内閣委員会同和対策に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 41 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1981/11/17
会議録
○染谷小委員長 これより会議を開きます。 同和対策に関する件について調査を進めます。 本日は、本件につきまして、参考人として同和対策協議会会長磯村英一君、部落解放同盟書記長上杉佐一郎君、全日本同和会事務局長谷平武君、全国部落解放運動連合会書記長中西義雄君、以上の方々に御出席をいただいております。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 参考人各位には、御多用中のところ本同和対策に関する小委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございました。本日は、同和問題について、学識経験の深い各位から、参考人として忌憚のない御意見を承り、もって今後の本小委員会の同和対策に資する所存でございますので、何とぞよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、議事の進め方でありますが、まず各参考人の方々からお一人十分程度の御意見をお述べいただき、その後、小委員からの質疑に対しお答えをいただきたいと存じます。 なお、念のため申し上げますが、参考人は小委員長の許可を得て発言をお願いをいたしたいと思います。また、参考人から小委員に対しては質疑はできませんので、この点もお含みをいただきたいと思います。 それでは、まず磯村参考人にお願いをいたします。
○磯村参考人 ただいま御指名を受けました磯村でございます。 本日の私の参考人としての御招請は、肩書きがございまして、同和対策協議会のメンバーである、こういうことでございます。したがいまして、私の陳述の中にはそういう背景がございますということを明らかにしておきたい、こういうことでございます。 同和対策協議会は、御案内のごとく総理府の付置機関でございまして、同和行政の調整をするという役割りでございます。したがいまして、政策につきまして積極的な審議会的な役割りを持つものではございません。しかし、同対法の成立以来、かなりそういう面でも役割りを果たしてまいりましたのでございまするが、この点でぜひ御了承をいただきたいのは、現在の同和対策協議会の構成が再開以前と異なっているわけでございます。それは、率直に申し上げますが、本日御出席の御参考人の関係の、いわゆる民間の方々の御参加がない形で同和対策協議会が七月再開されたわけでございます。この事実は、すなわち二年有余にわたりまして同対協が開かれなかったということは、この問題の今日の状況につきましてかなり大きな影響を持っているわけでございます。 政府の御努力もあったのでございますけれども、遺憾ながらそういう形で再開をいたしました。したがいまして、先般七月の再開、八月には中間意見の提出ということでございまして、本来ならば、同対協としてはもっと早く意見の集約をすべきでございますが、そういう背景もございましたために、まだ最終的な意見を提出する段階に行っておりません。しかし、かなりその段階に来ているということを申し上げるのでございます。これは私の感触としてお聞き願いたいのでございますけれども、現在のそういう構成の協議会でございますけれども、現在御熱心に御協議をいただいておりまする同対協の構成の方々に、何らかの法的措置が必要であるということにつきましては、ほとんど御異見がないということを、私の感触として冒頭に申し上げておきたい、こういうふうに思うわけでございます。 同和問題ということで申し上げたいと思うのでございまするが、同和問題は、同特法の十二年有余にわたりまするその行政の努力によりまして、同和問題に対しまする全体の具体的な環境の整備、それから国民の認識にもかなり大きな効果をもたらしたということは、はっきり申し上げてよろしいと思うのでございます。ただ、その間にこの問題が、法的な背景でもってこのような措置がされましたことが、同和問題の歴史の中におきましてこれまでになかったこともございまして、その十二、三年という間の中におきましては、その行政、その対策のあり方の中に、若干の理解の不足、それによる若干の行政の摩擦が出ましたことも、これははっきりと申し上げられると思うわけでございます。と同時に、この国民への理解、行政の進展によりまして、新しい問題もここに出てまいりました。したがいまして、こういう時点というものを考えてまいりますると、先般の中間の意見でも政府に申し上げましたように、当面しばらくの間はという、そういう言葉でございますけれども、この対策がこの時点で法的な背景を失うことは、一層の混乱、特に地方自治体が非常に目標を失うことを考えますると、その点からはぜひ何らかの法的措置の御配慮が必要ではないか、こういうふうに思うわけでございます。 以上が国内的な問題でございます。 もう一回はっきり申しますると、このまま法律がなくなりますると、地方自治体は、それぞれの条例とかあるいは規則によって対応しなければならないという、同和行政そのものの大きな混乱が予想されることは、ぜひ御考慮に入れていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。 次のことは、国会の皆様方に申すまでもございません。二年前の九月二十一日には、国際人権規約というものが批准され、公布されているわけでございます。そういった国際的な背景というものもございますると、国内的にこの問題の基礎を、私どもから申し上げましたならば、むしろ強めていただくことが重要ではないか、こういうふうに思うわけでございます。したがいまして、現在の段階におきまして、われわれは速やかにそういう趣旨での意見を申し上げる考えでいるわけでございます。 時間の関係で簡単に申し上げますけれども、それでは行政といったようなものの状況はと申し上げますると、この同和問題というものは、御案内のごとく、現在の同特法によりまして、いわゆる同和地区の指定が原則になっているわけでございます。したがいまして、そういう措置であることからいたしまして、地方自治体が何らかの形においてこの措置をして、総理府の了承を得なければならないということになりますると、その措置についてかなり凹凸があるわけでございます。はっきり申し上げますと、東京都はこの同特法の対象になっておりませんのでございます。それにもかかわらず、数百億に上りまする予算をもって対応しているという現実があるわけでございます。したがいまして、そういったようなことを考えてまいりますると、もしこの状況がいわゆる法的な背後がないということになりますと、そういうばらばらの問題が一層混乱をするということは、これも避けることができないのじゃないかと思うわけでございます。 これに加えまして、しかしそれにもかかわらず、いま申し上げましたように、同和問題に対する国民の関心も高まり、環境改善も進んでまいりましたのですが、遺憾ながら、関心は高まりましたけれども、まだ法律がその趣旨としておりまする国民的課題ということにはほど遠いものがあるわけでございます。この点につきましては、いろいろな見方もあるというふうに思うわけでございますけれども、どなたも口では国民的課題であると申します。その点では、この十三年の間に文部省が教科書の中におきまして同和問題を正しく位置づけて、新しく若い国民にこれを知らせるようになったことも私は大きな進歩だ、こういうふうに思います。ところが、その教室で同和の問題に触れました児童なり生徒が家庭に帰った場合にということになりますると、それは触れない方がよろしいという国民の認識では、これは同和問題というものを国定的課題にするというようなことは全くできないわけでございます。この点については、私ども実際の調査をしているわけでございます。自分の大学の学生がどうしてこういったような問題を避けるようになったかと申しますると、学校では習ったんだけれども、家庭や地域に行くと、そこでは消極的に避けた方がよろしいという、こういう事実だということでございます。そういう点から申しますると、これから非常に大事なのは、国民的課題にするための啓発、教育の問題になります。非常にこれから重要な課題になってくるのではないか、こういうふうに思うわけでございます。 以上のような形から申しまして、同和問題というものが、冒頭に申し上げましたように、三年前の延長の御審議を国会でしていただきましたときには、民間の団体の御同意の上でこれが成立をしたわけでございます。しかし、今日におきましては、そういう形が遺憾ながらとれませんということは、国民的課題をおっしゃいまする民間の団体の方々も、その点では十分お考えをいただきたい、こういうことでございます。団体それ御自身にはいろいろなお考えがあり、その御努力には本当に頭が下がります。下がりますけれども、国民的課題であるという御認識の中でございましたならば、こういったような大事なときには、そういう意味におきましては、ぜひ団体御自身が国民的課題ということを十分に御認識をしていただけないかということが切に言えるわけでございます。しかも、これほど申し上げましても、同和問題の将来というものは、日本人の人権意識といったような問題の中で、やがてそこに目標を持っていって、すべての国民がこの問題に対して理解を持つようなものが目標だ、こういうふうに考えます。したがいまして、そういうことを目標として考えますると、いましばらくの間、そういったような国民的な意識が受け入れられまして、そしてその環境といったようなものの積み残しと言われるような言葉が言われないようになった時点において、この問題の本当の日本人的な解決があるということに、この問題の解決の目標があるのではないか、こういうふうに思います。 与えられました時間が過ぎましたので……。
○染谷小委員長 どうもありがとうございました。 それでは次に、上杉参考人にお願いいたします。
○上杉参考人 部落解放同盟書記長上杉でございます。 私は、まず冒頭に、磯村会長が述べられましたように、特別措置法が一定の期間必要であり、そして強化充実がなされなければならないという立場に立って見解を申し上げたいと思います。 同和対策事業が十二年間行われまして、その間に環境改善の取り組みがなされた地方公共団体では相当な進展が見られた。教育、雇用の問題についても一定の前進がなされたし、また国民の啓発運動についても、地方自治体、企業、宗教団体、労働団体等それぞれの広範な団体ごとに啓発運動が進められて、国民の意識も相当変わりつつあるということだけは事実であります。 しかし、問題の解決をしていないという問題については、十二年間全く取り組まれないところが、これは昭和十年総理府調査でありますけれども、山形県が四カ所、福島県が八カ所、山梨県が二十三カ所、石川県が四十七カ所、富山県が二百三十三カ所あると言われています。ここは全く十二年間の間に同和対策事業がやられていない、恩恵を受けていないところであります。 それから二番目には、三年延長という段階からあわてて取り組みを始めたところが神奈川、愛知、長崎、富崎。これは一%も事業が今日進展をしていない状態であります。 進んだ県と言われます大阪府でも、これは行政の報告でありますが、二千七百八十億円、福岡県が三千二百九億円、和歌山県が六百八十五億円、京都府が五百六十億円というふうに、いまからまだやらなければならない事業というのはたくさん山積をしているということが言えます。 先ほど申されましたように、教育の水準がずいぶん進んだと申します。しかし、私ども非常に関心を今後の問題として持っておりますのは、昭和三十八年、特別措置法ができる以前、全国の高校進学率六六・八%、同和地区は三〇%でございました。特別措置法ができて奨学資金が組まれることによって、五十四年の段階には一般九四%、同和地区八九%という格差に縮まってまいりました。しかしながら、ここで問題なのは、高等学校の中途退学者が一二%という高率を占めている。これは部落の経済力、それから学力の低下、これは幼児教育からの基礎学力の低下のためについていけないという形で高校を中途退学する数がふえてくる。私どもがこれから法の延長の問題で非常に関心を持っておりますのは、この八九%まで上昇した高校進学率が、奨学資金がなくなりましたら、大体私どもの調査で五〇%に同和地区は下がるであろう。そうすると、部落の若人が、今日社会において要請されている高等学校に行けない人が五〇%になるという問題は、これはどんな社会教育をしようとどんな政治が行われようと、部落の子供の基礎学力が一般の水準の半分以下であるという現実になったら、これはやはり部落の解放というのは非常に困難ではないかというふうに思うわけであります。 雇用の状況を見ますと、一般常用が全体的に五九%、同和地区は三九%。臨時日雇いが全国的には六%であるのに同和地区は一五%であります。 生活保護率は、これは昭和五十年の厚生省調査の十の県の調査でありますから、全国平均はもっと違うと思うのですが、全体的なものは一二%であるのに同和地区は五三%の生活保護率を持っているという状況であります。 差別事件の問題は、国、地方公共団体で差別事件を取り扱った件数は千七百四十三件とされております。日弁連の「人権通信」の中で報告されておるのは、一九七二年が三万一千六百八件、一九七九年は六万百七十二件とされております。差別事件が年々非常に増大をしている。一面、特別措置法の中で国民的な問題になりかけておりますけれども、差別事件は一路増大の状況をとって、さらに悪質化の状況に向かっているということが言えます。 先生方には先般資料をお配りしたと思うのですが、一つだけ悪質な差別事件を御披露したいと思うのです。「日本政府はただちに軍隊をどういんし、エタ、ヒニン階級の住む生江三丁目を武力をもって制圧しろ。そして彼らにあるものは死のみである。エタ、ヒニンの男とは結こんしないぞ!!エタ、ヒニンの女とは結こんしないぞ!!それは市民のけっ白を証明することにもなるのだ。」というような大きな落書き事件が全国で今日頻繁と起こっている。言うならば、一般国民と部落民とがまさに暴動でも起こしかねない、そういう挑発的行為とでも見られるような行為が非常に多くなっているということが言えると思います。 そこで、私たちはこれからの問題で特別措置法の問題について要請いたします。 今日の十二年半行われてきました特別措置法の問題点は同和対策事業でありまして、環境改善中心で、一番大事な教育、労働、生活、福祉、そして啓発の問題が非常に不十分に法の中に取り扱われておるということが一つであります。 それから、今日そうした悪質な差別事件が起こってくる要因、これはねたみ差別、そういうものが多いと思うのですが、この問題については、やはり法が基本的に部落の差別の本質をなくすのではなくして、姿だけを解決しようという法の矛盾から、部落の姿だけがよくなるものですから、ねたみ根性が起きてくるということ。それから行政も、私どもの運動団体も、言うなら一つ一つの事業を行うについて、国民の、住民のコンセンサスを得なければならぬ、理解を深めなければならぬということが全くと言うぐらいにやられなかったところに、国民の真の理解が得られなかったということがあるというふうに思います。 そこで、これからの法の問題については、そうした基本的な問題を踏まえる基本法の制定をしていただきたいというふうに思います。もしできるならば、私どもとしては、日本から差別がなくなるまで、差別撤廃法とでも申しますか、そういうような法律を一つと、それから事業も残っておりますから、事業は有期限にして、そして事業法というもの、この二つつくっていただけるならば非常に結構だ。 それからもう一つ、法規制の問題を私ども主張しておりますが、これは国民の一つ一つの差別事象に対して罰則を行えということを言ったことはございません。私どもが何らかの法規制が必要であると言うのは、差別図書を振りまく、プライバシーの侵害を行うところの探偵社、興信所が今日ではどこの許可、認可も受けていない。もう無法地帯である。少なくとも人権を取り扱う探偵社、興信所はどこかの、人権問題であるならば法務大臣の認可制、これが営業であるならば通産大臣の認可制というくらいの歯どめをきかせる必要は最低限あるのではないかということをお願いいたしておるところであります。 以上、時間がございませんので、私どもの見解を述べて終わります。
○染谷小委員長 どうもありがとうございました。 では次に、谷平参考人にお願いします。
○谷平参考人 全日本同和会の事務局長をしております谷平でございます。参考人として、現在までの法律の効果、またこれからの展望について申し上げたいと思います。 ただいままで十二年幾ばく、措置法が制定されまして行政措置がなされておりました。このこと等を振り返ってみますと、住環境整備につきまして申し上げますと、完全とは言えませんけれども、ややわれわれの目的に達するような状態が見受けられるのではないかということではございましたが、先ほど同対協の磯村会長さんがおっしゃいましたように、凹凸があるということでございましたが、各都府県または市町村においてバランスがとれていないという一点がございます。 それといま一つは、住環境整備については整合性を持ってほしい。この問題解決には、やはりその地域だけをよくする、特別にそこが非常によくなったということで問題が起きて差別事象にもつながるという点もございますので、整合性を持って臨んでこれからの行政対策をお願いしたいという点でございます。 それと、今後の問題として、いままでの時限法の中に経済対策、たとえば通産省の高度化資金等におきましては、ある意味合いにおいては適応性をわれわれは持っております。しかしながら、末端の細部にわたっての経済基盤が確立していない。幾ら住環境がよくなっても、経済基盤が確立していなかったら、これはやはりもとのもくあみになるという可能性がほとんどであるので、この点をお願いしたいと思います。 それとともに、人間開発と申しますか、これからの社会を考えてみますと、専門分野についての非常な能力が要るものだと思います。そういう意味で能力の開発、育成、これは文化または経済基盤を確立するためにぜひ必要だ。そういう意味合いと、対象地域の教育というものにかんがみましても、近年、高校、大学の進学率はなるほどよくなりましたが、指導性を欠いたものがあるのではないか。だから、人間性においてもいろいろな意味合いにおいて人間開発をしていただきたい。 ましてや、以上の観点から申しますと、行政措置としてただいままでやられたところは大集落地区。小集落地区と申しますか、散在少数部落に対しては国の補助制度も何もない。ということは、それはなされなかったということで、散在少数部落に対しての、これは属地、属人とも関係あるかもしれませんが、この点を考えてりっぱな行政施策をしていただきたいということでございます。 それから、教育というものに関して啓発啓蒙――延長の場合に国会で可決されたということでございますが、地方に行きましては、この啓発啓蒙というものが、私たちから見ればただかけ声だけに終わっているのではないか。ある意味での国民的課題という問題点で啓発啓蒙が進んでおるかのような認識をされている方がおられるかもしれませんが、私たち九〇%、それ以上、国民的課題としての認識と理解は現段階では見られぬ。行政の責任としてやられることにも問題があって、ペーパープラン以上のものが余り組まれておらぬのではないかということを感じるわけでございます。 それから、これは教員の問題でございますが、いいことばっかし申し上げるわけではございませんが、私たちは、私たちの全日本同和会の運動としては、社会性を保持した運動でこの運動を進めていくということが基本でございますのですが、たとえば教職員が学校で授業をやる場合に、狭山裁判等に関してゼッケンを子供にかけさせて同盟休校をやらすとか、または石川のお兄さんを返せ等々司法に関する問題を非常に感じるものであります。こういうことは、いまの三権分立であります司法というものに対しての尊厳も失わし、国家、社会また地域、いろいろな面での社会秩序を踏みにじらす過剰な権利意識を植えつけるのではないかと非常に心配をいたしますし、このことをわれわれ現場におりまして非常に痛感するものでございます。 以上、社会教育、学校教育等においても、偏向のない、中立公正な教育が同和教育においてはなされねばならないというように感ずるものでございます。 またその次に、人権というものを柱にわれわれ運動をしておるわけでございますが、差別事象について、法務省が所管省でございますか知りませんが、法務省においてそれに対しての一定の一つの基準と申しましょうか、一つのものをこしらえていただきたい。そうしませんと、一つの民間の運動団体が糾弾をやると、これがプラスの面もあるかもわかりませんが、非常なマイナスの面も出てくる。たとえば地名総鑑にしましても、以前、同対協において民間団体との話し合いもあり、同対協においてこれに対しての対処の仕方云々ということでございましたが、私、直接聞きましたのですが、地名総鑑を購入した会社は相当な糾弾を受けた。相当な糾弾を受けたので、初めは、私、直接会社の人から聞いたのですが、私たちが悪かった、これは反省をし、省みなければならないと思っておりましたが、余りにも執拗な激しさなので、怨念にかわるということを聞きました。 以上のようなことでございますので、人権という問題を取り扱う場合には、ひとつ今後は法的根拠があるような施策を行政上に映していただきたい、かように思います。 それから、もう一、二点でございますが、先ほどやはり磯村先生がおっしゃいましたが、以前は民間の団体がおったのだが、今日ただいま民間の団体が協議会におらないということでございます。総理府の同和対策協議会に対象者が一人もいない、こういうことに対しては、痛みを解さない人間だけが学術論をやられるのか、何をやられるのかという懸念がございます。これは言い過ぎかもわかりませんが、学術論ということは控えましても、痛みを感じた人間がその中の委員でおって、その心情など状況を表明せねば、この委員会としての成果が十分なものではない、かように思います。 以上のようなことでございますが、最終的には、今後の法律の強化改定をお願いしたい。その柱としましては、やはり行政の責任と言われております以上、中立、公平という主体性を生かした行政をこれからやっていただきたいと思います。そういう意味合いで、私たちも全日本同和会独自の法律案を試案としていままで組織として決議しておりますので、本日先生方にお配りしますので、今後われわれの意のあるところをおくみ取りになって施策へ映していただきたいと思います。 以上でございます。資料をひとつそれでは先生方へお渡ししていただければと思います。委員長、よろしゅうございますか。――それに対しての意見はありませんので、それを読んでいただければということでございます。 以上で終わらしていただきます。
○染谷小委員長 どうもありがとうございました。 それでは次に、中西参考人にお願いいたします。
○中西参考人 私は全国部落解放運動連合会書記長の中西でございます。 まず最初に、本委員会で参考人として意見を述べる機会を与えていただいたことに対して感謝申し上げたいと思います。 私は、本年度で期限切れとなる同和対策事業特別措置法の取り扱いについて私たちの意見を述べるわけでありますが、時間が十分ということで、各論にまで詳細に展開することができませんので、先ほど委員長のお許しをいただいて、諸先生に、私どもが七月八日の同和対策協議会で述べた意見書、「国民的融合すすめる同和行政を」という冊子をお配りしているというふうに思いますの、で、御調査の資料にしていただきたいと思います。 その中で詳しく述べておりますように、法施行後十三年にわたる同和対策事業の進展は、対象地域住民の努力と相まって、生活環境や産業基盤の改善、教育条件の充実、職業の安定化などで成果を上げており、地区住民の社会的、経済的地位の向上に役立てられたというふうに私たちは評価しております。このことと、国民の本問題に対する理解の深まりによって、部落差別が解消の方向へ進んできた、このように私たちは見ているのであります。 しかし、同和対策事業は、事業主体である地方自治体の姿勢やそれぞれの財政規模、対象地域の実情などによって事業が大幅におくれているところも少なくありません。たとえば京都市の駅前の東七条地区、名古屋市西区の南押切地区、北九州市小倉北区の北方地区など、大都市における千五百世帯から二千世帯に及ぶ大型の地域では、ほとんど事業が進んでいないわけであります。また、本委員会で調査されました神戸の番町でも、まだ五〇%の進捗率にとどまっております。さらに、約二千世帯の混住地域である山口県岩国市川下地区では、これから事業の計画を立てて、同和対策事業の指定地域としての申請をやろうというふうなところもあるわけであります。また、東日本では、茨城、栃木、千葉、南九州の宮崎、鹿児島などの各県の小規模な地区では、最近ようやく地区指定が行われて、事業が本格化するというふうな状態にあるわけです。また、愛知県には三十数地区が存在するわけでありますが、現在事業対象になっているのはわずか九つにしかすぎません。この愛知県内で最近差別問題が頻発しておりますが、このことも事業のおくれと無関係ではないということが言えると思います。 さらに、これまで参考人の意見の中にもありましたように、地区の産業基盤の整備や中高年対策、教育、啓発事業、就労対策などのまだ多くの重大な問題が残されていて、あと数年法的措置が講じられるように、私たちは強く求めている次第でございます。 しかし私たちは、同特法施行後十三年目の節目を迎えて、残事業があるから延長だということでは、国民の合意は得られないし、部落差別解消には役立たない、このように考える次第であります。それは法施行後十三年間の同和行政に重大なゆがみがっくり出されて、同和対策協議会の中間意見具申にあるとおり、国民の批判が強まってきているからであります。 先ほど磯村参考人が、地方自治体によって同和対策事業の凹凸があるという問題を指摘されましたが、凹凸の凹の部分を挙げますと、たとえば滋賀県のある町でありますが、昭和五十年度から五十四年度までの同和対策事業費が一般会計の五五%から八五%を上下している。このために、一般行政の水準が低下して、一律二〇%の削減措置がとられるというふうなことから、町民から同和対策事業が反発を受けるという事態も起こっているわけであります。これらは多かれ少なかれ全国的に見られる現象であって、同和対策事業が際限なく肥大化することによって地方財政を圧迫し、国民に犠牲を押しつける結果を招いているという点を見逃すことができないと思います。 さらにまた、同和対策事業が属地、属人主義的な手法で進められてきた結果、これは京都市の同和対策室も認めているわけでありますが、事業が進展するにつれて地区内外を新たに分離、分断する、あるいは特定団体の窓口一本化によって、施策が対象地区住民にひとしく及ばないという行政差別がまだ残っております。さらに融資などの借りた金を返済しない悪習があるし、また重大なのは、暴力団への不正融資あるいは最近朝日新聞でも報道されましたが、北九州市での十五件に及ぶ土地伝がし事件などは、同和行政のゆがみの典型であるということが言えます。 個人給付事業につきましても、際限なく肥大化しており、しかもほとんどの場合は、所得制限もなく、特例的に一律給付されているという問題があります。このほか国税など公的負担の減免措置などの問題を指摘することができます。 同和対策事業のこのようなゆがみは、国民の批判を受けるとともに、差別の解消を大きく妨げるものになっていることを特に強調したいと思います。 この弊害は、特定団体の行政介入によって主体性、公共性、公平性という地方自治体の原則が損なわれたこと、同特法そのものに不備欠陥があり、国の施策運用に問題があったということによるものであります。また運動団体としましても、住民要求のすべてを同和行政に求めようとする物取り主義的な傾向が強かったことを反省しなければならないというふうに思うわけであります。 したがって、同特法問題について御討議される場合においては、十三年間の同和対策事業の歴史的な総括を行い、今日の部落の実態に即して事業を見直し、行政の主体性と責任で公正、民主、公開を原則とした国民合意の同和対策事業が効率的に進められるために法改正を行うことが重要であると強く要望するものであります。 地方自治体によりましては、あと六年、さらには十年も実施しなければ、事業計画が達成できないところもあるわけであります。しかし、国の施策が行財政的に強められて、おくれている地域を重点にこれからの施策が実施されるならば、あと五年で基本的な事業が達成できる、このように私たちは考えております。 また、属地、属人主義による地区限りの場当たり的な事業を改善して、属地対策に徹し、周辺地域との整合性を重視して、周辺地域をも含めた住環境の整備、改善を計画的に進めることが、今日の部落の実態、部落問題の現状から見てきわめて重要になっております。 次に、個人施策の問題でありますが、個人施策につきましては、公平を確保するということは言うまでもありませんが、これに所得制限を導入し、自主申告制を徹底させて、行政の主体性で公正に判断することを守らせることが大事であります。 さらに、私たちがこれらの施策についても、今日なお社会性を持っているか、部落差別の解消に役立っているか、部落住民の自立を高める効果があったか、国民の合意が得られる施策か、この四点を評価の基準として、全面的に見直し、同和対策事業として当分措置するもの、給付事業から貸付事業へ移行するもの、一般行政に移行して実施するもの、社会性がないから廃止するものに分けて措置することが今日重要になっております。 また、部落差別の最大の犠牲者であり、同和対策の恩恵に浴さずに生きてきた中高年者の就労と福祉を中心とした対策は、これまで以上に強める必要があると要望したいと思います。 先ほども教育、啓発活動の問題が重視されましたが、しかし、これまでの事業が実際に部落差別の解消に役立っているのかどうかを点検してみる必要があります。たとえば谷平参考人の意見にもありましたように、特定のイデオロギーや主張を押しつけるようなやり方では、国民の理解と融合を促進することはできないからであります。 さらに、部落差別をなくし、国民的な融合を図っていくためには、地区住民の文化、教養と自立を高めるための条件整備を一層進める必要があるというように考えるわけであります。 最後に、部落差別の解消には、いま過渡的には特例的な行政措置は必要でありますが、最終責任は地区住民と運動団体の側にあります。したがって、この観点から要求と運動のあり方を見直し、自分たちの側から差別のかきねをつくらないよう自戒することが大切であると受けとめております。民主的で社会的道理のある国民的な連帯と融合を促進して、一日も早く同和対策を必要としない時代をつくるために、私たちは一層努力することを表明して、私の意見を終わります。
○染谷小委員長 どうもありがとうございました。 以上で参考人各位の意見の開陳は終わりました。 ―――――――――――――
○染谷小委員長 それでは、これより質疑に入りたいと思います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吹田愰君。
○吹田小委員 私は、自由民主党の立場からでありますが、きょうは磯村参考人、上杉参考人、谷平参考人、中西参考人、どうも御苦労さまでした。 私は地方行政をずっと長くやっておりまして、三十年同和問題に取り組んできた男でありますから、いささか内容的な問題は承知しておるわけであります。ですが、いまお話を四氏の方々からいろいろ伺いまして、今日まで同和事業の推進の内容についてもお触れになったわけでありますが、今後の問題につきましても御意見が出まして、おおむねわかったわけでありますけれども、まあしかし、この同和行政というものは一体何か、こう言いますと、一口に私から言わしめれば、どうして差別をなくするか、目に見える差別と目に見えない差別があるのですね、この問題をどう解決するかというのが同和行政だと思うのです。 ところが、現実の同和行政というものがそれに沿っているかどうか、それに適応しているかどうかということになりますと、これはいささか私は問題があると思うのです。同和対策協議会の方でも八月十八日付で中間意見具申がなされております。そのことにつきましては、先ほど会長からお話がございましたが、これに挙がっております四項目を見ますと、まず第一点は、地方公共団体の財政に相当重い負担をかけておるという問題がまず一つあるということも言っております。あるいは施策の中で、いまの時点で見ると、その内容や運営が果たして妥当であったかどうかという問題も指摘されております。これも私は現実の問題として率直に認めます。それから三番目には、地方公共団体等において、民間運動団体の施策の要求というものへの対応や、あるいは児童、生徒の差別発言問題等を処理するに非常に苦慮しておるという問題が事例としてあるとも指摘されておるわけですね。最後に、同和対策事業に対する国民の批判的意見というものもかなりあるということも指摘されておるわけでありまして、こういったようなことがあるということは、少なくともこの三運動団体が今日までとってこられた行動についても、やはり問題がなしとは言えないと思うのです。そういう点についてはひとつ率直に認めてもらいたいと思います。そして、これから先の同和行政というものをどのようにしてやれば本当に差別のないことになってくるのか、本当に日本人としての一体の姿がとれるかということを考えていかなきゃならぬと思うのでありますが・そういう意味におきましては、国民の理解と協力というものを何としても得ることが大切だ。これが得られなければ、どんなことがありましても差別問題は解消できないと思います。 そういう意味におきまして、今日までとられました特別措置法における事業から見て、三参考人、いわゆる民間団体側のお三人から、ひとつ率直に勇気を持って、こういう点は確かに悪かった、こういう点問題があったということを、ひとつ私どもに教えてもらいたいと思うのです。よかったことについては、私どももずいぶんよく知っているわけですから、やらなきやならない。そして皆さん方もさらに継続してくれとおっしゃっているわけですから。しかし、こういう点は確かに問題があったということについての点を、勇気を持って指摘していただければ、私は非常に今後の問題に参考になると思うのであります。これが一点であります。 きょうは、私ども時間が十五分に制約されておりますので、これはお答えになる時間も含めてのことですから、非常にまずいのですが、あわせて一挙に御質問をいたしておきます。 さらにもう一つは、中間意見具申の中で、いま申しましたような問題点が出ておりますが、その中に、運動団体が三つに分かれておるということについても指摘されておるのですね。これも私は調べた。さっき中西参考人もおっしゃったように、それは谷平さんから御指摘があった問題で、イデオロギーじゃないということについても認めておられますように、こういう運動というものはイデオロギー運動ではないのだという前提から見ますと、何とかして一本の形になって、そうして地-方公共団体、直接の第一線におりますところの市町村並びに県という行政機関が困らないように力を合わせて差別問題をなくしていく、こういう姿勢が必要ではないか、こう私は思っておるのです。 たとえば、そのことについて具体的に申しますと、関係市町村や県に――県段階はほとんどありますが、関係市町村に同和対策に対する組織をつくっていく。たとえば推進協議会というようなものをつくって、それに学識経験者も入りあるいは団体の代表者も入る、あるいは議会の代表者も入ってくる、行政も入る、こういうふうにして、そうしてその組織で決めたことを仕事をしていく、進めていくのだ、組織から勝手に出てきた案が行政に強力に押しつけられていく、こういうことでなしに、いま申しましたような協議する組織、そういう協議団体の中で結論を出して事業推進というものをして解決していくというように考えていけば、これまた非常によくなってくるのではなかろうか、こういうふうに考えておるのですが、そういう点についても、市町村単位でそういう窓口を一本化していくというような問題については、皆さんはどうお考えになっていらっしゃるか、この点もこの機会にお聞かせ願ったら、こう考えておるわけであります。 時間の関係で一挙に質問いたしたのでございますが、まだ申し上げたいことばずいぶんあるのですけれども、きょうは時間が制約されておりますから、以上で終わります。 上杉さんからでも、ひとついま申しましたようなことについて、順次簡単にお答えいただきたいのですが。
○上杉参考人 私どもも運動の中に潔癖で間違いや不十分さがないとは全く考えておりません。これは少なくとも二十四万人の組織を今日持っておりますから、二十四万人の連動の中で、大衆は本部方針どおりに全部きちっといくようには容易にしてできるものじゃございませんし、中には、やはりいろいろ御指摘されたような問題、不十分さということがあることは率直に認めます。 しかし、これだけはひとつお考え願いたいのは、日本の国民の中に、これは私は言い過ぎかわかりませんけれども、差別する者と差別される者の二者しかないと思うのです。これは中間人というのはないと思うのです。そうすると、差別する側は、差別された側からの糾弾については、これは喜んで糾弾を受ける者はない。これは糾弾については、どんな糾弾をしようと、やはりひどいな、いやだな、自分が差別したことを忘れて、やはり糾弾を受けることに対する批判というのは当然起こってくる。これは間違った批判であって、起こってくるということだけは御理解を願わないと、差別された者が差別した者に対して抗議を言う、その姿勢を直してほしい、差別を直してほしいと言うことについて、これはやり方やそういう問題はやはり工夫しなければならぬと思います。工夫しなければならぬと思いますが、差別した人が喜んで歓迎するような形が一番最初からできるかというと、容易にそれはできるものではない。しかし、一番最初はまずくとも、やはり結果的にはいい結果がある。それは告さん方が御存じのように、地名総鑑の糾弾を二百十七社行いました。私たちの糾弾がむちゃであるならば、特別措置法の強化延長に対する各企業の働きかけ、そして社長さんなどの要請行動、こういうものにやはりなるはずはないと私は思います。しかし、一番最初の段階ではいろいろ矛盾はあったけれども、最終の段階には理解を得て、そして企業の社長を先頭にして、特別措置法の強化延長に熱心な御努力を私どもと連帯していただいておるというのは、私は最終的には御理解を得ることができたというふうに思います。 それから、同和事業の中で、確かに特別措置法制定以前、十二年前の部落と今日とは大変変わりました。しかし、十二年前の部落の現状というのは、ここにいろいろ団体おられますけれども、まさにどこの団体も含めて非人間的な生活の実態であるということを言っておられたのです。その状況から急激に特別措置法によって変わりましたからね。やはり地区周辺の人たちのコンセンサス、理解、そういうものを得る運動がないで、同和地区だけぼっと、一番悪いものがすっとよくなるということになると、やはり人間の感情としてはおもしろくないというものが存在をしている。これをどういうふうに理解させるかというのが、私は今後のわれわれの努力であると思います。 それから、地方自治体に幾つもの団体があります。今日三団体だけではなくして、総理府の御意見を聞くと百十一団体くらいあるそうであります。ですから、私たちはこれは大変地方自治体にも迷惑をかけていると思います。そこで、私たちの解放同盟としては、部落解放運動は部落解放同盟でやる、基本的な運動は。しかし、事業要求は地域の中で要求別組織をつぐろう。住宅を要求する人は、どこの政党にあろうとどこの団体に入ろうと、住宅を要求する人だけみんな集まってもらって、そして行政に住宅要求をしていく。教育の問題は、地区の中で、教育を要求する人たちは、どんな団体に入っていようとみんなひとつ集まってもらって、それを実現していくというようにして、運動団体は、陰の力持ちをわれわれはしていこうじゃないかということを今日の方針としてやっております。そこで、ここの中に特定の政党のイデオロギーや団体のイデオロギーを出さずに、家を建ててもらいたい、奨学資金をもらいたいという素直な住民の要求を組織できるようにお互いに努力をすれば、これはそう困難なく私はできるというふうに思います。
○谷平参考人 吹田先生よりの御質問に対してお答え申し上げます。 団体としての行動、それに対してのいろんな考え方があるかという第一点の御質問と思いますが、これに対しては、他の団体はいざ知らず、私の団体におきましても、先般より地方を、全国の組織を私自体、副会長さんのお供をしながら、自浄作用をわれわれは起こしていかねばいかぬのだということを申し上げ、そうして運動の目的というものは何であるかということを自覚しなさいというような、いろんな意味合いもございますが、団体としての自浄作用を起こす。それぞれの役職、それぞれの責任において、この問題をはっきりとした、まあその団体、その団体のモラルもございましょうが、私たちが掲げております綱領に沿ったモラルのある運動をしよう。個人的には、先ほど上杉さんから話がありましたが、団体も多岐にわたっておるので、いろいろな問題もありまするが、それに対しては、やはり指導もしておりますし、司法へかかる場合でありましたら、プライバシーはこれは司法へかかる。しかし、それ以上のものが団体の名誉を汚す場合には、統制委員会等においてこれをどうするか対処するようにしておりますので、お願いしたいと思います。 それから第二点の、団体が三つに分かれておるが、話し合いをする用意があるかないかというお話でございましたが、私たち全日本同和会として、先般同対協においても申し上げましたが、三団体であろうと五団体であろうと、土俵の上へ上がれとおっしゃればいつでも上がります。しかしながら、重箱のすみをつついたようなことを、昔のことばかり言って行政が進展せぬということじゃなしに、これから前向きにこの問題をどうしていくんだという話し合いなら、いついかなる場合でも、そればそういうことでお願いしましよう。先ほど中西参考人から話がありましたが、過去を振り返ってみなければいけないんだ、振り返ってみるのもよろしいでしょう。振り返ってみるのは、行政が主体として行政の責任としてやっておらぬからそういうことであるので、団体としてはお互い、ここでは三団体ありますが、相手の団体の悪口やら相手の団体のことばかりを追及するのではなしに、お互いに前向きの姿勢でいこうということでありましたら、各県、各市町村まで波及した協議会なり審議会に対しての参加もやぶさかではございませんということを申し上げて、私の意見といたします。
○中西参考人 先ほどの意見の中で、私は同和対策事業の見直しの問題を提起しました。そのことは、私どもの組織の中においても、やはりあらゆる要求を同和対策事業の中に求めていこうとする誤った考え方がある。そういうものをやっぱり是正していかなければならない。そうでなければ国民的な支持が得られないという立場から取り組んできているわけであります。 たとえば、同和対策事業としての給付事業があるから、実際には自分が生活は困っていないにもかかわらず、それを受けなければ損だというふうな考え方、あるいはまた融資を受けてもなかなか返さない、そういう問題なども改めていかなければならない。これは三団体ともやっぱり共通した悩みじゃないんだろうかというふうに思うわけですが、一例を挙げますと、宮崎県で中小企業の経営安定資金を組んでおります。これが千四百件、四十六億円という融資を行っておるわけでありますけれども、そのうちの六割が返済されていない。このために県は融資をストップする。さらに金融課の男子の職員八人が、半月はこの返済の督促に回らなければならないというような事情になっているようであります。あるいはまた連帯保証人が、自分が金を借りたくても金が借りられないというような問題なども出てきているわけです。したがって、私たちは今後の同和対策事業を考えてみる場合には、やはり過去には必要であったかもしれないけれども、現在に果たしてその施策が必要であるかどうか。さらにはまた借りたものは返すというふうな社会的道義のある運動にやっぱりしていくことが大事であるし、同時にまた、同和対策専業から自立できる人間をどれだけつくっていくかということが、今後の重要な課題になってくるんじゃないかと思います。 それともう一点は、部落解放運動は差別に反対し、人権を守るのが目的であるわけでありますが、そのためには、どのようなことがあっても相手の人権を侵害してはならない。そのことに私どもの組織では徹底して教育をやっているところであるわけです。 それから、関係三団体は同和対策事業の問題で同じ場につけないのかという御質問ですが、私どもは、総理府に設置されている同和対策協議会の参加につきましても、ほかの団体が参加するからいやだとかなんとかいうことは一回も言ったことはありません。むしろ総理府に対しては、関係三団体が参加できる条件をつくれということを、これまでも強く要求してきたところであり、同時に、またそれぞれの団体の方針、施策の違いがあっても、国の同和対策事業をどのように進めていくかという点では一致できる共通点があるんじゃないかというふうに私たちは確信しております。同時にまた、都府県段階におきましては、三団体が入って協議会あるいはまた審議会を持って、それぞれの府県の同和施策をどのように進めるかという点で協議をやっているところが非常に多いわけでありまして、そういう教訓がなぜ全国的に広がり、あるいはまた国の同対協にも確立できないのかという点で、私たちは非常に危惧を持っている次第であります。
○吹田小委員 いまいろいろお話を伺いまして、上杉さんの方から、差別する側とされる側に分かれるんだ、こうおっしゃるわけですが、そのことはわからないことはないのですが、しかし、本質的な問題、同和行政というのはそこをどうしてあれするか。それから目に見える側が非常に強く出るのですけれども、実質的な同和行政というのは、口に見えない差別をどうするかというのが一番基本でしょう。そこへ焦点をしぼっていかないと、金さえ出せばいいんだというような物の考え方で差別のない行政というものができるわけないでしょう。これはどうしたって見に見えないものに突っ込んでいかなければならない。したがって、教育が中心になるわけです。そういう意味で、私どもは今後もさらに強く進めていかなければならないと思うのですが、いまの差別される側と差別する側というふうに分かれるとおっしゃるのですけれども、その実、やはり民間団体も三つに分かれていろいろと意見がぎくしゃくするということになりますと、本当に私は末端行政の首長をやってみて一番困るのは、確かに市町村長ですよ。本当に三つの団体の愚見が違うのでけんけんがくがくやられますと、これでいままでも大変苦労しているのですよ。ですから、この辺にやはり今後の問題、さっきお三人の御意見は、こちらの磯村参考人も言われたのですが、まだまだある程度同和行政の上におきましても法律を延長してもらいたいという希望があるんだということが出ましたが、それならそれなりに、第一線が困らないような、みんな協力し合ってこの問題を解決していこうではないかというような気構えになってもらわなければならないということを私はここでお願いしておきたいと思います。時間がございませんから、お答えは結構ですけれども、ぜひその点で三団体とも協力してもらいたい。お願いしておきます。
○上杉参考人 努力をいたします。
○染谷小委員長 矢山有作君。
○矢山小委員 それでは、磯村先生にちょっと御意見をお伺いしたいのですが、先ほど磯村先生の方からも、この法の十二年余の運用の中で新しい問題も出てきておるということをおっしゃっていましたが、私も先般の意見書を読ませていただいて、そういう御指摘をなさっておることを存じております。同時にまた、いまその他の参考人の方からもゆがみが生まれておる、こういうお話もあったわけでありますが、私はこれらの問題は、いわゆる行政施策として具体化される段階で起こってくる問題だと思うのです。したがって、法が必要であるということについては、参考人の方々全部一緒の御意見であったと思います。私もやはりおっしゃるとおりに、法的な措置は、この際どうしても必要だというふうに思わざるを得ません。特に特措法が施行されまして十二年余の経過を見ておりますと、私は差別の中に悪質なものと良質なものとあるというようなことは考えませんけれども、まあ一般に言われておるのに、差別が悪質化したということを盛んに言われるわけであります。いま上杉参考人がお読みになった文書を聞かせていただいて、まさにこれはひどい差別だなというふうなことを痛感しておるわけでありますが、確かに私はいろいろな要素が絡んでおると思いますが、差別は解消どころではない、むしろ悪質化しておるし、そしていままで陰湿、陰に隠れておったものが、何かの形でとんでもない表現になって噴出してくるという現状があるし、その底には、先ほど御指摘がありましたように、そういう噴出をするだけに内面における差別というのは非常に深刻なものがあるんじゃないか、そういう認識を持っておりますだげに、私はどうしても法の強化改正というものは必要であるという認識です。 そこで、会長さんにお伺いしたいのは、一つは今後同対協としてこの答申を出されるのに向けて、どういうふうな段階で審議を進めておいきになって、大体いつごろ結論が出て答申という形で御発表になるのだろうか、これをまず第一点としてお伺いしたいと思うのです。 それから、第二点目といたしましては、何にいたしましても十二年余にわたってこの特措法のもとに具体的な施策がとられてきたわけでありますが、その施策を総括するといいますか、総点検するというような中から、この答申もあるいはつくられるのではないかというふうに考えておるわけです。その御意見も、いまお話を承った中に一、二お言葉の端々でそのことはうかがえるのですが、そうした総括の上に立って、かなり突っ込んだ答申としてお出しになるお気持ちがあるのかどうか、その二点をお伺いしたいと思うのです。 それで第一点目の、特にいつごろ答申をお出しになれるかということをことさらお伺い申し上げるのは、総理の方が国会答弁等で、法的措置をとるかとらぬかということについては、同対協の御意見を伺いながらということをおっしゃっていますので、それの絡みがあるから特にお伺いしたいのです。私個人の考え方から言えば、たとえば同対協の答申がおくれるかおくれないかということにかかわりなしに、答申が適切な時期に出されてくれば一番いいのですが、その同対協の答申の有無に全責任をかけた形で総理が対応されることには、私はむしろ不満を持っておるので、国の責任であると言う以上、積極的にいまの部落差別の実態、同和問題の実態というものを検討していただいて、国の責任で、まさに総理の決断でこの法的措置をとっていただきたいのですけれども、先ほど言いましたような総理の御発言もありますので、同対協としていつごろお出しになれるだろうかということをあえてお聞きしたわけであります。 以上でございます。
○磯村参考人 御質問でございますが、冒頭に申し上げましたように、行政調整の委員会でございまして、したがいまして的確なお答えになるかどうかわかりませんが、現状だけは申し上げてよろしいと思います。 実は、この法制の問題、先ほど申し上げましたように、大部分と申しますか、恐らく私は全部と申し上げてよろしいと思いますが、そういう方向でのお考えでございますから、特別委員会ですでに、審議を一応得ております。これは法制の問題でございます。ところがもう一つは、財政の裏づけの問題がございます。この問題がまだあと審議が必ずしも十分じゃございません。しかし、本日午後には開きまして、夜にはその財政の方の問題にも十分配慮した上で、できるだけ早い時期におきましてお答えをしたい、そういうことでございます。皆さん方の国会でのいろいろな御審議の過程も、国民の一人として、またこの問題に携わる者としても十分考えながら措置を進めてまいりたい。その時期は必ずしもそう遠くはないということだけは申し上げられると思っております。
○染谷小委員長 鈴切康雄君。
○鈴切小委員 同対協の磯村会長初め民間の三団体の代表の方々、きょうは大変に御苦労さまでございます。 そこで、同対協の磯村先生にお話をお聞きしたいと思いますけれども、実は五十七年の三月には特措法の期限が切れるわけであります。となりますと、現在は政府としては、それなりの予算措置の概算要求等を出しておりますけれども、しかし五十七年の三月に切れてしまうということになりますと、これはもう全く法律がないという形になりまして、非常に問題が深刻化するということを私どもは非常に憂うるわけでありまして、どうしても何らかの形でまた法的措置は必要であろうということで、私どもとしてはできるだけ早くこの法的措置ができるような形に持っていきたい、こう思っているわけであります。いま民間の三団体の方々の、いろいろな問題があるにしても、法的措置が必要であるという感触については、磯村先生からそのとおりだと言われたわけでありますけれども、最終的な意見をまとめ切れていないとおっしゃっておったわけであります。最終的な意見がまとめ切れていない問題は何なのか、その主要な、大きな柱というものは何がまとめ切れていないのか。またできるだけ早いうちに出したい、こうおっしゃつておるわけですけれども、御存じのとおり、小委員会はこうやって開いているわけでありますが、今国会も、実際にはきょうはもう最終でございまして、これからいろいろ会期延長の問題等に入っていくわけでありますけれども、聞くところによると、延長されてもさほど大幅な延長という形にはならない。となると、私どもとしては、五十七年の三月に切れる特措法についての裏づけである法的措置という問題について、小委員会としてもできるだけ早く、前向きに対処したいというふうに思っているわけでありますけれども、まあできるだけ早いうちにその答申を出しますよとおっしゃるわけですが、大体のめどはどれぐらいに出されるのか、その点がまず第一の問題であります。 第二の問題といたしましては、各地方団体では、先ほどもいろいろ話がありまして、進んでいるところと進んでいないところが現実にあるんだというふうにおっしゃっておったわけですけれども、よく残事業はどうのこうのという、その残事業という言葉には規定が余りないようであって、各地方団体等においてもそれぞれ事情が違うために、残事業というものについての見方は非常にあいまいになっている。こういうものが、ある程度何かの定義かあるいは規定というものが明確でないと、これはいつまでたっても残事業という書案が残ってしまうのではないかと思うのですが、その点については、残事業の問題についてはどういうふうにされているか、どういうふうに思っておられるか。 また、第三点目は、環境整備についてはかなりよくなってきたと三団体の皆さん方もおっしゃっているわけですけれども、残されている問題は、やはりかなり精神的な面あるいは教育、雇用、こういうものの啓発啓蒙という問題が重要な柱になってくる。先ほど磯村先生がおっしゃったことの中に、国民的課題とするには余り距離が遠過ぎるんだ、まだまだ遠い、そういう問題等は、家庭においては避けようとする傾向があってなかなか触れない、そういう中にあってはやはり国民的教育が必要なんだというふうにおっしゃったわけでありますけれども、そういう点について、どういうふうにしていったらいいのだろうかという問題、ちょっと大きな問題じゃないかと思いますけれども、その点についての御所見があるならばお伺いをしてみたい、このように思います。
○磯村参考人 それでは、御質問の三番目からお答えをしたい、一番目がさらに重要でございますけれども、三番目から申し上げたいと思います。 いわゆる国民的課題になぜなっていないかということには、かなり広い意味があるわけでございます。たとえば、地方自治体で職員が採用されたりあるいは研修をしたりいたします。そういう場合におきまして、いままで一体そういうところでどれだけこの同和問題、あるいは同和対策事業特別措置法なんという法律があるということが、そういったようなことが堂々とその研修の中で位置づけられて、そうして行政がなされれば、私は先ほどの行政の凹凸といったようなものはある程度是正されていると思うのでございます。ところが、まず当面その行政の担当をする方々でも、きのうまではある部署にいたのがすばっと来て、それが同和対策、そして団体との折衝となると、全く知識のない――知識と言っては申しわけないですけれども、確信のない行政のために、それが凹になったり凸になったりするという、これは一例でございます。それでは、小学校、中学校で教えていますけれども、大学とかそういったようなところまでこれが広がっていくかというと、上の方になってしまうと全部切れてしまうわけでございまして、これでは国民的課題なんということは、私はどうにも言えないのではないかと思います。 したがいまして、先ほどもお話がございましたのですけれども、たとえば国民的課題であれば、それでは県民的課題としてはこうだ、市民的課題としてはこうなんだということがはっきり位置づけられるような教育を、それは啓発と言って結構だと思うのでございますけれども、それを全国的に展開しないで、口だけの国民的課題ということでは、幾ら環境整備がございましても、それだけの目標になって、それを批判する立場の人の教育もなければ、あれは何だ、逆差別じゃないかというそしりになってしまうわけでございます。そういう方法は十分にこれからとれるのではないか、こういうふうに思うわけでございます。 第二番目の残事業の見方でございますけれども、これは私は総理府の同対室の努力に感謝をしたい、こういうふうに思うのでございます。こういりたようないろいろな事業、地区の指定、その地区内における事業の、これには予算が伴いますから、補助が伴いますから、当然総理府が中心になられまして、各省との連携の上で、そう凹凸のある――標準というものが決して無原則ではなくなってまいりましたことは、私はこれは本当に総理府の努力だ、こういうふうに思うのでございまして、決してそんな無原則なものはないと思います。無原則になると、必ず総理府まで聞こえてまいりまして、従来ならば同対協にそれが反映してくるのでございますけれども、その間二年半、同対室はかなりの努力をされて、そういったような残事業、いわゆる事業の基準から離れるという問題については、かなり各省と協力されて、これは調整されてまいられました。こういうふうに思っております。 最後に、第一でございますけれども、これだけ国会の御熱意がございましたならば、私は会長といたしまして、本日午後の協議会に十分皆様方のそういう御要請を反映いたしまして、幾ら私でございましても、いつということは皆様の御同意を得ませんと……。特に各省の委員が半分でございます、そこに団体の方はおいでになりませんから。しかし、そこの中におきましても、本日の御熱意のあるお二人から重ねていっ出すかという御要請がございましたということを十分踏まえました上で、できるだけ早くお答えをしたい、こういうふうに思っております。
○染谷小委員長 神田厚君。
○神田小委員 参考人の皆さん、大変御苦労さまでございました。 お話がございましたように、この同和対策の措置法の問題、私どもも従来の経過を踏まえまして、何らかの形でこれの延長を図っていかなければならないという基本的な態度を持っているわけです。磯村会長さんにおかれましては、構成メンバー等でいろいろ御苦労なさりながら、早く答申を出したいというお気持ちで御努力をされまして、まことに敬意を表する次第でございますが、お話がございましたように、この差別解消の問題で、どうもこれが国民的課題になっていない、それにはまだほど遠いというようなことでございまして、ただいま鈴切委員の御質問にお答えをいただきましたが、民間の団体の皆さん方におかれましては、この差別解消を国民的な課題としていくためには、どういうふうにこれを進めていったらいいのか、磯村会長の方から御意見をお聞きいたしましたけれども、民間の参考人の皆さん方からお話しをいただきたいと思います。 それから、もう一点は、同和対策事業が過去十二年間行われました。当然その事業の見直しという点が考えられております。と同時に、新しい視点から、この問題を今度はどういうふうにとらえ直していくかという問題があると思います。 それぞれの皆さんから、この二点につきましてお考えを、簡単で結構でございますからお聞かせください。
○上杉参考人 国民的課題にするには、率直に申し上げて、今日までの特別措置法での欠如、いわゆる国の施策の不十分さが言えると思います。これは私の福岡県ですが、福岡県も差別事件が一年に百何十件起きまして、福岡県ではことし啓発費だけを四億円組みました。これは昨年の約十倍に近い総額を組みました。ところが国の総予算が、総理府、労働省、厚生省合わせて四億になっていないと思うのです。ですから、国が事業をやるだけじゃなしに、国民の教育を行う啓発費をたくさん組んで、地方自治体の啓発運動が促進されるように援助をしていただくということが一つだと私は思います。 それから、先ほど私ちょっと舌足らずだったと思うのですが、差別した者と差別された者という言い方をしたのですが、私たちが先ほどから申し上げるように、差別をしない協力者がたくさんふえておりますから、その協力者をふやすように努力をしていくということ。言うならば、同和地区周辺が部落差別がどうしても一番起きやすいのですから、ここを抜きに国民的コンセンサスだ、啓発だと言ったってやっぱりあれしませんから、特に同和地区周辺を中心にコンセンサスを得る。そのためには、同和地区周辺も含む同和事業の見直しという問題も必要になってくるのじゃないか、こういうふうに思っております。
○谷平参考人 第一点のどう進めていけばよいかということに関しましては、私は大筋では申し上げましたが、法律の強化改定をということで後ほど資料が、私たちの組織の試案が配られると思いますが、それに願いが込めてありますので、それをお読みいただきたいと思います。 それから、団体としてどうするかという問題については、やはり団体としては、団体なりの自覚と反省の上に立ったこれからの運動を時代の趨勢に応じてやらねばいけないということを思っております。 それから、新しい時代についてということでございますが、今後の問題は、行政の主体性というものを法律では打ち出されていかれるべきですし、団体としては行政に対して協力しなければいけない。私たちは対話と協調という言葉を使っておりますが、あくまでもそういう意味からこの問題を――差別される者とする者だということでございますが、自分は差別される側、する側ということはありましても、これはやはりおのおのがそういう問題からの洗い直した考え方でこれからいかねばいけない、かように思います。 以上でございます。
○中西参考人 私は、差別する側とされる側というものはないというふうに考えております。ただ部落住民、いわゆる封建時代における身分差別を受けた子孫が住んでいる地域と、そうでない人が住んでいる地域、そういうふうに私は判断しているし、また部落問題に対する理解者というものも、先ほど上杉参考人が述べたように非常に広がっております。きょうこの席でこの問題が論議されるということも、一つには、差別する側とされる側というようなことではなくて、どうして国民的課題として部落問題を解決しようかという御意思のあらわれであるというように私は理解しているわけであります。 同時に、国民的課題にしていくためには、部落問題、同和問題がどこにおいても自由に話し合える状況をつくり出すことが大事ではないだろうか。私は各地の懇談会などにも出席しますけれども、同和の問題についてはなかなか発言がない、なかなか出にくい。これは私だけではなくて多くの関係者が感じているところであります。そのことの底には、おかしなことを言うと揚げ足をとられて、差別者として糾弾されるのじゃないかというおそれがあるのじゃないかというように受けとめるわけです。したがって、運動団体の側から、最初の意見陳述の中にも申し上げましたように、差別の壁をつくらない、そういう構えで取り組んでいくということが非常に大事じゃないかというふうに思います。 それから、今後の施策の見直し、新しい問題につきましては、事業の見直しの点につきましては、先ほど申し上げたとおりでありますが、新しい問題点としましては、中高年者に対する対策をどのようにしていくかということがきわめて重要になっております。いわゆる教育条件の改善充実によって、若い世代におきましては、同校卒業者あるいはまた大学卒業者がふえてきて、応安定した職場につけるという状況が生まれてきておるわけでありますけれども、現在四十歳から以上の住民の場合には、差別のために学校教育すらもまともに受けずに大きくなってきた。そのためにいまだに字も知らない人たちもたくさんおる。そのことによって、きわめて不安定な仕事にしかつくことができないというふうな状況があるわけですね。この対策が今後強く望まれていると思います。 それから、先ほど周辺地域を含めた総合的な計画を立てた地域づくりをと述べましたが、この場合におきましても、これまでにとられてきているような現地改良主義、改良住宅を建てて事足れりというようなやり方では、実際には、その地域には年寄りとそれから低所得者がかたまる、新しい鉄筋コンクリートで固めた部落の再現にもつながりかねない。したがって、どのような階層の人であっても住めるような新しい地域づくりを進めるような方向を打ち出していただきたいというふうに考えるわけであります。
○染谷小委員長 中路雅弘君。
○中路小委員 参考人の皆さん、きょうは御苦労さまでございます。 非常に時間も限られていますが、同対協の十八日の答申に、同和対策事業と関連して四つの問題点の指摘もされていますし、先ほども中西参考人から国民的な合意が得られない幾つかの事態についてお話も聞きました。啓発活動が特定のイデオロギーを強制するような啓発であってはならない、同和問題の解決に役立たないという御意見もありまして、きょう時間がありましたら、こうした問題、もう少し詳しくお聞きをしたいと思っていたのですが、限られていますので、同対協の会長さん、そして中西参考人から一点ずつお聞きしておきたいと思うのです。 中西参考人にお聞きしたいのですが、きょう皆さんのお話を聞いていますと、現行法の延長という点については、関係三団体も同対協としても共通した御意見のようだと思います。ただ、その延長の具体的なあり方について、現行法の強化延長という御意見もありましたし、こうした点について中西参考人のお考えをもう一度、もう少し具体的にお伺いしておきたい。 磯村会長に一点お聞きしたいのですが、答申が出ました同じ日でしたか、十八日に私、会長にお会いしまして、その際に私たちの提案もお届けをしました。同和対策事業の総括と見直し、今後の施策ということに触れて具体的な提案をお渡ししまして、その中でも同和対策協議会の問題について、権限の強化についても触れているわけですけれども、感想でも結構ですが、一言、私たちの提案について、もし御意見や感想がありましたらお聞かせいただきたいと思います。 以上です。
○中西参考人 啓発活動事業におけるゆがみの問題ですが、これも最初に申し上げましたように、地方自治体の同和行政に取り組む姿勢に主体性がない、いわゆる責任逃れの状況が啓発事業の中にも見られるわけでございます。たとえば、埼玉県では、最近まで、県が発行する啓発のためのパンフですが、これはもちろん県の教育委員会が執筆するわけでありますけれども、最終的な点検を運動団体に受けて、その了解を得た上で発行する。したがって、当然特定団体のイデオロギーがその中に入ってくるということが考えられるわけであります。また岡山県でも、最近でしたが、県が特定団体の主張やイデオロギーに偏ったパンフを出して、そのことが問題になって、県はその非を認めて書き直すというようなことも起こっております。また先ほど出ました係争中の狭山事件の学習、あるいは狭山支援闘争の押しつけなども、この啓発事業の中でやられてきているわけであります。私たちは、啓発事業を進める場合には、部落外の住民を一方的に差別者としてきめつけて、その蒙を取り払うとか、あるいはまた、これは北九州市で起こった問題でありますが、研修に参加しなければ公共施設の使用を制限するというふうなやり方では、部落問題に対するタブーやアレルギーをつくり出すことがあっても、この問題に対する国民の正しい理解を深めることができないというふうに考えるわけであります。 次に、同特法の延長については各団体とも一致しておりますが、その内容についてはさまざまな意見がある。そこで、私たちはどのようにとらえているかということを述べておきたいと思います。 すでにおっしゃいましたように、同和行政は、差別解消に役立たせるために部落住民の社会的、経済的地位を高めて、同対審答申にもありますように、地域内外の格差を是正し、住民の自立を促進する、そのための一般行政を補完する適渡的な特例措置であるというふうに私たちはとらえております。したがって、この点を踏み外して一般行政の上に同和行政を置き、あるいはまた同和行政が一般行政から独立した行政外行政として特殊化したり、さらにまた半永久的に続けようとするようなことは、この問題の解決には役立たない、私たちはこのようにとらえているわけであります。同時にまた、特措法に基づく同和対策事業は、先ほども申し上げましたように、過渡的な措置であって、いつまでも住民の側から求めていくべきではない。一日も早く同和対策事業に依存せずに、国民として人間として自立できるような状態をつくり出すことが同和行政の目的ではないだろうかというふうに考えるわけです。
○磯村参考人 それでは、私への御質問は同対協のあり方についてと、一点にしぼってお答えをしたいと思うのでございます。 決して理屈を言うわけじゃございませんけれども、同対協というのは、いわゆる同和行政の調整機関で、決してそこで積極的に政策を決定して進めるというような、もちろん進めるのは行政がおやりになるのでございますけれども、政策の策定ということをポジティブにやるというわけじゃございません。ただ、従来の慣習で、この前の延長のときにも、同対協はある程度の役割りを果たしたのでございますけれども、もしこれが行政との調整機関ではなくて、最初にお話がございましたように、審議機関でございましたならば、その会長としての私は、ここで、ではいつごろいたしますということを言えるのでございます。ところが半数以上は行政の方でございます。したがいまして、そういう性格がある以上は、幾らお話がございましても、それをやりましたならば、せっかくこう進んでまいりましたことに響く、そういう配慮もございまして、私はじっとここでがまんしているのでございます。したがいまして、そういうことから考えましたならば、同和対策というものを本当におやりになるのでございましたならば、いわゆる普通の審議会形式で、各省の御努力を無にするなんということを私は決して言っているわけじゃございませんけれども、そういう形式でなければ本当の施策は生めないのじゃないか。したがって、この瀬戸際になりまして、若干舌足らずな返事を申し上げなければならぬのも、そういったような同対協の性格にもある、こういうふうに御理解願いたいし、いわんやそこに参加をしなかった三団体がわれわれに向かって早くやれとおっしゃるのも、これはかなり御無理な点もございます。それも含めまして努力をしている現在の同対協に御理解をいただきたい、こういうように思います。
○染谷小委員長 楢崎弥之助君。
○楢崎小委員 この際、中西参考人にお伺いしますが、先ほどちょっと私わかりかねたのですけれども、これは根本問題に触れますからお伺いします。 差別する側と差別される側とあるというふうには思わないということはどういうことなのか。それは同特法の存在の根幹に触れる問題でございますから、その認識をお伺いしたい。 もう一点は、属地、属人主義と差別解消の関係について。先ほどお伺いしたところでは、属地、属人主義があるから差別が増長されるというような感じで受け取ったものですから、もう一遍その点はお伺いしておきます。この二点です。
○中西参考人 私は、差別する側とされる側とはないというふうに申し上げました。この部落差別というものは、体制的につくられてきたものの遺産であって、差別意識というものがだんだん解消の方向に進んできているということは事実なんですね。ただ、部落差別に理解を持たない人たちもあるし、あるいはまたそういう偏見を持たされているという人もあるわけでありますが、しかし、この場合に、差別する側と差別される側というものを対立関係にとらえるならば、いつまでたってもこの問題の解決はあり得ないのじゃないか。むしろわれわれとしては、そういうおくれた人たちを啓発して、この問題に理解を深めさせて高めていくということの方が重点ではないかということで取り組んでいるわけであります。 それから、属地、属人主義の問題でちょっと聞こえにくかったのですが、済みません、もう一度おっしゃっていただけませんか。
○楢崎小委員 同特法は属地、属人主義をとっているのでしょう。そうじゃないのですか。どうなんですか。
○中西参考人 同特法は、対象地域に対する施策をとっているのであって、属地、属人主義をとっていないと思います。
○楢崎小委員 私は議論はしたくありませんけれども、その点があいまいになると、かえってあなたの言うように、肥大化になるのですね。 それから、どんなきれいごとを言っても、差別する者と差別される者がある限り、問題の根幹はそこにあるからと私どもは思うのですけれども、きょうは議論するところじゃありませんから、御意見だけ聞いておきます。
○染谷小委員長 上田卓三君。
○上田(卓)小委員 参考人の皆さん大変御苦労さまでした。 部落問題というのは、やはり部落差別を受ける者と部落差別をする者、こういう関係はだめじゃないか、これをなくしていこうということだと思うのですね。だから、そういう差別される者と差別する者がないとなってきたら、部落問題そのものの存在がなくなってしまうというように私は思います。ただ問題は、差別される者の側に立つのか差別する者の側に立つのか、そういう意味では中立がない、こういうように上杉参考人はおっしゃっているのではなかろうか、私はそういうように解釈しているのであり、この特別措置法も、ややもすれば事業というものに非常に重きが置かれているとはいうものの、部落差別をなくするためにこの特別措置法があるのではないか、このように思っておるわけです。だから、そういう部落のみじめな実態をなくすることも部落差別解消の大きな手がかりであるということではなかろうか、このように思うわけであります。 そこで、特別措置法の三年延長の際、その間、実態の把握に努め、そして法の総合的改正を検討する、こういうことになっておるわけですから、この三年間に政府なり国会が総合的改正のために、実態の把握も当然でありますが、それをもっと早くしておれば問題はなかっただろうと私は思うわけでありますが、来年の三月に法が切れるということで、この法が要らないという意見も中にはあるし、やはり法の強化改正ということが大きな問題になってきておるのではないか、私はこういうように思うわけであります。四人の参考人の方々のお話を聞きますと、一致しておるのは、やはり法的根拠が必要である、いわゆる措置法の強化改正が必要である。ただ、中身においては若干各個々人によって違ってくるかもわかりませんが、その改正の中身、強化の中身というものについては意見があるかもわかりませんが、やはり法律が引き続いて必要であるということは一致しておるのではないか、このように思うわけであります。 時間の関係もありますので、私は磯村会長さんに御質問申し上げたいと思うわけでありますが、部落解放のための基本法というのですか、部落解放のための法律ということが大事であろう。ところが、ややもすればいままでの特別措置法は、何か時限立法であるために、十年であったら十年で部落問題が解決する、これは非常にいいことなんですが、地域の環境改善の場合でさえも、十年間でこれをやろうとしても、やったところでも残事業がたくさん残っている、あるいは全然手つかずのところがある、あるいは三年延長の際以後にちょっとやったところがあるというような形で上杉さんの方からお話があったと思うのですが、そういう形で、全国画一的にこの事業が実施できない。これは国が直接事業をするということであれば別だけれども、多くの事業は補助事業で、地方自治体が行っているという場合があるわけですから、地方自治体の財政事情、あるいはこの意識といいますか、そういう面もあって相当アンバランスが出ているという状況があるわけです。たとえば、法律をどういうように中身を強化するかにしても、それじゃあと五年延ばしても、五年後においてもまだ残るという部分も出てくるのではなかろうか。あるいは実態的なものについては、もうすでにある程度解決するというものがあったとしても、それじゃ意識の問題はどうするのか、あるいは結婚差別の問題はどうするのか、あるいは就職差別の問題はどうするのか、あるいは啓蒙の問題が残ってくるのではなかろうかというように私は思うわけです。そういう点で、やはりこの部落差別をなくするという意味で、部落問題が解決するまで何らかの法律がなければならないのではなかろうか。ただ、同和事業ということだけで法律が必要だというんじゃなしに、部落差別解消のために、それを解消するための基本法的なものが必要ではないかと私は思っておるわけでありますが、同対協の方である程度そういうことも含めて御協議いただいておるのかどうか、そういう点についてお聞かせいただきたい、このように思います。 いま私もいろいろ聞かしていただいて、何か中西さんのおっしゃっているのは、俗に同和行政と言う場合、これは関係団体がやっているんじゃないんで、政府なり自治体が行政をやっているわけですから、そういうゆがみがあるとするなら、これは自治体の責任でもあるわけです。だから、同和行政に乗っかって悪いことをしようとする人も、やはり世間にあると思うのですね。これは中西さんもお認めのように、全解連の方々なんかでも、不正事件を起こしている場合もあると思うのですね。それは何も同和事業に限ったことじゃないと思うのです。いわゆる一般の公共事業においても汚職の問題があるがごとく、ことさら同和行政に不正が多いという形で問題を見詰めるべきでない。ただ問題は、事業の実施の面において行政が、どうそういう不正が介入できないようにするのかという問題であって、いわゆる何か法律があるから、事業があるから不正があるんだという形になるなら、何もしなかったら不正は何も起こらないのです。それじゃ部落問題の解決にならないのではないか、私はそういうように思っておるわけでございます。 それから、どう言いますか、同和会の代表の方のお話で、いわゆる整合性の問題も出されたと思うのですが、これもいわゆる地域に一定の事業をする、そうすると周辺との問題が出てくると思うのですね。やはり大体部落の周辺に一般の貧しい方々がずっと寄り集まってくる。部落の中にも住んでいる場合もあるんだけれども、周辺に住んでいるという場合、神戸の番町なんかにもそういう例があるんですけれども、地域の場合は同和対策事業特別措置法で一定の改善がなされる。ところがその周辺地域は対象外になってしまう。そういうようなドーナツ現象が出てくるわけですね。そこでいわゆるねたみ差別というような問題も出てくるのではないか。そういう意味で、その問題についてはだれの責任かと言うたら、私は関係団体の地域の人たちの責任じゃないと思うのです。それは同和対策の関連事業でするのか一般対策でするのか別にして、私は、この問題については、行政の責任でなされるべき問題ではなかろうかというように思っておるわけでございまして、そういう点についても十分この同対協において御検討いただいているのではないかと思いますが、そういう点について同対協の会長としての、あるいは個人の意見としてでも結構ですが、ひとつ御見解をお聞かせいただきたい、このように思います。
○磯村参考人 いま二つの御質問と思うのでございますが、後段の方からお答えしておきたいのでございます。 いわゆる同和行政といったようなもの、これは明らかに行政でございます。行政でございますけれども、先ほどもすでにお答えを申し上げましたように、同和行政といったようなもののいわゆる一般行政の中においてのなじみというものが非常にむずかしいのでございます。これは上田委員も十分御存じのように、たとえばある人に、それじゃ同和対策部に転勤してくれと言ったときに、どういう反応があるかということですね。普通でございましたらば、土木部へ行ってくれとかあるいは民生部へ行ってくれと言ったら無条件で行くのでございます。ところがそこへ行くということを拒否した例がかなりございます。それはなぜだろうかということになりますると、同和問題に対するいわゆる慣熟と申しますか、習熟と申しますか、学習と申しますか、それがない。もう一つは、同和行政そのものの過去の実績といったようなものの中で、非常な――それは私は公務員自体の勉強がなかったということも言うのでございますけれども、その厳しさの中においてかなりいろいろな問題を起こしているということ、これが同和行政というものをゆがめておりまするかなり重要な課題である。 それですから、最近主体性ということがよく言われます。同対協でも主体性を持ってやらなければいけないということを決議をして、そして総理府の長官から各地方自治体に書面を二度も差し上げてあるわけでございます。ただ、それが口頭禅としての主体性ではなくて、同和行政といったようなものの、先ほどからお話ございまするような人権としてとらえるという確信がない限り、単なる行政のテクニックだけで、きょうのいわゆる団体交渉を何とかすれば済むんだというような考え方だけでは、この同和行政というものはむずかしいんじゃないか。そういうものの欠陥というものが今日地方行政の混乱を来して、ときには凹凸を来して、それが逆差別だという批判までも受けているといったようなことが非常に残念だ、こういうことでございますので、私はいわゆる同和行政というものも、地方公務員の中におきましても、かなりこの問題は最近では積極的に理解される段階まで来ている。ただ、まだその全部ではないということ、その点はここで法律の裏づけという問題にもつながると私は思うわけでございます。 もう一つの、いわゆる基本法的なものを考えるのかどうか、こういうことでございまするが、これは上田委員がよく御存じのように、現在の同和対策聖業特別措置法、あれば法律的に見ましても、一条、二条をごらんになりますと、あの高い次元の言葉は、普通の法律では使われないような言葉でうたわれていると私は思うわけでございます。したがいまして、仮に基本法を考えるということになりますれば、先ほど申し上げました国際人権規約なんかも受け入れて、あの一条といったようなものをどう理解するかというような、そういう考え方も私は一つあると思うのでございます。しかし、これ以上は、まだ特別委員会で議論しただけでございましてきょうの午後になって全員の御同意を得なければ、その内容まで皆しゃべるということは大変私としてはできない。精神としてはもう少し次元の高い、単なる事業ではないんだということを踏まえましたようなものでありたい、こう思っておりまして、あとの、いままでの事業は残事業なんて言われるのは、私は残念と思うのです。当然やるべきものは、これはある一定の時期でもって措置するんだということの、この限界といいますか、けじめはやはりつけて、やがては、先ほど上杉さんがおっしゃいました言葉の是非は別問題として、差別される者とする者といったような、そういったようなものじゃない次元でこの問題が措置されるようなふうに進めていけたらば、こういうふうに考えております。
○染谷小委員長 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人各位には、お忙しいところ、まことに長時間にわたりまして御出席を賜り、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。ここに小委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げたいと思います。 本日は、これにて散会をいたします。 午後零時三十七分散会