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94回国会参議院1981/03/25

予算委員会 第16号

発言数
311
登壇者
37
会派数
8
開催日
1981/03/25

会議録

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 予算委員会を開会いたします。  昭和五十六年度一般会計予算、昭和五十六年度特別会計予算、昭和五十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  本日は、お手元の質疑通告表のとおり、物価・税制に関する集中審議を行います。  それでは、これより質疑を行います。下条進一郎君。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 最初に、日米自動車問題についてお尋ねいたします。  今朝未明でございますか、レーガン・伊東会談が行われたと、朝のニュースでもその一部が報道されておりますが、真相はどういうことであったか、そのポイントをひとつ通産大臣から御説明をお願いいたします。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 伊東外務大臣が日本に帰国しなければ詳細なことはわかりませんが、私の聞いているところでは、自動車問題は、伊東外務大臣がお会いしたどなたも自動車問題を出したというふうに言われております。レーガン大統領からも出た様子でございますけれども、伊東外務大臣は日本を立つときに、実は立つ前の日に私と十分打ち合わせて立ったわけでございますが、向こうの言い分を十分聞いてくるということを言って行ったのですが、私が得ている情報では、こちらからどうとかこうとか言うのじゃなくて、向こうの方からの意見を聞いたと、それは、できるだけ自由主義貿易というものを土台にしたい、したがって、そういう観点から経済問題、自動車問題も考えたい。それから日米両方が、ワシントンあるいは東京、そういうところでそれぞれの会合を持ったらどうかというようなことの二点が中心で話し合われたようなことを聞いております。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 そして、その前にレーガン大統領がこの問題について、基本的には自由貿易の原則にのっとって解決したいというお話でありますが、一方、向こうの国会においては、ルイス報告とかその他非常に保護貿易的な考えの意見やその他の提案が行われておりますけれども、こういう問題について、それでは米国内の通商法だとか、あるいは独禁法だとか、あるいは日本の法制とかそういう問題ではいろいろと制約が出てくるわけでありますけれども、具体的にそういう話し合いをしてどの道に進路をとっていくことができるか。その点のお見通しを伺いたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 先ほども申しましたように、伊東外相が帰らないと詳細はわからないわけでございますけれども、私どもの得ておる情報では、具体的に独禁法がどうなるとか向こうの法律によってどうするというような、そういう具体的な話し合いまではしていない様子でございまして、したがって台数を云々とかいうこともないわけでございまして、先ほども申しますように、自由主義貿易というものを貫いていこうじゃないか、それから交渉じゃなくて話し合いを十分やっていこう、それにはアメリカからも日本に行こうと。それから、いま伊東さんが来られているように、日本からもまた人に来てもらおうというような、とげとげしい話ではなくて、相互の意向を踏まえた上での非常になごやかな話であったようでございます。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 大変になごやかなムードは結構でございますけれども、やはり法制上の問題があると思います。それで、向こうが言っておりますところの自主規制という場合は、日本の貿管令だとか、あるいは輸出入取引法、そういうものは該当しないのか。その点はいかがでございますか。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) まあ私ども、いま日本の問題が私どもにとっては頭いっぱいでございますので、それとなく、通産省に設けております自動車問題懇談会というのがつい最近できまして、その中には日本の業者あるいは学識経験者なども入ってお話を進めておるわけでございますが、日本側の話の中には、目主規制あるいは自粛というようなことから波及して行政指導とか輸取法とか貿管令とかいう話は頭の中にそれぞれあったといたしましても、今回の伊東外相訪問でこれらに似たような、具体的に法律をどうするこうするというような話は、私どもがいま得ておる情報では、そういう法律あるいは日立規制、自粛の具体的な話がこうだというようなことは、何一つ向こうからの電報、情報にはありません。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 そこで、最近の統計で見ますと、一、二月の輸出の問題については若干のかげりが出てきたというような点もあるわけでありますけれども、先行きそういうものをどの程度織り込んで今後の交渉の腹づもりにされる予定でございますか、その点承りたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 私どもは、この一九八一年の一-三月の台数を四十六万一千台よりも下の四十五万台以下にやろうということは向こうにもお話し申し上げておりますし、私どもがこれからとるであろう態度は、輸出が減っている、かげりがあるというようなことも、実際的な数字を見てみなければわかりませんし、まだ伊東外相とのレーガンあるいはブロック、ヘイグさんなどとの話し合いの具体的な情報は入っておりませんし、もう一つ重大なことは、先ほどちょっと下条委員も触れられましたような向こうの法律、つまりいま議会に提出されておりますダンフォース、ベンツェン上院議員の規制法案、これと、それから運輸大臣が主宰しておりますタスクフォースの内容なども何一つ入っておりませず、こういうものを伊東外相が一部でも持って帰るのか、あるいは別にまた向こうが発表するのか、そういう点もありますので、これらの情報をはっきり得て、それからまたこちらもいろいろ検討しなければなりませんし、現状をそのまま言いますと、以上のようなことが現実いまのこの時点における立場でございます。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 まあ外相お帰りの上でひとつしっかり対策を練っていただきたいのでありますが、やはり自動車は日本の戦略的な産業である、すそ野も広い、中小企業もたくさんいるということでありますから、いろんなそういう外的要因も十分考慮の上でなければなりませんけれども、やはり日本の産業の将来をどうするかということについては確たる方針を持ってECに対しても米国に対しても当たっていただきたい。  それに関連して、今後、その次に来るのがICの問題ではないかということがありますから、自動車産業の将来に対して、あるいはICの今後の起こるべき将来のフリクションについて、通産省としてはどういう産業政策の方針をもって当たられるか、その点を承りたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 私どもは、自動車産業がいま日米の経済摩擦あるいはECとの経済摩擦の要因になっておることから、次の産業につきましても十分過去の繊維あるいはテレビ、あるいは鉄鋼などから考えてみましても考えられ得ることでございますので、IC問題についても、実はそういうことのないようにいま努めております。  現実に、幸いに一時IC問題をめぐっての日米間の摩擦らしきものがあったのがほとんど解消しております。それはアメリカから日本がいま輸入しているのが日本のシェアの一五%を占めておりますし、アメリカからの投資と申しますか、IC関係の投資会社も十を超えるような調子でございますし、日本からも四つか五つ向こうにIC関係の企業が行っておりますし、非常になごやかな空気。それから、ICに伴う輸出入のバランスもみごとにとれておるというような実態。それからもう一つは、八年後までにそれぞれのICに対する関税を四・二%まで下げようという合意も成り立っておりまして、それも着々進んでおります。具体的にはそういう二つの点から、IC問題についての摩擦というのはいまのところみごとにないような実情でございます。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 通産大臣、結構でございます、どうぞ。  次は、グリーンカードについて大蔵大臣にお尋ねしたいと思います。  五十九年一月からグリーンカードをやって、いわゆる総合課税というものの網の中にすべてをかけていこうという考え方、これは、私は税の公平という見地と制度の斉一性ということでは非常にしっかりした考え方だと思いますが、実際の運用ですね、これについてはいろんな問題が出てきておる。この点については大蔵大臣どういうふうにお考えになるでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) まだ実施をしてみないからわからぬわけですが、巷間言われるところでは、グリーンカード制を実施をすると預貯金の全貌が皆わかってしまう、そうすると困る、したがって何かわからないところへ逃避できないかと。それでそういう発想から、やはり土地を買うのじゃないかとか、金を買うのじゃないか、書画骨とうを買うのじゃないか、あるいは外国に持ち出すのではないかというようなことが取りざたをされておるわけです。しかし、これにつきましては、まあよく考えてみれば、土地を買ってみたところで隠しようがないし、売ったときには従価税を取られるんですから、ちょっと知識がある人はそういうことはやらぬだろうと。それから外国に持ち出すといっても、これは一応許可制ですから、日本国内で外国の預金に変えることはできますが、これはわかる。書画骨とうといっても、書画骨とうに果たしてそれだけ走るだろうか。金といっても、これは非常に相場の変動が多いし、えらい上がったと思ったらすぐ暴落する。もう株の場合も同じだということで、なかなかちょっと冷静に考えればそういうことはしないのじゃないか、こう思われます。しかし、中には勘違いをして走り出すという人も、これは一億人もいるのですから、いないとは限らないので、それにはまだ時間がございますから、このグリーンカード制というのはそうこわいものじゃありませんよ、それはもう逃げようとしたってまた逃げられないし、こわいものでもないのだということを時間をかけてよく説得をする、知っていただくということが一つだと思うんですね。  それから、高額所得者の場合は、いまでも八千万円を超えた所得のある者は九三%も理論上取られるわけですね、いま八〇%にとめてありますが。そうすると、八割も取られちゃって二割しか残らぬというだけでいまあっぷあっぷしている。しかし、分離課税というのがあってそこで多少息ついていられる。それも全部もう召し上げられてしまうということで、必死になっていろんなことをしかねないということがあるいはあるかもわからない。しかし、世界じゅうの税率の最高を見ても、日本のように八千万円でともかくもう八割も取られるなんという国は世界にないわけですから、総合課税にするというときになれば、それは何か別なやっぱり税率緩和をしてやるとか、世界の標準に合わせるとか、そういうようなことや、夫婦の資産合算の制度も、グリーンカード制になって分離課税でなくなれば、妻と夫が両方で働いているのに、妻の預金が全部夫の方へ利息が合算になって総合課税ということはいまどきちょっとおかしいのじゃないかとか、そういうようないろいろな問題点があります。それらについては、まだ時間のあることですから、ひとつそういうふうな変な逃避行が行われないように、また無用の不安を起こさないように調整をする必要があると、そう思っております。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 確かに一応あのとき決めた方法としては、かなり検討されたものだと思いますけれども、実際の準備段階の間に、すでにいま大臣も御指摘になったような問題が出ておりますので、その点について、いまの準備期間中に条件の中身とか、あるいは運用の方法だとか、あるいは場合によってはその時期を少しずらすとか、いろいろな点を考えていただくのがいいかと思うのですが、その点はいかがでございますか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) いま時期をずらすというようなことは考えておらないのですけれども、国民に正しい認識を持ってもらうということが必要なんです。意外にこわいのは、要するにへそくりですよ。へそくりがばれるんじゃないかと心配している奥さんにこの間会いまして、幾らへそくり持っているんですかと言ったら、百二十万円持っていると言うんだよ。そんなの心配ないんですよと言うんだけれども、意外と、それは庶民大衆はそんな税法に明るくないのはあたりまえですから、だから、そういうようなことについて心配ないんだということをまず知ってもらわないと困るわけですから、そういうような正しい理解を得るためのPRといいますか、そういうことは必要だと思っております。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 次に、この間行われましたマル公の引き下げの問題でございます。  いわゆるいま残された経済の底上げをする政策の一つとして、金利低下によって設備投資なり、消費なり、その他の需要喚起をしようということだったのでありますけれども、結果は、マル公は一%下がっても実際のプライムレートは〇・七五しか下がらない。また、それに関連して預貯金金利も〇・七五しか下がらないというようなことでありますから、前から利ざやが狭い金融機関としては、なかなか実際にその貸出金利を下げる、特に中小金融向けの貸出金利を下げるということについては、どうもテンポが遅く敏感ではない、このことが大変に心配されるわけです。この点について、大蔵大臣はどのような御所見とどのような対策を考えていらっしゃいますか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) もうこれは釈迦に説法でございまして、最近の貸出金利の動向を見ますというと、昨年の八月と十一月に公定歩合の引き下げを行ったんですが、これまでのところ全体としては順調に貸し出し金利は下がっております。第三回の公定歩合引き下げがあって、預金準備率もあわせて引き下げたので、今後やはり貸出金利は下がるというように私どもは見ております。見ておりますが、ただいま御指摘のように、特に相互銀行、それから信用金庫とか信用組合、こういうところの追従率というのは非常に悪いわけです。これは御承知のとおり、公定歩合で金を借りているわけでもありませんしね、日銀から。それからまた、慣例的にその短期プライムを貸すような貸出先も少ないというようなことでございまして、一方資金コストは、零細機関は案外に高い資金コストを持っておるというような点から追従率が悪いということは事実であります。もう一つは、定期預金のウエートが都銀よりも非常に多いんですね、この中小金融機関というのは。そういうようなことから、貸出金利の引き下げが思ったほど効果が出てないと、中小金融機関については。そういう点について余り無理して下げろと、高く預かって安く貸せというわけにはわれわれも言えないわけでございますから、やはり中小金融機関の経営合理化、減量経営等、そういうものを推し進めて経費の節約を図る一方、できるだけ、預金金利も下げるのですから、それが貸し出しに反映するように、今後ともきめ細かい指導をしてまいりたいと、かように考えております。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 中小金融機関の経営の合理化ということは当然のことなんですが、私はむしろ、貸す方の金利の方の問題からとらえていま申し上げているわけでございまして、要するに、あのような方針、いわゆる乖離が狭過ぎるということ、それから、短期のプライムレートも従来は〇・二五だったのですが、今度は〇・五アップというようなことでございますし、長期の方は国債がだぶだぶしているということで、またこれもなかなか下がりにくいというようなことがあるわけですから、こんなことをほっておいてこれでもう今度のてこ入れが済んだなんということでは私は相ならない。実際これは大変な状態がまだ続いていくのじゃないかということをいまから懸念するわけでございます。その点について、経企庁長官、全体の総合の経済政策の所管をやっていらっしゃるわけでございますが、どのように見ていらっしゃるのでございましょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 金融政策についての政府の基本的な考え方は、昨年の九月に総合政策を決定いたしましたときに、金融政策を機動的に運営する、こういう基本方針を決めておりますが、その意味するところは、現時点における金利水準は経済活動をするのには高過ぎる、だから、できるだけ低い水準に機会を見て下げていこうと、こういうことがその内容でございます。  その基本方針に沿って、昨年の八月、十一月、それから今回と、三回にわたりまして公定歩合の引き下げが行われたということでありますが、しかし公定歩合の引き下げをいたしましても、いま御指摘がありましたように、実際に金利が下がらないとこれはもう何にもなりませんので、そこで実際に金利が下がるようなそういう金融政策を並行して進めてもらいたい。たとえば金融の量的緩和を図るとかそのほかいろいろ方法があろうと思いますが、私の方からは大蔵省や日本銀行に対しましてそういうことをお願いいたしまして、実質金利ができるだけ早く大幅に下がるようなそういう政策を具体的に進めてもらいたいということを要請をしております。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 そういう方向をぜひ強力に関係各大臣御相談なさって進めていただきたいとお願いするわけでございますが、そういうやさきに、最近日銀ではドイツのロンバート方式の割高金利でまた別に貸すような制度を考えていこうという話が出ておるわけですけれども、これは時代逆行じゃないかと思うのです。そういうことが必要なのはむしろ別な方法で、窓口規制もありますし、あるいはまた預金準備率を上げる、その他いろいろな手法があるわけなんですから、このときに、また金利を上げようという制度をいまつくるなんというのは、ちょっとおかしな話じゃないかと思うのですが、大蔵大臣いかがでございましょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 日銀からそういうお話がありまして、私といたしましては、いまあなたがおっしゃいましたように、預金準備率は二〇%までですか、いま上げられるのは。えらいそいつは幅があるわけですよ。これをもっと今度は公定歩合を上げなきゃならないというような事態にはなかなか下げることはむずかしいので、預金準備率をもっと大幅に動かしたらいいじゃないか、ただいまの段階では預金準備率はずっと下げちゃっているからこれ以上下げられないと、それはよくわかります。しかし、今後は、預金準備率というものをもっと大胆に大幅に上下させるということは、これは各省庁とも余り連絡しなくてもできることですから、その方がいいんじゃないかという意見は申し上げておるわけです。  しかし、これは日銀の専管事項のようなことであって、大蔵大臣から言ったからそのとおりやってくれるとは限らぬわけで、あなたも日銀の政策委員をやったことがあるのですから私よりも詳しいわけですからね。そこで、いま言ったようなことで、日銀はただこういうように下げちゃって、短期資金がもう海外に逃げ出すとかなんとかという問題が起きることがあっては困るんだと。したがって、銀行ごとにある一定の枠を設けて、それ以上の貸し出しする場合は公定歩合とは別枠の金利をつけるような、そういうような方針を決めたいということを言っておるわけであります。結局短期の金融市場のコントロールをもう少しやりやすくする手だてとして、一時的、臨時的に、それは新たな調節手段を必要だということを言っておるわけでございます。  しかしながら、だからといっていますぐ本方式による貸し出しを行うというわけではもちろんございません。したがいまして、今後の具体的運営につきましては日本銀行と十分に協議をしながら金融政策上適切な措置を講じられるようにしてまいりたい。また、具体的な方向等については詰めておりません。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 次には、行革の問題で行管庁長官にお願いいたします。  今度はいよいよ鈴木総理も行管庁長官も、あるいは関係閣僚も、本当に腰を据えておやりになるというように承っております。ところが問題は、行財政改革のために何をやったらいいかということは、これは何をやったらいいかということの項目は大体どなたが考えてもできることはできるわけでございます。ただ、何が問題かというと、その関係者が反対するというところが問題なんです。関係者の中には官僚もいる、また政治家もいる、あるいはいろんな組合もある。それが私は行革の一番のボトルネックだと思うのですが、そういうものに対して一体どういう覚悟で、どういう手段でこれから取り組んでいかれるか、そのお考えを承りたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) この間参議院の本会議で申し上げましたように、土光さんに三つのことをお願いいたしました。それは、案をつくる場合の心構えでございますが、一つは、官民協調でお願いをいたしたい、第二番目は、所属を離れて大局的見地に立って御判断を願いたい、第三番目は、可能な案でしかも画期的な案をおつくりください、そういうことをお願いをしたわけでございます。それを、納得とよく話し合いの上で進めていきたいし、また、案は公平でなければ受け付けられないでしょうと、そういうことも申し上げておるわけでございます。そういうような案をおつくりいただきましたならば、これは第一義的には内閣及び自民党の責任でございまして、よく検討の上、今度鈴木総理をヘッドにする行政改革推進本部というものが党、内閣の責任者をもってできまして、これでよく検討しました上で強力にこれを実現していくということでございます。  総理もまた大蔵大臣も政治生命をかけると言っておられますし、私も土光さんと心中すると申し上げているわけで、ここで同行四人という形になりましたが、全自民党の皆さんと一緒に今度は同行三百人になりますか、四百二十人になりますか、それを全国会に広げまして、同行衆議院では五百十人と、参議院も入れまして、輪を広げまして、実現する方向に努力してまいりたいと思います。要は、われわれの誠意と、そして絶え間なく努力をしていく熱意にかかっていると思う次第でございます。

下条進一郎自由民主党・自由国民会議

○下条進一郎君 しっかりやっていただきたいと思います。  最後に一問でございますが、法務大臣にお願いしたいのですが、いま商法改正が行われております。商法改正の中でやはり問題になっておりますのは、税理士の職務範囲と申しますか、開業先の資本金の問題、これがいろいろ議論されております。これにはいろんな歴史があるわけでありますけれども、やはりいま非常に大事なのは、五万二千人の税務職員がしっかり責任をもって税を公平に取るということも必要ですけれども、同時にまた、たくさんいる税理士の方々がやはり喜んで自分の職務をしっかり守っていく、そしてまた、しっかり税法の趣旨に沿ってやるということでなければならないわけでありますが、それにえらい動揺を来しているということでは、税理士の御経験のある、事実資格を持っていらっしゃる大蔵大臣もおわかりだと思いますが、これは改悪になるのじゃないかという懸念もあるわけですが、この点とうでございますか。

奥野誠亮自由民主党法務大臣

○国務大臣(奥野誠亮君) もうよく御存じでのお尋ねでございますのでいささか恐縮に思いますけれども、企業も社会の公正を破壊しないようにしなければならない、そのためには企業の倫理性を確立していく必要がある、そのためにも企業の自主的監視機能を強化しなければならない、そういうことから会計監査人制度の充実も図ろう。当初、商法全面改正も考えておったわけでございますけれども、こういう緊急の必要に迫られまして、会社法の改正にしぼって今回法案を提出させていただいたわけでございました。一月に法制審議会の答申をいただいたわけでございましたが、日本税理士会からいろんな御意見をちょうだいいたしました。聞ける限りのものは法制審議会の答申を若干修正させていただいて取り入れたはずでございますから、私は日本税理士会の大勢はこの法務省の姿勢を多としていただいているはずだと、こう考えているわけでございます。  四十九年にいわゆる監査特例法が制定されまして、五億円以上の株式会社は会計監査人の監査を受けなければならないようにしたわけでございますけれども、公認会計士制度の充実と並行しようということで、五億円を超えておりましても十億円未満で、そして上場されていない会社につきましては、その適用時期は法律で決めるということにしておったわけでございました。今回、この会社にも会計監査人制度を適用することにしたわけでございました。これが一部の方々から従来どおりにしておけという希望を言っておられるんだと、こう考えているわけでございます。しかし、この会社で税理士が税理士業務をやっておられるのは七社ぐらいじゃないだろうかなと、こう言われているようでございます。したがいまして、私は税理士の方にそんなに影響はない。逆にまた、公認会計士が会計監査人になりますと、子会社の税理士業務をやりませんので、その税理士業務を離さなきゃならない。ですから、むしろ税理士の方々の職域がふえる面もあるわけでございます。税理士の方は税理士業務、税務業務をやられるわけでございますし、公認会計士は財務状況を監査していくわけでございますから、本来は抵触することはないはずのものだと思います。  なお、今後も理解していただきますように私たちさらに努力をしていきまして、公認会計士の方も税理士の方々もそれぞれの職分をりっぱに果たしていただきますように誤解を解いていく努力もしていきたいと思います。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) これにて下条君の質疑は終了いたしました。(拍手)  速記をとめて。    〔速記中止〕

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 速記をつけて。     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 次に、竹田君の質疑でございますが、官房長官を呼んでおりますからちょっとお待ちください。    速記をとめて。    〔午前十時四十四分速記中止〕    〔午前十時五十九分速記開始〕

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。  次に、竹田四郎君の質疑を行います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 その前に、官房長官にちょっと申し上げますが、非常に長い間予算委員会がとまっていたわけです、あなたの出席がないがゆえに。けさ、この予算委員会の理事会としても、官房長官のこの参議院予算委員会に対するところの答弁その他をめぐりましてたくさんの注文がつきました。与党の筆頭理事からすでに注意が喚起をされていると思いますが、参議院の予算委員会があなたのような行為を通じて軽視をされる、こういうことはもう許せません。この機会に、委員長から強く注意を喚起していただきたい、そう思います。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) ただいま和田理事から御発言がございました点につきまして、官房長官も十分留意をしていただきたいと思います。  竹田四郎君。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私は、きょうのこの会議には総理の出席を実は要求していたわけでありますけれども、総理が出席できない。きわめて遺憾でありますけれども、総理にかわってひとつ官房長官、御答弁いただけますか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 一般論として総理にかわって御答弁を申し上げる権限は私にございませんと思います。何か問題がありまして、政府の統一見解をお求めになる、あるいは各省間の調整の問題で官房としてどう考えるか、または私自身の固有の権限に属する問題、それでございますとお答えを申し上げなければなりませんが、一般的に総理にかわりまして答弁を申し上げるということは、たしか先例もございませんし、私の権限を超えることかと存じます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それでは、こういうことはお答えになりますか。この間の参議院の本会議で大木委員の質問に答えて、五十七年度は二兆七千七百億円の赤字になるのだ、この赤字は消すことが、というような趣旨のことをおっしゃられた。また、けさの新聞を見ますと、きのう参議院の皆さんの集まりの中で、行革で二兆円削減という具体的な目安を出された、こういうことが載っておりますが、これは官房長官から大体その辺を目安にして行政改革をやるんだということはお答えになれますか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 昨日の参議院の本会議並びに御指摘になりました官邸内における会合、ともに私同席しておりませんので、ただいまの二つの点、総理に直接確かめましてお答えを申し上げることができます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 官房長官、それはいまやっていただけますか。私の質問が約六十分でありますけれども、その間にひとつそういうことをやるという総理のお答えをいただけますか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) この種のことは、慣例といたしまして、一般に御通告がありまして政府として準備をしてお答えを申し上げるのが本来ではなかろうかと存じます。いまの瞬間に総理がどうしておられますか、ちょっと私、はっきりいたしませんので、できるだけ早くお答えをいたさなきゃならぬとは思いますものの、いまのいまとおっしゃいまして、ちょっと御猶予をいただかなければならぬと思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私は、ここをスタートにきょうの実は質問を組んでいるわけでありまして、だから総理に出てきてもらわなければ困るということでありますが、ひとつこの点を早速やっていただきたいと思いますが、もう一問申し上げまして、官房長官ちょっとお帰りをいただきますから、私の質問が終わるまでにひとつ聞いてきていただきたいと、こういうふうに思うのですけれども。  もう一つは、これも総理の発言でございますが、第二臨調の答申を経て行政改革のために臨時国会を開くと、こういうふうにおっしゃっていたのですが、これはいつごろを目標に臨時国会を開くおつもりですか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) そういたしますと、ただいまお尋ねの点は三点ございますので、総理がどのような発言をされましたか、それにつきまして直接確かめましてお答えを申し上げるようにいたします。ただ、事の性質上、お持ち時間といいますか、午前中といいますか、そういうふうに時間をお限りいただきますと、できるだけ早くとは申し上げますものの、ちょっとその点はお受け合いができかねますので、できるだけ早くお答えを申し上げるということで、委員長、お許しをいただきたいと思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これは相手のあることでもございますから、非常に残念でありますけれども、なるべく早くひとつお答えをいただきたいと、こういうふうに思います、  大蔵大臣に伺いますけれども、大蔵省は総理の、行政改革をやって五十七年度相当額を出すと、こういってとで、大蔵省もその検討に入ったということですが、検討に入ったのですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) まだ組織的な検討には入っておりません。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 かなり困難な状況が出てくるというふうに思うのですが、臨調との関係はどういうふうに組み合わしておやりになるのですか。何か私は臨時国会が恐らく夏あたりだというふうな感触をいま持っているわけでありますけれども、第二臨調が七月ごろに大体答申ということになりますと、七月答申されて、やはりその行政改革のいろんな法案が国会にかかって、それが出てきて、そしてそれに基づいて予算が組まれていくと、こういうことになると思うのですけれども、大蔵省かなり早くことしはレビューに入るというようなうわさ話も聞いているわけでありますが、結局臨調との関係、これをどういうふうにしていくのか、これがよくわからないと、われわれも臨時国会にどういうふうな形で臨んでいくのか、これがわからないわけであります。その辺のかかわり合いがどうなっていくのか、お伺いしておきたいと思うのです。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 実は私の方もそこまで詰めてないのです、実際のところ。いま国会開会中でございまして、五十六年度予算を審議しているわけですから、早くこの予算を終わらして、それから法案を上げなければ、実際上大蔵省の方も同じ人がやっているわけですから、なかなか来年のところまで具体的に手が回らないというのが実際の姿なのです。  そこで、新聞にもいろんなことが出ておりますが、出ておるようなことは、みんないずれも第二臨調の検討項目になりそうなものであることは私は間違いないだろう。そこで、要するに国会が終わり次第、行管だけでぶち上げられちゃってもうまくいくかどうかという問題もありますから、ですからそこら辺のところはよく相談をしながらやろうというぐらいの話なんです、いまのところは。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 総理は、新しく大型消費税はやらないと、こういうふうにおっしゃっておりますけれども、大蔵大臣はどうなんですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私といたしましても鈴木内閣の閣僚でございますから、そういう方針が決まればその方針でやるということになろうかと存じます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 現行税制の枠内で五十六年度もおやりになったと、こうおっしゃっているわけでありますが、そういう意味での増税はおやりになるのですかどうですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は、増税を考える前に歳出カットをどれだけできるか、それで間に合えば増税は必要ないわけですから、問題は、増税が好きで増税やるわけでなくて、やはりどうしてもやむにやまれない歳出のために充てて増税が行われたわけですので、その問題は歳出カットの状況を見ないというと、来年はもう一切の増収措置を図りませんというようなことをいま断言できる立場にはございません。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 総理のお答えのない前に大蔵大臣にお尋ねするので、果たして大蔵大臣お答えをいただけるかどうかわかりませんけれども、一体、いまも非常に行政改革を強くやっていく、できたらそれによって増税なしにこれからの財源を賄っていく、こういうふうにおっしゃっているわけでありますけれども、大体五十七年度で幾らぐらいをお考えになっていますか。総理はきょうの新聞によりますと大体二兆円くらいを目安にと、こういうふうにおっしゃっているのですけれども、大蔵大臣は行政改革でどのくらいをめどにしているのですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 要するに、中期展望によると約二兆円弱のものプラス調整額、こういうようなものがいずれにしても必要だということになっておるわけです。それをどういうようにして、これは施策をいままでどおりにするということになればそうなりますというのですから、いままでどおりでなくすれば果たしてどれぐらいに詰められるのか。全部詰められるのかどうか。やってみないことには正直のところわからないというのが、私は正直な話じゃないか。極力やってみたいと思っている。増税をまず考えない、考えないで幾らできるかという心境です。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 行政改革というのは、率直に言いまして私も行政改革は進めるべきだ、こう思いますけれども、いままで余りうまくいっていないですね、率直に言いまして。恐らく今度も、たとえば農業団体など十八団体が行政改革対策の何か委員会をつくったという話も出ております。この前のときも、役人がいろんな経済団体に手を回して、そして何とか整理はやめてくれとか、補助金を削るのはやめてくれという運動が盛んに起きているわけでありますが、恐らく今度もいま起き始めている、こういうふうに思います。これについては何か総理は抑えるというような御発言でありましたけれども、なかなかそう思いどおりいくかどうか、これはおっしゃるように、やってみなければわからない。しかし、もしそこで二兆円なり、あるいはこの中期展望でその次の年になりますと要調整額が大変たくさん出てまいりますね。四兆九千六百億、約五兆円、五十八年度には出てまいるわけでおりますし、五十九年度には約七兆というものが出てくるわけでありますが、それがもし行政整理でそれだけのものが出ないということになればどうなるのですか、出ないときは。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) これは仮に五十七年度で二兆七千七百億というものが吸収されればその分だけ引き算になっていくわけですから、五十八年度は四兆九千マイナス二兆七千ということで二兆二千ですか。五十九年は六兆八千マイナス四兆九千というのが要調整額になるわけです。しかし問題は、歳出を極力抑えて、しかも歳入が不足するという場合には、何らかの負担をもらうか歳出をさらに切るか、これはどっちかしかないわけですね、結局。結局は、最終的には国会の意思によって決まる、政府だけでは動かせない問題がございますから。ですから、国民の合意と言ったって国民全部に聞くわけにはいかないので、国民の代表は国会ですから国会との相談によって決まる、最終的にはそういうものだと私は思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 いまの御発言ですと、恐らく行政改革で中期展望の要調整額、特に五十八年、五十九年これだけ行政改革でいくのはかなりむずかしいのじゃないだろうかというふうに私は判断します。そうなってくると五十八年、五十九年で増税という問題が必然的に出てこざるを得ないというふうに見ていいですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 何回も繰り返して言って恐縮でございますが、要するに歳出に充てる財源が必要なわけですから、その財源は何らかの形の御負担を、社会保険料の負担もあるかもしれないし増税の負担もあるかもしれない、また借金をするという負担もあるかもしれない。しかし、借金はふやしていかないという前提に立ちますと経費を切ることが先決で、それが切れない場合はどこかの負担が何か必要である。これはもうそれだけしか方法はないわけです。だから、極力切るように努力をするということでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 経済企画庁からお見えいただいていると思いますが、今度決まりました新経済社会七カ年計画におけるところの六十年度の国民所得は一体幾らぐらいになるのか。そのときの租税負担、これは国民所得ベースでございますけれども、一体幾らぐらいになるのか。そして、この決定は経済企画庁だけの考え方なのか、政府の閣議決定を経たものであるかどうか。この辺のお答えをいただきたい。

白井和徳経済企画庁総合計画局長

○政府委員(白井和徳君) 昭和六十年度の国民所得はおおよそ三百四十兆と見込まれております。そのときの租税負担率は二十六カ二分の一程度というふうに考えております。  この数値につきましては、経済審議会で討議いたしまして、その御報告をもらいまして閣議に報告しております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そうすると大蔵大臣、いま経済企画庁からおっしゃられた六十年度の国民所得三百四十兆円程度、それからそのときの負担率二六・五%ぐらい。これは、そういう計画は大蔵省も承知しているわけですね。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 一つの経済見通しでございますから、大体承知しております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 その経済企画庁の見通しで、これは私が計算してみました。    〔資料配付〕

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 五十六年度、これは実績といいますかことしの経済見通しで国民所得は二百十二兆、六十年度が三百四十兆。そして、いままでの租税負担率、これから見ますと、昭和五十三年、これはちょうど年度の所得区分が変わった年でありまして、変わった増額分は差っ引いて計算をいたしますと租税負担率は一九・九%、五十六年、ことしが二四・二%、こういうことで五十三年から五十六年の間のパーセントを引きますと四・三%ということになりますね。それから、五十六年度二四・二、六十年を租税統計ベースで換算してみますと大体二六%、こういうことになりますと、五十六年度から六十年度の間の差はわずかに一・八%、こういうことになっているわけであります。こういう形で国税分を計算をしてみますと、税収のところの「竹田案」というふうに、これは私が計算したのですから私の責任の数字でありますが、そういう数字が実は出てくるわけであります。これを中期展望の数字と比較してみますと、そこに「差引」という数字が出ておりますけれども、いずれも展望の見通しは一兆程度低い、こういうことが言えるわけであります。そうした意味で、前々からいろいろなところで御批判がございましたけれども、中期展望、これは税収見積もりが非常に低い、これはほかの数字でも私は言えると思います。弾性値の問題をとりましても、あるいは国税収入の伸びの問題をとりましても、いずれも私の数字よりもっと高いわけです。私のでいきますと、これは一四・五%ぐらいになります、税収の伸びは。政府の伸びが一四・二%ぐらいですから、むしろ私の方がちょっと多い。きわめてマイルドな竹田四郎が計算したわけでありまして、そういう意味ではあんまり、非常に違っているというわけではございません。これが他の数字でまいりますと、国税の伸びあたりでいきますと、五十三年から五十六年は実に一七・四%の伸び率になっている。弾性値に経済成長率をかけたものが五十五-五十六年は一七・六六、それから五十一年-五十六年の弾性値から計算しますと一五・七九、こういうことでありますから、恐らく私のこの出した中望との差し引き、もっと大きな数字に私はなってくるだろうと思うのです。  そうなりますと、もう一つ私は申し上げたいと思うわけでありますが、五十五年度ベースの財政収支試算というのがございますね、これは御承知のとおりだと思う。これと今度の展望の国債費、この下の方も後で申し上げますけれども、国債の発行、これを見ますと、今度の展望ではこれ全然ふえていませんね、特に建設国債、四条国債。いままでのほかの試算――これは試算にもいろいろベースがございます、前のベース、各年度のベース、いろいろ見ましても一〇%から一七%の伸びをしているわけですね。なぜ急にここへ来て展望で四条国債の伸び率ゼロになったのか、いっそういうことをお決めになったのか。私はこれを見まして、展望というのはずいぶん金が余っているんだなという感じをしているわけです。いままで政府の方はこう言っていたでしょう、特例国債は悪い国債だと、建設国債はまあどちらかと言えばいい国債で、負担をならしたり物が残るからいい国債だと。財政は窮迫しているというのに、まあ特例国債を減らすことはいいでしょう、四条国債がなぜ一遍に伸び率ゼロになったのですか。これはまことに理解に苦しむわけです。私どもももちろん当初から建設国債いいとは言いませんでした。反対しました。しかし、建設国債がこういうふうに定着してしまうと、一遍にこれをもとへぎゅっと戻すということになるとどこかに大きなしわ寄せができる。それが大増税という形になってくる。あるいはどこかに犠牲をうんとしわ寄せするということになると思う。私はこれを見まして、大蔵省は一般的には中期展望という、大変税金をとらなければ、あるいはうんと行政整理をやらなければお金は出てこない、こういう宣伝をしていながら、これを見ますとまさにお金は余っている、こういうふうに断ぜざるを得ないのです。  もう一つ、この資料のIIの「展望と試算の問題点」というところを見てください。これを見ますと、この試算の(A)というのは、この当時は五十五年ベースの試算(A)には地方交付税の分は別に書いてありませんでした。一緒に「その他」の項目の中に入れてありました。で、私は試算の「その他」からこの展望にあります地方交付税の分を差し引きまして、恐らく地方交付税にしても税収にしても、この展望の方が試算よりもその伸び率というのは少ないと思いますから、これを引いても大きな間違いはないと思う。そうして計算いたしましても、実は展望の「その他」というのが非常に多いんです。私はびっくりしました。普通ならば試算の方が多くて展望の方が少ないということであれば、これはわかります。これは「その他」の、資料を私、数値を並べて見ました。たとえば国債費、これを見ましても試算の方がはるかに多い。社会保障移転費を見ましても、これははるかに試算の方が多い。「その他」だけは別なんです。私はこういうことを考えてみますと、この「その他」の事項の中に大変いろいろなものが入っているだろうと思います。そこで並べてみましたように、五十六年度では試算よりも展望の方が五千三十三億多いんです。五十七年度には九千百億多いんです。五十八年度は実に一兆二千三百億、五十九年度は一兆六千六百億多いんです。これだけはどこかにそれだけ余分に盛り込んである、こういうことが言えると思います。さらに先ほどもちょっと申し上げましたように、租税負担率の竹田案というところの、そうしたわずかの租税負担率ではおさまらないだろう、もっと私はこれは上がると思います。そうすれば、ここに出てくる竹田案というのはもっと大きな数字になってくる、収入は余ってくる。だからこそ私が鈴木総理も行政改革二兆円できますよと言ってもちっとも痛くない、行政改革がうまくいかなくたって金は余ってくる。その上、行政改革私も賛成ですから大いにやるべきだと思うのですが、行政改革二兆円もやったら、大蔵省にあふれるくらい金が出てくるというふうに私は思わざるを得ない。また建設国債にいたしましても、伸び率ゼロに一遍にしないで伸び率を漸減していくという方式をとったら、また出てくるわけですよ。おたくが言う一番いい国債、この国債をだんだん減らしていけばもっと出てくるわけです、余裕が。どうしてこういうことを私は大蔵省はおやりになっているのか、実はよくわからない。特に「その他」の項目というのは、一番わからない。どういうわけですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 専門的なところはこれを作成した専門家がいますから、主計局長に説明してもらいますが、この四条国債をゼロにしたということは、五十五年、五十六年というのは同じで、もうすでに伸び率ゼロにしたわけです。これは早い話が、赤字国債を一兆円減らしてそれで建設国債一兆円ふやせば、国債は一つも発行高は減らないということになるわけです。結局、国債でやることは両方間違いないわけでございますから、一方国債残高がふえて、それが市中のいろいろな金融に支障を来しておるということは専門家の竹田さんも御承知のとおり。したがってわれわれとしては、極力どんな国債であろうとも、国債の残高をどんどんどんどんふえていくのを極力セーブしていこうという考えなんです。実際は建設国債も減らせれば一番いいんです、これ四条国債も。これは景気との関係がございまして、この景気が仮に後半ふったかってくるということになれば、私は建設国債というものをいままでと同じく発行していかなければならないということにもなるまい。そうでなくたっていいのじゃないか。景気との絡み、これも大ありなのですね。したがって、とりあえずわれわれとしては国債の残高をなるべくふやさないようにするというために、四条国債を毎年同じくしか発行しない。で、一方において赤字国債は発行量を減らしていく。それでも残高はふえるわけですからね、それでも。だから、もう最小限度そこまでひとつやってみようということなのであります。  何で「その他」がそんなによけいに、ふえているんだというような点につきましては、主計局長から説明いたさせます。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) 四条公債の問題につきましては、ただいま考え方の基本につきまして大臣から御説明がございましたが、いまひとつ技術的な点を御説明申し上げますと、財政収支試算の方は、もとになっております公共投資の総額が二百四十兆円のベースの計画を全部実行するということで置いてございますので、まず総体が大きうございます。これに対しまして中期財政展望の方は、ことしの見直し後の百九十兆円のベースで公共投資の金額の方を置いてございます。そこで全体が小さくなっているということが一つあるわけでございます。  もう一つは、財政中期展望を経常部門と投資部門と二つに分けてお示しをしておりますことからもおわかりいただけますように、この二つについてはいささか違った感じを持ってございます。と申しますのは、投資部門の方は一応これは百九十兆円の投資を期間のうちに同じような比率で延ばして全部やるということでございますけれども、これはあるいはそのときそのときの経済情勢等によりましては、実際には各年各年の事業の実施はかなり弾力的に行うことができるであろうと思っております。ですから、事業の量をたとえば弾力的に調整をするということでこの投資部門の要調整を減らすこともできまするし、また、場合によりましては四条公債自体の発行額につきましても、公債市場の状況でございますとか、その年の全体の公債発行額などをにらみ合わせれば、あるいはこれも弾力的な発行を考える余地もあるのではないか。こういうことで、私どもはこの公共投資部門の赤字につきましては、一応経常部門の赤字と切り離して弾力的にこれは措置をしていくベきものであろうと考えでこのような区分をした次第でございます。  それから次に、「その他」の歳出の金額が非常に展望の方が大きくなっておるというのは、これは一つは推計技術的な問題でございます。御承知のように財政収支試算は、中期経済社会発展計画におきます昭和六十年度の想定された財政の姿をもとにしまして、まず昭和六十年度の一般会計の姿を数字でつくったわけでございます。したがいまして税収入は税負担が二十六ヵ二分の一から引っ張ってまいっておりますし、それから社会保障の歳出の方は、例の振替支出、振替所得が国民所得の十四カ二分の一になるという数字から引っ張っておりますし、公共投資はさきの二百四十兆から出てきておる。そういう数字を手がかりにしまして、まず六十年の数字をつくる。その場合に前提となっておりますのは、すでに六十年度には特例債はゼロになっておる、政府の収支は経常部門は均衡しておるという前提でつくってございます。そこで、歳入と歳出とを組み合わせまして、まあいわばそのしわと申しますか……

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それは違うな、私だってゼロにしているんだから、特例公債は。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) はい。そこで、その特例公債はゼロでございまして、税収と建設公債と収入の大宗はそこでございますけれども、歳出の側は、それから公共投資を減らしまして、社会保障の歳出を減らしまして残った金額を「その他」の歳出に置いているわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それが多過ぎるからよくわからないと私は言っているんだよ。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) 財政収支試算の方は、したがいましてそれがやや小さ目に出ております。中期展望の方はこれに対しまして、六十年からスタートしてこちらの現在とつないだのでございませんで、五十六年度の予算からスタートしまして、これを予算のそれぞれの項目、社会保障でございますとか農林関係でございますとか、その他予算のそれぞれの項目を、一つ一つにつきまして、将来後年度負担がどうなるかという計算を積み重ねたものでございます。したがいまして、ここに出てくる「その他」の数字は、五十六年度の「その他」の数字と比較いたしますと、それを、ベースにしまして、大体物価上昇率とか、あるいは人口の老齢化の割合とか、学校の生徒さんがふえる割合とか、そういったものに比例をしまして将来ふえていくという計算でございます。いわば考え方としまして、これはぎりぎり制度改正をやって歳出を削減するというような査定の考え方を非常に強く入れませんで、いわば自然体で予算を編成してまいれば先行き予算の金額がどういうふうにふえていくかということをお示ししてあるわけでございまして、それが結果的には一割ぐらいずつ、大体一割前後ふえていくという姿になっておりますのがこの中期展望でございます。したがいまして、毎年の予算を編成しますときには、この中期展望に出ております姿から、さらに査定を加え、制度の改善も考え、いろいろと要調整額を減らしてまいりますので、結果はこのような大きな伸びにはならないと思うのでございますし、また、こういう大きな伸びになっておればとても毎年の予算が組めませんから、結果的にはもっと小さいものにいたしますけれども、ただ現状、自然体で予算をそのまま組んでいったとすれば、いまの予算というのはこれぐらいふくらんでいく性質を持っておるということをお示ししているわけでございます。  またもとへ戻って恐縮でございますが、財政収支試算の方は、六十年度にすでに財政が均衡するということをまず大前提にしまして、そこへ向けてつないでおりますから、いわば査定的なものも入っている、それがこの両方の数字の違いでございます。  税の方は、後ほど主税局から御説明いたします。

梅澤節男大蔵大臣官房審議官

○政府委員(梅澤節男君) ただいま竹田委員の税収の試算の前提を拝聴したわけでございますが、ここでお示しになっております租税負担率は、この(注)に書いてございますが、租税統計ベースに換算された率ということで、実績欄はこのとおりでございます。そこで、前提といたしまして六十年度を二六と置いてあるのでございますけれども、これは伺っておりますと、二十六カ二分の一の国民経済ベースの租税負担率を税務統計ベースに換算しておよそ二六であろうという前提で各年はじいておられるようでございますが、私どもが承知しております範囲では、この二十六カ二分の一あるいは二六%という六十年度の租税負担率は、多部門モデルで経済企画庁で計算をされまして、これだけ税収があれば経済がバランスするという数字でございまして、私どもが財政展望で出しております税収というのは、あくまで税制改正がなくて経済の実勢に応じて自然増収がどれだけになるかという計算でございます。したがいまして、そこの前提が若干違うという問題がございます。  そこで、竹田議員がはじかれまして、展望と差額が出ているではないか、私どもは自然増収ベースの差と竹田議員の前提の差であると思うわけでございますが、さらに内容に立ち入って一、二問題の指摘を許していただきますと、一つは弾性値の問題がございます。これはこの予算委員会でもずいぶん議論になっているわけでございますけれども、五十年代に入って弾性値が非常に高いというのは、たとえば五十四年度の弾性値が一・九二でございます。この年は非常に税収が伸びた年でございまして、一四・四%ぐらい伸びた年なのでございますが、そのときにその弾性値計算をする場合にどうしてそういうぶれが生じたかといいますのは、五十四年度のGNPの成長率が七・五になっているわけでございます。これは原油価格等の実勢から、国民経済計算での控除項目になります輸入額が非常にふえている、だから、GNPの伸び率というのは単年度をとりますと非常にそういういたずらが起こってくるわけでございます。したがって、ある程度の期間でもってマクロで将来を展望する場合には、相当長い期間をとらなければならないということをいつも申し上げるのはそういうことなのでございます。したがいまして、私どものこの展望では、過去十年間をとりまして一・二という弾性値をとっておるわけでございます。  それからもう一つの、これはあくまで将来の展望でございますからいろんな方法論はあると思うのですけれども、もう一つのマクロのチェックポイントといたしましては、実際に過去自然増収が実勢比で幾らくらい伸びてきたかというその実勢の判断でございますね。今回の中期展望では、御承知のようにGNP一一・七、弾性値一・二でおよそ一四%伸びるであろうという計算をしておるわけでございます。  竹田議員のいまのお話では、これは一五%以上になるとおっしゃっているわけでございますが……

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 いや、ぼくのはそんなにいっていませんよ、一四・五%。

梅澤節男大蔵大臣官房審議官

○政府委員(梅澤節男君) そうでございますか。私どもはその一四すらかなり思い切った見積もりであると思っておりますのは、安定成長期に入りまして、五十年代から各年の実績の伸び率をとってみますと、平均が一二・三なのでございますね。多い年で先ほど申しました五十四年度が一四%ということでございますので、いろいろ方法論の議論はあると思いますけれども、弾性値についてはいま言いましたように、かなり長期の安定的なケースでとらないと非常にぶれがあるということと、もう一つのチェックポイントとして、現実に安定成長期に入って税収の伸び率はむしろ一三を下回っているわけでございますので、私どもとしてはこの中期展望にお示しいたしました税収の試算はそれなりに整合性を持っておりますし、現実の展望の姿として、私どもは私どもなりにこういう見通しに立って将来を考えるべきではないかというふうに考えておるわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 お二人の説明、非常にわかりにくい説明でありますが、結局、展望の「その他」は詰めれば幾らでも詰められますよという感じしか私は受け取れませんでした。  したがいまして、私が主張しているように、あなたのお話を細かく――資料を出してもらわなければ私わかりませんからね、このままでは。いまのお話を私が聞いている限りでは、試算の方はかなり詰めたけれども展望の方は詰めてない、こういうことでありますから、詰めれば小さくなる、こういうことになりますわね。ですから、ここでそういうことを一つ一つ議論するということももう時間が余りありませんから、これはひとつ主計局長、資料を出してくれませんか。  この前小野さんに出された資料がございますね、小野さんに出された中期展望の参考資料、この中のたとえばどういうふうに詰めたのか、これはあなたも各省庁と非常によく詰めましたと、こういう御答弁になっていますね。朝日新聞の社説を見ましても千項目にわたって検討をなされた、こう言っていますね。この内容をもう少し事項別、たとえば社会保障費の場合には社会福祉もあるだろうし、社会保険もあるだろうし、生活保護の問題もあるでしょうし、それから文教などを見ましてもいろいろありますね。商工業を見ましてもいろいろありますね。そういうのを出してくれませんか。こんな大ざっぱなものを出されてもよくわからぬ。経済協力費とかエネルギー対策費なんというのは、これはどういうふうに詰めているのか。恐らく社会保障関係とか文教関係は、これはかなり人数とかそういうものがわかりますから、かなり細かくこれは詰められると思うのです。防衛費や経済協力費やエネルギー対策費なんというのは恐らく詰められないでしょう、現実に。だから、この辺は、私はいいかげんにと言っちゃ悪いけれどもそういうふうに書いてある。それから農業関係もきっとそうだと思います。  そういう形で、どうも展望のこの数字は大き過ぎるから、今後検討できるようにひとつ資料を出してください。いいでしょうか。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) 展望によりますと、この各種の経費が大体一〇%ぐらい伸びておりまして、たとえば五十六年度予算の場合はそれが四・三%でございますから、このあたりから伸び率が非常に大きいのではないかという御議論もあるわけでございますけれども、それはむしろ五十五年度予算の一般歳出の伸びが五・一%、五十六年度予算が四・三%というような伸びになりましたのは、やはり内容的に相当厳しい査定の結果そうなっているわけでございまして、五十四年度以前には一般歳出の伸びは大体一〇%をかなり超えるような伸び率でずっとまいったわけでございます。したがいまして、そのあたりと見比べますと、これはまあ過大に水増しした数字であるとは私どもも考えておりません。  ただ、御指摘がございましたように、これらの社会保障のたとえば経費であればそのまた中の積算があるであろうと、そのとおりでございまして、全体は非常にたくさんの事項の積み重ねでございますから、これを余り生でお出ししますとかえっておわかりにくいかと思いますけれども、いま御指摘がありましたような主要な経費につきまして、どういう考え方で、どういう指標を使って将来の推計をやったかという資料は、よく工夫をいたしまして極力わかりやすいものにして御提出いたしたいと思います。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それから梅澤審議官ですか、あなたの説明も非常に私はわかりにくい。十年間とればその数値は正常な将来の数字になるんではないかということですが、昭和五十年度というところはこれはマイナスですよね。そんなものを普通の中へぶち込んで平均を出して特殊なときのものをやれば、数値は低くなるのはあたりまえですよ。そういうものまで入れて十年間が長期に計算するから云々だと、こういうふうに言っているんですが、私はそういうのは数値をわざわざ低くするための数字の魔術、こういうものでわざわざ一四・二でも高過ぎる、こういうようなことをおっしゃっているのだろうと、こういうふうに思うわけであります。  いずれにいたしましても、私は中期展望にいたしましても、財政収支試算との関連にいたしましても、いままでたくさんの批判があったように、大変税収を少なく見積って、「その他」に代表されるように、あるいは私の参考資料の一番右端にも書いておきましたけれども、投資部門の要調整額というものを、あえて建設国債の伸び率をゼロにすることによってそこへ導き出した。そういうことで支出を大目に、税収を少な目に見ている。この上で二兆円の行政改革ということになれば、恐らく金はあり余る、こういうふうにならざるを得ないというふうに私は思うのですが、そこで、私はそういう形で金が出てくる可能性は大蔵大臣、大いにあると思うのです。税収は大いにある。そこで、いままで勤労者にがまんをしてくれ、がまんをしてくれと言って四年間もがまんをさせておいた所得税の減税、これをやっていかなければどうしてもならない時期へ入ってきた、こういうふうに思うのです。  これは私の意見ですが、大蔵大臣ももう一回、その大蔵省の決まった資料だけで計算すればこうなるのですよ、ほかの資料を出さないのだから。低く出るのはあたりまえで、そして歳出は多く出るのはあたりまえなんです。ほかの方も入れてこれを研究させてみてください。私は必ず税収は多く出てくると思う。そうなったら、当然ぼくは所得税減税はやるべきだと思うのですが、どうですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私もこちらで見積もったよりも税収が余分に入ってくれることは大変ありがたいことで、本当に一刻も早くそういう時代になってもらいたい、そう思っておるわけです。それはそういうふうな見通しさえつけば、ほかに方法がいろいろ出てくるわけでございますから。ただ、大蔵省としては、現在の景気動向その他から見て、過去の事例にも照らし、歳入欠陥を起こしてひどい目に遭ったこともございます。したがって、あつものにこりてなますを吹くわけではございませんが、やはり堅実な見方をしがちである、これも職務上仕方のないことであります。しかしながら、故意にその財源を隠すというようなもう時代ではございません。したがって、皆さん方の御提案については、常に謙虚に耳を傾けて、五十七年度以降の今後検討の材料には当然さしていただくつもりであります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 もう、総理がお見えにならなかったものですから、私の質問この辺で最後に来たわけでありますけれども、先ほども下条委員が質問をなさっておりましたけれども、利子所得の問題、これは不公平税制の最大なものだと、こういうふうに一般に言われております。私も確かにそうだと思います。それによって、グリーンカードに対して自民党の側が大変これはいま反発しているようですね、さっきも御説明があったんですが。これはどうなんですか。いろいろ説明は要らぬですが、あなたは政治生命をかけて、これは総理にならいまして、グリーンカードをやるのですか、やらぬですか。政治生命かけられませんか、こんな問題には。どうなんですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は財政再建に政治生命をかけると言っておるわけでございます。  このグリーンカードの問題については、いろいろまだ認識不足でよく知られていない部分もございますから、そういうような点で無理のない形で実施をしていきたいと、そう思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 先ほど官房長官に若干の問題を預けてありますから、官房長官の御返事をいただいてから、あと若干残っておりますから、その時間はそれに当てさしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 承知しました。  午前中の質疑はこの程度にいたし、午後一時から再開をいたします。  それまで休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      ―――――・―――――    午後一時六分開会

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 午前に引き続き予算委員会を再開いたします。  これより大木正吾君の質疑を行います。大木君。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 経企庁長官、労働大臣と伺いますが、最近の景気対策が出そろったわけですが、景気対策として最近新聞等をにぎわしていますことは、主として個人消費の低迷ということが多いわけでありますけれども、個人消費の低迷の最大の要因というものは、やっぱり、言えば雇用者の所得、労働者の賃金、こうなろうと思うんですが、これは景気対策とは関係ないんでしょうか、どうでしょうか、全然触れておらないんですけれども、経企庁長官と労働大臣の所感を伺いたいんですが。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 最近の景気の動向を一口で言いますと、消費不況と言えると思うんです。なぜこの消費不況が起こっているかといいますと、要するに物価が高いということ、所得が伸び悩んでおること、むしろ実質所得が減っておると、こういうこと、そこに原因があるわけでございますので、とりあえず政府といたしましては物価の安定のために引き続いて全力を挙げる、物価の安定を図るということが国民生活の安定にもつながる、このように理解をしております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 物価の安定ということは鈴木内閣の確かに景気、経済政策の柱と承ってまいりましたけれども、残念ながら五十五年度に限りましては成功しなかった。六・四から七・五六%、八%近いところにいこうとしているわけですね。  で、少し話題を変えますけれども、労働大臣に最初にお伺いいたしますが、わが国のこの労働者の労働生産性あるいは労働分配率ですね、さらには国際比較的に見ましての実質生活の労働コストでしょうか、占める、そういったものについてどういうふうにお考えでしょうか。

藤尾正行自由民主党労働大臣

○国務大臣(藤尾正行君) 私どもの因の労働生産性といいますものは、私は非常に国際比較をいたしましてどこの国にも劣りのない高いものである、かように考えておりますし、これはいろいろな比較の仕方があるわけでございますが、その比較の指数その他につきましては政府委員から御答弁をさせますけれども、私どもは本当に日本の経済の今日を支えております一番大きな柱である、かように考えておりますし、そのような御信頼、ぜひとも今後ともこれにこたえていただきたいということをお願いをいたしておるわけでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 事務当局が答える前に、これはぜひ認識としてお考えいただきたいことでございますが、これは政府関係の統計から割り出した数字でございますから、私どもが勝手につくったものじゃないんで、ちょっと聞いてもらいたいんですが、確かに日本の賃金水準は名目的には云々という話はよくされますが、実は経済成長と、たとえば賃金、労働時間、雇用の頭数ですね、こういったものを全部総合いたしました指標が手元にあります、ちょっと古いんですが、二年ほど前のものです。その後に、去年もことしも賃金が余り上がっていませんから、これよりよくなっているということはないと思いますが、この表によりますと、日本が七五年から七八年を平均いたしまして、経済と要するに労働条件ですね、全体が入ったもの、賃金から労働時間ですね、マイナス〇・〇三という数字が出ていますね。そしてアメリカが〇・八一、これはプラスです。西ドイツが〇・四五プラス、フランスが一・五〇プラス、同時にイギリスが〇・六一プラス、こうなっているわけですね。そうしますと、大臣お答えになりましたけれども、どうもやっぱり労働者の働きぐあいに対する給付が薄いといいましょうか、労働側の取り分が少ない、こういう感じが総合的な面でいたすわけですが、さっき申し上げましたけれども、分配率、労働生産性と賃金の比較、それについて事務当局から答えてもらいたい。

細野正労働省労政局長

○政府委員(細野正君) まず生産性の状況についてお答えを申し上げます。  生産性につきましては、これは製造業での比較を申し上げたいと思いますが、概括的に申し上げますと、一九七〇年代につきまして、第一次石油危機の直後に各国とも生産性が非常に停滞をしたわけでございますが、わが国の場合には石油ショック直後の低下の幅が最も大きかったわけであります。しかし七六年以降に生産の回復に伴いまして上昇しまして、先ほど労働大臣からもお答えありましたように、最近におきましては生産性の上昇率が各国に比べてかなり高い状況でございます。ちなみに七九年で申し上げますと、日本が一二・一、アメリカが〇・八、西ドイツが五・二、イギリスが一・六、こういうふうな状況でございます。  次に、分配率でございますが、分配率につきましては、日銀の主要企業経営分析によりまして、これは人件費を付加価値で割ったものでございますが、これの数字で申し上げますと、第一次石油危機の直後、四十九年、五十年に大幅に上昇しておりまして、これが雇用面に大きな影響をもたらしたわけでありますが、その後はおおむね低下をしておりまして、五十四年度の水準ではしかしなお第一次石油危機の前よりも高い、こういう状況でございます。なお、五十五年度の下期は若干上昇するのじゃないかというふうに見込まれているわけでございます。  おおむねそういう状況でございまして、概括的に申し上げますと、雇用面につきましては、各国に比べましてわが国の場合はかなりいい状況にあるというふうに言えるわけでありますが、賃金関係につきましては、先ほどもお話ございましたように、国によっては実質賃金が赤字になっている国もあるわけでありますが、黒字の国もあるという状況で、残念ながらわが国の場合は、五十五年、年間をとりますと〇・九%の実質賃金のマイナスになっている、こういう状況でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 労働省も恐らく知っていると思いますが、いまのお話は大体私が見ている手元の資料とそう違いはないんですが、経済成長と総合的労働条件ですから、総合的労働条件とは賃金から労働時間、そういうところを全部含むわけですが、これが七五年から七八年に日本はマイナス〇・〇三、アメリカがプラス〇・八一、西ドイツプラス〇・四五、フランス一・五〇、こういうことについて認めますか、労働省、どうですか。

細野正労働省労政局長

○政府委員(細野正君) これにつきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、雇用とかそういうもののウエートをどういうふうに見るかという比較上のいろんな問題ございまして、したがって私どもとしては、雇用というのは非常に重大な影響を持つものでありますから、そういう点を考慮すると、わが国の状況というのは各国に比べて悪い状況ではないのではないかというふうに考えております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 これはだから、私は念を押していますのは、賃金と雇用と労働条件全体を含めたILO統計から持ってきているから聞いているんですよ。いいですか。失業率が日本は若干低いことは認めますよ。認めるけれども、そういったものを全部総合して――ILOがうそをついて統計をつくっているなら別ですよ。でない限りは、私はこの表については労働省が否定することはおかしいと思うんですが、どうですか。

細野正労働省労政局長

○政府委員(細野正君) それぞれの項目についての評価というのは、これはなかなか議論のあるところでございまして、したがいまして、私どもとしては見方によっていろいろやはり違いがあるのじゃなかろうか、こういうふうに考えているわけであります。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 この議論もっと続けてもいいわけですけれども、労働省そう言いながらも、本年のこの実質生活についてのマイナス一・四については、もちろんこれは日本の統計ですから認めるわけですね。

細野正労働省労政局長

○政府委員(細野正君) 五十五年の年間における実質賃金がマイナスになっているという点はおっしゃるとおりでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 話を経企庁に少し返しますが、この購買力と消費支出の減少ですが、私は最近の物価の問題、確かに卸売物価が特に安定していることは結構だと思うんですが、これは少し話が横にそれますが、かずのこ倒産でありますとか、何か最近はタコを買い占めて倒産する水産会社もできたと聞くんですが、そういった意味合いで節約ムードの定着といいましょうか、そういったことなり、あるいは消費支出に対して買い控えとか、そういった傾向によりましても物価が相当に下がっている、こういう傾向については長官どうでしょうか、お認めになりますか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) あるいは若干そういう傾向があろうかと思うんですが、実はこの第二次石油危機をわが国が比較的軽微な被害のもとに乗り切ることのできました背景は、いろいろございまして、一つは生産性の向上、あるいは省エネルギー、あるいはまた消費者が非常に賢明な行動をとっておられるということ、物が高くなれば買わない、こういうことが切り抜けることのできた理由だと思いますが、いま御指摘になりましたのは、物が高いときには消費者が買い控えをする、そういう御指摘がございましたが、確かにその傾向はあろうかと思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ここでもって一々事例を挙げる時間がございませんが、    〔委員長退席、理事宮田輝君着席〕 三月の十七日に総理府が出しましたこの資料を拝見いたしますと、実はちょっと特徴的なことだけとらえて見てみますと、預貯金の引き出しですね、そういったものが割合にふえている。言えば消費性向がプラス〇・三ですね。そして金融資産の純増率が一三・八から一三・三とマイナス。  この結果見ていきますと、結果的にはがまんの限度といいましょうか、しんぼうにもぼちぼち底が見えてきまして、貯金を減らさざるを得ない傾向で物を買っている。こういう傾向が資料として、これは総理府の資料ですから間違いないと思うんですが、出ていることを御存じですか。

田中誠一郎経済企画庁調査局長

○政府委員(田中誠一郎君) 三月十七日の総理府の家計調査によりますと、五十五暦年の消費性向が〇・三ポイントほど上がっておりまして、逆に、先生御指摘のとおり、金融資産が減少しておるわけでございまして、家計が、先ほど大臣から申し上げましたとおり、防衛的な支出をしておりますけれども、金融資産を減らしまして消費に回しているというのは事実でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 おやじさんの、だんなさんの下着やワイシャツ、洋服等の買い控えをするとか、レジャーをなるべくミニにしていくとか、ずいぶんと節約をしながら、こういう傾向が、たとえば前にも減税論争をしたときにございましたけれども、どうせ減税しても貯金に向かってしまうという議論が大分たしか一昨年ぐらいあったはずなんですが、私これを見て驚いたことには、とにもかくにもずっと総理府が出した資料を見ていきますと、洋服の買い控え、衣料が非常に落ちていますね。そういったものとか、耐久消費財がほぼ一巡いたしまして、ガソリンだけが少しく上向いているんですけれども、とにかくそれも相当落ち込んできているわけですね。    〔理事宮田輝君退席、委員長着席〕 そうしますと、食料品の中でも極端なことを言いますと、第一順位などは相当に厳しい局面が出ている。こういうふうに見ているわけでして、その辺について、企画庁でもいいですし、総理府でもいいわけですが、最近の国民生活の下落の内容については、かずのこ倒産というふうな形のものよりもむしろ、それからもっと深刻な低所得層に問題点を抱えているために消費が落ち込んでいる、こういうふうに考えているんですが、どうでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 最近の家計の内訳を分析してみますと、食料費などがむしろ減っておる、こういう傾向もございますので、相当国民生活は苦しくなっておる、これはもう御指摘のとおりだと思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ちょっと大蔵大臣が食事に行っていますが、本当はこれ聞いてもらいたい問題でもあるんですが、ちょっと抜きまして質問を続けてまいります。  この非消費支出の増大、公共料金、住宅ローンですね、こういうものを全部トータルしたときの、これは本年の私たちの試算によるものなんですけれども、総トータルが大体どれぐらいになるかということについて、どなたか計算したこと、大蔵省でも総理府でもどこでもいいんですけれども、ございましょうか。

井川博経済企画庁調整局長

○政府委員(井川博君) 先生のお話は、多分家計ベースの話じゃないかと思います。  実は私の方では、御承知のように、来年度の経済見通しを立てておりまして、経済見通しで御案内のような雇用者所得全体をどう見るか、あるいは消費を全体的にどう見るかというふうなことで、国民経済全体として、説あるいは税外負担というふうなのは一応の計算をいたしておりますが、家計ベースとしてそれがどういうふうになるかという計算はいたしてございません。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 これは実は衆議院の予算委員会でもってやられている、やりとりがあった資料なんですよ。ですから企画庁が担当すべきであったのか、大蔵省であったのかよくわかりませんけれども、ここに一つの資料として、恐らく皆さん方の方にも一部持っている方もいるかと思うのです。これはわが党が実は、「五十六年度の予算関連の公共料金の改定による負担増」という表を出しましてね、武藤政審会長が、実は予算委員会のどっかでやられているわけですけれども、この表は、政府の側も認めている表なんですね。そうして、これでもっていきますと、大体公共料金の負担増が、パーセンテージもございますけれども、金額面の増で一万七千三百九十七円、そうしてウエートが〇・五五四ですね、CPIに対する影響です。それに対しまして、今度は一般的な物価上昇の方を引きまして、四・九%強になりますが、それが七万三千二百九十二円、こうなるわけですね。そうしてその次に、渡辺さんにも聞いてもらいたい点がございますが、主税局の方もおられますから申し上げますが、税の自然増分が二万六百円、地方税が七千五百九十三円、総トータル出しまして十一万八千八百八十二円。これが五・五%物価値上げの内容と、こうなっているわけですが、これについてお認めいただけますか、どうでしょうか。衆議院の予算委員会でやったのだから知っているはずだが。

井川博経済企画庁調整局長

○政府委員(井川博君) 衆議院の予算委員会で武藤先生から、家計所得の五十六年度の増加分は大体十七兆円。要するにマクロベースの話でございます。十七兆円ある。そういう中から説あるいは税外負担等々を引いていけばというお話を伺っておりますが、そうしたマクロベースの家計所得の増加分十七兆円、あるいは税、税外負担を除いたらどれくらいになるかという数字、大体多少の計算上の違いはございますけれども、大体武藤先生の御計算間違いじゃないというふうに承知をしているわけでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 これは総理府の統計関係の方に伺っておきたいのですが、おたくでお出しになった三月十七日の家計調査の結果によりますと、住宅ローンを受けている大体頭数とパーセンテージは、本年ですが、二四・二%と、世帯数的に見て間違いありませんか。

島村史郎総理府統計局長

○政府委員(島村史郎君) そのとおりでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私、これきわめて算術的な計算しかしておりませんが、いま企画庁に認めていただきました、家計が負担する一年間の公共料金の、あるいは租税関係のものを加えまして、住宅ローンの関係を、これ四人に一人ずつ実は住宅ローンの負担が現在あるわけですけれども、これを仮に平均値的に直しまして計算していきますと、一世帯でもって四万八千九百四十八円、これが百人中二四・二ですから、約二十五人ですね、四分の一で除していきますと、一世帯について平均いたしますと、こういう計算がいいかどうか別にいたしましても、約一万二千五百円弱の数字が出てくるわけですね。そうしまして、これをさらにさっき申し上げた十一万八千八百八十二円に一万二千五百円加えていきますと、十三万一千三百八十二円、こういう数字が出てくるわけなんです。これについて企画庁どうです、認めてくれますか。

小金芳弘経済企画庁国民生活局長

○政府委員(小金芳弘君) 勤労者家計の平均的な数値としては、詳しく計算はしておりませんが、大体それで間違いないと思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 そんなに要注意で答えなくともいいわけで、これは私たちが衆議院の予算委員会でやったものに住宅ローンをつけ加えたわけですからね。  そこで、十三万一千三百八十二円が、これは長官に伺いますけれども、要するにどうしても負担せざるを得ない部分なんですね。あるいは固定的経費とでも言いましょうか、そういったものであろうと思うんです。これが毎年毎年、歴年ふえていることが実は私は最近の個人消費との兼ね合いでもって非常に問題ではないか、こう考えているわけでして、固定的経費のこういった増高について、またこれが個人消費等に与える影響ですね、これについて長官どうお考えですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 傾向はそのとおりでございまして、個人消費に与える影響は相当大きなものがあると、このように思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 さらにこの問題の議論をちょうど渡辺さん帰ってこられましたから伺ってまいりますが、年収四百万の方が一〇%要求しても満額でもって四十万ですね。最近の新聞論調とかでのお話ですと、八%ぐらいですと三十二万。三十二万からこの十三万一千三百八十二円というものを引いていきますと、手元に残るのは実は十九万ほどしか残らないし、四十万満額いただきましても結果的には二十五、六万しか残らぬ、こういう結果になるんですね。このことについて、景気政策やられたわけですから、企画庁長官なり渡辺さんも関係あるわけですから、実態的にはこれはまさか否定することはできないと思いますが、どうでしょうか。長官と大蔵大臣と、長官の方が先にお答えいただけますか。

井川博経済企画庁調整局長

○政府委員(井川博君) 先ほどから申し上げておりますように、マクロベース、国民所得ベースの計算われわれもやっておるわけでございますが、お答え申し上げましたように、武藤先生がはじかれましたたとえば家計関係に関連する所得が五十六年度二百三兆ある、五十五年度が百八十六兆で増分は十七兆六千億である、ところが、直接税、社会保険負担費等合わせますと大体五兆一千あるというふうなお話で、結局家計可処分所得と言われるもの、これはあくまでマクロベースでございますが、それは十七兆六千という名目にかかわらず、実際ふえるのは十五兆にしかならない、こういうお話でございます。  先ほどの五兆一千というのは実はこの控除されます税及び税外負担対前年に対して二〇%アップ――これはあくまで大著の税ベースではございません、GNPベースでございます。これは昨年の場合は一九・六%、五十四年の場合は一八・八%、要するに税及び税外負担がだんだん比率を高めてきているというふうなことでございまして、その分だけ消費はやはり圧迫を受けるということはこれは事実であろうと思います。  家計ベースについてただいま先生おっしゃいましたが、家計ベースについてそこまでブレークダウンをして計算はいたしておりません。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 いずれ大臣にも伺いますけれども、そういうことだからあなたの奥さんなり私どもの家内なんかでも泣いておるんですよね。いまおっしゃったような数字も確かに私もそのとおり認めるわけだけれども、しかしやっぱり国民生活局というところもあるわけですから、私どもではあくまでも五・五%物価上昇ということの中でこれ調べているわけですから、そういった形でもってCPIの影響などについても政府の試算をもとにしたところが十三万一千三百八十二円という家計の、住宅ローンについて四人に一人を延ばして全百人に割り振った、こういう経過になっていますけれども、平均しますと十三万一千三百八十二円、こういう負担増になっているわけだから、余りここでもってマクロの話を条もうあなた賃金交渉が始まって、それこそ幾らにしようかという話をやっている最中ですから、マクロの数字でなしに、もう少し現実味のある話を私は聞いているわけですから、これといま答えた部分については一体違っているのか、あるいは大体これが中身としては合うのかどうか、もう一遍聞かしてください。

小金芳弘経済企画庁国民生活局長

○政府委員(小金芳弘君) ただいまの住宅ローンに例をとって申しますと、これは一家族平均いたしまして約四万九千円の負担でございますが、これ五十四年の負担は四万五千五百円でございまして、五十四年から五十五年にかけての増加だけを計算いたしますと約三千円少しということになります。したがいまして、所得の増加に対しまして、非消費支出でありますとか住宅ローンの返済の苦しくなるところは、やはりその増加分と増加分を比較すべきではないかというふうに思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 増加分と増加分とあなたおっしゃるけれども、いずれにしましても年収三百万とか四百万という総トータルについては、これは変わりがないわけですからね。ですから、そういう意味合いでもって住宅分だけについてそういう確かに答えが返ってくることも私もある程度予想はしておったんですけれども、いずれにしてもこれが住宅不況というものを裏打ちしていることでもあろうし、同時にマンションの購入貸付金を三百万ふやしたってどうにもならぬという状態だということは間違いないわけです。ですから私が聞いているのは、要するにおたくの方が出しているところの政府の試算の五・五%というものの中身ですね、これが結果的に十一万八千八百八十二円の支出、同時に住宅関係を加えたらこうなりますよという話をしているわけでして、こういうふうなやっぱり生身の生活の、要するに公共料金プラスいわば社会保障関係の負担、加えて公租公課、加えてどうしても固定経費ですから住宅ローンですね。こういったものについて生活の実態についてのお考えを聞いているわけですからね。だから、いまの分だけつまみ上げての話だけでは私の方でも困るんで、大筋としてこういった十三万何がしかの負担増になるんだということについては認めるんですか、認めないんですか、どうですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 数字の計算は別といたしまして、私は大勢としてはそういう方向だろうと思いますが、と申しますのは、実質の所得は減っておりますし、それから非消費支出はふえておる、こういうことでございますから、家計は苦しくなっておる、それは当然そういう傾向だと思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 渡辺大蔵大臣にはずいぶんと何回も伺いましたからあれですが、いまお話あったとおり、まさしく所得税のランクアップで一九%以上ふえてきていますし、同時に地方税関係で一〇・八%、国民年金の掛金などが一〇・五ですね。同時に、やっぱりサラリーマンにとって大変なことは住宅の形、同時に景気面では住宅を買うのに考えてしまうという状態ですね。だから、こういった問題ですから私自身これ非常にむずかしい問題だと思いますけれども、こういうような、要するにわれわれは一般的にマクロ問題として雇用や所得が七・五%個人的にはふえていくという話をお互いにし合っていますからね、そういったような形について実際中身を吟味していきますとこれは大変な問題が中にあり、同時に企画庁長官にもう一遍伺いますが、こういうような状態が非消費支出の増大その他を含めて消費購買力に対する影響ですね、これについては従前の高成長タイプはもちろんそういう状態ありませんが、少しくやっぱり個人消費の動向につきましてわれわれは注目をすべき時代といいましょうか、そういった環境に入った、こう考えて間違いでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 個人消費の落ち込みはまさに御指摘の背景があるからでございまして、それに対する対策といたしましては、一つは、先ほど私が申し上げました物価問題、それから第二は、所得がどうすれば伸びるか、こういうことだと思いますが、この問題は労使の間で決まることでございますので、政府の方はとやかく言うべきことではございませんけれども、ただ、ある程度の所得がふえるようなそういう経済状況を政府がつくり上げることは、これは十分可能だと思います。たとえば、経済が活力を維持拡大をするということ、あるいは生産性の向上がうんと進むということ、そういう状態になりますとベースアップも高い水準を期待することができるわけであります。でありますから、政府といたしましては、ベースアップの中身まで具体的に申し上げることはこれは避けなければなりませんが、所得がふえるようなそういう経済政策を進めることによりましてその前提条件をつくり上げる、これはどうしてもやらなければならぬ課題だと、こう思っております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私が伺いたいのは、やはり非消費支出、言えば固定的支出の増高がずっとこれからも続くであろうと、こういう見通しを、自分なりにそういう考え方を持っているし、渡辺さん、がんとしてもう絶対所得税減税なんか問題外と、こうおっしゃっておられますからね。同時に公共料金の問題についても、恐らく来年もことしぐらいなものは動くかもしれませんし、同時にいまの東京などの大都市の土地の増高、値段の上がり方を見ていますと、これは住宅も安くなることはないだろうと、こう見ていますね。そうすると、要するに、われわれが物を見る見方が、雇用者所得九・二、そして個人に割り振って七・五と言ってみましても、同時にそれに期待して景気を浮揚さそうというような考えを持ちましても、結局名目的にはそうなるかもしれぬけれども、中身としまして相当その中にも落ち込みがある。こういうふうなことについては御注意は願っているんでしょうね。どうでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私も実態についてはよく理解を実はしておるつもりでございます。ただ、御承知のとおりこれは日本だけの現象でなくて、石油の値上がりという世界的な現象であって、アメリカなどはもう日本の倍以上実質賃金が減っちゃっているという状況でございますし、イギリスは去年は物価以上に賃上げをやったのはいいが、その反面企業防衛に走っちゃって失業者が今度はえらく出ちゃって九%以上に出てしまった。そういうような点から考えますと、去年が一%余の実質賃金が減ったことは残念でございますが、日本の場合はまだ世界的に見るとうまくいっているというようなことも知っていただかなければならないと、そう考えております。特にことしは、企画庁長官からお話があったように、物価も幸いに五・五ぐらいにおさまるという明らかな見通しを立てられておることでございますから、企業が活力を得てその中で労使の良識的な生産性の範囲内での賃金配分が行われるということになれば私は期待が持てるのじゃないか。  所得税減税の問題につきましては、かねて申し上げましているように、財政再建のめどが立って、そうして私は財政的に余裕が出るというような場合には、いつまでも所得税減税は一切応じられませんというそういうようなことを言っているわけではございませんので、何とかわれわれも歳出カットその他によって財政的めどというものをつけていかなければならぬという、そういう努力をいまやっておる次第でございますから、いましばらくお待ちを願いたいと存じます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 そういう話をもうちょっと早目に渡辺さんしてもらうとよかったんですけれども、大分突っ張って、当分やらぬやらぬと言っているものですからね。しかし、いつの時期にどうするか、また大蔵委員会等でも話をしたいと思うので、できますが、ただ官房長官がお見えですから――確かに環境づくりという意味合いではいいんですけれども、私は長く労使関係問題に関係した一人といたしまして、非常に気になりますことは、渡辺さんと労働大臣に伺いたいんですが、ことしの政府の予算には公務員等の賃金の上げ幅は一%しか組んでいないんですね。結果的にはこれが公労協の諸君なりあるいは地方公務員等に全部に影響するということもありまして、まあ公取委員会は物をつかむのがむずかしいと同じように、労働省を窓口にしてやる賃金交渉ではありますけれども、なかなかそれに対して政府なりあるいは大蔵省等の強い、言えばひもが断ち切れなくてずいぶん私自身も苦しんだ一人なんですがね。調べていくと、労使関係だけじゃなしに鉄鋼関係の交渉まである意味では影響といいましょうか、いろいろな政府の考え方が響いている、こういうような感じがいつもあったわけですね。ましてや、今度は私鉄なんかになりますと、運輸省を通じてがっちり大蔵省の主計局の担当課長があるいは次長クラスの方々からひもがついたりね。そして運輸省が私鉄の賃上げを認めないなどとおどかしながら結局抑え込んでいる。そういったケースが非常に多いのですけれども、長官にまず伺いますけれども、政府あるいは関係閣僚の方々はあくまでも賃金は労使間の自主交渉でもって決めさせるということについては議論がありませんか、官房長官、労働大臣にまず伺いましょう。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) それは当然のことと存じております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 担当大臣。

藤尾正行自由民主党労働大臣

○国務大臣(藤尾正行君) これはもう労使間の間だけでお決めになられる問題でございまして、私どもがこれに介入をするような余地はまるっきりございません。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 国会で聞くと、いつもこういうふうにきれいにお答えが返ってくるわけですがね。もしそういったことでなく、労働省、大蔵省などのひもつき交渉になったときには、私たちが中に入った場合には必ずそのことは解いてくださいますか、どうですか、官房長官そのことをもう一遍聞かしてください。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) そういうことにならないようでなければならないと思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 先ほども生活の実態の話をいたしたんですが、私自身の判断では、最近の新聞等の発表の八%前後の賃金引き上げでは、これはやはり大変非消費支出は増大しておりますから、景気政策なりあるいは環境づくりを企画庁長官おやりになりましても、なかなかもっていま問題の購買力の増強にはつながらぬと、こういうふうに考えるんですが、これは非常にむずかしいデリケートな質問なんですけれども、一〇%近いものでなければならない、こういうふうに考えているんですが、長官と労働大臣の考え方を聞かしていただきましょうか。

藤尾正行自由民主党労働大臣

○国務大臣(藤尾正行君) これは、ただいまこれから春闘が始まります時期でございまして、現に労働組合の方々は一〇%程度の賃上げをしてほしいという御要求でございます。その御要求が不当なものであるというようなことは私どもは全然考えておりませんけれども、しかしながら、そこで固定をしなければすべて決着をしないというものでもないわけでございまして、これは労使間のお話し合いで適当なところにおさまっていくであろう、かように思います。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) この問題、私先ほどちょっと触れましたけれども、政府としては国民生活が安定をするということが政治の最大の目標でございますし、またその方向にあらゆる政策が集中しておるわけでございます。その意味からは、やはりある程度生活の安定ができるような、そういう内容の妥結が望ましいと、こう思いますが、ただしかしながら、これはもう労使双方でそれぞれの企業の具体的な内容を背景としてお決めになることでございまして、たとえばその企業が活力を持たない、非常に調子が悪い、そういうときには現実問題として出せないと思いますし、調子のいいときにはある程度出す力を持っておる。つまり経済が活力を維持することが必要であるといったのはそういうことでございます。  それからまた、生産性の向上なども一昨年あたりは一二%以上が進んでおりましたが、最近は少し落ち込んでおります。でありますから、政府といたしましてはさらにこの生産性の向上が進みますような、そういう経済政策を進めなければならぬ、そういうことは考えておりますが。労働大臣がお答えになりましたように、労使双方で相談をしてお決めになる課題であろうと、こう思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 これは非常に優等生といいますか、さわりない答弁が返ってくるんですが、非常に気になりますことは、やっぱり渡辺さん、大蔵大臣に伺ったように、一%しか予算に公務員の賃金の上げ幅を組んでない。質問すれば予備費とかその他たくさんのことで並べられると思いますけれども、私ちょっときのう耳にしたんですが、総理が自民党与党の一部の議員の方々とお話をされたときに、これは確報じゃありませんから、私がもし間違っていたら取り消させてもらいますけれども、そこで春闘問題について語られたという話題もちょっと風聞として入ってきた。  そこで、官房長官に伺いたいんですが、さっきも言ったことの繰り返しですけれども、政府は民間賃金、私鉄賃金、公労協賃金等について、交渉に対して絶対に介入しないということについて明言できましょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) この点はきびしく政府は歴代守ってまいったつもりでございますし、このたびもその方針でございます。     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) この際、宮澤官房長官から、午前中の竹田君の質疑に関し発言を求められておりますので、これを許します。官房長官。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 本日午前中の竹田委員の御質問に関しましてお答えを申し上げます。  御質問の第一点、三月二十三日参議院本会議における大木委員の御質問に対する総理答弁についてでございますが、詳細は議事録をごらんいただきたいと存じますが、私どもの承知しております限りではおおむね次のとおりでございます。引用をさせていただきます。  財政の中期展望でお示ししたとおり、現行制度をそのままにして所要の財政支出を将来に投影してみますと、財政再建を進めるためにはなお多額の要調整額が生ずるのであります。五十七年度予算編成においても、二兆七千七百億円という要調整額をどう処理するか、その対応が求められるのでありますが、私は、時あたかも第二次臨時行政調査会の発足した折でもありますので、五十七年度予算編成では、徹底した歳出の削減合理化によって財政再建を推進したいと考えております。  財政再建第二年度である五十七年度予算では、大型新税の導入など念頭に置かず、行財政の合理化に全力を尽くすというのが私の考えでありまして、このため、臨時行政調査会の発足に当たり、特にお願いして、今年の夏までに歳出の削減合理化、つまり金減らし策について中間答申をいただくことといたしました。これを五十七年度予算等を通じて実施に移してまいりたい、こう考えております。どうか各党各会派を挙げて行政改革、歳出の削減合理化に御協力と御支援を賜りたいと存じます。  第二点目でございますが、昨二十四日、自由民主党所属参議院議員との昼食会における総理の発言につきましては、この会議に出席しておりました者に当たりましたところ、おおむね次のとおりでございます。引用いたします。  財政の再建には増税と肥大化した行財政の縮減合理化の二つの道しかない。五十六年度は一兆四千億円の増税を国民にお願いせざるを得なかったが、五十七年度においても一般消費税とかの大型新税の導入などは無理ではないかと私は考える。苦しいが、行財政の改革でやり遂げなくてはならないという気持ちになっている。行革だけでたとえば二兆円なりそれに近い財源をつくり出すことができるかというと、なかなかむつかしい。やはり補助金とか交付金とか、そうした面についてもやらなくてはならない。ある特定の分野にねらいを定めてやるのは無理なので、皆が各省庁がひとしく犠牲を受けるということであれば、党内でも御理解を得やすいと思われる。  第三点目の、この秋ごろ行政改革のための臨時国会云々という点につきましては、総理が正式にそのような発言をされたということは、ただいままで私承知をいたしておりません。  以上でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 そうすると、この三点についてさらに官房長官に聞いても、またもとへ戻ってまた聞いてくると、こういうことになりますか。どうなんですか、その辺は。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま総理の言われましたことの内容につきましては、おの歯の所管大臣がお答えになられることであろうかと存じます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それでは、官房長官、あなたが所管になるかどうか私はよくわかりませんが、夏の国会という点では余りいまの御答弁はっきりしませんでしたけれども、まあ中間答申を七月に得るという目標は、これは大体できているわけですね。それで、それに基づいて恐らく国会を開くんですから、いろいろな法案をつくりあるいは組織を変えていかないと、組織を変える法案を出していかないと、五十七年度の予算を組むという段階にはならないと私は思うんですね。そうすると、中間答申を得てそれから臨時国会を開くまでの期間というのは、一体どのぐらいを官房長官は考えていらっしゃるわけですか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 中間答申がまだ出ておりませんので、いわば仮定に基づくお尋ねということになると思いますが、恐らく予算編成に当たられます大蔵大臣のお立場とすれば、中間答申というものの行方をごらんになりながら、まあ仮定に立ってこれもいろいろ作業をお進めになるということにならざるを得ないのではないだろうか。正式には。しかし、中間答申の内容が仮に国会で御決定になった上であれば、その上で正式に予算編成をお進めになれますけれども、おっしゃいますように、その間に相当のタイムラグがあるではないかということであれば、大蔵大臣としてはそういう一つの仮定を設けて各省との話をなさらざるを得ないのではないかと推察をいたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私の時間まだありますか。時間ありますか、私の時間。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) まだ若干あります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 官房長官ね、私なぜこういうことを聞くかというと、やっぱり補助金も切らなくちゃならぬでしょうし、組織も縮小しなくちゃならぬだろうということになりますと、これはかなりの時間を要するんですよ。だから、われわれもそれに対してある程度検討をする時間がなければ、政府の方だけで、答申を得た、勝手にこうぐるぐると各省を回して、それで法案なり何かがすっと出てくるというのでは、これは真の意味の行政改革にならぬと思うんですよ。政府の一方的な行政改革というようなことになっちゃうと思う。われわれにもその点は時間をもらわなくちゃならぬ。それでなければ本当の意味での行政改革の討議というものは行われないし、したがって、たとえばそれによって二兆円を削減しても、どこかに無理が出てくる。非常な無理が出てくる。これじゃ私は相ならぬと思うんです。そういう意味で、私は何も官房長官をいじめるためにその間の期間を聞いているわけじゃないんです。私どもがそれに対するどういう準備をしなくちゃならぬかという対応もあるわけです。だから、ぜひひとつその点を聞かしてほしい、こういうことなんです。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) それはまことにごもっともな仰せだと存じます。つまり、臨調におきましていろいろな答申が出てまいりました場合に、政府としてそれを実行したいと考えますれば、法律事項は当然これは国会の御審議を経なければならない、それがございません限り実現するわけにはまいりませんし、またその結果、あるいは補助金等の削減等につきましてもこれを予算という形で国会に御審議を願うまでには少なくともかなり長い時間があるわけでございますから、そういう期間においてまた国会に御審議を願う、当然そういうことになるであろうと存じます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 官房長官、これ早くその辺を、あなたが各省の取りまとめだと思うんですよ、その辺は。だからぜひ早目にそういう点では、答申はいつ出るかまだわかりませんよ、出てからどのぐらいはかかるというおおよその目安というものをやっぱりわれわれ国会に示してほしいと、こう思いますが、どうでしょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 行政改革は大きな問題でございますから当然国会の御理解を得なければできることではございません。おっしゃいましたような点につきましては最善の努力をいたします。     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 大木君にちょっと申し上げますが、いまの竹田君と官房長官との質疑応答の時間は、午前中の竹田君の時間が残してありましたからその方で処理をいたしますから、この時間でゼロが出ましてから、赤になってから九分までの間は大木君の時間がありますからあらかじめお知らせしておきます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 大変御親切にどうもありがとうございました。  それで、先ほど官房長官から伺ったように、政府は労使関係の交渉には介入しない、こういうふうにおっしゃられましたから、ぜひこのことは……。私たちも実はナショナルセンターの団体の顧問でございますから、当然これはもう経企庁長官に協力をするんですけれども、やっぱり消費が非常に変わった動向、中身でもっていっているし、環境的にもおかしいから、当然これから一カ月間ぐらいというものは賃金交渉が相当に熾烈になっていくだろうと見ているわけでして、政府はこれに介入しないということを明言されたんですから、そのつもりでもって対処さしていただく、こういうことをまず一つ申し上げておきたいわけです。  非常に心配なこと、さっきから何遍も繰り返し申し上げておりますが、一%しか組んでない問題を根っこにいたしまして国鉄の赤字あるいはその他いろいろ安企業、さらには私鉄などの賃金闘争等に絡んで問題が起きてくるでしょうし、同時に民間を抑えなければそっちへ響くということでもって現に民間に対しての抑え情報も入ってきています。私きょうここでもってあえて問題を挙げませんけれども、そういったことについていろいろ結構な答弁ちょうだいいたしましたから、おざなりとは考えずに対処さしていただく、こういうふうに考えております。  さて、そういったことについての賃金交渉のあり方についての御答弁を前提といたしまして、経企庁長官のところに話を戻しまして伺うんですけれども、これは実は渡辺さんからも話がありましたけれども、ヨーロッパは非常に大変で日本はうまくいっているという話がありましたんですが、問題は生活の中身が問題ですから、そういったことで私はあえて伺うんですが、政府が実行いたしました景気関係の七項目と物価安定の七項目ですが、これは最近の民間の銀行の調査等見ていきましてもやっぱり当初計画の五・三%は危ないという。けさの日経新聞だと日本経済研究センター、わりあい強気の読みをいつもするところでございますけれども、これが大体四・八%ぐらいじゃないかとこういったことを書いているんですが、長官の感触として五・三%成長ということは守り切れるとお考えですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) まず最初に、こういう世界的な経済の激動期でございますから、激動期にはそれに対応できるような機敏な政策の展開が必要だと思います。何もしないでおるということになりますとこれは大変経済運営はむずかしい、成果は上がらない、こういうことになると思いますので、この点を気をつけなければならぬ点だと、こう思っております。  それから第二点は、いまいろんな経済指標をつくりますときに、昭和四十五年度基準の統計から昭和五十年基準の統計に切りかえつつございます、ことしじゅうには全部切りかえるつもりでおりますが、いま民間の経済調査機関、私もけさ新聞を見ましたが、五%以下の成長ということになっておりますが、これは五十年度基準ということになっております。私の方が昭和五十六年の見通し五・三%という数字を掲げておりますが、これは四十五年度基準、こういうことでございまして、そこに相当の差がありますのでけさのような新聞の数字になったんだと思いますが、あれを四十五年基準に直しますとおおむね政府見通し見当になるわけでございます。政府見通しをつくりますときには、いろんな角度からいろんな指標を積み上げましてつくりました結果出た数字でございますので、政府としては十分これは達成できる、このように考えております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 二月の日銀のこれは資料でございますけれども、予測しました日銀の資料ですと、二月が全産業でもって設備投資、民間設備投資ですが、五・三%、こうなっているわけですね。今度の若干の景気対策、公定歩合の下げ等もありましたからこれは少しは上向くでしょうが、特に中小企業関係のシェアがやっぱり五〇%前後占めていますから、中小企業関係についてはこの程度の手当てでもっていまおっしゃられたような五・三%で大手企業に引っ張られながらついていける動向に対策として十分とお考えでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 民間の設備投資はことしは四十二兆弱と想定をしております。その中身は、いまお話がございましたが、中小企業関係が半分以上を占めております。一つ一つの投資額は小さいんですけれども、何分にも数が多いものですから金額的には非常に大きな数字になる、こういうことでございます。現在までのところ大企業の分は予定以上のスピードで進んでおると思うんですが、これは何分にも体質の改善ができておりまして自己資金を相当持っておるということがその背景にあると思います。中小企業の場合は体質が弱いということでほとんど全部外部資本によらなければならない、借入金によらなければならない、そこでこれまでのような高い金利では大変借りにくいというので、今回ある程度の金利の引き下げをすることにしたわけでございますが、私どもといたしましては、今回の金融政策によりまして中小企業の長期貸出金利というものが最大限に下がるように、そういう配慮をしていただきたい、公定歩合を下げただけではこの長期ローンはどれだけ下がるかいまのところはっきりしませんので、それを最大限下がるような方向に量的緩和を図るとか、いろんな工夫をしていただきたいということを大蔵省と日銀にお願いしておる、そして中小企業の設備投資が軌道に乗るように期待をしておるところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 いまのところ大事なところなんですけれども、ぜひ渡辺さんにも意見を聞きたいんですが、これ、中小企業から出されている陳情等も幾つかあるわけですから、中小企業政府関係の三機関に対しまして、要するに貸し出しの限度額を広げるとか、あるいは長期の関係でもって金利を下げるとか、そういった問題については大蔵大臣としてはどういうお考えでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 政府三機関の貸出金利の問題につきましては今回異例の措置をとったわけでございます。設備資金等については、長期金利は公定歩合が下がったからといってすぐ下がるわけではございません。ある程度時間がかかります。それが一カ月になるか二カ月になるか多少の、三カ月近くになるかもわからない。しかしながら、三月の十八日以降の申し込みについては、さかのぼって下がったときの金利を適用するというようなことで十分配慮をしたつもりでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 資金量はどうですか、量は。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 資金量はいまのところ一応十分なだけを用意したつもりでございますから、いますぐふやすということは考えておりません。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ぜひその問題について、資金量問題等も含めて、相当私の心配しますことは、倒産防止のところまでは何とかこれで今度の問題いけるのかなという感じはするんですけれども、さて新しい設備投資に向かうかどうかというところは、ちょっと私も素人で余り詳しく中小企業の関係のことを調べておりませんけれども、心配なものですから、設備投資を本当に期待し、そして五・三%を四十五年基準でもっていかれようとするならば、私はこの辺のことについては考えなければならぬ、こういう問題だと思っています。  その次の問題、住宅問題ですけれども、これはいまのサラリーマンはとてもじゃありませんが三千万の――共かせぎでもって自己資金が仮に五百万か七百万あったとしましても、一千万円以上借りるときには本当に厳しい生活環境ということを考えざるを得ないわけですね。そうしますと住宅建設が恐らくこれはもう絶望に等しい。まあ通勤距離をぐっと延ばせばまた別なんでしょうけれども、大体一時間半以内のところの場合などを中心に考えますと、昨年と同様に二、三十万戸の落ち込みはやむを得ない、打つ手がない。住宅政策の変更として土地問題やるか、あるいはまあいわば持ち家政策、持ち家、マンションやめて借り家式にするかどうかですね、そういった問題に突き当たる、こういう心配があるんですが、これはきょうは建設大臣呼んでいませんけれども、どうでしょうか、企画庁長官の感触としまして、住宅問題きわめてこれ大事な、期待している設備投資の関係でしょうから、感触でも結構ですから聞かせていただきたいのですが。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 住宅問題につきまして、一つは、昭和五十五年度三十万戸ばかり計画が落ち込んだわけでありますが、当初百五十万戸の計画の中には公的住宅が相当ございますから、だからこの個人住宅関係では三人にほぼ一人の人が住宅建設をまああきらめざるを得なかった、こういう経済情勢、社会情勢というものは、これは私どもが深刻にこれを受けとめていかなければならぬということが一つだと考えております。  それではなぜそんなに落ち込んだのかといいますと、やはり一つはいま御指摘のあった土地問題でございます。土地が高い、手に入りにくい。それからまあ建設費も若干高くなっております。それでも所得が伸びればいいんですけれども、所得は実質減っておる、しかも金利水準は非常に高い、住宅ローンの負担というものは非常に大きいと。それで働いておる人たちがいろいろ家計のそろばんをとられまして、いまのような状態では家を建てればとてもここしばらくは苦しいだろう、それじゃ延期せざるを得ない、こういうことで三十万人という方々が計画を延期されたと、こういうことでございますが、いま住宅が落ち込んでおる背景はおよそ分類して四つになりますから、その四つがおおむね整ってまいりませんと、一つだけ解決いたしましても住宅政策というものは計画どおりいかないと、こう思っております。なかなかこれは深刻な課題だと、このように理解しておりますが、特にやはり一番のガンは土地問題だと、こう思っております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 総合的に経済問題、その中の個人消費などを中心に聞いたんですが、一つの問題としまして企画庁長官に伺いますけれども、大体物価問題と経済成長というのはトレードオフ関係にありまして、かじの取り間違いをしますと物価が上がる。それはことしの場合も大体似たような傾向があったと思うんですけれどもね、公共事業の七〇%前倒し問題でありますとか、いろいろとありますが、大体いまの、まあ昨年の末に景気調整が終わり、そして上向く。それがだんだん延びて六月、夏以降という話になりますと、相当なピッチ走法でもって後半の景気はこれは上げなきゃならないし、同時に、私がまあそのときに心配がまた起こりますことは、本年みたいに、野菜はことしは十分手当てしたかもしれませんけれども、後半から物価が上昇するという癖がここ二、三年間日本経済の中には一つあるのじゃないですか。そうしますと、いまお話しのような中で、ちょっと前の質問と問題の背景が違ってきますけれども、成長は五・三%いったけれども、ことしみたいにまた今度は六・四の物価上昇率を八%近い、七・六ぐらいに修正せざるを得なかった。同時に来年も、五十六年度も同じことが起きる傾向、まあパーセンテージ違うかもしれませんけれどもね、そういったことの心配はないでしょうか、どうでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 経済政策を進める場合に物価問題が最大の課題になるわけでありますが、五十六年度の私は物価対策は比較的やりやすいと、こう思っております。一つは公共料金関係がそんなに大きな負担にならないということであります。五十五年度は、実は公共料金関係で二・二%消費者物価を押し上げております。五十三年、五十四年は公共料金関係全部合わせまして〇・八ぐらいでありますから、公共料金が非常に大きな負担になっておるということは、これはもう御指摘のとおりでございます。特にこの五十五年度大きかったのは、電気・ガス料金、これが一・一%以上も押し上げておるということでありますが、これらもなく、ことしは、五十六年度は据え置きと、こういうことになりますので、そういう面が大変やりやすいと思います。石油価格も安定の方向にいっておりますし、卸売物価も非常に下がっておると、こういうことでありますから、大勢としては物価政策はやりやすいと思うのですが、いま御心配になりましたように、もし景気が回復してくると、こういうことになると後半物価が上がるのじゃないかという御指摘でございますが、今回の対策の中にも、国民生活に重要な関係のある幾つかの物資についてはその需給関係を十分監視をいたしまして、そうしていやしくも物の不足から値段が上がると、こういうことのないように十分気をつけていくということを最大の柱にいたしております。いまのところ、日本にはどんな物資でも増産できる余力が十分ございますから、野菜は緊急の間に合いませんが、それ以外のものはそれだけの設備の余力がございますから、だからもし物が上がりそうであるということであれば増産をしていただくと、こういうことを十分監視をいたしまして、いま御指摘のように、後半物価が上がるということのないようにこれは十分気をつけていかなければならぬと、こう思っております。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 時間がまいりました。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 終わりますが、結局、労働界の諸君に対して八%要求で低く抑えました結果、ことしも約束が果たし得なかった。で、下手をすると、これはいまの不況状態から脱却して、六、七月ごろに少し景気が回復してくる。秋に、言えばまた景気上昇機運に入ったと仮定いたしまして、安定成長に入ったとしまして、恐らくここ二、三年見ていますと、二年、三年間はいつも後半になって物価が上がっておったんですよ。またこれ賃金の自粛問題だとか何だかんだ理屈が出てきまして、これはもう政府がいま表向き言っているわけじゃありませんけれども、日経連が言っているわけですけれども、そういった中でもって、またも労働組合のサラリーマンの生活を押しつぶしていきますと、今度は渡辺さん、これは減税問題にいたしましても何にいたしましても、がまんができぬ状態になりますからね。そこのところは十分にお考えいただきたいし、同時に、官房長官にはもう一遍申し上げておきますけれども、絶対に労使の自主交渉に介入してほしくないと、このことをお願いいたしまして、終わります。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 以上で大木君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 次に、大川清幸君の質疑を行います。大川君。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 本日は物価と税制ということでございますので、審議の議題が限られておりますから、本会議以来ずうっと当初からいろいろ景気と税制については論議が交わされておりますので、過去の質疑と重複する点もあるかもしれませんが、私は私の立場で政府の御所見を確認をいたしたいと思います。  初めに、五十六年度の経済見通し、これは五十六年度の予算あるいは国民生活に大変重要な影響があるので、政府の発表いたしましな五十六年度の経済見通しについて主にお伺いをしていきたいんですが、その前にまず五十五年度の物価が七%台のどの辺に落ち着くのか、もう三月も末でございますから、ほぼ確定的な判断がおつきになると思いますので、この辺の御所見を伺いたいと思います。

廣江運弘経済企画庁物価局長

○政府委員(廣江運弘君) お答えいたします。  三月も終わりに近づいたわけでございますが、統計的にはまだ一月の確報しか出ておりません。したがいまして、私どもはいま一生懸命努力を続けておりますし、かつ物価の基調は、卸売物価は申し上げるまでもなく、それから消費者物価も基調的には、再三申し上げておりますが、かなり落ちついてきているということは事実でございます。ただ、計数的には一月の確報しかまだ出ておりません。二月は東京都区部の速報が出ているだけでございまして、ウエートから言いましても、全国のウエートの方が東京都の区部よりも大きいわけでございますし、変わってくる可能性もあるかと思います。したがいまして、いま、今年度とうなるのか、あるいは三月がどうなるのかということはちょっとお答えいたしかねるわけでございまして、従来からお答えいたしておりますとおり、一月の確報のままで推移するといたしますと、大体全国平均で七・七%程度、それからこれは大変な前提といいますか、仮定を置かなければいけないわけでございますが、二月を仮に東京都区部速報並みで全国が動くというような前提を置かしていただきまして、単なる算術上の計算をいたしますと七・八%程度になるということで答弁にかえさしていただきたいと思います。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 それでは五十六年度の方の問題に移りますが、消費者物価指数については前年比で五・五%程度、このように経済見通しては見通しを立てておるようでございます。確かに御答弁の中にもただいまありましたが、昨年の九月をピークに消費者物価というのは大体鎮静ぎみであることは私も認めますけれども、それにしてもこの来年度五・五%、いろいろこれから触れていきたいと思いますが、厳しい状況にもございますので、五・五%はちょっと楽観的にすぎるのではなかろうかというふうに見ておりますが、この辺は長官いかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 昨年来の消費者物価の動向をずっと見ておりますと、いま御指摘がございましたが、八月、九月ごろが九%近い水準でありまして、それ以降だんだんと鎮静の方向に入っております。一月からは東京都区都はおおむね六%台に推移しております。来月はよほどのことのない限り、突発事情でもあれば別ですが、消費者物価は五%台になるかと、こう思っております。五十五年度よりは五十六年度の方がやりやすい背景が相当ございます。公共料金の関係、卸売物価の関係、石油の関係、そういう点で相当やりやすいと思っておりますので、五・五%という政府の目標は十分達成できると、このように考えております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 いま長官から御答弁があったように、民間の経済研究機関でもその程度の可能性を認めるところもあるわけでございますが、しかし、これには御承知のとおり幾つかのやっぱり条件がついておるわけです。その一つですが、原油価格、これ経済専門家あたりでも三十九ドルから四十ドル、この辺が維持できればという一つの条件がついておりまして、政府でも、御承知のとおり先般バリ島で行われたOPEC総会、これでは、政府が値上がり分を見込んでいたものがほとんど帳消しになる形になっておるわけで、次期OPECが五月の予定だと聞いておりますけれども、このOPEC総会で余り大した大幅な値上げはないだろうという観測、これは安倍政調会長もどこかの席あるいはテレビ放送なんかでも、シンポジウムでおっしゃっていたようですが、これはしかし相手方のあることで、比較的穏健派だといわれているサウジアラビアあたりでも、減産なんかの意向等もほのめかしておりますので、この原油価格についてはそう楽観的な見通しをしない方がよろしいんじゃないかという感じがいたしますが、この辺はいかがでしょう。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) OPECは昨年の十二月、バリ島で総会を開きまして相当大幅な値上げを決めました。そしてそれに従って各国が順次値上げを通告をしてきたわけでありますが、余り油が高くなりましたので、各国ともこんな高い油はもう使えないということで思い切った節約をいたしました関係で、需給関係が非常に緩んでまいりました。OPECは相当全体として量は減っておるんですけれども、それでも世界全体の需要にはなお余りがあると、こういう状態で結局上げたけれどもまた下げざるを得ないと、こういうことで一部引き下げが行われておるということも御案内のとおりでございます。  それからまた、五十四年のOPECの余剰外貨というものは千百億ドルを超えまして千二百億ドル近い数字になっておると、このように言われておりますし、それから五十六年度は少し減るのじゃないかと言われておったのですけれども、昨年末の値上げがございましたから、やはり五十五年とほぼ同じような余剰外貨が発生するのではないかと、このように言われております。このように大量の外貨が一部の国に集中する、    〔委員長退席、理事古賀雷四郎君着席〕 そしてそれがうまくリサイクルしないということがいま世界の経済の混乱をしておる大きな原因でもございますから、私は、消費国というものはやはりこういう経済の実情をOPEC諸国と事前によく話し合って、余り無理なことはしないでくれと、世界経済全体が混乱をすればお互いにこれは困るではないかというようなことをよく話し合って、私はもう現時点では油の値段を上げないように、そういうやはり話し合いが必要でなかろうか。この六月にはメキシコで南北サミットが開かれる、そういういい機会かなと、こう思っておったのでありますが、残念ながら延びたようでございます。しかしながら、何らかの機会をつくりまして、そういう話し合いがもうぜひ必要だと、OPEC諸国も使い切れないようなお金をこれ以上さらに、特に油の出ない発展途上国、いまはもう経済は崩壊寸前でありますから、そういう国々に負担を押しつけるというようなことは、これはもうやらないようにしてもらいたいと私どもも強い希望を持っておりますので、そういう考え方のもとにやはり私は交渉することが必要だと、こう思っております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 ぜひその方向で御努力をお願いいたしたいと思うわけでございます。  ところで、やはり物価に関係をしてくる公共料金の問題で、現在申請中である私鉄の運賃とタクシー料金でございますが、この公共料金に対する政府の姿勢というのは、御承知のとおり経営の徹底した合理化を前提に厳正に取り扱うと、こういう方針になっておるのは御承知だと思いますが、余り行政効果の実効の上がっていない政府とか国鉄その他の特殊法人等の実情からいたしまして、こういう言い方は大変失礼なんですが、行政改革では比較的世間に不評である政府として厳正な取り扱いで臨むということは、これはどういう態度なんですかね。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 厳正な態度と申しますよりも、やはり徹底的な合理化というものがどこまで実績として上がってきておるかということと、それから今後進めようとしておる合理化がどこまで裏づけされておるか、その裏づけの上に立って将来の料金というものも考えなければならないということでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 そうすると、その実績を踏まえた検討もすでになさっておるでしょうし、今後の見通し等についてもいま運輸大臣がおっしゃったことを検討なさるんでしょうが、この申請については、この認可の時期ですけどね、五月の連休の前ですか、後ですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) それは私鉄のことでございますか。――現在まだ運輸省と経企庁との間で協議をしておるところでございまして、査定を続けておるところでございまして、いつという予定はまだ全く立っておりません。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 それでは、両省庁で査定をしている最中ですが、ひっかかっている問題は何ですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) やはり、経営努力をどこまで合理化の実績としてあらわせるかという問題と、それから事業報酬というものをどの程度まで見ていくかということ、そういう、まだ詳細な点が相当詰めなければならぬところが残っておるということであります。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 そうすると、先ほども御答弁があったんですが、いつごろということは本当に判断がつかない状態ですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 全く五里霧中でやっているというわけではございませんが、しかしまだ一般に対し、またわれわれ自身もいつまでにこれが完了し、いつごろ認可し得るかという、そういう予定は現在のところ未定であるというところです。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 郵政省来ていますか。大臣がいないので、御答弁、後段のはいただけるかどうかわかりませんが、一応お聞きをいたします。  まず最初に、これは事務レベルでいま法案が出ていると伺いましたので、余り問題はないと思いますが、電話料金ですが、五十六年度において遠距離通話料の引き下げ、それから日曜祝日割引制度、これを創設することになっております。これはいつごろ実施になりますか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) お答え申し上げます。  この料金の改定、引き下げでございますが、全国の電話局の交換機のプログラムを全面的に変えなきゃならぬ、こういう面がございますので、現在公衆電気通信法の改正法案は逓信委員会に付託されまして、間もなく御審議に入るということでございますが、この法案が確定されました後でその作業を進めまして、電電公社から聞いておるところでは約三カ月ぐらいかかる、こういうことでございます。  それからもう一点の、日曜祝日の割引制度を認可制度によりまして導入しようということでございますが、昨年の十一月二十七日から深夜割引六割引とか四割の夜間の時間帯拡大をやったわけでございますが、その収益状況と申しますか、収支の減の状況、そういうものも十分見きわめながら、この日曜祝日につきましては公社に与える収支面の問題もございますので、見きわめながら進めてまいりたい、このように考えるわけでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 これは、大臣おられないから無理かもしれませんが、一応お伺いをしてみましょう。  この電話料金の値上げのことで、先般の当委員会でも私どもの中野委員からもお話があって、山内大臣が、電電公社からの納付金がある間は料金の値上げをすることは国民が恐らく納得しないでしょうというような御答弁をなさったわけですが、一方真藤総裁の方は、納付金を納めている間でも値上げしなければならないときもあるというような意味の発言を三月十八日になさっておりますが、これ全く軌道が違うんですけれども、この辺については何かお話がありましたかね、庁内で。どうですか。

守住有信郵政省電気通信政策局長

○政府委員(守住有信君) お尋ねの点でございますが、あの真藤総裁の発言というものにつきまして私ども事情を聞いたわけでございますが、積極的に値上げすることがあるというふうにおっしゃったのではなくて、記者会見の席である新聞社から質問がございまして、そこで沈黙されたということで、あのときは各紙に全部出たわけではございませんで、ある新聞社だけだったというふうに見ておるわけでございますが、その記者の受けとめ方によりましてそのような記事になった、こういう次第のようでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 そうすると、まあずいぶん器用な新聞記者がいたということですかな。どちらにしても料金は抑えてもらえば利用者は助かるわけでございますので、大臣の御答弁そのままに受け取っておくことにいたしましょう。  ところで物価の問題ですが、先ほどの御答弁の中でもちょっと触れておられましたが、野菜の価格安定、これは一家の財布を預かっている主婦にも直接関係のあることで、今後とも積極的にこの野菜の価格安定対策というものは進めていただきたいと思うんですが、しかし、まあこれは消費者物価指数の中に占めるシェアが比較的高いことでも数字の上では影響が出てくることを承知いたしておりますが、これは総理府の家計調査年報なんかによりますと、一世帯の支出額に占める割合は、五十年度基準で二・〇八%、五十四年度になりますとこれが下降線をたどりまして一・八三%程度だということですので、時期的に需給の関係や気候の関係で野菜の乱高下があるということはわかりますが、むしろその物価を押し上げる主な原因というのは、ここでもたびたび論議をされておりますようにその他の公共料金でございまして、ただいまもお話がありました私鉄の運賃も、いつ上がるかわからないにしても近い将来だろう、それから先般上がりました郵便料金あるいは印紙税、いまかかっております酒税等、その他の公共料金等がやはり何と言っても物価上昇の主たる原因である、こういうふうに思いますが、この点はいかがですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 昭和五十三年度、五十四年度の公共料金の消費者物価に対する影響は〇・八%見当でありますから、昭和五十五年が二・二%ということでありますので、非常に大きな影響を公共料金が与えておるということは、これはもう御指摘のとおりでございます。  また、野菜は消費者物価全体において占めるシェアというものは非常に小さいんです。しかしながら、非常に大きく乱高下をいたしますので、シェアは小さいんですけれども与える影響は非常に大きい。こういうことで、たとえば一月などは一・二%前月に比べまして消費者物価が上がりましたが、そのうち一・一%が野菜による上昇である。二月は〇・四%上がっておりますが、これも全部が野菜による影響である。こういうことで、シェアは小さいけれども与える影響は大きい。それだけ私どもは野菜に対するいろんな対策を前広に十分進めるということが物価対策上非常に重要である、このように理解をしております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 この物価対策はいろいろあるんですが、即効薬がないのがなかなか悩みの種なんですけれども、ところで、企画庁の関係で生活関連物資等の需給価格調査、これは都道府県の長に依頼をして毎月調査をやっておるようです。五十二品目ですか、指定品目が。やっているようですが、これで各都道府県に下りてくる金額が小さいので、各地方公共団体でも物価はなかなか県民の生活を守る上で重要なやはり政策の一環に入るので、それぞれ独自で調査品目などを決めて作業を進めているようですし、商店なんか指定小売店なとを対象に東京都なんかでも実態調査をやっておるようです。この上へ乗っかって仕事をするから経費は余りかからぬだろうという判断もできるんですが、地方公共団体でやる仕事は、そのほか直接地元の物価一一〇番だとかいろんなことをやっておりまして、かなり金がかかっております。政府から依頼されて価格の実態調査、追跡調査を毎月行うことについては、東京都あたりでもこのことで二十人、人件費入れるとなかなか一年間の経費はこんなことじゃ上がらないのですが、二千万円前後東京都に来ているので、これは都道府県ではいただいている金は多い方だと思いますが、実際には足りないということでございます。他の府県なんかは数百万程度だろうと思うので、こうした対策のための費用はもう少し積極的に予算をつけられたらいかがかと思いますが、どうでしょう。

廣江運弘経済企画庁物価局長

○政府委員(廣江運弘君) 生活関連物資等の需給価格動向を迅速に把握し、便乗値上げ等の不当な価格形成が行われるようなことのないように、いま先生御質問のような調査を実施しておるわけでございます。  これの予算は各省それぞれの関係にお願いしてやっておりますものですから、農林関係で三億五千八百万、通産関係で三億六千五百万ということでやっております。これは五十五年度でございまして、まだ五十六年度はこれからということになっています。そのほかに、経済企画庁自体物価モニターというのを委嘱いたしまして、これが二千七百万ばかり、合わせまして、五十五年度で七億五千万の予算を投じまして調査監視事業をやっておるわけでございます。  この予算が足らないということでございますが、何分経費自体が節減を要求されておる中でございますし、いろいろこの辺を工夫をいたしまして、効率的にやらなければいけないと思っておりますが、幸いにいたしまして、五十六年度には、いま申し上げました三つの事項のうち、経企庁の物価モニターにつきまして、各県おおむね十名程度の増員が認められておりまして、その分は充実するということになろうと思いますが、御趣旨を生かしまして、今後とも効率的な方法を考えなければいけないと思っております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 それではただいまの問題はなるべく今後も積極的にひとつ取り組んでいただきたいと思います。  次に、民間設備投資の拡大に関連してお伺いをしてみたいと思います。  日銀の企業短期経済観測、これ二月ですが、五十五年度の製造業のうちで、大企業の経常利益、これが前年比で〇・五%の増。ところが先ほどから論議がありましたように、中小企業は大変状況が悪くて二一・八%の大幅減でございます。ですから中小企業はこの状態では大変経営状態が深刻な状態でございまして、設備投資どころではないという状況だと思いますが、長官はどのように御認識でしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 大体そういう傾向だと思います。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 ところで日銀のデータも申し上げたし、それから、日本開発銀行とか、日銀の主要企業、これらで見ても、やはり大企業の方も前年比で余りよくないんですが、まあ体質も強いということでそこそこいっていると思いますが、中小企業の方は五十五年度でこれは三・一だったものが、五十六年度になりますとマイナス三〇・八ということで、大変な落ち込みになっています。  こういう状況から見ますと、今回上程されております法人税の一律二%アップの問題ですが、こうした経理内容、中小企業の営業状態から見ると、これもやはり設備投資を拡大して景気浮揚策の一環にしようとしている政府の経済見通しから言うと、大きなやはりブレーキになる可能性があるだろう、こう思うんです。この点についてはいかがでしょうか。

梅澤節男大蔵大臣官房審議官

○政府委員(梅澤節男君) ただいま御指摘にございましたように、ただいま国会で来年度の税制改正の一環といたしまして、法人税率につきまして、一律二%アップの引き上げをお願いしているわけでございます。この法人税率の引き上げに当たりまして、政府の税制調査会の中でも来年度の経済に対する影響ということは、いろいろな角度から御議論があったわけでございます。総論的に見ますと、やっぱり税率の引き上げというのは、それだけデフレ効果それ自体としてはあるわけでございますけれども、トータルとして見てみました場合に、この法人税率の引き上げにとどまらず、来年度一兆四千億弱の増収をお願いしておるわけでございますけれども、同時にそれに見合って財政支出も行われるわけでございますので、税率の引き上げ分だけをとってデフレ効果とかいうふうな議論をするのは若干問題があるのではないか。  いまお尋ねの法人税率の問題でございますけれども、これも総体といたしましておよそ六千億ぐらいの増収を見込んでおるわけでございますけれども、トータルのGNPが二百六十兆円ぐらいのオーダーでございますので、これが比率で判断していいかどうかという問題はとにかくといたしまして、トータルのGNPに対しまして〇・二%強ぐらいのウエートの問題でございます。  ただ、中小企業の問題につきましては、仰せのような御議論もございまして、来年度の税制改正におきましては、中小企業の軽減税率についても二%の引き上げをお願いしているわけでございますけれども、その適用の所得限度の範囲を七百万円から八百万円に引き上げるということを通じまして、中小企業について設備投資意欲に大きなマイナス効果が出ないような配慮は行っておるところでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 それは多少の、七百万円か八百万円の多少の引き上げ等もやっておるとは言うものの、これは大臣、やはり一律法人税二%アップはちょっと幾ら財源が欲しいといっても荒っぽいとは思いませんか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 物は考え方でございますが、私はいろんな計算を専門家にやってもらった結果、二%程度のことは日本の全体の経済規模の大きさからいって大した影響はほとんどないと、そういうように思っております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 ところで、この二%アップの問題、大したことはないと大臣はおっしゃるんですが、これは中小企業側から言うと、借金を抱えたりして設備投資を拡大するという線から考えると、これは厳しいじゃないかと私は申し上げているのでしてね。税負担が大した影響がないとかなんとかということじゃなくて、そのほかやはり物価もこれは本当に予定どおりおさまるかどうかという心配もありますし、公共料金も上がりますし、運賃が上がれば原材料も上がってくるというようなことを抱えている状況の中で厳しいだろう、こう思うわけです。この中小企業の設備投資意欲をやはりバックアップするようなことをしなきゃならないんで、先ほど御答弁が一応ありましたが、念のためもう一回伺いますが、公定歩合の引き下げ、これは経済学者の中でも三月十七日に一応日銀が一%の引き下げを決定いたしておりますが、意見としてはなお今後〇・五%か〇・七%程度公定歩合の引き下げが必要ではなかろうかという学者の意見もあるわけでございます。この間の一%引き下げもタイミングが少しおくれたので、冷え込みは厳しい、なかなか中小企業を取り巻く状況は上向かないという実感がありまして、先ほどから申し上げているように、設備投資意欲というのはわかないのじゃないか。政府が民間設備投資を拡大したいというねらいですけれども、企業側が意欲を出さない限り、これは何にもならないわけでございますので、金融政策の方で多少考慮をするのだと、先ほど長期貸出金利の方なんかでもお話があったようでございますが、日銀がどう今後の景気の動向などを判断するかということでございますが、政府の関係者としては、この公定歩合の引き下げ〇・五%から〇・七%程度、近い将来やった方がよいと思いますか、あるいはやるとすれば時期はいつごろがよろしいと思いますか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 公定歩合だけを下げるといっても意味がないのでありまして、公定歩合を下げれば連動して貸出金利が下がるというのでなければ余り意味がない。貸出金利を下げるというためには、少し長い目で見ると預金金利が下がらなければ貸出金利を下げることはできない、預金金利を下げるためにはやっぱり物価の動向も見なきゃならないし、あるいはともかく外国との金利差という問題もございますし、いろいろな要素がございます。    〔理事古賀雷四郎君退席、委員長着席〕  現在、日本は、今度の公定歩合の引き下げによって六・二五、公定歩合は六・二五です。カナダは一七%、イタリアは公定歩合一九%、イギリスが一二、アメリカが一三というような、そういうような、経済はつながった中にありますから、預金金利の引き下げを伴う公定歩合ということになってまいりますと、いろいろな問題が実はあるわけでございます。したがいまして、私といたしましては、今回の引き下げによって、公定歩合は、未来永久なんていうことはないでしょうが、少なくとも近い将来に引き下げられることはないというように考えております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 企画庁長官も同じお考えですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) いまの大蔵大臣の意見と同意見でございまして、さしあたっては何としても長期プライムを下げるように全力を挙げるということが当面の課題だと、こう思っております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 次に、個人消費の拡大も、これも大きな柱になっておるようでございますが、これに関連してお伺いをいたしたいと思います。  個人消費の拡大は、何といっても、先ほどからも御論議がありましたように、この拡大の原動力になるのは勤労者等の収入が問題でございます。春闘相場等も七・五%程度維持されることが望ましいというのはエコノミストの間でもほぼ共通の観測のようでございます。  ところが、労働省労政局の調査対象である、資本金二十億円以上、従業員一千人以上の大企業で、しかもこれら大企業のうちの主に製造業はこの七・五%ないしはこれ以上が可能性としては高いだろうという観測をいたしておりますし、それから――特に昨年、従業員三百人以下の中小企業の方が、賃上げ率というのは、これは大企業よりも昨年はよかったわけですね。ことしは、先ほどから中小企業を取り巻く状況を申し上げておりますが、大変渋い状況で、この七・五%前後の賃上げがむしろことしは中小企業の方が厳しいのではなかろうか、こういうような見通しができると思うのですが、したがって、勤労者のうちでも、中小企業、体質の弱い企業に勤めていらっしゃる人人のふところぐあいは大変厳しくなるので、個人消費の拡大にこれは大きなマイナス影響といいますか、この拡大をする要素に余りならないような気がするのですが、長官いかがでしょうかね、この辺は。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) いまの景気の動向を見ますと、大企業と中小企業との間には非常に格差があるということであります。大企業は減量経営のもとでも十分やっていけるだけの体質になっておりますから相当利益を上げることができますし、中小企業はちょっと環境が悪くなりますとその影響を全面的に受けて非常に悪くなる。この大企業と中小企業との格差が非常に大きいということが一つの特徴だと思います。それから、大企業はそれじゃ全部がいいかといいますと、そうではございませんで、やはり業種間のばらつきがあるというのが一つの特徴でなかろうかと、このように思います。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 大変勤労者のふところぐあいは厳しいだろうと思うのですが、これも政府で発表したデータですけれども、勤労者と一般世帯合わせた全世帯の消費支出実質〇・六%の減、しかも、勤労者世帯の可処分所得というのは、非常に非消費支出の負担が高かったために、前年比で一・四%の実績減になっている。これは政府側で発表したデータなので間違いないと思うわけです。したがって、先ほど言った手取り分といいますか、消費支出に回す分については厳しい状態がこれでわかるわけでございます。先ほどからも論議がありました住宅ローン、これからもふえるようです。教育費もふえるでしょう。公共料金もこれから上がったものが影響を受けるでしょう。そのほかにも増税があります。必然的に生活費は大変厳しくなるので、企画庁でも各都道府県にお願いをして調査をしております灯油の価格の動向なんかは、こうした苦しい国民生活の実態を明確にあらわしておりまして、灯油なんかは大変主婦の皆さん方が工夫をして節約をしたので価格がずっとおさまっている、こういう感じでございますね。したがって、政府の立てている消費見通しの四・九、これが、このとおり拡大の方向でいって、この目標が達成できるかどうか、この辺はいかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 五十四年度の個人消費が五%でありまして、五十三年度は六・二%という数字になっておりまして、ことしはずいぶん落ち込んでおります。二%前後じゃないかと思いますが。来年はやはり第二次石油危機の悪い影響もある程度吸収される、そういう方向にありますので、五十四年度までは回復しないかもわかりませんが、それに近づいてくるであろう、こういうことでいろんなデータを積み重ねまして四・九%の個人消費は可能であろう、こういう判断をしたわけでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 ところで、個人消費の拡大でやはり一番大きな要素になるのは、いままでの実例を見ましても所定外給与の伸び、これが大きな要素だろうと思います。労働白書でも、この消費性向を上向かせる性格をこの所定外給与が持っているというふうに言っております。私もそのとおりだろうと思うわけです。先ほども述べましたように、企業の経営状態、製造業の一部を除いては大変厳しい状態であることは間違いないように思います。で、昨年の十月から十二月期はマイナス一・八%、前年比で水準がこれを割り込んでいる。残業の時間も少なくなっているし、所定外収入もこういうふうに割り込んでいる実態が政府のデータでも明らかでございます。これは前年比で見ると四・六%、それで前年度の前半の二分の一程度に落ちている、こういうデータが労働省のデータでもはっきりしているわけですが、この傾向を見ますと、いろいろ金融対策などをやっていただいたにしても、国際関係、まあ自動車の問題も先ほどお昼のニュースでもやっておりましたが、自主規制などももうやらなきゃならないことが決定的なような伊東外務大臣の談話も報道されておった状況から見て、国際経済情勢を見ても厳しいわけなので、この所定外労働、そう伸びないのじゃなかろうか、こういうふうに思います。こういうような状態から見ると、やはり消費の拡大というのは大変困難だというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) やはり経済全体がある程度の活力を維持、拡大いたしませんと、所定外収入は伸びない、こういうことであります。一年前は大体製造業全体の平均の操業率九三%ぐらいまで回復しておりまして、全体としての状態はよかったのでありますが、現在は八三、四%でありますから一〇%見当落ち込んでおります。こういう状態では当然所定外収入も減るということでございますので、所定外収入がふえるようなそういう経済の状態に持っていくということがこれからはどうしても必要だろうと、こう思っております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 ところで、やっぱり消費性向の向上にはただいま所定外収入、これがぜひふえるようにならなきゃならないので、経済全体の対策というか、措置が必要だと思うのですが、そのほかやはり個人消費の伸びを期待するにいたしましても、五十三年、五十四年のようなあの耐久消費財の需要というのはちょっとここ一、二年は出てこない状態のように思われるので、まあ収入状況、手取りの状況が多少、所定外収入なんかがこれから経済の状態がよくなって出てきたとしても、五十三年、五十四年のような個人消費の伸びの期待ができない、景気を支える耐久消費財の需要についてもそう伸びない、このように思いますが、この辺の見通しはいかがでしょうか。

井川博経済企画庁調整局長

○政府委員(井川博君) 耐久消費財につきましては、いま先生お話しのように、一つのサイクルがあるという説と、それから、そうではなくて、かつて家庭生活においていろいろ足りないものがあった、そういうときには冷蔵庫であるとか洗濯機というふうな、そういうサイクルがあったけれども、それが満たされて、しかも相当期間たっているいま、そういうサイクルというものはないと、二つの考え方がございます。  御承知のように、五十三年後半から五十四年と盛り上がったことは事実でございますが、耐久消費財につきましても、現段階たとえば自動車登録台数あたりは非常に減っております。しかしながら、これは五十四年度で非常に伸びたある程度の反動もある。そういうこともございますので、減った反動から五十六年についてはそれほど低い減り方ではあるまい、ある程度のプラスを期待するという考え方もございますし、それからいろいろ個人の需要の多様化というふうなことがございまして、一つの耐久消費財ではなくていろいろな耐久消費財を需要していくという面もあるというふうなことから、特に耐久消費財関係につきまして五十六年はダウンをするという考え方はとらなくてもいいのではないかと、こういう考え方を持っておるわけでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 先ほどから述べてまいりましたように、消費の拡大あるいは民間設備投資等についても幾つか心配の材料を挙げてきたのですが、政府の御答弁を聞いていると何とかなりそうであり、またそういう努力をするという御答弁でございますので、それを期待したいと思うのですが、しかしこうした可処分所得、実質手取りの目減り等あるわけでございますし、自然増収等で大分そのふところを持っていかれる状況はこれ間違いないわけでございまして、先般当委員会で鶴田公述人もやはり消費の拡大等を図っていく上では所得減税ないしは課税最低限の底上げがある程度必要であろうというような意見をこの席で述べておりましたが、大蔵大臣、この辺の意見についての御所見を伺いたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) それは、そういうことができれば一番いいことなんですが、現在の財政事情からなかなかそういうわけにはいかないというところに悩みがあるわけでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 本店でも何回か繰り返し確認があったので必要はないかと思いますが、衆議院の議長裁定、あれにかかわる財政法第六条第一項の関連で、先ほど大型消費税の問題でも、中間答申を求めてどうのこうのという官房長官の御答弁もあったのですが、それがちょうど七月ごろだろうと思うので、そのときまでにどうするかということがこれ重要問題です。財源が出てくるかどうか五月過ぎなきゃわからぬという御答弁になるのだろうと思うのですが、積極的に尊重するという御意見聞いていますが、確認のために聞いておきます。これは、議長裁定尊重して余剰財源が出ればおやりになりますね。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) さよう御了解願って結構です。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 それから、大型消費税はやらなくても財源があるではないかというのが、先ほど午前中の各委員の質問、御意見の中でも出ておりました。私もそう思います。私どもの試算でも過去連続四年間所得税の減税を見送られましたので、大ざっぱな計算ですが、サラリーマンの納税人員でも六百二万人ぐらいふえて、五十六年度一人当たりの納税二十一万二千円と仮定すると、これは単純計算ですが、一兆二千七百億余り財源が確保できる、これは仕組みの上だけですが、仕組みになっています。それから、法人税もこの四年間で、五十六年度のみ、初年度のみでも税制改正で一兆二千五百十億増税のこれは仕組みになります。間接税その他でもこの四年間で一兆五千六百八十億円の増税構造がつくられているわけでございまして、税収の弾性値等の御議論もありましたが、これは五十二年の一般会計分の税収弾性値一・一三、これは五十四年度が一・九二にはね上がっております。五十六年度、これは税収見込みで一・五程度と言われておりますけれども、これは五十二年度の一・一三から見れば税収弾性値はこれは大幅に向上するはずでございます。こういうふうに財源の見込みというのは試算の上では出てくるわけでございまして、政府の経済運営、景気に対する対策、これをやっていただけば自然増収はかなり期待できる勘定になるわけでございまして、五十七年度以降、大型増税を考えないで行政改革をやって努力をするのだという総理大臣の御意見もありました。これはそのまま尊重をいたしたいと思うのですが、大型増税を考えずに今後の予算編成等をおやりになるお気持ちについては、先ほど来の御答弁のとおり受け取っておいてよろしいでしょうか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 当面大型増税を考えずに、行政改革や歳出カットに全力を投入するということであります。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 次に、行政改革のことで、行政改革は別の機会にじっくりやりたいと思っておりますが、ちょっと二点ぐらいお伺いをいたしておきたいと思います。  その第一点は、きょうは職員定数の問題に限ってお聞きをしようと思うのです。本当は厚生省が一番増員要求が多かったので厚生省にお聞きしようと思ったのですが、大臣の御都合がつかぬようですから、たまたま大蔵大臣いらっしゃるので――これは大蔵省の一条定員ですね。これ要求段階では千二百九人だったのです。これが定員令第一条の定員の内訳、これ予算編成の段階で実数が決まった数字だと思うのですが、増員が四百八十八、減員が五百七十七、差し引きマイナス八十九人という数字になっています。  これ、まず第一に聞きたいのは、大蔵省が初めに増員要求なさった千二百九名、この千二百九名必要であったという明確な根拠、御説明願います。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) 突然のお尋ねでございますので、私の手元に定員の要求当時の数字を持ち合わせておりませんが、大蔵省としまして増員の要求をいたしました中で一番大きなものは、国税庁関係の職員でございます。税務執行の適正化を図る、納税者の増加に対応する等の理由で増員の要求をしたところでございます。そのほかには税関関係の職員、これも通関事務の増大に対応するための増員の要求を行っているところでございます。その他の点ではちょっと私も要求内容をはっきり承知をいたしませんので御了解いただきたいと思います。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 そうすると、これは税金確保、大蔵大臣もいま一生懸命ですからね、なるべく入った方がいいのですから。それで、徴税の職員とか、税関の方でも事務需要がふえた分に対して対応する人数、これ徴税官というか職員ですね、千二百名のうち幾ら要求したのですか、それじゃ。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) 先ほど申し上げましたように、まことに恐縮でございますが、私のところに定員要求の数字を持ち合わせておりませんので、要求数字は判明をいたしておりませんが、査定の結果の国税庁の定員の増加人数は四百二十八名でございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 これ、きょう細かい数字のことで洗い出して論議をする時間がなくなりましたのですが、各省庁見ると、厚生省が千七百で、実際に決まったのが五百五十一ですよね。減員が二百六十二で、ちょっと大臣がいないんで関係ないけれども、状況言いますと、実質二百四十九の増なんですよ。いまの徴税の職員等の四百三十八名。ですから私がここで聞きたいのは、千二百九名の積算の裏づけというか、これね、人間が必要だということがきわめて明確で、大蔵省側でこれだけどうしても必要だったんだということ。片一方で数字を見るとこれが四百八十八ですから、いま財政再建のときで節約しなきゃならないから、これだけに一生懸命したのですと、行管庁もかんでここまで抑えましたと言うなら、これは善意に私受け取って読んでおいていい数字なんですよ。けれども、こんな倍も要求して、減っちゃって、もともとからの行政改革やる真っ最中に、要求の仕方なり何なりに甘いところがあるんじゃないかというのを私は心配するのです。ですから、この千二百九名について確固たる要求するならば、給料もこれから対応しなきゃならないのだし、先々は超勤なんかも全部予算に関係してくるので、各省庁のこうした増員要求とは、初めから積算をきちんとしていまやらなきゃならぬときでしょうと言っているのです。

松下康雄大蔵省主計局長

○政府委員(松下康雄君) 定員の増加要求につきましては、行政管理庁が取り扱いの方針を決めることといたしておりまして、各省は行管に対しまして増員の要求を出します。そして、ちょうど私どもの予算のシーリングと同じように、増員要求のシーリングを行政管理庁が決めておりまして、大抵の場合シーリングいっぱいの御要求が出ているのが通常の例でございますが、これに対しまして、全体としての公務員の総定員を極力純減を立てたいということで、大蔵省、行管と協力いたしまして、非常に厳しい査定をいたしましたために、今年あるいは昨年、この二年間につきましては、要求に対して相当小さな査定率になっているわけでございます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 これは、国家公務員については定員法で総定員枠が決められていて、そこへおさめなきゃならないことはわかってますが、行政需要その他から考えると、これは国民にサービスが十分行き届くかどうかということになるわけですから、たまたま大蔵大臣所管大臣で、予算の委員会におられて、ほかの大臣全部呼んでもよかったんですが、おられないので、大蔵省の数字だけ挙げていろいろお聞きをして申しわけないのですけれども、いま御説明がありましたが、きょうは行管庁、これたとえば厚生省のことはいいですが、大蔵省をたまたま例にとったのですが、大蔵省の千二百九名の増員要求、それから総定員法の上からいって、この辺におさまったんだろうと思うのですが、この辺の調整については、実情どうであったのか御説明ができますか。

門田英郎行政管理庁行政管理局審議官

○説明員(門田英郎君) お答えいたします。  先ほど主計局長から御答弁ございましたように、大蔵省の定員要求、先生御指摘のような数字で、定員令一条定員の要求がございました。私どもの方としては、通常定員シーリングというふうに言っておりますが、増員要求枠というものを、昭和五十三年度予算以来年々厳しく管理してまいりまして、各省の御協力を仰いでいるわけでございますが、その定員シーリングいっぱいいっぱいの御要求は大蔵省からも実はあったわけでございます。定員事情非常に従来から厳しく、先生御案内かと思いますが、昭和四十三年以来、第一次定員削減計画を初めてから五次にわたる定員削減、並びに厳しい定員管理、この事情のもとにあって、各省定員事情非常につらいというふうな御事情もかたがたあるやに存じている次第でございます。それにいたしましても、やはりこの厳しい財政事情、あるいは社会経済情勢、こういった中で、私どもとしては、できる限り少数精鋭主義と申しますか、着実な定員削減を実施いたしまして、かつ、増員需要の方につきましては、できるだけ厳しく査定をしてまいるというふうな方針で臨んできております。  ただ、こういう厳しい定員事情の中にありましても、やはりめりはりと申しますか、そういったものはつけなければなりません。先生御指摘のような国民サービス部門、あるいは徴税部門というふうな問題につきましては、たとえば、おっしゃいました厚生省の例で申し上げますと、国立病院、療養所というふうな医療サービス部門、これを重点的に考慮してまいる。大蔵省の場合でございますと、やはり国税というものに重点的に配慮してまいるというふうなことでやってきております。その他、たとえば外務省でございますと在外公館部門ですとか、あるいは法務省でございますと登記部門、こういったふうな部門にやはり重点を注いでまいっておる。こういう配慮は今後続けてまいりたいと、かように心得ております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 いまの御答弁は大変行儀のいい答弁で、そのとおりにおやりになっているのだろうと思うのですが、昨年も実質減百一名でしたか、ちょっと正確な数字、私あれですが、実績としては、騒いでいるわりには実質減が行われなかったように記憶をしておるわけです。  そこで、たとえて言うと、御承知でしょうが、東京都の場合なんか、美濃部さんが知事の時代にも千二百名ぐらい実質減をしておるし、いまの鈴木さんになってからも、五十五年度は職員定数の減五千三百、教員その他実質必要な増員最小限度二千二百九十五、差し引き三千五名減らしているんです。五十六年度から五十七年度二年間で七千二百二十一人減員をして、必要な人員二千百二十一人増、差し引き五千百人二年間で減らそうと言うのです。職員定数は東京都の場合、知事部局、警察・消防官、教員入れて約二十二、三万名です。それでこれだけの実績を上げているわけです。  国家公務員の方は幾らいるかと言うと、百十万名超えているでしょう。定数が百十六万八千五百五十人です。この数字の比率から言ったって、これから見ても、努力をする気になればできるんでね、しかも私は、減ったからいいと言ってないんです。先ほど言ったように、徴税官その他で、必要があったところは、これはふやさなきゃ行政はうまく運営できないのですから、必要なところはふやして、むだを省くためには減員のできるところはすると、こういう考え方で、いまめりはりをつけておやりになっているということですから、それ以上追及はいたしませんけれども、こうした東京都の手法も、いま働いている東京都の職員が首を切られて失業するという者は一人も出ません。東京都の職員二十三万人のうち自然退職者が毎年、単年度です、六千人から多くて八千人出ます。新規採用をその限度内、その数より下回る二千数百名で抑えるから、差し引きそうすれば定数が自然に減るということでございまして、いま働いている東京都の職員で首を切られる人はないわけであります。国のレベルでも、各省庁でそういう努力をしっかりすればできるはずで、いま働いている職員は安心して働けて、しかも職員定数が減って、その分が待遇改善へでも回れば、むしろいま働いている人はいいわけだ。そういう点から考えますと、手法はあるはずだ。  ところで、五十五年でも五十四年でも結構ですが、自然退職者というのは、これ国家公務員全体で何人になるんですか。

門田英郎行政管理庁行政管理局審議官

○説明員(門田英郎君) お答えいたします。  とっさの御質問でございますので、ただいま数字を実は持ち合わせておりませんが、おおむね自然退職率というのは、たとえば行政職(一)でございますと約四%足らず、年々変動はございますが、四%足らずというふうな状況であろうと存じます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 東京都でも二十三万人に六千人ということでありますと、大体このくらいの自然退職者、年齢がきたとか、病気とか、個人の生活設計の都合で転職をなさるとか、こういう形での自然退職者というのは余りこれは国家公務員も地方公務員も、データ的には調べていただければわかりますが、変わらないはずですよ。これを各省庁で財政再建をやる上で、一律に何%減らすというよりは、こういう自然退職者の数を洗い出した上で、今度は現場の各職場で事務事業に合わせて何人要るかという試算をしていただいて、確実な要求をしていただく姿勢ぐらいは必要だろうと私は思っているわけです。  きょうは官房長官も総理大臣もいませんから、この辺について意見を求めることは無理でしょうが、そこで、先ほど私が数字を出したこの要求、シーリングの材料になる当初の要求ですよ。これは大変おもしろい数字でして、先ほど言ったとおりでございます。初めの要求から見ると半分とか、半分以下になっちゃう省庁がある。これはもう少し数字を見ても、増員要求、定数の管理、こういうものについては、しっかりやっていただきたいし、行管庁でもこの辺は一回見直しをしていただくように大臣に伝えてもらいたいと思いますが、どうですか。

門田英郎行政管理庁行政管理局審議官

○説明員(門田英郎君) 先生御指摘の定員のシーリングでございますが、先ほど申し上げましたように、昭和五十二年度に概算要求からスタートをいたしまして、年々前年に比べてさらに厳しく厳しくというふうな定員シーリングを重ねてきております。昭和五十六年度を例にとりますと、昭和五十二年度の要求を一〇〇にいたしますと、四三%というふうに、非常に厳しい数字にしておる次第でございます。先生御指摘のように、今後とも私どもの方鋭意研究を重ねまして、妥当な定員要求を各省からお出しいただくように、いろいろと勉強してまいりたいと考えておりますので、御了解いただきたいと存じます。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 それから、国家公務員の方は定員法でちゃんと枠がはまります。ところで、行政改革の大きなやっぱり対象になっておる各種特殊法人ですが、先ほど言ったように、国家公務員が百十六万数千人いる。特殊法人の職員数のトータルは九十四万八百七十六人。これが要するに五十四年度の四月一日現在の数字です。これはもう少し実際にはふえているだろうと思いますが、国家公務員に匹敵する人員が特殊法人の各職場で働いているわけですが、これは特殊法人の設立とか、あるいは経理の監査とか、そういうものは行管庁がやっておられるようですね。退職金、給与については、これは間接的には大蔵省が予算をつけたりいろんなことをする。ふだんの事業実績、その他運営の管理、これは所管省庁、大臣、こういうことになるわけです。この九十四万人を超える職員のことについては、いま国家公務員がいろいろ言われているように、定数削減の対象になっているような状況とは違うと思います。これ行政改革の上では、先般私どもの委員からも、役員が多過ぎるのではないかという指摘、馬場委員からありました。あれも問題なのですけれども、職員数九十四万人を超えるものについても、しっかり、先ほど言った国家公務員を見るのと同じような目で見ていただいて、職員数を抑えるなり、効果的な人事というものを運営してもらいたいと思います。これは行管庁どうですか。

門田英郎行政管理庁行政管理局審議官

○説明員(門田英郎君) この問題につきましては、私どもの方から御答弁申し上げるのが適当かどうか、行政管理庁は御案内のように、特殊法人の職員定数につきましては、実はコントロールの権限を持っておりません。ただ、かたがた行政改革を推進していくという見地から、やはり特殊法人につきましても厳しい定員管理を行っていく必要があるということは御指摘のとおりでございます。先ほど一次から五次にわたって、累次の定員削減計画を定めておるというふうに御説明申し上げた次第でございますが、定員削減計画を定めております閣議決定の上におきましても、特殊法人等について、国家公務員の場合に準じて削減を行うということを決めております。また事実そういった定員削減が実施されているというふうに私どもの方承知しております。

大川清幸公明党・国民会議

○大川清幸君 終わります、

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 以上で大川君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 次に小笠原貞子君の質疑を行います。小笠原君。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 大手海運業界、昨年の九月の決算を見ますと、前年同期に比べて大手六社経常利益は二・三倍の二百八十五億。ところが各社とも会計処理基準を変えました。そして百六十二億の利益を圧縮したわけですから、いままでどおりのやり方でいたしますと、その利益は三・六倍の四百四十七億にもなる。過去最高に近い水準に達していると言われています。にもかかわらず、政府は本年度も引き続き第三十七次計画造船の利子補給金として、五十六年度は四億三百万円だけれども、将来約十年間に総額で三百三十三億三千四百万円も支出すると、こうおっしゃるわけです。こんなにもうかっているところになぜ利子補給を続けなければならないかというのが理解に苦しむところでございます。  具体的にお伺いいたします。  海運大手四社、日本郵船、大阪商船三井、山下新日本汽船、昭和海運の五十四年度決算について、もしいままでどおりのやり方でやった場合には、純利益は対資本利益率の一〇%を超えて、利子補給を返さなければならないという義務が生ずるわけですけれども、もし、いままでどおりにやったら返さなければならない金額はどれくらいに合計するとなりますでしょうか。

永井浩運輸省海運局長

○政府委員(永井浩君) お答え申し上げます。  御質問の趣旨は、かねて海運会社が経理基準の変更を行って、いわゆる積み切り基準あるいは航海日割り基準から、航海完了基準に変わったので、その場合の、変わらなかった場合の国庫納付金は幾らか、こういう御趣旨だと思います。  かねて私ども未実現利益の排除等望ましいということで指導してまいりました航海完了基準、逐次実施しておりますが、お尋ねの五十四年度におきまして、これらの会計経理基準の変更を行わなかった場合には、四社で約五十億と考えております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 五十億、いままでどおりだと利子を返還しなければならなかったと、こういうわけです。それで一〇%以上になると返さなければならないからと。この決算を見ますとみごとに一〇%を超えないようなボーダーラインのところにきちっとおさめているということでございます。それだけではない。日本郵船という会社は、いまおっしゃったように、いままでやっていた航海完了基準というのをもう済ましてしまったから、五十五年三月期で終わりました。五十五年九月期決算を見ますと、今度は新しい会計処理方法を取り入れているのです。それは借船料について、これまでの航海完了基準で繰り延べていたものを、今度は各期間内に一割り振るというやり方を採用して、今度ここでは支出を大きくして利益が少なくなったというふうに見せられる方法をとっている。もし、ここのところもいままでどおりやっていますと、六十億もの利益というものを低く抑えてしまっているというのが、これで見ると現実の数字としてあらわれているわけなんです。そこで、こういうやり方をやれば、企業会計原則で言う継続性の原則に照らして問題があると思うのですけれども、運輸省としてはいかがお考えでございましょうか、大臣。

永井浩運輸省海運局長

○政府委員(永井浩君) 御質問のように、日本郵船におきましては、九月期の中間決算におきまして、従来燃料費、港湾経費等のような運航経費と同様に繰り延べ処理をいたしておりました借船料、これにつきましては航海のいかんにかかわらず発生する固定的費用であると、こういうことで期間費用として処理するのが妥当であると、こういうふうに聞いております。ただ、これの利子補給法上の判断につきましては、その是非等について今後慎重に判断してまいりたいと、このように考えております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 それじゃ、大臣もきっとそういうふうにお思いになっていらっしゃるでしょうね。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 海運局長の答弁と同じでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 つまりこういうふうに利益を低く抑えるためにこの手を使う、この手が済んだら今度はこの手というようなやり方でやっていかれるということになりますと、せっかく利子返還基準というものをつくっても、これ役に立たないわけですよ。大蔵大臣もそうだと思います。考えていらっしゃると思いますけれども、いまの御答弁ではっきりしたことは、こういういままでやっていたのを今度逆に戻すというようなやり方で、借船料というものの会計処理を変えたということについては問題があると、今後検討していきたいと、こういうふうにいまおっしゃいました。  そこで、今度は会計検査院にお伺いしたいと思うのですけれども、いまいろいろ私申し上げましたような企業会計の原則から見てもこれは問題がある。検討しなければならない。こういう会計処理の方法について、五十四年度決算についても当然検査をしていただかなければならないという問題だと思うのでございますが、いかがでございましょうか。

丹下巧会計検査院事務総局第五局長

○説明員(丹下巧君) お答えいたします。  私どもの検査におきましてもその点については十分検討したいと思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 いま会計検査院としても、これは十分検討しなければいけないというふうに問題をとらえていらっしゃるわけです。大蔵省としても当然こういうことで利益どんどん隠されていったら、お金幾らあったって困るわけです。大臣いかがですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) これは予算のときもちょっと問題がありまして、もう海運会社はいいんじゃないかと、やめちゃっても。ところが、何かあと一年とか何かで期限が来て、それでここで急にやめるというわけにいかないというふうなお話だったものですから、幾らか圧縮をして認めたわけでございますが、あの手を使って、この手をつかって、また別な手、それは認めるわけにはいきませんから、これはもとの手に戻してもらわなくちゃ。それでだめなものはこれは返還をしてもらう、そういうようにしなければならない。ちゃんと会計検査院ともよく相談をします。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 なかなか歯切れのいいお答えいただきました。それではこの問題はそれとして、一生懸命にやっていただきたいと思います。あとまだいろいろこれについて問題ございますけれども、それは後に回します。  それでは次に、苫小牧東部開発の問題についてお伺いしたいと思うのですけれども、昭和四十六年、苫小牧東部開発基本計画というものが出されまして、そしてちょうど十年。この十年間に投資されました国費、そして地方自治体負担、総額は幾らになりますでしょうか。数字でお答えいただきたいと思います。

富士野昭典北海道開発庁計画監理官

○政府委員(富士野昭典君) お答えいたします。  苫小牧東部開発に関連して投資された国費といいますか、国の支出分と地方自治体の支出分が幾らであるかというようなことでございますが、国の支出分といたしましては、まず関連公共事業費の支出があるということでございます。それから次は第三セクターと申しておりますけれども、苫小牧東部開発に対して北東公庫から出資をしている金額がございます。もう一つは融資の残高ということになるかと思いますが、それから最後に工業団地造成の利子補給金と、この四つではないかと私どもは考えております。  それで、このうち実は現在五十五年度がまだ終わっておりませんので、関連公共事業費については五十五年度の最終見込み額、それから第三セクターの出資金については現在の出資額、それから第三セクターに対する融資の残高につきましては五十四年度の実績、それから工業団地の造成利子補給金につきましても、五十四年度の実績というようなものを単純に加算いたしますと九百十一億と、こういう金額になります。  次に、地方自治体の関係でございますが、地方自治体の投資といたしましても、関連公共事業費の地方分担金分、そういうものが一つであります。もう一つは工業基地、さらに住宅団地、こういうものの用地買収費があるかと思います。そのほかに第三セクターに対する出資金がこれに該当するかと思いますが、この四つにつきまして公共事業費、用地費につきましては五十五年度末の見込み額、出資金につきましては現在のといいますか、五十四年度のといいますか、現在と申してもいいと思いますが、その金額、こういうものを単純に加算いたしますと七百十億円になります。ところが、工業用地の取得額のうち約四百七十八億円、それはすでに道が第三セクターである苫東会社に譲渡いたしておりますので、この分は差し引いてもいいのではないかというふうに考えられます。そういたしますと、地方自治体の投資額は二百三十二億円と、こうなろうかと思います。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 合計何ぼになる。

富士野昭典北海道開発庁計画監理官

○政府委員(富士野昭典君) 両方足しまして千百四十三億かと思います。  以上でございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 いろいろ数字が違ってきています。時間がないから全部言うことができませんけれども、私どもおたくの方からレクを受けまして、それで全部数字を出してみました。そうしましたら、合計いたしますと千六百二十一億五千五百万円ですよ。その中でおたくとちょっと考え方が違っているという点は、利子補給の分で五十五年十二億の見込みというのを入れれば、いま私が言った千六百二十一億よりも、もっとふえるのですよ。だから、その辺の数字ちょっとごちゃごちゃしているので時間かけられません。しかし、これはおたくの方からいただいた資料、伺った数字で出しているのです。いろいろおっしゃいましたけれども、千六百二十一億いままで出ているのです。これだけではなくて、いろいろ第三セクターなんかに対する開発に伴う特別優遇措置というようなものもいっぱい出てくるのですね。そうしますと、実に膨大なお金というものが出ているということは事実でございます。数字はきちっと後でお渡しもいたしますけれども、大変なお金が出ているんです、この十年間に。  そうしまして、それではこのお金がどういうふうに生きて、現在どうなっているかということでございますけれども、今度開発庁長官にも簡単にお答えいただきたいのですけれども、四十六年に出されました基本計画と現実とを比較してみますと、鉄鋼は五十五年には八百万トン生産という計画になっております。見直しまして五十八年にはゼロになって、現在もゼロでございます。それから非鉄金属、基本計画では七十二万トンの計画になっております。これも現在はゼロでございます。石油精製、基本計画では三十万バレルというふうに出されているんですが、これもゼロでございます。自動車産業、これも十五万台、いろいろいすゞの問題が出てきておりますけれども、現在まだはっきりしておりません。これもゼロでございます。  この一千六百億以上も出している苦小牧東部開発、これについてどういうふうにプロジェクトとしてお考えになってきたかというと、苦東は大規模な基地として最も早期にその開発を期待し得る地区であり云々、わが国経済の新たな発展に積極的に寄与する国家的プロジェクトであると言われてきておりました。  しかし十年一昔と言いますが、十年たって現実はいま言いましたように全部ゼロ、ゼロが並ぶわけなんです。ここに大きなお金が投資されている。私たちは当初からこの計画には基本的に反対の立場、というのは、つまり民主的な苫小牧東部開発の構想を持っていたわけなんです。しかし、いま私はここで開発問題について賛成、反対の討論をしようとは思いません。賛成、反対はともかくとして、いま財政再建が大問題だと、大変な問題でここでもこういう会議が開かれているというこの現実を見るとき、いまこそこの基本計画、四十六年出されたいまゼロになっちゃったというようなこの計画について、やっぱり十年たったいま検討するということが必要になったと私は思う。いかがですか。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) お答え申します。  先生も御承知のように、私も現地をよく視察してまいりました。そうしたら非常な大規模プロジェクトでびっくりいたしました。日本人でああいう大規模なものをよく考えたと、目先のことばっかり考えるのが大体皆好みでございますが、私も図上では苦東の計画を聞きましたが、現地に行ってみてその雄大な構想に、さすがは北海道だなとびっくりしました。  それで、いまゼロのことだけ挙げられましたが、ゼロばっかりでもないので、ゼロでなくてやっているところもあるのです。北海道をよく開発することは北海道のためでもあるし、わが国の経済の長期発展から見ると、目の前だけ見るといろいろありますが、こんな大プロジェクト、それは一年や二年の若干のそごがあるでしょうが、長い目で見たらこれだけ立地条件のいいところはまず日本にはないね、あんな大きなところ、雄大なものですね、実際。ぼくなんかびっくりして腰抜かすところだったんですよ、本当に。  それで、現にどんなところをやっておりますかと言いますと、基地開発の前提となるすばらしい港湾をつくった、内地では考えられないような構想である。港湾を中心とした先行投資の結果、苫東の企業立地は最近では電力会社が火力発電をやるようになっている。第二は石油備蓄なんぞはこれから始まるようになっております。そういうようなエネルギー、これから日本で必要としているエネルギー産業の立地がなされることになってきました。第三には、石油化学工業の用地取得ができて、これも始まります。第四番には自動車工業が進出するということがいま期待されております。  そういうようなわけで、全然ゼロばっかりでもないので、予定どおりぴしゃっぴしゃっとこういう大規模プロジェクトは思うようにはいきませんでしたが、その点は残念ですが、おおむねいっておると、スタートしつつあると、こういうところでございます。でありますから、数少ない、日本でも珍しいところでございますから、今後とも長期的視野に立ってこの開発を進めていきたい、こう思っております。  したがって、財政再建の重要な時期であることは私もよく認めておりますが、こういう北海道の特殊事情もあるし、この開発もぜひやらねばならぬし、ことに北海道では超党派で開発に尽力をしているということを聞いて、私も非常に力強く思っておりましたので、この辺の御協力をいただきまして、財政再建と矛盾するものでは私はないと思うし、またそのプロジェクトをいまさらこの機会に検討を行う考えは必要はないと思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 そういう見方だったら今度腰が抜けるんじゃなくて、本当におかしくなりますよ、長官。ゼロばっかりでないとおっしゃったけれども、来ているのは電力でしょう。いまの電力だけですよ。そして今度は国家備蓄のあれができた。これも初めの計画にはなかったのを、後でもこれしようがない、売らなければならない国の財産出してあそこにやっとつくったのですよ。あとどこありますか。それしかないんですよ。自動車産業まだ契約していないんですよ。いす文もきょう聞いたのです、いろいろな情報があるから。もう契約して大丈夫だなんて、新聞報道出ているから、私さっきいすゞの会社に電話をかけさしたのです。いすゞの会社は、まだわが方としてはそういう契約ということははっきりしていない。これもそうなんです。じゃ、できているの何だと言ったら、電力と国家のお金またここでつぎ込んだ石油備蓄基地だけですよ。山手線の中の一万ヘクタールの中にこれだけしかできていないで、十年たった。一年、二年でやれるとは言っていない。十年たっているんですよ。それなのに、なおかつこれだけじゃないんですよ、御承知のとおり。後どんどんどんどん調査費の中でつぎ込まれていかなければならない工事費など考えれば、いま十年たってこれだけしかできていないというのに、また一生懸命やりますなどというのでは、常識では考えられない頭ではないかと言わざるを得ないのです。論戦していると時間がありません。  開発庁、第三セクターについて国からの出資、融資、支払い利息、北東公庫とか、市中銀行から出されていますが、この額幾らぐらいになっておりますか。簡単に答えてくださいね。

富士野昭典北海道開発庁計画監理官

○政府委員(富士野昭典君) お答え申し上げます。  苫小牧東部開発に対するまず出資額でございますが、国からと申しますか、北東公庫からの出資額が十五億円でございます。  次に借入金のことについて申し上げますが、五十四年度末までの借入金の累計は九百八十億円でございます。そのうち北東公庫からの借入分は三百八十七億円と、こうなっております。  それから借入金の残高について申し上げますが、残高の計は……

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 三百七十二億。

富士野昭典北海道開発庁計画監理官

○政府委員(富士野昭典君) はい。北東公庫分が三百七十二億です。  次に支払い利息ですが、北東公庫分を申し上げますと、百二億円になります。  次は利子補給金ですが、五十四年度末で約二十五億円でございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 もうちょっとはっきりわかりやすくちゃんと書いてきて、ぱっと答えるようにしてくださいよ。整理しますといまおっしゃったので四百二十四億ですよ、第三セクターに入れている。四百二十四億というお金を導入しなければならないという現状は、まさに基本計画そのものが破綻しているということを、財政面からも私は言えると思うのですよ。そして第三セクターがいままで取得した土地というのが四千八百四十ヘクタールです。売却された土地は四百二十ヘクタール、わずかに八・六%です。さらに千二百ヘクタールもの土地が残っているのです。これを取得するためには金がないのです。だからまた国が資金をつぎ込んでやらなければならないと、こういう結果になるわけですね。五十四年度の単年度で見ても、支払い利息は六十億でございます。償還額は九十億五千万円、合計いたしますと一日当たり四千百二十万円出さなければならない。こういうお金を出さなければならないために、また国から融資をしてもらったり、いろいろと金を出してもらわなきゃならない。まさに火の車ですよ。金転がし。土地転がしじゃなくて、金転がしでどんどんふくれ上がっているのですね。このままでのめり込んでいったら一体どうなんですか。こんな状態で途方もなく国の資金が次々とこうつぎ込まれていってこれで現状のような状態だと。これはまさに、きょうは財政問題から伺っているのですけれども、財政的損失と言うことができると思います。  会計検査院にお伺いしたいと思うのですけれども、これだけの大規模な財政資金を出している、このことを考えたら財政資金の効果を効率的に使っているというようにごらんになれるかどうか、その点お伺いしたいと思います。

丹下巧会計検査院事務総局第五局長

○説明員(丹下巧君) お答え申し上げます。  私どもの検査のあり方につきましては、かねていろいろ国会で議論されているわけでございますけれども、決算委員会を中心といたしまして、従来検査院は、物の高い安いとかあるいは工事の出来方のいい悪いとかというふうなことも指摘するけれども、大きなプロジェクトに対して国家資金が莫大に投入されている、こういったものの投資効果の発現といったことも見るべきじゃないか、ここに非常に国家の不経済というものもあり得ることもあるのじゃないかというふうなことを指摘されておりまして、私どもはかねてこういったものをやはり検討しなければならないと思っておりますし、またそういう努力をいたしまして、決算審議の資料になるようなものがありました場合には、検査報告の内容に取り入れていくというようなことで努力してまいっておるわけでございますけれども、ただいま御指摘のありましたようなことにつきましても、私どもはこれを念頭に置きまして、今後の検査の中で検討していきたいというふうに考えております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 本当にこれは効率的などということはとても言えないということで、今後の検討にというふうにいまおっしゃいました。私も当然そうだろうと思います。  そこで、いま会計検査院もそういうような重大な問題提起をされているわけですよね。――開発庁長官、聞いていてくださいね。いま会計検査院も効率的だとは言っていないのですよ。そして、莫大な国家資金を次々出していっているんですわ。鈴木総理は、命をかけて行政改革をやりますと、こうおっしゃる。渡辺大蔵大臣は大変話術がお上手でみんなに説得力がありますよね。何だって金がないすよ、というところから始まるのですわ、おたくの理論は。金がないからこうだああだとぴたりぴたりと言っていくのじゃなくて、いま言ったような大もうけして、そしてこれはもう非常に定着してきていると言われるようなところにそれこそ三百三十億十年間につぎ込むとか、検査の会計のやり方を変えて、そして利子補給金をまだもらおうなんというやり方だとか、こういうものすごいむだなこの投資について、やっぱり私はそっちに目を向けて命がけでやってもらいたい。いまの庶民がどんな生活をしてどんな苦労を持っているかということは、重々私はおわかりいただけると思うのです、人間であるならば。ちょっと命のかけ方が反対じゃないか、しっかりやってもらいたい。大臣の御所見を承りたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 先生の御高説は十分検討してみます。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 大型プロジェクトについては、いまから十年ぐらい前、いわゆる高度経済成長時代に考えて始まったものがたくさんございます。私、ここだけじゃないと思いますが、それが世界的石油ショックでとんざをした、これも日本ではどうにもならない問題だったでしょう。しかし、それにさらに金をつぎ込んでいってうまく成功するのか、それともこれはもう中国でもともかく調整整とんとかやっているようですから、もう見込みのないものは仕方ない、やめちまうか、一応たな上げするかというようなことなどを含めまして、総ざらいに一遍再点検をする必要があると、そう思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ありがとうございました。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 以上で小笠原君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 次に、柄谷道一君の質疑を行います。柄谷君。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 本日は物価安定対策に問題をしぼりまして御質問をいたしたいと思います。  私は、総括質問で経済運営、特に景気回復の問題を中心に御質問をいたしましたが、それとともに現下重要な政策課題は物価問題であろうと思います。総理府統計局の資料によりますと、消費者物価指数の五十五年金国平均は、五十年を一〇〇とした総合指数で二二七・二、前年平均と比べ八・〇%の上昇を示しております。本年一月も一・二、対前年同月比は七・四%となっております。私は今後二月の全国消費者物価指数が二月の東京都区内並みの水準に上昇し、三月横ばいになるとこう仮定いたしましても、五十五年度平均の上昇率は七・八%、おおむね八%に迫る勢いであろうと思います。これは昨年末、政府が上方修正いたしました目標七%を大きく上回りますとともに、河本長官が七%程度とは六・五から七・四%の間を意味すると説明されました上限も突き破る結果となります。  そこで、河本長官に、こうした政府予想をはるかに上回る物価上昇を余儀なくされたその責任に対してどう考えておられるのか、またこの見通しを誤った原因は那辺にあったのか、この二つについてまずお伺いをいたします。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 物価は国民生活にも最大の影響を及ぼすわけでありますから、その消費者物価目標が達成できなかったということは本当に申しわけなくかつ遺憾に存じております。  ただ、最近は安定の方向に行っておりまして、東京区部なども最近はずうっと六%台が続いておりまして、四月はよほどのことのない限りおおむね五%台になるのではないかと、このように考えております。今回も総合対策を立てましたが、やはり景気と物価、両にらみ対策でございまして、物価対策を引き続いて重視していくという、そういう政策を進めてまいりたいと考えております。  なぜ五十五年度の計画が大きく狂ったかということでございますが、やはり石油の予想外の上昇、それから異常気象による野菜の上昇、こういうことが背景にあろうかと思いますが、それはそれといたしまして、とにかく全体としての見通しが狂ったということに対しては大変遺憾に存じております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 今日まで予算委員会におきまして、政府の答弁を聞いておりますと、天候が悪かった、産油国の値上げが響いた、いわばわが国の内政上何らの問題もなかったけれども、そうした要因によって予想を誤ってしまったというような趣旨に受けとめられるわけでございます。  そこで、野菜の高騰についてでございますけれども、行政管理庁は昨年十二月十五日、物価監視のしり抜け、並み級野菜の出荷促進などについて四項目の要改善事項があるということを指摘いたしておるわけでございますけれども、簡潔にその勧告の内容を御説明いただきたいと思います。

中庄二行政管理庁行政監察局長

○政府委員(中庄二君) お答え申し上げます。  昨年行いました調査は、いわば基本的な問題と申しますか、物価の生活関連物資の安定供給とか生産性の向上と、そういった面よりも、むしろ私どもの方は調査監視体制の方に主眼を置きまして調査をいたしまして、そちらの点で四点ほどございます。  一つは全国的に調査しております方式で非定点方式と申しますか、それの方が効率的である、これが一点でございます。  それから、そういう問題が起こりました後、業界の事情聴取等を行います。これを適正にやったらどうかということが二点目でございます。  それから三点目が、都道府県等でその調査結果をどういうふうに活用しているか、活用の問題等がございます。  そのほか物価に関します啓発活動の問題も指摘しておりますが、もう一点といたしまして、ただいま先生御指摘の野菜の緊急対策の問題もありました。  総体としてはうまくいっておるわけでございますが、私どもが指摘いたしましたのは、京浜周辺を主にいたしました並み級野菜の出荷の促進事業につきましてもう少し運用上の改善があるのではないか。と申しますのは、出荷地の都道府県のいまは上位の方から三県をとっておりますが、もう少し幅を広げてもいいのではないか。それから、もう少し生産者に対する協力面で日ごろから要請をしておいたらいいのではないか。そういう意味で並み級野菜の出荷促進についての勧告をいたした次第でございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 行管長官、そういう四項目の要改善勧告をされたということは、政府の行う野菜高騰対策についてやはり万全とは言い得なかったという背景があったからではございませんか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 御指摘のとおり、必ずしも万全ではなかったという反省がございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 そこで、農林大臣にお伺いするわけでございますけれども、いま行管から御説明されたとおりでございます。あわせまして、本年二月五日に行いました野菜高騰緊急対策、二億三百万円を使っての緊急対策でございますけれども、その内容を見ましても、たとえば台湾からの援軍キャベツの問題につきましてもタイミングがずれ過ぎた。そこで、その後気候、適当な雨等によりましてキャベツの価格が下落してきた、その時期に輸入キャベツが同時に輸入される、こういう矛盾があるのではないかと、こう指摘されておるわけでございます。  そこで、農林大臣にこの野菜高騰対策についてひとつ反省を含めて所信をお伺いいたしたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 緊急対策として二千トンの台湾産キャベツの緊急輸入を決定をし、そうして実施をいたしたわけでございます。輸入をするという決定がもう野菜の価格の高騰にある程度の水をかけるという結果で、いい結果を私は出してきたものと、こう考えておるわけでございます。確かに、決定をしてから現物が市場に出回りますまでには二週間どうしてもかかるわけでございます。幸いキャベツが下がってきて、しかもその上にさらに輸入キャベツが加わったということで、まあ大変野菜の価格が暴騰することを抑止することができたと考えております。ちょっと時期がずれたという見方もありましょうけれども、私はまあ今回はそういう意味においては素早く手を打てたなと、こういうふうな見方をしております。  先生御承知のように、野菜対策というのは昨年十月緊急対策を国会の方からいろいろ要請されまして、生産者団体に対しまして一割の植えつけ増加をしてほしいと、こういうふうに懇請をいたしたわけでございますが、やはり一割も植えつけ面積をふやしたのでは、いわゆる豊作貧乏ということになって、われわれとしてはこれは大変なことになると、どの辺まで補償をしてくれるかという問題がありまして、なかなかこれは共済制度も十分じゃありませんので、そういう意味でやっと五%前後の植えつけ増ということでやったわけでございます。この五%増の要請を受け入れていただくについても、なかなか容易なものではないと、こういうことでございますが、そのような結果が今年のいろいろな気象上の制約とかありまして、野菜の高騰を一部招いたわけでございます。しかし、ニンジンとかサトイモとかというのは、これは非常に低廉な価格をずっと維持してきたということでございまして、これらの経験から五十六年度におきましては、やはり何といっても作付面積をできるだけ多く野菜生産者団体、農協等に協力をお願いする。そのためには、ある程度の国庫負担というものも考えざるを得まい。こういう気持ちで、そういう面についてどの程度まで国庫に対する支出を考慮していけばいいかというようなことは、これから具体的に検討してまいるわけでありますけれども、いずれにいたしましても、とにかくサトイモとニンジン、これが昨年非常に低廉に、安く推移しましたので、五十六年度は植えつけが非常に少なくなるのじゃないかという心配、こういうのに対しては特別の措置を講ずるようにいたしております。  さらに、レタス等葉物について大変な干害を受けたりいたしまして暴騰したわけでありますので、鹿児島あるいは沖縄等に対しまして、これは相当思い切った植えつけ増加をします。そうして、もし豊作で暴落した場合には、それなりに生産者に対して補償する対策を講ずるというふうなことをいたしまして、五十六年度は五十五年度で経験いたしましたような愚を繰り返さないようにするために、いま全力を挙げてその対策の確立をいたしておるところでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 私がこのように質問いたしておりますのは、政府の非を単に追及するという意図ではございません。五十六年度の物価対策を進める上において、やはり前年度においてなお不備であったという反省の上に立った施策の展開こそ物価安定対策につながると、こう思うからでございます。  そこで、これは意見でございますけれども、せっかく行政管理庁が改善勧告をしておられるわけです。これは速やかにその趣旨に沿った改革というものがなされるべきであると、こう思いますが、農林大臣、この点いかがですか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) よく政府部内で検討さしていただいて、これの対策を講じてをいりたいと思います。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 五十五年度平均全国消費者物価指数の中で際立っていることは、光熱費が対前年比三八・二%上昇、寄与度一・六、寄与率一九・六%になっていることでございます。これは原油値上げの影響、そして電力料金、ガス料金の値上げが直接生計費に響いておることを如実に指しておるわけでございますけれども、当初電力料金の消費者物価指数への影響は〇・七%、ガス料金の影響は〇・三%と政府は推定し、われわれに影響を示されたわけでございますが、この消費者物価指数の傾向と対比して考えますと、これは過小見込みではなかったかと、私はこう思うのでございますが、いかがでございますか。

廣江運弘経済企画庁物価局長

○政府委員(廣江運弘君) 電気、ガスの消費者物価指数を押し上げた寄与度でございますが、現在までの段階で一・一%でございます。先生のいま言われましたのを全部足しますと一・〇%になりますが、これはそのとき、昨年四月段階で申し上げましたのは大手のものについて申し上げておりますので、北海道であるとか沖縄であるとか地方のガス等をあれしますと〇・一%の差が出ますので、一・一%でございまして、見込みはそのとおりいっていると思います。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 ここで注目しなければならないのは、雑費の対前年比上昇率でございます。七・四%、寄与度は二・五、寄与率三一・一%を示しております。私は、これはたばこ小売価格、学校授業料、放送受信料、国鉄運賃、新聞代、入浴料、こういった公共料金やこれに準ずるものの値上げがこの雑費を大きく押し上げている要因ではないかと、こう思うのでございますが、認識を伺います。

廣江運弘経済企画庁物価局長

○政府委員(廣江運弘君) 消費者物価、現在までの段階で公共料金の関係でどれだけ物価を押し上げたかと、こういうことになりますと、先ほどお答えいたしました電気、ガスが一・一%でございますが、そのほか先生がいま言われましたものも含めまして予算関連のものが〇・五%ありまして、そのほかの公共料金で〇・六で、合わせて二・二%程度押し上げておるというのが事実でございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 いずれにしても政府見通しを大きく上回ったことは動かし得ないこれは現実でございます。  そこで、労働大臣にお伺いするのでございますけれども、昨年は民間産業の労働組合を中心といたします民主的労働組合は、この政府の物価上昇目標というものに信を置いた、同時にこの目標達成のために政府の強力な政策展開を期待した、そして自制的な要求を行い、労使間で解決をしたと、こう思うのでございます。ところが、政府の経済運営の失敗も絡みまして、物価は政府目標を大きく上回りました。そして実質賃金目減りという現象を迎えたわけでございます。私は、国家経済を配慮しつつ日夜全力を挙げて生産性の向上に取り組んでいる、こういう勤労者の側からいたしますと、全くその期待を裏切られたと、こう言っても過言ではございません。五十六年度、仮にも二年続けて政府の目標が大きくそごするという結果に終わりますならば、私は民主的な労使関係の前提そのものを破壊することになるのではなかろうかと憂えるわけでございます。私は、労働大臣として少なくても職を賭しても五十六年度の物価上昇目標の達成については全力を傾けられるのが労働大臣としての責務であろうと思うのでございますが、その決意をお伺いいたします。

藤尾正行自由民主党労働大臣

○国務大臣(藤尾正行君) これは私の職を賭するぐらいのことではとてもその責任を果たし得ないことでございますので、どんなことがございましても、命をかけましても私どものその目的を達成をするという覚悟でございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 その答弁をよく私は記憶の中へたたき込みまして今後の行政を見守りたいと思います。  そこで、行政管理庁長官にお伺いするわけでございますが、統計というのはその統計に対する信憑性がなければなりません。その信憑性というものの背景の上に労使の正常な団体交渉が展開される、こう思うのでございます。  そこで、政策推進労組会議は昨年八月十九日、長官に対しまして、統計審議会に労働者の代表を参加させてもらいたいという陳情を行っております。その際、長官といたしましては、現実的にはむずかしいので、審議会での検討段階で配慮したいと、こういう御答弁をされたと伺うわけでございますが、改めまして、統計審議会への労働者参加問題について長官の御意見をお伺いします。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 統計審議会は法律に基づく審議会でございまして、その構成は、「統計に関し学識経験のある者」、それから「行政機関及び都道府県の統計主管部局を代表する者」、それから「統計の利用者を代表する者」、この三つのグループでできております。  第一の「学識経験のある者」というのは大体大学の教授がほとんど入っております。第二の「行政機関及び都道府県の統計主管部局」も、これは本省並びに都道府県の統計部関係の部長クラスが出ております。それから「利用者を代表する者」という者は経済企画庁の調査局長、人口問題研究所長、日本銀行統計局長、日本経済研究センター理事長、こういう方々がおなりでございまして、それで労働組合の代表の皆さんも関係はしておりますが、このメンバーを見ますと、入るのになじまない。したがって、労働組合関係の統計を審議する場合においでをいただいて、そして意見を直接聞かしていただきたい、そういう形でお願いいたしたいということを実は申し上げました。こういうことで御了承願いたいと思います。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 長官、最近民主的な労働組合の団体交渉というものは単なるイデオロギーとイデオロギーで交渉しておるわけではございません。やはり統計、経済見通し、物価展望、こういった客観的なものの上に立って、国家経済というものの視野も踏まえながら団体交渉が進められている。それが実態であり、また日本経済の二回にわたる石油ショックから立ち直ったというのは、こうした背景に立つ団体交渉というものがあればこそと私は思うのでございます。こういう視野から立ちますと、労働組合というのは利用者ではないんですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 利用者でございます。また、労働組合が最近は国内外の統計や資料について非常に御関心があって、また精通もしていらっしゃることについては非常に敬意を表しておりますが、統計審議会の構成に関します限りにおきましては、あれは統計の基準をつくるのが審議会で、一つ一つの目的的統計は各省が、たとえば賃金統計とかそのほかで労働省がやっておるとか、あるいはそのほか各省がやっておるものでございますから、したがいまして、なじみにくいので、労働関係に関する統計あるいは賃金関係に対する統計等の基準をつくる、そういう場合にはおいでいただいて、その御見識をいろいろ拝借さしていただくようにしたいと思っておるわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 労働大臣、八月二十一日に政策推進労組会議の首脳に、統計審議会に労働代表を参加させるよう中曽根長官と交渉し、努力すると、こう述べていらっしゃいますね。ただいまの行管長官の御答弁に対し、労働大臣、どう思われます。

藤尾正行自由民主党労働大臣

○国務大臣(藤尾正行君) 中曽根行政管理庁長官もこの統計作成上におきまする労働組合の役割りといいまするものに十二分に御理解でございますし、制度上いまのところはやむを得ぬということで、その目的を達成させるためにあらゆる必要な調査の際に組合の方々をお呼びをして、そのときどきの意見の聴取をされるという御決定でございますから、これまたやむを得ないことである、かように考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 時間もございませんので、これ以上の追及は避けたいと思いますけれども、西ドイツその他先進諸国のこれら統計の基本問題に対する労働組合の参加の実態、これらも十分把握されまして、いま当面の運用として長官お答えのような運営はぜひしていただきたいと思いますけれども、いつまでもこれが絶対正しい構成であるかどうか、私はこれには疑念を持つものでございますので、引き続き御検討をこれは煩わしたい、これは要望事項といたしておきたいと思います。  そこで、五十六年度の物価対策について労働大臣命を賭してもと、こう言われたわけでございますが、私は、この五十六年度を展望いたしますといろいろ問題があるのですね。  一つは、五月ごろまでに開かれると予想されておりますIEA――国際エネルギー機関閣僚理事会ではわが国の石油輸入抑制目標の削減が予想されております。そして五十六年当初計画の輸入計画量五百四十万バレルより大幅に少ない五百二十ないし五五二十万バレルになる可能性が強いと、こう言われております。また六十年度日量六百三十万バレルを前提としてつくられましたわが国の長期計画につきましても相当削減される可能性が強い。見直しがいま求められているとも聞いております。こうした石油供給の面から国内物価の上昇を招く懸念はないか。  第二には、消費者米麦価、国鉄運賃、郵便料金、国立学校入学金、塩の小売価格などのいわゆる公共料金の値上げ、法人税、酒税、物品税、印紙税、有価証券取引税等の増税、さらに、公共料金ではございませんが、私鉄運賃、タクシー料金、授業料の値上がり等物価を押し上げる要因が山積をいたしております。野菜はお天気次第でございます。こうした不安定な要因がきわめて多い。この中で五・五%の物価上昇の公約を内閣は政治生命を賭けてこれを遂行していかねばならぬわけでございます。  改めまして、第一につきましては通産、第二につきましては農林、そしてこれを総合する立場から経企庁長官の決意をお伺いいたしまして、時間が参りましたから私の質問を終わります。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 五月の会議はIEAの会議じゃなくてOPECの会議じゃないでしょうか。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 私はIEA閣僚会議と…

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) ああそうですか。  IEAの閣僚会議は、御承知のように日本も含めて二十数カ国あるわけでございますが、これはむしろ消費国を中心とする会議でございますので、これが値上げをというようなことはどうかと思いますけれども、いずれにしても……

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 量の削減のこと。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 量の削減は、私どもいま御指摘のように、六百一二十万バレル、つまり一日に、六十年度区切りまして上限をそうとっておりますし、下限は五百四十万というふうになっておりますけれども、世界の油の需給状況が非常に緩んでおりまして、現実には日本も下限の五百三、四十万バレルというようなことは、ことしもそれ以下になっていると思います、たとえば五百万から五百十万ぐらいだと思います、現実には。したがって六百三十万の方もこのまま推移しますとそんなに要らぬのじゃないかと、実態的に。IEAでもある量を、日本に六百三十万は多いんじゃないかということをすでに言っております。したがって、私どもも世界共通の問題でございますし、多いようなことになりますとそれを削限することに応じてもいいとは思っております。それがそれなら価格にどの程度はね返るかということでございますが、これはIEA側ではなくてOPECの方で五月にジュネーブの会議がございますが、また昨年の暮れにバリ島のOPECの会議で御承知のように三段階に分けた油の量、値上げを決めておりますが、そういうようなことがありますと、当然油が外から上がってきておりますので、それを、大部分を日本は受け入れなければなりませんし、物価にはね返ってくるのは必定じゃないかということの心配はしております。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 消費者物価の抑制、これはもう大変大事な問題でございますので、農林水産省といたしましては、生鮮食料品はもちろん、食料品一般の消費者物価の安定を期するためにいま全力を尽くさなければならないと考えております。これがため野菜につきましては先ほど申し上げたような処置を講じますとともに、中央卸売市場等の整備を図りまして流通過程における経費の節減等をして物価の安定に資するということと同時に、冷凍水産物等につきましては動向調査を詳細にいたしまして、いままではやっておらなかったわけでありますが、そういう点も実行をいたしまして、そうして行政指導によりまして物価の、消費者生鮮食料品の高騰を防止をしてまいると、こういう総合的な指導をいたしてまいるためにいま全力を挙げてまいりたいと考えております。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 消費者物価が安定をするということはすべての経済政策を進める前提条件でございますから、いま御指摘になりましたような幾つかの点十分気をつけまして政府目標が実現できますように全力を尽くしたいと考えております。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 以上で柄谷君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 次に、前島英三郎君の質疑を行います。前島君。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 大蔵大臣に伺いますが、国連が決議した国際障害者年行動計画のうち国内活動のWの項に次のように記されております。「障害者の有する障害のゆえに、障害者自身により又は障害者の利益のために使用される機器、設備、補助器材その他の資材についての関税及び税の免除を行うこと。」障害者は日常生活におきまして障害ゆえに余分の支出を余儀なくされるという現実がございます。その意味でこの項が示していることは大蔵省といたしましてもしっかりと受けとめていただきまして、具体的に前向きに検討すべきだと思います。  そこでその具体的な事例といたしまして、関税定率法について質問をさせてもらいます。  その十四条の十六号に、「身体障害者用に特に製作された器具その他これに類する物品で政令で定めるもの」は輸入に際して無条件免税とするとありますけれども、この条項の精神、趣旨は何であるか、まず伺いたいと思います。

清水汪大蔵省関税局長

○政府委員(清水汪君) お答えいたします。  ただいま御指摘の関税定率法第十四条第十六号の趣旨でございますが、これは身体障害者のために特に製作された器具その他これに類する物品の関税を免除するということでございまして、まさにその規定のとおり、身体障害者の福祉の増進を図る趣旨の規定であるというふうに解しております。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 その法律の十四条の十六号は「政令で定める」と、こうあるので、政令を見ますと、十六条の三で、「義肢及び人工代用筋、車椅子並びに装着式尿収器」「盲人用の点字器、タイプライター、時計、はかり、温度計及び体温計」と書いてありまして、そのほかについては「大蔵省令で定めるもの」と、こういうことになっているわけですね。  そこで今度は大蔵省令を見ますと、点字の印刷関係のものなどがかなり具体的に書いてありまして、その後に、そのほか「税関長が適当と認めるもの」と、こういうぐあいになっているわけですね。一部の物品についてはかなり細かく書いてあるのですが、ほとんどのものについては要するに税関長の判断に任せているというのが現状でございます。そこで、その税関長の判断が正しければ問題がないのですけれども、現実にはどうもまちまちでありまして、同一の物品が関税がかけられたり免税となったりしているケースというのが間々あるわけです。  一例を挙げますと、松葉づえは課税されるかされないか、いかがですか。

清水汪大蔵省関税局長

○政府委員(清水汪君) 松葉づえにつきましては、いまこの七号によりまして、ここにございますように、「身体障害者用に特に製作された器具その他の物品で」「適当と認めるもの」ということでございますので、まず第一に言えますことは、身体障害者用につくられた松葉づえであればそれが免税に該当することはもちろん言うまでもないわけでございますが、ただ、松葉づえの場合には、身体障害者用に特につくられたもの、たとえばその構造、機能等において非常にそういうふうに特性がはっきりしているものというものだけではないようにも承知をいたします。したがいまして、そのような、いわばその他にも使えるというような形の松葉づえがございました場合にどうするかということが御指摘の質問の御趣旨かと思いますが、そのような場合につきましては、この第七号の運用になるわけでございますが、それが身体障害者に用いられるというようなことが何らかの形でいわば確認をされると申しますか、そういうことであれば税関長の判断によってそれを免税扱いにするということが可能になるわけでございます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 その松葉づえですが、どうも木製の日本の松葉づえというものを連想しますと、これは松葉づえだと、こうなるんです。ところが、最近の松葉づえというのはこういうものなんです。(実物を示す。)つまり、伸縮自由、しかも軽くて丈夫で、そしてここに手をはさみまして、こうして歩くわけですよ。これが松葉づえである。すると、これが税関長の判断によりますと、それは大人のおもちゃじゃないか、あるいは何かそれで、登山用に使うつえではないのか、そんなものはこれはもう身障者のものじゃないというような個人的な判断でまちまちと、こういうことになるわけですね。この辺はいかがですか。たとえばこういうものですな、これを松葉づえと思うかどうかも大分影響するので。

清水汪大蔵省関税局長

○政府委員(清水汪君) お示しのそうしたものにつきましては、ただいま御指摘のような受けとめ方をするということであればそれははなはだよくないと思います。やはり、そのもの自体については、わからなければ十分説明を聞くようなことができるわけでございまして、そのような説明を聞くようなことによりまして、それが身体障害者用に使われるものだということが確認されれば、この規定の運用として免税扱いにするということができるわけでございまして、もし、現実の実務の運営におきましてそのような、御指摘のような御疑問があるとすれば、そのようなことのないように私どもとしてもよく各税関に趣旨を徹底をさせていきたい、このように思います。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 そのほか、これはスプーンですけれども、(実物を示す)これはもう非常に握力の弱い筋ジスとか頸椎損傷とか、あるいは脳卒中で倒れられた方とか――これもやはり輸入品なんです、これにも税金がかかったりかからなかったりするので、税関長さんもわからないわけですよ、何か妙なもので、スプーンとは違うなと。こういう部分は非常に無理解だと思うのですね。  さらに、これは脳性麻痺の人が、手も使えない、言葉も話せない。そこで、こう頭にこれを乗せましてね、(実物を示す)これでタイプライターなんか打つわけですよ。いわゆる正式にはヘッドポインター、こう言うんですね。これも税関長さんわからないわけですよ、何だろうと。何だろうということで、これは何か身障者のものじゃないのじゃないかな、おかしなものをと、これはやっぱり税金かけなければと、こうなっちゃうわけですね。ですからそういう意味では、何といいますか、事実認識に大変違いがあるというふうに私は思うのですね。  そこで確認しておきたいのですが、まあ法律の趣旨から見て、補装具、自動具については非課税扱いするのが適当だと、このような考え方でやっていると思うのですけれども、そう当然受け取っていいわけですね。その辺いかがですか。

清水汪大蔵省関税局長

○政府委員(清水汪君) たとえば、ただいまお示しのそのスプーンですね、そのようなものはすでにいままでの事例におきましても免税扱いになっているというような報告を受けているわけでございます。したがいまして、その他のいまお示しのものも含めまして、やはりそのものの性質なり用途というものがわからなければそれをよく聞くということでそれを確認して、免税の扱いに漏れのないようにやっていくことが必要であろうと、そのように思いまして、今後におきましてもそうした趣旨の一層の徹底を図るようにいたしたい、このように思います。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 そこで、「税関長が適当と認めるもの」と省令に書いてありますけれども、その税関長さんにいたしましても、自動具とか補装具についての詳しい知識を得ているわけじゃないと思うのですね。課税すべきものか免税とすべきものか、判断の尺度となるようなものを、やはり目安となるような品目表みたいなものをこの際用意して置くべきではないかと、こういうぐあいに思うのですね。その辺の用意する気持ちがあるかどうか、いかがでございましょうか。

清水汪大蔵省関税局長

○政府委員(清水汪君) できる限り御趣旨の線に沿うような努力もいたすべきだろうと思います。ただ、一言申し上げますと、何というか、アプリオリに品目表をつくるということが必ずしもうまくできない場合があるのじゃないか。たとえて言えば、新しい製品のようなものが絶えず開発されてくるというような感じもあると思います。したがいまして、いずれにいたしましても、いままで経験をしたような事例についてはこれを各税関にいわばテキストとして、事例集として配付するというようなことで、全部の税関を通じては、一つ経験したことは二度目はそこを来さないように徹底を図っていくというようなことはまず行うことができると思いますし、それから、新規のものに初めて遭遇した税関におきましては、やはり物品をよく見て、わからないところを確かめて遺憾なきを期するというようなやり方が一番実際に即するのではないか。  なお、ここで一言申し上げますと、法律で書いてありますのは、第一次的には「身体障害者用に特に製作された」物品、それから「これに類する物品」というような受けとめ方になっているわけでございます。で、「類する物品」というものの具体的な運用をどの範囲までやるかということがしばしば問題になろうかと思いますが、この場合には、やはり考え方としては、そのものが身体障害者に要するに使われると、ほかの人に使われるものでないということを確認することができれば弾力的に免税扱いを適用していくことができるだろうと思います。したがいまして、それはその確認の方法はいろいろあると思います。その点については申請者の側においても御協力をいただくということが必要だということはあろうかと思います。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 もう一つ問題となるのは、施行令十六条の三の第二項なんですが、障害者本人または福祉施設等を経営している者の名をもって輸入することを前提としたような内容が書かれておりまして、ところが現実にはリハビリテーション機器を扱っている業者の手を経て手に入れるのが普通でございます。なかなか自分で飛行機賃を出して買いに行くというわけにはまいりませんで、じゃ日本でつくればといいますと、日本の企業はなかなか、もうかるものを開発しようという意欲しかありませんので、こういうものはどうしても外国に頼らざるを得ない。業者を通ずると関税がかかりますということになりますと、結局はそれを使う障害者の負担にかぶってくることにほかならないわけです。まあ、ただし書きがありますから、省令の扱いをきちんとすれば解決するかもしれないのですが、古い考え方が残っている点を指摘しておきたいと思います。  同時に、もう一点指摘するならば、法律、政令、省令を通じまして、身体障害者のためにつくられた物品と、こういうぐあいに書いてあるのですが、これもひとつ考え直していただきたいと思います。精神薄弱児のため特に考案された玩具であるとか身体障害者用に限らず、障害者全般のことを考えたやり方にすべきだというふうに考えるのですが、今回は時間もございませんので問題点の指摘にとどめたいと思いますが、この点も含めて今後十分に検討していただきたいと思います。  時間が十四分でございますから、もう間もなくでございますが、最後に大臣にお伺いしたいわけでございます。  今国会で各種増税法案が提出されておりますけれども、障害者世帯に対する影響をどれだけ考えているか、はなはだ疑問でございます。大臣は厚生大臣の経験もおありでございますので、ふところが苦しいのはだれも同じだと言うかもしれませんけれども、特に重度の障害のある人々にとっては、健常者と同じことをするにもさまざまに余分な出費を強いられるというのが現実でございます。だからこそ現行制度上も、所得税の障害者控除、これは二十三万円です。特別障害者控除、これは三十一万円といった特別措置がとられているのだと思うのですが、この際、どうですか、これが五年間も据え置かれております。これはもう横並び、ほかに気がねをすることはないわけでありますから、重度障害者に対する特別障害者控除だけでも大幅にこの際引き上げるべきだと考えるのですが、大蔵大臣の温かい答弁を求めたいと思うのですが、大臣いかがですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 特別障害者控除は、扶養控除と重複をいたしまして適用することができることになっております。通常、控除の適用される障害者は扶養親族となっているものと考えられておりますが、特別障害者に対する控除額は六十万円であることもございまして、今回は特別に改正する考えはございませんが、将来所得税制全体について見直しをする場合には検討をしたいと存じます。

前島英三郎新政クラブ

○前島英三郎君 前向きにぜひ……。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) はい。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 以上で前島君の質疑は終了いたしました。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 次に、青島幸男君の質疑を行います。青島君。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 多くの国民が待ち望んでおりました減税というものが期待が持てないというような状況になっておるわけでございます。そうなりますと、物価が劇的に上がるというようなことなく推移するということに望みをつなぐしかないと思いますね、一般の国民の方々は。そこで、物価の抑制、物価に影響力が非常にありますところの公共料金あるいはそれに準ずるものをできる限り抑えていくということが一番望ましいことではなかろうかという気がするのですが。と申しますのは、一番直接的にふところなり家計なりに響いてくる、心理的にも実際的にもですね。ですから、その辺のところをまず突き詰めてきょうはお尋ねしたいと思うのですが、郵政大臣大変御予定が詰まっておるように伺っておりましたので、まずその問題からお伺いをしたいと思います。  電電公社の黒字分千二百億円余が国庫納付金として国に吸い上げられるということになっておるように聞いておりますけれども、この黒字分は元来は利用者に還元されるべきものだというふうに考えられるのですが、どういう御見解をお持ちでしょうか、お尋ねいたします。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 電電公社の事業はわりあい順調でございまして、現在でも収支差額の黒が出ているわけでございます。したがって、それは御説のように当然利用者に還元する。たとえば、五十五年度におきましては、深夜割引の新設あるいは夜間割引の時間帯を延ばす、こういうことに使っております。さらに五十六年度の予算におきましては、遠方の電話料金が近距離よりも高いのです、割合が、そういう点を下げる、あるいは日曜祭日の割引をやっていくと、こういう計画で、そういう黒字の分はさらにいろんな設備をすることによって還元をしてまいると、こういうように考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 電電の努力もわかるのですが、国庫に吸い上げられる分を私は問題にしたいと思うのです。そうなりますと、独立採算制を堅持してまいりました電電の存立の基盤にすら触れる問題だと思うのですね。国庫に吸い上げられるというようなことになっている部分の問題を私申し上げているわけですけれども。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) したがって、黒字分をすぐ納付金に納めるような仕組みにはなっていないのです。納める納付金につきましては、借入金によってこれを納付をいたしまして、それを逐次企業努力によって減殺をしていく、こういうことで、損益勘定で直ちに納付をするということでなくて、利子の分は損益勘定に計上いたしますけれども、資本勘定で借り入れをすることによって納付をしてまいります。黒字全体は先ほどいったような方向に使ってまいりますと、こういうことでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 五十四年度の決算で四千億余り黒字があるということですね。そうしますと、当然この黒字の分で五十七年度ぐらいまでは料金の値上げをしなくて済みそうだ、あるいは夜間料金その他の料金の値下げまでもカバーできるのじゃないかというふうに利用者は直接的に考えると思いますね。ですから、その辺のところがちょっと利用者の考え方とギャップができるのじゃないかという気がしますね。そうなりますと、国庫に千二百億も吸い上げられるようなことになるとサービスの低下とかあるいは値上げの時期が早まるのではないかという懸念をお持ちの方も多いと思いますね。その点を御説明いただきたいと思います。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 五十四年度で出ました黒字を積み立てとかなんとかしてあれば別でございますけれども、これはいま先生も言われましたように、利用者に還元をどんどんやっていくわけです。したがってその年度にそれを全部使ってしまうわけです。したがってその黒字から納付金を納めるのではないと、そういう仕組みに相なっておりますので、いま電話料金の引き上げのお話ございましたけれども、これは営業努力によって、技術の開発とか、いわゆる冗費を節約することによってできるだけ電話料金の値上げというものを引き延ばしていくと、こういう仕組みになっているわけでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 電電の経営努力とか技術革新によりまして業者のサービスが充実するようにしていくという御努力は、私も十分に評価しているわけでございまして、そうあってほしいとも思っているのですが、実は、四千億も黒字が出たと、このことを責めているわけじゃございません。しかし、そんな黒字が出るからこそ国で目をつけられて千二百億も吸い上げられるような事態になるのではなかろうか。ですから、こんなに黒が出るということを見込んでいたのかどうか。それが四千億の黒字を生んだ値上げの幅は果たして妥当であったのかどうか。企業努力によることは結構ですが、余り大きな黒字が出たために企業努力の結果としてそれをまた国に吸い上げられてしまうのでは電電の努力のかいかないじゃないかという見方をなさる方もおいでになると思いますね。ですから、その辺のところがどうもすっきりこないという認識をお持ちの方が多いと思うのですね。その辺を納得のいくように御説明いただきたいと思います。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 黒字が出ましたことは企業努力、技術開発、こういう点の結果これは出たものでございます。したがって、これを貯金――貯金というのはおかしいですが、積み立てをしておくべきかどうかという問題はこれは一つの問題がございますが、これは設備にどんどん投資をしていったわけでございます。したがって、そういうような企業能力があるから、今回財政の困難なときでございますから仮に納付をするということになりましたけれども、そういたしましても借入金を返済する能力は十分に電電公社にあると、こういう見解から今回の臨時措置、特例措置にこれは応じたと、こういう結果になっておるわけでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 いま利用者が一番関心を持っておりますのはやっぱり料金の値上げとサービスの問題だと思います。今後サービスがよくなるということ、よくしようということを御計画になっていらっしゃることは重々承知しております。  値上げの問題でございますが、五十七年度あるいは八年度まで値上げをせずに済みそうだと大臣はお考えでしょうか。それとも、先だっての公社総裁の御発言ですと、こういう事情の中でも値上げを考えてもおかしくはないのでないかというような御発言もあったように先ほども同僚議員の質疑で伺いましたけれども、いかがなものでしょう。五十七年、八年度まで電話料金の値上げが行われないで済みそうでしょうか、いかがなものでございましょう。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) この前も申し上げましたのは、この納付金が五十六年度、七年、八年、九年と四年にわたるわけでございます。その間の損益勘定の収支というのは予測はつきかねますけれども、非常に電電公社に御尽力をいただいてできるだけ黒にしていただきたい、こういうふうに期待しているものでございますが、仮に赤になった場合、果たして利用者の方に御理解をいただけるだろうか。納付をしながら値上げをするのはどういうわけか、こういう御理解を得るのは非常にむずかしいのじゃないかということをこの前申し上げたわけでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 なるべくなら、料金の値上げに結びつかないように電電に御努力いただくように御指導をお願いしたいと思います。  それと、この問題を離れまして、電話の料金が事実上下がるということを御検討なのは大変結構だと思うのですけれども、料金体系の問題ですけれども、技術革新の結果、いまある長距離電話のありようは昔と違いますね。昔は何人もの交換手さんの手を経て遠距離に、通じていくわけですから、朝頼んだのが夜通じるというような状況の中ではそれはコストもかなりかかっただろうと思うのです。ですから、近距離と長距離の間にはかなり料金の差がございます。これも妥当だと思った時期もございました。しかし、いまは即時通話になりまして、原価の面から申しますと、隣りにかけるのも北海道にかけるのもそんなに差はないのじゃないか。ただいまのところで申しますと、通話料金は市内と七十二倍も差がついているところがございますね。これは一般の方々がもうすでに原価からすればそんなに差はないのだということは十分御理解になっていらっしゃると思います。実感としてもそうだと思うのです。ですから、七十二倍の差を設けておるということは、もういまとなってはちょっと利用者を理解させるのには不適当なんじゃないか、この辺の料金体系はやっぱり考え直していかなきゃいけないのじゃないかという意見もまま出ておりますが、その辺についてどういう御見解をお持ちですか。それをお聞かせいただきたい。

山内一郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 先ほど申し上げました遠距離の料金を引き下げようという五十六年度の計画でございます。いま七十二倍とおっしゃいましたけれども、今度は六十倍程度まで下げてまいろうと、こういうふうに考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 せっかく御努力をいただきたいと思います。ありがとうございました。もしスケジュールがお詰まりでしたら、これで結構でございます。  さて、次は国鉄関係の料金問題について承りますが、四月から値上げが予定されておるようでございまして、その結果、私鉄と競合するところでは私鉄を使うのと倍近くも料金が違うようなことになる。そうなりますと、倍の料金を払うということになりますと、どうしても何とか私鉄をやりくりして同じ目的地に着けるのなら安く上げようというのでまた国鉄離れが起きますね。しかも、上げるところの線が明確に黒字であるということはもうわかっているというような場合、黒字のところを、しかも私鉄と競合しているところを私鉄の倍になるような料金の値上げをするというのは、果たしてこれは、安易な料金値上げということをずっと責めてまいりましたけれども、料金の法定化を外した時期から安易な料金の値上げに結びついてしまうのではないかという懸念が大方の方はお持ちでした。しかし、こういうことが行われるということを見ますと、どうしてもいままで懸念していたことが現実のものになったじゃないかという批判は当然起こると思うのですが、その点につきましての御見解を承りたいと思います。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 国鉄の方は、電電と違いまして非常に申しわけないような状態でございますが、しかし必ず再建いたしまして御期待に沿うようにいたします。  そこで、お尋ねの、都市におきまして国鉄が私鉄よりも非常に高くなっております。これはもうおっしゃるとおりなんです。われわれは国鉄離れが起こっておることもよく承知しておるのです。しかし、国鉄より高いところがまだあるのです、大都市で、公営地下鉄なんです。こういうぐあいに見てまいりますと、どうしても原価主義によっているというところにやっぱり私は原因がある、ここが問題だと思うのです。国鉄の場合はその原価主義が全国一律で、一本で原価計算をしなければならぬ、地方へ行きますとむしろ国鉄は非常に安いのです。たとえて言って恐縮でございますが、北陸の方の私鉄、東北の私鉄と比べましたら国鉄の方がうんと安い、だから国鉄を残せという声が出ておるわけなんです。そういうことを見まして、今度の再建法でいわば大都市と地方の方の鉄道とは料金に差をつけてもよろしいということになりました。昭和五十四年の十二月の閣議了解事項がございましたが、その中でも、運賃は経営者の主体的な判断で運賃にいろいろな条件、格差をつけてもいいと出ましたので、私たちはそれを一つの根拠にいたしまして、今後地方と大都市の間で運賃のあり方というものを根本的に見直していきたいと思っておるのです。ただし、今度は間に合わなかったので、それで今度はひとつ御勘弁していただきたいと思うのですが、次回もし値上げをしなけりゃならぬような事態になりましたら必ずそういうことの配慮をしてまいりたいと思っております。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 青島君、時間が参りました。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 一言です。よく承ってわかりますが、確かにおっしゃられるように原価主義をとっていますと全国一律になってしまいますので、そういう矛盾も生ずると思います。そうでない方向に枠を広げて自由に考えていこうという御発想をお持ちのことも承知しております。ですから、大胆に広げてまいられまして、国鉄離れの起きないように、私ども大変重大に思っておりますので、国鉄のありようは。本当に国民に信頼され愛される国鉄になるように、もっと自由な発想でいまのような方向で御検討いただくことを要望いたします。  以上でございます。ありがとうございました。

木村睦男自由民主党・自由国民会議

○委員長(木村睦男君) 以上で青島君の質疑は終了いたしました。  これで、物価・税制に関する集中審議は全部終了いたしました。  明日は午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十九分散会

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