予算委員会 第15号
- 発言数
- 494 件
- 登壇者
- 48 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1981/03/24
会議録
○委員長(木村睦男君) 予算委員会を開会いたします。 昭和五十六年度一般会計予算、昭和五十六年度特別会計予算、昭和五十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 —————————————
○委員長(木村睦男君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和五十六年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本住宅公団総裁澤田悌君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、出席時刻等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(木村睦男君) これより竹田四郎君の一般質疑を行います。竹田君。
○竹田四郎君 きょうは、国際障害者年ということで、特に文部大臣に御質問申し上げますけれども、盲学校で、児童生徒を先天的な失明と中途失明というようなことで分けてみますと、最近の盲学校の傾向というのはどんな傾向が出ておりますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 盲学校等の特殊教育諸学校の児童生徒の健康管理につきましては、それぞれの学校におきまして定期または臨時の健康診断をいたしておりますが、その結果に基づきまして、きめの細かい適切な指導がとられておりますこともありまして、数年前から全国的な統計調査は行っておりませんけれども、最近における児童生徒の健康状況の実態にかんがみまして、特殊教育諸学校の児童生徒につきましては全国的な調査をするようにただいま検討いたしております。四十九年まではずっと調査をしてまいっておりますが、ここのところちょっと中断をいたしておるのが実態でございます。
○竹田四郎君 早急に、国際障害者年でもありますから、その辺のことの調査をやっぱりやっていただかないと、盲学校に対する適切な指導というものができないと思うのですが、その辺はどんなふうにこれから調査をやっていただけますか。
○政府委員(三角哲生君) ちょっと補足させていただきます。 ただいま盲学校在学者の障害の状況でございますが、全盲者が約三三%、それから準盲者、これは視力が〇・〇一から〇・〇三でございます、これが二二%、弱視者、視力〇・〇四以上が五三%、合計が一〇〇%で、在学者全体が八千百十三人、こうなっております。 これらのうち、先天的にどうかというのは非常に調べることがむずかしいのでございますが、三歳未満に視力障害が発生した者の割合は約六三%、こういうふうに推計をいたしておる次第でございます。
○竹田四郎君 年齢的にはどんなふうになっておりますか。
○政府委員(三角哲生君) 年齢別に細かい区分けはいたしてございません。
○竹田四郎君 私も、全国の全部の盲学校について調査したわけではございませんけれども、私の近くに横浜市立の盲学校が実はあるわけでありまして、そこの様子は私、比較的よく知っておりますけれども、最近はスモンとか交通事故とか、そういうようなことで中途失明者が非常にふえてきている。年齢的には小、中、幼稚園はこれは年齢的に低いわけでありますが、特に高等部へいきますと、横浜市立の盲学校には大正十四年生まれの生徒が実はいるわけでございまして、これは大変そういう点ではバラエティーがあるということでございます。そういう意味で、最近の盲学校というのは昔の盲学校とその辺が違ってきたわけでございます。 そこに養護教諭というのがいるわけでありますが、養護教諭の定員というのはどうなっておりますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 御指摘の養護教諭の定数につきましては、これまでその改善に努めてまいったのでありますが、その結果、養護教諭の配置率は昭和五十四年度現在におきましては約七八%まで改善されたところでございます。実は標準法が制定されました直前、昭和三十四年は二五%でございましたが、ただいまは七八%。また、昭和五十五年度を初年度といたします第五次の学級編制及び教職員定数の改善計画におきましても、さらに養護教諭の定数の改善を図ることといたしておりますが、四学級以上の小中学校については各校に一人、三学級の小中校については四校に三人の割合で養護教諭が配置し得るような措置をしておるところでございます。 この改善計画によりまして、その完成の年度であります六十六年におきましては約九八%の小中学校に養護教諭が配置し得ることとなっておりまして、きわめて小規模な、三学級の学校の一部とそれから一学級及び二学級の学校を除きましては、ほぼ全校に養護教諭が配置される予定でございます。
○竹田四郎君 私の近くの盲学校の場合には、養護教諭はたった一人なんです。ところが、先ほど年齢的な点で文部省は御調査になっていないようでありますけれども、実は、交通事故に遭って目が見えなくなって、配偶者が離婚してしまう。後に残されて目が見えない、こういう例が非常に多いわけでありまして、また、中途失明者でありますから、大変いろいろなことが心配でありまして、養護教諭はただ単なるメディカルケアだけではなくて、ソーシャルケアの方も実は担当せざるを得ないというのが現状であります。ソーシャルワーカーが別にいるわけじゃありませんから、この人がやっぱり相談に乗らなくちゃならないということでありますが、実際文部省は、中ぐらいの規模の盲学校で、中学部、小学部、幼稚園部は遠足に出てしまう、高等部は残っていると、こういうような場合が大変あると思う。あるいは養護教諭が研修に出かけるというようなこともあると思うんですが、そういうときは一体どういうふうに処置をさせていますか。どこかから養護教諭を臨時に配当をしているんですか。あるいは、後へ残った場合にはお医者さんをつけておくというのか。その辺はどういうようにしているんですか、現実に。
○国務大臣(田中龍夫君) 政府委員からお答えさせます。
○政府委員(三角哲生君) 盲学校は全校に養護教諭を配置をしておるわけでございますけれども、先ほど大臣から申されましたように、一般の学校はかなりの規模のところでもまだ未配置のところがございまして、そちらの方の計画を立てておる次第であります。ただいま御指摘のように臨時のケースがございました場合に、これを特に制度として穴埋めするということはいたしてございません。非常に必要な場合には、当該のそれぞれの学校で教育委員会と相談して、臨時に隣の学校から来てもらうとか、そういうことはあり得ると存じますが、校内で何らかの手当てをしていただいて、現実的にそこのところはカバーしていただくと、こういうことにいたしてございます。
○竹田四郎君 余分なところは切らなくちゃならぬと思いますけれども、こういう必要なところは私はもう少し養護教諭をふやしたらどうなんだろうか。余りにもそこで働いている人たちが、子供の健康も見なけりゃならないし、子供の健康に基づいて、教室ではどういうところに席を占めさせたらいいのか、どういう運動をさせたらいいのかということは、すべて養護教諭の指示というものでやられているわけでありますから、そういたしますと、養護教諭そのものが大変忙しいのにソーシャルケアもやらなくちゃいかぬ、あるいはその他の、学校が二つの行動をするときにはそれにもついていかにゃいかぬということでありますから、その辺はやっぱり早急に、定員を余分に配置をするということが私は必要だろうと思うんですがね。その辺は、この国際障害者年あたりから私はやってもらわにゃいかぬと、こういうふうに思います。 それからもう一つは、そういう定員増とともに、職業訓練の指導員なども置いていかないといけないのじゃないか。特に高等部が最近多くなってきておりますから。その辺はどんなふうにお考えですか。
○政府委員(三角哲生君) 養護教諭につきましては、先ほど申し上げたようなぐあいでございますが、特殊教育諸学校の改善といたしまして、今回の五十五年度に始まります定数改善十二年計画で全体約五千人余りの計画を持ってございます。 その内容としましては、まず学級編制の改善、これは一学級当たりの子供の人数の最高限度を低くするという、それが一つの内容でございますから、それに見合った教員増の計画がございます。それから、小中学校と並行いたしまして、専科教員でございますとかあるいは免許外担当教員の解消でございますとか、それから教頭代替定数、こういったものも措置をしよう。それから、ただいま御指摘のことにちょっと関係いたしますが、養護訓練の定数、それから寄宿舎の定数、それから寮母の定数、それから研修に出ました場合の穴埋めの代替定数、それらについて措置をすることにいたしてございまして、盲学校を含めまして特殊教育諸学校全体で五千百人余りの計画を持っておりますので、これによって学校全体の教員配置なりあるいは生徒に対する教職員の比率なりを高めていこうと、こういうことにしてございます。
○竹田四郎君 ぜひ、こういう人たちは政治的な発言力というのは非常に弱いわけなんですから、特に厚く私は見てやらないと、健常者に対しては大変惨めな思いをするだろうと思いますので、その辺をひとつ特に御検討をいただきたいと思います。 それから、学校の教室ですね、これ、文部大臣、盲学校というのを行ってごらんになったことございますか。
○国務大臣(田中龍夫君) ございます。
○竹田四郎君 いろいろな角が大変多いですね。だから小さな子供が頭をぶつけたりなんかすることが非常に多いと思うのですけれども、そういう教育環境の整備というものにも私は特段の努力を払ってもらって、この学校はまだもつからいいんだというようなことでなくて、健常者に比べて視覚障害者の立場に立って、そういうようなものも早く改善してやらないと、私はどうしてもけがをする場合なんかが多いと思いますから、その辺は御考慮いただけますでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) そういう点のきめの細かい親切心というものが一番養護教育には必要であろうと思っております。
○竹田四郎君 文部大臣、レイズライターというのは御承知ですか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私も、まことに申しわけありませんが、昨日初めて拝見をいたしまして、それからまたなかなか新兵器もできておるようで、かつて私が聾学校に航空将校用の補聴器を持っていって大変喜ばれたことがありますが、盲学校その他につきましても、できるだけそういう新しい器材が導入されることはいいことだなあと思っております。
○竹田四郎君 オプタコンという新しい、これでございますけれども、(実物を示す)こういう器械がいま全国の盲学校にどのくらい配置されていますか。
○政府委員(三角哲生君) 御指摘の、オプタコンという器材につきましては、ただいま御審議いただいております昭和五十六年度予算から国の補助を始めることにいたしまして、最初の出だしといたしまして二校分措置しておりまして、一校当たり、読書器を三台、附属設備一台、これがワンセットになりますが、これを二校分予算案に計上さしていただいてございます。
○竹田四郎君 このオプタコンというのは、ここで字を読んでここで感ずるわけでありますけれども、そういう読み方をするわけですが、そこまでいくには、この紙ですね、このペーパーが非常に練習するために必要なんですね。こういう誘明なペーパーとそれからこういう和紙が張りつけてあるペーパーと二つあるわけですね。これは一枚五円か六円です。しかしこの白いのになりますと十円から十二円くらい実はするわけでありますけれども、これをゴム板の上でボールペンで書きますと、書いた上の字が浮いて手でさわると丸いのか四角なのか三角なのか、自分は何を書いたのかということが実はわかるわけでありますけれども、これが一枚十二円。私どもは小さく字を書きますけれども、目の見えない人は、初めはかなり大きく字を書いてしまうわけであります。そうしますと、これが一枚十二円。われわれがわら半紙で書き取りをやることを考えてみますと、一枚ではとても間に合わないわけです。これが何とかもう少し安く不自由な人のところに頒布できないだろうかというふうに私は考えているわけですが、これは文部大臣あるいは通産大臣、何とかもう少し安く、しかも大量に使って、そういう人たちが早く自分で触覚で健常者と同じように字が読める、あるいは地図がかける、あるいは絵がかける、こういうふうにならないだろうかということが私の大きな希望であるし疑問でありますけれども、これについて何か両大臣うまい方法を、私もよくわかりませんけれども、うまい方法をひとつ考えてもらいたいと思うんですが、何かございませんか。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまお示しのレイズライターという大変便利なものは、一校当たり四十台が大体教材基準の品目として出ておりますが、これに要します紙が、ただいまの御指摘のようになかなか安くございませんで、五十枚つづりが六百円とか申しておりますが、それに対します市販されております紙につきましては、文部省としましては直接関係はできませんが、学校に対する実情に応じまして年間の購入計画を立てさせまして、そして各盲学校の消耗品中で買えるようなかっこうにいたしておるのでございまして、ただいま御指摘の紙の価格をどうできるだけ安くしていくかとか、あるいはまたどう便宜な方法があるかということにつきましては、なお御指摘もございまして今後一層研究いたしてまいりたい。また、通産省とも相談をいたしまして、いろいろと製品の問題についても考えてまいりたいと思っております。
○政府委員(若杉和夫君) お答え申し上げます。 小売値段といいますか、それは先生おっしゃるとおり。ただ、不透明なやつは御承知のようにラミネート工業というのがつくっておりまして、年間三十万枚でございます。したがいまして、三十万枚に十二円を掛けますと総売り上げが三百六十万円、それを実際はラミネート工業がつくって、フンクッション置きまして、社会福祉法人の点字図書館という所に参ります。その流通経費及び製造経費、全部で三百六十万、三十万枚でございます。したがいまして、関係者がもうけ仕事でやっていないことは御了承いただけると思うのです、全部で寄せて三百万円ちょっとですから。したがいましてロットも小さいものですから、なかなか合理化はむずかしいと思うのですけれど、まあ盲人の方に言わせれば一円でも二円でも重大なことだと私たちは思います。 したがいまして、もうけ仕事でメーカーその他もやってないし、ロットが小さいからなかなかむずかしいと思いますが、よく事情を聞きまして、一円でも安くなる方法があるかどうか検討してみたいと思います。
○竹田四郎君 ひとつ文部省も、計画的にやっぱり注文をしていく、できたら何とか文部省も考えていただくということで、金額的にもいまおっしゃられたように、全部でも三百六十万円ですから、そう大きな金額ではございませんので、改善の余地が私はあると思いますから、ひとつ文部大臣、これは考えていただいて、早く健常者と同じようなレベルで絵がかけたり、音符が読めたり、地図がわかったり、こういうふうなことをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) ぜひ一日も早くそうしたいものだと考えております。
○竹田四郎君 厚生省、おいでだと思いますが、ただこういう盲学校とか聾学校の中だけをよくするということでは、やっぱり自由と平等の参加ということには私はならないと思うんです。特に地域の協力、学校あるいは障害者のいる地域との協力、地域の健常者との協力、このことがやはり非常に重要な問題であろうというふうに思うんですが、私の近くでは地域の福祉の町づくりというようなことで、たとえば運動会があればそこの子供たちを参加させる、相互に交流をする、あるいは道で声をかけてやる、こういうようなこともやっておりますけれども、そういうような地域の福祉の町づくりというような計画は国際障害者年ではあるんですか、ないんでしょうか。
○政府委員(山下眞臣君) 一つは、障害者福祉都市の推進事業というのをやっておるわけでございますが、これは先生御承知のとおり、大体人口十万単位程度の指定都市ということで、もっと小地域のという御趣旨だと思うのですが、この障害者福祉都市のほかに社会参加促進事業というのをやはり補助してやっております。これはメニュー事業で二十事業ぐらいやっておるわけでございます。それでありますとか、あるいは障害者のデイ・サービス事業、これは身体障害者の福祉センターというのが、大型と小型とあるわけでございますが、小型は比較的に密に配置をいたしまして、そこで障害者の方、一般の方参加しながらやっていくというような施設の整備、そういったこと等を考えております。 この町づくり、そういったことはもう障害者福祉の基本でございまして、その広報活動その他一切を含めましてそういった事業の中で大いに推進をいたしていきたいと、かように考えておるわけでございます。
○竹田四郎君 同時にこういう子供たち、あるいは大人たちも含むんですが、それは地域のやはり老齢者等との交流の場あるいは訓練の場、こういうようなものが当然必要になってくると思うんですが、そういう意味ではその地域の共同の作業場とか、あるいは訓練場とか、公園みたいなものをこれから私は積極的につくっていくべきだと、こういうふうに思うんですが、どうでしょうか。
○政府委員(山下眞臣君) 約二年前から適所専門——収容ではございませんで、居宅の方が通っていらっしゃる通所専門の授産施設の整備等も始めてきておりますが、まだ数も少のうございます。そういったものの拡充でありますとか、御指摘のような点につきまして今後一層努力していきたいと思います。
○竹田四郎君 大蔵大臣、そういうときに、国有地がある場合が非常に多いんですよ。そう広くなくて結構なんです。そういうときには積極的に貸与するなり無償で払い下げるなり、そういうことをしていただけますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはケース・バイ・ケースだと思いますが、極力社会福祉法人とか学校法人とか公益法人については、国有地の利用については格段の考慮を払っておるところであります。今後ともそれらについては積極的に取り組んでいきたいと、そう思っております。
○竹田四郎君 それは、何か法人をつくらなけりゃ貸してくれないですか。体の不自由な人たちがやるということですから、なかなか法人までつくってこういうふうにちゃんと整わなけりゃそういう土地は貸せないなんて言われたら、これは非常にむずかしくなるんですがね。
○国務大臣(渡辺美智雄君) それはやっぱり国有財産の問題ですから、幾らでもいろんな役場や何かにそういう世話をする係もございますし、個人に払い下げるということになりますと、物にもよりますが、当然相続人もあることだろうし、あとはその他の問題いろいろございますから、一概にそれは体の御不自由な方ならば国有地を優先的に払い下げると、そういうことは申し上げるわけにはいかない。やはり後の管理その他について世間からきちんと認められるような形でなければならないと、かように思っております。
○竹田四郎君 そうすると、たとえば市町村がそれを管理するというようなことであれば、無償で貸し付けるというようなことはなさいますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 市町村に貸すことはあろうかと思います。要するにその人たちが使えればいいのでしょうから、だから、そういうような細かい事務的な問題については事務当局から説明をいたさせます。
○政府委員(楢崎泰昌君) ただいま仰せの訓練所ないし作業場等が身体障害者福祉法の身体障害者更生施設、老人福祉法の老人福祉施設等に該当するものでございますれば、地方公共団体等から要請がございましたときには、その要望をしんしゃくしつつ対処してまいりたいと、かように考えております。
○竹田四郎君 大蔵大臣、予算書で国会に議決してもらうところはどこまで議決してもらうんですか。
○政府委員(松下康雄君) 予算書の中の項が、国会の議決項目でございます。
○竹田四郎君 そうしますと、大蔵大臣、項まで見ればすべて予算の内容というのはわかるわけですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 項だけではわからぬと思いますが、そのために説明の目以下のものがついておるわけであります。
○竹田四郎君 そうすると、目を見ればすべてのことは——私どもは予算を修正する権利がある。予算修正権を満足させてくれますか。計算がちゃんとできるようになっていますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 目まで見たからといって、わかるものもあるだろうし、なかなかわかりづらいこともあるでしょうし、したがって附属書類や説明書類もついておるし、そのほかにこれ、一カ月もかけて予算委員会をやって、御質問に対してお答えをしているわけでございますから、それだけで賛否をどうこうというのでなくして、そのために委員会をやっておるわけです。こういうところで聞いていただいて、またそれでもわからなければ個別に、私の方からも説明を幾らでもいたさせます。
○竹田四郎君 大蔵省というのは聞かなけりゃわからないように予算書というのはつくってあるものですか。
○政府委員(松下康雄君) 予算書をつくりますときのこの形式の定め方は、一つは、予算を執行いたしますときに、それぞれの経費についてこれを支出する場合の責任の所在を明らかにする、また経費の支出をコントロールをするのに便宜であるようにというような観点もございまして、また短期間に非常に膨大な項目の予算の内容を整理いたしますために現在のような形になっているわけでございますが、御指摘のように、これだけで実態の内容がなかなかおわかりにくいという点もございますので、目あるいは各目明細書、その他の附属資料を御提出いたしますとともに、また、予算の説明あるいはそのほかのいろいろな参考資料を御提出をいたしまして、内容を補足的に御理解をいただけるように努力してまいっておるところでございます。
○竹田四郎君 いろんな参考書を見たけれども、私は全然わからない。渡辺大蔵大臣聞きますがね、E2Cは一機幾らですか。予算書で私は探したんだけどわからない。——大臣が答えてください。わからぬでしょう。わかるのかわからぬのかそれを聞いている。向こうの白いバッジつけている人答えちゃだめなんだよ。大臣答えなさいよ。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 政府委員に答えさせます。
○竹田四郎君 私は政府委員に聞いているんじゃないんですよ。違うんですよ。国会議員ならわかるような資料を出しなさいと私は言っているんですよ。聞いて初めて答えるようなものなら予算書じゃない、だめですよ、そんなものは。そんなもの見て答えているんじゃだめですよ。大臣答えなさいよ、幾らだか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 「財政法第二十八条による昭和五十六年度予算参考書類」というところの二百十三ページに、早期警戒機E2Cは(4)番か、四機——これでも去年よりはうんとわかりやすくこれ書いたわけですから。まるきり違うように書いてあるんです。
○竹田四郎君 幾らか書いてないじゃないの。どうすればこういう計算できるか教えてください。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは、予算書は個別ごとにみんな書いてないわけです。どこの道路が何メーターで幾らで、それから橋が幾らで、ダムが一カ所幾らでということを個別ごとに全部書かない。いまでも書いたことはないわけです。個別に全部書くということはとても膨大でできないということですから、防衛の経費だけは個別明細を全部書く、ほかの省庁のものは書かないというわけにはいかないわけでして、やはり予算書でございますから、書くとすれば全省庁のもの、予算の中身をみんな書かなきゃならぬというような問題になろうかと思います。したがいまして、こういうような経費については幾ら幾らの金額を計上します、それについて御承認をいただきたいということで出しておるわけでありまして、それらの内容については必要に応じて質疑応答を通して御説明を申し上げるということになっておるわけでございます。
○竹田四郎君 そういううそ言っちゃいかぬですよ。これ、建設省の各目明細だよ、見なさいよ。そうやってあるかどうか。二月幾らになるかすぐわかるじゃないの。なぜ防衛庁だけこういうことをするの。
○政府委員(吉野実君) 予算書、二十八条の関係書類では、そのまま一機幾らかというのは出ておりません。ただ、先生もあるいは御存じと思いますけれども、先生方にお配りをしている、毎年出しておりますが、防衛庁の「昭和五十六年度予算要求の大要」という、こういう冊子があるわけですが……
○竹田四郎君 これはほかでもらったんだ。私のところに配付されてない、予算委員に配付されてない。
○政府委員(吉野実君) そうですか。私の方は配付申し上げるような手続をとってあるはずですけれども、そうでありましたら申しわけないと思っておりますが……。 それを見てまいりますと、八ページに航空自衛隊のE2C四機、総額四百九十一億四千五百万、こういう数字が出ておるわけです。割ると一機当たりの金額がわかるわけです。それ以上詳しい内訳等につきましては、これは商議に差しさわりがありますので、従来から内訳は申し上げてないと、こういうことでございます。
○竹田四郎君 そんなのだめですよ。これは何にも予算委員に配られていないんだから。
○委員長(木村睦男君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 予算書が非常にわかりづらいということは私は事実だろうと思います。 そこで、法律では、御承知のとおり、予算は款項及び目に区分をしなさいということが法律で書いてございます。したがって、目までのことは書いてあるわけでございますが、それからさらに先の細目といいますか、そういうようなことまでは必ずしも書いてございません。これは予算書の宿命といいますか、そういうようなことで、仮に防衛庁だけが、それはもうたとえば、戦車にしても、飛行機にしても、あるいはピストルにしても、弾にしても、単価は幾らで何が幾らというようなことをもし書くとすれば、あるいは国道などを直す場合においても、どこのところを、場所を、どこをそれじゃ直すのだと、固定的になるわけですから、どこの場所を何メーター直して、その単価が幾らで、橋が幾らで、鉄が幾らでというようなことは、なかなかこれは実際問題として書くことが非常にむずかしい。それからもう一つは、こういうような外国から購入したり、あるいは国内で生産するようなものについても、単価まできちっと明細で出してしまうということは、入札のときにもう単価が最初からわかっているというようなことになりまして、いろいろ問題も実はございます。したがって、その事実上の、実務上のむずかしさと、それから公平に各省ごと扱わなければならないと、そういうような問題もあります。 たとえば、ここで第一種公営住宅三万三千六百七十戸、金額幾ら幾らと書いてありましても、これを割り算したからといって、それと同じ金額の家が一戸一戸全部できるわけでは私はなかろう。場所によっても違いますし、土地の安いところに建てる場合、土地の高いところに建てる場合、いろいろ込みになって書いてあるわけですから。したがって、その具体的に購入する物件の単価がストレートでみんな予算書でわかってしまうということは、国が競争入札等で品物を購入する場合等においても必ずしも適当でない。したがって、国会等における御承認については、法律は款項目というように区分して、それに金額を表示して、それぐらいの金額のもので妥当であるか妥当でないか、それから項と項の間では移流用についてもいろいろな制限がございまして、それはやたらに流用はしてはいけませんということになっておるわけでありますから、かなり制限をつけてあるわけでございます。 したがいまして、それ以上の一機幾らの問題について内々お配りをしたということでありますが、これは分科会か何かで配ったという話でございますので、予算委員に御配付してないということでございますから、今後これらについては、できるだけ発表できるものについてはあらかじめ発表をして、審議の参考にしていただきたいと考えます。それから、この予算委員会等につきましても、限りある日数ではございますが、できる限りわれわれとしても内容について率直な答弁の応答によって事の真相を御理解をしていただき、それによって御了承をいただくように努力をしたいと考えます。
○竹田四郎君 私は、大蔵大臣が言うように一機は正確に幾らでなくちゃならぬとか、そういうことを言っているわけじゃないんですよ。国会の審議に役立つ、あるいはこれは多過ぎるんじゃないか、これはどうなんだろう、そういうことがわからなければ、大蔵大臣はこの二百十三ページを見ればすべてわかるようなことを言うんですが、これじゃ予算修正できないでしょう、われわれがやるときに。 じゃ、聞きますが、大蔵大臣、その二百十三ページに書いてある観測ヘリコプターというのは一機幾らするんですか。——大蔵大臣、大蔵大臣。だめだよ、政府委員をすぐ当てにするようじゃ。大体幾ら、どのくらいになるということを聞いているんですよ。あなたは二百十三ページを見ればすべてわかると言うんだから。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは陸上自衛隊の観測ヘリコプターOH6D八機、総額で十四億七千百万円、これは予算要求の大要ということでそういうことは示してあるわけです。
○竹田四郎君 示してあると言うが、われわれはまだもらってないですよ、これ。示してないんですよ。 これ、聞きますが、この二百十三ページを見ながら答えてください。(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(1〇)……(13)まであります。「計四十三機の購入」と書いてある。私、一つ一つ聞きますから、これはどこに属するか、すぐ答えてください。それを持っちゃだめですよ、それ。カンニングペーパーを持っちゃだめだよ。それは放しなさいよ。——それじゃ、この「予算要求の大要」なしては答えられないですね。
○国務大臣(渡辺美智雄君) それは、この明細の一機幾ら、何が一個幾らというようなことは、私は答えられません。
○竹田四郎君 大蔵大臣に答えられぬものが、われわれがどうしてこれを計算して予算修正をやることができますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) したがいまして、これらについては、御要求によって、明細のものも積算のものがあるわけでございますから、それは御要求の資料によってお出しをしないと言っているわけじゃないわけでございます。ただ、これは法律によって、要するに、款項目を明示しろ、こういうことになっておりますから、そこまで明示しておるわけであって、それから、それで大体これだけのものでこの金額、防衛費はこの程度でいいかというような御理解があればそれまででもよろしいわけですし、いや、それは法律ではそこまでしか義務づけてないが、もっと詳しいことを知らせるという御要求によっては、できる限り、それに、御要求に応じて参考資料等は提出をいたします。
○竹田四郎君 では、ちょっと角度を変えて聞きますが、シビリアンコントロールというのはどういうことですか、大蔵大臣。
○国務大臣(渡辺美智雄君) それぞれ所管がございまして、ともかくその正確な解釈は防衛庁長官から答えてもらいます。
○竹田四郎君 大蔵大臣はどう考えているかと聞いているのです。
○委員長(木村睦男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は、シビリアンコントロールについてどういうことかというお話ですから、法律論ではなくして、常識論としてシビリアンコントロールというのは文民統制、政治優先ということでございますが、シビリアンコントロールという言葉そのものが日本語にもう大体なっちゃっているというようなことで、常識的に文民統制、政治優先であると、そういうように考えておりますので、それを法律的に細かく解説をするということになれば、それは担当所管の大臣から詳しい説明をしていただきたいと思っております。
○竹田四郎君 私は、財政面から——あなたは財政を担当しているのでしょう。防衛庁長官とは違うのです、その意味では。財政担当の大蔵大臣として、シビリアンコントロールというのはどういうふうに考えているかと聞いているのですよ。何もシビリアンコントロールの文字の解釈を聞いているのじゃない。大蔵大臣、財政担当者としてどう考えているかということを聞いている。
○国務大臣(渡辺美智雄君) ですから、私は大蔵大臣として、防衛庁からの御要求に対しましても、財政当局者の立場として、防衛予算についてはコントロールをしておるつもりでございます。
○竹田四郎君 そうすると、国会は防衛庁の予算は余り詳しく知らなくてもいいということですか、大蔵大臣が知ってさえいれば。国会にはシビリアンコントロールというものはないのですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) そういうことはございません。私は国会におきましても十分に知っていただきまして、そして適切な御批判、御判断をいただきたいと、かように考えております。
○竹田四郎君 それならば、たとえばこれを見まして、このうちの航空機は、陸上自衛隊へ何機どういう飛行機がいくのだ、海上自衛隊へはどういう飛行機が何機どれだけいくのだ、航空自衛隊にはどういう飛行機が何機いくのだ、それで、それの価格は大体どのぐらいになるのだと、そのことがわからずして、われわれが何で防衛予算を議論できますか。予算委員会のしまいごろになってこれがやっと来る、分科会になってやっと来るんじゃ、議論できないじゃないですか。 時間がありませんから、大蔵大臣、来年はこの二百十三ページのそこを、予算要求の大要の八ページにあるくらいの程度のものは掲載しますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは技術的な問題もございまして、予算書を限られた日数で印刷をして国会に提出をするわけでございますから、予算書の形式をどういうふうに直すか、これは非常に技術的な問題であります。したがって、私は、国会の審議中にこのもう少しわかりやすい予算要求の大要というものをあらかじめ早くこれをつくってもらって、予算委員会に別冊で提出をすると、そういうことにしたいと思います。
○竹田四郎君 別冊というのはどういう意味なんですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) それは、予算書全体について、そこだけを詳しく書く、防衛庁のところだけを詳しく書くというのは、結局、そこのところだけ詳しいけれどもほかのところはいままでどおりということでも困るわけでありますから、同じような形式をとりますが、そういうように特に御要望の強い部分については、さらにその附属の明細ですね、この予算要求の大要の八ページのようなものを別に後から追加をしてつける、そういう意味でございます。ですから、防衛庁の予算だけをうんと詳しくする、ほかの省の予算はいままでどおりというわけには、予算の体裁上からも、また、全部を今度は詳しくするということになったら、実際、実務上からもできないと、こういうことでございますので、私は細かい印刷とかのことはわかりませんから、物理的に事務当局がそれはできないと言うものもお引き受けをするというわけにはいかないので、この予算の防衛庁関係については、防衛庁の方からこの予算要求の大要という明細を別に刷ってもらって、それで御提出をすると、そういうことにしたいと存じます。
○竹田四郎君 私、そんなむずかしいことを言っているわけじゃないでしょう。私がここへ鉛筆書きでたったこれだけ入れてわかるのです。鉄砲の弾一発まで私は書けと言っているのじゃない。少なくとも何十億、あるいは二けた台の億のかかるぐらいのものは大体わかるぐらいにですよ。商業機密にわたるものまで私書けと言っているのじゃない。大体積算ができるぐらいのものは並べられるじゃないですか、こういうふうに。これ、できないですか、こんなことが。こんなものできないのですか、主計局長。そのくらいの程度のことできないですか。
○政府委員(松下康雄君) 予算書の内容につきましては、大臣も申しましたように、各省各庁のすべての予算を同じ基準で表示をいたしてございますので、その点につきまして特に詳細な内容をおつけするという点は、なかなかいろいろと困難があろうと思います。ただ、大臣も申しましたように、できるだけ、いま御要求のありました具体的な内容につきまして詳細な資料を従来よりも速やかに作成、御配付することで予算審議の御参考に供さしていただきたいと考えます。
○竹田四郎君 よくわからないのですよ。一体その資料というものは義務的に国会に提出するものなのか、あるいは大蔵省なり防衛庁の厚意でわれわれがようやく見せてもらえるものなのか、その辺のことすらもよくわからないんです。この辺は私は、国会における審議というものがもう少しはっきりした資料に基づいて審議ができるように私はすべきだと思うのですよ。 これは委員長、御手配願えないでしょうか。ここですぱっと決めるんじゃなくて、できたら理事会等で今後における予算書の、いまの私が問題にした点の記載方法なんかは理事会でひとつ御検討願えないでしょうか。
○委員長(木村睦男君) 理事会で協議いたします。
○竹田四郎君 それでは、後で理事会でこの点をひとつはっきりしていただきたいと思います。もしはっきりできなかったら、私は再度またこの問題はお伺いする機会をつくりたいと思います。 防衛庁長官に聞きますが、中業の見積もりの早期達成、五十九年度発注が五十七年度に発注するような動きがある、こういうふうに私伺いましたが、どうですか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えします。 現在の中業は、先生御承知のとおり五十五年度から五十九年度にかけての見積もりでございます。五十七年度以降につきましてはこれから検討することでございますので、いまお尋ねのような点につきましてもまだ全然結論を持っておらないわけでございます。
○竹田四郎君 防衛庁長官に伺いますが、五十九年度にF15を十一機つくる予定でございますね。それからP3Cを十五機つくる予定ですね。これは大体概算して両方で幾らぐらいの総額になるのですか。
○政府委員(和田裕君) 五十九年度の値段ということでございますが、ここら辺につきましては、アメリカにおきますところのインフレの関係とかそういったようなこともございまして、いまのところ詳細な見積もりというのはできておらない、こういう段階でございます。 先生御存じのとおり、FとかPとかそういったものを買いますときには、アメリカの国防総省にあらかじめ問い合わせをいたしまして、予算積算のための数字の提出を求めまして、その上でいろいろ精査いたしまして大蔵省の方と御相談いたしまして、さらに大蔵省の御精査をいただきまして予算書に計上するというような手続をしておるわけでございますが、いまの段階では、全く五十九年度価格ということにつきましてまだ米国防総省等とも接触してない段階でございますので、その価格についてはちょっと申し上げられる段階にない、こういう状況でございます。
○竹田四郎君 じゃ、五十九年度に買う予定のF、それからP3Cを五十七年度価格で買うとすれば幾らになりますか。
○政府委員(和田裕君) 五十七年度の価格とおっしゃいましたのでございますが、五十七年度につきましてもこれからの作業になるわけでございまして、したがいましていま申し上げたと同じ事情でございまして、いまのところ、まだ申し上げられる段階にないということでございます。
○竹田四郎君 それじゃ、この資料は何ですか。この資料は何で配ったのですか。
○政府委員(和田裕君) その資料とおっしゃいますのは……
○竹田四郎君 五十三年度に買うことは書いてあるでしょう。これで積算して幾らになるかということを聞いているのですよ。
○政府委員(和田裕君) ああそうですか。そこにありますのは五十六年度の航空機の価格のことを書いてあると思いますが、その中にはFとPは入ってございません。先生御存じのとおり、FとPは奇数年度にこれまで買っているわけでございまして、五十三年それから五十五年には買っておりますが、いま御審議いただいておりますところの航空機といいますものはFとP含んでおりません。したがいまして、先生のお手元にあります予算の大要だと思いますが、それの中にはFとPが入っておらないということでございますので……
○竹田四郎君 前に買ったのでいいよ。
○政府委員(和田裕君) 前に買ったのをそれでは申し上げます。
○竹田四郎君 それで積算してくれればいい。
○政府委員(和田裕君) これは積算と言いましても、なかなか大変な作業でございまして、アメリカの国防総省がどういうふうにしてやるかということを申し上げますと、それぞれたとえばエンジンメーカーならエンジンメーカー、機体メーカーなら機体メーカー、搭載メーカーなら搭載メーカーに資料を提出させまして、アメリカの国防総省がそれを限られた時間の中でいろいろ精査いたしまして、それでまあ大体こんなことだろうということでわれわれの方に教えてくれる、こういうようなことでございますので、いまわれわれそういうことを一切アメリカの国防総省にお願いしてない段階でございますので、ちょっといまのところは積算申し上げることはできない、こういう状況でございます。
○竹田四郎君 これではもう全く議論できないですね、防衛予算は。私は新しい価格で言っているわけじゃないですよ。古い価格で大体どのくらいになるのだということを聞いているのですね。それで全然答えがないんですよ、これは。議論できないじゃないか。聞いてくれと言ったって、聞いたって答えないじゃないか。
○政府委員(和田裕君) 先生の御質問は五十五年度価格ということでございましたなら、それは早速申し上げます。 五十五年度価格ということで申し上げるのでございましたら、五十五年度価格はこういうことでございます。総機数で平均して申し上げますと、まずF15でございますが、FAC、いわゆるフライアウエー・コストでございますね、初度部品等が入ってないコストで申し上げますと、七十四億一千四百万円でございます。それに初度部品の値段を入れますと、八十四億四千九百万円ということでございます。それからP3Cでございますが、同じくFAC価格で申し上げますと、八十億四千二百万円でございます。それに初度部品込みの値段を入れますと九十六億一千二百万円、こういうことになるわけでございます。
○竹田四郎君 それで、五十九年度に買うF15十一機分とP3C十五機分を計算すると幾らになりますか。
○政府委員(和田裕君) 五十五年度価格にいまおっしゃいました機数をそれぞれ掛けますと、次のようになります。 F15でございますが、時間がございませんで億円単位で計算いたしまして、八十五億円に十一機ということを掛け合わせますと九百三十五億円でございます。それからP3C、これも億円単位でございますが、九十六億円に十五機を掛け合わせますと一千四百四十億円、こういうふうになります。
○竹田四郎君 もし報道が伝えているように、五十九年度の航空機を五十七年度に合わせて発注をするという、そういう形になりますと、大蔵省が発表しております「財政の中期展望」の数字はどうなりますか。
○政府委員(松下康雄君) 中期財政展望ではじいております防衛費の将来試算の計算の仕方を御説明申し上げますと、ただいまの国庫債務負担歳出化関係の経費でございますけれども、私どもは過去二年間の現実の航空機、艦船等の契約額をスタートにいたしましてそれを将来の国内の物価上昇率で増額をいたしまして、そうして、契約でございますから各年各年に年割りで実際の歳出になってまいりますけれども、その何年間でどれだけずつ歳出になっていくかという割合は、昭和五十五年、五十六年の両年の契約の内容の割合でそれが歳出に移っていくものと、そういう前提を置いて計算しているわけでございます。したがいまして機械的な計算でございまして、五十七年、五十八年等の契約の内訳に航空機が何機であるか、あるいは戦車が何両であるかというような内訳なしの計算でございますから、ただいま御指摘のように、仮に五十九年度の防衛庁が予定をしておりますものを五十七年度に繰り上げたらばどれだけの変わりがあるかというのは、土台の方自体に、いまの私どもの計算自体に具体的な中身がございませんので、繰り上げた結果幾らになるかという計算もできないということでございます。
○竹田四郎君 全然計算できないんですか。
○政府委員(松下康雄君) はい。計算のやり方が積み上げ計算でなしに、そういう物価上昇率ではじくというマクロの計算でございますので、計算のやり直しができないわけでございます。
○竹田四郎君 実は、あしたの質問に関連してそのことの資料をいただこうと思いましたが、計算できないですか。
○政府委員(松下康雄君) 防衛庁が申しました、これだけの金額が上積みになりますという金額を仮に中期展望の上に上積みをするということはできるかと思いますけれども、上積みをしました金額というのは意味のない金額でございまして、査定のいかんによって、あるいはほかのものをどれだけ買うかということによって変わりますので、そういう計算は現在の数字と新しい数字とを比較するという意義が——違った数字同士でございまして、比較にならないというふうに御理解いただきたいと思います。
○竹田四郎君 そうすると、この間小野委員の要求で出された資料の中に防衛関係費というのがありますね。五十八年、五十九年ありますが、その資料も全然変わらないと、こういうことですか。
○政府委員(松下康雄君) 私どもの中期財政展望の防衛計画費の伸び率で申しますと、五十七年度は六・二、五十八年度は七・九、五十九年度は三・二%という計算でございます。ただ、これは先ほど申し上げましたような内容の個別積み上げでないマクロでの機械的な計算でございますから、仮にこの五十九年度の分を五十七年度に移すということをいたしましても、元来五十九年度の数字自体の中にただいまのような航空機何機というような中身がないわけでございますので、これを計算上五十七年度へ移してみましても、それは数字としては余り意味のない数字になると、そういうふうに考えております。
○竹田四郎君 意味があるかないかはこれは私の判断で、何もあなたの判断ではないわけでありますから、それはできなければ仕方がないと思いますけれども、防衛庁長官にお聞きしますが、この四月から五十六年中業見積もりを発足させる、見積もりの計画をつくり上げるのだ、こういう話ですが、そうなんですか。
○国務大臣(大村襄治君) 次の中業、すなわち五六中業は、これから始めまして約一年間内容等詰めるという見通してございますが、まだ着手しておりません。 〔委員長退席、理事古賀雷四郎君着席〕
○竹田四郎君 新聞で報道されますところによりますと、それは約五兆円の費用を要してGNPの一%は見直しをしなきゃならぬ、こういうことがあるのですが、それはどうなんですか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えいたします。 いまお話になりました五兆円というのは、私ども全く関知しない数字でございます。ただ、現在進めております「中期業務見積り」——五十九年度までの見積もりでございますが、これは全部達成しましても、GNPの将来の見通しとも関係がございますが、一%を超えることにはならないと私ども一応の見通しは持っておるわけでございます。五六中業はまだ全く未着手でございますから、どうなるか、せっかくのお尋ねでございますが、中身ができていないものですから、見通しも申し上げかねるわけでございます。
○竹田四郎君 恐らくもう中身は半分ぐらいできていざだろうと私は推測しておりますけれども、一向に国会では防衛予算は審議ができないということがかなり明瞭になったわけでありますが、理事会でもう少し真剣に議論ができるようなひとつ防衛予算の予算書その他も含めてそういうようにしていただきたい、こういうふうに思います。 次へ移ります。建設大臣にお尋ねしますが、第四期の住宅建設五カ年計画が本年度から発足するというのですが、その概要、重点等をお知らせいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤滋与史君) お答えいたします。 第四期住宅建設五カ年計画の概要ということでございます。三期五計の実績を踏まえまして、さらに継続的にこの問題に取り組むという根本的姿勢につきましては変わりません。特に住宅需要のバランスがなかなかむずかしい環境にございますので、 〔理事古賀雷四郎君退席、委員長着席〕 それを踏まえて策定をいたしたわけであります。 特に重点的には居住水準の向上、質の向上を一つの柱にするということと、それから大都市、要するに過密都市における賃貸住宅を盛り込む計画の中の重要課題として策定をいたしております持ち家と賃貸の比率は、前の段階よりやや持ち家の方をふやしたような計数的な計算にはなっておりますけれども、それもいま申し上げましたように、大都市における賃貸住宅への重点指向をすることによって、そのパーセントについては余りこだわらずにトータル的な面でいけるのではなかろうかと思います。公的資金によるものは大体三百五十万戸、三期五計と同じ数字を充ててございます。三期五計の結果が、公的資金の関係につきましてやや公営、公団が落ちくぼみ、公庫につきましてカバーできましたので、その点をも配慮しながらやってまいる所存でございます。 なお、公的住宅の落ち込みの環境が、どうしても用地の取得困難とか、あるいは地方公共団体等の調整のおくれ、あるいは環境に住んでおられる方々との話し合いというのが難航でこういう公団がおくれたわけでありまして、こうした問題につきましても四期五計の中で解決しながら進めてまいる。大体、概略でございますが、そのような姿勢で取り組んでいるというところでございます。
○竹田四郎君 いまの御説明の中で、公共賃貸の数字は余り問題にならないというのはどういう意味なのですか。よくわからぬですね。いまのお話の中で、私が聞き間違えたかどうかわかりませんが、公共の賃貸住宅の計数は余り気にとめなくていいというような趣旨のことをおっしゃいましたね、いま。それはどういう意味なんですか。
○国務大臣(斉藤滋与史君) 恐縮でございました。三期五計が大体持ち家と賃貸の割りが六、四くらいでありました。今度、大体七、三くらいになりましょうか、トータル的に。したがって、賃貸住宅の需要もございますので、これは過密都市の方へ重点指向してまいりますので、六、四とか七、三とかということについてはそういうことでは気にされなくても一応公的住宅、賃貸住宅については配慮をしてまいるという意味合いで申し上げたわけでございます。
○竹田四郎君 住宅公団の総裁にお伺いしますが、最近、公団の賃貸住宅に対する需要が非常に強くなってきたと、こういう話があるのですが、どうなんですか。
○参考人(澤田悌君) お答えを申し上げます。 これは場所にもよりますし、その住宅の質にもよりますが、最近いろんな報道で伝えられております点の非常に重点は、便利なところにできておりますかなり以前に建ちました公団住宅、賃貸住宅、これが空き家ができますと、それを修理して若干家賃を上げでまた再募集するわけでございます。これに対する需要が非常に多いということが中心でございます。それから、便利なところに新しい住宅をつくりましても、かなりの倍率で希望がございます。私どもの感じでは、要するに立地と申しますか、これが非常に重要でありまして、場所のいいところに対してはおっしゃるように大変賃貸住宅の需要が大都市では引き続き減ってない、こういうふうに感じておるわけでございます。
○竹田四郎君 国土庁長官、最近土地の取引も少なくなってきたし、特に住宅の土地の供給が少なくなってきたようですけれども、その土地の譲渡益に対する課税をここ数回にわたりまして軽減しましたね。それによって土地は出てきましたか。
○国務大臣(原健三郎君) 御承知のとおり、税を軽減した直後においては土地が供給が増加いたしておる傾向がございます。そういう傾向がずっと、その他、それに直接どの程度の土地が出てきたかというのは非常にむずかしいことですが、いろんな原因ですが、とにかく一応土地が出る傾向とか反応が示されておるのは統計に出ております。
○竹田四郎君 国土庁長官ね、土地がそう供給されてくるというなら、どうして土地が上がるんですか。よくわからぬ。
○国務大臣(原健三郎君) 御承知のように、土地が上がりましても土地の供給ははなはだもう御承知のように……
○竹田四郎君 出てくるんでしょう、軽減したから。
○国務大臣(原健三郎君) いや、若干出てきますが、土地の需要供給の原則からいいますと、そういう宅地が急にふえるわけではなく、需要は年々歳々上がってまいります。需要供給の原則からいって、だんだん土地の供給が需要の間に合わないと、まあこういう現状でございます。
○政府委員(山岡一男君) 土地税制との関連で具体的に宅地供給がどれだけふえたかということは、非常に困難でございます。税制はいわば補完的なものでございまして、他の政策を進める場合に税制で補っていただくという性質のものでございます。しかしながら、過去におきましても数回の税制改正をやりましたけれども、それまでの間、五十二年までは数年間の土地取引件数が二百五十万件ということでございましたけれども、そういうふうな改正を行ってまいりました直後から二百六十五万件、二百七十六万件というふうに土地取引件数がふえてまいっております。土地の問題はやはり懐妊期間というようにわれわれ申しておりますが、一たん土地が法人の手等に移りましても造成その他に時間がかかります。したがいまして、件数がふえたから直ちに供給に回ったということは言えないわけでございますが、そういうふうな取引が進んだということからいいますと、将来に向けて供給量がふえていくというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○竹田四郎君 これは結局、今度の四計でもそうでありますけれども、持ち家政策というのが間違いじゃないですか。今度の景気対策でも持ち家政策を景気対策に使っているようですが、持ち家政策自体が、これに力を入れることは間違いじゃないですか。
○政府委員(豊蔵一君) お答えいたします。 持ち家と借家の政策のバランスにつきましては、基本的には国民の住宅に対する需要動向に即して考えるべきであろうかと思っております。また、私どものいろいろな推計では、国民の各世帯の成長に従いまして借家を住みかえ、また最終的には持ち家を取得するという国民のライフサイクルの動向等にかんがみまして、世帯成長の各段階におきまして持ち家なり借家なり、それぞれにふさわしい役割りがあると考えているところでございます。で、第四期住宅建設五カ年計画の私どもの原案におきましては、居住水準の改善のおくれが見られます大都市地域につきましては、特に公共賃貸住宅の供給の強化を図るというようなことを考えてまいりたいと思いますし、また持ち家対策につきましては、戦後のベビーブーム世代の方々がちょうどそのような持ち家取得の年齢層に差しかかる、あるいはまた、人口構造の中高年齢化によりますところの持ち家需要といったようなものを考えて施策の柱にいたしてまいっておるところでございます。
○竹田四郎君 私は、その持ち家政策というのが地価の引き上げ、あるいはミニ開発、こういうものを横行させた原因だと思うわけでありますけれども、いまこういう問題が私の地域で起きているわけでありますが、準工業地域で中小企業はどんどんつぶれている、そのつぶれた跡地にマンション業者が土地を買ってマンションをつくる。そこで住民との間で問題が起きて、住民が裁判所に仮処分の申請をしている。これは解決方法ないですか、こういう問題。むしろいままでのわれわれの政策というのは工場と住居を引き離す、これが政策だったと思うのです。ところが、準工業地域には住宅が建てられるというそういうところを利用して、工場の跡地にどんどん住宅が出てくる。これではまさに逆行だと私は思うし、将来、工場と市民との間に必ず問題が起きると思う。現実に起きている。これは建設大臣、どういうふうに処置しますか。 それから同時に、これで環境庁長官もこのことについて権限があるかどうか知りませんけれども、御意見を、環境庁長官として、鯨岡さんとしての御意見を承りたいと思うのですが。
○国務大臣(斉藤滋与史君) お答えいたします。 準工業地域におけるその種のトラブルが起きていることは私も承知いたしております。問題は、ケース・バイ・ケースで解決せざるを得ないような現況ではなかろうかと思います。住居専用地域、工業専用地域というはっきり明確な区分地帯はともかくも、準工業地帯ができたというところは、やはり緩衝地帯的な意味合いでどちらへも区分できないというようなところでこの準工業地帯ができたわけで、その間における住宅あるいはマンション、それから工場等とのバランスが崩れたところに問題が起きたことと思います。 したがって、これはどのような指導をいたしていくのが一番いい方法でありますか、いまのところ確たる指導方針を持ってはおりませんけれども、ケース・バイ・ケースで何とか問題を解決するということは、やはり職場と住まい、地方に行きますと職住問題というものは意外に理解されまして、働く場所とその近くに住まいをするというようなことがわりあい地方では最近進みつつあります。ただ問題は、先生御指摘のように大都市周辺、特に過密地帯の中における準工業地帯であろうかと思います。これはやっぱり住民の個々の問題の解決の指導に当たることはもとより、そうしたトラブルのないように建蔽率の問題とか住居環境の整備の問題とか、いろいろな問題を解決しながらひとつこれからの課題として前向きで対処してまいりたいと、このように考えるところでございます。
○国務大臣(鯨岡兵輔君) 私は東京に住んでいますから、私のところにもいま先生が言われたようなことがのべつあるのです。また現在も問題になって新聞等をにぎわしておるのですが、全体の、公害等調整委員会の方に来ているものの中で一四・八%ぐらいが騒音問題、振動問題では、これはちょっと多いのですが、一八・四%ぐらい、それから悪臭の問題はずっと下がりますが九・七%ぐらい、いずれも工業地帯だということを承知で、ここには基準があるのですからね、承知でマンションを建ててそこへ住んで、そうすると今度はうるさいとか臭いとか振動があるとかと、こう言うのですが、基準があるのでございますからね。初めから、まあそういう言い方はどうかと思いますが、承知で来ている。これは環境庁としてはちょっとおかしいですけれども、承知で来ているわけなんですから、やはりそれはいま建設大臣がおっしゃったように、ケース・バイ・ケースで穏やかに話し合いで解決していってくれればいいですが、環境庁の長官としては、やはり少なくとも夜ぐらいは静かにして、昼間はやっぱり産業も大事なんですからがまんしてもらうということで、お互いに理解してやっていってもらいたいなと、こんなふうに考えております。基準はわれわれの方できちんときめて、その基準のゾーンの中で、条例といいますか、知事さんや何かが決めているのですからそれをオーバーしていてはいけませんけれども、その中であるならば話し合いをしてやっていってもらいたいということと、せめて夜は静かにしてもらいたいということを私は考えます。
○竹田四郎君 通産大臣、どう考えますか、こういう問題。
○国務大臣(田中六助君) やはり工業化して周辺が騒がしいというようなことは非常に多くの人が迷惑することでございますし、ひいては私どもが常に願っております民生安定というようなことにも響きますので、そういうようなことがないように私どもも気をつけていかなければならないというふうに考えます。
○竹田四郎君 大体環境庁長官、私のところに来たのは、東京でそういう形で追い出された、工場をやっておれなくて追い出された連中が今度は私のところに来て工場をやって十年くらいたつ。国土庁が土地を安くしないものだから、土地の安いところをねらってマンションが来て、いまおっしゃられたように臭いだ何だと、こう言われる。環境庁長官がおっしゃられたように、夜だけはせめて静かにと、こう言うわけだ。ところが中小企業にはいま、夜だけは静かにやれるようなもうけを与えてくれていますか。やっぱり九時ごろまでやらざるを得ない。日曜日もやらなくちゃならない。ところがそういうところに住んでいる人は、東京の都心に勤めて、土曜日は休みでございます。なぜ土曜日にトンチンカンチンやるんだと文句が出る。それでいまもめている。話し合いなんかそううまくいきはしない。何か建設大臣、話し合いでうまくやってくださいと言ったってうまくいかないのですよ、土地が安いところを見つけたものだから。どうしますか。
○政府委員(升本達夫君) 基本はやはりおっしゃられるように話し合いであろうかと思いますが、都市計画の立場から申し上げますと、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、用途地域性はできるだけ純化をしていきたいという方向を持っております。具体的には、工業専用地域というような特化ができれば工業専用地域に用途地域性を塗りかえていただく、さらにはもう少し小回りのきく制度といたしましては、特別用途地区制度というものがございます。特別工業地区というようなものを小さな単位でこれは条例をもって規制内容を定めることができますので、そういった小回りのきく道具立ては用意はいたしております。 問題は、これを具体の土地柄にどういうふうに適用していくかということになるわけでございまして、その点になりますと、やはり現地の皆様方の合意といいますか、ということを図っていくように自治体にもお願いをしていくのが一番の筋道だというふうに考えておる次第でございます。
○竹田四郎君 この問題はもう時間がありませんからやりませんが、私はもう少し線引きを細かく考えるなり、あるいは地方自治体がそういう売られた土地を一時買って預かっておくというような形でやるべきだと思います。 公団の総裁に最後にお聞きしますが、ことしは五十五年度の利子の補給分ですね、これが二百十億しか来ていないわけですね。本来逆ざや分というのはもっとあるわけですね。五十六年度の逆ざやは五十七年度の予算に組まれるということになるんですが、これは一体どのくらいになって——恐らくふえるだろうと思いますけれども、恐らく一千億ぐらいにはなってくるだろうと私は思うのですけれども、五十五年度分はこれは要求が八百億ぐらいあったんでしょうか、それをたった二百十億しか組んでくれなかった。その分がたまりますね。それから五十六年度分が五十七年度へ繰り越されていきますね。そうなってくると、住宅公団は赤字がうんとふえてきて、結局は住宅をつくらないか、それとも家賃を引き上げるか、その二つの方法しかなくなってくるのじゃないかと心配しているのですが、その辺は五十七年度には五十五年度の逆ざや分、五十六年度の逆ざや分というのは解消できるのですか、また大蔵省は解消するつもりがあるのですかどうですか。
○参考人(澤田悌君) 御承知のように、住宅公団の資金は大部分政府からの借入金でございます。そして、それで住宅を建設いたしまして供給するコストはそれより低いわけでございます。したがいまして、そこにいま御指摘のような逆ざやが起こります。これは従来毎年起こっておるところでございまして、これは制度上当然起こるものでございますので、この処理につきましては、私の手元にいま四十年度ごろからの処理の仕方がございますが、予算できちっと処理する、あるいは翌年度その始末をすると、いろいろそのときによってやり方が違っております。 ただいま五十六年度で補給しなけりゃならぬものは幾らに上るかというお尋ねでございますが、五十五年度の決算が確定いたしますとこれがわかるわけでございますが、私どもの推定では、大体一千五十億円程度に上ろうかと存じております。それで、これは現時点では全部五十六年度の予算についてないわけでございますが、いずれは、この五十五年度の補給金の所要額が確定いたしますると、例年どおり予算上適当に処理をしていただけるものと、私どもは当然そう考えておる次第でございます。
○政府委員(松下康雄君) 御指摘の点、予算の計上のやり方はその年その年の財政事情等をにらみあわせまして、必ずしも従来から一定してまいったわけではございませんけれども、考え方といたしまして、住宅公団の収支差については国がこれを補てんをしてまいるという方針を変えたわけではございませんので、御懸念のように住宅公団に赤字を押しつけるというような考えは持っておりません。今後の財政事情に応じながら適切に措置をしてまいる考え方でございます。
○竹田四郎君 主計局長の話はそれなりにわかるんですが、あなたの方がそれをやっていただかないと、住宅公団は賃貸住宅を建てるのすらも、分譲住宅を建てるのすらも縮小せざるを得ない。それでなければ家賃の引き上げで赤字を解消するしかないわけでありますから、その辺は、都合のいいときにやられては住む人はたまりませんから、御考慮をいただきたいと思います。 以上で終わります。(拍手)
○委員長(木村睦男君) 澤田参考人には、お忙しいところを大変ありがとうございました。御退席なさって結構でございます。 以上で竹田君の一般質疑は終了いたしました。 —————————————
○委員長(木村睦男君) 次に、近藤忠孝君の一般質疑を行います。近藤君。(拍手)
○近藤忠孝君 最初に、中小企業問題についてお伺いします。 まず、中小企業の事業所数、従業員数、それから生産額、それから全体に占める割合をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(田中六助君) 中小企業の事業所は五十三年の計算で五百八十一万事業所ございまして、員数にいたしまして三千四百二十九万人程度、これは五十三年の数と思います。それから出荷率は約五三%だと思います。
○近藤忠孝君 事業所のパーセントも。
○国務大臣(田中六助君) 事業所のパーセントは九九・四%だと思います。
○近藤忠孝君 従業員は。
○国務大臣(田中六助君) 従業員は八一・一%ですか、どうも忘れて……。
○近藤忠孝君 御正解でございまして、国民の過半数が中小企業に働く人とその家族であります。その危機は日本経済の危機であると、こういう御認識はありますか。
○国務大臣(田中六助君) 私の持論でございますが、日本経済がこれほど高度成長したのはあたかも大企業がやったような考えを持っておる国民が多いと思いますけれども、私は日本が経済的にも政治的にも安定しておるのは、これほどの中小企業並びに中小企業者、したがって、中産階級が安定しておるということが非常に日本にとって重大であり、またその貢献度ははかり知れないものがあるというふうに思っております。
○近藤忠孝君 ところが、その倒産が大変であること、当委員会でも明らかになりまして、昨年十月以来毎月千六百件の倒産、ことし一月もこれは千三百件以上、これは日本経済の危機ラインと言われている件数を突破するのじゃないかと思うのですが、いかがですか。
○国務大臣(田中六助君) 一般に危機ラインは千五百件と言われておりますが、はるかにそれを突破いたしまして、御指摘のように九月、十月も千六百件以上、ことしに入りましても一月が千三百十三件、二月が千三百二十七件と、一月の倒産件数は史上最高でございます。 そういうことで、私どもの力の足らなさをしみじみと思っておりまして、思うだけではこれは何にもなりませんけれども、その対策にも予算の許す限りで一生懸命やっておるつもりでございます。
○近藤忠孝君 いまのは負債額一千万円以上でしたけれども、一千万円未満の倒産件数はどれくらいですか。
○政府委員(児玉清隆君) お答えを申し上げます。 小口倒産のとらえ方大変むずかしいわけでございますが、現在通産省及び中小企業振興事業団の委託によりまして、民間調査機関、これは東京商工リサーチでございますが、現在やっておりますのは百十一カ所の地点調査をやっております。これによりますと、小口倒産の動向はおおむね毎月七百件から八百件という数字を把握しております。したがいまして、五十五年の一月から十二月の合計が九千二百八十九件というふうに承知いたしております。
○近藤忠孝君 全体的にはこれは大変な数に上ると思うのです。しかし、まだ十分に的確な把握がされていないように思われますが、これで果たして十分な的確な中小企業対策ができるかどうか、これが第一点。 それから、先ほど予算の範囲ということを申しましたけれども、昭和五十六年度予算における中小企業対策費の類と、それから昭和五十年以来その伸び率、対前年の伸び率、これをお示しいただきたいと思うのです。
○国務大臣(田中六助君) 第一点の中小企業対策でございますけれども、私ども新年度予算の中に中小企業倒産を回避するための資金制度、これは新しい制度でございますけれども、それから中小企業共済制度、それからもう一つは倒産防止のための保証制度、それから倒産防止の相談室というようなものを設けております。倒産防止の相談室は現在百二十一ございますけれども、これを百六十一カ所にふやすというようなこと。そのほか既成の体質強化資金制度というようなものも活用できるようにしておりますし、下請支払い遅延防止制度、そのほか官公需の分割発注とかいろんなことをやっておりますけれども、どうしても倒産件数が多うございます。 御承知のように、今月の十七日にとりました新政策の中にも、政府系三機関の融資につきましては、十八日から公定歩合が下がった分の連動が、自然金利が生まれたときに、また遡及して十八日からいままで借りていた分もその分の金利でいいというような方針もとったり、税制、金融あるいは財政というような三面からもいろんな方策を講じておりますけれども、御指摘のような倒産件数が多いわけでございます。 私ども、制度としてはそういうことをやっておりますが、後のたとえば一般会計の予算、これは二番目のお答えでございますけれども、二千五百億、正式には二千四百九十七億円だと思いましたけれども、そういう予算を計上しておりまして、前年度の伸び率は〇・二%だったでしたかな、忘れまして恐縮ですけれども、ただ普通の機械の破棄の金が二百十五億ぐらいが、これが計上——今度はゼロでございますので、その分を除きますと一二%ぐらいはふえているのじゃないかと思います。 それで、こういうような予算を組んでおりますが、さっき言ったような状態でございまして、将来のことでございますが、先ほど第一の対策の中にも申し上げましたように、そういうことをやっておりまして、財政再建という一つの大きな原則論からしますと、私ども予算はかなり見ているつもりだし、わりに手厚い保護はしておるつもりでございますが、全体的な景気、世界的な景気もそうでございますが、日本における景気も、在庫調整が全然進んでおらないというようなこと、あるいは物価が下がったと言いつつも、その下がった内容というものが本当に健全な下がり方なのか、売れ行き不振あるいは倒産、そういうもので物価が下がっておる要素もありますし、非常に内容そのものが私どもが検討、分析しなければならない経済状態、倒産状態だと思いますし、ただ分析した以上、分析するだけでは何にもなりませんし、これが対策をより一層強めていきたいというふうに考えております。
○近藤忠孝君 五十年以降の対前年伸び率。
○政府委員(児玉清隆君) お答え申し上げます。 大臣の御説明の補足を申し上げますと、五十年度からでございますが、五十年度は千二百七十億円で、対前年度比伸び率が二五・三%。五十一年度が千四百八十五億円でございまして、これは一六・九%。それから五十二年度が千七百二十九億円で、対前年度比伸び率一六・四%。五十三年度が二千五十七億円でございまして、これが一九・〇%増でございます。それから五十四年度が二千三百十七億円でございまして、一二・七%増。それから五十五年度が二千四百三十五億円で、対前年度比伸び率が五・一%増。それから、先ほどお話に出ました五十六年度でございますが、これが二千四百九十七億円、先ほどおっしゃったとおりでございます。対前年度比伸び率が二・六%増でございます。
○近藤忠孝君 通産大臣、〇・二%の伸びじゃこれは大変なことでして、これでは全然だめなんですが、二・六%。しかし、それにしましても昭和五十四年以降はぐんぐんぐんぐん伸び率が減りまして、しかもことしの総予算に占める割合がこれは〇・五三%。 そこで、大蔵大臣に聞きたいと思うんです。こういう少ない予算で本当に深刻な状況にある中小企業の危機が救えるのだろうか、どうでしょうか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 中小企業の問題は、中小企業の予算もさることながら、国全体の景気の問題、これが一番大きな問題なんです。それからわれわれは、その点においていろいろ工作をして景気の維持回復を図っていくということに努めておるわけです。 予算の点については、御承知のとおり昭和五十一年、二年、三年ごろは国全体の予算が膨張時代でございまして、それに伴って各省庁の予算も伸びておった。今回は一般歳出四・三%というような二十五年ぶりの圧縮予算でございますから、他省庁もそれにならって予算が伸びなかったわけであります。ことに中小企業予算につきましては、昨年まで継続をしておりました産業の不況対策の資金がございますが、それが二百億ばかり、もう五十五年度で仕事が済んだと、繊維設備共同廃棄事業というのがございまして、これが今回は予算に全然計上しなくてもいいということになったものですから、実はぼかっと穴があいたわけでございます。しかしながら、それを仮に除いて計算しますと、中小企業の予算は前年対比一二%実質的には伸びておるということでございまして、限りある予算の中でできるだけの措置は講じたと、こういうつもりでございます。
○近藤忠孝君 いままでかかっておったものが不要になれば、今度は新たな倒産の状況ですから、私はそれに対応する予算が必要だと思うのです。 ところで通産大臣、先ほど倒産防止特別相談事業についてお話ありましたけれども、この相談というのは効果あるものですか。
○政府委員(児玉清隆君) お答え申し上げます。 これはごく最近の政策として展開しているわけでございますが、昨年の四月から十二月までの実績で申し上げますと、相談件数が千件ぐらいございまして、そのうち倒産を回避したと申しましょうか、一応何らかの手だてで倒産を回避できたのが七百件ございます。したがいまして、我田引水でございますが、非常に効果を上げておるというふうに評価をいたしております。
○近藤忠孝君 いまの御答弁は、対応すればそれなりの効果があるということだと思うのです。そしていままでの答弁でも、中小企業の倒産防止対策、これをしなきゃいけないということも明らかになったと思うのです。ところが、予算は少ない。 そこで、私はこの問題を考える上で大事なのは、商社との関係、特に系列問題だと思うのです。そこで今日、商社と中小企業の関係で系列が実際はどうなっているか、この実態はどうでしょうか。
○政府委員(神谷和男君) 系列化の定義というものもむずかしいわけでございますし、中小企業が系列化されているかどうかの見解も分かれるところでございますが、便宜上独禁法十条二項に基づいて総合商社は五%超の株式を所有する場合に公取に対して報告をするという義務が課されておりますが、この数字で申し上げますと、総合商社と言われるもの九社をとりあえず取り上げてみまして、五%超の株式を所有する中小企業の推移を見てみますと、昭和四十七年三月に八百三十七社、五十五年三月の時点では千七十二社ということになっております。株式所有総額は、同じ期間で七十七億円から五十五年三月の時点で百四十二億円に相なっております。
○近藤忠孝君 ただいまの答弁は、系列の本当にごく一部だけで、通産省もこの系列の実態を正確にはとらえていないというぐあいに見なきゃいかぬと思うのです。 そこで、公取にお伺いしますが、「八大商社の株式所有状況」という資料をいただきましたが、これはどういう経過で作成されたものですか。
○政府委員(橋口收君) 昭和五十二年の独禁法の改正によりまして、大規模事業者の株式の保有につきましての総量制限という規定が設けられたわけでございまして、その規定に基づきまして、資本金の額または純資産の額を超過して株式を保有してはならないと、こういうことになったのでございまして、ただこれには経過規定がございまして、法施行のときに超過分につきましては、これは一定期間の経過後にこれを法律の規制の枠内におさめると、こういう規定がございます。八大商社につきましても同じような見地から株式の総量規制の制約を受けておるわけでございまして、そういう観点から調査をいたしたものが参議院の予算委員会に対しまして提出した資料の内容でございます。
○近藤忠孝君 この資料からはどんなことが言えるんでしょうか。
○政府委員(橋口收君) 御提出いたしました資料は、いささか作成に配慮を欠く点があったかと思いますが、八大商社が現にどの程度の株式を所有しているかと、それで支配力の問題で申し上げますと、国内の株式をどの程度所有しているかということが問題の中心でございますが、お出しいたしました資料は国外の会社も含めた計数になっておりますので、非常に大きな割合いを占めておるように見えますが、国内の株式の取得だけで申しますと、昭和四十八年三月に純資産額に対する株式の所有額の割合が一番高くなりまして、この時点では一八五・二%でございますが、昭和五十五年三月現在ではその割合が一二一・五%になっておるわけでございまして、将来はこのパーセントが一〇〇%になることが法律の要請でございますが、経過期間としましてはまだかなりの株数の所有があるということであろうかと思いますが、順調に割合は減少しつつある、こういう評価をいたしております。
○近藤忠孝君 この資料を見ますと、昭和四十八年以降系列化が一段と進んだということが明らかだと思うのです。 そこで、公取と通産省にお聞きしますけれども、その原因は何でしょうか、四十八年以降ぐっと進んだというこの原因。
○政府委員(橋口收君) 株式の所有総額なりあるいは純資産に対する割合が急激に増加いたしましたのは昭和四十六年から四十八年にかけてでございまして、四十九年以降はむしろ率としては減少いたしております。 四十六年以降ふえましたのは、その当時におきます金融緩和の状況、過剰流動性、また商社の高度成長の末期におきますあらゆる業務分野への進出等の問題がございました。あるいは土地買い占めという問題もあったかと思いますが、いずれにしましても商社としていろんな形で資産を取得したい、それで取得した資産を媒介としましてあらゆる業務分野に進出をしたい、こういう考え方のもとに株式の取得がふえた、こういうふうに考えております。
○近藤忠孝君 通産、どうですか。
○政府委員(神谷和男君) 基本的に公取委員長から御説明になったことと変わらないと思いますが、やはり商社と中小企業との間の関係が深まり、あるいは増大してまいりますには、通常一般的に需要と供給と言われておるのと同じような関係がございまして、商社のサイドでやはり資産面その他で流動性その他が比較的楽になりまして株式等を取得することが可能になったということが一つあるほかに、やはり商社でございますので、特にこのような転換期において新しい分野に進出したり、あるいは商圏そのものを確立する際にはある程度メーカーその他との関係を密接にすることが適当であろう、こういうことからそのような意欲、いわゆる需要があったということが一方ございますし、受ける中小企業の側におきましては、第一次オイルショックに続く厳しい経営環境といったようなものから、信用力の増大あるいは取引の安定を図るということで商社からの出資を歓迎する、あるいは受け入れるというような需要と供給がたまたまミートしてこのような傾向が生じた、このように考えております。
○委員長(木村睦男君) 午前の質疑はこの程度にとどめます。 午後一時五分まで休憩いたします。 午後零時三分休憩 —————・————— 午後一時八分開会
○委員長(木村睦男君) 予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、近藤忠孝君の一般質疑を行います。近藤君。
○近藤忠孝君 午前中問題になりました昭和四十七、八年と申しますと、ちょうど千載一遇のチャンスとばかりに、商社やあるいは石油会社が狂乱物価を促進したという、そのことで国会で問題になった年であります。同時に、このときに商社は物不足をまさに商権拡大のチャンスとばかり、この機会に中小企業を系列化しようということでしのぎを削った、だからこそこういう数字になったんだと思うんです。どうでしょうか、通産大臣。
○国務大臣(田中六助君) 狂乱物価に便乗して商社が中小企業を系列下に置いたというふうに、私はそういう解釈はしないのでございますけれども、いずれにしても非常に商業活動が旺盛になり活発化したことは事実でございますし、そういう機会に、余り悪い意味ではなくて拡大したのではないかというふうに私は思います。
○近藤忠孝君 物不足につけ込んで、このときとばかり系列化を図ったという内部資料があるんです。これは四十八年十二月三十日の三井物産の業務部営業総合室長の作成文書です。部内にあてた文書ですが、当時の状況を述べて、なかんづく、「当社ニトツテハ将ニ系列化ノ促進、商権拡大ノチヤンスノ時期ニアリマス。」と。まさに系統的にやったんです。どうでしょうか。
○国務大臣(田中六助君) 私どもが、商社がそういうことをしたのじゃあるまい、非常に商況が活発になって手が足りず、大きく手を広げて活発化したのだというふうに解釈しても、その会社の人が証人に立ってこういうことを言うんだったら、その会社の人の言う方が当たっているかもわかりませんし、そういうことを会社の関連の人が言っている限りは認めざるを得ないというふうに思います。
○近藤忠孝君 知らぬは通産ばかりなりじゃないけれども、実際これが進んでおる内部資料なんですね。結局こういう系列化がこの時期にされて、その結果大変な利益を上げたわけであります。 そこで、大手商社九社の昨年九月期の売上高と経常利益を御報告いただきたいと思います。
○政府委員(神谷和男君) 九月の中間決算の数字でございますが、九社合計で売上高は三十五兆四千四百七十億円強、経常利益合計八百三十三億円強でございます。
○近藤忠孝君 個別はどうですか。
○政府委員(神谷和男君) まず、売上高でございますが、三菱商事六兆八千九百十一億円、三井物産六兆三千二十四億円、伊藤忠五兆二千二百一億円、丸紅四兆七千二百十五億円、住商四兆七千四十億円、日商三兆二千八百五十億円、トーメン一兆六千四十一億円、兼松江商一兆五千百八億円、日綿実業一兆二千七十九億円。 経常利益でございますが、三菱商事二百十三億、三井物産百七十一億、伊藤忠百十七億、丸紅八十四億、住商百四十四億、日商岩井六十億、トーメン十五億、兼松江商四億、日綿実業二十六億でございます。
○近藤忠孝君 売り上げはいずれも大変伸びておりますし、経常利益も大変なものであります。しかし、その関連の中小企業はこれは倒産が進んでおるんです。 そこで、商社に、特に大手九社に系列化された関係会社の倒産件数とその債務金額、その推移、これを明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(児玉清隆君) お答え申し上げます。 総合商社九社が五%以上の株式を保有しております中小企業の倒産が、総合商社からヒヤリングをしたところによりますと、五十五年度上期で一件、負債額七百六十万円、それから五十五年度の下期に入りまして三件、負債総額で五十四億四千四百万円というふうに承知しております。
○近藤忠孝君 大変案に相違して少ないんですが、その理由は、系列会社のとらえ方が違うんです。 そこで、私、資料をお示ししておりますが、九商社の関連会社、その倒産状況、これは新聞に出ているものとか、実際起きているもの全部具体的にピックアップしまして調べてみますと、七九年の四月から九月で四十二件、四十八億円、十月から八〇年三月までが五十一件で二百六十三億円、四月から九月が六十三件で二百六十九億円と大変ふえておるわけです。 実際これは私は通産の側での一つの実感だと思うんですが、また新聞も実際そう書いています。商社関連の倒産が増加傾向にあることは事実なんですが、そういう原因は何だと思いますか。
○政府委員(児玉清隆君) お答え申し上げます。 倒産原因は非常に複雑でございまして、一概にはなかなか申し上げにくいのでございますが、先ほど私の方からお話しいたしました五十五年度の四件の倒産の例で申し上げますと、販売不振によるいわゆる不況型の倒産が三件、それから連鎖倒産によるものが一件というふうに承知しております。
○近藤忠孝君 私の方で、ここに実際の関連商社の倒産状況が示されておりますけれども、先ほど挙げた数字が間違いだという、そういう反証はありますか。
○政府委員(児玉清隆君) お答え申し上げます。 具体的な調査をいたしておりませんのでちょっとむずかしゅうございます。
○近藤忠孝君 要するに、調査しないからわからないということがわかったわけですが、私の調査では、その中でもわけても三井物産がまた際立って多いわけであります。三井物産は経常利益は倍増、それから業界第二位の利益と、まさに景気がいいんですが、しかし実際の倒産が一番多いんです。これは私は、三井物産が関連企業への支援を打ち切っただけではなくて関連企業つぶしにかかった結果だと、こう思うんですが、そういう事実はつかんでおりますか。
○政府委員(神谷和男君) 特別、三井物産が関連企業つぶしを行っているという情報あるいは心証は得ておりません。
○近藤忠孝君 それでは九商社全部がやっているということでしょうか。
○政府委員(神谷和男君) 九商社についても同様でございます。
○近藤忠孝君 私は、局長新聞余り読んでないのではないかと思うんですが、二月二十八日の朝日新聞によりますと、これはある商社の幹部が、厳選傾向、これは資金の厳選傾向ですが、「キズ口が広がらないうちに見切ってしまおう」「早く葬式を出してしまおう」と。これはずうっと広がっておるんです。こういう事実はつかんでないんでしょうか。
○政府委員(神谷和男君) ただいま御指摘の新聞記事、私個人読んでおりませんので存じませんが、経営環境が非常に厳しくなっておりますので、いろいろな自己の経営方針に関しての再検討、再吟味を行っておる企業があるということは容易に推察されます。
○近藤忠孝君 「早く葬式を出してしまおう」というのは、これはただならぬことなんです。ですから、四十八年のときには狂乱物価に拍車をかけた。ところがいまは、倒産が広がっているときには商社が系列関係、今度逆にその倒産の拍車をかける、こういう可能性があるんじゃないかと思うんです。 そこで、具体的にことしに入ってから発生した大手商社関連の大型倒産、これにはどういうものがありますか。
○政府委員(児玉清隆君) 一つはストーブ製造業のフジカでございます。それからあと浜松ナイロン等、二、三件ございます。
○近藤忠孝君 特にフジカの関係で、これは三井物産の系列企業とされております。これはどこの記事の扱いもそうですが、三井物産とのかかわりでこの倒産について御報告いただきたいと思うんです。
○政府委員(若杉和夫君) お答え申し上げます。 フジカは昭和二十二年に設立されました。それ以来、石油ストーブ、石油ふろがま等の家庭用暖房機器メーカーとして一貫してまいりました。この間、昭和三十五年に三井物産と販売面に関する業務提携を締結いたしました。それから、四十七年、四十九年に生産面ではアラジン社並びに大日本インキ化学工業と業務提携をいたしております。その後、三井物産は株式の取得もいたしまして、約八%になっております。それから、役員の派遣等もいたしました。 その後の経緯を申しますと、四十九年に御承知のような日本熱学関連ということで大量の不良債権を出しまして経営が苦しくなりました。で、昨年、一昨年と暖冬で石油ストーブが売れなくなりました。それから、近時に至り中近東が御承知のようなことで輸出がむずかしい。それからアメリカにかなり出ていたのでございますが、アメリカの商品規格との関係でアメリカ向けがむずかしいという状況に悪条件が重なりまして、本年に御承知のように不渡り、銀行取引停止となったわけでございます。で、この時点における資本金は約四千万円、そのときの債務超過額が約三十二億円、それから流動資産が約六億円、流動負債が四十二億円、それから債務総額が約四十九億円、そのうちの三井物産からの負債が、三井物産の債権といいますか、三井物産からの負債は二十五億九千万円、以上のような次第でございます。
○近藤忠孝君 この会社は四十九年、五十年は大体十億から十四億の赤字を抱えた会社です。その後黒字になった時期がありますか。あるいはとんとんですね、赤字でもとんとんの状況、そういう時期はいつですか。
○政府委員(若杉和夫君) お答え申し上げます。 経常利益段階で五十年から五十五年までの経緯を申しますと、黒字は五十一年、五十三年の二年度でございました。五十一年度が一億六千五百万円、五十三年度が八百万円、それ以外は相当大きな赤字を計上しております。
○近藤忠孝君 五十三年、五十四年も私はこれは黒字だったと思います。そこで、この黒字であった時期に三井物産からの役員が派遣されておって、そして赤字になったらばこの役員を引いてしまった。大体黒字の時期にこれは代表権を持っておった役員。それで大体相当資産を処分しまして、そして赤字になったらば平の取締役になった。それで決定的に赤字がわかったらばこれは取締役も引いてしまったと、こういう関係なんじゃないでしょうか。
○政府委員(若杉和夫君) お答え申し上げます。 代表取締役を派遣しましたのは五十二年の五月でございます。五十二年度は一億二千八百万の赤字でございますが、五十一年度は若干の黒字ですから、その時点が黒字か赤字かむずかしいんですが、若干の黒字的なときに派遣になったと言えなくはないと思います。それから、代表取締役を引っ込めまして取締役にかえたのが五十四年六月でございます。これも五十三年度は若干の黒字でございますので、五十四年の六月に、年度当初にかわったとすると黒字赤字のすれすれのところあたりにそういう交代があったというふうにも見れるわけでございます。
○近藤忠孝君 川口の工場を処分した日はいつでしょうか。
○政府委員(若杉和夫君) お答え申し上げます。 一月七日に川口工場を売却した事実がございます。
○近藤忠孝君 その翌日の一月八日がこれが不渡りの日なんです。前の日にこれは処分しまして、そしてその得たお金のうち大半がこれは銀行、それから二千万がこれは三井物産、そのほか一億八千万円ばかりはよくわかりませんが、問題は、この一月八日の不渡りは二億六千万円です。銀行や三井物産が取らなければこれはちゃんと会社はもったはずなんです。どうですか。
○政府委員(若杉和夫君) おおむね先生のおっしゃるような状況がございます。 それで、会社側の感じは、最後のあがきと言っては変なんですが、まあ俗な言葉で言えば、そういうことで工場を処分して、土地を処分して何とか延命を図ろうという感じでやったと思います。ただ、御承知のその土地、工場は担保権がついておりました。担保を解除しないと売却できないという事態があったと思います。したがって、その担保を解除するのにつき債権者に相当会社の思惑よりもよけい取られたという事実もあるようでございます。したがいまして、そういう会社の思惑どおり余り担保権者に取られなければ若干の延命は可能だったかもしれませんが、さっき申し上げましたような相当悪化した条件ですので、まあこれは結果論でございますが、これが決定的に延命に役に立ったとは私は理解できないところでございます。
○近藤忠孝君 フジカの下請業者、これは五十五年の十二月の危機の際にも借金、金借りまして切り抜けたんです。 それから一月八日の件についても下請業者が集まりまして、下請業者だけで一億六千万円の金をつくろう、それであとは社長が一億円つくれと、そうすればこの不渡りは防げるんだと、こうなったわけですね。片や不動産処分問題がある。片やこういう状況がある。これはどうしてつぶれたのか。どうでしょうか。
○政府委員(若杉和夫君) お答え申し上げます。 つぶれた原因というのは、先ほど数字で申し上げましたようにいろんな事態、販売不振、それからもう経理面といいますか、財務面の極度の悪化ということで内外の信用を失ったという状況だと思います。基本的にはそういうことが倒産に至ったものと思います。
○近藤忠孝君 この三井物産の計画的な倒産追い込み、これがあったはずなんですが、それがないという、これは断言できるんですか。
○政府委員(若杉和夫君) 計画的な倒産ということがあったかないか断言できるかどうかは非常にむずかしゅうございまして、少なくとも言えることは、倒産してもしようがないという気持ちがあったことは確実だと思います。
○近藤忠孝君 三井物産が手を打てば倒産できなかったと思うんですが。そこで別の角度からお聞きしますが、三井物産のRDS運動というのを知っていますか。
○政府委員(神谷和男君) 資料によりますと、昭和五十四年十月からスタートいたしましたRDSということに関連した各種スローガンを掲げた経営改善運動、三井物産社内の経営改善運動と理解しております。
○近藤忠孝君 後ろ向き資金やあるいは倒産の関係ではどういうことを考えていますか。
○政府委員(神谷和男君) 関連会社の関係で、できるだけ関連会社を黒字化していこうというような項目がございまして、特に関係会社対策の推進と投融資の見直し、赤字部門対策の強化といったようなものを重点として、短期集中的に関連会社の経営全般を分析して対策を確立しようということ、その結果として連結決算で当社の総合力を強化したいと、こういう呼びかけを行っております。
○近藤忠孝君 このRDSというのは、これは何を意味しているんでしょうか。
○政府委員(神谷和男君) 複合的にRDSの三つのついたスローガンをあらわしておるというふうに称しております。 一つは、研究開発、取引先に対するサービス、リサーチ・デベロプメント・アンド・サービス、それから経営のゆがみ問題の是正、前向き課題への挑戦、合理化の推進というスローガンで、リハビリテーション・デベロプメント・アンド・セービング、それから伝統と潜在力を呼び起こすことということで、リターン・ツー・ダイナミック・システム、最後にリターン・ツー・ドミナント・ステータス、経営実績を質量ともに高めると、この四種を総合的にRDSであらわしたというふうに聞いております。
○近藤忠孝君 ここにお配りいたしました三井物産の業務本部長作成の「関係会社ニ関スルRDS運動展開ノコト」という文書があります。これによりますと「関係会社ノ分類」、三井物産は五〇%出資しておるところだけが関係会社だと言っていますが、実際はもっともっとたくさんの関係会社を考えて、その分類を一から七までやっています。二ページです。一番下によりますと「スクラップ化ニ依ル要消却会社」、そして二ページの一番下には「スクラップ化ニヨル消却」、これは「事業性ニ乏シイ債務超過会社共ノ値ノウチ消却ヲ要スル会社ニ付テハ、水期間中ニスクラップ化ニコル消却ヲスル。」と。「本期間中」というのは二年間、そしてことしの十月までです。まさに計画的ではないでしょうか。
○政府委員(神谷和男君) 関連会社に対する目標、対策の中で、赤字会社の黒字化ということに関連いたしまして、経営内容のグレードアップということと、ただいま先生御指摘のように債務超過会社であって事業性に乏しいものをスクラップ化していくという趣旨のものが記者会見等でも配られております。したがいまして、関連会社の事業見直しをこの期間に行い、発展性の乏しい事業を縮小し、発展性の高い事業をグレードアップあるいはレベルアップしていきたいという方針が打ち出されておることは事実であろうと思います。
○近藤忠孝君 「スクラップ化ニヨル消却」というのと普通の手を引くのとどう違いますか。
○政府委員(神谷和男君) お答えいたします。 三井物産の書いたものでございますので私どもよくわかりませんが、一般的に不良債権の消却といった場合には、取れることがおよそあてもないのに自分の資産として計上しておいて、その企業そのものの体質を脆弱化すると、こういうことでありまして、まず取れる見込みのないような債権ないし資産は、その際できるだけ、痛い思いをしても切り捨てて消却していこうと、要するに不良債権として立てよう、あるいは取れないものとして処理しようと、こういうものが一般的に不良債権の消却と言われておるものと理解しております。
○近藤忠孝君 これは単に手を引くだけじゃなくて、スクラップ化してしまおうと、ここが問題なんです。しかもこれをRDS運動という社の基本的な方針として、いままで調子いいときには系列化した、それを今度は積極的にスクラップ化していこう、そういう中で特に三井物産関係が多く倒産が起きているわけであります。ですから先ほど申したように、葬式をどんどん早く出してしまおう、こういうことであります。 そこでもう一つ、八月一日付の同じく業務本部長の作成の文書があります。その二枚目には、赤字会社の関係について書いてありますが、三枚目を見ますと、「RDS運動ノ目標」、「業績面デノ目標」として「売上高 業界第一位ヘノ復帰」、それから第二は「年間利益 税引前利益三百億円ノ達成」と、だから三井物産が苦しくて、自分が苦しいから、自分が生き抜くために悪いところをつぶすんじゃないんです。業界第一位、三百億のまさに膨大な利益を達成するために、かつて自分の都合もあって系列化したところを今度はつぶしてしまう。 そこで通産大臣、こういうことを許していいんでしょうか。
○国務大臣(田中六助君) 事実なれば、やはり商業道徳に、あるいはそういう基準に反すると思います。
○近藤忠孝君 ですから、三井物産の社内ではこのRDS運動というのはリターン・ツー・ダイナミック・システムじゃなくて、ラピッド・ダイイング・システム、要するに早殺しシステム、大臣、早殺しシステムと言うんです。となりますと、これはいま大臣も言われたとおりゆゆしき事態であります。 そこで、これは総合商社行動基準に関してどうかということが問題になりますが、まず総合商社行動基準、これを読み上げてほしいと思うんです。一章と三章ね。
○政府委員(神谷和男君) 第一章でございますが、「経営の理念と姿勢」ということで、 企業の繁栄は、社会の健全な進歩発展なくしてはあり得ない。この認識に立って、総合商社は変化する社会の要請に効率的に対処するため総合的かつ多角的な機能をもって福祉向上と社会的調和に貢献する。 総合商社は、常に、その果たすべき社会的な役割と責任を自覚し、節度ある経営態度をもち自らの体質を時代に応じ、時には率先して改革する。 総合商社は、その機能発揮に際して、内外ともに自然や社会・経済環境そして既存の秩序との調和に留意する。以上が第一章でございます。第三章「関連企業・業界との協調」 (1) 総合商社は、関連会社の主体性の尊重に意を用い、相携えて社会的使命の達成を図る。 (2) 総合商社は、他産業、とくに中小企業に対しては共存共栄の実を挙げつつ共に社会的な要請にこたえるべく努力する。また相手企業・業界の立場に十分の配慮を払いつつ、秩序ある競争の原理と公正取引きの原則を経営活動の基準とする。 以上でございます。
○近藤忠孝君 そこで、通産大臣と大蔵大臣、もう明々白々に、これはいまの基準に反していることは明らかです。明らかだというだけでほっといちゃいかぬので、これに対する対処が必要です。それから、立法論的な対処も必要だと思いますが、通産、大蔵、それぞれの立場からどういう方法がありますか。
○国務大臣(田中六助君) ただいま事務当局から読みました総合商社行動基準の一章と三章に明らかに反しますし、と言って私どもがある程度の法的規制とか、あるいはいろんなことを、行政指導の面は十分できますけれども、これをモラルあるいはそういう行動基準に照らしてどうとかこうとかということはできても、これを法的にあるいは何か規制をするというようなことはわが国のシステムとしてはできませんが、十分、どういうことだというような勧告や、あるいは行政指導はできるのじゃないかというふうに思います。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 現在でも預金者の保護というような観点から、銀行の大口融資については通達で規制をいたしております。新しく今後銀行法を国会に上程するつもりでございますので、それを法的規制に改めたい、そう考えております。
○近藤忠孝君 通産大臣、この規制の一つとして商社金融の実態、内容の公表とか、その他商社のこういう乱暴な行為をチェックする、こういう立法論が一つあると思うんです。それが一つ。 もう一つは、行政指導をすると申しましたけれども、実際どういう行政指導をするつもりですか。具体的に。
○政府委員(神谷和男君) 商社の行動につきまして指導し、あるいは必要に応じて規制をするという基本方針は大臣から答弁されたとおりでございますが、具体的な方法といたしましては、総合商社と申しましてもいろいろな事業活動を行っておるわけでございまして、具体的に個々の規制法あるいは遵守すべき法律、それらを通じてまず法的には規制をし、あるいはその遵守を求めるというのが第一でございまして、これらを総合的に、総合商社であるから、あるいは一般的に商社であるからさらに規制を加えるということは立法論的にも非常に困難でございますし、実態上も必ずしも適当でないというふうに考えますので、個々の法規の適切な運用で対処を第一にいたしたいと思います。 第二に、具体的な行動のチェックに関しましては、先ほども大臣が申し上げましたように、たとえば中小企業等を積極的に切り捨てるような方向そのもの、そういうような方針はやはり行動基準に反するわけでございますので、そういうことのないようにということは、これは常時行動基準遵守という形で要請をし指導をしておるところであり、今後も引き続き続けたいと思いますが、具体的な個々の案件に関しましては、個々の担当部局あるいは担当省において、個々のケースごとにその実態をとらえ判断し、必要な指導を行っていくことが適切であろうと考えております。
○近藤忠孝君 先ほど私は具体的な例を示して、大臣はこれはまずいとおっしゃったわけですから、今回のこの例について、RDS運動のこういうやり方について大臣としてはどう指導するつもりか。
○政府委員(神谷和男君) RDS運動そのものは社内の経営改善運動でございますので、この運動がけしかるとかけしからぬとか言う筋合いのものではないと思います。ただ、御指摘のように、その中でスクラップ化であるとか、あるいは中小企業と関連していろいろ御指摘のような議論を生ずるような表現、あるいは内部の者がそのような誤解を受ける、あるいは社の全体の方針そのものを必ずしも体しているかどうかわからぬような発言をしておるというケースもございますので、中小企業との関連において対応する場合においての商社の行動に慎重を期するよう指導を、これは一社のみではなく全般的に行ってまいりたいと考えております。
○近藤忠孝君 通産大臣お帰りになって結構です、終わりましたから。 中小企業と同時に勤労者も大変なんですが、ところが、政府の新経済社会七カ年計画によりますと、昭和六十年度で国民所得比の税負担二六・五%、社会保障負担一一%の大負担増が計画されておるんです。これは大変な負担増になると思いますが、私、問題にしたいのは、この負担増が国民諸階層のどこに強く当たるのか。そのことによって負担の公平及び所得分配の公正が保たれるのか。大蔵大臣並びに経企庁長官の御答弁をいただきたいと思うんです。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 企画庁の中期多部門モデルを用いて、全体として総合のとれた六十年度の経済の姿を展望した結果得られた二六・五というのはそういう数字でございまして、所得階層別の負担を積み上げてできたものではございません。したがいまして、租税、社会保障負担の増加がどの階層にどれだけかかるかというようなことはこれだけでは論じられないと思います。
○国務大臣(河本敏夫君) 大蔵大臣と同意見でございます。
○近藤忠孝君 大蔵大臣、所得税は累進構造を持っているので、所得の再配分機能を最もよく果たす、課税の公平を実現するのに最良の租税であると言われておりますが、大臣のお考えはいかがですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私もそのように考えております。
○近藤忠孝君 経企庁長官、社会保障と公共料金の負担について、それぞれについて所得階層別の負担割合をお示しいただきたいと思います。
○政府委員(齋藤成雄君) 五十四年度の非消費支出の対実収入比率は、第一分位では八・六、第二分位が九・七、第三分位が一一・〇、第四分位が一二・五、第五分位が一四・八。それから公共料金の関連支出は、第一分位が二二・六、第二分位が一一・八、第三分位が一〇・九、第四分位が九・八、第五分位が八・七でございます。
○近藤忠孝君 公共料金の負担については、顕著な逆累進性が出ていることは明らかであります。 そこで、最近五年間の所得階層別公共料金負担の伸び率はどうなっていますか。
○政府委員(齋藤成雄君) 四十九年と五十四年と比べまして、公共料金の関連支出の伸び率は第一分位が一〇一・三、第二分位が八〇・三、第三分位が七三・三、第四分位が六二・五、第五分位が五二・〇でございます。
○近藤忠孝君 低所得者ほど公共料金負担が強まっていることが明らかです。そこへ公共料金がまた続々と値上げされる。すると、この逆進性は一層強まるばかりだと思いますが、いかがですか。
○政府委員(齋藤成雄君) 公共料金の改定は、御存じのとおり、所得階層にかかわりなく影響するものでございますから、本来購入する財貨あるいはサービスが四十四年と変化がないといたしますと、伸び率も同一となるはずでございます。御指摘の四十九年と五十四年との伸び率に違いが出ているということは、基本的にはこの期間において公共料金関係の低所得階層の購入量の伸びが比較的高かったということをあらわしていると考えております。
○近藤忠孝君 現実には明らかに逆進性です。 そこで、経企庁長官、この逆進性を克服して所得格差の是正を図るためには、どうしたらいいと思いますか。
○政府委員(齋藤成雄君) 御存じのとおり、公共料金の算定と申しますか、決定は所得に応じて決めるということではなくて、独立採算の原則とそれから受益者負担の原則と、この二つの原則に基づいて定めております。したがいまして、公共料金の決定がこういった負担の差によって影響されるということは考えられないわけでございます。むしろこういった問題について社会福祉的な配慮によって何らか行うということでございますれば、それは社会福祉政策あるいは租税政策といったことによって配慮なさるべきものと考えております。
○近藤忠孝君 経企庁作成の「物価レポート’8〇」によっても同様のことが書いてありますが、長官、そのとおりでよろしいんですね。どうでしょうか。御確認願います。
○政府委員(齋藤成雄君) 御指摘のとおり、「物価レポート」の中にそういう文言がございます。繰り返して申しますれば、所得再配分をもし図ろうということであれば、それは累進的な税制や社会保障等を通じて行うのが妥当であって、公共料金を通じて行うのは適切でないということでございます。
○近藤忠孝君 いまのことは、大蔵大臣よく耳に入れといてほしいと思うんです。 そこで次に、厚生大臣、社会保障による所得再配分機能の方は、これは効果を発揮しているかどうか。社会保障後のジニ係数及びその再分配率をお示しいただきたいと思います。また、ジニ係数というのはなかなかこれ耳になれていないので、この御説明もいただきたいと思います。
○国務大臣(園田直君) 所得再分配調査によりますと、社会保障後の所得、これは当初所得から社会保険料を差し引き、これに年金等の社会保障給付を加えたものであります。これのジニ係数は、四十二年度は〇・三四二三、四十七年度は〇・三三三八とふくらみが少し減ってゼロに近づいた現象でございましたが、五十年からは〇・三五七七、五十三年度は〇・三六〇八とふくらみが大きくなっているわけであります。また、再分配によるジニ係数の改善率である再分配率は、四十二年の八・七%から四十七年の五・七%、五十年調査の四・五%、五十三年調査の一・二%と低下しております。
○近藤忠孝君 結局、公共料金などの負担増による逆累進状況は、税制によってもまた社会保障制度によっても十分是正されていない、これはもう明らかです。そこで、厚生大臣の立場から、これを正していくためにはどうしたらいいと思いますか。
○国務大臣(園田直君) ジニ係数のふくらみがだんだん出てきたことは、小さいことを言えば、生活保護費というものが影響が大きかったのが小さくなった、医療保険、社会保険等の影響が直接国民に関係があって大きくなった、こういう技術的なことはありますが、やっぱり大きな問題は、再分配率がだんだん減ってきたことである。そこで私としては、やはり所管でありますから、こういう時世でございますから、給付扶給の公平、格差の縮小、そのためには重点的に効率的に適正にこれを使うことを考えなきゃなりませんけれども、しかし、この数字から見ましても、中期展望の展望から見ましても、私としては憂慮にたえないものがございます。単にこれは社会保障だけではなくて、社会保障が占める所得再分配の要素は非常に大きなものでありまして、所得再分配は世の中がつらくなればつらくなるほどこれは政治的に大きな問題でありますから、財政当局の御理解とさらに一層の御奮発を期待するものであります。
○近藤忠孝君 そこで大蔵大臣、厚生大臣からも財政当局の奮起をという話があったわけであります。そしてこれらの事実は、財政の所得再配分の機能を発揮させなきゃいかぬと、特に所得税におけるその機能を発揮すべきことを求めているのではないかと思います。私は、今回の予算はそういう配慮が全然なかったのではないかと、こう思いますが、いかがですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 所得税の再配分機能をもっと強化しろと申しますが、御案内のように日本の所得税ほど非常に急進的な累進課税、ともかく八千万円以上で住民税と両方で九三%取っちまうわけですから、世界に類を見ないような超越超累進課税をとっておるんです。したがって、これをもっと強化しろというようなことは、これは非常に困難な問題だと私は考えております。 ジニ係数が下がったと言われる理由は、それはやっぱり社会保障制度が拡充をいたしまして、社会保障費の支出の中で、高所得者照から低所得者層への垂直的な所得再分配機能の高い生活保護費などの比重が低下をした、中間的な所得階層間での水平的な所得再分配の性格の強い医療、年金、つまりこれは仲間同士で分け合っているという話ですね。要するに、中産階級が非常にふえて、年金なんかは非常にふえておりまして、この年金も、非常に生活に困った人だけがもらうのでなくて、中間的な所得階層まで要するにそういうようなものをもらうということになってきたと、そういうようなことがいろいろ原因になっているのじゃないかと、私はそう思っております。 国際的な比較を見ても、日本が、要するに所得税と社会保障関係の出費をした後の可処分所得を調べてみても、そう悪くなっているわけじゃない。ですから所得税でかなり是正しているということは間違いないと思います。
○近藤忠孝君 厚生大臣、経企庁長官、私の関係ではもう結構ですから。 いま大蔵大臣は、勤労所得についての税率だけ挙げましてわが国が高いと言うんですが、私は、わが国の場合に分離課税、これを問題にする必要があると思うんです。分離課税はどの所得階層にどのくらいの割合で占めているのか、その点はおわかりですか。
○政府委員(梅澤節男君) いま御質問のございました、分離課税の階層別にどういうふうになっているかという御指摘でございますけれども、現在分離課税の一番代表的なものとして利子配当の源泉分離選択がございますが、これは制度のたてまえ上三五%の分離課税で税務関係は切れてしまいますので、データといたしまして所得階層別の分布状況は明らかではございません。
○近藤忠孝君 大臣、これから国民に大増税をお願いしようというときに、いままでの税負担の公正が保たれておったかどうか、この点を資料もなしに国民にがまんしろと言っても、これは納得できないと思うんです。しかし全然ないかと申しますと、これも資料でお示しいたしましたが、一橋大学の石教授が調査いたしました。それによりますと、大体分離所得というのは低所得者がほとんどないんです。これは一九七五年の資料ですが、年所得五百万まではその割合は一%に満ちていないんです。二千万円超で急増しておりまして、一千万から二千万で一八%、二千万から三千万で三六%、三千万から五千万で五六%、五千万円超では何と七八・五七%、こういう数字になっておるんですね。だから、要するに高額所得者の方がこの分離課税の恩恵をたくさん受けている、これは明々白々なんです。調査すれば必ずそういう数字が出るし、私はそういう調査をして十分に国民に納得を得るべきだと思うんです。 そこで次にお聞きしたいのは、そのようにいままで恩恵を受けておった。それを総合課税にした場合には、どの程度の税金を払うべきだったか、しかし現状は少ない。その差額がどれくらいであるか、所得階層別に調べたことがありますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 所得階層別にはわかりませんが、大体、総合課税にすると、所得税で七百億円、地方税で千二百億円ぐらいの現在の何ですれば増収になるのじゃないかというように推定をされております。
○近藤忠孝君 これも石教授の計算です。これは「租税政策の効果」という大変すぐれた労作ですし、大蔵省関係で大分有名な本のようですけれども、これによりますと、これも七五年の数字ですが、年収五千万円超の最高所得者層では大体三二%の税収漏れがあった。大臣は先ほど全体の税収漏れを言ったんですが、個々の階層別のを調べないと国民は納得できないのじゃないでしょうか。
○政府委員(梅澤節男君) いま委員が御指摘になりました石教授の分析を私ども承知いたしておりますが、これはあくまで推計でございます。 それからもう一つ、一九七五年、つまり昭和五十年でございますね、この時代は土地税制はいわゆる二〇%の平均分離課税の時代だったわけでございます。その後、むしろ、土地税制につきましては分離課税ではございますけれども、現在は所得税本則よりも重課しているわけでございますね。それともう一つは、利子配当の分離課税につきましても昨年の、五十五年の所得税法の改正でもちまして五十九年以降総合課税に移行いたしますので、石教授の分析の数字が正しいかどうかという議論は別にいたしまして、五十年時代の事態と今後五十六年から五十九年にかけましての税制の環境はさま変わりしているということはぜひ御理解願いたいと思います。
○近藤忠孝君 この石さんのが推計だと言いますけれども、それに対応する調査をしてないんだから、これは正しいとも正しくないとも——正しくないということは言えないはずだと思うんです。 そこで問題は、いままでの経過を見ますと、相当高額所得者ほどあるべき課税よりは免れてきたと、そして蓄積されてきたと、こういう経過だと思うんですね。いまこれから大増税だというときには、そういうこともあって蓄積されてきたもの、そして現に力があるところ、そこにこそ課税の目を向けるべきで、いままでそういう点では余り恩恵を受けなかった層にはこれは課税をむしろ差し控える、こういうことによってのみ国民の納得が得られるし、そしてそういう方向によってこそ私は財政再建すべきだと、こう思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 先ほども言ったように、日本の場合は八千万円を超えると地方税と両方で九三%も税率がかかるということでして、世界に例を見ないような大重税を高額所得者には課しているわけですよ、十億とか二十億とかいうものがあったら。それは両方合計すると八〇%までで打ちどめになっているわけですが、二〇%しか残らぬわけですから、八千万円を超えた所得については。ですから、これはかなりの重税を現在課しておる。したがって、外国でも今度は六〇ぐらいまで下げようとか五〇にしようとかという、アメリカなどでもそういう報道がなされておりますが、日本の場合も非常に強い課税になっている。そこで、もしそれを多少緩和しているものがあるとすればそれは分離課税だろうと思いますね。したがって、これについてはしかし今度の税制の五十九年からの総合課税、グリーンカード制の導入ということによってそれは総合課税になってくるわけです。したがって、そういうときには、どれくらいの重税を課しているかという、世界の自由国家の横並びの問題等も検討して全体の中で税負担の調整というものはしていきたいと私は考えておるんです。
○近藤忠孝君 大蔵大臣は勤労所得だけの累進制だけ言いまして、そのほかにキャピタルゲインの非課税があるし、それから分離課税がありますね。そういう点では総合的に考えるべきだという点を再度申し上げたいと思います。 それから、大蔵大臣は直間比率の改善、つまり間接税の比重をふやそうということを言明しておりますが、これをふやした場合には税制全体の累進制はどういう影響を受けますか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) それはどういう形で直間比率をふやすか、現行税制度の中でやるのか、また別なことでやるのか決まっておるわけじゃありません。決まっておるわけではありませんが、私はいつも常識論で物を言っておるのであって、イギリスとかドイツとかフランスとか——フランスなどは租税のうち六〇%近いものが間接税、あるいはイギリスあたりが四五の五五とか、ドイツも似たようなものでしょう、四割から六割の間に入っています。日本は三、七、三〇%の間接税ということでございまして、これらについて、余り学問的なことを私考えているわけじゃないが、よその国との並びで、三〇%よりももう少し、まあドイツ並みぐらいでもいいんじゃないかと、その上にイギリス、フランスというのがあるわけですから。そういうようなことで、本当に消費の実態というものから考えて——税金を払わないという階層もあるわけですからね、しかし生活程度はいいと、資産があるという人にも少し持たせるのにはそういうことを取り入れてはどうかなという考え方から、直間比率というものをもう少し近寄らしてもいいんじゃないかということを申し上げただけでございます。
○近藤忠孝君 累進度の問題。
○国務大臣(渡辺美智雄君) ですから、それはやり方によって、どういうふうなやり方をとるのか、それによって違ってまいりますので、まだそれらについては長い深い勉強はいたしておりません。
○近藤忠孝君 これも常識的には累進度は強まると思うんです。 そこで、これは昨日の本会議でも、大型新税、間接税、この導入は再び私の念頭に上ることはない、こう総理は答えたわけです。きのうの予算委員会でもこの問題について大蔵大臣聞かれまして、私も総理と同じ考え方だと、こう申したはずですが、同じ考えということは、この大型間接税が再び念頭に上ることはない、再びですよ、ずっと先まで上ることはないという面において大蔵大臣も総理と同じ考えなんでしょうか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) そうずっと先まで言われましても、私はずっと先まで大蔵大臣やっているかどうかわからぬことでございますので、当面財政の再建をやっていくのにおいて、ことしは一兆四千億円ほどの増税を国民にお願いしたわけですが、五十七年度においては当然、財政の中期展望でもわかるようにふえるものはふえるわけですね。そのふえるものを歳出カットだけで、どっかへこましてふえる方をふやして、地ならししてゼロベースとうまくできればいいですよ、これは。したがって、まずはできるように、大型間接税と頭からずっと離れて、それでまずはできるように取り組むということを言っておるわけでございます。再び永遠に頭の中へなんて言われても、そんなに私は先のことまでは考えておりません。
○近藤忠孝君 総理は私の質問に対して、将来そういうことないのかと聞いたらば、それに答えて、再び私の念頭に上らないと言ったんです。ということは、これは総理の在任中だけということなんでしょうかね。どうでしょう。
○国務大臣(渡辺美智雄君) さあ、それは総理に聞いてもらわないとよくわからないことでございます。
○近藤忠孝君 大蔵大臣とニュアンス大分違うんで、私は、大蔵大臣の頭にはいまちょっと離れているけれどもまた入ってくるんじゃないかと、こう思うんですが、どうですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は、やっぱり歳出カットをやるのに、こちらに税金が入るんだという頭があると、なかなか歳出カットをするのはやさしそうでむずかしいですよ、これは。物すごくむずかしい。だけれども、そういう考え方があったのでは歳出カットはできないから、この際はいままでの因縁、情実にとらわれることなくまず歳出カットをやる、その間頭にないということです。
○近藤忠孝君 そうしますと、もう一度確認しますと、ともかくも当面ですね、当面だけないと、こうですね。
○国務大臣(渡辺美智雄君) したがって、それができればそれは本当に置き去られたままになってしまう、幻の間接税になっちまうですね、それをこいねがっているわけです。
○近藤忠孝君 それからもう一つ、適切な財源や他に方法があれば所得減税を行う趣旨かと、きのう本会議で聞いたんです。それに対して大蔵大臣は、私が財源は軍事費その他具体的にあると言ったら、軍事費だけとらえまして、そして近藤さんとは考えが違うからということで、すれ違いの答弁なんですね。まだほかにも財源があれば減税を行っていくという、そういう趣旨なんですか。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は、財政再建で赤字国債をまずなくす、発行しなくする、そうして、いまでも借りちゃったのが八十兆もあるわけですからね、七十一兆ですか、ことしまた十二兆追加になりますから。そういうようなものを、借金の返済ですね、これが計画どおり実行できるという見通しが立って、それでなおかつ財源に余裕があれば私はできるだけ所得減税をやりたいと思っています。
○近藤忠孝君 そこで財源ですが、その一つとして私は有価証券譲渡益への課税、これは可能だと思うんです。現に、最近の誠備事件などを契機に証券界いろいろ問題になりまして、一つの論文は、非課税資金がここに回ってきている、そしてああいう不正が起きたんだと。 そこで国税庁、この捕捉は実際どうなっているのか。そして大蔵大臣、こういうところの課税を強化する、そういう意思はないか、いかがですか。
○政府委員(小幡俊介君) 国税当局といたしましては、適正公平な課税の実現というためにあらゆる資料、情報の収集活用を図るということで、適切な課税処理というものを常に心がけておるわけでございますが、お話の誠備グループが株式市場におきまして多額の資金を動かして株式の買い集めを行っていたということは私どもも承知をしておるわけでございますが、その結果といたしまして、誠備グループの会員につきまして課税に結びつくような所得があるのかどうかということにつきまして、私どもといたしましても関心を持っておるところでございます。今後五十五年分の確定申告の内容あるいは各種の資料、情報の分析検討というふうなことを行いまして、株式の買い集め等によりまして課税すべき所得があると認められる場合には、調査の上、適正な課税処理を行ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私も同様でございます。
○近藤忠孝君 では、時間がないのでこれで終わりますが、本当は時間があれば具体的にこうやればこれくらい取れるというのを御紹介しようと思ったんですが、これはまた次の機会に譲りたいと思います。
○委員長(木村睦男君) 以上で近藤君の一般質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(木村睦男君) 次に、小西博行君の一般質疑を行います。小西君。
○小西博行君 きょうは二十六分の時間をいただきましたので、この時間内におきまして、特に原子力の問題と教育の問題を中心に質問させていただきたいというふうに考えております。 まず、長官にお尋ねいたします。わが国のエネルギーの問題というのはずいぶん昔から論議されておりますし、特にこの原子力発電というのがエネルギーの中でも大変大きな要素を占めているのではないかというふうに私は自覚しているわけでございますけれども、先日の窪川の問題で、これは大変残念なことであったというふうに私も思いますけれども、しかし原子力発電の立地の問題に対して非常に大きな教訓を残したのじゃないかというふうに考えております。そういった意味で、まず長官の意見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中川一郎君) 窪川町における原発問題に関してのリコールがああいう形で通ったということは、原子力行政を預かる者としてまことに残念であったと存じます。ただ、あのことによって原子力行政が不信を買ったとは思っておりませんで、特に内容を見てみますと、単純に原発反対が通ったというものではなくて、地元の複雑な政治事情も反映して、必ずしもあの結果が、全部が全部リコールに通じたものだとは思っておりません。非常に複雑な事情が重なったものだと思っております。いずれにしても、結果としてああいうことになったことは残念でございまして、これからの原子力を考える場合、いよいよ重要性を増しておるわけでございますから、今後国民の理解を得られるように、今回の問題を契機としてさらに決意を新たにして、この安全性、立地問題の解決に努力をしていきたいと、こう思っております。
○小西博行君 ちょうど昨年の十一月の二十八日、閣議決定によりますと、昭和六十五年度の原子力発電量、これの目標を定めております。五千百万キロワットアワーから五千三百万キロワットアワー、こういうような非常に大きな数字を掲げられているわけでございますけれども、実際、現状を見てみますと、現在稼働中二十一基、このトータルが千五百万キロワットアワーしか到達できていないわけであります。現在建設中あるいは準備中を入れまして、これが千三百万キロワットアワー。したがいまして、十年と言いましても六十五年ですから九年しか実はございませんけれども、どう計算いたしましても、今後九年間に二千三百から二千五百万キロワットアワーの建設が必要であるというようなデータになろうかと思います。したがいまして、一基百万キロワットアワーの発電所を二十三から二十五カ所つくらなければ。いけないという大変大きな問題になろうかと思いますが、この辺の具体的な建設計画あるいは見通しについてお伺いしたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) ただいまお話のございましたように、昨年の十一月に策定いたしました代替エネルギーの供給計画におきましては、昭和六十五年度の日本の原子力発電所の能力を五千百万キロワットないし五千三百万キロワットというふうに想定しておるわけでございます。 そこで、現実の問題といたしましては、いま先生のお話のございましたように、稼働中のものあるいは建設中のものを入れましても、二千三百ないし二千五百万はまだ不足をするということでございまして実は大変頭の痛い問題だと思っております。しかしながら、原子力発電所がエネルギーの中でいろんな特徴を持っておりまして、たとえば価格の低廉性の問題あるいは大容量で供給できるという問題、あるいは供給が比較的にほかのエネルギーに比べまして安定性があるというような問題を考えますと、どうしても原子力発電に依存せざるを得ない状態になるということでございますので、私ども頭が痛い問題といって拱手傍観するわけにもまいらぬということでございまして、今後のエネルギー政策は挙げて原子力発電所の開発にあるのではないかというような気持ちすら持っておるわけでございます。 そこで、具体的な方法といたしましては、何といいましても安全性の確保の問題、これが第一でございまして、先ほど御指摘のございました窪川町の問題等におきましても、やはり町民の方に十分なる御理解をいただけなかった点に私どもは反省を持っておりますので、そういう点を含めまして、安全性の問題ということを十分頭に入れまして対策を進めてまいりたいと思うわけでございまして、大変むずかしい問題でございますけれども、所期の目的を達成するためにはいろんなコンセンサスを得ながら政策努力を集約的に集中してまいりたいと、かように考えている次第でございます。
○小西博行君 六十年度の目標が三千万キロワットアワーという計画でございまして、これは科学技術委員会におきまして長官にもそういう質問もさしていただきましたのですけれども、当初からできないような計画をなぜこの段階でやられるのかなと、実はもういまの段階でその計画が実行されたといたしましても、十年ないし十五年原子力発電の建設というのはかかるわけでございますので、どうもその辺の計画性が甘いのか、あるいは何か願望だけをこの計画の中に織り込んでいるのかということで、大変私どもが考えますと地に足のついていないような形ではないかというふうに思うわけでありますが、その辺はいかがでございますか。
○政府委員(森山信吾君) 昭和六十年という時点で考えてみますと、いま御指摘のとおり三千万キロワットの計画をつくったわけでございまして、現実の問題は、現在稼働中と建設中のものを入れましても二千八百万キロワットということでございます。二百万キロワットのギャップがあるわけでございまして、願望的な計画を掲げたのではないかという御指摘でございますが、私どもはすべての政策を集約的に実施いたしまして、官民の最大の努力をもって実現すべき目標として三千万キロを出したわけでございます。ただ、現実の問題といたしましては、スリーマイルアイランド等の事故もございまして若干計画がおくれたということは認めざるを得ないと思っておる次第でございます。 ただ、原子力発電所の場合、発電所そのものの建設と、あと稼働率の問題との相関関係があると思いますし、私どもはその計画のおくれを何とか稼働率でカバーできないかという意識を持ちましてこの一年間相当稼働率の向上に努めてまいったつもりでおります。例示的に申し上げますと、五十五年度中は恐らく六一%台の稼働率になるのではないかということでございまして、一昨年に比べますと相当程度稼働率が上がっておりますので、設備の若干のおくれは稼働率の向上によりましてカバーをしたいということでございます。ただ、基本的には六十五年度の十年間の目標につきましては、先ほど申し上げたような数字を何とか実現したいという願望を持っておる次第でございます。
○小西博行君 実は、こういう地域・行政問題等研究会と日本原子力産業会議、地域開発・財政問題検討会あたりから資料として出ているわけであります。この中を見てみますと、原子力発電所を設置して稼働するまでの過去のデータが非常にわかりやすいような形でグラフで出ているわけであります。これを見てみますと、何としても時間がかかっておりますのが最初の合意形成という段階、つまり地点を決めまして、そこで地元の方々に了解してもらう、この時間が大変長いのと同時に、ばらつきがあるわけでございます。特に、川内という発電所がございますが、これは非常に長くて八年ほど合意形成までの時間を要しているわけであります。大変短いものは一年半ぐらいでスムーズにいっているわけであります。 そのように、初期段階の時間設定といいますか、うまく地元住民との話し合いといいますか、説得といいますか、この辺が原子力発電をやっていく場合に一番大きな問題点になっているのではないか、そのように考えるわけであります。もちろん、この許認可の問題というのも大変複雑でございまして、後ほど幾らか触れさせていただきますけれども、どうやらこの辺にポイントをしぼって、まず最初の立地の問題に対して、これから政府としてどういう態度でどういう問題を解決していかなければ今回の窪川町のような問題が起きると、大体私は想定がつくように思うわけでありますが、その辺の御答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(石渡鷹雄君) 先生御指摘の窪川町の教訓等から発電立地の初期の段階におきます合意形成が非常に大事であるという点につきましては、御意見のとおりと存じます。そういう観点から、政府の予算といたしまして、来年度におきまして、電力施設計画以前の立地初期段階におきまして国みずからが行う広報活動、あるいは地方自治体が地元住民の自主的な合意形成を図るために行う事業等につきまして予算措置を講じているところでございまして、こういうことによりまして立地問題の初期段階における合意形成の促進に資してまいりたい、このように考えている次第でございます。
○小西博行君 局長さんにさらにお聞きしたいわけでありますが、この立地段階でのいろいろな条件をひとつ挙げていただきたいと思いますが、何点があると思いますけれども、どういう問題に対して特に突っ込んでやっていきたい、そのことが原子力の立地問題に対して解決のめどになるんだ、その辺の問題を少し触れていただきたいと思います。
○政府委員(石渡鷹雄君) 地元の御関心は三点にしばられるかと思います。 まず、エネルギー問題に伴います原子力発電の必要性に対する基本的な御理解でございます。二番目に、何といいましても安全性という問題になるかと思います。それからその発電に伴います電力消費者が受けるメリット、利益に匹敵する地元への福祉の向上といった点が第三の点になるかと存じます。やはり、国がこの立地の初期段階におきましていろいろ地元の方々にお話しするという場面といたしましては、まず必要性とそれから安全性という点に焦点がしぼられるかと考えております。
○小西博行君 実は、もっと詳しいことをお聞きしたいわけでありますけれども、確かにこの安全問題というのはもうどうしてもこれは解決しなければならないというふうに私も考えるわけでありますが、さらにこの安全ということにおきましても、責任体制の確立という問題がいま恐らく重要な問題になっているというように私は理解しているわけであります。 それから必要性の問題でありますけれども、これは非常に漠然とした答えが返ってきたわけでありますけれども、これは特に現地に何らかのメリットといいますか、その辺ではないかというように思うのでありますけれども、これを具体的にどういうような問題にしぼって考えているのだろうか。むしろ、原発の立地については反対の方が大変積極的にPRをやられまして、後から入った場合には大変やりにくいという問題があるわけでありますので、何としてもこの利益あるいはその必要性、私はこの点につきましてもっと具体的にお伺いしたいと思います。
○政府委員(高橋宏君) お答えいたします。 電源立地の推進のために国がどういう項目についてどういう施策を講じているか、こういう御質問だと理解いたします。 ただいま科学技術庁からも御答弁ございましたけれども、まず安全とか環境保全、これが第一であることはもとよりでございますが、電源三法制度によりまして、地元に対するメリットの創出あるいは地域開発の助成等に力を入れていくということもまたゆるがせにできないと思っております。と同時に、こういう制度とかあるいは安全性の確保の体制とか、そういうものにつきまして前広に地域の皆様方に広報、PRしていく、こういうことが最後に大事になってくる、こういうぐあいに理解するわけでございます。 そこで、まず私どもといたしましては、制度といたしまして、電源三法制度の抜本的な強化拡充と申しますか、それを来年度以降考えたいというぐあいに思っております。たとえば特別交付金制度、これはその地域の雇用造出とかあるいは住民の皆様に対します交付金という形で還元していく制度とか、あるいは発電県、大部分の電気は出ていくというそういう発電県に対する交付金、そういう制度も来年度以降考えたいと思っておりますし、それから広報対策といたしましては、先生御指摘のように初期段階、かなり早い段階から政府自身が力を入れていかなければいけないということに基づきまして、これもただいまちょっと科学技術庁から御説明ございましたけれども、初期PAということを考えておるわけでございます。 少し具体的に御紹介いたしますと、たとえば電力会社の施設計画として正式に届け出る前の段階、すなわち立地初期段階になるわけでございますが、こういう段階にあります原子力地点につきましては、地方公共団体が実施するPA、パブリック・アクセプタンス対策の費用について補助金を出すと同時に、国といたしまして、原子力フォーラムの開催などの広報を実施するそのための予算、この二項目につきまして来年度新規政策をとっておるところでございます。 〔委員長退席、理事平井卓志君着席〕 さらに、私どもといたしましては、個別地点のうち、特に原子力は重要でございますが、電力需給の安定確保のために重要な電源を要対策重要電源という名前で特別指定をいたしまして、この指定されました要対策重要電源を中心にいたしまして積極的にその地元の理解と協力を求めるための活動に力を入れております。 もう少し具体的に申しますと、中央に電源立地企画官という官を創設いたしまして、同時に地方通産局にはこれにタイアップします電源立地調整官というものを配置いたしまして、先ほど申しました個別地点ごとに担当いたしまして、そこに立地連絡会というのを設置いたしております。これは、御存じのように立地問題はいろんな関係ございますので、単に通産省のみならず、関係省庁、関係省庁の地方出先機関あるいは地方公共団体等をメンバーとしていただきまして連絡会を設けて、この個別電源の推進体制をつくっておりまして、その事前のPR及び立地の節々におきます活動に力を入れていく、こういう体制をとっておるところでございます。
○小西博行君 補助金という制度は、確かに便利のいい私は制度だと思いますし、決して否定するわけではございませんけれども、現実問題、いろいろ交渉段階での問題点を聞かしていただきますと、何か金だけ渡せば説得するんではないか、説得してもらえるんではないかというような非常な安易な面が立地問題に絡んでいるのではないかというように考えるわけであります。確かに、地元の人間も、作業員あるいは従業員、一般の社員ということで採用ということも現実にあるわけでありますけれども、私も先日、島根の発電所へ行ってまいりましていろいろ聞いてみますと、なかなか専門的な人間でなければ運転するわけにまいらないということで、大変建設時というのはずいぶん大ぜいの人が従事するわけでありますけれども、運転開始になりますと、ほとんど地元の人がいないというような状態だというふうに私は聞いておるわけであります。 したがいまして、この問題は単にいま申されましたようないろんな制度をどういう形でつくるという問題だけじゃなくて、政府みずから積極的にどういう態度で臨んでいくかということが私はむしろ大切ではないかというふうに考えているわけであります。したがいまして、もっと何か詳しく個別に、たとえば水産業者との関係はこうであるとか、あるいは農業関係に従事していらっしゃる方にはこういう対策をひとつ考えていきたいのであるとか、あるいは大変過疎の地が多いわけでありますから何とかそこへ産業を誘致してやっていくとか、そういう具体的な対策がなければ私は余り意味がない議論になるのではないかというふうに考えるわけでありますけれども、長官ちょっとお答え願えますか、気持ちだけで結構でございます。
○国務大臣(中川一郎君) 立地については非常にむずかしい点もございますが、安全性の問題と、もう一つは地域振興ということでございます。そこで、ことし、電源特会の改正によりまして電気料金、実質、交付金の形でありますが、引き下がるというような形等をやっておりますが、御指摘のように雇用問題とかあるいは企業誘致とかいうようなところまでもっと前進した前向きのものを考えるべきであるという意見もございますので、私としては関係閣僚、政府全体としての責任でやっていかなければなりませんので、その辺のところは前広にひとつ研究してみたいと、こう思っております。
○小西博行君 大変ありがたい話だというふうに私は考えますが、実はきょうの日経新聞でございますが、この資料を見てみますと、「原発立地の適地調査を五十七年度から約十年ぶりに再開する方針を固めた」という記事が出ているわけであります。この辺の内容について少しお聞きしたいと思います。
○政府委員(高橋宏君) お答えいたします。 本日の日経新聞に、広範な立地調査を開始する計画がある、こういう表現で載っておりますが、そのような計画では実はございませんでして、現在行っています立地調査制度を御紹介いたしたいと思うのでございますが、本年度予算約六千六百万円でございまして、電源特別会計の立地勘定から支出いたしておりますが、二カ地点分の立地調査のための費用でございます。これは地質とか気象、海象等につきまして概括的な調査を行いまして、この事業者が立地をする際のガイドライン、こういう趣旨の調査をいたしております。ガイドラインと申しますのは、実は本当に立地をする、あるいは立地設計をするための、安全審査のための立地といいますと非常に大がかりになるのでございますが、こういうものは電気事業者が実施するということでございまして、それの一歩前の概査、そしてガイドライン、そういう趣旨の制度を実はすでに設けておりまして、そのことを指しておるのじゃなかろうかと思います。現在、一カ所、本年度実施しております。なお、そういう電源三法に基づきます、一カ所で約三千万円強の調査でございますが、実はその以前に過去、図上調査という意味で昭和三十五年から五十一年度にかけまして四十カ地点ほどやっておりますが、これはいわゆる立地調査と申しますよりも、何と申しますか、机上を中心とした調査でございまして、ただし、これにつきましても、原子力開発の初期段階におきましては民間の一つのガイドラインとなったという効果はあったと私ども確信いたしておりますが、現在は先ほど申しました二カ地点、六千六百万円という予算の範囲内での調査をやっておる、これが実情でございます。
○小西博行君 この新聞を読ませていただきまして、いよいよ政府の方も積極的に対応してもらえるのかなということで私は大変喜んでいたわけなんでございます。これは長官、本当に何とか初期段階から国が相当介入して援助してあげないと、確かにエネルギー、その中でも原子力ということで国の私は大問題ではないかというふうに考えているわけなんです。しかし、一般の民間に最初の立地点を決める段階からずっとやらしてしまうというのは、少なくとも土地を決めて開始までに十五年もかかるような現在の状態でありますから、何としてもこれは国が積極的に乗り出していただく必要があるのではないかというふうに思うんですが、その辺のひとつ考え方、あるいは決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(中川一郎君) 再三御指摘のように、もうエネルギー問題、わけても代替エネルギー、省エネルギー、これはもう国際的に最大の政治課題と言ってもいいぐらいの大きな課題となっておりますし、特にわが国はエネルギーの自給率の最も低い国でございます。代替エネルギーを考える場合、何といっても原子力発電というのが柱をなさなきゃならない。コストの面から言っても、量の面から言っても、もう実用性のあるエネルギーは原子力である、こうなっておりますので、いままでも政府としてやってまいり、特にことしは、先ほどお話し申し上げたように、立地する場合、地元にメリットがないじゃないか、何とか電気料金ぐらい安くしてもらうサービスというのが、最大の声であったわけでございます。これは制度上なかなかむずかしいということで、交付金という形で実質地元の御要望にこたえたということで、かなりこれで前進するのじゃないかと思いますが、まだまだ六十年目標を達成し、さらにその後にもこれは当分の間、十年、二十年は原子力に頼らなければなりませんので、六十年の問題だけじゃなく、六十五年の十年後の問題だけじゃなく、長期的視野に立ってもっと前向きのことをしてみなければならぬかなと、こう思っておりますが、何分にも企業誘致といっても、あるいは雇用対策といっても、政府の及ぶ権限というのは非常に限られておりますし、その辺どうしたらいいかひとつ真剣に考えて、この大事なエネルギー問題に対処して、国民の期待にこたえたいと、こう思います。
○小西博行君 確かに国の施政の範囲といいますか、領域の範囲というのも当然あると思うんですが、いつも言われておりますように、何としてもやらなきゃいかぬ大問題ということでございますので、私も先日の窪川の問題をいろいろ調べてみますと、やり方が大変地域の反発を買ってしまうような大変性急な、何か方法といいますか、方法論に私は幾らか問題があったのではないか。そして同時に、土地の問題ということになりますと、相手側の、つまり地域のリーダーシップの問題が、どうしても信頼性ということが大きな要素になるのではないかなと、私はそのように実は考えておりますので、いきなり中央から行きまして、そして物をどんどん投げるというやり方だけは気をつけないと、大変大きな失敗を招いてしまうのではないか、私はそのように考えるわけであります。その点をひとつよろしくお願いをしたいと思います。 時間がございませんので、次へ移りますけれども、実は検査、たとえば運転中の定期検査がございますですね。大体一年間に三カ月ぐらいいま検査に要しているわけであります。通産省は何としても稼働率を上げようと、先ほどの政府委員の方も稼働率を上げて対処するということでございますけれども、現実問題は年間に三カ月は定期検査の期間が要るわけであります。したがいまして、年間の四分の一ですから、幾らがんばっても七五%以上に稼働率は上がらないという実は現状であります。しかも、それを調べてみますと、なかなか検査制度、いわゆる検査員が検査するわけであります。これは通産から出向いて検査をする、あるいは関係会社にやらす。そういう方法が実はあるわけでありますが、この検査が、たとえば企業側で土曜日にひとつ来てほしいというような要望がありましても、土、日、月を外してほしいという、あるいは全国へ行かなければいけませんので、その人間の配分というのも大変私は人数的に問題があるのではないかと思うんですが、この検査制度の改革といいますか、あるいは検査員の養成といいますか、そういうものを国の方でひとつ考えていただきたいというふうに思いますが、いかがでございますか。
○政府委員(高橋宏君) 御指摘の定期検査でございますが、定期検査と申しますのは、原子力発電所が動き始めましてから、一年に一度その安全性についていわばオーバーホールと申しますか、人間ドックと申しますか、そういう種類の検査でございまして、私どもは安全の確保上非常に重要な検査だというぐあいに理解しております。しかしながら、おっしゃいましたように、この定期検査が特に初期段階におきまして非常に長引いて、四カ月かかったという例もございました。これを合理的に短縮していくということは、非常に大事だと私どもも認識いたしております。 そこで、まず検査が長引きます原因をつぶしていくということが大事になるわけでございますが、私どもはまず定期検査で発見されました故障、トラブルを直すと、だから時間がかかると、これは本来定期検査の目的そのものであるわけでございます。こういう故障を発見するのが定期検査でございますので、やむを得ないのでございますが、まずそういう初期故障自身をなくしていくということが大事かと思っております。 それから次に、特に初期の原子炉はそうでございましたが、非常に中が狭くて作業性が悪い。点検をしたり直したりするのに非常に作業性が悪くて時間がかかる。と同時に、作業者の被曝の点でそう効率的な仕事ができないという点がございました。そういう点からぜひ原子炉を作業しやすい、点検しやすい、そして直しやすい、したがって定期検査が早く済む、そういう原子炉に改良していこうということで、もうすでに第一次、第二次改良終わりまして、第三次改良に取り組んでおるところでございます。こういうぐあいにそのものを直していく、いいものにしていくということが一つでございます。 それから次は、いまの検査体制の充実でございます。私どもの抱えております検査員を増強すると同時に、定型化されました定期検査等につきましては、検査センターというところを利用しまして、そして機動的な検査ができるような仕事の分担体制をとる。さらに発電所に常駐検査官という制度を設けまして、そういう全体の定期検査を効率的に行うような管理監督を現地で常時行う。こういうような制度も最近導入いたしまして稼働率の向上、その一助となる必要なことを全部やった上での定期検査の短縮ということに取り組んでおります。将来故障の発生がだんだん減ってまいります、発見が減ってまいりますと同時に、検査項目自身の効率化も図っていかなければいけないというぐあいに考えております。 いずれにしましても、安全は十分確保しながら定期検査を効率化していく、これは今後におきましても重要な課題だと認識して一生懸命やっておるところでございます。
○小西博行君 大変詳しく御説明あったんですが、私も十分理解をさせていただいております。私が申し上げるのは、これから光やっぱり原子力発電がどんどんふえますと、検査をする項目も仕事量もずいぶんふえるというように考えるわけであります。確かにこの検査項目なんかを見てみますと、大変複雑で大変だというように考えます。これBWRですか沸騰水型、この場合には国の方が三十六、それから原子力検査センターの立ち会いというのが五十五、あるいはPWR、これは加圧水型なんですが、三十二と五十五、このように非常にたくさんの検査項目があります。実際にやっているのは、ほとんど事業所で定期検査のときにもう全部やるわけです。整備全部やるわけですから、炉心からすべて取り出して検査をかなり厳重にやっております。その中で私は、何としても早く検査要員を、ある程度仕事のよくわかるベテランの検査要員を養成しなければいけないということだと思うんです。現実問題はほとんど知らないような、この設備はどういうものですかということから現実に始まりまして、そしてああそうですかということで、事業所の指導によって検査をして帰るというのが現実問題だそうです。そういう意味で、これから先の必要人数というのでしょうか、検査量に合わしたものでひとつ考えてやっていただきたいということをお願いしたいと思います。時間がございませんので、次に移らしていただきます。 二番目の問題は、教育をぜひきょうはやりたいということでございます。先日教科書問題というのがずいぶん問題になったそうでございますが、私ちょうどアメリカへ行っておりまして、帰ってきたら田中大臣にいろいろお聞きをしようということで楽しみにしておりましたんですけれども、きょうはもう直接教科書問題は避けたいというように考えております。しかし、どうもけさの新聞でしたか、やっぱり子供さんが女の先生を殴って、あごの骨を折って二カ月といいますか、こういうような問題がやっぱり依然として出ているわけであります。こういう状態の中で対策はないのかということを、私自身がいつも考えているわけであります。ことしの予算を見てみましても、大して変化がございませんでした。文部省予算見てみましても、特別に暴力問題あるいは非行に対する対策的なものは出ていないように考えますけれども、大臣のお考えはいかがでございますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 校内暴力の問題並びに非行の問題、それから学校騒動と、こういうふうな問題が幾多ございます。その中におきまして御案内のとおりに、われわれはあくまでも教育ということを基本に置きまして、青少年の訓育に当たっていかなくてはならない。ではございますけれども、一つはこの青少年の非行化する原因というものが、これむしろ青少年にあるとしたならば非常に気の毒なわけでありまして、そのしつけなり、あるいは教育なり、あるいはまた指導に、当たってまいります家庭あるいは学校あるいは社会と、そういうふうなものの中に浮かんだ青少年でございます。そういうことでございますが、この起きましたいろいろな非行問題に当たりましては、まず学校というものが中心に、そうして家庭あるいは社会教育が当たってまいらなければなりません。そこで、いろいろな問題が起きました際に、文部省といたしましてはこれに対しまして全力を挙げて取り組んでおるわけでございますが、御案内のとおりに終戦後の日本の教育行政のあり方というものは、占領軍の一つの方針でございますが、学校教育等に当たりましては文部省に権限を与えない、むしろ権限は教育委員会にあるわけでありまして、文部省はその指導に当たっておるわけでございます。責任はもちろん文部省がございますが、直接の権限は持っておらない、これが一つの特色でございます。そういうことから、このために、文部省といたしましては都道府県の教育委員会等に連絡を緊密にいたしまして、そうしてこれがまず第一線として活動をやってもらっておるわけでありますが、都道府県の教育長の会議がございます。さらにまた、その指導を行いますと同時に、今度は都道府県の教育委員会の指導部課長会議というものを通じまして、そうしていろいろの検討をし、協議を行ってまいっております。 なお、先生がおっしゃいましたいろいろな指導の対策の内容でありますけれども、まず予算措置といたしまして、本年度の私は獲得いたしました予算というものは、 〔理事平井卓志君退席、委員長着席〕 非常に苦しい財政の中におきましてもある程度の私は必要な経費を最小限度取り得たと思っております。同時にまた、それによりまして、文部省直接といたしましては、生徒指導講座の開設でありますとか、生徒指導の資料の作成、配付でありますとか、生徒指導研究推進校及び生徒指導の推進地帯といいますか、地域の指定でありますとか、あるいはまた五十六年度においては新たに小学校の教員のための指導資料の作成や配付や、小中学校を中心といたしました生徒指導研究の推進地域の指定、あるいは社会教育の面におきましても、家庭教育学級、家庭教育総合セミナーといったようなものを推進いたしております。こういうふうなまことに何と申しますか、文部省といたしましては、地方の教育委員会というものが権限を持っておりまして、これは教育長あるいはまたそのもとにおける教育委員会、こういうふうなものに指導をいたし、援助をいたし、そうして推進いたしていく。まことに、そういう点では権限を持たない、責任だけを持っておるということでありまして、隔靴掻痒の感にたえないのでありますが、一応全力を挙げてこれと取り組んでおるわけであります。 また一方、内閣における青少年対策本部でありますとか、あるいはまた非行が今度は外部のいろんな組織との連係等があります場合におきましては、治安関係もこれに対して、教育委員会あるいは学校、校長との連絡協議の結果協力いたしておる場合もございます。 大体以上でございます。
○小西博行君 確かに、大臣が言われましたように、教育委員会が非常にしっかりしている場合は大変りっぱな教育をやられているように私も把握しております。したがいまして、どうしても教育委員会への指導というのでしょうか、人材といいましょうか、その辺が一つの大きな教育のポイントになるのではないかというふうに考えているわけであります。 もっと具体的に入っていきたいと思います。ちょっと資料を配らしていただきたいと思うんです。 〔資料配付〕
○小西博行君 では質問に入らせていただきます。 すべての小学校の教育課程及びそれに基づく授業時間数の編成は、学校教育法及びその施行規則を基準にして定めるべきだというふうに私は考えているわけでありますが、この資料の表一というところをひとつ見ていただきたいというように考えます。これは実は小樽市の教育研究会カリキュラム授業時数ということで実際のこのデータとして私が調べたわけであります。これを見てみますと、右側の表が実は文部省の指定になっている時間数であります。それに対しまして左側がいわゆる教育委員会、市の教育委員会でございますが、それと校長さんあたりで決めた一つのカリキュラムなんでございます。これを、表一をずっと見てみますと、大変時間数が少ないわけであります。この下側に書いてあるものをずうっとこう読んでいただきますとよくわかりますけれども、小学校一年生から六年間で八百五十二時間、これが少ないという問題になろうかというふうに考えております。これが実は教育基本法これに抵触するのではないか、そのように考えるわけでありますが、いかがでございましょうか、答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(三角哲生君) 小学校におきます教科等の種類とこれに対応します年間の授業時数は学校教育法施行規則二十四条及び二十四条の二に定められているわけでございます。それで、これがただいま御配付になりました資料のこの「年当り時数」というのがそれに相当するものでございまして、これがいま申し上げました施行規則に基づきましてこれを標準とすると、こういうふうに定めておりますから、これと余りにも隔たりました実態がありますれば、これは大変問題でございます。
○小西博行君 大臣、いかがでございますか。こういうふうに大変少ない時間数をやっているわけであります。 これをさらに二表をあけていただきますとわかりますけれども、これは一つの計画表ということで出しておられるわけでありますが、ずうっと下の方になりまして道徳という時間がございます。実は文部省あるいは教育基本法では一年生では三十四時間、二年生では三十五時間というふうにこれだけやりなさいということでございますけれども、現実はゼロという数字が実は出ているわけでございます。大変私はこの問題が不思議な、まさかこういうことはあり得ないという気持ちでいろいろ調べてみたわけでありますけれども、現実問題はもう大変これに近い状態であるというふうに聞いておるわけであります。 そういった意味で、三ページもあわせて見ていただきたいというふうに考えます。これを見てみますと、小樽市の小学校、これは二十八校実はございます。その二十八校の中で道徳のところをひとつちょっと見ていただきたいと思います。クラブ活動でも結構でございますが、道徳のところにAとかBとかあるいはCとかというのがずっとございます。この下側に注として書いております。B、Cという、Bの場合は「学習指導要領に示す内容の一部を欠いたり学年移動がある。」というふうに書いてあるわけです。Cの場合は全然やっていない、欠くということです。そういうことで見てみますと、大体十一校、二十八校のうちで十一校現実こういうデータが出てきたわけであります。しかし、本当はもっともっとひどい現状だというふうに私は聞いているわけでありますが、文部省は十分この辺は把握をしていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) 小樽市におきます道徳の時間が少なかったり設けなかったり、あるいはまたそのほかにも国語、社会、算数などの教科において教科書ではなくて補助教材を使っておる、また、そのほかの実施の不適正な問題につきましては北海道教育委員会の方から報告もあり了知いたしておるのでありまして、北海道教育委員会にその改善方を特に指導してもらうように連絡もいたしてございます。また、地元北海道教育委員会あるいは小樽市教育委員会の努力によりまして状況は漸次改善の方向に向かいつつあるというようなことも伺っておりますが、今後ともに北海道教育委員会の事情を聴取いたしまして、これが指導に当たってまいらなくてはならないと、かように考えておりますが、なお詳しいことは政府委員からお答えいたします。
○政府委員(三角哲生君) 道徳教育におきましても、先ほど御説明申し上げましたように標準を定めております。道徳教育そのものにつきましては、小西委員御承知のように、その性格からいたしまして学校教育活動全体を通じてしっかり行ってもらわなきゃならない、そういうことがあるのでございますが、こうした指導の内容をまとめてより深化するための時間としまして道徳という時間を設けております。その標準を一年生は先ほど御指摘のように三十四時間、二年生から六年生までは三十五時間ということにいたしておりまして、そういった時間を標準として授業を行わなければならないことは言うまでもないことでございまして、これに反して授業時間を設けないとかあるいは授業時間の内容が非常に希薄であるというようなことは許されないところでございます。
○小西博行君 私はこういうほんのごく一部の資料でもって短い時間でお話をしているわけでございます。現実はもっともっと私はたくさんの問題があるというのをつかんでおるわけでございます。そういった意味で、少なくとも文部省が各県、市の教育委員会へ参りまして、もっと内情を詳しく私は調べる責任があるのではないかというように考えるわけであります。こういう状態でございますだけでは済まないのではないかというのがいま私の実感でございます。そういった意味で、先ほど大臣の方からはいわゆる補助教材という問題を先取りされましたけれども、少しその辺について触れていきたいというふうに考えます。 実は、学校教育におきましてはいわゆる教材、教科書でございます、それと補助教材との割合を示しているわけでありますが、文部省の方はいかがでございますか。よく御存じであると思いますけれども、答えてもらいましょうか。教科書と補助教材の割合ですね。
○政府委員(三角哲生君) 教科書と補助教材の使用割合と申しますか、これはそれぞれの授業の展開でいろいろでございますので、これの実態がどうなっておるかということについては特に私どもは一々調べてはおらないわけでございます。ただ、制度といたしまして、やはり言うまでもなく教科書というのが各教科の授業の展開におきます最も主たる教材として必ず使わなければならないということでございます。 それから、いわゆる補助教材というものは、教科書のほかに、有益でありますれば各学校長から教育委員会への届け出あるいはその承認を経まして使用する、こういうことでございます。その際、やはり補助教材の内容がもちろん一番問題でございますが、一方において父兄の経済的な負担というようなことも伴いますから、そういったことも十分配慮いたさなければなりませんし、これを現場で具体的に使うに当たりましては、年間のそれぞれの教科の指導計画の中でちゃんとした位置づけ等を十分に検討した上で使用しなければならない、こういう性格のものでございますので、両方併用する場合にありましても、やはり教科書が主たる教材であるということでございますから、大部分の割合は教科書ということに準拠してやっていただく、それを補完するものとして補助教材が生かされていくというのが通常の姿でございまして、その立場が逆転するというようなことがあってはこれまたおかしなことになるというふうに考えております。
○小西博行君 実際に調べてみますと、大体教科書が一〇%ぐらい、あるいは最大でも三〇%というように言われております。ほとんど教科書を使わないで補助教材的なものが中心になって教育をやっている、そのために大変学力が落ちておりまして、現実は塾が大変盛んでございます。塾の方では教科書を使うわけであります。塾の方で教科書を使って一生懸命に実力をつけて、さらに中学校へ上がっていく、これが実は実態でございます。 きょうは北海道からわざわざ私どもの先輩も参っておりますけれども、そういった意味で何か非常に変な形になっているのではないか。私は、どうも文部省の答え方といいますか、実際にどこまで実感を持って調査されているのだろうかなと、ちょっと疑問になるわけでありますけれども、その辺の実態は十分に把握されているのでしょうか。
○政府委員(三角哲生君) 小樽市の問題につきましては、北海道の教育委員会を通じて、いまいろいろ御指摘になりましたような状況については私どもも承知しております。
○小西博行君 三角局長何となく精がないわけでございますが、教育の問題というのはもっともっと大事な問題じゃないかというように私は考えるわけなんです。したがいまして、少なくとも政治家でございますので、これは何も文部大臣がすべてということじゃなくて、政治家一人一人が真剣に、あるいは省庁が真剣に考えていく問題だというふうに私は思うからこういう問題を提起したわけでございます。 室蘭というところがございます。ここもずいぶん昔は大変な状態であったそうでありますけれども、最近は道の教育委員会が大変しっかりされて、あるいは市の教育委員会もしっかりされまして非常に正常な状態の方に向いているということを聞いているわけであります。そういった意味で、何とかして文部省の方からの指導というものを考えていっていただきたいというふうに思うわけでありますが、大臣いかがでございますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 先ほど最初にお答え申し上げたようないろいろなセミナーをいたしましたり、あるいはまた会議を持ちましたり、指導には十二分に実は心を配っておる次第でございますが、御案内のとおりに教育委員会というものが本当にPTAとともに真剣に立ち上がっていただいておるような状態にだんだんとなりつつあるということを私どもは喜んでおる次第でありますが、しかしながら、お話のとおりに最も重大な教育の問題でありますし、私の方といたしましても十二分にこれに対しては配意をいたしてまいります。
○小西博行君 それでは、具体的にこの補助教材についてお話をしたいと思います。 現実にいろいろな資料を集めたわけでありますけれども、ここにわずか三冊だけしか持ってきておりませんけれども、これが補助教材の一つということで使っておられるそうであります。十二冊が一まとめになっております。岩崎書店というのが実は出しているわけであります。著者も中にはちゃんと書いてありますけれども。そういう本の中で「日本の歴史」つまり「あかるい社会」という教育をやっているわけであります。「日本の歴史」あるいは「世界の国ぐに」こういうタイトルでもって内容の記述が非常に詳しくされております。恐らく、これは皆さん方が見られたらずいぶん驚かれるのではないかというふうに考るわけでございます。そういう意味で、たとえば、具体的に一々読み上げる時間ございませんけれども、「日本の歴史」という中に大体ベトナムが十七ページ占めております。つまり、五十九ページの中で十七ページですから二九%という形で出ているわけであります。これは大臣御存じでしょうか、御存じでないでしょうか。「わたしたちの時代」、「占領された日本」、「日本の独立」、「あたらしい安保条約」、これは内容的には非常に厳しいといいますか、変わった表現をしております。「わたしたちの沖縄」、「ベトナムの解放」、「これからの日本」こういうふうに、「これからの日本」というのは非常にいいこと書いているのかと思いましたら、公害の日本ということが表現されております。非常に極端なことでございます。その辺を幾つか挙げてみますと、たとえば「日本の歴史」、これは「日本の歴史」の中に先ほど申し上げましたように十七ページ入っている。それから「世界の国ぐに」というところに「アジアの国ぐに」というのがございますけれども、これはどういう国が書いてあるかと申しますと、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国、ベトナム社会主義共和国、インド共和国、インドネシア共和国、こういう五つの国が中に記述されていろいろ説明があるわけであります。非常に細かいことを申し上げて恐縮なんですけれども、たとえば二十三ページには、「沖縄県民は、この四月二八日を「民族屈辱の日」と」——これはサンフランシスコ条約のときでございますが、「「民族屈辱の日」ときめました。それは、日本人全体にとっても、おなじではなかったでしょうか。」と、こういうふうに表現はいろんなところにあります。たとえば二十九ページには、「新安保条約は、日本とアメリカが共同で軍備をかため、戦争のときにはちからをあわせるやくそくをしたものです。日本の軍備をいっそう大きくしていくとすれば、軍需産業がさかんになって、大資本家は人よろこびです。しかし、これまでのアメリカや日本の政府のやりかたからみれば、戦うあいては中国やソ連ではないか、これでは軍事同盟になるのではないか、新安保条約は平和憲法の改悪や戦争につながるものではないか、——おおくの国民は、そのことをしんぱいしはじめました。」、こんなふうにいろんな形で列挙しているわけでありますが、これがその補助教材の一つとして使われているという現実に対して文部省はどのようにお考えでございましょうか。
○政府委員(三角哲生君) 補助教材というものにつきましては、現在の制度としては内容の適否についてはまず校長が判断をしなければなりません。そして、教育委員会に対しましてこれは届け出あるいは承認、その教育委員会の方針でいずれかのフィルターを経なければならないということでございますので、その際に地方教育委員会がチェックをして指導をする。有益的、適切でないものはやはりこれは使うべきでないと、こういうことでございまして、その運用が果たしてどうであるかということが非常に問題でございます。 ただいま、先ほどから御指摘がある小樽市の問題は、道徳の時間の問題にいたしましても、あるいは教科書と補助教材の関係にいたしましても、それからその他いろいろな点につきまして、学校教育法に違反しているか、あるいはその疑いが非常に濃い事例が見られるわけで、私どもとしてははなはだ遺憾なことだと思っております。 これは北海道の道議会でも問題になりまして、北海道の教育長サイドでもこういった補助教材の使用は適切でないと、こういうような意見を出しておりまして、私どもは道教委を通じまして小樽市に対する指導を今後とも強めてまいりたい。 いろいろと問題がだんだんに明らかになりまして、地元の父兄の間でも非常にこれに対する批判ないしは正常化への志向が高まっておるようでございますので、私どもとしては今後北海道の教育委員会を通じてさらに指導をしてまいりたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。
○小西博行君 最後に特にお願いしたいわけでありますけれども、こういう調査を現実にやるということになりましても、なかなか教育委員会へ参りましても適切な資料をもらえないという大変むずかしい問題があるわけでございますけれども、何としても全国のいろいろな情勢にかんがみまして、これは文部省中心型で何とかひとつ解決していただきたいということを本当に私はお願いしたいというふうに考えるわけであります。私ももちろん文教委員でございますし、自分の大きな一つの課題といたしまして近々北海道にまた参って詳しい情勢をまた報告さしていただきたいというように考えますけれども、どうか教育の問題に対して真剣なひとつ対応をしていただきたいと思います。最後に、大臣の考え方をひとつよろしくお願いいたします。
○国務大臣(田中龍夫君) この日本はまことに内外重大なときに当たりまして、次の世代を背負ってもらう青少年の教育という問題こそ最大の私は問題であろうと存じます。さような意味から、それに使いまする教材というもの、これが中心でございますので、学校教育におきましては、特にまた社会教育その他におきましても同様でありますが、教科書の問題というものは、りっぱな教科書をつくって、そしてりっぱな次の世代の人材を養成していかなければならない。さような意味から真剣に考えたいと存じます。
○小西博行君 終わります。
○委員長(木村睦男君) 以上で小西君の一般質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(木村睦男君) 次に、前島英三郎君の一般質疑を行います。前島君。
○前島英三郎君 さきの総括質問では障害者の雇用促進対策につきまして伺う時間がありませんでしたので、きょうはこの問題から質問してまいりたいと思っております。 身体障害者雇用促進法によりますと、雇用率、納付金の額につきまして少なくとも五年ごとに見直すことになっておりますけれども、この問題は当委員会でも何回か取り上げられましたが、法改正から五年を経過しようとしておりますけれども、現在どのように検討しているのかお尋ねをまずしたいと思います。
○政府委員(関英夫君) お答えいたします。 身体障害者の雇用率につきましては、御指摘のとおり身体障害者雇用促進法によりまして総労働者数あるいは身体障害者である労働者数等の推移を勘案して五年ごとに定めると、こういうことになっております。現行の雇用率が定められましたのが昭和五十一年のことでございますので、したがいまして本年の十月までには見直しをして定めると、こういうことが必要でございます。 そこで、現在身体障害者雇用審議会において御検討をいただくために、ことしの一月の二十七日でございますが、諮問をいたしまして検討をお願いしているところでございます。また、納付金の。額につきましても御指摘のとおり定めて以来五年たっております。そういう意味で、身体障害者を雇用することに伴う特別の費用の額、こういったものも変化があろうかと思います。そういう意味で、あわせてこの問題も御検討をいただきたいということでお願いしたところでございます。 こういうものを検討いたしますためには、雇用の状態がどうであるとかあるいは特別の費用の額の状態がどうであるかといったような実態調査も必要でございます。現在そういう調査をする準備も進め、その実態調査の結果も踏まえて審議会で十分御検討をいただきたいと思っております。また、あわせて報奨金あるいは調整金そういう方の額についてもこの際見直していただこうということで同時に審議をお願いしているところでございます。
○前島英三郎君 そうすると、年内には何らかの形でその検討の結果が出るということですが、現段階ではどういうことが検討されているか、あるいは前進するのか後退するのかということまでは労働省ではつかんでおらない、こういうことでしょうか。
○政府委員(関英夫君) 先ほど申し上げましたように、現在その検討のための実態調査をいたすべく準備を進めているところでございますので、その調査結果を待って御審議をいただくことになりますので、現段階でどういう方向にということを申し上げる段階ではないということで御了承をいただきたいと思います。
○前島英三郎君 いずれも制度の根幹にかかわる問題ですからよく御研究、御検討いただきたいと思います。 さて、私は障害者の雇用対策につきまして少し違った角度から考えてみたいと思うのです。 現在の身体障害者雇用促進法は障害者の雇用率達成を義務として事業主の社会的責任を明確にしております。制度の形態としては割り当て雇用制度と呼ばれているものでございます。世界的な傾向を見ますと、わが国を含め割り当て雇用制度をとっている国々と、あるいはアメリカのように割り当てによらずに雇用促進を図っている国々と、二つの流れがあるようにも思うのですね。それぞれ一長一短あろうかと思うのですが、労働省としてはこういう問題をどうとらえておるかを伺いたいと思うのです。
○政府委員(関英夫君) お答えいたします。 御指摘のとおりに、身体障害者の雇用の促進を図ります制度といたしまして、わが国と同様割り当て雇用制度をとっている国として西ドイツ、フランス、イギリス、イタリア等がございます。それからまた、アメリカや北欧諸国のように、割り当て制度によらず身体障害者の訓練あるいは職業紹介、そういったことに努めて雇用促進を図っていくというような制度をとっている国と二つあろうかと思います。 制度のどちらがいいか悪いかという比較を一概に申し上げるということにはいろいろ問題もあろうかと思いますが、少なくともわが国におきましてはこの割り当て雇用制度をとりましたことによりまして、一般的な身体障害者に関します偏見といいますか、無理解といいますか、そういったものが払拭されて、身体障害者も十分雇用に適しているのだ、進んでこれを雇用していかなければならないのだ、こういう事業主の理解が非常に深まったということが私は言えるのではなかろうかと思います。 しかしまた、一方で、割り当て雇用制をとっておりますイギリスにおきまして必ずしもその割り当ての実績が上がっていない、年々達成率といいますか、実雇用率が下がってきて、未達成の割合がふえているというようなこともございまして、こういった割り当て雇用制について反省の上に立って、もう少し身体障害者の能力を開発し、その能力に従って雇用を促進していくというような方向に検討し直すべきではないかというような声があるとも聞いております。 そういう意味で、両制度の間にどちらがよいか悪いかいろいろ議論のあるところだと思いますが、日本の現状から見ますと、日本の雇用促進法が非常に事業主の理解を進める上で大きな効果を上げておるということは私は言い得るのではなかろうかと思っております。
○前島英三郎君 いろいろ御説明ありましたが、割り当て雇用制度は企業の社会的責任を明確にするという利点がある反面、まあ義務だから仕方なく雇用するという感覚を生むおそれがあると思うのですね。一方、割り当てによらない制度のあり方の場合は、企業の自主的な取り組みを前提としているために理解と了解に基づいた雇用関係が期待できるという利点もありますけれども、ともすればなかなか率先して進まないという心配もあろうかと思うのです。わが国の場合には割り当て雇用制度をとっていることは必要かつ有益であると思うのですけれども、その短所を補い、割り当てによらない制度のあり方の長所を取り入れた形で進めることがより望ましいやり方だというふうに私は思うのです。それには、障害者が適職につくことができるように企業も労働行政も力を入れることが重要であると思うのですが、若干その部分でわが国の労働行政には心配を私は感じます。障害者を雇用することは義務であるけれども、その内容としては、適職につく、しかも理解と了解に基づいた雇用が実現する、こういうあり方が望ましいと思うのですが、労働省の見解はいかがでしょうか。
○政府委員(関英夫君) 雇用関係といいますものは人間の関係でございますから、先生の御指摘のとおりに義務だから無理やりといいますか、いやいやといいますか、そういうような形で雇用をして、決してその雇用関係というものはうまくいくものでなかろうと思いますし、また、身体障害者の方も自分の能力を十分発揮して、その能力を雇用してもらっているのだと、これが働きがい、生きがいに通ずるものだろうと思います。 そういう意味で、割り当て雇用制が事業主の理解を進めるという意味で非常に私は効果があるとは思いますが、その雇用の中身は御指摘のとおりに身体障害者がその持てる能力を十分発揮する、そのことを十分理解した上で、事業主が雇用を進めていくという形にならなければならないだろう、こういうふうに思います。要するに、割り当てだから単に数を達成するために無理やりに何か雇えばいいのだというのでは中身が入らないわけでございます。 そういう意味では、先生御指摘のように身体障害者の障害、その程度、それは個々人によって全部違うわけでございますから、労働行政としては一般の場合の職業紹介と違いまして、心身障害者の職業紹介の場合には個々のケースごとにその方の能力というものを十分評価して、そしてその能力が十分発揮できるような作業内容の職場にごあっせんする、そういった努力がどうしても必要になります。私ども不十分ではございますが、専門の促進指導官や何かを置きましてそういうことに努めているわけでございますが、今後特に重度の障害者の雇用促進ということが重要な課題になってまいりますと、ますますそういうところに力を入れていかなければならないだろうと思います。
○前島英三郎君 企業もそういう意味では身障者の雇用に対して理解が深まったということでありますが、その深まった一つのあかしとしての雇用率の数字というものは、そう言葉の割りには伸びていないのが現状だろうというふうに思うのです。 障害者が適職につくためには、企業サイドの自律的な取り組みも期待するところが大きいのですけれども、やはり労働行政のあり方として障害者の雇用にかかわる専門職員の配置ですね。いま局長、その配置のことを言葉として申されておりましたけれども、その資質の向上ということがポイントだろうと思うのです。企業サイドでは職場環境の整備とか業務内容の分析とか、いろいろ考えていただく。障害者サイドでは的確な職能評価、職能開発等がそれぞれ必要である、こんなふうにも思うのです。 やはり大切なことは、この両面をいかに育てるか、つなぎ合わせるかということだろうと思うのですが、その重要な接点の立場になるのが専門職員ということになりますが、ここが残念ながら配置と養成という点を見ますと、先進諸国に比較してわが国は大きく立ちおくれていると思うのですが、いかがでございますか。
○政府委員(関英夫君) 専門職員の問題でございますが、私ども全国の公共職業安定所に心身障害者の専門の担当の就職促進指導官を二百六十四人、五十六年度の数字になりますが、配置いたしまして、そのほかに精神薄弱者担当の相談員百八十人、あるいはまた手話協力員二百人、こういった方々の御協力によりまして、できるだけケースワーク方式で綿密な相談をして、先生のおっしゃる企業側の努力と、それから心身障害者の方々との努力とを結びつけるということに努めておるつもりでございます。 また、心身障害者職業カウンセラーというのを心身障害者の職業センター、これはことしで全国に設置が終わりますが、そこに配置したり、あるいはまた来年は重点公共職業安定所に身体障害者の相談員も配置することにいたしております。単に数を配置するというだけでなく、先生御指摘のように、その資質の向上が非常に重要でございます。所沢にあります職業リハビリテーションセンターあるいは一部の心身障害者職業センター、そういったところや、あるいは私どもの労働行政の研修所がございます。そういったところで研修を行いまして資質の向上に努めてまいりたいと思っておりますが、まだまだ御指摘のとおり、必ずしも十分とは言えない面も多々あると思いますので、今後さらにそういったところに力を尽くしていきたいと思っております。
○前島英三郎君 そこで、具体的な提案をしたいと思うのですけれども、専門職員と言いましてもオールマイティーな専門家というのはなかなかむずかしいと思うのです。やはりその障害の種類に応じた対策の強化という意味でも、障害別の専門職員を養成訓練して配置するのが大変望ましいと思うわけです。養成訓練につきましては後ほどまた質問したいと思うのですけれども、中央に障害別の雇用促進専門官を配置して、さらに各県に置かれております心身障害者職業センターに障害別の専門カウンセラーを配置する、こういう必要性があるのじゃないかと思うのですね。何となく心身障害者の職業センターというものはできたのだけれども、その窓口の業務においてはまあ一方ではどうもそれは天下り先につくられたのでは、というような批判もあるわけでありますから、欧米諸国等の例を参考にしてそういう専門カウンセラーをすぐに配置するような取り組みが必要だというように思うのですが、いかがでございましょう。
○政府委員(関英夫君) お答え申し上げます。 心身障害者の雇用促進の上で、特にこれから重点的に取り組まなければならないのは視覚障害者あるいは脳性麻痺あるいはまた精神薄弱者など、職業につくことが特に困難な重度のそういった方方だろうと思います。そういう意味ではそういった障害の種類別にそのそれぞれの専門の職員をできるだけ養成していくことが重要でございます。 ただいま中央にそういった障害別の専門官あるいは各身障センターに障害別にというお話でございますが、行政改革あるいは定員削減の中で、どこまでそういう障害別に専門の職を置くということができるか非常にむずかしい面がございますが、心身障害者の雇用促進の上で、そういう障害別の対策といいますか、そういうものが今後非常に重要であるということは私どもも十分認識しておりますので、来年度中央に、私ども労働省に身体障害者の専門の担当の企画官を置くと、あるいは雇用促進事業団に心身障害者職業センターの専門的指導に当たる指導役を置くというようなことも試みておるところでございますが、今後そういった障害別対策がますます重要になるという観点に立って、障害別の十分知識を有する専門の職員の養成というような先ほどの御指摘に沿いまして、できる限り、専門の官職を置くことができるかどうかは別といたしまして、できる限りそういう専門家を養成して障害別のきめ細かな就職促進対策を講じていくことに努力いたしたいと思います。
○前島英三郎君 まあそういう意味では行政改革というような問題も兼ね合わせて進行しなければならないと思うのはわかるのですけれども、イギリスではDROつまり障害者雇用担当官、これは非常に中心的な役割りを果たしているのですが、そのDROというのは一般公務員が専門訓練を受けて就任するようになっているわけですね。何も新たにそういう専門の公務員ということじゃなくて、一般公務員がそういう姿勢の中でひとつ身障者の雇用というものを考えていこう。言うなれば労働省全体でというような、そういうような気持ちがやはり一面では必要だというふうにも思うのです。そういう意味では、今後第一線職員の資質の向上に当たるべきだというふうに私は思います。障害者が適職を得るためには的確な職能評価、そして、職業能力を伸ばすということが必要であることはもちろんなんですけれども、現状ではこの面も大変おくれていると言わなければなりません。二万六千の職種があると言われる中で、実際身障者が職能訓練を受ける職種というのは四十前後ではないかというふうに思うのですね。何ができないのではなくて、できるものを列挙していきますと、二万六千すべてとは言いませんけれども、非常にたくさんあるのではないか。そういう意味ではもっともっと障害者の能力を生かす雇用ということも前進するのではないかというような気がするのです。障害者を雇用することが企業にとってあたかも負担を強いられるだけと誤解されている面も現行の中には大変大きいのではないかというような気がいたします。機会を与えずに、働けないものときめつけているという部分は、大変悲しい思いがするわけでありますが、こういう傾向を早急に改めなければならないと考えるのですが、いかがでございましょうか。たまにはひとつ大臣お答えいただければ。
○国務大臣(藤尾正行君) ごもっとも千万でございまして、そのような姿勢をとって、それが精神でなけりゃなりません。 しかしながら、何が的確であるかということは、やっぱり障害者御自身の能力の開発の問題でございますから、その能力の開発の方に重点を置きまして、その能力に合った仕事を探していくという、仕事を探す方が従になっていく、そのようなことであって私はしかるべきであろうと、かように考えておりますので、そのような方向で事業主にもこれからどんどんと接していきたいと、かように考えております。
○前島英三郎君 そこで、障害者が職業能力を身につける場として身体障害者職業訓練校というのがございます。現在の入校状況ですね、それから過去卒業状況はどうなっているか、それから卒業した後の就業という問題ですね、この状況はどうなっているかお尋ねしたいと思います。
○政府委員(森英良君) お答えします。 身体障害者職業訓練校、現在全国に十七校設けておりまして、受け入れ定員二千五百七十人という規模で身障者に対する訓練を実施しております。 入校率は五十四年度が七一・三%、五十五年度が六七・二%ということになっておりますが、通年、暦年、平均しますと約七割ぐらいの入校率というふうに受け取っております。 それから入校者の卒業率は五十三年度が八二・四%、五十四年度が八〇・一%という数字でございます。 卒業者の就職率は昭和五十三年度が八〇%、五十四年度が八一・九%という数字でございます。
○前島英三郎君 そこで、身障訓練校の障害別、障害程度別ですね、重度、中度、軽度、いろいろあると思いますが、その辺の状況はどうでしょうか。
○政府委員(森英良君) 障害の種類別の状況を五十五年について申し上げますと、下肢機能障害者が最も多うございまして、全体の四二・二%ということになっております。次いで、上肢の機能障害者が二六・二%、精神薄弱者九・一%、聴覚障害者五・一%、視覚障害者が二・二%というような大体の状況でございます。 さらに入校者の障害程度別の状況を申し上げますと、年々、これは重度の障害者がふえてまいっておりまして、五十三年には二四・六%が重度障害者だったのでございますが、五十四年には二六・三%、五十五年には二九・六%ということで、全体の約三割というものが重度障害者でございます。
○前島英三郎君 するとあとの七割は中度か軽度ということになるだろうと思うのですけれども、障害者の職業訓練体制の問題点として、第一に訓練職種が少ないことということが挙げられると思うのです。これはやっぱり時代の変化に即応していないということが言えるのではないかと思うのですね。 それで第二に、重度障害者、特に職業上重度の障害者の訓練の機会が大変得にくいことなどがあると思うのです。私は、そういう意味では十七校ある職業訓練校には、ほとんどのやはり重度の人たちが率先して訓練を受けるような体制が必要であるというふうに思います。 訓練職種と訓練形態の多様化ということも大きな眼目になると思うのですが、職業訓練校のあり方について言えば、軽度の障害者または中度の障害者というのは、一般の職業訓練校に入って勉強すべきだ、職業についての訓練をすべきだというふうに思うのですけれども、その辺はいかがでございましょう。すべての一般の職業訓練校で、たとえば障害者が受け入れられているような体制になっているかどうか伺いたいと思うのですが。
○政府委員(森英良君) 御指摘のとおり、これまでは身障者に対する職業訓練は身障者の職業訓練校ということが重点になって受け入れをやってまいっておったのでございますが、近年若干方向を変更いたしまして、専門の身障者訓練校におきましては重度の障害者あるいは精神薄弱者というものを重点に受け入れていくべきである、同時に、一般の訓練生と一緒に訓練を受けられるような、主として軽度の方になると思いますが、そういう方々はむしろ一般の職業訓練校に入校を促進したいということで、そういう方向で努力しております。現在までのところ、まだその数字は余り大きくございませんで、五十四年度で百六十七人が一般の訓練校で訓練を受けておられまして、五十五年度には百九十九人という数字が出ております。しかしながら、今後につきましては、できるだけ一般の訓練校の施設、設備等にも若干の配慮を加えまして、一般の職業訓練校における受け入れを大いに推進してまいりたいというふうに考えて努力中でございます。
○前島英三郎君 身体障害者の訓練校のない地域もあるわけです。全国で大体十七カ所ぐらいといいますと、これは四十七都道府県すべてに行き渡っているわけはないわけでありますので、九州から所沢に、あるいは北海道から所沢にというような形になってしまいますといろいろアクセスの面でも大変でございます。そういう意味では、一般の訓練校の中に障害者を専門に訓練する部門というものをはっきりと設けるべきではないかと思うのですが、そのはっきりと設けるという部分での前向きの答弁をいただけるかどうか、その辺はいかがですか。
○政府委員(森英良君) 一般の訓練校に身体障害者を受け入れます場合には、当然ある程度そのための施設の改造、設備の変更というようなことが必要になってまいります。そういうことも努力いたしますと同時に、その際そういう措置をとる訓練校につきましては訓練科も身障者向けの訓練科をつくりまして、そういうところでは重点的にその訓練科では身体障害者を受け入れるという方向に持ってまいりたいと考えております。
○前島英三郎君 職業訓練につきましても、障害の種類別に異なった配慮、異なった方法が必要でありますけれども、視覚障害者、聴覚障害者あるいは精神薄弱者等に対する障害別の職業訓練体制を今後どのようにつくっていくおつもりか伺いたいと思います。
○政府委員(森英良君) 障害もいろいろむずかしいものが出てまいっておりまして、問題になっておりまして、そういう障害者の障害の種類、程度に応じた多様な職業訓練の機会を設けるということが重要であることは私どももそのとおりに考えております。現在聴覚障害者に対する職業訓練はこれはもうほとんどどの身障者訓練校でも実施しておりまして、ただ、視覚障害者でも中程度あるいは軽度のものはやっておるのでございますが、全盲の視覚障害者に対する職業訓練というのは、現状におきましては例の所沢の国立職業リハビリテーションセンター、それから神奈川身障校二校程度でやっておるところでございまして、まだ未開拓の状況にございます。 それから精神薄弱者の問題につきましては、これは数は少ないのでございますけれども、比較的多くの身障者を職業訓練校で手がけておるという状況になっております。今後につきましては、リハビリテーションセンターにおける訓練の研究成果を他の身障者の訓練校に広めるという措置をとりまして、同時に民間における身障者に対する職業訓練というものも新しく助成の道が開けましたので、そういうところも十分活用してあるいはまた企業における職場適応訓練の充実ということも同時に考慮いたしまして、あらゆる機能を積極的に使って、多様な職業訓練ができるように持っていきたいというふうに考えております。
○前島英三郎君 先般も茨城県のある工場へ行きましたら、全盲の人が旋盤をやっておりまして、その一つの穴をあける仕事でありますが、かえって目が見えるというよりも目が見えないということで能率が上がっているというようなケースを見たときに、なかなかただできないものを列挙するというのではなくて、できるものをやはり列挙する方向で職種の拡大、それに伴う専門職員の重要性ということを痛感したわけでありますけれども、障害者の職業能力の開発について、しばしば私も質問しておりますけれども、わが国の立ちおくれている分野でもございますし、長期的に見た場合、特に重要な点であると思いますので、専門職員と職能開発につきましては充実した今後の取り組みを強く要望しておきたいと思います。 続きまして、厚生大臣にお伺いをしたいところでありますが、さきの総括質問でただしましたとおり、わが国の障害者福祉対策は障害の種類別の制度体系となっておりまして、その間のいろんな不均衡や空白が見られます。午前の社労委員会でもその辺はただしたところでございます。特に目立つのは、精神病の人たちなどいわゆる精神障害者の福祉対策のおくれだというふうに思うのです。法律といたしましては精神衛生法に基づいて施策がなされておりますが、患者を見つけ病院に入れるという点に主眼が置かれておりまして、社会復帰のための対策というのは全く軽んじられております。精神衛生関係予算のうち、措置入院費の占める比率、社会復帰対策費の占める比率というのはそれぞれどうなっているか、まず伺っておきたいと思います。
○国務大臣(園田直君) 障害者対策が縦割りになっていること、かつまた同じ対策が学校、就職その他縦割りに割れておること、これは御指摘のとおりでありますから、いまの障害者年特別委員会というのは一年きりでありますが、これに特別のものをつくるかあるいはいまある協議会を何とかするか、何にしても内閣として取り組むべきである、かつまた障害者のすべての問題は内閣全般として政治の問題でありますから、今後の状況を見ると、これはおっしゃるとおりに総合的なことをしなきゃなりません。そこでまずその前に、その責任者の中心であるわが厚生省でも同じようなことが言えるわけでありますから、これは近くこれを総合一体の縦横重ねたものにしたい、こう思っておりますが、具体的なことはもうしばらくお待ちを願いたい。 なお精神病その他については、事務当局からお答えをいたします。
○政府委員(大谷藤郎君) 昭和五十六年度におきます精神衛生関係の予算額は七百八十二億円でございますが、そのうち措置入院費は七百二億円、八九・八%でございます。精神障害回復者社会復帰施設等運営費補助金あるいは職親制度検討費等社会復帰対策関係予算は六十五億円、八・四%でございます。
○前島英三郎君 特に病院に入れるという部分がいまの数字でもあらわれているわけでありますけれども、措置入院つまり患者を強制的に病院に入れることにいかに集中しているかということはいまの数字でも明らかでございます。ではその精神障害者の社会復帰のためにはどのような施策を講じているか示されたいと思います。その予算は六十五億、八・四%ということでございますが、いかがでしょう。
○政府委員(大谷藤郎君) 精神障害者の社会復帰のための施策でございますが、第一は、通院医療につきまして公費負担医療制度をとっております。それから第二番目には、精神障害者の地域におられる方々に対する訪問看護体制の問題でございますけれども、これにつきましては保健所の医師あるいは精神衛生相談員というものが精神衛生に関する相談に応じる、あるいは訪問指導を行うというふうなことを行っているわけでございます。 第三番目は、社会復帰の施設についてでございますが、精神障害回復者社会復帰施設等中間施設の整備につきましてただいまのところ実験的に実施しております。 それから第四番目には、通常の雇用契約による就職が困難な精神障害回復者を対象といたしまして、社会的自立を目標といたしました職親制度というものについて、五十五年度、五十六年度二年にわたって検討を続けようという考え方で予算を計上しているわけでございます。
○前島英三郎君 欧米諸国での精神障害者施策を見ますと、治療から社会復帰、住宅、労働、人間的なつながりに至るまで社会福祉制度として実践をされているわけなんですが、そこで患者の家族の団体初め各方面から、精神障害者福祉法、これは仮称でございますけれども、そういった法律を制定すべきだという声が近年大変強まっております。全国知事会等でもそうした声が聞かれております。そういうニードがあるというだけでなく、そういう機運もかなり盛り上がってきていると思われるので、ことしは国際障害者年ということでもございますし、早急に検討していただきたいと思うのですが、厚生大臣いかがでございますか。
○国務大臣(園田直君) いま御発言の必要性はだんだん大きくなっておるばかりでなく、各方面からそういう意見が強く寄せられておるところでございます。しかしなかなかむずかしい問題もございます。医療と対策の境界、対象が明確でない、こういう事務上から言えばいろいろ問題がございます。しかしそういう必要性は大きくなっておりまするから十分検討いたします。
○前島英三郎君 ひとつ前向きに検討していただきたいと思うのです。 ところで、てんかんの患者さんについても精神衛生法に基づいて施策が講じられていると思うのですけれども、患者の実態というものをつかんでいると思うが、いかがでございましょうか。推定患者数、治療の実態、たとえばどのような医療機関で治療を受けているか等の点についてもあわせて伺っておきたいと思います。
○政府委員(大谷藤郎君) 昭和五十三年七月に実施いたしました患者調査によりますと、入院医療を受けておられる方々が一万二千二百二十六人、外来診療を受けておられる方々が一万六千百二十人という推計数となっております。 医療機関別の実態というのは、実は私どもよく承知しておらないところでございます。てんかん医学というのは進歩しておりまして、従来精神病院を中心にして診療を受けてこられたのが、最近では小児科等でも診療を受けられるというふうになってきておる実態でございます。
○前島英三郎君 非常に数字が低いんで、私どもの推計患者数は約百万人と、こう見ておったんですが、かなり違うので驚いてもおります。 治療の実態として、精神科だけでなくて、脳外科とか、あるいは神経内科とか、小児科などに分散していると聞いているのですけれども、国立療養所の一部でてんかん対策に取り組んでいると伺ってますが、どのようにやっておられるのか、その場合診療科名で言うと何という診療科名でやっておられるのか、ちょっと伺いたいと思います。
○政府委員(田中明夫君) 国立療養所のうち従来から国立精神療養所十六カ所におきまして一般的なてんかん患者に対する診療を行っていたわけですが、昭和五十年から国立療養所静岡東病院を整備いたしまして、わが国のてんかん医療の中心的役割りを果たす基幹施設として、てんかんの診断、治療、リハビリテーション等にわたる総合的かつ専門的な診療を実施しております。現在専門病床百床ございますが、五十六年度にはさらに百床増床の予定でございます。またデーケア等を運営するということを考えております。 診療科別としては、従来は神経科が中心になっておりましたけれども、最近内科あるいは小児科の医師と連携して診療に当たっているという実情でございます。 また、この静岡東病院におきましては、てんかんに関する研修、研究の推進を図るために研修等を整備しておりますが、五十六年度においては臨床研究部というものを設置いたしまして、その方のさらに充実を図りたいと考えております。 またこのほか、新潟にあります国立寺泊療養所をてんかんの専門診療施設として五十五年度から整備に、着手しております。
○前島英三郎君 てんかんの患者さんのうち四分の三は十五歳以前に発病すると言われておりますが、そしてその適切な治療によっては治る人がかなりな率に上っていると言われております。こうした現状に合った対策が大変必要だと思うのですが、精神障害とは別の項目になっておりますし、厚生省の窓口は精神衛生という形になっておりますが、神経系及び感覚器の疾患というふうにWHOのてんかんの定義では分類がそのようになっております。そういう意味ではやはり早期治療ということが重要だろうと思います。 これまで質問してきたことを総合しますと、てんかんについて医学的に明らかになってきた事実と厚生行政における位置づけとの間にやはりかなり大きなずれが生じているのじゃないかというふうに私は思います。てんかんはほかの障害と合併してあらわれるケースが多いこと、また厚生行政の中でも公衆衛生局、医務局、児童家庭局、社会局等にまたがった施策を必要としていることも私は感じております。関係課長会議のような形で省内でひとつ連絡調整を図る必要があるのではないかというふうに思うのですけれども、厚生省の中も、精薄児・者は児童家庭局、あるいは精神障害、てんかん、そういう人たちは衛生局、肢体不自由は社会局というようになっているわけでありますので、再度、厚生大臣は、厚生省だけは中をがっちりと横の連絡をとりたいと、こういうお気持ちのようですが、このてんかんに悩む人たちの一つの対策もそのように理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(園田直君) いま事務当局から答弁いたしましたとおり、これはすべての分野に関連をしております。いろいろ考えた末ではありますが、これを精神科と、こう決めつけるのは家族等の気持ちも考えるとなかなか無理があるような気がいたします。そこで、包括医療というか、包括的な何かを考える必要があるということを事務当局自体もいろいろ考えているところでございます。いまの問題も厚生省の中の横、縦の問題と絡みまして十分検討いたします。
○前島英三郎君 そこで、発作が現実的に一番心配なことだというように思いますけれども、今日では薬によって発作を抑えることができるようになってきております。ところが、薬は副作用の心配があるために必要最少の量で済ませたいということです。それには薬の血中濃度を測定する必要がありますが、その測定に結構費用がかかりまして、一回で一万円ぐらいなんだそうですね。これを健康保険の点数に加えてほしいという強い要望があるのですが、これは何か簡単に解決できるのではないかという気がするのですが、いかがでございましょうか。
○政府委員(大和田潔君) ただいまのような実は御要望が学会等から出ておることは事実でございます。私どもこの種の血中濃度の測定、これはいわゆる新医療技術というふうに考えておるわけでございまして、これを健康保険に適用いたしますためには、学会、関係方面等の御意見を十分聞きまして、診療報酬改定時に中医協で御審議をいただくということが必要でございます。私どももそのような方向でいま検討しておるところでございます。
○前島英三郎君 そうすると、ほぼ近い将来にはこれは保険の点数に加えられると、こう解釈してよろしいですか。
○政府委員(大和田潔君) そういう方向で私どもは努力をしておるということでございます。
○前島英三郎君 最近福島県でてんかんを理由として地方公務員が解雇されるという事件がありました。不当解雇であるということで闘っているようでございますが、事件の経過を聞きますと、てんかんに対する誤解と偏見がその背後にあるようでございます。この誤解と偏見をなくすためにも具体的な努力をしていただきたいと思いますし、何といいますか、一つ一つのものが大変誤解され、トラブルがあるような部分におきましても、このてんかんの問題というのも早い時期にいろいろと厚生省で対策を講じていただきたいというふうに思います。 ことし九月には国際てんかん学会議というのが日本で開催されるということを聞きました。現状のままでは何か恥ずかしいような気がしてならないわけでありますが、国際障害者年でもございますし、国際的な会議も日本で開かれます。てんかんに対する施策を見直して飛躍的に前進させる絶好の機会であると思うのですが、国際会議に対する協力、援助策を含めて、この問題についての締めくくりの御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(大谷藤郎君) てんかんにつきましては、従来精神病という扱いで行われてきたわけでございますが、最近小児科、神経科あるいは脳神経外科等で一般の疾病として治療されるというふうになってきました実態を考えまして、私どもといたしましては、保健所等、またあらゆる広報機関を通じまして、できる限りてんかんの実態というものにつきいたまして偏見を解くように努力いたしたいと思っております。 なお、国際てんかん学会議につきましては、厚生省といたしましてもできる限りのことをいたしたい、御援助申し上げたいというふうに考えている次第でございます。
○前島英三郎君 次に、文部省に質問させてもらいます。 さきの総括質問では義務教育段階を中心とした障害児教育のあり方について伺いましたが、今回は大学教育の問題を質問したいと思います。 まず、大学における障害を持った学生の受け入れについてその基本姿勢を伺いたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま御質問の大学の進学の道でございますが、文部省といたしましては、各大学に受験の機会を広げるように要望しておるところでございますが、各大学におきましても、その方向に沿った配慮が漸次検討されてまいっておりますことは非常にうれしいことであります。 なお、身体障害者の各大学への受け入れについて、学部学科の内容と障害の程度との兼ね合い等がありまして、総合的に考慮をする必要もございます。今後とも何人といえども能力、適性に応じて大学の進学ができますように努力をいたしてまいりますが、特に視覚障害者及び聴覚障害者を対象とします短期大学を設置する構想につきましては、筑波大学で調査を進めてまいっております。今後一般大学への受け入れに対しまする配慮と相まちまして、これら障害者に対しまする高等教育の機会を広げたい、かように考えております。
○前島英三郎君 ずいぶん先の方までお答えになられるとやりにくいんですけれども……。(笑声) 現状において障害を持った学生の大学進学状況というのはどうなっておりましょうか。
○政府委員(宮地貫一君) お尋ねの身体に障害を有する者の大学、短期大学への入学者の数でございますが、五十二年度が九百二名、五十三年度が九百九十四名、五十四年度は千百名ということで逐年増加している状況でございます。
○前島英三郎君 年々障害者の大学受験に対する要求というものも非常に強くなってまいりますし、健康ですと五体満足という最大の武器がありますが、どうしても障害、ハンディキャップを持ちますと、それを補うのが教育だという感がするわけであります。国立大学入学試験の共通一次試験の障害受験生に対する配慮はどのようにしておられましたか、ちょっと伺います。
○政府委員(宮地貫一君) 共通第一次学力試験におきましては、身体に障害があっても受験が可能となりますよう、その障害の種類、程度に応じまして、たとえば視覚障害の場合でございますと、点字による出題でございますとか、あるいは試験時間の延長、照明器具の準備、拡大鏡等の持参使用ということなどを配慮いたしております。 また、聴覚障害の場合でございますと、手話通訳者の付与でございますとか、補聴器の持参、座席を前列に設定する等きめ細かい配慮をいたしておるところでございます。 また、肢体不自由児の場合でございますれば、介助者の付与でございますとか、あるいはたとえば別室を設定するとか、特別の机を用意するというようなことも配慮いたしております。 なお、五十六年度共通一次試験におきましては、これらの措置を準備した志願者は全体で百六十六名でございました。
○前島英三郎君 私は、共通一次における障害を持った受験生に対する配慮につきましては大変評価しております。ところが、入試センターがオーケーいたしましても、大学の方でノーと言えばこれがだめになってしまうということがございます。国立大学はほかの大学に率先して障害学生の受け入れに前向きに取り組むべきだと思うのですが、ことしの入試に際しましても、筑波大学が視力障害のある受験生を門前払いにしたとの報道がありました。国立大学がこのようであっては他に悪い影響を与えると思うのですが、筑波大学とはそのような大学なのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。
○政府委員(宮地貫一君) 御指摘の件でございますが、筑波大学におきましても必要な対応はいたしたようでございますけれども、具体的に盲学校側との意思疎通が当初若干不十分な点がございまして、結果的に受験生に御迷惑をかけることになったということは大変遺憾なことだと考えております。筑波大学の関係者にも十分その点は注意を喚起したところでございます。 先ほども申し上げましたように、身体障害者の各大学への受け入れにつきましては、大臣からも御答弁申し上げましたが、学部学科の内容とか、あるいは障害の種類、程度というようなものとのかかわりもございまして、総合的に考慮する必要もございまして、一律的な措置ということはなかなかむずかしいわけでございますが、先ほど大臣の御答弁にもございましたように、今後とも何人といえども能力、適性に応じて大学進学の道が開かれるということは必要なことでございまして、そういう基本的な立場に立って各大学を指導してまいりたいと、かように考えております。
○前島英三郎君 その気持ちは大変前向きでありながら、現実的には非常に後退というような感もするわけでありますけれども、いずれにいたしましても、国立大学がこのようであっては私は大変遺憾に思いますので、今後筑波大学に対しても厳しい指導をやっていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(宮地貫一君) そういう方向で私どもとしても十分努力をいたしたいと、かように考えております。(「それじゃだめなんだよ」と呼ぶ者あり)
○前島英三郎君 努力ではだめなんでございますというこちらから御意見もありました。全くそのとおりでございますので、厳しくお願いをしたいと思います。 大学まで行ける障害者はごく少数でありまして、大学進学問題は余り重要な問題ではないという人もおりますが、しかし障害がある人とない人との格差の中で大学進学率の格差というのは最も大きなものの一つだと私は思います。 〔委員長退席、理事宮田輝君着席〕 学歴偏重の傾向を肯定するわけではありませんが、障害者の大学進学率を高めることは、その数字以上にプラスアルファの社会的影響があると思うからでございます。文部省として今後一層努力すべきだと考えますが、どのような具体策を講じていくつもりか、大臣に伺いたいと思います。
○政府委員(宮地貫一君) 初めに私から具体的な対応として御答弁申し上げたいと思いますが、従来からも先ほど来御答弁しておりますように、各大学に対して指導いたしておりますが、たとえば国立大学におきましては、入学試験経費を特別に配分いたしますとか、あるいは身体障害者がいる場合の学生教育経費について特別な予算措置を講ずるというようなこともいたしております。また施設設備につきましても、スロープでございますとか、手すり等の付設について予算の執行の面で配慮をするということもいたしておりますし、さらに公立大学とか私立大学に対しましても、身体障害者を受け入れている場合には特別な補助を行うというような措置も講じております。私どもとしても、今後とも身体障害者の大学進学の機会がなるたけ広げられるというような観点に立ちまして、そういう措置をさらに十分充実させてまいりたいと、かように考えております。
○前島英三郎君 まあひとつ、そういう意味では大変結構だと思います。 ところで、筑波大学に聴覚障害者及び視力障害者向けの短期大学を設置する構想があると聞きますが、どのような計画か。先ほど大臣がちらっと触れられましたが、いかがですか。
○政府委員(宮地貫一君) 先ほど全体的な点については大臣ちょっと御答弁申し上げたわけでございますが、具体的な状況について御説明申し上げたいと思います。 現在筑波大学におきまして調査を進めております聴覚障害者及び視覚障害者を対象とする短期大学設置構想の概要でございますが、考え方といたしましては、近代的かつ専門的な職業技術者の養成を目的といたしまして、修業年限としては三年ということを考えているわけでございます。具体的な学科の種類といたしましては、視覚障害関係については、鍼きゅうでございますとか、音楽、理学療法及び情報技術、プログラマー等でございます、そういうようなものを考えております。聴覚障害関係では、造形美術とか、あるいは歯科技工士の医療技術関係、印刷技術等の工業技術あるいは情報処理というようなものを考えております。さらに、入学定員の規模といたしましては、視覚障害、聴覚障害それぞれ各百人程度というような規模で検討をいたしております。なお、学習上の困難を克服するためのいろいろ補助施設というようなことも、具体的なそれらの設置も検討をいたしておるところでございます。 〔理事宮田輝君退席、委員長着席〕
○前島英三郎君 それは検討しているのは審議会ですね。そのメンバーに聴覚障害あるいは視覚障害の当事者は入っていますか。
○政府委員(宮地貫一君) 五十三年度以来、筑波大学において学内に調査会を設けて調査が行われてきたところでございまして、五十三年、五十四年度においてそれぞれ広く学外の有識者の参加も求めておりまして、視覚障害者八名、聴覚障害者一名、合計九名の障害者が委員または専門委員として参加いただいております。また、昭和五十五年度の調査会は主として学内の関係者によって調査を進めてきておりますが、これにも四名の視覚障害者が専門委員として加わっていただいております。
○前島英三郎君 そういう方が入っている、まあその人たちがどういう発言をしているかは後にいたしまして。数多くの手紙や意見が私のところに寄せられておりまして、現在構想されているような短大が設置されることは障害児・者の分離教育を大学教育にまで引き延ばされ、社会的統合にマイナスであるばかりか、一般大学における聴覚または視覚障害のある学生の受け入れ拒否の口実にされてしまう、こういう実は意見が圧倒的であります。職業につきましてもかえって幅を狭めることになります。いま話した修業科目など伺いますと、これは職業訓練校です。これはもう大学を終えた後のやるべきことだというふうに私は思います。こうした心配のある短大の設置よりも、当面一般大学における障害を持った学生の受け入れに努力することが先決ではないかというような気がいたしますが、いかがですか。
○政府委員(宮地貫一君) 先ほど内容につきましては御説明申し上げたとおりでございますが、この短期大学設立の問題につきましては、かねてから東京教育大学の附属聾学校のPTA関係者を初め「難聴児を持つ親の会」など関係者から大変強い要望が寄せられてまいっておったところでございまして、そういうような要望を受けまして、筑波大学とも協議をいたしまして調査を進めているわけでございます。 一方、この短期大学の構想に対しまして、視覚障害及び聴覚障害の関係者から御指摘のようないろいろな問題提起がなされているということも十分私ども承知をいたしております。しかしながら、最初に申しましたように、ぜひそういう先ほど御説明しましたような身体障害者のための高等教育機関の設置について実現を求める声もまた強いということも事実でございます。 こういうような状況を勘案いたしまして、私どもとしては、視覚障害者、聴覚障害者に対します高等教育の機会の拡充という見地からは、一般大学の受け入れについて努力すべきことはもとよりでございますけれども、同時に、視覚障害者、聴覚障害者のための高等教育機関も設置して、そういう意味では多様な高等教育の機会を提供することが望ましいことではないかと、かように考えているわけでございます。そのことが障害児を持ちます関係者の期待にもこたえるものと、かように考えているところでございます。
○前島英三郎君 ことしの入試に際し、筑波大学が視力障害のある受験生を門前払いにしたと、そこにその専門の学校をつくろうという計画がいま進められている。そういう意味では、一般の大学教育における聴覚障害または視覚障害のある学生に対する配慮についても、欧米各国ではやはり大学における統合が何よりも効率のよい社会参加でありその道だというふうに語っているのに、何かその部分の逆行を私は強く感じるわけでございます。やはりこういう状況の中で設置されるのではおのずから大きなマイナスが今後引き起こるような気がするのですけれども、今後この構想を検討するに当たり当事者の生の声を十分に幅広く聞くべきだと考えますが、その意思はあるのかどうか、あわせて伺いたいと思います。
○政府委員(宮地貫一君) 当事者の生の声を聞く意思があるかというお尋ねでございますが、私ども関係者の要望はその都度それぞれ十分伺っているわけでございます。この短期大学の構想については、先ほども御説明申し上げましたような関係者の要望を受けたものであり、高等教育の機会の拡充を図るという観点からは各方面の御意見も十分承った上で進めなければならぬことだと考えております。もちろん、この新しい高等教育機関の設置を推進する声も強いわけでございますが、また御指摘のような声もあることも事実でございまして、そういう点も十分受けとめながら、私どもとしては筑波大学側とも十分連絡をとりまして円滑な実現を期待するように対応してまいりたいと、かように考えております。
○前島英三郎君 筑波短大につきましては後日また質問をすることにしたいと思います。時間がありません。 公共図書館における視覚障害者に対する配慮について文部省はどのような施策を講じているか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) お答えいたしますが、近年公共図書館においての視覚障害者などの身体に障害のある方々に対しての図書館サービスの拡充でございますが、施設の整備に当たって障害者の利用の便宜に配慮するとともに、点字図書でありますとか録音テープ、読書拡大器などの整備を図りまして、また対面朗読を行うなどのサービスをいたしております。 なお、文部省は公立図書館が視覚障害者の利用に供する点字図書、録音テープを整備する事業に対しましても補助をいたし、障害者に対する図書館のサービスをいたすように努めております。
○前島英三郎君 点字図書館は厚生行政としていま展開されておりますので、点字図書館と協力して推進するのはいいのですけれども、基本的にはこれは文部行政の中で位置づけられるべきだと考えます。そういう意味では、文部大臣、ひとつこの視覚障害者のための配慮を明確に位置づけていただきまして、今後御検討いただきたいと思います。 公共図書館の視力障害者サービスについてなぜ私がかくも重要視しているかといいますと、街の本屋さんに行っても図書館に行っても、活字で印刷してある本は視覚障害者にとっては単なる紙の束でしかないということでございます。情報化時代などと言われながら、発行される書物のうち点訳されたり録音テープにされたりするものはほんのごくわずかにすぎません。ラジオやテレビがあるといいましても、自分が得たいと思う情報や知識はそのほとんどが書物によらざるを得ないわけであります。その書物が紙の束のままでは、視覚障害者は本当に必要としている情報や知識を得ることができないというふうに思います。そういう意味ではぜひとも視覚障害者に対するひとつ今後の公共の点字図書に対する充実を心から期待をしたいと思います。 もう時間がございません。いろいろな意味でやはり大学教育の中で障害者がまた分離されようとするのは大変遺憾に思います。厚生大臣としていかがですか。
○国務大臣(園田直君) 一般の図書館等でごく一部でありますが、一般の人が読める印刷、これに点字を併用したもの、あるいはプラスチック発泡剤を使ったきわめて簡単な点字などいろいろ研究しているところでありますが、これはまだまだ視覚障害者のためにつくられた部門であって、一般の図書館にそういうものがないということはまことに残念でありますから、逐次文部省とも相談をして充実をしていきたいと思います。
○前島英三郎君 いまいわゆる大学教育の中で分断されるような筑波短大の構想が出ておりますが、かねてから大臣は非常に統合教育を推進しておられるので、一言その辺を踏まえて。
○国務大臣(園田直君) やはり身体障害者の大学の入試、卒業、それから卒業によって一つの資格を得られると、こういうことは本人の苦労は並み大抵じゃありませんけれども、これがほかの身体障害者に与える勇気と今後の努力の目標になるばかりでなく、一般世間はこれを見て非常なまた身体障害者に対して理解を持ってくるわけであります。したがいまして、私の方としましては、一般大学、総合大学で勉強さしていただいて、なお特殊なものはその後でいろいろやってもらう方がありがたいと思っております。
○前島英三郎君 終わります。
○委員長(木村睦男君) 以上で前島君の一般質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(木村睦男君) 次に、喜屋武眞榮君の一般質疑を行います。喜屋武君。
○喜屋武眞榮君 私は、先日総括質問をいたしましたので、その後を受けてきょうは質問をいたします。 ところで、厚生大臣きょうは後で何か予定があられるという申し入れがございますので、初めに戦後処理の一つとして厚生大臣にお尋ねいたします。 先般もお尋ねしましたが、厚生大臣、この原爆被爆者対策基本問題懇談会というのを持っておられますが、その懇談会で答申を求められたようでありますが、どういう意見が出たんでありましょうか。
○政府委員(大谷藤郎君) 基本問題懇談会は昨年の十二月十一日に厚生大臣に御意見をお出しになりまして、原爆被爆者対策の基本理念、基本的あり方、それから具体的な問題についての御提言をいただきました。
○喜屋武眞榮君 その懇談会からの意見、結論が出ておりますでしょうか。
○政府委員(大谷藤郎君) 基本懇は被爆者対策の基本理念を明らかにしていただくと、こういうことで基本理念についての考え方をお示しいただいたわけでございます。
○喜屋武眞榮君 それじゃその基本理念に基づいて、厚生大臣とされましては被爆者援護についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(園田直君) 懇談会の答申については、第一に次のように私は考えております。 原爆被爆者の問題はこのまま切り捨てるべき問題ではないと考えておりましたが、今度の懇談会の答申は、第一に社会保障の理念から国家補償の理念に明確にされたと、こういう点は今後いろんな問題でこの答申は非常に価値のある答申であると考えております。 それから、年金その他の問題等については、これを完全に否決はしておられませんが、むずかしい問題点を挙げて、そしてこれは自分たちの結論ではないが、一般戦災者との均衡等も考えてやるべきだという一つの提言をされたと。これは消極的な面でありますけれども、この懇談会の意見に基づいて今後われわれは考えていきたいと、こう思います。
○喜屋武眞榮君 いま前向きの御見解を述べていただきましたので、それを大きく期待いたしまして、まあ従来の原爆医療法、これでは飽き足りぬという切実な要望から原爆特別措置法、こういうふうに名実ともに発展さしていきたいという、中身を持っていただきたいという切なる要望があるわけでありまするので、ぜひひとつこの要望にこたえて抜本的に裏づけてくださることを重ねて要望いたしまして、大臣の見解を求めて私の質問を終わります。
○国務大臣(園田直君) 具体的な問題については先生も経過その地よく御存じのとおりでございます。そこで、いままで非常な大きな被害者関係団体の要求、関係者の方々の御意見からすれば、この懇談会の意見は必ずしも一致はしておりません。おりませんが、それが決定的な終止符を打たれてない、こういう点に私は考えを置いておるわけでありまして、第一に年金、遺族給付金、こういう問題等は懇談会の提言では一般戦災者との均衡上同意を得ることはなかなかむずかしいと、こうなっておりまして、その他の現実問題とも関連をして現実には御承知のとおり非常にむずかしい問題。したがいまして、しかし被爆者の方々や先生方の御意見は十分わかりますので、このつらい過程で財務当局も相当奮発をされて新しい手当の増額とかあるいは旅費とか、いろんな新しい問題を提示されたことは一つの心休めであろうと考えております。 なお援護法の問題については、これまた現在ではきわめて困難でありまして、これは法体系からの問題とその他の問題ありますが、これはいまある二法を修正をしていくか一本にまとめていくか、何とか今後検討すべき問題だと考えております。
○喜屋武眞榮君 まあ困難と不可能はいつも私は使い分けるわけでありますが、確かに困難であることは承知であります。避けて通るわけにはいけない問題だと思いますので、ぜひひとつ打開していただくことを大きく期待いたしまして、厚生大臣に対する私の質問を終わります。 次に、防衛問題に移ります。 防衛庁長官、専守防衛の範囲をどのように理解しておられますか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えいたします。 わが国は平和憲法のもと、専守防衛の方針にのっとりまして、相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使し、その防衛力行使の態様も自衛のための必要最小限度にとどめる、また保持する防衛力も自衛のための必要最小限度のものに限られることなどを防衛の基本方針としておりますことは、よく御承知のところだろうと思うわけでございます。 なお、自衛権を行使し得る地理的範囲についてでございますが、わが国の防衛に必要な限度において、わが国の領域だけではなく公海公空にも及び得ることは言うまでもないと考えておりますが、それが具体的にどの程度の範囲かは、そのときの客観情勢、態様等により異なりますので一概には申し上げることはできないと、さように考えておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 具体的にということになると、実戦即応ということになりますが、その事実に即して拡大もあり得るということなんですか。
○国務大臣(大村襄治君) ただいま申し上げましたように、具体的にどういう範囲かはそのときの客観情勢、態様等により異なりますので、何か基準があってそれを拡大するとかしないとか、そういうことを申し上げることはむずかしいと、さように考えておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 どうも水かけ論になるような気がいたしますが、具体的に次に移ります。 あえて私がそれをお尋ねしましたのは、マンスフィールド駐日大使が周辺海域という言葉、用語を使っておられますね。それから、ワインバーガー国防長官が北西太平洋という言葉を使っておられますね。それから、レーガン大統領は西太平洋の防衛体制を共同で調整していきたいと語っているが、防衛庁長官としてこのことをどのように受けとめておられるかということを聞きたいのです。
○国務大臣(大村襄治君) ただいまお触れになりました、わが国の周辺海域についてでございますが、この点につきましては、防衛庁といたしましては、わが国から数百海里、航路帯を設ける場合は千海里程度のわが国周辺海域については自衛隊がそこにおける海上交通の安全を確保することができることを目標として、逐年、海上防衛力の整術を行っているところでございます。
○喜屋武眞榮君 いや、私がお聞きしたいことは、領域の範囲が三者三様に違った表現をしておられますが、それをどう受けとめておられるかということなんです。
○国務大臣(大村襄治君) わが国周辺海域についての防衛庁としての整備目標は、いま申し上げたような方針で進めているわけでございます。ただいま引用されましたマンスフィールド大使の発言あるいはワインバーガー国防長官の発言等につきましても、まだ、抽象的な文言でございまして、具体的な点は私ども承知しておりませんので、その点について申し上げる段階ではないと、さように考えておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 それじゃ、具体的にこう出た場合に、相手の要望に応じていらっしゃるという姿勢を持っておられるんですか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えします。 具体的にどういう要望なり期待が出されるかはわかりませんが、先ほど来申し上げておりますように、防衛庁としましては、わが国の周辺海域につきましてはわが国から数百海里、航路帯を設ける場合は千海里程度の海上防衛力の整備を行うということを目標にして進めておるわけでございまして、まだまだその点不備な点が多いわけでございます。仮にこれを広くするようなあれがあったといたしましても、そういった点につきましては慎重に検討を要する問題ではないか。まだ具体的な提案もございませんので、所見を申し上げる段階ではございませんが、私どもとしましては、現在の整備目標を充実していくことに重点を置いてまいりたいという考え方を持っていることを明らかにしておきたいと思うわけでございます。
○喜屋武眞榮君 相手側の言うなりに聞くか聞かないかということは非常に大事な問題でありまして、聞くという前提に立つと広がっていく。広がっていくということは、勢い防衛費の増強にかかわってくる、こういうことに関連すると思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えいたします。 いろいろな問題がございますので、先ほども申し上げましたように、現在の整備目標を重点といたしまして慎重に対処していかなければならない、さように考えておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 そこは初心、原点を忘れずにきちっと守っていただきたいと要望いたします。 そこで、ひとつ、沖縄の与那国島の領空に特異なケースがありますが、承知しておられるでしょうか。
○国務大臣(大村襄治君) 政府委員に。
○政府委員(塩田章君) ちょっと急なお尋ねてお尋ねの御趣旨がよくわかりません。与那国の上に何か特異なことがあるということ、ちょっと私承知しておりません。
○喜屋武眞榮君 十分承知の上と前提にお尋ねしたわけですが、これは驚きでありますが、それじゃ申し上げましょう。 復帰前は与那国島の領空、これはアメリカの支配下にあったのです。復帰後は中華民国のいま支配下になっておるのですよ。こういうケースが一体どういう根拠があってそうなっておるのか、それをお聞きしたい。
○政府委員(塩田章君) お尋ねの趣旨はADIZ——防空識別圏が与那国島のちょうど上空を通っているということのお尋ねではないか、御指摘ではないかと思いますが、御承知のように、米軍から防空識別圏IADIZを引き継ぎましたときに、わが方では訓令でもって当時の米軍の防空識別圏をそのまま引き継いでいる、こういうことでございまして、現在の根拠というお尋ねでございますが、根拠は防衛庁の訓令でございます。
○喜屋武眞榮君 これはそのままに放置していかれるということなんですか。
○政府委員(塩田章君) 現在のところこのADIZを変更する考え方はございません。
○喜屋武眞榮君 これは重大な問題だと思いますよ。そのまま存置される理由は、それじゃ何ですか。
○政府委員(塩田章君) このADIZはいわゆる防空識別圏でございますから、このこと、いわゆる識別の圏域、識別圏をどこに置くかということでございますから、別に、何といいますか、国の領土の、あるいは領空の主権とか、そういうこととは直接関係ございませんので、いまのところこれを特に変えなければいけないというふうには感じておらない、こういうことでございます。
○喜屋武眞榮君 これは安全面からも問題でありますがね。日本の主権下にある与那国島の航空権が中華民国にあるという事態、おかしいのじゃありませんか。
○政府委員(塩田章君) この防空識別圏といいますのは、日本の場合はいま御指摘のようなところにあるわけですが、各国それぞれ自分でつくっておりまして、中華民国——台湾でございますね、台湾の方の識別圏がどこまできておるかということとは一応私ども関係はないわけでございまして、私どもの方の防空識別上の必要性から現在の日本側のADIZを決めておる、こういうことでございます。
○喜屋武眞榮君 重大な問題であるということを指摘いたしまして、ここでもう論争する時間ありませんので保留しておきます。 次に、伊東外務大臣の米国での発言要領として、自衛力の整備とともに、日米安保体制の一層円滑かつ効果的な運用を図る。在日米軍駐留費については、日米協定の枠内で今後は最大限の努力をする。特に米軍基地内での施設建設では、五十七年度以降も逐次検討する。こうした努力が西側全体の強化に役立ち、アジア、西太平洋での米国の抑止力を効果的にすることと信ずる、こう発言しておられますが、このことは即沖縄基地の強化につながると思われますが、長官いかがですか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えします。 伝えられる外務大臣の発言の要領なるものにつきましては、防衛庁としましては直接言及する立場にはございませんが、一般的に在日米軍駐留経費について、防衛庁の考え方を申し上げますと、日米安全保障体制の堅持を防衛の基本方針の重要な一つとしますわが国といたしましては、在日米軍施設の整備、提供について、地位協定の範囲内で安保条約の目的達成との関係を考慮し、その緊要度、財政状況等を総合的に勘案の上実施してまいる考えでございまして、五十六年度予算におきましても相当額を計上いたしておるわけでございます。五十七年度以降におきましても、そういった考え方のもとに進めてまいりたいという考えを持っておるわけでございます。 この場合に、いま沖縄の方はどうなるかというお尋ねでございますが、本土にもございますし、沖縄にもあるわけでございますが、先生のお尋ねの趣旨が、沖縄の米軍施設区域が本土に比して大規模かつ密度が高い、そういったことで影響を大きく受けるのではないか、こういう御趣旨ではないかと思われるわけでございますが、そうだといたしますると、そういった沖縄の密度が高いというような状況は私どもよく承知しておりますが、沖縄の振興開発計画等を考慮しながら、すでに日米間で了承された米軍の施設区域の整備統合計画を現在も進めておりますが、今後もできるだけ早期に実施することが緊要であると考えておりまして、そういった点を今後一層力を注いでまいりたい、さように考えている次第でございます。
○喜屋武眞榮君 伊東発言の前提に立つならば、好むと好まざるとにかかわらず、沖縄基地の強化になるのですよ、長官。それを肯定されますか、否定されますか。
○国務大臣(大村襄治君) お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、日米安保体制を堅持することはわが国の重要な防衛上の方針の一つでございますので、地位協定の許す範囲内において進めてまいる所存でございまして、その場合におきましては沖縄の基地も対象に入るわけでございますが、一方において現在進めておる返還計画もできるだけ早く進めてまいって、沖縄の負担をできるだけ軽減していくように努力したいということを申し上げておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 国土開発の立場からは基地の整理縮小は、これはもう公約であります。そこも十分配慮してもらわぬと、現在でも五三%を占める基地に、さらに質量ともに強化されたのじゃ、これたまったもんじゃないということを強く指摘いたしまして、次、そうしますと米軍用地収用特措法の適用を強行していかれることになるのですか、ならないのですか。
○政府委員(渡邊伊助君) お答えいたします。 先生よく御承知のとおり、沖縄におきます米軍用地のうちで借り上げ契約に応じていただけない方の土地がございます。それらの方々の土地につきましては、暫定使用法を適用いたしまして政府として使用いたしておるというのが現状でございますが、御承知のように暫定使用法の使用の期限が昭和五十七年の五月十四日で切れるわけでございます。しかしながら、現在の沖縄の米軍基地の現状からいたしまして、その期限切れ後も米軍に施設区域として提供する必要があるということでございますので、私どもとしては手続上現在から米軍用地特措法の適用をいたしておるわけでございまして、この手続は今後も進めていきたいというふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 公用地法が来年期限が切れるわけですが、これは当然廃止になるのかあるいは再延長もあり得るのであるのか、それをもう一遍確認いたしたいと思うのです。
○政府委員(渡邊伊助君) 現在のところ私どもは米軍用地特措法の手続を進めるということに全力を挙げておるわけでございまして、その手続が円滑に行えるように努力をいたしておるところでございますので、暫定使用法の延長という問題については現在念頭にないというのが現状でございます。
○喜屋武眞榮君 念頭にないということは再延長はないということなんですか、あり得るという可能性もあるのですか、どうです、はっきりしてください。
○政府委員(渡邊伊助君) 延長問題を念頭に置いてないということでございますので、もっと率直に申し上げれば白紙であるということでございます。
○喜屋武眞榮君 そうしますと、強制使用の認定を、米軍用地収用特措法による土地の強制使用の認定をされておるわけですね、去年の十一月に。そうしますと沖縄の未契約地主の土地については、この米軍特措法だけで強制使用する、こういうことになるのですか。
○政府委員(渡邊伊助君) 先ほど申しましたように特措法の手続を進め、最終的に土地収用委員会の裁決が得られるということを期待しておるわけでございます。現在手続を進めることに全力を挙げているということでございます。
○喜屋武眞榮君 そうしますと、この米軍用基地の特借法というのは米軍基地のみ適用するわけですが、自衛隊基地内における未契約地主の土地はどうなるのですか。
○政府委員(渡邊伊助君) 自衛隊の基地の中にも契約に応じていただけない方々の土地がございますが、その土地の所在の状況からいたしまして、ある程度地上物件等を移転すれば返還は可能であるということが私どもの認識でございますので、現在自衛隊の場合は土地収用法でございますが、土地収用法は適用せずに返還をし得る状態になったときに返還をするという考え方でございます。
○喜屋武眞榮君 自衛隊基地におけるこの基地特措法を適用できぬ面は返還をすると、こういうことなんですね、もう一遍確認しておきたいと思うのです。
○政府委員(渡邊伊助君) そのとおりでございます。
○喜屋武眞榮君 それじゃ、次に戦後処理の問題に入りたいと思います。 先般、在外財産に対する国家補償について総務長官に聞きましたら、処理済みというお答えがあったわけですが、いつどのように処理されたのであるか、その根拠をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中山太郎君) 先般も委員会でお答え申しましたが、在外財産問題につきましては、第三次在外財産問題審議会というものがその当時設置されまして、在外財産の喪失について国に法律的な補償義務はないが、政策的な配慮に基づく特別措置として引き揚げ者に特別給付金を支給することによって、在外財産問題に終止符を打つことが適切であるという答申がございました。昭和四十二年、引き揚げ者等に対する特別給付金の支給に関する法律によって措置してきたところでございます。この支給措置によって在外財産問題は最終的に政府としては処理されたものと考えておるわけでございます。第三次在外財産問題審議会は、戦後繰り返し議論が行われました在外財産問題について、最終的な結論を得るために設置されたものでございまして、二年四カ月の間三十九回の総会を開き審議を重ねました結果、前述の答申がまとめられたようなものでございます。 答申では、法律上の補償義務についての検討の中で、在外財産について国際法上及び国内法上の諸種の観点から検討を加えた結果、各地域所在の日本財産についての検討及びこれをめぐる法律問題の審議の結果、国に法律上の補償義務はないというのが本審議会の意見であるという結論が下されました。このような結論に異論を持たれる方のあることも十分承知をいたしておるところでございますが、この見解は最高裁判所に提訴されました係争の中でも、最高裁判所の判例で支持をされておるということで、政府はその見解を持続しておるということでございます。
○喜屋武眞榮君 原点に返って申し上げたいのですが、まあいろんな角度から検討をされたことも事実でありましょう。ところで一点、憲法二十九条の三項とのつながりにおいてはどういうことになるのですか。
○国務大臣(中山太郎君) 憲法上の解釈につきましては、法制局長官からお答えをさせていただきたいと思います。
○政府委員(関通彰君) ただいま総務長官が御答弁申し上げましたとおり、第三次在外財産問題審議会がその答申の中で「国に法律上の補償義務はない」という答申を出しておられますが、「その論拠」の中で、先生御質問の憲法二十九条第三項との関連について触れられておりますので、その要旨を申し上げます。 審議会は憲法第二十九条第三項との関係については、次の理由により国内法上も在外財産について補償義務があるということにはならない。 第一としまして、在外財産についての権利が失われたのは、その所在地国の公権力の行使によるものであって、わが国の公権力の行使によるものではない。 第二点としまして、平和条約の規定は、連合国による日本国民の在外財産に対する処分について、わが国は外交保護権を行使しないという意思表示をしたものにすぎないから、このような規定を受諾せざるを得なかった行為を指して、わが国が日本国民の私有財産を用いたとすることはできない。 第三点としまして、平和条約の規定及びその実態等から見て、在外財産が賠償という公共のために用いられたと解釈することはできない。 以上が審議会の答申の中の要旨でございます。
○喜屋武眞榮君 結局、そうしますと、個人の所有権をいかなる方法や理屈をこねても奪うことはできない、こういう結論になるのじゃありませんか、どうですか。
○政府委員(関通彰君) 審議会の答申の結論は、ただいま私申し上げましたような要旨の論拠から、国の補償義務がないということを言っておられるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 要するにこの問題は、まだ未処理だという前提に立って受けとめるべきであると思いますが、長官いかがですか。
○国務大臣(中山太郎君) いろいろと御意見があることは私もよく存じておりますし、また国会等におきましても御発言あるいは国会に対する請願、陳情等があることもよく存じておりますけれども、政府といたしましては、最高裁判所の判決もございましたので、政府の従来の方針というものを堅持していかざるを得ないと、こういうふうな一つの一貫した姿勢を持っておるというふうにお答え申し上げたいと思います。
○喜屋武眞榮君 御存じと思いますが、これを解決するために在外財産問題法的処理促進議員連盟と、こういう組織があることも御承知だと思います。これは結局そういった解決済みのものにそういう組織をつくって取り組む不良識な議員はないはずであります。そこに問題があるということを指摘いたしまして、ひとつ前向きで検討していただきたいと、こう要望したいのですが、いかがですか。
○国務大臣(中山太郎君) まあ、政府の方針がその当時そのような審議会の答申に基づいて、国会で特別給付金の支給等に関してもすでに議決をいただいておりますし、その後引き続きいろいろ御意見が出ております。ただ、内地等においてアメリカの空軍の爆撃によって亡くなられた方も、あるいは負傷された方も、たくさん国家の補償がなくしてそのままおられるわけでございますし、そういう問題も含めて私どもとしては絶えず心を痛めておりますが、先生の御意見というものは十分承っておくことにさしていただきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 ひとつ御検討をお願いします。 次に、鈴木総理のASEAN訪問の一つの成果として、文化、経済交流のセンターを沖縄に設置すると、こういうことが報ぜられておりますが、そのことは具体的に煮詰まっておるでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(梁井新一君) 鈴木総理大臣がこの一月にASEAN各国を御訪問されました際に、鈴木総理から、ASEAN各国が非常に順調な経済発展を遂げているのだけれども、今後それを一層進めるためには、この国づくりの基礎としての人づくりが必要であると、そういう観点から各国に一つずつ人づくりセンターを設置いたしまして、ASEAN各国に開放すると同時に、沖縄にもこの関連で一つのセンターをつくるというアイデアをお出しになりまして、各国の首脳から非常な評価を得たわけでございます。 現在の進行状況でございますけれども、三月三十一日と四月一日に東京におきまして、ASEAN各国の代表者が集まりまして、一種の国際会議をやることになっております。その席上でASEAN各国からそれぞれ自分の希望する、こういう分野のセンターをつくってほしいということが表明される予定になっておりまして、ASEAN内部でもいろいろと検討しておるようでございますが、今月末の会議の結果によりまして、向こうの要望を踏まえながらこれとの関連で沖縄にどういうセンターをつくるかということを検討したいと、こういうふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 ちょっと一言。沖縄に設置することはもう決定的と見ていいのですか。
○政府委員(梁井新一君) そのとおりでございます。
○喜屋武眞榮君 それじゃ基本的な構想、できますならばそのセンターの機能を日本としてどのように考えておられるか。
○政府委員(梁井新一君) 実は、ASEAN各国の方からそれぞれ非公式ではございますけれども、いろいろと自分としてはこういう分野、たとえば農業分野であるとか、医学分野等の人づくりセンターを自国につくってほしいという希望が来ておりますけれども、まだASEAN内部の調整がついておりません。したがいまして、このASEAN内部の調整がつきまして各国に一つずつセンターの内容が決まりました段階におきまして、このセンターとどういう機能的な関連を持たせるセンターを沖縄に設置すべきか。恐らく沖縄の方で一つの連絡役と申しますか、各国にできます五つのセンターと沖縄が有機的な連携関係が結べるようなセンターにしたいと思っておりますが、まだASEAN各国からの具体的な要望が正式に来てないということでございますので、私どももASEAN各国の要望が決まった後の段階におきまして、どういうセンターを沖縄につくれば六つのセンターが機能的に動くかということを考えまして決めたいと、こういうふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 日本が主体性を持って主導性を持ってASEAN諸国に呼びかけるというならば、あなた任せではなく、当然日本としてはこういう基本的な構想を持っておると、これは持つべきじゃありませんか。そういう意味からひとつ基本構想と具体的機能を、それを持たぬというとASEANが来ても話はできぬのじゃないですか。
○政府委員(梁井新一君) 実は私どもは、いままでASEAN各国に約四十五の一つのプロジェクト方式の技術協力を行っておるわけでございますけれども、鈴木総理のおっしゃった今度の新しいセンターの特徴は、単に各国に一つずつつくるのみならず、その一つのセンターがほかのASEAN各国に開放されて、そこでASEAN各国の人人が技術の研修を受けるということでございまして、実は私どもといたしましても、ASEAN各国に対して余りに押しつけになる。これは避けたいと思っておりますし、私どもいろいろ案はございますけれども、一応ASEAN側の希望を聞いた段階で私どもの意見を言うことが妥当であろう、こういうふうに考えておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 押しつけでなく相手の希望を十分に取り入れる、これは大事なことだと思います。 そこで、この成功のかぎは、沖縄に場所が設置されるということが決まったとおっしゃるのだから、地元の理解と全面的な協力が大事であると思いますが、その立場から地元に対してはどのような考え方を持っておられますか。
○政府委員(梁井新一君) 先週、私どもからミッションを沖縄に派遣いたしまして、沖縄県庁との意見の交換、それから沖縄県で提供していただく予定になっております土地が二、三ございますけれども、その土地の視察あるいは琉球大学におきまして今後どういう研修が可能かと、こういう問題を詰めてきたわけでございますが、今後沖縄の方々の熱意を生かすためにも、沖縄県と密接な連絡をとりたいと思っておりますし、それから今度の三月の三十一日と四月一日にやります会議におきましても、できましたらこの沖縄開発庁あるいは沖縄県の方々からひとつオブザーバーとしてこの会議に参加していただくということを考えているわけでございます。
○喜屋武眞榮君 その場合にはオブザーバーなんですか、正式メンバーとして参加ですか。
○政府委員(梁井新一君) 日本側のメンバーと申しますか、このASEAN各国のメンバーと日本側のメン、バーが入るわけでございますけれども、その日本側のメンバーの一員として参加していただくということを考えているわけでございます。
○喜屋武眞榮君 第二次振の内容にこの問題を含めていかれる考え方はありませんか。
○国務大臣(中山太郎君) 先生お尋ねの沖縄振興開発計画第一次が終わろうとしておるわけでございますが、もちろん沖縄の第二次振興開発計画を設置することは必要であると沖縄開発庁としては考えております。 問題点は、沖縄のこれからの開発に何をするべきかということの柱の中には、当然この鈴木総理がASEANに対して提案された国際センターというものは一つの大きな柱になってくる。いま外務省の経済協力局長がお答え申しましたとおり、ハワイのイーストウェストセンターというものは必ずしもうまくいっていない、こういう経過から私どもとしてはASEANの各国の自主的な意見、そういうものを十分取り入れて、そしてしかも沖縄がそれに協力をする、日本が協力をするという形で私どもとしては新しい沖縄とASEANとの関係、日本との関係、しかもASEAN各国には経済的には日本よりも落ちるところはございますけれども、歴史、文化、民族の誇りというものは全く一つであると、一緒であるという感覚に立ってこれからひとつ沖縄二次振計の中に一つの大きな柱としてこれを立て、さらにこれを発展させてまいりたいと、このように考えております。
○喜屋武眞榮君 結構だと思います。 ところで地元としましては、ある点率直に申し上げまして、疑念と申しますか疑惑と申しますか、一体どういう形でこれが生まれるのであるか。また地元側がどういう形でそれに参加できるのであるか。地元として歓迎される、本当に設置されてよかったとこう喜べるすっきりした形でないと、またその目的に沿う十分な成果を上げていけないのではないだろうかと、こう思うわけでありますので、十分ひとつその成果を両々相まって発揮していただきたいと、こういうことを強く要望いたして第二次振の中身にぜひ織り込んでもらいたい。こういうことと、それから現地代表をオブザーバーでなく正式代表として、日本側の代表としてその中に加えていただきたいということを要望いたしたいのですが、どうですか。
○国務大臣(中山太郎君) 今回、外務省が中心になって開催いたしますASEAN各国の方々をお招きする会議は、あくまでもASEANの御意見を聞くという会議でございます。むしろわれわれは聞き手に回りたいと、このようなことでございますが、これからの運営等につきましては地元の御意見、県当局あるいは県の経済団体あるいは各種団体、特に琉球大学の大学の教授たちの御意見というものも十分拝聴しながら、ひとつこのいわゆる新しくできるセンターにしっかりしたものをつくってまいりたいと、このように考えておりますから、先生の御意見というものは十分承っておきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 ひとつよろしくお願いいたします。 次に教育問題に移りたいと思います。先ほど来、連日教育問題が論じられておりますが、きょうはたまたま沖縄に関する問題も出ましたので、あれに対する反論という意味ではなくお聞きしながら、やっぱりいろいろな受けとめ方、考え方があるんだなあと、こういうことを私感じたわけでありますが、と申しますのは四・二八を、四月二十八日を沖縄県民は祖国から切り離された悲劇、屈辱の日だという、こういう意識に立って、実は私、復帰協の会長として、先頭に立って祖国復帰の運動を闘い抜いてまいった一人でありまするが、そういう立場から、県民としては何が真実であるかと、これが問題であって、それを第三者的な見方にはいろいろあるようでありますが、そういうことを私は強く感じましたので冒頭申し上げておきたい。 そこで、私はこの前、沖縄戦の体験から、軍国主義教育の恐ろしさと、そして民主主義教育、平和主義教育の大事さを厳しく反省したということを一応結論的に申し上げましたが、文部大臣、その平和主義、民主主義の教育を日本の教育の中でどのように進めていきたい、またいっておられるんですか。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまおっしゃったように、喜屋武さんが復帰協の先頭に立って活躍されたことを私もよく心得ております。なお、そういうふうな体験の中におけるいろいろな御見解があると思いますが、今日の日本国憲法というものは、あくまでも平和主義をその基本原則といたしており、また教育基本法はこの憲法の精神を受けまして、教育の目的はあくまでも平和的な国家及び社会の形成者としての必要な資質の育成を期して行われておりますことは御案内のとおりであります。 学校教育の中でどういうふうにそれが受けとめられておるかという点でございますが、学校教育における平和教育につきましては、憲法や教育基本法の趣旨に従いまして、小、中、高の学校におきましては、主として社会科において世界平和の必要性や日本国憲法の平和主義などにつきましては、児童、生徒の発達段階に応じまして指導をすることといたしておりますことは御案内のとおりであります。なおまた、たとえば中学校の学習指導要領では、社会科の公民的分野におきまして、日本国憲法の平和主義についての理解を深め、わが国の安全の問題について考えさせるとともに、核兵器の脅威に着目させ、同時に戦争を防止し平和を確立するための熱意と協力の態度を育てることなどについて、指導の根本といたしております。
○喜屋武眞榮君 そうしますと、日本国憲法と教育基本法の精神を柱にして、日本の教育を進めておると、こう理解してよろしゅうございますね。
○国務大臣(田中龍夫君) 結構でございます。
○喜屋武眞榮君 それでは、その前提に立って教育における一つの道具としての教科書の問題についてお尋ねしたいと思います。 巷間伝うるところによりますと、いろんな面で、いまの検定制度が左翼偏向した教科書を生み出していると、こういった見方もあるようでありますが、それに対して文部大臣どう受けとめておられますか。
○国務大臣(田中龍夫君) この問題につきましては、たびたび申し上げたのでありますが、現在の検定制度というものは、御案内のとおり文部省がその責任を負って検定をいたしておりまする以上、現行の検定制度というものはあくまでも厳正であり、中正なものであると、かような信念のもとに行われておりますことはよく御承知いただきたいと、かように考えます。
○喜屋武眞榮君 そうしますと、また国定教科書制度への移行も含めた根本的な見直しをするのだと、こういう声もあるようでありますが、その点についてはどう受けとめておられますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 法令によって定められました現在の検定制度、これをあくまで堅持してまいります。国定という気持ちは持っておりません。
○喜屋武眞榮君 それでは、教育における教科書の役割りはどのように受けとめておられますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 申すまでもなく、次の世代を担ってもらわなきゃならない大事なわれわれの子弟でございます。日本国のためにりっぱな将来の柱石として、あくまでも健全な育成をしなきゃならぬ、こういうことから申しまして、子弟の教育という問題につきましては、あくまでもりっぱな日本人をつくっていくと、この気持ちのもとに貫いてまいります。
○喜屋武眞榮君 りっぱな日本人をつくっていく、教科書は一つの道具であって、絶対的なものではないという見方もありますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) 喜屋武先生のただいまの御意見でありますが、私はりっぱな日本国民を養成するというこの重大な教育的な任務、それを遂行いたしまするための教科書であると、かように考えます。
○喜屋武眞榮君 ずばり言っていただきたいのですが、教科書は金科玉条、絶対視してはいけないという私は見解を持っております。と申しますのは、青少年が受け入れる知識や情報というのは、教科書のみによって培われるものではない。親を初め大人たちの言動、テレビ、ラジオ、さまざまな出版物、こういったものからむしろ幅広く日本人としての心身の健全な魂を、肉体を培っていくと、こう思うのですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) もちろんそのとおりでありまして、青少年が育っていきますのは、教科書、学校教育だけでりっぱな子供ができるわけではありません。何と申しましても一番、母の愛情と申しますか、また両親の本当の愛としつけ、そういう中にはぐくまれた子供でございます。そうしてまた、それが学校の先生によりまして、さらに教育を受け、同時にまた社会に巣立っていきますためには、その社会環境の中において伸びてまいりますことは当然でありまして、そういうふうな広い環境の中に子供さんが伸びていってもらわなきゃならない。そのとおりでございます。
○喜屋武眞榮君 多様化時代における教育の一つの道具としての教科書、教科書が抱えておる最大の問題は知識の詰め込み主義、あるいは個性を殺している画一的な傾向、あるいは受験競争の一つのよく言われておるオウム型の暗記、こういうところに重大な問題があると思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) 日本の社会がある時点におきましては高度成長を遂げまして、それに対する国民としての対応も多種多様であり、また価値観というものもいろいろと分かれておったろうと存じます。ことに今日以後の日本を取り巻きます環境におきましては、御指摘のような高度の知識、高度の学術、そういうふうな環境の中に子供が伸びていかなければなりません。しかしながら、そういうふうな環境のいろんな問題やら条件はございますけれども、その基本となりますものはやはり私は愛である。母親の愛にはぐくまれた、また両親の愛にはぐくまれた愛情豊かな子供でなければならない。同時に、このことは本当に郷土を思い、また国を思う基本である、かようにさえ考えておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 教科書をそれぞれの立場から批判することは結構でしょう。ところが、やっぱり多様な思想の共存を主張する議会制民主主義の立場からは、私は一辺倒的な物の考え方こそ教育の中立性を侵すものだと、このように私は思っておりますが、いかがでしょうか、文部大臣。
○国務大臣(田中龍夫君) 私はあくまでも、いろいろな世界観や価値観がふくそういたしてまいるその中におきまして、この教科書というものが、その子供の将来を卜し、同時にまた情操豊かな、人格豊かな子供にならなきゃならない、こういうためには、あくまでも民主的な平和的な憲法の精神にのっとりました教科書であり、中正なものでなければならない、りっぱな教科書でなければならないと、かように考えております。
○喜屋武眞榮君 次に大事なことは教育行政の民主化だと私は思っているのでありますが、教育行政の民主化という立場から教育委員の任命制と公選制、いずれがよろしいと大臣は思っておられますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は戦後地方の県知事をいたしまして、戦後の教育の問題に取り組んでまいったことは御案内のとおりでありまして、現行の、そのときからの今日までのいろんな経過がございますが、終戦後、この教科書の問題等につきましても、あるいはまた教育委員会の問題等につきましてもいろいろな議論があり、変遷を遂げてまいりました。現行の教育委員の選任の御意見につきましては、過去の公選制によりました教育委員会の運営に政治的な確執が持ち込まれるなどの弊害が生じましたことは御案内のとおりでありまして、経験と反省に基づきまして、教育行政の政治的な中立性を確保いたしまするためには、昭和三十一年に国会において制度改正を行いまして、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命をするといういわゆる任命制にいたしましたのもそのためでございまして、現行制度の方が適切であると、かように考えております。
○喜屋武眞榮君 見解の相違がありますが、ずばり申し上げますならば、憲法と教育基本法の精神からするならば任命制よりは公選制、その公選も準公選、直接公選もあるわけですが、教育の理想からしますと直接公選が適切であると、私はかように思うわけであります。 そこで、沖縄が復帰して一番問題にされたのは、私たちは戦後二十七年アメリカの支配下において真の平和教育、民主教育を生み出して育ててきた誇りを持っておりますので、その中から生まれた教育の公選制、それが復帰とともに任命制に切りかえられたことを非常に残念に思っております。これは教育の後退だと、いまでもそう思って、そうして公選への奪還運動を語り合っておるわけでありますが、そのことも申し上げて、関連しまして、実はきょうこの席上に、最近行われました中野区の教育委員の選挙につきまして俵萌子さんを参考人としてお呼びする計画をいたしておったのでありますが、たまたま俵萌子さんは東北地方に講演行脚中でありまして、そこでこの実現ができなかったことを私は大変残念に思っておるわけでありますが、それでゆうべ私は俵さんが宿をとっておられる山形県の湯野浜ホテルに電話を入れまして、こういういきさつを話しまして、そうして参考人として来ていただきたかったがこれは物理的にも不可能である、こういうことを残念に思いながら話し合ったのでありますが、そこで、その対話の中からこういうことを私、俵萌子さんに申し上げました。 任命時代と公選になってからどのように変わってきたか、これはまだ日が浅いですから、変わりつつあるかと、こういうことで問いを投げました。そうしてあなたの抱負はと、こういった呼びかけで、はね返ってきたお答えは、一、二十五年間の任命制度時代の無関心、形骸化から中野区の教育界が生き生きと活性化してきた。二、区民が教育委員会に関心を持ち傍聴に詰めかけるようになった。これは十三日の初会合の状況であるようです。いままでは傍聴もなかった。三、区民の教育への関心が高まり連帯感が深くなってきた。四、区民への公約を果たさねばならないとの意欲と責任感がわき、やりがいをひしひしと感じておる。五、小さな例ですが、従来の卒業式には区長の作成した作文を代読してきたのであるが、生の言葉、心の通う祝辞を述べることができ大変喜ばれた。六、学校、社会、家庭が一体となって子供を守り、教育を発展させようという空気が非常に明るく盛り上がってきておる。こういう感想。 そして二番目に——大臣、お聞きくださいよ。実はこの前の御回答の中で、非常に画期的である、好評であるということに対して大臣は遺憾であったと、こういうお言葉があったわけでありますが、それに対する文部大臣へと、こう俵さんは述べておられるのです。四三%の投票率、中野区民のあれほどの教育的熱意に対して公選制を喜んでもらえないのはまことに残念と思う。そうして抱負として、日本じゅうを駆け回って訴え続けていきたい。喜屋武さん、私のコメントをそのまま伝えてほしい。こういうことをゆうべの対話で述べられた。これは俵さんの率直なコメントなんです。 そこで、時間が参りましたので閉じたいと思うのでありますが、せめて、残念であったというあのお言葉は、私からするとまことに残念であると思いますよ、大臣。そこで、こうおっしゃっていただきたかったのです。一つのケースとして今後を見守っていきたいと、こういう温かい愛情があってしかるべきじゃないか。それを紋切り型で遺憾であった、残念であるということは、これはどうしても私は納得がいきません。 以上申し上げまして、大臣のお言葉がいただけるならいただき、御無理でしたら、これで終わります。
○国務大臣(田中龍夫君) 喜屋武先生が、戦後のアメリカの沖縄統治下において独立復帰を獲得されましたその闘いにおかれまして、本当に占領軍の強い政治的な圧力というものは当然御体験になった一つの貴重な結論であろうと思いますが、実は日本におきましても、アメリカの占領政策といたしまして教育の公選制というものが強制されましたことは御案内のとおりであります。その後の、先ほど申しましたようないろいろな経過を経まして、喜屋武先生はそういう御体験でございますが、私は戦後の公選制に対しましてはむしろ反対の感じを持った次第でございまして、中野区の準公選制につきましては、その基礎になっておりまする条例が法律に違反する内容のものでありまして、かつ教育行政の政治的中立性の点におきましても問題があるものであるということは、文部省はかねてから表明いたしたところであります。このことは、今回の区民投票の実施や投票率の動向等によって変わるものではないと存ずるのでありまして、文部省といたしましては、法治主義のルールにかんがみまして準公選条例が廃止されなければならない、かように考えておる次第でございます。
○委員長(木村睦男君) 以上で、喜屋武君の質疑の終了をもって一般質疑は全部終了いたしました。 明日は午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十三分散会