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94回国会参議院1981/04/21

商工委員会 第5号

発言数
116
登壇者
12
会派数
6
開催日
1981/04/21

会議録

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。昨二十日、藤田正明君が委員を辞任され、その補欠として浅野拡君が選任されました。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 石油備蓄法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引き続き質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 まず、緊急事態の発生いたしました日本原発敦賀原発の放射能汚染について、わが党の調査団も一昨日来、現地に入っておりますけれども、通産省の調査でこれまで明らかになった問題点を簡潔にお伺いしたいと思います。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 四月の十六日ないし十八日でございますが、発電所前面の海域にございますホンダワラの分析の結果、ここ数カ月の値に比べましてかなりな値が検出されたという情報がございました。それに基づきまして、原子力発電株式会社では、一般排水口の海に開口している部分の土の中から異常な放射能の排出の実績があることがわかりました。四月十七日の夜半遅くでございますが、私どもに通告がございました。御承知のように、一般排水口では、通常、放射性廃棄物は検出されるべきところでございませんので、私どもは事態を重視いたしまして新聞発表をしたわけでございます。  その後、科学技術庁、県の調査によりまして前面海域におきます魚、海草類には人体に影響する放射性蓄積は目下のところない、安全であるということが発表されておりますが、私どもは事態の究明に直ちに入りましたところ、一般排水口が実は放射性廃棄物処理建屋の近傍を通り、かつその地下を通り、マンホールの一部が建屋の中に開口しているということが確認されたわけでございます。その周辺の放射能が非常に高いということから、原因はここであるということをまず確信いたしまして、現在そこの詳細調査に入っている段階でございますが、その過程におきまして、昨日早く、実はここの建屋の中におきまして去る三月八日にかなり大量の、かつ高レベルの放射性廃液がこのタンクからあふれまして床の上に相当大量こぼれまして、それがバケツ等によって処理されたという事実を事情聴取によって知ったわけでございます。恐らくこれが非常に今回の漏洩に関係してるんじゃないかという観点から、現在鋭意調査を進めているところでございます。  なお、これに関連しまして、この一般排水路にこういう放射性廃棄物が漏れるということが、まずほかでは考えられないのでございますけれども、念のため、他のすべての発電所、他社を含むすべての発電所に対しまして、昨日一般排水路に放射性廃棄物が漏れるようなことがあってはならないので、そういう点検を指示いたし、測定を指示いたし、その結果を早期に報告するように、いわゆる早期点検指示をいたしたところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 繰り返しますが、事故が起こったのはいつなんですか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) ただいまお話いたしましたように、一つは三月八日の処理建屋内におきます放射性廃液が大量に漏れたということ、そして四月の上旬ごろ採取したホンダワラから——ワカメの一種でございますが、食べない海草でございますが、そこから発見されておるということから見ますと、そのあたりが発生の時期と考えられますけれども、いま調査中でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうすると、三月八日というふうに見ていいわけですか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 事情聴取によりますと、建物の中に廃液が大量にこぼれたのが三月八日ということでございます。これがどういう経路で、あるいはどういう時系列的に外に漏れていったかということは、今後の調査に待たなければなりません。  なお、それ以外のいろんなことを考える余地がまだあるかもしれませんので、目下断定することは早計かと存じております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 わが党の現地調査団が調査を行った結果明らかになった点は、いま三月八日に事故が起こったと。ところが、運転日誌にはこの八日の記載には事故の記載は全くない、空白であります。このことは監督官庁として通産省、知ってますか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 私どもも今回の漏洩に関連しました事情聴取の中で、実は昨日早朝、一昨日の深夜から早朝にかけましてこの事実を知ったわけでございます。したがいまして、そういう事実は三月八日の時点では私どもは全く知らなかった状態でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 その八日の記載が空白であるということはつかんでいるかという質問です。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 私、運転日誌そのものを現在見ておりませんので御質問の趣旨がよくわかりませんが、運転日誌に書いてなかったということであったかどうかちょっとあれでございますけれども、私どもの運転管理専門官、これを発電所に常駐いたしておりますが、運転日誌等を見ながら重要な部分につきましてこの調査をし、管理、監督をする、こういう専門官がおりますけれども、この専門官も知らなかったということでございますので、恐らくそういう記載がなかったということじゃなかろうかと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 わが党の調査団はその控え、写しを持っておりますけれども、記載してない。  二番目には、廃液の除染作業に当たった多くの労働者が高放射能の水をぞうきんでふき取ってバケツで捨てるというような——バケツ二十杯とも言われておりますが、そういう高レベルの被曝を受けた疑いが濃厚でありますが、この点は通産省知っていますか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 私どもの新聞発表の際にもちょっとお話ししたと思いますが、私どもの立入検査官がこの一連の問題を調査するためにフィルタースラッジの貯蔵タンク等が置かれております部屋に入ったわけでございますが、約三十秒で二十九ミリレムの被曝量であったそうであります。ということから見ますと、少なくともこのフィルター・スラッジ・タンク等が入っております部屋は非常に高レベルだろうと、これは当然そういう高レベルの場所であると考えられます。  ところで御質問の、あふれた水が床の上に出たわけでございますが、これを処置する作業員が、当然被曝を十分気をつけながらやったと思いますが、どの程度被曝したかということを私どもも今後の調査でひとつ考えておりまして、現在その点も調査中でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 第三の問題は、バケツでくみ取った汚染された水、これをどこへ捨てたんですか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) この部屋にはファンネルという、床に何といいますか格子形になっておりましてそこから下に水が落ちる、そういう設備がございますけれども、まあ一種の排水溝みたいなものでございます。これは廃棄物処理系の方に行く正常なルートの排水溝、ファンネルと申しておりますが、そこに捨てたという事情聴取をいたしておりますが、なお事実そうであったかどうか等を含めて詳細に検討するつもりでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 わが党の調査団の調べによると、この放射性廃液を一般排水路に捨てた疑いがきわめて濃厚であります。この点は厳重に調査をしていただきたいと思います。  さらに私、通産省として、事故が起こったのが三月の八日、そしてこの十七日の夜に至って通告があった、この一月半近くにわたって全く報告されてないという状況、すなわち、こういう監督官庁としてのいわばその機能と能力、体制にきわめて重大な問題があると思うんでありますが、以下具体的な問題で一、二お聞きしたいと思うんです。  まず放射性廃棄物処理建屋の地下に一般排水路が通っている、これにつながるマンホールが建屋内にまであったという驚くべき事態が明らかになったんでありますが、このことがなぜ今回の事故発生までわからなかったのか、その点ひとつお聞かせ願いたいと思います。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) この発電所は四十五年に完成したわけでございますが、その後この廃棄物処理施設及び建屋につきまして、四十六年、四十九年など数回にわたりまして増改築工事をいたしております。その過程におきまして、増築の際に最初は建物の外側のそばを通っておりました一般排水路が建物の中に取り込まれた、一部地下になり、一部マンホールが建物の中に入っておったという事態に相なったかと思われます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私どもいろいろ調べましたら、結局現在の技術基準、これでは一般排水路が管理区域内にあってはならないというこの当然のことが定められておりません。したがってチェックの対象にもなっていないのでありますが、こういうところに今回のようなおよそ考えられないような事態が発生するという問題点があるんじゃないでしょうか。いかがですか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 御指摘のように、現在の原子力発電施設にかかわります技術基準におきましては、放射性廃棄物施設がそうでないものと区別して設置されなければならない、あるいは漏れた場合に流れ出ないようなせきを設けなければいけない、あるいは流れ込まないような隔壁あるいはせきを設けなければいけない、まあこういったようなものが関連する基準だと思いますが、今回のいわばいささか考えられない事態を私どもも重視いたしておりまして、他の発電所の総点検結果も照らし合わせまして必要に応じ技術基準の整備改善を図っていきたいというぐあいに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 技術基準の見直し、そうしてそれを改善して審査の対象にするというように私改めるべきだと、この際やっぱりはっきりお答え願いたいと思うんですが、いかがでしょうか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 私どもは、必要に応じそういうことを考えて今後対処していく決意で現在当たっております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、率直に言って一事が万事だと思うんです。たまたま今回のこういう事故が起こって初めてその体制的不備が発見される、見切り発車というようなまことに無責任な体制だと思うのでありますが、今度のあの事故は弁の締め忘れだというふうに伝えられております。およそ国民にとっては信じられないような初歩的ミスというものがいわば原因になっているわけです。ところがわが党の調査に対しまして同行いたしました通産省の小河技官は、フィルター・スラッジドレーン・タンクのバルブランプの故障があったかもしれないということを言っております。ですから締め忘れということじゃなしに、そのバルブ自身、すなわちこのバルブランプを含めてそこに故障があったという疑いがきわめて濃厚でありますが、この点通産省はどう把握されておりますか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 現在調査中の段階で、いろいろとそういったことも報告を受けております。総合的に判断いたしまして適切な措置をとりたいと思いますが、いずれにしましてもこのバルブの操作を含めまして原子力発電株式会社の運転、保安、巡視、監視、そういった保安管理体制に非常に問題があったという印象を深めておりまして、そういう点の抜本的な改善ということを含めて総合的な今後の安全対策を考えていきたいというぐあいに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、その締め忘れというような形に問題をすりかえてはならないということをこの際はっきり申し上げたいと思います。  もう一つの問題点は、工事計画の承認が書類審査だけになっているという点であります。実際に現場を確認するのは使用前検査だけであって、しかもその現場確認は施設の本体だけてあります。したがって今回のような周辺施設については全くノーチェックであります。この点でも私は原発に責任を負う通産省の検査の甘さを問われてしかるべきではないかと思いますが、この点どのように通産当局としては責任をお感じになっておるか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 私ども原子力発電所の安全を確保する場合、まず原子炉本体、燃料を含みます本体の安全性が一番技術的にも危険度から言っても大事だという観点から、当然のことだと思いますがそういうところを重視いたしてまいりましたことは事実でございます。  しかしながら、本件等考えますと、やはりもっと総合的に各施設相互間の有機的なつながりといったことも含めまして、総合的な安全の考え方、設計、組み合わせ、そして運用ということが非常に大事だということを痛感いたしております。そういう点からも、今後必要に応じ、いろんな認可、検査あるいは運転管理といった私どもの体制につきましても必要があれば強化改善していくつもりでございますが、あわせて原子力発電所と申しますのは約百八十万個の部品があると言われております、——アポロが八十万個だそうですから、そういう膨大な個々のもの、パーツ、これを総合的にどううまく管理していくかということは大変むずかしい技術的な問題もございます。クォリティーアシュアランスと申しまして、すべての、百八十万個の部品なり設備がどういうぐあいに組み合わさって最後の運転停止なり事故につながるかという、そういう解析をする手法がございます。こういう解析をして、そしてそれに基づく品質管理をして、それに人為的な監視、管理機構を入れて完成する、こういうものでございます。  私は、基本的にはこれを建設し運転する電気事業者、そしてこれをつくるメーカーというものが真剣に対応するということが大事かと思っております。  私どももスリーマイルアイランド事故を契機にしまして検査官を派遣し、僻地に——僻地と言っちゃ怒られますけれどもそういうところに赴任し、子供を連れ、そして放射能のもとで必死に管理、監督をしている検査官でございますので、これにも私は限界があると思います。これを増強したりすることも大事ですけれども、やはり全体としてどう考えるかということを私ども強く訴えたいわけでございます。  いささか私見が入りましたが、そういう姿勢でやっておりますので、御了承いただきたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、そういういわば強化改善、今後努力というようなことでは、事国民の命にかかわるこの問題、放置できぬと思うんです。  私、通産大臣にこの際伺いたいんでありますけれども、いま申しましたように、今回の事故の一連の経過でも明らかなように、いまの通産省の体制では、実際こうした事故の防止も監視も、また追及もできないということをやっぱり指摘せざるを得ぬのです。  すでにわが党の不破書記局長は衆議院におきまして、わが国の原子力安全委員会の審査委員がパートタイムの非常勤体制である、単なる諮問機関になっているということを指摘いたしました。さらに、アメリカの原発の審査は立地の予備審査、また基本設計に関する建設許可審査、詳細設計に基づく運転許可のこういう三段階で十分な体制をとって厳重な審査をしているのに対して、日本では原発許可は基本設計だけの一段階審査で認めている、そして詳細設計や運転許可については事実上原発推進側の通産省任せになっている。さらに、アメリカでは原発事故が起きたときの緊急時計画も立案していることなどを指摘して、そしてわが国のこの安全対策のずさんさを警告しておりましたが、このことの重大性がますます今回の事故によって明らかになってまいったと思うんでありますが、この際通産大臣の責任ある御見解を承りたいと思うんであります。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) このたびの事件は非常に遺憾なことでございまして、私どももすでに四人の監督官を派遣いたしておりまして、また総指揮に当たるべく保安監督官もきのう出したわけでございますが、いずれにしても報告義務を怠っておるという電気事業法の違反がございます。したがって原子力発電所の将来というものを勘案しますときに、いろんな不安を起こさせることはこの事件で増幅されますので、私どもはこの点については一層安全性というものを頭に置いて監督行政を進めると同時に、やはりそこに従事する人々の常に法律に基づく報告義務というものを厳重にチェックしていかなければならないというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうしますと通産大臣は、いまの通産省としてのそういう手続やら体制やらで十分だとお考えなんですか。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) いまの体制で十分であるということが言えないような今回の事件でございますので、その点も十分配慮して対処していかなければならないというふうに思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 その点では私先ほど申し上げたようなやはり慎重でかつ厳密な事故防止の体制、またその保証ということをぜひ具体化されることを心から要望いたします。  それにしてもいま大臣もおっしゃったように、驚くべきことは、日本原電のあの事故隠しの体質であります。これは今回に限ったことだけでなしに、すでにことしの一月の十日及び一月の二十四日第四給水加熱器、そのひび割れによって放射能の蒸気漏れが起こりました。これはわが党の機関紙の赤旗が三月十八日に指摘して、それでようやく事は明るみに出てきたのでありますが、この点も事実かどうか、もう一度確認をいたしたいのであります。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) お尋ねの件でございますが、本年の一月十日及び二十四日、二回にわたりまして原子力発電所のタービン室にあります第四給水加熱器というものにひびが入りました。それを一度は応急措置によるすみ肉溶接と申します、当て板をして溶接をする措置、二回目につきましてはハンマー等でコーキングと申しましてたたきまして傷をふさぎ、その上にバンドをしたということがございまして、調査の結果その事実がわかりましたと同時に、これらにつきまして当省に報告がなされていなかったという事実も判明いたしております。本件につきましてはほぼ立入検査を終わりまして、現在そこに至りました会社側の事情説明、てんまつ書の提出を求めておるところでございます。あわせて会社側には総点検指示もいたしておるところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 そうすると、その種の事故やあるいは故障が起こったときには、電気事業法や原子炉等規制法に基づいて速報四十八時間以内、詳報三十日以内の報告が義務づけられているはずでありますが、日本原電の再三にわたるこういう一連の事態というものは、この規定に明らかに違反していると思うんですが、いかがですか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 現在そういう事態か否か含めまして詳細に事情聴取、現地立入検査の結果等突き合わせまして検討しておるところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 現に放射能漏れがあったこと、そうして一月十日と一月二十四日の事故も、いま審議官、お認めになったとおりであります。しかもそれは報告されていないわけでしょう、先ほど来お聞きしているように。あなた方の独自の調査などで出てきたということであって、報告されていない。とすれば、先ほど田中通産大臣御自身がおっしゃったように、電気事業法や原子炉等規制法に反するということは明白じゃないですか。

高橋宏資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(高橋宏君) 私ども法律に報告義務が該当しているものと否とを問わず、どういうささいな事故でも故障でも報告するように大臣通達を出しておるところでございまして、いずれにしましても今回そういう報告、知らせが一切なかったということはきわめて遺憾だと思っております。  いま、法律違反かどうかというこのお尋ねでございますので、現在調査中でございますので、現段階でそうであるということをここで申し上げるのは差し控えさしていただきたい、こういう趣旨でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 時間がないので、そのやりとり自身はもう明白でありますが……。  そこで、もし違反しているならば、通産省は検察に対して日本原電を告発して、徹底的にその責任を問うべきではありませんか。大臣、でなければ、私は通産省としての責任も果たせないことになると思うんでありますが、御所見を承りたい。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) いま高橋君から答えましたけれども、目下調査中でございますけれども、私の見通し、判断を申し上げますと、やはりこれは電気事業法並びに他の法律にも十分規定されておる報告義務ということに対する怠りがあり得るというふうに考えております。したがって、それらを含めまして、告発の対象になるんではないかというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 わかりました。  私は、以上のような論議を通じて、大臣にぜひいわば国民的立場から要望いたしたいんでありますけれども、既存の原子力発電所の安全の総点検をこの際行う、同時に現在の原子力発電計画を抜本的に再検討するという姿勢に通産省が立たたれることを強く求めたいのでありますが、この問題についての最後の総括的御見解を承りたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) もちろん安全性、それから国民に対する強い関心もございますし、私どもはこれを契機により一層そういう点の注意をしなければなりませんし、原子力発電所に対する総点検ということはすでに通達を出しておりますし、これからも気をつけていかなければならないというふうに思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 次に、私、法案に即して若干の質問を続けたいと思います。——原子力関係の方は退席していただいて結構でございます。  まず、本法案にかかわるLPGの需要問題でありますけれども、いろんな指標を見ますと、昭和五十四年の上期では輸入は順調であるにもかかわらず、輸入基地在庫は近年にない落ち込みになっております。というのも、この時期はLPGの輸入価格が安いときでありまして、石油化学と都市ガス用の需要が急進したという時期であります。一方、五十二年下半期は史上最高という在庫になっておりますけれども、これは不況の影響で価格が比較的安いにもかかわらず、石油化学とかあるいは都市ガス用の需給見通しに反してこれが伸びなかったというところに原因があると、私思うんでありますが、このようにLPGが関連する産業界の利益確保のいわば安全弁の一つに利用されているというのが実態だと思うんですが、通産省としてはこういう状況をどう御認識でしょうか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  LPGの需要でございますけれども、LPGが非常に使いやすいしクリーンであるということで、全般的に申しますと、家庭、業務用その他全般的に非常に急速に伸びてまいっているわけでございます。ただ、その間におきまして、あるいは景気変動の影響、あるいは他の燃料との価格の問題、価格関係の問題、そういったことがございまして、若干そのときどきによりまして、需要の変化というのはございます。そういったことを反映いたしまして、在庫レベルも、これはもちろん輸入状況などにもよるわけでございますけれども、在庫レベルもそのときどきに応じてある程度の変動をする、こういう状況で推移をしてまいっておるわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 この問題で、私今後の業種別の需要見通しを調べてみましたところ、昭和五十二年実績と五十九年の予測でありますが、繁雑な数字をあえて引用さしていただくと、家庭業務用が一・二七倍、工業用一・八四倍、電力用三二・六三倍、都市ガス用二・九一倍、自動車用一・一八倍、化学原料用三・二一倍と、実数はもう省略いたしますけれども、このように伸び率、実質とも大きいのは電力と都市ガスと化学原料、この三つであります。ここで明らかなことは、第一に家庭業務用は、これは国民の日常生活に使用するために景気などに必ずしも左右されることなく安定的な消費動向を示している。しかし、その価格は上昇の一途をたどっております。第二に、一方電力、都市ガス、石油化学などの大企業用の需要は、需要見通しては大いにふえることになっておりますけれども、実際にはきわめて景気や価格動向に関連して、先ほども私、実例を申しましたが、非常に不安定であるという二つの特徴があります。  そうしますと、今回のLPG備蓄で非常にメリットがあるのは、もちろん一般家庭も一定程度メリットがあるということを、私はあえてそれまで否定することはいたしませんけれども、最も大きいのはやっぱり大企業になるんですね。したがって、私は一つの提起でありますが、備蓄による負担は、需要に逃げ場のない一般家庭へ及ぼさないで、むしろ大企業、こういう産業界が負担すべきであるというふうに思うんでありますが、この点いかがでしょうか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  ただいま先生、過去の伸び率についてのお話、いろいろございました。確かに一般家庭用について申しますと、かなり普及してきたということもございますので、比較的安定した状況で推移してきているということは事実でございます。  今後の見通しにおきましても、家庭業務用の伸び率というのは総体的に安定した伸び率と、私どもが五十九年度までの推定をやっておりますけれども、その中におきましても五十四年度から五十九年度までの年率といたしまして三・八%というふうに考えているわけでございます。見ておるわけでございます。それに対しまして、そのほかのところが比較的高い伸びを示しているということも事実でございます  ただ、たとえば、工業用で申しますと、工業用と申しましても、これは大口と小口がございます。この需要構成から申しますと、たとえば工業用につきましても、大口の工業用に比べまして小口の工業用の方が、数量的にもはるかに大きいわけでございます。今後の見通しについて申しましても、大口の工業用、これは鉄鋼その他でございますけれども、そういった大口の工業用の伸びというのは、今後それほど考えられない。むしろ小口の工業用、これは中小企業の燃料が中心でございますけれども、そういったところで非常に大幅に伸びるであろうというふうに見ておるわけでございます。あるいはまた、都市ガスという点について見ましても、この都市ガス用の中でやはり中小企業、中小の都市ガス用、これが大きなウエートを占めているわけでございまして、今後の伸びといたしましても、むしろ大手の都市ガスということになりますと、LNGの方向へ向かっていく。それに対して中小の都市ガスはLPGということで、中小の都市ガス用のLPGの伸びが大きいと、こういうふうに見られるわけでございます。そういうことから申しまして、このLPGというものが家庭、業務用あるいは中小企業用あるいは中小の地方都市ガス用、あるいは申しませんでしたけれどもタクシー用、こういったいわゆる国民生活に非常に密着したところ、あるいは産業と申しましても小口のところに密着した非常に重要なエネルギー源であるということは現在もそうでございますし、今後も変わらないというふうに思っているわけでございます。  そこで、その備蓄コストをだれが負担するかという問題でございますけれども、私ども基本的には一種のエネルギー安全保障のためのコストというふうに考えられるわけでございますので、この備蓄コストというのは広くやはり国民全体で負担をしていくというのが筋であろうというふうに思っているわけでございます。ただその際に、できるだけ価格へのはね返りというものを少なくするということは必要であるというふうに思っているわけでございまして、そういう観点からこのLPGの備蓄に際しましてその備蓄に必要な費用に対する助成、国による助成というものを考えているわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、電力、都市ガス、化学原料、この三つの大きな比重を持っている部分、私は先ほど数字を挙げましたが、そういうところへのメリットというものを考えた場合に、やはり負担をどこが持つのかという見地を今度は違った角度からお伺いしたいのでありますが、たとえば石油の元売り会社について見てみますと、石油連盟がまとめた昭和五十四年度の三十六社の合計の決算概況は、御承知のように経常利益は前年度化五・三倍の二千八百五十二億というふうに言われております。  また、LPG輸入業者を見てみますと、これも出光興産が経常利益を前年同期の五倍、約二百八十三億、共同石油は前年同期比十七・七倍の約二百三十三億の経常利益、ゼネラル石油は八・三倍の約二百十七億、丸善石油は十・三倍の約百三十一億の経常利益をそれぞれ計上しております。また外資系のエッソ・スタンダード石油に至っては、五十五年の十二月決算を見ますと、経常利益は前年比二一八・一%増ということであります。さらにLPG輸入業者の東京瓦斯についても、五十五年度上期中間決算では、前年中間期の九・九倍、約百五十億の経常利益。またLPGの輸入商社はどうか。三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、日商岩井などすべて史上最高の売上高を記録いたしております。ですから、去年十一月、ある新聞は「円高差益でワ、ハ、ハ」、「゛油ぶくれ゛商社も笑う」、「東ガス」——東京瓦斯のことでありますが、「ウハウハ経常利益」等々と書いております。  私は、こういう大企業、大商社、あるいはLPG関係のこういう企業が、LPGを備蓄する資金の負担能力がないところか、むしろあり余っている、そういうところへ、今度の法案によりますと大きな援助がなされることになると思うのでありますが、私はこれはいまの実態にそぐわぬというふうに思うのでありますが、この点通産省はどういう立場で措置をされているのか見解を承りたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  LPGの輸入業者の決算でございますけれども、これはたとえば石油元売り会社、あるいは商社、あるいは東京瓦斯こういったところは先生御案内のようにいろいろな事業をやっているわけでございます。このLPGの事業だけについて取り出してみるというのはなかなか困難であろうかと思っております。ただLPGの輸入専業者というのがいるわけでございますけれども、そういうLPGの輸入専業者の決算状況から判断いたしますと、あるいはLPG価格の、産ガス国側の価格引き上げあるいは国内価格の状況、そういったところからにらみ合わせますと、LPG部門についてだけ限定して考えれば決して収益状況はいいとは考えられないというふうに思っております。  ちなみに、LPGの輸入専業者、これは過去においては四社いたわけでございますけれども、現在三社でございます。そのLPGの輸入専業者の過去の決算を見てまいりますと、たとえば売上高経常利益率で見てみますと、五十年度におきましては〇・八%、五十一年度が二・二%、五十二年度はややよかったわけでございますけれども、それにしても三・三%、それから五十三年度が一・六%、五十四年度は〇・四%、こういうような売上高経常利益率という面から見ますと非常に低い水準で推移をしてまいっているわけでございます。  もう一つ申し上げたいことは、いずれにいたしましてもLPGの安定供給のために企業として通常必要な在庫以上の備蓄をさせようと、それによって国民全体に対するLPGの安定供給を図っていこうと、こういう趣旨に出るものでございます。したがいまして、企業として当然必要な部分を超える部分について、国がそれに対して応分の援助をすると、それによってその備蓄コストの価格へのはね返りというものをできるだけ軽減していくということは必要ではないかというふうに思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、その点はやはり大企業、大商社へのいわば手厚い保護だと言わざ谷を得ぬのであります。  次に、LPGの備蓄基地の安全性についてお聞きしたいんでありますが、従来安全性についてはボンベそれ自体の安全性、あるいはタンクそれ自体の安全性、これは一定の基準をもってチェックをやってこられたわけでありますが、LPG基地全体の安全性についての検討、これは私ども資料を要求いたしましたが、安全であるというだけで具体的回答あるいは資料をいただいておりませんが、この点はいかがなっておりましょうか。

松村克之通商産業省立地公害局長

○政府委員(松村克之君) LPG基地の安全性についてお答えいたします。  LPGの輸入基地の事故を防止するための全体的な対策でございますけれども、これにつきましては高圧ガス取締法におきまして以下のような措置を講じているわけでございます。  第一に保安距離でございますとか、あるいはタンク間距離を確保する、または防波堤を設置する。またさらに高圧ガス設備の耐圧、気密性を確保する、あるいは漏洩ガス検知警報器を設置するといったようなことを義務づけいたしまして、これについての技術基準を定めているわけでございます。また、タンク等の設備につきましては、設備の製作に当たりまして設計あるいは材料の選択、溶接等の加工耐圧気密試験等の各段階におきまして、通産大臣が特定設備の検査を行っているわけでございます。  第二に、事業者に対しましては、保安統括者等の保安管理組織を設けさせる。また危害予防規程でございますとか、あるいは保安教育計画を作成させるといったようなことと同時に、定期の自主検査を実施させているところでございます。  第三に都道府県の知事でございますけれども、当該知事はこれらの事業者が規則どおりに設備を設置しているかどうかについて、計画段階で審査するほかに、設備が完成いたしましたときに完成検査を行う。また、毎年保安検査を実施するということが定められているわけでございます。  さらにこれに加えまして、高圧ガス取締法に基づきまして、一日の処理量が百万立方メーター以上となる輸入基地につきましては、コンビナート等保安規則によりまして保安距離について上乗せ規制を行っているわけでございます。  また、大規模な輸入基地につきましては、石油コンビナート等災害防止法上の特別防災区域に指定されている場合には自衛防災組織を設置すると、また防災資機材を設けると、施設の配置規制といったような所要の規制を実施することによりまして、防災対策の万全を期しているわけでございます。  また、地震に対する対策といたしましては、地震防災対策強化地域内の事業所は、高圧ガス取締法における危害予防規程等におきまして、大規模地震に対する防災対策を定めるというようなことで地震災害の防止に努めているわけでございます。また、高圧ガス設備自体の耐震性を向上させるために、新設の高圧ガス施設の耐震設計を法律でもって定めるということを現在検討いたしておるところでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 抽象的ないろいろ読んでいただいたんですけれども、私具体的な話でお伺いしますが、これはLPGではないのでまことに恐縮でありますが、関連してLNGについての立地問題でありますが、御承知のように、三重県の四日市はこれは公害たれ流しによるああいう地域住民の甚大な被害を受けたところであります。ここで最近、霞埋立地というのがありますが、この埋立地はもともと石油関連企業は立地させないという条件で埋め立てが承認されたものであります。ところが、最近この埋立地に石油関係の企業が進出するということが話されておりますけれども、通産省はどういう企業がどういう利用計画で立地計画を持っているのか、掌握されておられましょうか。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) ただいま御指摘、お尋ねの御質問に正確に回答できるかどうか、当たっておるかどうか、これからお答えすることがよくわかりませんが、私ども三月末に電力会社から向こう十カ年間の施設計画を提出させたわけでございますが、その中で、中部電力が、四日市地点という地点の確定をいたしておらない状況で、中部地域における六十年代初期の電力需要を賄う観点から、この周辺にLNG火力発電所の立地を検討しているということの説明は受けております。したがいまして、いまお尋ねのその地点に適合するものかどうかよくわかりませんが、一つのプロジェクトとして考えられますのはそういう火力発電所の立地ではなかろうかと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私どもの調査でも中部電力に液化天然ガス用地として十四万三千平米、それから大協石油に液化石油ガスの貯蔵施設用地として十三万四千平米配分される計画になっているということでありますが、私先ほど申しましたように、ただでさえこの過密になり公害患者がふえ続けている四日市において、さらに新しい火力発電所を立地するというのでは公害は一層拡散すると、たとえばLNGがほかのエネルギーに比較して公害の発生が少ないといいましても、もう明らかに飽和状態にある四日市の場合は事態は深刻であります。通産省はこの四日市コンビナートに新たにこういう電源立地をお認めになるつもりなのか、この点ちょっと伺いたい。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) ただいま申し上げましたように、現段階におきまして地元調整を終わってない等の理由によりまして、具体的な地点を明示した施設計画の掲上がなされてない段階でございますので、本件、その取り扱いにつきまして直ちに結論を申し上げる段階になっておらないわけでございますが、当然電源立地を進めるに当たりましては、現在のルールに従いまして環境調査を十分にいたしまして、その審査の上に立って環境負荷を拡大しないかどうか、その辺を十分確認した上で決めることになるわけでございますから、私ども、今後事態が進展し手続が進捗すれば、そういう方針のもとに十分なチェックをしていかざるを得ないというふうに思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 確かに固有名詞としてはまだ施設計画は出ておりませんけれども、すでに「電源開発地点着手着工計画」でも、ここに私資料持ってまいりましたけれども、火力発電所の立地計画に火力のB地点あるいはC地点という仮称として挙げられております。これは四日市ではもう公然化して大問題になっておるのでありますが、こういう計画それ自体、御承知の四日市公害判決の趣旨と全く反するものであるというふうに考えるのでありますが、通産省として認識を伺いたい。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) これから申すまでもなく、LNG火力につきましては、石油等と比較いたしまして硫黄酸化物及びばいじん等は一切ございません。窒素酸化物の排出も石油、石炭に比べて格段に少ないわけでございます。一般論として申し上げますと、硫黄酸化物あるいはばいじんあるいは窒素酸化物、こういうものに対しましては、現実にこれを除去しまして、極力環境負荷を増大させないような状況で運転させる技術が実用化されつつございますので、環境実態に即応しましてそういった公害防止機器の組み合わせをさせることによって、環境上膨大な負荷を与えるというようなことのないような形で、電源立地を推進したいというのが私どもの考え方でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 LPGの備蓄基地の安全性について先ほど松村さんでしたか、お話を伺ったんですが、LPGだけでなしにいま申し上げた四日市のLNG、こういう施設のいわば安全性に関して、たとえばいま申し上げた四日市の霞埋立地がどういう地盤か通産省は御存じでしょうか。——時間がないので私の方から申し上げたいのでありますけれども、恐らく御存じだと思いますけれども、ここはヘドロを埋め立てたところであって地盤が非常に軟弱なんです。そして地盤沈下がきわめて激しいと、この点では、三重県の県当局も認めておりました。昭和四十八年から五十四年の六年間に約一メートルもの地盤沈下が起こっておるわけであります。こういうところにLNGあるいはLPG貯蔵施設をつくるということは危険きわまりないと思うのでありますが、こういうところでもLNGとかLPGの貯蔵タンク設置をお認めになるのか、どちらでも結構でございますから、伺いたい。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) 電気事業者が火力発電設備及びこれに伴います貯蔵タンクの設置をいたします場合には、電気事業法に従いまして安全審査を十分にいたすわけでございます。当然のことながら、その具体的立地点の地盤状況を勘案しまして、それぞれ当省の環境審査顧問に十分御相談の上で、それが十分な耐久性を有しているかどうか、その地盤との関係で問題がないかどうか、こういった点については十分に審査を尽くしていくつもりでございます。その結果をもって私どもとしては判断をいたしたいというふうに思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 一般論でなしに、たとえば地盤沈下が数年間で一メーターも起こっていると、そしてそこはヘドロで埋め立てた非常に軟弱な地盤であると、そういうところでも構わぬと、こうおっしゃるんですか。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) 問題は、いろいろな設備を固着する岩盤と表層の問題ではなかろうかと思うんでございます。確かに表層面におきましてのヘドロ等の脆弱な砂岩、砂等があるかもしれませんが、具体的な施設の固着する基盤がどういう状態であるか、これらを含めて検討しないと結論は出ないんではなかろうかと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 もう一つ、私、具体的な指標を提示したいんでありますが、この四日市港にはAクラスに近い活断層があるんであります。これは桑原という名城大学の教授がデータをもって指摘いたしておりますけれども、しかもこの活断層がいま申し上げた霞埋立地を通っているんであります。こういう四日市コンビナートにLNGあるいはLPG等のタンク基地あるいはLNG火力発電所をつくるということはきわめて危険である。私は、通産省としてもいま慎重にいろいろ検討中であるというふうにおっしゃいましたけれども、このことをやはり業界やあるいは県当局に対して指導を強められ、一方的な立地をやめさせるように行政指導をなさるべきだと思うんですが、責任ある見解を承りたいと思います。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) 活断層の問題にいたしましても、耐震設計について十分なチェックをすることは大型火力発電所当然の必要事でございます。先ほど申し上げました環境審査顧問、これは耐震問題、安全問題及び環境負荷等の諸問題についてそれぞれ斯界の権威者をもってお願いをいたしておるわけでございまして、十分御指摘の点について念頭に置きながら審査をするということで考えさしていただきたいと思います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 最後です。  そこで、LPGの安全性に戻りますが、伝えられておるところによりますと、長崎県の神ノ島にLPGの共同備蓄会社方式による備蓄基地がつくられるということを伺っておるんでありますが、この基地建設に対しまして地元の住民がこぞって反対をしております。また対岸にある香焼町の町議会は建設反対の決議もいたしておるという状況の中で、丸善石油がこれを強行しようとしているように聞いておるんでありますが、もともとこの神ノ島は臨海工業団地をつくるということで、住民はそういう臨海工業団地、雇用もふやす、過疎もなくす、地域の発展を図るという約束で協力をして土地も提供した。ところが実際には、突如としてLPGの貯蔵基地ができるということで、住民はだまされたということで反対をいたしております。私は、こういうようなやり方はこれは全く住民の意思を無視したやり方ということで、重大な問題だと思うんでありますが、この点通産省としては地元住民の声に耳を傾けて、この計画を中止させるという措置をおとりになるべきだと思いますが、この点強く要望しかつまた通産省としての御見解を承って私の質問を終わりたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) 共同備蓄という形になるかどうかは、今後のまだ問題ではないかというふうに思っておりますけれども、いずれにいたしましても長崎県の神ノ島に丸善石油がLPGの輸入基地の建設計画を持っているということは承知しております。このLPGの輸入基地でございますけれども、私どもが承知しておりますところでは五十四年の暮れに県の方に丸善石油の方からお話を申し上げまして、その後地区の方々といろいろお話し合いをしてまいったというふうに承知しております。また漁業組合の方たちともお話し合いをしてまいったというふうに承知しております。私どもが承知しておりますのはこの神ノ島に五つの町内、五町内があるわけでございますけれども、このうち二町内の一部の方々が反対をされているというふうに承知しております。それから漁業関係の方々はおおむね御賛成をいただいているというふうに承知しております。  なお、先生からお話ございましたように、確かにこの対岸の町で町議会で反対の決議をされ意見書を出されておるということは承知しております。ただいずれにいたしましても、確かに一部におきまして反対のお話があるわけでございますけれども、私ども、大筋といたしまして、地元の方々にお話をしてまいりましてかなり御了解をいただいておる。そういったことを踏まえて、手続的に申しましても地方港湾審議会あるいは中央港湾審議会といった手続を踏んで進めてまいっているプロジェクトというふうに承知をしているわけでございます。したがいまして、なお反対の方々に対してはよく御納得をいただくように御説明を申し上げるということが必要であろうというふうに思っておりますけれども、ただ同時に、このLPGの輸入、備蓄というのは国民経済にとりましてあるいは国民生活にとりまして大変重要なエネルギーである、それの安定供給のために必要な備蓄である、こういう観点からこういう方向でこのプロジェクトができ上がるように私どもとしては期待をしておるわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 終わります。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 法案に関連をして幾つかお伺いをいたしたいと思います。時間が少し予定よりかおくれているようですから、質問も簡単にいたしますからお答えも簡略にひとつお願いをいたしたいと思います。  最初に、現在石油備蓄が行われておりますけれども、この石油備蓄に要するコストは、一キロリッター当たりという細かいことでお聞きをしますけれども、幾らぐらいについておるんですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  かなりのいろいろな大胆な前提が必要でございますが、五十五年度末におきまして私どもの一定の前提のもとに試算をいたしますと、備蓄石油一キロリットル当たり大体八千四百円ぐらいというふうになっております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 この法律改正によってLPGの備蓄が行われるわけですけれども、その場合LPG備蓄としてはどれぐらいのコストというふうな見通しなんですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) 御案内のように、LPGの場合には非常にタンクの規模が、これは技術上の理由もございまして余り大きなものがつくれないというようなこと、あるいは保冷をしなければいけないというようなこと、あるいは保安的ないろいろな設備もかかります。そういうことから申しましてかなりのコストがかかるわけでございますが、これも相当の前提を置かないと計算ができないわけでございますけれども、私どもの一応の試算では大体単位カロリー当たりに直しまして石油の約三倍というふうに思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 かなり高くなるようですけれども、ただ今後のエネルギー問題を考えるときには、LPGの備蓄をもっと積極的に進めていかなくてはいけないというふうに感じます  そこでLPGの備蓄については、この法案からいきましても利子補給金だけで、あとは助成がないというふうに承知をしておりますけれども、もっとどうですかね、助成をふやす、多くするという、こういうふうなことについてはお考えはないんですか、もちろん予算面との関連はあると思いますけれども。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) LPGの備蓄に対する助成でございますけれども、一つは備蓄用のLPGの購入資金の融資、それに対する利子補給、これは三%の利子補給を予定しておりますが、そういった利子補給あるいはLPGの備蓄用の施設に対しまして日本開発銀行あるいは石油公団あるいは沖繩の振興金融公庫、そういったところから融資をいたしますけれども、それに対する利子補給、これは二%を予定しております。そのほか石油の場合と同じように、税制上の措置といたしまして割り増し償却制度その他の適用を一応私どもとしては予定をしておるわけでございます。  ただ、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように石油に比べてLPGの備蓄コストというものはやや高いわけでございます。私ども、出発点、初年度といたしまして相当の助成措置を認めていただきまして、全体として眺めてみますと、石油の従来からやってまいりました備蓄対策に比べて決して遜色のないものを用意したつもりでございますけれども、今後の問題といたしまして、なお必要に応じまして助成措置の充実強化に努力してまいりたいというふうに思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いずれにしても、備蓄コストがLPGが石油に比べて三倍というのは今後のわが国のエネルギー問題を考えるときにかなり支障があるんではなかろうかと、こういう感じがいたします。十分ひとつ今後ともそれらについての検討をお願いをいたしたいと要望しておきます。  そこで、やはり関連をしますけれども、現在、重油を燃料とする設備を石炭やLNGに転換をする場合には多くの助成措置があると、このように承知をしておりますけれども、現在LPGに転換をする場合には何も助成措置はないというふうに闘いおるんですが、そうですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  結論的に先に申し上げますと、LPGに転換をする場合には現在のところ助成措置はございません。その辺の考え方、いきさつなり今後の考え方を若干申し上げさしていただきますと、この石炭あるいはLNG、これは先生御案内のようにまさに石油にかわる代替エネルギーということでございます。そういうことで、この石油から代替エネルギーに転換を促進していくことが今後長い目で見まして日本のために必要である、こういうことで融資あるいは税制上の措置などを講じましてその促進を図ってまいっているところでございます。  それに対しまして、LPGと申しますのは確かに重要なエネルギー源でございますし、非常に重要なものであるというふうに私ども承知しておるわけでございますけれども、ただ、一面の性格といたしまして石油と非常に関連性の深いものでございます。たとえば国内的に申しますと、原油の処理の過程で出てまいります、これは石油製品でございます。あるいは産油国が原油を生産いたします際に随伴ガスとして出てくると。いずれにいたしましても、そういうことでいわゆる石油と非常に近い、そういう性格のものでございます。国際的には、LPGは石油であるというふうに観念されているわけでございます。そういうことから申しまして、ややLNGと性格が違うものであると、こういう観点から、従来LPGについて、LPGへ転換をする際に特別の助成措置というものがなかったわけでございます。  今後の問題といたしまして、私どもまだ検討の過程ではございますけれども、たとえばいわゆる石油製品の中間三品、こういったものにつきまして、たとえばLPGをそれにかわるものとして活用していくというようなことも今後の問題として必要になってくるのではないか。特に、C重油ネックその他の問題が出てまいります。そういうことから考えてまいりますと、LPGをそういう面で活用していくということが今後必要になってくるのではないかというふうに考えられるわけでございまして、そういう面からLPGに対する転換というものについて政策的な面から今後検討をしてまいりたいというふうに、そういう気持ちは現在持っているところでございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 お話はよくわかるんです。また、従来の考え方であればそうだなあという感じもするんですけれども、今後の問題としては、LPGが石油製品であるからということではエネルギー対策としていささかどうであろうか、こう考える。いま、今後の問題として検討をしていくということのようですから期待をひとつしておきます。  そこで、LPGが現在ほとんど中東地域から、偏った地域から輸入をされておるわけです。特にサウジが多いと思いますけれども、やはりもっと安定輸入のためには多角化を考えるべきだと思いますが、それについてはどのようにお考えですか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 御指摘のとおりだと思っておりまして、いまお話のございましたように現在約八割が中東諸国から入っているわけでございまして、これは石油も同じことでございますけれども、エネルギー源はできるだけ多角化をするということが必要でございます。  そこで、私どもが現在多角化すべき輸入先といたしまして期待をいたしております国々は、アフリカ、北海、メキシコ、こういったようなところを考えているわけでございまして、もちろんそれ以外にも多角化を考えておりますが、いま申し上げましたような諸国を中心に今後LPGの輸入の多角化を図ってまいりたい、かように考えておる次第でございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 了解いたしました。  そこで、LPGの備蓄制度実施に伴って、先ほどの市川委員からの御質問にも関連をいたしますけれども、需要の拡大、利用分野の拡大というものを当然考えていくべきだと思います。ところが、その場合問題になるのはやはり料金であろう、価格であろうと思うんですが、現在家庭用のLPGの小売価格は、灯油あるいは都市ガス等と比べるとどのような価格になっておりますか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) ちなみに、ことしの三月におきます価格でお答えを申し上げますと、私どもでいわゆる消費者モニターによります調査をやっております。その数字でお答えいたしますが、灯油が小売価格十八リットルで千四百四十五円でございます。それから石油ガスの小売価格、これは十立方メートル当たりでございますが、四千九百六十三円ということになっております。また、これはモニターの調査ではございませんけれども、都市ガス価格は七十立法メートル当たりで五千六百円ということに相なっているわけでございます。このままではお比べになりにくいと思いますので、カロリー換算をして比較してまいりますと、大体石油ガスの小売価格と申しますのは灯油価格の二・二倍、それから都市ガスの価格の約一・二倍でございます。ただ、この場合の都市ガスの価格でございますけれども、これはいわゆる大手の都市ガスの価格でございまして、地方都市ガスの価格と比べますと恐らくLPGと都市ガスの価格というのはほぼ同じではないかというふうに思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いま伺って、地方の都市の都市ガスとLPGが大体ほぼ同じということでありますが、LPGの価格についてはいろいろと今後の問題、非常に大きくなってくると思うんですけれども、かなり高い理由、いろいろあります。ありますけれども、その一つはやはり末端までの流通の問題がかなりあるんではなかろうか、こういうことを聞いております。  そこで、聞きますとプロパンの小売業者等の合理化、近代化等がいろいろ考えられておる、あるいは構造改善等も考えられておるというのも聞いておりますけれども、どのような今後指導をお考えになっておられるのか。構造改善を業界が考えておるとすると、どのようないま現状、具体的な計画案が出ておるのか。ひとつお聞かせをいただきたいと思いますが。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(志賀学君) お答え申し上げます。  このLPG業界の流通の合理化というのは、これは大変大事なことだというふうに思っております。元売段階あるいは卸売段階、こういった段階におきましては、それぞれの企業によりまして、輸送コストの低減であるとか、あるいは設備の近代化、合理化、こういうことによりまして、できるだけ経費の節減に努めていただくということが必要でございますし、あるいは、たとえば輸送の面で申しますと、企業間で交錯輸送の回避というような対応ということも必要であるというふうに思っているわけでございます。ただ問題は、このLPGの場合に、特に特殊性と申しましょうか、要するに一般家庭に非常に密着した需要が多い。個々の御家庭にまでボンベに詰めて配送する。こういったような非常にきめの細かい事業という側面があるわけでございます。  そこで、いわゆるLPGの販売業界の近代化、合理化、これが非常に重要になってまいるわけでございます。そういうことによって、いわゆる消費者価格をできるだけ安定させていくということにもつながってくるわけでございます。そういう観点から、現在中小企業近代化促進法に基づく特定業種に指定を五十二年度でございますけれどもいたしまして、このLPGの販売業界の構造改善に取り組んでいるところでございます。この構造改善事業の具体的な内容でございますけれども、これは、一つには容器の大型化であるとか、あるいは導管供給の導入、あるいは供給配送センターの設置、そういったことを通じまして販売方式を合理化していくと、それによって販売経費を節減していくということ、あるいは企業間の共同化であるとか協業化、そういったものをできるだけ行って企業の集約化を図っていく。それによってやはり販売経費の低減を図っていく。こういったようなことが内容であり目的であるわけでございます。  現在までの進捗状況でございますけれども、現在までに構造改善事業に着手しておりますのが岩手県、島根県、高知県と、この三県におきまして構造改善事業計画がすでに実施に入っていると、こういう状況でございます。なお現在、具体的に構造改善事業計画の検討作業に入っておりますのが北海道、静岡、熊本、沖繩、こういった四つの地域におきまして具体的な検討作業が行われているように承知しております。  なお、私どもといたしまして、さらにこの構造改善事業を積極的に推進していくということが必要であるというふうに存じておるわけでございまして、中小企業庁と連絡をとりながら、そのLPGの販売業者の地域ごとの方々に対しまして、この構造改善事業についてり講習会、研修会といったようなものを聞きながら指導をして、その構造改善事業にできるだけ多くの地域において御参加いただくように努力をしてまいっているところでございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 いま伺いますと、五十二年度の特定業種指定というのがあるにもかかわらず進捗状況がかなりおくれておるなと、こういう感じがするわけです。実施中の県が岩手、島根、高知ですか。それから計画案を策定中のところが北海道、静岡、熊本、沖繩ということですから、まだ相当おくれておるなと、こういう感じがいたします。もちろん中小企業の構造改善、そう簡単に進むものではありません、私も経験からよく承知をしておりますが。特にこのプロパンの小売業界というのは、地方へ行きますと兼業者がかなりあります。そういう面からしても集約化はなかなか容易ではなかろうという感じはしますけれども、ぜひひとつ原局としても今後これを強力に指導していただいて、業界の体質改善のためにもまた企業の存立のためにも必要なわけですから、もっと積極的な指導をさらに進めていただくように、大いにひとつ要望しておきます。  ところで、ちょっとお伺いをしたいと思いまして、資料のお願いをしております。資料をいただきました。わが国の電力料金が主要先進工業国と比べてどのような状況にあるかということをお伺いしたわけであります。いただいた資料によりますと、これは東京電力を基準に昨年の十一月ということでありますけれども、東京電力の工業用の料金が一キロワット十七円八十九銭、これを一〇〇とすると、イギリスは大体同じなようですけれども、フランスが日本の一〇〇に対して七一、西ドイツが八二、アメリカは二つ出ておりますけれども安い方が六〇、カナダは三二と、こういうふうな大変な格差があるということがこの数字でよくわかります。実はカナダはもっと安いところがあるというふうに私聞いておったんですが、たしか一キロワット当たり三円七十銭ぐらいの電力会社があるというふうに聞いております。これはいいですけれども、いずれにしても日本と比べますとカナダ、アメリカ、フランス、西ドイツとかなり安いということがはっきりしておるわけです。  そこで、私は、今後いろんなことを考えるときに、この電力料金の格差というものがわが国の産業界にとってこれは大変なことになる、こういう憂えがいたしておりますけれども、申すまでもなく電力は産業の米であります。したがって、もう最近のこのような電力料金の格差によって、アルミ製品にいたしましてもあるいはその他の、これは電力の問題だけではありませんけれども、わが国の近い将来素材産業の実は状態というものが非常に憂慮されておる、こういうことでありますが、そこでお伺いいたしますけれども、経営戦略の中にエネルギーの位置づけというものを確立をしなくちゃいけない、こういうふうに考えますが、それらの問題等につきまして大臣あるいは長官どのような御見解をひとつお持ちでしょうか、お伺いをいたします。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) いま御指摘の主要先進国とわが国の電力の差、まさにアメリカ、カナダ等におきましては大変な安い電力料金を供給しておるわけでございますが、これは基本的にはそれぞれの電気料金の安い国におきましてはエネルギー源を持っておるような国でございまして、御承知のとおり、日本は発電用に使いますエネルギーをほとんど大部分外国に依存しておるというところに大きな原因があるのではないかというふうに考えるわけでございます。  そこで、わが国の産業政策の中におきますエネルギーの位置づけということになってまいりますと、当然にそういったエネルギーの脆弱性、ほとんど大部分を外国に依存せざるを得ないという脆弱性を克服することがまず先決ではないかということでございまして、それは一に石油代替エネルギーの開発、二に省エネルギーではないかと、こういうふうに考えておる次第でございます。現在の日本のエネルギー弾性値は、井上先生もよく御承知のとおり、〇・七七、〇・七五というようなことを想定しているわけでございますが、どうもこれだけでは外国との比較におきまして安いエネルギーというものを供給するためには必ずしも十分じゃないという数字に昨今思いをはせておりますので、まずエネルギー弾性値を下げるということが大変緊急の課題になってくるのではないかということでございまして、日本の産業活動にしろ国民生活にしろ、エネルギーは切っても切れない関係にあるわけでございますから、そういったことを念頭に置きながら、いかに弾性値を引き下げていくかということがこれからの産業界におきますエネルギーの位置づけとして重要なことになってくるんではないか、こういう基本的な認識を持っておる次第でございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 弾性値をいかに引き下げるかという、これは緊急の課題、もうこれは当然だと思います。  そこで、わが国はいま長官御答弁のように、これらのカナダあるいはアメリカ等と比べると、いずれにしてもエネルギー源をほとんど海外に頼っておるというふうな、いわば自前のものが全くない、これは当然のまたやむを得ない理由であるわけですけれども、だからといって日本の電力料金は高いんだ、エネルギーコストは高いんだということで見逃しておりますと、これは大変なことになるというふうに思います。それこそ俗に言うところの元も子もなくなるような状態がわが国の産業界に起き得る、そういう可能性もあるということを考えますと、そこでやはり私もいろんな問題がありますけれども、これは自前のエネルギーとして原子力発電をこれから十年か二十年か三十年かわかりませんけれども、やはりそれに依存をせざるを得ない。いろんな問題はありますけれども、その問題の解決を図りながら依存をせざるを得ないというふうに強く感じております。これについては特に御答弁結構でありますけれども、そういうふうな意味からして、もっと今後原子力発電等につきまして、国民の理解と合意を得るような努力をさらにひとつ続けていただきたいと、こう思います。  そこで、先ほども市川委員からもかなり具体的な御質問がありましたし、また連日問題になっておることでありますけれども、別の角度でちょっとお尋ねをしたいと思いますが、問題になっておりますところの日本原電の敦賀発電所、ここの新聞報道あるいはいろんな話を聞いてみますと、私は施設の安全性、施設の安全管理以前にもっと問題があるんではないかという気がいたしてならぬわけであります。経営者が本当に企業倫理というふうなものに徹しておるのかどうか、あるいは職場の人たちが使命感を持っておるのかどうか、こういうふうな安全性の施設管理とか、そういう問題以前の問題としてそういうような精神的なものの欠陥というものが多分にこの会社には、あるいは敦賀発電所にはあるんではないか、こういう感じがするわけでありますけれども、まことに理解できない。もっとこれはこういう表現は、あるいはこういうふうな言い方は差し支えがあるかもしれませんけれども、この担当者の中にあるいは複数か単数がわかりませんけれども、中に原子力発電の反対者がおって故意に何かこんなふうなことをやっているんではなかろうかとさえ思えるような、どうも理解に苦しむようなことも実はあると、こんなふうな実は感じがするわけであります。他の電力会社の原子力発電ではほとんどこういうふうな事故もありませんし、またこんなふうな報告を隠すなんということは全くいままで聞いておりませんが、そのようなことがもう不思議でならぬわけでありますが、何かそういうことについて思い当たられるというか、何かそういう精神的な欠陥があるんではないか、こんなふうなことをお感じになっておられるかどうか。  それから、そういうふうな意味から関連をしますけれども、この日本原発の構成、株主だとか役職員の前歴だとかという、そういうふうなことについておわかりになっておられれば参考にひとつお聞かせをいただきたいとこう思います。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) 最初のお尋ねの、若干士気に欠けるところがあるのかどうかという点でございますが、先生十分御承知のとおり、原子力発電株式会社は言うならば新しい技術開発された成果を実用化する第一号炉の建設運転の推進者という意味におきまして、パイオニア的役割りを果たすべく位置づけられておるわけでございます。そういう意味におきましては、職員はそういうものを取り組みかつ日本の電力産業といたしましてそれを消化していくという気概は十分に持っておるのではないかと私ども期待いたしておりますが、同時に先生の御懸念のようなところがあるといたしますと、そういうパイオニア的役割りなるがゆえに新しい施設ができますと、その施設に習熟するために各電力会社から人が出てまいります。そういうことでミックスされた状態の中に管理体制が十分できるかどうかという問題があるんではなかろうかと思っております。したがいまして、この十日に管理体制についての総点検を指示いたしましたが、そういう人的な和及び連携体制に特に念を入れまして、総点検を実施するようにさせておるところでございます。  それから、お尋ねの第二の原電の構成でございますが、九電力及び電源開発株式会社、その他全体で百八十七社が株主としてこれに参画いたしまして、昭和三十二年に設立されたわけでございます。  人員は全体で千四十八名、これは昨年の三月時点でございますが。それで、現在御承知のように、東海に二基、それから敦賀に一基、全体といたしまして百六十二万キロワットの操業をいたしておるわけでございます。  役員につきましては、全体で二十四名ございます。それぞれの電力関係の人もございますが、やはり中にはプロパーの者も取締役にいまなりつつある段階でございまして、まだ役員に至るまで育ってはおらない状況でございます。したがいまして、現在、役職員はかつての日本発送電等の系列に属する人、その他電力会社から出てまいっておるわけでございます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 まあよくわかりませんけれども、いまお答え聞いておりますと、やはり感じますことは、まあそういうふうな完全なやはり多くの株主といいますか、これはもう個人株主じゃなくて出資がかなり多いということ。それから、役員の構成いま伺いますと、プロパーの役員がまだ事実上誕生していない。要するにいわば各会社からの出向役員が多いというふうなところにどうも責任の所在が、企業経営者としての責任の所在に欠けておるというふうな面があるんではなかろうかという、これはもう推察でありますが、そういうことがなければ結構でありますけれども、もしそういうふうなところにも原因の若干があるとするならば、十分ひとつ今後ともそれらについての指導あるいは監督というものを厳にひとつ行っていただくということを要望しておきます。  そこで、もう一つ関連ですけれども、けさの新聞でありますが、敦賀の発電所についての検査官、通産省の管理専門官が「゛カヤの外゛」というような見出しで新聞に出ております。「三人に一人はコメ検査官出身」だということが出ておりますけれども、もちろん米の検査官の出身だから悪いとは言いません。しかし、巷間伝えられておるところによりますと、公務員の中でいままで過去何年間の間一番仕事がなくって一番遊んでおった率が多いのは米の検査官だというのは、これは常識なんですね。だから、それらの人たちが過去の職場の延長のようなつもりでおられるとすると、やはりこういうふうないわば検査ミスというふうなことがあったとしても不思議はないという私感じがするわけです。こういうふうな米の検査官の転用といいますか、職場転換によって専門官にしておるというふうな場合、これからもふえると思いますけれども、そういう人たちに対しては十分事前指導をひとつ厳密にしていただく。この新聞によりますと、何か十日間の講習だけですぐ勤務についたと、こういうふうなことが書いてありますけれども、事実とするとそれらにも若干の問題があるんではなかろうか、こういう感じもいたします。いささか言ったことが、あるいは検査官、専門官に対しては失礼かもしれませんけれども、そういう感じも——これは私というよりも一般的に持っておるんではなかろうかと、こういう感じがいたしますので、この点についても十分指導に万全を期していただくように要望いたしておきます。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) ただいまお話しいただきました専門官に関しまして事実十名、現在専門官が配置され、さらに五名が御指摘のような形でこの十名に附属して配置されておるわけでございます。したがいましていま御指摘のような農林省から転向されていただいた方、入っていただいた方が独自に行動しているんではなくて、十名の専門の検査官、専門官の補助者として配置されておりますので、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。もちろん私ども年に数回専門官の会議をやりまして、十分問題点の把握の方法、その他について意見交換を十分にして、その能力アップを今後も図っていきたいというふうに思っております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 終わります。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 私は、この日本原電の敦賀のこの一連の事故の問題について若干の御質問をいたしたいと、こう思います。  私自身、これまでの商工委員会あるいはエネ特等におきまして、言うなれば原発推進派の一人であるというようなことを冒頭申し上げながら幾つかの質問をさせていただいた記憶があるのでございますが、今回の事故の直接的な原因というのは、やはり増設工事に問題があったんではないかというふうな感じを強くするわけでございますが、現在の原子力発電所の建設にかかわる審査の過程とでも申しましょうか、これがどういう形でなされておりますのかちょっと御説明を賜りたいと、かように思います。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) お答えいたします。  現在、原子炉に関する安全審査につきましては原子炉等規制法二十三条、増設あるいは改造等の場合には二十六条になりますが、これに基づきまして原子炉施設の設置あるいは変更の許可をいたすわけでございます。この段階におきましては、原子炉の基本設計につきまして安全審査が行われるということでございまして、審査はまず通産省が行います。通産省が審査をいたす段階におきましては、原子力発電関係の審査顧問に十分協議をいたしまして、その御指導を受けながら審査をしてまいるわけでございますが、さらにこの審査結果を原子力安全委員会に再度審査をお願いするという形で行っておりまして、いわゆるダブルチェックという形で安全審査を進めておるわけでございます。この際の許可の基準と申しますかこういうものにつきましては、具体的には原子炉安全専門審査会によります安全審査指針等に準拠いたしまして私どもは審査をいたしておるわけでございますが、原子炉施設にかかわる自然的あるいは社会的な諸条件あるいは工学的な安全性等の幾多の観点から施設の基本設計の妥当性と安全性、この二点について審査を行っておるわけでございます。それで、この設置許可、原子炉規制法に基づきます設置許可がおりますと、その後に通産省によりまして電気事業法四十一条に基づきます工事計画の認可申請があるわけでございます。これは先ほどの原子炉等規制法の安全審査が基本設計に即して行われるのに対しまして、この工事計画の認可は詳細設計に即して行われるわけでございまして、この認可に基づきまして、電気事業の用に供する以前に使用前検査を行うということになっておるわけでございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 いまの御説明ですと、大体審査経過といいましょうか、結果といいましょうか、その流れはわかったんですが、今回の増設または前回の改造等も含めまして、通産御当局のとられました処置というのは、ただいま御説明のあったような形で完全に実施をされたのかどうか、その辺をあわせて伺いたいと、こう思います。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) 敦賀一号につきましては、四十六年から運開いたしておりますが、その段階では安全審査はもっぱら科学技術庁の方で処理していただいておるわけです。それで、この間数回の、ほぼ五回ぐらいでございますが、改造が行われておりますが、これにつきましても、原子炉等規制法等の審査は科学技術庁が行っておったわけでございますが、その許可に基づきます工事の具体的計画につきましては、電気事業法四十一条による認可をしていったわけでございます。その手順を踏んで行われたということでございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 これは大臣に御答弁ちょうだいしたいんでございますが、ただいまの御説明の中で通産御当局としての、要するに、今回の指導、監督というふうな立場に立って、御当局として万全であったかどうかということを改めてお伺いしたいと思います。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) ただいま石井公益事業部長から御答弁申し上げましたとおり、私どもといたしますると、審査基準に従いまして事を運んだわけでございますけれども、現実の問題といたしまして、敦賀発電所でこういう事故が起こったわけでございますから、従来どおりの体制でよかったのかどうか、これにつきまして十分なる反省を持ちまして改善策に当たってまいりたいと、こういうふうに考えております。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 私はこう思うんですけれどもね、原電さんの組織体制あるいはまた運営上の問題、これはいろいろと問題があろうかと思います。先ほど来、大ぜいの委員の方々から同じような趣旨の質問がなされた、その中で会社の要するに原発に対する一つの姿勢、あり方というふうな問題については大変なやはりこれは大きな経営のミスがあった、運営上の誤りがあった、こういうことは十分にわかります。しかし、その指導、監督行政をつかさどる通産御当局についても、これはそれなりのやはり責任があるのではないかというような気持ちが非常に強いわけでございますが、その辺につきまして、再度ひとつ大臣の通産当局としての責任というふうな問題について、どのようにお考えになっておられるか、この点を改めて伺いたい。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) これは非常に重要な問題でございますし、原子力発電所関係の安全性については私も日ごろから管理、監督の責任を持っておりますし、私ども今回の事件については非常に遺憾に思っております。もちろん電気事業法あるいは原子炉等規制法による報告義務というものを怠っておるということの厳然たる事実は私は否定できないと思いますし、これに対する責任の体制につきましては、事態がますます明確になった段階で私どもも告発処分をするかどうかにつきましても決めるわけでございますけれども、やはりその以前の問題といたしまして、私どもも、日ごろまだまだこの問題、原子力発電所の問題は非常に国民の生活にもあるいは経済生活にも重大であるという認識、意識というものの徹底さというものを詰めて管理監督をしなければならないという、大きな反省を持って臨まなければならないし、これからもそういう対処でいかなければならないという反省は十分しております。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 大変きついような質問で、まあ何と申しましょうか、大臣にはある意味ではお気の毒な気持ちなんでございますけれども、やはり原子力問題というのは、これは国民的な非常に最大のやはり関心事でございまして、民間企業の責任者がただ単に責任をとるというようなことだけでは済まされない。中長期的な視野、展望の中でこれからの日本のエネルギー政策というふうなものを考えた場合には、やはり代替エネルギーの柱となるものは、原子力であり、あるいはまた石炭であり、あるいはLNG、少なくともこの辺が一つの柱になるんじゃないかというふうな感じが非常に強くしてならない。先般も、実はエネ特の委員会におきまして専門家の方々に四人ほどお出ましをいただいて、実は参考人としていろいろ御意見を拝聴したわけでございますけれども、実はその中でも、この原子炉というのが二十年、三十年後に廃炉になったような場合に、果たしてそれがどういうふうな形で処置され、処理をされていくかというふうな問題、あるいは廃棄物の処理等の問題についても基本的な問題が必ずしも一〇〇%解決されておるというようなことではない。そういう不確定要素を一部に抱えながら、この原子力行政にこれから臨んでいくというようなことでは、大変大きな課題がこれからも将来残されておるというふうに感じてならないわけでございます。そういう折も折、今回のような不祥事が実は起きた。私たちも実は冒頭申し上げましたように、原発に対しましてはいろいろな代替エネルギー資源というものがございましょう。タールサンドの問題、オイルシェールの問題あるいは海水の温度差発電の問題、地熱の問題、ずいぶんございましょうけれども、やはり原子力というものが、これがわが国の将来の原子力行政の中ではまさに核になるというようなことでございますので、そういう意味から言いましても、私は大臣からいまも御答弁ございましたけれども、通産御当局としても、これはそれなりのやはり責任を十分に感じていただく、またそれに対する一つのあり方、処置というふうなものもお考えになってしかるべきではないかと、かように思うわけでございますが、もう一度ひとつ大臣の御所見を伺っておきたい、大変くどいようでございますけれども。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) いままた先生おっしゃいましたように、私ども責任を痛感しておりますし、これからの将来の展望も、まさしく御指摘のように原子力発電所というものが日本のエネルギーの根幹にならなければなりませんし、私どもも十年後の目標を五千百万から五千三百万キロワットという長期エネルギー暫定見通しの中に原子力発電所の位置づけというものを考えておりますし、その点十分反省をしてこれからも対処していかなければならないという決意でございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 最後に、一問だけこれまた大臣にひとつお考えを伺いたいと思いますが、先ほど井上委員からもちょっと御質問がございましたが、この日本原子力発電そのものについての実は将来的な考え方、つまり先ほど来ちょっとお話もございましたようですが、言うなれば、言葉があるいは当を得ないかもしれませんが、組織、運営、そういったような面について大変な混成旅団的な一つの法人であるようなこともちょっと話題に上りましたけれども、私もそう思っておる者の一人でございますが、原子力の中心というものが電力会社に移行しておるというような中で、将来この日本原子力ですね、この電源開発会社そのものにつきまして、まあ若干いろいろと、もうすでにその使命は終わりつつあるというような表現をなさる方もおられるやに伺っておりますが、その辺大臣どんなお考え持っておられるかお聞かせいただきたい。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 先ほどから事務当局がお答えしておりますように、まあ混成族団と申しますか、百八十七社がそれぞれ出し合ってできている会社でございますし、また人員の構成についても種々いろんなところから参加しております。したがって、この会社の体質そのものについての御批判が今回の事件を契機に吹き出しておるわけでございます。したがって私どもも、この会社の体質の中に問題があるとするならば、これはますます私どもも管理監督を厳正にしていかなければなりませんし、他の九電——九つの電力会社とはどうもしっかりしている、してないという点の観点から見ますと問題があるようなこともさらに言われております。しかし、私どもも現在この会社が使命が終わってすべてが終了するというようなことを考えてはいませず、むしろ体質の弱体あるいは体質の欠陥があるならば、ますます管理、監督を私ども、あるいはその他の行政指導を徹底的にやって、体質の改善を図り、将来の日本の原子力発電所にさらに範になるような体制をつくらなければならないというふうに思っております。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 終わります。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議がないと認めます。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 委員の異動について御報告いたします。  本日、浅野拡君が委員を辞任され、その補欠として森下泰君が選任されました。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。

市川正一日本共産党

○市川正一君 私は、日本共産党を代表して、石油備蓄法の一部を改正する法律案に対し反対の討論を行います。  反対理由の第一は、これが事実上、大企業の利益追求の安全弁の役割りを果たすことにあるからであります。たとえば本委員会の審議でも指摘いたしましたが、大企業は、石油製品価格の動向を見比べながら、価格が安ければLPGを使い、価格が上がると使用せず、石油製品に移る、あるいは景気の動向によって使ったり使わなかったりしているのであります。しかも、需要の伸び率、数量とも電力、石油化学用が圧倒的に大きく、大企業のための備蓄と言わざるを得ないのであります。  第二は、こうした大企業のための備蓄費用が最終的には製品価格の引き上げとなり、消費者の負担となることであります。  第三は、LPG備蓄をテコとして、備蓄保有会社を中心に業界の系列化が促進され、零細なLPG販売業者が切り捨てられるとともに、価格操作がやりやすくなり、LPGの価格つり上げが行われる危険性があることであります。  第四は、LPGの備蓄が、石油の備蓄とともに、IEAや先進国首脳会議での合意にも明らかなように、アメリカ主導の産ガス国との対決を目指す体制、アメリカの石油戦略と不可分であるということであります。  第五は、防災対策、防災アセスメントが確立されていないことであります。安全性の確保や環境への影響の十分な研究と、その防止対策をこそ優先させるべきであることは、各地での公害による住民の被害あるいはたび重なる原発事故からの教訓であります。  以上が反対の理由であります。  もちろんわが党は、LPGが広く一般家庭に普及し、日常生活に不可欠のエネルギーとなっている今日、備蓄そのものを否定するものではありませんが、しかし、それを国民本位の立場から進めるためには、いま述べた点について必要な対策、措置をとることが最低限必要であることを指摘し、私の反対討論を終わります。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  石油備蓄法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 多数と認めます。よって、本案は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、村田君から発言を求められておりますので、これを許します。村田君。

村田秀三日本社会党

○村田秀三君 私は、ただいま可決されました石油備蓄法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、新政クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。  石油備蓄法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)  政府は、最近における石油の国際的供給事情にかんがみ、石油ガスの安定的供給の確保を図るため、供給源の多角化に努めるとともに、本法施行にあたり、次の諸点について適切な対策を講じるべきである。 一、石油ガスの備蓄を推進するにあたっては、石油ガス輸入業者が安全の確保と災害の防止等に万全の措置を講じ、かつ地域住民等地元関係者の意向を十分反映するよう監督・指導を強化するとともに、安全防災対策の充実を図るため、関係省庁の連絡調整の緊密化に努めること。 二、石油ガス製品価格の適正化を図るため、石油ガス業界の経営の近代化、体質改善のための施策を積極的に推進すること。 三、石油製品とくに灯油やプロパンガス等は国民生活にとって必需物資であることにかんがみ、その価格については、適正化が図られるよう監視を強化すること。  右決議する。  以上であります。何とぞ御賛同いただきますようお願いいたします。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) ただいま村田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 全会一致と認めます。よって、村田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、田中通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。田中通商産業大臣。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、万全を期する所存でございます。よろしくお願いいたします。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 次に、輸出保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。田中通商産業大臣。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 輸出保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  わが国経済が、今後とも、世界経済と調和のとれた発展を遂げていくためには、貿易、海外投資といった対外取引の高度化、多様化を一層進めていく必要があります。とりわけ、プラント類の輸出や海外建設工事は、わが国貿易構造の高度化の中核をなし、多数の関連中小企業の事業活動への波及効果も大きく、また、国際的にも、発展途上国の経済発展に寄与するものとして大いに推進すべき分野であります。海外投資につきましても、資源の確保、経済協力等の観点から積極的に推進していく必要があります。  これらの対外取引の最近の状況を見ますと、プラント輸出は、ここ数年伸び率が鈍化し、昭和五十五年には大幅な落ち込みとなっております。また、プラント輸出案件は、大型化の傾向を示すとともに、その形態も、欧米諸国との共同受注の形式をとるもの、据えつけ工事や技術指導といったソフト部分が大きな比重を持つもの等著しく多様化しております。海外投資の面においても、直接の投融資の拡大のほか、合弁子会社等に対する債務保証や資源開発関連融資等が増大してきております。  このような実情にかんがみますと、現行の輸出保険制度では、必ずしも、十分に対応できない面があり、また、欧米諸国の中には、すでにかかる実情に応じて輸出保険制度を整備しているものもあります。輸出保険制度につきましては、従来から、経済環境の変化に機動的に対応するため、所要の改正を行ってまいりましたが、このたびも、以上に述べましたような実情にかんがみまして、所要の制度改正を行うこととし、本法律案を提案した次第であります。  次に、改正案の内容を御説明申し上げます。  第一は、わが国企業が外国企業と、プラント等のプロジェクトを共同受注した場合における輸出保険制度の整備であります。プラント建設等において外国の元請企業とともに共同受注して貨物の輸出等を行う場合、最終バイヤーからの代金回収等に係るリスクを輸出保険の付保の対象とし、欧米諸国等との共同受注の円滑化に資することとしております。  第二は、複合的な技術提供契約に含まれる輸出貨物に係る損失に対する輸出保険制度の充実であります。現在、普通輸出保険でてん補しております輸出契約に基づく輸出貨物に係るリスクに加え、複合的な技術提供契約に含まれる輸出貨物に係るリスクをも新たにてん補の対象とすることとしております。  第三は、普通輸出保険、輸出代金保険のてん補率の上限の引き上げであります。現在、両保険のてん補率の上限は、九〇%となっておりますが、これを非常危険の場合に限り、欧米諸国並みの九五%に引き上げることとしております。  第四は、海外投資保険の拡充であります。現在、本邦からの直接出資、融資等が海外投資保険の対象となっておりますが、欧米諸国と同様に、新たに海外子会社等の資金借り入れに対する債務保証を海外投資保険の付保の対象として加えることといたします。また、資源開発融資に関して、生産に直接要する資金に加えて、生産に付随して必要となる道路、港湾等の整備に要する資金の投融資をも海外投資保険の付保の対象とすることとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 次に、補足説明を聴取いたします。古田貿易局長。

古田徳昌通商産業省貿易局長

○政府委員(古田徳昌君) 輸出保険法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を補足して御説明申し上げます。  輸出保険制度につきましては、昭和二十五年の制度発足以来累次の制度改正を行い、現在では九種類の保険を有しております。  その利用状況を見ますと、昭和五十四年度におきましては保険引受件数にして五十九万件、引受保険金額にして十兆九百億円と輸出保険機関としては世界一の引受規模となっております。  このように輸出保険の引受規模が大きくなっておりますのは、わが国の輸出量の増大もさることながら、変動する国際経済情勢に機動的に対処しつつ、対外取引に伴う種々の危険をてん補し、わが国の輸出者等の不安を軽減していくという本制度の機能が広く活用され、その効果を発揮していることを示すものであると考えられます。  現在、わが国は、貿易構造の高度化、経済協力の推進等を図るため、プラント類の輸出及び海外建設工事の推進に積極的に取り組んでおります。  これらは、いわゆる摩擦なき輸出あるいは技術の提供として、わが国の産業・貿易構造の高度化の進路に沿うものであるとともに、発展途上国の経済、社会の発展に寄与するものであります。さらに、国内景気への影響という面においても、たとえば、プラント輸出は大きな生産波及効果を持ち、また、国内の数多くの関連中小企業の事業活動にも大きな波及効果を及ぼすことが期待できます。  しかし、プラント輸出、海外建設工事の動向を見ますと、ここ数年伸び率が鈍化し、特にプラント輸出は、昭和五十五年には八十九億ドルと前年に比べ三一%の落ち込みを示しております。  さて、これらの取引の内容を見ますと、案件の大型化と同時にその形態が、リスク分散、国際協調等を推進するため欧米等の海外パートナーと国際コンソーシアムを形成して行う共同受注や、わが国の技術力を活用して技術提供や土木工事といったソフト部分が全体のプロジェクトの過半を占める契約が増大するなど、複雑化、多様化の傾向を示してきております。  一方、海外投資につきましては、内外経済環境の変化に対応した経済・産業構造の形成と国際的展開、発展途上国への経営資源、技術移転の促進、さらにはわが国に乏しい資源の確保等の観点からその推進に積極的に取り組んでいく必要があることは申すまでもありません。その動向は、石油危機を契機として昭和五十年前後に一時停滞を示しましたものの、最近においては再び活発化し、投資実績が増大してきております。それに伴いまして、形態も多様化し、直接の出資、融資に限らず、現地子会社等の長期借り入れに対する債務保証の方式によるものが増大してきておりますほか、資源開発、確保のための投資が、発展途上国のいわゆるインフラストラクチャーの整備を包含して行われる例が多くなってきています。  以上申し述べましたような対外取引の実態の変化に対し、現行の輸出保険制度は欧米諸国に比して必ずしも十分に即応したものとなっていない状況にあります。このような問題を解決し、輸出者等のリスクの軽減と適正なリスクカバーを図るために、今般、輸出保険制度に所要の改正を加えることとし、本改正法案を提案した次第であります。  改正点は四点にわたっております。その第一は、外国企業とプロジェクトを共同受注した場合における輸出保険制度の規定整備を行うことであります。第二は、複合的な技術提供契約に含まれる輸出貨物に係る危険を普通輸出保険の担保危険の対象に加えることであります。第三は、普通輸出保険及び輸出代金保険のてん補率の上限を九〇%から九五%に引き上げることであります。第四は、海外投資保険において、合弁会社等の長期借入金に係る債務保証を付保の対象に追加すること及び資源開発融資について資源の生産事業に付随して必要となる関連施設の整備に要する資金の投融資を付保の対象に加えることであります。  これらの改正は、欧米主要国の輸出保険制度においてはすでに制度化されているところであり、わが国においても、欧米諸国並みの条件を整備しようとするものであります。  以上、簡単ではございますが若干の補足説明を申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

金丸三郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(金丸三郎君) 本案に対する質疑は後日行うこととし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時二十四分散会      —————・—————

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