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94回国会参議院1981/06/04

商工委員会 第12号

発言数
92
登壇者
10
会派数
5
開催日
1981/06/04

会議録

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  市川正一君が一時委員を異動されたことに伴い理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に市川正一君を指名いたします。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) これより請願の審査を行います。第一七七号石炭政策の推進に関する請願外七十六件を一括して議題といたします。  これらの請願につきましては、理事会におきまして慎重に検討いたしました結果、第一七七号石炭政策の推進に関する請願外十二件は議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付するを要するものとし、第二四九号燈油、燃料油の価格引下げ等に関する請願外六十二件はいずれも保留とすることに意見が一致いたしました。  以上、理事会の申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 次に、継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。  下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  産業貿易及び経済計画等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。  産業貿易及び経済計画等に関する調査のため、閉会中に委員派遣を行うこととし、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  暫時休憩いたします。    午後二時四十七分休憩      —————・—————    午後四時三十七分開会

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) ただいまから商工委員会を再開いたします。  産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題といたします。  この際、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、新政クラブの各派共同提案による原子力発電所の安全確保に関する決議案を便宜私から提出いたします。  案文を朗読いたします。    原子力発電所の安全確保に関する決議(案)  このたび発生した日本原子力発電株式会社敦賀発電所の相次ぐ放射性物質もれ事故と報告もれは、原子力発電所の安全性とその安全管理体制に対する地元住民を初めとする国民の不信を募らせ、国の原子力安全行政に対する国民の信頼を根底から揺がせており、誠に遺憾である。  よって、政府は、今回の事故原因について厳しく反省し、原子力の安全確保に万全を期するとともに、次の諸点について速やかに適切な措置を講ずべきである。  一、今回の事故の教訓をふまえ現行の原子力安全行政の機能強化を図るため、原子力発電所の安全審査基準を強め、安全審査体制については、安全審査官、技術顧問制度の充実に努める等、審査機構が強化されるよう抜本的な再検討を行うこと。  二、原子力発電所の日常的な運転管理状況を十分に掌握し得るよう安全管理体制の強化に努め、運転管理専門官の業務内容の明確化・資質の向上を図る等、原子力発電所に対する検査・管理・監督体制を充実強化すること。  三、安全確保の第一義的責任を有する電気事業者に対し、原子力発電所の安全基準を守らせるため、会社の経営姿勢と安全管理体制の改善、報告義務の遵守、従業員の教育訓練の徹底、放射線被ばくの防止等について厳格な指導・監督を行うこと。  四、今回の敦賀発電所事故が最初に福井県によって発見された事実等にてらし、地方自治体が原子力発電所の安全確保に大きな役割を果している実情を十分認識し、発電所と地元自治体との間に締結している安全協定の強化を図るとともに、国と地方自治体のより緊密な連絡体制の確立に努めること。  右決議する。  以上であります。  本決議案を本委員会の決議とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。  ただいまの決議に対し、田中通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。田中通商産業大臣。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 原子力発電所の安全確保に関する御決議に対しまして所信を申し述べます。  政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、今回のような事故を二度と起こさせないよう、速やかに安全審査及び安全管理行政の改善充実のため適切な措置を講ずるとともに、原子力発電所と地元自治体との間で締結される安全協定については、地元自治体の御理解を得られるよう電気事業者を指導する所存であります。よろしくお願いいたします。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 次に、揮発油販売業法の一部を改正する法律案及び中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。  まず、提出者、衆議院商工委員長野中英二君から、両案について順次趣旨説明を聴取いたします。野中委員長。

野中英二自由民主党

○衆議院議員(野中英二君) ただいま議題となりました両案につきまして、その提案理由と改正内容を御説明申し上げます。  まず、揮発油販売業法の一部を改正する法律案について申し上げます。  御承知のとおり最近の石油需給は、省エネルギーの浸透、石油代替エネルギーへの転換等により緩和傾向にありますが、先般のOPEC総会の結論からも明らかなように、依然として国際石油情勢は流動的であり、今後を展望いたしますと、産油国の資源温存政策の強化等により、需給の逼迫化と高価格化は避けられないものと考えられます。  このような情勢に対処し、石油の使用の一層の節減を推進することは、わが国のエネルギー政策上最も重要な課題であると同時に、国際的な責務でもあると存じます。  従来、石油使用の節減については、いわゆる省エネルギー法による諸施策のほか、国民運動、行政指導により、その推進を図ってきたところでありますが、必ずしもまだ十分とは言えない実情でありをする。特に、揮発油は石油製品の中でも、採算性の高い油種であるため、近時、過当な価格競争、給油所建設の採算地域への集中、日曜・祝日休業の弛緩等の事態が生じており、石油使用の節減の推進に支障を来すと同時に、その大部分が中小企業者である揮発油販売業者の経営基盤は弱体化するに至っております。  言うまでもなく、揮発油は国民生活及び産業活動に最も関係の深いものであり、その円滑な流通を確保するためには、適正な揮発油の販売秩序を確立し、揮発油販売業の健全な発達を図るとともに、現在及び今後の内外石油情勢に対応し、揮発油の合理的な使用の一層の節減を図ることが必要であります。また、従来、往々粗悪品の出回りが問題になることにかんがみ、品質確保のための合理的な制度を整備することが必要であります。  このような課題と状況に対処するため、今般、揮発油販売業法の改正を提案することとした次第であります。  次に、その主な内容について御説明いたします。  その第一は、本法の目的に揮発油の使用の節減に寄与することを加えることであります。  その第二は、営業日の制限等に関する点であります。  現在の行政指導による日曜・祝日休業は、必ずしも遵守されているとは言えず不公平な結果になっている現状でありますので、この際、新たに営業日の制限等に関する規定を設けることにより、さらに強力にその実施を図ろうとするものであります。  すなわち、通商産業大臣は、揮発油の使用の節減を図るため必要があると認めるときは、内外の石油事情に応じ、揮発油販売業者の営業日の制限、または営業時間の短縮の実施に関する事項を定めて、これを公表することができることとし、揮発油販売業者が当該公表された事項を実施しない場合において必要があると認めるときは、当該揮発油販売業者に対し、当該事項を実施すべきことを勧告することができることとしております。  また、通商産業大臣は、当該勧告を受けた揮発油販売業者か正当な理由なくその勧告に従わなかった場合において、これを放置することにより揮発油の使用の節減を図ることが著しく困難となり内外の石油事情に照らしこのような事態を解消するため特に必要があると認めるときは、石油審議会の意見を聞いて、当該揮発油販売業者に対し、当該勧告に係る措置をとるべきことを指示することができるものとしております。さらに、この指示に従わないときは、通商産業大臣は六月以内の期間を定めてその事業の全部または一部の停止を命ずることができることとし、その事業停止命令に違反したときは、その登録を取り消すことができることとしております。  以上のように、営業日の制限等の勧告に従わない場合の当該勧告に係る措置をとるべきことを指示する場合には、厳格な発動要件を付しております。  その第三は、指定分析機関制度の創設であります。  現在は、粗悪な揮発油の販売の防止の実効を期するため、揮発油販売業者は、給油所ごとに選任する品質管理者に揮発油の分析を行うよう業務づけられておりますが、新たに、揮発油販売業者が通商産業大臣の指定する指定分析機関に揮発油の分析を委託することもできる制度を設けることとしております。  通商産業大臣は指定分析機関を指定するときは、揮発油販売業者の委託を受けて揮発油の分析を行おうとする者の申請によるものとし、この場合において通商産業大臣は、その申請をした者が、分析業務を適確に遂行するに足りる経理的基礎及び技術的能力を有すること、その役員または社員の構成が分析業務の公正な遂行に支障を及ぼすおそれがないことその他一定の要件に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならないこととしております。  その他、指定分析機関に関し、所要の規定を整備することといたしております。  以上が本案の趣旨及び内容、であります。  次に、中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。  最近における大企業者の進出による紛争を見ますと、進出による影響が地域的にあらわれている事例がふえており、しかもその多くは地域の中小企業団体との調整について、地方自治体が話し合いのあっせんを行っているのが実態であります。  しかしながら、現行法におきましては、地域的な紛争におきましても中小企業団体の調査・調整の申し出は主務大臣に直接行うことになっており、地方自治体の意見が必ずしも反映される仕組みになっていないのであります。したがいまして、事業分野調整問題が地域の実情に応じて迅速に調整されるようにするためには、都道府県の区域内の中小企業団体から主務大臣に対して行う調査・調整の申し出については、地域の実情に詳しい都道府県知事を経由して行わせ、その案件に関して都道府県知事がその影響等について主務大臣に対し意見を述べることができるように改めることが必要であります。  また、大企業者の進出は、いわゆるダミーによる場合がありますが、最近のダミーによる進出の実態にかんがみ、大企業者の定義に関する規定を整備することが必要であります。  このような実情に対処するため、事業分野調整法の改正案を提出いたした次第であります。  次に、その内容について御説明いたします。  その第一は、現在、大企業者が単独で事業活動を実質的に支配している、いわゆる大企業者のダミーは調整の対象となっておりますが、これに加え、複数の大企業者が共同で事業活動を実質的に支配している中小企業者についても、主務省令で定める関係にあるものについては調整の対象とすることとしております。  第二は、都道府県の区域を超えない区域をその地区とする中小企業団体から主務大臣に対して行う調査・調整の申し出については、当該都道府県知事を経由して行うものとするとともに、都道府県知事は当該調整の申し出案件に関し、大企業者の進出の影響等について、主務大臣に対して意見を申し出ることができることとし、この場合、都道府県中小企業調停審議会の意見を聞くことができることとしております。  第三は、附則において、中小企業団体の組織に関する法律の一部を改正し、都道府県知事を経由する調整の申し出案件について、都道府県知事が大企業者の進出の影響等について主務大臣に対して意見を定めるため必要があると認めるときは、都道府県中小企業調停審議会を置くことができることとし、同審議会は都道府県知事の求めに応じて進出の影響等に関し調査審議することとしております。  以上が、本案の趣旨及び内容であります。  何とぞ御審議の上、御可決くださいますようお願い申し上げる次第であります。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 提案者には本日まことに御苦労様でございます。  もとより揮発油を含む石油製品の合理的使用による節減は、エネルギー政策上重要な課題であります、そして、その一つの方法として揮発油販売業の休日休業も意義のあることと考えるものでありますが、本法案による進め方には私、率直に言って多くの問題を含んでいると、こう考えますので、限られた時間ではございますが、率直に幾つかの質問をさせていただきたいと存じます。  まず第一に、本法案を提出する理由として「揮発油の使用の節減を図るため」とされておるんでありますが、同様の趣旨の規定として、石油需給適正化法の第九条があるんでありますが、本法との関係はどうなるのか、提案者の御見解を伺いたいんであります。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) いまお話しのように、現在も適正化法あるいは行政指導等でやっておるわけでありますが、御承知と思いますが、九二%程度いま行政指導によって営業日の制限ができておるのでありますけれども、これを守らない者もございます。これは守っている人たちから見れば、大きな国家目的のために自分たちはちゃんと行政指導を守っておると。ところが、それを守らないでいて自分たちだけ都合よくやっているということは正直者がばかをみるという結果になり、国の大きな国家目的に協力しておる人たちにとっては、これはがまんのできないことであります。そういうような点を考えまして、現行では不十分な点を今度の法律でひとつ強化していこうというものであります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 いま渡部理事からのお答えの問題は後で触れることにして、まず第九条との関連でさらにお伺いしたいんでありますが、御承知のように第九条には身体障害者に対する配慮を定めております。本法でその趣旨が外されておりますが、それは一体どういうことなんでしょうか。今日、国際障害者年に当たって私これ重大だと思いますんで、御見解を承りたいと思います。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) 心身障害者の問題、これは先生御指摘のとおりで、私どももこの法案作成の過程でずいぶんと意見の出たところでありますけれども、法制局等の見解を聞きますと、一般的に政策目標——この法律にはこの種のものを入れておりますけれども、業法といったようなものには、この種のものを入れてないということが大体法の体裁となっているようであります。  特に、今度具体的に考えてみた場合、これは適正化法の方は給油量を制限するという内容になっておりますから、当然ここに心身障害者に対する配慮という規定を加えることによって、油が足りなくて給油量が制限されるようなときでも、心身障害者の方には優先的にお分けするという趣旨が生かされるのでありますが、今回の法律はこれは営業日の制限ということで、給油量の制限というのは入っておりませんので、これを入れても具体的に実効あるようなことはないというような判断で、当然もうこれは今日の政治の常識でありますから、そういう精神は私ども入っているというもので、特別に個条書きに加えなかったということであります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 その点、問題を残すと私は思います。  次に、第十八条の第三項の通産大臣が定める措置という問題でありますが、この措置をとるときというのは一体どういうときなのか。たとえば、石油の輸入が減少し、非常に需給が逼迫をするような場合には、石油需給適正化法が発動されるはずであります。それ以外の場合というのは一体どういうときなのか、伺いたいんであります。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) これは通産大臣が御判断なさるべきことでありますけれども、いま質問者からありましたように、当然今日の世界的な課題である石油の節減という大きな政策目標を推進する場合にも必要があるということになろうと存じます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 非常にあいまいでありまして、提案者としてはこういうものが——一方で石油需給適正化法がある。しかし、あえてこれを第十八条の第三項で定める措置というのは一体どういうときなのかということを私お聞きしているんでありますが、その構想が、それは通産大臣が決めるんだというんでは、私これまことに不備な御見解だと言わざるを得ぬのであります。  そこで、もう少しお話を進めさしていただきたいのでありますが、石油製品である揮発油を合理的に使用して節減に努めること、もとより大切でありますが、だからといって、揮発油販売業者だけに登録の取り消しというところまで至る行政処罰まで加えるというには、私はそれ相当に正当なあるいはまた合理的な理由が必要だと思うんです。それなしに、本法案のような規制をするとすれば、それは結果として過剰規制、営業の自由を奪うということにもなりかねないと私は思うんでありますが、提案者はいかがでございますか。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) これ、いま御指摘の販売業者だけでなくて、その上の精製業者あるいは卸売業者、こういうものに規制をすることが関連するのではないかというような議論も各委員の間にずいぶんと交わされたのでありますが、実際問題として、これはそのようなところまでこの法律を進めるということになりますと、これは石油業法の改正というものに波及してまいりますし、これはかなり時間を要する慎重な問題になってくるということで、そこまで今回は進めなかったわけであります。  問題は、国際的な今日の大きなエネルギー問題の中で、わが国は世界の十分の一の油を消費している、いわば使い過ぎという非難を受け、また、わが国の総理大臣もたびたび国際会議等で石油の節減というものを約束しておることでありますから、これは節減する努力を国民すべてがしなければなりません。その中で、国民生活に一番影響の多い揮発油のいわゆる販売業というものは、いわば血液を供給する動脈のようなものでありますから、これの安定供給ということをも考えてこの法律を提出したわけであります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 お答えいただけないんですが、私繰り返しますが、結局行政処罰すなわち登録の取り消しまでいくわけですから、そうしますと、規制の必要がないときにこういうものが乱用されて、そして過剰規制になり、営業の自由を侵すおそれがないかという懸念を私は表明しているのであって、石油問題の重大性を改めてお伺いするつもりはないんですよ。ですから、その懸念を払拭することはできないということを私は重ねて表明さしていただきたいと思うのでありますが、私、法制局に伺いたいのですけれども、石油需給がきわめて逼迫している時期、つまり石油の需給適正化法が稼働している、動いているときでさえ、揮発油の販売業者への措置は指示どまりなんです。ところが、今度の場合には厳しい法的措置を伴うということに相なりますと、法律的な立場から見て、いわば法律上のバランスから見て過重な規定とは思われないのかどうか、この点ひとつ伺いたい。

相川清治衆議院法制局第三部長

○衆議院法制局参事(相川清治君) お答えいたします。  ただいま御質問の御趣旨は、石油需給適正化法が発動し得るような状態におきまして、適正化法の方は指示、公表どまりであるのに対して、この十八条の規定による措置は、それを超えて、業務停止その他の厳しい処分に至るという点で均衡を失しないかと、こういうお尋ねであろうかと思いますが、この点につきましては、今度の改正案の趣旨が、石油節約政策を非常に重視いたしまして、揮発油というものが他の商品と異なる点を非常に重視いたしまして、これに対して、これの販売にあずかる業者に対して、その節約政策を十分にその目的を達成するための厳しい規制をしようとするものであると伺っております。  そこで、両方の関係でございますが、この法律におきましては、先生のおっしゃいますように、非常に業務停止というような厳しい措置を裏づける指示という措置を行います関係上、これにはその発動の要件として厳しい制限を付してございます。それはこの十八条の三項に、まず、「勧告に従わなかった場合において、これを放置することにより揮発油の使用の節減を図ることが著しく困難となり、内外の石油事情に照らしこのような事態を解消するため特に必要があると認めるときは、」さらに石油審議会の意見を聞いてその措置をとるべきことを指示できると、こういう慎重な手続を経てこの措置が初めて発動できるようになっております。  そこで適正化法の方は、緊急事態におきましてはその勧告を超えて、あるいはさらに一定の制限、短縮の公表、実施の公表をあらかじめしないで、しかも勧告をしないでいきなり指示という行為がございますので、この場合には、直ちにこれに従わないからといって、いきなり業務停止のような厳しい措置をとることはいかがなものかということになろうかと思います。  そこで……

市川正一日本共産党

○市川正一君 相川さん、時間が限られておるんでね。私が何聞いたか忘れたのと違う……。

相川清治衆議院法制局第三部長

○衆議院法制局参事(相川清治君) そのような違いがございまして、両者の間には、おのずから手続上の慎重な手続を経ている場合と、そうでない場合との対比におきまして、やむを得ない措置ではないかというふうに思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私が聞いたのは、法律論として、法制局の第三部長ともあろうお方が、一体バランスがとれているのかどうかということを聞いているんですよ。それをあんたくどくどお話があって、結局結論はようわからぬのですよ。だから、私さっきお聞きしたように、十八条の三項がどういうときにいわば措置として発動されるのかということをお聞きしたけれども、これも定かでない。そうしてまた過剰規制になる懸念がないのかと言っても、そこも定かでない。で、バランス論はどうなのかと、これもはっきりせぬ。  そこで伺いますが、通産省にお聞きしますと、休業の実施状況は九十数%だと。先ほど提案者の御説明その他によると九十数%のお話がございましたが、確かにそうなんですが、私はこれかなり高い遵守率だというふうに思うんでありますが、たしか最高九六%までいっていたときがあったと思うんですが、しかし、その一方揮発油の消費は統計的に見てこの間必ずしも減少していないんですね、つまり休業しても、使用節減の効果という面から見ると、必ずしも使用量の問題とそれから休業というのは連動というか、リンクしていないということが統計的に言えるのが実情じゃないのかと。私いささかも休日休業の意味を否定するという立場からでなしに、現実はそうなっているんじゃないかということを通産省にお聞きしたいが、いかがでしょうか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  まず遵守状況をちょっと申し上げておきますと、現在私ども、揮発油販売業につきましてIEAで五%節約の合意ができたわけでございますけれども、それを契機にいたしまして五十四年の六月から行政指導で実施をしてまいっております。当初はかなり高い遵守状況でございまして、九八%、九九%というような遵守状況であったわけでございます。ただ、その後逐次遵守状況が落ちてまいりまして、ごく最近の調査では九三%強という程度でございます。  そこで、これについての評価でございますけれども、私ども率直に申しまして、一つのエネルギー節約運動として考えますと相当の成果を上げているというふうに思っております。ただ、同時に揮発油販売業の日曜、祝日の休業の場合には、同時に商売上の問題が絡んでまいります。かねてからこの日曜、祝日休業のこういったエネルギー節約運動に協力していただいている方から、守っていただいていない方に対する、言ってみますと、非常に平たい言葉で申しますと、正直者はばかをみると、こういったような御意見が非常に私どもの方に強く寄せられておるわけでございまして、そういう面に対して何らか私どもとして、エネルギー節約を一つの大きな政策として遂行していく立場から、何らかの形でおこたえをしていかなければいけないというふうに感じているところでございます。  そこで、確かにガソリンの販売量というのはふえているわけでございますけれども、この日曜、祝日の休業を始めましてから、当然自動車の保有台数がふえてまいっているわけですから、当時と比べましてガソリンの販売量が減っていないからといって効果がなかったというふうには私ども考えておりません。ただ、社会現象でございますから、やらなかった場合に比べて効果がどうであったかということを測定するというのは、なかなか実際問題として困難でございます。ただ、非常に大胆に推定をいたしますと、私どもこの日曜、祝日の実施を始めたときとそれから始める直前と比べてまいりますと、大体五%程度の節約効果があるというふうに、これは非常に大胆な推定でございますけれども、私ども一応試算をしております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私が指摘したいのは、揮発油を実際に使用するのは消費者である。そして揮発油販売業者ではないんですね。ですから、直接の使用者でない販売業者だけに行政的な強制措置を進めるというんじゃなくて、先ほどの提案者の御説明の中にも若干触れられておりましたが、私は休日休業も含めて一般国民及び販売業者双方の自主的な努力というものを促していく、そういう方法こそむしろ大いに促進する、大いに考えていくということでなければならぬじゃないかと、こう考えるんです。  そういう見地から、私第十九条の三についてお伺いしたいんでありますけれども、その第一項で省令で定める事項として帳簿に記載することになっておりますが、この帳簿の記載の内容は一体何なのか。これを具体的にお聞かせ願いたい。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) 従来のものは品質確保のための分析にとどめてありますけれども、今度はその他の通産省で定める事項ということにこれをつけ加えたのであります。これは揮発油販売業者にその実施状況を帳簿に記載させ、通商大臣が報告聴取または立入検査によりその実情を知ることができるようにしたことであります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そこで伺いますが、省令で、たとえば揮発油の購入先というのがございます、御承知のとおり。そうすると、これは具体的にどういうことを指すのか。つまり、本法の第四条第二項の省令で提出を義務づけられている供給証明の発行者が、継続的に供給しているかどうかということを確認するためのものなのかどうかですね。この点ひとつお聞かせください。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) 現行法の問題でございますので私の方からお答えさせていただきます。  先生ただいま御指摘がございましたように、現在の帳簿の記載事項といたしまして、その前に分析をした後、購入したときには、その購入先という、購入先を書くようにこれは省令で決められております。その趣旨は、要するに分析をした場合に、その結果が仮に悪かった、それをどこから買ったかということを調査できるように、そういう記載事項を省令上定めているわけでございます。その購入先と申しますのは、直接油を買ったところという意味でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 いろいろお聞きしたんですけれども、どうもはっきりしないのでありますが、私は全体を通じて、結局この休日休業の指導を理由にして、私は業界への行政介入の強化とともに、特にいまお聞きしました供給証明書をてこにして揮発油の販売業者を石油元売り各社へ系列化を促進していくという、いわばてこになるということを私は言わざるを得ぬのであります。同時に、私そういう内容上の問題だけでなしに、今度の改正案が延長国会のいわば会期末になってにわかに提出され、その成立が急がれているという点にも重大な問題があると、こう考えるのであります。それはこの背景に石油政治連盟が多額の政治献金をばらまいていることがあるということとの関連での疑惑であります。  そこで提案者にお伺いしますけれども、揮発油販売業法が成立したのは昭和何年何月でございましょうか。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) 市川先生の御質問でありますけれども、これは最初にこの改正案が問題になった当時は、いま御指摘のような揮発油販売業界の安定ということで許可制にすべきではないかとか、あるいは登録制をもっと強化すべきでないかとか、いずれにしても油は国民の血液なんだから、しかもそれを末端で届けるのは給油スタンドですから、給油スタンドの安定なくして国民の血液の安定供給はないということで、いま御指摘のような登録制強化のための供給証明をつけろとか、そういう議論もあったことは事実でありますけれども、これは与野党の話し合いによる議員立法でありますから、その種の問題は全部削除して、今回は業界からの陳情等があったような問題はすべてこれは削除してありますので、これはぜひ誤解のないようにお聞きいただきたいと思います。それから、この罰則規定を強化し過ぎるのではないかと、これもずいぶん議論したわけでありますけれども、いまのようなままで公表するということにとどめておきますと、これはどこどこ町のだれだれが日曜日も売っているということを公表すると、かえって人に宣伝して、あそこは日曜日でもお休みになっていないから皆さん買いに行ってくださいというような結果になってしまうので、何とか国民的な節減目標を実現するために、正直者がばかを見るようなことがない方法はないかと考えに考えたあげくここまで踏み切ったわけでありますが、あくまでもこれは伝家の宝刀であって、めったやたらにこれを発動するものでないということは、これは立法の基本精神であります。  それから、この改正法ができたのがいつだったかというのは私には……

市川正一日本共産党

○市川正一君 本法の方です、

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) これは、揮発油販売業法が昭和五十一年十一月第七十八国会において成立され、昭和五十二年五月に施行されました。今回のはもう各党十分に話し合いまして、大きなエネルギーという国家目的のためにこれは国民の幸せのために考えたものでありますので、誤解のないようにぜひお願いしたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 いまお答えがあったように、五十一年の十一月二十五日です。私、その年の全国石油政治連盟の政治献金を調べてみたんでありますが、ここに資料があるんですが、二千十六万円の政治献金がされております。そして、そのうち実に八〇%に当たる千六百七十九万円がこの揮発油販売業法が成立した、いまお答えのあった五十一年の十一月に集中しているんです。この献金が私は揮発油販売業法の成立のためであったということは、実はこの法案が成立した翌々年の昭和五十三年度には政治献金の額が総額で三百八万円、いわばがたっと落ちて一挙に前年の十数%に激減しているんです。ここから見ても乱そういう疑いを持たざるを得ぬのでありますが、提案者はこういう事実を御存じでしょうか。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) 全く承知しておりません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうすると、私がいま申し上げたのは、これは自治省から全部とってまいりました資料でございますけれども、提案者はこういう事実をごらんになって、法案成立時に重大な疑惑があったというふうにはお思いでございませんでしょうか。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) 五十一年当時のことはそう詳細に承知しておりません。今回に関してはそのような事実が全くないことは御承知おきいただきたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私、成立時もさることながら、今回の改正をめぐってもいろいろ調査いたしました。そうしますと、昭和五十一年度から五十四年度まで全国石油政治連盟の政治活動費及び寄付、交付金を調べたところ、揮発油販売業法がらみの政治献金あるいは政治活動がなされていることは歴然としております。先ほど私、法案成立時の政治献金が集中したことを申しましたが、たとえば改正運動が始まった五十四年には、これが再び七千八百四十四万円、前年の二十倍以上にずうっと今度は上がっているんですね。そしてまた政治活動費について見ましても、五十一年度の政治活動費は八千八百万円、それが五十二年、五十三年度にはそれぞれ四千万円、千七百万円と激減したんですが、今度はこの改正にずうっと動き出すと、五十四年度には再び一億八千万円と、こう激増しております。私は寄付、交付金も同様に五十四年度には前年度の一千万円からにわかに一億五千万円と十五倍になっているんでありますが、こういう経過と背景の上にあるこの改正案をそのまま成立させるということは、第二の税政連というような疑惑を招かざるを得ないと私は思うんですが、提案者いかがですか。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) いまいろいろ御質問、市川先生からございましたけれども、今日、政治資金規正法という、これは政治資金が国民のために明朗化され、明るくきれいであるための法律があるわけでありますから、その政治資金規正法の中でされる政治献金がこれは悪いというものでは私はないと思っております。少なくとも今回のこの立法問題に関する限り、そのための政治献金というようなものがあったというような事実は全く私ども聞いておりません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 提案者は否定なさいますんですが、客観的にそういう流れを見まして、私はそれを裏づけているだけでなしに、現に石油商業組合の幹部自身が、われわれ幹部の中で明らかになっている石商顧問の江崎真澄、武藤嘉文、塩崎潤、越智通雄、櫻内義雄の五人の先生については一人五百万円ずつ、他は石商への貢献度、実績で五十万円から百五十万円を評価して決定した、議員個人に献金した方が効き目がある。こういうふうに語っておるんであります。私はまあ渡部理事の個人の名前を出してまことに恐縮でありますけれども、「恒三会」あるいは「新時代の会」、「渡部恒三を育てる会」というふうなところに、たとえば昭和五十四年度を見ましても、二月二十三日五十万円、六月二十七日二十万円、八月二十三日五十万円というふうに出ております、現に。私は、そういう点ではやはり献金と法案の関係については、私はやはりこれは何ら関係のないという御認識なのかどうか、重ねてお伺いしたい。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) いま市川先生からいろいろお調べいただいたようでありますが、私もいまのお話のように政治資金規正法によって堂々と公に許される政治資金は、これはちょうだいすることがありますが、ほとんど秘書に任せておりますので、きょういまのような私が献金を、私のこういう政治団体でちょうだいしているということを初めて知ったようなことでありますから、これは全くこの法律の制定には影響なかっただろうと存じております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 時間が参りましたので、私、初めていま御承知になったということも私初めていまお聞きしてですね、これまたまことに意外でありますけれども、私はこれだけいろいろのやっぱり問題を内容においても、またその手続においても重大な疑惑がある。そして石商の石井政鼻副会長も、そういういろいろ法案の改正のために選挙資金も票もどんどんという考えたということを述べておられることから見ましても、私は多くの問題を含んでいるということを重ねて指摘いたしまして私の質問を終わります。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 提案者の先生方には、まず冒頭、中小企業の安定につきまして大変御努力いただきましたことについて心から敬意を表します。同時に、中小企業問題の解決に努力をしておる一人といたしまして、また御苦労に対しましては感謝を申し上げておきます、  さてそこで、提案者にお伺いをしたいと思いますけれども、衆議院議員立法で全会一致で衆議院で成立しておるものに対して、参議院で質疑を行うのはおかしいではないかという、実はそういう声が私は耳に入ってきておるわけでありますけれども、それにつきましては提案者、どのようにお考えでありますか、まずお伺いをいたします。

野中英二自由民主党

○衆議睦議員(野中英二君) 井上委員の方から御質問がございましたが、立法府であります、しかも二院制をしいている以上、衆議院が通過したからといって、やはり参議院の良識の府において私は当然これは議論されるべきものであろうというふうに思っておるわけでございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 提案者からそれをお伺いしまして、実は安心をいたしました。  さてそこで、私は中小企業の分野確保法の改正につきましてのお尋ねを幾つかしたい、こう思います。  率直に冒頭申し上げますけれども、今回の議員立法による改正案につきましては、私賛成であります。賛成の立場でさらにお尋ねをいたしたい、かように考えますので、ひとつお答えをお願いをいたします。  さてそこで、提案者にお伺いをいたしますけれども、中小企業関係、中小企業団体の人たちが分野法の改正については——きょう提案理由の説明がありましたけれども、これ以外にももっと多くの改正を要望しておると思いますけれども、それらのものについては今回の議員立法の中で提案者は御検討されたのでしょうか、どうでしょうか、これをまずお伺いいたします。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) 御答えをいたします。  いま井上先生から御指摘のとおり、最終的に合意を見るに至る過程で、いま趣旨の御説明を申し上げた以外に、いろいろと御提案なりあるいは御意見がその過程であったということでございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 それは、提案があったというのは各党から提案があったということですか。ただ清水先生の方だけで御検討されたということですか。それとも、団体の方から提案要望があったことについてどういうふうな御検討されたのですか、再度お伺いします。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) いまちょっと言葉不足でしたが、中小企業分野協を初め中小企業関係の団体から——多分先生も御熱心に研究をされているので御承知かと思いますが、たとえば調整権限の一部を知事に委任できないのかということを含めて幾つかの御提案もございました。また、衆議院の商工委員会の理事懇等の場で、いろいろ起草案について議したわけですけれども、その間にも、いまお願いをしているもの以外に、それぞれの党が独自案として示されたものもございます。しかし、最終的に全党の合意できるものにひとつしぼっていこうじゃないか、こういうことで取りまとめたというプロセスがございます。一応お含みを願いたいと思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 それでは、問題についてもう少し詳しくお尋ねをしたいと思いますが、その前にお伺いをいたしますけれども、先ほど揮発油法の問題について市川さんからも同じような意見が述べられておりますけれども、この延長国会の、しかも会期末に衆議院でいわば事実上審議をされなかった、委員会ではね。これは理事懇ではいろいろとお話になったようでありますけれども、そのように伺っておりますが、その理由は実は何なんでしょう。というのは、それほど審議を必要としないのであったのか、あるいはまた審議しておったんではこの会期末間に合わないので、そこでフリーパスという形で参議院の方に送付をされたのか、その点ひとつ理由がありましたらお伺いいたします。

野中英二自由民主党

○衆議院議員(野中英二君) まことにその点申しわけなく存じておる次第でございますが、私どもといたしましては早急に各党、成案がすり合うように必死の努力をしてまいったわけでございます。ですから、各党理事、代表者を出していただきまして今日まで話し合いをしてまいったわけでございますが、できるだけ早く参議院に送付申し上げたいということで督励をしてまいったわけでございますけれども、何と言っても会期末にならないと——こんなことを申し上げると恐縮なんでありますが、各党とも馬力がかからないものでございますから、まあ最後になってようやく金曜日の夕方になりましてすり合いを見たということでございます。まことにこの方法からあるいは期日の点だけを直視されますと、参議院軽視というような見方になるかと思いますけれども、衆議院としては必死の努力をしてここまで成案をまとめて持ってきたんだということで、ひとつ御了解を賜りたいと思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 衆議院の商工委員長、まことに御丁重な御答弁でありますけれども、まことに承服しかねるということであります。衆議院のいきさつ等についてはわれわれの全くあずかり知らぬところでありますし、これは必死の努力をされたというふうな御説明でありますが、しからば参議院で必死の努力をしようと実はしたいわけですね。それについてどうお考えでしょうか。  そこで申し上げますけれども、本来、政府提案理由の説明の中には、何とぞ慎重に御審議の上云々ということがあるわけですね。きょうしかし、先ほど揮発油の問題もそうでありますが、この分野法の問題についても慎重という字句が抜けておるわけです。ということは慎重にやらぬでもよろしいと、衆議院と同じように参議院も審議しなくてもよろしいと、こういうことなんですか、どうですか。いささかひがみ根性がありますけれども、お伺いいたします。

野中英二自由民主党

○衆議院議員(野中英二君) それはぜひ慎重に取り扱っていただきたい、こう思っておりますが、民社党さんも御了解賜りまして、したがってこれは各党合意のもとで出された問題でございまして、できれば——衆議院の民社党の理事それから参議院の井上先生とこのすり合いが悪かったと思いますので、まことに申しわけないと思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 提案者に私は率直に申し上げますと、要するにわが党内部のことを理由にされるんなら、私はこの質疑を留保します、率直に申し上げて。それは少し参議院軽視、参議院侮辱に通じますよ。質問を留保します。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) いま委員長の申し上げたことを私からあれこれと訂正をすることは無論できませんけれども、率直に申し上げまして実は衆議院商工委員会理事会で最初に分野法の改正について発議をいたしましたのは、昨年の秋の臨時国会の場面でございました。その後、ことしに入りまして法制局を煩わし一定の成案を得、しかし政府提出の法案があったものですから、その議了を待って四月の二十四日の理事懇で俎上に初めて上りまして、自来連休もございましたが、その後ずっと委員長からの各党理事への要請もあって、各党間で相談を重ねていただき、無論民社党さんの場合でも宮田理事から承っておりますが、商工部会等で御検討をいただいている、こういうふうに私は理解をいたしております。  ただいま井上先生から御指摘のように、衆議院側がいかなる努力をし、また必死にやったと言われても、参議院側に回ってくるのがきょうこのごろでは、現実の問題として意見があってもなかなか慎重な審議ができないじゃないかと、こういう御指摘に対しては、これはまさにおっしゃられるとおりでございまして、この点は私個人としても自今このようなことがあってはならない。さっき馬力がかからないというような話もありましたが、そういうことはよくない慣行でございますので、この点は十分井上先生の意のあるところを先ほど来傾聴をいたしたわけでありますが、今後の貴重な参考に供させていただきたい、こんなふうに思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 今後の貴重な参考にするといういま清水議員の御発言でありますから質問を続けますけれども、率直に申し上げまして、衆議院でどのような話がされたかということ、これはもう私触れませんけれども、何も具体的なというか、当初からの話はされてないですよね。ただ、最終的に社会党さん提案の、要するにほぼ原案に近いものが各党問題なかろうということで、社会党の政審から民社党の政審に電話で連絡が一、二回あったというだけでしょう。それを各党完全合意をしたからと言われるから、私はそういう事実を調査をしてそれはおかしいと。しかし、衆議院は衆議院としての御事情からして、したがって審議を省略をして参議院に送ることについては御異論なかったわけで、これは別に構いません、一向に。しかし、同じようなお考えでこのわずかの時間の中で参議院でも事実上審議省略をしたような形で希望しておられるとすると、大変な参議院軽視であるということをこれは強く指摘をしておきます。今後十分これを貴重な意見として参考にすると、こういういま御答弁でありますから、この点については子としておきますけれども、やはり私は、ただこの問題だけではなくて、これは院全体の問題だと思いますが、しかし商工委員会一つにしぼってみても、今回の衆議院の商工委員会のなされ方はまことにもって腑に落ちない、不満がいっぱいであると。これ私個人だけじゃありません。与党の理事の方も委員の方も全部そうだと思います。そういうふうな参議院を無視するような形で送り込まれたものについては、たとえどのような賛成する内容であろうとも、いいものであろうとも、私は厳重にこのことについては指摘をせざるを得ない。この点はひとつおわかりいただけると、こう思いますから、念を押してそう申し上げておきます。  そこで、じゃお伺いをいたしますけれども、中小企業庁に伺いますけれども、今回のこの議員立法による改正案が今国会で早急に上げなければ事実上中小企業が非常に支障がある、困ると、こういうふうなことになりますかどうですか、お伺いいたします。

山崎衛中小企業庁指導部長

○政府委員(山崎衛君) お答えいたします。  御承知のとおり、分野法の調整権限は現在すべて主務大臣にございまして、調査、調整の申し出をする中小企業団体というのは、主務大臣に申し出をするということになっております。    〔委員長退席、理事前田勲男君着席〕  主務大臣は必要に応じまして県知事と連絡をとりまして解決を図っておりまして、従来法律案件で六件、それから行政指導案件で、これは数え方によりますけれども、十数件の件数がございまして、ほとんど円満に解決しておるところでございます。今回の御提案になりました改正案につきまして法律案件だけちょっとチェックしてみますと、現在まで六件あると申し上げましたが、このうち五件が知事経由で、一件が全国団体の申し出でございますので、主務大臣に直接というかっこうになるわけでございますが、ほぼ一〇〇%が現地で申し出をすれば解決の方向に向かうという利便が、中小企業の方々にあるというのも事実のようでございます。ただ、先生御指摘のように、ここ一、二ヵ月この法律の改正案がおくれたために、実際上調整に実害があるかというお問い合わせでございますが、それにつきましては実害はないというように私どもは考えております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いま中小企業庁から指導部長お答えのように、これをそれほど急がなくっても事実上実害ないわけですね。    〔理事前田勲男君退席、委員長着席〕 しかし、それをなおかつ急いでこられた何か理由があればお聞かせをいただきます。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) いまの指導部長からの御答弁の中にも指摘をされているとおりなんですが、これまでの分野法制定後の大企業者の進出事例をめぐって紛争のあった案件は十八件、そのうちの大部分が都道府県知事に労をわずらわしてあっせんなり事実上の調停なりが行われて紛争解決に立ち至っていたという事例が多いと、そういう経過にかんがみ、でき得べくんば一々中小企業関係団体が主務大臣に調査、調整の申し出をしなければならないというのではなしに、でき得べくんば近間にある都道府県知事に、まあ駆け込み寺というと語弊がありますが、そういうような意味合いでこの法律ないし制度が速やかに利用できるように法制度の改正が願えないかと。実はこういうことについては多分先生のところへも中小企業団体の皆さんからもこれまでたびたび御陳情があったと思うんですけれども、私どもの方へもしばしば、一昨年の秋以来、多分七十九国会当時から出されておりまして、ですから確かに行政事務的な面ではきょうここで成立を欠けば困りますよということはあるいはないのかもしれませんが、しかし関係中小企業団体から言うと、一日も速やかにそのような制度に改正してもらえないのかということが、切々これまでも訴えられてまいりましたので、私どもとしては全体的にでき得れば今国会で改正を図りたい、こういうことに立ち至ったわけであります。  なお、せっかく立ったついでですから、先ほどの井上先生のお言葉ですが、ちょっと誤解があろうかと思いますので訂正をさせていただきますと、確かに趣旨の説明を当初私から申し上げたことは事実でありますが、その際にも明確にいたしましたように、これは社会党案というようなものではむろんない。あくまでもそういう何党が提案をし、他の与野党がこれに賛同するということではなしに、当初からでき得べくんば委員長発議で、委員会提出法案ということで処理をしたい、こういうたてまえを堅持をしてきたのであります。先ほどのお話で、社会党の政審から民社党さんの政審の方へ文書を差し上げたと、これは何か誤解ではないのか。あるいは資料が余分にあったらくれぬかというふうなお話で、社会党の政審がそういうようなことをしたのかどうか私も定かじゃありませんけれども、その点は誤解のないように御理解を賜りたいと、こう思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いま御釈明いただきました手続といいますか、根回しの問題、これについては私の調査をした、聞いていることとは若干違います。これはしかしきょうの質問の主題ではありませんから、私が誤解ということであればなお後日調査をした上で、これは誤解は改めます。しかし事実であるとするならば、やはり今回のことについても大変持っていき方が遺憾であると、これはこのように申し上げておきます。  そこで、いま清水先生のいろいろと今回急いでということについてのお答えをいただきました。当初申し上げたとおり、私は実は賛成なんですよ。だから何もこれをいけないと、この改正案がいけないとか、これはどうとかということを言っているんじゃないんです。ただ中小企業庁お答えのように、実装害がいま——こうなることが中小企業団体が希望していることも事実承知しております。それからまた、早い方がいいにこしたことはありません。しかし、当面それほどの実害がないわけですね。その実害がない法律改正をなぜそこまでお急ぎになるのか、その理由がおありでしょうかということをお聞きをしておるわけですから、それがおありならお答えをいただきます。ないとおっしゃるならむしろゆっくりと慎重に審議をさしていただいたらどうであろうか、こういうことを申し上げているわけですね。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) いま御指摘によりますと、余り緊急性がないんじゃないか、こういう御見解なんでありますが、率直に言いまして、衆議院側で本格的には四月段階から理事懇を舞台に検討を重ねてきたわけなんでありますが、先ほど私からるる申し上げたような経緯にかんがみ、やはりできる限り今国会でこの成立を見るような、そういう努力をすべきタイミングがあるんではないか、こういうことに実は到達をしておるわけなんです。と申しますのは、たとえばダミー規定も見直しをお願いをしておるわけなんですけれども、御案内のように、ダミー隠しといったようなことがございましたり、あるいは単独か複数がということをめぐって、現実の問題として、分野法を利用しようにも、たとえば複数の大企業者がダミーを使って参入をしようというような場合には、もともと調査も調整の申し出も門前でシャットアウトをされるというようなことになりかねないわけでありますから、そういうことをも思い合わせて考えると、たとえば定義の見直しであるとか、あるいはかねて御意見として出されている、まあ農協とか生協とか、特殊法人などの取り扱いをどうするんだとか、こういう総合的なものまで全部尽くすとすれば、これはもう相当な時間を多分要するであろうけれども、当面全党が合意をし得るものにしぼり得るならば、緊急性を有する都道府県知事経由の問題なり、ダミーの規定の問題なり、ある面で中小企業者の皆さんのかねてからの御期待にこたえられるような、そういう方策たり得るんじゃないか。こういうわけで、衆議院側は、率直に言って、この法改正は緊急性を要する、こういうふうに判断をして実はお願いをしているわけなんです。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いまの清水先生のお答えを伺っておればおるほど、実は参議院としては緊急性を感じない——まあ参議院と言えば語弊があるかもしれません、私はそういう感じがいたします。  そこで、この問題、水かけ論になるでしょうからこれ以上申し上げません。ただ、衆議院で努力されたことは評価をいたします、率直に申し上げて。評価しておきましょう。だから参議院でも努力しろという御希望についてもよくわかりました。しかし、努力というのは一体どういうふうなことを期待しておられますか、参議院での努力ということは。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) これは先ほど委員長から、井上先生の御質問に対して、慎重という文言がなかったということに関連をして申し上げたわけでありますが、少なくとも私どもとしては、衆議院段階で曲折を経て最終的には七党合意、こういうことでお願いをしているわけなんでありますが、さらに、良識の府と言われる参議院、つまり上院の場面でも、私どもの足らざる点があれば、これは、ただいまも御質疑をいただいておるわけでありますから、そういう機会を通じて補完をしていただくことが望ましいんじゃないか、こういうことであります。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 としますと、良識の府というふうなお話がいまされて出ておりますけれども、良識の府であるからもっと慎重に審議を重ねて、補完をすべきものは補完をしてよろしい、またそう希望する、こういうふうなことであるとすると、何も今国会でこれのみを急いで上げぬでもよろしい、継続でもよろしい、こういうふうにも受け取れますが、そうなんですか。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) そういうふうに受け取られたとすると、私の申し上げ方があるいは適切を欠いたのかもしれません。実は衆議院側としては、委員長から四月段階以降たびたび理事会あるいは理事懇といったような場面で、これは何といっても今国会での成立を期するためには衆参相和してこれが進められなきゃならない。そこで、各党に会ってできるだけその辺を配慮をして、しかるべく、党によってはいろいろのお立場がありましょうが、部会等々を通して参議院の先生方の御意見等も十分承るべきであろう、こういうような立場等もこれあり、まあ私の立場で申し上げればそういう経過を踏んでまいりましたが、なおかつ、しかしせっかくの御質疑をいただく時間でありますから、そういう場面で御指摘をいただくようなことがありとすれば十分御指摘をいただき、そして十分意を満たしていただく、こういうことを実は申し上げたわけなんでありまして、継続審議でまたゆっくりということを実は私申し上げたわけではないんでありますが、この点ひとつ御理解いただきたい、こう思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 清水先生のお話を承っておりますと、要するにきょう議了して衆議院に足並みをそろえてほしいという御希望のようだというふうに、私は理解はしませんけれども、そういうふうに受け取りました。本来ですと、社会党さんも大体五時間ぐらい質問要求されますよね。今回全然質問要求されていないんです。したがって、そういうところにやはりまた問題がある、私はやっぱりそういう感じがしてならないんですよ。まあしかし、この問題はさておきましょう。  だから、私自身が、もう繰り返して申し上げますけれども、反対で申し上げているんではない。事の行き方、持って行き方についてはやはり重大な不満が残る。それから、先ほど各党で、商工部会で云々というお話がありましたけれども、商工部会で話し合いが済んでいるから、参議院の商工委員会、事前にそれらのことについての御連絡、あるいは俗に言うところの根回しも全く必要ないと思われたところに、私がやはり皆さん方参議院軽視だと、こう指摘をせざるを得ないわけですよ。この点も繰り返して、不満があるということはまた繰り返して率直に申し上げておきます。  そこで、余り時間をとっておりますと、後で皆さん方から恨まれても困りますので、きょうは団体の関係の方もお見えになっていますから、民社党の井上が一人反対したなんというふうに誤解されても困りますけれども、しかし、決して反対ではありません。そこで、せっかく皆さん方が必死の努力をされて、清水先生のお話、また委員長のお話では、これを各党合意するために必死の努力をした、こうおっしゃっているわけですね。必死の努力をされたのならこういう面までお考えをいただき、検討をされたんであろうかということを一、二お伺いいたします。  先ほど清水先生のお話の中に、農協の問題等まで含めると実は広範囲になって、そうはいかぬと、短時日の間にそうはいかぬと、こういうお話がありました。ところが、先ほどから伺っていますと、この問題急に起きてきた問題ではないんだ、一昨年から来ておるんだ、こういうことでしょう、一昨年以来こういう問題について実は検討されていたのかどうか。清水先生が、あるいは各党についてそれぞれの提案をされたのかどうかということについては、残念ながら私実は承知しておりません。あるいはされたのを知らなかったのは私のこれは手落ちでありますけれどもね。  そこで、関連して申し上げますけれども、私は今回の改正案だけで中小企業がいま非常に困っておる問題の解決にはほど遠いということをあえて申し上げるんです。というのは、いろんな問題点いっぱい抱えているわけでしょう。問題点の中に特に最近大きくなっておるのは、この数年来、大企業の進出、大企業のダミーの進出なんてものは少ないですよ。ないとは言いません、あります。それよりむしろ農協あるいは生協、それらのものが中小零細企業の競合する業界にどんどん進出をしておる、非常に大きな問題が出ていますよ。さらには共済組合、あるいは官公庁の外郭団体、あるいはそれらのつくっておるところの公益法人、財団法人等、それらのものがもうどんどん進出をしておる。さらにそういうふうな公益法人がいろんな営利法人をいっぱい持っているわけですよ、営利法人がもうそれこそわがもの顔に全部進出しているでしょう。そういうものまで審議をされたのかどうか。審議をされたとすると、なぜそれが今回の議員提案の中に入ることができなかったのか、これをひとつお伺いいたします。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) 私先ほどちょっといま御指摘の点に触れてお答えを申し上げましたが、率直に言いまして昨年の九十一通常国会当時から中小企業分野法の改正について十二分とは申し上げませんが、ある程度の議論が出ていたのは事実であります。申し上げたように、秋の国会の場面で理事懇で次期通常国会のところででき得るならば改正という運びにまで進めたいものだと、こういうような議論があったことも事実であります。その間中小企業団体中央会、中小企業分野確保協議会等々の皆さんからいろいろ御要請、御陳情等もございました。ただその中ではいま御指摘の、たとえば特殊法人あるいは農協、生協、これらの取り扱いについて直接触れられる御陳情は具体的には出ておりません。当面都道府県知事の段階で調整が実質的に行い得るようなそういう法改正を求めたい、あるいはダミー規定の問題、さらには都道府県に審議会を設置をするというような問題、無論それだけで十分なはずもありませんし、井上先生おっしゃるように今度の改正で中小企業団体が渇望なすっておられるような、事業確保に関する基盤整備というようなものが確かなものになるとも言いがたい側面があると思います。しかし、とりあえず今度衆議院の場面でいろいろ議論をいたしておりましたのは、そういう関係団体からの御要望にこたえ、かつまた四年間の実施状況を踏まえながら、お互いの当面避けて通れない問題にしぼり、かつまた全体が合意できるようなものにしぼって改正の俎上に乗せようと、こういうことであったものですから、御指摘のような特殊法人以下の進出に伴う調整をどうするかということについては、率直に衆議院側では理事懇等の場面では議論をいたしておりません。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いまお答えの中に農協、生協等の問題等については、中小企業団体から陳情が全く出ていなかったから今回の議論の中には取り上げなかったということであるとすると……

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) いやいや。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 そういうお答えだったでしょう、いま。とすると、これはお答えが違っておるのなら釈明していただいても結構ですけれども、これは重大な問題ですよ。私はそうじゃないと、こう理解をしております。まあしかしこれはそういう陳情があったかないかということを議論しても切りがありませんから、なかったらなかったで結構だし、あったとしてもそういうものが議論の対象にならなかったということであれば、それはそれで結構ですけれども、ただ申し上げますと、やはり中小企業の問題を各党で合意をするものだけを七党一致でした。これはわかるんですよ。しかし、避けて通ったものが多過ぎるということなんですよ、実際に、さっきも申し上げたように。これは渡部先生もよくおわかりでしょうし、政務次官もお見えであります、中小企業庁長官も指導部長も全部お見えでありますが、清水先生も、あなたが中小企業問題について大変御熱心にいままでおやりいただいておる、私もずいぶん承知しております、敬服しておりますよ。その清水先生が御存じないはずはないんですね。そういうふうに言えば、俗に言うところの他と綱引きになるようなものは全部避けたと。綱引きにならぬものだけここへ持ってきたと、こういうことでしょう、それに私は重大な不満があるし、何もそれだけのものをそんなにこの国会でうんうん言う必要はなかろうと、だからむしろそういうふうなこの際中小企業問題を実態を明るみに出して、綱引きになるものはなぜ綱引きになるのか、なぜこれができないのかというふうなことを十分慎重に審議した上で、私は改正案をつくってほしかったと、こういうことなんですよ。いましかしこれを要望ですね、事実上こうしなさいと言っても時間的に余裕がないでしょうから、要望として十分ひとつ委員長もまた両先生もまた政府側も十分これをひとつ心にとめていただきたいと、こう思うんですね。  そこで御参考に申し上げます。農協、生協の問題も大きな問題ですが、一番大きな問題は、先ほど申し上げましたけれども公益法人、要するに官公庁の職員の互助会的な共済組合等がつくっておる財団法人が相当数ありますよね。その財団法人が資本金大体二千万円以下ぐらいのいわば中小企業の定義にすれすれの資本金で全額出資の会社をつくって、どういう事業をやっておるかという。ことを清水先生御存じですか。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) 知っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 じゃ、御存じであればこれ以上申し上げる必要なかろうと思いますが、他に御存じでない方がいらっしゃるかもわかりませんから、私がいま資料を調べて、私の承知しているだけでざあっとこれはメモしただけですけれども、まず郵便貯金会館が、郵便貯金振興会を通じて各地に郵便貯金会館をつくりましたね。実際には民官の結婚式場あるいは飲食業あるいは理容あるいは美容、旅館業全部圧迫しているわけですよね。こういう例が方々に起きておるでしょう。それから厚生年金会館、これもずいぶんある。これはこういうような会館ができることは私は大いに賛成なんです。しかし、それが直営でなければいけないなんというのはもういっぱいあるわけですよね、財団法人厚生団が。それこそもう零細企業を圧迫するような事業を堂々とやっておる。本来の目的から逸脱したような形でやっていることが野放しになっているわけですよね。それからさらに弘済会等から言いますと、農林弘済会にしても、林野弘済会にしても、専売弘済会にしても、鉄道弘済会、郵政互助会、ありとあらゆることをやっておる。またさらにやろうとしているでしょう。こういうものを野放しにしておいて、ただ中小企業の分野を確保するのにこれだということでは私は中小企業に相済まぬと、こういう考えなんです。だから必死に努力をされたんなら、そういう面についてはもっと努力されるべきだ。そういう面を検討されなかったとするならば、私は大変失礼な言い方をしますけれども、衆議院の商工委員会の提案の先生方、片手落ちだと、こう申し上げたいんです。とにかく専売弘済会にしても六社あります。鉄道弘済会に至っては四十二社の株式会社を持っているわけですよね。それから郵政互助会が四社、これなんかのやっていることはもう民間の企業を圧迫なんというものじゃないですよね。そのためにつぶれた中小企業いっぱいありますよ。そんなものを全部放置しておいて、これだけでいいなんという、しかしこういうふうなことまで触れていけばそれは綱引きになりますよ。しかし、その網引きを避けて各党一致するものだけまとめたと言われるけれども、それは私は本当の中小企業のことを考えておやりになったのじゃない、こういう気がしてならぬわけですが、時間が長くなって恐縮でありますけれども、どうお考えでしょうか。

清水勇日本社会党

○衆議院議員(清水勇君) 先ほど率直に衆議院側の起草に当たっての考え方など申し上げたわけでありますが、いま改めて井上先生からるる御意見を承ったわけでありますが、衆議院段階で、一口に申し上げて率直にただいま御指摘のような点について議論をしていなかったことは事実でありますし、したがって、その部分では片手落ちではないかという御指摘もございましたが、先生から御指摘のあった御意見については私ども十分傾聴させていただきましたし、今後改めてそうした問題の取り扱いについてどうするかということを検討をさせていただきたい、こう思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 そのような問題については、衆議院段階では論議をしなかったといういま御答弁ありましたからこれは理解をいたします。しかし、同時に今後次期国会においてそういう問題を含めて十分ひとつ検討し、論議しというふうなお話がありましたが、渡部先生どうお考えでしょう、いまこの問題について。

渡部恒三自由民主党

○衆議院議員(渡部恒三君) ちょっと、いま言葉足りなかった点があるので誤解受けると困りますけれども、いま井上先生御指摘の大店舗法の問題、農協、生協の問題、また官業の私企業に対する圧迫の問題、これはまさに中小企業のいまきわめて重要な問題で、私どもの党でもこれは非常に活発な議論が展開されておりますが、これは恐らく各党いずれも同じでありまして、また衆議院の商工委員会でもこれらの問題は委員会の審議で幾たびか熱心に検討されておるので、たまたまいま清水先生おっしゃったのは、この分野調整法の法案をまとめる懇談の際には、これは主に、この分野法は、製造業部門における大企業の零細企業への進出、たとえばモヤシを農家の方がつくっているのを大会社がやるのがどうかとか、クリーニングの問題とか、あるいは豆腐を非常に家族的に、夫婦で朝早くから起きてやっているのを、大企業がこれをつくって全部つぶしてしまっちゃったりするのはよくないじゃないかというようなことから出発しているものであったものですから、この分野法の各党の審議過程の中で、先生問題点にされておるようなことが議論になっていなかったということであって、この衆議院の商工委員会では、大分熱心にこれらの議論はなされているものでありますから、全くきょう井上先生からの御指摘、まさに今日の中小企業の問題を言い尽くしておりますので、これは私どももその驥尾に付しまして、委員長を中心にして、これらの問題はもう党派の問題でありませんから、これは超党派で、先生の御指摘のような問題の解決策を出すように、これから努力してまいりたいと思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 時間が長くなって恐縮ですが、皆さん方御迷惑でありますが、もうちょっとお許しいただきたいと思います。  いま渡部先生のお答え、これはもうよくわかります。また、そういうふうなことを商工委員会として、衆議院でも熱心に、過去においてもそれこそ何回か御審議いただいた、御意見が出たということも承知をしております。  ただ、今回の、先ほど清水先生おっしゃるように、今回の分野法の改正のときにはそれはなかったということです。それを含めなかった、検討の中に。ということは、率直に申し上げると、言い方悪いかもしれませんが、そういうふうなものは、厄介なものは避けて通ったと、こういうことでしょう。  いまね、製造業だけとおっしゃいましたけれども、いま緊急を要するという先ほどからお話がありますが、この改正が緊急を要するものとして浮かび上がってきているのは、不動産業とクリーニング業でしょう。それならばおかしいじゃないですか。そうでしょう。不動産業とクリーニング業の地方の問題があって、これをこのように改正をしなければいけないから、緊急を云々ということであるなら、不動産業、クリーニング業に進出をしているいわば官業に準ずるようなところの民業圧迫をどうするかということもあわせて検討しないで、これだけで大企業及び大企業のダミーだけを規制することで事足りるということは、私は拙速である、このように指摘をしておきます。これ以上申し上げていると、議論になりますし、また中小企業問題非常に御熱心なお三人の先生方と議論するつもりはなかったんですけれどもね。私は、しかしこういうことについて、やはり過程においては大変不満であると、こういうことです。  そこで、もう一つ中小企業庁に伺いますけれども、いま私が申し上げているように、農協あるいは生協あるいは公益法人等のそのような中小企業分野への進出、特に公益法人の場合には、御承知のように、法人税についても、所得税は二三%である。それから印紙税は事実上全部免除ですよね。今度印紙税がえらいみんな上がっているでしょう。公益法人は、財団法人何々というところが金を取っても印紙税要らぬわけでしょう。そのほか地方税法等についても大変な恩典があるでしょう。そういう人たちに好きほうだいのことをやらせておいて、それを規制するようなことを考えないというのは、やはり片手落ちである。これは規制すべきだ、歯どめをかけるべきだと、こう思うんです。そこで、そのようなものをこの分野法に入れる場合、分野法の一つの枠内、調停調査等の申し立てができる、これを入れる場合に、まあ時間がありませんから、指導部長に直接具体的にお伺いしますけれども、この分野法の第二条をちょっと改正すりゃいいんでしょう。どうなんですか。

山崎衛中小企業庁指導部長

○政府委員(山崎衛君) 先生、御指摘のとおり、現在、農協、生協、公益法人等は分野法の対象になっておりません。これは分野法作成段階でいろいろ議論があったところでございまして、そういうものはそれぞれ主務大臣が監督すればよろしい問題ではないかということで、外したものと思います。この法律の名前を見ましても、中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律ということで、「大企業者」とわざわざうたっているわけです。したがいまして、先生御指摘のとおり、第二条、多分会社及び個人に限るとなっておりますが、これを除けばできるのじゃないか、そういう御指摘かもしれませんが、法律をつくった当時のその根本、農協、生協を加えるべきかという根本論もございますし、それから農協、生協とは別途、主務大臣がということから、立法技術上の問題もございましょうし、第二条を若干手直しすればできるではないかという点につきましては、私は若干疑問に思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 わかりました。私の考えでおりますことと余り違いはないという理解をいたします。  そこで、衆議院の提案者の先生方にお願いでありますけれども、そういうようなものを含めてぜひせっかく必死の努力をして、この議員立法をお送りいただいたわけでありますから、次期国会においてもさらに必死の努力を続けていただいて、いま私が申し上げたようなことをぜひひとつ議員立法として提案をされるようにお願いをしたいと思います。再度お願いをしておきますが、委員長いかがでしょう。

野中英二自由民主党

○衆議院議員(野中英二君) まことに井上委員の御指摘のとおりでございまして、私どももこのことについては非常な関心を持っておるところでございます。まことに率直に申し上げますと、この改正案がベストではなかった。本当に綱引きがございまして、しかしながら、まあベターな法案として一歩でも前進をしたい、こういう気持ちを込めて提案を申し上げておるわけでございます。どうぞ御理解を願いたいと思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いま野中委員長から、ちらり真相の一部だけいまお話しになりました。ベストではなかったベターと言われたが、私はベターとも思っておりませんが、まあしかし、いろんな綱引きがあって、この程度のことしか仕方がなかったのだと、こういうお答えがありましたから、それらをひとつ理解をして、私、冒頭申し上げているように、この改正案に反対ではなくて、実は賛成なんです。賛成であるがゆえに、いろいろとさらに申し上げたと、こういうことであります。  私が時間ばかりとって、せっかく必死の努力をされた衆議院の先生方、提案者に、これ以上審議時間をかけて採決がおくれますと、また御迷惑をかけるわけでありますから、ただ、しかし、参議院を軽視されたことは間違いがないということの不満を残して、先ほどお約束いただきましたが、今後はそれらのものを貴重な意見として参議院を重要視すると、こういうふうな確約をいただいたものと理解をして、これで私の質問を終わります。(拍手)

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、両案についてこれより討論に入ります。御意見のある方は、それぞれ賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、揮発油販売業法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を題います。    〔賛成者挙手〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後六時二十分散会      —————・—————

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