地方行政委員会 第6号
- 発言数
- 261 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1981/03/26
会議録
○委員長(亀長友義君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十五日、谷川寛三君及び小谷守君が委員を辞任され、その補欠として石破二朗君及び田中寿美子君が選任されました。 また、本日、田中寿美子君が委員を辞任され、その補欠として吉田正雄君が選任されました。 —————————————
○委員長(亀長友義君) 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○佐藤三吾君 私、きょうはこの問題を多く議論しようと思いませんが、大臣の本会議答弁を聞きまして、どうしてもやっぱり納得できないし、その点について大臣自体も答弁を避けておったような感じがしておるのですがね。きょうは三月の二十六日ですが、もう地方議会は大体きょうごろ終わるわけですね。地方税というのは、何といったって地方自治体にとって自主税源の最も重要な議案ですよ。ところが実態は、ほとんど地方議会で審議をしないまま首長の専決と、こういう方法になっておるのじゃないか。これ、できれば税務局長から実態の報告をいただきたいと思うんですがね、そういう状態にある。 しかも、地方税が唯一の自主財源というか、自治体の税源であるにかかわらず、これがもうほとんど地方議会で議論の余地のないように法律で決めていく、こういう内容になっているんですね。標準税率の部分もございますけれども、それにしても上限を構えている。こういうようなことで本当に地方自治が確立するものかどうなのか。私はこれは非常に疑問を持っておるんですよ。もし、日程的な問題があるとするならば、そこら辺も改善を加えていかなきゃならぬだろうし、そして同時にまた、地方税法で何もかもきちっと決めていくという方法じゃなくて、やはり幅を持った標準税率の方向で統一すると、こういうふうな方向というものが大臣としても当然やっぱり、年々拡大していく措置をとるべきじゃないかと、そういうふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) いまの実情から申しますと、国会審議が終わりまして法律が制定をされて、そしてそれが地方議会に移る、地方議会はもう時間がないから大体そのままで、審議も余り十分じゃなくして条例制定なりが行われる、これが実情であることは私も同感でございます。これを改善をいたしまして、地方議会においても相当論議の場を持つような時間的余裕を持たせるということであれば、一つは国会における審議がもっと早目に結論が得られるようなことに努力をするということが一つあろうと思います。それからまた、地方議会の方もそれに対応して、審議する時間的余裕を持つような設定をするということも一つあるだろうと思います。この辺は非常に重要な問題でございますので、いろいろと工夫をしていかにゃならぬ問題だと私は考えております。 それから、もう少し地方に対して自由裁量と申しますか、そういう余地を残すべきではないかということは、本会議の場におきましてもお話があったわけでございますが、この点も、ある程度地方におきまして裁量の余地のあるような、そうしたことを工夫するということもこれは確かに重要だと思います。ただ、本会議でも申し上げましたとおりに、全体の公正の立場というようなことでいろいろと税制の面におきましても統一的な方向を決めておるわけでございまするが、この点についてもなお研究の余地は私はあるだろうと思っております。 それからまた、地方団体の課税自主権の問題につきましても、現行制度のもとにおきましてもその点についての運用の余地はまだ残されておるわけでございまするから、その辺の活用の方法も地方団体としては考えてみる必要があるのじゃなかろうか、こんなふうに思っております。
○佐藤三吾君 課税権の問題で議論をしますと時間もかかりますから、また……。去年はこれずいぶんやったわけですよ。私はこの委員会でやったんですけれども。 しかし、いまの地方税の規定を見ると、標準税率、制限税率、一定税率、任意税率ということで四通りこう分けられていますね。これらはやっぱり、全部を任意税率にせよとは私は言いませんけれども、少なくとも憲法の趣旨なり地方税法の趣旨から言ってみても、いまのようにがんじがらめに法律で縛るということについては地方の自主権というものを認知をしておる現状の中で、きわめて私は不自然だと思うし、あるべき姿ではない、そういうふうに思うんですが、その問題についての大臣の見解はいかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 大臣からお答えする前に、現在の標準税率、制限税率、一定税率等のそれぞれの定めの、まあ考え方について初めに説明さしていただきます。 現在、先生御指摘のように、税目によりまして標準税率、制限税率、一定税率等のそれぞれ制度をとっておりますが、これらについてなぜこのような制度が設けられているのかという点についての従来からの考え方を申し上げますと、まず、制限税率につきましては、地域間の物の交流等を妨げないように、地方団体間に著しい税負担の不均衡が生ずることが国民経済あるいは国民生活にとって適当でないと、このように考えられる税目については、上限を抑えているというものでございます。たとえば、法人関係税等についてそのような制度がとられております。それから、国税と府県税、市町村税が実質的に競合するような税目につきましては、全体としての国民の税負担を一定に抑え、その中でそれぞれの税源の配分を決めると、こういう考え方で一定税率を定めているものがあります。これは、たとえばたばこ消費税などが典型的な例であります。それから、ある団体の税率の採用いかんによって他の団体の税収入に非常に大きな影響をもたらすようなものについて、やはり一定の上限を定めております。これは初めに申し上げた理由とある程度ダブるのでありますが、その具体的な例としては法人事業税でございます。そのほか、特定の地域の経済活動との関連を重視して税率に制限を設けているものとしては、鉱産税とか木材引取税、こういったものがあります。それぞれにつきまして、ただいま申し上げましたような理由で一定税率あるいは制限税率等の定めがあるわけでありますが、その幅をどの程度にするのか、あるいは現在の定めが妥当なのかどうか、これらについてはもちろん社会経済情勢の推移に応じて検討さるべきものと、このように考えております。
○国務大臣(安孫子藤吉君) いま税務局長から説明をいたしましたけれども、そうした前提に立っての現在の税法の仕組みができているわけでございまするが、時代の変化に応じまして、また、特に地方の時代、地方について活発な活動が行われなければならぬというこの時代におきまして、そうした税制全般についてもう一度検討をしてみる必要があるだろうと、私はこう思っております。非常にむずかしい問題ではあると思いますけれども、そういうことをただそのままにしておけばいいじゃなくて、地方の立場からもう一度十分に研究をしてみるということは私は必要だろうと思っております。
○佐藤三吾君 私もぜひ検討してもらいたいと思うんですがね、しかし、戦後地方自治体が非常に揺籃期のときは、国としていろいろな意味でもっと基準を示さにゃいかぬということはわからぬでもない。しかし、もうすでに三十五年たって、地方自治体それぞれが独自性を持って地域の繁栄を自主的に進めていくという力を持ってきた今日ですから、こういった意味では、私はやっぱり標準税率にしましても枠を、枠組法であっても、その枠はうんと自主性を持たせる枠をつくるとか、また、一定率を決めている問題についてはやっぱりなくしていくとか、標準税率にかえていくとか、こういった方向でなきゃならぬと私は思うんですよ。 ところが、いまここに美濃部委員もいらっしゃいますけれども、たとえば事業税の制限税率の問題を見ましても、東京都が大都市財源の構想を打ち出して、新財源の問題を提起をした直後に、直ちに一・一倍以上上げられないとか、こういう制限税率を設けていくと、こういう傾向はなきにしもあらずと私は思うんですよ。これはまさに時代逆行であると、そういうように思うんですが、そういう意味で、もっと地方税のあり方を基本的に検討する必要がある。この点はいま大臣言明いただきましたけれども、もう一度ひとつ確認しておきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 大変重要な問題でございますので、今後十分検討いたしてみたいと思っております。
○佐藤三吾君 そこで、昨年附帯決議を十項目ほどこの委員会で決議をしておるわけですが、この一年間の中でどのようにそれが生かされてきておるか、まず実情報告を聞きたいと思います。
○政府委員(石原信雄君) 昨年の第九十一国会で附帯決議をちょうだいしたわけでありますが、その実施状況につきましてお答えいたします。 まず第一は、「国、地方間における租税配分を抜本的に再検討し、補助金の整理等による地方自治体の一般財源の強化を図ること。」という附帯決議であります。この点につきまして、五十六年度の税制改正におきましては、地方税源の強化充実を図るという見地に立ちまして、不動産取得税の税率引き上げを初めといたしまして、初年度七百五十六億円、平年度千五百三十七億円の税源強化を図る改正を行ったわけであります。「補助金の整理等による」という点については、財政の問題が絡みますが、必ずしも十分でなかったと思いますし、また、自主税源の強化という点につきましてもいろいろ御批判はあるところであろうかと思いますが、既存祝日の範囲内で地方税源の強化を図るという見地に立ちまして、現在の税制について幅広く検討を行った結果、ただいま申し上げましたような金額の改正と相なった次第であります。 それから二番目に、「個人住民税については、税率のあり方等を含め、引き続き低所得者層の負担の軽減を図ること。」、こういう御決議であります。この点につきまして、五十六年度におきましては従来のような形での所得控除の引き上げによる住民税の減税は地方財政の現況のもとでできなかったわけでありますが、五十六年度限りの措置として、一定の所得金額以下の者につきまして住民税所得割の非課税措置を講ずるというようなことによって、この附帯決議の趣旨の実現に努めたところであります。 なお、昨年の税法審議におきましても御議論のありました道府県民税の税率の見直しの問題につきましては、所得課税全般にかかわる問題であるということで、今回は結論を得ておりません。引き続き検討してまいりたいと、このように考えております。 それから地方税の非課税措置の見直しでございますが、五十一年度以降毎年度非課税措置の見直しについて努力してきておるところでありまして、五十六年度におきましては不動産取得税や固定資産税の課税標準の特例措置の廃止、縮減等を中心に、十六項目にわたりまして縮減合理化あるいは廃止を行いましたほかに、産業用電気の非課税品目について二品目を廃止することにいたしております。この点につきましては、必ずしも十分な結果に終わったとは考えておりませんが、なお今後とも引き続き努力していきたいと考えております。 それから第四番目は、法人事業税の外形標準の導入問題でありまして、御決議では、その「速かな実現に努めること。」という決議をいただいております。この点につきまして、私どもは地方団体の御要望も外しまして、地方税源の安定確保という見地からその導入について税制調査会などを中心に議論をしていただいたわけでありますが、この問題は企業課税全般にかかわる問題である、それからまた、昨年の十一月に提出されました税制調査会の中期答申におきましても、この問題はいろいろ議論がありまして、今後の大きな検討課題とされました間接税等とも関連づけて検討することが適当であると、このような答申もこれあり、五十六年度時点では導入は実現いたしておりません。今後引き続き、その実現に向けて努力していかなきゃならない課題であると考えております。 それから五番目は、昨年度の改正におきましての、「新築住宅及び既存住宅の取得の際適用される不動産取得税の課税標準の特例措置」に関連する申告制度の運用についてでありますが、これにつきましては、制度がスタートして間がないということもこれあり、この決議の趣旨に沿いまして、その関係団体あるいは一般納税者への周知徹底を図る一方、ここ一両年の間は、地方税法第二十条の五の二の規定、すなわち「災害その他やむを得ない理由」があった場合には、申告期限を延長することができるという規定でございますが、この弾力的な扱いによりまして、納税者の方々に不利益が生じないよう、都道府県を指導しているところでございます。 それから六番目は、固定資産税につきまして、主として小規模住宅用資産について軽減措置を強化するようにという御趣旨でございます。この点につきましては、現在日常生活にとって必要最小限度と考えられます二百平方メートル以下の小規模住宅用地につきましては、固定資産税について価格の四分の一を課税標準するという特例を講じて、かなり軽減措置を図っているということ、それから、五十六年度は評価がえが行われない年であるというようなことで、この点については、今回の改正は特に触れておりません。ただ、最近の住宅事情を勘案いたしまして、一定の小規模の新築住宅については三年度間に限りまして二分の一の減額特例があるわけでございますが、その適用対象範囲を従来百平方メートル以下となっておりましたのを百六十五平方メートル以下というふうに緩和するということを予定いたしております。 それから、七番目の附帯決議は、家庭用電気税、ガス税につきましては、今後とも軽減に努めることと、こういうことでございます。この点につきましては、実は昨年度の税制改正におきまして、昨年度の電力料金、ガス料金の値上げが非常に大きかったということを勘案して、免税点の大幅な引き上げを昨年度の改正で実施したわけであります。その結果といたしまして、電気税について申しますと利用者の約四四%、ガス税の場合には利用者の約六五%が現在免税対象となっております。そういったことと、その後、昨年の引き上げ以降、現時点では料金の引き上げは予定されておりませんというようなこともありまして、今回、五十六年度の改正では免税点の改正は予定していないところであります。これらにつきましても、今後の消費の動向等を勘案しながら検討していかなければならないことである、このように考えております。 それから次は、生活環境施設の整備、特に地方道、その中でも市町村道の財源の充実を図るという御指摘でございます。この点につきましては、五十六年度の改正では、道路財源については特に触れておりません。といいますのは、道路目的財源の税率がいずれも五十七年度までは暫定税率になっているというようなこともありまして今回の改正では取り上げておりませんが、今後とも市町村の道路財源の強化に努めなければならないと考えております。 それから九番目の、「事業所税の課税団体の範囲の拡大」の問題でありますが、これにつきましても、五十六年度の改正で検討を行いましたが、この税の創設以来の経緯等もございまして、税制調査会でこの範囲の拡大についての結論が得られなかったわけであります。今後の検討課題、努力目標と考えております。 最後に、利子、配当所得の分離課税による地方税の源取分について総合的な補てん措置を講ずるようにという点でございますが、この点につきましては、従来と同様、地方財政対策の一環といたしまして、前年度に引き続き臨時地方特例交付金千三百億円を国の一般会計から交付税特別会計に繰り入れるというようなことで措置をいたしたところでございます。 以上、昨年の附帯決議に対する五十六年度の対応について御報告をさしていただきます。
○佐藤三吾君 これは、いまお聞きしましたが、これから一つ一つ問題点を明らかにさしていただきたいと思います。 まず、住民税の法人税割が、これは本会議の際にも私質問をしたのでありますけれども、今度の場合に確かに二%の引き上げに伴って府県と市町村の割合については市町村に重点が置かれましたですね。ところが、総体的に見て、国と自治体との関係を見ると、逆に五十五年度三三・二%が三二・五%に下がっておるわけですね。このことについて大臣は、その分交付税を含めてみると半半ぐらいだからそうないんじゃないか、こういう言い方をしておるわけです、そういう答弁だったと私は思うんです。しかし、十一月の税調、それから地方制度調査会、これらの答申に見られますように、やはり地方税源の充実というものは今後とも重視をしていかなければならないと、こういう答申をしております。私もそうだと思うんです。交付税を含めて自主財源ということについては私はわからないでもございませんが、しかし、その中でも自主税源をどう充実させるかということは地方自治にとって深くかかわりを持つという観点できておるわけですし、昨年のこの委員会における答弁の中でも、たしかこれは税務局長だったと思いますが、それから後藤田さんもそういう観点から確認をしたと思うんですけれども、やはり交付税が、四十六道府県が交付対象団体になったり、指定都市が全部なっているということはまさに異常としか考えられない。そういう意味で、自主税源の充実というものはこれからも努力をしていかなきゃならぬし、鋭意そういう方向でひとつ税調の中にも持ち込んでまいりたいと、こういうことを言っておるわけです。そのことと大臣答弁というものは食い違いがあるように私は思うんですけれども、再度確認しますけれども、一体この問題についてどういう見解を持っておるのか、大臣の見解を承っておきたいと思います。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 確かに議論といたしますれば、交付税を含めての均衡があるんだということも問題はあると私は思っておりますが、今回の法人税の引き上げにつきまして、やはり地方財源にもその中からある程度の配分をするということが望ましいと思いますけれども、現下の国の財政事情等を考えまして、この点はわれわれの主張が必ずしも通らなかったわけでございます。この点は今後一層努力をせにゃならぬ問題だと思っております。
○佐藤三吾君 そうすれば、本会議答弁は間違っておったと、こういうことですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 本会議の答弁はあのとおりでございまして、しかし、地方と国との配分の関係を、結果的に見るならば、まあ大体とんとんの姿になっております。しかし、地方財政の現状から見ますと、もう少しやはり充実をしたいという考えがあるわけでございまするから、今後一層それを努力目標にしたいと、こういうことでございます。
○佐藤三吾君 私があえて本会議でこの問題を取り上げたのは、地方制度調査会というのは総理の諮問機関ですよ。しかし総理自体が、大体答申をしてみたって余り読んでないでしょう。物の理屈がわかってないでしょう。そういう点は大臣がやっぱり自治大臣としてきちっとした見解を私は示すことが大事だと思うんですよ。ところが本会議のあなたの答弁は、交付税を含めれば半々だと、もうそこで終わっておるわけですよ。それで私は、どっちがあなたの姿勢の基本なのか聞きたかったのですが、いま聞きますと、あなたはやっぱり地方税源を充実させなきゃならぬと、こういう観点に立っておられるようですから、そこら辺はぜひひとつそういう方向でやってもらいたいと思うんですが、にもかかわらず、今度どうして三三・二から三二・五に下がったのか、この点はいかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 今回の法人関係税の改正におきましては、法人税率が二%引き上げられ、それに関連して地方の法人住民税の方でも二%相当分がそのまま増収になる、増税になるという形になっておるわけですが、法人事業税につきましては一二%の税率を据え置いたわけであります。その結果として、法人税それから法人住民税、法人事業税、この三つを加えたシェアで申しますと、法人事業税の一二%を変えなかった分だけシェアが落ちる。法人税の国と地方の分け前は変えてないのでありますけれども、法人事業税の税率の一二%が据え置かれたためにシェアが少し下がったという結果になったわけであります。
○佐藤三吾君 この問題は、さっきの大臣見解のように、今後とも自主税源の充実の方向でひとつがんばってもらいたいということだけをつけ加えておきます。 それから、産業用電気の非課税措置の問題についてお尋ねしますが、当委員会の附帯決議の中にもございますし、同時にまた、今回の改正で二品目が廃止になっております。そのことは一つの前進だと思うのでありますが、しかし、二品目を見ると九企業にすぎないんですね、主たる企業としては、あと八十品目が依然として非課税と、こうなっていますね。これは企業数で言うとどのくらいになるんですか。私は、ちょっと推算だけれども、約八千を超えるのじゃないかと思うんですね。この点をまずひとつお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(石原信雄君) 非課税品目を持っている企業の数というのはデータがございません。
○佐藤三吾君 データがないというのはどういう意味ですか。
○政府委員(石原信雄君) 先生のお尋ねは企業数でございますね。この非課税品目を持っている企業数の統計が実は手元にないのでございます。金額とかその他は全部ありますけれども企業数の統計を手元に持っていないわけでございます。
○佐藤三吾君 それでは、その企業数はまた後ほどで結構ですから出してもらって……。 八十品目は間違いないですか。それとそれの額はどのくらいになりますか。
○政府委員(石原信雄君) 現在、改正後の非課税品目総数八十品目、間違いございません。その八十品目に係る減収額は千三百十八億でございます。
○佐藤三吾君 そうすると、この問題で再三にわたって地方制度調査会の中でも決議をしていますね。それから大臣の本会議の答弁の中でも、今後とも検討したいと、こういう答弁があったと私は思うんですが、今後この問題についてどういうような考え方を持っておるのですか。 同時に、非課税措置の中で、エネルギー使用の産業というのが非常に多いわけですけれども、政府の省エネ対策とあわせてこの問題についてどういうお考えを持っておるのか。
○政府委員(石原信雄君) この電気税の非課税の扱いの問題につきましては、考え方の基本において私どもと主管省との間にかなり隔たりがございます。この制度そのものが、御案内のように産業用の電気についての非課税措置は、いわば原料課税を排除すると、これは消費税としての電気税の性格から原料課税は排除するんだという基本の考え方がこの制度創設以来とられているわけです。 問題は、どの程度までのものを原料課税として排除していくのが妥当かという点で議論があるわけですが、現在の非課税品目は、製品のコスト中に占める電気料金の比率がおおむね五%以上のものを中心に、特に国民生活、国民経済に影響の大きい重要基幹産業について非課税にしているということであります。しかし、私どもは、できればこの五%という基準をさらに引き上げられるならばその方が望ましいという考え方を基本的に持っております。 それからまた、その製品コスト中に占める比率が仮にこれよりも高くても、国民経済に及ぼす影響等から重要度が薄れてきているものは逐次廃止していくことが望ましい、税制としてこういった特例はなるべく範囲が狭い方が望ましいという考え方で、毎年度具体の品目について所管省と非課税範囲についての折衝を行ってきているわけでありまして、私どもは今後もこのような方向で努力していかなきゃならないと、このように考えております。 それから、特に金額的に大きなものは、たとえば鉄鋼でありますとかセメントでありますとかアルミニウムとか、こういったものが非常に金額的に大きいわけでありますが、こういった非課税品目の問題とエネルギー対策との関連をどう考えるのかというお尋ねでありますが、現在の非課税品目そのものは、特にエネルギー政策との関係というよりも、やはり製品コスト中に占める電力料金の比率の非常に高いものは、それにさらに電気税を課税するとそれが消費者に転嫁され結局国民生活に悪影響ありと、こういう考え方に立っているわけでありまして、現在の非課税品目の選定基準の中にエネルギー政策的な配慮というのは直接的にはございません。むしろそういった意味で、今回新たにガス税の方で、特にエネルギー節約に着目して、エネルギー使用の効率化に資すると考えられるガスの使用について非課税措置を講じていただきたいということをお願いしているところでございます。
○佐藤三吾君 やっぱりこれも大臣、国が政策的にこの産業を伸ばしていこうと政策融資なり政策減税をやっていきますね。それがいわゆる地方税と一体になってやられてくる言うならば一番典型的な見本ですよね、これは。そこの自治体が好んでやっているわけじゃないんです。そうでしょう。そういう意味では、私はやっぱりここにも弊害が出てきておると思う。だから、そういったものを一つ一つ正していくためには、どうしてもやっぱり、さっきの冒頭の議論ではありませんけれども、地方税というものに対する国との影響遮断の問題を含めて独自性を強めていかなきゃならぬと私は思うんですよ。 しかし大臣、本会議の中でこの問題を具体的に検討していきたいという趣旨もございました。いま税務局長からもそういう意味の答弁がございましたが、その検討の方向というのは一体どういう方向なのか。たとえばいま五%というあれが出ましたが、五%というものは一体何を基準にしておるのか。その五%を一〇%にするという意味なのかどうなのか、ここはいかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 五%という基準は、電気税の非課税制度ができたときに、その品目の選定の基準として、当時の自治省と所管省との間での議論の結果そういった考え方がとられたというように承知しております。私どもは、基本的な方向といたしましては、この五%ラインというのはもっと引き上げることが望ましい。非課税範囲を縮小する意味で五%ラインをもっと引き上げることが望ましいという基本の考え方を持っております。ただ、先ほど申しましたように、この五%ラインを引き上げるとなると、これちょっと引き上げるとたとえば鉄鋼がひっかかってくるわけであります。鉄の場合には、減収額の中で圧倒的に高い比率を占めておりまして、またこれに電気税がかかるとなると、その影響するところも非常に大きいということで、関係省との間に非常に議論が分かれている問題であります。 ですから、この基準そのものをずっと引き上げられれば一番望ましいと私どもは思っておりますが、これはなかなか現実問題としてむずかしい。そこで、基準は基準として将来とも引き上げの努力を続けながら、しかし基準以上のものであっても、国民生活に及ぼす影響の少ないものについてはこの際外していくというようなことで、いわば各個撃破といいましょうか、個別的に品目を取り上げて、非課税対象を広げてきているというのがこれまでのやり方であります。私どもはこの点は両面でこれからも努力しなきゃならないと思います。 ただ、ちょっと付言して申しますと、五十六年度の場合、実は私どもは品目をもっと数多く取り上げたいという意気込みで議論に臨んだのでありますが、御案内のように、昨年の電気料金の引き上げで、特に工業用電力の値上げ率が非常に高かったものですから、従来五%以上ということでリストアップされております非課税品目のコスト比率が、いずれも二五%あるいは三〇%というふうに上がっておりまして、従来五%だったものが七割あるいはそれ以上になっているというものもあり、そちらの方の見直しも要るじゃないかというような議論もあったわけであります。しかし、私どもはそれは非課税品目の整理の方向に逆行するということでそちらの方はお断りして、五十六年度の場合も個別に影響の少ないものを取り上げて非課税品目から落としていったと、こういうような経過があるということも御報告さしていただきます。
○佐藤三吾君 これと関連して、大牟田の電気税訴訟ですね。これについてはどういう評価をしておりますか。 〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕
○政府委員(石原信雄君) 大牟田市が提起した、電気税の非課税規定は憲法違反である、地方自治の本旨に反するという訴えにつきまして、御案内のように福団地裁の判決では、わが国の現在の憲法及び地方自治制度、地方税法等の関連から、具体的な課税権の内容は法律で定めるということからして、原告の主張は退けられたわけであります。 大牟田市としては、その後これを控訴を行わないと、取り下げるということで決着を見たわけでありますけれども、法律論としては、私どもは、これはわが国の現在の法制のもとでは、いきなり現在の非課税規定を憲法違反とすることについては、やはり福団地裁の判断のようなことになるのではないかと考えておりますが、ただ、それはあくまで法律論でありまして、立法論といいましょうか、制度論としては、やはり今後ともこの非課税規定というのはなるべくこれを縮小することが望ましい。地方団体の税源強化、課税権の範囲を拡大するという方向で努力することが望ましいと、このように考えております。
○佐藤三吾君 大臣、大牟田が与野党含めて——決してあそこは革新市長でもなければ革新が多いわけではない。やはり保守が圧倒的に強いところですよね。しかしその自治体が裁判にまで訴えてこの問題を提起をしていくということは、よくよくの実情にあると言っていいと思うんですよ。そのことがやっぱりもっと私は裁判の結果に——いま税務局長が言ったように、憲法論から見た観点の中での議論でなくて、同時に、いまの実態というもの、そこまで迫い詰めておるという実態を踏まえてこの問題に本格的に取り組んでいかなければならぬと思うんです。そういう意味で私は本会議の大臣の「検討」という言葉を聞いたわけです。 そこで、あなたがそういう意味で、たとえばそれを五%という基準、これは、いま聞きますと五%を超えると鉄鋼がひっかかるからそこでとまっておるのだという、鉄にひっかかるからそこでとまっておるのだという言い方がございました。しかし私は、鉄であろうと何であろうと、五%という基準というのは非常にあいまいだと思うんですよ。ですから、やはりそういう意味では基本的にこれは正していくという立場に立つならば、年々これは、たとえば七%から一〇%にするとか、そういう検討の余地もあろうと思うし、同時にまた、もう国家目的からいって非課税にすることがどうかと思うような企業もあるでしょう。そういった問題を含めてひとつ今後検討していくと、こうとらえていいんですか。いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 端的に申しますと、私は、五%というものはそう理屈のあるパーセントじゃないだろうと思いますよ。 〔理事金井元彦君退席、委員長着席〕 しかし、いまの話のように、鉄鋼がひっかかるというような問題、これは日本の産業経済にとってはきわめて重要な産業でございまするから、その辺の配慮もせにゃならぬわけでありまするので、その点については地方税の立場から申しましてやはり税率の引き上げと同時に、いま税務局長が言いましたように選別的な問題も取り入れて、できるだけ非課税措置の整理合理化を拡大をしていくというような方向で具体的には進めにゃならぬと、こう思っております。
○政府委員(石原信雄君) 先ほどの非課税品目に該当する企業数でございますが、実は、一つの企業で二つ以上の製品を持っている企業がありますので、そのダブリの関係が正確にわからないのでありますが、一応延べで計算しますと、約九千社ぐらいになるであろうと、このように見ております。
○佐藤三吾君 大臣、いま御報告ありましたように、企業数は九千社に及ぶわけですね。しかも、八十品目がそういう実態でございますから、金額にしますと、これはあくまで見込みですが、千三百十八億という膨大な優遇措置というか非課税措置ということです。いま、御承知のとおりこういう企業の実態、いろいろ格差はありますけれども、企業が戦後未曽有の収益を上げておるという実態でもあるし、そこら辺で、あえて言うならことしこそが非課税措置を外すチャンスでなかったかと私は思っておうんですよ。しかし、大垣がせっかく今後ともそういう方向で検討し、努力していくということでございますから、これはひとつぜひ今度の税調を含めて真剣に取り組んでいただきたい。そうして、裁判にまで訴えている地方自治体の実情をくみ上げていく姿勢が私は大事だと思いますから、その点はひとつ強く求めておきたいと思います。 それから、次に参りますが、不動産の取得税の問題です。今度三%から四%に引き上げて、さっき税務局長の答弁では、第一項の自主税源の確立にこたえたと、こういうお話ございました。聞くところによりますと、当初はこれは五%に上げる予定でやったんだと、ところが余りにもそれは上げ過ぎるというようなことで、今回は四%にとどめたけれども、新築住宅用地の据え置き等の期限が切れる六十一年には五%に引き上げたいと、こういうことが耳に入るわけでございますが、この点はいかがなんですか。 それから、五十七年に評価基準が改定になる予定になっておりますね。そうしますと、自動的にまたこれらが上がってくるのじゃないかと私は思うのでありますが、そういうものを含めて、そういうものを前提としながらの今回の税率改定なのかどうか。この辺いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) まず、税率の問題でございますが、不動産取得税の税率の引き上げを考えるに至った最大の理由は、地方税源の強化充実のためでございますが、その際にどの程度の税率アップが望ましいかという点について、最終的な結論を得るまでにいろいろな議論があったことは事実であります。たとえば自動車取得税の場合、本来の税率が三%であるのに対して、いま現在暫定税率として同家用の乗用車につきまして五%という税率が採用されております。そういった意味で、不動産取得税についてもひとつ税率の刻みとして五%というような議論がなかったわけではないのですが、ただこれはあくまで議論の過程での話でございまして、私ども役所の立場として、五%ということは内部意思としても決めたことはございません。外部にもそういった提案をしたこともございません。したがいまして、現時点で地方税源の強化の方策として不動産取得税について一%の税率引き上げが必要であるという考え方に立って御提案申し上げているわけでありまして、将来これを、この住宅の特例が切れる時点で五%に引き上げるというようなことは現時点では全く考えておりません。 それから、評価の引き上げとの関連でございますが、御案内のように、不動産取得税の課税標準額は、原則的に固定資産税の評価に乗っかっておりますから、三年ごとに評価がえがあるわけであります。それは、いわばこの税の同然増といいましょうか、財政需要に対応して、今後とも評価の見山しごとに不動産取得税の増収というものが出てくるものと、このように考えております。その上にさらに、やはりいまの地方税源の状況ではさらに税率の引き上げが必要であると、このように考えた次第でございます。
○佐藤三吾君 そうすると、さっき報告ありました、今年度七百五十六億、平年度千五百何ぼという報告がありましたですね。それは、五十七年度はこの評価基準の改定によってどういうふうに変わってくるんですか。
○政府委員(石原信雄君) 五十六年度の場合は据え置き年度でございますからこれは影響ないのですが、五十七年度は評価替えになるのですけれども、私どもの税収の見積もり方といたしましては、評価がえによる増はこれは自然増と、制度改正増とは考えておりません。したがって、五十七年度の評価が具体的にどうなるかはまだ全然わからないわけです。現在その基礎データを集めている段階でございます。ですから、いまの評価水準でもって税率一%上げた場合に、初年度は七月一日から施行になりますから、それを平年度化した場合に幾らになるかという計算を平年度計算でいたしておるところでございます。
○佐藤三吾君 わかりました。まあいずれにしたって五十七年度で相当出てくるのじゃないかと思うんですが、それはまた来年でも議論したいと思います。 それでは、昨年問題になった六十日規定ですね。執行については、一両年は災害等の特別措置をもってやっておるということでございますが、どうですか、この執行状態を見て、やられておりますか。そこら辺はどうですか。 もう一つつけ加えますと、私の方の調べた数字で、これは十月現在ですから正確にわからないんですが、昨年の五十四年度と対比すると一九%ほど増になっておると。五十四年度の増を見ると約六%ですから、大変六十日規定がきいておるのじゃないか、こういう判断をしておるのですが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) あの申告制度の影響がどのように出ているかということについて、私どもはその分を分離して把握はしていないのでありますが、私ども各府県の税務当局から聞いているところでは、あの事務の弾力的な扱いということを御指導申し上げている関係もございまして、申告制度に関連するトラブルというのは、現在のところ、私、全然聞いておりません。 件数がどの程度伸びたかということも正確には把握していないのでありますが、ただ、先生御指摘の金額の伸びにつきましては、これは五十四年度の評価がえの影響が、不動産取得税の場合一年あるいは一年半以上ずれ込んで出てまいりますので、税収の増があることは確かでございますが、その影響があの申告の伸びによる影響なのか、その評価がえのずれ込みによる分なのか、この辺は分析してみないとわかりませんけれども、私どもはこの評価がえのずれ込みがいつも評価がえの翌年度あるいは翌々年度には出てまいりますので、それがかなり影響しているのではないかと、このように理解しております。
○佐藤三吾君 私どもが心配した点が、一両年の実際延期という事例もあるんですが、私があの法案が通って直後に、六月だったと思いますが、広島に行ったところが、広島県庁で出しておるビラを見ると、もう六十日間を見出しつきで宣伝をしておりました。この六十日以内に申請しないと無効になりますよということを書いたチラシが出ておりましたが、ぼくはやっぱりそこら辺が各県の中では徹底していない向きがあるのじゃないかと思うんですよ。ですから、五十四年度六%の伸びが五十五年の十月現在で一九%も伸びておる、こういう事例にもなってきておるのじゃないかと思うので、ここら辺の問題は、一両年ということだけでは片づかぬのじゃないかというような感じがしてならぬのです。この際ひとつ五年間、いわゆる所得税の場合の住宅取得控除についての申請というのは五年でしょう。だとすれば、それと合わせるべきいまの実態があるのじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 六十日間の申告期限の問題につきましては、ここ一両年の間は弾力的な取り扱いによって対処していただきたいということで現在進行中でございますが、私どももこの一両年の間の実態というものをよく把握いたしまして、現在の六十日というのが非常に無理であるということになれば、そういう結論に到達すれば、当然これらについては見直す必要があろうと思います。もう少し実態を把握してみたいと思います。ただ、取得税というようなものについて、その申告期限を五年という長い期限にするのがいいのか。その間は課税関係が確定しないわけでありますから、そういったことがいいのかどうか、これはまあ税務執行上の問題も含めましていろいろまた議論があり得ると思うのであります。 いずれにいたしましても、この問題につきましては、昨年の制度改正がいわば現在進行中でありまして、その実情をさらによく把握いたしまして対処の仕方を考えてみたいと思っています。
○佐藤三吾君 せっかくの中古住宅まで恩恵を与えるという施策が生かされないということではいけないので、その点はひとつぜひ検討をしていただきたいと思いますが、まだまだ過程でございますから、私の方ももう一つ調べていきたいと思っております。その点ひとつぜひお願いしておきたいと思います。 もう一つ、これは小さい問題かもしれませんが、政令の中で、中古住宅の不動産取得税の減額制度の導入に伴う政令が出されておりますが、その中で、建築後十年経過すればこれはもうだめだと。それから、宅建業者というんですか、言うなら業者から買えばこれは適用除外だとか、今度は小さな家を売って買いかえていけば、そういう中古の買い方ではだめだとか、いろいろ細かく決められておりますね。実際問題、各県の例を見ますと、こういうのがひっかかってせっかくの中古の優遇措置が事実上生かされない。パーセンテージでいうと、千葉県では七五%、京都では九五%これでひっかかっちゃうんだと、こういう数字も出ておりますけれども、ここら辺の実態なり緩和の問題についてどういうふうにお考えですか。
○政府委員(石原信雄君) 御指摘のとおり、既存住宅の特例措置につきましては、その対象となる要件をしぼっております。ただいま先生御指摘になりましたように、たとえば借家住まいをしていた人が既存住宅を購入した場合は適用になるけれども、自分の家に、小さな家に住んでいて大きな家に移る場合はだめだというような要件がございます。これは、この制度そもそもが借家住まいの人の持ち家志向にこたえるという意味で制度を創設したという経緯がございまして、もう現に持ち家を持っている人については特例措置を講ずるまでもないのじゃないかという考え方がこの制度スタートのときからあったわけでございます。そのために、貸し家住まいの人が持ち家を持つ場合に適用になるというのが大前提になっております。 それから、面積要件として、たとえば百六十五平米以上の人とか四十平米以下の人はだめ。それから単価も評価額で一平方メートルあたり七万七千円を超える人はだめということになっておりますが、これは、百六十五平米以上の住宅というのはかなり大きな住宅です。そういう大きな住宅を買うような人は特例適用にするまでもなかろうということ。それから四十平方メートル以下を切っておりますのは、狭小住宅を——これは住宅の質の向上という意味もあるものですから、小さな住宅を奨励するのはいかがなものかということで下を切っているわけであります。 それから、取得の日前十年の期間内に新築されたものということでありますが、これは余り古いものの売買を奨励するべきじゃない。比較的新しい、まあ質のいい既存住宅の取引を促進するという意味合いを持ってこのような要件ができたわけです。 それから最後に、既存住宅を譲渡する者、売り主が譲渡の日まで三年以上保有して、かつその譲渡日前二年以内に居住の用に供したということを要件としております。要するに、自分で二年以上前から住んでいた人だけを対象にするというのは、これは、短期間住んでいて売買する者について優遇措置を適用すると、いわば住宅の投機的な売買に利用されはせぬか、こういうようなことでこのような要件ができたわけでございます。 いずれにいたしましても、率直に申しましてそれぞれ理由があるわけですが、この要件は非常に細かい。そのためにこの恩恵、せっかくできた制度が非常に利用されないでいる、利用できない状態になっているということを私どももよく聞いております。ただ、この問題は、実はこの制度を導入するときに、国税の方の登録免許税と一緒に制度が導入されたわけです。これらの要件というのは、どちらかというと登録免許税の要件をそのまま借りてきて定めたというふうな経緯がございます。そこで、同じ住宅関連の税制として、登録免許税と不動産取得税というのは非常に似た性格の税でありますので、この両税を通じましてこのような要件が妥当かどうか今後検討してまいりたいと思っております。
○佐藤三吾君 まあいろいろの経緯なりあったと思いますが、いずれにしても実借に若干そぐわない。そのためにせっかくこういう制度ができたにもかかわらず恩恵を受けられないというような実態のようでございますから、そこら辺はひとつぜひ今後検討をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。 時間がございませんから次に移りますが、非課税の措置の問題で、さっき産業用電気税の問題を出したんですが、どうですか、先ほどの御報告の中では、十六項目の特例措置の整理合理化とか、いろいろございました。そこで、今度の改正案を見ますと、幾つかそういった措置がとられておりますが、非課税措置による合理化の件数と、その合理化による増収額は一体どのくらいなのか。 それから、新規の特例措置による件数と減収はどのくらいなのか。 また、特例措置の期間延長による件数と減収はどのくらいあるのか。お尋ねしたいと思います。
○政府委員(石原信雄君) 今回の改正による縮減合理化あるいは廃止でございますが、件数で申しますと十六件、それから非課税品目が二品目整理と、こういうことでございまして、これによる増収額は三億円であります。 一方、新たに非課税系統の創設によって創設したものが件数にいたしますと十九件。それからそれによる減収額が十七億円でございます。なお、この金額のうち、十四億円はエネルギー対策としてのガス税の非課税によるものでございまして、その他のものが三億円と、このようになっております。 それから、現在あります特例措置で期限が到来したものの延長に係るものでありますが、延長のうち、内容を縮減した上で期限を延長したものが六件ございます。この六件の縮減後の減収額が二十二億円になります。それから期限が到来したものを単純に延長したものが十三件ございます。その金額は八十一億円であります。なお、この八十一億円、非常に金額大きいのでありますが、それの大部分は繊維と紙に係る電気税の税率の特例によるものでありまして、これが七十八億円になります。その他は三億円と、このような状況になっております。
○佐藤三吾君 そうすると、特例措置の期限延長というのは、八十一億円のうち七十八億円が産業用電気税にかかわるものだと、こういう説明だったと思いますが、そうですか。
○政府委員(石原信雄君) 八十一億円中七十八億円が繊維と紙の関係。繊維につきましては税率を一般の税率五%に対して二%という税率を適用しております、それによる減収額。それから紙の場合には四%という税率を適用しております、それによる減収額。この二つが非常に大きくて七十八億円になるわけでございます。
○佐藤三吾君 これは、いま見ると非課税を廃止をするものが十六件で二品目、金額にして三億。特例措置を設けたのが十九件、十七億。それから延長によるものが六件、二十二億。もしくは十三件、八十一億。これは大臣、あなたのさっきのお話とは全然違って逆立ちしてないですか、どうですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) まあ、おっしゃるとおりで、なかなか、結果的にはまずい結果だと思います。
○佐藤三吾君 まずい結果——これはどういうことですかね。ぼくは納得できませんね。
○政府委員(石原信雄君) 特に、廃止に対して新設が件数も多い、金額も多いということでの御批判があるところであろうと思うのですが、今回新設されたものの内容を申しますと、非常に大きなものは住宅関連でございまして、例の農住組合法が今度できます。あの農住組合法の施行に関連しまして、不動産取得税や固定資産税、都市計画税等について非常に数多くの特例措置を、今回あの法律の制定に関連して導入されたということ、それから、例の国鉄のローカル線のバス転換に関連して、転換後のバス事業等について特例措置を講ずる必要があったというような事情、それから、心身障害者対策として新たに固定資産税、都市計画税あるいは不動産取得税において特例を設けたと、こういったものが数が多かったということで件数が非常にふえたわけでございます。それから、金額的には先ほど申しましたガス税で、エネルギー利用の効率化のためにいわゆる石油系の燃料から都市ガスへの転換を促進することがどうしてもわが国の現状では緊急の課題であると、こういうようなことで、ガス税につきまして非課税の規定を設けたと、こういったことが響いているわけであります。 こういった、それぞれ個別には、どうも率直に申しましてなかなか断り切れなかったような切実な問題を抱えた内容になっておりますけれども、ただ、基本的な方針に沿っていないということは否定できませんで、私どももこの点は今後とも、こういった新規のものがどうしてもやむを得なければ既存のものの廃止にもっと力を注がなければいけないと、そういった感を強くしているところでございます。
○佐藤三吾君 まあいろいろな経緯、事情もあると思うんですが、これはひとつどうでしょう、ここでいろいろ議論をしたいんですが、もう時間がございませんから、この内容を私の方にいただけますか。どれをどういうふうにして延長して、どうなって、何%したということを含めてですね。よろしいですか。
○政府委員(石原信雄君) 資料を整理しまして提出したいと思います。
○佐藤三吾君 これは大臣、地方制度調査会もこの点は強調しておる。それから、税調もやはり、常時見直して新しいものを抑制していかなければいかぬと、大体同じことを強調していますね。そこへいって今度はあなた、まずいですなんということで済まされますか。どうですか、これは。
○国務大臣(安孫子藤吉君) まあ、まずいと申し上げましたが、結果的にはまずいわけでございまして、非課税にする問題については、やっぱり時代に適応いたしましてどうしても承知をせざるを得ないものもある。これを認めるならばやっぱり既存の非課税のやつを相当思い切って処置をするというようなところで、結果的にはどうもまずうございましたと言わないような結果を出すように私は努力せにゃいかぬ、これがまた地方制度調査会の趣旨でもあろうと思いまするので、そういう線で努力をいたします。
○佐藤三吾君 行管来ていますか。——最近、きょうのテレビではちょっと鈴木さん変わったようなことを言っていますけれども、中曽根長官も含めて、今度第二臨調で二兆円浮かすんだと盛んに新聞で発表していますね。問題は補助金の整理だと、こういう言い方をしておるのですが、いま出されたようなこういう非課税措置というこの実態、いまあなたも聞いておったと思うのですが、こういうものを含めてやろうとしておるのかどうなのか。第二臨調の事務局としてどういうとらえ方をしておるのか、まず聞いておきたいと思います。
○説明員(重富吉之助君) お答え申し上げます。 第二臨調でどのような問題を検討課題として取り上げるかということについては、調査会が発足したばかりでございまして、目下検討中でございます。私どもとしましては、補助金につきましても従来からそのあり方等、いま先生御指摘になったような問題等に関しましていろいろと問題点の御指摘がございますので、調査会の検討課題として補助金を取り上げるという必要があるのではないかというふうに期待しております。ただ、その際に、先生がおっしゃいましたような問題について十分配慮する必要があろうというふうに考えております。
○佐藤三吾君 これは、言うなら大企業に対する隠れた第二補助金ですよね。そう見て差し支えないじゃないですか。それからこのほかに、政策融資ということで利子補給をつけた融資をやってみたり、いろいろやっていますね。そういう問題も含めて、いまあなた答弁したように取り上げていくんだと、こういう考え方ですか。
○説明員(重富吉之助君) お答え申し上げます。 補助金をどのような形で検討していくかということにつきましては、私どもとしては、最終的には調査会の委員各位の御判断によるというように考えております。ただ、先生がおっしゃいましたような問題も調査会の委員の方々で十分配慮されながら補助金の問題を検討されるのではないかというふうに期待しております。
○佐藤三吾君 これはまた別の機会にひとつ中曽根大臣に聞きましょうけれども、ぜひきょうの委員会の議論を事務局としても第二臨調の中でひとつ生かすように要請しておきます。 まあ私はこの問題はもう本当に、議案の大臣の説明の中を見ても、そこら辺は非常に、隠しておると言ってはおかしいけれども、余り明らかにしていない。二品目を廃止するとか、こういう点はきちっと表に出ていますけどね。やはり実態をこの際徹底的に明らかにして、そしてここら辺にメスを加えていく姿勢を大臣の方でもひとつ堅持してもらいたいと思います。 次に移りますが、この法人事業税の外形課税導入について、昨年のこの委員会の中で、昨年は一般消費税というものがあって、それに伴って地方消費税というものをセットとして考えておったので、外形課税についてはその中に含まれるという前提で検討しておった。ところが、途端に一般消費税の方が消えていったものですから、したがって事務的に間に合わずにできませんでしたが、五十六年度についてはぜひひとつ導入するように検討をしたいというのが税務局長と大臣のお答えであったというふうに私は思うんですが、今度は、さっきの報告を聞きますと、税調の中で、もう少しこの問題は検討すべきだという意見で、結果的に間に合わなかったと、こういう弁解をしておるのですが、これについては基本的にはもう自治省としては導入すべきだと、そういう観点に立っておるというふうに理解して、五十七年度についてはさらにこの問題を深めて実現するように努力すると、こういうふうに受け取っていいんですか。
○政府委員(石原信雄君) 法人事業税の外形標準課税の導入問題につきましては、いま自治省としては、かねてから地方制度調査会において何回となく御答申をいただいておりますし、自治省としての基本的な考え方はできるだけ早くこれを導入したいという気持ちで一貫しております。 ただ、先ほども申し上げましたように、これは税制調査会の場におきましては、率直に申しまして、赤字企業が事業税の負担をすると激変があるという点で非常に強い反対があることも事実であります。そしてさらに、この問題は、企業課税そのものの大きな変更につながるではないかというようなことで、外形標準課税の導入をいわば切り離してこれを進めるということについては大変強い反対があるわけであります。 そんなことで、昨年十一月に出されました税制調査会の中期答申におきましても、結局、過去いろんな経緯があったけれども、この問題につきましては、さらに今後の税制の抜本的な改革の中で、特に課税ベースの広い間接税の検討と同時にこれは結論を出すのが現実的であろうと、こういうような答申になったわけでありまして、私どもは、気持ちとしてはこれを先行させたいという気持ちを強く持っておりますけれども、実際問題として税調の全体の空気としては、税制の抜本的な改正の中でこれを取り上げるのが現実的だという空気が支配的でありますから、そういった空気も踏まえながら、税調の中でもわれわれの意見を強く述べ、また御理解をいただくような努力をしていかなきゃならないと、このように考えております。
○佐藤三吾君 わかりました。ぜひひとつそういうことで、自治省の態度が明確ならそれで押し通す努力を今後お願いしておきたいと思います。 もう一つは、さっきの報告とかかわって聞きたいんですが、事業所税の課税団体の拡大について、私は昨年、少なくとも県都を入れるべきじゃないかと、こういう提起に対して、後藤田自治大臣も、それは私も同感だと、五十六年度にもひとつ実現するように努力しようと、こういう端的に言った回答だったと思うんですね。それがさっき報告聞きますと、拡大に至らなかったというのはどういう理由でできなかったのか。いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 事業所税の課税団体の範囲の拡大の問題につきましては、これも私どもは、できるならば範囲を拡大したいという気持ちを基本的に持っております。ただ、この問題については、この税が創設されたときの経緯などもありまして、この税は基本的に大都市における人口、企業等の集中の著しい大きな規模の都市における都市施設の整備の必要性というものに着目して、一定の規模以上の都市についてのみ課税権が認められたという経緯がありまして、当初は御案内のように、五十万以上の団体に課税権が認められてスタートしたわけですが、五十年度にスタートして五十一年度にさらに三十万以上の都市も内容的には余り変わりがないじゃないかということで課税団体の範囲を広げたのでありまして、そのときに、この税の基本的な性格が、いわば大都市税制といいましょうか、人口、企業の集中の著しい特定の都市について、その必要性を認めた税の性格からして、三十万をさらに下まで広げるについてはいかがなものかという意見が税制調査会の中に非常に強かったわけです。その空気が今日でも依然として強く残っております。 私どもは、その後都市の実態が変わってきているんだと、都市施設の整備の必要性というものは、たとえば県庁所在都市でありますとか、あるいは人口二十万ぐらいとか、いろいろな御意見があるわけですけれども、少なくとも現在の三十万以下はだめという考え方ではなくて、都市の実態からすればもっと広げてしかるべきだという意見をいろんな機会に申し上げているのですが、なかなか税調の空気としてはそれが支配的にならないというようなことで、五十六年度の場合拡大が実現しなかったわけです。しかし、これにつきましても、私どもの気持ちは、今後とも都市施設の整備の必要性というのは三十万に満たない都市においてもかなり高まっておりますので、その範囲の拡大の努力を続けていきたいと、このように考えております。
○佐藤三吾君 時間がございませんから、ひとつぜひ今後ともその努力をお願いしておきたいと思います。 次に、電電の問題について、今度御承知のとおり、四年間に四千八百億の国庫繰り入れが決まりました。これは御承知のように、市町村の場合には二分の一しか課税していないという実態がございますね。特例措置がございます。われわれは、やっぱり利益を上げたならそれは当然国民に戻すべきだと、料金を下げて戻すべきだというのが基本でありますけれども、しかしいきなりそれを国の方に納付金という形で取るということなれば、その前提として、まず自治体の特例措置が取られておかなきゃならぬのじゃないかと、こういうふうに考えておるわけでございますけれども、ここら辺があっさりいかれたという感じがしてならぬのです。この点について、大臣としてどういう折衝経過、考え方を持ち、今後の対策を考えておるのか、まずお聞きしておきたいと思うんです。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 経過につきましては税務局長からもお答えいたさせますが、大体電電公社、その他の納付金については、国で取るのなら地方団体にも当然出していいのじゃないかと私は思っております。まあ市町村あたりでも非常にこの点については要望が強い。要望が強いだけでなくてそうあってしかるべきじゃないかと私は思っておりますが、従来の経過から申しまして、二分の一ですか、そういう特例措置を講じておる。国に四千億も出せるのならば少なくとも固定資産税的なものはまるまる地元に出してしかるべきだろうと、こういうふうに思うわけでございます。 経過といたしましては、これは暫定的な措置だから、その結果は済んでからにしようじゃないかというような折り合いになったようでございますけれども、やはりこれは公社の性格にいたしましても、これが公共的であることは事実でございまするけれども、しかし、地元にも相当いろいろと世話になっておるわけでございまするから、二分の一なんということじゃなくてそのまま出して私はしかるべきじゃないかと、そういう方向で進めるべき問題だと思っております。
○佐藤三吾君 ちょっと局長の答弁の前に。もう時間がございませんから、二、三さっきの答弁とあわせていただきたいと思うのは、一つは、これは仄聞するところですが、小売売り上げ税というのとか消防目的税というのを自治省の方で検討なさっておるということを聞いておるのですが、その点はいかがかということが一つ。 それから、個人事業税の対象枠の拡大の中で、今度四点やられましたが、コンサルタント業とデザイン業の範囲というものは一体政令でどういうふうにお決めになるのか。 それから、ガス税の特例が非課税措置でやられたんですが、これは家庭ガス等にもどのように、まあ政令で決めていくんでしょうが、考えておるのか。 それから、これはもう全然地方税とは関係ございませんがちょっと聞いておきたいのは、いま問題になっております産業廃棄物の処理をめぐって、運輸、厚生等で議論になっておりますフェニックスの構想に対して、自治省としてどういうふうに対応しておるのか。 以上、時間がございませんので、まとめて質問して、私の質問を終わりたいと思います。
○政府委員(石原信雄君) お答えいたします。 電電公社の納付金の問題につきましては、大臣からもお答えいたしたとおりでございまして、私ども何か国の方で、財政再建の一環として納付金を納めさせるというような話が出てまいりましたので、その時点で、それならばわが方がもともと課税標準の特例で二分の一に減額をしておるわけですから、それの方の解決が先じゃないかということで、直ちに電電公社にも申し入れしますし、税制調査会の場でも、こういう問題があるのをどう考えるかということで問題提起したわけであります。そして、順序としてこちらが先ではないかということを大いに主張したわけですけれども、先ほど大臣が答弁申し上げましたように、この制度が四年間の暫定的な措置であるというようなことで、基本的な公社の公共性が変わったわけじゃないじゃないかというふうなこともあり、恒久的な制度を論ずる場合は、当然いまの特例についての見直しは必要であろうというような考え方もありましたので、五十六年度において直ちにわが方の主張が通らなかったわけですけれども、私どもはこの問題は引き続き残っておると、このように考えております。 それから、今後の税制改正に関連いたしまして、小売売り上げ税の構想についてどう考えるかというお尋ねかと思いますが、税制調査会の中期答申におきましても、今後のわが国の税制を考える場合に、いろいろな形での間接税の強化策が検討されてしかるべきだというような趣旨のことが述べられております。そういった中で、たとえば卸段階で課税するやり方とかあるいは製造、出荷段階で課税する仕方とかあるいは小売段階で課税する仕方とか、いろいろな課税の仕方がある。外国の例などでもいろんな形がある。そういった中で小売売り上げ税というのは、もしこういったものが実現するとすれば、それは地方税にこそ最もふさわしいのじゃないかというふうな議論があることは事実であります。それは現在アメリカの州税として最も有力な税になっております小売売り上げ税などの実績がありますので、そういった議論があることは確かでありますが、ただ、これを自治省として来年度以降どうするというようなところまでは行っておりません。一つの学問的というか、税制の一つの検討の中でそういった議論があるという程度でございます。 それから、消防税でございますが、これは私どもある程度その必要性を感じて議論したことは事実であります。損害保険会社の火災保険料を課税標準として市町村の消防施設の目的財源として消防税というようなものができないであろうかという議論を行ったわけでありますが、ただ、この課税対象範囲をどうするかとか、そもそもこういった税の性格、警察とか消防という公共団体として最も基本的な行政に対して目的税というものがなじむのかなじまないのかというような基本の議論もあり、実現には至らなかったわけで、議論にとどまったわけでございます。しかし、これらについても今後とも一つの検討研究課題ではないかと思っております。 それから次は、ガス税の非課税規定の新設の問題に関連いたしまして、エネルギーの使用の効率化に資するガスの使用について、これを非課税にするということを御提案申し上げているわけですが、その具体的な内容は政令に譲られております。その政令で、個人の家庭のガスが対象になるかというお尋ねでございますが、現在考えられておりますのは、ガスを大量に、または年間コンスタントに使う一定の要件を満たしたガスの使用、これがいわば総合的なガスの供給コストの引き下げにつながるという意味で、これを対象にしようという考えでありまして、一般家庭は量的に該当しないのじゃないかと思います。それから、もう一つはガス冷房用のガスですけれども、これは夏の期間の電力のピークを緩和するという意味で、総合的なエネルギー政策として非常に効果があるということでこれを取り上げたわけでありまして、これも一般の家庭ではコスト的にとても合わない、非常に大きな規模のガス冷房が対象として考えられております。 それから、今回追加されます個人事業税の対象事業の範囲のうちで、具体的な内容を政令にゆだねているものとして、コンサルタント業とデザイン業があります。このうち、コンサルタント業につきましては、政令では、継続して他人の依頼に応じ対価の取得を目的として企業経営あるいは科学技術その他専門的な知識または能力を必要とする事項につき調査または研究を行い、これらの調査または研究に基づく診断または指導を行う事業とする、というような規定にしたいと考えております。それからデザイン業につきましては、継続して対価の取得を目的として、デザイン、すなわち物品のデザイン、装飾に係るデザインまたは庭園もしくはこれに類するものに係るデザイン、こういったものの考案及び図上における設計または表現を行う事業、というふうに規定したい、このように考えております。
○政府委員(大嶋孝君) フェニックス計画について申し上げますが、御承知のとおり、特に大都市圏域におきましては土地の利用等の問題がございまして、その廃棄物の処理をする場所の確保というのが非常に困難な状態になってきておるわけでございます。したがいまして、そういう意味から、これに対しては広域的に対応していかなければならぬという必要性があるのが現状でございまして、フェニックス計画はそのような現状を踏まえまして計画されたものでございます。地方公共団体が廃棄物の処理を行っていくためには適切な計画であろうと思っております。 廃棄物の処理を担当いたします厚生省、それから港湾を担当しております運輸省が主管省ということでやっておるわけでございますけれども、地方団体等から相談あるいはその他ございますれば、もちろん自治省としてもこれに対応してまいりたい、かように考えております。計画としては適切な計画である、かように認識を持っております。
○佐藤三吾君 大臣、フェニックスの問題、どうしてこれを私が最後に出したかといいますと、これはちょっと議論したかったのですけれども、中身を見るとこれはほとんど自治体にかかわることですわね。運輸、厚生に主管——共管というのですか、ということで済まされない問題を含んでおると思うんですよ。いま院内の中でもこの所管委員会をどこにするかということでこの問題はもめておるのですけれども、議論があるのですけれども、やはり自治省というのは、こういった問題にもっと積極的にかたっていかないと、これは私は大変なことになるのじゃないかというような気がしておるのです。そういう意味で、ひとつこの問題に対処していただきたいということをこの際強く要望しておきたいと思います。 それから、税務局長の答弁の中で、コンサルタント業とデザイン業の二つの内容について、政令基準の方向はいただきましたが、それに基づく見込み額というのは大体どの程度予想しておるのですか。あわせてひとつ御報告いただいて私の質問を終わりたいと思います。
○政府委員(石原信雄君) デザイン業の追加による収入額は二億円でございます。それからコンサルタント業が三億円でございます。
○志苫裕君 われわれは、大臣の所信は伺ったけれども、それに対する質問はまだ行っていないわけです。ですから、本来であればじっくりそれをやりまして、一体安孫子自治行政というのはどんなものなのか確かめてから法案の審査に入るのが筋だと思うのでありますが、残念ながらいろんな関係でその時間は取れていないようです。その問題はいずれ後に譲りますけれども、ただ、自治大臣というよりは鈴木内閣の閣僚としてどうしても伺っておきたいことがあります。 一説によりますと大臣は田中派だそうでありますけれども、田中さんは、いわゆる金脈問題で辞任をするに当たりまして、いずれ真実を明らかにして国民の理解を得たい、こう表明をしました。同じ趣旨の表明はその後も再三にわたって行われておりまして、それでなお疑惑を晴らすことができなければ責任をとる、議員もやめるという断言をしたことは御存じのとおりでありますけれども、私の承知をしておる限りでは、どうもその約束はまだ果たされてはおらない。言うまでもないのでありますが、この約束は田中さんが総理をやめたからといって、あるいは別の事件で法廷にあるからといって、帳消しになるものではない。ましてや、時間がたったから風化をするとか、選挙の洗礼を受けたから免責になるなんというしろものじゃない。かつて一国の宰相の地位にあったほどの人でありますから、国民との約束をほごにすることはあるまいとは思いますけれども、しかし、この問題は、その解明には、政府もまた責任が継続をしておるわけでありまして、それこれを考えますと、やはりこの問題を風化させないという意味で絶えず銘記をしておかなければならぬ問題だと思うのです。閣僚の一員としてその点はどのような所見をお持ちですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) あの問題というものは、現在裁判にかかっておるわけでございまするから……
○志苫裕君 裁判はロッキードなんだ。
○国務大臣(安孫子藤吉君) ロッキードの問題ですね。
○志苫裕君 いや、金脈ですよ、これは。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 金脈の問題ですか。
○志苫裕君 金脈。田中さんがおやめになったのは金脈で、所見を述べたのは金脈の問題。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 退陣するときの問題ですか。——この問題の一環としてロッキードの問題もあるわけですね。そしてそれが司直の関係にかかっておる。その結果を待って判定されるべき問題だと思います。
○志苫裕君 大臣、それはちょっと——まあそれはあなたの方が金脈の一環がロッキードだと、そこまでお認めになっていれば言うことはないですが。しかし、金脈は金脈でしてね、これはやっぱり解明の努力を御本人はされているんだと信じますけどね。しかし、まだ国民に対する約束は終わっていないんですね。いずれ明らかにしますと。もう古くさかのぼって証拠書類までつけて、国民の理解を得ると言っているわけですよ。政府も、歴代総理は、田中さんが早くそのことのけじめをつけてくれたらいいという表明もなさっておるわけでね。しかしやっぱり、とかく田中復権とか田中軍団が三けたを超すとかというふうなことが出るたびに、あああの約束はまだ終わってないんだがなということを私はいつも思うんですよね。これは政治家としても内閣としても当然のことだと思うんですね。その辺はやっぱりはっきり言うものは言っておかなければ田中派のためにもならぬと思うんだけれどもね。もう一度ひとつ。
○国務大臣(安孫子藤吉君) これは私の申し上げる問題ではなくて、田中さん自身の判断にまつ問題だろうと思います。
○志苫裕君 そうですかね。——これは田中さん自身の問題ですけれども、内閣は、政府は、本院の警告決議を受けて、解明についての責めも負っておるわけですね。ですからこれは田中さん個人の問題ではないんです。院の問題でもあり、内閣の問題なんです。これを風化させてはならないという意味で私は大臣の所見を伺ったんですが、どうも余り、その辺の倫理感は薄いようですな。 第二は、これも言うまでもないのですが、鈴木内閣は大平内閣を継承したものであります。その大平内閣は、国民の前に開かれた政権党の公選と、こういうことで、いわば福田さんとの公選で選ばれた内閣でありますね、大平内閣は。私は、前にもこの問題を取り上げたことがありますけれども、この公選なるものは、政策も不在であったし、どろどろした権力の争奪というふうなもの、そういう醜さもあったけれども、しかしまあ歴史的、時代的な背景を見るならば、やっぱり大平さんの主張をする田園都市という国家構想、福田さんによって主張された、私に名づけさせれば危機管理国家とでも言いますかね、そういう国家構想、この二つが選択を求められたという背景を持っていたと私は思います。そして、大平さんが選ばれた。 だから大平さんは、明治以来の集権国家体制、その上に咲いた物質万能の社会に厳しい反省と批判の目を向けて、現代は文化の時代だという認識を示されました。そして、それが地方の復権によって実現されるという地方の時代論を展開をしたことはあなたも御存じのとおりです、まあ老練な保守党政治家である大平さんが、国民統合の論理として便宜的に田園都市国家の構想を提起したのであるかどうかは別といたしまして、地方の復権を通してそれが展開される限り私は共鳴できるということを本委員会でも申し上げたのでありますが、しかし、大平さんは亡くなった。そして一方では、国際的な緊張をも背景にして、いまや日本は危機管理国家への道を歩み始めておるという気がしてなりません。 それが証拠かどうかはわかりませんが、鈴木総理の所信表明からは、地方に関する所信の一かけらも出てこない。歴代内閣の総理大臣の所信としてはまさに希有なことですね、これは本当に。こういうふうに思えば思うほどに、これはどうも歴史の逆流だというふうに思うんです。鈴木内閣の自治を所管をする閣僚として、一体これをどう思いますか。私は、閣僚の一員であるあなたは、所信表明にも意見を述べる機会があったのじゃないかと思うのでありますが、そうすれば、そういう文言の一つぐらいは盛り込ませる権限があってもよかったのじゃないかという気がしてならぬのですが、一体どのような所見をお持ちですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 鈴木総理も、地方の問題については非常に重大な関心を持っておるわけであります。それで、大平さんの思想というものも受け継いでいるものだと、私はこういうふうに思っておるわけでございます。 それで、所信表明演説に入る入らないにかかわらず、総理といたしましては地方の問題に特段の関心を持っておる。私もそういうことを常々主張いたしまして、今後の政策の展開に当たってまいりたいと、こう思っておるところです。
○志苫裕君 まあこれはそれぞれ哲学の領域にまで入る問題ですから余り議論はしませんが、やはり地方の時代論が登場するにはそれなりの背景もあるわけでありまして、歴史の歩みもあるわけです。今日、国際緊張が見られて、それに全体が巻き込まれて危機管理というような様相を強めていますけれども、これはまあ歴史のジグザグの一つでしかあるまい、そういうことによって大きい歴史の流れというようなものを、みんなうろうろして見失わないようにしないと、せっかく地方自治の復権へ向かって地方が主役になろうというこの芽が消えてしまうことを、私は非常に残念に思うわけですね。 そういう点で、これはやっぱり、ほかがみんなうろうろしておっても、せめて自治大臣ぐらいは内閣の中でしっかりしてもらっておかにゃいかぬという意味で申し上げたんです。もう一度どうですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 私は、こんなふうに考えておるんです。国際的にも、日本の進路についても大変むずかしい問題が控えておる。そういうときにこそ地方の問題というものは特に重視していかなくてはならぬ、それがやっぱり日本の本当に安定した国家を築き上げていくゆえんだと、こう思っておるんです。
○志苫裕君 まあひとつ、それでせっかく御精進願います。 ところで、予算委員会でもやりましたが、その後自治法改正の動きはどうなりましたか。
○政府委員(砂子田隆君) 御案内のとおり、地方公共団体の組織なり運営の合理化を図るということのために、地方制度調査会からの御答申をいただいた中身を実現すべく、現在地方自治法の一部改正について検討を加えているところでございます。 法案に盛り込むべき事項につきましては、すでに御案内だと存じますが、監査委員の監査権限を強化をいたしまして機関委任事務まで広げようという考え方、あるいは地方公共団体の連合組織に意見の提出を求める考え方、あるいは都道府県の基本構想というのを制度化をすると、そういうような形で、いま各省に自治省の考え方を提示をいたしております。しかし、この内容が、最近の法案の改正の中ではやはり最もむずかしい部分を占めておるということもございまして、関係省庁の間でいまこれを検討を加えているところであります。私たちの方も、ぜひこの内容が国会へ提出されるように関係省庁の御理解を得ながら調整をしている段階でございますので、いましばらくお待ちを願いたいと存じます。
○志苫裕君 行政局長、そこまでの話は私も聞いたわけ。そこから先がさっぱり進まぬので、いまどうなっておるかということを聞いておるのでしてね。まあこれは大臣も、それから総理も、ぜひそうしたいという御答弁にはなっておるのですが、この一つをとってみても行政改革のむずかしさをまさに思わせるいきさつではあると思うんですが、大臣、どうですか。感触としては出せそうですか、国会に。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 私は、出せそうだなんという考え方ではなくて、ぜひ出さにゃいかぬと、こう思って努力しております。
○志苫裕君 出しゃいいってものじゃないんでしてね。それはなぜかというと、あっちへ接触したらこの分だめ、こっちへ接触したらこの分だめと。 〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕 それは幾つか書いてある、盛り込んでありますけれども、いま行政局長お答えになったように、骨になっているのは、地方公共団体の組織が意見を、物を言う場所をつくるということと、それからべらぼうな機関委任事務に対して、議会やまた監査委員が、自分のところでやっているわけですから、当然目を通せるという、ここが骨なわけ。この骨以外はあってもなくてもまあいいようなものなんです。これは何かのついでがあったらちょっとやればいいような問題ですね。ところが、骨のところはさっぱり、こっちへ行ったら行管にぶつかり、こっちへ行ったら大蔵にぶつかって、まあ出さなきゃならぬと言うたからっていうんで、刺身のつまみたいなものばかり持ってきても、これはだめですよ、肝心なものが入ってこなきゃ。その辺の点で、まあ出さなきゃならぬという気構えはわかりましたが、つまじゃないんですよ。中身がちゃんと入って出せそうな感覚ですか。
○政府委員(砂子田隆君) いま大臣からお答えをいたしましたように、ぜひこれは国会提出をいたしたいと私たちも考えております。いま志苫委員がおっしゃいましたように、その二点が大変問題で膠着状態に入っているわけでございますから、これをやはり解きほぐさなければ春は来ないという感じがいたすわけでございます。そういうことで、実はこの問題について各省の理解を得るということを前提にいま調整をしているということでございますので、御理解を願いたいと存じます。
○志苫裕君 本当、春は来ないんですから、私らも、これは大事な問題でね、それぐらいのことができないで何の地方行政だと。じゃ、まあ春が来るまでこの法案の審議も待つかなんて言いたいところですけれども、そうもなかなかいきませんので、これはせっかくひとつ大臣を先頭に奮闘してほしいと思います。私はめったなことで自治省のやることには賛成しないんですが、これは大変いいことでありますから、ひとつわれわれもまた自治の拡大のために努力はしたいと思います。 そこで、時間もなくなりましたから、税法の中身につきましてはほとんど同僚の佐藤委員から出ましたから、私は二、三の問題にしぼりますが、率直に言いまして、今度の本案の地方税の改正には見るべきものはないですね、これは。ほんとに。一年休んだような法案だと思うんですが。財政危機というのは別に国だけのことではないんですね、率直に言いまして。それにもかかわらず財政の再建だとか財政対策だとかということになりますと、最近はもっぱら国のサイドでだけ論じられて、地方のことはかやの外という、こういう雰囲気を感じます。昭和五十年の終わりから五十一年、五十二年と、まあ三兆も四兆も借りなきゃならぬというときにはずいぶんみんな緊張しましてね。何とかしなきゃならぬという気構えだったんですが、その後、わけのわかったようなわからぬような対策をしてきたら、国の方が大変だというので、そっちへ論議が移っちゃって、さっぱり地方が論外だという印象を受けてしょうがない。 たとえば今度の法人税制の改正、あるいは先ほど議論になった電電の納付金の問題等をとってみても、もうちょっとは地方財源に取り込んでもいいじゃないかという、こういうのが全体の空気だったわけでして、ふたをあけてみたら全部だめと、これじゃ一体何をしておったのかと言いたいところなんですがね、その辺の点について御報告を求めたいと思います。 〔理事金井元彦君退席、委員長着席〕
○国務大臣(安孫子藤吉君) 確かに、最近におきまして国の財政危機に関連いたしまして国のサイドからの議論というものが非常に強くなっておること、これは事実でございます。しかし、それは結局地方財政にも大きな影響を持つ問題でございます。だから、この点の認識を十分理解してもらわにゃいかぬわけでございまして、その点について自治省としていま努力をしている、こういうところでございます。
○志苫裕君 努力をしたかどうかわからぬのだが、本案について見る限り、あるいはその他の問題について見る限り、ちっとも努力の跡はないじゃないかと、こう言っている。その点はどうです。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 努力をした結果、いま御審議を願っているようなところでひとつ御理解をいただきたいと、こういうことでございます。
○志苫裕君 この点は、まあ国も大変ですけれども、その陰に地方が隠れないように、これは努力しなきゃならぬ問題だと思いますね。この点は、ひとつ私の主張として皆さんに申し上げておきたいと思うんです。 そこで、住民税のことですけれども、課税をしない所得の額、なかなか奇妙な方法を思いついたと思うんですけれども、課税最低限の引き上げというのはいままでも地方財政が苦しいときでも——まあ地方財政が苦しいときは国民もまた苦しいわけでして、住民も苦しいわけでして、ですからいままでいろんな苦しいときがあったけれども、歴代内閣も努力をしてきたし、みんながんばったんじゃないかと思うんです。国民もまた国会も、そのことを再三にわたって決議で求めてきたんだし、自治省当局もそれなりに努力をしてきたことを否定するものではありません。ところが、ことしのこれは一体何事だというのが率直な感じでして、私なんかもうっかりしていましてね、一見限度額が上がって百七十五万になった、ああなかなか自治省がんばったなと思ってよく見たら、何のことはない、奇妙な方式で、こっちまでごまかされるような案をつくったわけでありますが、一見上がったように見えて、その実は名目所得等が幾らか上がれば上のランクへ行って増税になるというような内容にもなっておるわけでありますし、国税の所得減税が強く主張されて、まあ政府はいやだったんだろうけれども、議長裁定などで曲がりなりにも戻し税のような形で、実現するかどうかわかりませんが、そういうところまで来ておる背景なども考えれば、当然地方税も対応すべきじゃないかと、住民税もそれに対応すべきじゃないかという気がしてならぬのですが、どうでしょうね。
○政府委員(石原信雄君) 先生お話しのように、地方財政非常に苦しい中で、昨年度の場合も一昨年度の場合もそれぞれ課税最低限の引き上げを行ってきたわけであります。ただ、引き上げを行った年度におきましては、それぞれそれによる減収を補てんできるような他の税目による増収措置というものが考えられたわけですが、五十六年度の場合、課税最低限の引き上げによる減収額を補てんできるだけの増収措置というのがどうも見当たらないというようなことであり、また、これまで課税最低限の引き上げを行ってまいりました結果、税制調査会の答申などでも、国際的な比較からすればかなりの水準にもなっているというような見方もありまして、五十六年度の場合課税最低限の引き上げを見送らざるを得なかったわけであります。 しかし、生活保護基準との関連などもありまして、低所得者層に対する配慮というものは、これはぜひとも必要であるというようなことでいろいろ検討を行ったわけでありますが、その結果、住民税につきましては、所得税と異なりまして、一定の要件を満たす場合には非課税にするという規定があるわけでございます。人的非課税要件というものが現在でも三つほど掲げられておりますが、それにより、五十六年度限りの措置ではありますけれども、一定の所得以下の住民を所得割の非課税に加えるというようなことで、低所得者層に対する配慮を加えるしかないと、このように判断した次第であります。 したがいまして、この非課税限度額の創設というやり方は、確かにいままでなかったやり方でありまして、所得課税の中でこういった方式がどのように位置づけられるのか、どのように評価されるのか、これはいろいろ御意見があるところであろうと思います。そういったこともありまして、単年度限りの措置としてこれを導入することにしたわけであります。したがいまして、このような制度の今後のあり方についてはさらに研究していきたいと、このように考えております。
○志苫裕君 国税の方は三年も続けてさわっていないわけだし、それに比べりゃ地方税は不十分ながらも毎年やってきたわけだから、その分だけでもありがたいと思えというようなところがあるいはあるのかもしらぬけれども、そういう発想だけでいきますと、もともと国税と地方税の間に開きもあるわけでしてね。国税よりも下のところで地方税取っているわけですから。そこに住んでおる住民は、住んでおる限りにはみんな応分の負担をせいという、その論拠を用いるのかもしらぬけれども、しかし何も住民税がそれ一本になっているんじゃない。応能原則も一応やっておるわけですからね。 課税最低限を引き上げるにこしたことはないと思うんですが、いまのところはどうも答弁だと譲りそうもないんだけれども、ただ局長、今回限り、ことし限りの措置と言うけれども、自治省の今回限りとか当分の間とかというのは信用ないんでね。当分の間がずいぶん長く続いているのがいっぱいありますからね。交付税の方も当分の間があるし、自治法にも当分の間はあるしね。だから、今回限りなんという約束は余り当てにならぬのですが、これはしかし、一遍やるといい方式だっていうので毎年考えるんじゃないですかな。
○政府委員(石原信雄君) ただいま申し上げましたように、この非課税限度制度を導入したということは、まだ制度としての評価が定着してないという意味で、五十六年度限りの措置としてこれを制度化したわけでありますが、じゃ、しからば五十七年度以降どうするのだということになりますと、税制調査会でも課税最低限の問題等の所得課税のあり方、特に課税最低限のあり方については、今後の国民の生活水準の推移でありますとか、あるいは地方財政の状況等、いろんな要素を勘案しながらさらに検討をしなさいというように言われております。ということは、この制度が必ずしも万全でない、もっともっと勉強して、わが国の実情に合った制度を考えなさいというふうに言われております。 そこで私どもは、この制度を今後どうするのか。あるいは一方課税最低限の扱いをどうするのか。こういったものをそれぞれ頭に置きながら、全体としての所得課税のあり方を研究していきたいと、このように考えております。したがいまして、このままの形で毎年度同じようなことを行うのか、あるいは課税最低限の問題に戻って再検討するのか、あるいは両者をかみ合わして再検討するのか、その他所得課税全体の問題としてさらに別途の方途を見出すのか、これは幅広く今後検討していかなきゃならないと、このように考えております。
○志苫裕君 まあせっかくことし限りと、こう書くのであれば、本当にことし限りにして、やっぱり来年からはいろいろ工夫をして、基礎控除なり三控除を上げていくというやり方でひとつこれは努力を願いたい。 念のためですが、これ三控除を三万円上げると、下は幾らになって全体で財源どれぐらいになりますか。
○政府委員(石原信雄君) 三控除をそれぞれ三万円上げますと、課税最低限としては百七十六万七千円となります。その場合の平年度の減収額は二千百六十億円ということになります。したがいまして、今回の非課税限度による限度額百七十五万七千円をもし課税最低限の引き上げで実現しようといたしますと、減収額としては二千億円を超す額が要るということになるわけでございます。
○志苫裕君 まあ二千億といえば大きいことは大きいですが、しかし二千億ぐらいなら、それこそこれだけの奇妙な案を考えつくほどの頭を持っているんだから、もっと工夫できるのじゃないかなという気もするんですけれども……。 これはまだ私の主張にまでなり得ませんけれども、公営競技のテラ銭巻き上げるとかね、それは仕組みはいろいろとありますよ。あれはちょっと仕組みは別だけれども。その全体を直すなら直してテラ銭巻き上げるとして、テラ銭の額はどれくらいありますか。
○政府委員(土屋佳照君) 五十四年度で公営競技の売り上げのうちの収益金が三千五十一億円でございます。これは、競馬、競輪、オートレース、競艇と、それだけでございます。
○志苫裕君 三万円上げると二千億円、テラ銭は三千億になるというんだね。差し引き千億ぐらい余っている勘定ですけれどもね。まあこれはいまはそのうちの一部をいただきまして公営企業の利差に使ったりしてますね。いろいろ問題点もあるんでしょうが、こういう問題、何とか連絡会議というようなところでそれなりの答申、意見も述べているようですが、これをもう少し工夫をして地方財政全般の中に取り込むという方法はありませんか。あるいは問題点はどこでしょうね。
○政府委員(土屋佳照君) 公営競技の収益金をどういうふうにして均てん化さしていくかということは、たびたび議論もされておるわけでございます。一番大きいのは、いまお示しのございましたように、公営企業金融公庫納付金価度というのが設けられて、逐年その納付率を引き上げてまいっております。今日まで大体二千億近いものがもう積み立てになっておるというふうなことでございましてこれが非常に大きいわけでございますが、それ以外に、全般的に見れば、全体の財源の均てん化という意味では特別交付税の減額措置もとっておりますし、地方債の調整措置もとるといったようなこともしておりますし、それ以外に、最近では都道府県レベルの均てん化措置、たとえば県の中で市町村振興基金へ積み立てさすといったようなことで、かなりこれは均てんしてきておるわけでございます。 ただ、お示しのように、全部のものとして共通に使うということになりますと、やっぱり過去の経緯があり、実施団体のいままでの努力した結果、いろいろな問題が背景にあるわけでございますから、なかなかそれを全部その団体から取り上げて均てん化するという思い切ったことはできないと思うのでございますけれども、いま申し上げましたように、いろいろと今日まで均てん化の実績を上げてきておりますし、なお、御承知の公営競技問題懇談会の意見書というものも出ておりまして、現在総理府の総務副長官を長とします関係各省庁の連絡会議もできておるわけでございまして、できるだけこれを均てん化させるという方向で議論をしております。 おっしゃいますような意味での収益金の使い方には、今後さらに工夫をしなきゃならないと思うのでございますが、ただいまおっしゃいましたように、所得割等の減税をすっぽりとこれでカバーするというような形でおさまるというようなことはなかなか容易じゃないだろうと思っております。
○志苫裕君 まあここに美濃部委員もおいでですからあれですが、私は、この公営ギャンブルは基本的にそう賛成でもないんだけれどもね、しかし、現実問題としては現在存続しておるし、いまその筋の説明によると、国民の娯楽としても定着をしておる。何よりもこの収益金というのはもう本当に安定化しているといいますか、恒常化しているといいますか、そういう状況でありますから、ただ基本論だけでその問題点を見逃すわけにもいかないという立場で申し上げている。 そうすると、いまの公営競技問題関係省庁連絡会議というのはどの程度まで議論が進んでおるのかしら。
○政府委員(土屋佳照君) 具体的にはいろいろなことが言われておりますが、これには意見が相反するような意見がありまして、結論的にいまこうするというところは出ておりませんが、やはり今後いまの納付金制度をどうするかといったこととか、それから、それぞれの府県内におけるいろいろな基金等に積み立てる場合の問題とか、そういった具体的なことが議論されております。ただ、関係各省庁いろいろまたがる問題でございますので、最終的にこういうことでいこうというところまで詰まっておりませんが、いま鋭意検討しておると、そういった状況でございます。
○志苫裕君 この問題はそれぞれ問題があるんでして、私も余り断定的なことを言うと党内でも物議かもすから、そうはっきりは言えないんですが、それでもいろんな意見、たとえば財政需要の半分以上の分は、何か五割以上は取れとか、いろんな意見もあるわけでして、これはひとつ、そういつまでも長い宿題にはしておけないと思うんですね。懇談会あたりでも均てん化という意見書も出ておるわけだし、それの議員連盟でしたか、議員同盟でしたか、何かそちらの方でもほぼそれと同じような意思統一はしておるのでありますから……。それは握っておる当該団体とすれば、それは言い分があるでしょうよ。しかしその言い分だけをそういつまでも——何か金ぴかの御殿まで建っちゃって、もうやることはないわなんというような自治体と、もうどうにもこうにもならぬ自治体とが併存をして一緒になって地方財政危機だ危機だじゃ、これはとても話にならぬだろうという気もいたしますのでね、これはいつまでも回答を延ばさないで、皆さんの方でも検討を急いでもらいたい。 端的な言い方をすれば、減税やろうと思って工夫をすれば、そこにも金があるじゃないかということを私は指摘をしているわけです。もちろんそれに伴って地方財政計画その他の部分にも波及はしていきますし、そういう財源を取り込んだら、大蔵の方からじゃあ交付税減らそうかなんて言われたんじゃ元も子もなくなりますから、用心しなきゃならぬ点もありますけれども、これはひとつ真剣に検討をしてもらいたいと思います。 それから宅地並み課税の問題、おとといだか伊藤委員もやっておりましたが、私はこれはいずれ一般質問等でやりますけれども、大臣、どうでしょうね、この宅地並み課税の問題については、片や税制の不公正といいますかね、同じ土地がこう並んでおって、一方の方はべらぼうもなく税金を取られるし、一方は何か農地であるようなないような状況で安いという、そういう問題もありますが、もう一方では、自治省サイドで言うと、税金少しよけいもらえるという点と、それからもう一つは、宅地供給の促進という二つの面を持って今日まで説明がなされているわけです。きょうそれについて意見は申し上げませんが、ただ率直に言いまして、実態から見ると宅地供給の促進にはならぬのではないか。現に、切り売りされれば坪百万とか百五十万とかいうところまであるんですから、そんなものにサラリーマンなどが手が出るわけはないのでありまして、宅地供給促進というようなのは、うたい文句にはなるが実効は上がらないような気がする。さりとて自治省というのは地方行政全体を見ているので、税務当局が税金取ればいいというサイドだけじゃないんで、住民全体の住宅なり宅地の確保という点にもずいぶん気を配らなきゃならぬわけですが、大臣の感触としてどうですか、その宅地並み課税の問題、いよいよ期限が来ているわけです。これをいろいろ工夫をしたところで、これは宅地供給の促進にはならぬのじゃないですか。どうですか。
○政府委員(石原信雄君) 大臣からお答えする前に、若干事実関係について御報告さしていただきます。 宅地並み課税制度が宅地供給の促進に役立っているかどうかという点はいろいろな場で論議されるわけでありまして、このことをずばり立証するようなデータはなかなかないのでありますが、ただ一つの判断材料として、昭和四十八年一月一日現在とそれから昭和五十四年一月一日現在のその間の市街化区域農地の地籍の減少状況を調べてみますと、全体としてはこの間一九・二%減少いたしております。ところが、このうちいわゆる宅地並み課税が実施されておりますA農地の場合は三八・六%、B農地の場合は三三・九%の減少となっておりまして、平均よりもかなり高くなっている。一方、宅地並み課税が実施されていないC農地の場合は、この平均よりも率がかなり低くなっている、こういうふうな事実がございます。
○志苫裕君 大臣どうですか、感触は。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 宅地並み課税が住宅政策あるいは住宅用土地の提供にどれだけの効果があるかと、この点はなかなか判定できないと思います。そう言われるほど大きな力があるものでもなかろうとこう思っております。 そこで、どうせことしじゅうには見直しをせにゃならぬわけでございますが、御承知のとおりに、その間に介在する農地をどうするかという問題、農業をやろうというやつをどうするかという問題、それからC農地がいま外れていますけれども、こいつをA、Bと同じようにする、A、Bの方はまた相当減額をしておるわけですから、税調あたりではそいつをやっぱりしっかりやれと、減額なんというのは適当じゃないと、こういう答申も得ておるわけでございまして、住宅政策との関係、それから地方団体の財政の問題も絡んでくると思います。それから、住民の不公平感という問題もあると思います。その辺をひとつ十分考慮しまして、何とかことしじゅうには結論を得たいと、苦慮いたしておるわけでございます。
○志苫裕君 いずれこれは私らも本格的に議論をいたしますが、供給の促進、もう一つは税の公平という二つの車を回しているけれども、宅地供給の促進にならぬとすると税の不公正の問題だけだ。税の不公正の問題は不公正な事実に対応すればいいのであって、これならもっと、対応はそんなにめんどうではないというふうになってきますのでね、もう少し自治省サイドでも、宅地供給の促進に一体税制がどう機能するのかという点については、これはやっぱり検討をしてもらわなきゃいかぬと、このように思います。 時間がなくなりましたので飛ばしまして——どうしました、おととしからなんですが、地方税に係る医師優遇税制の話は、その後皆さんの方はやめちゃったの、これ。どうなったの。
○政府委員(石原信雄君) 御案内のように、いわゆる医師優遇税と言われます社会保険診療報酬に係る所得の取り扱いについては、所得税、住民税につきましては、例の経費の特例を圧縮するという形で今日に至っております。 一方、事業税につきましては、昭和二十七年の議員立法で非課税にするという扱いがなされて今日に至っているわけでありますが、所得税におけるその見直しと関連いたしまして、事業税についても非課税規定そのものを見直してはどうかという議論が、やはり私ども、その見直しができないものかということで税調の場等でこの問題を検討していただいたわけでありますが、ただ事業税の場合には所得税と違いましてかかった税金が経費として算入される。したがってそれは経費になるものですから、理論的には社会保険診療報酬の基礎にこれはもう一遍算入されなきゃいけないという性格を持っておりますので、社会保険診療報酬の点数の改定問題にこれは波及していくという議論もありまして、今日に至るもまだ結論を得ていないわけであります。 それから、同じ時期に非課税措置が講じられました新聞業とか放送業とか、こういったものの扱いともこれ関連があるじゃないかというような議論もあり、なかなか結論が出ないで今日に至っているわけでありまして、私どもは引き続きその見直しについて努力していきたいと、このように考えております。
○志苫裕君 これはいつでも同じ答弁しているんでね。あなた、そう言いわけしたってだめなんで、いろんな圧力があるものだからうまくいかないんでしょう、これは。自治大臣医系議員じゃないような気がするが、これはひとつやった方がいいですよ。この点をやるとだんだんこう答弁があいまいになっちゃうんだ、毎回。だけど、これは決断の問題ですよ。その点は指摘しておきまして、来年はまた同じ答弁をしないように、要望をしておきます。 最後に、大臣も雪国の出だから。私は暇さえあればこれを言うんですが、きょうは一つにしぼりまして……。 固定資産の評価基準における積寒補正ですね、木造部分について二割五分という限度を設けて補正していますね。雪国の木造家屋の減耗を考えてそうやっておることに非常にみな喜んでいますけれども、最近、何せもうどんどん雪が降ったり、それに除雪、排雪等の経費がかかるものだから、高床にしまして、床をこう高くして、床というか土台をね。その上に家を乗せる。高床の部分、その分だけ取り除かなくて済みますからね。こういうのがはやっているわけですよ。高床部分というのは木造にするわけにいかぬから、鉄骨にしたりコンクリートにしたりする。そうすると、その分はちゃっかり税金はよけい取られてしまう。上の木造部分と同じように補正の対象にしてくれない。高床の目的はもうはっきりしているわけだから、狭い土地でうちを広くしようという意味で高床にして地下を使っているわけじゃないんですね。そういう実情にかんがみて、これはひとつ高床部分も上の木造部分と同じような取り扱いにしてもらえぬかという要望が強いんですけれども、どうですかね。
○政府委員(川俣芳郎君) ただいまお話がございましたように、積雪寒冷地帯におきましては、木造家屋の損耗が積雪あるいは寒冷によって増大するという事実から、一般の経年年数による減点補正率に加えまして、積雪地域の場合でございますと、最高二五%までの減価をいたしておるわけでございます。 ただいまお話のございました高床式の家屋の場合でございますが、この床下部分につきまして壁をめぐらしておるというような状態があって、それが家屋の一部になるという場合でございますと、これはやはり、いわゆる基礎ではなくて家屋の一部分として評価をしなければならないわけでございます。ただ、壁等がめぐらしてございませんで、構造上家屋の一部となり得ない、家屋として認められないものでございますと、それは基礎として評価をされるというわけでございます。 お話は、基礎の部分が非木造であるが、損耗の補正率について木造と同じような補正率を使ったらどうかというお話だろうと思うのでございますが、これは実は非木造部分につきましては、やはり木造と違いまして損耗の度合いが少ないわけでございまして、構造的に非木造でございますれば、その部分については非木造の減点率、つまりこれは三%と五%とございますけれども、これを適用せざるを得ないというふうに思うわけでございます。 ただ現在、先ほど申し上げましたように非木造家屋につきましての積雪寒冷による経年減点補正率は三%もしくは五%でございまして、この率が損耗の程度から見て果たして適正なものであるかどうかという点につきましては、関係の地方団体とも相談をしながら私どもといたしましては今後検討をしてみたいと、かように考えております。
○志苫裕君 いや、いまいろいろお話があったそのこと、私はわかっているんですよ。わかっているから、それが何とかならぬかとこう言っているんでね。あなた長々と答弁したけれども、結局はだめだということを言ったわけだ。ただ非木造の部分の減耗率三ないし五というのを、もうちょっと枠が広がらぬかどうかは検討してみようというのが少し変わっているけれどもね。あとは、そう長々言わぬでも、それはめんどうですと言えばいいのであって、めんどうだけれども、しかし雪国に対する、ことしの雪害なども契機にしまして、もう一度雪というものに目を向けようと。現行法制では無理なことは承知なんですよ。それを乗り越えた新しい立法というようなものをわれわれは熱心に主張したいけれども、そこまでいかなければ現行制度の中で少しでも、考えようによっては直せるというものであればこれは対応しなきゃならぬだろうという意味で申し上げているんでね。 私は、これは時間がないからもうあれですけれども、皆さん、極端なことを言うと雪に対する認識が足りないんだよ。五メートルも八メートルも雪降ってごらん、回りは全部雪しかないんですよ。家の境もなきゃ、たんぼの境もなきゃ、林の境もないの。あるのは全部雪なんですよ。そこから税金取るとは何事だというのがこっちの方の本当の言い分なんですよね。それで三ヵ月も四ヵ月も埋もれてるんだから。この下に家あり、この下にたんぼありなんだから。境界なんかありゃせぬのですよ。それを皆さんは、帳面の上の区画を見て税金取ったり、これはコンクリートだ、これは木造だ、ヘチマだと、こう言っているんだ。そういうことでは雪国は救えぬと私は言っているんですよ。それでも何とか生き延びようとして雪の上へ家を出そうというので高床つくって、数メートルの雪の上に屋根を出し、顔を出して暮らしているんですよ。これに対していままでの感覚じゃそれは救えませんよ、あなた。 そういう意味でこれを言っているんでね。いや、それは理屈はあるさ、高床つくっているのは雪国だけじゃないと。それはいろいろあるかもしれないですよ。あるかもしらぬけれども、そういう目のつけどころをしなければ雪に対する新しい行政のスタートが始まらぬですよ、これは。そういう意味で言っているんでね。私は、もう時間がなくなっちゃったからやめますけれども、これはひとつ特に、そういう目的でつくられる、雪の上に顔を出そうとしてつくる高床——せっかくつくったんだから遊ばせることはないや、何か余ったものでも入れておけやという利用はしますよ、それは。しかし、そこに子供部屋をつくって電気つけてなんというようなことはないんですからね。こういうことも考えて、それはいますぐ手がつかぬかったら、じゃ、この非木造部分の減耗率を、そういうところについては五%の限度をもうちょっとふやしてみようかとか。それも前進ではありますね、前進ではありますが、そういうことも含めてこれはひとつ抜本的に考えてもらうと。 私なんかに言わせれば、明治百年この方、何かもう薩長が世の中取っちゃって——大体東北の方は、雪国の方は、徳川についたばっかりにもう百年間ひどい目に遭っているという感じだってあるんですからね。この暖国政治を弾劾する意味においてもこれは直さぬといかぬ。大臣どうですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) その点は志苫さんと私は全く同意見でございますので、ひとつ税務当局にも考えてもらいたいと思います。
○大川清幸君 審査する対象というか議題が限られておりますので、先日から行われておる質疑の中で、私がきょう確認のために御質問申し上げる事項が大分重複する部分があるかもしれませんが、ひとつよろしく御答弁の方をお願いしたいと思います。 そこで、先ほどから御意見も出ておりますが、地方自治体の立場から言いますと、歴年、地方制度調査会その他から、地方自治の自主権の拡大とか権限の拡大あるいは財源に対するいろいろな問題、こういうことについては改革の意見がたびたび出ておりまして論議が繰り返されてまいりました。今回提出されておるところの地方税あるいはその他の法案を見ましても、確かに改革の点ではちょっと、いまこの時点でこの法案だけでとやかく言うのはどうかと思いますけれども、やはり地方自治をあずかる立場から言うと、もう少し踏み込んでいろいろなものを早いテンポで改革をしていただきたいと、こう思うわけでございまして、そういう観点から言いますと、大変基本的なことで恐縮でございますが、自治大臣としての地方自治に対する御認識、とりわけ地方の時代、こう言われておりますので、大臣の御所見から初めに伺いたいと思います。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 地方制度調査会なんかで幾たびかの答申を得ておりますけれども、通覧いたしまするに、これで実際に実現したものはごくわずかでございまして、ほとんど実現していない、もう定例化しているような状況でございます。これはまことに遺憾でございまするが、それだけこの問題は非常に壁が厚い、むずかしい問題だということの証拠にもなるだろうと思うのでございます。 それで、先ほど申し上げましたとおりに、今後の日本の動向から見ましても、やはり地方というものにもっと力をつけなければ日本の安定がから得られないと私は思っておるわけでございます。そんなところから大平さんもやはり、地方の時代だと、そういうような構想に立って日本の政治を運行していきたいと、こういうふうに考えたのだろうと思うんです。それはいまの鈴木内閣もその点は踏まえてやっておるわけでございまするが、そこで、いまのところは非常に国家財政の点に議論が集中しておりまするけれども、しかしその裏腹といたしまして、地方の問題というものはきわめて深刻な状態に逢着をする危険性があると私は思っております。そのためには、やはり今回のいろいろな審議会等におきましても、税財政の問題あるいは補助金のあり方の問題等々に関しまして基本的な問題をひとつこの際にやろうと、こういう段階にございまするので、私はこの際総理とともにやはり地方の問題というものを十分認識をいたしまして、そして地方の時代にふさわしいような、そうした税財政の問題、地方行政のあり方の問題についてもひとつ踏み込んで結論を出し、それが軌道に乗るようにいたしてまいりたい、これが自治省の使命だろうと、こう思っておるところでございます。
○大川清幸君 御所見、大変積極的なので頼もしいと思うんですが、いろいろ実情を見るとやはり問題がございまして、本会議でも御質問を申し上げたんですが、なかなか困難だという御返事が返ってきたんですが、確かに税配分を配慮しなければ先々地方財政は大変な危機に追い込まれるという心配がございまして、国、地方の二対一、これが財源配分の面では確かに二対一になる、こういうことで、実際には行政需要の方から言えば一対二にならざるを得ないという実情にあるわけですから、したがって税配分の方もこれになるべく見合うような税配分を近い将来考えていただく方が筋であろうというふうに私は思っているわけで、本会議の答弁でも、行政事務の配分、それから経費の負担の原則、こういうような絡みをどうするかということはあるにしても、方向としてはこの方向で御努力を願うべきではなかろうかと、こう思いますが、この点については御意見いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) その方向で進んでまいりたいと思います。 なお、財政局長の方から。
○政府委員(土屋佳照君) 基本的な点はいまおっしゃいましたとおりでございます。 私ども、過去地方財源の充実ということでいろいろ努力をしてまいっておりますが、おっしゃいましたように、行政の七割は実際に地方がやっておるということから、それに対応する税の配分というのが厚くなるほどいいと思っておりますけれども、一つだけ気になりますのは、やはり税源の偏在というものがあるということでございまして、そういった意味でいま交付税制度などを設けまして財源の保障と偏在の是正、財源の調整を行う、そういったやり方をしております。そこらを含めて努力をしてまいりたい。 たとえば五十六年度の地方財政計画では、五十五年度の一般財源が五六・七%ぐらいでございますが、五八・九%に上げるということで徐々には充実しておりますけれども、おっしゃいましたところにまだ到達しておりません。なお一層、税を中心に一般財源の充実を図るべきだというふうに思っております。
○大川清幸君 ところで、各地方自治体の財政力のでこぼこ、これを地ならしする責任というのは国の側にも確かにあるわけで、単純に私も一対一にしたらいいだろうと、そこまで強弁をするつもりはないんですが、一対一ないしはそれに近い配分をしても地方のでこぼこを調整するだけの余裕というのはそこそこ残るんじゃないかと思いますが、その辺の判断はどうですか。無理ですか。
○政府委員(石原信雄君) 先ほど来大臣や財政局長からも御答弁申し上げておりますように、私ども、基本的な考え方としましては、地方の財政はできるだけ地方の独立財源で賄われるべきである、そういった方向で努力をしなきゃならないと考えております。 ところで、現実に地方の独立財源の強化を阻んでいる要因は何かと言いますと、財源偏在とそれから国庫補助負担金制度の存在、この二つであろうかと思うのであります。特に財源偏在の問題は、各地域の経済力の格差というものが現実にある以上、これは短期にはどうにもしようがない。長期的には地域の経済力の格差というものを縮小するような経済政策、地域政策というものをとるべきであろうと思いますが、短期の話としてはこれはどうにもしようがない。結局、短期的に地方税源の強化を図る手段としては、もう補助金の一般財源振替をするしかないであろうと思うのであります。 そういった意味で、しからば具体的に、補助金の一般財源振替を行う場合にどの程度が可能であろうかというふうなことを実証的にいろんな検討を加えたことがございます。役所の立場でなくて、むしろ学者先生などの参加を得ていろいろ検討したことがございますが、ただ、現在の制度、特に義務教育費国庫負担制度でありますとか、あるいは社会保障関係の国庫負担制度というものをどうするか、これを現状のまま置いておくというような前提をとりますというと、国、地方の独立税源の配分を一対一にするというのはかなりむずかしいのじゃないか。結局この理想を実現するためには、国庫負担金制度の根本にどうしてもメスを入れなきゃならないのじゃないか、このように感じております。
○大川清幸君 そこで、私も状況はほぼわかるつもりですが、皆さんも御承知のとおりでして、地方自治体に対する国庫支出金、あるいは補助金ですね、これはやはり長い間論じられているように、やっぱり地方の行政事務の執行のためには大変自由が束縛されておりまして、これも私本会議で触れたところでございますが、きっと自治省にも毎年繰り返し同じようなことが陳情されておるのだろうと思うんですが、地方の知事会あるいは市長会等からもいろいろ実態も洗い出して何とか改革してくれと、こうお願いが繰り返されていると思います。たとえば人件費にかかわる問題でも、地方の事務になじんでしまっている、ところが零細補助金で手間ばっかりかかると、こういうようなものが列挙してありますね。皆さんのお手元に用いているからきょうは一々細かいことを申し上げませんけれども、こういうようなことがやはり地方自治の自主性というものを、まあざっくばらんに言えば、侵害しているというのもどうかと思いますが、拘束をしていると思います。 これは新聞で報道された事実でございますが、山形県で三階建ての福祉文化センターを開設した。用地難のせいもあったんでしょうが、この建物は公民館、これは文部省所管です。それから身障者福祉センター、老人福祉センター、これは厚生省所管です。働く婦人の家、これは労働省所管です。こうした各省所管の関連の施設を、土地の都合で、同居する一つの建物で建設をした。地元の山形市の方では、いろいろ考え方があったんでしょうが、何遍も陳情を繰り返したんですが、どうしても国の方で聞いてもらえないので、各施設をつくるのに三角形やM型やいろんな部屋をつくって、これを一つにして、使うにもこれ大変奇妙な形で、何か聞くところによると、施設がそれぞれ入ったものですから、各省庁別に入口まで別にしなきゃならぬとかね、奇妙なことがあったそうですよ。こういうような問題が起こるということ自体がこれは問題だと思うので、山形市なんかが陳情にも来たり、折衝したというんですが、こういうものは自治省あたりでは、いまの縦割り行政の中ではなかなか困難な面もあるんですけれども、調整などの労はとれないのですか。どうなんですか。
○政府委員(砂子田隆君) 私からお答えをするのが正しいのかどうかはありますが、そういう問題が実は大変起こっておりまして、公共団体からも複合的な施設が一遍にできるようにという陳情はよくございます。私たちもやはりそういう方向でつくるべきだと思いますし、何回もあるいはお答えを申し上げたかもしりませんが、やはりそういういろんな補助目的あるいは補助条件というものを各省がそれぞれ持っているところに非能率的な、あるいは非効率的な部分があるのだと思います。 ことしはちょうど大蔵省でもいろんなことを考えまして、若干、そういうセンターに係る補助金というのを総合して使おうじゃないかという論議がいま起きておるようであります。その結論はまだ得ていないようでありますが、やはり国全体としてももう少し土地の効率性の問題もありましょうし、建物の使い方、いろいろないまお話がありましたように、世代でありますとかあるいは職業でありますとか、そういうことを超えたやはり物の使い方があっていいはずだ。老人福祉センターで老人が使うという補助条件はありましても、すいているときに子供が遊びに行ったっていいじゃないか。そういう使い方というのはやはり当然あってしかるべきで、実は私たちが常々それを大蔵省にも申し上げているところでもございます。 たまたまことしはそういう意味で大変なお力添えを得ながらリージョンプラザというような形で複合施設ができることになりました。これはある意味では総合的な補助金の使い方として複合的な施設ができ上がる一つの方向でもございますので、これがこれからの補助行政の向かうべき一つの方向と申しますか、あるいは公共団体側がこれを利用するのに一つの使い方として大変よい方向に向かうのであろうと思いますので、なるべくこういう方向に行くような努力を今後もいたしていきたいというふうに考えております。
○国務大臣(安孫子藤吉君) それで、私の経験も一つ申し上げますけれども、まさしくそれが地方にとって困る問題なんです。いまから十何年前でございますが、これはおかしいと、こういうことで、特に山村における開発センター等については、あらゆるものを集合して同じ管理でもってやるということが望ましいんじゃないかと。ところが各省に話しましても決してこれには応じませんですね。それで最後はやむを得ず、当時の企画庁長官が宮澤さんでございましたが、宮澤さんと相談したところが、それはおかしいと、それじゃおれのところでひとつ片づけようということで、経済企画庁でその予算を出したことがあるんです。そしてそれは総合的にやると、こういうことでそれは成功いたしました。そういうもので全国に何カ所かできたんです。しかしそれは長続きしませんでした。恐らくやっぱり各省の抵抗でしょう、それが崩れまして、三年間ぐらいで分解しました。それほど根強い問題があるということだけは私も痛感をしておるところです。
○大川清幸君 こうした問題、いまの福祉センターその他そういうものもあるでしょうが、そのほかの問題でも、これは地方自治体が受けて仕事をする場合に同じようなケースのことが今後もやはり起こり得るだろうと思うので、事務レベルでのいまの調整などもおやりになったり、あるいは予算のつけ方で工夫をしたり、技術的にはいろいろな方法はあると思うんですよ。しかし、こういうようなことが先々も起こる危険性があるとすれば、これは閣僚会議か何かで、事実行為として調整するのは、やはり受けるのは地方自治体だから、自治大臣にその点は何というか、権限を認めてもらうというか、これは法律上の根拠がないので、大臣は並列ですし各省の権限も並列ですからむずかしいと思うんですけれども、事自治体に関してはこういう点では自治大臣に何とか調整の事実行為だけの権限みたいなものは認めてもらえるような話し合いはできませんか。
○政府委員(砂子田隆君) お話、大変よくわかるわけでして、そういう意味で実は第二臨調で補助金の整理合理化という議論がいま起きてくるわけでありますが、その中でそういうような補助金というもの、あるいは同一化と申しますか、同一方向と言いますか、そういうようなもので何か補助金の整理をする際に考えなきゃいかぬだろうと思っております。そういうことを実は私の方から臨調の方にも申し上げていきたい。できるならそういう方向でまとまるように今後も努力したいというふうに思っております、
○大川清幸君 ぜひこれは、地方自治体に直接迷惑のかかる問題であり、いろいろな地域での施設、コミュニティー施設などもこれからどんどん拡大をされる時代ですから、このような弊害が地方自治体に及ばないようにぜひとも前向きで御努力を願いたいと思います。 これは市長会から出ているもので、先ほど細かくは触れないと言ったんですが、確かに零細補助金で地方自治体の事務になじんでしまったものは大分数多くございますが、これは第二臨調等も含め、第十七次答申なんかとも絡んでくるんですけれども、こうした零細な補助金等で地方自治体の事務になじんでしまったもの、あるいは廃止すべき補助金とかいろいろありますが、これらについても積極的に検討して改善をしていただく方向で努力いたしますか。どうですか、これは。
○政府委員(土屋佳照君) いまお示しのように、第十七次の地方制度調査会等の意見もございますし、また、六団体からの意見もございまして、まさに方向としては、私どもとしては零細な補助金等で特に効果のないようなものはもうやめてしまう、事務そのものをやめるということが必要だと思います。どうしても必要なもの、そういったものは、おっしゃいますようにもう一般財源化してしまうという形にもっていくべきだと思っておりますし、それにかなり大きなものであっても、まさに地方の事務として同化、定型化したようなものは、これはやっぱり一般財源化していくという方が私は正しい方向であろうと思っておるわけでございます。 そういったことで、実は毎年関係省庁に私どもとしても申し入れをしたりいろいろ工夫もしてもらっておるわけでございますけれども、なかなかいろんな経緯があってそれが進んでおりません。若干ずつそういうのも出ていないわけじゃございませんけれども、大きなものとしては動いていない状況でございます。たまたま第二臨調等でもそこらは非常に議論されるということになりますので、この機会に、私どもとしては一層これが推進できるようにいたしたいと思っておるわけでございます。
○大川清幸君 これはいままでさんざん言われてきたことですから、ぜひとも積極的な御努力をお願いしたいと思います。 それで、第十七次答申なんかでも言われてきたことで、地方行財政に関する当面の措置についての答申の中にいろいろありまして、先ほどから触れていることですが、もう一回お聞きしますが、税財源の配分、これは第二臨調とも関係が出てくるのかな。しかし、第十七次答申で出てきたことで先ほどから論議をしているような問題点、これは積極的に取り組んでやっていただくとして、自治省としては、この地方自治体の財政に係る問題で、基本的な問題ですから、大体いつごろまでに基本構想というか、フレームみたいなものをまとめたいと、まとめるというか、その辺の構想なり考え方は持っていらっしゃるのですか。どうですか。
○政府委員(土屋佳照君) 方向としては先ほどからいろいろ申し上げておるようなことでございますが、いまの形での事務配分あるいはそれに対応する財源配分という形ではなかなか議論が進まない。この中で一般財源化するとかあるいはもっと地方へ財源を移譲しようとしても、国の財政も大変厳しいときであるというようなことで、議論が全部そこで詰まってしまいます。だから、私どもとしては、先ほどから議論がございますように、本当に地方の実態をよく知っております地方が、役割り分担といいますか、機能分担をそちらの方へ傾斜をさせていくという方向で、全般的に事務を見直して、そして地方が責任を持つ分野というものが多くなっていくであろうと思いますが、そういった方向で議論をする過程で、いまのまさに国民の税負担のあり方の問題、それから国、地方を通ずる財源の分配の問題ということを詰めていかなければならないだろう。 そういった意味では、まさにこの第二臨調で国、地方を通じてのいろいろな問題が議論をされる機会、これが非常にチャンスであろうという気がするわけでございまして、そういった中で私どもとしても議論を詰めていきたいと思いますし、私どもなりでいろいろ実は議論はし、検討しておるわけでありますが、どういった方向へ動いていくのか、そこらを見定めませんと、いつどういう形でどうなるという具体的な設計というのはできないわけでありますが、方向としてはできるだけ今回のような機会にそういうものを進めたいという気持ちを持っておるわけでございます。
○大川清幸君 そこで、先ほどもやりとりがございましたが、例の地方六団体の、何といいますか、法律によって根拠を与えて意見を言えるようにしようということで御検討を願っているようで、いま各省庁の意見を調整中だそうですが、なかなか大変な努力が要るだろうと思うのですが、この制度自体については恐らく自治省を除く他の省庁、関係のあるところはそれぞれ大分厳しい意見を持っているのじゃないかと思いますが、状況はどうなっておりますか。
○政府委員(砂子田隆君) 第十七次の地方制度調査会からの御答申がございまして、連合組織に意見を述べる権限を与えるべきだという議論がございました。これはずいぶんいろいろなところからの問題がございまして、私たちも法案をつくるときに大変苦労をした部分もございますが、何はともあれ、いまの制度の中で、やはり地方の意見を国がどう取り上げるかという一つの問題でもございますから、積極的にこの法案をつくりつつ各省といま折衝をしているところでございます。それは先ほど申し上げるとおりでございます。 これはいま御指摘がございましたように、各省それぞれの考え方がございまして、自治省が地方団体を思うがごとくに簡単には考えてくれないというのがこれは実情でございます。そういう意味では、ある意味で自治省というのは政府の中の野党的なところでございますから、なかなか自治省の言うことがすんなり通ると私も思っておりませんが、こういうことが別に正義に反しているわけでも何でもありませんし、むしろこのことが正しい方向だろうと思うわけでもありますから、いま積極的に、各省に御理解を願うようにお願いをいたしておるところであります。先ほど申し上げましたように、いずれ春の光によって氷が解けるがごとくにうまくいけば大変望ましいと思っておりまして努力中でございますので、しばらくの間お待ちを願いたいと思います。
○大川清幸君 積極的に努力をしていただきたいと思うわけで、たとえて言えば、問題は違いますが、都市の再開発でも何でも、地方のいろいろな開発をするのでも、やっぱり住民から意見を聞くような制度がいまはちゃんと実施をされておって、そういう時代だろうと思うんですね。地方自治にかかわることで重大な関係があれば、これは四十七都道府県から個々にいろいろ言われてはまたかなわぬでしょうが、六団体ぐらいから物を言うことについては耳を傾けるぐらいのひとつ雅量を政府も持ってもらいたいし、各省庁もこれは理解をしてもらいたいと私も思っておりますので、自治省にせっかくの努力をひとつ期待をいたしたいと思います。 ところで、今回の改正案で、法人の所得割ですが、これが府県分、市町村分、まあ府県分をちょっとパーセンテージを減らして今度は町村分がふえていること、地方自治体間の調整だけやったみたいなところもあるし、それから今回の改正案で国と地方の関係を見ると、この配分はちょっと国の方が得をするようなかっこうになっているのではなかろうかと思いますけれども、これはどういう根拠でこのような改定をしたのでしょうか。
○政府委員(石原信雄君) まず初めに、国と地方のトータルの配分割合の点について御説明申し上げますと、五十六年度の税制改正におきまして、国税の法人税について二%の税率アップが行われるわけでありますが、そういたしますと、法人住民税の法人税割におきましては課税標準額を法人税額としておりますので、そのままの、地方税の方の法人税割の税率を変えない場合には、国税の法人税の増税が行われますと地方税においても同じ率の増税が行われるという形になります。今回、その国税の法人税の税率アップに関連して、法人住民税トータルとしての税率をどうするかということは議論があったわけですけれども、結局、先ほど大臣からも御答弁がありましたが、国と地方のやりとりの中で、いまの配分割合は変えないということに落ちついたわけであります。 そうしますと、いわゆる法人所得課税と言われるものの中には、そのほか道府県税としての法人事業税がございます。これの基本税率は一二%でありますが、法人事業税の税率は今回は触れなかったわけであります。その結果といたしまして、いわば法人事業税を据え置いた分だけ国、地方間の法人所得課税全体における地方のシェアが下がったと、こういうことでございます。 しからば、なぜ法人事業税の税率は変えなかったのかといいますと、これはまあ最終的には法人に対する実効税率、法人所得に対する実効税率をどうするかということとも関連する問題でありますが、法人事業税の税率一二%というのは、法人事業税制度ができた初めから一二%であります。ところが、法人税の基本税率は、かつて四二%であったものがその後だんだん引き下げられまして、三八ですか、ぐらいまで下がったものが、まただんだん引き上げられて、今回四二まで戻った。言うなれば、法人事業税のスタートラインと同じところに戻ってきたというようなこともありまして、法人事業税につきましては、今回は手を触れなかったわけであります。 それから、地方の中で特に道府県と市町村の法人所得に対する課税割合をなぜ変更したのかということでありますが、現在の法人所得に対する課税割合は、道府県の場合には二五・一、市町村は八・一というふうになっております。道府県が非常に高くなっておりますのは、法人事業税というものがあるからであります。そこで、かねてより市町村にもっと法人所得課税を与えるべきだと、市町村税源の充実強化、特に法人所得課税の強化を望む声が強いわけでありまして、最近における都市の財政需要の増加傾向などを考えましても、やはり都市の法人課税の強化は最優先の課題であると、このように私ども考えたわけであります。そこで、今回の国税の法人税の引き上げによる増収額のうち、道府県に帰属すべき部分のおおむね六割強となりましょうか、ぐらいのものを市町村に譲っていただくと、そういうふうな意味で法人税割の税率を〇・二%だけ調整すると、このようにいたしたわけでございます。
○大川清幸君 これは技術的な問題その他もとの法人税が上がった関係等でいろいろ調整をせざるを得なかったんでしょうが、それはそれとして、次に、いまお話の出ておりました事業税に関連してちょっとお伺いをしておきたいんですが、御承知のとおり、事業税というのは、地方自治体から言えば、比較的安定的な財源が確保できる、そういう形にならなきゃいけないと思うので、これはまあ資産にかけるというか、物税的な性格が本来はあるのだろうと思うんですが、先ほどもお話が出ておりました外形標準課税方式、長年これが望ましいと言われてきたんですけれども、今回はこの点についての改正は全く行われない。いろいろ要望が出ていたにかかわらずさわらなかったのは何か特別な事情がありましたか。
○政府委員(石原信雄君) 事業税は道府県税の基幹的な税目でありますし、また、地方行政の財政需要というものはコンスタントに増加する傾向がありますから、その基幹税目としての事業税の収入が年度によって余り変動があることは好ましくない。コンスタントにこれが伸びていくような形が望ましいと、そういう意味で、現在の事業税が所得金課税が中心になっておりますものを、これにいわゆる外形標準要素を導入すべきだと、こういう考え方がかねてからあるわけでありまして、私ども自治省の立場としては、ぜひこの外形標準課税を導入すべきであるという考え方を持っております。 しかしながら、この外形標準課税の導入ということは、簡単に申しますと、企業が赤字であろうが黒字であろうが一定の税は負担していただくということになるわけでありますから、言うなれば赤字企業についても事業税を負担していただくということになりますので、企業サイドからは大変強い反対があるわけであります。そこで、一遍に外形標準課税に移行すれば税負担に激変が起こるというようなことでありまして、それならば段階的にでも外形標準課税を導入してはどうかというような議論もなされているわけですけれども、いずれにしても、現段階でこの外形標準課税を導入することについては大変強い反対があり、結論が得られなかったわけであります。 そこで、昨年の十一月に出されました税制調査会の中期答申におきましても、この問題は税制全体の中で、特に今後検討が予想されます課税ベースの広い間接税の導入の検討と一緒にこれはどうするかを決めるのが現実的ではないかと、こういった趣旨の答申が出されまして、五十六年度の問題としては実現を見なかったわけであります。私どもは今後の税制改正の中で、大きな改正としては一番優先すべき検討課題であろうと、このように考え、その方向で取り組んでいきたいと、かように考えております。
○大川清幸君 いまの御答弁で状況、背景はよくわかりましたけれども、いま御答弁されたように、税調の答申、これも出ておるわけで、他の税目とのすり合わせ等もあることはわかりますけれども、あのころ、昨年あたり言われておった一般消費税の導入、これはもう政府自体の方が断念をいたしましたし、それから、まあこれからまた総理の御発言の中身が微妙に変わるかどうか、先のことはわかりませんけれども、どうにか大型増税をやらずに行政改革をやっていきたいというようなこともかなり報道機関を通じて聞こえてきておりますので、そういう点から考えれば、自治省自体の考え方が、なるべく前向きで実現をしたいという方向であれば、その方向で法制化なり何なりの努力をすべきであって、これが説得力のあるその積み重ねというか、他の税目とのすり合わせ等についても理論構成をきちんとして、できれば近い将来これは実現の方向にというか、実現の軌道に乗せるべきだと思うんですけれども、もう一遍御答弁を願います。
○政府委員(石原信雄君) 先ほど御答弁申し上げましたように、私どもとしては、事業税の本質論からいたしまして外形標準課税的な制度への移行が望ましいと考えております。そこで、これまでいろんな角度から外形標準課税の導入問題を取り上げ、議論してまいったわけですけれども、残念ながら先ほど申し上げましたような反対意見もあり、実現に至っていないわけです。 そこで、今後税制改正がどういう形に推移していくのか、いわゆる間接税の問題がどういう形で検討されていくのか、この辺が私どももう一つまだつかみ切れないわけですが、いずれにしても、これまでの税制調査会の答申では繰り返し外形標準課税の問題は課税ベースの広い間接税の検討と一緒に議論すべきだという考え方が示されてきております。そこで、これを切り離して議論できるのかどうかという問題であろうかと思います。私どもは基本的にこの制度の導入を推し進めたいという気持ちで情勢の変化にも対応していきたいと考えております。
○大川清幸君 まあ事業税については、ほとんど各党というわけにもいきませんが、これは外形標準課税方式の方がいいんじゃないかということでもありますし、御承知のとおり地方税法の七十二条の第十九ですか、これの規定から考えても、いまやっている方式が決して違法だとかなんとかという議論にはならないのでしょうが、いま御返事があったので、前向きでぜひともこれは推進をしていただきたい、こう思います。 ところで、それらのことも含めて、先ほどちょっとお伺いをした第二臨調で取り上げる課題の中身になるんですが、これは十七次答申の中身とオーバーラップする点も多々あるんだろうと思うんですが、この辺の問題については特別に何か自治省ではお考えがありますか。それとも全く第二臨調にその点は任せて、その中に組み込まれても差し支えないと、こういうような考え方でしょうか。どうなんですか。
○政府委員(砂子田隆君) 第十七次の地方制度調査会の答申の内容になっている問題につきましては、いまお話しのように、臨時行政調査会の中で取り上げる問題とオーバーラップしているところは、私は多分にあると思います。申し上げれば、国と地方との行政の事務配分の問題、あるいは許認可の問題、あるいは補助金の整理の問題、あるいは国の出先機関の整理の問題、これらは第二臨調の主要な議題だと私たちは思っております。ただいま臨調は、委員の方の御集合を願いながら、審議をどういうふうに進めるかということをやっておりますようですから、その中で何が出てくるのか、その辺は期待をいたしたいと思っております。 しかし、この臨調と地方制度調査会との関係というのは、そういう意味で地方制度の改革に必要な部分というのは国の制度との関係がある部分も多分に含みますので、その中での議論をされることに私たちがとやかく申し上げるつもりは全くございません。むしろその中で国に関係する部分がありますならば積極的に取り上げていただきましてその中で大いに議論をしていただく。言うならば、地方自治の問題につきましては、国の行政との関連において大いに審議をされるということについてはわれわれは異議を持っているものではございません。
○大川清幸君 そこで大臣、第二臨調は総理の諮問機関としていろいろな課題を取り上げて検討をしていただいて、いずれ答申を出すんでしょうが、そこに注文つけたりというわけにはいかないんですけれども、先ほどからずっと議論してきたように、零細な国庫補助金、身障者保護費補助金ですとか保健所運営費補助金その他零細なもので、もう全く地方の事務として見てもおかしくないものがたくさんあるわけで、先ほどからも出ておりました零細補助金の対象事業、こういうようなものはなるべく整理をしてもらいたい。そうしないと税配分の方にもこれは響いてきませんからね。そういう意味ではお願いというか、意見というか、これ、この際なので第二臨調のことは尊重して修正なしでいくかどうかわかりませんが、総理も行管庁長官も言っていらっしゃるので、いい機会だと思うんですよ、これは。こんな機会ちょっと二度と来ませんよ。そういう意味では、いままで整理できなかったやつをひっくるめて何とかするような方向をぜひ努力していただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 私もそういう感じはいたしております。繰り返すようですが、地方制度調査会でいろいろな意見の答申がありましたが、これがなかなか実現しない。しかし、第二臨調との関係においてこれが解決をする一つのきっかけであるのじゃないか。それも委員の中には地方制度調査会の会長の林君も入っておりまするし、地方制度の問題については相当のベテランでございまするし、第二臨調の論議内容についてわれわれがかれこれ言うわけにはまいりませんけれども、その内部におきましてこういう問題が真剣に討議されて、そして結論を出してもらうと。結論を出せば、内閣はこれは必ずやると、こう言っているわけでございますから、この点は、私は絶好の機会ではないかと思います。
○大川清幸君 注文はつけられないでしょうが、お願いをするなり、審議会のメンバーの方々になるほどということで御理解と御賛同を願えるような材料というか、そういうものの資料づくりみたいなことでぜひ努力をしていただいて、これが実現をするように、今回だめだと先々半永久的にだめな感じがしますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。 ところで、仮定の問題はお答えがいただきにくいかと思いますが、第二臨調、十七次答申、こういうものを含めて、税源配分、財源配分あるいは事務事業の配分、こういうようなものがきちっといってくれて答申が出てくればいいんですけれども、いま財政再建の方に比重がばあんとかかっていますから、そういう点で言うと、総理大臣がどこかで発言をしたあの補助金一律何%カットという、こういうやつだけがばあんと通ってしまいますと、これは私は、財政再建のために金をなるべく節減することは基本的に賛成ですけれども、実際に地域住民に対する行政サービスが落ち込んでしまうような重大な影響のあるものも問答無用で切られてしまうということについてはこれは大変問題があるわけで、もしそうなった場合でも、内閣の方針がそうであればやむを得ないということもあるだろうと思う。 そこで、自治省としては考えておいていただきたいのは、一方的に切られちゃって重大な影響のあるものに対する見返りみたいなものは、その時点では考えざるを得ないだろうと思うんですよ。その辺の配慮はしておいていただきたいと思いますが、どうでしょう。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 私もその点は全く同感でございまして、十分にこの点は対応してまいらなければならぬと、こう思っております。
○大川清幸君 それではその点大臣のお言葉を本当に期待いたしまして、せっかくの御努力をお願いしたいと思います。 次に、総理府の統計でも、五十五年度の勤労者の実質収入、手取りですね、これは可処分所得が大変ダウンをしておりまして、六年ぶりに〇・六%の収入減という結果が出ております。予算委員会の集中審議でも、私は政府の物価の見通し五・五%ですか、これはなかなかむずかしいんじゃないかと言ったら、企画庁長官は、なるべくこれでがんばるし、周囲の状況を見ればこれでいけるだろうと、こんなことをおっしゃっておりましたが、しかし、可処分所得がどうも漸減傾向、またこれは続く感じがいたすわけです。 それで先ほども佐藤謙員等からも御議論が出ておって、御返事もあったんですが、住民税の今回の減税措置が、単年度、五十六年度限りということです。先ほど御説明があったからこのこと自体については伺いませんが、五十七年度以降こういうぶかっこうな形を引き続きやっているというのはどうもちょっと筋が通らないだろう。みっともないと思うんでね、税体系の上から言っても。これは課税最低限とのかかわり合いもあるし、それから、この数字から言いますと、百七十五万七千円、これまでの人は対象だからいいですね、標準家族で。これをたとえ何円でも超えると厳しくかかってくるわけでしょう。だから、やっぱり基本的には課税最低限を上げて、きちんとした扱いをしていかないと、これはやっぱり、この百七十五万七千円を超える方々でも、先ほど言った可処分所得の減から見れば、生活は決して変わらないんでね、その辺の配慮をすることと、体系から言ってもこれ、かっこうがよくないんで、これは五十七年度以降は何か整合性を持った改革というか、改善が必要だと思いますが、どうですか。
○政府委員(石原信雄君) 御指摘のとおり、所得課税のあり方としましては、現在のように最低生活費部分として、各種の所得控除をした残りについて累進構造を持った税率を適用するというのが一番スマートな形になるわけでありまして、税調でもそういう形が一番いいんだと言っております。ただ、先ほど来申し上げておりますように、五十六年度の場合には、そういうスマートな形に、よる減税をするだけの財政状況にない、地方財政の現状ではとてもそれはできなかったために非課税限度方式を導入したわけでありますが、五十七年度以降につきましては、課税最低限をどうするのか。あるいは、今年度初めて導入した非課税限度方式のようなものを引き続き採用するのかしないのか。課税最低限の従来の方式との関係でどうこれを持っていくのか。こういった点につきましては、明年度以降の財政状況あるいは国民生活水準の推移等、まあ総合的に勘案して検討していきたいと思っております。私どもも決して今回の措置が最善のものとは思っておりません。いろいろ御批判があり、御意見があるところであろうと思います。 いずれにいたしましてもこの問題は、税制調査会の方でもさらに総合的な検討をすべきであるという指摘をいただいておりますので、その方向で研究を続けていきたいと思っております。
○大川清幸君 これはちょっとかっこうも悪いし、五十七年度以降考えていただければ結構だと思います。 ところで、課税最低限と生活保護費のシーソーゲーム、これはいままでずっといろいろ問題があったわけですから、いまの御答弁でこの点は再検討をしていただくことで結構なんですが、ところで、御承知のとおり所得税の最低限、二百一万五千円ですね、いまは。地方税の方は百五十八万四千円ですか。これは課税対象というか、地方税の方は、住民税の方は前年度分に課税するわけで、所得税の方は当年度ということで、そういう時期的なずれ等であるのでこういうふうなかっこうになっているんでしょうが、所得税と住民税との課税最低限の差ですね、四十三万一千円ですか、差は。金額的に言えば。これは理論的に言うとどうなんですか。年度が違うからこれでもいいというんですか。この差については何か明確な根拠があれば御説明願います。
○政府委員(石原信雄君) 住民税と所得税の課税最低限に差がありますのは、これは住民税が前年所得に対する課税であるということとは関係なくて、税そのものの性格の差から課税最低限に差があってしかるべきだという考え方に基づいております。すなわち私どもは、住民税というのは、地域社会の費用をなるべく広く住民の方にその負担能力に応じて負担していただく。広く薄くといいましょうか、なるべく広い人にできるだけ負担していただくことが望ましいと、このように考えております。これに対して所得税というのは、国全体の中で財源調達をどうするのか、資源配分をどうするのか、あるいは所得再分配をどうしたらいいか、景気調整にどのように貢献したらいいかというような、そのいろんな機能を国全体のベースで最も効率的に果たせばいいと、こういう税だと思うのであります。ところが住民税は、ただいま申し上げましたように、そういった機能よりも、むしろ地域社会の費用をなるべく広く住民にひとしく負担していただくことが望ましいんだと、そういうような考え方に立っておりますので、所得控除も所得税の場合よりも住民税の方が低くなってしかるべきだと、こういう考え方でございます。そのかわり税率の方は所得税よりも住民税の方が低い税率を適用すると、こういう考え方でございます。
○大川清幸君 その税の成り立つ性格その他根拠が違うことは私も承知しているんですけれどもね。ですから毎年両税目の差額がそれぞれ出ているわけですがね。ですから、これよりもっと、何といいますか、まあ課税最低限を上げることについては地方財源が減ることやいろんな問題もあるのでよく事情はわかりますよ。だけれども、この差が四十三万一千円で妥当なのかどうか。この辺の本当の根拠なんというのは、積算の基礎なりあるいはその地域の、県の経済力あるいは国全体のそのときの経済事情から考えて、これで出てくる数字がこういうことになるのかどうか、これでいいのかどうかという議論は、まあ国会でもやったことがあるのか、年度が違うからだめだというような答弁もどこかで出たようなときもあったみたいに聞いていますけれども、どうですか、この数字の差の根拠ですけれどもね。
○政府委員(石原信雄君) 所得税の課税最低限に対して住民税の課税最低限はどの程度が妥当なんだという点は、実は国会でも議論があったと思いますし、税制調査会でも議論があります。これは、絶対的な基準というのはなかなか立てにくいんですが、従来いろんな意見の中で、大体所得税の課税最低限に対して住民税は八割ぐらいのところを目指していったらいいじゃないかというのが何となく言われているところであります。そういう意見の人が多い。 ちなみに、過去の所得税と住民税の課税最低限を対比してみますと、対比する場合に一年前の所得税と対比するというような技術的な問題がございますが、それで対比しますと、おおむね八割前後をしております。たとえば最近ですと、所得税は御案内のように五十二年度から今日までずっと変わっていませんが、五十二年度の時点で所得税と住民税を比較してみますと、五十二年には所得税の方は上げて住民税は上げなかったということがあって、このときは七割という水準になったわけです。しかし、その後住民税の方は逐年上げてまいりまして、五十五年度、すなわち百五十八万四千円はどのくらいになるかというと、七八・六%になります。 それからなお、これはちょっと物が違いますけれども、今回の非課税限度額百七十五万七千円はどのくらいになるかというと、国税の二百一万五千円に対して八七・二%と、こういうふうな水準になっております。
○大川清幸君 この数字は技術的な問題だしするので、余り突っ込んでやってもどうかと思いますので……。 次に、やはり税の制度そのものというか仕組みそのものからの影響についてお伺いをしたいんですが、固定資産税、これは物税というか、資産にかける税金だから、基本的にはいまの方式で私もよろしいんだろうと、こう思っているんです。ところが、取られる方から言いますと、やはり家屋なり土地なり固定資産の所得の移転が行われた時点で果実が生ずるので、これに対する課税は当然のことだと思うんですよ。ところで、三年に一回評価がえ、これはずっとやってきているわけで、一方地方自治体、市町村の方から言えば、安定した財源だし入ってくるものだから制度的にはいままで黙ってきたんだろうと思うんですが、私は、基本的にはこれは地価対策が背景にあると思うので、もっと別の次元からこれは議論しなければいかぬ問題だろうかと思っておりますが、これがいわゆる庶民と言っていいかどうかわかりませんけれども、課税最低限ぎりぎりと、そういう方が苦労して家を買ったとか、いろんな事情がいまあります。中央区、千代田区みたいなこんな便利なところはいろいろ高いためにみんな周囲へ散ってしまって、小学校、中学校でも教室があいて過疎みたいな状態になっている。これが三年に一度評価がえをされていくのはよろしいんですが、企業や何かで払える能力のところはいいんですけれども、これは制度的には、たとえば六十坪未満だと四分の一の控除とか、いろいろその緩和の措置は講じられているんですけれども、これ三年に一遍ずつ機械的に更新をされて値上げをされていくと、いわゆるいま言った庶民生活、中堅以下のサラリーマンの方々とか、あるいは私具体的に知っているのは、新宿のところに代々菓子屋をやっていて、そこのところは、うだつの上がらない商売では将来は住んでいられないだろうというようなお菓子の小売屋もあるわけで、この辺は、いま早速ではありませんが、固定資産税の制度自体の中でそうした生活の限界を超えてしまうような影響が出てくる可能性というのがあると思うんです。 それで、制度の見直しをある時点で一回やっていただかないと、結果的には、こうした個人等に対しては追い出し税みたいなことになる危険性があると思うんですが、これに対する御見解はどうですか。
○政府委員(石原信雄君) ただいまの御指摘は、固定資産税制度の基本にかかわる御指摘であろうと思うんです。 御案内のように、現在の固定資産税制度は、固定資産の価格、すなわち時価というものを課税標準にして税負担をお願いするという制度であります。したがって、市場価格というか時価というか、これが上がっていけば課税標準が上がっていく。一方、それと同時に、地価が上がるような状態のもとでは、各種の都市施設の整備その他、自治体の行政サービスのコストも上がっていく。両方がバランスとれて財政面が成り立つというような考え方に立っているのであろうと思います。したがって、三年ごとに評価がえをして資産価値の異動というものを課税標準に適正に反映さしていくということは、いまの固定資産税制度ではどうしてもこれは継続せざるを得ない問題であろうと思います。 ただ問題は、その土地、家屋、特に土地が問題だと思いますけれども、土地の価格の上昇が非常に急激であった場合に、それをそのまま課税標準として反映さしていいのかどうか。税を負担する住民の立場からすると、理屈はともあれ実際には困るという議論が出ています。現にそういったことについて千葉の地方裁判所に訴訟が提起されております。議論しているところであります。こういった急激な価格上昇について、それをまるまる課税標準に反映させるということについてはこれはやはり問題ではないかと思います。したがって、五十七年度の評価がえに当たりましても、そういった非常な激変を緩和する措置というのは、その評価の状況に応じて考えていかなければならないと思います。 それからまた、もう一つ問題になりますのは住宅だと思います。住宅につきましては、先生も御指摘のように、現在四分の一の軽減特例というものが行われております。こういったものも私は非常に現在有効に機能していると思うのでありますが、今後の評価水準との絡みでこういった制度をどう持っていくのか、こういったものも含めまして、基本的にはいまの固定資産税制度の考え方は維持しながらもそういったフリクションというものをどう調整していくのか研究していかなければならないと思っております。
○大川清幸君 そういうような先々の危険性もあるので、これは本当にひとつ意識のわきに置いておいてもらいたいと思うんです。 農地も、先ほど議論がありましたように、A農地からC農地までいろいろな扱いを同じ固定資産税の中でしているので、やっぱり市街地で生活をしているという人でも、ぎりぎりネコの額みたいなところにやっと入り込んで住んだとか、しがない小売商、あるいは零細の工場、こういうものは先々十分配慮していかないと、このまま機械的に三年に一度税を上げられたのでは深刻な影響が出てくると思うわけです。 先ほどから農地の課税の問題については御議論がありましたので、簡単に一点だけお伺いをしておきます。 農地を確保すると同時に宅地の供給も促進しようというようなことで、二律背反みたいなことをやろうという、これはなかなか技術的にはむずかしい税制度の運営ということになるので、よく理解できますが、率直に言って、私どもの党でもかねて提案をしましたし、それから実際的には埼玉県の州知事などが提言もしておりまして、県なんかでも、これは実施をする段階になったかどうかまだ確認をしておりませんが、五十六年度末までに市街化地域の農家に宅地または農地のいずれかを選択させて申告させる。先々ずっと農業をやっていく者についてはいままでの農地に対するそれ並みの課税。それから、宅地を選んだ方はこれは宅地並み課税でやっていくというようなこと。いわゆる選択課税といいますか、選択的な宅地並み課税と言っていいと思うんですが、こういうような方式をとるような自治体も出てくる。そういう考え方を持っている知事もいるわけで、この宅地並み課税に対する基本的な考え方は先ほど御答弁があったのですが、弾力的な方法でやらないと三大都市圏なんかは特に問題が多いので、この辺に対する対応はどのようにお考えですか。
○政府委員(石原信雄君) 市街化区域農地のいわゆる宅地並み課税の扱いにつきましては、たびたび御答弁申し上げておりますように、五十七年度から適正化措置を決めなければいけないというところにきております。何らかの答えを出さなければいけない。 そこで、この宅地並み課税の問題については、たくさんの意見がございます。これをもう徹底的に強化すべきだという御意見と、それから、もうやめてしまえという意見と、その両極端の間にありまして、たくさんの意見がございます。先生御指摘のように、農家の選択に任したらどうかという、いわゆる選択的宅地並み課税と申しましょうか、農家の意思を中心に仕分けをしたらどうか、こういうような御意見もあります。 私どもは、いずれにしてもこの制度は過去にもいろいろ苦い経験を持っております。現状を無視してたてまえ論だけで税制を実行しても決してうまくいかないと思います。やはり課税の第一線における実情なども考えながら、同時にまた、わが国が直面しております住宅政策との兼ね合いも考慮に入れながら、たくさんの意見が出されておりますのをできるだけ整理して、これから来年までの間、いろいろな意見を徹底的に議論していただいて妥当な結論を見出していきたい、このように考えております。
○大川清幸君 これも大変技術的にむずかしいのでしょうけれども、確かに大都市圏では深刻な問題です。それから、立場を変えて言えば、農業というか国民の自給率の問題から言えば、これも確保しなければならないということがあるので、技術的にむずかしいと思います。いろいろ総合的にやらなければならないということですが、これは、関連する課題が多いからといって余り時間をかけ過ぎてしまうと対応のタイミングを失いますから、その辺を心得て対応をしていただくようにお願いをしておきます。 次に、先ほどやはりお話がありましたが、私としてもちょっと触れておきたいのは、電電公社等に対する固定資産税の軽減措置ですな。これは廃止した方がいいという意見はかなりありますので、こうした公社等も市町村の行政サービスは受けておる受益者の立場でもあるわけですし、経営内容から見ても廃止の方向で検討する方が妥当ではなかろうか、こういうふうに思いますがいかがでしょう。
○政府委員(石原信雄君) 現在電電公社に対する納付金の算定標準額につきまして二分の一の特例が講じられておりますのは、電電公社の持つ公益性というものに着目してそのような制度になっていると理解しておるわけですが、それと同時に、この制度がスタートしたのは昭和三十一年度でありますが、その当時はたしか電電公社というのは赤字だったように思うのであります。負担能力の面でもなかなか大変だったように私は聞いております。そういう背景のもとにこの制度は今日に至っているわけですが、国庫に巨額の納付金を納められるほど黒字経営になっているというのであるならば、市町村の課税権を二分の一に制限しておくというのはこれは説明がつかないじゃないかという議論が出てくるのは当然でありまして、先ほど大臣が御弁申し上げましたように、私どもとしては見直す時期にきているのじゃないか、このような考え方で、五十六年度の税制改正あるいは予算編成の過程でこの廃止ができないものかどうかということを関係の省庁あるいは電電公社当局等に申し入れまして議論したのであります。 ただ、今回の国庫納付金の扱いが、結局、いろいろ議論があったようでありますけれども、最終的には四年間の暫定措置である、その後どうするかは決まっていないわけでありまして、片や納付金の算定標準額の扱いはいわば恒久制度になっておるものですから、恒久的にどうするかという議論は、納付金の方の問題も恒久的にどうするかという議論がいずれ出てくるからそのときの話でいいじゃないかというようなことで、五十六年度は結論が出なかったわけであります。 しかし私どもは、気持ちとしては、剰余金があるから国庫に納付するというような事態が続くのであれば、地方団体の課税権を実質的に制限するような措置は説明がつかない、このように思っております。
○大川清幸君 例の納付金がずいぶん乱暴なやり方で、いろいろ予算委員会で問題になったのですけれども、いわゆる三公社といいますが、この中で国鉄は大赤字ですからこれは当分の間は対象にはならないんでしょうけれども、電電公社の出先市町村への納付金が四百八十七億ですか、専売公社の場合は今年度分で納付金が二十三億ですか、これが二分の一等の減額措置が行われているので、あんな乱暴なことをやるのなら——まあこれは地方財源にはなってしまうのですけれども、これは交付金その他の見返り等の技術的な問題もあるので一概にこれで国の方の税収が高まるということはないのですけれども、あんな乱暴なことをやるのならこうした制度上のことで対応することがもっとあったはずなんでね、これは行管庁の思いつきでやったのが事実になっちゃったのかどうか知りませんが、幾ら財源が厳しいからといってもその辺は方法があったんだろうと、これは別の問題ですがそう思います。 電電公社のことは御答弁いただきました。これは専売公社も同じような考え方で臨まれますか。
○政府委員(石原信雄君) 事の起こりは、電電公社が剰余金の一部を国庫に納付するということから起こったわけでございますが、制度としては、電電公社、専売公社、国鉄と、この三公社について納付金制度があるわけです。国鉄については、先生も御指摘のように大変な大赤字で、ローカル線の廃止をどうするかということが大問題になっている際に、さらにいまの納付金の算定標準額を二分の一をやめるというふうなことはとても言い出せない状況にあるということですが、専売公社につきましてはそういう事情もないので、事柄としては電電公社と右へならえじゃないかと思うのです。 ただいままでこの問題が余り大きく論議されておりませんのは、一つには、御案内のように専売公社の方は、いわゆるたばこ消費税を実際は専売公社から納めていただいている、いわばお世話になっているということもあるし、それから金額が小さいのと、それから関係団体が非常に少ないというようなことで余り大きな議論を呼んでおりません。地方六団体の方からのお話も、主として電電公社、これはもうほとんどすべての地方団体が関係があるものですから、こちらは大変声が大きいんですが、専売公社の方は余り話が出ておりませんけれども、事柄としては一連のものと、このように考えております。
○大川清幸君 そこで、課税自主権の問題、先ほどもちょっと出ておりましたが、地方税法の第二条並びに三条等から見れば、やはり基本的な考え方としては課税自主権というものをもう少し拡大をしてやる方向で努力をしなきゃならないと思うんですけれども、その辺もその方向で何か努力をするような御答弁が先ほどありましたから、御答弁をいただかなくていいんですが、たとえば非課税品目について、これも税法上のいろいろな規定があって、地方自治体の裁量が全く自由が効かないと言ってもいいと思うんですね。これによる減収ですけれども、五十六年度の見込みで言うと、幾らですか、国が四百二十九億ですか、それから地方の分で四千三百六十七億、合わせて四千七百九十六億の減収というようなことがありますね。 先ほど佐藤委員の方でも大牟田のあの訴訟の問題も出ておりましたし、いろんなことがありましたが、こうしたものがやはり実際には地方自治体の裁量に全く任されていないんですけれども、いろんな状況を考えると、他の税目のバランスとか地域の混乱とかというようなことは考えられるかもしれませんが、戦後四十年近くもたって自治体も定着をしてきたんですから、こうした地方にかかわる税目については自主権が今後なるべく拡大されるというか、認められる、非課税品目の指定についても自治体で判断できるような体制というのは、これは推進した方がよいと思うんですけれどもね、どうですか。自治省としては困るのかな。
○政府委員(石原信雄君) 御指摘のとおり、基本的な考え方といたしましては非課税措置あるいは課税標準の特例というのは地方税法によって自治体の課税権を制限するものでございますから、これはなるべく少ない方がいい、圧縮した方がいい。そういう意味で、その方向で努力しなければならないと考えております。 なお、現在の地方税法の立て方、たてまえといたしましては、全国を通じて課税の特例を定めなきゃいけないものは地方税法で書いてある。それから、各地域地域の自治体の状況によって課税上の特例を考えた方がいいのか悪いのかという点については、これは地方税法の第六条の規定とかあるいは各税目にあります減免規定の発動、これはまさに各地方団体の独自の判断で課税上の特例をどうするかと決められるわけであります。そういう仕掛けになっておりますから、やはり望ましい姿としては、一律に国が規定するものはなるべく少なくしておいて、そして必要性があれば各自治体の段階で判断していくという姿が望ましいと思います。また、その方向で私どもも努力しなきゃならないと考えております。
○大川清幸君 ぜひその方向で御努力をお願いしたいと思います。 もう一つ、これ技術的にむずかしい問題で、余りいい御答弁も返ってこなかったんですが、国税の租税特別措置、この関係でやはり地方税の減収というのはあるわけで、これは交付税その他で減収分を見たりしていますからね、事実上から言えばいまの方法でもいいじゃないかという理屈も通るんですけれども、しかし、この部分での減収分、これ、ちょっと古いデータですが、五十二年あたり二千六百五十五億ですか、県、市町村分合わせると。大変大きいんで、これのやはり地方税に及ぶ減収ですね、この影響を遮断する方法は何か工夫できないかというふうに思っているんですが、いかがでしょう。固定資産税だって千百九十三億ぐらいしか入らないのにこれは二千六百億ですから大きいわけですわ。これの遮断をする、そしてああいう遮断を、何というか、特別措置で、影響のあったやつについて後で見返りをするみたいなことですね、こういうことじゃなくて、何とか方法はないだろうかと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 国税の租税特別措置が地方税にはね返ることによる地方税の減収額でございますが、例の交際費の特例関係を別にしますと、五十六年度で千七百億ぐらいの減収額になっていると思います。と思いますが、この内容を見ますと、たとえば少額貯蓄の利子の非課税、こういったものが住民税にもはね返ってきているという問題、あるいは生命保険料控除の問題とか、そのほか住宅対策とか、あるいは公害対策、中小企業対策と、こういった政策の内容から、地方としてもやらざるを得ないような内容もかなりあります。 それから、本来国の政策として取り上げられております各種の産業政策的な特別償却とか積立金とか、こういった制度、こういったものは、本来ならば地方税の立場からすればこれはお断りする。国だけで必要ならやったらいいという議論になるんでしょうけれども、ところが、これはいずれも所得計算の特例という形で適用されておるものですから、現在の住民税や事業税において、所得は原則として国税の計算をした結果、国税の所得をそのまま使うたてまえをとっておりますので、技術的に遮断できないという問題があります。したがって、それについてはやむを得ないから、その影響に伴う減収について別途何らかの措置を講ずべきだと、こういう議論になってくるのだろうと思います。 それから、外せば外せるものがある。特に外国税額控除などのようなもの、これらにつきましては技術的にも外せますし、内容的にも外すべきだと考えられるものがかなりあります。こういったものは現在でも影響を遮断しております。大きく言いまして三つの類型があると思うのでありますが、いずれにしても、地方の立場からの特例を講じなきゃならないようなものは別といたしまして、それ以外、国の政策目的を達成するために国の立場で取り上げられるような措置につきましては極力影響を遮断すべきでありますし、またどうしても技術的に遮断できないものであるならば、それによる減収については別途適切な補てん措置が講じられてしかるべきだと、このように考えております。
○大川清幸君 次に、これも先ほど問題出ましたが、事業所税ですが、これは人口三十万以下のところは実施していないわけですけれども、調べてみましたら地方の県庁所在地の都市といいますか、これが大体人口が三十万欠けているところが十九カ所——富山と高知は実施しているので、これを引くと十九カ所ですね。これらは、先ほど御答弁があって、いろいろその地域の経済事情や、事業所税をやると、余り人口の大きくない、経済力のない府県、まあ府はいいですが県ではいろいろむずかしい事情もあるだろうと思うんですね。たとえば山口市は十万だし、佐賀市は十六万、甲府でようやく十九万程度ですから、なかなかそうした社会的な事情や地元の県のいろいろな意向もあるのかと思いますが、それは地方の自主的な判断に任せる、幅を持たせればよろしいのであって、事業所税そのものは、地方自治体でかける意思があれば人口等にかかわらず——かかわらずといっても全部広げるのはどうかと思いますが、課税できる権限を与えるような方向、この方が理屈は通るのじゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 事業所税につきましては、その創設の経緯からいたしまして、いわゆる大都市税制と申しましょうか、人口や企業が非常に集中しているような都市において、特に都市施設の整備の必要度が高い。こういうようなことから、当初は五十万以上の都市についてのみこの課税を認めるという制度でスタートしたわけであります。その後、実態的に三十万以上の都市も余り変わりがないじゃないかということで、五十一年度に課税対象範囲を拡大したわけでありますけれども、基本的にこの税は、いわゆる大都市税制と申しましょうか、非常に人口集中あるいは企業集中の著しいところについて、通常の財政需要に対してさらに都市整備のための財政需要が上乗せしなきゃならないような、そういうところについてのみ課税権を認めるための税制だと、こういう理解が非常に強く残っておりまして、この課税団体を広げることについては税制調査会の中で消極的な意見が依然として強いのであります。 しかし、先ほども御答弁申し上げましたように、私どもは、この税は基本的には都市施設の整備のための目的財源としてできたものでありますから、都市施設整備の必要性が広まってくれば課税団体も当然広げるべきである。現時点に立って考えれば、三十万でとどめおく必然性はない、もっと広げていいんじゃないかと、このように考えております。 ただ、先生の御指摘のように、そういう通常の税制と別に都市施設整備のための目的税として特に認められたという経緯からいたしまして、すべての団体に自由に課税権を認めるということについては、どうも税のスタートから議論があるようでありまして、そこまではともかくとして、私どもは、必要性が高まったところは逐次課税団体の範囲を広げていくのがこの税の創設の趣旨にもかなうのじゃないかと、このように考えておりまして、今後とも拡大の方向で努力していきたいと考えております。
○大川清幸君 それでは最後にお伺いしておきますが、従来やはり論議の的になってきた地方債の認可の問題ですけれども、これは第二次臨調あたりでも取り上げるかどうかわかりませんが、こういう一つの具体的な項目について取り上げるかどうかわかりませんが、確かに地方自治体で首長さんあたりで非常識な行為をやる方があったり、いろいろあるので心配な点もあるのですけれども、やはり基本的な方向としては、これやはり起債権を認めてやる方向で地方自治は育てた方がいいように思うんですが、この辺の所見いかがでしょうかね。
○政府委員(土屋佳照君) 地方の自主性、自律性を高めるという意味では、課税権というものをもっと自由化したり、いまお尋ねのように、地方債の許可というものも緩めたらどうだというようなことは議論としてあるわけでございますし、またそれは一つの考え方だろうと思うのでございます。 税のことはさておきまして、地方債についてもいろいろ議論もしておるわけでございますが、全般的に見れば、これはやはり地方財政全般の円滑な運営を図る意味で、逆に、弱小団体あたりが、自由にすればなかなか資金を調達しにくいということと、国全体の中での一つの金の流れの中でどういうふうにして確保していったらいいかという、総枠の確保の問題もございます。 それともう一つ、私どもの方としては、財政全体の運営をながめながら、そういった弱小団体にも起債ができるように措置をしながら、そしてその返還財源というものは地方財政計画を通じて措置をしておるといったようなことで、全般的にその方が地方財政の運営に資するであろうという見地からやっておるわけでございまして、細かい議論を言えばいろいろあるわけでございますが、まあ最初に申し上げましたように、自主、自律性という点ではいろいろとそれぞれの団体が自由におやりになる方がいいわけでありますけれども、まさにこの日本のような稠密社会において、非常に課税における格差がひどかったり、あるいは行政上の財政需要に対応の仕方が非常に違ったりということになりますと、やはりいろいろな問題が出てまいります。 そこで、税、交付税、地方債、そういったものをうまく組み合わせてやるという方式が今日定着してきておるわけでございまして、まあ一件一件審査をするというようなことは、御承知のように最近ずいぶん改めておりまして、一括して許可をするといったようなこともございます。そういった意味での合理化ということは図っておりますが、この許可制全体を撤廃するとなると非常に大きな混乱が起こると思います。御趣旨はよくわかるのでございますが、なお今後の研究課題だろうと思っております。
○政府委員(石原信雄君) 先ほど大川先生にお答えした中で、交際費の関係で、影響を除いた場合の国税の租税特別措置の影響による減収額でございますが、住民税関係が入っておるので、それまで含めてトータルで申しますと、五十六年度で国税の影響による減収額は交際費分を除きまして三千二百八十三億円と訂正させていただきます。
○大川清幸君 終わります。
○神谷信之助君 個人住民税の問題につきましては、わが党は均等割の廃止をそれから減税を主張してきたところであります。これは改めて言うまでもなく、今日減税の要求は、四年来所得減税が見送られてきた、そして実質増税であり、賃金の目減りが大きくあらわれてきたということで、当然の要求であります。 〔委員長退席、理事熊谷弘君着席〕 ところが、住民税の場合においてもきわめて大きな自然増が個人住民税に非常に大きくよりかかっていて大衆的な増税になっているという点は、衆議院の地方行政委員会で岩佐議員が指摘をしたところであります。それで、私はきょうはその問題は繰り返しませんが、したがって、こういう大衆課税を軽くするためにも税額控除で住民税の減税を実現をするという点を主張して修正動議を出す予定にしておりますが、この問題について、減額をするわけですから財源不足が起こりますが、この不足分は特例交付金で補てんをするということで、住民生活に国、地方の手を差し伸べると、そういう措置をとるべきだと思うんです。 〔理事熊谷弘君退席、委員長着席〕 それで、予算がすでに参議院に回って、いまその審議がもう終盤になってきているんですけれども、それでも国民にとってよいことはやるということは別に、遅くてもできるわけですから、現在の段階でも可能なわけですが、この点についての大臣の所見をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 御提案のような方式を行いますと、減税の所要額が大体千九百億と推定をするわけでございます。これは現下の地方財政から言って大変問題がある。それを何かのことで補てんすればいいじゃないかと、こういうわけでございます。いまの段階でこの補てん措置は非常に困難である、恐らく不可能に近いんじゃないか。したがってこれはむずかしいと、まあこういうことです。 なお、税理論から申しましても、これは税務局長から申し上げますが、いろいろ問題があるのじゃないかというふうに考えておるわけであります。あとは政府委員からひとつ。
○政府委員(石原信雄君) 神谷先生の御提案のポイントは、この時点で税額控除方式で行えば低所得者層に重点的に減税効果が及ぶじゃないかと、そしてその減収額については別途補てんしたらいいじゃないかと、こういう御趣旨かと思います。そこで、減収額の問題については大臣からお答えがありましたので、私は税額控除方式の導入問題について考え方を申し上げてみたいと思うのであります。 確かに所得課税におきまして税の負担軽減を図る方法としては、所得控除方式によるものとそれから税額控除方式によるものとの二つのやり方があるわけであります。それぞれについていろいろ評価があります。わが国の場合には、もう伝統的に所得控除方式が望ましいということで、現在、所得税の場合も住民税の場合も所得控除を中心に税制が組み立てられてきているわけです。 今回、この減税部分に限って、従来の所得控除方式はそのままにしておいて、さらに上積みと申しましょうか、新たな追加減税部分だけを税額控除方式で行ったらいいではないかという御提案でありますが、この点につきましては、所得控除と税額控除と二つの方式が混在するようになる、こういったことが一つの制度としていかがなものかということが問題になると思います。この点は税制調査会でも議論がありまして、所得控除のほかに税額控除方式を併用する方式というのはどうも税制が複雑になるし、両者のバランスをどう考えるのか、いろいろ議論の決め手がないというようなことで消極的な意見が強いのであります。 そういった意味で、せっかくの御提案でありますけれども、五十六年度の改正で税額控除方式を導入するということについては、どうも賛成申し上げかねるというのが私どもの考えでございます。
○神谷信之助君 いまの税務局長の話を聞いていると、減税の意思はあるけれどもやり方が悪いみたいな言い方ですが、もともと減税をする意思がないところに問題があるんですよね。大臣の方から財源の問題を言われましたけれども、これはわが党が、不公正税制の是正なり軍事費の削減によって十分財源があると。それから、衆参の予算委員会の審議を通じて、たとえば自衛隊の飛行機のために一機三億六千万からのシェルターをつくるとか、あるいは米軍が買う値段よりも三十億近い高い値段でP3CやF15を購入する、そういう予算だけでも削っていけば、そういうむだ遣いをやめれば十分に財源はあるということは審議を通じて明らかにしてきているわけです。まあ時間がありませんからそう細かく言いませんが。 そこで、五十六年度に限って、いわゆる逆転現象をなくすための特別の措置を今度提案をされています。これは五十六年度に限っているということは、五十七年度においては、免税点の引き上げその他を含めて、あるいは控除額のかさ上げとかそういったことで、いわゆる減税措置にかわるべき、あるいは減税を行うという意思を持って、五十六年度に限って今回特例の措置を講じようとしているのか。この点はいかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 今回の非課税限度額の導入措置を五十六年度に限りましたのは、この制度が所得課税の中でまだ定着していない、いろいろ御意見があるというようなことで五十六年度限りとしたわけでございます。したがいまして五十七年度以降をどうするかということは、五十七年度以降の財政の状況あるいは所得課税全体の扱いの中で考えていかなきゃならないと思っております。したがって五十六年度限りとしたのは、これでやめてしまうのだという意味、あるいは五十七年度以降もまた同じようにやるのだ、繰り返すのだというどちらでもなくて、やはりこういった制度を、いろいろな御意見がありますので、そういった御意見を踏まえながら五十七年度の所得課税全体の中で再検討していきたいという気持ちでございます。
○神谷信之助君 政府委員の立場ではそう答弁せざるを得ぬのですね。だからそこで政治家として、自治大臣の見解はどういうことになりますか。
○国務大臣(安孫子藤吉君) これはいままでに余りやっていない制度でございます。まあ窮余の一策と申しますと語弊がありますけれども、そういうことでこの措置をとったわけでありますが、本来から言えば限度額を引き上げるという方が望ましいと思うんです。従来もそういう方法できておるわけでございます。まあ再来年度の財政を考えますと一体どういうことになりますか、やっぱりなかなか苦しい事情が続くのじゃないかという予測もできるわけでございますが、しかしその中におきましてこの個人住民税の限度額の引き上げということはどこまで実行ができますか、これは現実問題にならないとはっきりいたしませんけれども、やっぱり方向としてはそういう方向の方が私は望ましいのじゃないかと、こういう考えを持っております。
○神谷信之助君 それで、これはいままでの同僚議員の質問に対する答弁を聞いておって、ちょっと指摘をしておきたいと思ったんですけれども、所得税とそれから住民税のいわゆる限度額の差ですね。税務局長は、大体八割程度、それが大体実態的に確立しているというか固定してきているという意味の説明がありました。なぜ住民税の方がより大衆的に課税されるのかという問題については、税務局長は、より一層住民の多くの人に負担をしてもらう、それが自治体なんだという立場からお話がありましたけれども、国の場合もそうですよね。国政の主人公は国民ですから、だからより多くの国民が国政に必要な財政負担をするという意味では同じものを持つわけです。それに所得再分配の機能とかいろいろな理屈はありますけれども、基本としてはそういうものだ。だから基本は所得税と住民税とそういう意味では変わらないのではないかという点が一つです。 それからもう一つは、住民税の場合には別に均等割がありますね。これは所得割を出していない人も均等割は出すという、そういう形になってきています。ただ納税者数の推移を見てみますと、五十年までは均等割の納税者数が所得割の納税者数を上回っていますが、五十一年以降減っていますね、この参考計数資料を見ますとね。それでその(注)には、「五十一年度以降、均等割の納税義務者数が所得割の納税義務者数を下回ることとなったのは、同年度において、条例で定める一定金額以下の所得者に係る均等割の非課税措置が設けられたことによる」という説明をつけています。このことは、私は、一つは均等割がだれにもかれにもということではなしに、自治体で実際の行政、政治を進めていく上で、均等割が不平等、悪平等になっているという事実に基づいて、自治体が条例で一定金額以下は免除すると、そういう条例がつくられてきて、均等割の納税者数の方が減るという現象が五十一年度以降起こっているわけですね。このことは、均等割自身がもう現実の自治体の実際の場では、一定所得以下の人からは徴収をすること自身がよくないという、そういう実態がぼくは出てきていると思うんです。だから、均等割をつくったのは何でやと言ってやかましく議論をしましたときには、できるだけたくさんの人に負担をしてもらう、そしてみんなの力で自治体を支えるのだという説明をなさっていましたけれども、現実にはこういう状況も起こってきているし、だからそういう点では、所得割についても国と自治体の間で二割の差をつけなければならない根拠に先ほど税務局長がおっしゃったような理屈を持ってくるというのは、私は若干説得力を欠くというように思います。 これは実はきょうこの問題議論するつもりはなしに、次の大臣の所信表明に対する質問のときに、税制、財政一般全体の問題で議論をするときに少し深めてみたいと思っているので、そういう私は問題意識を持っておるという点を指摘をしておきます。もし税務局長何か意見があるなら意見をおっしゃってもらって、きょうは議論をいたしませんけれども。なければ次回に譲っていいと思いますが。
○政府委員(石原信雄君) 確かに住民税だけじゃなくて、所得税の場合でも、国民たるものなるべく広く国政に参与する意味で税金の方も広く負担すべきだという議論はあり得ると思うのですが、ただ問題は、一定の所得以上の人たちに対して所得課税をする、その所得課税をどういうふうに分けるか。同じ対象の所得者に対して比例的に分ける方法、たとえばかつての住民税オプション1方式の場合はそうだと思うんですけれども、比例的に分ける方法もあるでしょうし、そうでなくて、何というか、一定の所得以上の人には所得課税を負担していただくんだけれども、その場合に、下の方の部分だけは住民税から先いただいて、残りの部分を所得税が課税すると、そういう分け方もある。よくスウェーデン方式というふうなことを言われるんですけれども、そういう分け方もあるんだろうと思います。 それから、縦に比例に分けるか横で切っていくかという、所得課税における税源配分の仕方の問題ともこれは絡むと思うのですが、伝統的に地方税の場合にはなるべくすそを広くとって、残りを所得税が取ったらいいじゃないかという考え方があるんだと思うんです。私どもはそういう理解をしているところでございます。
○神谷信之助君 これは議論がありますが、時間が限られていますから何ですけれども、いずれにしても、私は五十年以来異常な財源不足の事態を生じて地方財政の危機が深刻になっている時期に、行財政全般に根本的なメスを入れるということが、その必要性は政府の方も痛感をされているわけですが、だからいままでの考え方、発想なりいままでの仕組みがそうだからということを前提にして考えるのじゃなしに、そういった全体の根本的な改革を含めた税制なら税制についての発想というのが求められるのではないかというように思っているんです。そういう立場からいずれ機会を見て改めて議論をしたいというように思います。 次に、固定資産税の問題に移ります。 自治省に聞きますが、報道によりますと、五十七年度の評価がえの問題について、すでに指導方向を出しておられるようでありますが、いかがでしょうか。
○政府委員(石原信雄君) 五十七年は、三年ごとに参ります評価がえの年でありますので、その評価がえに備えていろいろな基礎的なデータを集めたり、あるいは、今後自治大臣がいろいろな告示をしていくわけでありますが、その前提となる計数等について、地方団体にも事前に情報としてお知らせするというふうな準備作業を進めているところでございます。
○神谷信之助君 報道によりますと、中央固定資産評価審議会ですか、これで、家屋については二五%程度の評価額のアップはやむを得ないという意見が大勢を占めていると。それから土地について、公示地価やあるいは相続税や贈与税の課税対象となるところの都道府県庁所在地の最高路線価、これらを参考にした各都道府県の主な市町村の基準地価額、これが内示されるだろう。それによれば、少なくとも土地の方も一〇ないし二〇%アップは避けられないというような報道がなされているんですが、家屋及び土地のアップについて、自治省としてはどういう推計をなさっているのでしょうか。
○政府委員(川俣芳郎君) ただいまお話ございましたように、五十七年度は土地及び家屋の評価がえの年でございまして、まず家屋につきましては、家屋の評価基準の改定を現在準備いたしております。過去三年間の木造家屋なり非木造家屋の建築費の上昇の状況等を勘案いたしまして、そういったものを織り込んだ評価基準の改定を行いたい、かように考えております。
○神谷信之助君 見込みは。
○政府委員(川俣芳郎君) 見込みは、現在まだ最終的に確定をいたしておりませんけれども、ほぼ三年間の建築費の上昇が二割強程度でございますので、これも家屋の種類によりましてどのような水準になりますか違いますけれども、おおむねそれに見合ったようなことになろうかと思います。 それから、土地についてでございますけれども、これも過去三年間の地価の上昇の状況、地価公示価格あるいは不動産研究所で出しておりますような地価の指数、さらには相続税におきますところの最高路線価の水準といったようなものを参考にしながら、今後市町村と相談しながら評価の水準を決めていきたいと考えております。
○神谷信之助君 だから、土地の方もそれでいくと大体一〇ないし二〇%ぐらいの見込みになるわけでしょう。
○政府委員(川俣芳郎君) 相続税の過去三年間の評価の上昇を見てまいりますと、おおむね二五%強ぐらいの数字になっておるかと思います。さらに地価公示価格におきましても、住宅地の三年間の上昇率は二六%ないし二七%といったような水準にあるわけでございまして、これらを参考にしながら水準を決めてまいることになろうと思います。
○神谷信之助君 非常に大幅な評価がえによるアップになる危険があるわけです。だから国民の方は、所得減税はなし、実質賃金は目減りはしているし、それに住民税の方も、控除額はわずかで限度額は上がらないという状況で、それにこの固定資産税、それにつれてまた都市計画税も上がる、こういう事態になって、非常に大変な住民生活圧迫になるというように思うんです。 そこで、いまお話を聞いておっても、土地については、地価が高騰すると、すなわち売買価格といいますか、時価で評価をする。家屋については、木材、建築費がどれだけ上がったか。すなわち、再び建築するとすればどれだけになるかというものを基準にして固定資産税が課せられるわけですけれども、どうも私はこの点は納得ができないわけですね。一般の国民は、生活のために土地を手に入れ家を建ててそこに住んでいるんですから、売るために住宅を建てているわけではないという見地から言うと、一般の庶民から言うと、こういう評価自身の考え方に非常に大きな納得できないものを持っているというように思うんです。 そこで、固定資産税の性格というのは一体何だろうかという点についてまずお聞きしたいと思うんです。
○政府委員(石原信雄君) 固定資産税の性格というか本質論というか、いろんな説があるわけですが、私どもは、固定資産、すなわち土地、家屋、償却資産、こういった資産の保有に担税力を見出して税負担を求める税である、すなわち一定の資産を所有している人は、その資産の持つ収益力——潜在的な収益力、顕在的な収益力を含めまして、資産の持つ収益力によって一定の担税力があるんだと、こういう前提で税負担を求めている税であると、このように考えております。
○神谷信之助君 収益力が潜在的であれ顕在的であれ存在をするというところに着目をして課税をするということですね。ところが、いまもちょっと申し上げましたように、その資産でも、やはり企業用の資産といいますか、企業用の資産と生活用の資産とでは非常に大きな差があるのではないかというように私は思うんですよ。だから、この資産の種類といいますか、資産の区別のいかんにかかわらず評価をして課税をするというところに実際の生活の面から納得のできないものを持っているというように思うんですよね。 たとえば、自分の家の近所に高速道路がつくられる、そうすると、そこに住んでいる人は騒音の公害なり、あるいは排気ガスの公害なりで、いわゆる使用価値は減退をする。逆に言えば、使用価値という点ではマイナスのものしかもらえない。しかし、工場なんかですと、企業の場合は交換価値を土台にしてやりますから、これは逆に、交通が便利になってそして資産価値は増加をするという現象も起こり得るわけですね。だからそういう点では全然違うんだけれども同じように評価をされるということになってくる。地方税自身がもう一つ応益の原則があるとすれば、高速道路の建設によって利益を受けるのはそういう企業用資産なんだから、それに対してははっきりちゃんとかけるということが一つ必要なのではないかというように思うんですけれども、この辺はどういうようにお考えでしょう。
○政府委員(石原信雄君) 現在の固定資産税の考え方は、各資産の種類によってその価値というものが決まってくる、価格が決まってくる。具体的にその資産がだれによって所有され、どういう用途に使われているかということによって差を設けていないのであります。いま先生御指摘のように、これを住宅の用に供する場合と営業用、事業用に供する場合とでは、現実に収益力が違うじゃないかという議論がよくあるわけですが、その議論をいたしますと、同じ土地に隣合わせて片方は商売している、片方は住宅と。そうすると、それで全然評価を変えるということになると、その土地の持つ客観的な収益力というものじゃなくて、現実の、実現された収益力によって差を設けていくということになるので、現在の固定資産税の体系というのは根本から崩れてしまうのじゃないか。やはり土地は、現実にどう使っているかじゃなくて、その土地が客観的にどう使われ得るかと、どれだけの客観的な価値を持つかということによってその担税力を判断していくということでなければ収拾がつかないことになってしまうのではないかと思うのであります。 そういうことから、現在の固定資産税は土地なら土地、宅地なら宅地として使われる場合にどれだけの価値があり、どれだけの収益力があるかということで判断せざるを得ないのであろうと思います。現実に何に使われているか、だれによって所有されているかによって差を設けるということになると、現在の固定資産税の体系というものは根本から崩れてしまうことになるのではないかと、このように思います。
○神谷信之助君 現在は、いわゆる政府の持ち家政策とも相まって、どんどんと自分の土地やそれから家屋を所有する、持ち家に住む人というのはふえてきましたね。ですから、家持ちの人が非常に少なかった時代とうんと変わって、持ち家が非常に大衆的になってきているわけですね。そういう中で、固定資産税に対する考え方も、そういう時代の発展に伴って考慮すべき要素が加わってきているのじゃないかというように私は思うのですよ。 これは、第七回の租税法学会の総会が五十三年の十月八日に行われて、その内容が「租税法研究第七号」に載っておるわけです。それに自治省の固定資産税課長も出席をして、そして固定資産税の当面の諸問題についてのシンポジウムが行われているわけですけれども、それを見せていただいて非常に驚いているんですが、いま税務局長がおっしゃる理屈を大体述べておられるんですよ。たとえばこうおっしゃっている。「固定資産税の性質というのはその土地の現実の利用を固定したものと考えるわけでは決してない。銀座の真ん中にあるゴルフ場をいつまでもゴルフ場としておくことを正当化する税金ではもちろんないわけです。最も適正な利用形態への移り変わりを前提とした税制だと思っております。」と、まあ銀座の真ん中にゴルフ場があるかどうか、考えてもらったらわかるようにありっこないんだけれども、例示もきわめて極端な言い方をなさっているんですね。 問題はやっぱりそこだけれども、最も適正な利用形態への移り変わりを前提とした税制だと。だから、収益性の最も期待し得るという、そういう収益性、あるいは、この中でもおっしゃっていますが、現実の収益そのものを考えるのではなしに、あるべき収益または最適な利用に対して期待し得る収益、これをもとに固定資産税の評価をすべきだということをおっしゃっているわけですね。いま税務局長は、住宅と隣の商売をしている店というようにおっしゃったけれども、これはまさに生活用の資産です。住宅は、職場そのものではないけれども、家で生活をして他の職場で働くという、労働を保障するものとして住宅があるわけです。片一方は家そのもので働きながら。これはどちらも生活ですよね。生活用資産です。これに差があっては困る。私も差をつける必要はないと思う。生活用資産として同じにしなさいと。 しかし、それに着目をしてやればなかなか混乱が起こってできないではないかというふうにおっしゃるのですけれども、私は、いまの固定資産税の具体的な税の徴収方法というか、賦課方式ですね、それでも可能だと思う。たとえば、いまも現実にありますけれども、一定の土地なり一定の建物、これは免税措置にする。あるいは減税措置する。すなわち、たとえば生活用資産の部分についてはそういう措置をとっていく。逆に大企業の方の固定資産ですね、これはいろいろ減価償却をしたり、いろんな形でやって、隠し財産の一つの材料にさえなっているようなものがたくさん現実には存在をしておるわけですね。そういうものに対しては累進課税を導入して、そしてそれに対するもので課税をしていくというようにして、この固定資産税が生活の経費の中に大きくのしかかってくるというような状態を私は緩和をする、考慮に入れるべきだと思います。現に、やっぱりそのために、あれは五十一年まででしたか、急激な地価の高騰、評価アップに対して負担の調整をやったでしょう。それは、そうやらざるを得ないというのは、実際の生活に直接大きな影響を与えるから、そういう負担の調整措置を特別に考慮せざるを得なかったわけですね。 いま、地価はとどまることを知らないでどんどん高騰し続けているし、建築費の高騰は、これもどんどん上がり続けているわけです。この責任は、政府に非常に大きい責任があると思うのだけれども、その中であるべき収益力というようなことで評価をされ、そしてそれに基づいて課税をする。また、それに基づいて都市計画税もかかってくるということではきわめて大衆に重い負担を強制をするということに私はなると思うんですよ。そういう点では、いままでおっしゃっていた固定資産税のそういう理論から言うと大分外れた理屈のように見えるけれども、しかし現実にはそういう事態が起こっている。この点ひとつ私は研究というか、検討をしてもらって、五十七年度の評価がえに向かって、本当に国民がなるほどそうだと納得できる固定資産税にしてもらう必要があると思うんですよ。 私どもでもそうですがね、何もやっとつくった家を売るつもりはないし、売ったらどこへ行くのや。二十年前にできていますから、いま売れば、それはつくったときよりは高い値段で売れるでしょう。しかし、売った値段で新しい同じ家を建てることはできないです、同じ条件の中で。だから、それは住んでいる家を何ぼ収益力を見られたってできやせぬ。ところがそれに対して税金はかかってくる。そんな税金われわれ納得できるかと。 まあきょうは言いませんけれども、前にも取り上げましたように、片一方臨海工業地帯なんかの工場用地の評価は、実際海は道路になるわけです。ところがそれは後ろの道路からどれだけの距離が離れているかということで低く評価をされる。いわゆる路線価方式ですか。それで結局安い値段になって、企業には安く売り払われるし、固定資産税も非常に安い。こんなことでは私は国民は納得しないと思う。 この点ひとつ、素人の考えみたいなことを申し上げるんだけれども、これは国民の気持ちなんでね。そういう気持ちを納得させ得るところの理論あるいは税制というのを考えてもらう必要があると思うんですよ。この点自治大臣、私はそういう問題を提起をするんですが、五十六年度一年間、これ調査をし検討されて、五十七年へ向けてお考えを、まだ一年間ありますから、こういった点もひとつ取り入れて検討をしてもらいたいというふうに思いますが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 神谷先生の提起されました問題は、固定資産の評価の問題とそれから税負担の問題と、両方の問題を含んでいるのだと思います。私はやはりこの固定資産の評価につきましては、固定資産の価格と客観的な価値というものによって適正な評価がなさるべきだと、この原則は今後とも維持さるべきだと思うんです。 臨海工業用地の評価の仕方についておかしいじゃないかというような御指摘がありましたが、それは一つの評価技術の問題として確かに一つの検討事項だと思います。そういった意味で、現在の路線価方式、その他の評価方式が評価技術としていいか悪いか、さらに改善すべき点があるかどうか、これは大いに私どもも勉強しなきゃいけないと思います。いずれにしても、固定資産の持つ客観的な価値を正しく表現するという意味での評価制度につきましては、現在の基本的な考え方を今後とも維持すべきではないかと思うのであります。 ただ、その結果として出てくる税負担についてどうするのかという問題は、またこれは違う次元から考えられる問題だと思うんです。現実に住宅用土地につきましては、いかに価格が高くなっても、現実に住んでいる人にとってみれば、それを売るわけじゃないんだから払えないじゃないかと、こういうふうな議論が出てくる。これはまた庶民の立場からもっともな話であります。そこで、御案内のように、現在は住宅用の宅地につきましては、一般的にその建物の面積の十倍までは評価額の二分の一課税であると。さらに、二百平米までの部分につきましては、四分の一の課税を行うという特例を講じております。これは、従来の伝統的な固定資産税の理論からすると議論があったところでありますけれども、現実にやはり対処しなきゃいけないということでそういう方式が導入されたわけであります。 それからまた、先ほどもお答えいたしましたように、評価がえに伴いましてその地域に駅ができたとか何かという客観条件の変化がありますと、地価が非常な暴騰をいたします。地価が上昇します。昔からそこに住んでいた人にとっては、余り状況が変わらないのに、たまたま近くに駅ができたために地価が何倍にもなったというような場合に、三倍にも四倍にもなったからということでいきなり評価がえの翌年から固定資産税の税額を三倍、四倍にするというのは、理屈はともかくとして現実問題としてはなかなかこれは納税者の納得は得られにくいと思うのであります。そういった場合には、納税者として対応できる範囲でアップ率に調整を加える、いわゆる負担調整措置というものを加える必要があろうと思うんです。現在の負担調整措置というのは五十六年度までの制度でありますから、五十七年度の評価がえに当たりましては、当然、その時点での評価状況に応じて、私はこの負担調整措置というのは導入されなきゃいけない、検討されなきゃならないと思います。 それからまた、長期の問題といたしましては、評価は評価として、固定資産税の負担につきましては、またそのときどきの財政状況、あるいは納税者の意識の問題等を勘案しながらこの制度を維持できるように検討していかなきゃならないと思います。いずれにいたしましても、私は、この評価の問題とそれからその評価額に基づいて具体的にどう税率を適用していくのか、課税標準をどうとらえていくのかというのは別個の問題じゃないかと、このように考えております。
○国務大臣(安孫子藤吉君) いま税務局長からも御答弁いたしましたが、それも含めて検討させてもらいます。
○神谷信之助君 いま税務局長が言ったとおりでね、評価の点ではそれは厳正にやらないかぬ。私は評価の問題では、とりわけそういう企業資産の償却等の問題、それから先ほど言いました路線価方式の見直しの問題、こういった問題は評価の問題としては検討してもらいたい。そして、あとは大臣の方の問題になるわけだが、政策問題ですから、政策問題として、やっぱり五十七年度に評価がえをする場合に、その実態を踏まえて十分御検討をいただきたいというように申し上げておきたいと思います。 それからその次、それに関連して宅地並み課税の問題ですが、自治省から聞くと、宅地並み課税の対象になっている面積が、A農地で二千二百十五ヘクタール、B農地で八千四百七十六ヘクタールということです。それで、これの対象市町村がどれぐらいで、それから減免措置をやっている、まあ言えば奨励金という方法もありますが、そういう市町村は何団体になるのかという点をまず御報告いただきたい。
○政府委員(石原信雄君) 市街化区域農地の存する市町村の数でございますが、全体で八百六市町村でございます。そのうち、三大都市圏の特定の都市、すなわち現に宅地並み課税が行われております三大都市圏の特定の都市内の市町村数は百八十五市でございます。 それから次に、減額措置を適用しているものでございますが、百八十五市町村のうちで減額のための条例を制定している市町村が百七十五でございます。していないものが十と、こういうことでございます。
○神谷信之助君 していないものが十ですけれども、これは、条例にはしていないけれども奨励金制度か何か、それで出しているという話を聞いたんです。そうじゃないんですか。
○政府委員(石原信雄君) 条例制定していない都市の状況を調べてみますと、A、B農地がない、基準から出てくるものがないというのが五市であります。それから、減額対象となる農地がない、A、B農地でなくて、要するに減額対象にすべき農地がないというのが二市。それから代替措置でやっている、すなわち補助金等でやっているというのが三市。こういう内訳になっております。
○神谷信之助君 そうすると、結果として二市だけが減額措置をしてないということになりますね、A、B農地があっても。そういうことになるわけですね。あとは条例なり代替措置で何らかの形の減免措置をやっていると、こういうことです。 それで、この宅地並み課税の問題について、先ほど税務局長は、同僚議員の質問に対して、もう早晩結論を出さざるを得ないし、あるいはC農地まで拡大をするかどうかということも結論を出さざるを得ないというようなお答えになっていましたが、現在自治省としてはこの問題をどういうようにお考えなんですか。宅地並み課税は当然のことで必要なことだというようにお考えなのかどうかという点。
○政府委員(石原信雄君) いわゆる宅地並み課税制度につきましては、税制調査会の答申あるいは地方税法の中にあります検討条項からいたしまして、五十七年度までには結論を出さなきゃいけないんですが、その場合の基本的な考え方として、税制調査会の答申にもございますように、宅地並み課税制度を存続する。と、これは引き続き存続する。その中で具体的にしからばどうするかという点で検討をしていかなきゃならないと、このように考えております。宅地並み課税制度をやめてしまうということは、検討の範囲には考えておりません。
○神谷信之助君 どうもその点がおかしいんですね。先ほど、同じように税務局長の答弁聞いていますと、四十八年の一月から五十四年の一月までの市街化区域の農地の減少率は一九・二%、ところがそのうちA農地が三八・六、B農地が三三・九。だから減免措置自身が足かせになっているということじゃないと。減免措置しているからもう農地をそのまま維持してずっと持っているということでもないし、宅地化はちゃんとその点では他のところよりも——C農地の方が低いわけですから、えらい進んでいると。足かせにはなってない。そして現実には、税調の答申にもありますが、継続して農業を営む者についての配慮も一応ありますね。だから現実には、したがって二市を除いて百八十三ですか、何らかの条例あるいは代替措置に基づく減免措置をせざるを得ない。そして自治省の方も、その一定部分については交付税措置を行っている。だから、こういう現実を見ると、宅地並み課税自身が無理になってきている。それを救う道をいろんな条例なり何なりでやり、交付税でめんどうを見るという形で補完せざるを得ないという実態になっているというように思うんですけれども、これは継続して農業を営む意思を持っている者を、そういう宅地並み課税ということで税金をよけい取るということで追い出そうというやり方が本当にいいことなのかどうなのか、どうお考えになるんだと。 宅地並み課税を廃止する方向ではないという御回答ですが、継続するんだということであれば、これはそういうことでやっていくのはいいというようにお考えになるんだろうか。それで、周辺の固定資産と均衡の問題をおっしゃるけれども、片一方は住んでおられるんだし、片一方は農業しているんだし、だからその点での収入の差というものがあるから、農地は農地に対する固定資産の評価をし、税金をかけたわけでしょう。それで、いままでも自治省の指導は、地目がどういう地目であろうと現実にその土地がどういう実態かというものに基づいて評価をして固定資産税をかける。だから、農業をやっているということは、地目がどうであろうと、しかも地目が農地だということであればよけいですけれども、どうであろうと農業を営んでおるということが明らかで、それが継続されているのに宅地並みの課税をするというのは、その指導の原則からいっても外れているではないかというように思うんですが、その点はいかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 固定資産のうち、土地の評価につきましては、土地の現況によって評価するというのが資産評価の大原則であります。ただ市街化区域内の農地につきましては、これは農地といえども十年以内に計画的に市街化すべき地域として線引きがなされている。そうしてその地域内の農地は届け出だけでいつでも転用できる、そういうような実情と、それからまた、政策的に宅地の供給に資するというような意味合いから、現在は制度として異なる課税が行われているわけであります。そのことのいいか悪いかというのは、自治省の指導方針というよりもまあ立法政策の問題になってくるのであろうと思います。 そこで、この市街化区域内で現に農業を継続している者、それから今後も継続しようする者について宅地並みの課税をして事実上追い出すのはけしからぬじゃないかという御指摘もあったわけでありますが、この点につきましては、税制調査会の答申にもありますように、「長期にわたって」営農を継続する意思のある者については配慮をしなさいということを言っているわけですね。そこで、問題は、その「長期にわたって」の「長期」というのをどの程度に解するのか、この辺がいろいろ議論があると思います。現在の減額制度の適用というのは三年以上の耕作の意思があれば減額対象にしておるわけですけれども、この辺の三年がいいのか五年がいいのか、あるいはもっと長いのがいいのか、ここら辺のいろんな御意見があるわけであります。 それから、現在最も問題にされておりますのは、市街化区域内にありまして、農地といいながらも、実際は草をはやして値上がりを待っている、農業の意思もないと、こういったものは何とかすべきじゃないかという御意見が非常に強いわけであります。ですから、そういったものも含めて一切宅地並み課税をしてはいけないというような意見は、私は少ないんじゃないかと思うのであります。 いずれにいたしましても、この問題につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、大変いろんな幅広い意見がございます。先生が御指摘になったように、そもそもこの制度そのものを維持する意味があるのか、もとから、やめて固定資産税の本来の課税の方式で行ったらいいじゃないかという御意見もありますし、逆に、営農の意思がある者についての配慮というものも、これは余りルーズにしたら、土地政策、宅地政策として意味をなさないから、これは相当しぼっていけというような御意見もあります。いずれにいたしましても、この問題につきましては、大変意見が鋭く対立しておりますし、たくさんの意見があるものですから、これらの意見をよく整理しまして、今後のわが国の宅地政策、それから固定資産税制度との調整をどのようにして図っていくかという見地に立って結論を見出していきたい。今後——もう一年ありませんけれども、ことしの十二月までにはどうしても結論を出さなきゃいけませんから、今後鋭意検討していきたいと考えております。
○神谷信之助君 大臣、ですから、これはきわめて政策の選択に迫られるということになりまして、大臣の責任が非常に重くなるんですけれども、宅地不足に対する一つのそういう政策上の問題としての意味が一つあるわけですね。しかし私は、これはそういう市街化がどんどん進む中でも農業を続けていくのか、あるいは他の職業に転向するのか、あるいは他に農地を求めるのか、これは憲法で保障された職業選択の自由の問題だし、あるいはまた財産権を保障しておる憲法の見地からいっても、これはそれぞれ個々の判断に基づくものだ。それを税金という同家権力の力で強制をするというようなやり方は非常に大きな疑問を私は持つんです。これが第一点です。 それから第二点は、先ほど言われましたけれども、固定資産の評価の原則は現況でしょう。だから、農業をやっているわけでもなし、草をはやしてじっとしているというのを農地と見るのかどうかということです。それを雑地とすればかえって税金が安くなる。それは宅地として供給するつもりでそういう状態を維持しているのかどうかという問題、これいろいろ議論はありますが、それは現況主義に立てば、何も農地にまで、実際に農業をやっている人たちにまで宅地並みの課税をする必要はない問題であります。だから、そういう農業をやっていないで草をはやして農地らしくごまかしているというのは、それはごまかしている少数の例の問題で、それはそれで処理をしたらいい問題ではないのか。私も、市街地の宅地不足というのは深刻ですから、値上がりを待って投機的に土地の売買を行うという行為自身は、これは規制をする必要があるというふうに思っております。しかし、実際に農業をやっているところ、たとえば京都ですと、宇治なんかで宇治茶をどんどんやっているわけでしょう。それは親の代、あるいはおじいさんの代から、何代も続いている家もあれば、大体二代、三代続いていますわね。そういうところで、いまなお京都の産業としてがんばっておられるのを、それに宅地並み課税をする。それで逆に、結局市の方から条例で戻して、その一定割合を交付金で保障してもらうと、そんな何というか、言うなればごまかしの手続までやってそして何とか維持しているわけでしょう。 だから、それはそれとしてちゃんと認めればいいじゃないか。そういうようにすっきりさせる段階に、先ほど局長も言っているようにこの問題はきているんで、そういう点でひとつ大臣、この問題の政策の選択の基本について見解を聞かしてもらいたいと思います。
○国務大臣(安孫子藤吉君) 基本的には、これを継続するという前提においての改善措置を講じようと、こういうことでございますが、せっかくのいろいろな御指摘もありますので、その点を含めて検討さしていただきます。
○神谷信之助君 次に、不動産取得税の問題に移ります。 昨年の当委員会で、減額申告の期限を六十日と改正をする問題について、実態をお話しをして、その撤回もしくはしかるべき措置をお願いをしたわけでありますが、自治省の方では通達を出して、一両年弾力的な運用をするようにというように指導をされておるというように聞いています。この弾力的な運用ですが、先ほどもちょっと出ておりましたが、私もいろいろ聞いてみますと、全国的に大分アンバランスがあるんですよね、運用の仕方に。この点については自治省はどのように把握をなさっていますか。
○政府委員(石原信雄君) 全団体を悉皆的に把握しているわけじゃありませんが、多くの団体が、現在、納税通知書を発送する際に、申告制度についてのお知らせというものを同封いたしまして、これに基づいて申告がなされますと、たとえそれが六十日の期限を超えたものであっても、六十日以内の申告と同様の処理をしているという団体が、数としては圧倒的に多いようでございます。
○神谷信之助君 片一方で、やっぱり六十日という制限がありますから、六十日を超えるとだめですよという宣伝もなさるわけですね。しているところもあります。だから六十日を超えて、ああうちはだめだなということでそのままになっているところも出てきているようです。だから、前の六十日の期限のないころでも、一回はがきで通知したからといって、すっと申告が出てくるというのは余り、まあ相当出てきますけれども、それでもなかなか全部がそろわないですね。そして今度は税金を納めて、その納められたときにまた言ってあげると、すぐしますと言って、またなかなか出てこない。それで何回かやってやっと実際に減額を受ける、そういうように、非常におくれる人もおったんですね。だから、今度は減額の申告期間が六十日ということになってくると、そういう手続が、ちゃんとそういう恩典を受けられるようにお世話をするといいますか、そういうことをやるところとしないところと、いろいろやっぱりアンバランスがずっと出てきているんですよ。 私はそういう点で、これは税の公正という面から言っても問題がありますし、現実に六十日以内という、ああいう期限を付せられても、実際にはそういう弾力的運用を一両年はやらなければならないということ自身はやっぱり無理があったというように思うんです。先ほどは実態を見て検討したいということで、またしかも一両年ということですから、五十六年度中にはその見直しをお考えになっているんだろうというように思いますが、結局、法律で決めても実際には実行できないもの、そのことはもう法律を決めるときに私は指摘をしたわけですけれども、また現に一年たった実態はそういう状態であるということを考えれば、少なくとも今度五十六年度末に、一年後にまた五十七年度の地方税法の審議をすることになりますが、そのときにはこれはもう是正をするということをはっきりしてもらっても別に早過ぎることはないんじゃないかというように思うんです。 そして、その申告の期限は、これは所得税の住宅控除の期限が五年でしょう。ですから、その点では五年ということでお考えいただいたらどうか。先ほど登録免許税との関係をおっしゃっていましたけれども、登録免許税と不動産取得税というのは国民の側から言ったら余り関係ないのでね。国民の側から言うと、所得税の住宅控除とそれから地方税の不動産取得税の控除の問題、家の問題に関連をしますとそういうことになるわけなんで、したがってそれも一つの根拠になる理屈だというように思いますから、この点をひとつ考慮して御検討をいただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(川俣芳郎君) 所得税の場合の住宅取得控除が五年以内に申告されれば適用になるということでございますけれども、これは所得税の場合は、年々の所得の申告は毎年三月十五日までに、翌年の三月十五日までにやらなきゃならぬということになっております。ただ、住宅取得控除については、これはその取得になった年から五年以内にある年の所得を申告する際にあわせてやればよろしいと、こういうことだろうと思うんです。 ところが、不動産取得税の場合は、これは不動産の取得の事実があったものに対して課税をするものでありまして、所得税のいまの住宅取得控除の扱いと同じようにはまいらないのではないか。五年にいたしますと、不動産取得税の賦課決定の除斥期間は五年でございまして、この問題等もあるし、要するに不動産の取得の事実があっても五年間は課税ができないという状態になるわけでございまして、五年というのはいささか問題があるのじゃなかろうかというふうに思うわけでございます。 いずれにしましても、六十日が実態に合うかどうかという問題でございまして、これは現在は、先ほどからお話のございましたような通達によりまして、一両年は六十日を超えて申告がありましても減額措置を適用しないというようなことにならないように指導をしておりますし、現実に六十日を超えたので適用していないという事実もないわけでございます。ここ一両年の運用の実態を見て検討いたしたいと思っておるわけでございます。
○神谷信之助君 私は、やっぱりお役人さんはもっと率直になったらいいと思うんですね。去年六十日というように法律改正した。しかしもう一年たっておる、それで現実にほとんどの人が六十日を超えて申告をしておるわけでしょう。そういう実態を見たら、やっぱり国会で指摘をされたようにこれは実態に合わなかったと、率直にそれを認めたらいい。一両年と言ったって、三年目、四年目には皆六十日以内に申告ができるようになりますか。いつも不動産を取得するわけじゃないんだ。ですから、そういう態度を私は官僚主義だと言うんです。間違ったら間違っていましたと、実態には合いません、一年間やってみましたらわかりましたと、率直に認めたらいいじゃないですか。だから私はいますぐやりなさいとは言ってないんです。一両年とあなた方おっしゃるように、五十六年の末までにはその実態はもっとよくわかるんだから、六十日以内の申告という規定については、国会の御指摘のように、実態に沿わないということが明らかですと。それでどうするか。三年にするか、五年にするか、何にするか、それは知りませんよ。私は五年という一つの問題の提起をしましたけれども、これは別に検討してもらったらいい。だから、どれだけにするかは十分検討しますということであれば、実態に合うようにしますとおっしゃればそれは済むんだよ。いかにも、一両年のうち一年たちました、あともう一年してみたらあの法律の「六十日以内」に申告ができるかのようなそういう言い方は、私はけしからぬと思います。もう一遍言い直しなさい。
○政府委員(川俣芳郎君) いや、一両年中はいまの通達の線で様子を見守りますけれども、それが実態に即しているかどうかという点については……
○神谷信之助君 即していないのははっきりしているんじゃないの。
○政府委員(川俣芳郎君) なおよく見きわめまして、善処すべく検討いたしたいということでございます。
○神谷信之助君 ちょっと、承服できないですよ。大臣、一年実際にやってみて、六十日以内に申告ができないということがはっきりしてきているんです。六十日以内に申告した件数はどれだけあるか。実態を把握しているとおっしゃった、調べていますとおっしゃったが、六十日以内に申告をしたものは一体何件ありますか。あったとしてもその数は知れているでしょう。税務職員でよく知っている人とかね、きわめて少数ですよ。だから、もう一年たってはっきりしているんだよ。それでももう一年実態を見きわめましてと。自分たちの誤りを認めようとしない。これでは本当に行政改革も何もできるものじゃないじゃないですか。ぼくは大臣にその辺ひとつきっぱりしてもらいたいと思うんだ。
○政府委員(石原信雄君) ちょっと大臣の前に。 審議官の答弁は、決してやらないと言っているのじゃなくて、私も、昨年の国会審議の場でいろいろ問題が指摘され、われわれも問題ありと判断して、通達によってこの制度が一般に周知徹底するように努力しながらも、期限内に間に合わなかった人たちの救済措置を考えてくださいという指導をしておるわけです。現に、その後の実施状況を見ますというと、データ的に、数字的にどうということではありませんけれども、ほとんどの団体においてこの指導の趣旨に沿って弾力運用がなされております。正確に言うとまだこの制度がスタートしてから一年たっておりませんけれども、もう少しこの状況を見て——私どもは決して一遍決めたものを変えないというこだわりは持っているわけじゃございません。要は、納税者の方々、課税の第一線の方々の実情というものを把握して、必要があれば改めるべきであると、このように考えて、そのように答弁しているところでございます。 そういう意味でもうしばらく状況を把握したいわけですが、決していまの、六十日と決めたからもう変えないというようなかたくなな考え方は持っておりません。
○国務大臣(安孫子藤吉君) いま税務局長からお答え申し上げたとおり、十分弾力的に考慮してまいります。
○神谷信之助君 大臣のいまの答弁はちょっと、あなたよう話を聞いておらぬかったんで、ピンぼけですよ。 この改正をやる前に、県の税務課長会議を自治省も開かれて、私はその後、最近、二、三の県の税務課長の意見を聞きましたけれども、状況を聞いたら、そんな六十日以内にはできませんよという意見を何人かの人が述べておるんですよね、実際は。それを押し切っておやりになっているんですよ。現実にはそうなっておるんですからね。だから、これは率直に言っておきますが、来年度の地方税法の改正のところではちゃんと明確にしてもらいたいということを強く言っておきます。 あと、時間がなくなりますから急ぎますが、次は、中古住宅の減免問題です。 これは、本法では中古住宅について減免措置を受けられるような規定になっているけれども、先ほども指摘がありましたように、実際には大変ひどい状況で、実効が上がっていないわけですね。政令でいろいろな制限条項を六項目ですか、おつけになっている。ですから、京都市内ですと減免措置を受けているのは申請に対して五%ですよね。そして、神奈川とか千葉、埼玉、ずっとこの辺を聞きますと、減免措置を受けたのは二五%くらいですね。だから、都市近郊のところは件数も多いですから、そういう状況です。それについて税務局長は、一定のそれなりの理屈、理論、根拠というものをおっしゃったわけですが、この中古住宅について減免措置を行ったという政策目的は一体どこにあったんですか。
○政府委員(石原信雄君) それは、現に借家住まいをしている人たちで自分の家を持ちたいという意向を持っている方が非常に多い、この意向に沿うための政策税制と、このように理解しております。
○神谷信之助君 同時に何でしょう、いま政府のとっている住宅政策では、何というのかな、ライフサイクルといって、だんだん小さい家から大きい家へという買いかえを勧める、促進をするという政策もとっておられるでしょう。いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 確かに家の買いかえというのがかなりふえているのは事実だと思います。自分の気に入った家ができるまでには三回つくりかえなければいかぬというような話をする人もおるぐらいでございまして。ただ、そういった自分の持ち家を買いかえてだんだんいいものにしていくという、そこまで考えてこの既存住宅の優遇税制はスタートしていないということでございます。今後それをどうするかというふうな今後の政策論としては議論の対象になり得るでしょうけれども、現在の制度は、借家住まいの人が持ち家に移りたいという、それにこたえるためにこういう制度を導入してほしいということが建設省の方から大変強い要望がありまして、これにこたえた制度でございまして、ですから現在は、持ち家から持ち家にというところまでを考えていないということであります。今後の一つの問題であろうとは思います。
○神谷信之助君 いま、今後の問題であることはお認めになっておりますから、私は、これは建設大臣とも話をしてもらわなければいかぬ問題になりますが、結婚してすぐは、子供ができて将来も住めるようなという家を持つということはきわめて困難ですね。だからきわめて小さい、それこそウサギ小屋みたいな家にまず入って、それから子供が大きくなるといやおうなしに間数の多い広い家にかわらざるを得ないということでかわっていくわけでしょう。この人たちというのは、何もそれだけのたくさんの財産があって、そういう自分のうちが買えるという状態であるからかえるということではない。いまのローン制度、職場のローンやその他のいろいろなものを含めて、あらゆるものを導入しながらやりくり算段をして、いわゆる持ち家が非常にふえてきている、そういう状態になってきている。逆に借家自身もしても少なくなってきていますから、だから、そういう事態もあって、小さい家から大きい家に買いかえるという場合も出てくる。京都なんかで見ておりますと、その部分が非常に多いんですね。だから、いまみたいにわずか五%しか当たらぬという状況が起こっているので、だから借家から持ち家になっても、面積、大きさで一定の制限を加えて、まあ言うたら少所得者層というか、低所得者層に援助ができるような、そういう一定の制限も加えておるわけですから、やっぱりこの点では、持ち家から持ち家へという買いかえも認められるような、そういう方法も私は一つは考えてもらいたい。 それからもう一つは、業者からの購入です。これは件数としてはそう多くないようですけれども、現実にはあるんですね。宅建業者が買って——ローンやらいろいろ複雑な問題があるものだから、一たん業者が買ってそれから買うという場合も現実にはある。これも何といいますか、売り手の条件で買い主にそういう利益というか恩典が当たらないというのも、これもちょっと理屈に合わぬのではないか。現にそういうのがだんだんふえてきている。複雑になってきていますからね、いまローンその他でやっている状況が。 だから、そういう点も考慮して、こういった問題を少し改善して——実際、中古住宅に対して減免措置をやって、まあ全体としては二割五分ぐらいしか該当しないというのでは、これは政策目的を達成しているかどうかというのは疑わしい。実効は伴わないわけですから。この実態は改善するということでひとつ努力願いたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) いまの最後の、業者が入った場合はだめというこの要件でございますが、これは先ほども御説明申し上げましたように、どうも不動産業者の中には、全く投機的に売りに出たものを買っておいてかなりさやを取って転売するというようなケースがあるようでございまして、そういったものを助長するようなことになってはならないというようなことでこの要件が入ったと聞いております。しかし、その要件によって非常に制度の趣旨が生かされなくなるというようなことであれば、これは再検討しなきゃならない問題であると思います。 ただ、いずれにいたしましても、これらのいろいろな要件というのは、正直に申しまして、これは建設省の住宅当局の方から、こういうことで借家住まいの人たちの持ち家政策を推進してほしいということで提示された要件でございまして、これを登録免許税と不動産取得税で一緒に同じ要件で制度をスタートさしたという経緯がございます。ですから、その後の既存住宅の取引の実態等を踏まえて、余りこの制度が利用されていないというのであれば、これはもうせっかくつくった制度ですから、利用できるように、何がネックになっているのか、こういったことについては住宅当局の御意見も聞きながら検討してみたいと思います。
○神谷信之助君 それともう一つは、この取得税の税率のアップの問題です。三%を四%に引き上げたその理由——もう時間がありませんから一括して聞きますが、その理由と、五十四年の評価がえで不動産取得税がどれだけの増収になったのか。この辺はおわかりでしょうか。
○政府委員(石原信雄君) 今回の税率引き上げの目的というか理由は、地方税源、都道府県の税源の強化ということでございます。 それから、五十四年の固定資産の評価がえに伴いまして、不動産取得税がどれだけ増収になったかというのは、その分を分離して数字で申し上げるというのはちょっとむずかしいと思うんですが——ちょっとその評価がえによる増加分というのは分析しておりませんので……。
○神谷信之助君 それで、五年間猶予措置をとるということで、アップをした一%分は徴収猶予の措置をとるということになるんですね。そして、実際に三%で据え置きになるか、もう一%徴収されるかということが後で決まるということになるわけでしょう。これ、一つは、先ほども出ておりましたが、五十七年度の評価がえでいずれにしても、三%のままであっても税額としては高くなるというのがもう予想されるわけですね。そこへ持ってきて一%のアップということで、これは三%据え置きにならないような人にとってはダブルパンチになりますね。二重の値上げになるわけです。 もう一つは、事務的にはこれは大変なことになるんですね。現場の税務労働者のいろいろ意見聞きますと、賦課一週間、それから減免措置が三週間というくらいに減免の方の手続というの位非常に仕事量というか事務量がふえる。だから、四%一応なにして一%は徴収猶予と、そしていろいろなそういった減免措置の手続をとって、あんたのところは一%要りませんよと言う、あるいは一%出してくださいと言う。この事務量というのは相当ふえることが、これは素人でも予想されると思うんですね。行政の簡素化などが言われているときに、これ以上に事務量を繁雑にして、そして五十七年の評価がえによって増収がもう目に見えているのに、なお一%上げる必要があるのか。しかも、その一%上げたのでもやっぱり徴収猶予をして減免措置をせざるを得ないという実態もあるわけです。これは政策としてそういう方向を出してそういう措置をとろうというわけですから。そういう問題なのに、あえていま四%に引き上げる必要はないではないか。逆に人手不足、人を入れなきゃならぬとかどうとかという問題が逆の問題として起こってくるという問題ですね。 私は、だからこの点は、これもやってみなわからぬというふうにおっしゃるかもしれぬが、いずれにしても、実施をされたにしても、その点の事務の実態その他を見て、それによって逆に自治体の人件費あるいはやりくりをせざるを得ない状況を生み、行政の簡素化が言われているときに、これ、わずかな税額ですね、無理やりにそれだけの措置をする値打ちがあるのかどうかという点を含めて、これはもういまの段階ですから、すぐにはいわかりましたということにならぬと思いますから、実際に進んだ上で、その実態で御検討いただくことをお願いしておきたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(石原信雄君) 確かに、土地につきまして五年間税率の特例を設けた、その結果として、土地の場合にはそこが住宅用地になるかならないか建ってみないとわからぬ。二年以内に住宅が建つか建たないか、確認しないとわからないという技術的な問題もありまして、一%相当分については、賦課はするけれども徴収猶予にかけるという方法をとったわけでありまして、そのためにそれだけ手間がよけいかかるということは、これは否定できないことです。ただ、現在住宅用土地につきましては、その大部分のものが例の二百平米相当までの減額特例の適用を受けております。この部分につきましても、御承知のように、これは最終的に上に住宅が建つか建たないか確認しないことには特例の適用しようがありませんので、現在それについてはすでに徴収猶予をかけております。件数で申しますと、この分が二十八万件ほど現在徴収猶予にかけております。 そこで問題は、同じものについて今回の税率の引き上げに関連する徴収猶予がかかるわけでありまして、同じものについて徴収猶予がかかるものですから、それは手間としてはこれはもう同じじゃありませんけれども、そう全く新たな別個の措置が講じられるわけではありません。一緒に処理ができるわけです。問題は、減額特例の全くないもので、税率の引き上げの相当分だけの件数がどれくらい出てくるかということですが、私ども、第一線の状況などもいろいろ伺ってみたんですけれども、大体現在の土地の減額特例の件数に対して五%増しぐらいになるんじゃないかと、このように聞いております。これはさらに実態を正確に把握しなきゃいけませんけれども、私は、いろいろ御心配の向きがあるわけですけれども、そのために全く新たに非常にたくさんの事務処理が上乗せになるということではないのじゃないか。件数で言いますと五%程度がネット増になるのではないかと、このように把握しております。 いずれにいたしましても、こういった事務によって第一線が非常にオーバーワークになるというふうなことについては私どももそれを避けるように配意していかなければならないと考えております。
○神谷信之助君 平均すればそうなるでしょうね。五%ぐらいですよ。問題は、不動産取得の件数の多いのは、最近ですと都市の近郊なり都市の周辺地域とかに集中するんですね。だから片一方、ほとんど件数はないところでも人間は必要ですから、五%ぐらいだからうまくやりくりができるというような問題ではない。これはいま言いましたように実際に実態をひとつお考えになって善処をされることを提起しておきます。 時間がありませんから。——個人事業税の問題なんですが、個人事業税は、わが党は廃止しなさいということを主張しているんです。しかし、今度新たにまた不動産貸付業その他新しく課税されることになりました。不動産貸付業の問題は、衆議院の地行でわが党議員が質問しましたから、私はもう時間もないので、デザイン業の問題だけお尋ねしたいと思います。 先ほど、課税対象人員及び課税の見込み額が、デザイン業で約二千五百人中千百人ですか、そして課税見込み額は二億円ということなんですが、これはいままで課税対象になってなかったのを今度課税対象にするということにしたのはどういう理由ですか。
○政府委員(石原信雄君) 個人事業税につきましては、御案内のように、法人事業税と異なりまして、具体的に課税する事業を法律で限定列挙しております。そこで、世の中が変わりますと、いままで考えられなかったような事業もふえてきて、結構それがかなりの収益を上げているという事実が出てまいりまして、そういったものに課税をしないということは、現に課税されている業種との均衡の問題もあります。それからまた、地方財源の少しでも欲しい現状におきましては、課税できるものがあれば少しでも探して課税していきたいという意味で、地方税源の強化充実という意味からも対象を広げたいと、こういうことで今回取り上げたわけでございます。
○神谷信之助君 デザイン業というのは、最近はデザイン業という形になってきていますけども、それでもそれぞれ主観で自分の仕事の業種をいろんな言い方をなさっている方が多いわけです。 これはある実例ですけれども、所得税の申告に設計監督業ということで業種を書いて出して、それで建築設計の同類だということで課税をされて、事業税がかかってきた。それに対して、いや実際はデザイン、いわゆる今日のデザイン業だということで不服申し立てをして、結局事業税の課税対象ではなくなったわけですね。そういう例もあります。 だから、これ非常にむずかしいんですが、一つは、これ指定されている業種の第三種に入っているが、なぜ入れたのかという点ですね。第三種を見ますと、弁護士とかお医者さんとか薬剤師とかあんまさんとか、いろいろ国家試験とか行政試験、そういう一定の資格で、だれもができる仕事ではない、なれない、そういう業種ですね。一つちょっと変わっているのは諸芸師匠業というのがありますが、これも家元の免許やとかそういうこともあるから並んでいるのかと私は思ったりしているんですが、そういう点から言うと、今度入るコンサルタント業とかデザイン業というのはちょっと異分子のような感じがするんですが、この辺はどうなんですか。
○政府委員(石原信雄君) 確かに現在の第三種事業として法定されているものの多くは、その資格について法律上の要件が必要であるというようなものが多いのでありますが、ただ、ただいまお話がありましたように、諸芸師匠業などについては、家元の免許はありますけれども、法律上の資格というようなことではなくて、事実上の一定の技能がある人がこの事業を行っているということで課税されております。それから、そのほか印刷製版業なども特定の資格は要しておりません。 そこで今回、資格を要するという要件はありませんけれども、事業の内容実態が現在の第三種事業、いわゆる自由業的なものとして類似している、それから現実にこれらの事業でかなり収益を上げているものがあり、担税力もあると、こういったことで第三種事業にこれを加えたわけでございます。
○神谷信之助君 その範囲は政令で定めることになっておりますが、大体どういう内容を考えていますか。
○政府委員(石原信雄君) 政令で書こうとしておりますことを申し上げますと、まずデザイン業でございますが、継続して対価の取得を目的としてデザイン、すなわち物品のデザイン、装飾に係るデザイン、または庭園もしくはこれに類するものに係るデザイン、こういったものの考案及び図上における設計または表現を行う事業、このように政令で定めたいと考えております。デザインについてはそんなふうに考えております。
○神谷信之助君 なかなかちょっと聞いておるだけではぴんとこぬのですが、たとえば京都で言いますと西陣織とかそれから友禅、手がき友禅もありますし、それから清水焼やらあるでしょう。あれの図案というは、いろんな人がおられて、おれは下絵の職人やと言ってる人もあれば、おれは芸術家やと言っている人もあるし、おれはデザイナーやと言っている人もあるし、おれは商売でやっているのやと言う人もあってね、その人の主観的判断で物すごく違うわけですね。こういう業種というか、そういう人たちもこのような範疇に入るわけですか。
○政府委員(石原信雄君) 一般論といたしまして、事業税は芸術には課税しないという考え方に貫かれておりますが、いまの具体的なお話として、西陣なら西陣織のデザインを行っている人が芸術家なのの事業家なのかということでありますが、私どもの判断基準としては、まず、対価を得る目的で行っているかどうか。要するに、対価を得るということを一つの目的としてそのデザイン、デザインというか、図案を売り出しているというか、そういったものを行っているかどうか。それからそれを反復し、継続して行っているかどうか。それからそのために一定の事業所を構えて行っているかどうか。こういった点で判断していくことになろうかと思います。 なお、具体的には、いずれにいたしましてもこれらの課税標準額は国税の所得税の方で事業所得として申告されたものの中から拾っていくわけですから、そこで一たんふるいにかかるわけです。その中で、いま申し上げた政令で書こうとしておりますような要件を備えたものをとらえていきたいと、このように考えております。
○神谷信之助君 明らかなものはいいんですよ。現場で一番困るのは、新しく出てきますと個人事業税が賦課されるわけでしょう。そうすると、これは新しいものですからいろいろ文句が出てくる。その芸術家なのかどうかというきわどいところが現場でも大変な問題になってくるということになりますね。芸術家でも、何も対価を得ない目的であれ絵をかいたりしてないでしょう、やっぱり食わないかぬのやからね。売れるか売れないかは別にしても、売ることもやっぱり目標の少なくとも一つには入っているだろうと思うんです。継続してというのも、毎日、一日一枚かく人もあれば一年に一枚しかかかぬ人もあるけれども、一年に一枚でも継続は継続なんでね、継続して画家として絵をかかはるんですよ。だからこの辺もむずかしいですし、事業所を持っているかどうかというのも、自分の家でそういうことをやっているだけの人もあれば、看板出している人もある。しかし、その差を外形だけで判断をしにくい問題も出てくる、実際上は。 だからこの辺は、実際には賦課徴収する場合に非常にいろいろトラブルの起こりやすい問題なんでね。先ほど言われたように芸術には課税をしない、だから芸術活動にわたるようなことのないような点で、しかも現場でそういうトラブル起こらないように指導の点——これは非常に種類が多いですからね、そういう絵かきさんの場合もあれば、それから本当にクラフトデザイナーやとか商業デザイナー、工業デザイナー、ファッションデザイナーといろいろありますから、だからそれがどこまで芸術活動に入るのか入らないのかというのは非常に私は線引きがむずかしいだろうというように思うので、現場で混乱をしないようにそういう点はひとつはっきりと処理ができるように指導してもらいたいということを要請しておきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○政府委員(石原信雄君) このデザイン業の具体的な範囲につきましては、私どもの段階で考え得る限り正確に政令で範囲を規定したいと思いますが、それでもただいまお話がありました芸術と事業の境目というのはかなり微妙なことになると思います。そこで、これらにつきましては、税法の施行に当たりまして、施行上注意を要する事項についてはかなり事細かに通達を出すことにしておりますから、第一線の職員の方々の御意見なども聞きながら、混乱の生じないように適切な対応をしてまいりたいと考えております。
○神谷信之助君 終わります。 —————————————
○委員長(亀長友義君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、石破二朗君、加藤武徳君及び松浦功君が委員を辞任され、その補欠として関口恵造君、板垣正君及び田代由紀男君が選任されました。 —————————————
○委員長(亀長友義君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(亀長友義君) 御異議ないと認めます。 本案の修正について、佐藤三吾君、大川清幸君及び神谷信之助君からそれぞれ発言を求められておりますので、この際これを許します。佐藤三吾君。
○佐藤三吾君 私は、本案に対し、日本社会党を代表して修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 一九七五年以来、地方財政を見舞っている構造的危機は、戦後地方財政制度の根本的な矛盾に起因するものであり、それ以後日常化している地方財政危機を打開し、国民福祉の向上に果たす地方財政の役割りを高めることは、ひとり地方財政のみならず国の財政再建の大きな課題と言えます。 しかしながら自民党政府は、こうした財政再建の意義を歪曲し、大増税による国民負担の強化と地方財政の犠牲によって、現状を糊塗しようとしております。たとえば個人住民税においては、十二億円のまやかし減税の陰で実質増税を図る一方、国に厚く、自治体に薄い法人課税の現行配分割合については何ら是正することなく、一方的に法人税の引き上げを行うなどがそれであります。この結果、本年度税制改正による地方税増収額七百五十六億円のうち地方税独自の改正による増収額は、わずか九十七億円にすぎないなど地方税財政無視の自民党政府の態度には目に余るものがあります。 日本社会党は、インフレから国民生活を防衛するためには、地方財政の充実が不可欠であるとの立場から、国、自治体の税財政の根本的改革を強く要求し、住民の税負担の軽減、法人課税の公正、強化を中心とする地方税源の強化を図り、もって地方自治の強化を図るため、特に緊急と認められる事項について所要の修正を行うこととしたのであります。 以下、順を追って修正案の概要を御説明申し上げます。 第一は、個人住民税についてでありますが、基礎控除、配偶者控除、扶養控除をそれぞれ二十四万円に引き上げ、課税最低限を百七十万七千円といたしております。 障害者控除、老年者控除、かん夫——新設でございますが、寡婦控除及び勤労学生控除の額を二十二万円に、特別障害者控除の額を二十八万円にそれぞれ引き上げるとともに老人の扶養控除額及び老人配偶者控除額についてはそれぞれ三十二万円に引き上げております。 障害者、未成年者、老年者、かん夫及び寡婦の非課税限度額を九十万円に引き上げるとともに、白色事業専従者控除限度額も七十万円に引き上げております。 次に、現行道府県民税所得割税率を、低所得者との負担の均衡を図るため、税率を五段階に区分する超過累進税率制に改めることといたしております。 第二は、法人についてであります。 大企業の都市への集中は、いまや集積の効果よりも、マイナスの効果を増大させ、地方自治体の財政需要を急増させております。こうした大企業にある程度の税負担を求めることはきわめて当然であり、法人税割を道府県民税にあっては、五・二%に据え置くとともに、市町村民税にあっては、一三・三%といたしております。 第三は、個人事業税についてであります。 当面、所得税を納付するに至らない者に対する個人事業税の解消を図るため、事業主控除を二百六十万円に引き上げることといたしております。 また、中小事業者の負担軽減を図るため、白色申告者の専従者控除額を七十万円に引き上げることといたしております。 第四は、電気税についてであります。 産業用の非課税措置については、まず本年度において製品コスト中に占める電気料金の割合が七%以下の品目について整理し、翌年度には九%以下、翌々年度には一〇%以下の品目を整理するとの考えに立ち、銑鉄等二十二品目に係る非課税措置を廃止いたしております。 以上が修正案の提案理由及び概要であります。 何とぞ、慎重ご審議の上、速やかに可決あらんことをお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(亀長友義君) 大川清幸君。
○大川清幸君 私は、本案に対し、公明党・国民会議並びに民社党国民連合の共同提案による修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 従来からの国中心の税配分の構造を改革し、地方自治の本旨に沿った税制を確立することが今日の地方行政に課せられた重要な課題であり、その抜本的改革が望まれているところであります。 しかしながら、今回の政府の改正案は、こうした点に対する改革は全く見られないばかりか、住民税においてもこれまでとられてきた課税最低限の引き上げによる減税を行わず、わずかに生活保護費の引き上げに伴って、非課税の範囲を設けたにすぎません。このために、国民の税負担は一層強化されているのが実情であります。こうした現状から、住民税の減税を行う必要があります。その他、税の安定的確保と課税自主権の拡大、税負担の公平化を図るなど、当面の緊急課題について所要の修正を行うこととした次第であります。 以下、修正案の概要について御説明申し上げます。 第一は、住民税についてであります。 住民税の基礎控除、配偶者控除、扶養控除をそれぞれ二十四万円に引き上げるとともに老年者控除、寡婦控除、勤労学生控除を二十三万円としております。その他、障害者控除については二十四万円とし、特別障害者控除については二十五万円に引き上げております。また、同居老親等扶養控除については二十八万円としております。 第二は、事業税についてでありますが、事業税については五十七年度より外形標準課税を実施することとしております。 第三は、事業所税についてでありますが、現行の人口三十万以上の都市だけに認められている課税権を拡大し、各市町村の意思に基づいて課税できることとしております。 第四は、軽自動車の月割課税制度は、現行のまま存続することとしております。 以上が修正案の提案理由並びにその概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに可決されんことをお願い申し上げる次第でございます。 以上です。
○委員長(亀長友義君) 神谷信之助君。
○神谷信之助君 私は、本案に対し、日本共産党を代表して修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 総理府が先月二十七日に発表した五十五年度の家計調査結果によれば、昨年の勤労者の実収入は、第一次石油危機以来六年ぶりに実質減となっています。しかも減少幅は、三十八年に調査を開始して以来最大のものであります。この原因が、労働者の賃上げが低く抑えられる一方で、電気、ガス、国鉄運賃など、政府主導の公共料金の引き上げによる消費者物価の大幅な上昇にあることは明らかであります。実質賃金の目減りにより生活がますます苦しくなる状況の中で、「減税を」という声は、いまや圧倒的な国民の声になっています、賃金の目減りの原因の一つには政府の物価対策があるわけですから、「減税を」という国民の声に対して、政府はこれにこたえる責任があります。にもかかわらず政府提出の法案は、こうした減税を求める国民の要求にこたえるものにはなっておらず、逆に、自然増という見えざる増税という形で、ますます住民に負担を強いる内容のものとなっています。 わが党の修正案は、本人三千円、配偶者、扶養親族一人につき千五百円を税額控除するものであり、こうした国民の切実で焦眉の要求にこたえるために所要の改正を加えようとするものであります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださるようお願い申し上げます。
○委員長(亀長友義君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小山一平君 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、日本社会党提出の修正案に賛成、政府原案に反対の立場を明らかにし、討論を行うものであります。 一九八一年度予算編成において、四兆五千億円の自然増及び一兆四千億円の増税、合わせて約六兆円の大増税が行われようとしておりますが、これに対し、国会及び国民の間から、所得税減税が強く要求されていることは御承知のとおりであります。 このように国税、とりわけ所得税に関して国民の関心が高まっている中で、地方税制につきましても住民負担との関連で幾つかの重要な改革課題があると考えますが、残念ながら、政府の改正案におきましては、ひたすら国税改正のおこぼれにあずかることのみに終始し、地方税制改正には何ら見るべきものがないことはきわめて遺憾であるばかりか、財政再建とは地方財政を犠牲にすることであるかの感を深くせざるを得ません。 すなわち、税制改正による地方税収入額は七百五十六億円でありますが、このうち地方税独自の改正による増収はわずか九十七億円にすぎません。地方税改正に幾多の課題を負いながら、このようなありさまでは、住民福祉に立った地方財政の再建は夢物語と言わざるを得ません。 また、長年の懸案となっている法人課税の再配分についても同様であります。法人税が二%引き上げられ、地方税における法人関係税も増収とはなっておりますが、実効税率におきましては国に厚くなっております。国に厚く、自治体に薄い法人関係税の配分割合について、今後ともこのような傾向が固定化されることは断じて容認できないところであります。 こうした問題に加え、個人住民税における今回の若干の減税措置は、大衆増税を住民税においてもさらに強化するものであります。すなわち、百七十五万七千円までを非課税とする一種の免税点方式の導入は、地方税制の根幹にかかわる問題であると同時に、わずか十二億円の減税によって住民要求を糊塗するやり方は、生計費非課税の原則にもとるものであります。 このほか、産業用電気の非課税措置を温存する一方、一般消費税を創設しないことを言明している鈴木内閣のもとでありながら、あくまで一般消費税と法人事業税の外形課税を連動させようとする態度もきわめて理解しがたいところであります。 日本社会党提案の修正案は、政府原案の欠陥を是正する適切な内容であります。 以上のような理由から、政府原案に反対し、日本社会党修正案に賛成するものであります。 また、他党提出の修正案につきましては、部分的には賛意を表すべきところもありますが、全体といたしましては反対せざるを得ないことを申し上げ、私の討論を終わります。
○金井元彦君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、政府原案に賛成し、各会派から提出された三修正案に反対の意を表するものであります。 政府原案は、現下の厳しい地方財政の状況と住民の地方税負担の現状とに配慮し、個人住民税所得割の非課税措置の実施、新築住宅に対する不動産取得税の控除額の引き上げ等低所得者層の負担の軽減に努めるとともに、法人住民税の均等割、個人事業税の課税対象、不動産取得税の税率等に対する改正により税収の確保を図り、あわせて法人税割の税率の調整、非課税規定の合理化等所要の改正を行うことを主な内容とするものであります。 地方財政は、昭和五十年度以降巨額の財源不足を生じ、懸命の努力にもかかわらず、なお収支の不均衡を解消できない状況にあります。しかも、財政にきわめて深い関係を持つわが国の経済情勢は、アメリカ、EC等との貿易摩擦、国際石油情勢の変化等、なお不安定な要素があるほか、国内経済面でも企業倒産の増加が見られるなど、なお楽観できない情勢にあります。 住民負担の軽減、一般財源の強化の必要性については私どもも十分理解しておるところでありますが、このような状況のもとでは、地方税制の抜本的な改革を早急に行うことはなかなか困難な事情にあると思います。 政府提出の地方税制改正案は、きわめて厳しい経済環境の中で、国の財政再建と同一基調に立ち、地方税収の確保に努めつつ、低所得者の負担の軽減にも配慮したものでありまして、当面の施策として適切であり、その努力は多とすべきであると考えます。 以上の理由により、私は三修正案に反対し、政府提出の原案に賛成の意を表するものであります。
○和泉照雄君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました内閣提出に係る地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案並びに日本社会党提出の同修正案及び日本共産党提出の同修正案に反対し、公明党・国民会議及び民社党・国民連合共同提案の同修正案に賛成する討論を行うものであります。 以下、その理由の主なものを申し述べます。 まず初めに、国、地方間の税源配分についてであります。今日の地方財政の財政規模は四十四兆余円になっておりますが、この中で地方の自主財源である地方税は、相変わらず歳入全体の三〇%を低迷しております。また、国、地方を通ずる税源配分を見ても、従来と同様、国二に対して地方一という割合になっております。しかも、歳出面では国一に対して地方二というように、歳入面と歳出面は全く逆転しているのが実情であります。この逆転現象は、自治体の事務の大半が補助事業になっていることからも明らかなように、補助制度が国の地方統制への手段となっているなど、現行の制約された自主財源のもとでの地方自治行政は、多様化している地域住民の要望に十分こたえられない状況であります。このように従来からの国中心の税配分の行財政機構を新しい時代に即応した制度に改革することが、今日の地方行政に課せられた重要な課題であります。この中で、地方税制度はその基本となるものであり、その抜本的改革が望まれているところであります。 地方行財政の抜本的改革については、すでに地方制度調査会等からたびたび答申が出されており、もはや実施する段階であります。今回の政府案では、この点について改革の方向すら見られません。さらに税の安定的確保ということから、事業称の外形標準課税化を強く要求してまいりましたが、この点についても改革されておりません。 これが第一の理由であります。 次に、住民税についてであります。 現行の個人住民税の課税最低限は百五十八万四千円となっており、五十六年度の生活保護費の百六十二万三千円を下回っております。今回の政府案では、財政再建を優先をさせ、これまでとられてきた課税最低限の引き上げを行わず、生活保護費の引き上げに伴ってわずかに非課税の範囲を設けたにすぎません。 先日の総理府が発表した家計調査でも明らかなように、五十五年度は物価上昇等によって勤労世帯の実質収入は六年ぶりに対前年度比を〇・六%も下回るという収入減を来たしており、生活の厳しさを如実にあらわしております。この上に、所得税減税の見送りとともに住民税減税見送りは国民の税負担を一層重くし、生活の重圧となっております。 こうした現状にかんがみ、少なくとも公明党・国民会議並びに民社党・国民連合提出の修正案のように、課税最低限を百七十万円程度にすべきであります。 これが第二の理由であります。 次に、課税口主権の強化及び各種非課税措置の廃止についてであります。 地方自治体は、課税自主権が与えられておりますが、現行の地方制度のもとでは、各種非課税制度に見られるように、地方自治体の意思にかかわらず地方税法で非課税品目が規定をされております。また、事業所税に見られるように、課税団体に制限がはめられているなど、課税自主権が制約されているのが実情であります。したがって、地方自治の本旨に沿って課税自主権の拡大を図る必要があり、このためにも地方税に規定されている各種減免措置を自治体の条例で行うようにすべきであるとともに、また、国の租税特別措置等により国税を減免した場合、地方税もその影響を受けて減収する仕組みになっている現行制度を改革すべきでありますが、この措置がとられておりません。 これが第三の理由であります。 次に、事業税の外形課税についてでありますが、これまで税の安定的確保という立場から長年の懸案でありました事業税の外形標準課税の導入につきましても改革されておりません。 これが第四の理由であります。 また、日本社会党提出の同修正案についてでありますが、この修正案は、同意する点もありますが、なお検討すべき事項もあり、今回は賛成しかねるものであります。 また、日本共産党提出の同修正案は現実的でないと考え、この際反対するものであります。 以上、申し述べて私の討論を終わります。
○神谷信之助君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案に反対、わが党提出の修正案に賛成の意見を述べます。 まず第一の問題は、所得税の減税見送りと同一歩調をとって住民税の課税最低限が据え置かれた点であります。このため所得税における課税最低限とは依然として大きな差があるばかりでなく、五十一年度以降毎年百万人を超える新納税者がふえており、低所得者への負担はふえる一方であります。大衆課税の軽減という点から考えれば、住民税の課税最低限の十分な引き上げは早急になされなければなりません。 今回、個人住民税の課税最低限を据え置いたための自然増収額は七千五百億円を超え、納税者一人当たりの平均負担増は年間約二万円にも達します。物価上昇による実質賃金の目減りに加え、この年間二万円の増税は住民にとって所得税の負担増とともにたえ切れない重税となるのであります。 今回の改正で、標準四人世帯の場合、年収百七十五万七千円以下の世帯は住民税を非課税とする措置がとられています。これは、課税最低限が生活保護基準額より低いという矛盾を手直しするためにとられたものでありますが、課税最低限を引き上げないで非課税基準を設けるという糊塗的なやり方ではなく、低過ぎる課税最低限が問題なのでありますから、これを抜本的に引き上げることにより解決すべきであります。 さらに、この非課税基準を設けるという異例な措置が五十六年度限りとされた裏には、広く消費に着目する間接税、つまり形を変えた一般消費税の五十七年度導入の意図があることを指摘せざるを得ません。 第二に、個人事業税の課税対象業種の拡大であります。たとえば、本委員会で指摘しましたごとく、新たな課税対象となるデザイン業などは、その範囲について政令に委任され、不明確であり、芸術家、作家等との分類はきわめて困難であり、実務上混乱を招く危険があります。また、不動産貸し付け業についても、住民生活の影響は甚大であります。そもそも個人事業税は、公共サービスの受益関係が明らかではなく、個人所得課税と二重課税となるものであり、廃止すべきものであります。 第三に、障害者の問題です。政府案の中では、障害者に対してとられた改正点は、固定資産税の課税標準の特例を延長することなどわずか数点であります。それも特例措置が縮減された上で延長されるという不十分なものであります。国際障害者年にふさわしい法改正とするためにも、障害者控除、特別障害者控除の引き上げを要求いたします。 第四に、不動産取得税の税率が引き上げられ、初年度二百十億、平年度七百二十八億円の増税が図られ、地方税独自の改正の中では最も大きな額となります。 この点についても、指摘したごとく、減額申告期限六十日というがごとき実態に合わない規定は五年間と改正すべきでありますし、中古住宅の減額措置も実効あるようにすべきであります。また、税率の三%から四%への引き上げは、一定条件のもとでの据え置き措置を講じていますが、住宅不足の折から、また評価がえを迎える今日を考えれば、税率の引き上げは承服できません。 次に、わが党の修正案について述べます。 わが党の修正案は、本人三千円、配偶者、扶養親族一人につき千五百円を税額から控除する税額控除方式による住民税の減税を内容とするもので、この措置により課税最低限は標準四人世帯で百八十七万三千円と、現行より二十八万九千円引き上がることになります。この方法によれば、生活保護基準額を想定して、政府案のような異例な非課税基準を設けることや、それをわずかに超える所得の人に対する減税措置などの必要は全くありません。この修正内容は、国民の切実でかつ焦眉の要求にこたえるものであります。 なお、社会党提出修正案並びに公明党・国民会議及び民社党・国民連合共同提出の修正案については、原案よりは改善されるものであることを認めますが、わが党独自の修正案を提出しているので棄権いたします。 以上で討論は終わります。
○伊藤郁男君 私は、民社党・国民連合を代表し、政府提案の地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案及び日本社会党、日本共産党の修正案に反対し、公明党・国民会議、民社党・国民連合提案の修正案に賛成の立場から討論を行うものであります。 現在、わが国の財政は、国、地方ともにきわめて厳しい危機的な状況にあります。国、地方を合わせた公債発行残高が実に百兆円を突破するという異常な状態が今後とも継続するようなことがあれば、財政は硬直化し、国民経済の健全な発展に著しい障害をもたらすことが予想されるのであります。 地方財政の危機は、一時的な現象ではなく、これまでの高い経済成長率のもとで、豊かな自然増収に恵まれた財政構造そのものに起因しているのでありますから、長期低成長時代に入った今日、それに見合う形での行財政体質の抜本的な改善がなされなければならないのであります。すなわち、昨年十一月になされました税制調査会中期答申に見るごとく、既存の制度、既定経費の厳しい見直しと歳出の徹底的な節減合理化を図っていく必要があり、昭和五十六年度を地方税財政制度の改革の第一歩としなければならないのであります。しかるに、政府改正案は、当面の予算措置を事務的に処理するということにとどまって、地方財政の未曾有の危機に対する政府の認識と対策は全く欠如していると言わなければなりません。 わが国経済は、二度にわたる石油ショックによってもたらされた不況を、勤勉な勤労者国民の努力と犠牲によって乗り切ってきたのが実情であります。昨年も、労働四団体は賃上げ要求額を八%に抑え、実際には六・九%の賃上げで妥結したのであります。労働団体の要求額の根拠となったものは、政府が消費者物価上昇率を六・四%に抑えるとした公約であります。しかるに、消費者物価上昇率は八%を超え、このため勤労者の平均実質賃金は対前年比実に一%近い目減りという戦後統計史上初めての異常事態を招来し、勤労者国民は生活費の切り詰めを余儀なくされるに至ったのであります。 政府はこのことに対する政治的、道義的責任を果たすことでなければなりません。政府がその責任を痛感されているならば、今回の地方税法改正に当たって、各人的控除を二万円ずつ引き上げる住民税の減税を行い、勤労者の流した汗が報われるような施策を行うべきであり、その財源は行財政制度の思い切った整理合理化にこれを求めるべきであります。 また、政府改正案による軽自動車税の月割り課税制度の廃止は、税負担の公平という基本原則を逸脱するものであり、国民生活に混乱をもたらし、また、自動車税の課税方式との不均一化をもたらす点からも、わが党の容認できるところではありません。 公明党・国民会議並びに民社党・国民連合提案の修正案が勤労者の要求にこたえるためのものであり、税の安定的確保と課税自主権の拡大、税負担の公平化を図る一助であることを申し上げて私の討論といたします。
○委員長(亀長友義君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(亀長友義君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、大川清幸君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀長友義君) 少数と認めます。よって、大川清幸君提出の修正案は否決されました。 次に、佐藤三吾君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀長友義君) 少数と認めます。よって、佐藤三吾君提出の修正案は否決されました。 次に、神谷信之助君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀長友義君) 少数と認めます。よって、神谷信之助君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に、原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀長友義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、志苫裕君から発言を求められておりますので、これを許します。志苫裕君。
○志苫裕君 私は、ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、住民負担の現状と地方財政の状況にかんがみ、左記事項について速やかに検討し、善処すべきである。 一、行政改革にあたっては、補助事業、補助金を整理し、税源配分の見直しにより地方向治体の一般財源の強化を図ること。 二、個人住民税については、税率のあり方等を含め、引き続き低所得者層の負担の軽減を図ること。 三、地方税における非課税措置、課税標準の特例及び租税特別措置については引き続き抜本的な整理を図ること。 四、法人事業税の外形標準課税については、速やかな実現に努め、またデザイン業に対する個人事業税の対象範囲には芸術活動によるものを含まないものとすること。 五、不動産取得説の特例適用住宅に係る特例措置を受ける場合の申告期限の改善を図ること。 六、最近における地価及び建築価格の上昇にかんがみ、昭和五十七年度以降の住宅及び当該土地の固定資産税等について負担の軽減に努めること。 七、家庭用電気税、ガス税の軽減に努めること。 八、軽自動車税の月割課税制度の廃止にあたつては、国民生活を混乱させることのないよう努めるとともに、自動車税の徴収方式については現行制度を存続すること。 九、生活環境施設及び地方道を整備するための地方財源の充実を図ること。 十、都市税源の充実を図るため、事業所税の課税団体の範囲の拡大に努めること。 十一、利子、配当所得の分離課税による地方税の減収については、総合課税に移行する間、明確な補填措置を講ずること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ御賛同いただきますようお願いいたします。
○委員長(亀長友義君) ただいま志苫裕君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(亀長友義君) 全会一致と認めます。よって、志苫裕君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、安孫子自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。安孫子自治大臣。
○国務大臣(安孫子藤吉君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重いたしまして善処してまいります。
○委員長(亀長友義君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(亀長友義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時八分散会 —————・—————