というのは、いま先生のお話にございましたように、厳しい条件がいろいろあるわけでございますが、その一つに、現在の累積欠損金約二千五百億、この累積欠損金が解消されるまでの間ということに相なっておりますので、いままさに先生御指摘のとおり、現在の累積欠損金がいつになったら解消できるかということに尽きるわけでございます。 そこで、ここ十年の間に大体二〇%程度、これはまあ厳しい条件の一つにまた物価等変動率の枠の中でこの料金の改正をすべし、こういうことに相なっているわけでございますが、その二〇%程度の料金値上げを、十年間で二回程度お認めを願いたいという前提に立ってさように申し上げたわけでございますが、ただもう一つ、一つの仮説に立っている点がございます。つまり、賃金とか、物価がどの程度上昇するかというような点になりますと、中・長期を見通す公式的な資料がないわけでございます。したがいまして、私ども人件費は過去五年間の引き上げ率を平均してみますと、六・八%程度に相なるわけでございます。それから新経済社会七カ年計画の数字を使いまして、消費者物価が五%程度、それから卸売物価の上昇率が四%程度ということを前提にしますとすれば、さきの国会審議の際に、私どもぜひともこういったことで累積欠損金をなくしたいということを申し上げたとおり、できるだけ効率化、合理化を進めて経費を抑制し、片方では需要の拡大をいろいろの施策を講じて進めてまいりまして、ぜひともその十年以内の累積欠損金の解消ということを図りたい、こういうふうに思っている次第でございます。
○鶴岡洋君 この郵便事業の財政の累積赤字の大部分というのは、いわゆる第三種郵便と小包郵便物、これに占められているわけでございますけれども、料金改定後の小包郵便物の利用状況、収支状況、この辺を簡単に説明いただけますか。
○政府委員(魚津茂晴君) 小包料金は昨年の十月一日に値上げをさせていただいたわけでございますが、その後の小包の利用状況でございますが、大体私たち五十五年度の実績に比べまして十数%の落ち込みというふうに把握をいたしているわけでございます。もちろん月によって違ってまいりますが、大体十数%程度というふうに把握しておりますが、これは値上げ後の、言うところの料金ショックというファクターと、いま一つは、民間の小型物件の運送業者が次第に私たちのマーケットにも入ってきているという辺の事情が、そういう減少の数字をもたらしている、こういうふうに理解をしているわけでございます。それで、五十五年、あるいは五十六年度の小包の収支というのは、まだ計算ができていないわけでございまして、五十三年度について言いますと、小包は四百八十五億の赤、それから五十四年度につきましては四百九十一億円の非と、こういうふうに相なっておる次第でございます。
○鶴岡洋君 十数%、ときによって違うでしょうけれども、そういう話でございます。いまお話しになったように、五十三年度は四百八十五億、それから五十四年は四百九十一億、これは増加傾向にあるわけですけれども、全逓、全郵政両方の労働組合の方にしても、これは重大な問題であるということで、対策が要望されているわけでございますけれども、郵政省はこの小包事業の赤字経営について、どんな反省をしておられるのか、またどういうふうにしたらいいのか、その辺はいかがですか。
○政府委員(魚津茂晴君) 戦後小包の収支状況を見てみますと、ずっと一貫して赤ということに相なっているわけでございます。それを郵便料金で必要な費用を賄うという点では、郵便物の全種類の収入と費用で、総体的に収支相償うという仕組みでまいりたいということで来ているわけでございますが、ただ赤が出て当然だという姿勢ではもちろんわれわれとしては許されないことだと思っております。したがいまして、私ども小包の需要を拡大するというためには、いろいろと民間のサービスもまねるものはまねるというようなことで、その辺いろいろと研究をさせてもらっております。 それから、現に小包の利用増加ということで、従来速達小包の重量制限は四キロであったわけでございますが、六キロまで広げる。それから書籍小包は二キロであったものを三キロに拡大する。この拡大するというのは、作業工程を変えることになりまして、そう容易ではないわけでございますが、そういうような需要の確保を図るためにとった次第でございます。そういうようなことをとりまして、そしてさらに今後いろいろと研究をさせていただきまして、需要の拡大を図って、赤字の幅を小さくしてまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
○鶴岡洋君 サービスの面とか、迅速性とか、いろいろあるでしょうけれども、八月十七日の読売新聞によると、小包郵便を縮小する方針を立てて検討していると、こういう記事が出ておりましたけれども、一つは人員をほかに回すとか、それから二つ目には郵便局の新築の際に小包用スペースを縮小するとかと、こういう記事が出ておりましたけれども、この報道が本当かどうか私わかりませんけれども、郵政省としてはこういう検討をしているんですか。
○政府委員(魚津茂晴君) この縮小方針を省として持っているということは事実に反しております。ただ、縮小といいますか、引き受けの小包が減るということに即応した調整はしなくちゃならぬと思います。たとえば、小包を集中的に処理をしているところの職場では定員の調整をすると、こういうような調整は即応した措置として必要だと思いますが、方針としては、今後とも需要の拡大を図って、小包の面での赤字を減らしていく。それから、いかに民間の業者がサービス地域を広げたとしても、全国を完全にカバーするネットワークは持てないと思うわけです。そういう意味では今後とも公共性は引き続いて大きいという立場から、冒頭申し上げたように、方針としては持っていないわけでございます。
○鶴岡洋君 もう一つ、最後にお聞きしますけれども、小包郵便との競争相手というのは、いまおっしゃったように、いわゆる民間業者、ここ数年のうちに大きく民間業者進出しております。「クロネコ」とか、「アカイヌ」とか、こういう名前でいわゆる宅急硬、民間運送業者の進出が非常に激しくなっております。この民間業者の特徴というのは、いわゆる家庭から家庭へと、そういうこともありますし、きょう出した物は翌朝が、少なくとも翌々日にはもう間違いなく配達される、こういう特徴があるわけです。小包郵便の方はどちらかというと、私も調べてみましたけれども、大体遅い。都内であっても翌々日になるのは大半である。そういうことで一般の民間業者との差が出てきてしまっているわけです。そこで、国鉄などを見ても約四割も取り扱い量が落ち込んでいる。どういうふうにこの宅急便の進出を郵政省側として受けとめているか、また、小包事業を、いまいろいろお話ありましたけれども、どういうふうに進めていったらいいのか、再度お伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○政府委員(魚津茂晴君) いま民間の業者による送達個数はおおよそ五千万個と承知をいたしております。この五千万個というのは、ある時期においては、前年に比べて倍程度増加をした、著しいテンポでこの個数が伸びたことは事実でございますが、ただ目下のところ、この五千万個になったという事実は、そっくりそのまま小包のシフトであったというふうには考えてないわけです。その重量について申しますと、大体平均して八キロ程度、小包の場合は大体平均して二キロでございます。そういうようなことでは、現在までの進出というのは、民間の業者による新しい需要の創出というふうに基本的には理解しているわけでございますが、ただ今後は、私たちの小包郵便物が大幅にシフトするということは、可能性としては十分考えておかなくちゃならぬというふうに、その経営の厳しさというものをまず認識しております。 そこで、私ども今後いろいろと民間の実態、それから郵政省の要員、施設の活用し得る範囲というものをあれこれ考えまして、ぜひとも健全な小包部門の財政に少しでも近づけてまいりたい。ただ、民間のことをそっくりそのまままねをすれば移ることは可能だと思うんですが、ただそうなりますと、人を持ち出さなくちゃならぬ、あるいはまた施設を増大しなくちゃならぬということで、個数がふえるけれども、収支としてはかえうて悪くなるというようなこともわれわれとしては十分戒めていかなくちゃならぬ点だと思いますので、先ほど来鋭意御説明している方針によりまして、着実に今後改善方に努力をしてまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。
○柄谷道一君 最初に郵政の問題について御質問したいと思います。 郵政省では五十六年十月一日から総合通帳制度、為替のオンライン化、これを新規業務として開始をいたしました。また、これは五十六年五月三十一日現在でございますが、為替貯金オンライン化の進捗状況は八千百八十一局、四四%、また、貯金の増加率は五十六年の一月から五月の数値は、対前年比七二%、このように業務が拡大している中で、労働者、特に全郵政の諸君はこの合理化問題、効率化問題に真剣に取り組んでいるわけでございます。私はこうした合理化、効率化による成果というものは、当然働く者に還元されるべきであろうと、こう思うんでございますが、国家公務員は五十五年八月八日の人事院勧告に基づき、五十六年三月二十九日から完全四週五休制が実施されているにかかわらず、さきの同僚質問で明らかにされましたように、郵政関係はなお三分の一程度しか実施されておりません。また、郵政省の三条定員三十一万二千七百二名中、何らかの形で時短が実施されたという数は四三・三%、十三万五千六百人にとどまっていると承知をいたしております。このように合理化、効率化の努力にもかかわらず、とりわけ労働時間短縮というものがおくれていることは自明の理でございます。さきの答弁では、四週五休制の早期実施について団体交渉を通じ努力をしたいという意向は表明されたわけでございますが、しかし貯金部門におきましては、どうしても土曜閉庁という問題が労働時間短縮と深いかかわり合いを持つと思うわけでございます。半世紀ぶりに銀行法の改正によりまして銀行の土曜閉店の道が開かれました。そしていま真剣な検討、そして大蔵省当局は政令の検討準備に入っているわけでございます。 そこで、お伺いしたいわけでございますが、どうも郵政省はいろいろ気にされておるようでございますけれども、率直に伺いますが、郵便局における土曜閉庁は少なくとも銀行と同時実施する、こういうお考えでいま臨もうとしておられるのかどうか、明確にお答えいただきたい。
○政府委員(鴨光一郎君) お答えいたします。 先生の御指摘の点につきましては、まず週休二日制という考え方が前提にございますけれども、この週休二日制につきましては、社会的趨勢であるということを十分私ども認識をいたしているところでございます。 御指摘の銀行法の改正に伴います民間金融機関の窓口の取り扱いにつきましては、全銀協が検討をしているということを承知をいたしておりますけれども、それが今度のこの法律が来春実施をされると、それに伴いまして政令が施行されるようでございますけれども、大蔵省側の考えでは、来春予定されております政令の中では、現在法律に盛られておりますものを実情に即して定めるというふうにわれわれ聞いておりまして、来年の春から民間銀行が土曜日を閉店にするという動きがあるとは聞いておりません。ただ、いずれにいたしましても、私どもこうした推移というものを今後十分見きわめていきたいと考えておるわけでございます。 郵便局の窓口を閉めることにつきましては、これは御承知のとおり、大小さまざまな郵便局が全国のあらゆる地域にくまなく設置をされている。同時に郵便、貯金、保険といった三つの事業が一体として運営されているという面、こういたしましたことから、サービスの面における影響が大きいものでございますので、何といたしましても、国民のコンセンサスを得ることが必要であるということを頭に置いております一面、いま先生のお話のように、サービスの適正化ということを頭に置きながら、先ほど申しました国民的なコンセンサスを得ると同時に、民間金融機関の動向にも配意をしながら、これに対応できる方策を検討しているというのが現状でございます。
○柄谷道一君 私は、利用者至便といいますかね、この視点からも十分な検討が必要である、これは否定いたしません。同時にまた、民間金融機関との横にらみということも必要でございましょう。しかし、どうも実態を見ておると、にらみ合ったまま時間を推移している、こんな感を抱かざるを得ないわけでございます。私は、今後郵政事業についても効率化が必要だと思う。しかし、その効率化の成果というものは、当然その一部は労働者に還元されてしかるべきである。その還元の一つの方法として労働省指導による労働時間短縮ということはきわめて重視しなければならない。やはりこの本質を踏まえた上での労使真剣な団体交渉と、当局の決断というものが必要ではないか。国民のコンセンサスも、どうしましょうかではコンセンサスを得られるわけじゃないのですね。やはり郵政省当局の確たる方針というものに対して、それを中心にコンセンサスを得ていく、こういう積極性というものが望まれるのではないか、このように思います。 団体交渉の内容に政治が介入することはいかがかと思いますので、私はこういう趣旨に基づき、真剣に労働時間短縮の問題が労使間で検討されることを強く期待いたしておきたい、こう思います。大臣、それでよろしゅうございますね。
○国務大臣(山内一郎君) 貯金ばかりでなくて、郵便、年金、簡易保険、職員の方に一生懸命いろいろ努力をしていただいております。おかげさまで国民の信頼を得ているわけでございますので、やっぱり働いていただく方には何らかのお報いをしないといけない。一番いまやりたくて、これからも一生懸命やる、いわゆる四週五休の問題、これはまだ全部達成をいたしておりませんけれども、それをできるだけ早く達成をして、組合の皆さん方の御期待に沿いたい、こういうように考えております。
○柄谷道一君 次に、電電の問題について御質問いたします。 まず総裁にお伺いいたしますが、七月十日の臨調第一次答申で電電について、「民営化等を含め、経営形態について、今後抜本的な見直しを行う」、こう指摘がされました。これを受けまして、臨調第四部会で電電公社の合理化、さらには民営化までいま検討が行われておると、こう承知をいたしております。 私は、もちろん巨大になり過ぎた組織を再点検して合理化する、これは当然のことであろう。また、行政の効率化という視点のみでなくて、官業による過当な民業への圧迫を排除するということも必要であろう。しかし、通信という公共姓の強い部門においては、私は電電公社の機構について明確なビジョンもないままに組織いじりをする。そして、ただ経済の効率性という一点のみから、たとえば電電公社の分解論等が新聞に報道される。こういう動きに対してはいかがなものかという感じを率直に抱かざるを得ません。電電公社の内部で現在民営化検討委員会を設けて、公社改革について検討を行っていると承知いたしておるわけでございますが、まず総裁の基本的なこの問題に対するお考えを明らかにしていただきたいと思います。
○説明員(真藤恒君) 私ども臨調の報告を受けて、具体的に勉強を始めておりますが、この勉強についての大前提は、現在の公衆電気通信法の趣旨というものを十分踏まえて、この公共性というものをどう考えて、どう企業体のあり方を考えるかということがまず第一の前提、考え方の第一条件にしております。したがいまして、効率、能率、生産性という一点張りで物を考えておらないことをここで明らかにお答えしておきます。 それから第二点は、電電公社のこれは特殊事情でございますが、現在いろんな今日までの世界的な技術の開発によりまして、現在電電公社が全国に張りめぐるしております通信網の性質、性能が、いまとまるで違った感覚で一般の方々がごらんになるような変革のスターティングポイントに立っておるというのが現状でございます。したがいまして、現在は電話を主体として経営されておりますが、後、世の中がどう変わるかわかりませんが、先進国なんかの動き、それに伴うわが国の動きの傾向を見ておりますと、電話事業というものは、電電公社の通信綱の供給するサービスの一部であるという形に変質することがもう明らかに見えてまいりました。したがいまして、そのためには現在持っております交換機を中心にいたしまして、ほとんどの通信線の近代化に、入れかえまたは修正ということを必要といたしますし、また、それにたえるだけの従業員の再教育、再訓練、再配置がえという膨大な人事面の変革を目の前に控えている状態におりますので、そういう変革にたえていき得ると、また現状よりもさらに能率よくそういう変革にたえていくという企業の姿はどうだといったてまえで勉強いたしております。まだ勉強を始めまして、この膨大な勉強に対して日が浅うございまして、ここで私どもがこういう方法が一番いいんじゃないだろうかというふうに申し上げる段階にはまだほど遠い状態でございますが、いずれ臨調の動き、あるいは国会の動きに応じまして、何とかそういうことを御報告できる段階にまとめ上げようといたしまして、かなりのスピードでいま勉強いたしておるということをお答えしたいと思います。
○柄谷道一君 今後、真剣な検討が続けられるものと思いますが、一方、全電通労組は来る十月二十六日の中央委員会に、電気通信ネットワークについては公共企業体の経営形態を維持するということを前提といたしまして、民間との競争システムを導入しつつ経営の主体性を強めていく。電信電話などのネットワークは今後も公社が所有、運営するが、データ通信回線の利用は一部を除いて大幅に自由化する。電話機などの末端機器を民間に開放し、公社と民間との競全部門とする。税制上の優遇措置については、この際再検討する。また、料金法定制等を緩和するとともに、予算の国会議決制度を承認制度に改める。さらに、競争下におけるサービスを充実させるために、国民、労働者の参加という思想を導入していく。このような考えを骨子とする公社改革案を提案すると報道されておりますし、私もまたその細部の提案内容を入手いたしております。 私は、他の公社関係の労働組合と比較いたしまして、きわめて弾力的に、しかも将来を展望した一つの提言であると、こう思うんでございますけれども、総裁としてこの提言の、細部は別として、基本を流れるものについて、どのような御評価をされていらっしゃいますか。
○説明員(真藤恒君) 私もその提言は読みました。原稿を読んだんでございますが、中央委員会でどういう結論になりますかまだわかりませんが、私どもから見まして、全電通の将来展望の思想というものは非常に健全であり、建設的であり、また私どもがこれから先、労使協力しながら経営を続けていく基盤がしっかりしてくるなというふうに、私は非常に総裁の立場でありがたいことだというふうに感じております。
○柄谷道一君 総裁の御評価は承りましたが、大臣いかがでございますか。
○国務大臣(山内一郎君) ただいまお話しございました全電通労組の運動方針の問題につきましては、私、新聞報道において承知をいたしておるわけでございます。その内容については触れることは差し控えをさしていただきたいと思いますけれども、労働組合として、今後の事業のあり方について議論を議題にしていただくことは結構なことであると考えております。建設的な議論が行われることを期待しております。
○柄谷道一君 私は、電電公社の問題、これは非常にむずかしい問題でございますけれども、俗に言う三つの開放ですね、第一の資材調達の開放の問題につきましてはすでに調整がつき、実施されております。第二の開放は回線の利用、回線のデータ、ファクシミリ等に民間を参入させるという開放。また、端末機器の開放、この三つが開放の分野に入るべきものであって、基本的には電信電話本来の業務等は、またネットワークの所有と運営、これは公益事業たるの立場から、これを民営化することに対しては慎重でなければならない、このように考えるものでございます。 そこで、大臣にお伺いするわけですが、電電公社は国鉄と違いまして黒字経営でございます。国に年間千二百億円の差益納入まで行っております。通信の公共性という一面を重視するとともに、仮に民営化を進めた場合、その結果、収益の上がる部分だけが民営化されて、行革の結果、電電が赤字に転落するということがないように十分配慮しなければならないと思うわけでございます。大臣、その点は同感でございましょうね。
○国務大臣(山内一郎君) 全く同感でございます。
○柄谷道一君 そこで、公社が本電話機について民間参入を認めるという方針を打ち出したのを追いますように、これは新聞紙上の報ずるところでございますので、真偽のほどはわかりませんけれども、電話の架設、取りつけ部門も民営化してはどうかとか、保全部門も民営化してはどうか、このような記事が盛んに追いかけるように報道されるわけでございます。私は、仮にこの二部門を民営化することによって生ずる幾つかの問題点を私は指摘し、質問として準備したわけでございますが、事前に当局の意向を打診いたしましたところ、いまこれらの取りつけ架設及び保全部門について民営化という考えは持っていないということでございましたので、この点は時間の関係から質問を本日は留保いたします。 今後仮にこういう問題が出てきた場合は、そんなことはないと思いますけれども、また改めての視点からこれらの問題点を質問として指摘をいたしたい。本日は留保として、これは質問を一応やめておきます。 そこで、次の問題でございますが、電話交換部門でございます。これは自動化のために相当の余剰人員が出た、これはもう明らかでございます。しかしこれは経営内努力によって、配転その他が相当行われたというものの、なお対象者が女性が多いために配転不可能という形でいま若干問題が残っておると、このようにも聞くわけでございますが、定員調整のための具体的なお考えについて公社にお伺いいたしたい。
○説明員(児島仁君) まず総体的なお答えからさしていただきたいと思いますが、先生御指摘のとおり、一時的に大変仕事量と要員の数というものがアンバランスになった時期がございまして、特に地域的に非常にアンバランスがあったわけでございますが、五十三年度の末に組合との間でその実態を話し合いまして、やはり総体的に仕事量に人間をあわせていかなくちゃいかぬということで、一定の結論に達しまして、その後仕事量に対して過剰であると思われる人員につきましては、退職の後補充をしない、あるいは配置転換、職種転換ということをやって、現実に対処してまいっております。ただ、配置転換につきましては、北は北海道から南は九州までの配転ということもできませんので、非常に配置転換のしにくいところにつきましては、大都市の仕事量の多いところから地方に仕事を回す、おかげさまで、電気通信は線一本で仕事が向こうへ流れるわけでございますから、現在のところほぼ四十局程度の大局から、百局を超す地方の中小局に番号案内の仕事を流し込んでおります。したがいまして、たとえば逗子のお客様が東京の電話番号をお聞きになるときは、東京の交換手がこたえておると思われるかもわかりませんが、実は秋田の職員がこたえておる、向こうの現地の秋田県でこたえておるということ等でございまして、そういったことで、ぜひ今後も要員調整を続けていきたい。それはひいては地方の、何と申しますか、雇用のお助けにもなるんではないか——お助けというか協力にもなるんではないかというふうに考えておりますので、この問題については、さらに実態に応じまして、今後とも進めていきたいしいうふうに思っております。
○柄谷道一君 次に電報部門を、電話の架設が全国で約四千万台に達した、このような事態も踏まえまして、この際思い切って縮小すべしという意見も出ておるわけでございますが、当局のこれに対する基本的なお考えはいかがでございますか。
○説明員(稲見保君) 御指摘のとおり、電報の利用というものは近年急速に減少をしてまいりまして、この二、三年若干横ばいに入っておりますが、一時の半分程度に落ちてきております。 電報サービスは、御案内のとおり大変労働集約的な性格が強いという一種の制約がございますけれども、電電公社は公社発足以来、いろんな合理化、自動化というものを進めまして、郵政省さんの御協力も得まして、電報事業全体では電電公社発足以来、約二万名ぐらいの減員、要員の削減を実施をしてまいりました。そういうような努力を続けまして、おかげさまで、最も悪いときには事業の収支率と申しますか、営業計数、これが九〇〇を超えるという時期がございましたが、最近では、たとえば五十四年度で四四四、昨年度——五十五年度では四三八といったふうに、緩やかながらも改善をしてきております。しかし、電報事業の収支改善は、これで足りるということはございませんので、関係の各方面の御指導も得ながら、今後もさらに技術面、設備面、さらには運営面、それからサービスの水準、料金の水準といったようなものを含めまして、経営全般にわたって、総体的な改善施策というものを進めまして、最終的には電報につきましても、電話事業に赤字をおんぶするということではなくて、電報事業自体で原則的に収支均衡に持っていこう、そういう考え方で取り組みを進めてまいる所存でございます。
○柄谷道一君 そのことによる電報料金の値上げがどれぐらいになるのか、これは非常にむずかしい問題でございますが、方向としてはそんなことでしょう。しかし、この際指摘をしておきたいのは、大体地方というのはほとんど家庭に電話が架設されておる。むしろ母危篤、父危篤という緊急連絡を要するのは都市部に多い。すなわち独身者、単身家庭、こういうところはまだ電話の架設が十分とは言えないわけでございまして、緊急連絡を電報に依存しておる。こういう都市の実態というものを一面念頭に入れて、この問題の処理というものに当たっていく必要があるんではなかろうか。この点、実態を十分踏まえての検討をこの際要請いたしておきたい、こう思います。
○説明員(稲見保君) 先生御指摘のとおりでございます。 御案内のとおり、電報には電話のついてないところにとってかけがえのないサービスでございますし、電話がありましても、実は世帯がといいますか、夫婦御一緒に働きに出ておって連絡がとれないとか、そういったケースも含めまして、どうしても電報に依存しなきゃならぬという分野もございます。それから、船舶の通信でありますとか、あるいは国際電報の国内部分でありますとか、そういうかけがえのない部分もございまして、それについてはやはり相応の措置というものをちゃんと講じていくという配慮をしながら、総合的に検討していきたいと思っております。
○柄谷道一君 総裁にお伺いいたしますが、データ通信設備サービスの民営化についても、臨調のテーマになっていると聞いておりますけれども、この部門の黒字への転換、それは大体いつごろになるという見通しを持っていらっしゃいますか。
○説明員(真藤恒君) 設備サービスにつきましては、前の国会でも御指摘も受けましたし、また世間からもいろいろの御意見、御批判もございます。この間から根本的に事業の運営の仕方の考え方を見直しまして、現在、五十九年度では必ず収支バランスさせるということで事を進めております。
○柄谷道一君 大臣にお伺いしたいと思うんです。 私は、超LSI技術等の開発から、コンピュータ産業が著しい発展を遂げました。これと同時に、情報化社会の急速な発展が促進されてきた、こう思います。この中心にあったのがデータ通信でございます。あわせて伝送技術のディジタル化という技術開発が進みまして、情報処理機能を兼ねた複合端末が開発されてきた。網サイドの機能の充実とあわせまして、電話の利用も通話の交換から多種の機能追加が求められる時代に入ってきた、こう思うんでございます。 こうした中で、大きな役割りを果たしてきたのは、内外から世界最高の技術水準と評価されている電電公社の研究陣であったと、こう思います。その投資、そして技術、これは日本の技術水準を高めるために還元されました。同時に公社の経営充実にも大きく寄与してきたことは明らかな現実であろうと思います。今後一層そうした基礎的研究を拡充して、電話網のディジタル化による総合ディジタルサービス網を形成して、最終的には多彩な端末を通して、電話のみならず、多様な非電話系サービスを、自由かつ低廉な料金で利用できる高度情報通信サービスをしてもらいたい。これは国民の切なる要望であろうと、こう思うのでございます。また、利用者は端末接続装置、いわゆるホームターミナルを通じてそのサービスを受けることを期待しておると私は思っております。 そこで、仮に設備サービスを民営化するということがなされた場合に、こんなことはないとは思うんですが、公社の研究体制に影響をもたらす、公社の技術水準、ひいては基本的な通信技術の水準に響くことがあるとすれば、これは行財政改革は結果として、角をためて牛を殺す結果にもなりかねない、こう危惧するものでございます。 このような視点から、私は研究の充実、そして研究というものの中における公共事業たる電電公社の果たす役割り、これはもっともっと重視していかねばならぬと、こう思うのでございますが、大臣のお考えをお伺いしたい。
○国務大臣(山内一郎君) 後で電電公社総裁からお答えをいただいた方がいい点もあろうかと思いますけれども、いま非常に電電公社はいろんな技術の開発を行うことによって、設備も更新をし、また世界的に、各国の人が、日本の電電公社は技術が優秀であり、設備が非常にすぐれていると、こういうことになっているというふうに私は考えているわけでございます。 それは、電電公社が御熱心におやりになるというのが第一点でございますけれども、やはり自分で研究所をお持ちになり、いろいろ学問的にも研究されますけれども、それを実際に移す場合に、優秀なメーカーの方と一緒に共同研究をされている、これは余り外国にもそうたくさんはないそうでございます。したがって、研究即これは実施に移し得る体制に相なっている。これが日本の電話、あるいはこれからもデータ通信もありますけれども、技術の開発め体制としては私は一番いいんじゃないかと、こういうふうに考えておるわけでございます。 なお、今後ともそういう体制がとれるように、民営化の問題もいろいろございますけれども、この体制だけは崩さないようにやっていくべきであると、こういうふうには考えております。
○柄谷道一君 そこで、郵政省は、八月二十四日電気通信政策懇談会が行いました答申を受けて、データ通信用特定回線の利用を含む通信回線利用規制の見直しに着手された。新聞の報道するところによりますと、次の通常国会にコモンキャリア法を提案する方針であると、こう報ぜられておりますが、そのとおりでございますか。
○政府委員(守住有信君) 新聞報道で、そのコモンキャリア法というのはいかがかと思うわけでございますが、基本的には、御承知のとおり、御指摘のとおり八月二十四日に八〇年代の電気通信政策の課題と展望、方向ということで、いろんな面について御提言をいただいたわけでございますが、その中で特に緊急課題ということで、データ通信の自由化の法制の問題についての基本的な考え方というものの御提言をいただいたわけでございます。したがいまして、御承知のとおりその制度上は本人使用、共同使用、他人使用、公衆回線との相互接続とか、いろんな制度的な問題があるわけでございますが、その御提言の趣旨に沿いまして、このデータ通信関連の法制の見直しを行おう、このように考えておるわけでございます。しかし、その場合のスタンスと申しますか、物の考え方といたしましては、わが国のデータ通信の発展に大きく寄与したいとも考えておりますが、他面ではやはり電電公社、KDDの公衆電気通信業務、従来の電信電話の業務というものとの調和と申しますか、調整というものが十分図られなければならない、こういう立脚点に立って、現在いろいろ法制度面について検討をしておると、こういう状況でございます。
○柄谷道一君 私は、いま御答弁された電政懇の答申に基づく郵政省としての検討は、一言で言えばポジティブリスト方式による緩和の方向ではなかろうかと、こう思うんでございます。ところが一方、通産省の産業構造審議会情報部会は、制限の一切排除を求めるいわゆるネガティブリスト方式を主張しておる。そして、両省は鋭く対立していると新聞に報道されているわけでございます。私は、この問題は単なる両省のなわ張り争いであるべきではない、断じてそうあってはならぬと、こう思います。いま居長も御答弁されましたけれども、第一には八〇年代の総合的情報通信政策を踏まえて、民間企業の参入を図る場合に、国の基本サービスとしての電電公社、KDDの果たす役割りは一体何なのか。また第二点は、民間の活力を生かして競争原理を導入して多様な要求にこたえるといういわば新秩序確立への要求と、通信秩序、通信の秘密や利用者の保護、技術的に他の通信に支障を及ぼさないという保証などの公益性の観点をどう調整していくのか。問題は、事現実的にそれらの視点から、形式よりもむしろ実質的な規制をどの程度にすべきかという両省間の話し合いが行われ、その合意が得られるということこそ本筋ではなかろうかと、こう思うものでございます。大臣いかがでしょう。
○国務大臣(山内一郎君) いまデータ通信の開放の問題は、各方面から叫ばれておりますし、非常に重要な問題でございます。したがって、郵政省としても電気通信政策懇談会を設けまして、いろいろ検討を出していただいて、一応答申をいただいておりますけれども、さらにその答申に基づいて、各方面のいろんな御意見をまとめつつある段階でございます。そこで、いま柄谷先生の言われました点もひとつ十分に考慮の中に入れながら、りっぱな案をつくってまいりたいと、こう考えておるわけでございます。
○柄谷道一君 これは大臣、大変なときに大臣になられたと思うんですね。金融問題では大蔵省と対立をし、データ回線利用の問題では今度は逆に通産省と対立する。その中で、私は、本当に八〇年代の総合的通信政策という視点をしっかりと踏まえた政策をやらないと、安易な妥協をやるということは、今後のわが国の政策のあり方に重大な影響を及ぼすものだと、こう思うんでございます。これに対してわれわれは意見を持っておりますけれども、また改めての機会にわれわれの意見も十分徴しつつ、誤りのない方針を決定していただくようにこれは求めておきたい。これは要請でございます。 そこで、行管にお伺いいたしますが、仮に回線開放の方向をこれから進めるとすれば、プライバシー保護の措置を講じておかないと、これは大変なことになると思うのでございます。そこで、プライバシー保護法制定の問題について、長官はたびたび本国会で答弁をされているわけでございますが、作業は具体的にどこまで進んでおるのか。そして、次の通常国会に本提案が行われるめどがついたのかどうか、この点だけをお伺いしておきます。
○説明員(坂本佶三君) 先生お話しのとおり、通信回線の発達、情報化社会の進展に伴いまして、プライバシー問題というのは非常に大きな問題になるというふうに考えております。 昨年の九月二十二日でございますが、OECDから勧告がございまして、日本国政府といたしましても、この問題について検討をするようなことになりました。私どもといたしまして、現在東京大学の教授をやっておられますが、加藤一郎教授を座長にいたします研究会を開催しておりまして、立法化問題も含めまして、現在その研究会を中心に検討を進めておるところでございます。ただ、事柄が非常に各般に及んでおりまして、非常にむずかしい問題も多々含んでおります。したがいまして、私どもといたしましては、めどといたしまして大体来年の二月、三月、そのころまでに御検討いただきまして、その検討を踏まえまして対処してまいりたい、そういうふうにいま考えておる次第でございます。
○柄谷道一君 大臣、私はこの同線利用の開放、これとプライバシー保護法の制定、これをやはり同時に問題を解決をしないと、問題が生ずるということをこの際強く指摘をいたしておきたい。 同時に、大臣にお伺いしたいことは、もう一つ同時解決しなければならぬ問題があるという指摘でございます。 それは、そもそも私が改めて言うまでもなく、公社制度を設立した本来の趣旨は、企業原理に基づく合理的、効率的経営体制を公共部門にも導入するということであったと、こう思うのでございます。しかし、そうした設立の趣旨とはうらはらに、現実を考えてみますと、たとえば予算総額の支出限度額による制限、さらに公社法七十二条、予算総則七十二条で給与総額制度による制限、それからさらに、公社法五十三条、予算総則二十四条で各勘定項目間の予算の移流用の規制、さらに予算総則二十三条で弾力条項の発動について郵政大臣の承認手続を行えという規制、さらに公社法四十七条、予算総則二十条から二十一条で、国の予算における国庫債務負担行為と同様の債務負担行為制度による制限、予算総則二十四条による予備費使用の制限、さらに予算総則二十五条による予算繰り越しの制限、また公社法七十二条、予算総則二十七条による業績賞与算定基準の規制、また公社法六十二条による一時借入金の借りかえの拘束、このようにがんじがらめの拘束予算制度がとられているというのが実態であるわけでございます。私は、公社制度を創設したという趣旨及び今後の展望として、電電公社の業務分野の拡大に伴って、その独占性の強い部門を部分的に民間に開放していく、いわゆる民間との競合が生まれてくる。また今後それらの企業原理というものが強く働かなければ、公社の経営というものが成り立っていかないという事態が今後ますます顕著化していく。そういう展望を考えれば、当然企業努力の強化、また職員の資質の向上に貸すために、予算制度の拘束性というものについてこの際洗い直して、必要なものは緩和をする。そして、その運用について弾力性を持たせる。そのことによって民間と公正な競争をしても、公社がこれに対抗していける、こういう法制度を確立するということが、民営化を進展していくという方向と同時に解決されなければ、手足を縛って民間と競争をしろということでは、いまとうとうとして流れておる民間企業との競合、企業原理の導入、この要望とはうらはらの結果が生まれてくるのではないか、これはきわめて重要な問題であると私は思うのでございます。このことについて、大臣の御答弁をいただく前に、まず総裁の基本的なお考えをお伺いして、引き続いて大臣の御答弁をお願いをいたしたいと、こう思います。
○説明員(真藤恒君) 公社の経営の弾力性といいますか、合理性というものにつきまして、いろいろ私御質問を受けるたびに申し上げておりますが、現状におきましては予算執行のあり方が、行政官庁の予算執行の常識がそのまま適用されております。したがいまして、さっき申しました、事業体として絶対に必要だと思われる月次決算の制度も今日まで行われておりません。またその必要もなかったはずでございます。それと、事業体でございますので、必ずしも年度以前に予定いたしました予算のとおりに事は動きません。また予算のとおりに強行いたしますと、過剰設備をつくったり、世の中の変動に対応するということに硬直性が出てまいります。そういう現象はすでに歴然と残っております。 それから、もう一つ制約がありますのは、国営事業の三公社五現業というものに対する一括処理の行政の常識でございます。三公社五現業の業務の内容、その時点時点における業務の、公共企業体で独立採算制を持つべしという独立採算制の観点から、世の中の変化に応じて各企業の間には当然の差が出てまいります。斜陽産業の系統の業務と、そうでない将来により発展すべき性質の企業と、根本的に違った社会的環境にあるにもかかわらず、三公社五現業横並びという常識で、今日まで行政されたことも否定できないと思います。その辺の問題を何らがその企業の特質に応じて、またその企業に対して、社会が近い将来に期待すべきものの状況に応じて、弾力的に行動できるという形にならぬ限りは、よく世界じゅうで言いますが、国営企業の非能率、硬直性というものから脱却することはできないだろうと私は思っております。一時脱却することが政治的にできたようなかっこうになりましても、やはり公社の設立以来の今日までの歴史を見てみますというと、設立のときの状況と、今日の行政の状況はかなり異質なものになっておるように私は受けとめております。そういうふうな、企業を中心にして、その企業が社会の要求に弾力的に応じるといったてまえで運営されない形のファクターが入るようなあり方というものは、特に電電のように、これから急激な変質をやらなくちゃならぬ企業に対して、特別御配慮をいただくようにしていただかないと、決して将来世の中の御要求にたえる姿になり得ないというふうに私はいま感じております。
○国務大臣(山内一郎君) 電電公社は御承知のとおりに公衆電気通信事業をやるのでございますけれども、これは公共的のものであり、独占的なものであり、かつ財政民主主義からいっても、いろいろと国会の御審議を経なければいけない、こういう原則はやはり当然残るべきものだと私は考えておるわけでございます。したがって、電電公社法ができますときには、いま柄谷委員のいろいろ言われました点も検討しながら、私はいまの制度ができ上がっている。したがって、経営委員会の設置の問題とか公労法の適用の問題とか、また予算執行の弾力化の問題も入っているわけでございます。しかし、だんだん民営化というような問題が出てきた場合これはどうするかということに相なるわけでございますけれども、その点は非常にむずかしい問題でございますが、総裁のいろいろいまお話になったことも一つの行き方だと思うわけでございます。したがって、これからの重大な一つの課題として私は検討さしていただきたい、こう考えておるわけでございます。
○柄谷道一君 私は、以上電電公社の民営化をめぐる幾つかの問題点について質問をいたしましたけれども、時間の関係ですべての質問を尽くし得たというわけではございません。きわめて重要な問題だと思いますので、今後また機会を得つつこの問題については質問を続けてまいりたい。 ただ、いま大臣が最後に申されましたけれども、この電電公社設立当時といまの情勢は大きな変化を遂げておるわけでございます。いわゆる電気通信事業の独占事業という形から、非常に企業内容というものは多角化し、その業務内容は拡大し、そして今後ますます民間との競合部門がふえてくる。こういう展望の中で、電電公社の経営のあり方というものについて、設立当時がこうであったから、現在もこうであっていい、現在のままであっていいというものでは私は断じてないと思います。非常にむずかしい問題ではございますけれども、この問題について今後前向きに真剣に大臣としても取り組まれますように要望いたしまして質問を終わります。
○山中郁子君 電電の近畿電気通信局不正経理問題についてただします。 この問題ではすでに知られておりますように、この七月六日に六名が逮捕され、七月二十七日に起訴されました。そして、その後公社は十月八日にこの六人の人と、それから上司であった一名の計七名を懲戒免職にした。そして、同時に元上司であった一名を諭旨免職処分にしております。 私は、まず初めにお伺いしたいんですけれども、この懲戒処分を発表した際に、公社総裁あるいは近通輿局長あるいは森谷局長などが、いずれも個人の責任犯罪であると、多少の責任者の監督不行き届きには言を及ぼしたとしても、そういう立場で談話を発表されておられると理解をしておりますけれども、これは、公社はやはり個人の犯罪であるという理解に立っておられるのかどうか、簡潔にお伺いいたします。
○説明員(森谷昭夫君) お答え申し上げます。 今回起訴されました六名並びにその上司である二名のこのたびの行為につきましては、私どももちろんこれは個人の犯罪という立場ではございますが、電電公社の管理者と長年電電公社に勤めておる職員という者でございますから、私どもの管理の不行届きというものを十分反省をいたしまして、これはもう何回もおわびしておりますが、国民の皆様方におわびをしたわけでございます。したがいまして、電電公社の組織ぐるみの犯罪と言われますと、ちょっと私どもとしてはそうではないと申し上げざるを得ないわけでございますが、単なる個人の犯罪というふうにも私ども考えておりません。管理上のやっぱり重大な責任というふうに受けとめております。
○山中郁子君 私はまだ組織ぐるみの犯罪と言ってないんですけど、まあこれから言うわけだけれども。連日新聞で報道されました、特に大阪はもうトップ記事で連日報道され、その後も引き続き全国的に報道されています。「大物を逃がすな」「闇に踊った労務族」「残る十一億、だれの胃袋へ」「六人、氷山の一角」まあありとあらゆるこういう報道がされています。 私は問題は、いまあなたが六人だけとは思っていないけれども、それは監督の責任であるということも含めてえりを正すんだという趣旨のことをおっしゃっているけれども、そうではないということなんです。明らかにしたいことは、そういう犯罪ではない、組織ぐるみの犯罪なんだということをこれはどうしたって明らかにしなければ、総裁が就任以来、そしてなおかつこの事件が明るみに出て以来、再三再回繰り返されていらっしゃる、二度と再びこういうことはやらないように一生懸命やりますよとおっしゃるけれども、そんなことはできないんだということを私はこの際明らかにしたいと思います。 ところで、お伺いしたいんですが、これは当委員会でわが党の沓脱議員が公社の不正経理の隠蔽工作を指摘したことから、会計検査院が管内に検査に入るということになりました。その際、近通は検査院の検査状況、提出書類などについて詳細な報告、これは受検結果報告書というもので、B4版で様式も統一されています、そして所属長の確認印が押される、そういうものをその日のうちに近通の監査部に提出をさせた。そして、近通の監査部は、それをその日のうちに本社の監査局へファックスで送っているんです。そして、本社の監査局はそれを整理しまして、今度は全国の各通信局に、検査院がこういう内容で調査をしている、こういう書類を提出させているということを、電話の指示も含めて、隠蔽工作を指示しているんです。どうしてそれじゃそういうことをする必要があるんですか。公社ぐるみでないならば。何でこんなことをしたんですか。
○説明員(森谷昭夫君) 受検結果報告書ということでございますが、私どもでは会計検査院から検査を受けました場合には、これは監査ラインの当然の職責といたしまして、会計検査が厳正に執行されるように御協力申し上げる、こういう責任があるわけでございます。したがいまして、問題点をその都度把握しまして検査に御協力すると、こういう立場でございまして、その点で報告を敏速に行うということはあったと思いますが、隠蔽工作のごときことは、一切本社から指示した事実もございませんし、ましてや全国に隠蔽工作について指導したというようなことはございません。
○山中郁子君 そういう指示のもとに、今度は全国ではどういうことをやったかといいますと、各通信局はそれに基づいて、暮れから一月にかけて、それぞれ一週間以上にわたる泊まり込みをやって、そしてそこの局での隠蔽のための改ざん、あるいは証拠書づくり、バーやキャバレーへ行って、こういうふうにしてお金使ったという、そういう領収書づくり、そういうものに狂奔して、もう忙殺されているんです。これはもう事実ですよ。 初めに私先ほど公社に伺ったんですけどね、公社大体約職員三十三万、指定管理職はその一割というふうに言われていますね、三万数千だと思います。近通局の場合ですと職員は五万五千人です。そしてうち管理者数は、指定管理職で約五千人ですね。このほかに係長だとか、主任だとか入れれば、指定管理職の三倍以上になると思いますよ。人の口に戸はたてられないんです。そういう事実は幾らだって全画にあらわれてきて、はっきりしてきてるんですね。私は、これはこの前の逓信委員会での質疑の中でも言いました。何回も繰り返し言いました。あなた方うそ言ってはいけない、本当のことを言いなさい、そのことが国民を代表する国会に対する電電公社としての責務だということを繰り返し申し上げましたけれども、いま森谷さんまたそんなことやってないと、こうおっしゃるけれども、実際問題としてそういうことがあって、それで、結局この検査院の検査が、そしてこの問題の摘発が、いま近通だけにとどまっているということの背景にはそういうことがあるんです。あなた方が近通の検査院の最初の検査から全部全国に指示して隠蔽工作をさせたんです。そういうことの背景があったからこそ、現状こういうことになっているということです。 それでは私は具体的に申し上げますけれども、近通で見ますと、検査院が入ってから、直ちに監査部の指導で、各部局、つまり通信部、あるいは地区管理部ですね、こうしたところの裏金担当者です、裏金担当者というのがみんな決まっているんですが、そういう担当者が集められて、対策が指示されて、そして各部局はそれに基づいて、まさに連日帳簿の改ざんや、あるいは証拠書づくりなどが行われているんです。具体的な例を一つだけ提起いたしますと、たとえば昨年の六月ですね、東地区管理部です。大阪市東区にある東地区管理部が同じく東区の中にある山中荘という旅館、ここにこの人たちが、この中の地区管の部長、次長、庶務課長、労厚課長、会計課長ら二十名が四日間で泊まり込んで、そして帳簿の改ざん、証拠書のつくり、そういうことをやったんです。そうでないとおっしゃるなら、この四日間山中荘に泊まって何をやったんですか。
○説明員(森谷昭夫君) 先ほども申し上げましたように、私どもとしては会計検査が円滑に遂行されまして、厳正な検査が行われますように協力するということで、いろいろ打ち合わせしたことはあると思いますけれども、ちょっと私遺憾ながら昨年六月の山中荘の件というのは全く聞いておりませんですけれども、ちょっと先生のおっしゃったような御趣旨のことがあったとはちょっと信じられないものと思います。
○山中郁子君 私はこのきょうの質問に当たって、電電公社の方に、この不正経理問題に関して、会計検査院の検査、あるいは地検の捜査に対して、あなた方はどういう準備をされたのか、対策をされたのか、それを伺うから調べておいてくれと申し上げました。じゃ、こういうことをあなた聞いてないということは、こんなことは絶対なかったと、こうおっしゃること。
○説明員(森谷昭夫君) 私、そういうことを聞いておらないと、事実を把握しておらないということでございます。
○山中郁子君 絶対なかったとは言えないけれども、把握してない。あなたたち知らないということでしょう、それは。私は知らないなんて夢にも思っていませんけど、仮にあなたのおっしゃることを信用したとしても知らないわけだ。隠してるんだ、近通は、そうでしょう、しういうことについてどういうことがあったのか。当然電電公社は、私がそういうことであした質問するから、どういう対策を立てたのか答えていただきたい、近通にちゃんと電話をかけてよくみんな聞いておいてくれと、こう申し上げました。隠しているということなんです、この事実はですね。 もう一つ申し上げます。そういう中で第二業務管理部では、その監査部の指示メモ、つまりいろんな指示のメモを出していらっしゃるわけです、あなた方は。検査院に対してこう聞かれたらこうしろ、ああしろということを指示を出していて、近通局の十三階の会議室でその対策会議をやったことがあるんです。そして、そのときにその会議室に大きくその指示メモを張り出して、そしてみんなでその指示メモを見ながらどうやるべえかということの対策をやっている。そういうことをしていたところに会計検査院がその現場に入ったんです。そして会計検査院がその指示メモもはがして押収して、そしてまたそこで皆さんがやっている帳簿その他のものもみんな押収していったんです。こういう事実があるんです、事実でしょう、そういうことは。どうしてそういうことをするんですか。
○説明員(森谷昭夫君) 先生おっしゃっているのは、私ども把握したんでは、昨年のたしか二月十六日のことじゃないかと思いますが、そうでございましょうか。
○山中郁子君 そうです、そのくらいです。
○説明員(森谷昭夫君) それでございましたら、これは十三階かどうか確認しておりませんが、第二業管部のこの担当の者たちが、会議室に閉じこもって、そういった検査院対策の帳票類をつくっておったということは私ども把握しております。
○山中郁子君 そのときに検査院は、いま申し上げましたように、その指示メモを張り出して、やっていたその指示メモをはがして押収され、そしてまた書類や何か押収されていったんですね、これは事実ですね。検査院の方はいらしていますか。
○説明員(中村清君) いまおっしゃったことは事実であるかもしれませんけれども、実は私いまその事実を初めて聞きますものですから、ここでは最終的な確認は控えさせていただきたいと思います。
○山中郁子君 事実であると、何ですか。
○説明員(中村清君) 事実であるというふうには考えますけれども、実はそれについて担当者がおりませんので、ここで申し上げることは失礼させていただきます。
○山中郁子君 それも異なことを承るという感じですけれども、きょうこのことで私がお伺いすることは検査院にもちゃんとお話を申し上げて、決算委員会と言ったら検査院の主要な場所でしょうが。その検査院のそういう答弁の仕方には私は問題があるということを指摘をしておきますけれども、事実であるとお考えになったようです。公社もお認めになっている。結局検査院の検査に対して、あなた方が公社ぐるみあれこれ対策をして、指示メモまでつくってやっているわけでしょう。だったら、先ほど統一様式に基づく受検報告書というものはこういう趣旨でやったんだと森谷さんおっしゃった。その統一様式に基づく受検報告書、それから指示メモ、これを提出してください。
○説明員(森谷昭夫君) ちょっと先生誤解があるかと思いますが、この第二業管のケースは、本社から組織的に指示したというような内容じゃ全くございません。これはこういう事実があったという報告を受けまして、私どもきつくしかりおいた内容でございまして、ですから、電電公社が組織ぐるみで検査院に対する隠蔽工作を行ったと、それで、そのための様式をつくって指導をしたというようなことはございませんので、ちょっと先生から提出を求められておるものについては私ども心当たりございません。
○山中郁子君 それはまた引き続き私の方は追及いたしますけれども、それでは近通がやったと、こうおっしゃるんだと思いますから、近通の問題としてでもいいです、この場合では、出してください、いまでなくていいですよ。
○説明員(森谷昭夫君) この関係につきましては、引き続き調査をさせていただきたいと思います。
○山中郁子君 いま公社も認め、検査院も事実上お認めになりましたその指示メモ、あるいは受検報告書の存在というものは明らかなんですから、そのことを資料として提出するように要求いたしますので、委員長等においてお計らいいただきたいと思います。
○説明員(森谷昭夫君) またこれは誤解があったらいけませんので念のために申し上げたいと思いますが、指示メモがあったということは私ども確認しておりません。
○委員長(和田静夫君) ちょっと待ってください。 速記ちょっととめてください。 〔速記中止〕
○委員長(和田静夫君) 速記を起こしてください。
○山中郁子君 それで、検査院の検査に対するそういう対策が組織的に行われて、いま局長も認められたけれども、検査院も認められたけれども、そういう事実があったわけです。それが本社の指示であったかどうかということについては、監査局長はいろいろおっしゃっているけれども、本社の指示であったことははっきりしているんです。 ところで、この監査部の中に通称対策室と言われるものがあるんですね。これはインフォーマル組織です。そして、これは何の対策をするのか。事実は、これが検査院の検査だとか、あるいは地検の捜査、そうしたものに対して、いま私が例として申し上げましたそういうことのための対策室なんです。組織的にやっていることでしょう。組織ぐるみでしょう。それ以外の何物でもないんじゃないですか。
○説明員(森谷昭夫君) 監査部の中にそういった正式な対策室と名前のついたものがあるということは存じておりません。
○山中郁子君 だからあなたたちはうそをついているのよ。 申し上げましょうか。この対策室の責任者は、監査部長の大貫さんが責任者になっているんです。そして、この中では三人の調査役、都宮一充さん、鶴田勝三さん、仲秀浩さん、この都宮さんという調査役は元経理部長です。そして、さらに川田潔さんという調査員がいるんです。そういうスタッフを擁して、対策室というのを監査部の中につくっているんです。そうして不正経理のもみ消しの対策をしているんですよ。これが公社ぐるみじゃなくて何ですか。 もう一つ申し上げましょうか。地検の強制捜査が四月十七日に入りました。料亭、バーなどに強制捜査が入りました。それを前にして、裏金担当者が地検に呼ばれて事情聴取を多数の人が受けているんです。その事情聴取を受ける直前の四月十日に、大阪市の都島区というのでしょうか、環状線の桜ノ宮駅前です、大阪リバーサイドホテルというのがあるのですけれども、ここに監査部の招集で、営業や施設などの関係部の係長が集められて、午後の一時から五時までびっしりと、地検に呼ばれて事情聴取をされる人たちを集めて、どう言え、こう言え、こう言ってはいけない、ああ言ってはいけない、そういう対策会議を持っているんです。それでも組織ぐるみじゃないですか。事実でしょう。
○説明員(森谷昭夫君) まことに遺憾でございますが、四月十日にそういうリバーサイドホテルでそういう対策の打ち合わせが行われたということは私ども初耳でございまして、存じ上げておりません。
○山中郁子君 地検の捜査や検査院の検査に対してあなた方が、公社がとった対応はどういうものであったかを近畿通信局に、近畿のことだから知らないなんて言わないで、調べてきてくださいと私はきのう申し上げたんです。それはどうなっているんですか。調べたんですか。
○説明員(森谷昭夫君) これは大阪地方検察庁との関係におきましては、犯罪捜査の問題でございますから、電電公社として組織的に大阪地検に対応するというような性格のものじゃございません。これは、逮捕された者も、電電公社の職員、管理者ではございますが、個人として逮捕されておりますし、逮捕される前に電電公社に対する通報等も一切ない、これはもう当然のことと思います。したがいまして、電電公社として、この大阪地検に対する、どういうふうな対応をしようかというようなことは、全くあり得ないことだと思っております。
○山中郁子君 じゃ、そういう事実はないとおっしゃるんですね。これから裁判の過程でいろんな供述が出てくるんですよ。絶対ないんですね。ないといま言明なさるのね。
○説明員(森谷昭夫君) あるかないか事情をつまびらかにしておりませんということでございます。
○山中郁子君 それじゃ、ないということじゃないじゃないの。あるかもしれないんでしょう。組織ぐるみじゃないですか。 もう少し申し上げましょうか。このときに何が行われたかというと、事情聴取に際してのリバーサルをやっているんです。そしてここに公社の顧問弁護士の知人だという、そういう紹介で笛吹享三さんという弁護士が見えて、そしてその笛吹さんという人が検察役を務めているんです。そして、要するに模擬事情聴取ですよ、それをやっているんです。笛吹さんというのはどういう方かと言いますと、一九五四年の十二月に退官されているんですけれども、五三年八月から退官まで、大阪高検の検事長であった方です。そして過去には大阪地検の特捜部長や、本省の保護局長を務められた、そういう方です。その笛吹弁護士がそこに来てそして検察役を務めて、模擬事情聴取をやっているんです。そしてそこに参加した人たちが、今度は所属部署に帰って、そして自分のところで実際にそれに対応するための対策を練っている、重ねているんです。そして、そのところでは、それはおまえさん、少ししゃべり過ぎだと、そんなに口が重くちゃいけないとか、そういうことをやって、これが組織ぐるみの隠蔽工作でなくて何ですか。先ほど申し上げました、人の口に戸は立てられません。電電公社の職員だって、これだけ一生懸命働いていて、こんな世間の批判を受けて、そしてしかも責任ある者が、上層部がその責任を回避する、そういうやり方に対して、本当に残念な思いをし、くやしい思いをしているんです。そういうたくさんの労働者がいるんです。そういう人たちの口を閉ざすことはできないんですよ。幾らだってこういう事実は挙がっているの。あなたが絶対そういうことないと言うんだったら、総裁でもいいですよ、絶対そういうことがないと言うんなら、ここでちゃんと明言してください。そしたら、今後それが明らかになったときにどういう責任をとられるのか、私は本当のことを言うべきだと言っているんです。そうでなければ、今度の問題が結局トカゲのしっぽ切りに終わってしまって、公社の本当のメスを入れるべきところにメスが入らない。国民の期待にも、一生懸命働いている職員の期待にもこたえられない、そういうことになるんじゃないかということを再三申し上げているんです。こういう事実があるんですよ。どうですか、それでもあなたは知らない。
○説明員(森谷昭夫君) 私は、事実があるとかないとか申し上げているんじゃございませんで、そういう事実があるかどうかについてつまびらかにしておりませんということを申し上げたのであります。
○山中郁子君 法務省にお尋ねいたしますけれども、私はいま申し上げましたように、この組織ぐるみの犯罪というところが、やはり一つの大きな問題だと思います。いま私は一つの事実を申し上げました。今後の捜査の中で、それは大いに関心を持っていただきたいところだし、持っていただけるものだと思っておりますけれども、とりあえずお考えを伺わせていただきたいと思います。
○説明員(飛田清弘君) 御承知のように、わが国の刑法は責任主義をとっておりますから、犯罪ということになりますと、個人の犯罪として処理をせざるを得ないわけでございます。したがいまして、犯罪捜査というのはどうしてもその個人の責任追及ということにならざるを得ないわけでございまして、あとは、その個人のその犯罪について、責任がある個人のやったことについて、再犯を防止する観点からどのような措置をとるかということはまた別問題だろうと思います。いずれにせよ、検察は犯罪があればそれに対して適正に対処すると、そういうことでございます。
○山中郁子君 いま私はそのことについてのトカゲのしっぽ切りに終わらせてはならないという観点からの幾つかの事実を、もう大変限られている時間ですので、限られたことしか申し上げられませんけれども、そういうことを申し上げました。 それで結局公社は、先ほどのも本社の指示です。それから、監査局や監査部を通じて裏金担当者に対して想定問答集をつくらせたり、裏帳簿を改ざんさせたり、にせ領収書をつくらせたり、いまも言ったように、予行演習をやらせたり、そしてその基本は、裏金担当者に最悪の場合でも他部のことは一切言うな、最悪の場合でも自分の部の中のことだけ認めるのにとどめろ、他の部のことは絶対言っちゃいかぬと、こういうことを言って、いわゆる実行行為者に矮小化するというすりかえをしているんです。これが組織的な犯罪隠蔽でなくて何か。そしてその証拠に、該当者の勾留中に監査部の管理者がその勾留者に激励金を届けたり、保釈時には電電公社の公用車を回しているんです。テレビで放映されて、国民がみんな、一体電電公社何を考えているんだろう、見た人がそう言っている。そういう事態が次々と行われているんです。私はそういう点で、この点についての本当の反省を電電公社がしない限りは、幾ら総裁が何回繰り返したって、根絶ができないということを私は申し上げている。新聞などでも、「闇に踊った労務族」というような報道がされていますけれども、結局この不正経理は二、三年などというものじゃなくて、もう二十年余にわたって系統的に、組織的にやられてきているものである。そのことについて私は重大問題として指摘しなければならないと思います。調べれば調べるほど、上は本社から下は通信局通信部・管理部、取扱局に至るまで、全国でこうしたケースがさまざまな形で行われて、そして実際問題としてそのお金を通信局から本社に運んだり、あるいは通信局内で現金でもってその不正経理のお金を運ぶみたいなことさえ行われているんです。結局巨大な労務人脈として結びついているというようにも報道されていますけれども、これがほんとに実態です。この巨額な労務対策費で、もう神経が麻痺しちゃっているわけです。不正なお金だなんという神経が麻痺してきて、そして不正を不正とも考えられないで、巨大な裏金づくりをずうっとして、乱費の限りを尽くしてきたんです。ですから、私はここの根底に、いままで逓信委員会でも何回も繰り返し強調してまいりましたけれども、公社の反共労務政策、それを土台にした労組幹部への接待など、こうしたものが繰り広げられていて、そういうことについて根本的なメスを入れない限り、この不正経理の根絶がされないということを私はあわせて強調しておきます。 いままで何回も申し上げましたけれども、森谷さんだってその幅をきかせて、大きな役割りを果たしてきた労務人脈のお一人ですよ、率直に言わせていただければ。 もう一つだけ具体的な点を確認というか、指摘をしたいんですけれども、こういう不正経理づくりの中で問題にしたいのは、建設勘定から損益勘定の方へお金を流用している、そういう事実もあるということなんです。それは本来、どだいとんでもない話なんだけれども、ましてそれで、不正経理で、建設は工事費たくさん持っていますよね。そうすると、あんまり不正経理で裏金つくるものだから、損益の方の営業だとか、そうしたところがもうお金があんまりなくなってきたという事態が生まれてくるんです。そうすると、今度は建設勘定の方へお金を少しくれやと、こういうふうになるわけね。そうするとどういうことが言われているかといいますと、よし、わかった、それでは今度は電話線を食おうか、あるいは交換機の付帯工事を食おうかと、こういうことがあたりまえのようにして言われて、そうして経理部の操作を通じて、建設勘定のお金を損益勘定の方に回す形にして、それで、そこで損益の部門の裏金をつくると、つくってあげたんだから、リベートよこせ。そして、一千万つくれば三百万、四百万というリベートを返す。ほんとに考えられないことだとお聞きになる方は思うかもしれないけれども、事実です。そういうことが行われているんです。私は、これはもう会計処理法上ももちろんですけれども、とんでもない話で、そこまで麻痺してそうしたことが行われている。これは新聞報道でもいろいろな形で報道もされていますし、関係者もこれは明言しているんです。地検の大変厳しい事情聴取も繰り返し受けているんです。こういうことは明らかになってきますよ。いまあなた方が知らない、存じません、公社はそんなことはあり得ない、本社はそんなことはやっていないと幾らおっしゃったって、これは事実はやがて明らかになるんです。そのときにあなたたちはどうするのかということです。 私は、最後に会計検査院に、ことしの四月二十一日の参議院の逓信委員会でもこの問題を取り上げたときに要求いたしましたけれども、こういう事態になっているもとで、会計検査院が検査をして、そしてこういう結果でありましたと決算委員会に報告をして、国会に報告をして、政府にも報告をした。その土台になっているのは全部改ざんされたものだ、捏造されたものだということがこんなに明らかになっているところで、あなた方は再検査を精力的にやるべきだと。そのことはそうしなければならないでしょう。そうしなければ、会計検査院がだまされたということにとどまらないで、会計検査院も知った上でやっているんじゃないかということになりかねないんですよ。今度、この事件後、会計検査院から幹部が二人電電公社に天下りました。これは異例なことですよ。いままでなかったことですよね。そういうこととあわせて、会計検査院はだまされたというだけではない、知っていたんじゃないかと、こう言われたって仕方がないでしょう。会計検査院の責務に照らして、断固として再検査をするということを国会で明らかにしない限り、あなた方の仕事はかなえの軽重を問われるということを申し上げますけれども、いかがですか。
○説明員(中村清君) 去る四月二十一日でございましたか、参議院の逓信委員会におきまして、先生の御質問に対しまして、私が答弁したところでございますけれども、そのとき、事実関係が大きく動くということが判明したならば、その段階で会計検査院として改めて検討したいと、こういうふうに申し上げたわけでございます。 しかしながら、今回起訴された金額について見ますと、第一営業部では三千百六十九万九千三十九円、それから第二施設部では、四千六百六十一万五千五百三十六円ということになっておりまして、この金額は会計検査院の検査によって指摘しました金額、すなわち第一営業部の五十三年度分、それから第二施設部の五十三、五十四年度分の金額と全く同一でございます。 ただ、使途につきましては、いま先生がいろいろとおっしゃったことはございますので、まあ仮に事実関係というものが動いてくるということもあるいはあるかもしれませんけれども、いずれにしましても、現在の段階では捜査結果について私ども知らされておりませんので、いまのところは再検査ということは考えておりません。
○山中郁子君 確認だけちょっと、委員長、一つだけさせてください。 動いているんです上ね。もう御承知のように動いているんですよ。そして、事情聴取がいっぱい始まっているの。あなた方、消極的な姿勢でなくて、検査院の責務に照らして、再検査について積極的に検討すると、こういうお約束と承ってよろしいですね。
○説明員(中村清君) 検察庁の捜査結果によりまして、その事実が大きく異動するということであれば、その際に改めて検討するということにさしていただきたいと思います。
○中山千夏君 まず、料金のことについてお尋ねしたいんですけれども、先ごろ新聞で、渡辺大蔵大臣が、遠距離を下げて近距離を上げれば、国民にも、財政にもプラスになるというふうに言っていたということを読みまして、ちょっとどきっとしたんですけれども、まだやると決定したわけではないっていうことらしいんですけれど、こういう考え、案について、大臣、それから総裁はどんなふうに考えていらっしゃるか、お伺いしたいんですが。
○政府委員(守住有信君) お答え申し上げます。 これは、諸外国の通話料金と比較してのことからいろいろ議論が出ておるわけでございますけれども、確かに近距離はわが国の場合二分の一ないし四分の一、それから遠距離の場合は二倍ないし三倍、こういうふうな実態になっておることは事実でございます。 したがいまして、その遠近格差の是正というのが長い間の政策課題になっておりますけれども、しかし、経営を維持しながら、その調整をやるというのは非常に近間の方には非常に利害と申しますか、相対立する問題でございますので、私どもとしては、なるべく公社の収入が許す限り、遠距離の方を下げていくと、こういう形、あるいはまたいろんな日曜、祝日や夜間等の割引制度を積極的に導入していく、こういう考え方でいままで進めてきたわけでございます。
○説明員(西井昭君) お答え申し上げます。 ただいま電気通信政策局長からお話のありましたとおりでございまして、公社もわが国の電話料金体系というのは矛盾があると、必ずしも適正、適切な料金体系ではないということで、実はこれは終戦後間もない昭和二十二年ごろは、この遠近格差はいまよりもっと大きくて、二対二百以上に開いておったわけでございますが、その後いろんな機会をとらえまして、この遠近格差を縮めてまいりました。この八月に最終的な長距離料金の値下げをいたしました結果、遠近格差は一対六十まで縮まっておるわけであります。ただ、ただいま政策局長からお話のございましたとおり、まだ諸外国に比べて近距離が安くて遠距離が高いと、その結果遠近格差が大きいと、こういう実態でございますので、また適切な機会をとらえましてこの格差是正というものを進めていきたいと、こういうように考えている次第でございます。
○中山千夏君 いまのお話はよくわかったんですけれども、先ほどの大蔵大臣のお言葉をかりますと、財政にプラスというのは確かにそうだろうなとは思うんですけれども、国民にプラスというのはちょっと納得できないんですね、たとえば近距離を上げると言った場合に。というのは、公社はかなり多額の黒字が出ている。これは公社の側から言えば経営努力という見方ができるんでしょうけれども、利用者——一般国民からしますと、どうしても多く払い過ぎたんだなという感じがあるわけですよね。その利益の一部を納付金として今度国庫に納めるということになると、これは利用者の側から考えますと、どうしても税金をまた違った形で取られているんじゃないかという感じがあるわけです。その上に、格差の是正ということもわかるけれども、また近距離を値上げするというようなことがありますと、取られる一方じゃないかという感じがあるんですね。ぜひともそういうことはないようにしてもらいたいと思うんです。 大体、国庫納付金というのは、二十七年に電電公社法が国会で成立するときに、政府原案に盛り込まれていたけれども、両院の協議で削除されたんだというようなことを聞いています。そのときに、橋本登美三郎委員が、お金の余りがあるんだったらば料金の値下げに向けるべき性質のものであるというふうに衆院でおっしゃったそうですね。私は全くそのとおりだと思っているんです。国民もきっと多くの方がそう思っているだろうと思うんですね。ぜひとも、もし財政的に値上げの必要があるって言うんであれば、むしろ納付金をやめにして、そして値段は据え置くというような方向でお願いしたい、これはちょっと大蔵大臣の発言で心配だったものですから、要望です。 それから、その同じ二十七年の委員会で同じ橋本さんがこんなふうにもおっしゃっているんだそうです。電信電話事業は国の金もうけの機関ではなくして、高度の国民の公益性を発揮するための機関だ。これも私は全く同意見です。橋本さんかどういう方か、後でどういうことをなさるかというようなことは別としまして、この意見は非常にいい意見だと思うんですね。特に黒字が多く計上されているというような状況にあっては、公社の事業自体も国民に非常に益のあるものでなければならない。そういうことを考えていましたときに、公社で五十二年に発行なさいました事業報告というんですか、あのパンフレットの中に、非常にいい部分がありまして、それは少しなんですけれども、プッシュホンが広がってきたとか、赤電話がずっと設置がふえてきたとかいうことの中に、身体障害者用の設置も進めています、この一日だけで内容はよくわからないんですけれども、これは公社の仕事としてすごくふさわしいものだと思ったんですね、それ読んだときに。このパンフレット発行してからもう四年たっているわけですから、その後この事業がどういう形で進展しているか、その内容その他をちょっとお話しいただきたいんです。
○説明員(西井昭君) 前段の方は中山先生のおっしゃいましたとおりでございまして、電電公社と申しますのは、利益が出ましたらそれを国民に還元するという目的で、現在の公社法というのはできたんだと、こういうように思っております。そのただいまおっしゃいました線に従いまして、なおわれわれも努力をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。 それから、ただいまお話のございました福祉関係の電話等について、公社はどういうことを行っておるかということでございますが、これは現在、福祉用電話と言っておりますのは、大きく分けると二つございまして、一つは身体的にハンディキャップのある方、そういう方がお使いになるのに便利な機器を開発するというのが一つございます。それからもう一つは、いわゆる一般的に福祉電話と言われているものでございますが、ひとり暮らしの老人の方でございますとか、身体障害者の方で適切な介添え、生活のいわゆる困窮者の方に、これは国の政策として福祉電話というのを架設をされておるわけでございます。具体的には一般的な黒い普通の電話でございますが、これに対しましては、国の福祉行政の一環として、当初架設費につきましては国が三分の一、それから都道府県が三分の一、市町村が三分の一、こういう御負担をしていただきまして、そして毎月の使用料等につきましては、これは市町村によって若干やり方が違っておりますが、大部分のものについて基本料を市町村が負担していただく、度数料については一定の範囲内で度数料を負担していただく、こういうやり方をとっておるわけであります。 これに対しまして、公社に対する御協力をどうするかということで、この国会でもいろいろ御議論がございましたわけですが、この福祉行政というのは公社としましてはどういう方にどういう電話をおつけするのが最も適当か、またそういう方がどこにどれだけいらっしゃるかというのは、公社は調査する能力もございませんし、またその立場にもございませんので、国の、主としまして厚生省の御指導のもとに、それに対して公社としてできる限りの協力をする、こういったてまえをとってまいってきたわけであります。 具体的には、最近はそういうことございませんが、この電話の架設の依頼が厚生省なり地方自治団体からございますと、最優先に架設をするとか、それから債券はこれは免除いたしますとか、それから設備料等について分割支払いを行いますとか、そういうことを行ってきたわけであります。それからさらにこの基本料につきましては、これは現在の公衆電気通信法では、これが、大体そういう電話でございますので、市町村とか、あるいは福祉団体の名義になっておるものがほとんどでございまして、その結果、現行法制では、基本料の料金は事務用の料金を適用せざるを得ない、こういう法制になっておりましたわけですが、これをとりあえず個人名義に切りかえまして、そして個人名義に切りかえますと電話の売買というものに対する問題が出てまいりますので、それは公社の方である程度のチェックをする、こういう措置をとりましたほか、この春の公衆電気通信法の改正によりまして、そういういわゆる福祉電話につきましては、名義が事務用あるいは市町村等の名義でございましても、住宅用電話の料金が適用できる、こういうように法律改正を行いましたところでございます。これが一般的に言われる福祉電話でございますが、そのほか各種の附属機器につきましては、非常にたくさんの種類の附属機器を開発いたしております。盲人用ダイヤル盤でございますとか、それからシルバーホンの「あんしん」、「めいりょう」、「ひびき」、フラッシュベル、シルバーベル、そういったものをずっと開発をしてまいってきておりますが、そのほかに本年度中に肢体不自由者用の電話機、いわゆる上肢の指のないような方でもかけられるような電話機というものを開発いたしまして、そういう方に電話を便利に使っていただく、こういうことに努力をしているところでございます。
○中山千夏君 その開発した機器の方についてちょっと伺いたいんですけれども、特にやっぱりそういう機器だから、普通の機器よりは安くなっているとか、そういうことはあるんですか。
○説明員(西井昭君) これは、たとえば耳の遠い方にお使いになっていただきます、まあ「めいりょう」というものにたとえば例をとりますと。これはお金持ちの方でももちろんおつけになっていただけるわけでございまして、したがいまして、公社で定めております料金額といいますのは、その個々の機器の減価償却とか、利子等を見込みました料金を設定をさしていただいております。具体的には、先ほど申しましたように、これは黒電話の場合と同じでございますが、そういう電話機を、そういう方でかつ生活困窮者の方におつけになっていただくというときは、市町村の要請によりましてつけまして、その料金は現在のところ、先ほど申しましたように市町村等が御本人にかわって払っていただいておる、こういうやり方になっておるわけでございます。
○中山千夏君 その一方で、ちょっとこういうことをやる必要があるのかなというようなものもあるような気がするんです。 先日、電話局へ用事があって行きましたら、自動車電話のパンフレットというのが置いてありまして、私もよく自動車に乗っていて、公衆電話を探して苦労したりするものですから、これは便利だと思って窓口の方に伺いましたら、それは電電公社の事業ではなくて、日本自動車電話サービスというんですね、そういう会社の事業であって、これは電電公社が出資を行っている会社である。それで窓口の方が親切に連絡先も教えてくだすったんですけれども、結局連絡しなかったんです。というのは、窓口の方が、これは便利だけれども高いですよおっしゃるので、幾らですかと聞きましたら、基本料金が三万円だとおっしゃるので、びっくりしまして、月々三万はちょっとすごいなと思いましてやめたんですけれども、こういう月々三万円の基本料金で、しかも自動車の中で電話を使うというようなことは、余りたくさんの人はしないことだろうと思うんですね。 そこで、日本自動車電話サービスというところにどのくらい出資をなさっていらっしゃるのか、それをちょっとお伺いしたいんですけれども、わかりますか。
○説明員(西井昭君) ただいま自動車電話会社のお話が出ましたけれども、これはもともとシステムそのものは公社が開発いたしましたものでございますが、自動車電話のあの無線機と申しますのは、電波の有効利用の関係で、電波の届く範囲を短かくいたしまして、同じ電波を繰り返し繰り返し使えるというやり方、いわゆる小ゾーン方式というものをとっております。それから、そのほか、あるときにある自動車がある電波をお使いになりますと、その次におかけになる方は次の電波をとらえるというようなことで、多チャンネル方式というやり方をとっておりまして、そして電波のゾーンが違いますときに、隣のゾーンヘ移りますと、そこのゾーンに自動的に電波の波長が切りかわっていく。おかけになっておる方はほとんどお気づきにならないんですが、電波をそこで切りかえる、こういう仕組みのやり方をとっております。 こういう非常に専門的な仕事でございますので、公社の一般の電話局で普通の電話等と一緒にやりますと、不経済でございますので、そういう専門的に自動車電話を扱うというものをやる別会社をつくりました方が能率的であるということで、そういうことで先ほどおっしゃいましたような自動車電話会社をつくったわけでございます。現在、東京と大阪と二社ございますが、いずれも東京並びにその周辺、大阪並びにその周辺に対してこのサービス開始をいたしておるところでございます。 資本金でございますが、東京の場合は、現在十一億八千万円の資本金でございまして、そのうち公社が半額でございますので、五億九千万円になりますが、半額は公社が出資をいたしております。残りのものにつきましては、関係のところ、一番たくさん出していただいておりますのは都市銀行と、それからこの自動車にこの無線機を取りつけますときに、自動車メーカーの方にお世話になりますので、自動車メーカーの方にこの残り——一部そうでない方もございますが、大部分はその都市銀行と自動車会社の方に出資をしていただいている、こういう実態でございます。
○中山千夏君 ちょっとお金が余り多額になると私よくわからないんですけれども、ざっと感触で、先ほど障害者向けの電話の開発、それから障害者向けのサービスというお話を伺った感じと、それからこの自動車電話に賞していらっしゃるお金なり、それから御努力というようなものを並べてみましたときに、ちょっとバランスとして、私が思っている公益の方が薄くて、そうして何か一部のわりあい豊かな一握りの人たちしか、今後はどうなるかわかりませんけれども、使用しない電話というものにかなり力をお入れになっているような感じがあるんですね、その辺をこれからもう少しバランスをかえてやっていってもらった方が、国民利用者は非常に助かるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○説明員(西井昭君) 先生のおっしゃること、私ども公共事業をやっているものとして非常に痛感をして、十分承りたいと思っておりますが、ただいま現在の法制でまいりますと、いわゆる公衆電気通信と申しますのは、公社が相当部分独占権を与えられますほか、それにその分野について公社がサービスを提供するという義務を負わされておるわけでございます。したがいまして、先生のおっしゃいましたように、福祉電話の方から、それからいまおっしゃいましたように、ややぜいたくではないかと思われるような自動車電話、そういうものについても、やはり公社は行わなければならないという法制上の義務を負わされておりまして、いわゆる技術上、業務上困難な場合は別として、それが可能であれば提供しなければならないという逆の義務を負わされておるわけでございまして、そういったものの中で、どういうものに公社としてより力を入れていくかということをただいまおっしゃったかとわれわれ理解をいたしておりまして、この自動車電話等については現在非常に高うございます、おっしゃいますとおり。われわれとしましては、これをできるだけ技術の進歩によりまして安くいたしまして、そうしてできるだけ国民の大衆の方に利用していただくように努力をするのがわれわれの責任だと思っております。 ちょっとよけいなことを申し上げて恐縮ですが、電話もかつてはかなり高かったのでございますが、いまやかなり国民の皆さん方に御利用いただけるようになっておりますが、こういう新しい技術、新しいサービスにつきましても、できるだけそういう方向に持っていくのがわれわれの今後の務めだ、そういうふうに先生のお話を受けとめさせていただきまして、努力をさせていただきたいと思います。
○中山千夏君 時間が迫ってきましたので、先ほど山中さんの方からもお話がありましたけれども、経理の不正不当事件というのがいま大変な関心の的になっているようですけれども、業務執行点検委員会というのをおつくりになって、そこで五十五年の七月に「改善のための提言」というのをお出しになりましたね。それを拝見させていただいたんですけれども、不正不当事件防止のための策がいろいろ提言されていまして、それぞれ大変なんだなあと思って読んだんですけれども、その中で五番目に「社内意思のそ通」というのがありました。これはむずかしいけれども、私みたいな素人が考えますのに、この部分が実は非常に重要な部分なんじゃないかと思うんですね、その辺はいかがでしょうか。
○説明員(西井昭君) おっしゃるとおり、それが一番重要なことだと思っております。
○中山千夏君 総裁もそのようにお考えでいらっしゃいますか。
○説明員(真藤恒君) そうでございます。しかし、これはいろんな考え方が有機的に絡み合って、初めて効果が出てくるような運動でございますので、勇気を持ってしんぼう強くやっていくという覚悟でいま進めております。
○中山千夏君 総裁は、「間違いだらけの電話料金」という五十五年の五月に出された本はお読みになりましたでしょうか。
○説明員(真藤恒君) 読みました。そして、非常に参考になる点もございますので、いま業務管理局の方でこれを当事者に教育の材料、あるいは参考資料、場合によっては教科書みたいな使い方で、教育のあれにして進めております。何かまた改訂版が出るそうでございますから、出ましたらまたそうしたいと思っております。
○中山千夏君 それはとてもいいことだと思います。 それで、その著者の関戸松雄さんという方はいまはどうしていらっしゃるんでしょうか。
○説明員(稲見保君) 関戸松雄君は、本を出したときはたしか羽田の電話局に勤務しておりましたが、その後、羽田電話局を管轄しております私どもの方の組織で大田地区管理部というのがございますが、その大田地区管理部の庶務課に配転になっております。
○中山千夏君 実は新聞にもそれは出てまして、出てたことを聞くというのはいやな感じなんですけれども、一応聞いたわけですけれども、新聞なんかではやっぱりその配置転換は左遷ではないかというようなことも言われてるんですね。それをまた申し上げますと、新聞にも書いてありますけれども、いや決して左遷ではないというお答えが多分返ってくると思いますし、時間がないのでそれは省きますけれども、さっき総裁もおっしゃったように、この本は大変示唆に富んだ本で、私が一読してすごく感心しましたことは、この人自体が非常に公社を大事に思っていて、そしてこの本を書く一つの契機になったことが、先ほど業務点検委員会の中でもありました「社内意思のそ通」ということが非常に不十分で、何度も上層に意見を言ってみたんだけれども、それがどうも受けとめられている感じがしない。そのあせりの結果としてああいう本をお書きになった。ああいう本を書いて告発するという方法にも問題があるという意見もあるでしょうし、それから、中に書かれていることが全部が全部それでいいということでももちろんないと思いますけれども、三十年ちょっと、私が生まれてすぐから公社の現場の職員として勤めてこられて、あれだけいろいう言いたいことを持っていらして、それから、民間の公社に対するある種の不信ですとか、料金の上での不満ですとか、それから、このごろ続発している不正経理の問題だとかを見ますと、やはりああいう行動を起こさざるを得なかった職員が出る背景があったんじゃないだろうかというふうに思うんです。関戸さん自身の扱いがどうであるかという個別の問題はおくとしまして、こういう職員の方きっと多くいらっしゃると思うんで、ぜひとも五番目の「社内意思のそ通」という部分で、こういう方を大切にして、何かちょっと表にぐあいの悪いことを言ったから隠してしまおうというようなことではなくて、大切にしてその意見を吸い上げるようにしていただくことが、一番今後の公社の正常化につながるんじゃないかと思います。いかがでしょうか。
○説明員(真藤恒君) いまお話のありましたように、料金問題の本を書くようになったのは、確かに上司に意見を言って、それが通らなかったためにこういうことになったというのは事実でございます。そのほかにもこれに類することがあちらこちらにございます。いまそういうことから、働きがいのあるという空気を非常に阻害しております。結局、これも長い間のこういう官僚組織みたいなものの国営事業の組織の動きの硬直性から来ていると思います。その辺も業務執行改善推進委員会の一つの推進運動として、ああいう項目を取り上げておるわけでございまして、その後いろいろなことが次々に出てまいっておりますが、かなり意思の疎通がよくなりつつあるというふうに報告は聞いておりますけれども、これもまだまだ長い時間がかかるというふうに思っております。
○中山千夏君 御努力を期待しております。 どうもありがとうございました。
○委員長(和田静夫君) 他に発言もないようですから、郵政省及び日本電信電話公社の決算については、一応この程度といたします。 次回の委員会は十月二十二日午後零時三十分に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十五分散会 —————・—————