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94回国会参議院1981/09/18

決算委員会 閉会後第5号

発言数
243
登壇者
32
会派数
7
開催日
1981/09/18

会議録

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  昭和五十三年度決算外二件を議題といたします。  本日は、厚生省、環境庁、医療金融公庫及び環境衛生金融公庫の決算について審査を行います。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 質疑通告のない北川医療金融公庫総裁及び加藤環境衛生金融公庫理事長は退席していただいて結構です。  それでは、これより質疑に、入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 私は、きょうは環境庁長官に質問をいたしたいと思います。  ことしは環境庁が発足をして十年——十周年であります。久方ぶりに環境庁の長官らしい長官が就任をされたと、私どもはこう思って非常に期待をかけて御検討を願いたいと、こう思っているところでありますが、今年度の公害白書を見ますと、「公害防止施策が一九七〇年代に急速に整備されてきた結果、環境汚染は一時の危機的状況を脱するとともに、経済が安定成長へ移行する中で省資源・省エネルギーも進み、環境汚染は全般的には改善傾向を示すこととなった。」と、こう述べております。確かに水俣のように、人間を死に至らしめるような環境汚染はともかく、全般的には改善というよりは公害は拡散をし、相も変わらず危機的な状況が続いていると私たちは判断をいたしておりますので、この環境庁の白書は自画自賛、環境庁そのものの任務に対する厳しさを欠いているのではないかと、こういう感じがしてならないわけであります。そこへきのうのあのNO2の環境基準に対する東京の住民の方々の訴訟に対して東京地裁が判決を下しました。環境庁の勝利で喜んでいらっしゃるというふうに思いますけれども、私は、この東京地裁の判決で環境庁が甘えてはいけない、姿勢を厳しくしてもっともっと行政を前進をさせていくということが必要となるのではないかと、こういうふうに考えるところであります。確かに六月の二日に大阪、東京、神奈川などNOxの総量規制も実施されましたし、八月の二十九日の大型ディーゼル車対象のNOxを一三%減らすなど、こういう努力は認めますけれども、しかしまだまだ大気汚染の公害病患者は八万人もいるというこの現実を見るときに、長官の環境行政に対する姿勢というものをまず最初にお伺いをしたいと思います。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 御激励いただいて、まことにありがたく思います。  広範な御質問でございますので、どうお答えいたしてよいか迷いますが、この環境庁発足の前、いわゆる公害が出てきたというときには、一つの企業が生産をこう上げていく過程で、わからなかったんですが、何かこう変なものが出てきたと、それによって病人が出たと、だから加害者もはっきりしていれば被害者もはっきりしているというような形で、この公害問題がわが国では問題になってきた。そのことについては、いまだに苦しんでいる人がいるわけですから、これはもう全力を挙げてこの対策に当たらなければなりませんし、それからそのために病気になったのかどうかということの認定というのもなかなかこれむずかしい。だんだん認定が進んでまいりましたから、いまになっては当時ほどスピードがないみたいに見えますが、これも一生懸命やらなければなりませんから、それも一生懸命やってますが、このごろの公害といいますか、形はさま変わりしまして、大ぜいのだれかわからない者の、いろんな人の出す原因が、今度また大ぜいの人がそれを受ける、それで、受けている人も出しているかもわからぬと、こういうような複雑な問題にさま変わりをしてまいりましたので、環境庁の対応はなかなかむずかしくなってきた、こういうことでございます。  その上にさらに、いつまでもそんなことを言っててもしようがない、それは一生懸命やらなきゃならぬが、それ以上に快適な環境というものを積極的に生み出していかなければならぬという仕事も出てまいりました。そうやっているうちに、今度はこのままの状態で進んでいけば、西暦二〇〇〇年という、あと十九年ですからすぐですが、そのときにはまず人口がいまよりも二十億もふえると。一九〇〇年のときには地球の人口は十六億だったんですから、これから二十年の間に、長い間、千九百年もかかって、もう西暦前からですから、十六億だった以上にこれからふえるんですから、そうなってくると大気はどうなるか、水はどうなるか、土壌はどうなるか、森林はどうなるか、砂漠はふえるんじゃないか、食糧はどうなるかなんていうことを考えると、二十一世紀というものはえらいバラ色の期待をしていいものかどうかと、とんでもないことになるんじゃないかというようなことが一部学者の間に心配されたのは十年ぐらい前からのことですが、わが国も先進国として、率先してそれらの問題について心配をしなきゃならぬ。ですから、わが国が言い出して、この間のサミットで、これから長期の経済計画を立てる上においては資源の問題、環境の問題というものに十分留意しなきゃならぬというあの一項目は、わが国の方で言い出して入れてもらったという実情でございます。  広範なことにわたっておりますので、今後ともひとつ御激励、御注意をいただきたい、こういうふうに思うわけであります。むしろ気がつかないところを御指摘をいただいた方が、われわれとしては非常にありがたいと思いますので、お願いを申し上げますが、きのうの判決でわれわれが喜んでいるなんていうことはありません。ちっとも喜んでも何もいません。ただ、NOx〇・〇二だったやつを、いろいろな人に調べていただきまして、〇・〇四から〇六に落としてもいいだろうということでございましたので、あれは落としたわけでございますが、このことが訴えの対象になったわけであります。しかし、これは裁判になじまないと、これは別に国民の権利義務とかというようなことではないんだから、裁判になじまないというふうに言われて、そういう判決があったわけであります。それはわれわれはそれはほっとしますよ、裁判で私が訴えられていたわけですから。それが裁判になじまないということになったことは、それはほっとします。ほっとしますが、喜んでなんかいません。なぜなれば、先生方の御審議をいだいて〇・〇六に落としてはいただきましたものの、それができてないんです。ですから、昭和六十年までには全国どこの地区にでもそれよりも悪いところがあってはならぬぞと、よろしいかということを再三にわたって衆参両院で国民を代表する先生方から環境庁は言われているわけです。必ずそうしますとお約束していながら、そのめどがつきませんから、そこで東京だの、神奈川だの、大阪だのというところは総量規制をしてもそれをやっていこうと。それから、トラックなんかがうまくいかないから、何とかトラックもひとつやってちょうだいと言って方々歩いて、一三%減らすことになったというようなことで努力はしていますもののなかなかそれも容易でない。  しかも、いま自動車は約四千万台です。二百万台ずつふえていくんです。仮に五%ぐらいの経済成長、これがないと失業者が出ちゃいますから、これでまた大変です。五%ずつそれじゃ経済成長していくとどうかと言えば、いま言った西暦二〇〇〇年までの間に日本の経済はこの倍になるんです。この可住面積の狭いところで、いまの経済を量的にだけ倍の経済を支えられるかということを考えると、環境庁はどうしたらいいかと言って思い悩まざるを得ない。こういう状態なんです。しかし、だからといって、先生方にお約束した〇・〇六よりも悪いところがあっても、こんなに経済がこうなったんだから仕方がないでしょうなんて、そんなこと言えないですから、まあ一生懸命やっているんで、あの裁判勝って喜んだなんて、そんなことは全然ないですから、どうぞひとつそのように考えていただきたいと、こう思います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 それでは、環境庁の長官のその姿勢に期待をいたしまして、これから志布志湾の問題について伺いたいと思います。  長官は、これまで現地の志布志湾公害反対の住民に対して、あるいはまた記者会見などで、志布志湾については、たとえ出島方式であっても地上タンク設置は国定公園の存否にかかわる問題であって話にならないと、こう主張されてこられたと思います。九月の七日の日に石油公団がFSを、結果を発表いたしました。その内容というのは、私は、長官が話にならないとこう言った内容が発表されたのではないかと、こういうふうに思っております。  たまたま七月の終わりごろから私は九月七、八と志布志へ行くということを約束しておりまして、鹿児島の空港へ着いた途端に地元の新聞を見せられました。そうしますと、その地元新聞は、非常に地元の反対住民が元気づけられることが書いてあるわけですね。「断固反対」となっているわけです。いや、長官もなかなかいい姿勢だなと、こう思っておりましたら、翌日の地元紙は同じ内容について、「強硬発言からやや後退」、あるいは微妙な情勢が出ていると、こんなようなことがこう出ております。長官は記者団に対してコメントを発表されたと思いますが、基本的なこれに対するお考えを伺いたいと思います。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 志布志の問題は、非常にむずかしい問題でございますが、私の考えは変わっておりません。それから、いろいろ変動しているようなこともありません。ただ、結論から申しますと、いま県の方からわれわれの方の事務方との間で、私の指示もありますが、その指示に基づいていろいろ相談をしているというところでございまして、少しも考え方は変わっておらない。どういうふうに変わっていないかと言えば、国定公園なんですから、国定公園の中へたとえ何であろうと大きな石油備蓄——これは大事なことなんです。大事なことではありますが、それはわかってますが、そういうものを国定公園の中へつくるとか、あるいは造船所をつくるとか、石油コンビナートをつくるとかということはなじまない、国定公園の中ですからなじまないという考えは、いまだに少しも変わっておらないんです。  ただ、少し後退とかいうように言われるのはなぜかといいますと、それは理由のないことではありません。それは鹿児島県というところは、数字の示すところでは、県民所得の低いところなんです。われわれは政治家ですから、知事さんでもそうですが、県民所得が低いということはかわいそうだ、県民かわいそうだから、何とかひとつ企業でも誘致して県民所得を上げてやりたいと考えるのは当事者として当然のことだろうと、こう思います。ですから、何か知恵を出して前段申し上げました国定公園の中へそういうものをつくるなどというようなことでなしに、その知事さんたちの考えを通すような方法はないのかと、そういうことでひとつ知恵を出し合ってみようではないか、こういうことでいま話し合っているわけでありまして、私の考えは行きつ戻りつしているわけではないんです。ただ、困っていることだけは確かに困っています。それは、知事さんの方だって困っている、みんな困っているわけですから。困りながら、何かいい知恵を出していこうと、こういうことで努力をしているわけであります。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 この闘いというのは、もう十年余り続いているわけですね、その間にいい知恵が出てこない、出てきた最後の知恵が地上タンク方式だ、これが今回の結論ではないかと思うわけです。環境庁長官は具体的にどんないい知恵を出そうとなさるのかということも含めてお伺いをしたいと思いますが、その前に、石油公団にもっとはっきりした形のものを認識してから私は質問をすることにいたします。  公団、来ておられますね。最初に、第三次FSの内容について簡単に御説明ください。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 御説明いたします。  今回、志布志について発表いたしましたFSでございますけれども、これは、本年の二月から行ってきたものでございまして、財団法人のエンジニアリング振興協会において実施したものでございます。  その概略の内容でございますけれども、志布志プロジェクトにつきましては、備蓄方式及び貯蔵施設の容量につきまして、三つのケースを設定いたしまして調査、検討をいたしたわけでございます。  三つのケースと申しますのは、一つは地上タンク方式でございます。貯蔵容量を約五百四十万キロリッターと考えております。  第二のケースが地中タンク方式でございまして、これも施設容量については同様五百四十万キロリッターでございます。  第三のケースとして、同じく地中タンク方式でございまして、容量としては千五十万キロリッターを考えております。  以上のようなケースについて検討を重ねたわけでございますが、結論といたしましては、地上タンク方式、いわゆるケースにつきましては、これまで多くの建設の経験がございまして、特に問題点はなく、技術的にも対処可能であろうという結論が出ております。また、この基地につきましては、御指摘もありましたように、日南海岸の国定公園に位置いたしておりまして、周辺の環境と調和することが必要条件と考えられるわけでございますが、幅二百メーター程度の海面を残した出島方式を採用する、またそれと同時に埋立地の周囲に築堤、植生を施す等の景観対策によって、これを解決するというふうになっているわけでございます。  第二の地中タンク方式、これはケース皿、ケース皿でございますが、これは所要面積も小さく、景観対策の面でも有利であるということでございますけれども、ただ残念ながら、同方式に伴う当地区の地質の特性におきまして技術的な困難性が大きい、また大規模な取水壁の建設を前提としていることから、経済的にも若干問題があるんじゃないかといったような結論になっているわけでございます。  なお、今回の業務は既存の資料をもとに実施したものでございまして、さらに今後ボーリング測量等の必要な調査を行うことも指摘されているわけでございます。  簡単でございますが、以上でございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 私は公団にぜひ伺っておかなければならないと思いますのは、鹿児島県は半地下方式でということを非常に強く望んだわけですね。環境庁そのものも地上タンク方式はもう全然だめだと。そして新盛衆議院議員の質問に対して環境庁長官は、何か半地下方式を考えているようだと、そういうふうなことになればまた考えてみることもできるかなと思うというような御答弁をされているわけですが、環境庁自身も地上はだめだとこう言ったのに、あえて地上を選んだ理由というのは経済と技術その二つですか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) お答えいたします。  まず、出島方式をとるかどうかという問題については、これはやはり景観上の問題、その他の考慮から、これをやはり出島方式としようというふうに考えたわけでございます。  次に、地中方式にするか、地上方式にするかにつきましては、ただいま御説明いたしましたように、幾つかのケース、地中方式あるいは地上方式の両方のケースを選んで検討したわけでございますけれども、地中方式につきましては海底の地盤が比較的透水性のよい、いわゆるあちらの地方で言いますシラス層であるということから、技術的な問題点が残り、あきらめざるを得なかったということでございます。ただ鹿児島県も、いまお話がございましたように、当初景観上の観点から地中方式が望ましいと考えていたようでございますけれども、今度のFSにおきましては、地上方式をとる場合に出島方式をとると同時に、埋立地の周囲に築堤を囲む、あるいは植栽を施すといったようなことから、景観上の考慮というものを非常に重要視したものであるというふうに考えております。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 いまの御答弁は鹿児島県にある程度アプローチをして、大体県の感触も得たというような御答弁なんでしょうか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 個別の問題ということではございませんで、このFSを検討するにつきましては、一般的に当該の県と十分連絡をとってやるということがたてまえでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 県と連絡をとってこれができる。それじゃ、環境庁ともある程度接触をしているのではないでしょうか。どうですか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 公式の接触ということはまだなされていないわけでございますけれども、先ほど環境庁の長官からもお話がございましたように、主として鹿児島県の方から環境庁に事務的にいろいろ御説明をしているやに伺っているわけでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 ですから、先ほどから県の方から環境庁に接触をしているようだと、でも、そのときに常に環境庁としては地上タンク方式はだめだと、こういうふうにして態度が変わっていないというのに、あえて国定公園の中にその方針を出してきたという理由は、経済と技術上の問題だけであるかと、こう先ほどから伺っているわけです。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 先生の御指摘のとおり、経済上の問題及び技街上の問題ということで、FSができているわけでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 日本の技術は私は世界に冠たる技術だというふうに思いますので、技術的に困難はあったとしても、できないということはないと思います。そういう意味では、もうまことに経済が第一に出てきた、こういうふうに理解をしているわけですが、これについての御答弁は必要ありません。  それでは、本当に経済的なのかどうなのかということも含めて伺いますが、埋め立て工費ですね、これ純然たる埋め立て工費なんですか、漁業補償なども入って埋め立て工費と、こういうふうになるのでしょうか。それからタンクなどというのは、全国どこへ立てても同じ値段ですわね、大きさが同じであれば、タンクというのは。それから、施設建設費は、特別こういうふうに海上を埋め立てて、景観対策なんかもやらなければならないから、よその地域に比べて、これはある程度経済的には非常に高く出てくる、コストが高いということはあると思います。その埋め立ての部分についての御答弁をいただきたい。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 今回発表いたしましたFSにつきまして、ケースIについては建設費が概略千八百億円というふうになっているわけでございますが、これは埋め立て及び建設を全部含んだものでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 具体的な資料をお持ちでないかと思いますので、後で私のところへ届けてください。埋め立て費用が幾ら、建設は幾ら、タンクはどうと、こういうふうなもうちょっと詳しいものを。一般的に何もかも含めて、千八百億円で本当にできるのかどうなのかということも含めて、検討したいというふうに思いますので、要求をしておきます。  そうしますと、この中に漁業補償なんかも含まれるということを否定されませんでしたから、その補償の額がどれだけ大きくなるかによって、この千八百億円というのは動く、こういう性質のものでありましょうか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) このFS自体が非常に何といいますか、基本的な調査でございまして、先ほど概略御説明いたしましたときに、最後に申し述べましたように、既存の資料をもとにしてつくったものでございます。なお、今後さらに追加的に現場の資料をとるということによって、詳細設計を行うということになるわけでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 それでは通産省にお伺いをします。  国家備蓄目標の三千万キロリットル達成のために、現在までの進捗状況というのはどのくらいになっているか。私の調査ではすでにもう三千万キロリットルを超えて、四千万を上回るだけの条件整備というものが着々とできているのではないか。こういう気持ちがあるものですから、お伺いするわけです。したがって、四千万キロを超える条件があるとすれば、国定公園の中に、特に志布志湾の中にそれだけのものを埋め立てて、大ぜいの住民の反対があるにもかかわらず、これを強行するという必要がないのじゃないか。こういう気持ちがするものですから、お伺いをするわけです。

米村紀幸資源エネルギー庁石油部備蓄課長

○説明員(米村紀幸君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、私どもは昭和五十二年度から三千万キロリットル体制を目標に国家備蓄事業を進めているわけでございます。三千万キロリットルと申しますのは、油、ベースでございまして、施設の容量といたしましては、貯油率の関係から四千万キロリットル強の施設を建設する必要があるわけでございます。現在までの進捗状況でございますが、これまで十一地点について調査を実施いたしました。このうち、現実に地元調整が整って、事業がスタートしておりますのは三地点でございます。では、全体でどれくらいつくる必要があるかということでございますが、四千万キロリットル強ということですと、施設の規模にもよりますが、全体で九ないし十カ所程度の備蓄基地をつくっていかなくてはならないという状況でございます。いままで話がついたのは三地点までということでございます。したがいましてフィージビリティースタディーの結果、技術的、経済的に立地可能という結果が得られた地点につきましては、どこの地点もそうでございますが、県当局を初めといたしまして、関係の方々で鋭意調整が進められるよう、各地点ともお願いをしているという状況でございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 同じ鹿児島県内に馬毛島がありますね。ここに通産省としては五百二十万キロリッター入れたいと、こういうことなんですが、あそこはそれではFSの中に入っていて、もう計画の中に組み込まれているんですか、三千万の中に。どうなっているんですか。

米村紀幸資源エネルギー庁石油部備蓄課長

○説明員(米村紀幸君) お答え申し上げます。  馬毛島につきましては、一度フィージビリティースタディーが行われたわけでございますが、まだ最終的に技術的、経済的に可能だという結論を得ておりません。現在補完調査を実施中でございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 そうしますと、三千万キロ達成するためには、四千万キロリットル以上の条件をつくらなければならない、そうすると七〇%ぐらいが実質貯油能力だというふうになっているわけですね。貯油能力の七〇%というのは、どういう根拠に基づいてつくり上げられたのか。一応お伺いいたしますと、何かたとえば二十のタンクがあれば、そのうちの一割は民間の方に貸し与えると、こんなような条件もあるということになりますと、何か非常に不思議な感じがするわけですね。国家の備蓄のタンクの中に、これは国家のものじゃないですよというものが出てくるのかどうなのか、その辺もお伺いします。

米村紀幸資源エネルギー庁石油部備蓄課長

○説明員(米村紀幸君) 貯油率の問題でございますが、先生御指摘のとおり、約七割程度という考え方で私ども事業を進めております。その理由は二つございまして、一つは消防法に基づく検査の点でございます。これは、たとえば五年または七年に一度はタンクを一度空にしまして、開放検査をしなければならない等々のいろいろ消防法の規制がございます。これが一割以上の貯油率の低下をもたらします。  それからもう一つは、私どもの事業の進め方にかかわる点でございますが、備蓄基地の建設は石油公団みずからが行うわけではなくて、子会社方式によって実施をしております。これは現実にタンク建設の経験のある民間の活力を生かすということで、民間の会社の方からも出資をお願いいたしまして、子会社をつくって建設と運営を行うと、こういったてまえで仕事を進めてきております。したがいまして、民間備蓄の方も九十日備蓄を今後とも維持していかなくてはならないという法律上の義務がございますので、民間分についても一定の利用権を与えるというルールで、仕事を進めてきているわけでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 国家備蓄が民間備蓄に一定のルールを与えて枠を割いてあけているわけですね。これについては批判はありますけれども、きょうは問題がそこでありませんから割愛をいたしまして、それでは公団にお伺いいたしますけれども、これが、備蓄基地ができた、いよいよ備蓄が終わったということになりましたときに、具体的に地元の雇用というのはどのくらいになりますでしょうか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) お答えいたします。  実際上備蓄基地の運用について、今後さらに検討していく必要があるわけでございますけれども、とりあえず現在の段階で考えてみますと、雇用につきましては、類似の基地の経験といいますか、実績から見ますと、相当な効果が期待されると思うわけでございます。私どもの検討によりますと、今回考えました志布志プロジェクトにおきまして、やはり二百人程度の常時雇用者が想定されるのではないかというふうに考えるわけでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 二百人ということになれば、大した雇用能力ではないと、こういう感じが一ついたします。それとあわせて、非常に高度な技術職員が必要になってくるのではないかと、こういうふうに考えますと、本当に地元から採用されるのかどうかということについては、若干疑問もありますが、これはまた別の機会に質問をしたいと思います。  通産省にお伺いしますけれども、この備蓄基地をつくっていくことは、地元に対する貢献度が非常に大きいと、こういうことになりますと、この立地交付金というものは、関係市町村に交付しないでもいいのではないか、貢献度が大きいんですから、わざわざ交付金などというものを出す必要がないのではないか、こういうふうに考えてみることも非常に大事なんじゃないかというふうに思います。  あわせて、その地元の交付の対象市町村の範囲は、どのくらいになるものなんでしょうかね。地元というのは、一体どういうことを地元というのでしょうか。

米村紀幸資源エネルギー庁石油部備蓄課長

○説明員(米村紀幸君) お答え申し上げます。  まず最初に一、立地交付金の趣旨でございますが、石油備蓄基地を建設していくためには、何よりも地元の理解と協力を得まして、何らかの形で地域経済の発展と、福祉の向上に寄与することが重要だと考えております。それからもう一つは、備蓄基地建設に伴いまして、地元の地方公共団体におきましても、消防とか、防災関係の施設を整備しなければならないということで、地方公共団体にも財政負担をお願いをしなければならないというような状況でございます。しかしながら、一般的に考えますと、最初の点でございますが、ただいま石油公団の方から答弁ありましたけれども、一般の製造業に比べれば、どうしても備蓄基地というのは雇用面ではやや劣るということは現実の姿でございます。それから立地の地点がどうしても遠隔地になりますので、財政基盤の弱い地方公共団体で立地するというケースが多いのでございまして、私どもといたしましては消防・防災面の負担増ということがないよう措置をしなければならないと、こういうふうに考えておりまして、この立地交付金は不可欠のものというふうに判断をしております。  それから、現実の対象市町村の範囲の決め方でございますが、三段階に分かれておりまして、まず施設が立地される市町村、それから二番目がこれに隣接する市町村、それからその区域を含む都道府県と、この三つのグループに交付金を交付するといったてまえに立っております。志布志地区の場合ですけれども、これは、これから鹿児島県当局とも協議をしなければなりませんが、もしいまの原案どおり東串良町の地先海域の出島方式ということになりますと、東串良町がまず当該町となるということになると思われます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 この立地交付金の地元というのは東串良町と、こういうふうに明確に考えてよろしいわけですね。

米村紀幸資源エネルギー庁石油部備蓄課長

○説明員(米村紀幸君) ただいまお答えいたしましたように、当該町が東串良町で、次に隣接をどこまで考えるかという問題でございますが、これは今後鹿児島県とも協議をしてまいりたいと思います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 それでは公団にお伺いをいたしますけれども、いまの地元ですね、当該地元というのは東串良町だ。公団、大分十年間にわたって住民の反対運動が続いているということを御存じだというふうに思いますけれども、この反対運動はいま大分勢力が弱められているということは事実でありますけれども、やっぱり地元の東串良町では相も変わらず大ぜいの住民が反対しているということを認識されていらっしゃるかどうかお伺いします。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 地元の情勢等につきましては、直接私どものところに御意見をお寄せになる向きもございますし、あるいは県当局からもその実情については種々お話を伺っているということでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 大体概略がわかりましたので、長官のところに質問を戻したいと思っております。  私は、地上タンク方式、出島というこの方式に対して、環境庁として結論を出さなければならない時期が来るのではないか、何らかの態度というものを示さなければならない時期が来るのじゃないか、こういうふうに思っているわけですけれども、その出し方というのは一体どういうことになるんでしょう。

清水汪大蔵省関税局長

○説明員(清水汪君) 私の方からとりあえず、手続がどういうぐあいのものが生ずるとすれば生ずるかということにつきまして、まあ一般的な形でお答え申し上げたいと思いますが、この備蓄基地の建設計画が具体化をする段階におきましては、とりあえず港湾計画、あるいは公有水面埋め立てというような手続が出てくると思います。そういたしますと、その手続の過程におきましては、環境保守が関与することになります。  具体的に申しますと、港湾計画ということでまず申しますと、仮にこの港湾を重要港湾として指定するということになる場合には、それは運輸大臣から環境庁長官に対しまして、政令を変更するための協議が行われてまいります。したがいまして、その段階で当然協議に対して態度を示すということが生じます。  それからさらに、この重要港湾に係る港湾計画を策定したり、あるいは変更する場合というのが出てまいりますが、そういう場合には、運輸大臣の諮問機関でありまするところの港湾審議会に諮問が行われますが、この港湾審議会には環境事務次官が委員として参加をしております。したがいまして、審議会の過程の中におきまして、意見を表明するという場合が出てまいります。  それから、その次に、公有水面埋め立てということが当然に絡んでまいりますが、五十ヘクタール以上の広さの埋め立てにつきましては、知事が免許を与えようとする場合には、港湾区域の部分については運輸大臣の認可が必要ですし、その他の区域につきましては、建設大臣の認可が必要であります。つまり、所管大臣の認可を得た上で、知事が免許をすることができる、こういう法の規定になっております。  その主管大臣が認可をしようとする場合には、その法の規定によりまして、環境保全上の観点からする環境庁長官の意見を聞かなければならない、こういう規定になっておりますので、このような関係があり得るということでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 そうしますと、こういうことですか、簡単に言いますと、環境庁が要は了承をしなければこの工事は進めることができない。それと同時に、いま企画調整局長が御説明になったように、いろいろな審議会がありますけれども、そういう審議会に環境庁のメンバーが加わっていますけれども、ノーと言った例がありますか。環境庁がだめだと言ったために、そのことができなかったというような例は多いのですか、少ないのですか、どうでしょう。

清水汪大蔵省関税局長

○説明員(清水汪君) 審議会を正式に開いたその場で、委員であります次官がノーと言ったことによって、その諮問された案件が否決されるというようなことはなかったようでございますけれども、それはいわば表面的なことでございまして、審議会にかける前の段階で、むしろ実質的な段階では協議は当然いろいろ行われます。そうした過程におきまして、環境庁が強い反対の意向を表明したことによりまして、その案件がいわば見送られたというようなことは、いままでもあったように承知しております。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 九月八日の地元紙なんですけれども、長官のコメントに先立って、自然保護局長がコメントをしているわけです。四点にわたっておりますけれども、その四点の最後に、「出島になっても環境庁がノーと言えば埋め立てできないから、権限が薄れたわけではない」、こう書いてあります。新聞記事ですから、本当にそういうふうにおっしゃったのかどうなのかわかりませんけれども、このこと自体は自然保護局長としてはそのとおりだというふうに肯定なさいますでしょうか。

正田泰央環境庁自然保護局長

○説明員(正田泰央君) ただいまの御質問でございますが、自然公園法上、知事の権限でできるのではないか、したがって、環境庁は何も言えないのではないかという質問がありまして、そこで、いま企画調整局長が御説明申し上げたようなことを含めて、そういうことを環境庁長官が物を言う機会がありますよ、こういうことを申し上げたわけであります。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 長官、どういうことなんですか。いま私、物を言う機会がありますよということでは、私の質問に明確に答えていらっしゃらないわけですね。要は環境庁が、これはだめですよ、ノーと言った場合には、このFSは実行できない、こう理解をしてよろしいのですか。単純に質問していますので、簡単にお答えいただきたい。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 結論から言えば、いままでこれだけわれわれに相談があって、われわれも意見を言っているんですから、環境庁がだめだというものはできるわけはない、こういうふうに思います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 わかりました。ただ、いいと言うか、悪いと言うかがこれからの問題なんですね。そこのところで私は環境庁長官にしっかりしていただきたいと、もう心から期待をしているところでありますが、公団にお伺いしますけれども、国定公園だから自然景観に対して非常に気を配った、特にほかに見られないほど、その点では気を配った、こういうことを言っていらっしゃるんですけれども、写真がありますね、カラーの写真が。あれを見せていただきましたけれども、海じゃないですね、あれ。海の運河、私が見るには海の運河ですよね。それで自然景観が壊れてないなんと言うこと自体がおかしいわけですし、タンクの高さが二十二メーター。どれだけわきを上げるかわかりませんけれども、本当に木によってそのタンクが見えなくなるんだろうか。こんなものもやっぱりあくまでも人工的で異質なんですね。あそこに生まれ育った人たちが、やっぱりこの自然を残してもらいたいという、その希望にこたえる景観対策ではないというふうに思います。特にその中で地元の人たちが、あのようなことをやっていくと、白砂がなくなるのではないか。本当にきれいな妙なんですね、私も見てまいりましたけれども。それがなくなるのではないかという心配をしていらっしゃるんですが、それに対して、絶対に大丈夫だというこの討論はなさったんでしょうか。結論はどうなっていますか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 景観対策につきましては、もちろん完全に一〇〇%これを実施したと申し上げるわけではございませんが、これまでの各地域のFSに比べましては、格段のウエートをもってこれを検討したわけでございます。それで、いまお話のございました、埋め立てによります海浜の変形につきましては、これは土木の専門家が中に入りましていろいろ検討をいたしているわけでございますけれども、埋め立て地の端部にお羨まして一部変形の可能性はあるわけでございます。ただ、これにつきましては、技術的に十分対処することが可能である。たとえて言いますと、埋め立て地の北東部のすみ切りを行いますとか、あるいは一部の離岸堤を建設するといったようなことで、十分に対処可能ではないかというふうに考えているわけでございますが、最終的には水理模型の実験を行ってこれを確認することになろうかと思います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 そうすると、その白砂についてはまだわからないというように理解してよろしいですか。

松村克之石油公団理事

○参考人(松村克之君) 最初に申し上げましたとおり、このFSにつきましては、さらにいろんなデータをとり、それによってさらに詳細の部門について設計を行っていく、こういうものでございます。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 大変頭脳的な御答弁なんですね。  要は、まだはっきりしないということなんだろうというふうに私は理解をいたしました。  それでは、いまのいろいろなやりとりを聞いていらした長官にお伺いいたしますけれども、現地視察をなさるお気持ちはないかということであります。新聞紙上に報道されたところによりますと、奥鬼怒の方に長官は足を運ばれる、こういうふうに言われておりますけれども、私も先回行きまして、国見山の美しさだとか、白砂青松だとか、それからデパートヘ行きますと、何てこんなに高いんだろうと思うようなシラス干しが干してあったりいたしまして、ああこれはこの地域の漁民の人たちの本当に銀行なんだなというような気持ちがするほど、すばらしいお魚がとれるわけです、美しい。そういうところをやっぱり現実に見てきていただきたい、こういうふうに思うんです。  枇榔島なんというのも本当に見えましたしね。あそこの志布志湾に注ぐ前川だとか安楽川にウスカワコロモというのが自生していて、これは水生顕花植物で、日本にはほかに生息していないんだそうですね。生物学者であられる天皇陛下も非常に強い関心をお持ちの植物だというふうなことも伺いましたけれども、そういう地域を愛して変えたくないという住民の現地における声というものを私は聞いていただきたいと思いますけれども、長官いかがですか。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 私もしばしば現地に行ってみたいという衝動を持ったことがあります。結論的に言いますと、まだ行ってないです。行ってないですが、私は環境庁の幹部を含めて、かなり大ぜいの者を公式に、非公式に出してございます。ですから、まことに口幅ったいですが、見てきたぐらいの知識は持っている。私は白い紙にいますぐにでも図面が書けます。そして、どういうものができるのかということも、いまの原案ならば、こういうものができるんだということも図面に書けます。まあ見てきたよりはだめです、それは。見てきたよりはだめかもしれませんが、かなり幹部も出しまして、何人も公式にも、非公式にも出しております。だれも知らないうちに行ってます。それで、よく現地の人の話も聞きましたし、現地の景況も掌握しているつもりであります。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 まだ行くとも行かないともお答えいただけないわけですけれども、地元の闘争日誌の中にも環境庁からだれが来たなんというのがちゃんと入っていますからね、それは報告があるというふうに思っております。でも長官のところにも大ぜいの方々が賛否両派行ってお話を直接にしていますから、それは話は聞いていますということになろうかと思いますけれども、しかし、もっともっとエプロンをかけたおばあちゃんだとか、お母さんだとか、そういう人たちのやっぱり意見というものも直接に聞いていただきたいと思うから私は質問しているのでありまして、衝動にかられたのがそのまま終わってしまったんでは意味ないんで、ぜひ行っていただきたいと思いますけれども、いかがです。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) いまのところそういう予定をいたしておりませんが、できることなら一遍見てきたいなとは従来からも思っております。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 それでは、ぜひ時間をつくっていただきまして、足を運んでいただきますように心からお願いをいたします。  次に、企画調整局長にお伺いをいたしますけれども、今回の出島方式による二百四十ヘクタールの埋め立て、地上タンク方式をもし県が強行しようとするような場合に、やっぱり環境庁としても、当然独自のアセスメントによる調査を行って、態度を決定すべきだというふうに思うわけであります。これはいかがですか。特に、外洋に面している志布志湾の場合の公害だとか、危険の度合いも他に比較して大きいわけでありますし、また宝庫と言われている漁場への影響なんかも開発行政サイドのアセスでは欠陥が多いのではないか、こういうふうに考えております。特に、そのことはこれまで発表されました鹿児島や宮崎両県の調査結果を見ても指摘をされております。いかがでしょうか。

清水汪大蔵省関税局長

○説明員(清水汪君) 先ほども御説明申しましたように、認可とか、あるいは審議会というような段階では、環境庁の立場で自然保護の問題、あるいは公害の問題についての責任官庁としての意見を表明する立場にございますが、そうした意見を表明するためには、当然のことながら当該事業者が計画しておりますいろいろの内容、事業内容、それから事業者が行いましたアセスメントの内容、そうしたものについて、十分に審査を加えるということをいたします。  直接アセスメントするかどうかという御質問でございますけれども、まあ言葉の意味におきましては、環境庁がアセスメントするというようなことは普通言わないんだろうと思います。アセスメントするのは当該事業者ということであっていいと思うんですけれども、そうしたものの内容を審査する立場上、当然に必要があればさらにこちらの立場で調査をするとか、資料の収集をするとか、そういうようなことは当然にするわけでございます。そういうことを含めまして、環境庁の立場としての責任のある意見を表明すると、こういうことになろうかと思います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 企画調整局長にお伺いいたしますけれども、現地の鹿児島県東串良町では、三つの原則を挙げて反対しているわけですね。一つは、国定公園の指定解除反対だ、志布志湾の埋め立てには反対だ、石油企業の立地に対しても反対だ、こういうことがあって、住民組織を中心に町内有権者の七三・六七%に及ぶ反対署名が行われているわけであります。ところが、賛成派の方も七十数%の賛成があるからこれはおかしいと、こういうことを言っているんですが、その署名簿は環境庁に届けられているのでしょうか。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 一部いただいたのがあります。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 それじゃ、地元における賛成が大きいのか、反対が大きいのかという判断は、いまどのように持っていらっしゃるんですか。

清水汪大蔵省関税局長

○説明員(清水汪君) 私、先般現地に行ってまいったんですけれども、写真も撮ってまいりましたが、あの東串良町の中を行きますと、絶対反対という、ちょうど書き初めをする半紙の半分ぐらいの大きさのものの旗は、かなり街角、街角ぐらいの頻度で立っている。それから畳一畳ぐらいに横に書いた促進というようなのが、その旗の五本分ぐらいごとに一つぐらい立っているんですね。そして一番肝心な川が流れ込んでいる、片方は例の内之浦の方を控えている山側なんですが、その絶壁、その前に川が出てますね。そうして、こう行くといわば左手が海に向かって海岸になっているわけですが、そこのところへ行きますと、まあ約畳三畳分ぐらいの大きさの、片方が反対と、片方が推進という大きな看板が二枚立っているんですね。そういう光景を目の当たりにいたしまして、まあいわばいまの七〇%というのもそういうことかなというような感じを持ったわけでございます。それ以上のことにつきましては、実はこれは、当該地元の方々が所定の手続で持ってこられました賛成なり、反対の署名の書類というものは、一部受け取った記憶がございますけれども、そのことの真偽については、立場上ちょっと言及することは遠慮させていただきたいと思います。

粕谷照美日本社会党

○粕谷照美君 その賛成、反対の署名のことですけれども、あなたがおいでになると言ったものだからあわてて大きな看板を立てたということを私は現地に行って聞いているわけですけれども、先ほど言いましたように、地元というのは一体どこかといったら、東串良町なんですから、本当に東串良町の住民がどう思っているかという、反対か賛成がというのを見ていただかないと、隣接も含めてこれは賛成の方がよけいだなんというようなことになったんでは、これは正しい理解にはならないということを申し上げたいと思います。  時間が参りましたので私はこの質問をここで終わりますけれども、最後に長官にこの志布志の問題について、いままでの態度は現在のところ変わっていない、これからもまた環境を破壊することに対しては、環境庁としては、自然を守る立場に立ってがんばっていくのかどうかということの決意をお伺いして終わりたいと思います。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 志布志に限りません。私は自分の任務から言いましても、また政治家としても、自然を守っていくということは、今に生きるわれわれに課せられた重大な任務である、われわれの子孫に対する重大な責務であると、こういうふうに考えておりますので、従来からこの問題について、考えの行きつ戻りつはありません。冒頭申し上げたとおりであります。

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。    午後零時二分休憩      —————・—————    午後一時二分開会

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、昭和五十三年度決算外二件を議題とし、厚生省、環境庁、医療金融公庫及び環境衛生金融公庫の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 最初に、私三月二十日と四月六日、七月八日、この前の七月二十二日、ヤクルト問題について質疑をしておるわけですけれども、どういうわけかなかなか問題の解明がはっきりしない。したがって、ちょっと私きょうかぜ引いて、頭ががんがん痛いんですけれども、無理して質問しますから、わかるところは懇切丁寧に教えてもらいたいし、わからないところは後日誠意をもって調査をして、私も遊び半分でやっているわけじゃありませんから、やはり相当問題あるなと、そういう観点でしつこく質問してるんで、ひとつ御理解と御協力をお願いしたい、こう思うんです。  それで、この前も指摘したんですが、四国の愛媛東部ヤクルトが一日当たり五千本から一万本に相当するヤクルトを、小さいびんで引き受けないで、液だけ引き受けて、ドラムかんに入れて、そしてこれを川に投げている、こういう問題を指摘したんですが、この前はわかりませんということでした。しかし、問題を指摘したわけでありますから、政府関係者でそれなりに調査はしたと思うんでありますが、これはヤクルト本社から販売会社に商品の強制割り当てを行いまして、これが全部売り切れないと販売会社のいわゆる成績が下がる、そういうことで、もう何が何でも引き受けて、それを全部売った、こういうことを形づくるために、売れないヤクルトを五千本から一万本程度のやつを、ドラムかんに入れて川に流したり、あるいは台風とか、大雨が来れば、それにかこつけて流してしまう、こういう操作をやって、販売成績を上げているという現状なのであります。私は、この問題は単に愛媛のことだけではなくて、その後静岡県の西部ヤクルトでもこれをやりまして、きょうは農林省呼んでないんですが、農家関係から変じゃないか、こういう苦情申し立てがあったと、こういうこともわれわれが確認をしておるわけであります。したがって、このヤクルトを川に流す、あるいはたんぼに流す、川に流せば当然たんぼにも入るだろうし、一般家庭の方にも流れてくるだろうし、このヤクルトそのものをこういうふうに川に捨てた際に、有機排水処理関係で、厚生行政、あるいは環境行政問題があるのかないのか。私、素人ですからわかりませんので、ヤクルトの成分その他についてはまだ十分知り尽くしておりませんので、専門家である環境庁や厚生省関係に、ヤクルトを川に放出しても、環境上問題があるのかないのか、ひとつ参考までに聞かせてもらいたい。  この前は、私が調べたところでは、農水関係の際には成分がよ過ぎるので、ある流れたところはがあんと成分が出て、肥大児みたくふくれ上がってしまう、一般の田は普通の田だと、そういう農業には被害がある、したがって、どんなきれいごとを言っても、稲の生育ぐあいを見ていると、ヤクルトを流したか、流さないかすぐわかるというのが農民の言い分であります。しかし、農民からは聞きましたけれども、環境上、厚生行政上問題があるのかないのか、参考までに専門的な見解をひとつ教えてもらいたい、こう思うんです。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) ヤクルトの原液、あるいは希釈液でございますが、これはいわゆる廃棄物処理及び衛生法によるところの産業廃棄物に該当するわけでございます。したがいまして、その処理、あるいは最終的な処分については、法律で定められておるところでございますので、もしそれをおっしゃるように川に不法に投棄したということになりますと、やはり法律に触れてくるんじゃないかと思うわけでございます。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) いま厚生大臣が言われたように、産業廃棄物ですから、これは量にもよるでしょうけれども、影響があるのかないのかと言われれば、これはもう当然ある。これは有機物でもありますし、それから酸性のものでございますから、いろいろな面で影響がある、こう思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、また別なやつもあるんですよ。これは群馬ヤクルトの場合、昭和五十四年の十二月、国税庁の税務調査が入りまして、仕入れた商品と売り上げの商品の格差が余り大きい。ごっそり仕入れてはいるんだけれども、売り上げの方がちっとも上がっていない、これはおかしいじゃないかということで、国税庁さんが相当しつこくこの格差について質問されたところ、群馬ヤクルトはついに本音を吐きまして、自分の会社の敷地内に大きな穴を二つ掘って、その穴の中に、ドラムかんの底の方にぼんぼん穴をあけて、上からどんどんヤクルトの売り切れなかった余り分をそのドラムかんの中に入れておった、したがって、その差がいわゆる国税庁の税務調査で引っかかった、こういうこともありました。  それから、古河ヤクルトの場合は、自分の井戸——昔の田舎の井戸の中にどんどん捨てて、そしてそこから、井戸に一定の排水口を設けて土壌の中に、土の中に流しておった、こういうのが発見されているんです。これは税務調査でも確認されているわけですよ。それで、国税庁の方にお願いしたんですが、時間がなかったので、これはぜひ、五十四年の十二月でありますから、追跡調査すればわかると思いますが、これはきょうは質問いたしてまいりません。  しかし、このようにいたしますと、やはりあちらこちらで、私が確認しただけでも四つですね。ですから、こういうかっこうでヤクルトの販売姿勢といいますか、営業姿勢といいますか、強制割り当てと販売会社の処理の方法、そのしわ寄せが全部ヤクルトおばさんにいってるんですよ。この前、あとで労働省に聞きますが、そのしわ寄せが全部、表示価格で仕入れて、そして売り上げが上がらない、上がらないやつは捨てる、しかし全部売ったことにして計算しますから、結局単価が下がって全部ヤクルトおばさんにしわ寄せがいってしまうと、こういう仕組みになっておるんですな。ですから、いま厚生大臣と環境庁長官が、有機物であるし、法に触れると、こういうことを明確に言明されましたから、ひとつヤクルトの販売体制と、私が指摘したことが、単なる四つの販売会社なのか、全国的な傾向なのか、ひとつ根性を入れて調べてもらいたい。したがって、それから調べてもらって、その後に来る法に触れる部分については、どういう規制と処罰——処罰と言っちゃ変でありますが、指導をするのか、あるいは法的な措置をするのか、そういうことについて両大臣にぜひ、これはこの前の決算委員会で言ったんんですけれども、なかなかあのときは時間がなくてさっと逃げられました。私はこれだけの資料を持ってき、国税庁も入ってわかったと、こういう事実もつかんでおりますから、ひとつ根本的に見直しなり、経営の洗い直しをお願いして、もしもこういうことが事実恒常的に、しかも漫然と行われているとすれば、私はやっぱり重大な問題を残していると、こう思いますので、環境、厚生行政の上からも、あるいはヤクルトという商社それ自体の経営姿勢からも、やっぱり私は洗い直してもらいたい。そして、そのしわ寄せが全部ヤクルトおばさんという、本当にその日その日暮らしているおばさん方の労働条件の切り下げというところに全部しわ寄せがいっていると、このからくりだけは私は、やっぱり法の力において解明をしてきちっとする。ヤクルトおばさんにも正当なやっぱり労働賃金が払われるということを保証してやるというのもわれわれの務めであろうと、こう思ってしつこく提案しているんですが、ぜひこれを洗ってもらいたいと思うんですが、両大臣の見解をお願いしたいと思います。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) 目黒委員のお話わかるわけでございますが、御承知のように、厚生省は廃棄物の処理に対して環境を保全するということにつきましては、わが省の所管でございますので、それについてはこれは十分調査せにゃならぬと思っております。ただ、営業行為のやり方がどうかという問題につきますと、直接には恐らく通産省の行政指導もありましょうし、場合によりますと、公取の独占禁止法の取引形態としていかがなものであろうかと、こういう専門分野の話になるかと思いますので、その点はひとつ御理解願いたいと思うわけでございます。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) いま厚生大臣が言ったのと全く同意見であります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょうは通産省は呼んでませんから、大臣の立場はわかります。しかし、国務大臣として環境衛生に絡んで、厚生省に絡んで目黒議員の方からこういう問題提起があったということを、通産大臣にもお伝え願って、必要があれば国務大臣として御理解と御協力方をお願いしたいと、こう思いますが、いかがでしょうか。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 承知いたしました。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 では、そのようにお願いいたします。  それから、私は一枚のメモを持っているんですが、余り人のあらを探したくないんですけれども、私、ヤクルト本社は御承知のように、プロ野球球団を所有しておるんでありますが、このヤクルト本社の松園社長がヤクルトチームのオーナーということで、野球ファンからいろいろ人気を博しておると、それはそれなりに結構だと思うんですが、私はこのコピーを見まして、これは本当かいなと、こう思うんでありますが、これは松園社長の重要な秘書役をしているヤクルト本社海外事業部課長代理の内藤博史さんという方のこれはメモなんです。内藤博史と署名してありますから。これは直筆のメモなんです。これは昭和五十一年の十一月ごろ、松園社長の二十年来の親友でありました新倉基成という方がおりますが、その新倉基成さんが経営する新倉度量衡器販売所の事業所内で、同社の便せんを使って書いたコピーなんです。ここにありますとおり、これは新倉度量衡器販売所と書いてあります。これは自分の会社の事業用の用紙です。読んでみますと、これは「球団関係 NTS(高倉宏)→球団」と球団の方に矢印がわたっております。   一、当時八木宝石専務の立場にあった高倉宏氏に依頼し、ヤクルト球団がアメリカにおいてプレーヤーを見つけている旨の書簡を出す。   二番、高倉氏はこれをうけて米国スカウト(架空)が実際に全米に旅をし、選手獲得の為の活動をし、その族費、交通費、接待費等の発生があった様にする。   三番、球団はここで種々の理由により、選手獲得をあきらめた旨の通告をする。   四番、これをうけて、高倉氏は、発生費用の請求書を球団宛に送付する。   五番、球団は、この請求書に基づき実際に米国のスカウト(前記)口座向け振込む。   六番、この振込まれた米ドルを高倉氏が日本円に換金し高倉氏来日時に日本に持込む。  これは読んでみれば、このスカウトの球団のやり方、しかも架空の出張、接待請求書をつくって、口座をつくってそれを球団に請求をして、球団からその架空の請求書に金を送って、それをアメリカ側におった高倉さんが受け取って、それで日本に帰るとき全部米ドルを日本円にかえて日本に持ってきて、だれかさんに渡すと、こういう筋書きですな、読んでみますと。  この裏に別なコピーがあるのですが、これは、高倉殿ごぶさたしておりますが、お元気ですか、ここからずっとありまして、さて同封いたしました小切手はヤクルトスワローズ球団の「恒例のもの」で、お受け取りくださいと。これは昭和五十二年一月の二十八日内藤博史と署名してあるんです。だから、例のものというのはこのことなんです、私が全文読んだやつ。こういうような仕組みになっている文章を私はある筋から仕入れてずいぶん確認しました。確認しましたところ、これは実在するのであります。それで、これで私は実際にどの程度の金が動いておるのか、あるいはどういうことになっておるのかということについては、私はまだいま調査中でありまして、ある筋の御協力を得て、いまやっておるわけでありますが、こういうことが現に行われておるというふうに確認しますと、これはどんなものだろうかと、国税庁にも関係あるだろうし、あるいは外国為替取り締まりにも関係あるだろうし、こういうことについて、国税庁なり、大蔵省なり、そういう関係の、あるいは法務省、こういうことについて皆さんの、このコピーが現実にあるとした場合には、どういう点が触れ、どういう点が問題であるかということについて、法務省、国税庁、大蔵省関係からひとつおのおのの立場から見解を述べてもらいたいと、こう思うんです。

飛田清弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(飛田清弘君) ただいまのお話だけでは、かなり事実関係が漠然としている部分があると思います。米国にいるスカウトという人が、いわゆる日本人なのか、あるいはアメリカ人なのか、全くいないのかいるのか、あるいは形式的にいることになって、実際はだれがやっているのか、あるいは送金につきましても、大蔵大臣の許可があるのかないのか、そういうふうないろいろな事実関係が明らかになりませんと、それが直ちに法律にどうなるということはなかなか申し上げられにくいと、こういうふうに考えております。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) ただいまのお話でございますが、突然といいますか、初めて伺ったということで、事実関係も定かじゃないんで、ちょっと判断しかねるところでございますが、海外取引を利用してこういった操作を一般にしておるという場合に、やはりそういった取引については解明をする必要があるのではないかと、このように考えております。

渡邊敬之大蔵省国際金融局企画課長

○説明員(渡邊敬之君) ただいま先生の御質問でございますが、いま初めてお伺いしまして、事実関係もつまびらかではございませんけれども、このように米ドルを振り込むということでございますが、これは預金になりますので許可が必要であると、外国為替管理法上許可が必要であるということになると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 だから、私もまだ事実関係を十分ではありませんが、ただ、アメリカ人か日本人かということについては、これはアメリカでスカウトしているんですから、アメリカの選手であるということは間違いないじゃないですか。それから公金であるかどうかという問題については、ヤクルトの本社の外国為替でアメリカ口座の出入りの関係をあなた方が親切にあちこち誠意をもって調べてみようというぐらいの親切さがあっていいと私は思うんですな。事実関係はわからないと、私はこれだけやっているんですから、ヤクルト本社のアメリカ関係の銭の出し入れ、そういうことについては調査に協力する用意はありますか。どうですか。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) お尋ねのヤクルト本社について、そういった金の出入りについて調査するつもりがあるかどうかというお尋ねかと存じますが、その点につきましては、一般論として、やはりそういった問題についてはいろいろ検討いたしまして、必要があれば、やはり法人税の調査一般の際にあわせてそういった問題についても十分念頭に置いて調査をするということになろうかと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 だから、私は前もって、具体的にどの程度の金の出入りがあって、どの程度架空の請求書をよこしてやったのかという点はまだ不十分であるからわからない、それを私が言っておるですよ。ただ、このメモに、米国でスカウトをする場合に、「架空」のスカウト、請求書も「架空」の請求書、わざわざ「架空」、「架空」と書いているところにこの問題の本質があるじゃありませんか、いわゆる裏金づくりをしているじゃありませんかということなんですよ。裏金づくりというのは、結局、あなた方が国税庁なり、大蔵省なり、あるいは法務省が言うとおり、正常のルートを通じて金の出入りをするなんということは、架空の裏金をそういう法的な承認を受けるルートで持ってくると思いますか。大体、常識では、架空でつくってあるのは、やっぱり架空で持ってくる、裏金は裏金で取引するというのが、この社会の常識じゃないですか。だから問題があるじゃありませんか、だから調べてちょうだいと、こう私は提起をしているのですよ。それを、具体的な、アメリカ人か日本人か、公金か云々という官僚的な答えだけして、この問題の真相を解明しようじゃないかという私の提起に対して、協力する意思はありませんという突っぱねた答弁じゃないですか。こういうことが現に行われれば大変なことだと、いま現にロッキード問題をやっているでしょう。これは小さなロッキードですよ。したがって、球団にかこつけてこういう裏金づくりをしているとすれば、私は言語道断である、社会正義から許されない、だから皆さんと協力して、この真実を解明すべきじゃないでしょうかということを私が提起しているのですから、やっぱり皆さんもこの問題の提起に対して、法務省、大蔵省、国税庁も可能な限り協力をして、真相究明に乗り出してみましょうというぐらいの答弁は、政府委員だからないんですか、大臣ならあっても。その辺の親切味はないんですか。大蔵省、法務省、国税庁。もう一度あなた方の姿勢について、私は疑問を持ちますので、ひとつお答え願いたい。調査に協力する用意があるのかないのかということについて、見解を聞かしてもらいたい。おのおの三者から。

飛田清弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(飛田清弘君) 裏金ということを問題にされておりますので、その点についてお答えいたしますと、御承知のように、刑法上は裏金をつくったからということで、そのことだけで犯罪になるものではございません。ですから、そのつくった裏金がどのように使われたかということが明らかになって、犯罪があるかどうかということが考えられるわけでございます。でございますから、ただいまの御指摘の事実では、私どもは犯罪があるとは申し上げにくいわけでございます。  以上でございます。

渡邊敬之大蔵省国際金融局企画課長

○説明員(渡邊敬之君) ただいまの調査するかどうかということでございますが、大蔵省といたしましては、外国為替管理法は所管しておりますけれども、その司法権とか、あるいは捜査権はございませんので、調査は困難でございます。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) ただいま先生御指摘の問題でございますけれども、そういった事柄についても十分に念頭に置きまして、調査上の情報、非常に重要な情報として参考にさせていただき、現在ヤクルトについて調査中でございますので、今後さらに十分調査をして、適正に課税処理をしてまいりたい、このように考えます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 わかりました。  これは、そういう会社で裏金をつくることは余り問題じゃない、それをどう使ったかと、田中公判みたいなことを言っていますが、それはそれでいいでしょう。ここで議論する意思はありません。もっともっと具体的な事実をつかんだらぶっつけてやりますから。  ただ、やみ金をやみに流して、外国に振り込んで日本に持ってくる、やみで。そういう場合には外国為替管理法上は問題にならないんですか。私も北朝鮮に二、三日行ってきたのですが、北朝鮮へ行ってさえも、大分税関からうるさく言われましたけれどもね。金を持っていますかと。自分の金で外国へ行って帰ってくるのに、公務パスを持って行ってくるのに、何が金を持っているかと私は税関に食ってかかったのですが、そのくらい、国会議員に向かっても大分うるさい。結構なことだと思うんですがね、国会議員も一人間ですから、平等の原則だから。当然でありますが、その際に、やみ金をつくって、やみ金を入れるという際には、やっぱり額の内容によっては、外国為替管理法上触れる点もあるでしょう、これはないんですか。

渡邊敬之大蔵省国際金融局企画課長

○説明員(渡邊敬之君) 外貨の持ち込みにつきましては、特に制限はございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 前は三千ドルで、現在は三万ドルと聞いているのですが、これはないんですか。現金持ち込みだけですか。

渡邊敬之大蔵省国際金融局企画課長

○説明員(渡邊敬之君) それは外地への持ち出してございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、持ち出しは三千ドルが三万ドルになって、持って帰るには制限がないと、こういうことですか。

渡邊敬之大蔵省国際金融局企画課長

○説明員(渡邊敬之君) いまのお尋ねの点は、現在のことだと思いますけれども、現在は持ち出し、持ち込みにつきまして自由でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃあ、自由であるということはわかりました。私も今度は金をつくって自由に持ち出して歩くようになりたいものです。しかし、何はともあれ裏金を使って、同じ金を使うなら正々堂々と使ったらいいものを、架空につくって架空に送り込むということが行われているということは、余り表面に出ては困る金だからだという金の客観性だけは私はわかりました。したがって、その金がどこに使われるかということが解明されなければ云々という法務省の方からありますから、私もさらに調査をして、不正が行われてなければ結構なんでありますが、もしもこのことが別な方に発展する可能性があれば大変だと、老婆心ながら心配をしたわけなんです。ですから、もっと私は追及をして、ただこういう事実があったということだけは本委員会できちっとして、足りない面は今後さらに努力していきたい。同時に、法務省、国税庁あるいは大蔵省については、おのおのの立場から見解表明がありましたから、見解表明に従って、ひとつ私の調査にも可能な限り御協力をお願いしたいということを要請をしておきます。  それから次の問題は、冷やし玉の関係でいろいろお願いしているんですがね、なかなか大蔵省証券局は、どうしても私に協力してくれません。権力を持ってない者がいかに修めかということをいま味わっているんですが、なかなか権力を取れる力がないために、いま残念がっておるんですが、これをひとつ冷やし玉の関係で、この前は従業員の株の問題について具体例を挙げてお願いしたんですが、なかなかそれは出してもらえなかった。私はここにヤクルトの「大株主名簿」という名簿を持っているんですがね。最高は二百七十九万二千八百八十株、社長の松園さん。二番は小野塚さん、百二十五万二千株。ずうっと株の順番で延々と続いて百九十名の株主一覧表という内部資料を入手したんですがね。これは本物ですよ、うそじゃありませんよ、ヤクルト本社。この中で私はちょっと不思議に思いましたのは、五十五年の一月の、この前申し上げた上場直前に、前田建設社長の前田又兵衛さん名義の三十万株のうち、十万株を一株百円で前田さんから社長の松園さんが買い取った形式をとって、それを上場時の冷やし玉として千九百円で売却したと、それが松園さんの収入になっているという事実を、株の動きの資料からキャッチいたしました。これは事実関係のようであります。そうしますと、この前田又兵衛さんが三十万株を持っているんですから、この資料はちょうど五十二年の三月一日現在です。だから、当然五十二年三月一日のこの株主名簿に、三十万株ですから、この株でいきますと、ちょうど十六番の今田昌宏さん、十七番の札幌ヤクルトの社長さんが三十二万三千六百四十株、ここに三十万台持っている人が三人いらっしゃるんです。ここに当然前田さんが名簿に載らなければならないわけなんです、ちょうど三十万株ですから。ところが、前田さんは株主名簿には載ってないんです。何ぼ探してもありません。これは記入を忘れて、一番しりにでも書いてあるかなと思って、ずいぶん私もめがねで、近眼、老眼を含めて見たんですが、出てこないんです。結局、前田さんという株主は、これは冷やし玉のいわゆる操作株主と言うんですかな、隠れ株と言いますか、こういうことで現に行われているという事実をキャッチしたんです。ですから、この前のヤクルトの従業員の社員株の操作も証券局がどうのこうの言っていますけれども、結局、社員株も私が指摘したことが当たっているんじゃないかという気がするんです。それで、私は再びこの問題の解明のためには、やっぱりこの上場時での冷やし玉の関係のリストを証券局にぜひ出すことに協力してもらえないか、いま申し上げた前田さんの問題もどういうからくりになっているのか、これもやっぱりヤクルト一流のからくりじゃないかと、こう思うんですが、この件を含めて、証券局は御協力する用意はないでしょうか、いかがです。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) お答えいたします。  先生から再々冷やし玉のリストについて提出の御要望を受けておりますが、たびたび検討いたしましたけれども、冷やし玉のリストというのは、御案内のとおり、上場に先立ちまして、幹事証券会社を通じて取引所が入手しているものでございます。中身としましては、大株主にほぼその持ち株に比例いたしまして、株の放出を求めているものでございますが、どの株主がどの程度放出を予定しておったかということにつきましては、これはやはり財産権、あるいは個人のプライバシーの問題となりますので、いろいろ検討いたしましたけれども、残念ながら私どもから提出するというわけにはまいらないと思います。  それから、いま先生御指摘の前田さんという方のことでございますが、私どもは前田さんという方が大株主としておられたということは承知いたしておりません。それで、取引所も上場に先立ちまして、上場直前の株主名簿と、大株主につきましては承知しておると思うわけでございますけれども、その中にも前田さんというのはございませんので、ちょっと私どもといたしましては、いま先生の御指摘の点について、確認する方法がないかと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、私はこれは野村証券がかんでおったということをこの前も言ったし、私も二、三回別な案件で野村証券の本社を訪れて、二、三対談をした際に、いろいろ話も聞いておるんですが、そういうものですかね、証券局。そうすると、陰でどんなあくどいことをやっておっても、あなたの言葉をかりると資料の提供がないから解明できないと、いわゆる金のあるやつはやり得たと、金のない貧乏人は目黒議員を含めて余りピーピー言うなと、こういうのを資本主義社会のうまみというか、われわれが言うとずるさと言うんですけど、東北弁で言うと。それは解明する方法はないんですかな。これだけ目黒一議員が、国鉄の機関士上がりの目黒議員がこれだけネタをもってしても、証券局の偉い人はそういう答弁になっちゃうんですかな。この前物わかりのいい大蔵大臣は、わかったと、おれの政治生命かけて協力しようと、あの人が政治生命をかけるときは相当でっかいことだと思うんですがね、まあ大臣になったつもりで、もう一度何とかなりませんかな、このリストの提供。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 先生も一度お尋ねがあったかと思いますけれども、上場前に、いわゆる株集めをするということは適当でないということでございまして、上場申請日の直前の決算期の一年前の日以降、役員あるいはその関係者、それから主要株主などが株集めをしていないかということは、取引所においてチェックしているわけでありますけれども、私どもが取引所から聞いております限りにおきましては、いま御指摘のような株の移動ということは確認せられておられないわけでございます。株の移動につきましては、証券市場を経由するものもございますし、当事者間で市場を通さないで株の移転を行うということも可能でございますので、すべての株の移動について、私どもあるいは取引所で確認するということは困難な点もあるということに御理解いただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は疑うわけじゃありませんがね、ヤクルト本社の専務に今回久世さんがなったんですが、この人は大蔵省出身でしょう。そういう関係はないんでしょうね。大蔵省出身の方がヤクルトの専務になっている、したがって、大蔵省の後輩である皆さん方は、先輩が専務をやっているところについては、心の中ではわかってもなかなか出しにくいと、こういう天下りとよく言われる、そういう因果関係はないんでしょうね、どうですか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) わざわざお答えするまでもないかと思いますけれども、さようなことは全くございません。  ついでに申し上げておきますが、先日、新日本証券の役員が証券局に手を打ったというような御指摘がございましたものですから、これについても事実関係を調査いたしましたが、全くそのようなことはございませんでした。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ちょいちょい横水を差しますけれども、そういうことのないように要請します。  それで、きょうは証券局にお願いしたんですが、もう一度渡辺大蔵大臣に、目黒議員がしつこくこの問題を言っておったということをお伝え願って、協力できる点は協力してもらいたいし、私もずいぶん大臣にマル秘のいろんなネタをやっているんですから、たまに目黒議員にマル秘のリストぐらいよこしても、これは関係がないと思うんですがね。そういうことも含めて、大臣に要請してください。それ以上私は言いません。あとは、なお具体的な資料をつかんだら、また改めて公式、非公式問わずやります。  それからもう一つ、私は、この前も合併問題でちょっと話をしたんですが、これは大蔵省ひとつ、社員が一人もいないペーパーカンパニーである湘南食品株式会社とヤクルト本社がきわめて不合理な合併をした。そして、この合併を通じて、結果的には松園社長にヤクルト本社が四百万株、これは五十六年の一月に二〇%の無償交付権利がありましたから、実際は四百八十万株、これが転がり込んだという事実もこの前提起をして、この問題について、社員が一人もいないペーパーカンパニーが合併するというのは、これはどういうことなのか。どう考えても、これはさっきの架空のヤクルト選手のスカウトの話じゃありませんが、この会社はちょいちょい架空の会社をつくったり、合併したりということをやるわけですが、これはやっぱり株主に対する背信行為じゃないか、私はそう思うんでありますが、この前も大蔵省にさらに具体的な調査をお願いすると、このようにお願いしたわけでありますが、時間も大分たっていますから、その後調査をした段階で進展があったのかなかったのか。いや、七月八日の答弁と変わっておりませんということなのか。その辺を大蔵省に再度問いただします。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) いろいろと、職員が一人もいない合併はおかしいではないかという御趣旨のようでございますけれども、合併は双方の株主総会において承認されますれば、合併の形態としてはいろいろあり得ると思うわけでございます。本件につきましては、私どもとしては五十四年一月期の上場直前の有価証券報告書に、この前申し上げたかと思いますけれども、両者の合併の目的、条件、それから引き継ぎ資産、負債の状況等がはっきりと記載されておりますので、私どもとしましては、合併の内容が投資者に開示されているということが必要だと考えております。そういう意味におきまして、この合併の内容について申し上げるというよりも、これが公開されているということによって、問題はないものというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私ども、五十四年十二月のヤクルト本社の新株式発行目論見書、こういうものを見ますと、あなたが言った「合併の趣旨」というのが書いてあるんです。この「合併の趣旨」には、「湘南食品株式会社は、神奈川県藤沢市にヤクルト瓶詰の設備を所有し、関東ヤクルト製造株式会社に貸与しています。  また、同社は、ヤクルト商工株式会社(ブラジルヤクルト)の株式を三三%強保有しています。」こういうように書いてあるんです。吸収合併の目的がヤクルトびん詰めの強化だと、こうは言っておりますが、ここには職員は一人もおりませんから、ヤクルトびん詰めをやっているわけじゃないんでしょう、一人も社員がいないんだから。社員がいないのにヤクルトびん詰めの強化とかというのは、それで通るんでしょうかね。この辺私は、おたくさんにもう一回お聞きしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) ちょっと正確に記憶しておりませんけれども、その湘南食品の前身でございます関東ヤクルトにおきましては、設備を所有していただけだろうと思うわけであります。それで、設備を所有してヤクルト本社に使用させておったという関係であったろうかと思いますので、したがいまして、湘南食品ができました際にも職員がいないという事態はあり得たのであろうかと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 思っていると言って、人が一人もいないのに、びん詰めをやっているという、これは社会的に立証されますか。社員が一人もいないのにびん詰め作業をやっているというのはどういうことなんですか。そんな架空の報告書で、書類が整っていますから会社の内容に立ち入ることはできませんということで通るんでしょうか。私は、目黒方式では通らぬと思うんですけれどもね。幽霊でもやっているならいざ知らず、お盆が来て、盆の十六日に幽霊が来てびん詰めの作業でもしているならいざ知らず、社員が一人もいないのにだれがびん詰めをやっているんですか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 私が申し上げましたのは、いわば湘南食品というのは設備を所有して賃貸する会社であったかと思うわけでございます。したがいまして、実際のびん詰め作業等は、ヤクルト本社において行われていたんではないかと考える次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、設備だけ所有して、社員は一人もいなくて、それを貸してヤクルト本社にやらしておったと、そういうふうにこれは理解すべきだと、こういう御説明ですか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) そこは私どもも詳しくは承知しておりませんが、そういうことであろうかと考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、そういうことであろうかということは、逆に言えば、確信がないから、場合によっては目黒議員の指摘しているとおり、だれも人はいなかった、したがって、びん詰めはしていなかったということもあり得ると、いまの答弁はその可能性も幾らがあり得るわけですな。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 私が再三申し上げておりますのは、びん詰めという作業を直接やる会社ではなくて、設備を所有している会社であったろうと、こう申し上げているわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私がここに持っている目論見書の中に、これはヤクルト本社の新株式発行日論見書、こういう本社自体の私は資料を読んでいるんですよ。何も架空の書類を読んでるわけじゃないですよ。この書類を読むと、あなたの言っている答弁と私の言っていることが食い違うんです。私の方は会社の証拠物件ですから、私の方が正しいと、こう思って、びん詰めの作業の会社だと、こう確信を持っているんですが、間違いでしょうか。この会社の資料そのものを否定する何か根拠がありますか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) お尋ねの点についてはもう一度チェックをいたして見ますけれども、私どもとしては、この合併というのは、両者の株主総会において承認がされておりますので、あとはその合併の条件等が公示されていれば、それで十分な開示が行われているというふうに考えているわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、私が言った五十四年十二月のヤクルト本社の新株式発行目論見書というものをあなたも確認してください、後で結構ですから。確認して、私のが間違っているのか、あるいは認識の違いか、これは後で照合しますから御協力をお願いします。  私は、それにしても、この湘南食品株式会社は社員が一人もいない。五十日足らずで合併契約を結んで、三カ月後に合併していると。あなたの方は書類書類と言いますからね、合併前のこの決算を見ますと、この会社は四百六十四万円の家賃収入しかないですな。したがって、設備を貸して、びん詰め作業をやらせるというあなたの理屈を肯定したとすれば、貸し料は幾らという収入が決算の中に計上されるのが当然じゃないですか。家賃収入以外何のこの決算書にも収入入っていないんですよ。これも私の間違いであるかどうか確認しますが、あなたのメモにはこの会社の合併前の決算で収入は何ぼになっていますか。私は四百六十四万円ですよ。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 先生御指摘のとおり、家賃収入四百六十三万九千五百円となっております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 四捨五入で四百六十四万にしたんですが、そうすると、あなたが言う設備を貸してびん詰め作業しているということが、決算面から立証できないじゃないですか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 私どもはその湘南食品の内容につきましては、ここに添付されている、つまり有価証券報告書に添付されている資料以外のものを現在持っておりませんので、まあ大変想像で申し上げて恐縮でございましたが、一人もいないということに対する説明は、あるいはそういうことであろうかと思ったわけでございます。ただ、私どもが申し上げたかったのは、この合併の内容につきまして、証券取引法で定められる、要請されておる内容が開示されていると、そういう意味におきまして、私どもとして、この合併について証券局として何か申し上げるという立場にないと、こういうことを申し上げたかったわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ決算書なら私の方が正しいから、後は聞いている皆さんに判断を仰ぎましょう。  それからもう一つは、この湘南食品が貸借対照表の投資有価証券額は幾ら持っておりましたか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) これは、投資有価証券としては二億九千五百三十九万一千円と計上されております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それはそのとおりですね。しかし、これはヤクルト商工の三三%の代金だと、こうわれわれは聞いておるわけでありますが、これはヤクルト商工株全体の評価の約三倍、九億円に見立てて、これを操作しておったと、こういう合併の際の裏金というか、裏操作ということをわれわれはチェックしておるんですが、そういうことをやりながら、いわゆる四百万株、割り増しづきで四百八十万株を放出したと、こういうからくりをやったかっこうになっておりますが、これは私の認識が違いありませんか。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 私どもに提出されております資料は、いま先生お持ちのこの貸借対照表だけでございまして、この評価がどうであるかということについては、私どもは承知し得る立場にございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、おたくがわからないとなると、政府機関ではこの株のからくりを監督してるのはどこですか。大蔵省でなければ公取なんですか。これは私知りませんから、専門的に教えてください。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 私どもではこの評価が適正であるかどうかというのを判断し得る立場にないと思います。どこであるかということは、私はちょっと承知しておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 政府機関で、よく社会問題になる株の操作の、社会正義に反するというのがよく新聞記事に出ますね。そういう際に、大蔵省とかが行政面で指導しますということがよく新聞に出てくるんですが、政府機関のうちで、こういう不正な株のやりとりを指導、規制するのはどこなんですかと、どこもないんですか。投げっ放しですか、これは。

金成圭章大蔵大臣官房審議官

○説明員(金成圭章君) 恐らく先生の御趣旨は、この両社が合併しますときに、この貸借対照表に記載されております簿価ではなくて、時価の評価をすると、そのときの評価の仕方がどうであったのかということであろうかと思いますけれども、それにつきましては、その合併の条件として提示されて、両社の株主総会において承認されているものでございますから、いわば当局の方で、それが何か特別の犯罪に触れるということでもない限り、政府当局の方におきましてこの評価を云々する立場にある者はないように私は思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ大衆株主が被害を受けて、社会的な行動でも起こさない限りは、あなたの答弁を聞いてると、先ほどと同じように、持てる者は幾らでもからくりやりながらさらにもうけると、ない者はいかにからくりやってもだんだん下になるだけと、こういうことを立証してるものですな、これは。  時間も来ましたから、もう一つだけお伺いします。これは外国為替及び外国貿易管理法の関係から法務省にお伺いいたします。  ヤクルト本社の海外子会社の一つに香港ヤクルトというのがあるわけでありますが、この香港ヤクルトもやっぱりヤクルトの関係で問題があるなあと、こう私たちは情報をキャッチしましたんで、お伺いいたします。  昭和五十二年当時、香港ヤクルトの日本側代表に平尾さんという方がいらっしゃいまして、平尾さんの名義で毎月四万香港ドル、約二百万円、その他四人、一人当たり毎月二万五千香港ドル、合計十万香港ドル、それに本社の部長クラスの角田さんという方の名義だそうでありますが、これは通帳の名義は角田さんの名義になってます。本人であるかどうかは知りません、角田さんの名義で四万香港ドルと。しかし、この場合には、四万香港ドルの中には本人の給料を差っ引いた残額だと、こういうふうにまあ言われておりまして、大体六名分で毎月十四万から十六万香港ドル、これがまあ支払われているわけであります。そうして、それが毎月積み立てられておると。五十三年の十二月、台湾人で日本国籍を持つAさんが、六千万円を国内に持ち込んでヤクルトの役員に渡すと、こういうことが行われておりまして、この金が五十五年一片の上場の際に、いわゆる千九百円の株の値段で約十万株分、これを会社が取得する金として使われたという金の流れをわれわれはキャッチしたわけでありますが、いまの私が言ったような、こちらから投げ込んで、香港ドルとして、給料として積み上げて、それを日本に持ち帰って上場のときに十万株を買った金に使われてると、こういう流れがあるわけでありますが、ころいう金の流れについて、法務省にお伺いしますが、外国為替法上問題があるのかないのか、このことについて見解を聞かしてもらいたいと、こら思うんです。

飛田清弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(飛田清弘君) 外為法の所管庁がおられるところを差しおいてなんでございますけれども、結局、外為法に違反する犯罪になるかどうかという御質問だと思いますので、私からお答えさしていただきますと、ただいまの御質問にもありましたように、それが一部給料じゃないというような話もあるがというふうなお話で、その辺のところ確定してないようでございます。また、具体的に犯罪になるかどうかということは、具体的なもう人が特定されている事実について、私どもここでもし犯罪があるというふうに申し上げるからには、刑事裁判で有罪になるような確定した、証拠能力ある証拠によって判断されないと何とも申し上げられないわけでございまして、そういうふうな意味から、ここでその犯罪の有無について、確定的なお答えをすることについては差し控えさしていただきたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ただ、喚起したいのは、さっきのスカウトの問題も含め、あるいは合併の問題を含め、いま言ったようなこの香港の会社の問題も含め、どうもこの会社は裏金づくりに狂奔しておって、その裏金をどういうかっこうで使うかということにきゅうきゅうとするという節々があるわけですね。だから、私もよほど先ほどのあのスカウトのように、具体的な証拠のあるところは、本人が署名してある問題については何のたれべえさんと、こう個人名を言ってるんですが、それ以外はAさんとかBさんとかと言ってやってるのも、その辺を配慮した私の観点なんです。これはやっぱり注意を喚起したいのは、ヤクルトという会社はこういう裏金づくりに非常に配慮している、同時にヤクルトそのものをたんぼや川に捨てている、そういう極端と極端な中で運営されている、こういうふうに私は皆さんに理解をしてもらうためにお願いをしたわけです。  時間が来ましたが、もう一つ、私は、きょう通産省が来なかったので、これは大臣にお願いするしかないと思うんですが、両大臣ね、通産大臣にお願いします。  これは台湾製トマトペースト、これはトマトジュースの原料です。この購入形態が昭和五十二年の時点では、台湾パイナップル株式会社から長野トマト株式会社が受け取って、太陽ファーマースという会社を通ってヤクルト本社に流れてくる、台湾から本社までの流れがこうなっているんです。  この年の一キログラムの単価が二百四十二円、五十二年当時一キログラム当たりが二百四十三円、その後五十三年に入ってこの四つの、台湾パイナップルからヤクルト本社まで来るこの中間に、養楽食品股フン有限公司この会社とフラットアンドベルインターナショナルという会社の二つを介在させて、一キログラム当たり四十五円のコスト高、いわゆる五十二年には二百四十三円が、五十三年になって四十五円かさ上げして一キログラム二百八十八円に、同じ品物がこういうふうに値段が上がっているわけですな。その中間に介在しているのがヤクルト本社と、その他の会社二つが介在して、おのおのちゃんと四十五円の分け前を、いま言った養楽食品股フン会社はキロ当たり十五円、フラットアンドベル会社が十円、中外貿易の香港が十円、中外貿易の東京が十円、合計四十五円のかさ上げをしたと、こういう仕掛けになっているわけですよ。これが同じ品物を日本に入れるに、こういう会社が介在して、一キログラム当たり四十五円もかさ上げするというのは、これは正常な通産行政から見ると問題があるのではないだろうか。それでなくても流通機構を整備するとか、消費者物価を下げるためにやるとか、そういう関係がありますので、この問題についてひとつヤクルト本社の関係者について事情聴取をしてもらいたい、これは通産行政でありますから、通産省の方にお願いしたい。  同時に、いままで私がいろいろ申し上げた問題について、機会があったらヤクルト問題について、後ほど議事録を見てで結構ですから、こういうことがあったということを通産大臣に国務大臣としてお願いしたい。  それからもう一つ、きょう労働大臣を呼ぼうと思ったんですが、労働大臣来れなかったから、私はこの問題をやったのは、私も労働者でありますから、ヤクルトおばさんに正当な労働条件を保障するというために私は問題の出発をしているんです。そして、ヤクルトおばさんの現状については労働省にも何回かお伺いし、調査をお願いしました。しかし、私がこれほど国会で問題を提起し、労働大臣もこの前私の質問に答えておるわけですが、労働大臣が何か今回御出張なさった際に、香港で香港ヤクルトの方に八月二十三日夜七時、場所は翠紅楼というところで香港ヤクルト側の高原さんという方と、角田さんという方と、労働大臣がお会いをしてどうこうという情報をキャッチいたしております。私は労働大臣はなかなかりっぱな方ですからどうこう言いません。言いませんが、しかし私が国会でヤクルトの本社の経営に問題があり、そこで働いているヤクルトおばさんに問題があるよと、十分に適切な指導をしてもらいたいという問題を提起をして、それが解明されないまま引き続いてきょうのように追及している段階で、その問題の一番出発点のヤクルトおばさんの労働条件にかかわり合いを持つ労働大臣が、問題のある香港ヤクルトと云々というのは私は少し失礼ではないか、こう思うんです。大臣の姿勢として、そういう苦言があったということもひとつ両大臣から国務大臣として労働大臣にお伝え願い、ヤクルトおばさんの労働条件の改善に、いや目黒はそう言うけれども、ヤクルトおばさんの待遇改善にこういう面でおれは労働大臣として努力したんだということがあれば、それはそれなりにりっぱな大臣としての行為だと、こう思いますから、会談の内容はわかりませんが、そういう問題提起があったということをひとつ大臣にお伝え願いたいということを通産大臣と労働大臣に伝言方をお願いいたしまして、三分ばかり過ぎまして申しわけありません、私の質問を終わります。以上です。大臣の見解だけ聞かしてもらいたい、こう思うんです。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) ただいまの通産大臣並びに労働大臣に伝えることにつきましては、両方にお伝えいたします。  ただいま私伺いまして、少し聞き取れない部分がございまして、台湾の方からのトマトの輸入でございますか、そのさやの話でございますが、事実関係を少しはっきりさせる意味で、後で政府委員の方から先生のところに事実を確かめさしていただきます。    〔委員長退席、理事佐藤三吾君着席〕

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 私は五つの項目につきまして、お伺いをするわけでございますが、まず初めに、国民の健康づくりに関しまして、お尋ねをしたいと思います。  五十三年度から始まりました国民の健康づくり事業、四年日に入ったわけでございますが、これを見ておりますと、計画の一つは生涯を通ずる健康づくりの推進ということでありまして、生まれてから死ぬまでの生涯を通じた健康診査とか、健康指導を体系化しようとするものであるというふうに言われております。母子とか、家庭婦人の健康、成人病、精神衛生、老人保健、産業衛生、学校保健など、非常に幅広い分野での連携そのものが今日どの程度に進められておりますのか、まずお尋ねをしたいと思います。    〔理事佐藤三吾君退席、委員長着席〕

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) 昭和五十三年度から始まりました国民の総合的な健康づくり計画は、戦後に始まりました公衆衛生のいろんな諸施策が若干体系がばらばらでありまして、総合的な視点に欠ける点がある、そういう点を反省いたしまして、たとえば、家庭の主婦の健康管理の問題でございますとか、あるいは市町村におけるヘルスサービスの拠点が若干弱いというふうな、そういった点を補強いたしまして、総合的な保健対策というものを樹立しようということで始めたものでございます。したがいまして、たとえば母子保健でございますとか、あるいは成人保健、あるいは結核の問題その他老人の問題等につきましては、従来から行われているものを補強していくというふうな形でございますが、たとえば先ほど申し上げました家庭の主婦の健康管理、これにつきましては五十三年度から新しく始める、また市町村におきます食生活を改善するというふうな事業につきましても新しく始めると、こういうふうなこと、あるいは職場におきます健康管理を強化すると、こういうふうなことで進めているわけでございまして、いまここで先生に申し上げますには、余りにもいろんな面にわたっておりまして、膨大なものでございますから、これを後刻先生のところへ資料をお持ちいたしまして御説明いたしたいと思います。  そういうわけでございまして、先ほど先生がおっしゃいました第一の柱の健康管理のシステムにつきましては、従来からのペースをさらに促進いたしまして、特に家庭の主婦の婦人の問題、そのほか老人の問題等につきましては、五十三年度から相当事業の方が促進されているわけでございます。  また、先ほど申しました基盤づくりにつきまして、市町村保健センターというものを新しく市町村に設けまして、保健活動の拠点にするという考え方で進めておりますが、これは従来の母子健康センター、あるいはその他のセンター等のほかに、新しくそういうものをつくっていこうということでございますが、すでに三百八十九カ所という市町村保健センターを設立いたしております。また、都道府県でそれのモデル的な事業といたします健康増進につきましても、十六カ所というものを新設いたしているようなわけでございます。  なお、非常に広範多岐にわたりますので、詳細につきましては後ほどまた先生のところへ資料を持って御説明に上がりたいというふうに思うわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 いま局長申されました基盤整備でございますが、これは保健所の整備でございますとか、いま申されました保健センターの増設置等を強力に進めてこられたと思うのでございますが、この場合、人的資源の確保ということが非常に大きな問題になるんではなかろうかと私思って見ているわけでございますし、特に地域住民の中で活動しております保健婦の増員というようなことが、さらに大きな問題になってくるんではないかと考えるわけでございますが、そうした面での構想といいますか、その辺はどのような構想をお持ちになっておられますのかお伺いしたいと思いますし、それから、これもお触れになりましたが、食生活の改善運動、これは国民健康づくり問題が出たときに、一番初めに出てきた問題でございました。子供が糖尿病になったり、腎臓病になったり、貧血があったりというようなことでございましたが、これもどの程度改善に対する対策として具体的な進行がなされておりますのか、それもあわせてお伺いします。

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) 国民健康づくりにとりまして、医師、保健婦、看護婦、PT、OT、あるいはMSW、栄養士、いろんな職種の方々に地域社会の中で活躍していただかなければならないわけでございますが、とりわけ保健婦さんにつきましては、保健事業の中核として御活動いただかなければならないわけでございまして、厚生省としては、従来からも保健婦さんの充足、配置ということにつきまして、特段力を注いでいたところでございます。ただ残念ながら、人件費一般の問題といたしまして、非常に厳しい内閣全体としての人員の削減等の状況の中で、これを私どもの考えでいるように増強していくということが大変むずかしい状況でございます。しかし、保健所等につきましては、ほかの職種につきましては、削減かけられておりますが、保健婦につきましては削減から外すと、また市町村の保健婦の補助金につきましては、削減計画の分につきまして、これを増員を図って実質の削減を排除すると、こういうふうな努力をしてきたわけでございます。しかし、先ほど先生御指摘のように、これから高齢化社会を迎え、また老人保健というものに力を注ぐといたしますと、どうしてもそういったような従来のようなペースではなかなか保健事業を強化することができない。しかし一方では、いろいろ人件費問題等非常にむずかしい問題がございます。両方をにらみつつ、しかし保健婦につきまして、あるいはその他PT、OT等につきましても、私どもとしては来年度に向けて相当数の増員を図りたいと、こういうことで財政当局と話し合いを進めているところでございます。特に保健婦さんにつきましては、老人問題につきまして、たとえば寝たきり老人の問題にいたしましても、あるいは成人保健にいたしましても、活動していただくには、どうしてもこれは不足するというふうな見地に立ちまして、私どもとしては増員計画を立てているところでございます。また、現在市町村で約四百六十カ所の保健婦の未設置市町村というのがございます。これにつきましても、老人保健絡み等で、私どもとしては何とかこういった市町村につきましては、これをなくしていくというふうな努力をいたしたいというふうに考えているわけでございます。  それからもう一点、食生活の問題でございます。食生活の問題は、戦前、戦中、戦後を通じまして、これは非常に大事な問題だということは、もうすでに言われておるところでございますけれども、五十二年度の国民健康づくり計画におきましては、二十一世紀をにらみまして、いわゆる成人病——脳卒中、心臓病、そういったものをなくする。いわゆる建やかな老人であるためには、若い時代から、特に壮年期におきます食生活というのが非常に大事でございます。そういうわけで、先ほど申し上げました家庭の主婦の健診の問題につきましては、最近家庭の主婦で非常に貧血あるいは肥満の問題等、食生活の偏りによるいろんな症状がたくさん出ているような現状にかんがみまして、主婦の健康管理につきましては、特に、健康診断をやるというだけではなしに、食生活と密着しました指導を行う。これは保健婦さんと栄養士さんがペアになっていただきまして、グループワーク、あるいは個別指導というふうなことで、非常に活躍していただいておりまして、すでにその地区数も四百カ所に、五十三年度から始まりましてふえております。  それからもう一つは、ただいまのような、主婦の健康診断とペアにいたしました食生活改善のほかに、市町村全体の栄養問題を考える運動というのを展開いたすために、やはりこれも国民健康づくり計画の枠内で市町村に補助金を出しております。これにつきましてもすでに千百市町村というふうに事業がこの二、三年の間に進んできているわけでございます。私どもとしては、ぜひ栄養改善事業につきましては、全国市町村にすべて及ぼしまして、単に脳卒中になってから治療する、あるいは高血圧でぐあいの悪い方を治療するというふうなことでなしに、食生活を根本的に、よくして、僅かな老人をつくっていくというために、すべて全国市町村に栄養改善事業を普及するというふうに進めているわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 いろいろ承っておりますと、あれやこれや計画をされ、しかも進められておりますということがよくわかるわけでございますけれども、実際、社会の中を見詰めておりますと、連携がうまくいっていない関係もあるかわかりません。それぞれが一生懸命にがんばっているんですけれども、そういう意味で、どの程度成果が上げられつつあるのかという疑問を持ちましたのでお尋ねをしてみたわけでございます。  いま局長も触れられましたが、老人保健対策の問題でございますけれども、これも高齢化現象が非常に進行が著しいということもございますが、この間十五日の新聞紙上で、敬老の日でございましたが、六十五歳以上の人口が全国で一千九十三万を数えたと、総人口の九・三%を占めるんだという報道がございました。目下継続審議中の老人保健法案のこともございますが、この法案が成立するとかしないとかは抜きにしまして、先ほど来お話しになっておりますように、老人保健対策というのはもう目下の急務ではないだろうかと私は思う一人でございます。一口に老人保健と、こう言いましても、先ほど来お話がありましたように、事業として、現在あちこちで見たり聞いたり、政府当局のなさっておりますこと、健康教育でございますとか、健康相談ですとか、健康診査ですとか、あるいは一番大きなものは医療の問題、それから機能訓練、訪問指導などが挙げられていると思うんです。先ほども言いましたけれども、こうした方面で活躍する、専門職と言えばちょっと語弊がございますが、医師とか、保健婦とか、あるいは看護婦とか、それから特にOT、PT、ヘルパー等というような人の需要が今後ますます大きくなってくるんではないかなと考えている者の一人でございますが、もちろん全部国が賄うというものではないと思います。地域地域ごとに進められておりますし、また進められていくものであろうというふうに考えておりますが、現在ただいまを見ておりますと、医療ですね、診断治療を中心とする入院加療とか、外来診療とか、そういうものにやや重点が置かれているんではないかなと、これはひがみかもわかりませんが、そういうふうにも考えるわけでございますが、この点はどういうふうにお考えになっておられますのか、お尋ねしておきたいと思います。

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) 私も公衆衛生局の仕事をやっておりまして、全く先生と同じ考えでございまして、従来から、予防にまさる治療はない、予防に金を注げば必ず治療の何百倍、何千倍健康のはね返りがあるというふうに言われておるわけでございます。私どもとしては、やはり政府の資金を投入するには、予防を中心にやらなければならないというふうに考えているわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 だれもが考えることは一緒だと思うんですが、これは非常に自分の身近なことを言いますけれども、医療費が各地域的に国民健康保険その他がパンクをしておる、あるいはする状態にあるということを考えますと、やはり病人をつくる先に予防ということが非常に大きなものだと、昔からそう思ってまいりました。ところが、先ほど来お話もありましたように、保健婦の増員が非常に困難である、これは保健所を中心に、市町村保健婦の場合もそうでございますが、こういうところに問題があるんじゃなかろうかなというふうに思うわけでございます。例の岩手県の沢内村などの過去の歴史をたどりましても、病人をなくしよう、死人をなくしようということで、当時の村長さんが三人の保健婦を置いて、そして無医地区でございますから、非常に努力をされて、今日では非常な成果を挙げて、国民健康保険料も全国一低いというような現実があるわけでございまして、私は、国家の財政というよりも、国民自身の経済的な、財政的な観念からいきましても、この問題はそう長い日をかけて検討しますとか、考えておりますとかという問題じゃなくて、もう早急に保健婦の増員対策、困難はつきまとうと思うのでございますが、ぜひとも保健婦の増員対策に大きく力を入れていただきまして、そうして地域の住民が、国民が常に健康である、健康が守られておるんだという情勢をつくってほしいと思うわけでございます。  財政措置の問題、特に行政管理庁の行政の問題も出てきておりますので、来年度のことになりますが、保健所の人件費の補助金等につきまして、非常に憂慮している最中でございますが、このことにつきましてもいろいろ苦慮されておるのはわかりますけれども、何とか上手に抑え込んでいけるという方針をお持ちでございましょうか、どうでしょうか。この機会でございますので、ちょっとお尋ねをしておきたいと思います。

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) 人件費、補助金の問題は、内閣全体の非常に厳しい問題でございます。しかし、私どもといたしましては、ただいま石本先生も御指摘のように、高齢化社会をにらんで、予防事業というものに、占める保健婦さんを初め、地域保健の各職員の方々の活躍に負うところが非常に多うございますので、この点につきましては、私どもとしてはぜひ確保して、存分に地域で働いていただけるように配慮いたしたいと決意をしているわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 さっきから保健婦の増員増員というようなことを言っておるわけでございますが、現在ただいま、来年、再来年というんじゃなく、何年間かの計画をお持ちだと思うんですが、いま働いております保健婦の何倍ぐらいおりましたら、いまお考えになっておられます事業が、これはスムーズというわけにまいりませんが、最低限実行できるのでございましょうか。人数そのものは聞きません、大体何倍ぐらいおったらいいのかということをお聞きしたいと思います。

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) 現在約一万五千名ぐらいの保健婦さんが御活躍いただいているわけでございますが、私としては、どうしてもあと一万五千名の半分ぐらいの保健婦さんの増員は必要ではないか、しかし、これは先ほども申し上げておりますように、現在人件費、補助金の非常に厳しい、いろいろ内閣などで議論している最中でございますので、非常にむずかしい問題でございますけれども、私ども公衆衛生局といたしましては、やはり年次計画でもちましてこの増員を図らなければ、老人保健の問題というのはやっぱり根本的な解決はあり得ないのではないかと考えておりまして、ぜひその実現に向かって努力いたしたいというふうに考えているわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 大臣にお尋ねいたしますが、いま局長さっきから力説しておられますように、やはり人々の健康を守るのだという対策のために苦慮されております。大臣、このことにつきまして、特にいま問題になったのは保健婦の問題でございますが、大臣の御所見といいますか、お心構えと申しますか、ちょっとお聞きしたいと思います。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) ただいま公衆衛生局長から申されましたように、やはりいま一番欠けているのは予防の問題、それから栄養の問題、あるいは保健婦の問題、こういう点が一番欠けているのではないか。同じ老人でも健康で、やはり元気でやっていくことは、その人の幸せでもあり、また生きがいでもあると思います。  また、医療資源の効率的活用という問題から言いましても、その方が生涯を通じて、はるかに予防、治療、リハビリテーション、全部通じてやりますと、予防をやった方がはるかに生涯の医療費が安く済む、国民経済的にもまさにそれを志向しなくちゃならぬ、これはまずほとんどいまや定説じゃないかと思っておるわけでございます。そういう意味で、今度の臨時国会に継続審議になりました老人保健法のねらいの一番大きな点がそこにあるわけでございますので、ぜひ提案して、そして国会の審議を賜って通過してまいりたいと、かように心得ているものでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 ぜひひとつ努力をしていただきまして、そして老人だけではなく、すべての国民、人人が健康でおれるという状態、これは私は福祉の問題がとやかく言われておりますが、もちろん年金問題を抜きにいたしまして、一番大切なことではないかと考えておりますので、御所見承りましてありがとうございました。がんばっていただきたいと思っております。  それから、次にプライマリー・ヘルス・ケアに関してでございますが、私はわが国の医療とか、保健衛生というものの一つ一つを取り出してみますと、決して先進国に劣っているとは思わないわけでございます。ただ、その一つ一つが非常にどういいますか、皆抱え込んだようなかっこうになっておりますので、これが問題じゃないかなと思っているんですが、目下、日本としましてプライマリー・ヘルス・ケアの取り組み状況といいますか、現状と申しますか、それをちょっとお伺いしておきたいと思うんです。

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) プライマリー・ヘルス・ケアと申します場合に、わが国の場合には、一つは従来の専門化し過ぎた医療に対する反省としてのプライマリー・メディカル・ケアという考え方と、もう一つは、人間を取り巻く環境、地域全体をひっくるめまして健康を確保しようというプライマリー・ヘルス・ケアの二つの考え方があるように思います。いま先生御指摘のお話は、恐らく後者の、個人と個人を取り巻く全体を考えたプライマリー・ヘルス・ケアを促進せよと、こういうふうな御趣旨がと思うわけでございます。  これにつきましては、すでに戦後の公衆衛生の出発いたしましたときから、やはりそういった地域連帯で健康を守っていく、たとえば蚊とハエをなくする運動等も含めましてやっていくという考え方はあったわけでございますけれども、一九七五年にWHOの方でそういった運動をさらに積極的に推進しよう、治療よりも予防だと、また予防の場合も環境とか、食生活とか、いろんな問題について幅広く考えて、これに取り組んでいこうという考え方であると思います。そういうわけで、私どもといたしましては、WHOの言っておりますプライマリー・ヘルス・ケアに呼応する一つの運動というのは、やはり先ほど御説明申し上げました昭和五十三年度からスタートいたしております、国民健康づくり計画というのがやはりその一つの大きい柱ではなかろうかというふうに考えるわけでございます。  そこで、その国民健康づくり計画におきましては、先生御指摘のように、保健所、市町村、その他地域保健、あるいは医療等の関係諸機関がどういうふうに連携して、その地域全体として健康水準を上げていくか、また病人をなくしていくかというふうなことが非常に大事なわけでございますが、一つは、保健所の中に保健所運営協議会というのを設置いたしておりまして、このメンバーといたしましては、管内の市町村長、あるいは県会議員、あるいは医師会の方、歯科医師会、あるいは婦人会、あるいは食品衛生協会、その他いろんなボランティアの方々、こういった方々を保健所の運営協議会ということでお集まりいただきまして、そこで保健所管内のそういった衛生問題について御議論をいただいているということが一つ。もう一つは、市町村に健康のための推進協議会というのを設けまして、大体先ほども申しましたようなメンバーで、これは市町村のレベルでそういった協議会をお開きいただいておりまして、できるだけ専門の関係者だけではなしに、一般の住民の方々の意向も反映しつつその健康水準を上げていく、つまりプライマリー・ヘルス・ケアを確保していこうと、こういうふうなことで、私どもとしても、この保健所、あるいは市町村の推進協議会というものを、できるだけ発達させていきたいというふうに考えているわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 よくお話はわかるのでございますが、このことを進めますために、医師とか、あるいはまた保健婦とか、そういう専門職の人を特別に教育をするというようなことは何か必要でございましょうか。  それからもう一つ、このプライマリー・ヘルス・ケアを進めるために、現在いろんな事業をやっておりますから、このことを総合統括、一つの目的に向かわすために、現在あります諸般の法律規則というものをそのままでよいのか、それとも別にまた法律規則のようなものが必要なのか、そのことについてちょっとお尋ねします。

大谷藤郎厚生省公衆衛生局長

○説明員(大谷藤郎君) プライマリー・ヘルス・ケアというものは、保健医療の別の体系として出てきたものではないというふうに考えているわけでございます。これはやはり保健医療の原点に立ち返って、本当に人間を中心にした保健、あるいは医療というものを推進していこうと、こういう考え方に立っているわけでございまして、ただその場合に、地域を主体に置くとか、あるいは住民の意向を十分反映させるとか、話し合いを十分やるとか、いろんなことが、そういう中で技術的なことは言われております。したがいまして、そういった意味のプライマリー・ヘルス・ケアの精神的側面、技術的側面につきまして、これをやはりいろんな専門職種の方々にいろんなカリキュラムの中で、これを浸透させていくということは、非常に大事なことであるというふうに考えております。  したがいまして、プライマリー・ヘルス・ケアというものは、別個のものとして新しく体系を立てるとか、法律をするとかいうよりも、そういったものの考え方を、従来の法律体系の中でどういうふうに浸透させていくか、また足らざるものについてはこれをどう補っていくかという問題であるというふうに理解しているわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 それでは、現在あります法律規則などを、その中で働いている人々の心構えといいますか、要するに一つの大きな枠の中の連携を保ちながらやるんだという、普及、徹底といいますか、それが目下の急務であるというふうに理解してよろしゅうございましょうか。  次にお伺いしたいのは、看護制度に関してでございますが、現在もうすでに日本看護協会とか、それから日本精神科看護技術協会などから、厚生大臣あてに要望書が出ておるところでございまして、問題は男子の看護士のことです。私、数年前にもお尋ねをしましたときに、当時御回答がありましたのは、男子は精神病患者の看護のために育成しているんだ、であるから女子看護婦と同じようには扱えないんだという回答が返ってきたわけでございます。しかし、もうそんなことを言っていていいんだろうかと私も疑問を持っております。たとえば、千葉大学の看護学部の中には男子の生徒もおります。卒業生もおります。彼らは四年間かかって、臨床だけじゃなく、幅広い、公衆衛生学についても学んでいるわけでございます。でありますのに、男子看護士だけが看護婦の国家試験を受けられる、その他はだめだというこの現行法について、非常に私も疑問を持っておりますが、これどのようにお考えでございましょうか、お伺いします。

田中明夫厚生省医務局長

○説明員(田中明夫君) 御指摘のように、看護婦法の制定当時におきまして、男子につきましても看護婦になれるというような規定が設けられたのは、当時精神科の看護職員を考えて設けられたというようないきさつがあったというふうに聞いておりますけれど、現時点におきましては、単に精神科における看護業務ということだけではなくて、老人の方の看護、その他広く男子が看護業務に携わることが、社会的に要請されておるということは私どもも十分認識しております。幸いに、看護婦につきましては、先ほど申しましたようないきさつで、法制定当時から男子の看護士を準用規定を設けて認めて今日に至っておりますが、保健婦等につきましては、現在では男子はなれないというようなことになっておりますので、社会的な要請の増大ということを考慮しながら、今後関係者の意見を十分に徴しまして、その教育内容、業務の内容、あるいは資格の付与ということにつきまして、積極的に検討を進めてまいりたいというふうに思っております。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 検討を進めていただくということでございますが、私はやっぱり一日も早く保健婦の国家試験が受けられるような資格を認められたいと思うわけです。現在たくさんの職業がございますが、専門職の中でも、同一職種の中で、性別によって区別している、そういう職種はあるだろうかと思うわけでございますが、私自身は見当たらないわけでございます。特に男女平等などが叫ばれております現時点におきまして、私は男子も女子も平等ではなかろうかと。この平等論の中から考えましても、いままで差別をしてきたこと自身に大きな問題がある。これは一日も早く改革をしていただきたい、制度の改善をしてもらいたいと思っているところでございますので、まあ御検討も結構でございますが、ぜひ一日も早く、できましたら次の国会あたりでこの制度は変えていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。  それからもう一つ、これは関連でございますが、医師国家試験に合格できなかった人の問題、これは地方に参りましてあちこちで聞いたことですが、何か公衆衛生活動面で、別の視点の資格を与えて活用するように、厚生省が考えておられるというようなことを聞くのですが、何かそういうことがあるのでございましょうか、お伺いします。

田中明夫厚生省医務局長

○説明員(田中明夫君) 現在医科大学を終了いたしました者が、自動的に受験資格を生じるという職種といたしましては、医師は当然でございますけれど、そのほかに臨床検査技師がございます。ところがこの実績を見ますと、医科大学を卒業した者で臨床検査技師試験を受験した者はほとんどないと、ゼロに近いというような状態でございまして、こういう点から考えまして、やはり医科大学に学び、それを卒業した人たちはどうしても医師になりたいという希望を持っておられるようで、ほかに何か特別な資格を取れるようなふうにしてくれというような要望も出ておりませんので、現段階ではわれわれはまだそういうことを考えておりません。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 そういうことが厚生省から流れているというふうに聞きましたんですが、いまのお話を聞きましてそういうことは現時点では考えておらないというふうに理解いたしました。これは確かに問題はたくさんあるだろうと思うわけでございますが、もしそういうことをお考えになる時期が参りましたら、また関係各方面にもそのことについての検討、お話し合いをしていただきたいと、この機会にお願いをしておきたいと思います。  それから、次は付添看護に関することでございますが、去る六月の医療費の改定に伴いまして、重症者の室料の特別加算と、重症者の看護特別加算が新設されました。私はほんとによかったと高く評価しておる者の一人でございますが、そこでお尋ねしたいのは、この看護特別加算料をつけたことによって、付添看護の保険外負担は解消できるというふうにお考えでございましょうか、どうでしょうか。

大和田潔厚生省保険局長

○説明員(大和田潔君) この付添看護といいますか、これを基準看護病院におきまして付き添いを患者の負担でつけさせるといったようなことを間間聞くわけでありまして、これを何とかして解消しなきゃならぬ。当然のことながら現在特別看護加算を創設いたします前から、こういった基準看護病院におきまして、患者の負担によって付添看護婦をつけさせるといったようなことがありました場合には、かなり厳しい措置をとるということで、私ども基準看護の、たとえば承認を取り消すといったようなことでもって、付添看護婦をつけさせることをやめさせるということで努力をしてまいったわけでございますが、それでもなおもう一歩ということで、そういった場合にはやはり病院経営上の問題を考慮しなきゃならぬということで、いま先生おっしゃいましたように、重症者特別加算という制度をつくりまして、経済的なバックアップをしようということで、これを設けたわけでございまして、私どもといたしましては、当然これによりまして付添看護をつけさせると、基準病院におきまして。それをなくせるものというふうに考えておるわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 この指導といいますか、ああいうものの中身を読んでおりますと、非常に重症者ですね、死ぬか生きるか、あるいはまた手術の直後か、自分で自分の用事が全然できない重症者に限るというふうに書いてあったわけですが、方々歩いておりまして聞きますと、重症者に間違いございませんが、慢性の人、たとえば植物人間のような者、そういう人にはつけられないんだと、これはつけることができないんだというふうなことをあちこちで聞くわけですが、それは事実でございましょうか。  それから示達の中を見ておりますと、従来とも各基準看護病院はそこに看護の重点を置きますものですから、わきの方が薄くなって、そして付き添いをつけなければならないというのが現実でございますので、その辺のことも考えますと、いま私が言っておりますように、慢性疾患で、そうして何もかも全然自分で自分のことを何もできない、そういう人にもこれは適用をなぜされないんだろうかと、私自身がこれは持った疑問でございますが、その辺のことをちょっとお尋ねしたいと思います。

大和田潔厚生省保険局長

○説明員(大和田潔君) この看護特別加算の対象になる重症者といいますのは、常時看視を要して、随時適切な措置をしなきゃならぬといったような場合、それから、必ずしも重症ではないけれども、手術後看護を要しなきゃならぬといったような場合、それで日常生活において全面介助を要するといったような人たちを対象にしておるわけでございますが、いまの植物人間の場合はどうかという、この点につきましては、ただいま私が申しましたような基準が該当するかどうかということであろうと思います。これが植物人間のような場合でも、ただいま申しましたような基準に該当しない場合もある。つまり一刻も手が離せないといったような状態であるかどうかということで、該当する場合と、それから該当しない場合とあるんじゃなかろうか。それは個々のケースによって違うんじゃなかろうかというふうに私いま考えておるわけでございますが、具体的にこの問題につきましてどうかという御質問に対しましては、的確なお答えではございませんけれども、一般的な考え方として、いま申しましたようなことで取り扱ってまいっておるわけであります。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 要するに、付添問題が、あるいは特別部屋代の問題がしばしば出ましたのは、やはり自費負担をしなくて済む制度をというのが国民の願望であるというふうに私は理解をしております。そういうことで、今後ともこの問題につきましては、広い範囲の看護制度という中身をほじくり出していただいて、さらに検討を続けていただきたいということをお願いしておきたいと思うんです。  なおついででございますが、重症者の室料でございますね、特別加算。これもまちまちなことをみんな聞くのでございますが、この部屋が重症者の部屋だと決まります、標識がつくのだと言うのですね。そうするとそのベッドがあいていても、どう言いますか、加算料が取れる患者を入れることができない、常にあけておかなきゃいけないのだというような解釈をしているところがかなりあるのですが、これはそういう指示でございましょうか。それからもう一つ、この関連でお伺いしたいのは、たとえば、五百床ある病院で、そうしてある病棟で三つの部屋が個室をそのために認めてもらったと、それがいつまで続くのかと聞くと、半年か一年かわからぬと、こう言うのですね。だけれども、御承知のように、看護にしても、室料の問題にしましても、常に動いてやまないのが患者の状態でございますので、毎日毎日といっても、それはおかしゅうございますけれども、私はやっぱり一月ぐらいの平均値ということでお考えになれないものなんだろうかというふうに思っております。まだ現地の方でも十分にのみ込んでおらないのかもしれませんが、私のような者でも行きますと、皆知っていると思い込んで、そうして、いまのような私もわけのわからぬ、どう言っていいかわからぬような問題が飛び出してきておりますので、この機会にお尋ねをしておきたいと思います。

大和田潔厚生省保険局長

○説明員(大和田潔君) ただいまのような問題につきまして、なお一層周知徹底を図らにゃならぬと思うわけでありますが、前段の問題につきましては、決して常時あけておくという必要はないわけでございます。その点は御心配要らない。  それから、後段の問題といたしましては、原則として年間平均値でもって見ましょうということになっておりますので、これも御心配のようなことにはならないだろうということで、いずれにいたしましても、そのような疑問が出てくるわけでございますので、なお指導をしていかにゃならぬと思いますけれども、十分この制度の適用といいますか、運用をうまく図っていかにゃならぬというふうに考えておるわけでございます。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 そうしますと、室料につきましては、そのベッドがあきましたら加算料の取れる患者を入れてよろしいというふうに理解してよろしゅうございますね。  それから、一年間平均ということになりますと、後払いだろうと思うんでございますが、その一年間は待たなきゃいけないわけなんでございましょうか。その辺はどういうことでございましょうか。

大和田潔厚生省保険局長

○説明員(大和田潔君) 当初のいわゆる認定でございますけれども、それはその一年間待つということになりますると、これはせっかくの制度ができましても意味がないというわけでございます。当然これは年間平均を過去のものをとりまして、それでもって判定ができると、認定を行うということになるわけでありますので、決して一年間後に実施できるといったようなものではないわけであります。

石本茂自由民主党・自由国民会議

○石本茂君 よく理解させていただきました。  最後に、大臣にまた所感をお伺いしたいわけでございますが、私はきょうは公衆衛生の部分と、それから医療のほんの一部のことについてお尋ねをしたわけでございますが、厚生省はいろんな問題を抱えておられますので、医療と一口に言いましても、公衆衛生と一口に言いましても、簡単に容易に結論の出る問題ではございませんが、大臣が厚生大臣に御就任あそばされまして、いま厚生省としての、年金問題を除きまして、一番重要な問題は何でございますのか、また、その取りかかりはどのようにしておられますのか、最後にお尋ねをいたしまして質問を終わりたいと思います。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) 年金を中心とする老後保障の問題は別にいたしますと、やはり何と申しましても広い意味の健康づくりをどうして進めていくのか。その中には公衆衛生、環境衛生、あるいは医療行政の問題、さらには医療保険の問題、業務行政の問題、こういったものが総合的に入ってくるわけだろうと思います。そういったものをやはり有機的に連携させまして、そしてやはり治療よりもむしろ予防の方に、それから環境、公衆衛生、こういった方面に重点を置いていくということが一番大事じゃないか。  それからもう一つは、経済的に弱い立場にある人たちに対しまして、生活保護を初めといたしまして、いろんな狭義の意味の社会福祉をやっておるわけでございます。この点につきましても、現在はどちらかというと、施設福祉の方に傾き過ぎておる。むしろこれからはやはり皆さんが在宅福祉を望んでいるんじゃないだろうか。また、同じ施設福祉にしても、家庭とか、あるいは地域との連携を保つ方がいいんじゃないだろうか。こういうことが言われておるわけでございまして、私たちもその点は大きな問題じゃなかろうか。二つに要約しますと、そんなふうに考えてこれから省を挙げて勉強してまいりたいと、こんなふうに考えておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 きょうは厚生省関係の行革と概算要求のことで、行革国会が始まりますけれども、何点かお尋ねしてみたいと思います。  最初に、政府は八月二十五日に「行財政改革に関する当面の基本方針」を閣議決定したわけでございますけれども、これは臨調第一次答申を最大限に尊重し、速やかに所要の施策を実施に移すということがその前文にうたってあります。その内容を見ると、一つ「支出削減等による財政再建の推進」、二つ「行政の合理化、効率化」の二本柱になっていますけれども、行財政改革というより、五十七年度予算の歳出抑制方針を示したものと言った方がよいように思われます。もともと第一次答申は、五十七年度予算編成のための緊急避難であると言われながらも、行政改革に関する第一次答申であったのが、答申を実行に移す、いわゆる基本方針になると行財政改革に関する当面の基本方針と変わっております。行政改革が政府が当初からねらっていた財政再建に軌道修正しようという意図がうかがわれるわけでございます。そうして、閣議決定の中身は、答申を最大限に尊重するという言葉とはこれは逆に、仕事減らし行革のいわゆる観点が欠落し、行革というより、いわゆる財政合理化に偏ったものになっており、五十七年度予算の増税なし予算編成のつじつま合わせのようになっているように思われますけれども、この基本方針によってどのようにして社会保障、福祉の水準を確保し、いわゆる弱者を守る施策をおとりになるつもりか。厚生大臣は元大蔵大臣で、財政面については非常に明るい方でございます。大臣から所信をお伺いいたします。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) もう委員御案内のように、来年度の一般会計のあり方につきまして、やはり政府もみずから反省して、減量経営を、言葉は適当であるかどうかはわかりませんが、やはり減量経営をしなければならない。何よりもまず来年度は約二兆七千億ぐらいの経費を、歳出の削減によって賄わなければならぬと、増税に求めないと、こういうことを決めたわけでございまして、これを受けまして臨調の方は、第一次答申、それから第二次答申というふうに大体分かれているわけでございますが、第一次答申はどちらかと申しますと、私が見るところでは、とりあえず来年度の歳出削減という問題、それから第二次答申の方でどちらかといいますと基本的な行政制度の、あるいは組織の改革の問題を取り上げているように思うわけでございます。もとより私も鈴木内閣の一員といたしまして、政府みずからがやはり詰める必要のあるところは詰めることには賛成でございます。しかし、御案内のように、厚生行政というものは、これは狭義の意味の福祉行政を持っておりまして、それで金額は非常に厚生省は各省庁中一番大きいのでございますが、たとえば国民年金にいたしましても、あるいは国民医療にいたしましても、対象は言ってみますと、国民全体であったり、あるいは有業者全体に対してやっているわけでございますので、一つ一つの、受ける側からいいますと、非常に細かい金額、しかもそれは長期的に考えにゃならぬという問題であるわけでございます。  そこで、もう一つ申し上げますと、実は、厚生行政につきましては、いわば行政改革、今度取り上げているようなことは、ある程度やっているわけでございまして、例を申し上げますと、昨年度、医療保険、年金保険の保険料を改正さしていただいたわけでございますが、これ一つをとってみましても、五十六年度平年度ベースで言いますと、約一兆三千億の増収効果を見ているわけでございます。たしか昨年の一般会計の増税の規模が一兆三千億だと記憶しておりますから、大変なことを実はわれわれのところはやっておるわけでございまして、行政改革的な精神をある程度先取りしているわけでございます。しかし、それだからといって、厚生行政も反省しなくていいということにはならないと思いますので、ぎりぎりのところわれわれも協力したいと考えておるわけでございます。ただ、さっきも申しましたように、非常に個々の制度は慎重な検討を要するわけでございますので、それが直ちに福祉水準の切り下げにつながるようなこと、これは極力回避してまいりたい、そういう意味で、いわば臨時応急的な措置にとどめたいということでございます。  去る八月二十五日に決まりましたのは、そのうちでもまた特別、財政再建期中の臨時的な措置ということで限定されておりまして、中身は御承知のように厚生年金、あるいは船員保険の国庫補助の暫定的な減額、それから期間後におけるそれの復元ということ、それから問題のありました児童手当につきまして、ある程度所得制限をすることによって財政に寄与する。しかし同時に、全般的な給付水準を減らさないために、事業主からある程度の、特殊の児童手当の代替的な給付をお願いしまして、そして全体としての児童手当水準を落とさない、こういう応急的な措置、これを一括法案の中に盛り込ましていただいた、こういう次第でございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それでは、来年度予算の概算要求を見てみますと、第一次答申の指摘を踏まえて節減した経費は、これによりますと、医療費の適正化約一千百七十億円、国民健康保険の都道府県負担導入で約二千四百十億円、児童扶養手当、特別児童扶養手当の地方負担導入で約三百二十億円、老人保健制度の創設約三百億円、児童手当制度の合理化約六十億円、高額医療費自己負担限度額の引き上げで約七十億円、厚生年金給付費の国庫負担の一部一時繰り延べで約一千八百億円、合計六千三百億円、こうなっておりますが、国保や児童扶養手当等の地方負担導入は、いわば地方への肩がわりであるわけです。節減額六千三百億円のいわゆる四三%に当たる。額にすると二千七百三十億円、これは地方へのツケ回しになるわけであります。厚生省の概算要求では、表面上はいわゆるゼロシーリングと、こういうことになっておりますけれども、福祉は後退してはいけない、こう言っても、それは行革を隠れみのにして、負担を地方や国民に転嫁するものではないか、こういうふうに思うわけです。第一次答申では、国庫給付費の負担の問題は、十二月末までに検討を加えることになっておりますけれども、この概算要求では、節減額の中に入っているけれども、その辺は厚生省としてはどんなふうに考えておられるのか、その辺をお聞かせ願いたい。

大和田潔厚生省保険局長

○説明員(大和田潔君) 国民健康保険の給付費の負担問題でございますが、これは臨調の第一次答申にもございますように、国民健康保険が地域保険としての性格を有している、あるいは法律上都道府県がその運営について指導の責任を負っておるとともに、医療費の監査権限を有しておるというようなことになっておるわけでありまして、こういった給付費の一部を都道府県が負担するということによりまして、医療費の適正化を図ることができるという観点から、それが適当であると私どもといたしまして判断をいたしたわけでございます。その結果、概算要求に組み込んだわけでございます。  また、児童扶養手当、それから特別児童扶養手当でございますが、それぞれ母子状態にある児童、または障害児の福祉を目的として支給されているものでございます。このような児童福祉の増進につきましては、地方公共団体も責務を負っているところでございまして、国の財政再建を契機に、五十七年度概算要求において、地方公共団体にも他の福祉施策同様、応分の負担を求めるのが妥当であるというふうに判断をしたわけでございます。  そういったようなことで概算要求に組み込んだわけでございますが、私ども厚生省といたしましては、今年末までに関係方面とも十分協議をいたしまして、その理解を得まして、地方負担の導入を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 もう一つ、厚生省の場合、先ほど大臣からいろいろお話ございましたけれども、生活保護費のほか、年金の平年度化等に要する経費二千百億円、これが別枠になっているとは言えますけれども、人口の老齢化、年金受給者の増加で、医療費、年金については多額の自然増がこれは当然あるわけです。そうした中で、補助金の一割減、一割カットということでありますけれども、そのしわ寄せは、やはり国民生活に直接影響し、ことに、弱者の生活を脅かすことになるおそれがありますけれども、厚生省はこの補助金の一割カット、どのような方針で行ったのか、この点をお伺いし、また補助金の中で、すでに目的を達したもの、または社会的、経済的実情に合わなくなったり、または緊急性が乏しくなったり、こういう理由で整理したものもあれば、例を挙げて二、三説明をお願いしたい。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) 補助金の一割カットでございますけれども、御承知のように、あれは答申にもありますように、すでに個別的に指摘したもの、あるいは「生活保護費等を除き、」ということになっておるわけでございます。  厚生省の補助金につきましては、ほとんど個別補助金、法律事項でございます。ほとんど指摘されているわけでございます。ただ全般、結果的に申しますと、たとえて申しますと、高額医療費の限度引き上げとか、あるいは老人保健法というようなものを出しますと、反射的に保険が持つべきものが大分減ってまいるということで、事実上その金額を計算しますと、大体一割相当額にはなるということで、財政当局とはその間大体了解がついておるわけでございます。  端的に申しますと、特に厚生省非常に大きな補助金、いろんな改正をやっておりますので、特定の補助金で指摘されたもの以外、またわれわれがいま改正しようとするもの以外、さらに減らせという項目は見当たらぬわけでございます。

正木馨厚生大臣官房総務審議官

○説明員(正木馨君) ただいま大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、若干補足して申し上げますと、五十六年度の厚生省関係の補助金の予算総額は五兆四百九十三億円でございます。そのうち第一次答申を受けまして、行革の基本方針の閣議決定で、補助金等のうちで、第一次答申ですでに具体的な整理合理化方策が個別に明らかにされているもの及び生活保護費等については除きまして、その残余のと申しますか、残りの補助金について一割カットという方針が出されております。したがいまして、それでまいりますと、五十六年度補助金の予算総額五兆四百九十二億円のうち、臨調で個別に指摘されている補助金並びに生活保護費等の補助金、合計いたしますと、四兆五千六百七十四億円に相なります。したがいまして、残りの補助金の総額は四千八百十九億円ということになります。この四千八百十九億円の一割カットということで臨むわけでございますが、御案内のように、これは五十六年度の補助金でございますので、その後の自然増あるいは単価増等で若干ふくらむわけでございます。したがって、四千八百十九億円が大体丸い数字で恐縮でございますが、五千億円ぐらいになると。したがいまして、四千八百十九億円の一割カット、つまり九掛けした額というのが、四千三百三十七億円になりますので、さらにふくらむ分から差っ引きまして、六百数十億円がカットの対象ということになるわけでございます。これに対する臨み方としましては、先ほども申しましたように、生活保護費、あるいは措置費等は対象外になっておりますので、その他の補助金ということで、主として国民健康保険の臨時財政調整交付金、あるいは結核等の補助金等々でこれを賄うということで臨んだわけでございます。その他厚生省関係は約四百ぐらいの補助金があるわけでございますが、その中にはすでに目的を達成したもの等々、細かい補助金もございますので、たとえて一例で申し上げますと、母乳汚染調査委託費であるとか、あるいは廃棄物排出量原単位調査費であるとか等々、約三十程度の補助金についてこの際整理をするということで臨んだわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それではひとつ、けさの新聞にも載っておりましたけれども、社保審の答申によると、厚生年金の国庫負担の一部削減を了承したと、こういうことがけさの新聞に出ておりますが、厚生年金の国庫負担は給付費の二〇%、五十七年度から五十九年度までは財政再建期間と、この三年間五%減らして一五%にするための法改正が行革大綱にも盛り込まれ、厚生省の概算要求によると、その節減分は約一千八百億円、現在厚生年金の積立金は三兆円、これはいわば赤字国債を一千八百億円分を発行しないで、厚生年金の積立金から借金することと同じになるわけです。積立金は被保険者のものでありますから、これは当然被保険者が犠牲になると。三年後にはこの削減分を国庫から返済させ、年金財政に国が補てんすることで、大蔵省と厚生省が話し合いがついたのか、そういうふうに聞いておりますけれども、この合意があったのかどうなのか、この辺は大臣、いかがですか。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) この問題は社保審にもかけ、制度審にもかけておるわけでございまして、社保審の審議がきのう終了いたしまして、答申をいただいたことは委員御指摘のとおりでございます。制度審の方はきょういただくことになっておるわけでございます。その社保審の審議の過程におきまして、いま委員がお尋ねになりましたようなことは、厚生省にも、また財政当局にも御質問があったわけでございますが、われわれてその間十分協議いたしまして、そして合意いたしました点は、やはり財政期間が終了した後で、しかも利子つきで返していただくと、こういうことでございます。それは借金したと同じことではないかといえば、まあそうでございますが、何と申しましても、この三年間が一般会計のやっぱり危機ラインでございまして、それが経済に及ぼす悪影響というものを考えておるわけでございますので、この三年間がやはり一つの財政再建期間として重要なことであるわけでございます。そうかといって、先ほど申しましたように、年金は年金のやはり拠出者の財産でございますから、われわれは善良なる管理者の注意でやらなければならない、こういう両者をにらみ合わせまして、さき言ったような合意ができたわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 ちょっと児童手当のことでお聞きしたいんですが、厚生省の概算要求では先ほど言ったように六千三百億円、この経費の削減をすることになっております。そのうち児童手当のいわゆる制度の合理化ということで六十億円、六十億円削減するということは、これは現実の問題として六十億円を削減するんですから、これは後退になるわけです。わが党としては、この児童手当について増額、それから支給対象の拡大ということでずっと主張をしてまいりました。特に福祉の切り捨てについては事情がどうあれ、財政再建を図ろうというその事情はわかりますけれども、私はこれは国民にとって非常にまずいことだと、こういうふうに思うわけですけれども、改めてこの児童手当の問題についてはどういう意義を持ってこの児童手当が設立されたのか、こういう制度ができたのか、いままで何回も論議をされてきましたけれども、ここで改めて児童手当に対する意義、厚生省の方から御説明を簡単に願いたいと思います。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 現在の児童手当制度の目的、意義でございますが、二つございます。一つは、家庭における生活の安定に寄与するという所得保障の面でございまして、いわゆる多子家庭——子供の多い家庭の児童の養育費を軽減をする、その家計負担を軽減をするということが一つでございます。それから二つ目は、児童福祉の面でございまして、次代の社会を担う児童の健全な育成を図る、あるいは資質の向上に資するということを目的にいたしたものでございます。先生御承知のとおり、今回臨時応急的な措置を講じたいと考えておりますけれども、この今回の措置も、児童手当制度のいま申し上げました意義なり、目的に沿ったものでございまして、これを変更を及ぼすものでないと私どもは考えているところでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 しかし、この児童福祉審議会が五十五年九月に、いわゆる意見具申をしております。内容はたくさんございますけれども、たとえば、「児童手当の支給範囲、支給対象の範囲は、その意義からして当然第一子からとすべきである。また、原則として義務教育終了前の者を支給対象児童と考える。」と、後は「手当額の水準」とか、「所得制限」の場合も、「所得制限については、一で述べたようにすべての児童を「社会の子」としてとらえていることからして、原則としてこれを行うべきではない。」と、こういうふうにも意見具申をしているわけでございます。さらに、その意義はわかりましたけれども、一般のいわゆる大学教授、有識者、こういう方の御意見等を聞きますと、たとえば長野大学の助教授の桜田さんがこういうふうに言っております。「児童手当制度はわが国におけるいわばさいごの社会保障として登場したが、昨今の財政危機下に”見直し”をせまられ廃止の方向で検討中とも伝えられていた。」こういうことで非常に嘆いております。さらに「児童手当は、児童養育の基本的な場である家庭にたいし、金銭給付により生活の安定をはかるという点で、他の施策・方法とは異なる独自の役割を担っている」と、いまおっしゃったように、こういう御意見もございます。まだ御意見があります。そこでこの五十五年の九月に出た意見具申に対して、厚生省としてはどんな見解を、どんな考え方をこれに対して持っているのか、その辺をお聞かせ願います。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 昨年の九月に中央児童福祉審議会から出されました「児童手当制度の基本的あり方について」という意見書でございますけれども、これは、今後の高齢化社会への対応策として、長期的な観点から児童手当制度を根本的な改革をすべきであると、こういう御意見でございます。御意見の内容は先生御指摘のとおりでございますが、この意見書自体におきまして、「昨今の厳しい財政状況の下で早急な実現を期すことは容易でないと思われる。制度改革を実現するため、その条件整備に最大限の努力を傾注すべきである。」と、こうこの意見書でも述べられているところでございます。したがいまして、私どもといたしましては、この意見書は将来の児童手当制度のあり方について、検討を行うに当たつての指針になるものと、厳しく受けとめているところでございます。  今回の児童手当に関する臨時応急的な措置に際しましても、そのような趣旨を踏まえまして、今回の児童手当の特例措置というのは、臨時応急的なものでございますので、将来の児童手当制度のあり方については、別途検討を進めるということを法文の上でも明らかにしたいということで、現在作業をしている段階でございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それじゃあ間近の問題として、五十七年度の概算要求の児童手当制度の内容について、五十七年度——来年はどういうふうに制度が変わるのか、その辺はいかがですか。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 五十七年度私どもが考えております制度改正のあらましを申し上げますと、臨時行政調査会の答申を受けまして、臨時行政調査会の答申では、児童手当については、公費負担にかかる支給を低所得世帯に限定するなどの制度の見直しを行えと、こういう御提言でございますので、それを受けまして、財政再建期間、この三年間でございますけれども、財政再建期間中は、児童手当の所得制限額を老齢福祉年金の本人所得制限程度に引き下げをしたいと、かように考えております。ただ、この結果児童手当の現実の受給者、特に被用者グループの受給者の中で、児童手当が受けられなくなるという方がかなり出てまいりますので、先ほど大臣からも申し上げましたとおり、こういった被用者で、一定所得以下の方に対しまして、全額事業主拠出によります特例給付を支給をしたいと、かように考えております。この特例給付は、先ほども申し上げましたように、現在の児童手当の代替といいますか、成りかわりと、かように私どもは考えておるものでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 そうするといま、いわゆるサラリーマンですね、被用者に対する児童手当の支給というのは、これは特例給付というような形でやる、こういうことですか。確認をしておきますが、そうですか。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) そのとおりでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 もう一つ財政再建の三年間——五十七年から五十九年、国家財政の健全化に努めることは言うまでもありませんけれども、今度の児童手当の後退に不満はあります。五十八年度はどうするのか、五十九年度はどうするのか、この見直しはどうなるのか、その辺はいかがですか。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 先ほども申し上げましたとおり、五十七年度、五十八年度、五十九年度の財政再建期間中につきましては、私ども政府部内で現在検討を進めております改正内容によりまして対処してまいりたいと、かように考えているわけでございます。具体的な五十七年度の内容は、先ほど申し上げたとおりでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 最後に、この児童手当ですが、仮に五十九年度に健全化されたとき、児童福祉審議会は第一子から支給せよと、こういう答申をしておりますけれども、厚生省当局、この点について後退ではなくて、さらに抜本的な改正、前向きの改正をやるかどうか。その時点でなければこれはもちろんわかりませんけれども、決意のほどはいかがでございますか。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 財政再建期間終了後におきます児童手当につきましては、先ほども御答弁申し上げましたとおり、全般的な検討を加えて、所要の措置を講ずべきものとすると、こういった趣旨の規定をできますれば法文化をいたしたいと考えておるわけでございまして、私どもといたしましては、ただいまの御指摘に従いまして、児童手当の今後のあり方については、この財政再建期間終了までの間に、十分に検討を進めてまいりたいと、かように考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 次に移りますが、けさもテレビで放映しておりましたが、職域病院のことについてお伺いいたします。  一番最初に、端的にこの職域病院が一般開放されることによって、プラスになるのか、マイナスになるのか、いいことなのか悪いことなのか、端的にお伺いしたいと思います。

田中明夫厚生省医務局長

○説明員(田中明夫君) 職域病院は、当然のことながら、もっぱら当該組織の職員の福利厚生施設ということで設けられておるわけでございまして、これを一般に開放することにつきまして、厚生省といたしまして、一概にいいか悪いかということは、論ずることはできないとわれわれは考えております。しかしながら、病床の不足等によりまして、住民に対する医療の供給体制が不備であるというような地域におきましては、関係者の円満な話し合いのもとに、一般開放をされることは望ましいというふうに考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それでは、このいわゆる職域病院と称される、各省庁直営、公社直営、二種類がありますけれども、合計で結構ですから、病院の数は幾つありますか。

田中明夫厚生省医務局長

○説明員(田中明夫君) 合計で七十九ございまして、現在保険医療機関として指定を受けている病院はその中の十一でございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 先ほどの答弁で、それはいいか悪いか厚生省としては申し上げられないと、こういうことですけれども、私が考えるのに、いいか悪いか、いろいろ事情はあると思います。私も事情は聞いております。しかし、法律でどうしてもこれはやってはいけないと、開放してはいけないと、こういう法律があって、枠があって、それでできないというならば、これはともかくとして、現実に一般開放されて、そうして結果としてよい結果を生んでいるのが幾つかあります。これが一つ。それから、いまそれこそ財政再建ということで、一生懸命国を挙げて財政再建をしようということが叫ばれている時期でもございます。そういった観点から、後で具体的にいわゆる病床数のどのぐらい使われているか、利用率、また病院の個々の赤字の数字を挙げますけれども、私は事情はともかくとして、現在の状況から見て開放すべきではないかなと、こういうふうに思うわけでございますけれども、厚生省のもう一度その辺の見解をお伺いしたいと思います。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) いま医務局長から答弁いたしましたように、これなかなか二面ございまして、やはり本来は福利厚生施設としてやられてきた。しかし、いまや病院の方は非常に赤字である。それが国の財政に非常に響いているという問題、それから一方におきまして、ちょうど大店舗が進出すると同じような問題がこれにもあるわけでございます。しかし、その最後の決め手は何といってもやはり患者サイドのニーズ、これが私はやはり基本じゃないだろうかと思うわけでございます。そういった意味で、厚生省が行政としてすぐあれこれと言うわけにはいかぬのでございますが、御案内のように、その辺の行政は都道府県がやっているわけでございます。都道府県がその両方のニーズをにらみながら、そして話し合いで事実上は保険に指定するものはどんどん指定していると、こういうことでございますので、われわれとしては、その客観情勢を踏まえ、そしてまた、都道府県の指導に援助を与えていくと、こういう立場でございます。しかし、どちらかと申しますと、やはり患者のニーズもございますから、こういう時期でございますので、できればしんぼうしていただいて、保険の方に指定していかれることが望ましいという角度で指導してまいりたいと思っておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いまニーズがあるかないかという問題ですけれども、もちろん手続もあります、事情もあります。しかし、ニーズは間違いなくこれはあるわけです。  そこで、会計検査院は五十二年度に経営状態の悪いいわゆる専売、国鉄、電電の直営病院について、さらに五十三年度は郵政省の逓信病院について特記事項として指摘をしております。検査院の方から簡略に、この五十二年、五十三年度の特記事項について御説明をいただきたいと思います。

丹下巧会計検査院事務総局第五局長

○説明員(丹下巧君) 日本専売公社等の三公社の直営病院五十六施設の五十二年度の赤字は、合計三百八十二億円余に及んでおります。これを経常収支率で見ますと、専売病院は三一・四%、鉄道病院は二九・一%、逓信病院は二九・九%で平均二九・六%となっておりまして、国家公務員共済組合連合会直営病院が一〇〇・五%となっているのに比べて、著しく低率となっております。また、病床利用率は平均、専売病院が三八・五%、鉄道病院が四五・二%、逓信病院が六三・九%で、全国の病院の一般病床利用率平均七九・九%と比べて低くなっています。また、郵政省の逓信病院の十六施設の五十三年度の赤字は、九十八億円余で、経常収支率は三〇・三%、病床利用率は五九・四%と、いずれも低くなっております。  これらの事態の改善のためには、診療料金の改定、診療対象の拡大、病院の統廃合などが考えられますが、職域病院として存続してきた経緯もあり、また地域の医療機関との調整など困難な問題が生まれます。しかし、このままの状況で推移いたしますと、多額の財政負担が継続することになりますので、特に掲記を要する事項として、昭和五十二年度、昭和五十三年度の決算検査報告にそれぞれ記述したものであります。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いま説明あったとおり、いわゆる端的に言えば、一般病院は、たとえば入院するのにも待機をしなければ入院できないと、こういう状況下にあるわけです。ところが、いま御説明のように、この職域病院については、平均五〇%いわゆるベッドがあいていると、こういうことになるわけです。  いまお話ございましたけれども、これを比較してみると、いわゆる経常収支からいくと、専売公社の専売病院、五十年が十八億の赤字、五十一年が十九億、五十ご年が二十二億、五十三年が二十一億、五十四年が二十億と約百億、これは赤字になっているわけです。郵政省の逓信病院は、五十年から八十七、九十九、百七、九十九、百二、四百九十四億。それから電電公社の電電病院、これが百二十六億、百三十八億、百五十六億、百五十七億、百七十四億と七百五十一億、国鉄の鉄道病院に至っては、九百六十四億、五十年から五十四年まで、こういういわゆる経常収支の赤字になっているわけです。  ベッド数においても、いま比率を申されましたけれども、電電公社、逓信病院の場合は六三・九%、専売公社の場合には三八・五%、こういう状況にあることは、これは間違いないわけです。そこで、この臨調の答申でも、三公社四現業のいわゆる職域病院については、経営形態等を含め、抜本的検討を行う必要があるが、当面特に利用率の低い病院、小規模病院等の整理統合を図るとともに、各病院の一般開放、相互利用等による利用拡大などによる収支改善を図ることを挙げております。きょうは厚生省の審査でありますので、病院の経営については後日の課題として、医療行政の立場からこの職域病院の一般の開放を進めることについて、お伺いをしているわけでございます。こうした状況下にあるこの職域病院ですけれども、それでは郵政省、それから三公社の方々が来ておりますので、そちらの方の方々の御意見をまずお聞かせ願いたいんです。  一つは、一般開放を行うことについての見解、また開放への対策をいままでとってきたかどうか。もう一つは、これからの見通しはどうなのか。この三点について専売、電電、国鉄、逓信とお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

谷中仙之日本専売公社管理調整本部職員部厚生課長

○説明員(谷中仙之君) 現在専売公社には東京病院と京都病院の二つがございます。東京病院につきましては、昭和四十八年から厚生省、東京都とも調整いたしながら、東京都医師会、港区医師会と約八年間にわたりまして話し合いを進めてまいりましたが、残念ながらまだ理解を得られるに至っておりません。その間、国会での御指摘、地域住民のたび重なる御要望がございましたことを考慮いたしまして、本年二月十二日、東京都知事に対しまして、保険医療機関の指定申請を行いました。  一方、京都病院につきましても、医師会と精力的に話し合いを続けてまいりましたところ、最近に至りまして、幸い理解と協力が得られまして、本年七月一日に開放が実現いたしました。  以上が経緯の概要でございます。

小川伸夫日本電信電話公社厚生局次長

○説明員(小川伸夫君) お答えします。  電電公社逓信病院関係でございますが、先ほど収支の問題も出ましたけれども、いわゆる病院の効率的運営ということと、それから地域への医療の提供ということで、電電公社といたしましても、一般への開放ということが先決であるというぐあいに考えております。したがいまして、各病院におきまして、地元医療関係諸団体と積極的に現在折衝を続けているところでございます。  具体的に開放の状況を申し上げますと、昭和五十五年、昨年の八月に、東北逓信病院を開放いたしております。ことしに入りまして、九月の十五日に、伊豆逓信病院を開放しております。引き続きまして、来月、これは十月の早々になるかと思いますが、熊本逓信病院の開放を行う予定としております。  なお、残りました逓信病院につきましても、地元の医療関係諸団体等々との御理解を得まして、御相談の上、条件の整ったところから、できるだけ早期に開放をいたしていきたい、かように考えております。

菊地惟郎郵政省人事局保健課長

○説明員(菊地惟郎君) 郵政省の逓信病院の状況について御説明いたします。  十六逓信病院があるうち、昨年の十二月一日に広島逓信病院を一般開放して以来、現在までに大病院開放しております。今後、地元の医師会等々とさらにいろいろと話し合いなどを進めまして、逐次開放を進めていきたいと、かように思っております。

松田昌士日本国有鉄道職員局能力開発課長

○説明員(松田昌士君) 御案内のように、鉄道病院は大型の鉄道病院が九つ、それから中型の鉄道病院が二十九ほどございます。私ども数の増大とともに、鉄道病院の役割りがかなり変わってきたということで、現在病院の統廃合、ベッドの廃止を含めまして、抜本的な病院の改編計画というものをいま推進中でございます。その一つとして主力病院を一般開放したいということを考えておりまして、現在内々各地元と、関係団体と折衝中でございます。私どもの部内の態勢が整いましたら、一斉に正式な手続をとりたいと、実はそう存じております。地方の状況といたしましては、現在のところ私どもが意図しております病院、主として先ほどの九つの大きな病院を中心にしておりますが、大体良好な感触をいただいておりまして、一、二若干のまだ折衝が必要かと思いますが、ほとんどについて私どもの意図することができるんじゃないかというふうに考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 厚生省、いまお聞きになったと思いますけれども、先ほど大臣が言ったように、いわゆる国民の方からもニーズがある、それで当事者である専売にしても、国鉄にしても、それぞれが全部口をそろえて開放すべきであると、開放してもらいたいと、こういうことなんですけれども、厚生省としては、私も一番先に言ったように、一般開放すればもちろん利用者は多くなる。その上に医師の技術も進歩するだろうし、経営も改善されるだろうし、その裏づけとして、いま財政再建が叫ばれている、これにも寄与できるだろうし、いいとこずくめなんですけれども、中になかなか進まないところがある、こういうことなんです。医療行政の責任を持つ厚生省は、こういう点についてどのように見ているのか、率直な御意見を大臣にお伺いしたいんですが。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) いま公社なり、あるいは五現業の方々が言われていることは、大体承知しておるつもりでございます。そういうことで、これは財政再建の問題もございますし、医療資源の有効活用という問題からいたしましても、患者のニーズもございます。われわれは、都道府県がこれを指定するわけでございますので、できれば円満の話し合いのうちにこの問題を進めていくことが、やはり結局一番早いのではないかということで、その方向で今後とも都道府県を指導してまいりたい、このように考えておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 私が申し上げたいのは、地元の、地域の円満な話し合い、これはわかるんです。だけれども、そういう状況にあるいま財政再建やらなきゃならない、またこれだけの赤字が出ている、これをやればこういうプラスがあると私は言っているわけです。そこで厚生省側として、地元のいわゆる話し合いを待っている、手をこまねいているのかと、そうではなくて、厚生省の方の強い指導、これは法律はないわけですけれども、何らかの手は打てないかと、こういう強い姿勢はないのか、それはできないのか、その決意を聞いている。どうですか、もう一度。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) 先ほど申しましたように、そういう角度から都道府県を指導していく。少し強い言葉で言えば、強く指導してまいりたいと、こう思っておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 元へ戻りますけれども、一般開放には健康保険法第四十三条の三による、いわゆる保険医療機関の指定を受けなければならない。これは手続上こうなっているわけです。これは当然やらなければなりませんけれども、たとえば専売の場合ですね。先ほど開放したいけれども開放できないと、一番先にお話ありましたけれども、これ開放できないその理由というのは何なんですか。

谷中仙之日本専売公社管理調整本部職員部厚生課長

○説明員(谷中仙之君) 私どもは早急に医師会とも話し合いまして、また関係方面の理解を得て、指定が一日も早く実現するよう望んでいるわけでございます。医師会と話し合いました中での、私どもの推測でございますが、一つはもともと公社の病院は職域病院で発足したのだから、地域医療には参画すべきではないというような御意見、それから、専売病院、国鉄、電電等の病院が開放されますと、地域の私的の医療機関の経営に影響があるというようなことが、主要な点ではないかというふうに推測いたしております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いま特定の病院の名を挙げて大変恐縮でございますけれども、たとえば専売東京病院の場合は、四十八年ごろから地元医師会との交渉が始まって、一般開放について話し合いが続けられているようでございますけれども、ことしの二月の十三日に保険医療機関の指定と、先ほど言いましたこの申請を出されておりますが、いまは九月です。もう半年以上たっているわけです。なぜ知事が社会保険医療協議会、ここに諮問しないのか。これも私は疑問でございますし、これが諮問されれば、いままでの例から言えば大体一カ月もしくは二カ月でこれは指定がおりております。これが諮問にかけられないというのは、その裏に私は何かあるんじゃないか。先ほどから言っているように、いろいろな状況から見て、これは当然開放した方が国民医療にとっても大きなプラスである、財政面でもプラスになると。こういうことはわかっていながら、こういういわゆるちゅうちょしている。こういう点で厚生省にしつこいようですけれども、もう一度お聞きしたいんですが、もし厚生省の方でこれをやれというような権限がないとすれば、これはないわけですけれども、いわゆる健康保険法の改正でも行って諮問の期間を規制するとか、それから半年なり、一年なり、その間にするとか。また医療行政の充実という面から言って、いわゆる改善を図るべきであるというようなことを何か考えていかなきゃいけないんじゃないか、こういうふうに思うわけですけれども、その点はいかがでございましょうか。

大和田潔厚生省保険局長

○説明員(大和田潔君) いま先生おっしゃいましたように、二月に保険医療機関の指定の申請が出ておるわけでございます。やはり私どもこれを指定をいたしますには、先ほど大臣もお答えしておりますように、やはり地域の医療ニーズというものに十分こたえるといったようなことで、地域の住民、地域の医師会、自治体、関係機関といったものが円満な話し合いが行われることによって、そういう地域のニーズにこたえることができるというような状態にならないと、やっぱり困るんじゃないか。逆にこれを指定することによりまして、地域医療にマイナスになる、あるいは混乱するというようなことになると非常に困る。そういったことを私どもは考えなきゃいかぬということで、先ほども大臣のお答えしておりますように、これは関係団体と十分に話し合いをして、円満な状態にまで何とかしてもっていくことがどうしても先決である。これを法律によりまして指定までの期限を規制するといったようなことをいたしますと、かえってそれは無理になるということでございます。実態として、事実上円満な解決が見られるようなことで、私ども全力を尽くしていくというのが私どもの態度であるわけでございまして、そういうことでひとつ御了解いただきたいと思うわけであります。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 私の聞き方によって違いますけれども、手をこまねいているというような感じを受けるわけです。先ほど大臣から一生懸命やると、こういうことなんで、国民医療の立場から、ぜひともいわゆる一般開放については、推進方をお願いしたい、このように思うわけでございます。  最後に、先ごろ公正取引委員会が、これは独占禁止法違反じゃないかと、こういうことで公正取引委員会が医師会の活動に関する独占禁止法の指針を公表しました。それによると、医師会の活動範囲について、自由診療でのいわゆる料金の協定、開業時間の制限などを独禁法に抵触するという指摘をしております。そのうち医療機関の事業活動に関する不当な妨害に関する行為等の参考例に、健康保険医療機関等の指定について、非会員が指定を受けることを不当に妨害すること、これが独禁法第八条一項三号に抵触するということになっております。公取が考えている不当な妨害とは具体的にどのような場合を考えておられるのか、見解をお伺いいたします。

植松勲公正取引委員会事務局経済部団体課長

○説明員(植松勲君) ただいま御指摘ありました二の三でございますけれども、それに該当する具体的な事例としまして、たとえば関係行政当局に対しまして、当該医療機関が保険医療機関としての指定を認められれば、たとえば医師会が保険医総辞退をするとか、あるいは予防接種などの地域行政に協力しないといったような形で、不当に圧力を加えて、その指定を不当に妨害するといったことが考えられます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 時間がございませんので、最後に御要望申し上げておきますけれども、この職域病院については、ぜひとも一般開放を急いでいただきたい。厚生省はいわゆる国民医療の責任ある監督官庁でございますので、その辺をしんしゃくして、ぜひとも推進をしていただきたい、このように御要望を申し上げておきます。  最後に、医療法の改正の問題でございますけれども、ちょうど一年前の九月でございますが、富士見病院事件が起こりました。また十全会の株の買い占め等昨年は医療機関の不祥事事件がたくさん起きたわけでございます。富士見病院は、早くから患者などから、あそこはおかしいんじゃないかと、保健所等への訴えがたくさんあったわけでございますけれども、行政当局がすぐに対応しなかった、そういうために結果としてはあのような大きな社会問題になったわけです。それはいま言ったように対応ができなかった、また医療機関に対するいわゆる指導監督権限がなかったのでそうなったと、こういうふうになっておるわけでございます。この医療機関の指導監督に万全を期することがいわゆる急務であったわけでございます。当時当委員会で、この場でございますけれども、前の園田厚生大臣は、この席で、何回も医療機関に対する指導監督の強化、医療に対する諸問題について全面的に見直しを約束しております。また、私も四月の十日でございましたか、本会議で、こうした背景を踏まえて、政府が医療機関の指導監督規定を整備するための医療法の改正案を第九十四回国会に提出する決意について、厚生大臣に質問をいたしました。そのときに厚生大臣が答弁したのは、社会保障制度審議会から諮問に対する答申をいただく予定になっておりますから、いただいたならば、関係各省庁、各方面と十分調整の上、できるだけ早く国会にお願いしたいと、こういうふうに答弁をしております。ここでもやっておりますし、本会議でもやっておりますし、これは大臣の約束です。そういうにもかかわらず、いままで提出もされてないし、また聞くところによると今回も提出されないというような話もございますけれども、一体どういう理由で提出されなかったのか、各方面との調整ができなかったのか、その辺は大臣がかわっても、これは方針は変わらないと思います。人はかわれども、政府の方針は変わらないと思います。そういった意味で、村山厚生大臣に聞くわけですけれども、どういう理由なのか、その辺をお聞かせを願いたいと思います。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) 去る前回の通常国会におきまして、医療法の改正を提案すべく準備いたしたわけでございます。中身は二点ございまして、いま委員御指摘の医療法人に対する規制の強化、もう一つは地域医療の整備と、この二つの問題を抱えておったのでございます。しかし、通常国会なかなか時間がございません。もう一つは、わが自由民主党における社会部会におきまして、党内でこの問題についてもう少し煮詰めさしてもらいたい、主たる論点は、現行法でどこまでやれるのか、それからどうしても改正を必要とするのはどこにあるのか、それから、やった場合のプラス面も考えられるが、いろんな副作用も考えられる、そういったあらゆる面からして、もう少し党で党内の意思統一を図りたいから、もう少し党で煮詰めさしてほしいというお話でございます。政府・与党一緒になって提案すべき性質のものでございますので、残念ながらこの前は提案を見合わせまして、党のいま煮詰めを待っておるというところでございます。  臨時国会は御承知のように、今度はさしずめ臨時応急的な来年度の一般会計の財政再建に資するもの、これだけ出すわけでございますので、臨時国会では率直に言って考えておりません。出すとすれば、この次の通常国会であろうと思っております。それまでの間、十分党側と意思疎通をいたしまして、そして十分な準備の上、出す場合には提案してまいりたいと、かように考えておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 私が心配しているのは、残念ながらと大臣おっしゃいますけれども、去年の問題が起きたとき、あれほど大きな社会的問題になりましたし、時がたてばもう忘れられたというようなかっこうで、これは提出されないということになると、私は大変なことになると思うんです。また再びああいう問題が起きないとも限らないわけです、いまの状況では。ましてやけさの新聞にも書いてありましたけれども、たとえば、病院側から告訴を取り下げろとか、それからいわゆる被害者の同盟側に対して、「その実態は加害者による恐かつ集団であるのに、被害者同盟を標榜し、事実に反するもう想により病院側を中傷した」と、こういうふうにも言っておりますし、「理事長、院長に刑事処分を受けさせるのと病院を倒産させる二つの目的で、手術が「正当な治療行為」であったことを知りながら、「異常のない子宮や卵巣を摘出したのは、傷害罪に該当する」として告訴し、病院を倒産に追い落とした」と、こういうふうになってくると、主客転倒か本末転倒かわからなくなってくるわけです。時がたてばこういうふうになってくるんです。だからいわゆる権限強化のために早くしなければいけないと、こういうことで、ましてや先ほど言ったように、ここで何回も約束しているわけです。それは自民党の調整があるかもわかりませんけれども、私はそういうことを心配して、一刻も早くこれは提出して法改正をすべきであると、こういうふうに思うわけですけれども、いま大臣の答弁だと、臨時国会はちょっと無理だという話なんですけれども、そうではなくて、こういうものを参酌して、さらにこの点について強力に推進方をお願いしたい。もう一度決意をお願いいたします。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) いま鶴岡委員のおっしゃったことは、十分心にとめて留意してまいります。まあ臨時国会は正直申し上げまして私は無理だろうと思いますが、通常国会までに何とか成案を得たいと努力してまいるつもりでございます。    〔委員長退席、理事降矢敬雄君着席〕

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 鶴岡委員も指摘されたところでございますが、行財政の改革と福祉政策の問題について、別途の観点から御質問をいたしたいと思います。  厚生省の五十六年度予算を見ますと、予算総額八兆七千六百四十二億円のうち、五八%は補助金でございます。しかも、その補助金の九五・八%に相当する四兆八千三百八十三億円は、いわゆる法律補助が占めております。予算補助は四・二%にしかすぎません。そのほかに、補助金以外で政管健保、日雇い健保等、法律により国が負担または支給することが定められているものが三兆五千二百六十八億円に上っております。  もちろん、私は、行財政の改革は断行しなければならない。そのためには、今日まで再三公的審議会が建議いたしております医療保険を取り巻く前提諸条件の抜本的改革、また高齢化社会に対応する雇用保障、所得保障を連動する総合施策の確立、こういった基礎的問題にメスを入れなければならない。それはなさねばならぬ重要な課題であろうと思います。  しかし、こうした体質改善を行うことなく、かりそめにも財政対策のみに終始するとするならば、それは社会的弱者の負担増を招く結果になりますし、社会保障制度の目的でもある所得再配分の機能を後退させる結果に陥ると思うのでございます。  そこで、まず行財政改革と、厚生省予算のただいま申しました現状に関する基本的な大臣としての御認識と、所信をお伺いいたしたい。    〔理事降矢敬雄君退席、委員長着席〕

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) いま柄谷委員から御指摘がありましたように、厚生省の予算というのは、ほとんどが福祉予算と言われておりますが、財政当局が補助金と名前をつけているものが五兆二千億、そのほか三兆五千億ぐらいのものが実質的な補助金でございますが、これは特別会計繰り入れであるとか、全額国庫負担なるがゆえに、補助金という名前をつけないだけの話でございまして、実際上はやはり機能としては補助金と等しいものだと思っております。  しかし、先ほども申し上げましたように、福祉の問題というのは、やはり二つ問題がございまして、一つは、非常に長期的に考えるべき筋合いの問題が一つございます。  それから同時にまた、所得再配分を含めまして、やはり経済的、社会的な弱い人たちに対する福祉水準という問題があるわけでございますので、いずれも財政再建という角度だけでこれをすぐ右から左、その分はそれじゃ削りましょうという短絡的な答えが出ない性質のものだと私は承知しているわけでございます。  他方、先ほど申しましたように、厚生行政におきましては、すでに昨年度の保険料の改正におきまして、平年度ベースで一兆三千億の増収をやって、いわば行政改革の先取りもやっているわけでございますので、かたがた行政改革との兼ね合いについては、やはり慎重にならざるを得ない、したがいまして、しかし、そうかといって財政再建に寄与する必要のあることは、これはまた厚生行政においても同様であると思うわけでございます。その兼ね合いを図るために、言ってみますと、臨時応急的な財政的なやりくり、それによりまして一般会計に寄与してまいりたいというのが基本的な考えでございます。若干やはり、ある程度の切り詰めはやむを得ないと思いますが、基本的にはそのように考えているわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 私は、第二臨調がその第一次答申において、行財政改革の理念として、今後わが国が目指すべき方向は、国内的には活力ある福祉社会の実現である。対外的には、国際社会に対する貢献の増大である。それを可能にする行政の制度と運営方法を国民に示すように求めているわけでございます。私はこうした臨調そのものの理念を高く評価するものでございますが、そうした理念を達成するためには、その前提である私は福祉に関するナショナルミニマムを、国民合意の上に形成をする。そして、いま大臣は兼ね合いとこう言われたんでございますけれども、事国がなすべきナショナルミニマムに関しては、それは最低限維持する。また必要度の高いものについては、行革中といえどもこれを発展させる、そういう理念を明確に打ち出すことが必要であり、それなくしては、やれ福祉の後退、切り捨てと言われるゆえんがそこにあると思うのでございますが、残念ながら、この臨調の答申を拝読しましても、こうしたナショナルミニマムの確立という理念が欠落しているように思われるのでございます。大臣、いかがお考えでございますか。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) 社会福祉におけるナショナルミニマム、これはどの辺に考えますか、いろいろあると思いますが、私は現在の水準で言いますと、まずまずのところに来ているんじゃなかろうかと思うわけでございます。  それからもう一点でございますが、臨調が言っておりますように、活力ある福祉社会という問題、これも非常に重要な問題だと思うわけでございます。この問題は、考えてみますと、たとえば厚生省が所管しております主として年金関係、医療保険、これが強制的な負担になってくるわけでございます。将来これがどのような負担になってくるのか。それから同時にまた、行政に、あるいは政治に要する金、言ってみますと、国税、地方税が将来どうなるであろうか。いずれもその拠出者は国民であり、受益者がまた国民であるわけでございますが、ただ、出す者と、受ける者が違うわけでございます。したがって、問題点といたしまして、一般行政サービス、あるいは年金サービス、医療サービス、そのサービスと負担の兼ね合いの問題、どっちみち国民経済から出すわけでございますので、長期的にはその三者を見通した上で、やはり活力ある福祉社会ということになりますと、どうしても長期的な問題ではありますけれども、三つの問題を考えていく必要があるであろうし、そして、高齢化社会を迎えてまいりますと、受益者、特に年金におきまして負担者と受益者というものが、これは当然違うわけでございますし、それで受益者に対する負担者の割合が、高齢化社会を迎えますと非常に減ってまいる、そういたしますと、自然とやはり保険料は上がってくる。だから、受益者と負担者との間の合意という問題も、やはりこれから考えていかなければならない。そういう非常にむずかしいところに差しかかっているわけでございます。  ですから、私たちは、臨調が主として一般会計を中心にしていま提言されておりますけれども、さらに第二次答申ではもっと深く、恐らく分析され、根本的な提言がされるのではなかろうか、そういうものをわれわれは問題意識として持っておるわけでございます。  したがって、私たちは先ほど申しましたように、基本的な問題は基本的な問題、そして財政再建についてはわれわれはできるだけ協力していく、こういう姿勢でいま臨んでいるわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 いま大臣御答弁になったんですが、私はこの臨調答申を読みますと、「行政改革の理念と課題」という中では、活力ある福祉社会の実現を目標として提示いたしております。しかし、「緊急に取り組むべき改革方策」の中で目立つことは、一言で言えば社会保障から国庫負担の撤退という思想ではないか、こう読み取るわけでございます。  また、たとえば高齢化社会への対応の必要性を前段では強調いたしておりますが、他方では国庫負担の削減、受給開始年齢の引き上げ、また保険料の値上げを示唆いたしております。これは私は論旨の一貫性を欠くものだと受け取らざるを得ないわけでございます。国民の福祉と、社会保障制度を維持して発展させる、それは厚生省、特に大臣の責任でございます。私はこれは第二次答中でもっと深い掘り下げた答申が出るであろう、こう言われたわけでございますけれども、私は、座して厚生省が臨調の第二次答申待ちという姿勢ではなくて、さきにも指摘しましたナショナルミニマムの視点から、国が公的社会保障制度として何を守るべきか、何を発展させるべきか、そして何を他の制度に転化すべきなのか、これをやはり明確に対策を打ち出して、臨調そのものを厚生省が揺り動かす、その姿勢があってしかるべきではないか、こう思うんですけれども、いかがでしょう。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) おっしゃる趣旨はよくわかるつもりでございます。ただ、「活力ある福祉社会」というときに、いろんな社会保障、あるいは社会保険制度、この充実ももちろんでございますけれども、同時にまた、いま日本の経済は比較的−比較的の話でございますが、第二次オイルショック以降、非常にほかの国に比べれば活力のある社会だと私は思っておるわけでございます。ただ、このままいきますと、それが一体持続できるのかできないのか、日本経済のやはり成長がとまりますと、これは大変なことになるわけでございます。片や、先ほど申しましたように、一般の給付と負担の問題、これは総合的に考えていかなければいかぬ。だから、厚生省の範囲を非常に超えまして、そして国民経済的に、福祉ももちろん含め、それから社会保障も全部含めまして、そういった問題についてどうあるべきか、その場合に、いまたとえば日本の貯蓄率が世界で一番高いことは御承知のとおりでございますが、もし非常に負担がふえますれば、貯蓄率が減ってくることも当然考えられるわけでございます。その辺の一体バランスはどの辺がいいのか、外国ももうすでに困っておるところもたくさんあるわけでございますので、そういうものも十分参考にしながら、いまからやはり基本的な立場で各省庁はもとより、やはり各界から広く意見が出てくることは望ましい、厚生省といたしましては、そういう考えを持っておる、私は持っておるわけでございますが、しかし、私もできるだけ厚生省は厚生省の立場、しかし、問題点の提起は今後ともできるだけしていきたい、かように思っておるわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 まあ総論ではかりやり合っておっても時間がたつばかりでございますので、具体的問題に移りたいと思いますが、意見として申し上げておきたいことは、私は、福祉施策の改革を大臣も言われましたように、単に経済的、財政的な視点からのみとらまえて、これに対処するということは適当ではない。現行の制度、法律はおのおのが果たすべき役割りと、社会的要請を背景として生まれてきておるものでございます。そして、さまざまな社会的リスクから、少なくとも最低限の水準で国民生活の安定に寄与しているというこの現実を忘れてはならない、こう思います。その意味で行財政の改革が、それぞれの制度目的を果たさないようなものに後退するということは許されないと思います。行財政改革の臨調答申からすれば、むしろ厚生省が主役たるべきであります。その意味において、ただいま大臣も、今後厚生大臣としても積極的な提言を行いたい、こういうお言葉をいただいたわけでございますけれども、もっと勇敢に、多少厚生省の守備範囲を超えても、臨調の理念である活力ある福祉社会を実現するためにというその目標のもとに、より厚生省がリードする第二次答申のあり方というものについて動いてもいいのではないか、この点を強調し、大臣の善処を求めておきたいと思います。  そこで、具体的な問題に入りますが、まず、年金の国庫負担の減額と、その返済の問題でございます。  これは七月二十九日の新聞報道によりますと、鈴木総理と厚生大臣が会談をされた際に、まあ大臣としては通常国会という見通しを述べられましたところ、鈴木総理は目玉がなくなるから何とか今回の臨時国会へ、そういう強い指示が行われたと、こう新聞に報道されているわけですね。私は厚生年金の国庫負担は、結局いまの構想によりますと、五十七年から五十九年のいわゆる財政再建期間中の三年間に限って五%削減、これは五十七年度で千八百億、三年間で約七千億円というものになろうと試算いたしますけれども、その削減分が財政再建後、「減額分の繰入れその他の適切な措置」が講ぜられることで、対大蔵との合意が成り立った。そして、ここで言います「その他の適切な措置」の中には、利息、その他の運用収入がすべて含まれるということを大蔵省も了承した、こういうふうに受けとめております。しかし、問題はそのための具体的返済方式というものが何ら明示されていないわけでございます。いわば、いつかは返しますよという担保だけなんですね。これはちょっと問題ではないだろうか。六十年以降の財政見通しにもこれはかかると思われますけれども、やはりその具体的な返済の方法、スケジュールを国民の前に明示する必要がある、こう思います。財政通でも大臣あるわけですから、その点についてお伺いいたします。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) まあ総理との話の経緯、あるいは今度盛られます内容につきましては、大体もう委員御指摘のとおりでございます。  ただ、最後にお確かめになった具体的なところはどうなっているかというところでございますが、これは社保審におきましても、制度審におきましても、財政当局とも合意の上で出したわけでございますが、財政再建期間が済んだらすぐ返済に入りますということ、並びにやはり年金会計の財政に影響を与えないために、運用利子相当分は必ずつけますと、こういうことでございます。どのような返済の仕方をするか、これは実はちょうどいま財政再建を三年間と切っておるわけでございますが、その後の状況によりまして、具体的に決めてまいりたい。一方言いますと、利子は複利でついてまいりますから、これは財政の方から、一般会計の方から言いましても、延ばせば延ばすほど複利でついてまいるわけでございますので、おのずからやはり両者の間に共通の利害の場が、財政再建が済んだ時点で出てくると私は確信いたしておるのでございます。そういうことで、いまのところは複利でもって返していただく、それは財政再建期間が済んだら直ちに返済を開始するということで、それ以上のことはその場で、その時点で一番適切な方法、つまり抽象的に申しますならば、年金財政も大丈夫やっていける、それからまたそのときの一般会計の状況から考えましても、おのずから両者の利害の一致する点が出てくるということはもう間違いない、そういうことで合意はいまそこまでになっておるわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 厚生年金は五十五年度末で二十七兆九千八百億円の積立金を持っておりますけれども、これはいわば積立期にある制度としては、決して余裕のある金額ではない、こう思うんでございます。  年金局の田村数理課長が、週刊社会保障に論文を出していらっしゃいますけれども、これによりますと、現在完全積立方式をとるとするならば、すでに積立額の四倍近い債務を後代の負担として繰り越している。すなわち完全積立方式をとった場合のあるべき積立額と、現在の積立額を対比すれば、おおむね百二兆円足りないということを指摘されているわけですね。したがって、私ははなはだ失礼でございますけれども、行政官としての小手先のちょっと操作ではないかと思うんでございます。これは決して行財政の改革でも何でもないんですね。いわゆるそろばん勘定の操作として出てきた一時借用の思想であって、果たしてこれが行財政改革と言えるのかどうか、ここに大きな疑問を持つわけでございますが、いかがでしょう。

山口新一郎厚生省年金局長

○説明員(山口新一郎君) 田村数理課長が書きました論文は、数理計算の立場から完全積み立てで考えた場合にこうなるという数字であろうかと思いますが、先生もう十分御案内のように、厚生年金は昭和二十九年以来修正積立方式をとるということできてまいっております。先進国の例をとりましても、これは当然の成り行きでございます。そういう意味で、後代負担を織り込んだ財政の仕組みは、これはもう避けられない道であろうかと思いますので、その限りでは現在までの歩みはやむを得ない、今後もその流れに沿っていかざるを得ないかと思います。  ただいま御指摘の今回の措置は、小手先ではないかということでございますが、見ようによりましては、そういう見方もできるかと思いますが、私どもといたしましては、年金の財源的な立場から申しますと、八割は労使の拠出によっておりますし、二割は一般会計負担ということでございますから、八割の労使の拠出分につきましては、先生も御案内のように、大改正ことに将来に向けてそれなりの負担増をお願いをしてきております。一方、現在二割の一般会計の負担が非常に国の財政の影響を受けて、ある意味では病気の状態にあるということでございますので、病気が治るまでは何分の手助けをしようということでございまして、その意味では必ずしも仕方ない措置ということで、御理解をいただけるのではないかということでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 私も修正積立方式をとっておることはよく承知しております。しかし、結論として、百兆を超える金額を後世代に繰り越しておるということだけは動かせない事実ですね。しかも、五十五年度老齢年金受給者の全加入者に占める割合は八・一%、百九十九万人でございますが、三十年後は三三・七%、千四十六万人。それに伴いまして国庫負担も、五十五年度六千百九十億円であるものが、七十五年には十一兆五千八百八十二億円。八十五年には三十五兆千三百二十億円に及ぶという長期見通しも出ておるわけでございます。果たしてこれだけ膨大な国庫負担というものを支出し得るかどうか、今後問題です。後代に繰り越しておる。しかも国庫負担がこんなに大きくて国庫は持てない。しかも、今日まで私はしばしは国会で御質問いたしましたところ、大臣や政府委員の答弁では、大体保険料の段階的引き上げによる負担の限界は二〇%程度であろうと、こう言っておられますね。こういうものを総合しますと、限界がある費用負担と、後代への繰り越しというものを考えますと、最も安易な方法として考えられることは、支給要件や水準を財政状況に見合ってダウンするという結果にならざるを得ないということになるわけですね。これは許せない。とするならば、今後の公的年金のあり方について、速やかにその方向を明示する、それが厚生省として重要な役割りではないか、そのことに対して、真剣な討議を行って、一日も早く国民合意を形成していく、それなくして老後の不安は解消されないと思うのです。  そこで、一体大臣、いつごろそうした方策を国会に提示される御予定でございますか。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) この問題は、先ほども申しましたように、単なる財政問題でなくて、実は経済問題を含んでおるということでございます。果たして今後の成長率が維持できるかどうか、そしてまた、その維持する条件は何であるか、こういうところから始めなきゃならないでしょうし、それに伴います政治活動のあり方、それは当然のことながら、やはり国税、地方税の負担率を決めてまいるだろうと思います。  一方先ほど申しましたように、完全積立金の立場から言いますと、非常に計算上百兆ぐらい足りないという計算も出るわけでございます。そうなりますと、やはり総合的に考えまして、経済と、それから国、地方を通ずる一般会計のあり方の問題、それから受益者負担を中心といたします保険料の問題、さらには国庫がどれだけ持つかという問題、その中心をなすものは、やはり活力ある福祉社会とは何ぞや、それから国民のニーズは一体いまどこに、あるのか等々、高負担、高福祉なのか、それとももう少しぐらいはやむを得ないが、余り西欧並みに高くなっちゃとてもたまらぬというのか、それから公的な年金だけで一体やるのか、企業年金とか、あるいはまた任意貯蓄も補完していくのか、こういった問題をやはり総合的に考えていく必要があるだろうと思うわけでございます。  したがいまして、この問題は厚生省だけでやるということは、なかなかむずかしいわけでございまして、やはりどこかのところで総合的にこの論議はしなければならない。しかし、できるだけ早い機会にその図式が示されることが望ましいわけですが、拙速でやりますと、やっつけ仕事でやりますと、こういう問題は必ず、非常にむずかしいだけに、それに問題が広範多岐にわたるだけに、やはり少々時間がかかっても、まだかなり先の問題でございますので、やはりしっかりしたデッサンの上に、精密な対応のやり方を出す必要があるんじゃないだろうか。そのときは厚生省も厚生省の立場でやはりそれぞれの主張を行い、そして、いま委員が言ったような問題について、何とかこたえてまいりたいと、このように考えているわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 鈴木総理が自民党の夏季研修会で、公的年金制度の一本化を六十年の財政再計算期までに検討したいと、もう時期を示された講演をされておるわけですね。そうすると、いま慎重にと言われたんですけれども、一国の総理が六十年というめどを示しておられるわけですから、それはそうゆっくりした話でもない。この問題に関してはいろいろ質問したいんですが、きょうは与えられた時間がございませんので、年金問題の本質は改めて御質問したいと思いますし、さらに通告いたしておりましたスライド実施の繰り下げ問題についても、これは行革国会の一つの大きな論点だと思いますから、その際に質問を、留保いたしておきます。  そこで、行管庁に御質問したいんですが、定員削減問題でございます。  政府は昨年十一月の閣議で定員削減五%は医師、看護婦に対しても適用する、こう決定しまして、これを受けた形で、臨調もその旨の答申が行われております。しかし、私はここで留意しなければならないことは、昭和四十年に準司法機関である人事院が勧告いたしました夜間看護のいわゆる二・八体制の問題でございますが、厚生省資料によりましても、その実施率は国立病院七八・二%、国立療養所五三・一%、国立らい療養所五四・四%である、これは厚生省資料です。また、日本看護婦協会の調査によりますと、自治体病院の場合は五七・一%、その他公的病院は四九・二%、学校法人も四九・二%である。私は、これは人事院勧告とも関連するんですけれども、人事院勧告の重さということですね。これは無視してはならぬと、こう思うんです。  そこで、五%看護婦の削減ということは、この人事院勧告に逆行する結果を招くのではないかとすら憂えられるわけでございますが、行管庁としては答申を受けてどう対応されるんですか。

神澤正藏行政管理庁行政管理局管理官

○説明員(神澤正藏君) お答えいたします。  国立医療機関の夜間看護体制の強化につきましては、いま先生御指摘のような実情になっております。行政管理庁といたしましても、従来から厳しい定員事情のもとにおいて、逐次夜間看護体制強化のための増員措置を行ってきたところでございまして、その結果といたしまして、いま御指摘のように、現状では国立病院は七八・二%、療養所は五三・一%と、これは四十九年当時と比較してみますと、四十九年の当時は、国立病院では四五・四%、それから療養所では二九・二%でしたから、まあこの七年間に相当著しく看護体制の強化ということで努力してきたところでございます。  いま御指摘のように、今回決定いたしました第六次定員削減計画では、臨調答申の趣旨も踏まえまして、医療職につきましても削減措置の対象にしたところでございますが、これは定員削減措置と申しますのは、一たん各省庁で自発的にいろいろ定員の合理化なり、定員配置の合理化なり、そういうことを御検討いただく。そうやって出てきました削減の数を、今度は増員需要の大きいところに振り向けて、全体として、あるいは省庁間で見ましても、部局間で全体としまして整合性のとれた増員措置を講じていこうと、こういう趣旨でやっておるわけでございまして、いま御指摘のような御心配もあるかと思いますが、この夜間看護体制の問題につきましては、国立病院・療養所の受け持つ医療の内容や、定員事情等も勘案しながら、今後とも対処してまいりたいと思っております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 これはもう大臣に対する要望として申し上げておきます、時間がありませんので。  私は、やはり人事院勧告というものは重視しなけりゃならない。これは一〇〇%になっているからというのとは違うんですね。勧告以来相当期間がたっても、まだ完全に守られていないわけですね。だから、国立病院のたとえば一部を民間移管にするとか、病院の機構の整理統合があるとか、そういうものと伴って定数を渡すというんであれば、これはまあ一つの行き方でしょうけれども、機構をこのままにして五%減すということは、人事院勧告への逆行でございますから、この点は十分配慮して、この問題には対応していただきたい。いやしくも準司法機関の勧告を無視するということのないように、大臣としての善処を求めておきたいと、こう思います。  そこで、次は国保の給付金の一部を都道府県に負担させることにつきましては、保険局長の方から、地域医療保険の性格を持っている。かつ、法律上都道府県が運営に対する指導責任と監査の権限を持つから、医療費の適正化を図るために、給付費の一部を都道府県が負担することは適当であると思われると、こういう趣旨の御答弁があったわけですが、私この委員会で自治大臣に質問しましたところ、自治大臣の意見は、一言で言うならば、これに対する批判と反対の意思表明でございました。  そこで、法務省にお伺いするんでございますが、七月十六日付夕刊、十七日付朝刊に一斉に、神戸市北区の近藤病院が、県国保連合会幹部職員を買収して、正規の診療報酬以外に五十二年度以降三億一千万円、これは読売の七月二十一日付朝刊では七億円と訂正発表がされておりますけれども、不正に受け取っておったという事実が明らかになって、地検としてこの取り調べを開始したという報道がされております。自来すでに二カ月近くを経過いたしておるわけでございますが、取り調べの結果について、言える範囲のことを御答弁願いたい。

飛田清弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(飛田清弘君) お尋ねの事件は、近藤病院の元院長の近藤直という人たちが、療養取扱機関からの診療報酬請求書の審査及びその支払い事務を取り扱う兵庫県の国民健康保険団体連合会の職員と意を通じまして、右審査を受けないで、診療報酬を不正に受給したという詐欺事件でございます。神戸地検は、この事件につきまして、昭和五十六年七月十五日に、右近藤氏ら五名を検察官認知いたしまして、身柄拘束の上、捜査を遂げました結果、去る八月五日、近藤ら四名を詐欺罪で起訴いたしまして、一名を不起訴処分といたしまして、その捜査処理を終わっております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 時間の関係から詳しい質問はできませんけれども、私は常識的に考えて、レセプトの審査を経ないで巨額の診療報酬が三年間も支払われるというこの犯行が気づかれなかった。また、請求書の表書きの手直しや、審査委員のチェックした跡が全くないレセプトに計算部門がどうして不審を抱かなかったのであろうか。さらに、犯行に加わった国保連の職員が、いま起訴されておりますけれども、不正な報酬を受け取っておった。また、審査が終われば、後は機械的に支払い業務を行うという体質と、これを監督する県及び厚生省の体制に問題はないのか。この事件はいろいろの問題を教訓として残しております。  また、厚生省は医療費通知の国民保険の状況を調べられたようですが、新聞発表によりますと、通知をしているところと、通知をしていないところは一年間に約三千円の違いがある、こう言われておるわけです。私は本筋は、地方自治体に振りかえるということが筋ではなくして、むしろこうした組合健保や、政管健保に比べて、なお内部監査体制が甘いと言われておる国保の監査、審査機構にメスを入れて、その医療費支出の適正を図るということが本来あるべき基本に据えられねばならぬ姿勢であろう、こう思うわけでございまして、論議はまた改めての機会に申し上げますが、厚生省としての善処を求めておきたい。  最後に、児童手当制度でございますが、今度は厚生省大変苦心されていることはわかるんです。しかし、所得制限を被用者と非被用者を分ける、結果受給率は八〇%にそろうと、これは苦心の策だろうと思うんですけれども、財政再建期間が終わったら見直すと言うんですけれども、私はどうもいまの方式でいけば、被用者は保険制度、非被用者は多子救貧という思想からの、いわゆる最低限の補助というこの二様の方向に将来の児童手当の姿が行くんではないか、こう思うんです。これは臨時応急の措置じゃないですよ。制度の根幹に触れるその第一歩をいま踏み出そうとしておる。私は、少なくとも今回政府が出されようとする児童手当を、行財政改革の一つとして、安易に織り込んでいかれようという姿勢に対しては、大きな疑問を持たざるを得ないわけでございます。この点に対する答弁を伺い、これに対する意見はまた行革国会で申し上げることとして、質問を終わります。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) おっしゃるように、児童手当の本質的な問題につきましては、各種の論議が行われておるわけでございまして、第一子からやるべきであるという児童福祉審議会の御意見もありますし、また一方におきまして、いまの日本の給与体系その他を考えれば、余り意味がないんじゃないかという意見もまた巷間行われておるところでございます。しかし、先ほど申しましたように、こういう制度というものは、やはり長期的に、また基本的に考えなくちゃならぬのでございますので、同時にまた臨調の指摘もございますし、財政再建もなかなか容易ならざることがわかるわけでございますので、まあ私たちは乏しい知恵ではありますけれども、御提案のような内容でいっているわけでございますが、法案にも書く予定でございますけれども、これはやはり基本的に見直していくべき臨時応急的なものという位置づけをしながら、御指摘のようなお話を承りながら、今後の根本的な対策を練ってまいりたいと、このように思っているわけでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私は、保育所問題について御質問申し上げます。  昨今、物価の上昇とか、賃金の抑制とか、大変生活が苦しくなっております。共働きをする家庭がふえまして、家庭も核家族化が進んでいるというふうなことで、子供ができると保育所というのは、女性にとっては欠かせない必要な存在になっております。ところが、今度の臨調答申は、保育行政に対しまして非常に厳しい態度を打ち出しております。保育行政を後退させようといたしておりますけれども、女性の社会参加という立場から見ても、子供の保育という面から見ても、保育行政を私は充実をさせるのが政府の社会的責務ではなかろうかというふうに考えております。  そこで質問を申し上げますけれども、保育所の運営費に対する保護者負担と、それから公費負担の推移についてお伺いをいたします。  昭和五十三年一月と、それから五十六年の一月の措置人員、それから措置費用の総額と、そのうち保護者負担分、公費負担分、それぞれ幾らになっているかお答えをいただきます。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 昭和五十三年の措置人員は百八十一万人弱でございます。それから、それが本年の一月現在では百九十八万人弱ということでございます。  それから費用総額でございますが、支弁をいたしました費用総額は昭和五十二年一月は四百三十二億余でございます。それから本年は五百二十五億余と、こういうことでございます。  それで、そのうち保護者負担でございますが、昭和五十三年一月は三六・五%でございます。それから五十六年一月では四四・八%と、こういう数字でございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 ちょっともう一回聞きますが、措置費用というのはいま幾らとおっしゃいましたか、もう一度お答えくださいますか。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 昭和五十三年について申し上げますと、五十三年では四百三十二億円余でございます。それから五十六年一月が五百二十五億円余でございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 といいますことは、五十三年から五十六年まで、わずか三年でございますが、大変大きな変化が出ていると思います。措置児童を百八十万とおっしゃいましたが、これが百九十八万と、約九・四%ふえております。措置単価が毎年上がっているので、全体の措置費用というのはこれは四百三十二億とおっしゃいました。これが五十二年ですね。そして五十六年が五百二十六億とおっしゃいましたので、二一・六%ほどふえていることになります。ところが、その負担の内訳を見てみますと、保護者負担が百五十八億から二百三十五億と、三年間に四九%ふえている。公費負担は二百七十四億から二百九十億とわずか五・八%の伸び。保護者負担が四九%ふえているんですね。ところが、公費負担はわずか五・八%、こういう伸びになっております。保護者負担と国庫負担の比率を見てみますと、これ五十三年一月と、それから五十六年一月比べるわけですけれども、四一・九対五八・一と、こういうふうに最初国庫負担が上回っておりますけれども、それが五十六年一月に、なりますと、五〇・三対四九・七と、こういうふうに保護者負担が上回って逆転をいたしております。それもさらに公費負担の伸びを見てみますと五・八%で、それから措置児童数の伸びが九・四%、こういうことは、措置児童の一人当たりの公費負担というのはこの三年間ふえるのではなくって、むしろ減少したと、こういうことになるわけですね。私がいま申したこといかがでございましょうか。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 私どもは、児童一人当たりの公費負担額という考え方はとっておりませんので、さような計算はいたしておりません。いろいろ御指摘がございましたが、五十三年と五十六年の間に国民の所得、あるいは賃金も相応に伸びておりますし、また私ども保育所の内容改善にもかなり力を入れ、努めてまいったつもりでございます。そういった事柄がこういったいま申し上げました保護者負担の金額というものに反映をされてきているものと、かように考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 そういう計算はなさっていらっしゃらないとおっしゃいますけれども、おたくの方からいただいたこの資料で、そういうことが十分出てくるわけです。これで見てみますと、保護者負担というのが四九%もふえたと、公費負担は五・八%だと、さらに措置児童数一人ずつで見てみますと、これはむしろ三年間に減ってしまっているというふうなことで、これは客観的事実、数字が示しているわけですから、私は毎年の保育単価の引き上げというふうなことがあるにもかかわらず、国庫負担が減少しているというのは大変なことだと思います。  この結果どういうふうなことになっているかということを地方自治体の例で申し上げます。神戸市の例で申し上げますけれども、この場合に国の基準の保育単価ではとても正常な保育ができませんので、ほかの自治体と同様に多額の超過負担を余儀なくされております。その分も含めて比率を見てみますと、(図を示す)ここにわかりにくいと思って図を書いてきたのでごらんいただきたいですが、五十一年です。それから五十六年なんですけれども、これが、国庫負担というのがここにあらわれておりますけれども、国庫負担は明らかにこのように五十一年は国庫負担三八%です。それから五十六年が二七%と、こういうふうに一一%もここで国庫負が減っているというのがはっきりと出てきております。それから、保護者からの徴収金というのは一一%から一六%と着実にふえておりますし、それから超過負担も二九%から三九%と大幅にふえているわけです。大臣も見ていただきたいんですけれども、国庫負担というのは明らかにこれだけ減ってしまっているというふうな現状にあるわけなんです。本当におかしいことですね、これは保育単価が上がっているわけですから。  それで、単純に考えてみますと、この措置費単価の毎年の引き上げが、保護者からの徴収金額、これに反映するわけですから、措置人員の増加、これは別にしますと、保護者負担の引き上げ率というのは、単価引き上げ率にほぼスライドしていくというふうになるのが本当だろうと思うんです。ところが、実際は保護者の負担が異常に上昇していると、いま図でお示ししたとおりなんです。毎年の保育単価の引き上げによる支弁総額の上昇額以上に、この保護者の負担額が引き上げられる、それで、一方その分だけ国の負担が少なくなっている、こういう現象がなぜ起こるかといいますと、私はその大きな原因というのは、所得税減税が数年にわたって見送られておりますし、所得税の課税最低限が据え置かれたままだと、これが保育料にやはりはね返っているわけです。保育料の徴収金基準額は税額によってランク別をつくっていると、そして、徴収金額を定めておりますけれども、保育単価のアップによる徴収額の引き上げ、これは徴収されます。それから、今度は税額上昇に伴って保育料の徴収のランクの枠が格上げされていく、こういう二重の負担を受けることになるわけなんです。所得税の減税がなされているとしますと、単価の上昇分プラスランクが上がった上昇分も負担をしなければならないという二重負担という、こういうことは起こらないと思うんです。ところが、いまは所得税減税をしないというのは、いまの税金の徴収の仕方というのは、所得の伸びよりも税金の伸び方が大きいんだという、こういう面もありますから、そういう仕組みも考えるときに、私は、この国の措置単価の引き上げに伴う国の負担は、保護者全体のランクが上がっていくというふうなことで、大きな負担を背負わされるというその金額で賄われて、国の負担が保護者全体のランク上昇で賄わられ、さらにおつりが来るというふうな状況がこの図でもおわかりだろうというふうに思うんです。こういう点間違いございませんね。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 保育所の保護者からの徴収金の問題について、いろいろ例を挙げてのお尋ねがございましたけれども、これはもう私から申し上げるまでもないことでございますが、現在の保育所の保護者負担というのは、児童福祉法におきましては、保育所で保育に要する費用は、保護者が全額負担をするというのがたてまえでございます。しかしながら、保護者に負担能力がないというような場合に、その全部または一部を公費で負担をする、こういう仕組みになっておるわけでございまして、一切合財をまる抱えにするという考えはございません。その具体的な保護者に負担能力があるかないかということを、私どもは、いま先生からお話しのありましたような所得税なり、地方税なりの課税状況というものを基礎にいたしまして考えていると、こういう状況でございます。  国の負担割合が減少しているんではないかと、こういうお尋ねがございましたけれども、先ほども申し上げましたように、全般的に賃金も上昇いたしておりまして、私どもといたしましては、所得に応じた保護者の負担を、無理のない形でお願いをしているつもりでございます。  さらには、五十三年と五十六年と、人数にいたしまして十八万人余の措置人員の増加がございますけれども、この中にはむしろ経済的にゆとりのある方々が含まれて入ってきたと、こういうことによる保護者の負担増といったような要素もあるわけでございまして、私どもといたしましては、年々の国民所得、あるいは賃金の動向というもの、それから保育所の内容改善というものを踏まえながら、徴収基準というものの改定を行っているつもりでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私はわかっておりますから質問しているわけですよね、この保育料の取り方というのは。だから、保護者の負担能力を課税額で見るから、賃金が上昇しているじゃないかとおっしゃるけれども、賃金の上昇上回る物価の上昇もあって、生活水準は決して上がっていないにもかかわらず、課税額だけで見るから、このランクが一ランク上がるわけです。  それで、どういうことが起こるかといいますと、たとえばいただいた表で見てみますと、D6の場合で見てみますと、同一ランクでずっといるということであれば、これは五十五年と五十六年で比べてみますと、月で千八百円、これで済むわけです。ですから年間二万一千六百円の負担増で済むわけですけれども、これが税金だけが上がっていきますから、減税がないから。一ランク上がることによってどういうことになるか、一月で九千七百五十円です。ですから、年間に直しますと十一万七千円も負担増になるんです。だからそのことを言っているわけです。これは厳然たる数字ですからね、いろいろと保育の内容がどうだこうだとおっしゃいますけれども、こういうからくりになってしまって、不合理がありますよと、このことにお気づきになっていただいて、保育行政を進めていただかなければいけないから私が申し上げていることですので、こういう点もう一度お伺いいたしますけれども、これは間違いございませんでしょう。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) お話しの点は私もわかりますが、要するに一ランク上がるということでございますが、それは階層のとり方によりまして、階層区分がいろいろでございますから、一概に申し上げられませんけれども、年収ベースにいたしますと、大体三十万ないしそれ前後の収入増があるわけでございます。それによりまして、いま御指摘のありましたような階級が一つ上になると申しますか、そういった保護者の徴収金がふえるランクになる、こういうことになるわけでございまして、私どもといたしましては、年収の三十万前後の増加という事実をひとつお認めをいただきたいと思うわけでございます。  それから、なお、これは児童の中にも、本年措置をいたします児童と、それから昨年措置をいたしました児童、一昨年措置をいたしました児童、いろいろな年齢によりました児童がおるわけでございまして、同じ所得の人からは、同じような負担をお願いをする、あるいは同じ所得の人に対しては同じような公費の負担をする、こういうことでなければまいらないわけでございます。継続して保育所に入っている児童と、それから、今年新しく入ってまいりました児童とを比較する、こういうことも、比較、均衡を考えるということも必要でございますので、所得の伸びに応じた応分の負担はお願いせざるを得ない、かように考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 そうじゃないんですよ。国庫負担の比率がずうっと下がってきているという現象に目を向けていただかなければならないわけですし、それからおたくからいただきました保育所の徴収基準ランクのランク別措置児童数の過去五年の推移、おたくの資料これ一つを見ても、ランクが全体として上昇しているのは歴然としているわけなんですね。これA階層の保護世帯ですね、それからB階層の市町村民税、この非課税の世帯、この比率というのはほとんど変わっておりません。しかし、C階層の市町村民税のみ課税しているという階層、これは五十一年を見てみますと四〇・八%です。しかし、これが五十五年には二二・五%と、明らかに四〇・八%から二二・五%に減っているんです。そのかわり、今度はD階層ですね、所得税課税階層というのは五四%から六七・二%と大幅にふえているわけです。これは明らかに課税最低限の据え置きから生じた現象と、それからまたB階層の中でも、全体としてランクが上昇しているというのは、これは神戸市の例で見ていただければおわかりだと思います。A、B、これほとんど変わっておりません。しかし、C階層というのは明らかにこのように数が減ってきてしまっている。そして、最初はD1からD8ですね。しかし、いまはD12まであります。この線がずうっと流れておりますでしょう。これはもう明らかに階層がどれだけ上がってきたかという如実な証拠なんですね。ですから、どうおっしゃろうと、現実がこういうふうになっているというふうなことをまず認識していただかなければならないと思います。  それで、保護者にとってみれば、所得減税のないということによって実質増額、これは厚生省に言っても仕方ありませんけれども、それに加えて保育料の急騰とランクが上がったというふうなことで二重の徴収を、収奪を受けることになるわけです。  それからまた、市町村も従来の超過負担、言うまでもなく国基準では十分な保育ができないから、高い保育料なので一定の軽減を行って、保育単価が低いから実情に合ったようにするわけですけれども、大変大きな財政支出を余儀なくされている。この中で国庫負担が実質減額されているということになりますので、非常に厳しい状態に置かれているわけです。それで、このような所得減額をしないということ、この負担が保護者の家庭に二重にしわ寄せをされているというような徴収基準のあり方について、私は減税の見送りが長期にわたっているというふうな実情をやはり踏まえていただいて再検討すると。年々税額が上昇しても、減税を考慮に入れて、やはりこの人たちが生活が上昇していっているわけではないんです、水準が。これは所得減税がないためにやはり税額だけが上がっていく、しかもそれは所得の伸びよりも税額の伸びの方が、いまの徴税のやり方では急上昇するわけですから、そういう点も考慮に入れていただいて、私はこういう金額の徴収について、やはり再検討をしていただきたい。  大臣、ごらんになっていらっしゃいませんでしたけれども、こういうふうにランクが上がっているということは否定しがたい事実なんです。ですから、こういうことを考慮に入れていただいて、私は、ランクだけは上がって、保育徴収金額だけは急上昇するというふうなことを見直すべきではないかと思いますが、大臣の御答弁をお願いいたします。

村山達雄自由民主党厚生大臣

○国務大臣(村山達雄君) いま安武委員がそういう角度でおっしゃいますと、確かにそういう面があると思います。これはどういうふうに考えるか、非常にむずかしい問題だと思いますが、要はやはり現実に保育料として保護者が出すものが、果たして非常な耐えられるものであるか、耐えられないものであるか、そういうところに最後は私は帰着するんだろうと思うのでございます。本来これは児童福祉法でもありますように、原則としては実費はいただくといったてまえでできているわけでございまして、特別の人につきましては軽減または免除することができるということになっておりまして、それに基、つきましてA、B、C、Dとか、いろんなランクを決めておるわけでございます。  それで、税との関係をおっしゃいました。それは確かにそういうことになりましょう。ただ、税プロパーで申しますと、日本の所得税は、課税最低限は恐らく世界で一番高うございましょうし、それから負担率で申しますと、大体諸外国の半分ぐらいでございましょう。それから、特にモードになります三百万から五百万という階層でございますと、日本は非常に高いところに累進税率を持っておりますので、あの辺は多分国によって違いますが、三分の一ないし五分の一ぐらいの税額になっていると思います。しかし、おっしゃるように、これは税プロパーの話でございますが、減税をとめておりますと、おっしゃるように、超過累進税率でございますから、それは給与の伸びよりふえることはこれは事実でございます。したがって、そういう面がランクを上げるということにもなってまいりましょう。所得税額で計算しているわけでございますが、同時にまた一方考えてみますと、給与水準そのものもやはりずっと上がっているわけでございます。問題は、説あるいは保険料、こういうものは言ってみますと強制徴収でございますし、保険料は実は可処分所得の一つの処分の仕方でございます。それで、可処分所得に関する費用をどういうふうに使うかということは、実は家庭に任されているわけでございます。保育園にやるか、幼稚園にやるか、あるいは日分のところでやるか、ほかの方に使うか、あるいは貯蓄をするか、商品にするか、これは原則としてそれぞれに、家庭に任されているわけでございます。それで、最後詰まるところは、いろんな要素でこの徴収料を決めておるわけでございますが、私たちは最後の答えは、無理のない、負担できる範囲でこの徴収料を決めていくというところに、最後の結論が来るのではなかろうか。おっしゃるように、この全体の保育料、保育費全体にかかる措置費のうちの一般会計負担分が非常に減ってきたというようなことでございますけれども、これもその面から見れば、そういうことが言えましょうし、また、逆に申しますれば、それだけ一般会計が非常に苦しいということも言えるだろうと思うのでございます。問題はそういうマクロの数字、私はいまマクロの話をしたわけでございますが、最後はどうしてもこの程度の負担増が給与の伸びに比べて耐えられるか、耐えられないか、そこが最後の答えじゃないかと思っておりまして、私たちはそういうふうに、負担についてはできるだけ妥当な範囲で、耐えられないというような負担にはしないように、その保育の徴収を決めてまいりたいと、そのように考えているわけでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私は税と保育料なんというのは、もともと別の問題のはずと思います。いろいろとおっしゃいましたけれども、どちらにしたって国負担は減少していく、その中で父母負担だけは増大していくという、こういうからくりがあるわけなんですね、所得税減税やらないということによって。ですから、私は、D7でも四十二万二千四百円という額になります。私は大きな額だろうと思います。こういうふうに、やはり父母負担が増大していくということについて、国負担が減少しているという面を十分に配慮されて、私は検討していただきたい。  最後に一問お伺いしてやめますが、十三日に行管庁の保育所の調査でも指摘されておりますけれども、就労の実態に即した保育時間ということで、延長保育の必要性が高まってきております。これは調査の時点のずれもございまして、厚生省の方が一足先に八月の二十四日の児童家庭局長通達で、夜間保育、それから延長保育の実施を通達されております。しかし、この施行は当初の目標の十月一日を目前にして、私は大幅にずれ込むんじゃなかろうかというふうに思いますけれども、各自治体が厚生省の思惑どおりに動かないというのは、延長保育ですね、保育の加算単価が通常の保育単価の一〇%増しという、まあ大変低い額にされております。必要な保母の確保とか、それから児童の食費とか光熱費とかと、こういうようないろんなことを考えますと、超過負担は自治体にとって歴然とするわけです。それから、一方延長保育に対する保護者負担は加算単価分を基本的には全額徴収すると、こういうことになっておりますから、D4層の人で見てみますと、延長保育を受けますと、保育料は通常の一・三倍にもなる。こういう高負担を強いることになるわけです。というふうに、国の負担はほとんどなくて、自治体と保護者の負担だけで延長保育を行って、ベビーホテルの問題などが大変問題になりましたけれども、そういう立ちおくれを糊塗しようというふうに私は思うわけです。こういう厚生省の姿勢は私は実情に即さないと、やはり実情に即して加算単価の引き上げをすると、そして通常の徴収料に準拠した保護者の負担で、だれが考えても妥当だ、大臣も先ほどおっしゃっておられましたけれども、やはり無理のないような保育料にしていくということが大事ではなかろうかと、こういう点でも改善を望みたいので、この御答弁を伺って私の質問を終わります。

幸田正孝厚生省児童家庭局長

○説明員(幸田正孝君) 延長保育の問題でございますが、お話しのございましたように、八月の末に、本年の十月から実施をするように、都道府県に対して通知をいたしたところでございます。  現在通常の保育が大体午前七時ないし七時半から、夕方五時半が、六時ごろまで行われておりますものを、七時まで延長をするということでございまして、おおよそ十時間程度の現在の保育時間が一割程度、一時間程度延長されるということでございますので、一割の公費の加算をすると、こういう仕組みにいたしたものでございます。何分にも年度途中から実施をするということでございますので、保育所の方で受け入れ体制がなかなか整わない。特に、一つの保育所では延長保育を望む児童は数名程度で、なかなかこれをまとめ切れないといったような問題もあるようでございまして、いまのところ、十月一日から各都道府県ともに一斉に実施をする運びになるかどうか、私どももいま各県の模様を聞いているところでございますけれども、せっかくの対策でございますので、できる限り早く軌道に乗るように努力をいたしたいと思っております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 鯨岡長官にお尋ねいたします。  これまでの環境庁の行政を思うのに、いわゆる緑と自然を守るという立場からの開発とのバランスの問題、それから環境を浄化するという立場からの空気の問題、水の問題、土壌の問題、これはわりかた力を入れてこられつつあると受けとめております。ところが音の問題、いわゆる騒音公害に対する取り組みがいままでは比較的力の入れ方が薄かったのではないか、弱かったのではないか、こう理解いたしております。そこで、環境庁としましては、九月三日に、自衛隊や在日米軍の航空基地の騒音に対処するため、民間機空港を対象に設けた航空機騒音の環境基準を軍事的施設にも適用するための具体的方法を確立する方針を決めたとマスコミは報道いたしております。このことは、遅まきながらと言いたいんですが、いまからでも遅くはないということもありますので、私は鯨岡長官の今後の取り組みに大きな期待を寄せるものであります。  こういう期待を前提にいたしましてお伺いしたい第一点は、この報道の中で具体的方法を確立する方針とは一体どのようなことを意味するのであるか、そのことをまずお聞きしたいと思います。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 騒音の問題についてはちょっと手が抜かれているのではないかという御指摘なんですが、必ずしもそうでないんです。いろいろな意味で、騒音問題についてもいろいろありますが、御指摘の航空機騒音の問題については、これは環境基準を昭和四十八年の十二月に定めておりまして、これは民間の飛行場も、それから自衛隊等が使っている飛行場も、そこに差はない、これに準ずるということでやっているんですが、たとえばスクランブルみたいなものは、これはちょっと勘定に入りませんが、それ以外のものについては同じように考えなきゃならぬということにはなっているんですが、民間の飛行場の場合には、これ常識でも考えられるように、どのくらいのものかなということは朝昼晩おおよそはかれるんですが、自衛隊とか、そういう米軍の基地とかいうようなことになりますと、民間と同じようなはかり方をしても、でこぼこがありますからね。それをどういうふうなことではかっていったらいいかなということを、これは施設庁なんかも、それから米軍の方もいろいろ心配していてくれますから、当然のことながら、われわれの方もそれをいま模索しているというのがいまの段階であります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 模索の中から具体的な名案を、ぜひ生み出していただきたい、これを期待いたしております。  その場合に、特に私が、基地周辺の音、沖縄の特殊事情下における爆音、騒音の問題、これがもう心身の痛めつけられるほど今日まで続いておる、こういうことから、私は遅きの感があると申し上げた背景にはそういうことがあったわけであります。しかし、いまからでも遅くはないというまた希望を見い出していることも、そういう実情からでありますが、その場合に、いわゆる民間の空港といっても、沖縄の場合にはさほどその点は問題になりませんが、ひたすら米軍基地、あるいは自衛隊基地を含めた、特に米軍基地の立場でありますが、先ほど申し上げました皆さんの取り組みの姿勢からも、その調査の対象は沖縄も当然含むでありましょうね、どうですか。

三浦大助環境庁大気保全局長

○説明員(三浦大助君) 先ほどの先生の御指摘の九月三日の新聞でございますが、これ何かちょっと不正確な点がかなりございまして、当然もう自衛隊等こういう基地につきましても、四十八年の騒音の基準は適用されておると、こういうことでございます。  沖縄の問題につきましても、日米合同委員会の中に航空機騒音の分科会等ございまして、私どもの方からこの騒音基準の達成を早くしてくれと、こういうお願いは申し上げておるわけでございます。そこで、どこが一番むずかしいかと申しますと、ただいま大臣からもお話ございましたように、航空機騒音の環境基準をもっと照らし合わせてみるということは、年間を通じましての平均的な状況で物を見るということに、なっておりますが、民間の航空機の場合は、ほぼ平均的な時期を選んで調査できるわけでございますけれども、こういう特殊な基地のような場合ですと、かなりばらつきがございます。したがって、そのばらつきをどういうふうにとらえてその環境基準を照合していったらいいかというところに非常にむずかしい問題がございまして、この点につきましては、基地を持つ都道府県からも、何かそこをうまく考えてくれと、測定方法を考えてくれと、こういう要望が出ておるわけでございまして、したがいまして、これはまだどこの飛行場をどうということは計画しておりません。そういう特殊な飛行場の環境基準を見る場合の測定の方法をどうしようかと、こういう検討をやっていきたいと、こういうことでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 あれこれ模索していらっしゃるそのことが非常に大事なことであると思います。ところが、その模索の中から結論を見い出すには、何といっても実態を一応はたで感じ、そして実際の環境の中に飛び込んでいくことが最も大事であると私は思うんですが、環境庁として、沖縄のこの異常な騒音、爆音をどのように実態調査しておられるか、いままでに。

三浦大助環境庁大気保全局長

○説明員(三浦大助君) 沖縄の基地騒音の実態につきましては、私ども県の方とも十分連絡をしておるわけでございまして、沖縄の方でいろいろ調査をしますと、私どもの方にすぐ連絡がございます。私どもどういう目で見ているかと申しますと、たとえば五十四年度の調査によりますと、嘉手納飛行場の進入路直下に北谷村砂辺地区というのがございますが、たとえばここではかった航空機騒音はWE九二・七という非常に高い数字でございますが、普天間の方は、これはプロペラ機あるいはヘリコプター等でございますから、比較的低うございますが、この辺が非常に高い値が出ておりまして、私どもこれは非常に大変な問題ですので、もちろん防衛施設庁の方にも何とかひとつ環境基準に合わしてくださるようにということは申し入れもすでに行っておるようなわけでございまして、県とも十分連絡をとりながらやっておるわけでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 模索しておられる困難さはよく理解できます。四十八年から適用されておるということになっておるけれども、実際にそれでは効果を発しておるかというところに問題があるわけですね。だから困難であるが、不可能ではないといつも私は言うのです。困難でむずかしいけれども、これは長官の誠意と、正しい姿勢、前向きの姿勢、意欲的な努力によって、必ずこの厚い壁は破ってもらわなければいけない、こういう期待があるわけなんです。それで申し上げたい。県の調査、たとえばたまらないから地域自体、基地の焦点の嘉手納、極東最大の基地と言われている嘉手納のああいった地元が、こういうように調査したのがあるわけなんです。ところが、それはそれなりに意義があるわけですが、最も大事なことは、その衝にあられる環境庁自体が、沖縄に乗り込んでいらっしゃって、間接の調査ではなく、直接に責任を負う立場において調査をしてもらう、そのためには、私要望いたします。まず、その最高責任者である鯨岡長官が、ぜひ沖縄に乗り込んでいらっしゃって、はだで感じて受けとめていただきたい、そのことがこの問題の解決を促進させる大きな原動力となると私は信じております。沖縄にいらっしゃる意思がありますかどうか、長官。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) いまのところ私沖縄に行く予定を立てているわけではありません。ただ、先生も御承知かもしれませんが、私はいろいろな関係で沖縄には何回も行っておりまして、基地周辺のところにも寝泊まりもしたことがありますし、よくわかっております。局長からいま話されましたように、県の方とは密接な連絡をとっておるわけであります。困難だなということでございますが、わりあいに実態は把握しているつもりでございますが、百聞は一見にしかずということですから、折があったら行ってみたいとは思っておりますけれども、いまのところそういう考えはありません。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 ぜひお願いいたします。いままでもいらっしゃった、それなりに理解をしていらっしゃると思うんですが、ぜひひとつ、環境庁長官としての公式の調査にいらっしゃって、そうして責任ある回答を出していただきたい、問題を解決の方向に進めていただきたい、これを私は強く要望するんです。沖縄にはいろいろな形で政府の方々がいらっしゃるけれども、やっぱし特殊事情にある沖縄では、歓迎もあれば、反発もあるということは十分御承知だと思うんです。ところが、環境庁長官として責任ある立場から調査に来たんだ、実態に触れに来たんだ、こういうお立場でいらっしゃるならば、それこそこぞって県民は、反対とか賛成の声はないと私は信じております。みんなが両手を挙げて大歓迎をすると私は信じております。そういう意味からも、ぜひ近い将来、できるだけ近い日にいらっしゃることを、ひとつ確約をしていただきたいんですが、いかがですか。御検討の上、ぜひ行くんだと、私はいつ幾日、何月何日にいらっしゃいますかというところまで実は問い詰めたいんですが、いかがですか。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 先ほども申し上げましたようなことで、私は沖縄に行く予定がいま立っておりませんが、これはおっしゃるとおり必要なことだとも思います。ただ、国会が始まりますので、なかなか、いまここで必ずというようなことは、国会の関係がありますので申し上げられませんが、前向きに十分検討したいと、こう考えます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 ひとつ期待いたしておりますよ。信じておりますよ。裏切らぬでください。その場限りの御答弁だとは私は思いません。  そこで、これまでの長官の沖縄のこの問題に対する理解もそれなりに持っておられると思うんですがね、私はさらにそれに裏づけるという意味から、最近の状況、それを集約して申し上げたいんですが、音に対する意識が、国民的にあの地でもこの地でも高まりつつあるということは御承知だと思うんです。たとえば、東京都の横田基地、あるいは神奈川県の厚木基地、あるいは石川県の小松基地ですね、これが訴訟にまで持ち込んでおるということは御承知だと思うんですがね。ところが、いまの三基地もそのような周辺の住民の立場からもがまんならない。それに輪をかけたのが沖縄の基地である。特に嘉手納基地、極東最大の米軍基地、ここではすでにもう訴訟すると、こういう準備をして、その手続をとろうとしておる、こういう状況なんですね。それを申し上げておきたいと思います。  米軍機の騒音に悩まされておる周辺住民が、騒音被害は受忍限度を超えておると、こういった一つの結論のもとに、そうして、一つ、夜間飛行の禁止。二つ、住民地域でのエンジン調整の禁止。三つ、損害賠償請求をするためのこの問題を煮詰めて訴訟準備をいま進めておるんです。なお、数字的に申し上げますと、環境庁から示してもらったこの政府の決定基準は、住民地域では四十ホン、それから道路際では五十ホンと示されておりますね。ところが、沖縄の場合には、人間の生活や健康に被害をもたらす限界をはるかに超えておる。七十ホン、八十ホンはこれはもう毎日のように、百ホンを超す状況が幾らでもあるということなんですね。  こういう状況のもとで、健康、あるいは生活に大きな被害を与えておるということは、もういまさら申し上げるまでもありません。それどころではない。今度、宜野湾市の普天間飛行場、ここにはまた特に最近、これは市のど真ん中にある特異な飛行場でありますが、米空軍最大の輸送機のC5Aギャラクシー、これによる演習の騒音がもうめちゃくちゃと言いたいぐらい、日も当てられない、とにかく生きる心地もしないというような爆音公害を、音の爆弾だと沖縄では表現しておるんですがね、音の爆弾を振りまいておると、こういう状態で、そこでまた宜野湾市の市民で、普天間飛行場撤去及び基地公害を追放する宜野湾市民の会、こういうまた市民運動の組織をつくって、そしてこの基地司令官へ抗議、訴えを頻繁にやっておるという、こういう状況なんです。この状況が、さらに最近ますます演習が量も質も広がり、深まりつつあると、こういうことをさらに予備知識として理解していただいて、ぜひひとつ沖縄へもおいでいただいて、この問題と前向きに取り組んでいただきたい、こういうことを強く私は要望いたしまして、時間が参りましたので、それに対する最後に長官の、繰り返すようでありますが、ぜひそれならば行ってみようと、こういうひとつ決意を示していただくならば、私もまた時間で言い足りなかったほかの問題もありますけれども、それはまた他の機会に譲りたいと思います。  以上申し上げまして、私の質問を終わります。

鯨岡兵輔自由民主党環境庁長官

○国務大臣(鯨岡兵輔君) 航空機騒音に係る環境基準は、先ほども申し上げましたように、昭和四十八年の十二月に定めました。そして、この環境基準は、自衛隊、駐留米軍が使用する飛行場にも適用されるものであります。そして、公共用の一般飛行場の区分に準じて達成され、または維持されるように努めるものとされているわけであります。この環境基準をつくりましたときに、その環境基準を達成する一応の目標というものを五十二年の十二月までの五年間ということに一応決めたわけなんです。ところが、五十三年の十二月にはその目標を達成することができずに今日に至っているわけであります。そこで、防衛庁に対しても所要の対策の促進を図るよう要請しておりますし、駐留米軍との間には、日米合同委員会のもとに航空機騒音対策に関しての分科委員会も設置されております。これらを通じて協力を要請しており、また防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律というのをつくっていただいておりますので、これに基づいて住宅などの防音工事の助成、建物の移転補償等の施策が実施されているところであります。  環境庁といたしましては、各種施策を推進するよう、今後とも関係方面に働きかけていきたいと、こう考えておりますので、先ほど局長からも答弁いたさせましたように、そしてまた私も申し上げましたように、これは一般のところと違いますので、一般のところでしたら、こういうふうな調べ方をすればいいというのは、それで毎日飛んでますからやれるんですが、こういう特殊の飛行場の場合には、それと同じような調べ方では正確なことを調べることはできませんので、どういうふうな調べ方がいいんだろうかということを、いま模索していると申し上げたのは、それなんです。ですから、仮に私が、国会の都合などをちょっとこう見て、それじゃきょう行こうかといって行ったときに、何にも飛んでないということもあるんですね。そういうことになっちゃうと、せっかく行っても何にも役に立たない。  私がかつて沖縄へ行きましたときに、これは環境庁の長官として行ったんではないんですが、そうなる前ですけれども、ちょうど大きな飛行機がもう何機も飛んでいたときがありました。そのときに、ちょうどその飛んでいる飛行機の下にいたときに、これはえらいことだなと思いました。それで、旅の私でさえもびっくりしたんですから、あすこに住んでいる人はよほど大変だろうと思いました。それで、もし仮に私がいまの立場でちょうどああいうときにぶつかれば、それなりの機械か何か持って行って、非常に参考になると思うんですが、そういうことになるかならないかということは、打ち合わせて行けば別ですが、なかなかこちらの都合だけで行ったんではそういうことになりませんので、そこで、私が行くとか行かないとかということ、これまあ先ほどお約束したように前向きに検討いたしますが、それよりもどういう調べ方をするのがいいのかということを決めることが大事だと、こう思いまして、行くことも前向きに検討いたしますが、調べ方について、関係方面と十分に連絡をとりながら、適切な調べ方を一日も早く考え出そうと、こうお約束を申し上げて答弁にかえる次第でございます。

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 他に発言もないようですから、厚生省、環境庁、医療金融公庫及び環境衛生金融公庫の決算については、一応この程度とし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十分散会      —————・—————

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