地方行政委員会 第9号
- 発言数
- 233 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1981/05/12
会議録
○委員長(亀長友義君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明につきましては、すでに前回の委員会において聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤三吾君 先日、私、大臣に質問をして、なお努力をしていくと、こういう約束をいただいたんですが、ちょうどあれは先月の二十八日ですか、ところが五月一日の新聞によりますと、自治法の改正案を断念をしたと、こういう新聞報道がなされております。これはどういう理由で断念をしたのか、また今後の取り扱いをどうするのか、まずそこから聞いておきます。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 今回の自治法の改正案は、言うまでもございませんが、地方の監査委員の職務権限を機関委任事務まで及ぼす、それから、地方団体が長く要望をしておりました政府に対する意見提出権を確立をするということ、それから県の総合開発計画というものをオーソライズすると、この三つを重点としまして地方自治法の改正案を作成したわけでありますが、各省といろいろ折衝を重ねましたが、この機関委任事務についての監査委員の監査を受けるということについて、観念上非常に抵抗が強いわけでございます。それから意見提出権につきましても、従来のような陳情の形であれば格別、正式の意見提出権ということになりますと、相当これも困るというような意見も各省の間に出てまいったわけであります。それから総合開発計画、これも国土庁なんかから言わせると、これも一体どういうものだろうかというようなことで、いわば各省の同意を得るのに、非常に努力をいたしましたが、なかなかその結論を得ない。そのうちに国会の日程の関係もございまするし、これでいつ話がつくかということもはっきりいたさない段階においては、今回はこれを見送らざるを得ないだろうと、こういうふうに考えて断念をいたしたわけでございます。 今後の問題でございますが、このいずれもが実際問題といたしまして地方団体が長く要望を続けてきた問題でもありまするし、また、国と地方の円滑な関係を効率的に続けてまいりますためには、この程度のことは私はしかるべき問題だと、こう考えておりまするので、次の機会には、十分に事前の連携をとりながら、次の機会にはぜひこれを提案をいたしたい。そういうことにいたそうと、こう考えておるところでございます。
○佐藤三吾君 これは、私も先般の質問の際に申し上げましたように、十七次地方制度調査会で最も強く出されて、そしてまとめられた意見ですね。地方の時代と言いながら、事実的にそれに対する政府の姿勢というのはどうなんだということで、亡くなった大平さんを二回ですか地方制度調査会に呼んで決意を伺って、そして出した意見で、その際に大平さんは、責任を持ってやりますと、こういう約束をした経緯のある内容なんですね。 ところが、いま大臣の答弁を聞きますと、各省の反対でやむを得ないと、断念せざるを得ないと、こういう御意見のようです。しかし各省の反対が、また出すんだと言うけれども、次期の際に必ずしもこの反対が解けるというものでもないと思うんですね。私はやっぱり、いま機関委任事務の実態を見ると、昭和二十七年当時の二百五十六件が四十九年で五百二十二件に累増をしておる。一時地方制度調査会の議論では——第七次だったと思いますがね、この機関委任事務を地方に完全に移譲して、なくすべきだという議論もあったんですよ。しかし十七次の場合には、せめてある以上はこれに監査をして、きちっと自治の立場から見直していくべきであるし、最近のように次々に国が法律や制度を改正するたびに地方が人員増をしたりいろいろしなければならぬということではもてないので、少なくともこういった問題については自治体と協議をするという前提をつくってもらいたいと。これは私は切実な問題だと思うんですよ。 そういう面から見ると、私は、今度の行政改革の中の第一にこの問題が取り上げられて、そして処理されていかなきゃならぬし、これができないようなことでは、行政改革、第二臨調が何ぼいい案を出してみても意味がない。また、逆に言うならば、いまの第二臨調の傾向を見ると、国の借金財政を何とかしなきゃならぬという口実のもとに全部地方にしわ寄せしていく、こういう行政改革になりかねない、まさにそういう意味では私は問われておる案件だと思うんですよ。それがいまの大臣のような答弁では、これは自治体は納得するわけにはいかないと私は思いますし、地方制度調査会としても、ここに小山先生もいらっしゃいますが、私はこういっていたらくでは地方制度調査会を存置しておる理由もないと思うんです。 私はこの際、大臣がそこまでこの問題で弱腰になるなら、内閣総理大臣まで呼んで答申をした内容が各省の反対で押し切られるということなら、地方制度調査会など廃止した方がいいと思う。いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 地方制度調査会は長い間の歴史を持っており、そしてまた、その答申というものもまことに適切な答申が行われておるわけであります。ただ、これの大部分のものがなかなか実行できない、こういう状況でございますが、今度の臨調の問題なんかを考えましても、臨調においていろいろこれから審議を進めるについては、やはり地方制度調査会の答申というものを相当尊重をすべきであるというような方向にあるわけでございまするので、地方制度調査会はやはり大きな意味を持つものだと私は考えておるわけであります。 したがいまして、地方制度調査会をなくして単に臨調だけでいくということよりは、実績を積み上げた地方制度調査会の答申というものがあり、そしてこの活動、この成果というものは臨調にも反映する性質のものでございまするので、これを廃止するというような短兵急な結論は私は出すべきじゃない、こう考えております。
○佐藤三吾君 いや、私が言っているのは、第十七次地方制度調査会は何を一番重要な議題としたかといえば、大平さんの地方の時代、田園都市構想というものにこたえて、いわゆる国と地方の事務配分をどうするんだと、地方の時代にこたえるようないわゆる制度改革をどうするんだということを中心に議論をして、その中から当面最もやりやすい、政府としてのみやすい、実行できやすい案として出したのがここの地方自治法改正の二点ですよ。それすらできないと言っておるのでしょう。そういうような、地方制度調査会が結論を出しても、その主管省である自治大臣ができないというようなことになれば意味がないじゃないですか。そういう意味であなたの姿勢を問うということを先般の場合にも私は言っておるんです。政治生命をかけてやるべきだと言ったわけはそこなんですよ。それが簡単に引き下がって、次の国会にまた出したいと言ってみても、そんな芽が全然ないじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 私は、今回断念をいたしましても、次の機会にはこれを提出をするようなその情勢というものが、客観的条件も備わってくる可能性はあると考えております。もちろん自治省といたしまして最大の努力をしなければなりませんが、しかし、それが実行できるような客観的情勢の変化だって私はあり得ると思っておるわけでございます。 今回は会期の都合上から、これを提案をいたしましてもとうてい成立の見込みもないし、また、その前提としての各省との合意も得られないから今回は断念いたしましたけれども、将来にわたっては必ずこれを提案をし、成立をさせるチャンスは私は必ずあるし、また、そのための努力をしなければならぬと、こう思っております。
○佐藤三吾君 そうすれば、あなたがそれだけの決意と自信を持っておるなら、今度の九月に予定される臨時国会に出すと。九月を過ぎると十一月は内閣改造があるんですがね。あなた次の通常国会までおるかどうかわからぬわけだ、九月に出すと、こういうことですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 臨時国会に出す考えは持っておりません。次の通常国会等にはひとつ十分に配慮をして、それぞれの合意を得ながらこれをやるべきだろうと私は考えております。もちろん私がいるかいないかは別といたしまして、自治省といたしましては、そういうスタンスでもってこれから進めていこうと、こういう決意を持っておるわけです。
○佐藤三吾君 きょうは交付税の問題の議論がございますから、これ以上この問題は追及しませんが、しかし大臣、地方制度調査会が答申したのが一昨年の九月十日ですか、で、これはひとつ早急に間に合わせなきゃいかぬということで出した。そういう、約二年間近くかかってようやく今度自治省が踏み切った、踏み切ったらまたうっちゃられたと、こういうかっこうの内容で私は、まああなた自身も腹の中ではもうできもせぬと、これが心情だろうと思うんですよ。あなたが在任中に出すとすれば今度は九月の臨時国会しかない。しかもこれは、行革国会などといま鈴木さんは言っておるわけですから、まさにそういう時期が一番適応するこの法律案ですけれども、それすらもいま考えていないということなら、これはもう何をか言わんやのような感じがします。 しかし、この問題が私は行政改革の中の一つの大きな柱に据えていかなきゃならぬと思う、国と地方との関係をですね。一番いま大きな政府と言われる実態というのは何かと言えば、国と地方の関係が不明確なんですね、ふくそうしておるわけです。財務事務所の問題一つにしましても、行政管理庁のいわゆる地方監察局の問題にしましても、ふくそうしておるわけです。もう戦後三十数年たった自治体は、そこまで国がおせっかいしなきゃならぬように弱々しいものじゃないんです。りっぱにやっていっているわけだから。そういった観点に立って、この際内閣の中で一番主張をしてこの問題をきちっとさせるのは、やっぱり私は自治大臣、あなただと思うんですよ、そのあなたがそういう姿勢では、これはもう何をか言わんやのような感じがしますけれども、これは大臣がそこまで弱腰になれば自治省の皆さんも大変だと思うけれども、ここら辺はひとつ今度の行革の中できちっとしていかなければ、私は第二臨調の答申そのものはどんな案が出ても余り意味がないと、こういうふうに思っておりますので、それだけは一つ言っておきたいと思います。 それから、もう一つの問題は敦賀の原発事故で、御承知のとおりに、事故隠しに対して県民会議が昨日告発しましたですね。通産省は告発をするなんて威勢のいいことを言っておりましたが、最終的には、きょうの報道を見ると、姿勢が後退というかっこうで告発に踏み切れるかどうかは最終的な判断ができていないようです。しかし、私はこの問題で一番痛切に感ずるのは、県が立入検査することもできない、いまの仕組みの中では。まして言わんや市町村はできない。しかも、この物そのものは全部自治体に設置されてきている。そうして管理、監督の責任を持つ国自体がずさんだと。もちろん会社にも問題はある。こういうことに対して、私は、自治省という立場からもっとこの問題に、住民の安全と管理を守るという立場で積極的な姿勢を打ち出すべきであると、そういうふうに思うんですが、この点についてはいかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) この点は、従来通産行政というものは比較的地方行政というものを余り念頭に置かないで直接の行政をやっている傾向があるわけでございまするが、今度の原発の問題等を考えますと、やはりもう少し地方自治体として、自治省としてもこの点に積極的に関与していくという方向をとるべきだろうと、私は考えております。
○佐藤三吾君 具体的にはどういうことですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) まあ事案によって検討をしなくちゃならぬわけでありますが、やはり立入検査権の問題、そういうような問題もひとつ問題としては取り上げて交渉をしてしかるべきだろうと考えます、
○佐藤三吾君 やるんですね、——大臣としてやるんですね。
○国務大臣(安孫子藤吉君) これは、相手のあることでございまするから、そういう話し合いをしていこうと、こういうことです。
○佐藤三吾君 私はぜひそこら辺はしていただかないと、これは敦賀がたまたま出ただけであって、いま九電力が持っておる原子力発電所もこの例なしとは言えないと思うんですね。同時にまた、そこに置いておる自治体の立場から見ると不安でしょうがないと思うんです。そういう意味で、ひとつ大臣がせっかくそういう御決意を持っておるなら、きちっと国の段階でそこら辺の、恐らくこれは見直しをやらざるを得ない情勢にありますから、そこら辺はひとつ強く要求しておきたいと思います。 それから次に、交付税の問題に入りますが、財源不足額の問題についてまずお聞きしておきたいと思うんですが、昨年の十二月二十日に自治、大蔵両大臣の間で、五十六年度の不足額が一兆三百億と、こういう確認をされましたですね。これは大臣、不足の根拠は何ですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) これは財政局長から申し上げます。
○政府委員(土屋佳照君) 不足の根拠という意味が、あるいは私取り違えておるかもしれませんが、私ども、翌年度の地方財政がどうなるかということは、国の予算編成と並行いたしまして、いろいろな問題について大蔵当局とも相談をしながら詰めていくわけでございます。その中で、歳入の見積もり、歳出の見積もり、それぞれ出した上で不足額というものを計算をいたしまして、そしてその上で翌年度の税制改正等を織り込んだ結果どうなるかという見通しを立てて出すわけでございまして、おっしゃいましたように、昨年の十二月二十日の状況のもとではおおむね税制改正の方向等もわかりましたので、そういうことを織り込んで一兆三百億円程度の財源不足を生ずるという見込みを立てた次第でございます。
○佐藤三吾君 昭和三十年ごろまでは——当時は自治庁だったんですけれど、補正の経費なり新規経費を見込んで、地方税、交付税などを見立てて地方財政計画を公表して、そして大蔵省と交渉してきた経緯がある。それで、国民の皆さんから見ても、なるほどという、またそれに伴う地方自治体のパックもあって、いわゆるガラス張りの中で片づいて、納得するせぬにかかわらず解決してきた経緯がありますね。それが、最近の場合は、もうほとんど密室というか、つまみというような感じじか国民の目には映らない。こういったあり方について、私はもっと国民に見える、もっと自治体側に見える、そういう根拠を示して折衝をしていかなきゃいけぬのじゃないかと、こういうように思うんですが、いかがですか。
○政府委員(土屋佳照君) ただいまお示しのございましたように、昭和三十年度におきましては、当時の自治庁と大蔵省の間で、地方財政対策についていろいろと議論、検討がされたわけでございますが、合意を見るに至らなかったということから、自治庁が独自の地方財政計画案を公表したという、特殊なケースでございますが、事例がございました。しかし、それはいま申し上げたような事情のもとでございまして、それ以外は、地方財政対策については、当然同じ内閣の両省でございますから、合意を踏まえまして、地方交付税法第七条の規定に基づいて内閣が地方財政計画を策定をいたしまして、これを国会に提出した上で一般に公表をしてきておるわけでございまして、昨年の暮れでもそうでございますが、いつも私どもとしては、策定に際しましては、地方六団体を初めといたしまして地方団体関係者の要望を十分踏まえまして、さらに、御承知のように地方財政審議会というのは地方団体の推薦する委員も含めて構成されておるわけでございますが、そういった審議会の意見も十分承っておるわけでございまして、私どもとしては地方団体の意向は十分に反映されておる。もちろん今後ともさらに必要があることはぜひともしていきたいと思っておりますけれども、そういった考え方で進んでおるわけでございまして、まあ、三十年当時のようなやり方というのは考えておりませんが、おっしゃる趣旨において、できるだけ関係者側にも理解をしていただいてやっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○佐藤三吾君 歳出などで見ると、標準団体における合理的妥当な水準の経費の総計という表現になっておるんですけれども、歳出項目の標準団体の積算方法というのはどういうことなんですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 地方財政計画における歳出の各項目につきましての計算の方法をどのようにやっておるかというお尋ねでございますが、これは、地方財政計画が、全国を一つの地方団体と仮定して歳出の項目を立てるわけでございますので、給与費につきましては御承知のように給与実態調査に基づく数字等を基礎にして標準的な経費を算定いたします。また、国庫補助を伴うものにつきましては、これも各省から国庫補助負担事業の中身をとりまして、それぞれ地方負担を含めて計算をいたしまして歳出に盛り込むわけでございます。また、単独事業につきましては、一般行政経費あるいは投資的経費、これはそれぞれその時点における社会経済の情勢も勘案し、また、全体としての地方団体の社会資本等の充実強化の必要性なども判断をいたしまして、標準的にはこの程度必要であろうというような経費を算定をして計上をしておるわけでございます。
○佐藤三吾君 そこで、給与費の話がさっき出ましたが、義務教育、警察、消防関係等は決算ベースとなっていますね。一般職員に比してこれは不合理じゃないですか。 それから、これを見ますと、臨時職員が今度は一万三百人と計算していますね。しかし、ぼくらの調査ではやはり二十万人は下らないと、こういうように判断しておるんですが、どういうことですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 給与費の単価につきましては、いま御指摘になりましたように、義務教育、これは国庫負担金の関係がございますので、これとつじつまを合わせて計算をするわけでございます、それから一般職員につきましては、これは給与実態調査の結果を、国家公務員の給与との均衡を考慮するという観点から、ラスパイレス指数で修正をするわけでございますが、警察、消防関係につきましては、これに見合う国家公務員の比較すべき数字というものがございません、ないしはほとんどございません。したがいまして、給与実態調査の結果に基づきまして給与の単価を計算をすると、こういう仕組みをとっておるわけでございます。 また、臨時職員のお尋ねでございますが、臨時職員の賃金につきましては、計画上はこれは一般行政経費の中に包括的に算入をしておるわけでございます。臨時職員の数につきましては、五十五年四月一日現在の給与実態調査結果によりますと一万三百八十八人と、そういうことになっておるわけでございますが、計画上は一般行政経費の中に包括的に算入をいたしておりますので、これは実態とストレートに比較するということはちょっとできにくい状況にあるわけでございます。
○佐藤三吾君 あなたのおっしゃる臨時職員というのはどういう臨時職員のことですか、この一万三百人というのは。
○政府委員(矢野浩一郎君) 地方財政計画上に盛り込んでございます一般行政経費につきましては、給与実態調査によるところの臨時職員の定義、「一般職に属する臨時又は非常勤の職員のうち、」「勤務時間が一日につき八時間以上又は一週間につき四十四時間以上として定められている者で、その勤務した日が二十二日以上ある月が引き続いて十二か月をこえる職員のみを記載すること。」、こういうことで給与実態調査に上がっておるわけでございますが、その給与実態調査の結果によるところの臨時職員の数字が一万三百八十八人であると、先ほど申し上げた数字でございます。
○佐藤三吾君 臨職は、地公法二十二条のものを入れておるんですか。それとも十七条臨職を入れておるのか。どうなんですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 地方財政計画上は、特に先ほど申し上げましたように、臨時職員そのものを全部積み上げて計算をしておるというわけではございません。一般行政経費の中に包括的に算入をしておるということでございます。したがって、実績との比較も、計画上それがどれだけあるかという数字が具体的に出てまいりませんので比較しにくいと、こういうぐあいに申し上げたわけでございます。
○佐藤三吾君 そうすると、一番最近でいいんですが、自治省がつかんでおる臨職の実態はどのくらいですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 地方財政計画の策定に際しましてはいま申し上げたとおりでございますが、私どもが承知しておる臨時職員の数というのは、やはり給与実態調査の結果に出てきたものが臨時職員の数であると、このように考えております。
○佐藤三吾君 それはどのくらいですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほど申し上げましたように、一万三百八十八人というのが五十五年四月一日現在の給与実態調査の結果による臨時職員数であると承知いたしております。
○佐藤三吾君 矢野さん、答弁しながらおかしくなりはせぬですか。一万三百というなら、大体もう東京都だけでもおるのじゃないですか、やっぱり実態は実態としてきちっとつかんで——つかんでいないんですか、全然。どうなんですか。
○政府委員(砂子田隆君) いま、地方財政計画上の臨時職員について御質問がございましたが、給与実態調査上は、先ほど矢野審議官からお答えしましたように、それぞれの勤務時間をとらえ、勤務日数をとらえて調査をいたしておるものでして、私たちの手元にありますのは先ほどの矢野審議官からお答えした人数であります。
○佐藤三吾君 結果的に一万三百という数字ということですね。これは、私どもしょっちゅう回っておりますし、実態から見ても全然もう話にならぬと思うんですね。そこら辺はやはりきちっとつかんだ上で、地方財政計画の中にもやっぱりきちっとしていくと、こういう姿勢でないと、本当の意味の財政計画にならないと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(土屋佳照君) いろいろ審議官から申し上げたわけでございますが、私どもが財政計画を策定します際は、一般の職員につきましては給与実態調査に基づいて計算をいたしておりますが、臨時職員についてはその定義の仕方もいろいろございます。給与実態調査では、先ほどから申し上げたような一定の前提のもとで調べますとこの程度入っておるということでございますけれども、臨時職員については、各地方団体がそれぞれの実態に応じて臨時的に職員を採用してやっておられる、だから常に変遷しておるわけでございますが、従来からそれは一般行政経費の中で全体として賄っておるわけでございます。そういったものが時代の推移に応じて一般行政上どういうふうに見ていくかというマクロ的の中で私どもは処理しておるわけでございますから、その中で、臨時職員が何人おるかとこう詰めてお聞きいただきますと、給与実態調査で示す条件のもとでとらえたものはこういうものだと。しかしあるいは、おっしゃる意味では、先ほど条件を申し上げたのと違う形で、きわめて短期間に採用するものとかいろんな形態のものがあるかもしれませんが、それはまさに行政経費の中で全部処理をしておるわけでございまして、それによっていままで支障もございません。そういったものを実態に応じていままで毎年度伸ばしてきておるということでございます。対応はできておると私どもは考えております。 ただ、具体的にどういう条件で何人おるかと、こう問われますと、いろいろな条件の前提を置きませんと把握しにくい。そこで、公務員部で調べておるのはこういうことだと申し上げておるわけでございまして、臨時職員を積み上げてその分をこれだけ賃金として見ましたということではございませんので、御了解賜りたいと存じます。
○佐藤三吾君 そういうことだろうと思いますがね。しかし、三十一年ですか、臨職三原則を確認をしまして、そして三十五年に——これは私がその衝に当たったんですが、臨職の定数化の基準を定めましてやりました。ところが最近見ると、定数削減をやるものですから結果的には業務量に追いつかない、こういうことで、また臨職採用が全自治体一これは国もそうだと思いますが、累増しておる。そういう中でもう必ずしも地公法二十二条に律したものにはなっていない。いわゆる十七条的な臨職が職場の中にはかなり、私が推測しただけで約二十万人ぐらいおるのじゃないかと思うんです。 そこら辺はやはり自治省としても積極的に、何かこう目をつぶって逃げ回るのじゃなくて、現実は現実としてそこをきちっととらえて、それに対する適法な措置をとっていく。三十五年のときのように、現実にそこにおればそれはやはり救済していく、こういった措置は私はやはり、十年から五年単位でも結構だと思うんですが、とっていかなきゃならないと思うんですよ、現実的に。しかも、それをとらえたものについては地方財政計画の中に繰り入れていくという措置がとられていかないと正確な実態というものはつかめないと思うんですね。そこら辺について行政局長の見解を聞いておきたいと思うんです。
○政府委員(砂子田隆君) ただいまお話がございましたように、戦後臨時職員というのは大変ふえまして、三十五年に、臨時職員を全部定数化するということで一応臨時職員の問題というのは解決をいたしたわけであります。その後、臨時職員についてはそういう条件の中では雇わないようにということをずいぶんこちらもまた指導をしたわけであります。ですから、府県においてそれぞれの職について必要なものであれば当然定数化されるべき問題であるし、定数化しないで臨時職員のような形で雇うというのはやはり将来に問題を残すだけでありますから、そういう臨時職員についての採用というのは、私たちの方からすれば採用しないようにしてくれということをずいぶん公共団体に指導をいたしているわけでもあります。 しかし、現実に、そういう調査をしますと先ほどのような人数が出てくるわけでございまして、これは大変私たちの方も遺憾なことだと思っております、やはりこういう問題というのは速やかに何らかの措置をしなきゃいかぬと思いますし、県の方なり市町村の方でそういう職員が要らないというのであればやはりそれなりの措置をとっていただかなきゃいけませんし、宙ぶらりんなかっこうでそういう職員を置かれるということは大変問題だと思います。このことがまた将来の年金の職員にはね返ってくる問題でもありますから、その辺のことを、二回も三回も同じことを公共団体にするのもいかがかという感じを私もいたしております。ですから、そういうことがないように今後も指導をしたいと思いますが、どうしても公共団体側のそれに対する考え方というものをしっかりと持っていただかない限り、どうもこの問題はいつまでも解決をしないというのは、私たちとしても大変困ったことだと思っております。 そういうことで、今後いろんな形での指導はいたしますが、直ちにこれをまた定数に繰り入れろということもそれは府県にとっても市町村にとっても大変なことだと思いますから、その辺の事情は考慮しながら、今後府県なり市町村なりのいろいろな事情を聞きながらそれなりの措置をしていくほかは手はないだろうと、こう思っております。
○佐藤三吾君 いまの答弁にありますように、三十五年に解決したときには一切臨時職員はきちっと法に照らしてやるべきだということで確認をしたんだけれども、現実にそういうふうになってきておるということも事実ですよ。ですからそれを放置することは私はよくないと思うんです。ですから、そこら辺の問題について、三十五年に照らして、今後関係団体と検討をして、指導をひとつぜひ徹底さすべきだということを要請しておきたいと思います。 それからもう一つは、超過負担の問題ですが、部分的に国庫支出金のみの改善が行われておるのですが、一般財源を含めて推計していない、こういう点があるのじゃないかと思うんです。いまどのくらい超過負担というのがあるのか。この点について財政局長、もし数字を持っておれば出していただきたいと思います。
○政府委員(土屋佳照君) 超過負担として全般的な把握が容易であれば、これまた対応の仕方も考え得るわけでございますが、超過負担があるかどうかということになりますと、過去の補助金等につきまして、地方団体の事業実施の状況を踏まえて、いろいろと施設水準のあり方などを総合的に勘案いたしまして、妥当な負担基準というものを見出していくという手順をずっと踏んでいかなければ、なかなかこれが超過負担であるという額が出てまいりませんので、ある時点において、地方財政全体としてどれだけ超過負担があるかということは、これはなかなか推計するのは技術的に困難でございます。そういったことで、私どもとしては全体としてある時点における超過負担が幾らという形の数字はつかんでおりません。
○佐藤三吾君 その国庫負担関係の、たとえば人件費のやつを見ますと、医療職(三)表、それから農業改良普及員、保母さん、こういったところに特徴的に出ておるのですけれども、昭和五十一年から五十六年の人件費単価を見ると、ほとんど昇給すらやっていない。こういう数字がずっと横並びに出ておるわけです。たとえば専門普及員を見ると、五十一年の予算単価は四の十二、五十六年も四の十二、ずうっと。それから保母さんの場合を見ますと、五十年が七の二で、五十六年も七の二。こういった実態が出されておるわけですね。これらの問題について、自治省はどういうふうな指導をやっておるのですか。
○政府委員(土屋佳照君) 人件費系統の補助金等に係ります給与の格づけ基準というものは、私どもとしては、やはり実態に合わして適時見直しを行うべきであると考えておるわけでございまして、各年度ごとにいろいろとそういった職員について関係省庁による共同実態調査を行って是正措置を講じておるわけでございます。 ただいまお示しの、保健所職員のうちの医療職俸給表の(三)適用を受ける者につきましては、五十三年度に実態調査を行ったわけでございますが、それほどの乖離がないということでそのままになっております。 ただ、農業改良普及員、あるいは生活改良普及員でございますか、ここらは四十九年度に実態調査をいたしましてそのときに引き上げましたが、その後余り給与の格づけとして引き上げておりません。そういった点については、私ども現実の姿を見ながら、今後どういうふうにしていくか、さらに検討をして関係省庁と話を詰めていかなければならぬだろうと思っております。 また、保母につきましては、五十三年度に実態調査をいたしまして、施設長等については引き上げをし、また、主任保母についても引き上げをいたしておりますが、一般保母はそれほど乖離がないということでそのままになっております。 そういった意味で、農政、生改、そこらについてやや時間がたっておるという点がございますが、基本的にはおっしゃいますように——実態においてはこれは必要に応じて給与は上がっておると思います、ただ国庫補助としての給与の格づけが低いために超過負担を生じているということでございますので、改善する方向で努力すべきことは私どもとしては当然だと思っております。今後とも引き続いて努力をしてまいりたいと思っております。
○佐藤三吾君 また、手当などを見ると、時間外手当であるとか退職年金、共済短期、児童手当、こういったものは保健所、普及員関係では計上されていないんですね。これはどういうことですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) おっしゃられる国庫補助負担の対象となる給与費の種類につきまして、御指摘のように、たとえば退職手当であるとかあるいは時間外手当等につきましては、これは補助負担の対象に含まれていないものがかなり多いことは事実でございます。この点につきましては、私どもも毎年のように各省庁に対しまして給与費の種類についての範囲を広げて対象にするようにという申し入れを行っておるところでございます。なかなか実現が進んでいない状況にあるわけでございますが、今後ともその点については私どもとしても努力をしてまいりたいと考えております。
○佐藤三吾君 厚生省来ておりますか。——いまの問題、どうですか。
○説明員(北川定謙君) 保健所の職員の補助金関係についてでございますが、いわゆる給与費等の超過負担の解消問題でございますが、各年、全部というわけにいきませんけれども、ぼつぼつ改善がなされているわけでございます。たとえば五十四年には、先ほどの自治省の方からの御答弁にもございましたような、給与の格づけ、号俸の引き上げというようなことは一応必要な分は行っております。それから五十三年度については、医師等の初任給の調整手当等についても一応その補助の対象の中に入れた、あるいは五十二年には公務災害補償費あるいは共済組合の長期負担金等を組み入れる等、改善を一応努力をしておるわけでございますが、なお御指摘のように、今後超過負担の解消ということで改善をしなければならない部分が相当量残っておるというのも事実でございまして、今後ともその実現に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤三吾君 いまあなたがおっしゃったように、確かに医師は改善をしていますね。しかし、医療職(三)表は全然やっていない。看護婦さん。問題は、自治体では医師というのはどっちかといえば高給取りですよね、逆に言えば。なかなか正規の給料だけで来ぬで、それに三十万、四十万つけなければ来ぬというぐらいにあるわけです。ところが看護婦さんは全然やられていないというのはどういうことですか、
○説明員(北川定謙君) 先ほどの自治省さんの方の御答弁にもございましたように、昭和五十三年の九月−十月の時点で実態調査をやっているわけでございますけれども、その時点で実態との乖離がないということで、他の職種についてはこの号俸の改善をやっているわけでございますけれども、医療職の日についてはその必要がないという三省の意見が一致をした結果現状のままであると。なお、五十一年の時点では、七号俸のアップがなされておる。また、平均年齢等で私どもは推測をしておるわけでございますけれども、人の配置の交代等によりまして恐らくその平均年齢は少し下がっておるというのが実態でございます。
○佐藤三吾君 それは自治省が合意したんですか。どうなんです。
○政府委員(矢野浩一郎君) 超過負担につきましては、御承知のように、私どもとしては、何が超過負担であるかということを確定いたしませんと、国の予算上において改善措置をとる場合にも実効が上がりませんので、所管省庁、大蔵省、そうして自治省と、三者の間で共同実態調査を行うことにいたしまして、その結果につきまして、これが超過負担だという意見の一致を見たものを措置をしていくということでございます。いまの医療職の(三)、看護婦さんや助産婦さんや保健婦さんにつきましては、先ほど厚生省からもお答えございましたが、昭和五十一年にその前年が三等級十二号でございましたものを三等級十九まで、一気に七号俸引き上げておるわけでございます。ここで大幅な改善をいたしまして、その後五十三年に調査をしたわけでございますが、この時点においては乖離が見られないということにつきましては、私どもの方も含めまして合意を見ておるところでございます。
○佐藤三吾君 その合意を見ておる職種というのはどれどれですか。言ってください。
○政府委員(矢野浩一郎君) 実態調査でございますから、毎年すべてのことをやるわけではございません。先ほど局長からもお答え申し上げたわけでございますが、五十三年の時点の実態調査でございますと、医療職の(三)につきましてはこれは乖離が見られないということで意見の一致を見たわけでございますが、保母につきましては、施設長、主任保母、この二つはやはり乖離があるということで意見の一致を見まして、それぞれ引き上げ、改善の措置をとったということでございます。
○佐藤三吾君 その二つだけですか。そのほかはどんな職種があるんですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほど申し上げたのは五十三年の実態調査でございますが、まあ共同実態調査でございますので、すべての職種を毎年やっているわけではございませんが、各年にわたりましてその年々で取り上げましたものといたしまして、たとえば昭和五十一年で見ますと、医療職の(一)についてはこれは五号俸の差があるということを合意を見ておりますし、医療職の(二)につきましては、四の十から三の九までの実態上の乖離が見られるということの合意を見ております。あるいは、医療の(三)についてはいま申し上げたとおりでございます。 それから保健所職員の、行政の方でございますが、これは実態として当時七等九号俸でございましたものを、六等十一号まで引き上げるべきであるという合意を見ておるわけでございます。 それから、農業改良普及員、これにつきましては、同じく五十一年で四の九から四の十二までの開きがあるということでこれも意見の一致を見、改善を行っております。あるいは、改良普及員の中の広域普及所長、地域担当普及員、専門普及員等について同様に意見の一致を見ております。また、生活改善普及職員につきましても、主任専門技術員、専門技術員、広域担当普及員、一般普及員についてそれぞれ乖離があるという意見の一致を見ておるわけでございます。 それから、統計事務委託職員につきましても、同じ年度でございますが、六の六から六の九までの開きがあるということで、これも意見の一致を見ております。 農業委員会の職員、これは七の八から六の八までの乖離があるということで一致を見ております。 そのほか、職業訓練職員につきましても若干の乖離があるということで意見の一致を見、それぞれ是正をしておるわけでございます。
○佐藤三吾君 私が聞いておるのは、五十一年から五十六年までずっと当たっていないということはどういう理由ですかと聞いておるわけです。 いまあなたがおっしゃるのは、五十年のときに調査した結果五十一年からそういうふうに直しましたというのはわかりますよ。しかし、五十一年から六年間も放置しておるということは、そういう実態でいいのかと、こういうことを聞いておるわけです。
○政府委員(矢野浩一郎君) 給与単価に関する超過負担の解消につきましては、先ほど申し上げましたように三省間で綿密な実態調査を行うわけでございますから、すべてのものについて毎年行うということはこれはとうてい不可能でございます。 しからば、私どもの方はどういうものをその調査の対象としてやるかということにつきましては、これは知事会、市長会、町村会と、三団体の意見を聞きまして、特にこれについてかつて是正が行われたけれども、最近乖離の実態が出てきておるようだというようなものを取り上げてやってきておるわけでございます。詳細に調査をいたしますとあるいは部分的には乖離の出てきておるものもあろうかと思いますが、そういった意見を踏まえまして、特に乖離が大きいと見られるものを調査しておるわけでございまして、先ほど申し上げたように、保母等の是正についてはまさにそういう意見に基づきまして三省庁間で共同実態調査をして直してきておると、こういうことでございます。したがいまして、今後ともそういった地方三団体等の意見においてこれが乖離が大きいと見られるものについては、それを取り上げて調査の対象にして直していきたいと考えておるわけでございますが、先ほどの、最近においてそういった是正が行われていないものは、それほど三団体の方から強い意見が出てきていなかったものでございます。今後もそういった手法でやってまいりたいと、こう考えておるところでございます。
○佐藤三吾君 そうすれば、あなたの答弁からいけば、五十六年度予算の単価としてはこれは全部実態と乖離がないと、こういうふうに言えるんですか。
○政府委員(土屋佳照君) 個々の問題についていろいろと審議官から申し上げましたが、私どもとしては、この人件費系統の補助金等はできるだけ実態に合うように適時見直しをすべきだと基本的に思っております。ただ、きわめて広い範囲にわたるものでございますし、なかなか合意を得なければ、そしてまた実態調査を行わなければそこが明確にならないという種類のものでございますので、まあ全部が全部、すべてある年次に一斉にやるというわけにもまいらないので、問題のあるところからやっていくということでございまして、したがって、先ほど医療職の(三)とか農政等についてお尋ねがございましたから申し上げたわけでございますけれども、たとえば、最近では、五十四年度に職業訓練校の職員について実態調査を行い、改善を五十五年度にいたしました。また、五十五年度には統計調査職員について調査をいたしまして、五十六年度予算で改善をいたしております。そういうことで、非常に問題のあるのは徐々に改善しておるわけでございます。 したがって、私どもとしては、まあ一斉にできればいいのでございますけれども、そういった重点的な調査というかっこうでやっていきますので、全体としては改善をしながら進めていきますが、一斉に調査して改善と、こういうわけにはなかなかまいらぬという事情はひとつ御理解賜りたいと思うのでございます。
○佐藤三吾君 農林省来ていますか。——農林省はどうなんですか。
○説明員(品田正道君) いま御指摘ございましたように、農業改良普及職員の超過負担問題につきましては、大蔵省、自治省との三省の合同給与の実態調査に基づきまして、四十三年度から四十五年度までとその後五十年度に、その解消に努めてきたところでございまして、また助成対象の拡大につきましても鋭意努力してきたところでございます。 しかしながら、最近は普及職員の高年齢層化が進んでいるというような影響がございまして、普及職員設置費が増加し、超過負担が生じていることは十分承知しているところでございます。近年、普及事業に関しまして、地域農業の再編成とか、農村社会の混住化、あるいは後継者の減少等、困難な問題に対応いたしまして、普及職員の果たすべき役割りは増大しているわけでございますが、しかし、一方では普及事業の効率化の必要性が高まっている等の諸情勢がございますので、そういう諸情勢の推移にも十分配慮しながら、御指摘の問題について今後慎重に検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○佐藤三吾君 これは大臣、お聞きのとおりで、いま聞きますと五十一年と五十三年にやっておるようですね、三省の実態調査。ところが、たとえば農業改良普及員、生活改良普及員などの場合には、五十一年にやって後やっていないんですね。だから五十一年からずっと変わっていない。保母さんの、保育所の場合には五十三年にやって施設長と主任保母は五十四年から改善しておるけれども、保母さんについては当たっていない。 確かに財政局長が言うように、一遍になかなかできない、徐々にやらなければいかぬと言うけれども、事は人件費の問題ですわね。自治体では、言うならば単価が上がらぬからといってこれを放置するわけにいかない。まじめに勤めていればやっぱり毎年昇給しなければならない。そういった乖離というのが私はたくさん出ていると思うんですよね。これらの乖離について地方団体の側からも絶えず問題が出されておるわけですけれども、しかし、国の都合によって一向に改善されていない。こういった問題について、大臣は今後どういう対処をしていこうとするのか。私は、やっぱりもっとここら辺は敏感に対応していかなければいかぬのじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 非常に多数の問題、業種も違う、それから給与の実態も必ずしもはっきりしない、そういうやつを算定基準に入れる、なかなかその辺はむずかしい問題があると思うんです。しかし実際はどうかと言いますと、算定基準の中に入れない、ストップしておりましても、実際はそれは支払わざるを得ない。そうすると、どこかの財源を食ってそれを処理すると、こういうことになるわけですが、できるだけこれははっきりさした方がいいことは議論の余地はないだろうと思います。 しかし、それを毎年毎年金職種についてやるということも、実際問題としてこれはなかなかむずかしいことだろうと思うんです。でありますから、こうした問題を拾い上げまして、三年に一度とかあるいは四年に一度とか、そうしたルールを決めまして、そしてそれをはっきりさして織り込んでいくというような方法を確立することがやっぱり一番実際的じゃないだろうかという感じがいたします。したがいまして、今後そうしたルールと申しますかそうしたものをつくることに三省の間で合意を求めるような努力をいたしまして、できるだけそうした定期的に何年がおきに実態を調査してやるというルールづくりをすることにひとつ努めていくということじゃないかと私は思っております。
○佐藤三吾君 基本的には私も大臣の答弁に了承をするんですが、しかし、いま言ったように六年も当たらないということは、いまの毎年毎年賃金引き上げがやられている段階の中ではちょっと非常識だと思うんですよ。だから二年に一遍とか、延びても三年に一遍は見直しをしていくと、こういった態度をぜひ三省の間でルールができるように、大臣の方でひとつ努力をしてもらいたいということを一つつけ加えておきたいと思いますが、よろしいですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) そうした、二年に一回というわけにも実際いかないだろうと私は思いますが、三年に一回とか、そういうようなところで一つのルールでもってやっていくというようなことを、ひとつぜひ三省の合意が得られるように私も提案をしていきたいと思います。
○佐藤三吾君 次に債務の問題でちょっとお聞きしておきたいと思うんですが、五十四年度の決算では、地方債が四十一兆、それから債務負担行為が六兆、交付税の特会が八兆円、合わせますと五十五兆円を超えておりますが、これは、御承知のとおりに自治体が勝手に使ってできたものではない。言うなら国の政策運営に従わされたと言った方が妥当ではないかと思うんですが、そういう中で出てきた問題で、当然国の責任で解決をしていかなければならぬ問題が基本であると私は思うんですが、たとえばそういった意味で、国の場合には中期財政計画ですか、そういったものを出して財政再建の青写真を、まあそれが青写真になるかどうかは別にしまして、一つの目安を出しておりますね。自治体の場合に、こういった方法をとっていかないと、国と違って特に自治体の場合には大変な税の面における制約もございますからね。こういう意味での青写真をつくるのかつくらないのか。どういう考え方なのか、お聞きしておきたいと思うんです。
○政府委員(土屋佳照君) 現在の財政収支の不均衡を回復をいたしまして、多額の借入金の返済に対応し得るように財政構造の確立を図りますためには、おっしゃいますように的確な将来の見通しを把握する必要があろうと存じます。そういった意味で、国の財政当局では中期財政展望というものを立てられたわけでございますが、それに対応して私どもとしてもいろいろと検討を加えてみたわけでございます。 ただ、地方財政は御承知のように国の財政と違って三千余りの自治体の財政の集合でございますし、また、それぞれの地方団体が独自の施策を行っておるというようなこともございますので、規範的な意味を持ついわゆるこの後年度の負担積み上げ方式による中期展望といったようなものはなかなか地方の場合にはつくりにくいということで、私どもとしても検討はいたしましたが、そういったものの作成までには至っていないわけでございます。 特にまた、御承知のように行財政制度についていま各方面からいろいろ議論がされて大きな改革も予想をされるという状況のもとでございますので、私どもとしてもどうも先をどういうふうに見通していったらいいのか、前提として置くべきいろいろな要素というものが非常につかみにくいということがございまして、そのおっしゃる趣旨はよくわかるのでございますが、収支見通し等の作成には至っていないわけでございます。 ただ、最初に申し上げましたとおり、そういったことを踏まえて検討をする必要があることは十分認識もいたしておりますので、私どもも今後の経済の推移を見ながら、ひとつ一定の条件の前提のもとに何らかの見通し等をつくって、地方財政のあり方と申しますか改善の方向について検討をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○佐藤三吾君 どうもやっぱり、国がぐるぐる変わるものだから地方が立てにくいというのが本音じゃないかと思うんですよね。その姿勢はやっぱり国が優先というか、地方の立場に立った姿勢がない、ここに私は一番大きな原因があるのじゃないかと思うので、あえてこういう問題を提起したんですがね。立てにくい部分についてはわからぬことはございません。しかし、もう五十五兆円ということになると、自治体ではこれは大変なことなんですね。国がいま三月で七十二兆円ですか、国の七十二兆円とはもう全然中身が違いますからね。そこら辺の問題を考えてみると、私はあえてこの問題を提起するのは、やはりそういう非常事態というような感覚でもって対処していかなければならぬのじゃないかと、そういう意味で提起しておりますので、ぜひひとつここら辺の問題を含めて地方の立場に立って検討をしていただきたいということを要請しておきたいと思います。 もう一つの問題は、今年度からスタートする八つの公共事業がございますね、五ヵ年計画。これは全体で見ますと二十四兆円ほどふえていますね。見直されています。このいわゆる自治体に対する、地方財政に対する影響についてどういうふうなとらえ方をしておるのか、お聞きしておきたいと思います。
○政府委員(土屋佳照君) 公共事業に関する長期計画が八つ改定をされるということで、ことしの当初においてそれぞれ閣議了解がなされました。住宅建設については閣議決定でございますが、閣議了解がなされたわけでございますが、その内容はもう御承知のとおり、計画期間における総事業量あるいは総事業費でございまして、事業の細目なり事業費に係る財源内訳等については、原則として今後予定されております各種の計画の閣議決定までに詰めをすると、こういったことになっておるわけでございます。 自治省といたしましては、こういった計画の改定に当たりましては、常に地方負担の増大を招くことのないように関係省庁に申し入れをしておるわけでございまして、今回も補助負担率なり補助対象範囲の拡大等についてこの際改善措置を講ずるように強く申し入れをしてまいったところでございます。計画の閣議決定時までの間におきまして、いろいろな事業費の内容が明確になり次第所要の改善措置がなされますように、私どもとしては引き続いて要請をしてまいりたいと思っておるわけでございます。 いずれにいたしましても、それぞれの計画の実施に当たりましては、地方財政に支障を及ぼすことがないように、各年度における地方財政計画等を通じまして、これはもう当然のことでございますが、適切に対処してまいらなければならないというふうに考えております。
○佐藤三吾君 この問題に関連して、先般私は時間がなかったものですから深く立ち入りはできなかったんですが、下水道整備五ヵ年計画ですか、この問題が各所でいろいろ問題を起こしておりますね。特に流域下水道の問題というのは、先般もお話ししましたように、寝屋川一つとってみても多くの問題が出されております。特に、大阪の寝屋川の問題を見ると、言うなら幹線より枝線が大きいという、あれは十六年間たってまだ完成していないわけだから、その間にどんどんどんどん人口が変わっていっちゃって、当初は幹線を敷いて、これは府がやるわけですから、それに今度は市が枝線を敷いていくという発想でやったんだけれども、幹線の方が小さくなっちゃって枝線の方が大きくなるというような事態が生まれてきておる。こういう問題に対して、これは私は建設省の所管だろうと思うんだけれども、自治省がこのまま放置していいのかどうなのか。ここら辺について大臣はどういう見解を持っておるのか。私はきょうは具体的に踏み込んだ議論はしませんけれども、関連して聞いておきたいと思います。
○国務大臣(安孫子藤吉君) よく検討しておりませんので、財政局長から御答弁いたします。
○政府委員(土屋佳照君) 具体的に寝屋川の例を挙げてお話があったわけでございますが、公共下水道で処理できない、むしろ流域下水道でやった方がきわめて経費その他の点から見ても効率的であるということで流域下水道がずっと進められてまいっております。ただ大阪の場合、いろんな都市の形態等からまだ相当時間をかけながらもなかなか完成していないといったようなこともございますし、いま仰せのように、私実態はよく存じませんけれども、幹線よりも枝線の方が先行しておるというようなお話でございまして、なかなかそういった点ではバランスがとれていないわけでございます。どこに原因があるのか、詳細に私も承知いたしておりませんが、基本的には計画的に事業が進められて、最も効率的な進行が図られなければならないと思っております、 直接の所管ではございませんが、自治体全体に関連するものでございますので、私もさらに実情も聞きまして、どこに原因があるのか、どうすればいいのかということについては、私なりに勉強をさせていただきたいと思っております。
○佐藤三吾君 これは大臣もひとつぜひ重要な問題として検討をしてもらいたいと思うのは、今度がたしか十一兆八千億円ですか、前回が七兆一千億ぐらいですね。七兆一千億で、六兆八千六百億、約九七%使っておるわけです。ところが、事業の実施率は六・八%しか伸びていない。こういう内容で、さらにそれを受け継いで今度は十一兆円になっていこうというのがいわゆる八つの公共事業の一つである下水道です。 しかも、さっき言ったように、流域下水道の実態を見ると、寝屋川の一つの例ですけれども、そついう実態にある。公共下水道の中でも、各地でいま問題になっておるのは、あれは産業排水を取り込むものですから、産業排水を取り込むとそれにふさわしいあれをつくらなきゃならない。ところが、企業にしてみれば、料金がトン当たり何ぼということで何億ということになりますと、これはやっぱり節水をしなきゃならぬということで節水を始めますね。そのために当初の計画よりも半分に入水が落ちたり、もしくは企業がもうたまらぬということで今度は地方誘致ということで移動しちゃった。そのために、施設はできたけれども、入水が当初の計画から半減してしまった。その半減した赤字分をどこで持っていくかということで、結果的には一般の下水道の料金に転嫁しなきゃならぬ、生活排水のですね。そういうことで今度は料金の値上げでトラブルが起こると、こういうような事態が起こっておるのを私は自治省で知らないはずはないと思うんですね。 ですから、これは単に建設省が所管であり、建設省がやることだということだけではなくて、私は、被害の方は自治体に全部出てきておるわけですから、その辺はやっぱり自治省としてとらえて、ぜひひとつ、今年度からスタートを切るわけですから、下水道にしろ、八つの公共事業が切っていくわけですから、そこら辺は所管じゃないからということじゃなくて、被害の方が自治体に起こっておるわけですから、ぜひ自治省としても検討をしていただいて、十分それに対応できる指導体制というものを強めていただきたいということをひとつ要請しておきたいと思います。よろしいですか。 次に移りますが、五十六年度の地方税の問題をちょっと入れておきたいと思うんですが、これは大臣も、地方税審議の際に頭を抱えて、何というか、照れ隠しみたいなかっこうをしておりましたが、非課税の問題ですね。ことし二品目六種類ですか、廃止をする。ところが、非課税の実態を見ると、むしろ逆に、廃止をする分でなくて、期間が来たものを期間を延長するものとかもしくは新設するものとか、それの方が今度は逆に多い。こういう実態が先日の地方税審議の中で出されたわけですけれども、これは五十七年度についてはどういう考え方を持っておりますか聞いておきたいと思うんです。大臣に。——大臣の見解を聞いておきたい。
○政府委員(石原信雄君) 先にちょっと。 五十六年度の税制改正につきましては、御指摘のように、非課税措置等の廃止が五件、それから縮減したものが十一件、合計十六件、それから電気税の非課税品目の廃止が二品目と、こういう実績に対しまして、新たに非課税措置あるいは課税標準の特例等を講じたものが十九件ということでありまして、合理化よりも新規の増加件数の方が多いではないかという御指摘があり、私どもその点については、五十六年度の改正としては、いろいろ事情があったにせよ、この結果については決して問題なしとしていないわけであります。ただ、五十六年度限りの事情としましては、たとえば農住組合法の制定に関連いたしまして数多くの特例を創設せざるを得なかった、あるいはエネルギー対策の見地から、幾つかの特例を講じざるを得なかったという今日の社会経済情勢から来る必要性という事情もあったわけでありますが、いずれにいたしましても、形としては決して望ましい姿ではなかったと思います。 この点につきましては、税制調査会の答申等におきましても、基本的な姿勢としては、今後とも非課税措置はできるだけ縮減、廃止すべきであると、このように言われております。私どももその方向で五十七年度以降の税制改正に当たりましては取り組んでいかなければならないと、このように考えております。
○佐藤三吾君 私がなぜこういう問題を言うかといえば、最近経済界が、第二臨調の前だったと思いますが、また第二臨調の中にも私は恐らく出てくるのじゃないかと思いますが、地方交付税率を下げろとか、何か国民一般も、マスコミ関係も含めて、地方交付税というものに対して、国が財源を地方に分けてやる、それのやり方が多過ぎるから地方に問題が起こるんだと、こういう発想があるように私は感ずるんですね、あの記事を見まして。これはやっぱり地方交付税というのは地方の固有の財源です。そこら辺が明確になってないのじゃないか。そういうことから、たとえば地方税については、租税特別措置が全部地方まではね返ってみたり、それに関連して地方税も非課税措置をやられてみたり、一体と言い、対等とは言いますけれども、しかし財源の問題については、どうもやっぱり国が分けてやっておると、こういう発想が感じられてならぬのですけれども、一体大臣は交付税についてはどういう見解を持っており、今後どう対処しようとしておるのか、そこら辺の見解をまず聞いておきたいと思うんですがね。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 財界筋とかあるいはマスコミの方なんかで、地方交付税が多過ぎるあれをカットすればそれで財源ができるのじゃないかというような議論があること、これは本当に実態を知らない議論だと私は思っております。 地方交付税というのは、言うまでもありませんが、本当は別建てにしていいので、一般歳出から出さなくていいので、特別の措置をしてもいい性質のものだと思うんです。それが、歳入として入って、それを一般歳出の中に入れるものだから、どうしてもそういう傾向が出てくるわけです。しかし本質は全然違うわけですね。この点はひとつそういう議論をする人にもよく理解をしてもらわにゃいかぬ、地方交付税というのは一般の補助金やその他と全然違う性質のものだと、名前からして交付税なんですから、補助金でも何でもないのでありまして、この辺の認識をこの機会に十分に徹底をさしていかにゃいかぬと、こういうふうに思っております。 第二臨調なんかでもそういう議論は出がちじゃないかと思っておりますが、これはその点を十分に理解をしてもらって、地方交付税というものは、一般会計から出るのだけれども補助金やその他とは全然性質の違うもので、地方団体の一固有ということを言っていいか、言葉としては従来固有の財源と言っておりますから、そういう財源であるということを十分に認識してもらわにゃいかぬと、こう思っておるわけです。
○佐藤三吾君 私は、いまの大臣の見解に基本的に同一なんですがね。しかしやっぱり、なぜそういうふうにとられてくるかというと、たとえば去年もおととしもそうですが、自治省が交付税率五%の引き上げを要求した、地方交付税法六条の三に基づいて要求した。ところが、結果的に大蔵省段階で変な交付税特会をつくってみたり、もしくは臨時でごまかしてみたり、こういうことをやるものだから、ああそんなに簡単に国の意思でもってできるのかと、こういうとられ方になっていくのも私は否めぬと思うんですよ。そこら辺はやはり、今度五十七年度予算のときには交付税法に基づいてきちっとするかどうか。いまあなたがおっしゃったように、地方の固有財源として何も一般会計に入れなくてもいい性格のものだと、そういう見解に立ってやる決意があるのかどうなのか。そこら辺をついでにお聞きしておきたいと思うんです。
○国務大臣(安孫子藤吉君) これはもう佐藤さんも御承知のとおりに、長い間これでは論争してきた問題でございます。しかしながら、今日までそれは別建てでするというわけにはいかないという経過できているわけですね。しかし、いろいろの暫定措置を講じている点は、この地方交付税というものが別の問題だということでああした臨時措置を講じておるわけでございまするから、臨時措置を講じたことが直ちに交付税というものは補助金と同じようなものだということには私はつながらないだろうと、こう思っております。 しかし、現実には一般歳出から支出されておるわけでございまするから、それはもう全然違うんだということをよく認識してもらうための努力を——わかり切っていることではございますけれども、関係者としては。わからない連中が相当あるわけですから、これは十分にこの機会に認識をさしていく努力をせにゃいかぬと、こういうふうに思っております。
○佐藤三吾君 ぜひひとつその点は、とりわけ臨調の中ではそういう議論が出てきておりますから、強くひとつ堅持をしてやっていただきたいと思います。腰砕けにならぬように、ひとつ強くお願いしておきます。 それから、基準財政需要額の問題で、算出方法でちょっとお聞きしておきたいと思うんですが、その見積もりが年々大きく変更をされておるのですが、見積もり方法が定かでない。一月末に課長内節が出されますね、それによって地方自治体は予算を組むわけですけれども、ところがそれと最終的な結果が大きく違ってくる。たとえば五十五年度当初では市町村の経常経費見込みが六・〇という指示だったのですね。ところが結果は七・四になる。市町村全体を見ますと、一一・一%の一月指示が、結果は一〇・二%にダウンしておる、これは自治体の皆さんから聞きますと、非常にそこら辺がやりづらいんだと、こういう意見を聞くんです。 もう一つの問題は、需要額、国会に出した増加額、伸び率、それと八月の算定の比較とに乖離が非常に大きいんじゃないかと私は思うんです。恐らくこれは補正係数の問題が、事業費補正の問題が主になるんじゃないかと思うんですけれども、単位費用は国会で承認を求めている。ところが補正係数の場合は国会承認になっていないものですから、国会審議と違った結果が出ておる。ここ辺が私は国会軽視にもなるんじゃないかと思うんです。やっぱりそういう意味から見ると、補正をした上で出された結果についてはこれはもう一遍国会で承認を求める手続をとるとか、何らかの方法があってしかるべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 御審議をいただく時点で、御審議の参考として、交付税の全体計画として基準財政需要額なり収入額なりの対前年度比較をお示しをしているわけでございますが、おっしゃいますように八月算定の結果とは異なるわけでございます、また、予算編成の参考に資するために財政課長内簡を出しているわけでございますが、財政課長内簡におきましては、全国三千幾つの団体に対する目安でございますので、その辺を考えまして、平均的な団体の場合にこの程度ということで、やや控え目の数字を示すというようなことが通常でございます。 〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕 一月の時点でつくりました全体計画と実績とが異なってまいりますのは、先ほどお尋ねの中にもおっしゃられましたように、事業費補正等の金額が、基礎的数値が固まっていないということなどのほかに、やはり測定単位の数値自身も算定の時点と一月の時点ではやっぱり変わってくる、一月の時点でそこまで正確に見通すことができないというようなこともあるわけでございます。できるだけ全体計画策定の段階で的確に捕捉をしてまいる努力は続けてまいりたいと存じます。 また、各種の補正につきましては、これは現在の交付税の仕組みから言いまして、法律におきましては補正の種類と適用費目の基本的事項を定めまして、具体的な係数につきましては、これは地方団体の規模の大小であるとか、面積が広いとか狭いとか都市的形態の度合いとか寒冷地等の要素、いろんな差異を反映することにいたしておりまして、きわめて複雑、精緻な作業を必要といたしますので、立法技術の観点からしても、算定技術上からいたしましても、これを法律でやるということはむずかしい。ここは自治大臣にゆだねられるという仕組みになっておるわけでございまして、そういう意味で、交付税法におきましても特に補正係数等については、そこまで国会の御審議にかからしめない仕組みをとっておるわけでございます。 もちろん、算定の結果につきましては、次の年度の法案審議のときに参考資料としてお示しをしておるところでございまして、私どもとしては、補正係数の算定につきましても、いま言ったような事情から自治大臣の権限にゆだねられておるわけでございますが、できるだけ適切な算定をしてまいりたいというぐあいに考えておるところでございます。
○佐藤三吾君 しかし、たとえばここに数字が出ておるのを見ますと、国会で審議をする単位費用のアップでは、小学校が六・五、ところが実際の需要額のアップ率を見ると二〇・五。中学が六・五が三一・六。それから消防費が七・六が三〇・一。逆に農業行政費などは四四・二が今度は二二・一になっておる。ここら辺は私はやっぱり国会軽視と言われても仕方がない。何らかの方法を国会の中でしていかないと、ぼくらが交付税審議をいろいろやってみたって、結果は全然違ったことがついておるということでは意味をなさぬのではないかと思うので、そこら辺の問題について——これは大臣に聞きましょうか、どうですかね。
○政府委員(矢野浩一郎君) 単位費用の改定の上がり方とそれから最終的な需要の上がり方につきまして、いまお示しになりましたような食い違いがございますのは、主にやはり事業費補正の関係だろうと思います。単位費用についてそれは入ってまいらないものでございますので、そういった点であろうかと思います。そういう意味で、決して、国会のときに御審議をいただきました単位費用の中身なり、そのときにお示しをいたしました全体的な計画の趣旨を大きく曲げるような補正係数の算定というのは、これは私どもの方としてもそういったことはもちろんしていないところでございまして、そういう法律の改正の趣旨に従った算定にいつも心がけておるところでございますので、その辺を御理解を賜りたいと存じます。
○佐藤三吾君 御理解を賜りたいと言うが、なかなか理解できぬから聞きよるわけだけれどもね。これは大臣、どうですか、いま聞いておって。
○国務大臣(安孫子藤吉君) まあ、ひとつ御理解を賜りたいと思います。 〔理事金井元彦君退席、委員長着席〕
○佐藤三吾君 なかなか理解がいかないので聞きよるわけだけれども、これはひとつ大臣、もう少し——あなたにしてみれば突然の問題かもしれませんが、ぼくらとしてみても、どうもやっぱり理解ができがたい面があるわけですから、一遍これはひとつ宿題として検討をして、そしてここら辺に対する理解のいくような答弁をぜひお願いしておきたいと思います。きょうはもう時間がありませんからこれ以上この問題は言いませんから。 それから次に、財源対策債を今度交付税に振りかえておりますね。五十五年度で六千百億円の財源対策債が削減されて、そのために起債充当が九〇%が七五%に引き下げられておるわけですが、これを基準財政需要額の投資に振りかえた結果、総体としては私は充当されておると思うんですが、個々の自治体にとりますと、そのためにダウンした例がたくさん出ておるわけですね。たとえば名瀬市、ここの場合には一億三千万減になって、そして需要額の中で六千万計上されましたから、差し引き七千万の減になる、こういう事例が出ておる。福島市も約一億円減になる。これは個々の自治体にとってみると大変なことであって、財源対策債が振替になることは基本的に理解しても、実際面としては納得できないという、こういう問題が起こっておるわけです、これについて、どういう考えで今後対処しようとするのか。五十六年度も三千四百億円削減されて、これが振りかえされるわけですけれども、五十五年度と同様に個々の自治体では減少が起こってくるのじゃないかと思うんですが、これらについてどういうふうに救済するのか、そこら辺についてお伺いしておきたいと思うのです。
○政府委員(矢野浩一郎君) 財源対策債、すなわち地方債による投資的経費の措置、これを交付税に振りかえました場合の措置につきましては、御指摘をいただきましたように、全体としてはこれは財対債を減額したものを交付税の需要の方に振りかえるわけでございますが、個別の団体の場合にはやはりどうしても、おっしゃるようにばらつきが出てまいるわけでございます。 全体の趣旨として、借金を一般財源に振りかえようということでございますから、ある程度の変動というものは、これは交付税の算定の仕組みからしてやむを得ないというぐあいに考えておるわけでございますが、ただ、非常に大きな変動があって事業費等が余り前年と違わないのに財源措置として変わってくるというようなことがございますと、これは当該団体の財政運営としてもいろいろ差し支えもあろうかと思います。特に市町村の場合がそういった問題がやはり出てくることがあろうかと思います。これは当該団体の財政運営全体の問題でございますので、そういった財対債の振りかわりによって非常に大きく影響を受け、かつ、その事業に見合う財源が十分確保できないというような点につきましては、個別に事情を聞きまして、一般の地方債等の配分に当たりまして調整を加えるというような手法で、できるだけ摩擦を少なくしていくような努力をしてまいりたい。 財対債はできるだけ早く減らさなきゃならないわけでございますが、過去において交付税から財対債に振りかえたときはもちろん大きな変動があったわけでございます。ただこれは具体的な財源措置を一応するわけでございますのでそれはそれで事業の実施には差し支えなかったかと思いますが、逆に減らしていく場合には今度は逆の問題が出てくる。その辺は、過渡的な問題としてできるだけ一般の地方債等で摩擦の少ないようにしてまいりたい、こう考えております。
○佐藤三吾君 ぜひそこら辺は、個々の自治体にとって深刻な問題ですから、いま審議官のおっしゃったように適切な措置を個々にとっていただく、この点ひとつ要請しておきたいと思います。 それから、交付税の投資的経費の算入の問題ですが、たとえば沖縄などで行政格差の解消のために高率補助を受けている団体、そこら辺に交付税が減らされるという矛盾が起こっておるというふうに私は聞いておるんですが、やはり減価償却主義というか、そういったてまえに戻していくべきだと思うんですが、この点についてはいかがですか。 それから事業費補正の問題、さっき出ましたが、やはりいまどちらかといえばだんだん産業基盤中心から生活関連の方に移っておりますけれども、これはやっぱり将来は調整するという方向で、当面は生活関連に限定する、こういう方法をとっていくべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) いわゆる地域的な特例によりまして高率補助が適用されている場合、北海道であるとかあるいは沖縄等につきましては補助負担率が高い分だけ逆に地方負担が少なくなるということから、交付税による一般財源措置が国庫負担率を上げても逆に交付税の方が減るじゃないかと、したがって得にならぬじゃないかと、こういうような御意見をしばしば承っておるところでございますが、交付税の算定の仕組みから申しますと、やはり現実の地方負担というものがそういう形になりますので、これは私どもやむを得ないかと考えておるわけでございます。結局、高率補助の意味そのものはやはり具体的な事業についての財政負担を減らすということにあるわけでございまして、交付税がきっちりそれに見合うとは限らないわけでございます。また同時に、地方財政全体といたしましてそういった高率補助というものを導入することによって全体の財源がプラスになっていく、地方財政全体としてプラスになっていくと、こういうやはりメリットがあるわけでございまして、その点につきましては従来からいろいろ御意見を承っておりますけれども、算定上はそういった高率補助の具体的なメリットというものがやはりその団体には出てまいりますので、算定上はそれに伴う地方負担という考え方でやっておるわけでございます。 また、事業費補正につきましては、これもかねがねいろいろ御意見のあることは私どもも十分承知をいたしております。現在、事業費補正につきましてはそういった性格、非常に具体的な措置ではございますが、一方、交付税全体の性格にかんがみまして、事業費補正の適用については慎重な態度をとってまいっておるわけでございます。生活関連の施設につきましてはこれから重点を置くところでございますので、それに伴う財政負担が一時的に生ずるようなもの、これはできるだけこれを半減するような措置というものはやはり考慮し、今後さらに工夫検討をこらしていきたいと考えております。
○佐藤三吾君 ぜひひとつそこら辺の検討をお願いしておきたいと思います。 次に、時間がございませんから、給与単価の問題で一つだけ聞いておきたいと思うんですが、清掃現業の場合に、高卒十年で十二万二千九百円とこうなっておりますね。これはどういう根拠なんですか。どう考えても私は十五万台になると思っておるのですが、非常に現実的じゃないのじゃないかと思うんですが、これの根拠、原因。そして、改めるのかどうなのか。 それから、特勤手当などが五十二年から全部据え置かれていますね。この点は、物価上昇と見合って当然検討、見直しをしていかなきゃならぬと思うんですが、ここら辺の問題はどうなんですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 交付税算定に用います給与単価につきましては、これはおっしゃられるように各費目ごとに属する職員の給与についてはいろいろ実は差があろうかと思います。ただ、交付税算定上の技術的な面から、御承知のように交付税の基準財政需要額の各費目を通じて用いてまいりますところの給与費の単価は、課長級とか、一般吏員クラスとか、その他の職員というようなことで区別をいたしまして、これを一つの統一単価として各費目共通に適用するということにしておるわけでございます。 御指摘の、清掃の現業職員につきましても、現在分けております「部長職」、「課長職」、「吏員」、「その他の職員」というものの中の、「その他の職員」の十二万二千八百円というのが五十六年度の給与の統一単価でございます。これをそのまま用いておるわけでございます。おっしゃるように、個別の費目ごとの所属職員の実態については、これはでこぼこがあるかと思いますが、全体としてこういった給与単価を決める場合には地方財政計画上の最終的な給与単価に加重平均をして、交付税上のいまの四つの職種に用いる統一単価が加重平均をした場合に合致するように計算をしておるわけでございまして、個別の費目ごとに見た場合の実態との差というものについては、これはいま言ったような交付税上の仕組みからいってやむを得ないところではないかと考えておるわけでございます。もちろん清掃費全体につきましては、実態に比べまして私どもはほぼ妥当な算入額が入っておるというぐあいに考えておるところでございます。 それから、特殊勤務手当の交付税上の単価改定でございますが、これはもとが地方財政計画に根拠を置いておるわけでございまして、地方財政計画上はやはり国家公務員における類似の特殊勤務手当の単価がずっと据え置かれてきておりますので同様の取り扱いをしておるわけでございますが、したがって単価の改定も最近では行わないことにしておるわけでございまして、やはり国家公務員の類似の手当との関連で対応をしていくというのが私どもの考え方でございます。
○佐藤三吾君 私は、高校卒十年で十二万二千九百円というのは非常識じゃないかと思って聞いておるわけですよ。そう思いませんか。少なくともやっぱり十五万台に上がってしかるべきだと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 清掃の現業職員の実態をとらえておっしゃっておられることかと存じますが、交付税上のいま申し上げました統一単価、「部長職」、「課長職」、「その他の職員」という四つの基準を定める場合には、別に高校卒十年ということを前提として決めておるわけではございませんので、これをもって直ちに高校卒十年の場合の月額給与に比べて低いのじゃないかということにはならないかと考えております。 交付税上の給与単価につきましては、先ほど申し上げましたように地方財政計画を基本的には下敷きといたしまして、それぞれ職種ごとに計算をし、そして全体として地財計画に入っておりますものに合致するように計算をしておるところでございますので、個別には、おっしゃるとおり実績との差というのはこれはやっぱり出てまいるかと思います。ただ全体としてバランスのとれるように、給与費が適切に算入できるように私どもとしては算定をしておるつもりでございます。
○佐藤三吾君 それでは、この根拠は何ですか、十二万二千九百円というのは。私は高校卒十年だと聞いておったんですけれどもね、どういうことなんですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 従来から、交付税の計算上は、いま言ったような四つの区分で行っておるところでございまして、それぞれ地方団体の平均的な実態をも見ながら計算をしておるところでございます。したがって、特に「その他の職員」について一定の条件を認定しておるわけではございません。先ほど申し上げましたように、この四つの職種を通じて給与単価を設定することによって全体として地財計画に合致するようにと。それで地財計画の上で御承知のように職種別、あるいは部長、課長といったような区別ごとの単価を出していないわけでございますので、交付税の方ではそれをもう少し一標準団体における経費の算定上全部一つの単価ということではこれは不都合になりますので、いま言ったような四つぐらいに分けて計算をしておるということでございます。
○佐藤三吾君 四つ四つとさっきからあなた言うけれども、なかなか言いにくいんだろうと思う、目をつぶっておるところを見ると。私は四つを否定するわけじゃないんですよ。部長、課長、吏員、その他と、こうなっていますね、そのことを言っておるわけじゃないんですけれども、その他の中に清掃から現業の皆さん皆入るわけだ。その実態は、もうあなたがさっきから言っているように、実態とは合っていないということを知っておるわけだ。そうすれば、この十二万何ぼですか、この額がもう実態に合っていない。いわゆる部長、課長、吏員は合ったと仮定しましても、「その他の職員」というのが十二万というのはおおよそ実態とはかけ離れておると、そのことは言えるのじゃないですか。——そう目をつぶらぬで、ちゃんと見ながらひとつ話してくださいよ。
○政府委員(矢野浩一郎君) まあ個別の、清掃なら清掃といったようなものだけをとらえて比較するという場合には、あるいはこれは差が出てくるのかもしれませんが、ただ、この統一単価は、全体を通じて各費目に使っておるわけでございますので、それを平均すれば十二万二千八百円という数字が著しくかけ離れておるとは考えておりません。現実の部長職だの課長職だの吏員職だのその他職員というものにつきましては、これは給与実態調査の結果等も参考にしながら計算をいたしますので、全体を通じて見ればこれが著しくかけ離れておるというぐあいには考えていないところでございます。
○佐藤三吾君 これは大臣、たとえば部長職は五十六年度三十一万一千九百ですか、課長職は二十四万八百、吏員は二十一万三千五百、その他の職員になると一挙に十万下がって十二万二千九百と、こうなるわけです。しかも、この「その他の職員」の中には、清掃であるとか——清掃というと比較的途中採用が多いですよ、高年齢の人たちが。それから現業にしたってそうですね。そういう実態とは余りにもかけ離れた額だと、こう思うんですが、どうしても審議官そう言うなら、清掃と現業の場合の実態は幾らですか。あなた実態調査実態調査と言うんだけれども、どうなんですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほど申し上げましたように、全費目を通じて統一単価を用いますので、個別の費目ごとの実態と比較をしながら給与単価を決めるという作業は、私どもの方としては特にしていないところでございますので、御理解をいただきたいと存じます。
○佐藤三吾君 これは私は理解なかなかいかぬのですよ。いかぬから聞いておるわけだけれどもね。やっぱりどう考えたって余りにもこれは私は低過ぎると思うのですよ。ですからやっぱりそこら辺は私は正直に言った方がいいと思うのですよ。実態に合っていないことはもうこの数字を見れば歴然としておるわけだから、そこら辺はやはりせっかく実態調査もやっておるわけですから、あわせて是正すると、こういう態度を私はぜひ、これは大臣横で聞いておっておわかりだと思うのですがね。お答えいただきたいと思うのですが、どうですか。時間がもうないものだから……。
○政府委員(土屋佳照君) 交付税算定上の問題でございますので、いろいろ申し上げましたが、算定に当たって、算定方法の簡素合理化を図るということと、全体として需要額の適正な算入を行う、そういうことから、単位費用の積算におきましても、各費目を通じてできるだけ統一的な単価を用いるということにしておるわけでございますから、先ほど申し上げましたように、部長なり課長なり吏員なりその他の職員という、その大きな枠組みで統一単価を設けておるということでございます。 したがいまして、おっしゃいますように、現実に働いておる、清掃に従事しておる者がこれだけで済むのかと、こう言われますと、私は現実にはもっと高いのもおるだろうと思うんですが、全体としてそういう統一単価をとっておりますがゆえに、全体の需要としては、私どもは毎年算入状況を決算と比較して見ておるわけでございまして、清掃費においても算入結果というものは相当なものになっておりまして、これは外れていないと思っておるわけでございます。だから全体として統一単価でございますが、高い人もおれば低い人もおると、マクロ的に見てそういう統一単価ではじいておるという、これはもう交付税算定上の技術的な限界でもあろうと思うのでございます。 私どもは、そういう意味では、常に需要額の算入状況を決算で比べてみたりして、おかしいかどうかというのはチェックしておるわけでございます。それはやはり統一単価ということで処理する一つの結果だと思うのでございますが、そういったものが合理的な形になるように、私どもとしては常に後追いをしながら合理化を図っていこうということで考えておるわけでございます。
○佐藤三吾君 私は、くどいようですけれども、確かに部長職三十一万、課長職二十四万、吏員二十一万というのはわかるのですよ。そして局長が言うように全体的な云々というのは、その他の職員ですから、現業も清掃も、それから一般事務の吏員でない職員も含めてということだと思いますがね。しかしそれにしても十二万二千九百円というのは、これはちょっと極端じゃないかと、こう言っているわけですから、これはもう時間ありませんから、大臣どうですか。
○政府委員(矢野浩一郎君) たびたびのお尋ねでございまして、先ほど申し上げましたように、統一単価を用いるということから、いまのように費目別に見ますとでこぼこが出てくるところかと存じますが、しかし、なおよく実態をこれは調べまして、私どもの方としても研究をしてまいりたいと、このように考えております。
○佐藤三吾君 もう時間がないからしようがない、なかなか審議官がんばるものだから……。 きょうはこれでやめます。
○委員長(亀長友義君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時半まで休憩いたします。 午後零時二十八分休憩 —————・————— 午後一時四十分開会
○委員長(亀長友義君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩上二郎君 私は、町長あるいは知事の経験からして、今回国会に出て日も浅いわけですが、地方交付税法の改正問題をめぐって、二、三の私見を述べながら、大臣並びに局長からの御答弁をいただきたいと思う次第でございます。 原則的に、新憲法のもとに華々しくスタートしたこの地方自治の条章、第八章に四条にわたって明記された地方自治は、まさしく民主主義の母体としてわれわれが深く理解していたわけでございますが、特に最近、口を開けば地方の時代どこのように言いながらも、その実態並びに運営については、遺憾ながらいまだに従来の中央集権の体制というかいわゆる縦社会というか、そういうものの構築に埋没しているような現状であることは否めない事実であろうかと、このように考えざるを得ないのであります。 そこで、まず第一に、昨年、あるいは一昨年と言ってもいいんですが、地方自治法の改正につきまして、先ほど佐藤委員からの御質問もございましたように、地方公共団体の利害に関係する法令の制定並びに改廃、さらに国の大規模なプロジェクト等について計画段階から地方自治団体の意向を適切に反映できるような、そういう改正を実は私も期待していたわけでございますが、残念ながら各省の横やりというか根強い反対に遭ってお流れになったわけでございまして、大臣の苦衷も非常に察するのでございますが、しかし私は、やっぱり次の通常国会においてひとつ大臣のガバナビリティーを大いに発揮していただいて、ぜひ次の国会に提出をしていただきたいと私も心から念じてやまない次第でございますが、さらに大臣の御決意をいただきたいと思います、何となれば、まさしくこの地方自治法の改正こそが今後の地方自治団体の運命を決するものではないかとさえも思うからであります。 それから、第二点でございますが、地方自治体というのは大別して県と市町村ということになっておりますが、地方自治法、あるいは財政法では全く同格としての位置づけにあるはずであります。しかし、その実態はどうかといえば、従来の公務員の感覚や姿勢からも、さらにはまた情報密度からも、また各省の補助金政策も絡んで、国、県、市町村、このような縦社会の体制がずっと温存されている現状であります。そこで、この地方自治体をどのように認識をされるのかということでございまして、これは大臣の御所見をいただきたいと思います。私は、市町村優位の原則というものを貫きながら、県はそれらの市町村の総合的な施策というようなものをまとめ、お世話をするのが県の行政のあり方ではないだろうか。まず市町村ありき、そういうところからやはり行政を進めていく、そういう一つの手順が必要ではないだろうかと、こんなふうな感じを持つからであります。大臣の御所見、認識をお伺いしておきたいと思うのであります。 それから、第三点でありますが、地方財政を支えるもの、その基盤はむしろ地方税ではないだろうか。地方財政を立て直し、そして地方の時代と言われる今後の望ましい行財政を行うためには、地方自治体の自主独立財源であるところの地方税の充実強化を図ることがまず必要であると思いますが、自治大臣の基本的な考え方をお伺いしたいと思います。 それから、第四点としましては、最近財界の一部において、地方交付税の税率を引き下げるとか、あるいは地方交付税の総額を抑えようという主張があるように見受けます。また、第二臨調においても地方交付税が問題になっているようでありますが、これらの論議は交付税の性格を全く知らない暴論であって、いまさら申し上げるまでもございませんが、先ほど大臣からの御答弁がありましたように、交付税というのは地方団体の固有の共通財源である。いわば国の会計をかりて共生をしているのにすぎないのではないだろうか。たまたま地方交付税が国の一般会計の予算に計上されているからといって、各種の補助金と同一に論じているのは問題であります。ひもつきでない財源こそが地方の時代を開くにふさわしい必要な財源であって、むしろでき得れば——私の持論でありますけれども、交付税は国と県、市町村、それぞれフィフティー・フィフティー、このような率で算定をされてはどうであろうかとさえも思うほどでございまして、時代とともに地方の需要がますます拡大していく中では、むしろ交付税を拡充していく必要があるはずであります。 ところが、昭和五十年から交付税を国税三税の三二%にとどめているところにも問題があるばかりでなしに、さらに地方交付税法の第六条の三から見ても、交付税率をこれは逐次実情に応じて算定をすべきであるわけでございますので、これからすればもっともっと交付税が引き上がっていいはずでありますが、残念ながら、財源の枯渇という状態から、五十三年時点で附則第八条の三を新たに設けて、そうして当分の間この借入金の操作条項によって処理すると、このような現状であります。確かに財源がないからということからやむを得ない措置であったと思いますし、自治省の苦しいやりくり算段には理解できないわけではございませんが、やはりこの附則第八条の三などというものは一時の便法であって、これはむしろ廃止すべきである、私はそんなふうに感じております。 したがって、私の言いたいことは、この八条の三の中に「当分の間」という文章が入っておりますが、この「当分の間」というのはいつごろまでか。当分というと四、五年かあるいは長くても六、七年かということになろうかと思いますが、もうすでに三年を過ぎているわけでございまして、もうそろそろこういうやりくり算段の条項は廃止すべきではないだろうかと思いますが、「当分の間」というのはいつごろまでと考えているのか。その点をちょっとお伺いしておきたいと思います。 やはり、私も同様にこの交付税についての見方、考え方について、マスコミ等に相当無理解な点もあるように見受けますし、大蔵省あるいは行管、それぞれ交付税に手をつけようとするかもしれないような省に対しても、大臣は強く、交付税は市町村並びに県の固有の財源であって、いささかも手をつけてはならないという厳しい姿勢を持って今後もPRに大いに努力をしていただきたいと思いますが、その点につきましての大臣の御所見をいただきたいと思います。 このほか、従来から山積みされておりますところの地方の重荷となっております直轄負担金の廃止を初め超過負担の解消、さらには、長い間の懸案であって、これがまた各省の抵抗に遭って思うようにいかない地方事務官制度、私が知事になりましたときに一番最初にこの地方事務官制度の廃止問題が提起をされたわけでございますが、これも運輸省の強い姿勢に遭って依然としてそのままになっている現状でもございますし、さらに、国の出先機関の整理統合の問題、許認可事務の整理の問題、あるいは行政事務処理の簡素化の問題等々、従来から地方団体としては強く要望していた問題も山積をしておりますので、すでに長い間地方自治体に御関与されておりました大臣の経験を生かして、この際強く、従来の地方自治団体の悩んでおります諸問題等に対して、新しい一つの決意を持って地方自治団体のためにお役に立っていただきたいものと心から念ずる次第でございます。 以上につきましてまず大臣の御所見をいただき、それからそれぞれ局長にお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 地方自治法の問題につきましては、先ほどもお答え申し上げましたが、今回は、仮に話がぎりぎりにまとまりまして提案をしても、実際は成立する可能性もむずかしいのじゃないか。いわんや、各省との話し合いもなかなかつきかねる。これは率直に申しますと、臨調の関係も私は背景として考えられるわけであります、さようなことで今回は断念をいたしましたが、この骨子でありまする三点につきましては、われわれから申しますと当然のことでございまして、そう異論を差しはさむべき問題ではないし、現実はまたそういうことで曲がりなりにも運用されている実態もあるわけでございまするから、さらに今後各省の了解を得ることに努力をいたしまして、そして次の通常国会にはぜひこれを提案をいたしたいものだと、こう考えておるわけであります。 これは予測でございまするから何とも申し上げかねますけれども、第二臨調の審議経過をたどりまして、むしろ地方と国との問題については、一般的にもう少し割り切ってはっきりした認識が生まれる可能性もあるのじゃないかという感じを持たないわけでもございません。幸いにしてそういう方向にまいりますれば、地方自治法の提案について各省の同意を得ることには現状よりはむしろ打開の道も開かれる可能性もあるのじゃなかろうかという憶測もいたしておるわけでございます。しかし、なかなかこれは沿革的にも困難な問題でございますけれども、そうした背景の変化をも考えましてさらに今後努力をいたしまして、通常国会には改めてこれを提案するための努力を重ねてまいりたいと、こう考えておるところでございます。 それから、地方自治の関係において、やっぱり市町村が生じゃないかという御質問でございますが、私も全くそのように思っております。やはり地方自治の根底は市町村行政にあると思っております。これが一番住民と密接な関係があるわけでございます。県の場合にはそれの調整とか全県的な問題の解決とかいうことでございまして、本当の自治的な組織というものは市町村にあるのではなかろうかと、こう思うわけであります。したがって、市町村の行政をさらに充実をさせるという努力を重ねるべきであろうと思います。ただ、よほど最近はよくなりましたけれども、市町村の自治行政におきましては、従来の惰性のようなものもございまするし、それからスタッフと申しますか、行動力を持つそうしたスタッフが必ずしも十分じゃない、こういう面もないわけではございません。それは漸次改善されつつありまするので、やはり力点は市町村行政に置くのが本筋だろうと私もさように考えておるわけでございます。 それから、地方税の強化が地方財政の一つの有力な力点を置くべき問題であるという御意見でございまするが、私もさように考えております。地方税についてさらに新しい財源を見つけるか、しかし、団体によりましては必ずしもそういうものでカバーできるわけでもございませんけれども、いろいろと今後地方税の強化についてわれわれも努力をしていかなくちゃいかぬと、こう思っております。 それから、地方交付税の問題について、「当分の間」というのは一体どれくらいかと、三年か五年かと、こういうことでございますが、これは全く予測がつかないわけでございまして、恐らく国家財政がある程度軌道に乗ってまいりますとこの辺はよほど明るい見通しになると思いますけれども、いまのような国家財政のもとにおきましては、「当分の間」というものは当分の間続けざるを得ないのじゃないか。まあ当分の間という言葉は一体何年かということになりますと、御承知のとおりに地方債の許可なんというものは二十年代からいままで「当分の間」で来ておるわけでございまして、地方交付税の場合におきましても、そこまではいかないと私は思いますけれども、二年、三年でこの「当分の間」というものが片づくものではないだろうというような私は認識をいまのところ持っております。 それから、五番目といたしまして、直轄負担金、超過負担あるいは出先機関の整備、補助金の手続の簡素合理化、地方事務官制度等々山積して、当然解決すべき問題が未解決に終わっておる、まことに遺憾なことであると私も考えております。事の経過は、御承知のとおりにどれを一つとりましても、いずれも中央集権的な政治体制になれ切っておる日本におきまして、これを打開することは容易ならぬことであることは先生も御承知のことだと思いまするが、やはり今後、特に地方の時代と言われておる昨今におきまして、さらに自治省は勇を鼓してこの問題に取り組んで前進を図ってまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。 まことに簡単でございますが、一応私の所見だけを申し上げまして、なお、その内容等につきましては各局長から御質問に応じてお答えをいたすつもりでございます。
○岩上二郎君 本音とたてまえというものの食い違い、これはまあ日本民族の特性かとさえも思うんですが、どうも言っていることと行うことが食い違いが多くて、本当に政治というのはこれでいいんだろうかということを私はつくづく感じてならない昨今なんですが、特に当分の間というのはどうもひっかかるんですが、それならば財政事情が好転するまでの間とか、何かはっきりしておいたらいいと思うんですが、これはいろんな条文をひっくり返して見ると、「当分の間」というのはずいぶん使われているんですね。文部省の教科書を初めとして、「当分の間」と。実は終戦直後からこういう言葉が使われているんですね。それで実態はちっとも変わっていない。こういうふうな現実なので、私は、こういうごまかしの言葉というのはおやめになった方がいいんじゃないだろうかと思います。まあ財政事情等の絡みもありましてこういうふうにせざるを得なかった気持ちを理解しないわけではないんですけれども、日本人の体質がそうさせているのかどうかというようなことを感じながら実は質問をしているわけでございますが、この地方交付税というもの、非常に大事でありますので、ぜひひとつ十分にPRをお願いしたいと思います。 次に、局長にそれぞれお伺いいたしたいと思いますが、地方財源の充実強化を図ることとあわせまして、各地方自治体がそれぞれの地域の実情に即応して、特色のある多様な単独事業など、地方行政を展開していくことができるようにするために、超過課税あるいは法定外の普通税を活用をすべきではないだろうかと、このように思うんです。それらを実施している地方自治体の最近の傾向はどうなっているだろうか。ずっと以前は、自治省のきわめて厳しい監督下にあったために、なかなか思うように地方自治体としての主張がなかった時代もあったわけでございますが、最近はそうでない、このような話を伺っておりますので、その最近の傾向はどうなっているだろうか、関心を持っておりますので、ちょっと統計的に御説明をいただければと思います。 それから、超過課税あるいは法定外の普通税の運用について、自治省の考え方は一体どういう考え方をお持ちになっているか。 それから、地方行政というものは、納税者の意識の問題もございますが、住民の受益と負担の関係、これを明確にして行政サービスをする必要がありはしないだろうか。いわゆる行政サービスと税負担の基本的な関係を踏まえて拡充されることが民主主義発展への基調になるのではないだろうかとも思いますので、あわせて自治省はどうお考えになるか、その点をお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(川俣芳郎君) まず、超過課税と法定外普通税の現状についてお話し申し上げたいと思います。 超過課税の現状でございますが、道府県税といたしましては、道府県民税法人税割を昭和五十五年度現在で四十四の団体が実施いたしております。さらに法人の事業税につきまして、七団体が超過課税を行っております。そのほか道府県税といたしましては、自動車税について一県が実施をいたしております。 市町村税について申し上げますと、市町村民税法人税割につきまして、千二百五十八の市町村が実施をいたしております。また、固定資産税につきまして、四百三十二団体が実施をしておる状況でございます。 次に、法定外普通税でございますけれども、道府県におきましては、沖縄県の石油価格調整税がございます。また、原子力発電所所在の府県、福井県、福島県を初めといたしまして七県ございますけれども、原子力発電所が立地されていることによります特別の財政需要、安全対策でございますとか民生安定、環境保全と、こういった財政需要に充てるために核燃料税を課税をいたしております。さらに市町村におきましては、商品切手発行税、広告税等々の法定外普通秘を実施いたしておる市町村がございまして、市町村の数にいたしますと四十九団体でございます。 これら超過課税あるいは法定外普通税について、自治省としてはどう考えておるかというお話でございますけれども、法定外普通税の実施にいたしましても超過課税にいたしましても、いずれも納税者の方に通常の税負担以上の負担を求めるものでございますから、その実施に当たりましては、これらの負担増を必要とする財政需要の緊急性があるということを明確にする必要がある。さらに、財政需要等新たな負担を負うこととなる者との関連も考慮しながら、他団体にどのような影響を与えるかということを検討をする必要があろうかと思っております。また、いずれにいたしましても、住民の皆さんの十分な理解が得られることがこれらの超過課税なり法定外普通税を実施する場合の前提条件であろうかと存じておる次第でございます。しかしながら、地方団体の課税自主権を尊重する立場からこれらの制度は認められておるわけでございまして、その運用が適切に行われるものであればよろしいのではなかろうかというふうに思っておるような次第でございます。 次に、住民の受益と負担の関係を明確にするためには、やはり地方税を充実強化することが必要ではないかという御趣旨のお話であったかと思うのでございますが、私どもも全くそのように考えておるわけでございまして、それぞれの地域の特性を生かしながら自主的で責任ある地方行政を推進してまいりますためには、これを支えます財政基盤の確立、すなわち自主財源の充実強化が必要であると考えております。なかんずく行政サービスと負担の関係が明確な地方税のシェアをできるだけ高くするということが望ましいと考えております。 現状を見まするに、歳入中に占めます地方税収入の割合は、五十四年度決算で見ましても三二・五%程度でございます。このため、ともすると地方行政におきます受益と負担との関係が不明確になりましたり、また、行政サービスの実施に対する住民からの過大な要求につながりやすい面があることは否定できないと思うのでございます。したがいまして、従来から地方税源の充実強化には私ども努力をしてまいったわけでございますけれども、今後とも税制調査会等の御審議を煩わしながらその充実強化に努力をしてまいりたいと考えております。
○岩上二郎君 次に、補助金政策について御質問を申し上げたいと思います。 第二臨調においていろいろと検討をしている数字を見てまいりますと、約三千五百種類に及ぶ国の補助のうち、大体八割に当たる十三兆七千億の国庫補助負担金の整理が実は問題となっているように伺っております。この補助金というのは一体何なんだろうか。助け補うものですから、まず主体があって、その主体がなかなか自分自身で事業を進めていくわけにはいかないときにそれを助け補うのが補助金の基本的な性格ではないだろうか、このように感ずるんです。まず補助金ありきからスタートする姿勢というものは、これは従来から今日までもなお温存されている中央集権の体制そのものの骨子になっているだけに、この補助金政策というのはなかなか根強く残らざるを得ない、そういうことになっているのではないだろうか。確かに高度経済成長時代においては、増分主義というか膨張政策に即応してどんどんと補助金が上積みをされてきたような経過でございますが、しかし、地方行政の事業というものをいまの時点でさらに再構築をしていく場合に、従来の補助金行政というものはこれでいいのだろうか、こんなふうに私は感じますし、この際、いわゆる補助金、負担金制度というものについて交通整理等、この整理の基本的な方向というか、基本的な哲学、こういうようなものか必要になってきているのではないだろうか、こんなふうに感じてならないんです。 特に、地方自治体の中で、市町村行政が民主主義発展の母体であると、このようなことを考え、そして地方自治の確立あるいは地方分権、こういうふうな姿勢を打ち出す限りは、やはり自前の体制というものをつくり上げていくことこそ大事な問題である。したがいまして、私は、補助金や負担金によって行政客体をすべて抱え込んでいくという従来の中央管理社会からこれをできるだけ解き放していく必要があるのではないだろうか。そのためには、当然やはり、補助金を少なくするわけですから、交付税率の引き上げというものはうらはらに考えることは当然でございますが、さらに零細補助金の整理統合の問題とかあるいはこの統合メニュー化の問題とか、いろいろと工夫をこらして各省でもおやりになっているようでございますが、やはり地方自治体の自律性というものが発揮できるように補助金、負担金の政策というものを基本的に見直してみる必要があるだろう。 もちろん、従来の補助金が多いからこれを一律に削減すべきだなどという意見もないわけではないようでありますが、これはまさしく暴論であることは間違いないわけでございますが、いずれにしましても、やはりこの補助金という問題が民主主義とうらはらの関係にあるということを考えてみて、この補助金政策についてどう交通整理をしたらいいのかという問題について、特に行政管理庁あるいは自治省、そしてまた大蔵省の考え方も、それぞれのサイドからあわせお伺いをいたしたいと思います。いかがなものでしょうか。
○政府委員(土屋佳照君) お示しのように、国庫補助負担金は三千を超える多くの数に上っておるわけでございまして、また、多種多様なものになっておるわけでございますが、私どもは、国庫補助金等の整理は、基本的に国と地方との行政分担のあり方を見直して地方行政の自主性、自律性を高めるという方向で国、地方を通ずる行政の簡素化、効率化というのを図るという見地から進めらるべきものだというふうに考えておるわけでございます。 そういった観点から、いろいろと検討をいたします際は、対象事務事業を廃止することを基本として補助金等の整理を進めるべきであると私どもとしては考えておりますが、具体的には対象事務の内容に応じまして補助金等を、一つには補助金等の整理に伴って事務事業を廃止するもの、それから二つには補助金等の縮減に見合って事務量、事業量を減らしていくというもの、それから従前と同程度の事務量、事業量をやはり維持する必要があるものと、大別して三つに区分をいたしまして、それぞれの分野について整理合理化を進める方向というものを考えるべきだと思っております。 そういった意味で事務事業も廃止して、あるいはまた縮減をしてしまって補助金を廃止あるいは整理をして縮減をするというものにつきましては法令等においてその点を明確にする、制度的にそれを明らかにして、あいまいなものを残さないということが必要であろうと思っておりますし、たとえば長期計画のあるもの等については計画期間の延長といったようなことでも所要の改正をいたしましてそのけじめをはっきりつけるべきだと思っております。 それから二つには事務事業の廃止縮減ができないものでございますが、こういったものについては、補助金等の整理に伴いまして地方公共団体の負担が当然増加するということになるわけでございますので、整理されました補助金等に見合う額は地方一般財源に振りかえる、そして地方一般財源の総額を増加させるということで対応すべきであろうというふうに考えております。 なお、三つ目の分野といたしまして、どうしても存続する必要があるという補助金もございます。一定の行政水準を維持する上でどうしても必要だというものもあろうかと思います。そういったものについては、その交付等に係る事務手続等を簡素化することがどうしても必要だと思いますが、同時に、いわゆるこの統合メニュー化あるいは総合補助金化といったようなことを推進していくと、こういったやり方を通じまして最初に申し上げたような目的を達することが必要であろうというふうに私どもとしては基本的に考えておる次第でございます。
○岩上二郎君 農林省関係の国庫補助についても整理の基本的な考え方を伺っておきたいと思いますが、一部においては統合メニュー化の問題がスタートしたわけでございますが、いまだにやはり農道の問題とかあるいは農業機械の購入等の問題等々において、全国画一的な、いわばステレオタイプ化されているような現状もないわけではないように見受けますが、どのように考えているか。今回の臨調との絡みで農林省の基本的な姿勢をちょっと伺っておきたいと思います。
○政府委員(京谷昭夫君) 今回の第二臨調でのいろいろな御議論等も受けまして、農林水産省の補助金のあり方につきまして私ども検討しておりますけれども、基本的に私ども農林水産関係の補助金につきましては、昨年の四月に国会で決議されました食糧自給力強化に関する決議、あるいは昨年十月に農政審議会から答申をされました「八〇年代の農政の基本方向」、これらを踏まえました農林水産行政の展開のためにはきわめて有効な政策手段であるという基本的認識を持っておるわけでございます。ただ、いろいろまた御指摘もございましたように、この補助金の組み方あるいは執行の仕方について、事務の簡素化、あるいは末端における自主的な選択を誘導をしていくというふうな形で、統合メニュー化をさらに進めるというふうな御示唆もいただいております。私どもなりにこれまでも努力をしてきたつもりでございますが、さらにそういった方向で、より適切な形でこれからの補助金の活用が図られますよう、今後とも工夫をしてまいるべく、現在また検討をしておるところでございます。
○岩上二郎君 大蔵省。
○説明員(公文宏君) 先ほど補助金の整理合理化についてのお尋ねがございまして、自治省の方からお答えがあったとおりでございますけれども、私どもも補助金につきましては、御承知のように一般会計では十四兆五千億の補助金がございますけれども、その八割は社会保障であるとか、文教であるとか、公共事業とかという、そういう重要な施策のために用いられているわけでございまして、やはり国全体を通ずる施策の水準を維持する、つまりバランスのとれた施策を実現するとか、あるいは国のいろいろな重要な施策を推進していくためには、補助金というのはやはり必要なものであるという考え方に立っておりまして、補助金性悪説には立たないわけでございます。 しかし、先生よく御承知のとおり、実態を見ますと、やはり何といいますか、既得権化しておったり、あるいは惰性的に走っておりますために、補助金の弊害というのはいろいろあらわれているわけでございまして、そういう問題については、これは徹底的にメスを入れ、見直していかなきゃいけないと、そういう立場でいままで補助金の整理について努力をしてきているわけでございます。すでに目的を達した補助金であるとか、実情に合わなくなった補助金であるとか、零細補助金とか、その他受益者負担などで対応できるようなもの、そういうものについては、積極的に補助金の整理を図っていこうという考え方で進めてまいっているわけでございます。 今後も、特に五十七年度予算におきましては、歳出削減によって財政再建をやっていくということになるとしますとこれは大変な大作業になるわけでございますけれども、大物の補助金につきましてもやはり制度にさかのぼって見直していくというようなことまで必要になるのではないか。つまり、補助金の問題というよりも制度そのものにさかのぼってまで補助金の問題を考えていかなきゃいけないというようなことが多々出てこようかと思います。しかし、基本的にはやはり補助金の整理に当たりましては、仕事をなくしていくという考え方、つまり国、地方、両方ともいわば負担が軽減になるような、仕事をなくする、減量化といいますか、そういう観点で補助金の整理というのは進めていくことを第一に考えている。その他、補助金として残ります問題につきましては、先ほど自治省からも御答弁がございましたように、統合メニュー化という手法を進めていくとか、まあそういう手段を使いまして整理合理化に努めていきたいというふうに考えております。
○岩上二郎君 行管。
○説明員(八木俊道君) 補助金の整理につきましては、自治省、大蔵省御当局から答弁がございましたとおりでございますが、政府全体の実務的な方針といたしますと、五十四年の十二月に基本方針を決めております。 読み上げるのも恐縮でございますが、目的を達したものの整理、受益者負担など他の措置によることが可能なもの、あるいは地方公共団体の事務としてすでに同化、定着、定型化したもの、あるいは零細なもの、補助効果の乏しいもの、この種の補助金につきましては整理を進めるべきであるという方針を各省に五十四年の暮れにお示しをいたしまして、毎年整理を進めるという立場をとっているわけでございます。たとえば五十六年度の予算におきましては、これは金額、事項につきましては各省と大蔵省主計局との間で具体的には詰めていただいたわけでございますが、千六百億強の補助金の整理を行うと、こういうことでございます。 ある程度実務的な対応は進めてまいったわけでございますが、何分まだまだ問題があるという御意見が各方面に強いようであります。そこで、第二次の臨時行政調査会におきましては、五十七年度の予算に関連いたしまして、財政再建に関連して緊急に措置を要する問題、それから二年間を通じまして基本的に検討すべき問題、両方の中に国と地方との機能分担の見直し、補助金の整理という問題意識の提起をいたしておりまして、ここで議論を詰めていっていただくということにいたしております。政府の実務的な処理は、それはそれといたしまして、より基本的な問題につきましては第二臨調での御論議を尺くしていただきたい、その結果を踏まえまして、また政府部内でこれについては積極的な措置を講じてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○岩上二郎君 従来末端行政にタッチしていた経験から見て、零細な補助金さえも頭を下げて一々永田町に来てはその補助金を何とかしてくれと、このような経験を持っているだけに、私は、補助金の額というより、むしろその基本的な意識の問題、いわゆる民主主義を育てていくという場合に、一々そういうふうなかっこうをしなければならないような体質、それを何とかして解決をしていかない限りは、口で言う民主主義、自由主義というものは育たないのではないかという考え方の上に立っていままで御質問を申し上げておりましたので、どうぞひとつ、特に行管において、第二臨調を抱えて、これからどう進めていくかという場合の基本的な姿勢としても、大臣の言われるように、地方自治重視の姿勢の上に立って第二臨調を促進していくと、このような考え方を持っていただきたいことを、特にお帰りになりましたら長官によくその旨を伝えておいていただきたいと思います。よろしいですね。 それから、若干時間があるようでございますので申し上げますが、私は知事時代に、約二十年ほど前から提言をして、具体の問題としてもそうでありますが、住民参加の上に立って市町村にそれぞれ田園都市をつくってきた経験を持っているわけでございます。たまたま大平総理が田園都市国家構想というものを発表をされたので、勇んでそのグループの中に入って検討をしてきたわけでございますが、なかなか意識の面から見てほど遠い感じ、いわゆる田園都市国家というものについてどう見るのか、また、どう構築するのかということになると、非常に何というか、まず補助金ありきからスタートしていこうとする姿勢がうかがわれてなりませんでした。 私は、そういう発想ではいけないということか農林省、また自治省等にも申し上げた経過があるわけでございますが、しかし、ようやく自治省において今度、五十六年度、新たにリージョンプラザなる田園都市国家構想に基づいてそういう一つの施設をつくろうとして予算化をしてうまく成功したわけでございますが、これまた各省の抵抗に遭っても、非常に総合的な施策として自治省の打ち出した政策に私も心から賛成をし、いささかなり予算要求等においてもご協力申し上げた経過もあるわけでございますが、さて、このリージョンプラザなるもののつくり方、これがやはり問題であろうかと、このように思います。せっかく田園都市国家構想に基づいてスタートした、恐らく省としては初めてであろうと思いますが、やはり補助金ありきというか、お仕着せ補助金、これだ片を用意したからおまえやれよというような姿勢で各県に対して指導をするようなことはおやめになった方がいいのではないか。むしろやはり住民参加というか、住民主体の上に立って、住民も協力をする、住民の協力の中でできないものは県なり市町村なり、そしてその上に立ってもなおかつできないものについては国がめんどう見ていきましょうという、そういう補助金政策にこれから切りかえていただく必要があるのではないかと、このように考えます。 やはり田園都市国家構想に基づいて田園都市中核施設をつくるんだと、リージョンプラザなる総合施設をつくっていくんだという考え方をお持ちの限りにおいては、ただ単に施設をつくった、つくってやった——おれたちがつくったということではなくて、つくってやったよというようなことでは、これは私どもの考えでいる田園都市国家構想のあるべき一つの基本的な路線とはほど遠い感じがしてなりませんので、その点について一言、田園都市国家構想に絡んだ施設をつくろうとしている自治省の基本的な考え方、これからどう進めようかという考え方をちょっとお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(砂子田隆君) ただいま岩上先生の方からお話がございましたが、前々から先生の御持論でもございますし、私たちもそういうつもりで実は田園都市の中核施設の補助金を使いたいと思っております。 御案内のとおり、この補助金につきましては、別に私たち宣伝をいたさなくてもすでに公共団体の方からの申し出が大変多うございまして、これをどういうふうにこれからつくり上げるかということにむしろ苦心をしている部分でもございます。お話もございましたが、田園都市国家構想の推進につきましては、公共団体がやはり中心になりまして創意工夫をこらしながら住民の参加を得てつくり上げていくということが大変大事だろうと思っております。そういうことで大蔵省の方ともお話を申し上げまして、この補助金につきますところの施設の基本構想なりあるいは管理運営に関する計画策定という場合に住民の参加を求めるような経費もこの中に含ませておりまして、そういうものを通じながら全体的に地域住民の意向に合ったような施設づくりができるように努力をしていきたいと思っております。
○岩上二郎君 参加を求めるための経費というのはこれはおやめになった方がいいと思うんですね。住民の理解と協力関係を結ぶ事前の努力としていささかなりお金を使うことはやむを得ないと思いますが、やはり施設をつくるという場合に、自分もお金を出していきます、こういうふうなところにまで持ち込んでいかないと本物のおれたちの施設だということには絶対ならぬわけです。私は自分の経験からそんなふうに思いますので、その点は特に御注意を願っておきたいと思うんです。 いろいろと御質問申し上げたいこともあるわけでございますが、時間の関係で残念ながらこの辺で質問をやめますが、要するに、従来から中央集権の体質、これは日本の体質と言ってもいい、稲作民族の体質とでも言うのかとも思われるほど何しろ非常に古い体質を持っている。しかし、戦後三十五年をけみした今日、せっかく新しい憲法で本当にすばらしい地方自治の条章が設けられている、これをよりどころとして、これから民主主義を育てていくんだ、そのためには地方自治を確立していかなければならないという、その基本理念に立った場合に、私は、先ほど申し上げました交付税の拡充の問題、それから補助金の整理の仕方の問題、それから地方税の確立の問題、実はそこらあたりが一つの中心的な課題ではないだろうか、このように思いますので、どうぞひとつ自治省におかれましても、十分に住民の意識高揚のために、また地方自治確立のために、さらに、自治省が大いに各省に渡り合って自治省の求めていく方向にぜひ引っ張っていただきたいことを心から念じまして私の質問を終わらしていただきたいと思います。
○小山一平君 地方自治法等の一部を改正する法律案、こういうことになっておりまして、地方交付税法の一部改正と同時に、風俗営業等取締法を初め各種手数料関係法律の一部改正によって、各種手数料を引き上げようという案件が一括されております。これはいま初めてこういう形で出たことでないこともよく承知しておりますが、これはどうして分けて出さないのか。昔からこういうことがずっと続けられているのか。ちょっとお尋ねしておきたいと思います。
○政府委員(土屋佳照君) 地方交付税法の一部改正の法律と一緒に手数料改正のための法律の改正を行っておるわけでございますが、これは三年前にも地方交付税法等の一部を改正する法律において行ったところでございまして、今回も同じような形をとっておりますが、これは、五十六年度の地方財政対策におきましては、地方交付税の所要額の確保等によって財源の確保を行っておるわけでございますけれども、手数料の改定も地方財政の財源対策の広い意味で一環をなすものであると考えておるわけでございます。そういった意味で、地方交付税の所要額の確保と各種手数料改定のための関係法律の改正とは非常に密接な関連を持っておるということで、同一の法律案においてあわせて改正を行おうということにいたしたわけでございます。 また、地方交付税法の一部改正におきましては、基準財政需要額の算定に用いる単位費用の改定を行うことといたしておりますけれども、その単位費用の積算に当たっては、今回の手数料の改定をも勘案しておるわけでございまして、交付税法の改正と手数料改定のための関係法律の改正とは非常にこの点でも密接な関連があるというようなことでございます。 そういうことから、過去の例もございまして、今回も同じような形でお願いをしておる次第でございます。
○小山一平君 私は、こんなことにそうこだわるつもりはありませんけれども、そういうように、深く関係があると言えば、地方税法の問題にしようが、何でもかんでもみんな交付税法と深いかかわり合いを持っているわけですから、いろんなものを一つの法案の中に含めて扱うというのは——皆さんの方はこうやって一括してやってしまえば審議時間が少なくて一遍に幾つかの問題が処理できると、こういうふうに大変便利かもしれませんけれども、私の方も幸か不幸か、この二つの案件がいずれも反対ですからいいんですけれども、片っ方賛成で片っ方反対だったらこれ困るですな。賛成というわけにもいかないし、反対というわけにもいかない、ちょうど真ん中だというわけにもいかないでしょう。だから、法案の提出に当たっては——このごろどうもこういうことがはやりになってきて、いろんな法案を十把一からげにして処理しようというようなことが折々見受けられますけれども、こういう点はひとつ御検討を願って慎重な扱いをしてほしいと、こういうようにだけ申し上げておきます。さて次は、第五次下水道整備五ヵ年計画——昭和五十六年から六十年まで、新経済社会七ヵ年計画の見直しによりまして投資総額が十一兆八千億でやっていこうというわけです。下水道事業は、恐らく今後は地方自治体にとっては道路事業などにも増して重要な事業となってくると思います。そしてそれは同時に、財政問題、住民の生活・文化、環境問題、さらに地方自治の根幹にも深くこの事業はかかわっているように思います。この下水道事業が建設省の所管のもとにあるわけですが、自治省は下水道事業費に対する交付税上の措置だとか起債などが扱われているわけですが、自治省はこの下水道計画やその実施内容についてどういうふうに関与をしておりますか。
○政府委員(金子憲五君) 下水道事業についての五ヵ年計画、これの策定に当たりましては、事前に建設省の方とも協議をし、その内容あるいは財源等につきましていろいろ検討をしております。
○小山一平君 私は、現在進められている下水道事業は、地方自治体の側から見て、多くの懸念される問題点があることを指摘しなけりゃならぬと思うんです。そして、これからの推移によって、地方自治体にとってはこれは大変な問題であると、こういう立場から下水道事業が円滑に推進することができるように、そしてこの事業が、地方自治体や地域住民の期待に十分こたえられるように、こういう立場から幾つかの問題について論議を進めてみたいと、こういうふうに思います。 昭和五十四年八月、都市計画審議会は、今後の下水道のあり方という提言の中で、「昭和七十五年頃までに、大都市、地方都市のへだてなく市街地について下水道を完全に整備するとともに、農山漁村の中心集落、自然環境を保全すべき湖沼等についても下水道整備を進め、下水処理人口の対総人口普及率をおおむね九〇%まで引き上げる。」、こういう、私から見るとまことに壮大とも言えるような大構想を前提にして、この第五次下水道計画はこれから進んでいくわけでありますけれども、私は、どうもこの五ヵ年計画の内容というものはきわめてずさんな点があって、国民や自治体の期待に反する結果になるのではないかという心配をいたしているわけです。 というのは、第四次計画の実績は、七兆五千億を予定した事業が投資実績で六兆八千六百七十三億円、九一・六%の実績で終わりました。そしてこの計画は、普及率を一七・二%伸ばして、全国普及率を四〇%まで引き上げようと、こういう計画であったわけです。ところが、四次計画が終わってみると、実績は普及率わずかに七・二%の伸びにとどまり、したがって、全国普及率は三〇%弱に終わりました。普及率一%アップに要した経費は約一兆円となっていますね。第五次計画は十一兆八千億です。この十一兆八千億で普及率を一四%アップして、この五次計画が終わるときには全国普及率が四四%になる、こういう計画です。そうすると、一%普及率をアップするために要する費用は八千四百億円ということになります。第四次で一%上げるのに一兆円要したのに、今後五ヵ年、物価上昇が毎年毎年あるにもかかわらず八千四百億円で計画をされている、これではとても第五次の計画目標の達成できるはずがないではないか、こういうふうに私は思います。この五次計画、計画どおりそっくりそのとおりといかないまでも、大体この目標を達成できる計画であるとお考えですか。
○政府委員(金子憲五君) 私どもも、普及率の向上というのは非常に関心を持っておるところでございます。第四次下水道整備五ヵ年計画、御指摘のように四〇%の普及率を目標としておりましたけれども、実績は三〇%程度にとどまった。さらに、第五次の下水道整備五ヵ年計画におきましても、ただいま御指摘がありましたように多額の事業費を予定しておりますけれども、その普及率は四四%程度を目標としておるというところでございます。果たしてこのような計画がそのまま実行できるかどうか。私ども非常に多くの資金を投ずるものであるだけに、そして地方財政にも非常に大きな影響があるものだけに、非常に関心を持っておるところでございますが、第四次の五ヵ年計画よりも五次の五ヵ年計画が一%当たりの事業費が少なくて済むということにつきましては、建設省としてもそれなりの説明をしております。私ども、主務官庁がそのように言っておりますので、そのような説明の上に立って所要の財政上の手当てを考え、あるいは今後の維持管理についての準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
○小山一平君 私も建設省から、どうして第四次が目標を大幅に下回る結果になったかという理由を聞きました。聞きましたけれども、その中のどの項目をとっても、それならやむを得なかろうと思うものが一つもありません。当然専門家が、私に言わせればエリートの専門家が検討を加え、そろばんをはじいて計画を立てたわけですから、物価が上がったとか先行投資が多過ぎたとか、幾つかの理由が挙げられましたけれども、そんなものは計画の中で当然組み込まれているべきはずのものです。恐らく第五次計画におきましても、私は第四次と同じような結果に終わるのではないかと、こういうふうに思います。いまだかつて一度でも計画がおおむね目標に近い数値でできた例がないんですよ。まあしかし皆さんはいまここで、いや五ヵ年計画が計画どおりにいかないと思いますと言うわけにもいかぬと思いますけれども、私に言わせれば、大変これはずさんな計画である。予算を取るために、普及率をこんなに上げるんだ上げるんだと言わなければ予算の獲得がむずかしいというようなことであるのかどうか知りませんけれども、いずれにしても、この計画は今後も厳重に監視する必要のある内容だと、こういうことを指摘しておきたいと思います。 恐らく私のいま申し上げたような結果になると私は思いますけれども、しかし困ったことに、第五次計画が終わった場合には、私は健康管理に意を用いておりますから五年先にもここに座ってこの議論ができると思いますけれども、できると言った皆さんは選手交代で一人もそこにいないで、いや、あれはこういう理由によって予定のようにいきませんでしたと、こういう議論になるわけですから、まあひとつ、私も今後の推移を厳重に注目していきたいと思いますけれども、自治省といたしましても、この計画が、なるほどいつか小山さんの言ったとおりだなんということにならないように御努力のほどをお願いをしておきたいと思います。 次に、特債制度というのが第四次計画から導入をされて五ヵ年が経過いたしました。この制度は、交付すべき国庫補助金を特別の地方債をもって充当しておいて、それを四ヵ年に分割をして国が元利償還を行うという制度ですね。これはどうも大変なことになってまいりました。国の赤字国債の累積で行き詰まりを来たして、財政再建などという難問にいま取り組むことになっているんですが、この特債制度というのは、これよりももっともっと深刻な、重症の麻薬患者のような形にいまなってきているように思います。この特債制度、五十六年度はどういうふうに扱われて、その内容はどうなっておりますか。
○政府委員(金子憲五君) 特債制度は、ただいま御指摘がございましたように、公害防止計画あるいは水質環境基準の達成等のために当分の間の制度として設けられたものでございます。現在、国におきまして非常に財政が困難な情勢にございますが、こういった時期におきまして下水道事業の進捗を図るためにはやむを得ないものであるというふうに考えまして、私どももこれを受けとめて所要の財政上の措置を講じてきておるものでございます。ただ、この制度をいつまでも続けるということにつきましては、やはり財政運営上も問題があるかと思います。国が負担すべき経費につきましては、やはり当該年度において支弁をしていくべきものだというふうに考えますので、このたびの第五次の下水道整備五ヵ年計画の間に毎年逐次減少させて、その終息を図りたいと、このように考えております。
○小山一平君 あなた、そんなのんきなことを言っていられますか。昭和五十六年度の公共下水道経費は四千三百四十九億、前年度比八%増と予定されておりますね。五十六年度にこの特債の元利償還分が幾らあると思いますか。千七百五十四億あるじゃありませんか。五十六年度予算の約四〇%です。こうして巨額の元利償還があるものですから、五十六年度は特債をさらにふやして二千七百六十二億円。こういうことになりますと来年はどうなりますか。来年は優に予算の五〇%に匹敵する元利償還ということになるじゃありませんか。これ、再来年になったらどうなりますか。三年たったらどうなりますか。これ、あなたやむを得ざる措置としてやり繰りができると思いますか。
○政府委員(金子憲五君) 五十六年度におきまして、第五次の五ヵ年計画の間に逐次解消したいということで、特債の対象率、これを従来よりもわずかながらも減少をさせております。 〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕 特別の地方債の額、五十五年度二千五百十二億でございましたが、額におきましては五十六年度二千七百六十二億とふえておりますけれども、地方債計画計上の額は五十五年度の一千三百九十四億から一千三百八億へ、わずかながらも減少を見せると、このような措置をとっております。今後の国の財政事情あるいはその他によりまして、あるいは事情変わってくるかもしれませんけれども、私どもといたしましては、今度の五ヵ年計画の間に何とかしてこの制度の終息を図りたい、そのように努めてまいりたいというふうに考えております。
○小山一平君 大臣、これは建設省の所管の事業ですけれども、いま申し上げたように、その年の予算額の五割以上も前からの借入金の返済に充てなければならない、こういう姿というものは、これはもう一刻も早く処理をしないと、年間予算を全額償還に充てなければならないような羽目にいまなろうとしているわけです。これ、何らかの緊急対策を講じないと、二、三年先にいったら、もうそれこそ麻薬の効能もなくなって頓死するようなことになるおそれがある、こう思うんですよ。これは地方にとってもきわめて重大なことですから、大臣としてこれに何らかの方策を講ずるような努力をしてほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) ただいまのお話、ごもっともだと思います。私も十分研究しておりませんので、検討いたしまして、建設省とも連携をとりながら、そうした事態に陥らないように努力をしてみたいと思います。
○小山一平君 ぜひ、そういう御努力をお願いしまして、せっかくの計画がうまくいかないような大変な事態に陥らないようにお願いをしておきます。 次に、下水道使用料の問題についてちょっとお尋ねしておきたいと思いますが、建設省の第三次下水道財政研究委員会というのが昭和四十八年六月、こういう見解を明らかにいたしております。 〔理事金井元彦君退席、委員長着席〕 「使用料によってまかなうべき経費の範囲は、一般排水については、当該汚水に係る維持管理費とすることが適当である。」と、こういう意見を述べております。そして、この当時はこの提言の線に沿って使用料というものが位置づけられていたんですか、第四次の委員会において、昭和五十四年七月、今度は、一般排水についても汚水に係る維持管理費のほか、「資本費についてもその対象とすることが妥当である。」、こういう提言となってまいりました。 自治省も、下水道財政と地方財政の健全化という立場から、資本費の一部を下水道料金として徴収するようにという指導をなされているのでありますが、使用料は一体いかにあるべきかという基本的なあり方を財政問題だけで安易に百八十度の大転換をするというようなことは問題があるのではないか。つい先年までは、汚水の処理に係る維持管理費をもって使用料を決めることが妥当だと言ってきたのに、下水道財政が容易でなくなってきたら、百八十度転換をして、それに資本費を加えて使用料を決めなさいと。これは、基本問題というものをこう安易な形で変えるというのは大変私は問題のように思いますが、いかがですか。
○政府委員(金子憲五君) 確かに、第三次の下水道財政研究委員会の提言におきましては、資本費は料金の中に含めないということになっておりまして、従来資本費は含めない団体が多かったわけでございます。第四次の提言におきましては、ただいま御指摘がございましたように、使用料の対象として資本費も含めてやっていくということを言われておるわけですが、この辺の事情につきましては、その間におきましてやはり下水道の整備、その普及というものが国民生活の上にとって非常に重要なものになったから、それだけに整備を一層促進していかなければならないというような事情の変更もあったのではなかろうかというふうに思っております。 現在、下水道の使用料は、平均的に申しますと一トン当たり二十八円から三十円ぐらい。一世帯二十トン排水をしておるといたしますと、大体五百六十円から六百円ぐらいのものになっております。上水道に比べますと相当に低い料金になっておるわけですが、なお一方、資本費の一部を料金に繰り入れておる団体は全体の約三分の一ございます。三分の二はまだ資本費を料金の中に繰り入れていないということでございます。 ただ、もとに戻って考えてみますと、下水の処理というのは、施設のほかに人であるとか動力であるとか、あるいは薬品であるとかいろいろのものが要りまして、やはり施設というのは下水処理の基本と申しますか、ただ単に動力費や人件費だけで下水の処理ができるものではない。この施設に要する経費も料金算定の基礎に加え、それによって所要の負担をしてもらうということがやはり受益者負担の原則からいっても適当なのではなかろうか。また、現在の下水の料金水準からいって、決して不当なものではない、このように考えて、資本費を料金の対象に含めるということになったものというふうに理解をいたしております、
○小山一平君 そうすると、昭和四十八年の資本費は含めないことが適当であるという提言は、間違っていたと、こういうことですか。
○政府委員(金子憲五君) その辺の事情については私も詳しく承知をしておりませんが、恐らく先ほど申し上げましたように、下水道整備の緊急性あるいは受益者負担の原則を徹底することがより公平にかなうものであるという考え方が徹底をしてきたと、その結果によるものではなかろうかというふうに考えております。
○小山一平君 私も、この下水道の使用料というものは、受益者負担の原則に基づいて一定の増額というようなこともやむを得ないということを全く否定するわけではありません、しかし、現在の下水道財政の仕組みの中で、下水道会計が悪化をしてくれば、それを使用料に上乗せをして解決をしていくんだと、ただこういう機械的な考え方では、今後大変な問題が起きてくると思うのです。ですから、料金というものは、それぞれ下水道経営というものは多様な実情に立っていますから、みなそれぞれの差異のあることはこれは当然ですけれども、しかしこれにも限界がある。一体どういう程度までの料金であるならば資本費を加えていくべきかとか、何かそういう根本問題を整理をしていかないと、財政問題と料金問題という間にますます矛盾が拡大をする、こういう心配があるわけです。こういう点についてはどんなふうにお考えになっておりますか。
○政府委員(金子憲五君) ただいま御指摘のように、下水道財政が悪化をしたからといって、直ちに料金引き上げによってそれをカバーするというような態度はとるべきではないというふうに考えております。まず、当該下水道事業におきましては、それぞれ経営の合理化につきましてできるだけの努力をしてもらうとか、特にその中身におきましては、維持管理体制の合理化、それから建設につきましてできるだけ効率的な建設をしてもらうというようなことがあると思いますし、それから、私ども国の側におきましては、国庫補助制度のほか資金につきましてできるだけ良質の資金を供給するというようなことで全体のコストの引き下げに努めてまいりたいと、このように考えております。
○小山一平君 いま私が申し上げたように、補助金にしてもあるいは起債の金利にしても、いろいろ適切な対策を講じていかないと、いまのような財政問題と料金問題の矛盾というものが抜き差しならぬようなことになるおそれがある、こういうことを私は申し上げたわけです。そういう意味から言っても、料金に転嫁する部分というものが余り大きくならないようにという方策がこれからとられなきゃならぬと思います。 そういう立場で二、三お尋ねをいたしますが、下水道事業については、補助対象率と補助率という二重の縛りがあるわけです。大変特殊的な公共事業ですね。補助対象率というのは他の公共事業にはないんですよ。いま立ちおくれている下水道を急速に整備をして全国普及率を高めなければならないというときに、下水道事業にだけは他の公共事業にないような補助対象率というようなもので補助額を少なくするような仕組みになっている、私は、この事業の重要性、緊急性というものを考えるならば、あべこべに他の公共事業よりもできるだけ手厚い財政制度をとるべきだと、こう思うんです、補助対象率というものをいまや私は見直すべき時期だと思いますが、そう思いませんか。
○政府委員(金子憲五君) 御承知のように、下水道事業には補助の対象となる補助事業部分と、それから地方団体が単独事業として行う単独部分と、二つに分かれております。 補助対象となるものとしましては、事業の項目から申しますと、管渠であるとかポンプ場であるとかあるいは処理場、こういったようなものが補助の対象となっておるわけでございますが、特に管渠につきましては、大きな都市、すでに相当に下水道が普及している、あるいは財政力が豊かであるというような理由をもちまして、指定都市につきましてはその補助対象となります主要な管渠の範囲を口径でありますとか予定の処理区域あるいは排水区域の面積、あるいは排除面積や下水の排除量、こういったようなもので区分けをしておりまして、指定都市につきましては補助対象範囲がどちらかといいますと狭く一般都市には広くというようなことで、指定都市と一般都市には補助対象率が結果的に異なるというようなことになっております。 私ども、全体として下水道事業は非常に広く進められてきておりますが、このように指定都市におきまして補助対象率が低いということがやはり下水道事業の促進に大きな支障になっているというようなことで、この区分を廃止をしてもらいたいということで建設省とも年々協議をしておるところです。五十六年度の予算におきましては残念ながら実現を見ませんでしたけれども、今後におきましてもこの補助対象率の差につきましては、その解消を図ってまいりたいというふうに考えております。
○小山一平君 これはあなた、ちょっと勘違いしている点もあると思うんですよ。補助対象に入らない部分、管渠の大きさによる規制部分というものがあるんです。そのほかにたとえば指定都市は補助対象が、たとえば管楽、ポンプ場、処理場の用地等々については十分の六を補助するということになっているでしょう。ところが、補助対象率で指定都市は四五%と、こういうふうに打ち切られておりますから、たとえば一千億の工事をやった場合には、補助対象になる金額は一千億でなくて四百五十億なんです。そして補助金はこの四百五十億に対して十分の穴と、こういうことになりますから、これは二十数%にしかならないわけです。一般都市が補助対象率が七五%でしょう。流域下水が大変優遇をされて九三%。こういうふうに補助対象にする部分を指定都市は四五%に打ち切っておいて、その打ち切った金額に所定の補助率を掛けて補助金が決まる、こういう仕組みが問題ではないか。 いま私は、十分の六という問題を、あるいは三分の二という補助率をきょう論ずるつもりはありません。ありませんが、これを対象とする事業費を四五%にしたところへ補助率を掛けて補助金を決めるとか、七五%というふうに二五%切ったところへ補助率を掛けて補助金を決定するとか、こういうやり方は、他の公共事業にはどこにもない。どうしてこんなに緊急性と重要性が唱えられている下水道事業に、そういう厳しい規制によってやらなければならないのか。こういうことをやりますから下水道会計はますます厳しくなる。厳しくなってきたら今度はそれを使用料に転嫁して徴収をしなさいと、こういうことになるから、こういう抜本的な問題の改善を図らないと、せっかくのこの普及率を高めていこうという五ヵ年計画も大変なことになりますよと、こういうことを私は指摘をしているわけです。 ですから、ことし確かに四五%を四七%、七五%を七七%に引き上げようと、こういうふうに大蔵折衝をしたけれども認められなかった、その経緯は知っています。知っていますけれども、私は少なくとも他の公共事業と同じように、事業費に対して補助率を掛けて補助金の額を決めるような方向へ下水道事業も持っていくべきじゃないかと、こういうことを言っているのです。だからこの補助対象率という制度をこの辺で見直す必要があるのじゃないか、こういうことを言っているわけです。 大臣、ほかの公共事業にはないですよ、こういうのは、補助金は何分の一だとか何十%だとかといってあるけれども、補助金の対象にすべき事業費を対象率というのでぶっ切って小さくして、それに補助率を掛けるというやり方をしている公共事業はないんです。これは、今後地方団体にとって目玉事業とも言うべき公共下水道事業を円滑に推進するためには、こういうところにメスを入れて見直しをすると、こういう配慮が必要だと思うのです。私の話聞いてどう思いますか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) まあおっしゃることは一々もっともでございまして、ただ足切りをしたようなやつは文部省の予算なんかにも私はあったような気がいたしますけれども、これが初めてじゃないような気がするんです。ただ、金額が何せ大きい、大きな仕事でございまするから、影響は非常に大きいだろうと、こう思っております。これも究極いたしますところは、財源がなかなかないというところに原因があるのじゃなかろうかと思います。しかしながら、非常なアンバランスがあるとか、それはおかしいじゃないかと言われればそのとおりだと思いまするので、どこまで是正ができますか、十分留意いたしまして研究をさしてください。
○小山一平君 私はきょうは、これ本当は建設省の所管ですから、建設省とやらなくちゃいけないんだけれども、建設省なんか相手にしていたんじゃとても間に合わない。自治省にひとつ努力していただいて——これ地方に非常に深くかかわる問題ですから、ぜひひとつこの対象率の見直し、これを大臣にも建設大臣と相談してやっていただきたいと思います。 建設省何か言いたいそうですから……。
○説明員(玉木勉君) 先ほど先生御指摘になりました補助対象の考え方でございますが、先生がおっしゃいましたのは、管渠の太さで補助対象事業を決めて、それに四五%を掛けるというふうにおっしゃいましたけれども…
○小山一平君 いや、そうじゃないんだよ。二重になっているというんだよ。それはまた別個だよ、二重なんだよ。
○説明員(玉木勉君) そういうことではございませんで、補助対象になる事業の総事業費に対する割合が四五%ということでございますので…
○小山一平君 だから困るんだ。
○説明員(玉木勉君) したがって、総事業費に対する割合が四五%ということでございまして、補助対象になる事業にさらに四五を掛けるということではございません。
○小山一平君 これはさっき大臣も言いましたが、文部省なんかにもあると言うけれども、補助対象にならない部分というもの、これは超過負担というものです。こういうものはこの事業にあるんですよ。たとえばどれだけの都市で、いろんな面積や人口やでどれだけの管渠以上のものを補助対象にするとかといって、ここからはみ出すものもこれ重大問題なんです、この見直しも私は強く求めたいと思うんですけれども。これはあとまだ重要な問題を幾つかお尋ねしなくちゃなりませんから、これだけを余りやっているわけにはいかぬと思いますが……。 建設省、あんたの言うのは、私の指摘していることが何か見当違いみたいなことを言っているけれどもね、管渠規制というのはこれは別個にあるんです、そのほかに。いま私は管渠規制のことを言っているわけじゃないの。管渠規制でもって、もっと管渠の細いやつも対象事業にしてほしい、これはもう自治体からわんさわんさと陳情が出ている、これは別問題。このほかにこういう問題があるので、だから皆さんの方もことしは何とかこの対象率を高めようと、こういう努力をしたんでしょう。だから、この補助対象率という二重の縛り、他の公共事業にないような二重の縛りについては見直しを行うようなことをしていかなければ、下水道財政、そしてさっき議論をした使用料問題というようなもので相矛盾する深刻な場面に陥る心配がある、こういう改善をしてほしいと、こういうことを申し上げたわけですから誤解のないように。 それから、この対象率にも大きな格差がある、指定都市は四五%、一般都市は七五%、流域下水道は九三%、補助率においても、流域下水道、今度第二種というのができましたが、これはこれほどのはないが、処理場などは四分の三の補助という手厚い優遇措置が流域下水道に講じられております。私は、同じ下水道をやるのにどうして流域だけが特別扱いを受けて、そしてさらに一般都市、指定都市にこんな大きな格差をつくっているのか。指定都市の下水道財政は他の都市に比べていい条件にありますか。大都市の方が深刻じゃないですか、下水道財政は。 ですから、そういうことを見ていきますと、こういう不公正な格差をつくっているというのは問題がある。この改善を図れというのも、これは衆議院の附帯決議にもありましたし、自治省の報告書の中にもこういう問題の指摘がありますからだれも気がついていないわけではないが、大変相矛盾する格差がある。そして特別の規制というものが問題であると、こういうことを指摘をしておきたいと思います。 こういうものの改善をやっていかなければ、まだほかにもっといろいろ問題ありますけれども、ただ普及率を早く高めなくちゃならぬ、予算はない。だからといって、補助金を薄めてたくさん仕事をやらせるようなことをやったら地方はもちませんよ。ですから、地方自治体で下水道事業をやろうと腹を決めるのに大変骨が折れる。これは東京のビルの中でそろばんはじいたり、物を書いたりしているのじゃなくて、私は現場でこれをやって体験をしているから、私の言うことの方が多分正しいだろうと思いますよ。このことはひとつぜひ積極的に取り組んでいただきたい。 私は何もけちをつけたり、いろいろしようとしているわけじゃないんです。この事業が地方の側にとって最も期待をする重要事業であって、しかもこの事業を円滑に推進することができるためにはどういう条件が必要であるか、どういうところに問題があるかということを申し上げようとしているわけですから、よろしくお願いをしたいと思います。 そして、いま公共下水道の維持管理あるいは資本費等々に地方交付税措置があるわけですが、いま下水道に係る交付税はどんな形で、総額どのくらい出ておりますか。
○政府委員(金子憲五君) 決算との対比がございますので、過去の数字で申し上げますと、五十四年度におきましては、地方財政計画では三千五百七十一億ほどの繰出金を計上いたしております。普通交付税につきましては、人口集中地区の人口、これを測定単位といたしまして、これに態容補正のほか、現在排水人口、それから現在排水面積、これによります密度補正を行いまして、大体千七百億ほどの交付税額、基準財政需要額の算定をいたしております。
○小山一平君 この下水道事業に対する財政対策というのはこれから一層重要性を帯びてくるし、ぜひ細かい配慮のもとで改善を図るようにお願いをしておきたいと思います。 次に、流域下水道というのが登場をしてきたのはたしか昭和四十年、公害問題が大きく出てきたあの時代であったと思います。そして、あの当時は、私もそのとき市長でありましたから、大変いいことづくめではないかというふうに多くの自治体はこれに期待を持ちました。県が大きな管渠を、幹線管渠をずうっと埋設をして、そして一番の末端に巨大な処理場をこしらえて、途中の市町村は自分の受け持ち範囲の配管をして、幹線管渠へそれを入れていけばいいんだと、処理場の心配をせずに汚水を集めて、そこへつなぐ工事をやるだけで下水道というものができる、まあ大変結構なような期待を抱かせた時代がありました。 ところが、これが四十五年に法制化されて約十年の歳月が過ぎたんですけれども、最近になったら、流域下水道構想というものに大きな疑義を持つようになってきたんです。これはいろいろ研究をされている人たちばかりでなしに、地方自治体自体が流域下水道というこの構想にいま疑念と不信の念を持つようになっております。この流域下水道計画というのが出てきた背景には、列島改造論的発想があるわけです。高度成長時代の、大きいことはいいことだ、大きいことは経済的だ、こういうやっぱり発想があるように思います。中西準子さんという人が大変熱心にこの下水道問題の研究をされて、「エコノミスト」へ論文を特別報告という形で出していますし、日弁連第二十三回の人権擁護大会のシンポジウムでもこの問題が取り上げられておりますし、あるいは自治労、全水道などでもこの問題にさまざまな批判と提言を行っております。これはやっぱり謙虚に耳を傾けるべきだと思うんですよ。どうも役所というところは、一度何かやり出すと、これはまずいと思ってもがんこに、言いわけをしいしい、方向転換だの見直しだのということができにくい体質を持っている。だが、これだけ流域下水道というものが多くの人々から問題点を指摘をされ、そしてその反省を迫られるに至った今日においては、私は、謙虚にこの流域下水道構想というものを見直すべきだ。 計画面積、計画人口、幹線管渠の延長、処理施設の巨大さ、こういう——その大きさには全くもう驚かされます。たとえば一例を挙げると、ここに荒川左岸流域下水道計画、面積が三万七千五百十七ヘクタール、計画人口二百四十二万四千人、幹線管渠の延長百三十六キロ、こういうとてつもないのがここに一覧表にこんなに出ている。これは大きいことがいいことだということにはならない。こんなことだめなんですよ。私は、流域下水道を全面的に否定しようとは思いません。思いませんけれども、こういうとてつもない計画というものが、いろいろ具体的な指摘もありますけれども、決して経済性がそんなに高いものではないということももう現実の数字でもって指摘をされております。私はここで二、三流域下水道の問題点というものを挙げてみることにいたします。 まずその第一は、幹線管渠の延長が非常に長い。公共下水道ですと、これは自分の市、自分の町のものを町の範囲内に処理場をつくる。むだな管渠というものはきわめて少ないですね。ところが、こういう大きな構想になりますと、たんぼの中でも人家がないところでも何でも、こんなとてつもない一メートル百万もかかるような幹線をずうっと敷設をしていかなきゃならない。これだけでもその不経済性というのは数字的に一般公共下水道と比較をして問題があるということが明らかになっております。それから、こういう大きな規模ですから、先行投資が非常に大きくなる。下流からだんだんだんだん管渠を入れてくる。五年も十年もかかる。上流の、この流域下水道の仲間になっている市町村に幹線管渠が来て、そこへつなげることができるまでに十年ももっとかかる。したがって、処理場にしても管渠にしても利用率が非常に低い。先行投資が巨額になる。こういう大変不経済な非能率な問題があります。 次には、この処理場の用地の確保が問題である。地域の反対運動は高まるばかり。これを説得するためには、不当なと思われるような補償によって、札束でもってほっぺたたたいて、ちょうど原発のような形にして、何とか住民を説得をする。こういうことが現にもう行われております。 それから、雨水をこの超大管渠の中に送り込む。短い距離ならいいんですが、五十キロも百キロもの間に市街地に降った雨水をみんなこの管を通じて下流へ運んでしまう。河川への還元、そして水資源問題、自然浄化作用というものを最高度に活用するという問題がおろそかになる。こういう心配が指摘をされてきているわけであります。 そしてこういうことにきっと気がついたんだと思いますね。第二種流域下水道、こういう制度をことしから取り入れることになった。人口三万から十万という小規模な流域下水道という制度をことしからつくることになりました。私に言わせれば、三万や十万の範囲の、隣の市と隣の町といったようなものは、何も流域下水道などでやらなくたって、その地域ではみんな相談して、一部事務組合という制度の中で公共下水道をつくるなんという知恵を働かせるんですよ。それをこの流域下水道という大構想で処理をしていこうという考えに問題がある。私は、後でこの問題に触れますが、これは工場排水を、すべて引き受けると、こういうことになっているわけです。工場排水といっても、カドミウムだとかあるいは亜鉛だとか鉛だとかニッケルだとか、大変毒性の高い重金属を扱う工場のことを言うわけですけれども、こういう工場の排水を一切下水道が引き受けるということは非常に問題がある。ところが、それを下水道で処理をするということがこの下水道構想の柱になっているところに問題がある。私は、どうも企業の公害対策費の軽減を図る役割りがこの下水道計画の中にあるのではないかと言いたいくらいであります。 いま私は、こういうさまざまな流域下水道の問題点を指摘をいたしました。これは、建設省も見えているようでございますが、第二種流域下水道というものを考え出したということは、何でもでかくなきゃだめだ、でかけりゃ経済性が高くてそして環境保全の上にもこれがいいんだということを若干反省して、その地域の実情によっては小規模のものも尊重せなきゃならぬと、こういうふうに変わってきたように思いますね。流域下水道、この巨大計画というものに対する見直し、そして第二種というようなものを考え出したゆえんのものは、でかいばかりがいいんじゃない、やっぱりその地域の実情に合った小規模の処理というものも現実性があると、こういうふうに、まあ私が勝手に解釈して言っているのですが、いかがですか、そういうことになったのじゃないですか。
○説明員(伊藤俊美君) 建設省の流域下水道課長でございます。 先生御指摘のように、流域下水道の問題については、各方面でいろんな議論がなされておるわけでございますけれども、流域下水道の計画を固めます場合に、いろんな検討をしておるわけでございます。その流域をながめてみまして、公共下水道で実施をするかあるいは流域下水道で実施をするかという問題につきましては、集落の配置の状況、その他いろんな点を考えながらやるわけでございますけれども、そのまとめに当たりましては、汚水等をまとめてまいるわけでございますので、そういった管が入ります道路計画等がどの程度のものがあるであろうかとか、それから処理場の用地を確保しなければなりませんので、その流域に限って見ました場合にどういった空地がどういったところにあるであろうかというような点を見まして、幹線ルートにいたしましても、あるいは処理場の建設費にいたしましても、相対的に建設費がもちろん安いというものを選んでおりますし、維持管理も安くなるというような状態で決めておるわけでございますので、まあ税金で事業を実施いたしておりますから当然経済性をうたっていかなければならぬということはあるわけでありますけれども、そのほか、この事業を決めます場合に、市町村の意見あるいは学識経験者等の意見も入れまして、全体の合意のもとに事業を実施をいたしておるわけでございまして、決して役所側が独断専行しておるということではございません。 それで、先ほど先生の方からいろんな御指摘がございましたけれども、幹線管渠が非常に長くなってむだではないかというようなお話がありましたが、最近、御存じのように、下水を処理をいたしまして適切な公共用水域に排出するにいたしましても、同じ一種で考えるにいたしましても、その水域の水利用の状況等を考えますと、その都市を離れて相当下流まで持っていかなければならぬというような事態も起こっておるわけでございます。したがって、ある程度まとめて、一緒になって共同施設としてやっていくという場合が必要な場合がございます。ただ、相当離れておって、その都市だけで排水あるいは処理計画を立て得る場合には何も無理に結んでいこうという考え方は全くないわけでございます。全体として経済的な、あるいは社会全体として適切であるというまとめ方をしているつもりでございます。 それから、先行投資が非常に多いではないかというようなお話でございますけれども、これは流域下水道だけに限らず、下水道施設そのものが非常に工事費がかかる、あるいは施設として比較的大きなものでありますために、建設期間というのがございます、その建設期間をある程度つないでいかなければなりませんので、やはり若干の先行すべきものがあるわけですが、われわれといたしましては、公共下水道も流域下水道も同じでございますけれども、その施設ができるだけ効率的に生きるように段階的な施行を考えながら、そう先行投資が大きくならぬようにいたしております。 それから、流域下水道の用地の確保で非常に苦労して、まとめが大変かというふうなことでございますけれども、現在三十八都道府県で五十五年度末で六十九ヵ所ばかり流域下水道を実施をいたしておりますけれども、確かにいろんな事情で地元ともめておるところは九ヵ所ばかりあったわけなんですが、その後、県の御努力もございまして、大分解決の方向に向かっております。全般的にはそれほど、ほかで言われているように、物すごくもめてどうにもならぬという状態ではございません。円滑にいっているところも大分あるということを御理解いただきたいと思います。 それから、雨水を長大管渠の中にどんどん取り込んでいっているではないかということでございますけれども、流域下水道の場合、出発のころは確かに合流式で雨水を一緒にいたしましたものもあったわけでございますが、その場合におきましても、汚水だけをまとめてそのまま処理場へ持っていくというような計画になっておりますし、最近の流域下水道につきましては大体分流式で汚水を一括処理をする、雨水につきましては関連する公共下水道でできるだけ早く河川に排出していただくというような形をとっておりますので、雨水を延々と引っ張っていくというようなことにはなっていないわけでございます。 それから、工場排水の問題につきましては、これは先生も御指摘にはなりませんでしたけれども、流域下水道だからといって工場排水をたくさん入れるということではございませんで、市街地の態容に合わせまして、工場排水がいろんなところがございます。中小企業もございますし、大きな工場もございますが、まとまってありますような大工場といったところにつきましては地区除外というような、別に工場側でやるというようなこともございますが、都市内に無数に散らばっております工場等を都市計画の面で考えていきます場合に、ある程度公共として一緒にやっていかないと、小さな工場ごとにおのおのの管をいけたのでは常に道路をひっくり返しておるという状態になりますし、はけ口にいたしましても、水域における水利用等の問題からいきましてそう簡単に見つかるものではない。そういう無数の排出者を、堤防を切ったりあるいは河岸を切ったりいたしまして個々につくるということはとてもできないことでございますので、やはりある程度まとめて公共として考えていかないと、国民経済的に見て非常にぐあいが悪い面があるのではないかというふうに考えております。 先生、いろいろ御指摘いただきましたけれども、私どもも決して巨大にするという気持ちだけでやっておるわけでございませんで、流域あるいは社会の状態をいろいろ考えまして適切であるまとめ方をしておるつもりでございます。御理解いただきたいと思います。
○小山一平君 処理場用地の確保がそう大した問題ではない——これは大変見当違いな認識です。自分の町、自分の市だけでの下水道をつくって処理場を建設しようとしても、用地交渉が二年や三年で片のつく例はほとんどありません。私も自分の市の下水道の終末処理場をつくる敷地を確保するのに四年も五年もかかりました。ましてや、よその市町村の汚水を持ってきて自分のところで巨大な処理工場で処理するなんていう用地を、円満裏に、平穏に確保できるなどということがあろうはずがない。ですからこのごろは強制収用などもやっているじゃありませんか。それでもいままでは開発開発などということがいいことのように言われた時代には、公共事業であると言えばかなり協力してくれる姿勢をとられた住民も、このごろはとてもとても容易なものではありません。私は、これからこういう問題がますます深刻になっていくであろうということを申し上げておきたいと思います。 余りこのことだけで議論をしていると時間がなくなってしまいますから先に進みますけれども、流域であれ公共であれ、下水道に工場排水を受け入れていくという、このことが大変問題である。これが当然のことであったりそうなければならないなどという認識は、全く現実を知らない者の言うことだ、こういうことを私は自分の苦い経験の上で申し上げることができます。 昭和四十年から四十五年ぐらいにかけて、工場から重金属がたれ流しになって、そして水域を大変な汚染をして問題になった時代がありました。困ったことに大きな企業というのは、たとえばメッキ部門などというのはとかく公害問題で大変なことになるおそれがあるものですから、これを中小企業の下請に出すんです。中小企業はその処理施設をつくる経済力に欠けるものですから極力たれ流しをしようとする。また、せざるを得ないという問題があります。しかし、公害問題が大変やかましくなって、この監視が厳しくなってきましたから、最近はかなり厳密な自己処理をするようになっております。しかし、重金属が下水道へ流れ込む、あの基準はどうなったか知りませんが、たとえばカドミウムが下水へ排出をする基準が〇・一ppmであるとすれば、これは下水でなしに公共用水域へこれを放出するということになれば、水質汚濁防止法によって取り締まられます。そこでチェックを受けます。ところが、その規制基準を超えた重金属の含まれた汚水を下水道へ入れてしまうと、今度は大量の生活汚水の中にこれが薄められるから、十倍の水に薄められれば〇・一ppmの重金属は〇・〇一ppmになります。百倍の汚水の中に流し込めば百分の一の濃度になります。ですから、下水の中へ流し込んでしまえばしめたものだというのが実態なんですよ。重金属が処理場へ流れ込んできますと、いまの処理方法は微生物による活性汚泥法です、この微生物が減少するとか死減をするというおそれがある。汚水処理の機能が低下をしたり破壊をされる、こういう事態が生じてくるんです。大変これは問題なんです。 それで、工場が下水道へ工場排水を流し込むというメリットは、下水道法に規定をし、あるいはまた水質汚濁防止法に規定をしている規制基準、これ同じですからね、重要重金属十六項目、これが同じ数値でしょう。自己処理を規制基準までちゃんとやれば、下水道へこれを放出しなくても公共用水域へ流し込むことができるんです。ですから工場が下水道を利用するということは、この規制基準まで自己処理をせずに流し込むことができるというところにメリットがあるんですよ。ですからどうですか、最近は経済力のある大きな企業が自己処理をして、そして規制基準以下に処理ができた場合には下水道から離脱をして公共用水域へこれを放出しているではありませんか。これから私は、この規制、監視を厳しくやっていけば、企業は下水道から離脱をするという傾向がますます広まってくる。当然でしょう。十六項目にわたる重金属の規制基準というのは水質汚濁防止法と下水道法の数値が同じなんですから。ただ困ったことは、これを公共用水域に放出する場合には、水質汚濁防止法の取り締まりをその工場が受けます。ところが、下水道へ流し込めば、たとえ違法な数値の汚水が流れ込んだとしても、その規制を受けるのは工場でなしに処理場です。大きければ大きいほど、範囲が広ければ広いほど、工場が大きくあればあるほど、万が一どこかで重金属を下水道へ流し込んだ場合には、その根源を究明することが困難になるでしょう。 とにかくそろばんをはじいて厳しい事業経営をやっている企業は、決められた基準に自己処理をした場合には、何も高い下水道の使用料を払わなくても、どこへでもこれを放出することができる。そうなっているのに下水道へ入れたい入れたいと言うのは、自己処理が完全に行われないで済むということが裏腹にあることは明々白々です。それを建設省は、いや各工場がそれぞれ決められた規制基準に自己処理をして流し込むから安全ですと、こう言うでしょう。実態を知らないんです。だからこそ下水道の処理場の汚泥、この汚泥を分析して、重金属がありませんか。さまざまな重金属があって、汚泥処理にいま頭を抱えているじゃありませんか。私は小さな範囲であれば、たとえ工場排水が下水道に入れられていても常に監視が行き届く。大きくなればなるほど、チェックを受けるところは終末処理場一ヵ所ですから、そこへ何百何千という工場の汚水が流れ込んでくる。不当なものが流れ込んだってわからない。ですから私は、工場排水というものを当然のように公共下水道、流域下水道が受け入れるというこの考え方には根本的な問題があると、こういうことを指摘をしておきたいと思います。 私の知っている範囲でも、工場で自己処理をして、そして月に何百万円も下水道料金を払っているやつを払わないで済むようにした工場を幾つも知っています。当然そうなるでしょう。下水でも用水でも。排水して構わないだけの自己処理をしたものを、わざわざ下水道の中に入れて高い料金を払うばかがあろうはずがない。こういう問題を、ただそんなことはありませんなどという言いわけでごまかしてはいけません。これは私が下水道をつくり、そして工場の重金属の排水に頭を悩ませ、その対策にどろまみれになって苦労した経験の上から、下水道に工場の排水は受け入れていけばいいんですよなんという考え方は根本的に間違っている、こういうことを自信を持って申し上げておきます。 ですから、卑近な私の例で申しわけありませんけれども、たとえば私の市は、下水道と屎尿処理場二つ持っておりました。屎尿処理場には重金属が入る心配がありません。この汚泥は圧縮をして、乾燥をして、近隣の農家が有機質肥料としてみんなこれを持っていって、処理をして大地に還元をすることができます。ところが、下水道の汚泥にはさまざまな重金属が含まれているので、これを畑へ持っていって大地に還元することができない。これが現実の姿なんです。ですから、今後この汚泥の処理問題などというのが大変問題になってくる。すでになっている。しかし、大都市はいざ知らず、これから地方都市に普及されていくわけですから、地方都市などで重金属の含まない汚泥であれば、これは汚泥処理で頭を悩まさない。そうでなくても化学肥料一辺倒で土地がやせて困るという時代に、これが有機肥料となって大地に還元をされ、そして土地を豊かにすることができる、こういうことを考えていきますと、工場排水を安易に受け入れていくことは当然のことだという考え方に私は反省を加える必要がある、こういうことを申し上げておきます。 御答弁を聞いても、どうせろくな答弁があるわけじゃありませんから、私の意見だけ申し上げておきますが、しかしこれは私は警告のつもりで言っています。これは将来下水道問題というものはわが国のきわめて深刻な事業になるであろう。そのためには、いま幾つか私が申し上げてきた問題点というものには素直に耳を傾け、検討をしてほしい。きょう私が長々とこの問題を取り上げたのはそこにあります。 それから、時間がだんだんなくなりましたから最後になりますが、やっぱり下水道というものは、自分たちの出したおのは自分たちで処理するという地方自治の原点とも言うべき固有の仕事であるということを土台に据えなければ、これからの第五次、第六次と進んでいくであろう下水道整備事業というものはうまくいかないことが目に見えている、こう思うんです。だれがよその町やよその市の出したものを、関係のない自治体の貴重な土地をつぶして、そこで余り喜ばれないような施設をつくって処理をするなどということがうまくいくわけないですよ。しかし、市町村の自治という原点に立ってこの問題を取り上げていくならば、理事者は住民ととことん話し合いをし、理解を求めて、その地域の問題は地域で解決をするという、こういう道筋というものは必ず開けるはずのものだと私は思うわけです。 地域には多様な条件があります。さまざまな環境にあります。ですから、私はこれからの下水道というものは極力、できる限りにおいて市町村という自治体の固有の仕事として、公共下水道で解決をする。そうして、それがなかなか困難なような事情の地域においては、その補完として流域下水道をもって対処をする、こういうことが今後の下水道計画を進めていく基本でなければならない。それを市町村のやる公共下水道の補助対象率は七五%にしておいて、流域下水道には九三%の優遇措置を講じ、補助金には、最高十分の六の補助率であるものを流域下水道には三分の二の補助率で優遇をし、そして政策的に公共下水道から流域下水道へ誘導をする、そんなやり方というものは、これは官僚独善、現実を知らない空論——極端過ぎるかもしれませんが、私に言わせればそう言わざるを得ない。 今後の下水道計画は、少なくとも地方自治の固有の仕事であり、地方自治体の責任、地方住民と自治体の責任においてこのむずかしい事業を極力やってもらうことを第一義として、流域下水道はその補完として位置づける。これは私のかねがねの主張でございますけれども、私は自信を持って警告をしておきます。こういう方法をとらずに相も変わらず流域下水道にこだわって巨大計画などを推進しようとしていけば、わが国の緊急かつ重要な下水道事業は、計画のように実現することはむずかしかろう。そして、地域社会にさまざまな混乱と問題を惹起するに違いない。 こういう私の意見と主張を申し上げて私の質問を終わりますが、私のこの考え方や意見について、ひとつ誠意を持って考慮して臨んでいただきたい、こういうことを申し上げておきます。 以上です。
○和泉照雄君 私は、先日本会議場において、地方交付税法等の一部を改正する法律案について質問をいたしましたが、若干重要な点について答弁の漏れがありましたので、その点について質問をいたしておきます。 地方自治体が行政サービスの維持を図りつつ、また非常に危機に陥っている今日の地方財政を健全化するためには、いま地方交付税が、所得税、法人税、酒税の三税に限定されておるわけでございますが、この税目を拡大をするということを考えなければならないと思うわけでございますが、この点については大蔵省はどのような御見解をお持ちか。 そしてあわせて自治省も、これについての御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(公文宏君) いまのお尋ねは、交付税の総額をふやすためには国税三税の三二%じゃなくて、対象税目をもう少し広げたらどうかという御質問であろうと思います。 その点につきましては、交付税の総額を確保するという立場から言って、地方のお立場から考えればそういうアイデアも私はあるのではないかと思われますけれども、一方、国税三税の三二%以外の部分は、ただいまのところは国の歳出の財源になっていることは御承知のとおりでございますので、簡単に申しますと、国の歳出の財源になっているその財源を地方の方に移すことができるかどうかという問題であろうと思います。 その件につきましては、御承知のように、国も地方もいまは大変な時期でございますけれども、特に国の方といたしましては十二兆に余る公債を出しておる状況でございますし、それから、特に公債の中でも財政法が許しておりません特例公債を特例立法をお願いして五兆円余りも出しているという状況でございますので、国の財政の事情から申しますとなかなかそういうところまではとても手が回りかねるというのが実情ではないかと思います。 いずれにしましても、そういう対象税目をふやすかどうかという問題につきましては、やはり非常に大きな問題でございますので、全体としての地方財政あるいは地方行政の検討の中で考えていくべきものではないか、慎重に考えていく必要がある問題ではないかというふうに考えております。大蔵省はそういう考え方でございます。
○政府委員(土屋佳照君) 地方団体が自主性、自律性を持ってその役割りを果たしてまいりますためには、どうしても自主財源の充実ということが必要でございます。そういった意味では、地方税の充実とともに交付税の安定的な確保ということが必要でございます。そういった意味から、私どもいままでもそのために努力をしてきたわけでございますが、現状においてはなかなか交付税が不十分ということで、借入金等によって確保するということもございました。 今後、ただいま申し上げましたような意味において、交付税の安定的な確保をする意味でどのような形がいいのか。税率の問題、あるいはおっしゃいますように税目の拡大の問題等もございますが、現段階において直ちに三税以外にどういった税目を対象にするかということは、なかなか容易に結論は出ないと存じます。 しかし、ただいま申し上げましたような交付税の充実と拡充ということは必要であると思っておりますので、今後のいろいろな社会経済の推移等を見守りながら、地方財政の充実を図るという見地から、地方制度調査会等の御意見等も承りながら検討を続けてまいりたいと思っております。
○和泉照雄君 ところで、大蔵省にもう一遍聞きますが、大蔵省は交付税率の引き上げ、またいま聞きました対象税目の拡大という問題については大分否定的なお考えのようでございますけれども、前にも財界の方で交付税率の引き下げ論というものがあったようでございますが、今回も第二臨調では交付税率の引き下げというようなことが話題になっておるようでございますが、どうもそういうことからすると、大蔵省のお考えはこれに同調する考えがあるのじゃないかと、こういうように考えられるんですが、この交付税についての本質はどういうふうに把握しておられるのか、お聞かせ願いたいと思いますが。
○説明員(公文宏君) 臨時行政調査会において交付税率の引き下げ論があるかどうかにつきましては、私ども正確には把握しておりません。 それでは大蔵省はどうかという問題でございますけれども、五十七年度に向けてこれから予算編成にかかる——現にかかり始めておるわけでございますけれども、その中で歳出削減を中心にやっていくということになりますと、やはり相当大規模な歳出削減を実現しなければならない。そういう状態のもとにおいてはすべての歳出について見直していくという必要があるということは、これは否定できないことでございます。しかし、私どもとしましては、いまの段階でもちろん交付税率をどうこうするということについて、具体的な検討を行っているわけではございません。 交付税というのは、簡単に申しますと、ほかの補助金とは違う面があると思います。これはやはり地方団体の財政調整のためにある制度でございますし、そういうことの意味を十分理解していかなけりゃいけないということであるわけでございますが、いずれにしましても、私どもはそういう制度をどうこうするということよりも先にやはり地方財政、五十七年度なら五十七年度、あるいはもう少し中期的な問題でもいいわけでございますけれども、地方財政の収支が今後どういうふうになり行くであろうか、それからそれに関連した国の制度がどういうふうになっていくであろうかというふうな問題をまず検討をいたしまして、そういうことの中で地方財政対策をどう考えていくかというふうに物事を考えていきたいというように考えておるわけでございます。
○和泉照雄君 先日、大蔵省が三月の税収実績を発表したところによりますと、税収の一般会計分が二兆四千九百三億円で、前年の同月比で三・三%増と予想外の伸び悩みということでございますが、五十五年度の税収は最終的にはどうなっていくと予想されるのか、大蔵省に伺いたい。また、当初予想よりも税収が落ち込んだ原因は何なのか。
○説明員(滝島義光君) お答えいたします。 ただいま先生から御指摘のありましたとおり、昭和五十五年度の税収、これは三月末の分まで判明しております。予定しておりました税収を一〇〇といたしますと八一・三入っております。これが五十四年度におきましては、三月末までに一〇〇の予定に対して八三・五でございましたから、若干これを下回っている。それからまた見方を変えまして、前年度の実績に対する伸び率を見てみますと、補正後予算額は一四・四%伸びるというふうに見ているわけでございますが、三月までの税収実績とそれから五十四年度の税収の三月末までの税収実績、それを比べてみますと、この一四・四に対して一一・四ということでやはり伸び率といいますか、入ってき方が遅いということは言えます。 ただ、今後三月決算の法人税収、これが五月末までに納められることになりますが、この法人税収のウエートが一割弱とわりあい大きなウエートを占めております。しかもこれが年によりまして景気の動向等を反映いたしましてかなり振れます。したがいまして、私どもは現段階では、いろいろ新聞等に観測記事が出ておりますけれども、なおそれを三月の法人税収の動向を見きわめないことには何ともはっきりしたことは申し上げられないということを方々でお答えしているわけでございます。
○和泉照雄君 特に、所得税、法人税、酒税の国税三税の補正後の予算額の三月までの進行割合を新聞の報ずるところで見ますと、所得税が九〇・五%、法人税が六五・一%、酒税が八五・一%と四月、五月を見込んでも達成がむずかしいのじゃないかと思われますが、国税三税が最終二十一兆一千九百十億円、これだけの額にいくのかどうか、その見通しはどれぐらいになるのかお伺いいたします。 また、五十五年度補正で九千九十億円を見込んだこの国税三税の税収見込み額の三二%として二千九百九億円を地方交付税として算入したわけでございますが、税収がこのような状態でありますと、果たして実際にこの額を全額確保できるのかどうか、自治省にお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(滝島義光君) 御質問の前段についてお答えいたします。 先ほど税収全体についての伸び率を御説明いたしましたが、このうち国税三税だけを取り上げてみますと、補正後の伸び率は前年度の実績に比べまして一七・〇ということになっていたわけでありますが、三月末までの税収を見ますと一四・六%の伸びになっております。したがいまして、ここでもやはり伸び足といいますか、伸びる速度というものは当初見通しより低くなっているわけでございますが、ここにつきましても先ほど申し上げました三月決算の法人税の問題がございます。所得税、法人税、酒税、この三つの中に占めます三月決算の法人税だけの割合、これは五十四年度の実績でございますが、一二%弱ということで相当大きなウエートを占めております。したがいまして、先ほどお答えしましたことと全く同じことがここでも申し上げられるわけでございまして、やはり私どもはこの三月決算が五月末にどのような税収になって反映してくるのか、少しセンチメンタルな表現で申し上げてみますと、胸をどきどきさせながら祈るような気持ちで見守っているという状況でございます。
○政府委員(土屋佳照君) 国の五十五年度の税収の確定については、ただいま大蔵省から説明がございましたように、三月決算の法人税収がどうなるかが不明であるということでいましばらく時日を要するというようなことでございます。そういったことでございますので、私どもといたしましてもどういうことになるか不明でございますが、ただ、五十五年度の補正予算に計上されました国税三税の増額補正に伴います地方交付税の増額分二千九百九億円につきましては、これはもう予算で定められておるわけでございますから、その予算で定められたとおり当然に確保されるというふうになるわけでございます。
○和泉照雄君 では次に、国税の伸びが鈍化しているということで、地方団体の地方税の伸びも心配でございますが、地方税の見通しはどうなのか。各団体で当初見込んだ税収よりも相当落ち込んだ場合には、たとえば減収補てん債のような財源措置をとる意思があるのかどうか、自治省のお考えを伺いたい。
○政府委員(川俣芳郎君) 五十五年度の地方税の収入見通しがどのようになっておるかという点について私からお答え申し上げたいと思います。 結論から申しまして、五十五年度分として地方財政計画に見込まれております十五兆六百九十八億円の地方税収入見込み額はほぼ確保できるのではなかろうかと考えております。中身を見てまいりますと、道府県税で申し上げますと、法人関係税あるいは自動車関係税等で計画額を下回るおそれのあるものもございますけれども、たとえば自動車取得税などで申しますと、五十四年度と五十五年度の新車の登録台数などを見てまいりますと約一〇%ほど少なくなっております。そういった状況を反映しまして、自動車取得税等は当初見込みました額を下回るのではなかろうかと思いますけれども、道府県分も市町村分も、個人住民税等の税収の好調に支えられまして、最初申し上げましたようにほぼ計画された額を確保できるのではなかろうかと思っております。
○和泉照雄君 五十五年度の補正の地方交付税の特例法案を当委員会で審議をしたのは二月でございましたが、この特例法案では三千七百五億円を翌年度に繰り越すという問題を含んだ法案で、相当論議をしたわけでございますけれども、税の増収を見込んで補正を組んで、それが今度は胸がどきどきするようなと、そういうような税収の見込みということに対しての見積もりが私は大蔵省が甘かったのじゃないかと、こういうようなことを指摘したいわけでございますが、補正後に経済の激変でもあったのであればわかるわけでございますが、どんな読みでこの税収を見積もったのか、私は甘かったのではなかろうかと、こういうふうに指摘したいわけでございます。 聞くところによると、所得税が伸びなかった理由としては、医師の第二薬局の節減対策を原因として挙げておるようでございますけれども、これは当初からいろいろ論議をされてわかっておったことであると思うんですが、大蔵省の見解を伺いたいと思います。
○説明員(滝島義光君) お答えいたします。 私ども、税収の見積もりをいたします際に、正確に当てようということで最大限の努力をすることは当然でありますが、自由主義経済のわが国におきまして、正確な見通しを立てるということは非常にむずかしいわけであります。しかも、気象条件とか、あるいは外国の経済の動向とか、私どもの手に余るといいますか、どうにもならない条件によっても左右される事柄でありますので、その辺は御理解願いたいわけでございますが、ことしは非常に珍しい例でございます。むしろ政府の見通しというものは過小見積もりではないだろうかという御批判を受けることが多いわけであります、不幸にしまして、ことしは結果として過大見積もりに終わる可能性があるのではないかという御批判を受けるような事態になっているわけでありますが、補正の見通しを立てましたときには、これは毎年そうでありますけれども、そのときまでの税収の実績でございます。それから、いろいろ大法人等を中心にいたしましてサンプル調査をいたします。どのくらいの申告をする予定ですかというようなことを聞くわけであります。そういった調査、あるいはそのときにおける経済企画庁等を中心にいたします経済見通し、こういうものを総合勘案して見通しを立てるわけであります。 このときにも、補正の御審議の際に、もう少し税収が出るのではないかという御意見も大分あったわけでございます。先生御指摘の、お医者さんの問題等も新聞等でよく指摘されておりますが、確かに詳しい分析はまだ行われておりませんけれども、お医者さんの控除が一律七二%から五二%から七二%へと五段階にこれが切り下げられるというようなこともありまして、第一線の調査官の感じだけでございますけれども、特例控除ではなくて経費の実額を控除するという仕組みに移行したお医者さん、あるいは青色申告をなすっておられるお医者さんが専従者控除の額を増やすというような形で合法的な節税に努められる、そういうことも散見しているやに伺っております。 詳細につきましては、今後国税庁と御相談しながら真相を究明していくということにしたいと考えております。
○和泉照雄君 私は、税収の不足の内容、それにもいろいろ問題があるのじゃないかと、こういうように指摘をしたいわけでございますが、医者とか弁護士などの自由業、商工業などの事業所得者の申告納税額は七%の伸びで、五十四年度の伸び率の二五%に比べて大幅な落ち込みであると、このように言われておりますが、一方、サラリーマンの方々の給与所得が中心の源泉所得税は二〇%近く伸びておりまして、給与からの天引きのサラリーマンと自主申告の事業者との間に大きな差ができているわけでございますが、従来より課税の不公平ということでクロヨン問題と言われてきておりますが、大蔵省は今後なお一層脱税の不公平是正に努めなければならないと思われるわけでございますが、これについての御所見を伺いたい。 また、先ほども御答弁があったようでございますが、医師の第二薬局、法人化によって節税している現状についてどのように対策をとるおつもりか。御所見を伺いたいと思います。
○説明員(冨尾一郎君) お答えをいたします。 国税庁といたしましては、税の公平を確保することが私どもの税務行政の最大の課題と考えまして、従来から努力をいたしてきたところでございますが、今後ともこれに全力を挙げたいと思います。 具体的には幾つかございますが、まず第一は、人員等の制約がございまして、依然として納税者の数に比べまして税務職員の数がほとんど変わらないという状況ではございますが、できるだけの事務量を割きまして的確な税務調査を行ってまいりたいと考えております。 二番目には、誠実な納税をしていただいております青色申告の申告者の数をできるだけふやすように、今後ともいろいろな機会に青色申告者の勧奨、指導等を行ってまいりたいと、かように考えております。 三番目には、確定申告期には納税相談という形でいろいろやっておりますが、それ以外にもあらゆる機会に税務の相談体制を拡充してまいりまして納税者のニーズに的確にこたえる。さらには広報を充実いたしまして、これらのいろいろな施策を通じましてきちんとした納税をしていただくという環境を整え、適正な申告ができる状況に持っていきたいというのが私どもの考え方でございまして、これについてできる限りの努力をしていくというのが私どもの基本的なスタンスでございます。なお、いま先生が御指摘の、医師の課税の問題でございますが、医師課税につきましては、本年特に顕著な傾向があらわれているようでございますが、その原因としては、いま御指摘の第二薬局の問題、さらには医療設備会社の問題、それから診療行為そのものを法人化したいわゆる医療会社というもろもろの問題、それから先ほど主税局の調査課長の方からお話がありましたが、青色申告をした医師の専従者給与の増額、いろいろなことが言われているわけでございますが、これらの医師の、特に法人を設立して節税を図るというような動きに対しましては、私どもといたしましては、実態を見た上で実態に応じて課税をしていくという基本、これを私ども実質所得者課税の原則と称しておりますが、この実質所得者課税の原則に照らしまして、実態に即して適切に課税をしていくということで基本的には臨みたいというふうに考えております。 また、これらの医師が設立いたしました会社はいわゆる同族会社でございますが、これらの同族会社と医師個人との間の取引等につきましても、もし問題があれば適切に課税上処理してまいりたい、かような姿勢で今後とも処理してまいりたいと思います。
○和泉照雄君 大蔵省にお伺いをいたしますが、いまいろいろと論議をしたように、税収が予定どおり伸びないということで、国会で合意した所得税の減税が危ぶまれておるわけでございますが、この所得税の減税を行うのかどうか。その点が一点。 また、自治省にお尋ねをいたしますが、所得税減税を行うとすれば地方交付税に影響があるのかどうか。その点をお尋ねをいたします。
○説明員(滝島義光君) お答えいたします。 先日の衆議院の議長裁定、それからそれに基づいて行われました六党国対委員長会談の合意事項、ここにおきまして、五十五年度の剰余金が生じた場合にはその全額を所得税減税に充てるということとされておりますのは政府としてもよく承知しているところであり、それを誠実にその線にのっとって対処するという考えでございます。
○政府委員(土屋佳照君) 五十六年度において所得税減税がどういうことになるのかわかりませんが、仮に減税が実施をされて、国税三税収入について減額の補正予算が組まれるという事態が出てまいりますれば、おのずから地方交付税にもそれに対応して影響を生じてくるということになるかと存じます。
○和泉照雄君 では次は、運輸省の方々にお尋ねをいたしますが、新幹線整備五線は、昭和四十八年に計画は決定したわけでございますが、財源のめどが立たないために着工が今日まで延びているのが実情でございます。現在における整備五線の予算措置及び進捗状況について説明をいただきたいと思います。
○説明員(深田彰一君) お答えいたします。 整備五線につきましては、先生御指摘のとおり四十八年度に整備計画が定められておりますが、四十八年度以来地形調査とか地質調査とか環境影響調査とかというふうな各種の調査を国鉄及び日本鉄道建設公団において実施しております。そして、五十五年度までの予算は約二百五十億円を使っております。そして、整備新幹線に係ります調査のうち、ルート決定に必要な資料といいますものは現在までにおおむね整理されておりますが、まだ、ルートとか駅の候補地が内定された後実施することが望ましい調査というふうなものが残っております。 さらに、五十六年度に行います調査は、国鉄及び鉄道建設公団にそれぞれ二十億円ずつ計上されておりますが、これは五十五年度調査の深度化を行うことといたしまして、継続して行う必要のございます環境影響評価調査、たとえば水文調査であるとか植生調査であるとかでございますが、及び工事を円滑に進めますための経済設計調査とか施工法の調査というふうなものを考えております。
○和泉照雄君 そこで運輸省に再度お尋ねしますが、この整備五線の建設に対してはどのような方針で臨んでおられるのか、伺いたいと思います。
○説明員(深田彰一君) 建設の方針につきましては、五十三年十月に、整備新幹線関係閣僚会議におきまして、整備新幹線の具体的実施計画を進めるに当たりましては、「国の財政事情、国鉄の財政状況等を勘案し、建設費についての所要の公的助成及び財源措置等の前提要件について、関係省庁において今後十分検討する必要がある。」ということが了承されております。その趣旨を踏まえつつ五十六年度予算の編成に対しましては対処しておるところでございます。
○和泉照雄君 最近、四月の十四日ですか、整備五線の着工のための財源措置として、自民党の地元負担方式が、全国新幹線鉄道整備法改正案として国会に提出をされておりますが、運輸省は、総延長約一千五百キロメーター、総額五兆二千三百億円と試算をされる整備五線を、地元負担方式を導入しても建設を押し通したい方針なのか。地元負担方式に対する考え方もあわせてお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(深田彰一君) 整備新幹線と申しますのは、当然のことながら当該地方の開発発展及び地域住民の生活の向上に果たす役割りが大きいと考えておりますが、想定されます輸送量が小さいため、従来どおりの借入金方式の仕組みで建設しました場合には、経営体としての国鉄には大幅な赤字は避けられないと考えております。したがいまして、建設費は、延長約千四百四十キロで五十四年四月時点の価格で私どもは五兆二千三百億円と想定いたしておりますが、それにつきましては、公的助成の方法及び地域の負担に関する制度の整備等が行われた場合に工事に着手できるよう措置したものであります。 地域の負担等の具体的な内容につきましては今後の検討にゆだねられておりますが、関係省庁とも協議いたしまして、今後慎重に対処してまいりたいと考えております。
○和泉照雄君 要するに運輸省としては、昭和五十四年度以来調査費が鉄建に約七十億円、国鉄に七十億円、工事費用として五十六年度を初年度としてそれぞれ四十億円、合計二百二十億円が予算計上されてきた責任上、基本的には整備五線を建設する方針は変わらないけれども、財源のめどが立たないために計画の見通しはないに等しいと、このように理解していいのか。したがって財源のめどが立つまで待つと、こういうような感触をわれわれは受けるわけでございますが、そこで全国新幹線鉄道整備法の改正案の国会に提出によってほぼこれで財源のめどがついたと、このような理解をされておるのかどうか。それでも、どうしてもめどが立たない場合はどうされるのか。その辺の見解を。
○説明員(深田彰一君) ただいま先生御指摘のとおり、この四月十四日に議員立法で全国新幹線鉄道整備法の一部を改正する法律案が提出されたことは、私どもも十分承知しております。その改正案なるものは、整備新幹線の整備に当たりまして、地域の負担が可能となるように措置しようとするものであると解釈しております。それで、先ほども申しましたとおり、地域の負担等の具体化につきましては、今後関係省庁とも協議しつつ、慎重に対処してまいりたいと考えております。
○和泉照雄君 めどが立たないときはどうするのですか。
○説明員(深田彰一君) 関係省庁とも協議いたしまして、地域の負担の制度等の整備を早急に図りたいと考えております、
○和泉照雄君 自民党は、地元負担方式を打ち出して、しかも建設着工順位をてんびんにかけながら地元負担をさせようとしておるわけでございますが、優先順位と地元負担の交換条件で地元負担を無理やりさせようというやり方はわれわれは納得できるわけではございませんが、財源のめども立たないのに、こうした自民党の整備五線のごり押しとも受け取られるようなやり口に対しては、自治省はこのやり口に対してどのような考えを持っておられるのか、所見を伺いたいと思います。
○政府委員(土屋佳照君) 新幹線の建設につきましては、自治省といたしましては、従来からこれは国土の基幹的な交通網の整備の一環として日本国有鉄道あるいは日本鉄建公団が行ってきた事業でございますし、現行の国と地方間の事務配分なり財源配分のたてまえから見まして、今後の建設についても従来と同じように、国及び国鉄、鉄建公団の負担において行うべきであるというふうに考えておりまして、そういう基本的な考え方のもとに現在でもおるわけでございます。 今回、議員立法という形で全国新幹線鉄道整備法の一部を改正する法律案というものが出されておりますが、それについていろいろ趣旨を伺いましたところが、これは新幹線鉄道の建設について関係地方公共団体と協議することができる道を開くことを趣旨とするものであって地元負担を強制するものではないと聞いておりまして、自治省としてもそのように理解をしておるわけでございます。 今後、新幹線の建設というものがどういう形で進められていくのか、いろいろな面で検討をして進められると思いますが、国土の基幹的な交通網の整備の一環でございますから、均衡のある国土形成なり、航空機との機能の分担、あるいは採算性等十分検討をして、仮に進めるとされても、客観的に見て最も適切と考えられるものから逐次進められていくものというふうに私どもとしては考えておるわけでございます。
○和泉照雄君 では大蔵省に聞きますが、この地元負担方式についてはどのような御見解をお持ちか。
○説明員(伊藤博行君) 先ほども運輸省の方から御答弁がございましたように、整備新幹線につきましては、その需要見通し等の関係から、従来の新幹線に比べまして採算性のめどが非常につきにくいものでございます。したがいまして、そのための建設費を従来のように国鉄の借入金でもって対応するということになりますと、いまの国鉄の財政の状況から見でなかなか大変である。しからば国の負担においてつくったらどうかという議論もあり得ようかと思いますけれども、これは御案内のような国の財政の状況ということで、これもまたなかなか大変である。それで、新幹線の経済効果として、先ほども御説明がありましたように、地域開発効果というようなものもございますので、仮に整備新幹線をつくるというような場合には地元負担という考え方が導入されてもおかしくはないのではないかというふうな考え方でおります、
○和泉照雄君 昨年の暮れ、予算編成において交わされた塩川運輸大臣と渡辺大蔵大臣の間の覚書があるようでございますけれども、この中に、すでに整備五線の建設に対し、「国及び関係道府県は所要の利子を補給する。」と、明確に言っておられます。また、「建設費は公的助成の方法及び地域の負担に関する制度が整備されるまで留保する」と明記をされておるようであります。 これはすでに大蔵省は地元負担に対しては、先ほど答弁があったとおり、賛成の意向からというよりはむしろ提唱者の立場がより鮮明であると思いますが、地元負担の採算の見通しは将来大丈夫であると見込んでの覚書と思いますが、大蔵省の御所見を伺いたい。
○説明員(伊藤博行君) 御指摘のように、予算編成時に数項目から成る覚書がつくられております。内容は、建設費につきましていまそれに係る利子負担がございますけれども、それにつきましては、国及び関係道府県の所要の利子補給ということを書き込んでおります。それから、それにあわせまして、「建設費は公的助成の方法及び地域の負担に関する制度が整備されるまで留保する」というのも同時に書き込まれております。 このことの趣旨は、先ほど申し上げましたように、仮に整備新幹線を建設していくということになりますと相当の経費がかかってまいります。国鉄だけでも対応できない、国だけでも対応できない、どうしてもつくるという場合には地元負担も含めてつくるという考え方に立っておることは明らかでございますが、しかし、実際に着工するについては、そういった前提条件が満たされるまでは建設費の執行は留保する。いま申しましたように執行の留保ということでもって、そういった条件が整備されるまでは着手しないという形でもって今回の予算はつくられておるということでございます。
○和泉照雄君 自由民主党の整備新幹線財源検討小委員会の報告によりますと、地方自治体が地元負担にこたえた場合の財源の対策としては具体的に次の四つを例示しておりますが、大蔵省はどのように考えておられるか御見解を伺いたいと思います。 その第一点は、地方公共団体の既定の収入の中から財源として支出をさせる。第二点は、地方税としての新税を創設あるいは税率引き上げによる自主財源の増加。第三番目は、地方交付税の基準財政需要額の算定対象に整備五線の建設財源の負担分を追加する。——これは自治省に大変関係があると思います。四番目は、ギャンブル開催により地方公共団体の財政収入をふやし、その収入から支出をする。こういうような四項目を提示しておるようでございますが、御見解を伺いたい。
○説明員(公文宏君) いまお尋ねの話は、私どもも内容としては伺っているわけでございます。地方団体が地元負担をもしするとしたら、その地元負担の裏打ち財源措置はどうするかということで例示として党の委員会の方でそういう案を提示しているということとして承っておるわけでございます。 政府として、あるいは大蔵省としてこの問題をどう考えるかにつきましては、これはもともと地元負担がどういう形で実現され、どういう性格のものになるかということが明確になりませんとその裏側の方の財源措置につきましても結論が出しづらいということでございまして、今後、自治省その他関係省庁と協議をしていく性格のものだというふうに現時点では考えております。
○和泉照雄君 整備五線の建設費に対する地元負担方式でございますが、これも自民党の国鉄基本問題調査会の整備新幹線財源検討小委員会、ここでまとめた報告でございますが、新幹線建設の総額のうち国が三分の二、地元が三分の一を負担する方式が妥当と思われると、このような提案をされておるようでございます。先ほどの運輸大臣と大蔵大臣との覚書によりますと、利子補給方式で地元負担を考えておるようでございますが、現在運輸省はどの方式で地元負担を考えているのか、お答え願いたいと思います。
○説明員(深田彰一君) 五十五年の十二月十九日に提出されました自由民主党の国鉄基本問題調査会の整備新幹線財源検討小委員会及び交通部会の合同の報告によりますれば、国及び地方公共団体におきまして建設費の全額を負担するか——その負担の内訳は先生御指摘のとおり二対一とされておりますが、または工事実施後二十年間にわたりまして全額利子補給をするかのいずれかをとらざるを得ないとされております。先ほど来御説明いたしておりますように、地域の負担等の具体的内容につきましては今後検討をすることになりますが、いまの自由民主党の報告につきましても一つの検討の素材と考えておりますが、その細部につきましては今後慎重に対処してまいりたいと考えております。
○和泉照雄君 新幹線の建設については、東北、上越両線については、開設当初から五千億円の赤字が予想されているようでございますが、この整備五線については採算の予想はどうなっておるのか。運輸省にお答え願います。
○説明員(深田彰一君) 整備新幹線は、当該地方の開発発展及び沿線住民の生活の向上に果たす役割りがきわめて大きいと考えられますものの、想定される輸送量が小そうございますので、従来どおりの仕組みで建設した場合には、大きな赤字は避けられないというのは先ほど申したとおりでございます。ただし、仮に工事費の全額補助を行い、金利負担を経営体の国鉄にかけないとしますれば、新幹線のみだけの収支計算をいたしますれば開業初年度から黒字でございます。しかし、その場合でも、新幹線と並行をいたします既存の在来線とあわせて考えますと赤字でございまして、さらにその赤字は年がたつごとに増加する傾向にあるものと、かように考えております。
○和泉照雄君 各線ごとの予想をお答えください。
○説明員(深田彰一君) 各線ごとの予想は、ただいまのところ持ち合わせておりません。全体でいま申し上げましたとおりに考えております。
○和泉照雄君 では、行管庁に参考までにお尋ねをいたしますが、大型プロジェクトの一時凍結と第二臨調では叫んでおるようでございますが、どのようなものを対象とされておるのか。たとえて言いますと、新幹線の整備五線あるいは本四架橋、関西新空港というのは入るのかどうか。また、七月の中間答申ではこの成果は明確になるのかどうか、お答え願いたいと思います。
○説明員(吉田俊一君) お答えいたします。 いわゆる大型プロジェクトという概念でございますが、三十九年当時策定の新全総、この中では、新幹線、高速道路、架橋、それから流通基地あるいは観光基地まで含めて大プロと称しておりますが、現在、大プロという概念は特にございません。臨調としては、そのときの概念に準じましてそういったものを考えるということでございますので、一応新幹線、架橋等も含む。具体的には、現在各省からヒヤリング中でございますので、中身は確定いたしていくと思っております。 それから、具体的にそれを凍結するかどうかにつきましては、大プロ自体が着工しておるか、調査計画中であるか、あるいは採算性があるかどうか、いろんな観点から検討をされることとなると思いますので、いかがになるかは現段階では明確にいたしかねると思っております。
○和泉照雄君 中間答申はどうですか。
○説明員(吉田俊一君) それも特別部会の検討いかんによると思っております。
○和泉照雄君 仮定の問題でございますが、臨調の中間答申で仮に整備五線の一時凍結が決定をした場合、五十六年度の予算に計上された調査費四十億円と建設費の八十億円は当然執行されないと思いますが、これは大蔵省どうですか。
○説明員(伊藤博行君) いまも行政管理庁の方からお答えございましたように、どういうプロジェクトを対象にし議論されるか、これはすべて臨調での議論の問題でございます。したがいまして、あくまでも仮定の問題になってまいりますのでなかなか明確な答弁がしにくうございますけれども、一般論といたしまして、私どもといたしましては、臨調での検討結果を踏まえて対応したいという考えでおります。
○和泉照雄君 運輸省にお尋ねをいたしますが、先ほど行管庁にお尋ねをしたとおり、臨調の方で大型プロジェクトの凍結ということを叫ばられておりますが、私が例示した新幹線整備五線、本四架橋、関西新空港ということを例示しましたけれども、こういうような大型プロジェクトは運輸省の関係でございますが、これをどのようにお考えでしょうか。御所見を伺いたい。
○説明員(深田彰一君) 新幹線についてお答えいたしますが、先ほど来申し上げておりますように、整備計画が四十八年に決定されております整備新幹線でございますが、国土開発の骨格となります全国的な高速輸送体系の一環をなすものでございまして、国土の均衡ある発展、地域格差の是正等の観点から、かねてから計画の推進が強く望まれておるところであります、しかしながら、国の財政事情とか国鉄の財政状況等が御案内のような事情でございますので、建設費につきましての公的助成及び財源措置等につきまして関係省庁等におきまして今後十分検討をしていきたいと考えております。
○和泉照雄君 自治省にお尋ねをいたしますが、先ほどの調査会の方の四つの提案の中の三番目、地方交付税の基準財政需要額の算定対象に整備五線の建設財源の負担分を追加すると、こういうような案もあるようでございますが、これに対する御所見と、また、たとえばこの負担が決まったとして、当然地方債の起債とか、そういうことが起こってくると思いますが、自治省としてはこれをどのように受けとめて指導をされるつもりか。
○政府委員(土屋佳照君) 新幹線の建設についての自治省の基本的な考え方は、先ほど申し上げたとおりでございます。従来と同じように、国鉄なり鉄建公団の負担において行うべきものだと考えておるわけでございます。 今回、議員提案の全国新幹線鉄道整備法の一部改正が行われたといたしましても、それは地元負担を強制するものではないと聞いておりますが、具体的にどういった負担を考えておられるのかということになりますと、私ども承知していないわけでございます、一検討の過程でいろんな案が出ておりますが、たとえば二十年間の利子補給という場合でも、地方が三分の一負担となりますと、全部で二兆六千億を超える額ということでございますから、まことに膨大な数でございます。ただ、いろんな過程で聞いておりますと、それをそのまま負担として考えておるものじゃないし、また、強制するものでもないというようなお話を伺っておりますので、そこのところがまだ確定していないから、私としてもどうも申し上げようがございません。ただ、基本的には、地方団体がこういった基幹的な交通網の整備を行うべきものではないと思っております。 現実問題としてそういった話が出てまいりました場合にも、相当大きな額ということになりますと、交付税等で対応できるかどうかということになりますと、基本的な考え方も含めて、自治省としては建設費の一部を地方団体が負担するということがあるにいたしましても、そのための交付税等による財源措置は考えておりませんし、また、地方債の問題も出ましたが、地方団体が直接事業をするわけのものでもございません。どういう形で負担を求められるか、それに対応する地方債というものがどういうことが考えられるかということをいろいろ検討をしてみましても、そのための地方債措置を行うということもどうも考えられないじゃないかというふうに考えております、
○和泉照雄君 聞くところによりますと、新幹線の着工順位については、採算性あるいは財政負担についても地元の協力の度合いなどからすでに北陸、東北(盛岡−青森)の二線が最優先順位に着工すると、このように目されておるようでございますが、このことについて、運輸省は着工順位についてどう考えているのか。順位決定の経緯とか、また順位がわかっておりましたらその順位を明示をしていただきたい岬、
○説明員(深田彰一君) 順位は決まっておりません。 整備新幹線の建設費は、先ほど申しましたように、五十四年四月時点の単価で五線総延長千四百四十キロ合わせまして五兆二千三百億円と考えております。現在の国の財政事情、国鉄の財政状況等を勘案いたしますと、それだけの巨額の工事費を要します五線を同時に着工するには幾多の困難な問題があるではないかと考えております、今後それらの検討に当たりましては、財源の目途とか地元の協力体制とか投資の採算性等を考慮して検討を進めてまいりたいと考えております。
○和泉照雄君 この問題の最後に運輸省にお伺いをしますが、新幹線網は整備五線で終了したということにはならないわけでございますが、昭和四十六年の一月の十八日、「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」、これが運輸省で告示をされておりますけれども、基本計画路線については全面的に見直しをすべきだと思いますが、これはどういう方針で臨んでいくのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○説明員(深田彰一君) 基本計画が定められまして、その次に定められますものが整備計画でございまして、その次に定められました整備計画の五線につきましても先ほど来申し上げているような状況でございますので、現時点におきまして、それの次の段階に当たります基本計画路線十二線、合わせて三千五百キロぐらいがございますが、それについて対処方針を明確に現時点でいたすことはちょっと困難であると思います。
○和泉照雄君 次は、自治省にお尋ねをいたします。 地方分権の推進が叫ばれて久しいわけでございますが、そのために地域の均衡ある発展は必要不可欠でございます。そういう地域開発振興の柱は何と言っても企業誘致にあることは論をまたないわけでございますが、企業誘致には、若者の就業の場の確保という意味からして、地域振興にとって最大の武器であります企業の誘致ということで、そのためには工業団地の造成を行っておるわけでございますけれども、工業団地の達成はしても、企業が進出をしてくれなければ何にもならないわけでございまして、政府が推し進めている定住構想の推進も不可能であるわけでございます。 そこで、石油ショックの尾を引く八〇年代には、企業の地方への進出は困難と考えられるわけでございますが、こうした企業の地方への進出が困難であればあるほどそれ以外に地域振興対策を考えておくべきではないかと、このように考えるわけでございますが、自治省としての所見を伺いたいと思います。
○政府委員(大嶋孝君) 御指摘のとおり、企業の地方への立地は、オイルショック以降の低成長経済下におきまして大変困難な状況になってきております。したがいまして、今後の地域振興はこうした日本経済の構造変化を踏まえまして、各地域の実情に即した地場産業等の適地産業を育成していくということが重要であろうと考えております。このためには、企業誘致とあわせまして、第一次産業から第三次産業までを対象としました総合的かつまたきめ細かな地域経済振興対策の促進を図るということが必要であるというふうに考えております。 こういうような観点から、自治省におきましては、地方公共団体が中心となりました総合的な地域経済振興対策というものを推進しておるところでございます。
○和泉照雄君 ただいま御答弁がありましたとおり、地方公共団体では最近企業誘致が非常に困難であるという認識から、地方においてはより困難な選択であるけれども自力で産業を興そうという運動、いわゆる「村おこし運動」が各地で起こっているということは御承知のようでありますが、こうした動きは、自治省は把握の仕方はどういうふうに把握をしていらっしゃるか。
○政府委員(大嶋孝君) たとえば鹿児島県におきましては、農村振興運動、村づくりといったことが進められております。また、山形県等におきましても、ヤマメ、イワナの産地化でありますとか、農業者の生きざまの見直しでありますとか、そういったいろんなことが地方団体で行われております。これらにつきましては、地域住民の自主性がその推進の根幹になっておるだろうと、かように見ておるところでございます。住民の主導型でそれに行政が協力をしておるという形で進められておるというふうに考えております。ただ、全国各地での詳しい状況ということは、その実態につきましては把握をいたしていないところでございます。
○和泉照雄君 中央から企業誘致をするということよりは、そういうことの把握をひとつ自治省の方はしっかりやっていただきたい。 特に、大分県においては「村おこし運動」が非常に活発であるようでございます。県としても、「村おこし」の指定市町村が八ヵ所あるようでございます。このように決定しておりますが、国内留学、地域特産開発推進事業等助成措置を県がとっておるようでございます。いまおっしゃったとおり、民間の自主性を尊重しながらも、側面から県が援助を行っているわけでございますが、国としても、企業誘致が困難になった今日、こうした自発的な運動に対してそれなりに援助の施策がとられてしかるべきだと、このように思いますが、御見解を。
○政府委員(大嶋孝君) 御指摘のとおり、大分県でも行われておりまして、私も実はそのある村を見学に参ったことがございます。御指摘のように、この「村おこし運動」というのは、地域づくりを地域の住民がみずから考えていくという自主的な地域づくりの活動でございます。したがいまして、国が援助措置等を講ずるということは、ある意味ではかえって住民運動の自主性あるいは活性というものを阻害することになるんではないかという面も持っております。 しかしながら、先ほど申し上げましたように、地域づくりにおきましては、地域住民と地方団体が協力して行うということも重要でございます。場合によりましては、このような運動の目的、趣旨に沿った範囲内で地方公共団体が適宜必要な施策を講ずるというふうになるものと考えておるところでございます。
○和泉照雄君 たとえば、大分県がやっております水産物としてのエビの養殖、これは「村おこし運動」としての産業化の一つとして考えておられるようでございますけれども、これにはやっぱり生き物でございますからリスクも相当あるようでございます。こういうリスクをカバーする意味においても、やはり低利融資の制度の創設を自治省の方でお考え願うことも側面からの援助に非常に必要じゃないかと思うんですが、御所見を伺いたいと思います。
○政府委員(大嶋孝君) 事業を進めていく段階におきましては、いろんな問題があろうと思います。大分県の例のように、地域の特産品づくりに結びついておるという事例がございますけれども、これらに対する低利融資というものは、一応既存の融資制度の活用等によりまして地方公共団体において対応できるのではなかろうかと、かように考えております。 なお、自治省といたしましても、先ほど申し上げましたように、地場産業の育成なりあるいは地域特産品の企業化といったものにつきましては、地域づくりを進めていきます上できわめて重要な産業施策だと考えておりますので、先ほど申し上げました地域経済振興対策の中でできるだけ取り上げてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○和泉照雄君 最後の問題に入りますが、運輸省航空局の方、来ておられますか。——地域振興という観点から、航空問題についてお伺いをいたします。 航空輸送は、住民にとっていまや重要な生活手段として定着をして、地域振興の上からも重要な役割りを果たしております。特に、東京から離れた県、離島を抱えている県においては、その役割りは重要さを増しております。 そこでお伺いをいたしますが、東亜国内航空の田中社長が三月末の記者会見で、採算の悪い長崎−大分など、十五の赤字ローカル線の休廃止について、近く地元と折衝に入ることを明らかにしたとの報道がありましたが、運輸省としては、東亜国内航空がこのように赤字線休廃止の計画を持っているという事実をどのように把握しておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○説明員(近藤憲輔君) お答えいたします。 東亜国内航空から報告を徴したところによりますと、同社は、最近の旅客需要の低迷等に起因いたします経営悪化の改善策をいろいろ検討中でございまして、その一環といたしまして、利用率の低い、きわめて採算の悪いごく一部の路線の休止につきまして、非公式に地元の意向も打診をしているということのようでございます。私ども、まだその詳細な内容については報告を受けておりません。
○和泉照雄君 直接運航費も取れない、要するに運航費というのは、燃料費、着陸費、パイロットの人件費なども取れない十五路線について、休廃止の計画ということでありましたけれども、実際、東亜国内航空の路線で、直接運航費を取れない路線が十五路線もあるのかどうか、これをまず伺いたい。 また、経営状態の悪化ということで七十路線のうち五十路線が赤字運航しているということでありますけれども、この辺の事情を運輸省としてはどのように把握をしておられるのか、お伺いをいたします。
○説明員(近藤憲輔君) このことにつきましても、東亜国内航空から非公式に話を聞いたところによりますと、同社の計算によりますれば、ただいま先生御指摘のとおりのようでございます。ただ、これは私どもまだ正式にチェックをし、あるいは精査をしているわけではございません。
○和泉照雄君 また、東亜国内航空では、欧州からのエアバスA3〇〇を引き取り延期あるいは一部キャンセルしたいと申し入れをしたとのことで、当時の新聞では相当にぎわしたわけでございますが、自動車問題がある上に東亜のエアバスA3〇〇のキャンセルとなると、日欧の摩擦がさらに拡大をするおそれがありますが、この状況について説明をお願いをいたしたいと思います。
○説明員(近藤憲輔君) ただいまもお答えいたしましたように、東亜国内航空は、最近におきます旅客需要の低迷等に起因いたします経営悪化対策の一環といたしまして、欧州のエアバス・インダストリー社に対しまして、購入契約済みのA3〇〇の一部につきまして引き渡しの延期、あるいはこれを解約した場合にどういう条件になるかというふうなことにつきまして意向打診を行っているわけでございまして、その点について、現在両社の間で事務的な折衝が行われているやに聞いております。 いずれにいたしましても、同社といたしましては、相手側の条件等を確認した上で慎重に検討したいということでございまして、運輸省といたしましても、基本的には東亜国内航空とエアバス・インダストリー社の間の商業ベースのマターでございますけれども、ただいま御指摘のございましたように、対ECの問題もあることでございますので、同社の適切な対応が望ましいというふうに考えております。
○和泉照雄君 採算のとれないローカル線の休廃止については、東亜国内航空のお家の事情かと、こういうふうに思いますけれども、実際休廃止の影響を受ける地元にとっては大変な問題でありましょうし、すでに運航している路線の削減となると航空行政にも重大な問題として発展すると思うのでございますが、運輸省としては、不採算の空路の休廃止ということについて、航空行政を預かる省としてどのような見解をお持ちなのか。 また、休廃止の事態に陥らないような措置を運輸省としてはとってしかるべきではないかと思うのでございますが、見解を伺いたいと思います。
○説明員(近藤憲輔君) ただいまもお答えいたしましたように、まだ東亜国内航空の社内でいろんな採算性改善のための方策を検討している段階のようでございますが、運輸省といたしましても、経営が苦しいからといって安易に路線を休廃止することは適当でないというふうに考えておりまして、路線の公共性、利用客の利便、地元の御意向等も十分勘案して慎重に措置する必要があると考えております。 また、休廃止をできるだけ避けるための措置につきましても、会社側でもいろいろ検討していると思われますけれども、私どもといたしましても、今後必要によりまして会社側の相談に応じて適切な対策を検討してまいりたいというふうに考えております。
○和泉照雄君 TDAの社長が、YS11型機の代替機がなければジェット化されていない路線の運航はやめると、このような発言をされたということで、離島を抱えている、私の出身県である鹿児島県では、県議会でも問題になっております。 そこで、鹿児島県の離島では、種子島、屋久島、喜界島、奄美、沖永良部、与謝島の空港が、ジェットの離着陸はいまのところは不可能でございます。この六島の拡張計画はどのようになっておるのか。 また、YS11型機の後継機の開発状態はどのようになっているのか、お伺いをいたしたいと思います。
○説明員(平井磨磋夫君) 前半の御質問につきまして、お答え申し上げます。 御指摘のとおり、現在地方航空路線に就航いたしておりますYS11が、すでに製造が打ち切られておりまして久しくなるわけでございますが、同じ程度のターボプロップ機がまだ生産が行われていないというようなことで、地方空港につきまして、今後原則としてジェット機が就航せざるを得ないというふうに考えられますので、現在各地の地方空港の滑走路を二千メートル級に延長するというふうな事業をいたしておるわけでございます。 離島につきましても、原則的には同じような考え方になるわけでございますが、需要の動向でございますとか、あるいは技術的な可能性の問題でございますとか、投資効果、あるいは計画がどの程度熟しておるかというふうなこと等もございますので、その辺をいろいろ勘案いたしまして、ただいま御指摘になりました鹿児島県の各空港についても、現在策定中でございます第四次の空港整備五ヵ年計画の中でいろいろと検討をしてまいりたいと、このように考えております。
○説明員(近藤憲輔君) 二番目のお尋ねの、YS11型機の後継機の問題でございますが、現在メーカーにおいて開発がすでに完成しているものにつきましては、千五百メートル滑走路に対応いたしまして、かつ乗客数が百名前後の機種といたしまして、オランダのフォッカー式F28がございます。あるいはイギリスのBAC111という機種がございますが、これはいずれも騒音面のほか性能、経済性等の面で難点がございまして、今後長期にわたって使用すべきかどうかについて、なお検討を要する機種でございます。 また、現在開発または計画中のものにつきましては、たとえばフォッカー式F29あるいはBAe式146といったような機種はございますけれども、このうち本年じゅうに試験飛行が開始されると伝えられておりますBAe式146型につきましても、千二百メートル級の滑走路の空港に就航できる性能を有しまして騒音値もYS11並みだというふうに伝えられておりますけれども、経済性の面ではまだ未知数の状況でございます。したがいまして、このような状況から、現時点でYS11型の後継機につきまして確定的な回答を出し得るに至っておりません。 したがいまして、現状では、比較的短い滑走路の空港及び騒音問題のためにジェット機の就航が困難な空港に就航しているYS11型機につきましては、当分の間使用される状況にあるということでございまして、その間安全運航の確保に私どもとしても万全の体制で対処していくというところでございます。
○和泉照雄君 私の調べたところによりますと、このTDAの赤字の原因というのは、特に離島航路では、鹿児島から与論あるいは沖永良部、鹿児島から喜界島、鹿児島から徳之島、奄美大島と、各直行便は採算ペースに乗っておるようでございますけれども、奄美と喜界、あるいは奄美と徳之島、奄美と沖永良部、奄美と与論というように、島と島とを結ぶ路線が赤字で、TDAの赤字の大きな主因になっておるようでございますが、この島と島を結ぶ路線を赤字のまま存続させることはすなわち路線の休廃止につながるということで、地元民も大変困るわけでございますが、運輸省としては何とかこれを維持させる方向で対策をとるべきだと思いますが、その対策についてどのようにお考えでありますか。
○説明員(近藤憲輔君) 先生ただいま御指摘のように、東亜国内航空の中で、離島相互を結ぶ路線、これが路線距離が非常に短く利用率も低い、そして運賃も大幅に上げにくいといった事情から採算が悪いということのようでございまして、いわば東亜国内航空のまだ社内の検討段階のようでございますが、ここに小型機を飛ばしまして、小回りのきく運航をしてみたらどうかというふうなことも、その一つの方策として検討しているようでございまして、これらの対策も検討に値する一つの方策ではないかというふうに考えております。
○和泉照雄君 いまおっしゃったとおり、もうYSも相当老朽化しておりますし、島と島との乗客というのが非常に少ないわけでございまして、入れ物は大きくて少ない乗客で、そういうことが赤字の主要なる原因になっておるわけで、いまおっしゃったとおり小型機という、日本近距離航空ですか、あるいは南西航空が使っているような小型機を導入をするという、いまおっしゃったようなことを積極的にやっていただけば非常にいいんじゃないかと思うんですが、それをひとつぜひ進めていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。 そこで、自治省にお尋ねをいたしますが、このように地方自治体の方では、離島航空で非常に休廃止されるんじゃないかというようなことで相当心配をしておるわけでございますが、もういまは航空機は足になっております。そういうことで、この休廃止について、自治省の方からでもひとつ運輸省の方と合い議をするというんですか、応援をしていただいて、休廃止にならないようにしていただきたいと思うんですが、最後に大臣の見解を聞いて、私の質問を終わります。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 一度運航しておる航空路を廃止するということは、これは大変なことだろうと思います。鉄道の場合なんかですとある程度バス運行という代替の方法もあるわけですけれども、航空機の場合はそれがない。まあ何十年か前の状態に返るわけでございますから、何としてでもそういうものを維持をしていかなくちゃならぬと私は思っておりますが、どういう方法がいいのか、いまいろいろお話のございましたとおりに、小型機をやるとか、あるいは地方自治体が運航について若干の、過疎バスのような方法を講ずるとか、何か工夫をする必要があるだろうと思います。十分運輸当局と相談をいたしたいと思います。
○委員長(亀長友義君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十八分散会 —————・—————