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94回国会参議院1981/03/27

予算委員会第三分科会 第1号

発言数
284
登壇者
29
会派数
6
開催日
1981/03/27

会議録

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○谷川寛三君 ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。  本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして私が主査及び副主査の選任につきその議事を主宰いたします。  これより主査及び副主査の選任を行います。  選任につきましては、先例により主宰者の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○谷川寛三君 御異議ないと認めます。  それでは、主査に宮田輝君、副主査に増岡康治君を指名いたします。     —————————————    〔宮田輝君主査席に着く〕

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 一言ごあいさつを申し上げます。  ただいま皆様方の御推挙によりまして、増岡康治先生が副主査に、私が主査に選任されました。皆様方の御協力を得まして職責を全ういたしたいと存じます。  どうかよろしくお願い申し上げます。     —————————————

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 審査に入ります前に、議事の進め方についてお諮りいたします。  本分科会は、昭和五十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土庁、農林水産省、運輸省、郵政省及び建設省所管を審査することになっております。  来る四月一日の委員会において主査の報告を行うことになっておりますので、議事を進める都合上、主査といたしましては、本日郵政省、三十日運輸省、三十一日建設省及び国土庁、四月一日農林水産省という順序で審査を進めていきたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  速記をとめてください。    〔速記中止〕

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 速記を起こしてください。     —————————————

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) この際、お諮りいたします。  本分科会所管の予算の説明は、これを省略して、それぞれの審査日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十六年度総予算中、郵政省所管審査のため、本日の分科会に参考人として国際電信電話株式会社代表取締役社長増田元一君の出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) それでは、昭和五十六年度総予算中、郵政省所管を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 まず、今日の電気通信事業は、国民生活にとって不可欠な通信手段としてのみでなく、情報化社会における多様なサービスを提供しているものと考えます。これらのサービスは、政治、経済、社会の神経としてあるいは命としての機能を果たしているとの認識を持っておるんですが、大臣並びに総裁のお考えはいかがでしょうか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) そのとおりでございます。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) 全くそのとおりと考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それはとりもなおさず、すぐれた技術、最新のサービスを生活向上や福祉の充実を初め国民全体に行きわたるよう提供することが国民のための電気通信事業であるということだと思いますが、かりそめにも一部事業体の利便のためあるいは利潤追求のためになるということになったら、そのことについては目標を冒涜するものと考えますが、いかがでしょうか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大百(山内一郎君) そのとおりでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 公社の五十五年度運営方策を見ますと、「一元的に負託されている公社の社会的使命を自覚し、独占なるがゆえに陥りやすいひとりよがりや安易さを強く戒め、」云々ということが書かれておりました。これは五十五年度です。五十六年度の運営方策を見ますと、「新たな視点に立って、事業経営の基本的な姿勢を見直し、」と言いつつ、結びといたしましては、「「電気通信による国民の利便を確保することによって、公共の福祉を増進する」という公社設立の精神をあらためてかみしめ、」、こう言っておられます。  そこで、公社として経理不正の問題等国民の批判に対してどのようにこたえ、そして新しい運営方策を持っておるのか。これは総裁からお伺いしたいと思います。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) お答えいたします。  あの運営方策の中にも冒頭にはっきり申しておりますように、この不正経理、一連の不祥事件について、まずこの問題に関して姿勢を正すということを第一前提として五十六年度の運営方策を取りまとめておる考えでございます。したがいまして、その方策に対応いたしますいろんな具体的な施策をいま漸次具体化しつつある状態でございます。しばらく時間をかしていただきたいと思います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 総裁に重ねて聞きますが、「新たな視点に立って、事業経営の基本的な姿勢を見直し、」という、新たな視点と同時に基本的な姿勢を見直さなければならぬということはどうだろうか、その内容についてお聞きをしたい、こう思います。いま綱紀の粛正につきましてはお言葉がありましたように、九仭の功を一簣に虧くというのは今回のことだと思う。国民のニーズにこたえるために非常に努力したはずであったのがあのようなことになりましたことについては十分に総裁からもお話があると思いますけれども、私はそれが今度の基本的な姿勢を見直すことになるのかどうか、もう一度お伺いいたします。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) 「新たな視点に立って、」と申しますのは、現在の公社の置かれている立場、ことにいまの不祥事件なんかを起こした後の公社の立場というものを頭に入れて「新たな視点」ということを申しております。それから公社設立の基本の精神に戻ってと申しますのは、現在の公社設立関係の基本法に立ち戻ってというふうに考えて使った言葉でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 これから内容的にお聞きをしてまいりたいと思うんですが、それでは郵政省の電気通信政策局の設置の理由とその内容について簡単に述べてもらいたいと思います。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 御承知のとおり、電信電話事業の発展とともに最近情報化時代を迎えまして、いろんなニューメディアの問題等々も世の中のニーズに応じて展開されつつある、あるいは開発されつつあるという段階でございますので、従来のような電気通信監理官制度と申しますか、単に電電公社、KDDの監督ということだけではなくて、今後八〇年代を迎えましての電気通信政策全般にわたっていろんな政策を展開していかなければならないんじゃないかというふうな問題意識の中で、幸いいろいろな御認識、御協力を得まして昨年の七月一日から政策局という形で、いわば局昇格と申しますか、できた次第でございますが、その内容といたしましては、設置法の第十条の二でございますけれども、「電気通信の規律に関する政策の企画、立案及び推進」、あるいはいろんな面での監督、もちろん国際関係もございますけれども、そういうものが主な内容になっておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 いま局長からお答えがありましたが、一口で言えば監督を強化するということであって、政策誘導の機能というものはないと考えてよろしゅうございますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) むしろ逆でございまして、監理官時代が、電気通信監理官ということで電電公社、KDDの監督、業務面もありますれば財務面もありますが、そういう角度であったわけでございますが、いま申し上げましたように、広く政策全般にわたっての展開が必要だということでございますので、むしろ監督の強化と申しますか、そういう方向でない政策展開、こういう認識でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 わかりました。  それなら、電気通信政策局の公社事業に対する権限についてですが、認可等に対してはどうしておりますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 認可等でございますが、業務面、財務面両面あるわけでございますけれども、業務面につきましては、公社御自身いろんな世の中の発展、ニーズに応じて新商品、新サービスというものを開発されておられるわけでございますので、それに当たっての認可ということになろうかと思うわけでございます。その場合はいろいろな付加サービス的なものでございますので、基本サービスである従来の黒電話と申しますか、電話社会と申しますか、それと新しい付加サービスとの調和、調整というものを念頭に置いておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 認可がおくれている理由はどういうことでしょうか。認可事項。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 業務面の認可で申し上げますと、実態から申し上げまして、私ども実は局全体五十一名でスタートしておるわけでございまして、単に認可事項だけではございませんけれども、一例を挙げますれば、業務面も一つの課が数名ということでやっておるのが実態でございます。それからまた、これは言いわけになりますので省略いたしますけれども、現在、公衆電気通信法というものの御審議を得たいというふうに考えておりますが、その辺の関係に最重点を置いておるという面もございます。  それからおくれておるというのはちょっとあれでございますけれども、いろいろ申し上げましたような電話社会全体との調和、調整というものを十分考えて料金問題等、認可の料金でございますが、十分考えて詰めていかなければならない、こういう立場にあるわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 個々の問題について触れることありませんが、認可はおくれていないという答弁をされていますから、逓信委員会等で追及いたしましょう、別のところで。  それでは、企業努力を可能にするためには、電電公社から出された事業については認可すべきものはし、できないものはできないとはっきり明確に早くすることが大切と思うが、どうか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) その辺の詰めが非常に大切であるというふうに考えておりまして、各部門の中でそういう詰めをやっておるということでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 電気通信政策局が、監督ではなく政策を誘導していく、また指導していくということを言われましたから、そのようなお言葉のとおり、今後監督だけじゃない、政策だと言われていますから、そのようにまずお聞きする。  そこで、電気通信事業の将来展望と政治、経済に果たす役割りについて局長から御所見を賜りたい、政策誘導するんだから。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) まず、電電公社の基本でございます、一番中心は電話でございますけれども、本当に電話は国民生活のすみずみまで完全な生活必需品ということになりまして、膨大な全国的な一つのネットワークという、一つの装置産業と申しますか、それが有効に機能しておる。これを維持してさらに発展させなきゃならない。また新しい国国の皆様のニーズに応じての、公社の持ちますところの、非常に世界に冠たるような技術力というものを持っておるわけでございますので、そのニーズに応じて多様なサービスというものを国民の皆様に提供するようにという角度で私どもとらえておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 素人目にはよろしゅうございますが、実は電気通信政策局でも考えておるところのデータ通信、この回線開放等の問題については、大臣のお言葉があるように相当誘導的にやられているように聞いていますが、これはどういうことになりますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) このデータ通信というものにつきましては、昭和四十六年に法的根拠ができまして、公衆電気通信法の中にその条項が盛り込まれたわけでございますが、その後十年以上たったわけでございますし、さらに各界のユーザーの方々の御要望というのは、これにつきまして非常に、回線の利用という問題でございますが、開放という言葉はいかがかと思うわけでございますが、この回線の利用の自由化という問題につきまして、たとえば共同利用の問題とか相互接続だとか、そういういろんな面につきましてもっと自由に多面的に使いたい、こういう要望があることもまた事実でございます。それからまた、民間の各方面からもそのような、一つは学者のグループの方々だとか、いろんな方面からいろんな提言、要望もなされておる。  こういう状況でございますので、やはり私どもと電電公社との意見交換というのが基本になりますけれども、民間のそういう方々の各界の御意見というものもやはり吸収して、これを整理して、私どもとまた公社の間で十分研究もしまして、これに臨んでいかなきゃならぬ、このように考えておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 経営主体の総裁としては、電気通信の役割りについて、これからの将来展望について説明願いたいと思います。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) これから先、情報産業というものは技術の進歩に伴って従来想像もしなかった方向へ発展しつつありますので、それにいかに対応しながら公社の本来の使命を、幅をさらに広げていくかという考え方で対処していくつもりでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それじゃ漠然とお聞きをしておきます。  三月二十五日の朝日新聞及び三月二十二日の毎日新聞によれば、公社の経営形態について郵政省が電気通信政策懇談会なるものに、郵政大臣の私的諮問機関でございますが、諮問することになっておりますが、その内容が発表された理由について御質問いたします。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) まず、事実関係の流れの方から御説明申し上げたいと思いますが、政策局ができまして、実はそれぞれ衆参の両院の内閣委員会におきましても、これからの電気通信事業あるいは電気通信各方面にわたりまして広く国民の意見が反映されるような、場合によってはそういう機構も含めましてそういう仕組みというものがつくらるべきであるという趣旨の附帯決議がついておるわけでございます。したがいまして、私ども初めて政策局ということになったわけでございますので、何と申しますか、端的に申しますと、役人の発想だけではなくて広く民間の各界の有識者の方々の御意見を承りながら、どういう政策課題に取り組むべきであるかということについて御意見を承りたい、こういう考え方で昨年の十月、大臣の私的懇談会として電気通信政策懇談会というのを設けさせていただいたわけでございます。  自来、二回やりまして、電気通信の現状など御説明いたしましたが、その二回目のときに、今後の郵政省として取り組むべき政策課題は何かということについて、これは電気通信の世界が非常に専門的な分野の問題でもございますので、その下部機構と申しますか、下に専門委員会という主として民間の方々から成るものを設けておりますけれども、そちらの方に今後のそういう政策課題について何かたたき台を出してほしい、そのたたき台によって懇談会の先生方としては自由な議論をやりたい、こういうことで、その専門委員会の方で取りまとめられたのが四つの面、「主要課題」ということで、これは一種のプレゼンテーションでございますけれども、そういうものができまして、実はきょう午後その私的懇談会が行われるわけでございますが、その席にこれが配付され、専門委員会の方からこの趣旨というのを御説明になって懇談会としては自由な御意見をお出しになる、こういう仕組みになっておるわけでございまして、それのペーパーと申しますか、そういうものの一部が、何といいますか、私どもの印象では非常にデフォルメされているというか、そういう感じで報道されたというふうに受けとめておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 局長にまずお伺いしますが、そうすると、今度の私的諮問機関における項目は四項目、各たたき台を出されておるということについては、これは小委員会の方から出されたものであって政策局がつくったものではない、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) この専門委員会の方は、委員長が懇談会の副座長をしておられます方でございまして、その他大学の教授、助教授の先生方とか、電電公社あるいはKDDの中堅幹部といいますか、そういう専門の方とか、あるいはまた民間のシンクタンクと申しますか、そういう方方と、私どもは各課長をそれぞれ六つの分科会に分けておりまして、その分科会と専門委員の方々との声を吸い上げながら専門委員会として御議論になったというものでございます。したがいまして、その進行過程ではいろいろ専門委員会で役人の方のどういう問題があるのかというふうなことはお尋ねになったりしておられますけれども、専門委員会として一応のたたき台をお取りまとめになった、こういうものでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、電電公社の民営化が主として議論をされる舞台だという理解をしてよろしゅうございますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 報道機関にもこれはお示ししておるところでございますけれども、四つの面では、一つの大きな面は電気通信に……

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 わかっています。いまのことに答えてください。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) その中で、その二番目に「公衆電気通信事業体のあり方」ということで、まず第一は、民間情報通信業のあり方、競合分野の調整、さらに電電公社及びKDDの経営のあり方とこれらに対する国の関与のあり方ということで、単に民営とか民営の方向とかも示されておりませんし、いろいろな民営、特殊会社営、公営、公社営、国営などというふうな中で経営のあり方というものも検討が必要である、こういうふうな表現、形になっておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 私が聞いておるのは、民営を前提として経営形態を検討されるのか、こう聞いておるんです。イエス、ノーで。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 結論から申し上げますと、そうではございません。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 諮問委員会で出た一部の意見を郵政省の案として諮問するというようにマスコミでは受け取れます。そして、このような内容についてマスコミに事前に提供するということは、通信政策局というのは至って政治屋的なやり方だと言わざるを得ない。いわゆる懇談会の内容を逐次その都度公表しておるのであればよろしいが、公表したらどうかということについては公表しないことになっておるはずですね。この私的諮問機関のやつについては公開しておりません。にもかかわらず、こういうものが全部流れて、その資料が、こういうものが流れて、新聞でさももっともらしく民営化の問題を議論しておりますが、非常に遺憾だ。一貫してやってもらいたいのは、諮問委員会を非公開にせずに公開にしてもらえないか。そうでなければいわゆる討議の途中の問題については議論があるんじゃないか、こう思いますが、いかがでしょうか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 私どもも、何と申しますか、一部の報道で非常にデフォルメされたような、郵政省が諮問したとか答申だとか、そういうふうな非常に誤った角度の報道が出ましたことはまことに遺憾に思っておる次第でございます。  それからお尋ねのそういう会の公開ということでございますが、この懇談会の方、個人の自由な御意見ということでございますので、また懇談会がこの議事進行に当たっておられますので、その点は別といたしまして、終わりましてからはそのリーダーの方が私どものクラブにいらっしゃいまして、提供した資料とかあるいは主要な議論の点だとかあるいは意見とか、そういうことを記者クラブでも記者会見の中でお話しになる、あるいは記者からも御質問がある、こういう形でその途中のプロセスもやっておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 マスコミに逐次発表されることは最も好ましいことでありますが、いま出ております問題は、私的諮問機関が、表現をかえて言えばデータ通信の回線開放を中心として民営化あるいは電気通信事業の分割化の問題を中心に議論をするような報道になっていることについて、それは郵政省の本旨ではない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) そのとおりでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それでは、郵政省の考え方について理解をしたことにして、次に移ります。  データ通信についての所見もいままで出されておるんですが、昨年四月一日の本院の予算第三分科会における私の質問に関連して、OECDのプライバシー保護と個人データの国際流通についての勧告についてはその取り扱いはどうなっておるのか。これは御承知のように、ガイドラインが勧告となれば速やかに郵政省を中心としていわゆるプライバシー保護法案をつくると約束したんですが、どうなっていますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 私も、先生から昨年プライバシーの問題につきまして御指摘があったことはよく承知しておるわけでございまして、その後OECDが昨年九月に御承知のとおり採択いたしましたプライバシー保護に関する勧告というものでございますけれども、一つはプライバシー保護のための原則、もう一つは個人データの国際流通に関する原則などを定めましてガイドラインの実施に各国が協力するように、こういうふうに求められておるところでございます。  そしてまた、そのプライバシー保護のための原則といたしましては、たとえば情報の収集制限だとか、収集目的の特定化だとか、個人の権利など、八つの原則というものを定めております。また、そのガイドラインの適用対象と申しますか、そういうものは単に公的部門だけでございませんで、広く民間部門を含めましての、さらにはその処理方式とか利用方法というふうなものによりましてプライバシーを侵害するおそれのある個人データにつきましてのすべてと、こういうことになっておるわけでございます。  したがいまして、私ども電気通信担当と申しますか、これは電電公社、KDDも含めてでございますけれども、これはそういう通信の秘密の保護という角度だけでない、また政府機関の所有するものだけでない、たとえば金融機関等民間の所有する個人データにも適用されますし、単にコンピューターの処理、蓄積された個人情報というものだけでなくて、いわゆる手作業で記録されている個人情報にも適用されるという非常に幅広いものでございます。したがいまして、これはやはり政府全体として対応、対処しなければならぬ。また、行政管理庁におかれましても非常に重大な御関心も持っておられまして、行政管理庁でもプライバシー保護に関する研究会が設置された、こう  いうふうに承知しておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 総裁の方の文書を見ても、また郵政省の場合でも、高度情報化社会と言われるとき、その中心はやっぱり何といってもコンピューターを介在させてデータ通信と言われる情報処理産業が発達していくプロセスだと思っております。産業全体がそうであります。そのときに、先ほど申しましたように、内閣全体の問題でございますとかなんとか言うけれども、この間一年前に約束したんですから、これはどうなっておるのか。それならOECDの国がどれだけその関係国が法律を制定したのか。知っておったら言うてください。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) ちょっと説明が不十分な部分ございましたけれども、しかし、その中では、電気通信に関連する部分というのは私どもや電電公社とコモンキャリアの方と共同してこれは対処していかなければならぬというものだというふうに認識をいたしておりまして、その研究会というものも動き出すという状況でございます。  なお、いま御指摘のございました諸外国のプライバシー法の一覧ということでございますが、スウェーデン、アメリカ合衆国初め西ドイツ、カナダ、フランス、角度と方式は多少の違いはございますけれども、諸外国で、特に欧州各国の先進国で取り組まれておるという状況でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 いま局長が言ったように、大体日本の国が貿易で摩擦を起こすような国は全部、プライバシー法といいますか、個人データの流通に関してはある程度の保護が加えられノーハウの保障がある。ところが、日本の国にはそういうものがないのであります。真藤総裁、電電公社あるいは郵政省が一致して、何よりもコンピューター化の問題の前に、このこと、人権の問題また企業の経営の問題を保護するというか保障するということが公的機関、公共企業体等の役割りではないだろうかと思いますが、まず真藤総裁の御意見を伺います。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) この問題は非常に複雑でございますし、また現在の日本の状態ではっきりこれを規定して具体的な問題として電電公社として扱う状態にまでまだ参っておりませんので、またこのことにつきましては国内でいろいろのグループの識者の方々がお集まりになっていま研究を始めておられますので、そういう方々の研究の結論あるいは中間報告というふうなものが出てくるに従って具体的に考えていかなくてはならぬ問題だと思っております。いま公社独自でどうごうと動ける問題ではないと了解いたしております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 経営主体の立場からいって、国民に安心していわゆる通信を使ってもらう立場からいえば急ぐべきものだと思いますが、むずかしいと言えば役人と同じですから、民間から来られても電電公社の総裁になれば同じようなことを言うものだとわかりました。厚生大臣の園田直さんなどはそんなことは言わないですね、やっぱり。  大臣、私からお伺いしますが、五十六年度までに標準的なデータ保護の手法に関する技術的な仕様を作成するとせんだって答弁をしていただいたんですが、これはどうなっておりますか。去年の四月一日の分科会です。——わかりませんか。大臣がかわるたびにわからぬだったらしようがないですよ。  時間がございませんから、わからぬということは勉強してないということの証左で、答弁がないということは至ってふまじめだ、こういうことで、約束しておきます。大体その程度だろうと思っておるんです。よろしゅうございます。大臣に対して言うんじゃなくて、当然こういう約束したことについては、私が分科会で聞くというんだから、去年は片山委員はどういうことをこの分科会で言ったのかぐらい議事録を読んで出るべきだと思います。至って政策などはない政策局だということがわかったから、こんなものは相手にする必要はない、気にする必要はないと思います。  このような基本的な問題が昨年から議論されておりまして、ところが、ユーザーか何か知らぬけれども、データ通信でもうけたいという一部の者から、付加価値産業育成という名のもとに回線開放ということで、さも公社事業の独占を不当なものとして印象づけるマスコミなどがありますが、そういうことを、郵政省としては無原則的に回線開放を前提とするかのような一部の対応があるということで納得できませんでした。先ほどの局長の話によれば、回線開放という言葉でなく利用という言葉で言われておりましたから、もう一度その点について確かめたい。単なる回線開放ではないということを言われましたね。どうですか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 自由化というのを開放という用語であれされるのは非常にいかがかなと、こういう感じを持っておるわけでございます。しかし、そのデータ通信のハード面はそれはもちろん電電公社の回線網の提供でございますけれども、このソフト面の利用のあり方ということにつきましては、何もそういう利用という部分だけでなくて、いろいろな共同利用の点の制約等々ございますわけでございますので、この点につきましては、私ども、その用語が非常に誤解に基づくものなのか、どの程度のものなのか、十分整理をして、非常にいまいろいろな意見が混乱があるような感じを持っておりますわけでございますので、やはりまず整理をすることが先決である一こういうスタンスで臨んでおるわけでございます。しかし高度情報化社会を迎えますと、いろいろな民間のみずから利用されておられますような方々を含めましていろいろな要望が出ておるので、これに対してはやはり積極的に対応していかなければならないんじゃないか、こういうふうに考えておる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 私は、先ほどOECDの話をしましたように、各国ではプライバシーの保護と個人データの国際流通についての勧告を受け入れて、形は変わってもそれぞれの対応をしておる、こういうことを申し上げました。そういうことについて強く推し進める中でユーザーの方々の自由化の問題も取り上げるべきであって、自由化が先に出ておって実際こういう基本的なことがおくれておるんじゃないか。私は真藤総裁に聞くのは無理な話を承知で聞いたんですが、言えない立場です。しかし、あなたの方はそのことについて責任を持つべきだと思います。私は、このプライバシー保護と個人データの国際流通についての勧告のガイドラインに沿ってそれは措置をされるべきだと考える。これがおくれるということは、高度情報化社会に対応することができなくなる、国際的な信用も少なくなると思いますから、来年に向けて、この場合でも日限を切って何月何日とは言いませんが、努力されますか。それとも、真藤総裁が言うように、いつかわからぬけれどもぐじゃぐじゃぐじゃ、関係のところはむずかしいからまあ努力してみるという程度ですか。政策局でしょう。あなたは公社を指導するものですからね。お答えください。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 先ほど申し上げましたように、政府全体に絡む問題でもございますし、また私ども通信主管庁としての部門もおっしゃるとおりあるわけでございます。したがいまして、そういうふうな行政管理庁、法務省等々も中心になろうかと思いますが、私どもは私どもの立場で、通信主管庁という立場の部門につきまして今後共同して研究していきたい、またコモンキャリアの方とも研究を重ねていきたい、こういう考えでおる次第でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 私は先ほどから言いますように、各官庁と相談することは当然でありましょうが、付加価値産業育成という名のもとで先ほど回線の自由化——私は自由にすることについて反対と言っているんじゃない。回線開放ということで、これを基本にして民営の分離会社をつくりたいという意見がありますから、そうすると、なおさら、先ほど言うようにプライバシー保護と個人データの国際流通の問題についてわれわれはきちんとした定めをせなければならぬと思います。そういう意味は、あなたに言ってもそれは検討しますということになってできませんでしょうから、私の意見としてきょう述べておきますから記憶にとどめてほしい。  去る五十四年の一月三十一日の本院における本会議の代表質問で、当時の大平総理大臣と所管大臣が私に約束したことは当時何一つ実行しないまま、民間開放とか民営論に発展をして、情報通信産業を単にもうける手段としてしか考えていないというふうに思います。私は、いまプライバシー保護に関する問題あるいは個人データに関する流通の問題について積極的な取り組みがあれば、いま言われておる問題については納得できるのでありますけれども、基本的に国家的な政策、各省庁にわたる問題に取り組まないで、ただ電気通信産業の部分である電電公社の経営形態だけいじくり回しておるということについては納得できないのですが、大臣、私の指摘に対する御答弁を願います。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 片山委員のおっしゃることは本当にごもっともなことでございます。データ通信がこれからますます発達をしていくことは目に見えているようでございますけれども、そこにはやはりプライバシーの問題がひっかかってくることも明らかでございます。したがって、データ通信のみを先行することなく——先行させるためにはプライバシーという点をがっちりと抑えてそれからやりなさい、こういうことでございまして、ごもっともな御意見でございまして、その線に沿って努力をさしていただきます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 大臣からお言葉がございましたから、大臣をおやめになりましても、恐れ入りますが、引き継いでお約束を守ってもらいたい。小宮山さんのときにもだれのときにもお約束はしていただくんですが、どうも官僚の皆さんはこの会議が済んだらほっとした、うるさい国会から逃れたということで本当に二日酔いにもならない、この階段をおりたらすぐに忘れておるかのごとき態度が見受けられると思いますから、特にこの電気通信政策局は監督をしてもらわなきゃならない。あなたが監督するのは政策局ですね。私は、どういうことかというと、そういう権限の問題について、政策を提起できる権能を今度持ったんですから、政策を提起して、そして郵政省がプライバシーの問題やそういうものをやり過ぎたからけしからぬと言われるのならわかりますけれども、そういうことなしに、よそが提案されたらやりましょうという程度では困ります。  これ以上これに食うことできませんから、次に、電気通信事業は昭和二十七年までは国営でございました。そのうち二十八年に国際部門の民営化、国内部門は昭和二十七年に公社に移行したんですが、これはなぜそうしたのかということについて本当に簡単に答えてもらいたい。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 国内の問題につきましては、やはりその高い公共性という面から見ましても、あるいは一つの装置産業であるという面から見ましても公共企業体、こういうことになったと理解しております。ただし、国際関係につきましては、いろいろ流動化する国際関係の個別の折衝という問題もございますし、機動的に対応して対処していかなきゃならぬという面もございますので、これを切り離して特殊な株式会社にした、こういうふうに理解をいたしております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 国際の場合は、その当時の電電公社あるいはその前の電通省の予算会計では急激な国際通信に対応できる設備ができない、民間の活力を得てひとつ設備投資をしたい、主として金が使えない、こういうことで渋沢さんが社長になってやったことは御承知のとおりです。私はそのときに東京におりまして関与しましたから。そういうことでありますが、公共企業体に電電公社がなったのは、御承知のように戦後なくなった電話をどうして再建するかということになりますと、膨大な電話をつけなきゃならぬが、国家財政で毎年年度ごとに予算を切って、予算が決まらなきゃできぬということでは困るから会計として継続的な計画ができるように、そういうことで企業の活力としては民間の前だれがけといわれるように、先ほど総裁も言われたように電電公社をつくったときには前だれがけ精神と言われた。そういうようなことを考えて、公共企業体が大体設備投資が円滑に、国家予算の制約を余り受けないで、年度末になったら必ずつけなさいと言うんじゃなくて、繰り越しができるようにする、そして弾力条項を設けて予算については持たしたものと思います。  そういう意味で電電公社と国際電電がつくられたのでありますけれども、そこで問題になりますのは、国鉄には御承知のように赤字になれば国がお金を払いましょう、こういう条項があります。そのかわりもうかったならばお金を吸い上げることができますよ。おかげさまで国鉄はずっと赤字だからお金を納めなくて済んだのでありますが、そのかわり赤字になれば国から金をもらえる条項があります。電電公社は独立採算でありますからお金をもらえないということになっておるわけですね、赤字になりましても。そういうようになっておると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 独立採算制のたてまえでございますので国庫からは入らない、片山委員のおっしゃるとおりでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 ところが、昨年十二月になると行政管理庁案というもので中央競馬会、ばくち打ちと同根のものとして電電について納付金というものを求めてきました。そのときには郵政省はどうされましたか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) いろいろな意見があったわけでございますが、行政管理庁の方の御検討、それから財政当局である大蔵省からの要請、こういうのがあったわけでございますが、大蔵省の方面について申し上げますと、当時財政難の折から財政再建のために一千億を超えるような金額のものを財政再建ができるまでの間収入の方から納付してもらいたいというようなことが、郵政省、電電公社の方へいろいろな要請、要望があった。これに対しまして、私どもも基本的に独立採算制論を一方では踏まえながら、他面また明確な財政再建期間中というふうなもので、しかも収入から納付してもらいたいということになりますとこれは電話の利用料金の問題に直接はね返ってまいりますので、そういう角度からもこれに反対しておった、こういう状況でございます。途中の経過でございますが。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 郵政省は、五十五年の十二月に行管庁案に対する見解というものを出されておって、結論として、さらに昭和五十六年度より遠距離通話料の値下げを計画していくことなどのため収支面から見て国庫納付が困難であると言われておったのですが、それでは、大胆、どうして国の予算が赤字になったならばいわゆる独立採算の電電公社がお金を出すことになったのか。聞くところによると、四千五百億円程度収支差額があってもうけ過ぎだという宣伝がマスコミを通じて行き渡ったために起こったように聞いておるんですが、それはどういうことですか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 五十六年度の予算の編成の最終段階に当たりまして大蔵省から要請があったのでございます。  そこで、いま国家財政が非常に緊急事態でありますので大変な増税もせざるを得ない、こういうような情勢でなおかつ国債も二兆円減額をせざるを得ない、こういうような事態であるので何とかひとつ納付金について応援をしてくれないかという要請があったわけでございます。  そこで、いろいろ検討いたしまして、電電公社の財務状況、最近の営業成績、こういうようなものを検討してまいりまして、これは非常に電電公社には御尽力をいただかないといけない問題でございますけれども、納付金を納めればいままで以上の御努力を願うわけでございますけれども、国家財政というたてまえから、私の方はこれは臨時かつ暫定的な特別なものであるというような点で了承いたしましてこの案に賛成した、これがその経緯でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 納得できませんが、それでは、そのことはもう一度お聞きすることにして、公社予算における収支差額というものについてお聞きしたい。  一つは、民間企業と異なり予算上収支差額を計上している理由は何であるか。また、それは本来的に必要な資金として資本勘定に繰り入れる分ではないのか。次に、予算上の収支差額は決算上ではどのように経理をされておるのか。予算を上回った収支差額はどのようになっておるか。公社の総裁の自由裁量で使えるようになっておるか。とりあえず四つの点について、これは公社からお答えを願いたいと思います。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) お答えいたします。  公社の収支差額の性格は、先生ただいま御指摘のようにサービスの改善のための改良投資等に充てるということでその使途が性格づけられておりまして、これもそういう形で予算の中に入っておるわけでございます。毎年度の予算の中で一定の収支差額がほかの外部資金等と合わせて建設、改良投資等の財源に充てられておるということでございます。したがって、これは一般の民間の利益金と違いまして、たとえば重役の賞与でございますとか、あるいは配当といった形で社外流出は一切ございません。  それから決算上の処理でございますが、財務会計の処理といたしましては、公社の決算の収支差額は過去の累積の収支差額と合算されまして、公社法の六十一条の規定に基づきまして積立金として整理をされております。  また、こういった収支差額が予定つまり予算を上回って出ました場合に、これをもし直接事業に必要な経費の増加、たとえば損益勘定の支出予算あるいは建設勘定の支出予算、こういったものに充てる、つまりいわゆる支出権限の増大、増加という形で使います場合には公社の自由裁量ではできませんで、いわゆる弾力条項の発動でございますが、郵政大臣の承認等を要するということになっております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 いま、公社が発足して以来、私の調べたところによると積立総額は一兆三千億円程度になった。これだけかせいでおることだけは確認してほしい。何かどこかサボって仕事をしておるんじゃないんです。ところが、これは全部、いまおっしゃるように建設勘定に繰り入れられて、財産になっておって売るにも売れないようなものになっておるということでありますが、いまそういうことで使えなくなっておるものからいわゆる今回納付金としてことしは千二百億円取るということになっていますが、それは不当だということをまず申し上げておきます。もうお金はないのであります、全部使っておるんですから、使う予定ですから。それで見せかけの——手品で言えば種は一つで、もう使ってしまっておる金を使ってないことにしようじゃないか、そしておまえのところ金があるじゃないか、こういう無体な、どこかの追いはぎやどろぼうやイカサマばくち屋が出てきて電電公社のふところへ手を突っ込んだと思われるようなやり方は納得ができないということだけ申し上げておく。これは御答弁は必要でありません、国会で議論しますからね。  なぜそういうことを言うかというと、電電公社が赤字になった場合に、郵政大臣、それならば国がお金を出しますかと言ったら出しませんと先ほど言いましたね。こちらがお金がないのにかかわらず、とりあえず親元が不如意だから親元にお金を送れ、こう言います。これは親に対して忠誠心だ。こういうことだ、昔の封建的な領主と同じに。あと家が倒れたってわしゃ知らぬ、おまえ一人で立っていかんかい、こういうふうにおっしゃっておるようでありますから、これほど酷な鈴木内閣はないと思います。もともと薄情だからできておるんですから、これ以上言いませんけれども、私は非常に納得できないと思います。  昭和五十六年度の公社予算を見ますと、収支差額が急激に減っていますが、その理由は何でしょう。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) お答えいたします。  五十五年度の予算におきましては、収支差額は二千七百四十四億円でございまして、これが先生ただいま御指摘のように五十六年度におきましては九百三十八億円になっております。収入につきましては、景気の動向あるいは現在の利用動向等を十分に踏まえた上で増収努力を重ねるということで見込んだわけでございますが、ただ一つは、利用制度の改正、端的に言いますと料金の値下げを五十六年度の予算の収入見積もりの中に織り込んでございます。つまり五十五年の十一月の末から実施をいたしました夜間通話料の値下げ並びに今国会で御審議をお願いしまして実施に移したいと考えております公衆法の改正によります遠距離通話料金の値下げ並びに日曜祝日割引制度の実施、これら一連の値下げによりまして、その影響額が五十六年度約一千九百億円余りと推定をされております。これを織り込んで収入を算定しました。そういうこともございまして、五十六年度予算の収支差額は五十五年度に対しまして千数百億減少して九百三十八億円になるということでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 いまの話によれば、夜間割引、遠距離料金の値下げ等によって千九百億円程度の引き下げをする、こういうことであります。その上に千二百億円の国庫納付金をさせるということでございますので、御承知のように予算は、財投から一千億円、一般の債券としては二千二百三十億円程度、全部で三千二百三十億円の借金を積み重ねて親元に千二百億円返す、こういうことになっておるようですが、間違いありませんか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) ただいまの納付金の調達の財源といたしましては、外部借り入れを予定しております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 外部借り受けはわかりますが、千二百億円は外部借り受けでお金を借りるんですが、その上に財投が去年よりは千億円ふえて、そして一般債が二千二百三十億円ふえておることは間違いありませんか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) 外部資金全体としまして五十六年度は一兆一千二百億円、これは前年度に対しまして三千二百億円増加しておりますが、この中に先生御指摘の財政投融資の千五百億円、あるいは市中調達の特別債ないし借入金の約五千六百億円が含まれておるわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 借金をしてそしてお国にお貸しをする、そのお金はどのような返済方法になるんでしょうか。総額幾らになりますか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) 千二百億円、いわゆる納付金につきましては、今後毎年均等で四年間、合計四千八百億円になるわけでございますが、これの元金の返済につきましては、現在の償還方法、つまり大体電電債券の引き受けの形をとっておりますが、債券の発行後三年間据え置きまして、四年目から六%ずつ期限前の償還をいたしまして、満期十年でございますので十年になりまして残余の元金を償還するということになっております。したがいまして、これの元金の償還総額は合計で四千八百億円になるということでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 利子がかかりますから、金が余っておるんですからすぐに払ってください、千二百億円。何でよそに借りる。そうでしょう。金が余っておるということでしょう。もうけ過ぎたんでしょう。金があるんでしょう。金借りぬでいいじゃないですか、そんな手間暇かけぬと。それ、うそでしょう。四千八百億円の話と違うでしょう。全部で幾ら元利返すんですか、言いなさい。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) ちょっと説明が足りませんで申しわけございませんでした。  外部借り入れでございますと、当然これは金利の負担がございます。四千八百億円の借り入れに伴います金融費用の総負担額は約三千四百億円と推定しておりまして、結局元利合計で負担総額は八千二百億円と推計しております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 問題は、私が言うのは四千八百億円じゃない。八千二百億円を超える金がいわゆる電信電話料金から支払われることになるんです。国民の皆さんの電話料金はその分だけ上がってくることになります。そうしなければどうするかというと、設備の問題をどうするかということになりましょう。真藤総裁が、労使協力してこの難局を切り開こうではないか、生産性を上げようじゃないかと言われておる理由がそこにあろうと思う。それが目的でありませんよ、真藤総裁言われておるのは。しかし私は、ただ、いまおっしゃるように四千八百億円などというような国民をだますことを言うてはいけません。電電公社の関係する皆さんから、独立採算ですから、電話料金であろうと専用料金であろうと八千二百億円を、この際、国家存亡の危機によって電電公社が支払うことになりました、電話を利用される人、電信を利用される人、どうか御寛恕賜りたい、お許し願いたい、こう言って国民に訴えるのがあたりまえです。自分の金じゃないんです。  電電公社はいま借金幾らしておりますか。資産は幾らありましょうか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) 五十四年度末の決算で、固定負債、つまりこれは電信電話債券が主体でございますが、約五兆三千億円、それから総資産は約九兆円でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、これから昭和五十六年を越えて七年から以降に、ピーク時を迎えた電話架設は終わりましたからこの債券を払うころになりますから、借金を払うのは一年間どのぐらいかかりますか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) 現在、五十六年度末の確定しました債務、これを前提に債務償還額を算定いたしますと、五十六年度の五千六百億円に対しまして、五十七年度は約五千七百億円、五十八年度が約六千百億円、五十九年度が六千六百億円。  以上でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、借金の支払いは減らない、こういうふうに理解をしておきます。  さて、公社の経営の将来ですが、借金がふえる一方で収支見込みがいまのような形でいくと、よくなっていきますか。

岩下健日本電信電話公社経理局長

○説明員(岩下健君) 五十六年度から五十七年度にかけましては、現在いろいろ諸般のデータを使いながら慎重に推計をしておるわけでございますが、五十七年度におきましては収支均衡は達成できるだろう、また、ぜひしなければいけないと考えております。  その後は、現在実施あるいは実施を予定しております、先ほど御説明を申し上げました通話料金の値下げの影響等も慎重に勘案したいと考えておりますが、五十八年度以降はまたこの収支は漸次悪化の傾向をたどるものと現時点では考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そこで、大臣は、予算委員会、三月十三日ですが、それ以後にも言われていますが、この四年間については料金値上げはしないと言明されていますが、根拠は何か。といいますのは、独立採算でありますから、赤字になればどこかで借金してこい、こういうことでございますか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 電電公社にいままでも大変御苦労をかけて非常に成績のいい結果が出ておりますけれども、納付金を納めることによってさらに御尽力をいただかなければいけない、こういうことに相なるわけでございます。  そこで、収支差額は将来どうなるかという問題でございますけれども、昨年の十一月ですか、夜間割引をやりました経過を見ておりますとそう落ち込んでいないというようなことから、さらにまた遠距離を割り引きしたらその結果はどうなるであろうかということが非常にいま不安定なことでございますけれども、非常に御尽力をいただいてやっていただきたいと思うわけでございます。  そこで、四年間にもし赤字が出た場合には、電話料金を上げるということにつきましては、納付金を納めながらそういう点については使用者の方に大変御理解を得られにくい問題である、こういう点を申し上げているわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 了解が得られないんじゃなくて、赤字になったらそのときにはいわゆる納付金はやめるということで当然だと思いますが、いかがでしょうか。簡単に答えてください。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) これは今回の法律で四年間ということに決定いたしておりますので、法律改正しない限りそれは変更できません。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 法律を変更する必要があろう。なぜならば、電電公社の場合は、それでは独立採算ですから赤字になれば借金をしなけりゃならぬ。国の借金を払うために小さい弱い企業体がそういうことをしていいのかどうかということについては疑問があります。納付金については不当、不法である、こういうふうに言うておきます。法律が決まれば従う義務があると言われますが、まだ決まっていないので、予算が成立をきちんとして特例法が決まればありますが、まだ審議途中でしょう。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) まだ審議の途中でございますが、決定されたとすれば変更しにくい、こういうことを申し上げたわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、総裁にお聞きするんですが、今後の事業経営を、このような事態の中で赤字になった場合どういうようにされるのか。この間の総裁の新聞発表では、料金値上げも求めざるを得ないようなことが、日経新聞だけですから正確でございませんが、言われておる。労働者に生産性の向上を総裁は求められるのかどうか。そういうことであれば、当然一生懸命働けというしりたたいた山内大臣のお言葉からすれば、総裁の自由裁量権というものをもっと認める、経営権を。自由裁量権と言うとまたおかしくなる。経営権を認める。総裁の言葉によると、大会社の工場長程度のことで、持ち回りで判こをもらってきてからさあやろうかということになる、これでは大変だと言っております。だから、その嘆きは、民間におって、ワンマンとは言いませんが、思い切り石播をあれだけ合理化した人ですからそう思ったんでしょうけれども、総裁にお聞きしたいのは、いま言ったように事業経営のあり方、労働生産性の問題、国庫納付金をするとすれば、そういうことになれば総裁の立場からいってももう少し権限を付与してもらって動けるようにされるべきだと思いますが、総裁として、最後のことはお答えにくければ大臣に質問しますから、お答えください。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) この前、参議院の予算委員会で申し上げましたように、従業員と一体になって収入をふやすべくあらゆる努力をする、支出を合理化すべくあらゆる努力をする、全力投球するよりほかに道はないというふうに考えております。そういうことで、これからいろんな施策をやりながら進めていきたいというふうに考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 大臣、後のことを……。国庫納付金をするとなればこれだけのお金を出さそう、約八千億円ですが。ならば、もう少し公社の総裁というのは信用していいんじゃないですか。監督、監督といって、一電気通信政策局長があごでこき使うようなことを言わないで、もう少しきちんと任せられるものは任してやったらどうですか。この人相当合理主義者ですからね。この人言うたら総裁のことです。どうですか。人を見て法を説けということがある。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 電電公社というのは、ほかの公社とも違いまして、経営委員会等も設けて自主的にやっていただくというのがこれが原則になっているわけでございます。たとえば給与、手当、それについては、ひとつ労使交渉で十分にやっていただく、ただ予算の問題とか公社法の法律の範囲内でひとつ自主的に大いにやっていただきたい、こういうふうに考えているわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 だから、法律を特別につくって金を取る、ぶったくる、強盗みたいに取ることについては合法性をとるけれども、いままであるところの電電公社の総裁が大企業の工場長程度で思うようにいかないということについては知らぬという冷たい政府であるということも確認しておきます。答えてもらったらまたおかしくなりますから。大体血も涙もないのが私の知っておる田中から始まる今日までの歴代の内閣だったと、この七年ほど顧みてそう思いますから、もう答弁要りません。  そこで、最近、最新交換機、コンピューター機器の故障の問題で国民に不安と不信を招く状態になっています。これを解消する具体策はどういうものがあるかということについて、何よりも人的資源、新技術の導入に見合う技術要員の確保と処遇、万一の事故に備える回線の多層化など先行投資が必要ではないだろうか。先行投資するのにも、金を八千億円も盗まれるのですから大変でございましょうが、経営方策では観念的に述べておるけれども、これについては国民にきちんと映っておらないように思いますから、これは非常に恐れ入りますが、総裁から、これからのコンピューター機器の故障などで国民に対する疑惑が起こらないようにしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) 最近いろんな故障を起こして加入者の皆様に御迷惑をかけたことをまことに残念に思い、相済まぬと思っております。  故障のいろんな原因を分析いたし、また総合的にそれを考えまして、いま社内で故障対策についての特別な動きを始めております。故障に二つ原因がございまして、新しい機器の経年交換に伴う予想しなかった故障によるもの、それからもう一つは故障が起こったときの現場におる関係の当事者の対応策に多少の訓練不足のところがまだ残っているというふうに認識いたしました。物に関するものにつきましては、定期的にいままでなかった検査を進める。予備品につきましてもいままでの予備品の整備の仕方あるいは配置の仕方というものを根本的に変えます。人間につきましては、幸い現在新しい電話局で、局内の設備は完成いたしておりますが配線の関係でまだ作動しておらない局がたくさんございます。そこで、関係者をスケジュールを組みまして具体的に実戦訓練をするということで、いまかなり大きなスケールでそれを実施いたしております。結局、これはやはり人間の訓練と技術的によく考えた事前措置というもので攻めていくよりほかに方法ないというふうに覚悟いたしております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 総裁から言われましたそのようなことをする場合には、必ず技術要員の確保と処遇の問題をペアにして勤労意欲が上がるようにひとつお考えを願いたい。大臣に言わせれば予算の範囲内だ、こう言っていますから、そのあたりは弾力条項もございますし、いろんなことありましょうから、こういうような機械については特に配慮を願いたい。これを申し上げておきます。  最後に、福祉電話の充実でございますけれども、昨年の本予算分科会で私が要求しました肢体不自由な方々の機器開発についてどうなっているか、商品化はどうなっておるかというふうに聞きました。特に福祉電話の料金の引き下げをこの際やったらどうか。いろいろ聞きたかったんですが、御承知のように五百キロ以上のところへの遠距離は下げてみたりしておるところでありますから、電電公社も社会的に少し役に立つようにしたら仏心が出て余り恨まれないで済むんじゃないか。国鉄やよそは大変福祉にやっておるけれども、電電公社だけががめつく金をもうけることしか考えていないように思いますから思い切ってやってもらいたい。  これは郵政大臣、お金を取る方の取り立て山椒太夫みたいな人ですからひとつお聞きしたいんですが、福祉電話の値下げ、これを検討してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。検討してくれますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) 自治体におきます福祉電話につきましては、ほぼその要望を満たしたというふうに見ておる。厚生省からの御連絡でもそう見ておるわけでございますが、なお、これの減免につきましては、この間夜間割引をやります場合も、それに先行いたしまして公衆法の七十二条だったかと思いますけれども、これに基づいて臨時減免をやった、こういう次第でございます。  なお、課金装置その他技術的な問題もいろいろございますし、その負担の公平ということからも、法定の中の料金の減免の問題でございますので、なおいろいろと検討させていただきたい。いろいろな問題がある。こういうふうに認識しておるわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 福祉電話については強く訴えたいのでありますが、時間がございませんからこれぐらいにしますが、何といってもこれから、先ほど言ったように、電話は郵政大臣の言葉によれば国民の生活の必需品として使われておるということを申されておるように、特に障害者に対してはこの電話がなくてはならないものでありますから、これをどのように値下げをして利用がしやすいようにするか、特定の措置をとってもらいたい。これはいま検討されるということを言っておられますから、検討はよろしいが、要望しておきます。きょうは結論出ませんから。  最後に、国際通信料金の問題で国際電電にお伺いいたします。  国際電電は、二月二十七日、郵政大臣に料金引き下げの認可申請をしましたが、五十四年の十二月から今日まで三回です。改定の内容と理由、それを郵政審議会にかけたかどうか、その結論はどうかということ。  二つ目に、今回の改定に伴い国際電電の収支に対する影響はどう出るのか。五十六年度の収支、利益の見込みはどうなっておるか。  三番目に、国際電電が二年もたたないうちに三回にわたる値下げをしたことは、いわゆるKDD不祥事件とは無関係だろうと思いますが、もうけ過ぎているからなのか、政策的なのか、それとも場当たり的、思いつきでやっておるのか。これは電気通信政策局にも関係しましょうが、お答え願いたいと思います。  四つ目に、合理的な料金の基準や料金決定の原則をきちんとしておくべきだと思うが、その見解があったら聞きたい。  五つ目に、国際電電の適正利潤についての見解を聞きたいんですが、好収益だからとか為替差益が生じたからということで、その都度上げたり下げたりする変動料金ということになるのかどうか。特に国際電電の場合は内部留保を私企業と同じように考えるかどうか。  最後に、六つ目ですが、電気通信事業は、技術革新の非常に激しい職場であることは、いま電電公社総裁にもいわゆる電子交換機の問題をお尋ねしたようなものですが、周知のとおりであります。今回、国際電電の料金の引き下げを可能にしたとすれば、それはとりもなおさず技術革新の導入と当該労働者の協力にほかならないと思います。その場合に、その職員に対する配慮は十分にいくものかどうか、労働条件等についてはこれを向上させるようにされるのかどうか。料金を引き下げるほど余裕があるんですから、そう願いたい。  以上、取り急いで六つお伺いしましたが、お答えを社長から願います。

増田元一国際電信電話株式会社取締役社長

○参考人(増田元一君) お答えいたします。  三回料金値下げいたしましたが、第一回は五十四年十二月一日、年額約百六十億円に相当する値下げを行いました。二回目が五十五年七月一日でございまして、年額で約六十億円の値下げを行いました。それから第三回目は本年の四月一日から料金の値下げを行うということで認可を申請いたしておりましたところ、昨日郵政大臣の御認可をいただきましたので、四月一日から年額約八十九億円の値下げを行います。  最初の料金値下げは五十四年十二月一日でございますので事件に関係あるんじゃないか、こういう先生のお話でございましたが、全くそういうことには関係はございません。値下げを行いましたのは、国際間の交流が非常に活発でございまして、それに伴いまして利用が非常にふえておる、そういう関係で会社の財務状況が将来見込みまして良好である、そういう見込みの上で料金の値下げをいたした次第でございます。  それからまた、料金を値下げすることによって労働条件にしわ寄せがあるかという御質問のように聞いたのでございますが、そういう考えは毛頭ございません。  職員の処遇につきましては、非常に会社事業運営上重要な役割りを担当いたしていただいておりますので、それにふさわしい処遇を考えていきたい、こういうふうに考えております。  それから料金の決定につきましては、最近よく言われておりますが、為替相場が影響するかどうかということでございますが、為替相場は国際通信の料金には直接的な関係を持っておりません。たとえば国際通信の仕組みでは、円高になりますと差益が出るということにはならないのでございまして、円高によりまして差益が出る場合と差損が出る場合とございます。円安になりまして差益が出る場合もありますし差損が出る場合もありまして、結局は両国間の発信料の相違によりまして為替相場の円の対内価値、対外価値の変動がプラスになったりマイナスになったり、そういう作用をしておりまして、為替相場の変動というものは全く現在の国際通信料金の決定には直接的関係を持っておりません。

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 以上をもって片山甚市君の質疑は終了いたしました。  次に、大森昭君の質疑を行います。

大森昭日本社会党

○大森昭君 郵便法の改正を行ったわけでありますが、その際に与野党含めましていろんな意見がありまして、三種の問題などについても郵政審議会では三十五円でやりたいというのが郵政当局の御努力で二十五円になったわけであります。そういう意味合いからいきますと、当然五十六年度にわたる事業計画についてあるいは料金収入について変化が及ぶんだと思いますが、その状況については、予算がまだ成立しておりませんが、どういう見通しを立てておられますか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) お答え申し上げます。  昨年、郵便法の改正について国会から御承認をいただきまして、一月二十日から郵便料金の改正をさせていただいたわけでございます。これによりまして、基本的に言えますことは、郵政の財政再建の第一歩を踏み出すことができたということでございまして、この機会に改めてお礼を申し上げたいと思います。  そこで、具体的にこの五十五年度、五十六年度といった郵政の財政への影響という御質問でございますが、五十五年度は当初十月一日という改正を私たちお願いをいたしたところでございますが、実施の時期が一月二十日ということでおくれたことと、先生からただいま御指摘いただきましたように、三種の料金について当初の持っていた案を、値上げ幅を抑制いたしましたというようなことで、当初の案で参りますと五十五年度はざっと二十四億の黒字、そういうふうに見込んでいたわけでございますが、結果的には五十五年度はいま申し上げたような事情で大体五百六十億の欠損ということになるわけでございます。したがいまして、五十五年度末の累積欠損金は二千六百八十億というふうにわれわれ見通しを立てているところでございます。  しかしながら、五十六年度は単年度で一千五十億程度の利益が生ずるというふうに見込んでいるところでございまして、五十七年度においても引き続いて利益が生ずるというふうに期待をいたしているところでございますので、したがいまして、五十七年度末になりますと、五十五年度の予定されている累積欠損金、先ほど二千六百八十億というふうに申し上げたところでございますが、約半分程度解消できるというふうに見通しを持っているところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 財政的にはそういう変化が起きるわけでありますが、同時に、値上げをしたわけでありますから、まだ値上げして間がないわけでありますので的確な物数の流れはつかんでおらないかわかりませんが、いまの状況の中で値上げ後における郵便物の流れはどういうぐあいになっておりますか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 通常郵便物の最近の動向でございますが、三月五日まで全国の主要局を抽出いたしまして調査したところによりますと、前年に比べましておおよそ七・五%の減でございます。  この七・五%の数字をどういうふうに見るかということで御参考に申し上げさしていただきたいわけでございますが、先回の郵便料金の値上げが五十一年の一月二十五日に行われたわけでございますが、それの影響と比較いたしますと、七・五%というのはおおよそ三分の一の減り方でございます。したがいまして、私ども料金値上げによる物数減というのは当然見込んでいたわけでございますが、まあまあ私たちの見込みとそう隔たりがなくて、二年たったら物数が以前の状態に復するという大きな物数のサイクルというものに合ったかっこうで現在進んでいるというふうに見ているところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 七・五%が三分の一というのは、どういう計算ですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 七・五%は前年に比べまして落ち込んだその割合でございますが、五十一年では、いまころですとその前年に比べまして二二・八%の物数減であった、ですから、その減り方が三分の一程度である、こう申し上げた次第でございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 いつもの値上げの時期から見るとわりあい減り方が少ないという意味合いだと思うんですが、それは小包なども全部含めているかどうかという問題なんですが、せんだっても私あるところへ行ったわけでありますが、大変宅急便などの関係で小包の関係は激減をしているという話をまた再度聞いたわけでありますけれども、小包なども含めての調査で七・五ですか、減り方は。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 私、通常郵便物について申し上げたわけでございますが、小包は、結論として申しますとその減り方が非常に大きいということで、今後の小包の経営ということにつきましては深刻に受けとめて具体的な対策をぜひとも打ち出していかなくちゃならぬというふうに判断をいたしております。  小包は、御案内のように昨年の十月一日から値上げをお認めしていただいたわけでございますが、二月末までに一六・六%の減ということで、これはやはりかなり減り方としては大きい。その大きな原因といたしまして、ただいま先生お話ございましたように、民間の競争業者が五十一年以降非常に市場に参入をしてきたというようなことが大きな原因でございますが、その辺の動向を注視しながら、そして民間のサービスのよきものをわが方が取り入れて小包の利用が落ち込まないように、利用を高めていくように今後努力をしてまいるつもりでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 いずれにいたしましても、七・五%の通常郵便物の問題だけのとらえ方では、さっき郵務局長が言ったように五十七年度も見通して比較的黒が出るというようなことは少し計算違いが出るんではないかということと同時に、またこれはいろいろ経済の見通しというのはあるのでありますが、政府も努力をしておりますが、なかなか景気回復も後半になって果たして政府が言うように上昇するかどうかというのも疑問であります。郵便物の流れというのは景気の動向で増減がありますので、したがいまして、そういう意味合いからいうと、必ずしも局長が最初に言ったような計算だけじゃなくて、毎月それぞれ郵便の流れの物数の調査も行っているんだろうと思いますが、それに対応する形で事業の運営を図ってもらいたいと思います。  次に、会計検査院から十一月二十五日だったですか、第三種の問題についての指摘がありましたけれども、この取り扱いについてはどういうかっこうで処理しておりますか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 昨年の十一月二十五日でございますが、会計検査院から第三種郵便物の運用が法に照らして問題があるというようなことで、具体的には百九十八件の三種の認可を受けた刊行物の指摘を受けたわけでございます。  私ども二月末までにこの百九十八件を再点検をいたしまして措置をとったところでございます。その結果、改善をされたというふうに判断ができたものが七十一件、それから廃刊をした、要するに三種として認められないということであればこの機会にその刊行物の発行をやめるという形で出たものが四件、それから改善されないというようなことで百二十三件を二月二十八日付で認可の取り消しをしたところでございます。  したがいまして、百九十八件の措置はいま申し上げたとおりでございますが、問題は、三種の刊行物というのが一万五千件余りございます。したがいまして、残りの刊行物についても同様の趣旨で法を適正に執行するという趣旨でやらなくちゃならないわけでございまして、この点については六月末をめどにいたしまして再点検をして法に基づく措置をしたい、こういうふうに考えておるところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 百九十八件というのは、これは会計検査院が抽出して問題をとらえたのでありまして、全体的にはどういう状況になるかというのは、これは郵政省みずからが調べなきゃならないわけであります。  そこで、私は、いま百九十八件の処理についてお話がありましたけれども、もともとこの第三種というのは、いろんな形で発行されておりますが、主として公共的な役割りあるいは大量に郵便物を出すという種類のものでありますから、そういうことからいきますと、現行基準に基づいて会計検査院が百九十八指摘をしたからということでその内容を現行基準で処理したことの結果の報告だと思うのでありますが、むしろ社会の変遷あるいはそういう社会福祉的な広報活動の領域の拡大というようなことを考えた場合に、必ずしも現行基準が正しいということなのかどうなのか見直しをいたしませんと、現行基準で百九十八件の指摘を受けたからそれに対して物事を処理しただけではちょっと郵政省としては余り自主性がないのじゃないかと思うんです。いつ第三種の基準が設定をされたかわかりませんが、その後の社会的な変化の中で、とりわけ私どもなどに陳情が来ておりますのは、役場だとか県庁だとかいろんな形で実は発刊物を出しているわけですけれども、どうも会計検査院の指摘を受けたので郵政省がそれに基づいていろいろ調査をしたり呼び出しを受けたりということで多少広報活動について不便な点が出てきたという陳情なども来ておりますので、もともとの基準をやはり検討する用意があるかどうか、お伺いしたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 先生も御案内のところでございますが、第三種の郵便法上の位置づけというのは基本的には明治時代からの制度でございまして、仰せのように世の中の移りに伴ってその条件というものを変えていく弾力性というのは一方では必要だと思います。したがいまして、事実、振り返ってみましても、そういった手直しというものを加えつつ今日に及んでいるわけでございますが、ただ今回、会計検査院の指摘を受けて百九十八件を再点検する、そしてまた六月末を目途に一万二千件余りのものを調べていくという際に、三種の認可にかかわる条件、この点を直していく前提でというものはいまのところ私ども考えていないわけでございます。したがいまして、先生からのお話もございました地方公共団体というものの発行する第三種の刊行物でございますが、これについても現在の条件で調べていくという方針で臨んでいるところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 第三種の問題は、大量に物が出るからそれを安くするというだけじゃなくて、やっぱり社会の公共性の中での役割りも高いがゆえに第三種は特別に低料金でという構造的な料金体系になっておるのでありまして、どうかひとつそういう上で、明治の時代から決まっているやつをやっているというのも余り感心いたしませんので、ぜひひとつ新しい視点で検討していただきたいと思います。  次に、貯金の問題に移りますが、グリーンカードの問題をめぐりまして、あるいは民間金融との問題をめぐりまして貯金の問題がいろいろとやかく論じられておりますが、今日における貯金事業の現状と、とりわけ問題点についてお伺いしたいと思います。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○政府委員(鴨光一郎君) 現在の郵便貯金の、まず数字的な状況を御説明いたします。  昭和五十五年度の増加状況は、三月二十日現在で、これは現金純増加額の数字でございますけれども、六兆二千五百十八億円でございます。これが対前年同期比一四六%という数字になっております。ただ、これは期間別に分析をいたしますと、昨年の七月から十一月にかけまして顕著な伸びを示しているわけでございます。  こういう増加状況といいますものは、いわゆる金利の天井感ということで長期的な貯蓄としての定額貯金がお客様に選好されたことである、それからまた御存じのような郵便貯金をめぐりますマスコミ等の報道が郵便貯金に関します国民の関心を高めたことによる、こういうふうに考えているわけでございます。この期間、これは実は郵便貯金だけではございませんで、銀行預金におきましても定期性の預金の伸び、それからまた他の長期の国債あるいは地方債、利付金融債といったものの個人消化が伸びているという状況がございます。したがいまして、いま申しましたいわゆる金利の天井感のもとで長期的な貯蓄の保有が増加をしたというふうに見ているわけでございます。  同時に、また、この対前年同期比が比較的高くなっておりますのは、その対象となります前年の実績が実はその前々年との対比におきまして不振であったということにも数字的な状況が出てきているということが言えようかと思います。つまり五十三年度、五十四年度、いわゆる二年連続して純増加額が前年を下回る実績にあった、これがたまたま五十五年度、特に七月から十一月にかけましての金利天井感のもとでの大きな増につながっているというふうに思うわけでございます。  昨年の十二月一日の金利引き下げ以降の数字に関して見てみますと落ち込みが激しくなっておりまして、たとえば一月でございますと二一%近くの減、二月になりますと六五%の減、これはいずれも対前年の数字でございますが、下がっているという状況でございまして、いろいろ郵貯の急増ということが言われておりますけれども、私どもといたしましては、これは一時的な現象であるというふうに考えているわけでございます。  現在六十兆円をややオーバーいたします状況に相なっておりますけれども、郵便貯金は明治八年の創業以来百年余にわたって国民の皆様に簡易で確実な貯蓄手段を提供してまいりました。あまねく公平に提供するということで、国民の経済生活あるいはわが国の経済の発展に貢献をしてまいっておるわけでございます。いわば個人の金融分野における基幹的な存在であるというふうに考えているわけでございます。いろいろ論議がなされておりますけれども、その中でも増加の状況につきましてはいま申し上げましたような状態にございます。  いずれにしましても、今後とも国民の生活安定ということを第一義といたしまして、国営事業としての特質あるいは郵便貯金というものが個人の基幹的存在ということで九九・二%が個人貯蓄であるといった特色、そういったものに目を向けまして、時代の変遷あるいは国民の要望に即応したサービスを提供していかなければならない。いろいろ巷間郵貯をめぐります論議がございますが、私どもといたしましては、いま申し上げましたような点につきましてさらに一層国民の皆様の御理解を深めていき、かつはいま申しました国民の要望に即応したサービスを提供していくことが当面課せられた課題であるというふうに認識をいたしております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 十二月のは公定歩合の引き下げと連動しての利子の引き下げでしょう。それから減ったというわけでしょう。いまの公定歩合、三月から第三次の引き下げだったですかな、一%のやつは。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○政府委員(鴨光一郎君) 昨年、公定歩合は八月と十一月、二度にわたって引き下げがございました。その中で、十一月の公定歩合の引き下げのときには民間の預金金利の引き下げが行われました。したがいまして、郵便貯金につきましても同じ十二月の一日。公定歩合の方は十一月でございますけれども、民間の預金金利、それから郵便貯金の金利、これはいずれも十二月の一日に、しかも基準になります金利の部分は同じ幅ということで、民間の動きに、郵便貯金法十二条に即した判断をいたしまして、御存じのとおりの大衆の預金であるということに関しましての預金者保護という観点と、それから民間預金金利に配意をしたということで十二月の一日に引き下げをいたしております。  今回の公定歩合の引き下げでございますが、先ごろ、これは三月の十七日に公定歩合の引き下げがあったわけでございます。先ほど申し上げましたように、郵貯の金利につきましては郵便貯金法の十二条がございます。このたびの公定歩合の引き下げと申しますのは、現在の経済情勢等にかんがみまして景気の維持、拡大を図るという見地から機動的な金融政策が要請されているということでございました。郵便貯金といたしましては——公定歩合の引き下げに伴いまして民間預金金利の引き下げが実は本日の日銀政策委員会で決定される運びというふうに聞いておるわけでございます。私どもの方も実は本日郵政審議会の開催を予定いたしておりまして、この際、郵便貯金金利を改定することもやむを得ないというふうに判断をしているわけでございます。  いま先生お話のございましたように、公定歩合と預貯金の金利というものは常に連動するということではございませんけれども、公定歩合の変動に伴いまして民間の預金金利の変動が要請をされまして、その結果、民間預金金利が変更されるということでございますならば、郵便貯金につきましても先ほど来申し上げておりますような郵便貯金法十二条の趣旨にのっとりましてこれに対応をしていくということでございます。いわゆる二元化というふうなことが、しかも時期も幅もばらばらに決められるのではないかというふうに一部思われているきらいもございますけれども、決してそういうことではございません。いま申し上げましたような対応を私どもいたしてきているところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 時間がありませんからあれですが、公定歩合の引き下げを行って民間企業の投資に活力を与えるという仕組みの中で公定歩合がいろいろ議論されて、それがいま言うように個人の零細な資金の利子のこれがまた引き下げにということになると、どうも話はこれは相当時間かけなきゃ議論にならないと思うのでありますが、とにかく物価は上がるし、労働者の賃金は目減りしているし、金が余って貯金しているんじゃなくて老後の不安で貯金をしているので、それがまた目減りということになりますと、これはまさに二重にも三重にも大変な目減りなんですよね。したがって、そういう意味合いからいきますと、公定歩合に直ちに連動して貯金の利子を引き下げるということは納得できないところであります。これはしかし、ここで議論してもあれですが。貯金事業もそういう意味からいきますと、一時的には大変膨張いたしましたけれども、そういうぐあいで事業の運営が図れるかどうかということもなかなかむずかしい問題だというふうに思われますので、ぜひまた慎重な対処をしていただきたいわけであります。  長い時間じゃなくて結構でありますが、短い時間で、金融懇に対する郵政省の態度というのはどういうことになっておりますか。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○政府委員(鴨光一郎君) その前に、先生から公定歩合と預貯金金利の関係につきましてのお話がございましたので、ちょっと簡単に触れさせていただきたいと思います。  仰せのように、消費者物価あるいは賃金の問題といったものをとらえまして、私どもといたしましては先ほど申し上げましたような郵貯の金利改定の考え方を持っているわけでございますけれども、当然のことに、われわれといたしましてはそういった経済全般のことを念頭に置きながら、同時に、預金者の保護ということにつきましては、できるだけ御迷惑をかけないあるいはできるだけ利益になるようなことで取り運んでまいりたいという気持ちは終始一貫持っているわけでございます。したがいまして、物価の問題につきましても、われわれとしましては重大な関心を持ち、物価がより安定的に推移することを大いに願っているものでございます。  それから金融懇につきましての御質問でございますが、御承知のように昨年の十二月末の合意に基づきましてこの一月に設置をされたわけでございます。  二月の十八日に郵政省からのヒヤリングを聞いていただいたわけでございますが、そこでわれわれが申し上げました基本的なことは、現在経済の基調の大きな変化がある、金融構造も大きく変わってきている、その中でいわゆる個人というものの金融の分野におきましてお金の貸し手の立場あるいは借り手の立場、いずれにおきましても非常に大きなウェートを占めてきている、そういったことでいわゆる企業の銀行離れというふうな現象等も含めまして、全体の経済基調あるいは金融構造あるいは金融政策といったものを広く各般にわたって御検討をいただき、その中で郵便貯金、とりわけ、先ほど申し上げましたような意味の個人貯蓄の基幹的な存在としての郵便貯金の位置づけというものについて十分な御理解をいただきたいなと、こういうふうに思い、いろいろ私どもの考え方を主張しているところでございます。そういったことで、金融懇が郵便貯金だけを問題視するのではなくて、いま申し上げましたように、より幅広い御検討をいただきたいというのが私どもの金融懇に対します基本的な立場でございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 もともとどういう結論が出るかわからないのに、郵政大臣がそれを尊重するというのはどうも納得できないわけでありますが、しかし郵政大臣は約束したわけであります。問題は、ですから、そういう意味からいきますと答申の出る前に、いま貯金局長が言われましたように、貯金事業の現状について、将来の見通しについて、しっかりひとつ、郵政大臣監督するわけにはいかないけれども、これは官房の懇談会ですから、ぜひひとつ郵政大臣に答申の出る前にも御活躍していただこうと思っておるんですが、どうですか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 局長からもるる説明ございましたけれども、一番問題にしているのは、郵便貯金がふえたから一般の民間金融機関の従来のやり方が少し窮屈になってきた、こういう点が一つの問題点であるのと、もう一つは、金利の決め方を郵便貯金の分まで自由に決めたいというような人があるというような点が一番問題になっていると思います。局長から御説明いたしましたように、金利の点につきましては、大切な庶民から預かっている金でございますので、大森委員の言われましたような目減りがしないように、この点は厳重にやってまいりたいということでございます。  また、運用の方法についても、けさも新聞を見ますと、国債をさらに資金運用部資金で引き受けるというような点も出ておりましたので、そう私は問題になることはないと思うんです、非常に活用されておりますから。その点を十分に強調して郵政省として責任を果たしてまいりたいと考えております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 郵便年金の問題が国会にかかりますので、保険の問題はその際にいろいろ議論すればいいと思いますが、ただ、きょう保険局長せっかくのお見えでありますので、現状の中で何か問題点ありますか。

小山森也郵政省簡易保険局長

○政府委員(小山森也君) 簡易保険事業につきましては、ただいまのところ順調な伸びをしていると思っております。  特に収支の状況につきましては、歳入総額と歳出総額との差額が一兆八千九百八十一億円というような五十四年度決算を見たところでございますし、契約高にいたしましても保険金にいたしましても順調に伸びている次第でございます。なお、資金量は十四兆九千七百八十億円に五十六年二月末現在なっておる次第でございます。  なお、御質問の趣旨から若干外れるかと思いますけれども、最近の私ども保険事業を進めるに当たりましての基本的な考えと、それに伴いましたところの現実の制度改正はどういうものをしたかということを申し上げますと、私たち簡易保険の使命、目的という点から、やはり安い保険料、高い保障というようなものを実現するために日常不断の努力をすべきである、こう考えておりますが、そのための制度の改正といたしましては、五十四年には男性、女性別の保険料導入というのをやりまして、平均五%、女性では九%、男性では三%の保険料引き下げというようなことをやった次第でございますし、いわゆる寿命の伸びに伴いまして、いままで入れなかった保険の年齢というものを引き上げたというようなこともございます。  それでは、こういった中において何がいまそれでは問題かと申しますと、これは問題と申しますか、いろいろとり方によるかと思いますけれども、実は五十二年、五十三年、五十四年と、いわゆる保険全体の中における簡易保険のシェアがだんだんと下がってきております。たとえば五十二年では二〇・五%、五十三年では一九・九%、五十四年では一九・四%というように下がっております。これは契約件数の比率でございます。ただ、こういったことを私どもが非常に問題点として取り上げると同時に、これはわれわれのいわゆる国営事業自体、簡易保険自体としては前年度より伸びているわけでございます。これに対しまして、民間の保険事業はそれにも増して伸びているということでございまして、いわゆる国営事業と民営事業とが相まってお互いの特徴を出し合って伸びている。こういうことでございますので、いわゆる保険全体の事業としてはこれは望ましい方向に行っている。しかしながら、簡易保険それ自体としては、その中では伸びているけれどもいわゆる全体のシェアとしては落ちている。こういったものをどういうふうな視点でとらえているかということがこれからの事業を進める上での問題点ではないか、こう考えている次第でございます。

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分再開することとし、休憩いたします。    午後零時三十分休憩      —————・—————    午後一時三十分開会

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) ただいまから予算委員会第三分科会を再開いたします。  午前に引き続き、昭和五十六年度総予算中、郵政省所管を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

大森昭日本社会党

○大森昭君 午前中に三事業の実態をお聞きいたしまして、それぞれ問題点を持ちながらも比較的順調に事業の運営がされているということが理解されましたけれども、しかし、こういう事業の運営の中では、そこに働く人たちの職場における楽しい職場づくりが必要だと思います。労使関係も大変厳しい労使関係でありましたけれども、最近ようやく労使も正常化に向かいつつあるようでありますが、まだしかし、なかなか、本省が考えるような状態で、現場の方も十分ではありませんが、とりわけ実は郵政事業の中で部落差別の問題が、大変ほかの事業所から比較をいたしますと続発をしています。大きな問題になっておりますので、その点について残された時間質問したいと思います。  大臣は、部落差別の問題につきまして、ほかの事業所では見られないような、すでに三人のとうとい犠牲者が出ているような現状について承知をしておりますか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) まことに遺憾であり、心打たれるものがございますけれども、現実の問題として人の命を奪うというような厳しい事件が発生をいたしていることを知っております。  昭和四十九年、大阪市のある郵便局で職員二人が自殺し、その原因については必ずしも明確でない点もありますが、同和問題がこの悲しい出来事の一つの背景になっていたものと考えられます。また、大阪西郵便局の職員と交際していた女性が、職員の母親の結婚反対により同和地区出身者であることを悩み続けた結果、昭和四十六年みずからの生命を絶った事件があったことを承知いたしております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 前回の衆議院段階の質問では、十分承知をしていないというようなことも御答弁あったようでありますが、それはさておきまして、大臣はしょっちゅうかわられるわけでありますから、多くのことが十分承知をされないということについて理解されますが、やはり省の方、事務当局の方は少なくとも各事業の引き継ぎなどについても当然やられますけれども、とりわけ他の事業所から比べて問題が多い同和対策の問題については、大臣がかわるたびにひとつ十分な理解を大臣に伝えていただくように特にお願いしておきたいと思います。その点、よろしゅうございますか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 部内における差別事象の発生あるいは同和問題の現況等につきましては、大臣御就任以来、随時必要な報告はしているわけでございますが、たまたま昭和五十五年中に発生しました事件についての取りまとめの報告を前回の衆議院の委員会の時点でしていなかったという状況でございまして、ただいま御指摘のとおり、問題の重要性にかんがみ、随時かつ十分に報告をしてまいりたいと考えます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 そこで、そういう事件を十分承知をしたということになりますと、今後このようなことを再び起こさないために何か新しい検討をいたしましたでしょうか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 郵政省における同和対策は、同和対策審議会の答申、また同和対策事業特別措置法等の精神にのっとり推進をしているところでございます。  具体的には、本省と必要な機関に同和問題担当官を配置して常時その任に当たらせるほか、職員に対する教育、啓蒙を積極的に推進しているところでございます。研修会、講演会の開催あるいは参考図書類の配布、パンフレットの作成配布、研修所における研修等努力をしてまいっているところでございますが、今後、これらの施策について一層内容の密度の高いものとして実効を上げるよう努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 もともと、この経過を見ますと、郵政省の対策というのは少し後おくれなんですね、たとえば次官通達を見ましても四十七年に出されていますし。その前にすでに同和対策では審議会の答申が出ておりますし、特別措置法が出ておるというようなことでありますから、どうも同和対策についての基本的な認識が、何か問題が起きてから後追いで処理をするというふうに見られますが、どういうわけで、すでに四十年に答申、四十四年に国の法律ができているにもかかわらず郵政省の対策はおくれたんですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) ただいま御指摘のとおり、昭和四十年代の前半におきまして部内に発生いたしました個々の差別事象等につきましてその都度真剣に対処をしてきたところでございますが、この同和問題に対する省全体としての取り組みの基本姿勢を部内一般に示す、具体的には四十七年に事務次官通達を発出したわけでございますが、そういった基本姿勢を部内一般に示すという取り組みがおくれたことについては、まことに遺憾に存じているところでございます。その後は、先ほども申し上げましたとおり、この事務次官通達を基本といたしまして各種の施策に取り組んでいるところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 過去の問題を余りとやかく言ってもしようがないのでありますが、いずれにしても、いま官房長が言われたように、おくれたことは素直に認めてこれからより前向きにということですからそれでいいのでありますが、ただ問題は、前回、またこの国会で川本議員の方から郵政省における実態を調査をするようにというお話がありましたけれども、その調査結果についてはどのように把握をしておりますか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 先ほど来申し上げておりますとおり、省として同和問題の解決のために鋭意取り組んでいるところでございますが、いまだに部内に差別事象が発生していることはまことに遺憾に存じております。  最近における状況といたしまして、昭和五十五年中の状況を申し上げますと、発言の問題六件、落書きの問題十九件、文書中の文書にかかわる問題一件、都合二十六件の差別事象が発生しているところでございます。  私どもといたしましては、ますます反省を深くし、この問題の解決に取り組んでいかなければならないと考えているところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 いずれにしても、五十五年度中に二十六件も問題が出ているなんということは、これは一片の次官通達だとか、いま言われたように、それぞれ担当官を配置してなどということだけではこれは解決しませんよね。いろんな原因があるんだろうと思いますが、いずれにしても新しい視点でその原因の解明と対策というものは考えておられないんですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 御指摘のとおり部内における差別事象の発生がいまだに引き続いておりますことは、まことに遺憾なことでございます。先ほど来申し上げておりますとおり、答申あるいは特借法の精神にのっとって職員に対する教育、啓蒙に取り組んできたわけでございますが、なお今日においても正しい理解と認識が部内において十分浸透、定着していない、そのために差別的偏見が払拭されていないと考えられるところでございまして、今後におきましては、いままでの職員に対する啓蒙啓発施策があるいは形式に流れていなかったか、また職員の心情に訴えるものであったか等の反省に立ちまして、教育、啓蒙の対象の機関あるいは職員の職務あるいは役職の別等を考慮したきめの細かい施策を講じてまいりたいと考えているところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 世の中というのは進歩しているわけでありますから、だんだんそういう現象が少なくなっていくというのが普通の状態であります。特に件数の多いのと同時に、その内容がきわめて陰惨にして悪質な状況になっているということについて、    〔主査退席、副主査着席〕 きょう時間がありませんからそういう抽象的な回答にならざるを得ないのでありますが、もう少し次官通達を見直し、そしてまた今日の実情を把握し、とりわけ、職場の中でというよりかも今日の社会の中では最大の不幸なことですよ、これは。こういう問題を放置しているとは言いませんが、まさに放置をしているに等しいですよ、増加するなんということは。しっかりひとつ根性を据えてこの原因の対策と善処方を要求しておきます。  それから次に、同和地域における差別もろもろのことがありますが、郵政事業としてもそれに対応する施策をしなければいかぬと思いますが、仮にポストの設置状況などの調査を全国的に調査をしたという話も聞いておりますが、その結果はどのように措置をされましたですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 同和地域に対するポストの設置あるいは郵便局の設置、こういったものに一般の地域に比べて差がないかどうかということを調査するということは非常に重要なことでございまして、昭和五十一年度に厳密な調査をした結果、早急に措置を講ずる個所が認められたところでございます。そこで、郵便局、無集配特定局でございますが、昭和五十四年の四月までに五局、また郵便ポストについては昭和五十三年三月までに百二十五本を設置したところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 五十一年の調査で措置をしなきゃならないということがあったということは、それ以前はきわめて公平じゃなかったという証拠になるわけですね。したがって調査に基づいて対策を立てることも必要でありますが、それ以前の問題として、意識したしないにかかわらず、きわめて同和地域に対するポストの設置などについても不公平であった、公平ではなかったという点については素直に認められたかどうか、この点はどうですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) ただいま申し上げましたように、五つの郵便局をつくった、百二十五本のポストを設置したという事実は私は厳粛に受けとめなくちゃならぬことだと思います。こういった方針で今後臨んでまいる所存でございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 ですから、問題は、措置をしてくれたわけですからそれはまだいいのでありますが、潜在的に、やはりそれぞれの現場の長がそれなりの対策をしながらも、ともすれば同和地域にそういう不公正な問題が起きているということをやはり頭の中に置いて対策を立てていきませんと、基準に照らし合わせてという、何か新たな問題で絶えず対処するのじゃなくて、これからいろんな問題があると思いますが、どうか前向きでひとつ、事件が起きたらそれを処理するということではこれはあってはならないことでありますから、符に要望しておきます。  特に、先ほども言いましたように、いろんな問題があるわけでありますが、その中でも日常問題になりますいわゆる集配の担務帳といいますか、原簿といいますか、そういう問題で、これは五十四年の十一月十五日に福岡県の二丈郵便局で発生した事件でありますが、すでに調査済みだろうと思いますが、この内容についてどのように事実を把握し措置をされましたか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 各郵便局には、郵便物を正しく配達するための基本的な資料といたしまして区内の居住者の名簿を持っているわけでございます。これを配達原簿と私ども称しているわけでございますが、先生ただいま御指摘の福岡県の二丈郵便局ではその一部に業務上必要でない事項が記載してあったと報告を受けているところでございまして、まことに遺憾に思っているところでございます。  そこで、この問題を契機といたしまして配達原簿の正しい取り扱いについて各種会議等の席で指導したほか、全国的に配達原簿の記載内容の見直しを行って正しいものに現在は改善をしている、こういうところでございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 もちろん現在正しく改善されていなければ問題が大変なんでありますが、そこで、ある程度不可抗力的なものもありますが、やはりさっきから言いますように、問題が発生をする、それを改善するというのじゃなくて、やっぱり厳しく処置をするという処置も、別に私処分することがいいという意味じゃないのでありますが、そういうようにしていきませんと、とにかく全国で二万もある事業所ですから、なかなか監督するのも大変でしょうけれども、しかしそういう処置などもひとつ検討していただきたいと思うのであります。  そこで、同和対策事業の特別措置法があと一年で期限切れになるのでありますが、郵政事業の実態からいきますと、これはとてもあと一年ぐらいでいろんな差別事件が根絶できるとは思わないのでありますが、その点は省当局はどうお考えですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 差別事件発生の根本的な原因は、同和問題に対する正しい理解と認識が不十分なための差別的偏見に起因するもの、いわば人の心の問題にも根差しているものと考えます。したがいまして、この根絶は人間の意識にかかわる問題でございまして、先生御指摘のとおり大変むずかしいものと考えます。省といたしましては、同和問題が人間の自由と平等に関する問題であり、憲法に保障された基本的人権にもかかわる課題であるという見地から、一日も早く差別的偏見を根絶するため引き続き真剣に対処してまいりたいと考えております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 そこで、問題は、これは根本にも触れるわけでありますが、ただ理解と認識が不十分だけじゃないんですね。そういう差別が起きる、いわゆる生み出す実態的な状態があるわけですね。状態が何もなくて理解と認識だけなら一ですから、根本原因というのは、もちろん理解と認識も当然でありますけれども、その生み出す実態というものを十分郵政省自身が認識をいたしませんと、単に知識の向上だとか歴史的な問題の教育だけじゃこれは解決にならないと思うんですよ。ですから、郵政省自身がすべての問題を処理するわけじゃないのでありますが、十分この差別の問題が生み出す実態的状態というものも認識をしながら同和対策を立てていくということだろうと思うんですが、その点はどうですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 同和対策審議会の答申にもございますように、実態的な差別と心理的な差別とが相互に作用しながら差別がつくられているものでございまして、同和問題の解決に当たりましては、先生御指摘のとおりこの二つの差別の解消に十分配意しなければならないものと考えます。  郵政省といたしましては、郵便、貯金、保険という三事業をあまねく国民に提供する、そのため日々大ぜいのお客様に職員が接するという立場から、職員の同和問題に対する理解、認識を深めるための教育、啓発施策を中心に同和問題に取り組んでいるところでございますが、各事業の運営に当たりましては、同和対策事業特別措置法の趣旨、ただいま先生がお述べになった趣旨と理解をいたしますが、これも十分に踏まえて対処してまいらなければならないと考えております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 さっきも言いましたように、最近の郵政事業所における状態からいきますと、とうていあと一年で差別の事象が根絶できるとは思えないのであります。今日問題になっております特措法の強化、延長、または同和対策基本法の制定が当然の帰結と考えますが、郵政省の考え方はどうですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 先ほど来申し上げておりますように、郵政省としては同対審答申、特措法の精神を尊重しつつ、所掌業務の推進の中で、具体的には職員に対する教育、啓発を中心に問題の解決に努めているところでございます。  ただいま御指摘の同和対策事業特別措置法の関係につきましては、郵政省は同法に定める意味における同和対策事業を所掌しておりません立場から、その強化改正について御意見を述べさせていただく立場にないと考えるわけでございますが、もとより所掌業務の推進に当たりましては、問題の本質に思いをいたし、差別的偏見の根絶を図るため今後とも強い決意で臨む所存でございます。

大森昭日本社会党

○大森昭君 事務当局の答弁はそういう答弁になりますが、郵政大臣は閣僚の一人でありますから、別に郵政省にこだわりなく閣僚としての立場で御意見が述べられるでしょう。  それから私、いまの、ちょっと官房長、時間がありませんから余り官房長と議論する時間がないんですが、この第六条の七項を見ますと、「対象地域の住民に対する人権擁護活動の強化を図るため、」以下書いてありますが、私はそういう行政の縦割りの立場じゃなくて、郵便局というのは全国あるわけですね、どこにでも。とりわけ貯金もやっている、保険もやっている、郵便の配達もしているわけですよ。そうすると、一番地域に定着をしているし、一番郵便局の方々というのは比較的尊敬されていると思うんですね。だから、そういう意味からいくと、単に郵政省の事業を通じてだとかなんとかという問題じゃなくて、そういう地域にそれぞれ郵便局が全国にあって根差しているわけですから、企業内だけで差別が起きるとか起きないとかという問題じゃなくて、やはりそういう地域の中の中心的な尊敬されている公務員ですから、この七項からいけばむしろ能動的にそういう活動を、単に企業の中でもって管理者に差別の教育を受けたとか受けないとかという問題じゃなくて、積極的に外へ出ていくという考え方を立てませんと、貯金だとか、保険だとか、何かやるときはお願いしますと募集して、郵便をただ配るだけなんていう、そういうのはやっぱり社会的役割りの使命が、行政官庁が皆縦割りだからなんです、私に言わせると。  だから、そういうんじゃなくて、もっと積極的にやっぱり地域の住民に対して人権擁護の問題、それから事業の中に起きたんじゃない、違う問題で起きても、やっぱり郵政職員というのはその中に入っていってそういう差別的な問題というものを解消するという、やっぱりそういう意欲と熱情を持たせる教育をさせなければだめだと思うんですがね。そういう意味合いからいくと、この七項はまさに郵政職員でなきゃできない、地方自治団体もやっていますが。ということに私は理解するんですが、どうですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 郵政省、郵便局は、先ほども申し上げましたとおり郵便、貯金、簡易保険等の事業サービスをあまねく国民に提供することを任務づけられているわけでございます。そうした意味におきまして、組織上あるいは国家の行政機関の分担上、ただいまの先生のお言葉ではございますが、郵政省が地域社会における同和問題解決のために省として一定の任務を担うということについては、お言葉ではございますが直ちには困難なことではなかろうかと思います。  しかしながら、先ほど来申し上げておりますとおり、同和問題の正しい解決は、組織、機構あるいは人にかかわらず、すべての人、機構等に通ずる重要な課題でございます。そういった意味合いにおきまして、まず郵政部内におけるそのような差別事象の根絶、また差別的偏見の払拭に一層努力をいたしまして、そういった意味で郵政省の各職場が同和問題解決のために地域の中でも進んだ立場に立ち得るように、あるいは郵政部内における差別事象の発生等が地域における同和問題の解決のマイナス要因にならないように、これは一生懸命努めてまいらなければならないと考えております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 一つの省の立場ですからね。だけど、私が言うように、単に省の中での役割りだけじゃなくて、もう少し郵政職員というのが地域全体のために、やっぱり正しいものは正しい、差別をなくすという心構えを持つようなひとつ啓発をするぐらいにしませんと、ですから、さっき言いますように、事務次官通達を出してもなかなか事件がなくならないということだろうと思うんですよ。  そこで、これは私は切れるとは思いませんが、期限つきでありますから、仮に特措法が切れても事務次官通達は差別の続く限り当然やっていくと思いますが、その点どうですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 先ほど来お答え申し上げておりますとおり、同和問題の解決はきわめて重要であり、かつまた困難な問題であろうというふうに認識をいたしております。したがいまして、郵政省としては、このような事象の根絶を見ますまでは、職員の同和問題に対する正しい理解と認識を深めるための施策を積極的に繰り返し推進してまいりたいと考えております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 それじゃ、時間が来ましたので、最後に、冒頭の質問にもありましたように、とうとい人命が失われるなんていうのはこれはほかの事業所にはないし、内容はより悪質化しているし、多発しているし、大変この問題というのは郵政事業の中でおくれているというふうに言わざるを得ません。  そこで、この現状の中で、大臣、最後にひとつ差別根絶についての決意を披露していただきたいと思います。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いま大森委員からいろいろ御指摘、御意見をお聞きをいたしたわけでございますけれども、私もさらに勉強さしていただきまして、非常に重大な問題でございますし、人権に係る問題でもございますし、何とかこういうことをなくしたいというので従来からもやってきましたけれども、それだけでは不十分だから発生するということでございますので、    〔副主査退席、主査着席〕 その点はさらに強化いたすとともに、いろいろ御示唆のあった点をよく体しまして十分な努力をさらに続けさしていただきたい、こういうふうに考えております。

大森昭日本社会党

○大森昭君 時間がありませんので、これでおしまいにしますが、いずれにしても問題提起をしたわけでありますから、ほかの法案でいろんな問題の審議をする際にも絶えずこのことについてはこれからも私は郵政省の考え方を明らかにするように問題提起をしたいと思いますが、どうかひとつ、事業が比較的円満にいっているにもかかわらず、このような状況では郵政省の事業所は最低の事業所になりますので、努力をしていただくことをお願いいたしまして終わります。  どうもありがとうございました。

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 以上をもって大森昭君の質疑は終了いたしました。  次に、桑名義治君の質疑を行います。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 私は、最初に、逓信病院並びに電電公社の病院の問題について少し質疑を続けていきたいと思います。  そこで、逓信病院あるいは電電公社病院の五十一年度から五十四年度までの赤字はそれぞれどのくらいに達しているか、まず御報告を願いたいと思います。

岡野裕郵政省人事局長

○政府委員(岡野裕君) 郵政省の所管いたしますところの逓信病院の、先生お話がございました五十一年度以降五十四年度までの収支差額について御説明をいたします。  まず、五十一年度でございますが、収支差額九十八億七千万、それから五十二年度百七億三千万、五十三年度九十八億八千万、五十四年度百二億一千万というような数字に相なっております。

澤田道夫郵政大臣官房経理部長

○説明員(澤田道夫君) お答えいたします。  昭和五十一年度から五十四年度までの電信電話公社の所有しております逓信病院の赤字と申しますか、収支差額でございます。丸めて億円台で申し上げます。五十一年度百三十八億円、五十二年度百五十五億円、五十三年度百五十七億円、五十四年度百七十四億円でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いま御報告がございましたが、この五十一年から五十四年度までの赤字を総計いたしますと、逓信病院が四百七億円、それから電電公社が六百二十三億円、双方を総計しますと一千三十億円、こういうふうな膨大な赤字を抱えているわけでございます。  こういう公営の病院につきましては、あるいは職域病院については、こういった大きな赤字を抱えているということはこれはおしなべて言えることではございますけれども、とりわけ電電公社、逓信、それから国鉄も入るわけでございますが、この三つの病院がずば抜けて赤字が多いわけでございます。たとえば造幣局病院を例にとってみますと、この四年間の赤字累積というものが十一億六千万、それから印刷病院の場合は四十八億二千万、それから専売公社の場合が八十四億、こういうふうに、ながめてみますとけたが一けた違うわけでございます。どういうところにこういう膨大な赤字を抱える原因ができたのか、その点について御説明を願いたいと思います。

岡野裕郵政省人事局長

○政府委員(岡野裕君) 赤字がどういうところから発生をしてきたであろうかというお尋ねなのでございますが、一般的には、私どもの場合には先生がおっしゃいますような職域病院ということで、職員あるいはその家族、この健康保持というようなことで設けられた病院であるわけでございます。そういった意味合いから、一般の民間の病院と若干その業務内容につきまして差がございまして、言いますならば、定期の健康診断でございますとか、あるいはその職域の中から発生をしてまいりますところの、どちらかと申しまするならば職業病的な疾患、これの予防あるいはこれが対策というような面であれやこれやの研究等々を重ねておりますものですから、これらを考えますと、赤字の額といいますものは先ほどお話し申しましたよりは若干減ってくるわけでございます。しかしながら、それによりまして逓信病院の運営が非常に黒になるというような見通しというものはいまのところでは非常にむずかしい段階でございます。  一般的に、昭和十年代の初めに東京逓信病院を初めといたしまして全国に十六カ所の逓信病院が設置され現在運営をされているところでございますが、昭和十年代当時に比べますと、一般の民間の医療施設でございますか、これが非常にここ半世紀の間に大きく普及をいたしましたものですから、私ほどの職員あるいはその家族がその民間の病院、手近なところにありますところの医療施設、これらを利用するという傾向もぬぐいがたいものがございまして、そのために逓信病院の職員及びその家族にしますところのこの利用というようなものが、最近、言いますならば漸減傾向にございます。というようなことがございまして、いまお話を申し上げましたような収支差額を生んでいるというような実態にあろうか、こんなふうに考えているところでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そういう御答弁が出てくるだろうというふうに私も予測をしておりました。だけども、私がいま特に強調をしているのは、造幣局病院や印刷や専売、これと比較した場合には余りにも格差が大き過ぎるではないか、ここにやっぱり何らかの運営上の問題やその他いろいろな要素が含まれているんじゃないか、こういう公立の病院と職域病院とどういうところが違うからこそこれだけの莫大な赤字を生み出しているのか、そこを私は聞いているわけです。

岡野裕郵政省人事局長

○政府委員(岡野裕君) 言葉足らずになりまして申しわけございません。私どもがいままでの経験の中から、先生がおっしゃいましたようなよその職域病院と手前どもの逓信病院との間の格差の大きさ、これは思考いたしまするに、印刷でありますとか造幣でありますとかいいますところの職場は、郵便局のように全国二万有余にわたりまして山間僻地にまであまねく分布をされているといいますよりは、ある程度の都市に置かれている。専売の工場、あるいは言いますならば専売支局でございますか、これらもある程度の中規模以上の都市にあるわけでございますが、それに比べますと、私どもの職域といいまするものが全国に散在し過ぎていて、その反面、十六の病院は言いますならばその地方の中心的な都市、言いますならば札幌市あるいは仙台市あるいは横浜市、名古屋市というような、いま多少電電病院と一緒になったお話をしているわけでございますが、そういうような全体の職員のばらまき状況というものとそれから逓信病院の置かれた個所というものが、印刷あるいは造幣あるいは専売公社の病院とはいささか状態が異なっているのではないかなというようなことで、ほうっておいてはやはりいけませんものでございますので、先生おっしゃいますこういう赤字をどうやって解消したらいいか、経営、運営というものをどんなふうにさお差してよろしいかというような面につきましていろいろの施策というものは講じ、あるいは講じよう、こんなふうに考えているところでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 それも私は完全な要因ではないと思うんですよ。ただ病院の立地条件が悪い、一口で言えば。いまあなたの御答弁は、病院の立地条件が悪い、この一言におさまると思うんですよ。そんなことでこの病院の運営が悪い理由を挙げられたのではこれはたまったものじゃないと思います。問題は、だからこそどういう具体的な施策、後半にあなたがおっしゃったように、この病院の経営内容の改善のために具体的にはこういう手を打っています、こういうふうに努力をしようとしております、またこういう努力をしてきました、こういういわゆる具体的な改善努力の実績、足跡がなければ私は納得ができない。その点どうなんですか。

岡野裕郵政省人事局長

○政府委員(岡野裕君) 先生お話しの、しからばどんなふうな改善方途というものを講じているかというお尋ねなのでございますが、その第一は、収入というものをいささかでも大きく伸ばすというような方途はないであろうかというようなことで、実は今年度当初四月一日、昨年のことでございますが、以来、診療単価といいますものを値上げをし、あるいは入院管理費などというようなものも徴収する等々いたしました。具体的には診療単価の引き上げ、当時一点八円でございましたものを九円にいたす等々いたしまして、おおよそ十三億円程度の収入増を見込もうということで本年度はやってまいったところでございます。  それからこれは収入増を図る一といいますよりは、地域の医療といいますものに私どもも貢献をいたすすべはあるまいか。たまたま地域の皆様からぜひ逓信病院を一般の民間の皆様に開放をしてもらえぬものであろうかというようなお話はつとにございました。これにつきましては、一般に開放をすることばさして困難ではないわけではございますが、問題は、御利用いただきますお客様の負担といいますものを考えます場合に、これはやはり健康保険が使えなければ意味をなさないのではないかというようなことで、健保の診療機関というものの指定を都道府県知事御当局にいただかなければなりません。そのために、私どもは地元の医師会の皆様等々の雰囲気でございますかというようなものも踏まえまして、    〔主査退席、副主査着席〕 可能なところから順次一般の民間開放に踏み切ってまいりたいという努力をしているところでございます。  おかげさまで、広島にありますところの逓信病院、これが昨年の十二月一日に広島県知事から健保診療機関ということでオーケーをいただきまして一般に開放をし、今年の二月の一日から仙台にございますところの郵政省所管の逓信病院、これ同じく一般開放をいたしました。おかげさまで、まだほんの二、三カ月しか推移はいたしておりませんのでございますが、どうやら一般の皆様からも歓迎の声をもって迎えられているというような感じを持って私ども把握をいたしておりまして、しからば今後大いに民間の皆様から御利用がいただけますようなそういう病院の雰囲気づくり等々にも相努めてまいりたい、ささやかではございますが、こういうことで一歩、二歩始めかけたというような現状でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 行管庁見えていますか。

宮地靖郎行政管理庁行政監察局監察官

○説明員(宮地靖郎君) はい。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いまお聞きのとおりに非常に膨大な赤字を抱えておりますし、さらに毎年赤字がふえ続けていくことは自明の理でございます。そこでこういった職域病院を見直す時期に来ているのではないか、こういうふうに私は思うわけでございますが、行管庁としてはどのようにお考えでございますか。

宮地靖郎行政管理庁行政監察局監察官

○説明員(宮地靖郎君) 御説明申し上げます。  ただいま御指摘のございましたような趣旨からいたしまして、行政管理庁といたしましては、ただいま公立医療機関等の業務運営に関する調査といたしまして、三公社四現業等の病院につきまして大幅な赤字でありますので、これら病院の経営の合理化、効率化に関することを主なねらいといたしまして調査をいたしておるところでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いま行管庁のお話では、合理化、赤字解消という方向でいま調査をしている、こういうお話でございますが、先ほどからこの赤字解消の一つの大きな柱としまして、一般に門戸を開放するという手だてが徐々ではございますが行われているようでございます。私は、この問題は大大的にやるべきだろうと思うんです。確かに電電公社の病院が全国で十八カ所、それから逓信病院が全国で十六カ所、十八対一、十六対一で民間の皆さん方にその門戸を開放をしているわけです。  で、現実にこういう医療情勢、医療体制になってくれば、私は職域病院としてのいわゆる価値というものあるいは意義というものをもうすでに失ってしまっている。それよりもむしろ、そういった総合病院的な性格があるとするならばその地域の中心的病院になっていく。そして民間の医院との関連の中で地域の医療を推進していくという立場の方がむしろベターな方向ではなかろうか。こういうふうに思うわけでございまして、これまた、すなわち赤字解消の一端にもなり得る。こういうふうに私は認識をしているわけでございますが、余りにもその手だてが遅いのではないかと思うんですね。私はもう少し積極的にその方向へその歩を進めていくべきである、こういうふうに思うわけでございますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。    〔副主査退席、主査着席〕

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 歴史的なる郵政省と電電公社のこれは病院でございます。どうしてこれができたかといいますと、やはり膨大な職員を抱えておりまして、それのまず健康管理を行って快適に働いてもらいたい、こういうところからスタートしているわけでございます。したがって、そのねらいは私は非常に正しいものだと思っているわけでございますが、御指摘のように赤字経営である、こういう点はそういう精神を踏まえつつ、病床もあいているそうですから、そういう点を活用しながらあいている病床は一般の方に開放してその地域の人に十分利用していただく、そういう方向に進めつつあるわけなんです。いろいろ、都道府県知事の認可をもらわないといけないんですが、その地域の医師会との関係もございまして大分努力を必要とするのです。しかし、その努力をしながらいま御指摘のような方向へこれは十分にひとつ努力をして敏速にやってまいりたい、こう考えております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そこで、行管庁にもう一点だけお聞きをしておきたいわけでございますが、先ほどの御答弁で、行管庁が現在調査をやっておられるその主目的というものはあくまでも合理化だ、こういうふうにお話しになっておられるわけでございますが、しかし現状を見れば毎年毎年大変な赤字が続いているという状況でございます。こういう実態を踏まえて考えますと、こういった病院に対する関係各省庁に対して特別ないわゆる勧告をやるべきではないか、こういうふうな感じがするわけでございますが、その点はどういうふうにお考えになっておられますか。

宮地靖郎行政管理庁行政監察局監察官

○説明員(宮地靖郎君) 御説明申し上げます。  現在調査中でございますので確定したことは申し上げることはできませんが、調査結果によりましては何らかの改善措置を申し述べることになるのではないかというふうに考えております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 先ほどから病院の赤字の問題についていろいろと議論をしたわけでございますが、問題をたくさん抱えておりますので、ここら辺でこの問題を打ち切りたいと思います。  しかしながら、最後に申し上げたいことは、これはただ単なる赤字赤字ということだけではなくて、いわゆるいまは小さな政府、安上がりの政府、行政改革、いろいろな問題がいま論議の真っ最中でございますし、これが緊急また重要な課題になっているわけでございます。そういった立場から考えましても、早急にいわゆる一般にこの門戸を開放し赤字解消のために最大の努力を続けていくということが、これが国民の皆様方の御要望に沿うことにもまたつながる、こういった立場で鋭意この解消のために全力を挙げて努力を続けていかれんことを大臣に要望して、この問題は終わりたいと思います。  そこで、次に、小さな問題を、小さな問題というよりも最近起こった種々の問題についてお尋ねをしておきたいと思います。  まず第一に、過日の逓信委員会でも問題になったようでございますが、いわゆる岩澤電電公社経営委員の辞任問題でございますが、話によりますと、けさの閣議でこの問題は一件落着ということでございますが、この岩澤電電公社経営委員の今回のこの問題について大臣はどのような御所見をお持ちでございますか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 岩澤靖氏が電電公社の経営委員としてやっておりましたけれども、新聞に出ておりますような事件が発生して退任をしたい、こういうことで本日の閣議で了承が得られたわけでございます。  そこで、どうやって経営委員を選ぶかということはよく御承知かと思いますけれども、それに適切な人を両院の同意を得た上で内閣が任命する、こういうことに相なっているわけでございます。そこで、私も、経営委員その他の重要な委員会の委員の方、これがおかわりになって私のところへおいでになりますけれども、このポストは非常に重要なポストでございます、十分間違いのないようにやっていただきたいということを必ず申し上げることにしております。岩澤靖氏にももちろん申し上げたわけでございますが、しかも、なおこういうことが発生をいたしましたことは、本当に私はまことに遺憾である、こういうふうに考えております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 岩澤委員はまことに遺憾なことでございますが、そこでこういったいわゆる経営委員もしくはまた審議会委員、こういった方々の人選について、あり方について二、三お尋ねをしておきたいと思いますが、実は郵政審議会の委員の中に吉國さんが入られているわけでございます。この吉國さんは、郵政審議会委員であると同時に電電公社の経営委員長になっておられるわけであります。そういうふうに考えてみますと、たとえば電話料金の改定の際などは郵政大臣が郵政審に諮問をされるわけでございます。そして答申を受ける。そうなってくると、いわゆる電電公社の経営委員長が郵政審の委員に入っているということはどうもなじまないんじゃないかというふうな気がして私はならないわけでございます。自分のところの経営内容なりあるいは自分のところの問題に対して委員会に諮問する、そしてまた自分がそこに行って審議をする、こうなってくればいわゆる郵政審議会の性格の上からいった場合はどうも私にはなじまないような気がしてならないわけでございますが、その点はどういうふうにお考えになっておられますか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) ただいま御指摘のとおり、日本電信電話公社の経営委員会は、日本電信電話公社法によりまして「公社の業務の運営に関する重要事項を決定する機関」とされております。しかしながら、日本電信電話公社法でいわゆる総裁、副総裁、理事等といった執行機関のほかに特にこの経営委員会が設けられております趣旨は、電電公社の経営が、そういうことはないと存じますけれども、いわゆる執行部独善等の弊に陥らぬよう広く民間あるいは学識経験者等の意見を反映させる、そういう趣旨で設けられた、いわば執行部とは離れたといいますか、やや外と申しますか、そういった立場から公社の業務の運営にタッチをする、そういう趣旨で設けられたものであろうと理解するところでございます。  したがいまして、端的に申しますと、総裁、理事等のいわゆる執行部が郵政審議会のメンバーになるというふうなことになりますれば、確かに御指摘のように検討を要する問題があろうかと存ずるわけでございますが、経営委員会のメンバーである方が郵政省の行います事業、また郵政省の所掌しております電気通信に関する行政事務等の重要事項を調査審議する郵政審議会のメンバーであるということについては特に支障はないのではないかと考えているところでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 それはちょっと論理的に少しちぐはぐになったんじゃないですか。執行部が入ることはまずいけれども経営委員長が入ることはよろしい。経営委員長ということになれば執行部と同等もしくは時にはそれ以上のいわゆる発言権が公社の上に乗っかるわけですよ。そういった、執行部が入ることはまずいけれども経営委員長が入ることはよろしいということになれば、これ論理的に多少矛盾が私はあると思うんですよ。あなた、その矛盾を感じませんか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) いささか言葉をお返しするようになるかとも存じますが、ただいま申し上げました、執行部が郵政審議会に入るということにつきまして、私もただいま決定的にこれがいいか悪いかということにつきましては必ずしもはっきりした意見を持ち合わせているわけではございませんけれども、他の審議会等においてあるいは類似のケースもあり得るのではなかろうかと思うわけでございます。  しかしながら、それはそれといたしまして、先ほども申し上げましたとおり、経営委員という立場はいわゆる執行部とはさらにいわば離れた立場にあるということからして、経営委員が郵政審議会のメンバーであるということについてはさらに特段の問題はないのではなかろうか、かように考えている次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 私そんなに固執する気持ちはございませんけれども、しかし公社の経営委員長が第三者的な目で見る、こういうところには、これは第三者的な目は行かないと思うんですよ。どうしても公社側に立って弁解する立場に立たざるを得ない。これは人間の情としてもあたりまえの話で、また審議会が生まれたというその性格の上からいったって全くの白紙の状態に置かれている方がむしろベターではなかろうか、こういうふうに私は思うんです。  そこで、それと関連して申し上げたいことは、この郵政審議会令の第三条に、  第三条委員及び専門委員は、次に掲げる者のうちから、郵政大臣が任命する。   一 学識経験のある者   二 郵便貯金の預金者の利益を代表すると認められる者   三 簡易生命保険又は郵便年金の契約者の利益を代表すると認められる者 こういうふうに三項にわたって羅列されているわけなんです。こう見てみますと、この郵政審の中には電電関係、電話関係の方は全然入っていらっしゃらない。ここにも私は、こういうふうに郵便貯金やあるいは簡易保険関係の利益代表的な方々がここに委員あるいは専門委員ということで名を連ねるならば、これはやっぱり電話も大きな問題でございますので、しょせんはその利益代表的と思われる方々も一項つけ加えるべきではなかろうか、こういうふうにも思うわけでございますが、その点はどういうふうにお考えですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 御指摘のように郵政審議会令におきまして、委員の任命の対象といたしまして、郵便貯金の預金者、簡易生命保険、郵便年金の契約者それぞれの利益を代表する者という定めはございますが、郵便並びに電気通信事業につきましては、ただいま申し上げた貯金あるいは保険と同種の趣旨の規定はないわけでございます。これにつきましては、郵便貯金、簡易保険いずれも国民のきわめて多数の方の御利用をいただいてはおりますけれども、当然のことながら民間金融機関あるいは民間生命保険等を選択なさる方もある、それに対しまして、郵便あるいは公衆電気通信事業でございますが、これにつきましては、国内では電電公社の独占事業である、郵便は郵政省の独占事業であるということから国民全体が利用者である、こういうふうに考えられる次第でございまして、特に利益代表者という号を設けていないのはそういう趣旨と理解をしておりまして、その関係につきましては、先ほども御引用になりました第一号の学識経験者の範疇で選定をするという考え方でございます。  なお、つけ加えますならば、現在の郵政審議会の委員の中には文字どおり電気通信関係が御専門の方、あるいは文字どおりの御専門ではないにしても電気通信事業についてきわめて深い造詣ないしは経験を有される方が相当数いらっしゃるということもつけ加えて申し上げたいと存じます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 大臣ね、いま私が申し上げた事柄、いわゆる吉國さんが電電公社の経営委員長でありながら郵政審議会の委員である、郵政審議会委員というものは第三者的な立場から審議することの方が私はベターであろう、こういうふうに思うわけでございますし、それと同時に、もう一点は、先ほども申し上げましたように、独占企業であればこそ郵政審議会令の中にも特定のこういう事柄に直接携わっていらっしゃる方々、関係の深い方々を入れる方がむしろ独占企業としてのいろいろな悪弊をチェックすることになるのではなかろうか、こういうふうな私、意見を持っておるわけでございますが、大臣、どうでございますか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いま官房長がいろいろと従来の経緯からこういう点はこうであるということを説明したわけでございます。現在のところはそれを踏襲していきたいと思いますけれども、せっかく御提案もございましたので検討さしていただきたいと思います。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 次の問題に移りたいんですが、最近電話の故障が非常に多くて新聞をにぎわしているわけでございます。新聞をずっとコピーしてきたんですが、ちょっとコピーしただけで大変な数になるわけでございます。最近コンピューターシステムになっておりますので、電子交換機ということで、一たん事故が起こってもなかなかその事故の原因を突きとめることがむずかしいような状況にあるというような事柄も新聞紙上に載っているわけでございますが、この一年間に事故件数がどのくらいだったのか、また局名、この御報告を願いたいと思います。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) お答え申し上げます。  電子交換機に関しましての事故の件数でございますが、大きな事故となりました件数は、まだ年度終わっておりませんが、現時点で八件実は起こっております。  局名につきましては、一つ一つ申し上げましょうか。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 もういい、時間がないから。  私の方に参考資料で出ているのは、五十五年の十月から五十六年の三月の十五日まで十件出ています。これを八件とあなたおっしゃったけれども、十件ぐらい出ているんですよ、半年間で。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) お答えいたします。  大きな事故と申し上げました中には、実は四分、五分というようなことで自動的に回復したのがございますが、そのような件数をちょっと入れないで申し上げましたので、そのようなものを合わせますと十件でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 その事故の原因は大体どういうことに起因しているんですか。また事故そのものは共通点があるんですか、ないんですか。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) お答えいたします。  故障の原因を調べてまいりますと、一つはハードウエアに事故の原因があった、これが一つございます。それからもう一つは工事をやります場合の手順にちょっとミスがあったあるいは運用上問題があった、これが二番目の原因でございます。それから三番目には、新しいサービス機能を追加いたしますために実はプログラムの入れかえを行っておりますが、このときに事故を起こした。こういう三つの原因に分かれる、こういうふうに考えております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 一番最初の問題と最後の三番目の問題は、お互いに同じようにソフトウエアじゃないですか。そうすると、大体二つということになるんじゃないんですか、主な原因はプログラムを入れかえるというのはソフトウエアでしょう、結局。そうじゃないですか。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) お答えいたします。  電子交換機は、御案内のようにハードウエアというものがございます。これをコントロールする部分としてソフトウエアがございまして、私が申し上げました三つのパターンは確かに関連する部分もありますが、強いてそれを十件につきまして分類いたしますといまのような三つの内容に分かれる、こういうふうに申し上げたわけであります。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 現在は、こういう事故が起こると新聞にもいろいろと掲載されておりますけれども、非常に広範囲にわたって莫大な人が被害を受けるわけですね。迷惑をこうむるわけです。今後の対策としてどういうことに心がけておられますか。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) 電子交換機の故障につきましては、利用者の皆様方に大変御迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げたいと思うのでございますが、先生御指摘のように、昨今通信の機能、役割りの重要性というものが高まっておるわけでございまして、それだけに大変な国民の皆さんの御期待が寄せられておるわけでございまして、非常に私ども責任を痛感しているわけでございますが、その対策といたしまして、いまとりあえず緊急に実施したものといたしまして、まずプログラムのチェック機能を一層充実強化するということと、それから予備部品の配備充実、これを実施しております。  そのほか、プログラムの入れかえに伴いまして事故が起こったという反省から、入れかえるときには間違いのないように、またそのバックアップ体制を十分に整えてやる、こういうふうに作業、入れかえのときの体制の強化というものをとりあえず行ったわけでございますが、このようなソフト面、ハード面の対策のほかに保守をする技術者のレベルアップを図ることが必要だということから、これは従来もやっておったのでございますが、さらにこういった異常時に備えまして実戦的な訓練をやって技量のレベルアップを図っていく、こういうことにしたいと思っているわけでございます。  そのほか、本社内に対策委員会を設けまして、システム全体の信頼性を一層向上させる、要するに事故が起こらないようにするということが一つ。それから万一異常が発生しましても早く直るような方策をとる。この二つの点から抜本的な対策の見直しをやっているところでございまして、早急に結論を出しましてこれを具体化したい、こう思っております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 時間がございませんので、どんどん次々進んでいきたいと思いますが、次は旧交換機の交換問題について少しお尋ねしておきたいと思いますが、電電公社の経営内容というものは、私がここで論ずるまでもなく大変にいい経営内容になっているわけでございますが、それにもかかわらず、半世紀も前からの旧式のいわゆる交換機が東京や大阪等で特に使用されている、そのためにサービスの低下あるいはサービス面における格差を生んでいるという事柄が非常に問題になっているわけでございますが、この実情をどういうふうに改善しようとお考えになっておられますか。

前田光治日本電信電話公社施設局長

○説明員(前田光治君) お答えいたします。  御指摘のように、非常に旧型の交換機がまだ若干残っておりまして、この旧型の交換機に収容されております加入者の方は、たとえばプッシュホンといったような新しいサービスが受けられないという事情がございます。こういった実情をなるべく改善いたしますために、現在旧型の交換機に入っておられる加入者の方で新しいサービスを受けたいとおっしゃる方には、その電話局に新型の交換機が併設されておる場合がございます。その場合はそちらの方に収容をかえますとか、あるいは同じ地域の最寄りの電話局に新型の交換機があります場合にはそちらに切りかえるというようなことで、極力御要望に応ずるようにいたしております。  しかし、それをいたしましても、どうしてもそういうふうに最寄りに新しい交換機がないという加入者の方が、ごくわずかでございますが、現在ございます。おおむね全体の加入者数にいたしますと一%弱ぐらいかと現在思っておりますが、これらの方々の入っております旧型の交換機、これは新型のものとそっくり取りかえなければならないことになるわけでございます。このためにはそれ相応の費用もかかることでございますので、この旧型交換機の経済的な寿命その他経済的な面も考慮をいたしまして、極力早く新型のものに取りかえられるよう計画的に現在進めておるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いまそういう御説明がございましたが、「要望件数の多い項目一覧表」というのがここにございます。これを見てみますと、いわゆるプッシュホンを改番なしで設置してもらいたいという数が六千六百十三件、これも年々ふえているようでございます。それからキャッチホンを改番なしで利用可能にしていただきたいというのが四千二百五十四、これも年々ふえているようでございます。これ五十四年度と五十一年度を比較しますと、五十一年度が五百六十七件で五十四年度が四千二百五十四件ということで、けたが違って希望者がふえている。にもかかわらず、新聞の報道でございますのでどうかははっきりわかりませんが、総裁としては早くこういった格差をなくせ、こういうふうないわゆる指示をなさったそうでございますが、ところが、公社の方としてはそういうことが遅々として進まない、その原因として現在の電子交換機よりもさらにすぐれたディジタル電子交換機の開発がいま進められておるから、その開発を待ってそっちの方に一気に切りかえた方が得だというような御意思のもとに非常におくれている、こういうことで総裁とそれから皆さん方の実務者の方との間で意見の食い違いがあるような意味の記事がここに大きく出ているわけですね。これ、どうなんですか。年々こういうふうにふえているわけですから、早急に改善をして利用者の格差をなくする、サービスの格差をなくするという方向に一日も早く切りかえることが私は大切な事柄ではなかろうか、こういうふうに思うんですが、どうでしょうか。

前田光治日本電信電話公社施設局長

○説明員(前田光治君) お答えいたします。  いま先生御指摘のように、新しいサービスを受けたいとおっしゃられる加入者の方は年々ふえる傾向にございまして、国民の電気通信サービスの高度化に対する御要望、これが非常に高まりつつあるということはわれわれよく存じております。  ただいま御指摘の点でございますが、この旧型の交換機を新しい交換機に取りかえますのにはやはりそれ相応の経費がかかりますので、年々計画的にこれを取りかえていっておりまして、現在かなり進んでまいっております。大約の数字で申し上げますと、このところ年間にいたしまして約百万加入分ずつを新しい交換機に取りかえるということで鋭意努力をいたしておりますので、そう遠からざる将来のうちにすべて完了いたすつもりでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 完了する、完了すると言いますけれども、データを見ているとだんだんふえているんですね。もちろん、そういう方が多いということはわかるんですけれども、しかし実際に旧式のいわゆるステップ・バイ・ステップ交換機というんですか、これがまだ約一〇%ぐらいあるんでしょう、全体から見た場合には。一〇%ぐらいあるというふうに新聞には載っていますが、そういうことになれば、これは年々なくす、なくすと言いながらも逆にその希望者がふえているということは、これはやはり遅々として進んでいないということに私はつながると思うんです。だから、そういうように、せっかくの加入者ですから平等な扱いをやるということ、新製品を売り込むということももちろん大事なことですけれども、それ以前の問題として、根底の問題としてわれわれが常に考えていかなければならないのは、平等なサービスをやる、サービスに格差があってはならない、これはもう当然のことだろうと思う。そういう方向にやっぱり全力を挙げて改善すべきであろう、こういうふうに思います。  この点、大臣、どうですか。あなたもそう思いませんか。——総裁でもいい。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) いまのお話でございますが、いろいろ格差がいまあるのは事実でございますが、古い交換機のあるところに、さっきちょっと施設局長が申しましたように、全部ではなくて一部分に新しい交換機を入れるということによってその局内のそういう新しいサービスに対する御希望の方に御不自由をかけないというふうなことで、限られた予算と限られた交換機の生産力の範囲内でできるだけ地域別に格差がないようにというふうにいま努めておるわけでございます。いずれ新しいサービスに対する御要求とわれわれの現有の設備とのギャップが出てくると思います。ことに情報産業あたりががっと需要がふえてまいりますとこれは大変なことになりそうなので、いまそういうことを考えまして、中期的に設備計画をどう考えてどうするんだということを当事者の間で勉強させておるところでございますが、五十七年度の予算あたりからそれを入れていきたいというふうに考えております。五十六年度の予算でも、できるだけいまの予算の枠内でそういうことに切りかえていきたいというふうに考えております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 次に移りたいと思います。時間が余りありませんが、郵便貯金の問題についてちょっとお尋ねしておきたいと思います。  郵便貯金制度が発足以来今日まで、わが国の経済あるいは財政に果たしてきた実績というものは確かに私は大きいと思います。しかし、わが国の経済の飛躍的発展とそれから国際社会における経済的な地位の向上した現在におきましては、郵便貯金を含めわが国の金融制度全般にわたって見直されていかなければならない、そういう時期に来たんではなかろうかと思います。さきの外為法の改正、今回は銀行法あるいは長期銀行法の改正の方向などがそれを示唆しているものであろうというふうに思うわけでございます。その中にありまして、郵便貯金もやはりそのあり方が問われることは近い将来必ずあり得る、こういうふうに考えるわけでございますが、現段階におきまして、この郵便貯金に対して関係法を改正をしたいというような、改善をしていきたいというような意向は、大臣、ございませんか。この点についてお尋ねしておきたいと思います。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○政府委員(鴨光一郎君) 先生御指摘のように、現在銀行法の改正がいろいろ検討されているようでございます。それから新しい外為法の改正が行われたということを私ども承知をいたしております。御指摘のように、日本の経済、社会万般にわたりまして大きな変化がございます。もちろん、そういった中で金融構造につきましても変化がある。社会環境一般の変化の中でたとえば高齢化社会の到来というふうなことがございまして、国民の皆様の金融サービスに対するニーズというものも高度化、多様化してきているというふうに私ども受けとめているところでございます。これまで郵便貯金は個人貯蓄分野の基幹的存在として大きな役割りを果たしてきておりますし、またこれからも果たしていくつもりでございます。何にいたしましても、こういう環境の変化の中で、われわれといたしましては、基本的には国民のニーズの動向といったものを十分に踏まえまして国営の機関としてふさわしいサービスを積極的に提供していく、こういう方向で郵便貯金制度の見直し、改善を行う、そして国民の経済生活の安定と向上に一層寄与してまいりたいと考えているわけでございます。  当面、実はこの三月二十五日に国会の方に御提出を申し上げました郵便為替法、振替法の一部改正というものがございます。これはこれから御審議をいただくわけでございますけれども、改正の趣旨は、現在実施をいたしております為替貯金業務のオンライン化に伴いまして、送金決済手段といたしましての郵便為替あるいは郵便振替のサービスの改善を図るための所要の改正をいたしたいというものでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 先月、郵政省は「金融の分野における官業の在り方等について」という資料を配付されておるわけでございますが、この中で、現在のいわゆる民間金融機関というものは産業金融に重点が置かれている、そして個人向けサービスの個人金融の分野はおくれているというふうに指摘をなさっているわけでございます。官業はいわゆる個人金融に向けるべきだというふうに主張なさっておられますけれども、この主張に対して今後どういう方向でこの問題を解決しようというふうにお考えになっておられますか。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○政府委員(鴨光一郎君) 御指摘の点は、恐らく私どもが金融懇におきまして二月の十八日に郵政省のヒヤリングがございましたときに御説明を金融懇に申し上げたときの中身だろうと思います。  その中で、御指摘の個所につきましては、民間金融機関はこれまで産業金融に重点が置かれていたため個人向けサービスは産業部門に比べ立ちおくれている状況にあるということを私ども指摘をしたわけでございます。先ほど申しましたように、郵便貯金は個人の貯蓄分野の基幹的な存在ということで、国民の貯蓄心の滋養あるいは資産形成に大きな役割りを果たしてきたところでございます。そういった意味で、官業あるいは民業を問わず国民の立場に立っていかなる金融サービスが現在求められているか、そういういかなる金融サービスをどういう形で提供をしていくかということで、官業、民業を問わず両者が相まって国民の福祉の増進を図らなきゃいけないと考えておるわけでございますけれども、とりわけ個人というものが、これは郵貯の場合には本来的に個人貯蓄主体でございますが、民間におきましてもやはり借手としての立場あるいは貸し手としての個人、それぞれウエートが大きくなってきている状況にございます。つまり総じて金融分野においての個人のウエートというものが大きくなってきておりますので、私どもといたしましては、そういった先ほど申し上げましたような法改正等も含めまして個人に対する有効なサービス、改善を図っていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 時間が参りましたので、聞きたいことはまだたくさんありますけれども、最後に、一問だけお聞きをしてやめたいと思います。  最後にお聞きしたい事柄は、実はちまたで言われている事柄の中で、郵便貯金は税金対策上他の銀行よりも有利だ、こういうふうに言われているわけですね。したがって私がこの点を端的にながめようと思えば、いろいろ論理がある。これを詰めようと思ったけれども、きょうは時間がありませんからそれはやりませんけれども、銀行の場合は税務署が何回も調査に入ることがあるわけですね、税金の事柄で。郵便局には税金の事柄で調査が入ったことございますか。恐らくその数は非常に少ない。あったとしても少ない。恐らく皆無じゃないかと思う。そういった立場からいいますと、税の公平という立場から郵便貯金だけが聖域とされるということはこれは非常な不合理であろう。しかも郵便貯金が税金対策に使用されているということになれば、これは一部特定の高額所得者の税金逃れということになるわけでございますが、その点についてはどういうふうにお考えになりますか。

鴨光一郎郵政省貯金局長

○政府委員(鴨光一郎君) 先生御指摘のような郵便貯金が税の聖域であるということはございませんで、所得税法その他の法律によりまして税務当局が、納税義務者と取引があるもの、つまりお客様が納税義務者であります場合に、その取引対象といたしましての郵便局、もちろん民間金融機関も同様でございますが、そういうものに対しましてその内容についての質問調査をする権限というものが与えられてございます、所得税法とか法人税法等でございますが。そういう権限に基づきましての御照会がございました場合には、その調査に応じて回答をいたしているところでございます。ちなみに、五十四年度中に郵政サイドで税務調査を受けた件数はおよそ千七百件でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いずれにしても圧倒的に少ないわけですよ、銀行と比較した場合。  終わります。

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 以上をもって桑名義治君の質疑は終了いたしました。  次に、沓脱タケ子君の質疑を行います。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 それでは、大変限られた時間でございますので、端的にお伺いをしていきたいと思います。  まず最初に、電電公社の不正経理事件についてお伺いをしたいと思います。  検査院、おいででございますか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) はい。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 検査院にお聞きをしたいんですが、これは償うべき損害を明確にさせるために検定作業を続けておられたと思いますが、その結果は出ましたでしょうか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) お答えいたします。  検定のための作業は、昨年十二月から本年三月にわたって実施いたしました。その間、出張でございますが、延べ百七十四人目をもって行いました。その結果、公社の損害となると判断いたしました金額は四億七千九百三十五万円であります。なお、公社の弁償額はこの金額を上回っております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そうしますと、検定の結果の損害額というのが四億七千九百三十五万円。といいますのは、これは前回の検査院報告で出ておりました旅費の不正経理分二億七千九百七十八万三千円、あるいは架空の会議費分二億九千五百二十一万八千円、不正規の会議費分という何か名目の違う会議費、これが六億五千万余り、それから架空の旅費いわゆる特泊分と言われていた不正請求分が一億七百五十七万二千円等々が、合わせまして十三億三千二百七十四万五千円というのが前の検査院報告であったと思いますが、その十三億余りが今度の検定の結果では四億七千九百三十五万円になったということでございますか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) 先生御指摘のとおりでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 大分大幅に減ったと思いますので、ちょっとお聞きをしたいのは、そうすると、そういうふうに指摘をされていた分が約三分の一ぐらいに減ったということの内容というのは、つまり十三億余りのうちの必要性があると認めたもの、それから必要性がないあるいは必要性が薄いというふうに認めたという分け方によってこれだけ変わったと思うんですが、これはどういうふうにそういう分け方をしたのか、ちょっと具体的にお伺いをしておきたい。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) お答えいたします。  検定のための作業の過程で判断いたしました基準は業務運営上の必要性が濃いか薄いかでございまして、これはもともとケース・バイ・ケースで行わなければなりません。したがいまして、特に統一した基準を設定することはきわめて困難であります。  例を挙げますと、業務運営上の必要性が濃いとしたもの、これは地元折衝にかかわります関係会議費あるいは災害復旧対策会議などの経費であります。また業務運営上の必要性が薄いというふうにしたものは単なる懇親会あるいは課内の旅行費用、こういったものの経費でございます。  以上でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 時間がないから詳しく聞くのが大変なんですけれども、災害復旧費とか地元折衝にかかわる会議費なんておっしゃるけれども、何億も地元折衝に飲み食いしているのはこれはあたりまえですか。そういうことが必要性の濃いものとしてお認めになったということですね。災害復旧で何億も使うほどあったんでしょうかね。ちょっと非常に考えにくいんですが、全国じゃありませんからね、近畿が中心ですからね。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) 私がいま例に取り上げました災害復旧というのは、東北電気通信局にもございまして、宮城沖地震の例を述べたものであります。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そうすると、近畿が圧倒的に多いのに宮城沖の話だけしたって話にならぬじゃないか。これは、そうすると必要性があると認めた、判断をしたというのも大分ゆっくりと見てあげたという内容のように思いますが、返事せぬでよろしいわ、時間がないからね。うんと時間があったらゆっくり聞きたいんだけれども。  そこで、これは前回も聞いておった問題の一つなんですが、今回の検定の結果労働組合と飲食したものはどのくらいありましたか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) 約四千万円程度でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そうしますと、労働組合との飲食のうちにどんな場合が適当な、正当な飲食とみなしましたか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) 諸案件の説明整理中に食事時間にかかりまして、その後さらに検討を続けたような場合、あるいは儀礼的に役員の交代時に会食する機会を設けた場合など、常識的に一応認められるであろうという経費につきましては業務運営上の関係が濃いとして損害には当たらないと判断いたしました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そうすると、逆に労働組合との間でどんな場合は弁償しなきゃいけないというふうに認定をしたのか、その金額は幾らぐらいですか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) 業務と余り関係がないと見られます打ち合わせ後の懇談、そういったような例は損害に当たると判断いたしました。金額は約一千万円でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 一千万円業務と関係がないというのはおよそわかるんですが、そんなもの一千万円もこれ飲んでいるんですか。どんなところで飲食をやっているんですか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) われわれ判断いたしました過程で、要するに業務的に余り関係がない、いわゆる懇談的な要素を含んだような場合に損害に当たると判断いたしました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 いや、あなたのところでは、労働組合との間で飲み食いしたのは、いわゆる業務上打ち合わせの後の懇談などはよろしいということで認定をしたんでしょう。損害と認めなかったというんでしょう。どうなっているんです。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) 先ほども申し上げましたように、諸案件の説明整理、そういったような段階での打ち合わせの経費は一応必要と認めました。ただ、その後の単なる懇談的な要素のあるものは損害に当たると判断いたしました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 わかりにくいのは、諸案件の打ち合わせというけど、そんなもの食堂やら料亭でやるわけはないでしょう。当然役所でやるのと違うかな。その後というのは、その後ちょうど晩になったので夕食をする、それでまあ一緒にどこかで夕食をとるというふうなのは妥当だ、しかし、きょうはここで打ちどめにして、二次会、三次会、キャバレーやクラブへ行こうかというのは、これはあかんというふうにしたということですか。

岩崎恭次郎会計検査院事務総局事務総長官房上席検定調査官

○説明員(岩崎恭次郎君) ただいま先生御指摘のようなケースについて損害に当たると判断いたしました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 総裁ね、大体お聞きのとおりです。これは私、時間があったらもう少し聞きたいんだけれども、昨年お聞きをした公社の答弁とも違うんですね。総務担当理事の玉野さん、この前私には寮やら華美にわたらない場所でやっているとおっしゃっておられたんですが、いまの話だったら、二次会、三次会、キャバレーやクラブのやつはこれは弁償を要求すると、大分話が違うんです。  総裁ね、お聞きのとおりなんです。いろいろと言い逃れをするから少しも基本的によくならないと思うんです。私は、この際はっきりしなきゃいかぬと思うんですよ。それは十三億が四億に減ろうが、あるいはわけのわからぬ金がたとえ一千万円であろうが、そのお金だれのお金です。国民の電話料金ですよ。こんな電話料金、もしこれが会計検査院が検定をやらなかったらそのまままかり通るんでしょう、ぬけぬけと。こんなこと国民はがまんならぬですよ。二度とこういうことを起こしちゃならぬと思うんですが、総裁の御決意と郵政大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

真藤恒日本電信電話公社総裁

○説明員(真藤恒君) 私、思いがけなく民間からこういうところへ任命されたということは、そういう姿勢を正すということを命ぜられたというふうに考えておりまして、したがいまして、着任早早からこの問題に関しましてはいま最も厳しいやり方で全力投球いたしております。これにはいろいろ制度上の問題も手をつけなければなりませんが、制度上の自己監査能力の強化とか、あるいは経理の実行予算の執行の仕方とか、そういうものにもう少し厳しい手続をするということで、いま具体的に準備を進めております。  しかし、さしあたり、こういうことは結局は道徳の問題でございまして、この問題を処理するのに他人に権限を委譲すべき問題ではないと思いまして、私が委員長となりまして特別な組織をつくりまして、いますべての組織について順序を立てていままでのこういうことについてのあり方をさらに調査いたしつつあるわけでございますが、かなり作業は現在進んでおります。決して二度とこういうことが起こらぬようにするということは、口で申しましてもだめなんでございまして、実行をもって進めていきたい、また、いくべき義務があるというふうに考えて、いまそれを本気でやっております。しばらく時間をおかしいただきたいと思います。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 電電公社がこのような会計検査院から不当、不正の指摘を受けて発見されたことは、郵政省にとりましてもまことに遺憾であり、今後は絶対こういうことが起きないようにという監督の立場から責任を感じているところでございます。  そこで、基本的なことが一つありまして、予算の執行というのは国会で決めてあるものですね。細目まで、これは何費に使うと書いてあるわけですから、そのとおり執行していただければこういうことは全然ないんです。これを勝手に解釈して会議費とか出張費をこういうふうに使ってもいいだろうというまず基本線を直していただくように公社に厳重にお願いをしているのです。  あとのことについては、いま総裁が言われましたように内部的に十分監査をしていただきたい、こう考えております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 それで、さっき検査院の御報告によると、検査院の検定では四億七千九百三十五万円、自発的に弁済をしたのがそれを上回っておりますという話なんですね。変な話だと思うんだけど、返さぬより返す方が実損がないわけだから、いいとは言えますがね。たとえば労働組合のこんなのは妥当でないと思えるというのがわずかな金額に圧縮されて一千万と言われているんだけれども、組合の幹部とか公社の役員とか飲んだ人がこれ払うたんですか。変なものですよ、これ。どうですか、公社の方。

小澤春雄日本電信電話公社総務理事

○説明員(小澤春雄君) これにつきましては、予算執行職員等の責任に関する法律ということで、予算の執行の責任にある者がこのようなカラ出張とかあるいは架空の会議を行ったというところに責任があるということが法律的にも言えることでございまして、本来ならそれらの職責にある者が公社に対する損害を弁償回復する、こういう義務があるたてまえになっておりますが、大変申しわけないことでございますが、何分にも莫大な金額でございますので管理者にお願いし、特に近畿は、先生御指摘のように九〇%占めておりますので、いろいろ調べました結果二億円程度は業務に関連性が薄いということで四億八千万のうち二億円が近畿、そして残りは通信局のある程度の職位にある管理者が自発的に拠金をいたしまして、それをもって弁済する、このようにいたしたわけでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 法務省おいでですか。——大概変なぐあいだなと思っているんですが、それこそ一滴も飲んだことないけれども二万、三万出したといういわゆる管理者の方々たくさんおるんですがね。  法務省にお聞きをしたいのは、検査院も検定の結果業務上と認めがたいという点を確認されたわけですが、すでに昨年来二件の告発事件がございましたが、現在どのように捜査が進められておるのか、それから検査院の検定結果を見た上では一層私どもは厳正な捜査が必要だと思うのですけれども、法務省の御見解をお伺いしておきたい。

飛田清弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(飛田清弘君) ただいまの問題につきましては、いまお話がございましたように、昨年十二月に会計検査院より指摘された電電公社の旅費及び会議費の不正経理に関しまして、昨年の十二月二十六日に、全電通近畿地方本部大阪中央支部大阪中電分会印通部会長などから大阪地検に対して、公社近畿電気通信局の管理職職員に対する虚偽公文書作成、同行使、業務上横領の告発がなされておりまして、引き続いて東京弁護士会などの所属弁護士十名から最高検に対しまして、同局の職員部前部長らに対する虚偽公文書作成、同行使、背任の告発がなされまして、最高検は本年一月八日これを立件して大阪地検に移送しておりますので、現在大阪地検におきましてこれらの告発に係る事件について所要の捜査を行っている段階でございます。  それともう一つ、厳正公平にやるのかという御質問でございますが、検察当局は、これまでいかなる事件に対しても厳正公平しかも不偏不党の立場で臨んできたことは、ただいまもお話しのように十分御理解いただいているところでございますけれども、この事件につきましても同様の立場で捜査を遂行し、いわゆる不正経理に関連する犯罪事実の有無について解明し、仮に事実が認められた場合には事案の軽重及びこれに関与した者の刑責の程度に応じて適切な処理を行うものと考えております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 時間が余りありませんので、電電公社にとって不正経理事件と同様に不祥事件だと思いますのは、いま社会的な問題になっております株買い占めの誠備グループに関係した岩澤靖経営委員の問題でございます。同僚委員からもすでに質疑が出ておりますので、角度を変えて少しお聞きをしたいと思っているわけです。  昨年の十月、岩澤氏の経営委員任命について国会の同意が求められたとき、わが党はこれに反対いたしております。そこで、国会に同意を求めるに際しての一般的な選考基準というのは一体何なんですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 日本電信電話公社経営委員の選考の要件につきましては、法に定められております欠格要件を別にいたしましては特に積極的な資格要件の定めはございません。しかしながら、その任務の重要性にかんがみまして、当然公正な判断のできる方、豊富な知識、経験のある方、そういった立場から電電公社の業務を見ていただけるような方を選ばなければならない、こういった一般的な考え方の中で政府部内において人事を考えるわけでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 特段の定めがないというんだから適格者を見つけるというのはなかなか大変なんだと思うんですけれども、一般的に言うてどうして決めるのかなと、郵政省と内閣官房とが協議をして決めるのか、だれかが推薦をするのか、その辺はどうなんですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 当然、内閣総理大臣の任命をする人事でございますので最終的には内閣において決定を見るわけでございますが、郵政省も電気通信行政あるいは日本電信電話公社の監督の責めに当たるものとして、その人選にそれなりの関与をいたすわけでございます。具体的にどういうやり方でということにつきましては、率直に申しまして選考の過程にはいろいろなことがございます。候補者につきましても、郵政省から人名が出ることもございますし、内閣官房の方で人名が出るというふうなことも、いろいろございます。いずれにしましても、これは人事選考のいわば事実上の作業プロセスのことでございますので、その辺に特に定められたルールとか手続とかというものがあるわけではございません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 基準があってなきがごとしに等しいというようなことだからいろんなことが起こるんですね。  岩澤氏に関しては、経営委員就任について政界を巻き込んでの運動の結果だと言われているんですね、政界からの推薦があったのではないかと。郵政大臣、どうですか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 私の知る限りでは、私のところにはございません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 それは当然否定されるわけだけれども、岩澤氏関係の政治献金の動きを見ますと、こういうふうに言われているということは的を射ていると思わざるを得ないんです。岩澤さんという方が中央政界進出に非常に意欲を燃やし始めたのは昭和五十二年だと言われている。そして岩澤グループを統括する株式会社岩澤総本部を設けて北海道内での地歩を固めたと言われているんですが、その後、中央政界進出に意欲を燃やして岩澤さんという人は中央政界接近のために非常に顕著な動きが見られるわけですが、政治献金の実態等については、大臣、御承知ですか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 全然存じません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 自治省発表の政治資金の収支報告書を見てまいりますと——これ御参考に大臣に一部。(資料を手渡す)その資料をごらんいただきますと非常にはっきりしている。昭和五十一年分というのは、これは今度つぶれた札幌トヨペットから二十四万円国民政治協会へ、自民党の政治団体ですね。この国民政治協会への寄付金というのは、五十一年が二十四万円。五十二年度分は、これは札幌トヨペットが六百二十四万円、金星自動車株式会社が一千六万円、北海道テレビ放送が五百万円ということで、合計二千百三十万円。五十二年度ごろからいよいよ北海道を固めて中央政界へという野心を燃やしたころですが、五十三年度は、今度は個人分として岩澤さんの個人名で一・千万円。この年には、国民政治協会への個人分で一一千万円以上というのは岩澤さん一人です。それ以外に、札幌トヨペットが十八万円、それから金星自動車が五百六万円、北海道テレビ放送が五百万円ということで、これまた合計二千二十四万円。ところが、五十四年度分になりますと、個人分の  一千万円、それからイワサワファミリーが百万円、金星商事が六百万円、金星自動車四百六万円、金星釧路ハイヤー五百万円、金星北見ハイヤー五百万円、金星旭川ハイヤー五百万円、金星室蘭ハイヤー五百万円、金星小樽ハイヤー二百万円、札幌トヨペット五百三十万円、北海道テレビ放送六百万円、合計五千四百三十六万円というふうに急速にふえているわけです。急上昇ですね。これを見たら、政治献金によって政界を巻き込んで経営委員を手に入れたと言われてもまずいたし方がないと思われるわけですけれども、大臣、いかがですか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 事務的な答えであるというおしかりをいただくかもしれませんが、日本電信電話公社法におきましては、政党の役員は経営委員となることができないという定めはございますが、経営委員がそれぞれの立場において政治活動をするということについては特段の妨げはないものと解しております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これはいろいろ言われているように、端的に言えば金で経営委員のいすを買ったという疑いが出るのも、こんなことを見たらそれはしようがないんですよ。しかも選定基準は何もはっきりしていないというわけでしょう。岩澤氏について見れば、問題の誠備グループに手を突っ込んで、しかも会社の金を使い込んで会社を倒産さしている。そのおかげで、札幌トヨペットには千人以上の労働者がおるわけでしょう。特に気の毒なのは新入社員ですよ。百十名とやら言われておりますが、新しい人生のスタートに重大なつまずきを与えるというのは重大な社会的責任です。こういう人を選定してきた内閣の良識をまず疑われますよ。責任は一体どうするんですか、大臣。これは電電公社の経営委員というのは初めてと違いますわ。きのうの公判で実刑求刑をされた小佐野賢治元経営委員というようなものがあるわけでしょう。ああいう苦い経験もあるんですね。だから、これははっきりするべきだと思うんですが、いかがですか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 先ほどもお答えしたのでございますけれども、こういう経営委員会の委員というのは非常に重要なポストでございます。したがって選考についても十分配意をしないといけないのでございますが、私もあいさつにおいでになりましたときには、このポストは十分に御注意をいただいて御活躍いただきたい、こういうことを申し上げておりましたにかかわらず、こういうことが発生したことをまことに遺憾に思っているわけでございます。幾ら内閣の任命とは言いながら、よく内閣と連絡をとりながら今後こういうことがないようにということを痛感いたしている次第でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これはけさの閣議でその辞任が認められたというんですが、これは辞任を勧告されたんですか、本人の自発的な辞任を確認されたんですか、どっちですか。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 辞表を持っておいでになったわけでございます。辞職願をお持ちになったわけでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 私はこんなの、これは電電公社法の十五条によりますと、「内閣は、」「委員たるに適しないと認めるときは、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。」という定めさえあるんですよ。こんなの、いま開会中なんだから、内閣はきちんと対処するというんだったら、明確にぴしっと国民が納得するように、こういう法の定め、公社法の十五条を発動する、それくらいのことをおやりになるべきだと思うんです。  運輸省おいでですか。

棚橋泰運輸大臣官房審議官

○説明員(棚橋泰君) はい。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 さらに、ちょっと運輸省と経済企画庁にお聞きしたいんですが、岩澤氏は運輸政策審議会の委員も脚やりになっておられますね。  経企庁にお聞きをしたいのは、総理の私的諮問機関である物価安定政策会議の委員もやっておいでのようでございますが、これを見てちょっと驚いたんですよね。大体株式投機に失敗をして会社をつぶすような人にどうして物価安定を論じる資格があるんだろうか。しかも総理の諮問機関ですよ。こんなことをやっていて本当に国民は浮かばれないと思うんですけれども、これは当然やめさせてしかるべきだと思いますが、やめているんですか、やめていないんですか。やめていないんだったら直ちにやめさせるべきだと思いますが、両省、いかがですか。

棚橋泰運輸大臣官房審議官

○説明員(棚橋泰君) 岩澤靖氏は、昨年の五月から先生御指摘のように運輸政策審議会の委員でございます。運輸政策審議会の委員となられましたのは、ちょうど運輸政策審議会で新しい交通政策を諮問いたすに際しまして若干の委員の方をふやすということで、その際、従来新聞の代表の方はおられましたけれども放送関係の代表の方がおいででございませんでしたので、NHKと民間放送連盟という両方から一名ずつ御推薦をいただきまして委員になっていただいたわけでございます。そういうわけでございまして、ただいまのところは委員でいらっしゃいますが、まだいまのところ辞表の提出等もございません。  それから先生御指摘のいろいろな事実関係につきましても、私どもまだ新聞で知っておるような段階でございますので、しばらく事態の推移を見たい、かように思っております。

中田一男経済企画庁物価局物価政策課長

○説明員(中田一男君) 岩澤靖氏につきましては、物価安定政策会議の委員といたしまして昨年の五月から就任していただいております。物価安定政策会議の委員は全体で四十五名でございますが、学者、先生でございますとか、経済界、労働界、消費者の団体あるいは言論界等々、幅広い国民各層の代表の学識経験者に委嘱しておるわけでございますが、岩澤氏につきましては、特に同氏が北海道を中心に地域の経済の実情に明るいことから地域経済に関する学識経験者というようなことでお願いをしたものでございます。  現在は、ただいま運輸省の方からも御説明ございましたと同じような事情でございまして、特にまだ何らの御連絡をいただいておりません。今後につきましては事態の推移をよく見守っていきたいと考えております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 時間がありませんのでそれ以上追及をいたしませんが、これはできるだけ早くやめさせて当然だと思いますから、適切な処置をお願いして終わります。

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 以上をもって沓脱タケ子君の質疑は終了いたしました。  次に、前島英三郎君の質疑を行います。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 障害者の社会参加にとりまして、情報、コミュニケーションの占めるウエートというのはきわめて大きいものがございます。障害者の中には、視覚障害、聴覚障害、言語障害などコミュニケーションの面で直接的なハンディキャップを持っている人が大変多いわけでございます。車いすにとりまして階段や段差が困るように、コミュニケ−ションの段差は社会参加にとって想像以上に大変厚い壁がございます。この壁をなくしていかなければならないと思いますし、ことしはそういう意味では国際障害者年でございますから、なお一層関係省庁にお力添えをいただきたい、こう思うんです。電話、郵便、放送等はコミュニケーションの重要な手段でございますけれども、国際障害者年を機会にコミュニケーションや情報の段差をなくしていくために郵政省として十分な努力をしていただきたいということを冒頭にお願い申し上げておきます。  そこで、質問を幾つかさせていただきますが、まず電話の問題について伺いたいと思うんですけれども、電電公社はこれから四年間合計四千八百億円を国庫に納入するという、これはいろんなとらえ方もありますけれども、それだけの金というものはこれはやっぱり根には料金値上げによるものであって、したがって本来利用者にこういうものは還元すべき性格のものだというような意見もあると思うんです。といいましても、還元の方法というか還元についての思想というものを当然したがいまして持っていただきたいと思うわけでありますが、私はコミュニケ−ションの面でのハンディキャップを埋めていくということに重点的に取り組むという考え方、思想をこうした中に取り入れるべきではないかと言いたいわけでございます。  電話の利用につきまして実態を見てみますと、一つは、外出が困難で電話に依存する度合いが強い人、二といたしまして、言語に障害があって通話が長くならざるを得ない人、三つ目といたしまして、聴覚に障害がありまして電話を使えないかあるいは使うことが困難な人、これらの人々については料金面とか技術面で何らかの配慮やサービスをするべきだというふうに考えるわけでございます。具体的な手段、方法は別といたしまして、基本的な考え方として、ひとつ郵政大臣の御見解を伺いたいと思います。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) いま御指摘のように、電電公社の収支差額論いろいろ出ておるわけでございまして、国庫納付の問題もあるわけでございますが、あちらの方は資本勘定の方で支払うというものでございますが、損益勘定の方での問題といたしましてやはり料金問題がある。したがいまして、私どもの方では実は国民全体に対しますという観点でございますけれども、日本の国内におきまして近距離料金が非常に外国と比べて二分の一、四分の一というふうに安い、遠距離料金が二倍、三倍というふうに非常に高いという、基本的に遠近格差が非常に著しいという非常に大切な政策課題を抱えておるわけでございまして、他方また今後の公社の経営というもの、すぐさまそれが料金の値上がりにつながるようではまいりませんので、特に格差が著しい五百キロ以遠につきましてこれを一四%、あるいは七百五十キロ以上は一七%下げる、それからさらに国民全体と申しますか、特に家庭生活の方の利用がございます日曜祝日につきまして、夜間割引、深夜割引と同じように認可制度によりまして割引制度を導入しよう、これが今回の公衆法の改正法案をお願いいたしておりますものの骨組みでございますが、さらに先生御指摘の三つの点での身体的に障害を持たれておられる方々に対する対応というものがございます。  これにつきましては、電電公社そのものが非常に技術力といいますか、開発力というのがすぐれておりまして、先生御指摘のように、何と申しますか、そのサービスになかなか即応できない状況におられる方々に即応できるような機器の開発ということで現在までもいろんなものを開発してまいりましたし、今後につきましてもいろいろ知恵を出してそれに即応できるような開発、公衆電話等の問題もございましょうが、これに臨んでいくということだと考える次第でございます。  それからもう一つ、料金の問題でございますが、現在の法制の物の考え方といたしましては、電話料金、基本料金、通話料金は法定料金でございまして、これを減免する場合は公衆法の七十条、七十一条ということで非常に限定的に列挙をしておるわけでございます。たとえて申しますと、一一〇番とか一一九番とか生命、身体ということが一つございます。それからもう一つは七十二条でございますが、料金の減免という、これは公社独自でできるものではございますが、公社全体の経営に支障を与えないということと、臨時と申しますか、一つの停止条件つきという制度がございます。これは昨年の十一月二十七日から夜間割引、深夜割引制度をつくりますまでの間、その料金減免の制度によりまして身体障害者の方の料金減免を行うということを公社としてもおやりになったものでございますが、いずれにしてもこれは停止条件がついております。  それからその他の全体といたしましては、これはいろいろ議論があるところでございますけれども、事業体としてこれを料金面で考えていくか、あるいは福祉行政の中で考えていくかという基本的な議論があるところでございますし、それからまたそれに対しまして、公社自体としては通話料だけでなくて債券とか設備料とかそういうものがございますので、こういうものの分割等々のいろんな手法を入れておる。全体として申し上げましたけれども、こういう仕組みというか、考え方になっておるということでございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 いろんな形でそれぞれの障害を持った人たちに対するサービス、その機器開発ということはわかるんですけれども、なかなかこれが実用化にはむずかしいまだ部分もあるように思います。たとえば公衆電話もなかなか車いすでは使えないという現実は都会には大変多いわけで、ごくほんの一部と言っても過言ではないというふうに思うんですけれども、やはりこれらの人々に対する配慮とサービスというものは、福祉だから厚生省でという考え方からやはり転換していただきまして、電電公社の利用者サービスの一環という位置づけとしてやはりしっかりと考えていただきたいというふうに私は思うんです。  で、いま三つのそれぞれのグループの人々に対する料金面、技術面というようなことをお願い申し上げたわけですけれども、障害者の電話の利用に関しては、従来からたとえば車いすで使える電話ボックスを配置するとか、あるいは難聴の人が使える電話を配置するとか努力をしていただいていることはわかるんです。わかるんですけれども、いま言ったようになかなか実用的には少ないし無理もある。したがって今後一層努力をしていただきたいと思うんですけれども、その辺はいかがですか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) いまの点は公社の方からお答えになった方が適当かとも思うわけですけれども、私どもも、先生御指摘のようないろんな能力を公社は持っておるわけでございますのでさらに積極的に取り組んでほしい、こういう考え方でございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 そこで、物的な改善あるいは機械を改善するといった、どちらかといえばハードな面が中心だと思うんですけれども、今後はハードな面だけでなくて人間関係、人と人との触れ合いといいますか、心といいましょうか、そういう形を含めた障害者の電話利用がスムーズにいくようないわばソフト面のことも考えていただければと、こう思うんです。  つまり物的、機械的な改善だけではどうしても限界がありますし、なかなかそれには予算も伴わなければならないという部分もあると思うんです。それを埋めるのは今後は人的配慮しかないのではないか。ただし、人的配慮というのには、人をふやすということを私は言っているわけじゃないんです。電話の場合、電話機そのものが利用者の手元にあるのでなければなかなかむずかしい面もあるんですが、今後の大きな課題として検討していただくことに、一つのアイデアとして赤電話がございますね。その赤電話の委託先に協力をお願いして、たとえば「親切赤電話」とか「もしもし触れ合い」とか、そういうような形で表示をしていただきまして、そこでは電話利用の困難な人にダイヤルをかわって回してあげるとか、あるいは口のきけない人のメッセージを先方に伝えてあげるといったサービスをしてもらいたいということですね。いわば親切赤電話キャンペーンといった形もソフトの面では考えられるのではないかと思うんですが、それに対する電電公社のお考えはいかがでしょうか。また私の提案でありますけれども。

玉野義雄日本電信電話公社総務理事

○説明員(玉野義雄君) まことにいいアイデアを承りました。私たちもそういうような点研究いたしまして、赤電話につきましては、まだ数は少のうございますが、車いすでかけられるように台を低くするとか、そこにはマークをつけるとかいろいろいたしておりますが、先生のアイデア等伺いましたので私の方でも検討さしていただきたい、こういうふうに思っております。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 なかなか実は、それぞれ三千二百の市町村ありますけれども、中にはどうしてもかけたいんだけれども車いすから——しかし、そこでちょっとそのお店の方が心を開いていただければ、あるいはそういうようなマークがあって公社独自の触れ合いキャンペーンがあったら、どんなにか電話によるいろんな価値観というものが出てくるだろうというような声が大変強いということを申し添えておきたいと思っております。  実は先日、電気通信科学館でテレビ電話の記念通話をする機会を得まして、実は神戸のポートアイランド、ポートピアとの間で話をしたんです。驚きました、大手町へ行きましてね。まさに応接室でポートピアにいる人たちと対話ができるというので大変なものだなあと思ったんですけれども、テレビ電話なら手話で話し合うこともできますし、障害者のコミュニケーションにとってもすばらしい役割りを今後発揮してくれるだろう、こう思うんです。テレビ電話の今後の開発、実用化の見通し、方針というのはいかがでございましょうか。

山内正彌日本電信電話公社総務理事

○説明員(山内正彌君) 先生御指摘のとおり、テレビ電話を利用いたしますと手話によりまして意思を伝達するというようなことが非常に簡単にできますので、大変有効な通信手段であるというふうに考えております。われわれといたしましては、これはそれ以外にも大変いろんな面で今後の情報革新のために、顔を見ながら話をするということはいいことだと思っておりますので、研究開発はすでに十年来続けておるわけでございまして、現場で試験をいたしましたのも四十七年と四十九年と二度ほど持ち出して試験をしておりますし、それから会議テレビというようなかっこうで現在東京−大阪間等で実施はしております。  しかしながら、これも御承知かと思いますけれども、電話のように話を伝えるだけの設備と絵まで伝えるという設備との間では使います周波数帯域に非常に大きな幅がございまして、具体的に申しますと、現在の技術では一回線のテレビチャンネルをとるために使います周波数の帯域幅というのは電話の一千回線分を使うというようなことでございますのでコスト的に大変高いわけでございまして、いま直ちにこれを商用に供して皆さんにお使いいただくという段階には至っておりません。この辺につきましては、そういう技術的な難関を突破いたしまして、使います周波数帯域を圧縮して少ない帯域でも使えるようにするとか、あるいは光ファイバーケーブルを使って安い伝送路をつくるとかというようなことによりましてテレビ電話を将来普及してまいりたいと考えておりますが、現在は具体的ないつできるというお話は申し上げる段階にないので、御了承いただきたいと思います。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 一般家庭に普及するという時代はかなり先だろうと私も思うのです。思うのですが、たとえば聴覚障害の人が低料金で利用できるように必要な場所にああいうものを設置するというようなこと、たとえば全国くまなく福祉センターみたいなものがあるわけですし、あるいはそういうところで、また電電公社でもいいんですが、そういう窓口に、そこに行って四十七都道府県いろんなところで手話でも実は話ができるんですよというようなものを今後開発していただきまして、普及に努力をしていただきたいというふうにこれは要望としてお願いをしておきたいと思っております。  次に、郵便の問題に移りますけれども、郵便料金の値上げがありましたが、考えていた以上に影響が大きいという感じがいたします。身体障害者団体が発行する定期刊行物に関する郵便料金につきましてはどのように配慮をなされたか、また値上げに当たって各団体からいろんな要望があったと思うんですが、どのように御努力なさったか、特に定期刊行物の件につきましてお答えいただければと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) ことしの一月二十日から郵便料金の改正をお認めいただいたわけでございますが、その際の身体障害者の方々の団体の発行する第三種郵便物の料金につきましては、結論としてまず申しますと、五十グラムまでのものでそして月三回以上発行するいわゆる低料扱いの三種の料金につきましては、六円から八円という二円増の三三・三%値上げをさしていただいたわけでございますが、もちろんこの料金改定の作業を進めている過程の中で、先生の仰せのとおり身体障害者の団体の方々からいろいろと陳情がございました。陳情がございまして最も多かったのは料金の据え置きということがございましたけれども、この点につきましては、実は六円という郵便料金は昭和四十六年の七月から約十年間据え置きということでございましたので、いろいろと郵便料金全体の体系ということを考えさしていただきまして、必要最小限の料金の値上げをさしていただいたところでございます。  ちなみに、いま身体障害者団体の発行する定期刊行物ということで御説明をいたしたわけでございますが、一般の方々の発行する第三種、こういうことでございますと十五円から二十五円ということで改定率が六六・七%ということになっているわけでございますが、こういった点をひとつ御理解を願いたい、こういうふうに思う次第でございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 十年ぶりということですから、今後十年はまたそんな形で移行するであろうと短絡に考えたい、こう思うんですけれども、いずれにいたしましても、情報化時代でありますからできる限りひとつお力添えをいただければと、こう思います。  ところで、点字の郵便物につきまして無料扱いなんですけれども、点字の書籍を含む小包類については半額ですね。たしかそうですね。盲人団体からは万国郵便条約並みにすべきだとの要望が強いんですが、これについてはどうお考えになりますか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) まず、現行の法制について簡単に申し上げますが、点字の郵便物というのは、通常郵便物の扱いということでございますと無料ということになっております。それから六キロまでの小包というかっこうでお出しになるという場合は一般の小包料金の半額ということに相なっているわけでございますが、ただいま先生のお話にございました万国郵便条約という中では七キロまでが無料ということに相なっているわけでございます。  したがいまして、私ども外国あての点字の郵便物ということでございますと、UPU条約のその規定を当然日本でも遵守しておりまして、無料ということでお送りをさしていただいているわけでございます。ところが、内国でございますと、小包で送れば半額というようなことで、その辺のバランスがとれていないじゃないかということになろうかと思いますが、実は日本の場合にはできるだけ小型化する、それから規格化するということで郵便の送達の基本的なシステムを考えておりまして、私どもUPU条約の七キロまでというのは外国あての小包あるいは点字の郵便物ということではやっておりますが、内国の場合には三キロまでが無料、それを超えるものは半額ということになっている次第でございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 それはわかるんですよね。ですから、せめてその条約並みに国内でもやっていただく。その郵便物というのは、大変小包わずかなものだと思うんです、量的にはね。ですから、この辺が一つの御決断だ、こう思うんです。国内では割引になる、動く移動の問題ではあるんだけれども外国はただだというのがあれなんですけれども、外国の場合は無料だけれども国内では有料というのは、何か逆さまな感じがして非常に私自身は違和感を持つんですね。いかがですか、この辺。ことしは国際障害者年でもございますし、思い切って御決断というようなお気持ちは。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) いささか郵便の専門屋的な幅の狭い御説明になろうかと思いますが、外国あての小包の送達の仕組みと内国の小包の仕組みというのは内部的にはかなり違ったものになっているわけでございます。したがいまして、内国の小包そのものが六キロまでに抑えられているというようなことから、外国あての小包は七キロまでいいというようなことで、内国もそれに合わせたかっこうをとるというのは私どもいまのところは消極的にならざるを得ないわけでございますが、先生のせっかくの御提案でございますので、今後引き続いて検討をさせていただきたい、かように思う次第でございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 その検討の上に前向きという言葉がつくとなおいいんですけれども、御検討いただければありがたいと思います。  昨年の通常国会における予算委員会で、聴覚障害者の出す郵便物につきまして御配慮いただきたいということを質問いたしました。電話によるコミュニケーションが不可能なために勢い手紙に頼らざるを得ないという一面の不幸がございます。点字郵便物の例にならって郵便料を免除すべきではないかとお尋ねをいたしました。郵政大臣は当時予算委員長をしておられたのでこのやりとりは御記憶にあるかと思うんですけれども、当時、大西郵政大臣は、聴覚障害者が出したものかどうか非常に区別がむずかしいので、わかるんだけれども大変悩んでおるんだ、こういう御答弁だったんですけれども、私は区別とかなんとかというようなことで、やはりこれもまたハートの面になろうかと思うんですけれども、現実には、テレビ電話がいまの電話のように普及すれば非常にコミュニケーションも広がりを見せるわけですけれども、聴覚障害者の人たちにとってはまさに電話もだめ、テレビというもの、ラジオ、あらゆるものに対しての参加が非常に遮断されている部分がありますね。そこで郵便物に頼る。その郵便物に頼るという大変気持ちの上での希望が強いわけですけれども、大臣の御決断を求めたいような気がするんですが、いかがでございましょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 先生仰せの国会でのやりとりというのは、いみじくも一年前のやりとりであるというふうに私いま理解をしておるわけでございますが、きょうお答えを申し上げるのは、そのときの大臣のお答えを依然としてお答えとして申し上げるということははなはだ進歩のないことという御指摘があるかもしれませんが、私どもの気持ちとしてはそういう気持ちでございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 わかりました。じゃ、また来年もお願いします。  次は、郵便局舎の問題についてお尋ねしたいと思うんですが、車いすの人や視覚障害の人あるいは聴覚障害の人たちに対する配慮は進めていると思うんですけれども、特定郵便局まで含めてどのくらい配慮されているか、今後の計画はどうなんでしょうか。余り時間がありませんけれども。

清水達朗郵政大臣官房建築部長

○説明員(清水達朗君) 郵便局舎の新増築に際しましては、窓口ロビーの出入り口の段差の解消、自動とびらの設置、原則としまして身体障害者の皆さんの出入りに対しましての考慮を設計上いたしておりますが、また既設の局舎につきましても、地域の状況、局舎の事情等々いろいろございます中で、御要望のありますところから逐次整備を進めてきております。  ちなみに、窓口ロビーに入ります段差の解消でございますが、普通郵便局舎の状況ですと、大体全国で七〇%ばかり本年度末で進む予定になっております。それから特定局舎を含めました状況で申しますと、三五%ぐらいの進みぐあいを予定しております。  自動とびらの取り設けでございますが、これは先生御存じのように、自動とびらばかりがその方法ではもちろんございませんで、あけやすいとびらと申しますか、そういったものについての工夫も加味しながらでございますけれども、現在自動とびらだけを申し上げますと、この年度末で大体六%ぐらいの部分が改善をされるというふうに考えております。  その他、手すりつきの便房の設置も漸次進めてきております。  そういったのが現状でございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 年金受給とかいろんな形で窓口に障害者が大変郵便局の場合多いわけですから、ひとつ今後とも七〇%を一〇〇%に、三五%を一〇〇%に大いに取り組んでいただきたいことをお願いしておきます。  最後になりますが、郵政省は大変障害者の雇用率もいいわけでございますけれども、しかし、それは一・九ではなくて一・八という部分でのよさという部分もちょっとございます。雇用や就労に寄与することを考えてほしいのはもちろんですが、たとえば郵便局員の制服の購入とか、あるいはクリーニングを福祉工場やあるいは障害者が多数雇用されている事業所に頼むとか、あるいは切手やはがきの販売を障害者に優先的に委託するとか、いろんな方法で今後も身障者の自立に向けて郵政省も積極的に取り組んでいただきたいことを最後にお願いいたしまして、一言郵政大臣からお言葉をいただいて、私終わります。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いろいろ身障者の点について、あらゆる角度から今後こうしてもらいたいあるいはこうすべきであるというたくさんの御意見をいただきまして、ひとつ大いに参考にいたしまして、できることは積極的にやってまいりたいと思います。  最後の点につきましても、物品購入等についてはやっぱり会計法というような法律もありますけれども、できるだけその範囲内におきましてそういう事務所あるいは製作所から購入するように努力してまいりたいと思います。

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) 以上をもって前島英三郎君の質疑は終了いたしました。  これをもちまして郵政省所管についての質疑は終了いたしました。     —————————————

宮田輝自由民主党・自由国民会議

○主査(宮田輝君) この際、分科担当委員の異動について御報告いたします。  本日、片山甚市君、大森昭君及び桑名義治君が分科担当委員を辞任され、その補欠として寺田熊雄君、志苫裕君及び大川清幸君が分科担当委員に選任されました。  また、大川清幸君が分科担当委員を辞任され、その補欠として原田立君が分科担当委員に選任されました。  次回の分科会は来る三十日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時散会      —————・—————

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