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94回国会参議院1981/09/16

災害対策特別委員会 閉会後第3号

発言数
213
登壇者
32
会派数
6
開催日
1981/09/16

会議録

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る九月九日、松本英一君が委員を辞任され、その補欠として青木薪次君が選任されました。  また、九月十一日、茜ケ久保重光君が委員を辞任され、その補欠として矢田部理君が選任されました。  また、九月十二日、岡部三郎君が委員を辞任され、その補欠として夏目忠雄君が選任されました。  また、九月十四日、和泉照雄君が委員を辞任され、その補欠として多田省吾君が選任されました。     —————————————

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。  まず、台風十五号による被害に関する件につきまして、政府から報告を聴取いたします。川俣国土庁長官官房審議官。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) お手元に台風第十五号による災害についての資料を差し上げてございますが、ごらんいただきたいと思います。  概要について御報告申し上げたいと思います。  八月十六日に発生いたしました台風十五号は、二十三日に千葉県館山市付近に上陸した後、東北、北海道を縦断いたしましたため、関東、甲信越、東北北部、北海道等で強い雨が断続的に降ったのでございます。  この大雨によりまして、死者、行方不明四十三名、家屋の全半壊百七十七棟、床上浸水六千八百六十七棟等の被害が二十一都道府県にわたって発生をいたしました。このため茨城県等六道県及び十六都道県の二百七十八市町村におきまして災害対策本部が設置されたほか、竜ケ崎市、須坂市等六市町におきまして災害救助法が発動されたところでございます。  被害が非常に甚大でございました小貝川につきましては、建設省におきまして直ちに現地対策本部が設置され、応急対策に万全を期した次第であります。  また、須坂市の土石流被害につきましても、応急復旧工事を施行するとともに緊急砂防事業等の着手について検討がされておる状況であります。  被害を受けました公共土木施設等につきましては、応急復旧工事を鋭意施行するとともに、本復旧工事につきましても早期復旧に努めるべく現在関係省庁におきまして調査が行われておる状況であります。  台風の進路となりました地方の果樹、水稲を中心とした農作物等の被害がかなりの額に上ると見込まれておりまして、現在農林水産省において被害額の把握を急いでおるところであります。  そのほか、住宅被災者に対する災害復興住宅資金の貸し付け、中小企業三機関の災害復旧貸付制度の発動、普通交付税の繰り上げ交付等の措置をすでに講じたところでございます。  被災後直ちに政府といたしましては災害対策関係省庁連絡会議を開きまして、被害状況の把握、今後の、ただいま申し上げました措置等についての協議を行ったところでございまして、応急復旧に全力を傾注してきたところでございますが、今後とも密接な連絡のもとに対策に万全を期してまいりたいと考えております。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 次に、大坪農林水産大臣官房審議官。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) それでは、台風十五号によります農林水産業関係の被害状況等につきまして御報告申し上げます。  お手元に関係資料を御配付申し上げておりますので、ごらんいただきたいと存じます。  まず、農林水産業関係の被害総額でございますが、九月十日現在での関係都道府県からの報告によりますと、約千八百八十二億円となっております。  その内訳でございますが、まず農作物につきましては被害額は千三十五億円でございまして、これを作目別に見ますと、果樹が三百三十七億円、水陸稲が二百七十七億円、野菜が二百六億円等々となっております。  なお、水稲につきましては、今回の災害の特徴といたしまして、強風による穂ずれ、葉ずれによりましてもみの褐変や白穂が発生しておりまして、今後これによる水稲の被害額は相当これを上回るのではないかというふうに考えているわけでございます。  また、農地、農業用施設等につきましては四百五十七億円、林野関係三百二十五億円、水産関係六十五億円と相なっております。  このような被害状況に対処いたしまして、農林水産省といたしましては、八月二十六日、省内に関係部局から構成される台風十五号等災害対策連絡会議を設けまして関係部局間で密接な連携を保ちながら災害対策の円滑な実施に努めているところでございます。  また、被害状況の把握と現地指導を行うために、被災直後の二十四日以降、被災道県に対しまして担当官等を相次いで派遣いたしましたほか、圃場の排水対策、農作物の手入れ、病害虫防除の徹底、次季作用種苗ないし種子の確保等の技術面の指導を行いますとともに、すでに既貸付金の償還猶予等、貸付条件の緩和、農業共済金の早期支払いにつきまして関係機関に対し経済局長通達を発しておりまして、現在この線に沿って指導の徹底に努めているところでございます。  また、災害復旧事務につきましては、査定事務の簡素化、応急工事の趣旨の徹底、査定の早期実施に努めております。  さらに、林野関係につきましては、緊要なものから緊急治山事業等を実施することといたしております。  以上のほか、今後とも被害状況の的確な把握に努めますとともに、被害状況に応じ資金面の措置等を含め、適切な対策を検討してまいる方針でございます。  以上でございます。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 次に、川本建設省河川局長。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) 台風十五号によります建設省所管施設の被害概要とその対策について御報告いたします。  お手元に資料がございますが、ごらんいただきたいと思います。  台風十五号は八月二十三日房総半島南部に上陸した後、速い速度で関東、東北地方を縦断いたしまして北海道西部に達したものでありますが、とれによります被害は、二十五都道府県の広範囲に及び、公共土木施設等の被害は直轄災害が五百四十三億円、補助災害が千五百五十七億円、都市施設等災害が十億円、合計二千百十億円余りとなっております。  また、住宅の被害は、全半壊等千百五十六棟、浸水家屋二万四千八百十七棟となっております。  建設省といたしましては、被災後直ちに応急工事等を施行し、被害の拡大防止と交通の確保に全力を傾注した次第でございます。  特に被害の大きかった小貝川につきましては、本省から建設技官らを派遣いたしまして応急復旧の指導に当たらせるとともに、現地に災害対策本部を設置し、直ちに緊急復旧工事を施行いたしまして、九月一日に完了いたしております。  また、長野県須坂市の土石流災害につきましても、担当課長らを派遣いたしまして、被害状況の調査と復旧工法の指導に当たらせますとともに、応急復旧工事として埋塞土砂の一部取り除き工事を施行いたしました。  なお、これら一連の災害におきます本復旧につきましては、現地の準備ができ次第、現地調査を行いまして早期復旧に努めてまいる所存でございます。  また、住宅の被害につきましては、被災後直ちに住宅金融公庫を通じまして災害復興住宅の貸付業務を開始しております。  建設省といたしましては、今次の災害が激甚であったことから、今後このような災害の発生を防止するためには、治水施設の整備を初め総合的な災害防止策を積極的に講じていく必要があると考えておりますが、当面、来年度を初年度といたします第六次治水事業五カ年計画の策定につきましては、今次災害の実態にかんがみまして、被災河川の整備など、緊急に対策を必要といたします事業の促進が図られますよう努めてまいる所存でございます。  以上でございます。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 以上で報告の聴取は終わりました。  次いで、先般当委員会が行いました台風十五号による被害等の実情の調査のための委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。熊谷弘君。

熊谷弘自由民主党・自由国民会議

○熊谷弘君 派遣委員を代表して、台風十五号による被害等の実情調査について御報告いたします。  去る九月二日から四日までの三日間、村沢委員長、鈴木和美理事、和泉理事、近藤委員、伊藤委員、青島委員と私、熊谷は、長野、静岡両県下の台風十五号による被害等の実情調査に行ってまいりました。なお、長野県下において夏目議員、小山議員、多田議員が、静岡県において戸塚議員、青木議員がそれぞれ現地参加されました。  まず、長野県当局より、県下の台風十五号による被害状況について説明を聴取いたしましたが、このたびの台風十五号は、八月二十二日夜半から二十三日未明にかけて県下を襲い、降雨量は長野市で百十七ミリ、菅平で百六十九ミリなど、雨量の少ない当地方としては多量の降雨となり、特に短時間に集中豪雨をもたらして、県下東北信地方を中心に甚大な被害をもたらしたものであります。  私どもが現地入りした九月二日の朝九時に行方不明となっていた最後の一人の遺体が判明し、死者十一名という多くの犠牲者を出したことはまことに痛恨のきわみであります。  そのほか、住宅の全壊流失十戸、半壊二十尺床上、床下浸水二千九百二十九戸等の被害があり、また農業関係では五千五十五ヘクタールの農作物、農地、千百十カ所の農業用施設等、被害額にして八十二億円余、林業関係では千四百十三カ所、二十二億円余、公共土木施設では二千九百八十七カ所、二百三十七億円余、そのほか都市施設、商工関係、水道関係等の被害三百三件、約十億円、総額にして三百七十四億円余の被害を受けたとのことであります。  次いで、長野市松代地区の被災現場を視察いたしました。長野市では二十数年来という千曲川の増水と市内中小河川のはんらんによって、家屋の浸水、河川、道路の決壊、橋梁の流失、公共施設の被害、また冠水による農作物の被害など、近年にない大きな被害をこうむり、特に松代地区は千曲川蛭川水門が閉鎖され、蛭川、藤沢川、神田川等の河川が内水はんらんし、また一部堤防の決壊によって、松代温泉団地の二百六十一月中二百四十二月の浸水と農作物等に大きな被害を受けておりました。  この後、今回の台風に伴う集中豪雨によって鉄砲水と土石流が発生し、十名の犠牲者を出した須坂市に参りましたが、被災現場は想像を絶する惨状を呈しておりました。  須坂市の上流約六キロ、根子岳の下の林地で発生した豪雨による崩壊は、両岸の立木を倒し、谷をせきとめて鉄砲水となり、また両岸の立木、土石を流し、次第に勢力を強めて一ノ瀬砂防ダムも一気に埋め、宇原川を流下して須坂市仁礼地籍を襲ったのであります。直径二、三メートルもある岩や巨大な流木が、人家、橋梁、農地などを押し流し、一面に堆積しておりました。この土石、流木は下流の鮎川でも堤防を越え、甚大な被害を及ぼしております。流出した土砂の量は実に五十四万立方メートルとのことであります。  地元須坂市においては、災害発生以来、行方不明者の捜索や救助作業あるいは応急の復旧作業に努め、さきに述べましたように、最後の遺体も収容され、九月一日には、業者等の協力も得て、宇原川、鮎川等の川掘りの緊急作業を完了しておりました。しかし、多量に流出した土石、流木を除去し、公共施設や農地の復旧には相当の期日を要するものと思われました。  以上の説明の聴取、被災現場の視察を通じて痛感いたしましたことは、まず、今回の被害が予想外に大きいものであり、話によれば、県下で災害発生の予想されるところが二千数百カ所もあり、今後どのような災害が起こるかもしれないことです。そして、河川改修工事等が行われているところは、記録的な大雨にもかかわらず被害を免れ、あるいはきわめて少ない被害で済んでおります。これらを考え合わせますと、災害復旧事業を強力に推進するとともに、基本的には治山、砂防事業、中小河川の治水事業等を積極的に行い、災害の予防を図ることであります。また、松代地区の温泉団地における家屋浸水や農作物の冠水に見るように、内水による被害が発生しております。今後におきましては、内水対策が重要課題であり、内水排除機場の設置等が必要であると思われます。さらに、災害復旧、災害対策に当たっての財政措置につきましては、国の財政再建のため補助金等制限の方向にありますが、事災害に関しましては特別の措置を考える必要があるものと思います。  続いて、地元の要望についてでありますが、長野県より公共土木施設災害の早期復旧、被災農家の救済対策、農地及び農業用施設災害復旧対策、林業関係の災害復旧事業の早期実施、中小企業被害者に対する特別措置、水道施設の災害復旧及び地方鉄道の災害復旧等七項目について、長野市より蛭川水門に内水排除設備の設置及び蛭川、藤沢川、神田川等中小河川の早期改修について、長野県農業団体災害対策協議会より、天災融資法の発動と激甚災害等の地域指定、農地等災害復旧事業に対する助成措置、自作農維持資金等の各種制度資金について融資条件の緩和等及び農業共済金の早期支払いと農業共済損害評価事務費の助成措置について、それぞれ要望がありました。  次に、長野県松川町における本年六月九日の降ひょうによる果樹被害について申し上げます。六月九日午後三時ごろより、東信、南信地方に降ひょうがあり、出荷期を迎えた佐久地方の春野菜、飯伊地方のナシを中心に深刻な被害が発生しました。私どもが視察いたしました松川町では、花卉、果樹、たばこ等の農作物被害を受け、被害面積は約四百九十六ヘクタール、被害金額にして約八億七千万円となっております。特に、この被害のほとんどがナシ、リンゴを初めとする果樹被害でありまして、ナシやリンゴの実には大小さまざまの傷がつき、変形いたしておりました。このため、被害を受けたナシ、リンゴ等が商品として市場に流通することは困難な模様で、その流通対策が検討されておりましたが、特別規格を設けて地方市場での販売または学校給食用や加工利用等で対応していきたいとのことでした。  この災害につきましては、天災融資法の特別被害地域の指定を受け、天災資金、自作農維持資金等約五億七千万円の融資が行われるなどの対策が進められているところでございますが、地元では、果樹共済制度について掛金が高くて加入率が二二%と低いこと、対象となる災害が限定されていること等から共済制度を改善して、加入促進を図ってほしいとのことでございました。  次に、東海地震に係る地震防災対策について申し上げます。長野県の南部十八市町村及び静岡県全域は地震防災対策強化地域に指定されており、以来、地震防災対策事業の推進に努めているところでありますが、飯田市及び静岡県におきまして、それぞれの地震対策緊急整備事業計画、自主防災組織の育成強化、去る九月一日に行われました地震防災訓練の実施状況等について詳細な説明を聴取いたしました。私どもはこれら強化地域に指定された各地方公共団体が、東海地震の防災対策に真剣に取り組んでおられることを痛感し、意を強くした次第でございます。  また、長野県地震対策強化地域連絡協議会より、今後、地震防災対策事業を推進するに当たって、地震財特法によるかさ上げ補助、負担率の引き下げ措置の撤回、地震対策の需要額を交付税の算定対象とすること、補助、起債の増額、一般住宅、産業施設等の耐震化対策等について、静岡県より地震対策事業に係る五十七年度国の予算措遣について、それぞれ要望がございました。  次に、国道百五十二号線の整備について申し上げます。御高承のとおり、国道百五十二号線は長野県飯田市を起点として、上村、南信濃村を経て、静岡県水窪町に入り、その後天竜川沿いに南下して、天竜市等を通って浜松市に至る延長約百三十三キロの国道でございます。すなわち、南信地方と東海道ベルト地帯を最短距離で直結する重要路線で、特に、長野県側の遠山地方及び静岡県北遠地方にとっては、生活、文化、経済等すべての面において必須の道路であります。しかしながら、この道路は小川路峠及び県境青崩峠で、それぞれ十七・六キロ、六・一キロが交通不能となっており、私どもも当地方を視察するに当たっては、飯田市から国道百五十三号線、県道氏乗元善光寺線、赤石林道、国道百五十二号線、ヒョー越林道、町道白倉川線、国道百五十二号線を経て浜松市に到達した次第でございます。このように現在では林道等を利用した迂回路で、辛うじて交通が確保されているところでありますが、風雨あるいは冬季間の積雪等によりしばしば交通が閉ざされ、かつまた、落石、転落事故の危険にさらされており、特に、当地方は東海地震の強化地域に指定され、万一有事となりますと、遠山地方は陸の孤島と化し、民生の安定が憂慮されるところであります。さらに、日常生活におきましても、定期バスの運行も不可能で、高校生はやむなく親元を離れて、下宿等を余儀なくされており、その経済的負担も大きいのであります。  以上の諸点から、また、災害対策上の見地からも国道百五十二号線の整備促進は必要不可欠であり、全線の早期開通が期待されるところであります。また、地元各町村、各団体より未開通区間の早期着工と未改良区間整備について、それぞれ強い要望がありました。  なお、以上のほか、上村より国道百五十二号線上町バイパスの建設、国道二百五十六号線の改良、砂防ダム、治山事業の実施等について、南信濃村より遠山川水系治山治水事業の促進について、水窪町より町道、林道の改良及び防災工事等道路整備について、それぞれ要望がありました。  次に、遠州海岸の直轄海岸保全施設整備事業についてでございますが、当海岸では近年海岸の浸食が続いて、水際線が後退しており、その原因としては、天竜川上流にダム建設が進み、天竜川からの土砂の流出が減少したことも、その一つとして挙げられております。  この海岸浸食を防止し、海浜の造成を図って、海岸保全をするため工事が進められているところです。直轄区域としては天竜川をはさんで東側に竜洋工区、西側に五島工区があり、竜洋工区につきましては、四十五年度までに事業を完了して県に引き継いでおります。私どもが視察いたしましたのは、西側の五島工区で、ここでは四十一年度より着工し、現在も継続中であります。当工区は、延長三千四百メートルで、消波堤及び離岸堤を計画しており、当面、天竜川から馬込川へ向かって消波堤を施行しております。五十六年度は、消波堤一基、百メートルを約二億七千万円の事業費をもって施行しているとのことでございます。  次に、静岡県下における台風十五号による被害についてでございますが、四百ミリを超す雨と高波等により河川、海岸、道路等公共土木施設を初めとして、約三十五億円の被害が発生しました。主な被災個所としては、静岡海岸の堤防決壊三カ所、御殿場市黄瀬川の護岸決壊五カ所、国道百三十六号線の決壊、静岡市玉機橋の橋脚沈下等でございます。私どもは静岡海岸の堤防決壊現場を視察したのでございますが、当海岸は駿河湾のほぼ中央に位置し、その湾形と急深な海底勾配によって高波が発生するとともに、特に、近年海岸浸食も急激に進行しつつある海岸であります。この海岸浸食と相まって台風時には高波による海岸護岸の決壊等の災害が発生しており、これらに対処するため、海岸災害復旧工事及び海岸保全施設整備事業等が進められておりますが、今回また、台風十五号の影響で久能地区古宿地先の防潮堤を中心に甚大な被害をこうむっております。  この静岡海岸の災害が経済的損失と、それにもまして沿岸住民の日常生活に重大な影響を与えていることを考えますと、災害復旧工事はもとより、当海岸の保全施設を早期に完成して、安全な海岸が実現されることが必要であると思われます。特に、海岸浸食の防止につきましては、離岸堤の設置が急務と思われます。この点につきましては、静岡市と静岡県からも強い要請があり、そのほか、台風十五号による公共土木施設災害の早期復旧の要望があったところでございます。  最後に、富士山の砂防事業についてでございますが、大沢崩れは絶え間なく崩壊を続けており、出水時に流出する砂れきは、潤井川河口の田子ノ浦港にまで及んで、河川施設、道路等に大きな被害を与えております。このような実情から砂防対策について富士山大沢崩れ対策協議会等の検討により、扇状地対策事業の促進と計画流砂量の検討、遊砂地の拡大、森林帯の設置、堆積土砂の活用等を考え、さらに、源頭部対策を進めることとして、大沢崩れ拡大防止、扇状地の安定化、下流への土砂害防止等の計画が策定され、現在、砂防工事を実施しているところでございます。  大沢川は富士山にある多くの沢のうち、山頂から山ろくまで通じている唯一のもので、浸食崩壊が激しく、そこから流れ出る砂れきは膨大なもので、下流の潤井川、芝川周辺において大きな被害をもたらす危険があるので、今後とも砂防工事には力を注ぐ必要があるものと思います。  以上、調査の概要について述べてまいりましたが、なお、松本市において、長野県安曇村より上高地における治山、砂防事業の早期着手について要望のありましたことを申し添え、今回の台風十五号による犠牲者の冥福を祈るとともに被災者の方々にお見舞いを申し上げて、報告を終わります。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 御苦労さんでした。  以上で派遣委員の報告の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 最初に国土庁長官に基本姿勢等について伺っておきたいと思います。  台風十五号は、政府からも報告があり、また当委員会でも、いま現地の生々しい被害の実情等について報告があったわけでありますが、各地にいやしがたいつめ跡を残して去りました。その被害はきわめて甚大であり、住民や自治体は深刻な打撃を受けております。しかも、それは、天災ということではなくて、人災だとみんなは受けとめています。その意味で国の責任はきわめて重大であると考えますが、長官としてこの事態をどう認識され、国としての責任をどう考えておられるのかをまず伺っておきたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) このたびの災害に対し、非常に被害の甚大なることを心痛いたしておるところであります。また、被災者に対しては謹んでお見舞いを申し上げる次第であります。  毎度、このたびの十五号台風においても、私は率先して現地視察、竜ケ崎の方へも行ってまいりました。その災害対策を、連絡会議も開いてその対策をいま準備をいたしておるところでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 私は、全国的な問題もあるわけでありますが、主として小貝川の破堤、それに伴う被害等を中心にしてこれから伺っていきたいと思いますので、それを前提にしていろいろ答弁をお願いしたいと思っているわけであります。  本来ならば、被害の生々しい実態等を逐一申し上げつつ、その対策等についてただしたいわけでありますが、時間の関係もありますので、具体的な対策をどう考えておられるかということを中心にまず論議を進めていきたいと考えております。  私は、基本的には、これだけの大きな災害でありますから、法律や制度を最大限に活用して復旧なり、救済に万全の措置を講ずべきである、しかもそれは緊急にやらなければならないというふうに考えるわけでありますが、とりわけ法律的な問題といたしますと、激甚災害法の発動を緊急にやってほしい、これは国土庁の関係であります。  農林省の関係でもいろんな法律があるわけでありますが、天災融資法の適用をどうするのかということがいま問われているわけであります。  それで、国土庁なり農林省として、これらの両法の発動について、どんな考えでおられるのか、発動をするとすればいつごろをめどにこれをおやりになる考えであるか等々についてまず伺っておきたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 現在のところ、現地から各般の状況の報告を受け、データを整備しておる最中でございます。いまお話のありましたように、速やかにこの激甚災の指定なり、あるいは天災融資法の指定をやりたいと思っておりますが、現在のところまだ資料が十分整っておりませんので、急いでおる最中であります。いつごろになるかということは、ちょっと言いましても外れる場合もありますので……。ですが、なるべく早い機会にやりたい、そう思っております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 激甚災害法なり天災融資法の発動あるいは適用、指定等は考えておる、やりたいと思っているということはわかりましたが、いつごろまでにやるかは、外れる場合もあるからわからぬというのではちょっと困るのでありまして、大体、たとえば十月中なら十月中というような、あるいはもっと早くできるんなら早くということで目標があるだろうと思うんですが、あるいは見通しがあるだろうと思うんですが、どの辺を目標にしておられるかということを伺っておきましょうか。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) 実は、北海道を襲いました豪雨の関係の激甚災指定、八月の三日から六日までの大雨による被害についてでございますけれども、その後資料の収集が終わりまして、中央防災会議の主事会議をすでに開いて十八日の閣議で関係政令を決めていただくことにいたしております。そういうことで、激甚災の指定に至りますまでには、経験的に申し上げまして大体四十日程度かかっております。地元の団体等のことを考えますと、やはり一日も早く指定できるものであれば指定をすべきだと思っておりますが、的確な被害額の把握が前提でございますので、台風十五号につきましても、まず関係省庁におきまして現在鋭意その被害額の確定に努力をしておるというところでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そうしますと、台風十五号につきましては、四十日ということになりますと十月初旬ぐらいをめどにしているというふうに伺ってよろしゅうございますか。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) 過去の経験からいたしまして被害が起こりましてから指定までの間に四十日程度かかつておるということを申し上げましたんでございますが、今回の場合についても、できるだけ早く、該当するのであれば指定する方向で検討いたしたいと思います。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 天災融資法はどうするか……。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) それでは天災融資法の発動につきまして私から御説明さしていただきます。  今般の十五号台風に関します天災融資法の発動の問題でございますが、現在、被害状況等を勘案しつつ検討している段階でございますが、最終的には、私どもの統計情報部の被害調査結果の確定を待って、農林水産省としての方針を決定し、所定の手続を進めたいと、かように考えておる次第でございます。  そこで、先生の御指摘の発動のめどでございますが、統計情報部の被害調査結果につきましては大体今月下旬にはまとめられる状況にもございますので、その数字を見た段階で方針を決定するということにしたいと考えております。仮に、その段階で、発動するという方針が決定した段階では、続きまして所定の政府部内の手続を要するわけでございますが、経験的に申し上げますと、方針決定から大体十五日ないし二十日程度を要しておるという状況でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 時期的なめどとしては、四十日とか、調査が終わってから二十日間ぐらいですかのめどが示されましたので、遅くも十月中には両法の適用あるいは指定があるという受けとめ方で話を進めたいと思いますが、そういうことでよろしゅうございますね。  そこで、引き続き農林省に伺っていきたいわけでありますが、小貝川の場合には、商店等の被害もあるわけでありますが、農地がかなり農作物を中心に大きな被害を受けておるわけであります。そこで、特にあそこは米作地帯でありますから稲作の被害が非常に大きいわけでありますが、この損害の評価等について、従来、どちらかというと、三割減収とか五割減収とかいうことで、量的な面に着目をして救済がなされてきた経緯があるわけでありますが、一たん水をかぶってしまいますと、単に量がどれだけ減収したかというだけではなくて、質の面で大変な不良米、規格外米が出るだろうというふうに言われているわけであります。その点で、一つには、質的な面についてもやっぱり十分損害評価の対象にすべきであるというのが第一点です。  それから二点目には、大変質の悪い米といいますか、規格外米、等外米みたいなものが大量に出る可能性が考えられるわけでありますが、これについては政府が責任を持って買い上げるべきだというふうに考えるわけであります。この点、農水省としていかがお考えでしょうか。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) まず第一点の御指摘は、被害を受けました水稲に関します農業共済上の損害評価の問題ではないかと考えるわけでございますが、確かに、今般の十五号台風によります水稲被害につきましては、北海道、東北、関東地方を中心に褐変あるいは穂発芽等の品質の低下が懸念されるわけでございますので、いま先生がおっしゃったような意味を含めまして損害評価の特例措置、実はこの特例措置は昨年の冷害の際に講じたものでございますが、これにつきましては、御指摘のような、単に量だけではなく、品質低下を損害評価としてどう把握するかということではございますが、この特例措置を今般の十五号台風による被害につきましても必要とするかどうか、目下通達を出しまして、関係道県からその事情につきまして報告を求めている段階でございます。したがいまして、私どもといたしましては、これの道県の報告を待ちました上で、昨年の冷害の例に準じて損害評価の特例をやるかどうかにつきまして検討いたしたいと、かように考えているところでございます。  また、規格外米の問題でございますが、これにつきましては、たとえば小貝川決壊に伴います竜ケ崎市周辺等におきます水稲がどのような、たとえば異臭米になっている等々の話もあるわけでございますが、まだ現実にはわかってない状況でございまして、目下その辺につきましては県段階あるいは共済組合等におきまして調査中であるというふうに承知しているわけでございますが、そこらが判明した段階でひとつその規格外米の取り扱いにつきましては検討いたしてまいりたいと、かように考えている次第でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 実態把握をした上で検討するということもわからないわけではないわけですが、およその見当はもう、見当というか、不良米が出るということはもう明らかなんですね。それは量的にどの程度のものになるか、質的にどのようなものになるかはしさいに検討なり調査なりを必要とすることではありましょうが。だから上がってきたら検討するじゃなくて、基本姿勢をやっぱりやる方向で進めるとか、前向きにやっていきたいとかという答弁にしてしかるべきだと思うんですが、再度考え方を述べてください。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) ただいま御指摘の農業共済の水稲の損害評価等の問題につきましては、被害の実情に即しまして適切な対応をしてまいりたいと、かように考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 それから米作等については、農業共済金の支払いが査定評価の上に当然予定されるわけでありますが、その早期支払いを求める声が非常に強い。それから各種の融資措置を、これは一々時間がありませんから申し上げませんけれども、緊急に講じてほしい。あるいはまた、すでに受けている融資、米の前渡金等も含めてその返済期限の猶予や利子を免除してほしいとかいろんな要求がありますが、この辺についてはどうお考えになっていますか。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) まず農業共済金の早期支払いの問題でございますが、この点につきましてはすでに九月五日付をもちまして経済局長通達を出し、被害が甚大な組合等につきましては、農家の要望に応じましてできる限り早目に損害評価を行い、かつ共済金の早期支払いを行うように指導しているところでございます。  また、今般の災害によって被災した農業事業者に対します既貸付金の償還猶予等の貸付条件の緩和でございますが、この点につきましてはすでに経済局長名の通達を出しまして、金融機関に対しましてそのような措置を講ずるように求めておるところでございます。  また、当面、必要な経営資金等につきましても金融機関につきまして背後からの指導をしているわけでございますが、最終的には、被害状況の把握いかんではございますが、天災融資法が発動されれば、これに基づく経営資金の融資につきまして円滑に対応してまいりたいと、かように考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 同時にまた、この融資その他ではなかなか賄い切れない、農業共済金の支払いでも三割カットということが基準になっておりますので、全損であっても七割程度しか実際問題としては補償されないという点で農民等が受ける被害は大きいわけであります。特に農地の流失、埋没等についてはなかなかこれはむずかしいという問題があります。さらには畑作につきましても、先ほど報告がありましたように、ほとんど共済的なものに入っていないという実態もあるわけでありますが、その種問題についてはどう対応しようとしているのか、まとめて伺っておきたいと思います。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) まず共済の問題は、先生おっしゃいますように、全損の場合でもいわゆる足切りが行われているという実態がございます。これはやはり農業共済、保険としての仕組みをとっているからにはこれは単に農作物に限らず、畑作物、果樹等につきまして共通でございますが、まあ程度の差は若干ございますが共通でございますし、この点につきましてはやはりやむを得ないんじゃないかと考えるわけでございます。ただ野菜の問題につきましては、確かに現在、施設園芸として行われております野菜につきましては、施設園芸共済の一環として対象となっているわけでございますけれども、いわゆる露地物、露地栽培の野菜につきましては共済制度がございません。ただ、この点につきましては、現在キャベツ、白菜等六品目につきましては共済制度の制度化のための各種の調査研究をやっているわけでございますので、この辺の調査研究を進めまして、その結論を待って共済化についての検討を行いたいというふうに考えているわけでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 いまの制度あるいは法律等を適用ないしは活用しても、相当程度の被害が、実は農民なり住民なり自治体にやっぱり補償されない、賄い切れないものが残っている。その点を十分に念頭に置いて今後諸施策の推進に当たっていただきたいということを特に要望しておきたいし、私が多少例示的にいま挙げたわけでありますが、被害は万般に及ぶわけでありまして、各自治体等からも陳情その他の形で政府にもいろんな申し入れがあるだろうと思いますので、それぞれの問題点について適切なあるいは緊急な施策の推進を特に期待をしておきたいというふうに考えるわけであります。  そこで、自治省に一点だけ伺っておきますが、特別交付税、これは災害等の際に当然検討しなきゃならぬ課題でありますが、この点についてどういう検討が行われ、どんな考え方に立っておられるのかということをお聞きしたいと思います。すでに普通交付税については一部早目に払うということが措置がなされたようでありますが、特別交付税について伺っておきたいと思います。

鶴岡啓一自治大臣官房参事官

○説明員(鶴岡啓一君) お答え申し上げます。  風水害等により被害を受けました市町村に対します特別交付税につきましては、被害額、罹災世帯数、損壊家屋数、農作物被害面積あるいは死者、行方不明者数等に応じまして所要の額を算入することとしております。今回の被害につきましてもこれらの被害状況等につきまして、関係地方団体あるいは関係省庁より数値を求めまして特別交付税の算定を適切に行ってまいりたいと考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 これは決まるのはいつごろの見込みでしょうか。時期的な見通しはいかがでしょうか。

鶴岡啓一自治大臣官房参事官

○説明員(鶴岡啓一君) 現在、特別交付税につきましては、十二月と三月と二回に分けて交付をしておりますが、極力十二月の特別交付税の算定に間に合うように努力してまいりたいと考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 建設省に伺っておきたいと思います。  この小貝川のはんらんというのは、過去にも幾度かの歴史があるわけです。決壊に伴う被害等もしばしば経験してきたところでありますが、それだけにこの決壊場所につきましては単に原形復旧をするというだけではなくて、本格的な改修を求めています。それでなければやっぱり地域の住民として安心できない。そこで、この激甚災害特別緊急事業、略して激特と言っているそうでありますが、これを適用して緊急に改修を進めるべきだという声が地元からは強く出ているわけでありますが、この点どう考えておられますか。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) お答えいたします。  今回の小貝川の災害につきましては、破堤個所そのものにつきましては、先ほど御報告いたしましたように、緊急復旧工事といたしまして九月一日に完了しております。それに対する本復旧工事というものは当然やらなければいけませんので、これは今後慎重に検討を行いまして、工法なども決定いたしまして、いわゆることしの出水期が終わりました後、渇水期に入りましてから工事に着手いたしまして、当面来年の出水期までに工事を完了したいと、そういうふうに思っております。  それから、先生いま御発言ございました本地区の一連の改修事業でございますが、いまお話ございましたいわゆる激特事業、そういったものの適用も現在検討しております。できるだけそういったものの適用をあわせまして改修事業の進捗を図ってまいりたいと、そういうふうに思っております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そこで、建設省を中心に引き続き伺っておきたいと思うんでありますが、地元の人たちの一番大きな疑問は、なぜ今回堤防が決壊をしたのであろうか、どこに原因があったんだろうかということについて、とても天災とは考えられない、つまりこの堤防の最上部まで相当の余裕がありながら堤防が切れたということについて、幾つかの問題点等もすでに、指摘されつつあるわけでありますが、この原因究明についてはどうお考えになっているでしょうか。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) ただいま先生御指摘のお話でございますが、今回の災害そのものの原因というものの結論は、私どもも、小貝川の改修につきましては、いろいろと歴史的な経緯ございましたけれど、大正年間から昭和の初めにかけまして小貝川の蛇行を修正して、いまのような河道にいたしました。それ以来いろいろと堤防の拡幅、補強あるいは護岸工事あるいは漏水防止工事、そういったものを重ねてきておるところでございますが、今回の破堤をいたしました原因については、私どもも現在詳細に調査をしておる最中でございまして、私ども自身もまだ全然わからないといったのが実態でございまして、そういった調査の過程を踏まえまして、いろいろと今後の改修に資するようなことを考えてまいりたいと、そう思っておるところでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そこでその調査の問題でありますが、堤防が決壊した直後には建設省の現場の人たちなどもいろんな発言を問題点も含めてしているわけでありますが、その後箱口令でもしいたのでしょうか、一切その原因は不明だ、建設省が調査をするということで引き取られてしまって、県も含めて一切口をつぐんでしまったという経緯があるわけです。建設省としはそれは当然責任官庁としてその原因究明に当たらなければならぬことは当然の話だし、また、より専門的な立場からの検討が望まれるわけでありますから、最終的な結論は得られないにしても、少なくともどういうメンバーで、どういう道筋で、どういう方法で、どんな問題点を中心に今後の調査なり原因究明に当たるんだというこの方向なり、大まかなやっぱり内容は示してしかるべきだと思いますが、その点いかがでしょうか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) いま先生御指摘の原因の調査でございますが、早速プロジェクトグループを建設省内につくりまして、土木研究所というのが私どもにございまして、そこを中心にしていろいろ調査を始めた段階でございます。この調査の内容はいろいろございまして、土質の調査とか、それから地盤の調査——これはボーリング等もやるわけでございます。その他、本復旧時になりまして、一度いまの仮施設を取りまして詳細にそこを調査するということ等も含めまして、あるいは将来必要に応じまして実験等もやることは必要かとも思いますし、そういう内容を、できるものからいま調査を始めまして着手したばかりでございます。先ほど局長も申し上げましたように、この原因をいろいろ調査しまして、その結果を私どもの今後の改修に役立たせたいということでございますので真剣に取り組んでいるところでございますが、いま始まったばかりで、まだ結果は出ていないわけでございます。そういう状態でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 まあ相当の時間がかかるものと思われますが、この河川改修を抜本的にやるためにも、この原因の究明は急がなければならぬというふうに思うわけであります。  その点で、一つには、時期的なめどをこれまたどのくらいの期間置いているのかということが一点と、それから、ある程度判明した段階では少なくとも中間報告をしてしかるべきではないのかというのが二点目。そして三点目には、どうも部内だけでやるのではなくて、相当の専門家をそろえていることは承知はいたしておりますけれども、やっぱり大学の学者なども含めて外からも専門家を求めて本格的な究明、解明をすべきではないのかというのが三点目になりますか。そして、あわせてこの原因究明のために収集した資料、実験の結果等も含めてそれをやっぱり公開してほしい。そのことによって論議を巻き起こし、主な河川事業、河川管理等に十分役立たせるべきだというふうにも考えますが、これらの点をまとめてお答えをいただければと思っております。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) お答えいたします。  その原因調査がどのぐらいかかるのかというまず第一点のお話でございますが、私どもも、いま御説明いたしましたように、いろんな調査をいろいろ考えておりまして、それについて手をつけたばかりでございまして、ちょっといまの段階でいつまでとはっきりとこうおっしゃられても答えられないというのが実情でございまして、できるだけ早く調査を進めてまいりたいと、そう思っております。それからまた、その調査の進展に伴いましていろんなことがわかり、またさらにその補充調査といいますか、そういったことも必要になろうかということでございます。これも調査が済まなければ何とも言えないというのが現時点での実情でございまして、中間報告等に合わせましてその時点でまた検討させていただきたいと思います。  また、私どもも、先生おっしゃいましたように、今後の河川改修に資するということのために、私ども河川管理者の立場からその原因の解明をすべきであるということで取り組んでおるわけでございまして、また、そのことがわれわれの務めでもあるというふうに思っておりまして、そういったことで技術的な、公正な調査を進めてまいりたいと、そう思っておるところでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 これは外部の第三者を入れてやるべしとか、資料の公開をすべしとかいうこと、これは強く要望をしておきたいと思いますので、今後検討課題にしてほしいと思いますが、同時にまた、時間がありませんので、原因究明に関連して私なりに感じている問題点を若干指摘をしておきたいと思います。  地元の人たちも含めて、先ほど申しましたように、堤防の最上部まで水が来たときにまだ三・五メートルぐらい余裕があった。あるいはまた、計画高水位まででも、私の計算によると一・五メートルもゆとりがあった。にもかかわらず、なぜ決壊したのであろうか。地元の人たちの声によれば、堤防の上部が切れたというのなら幾らか話がわかる、あるいは堤防から水があふれたというのならこれもわかるけれども、下から水が吹き出してきた、これはいかなる理由によるものであろうかという疑問があります。  二点目には、建設省の資料、県の資料等にも指摘をされておるわけでありますが、この切れた堤防は旧河道上に築堤されているわけですね。つまり、小貝川の河川を人工的に流れを変えた、そのためにつくった堤防である。当然のことながら、自然の流れに逆らうわけでありますから抵抗が強い。だから、築堤に当たっては特別の強化策が立てられてしかるべきではなかったのか、どうもそれをやられた形跡がない。さらには、これまた建設省や自治体の資料にあるわけでありますが、堤防の断面不足、俗に言うやせた堤防だというふうに言われているわけですね。建設省もこの点を認識をされて、重要水防区域Aに指定をしておる。この点に問題がなかったのかどうか。しかもこの地区は陥没等が起こるなど、地盤が非常に軟弱であり、土質にも問題があるというふうに言われているわけでありますが、そうだとすればその堤防の強度や材質について、もっと意を用いてしかるべきではなかったのかという議論も出てきております。しかもそういう条件下にあるにもかかわらず、この破堤をした堤防の中心部分に農業用水の取水樋管が敷設をされている。そうなると、その周辺が弱くなる、危険が高まるという専門家の指摘もあるわけですね。水門をつけること自体が危険なんだと。そういうことになりますと、この水門をつけたことについての施工、設計、管理上の問題は一体なかったのかどうかというようなことも疑問点として出されております。さらにはまた、利根水系でありますから各所にダム等があって、水量調節機能があるはずである、これが十分に働いたのかどうかというようなことも問題にされておるわけであります。そして、現場の問題点としましては、いきなり決壊ということはないだろう、何らかの決壊の前兆があったはずである——漏水等でありましょう。こういうことがどうして事前に把握できなかったんだろうか。水防組合とか、建設省の出先とか、いろんな警戒体制あるいは巡視態勢を行っていたことは事実のようでありますが、また現場の人たちに責任を負わせることには無理があるだろうと思いますが、そういう前兆の把握について問題点がなかったのかどうか。建設省筋の組合からもこれは幾つかの問題点が指摘をされておるところであります。その点あたりを今後の原因究明に当たって問題点として——そのほかまあさまざまな、たとえば山が荒れてるとか、都市化が進んで水のためが弱くなったとか等々も含めて、さまざまな原因、問題点が、直接的なもの、間接的なものも含めて言いますれば指摘をされつつあるわけでありますけれども、この点をどういうふうにとらえておられるのか、簡単で結構ですから、まとめてお話しをいただきたい。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) 今回の破堤現象につきましては、まことに不意打ちを食らったといいますか、現地の水防団、水防組織も非常に地元としてはしっかりした水防組織があるわけでございますが、その方々並びに消防団の方々、そういった方も含めまして、私どもの出先はもちろんでございますが、事前の点検、警戒には十分当たっておったところでございます。その破堤の推定時刻の一時間ないし一時間半ぐらい前にそれぞれが点検いたしましたときはまあ全然異常がなかったということが、その午前二時ごろでございますが、そのころに今度は破堤した現実を発見したと。まことに急激な破堤現象でございまして、そういった、先生いろんな御指摘ございましたことごとも含めて、私どもも原因解明に当たってまいりたいと、そう思っておるところでございますが、特に小貝川の改修につきましては、いま先生おっしゃいましたいろんな過去の経緯ございまして、私どもも昔の河道——蛇行してる河道を修正した堤防、河道をつくりまして、それをさらに補強してまいると。しかも利根川の逆流現象が起こるところでございますので、その利根川との合流点のつけかえといったことも検討しておりましたけれども、いろいろの歴史的経緯がございまして、昨年の暮れにこういった計画を改定いたしまして、利根川全体の計画の中で現在の小貝川の合流点にそのまま合流をさせまして——利根川に合流をさせまして、そして現在の堤防を本堤並みに補強していこうということで、実は用地買収にもかかろうとしておったやさきのことでございまして、いろいろの経緯がございましたけれども、私どもも先生のおっしゃったいろんな点の問題点というものも十分認識しておりまして、それを含めて解明に当たってまいりたいと、そう思っておるところでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 法務省においでいただいておりますので、一点だけお尋ねしたいと思います。  かつて、水害等の際に、刑法上の過失浸害罪の疑いで捜査をしておったことがあります。たとえば、伊勢湾台風の際に、綾瀬川の水門が流失をした、で、過失浸害罪に当たるのではないかということで、警察が捜査を開始をし、かつまあ送検をするというようなことがあったわけでありますが、今度の場合も、いま私が幾つか問題を指摘をしましたように、どうもやっぱり天災だということにはならない。何かこの堤防に大きな欠陥があったのではないかという疑いが非常に強いわけであります。しかも、その疑いは単に政治上の責任とか道義的責任を越えて、場合によっては刑法上の責任にまで発展をするのではないかというふうにすら思えるような状況が幾つか考えられるわけでありますが、まあ捜査当局としてこういう事態をどういうふうに見ておられるのか、お伺いをしておきたいと思います。

飛田清弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(飛田清弘君) 刑法第百二十二条の過失浸害罪、あるいは過失溢水罪と申しておりますが、この犯罪が成立するかどうかというのは非常にむずかしい問題がございまして、たとえば堤防決壊の場合でございますと、具体的事実関係に応じていろいろ法律上、事実上の問題がございまして、なかなかこの犯罪が成立するというような場合にはむずかしいものがあると思っております。  で、刑事責任を問えるかどうかということにつきましては、いずれにしても事実関係がわからないとどうにもならない問題でございまして、先ほど来委員からも幾つかの問題点が指摘されて、また建設御当局においても調査をお進めになるということでございますので、結局、その結果を見守っていきたいと、こういうふうに考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 最後の質問になります。  本来、もう少し破堤の原因等についても細かく質疑応答をしたかったわけでありますが、時間がまいりましたので、最後の質問にしたいと思います。  堤防決壊後の対応等々についてでありますけれども、どうも情報が不足していて、特に電話がパニック状態になります。災害用防災無線もまだ当県はないというようなことも手伝って、非常に混乱をしている。それから、自治体間の連絡がおくれただけではなくて、住民に対する避難の知らせ等が非常に時間がかかっている。二時ちょっと過ぎに決壊したのに、住民に正式に知らせたのは四時ごろ。二時間近くもかかっている。しかも、ただサイレンを鳴らした。火事なのか、堤防の決壊なのかわからぬ。あるいは、決壊したから避難しろとどなって歩くけれども、どこが決壊したのか、どこに避難すべきなのかも全然見当がつかない。夜ですから右往左往している。自治体自身も情報不足で避難命令を出すべきかどうか判断に迷うというようなことで、いろんな対応策に問題があったわけでありますが、この点どんなふうに考えておられるか、今後の対策として何か考えておられることがあるのかどうかということが一点。  それから、もう一点は、最後になりますが、やっぱり利根水系、特に小貝川については、過去何回もはんらんの歴史を持っているだけに抜本的な改修をしてほしいという声が非常に強いわけであります。特に建設省なり県なりの資料で四十五カ所も重要水防区域、これは逆に言えば危険区域ということで指定をされた区域があるわけですね。この人たちにとっては、きわめて今度の決壊に即して言えば、不安で不安でしょうがないということが言われているわけであります。その点で、この具体的なそれぞれの弱点あるいは危険個所についてどういう対策を持ち合わせているのか。その計画や実施状況についてめどが立っているのかどうか。  以上、二点をお伺いして私の質問を終わりたいと思います。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) 最初の御質問でございますが、私ども、連絡体制といたしましては、たとえば水防団に対する水防警報、そういったものを地元市町村を経由いたしまして、あるいは直接の場合もございますが、水防組合に伝達するということでございまして、今回の災害の際も、水防警報が待機体制あるいは準備体制それから出動と三段階ございますけれども、そういったものはすべて順調に支障なく伝達されておったということを確認してございます。  それから、小貝川全体の根本的な改修ということでございますが、確かに水防計画に重要水防個所というのが挙がってございます。これは全国の河川、すべての河川がそれ相当の水防個所を挙げて、そこに対して特に注目しつつ水防活動を行い、警戒を行うということになっておるわけでございまして、小貝川の場合につきましては、やはり基本的な改修を行わなければならないと。先ほど申し上げましたように、合流点をつけかえるというような過去の計画の経緯もございましたけれども、これを昨年の末に新しい工事実施基本計画を立てまして、現在の堤防をさらに腹づけ補強いたしまして、また護岸等も必要があるところは当然やっていかなきゃいかないわけでございますが、こういった昨年末改定いたしました基本計画に基づきまして、改修事業を促進してまいらなければいけない、そう思っておるところでございます。そのためにはやはり地元の御協力を得ませんと順調に進むというわけにはまいりません。用地の買収の問題もございます。いろんな点での地元の御協力を得まして、今後最大の努力を払ってまいりたい、そう思っておるところでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 応急措置、破堤後の対応に問題がなかったのかという……。

川本正知建設省河川局長

○説明員(川本正知君) 何か聞き漏らしましたか。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 いや、建設省じゃなくて、これは自治省になるのか国土庁になるのか知りませんが、破堤後の対応に情報不足とか混乱がなかったか。

土井豊消防庁防災課長

○説明員(土井豊君) 県の消防防災課から私ども概況の報告を受けておりますが、県の消防防災課と各地方事務所を結ぶ無線その他の状況等につきましては連絡状況は良好であったという報告を受けております。  なお、地域住民の避難の問題でございますけれども、消防庁といたしましては、いろんな災害を想定をして、実際上そういう災害が起こった場合の避難訓練等日ごろから実施するようにと、そういうことにつきまして指導しておりまして、今度の問題等先生御指摘のような点があるいはあったのかと思いますけれども、いずれ詳細な報告を受けまして適切な指導に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 台風十五号の影響で、私ども静岡県も、先ほどの質問にありましたように、小貝川や長野県の須坂、同様大変な被害を受けたわけでありますが、この中で、先ほどの報告によりますと、いろんな点で予防的な措置をすればこのような被害はなかったんじゃないか、いま矢田部質問にもありましたけれども、これは天災ではなくて人災ではないかと言われるような点が数々見受けられるわけでありますが、災害に遭ったからすぐ応急工事ということについては、私は建設省はそれなりに対応していると思います。しかしながら、この点について国土庁長官は単なる財政上の問題というだけでなくて、災害があったらその数十倍に当たる費用を捻出しなければいけないということから考えて、だれが考えても国土保全の立場から、災害の予防措置からいってこれを何とかしなければいけないという判断が下された場合においては、政府としてもこれに対応すべきであるというように考えているわけでありますが、その点について長官の御意見をお伺いいたしたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 災害の予防対策をやるべしという御説には賛成でございます。御承知のように医学でもこのごろは予防医学というのが非常に唱えられているようなわけで、災害に対しても御説賛成で、ぜひそういうふうにできるだけこれからやるべきであると考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 そこで、災害対策委員会の皆さん方が静岡海岸を視察をされました。これは静岡市の市街地を背景にいたしまして静岡と久能と清水、これは清水港に続いているわけでありますが、この地域が五十四年災で台風二十号によって二千百メーターも決壊いたしました。この地域はイチゴの産地であって、観光農業として全国的にも相当有名なところでありますが、これが国道百五十号線の決壊は申すに及ばず、田畑まで巻き込んで、そうして収拾つかない大混乱に陥り、人命の非常に不安に脅かされたのでありますけれども、この点については建設省も真剣に取り組みました。しかしその後、当時建設省は認めておったわけでありますけれども、その東地区の西平松というところがあって、中平松というところがあって、古宿というところがあって、青沢というところがあって、こういうところが全部将来近いうちに決壊するということが言われておったわけでありますが、この点についてそうだとするならば、ひとつ海岸事業の関係等もあり、これは直轄海岸でありますから、そういう意味から言ってみても早急に手当てをすべきであったと、こう考えているわけでございますけれども、この点について河川局長の御意見をお伺いいたしたいと思います。

岡田朋建設省河川局海岸課長

○説明員(岡田朋君) お答えいたします。  静岡海岸につきましては、現在、補助事業といたしまして海岸保全事業の推進を図っておるところでございますが、その海岸は駿河湾の一番中央部に位置しておりまして、非常に急深の海岸ということで、太平洋の波がもろにかぶる非常に厳しい海岸でございます。これに対処するために、現在、海岸保全事業といたしまして、基本的な施設として離岸堤の設置等鋭意推進しておるところでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 離岸堤も二基か三基だと思ったんですけれども、私もこの辺に住んでおりますから常に関心を持っているわけでありますが、まだまだ離岸堤の要請個所というのは東に向かってずっと広いんです。それよりもこの地域は、海岸の堤防と、そのもとに波殺しをやって、その先にいわゆる離岸堤と、こういう方式にならなければ災害を予防できないというように考えているわけでありますが、この点長官、はっきりわかっているにもかかわらず措置できない、この隘路についてあなたは国土保全の最高責任者としてどうお考えになっておられますか。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) そういう専門的なことはわかりかねるんですが、御趣旨の点は十分わかっておりまして、ぜひ研究して御期待に沿うようにいたしたいと思っております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 長官、研究していたら百年も二百年もかかるんですから、ですからわかっていたらこの点を、あなたも政府内の実力大臣ですから、もう少しがんばってもらわなきゃ困ると思うんでありますが、住民が非常に心配しておりますのは、災害が起こって人命が非常に危ないというようなことと、現に車が全部ストップということにならなければやってくれないというこの体質ですね。これはやはり問題じゃないかというように地元の皆さんは大変憤激しているわけでありますが、この点については単なる研究だけじゃいけないと思うんですけれども、決意を聞きたいと思うんです。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) それほど地元の人が非常に困っておることを政府としてもまだ十分やっていないという御説でございますが、ぜひ御期待に沿うように各省庁連携をとりまして対策を考えていきたいと、こう思っております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 この地域における海岸の浸食が西の方からだんだんだんだん東の方へずっと寄っていくと、このことは先ほども熊谷理事の報告にもありましたけれども、大変もろに太平洋の怒濤がぶち当たる。今度も瞬間的には六・五メーターも高波があったということを現地の人は言っているわけでありますが、その高波が護岸の下の部分を削り取っていってしまう。この原因等について、部分的に進行していく災害ですね、それと工事の関係等について問題点はあるのかないのか、その点についてひとつ関係者からお伺いいたしたいと思うんです。

岡田朋建設省河川局海岸課長

○説明員(岡田朋君) 当海岸につきましては、先ほど申し上げましたように非常に波の現象が厳しいところでございまして、それに伴いまして海岸の浸食が起こるわけでございます。海岸浸食のいろいろな機構につきましてはいろいろ現在研究が進められておるところでございますが、まだ学問的にもはっきり定量的な把握が困難な状況でございます。したがいまして、現地の浸食の状況等を見ながら、鋭意重要な個所につきまして重点的な整備を図っていきたいというふうに考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 この原因についてははっきりわからないと、こういうことだそうでありますが、これはダムの建設によって土砂の流出がないということも一つの原因だと思うんです。それから、この地方のいわゆる港湾の建設やその他によって堤防が沖合いにずっと長く差し出ていると、こういう点も黒潮の流れ等についてさえぎっているんじゃないかというようなこととか、台風による進路の方向とか、いろんなことをやっぱり地元の人たちを含めて議論をいたしているわけでありますが、これに対する工事のやり方ですね。内容等についてはどんなふうに考えていらっしゃるかお伺いいたしたいと思うんです。

谷口雅宥建設省河川局防災課長

○説明員(谷口雅宥君) いまいろいろお話がございましたように、この海岸は、特に五十二年から非常に浸食あるいは海岸堤防の災害が頻発しておるわけでございますけれども、海岸堤防が決壊するといったような大きな被災を受けました五十二年、あるいは五十四年につきましては、特に再度災害を防止するというような観点から、堤防だけでなくて、先生おっしゃいます波を殺すための根固めのブロックとかあるいは波打ち際に設置する消波堤、ブロックを積み重ねました消波堤といったようなものを総合的に組み合わせまして、波のエネルギーをできるだけ殺すというふうな観点で工事を進めていっておるというのが実情でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 五十四年災で二千百メーター、今回が二百六十メーターですか、そういうことになりますと、二千百メータープラス二百六十メーターのこの地域に向かって消波ブロックと離岸堤をつくるということについては建設省としても了解ですか。その意思がありますか。

谷口雅宥建設省河川局防災課長

○説明員(谷口雅宥君) いま先生のおっしゃいました消波堤につきましては災害復旧工事とあわせて行います改良費を加えまして、被災を受けた延長について消波堤についてはやろうという考え方で現在検討を進めておる最中でございます。  で、もう一つの離岸堤につきましては、これは海岸保全施設の整備事業の中で実施しておるものでございますけれども、御承知のように海岸事業五カ年計画等の中で鋭意整備を進めているというのが実態でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 私どもの静岡県には、由比の地すべりというのがあるんですよ。これは国鉄とそれから国道一号線とそれからバイパスとそれから東名高速道路と、四つがネコの額のようなところを実は通っているんです。今回も、十五号ないし十八号で、昭和三十六年でしたか、二百万立米が地すべりをしたわけですね。昭和四十九年の七夕豪雨のときには、倉沢大沢を初めとする各小河川または沢に大変土砂が堆積して詰まって、しかもこの東海道本線の下、そしてこの東名高速道路の下が非常に樋門が小さい、直径が小さい、そのために詰まってしまって大変な災害を起こした。国鉄も一週間ぐらい交通しなかったというようなことが実はあったわけです。それくらい大きいところですが、この樋門を大きくしさえすれば災害は起こらなかった、したがって人災だというように実は言われているわけです。こういうようなことが、特に私どもは東海道ベルト地帯に位しておって、しかも交通の要衝でありながら非常に地勢的には太平洋の怒濤をもろに受けるというようなところでございますので、東名高速道路はこの地域においては一時通過を差しとめたということさえ今回あったわけであります。台風の通過県でありますからいろいろの問題はあるわけでございますけれども、そういう点についてひとつ長官、予防措置——あなたは医療のことを言われたんですけれども、医療と同じような立場で、やっぱりこれも人命、財産に対して大変な損害をもたらすし、しかもこれはほうっておけない、経済的な問題さえこれはしょっているわけでありますから、この問題については地元民の相当な怒りの声があるということをひとつ胸に置いて、再度ひとつ御意見を承りたい、こう思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 御指摘の海岸が非常に大変な災害をこうむっておるということ、よく了承しました。私も兵庫県の淡路島の西海岸の方におって、昔は海岸の道路がもう毎年浸食されて決壊しておった。それが最近は建設省の工事が、工法がよくなったせいか全然微動だもしなくなって安心しておるんですが、先生のおっしゃったところが依然としてそういう災害をこうむっておる、災害のたびごとに決壊しておるというような事情を聞きまして、はなはだ大変なところであろう、こう思っておりますが、ぜひ、事情はよくわかりましたので、その地元の方々の切実な要望もわかりましたので、建設省とも連絡して、これは専門家でないとわかりませんがかなり工事がむずかしいんであろうと思いますが、ぜひ建設省と連絡をとって速やかに対策をやるように善処方を要望して進めていきたいと思っておりますから、しばらくお待ちを願いたいと思います。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 国土保全という立場から、海岸事業の重要性ということについては全くよくわかるし、言をまたないところでございますけれども、私どもが視察いたしました遠州海岸、静岡海岸というものは、これは特にこの点が強く要望されている点でございます。で、遠州海岸を見ましたけれども、水際線が二百メートルも後退している、この原因もやっぱりわからないわけでございますけれども、この点については何といってもやっぱり海へ土砂が流出をしないという、減少したという、これが一番大きな点だと思うんでありますが、直轄海岸として整備事業の行われている五島工区ですね、浜松海岸の西側の地区、この事業の計画とそれから今後の計画、この点について海岸課長からお伺いしたいと思います。

岡田朋建設省河川局海岸課長

○説明員(岡田朋君) お答えいたします。  遠州海岸につきましては、直轄事業で海岸保全事業を現在進めているところでございますが、現在やっておりますのは、汀線沿いに消波工の設置をやっておるところでございます。かなり事業は進捗しておりまして、消波工の設置につきましてはあと二年か二年半程度で大体概成する見込みになっております。これがあと完成いたしますと、今後はさらにまた抜本的な対策ということで検討を進めてまいりたいと思っております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 海岸課長、ここも離岸堤が強く要望されていると思うんですね。ここも遠浅でなくてすぐ深いところに入るものですから、相当金がかかると思うんです。この点についての用意はあるんですか。

岡田朋建設省河川局海岸課長

○説明員(岡田朋君) 予算的な制約もございますので、現在消波工の設置をやっておるわけでございますが、さらにまた離岸堤の設置につきましても、消波工の設置で緊急的な対策が概成した後、また引き続いて事業の推進を図るという考え方を現在持っておるところでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 今回の災害、特に静岡海岸については査定官が十日か十一日に行ったはずですけれども、私は海外におりましたものですからわかりませんが、その報告と、この災害の復旧に対する大蔵省との折衝はできたんですか。

谷口雅宥建設省河川局防災課長

○説明員(谷口雅宥君) 台風十五号によります被災個所はこの海岸で四カ所ございました。それにつきましては、先日十日に緊急査定を行いました。で、この十五号による被災の前、すでにことしの三月に風浪によって被災をしておりまして、その一部が増加したわけでございますけれども、その三月に被災した延長を含め、今回の台風十五号の被災個所も含めまして災害助成というふうなことを現在大蔵省とわれわれとの間で協議を行っている最中でございます。いずれこういった事業を本格化して工事の進捗を図ろうという考えでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 大蔵省いますか。——この緊急を要する案件なんですがね、いま折衝中ということですけれども、もうすでに一週間近くたっているわけであります。その辺についての大体結論というものは出たんですか、どうですか。

藤原和人大蔵省主計局主計官

○説明員(藤原和人君) 私、実は地震の関係の御質問ということで参りまして、担当の直接の責任者じゃないものでございますから、責任ある答弁を申し上げられないものですから御容赦願います。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 災害担当の査定官に早急にこの結論を得るように話をしておいてください。  私はこれから地震対策についてこの際お伺いいたしたいと思うんでありますが、静岡県は東海地震によるところの地震対策強化地域に指定されております。これは東海道は六県指定されているわけでありますが、この中で、去る九月一日にも県民が二百十一万も参加をした、もちろん私たちの地域においても町内会単位に、まさしく実戦のような訓練を実はされているわけであります。その中で、家庭の中でやはりこの地震の緊急事態に備える、こういう体制が私はどこの県よりも進んでいるんじゃないかと考えるくらいに、実はその緊急性を帯びた感覚のもとにこの訓練に参加した、こういうことでございます。長官もこれに参加されたわけでありますけれども、東海地震に備えて今後ひとつ、この財政特例法の関係もあるわけでありますが、長官の決意も聞きたい、このように考えます。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 九月一日には防災デーで私も参加いたした次第であります。総合防災訓練は、御承知のとおりこのたびは非常に積極的に各般にわたってやられました。たとえばターミナル駅における混雑防止訓練等はこのたび初めてやりました。静岡県ではいまお説のとおり二百十一万も参加されたそうで、全体としては参加人員は千二百万人ということを存じております。また、静岡県知事は地震知事と言われるくらい地震に対する認識が非常に全国一で、私どももしばしばその教えを受けておるくらいの実情でございます。深く敬意を表する次第であります。  で、今後どういうことをやるかと言いますと、ここにも出ておりますが、第一は、総合防災訓練について逐年この内容を高度化し、積極化してやります。第二は、地震観測体制の強化を図っていきます。第三は、東海地方を中心とする地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業を今後とも積極的にやります。第四、南関東地域における災害緊急対策及び防災性の強化等に資するための被害想定調査を——これは最近始めたところであります——実施する等、いろいろ関係機関と連絡をとってこれを一層推進していく、こういうことももう決定して進めておるところでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 この地震防災対策の強化という点については金がかかるんですね。これはその避難地と、避難路と、消防用施設と、緊急輸送を確保するために必要な道路、港湾施設、こういう四つの点に実はしぼられてくると思うんでありますが、地震対策強化地域として東海六県が財政特例法で、一つは、やはり強制的にこういう施設をつくりなさいと言って、特に県、市町村に対する命令をすると。それからもう一つは、国の助成の率のかさ上げをすると。この二つの点で財政措置がとられるということだと思うんでありますが、今回の、行革問題が騒がれているわけであります。その中で特にこの特例として、かさ上げをしてきた市町村に対するこのかさ上げ部分の六分の一を切ってしまうという点については、これは切らないということに決まったということで喜ばれているわけでありますけれども、法律に義務づけられた事業として、東海六県の関係もさることながら、特にその六割が静岡県だというように言われているし、東南海地震や百二十年前の安政の大地震、この二つを想定しながら対策を進めているということでございますので、その点について、大体いままでで第一次査定が行われ、それから第二次査定も行われるようでありますけれども、国の負担分、県、市町村、あるいはまた社団法人等の負担もあるでしょう、それらを総合いたしまして大体どれくらいの金が、静岡県の分で結構ですからお教えいただきたい、こう思います。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) 先ほどの地震財特法の関係についてまずお答えいたしたいと思うんでございますが、地震財特法もいわゆる行革関連法案の中に含まれるということではございますけれども、八月二十五日の閣議決定によりますと、かさ上げ補助の引き下げの対象になります事業は都道府県及び指定都市が行う事業に限定されるということでございまして、実はこの地震財特法でかさ上げの対象となっている事業のほとんどすべてが市町村の事業でございまして、したがいましてかさ上げ対象事業の実施には支障を生じないというふうに考えておるところでございます。  それから、地震対策緊急整備事業の推進に関しての御質問であろうかと思いますが、御案内のとおり、五十五年度から五十九年度までの五カ年間にわたりましてこの事業を実施いたしておるところでございますが、総額が六県合わせまして三千五百七十億ほどに相なっております。そのうち静岡県分は千九百一億円でございます。これらの事業のうち、財特法のかさ上げ対象分についてはただいま申し上げましたように支障はないわけでございますし、また、その他の事業につきましては今回の行革とは一応関係はないわけでございまして、私どもといたしましては、五年間に決められましたこの事業が遂行できますように関係省庁ともいろいろ相談をしながら事業の進捗を図っておるという状況であります。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 いまのは第一次査定の分でしょう。去年の暮れに査定をした分ですね。  第二次査定が申請されていると思うんです。これは六県とも申請されていると思うんですけれども、その額についてひとつ説明してもらいたいと思います。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) 第一次計画分と申しますか、確かにいま申し上げました三千五百七十億はそういうことでございます。  で、実は計画に追加される事業といたしましては公立の小中学校の改築等があるんでございますけれども、これは現在耐震度の調査をしておる段階でございまして、私どものところにまだその具体的な額について関係県から相談に来ておるという状態まで至っておりません。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 これに関連いたしまして、いわゆる国で補助をするという、それから国でこういう設備をしなさい、いわゆる強制命令を出すという、この関係はそれはそれでわかるわけでありますけれども、問題は、そういう補助の対象にならないいわゆる公共企業体——国鉄と電電公社というものがあるわけですよ。この関係については、大蔵省、国でこれだけの、第一次査定分として三千五百七十億円出しますよと、東海六県。そのうち静岡県は千九百億ですよということを言っても、今度は問題は交通とそして通信ですね。この辺私たちは非常に重要視しているわけでありますが、これについてはどういう措置をとるんですか。

藤原和人大蔵省主計局主計官

○説明員(藤原和人君) 国鉄、電電につきましては、私も実は直接担当してないわけでございますが、それぞれの計画の中で必要な措置をやることになっているんではないかと思われますけれども、直接担当してないものでございますからそれ以上申し上げられないわけでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 交通の大混乱が起こると思うのです。それから通信関係等についてもこの前の静岡県の伊豆大島近海地震というのがありました。このときに非常に流言飛語が飛んで、テレビでもってちょっと言ったことが大混乱に陥ってパニックを起こしたんですよ。そういうこともあって、やはり電話とか、そういう特に国鉄と電電の関係は相当混乱が予想されておるんです。たとえば、新幹線が途中でとまってしまったらこれは給食の関係やあるいはまた医療の関係、水の関係、いろんな関係で困ってしまうだろうし、電話も各家庭がそれこそいろんな連絡するにも家庭の電話は一切絶ってしまうというようなことも言われているわけです。しかもこの施設の損壊という問題を考えたら大変な事態になると思うんでありますが、国鉄の方から、予算的には対政府の方からの援助というものはどうなっているのか、現状はどうなっているのか、お聞きいたしたいと思うんです。

村上郁雄日本国有鉄道施設局管理課長

○説明員(村上郁雄君) 東海地震対策といたしまして、たとえば盛土の軟弱地盤地帯とかあるいは橋台裏の盛土の沈下対策とか、そういったようなことを行うことによりまして混乱を少しでも少なくするというために必要な費用としましては総額で約一千億円ぐらいと見積もっております。それに対しまして現状は特別に地震対策としての補助金は国鉄としては受けておりません。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) お答えいたします。  予算の前に、電電公社関係の東海地震関係に関する基本的な考え方を申し上げたいと思うんでございますけれども、これは別に地震だけでなくて、台風とか風水害にもやはり大事な考えだと思っておりますが、三つの考え方を立てましてやっております。  一つは、設備自体をこうした災害に強くしておくということを基本にやっております。たとえば、アンテナでありますと相当強い地震が参りましてもアンテナが倒れないようにボルトを強化しますとか、あるいは先生先ほどおっしゃいましたような津波が来る地帯におけるケーブル、これは流れてしまうと困りますのでそれを別のルートに移し変える、あるいは局舎のかさ上げをやるとか、たとえばそんなような物理的に強くしておくということのほかに、仮にその局舎がやられましても、ほかのルートで通話が運ばれるというようなことも考えております。システム全体として強化を図る、これは一つの考えでございます。  それからもう一つは、そうは申しましても不幸にして設備がやられるということも想定いたしまして、そのような場合にはやはり全面的にその被災地と外との通信が途絶することのないように、特に重要な災害対策機関でございますとか、救護活動をされる方々の電話、これは何が何でも確保するということで、すでに無線電話機でありますとか、被災地における臨時の公衆電話でありますとか、このようなものがすぐにつけられるような措置を講じております。  それから三番目は、当然の話でありますが、早くこれを復旧するということでありまして、機材の配備でありますとか輸送の問題、それから応援復旧のための要員の確保の問題、これを計画しておく。  この三本の柱でやっておるわけでございますが、特に東海地震につきましては、先生もおっしゃいましたように非常に大きな特徴が三つあると思うわけでございますが、警戒宣言が出るということは一つの大きな特徴でございまして、そうなりますと大変大きな通話需要が起こると。平常の何十倍という通話需要が起こるということでございまして、これは設備がやられなくてもそのような状態が起こると。そうしますと、先ほど申し上げましたような一般論では大事な通話がさばけないと、災害対策機関でありますとかの通話がさばけませんので、一般の方々には利用をちょっと御遠慮していただきまして優先的にそういう重要な通話を通していただく、そのかわり一般のお客さんには青色とか黄色の公衆電話、これからは通話がさばけるようにしたいというようなことを一つ考えてございます。  それからもう一つは、東海道地帯がやられますと、いわゆるベルト地帯でございまして、全国のネットワークが混乱するということがございます。それで回線を東海道だけでなくて、中央道あるいは北陸道、これに分散いたしまして全国のネットワークを確保する、これが二番目の考え方でございます。  それからもう一つは、震度六以上の揺れが予想されるという地域でございますので、相当な被害が起こる、考えられないような被害が起こるということに対する応援体制、これはいままでの考え方を抜本的に改めましてそういう対策を打ってまいりたい、こういうことがございます。  それから予算の関係でございますが、国の御方針に従いまして地震対策全般につきましては五十九年度末完了という御指示をいただいているわけでございますが、特に東海地域につきましては、私どものお認めいただきました設備予算の中で前倒し計画で計画しているところでございまして、五十七年度計画で大体完了する、いま申し上げましたようなほかにいろいろございますが、完了する予定でございまして、このほか残るものとしましては、国、県、市などで整備されます道路の整備の問題とか、そういうことに合わせましてケーブルルートを入れかえをするというようなものが残るというような感じになっておるところでございまして、力を東海地域の対策に入れておるということを御報告申し上げたい。  以上でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 お金は幾ら、予算は。

菊地信一郎日本電信電話公社保全局長

○説明員(菊地信一郎君) 具体的に申し上げますと、五十六年度の予算といたしましては東海地域の強化分といたしまして七十四億を通しております。  それから五十七年度はまだ概計の問題でございまして、これからお決めいただくわけでありますが、約五十億程度と。そのほか、先ほど申し上げましたように、五十八年度以降さらに国、県、市の御方針に合わせましてケーブルのルートの入れかえでありますとか、そういうようなものが残っておりますので、この額につきましては現在御相談をしながら推計をしている段階でございまして、まだ確定しておらない状態でございます。  以上でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 最後に私は、長官、このように国で措置しないで、全体の予算の中で、大体伸び率はゼロという中で予算を決めていくということになりますと、ほかの方が全部削られちゃうわけですね。それからインフレはどんどん高進する、物価も上がるということの中でやはり先ほどから私が申し上げているように、静岡県としては緊急性の問題として対応しているということでありまして、国鉄と電電が特にこれはもうその対応を一刻も早く迫られている、独自で対策を講じているという点があると思うのでありますから、その点はひとつ閣議の方で長官から強力に言っていただいて、片方ができたけれども、片方ができなければちぐはぐのものになってしまって効果は全く半減以下ということになってしまいますので、その点に対する長官の方針を聞いて私の質問を終わりたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 御説ごもっともでございますので、ぜひ各省庁とも連絡してそういう方針で進んでいきたい、こう思っております。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 私は、今回の災害の質問をするに当たりまして冒頭、災害によりまして犠牲をこうむられた犠牲者の皆さんの冥福を祈るとともに、家族の皆さんにお見舞いを申し上げたいと存じます。  さて、わが党の持ち時間との関係がございますので、私は私の質問事項、一字一句質問することを全部通告してありますから、もう皆さんそれぞれ読まれていると思うんです。そこで、基本的な部分について長官と審議官にお願いと意見を聞いておきたいと思うんです。  まず一つは、同僚議員からもお話がありましたように、国民生活の問題や財産を守るということは、政治の一番私は中心でなきゃならぬと思うんです。きょう自民党、熊谷理事さんおいでになりますが、ごらんになってください。私は決して自民党さん、理事さんを責めようとは思いません。本当に思いません。だけれども、いま長官の答弁を聞いておったり、それからいま取り組んでいる状態を見たらどうごらんになりますか。野党の皆さん全部そろっておられるじゃないですか。こういう状態の中で災害の問題を深刻に受けとめて考えている姿勢があるかといったら、客観的に全くないといわれてもどうしようもないんじゃないですか。もちろん国会が閉会中であるという特殊事情は認めます。しかし、余りにも災害特別委員会が事務的に運ばれているというような私は感がするんですが、長官、この件についてあなたの見解を聞きたい。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 与党の委員が見ましたところ一人ですかな、非常に少ないのはまことにお説のごとく残念に存じます。ぜひもう少し出席されんことを私どももお願い申し上げたい、こう考えております。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 これ以上は申し上げませんが、どうぞしんしゃくしていただきたいと思うんです。  それからもう一つは、予防の問題についていろんなお話がありましたが、長官の見解は見解なりに承りました。しかし、時間がございませんので、私の要求をぜひ入れてほしいんですが、審議官にもお願いしたいんですが、つまり予防が必要であるというんであれば、国土庁がこの災害問題についてのあらかた取りまとめをされる庁だと私は思うんです。したがいまして、予防についての基本的な見解とか、今後の見通しとか、どういう方針で臨むかということは、方針が当然あるはずだと思うんです。それを文字にあらわしたものを委員会に提出してくれませんか。長官がやります、必ずやりますという答弁をここでいただいても事実私はわからぬです、正直言って。どういう考え方でこれからの災害に対しての予防の、つまり手だて、対策をとるのか、これを、考え方をきちっとしたものが私はあると思うんですよ。それを提出していただきたいのが一つです。  それからもう一つは、財政再建と災害の問題ですが、財政再建のための臨調において、地域特例によるかさ上げの問題であるとか、災害関係事業などについて、新聞情報では災害対策は聖域で除外するとかあるいは特例措置は県及び政令指定都市に限定するというようなことを報道されていますし、それから長官もこの席で、ある程度災害関係については除外の線で努力するということを私の質問でも答えられています。したがいまして、今後どういう方針で臨まれていくのか、政府内部の基本的な統一した見解を私はお聞かせいただきたいと思うんです。  三つ目は、五十七年度予算に係る問題として、具体的にこれは建設省にもお願いしたいんですが、どういう予算の要求をされているのか。またやられていないというんであればどういうことでやろうとしているのか、それを示していただけませんか。そしてそのことが幾らここで議論されたとしても、国全体の予算ですからかかわりを全部持つわけですね。だからそれは国会の予算委員会で今度は審議すればいいと思うんです。しかし災害特別委員会が、政府も委員会も積極的にどういうふうに取り組んでいこうとしているのか、また取り組みたいとしているのか国民の前に明らかにしなきゃならぬのじゃないですか。そういう意味では、私は具体的にもっと真髄をついた答弁をしていただかないと、全く、災害特別委員会は、事務的に考えてならぬですよ。そういうことについて長官並びに審議官の御意見を承りたいと思うんです。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) 災害関係と申しますか、防災関係事業の予算編成に当たりましての国土庁の取り組みの問題でございますが、実は各年度におきます防災関係事業の予算化されました事業につきましては、当委員会へ毎年度資料を提出をいたしておるところでございます。また、その防災関係の事業に対する政府の取り組みにつきましては、これは基本的には災害対策基本法その他で定められているところでございまして、その線に沿って事業を実施しておるということであろうかと思います。  次に、災害関連事業と地域特例の関係でございますけれども、私どもはせんだっても長官から御答弁を申し上げましたように、災害復旧事業は被災地の復旧のために緊急に対応すべき事業であり、かつ一時的に地元の地方団体に過重な財政負担を強いるというものでもございますので、一般の特例と同一に扱うということは問題であるという考え方でこの問題に終始対応してまいったわけであります。幸いにいたしまして八月二十五日に閣議決定されました「行財政改革に関する一括法案の作成等について」によりますと、私どものこのような考え方がしんしゃくされまして、災害復旧に係る事業は国の特例負担の引き下げの対象から除外されておるというところでございますので御報告申し上げたいと思うんであります。  それから、来年度の災害関係予算についての国土庁の考え方でございますが、財政再建という厳しい財政環境のもとにはございますけれども、災害対策に関係のございます事業はきわめて重要かつ緊急なものであるというふうに考えておりまして、したがいまして、各省庁におかれましてもその予算の確保に最大限の努力をしていただきたいということを実は要請をしておるような次第であります。今後ともそのような方向で各省と連絡を密にしながら予算確保に全力を挙げてまいりたいと考えております。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 建設省の意見聞かせてください。

谷口雅宥建設省河川局防災課長

○説明員(谷口雅宥君) 建設省といたしましては、来年度の災害関係の予算につきましても早期復旧ということを積極的に推進するという考え方で予算を考えてございます。さらに本年度の事業につきましては早期に査定を実施しましてできるだけ早くその実施を図っていきたいというふうに考えております。また、いわゆる災害個所につきまして改良復旧事業あるいは激特事業というふうなものをあわせまして、特に災害の大きかったところに対して集中的に事業を進めていきたいというふうに考えておるわけであります。来年度予算、非常に財政的に厳しいという状況でございますけれども、こういった災害の発生を防止するためにはやはりその前の対策ということが非常に大きい重要なものでございますので、内水対策といったことを含めまして、全般的な河川改修事業の促進、あるいは土石流対策といったことを中心にしました砂防事業の推進といったことを含めましてこの大きかった災害に対してできるだけ事業の促進を図っていきたいというふうに考えております。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 時間がありませんので、これ以上話ししませんけれども、どうぞ私の部屋でも結構ですから、私が納得いくように説明していただけませんか。  いま長官にお願いしたいことは、いま審議官のお話じゃありませんが、災害復旧に関しては長官の努力は本当に多とします。しかし、復旧長官というようなことにならないように、予防長官と言われるように次の予算折衝に当たっても各省庁に対する督励をぜひお願い申し上げたいと思うんです。  それから、厚生省には炊き出しの問題の御質問を申し上げておりましたが、大変申しわけありませんが、また部屋にでも来て御説明していただきたいと思うんです、時間がありませんので。  そこで私は、いま熊谷理事からも報告が行われました調査に関することについての長野県に関してこれから質問をいたしたいと思います。  特に長野県の須坂の問題でありますが、須坂の問題についてはここにきょう災害特別委員の皆さんも当地に視察に出席をいたし、政府委員も出席されたと思うんです。私は正直言うと、あの須坂に参りまして、もう土石流が大変な量で、また流木も大変で、私はあそこの市長さんの説明についていけなかったんですよ。一番後ろからもう汗びしょびしょ流しながらついていくのが精いっぱいだったんです。しかし、あそこの市長さんが、とにかく先頭に立って各地を涙ながらに話をして、どうしても見てほしい、どうしても何とかしてほしいという切実な願い事ですね、私は大変感激いたしました。それに引きかえ、先ほども申し上げましたように、国政レベルに携わるわれわれがあの人たちの気持ちを気持ちとしてどれだけ復旧をやったのかというと、私は大変自分自身も反省しています。そういう意味でまずこの須坂の問題について、なぜああいう問題が起きたのか、原因についてぜひ知らせてほしいし、ああいうことを二度と起こさせないためには、現地で要望の強いダムの建設などについてどういう見解を持っているのかお尋ねしたいと思うんです。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) お答えいたします。  長野県の須城市の仁礼地区を襲いました土石流は、連続雨量で二百二十七ミリ、これは八月二十二日の二時から二十三日の九時まで降っておりますが、日雨量にいたしますと二百三ミリと、二十二日の九時から二十三日の九時まででございます。最大時間雨量は四十ミリでございますが、これはいずれも菅平の観測所で観測しております。こういった台風十五号によります集中豪雨によりまして八月二十三日に、朝の六時でございますが、宇原川の上流約六キロメートルの地点において崩壊が起こったわけでございます。この崩壊の大きさは、高さが五十メートルほどでございまして、幅が四十メートル、深さが八メートルございまして、土量は約一万六千立方メートルでございますが、これが直接の原因となっております。約六キロメートルの河道の両岸あるいは河床を削りまして、これは二メートルから四メートル程度でございますが、また川幅につきましても三倍ないし四倍というふうに拡大しながら流下をいたしまして大災害に発達したわけでございます。  以上でございます。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 持ち時間との関係があって細かにお話できませんけれども、とにかくあの須坂の問題については早急に住民の皆さんが、市長さん初め、安心できるように政府の御努力を要請しておきたいと思うんです。特にここに青島先生もおいでになりますけれども、もう青島先生がテレビの中でも自分の見解を述べられておりましたけれども、本当にもうだれが行っても大変なところですから、どうぞ政府もその点を意を体して処置していただきたいと思うんです。  次に、松代地区の問題について御質問申し上げます。  長野県の松代地区における家屋浸水それから農地冠水などの災害についてでありますが、この地区は蛭川とか藤沢川とか神田川などの中小河川の内水はんらんによる災害でございました。これは千曲川が増水したために逆流を防ぐために蛭川水門を閉鎖したことによって内水はんらんが当然起こったというように言われています。この内水に対する措置が講ぜられていないのはどうもいかがかと私は思うんです。そこで地元からの意見、要望の強い内水排除設備の設置、中小河川の改修などについてどのように対処されているのか、また今後の方針についてもあわせて聞かせていただきたいと思います。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 御指摘の松代地区でございますが、いま先生がお話ありましたように、千曲川の支川に蛭川というのがございます。その蛭川の支川になりますが、下流の方から左支川に神田川というのがございます。その上流に参りまして右支川に藤沢川というのがございます。これにつきまして上流の藤沢川地区の今回の内水につきましては、いまその下流の蛭川に狭窄部分がございまして、ショートカットの計画を鋭意進めているところでございます。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 治水課長ね、われわれも調査しているから、委員の質問に関係してどうするのかというように答えてください。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) わかりました。それでこの地区につきましてはショートカットを促進し、それから藤沢川の改修を進めていくということで鋭意進めてまいりたいと思います。  それから神田川でございますが、これは特に内水がひどかったわけでございまして、早速内水の調査をやることにしておりまして、この調査を踏まえまして、神田川の一部改修もございましょうし、それから内水自体のポンプ排水の問題等もあわせまして今後必要な措置をしていくという方針でございます。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 どうぞしっかりやっていただきたいと思うんです。  それからその次は、松川町のひょうの被害についてですが、松川町では六月九日の降ひょうで果物を中心に被害を受け、ナシ、リンゴなど先ほど熊谷委員の実情報告が行われたとおりであります。  そこで私が聞きたいことは、この地元では被害を受けた果物に特別規格を設けて市場流通を図ったり、あるいは学校給食用として用途を見つけたい意向であるわけです。そこでこういう人たちに対する農水省とか文部省では、これらについてどういう指導を行われたのか聞かせていただけませんか。

小坂隆雄農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長

○説明員(小坂隆雄君) お答えいたします。  果実の出荷規格につきましては、全国標準規格に基づきまして各県ごとに定められておるわけでございますが、被害を受けた果実に特別の規格を設けるかどうか、いわゆる産地の事情によってなされるものというふうに考えておるわけでございます。  長野県におきましては、果実の出荷につきましては、県の規格を設定いたしましてこれに基づいて出荷いたしておるわけでございます。先生御指摘のようにことしの六月上旬に降ひょうがございまして、そういった被害果が現在ちょうど出荷時期に達しておるわけでございます。このような被害果実に係る特別規格につきましては、長野県におきまして特別規格を設定いたしまして、普通果と被害果を明確に分けて出荷いたしておるわけでございます。市場におきましても普通果と被害果が明確に区別されておることが必要なわけでございまして、このように規格が設定されますと市場流通に支障がなく、通常の取引が行われておると、このように聞いておるわけで、農林水産省といたしましても、市場に調査に入るなど被害果も適正に流通できるよう万全の関心を払ってまいっているところでございます。

奥田與志清文部省体育局学校給食課長

○説明員(奥田與志清君) 先生御存じのように、学校給食は教育の一貫としてやっているわけでございますけれども、その際に、良質で低廉な物資を確保するということ。さらに地域農産物の利用を図るということなどを尊重いたしまして、それぞれの学校で具体的な給食用物資の選定に当たっているところでございます。お話のありました松川町のこの件でございますけれども、県の教育委員会を通じまして聞きましたところ、町の教育委員会といたしましては、特に味には影響がないというふうなことから、生産者団体等からの話があれば従前どおり学校給食で使う方向で検討をしたいというふうに申しております。私どもも地域農産物を学校給食で使うというふうな観点からも、これは望ましいことだということから関係者が前向きに取り組むことを期待しているところでございます。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 この松川町の問題については、私たちも調査団として参りまして、現地農民の人たちが村沢委員長に、とにかくもうそれこそ手を握るようにしてお願いしますということを強く述べておられましたので、どうぞ各省庁で遺憾のないように、適切な指導をお願い申し上げたいと思います。  きて、最後ですが、国道百五十二号線についてこの機会に見解を聞きたいと思います。  御存じのとおり、国道百五十二号線は、先ほど報告書にありましたように、静岡県と長野県とを結ぶ百三十三キロの道路でありまして、これは現地に行きましてお尋ねしたら、きょうたまたまおいでになりますが、村沢委員長もあそこの出であり、自民党の熊谷先生もあそこの出身で、もう何回か先生方に頼んでいるけれどどうなったんですかという大変なお話で、それで共産党の近藤先生も一緒に行かれたんですが、それで百五十二号線を報告書のとおり見せていただきました。私が疑問に思ったことをお尋ねしたいんですが、現地では幻の百五十二号といってあの地図の中に点線で道路がこう入っているんですね。これは建設省にお尋ねしたいんですが、日本の地図の中に幻の国道というみたいなことで点線で入っているような国道はどのぐらいあるものですか。これをまずお聞きしたいと思うんです。  それからその次は、いままでずっと調べてみましたら、大分前から調査が建設省として行われているようですね。それがなぜ今日まで手がつかずおくれているのか、その理由についてまずお聞かせしていただきたいと思います。  それからもう一つは、これは林野庁にお尋ねしなければならぬと思うんですが、あそこへ行ってみて、まあ日本全国各地にありますけれども、笑い話になったんですが、落石注意という標識があるんです。あの落石注意というのは道路標識にはないですよね、道交法上は。あの落石注意というのは何でああいう標識が行われているのか。それで、国有林は比較的、頭上注意とか落石注意とかあるんです。どういうふうにして注意していいかわからないんですが、しかし民有林の方に行くと余りないんですね。これは、国有林がああいうことが行われて民有林がないということはどういう意味合いをなすのか。これも私は聞きたいと思うんです。  それからもう一つの問題点は、百五十二号線というものを点線のところを道路を全面的に開通をさせるというと、私は個人的で素人ですが、大変なお金がかかるんじゃないかなと思ってみたり、こう絶壁のところなものですから、非常に落石が多いですね。そういうところで工事はどうなんだろうかなと思って、それでいろいろ聞いてみたら、現在林道が生活道路として使われていると。そこで、その林道というものを国道に格上げをして、もう少し補修するというような手だてはできないんだろうか、こんなことを現地に行ってつくづく考えてみたんですが、そういうことについての政府側の見解も尋ねたいと思うんです。  最後ですが、これも笑い話ですが、村沢委員長と熊谷理事にお尋ねしましたら、サルとそれからカモシカが出るんだと、そこで会ってくれと言ってひやかされたんですが、私はそれは車中の話だからそれなりに笑って聞いておりましたが、国民生活の中ですべて福祉が平等であり、過疎地を何とかしなきゃならぬというのは政治の私は中心だと思うんです。そういう意味で、サルやカモシカの話をされる地元の先生方の心境というものは痛いほど私は感じます。それが何か政治の力の不均衡によってそういうことが放置されるというのであれば、これは大変なことだなと私は感じてきたんですが、時間の関係上すべてまとめて御質問申し上げましたが、適切な答弁をお願い申し上げたいと思います。

高見昌信建設省道路局国道第二課長

○説明員(高見昌信君) まず最初の点でございますが、地図の中で点線になっている国道といいますのは、交通不能区間のことと思っておりますが、一般国道では昭和五十五年四月現在全国で五十一カ所ございます。  それから、なぜ今日まで放置されてきているのかということでございますが、実は百五十二号につきましては、いま御指摘の交通不能区間だけではございませんで、車が通行可能であっても、幅員が狭いとかあるいは線形が不良というような未改良の区間が相当ございまして、まだ改良率は四七%でございます。それで、これらの未改良区間を改修をするために、昭和四十七年度から長野県側において、あるいは四十八年度からは静岡県側において、国道の整備事業を改良事業として着手してきて現在に至っております。  それから、御指摘の百五十二号の交通不能区間でございますが、これは改築計画を策定するために昭和五十二年度から建設省で直轄調査を行っておりまして、自然条件調査、地質調査、それから路線の検討等の調査をしてまいっております。ちょうどこのルートが中央構造線沿いの地すべり地帯でございまして、路線の選定に当たっては十分な技術的検討が必要なために、現在のところまだルートを一本に決定するには至っておりません。  それから、林道を国道に格上げ整備できないかという 指摘でございましたが、ヒョー越林道とかあるいは赤石林道というのがございますが、道路の曲線半径とか勾配とか幅員がいずれも国道としての基準を満足しておりません。非常に狭い道路でございます。それから標高も非常に高いところを通っておりまして、冬季の積雪時には交通どめになるということもございまして、道路の管理として非常に問題があるのではなかろうかと考えております。それでこれらの林道を全面的に利用した計画では国道としての機能を十分に果たせないと考えておりまして、現在抜本的なルートを検討しておるところでございます。  それから、一般国道百五十二号の整備につきましては、本路線の交通体系の重要性にかんがみまして、現在実施中の未改良区間の解消のための事業を今後も重点的に促進しますとともに、交通不能区間については調査の進展に一層の努力をし、早期にルートの決定を図りたいと考えております。  以上でございます。

松本廣治林野庁業務部業務課長

○説明員(松本廣治君) 御指摘の林道につきましては、やはり日本構造線といいますか、非常に地形的にまた地質的に脆弱な地域を走っているところでございまして、国有林でもこのために安全対策のため標識等をたくさん立てているわけでございますが、これに通じます民有林につきましては、南信濃村あるいは水窪町が管理いたしておりまして、必ずしも管理費が十分でないというようなこともございますので、担当課を通じまして、都道府県を通じ、いろいろ御相談をさせていただきたいと、こう存じております。

鈴木和美日本社会党

○鈴木和美君 一番最後ですが、先ほどの五十一カ所という点線のところですね、あれは後から私に、部屋でも結構ですから教えていただけませんか。  長官にお願い申し上げますが、一番最後に、百五十二号線について国土庁長官から答弁をいただきたいというように政府委員に出したら、それは国土庁じゃないから、建設省から答えさしてくださいという国土庁からのお話でした。しかし、私は長官にあえて答弁を求めたいんですが、先ほど申し上げましたように、この百五十二号というのは生活道路であるということが一つですね。それから、もう一つはあの地区全体が東海沖地震の指定地区ですね。そう考えますと、先ほどの復旧長官じゃなくて、予防長官という名前を取ろうとするんであれば、やはり国土庁の所管としてもこれは積極的に取り組んでいただかなきゃならぬと思うんです。それで、調査に行かれた先生方、異口同音に各党とも一致してこれは何とかせにゃいかぬというぐらい結束が固くて、それこそ意見一致したところなんです。そういう意味で、長官の最後の努力の御答弁を私はいただいて、質問を終わりたいと思うんです。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 先生の御説、まことにごもっともな点がございまして、各党の視察された方々の一致した意見等もよくわかりましたので、十分相談して前進を図りたいとこう思っております。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時半まで休憩いたします。    午後零時三十三分休憩      —————・—————    午後一時三十六分開会

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 私はお役人さんの悪口は言っても余りほめたことないんですけれども、今度の災害に対しまして、かつてよりは大分お役人さんの対応が、解決はともかくとして現地へ赴いて技術的な見地でいろいろ現地と相談に乗るという対応が、かつて十年ほど前よりも大分よくなってきておると思います。この点ひとつ大いに今後も精励していただきたいと、こういうふうに思うわけであります。  そこで、台風十五号による長野県の県内に起きました災害について二、三質問をいたしたいと思うのでありまするが、まず何といっても須坂市の仁礼地区に起きました宇原川の土石流の問題がございます。これがなぜ起きたかという原因が新聞紙上その他現地の信大の教授の間でもいろいろ言われておりまするが、これを建設省の方からごらんになった原因と、今後の対策についてまず御説明をお願いしたいと思います。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) お答えいたします。  須坂市におきます土石流の災害につきましては、十五号台風によります連続雨量二百二十七ミリ、日雨量二百三ミリ、最大時間雨量四十ミリと、これはいずれも菅平の観測所の記録でございますが、この豪雨によりまして八月の二十三日午後六時ごろ、宇原川の上流六キロメートルの地点におきまして崩壊が起こっております。これは高さが五十メートルございます。幅が四十メートル、深さが八メートルございまして、土量が約一万六千立方メーター程度と考えておりますが発生いたしまして、これが直接の原因となりまして河道を深くえぐり、大体二メーターから四メーター程度でございますがえぐっておりまして、また川幅につきましても、この川は四十メーターほどの川でございますが、百二十メーターから百五十メーターというふうに三、四倍に拡大しながら流れたものでございます。  以上でございます。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 そこでまずお聞きしたいんですが、その宇原川の例の一ノ瀬ダムのことでございますが、設計によりますると大体土砂の流出量は四万立米、雨量につきましては一時間五十ミリ、一日百二十ミリという、いわゆる百年に一度というのに対してダムの設計がなされておるようでありますが、当日の雨量はこの一時間五十ミリ、一日二百三十ミリよりも大分下回っておる。土石流は、これは四万立米、現在実は土石流の立米はまだ見る人によってうんと違うわけでございまして、四万立米をあるいは超えているかもしれませんけれども、しかしながら、雨量が設計のところまできておらないのに起きちまったからということで、現地の方ではいろいろ議論されておるようでありまするが、この点はどういうことですか。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 雨量につきましては、ダムの計画をやりますときに、このダムがどの程度の水を流すかというふうな雨量をもとにしました流量計画を立てるわけでございまして、この雨量が百年に一辺程度の雨量ということになっておりますので、百年に一度の雨によります崩壊が起こりまして、土石流が発生しましても、必ずしもこれに十分対応できるというふうなことにはなってございませんので、よろしくお願いしたいと思います。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 そんなことで、一部には現地の住民はダムというのは役に立たぬじゃないかという方もおられるようでございまするが、私が見ましたところ、もしやはりあのダムなかりせぱ、あの災害はもっとはるかに大きなものになったんだろうと思って、ダムの効用というものは認めるし、非常に高く評価するわけでありまするが、一説によりますとダムはもう半分埋まっておった、もしくはダムはほとんどもう満砂状態だったとも言われまするが、ダムというものはたとえば半分になったとき、もしくは全部埋まったときに対する効用といいまするか、こういうものはどういうふうに建設省ではお考えになっているんですか。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) ただいま御指摘のようなことでございますが、砂防ダムの機能というものは一般的に幾つかあるわけでありますが、その主なものを挙げてみますと、ダムの上流部の河床とかあるいは河岸でございますが、こういったものの土砂の崩壊とか流出をとめる、これは汗止機能と申しております。  次には、流下してまいります土石をため込みまして下流の災害を防ぐ、これがいま先生御指摘になりました貯砂機能でございます。  それから三番目は流下してきます土砂の量が多い場合には、一次的に非常に急勾配で堆砂をいたしまして、その後の水でもとの状況に返っていくというふうな、いわゆるこれは調節機能と申しておりますが、この三つの作用があります。  この三つの作用を一ノ瀬の砂防ダムに返してみますと、一番の土砂をとめました機能、現在の河道あるいは渓岸浸食を防ぎましてとめました汗止機能としましては約四万立方メーターほどの土砂をとめておるわけであります。  また、二番目の貯砂機能につきましては御指摘のように、当初四万二千立方メーターほどの貯砂機能で計画されておったわけでありますが、今回の出水までに約四割から五割に当たります二万五千立方メーターほどの土砂がもうすでにたまっておったということになりますので、ここで今回貯砂されました量は一万七千立方メーターほどであろうかと思っております。  また、第三の調節機能につきましては約三万立方メートルが調節されたというふうに考えておるわけでございまして、大きな効果を上げておるわけでありますが、流出土砂によりましてこれらの機能の中で、その一つであります貯砂機能というのはやはり低下するのはもう当然でございますが、砂防ダムは満砂いたしましてもこのほかの機能がございまして、上流からの有害土砂の下流への流出を平滑させるといいますか、なだらかなものにさせるというようなことで、こういった機能につきましてはダムが存在する限り永久的に続いていくというようなことになってございます。  まあこういったことでございまするので、今後の砂防事業の取り組み等につきましても五十七年度を初年度といたします第六次の治水五カ年計画等を策定中でございまして、今後とも計画的な砂防ダムの設置を図ってまいりたいというふうに思っております。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 ダムの必要性は私も全くそのとおりだと思うんですが、そこで、現地へ早速建設省の方では責任者を派遣されまして、関係方面と打ち合わせの結果、やはり上流にもう一つダムが要るんじゃないかというふうな結論になったようにお聞きいたしておりまするが、その後のこの問題に対する経過をちょっとお知らせ願いたいと思います。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 長野県におきます砂防事業というのは、全国でも最高の予算で現在積極的に対応していっておるところでありますが、今回の須坂地区の土石流災害につきましても、この土石流が起こりまして激甚な災害がございました宇原川あるいは仙仁川、あるいはこれの支川でございます上入沢、あるいは山ノ内町の笹川でございますとか、あるいは真田町の唐沢、更埴の沢山川、長野市の高岡沢、藤沢川等につきましては、応急的に緊急砂防を用意して対応してまいりたいというふうに思っております。  また、仁礼地区の恒久対策につきましては、一定計画に基づきます災害復旧事業あるいは砂防激甚災害対策特別緊急事業というのがございますが、これで対処するよう現在検討を進めておる次第でございます。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 そこでお聞きしたいんですが、建設省二、三年前ですか、いわゆる土石流の発生危険個所というようなものをひとつの基準を設けてずいぶん調査されたようであります。長野県におきましても、この調査の結果、二千四百七十四カ所という非常にたくさんの数の個所が指定というか、調査から上がってきておるんですが、この与えた基準の中にはいろいろございましょうけれども、その要因の中の一つにいままでの歴史から見てという要素があるでしょうか、と、私がお聞きするのは、この宇原川というのは寛保二年——一七四二年ですね、これから明治三十一年、それから大正六年、昭和三十四年というふうに非常に長い歴史を持った鉄砲水のところなんで、そういうところは、たとえば長野県で言えば二千四百カ所ほど、全国でどのくらいあるか知りませんが、その要素の中にそういう沿革というようなものでしぼるともっと少ない個所になるんじゃないかと思うんですが、こういう要素は入っておるんですか、ないんですか。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 五十二年に全国の調査をやりました結果によりますと、土石流危険渓流というのは六万二千カ所ほど全国でございます。これにつきましては、お話のございましたように、古い傷跡でございますとか、災害の歴史等もある程度踏まえてやっておりますが、古い時代のことにつきましては出先、県等におきましてもなかなか十分な聞きこみができてないというようなことで、こういった面につきましては非常に残念でございますが、こういったものも調査の項目の中には入っておりますので、なお十分調査を進めてまいりたいと、かように思っております。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 まだお聞きしたいんですが、時間がないようですので次の問題に入りたいと思っておりまするが、長野県には千曲川と犀川という二つの川が流れておりますが、犀川の方はダムがたくさん途中にできておって水量調節が十分にできる。しかも、そこを通っておるのは国道ですから、橋がみんなりっぱな永久橋になっておる。したがって、今度も犀川の方はほとんど被害がない。ところが千曲川の方は国道は右岸の方を通って地方道がそれに交差して橋がかかっておる。ですから、今度のように軒並みに木橋が流されちゃっておる。更埴市なんか惨たんたるものでありまするが、国道の橋は大丈夫だけれども、地方の橋は軒並み流されたというのは、やっぱり千曲川なり犀川のように、水量調節できない個所だけ、千曲川の方の橋梁の永久橋化というものはスピードを速める必要があるのじゃないか。あそこで、万葉橋から考えると十年に一つぐらいの割合でしか永久橋化されていない。ところが片方の国道の方はどんどんされているというふうで、地方から見てなるほど片っ方は国道で片っ方は地方道には違いないけれども、千曲川にかかっているのはみんな長大橋なんで生活橋としては大変な個所でございます。これらに対する対策を、心構えをひとつお聞きしたい、こういうわけです。

谷口雅宥建設省河川局防災課長

○説明員(谷口雅宥君) 今回の台風十五号でいろいろと先生おっしゃいますように、千曲川にかかっている地方道の橋がいろいろ被災を受けました。それで、中には木の橋の部分も相当あるようでございますけれども、応急工事は別にいたしましてこれから現地での査定に入りまして、その際にいろいろと今後の復旧工法、先生おっしゃいますようなことを勘案いたしましていろいろと詰めてまいりたいと思っております。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 橋の方は極力これをやって、お願いするしかないんですけれども、ここにひとつ御存じのように内水の問題でありますが、千曲川は水位が高くて水門をしようがない閉じなきゃならぬ、したがって逆流してという問題がもう頻繁にあるわけでございます。したがって、今度の災害なんかでも、ひとつポンプをつけてほしいという現地の要求は非常に切なるものがあるんですが、なかなか建設省さんの方は、このポンプ問題については、私のお見受けしたところ余り御熱心でないように見える。もちろん断面水量をふやすというのが一番基本ですから、その点についてはポンプというものよりはむしろ河川改修というお答えだろうと思うんですが、もちろん河川改修していただくのが基本でありまするが、今度の水害なんかで、私見てみますると、いま言った千曲川の左岸の方はポンプ機場が幾つかあるわけで、それが今度フルに動きましてほとんど災害から免れた。もっともこれは実は農林省の灌排水でこしらえた機場が大部分なんですから。しかし右岸の方にももしポンプがあったなら大分災害が少なくて済んだんじゃないかとこう思うんですが。建設省でも荒川の放水路なんか見まするとポンプ機場を相当おつくりになっておられるようでありますので、いわゆる逆流して内水になる、この問題は建設省の方におきましてもひとつ特段の関心を持っていただきたい。この内水対策について建設省のお考えをお聞きしたい、こう思います。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 内水対策についてでございますが、建設省としましては、内水と外水というのは一連のものでございまして、その取り組み方としましては、まず大きな河川の本川筋が十分容量があるような改修工事をやらなきゃいけないと、そうでなければ本川がはんらんすれば多量の水が流れていくということで大変になるわけでございます。それからそれに続きまして本川から支川がつながっております。本川との整合性をとりながら支川の改修ということでやってまいるわけでございまして、それに合わせて、最後に残る内水の問題ということをやっているわけでございまして、これらの外水、中小河川の改修、それから内水排除ということをバランスをとりながら徐々にその能力を上げていくということでございます。したがいまして、いま先生御指摘でございますが、建設省としましても特に重要な地域におきましては、内水排除施設、ポンプもかなりつけておるわけでございまして、その辺本川、支川それから内水排除というふうなバランスをとりながら、今後とも必要な個所については内水対策を十分にやりたいと考えておるわけでございます。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○夏目忠雄君 本委員会の冒頭に、熊谷理事の方から委員派遣の報告がございましたが、あの中で、現地ではポンプ問題について相当強く要請があったんですが、熊谷さんの報告には大分薄めて報告されているようですが、現地の要求というのはあんな薄まったものじゃないんでございまして、十分そこら辺をお考えを願いたい、こう思うのであります。  そこで、ちょっと時間が五分ばかり余りましたので、河川局は結構でございますが、国土庁の方にひとつ防災対策全般について気がついたことがちょっとありますので、(資料を示す)これをお読みしましていろいろ啓発されるし、いま市町村の方でも、恐らく国土庁の方の御指示なんでしょう。避難個所というのが、どこの町はどこへ避難しろと避難個所案内なんかいっぱい張って、要するに防災というものに対する観念を非常におやりになっている。大変結構だと思う。結構だと思うのですが、私これを読んでみましてはっと思うのは、これは国土庁が何しているだけで実際は警察のことになろうと思うのですが、実際大きな震災が起きたとする、イの一番にやらなきゃならないのは何かということなんですが、イの一番にやらなきゃならないのは実は交通規制なんです。その場で自動車を全部とめてしまう。これが自後の災害を少なくする唯一の方法だと私は自分の経験でそう思うのです。震災がある、あわてて逃げて自分のうちへ帰ろうというんで道路はがたがたになって、火事やその他で消防車が行くにすべなしという状況になるんで、震災が起きたらすぐその場で現職の警察官は自動車を全部路傍でストップさせる、その後車が通るのは、消防車の赤い自動車か、十分事前によく打ち合わせした、何かあらかじめステッカーを張った必要最小限度の車にとどめる。それ以外の車は全部ストップさせる。これが非常に大切なことだと私は思うのですが、これを読んでもそれが書いてあるのかなと、書いてあるなら教えていただきたい。  それからもう一つ、震災の後の問題なんですが、これも私は新潟で経験したんですが、食糧だとか——これはもういま言ったように、車さえ通せば日本人どこからでも持ってくるんですから、食糧の備蓄なんということはそんなに大きな問題じゃないんです。それから水道も、なに一週間もすればみんな復旧するんですから、水もそれほど問題じゃない。一番困るのは実は下水なんです。下水管がみんな破裂してしまって、これを直すには少なくとも半年から一年かかる。この間全部バキュームカーで運ばなきゃいかぬ。ところが、都市というものは下水がどんどん発達するとバキュームカーがみんなないものだから、いざ震災で下水管が破れた、不通になった、そのときに一番困るのは、いま言ったように食ったり飲んだりする方はどうにでもなるんです。ところが出す方の始末がこれが一番困る。あのときは長野県からも、付近の市町村のバキュームカーを借りて、みんな自分で使っているんですから、余分なもの持っていないんですけれども、そこを無理してあっちから一台、こっちから一台とかき集めてバキュームカーを応援させた。これが一番新潟の市長が助かったというわけなんで、ぜひふだんから、下水がどんどん発達していくに従って防災という面から見ると、バキュームカーを何とかいざというときにはどこかから持ってくる、融通するというような体制が、私はどうしても、後の処置というところを見てもそれがどうも書いてないらしいので、ひとつそこら辺の点をお聞きしたいと、こう思います。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) 震災対策といたしまして、発災後に交通規制を十分に行うということ、あるいは屎尿処理の問題が非常に大きな問題として浮かび上がってくる、これはもうお説のとおりだと思うんです。  東海地震の場合、いわゆる強化地域というところには、警戒宣言が発せられますと流入を禁止することになっております。それから、自動車の走行につきましては、高速道路上は四十キロ、それから一般道路につきましては二十キロのスピード制限をやる。地震が起こりましたならば、原則としてやはりおっしゃるようにとめる、左側にとめるということにしております。その訓練を通じまして、そういうことが、実際地震が発生いたしました場合に、あらかじめ決められましたとおりに行えるようなことにしなきゃならぬと思っております。  それから屎尿処理につきましては、特に静岡県等におきましてはかなり深刻な問題として受けとめられておりまして、避難所があちこちにあるんですけれども、そこに多くの人が集まってきまして数日間そこにかん詰めになるというようなことになりますと、いまおっしゃられたようなことになるわけです。そこで、いろんな工夫が現在いわば実験的に行われているようでございまして、たとえば固形化して袋に入れて捨てるとか、あるいはゼリー化するとかいろんな工夫もされておるようでございますし、またただいまのお話のようにバキュームカーの他の地域からの応援体制ということも大事だろうと思います。御示唆の点、私どもも今後検討してみたいと思います。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 台風十五号による被害は阿東、東北地方を初め北海道にも甚大な被害をもたらしたわけでございます。中でも長野県須坂市では千曲川支流がはんらんし、土砂や流木を含んだ大量の鉄砲水が出て十名ものとうとい生命を奪いました。私は、このような災害が起こるたびにいつも行政の責任を痛感するわけでございますし、またこの事故の再発防止に全力を傾けていくことを決意するものでございます。この場をおかりして、亡くなられた多くの方々に心から哀悼の意を表し、御冥福を祈るものでございます。また、各地で被害を受けた被害者に対しお見舞いを申し上げ、一刻も早く復旧を願ってやまないものでございます。  今回の台風被害の状況は、最初の予想より大きく上回るものとなっております。特に茨城県の小貝川堤防決壊により、龍ケ崎市内の半数が避難し、多大な被害を受けておるわけでございます。  こういう災害が起きるといつも問題になるのは、これは天災か、人災かと、こういうことが論議されるわけでございますけれども、この小貝川の決壊については、私は人災ではなかろうかと、こういうふうに思わざるを得ないわけでございます。というのは、一つは、この新聞にも出ておりますし、地元の人にも聞いておりますけれども、八月二十四日の新聞ですが、決壊場所に、前から何となく堤防付近が湿っぽいのでおかしいと思っていた。堤防の中から漏水でもしていたのではないだろうかと、こういうふうに指摘する人もおりますし、地元の人もそう言っておりました。  さらに、小貝川は一級河川でございます。建設省がこの水位までは堤防から水が出ない、この計画高水位より実際の水位が一メートルも低い水位で決壊しております。これは報道によりますと、小貝川計画高水位は九メートル七十八ですか、今回の場合は八メートル七十四。一メートル以上差があって決壊をしているわけです。そういうことで、これは人災ではなかろうかと、このように思わざるを得ないわけでございます。  もちろん天災というのは、たとえば堤防の場合は、それを超して水がフロートした。これは天災であるのかもしれませんし、また流れるべきところの川がなくて流れてきた、これも天災ではなかろうか。また、気象庁始まって以来の強い風が吹くとか、これはいたし方ないとしても、いま言ったような形からして、これは人災ではなかろうかと、こういうふうに思わざるを得ないわけです。  そこで、初めにこの決壊の原因について報告をいただきたいと思います。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 破堤の原因につきましては、いま調査を始めたばかりでございまして、まだいろいろ御報告申し上げる段に至っておりません。この原因調査につきましては鋭意やっているわけでございますが、今後、本復旧時に、現在の堤防を一応のけて、中も十分調査いたします。その他、土質調査とか地盤の調査等もあわせまして十分やってまいりたいと考えておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 大体いつごろまでに見当つきますか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) いま申し上げました調査の中で、本復旧時に現在の仮堤防をめくるということで、これらの工事をやるのは今度の乾季になりまして行われますので、まあ乾季以後になると思います。あわせてまた模型実験等も行わなきゃならないとも考えておりますので、かなり時間がかかるんじゃないかと思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 かなり時間がかかるのは、正確に、綿密にということでしょうけれども、この小貝川というのは、昭和十年、十六年、二十五年と、過去に何回もこれは決壊をしているわけです。だから、先ほどからお話があったように、歴史的経緯があると、こういう話でございますけれども、悪い言葉で言えば歴史的に悪い前歴があるのはこの小貝川です。そういうことで、いままでも調査もしていたでしょうし、また今回の原因についても、あの場所で起きたということは、先ほど言ったような状況もありますし、早急にやらないとまた起きてくる災害に対応できなくなるんではないかと、こういうように思うわけです。そういった意味で早急に英知を集めて原因を調査し、対応していただきたいと、こういうように思うわけです。  国土庁長官にお伺いしますけれども、長官も茨城県へおいでになって大変御苦労であったと思います。現地へ出向いておられるので十分承知はしておられると思いますが、今度の災害について、午前中もお話がありましたが、激甚災に速やかに指定すべきだと、こういうように思いますけれども、これら一連の今回の災害について、長官の基本姿勢はいかがでございましょうか。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 私も現地へみずから行って、ヘリコプターその他において視察し、また事情も聴取いたしました次第であります。このたび被災された多くの方々に、謹んでお見舞い申し上げる次第であります。  それで、それが人災か天災かというようなこともございますが、これは最前から、午前中も質問があり、お答えもしたように、建設省においていま原因調査中でございますので、それをまって判断すべきもので、いま直ちに何とも言いかねる次第でございますから、しばらく御猶予を願いたい。  それから、その他、いわゆる激甚災害に指定するかしないか、これも前向きに検討いたしております。まだ全部資料が集まっていない情勢であるし、地元から報告がまだ全部が届いておりませんので、それらが出そろい次第検討して、各省とも連絡をとって、速やかに激甚災害指定あるいは天災融資法の発動等々いたしまして皆さん方の御期待に沿いたい、被災者の御期待にも沿いたい、こう思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 この後同僚の多田委員から長野県の須坂市を中心に質問があると思いますので、私は小貝川についてもうちょっとお聞きしたいと思います。  計画高水位以下で堤防が先ほど言ったように決壊したわけでございますが、こういうケースは四十九年の多摩川、五十一年の長良川の二件がある、こういうふうに記憶しております。建設省は小貝川下流の区域をいわゆる背水区域と呼んでおりますけれども、すなわち重要な区域と、こうなっているわけですが、小貝川の背水区域は合流地点から何キロの長さがあるのか、ちょっと教えていただきたい。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) ちょっと背水区域の定義がむずかしゅうございますが、いろいろな水位によって違いますけれども、いま私どもが計画しています洪水流量程度で考えてまいりますと、約七キロ区間でございます、利根川から、合流地点から。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 そこでお伺いしたいんですが、小貝川と利根川は合流して、利根川が銚子の沖に流れる、こういうことになっておるわけですけれども、いまの合流地点ですが、これを下流に下げる、こういう計画はあったと私聞いておりますけれども、これは本当ですか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 御指摘のように小貝川の計画は、改修工事が進められましたのは明治四十年から始まりました第二期改修工事からでございまして、その後昭和十四年に増補計画というものを立てまして、それによりまして放水路をつくるという計画を持っていたわけでございます。それによりまして地元と交渉したわけでございますが、それが非常に難航しまして、その後昭和二十四年に改定改修計画というものを立てたわけでございます。その中で小貝川の下流から利根川本川に沿って背割り堤をつくるという案を立てたわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 案を立てたけれども、実際はそうなっていないわけですけれども、その結果変更されたと、こういうことになぜ変更されたのか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) これは放水路の場合も、背割り堤の場合も、計画を立てて実施に移すべく地元と再三交渉したわけでございます。これは記録にも残っておりますが、大変な反対に両案とも遭いまして、とても実施できる状態ではなかったわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 地元の反対ということでございますけれども、これは人命、生活権にかかわる問題でございますし、これは悪い解釈でございますでしょうけれども、建設省の方で最初から、ここはここへ持ってきたならば恐らく住民の反対があるだろう、またこれ以上押してもしようがないだろうということで、弱腰ではなかったかなと思うような感じもするわけですけれども、いずれにしても今回こういう決壊ということになって甚大な被害を受けたわけです。この点についてもう一度検討する余地があるかどうか、その辺はいかがですか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 放水路案と背割り堤案につきましては、先ほど申し上げましたように非常に強硬な反対に遭ったわけでございます。この場合、建設省のみならず、県当局等も一緒になりまして地元と交渉したわけでございます。その結果、なかなかうまくいかないということでございまして、その後昨年に至りまして利根川の工事実施基本計画の改定を行ったわけでございます。その場合に種々検討しまして、放水路案、背割り堤案、これはさらにいまの状態でありますと、いろいろな家屋の移転、補償等でとても不可能であろうということもございましたし、また本川をかわりに補強するということで十分技術的にも安全な構造をとれるということで、昨年立てました工事実施基本計画の改定では、背割り堤案をやめまして、現在の堤防を——堤防と申しますか、現在の小貝川に沿いまして補強していくという計画に変えたわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 まだお聞きしたいんですけれども、じゃ気象庁にお伺いします。  台風十五号による降雨量についてお伺いをしたいんですが、二十二日、二十三日にかけての小貝川上流の降雨量と利根川上流の降雨量について御報告願います。

浅田暢彦気象庁観測部管理課長

○説明員(浅田暢彦君) お答えいたします。  まず、小貝川上流でございますけれども、気象庁が観測いたしました結果といたしましては、二十二日、二十三日両日、おのおのの日でございますが、二十ミリから五十ミリの雨が降りました。両日の雨量を合計いたしますと、栃木県の高根沢では七十八ミリ、それから同じく栃木県の真岡では五十五ミリとなっておりまして、全域——小貝川上流地区におきましては大体五十ないし八十ミリの雨が降ったというふうに観測しております。  なお、利根川上流域の栃木県及び群馬県の状況でありますけれども、二十二日から二十三日には一時間当たり三十ミリから七十五ミリの強い雨が断続的に降ったわけでありまして、両日の雨量は、栃木県の日光では五百八十四ミリ、群馬県の榛名では五百十四ミリになったほか、二百ないし五百ミリの雨が降っております。特に二十二日には、群馬県の先ほど申し上げました榛名では四百十八ミリ、中之条では三百六十七ミリを観測いたしましたけれども、この二つの観測地点は、観測が始まって以来の記録というふうに資料が提出されております。  以上です。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 建設省の方も降雨量については十分情報を集め、洪水の対策を講じていたと思うわけでございますが、当然降雨量からいって判断すれば、逆流現象は起こり、小貝川に厳重なる警戒体制をとるべき判断はあったと考えられますけれども、その時点においてどのように処置をしたのか、これが一つ。  それから、毎年この時期になれば台風時期でございますから、降雨量が多いということは予想できるわけです。逆流現象が当然、そうすればあるわけです。そういうことを考えあわせて、何か事前にこの逆流現象に対して対応策はなかったのか、この二点をお伺いします。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 今回の台風十五号の接近によりまして、その降雨等の情報はすべて、直ちに建設省の方に入るようになっておりまして、関東地方建設局の洪水対策本部がございますが、これが八月の二十二日の十二時二十分に準備体制に入っておりまして、十九時三十分には注意体制、二十三日の午前七時三十分には警戒体制に入っております。また、下流の方を管轄しております利根川下流工事事務所におきましては、二十三日の午前零時に準備体制に入っておりまして、十二時三十分には注意体制、十八時四十五分には警戒体制に入っておりまして、十分この間、水防警報とか洪水予報等も出しておりますし、それに備えて待機し、出動する準備ができておったものでございます。したがいまして、逆流現象というのは十分わかっているわけでございまして、大きい河川につながる支川というものは、いずれの場所におきましても本川の水位の影響を受けるわけでございまして、これは十分計画には組み込まれているわけでございまして、その水位を予想しながら十分警戒体制をとっていったわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 過去においてもこの利根川の逆流が小貝川十五キロ、こういう記録もあるわけでございますけれども、今回のその決壊個所、先ほどどうして決壊したのか、まだ調査中だということでわかりませんけれども、過去三回、昭和十年それから十六年、二十五年と決壊しているわけですけれども、決壊場所がそんなに違いがないわけです。そういうことで過去の三回のこの決壊の理由と今回の決壊した理由とどこに違いがあるのか、その辺はどうですか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) この御指摘の小貝川下流地区、利根川の合流点から上流約七キロまでの区間でございますが、この間に過去におきまして昭和十年それから十六年、二十五年と三回破堤があったわけでございます。そのうちに十年、十六年は左岸側でございます。二十五年は右岸側でございます。十年、十六年におきましては、これは溢水しておりまして、越水した後破堤しております。二十五年の破堤についてはどうも調べによりますと越水はしてないようでございますが、その原因についてはよくわかっておりません。そういうものと今回の災害の原因はどうかと申しますけれども、今回につきましてはいま調査中でございまして、これを十分調査した上でないとどういう関連があるかというのはちょっとわからないところでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 茨城県の水防計画書の中で小貝川には四十五カ所危険個所があると、このように指摘をしているわけです。危険個所はいずれも何らかの潜在的な決壊の要素を持っていると私は思います。先ほども言ったように、地元の人に聞けば湿っぽかったとか、おかしいと思ったとか、そういう話もあるわけです。そこで、堤防の断面不足であるとか、それから基礎地盤のいわゆる軟弱であるとか、高水時の漏水のおそれ、こういうのがあるわけです。これまでもいま言ったように何回か決壊があったわけですけれども、そんなに今回の決壊の場所と上流、下流であっても差がないわけです。  そこで、今回決壊の最初の場所は水量調節のためのいわゆる水門のあたりとこう言われておるわけでございますけれども、水門工事には欠陥はなかったのかどうなのか、建設省はどう見ているのか、これが一つ。  もう一つは小貝川の水門等は五カ所ありますけれども、この五カ所を早急に点検すべきだと、災害があって初めてそらというわけにはこれはならないわけです。したがって、この危険個所の総点検を実施すべきだと思いますけれども、この二点についてお答えを願いたいと思います。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 御指摘の破堤個所近くに樋管があったということはもちろん事実でございまして、高須樋管でございます。この樋管につきましては、昭和四十年十一月に着工しまして四十一年三月に竣工しております。工事請負契約書とか設計書、仕様書に基づきまして執行しておりまして、これも十分指示どおり竣工したということが竣工検査によりましても認められておるところでございます。  それから、その後この五カ所の水門を点検をしたかどうかということでございますが、その水害の後直ちに小貝川筋の五カ所の水門については担当の事務所、出張所で地元の水防関係者の立ち会いのもとに総点検を行いまして異常が認められておりません。今後とも出水期後も直ちにやるわけでございますが、通常定期的に点検もしておりますので、こういうことを十分生かして万全をとってまいりたいと考えるところでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 まだまだいろいろ聞きたいことがありますけれども、時間の都合で、もう一つお聞きしたいんですが、監視体制といいますか、管理体制といいますか、この点についてもいろいろ議論があるわけですけれども、財政再建絡みで増員も厳しい状態であれば、今後一層地域の住民と連携を密にして堤防の安全管理を推進していかなければならないと、こういうふうに思います。地元と協力し、緊急時に即応できるきめ細かな検討をすべきではないかと、こういうふうに思いますけれども、災害は忘れたころにやってくると、こういうことで今回の小貝川の決壊も三十一年ぶりだと、こういうことになっているわけでございますし、また、この防災の日を決めて防災訓練をやると、こういうことについても、最初の一年、二年、これはやはり地元の人も真剣にそれに参加するかもしれないけれども、なかなか金もかかることでございますし、非常にむずかしい点もあるのは私はよく知っております。しかし、三十一年ぶりであっても、先ほど言ったように、災害は忘れたころにやってくるわけでございますから、年一回か二回防災の日を決め、緊急避難訓練、点検調査、特に厳密な調査をする週間でもつくって、一週間、週間をつくってやられたらどうかなと、こういうふうに思うわけでございますけれども、こういう小貝川、先ほど言ったように特に前歴のある川でございますから、こういう点は考えておられるかどうか、この点をお伺いいたします。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 防災に対して緊急の訓練でございますが、これにつきましては、一つは水防関係でございまして、これにつきまして県それから地元と協力しまして水防演習を毎年一回は行っております。そのほか、地元の避難訓練でございますが、これは都道府県及び水防管理者等が第一義的に担当することでございまして、これにつきましても、十分地元の水防管理団体等と訓練が行き届くようにということでいろいろ協議してまいっているわけでございますが、今後とも御指摘のような努力を続けたいと考えております。  また、日ごろの巡視体制等でございますが、これにつきましても、通常の場合でございますが、一日に二回巡視員によりまして河川管理施設の点検を建設省で行っているわけでございまして、水防時になりますとさらにもう少し密な警戒体制に入るわけでございまして、点検等は十分やっているわけでございますが、今後とも実効がさらによくなるというような方向で努力してまいりたいと考えます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 最後になりますけれども、農水省にお伺いいたします。  先ほど午前中に矢田部委員の方からお話ありましたけれども、この竜ケ崎地域はいわゆる穀倉地帯でございます。この水田は現在稲穂が見えるたんぼに戻っていますけれども、しかし被災前のたんぼとは全然違っております。そこで、水稲を中心として農作物が約五十億円とこのように私は聞いておりますけれども、特に千六百ヘクタールの水田が冠水したと、竜ケ崎市内ではこのうち百五十ヘクタールが四日間も水につかった。一日半ならばいままでの経験からいってそれは被害はございますけれども、四日間もつかっているとこれは恐らく収穫は皆無じゃなかろうかなと、このように思います。また、収穫直前のわせアキヒカリ、これは全滅状態、コシヒカリは根腐れの心配が起きていると、こういうことで、冠水ですから客土するまでもこれはございませんけれども、今回のこの被害状況が発表されたこれらの被害に対して、米に対してどういう処置をしていくのか、これが一点と。万一収穫できても、これも先ほどお話ありましたけれども、規格外の物や等級が落ちる、こういうものもかなり出てくる、いわゆる品種が低下するといいますか、そういうものが出てくると思います。そこで、その点についてもどうするのか。  もう一点は天災融資法の発動でございますけれども、これを一刻も早く発動していただきたい。こういう面を含めて、ここにもこれは茨城県から要望書が出ておりますが、三十一日に大臣の方に。天災融資法並びに激甚災害法の早急な発動、それから自作農維持資金の融資枠の確保及び貸付限度額の引き上げ等々、農業共済金も含めて災害があるたびにいつも言われることですけれども、一連の要望書が出ております。この対応策について最後にお聞かせ願いたいと思います。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) 今般の十五号台風によりまして小貝川が決壊いたしましてその周辺の水域につきましては、水田でピーク時点では二千数百ヘクタールの水田が冠水をしたという状態だったわけでございます。農林水産省といたしましては早速当日、二十四日でございますが、現地に関東農政局及び本省から担当官を派遣いたしまして実態調査に当たったわけでございますが、予想以上に冠水の状態の解消が早うございまして、大体穂が出るような時期になりましてから米の担当の専門家でございます農産課長を現地に派遣いたしまして冠水しました水稲の手入れ、病害虫の防除の徹底等々について現地指導に当たったところでございます。  また、今般の小貝川周辺の水害によります水稲を中心といたします農作物に対する被害に対しましては県御当局からも先生いま御指摘のような要望事項を承っておるわけでございまして、要望事項につきましては極力沿い得るよう現在検討しておる状況でございます。  そこで、若干主要な点につきまして御説明申し上げますと、まず農業共済、いわゆる冠水した水稲につきましてはやはり現地では異臭米の発生等、そういった被害の発生が懸念されているわけでございますが、こういった異臭米についての農業共済としての取り扱いにつきましては、目下茨城県を含めまして被災の関係県に対しまして損害評価上特別の措置を必要とするかどうかにつきまして照会中でございます。その照会によります県御当局の希望等を承りながら損害評価上の特例措置については検討してまいりたいというふうに考えているわけでございまして、また、規格外米の発生につきましては、収穫が終わった段階で規格外米の発生状況がわかるわけでございますので、そういった状況を踏まえながら取り扱いにつきましては検討してまいりたいと思うわけでございます。  また、最後に、天災融資法の発動の問題でございますが、この問題につきましては目下被害状況を勘案しながら検討しているわけでございますが、いずれにいたしましても最終的な農林水産省としての方針につきましては、今月下旬にはまとまるものと期待しております農林水産省統計情報部の被害調査結果を待って方針を決め、所定の手続を進めてまいるへそういう考えでいるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 ありがとうございました。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 今回の台風十五号等による被害は東海、信越、また関東、東北、北海道等にわたり、亡くなられた方々、行方不明の方が四十三名にも及び、また農水省、建設省所管の被害額だけでも四千億円に及ぶという大変甚大な損害を出したわけでございます。私は、亡くなられた方々に対し、心から御冥福をお祈り申し上げ、また被災者の方々に心からお見舞い申し上げる次第でございます。  本年の初めから豪雪等もありまして、その他集中豪雨、台風十五号、十八号と続いたわけでございますが、原国土庁長官には、豪雪あるいは八月の北海道や茨城県の視察等、大変御苦労なことであり、また心から敬意を表する次第でございます。私も茨城県の竜ケ崎市、あるいは長野県の須坂市、また群馬県あるいは宮城県、山形県等を視察してまいりました。また、救援活動もしてまいりました。等々しまして、九月八日に台風十五号の被害に対してまとめて原長官に申し入れも行ったわけでございますが、原国土庁長官にお尋ねいたしますけれども、先ほどから激甚災害の早期指定あるいは天災融資法の早期発動等が強く要望されているわけでございます。どうも十月初めにならないと指定、発動ができないような状況であるようですが、私は、なるべく早く調査を終了いたしまして早期指定、また早期発動をしていただきたいと思います。  また、復旧につきましても、原形復旧ではなくて、あくまでも改良復旧、また全面的な、根本的な復旧をしなければならないと思いますし、いま鶴岡委員からも要望がありましたように、被災家庭あるいは中小企業、農業、林業関係の方々にも早急にやはり救済の手を差し伸べる必要があると思います。  また、地元の市町村等に対する特別交付税の増額等も行うべきであると思いますが、こういった復旧、救済あるいはこれからの予防に関して原長官はどのような決意を持っておられるか最初にお尋ねしておきたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 私も十五号台風の直後、茨城県の竜ケ崎の方へ参りまして、防衛庁のヘリコプターをお借りして空からも現地を視察いたしました。また、下へ降りて車でも見ましたし、現地の方々にもいろいろお聞きいたしました。被害がはなはだ大きいのに驚いておるような次第で、被災者に対して慎んでお見舞い申し上げる次第であります。  それで、けさからも激甚災害の指定をどうするか、あるいは天災融資法の発動をどうするか、こういうお話がたくさんございますが、最前からお話いたしますように、なるべく早く指定いたしたいと思っております。大体の見通しが九月末になるか、十月の初めになるか等々のことはまだこれからでございますが、なるべく早くそういうことにこだわりなく一日も早く指定をいたしたい、指定ができるような情勢になれば指定を申し上げたい、こう思っておるような次第でございます。  それから、単なる原形復旧でなく改良復旧でやれと、これはもう前から建設省等とも連絡してこういうふうにやっていただきたいと希望しておるところであります。  さらに、自治省関係で、特別交付税は、これはその時期が来ましたら自治省の方でひとつ十分災害を勘案して交付税を考えてくれることと存じております。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 私は、政府が八月七日、八日、北海道に対しまして政府調査団を派遣しておられるわけでございますので、この甚大な被害のあった小貝川あるいは須坂市等にも政府調査団を派遣された方がよかったのではないか、こう思いますけれども、もちろん各省庁で職員も派遣しておられると思いますが、この点いかがでございますか。

川俣芳郎国土庁長官官房審議官

○説明員(川俣芳郎君) お話しのように、北海道の災害につきましては政府調査団が派遣されたわけでございますが、今回の台風十五号によります被害につきましては、実はその被害を生じました県が二十数県に及んでおりますこと、それから小貝川とか須坂市においては非常に局地的に大きな災害になったわけでございますが、たとえば小貝川の場合も、まず堤防の締め切り、応急工事をするということが焦眉の問題だというような点から考えてまいりますと、まずそれぞれの事業を担当しておる省庁で対応するということが必要じゃないかというふうに考えたようなことでございます。  御案内のとおり、小貝川につきましては建設省において現地に対策本部が直ちに設置されましたし、建設大臣が陣頭指揮をして応急対策を講じられたところでございます。  また、須坂市につきましても建設省において担当課長が派遣され、応急対策に万全が期されたところでございます。そのようなことで、私どもといたしましては、政府調査団は派遣いたしませんでしたけれども、関係省庁力を合わせてその対策に万全を期したと考えておるところでございます。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 同僚の鶴岡委員の方から小貝川の問題につきましては詳細に質問がございましたので、私もなるべく重複を避けたいと思いますが、一、二点お伺いしたいと思います。  私も二十四日、小舟に乗って六時間余り救済あるいは調査をやらしていただきましたけれども、大分問題があるわけです。先ほどの御答弁でもなかなか納得できない面がございます。小貝川につきましては旧小貝川の河道をふさいで新らしく築堤したわけですけれども、そこに非常に問題がある。やっぱり古い水流を流れようという水の習性もございますし、またそこが非常に弱くなっているのではないかと思われます。昭和十年、また十六年、また二十五年、左右両岸で破堤があったわけでございますが、その昭和十四年に放水路建設案が出されたところを今回決壊しているわけです。それから昭和二十八年にも背割り堤計画が提案されたけれども、これも地元の反対でだめになったわけでございますが、その後暫定計画が昭和四十八年に出された。ところがその暫定計画が達成してないうちに、完了してないうちに、昨年十二月に利根川水系全体の基本計画が策定されたというふうになるわけですね。なぜ暫定計画が七年の間達成できなかったのか。普通、治水計画というのは五年単位で進められるはずではありませんか。  それから、今回の決壊場所が十四年計画のその放水路のところがちょうど切れているわけですね。そこができなかったらなぜそこをもっとやはり堤防を強化しておかなかったのか。少しはしたでしょうけれども、非常に弱々しいですね。今回も私一日ながめていましたけれども、やっぱり堤防が弱いために、せっかくテトラポッドなんかを積んだダンプカーが二百台もずっと六号線に並んでいながら途中の堤防が弱くてそれを運べないじゃないですか。それを修理しながら進んでいるから一時間に何台かしかおろせない。おろしたらまた壊れちゃったというのは、やはり堤防自体が私は弱いと思うんです。なぜ強化しておかなかったのか。また、今後、去年の五十五年十二月の利根川水系基本計画はまた見直すのか。この三点をまずお伺いしておきたい。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 破堤個所がもと十四年につくりました放水路計画の入口であるかどうかということで、その計画によりますとほぼ入口になっているわけでございます。この地域をショートカットしましたのは大正十二年ごろでございまして、そのときにも旧川跡というものは通常十分注意してやっておるわけでございまして、その後もこの個所につきましては全川ほとんどそうでございますが、地盤の漏水防止工法ということでシートウォールを全川にわたって打ち込むとか、それからまたこの旧川の跡につきましても築堤の際に堤防の堤脚を保護するような盛り土等もやっております。ということで、いままで低水護岸の工事とか、それから地盤の漏水防止工法等を鋭意やっているわけでございます。  御指摘のように、この地域の改修経過をたどってみましても、十四年に放水路案をつくりまして二十六年には背割り堤案というのを検討して地元にこういう交渉をしたわけでございますが、その間につきましてもそういう計画に合わせた堤防の強化、補強というものをやってまいったわけでございまして、それでそういう背割り堤案等の計画に見合った堤防は当時からもできていたわけでございます。その後昭和四十八年に至りましてこの放水路案、それから背割り堤案が非常にむずかしいということで暫定計画を立てまして、これによりましてはハイ・ウォーター・レベルを一メーターぐらい上げたわけでございますが、これに対して河道だけでもこれを処理していくという計画で鋭意やってまいったわけでございまして、低水護岸の整備、それから地盤漏水対策というものをやりまして、本破堤個所におきましては五十一年に漏水防止工法を完了しているわけでございます。それから、そうしているうちにいろいろな事情で計画を見直すということで鋭意検討してまいったわけでございますが、それができ上がりましたのが昨年の十二月でございます。それによりましては本地域は現河道案でいくということになったわけでございまして、これにつきまして本川並みの堤防で小貝川を計画していこうということになりまして、本年度から用地買収等予算をつけまして実施するというようになったわけでございますが、今後その計画の見直しということは、昨年やりました計画、新しい計画は十分な計画と考えておりますので、これに沿ってできるだけ早く改修を進めていくということを考えているわけでございます。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 まだ納得できないのですが、また今回の決壊場所にちょうど取り入るような形になって水門の鉄骨がはみ出しておりました。これも今回の破堤原因の一つではないかと言われておりまして、天災ではなく人災という声も地元には高いわけでございます。こういった調査をひとつ厳重に行って、また改良復旧を早急にやっていただきたい、このように思います。  それから、災害救助法が発動されたのは竜ヶ崎市だけだったわけでございます。ところが避難人員で比較しますと、竜ケ崎が六百二十七名、利根町が二千五百名と、利根町が逆に四倍もの避難人員があるわけでございます。どうして利根町あるいは河内村なんかに災害救助法が発動されなかったのか、厚生省にお伺いしたいわけでございます。大変な不満が殺到をしているわけでございます。なるほどいろいろな基準から言えば、計算から言えばそうなるとお答えになるに違いありませんけれども、あのときの状況は、御存じのように二十四日あるいは二十五日、ずっと六十メートルから百十メートルとまで言われておりますけれども、奔流のようにものすごい利根川の逆流された水が堤防から流れ出してきたわけです。あのような水が一日、二日と流れ出していけば、竜ヶ崎市から今度は利根町の方にぐっと水が方向を変えて流れ出した。利根町だって竜ケ崎以上にこれは被害をこうむるんじゃないか、みんな思っていますよ。それで、だから利根町で二千五百名もの避難人員が出たわけでございますが、これもきちっと警告それから避難命令というものも二カ所にはっきり出ているわけです。なぜ災害救助法が発動されなかったのか。また半壊世帯が何世帯とか、あるいは床上浸水が何世帯とか、そういう機械的な計算じゃなくて、何かこういった場合に適切な災害救助法の手直しができないのか、厚生省にその辺も含めてお伺いしたいと思います。

田中健次厚生省社会局施設課長

○説明員(田中健次君) いま先生からお話がございましたように、災害救助法の適用に当たりましては、滅失した家を基準にしておるわけでございまして、そうした点からいきますと、利根町につきましては滅失世帯が計算上三世帯ということになりますし、河内村の場合にはこれがゼロということになりまして、現在の災害救助法の基準に照らしまして適用に至らなかったものでございます。  それで被災者の救助につきましては、第一義的には市町村が義務を負っているわけでございまして、一定規模以上の災害につきまして、国といたしまして被災者の救助に当たるということのほかに、社会秩序の保全を図る必要があると、こういう立場から災害救助法を適用するわけでございまして、今回の災害に際しましても、先生からお話がありましたように、利根町におきましても避難所を設置するとともに相当多くの炊き出しをしておる。また、河内村におきましても、避難所の設置をして住民の保護に当たっておるというふうな報告を受けておるわけでございますけれども、災害救助法は、実質的に現場の市町村長さんからの連絡によりまして、都道府県知事が発動する仕組みでございまして、現実に被害状況が適用基準以下の場合には、結果としまして比較的軽微な災害であったということで、当該の市町村のみで対応していただくということで、これは社会の秩序を保持するという制度の趣旨から見て、私どもとしては、やむを得ないのではないかというふうに考えておるわけでございます。  それから、何か名案がないかということでございますけれども、災害が発生段階におきまして多数の人々の生命または身体に危害の生じるおそれがあるというふうに考えられる場合には、基準の中に弾力条項がございまして、現地の実情に詳しい都道府県知事さんの判断がございますと、それに従いまして弾力条項の適用ということもあるわけでございます。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 次に、須坂市の土石流の災害について一、二点お伺いしたいと思います。  先ほども夏目委員から御質問があったわけでございますけれども、砂防ダムが一つあったために、相当堆積はしていたそうですが、災害が少なくて済んだと地元の市長も申しているわけでございます。今度、またさらに宇原川に三基、仙仁川に二基新しい砂防ダムをつくる予定があるということもお聞きしましたけれども、大体どの辺に、またいつまでにつくられる御予定なのかお伺いしたい。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 宇原川につきましては、緊急砂防で今年度一部着工いたしまして、これは崩壊の直下あるいは部落を守るための直上流になると思います。また、他の二河川につきましても、緊急砂防で着工いたしまして、これは完成はあと三カ年かかりまして、砂防の激特事業になって完了するということになろうかと思います。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 この緊急砂防ダムはいつごろできるんですか。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 大きな施設でございますので今年度じゅうには完成いたしません。あと三年、ことしを含めますと四年間で完成するということになります。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 それから建設省は昭和五十二年に全国一斉に土石流危険渓流調査をやられて、六万二千カ所もの危険渓流に対して砂防などの防災事業を進めていくということでございますけれども、大変な費用と時間がかかるわけでございまして、やはりその中でも緊急に、また大事な個所を取り上げて、防災工事あるいは警戒避難体制を強化していくということも必要だと思いますが、その辺はどう考えておりますか。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 五十二年に全国一斉に土石流の危険渓流の調査をやっておりますが、ただいまお話ございましたように、六万二千カ所余りの危険渓流を調査しております。この中では、人家五戸以上の集落に入っております川、あるいは人家五戸未満でございましても、官公庁でございますとか学校、病院等、重要な公共的な施設があるものが対象になってございます。この危険渓流につきましてはランクづけがされておりまして、A、B、Cというふうな危険度のランクあるいは人家戸数のランク等やっておりますので、この中で危険度のA、人家戸数の多い方からというなのが実態でございます。  以上でございます。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 自治省に一点お尋ねしておきたいと思います。  この前、須坂市の土石流の視察のときも地元の須坂市の山際市長が一緒に二キロないし三キロ歩いてわれわれに説明してくれたわけでございますが、そのときも地元の市長は、二十三日の午前二時ごろですか、あの被害があったときに、最初は荘然自失したと、しかし気を取り直して、何としても人命だけは事故のないようにしていきたいと物すごい決心をして、そしてそれにかかる費用は何としても特別交付税等でやってもらおうと、そう決意したら胸がすっとして思う存分一日活動できた。われわれに対しても、また村沢委員長等に対しても、この地方交付税の繰り上げあるいは特別交付税の割り増し支給等をぜひお願いすると陳情しておられましたけれども、この九月分の地方交付税の繰り上げはするそうですが、十一月分の地方交付税の繰り上げはやっぱりする必要があると思いますし、また特別交付税十二月分の割り増し支給、また公共施設単独事業等にかかわる起債額の確保、こういった点を自治省は積極的におやりになる考えはありますか。

鶴岡啓一自治大臣官房参事官

○説明員(鶴岡啓一君) 普通交付税の繰り上げ交付につきましては、九月分の地方交付税、これは、一般の市町村は今月の下旬ということでまだ交付をしておらないものでございますが、これにつきまして九月の四日に台風十五号の関係につきましては繰り上げ交付をしておりまして、十一月分の繰り上げ交付ということは考えておりません。  それから、関係の市町村が現在各省の査定を受けながらこれから災害復旧事業に入っていくわけでございますが、その場合の地方負担につきましては、災害復旧事業債を関係省庁の報告に基づきまして適切に配分してまいりたいと考えております。  また、十二月と三月に交付いたします特別交付税につきましては、今後関係地方団体等から、その団体の財政運営に支障のないような形で配分できますように十分実情を聴取した上処置してまいりたいと考えております。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 次に、松代温泉団地等の冠水被害でございますけれども、千曲川支流の被害、先ほども御質問がありましたけれども、蛭川、神田川の周辺で多くの被災者を出しているわけです。地元では、千曲川の増水によって逆流現象を防ぐために蛭川の水門を閉鎖したんだ、それで、この水門閉鎖による二次災害を防ぐためにどうしても蛭川水門に内水排除設備、排水ポンプを一台でもほしいと要望しているわけです。これはやっぱり政府が三分の二出して地元が三分の一出すようになると思いますから、政府がうんと言わなければどうしようもないんであって、ところが建設省では、どうも地元の意見と違って、河川を広くすれば被害が防げるんじゃないかというようなお考えがあるようでございますけれども、そうなったとしても、やはり増水が今度は急激になりますから、どうしても私は蛭川のあの水門に排水ポンプは必要ではないかと、このように思います。河川修理ももちろん必要でありますが、あわせてこの内水排除設備の設置、これ積極的に前向きに考えていただきたいと思いますが、どうですか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 蛭川周辺で内水問題が起きました場所は神田川流域とそれから上流の藤沢川流域でございまして、上流の方の藤沢川につきましては、その周辺をいま改修しておりまして、これを促進することによってかなり内水は軽減されることはわかっております。ただし下流側の神田川につきましては、これは大変な低平地でございまして、従来も神田川につきましてはまだ改修の手をつけておりませんが、早速内水の調査を始めまして、その対策、神田川の改修も含めまして、それと同時にポンプ排水というようなことを十分検討して、要望にこたえたいと考えております。

多田省吾公明党・国民会議

○多田省吾君 最後に一点、私はやっぱり藤沢川の増水によって温泉団地がずいぶん床上浸水があったわけです。それから、最初にテレビ等で報道された群馬県の高崎市の下小塙団地にも行ってまいりましたが、ここは民間デベロッパーの造成、六十七世帯でございますが、何と周りが桑畑で、それからぐっと五、六メートル下の低地に造成されているわけです。群馬県の場合は、千平方メートル以下の場合は、建築確認は十四年前ですから、群馬県でやっております。昭和五十年から市に移管されたそうですが、なぜその場合、県でこんな低地につくったら冠水するぞと注意しないのか、その辺おかしいと思うんですね。ちなみに、五十センチから一メートルぐらい高くして建設した建て売りは全然被害をこうむってない。それから、長野県の場合も、この温泉団地、藤沢川があのような状況ですから、最初から危ないとわかっているはずなんです。それでも長野市の場合は開発許可を出したわけでございます。もちろんその他の原因もあると思いますけれども、その建設確認の場合あるいは建設許可の場合、こういった低地あるいは台風なんか来たら水没するんじゃないかというような、あるいは床上浸水があるんじゃないかと思われるような個所に対しては、何か注意するとかあるいは許可をしないとか、そういう方法はとられないのかどうか、その辺最後にお伺いしておきます。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) これは、都市計画、それから住宅対策の問題になりますが、私、治水の方担当でございますが、いま担当来ておりませんけれども、都市計画におきましても浸水の多いところは都市計画を十分にやるというようなことで、できるだけそういう利用しないというようなことを指導しているようでございますし、住宅につきましてもそういう同じような指導をしていると聞いております。  また、治水側から見まして、これは何度もいろいろな機会に申し上げておりますが、都市河川でやっておりますように、総合的な治水というふうな観点から、上流域の保水、遊水機能を持つと同時に、下流低地におきましてその土地利用を十分考えながら被害を軽減するというようなことで考えていくべきではないかということでございますが、いずれにしましても、担当部局、住宅、都市の方に、帰って伝えておきたいと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 十五号台風でまた大変な被害が出たわけで、特に長野県の十一名の死亡者を初め全国で四十三名、亡くなられた方、遺族の方々、そしてまた多くの罹災者の方々のことを考えると胸がいっぱいになります。私は、災害のたびに一つ一つをやっぱり大きな教訓として、しっかりその教訓を次の災害予防等に生かしていくということがいま行政の場に問われているんではないかということを、まず最初に申し上げておきます。  そこで、個別問題に移りたいと思いますが、第一に小貝川の堤防決壊の問題でございます。これは、他の委員からもいろいろお話がありまして、建設省としては原因究明等いまやっているところだと、こういうことなんですけれども、その原因究明の中に、以下の点についてきちんと盛り込まれ、当然やられているというふうに思うわけですけれども、二、三の点で御指摘申し上げたいと思います。  第一は、私も現地に行きまして住民の方々と懇談しました。時間がないからはしょって言いますけれども、とにかく堤防が下から崩れたなんてことはもうおかしい。で、原因として堤防の設計に基本的な誤りがあったのじゃないか。あるいは用排水管の工事に何らかの人的ミスがあったのではないか、つまり四十一年に改修されました樋管の問題ですね。それから三つ目に、長い間水漏れを放置して、土手の補修、補強等が不十分であったのではないか、いわゆる管理上のミスの問題、こういうことを関係住民の方々が、われわれは素人だけれどもそう思うと、こう言っていました。  さらに、衆議院のわが党の中島代議士が現地に二十五日飛びました。そのときに建設省利根川下流工事事務所の所長さんであります藤村さんは、原因は調査中と言いながら二点について言っています。  一点は、利根川の逆流が台風の影響で長時間続き、堤防内にしみ込んだ水が飽和状態になり決壊した。あるいは決壊場所に農業用水を引く取水管があり、取水管と土の間に水がしみ込み漏水したなどの可能性を指摘しています。  さらに、これは建設労働組合の皆さん、全国建設省労働組合、この皆さん方が三点について指摘しているわけです。原因究明は専門家によりこれから究明されることを期待するとしておきながら、仮定の問題として三点。第一は、漏水しやすく、不安定な旧河道上に築堤したこと自体に問題があるのではないか。二つ目には、漏水対策工法の可否の問題。三つ目に、築堤、樋管の設計、施工及び監督上の問題、こういうことを挙げられております。私は、一つ一つがどれがどうだったかということをいま問いません。いずれこういった問題について、とにかく他の委員からも言われておりますように、専門家も含めて、科学、技術的な立場等々含めて原因を究明し、そして速やかに中間報告等も含めて公開するということをお約束いただけるかどうかという点で私からも確認をいただきたいと思うわけです。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 破堤の原因につきましては何回も申し上げておりますように、調査に着手したばかりでございましてまだいろいろ出てきておりません。これはいまいろんな破堤の原因の推定がございましたが、また現地で所長がいろいろ申したというお話もございましたけれども、これは一般的に破堤の場合はどういう原因かという一般論であろうと思っております。そういう一般論を想定しながらいろんな調査をやるわけでございまして、最高の技術を持ったものを中心にしましてやっているつもりでございますし、今後とも私ども河川管理上この経験を生かすという上でも十分やってまいりたいと思います。  まあ中間報告ということでございますが、その時期になりましたらあわせて検討したいと、けさほど局長が申し上げたとおりでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 いま一般論についての疑義をということでしたが、そういう一般論についての問題点では解明されないで、納得されないで、特殊的な問題まで究明なんということはいかないわけですから、その中間的な報告をするかしないかは今後考えるということですが、それは当然やられるべきだというふうに私は考えますので、強く要望しておきます。  同時に、今後の改修の問題についても一応計画が述べられましたが、大事な問題は、茨城県全体でも四十六カ所危険個所があるということを言われておりますね。私、対岸の藤代町の方にも行ってまいりましたが、あちこち漏水しまして土のうが積んであって、ぱっと建設省からあちこちに砂利やなんかが届いている。で、ここはもう大変だと言ったらば、まあどなたが言ったかということは別にしましても、小貝川は問題だらけなんだと、どこも問題だと、こう言ったとか言わないとか、こんな話もございます。  で、私はこれは次にまた大きな災害を起こさないように指摘しておきたいんですが、実は共産党の機関紙赤旗新聞の取材班が現地に出向きまして十四日に指摘した問題があります。これは千葉県の我孫子市にあります青山水門なんですけれども、これは排水路の護岸がざっくりえぐられておりますけれども、その関連でもって大きなひび割れが入っておりまして、青山の水門に二、三センチのひび割れが出ております。これを現地の建設省関東地方建設局に通報しました。最初何だかんだ言ってたけれど、責任とってとにかくやりますと、こういう話ですが、これまた、私いま答弁を求めるつもりありませんが、次々とそういう危険個所が出てくるわけです。ですから、本当にこの問題について、五十五年の基本計画に基づいてやるといってますけれども、この際一斉に総点検をやって、抜本的対応の上にやはり行うべきであると、当然だと思いますけれどもあえて御答弁をいただきます。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 堤防等、河川管理施設の点検につきましては、河川巡視員によりまして日常十分やっておるわけでございますが、それに加えまして出水の後点検するようにしております。今回もそれをやっておるわけでございます。また、先生がおっしゃるのは、その後の、たとえば長良川の災害の後行った点検のようなことも含まれてるのかと思いますが、長良川の後いろいろな点検をしまして、それぞれ処置方法について検討し、実施してまいったわけでございます。今回それに相当するようなことをやるかやらないかというのは、いろいろな原因の調査等がわかった後検討したいと考えておるわけでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 ちょっと問題ですよ。点検は当然すべきであります。再度答弁いただきます。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 長良川の出水の後かなり綿密に点検したわけでございます。地盤の、漏水の問題だとか、それから堤体材料等につきましてやったわけでございます。ところが、これで必要な処置する場所は大体わかっているというふうに考えたわけでございますが、それ以上の調査となりますと、たとえば十メーター置きにボーリングするとか、そういうようなことにつきましてはなかなか手に負えませんので、その後どういう点検するかについては今後検討課題として残しておるつもりでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 総点検をやるかやらないかということで聞いてるわけです。やり方の方法については、これは別途いろいろあると思います。しかし、点検をするという点で、いま言った、次々次次決壊したところは新しいまた問題が出てきているわけでしょう。だからそれはすべきだということです。  で、次に同じような問題で申し上げますが、これは八月上旬の集中豪雨の問題なんですか、北海道の産化美唄川の問題です。これも同じように決壊の原因究明、あるいは復旧対策、今後はどうするかということで、現地の皆さんが大変心配されていることでございます。で、産化美唄川のこの決壊したところは、実を言いますと五十年の八月水害時のときには、オーバーフローしたけれども決壊しなかったわけなんです。しかし、今回決壊したところ、実は五十四年の七月に旧堤防を取り除いて、そしてパイルを打ち込んで、その上に盛り土をやるという工事をやっております。ところが、その盛り土をめぐって、土質をめぐっていろいろ議論が分かれているわけです。右岸は今回は決壊しておりません。右岸は奔美唄というところの土取り場から土砂を持ってきているわけです。今回決壊した左岸は、日東土取り場というところから土砂を持ってきてやっておりますけれども、これは岩石混入がひどくて、かつて何度も使用中止ということを申し上げてきたという話なんです。これは私どもでいま調査中です。いろいろ当時の資料等も持っております。  私、きょうお願いしたいことは、こういう中で、科学技術庁の研究センターですか、そこも現地入りしております。私は建設省サイドからこういった問題について原因の究明を図るために調査いただきたい。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 御指摘の破堤個所でございますが、このたび越水しまして、その結果破堤したわけでございます。その場所の材料の問題を御指摘あったわけでございますが、これにつきましては、現地からの報告でも、れきまじりの粘性土で、使っておりますが、多少大きそうなれきもございましたけれども、築堤材料としては十分であるということを確かめております。それから、その土取り場等につきましては、同じ個所で工事が錯綜しますと大変運搬等も混雑しますので、一部は、その近くでございますけれども、別な土を運んで、別な土取り場を選んだというような事例もわかっております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 調査するかしないかということで私は伺ってるわけね。それで、現地の石建の方ではちゃんと、ここにありますけれど、開発許可の際に、日東土取り場はよくないと、一たん中止してるんですよ。その後何があったのか、まあここでは差し控えておきますが、ここに許可申請の、許可証等も持っております。私は調査いただきたいということを再度申し上げておきたいと思うんです。  それから、次に北上川の改修の問題ですが、これは建設常任委員会等では調査に行かれておるわけですけれども、なかなか大変なところで、特に今回被害が大きかった一関・平泉地区ですね、これは全体の改修工事の中で当初計画の整備率わずかまだ六・四%と、こういう状態であるわけですね。で、これはもう一日も早く改修をやってほしいという特別な要望が出されました。平泉、一関両市長さん、町長さんから、関係住民から出されておるので、今後特段にこの点での改修を急ぐという点でのお考えですか、お聞かせいただければと思います。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 御指摘の北上川の一関遊水地でございますが、このたびの十五号台風でこの地域がかなりはんらんしたわけでございまして、この工事につきましては、北上川の改修計画としまして、一関遊水地というのを計画に位置づけしまして、これは全体かなりたくさんな予算がかかるわけでございますが、いま私どもの、ここにありますものでは整備率が八・五%ぐらいまで上がっているわけでございますが、その中でも特に——失礼しました。先生御指摘の六・四%は五十五年度まででございまして、五十六年入れますと八・五%になるわけでございまして、今後かなり時間を要しますが、とりあえずその遊水地域内にございます住宅、これは浸水しては困りますので、これを移転すべく、現在までに百六十三戸、ことしの予定も入れまして全体四百十六の中で百六十三戸移転する、今後数年間で移転は早く終わりたいと考えております。その後いろいろな築堤工事等の工事を進めていくという段取りで、一刻も早くこの中の浸水被害がなくなると——住家でございますが——そういうふうに考えております。いずれにしましても、今後ともできるだけこの事業を推進してまいりたいと考えておるわけでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 そこで、長官にお尋ねし、また要望しておきたい点なんですけれども、大変私が指摘するまでもなく、いまの十五号被害でも大きな財産を失っているわけですね。私は資料を見てみまして驚いたんですけれども、昭和三十七年から五十四年までの間に失った資産等、五十年の価格に換算しまして七兆四百億三千三百万円と、これは一般資産と公共土木等の合計額になるわけですけれども、これだけの被害が出ているわけですね。ところが、いまのお話のように、一関の場合で見ますと、昭和二十二年にカスリン台風があったこと、それから二十三年にアイオン台風がありまして、一関だけでもっても死者が、二十二年百人、それから二十三年には二百三十四人、行方不明二百三十九人で、実に四百七十三人もの死者、不明者出しておられるわけなんです。そういう中にあって、いまもお話しのように、今年度全部やっても八・五%の進捗率だと、これではとてもじゃないけれど、また災害があったらまた同じような状態を繰り返すわけですね。ことしもまた二人、この一関で亡くなっておるわけです。しかも、かなり土地改良の、水の操作のベテランの方ですよ。そういう状況の中で、大臣、私これ見ました、第六次の治水計画、この案を見まして驚いたんですけれども、大河川、五十六年度末でも整備率五八%、五カ年後六十一年末で六四%ですよね。中小河川はどうかといいますと、五十六年末でも一八%で、五年後六十一年でも二四%ですよ。大河川と中小河川と都市河川と総合的におやりになるという御答弁いただいているんです。りっぱな答弁はいただいているけれども、実際計画どうかというと、こういう状態ですよ。しかも来年度の予算を見ましてまた驚きました。これは臨調絡みで物すごく低く抑えられていますよね。治水事業費が全体でどうかといいましたら、一兆二千八百八億円でしょ。わずか三%増ですよ。やります、やりますと言ったって、わずか三%ですよ。しかも災害復旧関係事業費見てみたら、どうですか、三〇%も減額して概算要求しているのですよ。満額もらったとしたって、治水関係の事業費が三%増。これで国民の大事な命と財産と国土をどうやって守ると言われるんですか。  それから、さらに申し上げたい点なんですけれども、これは一関の市長さんが言っていました。これだけ歴史的に大変な被害があるのに、林野庁等が近くにある栗駒の山をどんどん伐採されていったというお話なんです。これも私調べてみましたら、森林の公益的機能がどういうものか、これは四十七年に一回調査して、五十三年に再試算しているんですね。細かいことは申し上げませんけれども、水資源の涵養、土砂の流出あるいは崩壊防止等含めますと、五十三年価格でもって実にこれは二十三兆一千三百億円というふうな森林の公益的機能があるわけですよ。こういう中で市長さんの話では、これだけの木が一本あったらどれだけの水を抑えられるかというお話もございましたが、それはさておきましても、治山治水とそれから全体的な計画をいまのペースでやっていったら間に合わないと。やっぱり担当長官としてこの点でもう一度考え直して大蔵等に迫っていただきたいということでの決意をお聞かせいただきたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 御説よくわかりました。  国土保全が重要なことはもう言うまでもございませんし、政府としても治山治水に力を入れておるところでございます。  それで、現在のところでは、全国の河川のはんらん等災害を防ぐために治山治水、砂防等の事業を積極的に推進することが必要なことはもう何回も申し上げているし、おっしゃられるまでもなく、われわれも痛感しているところでございます。しかし、臨調でだんだん抑えられておることもこれ事実でございまして、なかなか積極的に予算をたくさんとることも非常に困難な時期に直面してまいりました。しかし、そんなことを言うておるわけにもいきませんので、国土庁といたしましては、今後とも関係省庁と連絡を密にして、いわゆる防災事業の推進に万全を期していきたい、こういう決意でございます。  それから、災害対策に関係する事業が重要なことは言うまでもありませんが、財政再建でいまかなり窮屈になっておることも事実でございます。でありますが、その予算確保にこれからも最大の努力を惜しまない考えであります。国土庁としても各省庁との連絡をもっと密にして、予算の窮屈な中においても必要な災害対策費の調達には、確保に向かって積極的に推進していきたいと、こういう決意でおります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 増税なき財政再建ということがいかに国民の財産や命を奪っているかということでも一つ証明されていますし、長官がいま決意を述べられておりますから、その点での大いなる奮闘を期待したいわけですが、八月二十五日に、一方で、臨調ベースでの大きな枠で長官も閣僚の一員として了承しているという点では一つの矛盾点ではないかと思います。それは指摘だけにとどめておきます。  次に、農業被害に関する問題へ移りたいと思いますけれども、水稲被害です。これは長官はごらんになったかどうかあれなんですけれども、農水省の方は御存じだと思います。ちょっと回します。(稲穂を手渡す)それはおいおい見ていただくことにしまして、実は岩手県の和賀町から持ってきたものなんですけれども、それはフェーン現象によるいわゆる風害です。これは東北ではめったに見られない。聞けば三十年来だという話でもございますけれども、一方では初めてだという話もございますが、風害なんですね。生態学的にはまだはっきりしていないというふうな話で、実を言いますとどういう状態か、岩手県の場合には和賀町だけでも九〇%以上の被害面積が百七十ヘクタールです。五〇%以上の被害が千七百ヘクタール、全作付の六割以上というような状態でございます。これはまだまとまっていないわけですけれども、九月初めで岩手県で四万四千ヘクタール、青森県で三万九千ヘクタール、福島で三万ヘクタール、そのほか宮城、山形、秋田も含めて、北海道もその他の地域も含めてかなりの広範囲にわたっているわけなんですね。そういう事実を押さえた上で、損害評価の特例の問題なんです。当然規格外米の特例措置ということも期待しておりますし、昨年十一月八日付でこれやられておりますから、これは要望だけにとどめておきます。損害評価の特例のところでは、いま検討中だということですけれども、その検討の中に間違いなく入れていただきたいのが一・八ミリの縦目の問題であります。特に小貝川等についてはにおいの問題もありますけれども、そういう特例を含めて、昨年は十月の二十四日付でやられておりますけれども、大変みんな心配しているんです。検討中だということはわかるわけなんですけれども、そういうことも含めて検討しているかどうか、答弁いただきたいと思います。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) ただいま御指摘の水稲の損害評価の特例でございますが、昨年の冷害の際には御指摘のように縦目ぶるい一・八ミリ目の基準を含めまして特例措置を講じたわけでございますが、今般の御指摘のような強風によります穂ずれ、葉ずれによりまして褐変あるいは白穂の現象等も東北、関東を中心に広く見られ、損害の増大が懸念されるわけでございますので、そういった褐変あるいは白穂等によります品質の低下につきまして昨年の冷害時に準じた特例措置を講ずる必要があるかどうかにつきましては目下関係の道県につきまして照会中でございます。その照会に応じまして関係の道県から報告が出てまいった段階で特例措置を講ずることにつきましては検討いたしたい、かように考えている次第でございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 特例の措置をする方向で検討というふうに受けとめますが、青刈りの問題についてもこれは特に和賀町なんかで大変希望が出ておりますが、これももちろん含めて対応いただきたい。ひとつ簡単にお願いします。

大坪敏男農林水産省大臣官房審議官

○説明員(大坪敏男君) ただいまの青刈りの問題でございますが、すでに農作物共済損害評価要綱によりまして組合等があらかじめその旨を農家から報告させるということでございまして、その際には青刈り直前に現地評価を実施するというふうな道も開いているわけでございますので、今回の災害につきましても従来同様この線に沿って措置するよう機会をとらえて指導を行っているというところでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 次に、今回の八月三日から六日までの集中豪雨被害とそれから台風十五号のダブルパンチでかなり大変なんですね。ですから転作面積の緩和措置をしてほしい。これは大きな後で社会問題になるんではないかと私思うわけなんです。状況を申しますと、とにかく岩手県下ではいま九〇以下の著しい不良に落ち込むことはもう必至だと言われております。五十一年の作況八二、それより低下するんではないか、こうも言われております。北海道とそれから十五号台風被害で全国の水稲の被害面積等々をどのくらいになるか私試算してみました。そうしますと、おおよそいま段階で、最終結果ではありませんから、二万六千ヘクタールぐらいになるわけですね。これは当然転作緩和ということは引き続き行ってしかるべきではないかと思うわけですが……。

近長武治農林水産省農蚕園芸局農蚕企画室長

○説明員(近長武治君) ただいまの御質問は、本年の非常に大きな被害にかんがみて、特に北海道、それから東北地方などについて、来年度の転作目標面積について何か軽減措置が講じられないかと、こういう御質問でございます。  昨年度は実はかなり大きな冷害でございまして、全国でも作況指数八七という近来まれに見る全国にわたる大きな冷害でございました。昨年の冷害にかんがみまして、全国で転作目標面積につきましては四万六千ヘクタールの軽減措置を講じてございます。ただ、実は五十六年度といいますのは水田利用再編対策にとりましては第二期対策のスタートの年でございます。で、御案内のように、転作の目標面積は期ごとに全体について定めるということで、第二期につきましても現在五十六年度から五十八年度までの転作目標面積を定めてございます。昨年やはり五十六年度が第二期のスタートの年であるということ、それから実は第二期の目標面積は前年の昭和五十五年度に比べますと、十四万二千ヘクタールふやさなければならないというような状況でございまして、きわめて特別な状況のもとにおきます措置でございます。したがいまして、せっかくの御指摘ではございますが、目標面積の軽減措置はきわめて困難な問題であるというふうに考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 現時点では困難だということですけれども、きわめて特殊なということで言えばきわめて特殊なんです。昨年がそういう状態の中で、同じ地域がまたダブルパンチだということですから、これは別途政治的に御検討いただくように、大臣等を含めていろいろ検討をお願いするというふうに再度申し入れておきます。  で、もう時間がありません。果樹被害の問題で申し上げますと、この果樹被害もなかなか大変で、青森県が一番ひどいんですね。百三十二億ですし、秋田も二十三億、それから福島でも四十億というふうなことですし、そのほか山形だとか各地、さっきのお話にありました長野、いろいろの果樹被害が大変です。その中で私は三点についてまとめて質問をし、御答弁をいただきたいと思うんですが、一つは、これは青森県のわが党の津川前代議士からの具体的な調査と指摘によって出された問題なんですが、矮化でやってきたところの矮化密植のところが総なめにやられている、これが一つ。それから国光にふじをだったと思いますが、接ぎ木したのがやられている。接ぎ木でやられたのは二通りありますけれども、もう詳しく申し上げませんが、そういう点で本当に台風に強い、風に強いリンゴをどうするかという技術指導の問題が一点問われるであろうと。それから二つ目には、転作リンゴがやっぱり弱かったというんですね。それは水利の関係があるわけです。そういう点での今後のやっぱり指導が必要だろうと。それから三つ目には、これは気象庁からお聞きしましたところ、青森県等にアメダス等配置されておりまして、風向と風速もやられているんですが、風向・風速計で専門的に自動装置で管理できるようなものを備えつけるとなれば一個百七十五万円ぐらいすると言うんですね。だけれども、これは気象業務というサイドよりも農業気象というサイドから、気象業務法の中にも定められておりますけれども、別途そういうところに試験的に設置していく方向が必要ではないだろうかというのが三点であります。この三つの御答弁をいただきたい。  私時間もうないんです。これはぜひと言われていたから、答弁はいいです。後で私もお伺いしますが、二つだけ、農地の復旧の問題について、これは限度額が決められているということなので、ぜひ現地の皆さん方の納得いく工法等踏まえて一日も早い復旧を願いたいと。それからさっき言いました産化美唄川の決壊の問題で出されたんです旧けれども、農地の上にわらがものすごいんですね。このことについてもひとつ対象にしてもらいたいという要望がありました。  それからもう一点は、これは岩手県の米崎漁協の組合長さんからなんです。担当課の方、私の部屋で写真等見てもらったんですけれども、まるでごみの終末処理場だと。こういう、これ写真ごらんになっていただければわかりますけれども、ものすごいんですね。一体だれが責任なのかどうと、いろいろございますけれども、とにかく河川管理のあり方等を含めていわゆる沿岸整備保全という立場から対応していただきたいと、これは別途御答弁いただくということでいまいいです。  最初の三点だけお答えいただきまして私の質問終わりたいと思います。

小坂隆雄農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長

○説明員(小坂隆雄君) 果樹の台風などによる災害の防止につきましては、かねてから都道府県に対しまして春・夏作の技術指導通達等により指導を行い、災害の未然防止に努めてきたところでございます。  ただいま先生の御指摘の三点のうち、第一点の矮化栽培の問題でございますけれども、リンゴの矮化栽培が最近特に新植が多いわけでございますけれども、これらの矮化栽培の木は普通栽培の木に比較いたしまして、先生御指摘のように接ぎ木部分が折れやすいと、このような性格があるわけでございます。そのようなことから、支柱またはフェンスなどへ結束いたしまして折損、倒伏などを防止する栽培方法が現在とられておるわけでございまして、農林水産省としても、その具体的な技術等につきましては新しい技術であると、このようなことから検討会の実施だとかモデル園の設置等により指導を行ってきたところでございます。今回の台風によりまして、御指摘のように地域によっては被害が発生した園もかなり見られるわけでございますので、ひとつ支柱の強度の問題、さらにまた地中にどれくらい埋めたらよいかなどのもろもろの問題等、実態を十分把握しながら、必要に応じまして指導の強化をし、風害の未然防止に努めてまいりたいと、かように考えてございます。  それから第二点の水田転換にかかわる問題でございますが、やはり果樹につきましては、気象と同じようにいわゆる排水だとかそのようなことが問題になりますので、転作に当たりましては、耕盤の破砕だとか暗渠排水、そのような基盤の整備を十分図るように今後とも指導を強めてまいりたいと、このように考えるわけでございます。  それから第三点の気象施設の問題でございますが、果樹が気象に弱い作物であると、このようなことから、やはり私ども果樹農業の振興基本方針の中で、いわゆる温度だとか、そのようなものをひとつ規定いたしておるわけでございますが、やはりこのような気象につきましては、地域の試験場だとか地域の学校だとか、そのような気象を十分活用するような形でこの植栽についても指導を強めてまいりたいと、このように考えております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 本日は、私が用意しました質問の八割方はもう各委員から指摘があり、御答弁をいただきました。したがいまして、お答えをいただくために出席をされた方々のうちで本日質問ができない部分があると思いますけれども、その点はあらかじめ御了解をいただきたいと思います。  そこで、私は第一に予防という観点から御質問を申し上げたいと思うんですが、毎年国土建設週間というものが設けられていると思うんですが、これはいつころ設けられるものですか。建設省。

谷口雅宥建設省河川局防災課長

○説明員(谷口雅宥君) 建設省が設けております国土建設週間というのは毎年七月の上旬でございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 それで、その際に水防演習などが行われていると思うんですが、これらにかけている費用というのはどのくらいのものでしょうか。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 水防訓練でございますが、毎年一回やっているわけですが、場所は利根川、それからもう一つは淀川あるいは長良川というようなところでやっております。その費用は、建設省としましての補助金は五十万円程度でございますが、そのほか関係の方々が費用を持ち寄りまして実施することにしております。これは、全体でおおよそ五、六百万円ぐらい利根川の場合はかかっております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 それで、この予防演習の効果という面ですが、ことしも七月十一日にちょうど利根川の堤防でかなり、三百五十名ですか、参加をして大がかりな水防演習が行われておるわけですね。で、今回はこういう想定で行われているようでございますが、「昨夜半に神奈川県に上陸した台風九号が、明け方四時頃には茨城県南西部を経て、鹿島灘にぬける見込み。このため関東地方全域に豪雨が降り、利根川は本川・支川とも増水が著しい」、こういう想定のもとで、斉藤建設大臣も参加されまして大がかりな水防演習が行われているわけですが、この演習からわずか四十二日後に台風が、まあ上陸地点は千葉県でしたけれども、台風九号でなくて十五号ではございましたけれども、わずか四十二日後に今度台風十五号があって、あのような小貝川の決壊、こういうことに立ち至ったわけですが、一体この利根川で行われた水防演習というものが、今回の場合にどのような役に立ったのか、この点どういうように考えられておるんですか、その点御答弁いただきたいと思います。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 水防演習の内容でございますが、まず、私どもの建設省と県及び市町村水防管理団体等とでやっておりますのは、一つは水防の訓練でございまして、主として水防工法の訓練ということになるわけでございます。これにつきましては日ごろから、水防をどういうふうにやるかという技術的なことを訓練してきまして、それを実施するわけでございます。これにつきましては、特にこのたびは小貝川に関しましては水防を実施するに至りませんでしたが、破堤個所はそうでございますが、右岸等の漏水の危険のある個所については土のう等を用意したというような経緯もございます。今回についてはその程度でございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 今回の場合は、私もその水防訓練の状況など、この時事画報社ですか、まあえらく出ておりまして、ちょうどこの水害の後これが出たと思うんですが、ほとんど小貝川の決壊の場合には、それはまあ利根川の中で建設省も茨城県もそのほかの県も参加をされておるわけですが、この成果というものがほとんどなかったのではないか、こういうように私は判断をするわけですね。それはやはり、これは昼間行われている、しかし実際に起こったのはうし三つ時、午前二時ですからね、決壊が起こったのは。そういうことですから、昼間行う水防演習というものが夜間のこのような場合にはほとんど役に立たないのではないか、こういうふうに私は思うんですよね。だから、今後やはりこういうような予防演習を行う場合に、大変困難だと思うんですが、夜間のこういうことも想定をしてこの演習を行う、こういうこともこれから考えていいのではないか。これには、今回の費用が五、六百万円ならば、もっとかかるかもしれませんが、夜間に起きたときにどういう体制でやるべきか、こういうこともこれからやはり十分に想定をしておかなければならぬのではないか、こういうように思うんですが、この点いかがでしょう。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) ただいま申し上げました水防の技術的な訓練につきましては、昼間やっておればそのまま夜実施できるということでございますけれども、その他住民の避難問題等になりますと、これやはり昼間練習するのと夜とは大分違うかと思います。この辺は県それから市町村が避難につきましては指導的な立場をとっておりますので、その辺ともいろいろ相談してみたいと思っております。  また、この水防の技術的な問題でございますが、先ほど直轄区間ではそれほど水防活動するに至らなかったと申し上げたわけでございますが、竜ケ崎の市内におきましては土のうを積んだりいろいろな水防活動をやっておりまして、日ごろの訓練が役立っているものと思っております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 そこで、先ほども矢田部委員からも御指摘があったんですが、小貝川の決壊が二十四日の午前二時十五分ころですね。実際に住民に対して避難命令が出されたのが午前四時、こういうふうに新聞などを見ますとなっているわけですね。その間、二時間の空白期間がある。ここに私は何かいろいろな問題があるような気がするわけです。一つは、情報連絡網というんですか、建設省が河川管理者として堤防が切れた場合に、その決壊なら決壊という情報連絡はどのような方向でやっているのか、それをお聞きしておきたいと思うんです。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 出水時のいろいろな情報連絡につきましては、あらかじめ連絡計画ができておりまして、たとえばこの小貝川の場合で申しますと、関東地方建設局の出先であります利根川下流工事事務所から関係の県に連絡します。県の本庁の方と同時に土木事務所の方に連絡いたすことになっておりまして、その土木事務所から関係の市町村並びに水害予防組合等、水防管理団体に連絡するようになっております。また、あわせて同時に、建設省の事務所の先に出張所というものがございます、そこから最寄りの水防管理団体に連絡するという系統でございまして、そういう組織になっております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 そうすると、建設省から県への連絡はもう即座に行われるということなんですが、県から今度は市町村、被害市町村に対してはこれはもちろん迅速に連絡が行くと思うんですよね。しかし、避難命令が出るまで二時間もかかっている。先ほどの矢田部委員のお話ではないが、避難命令が出たときはただサイレンが鳴っているだけ。私どもも調査に行ったときに、竜ケ崎の市長さんを初めとして、情報がさっぱりわからぬと、結局電話をかけようとしても電話は満杯でどこにもつながらない、だから情報がさっぱりわからないで困ったんだと、こういう話をされているわけですが、そこで、いまは無線があるわけですから、そういうものをそれぞれが用意をする、あるいは災害時には災害時のホットラインを設けて、常にもう現場とそれから行政の長と連絡がつくようにと、こういう方向が望ましいと思うんですが、もちろん今回の場合も現地に災害対策本部のようなものが設けられて、そこに関係者がみんな寄り集まっていたと思うんですが、どうしてこのようにおくれたのか私にはさっぱりわからぬ。  そこで、そのことは問わないといたしまして、これは消防庁ですか、そういう場合に防災行政無線というものを各市町村が設けた場合には補助金を出す、こういうことになっているようでありますけれども、今回の経験を踏まえまして、これらの危険の地域に対しては必ず設けるように強力な指導が私は必要ではないか、こういうように思うんですが、その点いかがでしょう。

土井豊消防庁防災課長

○説明員(土井豊君) 消防庁といたしましては、各都道府県とそれから管内の市町村、その間の防災行政無線、それからもう一つは、個々の市町村におきまして、役場といろんな地域集落とを結ぶ防災行政無線というものの整備を促進するために補助をしているところでございます。まあ、いまお話しの茨城県におきましては、まだその整備が行われていないというような状況でございます。で、現在全国的には、八つの府県を除きまして、他の都道府県はそういうものを整備中あるいは整備完了して運用しておるという状況になっております。  一方、市町村の方は五十三年度にその制度をつくりまして、現在まで私どもの制度で整備をしたのは百九十六市町村ということになっております。これはまだまだ低い状況でございますので、私どもとしましては、まあ補助金の削減など大変厳しい財政状況ではございますけれども、来年度市町村分の補助金として約七・四%増の十億二千万円という予算要求をいたしております。これは来年度の市町村の事業計画等を、各県を通じましてよくそれを考慮した上で必要額を確保したいという考えに基づくものでございます。  なお、今回の経験に照らしまして、さらに詳細な実態等も県の方から報告を受けまして、今後とも私ども災害時における情報伝達の重要性という観点からこれらの整備について努力してまいりたいというふうに思っております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 御答弁をいただきましたように、その三千三百ある市町村のうちまだ百九十六だと、こういうことですから、今度の竜ケ崎周辺の市町村のようにまた右往左往するというようなところがこれからも起こらないように積極的な御指導をいただきたい、これを要望しておきます。  それから、先ほどもこれは鶴岡委員の方からお話がありましたけれども、建設省がかつて計画をした利根川と小貝川の合流点を九キロ下流に設けると、そうすれば利根川から逆流してくる背水区間というものがなくなると、自信を持って計画をしたものが結局住民の反対でつぶされたということなんですが、そして昨年のまた新しい計画のもとでいま事業を進めていると、こういうお話がございました。いま行われているそのような計画の内容で、果たしてこのいわくつきの——もう過去四回ですね、これで、四回も決壊が起こったこの小貝川というものの同じような災害が果たして絶対に生まれないという確信が持てるかどうか、これをお聞きをしておきます。

玉光弘明建設省河川局治水課長

○説明員(玉光弘明君) 先ほど御説明いたしましたように、昨年の計画改定に当たりまして、現在の河道に沿いまして改修を行うということになったわけでございまして、それに十分な水位並びに断面、水流量が通るという形で断面を確保するように、今度の計画では一部引き堤もありますし、掘削もございますし、それから堤防の規格がかなり大きくなっております。これを実施しますれば、まあ絶対に一〇〇%災害がないかと言われますと、いろいろ未知な問題も含まれております。土の中にいろいろございますので申し上げられませんが、これでかなり安全度は確保できると——これを実施すればでございますが——というふうに考えておりまして、技術的にも十分これでいけると考えているところでございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 それでは今度は長野県の須坂市の被害の中で、砂防ダムの機能につきましては先ほど質問があって、その機能については内容をお聞きしましてよくわかりました。しかし、集中豪雨でこれからも山津波が起こるであろうということは、これはもう想像にかたくないわけでありまして、長野県のようなああいうところでは危険個所は大変あると思うんです。そこで、そういう危険個所の予防のために、今回の災害を契機にいたしまして、危険個所と思われるところ、これは長野県では四千百七十五カ所の砂防ダムがあると聞いているんですが、その中で相当の危険個所があると思うんですね。それらの危険個所について、砂防ダムの総合的な機能点検というんですか、そういうものを国と県が協力してやるべきだと私は思うんですが、そういう考え方に対してどう思いますか。

近森藤夫建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(近森藤夫君) 先ほども御答弁申し上げましたように、全国的には六万二千カ所余りの土石流の危険渓流を持っているわけでございまして、これらの渓流につきましてはまだ整備率が一三%程度でございまして、かなりのダムが整備はされておりますが、まだ整備率につきましては一三%程度でございます。  現在建設が終わっておりますダムの機能につきましては、ただいまお話がございましたように点検をしながら計画の中に織り込んでいきたいというふうに思っておりまして、これは五カ年計画の策定でございますとか、あるいは翌年度の要求のときにそれぞれの渓流を見ましてチェックをしておるわけでありますが、さらに定常的にそういった巡視の制度もございまして、その中でそういったものを点検しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 ぜひよろしくお願いを申し上げます。  もう時間がありませんので最後になりますが、この熊谷委員の報告書にもございますように、松代町の温泉団地ですね。あれが二百何十戸のうちほとんど九割近くが浸水をした、こういう状況ですね。あそこはもともと低地ですから、もう水が出た場合にはああいうことがあるだろうと予測及しながらも、私は長野市が無理してあの団地を開発したんではないかと、こう思うんですが、先ほども多田委員が、群馬県ですか、御指摘がありました。ああいう低地に団地が開発されているというところはかなり全国至るところにあるのではないかと、こういうように思うんですが、そこで、やっぱりそれは住民の要望とかやむを得ずそういうところに団地を開発してつくるといたしましても、建設許可の一つの条件として、そういう低地——必ず水害が予想されるというような地域については、それを許可する場合に必ず排水設備、排水設備というんですかね、そういうものを併設をしなければ許可はしないぞというような行政指導というんですか、そういうものがあってもいいのではないかと、こういうように私は思うんですが、その点について御答弁をいただきまして質問を終わります。

嵩聡久建設省計画局民間宅地指導室長

○説明員(嵩聡久君) 一般的に宅地開発の許可を与える場合に、防災上の視点からいろいろな許可の基準がございます。その中で、先生が御指摘のような排水施設の関係、これについては法律の第三十三条で、開発区域及びその周辺の地域に溢水等の被害が生じないよう適当に排水施設が整備されるということが規定されておりまして、あるいは出水のおそれが多い土地というところでは地盤のかさ上げ等の改良を行うというようなことも基準に示されております。したがいまして、こういう許可基準に十分合致した対策がとられれば少なくとも内水対策といいますか、そういう面では問題はないかと思うのでございますけれども、現実に今回の松代温泉団地の例は都市計画法施行前に認可を受けた団地のようでございまして、その点若干問題があったかと思いますけれども、一般的な取り扱いとしてはそのような形になっております。

村沢牧日本社会党

○委員長(村沢牧君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時一分散会

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