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94回国会参議院1981/04/01

予算委員会第一分科会 第4号

発言数
134
登壇者
12
会派数
4
開催日
1981/04/01

会議録

平井卓志自由民主党・自由国民会議

○主査(平井卓志君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。  まず、分科担当委員の異動について御報告いたします。  長谷川信君、藤原房雄君及び佐藤三吾君が分科担当委員を辞任され、その補欠として中西一郎君、馬場富君及び丸谷金保君が分科担当委員に選任されました。     —————————————

平井卓志自由民主党・自由国民会議

○主査(平井卓志君) 昭和五十六年度総予算中、外務省所管を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。中西一郎君。

中西一郎自由民主党・自由国民会議

○中西一郎君 三月十二日、総括のときに若干御質問いたしました。それに関連するんですけれども、現在の片務的な安保条約というものが、この間の総理大臣の御答弁だと、心配要らないというんでしょうか、絶対に変えないということを強く言っておられました。他方、いろいろな情報をとりますと必ずしもそうばかりは言っておれないのではないかという気がするんです。日本人一般あるいは日本政府が考えるほどには安定したものではないのではないかという所見を持っています。  そこで、若干の例を申し上げるのですけれども、戦争権限法の第八条(d)第一号、条約優先の規定です。アメリカ大統領がどう思おうとも条約があるから日米安保条約は動かないのだという根拠規定だと思いますが、その根拠規定の削除案というのは何回かアメリカ議会で提案されている。その一々については申し上げません。  それからもう一つは、昨年の冬ですけれども、ニューヨークの元日本協会会長であったアイザック・シャピロ、最近日本にも見えたようです。「フォーリン・ポリシー」という雑誌で、安保はアメリカから改定を申し入れるべきではないか、また駐日米軍は撤退をさせるというような論陣を張っております。さらに、下院議員のドン・ピース、これは二月だったと思いますが、これはいまの片務的な安保条約あるいは四万数千人の在日米軍というのは形を変えた経済援助ではないか、貧しい国に経済援助をするのは当然だけれども、日本のような大きな国、富める国に経済援助はおかしいのではないか、こういう観点で決議案を下院に提出したと、こういう報道もございます。なお、グリフィス大学、これは豪州ですけれども、朝日新聞三月十四日の記事によりますと、ウェルフィールドという人が、日本はアメリカに依存するよりは武装中立ていけという提言をしておるのでございます。  そこで、もう一つ申し上げたいのですけれども、ここへ本を持ってまいりました。「ひよわな花日本」、ブレジンスキー、一九七一年の本でございます。十年前。  この中で——お配りしたと思いますが、こういうことを言っておるんですね。一九七一年の本ですけれども、一九七五年は重大な決断の年になる。「日本がその時期までに」——一九七五年までに「在日米軍基地の大部分を撤去することを、(穏便なかたちで)要求してくるものと予想しなければなるまい。日本当局はその代りに、基地の共同使用と、米軍の有事即応進駐方式をとることが望ましいとの公式態度をとっている」と、こう書いてあるんです。  そこでお聞きするのですが、こういう「公式態度」をとったという歴史的経過があるのかどうか、まずお伺いしたい。

松田慶文外務省北米局外務参事官

○説明員(松田慶文君) お答え申し上げます。  先生のただいまのお話は、戦争権限法を中心とする米側の問題点と、それからいろいろな識者、論者がわが国の防衛ないし日米安保体制について論じている部分と二つのポイントがおありかと存じますが、このブレジンスキーの本に言及されております一九七五年ごろまでにわが国の防衛に対する考え方が変わるであろうというのは、六〇年代末から七〇年代初めの当時の一般的な状況を踏まえての彼の個人的見解でありますけれども、わが国政府が合理的な基地の再編縮小を図ることはつとに申し上げてきておりますけれども、安保体制をそのような形で縮小するというようなことを公式的には申してはございません。基地というのは、なるだけむだを省き、国民の生活とマッチするように整理統合したいというのが政府の一貫した方針でございまして、これはたびたび論じておりますけれども、意味するところはそのような意味であります。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) いま中西さんの御質問でございますが、私も今度アメリカへ行きまして、議員さんで「安保ただ乗り論」を言われた人はあります。これはありますけれども、政府側とか会いまして、安保についてこれをなくしてというような意見はございませんし、それから戦争権限法の関係だと思いますが、いろいろな人の意見があることは私も知っておりますけれども、しかし安保条約というのは、これは政府だけじゃなくて議会の承認も得ているものでございますし、いまどこからもこの安保改定とか廃止とか、こういう声は全然公的にはないのでございまして、私どもとしては、この安保体制を円滑に運用していくことが日本の防衛にとっては最大のこれは仕事だろうというふうな考え方で、この制度の円滑な運営ということを図っているというのが政府のいままでの態度でございます。

中西一郎自由民主党・自由国民会議

○中西一郎君 なお、これもお見せしてあるはずですが、ことしの二月、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツの著名な四つの国際問題研究所共同して今後の国際危機を乗り切るための政策提言を行った。これは政府機関ではないようでありますが、大変有力な影響力のある研究機関が合同して政策提言を行っておる。日本も西側の安全保障に当たって主要国として加える、簡単に言いますと、日本を重要な世界的な勢力として認めなければならない、先進七カ国サミットでは経済問題だけでなしに戦略問題もテーマとして取り上げられなければならないというようなことを言っている。これ穏便な言い方ですけれども、考えようによってはNATO方式に変えていきたいという意図が入っておるのではないかという感じがするんです。  それから、もうすでに三十年前ですけれども、最近これはワシントン二十六日の時事通信の報道です。一九五一年、古い話、三十年前にジョン・フォスター・ダレス国務長官顧問がこのときに、ただ乗りは許さない、日本が防衛によって大きく貢献できるようになれば条約を相互的なものに改定するという証言をしています。そういう底流がアメリカではやはり今日残っておるし、なお、ラロック発言じゃないですが、ベトナムの後これから五十年ぐらいにわたってヨーロッパあるいは極東のためにアメリカの若人の血を流すことはあるまいというようなことを言っておるのと関連するのですけれども、アメリカの方では議会筋あるいは議会が乗っかっておる有権者の意識というのは日本人の意識と全く違う点があるのじゃないか、なるべくいまの片務的な安保条約から離れていきたいという意識が相当あるのではないか。ところが、日本の側は、いまの空気か水かのように思っておる安保条約の体制というものにどっぷりつかっていますから、ラブコールじゃないですが、向こうにすり寄っていく、向こうは離れていく、そういった形で何か地殻変動が起こっておるのじゃないかという感じがするんです。  ところが、政府間ではそういうことはありませんということがたびたび繰り返される。ある時期になってしびれを切らして、外務大臣はスポーツ選手でいらっしゃいますが、向こうからいろんなサインが出てくる、ところが、サインを受けてプレーをしてくれると思っておるのに知らぬ顔をしている、気がつかないふりをしているのか、全く気がつかないのかというようなことになりますと、大変じれったい感じがするのは当然ではないかと思う。そういうようなことがあるかもしれないという前提なんですけれども、これで質問を終わりますが、ケーススタディーとして政府なりあるいはわれわれ与党の責任かもわかりませんが、非武装中立という議論もございますから、それも含めていいでしょう。非武装中立あるいは武装中立、そういう議論もこれは先ほど申し上げました豪州から出ている。またNATO方式、これはカナダの国防大臣がそう言っています。七カ国首脳会議でそういう話が出るかもわからないNATO方式、双務的なやつ、あるいは現体制。現体制のままでアメリカが言っておるような防衛努力というのが果たしてできるのかどうか。というのは、しようと思っても国民がついてこないというような基盤を現在の片務的な安保条約というものがつくっておるのではないか、そういう感じがいたします。  そういう意味で、非武装中立、武装中立、NATO方式あるいは現体制、一体どれでいくのだということをこの時期にもう一度真剣になって考えるべきではなかろうかと思います。  そういう意味で外務大臣に伺うんですけれども、そういった意味の研究をするタスクフォースといいますか、相互安全保障閣僚会議もございます。別段そこでなくてもいいかと思いますが、私どもは党の中でやるべきことだろうと思います。政府としてそういう点についてどういうふうに思っておられるか、現段階でのお考えを伺いたい。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) いまいろいろ御質問がありましたが、政府は現安保体制の堅持といいますか、これを円滑に運用していくということが最善だということでいま考えておるわけでございまして、そしてアメリカもいざ有事の場合に日本を守るということがアメリカの国益にも合致するんだということをやっぱりアメリカがはっきり認識をするということがこれは非常に大切でございますので、そういう意味で、日本としましても法律で認められた範囲の個別自衛権という、自衛力というものの着実な充実といいますか、強化といいますか、ということに努力をする。そしてアメリカから見ても、日本も自分で努力をしている、また日本を守るのがアメリカの国益にも合うんだというような、これは軍事面だけでなくて、経済面でございますとか、あるいは技術面でございますとか文化の面とか、広い総合的な立場から日米関係というものを平生から緊密にしておくということがこれが本当に大切だと、それが日本の外交の基軸だと私は思っておりますので、いまの現体制をりっぱに運営をしていく、効果ある運用をしていくということが政府の態度でございますので、先生いまいろいろ示唆に富んだ御意見をお述べでございましたが、政府としては、いまのような態度でこの問題と取り組んでいくということでございます。

中西一郎自由民主党・自由国民会議

○中西一郎君 もう一問だけ。  お話しはわかりました。ただ問題は、大変に何といいますか、微妙な点が多い。アメリカの国民の世論というものがどれほど正確に把握できておるかということについても、いろいろな努力をこれからしていく必要があるのではないかと思います。そういう意味で例の米中の頭越しのニクソンショックじゃないですけれども、向こうがいら立ってしまって何か最終的にぱかっと言ってきたと、そのときになって日本政府があわてるというようなことがないようにする必要があると思うんです。そういう意味で水面下といいますかの仕事で結構なんですけれども、そういった観点からの情報収集あるいは対応策の検討ということをできればなさっていただきたい、御要望申し上げまして質問を終わります。  どうもありがとうございました。

平井卓志自由民主党・自由国民会議

○主査(平井卓志君) 以上をもって中西一郎君の質疑は終了いたしました。  次に、丸谷金保君の質疑を行います。丸谷君。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大変ショッキングなニュースが連日続いております。したがって、昨日質問通告した問題に入る前に、特にげさ起きましたタイのクーデターの問題等についての外務大臣の御所見を承りたいと思いますが、実はけさの朝刊でレーガン米大統領が狙撃されたというふうな問題について「通産大揺れ、外務ノンビリ」、こういう見出しの記事が出ております。ここに持ってきておりますが、ごらんになりませんでしたか、まだ。それで、この中で実は狙撃の第一報が午前五時に自動車の窓口になっている通商政策局の内藤米州大洋州課長の自宅に入るというのは、これは通産省の課長だと思うんです。だから、第一報がこの程度に早く入って直ちに対応がどんどん進められたということでございます。けさ、タイでクーデターがあったということの現地からの第一報、大臣は何時ころお受けになりましたでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) タイのクーデターの第一報は、私は七時ちょっと前に受けました。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それはどちらからですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 秘書官から電話で受けました。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 そうすると、ほとんどNHKのニュースと同時刻で、第一報は国民の全体が七時のニュースで知ったのとほとんど変わらないわけですね。ここいら辺に私は非常に外務省の、特にASEAN諸国に対する対応の仕方というものを非常に心配しておる一人でございます。七時のニュースで私も聞きまして、たとえば首謀者がサン陸軍副司令官、こういうことでございます。ちょっとわれわれは余りなじみのない名前なんですが、タイの政界では相当の実力者であったろうと思いますし、それらの背景について事前に外務省としてはどの程度そういうことについての予測といいますか、感触というか、感触と言った方がいいですか、受けておられたか、もし差し支えなければ率直にひとつこの機会にお話し願いたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 詳細は政府委員から申し上げますが、前々から経済問題が中心になりまして、石油の問題とかあるいは農産物の問題とかの問題がございまして、いろいろな国内で政治に対する不満があるということは私どもも知っておりましたが、こういう名前のサン陸軍副司令官という人が事を起こすであろうとか、そういうような具体的なことは知っておりませんでした。ただ、少し政治不安があるんだということは私どもも心得ておりました。詳細でありましたら局長の方から答弁申し上げます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 実は、これは担当の局長というより大臣自身のASEANに対する認識についていま御質問申し上げているわけです。いま言ったことは、私の秘書が書いて私によこしたNHKのニュースの一般論的なことと全然変わらないんです。石油価格の高騰や二〇%のインフレーション、農産物の高騰、こういうことでプレム内閣が短命だと言われていたと、いま大臣の言われたようなことは大体もうテレビのニュースで流している程度の常識的な話なんです。  私、いまお聞きしたいのは、一つは今度のサンという陸軍副司令官について大臣としてはどの程度の御認識を持っていますか、お会いしたとか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 私は、このサン副司令官という人がこういうような事を起こすような地位の人とか、実力がどうだということについて知らなかったことは確かでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 東南アジアの問題になりますと、そういう点で非常に、外務省の事務当局はとにかくとして、国政を担当する内閣、特に外務大臣がこの程度の知識しかお持ち合わせないわけでございますわね。しかも七時に第一報を聞いて、いまこの時間すでにもう三時間半たっているんです。それでまだこういうことについて、この人がどういう人だということが答えられない程度にしか、その程度の報告しか受けていないんですか。これは大変なことだと思うんです。朝知らなかったらまだわかりますけれども、三時間半たっているんですよ。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 私は、先ほど申しました石油の問題でございますとか農産物の問題は、これは前々からそういう動きがあったことは知っております。この一月行ったころにもやはりそういう問題がくすぶっていたということは私どもも知っているわけでございますが、その人自身についてどうということは知らなかったわけでございます。いま先生おっしゃるように、その後調べてないのかとおっしゃれば、実は私全然別な方の用をやっておりましたので、いままで聞いてなかったということはそのとおりでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 まあ大変率直な御答弁なので、その点はよろしいと思うんですけれども、これは実に大臣ね、少なくても七時にもうNHKのニュースで流れ、やはり一番近い、口を開けばASEANと言っているんです、鈴木総理以下。一番最初に訪問したくらい歴代内閣のうちではASEANに対して十分な関心と意欲を持っている。これだけ大きな事件が起きたら、少なくても一体その首謀者である方は何年何月どこで生まれて、どこの学校を出て、どういう経歴でと、これくらいなことは直ちに対応する外務省としての対応のあり方からいって、これは大臣ね、こんなことでいいんですか、一体。こんなことで直ちに対応できますか、ASEANを大事にするということは口頭禅になっちゃいませんか。実際には何も大臣してないということの証拠でしょう。やっぱりASEANに対して申しわけないと、もう少し大臣、その点について大変率直な御意見を承ったのを追及するようで申しわけないんですが、非常に日本の立場からいっても心配です。ASEANに対する外務省の取り組み方ということがこういうことではと思うんで、ひとつ自戒を込めて大臣の決意と今後の対処のあり方等についてひとつ御説明、御報告願いたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 御批判を受けましてまことに恐縮でございますが、事実そのまま申し上げましたので、その点は御了承を願います。  ASEANに対します取り組み方ということ、おっしゃるとおりでございまして、これはどういう政権ができるか、辞任をしたということまではわかっておるわけでございますが、後継者がだれかということはまだ実は現地からも連絡がないわけでございますが、これは私どもとしましても、後継者が選ばれればすぐにまた連絡をしまして、少なくとも日本とタイの間の関係に支障を来すようなことがないように万全の処置をとってまいります。この点は御叱正いただきましてどうも恐縮でございます。  ほかの一般的なASEANの問題でございますが、これは本当にASEANというのは日本の友人の国でございますから、日本との間の間隙ができないようにあらゆる面について密接な相談をし協力し合っていくということは今後とも続けてまいるつもりでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 特に私はこの点で心配しているのは、報道によりますと、首相の解任だけでなくて議会を機能停止したということが報ぜられております。できるだけ民主主義的なASEAN諸国の発展といいますか、民主的な発展というふうなことをかねがね望んでおる日本国政府として、こういうことに対して、大変微妙ですけれども、いままでの経済協力、こういうものとの関連ではいかがなものでしょう。経済協力費がきょうの説明の中でも相当なものがありますし、このうち、総理が特にASEANを重点的に経済協力すると言っているんですが、そうした独裁政権的なものに移行していった場合の日本の経済協力ということの対応の仕方については、一体、外務大臣としてはどのようにお考えですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) その国の政権のでき方、たとえば力でできたとか、民主的な選挙の結果できたとか、いろいろあると思うんでございますが、日本から言いまして、その政権のでき方をとやかく批判をするということは、これは私は差し控えるべきで、やはりその国の国民が選ぶことでございますから、これは国民の意思に従うということでございますが、いまの御設問のようなことが起こった、そしてクーデターの結果政権ができたということに仮定をしますと、その政権の安定度といいますか、そういうことは当然これは見ていかなければいかぬわけでありますが、ある一定の期間はそういう期間があるかと思いますが、それによって経済筋力を変えてしまうとかいうようなことはいま考えていない。安定を見守って、そして従来どおり、たとえば日本とタイだけに限定しますれば、日タイの友好親善が保たれるように、そういう意味で経済協力もやはり考えていくべきじゃないか、こういうふうに思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大臣、まあ外務省の用語なんでしょうが、情勢を見守って慎重に対処すると、判こで押したようによくそういう表現が使われるんです、何か事が起こりますと。首をかしげておりますけれども、ここにもありますよ、レーガンの問題のあれでも。  ASEANに対する経済協力、これは非常にそういう点では新しい国づくりをやっている。まあ日本の明治維新のようなことでしょうから、さまざまな試行錯誤はあると思います。しかし、その中で、日本の外交の一番大事なことで欠落しているものは、それぞれの国の民衆の中に溶け込んでいくつき合いと、それからそれを吸い上げてくる情報源がどうも外務省というのは欠落しているのじゃないか。私も昨年春に一人でずっと歩きました。一人で歩くといろいろな話が入ってきます。ところが、それがどうも外務省の方たちというのはそういう中に入り込んでいったつき合いかないのではないかと。極端に言いますと、これは前にも中近東の問題で話したこともあるんですが、外務省でそれぞれの国の言葉を覚えている人たちが現地に何人いるんだというふうなことで、これがきわめて少ないので、全部英語が中心になりましてね、外国語というのはもう限られた外国語だけが中心になって、それらの人たちがぐるぐると上の方は転勤して回るものですから、なかなか吸い上げにくいということをしばしば耳にもしますし、私は実感として持っています。これはどうなんでしょうね、外務省の体質的なものなんでしょうか。大変お殿様的な、そういう点では、個人的に言うと大変ごりっぱな方が多いんですが、全体の組織となるときわめて悠長になる。こういう点について大臣どう考えますか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 外務省の体質ということで御質問があったわけでございますが、私は、いまおっしゃることが全部じゃないと思うのでございますが、そういう面もなきにしもあらずという感じがすることもございます。情報をとる、いま、一つの情報のことをおっしゃったのでございますが、情報のとり方も十分注意をしておりますが、役所だけで情報はとれるわけじゃございません。商社の人に頼む場合もありましょうし、相手国の人に頼む場合もありましょうし、いろいろあると思うわけでございます。そういうやり方をやっておりますが、場合によって先生がおっしゃることも私は皆無だとは決して申し上げません。そういう場合もあるかもしらぬということで、これは十分に注意せなければならぬことだと思うのでございます。実はいまもことし入った外務省の人に話をしてきたのでございますが、外務省の公務員というのは本当に国民の、「爾俸爾祿、民官民脂」という話からしてきたわけでございますが、例を挙げまして、本当に国民のためにやらなければならぬ、そのためには自分が本当の国民の奉仕者になってやらなければならぬといういま話をしてきたところでございますが、おっしゃるような点につきましても、私は、全部そうだなんということじゃなく、例外としてそういうことはあると思うのでございますが、そういう点はやはり外務省自身としてもみずから顧みて直すことは直していくという態度がまず必要だと思いますので、いま丸谷さんのおっしゃったことにつきましては、私は、また外務省の人々にもそういうことを伝え、そういうことのないようにということを申し伝えるつもりでございます。大部分の外務省の人たちは一生懸命になって、たとえば情報でありますれば情報の収集等やっておるわけでございますが、今後とも御批判のような点がないように十分に注意してまいるという態度をやはり持たなければならぬと私も思います。十分に注意します。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それで、その点には十分御注意いただくことにして、実はレーガン大統領の狙撃事件の世界的な大きな波紋、これは各地から外電が入っておりますし、国民も大変心配しております。社会党もいち早くこのことについては書記長談話その他で遺憾の意を表しておりますが、聞くところによりますと、どなたかアメリカへ行かれる方にお見舞いの花束を依頼するのだそうでございますね。それはそれで結構だと思うんですけれども、アメリカの大統領がああいう形になっていろいろな国際的な波紋が生じてきております。日本はそれを自動車の交渉が延びるんでないかとか、こういう角度でどうも取り上げている心配がございます。もっと世界的な規模の中でこれの及ぼす影響に対して日本は経済大国としてどのような対応の仕方をしていくつもりなのか、外務大臣としてひとつ所見をお伺いしたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) いまおっしゃいましたのは、政務次官がきょう立ちます。見舞いに行ってもらうことにしておるわけでございますが、レーガン大統領の客体がどうかということは実は非常に関係があることでございますので、そういう意味でアメリカとも十分連絡をとったのでございますが、医師団の発表でも非常に経過はいいということでございまして、その点私ども安堵、安心をしておるところでございますが、まず日本としましては、大統領の不幸な事件がありましたが、一日も早く全快されて従来どおり健康を取り戻されてアメリカの大統領としての役目をりっぱに果たされることを期待しているわけでございますが、いまレーガン大統領の経過が非常にいいということを前提にして考えますと、二国間の問題で、いま先生おっしゃったように自動車がいつどうなるか、首脳会談がどうなるかということだけがこれは問題じゃ実はございませんで、おっしゃるように、対ソの関係は一体どういうことになるだろう、あるいは中東の問題あるいはアジアの問題、どういうふうな政策がとられ、あるいは変化があるのかということを私どもは実は見ている。きのうも私は実はマンスフィールド大使にお会いしたわけでございます。いろいろこれについて話したのでございますが、まず体力の状態をひとつ見ようじゃないか、それから、もしもいろいろな対策を立てる必要があれば十分に早急にアメリカとしても連絡をとるということを夕べ実は案は話してきたわけでございまして、私どもは、いまあわせて、いろいろ変わるだろうというふうなことよりも、一日も早い全快ということとともに、アメリカ側とも十分な連絡をとっていくということでいま対応策を考えているということでございまして、いますぐ、きのうのきょうでアメリカの政策が変わるとか、そういうことは私はないというふうに考えておるわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 まさに事態の推移を見守りながら慎重に対処するという御答弁ですね。私がお聞きしたいのは、そういう日本の立場だけでなくて、こういうショッキングな事件が起きて、世界の各国のいろいろな反応が特に中南米なんかに起きております。こういう全体的なとらえ方として、このことは心配ない、おさまるとか、こういう外務大臣としての見識をひとつお述べいただきたいということなんです、私はこう思うと。事態の推移を見て慎重に対処するはわかります。しかし、いまのきょうの一日一日こうがたがたと動いてきているけれども、見通しとしては私はこうですよと、ここのところはひとつ力強く言っていただかないと、国民は大変いま心配しておりますので、その点ひとつお願いしたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 私は、いま御質問でございますが、きのうのような事件が起きた、すぐあわてふためいてこうしなければならぬ、こうしなければならぬというような、あわてふためくような態度は私はとるべきではないというのがまず私の考え方でございます。    〔主査退席、副主査着席〕 そして、この間アメリカへ行ってまいりまして、世界情勢の認識の問題でございますとか、いろいろな対応策、アメリカはどう考えているか、日本はまた日本としてどう考えていくというような意見の交換をしてまいったわけでございまして、それがきのうのああいう事件でアメリカの世界情勢の認識が変わるとか、アメリカの対策が変わるとかいうようなことは、まずいまのところはないと、私が行っていろいろ向こうと相談してきたことで変わることなし、私はそういう確信を持っております。でございますので、いろいろな変化が出るとすれば、またアメリカの大統領の容体が変わるとか、何かまたそういう事態が起きた場合のことがどうなるかということでございますが、きのう、きょうのところで私はアメリカの対外政策が変わる、そういうようなことはないと思っておりますし、あわてていろいろな別な反応をすることこそかえって私はまずい、何も変わることはないというふうに確信をしております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 あわてていろいろな対応をせいということでなくて、たとえそういうふうなことがあってもいろいろな国際的な客観的な情勢は変わらないと思うと、こうぴたっと言っていただけば——そういうことでございますね、と外務大臣としては信じていると、こういうふうに受け取ってよろしゅうございますね。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) そうです。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 次に、そこで外務大臣がアメリカへ行ってきたときに、先日もちょっとまくらだけお聞きいたしましたヤンブルグ・プロジェクトの問題でございます。あのとき、直接的にはそういうことに対するプレッシャーはかかっていない、あくまでこれは三十億ドルというふうなものは日本の商社が商談としてこの計画に参加していたものであって、主体はヨーロッパだから、向こうの方の話がうまくいかない場合に下がってくるというのは当然のことだと、こういうふうな意味でございますね。しかし、どうも私はそれでは納得できないんです。というのは、まあ間接話法と申しましたが、どうですか、外務省のどなたでも結構ですが、外交上の話術としては、そういう間接話法というのはあるのでございましょう。たとえば日本にもやめてもらいたいけれど、日本にやめてもらいたいとは言わないで、西ドイツにはできるだけ慎重にひとつやってくれ、やめてほしいのだと言わぬばかりのことを、アメリカとしてはヘイグ長官が言いましたということを、同じようなことをやろうとしている他の国に、たとえば日本に、日本の外務大臣が行ったときに話をするということは間接話法として聞き取るわけにいかないのですか、そういう必要はないのですか。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) 大変むずかしい一般論でございまして、私がお答えすることが適当かどうかは存じませんが、少なくとも私どもこのヤンブルグの案件については担当しておりますので、一般的に間接話法を使うことがあるかないかというような御質問に直接はお答えしにくいのでございますけれども、少なくともこのヤンブルグの案件に関しましてヘイグ長官がドイツにこういうことを言ったという話をされたことが日本に対する間接話法であるとは、私どもは諸般の状況から受けとめてはおりません。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 どうもそこら辺が外務省の外務省らしいところなんですね、新聞なんかははっきり「伊東・ヘイグ会談で米「慎重に」と要請」と、こういう受けとめ方をしているんです。外務省だけはそういう受けとめ方は全然しないのですか、そういうものなんですか。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) ただいま御指摘のございました新聞報道は私も見たわけでございますが、「外務省筋」などという引用もございまして、私どもといたしましては、全く事実に反することでございますので、なぜそのような新聞報道がなされたのか不思議なわけでございますが、この件に関しまして私どもも直接の事務レベルでございますけれども、アメリカとお話をする機会があるわけでございまして、そのような機会に、もしアメリカがそういうような意向があるということであれば、非公式なり何なり私どもにそのような意向を伝えるということはあり得るわけでございますが、全くそのようなことはないわけでございまして、伊東大臣が行かれましたときにドイツの話をされたということは、そのような従来の経緯にかんがみましても日本に対する牽制とは受け取っていないというのが私どもの考えでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 ちょっと納得できないのですけれども、納得できないというのは、普通、世間ではそういうようなことはやっぱり間接話法として受けとめるのですよ。卑近な例を出せば幾らでもありますけれども、対人的な関係でも国との関係の中でも。この場合にたとえば、それじゃ角度変えましょうか、西ドイツがどうもソ連との間でシベリア開発、パイプラインをやるというふうなことはどうも困ったことだということで、西ドイツには慎重にやってくれと言いましたよと、そのことはしかし日本がやる分には全然関係ございませんよというふうに受けとめますか。一緒のプロジェクトチームですよ、別々でないんですから。それを外務省はそういうふうにしか受けとめられませんか。とすれば、すべての、たとえばこれは毎日新聞、前のは読売です。一連のこういう外務省の体質に対する問題論をもう少しやらなきゃならぬことになってしまうんですがね。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) アメリカがドイツに対しましてそういう懸念を伝えているといいますことは、御承知のとおり、ヤンブルグの計画というのは、ヤンブルグで産出されます天然ガスの大きなパイプラインをヨーロッパまで引きまして西欧諸国に供給するという計画でございまして、特にドイツの場合は、この計画が実現いたしますとソ連からかなりの量の天然ガスを買うことになる、それが非常に西独のソ連に対する天然ガス供給の依存度を高めることになるのではないかという点に関する懸念でございます。片や日本の方は、かねがね申し上げておりますとおり、日本へヤンブルクの天然ガスが供給されるわけではないのでございまして、ソ連と西欧の諸国との間でこの計画を実施することに話がつきますと、そのために必要とする膨大な資材について日本からも供給を行う、いわばソ連と西独との間のプロジェクトに日本もそういう形で参加するということでございまして、決して日欧共同のプロジェクトということではないわけでございます。ソ連と西欧との間のプロジェクト、そのプロジェクトが完成するときに一部の資材、機材について日本から供給する、そういう関係になっているわけでございますので、米国が西独に対しまして、ヤンブルグのプロジェクトを進めると、ちょっとソ連に対する西独の天然ガスの依存度が高くなり過ぎるのではないかという懸念、これはあくまでもソ連と西欧との間のプロジェクトに対する懸念ということで、それが実施されれば、それは日本としてそのプロジェクトにいま申し上げましたような形で部分的にかむと、これはまた若干性質の異なる話になるということではなかろうかと存じます。    〔副主査退席、主査着席〕

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 ちょっとしつこいようですけれども、エネルギー問題でソ連に余りオンすることはいろいろ問題だし、困る、しかし、そこに日本がパイプラインの資材をどんどん提供して工事の促進を図ることは困らないというふうになりますか、そういうことですよ。でき上がるのは困るけれども、でき上がるために手をかすのは、それは関係ないんだということにはちょっとならないですよ。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) これはこういうことでございまして、いまソ連と西欧諸国との間で話をいたしておりますが、この話と申しますのは、どれくらいの天然ガスを供給するかとか、その天然ガスの価格をどうするかとか、それから西欧の方から供給いたします資材の価格をどうするかとか、いろいろ複雑な要素が絡み合っている話でございまして、ソ連と西欧との間の話がつかなければヤンブルグの天然ガスパイプライン計画というものは実現しないわけでございまして、日本として参加するしないの問題、これはないわけでございます。ソ連と西欧との間で話がつかないままに日本の方から資材を売るということにはならない、そういうことでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 しかし、それは総体としてのものですよ。三十億ドルからの商談、資材が行くとなれば、これは話し合いがつくかつかないかの大きな一つの要素になりますよ。要素になる問題だと思うんです。だから、やっぱりこれはその点では、日ソのパイプラインの商談が壊れたんですよ、二十七日に。伊東・ヘイグ会談が行われた直後に東京で行われたこの商談は物別れになっている。これがどうしてもそういう点では大きな関連がある、全くないということは私はないと思うんです。なぜなら、外務大臣はほかの席で、今後の対ソ外交については経済は一人歩きするものではなく、政治、外交の枠組みの中で考えていくべきもので、政経分離という考えはできないということを言っているんです。そうすれば、そういう間接話法が経済に影響を与えないわけはないでしょう。どうなんですか。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) いま二十七日に商談が壊れたという話をされましたけれども、恐らくこれは、この間ソ連の外国貿易省の金融担当の担当官が参りまして輸銀の方たちと話をされた、その話が終わったということをおっしゃているのかと思いますが、この件につきましては直接当事者の方から私ども説明を聞いた機会もあるわけでございますけれども、今回の話し合いは決して交渉というような性質のものではなかったわけでございまして、ソ連側から参りましたのも、いま申し上げましたとおり、本当の責任者というよりはその下の事務方の人でございまして、今回の輸銀との話し合いの趣旨は、ソ連と西欧との間の本件に関する話し合いの進捗状況について説明を聞くという趣旨であって、交渉したという性質のものではない、だからその一部に商談が壊れたとか、交渉が決裂したとかいうような表現が使ってあったけれども、それは全く実情を反映するものではないと、もともとこの話し合いは先方から説明を聞くという趣旨のものであったということを聞いているわけでございまして、今後ともこの話し合いは継続するということで大変円満裏に今回の会談は終わったというふうに聞いているわけでございまして、決して日ソ間の商談が決裂したというようなことではないと存じております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 そこで、今度はシベリア開発と北海道経由の天然ガス問題なんですが、これもずいぶん前から話がありまして、政府が石油公団を通じて大半を出資している、すでに会社までできているのです。ですから、相当お金を使っているわけですよね。そういうものもできて進めておりますけれども、円満裏にそういう話が進んで話を聞くというなら、これですか、北海道−シベリア天然ガスパイプライン計画ですね。これについてはそのときは全然話はなかったんですか、どうなんですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) これは全然話がありませんでした。日本がどういうことをやっておるということを、一つ一つのプロジェクトを説明するようなことはしなかったのでございますが、向こうからサハリンの天然ガス問題について云々というようなことは一言も話はなかったわけでございまして、話題にはしませんでした。いま先生おっしゃったこのサハリンの問題は一月に今里さんなどが向こうといろいろな点で話し合いをされておるわけでございまして、このサハリンのは、たしか探査をするときの機械やなんかをアメリカ側から買ってやるというようなことになったときに、アメリカはその機械を出すか出さぬかでいろいろ問題があったのでございますが、アメリカも機械を出すということで、みんな合意の上でこの話し合いは進んでいるというふうに私どもは解しておりますし、全然そんな話は出ませんでした。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 全然出なかったというのではなくて、こちら側からは、一体この話はどうなっているのだと、外務省としては全然そういうことは聞いてないわけですね。家はことしの一月に第三回の定期代表者会議が、このプロジェクトで、日本側のですよ。ヤンブルグでなくて、持たれて、今後どうしていくかというふうなことも相談されておるのです。ここで冒頭に戻るんですが、通産省側は非常にそういう点でいろいろエネルギー問題等でもやっております。外務省は、政経は分離できないと外務大臣が言っておりながら、こういう経済の問題になると全然これはタッチしないんですか。実はここなんです、私が非常におかしいなと思うのは。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) サハリンの問題やなんかはタッチしないのじゃなく、経過は聞いており、シベリア開発の公的信用供与につきましては一件一件ケース・バイ・ケースで考えていこう、こういうことでやっておるわけでございまして、サハリンの問題等は当然外務省でこれは相談にあずかり、意見を言っているわけでございます。資源開発の問題でございますとか、いろいろやっているものもあるわけでございますから、こういうものにつきましては外務省も当然相談にあずかり、意見を言っているということでございまして、い季言いました一月の問題というのはサハリンの問題で、順調に話は進んでおるということを私は担当から報告を聞いておるわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それが実は北海道の方にしてみると、全く順調に話が進んでいないんですよ、いつの間にか疎外されちゃったような形になりましてね。それで、担当の通産関係来ておられるかと思うんですが、これは最初はシベリアからサハリンを通って北海道までパイプでつなぐというような計画でございました。それがいつの間にか北海道の消費量が少ないからということで、これは見直しだ、こういう話になっているんですよ。ところが最初はこの会社ができて計画を進めるときには——これはもう政府の会社ですわね、ほとんど出資金の大半が政府の関係のお金が出ているんですから。石油公団に行って、石油公団からこう行っていると言ったって、結局は政府の金ですよね。こういうものが入って、こういう会社ができて大変北海道では道民が喜んだわけです。苦衷開発なんかに非常に明るい見通しができるというふうなことでですね。  しかし、年間約五十億立方メートルの需要が見込まれると最初計画したやつが十分の一以下の三億立方メートルぐらいしか見込まれないということがわかったんで計画を全面的に変えるなんて、一体こんな計画の間違いはどこで起こるんですか。

照山正夫資源エネルギー庁石油部開発課長

○説明員(照山正夫君) 御説明申し上げます。  先生御指摘になりましたように、この案件につきましては、当初は石油を開発するということで出発いたしましたが、天然ガスの生産についてもこれは有望であるということが判明いたしまして、そこで天然ガスを日本に供給してもらうということもあわせて重要な検討課題になってきたわけでございます。  それで、その天然ガスの日本への供給でございますが、確かに先生おっしゃいますように、場所はサハリンでございますので、わが国のいわば最近接地であります北海道で受け入れるということを一番の中心に当初は考えまして、北海道にも北海道庁あるいは道内の北海道電力、北海道瓦斯等、主要企業から成ります北海道天然ガス導入促進委員会という委員会もできまして道内の需要測定をしておったわけでございます。御指摘のように、昭和四十九年当時に想定をいたしました需要量は年間五十億立方メートルあるという想定が行われまして、それを前提に北海道へのパイプラインによる天然ガスの導入ということもそういうことがむしろ中心的な検討の対象になっておったわけでございます。  ところが、その後エネルギーの情勢が、需要構造が北海道内で変化をいたしまして、昨年夏にまたその委員会が道内の需要測定を行いましたところ、当初昭和六十年時点でとりまして五十億立方メートルの需要が存在するという想定が可能であったわけでございますが、昨年の結果では、それが三億立方メートル程度にしかならないということがわかったわけでございます。これは石炭への転換がその後進んだということ、あるいは全体のエネルギーに対する需要の構造が変わってきたということがございましてそのようになったと聞いておるわけでございます。  それで、これは会社は御指摘のように国の金が出ておりますし、このプロジェクトそのものが国が援助をするだけでなく、先方はソ連邦の外国貿易省でございまして、いわば政府も関与した形で日ソ間の石油、天然ガス開発の協力を進めるというプロジェクトでございます。また、北海道は最近接地でございまして、そういう観点から企業はもちろんでございますが、私どもも何とか北海道内にまずは持ってくるということで、国としても関心を持ちまして従来これを援助してまいったわけでございますが、現状では、まことに残念でございますけれどもそういう状況でございますので、北海道自身もそうでございますが、企業の方でもやむを得ずこれをLNG化いたしまして、北海道以外のところにも需要を見つけて何とかこれを導入するということで現在検討を開始したばかりのところでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それの経過はわかるんですがね、問題は五十億と三億ですよ。たった二、三年の間に、それも六十年を見通しての計画ですからね、どうしてそんなに違うか。石炭に転換といったって、そんなもの冗談でないですよ、どれだけ石炭に転換していますか、石炭だって減産しているというのにね。だから、この狂いは最初が間違っているんでしょう。それならわかるけれども、石炭に転換して十分の一以下に、約二十分の一くらいに需要の見通しが違うなんて、そんなずさんな計画に政府が金を出したらかなわぬでしょう。どうなんですか、それは。

照山正夫資源エネルギー庁石油部開発課長

○説明員(照山正夫君) 五十億立方メートルと三億立方メートルというのは大変に大きな違いでございまして、先生のおっしゃることは、私どもも五十億と三億を比べますとそのような感じがいたすわけでございますが、これはこの委員会が昨年の夏に道内の大手ユーザーにアンケートをとって調査をいたしたと聞いておりますが、そういう形で調査をいたしましたところ、やはりそういう数字が出てきたということでございまして、現状では、そういう状況であればやむを得ないのではないかというのが結論であるというふうに私どもも承知したわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大臣ね、全然うまくいっていないんですよ、全然変わってきちゃった。いまの話では全然納得できないんですがね。アンケートをとったら三億立方しか出てこなかったと、じゃ前はどうだったんですか。アンケートとらなかったんですか、最初は。

照山正夫資源エネルギー庁石油部開発課長

○説明員(照山正夫君) 前のときも一定の方法で需要調査をいたしたと思いますが、結局、たとえば東苫小牧の工業基地、ここに北海道電力が建設いたしました火力発電所も石炭火力であるというようなことで、結局、当初の五十億立方メートルあればこれは北海道にパイプラインを引けるのではないかということで、何とか北海道にまずパイプラインを引くということから想定しておりました需要量が、昨年時点で調査をいたしましたところ、やはり減少してしまっているということが明らかになったということで、私どもまことに残念ではございますけれども、民間の機関でそういう調査をいたしまして、しかも北海道のいわば需要の当事者が入った団体でございますので、まあやむを得ないのではないかと私どもも思っておるわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 私は、その点はもう少し明確にして北海道道民に知らせる義務があると思うのです。しかしバラ色の夢をばらまいたのですから、しかも稚内なんか私が行きましたら、市長さん以下心配しているのです。まだパイブラインに望みをつないでいるのですよ。だから、余りソ連を刺激してもらうと、一番北の方でソ連と鼻突き合わせている地域としては非常に心配で困るという心配をしているのです。それと同時に、民間に依頼したらそういう結果が出てきた。大臣、ここで考えてよ、これはなぜかと。これはどうせ当てにならないからということなんですよ。そんなものいまの日ソの関係の中でできるはずがないだろうと思うから、民間はそんな当てにもならぬものに計画なんか組めなくなったのです。四十九年から五十四年までの間の日本とソ連とのいみじくも大臣が言われた政経は分離できないんだということがあるものだから、これはとてもこんなプロジェクトに乗っかって当てにしたって、当てにならないと思えば民間は当てにならないものに乗っかれませんよ。見込み違いになったという原因はそこにあるのでしょう。どうですか、通産省。

照山正夫資源エネルギー庁石油部開発課長

○説明員(照山正夫君) プロジェクトそのものに対する評価は私ども変わっていないわけでございまして、やはりこれは日ソ間でサハリン島の石油開発を協力して行うと、これがわが国のエネルギーの安定供給上も重要でございますし、先方もエネルギーの開発を行うということで、かつ、これによりまして日ソ間のこの点での経済的なつながりが強化されるということで、プロジェクトに対する評価は変わっておりませんし、今後ともしNG化をいたしまして天然ガスを日本に全体としては導入するということで促進をしてまいりたいと思うわけでございますが、北海道の道内需要にこれをまず第一に考えるべきではないかという点が当初の計画と違ってきたという点は、本当に北海道の関係で考えますと、確かに事情が変わってきたということはそのとおりでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 これはそういう見込みがないならないと、やっぱり北海道に対してはちゃんとしてくださいよ。まだそういうことで希望をつないでいるのですからね。それは私は、決して最初の計画がずさんだとかなんとかいうよりも、その間の日ソの外交が主で経済が従だという外務大臣の発言はまさにそのとおりだと思うのです。そこで、結局いわゆる民間ベース中心にした通産省の方でどんどんいろいろな話をどんなふうにうまく進めても、これはやっぱり外交がきちっとそれの裏打ちをするようにびたっといっていなければ、このようなずさんな計画、まあ最初ずさんでなかったと思うのですが、客観情勢が変わったためにこういうことになってしまうのです。大臣、決してこの計画はうまくいったわけでないので、どういう報告を受けているか知らぬけれども、いまのとおりなんです。全く変わってきちゃったのです。  これは問題はどこかというと、これは本論に入るのですが、やっぱり千島の問題なんです。これの緊迫した情勢というのが、いろいろな経済協力とかなんとかいっても、政経分離できないように、これらのものが全部分離できないで問題になってくるということにつながるし、また、大臣はそういうことは十分認識した上でそういう発言をされたのだと思いますけれども、そういう点ではやはり経済主導でなくて外交主導型でないと、経済だけどんどん先へ行っちゃって外交が後からそれを消して歩くと、あるいはまた、基本的な外交戦略なり外交方針というふうなものと別に経済だけ進んでしまっても困るわけで、こういうふうに期待を持たされた北海道民だけ裏切られたという挫折感だけが残ることになるのです。この点についてひとつ大臣、やはり外交がきちんといかなければ、経済だけどんどんいろいろな形でやってみたってだめなんだということを重ねてひとつお答え願いたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 先ほど私が話が順調に進んでいると言いましたのは、話が切れちゃって、このサハリンの天然ガスの計画が話程度で全然だめになったという意味でなくて、話は進んでいるということを順調という言葉を使って誤解を先生に与えたかもしれませんが、年三百万トンのLNGを二十年間日本に供給しましょうという話が一月にこれは決まったわけで、両方で確認したということでございまして、確かに、その過程においては先生のおっしゃったようにガスをバイブラインで引くという話は別なものだったということは私も承知しています。ただ、話が切れちゃってサハリンのガスの問題はなくなったのだということじゃなくて、ずっと話が続いているという意味で順調という言葉を使ったのですが、誤解を先生にお与えしたら、それは私の言い方が悪かったのでございますが、私の言った意味はそういうことでございます。  それから一般的な問題でございますが、特に国が公的な信用供与をしてやる開発ということにつきましては、これはそれだけが一人歩きということじゃなくて、やはり政経と一緒に考えていかなければいかぬ、国が信用供与をするというものについてはこれはマッチした方針でやっていかなければならぬというふうに私も考えておりますので、その点はちぐはぐということになって要らざる不安を与えたり、また過剰な期待を与えたということになるべくならぬような注意をしてまいります。ただ、この公的信用供与の場合は、これは外務省だけでなくて、通産、大蔵、経済企画庁というところで必ず相談しながら実は公的信用供与をやっております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 協議しながらやるのはわかるのですが、対外的なそういう便宜供与の場合のやはり調整役といいますか、それは最終的にはやはり外務省でないですか。どうなんでしょう、総合調整をやる場合の。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) これは相手によっていろいろ違うわけでございまして、外務省といたしましては外務省としての外交的な見地ということから判断いたすわけでございまして、このような外務省の外交的見地からの判断、それから各省のそれぞれのお仕事の見地からの御判断というようなものをすり合わせながら、最終的に相手国にどういう言い方をするか、つまり相手国との窓口という意味におきましては外務省が窓口になるということでございますが、その過程におきます各省間の相談におきましては、いま申し上げましたようなことで、それぞれの立場に立って相談をしながら最終的な政府としての結論を出すと、そういう過程になると思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 外交的なことは外務省だし、経済的なことは通産省だと。しかし、いま対外的な問題で一体外交といったら何ですか、経済だとか、たとえば為替の問題になると大蔵だ、通商の関係で通産だ、IQ物資の問題になったら農林が一生懸命やるというふうなぐあいにそれぞれみんなやっていますね。それを全部抜いちゃったら外務省のやる仕事は何なんですか、情報も余り早くない。それを全部含めた外交でないんですか。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) おっしゃいますとおり、外務省の仕事と申しますのは、日本とそれから相手国との全体的な関係をいかに。してうまく持っていくかというのが外務省の任務でございまして、個々の案件につきましても、外務省といたしましてはそのような見地から、つまり相手因との全般的な関係をよい方向に持っていく、逆に相手国との全般的な関係を悪くするようなことはしないようにするということでやっておるということでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 日ソの関係で何と言っても大変問題なのは千島問題なんですが、これは経過や何か長々と申し上げる必要もないと思います。サンフランシスコ平和条約で領有権と請求権を放棄したと、こういうふうなことを前提として北方四島の返還というふうな運動が起きているわけでございます。特に伊東外務大臣が就任早々に北海道へ行って現地まで足を運んだということは、大変好感と期待を持って地元では迎えた人たちもおります。期待なんかしなかった人もおりますよ。おりますけれども、そういう人もたくさんおります。特に、従来の外務大臣は大体退任間際に出かけたんで、だれも期待しなかった、もうやめる外務大臣がと。それに対して伊東外務大臣はとにかく真っ先に就任直後に来てくれた、今度は何とかやってくれるたろうというあれが強いんです、そういう地域のいろいろな要望にこたえて外務大臣も大変歯切れのいい発言を現地でやっております。  もうお忘れかもしれませんので、ここでその一、二を実は申し上げますと、北方領土が返らなければ戦後は終わらない、まあこれはわかります、との認識に立ち、外相在任中に一つでも二つでも実現するように最善の努力をする、この一つでも二つでもということなんですよ。    〔主査退席、副主査着席〕 そのときに出された要望というのは、もちろん領土返還を強力に運動して実現してほしいということ、学校や社会教育での領土教育の実現、これは多少問題がありますけれども、それから貝殻島周辺のコンブ漁、それから北方墓参の再開、根室地域安定振興特別措置の実現、漁業権救済措置の実現。このうちで北方領土の返還という問題は、これは息の長い話ですし、なかなか大変ですが、少なくとも地元では地域安定振興特別措置の実現と、それから千島への墓参問題あるいはコンブ漁の再開、漁業権の救済措置、これらのことは一つでも二つでもやるという中に入っているだろうと、こう見ておったんです。ところが、鈴木総理も何か特別な地域振興というふうなことを言っておりますが、実態はなかなかそういうふうな進め方をしておらないということでございます。  特に、この機会にそういう具体的な問題に入る前に、千島の領有権の問題でお聞きしておきたいのですが、もう何年か前になりますが、沖縄北方領土の特別委員会で私は、サンフランシスコ平和条約に調印しなかったソ連はサンフランシスコ条約に対する拘束力を持たないのじゃないか、したがって、日本はソ連に対してはサンフランシスコ条約によるところの拘束を受けていないということを質問したのに対して、当時の外務布の当局はお説のとおりという答弁をしております。現在もそれは変わりございませんですね。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) たしかそういう答弁を申し上げたのは私じゃなかったかと思いますが、私が申し上げましたことは、私の記憶によりますと、ソ連はサンフランシスコ平和条約を援用する立場にはないけれども、片や日本としてはサンフランシスコ条約によって千島の領有権は放棄したのであるから、日本の方は国際的にその領有権を再び主張するわけにはまいらないと、そういう答弁を申し上げたと記憶いたしております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 ソ連に対しては別ですね、ソ連には拘束されないんだから、国際的ないろいろなことはあるけれど。帰属はどこにするということは、たとえば放棄したとしても、不当に占領されているものは一遍戻してもらわなければ放棄できないでしょう。放棄をするというのは、あるものを投げるということだね。不当に占領されているものは、これは一遍戻してもらわなかったら放棄しようがないじゃないですか。どう思います。投げようがないでしょう。

伊達宗起外務省条約局長

○政府委員(伊達宗起君) 先生のおっしゃることも一つの理屈ではあろうと思うのでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 理屈でない、理論だよ。間違えないように、言葉を。

伊達宗起外務省条約局長

○政府委員(伊達宗起君) 理論であると思いますけれども、私どもが通常のあれで申し上げますと、サンフランシスコ平和条約第二条(c)項によって得撫以北の島を放棄いたしたわけでございまして、いわゆる北方四島は放棄していないという立場をとっているわけでございますので、あそこを放棄したから、その自分のものでないものを放棄してしまったのだからソ連から一遍返してもらってそれから放棄するんだというような立場は、政府としてはとっていないところでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 サンフランシスコ条約で放棄したといっても、条約加盟国の全員が、たとえばソ連から千島全域を、不法占拠したものを原状回復して、さあそれじゃ放棄するから委任統治なり何なりにここからこっちは国際法に基づいて求めましょうという場合にも、調印国が全部それじゃそれは日本に委任統治しましょうと言ったら、それは有効でしょう。

伊達宗起外務省条約局長

○政府委員(伊達宗起君) サンフランシスコ平和条約におきましてただいま先生かおっしゃいましたような規定を含めて条約が調印されておりますれば、連合国の意思決定としてそれは日本への信託統治だということになるんだろうと思いますけれども、御承知のようにサンフランシスコ条約には一切そのような規定は含んでおりません。第二条(c)項によりまして日本は直ちに放棄をしたわけでございまして、その帰属もサンフランシスコ平和条約におきましては未定のまま日本からは離れていったということでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 ですから、帰属が決まっていないのですから、調印国が全会一致でそれをじゃ日本に委任統治すると言ったら、それは有効じゃないですか、どうですか。ソ連には拘束されないんです。サンフランシスコ平和条約に調印していないのですから、認めていない国に拘束されることはないでしょう。ないですね、それはないのは間違いないのですよ。条約に調印してない国には拘束されませんね、どうですか。

伊達宗起外務省条約局長

○政府委員(伊達宗起君) 領土権の放棄、領土の放棄と言いますものは、そこに一つの問題があると思うのでございます。と申しますのは、確かに一般国際法の理論からいたしまして条約はその当事国のみを拘束すると。したがって、サンフランシスコ平和条約にはソ連は加入をしていないのであるから、これは日本と連合国との間の約束事であって、得撫以北の島を放棄いたしましたサンフランシスコ条約第二条(c)項も、これは日本と連合国との間の約束であると、したがってソ連は何ら拘束されない、そこまでは確かにそのとおりでございます。  ただし、領土権を放棄いたしましたということは、一般的に申しますと、これは債権債務関係と異なりまして、国内法で言いますれば、あえて言いますれば物権的に放棄をしたということになるわけでございまして、早い話が、卑近な例を用いて言いますと、私の時計をあるAさんならAさんという方に譲渡した、あるいは私の所有権を放棄してAさんに譲渡した、その場合にBさんという方が、私とAさんとの間の契約には何ら関係がないにもかかわらず、しかしBさんに対しても私は、おまえは私とAさんとの関係には全く契約関係には関与していないのだから、そのBさんに対しては私は、その私がAさんに渡した時計というものを放棄はしてないのだということにはならないわけでございまして、やはり条約に入っていないものにも、国際的に放棄したということでございますので、ソ連に対しては放棄していないのだということは言えない問題であると思うのでございます。もとよりソ連が日本に対して、おまえは放棄しているのだから、そしておれが占領しているのだからおれのものだと、こういう論理は成り立たないところでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 民法百九十二条ですか、即時取得の原則なんかを持ち出して、それこそ理論じゃなくて理屈でないですか。そんなすりかえありますか。それは全く国際法にあなたの時計というような動産の問題、しかも、そういう場合でも、即時取得でも「平穏且公然」とですよ。そうでしょう、民法では。この場合はそうじゃないじゃないですか。ですから、それは全然そんな理屈にはならないのです。ここはひとつわれわれが、サンフランシスコ条約に瑕疵があると、領有権を決めないで、どこに帰属するかも決めない条約なんですからね。ですから、私は、なぜ日本が全千島を要求しないんだということで、ここが不思議なんです。ソ連に対しては、この前もポリャンスキー大使と大分激論したそうですけれども、あのときは外務大臣になってからですが、もっと堂々とソ連に対しては全千島を要求してくださいよ。サンフランシスコ条約に基づいて放棄したから、四島だけこれは放棄してないからなんていうようなものでなくて、もっと国益を踏まえて、堂々と全千島を私は要求できる権利を国際法上もまだわれわれは持っていると思うのです。日本社会党が全千島を要求する根拠の一つでもあるわけです。どうですか、大臣。

伊達宗起外務省条約局長

○政府委員(伊達宗起君) 先ほどの答弁と似たようなことになると思うのでございますが、やはりサンフランシスコ平和条約第二条(c)項によりまして得撫以北の十八島、これは放棄をいたしたものでございます。日本といたしましては、条約に基づいて放棄をいたしたもの、それは当時においていかなる事情があったにせよ、また国民感情といたしましても非常にくやしいということは思っているにいたしましても、条約によりまして、これによって日本が国際社会に復帰するものとして条約を署名、批准したわけでございますので、やはり国際条約を遵守するという立場からいたしまして、得撫以北の十八島にまで日本が返還を迫るということはちょっと無理があることであり、また国際的な承認と申しますか、も得られないものであろうと思っております。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) いま丸谷さんおっしゃるように、帰属を決めていないというのはこれは確かでございますが、日本が放棄したということは、いま条約局長言ったとおりでございまして、日本としては、一度も外国の領土になったことのない四島は日本の固有領土だと、下田条約あるいは樺太千島交換条約、どの条約を見ましても四島は一回も外国の領土になったことはない、これは固有の領土だということで放棄はしてない。でございますので、四島は少なくとも日本の固有の領土だから返還してもらいたいというのが、これは国会でも何回も御決議のあったことでもございますし、私どもは国民のこれが総意だということで四島の返還ということを決めているわけでございますので、ここでは、これは私は国民の総意だ、国会でも決議があるということでソ連に対しましては返還を迫るということをやっているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 国際法は国民の総意というふうなこととは次元の違った立場で考えなければならないものなんです。国民の総意だから四島だと、そういうことにはならないのですよ。  別な立場でひとつ、自治省来ておりますね。旧町村制の三条の中で町村の廃置分合、それは同じように地方自治法の七条に引き継がれております。千島列島に四島以外にも町村はありましたね。千島列島も含めてそれぞれの町村の廃止の手続は一体行われましたか。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 得撫島以北のいわゆる北千島でございますが、ここには戦前得撫、シムシル、シュムシュという三つの郡がございました。ところが、これらの島につきましては町村制が施行されておりませんので、いわゆる町村というものはなかったわけでございます。根室支庁の直轄地として根室支庁においてその事務を取り扱っておると、こういう状態でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 そうしますと、この三島については一応行政区画としての町村というのはありましたね。しかし北海道は一級町村制、二級町村制、いろいろなそういう制度がありましたから、そこで支庁が直接住民の事務を取り扱っていたということですね。そうしますと、そこに住んでいた住民は一体どこの住民なんですか、どこに属してたんです、市町村は。やっぱり得撫は得撫でしょう。どうなんですか、その住民はどこに住んでおりましたか。住んでおったというよりどこに属しておりました、戸籍から何から。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) その島に住んでおったということでありまして、どこの町村ということにはならなかったようです。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 そういうことはありますか、どこの町村の所属でもない日本人というのは。旧町村制のときでも、それから地方自治法でもどこにも属してないというところはないのですよ、ないでしょう。これはアメリカなんかにはありますね、ネバダ州なんかにあります。日本ではそういうことがあるのですか。じゃ本籍地は北海道根室支庁何丁何番地ですか。町村がないんですか。大体支庁なんていうのは行政区域というような行政機関じゃないのですよ、そうですね。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) その点につきましては、過去の資料等をよく調べてみないとはっきりしたことを申し上げられませんけれども、事務は根室支庁で取り扱い、たとえば得撫島の住民であるということになるのではないかと思うのですが、本籍地はどこであったかちょっと私ははっきりここで申し上げられないのであります。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 事務は、それぞれの町村の事務を独立するだけの力がないから扱っているというのは、これは北海道の開発の歴史でずっとたくさんありますね、戸長役場から始めて。しかし根室支庁というのはそういう意味じゃ行政の区域じゃないので、北海道ですね、北海道何々郡何々村です。そうですね。支庁というのは便宜上の行政の分割をしたあれでね。それは外務省の肩を持つのもわかりますけれども、もう少し素直に。たとえば北方、あれは国後、択捉にも四カ町村ありましたね、これらを含めて廃止の手続はやってないのでしょう。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) いわゆる北方四島につきましては廃止の手続はやっておりません。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 そのことは北千島の町村についてもやってないのですね。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 先ほど申し上げましたように、北千島につきましては町村制を施行しておりませんので町村がなかった、したがって、当然廃止をするということもない、こういうことでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 これは地方交付税の問題のときにやはり法的にきちんとしなければならぬというふうなことで、いまいろいろやっているようですが、やっていないのですね、四島といえども、これ全部。だから生きているわけなんです。そういうことを言われるともう少しまたやらなければならないのだけれど、きょうはほかの方だから、外務だからやめておきましょう。  大臣、いろいろな法的な手続でも、たとえばいま北方四島廃止の手続をしてないのです。町村制の中でね、現実に占領されていてやっていないのです。じゃこっちにあるかというとはないのです、どこにもそれは。廃止もしてない、実際にも。それで、北海道だけは地方交付税をもらう算定の基準財政需要額の中に入っているのですが、たとえば北方四島にしても自治省の方の財政需要額の中に入ってないのですよ。やるところがないのですから、どこにも帰属させることもできない。さらに得撫以北についても、事務的に根室支庁で取り扱っておったと、そういう事務組合をつくってやっていたのです。しかしこれらも廃止を何にもしてないのですよ。する必要はないと言うけれど、そんなばかなことないのです、手続として。これをやっていると長くなるからやらないですが、そういうふうな状態で地方自治法のいまの流れから言ってもいろいろ微妙な問題もあるのです。やはりこの件につきましては、私は、この機会に、もっと積極的に北方四島なんて遠慮しないでやることについて、外務大臣に対して再考をひとつ、これはもう一回研究し直してくださいよ。何か既定の事実のように言っていますけれど、必ずしもそれほどいまの外務省が固めているガードはかたくないのですよ。  それからもう一つ、それと関連して、実は六月に大臣が韓国を訪問するということになっておりますね、いかがですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 千島の問題は、いま条約局長申し上げましたように、サンフランシスコ条約で放棄しているのでございます。しかし、その中には、一度も外国の領土になったことのない四島は固有の領土だと、放棄はしてないということで四島の返還ということで貫いておるわけでございまして、この点はひとついまの態度でやっていく、これは法律的にもそうでございますし、さっき私が言いました国民のこれが、議会でも何回も決議のあったことでございますし、総意だということでソ連に話をして返還を迫る、あらゆる機会にこれは粘り強くやっていこうというふうに思っているわけでございます。  それから韓国は、六月ごろ恐らく向こうの外務大臣が来るのではなかろうかと、びしゃっと決まりませんけれども、向こうの外務大臣が今度は日本に来ることを要請いたしております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 六月ころにそういう会談が行われるというふうに聞いておるんですが、同時に、そのころに今度は経済視察団が韓国に行くんですね、相当有力な。何か符牒を合わせて、わざわざ合わせたわけじゃないかと思いますけれども、それで、どうも韓国との関係になると非常に遠慮しがちでないか。    〔副主査退席、主査着席〕  それで、竹島の問題なんです。これは明らかに日本の五箇村という村に属して、これは地方交付税もちゃんと出ているのです、竹島も面積に入って。これは前に大来外務大臣のときも、韓国との定期閣僚会議で厳重にこのことについては抗議するというふうなことで答弁があるのです。抗議と言ったか交渉すると言ったかちょっと覚えていませんがね。しかし、その後いろいろと交渉したというふうな話を聞いたことはないのです。それで、やはり韓国の外務大臣とお会いになるんなら、ひとつ竹島の不当占拠ははなはだ遺憾だからということで、ポリャンスキーさんとやったくらいがっちりとやってくださいよ。本当にけしからぬですよ。これも日本の固有の領土。占領して、機関銃まで持っていって、日本の漁船が近づいたらバタバタバタ。で、漁業交渉の中でもってこれが陸路になって、いろいろなむずかしい問題で譲歩もしなければならぬ、こういうことがあるのです。どうですか、これひとつ。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 竹島が、歴史的な事実に照らしましても、また国際法上も日本の固有の領土であるということは、もう日本側の主張、従来もしておりました明々白々の事実でございます。このことは機会あるたびに向こうへ大来外務大臣も伝え、私も実はこの前、こういう問題があると、懸案事項で日本としては残っていると、向こうはそうじゃないと、こう主張するわけでございますが、この前行ったときも、外務大臣同士の話には、そういう問題も残っているというふうな話は私もしたわけでございまして、これは機会あるたびに日本側としましては、毎年海上保安庁の巡視艇も行って巡視して、その都度書面の口上書で向こうに随時抗議文も出しておりますし、このことについては当然日本としては話しているということでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 この問題も、やはり本来大臣が言われたように政経分離をすべき問題でないので、もう当然外交上の問題として、何か対韓国となると政経分離しちゃって経済は経済だけでというふうなことになりがちで、対ソ連となると政経分離はできないというふうなことは、ちょっとやはり二律背反だと思うのです。ここら辺はやはり外務大臣としてはがっちりひとつ構えてやっていただきたいと思いますし、さらに先ほどから国民の総意総意と言っていますけれども、野党第一党の社会党は全千島返還要求をすべきだと言っているのですから間違えないでくださいよ。全千島という声も、少なくとも野党第一党の社会党が言っている以上、大臣、軽々しく四島でいいのだなんというのが国民の総意だなんて、ちょっとそれはぼくは聞こえないのだけれど、どうですか。  読みましょうか、社会党の。改めて読みますから、いいですか。「わが国が本来主張しうる千島列島の範囲は、日露両国が平和的に相互の利益を尊重し確定した「樺太・千島交換条約」による全千島であることは、大西洋憲章並びにカイロ宣言によって国際条約止保障されるべきである。」ということを社会党は主張しているのですよ。ですから、野党第一党の社会党が全千島を要求しているのに、四島を国民の総意とするということはちょっと少し言い過ぎでないですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 決議は、これは一九七九年の決議で「歯舞、色丹及び国後、択捉等の北方領土」と、こうなって……

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 「等」が入っているのです、「等」が。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) これは正確に言えば「等」というのがついておりますが、しかし社会党の方針がそうであるということは承りましたが、私どもは、ソ連に対しましては、得撫以北の千島、中部千島、北千島はこれは明白に放棄をしたということはサンフランシスコ条約によりはっきりしているわけでございますので、放棄したものをまた返せということは、国際条約とか国際通念上これは言うべきことではないわけです、国際信義ということから考えますれば。四島が固有の領土だということでやっていくのは、これはそれでは多くの国民の意思でございますので、これはそういうことで今後も続けてやっていくつもりでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 間違わないでもらいたいのは国会決議は「等」が入っているのです。「等」というのは言外に北方も入っているのですよ、これは読み方によりますけれども。「等」と国会決議は入っているのですから「等」を忘れないように、ここのところはやっぱり明確にしておいてください。わが党は全千島を返還要求すべきだと言っているのですからね。だから、かりそめにも国民の総意だというふうな、まあ自民党がいま多数ですから、それが多数意見かもしれませんけれども、しかし、少なくとも野党第一党の社会党、これが抜けていて国民の総意になんかならぬですよ。このことはひとつ御理解を間違いないようにしていただきたいことを念を押しておきます。  それで、あと最後に、実は大臣が根室地域へ行かれたときに、根室地域振興の問題について、これは所管でないけれども関係のそれぞれのところへいろいろ話して十分できるようにしてやると、こうおっしゃっているのです。たとえば北方墓参の問題、根室地域振興の問題、みんな期待しているわけですよ。一つか二つくらいは努力してやると、こう言っているのですが、まだ何もできていないのですよ。この地域振興の問題はできているじゃないかと言われると困るので、できていない理由をいまこれから申し上げたいと思います。  実は、つい最近——ちょっと資料が見つからないのですが、IQ品目、要するに輸入割り当て品目の中に油脂、これは正確に言いますと調製食用油脂、これらのものを入れたいという農林省側の非常に強い希望があったのです。これが外務省その他の強い意向によって入れられないで、ニュージーその他に対して自由規制というふうなことで交渉することに決まったという、「調整バター輸入に貿管令」と、こういうふうなことで、農林省側は強くこれをIQ品目に入れろと言ったのが通産や外務省などの反対で、IQ品目に入れて割り当て制にすることは断念して相手国に自主規制をしてもらうことになったと、こういう記事があるのです。これは事実つい最近のことですから外務省の方も御存じだと思うのです、大臣はそこまではなかなかあれでしょうけれども。  それで、実は根室の地域振興にとって一番大事なことがこれでパーになるんですよ。というのは、御承知のように、あの地域は地域振興でもって一番力を各市町村が入れている国の第三次酪近によるところの大型の酪農地帯なんです。物すごい国家財政をかけて多頭化飼育ということでどんどん進めてきました。それが最近になって牛乳が余るという理由で生産制限をさせられたのです。北海道の根室地方の二月平均の酪農家の負債が三千二百万を超えているのです。これは北海道の平均が一千万ちょっとですから大変な額なんです。これは全部設備にかかっちゃったのです。だらしなくしてできてきた借金でなくて、そういう国の方針でどんどん牛をふやしてりっぱなサイロをつくってということで、国に補助金を出してもらって、残りを農林省の制度資金を借りてやったわけです。これが払えなくなってきたのですよ。なぜなら、どんどんふやせといってふやさせておいて牛乳しぼるなと言うのですから。しかも、大臣が地域に行ったときには大変期待を持たれて、地域振興その他の問題についてもずいぶん努力すると言っていながら、外務省がこういうのはうまくないと抑え込んでしまうようなことをされたのでは、一体、大臣が行って言われたことは何なんだということになりますので、この点についての御認識をお持ちでなければ、十分またそれ時間かけてお話ししなければならぬと思うのですが、どうなんですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) いまいろいろな御質問がありましたのでまた詳しいことは政府委員から答弁をさせますが、地元へ行きましていろいろな御要望がありまして、できるだけ努力をしますということで、いま先生がおっしゃった振興措置の問題でございますとか、墓参とかコンブとか御要望がございましたので、帰りまして総理に報告しまして、根室周辺の引き揚げてきた人のことを何か特別考えるよう私は進言をしたのでございますが、まあ十分でないことは私も認めます。今後努力をしなければならぬと思っておるわけでございます。  油脂の問題は、実はニュージーランド、それから特にベルギーでございますが問題がございまして、これは農林省、通産省、大蔵省、外務省、皆相談を何回もしまして、いままでの実績よりも日本に対する輸入が減るようなことで何とかということで大体の話をつけたわけでございますので、これは政府委員から御報告を申し上げます。  それから墓参、コンブの問題は、これはことしから、また五月ごろからコンブの漁が始まるわけでございますが、この間ポリャンスキー大使に会いまして、ソ連が誠意を示すということであればまずこのぐらいのことをやったらどうかということで、コンブと墓参のことは私言ったわけでございまして、このことはその後も確かめたわけでございますが、モスコーの方へ連絡をしたということで向こうの方も言っているわけでございまして、私は何としてもこれを実現したいと実は思っているわけでございます。努力をしてまいります。  それから、四島のお話ございましたが、実はこの間、北方領土の日ができましたときに、あれは安政条約の日を総理府がとったわけでございまして、あのときの条約で初めて四島が同本の固有の領土と名前が正式に出ましてなったわけでございますので、そういうことを決めた平和の日だからということであの日をとったわけでありますが、あのときは社会党からも代表がお見えになりまして、あの四島返還を一つの目的とした、あるいはこれからの平和友好の日にしたいという、あの四島ということを頭に置いた北方領土の日にも社会党の代表も実は出て来られておるわけでございまして、私は、いま先生のおっしゃったことが千島全部が社会党の方針だとおっしゃれば、今度は何か言うときに社会党は別だということをつけ加えることにやぶさかでございませんけれども、私は四島ということが外国に対しましても日本の主張を貫ける一番強い理由になるんじゃないかと思っていますことだけつけ加えて申し上げておきます。

深田宏外務省経済局長

○政府委員(深田宏君) ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、調製食用油脂の件につきましては、私どもといたしましても、国内の酪農の方々が大変お困りであるということをよく外しまして、農林水産省を初め関係省の方々と大変長い間協議を重ねてまいりました。ガット上の問題がございますので、これを関税分類を変更して割り当て品目の対象に加えるということはなかなかむずかしいわけでございますが、ニュージーランド、それからECとこれも長い時間をかけて話をしてまいりました結果といたしまして、三月末に大体のめどがつきまして、大臣から御報告申し上げましたように、いままでの全体の輸入を下回る規模での輸入に実質的に抑えることができるということで一段落したところでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大臣、北方領土の日については、これはステップ・バイ・ステップで、反対すべきものでないから——反対というのは、四島だからだめだということじゃないんだから。しかし、それは全千島ということを後退させたという意味じゃないんで、前進させる意味のステップとしてのそれに恐らく出席したのであって、党としての全千島ということがそのために変わったわけじゃないんです。そのために国会決議もわざわざ党も入っているんですから。それに出たから四島だけ了解したんだと、こういうことには受けとめないようにひとつお願いしたい。  それから、大臣、特に根室地方の特別振興措置については政府としても対策は考えていると、外務省の管轄ではないが現地の気持ちはわかるので関係省庁に連絡したいと、こう非常に皆期待を持って、ところがIQ品目、外務省が反対したと、こう出ている、農業新聞に。みんなよく読んでいるんですよ。何だと、大臣はあんなふうに言ったのに、借金が多くて一番困っているのが天北だとか宗谷地方だとか根室だとかいう酪農専門の地帯なんです。これは歯どめをかけたといいますけれども、実際には擬装乳製品が二百万トンも入ってきていて、またお米とは違った角度で国内だって足りないんですよ。それをそういう擬装乳製品にして入ってくるものだから国内が余ったと。価格の問題のことを言います。価格の問題のことを言えばそれはとてもやれないことはわかっているんで、そのためにたとえば自動車でもアメリカでも自主規制とかいろいろなことを言っているでしょう。それぞれの国が、特に農業というのは、どこの国だって全力を挙げて自国の農業を守ると、食糧自給を高めるということをやっているんですから。これがどうもぼくは、通産や外務の方たちは頭の中でわかっているけれど農業の実態の中では理解していないんじゃないか。この程度でいいんじゃないかということにならない。もう借金でどうしようもない。いままではその借金は農協が肩がわりして年次別に国に払う、国から借りた金については払ってきたわけですよ。その分だけがプロパーの資金になって、金利高いやつが重なってくるんです。もうそろそろ農協自身もそれができなくなった。なぜなら、いままでは、うんと借金の多いのからおまえやめれと、農協の借金は離農させるときに分けてそれぞれ近所の者が持つということで、規模拡大、規模拡大でやってきました。しかし、もうここへ来ますとそれはできないんです。特に借金の大きな原因になっているのが、大型のサイロであるとか——真空サイロ一本で二千万もかかるんです。こういうふうな大型サイロとか大きな牧舎とか、施設にかけちゃっているんですよ。  そういう国内の農民の苦労している実態を、外務省あたりと言ったら語弊がありますが、一体どれだけ外国に対して、あるいは在外公館が説明してくれているか。残念ながら私は寡聞にしてそれ聞かないんです。農林省から出向した人は一生懸命やっていますよ。しかし、それ以外に、ああそれは農林がやることだ、ああこれは通産省のやることだと。われわれ外務省の在外公館はもっと優雅に、何かゴルフにばかり行っているというように新聞に載って、弁解の記事が出ていましたけどね、投書欄で。シドニーですか。そんなことばかりでないと思いますが、目に映るのはやはりそういう角度が——ゴルフだってやっぱりいろいろありますから、外交官の仕事あるから必ずしも悪いとは言いませんけれどもね。もっとやはり国内の農民なら農民の苦労をきちっと在外公館に伝えて、日本の農業こんなに困っておるのにおまえら何だということのPRがやはり在外公館を通じてもっとやられてしかるべきだと思いますので、この点大臣のひとつ、何といいますか、御理解ある答弁をちょうだいして終わりにしたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 私も農林省にずっといましたので、農業の人の苦労というものはある程度わかるつもりでございます。今度の問題の取り扱いは、四省で何回も相談をして、最終的結論でいま局長が申し上げたようなことになったわけでございますが、片っ方で自由貿易ということがまた大きな柱があるわけでございますが、それとどう調整さしてやっていくかというところで非常に苦労したわけで、まず、ふえない、少し減らすということで何とか対策が立たないかということで意見が一致をして、四月一日から輸入確認制もやって、何とか洩らしていこうということをやったわけでございます。これはそれなりに私は効果が出るものと思っておりますが、先生のおっしゃった、一般論としていろいろ農業のことにも外務省も理解を持てとおっしゃったことは、これは理解できるところでございます。  新聞紙の例を引かれたのですが、あれはもう投書した人も実名じゃない、住所もわからない。みんな調べたのでございますが、何もわからない投書で、調べましたらあんなことは全然ないということで、きょう外務省の課長の名前でたしか出したわけでございますが、しかし、私はそういうことを言われるような空気であってはまずいということは、これはわかるわけでございますから、その点のところは十分外務省として今後もそういういわれなき批判が出ないように注意していくことだけは、はっきりお約束申し上げます。

平井卓志自由民主党・自由国民会議

○主査(平井卓志君) 以上をもって丸谷金保君の質疑は終了いたしました。  次に、馬場富君の質疑を行います。馬場君。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 最初に、二、三点外交問題についてお尋ねいたします。  伝えられるところによりますと、タイにおいてクーデターが発生したといいますが、タイの事態をどのようにこの問題掌握されておりますか。また、判断としてはどのように判断しておりますか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) けさ方でございますので、的確なお答えにはならぬかと思うのでございますが、今度のこれは、副司令官でございましたか、サン副司令官でございましたか、がリーダーになってクーデターをやって、恐らくその人が首相になるであろうと言われておるわけでございますが、原因は、先ほど丸谷先生に申し上げましたように、経済上の不安がいろいろ重なっていたということやら、あるいは、これは確かな情報ではございませんが、今度のハイジャックの問題等がタイだけで解決しなくて、インドネシアからも人か来たというようなこともあるいはあるのかなというようなことも現地では言われているというようなことでございますが、確たる原因はこれからいろいろわかってくるだろうと思います。  先ほども御答弁しましたが、今度そういう力によって政府ができるとすれば、その政府を旧民が支持していくかどうかということ、政情不安が来るか来ないかということもやはり非常に大きな問題なわけでございまして、それもあと少し様子を見なければならぬわけでございまして、どういう内閣ができ、国民との関係がどうなるか、議会との関係がどうなるかということを見守っていかなけりゃならぬと思いますが、私は、日タイ関係がこれによって傷がつくとか、友好関係にひびが入るというようなことにならぬように、特に、タイはカンボジアの隣で難民をたくさん抱えているというような、紛争の本当に周辺の第一線の国でございまして、ASFANの中でも有数な国でございますので、そういうASEANとの中の関係、日本とタイとの関係、こういうものが、友好関係が続けられることを期待しているというよりも、むしろ祈りたいというような感じがするわけでございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 伝え聞くところによりますと、プレム首相が退陣するという事態も起きておりますし、やはりこのクーデターは、鈴木総理のASEAN外交の中に一つの大きい変化が出てくるんじゃないかというふうに見る向きが多いわけです。そういう点についてはどうでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 鈴木総理がASEANに参りまして、最後にタイに行ったのでございますが、ASEANの結束ということが一つ問題になるかどうかということでございますが、きょう起きた事件でございますので、その事件が即ASEANの結束がどうなるかということを判断するにも、私は少しまだ時間が足りないと思いますし、また日本とタイとの関係がどうなるかという問題でございますが、日本とタイの関係、あるいはASEANの中でカンボジアの隣にあるタイとしてのいままでの態度、こういうものについては私はさしたる大きな変化というものはないと思っておりますし、またないことを心から祈っているというのが、クーデターが起きた何時間後かの現在の私の心境でございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 それでは、そういう立場からいって、いずれの問題にこれが傾こうとも、日本としては事態を静観するという立場でございますか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) これはもう外国で起きた事件でございますし、これは日本がとやかくいまこれに口を出してどうというそういう立場にありませんので、しばらくタイの政情の推移、国民の支持、議会との関係、そういうことをしばらく様子を見るというのが日本の態度だと私は思っています。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 レーガン大統領が狙撃されて重傷を負われた。非常に憂慮すべき事件でございますが、手術の結果も順調と伝えられておりますので、やはりこの事件というのは、大きい影響力を持つアメリカのポイントがこういう影響を受けたわけですから、国際政治や対日関係も少なからず支障、影響をもたらすと、このように私どもも思うわけですけれども、この点どうでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 日米関係だけとってみますと、この間行ってまいりまして、大きな懸案といいますか、これは自動車の問題、恐らく来週中ぐらいに使節団が日本に来て説明をされるのじゃないかと私は思っておりますが、まだ確たる返事がございませんが、これが延びるのか延びないのかということはまだはっきり申し上げられる段階ではございませんが、そういう問題がございます。あるいは総理の五月の訪米の問題がございます。これもきのうマンスフィールド大使と話してきたのでございますが、何しろ時間の経過を、もう少し病状回復の状態を見ませんと何ともお互い言えぬということで、アメリカ側から随時連絡をしてもらう、その上で決定をしようというようなことをきのう話してきたのでございます。そのほかは、もっと長い目で見れば、防衛の問題でございますとかいろいろありますが、さしあたって、ああいう不幸な事件が起きたから日米関係がまずくなるとか、そういうことは私はないと。時間的に総理の訪米がどうなるかとか、できるかできないかとか、そういう問題はありますけれども、いままで話し合いをしてきたこととそう変わることは何もないというふうにいま思っております。  それから、アメリカを中心としました世界の動きをどう見るかということでございますが、いま、レーガン大統領の回復が非常に順調で、国家意思の決定もされておるということでございますので、私は、この間行って、アメリカといろいろな国際情勢の認識の話をしてきたわけでございますが、そういうものを見ても、きょう現在で大きな変化があるということは私はないと思っておりますし、経済再建計画も国会に出まして、最優先課題でいまアメリカの各長官たちが取り組んでいるわけでございまして、これも、レーガン大統領のああいう狙撃事件があったから、これがずっとおくれて何ともならぬというようなことに、私は、アメリカの国民の良識はそういうことにはならぬと、不幸中の幸いで、回復が早いということで見通しを発表になっておりますので、私は、そう大きな変わりようなんというものはあり得ないし、またあってはならぬというふうに思っております。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 ここで、五月上旬という時期の問題でございますが、日米首脳会談ということでございますので、私どもがいろいろな状況を推察する範囲内では、大統領が出て首相と会うということは時期的にこれはかなり困難で、やはり多少のずれが伴ってくるのではないかと、そういう点ですね。それでそういう場合に、やはり首脳会談ですから、大統領との面談、そういうものがなければこれは不可能じゃないかと、こう思いますが、その点はどうでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) これは病状いかんによることで、回復の状態いかんによることでございますので、いまここで右だ左だということはこれはむずかしい問題でございますが、相当なかなか無理かなというようなことも頭の半分にはこれ入っていることは確かで、半分は、ひとつ日程どおりできればいいがなと思うのがいま私の心境でございまして、マンスフィールドさんも、なるべく早く連絡してくると、できるかできないかですね、ということを夕べ私に言ってきたところでございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 これに並行して、いわゆる自動車問題で来週中にも米側代表が訪日されると、こう聞いておりますけれども、これは代表団は事故とは関係ございませんけれども、自動車の問題の解決も、こんな観点からいきますと多少やはりこれもおくれてくるという可能性があるのか、それともやはりこれは別の形で行われる予定になっておるのか、この点はどうでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) そのことも実はきのう大使といろいろ意見の交換をしたわけでございます。来週来られると確定したわけではまだございませんが、恐らく来られるのじゃなかろうかとお互いがそういう判断をしている。というのは、早いうちにということで話をしてきましたので、問題をこじらす、長く時間かけて、そのときが果たして問題解決に有利に働くのか不利に働くのかどうか、これはいろいろ議論があるところでございますが、私は、保護貿易というような議会の立法の動きとかいろんな面を考えまして、なるべく早い方がいいんじゃないかということでこの間話してきたわけでございますので、なるべく早く説明に向こうが来るべきだというのが私の考えでございます。で、五月の総理の訪米の前に大筋をと、レーガン大統領もそれを希望する、こういうことを言っておりましたので、いまはそういうことで日程を先に延ばすというようなことをまだ何も考えておりませんが、事実上の問題としまして若干訪米があるいはおくれるとかいうような事態になりますれば、そういうことと連関することであれば若干おくれるということもあり得ましょうし、いやそれはまた別で、やはり五月の訪米の時期までに大体目鼻をつける、それでやろうということになりますか、その辺のところは、いまの段階で必ず延びますとかどうとかということは私の口からまだ申し上げられる段階じゃないということでございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 そこで、じゃ米側代表が訪日された、そういうことによって、そういう条件だけで日本の決着ができますか。その点どうでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 車の問題は、これはなかなか複雑な問題がございますので、向こうから代表団が来ましての説明、どういう説明をしますか、アメリカの業界に対してアメリカがこういうことをするとか、独禁法の関係はいろいろ考えるとか、いろいろなことが全部説明されて日本側が納得をするか、向こうからどのレベルの人が来てどういう話をするかということで、一回で済むのか二回になるのか、そこのところはいま予測を許しませんので、一回来てすぐにばっと片づくのだというふうにも、これはわからぬわけで、まず説明を聞こうということでございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 そこで、いろいろないまの大臣のお話のように検討されるわけですが、訪米前に決着というような意向も出ておりますが、結局はそれは最終的には総理が訪米なさるというところのめどが決着の時期ですと、こういうふうに見ることができますかどうですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 先ほど申し上げましたように、その辺が、訪米がもしも回復の状態でおくれるということならばこの問題もおくれるということになるのか、大体五月ごろ、五月四日出発でございました。七日、八日がワシントンという予定だったのですが、そのころまでにやるのか、その辺は、その説明の内容、来る人、その人の説明ぶりとか、そういうことでやっぱりいろいろ違ってくるのじゃなかろうかと私は思いますので、いま必ず延びますとか、延ばさないで解決するように努力しますとかいうことは、いまの段階ではまだちょっと御返事するのは、しかと御返事するのは早いという感じがします。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 続きまして、先日予算委員会で私は海外援助の質問をいたしましたが、その関係できょうはカンボジア難民の救援活動についてひとつ質問したい。  その規模と、日本の救援隊のいままでの救援の経緯についてちょっと説明していただきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○政府委員(梁井新一君) 一昨年の暮れにカンボジアの難民が大量にタイに脱出いたしまして、非常に悲惨な状況であるということで、日本として難民の医療関係につきまして何らかの手を打つ必要があるということを痛感したわけでございます。実は、その初期の段階におきまして日本の医療活動の対応がおくれたということも事実でございまして、残念ながら初期の段階からヨーロッパのボランティアと同じようなスピードでタイのカンボジア難民救護活動を開始できなかったことは事実でございますけれども、その後、JICAを通じまして日本のチーム、ドクターと看護婦さん並びに検査技師から成りますチームを送るということにいたしまして、現在まで百七十二名の方に行っていただいているという状況でございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 説明だと、やはり難民救済が外国よりもおくれたというお話でございますが、それではこの種の海外救済活動に対しては、この対策はどこでおやりになっておりますか。

梁井新一外務省経済協力局長

○政府委員(梁井新一君) 率直に申し上げますと、私ども、こういう大規模な難民が流出いたしまして、それに対して医療の救護活動をするという経験は初めてでございました。そういうことで、外務省が中心になりましてミッションを派遣いたしまして、それからJICAを通じまして医療チームを送るということにしたわけでございますけれども、各国の場合と対比いたしまして非常に違います点は、各国はボランティアのグループでございます。現在このカンボジア難民の医療活動に政府チームを送っておりますのは日本とイタリアだけでございまして、あとはボランティアチームという形でヨーロッパからいろいろなドクター、看護婦が見えておるわけでございます。そういう形で、日本といたしましてもなるべくそういう形のボランティアの方に来ていただくことが望ましいわけでございますけれども、なかなかそれを組織化するということがむずかしい段階でございましたので、外務省を通じましてJICAに音頭をとっていただいてドクターに行っていただいていると、こういう状況でございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 今回の救援に当たりましては、大変悪条件の中で救援活動に参加された、またいまなお活動されております救援隊の皆さんに心から感謝するとともに、ここで私は、救援隊に参加された方々の体験の中から何点か、いわゆるこの救援活動について今後やはり見直しをし、または対策を立てなきゃならぬという点を気がついたので、順次質問をしていきます。  このたびの救援活動については、救援隊の皆さん方の努力にもかかわらず、現地での批判がマスコミ等でも報道されておりますように出たわけです。「最後に来て最初に逃げるとは」というような記事が新聞にも出ておりましたが、あのような問題点について外務省はいかに理解しておりますか。

梁井新一外務省経済協力局長

○政府委員(梁井新一君) 昨年の二月でございますけれども、タイ政府筋からの相当確実な情報といたしまして、ベトナム軍がカンボジア国境を越えてタイに進撃するという情報があったわけでございます。その当時日本の医療チームの行っておりましたカオイダン地区につきましては、国境からわずか数キロという状況でございまして、私どもは、政府派遣の医療チームであるということから一時的に撤退せしめたということでございますけれども、その後一カ月足らずでカオイダンに帰っているという状況でございます。私どもといたしましては、やはり政府派遣ということで、もしドクターあるいはナース、行っていただいている皆様方に万一のことがあった場合に非常に困るということで、慎重を期して一時撤退していただいたと、こういう状況でございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 状況判断はそのように現地の人たちも理解しておりますが、やはり派遣されておる方方の主力は医療団が多いわけですね。そういう方方は病人や患者を見捨てて逃げるわけにいかないという問題があるわけです。そういう点で、やはり一つは、現地の大使館と救援隊の中でかなり食い違いがあったという点があるわけです。病人を捨てて、病棟を閉鎖して帰ってしまったと、こういうことで、非難の一つはこれも出たわけですけれども、こういう点について、現地の大使館の指示で動いたと思いますが、やはり現地の救援隊とのそういう話し合いが足らなかったんじゃないかと思いますが、この点どうでしょうか。

梁井新一外務省経済協力局長

○政府委員(梁井新一君) 現地の大使館とそれからサケオのセンターは約二百二十キロも離れておるわけでございまして、大使館からも絶えずサケオのセンターに出張しておりますし、また、月に一回でございますか、サケオの先生方にバンコクに来ていただく、そして会議をするということもやっておりますし、それから、JICAから派遣されましたドクターのほかに調整員というのが三人おりまして、この調整員がドクターあるいはナースのいろんな御要望を聞きながら大使館と連絡するという体制もとっておりますし、かつ、みんな万一の場合に備えまして、大使館とサケオのセンターの間には無線電話を持っております。現在までいろいろと活用しているわけでございますけれども、現地の大使館と第一線で働いておいでになりますドクター、ナースの皆様との連絡体制は今後ともよくしていきたいと、こういうふうに考えております。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 それからまたもう一点は、いま話も出ましたが、あの当時の救援の主力はカオイダンの難民キャンプに向けておったわけですけれども、日本の救援隊の宿舎というのは百キロ離れたサケオに置いたということですね。こういう点で、百キロも離れた距離で救援活動をした。外国の救援隊というのは全部カオイダンの近くにキャンプを持った。ここらあたりの判断等もやはりこれは現場救援体制の上からいって非常にまずかったんでないかという点で、これが一つの効果の上がらなかった原因にもされておるわけですけれども。  それからもう一つは、医療班の方が現地の赤十字社等の要請で、積極的に海外の救援隊が患者等を見れば救援活動を行っていく、そういう点で日本の医療班も積極的に行いたいというようなことがあっても、その指揮系統が大使館に。あるために、たとえば患者を見てこれは手術しなきゃならぬというような問題等が起きたとしても、医師団でいけば、手術室等を一つだけつくってそういう対応策を考えたらどうだというような積極的な意見が出されても、大使館側にはそれはほどほどでいいのじゃないかというような意見も出たりなんかして、こういう救援活動の中で大使館側と現場の実行隊との間にかなり状況分析やら対策について食い違いがあったのじゃないかという点で、これは先ほど答弁の中にも出ましたように、急遽編成されたことだし、また急にこういうものができたということでやむを得ぬ事情もございますが、ここらあたりももっともっとこれから、この問題で、現地もそうですけれども、この関係の上である外務省とか厚生省とか文部省あたりがよく協議し合って、この問題等についても対策を考えていかなきゃいかぬと、こう考えますが、これどうでしょうか。

梁井新一外務省経済協力局長

○政府委員(梁井新一君) まず、先生の御質問の第一点の、現在サケオにございますわが方の医療センターからカオイダンのキャンプまで約百二、三十キロでございますか、一時間半近くかかるわけでございますけれども、そういう観点から、サケオのセンターを決める場合の土地の選定がまずかったのではないかという御質問かと思います。  実は、昨年センターの場所をどこにするかということを非常に検討したわけでございますが、当時、サケかとカオイダンの間にアランヤプラテートという町がございまして、カオイダンのキャンプで働いておりますヨーロッパのボランティアのドクターはこのアランヤブラテートに宿泊しているわけでございます。私どももこのアランヤプラテートの近くに何か場所がないかということで探したわけでございますけれども、その当時すでにこのアランヤプラテートのホテルはいっぱいでございまして、どうしてもアランヤの方でプレハブ住宅の宿舎、小さな病院をつくらざるを得ないということで、タイ政府と交渉の結果、タイ政府から現在のサケオの場所に土地を無償で供与されまして、そこにセンターをつくったわけでございます。  ただ、先生御指摘のとおり、このサケオのセンターからカオイダンまで非常に遠いということでございまして、確かに一時間半近くバスでドクターと看護婦が通勤されると、非常に肉体的な負担になっておることもよく承知しております。最近におきましてはこのバスの中をちょっと改造いたしまして、バスで通勤される場合になるべく、リクライニングシートと申しますか、ゆったりとしたシートでやるということにしているわけでございますけれども、今後の問題といたしまして、たとえばカオイダンにつきましてわれわれとしては引き続きこの難民医療を継続すべきであると思っておりますけれども、ヨーロッパのドクターの一部には撤退する動きもないわけではございません。国際赤十字の方は引き続きやるということを言っておりますけれども、まだ最終的に決まっていないような状況でございます。  その結果、このアランヤプラテートの町の現在ヨーロッパのドクターが住んでおります宿舎がどうなるかということもございますけれども、そういう点も含めまして、なるべくカオイダンにおいでになりますドクターと看護婦さんがお疲れにならない方法を考えたいというふうに考えておるわけでございます。  それからその次に、先生の御指摘になりました指揮系統の問題でございますけれども、大使館といたしまして、たとえば患者のどういう人にどういう手術をするという日本のドクターの判断に干渉したことは全くございません。私どもいろいろな例を見ておりますと、日本のドクターのきわめてまじめな献身的な救護活動というものは、現地におきましても非常に高く評価されておるわけでございますけれども、たとえば数カ月前の例で申し上げますと、ドクターがたとえば骨のがんみたいなものを発見された。しかし、現地にはその検査の施設がないので手術すべきかどうかよくわからない。そこで日本に標本を送っておいでになりまして、その結果、ドクターの所属先の病院でその標本をチェックしたところが、やはりがんである、すぐに手術する必要があるということで、JICAから大使館に電報を打ちまして、大使館から現地に無線電話でその結果を連絡して直ちに手術したということでございますけれども、そういう点から、大使館といたしましては、ドクターの判断に一々干渉するということはやっておりませんし、なるべくドクターのお仕事を側面からお手伝いをするという形でやっておるわけでございます。  最後に、先生の御質問の、今後難民救護活動を続ける必要があると思っておりますけれども、日本政府内部と申しますか、外務省、それから文部省、厚生省あたりとももう少し連絡体制をよくすべきではないかという点でございますけれども、実は、鈴木総理が一月にタイを御訪問されまして、そのときに、難民救護に対する活動をどうするかという問題を日本が検討するということをおっしゃったわけでございまして、二月の末に外務省から調査団を派遣いたしまして、確かにここ一年の間に難民の医療状況は非常に変わってまいりまして、かつてのような緊急事態に対する医療という必要は減ってまいりまして、医療の態様も都市型の病気に対する医療というふうに変わってきているわけでございます。ただ、タイにはカンボジア難民以外にラオスの難民もいるわけでございますし、今後どういう対応をすべきかという点につきまして、現在文部省あるいは厚生省を初め各省と検討中という段階でございます。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 それで、外国の救援隊というのは、お医者さんも看護婦さんも全部もう国際災害についてみんなブロだということなんですね。そういう点で日本はにわか編成というような形だし、そこへもってきて救護活動の指揮が現地では大使館員がこれを指導しておる、未経験者の。こういうことで、現地に行った人たちの実感では、金をかけたわりに効果が薄かったということ、もっともっとやっぱり効果の上がる方法があるという声が出ておるわけです。  私は特に残念なのは、カンボジアはアジアのカンボジアです。そういう点でアジアの一番経済大国である日本が一番やはりカンボジアあたりからも大きい期待をかけられたし、信頼があったということなんですね。ところがこれが一番おくれて到着した、こういうことで諸外国からの批判もあったし、カンボジアでの信用も非常に落ちた。  ここで、先ほど来いろいろな私答弁を聞きまして、やはりこれに対しまして、いま答弁の中にもございましたが、現在の対策のポイントは、外務省の中の国際協力事業団の中で、これは実は技術協力のためにできた部署なんですね、そこの医療班というか、そういうところでこれを受け持ってやっているというところに一つは私は無理があるのではないか。そういう点でやはり、外国はこれに対して、先ほど説明がありましたが、国、民間を問わず、おのおのがそういう国際災害に対するプロジェクトなり、そういう組織をみんな持っておる。そして緊急の場合にそれに対応して即刻活動しておる。たとえば、この前のイタリアやイランの地震等についても、もう翌日すぐ救援活動に入ってきておるというような状況です。ところが、そこへいくと日本はそういう状況や、その組織と体制は全然ない、こういうようなことなんですね。そういう点で、やはり今回の問題を例といたしまして、これからも国際災害、地震とかいろんなことで日本も助けられるが、助けに行かなきゃならぬ場合も出てきます。特に低開発国に対する援助ということは、やはりアジアの場合放っておけないことじゃないか。カンボジアでも、ヨーロッパ諸国は、アジアの経済大国日本がカンボジアを任せてやってくれるべきだという意見すらいま出ておるというような現状から推しまして、やはりひとつここで、大臣も見えますので、これは民間もしくは官営いずれでも結構でございますが、そういう国際災害の緊急センターとか何かそんなような体制のものが、外務省を中心として各省庁とも連携をとれる中でやっぱり組織を考えていくべきじゃないか。  今回の場合も、救援に当たったお医者さんたちが言っておることは、日本の中でも、ただお役目で行くような救援活動では効果は上がらないと。これについては、行った中でみんな、日本の中にも、お医者さんにも看護婦さんの中にも本当に自発的に救援に行きたいという人はたくさんある、またそういう技術者もある。だから、そういうような方々が活動しようと思っても窓口はない、こういうような状況ですから、そういうものをつくっていただいて、日ごろからやはりそういう技術者や関係者を登録制度のようなものにしておきまして、いざという場合にこれが組織化されて強力な活動を開始する。その効果は、みんな救済の精神に徹した人たちが集まっておれば外国の人たち以上の効果を上げることができるのじゃないか、また予算も十二分に活用することができるのじゃないか、こういう点を感ずるわけですが、ひとつ大臣と局長両方から御答弁いただきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○政府委員(梁井新一君) 先生御指摘のとおり、こういう緊急事態が起こりますと、緊急事態の初期の段階において救援活動をするということが非常に必要でございます。そういう点で、実を申しますと、アルジェリアの地震であるとかイタリアの地震の場合に、ヨーロッパ各国が直ちに救援活動を開始しているということに非常にわれわれも感心いたしまして、一体どういう仕組みで彼らがそういう即応体制がとれるのかということも調べたわけでございます。そういう点も参考にいたしまして、外務省といたしましては文部省、厚生省とも相談中でございますけれども、何とかこの緊急事態が起こった段階の初期の、一番最初に直ちに救援活動に参加できるような体制をつくるべきであるという認識を持っているわけでございまして、学界の中にもそういうことを考えておいでになる方がございますし、それから同時に、ただいま先生御指摘のとおり、カンボジアの難民救護に行かれましたドクターとか看護婦さんに日本にお帰りになりましてお目にかかりますと、非常にいい経験をした、もう一回やらしてほしいという方が非常にたくさんおいでになるわけでございます。私ども非常に心強いと思っておるわけでございますけれども、そういう方々のせっかくのお気持ちを何らかの形で組織に乗っけまして、もし緊急事態が発生しましたときに、前回の轍を踏むことなく、日本として直ちに初期の段階で対応できる体制をつくりたいということで、現在検討中でございます。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 私も去年の九月タイの難民キャンプへ行きましたし、この間はボランティアの活動の人々ともお会いしていろいろ話を聞いてきたわけでございます。先生から、いろいろ御批判が現地であるということも私聞いておりますが、総じて、難民あるいはタイ政府、国際機関からは、日本は難民の問題についてよくやってくれているというわりあい高い評価をもらっていることも二力で確かなのでございまして、しかし、それで何も甘んじているというわけじゃございませんで、同じお金を出すにしても、暮れの大みそかまでにもらう金と正月になってもらう金のありがたさというのが違うことはわれわれもよくわかりますし、そういういっときを争うという問題もありましょうし、出す時期によって、援助費の、同じ金を出してもありがたがられる度合いの違うこともあります。そういうこともよく考えなければならぬということを私ども痛感をいたします。  先生のおっしゃった、何か登録制度でも考えてすぐにでもというお話でございます。これは局長がいま申し上げましたように検討します。  日本ではどうしてもボランティア活動というのがなかなか昔から余りなじまぬ形で、政府がやるというようなことになっておりましたので、そういう外国とのギャップはあるかと思いますが、私は、JICAなんというものは活用の仕方で、みんながそう思って活用すれば、だれでもひとつそういうときの機関に、受け付けのまとめる機関になり得るのだろうと思いますが、しかしその辺はよく検討し、登録制度についても、おっしゃったようなことをひとつ積極的にどうやったら実現できるのかということで検討したいと思います。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 ここで最後に、これは別の問題でございますが、厚生省の方に来ていただいたけれども、ちょっと時間がないので、外務省の方に聞くだけお願いしたいと思います。  過日、参議院の海外視察の関係でオーストラリアにお邪魔したとき、第二次世界大戦の関係で日本の方々が、あの地で戦死された方の霊が非常に丁重に葬られて、そしてまた視察団が行ったときにはその場に案内されて、そして遺霊に対してのオーストラリア政府の丁重な態度があったということを非常に私も感激をして聞きました。そういう点で、反対に日本の中にも、第一次、第二次大戦の中で日本の関係でお亡くなりになった外人の将兵さんたちの関係の墓地が私はあると思うのですが、これはどのようになっておるでしょうか。

武藤利昭外務省欧亜局長

○政府委員(武藤利昭君) わが国にございます外国の軍人の墓地でございますが、調べましたところ、ドイツとそれから英連邦と二つございます。ドイツのものは徳島県の鳴門にございますけれども、これは第一次大戦のときに青島攻略戦で捕虜になったドイツの将兵が、わが国内で捕虜収容所におられる間に亡くなられた方八十五名が葬られているようでございます。  それから英連邦諸国軍人墓地、これは横浜の保土ヶ谷にございますが、ここには約千八百名の英連邦諸国の軍人が葬られていると承知いたしております。  慰霊祭等につきましては、ドイツ兵墓地については定期的に慰霊祭というものは行われていないようでございますが、英連邦墓地におきましては毎年定期的に慰霊祭が行われておりまして、このときには外務省からも外務大臣の代理として担当の者が参りまして花をささげるというようなことをいたしております。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 オーストラリア等で聞いた話は、やはり戦争は悲惨だ、悪夢だ、再びこれを繰り返してはならぬ、そのためにもやはり外国の犠牲者でも手厚く葬るべきだというような話が出たんだそうです。そこで、そのためにもやはり、これは自分の国のことはもちろんだけれども、外国の方が日本で戦死された、その方の慰霊ということもこれは平和を愛する精神であると私は思うのです。そういう意味で、これは英連邦墓地等については外務省にも慰霊祭等に招請が来ておりますが、大臣は出られたことございますか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 私はまだ一回も出ておりません。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 大臣は先日も靖国神社に参拝されたと思いますが、やはりそういう観点からも、時の総理のいろいろな国会での説明等についても、平和を愛するということに結論を置かれたお話がされておったと思いますが、そういう点で私は、この外人墓地等についても外務省にそういう慰霊祭等については要請も来ておりますので、やはりひとつそういう意味で大臣も参加されて、お忙しいときもあるでしょうけれども、そういう平和を愛する外国の人たちの遺霊にも弔慰すべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○国務大臣(伊東正義君) 靖国にお参りしたことは確かでございます。私も、兄弟も戦友も入っておりますので毎年必ず行っておりますが、外国の戦没者の慰霊祭というのがあって、外務省に案内が来ておるというのは、私まことに申しわけない、いままで知らなかったわけでございまして、そういう機会がありまして日程が許せばそういうことでお参りしてあげるということも、それはいわゆる平和外交をやっていく上にも決してマイナスなことじゃない、プラスなことだと思います。以後、日程等都合を見ながらこれはなるべく出るように努力をしてみたいと思います。

馬場富公明党・国民会議

○馬場富君 要望ですが、私はオーストラリアの話を聞いて、非常に日本の捕虜の方々があそこで脱走を試みて大変な状況であったにもかかわらず、オーストラリアの人たちはこれを手厚く葬り、またその後も礼を尽くしておってくれるということを感じまして特に大臣に要望したわけですから、よろしくひとつお願いをいたします。  ありがとうございました。

平井卓志自由民主党・自由国民会議

○主査(平井卓志君) 以上をもって馬場富君の質疑は終了いたしました。  他に御発言もないようですので、外務省所管に関する質疑はこれをもって終了したものと認めます。  以上で本分科会の審査を終了いたします。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平井卓志自由民主党・自由国民会議

○主査(平井卓志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  これにて散会いたします。    午後零時五十一分散会      —————・—————

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