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94回国会参議院1981/03/02

決算委員会 第3号

発言数
251
登壇者
27
会派数
5
開催日
1981/03/02

会議録

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  二月二十五日、粕谷照美君が委員を辞任され、その補欠として赤桐操君が選任されました。  本日、また、赤桐操君が委員を辞任され、その補欠として小山一平君が選任されました。     —————————————

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) 次に、昭和五十二年度決算外二件を議題といたします。  本日は、自治省、警察庁及び公営企業金融公庫の決算について審査を行います。     —————————————

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) 質疑通告のない柴田公営企業金融公庫総裁は退席していただいて結構です。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、千葉県の前川上知事をめぐる諸問題について、関係者の意見を聞きたいと存じます。  五千万円の念書の問題について、あるとかないとか、偽造であるとか、金を貸したであるとか、いろいろな新聞報道が行われておるわけでありますが、時間の関係もありますから、端的に質問しますから、端的に答えてもらいたいと思っております。  まず、この念書問題について、聞くところによりますと、昭和五十年二月、深石氏は国税庁から強制査察を受け、その際、この念書が国税庁に押収されたと聞いておりますが、この経過について国税庁の答弁を求めます。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) お答えいたします。  御指摘のように、深石産業につきましては、五十年二月に査察調査をいたしております。この間につきまして、念書を差し押さえたかどうかという御質問でございますが、その点につきましては、調査の過程の内容でございますので、答弁を差し控えさしていただきたいと思いますが、ただ、一般論で申しまして、査察の調査は脱税犯を追及するということでございますが、それに関連あると思われる資料については領置をいたすことにいたしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは一般論として、脱税に関係ある内容としておたくの目は通ったわけですな。それをどういうふうにやったかは別問題として、この念書の関係がおたくの前をずっと通って、どこに行ったかは別にして、通ったということだけは確認できるわけですな。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) その点につきましても、調査の過程、内容は具体的な問題でございますので、この席でお答えすることは差し控えさしていただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これだけ問題になっておる問題を、国税庁ともあろうものがそんなにかばうんですか、これだけ世間で問題になっておるやつを。じゃあ、逆にお伺いしますが、警察庁でも、自治大臣でも、国家公安委員長でもいいんですが、この国税庁に回収された念書を、彼らが回収するために、相当程度の政治家が介在して、この回収のためにとんでもない働きをしたという情報を握っておるんですが、これは国税庁とそれから警察庁、あるいは国家公安委員長、どちらでも結構でありますが、この念書が国税庁の面前を通ったという段階で、収賄その他これは臭いなあといって捜査の対象になるのが当然だと思うんでありますが、捜査の対象になったのか、ならなかったのか、ならないとすれば、どういうかっこうでならなかったのか。どんな政治家が介在して、これを回収されたのか。その辺の事情について、私はネタを握っておるんですが、捜査の経過をお話し願いたい。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) お答え申し上げます。  具体的に本件につきまして、政治家の方が絡んでいるかどうかということは、先ほど申し上げましたように具体的事案でございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、ただ、私どもといたしましては、査察調査は悪質、大口のものを追及するということを前提にいたしておりますので、その間に政治家の陳情その他があって左右されるということは決してございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 警察庁、どうですか、そういうよく縦横の関係があるんですが、国税庁でそういう念書を見たと、それを警察庁の方に連絡があったのか、全然なかったのか、あったけれども、いま言った捜査の関係があるからこれは公表できないと。これは警察と国家公安委員長と両方答弁してください。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) ただいま国税の査察でその念書があったかどうかというお話のようでございますが、私どもそういう問題は一切承知いたしておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、国税庁は見たんですね、ずばり言って、その新聞に公表されておる念書を。五十年の二月、その査察をやった段階で、その念書は見たと。見たけれどもその念書がどういうかっこうで、どういう形になったかについては捜査の過程で話することはできないと。見たことは見たんですね。確認します。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) お答え申し上げます。  御承知のように、国税査察と申しますのは、脱税犯の追及をその任務といたしております。この念書を見た、見ない、ないしは領置いたしたかどうかというものはさておきまして、私どもといたしましては、その脱税に関係のあります資料につきましては、十分念査をして、調査いたしておりますのでございますが、査察官自体も脱税犯の追及のための訓練は受けておりますが、その他の点につきましては、必ずしも十分な素質があるとも言えないかと思っております。したがいまして、査察事件に関連いたしまして、脱税犯以外の事件を告発する、そういうことは実際上はいたしておらないのが現状でございます。現実にいままでの調査を見てまいりましても、公務執行の妨害みたいな形で、たとえば差し押えました封印を破棄したというようなものについては告発をいたしたことがございますが、それ以外のものについては告発をいたした事例はございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大分あなたは巧妙に逃げてますが、われわれの確認したところでは、これは査察の際に押収されて、ある政治家の手を通じてまた本人に戻っている。警察当局は知らないと言ってますが、これはぜひ調べてもらいたいと思うんです。新聞などに時効とか何とかという言葉も出ておりますが、これは警察庁に要請いたします、もう一度この念書の問題について、国税庁に押収され、どういうルートを通じて本人に返ったものか、大変なやっぱり問題があるんで、ひとつ警察庁で調べて、後ほど御報告してもらいたい。同時に、また二月の十八日、朝日新聞によりますと、この深石氏が佐原市に所有する土地を、不動産業者に買い上げてもらうように要請していると、その際問題の念書を見せて、ここは県が買ってくれるということになっているからというようなことを言っている、これについてぜひ調べてもらいたい。この念書がいろんなところに出てくるわけであります。したがって、これはいろんな面で、私はこの念書が犯罪とは言いませんが、いろんな面で疑惑を持つ念書でありますから、警察当局並びに国税庁も、そんなきれいなこと言わないで、これだけあなた政界を騒がして、千葉で大変な問題になっている問題、総理大臣までこの問題に対する見解を述べている案件でありますから、国税庁、警察庁はこの佐原市の問題も含めて、ぜひ調べて、公開で報告できなければ理事会に非公開でも結構でありますから、ぜひ調査をして報告してもらいたい、こういうことを要請しますが、いかがですか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 申すまでもないことでございますが、私どもは犯罪捜査機関でございますので、犯罪捜査に関連する限りにおいて事実関係を把握し、具体的な証拠に基づいて刑罰権の行使をしてまいるわけでございます。したがいまして、道義的責任とか、あるいは政治的責任という問題につきまして、これは私どもの関与するところではございませんので、この念書の問題につきましても、私ども犯罪捜査機関としての立場でその限界を踏まえながら事実関係の調査、その中に具体的な刑罰法令に触れる行為があれば当然これはそれなりの処置をしてまいると、こういう限りにおいて御了解願いたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃもう少し、ずっといまから質問していくから、質問の過程でまた判断しましょう。  二月二十四日、読売新聞の報道によれば、自民党千葉県連は、知事選告示に向けて、沼田副知事擁立派と、川上支持派の対立の中で、川上氏は知事公舎の会議の席上、沼田副知事に立候補の断念を迫った。その理由は、株式会社オリエンタルランド所有の土地の無認可転売問題について、その経緯の人脈中に沼田副知事が存在するからであるという記事が載っております。さらにオリエンタルは、去る四十五年と四十八年に、親会社の三井不動産と京成電鉄等三者に同ランドの敷地の一部約五十万平米を三十二億円で県に無断で転売したと、昨年春、川上知事が県との協定に違反した背信行為として、同ランドと三者に対して売買契約の解除を指示、三者は支払い済みの土地代に金利を加えた額と引きかえに土地を返したと、こういうような記事が載っておるわけでありますが、この事実関係について自治省と建設省に御答弁願います。

安仁屋政彦建設省河川局水政課長

○説明員(安仁屋政彦君) 御質問の読売新聞の報道についてでございますが、報道がありました後、千葉県からの報告を受けまして、当方で把握した事実は次のとおりでございます。  昭和五十五年四月に、オリエンタルランドが遠山偕成、それから三井不動産、京成電鉄の三者と合計二十四・八ヘクタール、新聞報道は約五十ヘクタールとなっておりますが、私どもの調査では二十四・八ヘクタールの土地売買契約を、御指摘のとおり昭和四十五年及び同四十八年に締結している事実が判明したわけでございます。そこで昭和五十五年四月二十八日、県の企業庁長はオリエンタルランドに対しまして、三者への土地売買契約は、浦安地区土地造成事業及び分譲に関する協定書並びに東京ディズニーランド事業推進に関する覚書に反するので、同土地売買契約を解除するよう通知しております。これを受けまして、五十五年の五月七日に、オリエンタルランドが三者に対して土地売買の契約の解除の申し入れをし、三者はこれを受け入れるというふうに回答したわけでございます。具体的には、オリエンタルランドは五十五年五月十九日付で遠山偕成と、それから同じく同年六月二十七日付で三井不動産及び京成電鉄と土地売買契約の解除契約書というものを締結しております。そして、同年の七月一日にオリエンタルランドは県企業庁長に対して、三者と土地売買契約解除契約書の締結をした旨の報告をしたと、このように私ども報告を受けております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 多少の数字の違いがありましたけれども、これは実行為ですね。千葉県にはこういうのがあるんですよ。この株式会社オリエンタルランドの設立後今日に至るまでの経緯を調べてみると、ここから警察よく聞いてくださいよ。公有水面下土地という国の財産、これは国の財産ですよ。国の財産を、広大な埋め立て事業を通じて特定の企業、三井不動産、京成電鉄に莫大な利益をもたらす典型的な利権商法の見本とも見るべきであると思います。  私なりに過去の情報を集約してみますと、いろいろ尋ねたいことがあるんでありますが、きょうは時間の関係がありますから細部は後日に譲りますが、要点だけ申し上げます。  昨年の十一月二十六日、衆議院農林水産委員会において、わが党の小川代議士によって質問が行われ、建設省を厳しく追及されております。当時の建設省は牧野都市計画課長ですか、農林水産委員会で答弁しております。でありますから、きょうは、それは初めて聞くとかなんとかと言わないで、具体的にひとつお答え願いたい、去年の十一月問題になっているわけでありますから。  これらの類似行為として、警察の皆さんの頭の中に入れておく立場上、昭和四十八年五月九日、衆議院においてわが党の高田代議士が千葉県と三井不動産の黒い疑惑を追及いたしております。それは、千葉県臨海地域土地造成整備事業会計の決算書及び事業報告によりますと、千葉港中央地区埋立地造成における三井不動産の得た利益は約九十億円で、県はその半額の四十五億円とされています。この辺に川上知事の知事の利権があるわけですな。ところが、四十四年三月三十一日、県と三井不動産はひそかに土地分譲協定を結び、未処分の残地である商業住宅用地三十五万一千八十九平米——約十一万坪を県が三分の一、三井不動産が三分の二をそれぞれ無償で取得しているのであります。この事実は決算書並びに事業報告書に一切記載されていない非常に驚くべき事実でありました。この土地は当時最低見積もっても平米当たり十万円、現在はその数倍になっておると。したがって、この分を当時の金で見積もってみると、三井不動産は県と組んで二百三十四億円のぼろもうけをしたと、国民の財産をただ取りしたと、こういう仕組みになっておるわけであります。この関係について、一体国税庁は事実関係をとらえておるかどうか、国税庁の御答弁を求めます。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) お答え申し上げます。  御指摘の大法人につきましては、現在国税庁といたしましては、特別調査官を張りつけておりまして、毎年歴年実調をいたしまして、調査を十分にいたそうとしておる次第でございます。ただ、何分にもお尋ねの事件が相当古いようでございまして、私どもの資料その他も大体五年ぐらいで消却をいたしておりますものでございますから、調査をいたしましても実態がなかなかわからないというのが現状でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 古いからどうのこうのと言ったって、四十八年の五月九日衆議院で具体的に質問されているんですから、もう一回ちゃんと資料を調べて、この事実便係については後ほど文書並びに口頭でも結構ですからお知らせ願いたい。私たちは相当根拠を持って提示するんですから、きょうは間に合わなかったのは認めます。この国会の議事録を調べてひとつ答弁願いたい、いかがですか。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) 何分にも古い話でございますので、これからちょっと調査をいたしましてもわかるかどうかわかりませんし、かつこれはそれぞれ具体的な調査内容の問題でございますので、私どもといたしましてはお答えを差し控えさしていただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私みたいな貧乏人をいじめるときには、税務署というのは物すごく高圧的で、私は大田区に住んでいますが、大田区の税務署なんてもってのほかですよ。言いたいこといっぱいある、そういうものには物すごくびりびりやって、これだけのからくりの何億というやつは、国会のいろんな資料を見ればわかるでしょう。わかんなかったら私のを出しますか。私は高田議員の議事録、資料、みんな持っていますから、そんな無責任なことを言わないで、誠意を持って調べて、どこまで期待にこたえられるかどうかわからぬけれども、誠意を持って取り組んでみますというぐらいの回答をするのが、国民の税金を預かる国税庁の姿勢じゃないですか。何ですか、その言い分は。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) 御指摘の点、十分心得まして対処いたしたいと思っております。ただ、重ねて申し上げますが、私どもの調査内容自体につきまして、具体的な問題をお答えすることは差し控えさしていただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、われわれ国民はそういう疑惑があった場合、どこでどう調べればいいんですか。国会でも言わない。警察庁の方は犯罪が形成していなければやらない。現にこういう疑惑がある。どこでやればいいんですか、あなた教えてくださいよ、国民の税金を扱うあなたがね。どこでその疑惑の解明をやればいいんですか。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) これはしばしば国会でも御議論をいただいている問題だと思いますが、私どもも国家公務員法の守秘義務というのがございまして、その関係もございますので、お答えできないということでお許しをいただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そんなの承知しないよ。きょうは時間がないから、もったいないがら次に進みます。だけれども、私は承服しない、それだけ言っておく。しかるべき機会にまたやる。  このオリエンタルランド社は、昭和三十五年七月十一日、江戸川河口の浦安地区を埋め立て造成をし、遊園地をつくることを目的として、京成電鉄、三井不動産、朝日土地興業の三者がそれぞれ三分の一ずつ出資して設立されたものであります。社長は京成電鉄の川崎千春社長が兼任しました。朝日土地興業の丹沢社長は、その後、武州鉄道事件、虎の門公園跡地事件等ずいぶん出ましたが、小佐野賢二氏によって買収されて、同社は経営が行き詰まって失脚しました。朝日土地興業は三井不動産により解体されたが、丹沢社長は同社が解体される直前、資金繰りのために所有しているオリエンタル社の株をすべて小佐野賢二氏に売却したと。小佐野氏はこの株を三和銀行系列の日綿実業に売却したため、京成電鉄と三井不動産はこの株の買い戻しに狂奔、小佐野氏に仲介依頼して買い戻したが、このとき小佐野氏は仲介あっせん料として、オリエンタルが埋め立てて造成中の土地を要求して四万五千坪をいただいたと、こうなっておるわけであります。現在、オリエンタルの株は五二%が京成電鉄、四八%が三井不動産、このようになっておりますが、こういう関係について建設省は事実関係がわかっていますか。

安仁屋政彦建設省河川局水政課長

○説明員(安仁屋政彦君) 会社の株主の構成等については把握しておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 国税庁はどうですか。

岸田俊輔国税庁調査査察部長

○政府委員(岸田俊輔君) 御指摘のオリエンタルランドの調査につきましては、調査はいたしておりますが、先ほども申し上げましたように、具体的な内容でございますので、申しわけございませんが、答えは差し控えさしていただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは埋め立てに関することですから、自治省いかがですか。この事実関係は。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 自治省の方も承知をいたしておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 みんな承知しない、承知しないで、川上前知事の五千万の念書をかばうんですな。  じゃ、建設省関係に、具体的なことをちょっとお伺いします。昭和三十七年七月十二日、浦安地区一期埋立地の土地分譲協定が、県とオリエンタルランドとで締結。三十九年一月二十九日、県は建設大臣より、浦安A、B地区の遊園地用地の埋め立ての免許を受けた、許可を受けた。四十一年一月二十五日、オリエンタルランドと県は土地分譲協定を変更した。ちょっと飛んで、四十三年十一月二十六日、建設大臣より、C地区第三工区の埋立認可が、遊園地用地二百四十七万九千三百五十平米のうち、七十七万平米以上、公共的住宅用地として利用する義務を条件に変更が承認された、四十四年三月三十一日、八十万四千四百五十一平米を公共的住宅用地に利用するという土地分譲協定の変更があった。昭和四十七年十月二十四日、前の友納知事から木村武雄建設大臣に、公共的住宅用地の用途変更の申請、同年同月三十一日、変更が認められた。四十八年十二月一日、五十年十二月二十三日、五十年十二月の三十一日、それぞれ県とオリエンタルランド社との分譲協定が締結されておりますが、大体、これらの事実関係については確認できますか。建設省、いかがですか、

安仁屋政彦建設省河川局水政課長

○説明員(安仁屋政彦君) 先生ただいま御指摘になりました分譲協定等の経過につきまして、おおむね御質問のとおりでございます。  ただ、細かいことでございますが、四十三年十一月二十六日は知事の許可でございまして、前日に大臣が認可しているということになっております。  それから昭和五十年の十二月三十一日は、これは正確に申し上げますと、当初協定の変更ということではなくて、新たに一般分譲に関する協定を締結して、約四十九・六ヘクタールをオリエンタルランドに譲渡すると、そういう内容の新たな協定であるというふうに理解しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 若干の食い違いがあるけれども、大体大筋は了解ですな。このことは、私は、約三百八十万千六百七十平米、約百二十六万坪の遊園地用地ですね、遊園地用地として埋め立てたものを、いろんな理由をつけて住宅用地に変更した、変更を認められたと。こういうふうになると思うんです。海を埋めるときは遊園地用で埋めて、埋め終わった後、今度は住宅用に用途変更をして住宅用地にしたと、こういうことに一口で言えばつながるし、それを県も認めておったし、そして国がこれを後で追認する、承認する、こういうことに私はなると思うんであります。  これは、昨年の十一月二十六日に小川議員が衆議院で質問しました。いわゆる遊園地用地の半分を将来、住宅、商業用地に転用するという、五十五年一月七日付の県と三井、京成、オリエンタルランドの覚書は、これは土地転がしではないのか、こういう質問について、政府の方としては、それは県の段階であって、国は何も関知してない、こういう答弁をしておるわけでありますが、去年の十一月の答弁ですね。私はここに三者協定の写しを持っています。この三者協定の写しは、いわゆる土地転がしそのものを県と国が追認すると、こういうのじゃありませんか。これについて、建設省の答弁を求めたい。いかがですか。

安仁屋政彦建設省河川局水政課長

○説明員(安仁屋政彦君) 御指摘の昨年一月の覚書につきましては、当時新聞等で報道されておりましたので、私ども県から事情は聞いております。しかし本件のように、竣功認可を受けました後、適法な手続を経て譲渡された埋立地を譲受人が他の用途に変更し、あるいは第三者に譲渡することにつきましては、この件につきまして申し上げますと、知事が免許に際して付した条件によりまして、知事の許可を受けることが必要と、こういうふうになっております。しかしながら、竣功認可までは、建設大臣いろいろな関係で認可等の権限を持って監督しておりますが、こういった竣功認可後につきましては、建設大臣の認可等の権限は及ばないので、建設省は直接関与できる問題ではないということと、また具体的に許可の申請があった場合、これは私どもの理解では、昨年の一月の覚書そのもので用途が変更されたというふうには理解しておりません。覚書の中にもいろんな条件を満たす、その条件の中に法令等の手続ということで、都市計画法なり、あるいは公有水面埋立法の手続、そういったものを履行した上で解除されるのだと、こういうことになっておるわけですが、したがいまして、仮に用途を変更するということになりますと、具体的に許可の申請が出てくるわけでございますが、そういった許可の申請があった場合には、公有水面の埋め立て担当部局におきまして、開発行為の許可、あるいは国土利用計画等の担当部局がございますが、こういったものと十分連絡をとり、適正に処理をしたい、こういう説明を受けておるわけであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それではもう少し具体的なことを言いましょう。これは、オリエンタルランドは、米国のディズニープロダクション社と業務提携をして、浦安のC地区に東京ディズニーランド、子供の遊び場ですね、このディズニーランドを五十六年に着工して、五十八年三月のオープンを目指して、いま工事をやろうとしております。その計画を見ますと、建設費は六百五十億、それから駐車場建設費並びに銀行利子などが三百七十三億、合計一千二十三億、この計画でいま事業計画を出しているのですよ。その事業計画の内容を見てみますと、この資金調達計画は、自己資本は、親会社の三井不動産と京成電鉄がおのおの十億の増資、それと別に三井不動産が十五億の資金提供、あとの残りの六百億以上は二十二の銀行が集まってこれを融資をする、こういう計画になっておるわけであります。その営業係数を見てみますと、年間の入場予定者は約一千万人、売り上げは三百八十億を目標にしておりますがこの遊園地の収入というのは非常に少ない、しかもコンサルタントの手数料が売り上げの一〇%、こういう点ではとても採算が合わないということで、なかなか銀行が金を貸してくれない。それで、なぜ銀行が金を貸してくれないかというと、遊園地では非常に利用価値がない。評価額も平米当たり二万五千円から三万円であると。それで、二百十一万ヘクタールで金に換算しますと、五百二十億から六百億だと。それで、担保価値は大体五〇%ないし六〇%、それで、せいぜい借りて三百億、三百億では物にならないので、何をやったかというと、いわゆる遊園地の土地を住宅用地に用途変更して、それで担保能力を上げて金を借りるということでやっているじゃありませんか。大体六十六万平米、これを遊園地からいわゆる宅地用に変更していると、課長、この協定の第四項ですか、レジャーランド用地二百十一万平米のうち、六十六万平米を住宅用地に用途変更すると、ちゃんと書いてあるじゃありませんか、去年の一月に。この去年の一月に書いているヤミ協定と、この会社が出している金額とぴったり合っているじゃありませんか。これで宅地用地でまず価額を上げると、それでもどうしても足りないときは第二ラウンドとして第五項、それでもどうしても足らない場合には三十三万平米、これを遊園地用地から住宅用地に変更すると、そういうこときちっともう去年の一月段階で三者協定、ヤミ協定やっているじゃありませんか。ヤミ協定やった上で、会社は資金計画を出していると、事業計画を。これでも県から申請がないから知らないというふうに建設省はおっしゃるんですか。いかがですか。

安仁屋政彦建設省河川局水政課長

○説明員(安仁屋政彦君) 私が先ほど御説明申し上げたのは、そういう協定が結ばれたことは私ども了知しておるわけでございますが、それはあくまでも一種の土地の譲渡人である千葉県企業庁が、一定の条件が実現した場合に応ずる用意があるという予約のようなものでございまして、法律的、正式には先ほど申し上げましたように、別途法令の手続を満たした土と、こういうことになっておりますので、公有水面埋立法あるいは都市計画法の手続がとられた後で、現実に住宅地として利用される場合には住宅地になると、このように私どもは考えておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 あらかじめこういう協定結んで、遊園地の土地を次々住宅地に変更して、株の値段の、単価のつり上げをして、そして銀行から融資を受けると、こういうことが一体正常な融資の仕方なんでしょうか、あるいは問題点がないだろうか。銀行局の立場から見解を聞かしてもらいたい。

吉田正輝大蔵大臣官房審議官

○政府委員(吉田正輝君) 本件の内容につきましては、私ども銀行局、銀行を監督する立場でございますけれども、内容をつまびらかにしておりません。ただ、一般論で申し上げさしていただきますと、金融機関はやはり社会的公共的機関でございますので、土地投機等については、融資についてはなるべく抑制的に行うべきだということで指導を行っているところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 どうも川上知事の五千万の念書があるものだから、みんな一般論で逃げちゃうけどもね。私は一般の国民にわかりやすく計算してみますと、こうなんですよ。三井不動産が千葉県の浦安の埋め立てを県からもらった当時は平米当たり六千六十七円、坪二万ですよ。そして、今回住宅地に用途変更してもらった土地が九十九万平米、約三十万坪。そして、いまの価額が平米十二万、坪当たり三十九万ですよ。二万円で県からもらった、それがいま住宅地にするために坪三十九万ですよ。坪当たり三十七万もうかってるんですよ。この金が何と一千百億ですよ。こんなべらぼうな話ないですよ。そして、子供たちの遊園地をつくる事業経費が一千億、一千百億もうかって事業経費が一千億。差っ引いても百億もうかる。だから、五千万円ぐらいの念書は本当にどこ飛ぶ念書ですよ。ここに千葉県知事の五千万円の念書のからくりがあるんですよ。だから、先ほど刑事局長は犯罪にかかわりないから云々と言っておりましたが、私は県知事の権限というか、あるいは前の副知事といいますか、そういう県知事が国民の財産である海岸を埋める、海岸を埋め始まって、最終的には一千億もぼろもうけをする。しかも、第三者に、業者に。こういうからくりがあっていいかどうかということが私の質問のポイントなんです。  ですから、私は改めて警察庁に要請しますが、この五千万円の念書というのが、そういう公有地を使ったこういうからくり、いま銀行局も一般論としては余りよろしくないと、こう言ってるんでありますから、これらの問題については、やっぱり思い切って、私がきょう提起した問題について誠意を持ってまず調査をしてもらいたい。捜査というとおたくではかかわりますから、まず調査をしてもらいたい。その調査の結果について私は改めて質問を続行したいと思います。きょうはあとは時間がありませんから、この問題は非常に根の深いものがあります。  委員長にお願いしますが、次の決算委員会で少なくとも次の方々を参考人として呼んで、このからくりをさらに具体的に聞きたいと、こう思うんであります。千葉県の企業庁の長ですね、それから三井不動産の江戸会長、それから同じく三井不動産の坪井社長さん、それから京成電鉄の川崎会長さん、それからオリエンタルランド株式会社の高橋政治社長さん、それから金融機関の代表である日本興業銀行の池浦頭取、この六人、これをぜひ参考人として喚問して、いま全部聞いたら知らぬ存ぜぬばかり、建設省は少しは素直に答えたけれども、あとは全部知らぬ存ぜぬでありますから、こういう方々を参考人として呼んで、具体的に聞いてみたい、こう思いますので、次回お願いしたいと、こういう要請しておきます。いかがですか。

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) 理事会で協議いたします。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、そのようにお願いします。  では、次の質問に移ります。  きょうは何か警察庁長官、衆議院の都合で来れないそうでありますから、自治大臣あるいは国家公安委員長、各局長にお願いいたします。  私は、刑事訴訟法第一条を見ますと、「刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする。」というふうにうたっています。さらに、警察法第一条の目的、第二条の責務を見てみますと、個人の権利、自由、生命、身体、財産の保護に任じ、不偏不党かつ公平中立を旨として憲法で保障する個人の権利及び自由を干渉したり、その権限を乱用することがあってはならないと、このように警察活動の基本をきちっと決めておるわけであります。この基本について、国家公安委員長、間違いありませんか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) そのとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、昨年の十月十六日、同僚の寺田議員が、同年九月二十二日午前八時四十五分、品川区上大崎四の三の十四の路上で、動力車労働組合の小谷教宣部長が複数の者に襲撃され、瀕死の重傷を負った事件について法務委員会で追及されました。政府の答弁は「私ども強力に厳正に捜査を推し進めてまいりたい、」、また「凶悪な事件ということで全力を挙げて捜査をしてまいりたい、」、このように答弁しております。また、奥野法務大臣もを全力を注がなければならない」と言っておるわけでありますが、その後の捜査の経過についてまず冒頭お答え願いたい。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) いまおっしゃいましたように、昨年九月二十二日の小谷氏被害に係る事件でございますけれども、参議院の法務委員会におきましても寺田委員からの質問があったわけでございまして、そのとおりわれわれとしましては引き続いて鋭意境在捜査を続けておるということでございます。  御承知のとおり、この件につきましては、小谷氏を襲撃したのはわれわれであるということで、革命的労働者協会の者と称する男の声で犯行を自認するような報道機関に対する電話もあったわけでございますし、また、「解放」等の機関紙でわれわれがやったというふうな記事もあるわけでございまして、そういう点も含めまして鋭意捜査中でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も勤労の前の委員長として、また、現在顧問もしております。同時に、われわれの同僚にも神奈川県会議員あるいは静岡県会議員を初め、全国約百九十名近い市会議員、県会議員をもって構成している勤労議員団がありますが、その勤労議員団の私は団長も務めておるわけであります。  ただいま警備局長が言った内ゲバ事件という形で、この問題をうやむやにされてしまうということについては、どうしても私は納得できませんので、基本的な刑事事件、こういう立場でひとつきちっと腹を据えて調査、あるいは捜査、あるいは問題解決に臨んでもらいたい、このように考えるわけでありますが、単に内ゲバ集団であるとか、革マル集団ということで、問題の本質をすりかえると、こういうことのないようにひとつ捜査の基本的姿勢についてまず見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんですが。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) いま目黒委員のお説では、内ゲバ事件については何か警察の捜査が手ぬるいといいますか、力を抜いているんじゃないかというふうな御前提での御質疑のように承ったわけでございますが、申し上げるまでもございませんけれども、内ゲバ事件、まあ現在の一つのパターンとしましては、革マル系を中心にしまして、中核系と革マル、あるいは革マル系と革労協系ということで、きわめて悲惨な事件が数多く発生いたしておりまして、統計的に見ましても、五十年以降こういったいわゆる内ゲバというふうな事件が四百二十一件発生しておりまして、その間、死者が五十六名、負傷者が八百九十一名というふうな状況でございます。  この種事件は、被害者自身も警察に実際の被害申告をしないというふうなこと、その他犯行するグループが非公然の軍事組織といいますか、組織的にきわめて秘密性の高い非公然軍事組織というものによる事犯でございまして、捜査はきわめてむずかしいわけでございますが、警察としましてはこの種事犯につきましては重大なる決意をもってそれぞれの事犯に当たっております。五十年以降、検挙百四十七件、人員にしまして九百六名という者を検挙しているわけでございますが、しかし率直に言いましてきわめて検挙率は悪いということをわれわれも考えておりまして、あらゆるこの種事犯につきましては全力を尽くして被疑者を検挙するということで全国的に督励をし、また努力しておるということでございますので、内ゲバ事件であるからといって軽いという御認識であれば、ひとつその点は改めて警察の立場も御了解願いたいと思うわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 表現が悪かったかもしれませんが、内ゲバ事件という形で問題をすりかえてみたり、あるいは対応の仕方にずれがあったり、そういうことのないようにということも含めて、まず要望をしておきます。  それで、私も関心がありますし、うちの勤労も調査をした問題についてお伺いいたします。  この事件は八時四十五分に起こり、九時三十分に犯行に使われた車が発見された。発見者は警察官でありました。発見現場は、私も長い間住んでおる勤労本部から九百メーターぐらい東に行った第一生命の駐車場でありますが、これは確認していいですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) おっしゃいました自動車の発見については仰せのとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 われわれの調べでは、この日九時十七分から十八分ころ、この駐車場を管理している第一生命の警備員が定期巡回を行って、黄色いワゴン車が置いてあるのを見たと。こことの契約車でないので、無断駐車お断りの紙を事務所に戻ってとりに行ったと。戻った事務所でちょっと雑用をしている間に警察官がどんどん駐車場に来る。何だろうと思って駐車場に戻ってみたら、九時二十九分か二十分、警官が四十名ほど集まって、これだこれだと騒いでおったと。したがって、九時三十分に警察は黄色いボンゴ車を犯行車両と特定しておるわけであります。いろいろ目撃者の方々にお会いしてお話を聞いたわけでありますが、黄色いボンゴ車を見たという人はいても、ナンバーを確認した人はいないわけであります。これは被害者の小谷君自身もナンバーなども確認しておりません。警察が発見した九時三十分の段階までに、犯人はこういう車に乗って逃げたんだという目撃者も存在していないんであります。九時十七分から十八分の間にこの車を見た第一生命の警備員の人は、外見から何ら不審な点が見られなかったと言ってわれわれに供述しているんであります。警察が犯行車と認定したのは、何を根拠にこの短時間に認定したのか、認定の根拠を聞かしてもらいたい。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 現在、車の問題でございますけれども、この事件は発生が八時四十七分でございます。この種事犯が発生いたしました際には、まあ今回の場合は一一〇番の通報によって事件を認知しているわけでございますけれども、直ちに緊急配備をすると、これは当然警察の措置としまして緊急配備をしまして、大きな網をかけまして、その間に各警察署等を動員いたしまして検問、あるいは検索を実施するわけでございます。このケースについてもそういうことで緊急配備をいたしまして、検索、検問等をやったわけでございますが、事件発生後約一時間後になりますけれども、九時四十五分ころでございますが、品川区西五反田所在の第一生命ビルの駐車場内を検索中の警察官が不審車両を一台発見しているわけでございますが、これはトヨタ・タウンエースでございまして、ワゴン型のものでございます。この種事犯は大体ワゴン型が使われるケースが経験的にも多いわけでございまして、これを発見したわけでございます。  捜査の結果、この車の中に偽造ナンバープレートがあると、まあ二枚あったようでございます。それから血痕の付着した鉄パイプ三本、これが自動車の中に遺留されておるということでございまして、そういう点から見まして、この車は犯人らの使用した車両であるというふうなことでございまして、現在もそういう観点から鋭意捜査を進めておるというふうな状況でございます。  この車両は盗まれた車両でございまして、大体盗難車両を犯行に使うというケースが多いわけでございますが、この車も実は一民間の方が駐車しておったものが盗まれた車であるというふうに現在のところわかっておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ちょっとずれがあるんですがね。私はその三十分の間に警察官が、これが犯行車だと認定した根拠は何なのかと聞いているんですよ。  さらに追及しますと、大崎警察の警備日誌によりますと、五十名もこの車の周辺に集合させながら、この犯行車と断定した黄色いボンゴ車の中をあけてみたのは、発見してから一時間も後にあけたっていうじゃありませんか。この一時間なぜほうっておいたんですか。そんなにあなたが言うことが本当であれば、発見したならすぐ中をあけてみて、それで調べたらそれなりにわかる。一時間もたった十時五十分にあけているではありませんか、警察日誌見ますと。この一時間の空間というのは一体何のためですか。発見はきわめて早い。捜査は一時間も投げておく。こんな初歩的な捜査がありますか。何でこんな一時間も投げておったんですか、これは、あんたは頭かしげているけれども、私も頭かしげておる、毎日毎日、わからなくて。予見と偏見によってやったんじゃないかと思って。大崎警察署の警察日誌を後で出してください、証拠物件に。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 私先ほど御答弁いたしましたように、この不審車両といいますか、遺留車両、これを発見したのは事件発生後約一時間後の午前九時四十五分ころ、第一生命ビルの駐車場で不審な車を見、そこに偽造ナンバープレートも二枚ある、血のついた鉄パイプも三本あると、そのほかの遺留品もあるわけでございますが、そういうことで、これは犯行に使われた車であるというふうな認定でございますが、先生のおっしゃる、その後確かにこれは一時間後に見つけているわけでございますけれども、その他いろいろのいわゆる鑑識活動、いわゆる血痕がどういうものであるかというものを含めての科学的な鑑識活動というのは、当然それから時間が後になってやられておるということでございますが、現場的な認識としては、これは犯行に使われたものであろうということは、第一生命ビルの駐車場で発見したそのときにおきまして、一応の容疑を持ったと、こういうことでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 とにかく白昼、朝八時四十五分という、勤労とかあの辺の周辺の皆さん、住民の皆さん、通勤の時間帯ですよ。勤めに来る人、勤めに行く人。その段階で公然と行われた事件でありますし、車の色、型、ナンバー、そういうものを警察に証言した人はだれもいない、われわれの調べでは。だれもいないのに、三十分後にこれがその車だということを判断した根拠がどうしても私わからない。だから、きょうはもう時間がないから、わからないということだけはっきり言っておく。  それで、一時間も投げておったということも、あなたは鑑識ということも言っておるけれども、私たちだってそういう常識ぐらいは知っている、若干の時間がかかることは。そういう鑑識が必要ならば、一分でも二分でも早くあげて中身を見て、警戒体制をとるのが当然じゃありませんか。なぜ一時間も投げておったんですか。この二つがどうしても、車にまつわる問題として私は疑問に思うから、疑問として提起をして答えは要りません。  それからもう一つ、この車はおたくの言うとおり坂戸団地の方がお持ちであります、盗まれたのは犯行前日、すなわち九月の二十一日十七時三十分でありますが、持ち主の方はエンジンキーやスペアキーは完全に当時持っておった。犯行のために外部の者が以前から作製したと思えません。警察に、おたくの方に聞きますと、万能キーであけたんだろうという答弁が返ってまいりました。ところが、メーカーに確認してみますと、万能キーではあかない車だと、こう言っておるわけでありますが、この辺の疑問は一体どういうふうにお答えくださるんですか。この盗難車の車をどうしてあけたのか。どういう捜査になっていますか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) この種、革労協の犯行と一応彼らも自認しておるような状況から見まして、彼らの手口は、やはり人の車を盗むと。盗む車も大体ワゴン型ですね、こういった車が多いわけでございまして、これは鉄パイプとかそういったものを積むに都合がいいというふうなことからもあろうと思われますけれども、そういう車を使うケースが多いわけでございます。そういう経験的ないろいろのわれわれの捜査の積み上げによりまして、この種事犯が発生したときの緊急配備の着眼点、配備をした後の捜査の着眼点というものもおのずから教養その他で浸透しておるわけでございます。  このかぎの問題につきましては、現在も鋭意捜査を継続しているところでございますが、革労協の自動車の窃盗の手口でございますけれども、どんなキーでも始動できるようにして取ったものと、こういうふうには一応認められるわけでございます。すなわち、ガラスを彼らのかぎで恐らくあけまして中に入り、キーのいわゆるシリンダー、これを抜き取りまして、それでいかなるキーでも作動できるようにして使ったのではなかろうかというふうな一応の推定でございますけれども、いずれにしましても、現在捜査中でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは、捜査の結果、後ほどまた言ってください。  それからナンバーの問題につきまして、偽造ナンバーを取りつけていましたということをこの前の十月十六日も答弁していますが、最初は熊谷ナンバーじゃなかったですか。最初は熊谷ナンバーで、いつの間にかおたくの発表が偽造ナンバー品川四五せ三〇七二、こういうナンバーに変わっているわけでありますが、新聞社などのブン屋さんの情報などによりますと、最初は熊谷ナンバーだったと、こういうふうに承っておるのですが、なぜ熊谷ナンバーを偽造ナンバーだと振りかえて発表しておるんですか。その辺の疑惑はどうなんですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) そういう偽造ナンバーで発表したということはわれわれも報告で受けておりませんけれども、この車は熊谷ナンバーでございまして、トヨタ・タウンエースのワゴン型は申請ナンバーの熊谷五五ふ四二六三、これがついておりまして、この車の中にありましたのが偽造ナンバープレート品川四五せ三〇七二というものが二枚あったということでございまして、車そのものは申請のナンバーということでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 発表に一部混乱がありますが、発見は熊谷ナンバーで発見して、車の中にあったものがいま申し上げた偽造ナンバーだと、これが正しいんですな。それは確認します。いいですかね。じゃ、いままでのちょっと一部報道は誤りということですね。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) そういう報道としましても、事実を曲げた報道はしておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 事実を曲げたか曲げないか、それはおたくが発表したんですから、正確なことを確認しました。  それから、事件現場にその後看板出しましたね、車の看板。この車の看板に二台の車が写っているわけですが、きょう写真持ってきませんが、私も確認しました。うちの勤労の組合員が、これは違うじゃないかと、こういうふうに言ったら、制服の警官がこれでいいんだと言って居直ったと。そうしたら私服の刑事がおって、同じカタログがなかったから、違った写真をとったんだから勘弁してくれということを言ったと。車の捜査するのに二つの型の車を並べて、違う見解というのはこれはどういうことなんですか、制服警官と私服の警官が違うというのは。ここにも疑惑がありますね。車を捜すのに、あんたこんなことやって車捜せますか。私も兵隊四年半行ってきていますからね、子供じゃありませんよ。これは命をかけて戦った経験があるのですが、こんなぶざまな捜査で車つかまりますか。何でこんなぶざまなことやるんですか。この疑惑どう、この疑惑は。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 看板の件につきましては、発見いたしました犯行車両につきまして、やはり幅広く国民の協力を願いまして、目撃者等につきまして呼びかけたということで、二カ所につきまして、看板を掲げたわけでございます。すなわち二十六日の午前八時半から九時三十分ころまでの間に、犯行現場でありまする周辺二カ所に二枚の立て看板を掲示しました、その立て看板に掲げました車両は、ワゴン型トヨタ・タウンエースのオレンジ色五十四年型というもののカタログによってやったものでございますが、当時一刻も早く手配の看板を掲げまして協力を得たいということで、たまたまカタログが同年式のカタログがないということで、一年新しい同じトヨタ・タウンエースの五十五年型のものを掲げたと、こういうふうな経緯でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 だから、現認するために写真を掲げておるんでしょうけれども、制服警官と私服警官の見解の違いというのはどういうことなんですかと言っているんです。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 警察官である以上、制・私服それぞれ職務のあり方その他は、執行の仕方は違いますが、本質は変わりございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうならば、制服警官も私服警官も、組合員なら組合員の尋問に対して、同じ意味の答えをするのが当然じゃないですか。何で別々の答弁をしているんですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) おっしゃるとおり、制服であろうと私服であろうと、真実は一つでございますから同じことを言うベきだと思いますが、先生のおっしゃる、どういうその違いであったのかがあれでございますが、違うというのはおかしいと私も思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは大崎警察で調べてよく指導してください。当時のことは大崎警察がよく知っていますから、大崎警察に照会してやってください。  それでは、警察の問題が出たついでに、ちょっと、こういうことがあるんですが、労働組合に対する妨害かどうか知りませんが、組合もあるいは関係者も、この問題に関心を持って、調査委員会を設けていろいろ事情聴取をやりました。関係者からも聞きました。しかし、一回目に行ったときはきわめて丁寧に教えた関係者が、二回目に、テープの内容がはっきりしないからもう一回聞きにいこうと言って、同じところに行って調べますと、どうも口が重い、なぜ口が重いんだろうといろいろあの手この手で聞いてみると、おたくの警察の方から、組合や弁護士が来たら一切答えるな、警察に連絡してくれと言われていると、こういうことを関係者が異口同音に言っているのであります。被害者は小谷君であります。被害者小谷君が問題を解決するために、いろんな事情を聞く。いわゆる知る権利も含めて、そういうものについて警察が圧力をかけるというのはどういうことなんですか。何か知られてはならない何物かがあるから、その何物かを隠すために警察は関係者に圧力をかけたんですか。この点はどうですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) この事件につきましては、現在も強盗致傷事件といたしまして鋭意捜査を続けております。大体、捜査というのは御承知のとおり、本来秘密を要するものでございますけれども、やはり事柄によりましては、捜査に関しましていろいろ一般の国民の方の支援、協力を求めるということにおきまして、その中で公表しても差し支えない面につきましては、ケースに応じまして判断して公表するということもあるわけでございますけれども、それはまさにそれぞれの事件の具体的な状況に応じて判断をしておるわけでございまして、決して警察としましては、被害者の方たちの周辺の方を含めまして、口封じをするとかいうことではございませんで、やはり捜査の秘密という観点から、それぞれ御協力をお願いするというケースもあるということを御理解願いたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は了解しませんが、たとえばこういう事件はどうなんですか。  これは去年の九月二十三日、勤労副委員長の佐藤さんという方がいます。それから法対担当関係やっている石津君、それから弁護士の三名が、小谷君は被害者でありますから、捜査の結果わかったことについて教えてくれということで、大崎警察の警備課長を訪ねていきました。そしたら、この警備課長の応対が、何しに来たんだ、そんなことならさっさと帰れと言って玄関払いを食わしてみたり、あの車は盗難車両なのですか、こういう質問に対しては、そんなことどうでもいい、答える必要がないと。そういう目的で来たんならさっさと帰れと言って玄関払いを食わしておるわけであります。戦前の特高警察ならいざ知らず、瀕死の重傷を負っておる組合の関係者が、中身を聞きに一番管轄の大崎警察の警備課長に行ったのに、こんなこと言っていいですか。これがあなたがいま言った捜査の秘密上という言葉の陰に隠れておる警察の実態じゃないですか。何が民主警察ですか。私も、二十年近く大崎に住んでいますからわかっていますよ。こういう傲慢無礼さがやっぱりこの問題の背景のどこかにあるんじゃないんですか。これをどう思いますか。これは局長じゃなくて国家公安委員長だ。警察官を管轄する国家公安委員長は、いま私が言ったような窓口の応対というのは何と心得ますか。いいですか、悪いですか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 警察官の民衆に対するところの態度につきましては、十分留意をいたしまして、非民主的な行動がないように特段に注意をしておるところでございますが、今後も御指摘の点も一つの教訓といたしまして努力をしてまいります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 事実を調査してしかるべき措置をしてもらいたい、いかがですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 先生のおっしゃるようなそういう言葉、具体的にそういう言葉であったかどうか私たちも承知いたしませんが、先ほど申し上げましたように、捜査はどだい秘密を要するという面から、被害者等の方から具体的に事件の内容につきましてどうだと聞かれた場合には、協力できない分野もあるんだということを御理解願いたいと思います。また、そういう追っ払ったというふうなことでございますけれども、その点については、実はそういうやみくもに追い払ったというふうな状況ということで私の方では報告聞いておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは、じゃ関係者を呼んで、警備課長と佐藤副委員長を呼んで、必要によったら対面聴取やりましょう。そんな、おたくにはだれも暴行やりましたなんてあんたに報告するばかはいないですよ。きわめて懇切丁寧に応対しましたと言うのが当然でしょう、何をやっておっても。私も何回かいじめられたことあるから。  じゃ角度を変えて、小谷君は仕事の都合上なかなか家へ帰らないんですよ。家へ帰らない方でありますが、去年の九月十六日午前九時ころ、大塚署員と名のる私服の方が参りまして、小谷氏の官舎の自治会長の家に来て、張り込みのため車を置かしてほしいと言ってまいりました。そして、九月の十六、十八、十九、二十、二十一、事件当日の二十二日まで張り込みを続けておりました。ところが、事件後一週間は全然張り込んでおりません。二十九日になって再び参りました。もうこれ一回きりであります。この張り込んだ車のナンバーは、大塚警察の車で、練馬四五せ七八七八であります。これは私の勝手な推理かもしれませんが、十六、十八、十九、二十、二十一、二十二と、事件の前に毎日来ておって、事件が発生したらぱたっと来なくなった。一体これはどういうことなんでしょうか。私もストライキをやって、大分池上警察の皆さんが私の家を張り込んでくれました。ありがたいと思っています、少なくとも張り込みをしようとする際には、何かが予見されて張り込むというのが捜査の常道じゃないでしょうか。だから、小谷君の官舎の近くに、五日もぶっ続けて張り込んでおったということは、小谷君の身辺に何かあるなということを予見したからこそ張り込んだんではなかろうか、私はそう大胆に推理するのであります。そうしますと、何が予見されたのか、予見されたならば、それに対するいわゆる予防の措置、あるいは守るという立場、いろんな情報を提供をする、そういうのをやっぱりやるのが警察の本来の任務じゃないでしょうか。それを放任しておったということにも一片の責任があるし、何のための張り込みであったのか、これは捜査の秘密とは言えませんよ。この件について責任ある見解を聞きたい。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 小谷教宣部長宅に対しまして警察が張り込みをしたという事実はございません。ただ、おっしゃいましたように、当時大塚署管内におきまして、空き巣ねらいの窃盗事件が頻発しておりまして、その捜査の一環としまして、隣接しておりまする豊島区の駒込地内の国鉄アパート敷地内等におきまして、大塚署の刑事課員が自動車を使いまして不審者の発見のために捜査をしておったという事実がございます。この件につきましておっしゃっておることと思います。  一般論として申しますと、極左暴力集団の各機関紙等で個人の名前を挙げまして、これをどうこうするというふうな記事等もあるわけでございますが、そういった機関紙等の記事によりましては、具体的に名前の挙げられた方の身辺を、希望の有無にかかわらずといいますか、御本人の意思にかかわらず、こちらとしてはいろいろひとつ生命の保護等のために張り込みをするというふうなケースもあるわけでございますけれども、今回のこのケースにおきまして、小谷部長の宅に張り込んだという事実はなかったということでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうするとあれですか、この私のメモに、五日の日も同じところに空き巣が入ったそうでありますが、五日にもじゃあ張り込みしたんですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 具体的に名前もわかっておりますけれども、大塚署の刑事課員でございますけれども、三人、九月十日から二十日まで常習窃盗空き巣事件捜査のために、自動車によりまして国鉄アパートの敷地内において張り込みをしているという事実がございます。また、この二十日ごろ張り込んでいる際に、ある人が来まして、何をしているのだというふうに聞かれたような場合もあるわけでございますが、その際、空き巣事件捜査のため張り込み中であるということを答えましたところが、三人の男の方が来たようでございますが、それならよろしいというふうなことで去ったような経緯もあったということの報告を受けております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 とにかく、客観的証拠物件をつかんでいるわけじゃありませんから、おたくは空き巣の張り込みだという、逃げ口上とは言いませんが、そういう言いわけもあると思うんです。ただ、私も含めて、ずいぶん勤労の組合員とか、勤労の役員とか、勤労の青年部の皆さんについて、御親切な尾行なり、不審尋問なり、何回か受けておることも、われわれも調査並びに報告で受けております。それから、後ほど申し上げる悪質な列車妨害も、春闘とかそういうときになると、必ずと言っていいぐらい悪質な列車妨害が行われていると、そういう一連の体系的な流れを見ますと、空き巣だからといって、ああそうですかと言って引っ込むわけにはいかぬ私は警察に対する不信感を持っています。でありますから、そういう不信感のないように、そういうことであるならば、たとえば、自治会長の家にちゃんと行っているんですから、空き巣事件があって張り込ませてもらいますということをなぜ自治会長にその段階できちっと言わないんですか。それを言わないで、否定された後になって、そういう言いわけをされても、私はちょっといただくわけにまいらぬ。  最後に、これもどうなんですかな、警察は。告訴告発状を大崎署に持っていきました。そうしたら、大崎署の担当官が、どうしても告訴告発状を受けつけない。なぜ受けつけないんだと言ったら、こういうことが書いてあるからだと。最近の自民党単独政権のもとで、国民に対して強権的な反動諸攻撃がかけられている。それに対して勤労が先頭になって闘っている。今度のような事件はそのような勤労に対する敵対行為、妨害行為であると、こういうことを告訴状の前段に書いたわけでありますが、これは組合の姿勢としては当然だと思うのであります。この部分がどうしても気に食わぬから告訴告発状を受けつけないと、こういうことを言っておったということなんでありますが、二時間ぐらい大崎署でやり合ったそうであります。ところが、最終的に、受けつけなければ受けつけないという証明書を書けと言ったら、証明書を書くわけにいかぬ。そんなら本庁と相談して、まあまあ気に食わない文章であるけれどもこれを受けつけましょうというやりとりがあったということを報告を受けておるわけでありますが、こういう告訴告発状の中身について、警察は一体介入する権限がどこにあるのか、その法的根拠は何なのか。私はないと思っているんですよ。それをどういうふうに受け取って、どういうふうに消化するかは、おたくのいろんな立場があるでしょう。少なくとも被害者が出す問題については、中身についてどうのこうのと言うのはちょっとね、それで私は前段、個人の自由、表現の自由ということは警察は介入しないですなということを前段で質問したら、そのとおりですと、こう言ったわけだね、質問の冒頭。なぜ介入したんですか、これは。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 告訴、告発、これは日常茶飯時大変多いわけでございまして、ただ先生もおっしゃったとおり、告訴状については警察は介入の余地がないはずだということにつきましては、私はそうは思わぬわけでございまして、やはり告訴状を受理した以上は、警察はこれを誠実に処理するということが刑訴法上でもはっきりうたわれておるわけでございますが、事件にならぬものを告訴されてもこれは困るわけでございまして、やはり告訴状の受理に当たりましては、誤記であるとか記名漏れであるとかいうことを含めまして、十分内容を警察としても検討すると、そしてこれはなるほど事件の容疑が濃いというふうなことにおいて受理するというふうなのが一般的だろうと思います。とにかく告訴状をしさいに検討するというのは、警察としても当然ではなかろうかと思います。  今回御指摘の件でございますけれども、告訴状の文の中に、最近自民党単独政権のもとで、国民に対し強権的な反動諸攻撃がかけられているなかで云々と、こういう文言があるということでございまして、これはこの強盗致傷事件という被害内容と関係ないじゃないかというふうなことで、直接事件とかかわりないじゃないかというふうなことで、いろいろお話し合いをしたということでございまして、その結果一時間ぐらい後で受理したと、こういうふうな経過と聞いておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは、おたくの方では、私はずっと聞いてみますと、やはり単なる傷害事件というだけではなくて、何か先入観念と言っちゃ語弊がありますが、内ゲバの問題であるとか、そういうサイドの問題であるとか、そういう角度からこの小谷事件をややもすれば見がちだと、まあ相手が声明している関係もあるんでしょうけれども、しかしわれわれ労働組合の立場から見ると、そういうふうに受け取るわけにはまいらぬ。やはり公然たる憲法に保障された法人格を持っておる動力車労働組合、しかも全国の新幹線も含めて乗務員の九〇%を押さえている乗務員で組織する動力車労働組合の教宣部長、それに対する攻撃でありますから、それは組合は組合としての視点からやっぱり問題を見るというのは当然だと思うんですよ、これは。したがって、内ゲバ事件なんと言うのはもってのほかであって、いわゆる動力車労働組合に対する攻撃だと、こういうふうに受けとめて物事を処すのが組合としては当然だと、この認識をあなたもきちっと持って、この問題に対する対処方をしてもらいたい。  いろんな点でまだまだ追及したいこともありますが、他の案件も二、三件ありますんで、時間が来ましたから、一応ここでやめますけれども、大崎署の対応の仕方などについても、十分に国家公安委員長の言う線に従って点検をしてもらって、そごのないように努力してもらいたいということを要望したいが、いかがですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) この種の事件につきましては当初申し上げましたとおり、きわめて凶悪なる事件であるという認識のもとで、警察としましても全力を挙げて捜査に邁進するという所存でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 次に移ります。  これは二月二十七日の私の田舎の仙台の河北新報のトップ記事ですが、この記事見ますと、二月の二十五日、ローカル線問題について自治省と運輸省の最終の詰めがありましたか。詰めがあったとすれば、その詰めの内容について教えてもらいたい。二十五日です。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 二月二十五日に合意をしたという事実はございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 どの辺まていっておったんですか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) もうずっといろいろな接触を保っておりまするので、どの段階までいっていたかということはいまはお答えもできませんですが、とにかく常時折衝しておる段階でございました。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 五十七年度末までの第一段階で、営業キロ三十キロ未満で、行きどまりになっている枝線と、輸送密度五百人未満の線を廃止すると、その線区は四十七線区、延べ千百四十五キロとする、こういう御提案はあったんですか、

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 政府委員の方から申し上げます。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 話の過程でいろいろな問題が出ておったことは事実でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 何を言っているんだ、私の言っていることは、提案があったのかどうか聞いているんだよ。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) そういう御提案もあったと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そういう御提案もですか、そういう御提案がですか、どちらですか。はっきりしてくださいよ、ごまかさないで。大事なことだから。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 先ほど大臣がお答えいたしましたように、いろいろの折衝過程がございましたので、その時点で正確にそういうことであったかどうかというのはちょっと記憶をしておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 政府委員は毎日付やっているの。弁当食って遊んでいるの。われわれだって毎日こうメモ持って、きょうは鉄監局長からこういう説明があった、あるいは国鉄の加賀山地方ローカル線担当からこういう提案があった、全部メモしていますよ。あんたのメモ見てください、二十五日のメモ。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 先ほどから申し上げておりますように、いろいろ御提案はありましたが、最終的に運輸省の政令案というものを見せていただいたのは、先週の土曜日でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、二十五日何の話したの。この情報は少なくとも自治省から漏れる情報ですよ、このローカルの問題は。運輸省などからは漏れるわけない。だから二十五日実はこういう提案があったと、あったけれども、自治省は反対だから反対だ、あるいはこうしてほしいということを言ったということを、あなた、素直に鉄監局長とやったならやった関係を言えばいいのであって、そんな隠している必要ないでしょう。私もこれ夕方またやるんだから、運輸委員会の理事会で。そんなごまかしを言ったらますますおかしくなっちゃうよ。あったならあったでいいですよ。二十五日何やったんですか。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 二十五日いろいろ話し合いをしましたけれども、その時点で合意に達したという事実はございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 二十五日どういう提案があったんですかと、あなたのメモを見てちょうだいと言って、いるんですよ。メモを見なさい、メモを。

大嶋孝自治大臣官房審議官

○政府委員(大嶋孝君) 二十五日に具体的にどういうことがあったということは、何も決めたものもございません。また、その情報は私ども自治省から漏れたものであるという事実もございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 では鉄監局長聞きますが、この営業キロ三十キロ未満の行きどまりになっている枝線、輸送密度五百人未満の線を廃止するということを決めたのは、運輸省段階でいつですか、

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) ただいまお話の平均輸送人員三十キロ、それから千人以上の密度のものというようなことで検討をしたことは、いまから二週間ぐらい前から検討はいたしております。また、それらについて関係の省にお話を申し上げましたのは、ここ一週間以内の範囲でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 鉄監局長は二十六日十二時四十分から運輸委員会の理事懇で一定の報告をしましたね。その一定の報告をわれわれは受けたわけでありますが、その際にはいまのような話は全然ありませんでした、ところが、説明を受けた前の二十六日の新聞を見ますと、運輸省と自治省がそういう話をしている。これは単に河北新報という新聞だけでなくて、共同通信関係から、相当程度確率をもって出ているんです。ですから、私たちはどちらが本当なのかわからぬと言うんです。自治省が言っていることが本当なのか、あなたが運輸委員会の理事懇で報告しているのが本当なのか、どちらが本当なのかさっぱりわからんです。わからんわからんでごまかして乗り切っていくつもりなのか。次の日の二十七日には自民党の北海道開発委員会には案外素直に本当のことを言っている。運輸委員会にはちゃらんぽらんだと。自治省には本当のことを言っている、一体首尾一貫しないで、あの手この手の多面作戦をやっているのはどういう意味なんですか。社会党とか野党を混乱させるためにやっている作戦なんですか。こういう野党関係をばかにしたような作戦というのは、自治省もけしからんし、運輸省もけしからん。ローカル線を何と思っているんだ、一体。これについて鉄監局長の見解を聞きたい。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 確かに二月の二十六日に先生を初めとした参議院の運運輸係の諸先生に経過を御報告をいたしました。その御報告の中では、具体的な路線の線数あるいはキロ程というようなものにつきましては、現在まだ未確定であり、折衝の過程でございますので、これをお話を申し上げておらなかったことは事実でございます。ただ、折衝の中身のこういう点が問題になっておりますということ、特に自治省との関係では非常な問題がありますという要点だけは落とさずにお話を申し上げたつもりでございます。そのほか関係の各省の御意見の要点をかいつまんで御報告を申し上げたつもりでございまして、決して中身を隠し立てをするというようなつもりは毛頭ございませんでした。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そんなの詭弁だよ。新聞に載っておる第四項など話したかね。第三項まで話したけれども、第四項——二段階の三十キロ未満なんということは全然話になかったじゃないか。話しなくて、ほかの官庁とか、ほかの省庁、自民党に全部やっているじゃないか。その点はどうなんですか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 第四項目のお話は、そのときにたしかいたしませんでしたが、自治省との関係で、選定手順の問題、これは政令上私どもは一回で最初のものを決めたい、自治省は次々と政令で決めたいというような御意見でございますと、その点がまだ解決を見ておりませんということは、たしかその場で御報告を申し上げたつもりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それはそれでまた運輸委員会で追及します。  自治省にお願いしますが、大臣、けさの閣僚協で決まったんですか。その際に、去年の十一月六日、運輸委員会で当時の石破自治大臣が問題点として運輸委員会に提起した第三セクターに関する問題、財政問題、バス転換にかかわるいろんな諸問題等については、そして住民の足を守るのがやはり地方自治体の任務だと、そういう意味の答弁をしておって、現在の財政、経済あるいは交付金の配付状況、こういう形態ではなかなかむずかしいと、こういうことで石破大臣の見解が表明されておったわけでありますが、閣僚協で了解されたとするならば、どういう、いま言った問題点について、裏づけについて自治大臣としては政府から何かおみやげでももらったのか、大蔵大臣からもらったのか、その点はどうなんですか。もらわないで、やるということに踏み切ったんですか。もらえたからやろうと、こうなったんですか。その辺の際どいところを、大臣から直接見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) バス転換という場合におきましても、私どもは一応民間のバス転換というふうに考えるわけです、あるいは国鉄のバス転換とか。そこで、地方自治体がこれに入るかどうかという問題は、今後の問題になるわけでありますが、地方自治体が入ります場合には、過疎地域に対しての特別の措置はありますけれども、そのほかはないわけです。財源措置はできません。この点は十分にわれわれは当局には認識をしてもらわなきゃいかぬと、こういうことでございまして、まだ財政措置をどうするかという段階までは入っておりません。原則としてこれは地方自治体は財政負担はできないと、こういう原則に立って話をしておるところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 けさ八時か九時か知りませんが、閣僚協をやっておったはずでありますが、閣僚協ではどうなりましたか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) けさの相談におきましておおむねの合音曲ができた状況でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、おおむねの合意というのは、自治省としては、国鉄、私鉄のバス転換、第三セクターについては金を出さないと、そういう前提でのおおむねの御了承ですか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 転換につきましては、三つあるわけですね、バス転換、それから第三セクター、あるいは民間の移譲と。こういう問題は、いま転換するにしましても、どういうことになるのか、それはわからぬわけでございます、これは地方の協議会において決まっていく問題でございまして、どこはバス転換なんだ、どこは第三セクターだというようなことは、まだ全然わからぬわけでございます。原則として、私先ほど申し上げましたように、そうしたことについて、地方の自治体が財政負担をするということはそれはできないことですよということだけは念を押しておるわけです。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 その転換の方針は今後やるとして、すべての場合に共通して地方自治体は財政の負担はいたしませんというだめ押しで、やるならやってくれ、そういう了解をしたと、こういうように確認していいですな。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 自治省といたしましては、これは当然のことでございまして、これによって財政負担を新たにこうむるというようなことは、特別の補助事業で過疎地域なんかのバス転換に対する一つの措置はございますですね。ああいうことは別といたしまして、新しくそうしたことをやるということについては、これは地方財政上非常に大きな問題があるわけでございまするから、そうしたことは私どもはできませんよということだけは言っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 確認いたします、あとそれにかかわる問題は運輸でまたやりますから。  それから最後に鉄道公安と警察庁にお願いしますが、これも何回か委員会で提起をしておるわけでありますが、成田空港にかかわる列車襲撃事件、それから新幹線等に対する悪質な列車妨害事件、それから北海道とか、静岡の本線上における信号に対する妨害事件、大変な案件があるのでありますが、これらの問題についても捜査はしています、がんばっていますという答弁はあるのですけれども、ちっとも具体的に前進してないし、解決してない。もしも松川事件のような事件が起きたら、それはやっぱりまた国鉄の乗務員、勤労の乗務員がやったんじゃないかというふうにすりかえられてしまう、さっきの小谷問題じゃありませんが、したがって、私は列車妨害事件については、少し本当に根性を入れて根本的にやっぱり取り組んでもらいたい。そうしないと乗務員はとても大変で乗って歩けない。あるいは一たん事故が起きれば大変な社会的な問題になるわけでありますから、松川事件、三鷹事件、皆経験済みでありますから、これについて基本的に鉄道公安の本部長の見解と、警察庁の見解を聞かしてもらいたい、こう思うのですが、いかがですか。

塩飽得郎日本国有鉄道公安本部長

○説明員(塩飽得郎君) ただいま目黒議員の御指摘のとおり、鉄道妨害につきましては、何件か発生しておりまして、鉄道の安全輸送については、きわめて重大な問題でございます。公安としましても、警察と十分連絡をとりながら、今後とも捜査を続けてまいりたいと考えておるわけでございます。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○政府委員(鈴木貞敏君) 列車妨害事件につきましては、成田の燃料輸送に限ってだけ見ましても、開港前後からいままで十四件ほど発生いたしております。そのうち検挙をみておるものもございますが、率直に言いまして検挙率はきわめて悪いというのが率直な数字でございます。しかし、おっしゃるとおり列車妨害事件の影響、悪質性ということから見まして、われわれとしましてもこういった事件については一件も残さずひとつ検挙していく、またそういう事件が起こらないように十分なる警戒、警備をしていくというふうなことで努力しているところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは国家公安委員長として、きょうは時間がありませんが、相当線路の上にブロックを置いたり、それからまくら木置いたり、山形県も同じだけれども調節板でありますな、あれを外しておいてみたり、カーブの方の外側のあれを外してみたり、きわめてやり方が知能的であり専門的であり、しかも悪質なんですよ。ですから何回か鉄道公安とか、警察の方に言っているのですが、一件といえども解決していない、悪質事故は。子供のいたずらはすぐわかる。でも本質的なものは全然解決していない。したがって、国家公安委員会としても、やっぱり列車妨害というものに対する、どういうふうにすれば一体防止できるのか、あるいは犯人が摘発できるのか、根本的に公安委員会としても考えてもらいたいと思うのですが、大臣の見解を聞いて私の質問を終わります。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) きわめて重要な問題でございまするから、国家公安委員会としまして十分検討いたします。

小山一平日本社会党

○小山一平君 先刻も目黒議員から質疑もありましたが、汚職事件や選挙違反事件が後を絶ちませんで、それが国民の大きな政治不信を招いていることはまことに遺憾なことでございます。特に、天下に有名になりましたのは千葉県でございまして、汚職と選挙違反事件が後から後から続出をして、その特異な政治風土また保守政界における利権と腐敗の構造などが浮き彫りにされてまいりました。ことしに入りますと、またまた川上紀一知事の五千万円受領事件が暴露されまして世間を驚かせています。その上、川上知事が責任をとって辞表を提出し、出直し知事選が行われるわけでありますが、そうなりますと、またまた千葉県保守政界の内部抗争は、スキャンダルの暴露合戦に発展をいたしまして、どろ沼に陥っている感があります。  それから御承知のように、公務の北海道出張に女性を同伴した問題で、議会から不信任決議を突きつけられた小金井市の星野市長の言動や、議会解散によって居座りを図ろうとしている事件など、ともに国民の注目と関心を集めています。私は、知事や市長によって引き起こされた不祥事件というのは、当該県政や市政に混乱をもたらしたり、また県民、市民に重大な迷惑をかけることになるばかりでなく、全国民の政治不信、地方自治不信を招きかねない問題でありまして、心配をしないわけにはいきません。こうした状況について、自治大臣の御感想をまずお聞かせいただきたいと思います。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) いま小山さんからお話のありました点は、地方自治体にとりましてもきわめて重要な問題でございまして、一般的に申しまするならば、地方団体の長はその身を持すること堅にして、そしていろいろな批判のないように、そうした姿勢をとるのが私は当然だろうと思っております、そういうことでない事案というものが出てまいりますと、地方自治体に対するところの不信感というものも住民の間から出てくるわけでございまするので、この点は十分に注意をしてもらいたいというふうに考えておるものでございます。まあしかし結局のところ、そういう問題も住民の選挙によってその結論が出てくるということでもございまするので、この辺はやはり住民の考え方というものもやっぱり一つの重要な要素になるんじゃなかろうかと、こう思います。

小山一平日本社会党

○小山一平君 自治大臣のおっしゃるとおりでございまして、特に日本の経済が大変な高度成長を遂げてまいりましたけれども、七〇年代に入ってさまざまな矛盾が噴出をしてまいりました、物価上昇だとか、環境破壊、資源問題、農村の崩壊、過疎過密、医療、教育の荒廃、モラルの低下、数え切れないような解決を迫られる難問が山積しているわけでございますが、これらのむずかしい問題を解決していくに当たっては、改めて地方だとか地域だとかが見直され、その個性や伝統が十分に尊重をされて、地方分権、地方自治の基盤を強固にしながら活力ある地域連帯社会を築いていかなければならない、こういうふうに考えられてきたと思います。そして、さらにそれには地方自治が重要な役割りを果たしていかなければならない、こういう考え方が地方の時代などと呼ばれるゆえんだと私は思います。    〔委員長退席、理事佐藤三吾君着席〕  こういうときに、県知事や市町村長が不祥事件を起こして、そして地方自治そのものの信頼を欠くような結果を招くということになると、とてもとても地方の時代を実際のものに築き上げるなどということはできるはずがないと私はそういう心配をいたしているわけです。大臣のおっしゃるとおり、特に自治体の最高責任者である首長は、その身辺を清潔にして、汚職だ選挙違反だなんてことは絶対にあってはならぬと私も憂慮をいたしているところでございます。  余り前置きを長くやってもいけませんから、具体的な選挙違反にかかわることについてお尋ねをしていきだいと思いますが、ここに特別のセブンスターがあります。埼玉県朝霞市源興業株式会社代表取締役渡辺源蔵、御丁寧にこことこことここと三カ所、そして一カ所だけは贈呈セブンスターと印刷してあります。専売公社にもこれお示しをいたしましたが、このたばこは何個いつ売り渡されたか、この確認をさしていただきたいと思います。    〔理事佐藤三吾君退席、委員長着席〕

森宗作日本専売公社営業本部長

○説明員(森宗作君) お答えいたします。  御質問のたばこでございますが、これは所轄でございます私どもの埼玉営業所に照会をいたしたところ、昨年の十月十二日に源興業株式会社代表取締役渡辺源蔵名というものを利用者といたしまして、企業PR用といたしまして申請がございまして、許可を行いました。その結果、昨年の十二月四日に販売店を通じまして、利用者の方に売り渡しを行っておりまして、個数は千個でございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 わかりました。私が早速まねをしようというわけじゃありませんが、参考にこの際聞いておきたいと思いますが、こういう特別のたばこを製作する場合には、この印刷などはサービスでおやりになるんですか。

森宗作日本専売公社営業本部長

○説明員(森宗作君) この特別包装たばこは、会社あるいは商店また個人の方が宣伝なり、PRというようなことに利用するために、あらかじめ公社の許可を受けまして、利用者の好みのデザインにつくりまして、特別に作製をするたばこでございます。これを申請がございまして、許可を受けました場合、このたばこそのもの、セブンスターそのものにつきましては、これは通常の販売店で販売をいたしております価格を支払うわけでございますが、このデザインにつきましては二通り一般的にはございまして、一つは、利用者の方々が御自分で好みのデザインをつくりまして、これを包装にしつらえるというものと、公社の方であらかじめ利用者の便宜のためにモデルデザインをつくっておりまして、これを御利用いただくという場合がございます。今回の件はモデルデザインを御利用いただいておりまして、これは印刷代につきましては、数量によりまして差がございますが、今回の件につきましては千個でございまして、この印刷代は一万八千五百円。これは関東地方におきます標準価格でございますが、これを印刷会社の方にお支払いをしていただくということになっております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 このたばこを注文を受けて売り渡すということ自体には問題はないわけですが、実はいま埼玉県朝霞市におきましては、市長の任期満了に伴う市長選挙が二片二十六日告示、来る八日投票で行われています。そして、この選挙に現職であった渡辺源蔵氏が立候補いたしておりますから、このたばこの主は市長候補渡辺源蔵氏その人であるわけです。  専売公社が昨年私のところには十二月十五日に売り渡したと、こう言ってきておりましたが、そこに若干の日時の開きがあるが、こんなことはそう問題ではありません。このたばこがそのままどこかに積んであるのか、あるいは広く配られたのか私にはわかりません。わかりませんが、私のところへ迷い込んでくるくらいですから、多分大ぜいの人に配られているはずだと推察できるわけですね。  そこで、これは一般論としてで結構ですが、このたばこが多数の人に、売り渡しを受けて以後、配られているとしたならば、私は当然公職選挙法違反に問われる事件であると、こういうふうに思います。自治省として、こうした場合、具体的に公職選挙法の第何条の規定によってこれは選挙違反であるというような明快な見解を示してほしいと思います。

大林勝臣自治省行政局選挙部長

○政府委員(大林勝臣君) 具体的な問題でございますけれども、一般論としてお答えをさせていただきたいと思います。御承知のように、公職選挙法では、百九十九条の二から数カ条寄付の禁止に関する条文がございます。候補者が、あるいはこれは現職を含んで候捕者と申しておりますけれども、候補者がその選挙区内に寄付をいたしますことは、いかなる名義をもってするを問わず、禁止をされておりまして、選挙に関しようが関しまいが、全面的に禁止をされておるわけであります。もっとも、親族その他政党というところに寄付をすることは除外されておりますけれども。同様に、候補者でなくても、候補者がその役職員あるいは構成員であります会社、法人その他の団体が選挙区内にある者に対しまして寄付をすることも、その場合にそういう候補者の名前を表示し、または類推されるような方法で寄付をすることもまたこれいかなる名義をもってするを問わず、つまり選挙に関しようが関しまいが、禁止をされておるところでございます。もちろん百九十九条の二以下の寄付の禁止条文は、全面禁止ということになっておるわけでありますけれども、罰則の対象という問題はまた別に考慮されておりまして、そういう寄付が当該選挙に関して行われた場合には、罰則の対象になる、こういう仕組みになっておるところでございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 当然のことだと思いますが、したがって、この候補者の名前が三カ所にも印刷をしてあるわけですから、これが本人が知ると知らないとにかかわらず、またいかなる方法、いかなる場合であるにもかかわらず、これが配られておれば完全な公職選挙法違反であると、こういうふうに確認してよろしゅうございますね。

大林勝臣自治省行政局選挙部長

○政府委員(大林勝臣君) 配られております場合にはおっしゃるとおりでございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 専売公社にちょっと酷なことをお尋ねするわけですが、ただいまも御答弁があったように、会社の宣伝用のたばことして注文を受け、これを売り渡したわけですが、まさかこれが選挙違反の物件になるなどとは予想もしなかったと思います。特に、このごろはたばこの消費が減少傾向にあって、専売公社、大分頭を痛めて、消費拡大に大変熱意を傾けているようでございますから、こうしたサービス、工夫をして努力されるということは当然ですが、しかし、一面では専売公社という公共的企業でございますから、そういう点は警戒をして、慎重に扱わなくちゃならぬ一面もあろうかと思います。いままで専売公社でこういうものを扱う場合に、これが選挙などが近い場合には、選挙違反にこれが使われて、全然知らなかったけれども、選挙違反に一役を買ったなんということになっちゃ困ると、こういう警戒というか、慎重な配慮とか、こういうようなことをやってこられておりますか。

森宗作日本専売公社営業本部長

○説明員(森宗作君) 公社におきましては、この特別包装たばこの許可に当たりましては、そのたばこが公社の公的性格から見まして、好ましくないような目的に利用されることのないこと、またデザイン等につきましても、たばこの商品としましての品位を損なうというようなことでないことというようないろいろの条件を考えた上で許可をいたしておるわけであります。特に、選挙関係につきましては、この特別包装たばこがそういった目的に使われることのないように、地方に対しまして、これまで通達をもちまして、いろいろ指導をしてまいってきておるところでございます。  ただ、今回の件でございますが、申請が五十五年十月の十三日ということでございまして、この告示日は本年の二月の二十五日というふうに聞いておりますが、告示日前五カ月ぐらいということでもございまして、申請書を受けました営業所の方で、選挙に関係があるというふうには思わなかったようでございます。また、源興業株式会社代表取締役という者が、朝霞市長であるという認識もなかったようでございますが、私どもとしましては、こういったたばこについていろいろの御指摘を受けることのないように、許可に当たりましてはさらに慎重を期す各ように指導をしてまいりたいと考える次第でございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 それでは、ただいま自治省からこのたばこについての見解が明確にされました。恐らく、警察当局は、いつでもそうですが、今回の朝霞市長選でも、選挙違反に対しては万全な態勢をとっていられると思いますが、このたばこのことを知っておられますか。あるいはまた、このことで調査をされたことがありますか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 初めに、いまお話のございましたように、朝霞の市長選挙につきましてはかなり過熱した状況があるわけでございます。埼玉県警といたしましては、従来と同様、厳正公平、不偏不党の立場で事案の処理をいたし、犯罪の違法行為の防止に努めているわけでございますが、すでに、双方につきまして、文書違反あるいは寄付の禁止行為の疑いのあるケース、あるいは買収の容疑の事案等によってそれぞれ相当の警告をして、過熱の防止並びに違反の防止に努めておるところでございます。  ただいまたばこの件についてお話があったわけでございますが、なるほど、自治省の選挙部長のお答えのように、この問題につきましては買収の容疑、あるいは後援団体の寄付、あるいは公職の候補者の、あるいはなろうとする者の寄付行為の禁止の違反、あるいは事前であれば、投票を得る目的であればこれは事前運動の違反だとか、いろんな罰則が一応動いてまいるような形にはなっておるわけでございます。しかしながら、私どもといたしましては、そういう事実に基づきまして、これは証拠に基づいて事実を確定をしてまいらなきゃならぬ、こういうことでございます。ただいま、先ほど自治省の選挙部長の話にもありましたように、罰則が動いていきますのは、これは選挙に関しという立証ができまして、初めて罰則が動いてまいる、こういうことでございます。したがいまして、この事実につきましては、埼玉県警としても、これはそれなりの関心を持って対処をしておるわけでございます。  私どものいままでの把握しておることをごく簡単に申し上げますと、ただいま専売公社の話がありましたように、大体一千個程度やられておる、それで、これはなお、専売公社の方から御説明なかったようでございますが、もう数年前から何か年末年始のごろにかけて、やはり自宅の御商売をされているようですが、そうしたところに来る方に例年やられておるということもあるようでございます。そういうことも踏まえまして、当該行為がやっぱり投票を得、得しめる目的であったか、あるいは当該選挙に関してやったものであったかどうか、そういうことにつきましては、私どもは慎重に事実関係を見きわめた上、適切に対処してまいりたい、こういうふうに考えております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 現に、このたばこの問題は御承知ですか、きょう初めてですか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) ただいま御説明の中に若干触れたと思いますが、警察としては一応、これは全貌は承知いたしておりませんが、そういう事実があったということについては、若干の情報は持っております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 これ勘ぐりますと、大体選挙にかかわりなく、御丁寧に三カ所にも代表取締役の社長名を印刷するなんということはこれはないですよ。これ警察はまさかそんなこと予測して言うわけにもいきますまいけれども、私どものように年じゅう選挙で苦労している者から見ると、これは御丁寧に、売り込みの熱烈な思いがここでありありと読み取れるわけです。そうして、大体これがどういうことになっているか私は存じませんが、これだけということも少ないんです。何かほかの折りの上へこうつけて、折りのところに名前を刷るわけにはいきませんから、何かほかの物品のところにこれを添えて配るというようなことがよくあり得ることだ、私どもそう見ているわけです。したがって、警察の方でもこのことについて、すでに承知をして、この問題にかかわる調査なり、捜査なりをやっていらっしゃるというわけですから、ぜひとも徹底的な捜査をしていただきたい。これ、だれが市長になりましても、後になってああ、あの人はああいうたちの悪い、違反までして当選したんだなどということになれば、さっきも自治大臣と私の間で意見を交わしたように、地方自治そのものに対しても、今後のわが国の大事な国家基盤をつくり上げていくという任務の上からも、これゆゆしい問題になるわけです。そういうわけですから、警察当局といたしましては、たかだかたばこ一個ではないかというようなことでなしに、この際具体的にここにあるんですから、さっぱりわからなかったといったような結果にならないように取り組んでいただかなきゃならぬと思います。よろしゅうございますか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 私ども事実に基づきまして、それを証拠によって確定してまいる、こういうことでございまして、したがいまして、そのたばこの配られた時期、場所、方法、その趣旨、そういうものを総合的に判断をいたしまして、事実の認定をいたしまして、刑罰法令に触れる行為であれば、当然それなりに対処してまいる、こういうことでございます。なお、私どもといたしましては、この問題も含めまして、他の諸般の違反についてと同様の立場で処理をしてまいりたい、こういうふうに考えております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 ちょっとおかしいんじゃないですか。自治省の法律解釈からいけば、いかなる趣旨をもってしても違反であると言っているんでしょう。あなた、いや、これは選挙などという考えでなしに、日ごろお世話になっているお客さんに差し上げたんだと言えば、これは違反にならないかもしれないというふうにとれるようないまお答えですが。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 自治省の選挙部長は法律解釈を申し上げたわけでございます。私は事実認定を踏まえて事柄を処理する責任のある立場でございますから、したがいまして、事実を踏まえ、証拠を確保し、厳正に対処してまいる、こういうことでございまして、法律的な解釈は全く同様でございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 もちろん法律解釈と皆さんのあれは違うんですけれども、それは確たる証拠に基づいて厳正におやりになるということはあたりまえですが、法律解釈で違反であると明確であれば、その具体的事実が掌握できなきゃ別ですが、できれば、いかなる言いわけ、趣旨、方法であっても選挙違反事件である、私はそういうふうに考えますが、違いますか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 端的な例で申し上げますと、たとえば買収になりますと、金品の授受が行われただけでは買収にならぬわけでございまして、やはりそれに投票を得、得しめ、または得しめない目的というものが当該証拠上確保できる、そういうことになりまして初めてこれは買収罪が成立していく、それと同様でございまして、そういうたばこの配られた事実はなるほどある、その数は千個である、時期的には年末から年始にかけての時期である、そういうことになってまいりますと、状況としてはこれはだんだん黒い状況になるわけでございますが、しかし私どもは、これはやはりあくまでも諸般の証拠を確保した上でその事実を認定し、そして検察官に送り、起訴をして有罪の判決を受けていく、そういう手続を踏んでまいるわけでございますから、そういう事実を、きちんと私どもの方で証拠を集めて、そうしてそういう方向で厳正公平に処理をいたします、こういうことを申し上げているわけでございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 どうもひっかかるんですね。あなたの答弁聞いていると、年末年始である、例年こうしたこともまんざらないわけではない、そういうことであれば、この公職選挙法百九十九条の五に、あるいはこの総体の中に明らかにされているように、だれがどういう方法、あるいは目的であろうとも、こうしたものは違反であると、こう言っているわけですから、そのことだけは確認しておいてもらわなくちゃ困るんです、

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) ただいまの御指摘の場合は、これは選挙に関するということを立証しなければ、選挙に際し、選挙に関する事項を動機としてなされたということを証明いたしていきませんと、罰則は動いてまいらないと、こういうことになっておるわけでございます。したがいまして、先ほどその趣旨のことを自治省の選挙部長も付言したというふうに理解しております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 くどいようですがね、どういう場合でも、候補者たる人名を明記した物品というものはいけないと、こう書いてあるんですよ。それじゃあなた、自分の候補者の名前を印刷して、これは決して選挙のためではありません、新年のごあいさつでございます、お歳暮の一種でございますと言えばいいですか。そういう趣旨で逃げられないように、この法律というものはこうした候捕者名を印刷したような物品を、いかなる方法をもってしても配布をすれば違反ですよ、こういうふうにここに具体的に明記してあるわけですね。どうですか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 大変これ、先生こういう条文を読んで申し上げて申しわけないんですが、公職選挙法の二百四十九条の二、これは百九十九条の二の第一項、第二項のこの罰則が動いてまいっておるわけでございますが、ここには「第百九十九条の二第一項及び第二項の規定に違反して当該選挙に関し寄附をした者は、一年以下の禁錮又は十万円以下の罰金に処する」と、こういうことになっておりまして、選挙に関するということを、私どもこれは立証してまいりませんと、この罰則が動いてまいらない、こういうことになっておるわけでございます。一応百九十九条の二では、法律違反をすると、いかなる名義をしてもしちゃいかぬと押さえておきながら、罰則を動かしていく場合には、こういう規定があるわけでございまして、私どもは罰則を動かしていくという仕事をしておるわけでございますから、したがって、その間のやっぱり証拠を集めてやっていかなきゃならぬと、こういうことを言っておるわけでございます。  さらに、おわかりのことだと思いますが、私は決してこの問題について腰を引いてお答えを申し上げている趣旨ではございません。初めに申し上げましたように、埼玉県警としてもこの問題については十分関心を持ってやっぱり対処して、それなりの関係者からの事情の聴取なり、何なりはしておりますが、ただいまの段階で直ちにこれが公職選挙法の違反の罰則が動いていくという立場から、私どもが対処し得るかどうかについては、まだまだいろんな諸般の関係を把握した上でなければ答えは出ないと、こういうことで申し上げているわけでございます。

小山一平日本社会党

○小山一平君 どうも歯切れが大変悪くて、選挙って、候補者の名前を刷ったものをそこらへ配るということは、これはもう選挙だからやるんですよ。選挙でないときにこんなことやる者はないですよ。それをあなたの答弁を聞いていると、選挙ということにかかわらなければ、たとえばそれじゃ、これは新年のごあいさつですと言えば、これは許されるかもしれないような歯切れの悪い御答弁だから、私はいまくどくどと同じことを繰り返しておるわけですね。  いずれにいたしましても、県警でもこのことについてすでに承知をして、そして具体的な調査、あるいは捜査を進めていらっしゃると、こういうことでございますから、私はさっきも申し上げたように、知事なり、市町村長などは、特に日ごろの身の潔白はもとより、選挙などに当たっても、違反などの手段を用いることのないように、きれいな選挙を闘い抜いてもらわなきゃ困ると、こういう立場から、こういうものをあいまいにしないで、しっかりやってほしいと、こういう御注文を申し上げているわけです。よろしゅうございますか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 御質問の御趣旨よく承知いたしました。

小山一平日本社会党

○小山一平君 まだちょっと時間ありますから、自治大臣に第二臨調の問題で一、二お尋ねさしていただきたいと思いますが、自治大臣は、第二臨調の調査の課題を設定するに当たって、地方制度調査会との関係、それからまた地方自治の中に第二臨調が足を踏み込んで、不当な介入をするようなことがあってはならない、こういうお立場だろうと思いますが、そういう点を毅然として主張されてこられたように新聞なぞを通じて見ております。心から敬意を表しておきたいと思うわけですが、結局どういうことにいまなったんですかね。第二臨調では国と地方との間の基本的なあり方を確立するとかなんて大分言い立てておったんですが、大臣のおっしゃるように、この第二臨調では、地方自治にかかわる問題については、調査項目の中へ加えないと、こういうことになったわけですか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 調査項目に入る、入らないは別といたしまして、今度の第二臨調は国の制度、あるいは行政改革に関することを審議すると、こういうことになっておるわけですが、御承知のとおりに、国と地方との関係というものはいろんな絡み合いがあるわけでございます。したがいまして、その限度においては第二臨調におきましても論議されるのは当然だろうと思います。しかし、それが波及いたしまして、地方固有の問題にまで波及することはいろいろ問題があるだろうと私は考えております。この辺は大変デリケートな問題だと思います。ちょうど地方制度調査会の会長林さんが第二臨調にも委員として入っておりまするので、項目がどうということのほかに、いろいろな第二臨調において論議が行われる中におきまして、この辺の調整と申しますか、その点については、地方制度調査会の会長の意見もあるだろうと思いまするので、その辺は調整がとれているんじゃなかろうかと、こう思っておるわけでございます。たてまえといたしましては、本当に地方固有の問題については、これは第二臨調の答申内ではないと、しかしながら国と地方団体、地方との関係においては、非常な絡み合いがありまするので、論議の中におきましてはそういう問題も論議されることは私はあり得るだろうと、こんなふうに考えております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 当然私も、たとえば国の事務を地方に移譲するとか、そういう絡みもありますから、そういうことは当然ですが、地方制度調査会設置法の第一条というのはちゃんといいことを明記しているんですね、「日本国憲法の基本理念を十分に具現するように現行地方制度に全般的な検討を加えることを目的とする。」と。こういうことですから、おっしゃるように、地方公共団体の組織、運営という、この固有の基本問題を犯すようなことがあってはならないと、こういうお考えで、自治省としても今度の第二臨調の作業などにかかわっていくと、こういうことに解してよろしゅうございますか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) おおむねそういう考え方で私どもは進めていきたいと、こう思っております。途中の審議の過程においてはいろいろ問題は出てくるだろうと思いますけれども、基本的にはそういう考え方で対応していきたいと思っております。

小山一平日本社会党

○小山一平君 まあ地方自治のりっぱな先輩が自治大臣ですから、私どもは大いに信頼をしておりますが、大いに改革、改善を図ることは当然ですけれども、ぜひともこの地方自治は、そうでなくもこのごろは侵害されて悲鳴を上げているわけですから、地方自治を強化発展をさせるというひとつお立場で、この問題についての自治大臣の御努力をお願いをいたしておきます。  以上です。

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時三十二分休憩      —————・—————    午後一時三十三分開会

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、昭和五十二年度決算外二件を議題とし、自治省、警察庁及び公営企業金融公庫の決算についての審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 私は、きょうは補助金の問題を初め、最近のビルの火災や、あるいはマンションの防犯の問題等含めまして質問をしたいと思っております。  大まかに分けまして三点質問したいと思っております。  まず第一点は、最近のビルの火災、あるいは防犯に関する問題。それからもう一つは補助金のあり方の問題です。それから三つ目には暴走族の問題。この三点について質問をしたいと思っております。  そこで初めに、最近住宅も相当いろんな面で高層化してまいりまして、ビルの管理という問題が大きな問題になっているわけでございますけれども、最近のビルの火災、特に住宅も含めましてでございますが、火災の発生状況について、消防庁の方からその実情を初めに御報告いただきたいと思います。

近藤隆之消防庁長官

○政府委員(近藤隆之君) 最近の火災の発生状況でございますが、このところ毎年六万件から七万件というところで発生件数は推移いたしております。そのうちの七割程度というのが建物火災ということになっておりまして、その建物火災の中のビルのウエートというのが最近相当ふえてきておる。したがいまして、このビル火災に対する対応策というのが、私ども消防にとりましては一つの大きな問題となっております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 警察の方にもお伺いしておきたいんですが、いわゆる犯罪ですね。特に高層ビル等を含めまして、マンションも含めまして、いわゆるそういうようなビルの犯罪の傾向、これは最近どういうふうになっておりますでしょうか。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) ビル、マンションなどの中高層建造物におきます犯罪の発生状況でございますけれども、窃盗事犯は、昭和五十四年で十一万六千百十二件でございます。昨年昭和五十五年で十二万五十件で、対前年比三・三%の増というような状況でございます。また、強盗事件については、昭和五十四年が二百二十六件でございます。昨年昭和五十五年が二百四十五件で、対前年比八・四%の増というような状況になっております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 警察の方にもう一回詳しくお伺いしたいんですが、特にこのビルの事件ですけれども、いまの御報告によりましても、窃盗事件が非常に多いようでございますが、これは大体どういうふうな傾向にあるんでしょうかね。事犯としてはたとえばどういうふうな、ビルの各部屋に侵入して、窃盗ですから物を盗んでいくんでしょうけれども、この盗み方というのがいろいろあると思うんですけれども、具体的にはどういうふうな犯罪が多いんですか。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) 窃盗の態様、先生御案内のとおり、まあいろいろございます。私ども、侵入窃盗とそれから非侵入窃盗それから乗物盗という三つのカテゴリーに分けておるわけでございますけれども、中高層建築物につきましては、侵入窃盗、非侵入窃盗というような態様になろうかと思います。このうち侵入——窃盗いわゆる中へ入っていって、そして財物を窃取するという事犯でございますけれども、五十五年で見ますと二万五千四百十六件というような形でございます。それから、非侵入窃盗がこれに対して九万四千六百三十四件というような状況になっております。まあ悪性の強さ、どちらも問題があるわけでございますけれども、やはり侵入窃盗ということで、合いかぎを使うとか、あるいはかぎを壊して、あるいは窓ガラスを破壊して中へ入って、そしていろんな物を盗むというようなことでございまして、たまたま管理人とか、いわゆる警備員がいた場合には、強盗事件に転化するような問題のある事犯でございます。それから、やはり中高層建造物の特有の問題だと思いますけれども、共用部分というのが多いわけでございます。ホールそれからエレベーター、あるいは各階にあります廊下ですね、こういったものが比較的自由に入れる。そこで、いろいろな形で窃盗が行われるというようなことでございます。そして、実に残念なことでございますけれども、こういった窃盗事件につきましては、増加の傾向にあるということでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 それでは、特に私はきょうはいまの御報告の中の侵入事犯ですね、この問題についてこれからもうちょっと詰めますけれども、消防庁の方ですね、先ほどございました六万件から七万件の火災の中でも建物が七割と、それでその中でも今度はビルが最近ふえてきていると、こういう御報告でございましたが、特に、このビルの火災、最近非常にビルの火災等で人命を落とすという事件も多いわけでございますが、特にこの命にかかわる事故というのが最近どういうふうな状況にあるのか、これをちょっと御報告いただきたいと思います。

近藤隆之消防庁長官

○政府委員(近藤隆之君) 火災によるところの死者の数というのは、一昨年二千名を超えました。昨年が約千九百名、次第に伸びて二千名程度で頭打ちしておるというのが現況でございます。ただ、このところふえてきておりますのが放火自殺によるものがふえてきておりまして、それ以外の死者ということになりますと、千二、三百人をずっと横ばいしておるという状況でございます。ただ、その中で私ども特に注意しておりますのが、火事による、火による死者というよりも、煙に巻かれて死ぬという方々がふえてきておりまして、その千二、三百人のうちの約四割というのが、年度によって若干の違いがありますが、約四割は煙に巻かれて死ぬということでございます。これらはほとんどが中高層ビルにおける最近のビルの構造上からこういうふうな事態が起きておるわけでございまして、煙対策につきまして、私ども本格的に取り組まなければならない時期であると思っております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そこで、これはまず消防庁の方にお伺いをしたいんですが、特に最近ビル、マンションがふえてまいりまして、特に普通のマンションでも最近は管理人さんを置いて、いわゆるマンションの管理、あるいはビルの管理をするところもあるようであります。また、最近それ以外にも、ガードマンをきちっと設置して、ビルの管理をしているところが多くなってまいっております。そこで前から問題になっていたんですけれども、そういうふうな管理人や、そういう人たちに対しては、消防庁は何か具体的な指導をしていらっしゃるのかどうか。防火上の問題というのはいっぱいいろいろあると思うんですが、そこら辺のところは何かそういう管理人とか、そういうビルの管理者に対しての指導、これはどういうふうになっていらっしゃるのでしょうか、

近藤隆之消防庁長官

○政府委員(近藤隆之君) 入居者五十人以上のビル、マンション等につきましては、これは防火管理者を置くことを消防法上義務づけております。そのほか雑居ビル等につきましても、一定以上のものにつきましては、やはり消防法上の設置義務がございます。その防火管理者というのは、政令及び規則で詳細に定めておりますけれども、一定の資格がある者について、これを任命することになっておりまして、その任命の前提といたしまして、消防庁の方でその資格を得させるための講習を行っております。ただ御承知のように、この前のあの栃木県の川治の事故でも明らかなように、まだ防火管理者を選任していないビルが相当数あるわけでございまして、これにつきましては明らかに消防法違反でございますので、査察等を通じて、その設置を慫慂しておるところでございます。  なお、防火管理者を置くような対象物につきましては、消防計画というのをつくりまして、火事が出た場合にはどうするかということをその中で詳細に決めておりまして、防火管理者がその中に住んでおる人々を対象に、一年に二回防火訓練を行うとかいうような一定の義務づけを行っております。それ以外のビル、マンションにつきましても、これは法律上の義務づけはございませんけれども、アパートだとか、マンションとかいう、こういうような種類のものにつきましては、幾つかの個人家庭が一つの建物の中におるというような形でございまして、防災上非常に問題があるところでございますので、春秋の火災予防運動等を通じまして、消防本部といたしましては、防火に対する心構えを、そのビルの実質上の責任者等を通じて強く指導しておるところでございます。  ただ、それ以外に、基本的にはやはりビル、マンション等にお住まいの方々が、やはり防災意識を身につけていただくということが必要であると、そういう観点から、私ども奥さん方に対しての婦人防火クラブの結成、子供たちを通じて防災意識を向上させようという意味で、小学校の高学年、中学生を対象とする少年消防クラブの結成、それから最近特に地震等に関心の強い地方で非常に活発になってきたわけでございますけれども、地域ぐるみの防災体制の確立ということで、町内会単位に、あるいは学校単位におけるところの自主防災組織の結成、そういったものを通じまして、消防職員あるいは消防団員が指導者になりまして、防災意識の徹底を図っておるところでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 大体わかりました。  そこで私、先日ビルやマンションの管理人さんにお会いをいたしまして、いろいろとお話をお伺いしました。そこで、きょうは一つだけ時間の関係でお伺いをしておきたいと思います。  それは、特にビルやマンションの屋上のかぎの問題ですね。これは前々から何回か問題になっているわけでございますけれども、消防庁としてはこの屋上のかぎについて、管理人さんの話によると、内側からはだれでも簡単にあけられるようにしておくようにと、そういうふうな指導をしていると、そういうふうにかぎはかけないようにということで指導が行われているし、私たちもそういうふうに聞いていると、こういうふうにお伺いしたんですがね、これはこのとおりなんですか。

近藤隆之消防庁長官

○政府委員(近藤隆之君) 建物の構造によりまして、いろいろ違っておりますので、私どもの方としては防火管理者を置くような防火対象物につきましては、先ほども申しましたところの防火計画の中におきまして、具体的にどうするかということをそれぞれ規定することにいたしております。したがいまして、御指摘のような建物につきましては、恐らくそのかぎというのは、御指摘のように内からあけれるようにしておると思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そこでこれは警察ですけれどもね、先ほどの防犯の事例でもわかりますように、いろいろな問題があるんでしょうけれども、やっぱり同じ管理人さんですけれども、警察の方では屋上のかぎはかけておいてくれと、こういうふうに指導をしていると、こういうふうに現場の皆さんがおっしゃっているわけです。これは大体そういうふうな方向でございますか。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) 問題になっています中高層建築物の構造というのですか、それによって、総合的に判断しなきゃならないと思いますので、一概には申し上げられないと、こう思うわけです。ただ、最近の侵入窃盗の態様から見まして、いろいろなケースがあるわけでございます。やはり隣のビルの屋上を伝わって入ってくるというような場合もありますので、そういった観点から屋上へ通ずるドアのかぎをかけておくようにというような指導が行われているのではないかと、こう思いますけれども、ただ防火対策上の面から見ますと、若干の問題があると思いますけれども、個々の事例につきましては、それぞれの立場でよく連携をとって対処してまいりたい、こう思っております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 ここでえらいものわかりのいいことを部長はおっしゃっていますけれども、実際現場では非常にこれは困っているわけですよね。管理人さんが非常に気を使いまして、消防署が来たというと、ばっと上に上がってあけに行く、お巡りさんが来たというと、さっとかけに行く、本当に困っているわけですよ。この問題はここできちっとしておかないといけない問題でもありますし、いま部長がおっしゃるように、個々の事態に応じて、そのビルの屋上のかぎをあけておくべきなのか、閉めておくべきなのかと、そういうふうな判断は一体どこでするのか、実際これは相談を受けて私も困っているわけでございまして、きょうは幸い自治大臣と消防庁長官と皆三人おそろいでございますので、これはやっぱり何かどこかで相談して結論を出しておいていただかんと、私自身も相談を受けて、これは本当に消防上人命にかかわるからこれはまずいと、それもわかりますし、最近侵入犯が多いし、屋上からなわたらして十階、十二階の部屋にどろぼうが入ってきて、最近そういうのがふえて困っておると、それは警察の立場もわからぬではありませんので、実際管理する立場では非常に困るわけです。これは実際そういうふうな話し合い、たとえば裁断するところはどこかあるのか、これは消防庁、実際管理をされている管理人さんや、マンションのそういう人たちは、現場におりまして非常に困っているわけですね。こういうことをどういうふうに解決をしていくのか。いま警察庁の方からおっしゃいましたように、その現場の実情に応じてということであれば、それはそれでいいわけです。そういうふうな現場の実情に応じて、このビルはこうする、このビルはこうするという判断がきちっとできるなら、それはそれでいいわけです。ところが実情はそうなっていないということです。そういうことでございますので、これは消防庁並びに警察庁、きょう大臣もいらっしゃいますから、この問題どういうふうにするか、一遍それぞれ御答弁いただきたいと思います。

近藤隆之消防庁長官

○政府委員(近藤隆之君) 消防の方につきましては、先ほど申し上げましたように、建物の構造というのは皆それぞれ特色があって違うものですから、一たん事ある場合に避難しやすいようにということで、消防計画の中へその場合にどうするかということを書き込んでおくということでございます。いま具体的な問題についての御指摘でございますけれども、そういうように警察と消防とで食い違いがないように、その建物についてどうすれば一番いいのかということは、やはり管理者と第一線の消防署、それから警察署、そういったところで話し合って決定すべきことではないかと思います。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) 防犯的な立場からも同じことが言えるかと思います。やはり個々の中高層建築物につきまして、どのように対処したらいいかといったことに関して、管理者の方と、それから第一線の消防署、それから警察署のそれぞれの責任者がいろいろ協議して、そして決めるべき問題ではなかろうかと、こう思うわけでございます。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 実際問題として、管理者も非常に困る問題だろうと思います。それで、一般的にどうするというわけにもいかぬので、やはりビルビルごとに方針を決めて、そして、それで両方がいいとこういうことにしておかないとやっぱり困るんじゃないかと思いますので、それはどういう方法をとりますか、警察の方とそれから消防の方とひとつよく相談をいたしまして、具体的に支持するような方向を何とか見出したいと、こんなふうに思っているところでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 ただいまの答弁で結構なんですけれども、大臣、そういうふうに食い違った場合にどうするかということだけはっきりしておいてもらえばね。たとえば、食い違った場合には所轄の消防署へ届け出て、そこで処理をするとか、消防が警察とするとか、たとえば警察に届け出るとか、どこかできちっと相談して、閉めとくなり、あけとくなり、そこら辺のところはきちっとどちらかにしておかないと、管理の上からも実際問題小手先でごまかすという、たとえば消防署が来たときにはあけに行き、警察が来たら閉めに行くなんという、そんなことを一々やっているんじゃどうしようもないんでね。こんな問題は少なくともよく実情をどういうふうにそういう場合するか、これは防犯の上かもも、あるいは防火という面からも大事な問題ですし、ぜひ解決の方向へ取り組んでいただきたいと思います。先ほどの大臣の答弁で結構です。  それでは次に補助金の問題についてお伺いをしたいと思います。  それでは初めに会計検査院にお伺いをいたします。  特に昭和五十四年度の決算報告では、もう先般私たちの決算委員会で審議をいたしておりますように、特に電電公社の不正経理の問題が大きなテーマとなりまして、当時指摘されました架空の旅費三億八千万、それから架空の会議費九億四千五百万、それから職員給与の支出及び決算処理の不当というのが百八十四億等合計で百九十七億七千七百八十七万円という指摘があったわけでございますけれども、これとは別に最近の大きな問題といたしまして、補助金のあり方ということできょうは質問したいと思っているわけであります。  そこで、特に建設省、それから農林省等にまたがる今回の指摘金額等は、指摘の内容、実情ですね、概略で結構でございますから、どういうふうになっていらっしゃるのか、ちょっと御報告をいただければと思います。

肥後昭一会計検査院事務総局第三局長

○説明員(肥後昭一君) お答え申し上げます。  五十四年度の決算検査報告におきまして補助金の指摘をしましたのは、建設省関係で十八件、農林省関係で十七件でございます。  その大要は、農林省関係は事業目的が十分達せられていない、すなわち購入した機械等が十分に利用されていないとか、それから建物とか、工事の実際の金が水増しされているとか、そういう事例でございます。  それから建設省関係では、工事の設計、積算が過大であったり、それから工事をやった、事業をやったことにして、補助金を受領していながら実際はまだ検査当時やっていない、そういう事例が多うございます。  それから、両省にまたがりますものとしまして、当然年度内にできない事業については、これは繰り越ししなきゃならないわけですが、これは地方自治法でも、国の場合でも両方繰り越ししなきゃならないわけですが、そういうことをやらずに事業が完了したこととして、補助金の金額を受け取っておいて、ずっと事業がおくれたままになっている、そういう事例を両省において指摘しまして、これを処置要求いたしております。こういう状況でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 ただいま件数でおっしゃいましたが、指摘金額の方で言うとどの程度になりますか。

肥後昭一会計検査院事務総局第三局長

○説明員(肥後昭一君) 農林省関係は、指摘は国庫補助金が、公共事業が二千八百三十六万三千七百六十二円、それから農林省の公共事業以外のものが三千六百十九万二百七十四円、それから建設省は一億九千百五十五万五千二十八円、これが不当事項でございます。それから処置要求しましたものは、これはちょっと金額的にはっきりどれが不適切であるという金額は出にくい問題でございますが、批難の対象としましたものは、農林省が補助金で五十二年度三百七十億円、五十四年度四十五億円、それから建設省は両年度で三千七百億円、この工事が批難の対象になっております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 批難の対象というところまで入れますと、両省合わせますと四千億というような大変な金額であります。  そこで私は、この昭和五十四年度の中の特に問題点を二つだけ具体的に御報告をいただきたいと思うのであります。  特に、工事を実施していないのに完了したとして補助金を全額受ける、こういう事犯が全部で三件あったというふうにこの検査報告の中ではございますが、特にその中で岐阜県の事例と、それから高知市の事例ですね、これは大体どういうことなのか、一遍ちょっと具体的にお伺いをしたいと思います。

肥後昭一会計検査院事務総局第三局長

○説明員(肥後昭一君) お答えいたします。  それでは、まず岐阜県の事例から申し上げます。  岐阜県の事例は、岐阜県大野町地内に岐阜県が県道の改良に必要な土地の取得及びその上にある物件等の移転補償を行ったものでございますが、五十一年度に四百二十六平米、五十二年度に三千二百六十八平米、五十三年度に四千七百四十一平米、計八千四百四十五平米、事業費で三千七百七十万三千円、これをそれぞれその年度内に完了したこととして補助金を受領していたものでございます。しかし、五十五年一月に県の検査をわれわれが行った際に、当該道路を検査しましたところ、実際に完了していましたのは各年度ともその一部分だけでございまして、計千四百十七平米、千三百七十四万五千二百六十二円を実施していたにすぎず、残りの七千二十七平米、二千三百九十五万七千円、これは事業を全く実施しておりませんでした。そして、これに対応する事業費、要するに二千三百九十五万七千円でございますが、これは所在の大野町の役場の課長の個人名義で預金していたと、そういう事例でございます。  次に、高知市について申し上げます。  これは、高知市が五十三、五十四両年度に下水処理場を建設しようとする事業のうちの五十二年度分でございますが、五十三年度に事業費六億三千五百万円で事業を実施したとして、国庫補助金一億四千百二十四万円を受領していたものでございますが、実際には、この事業は地元住民の反対のために五十三年度内には全く着工さえもしていなかったものでございまして、五十四年十二月の会計実施検査当時、なお着工の見込みも立っておりませんでした。そして、国庫補助金を含むこの六億三千五百万円につきましては、市の予算とは別に、市の部長名義で銀行預金として保管していたと、こういう事例でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 これは片方は市の課長さんの名義で預金をすると、それで片方の方は市の部長さんの個人名義で預金をしていたと、そういうことなんですけれども、これは具体的に言いますと、特に補助金の問題につきましては、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律という法律もあるわけでございますが、こういう法律のどういう点に違反をしているのか、これはちょっと一遍具体的に条文等をおっしゃっていただけませんでしょうか。

肥後昭一会計検査院事務総局第三局長

○説明員(肥後昭一君) 補助金適正化法自体は補助金を適正に執行させるための法律でございまして、こういう事案はその法律の趣旨そのものに違反していると、そういうふうに考えるわけでございますが、具体的に条文としましては、まず第三条第二項、ここでは法例の定めに従って補助事業を誠実に行うと、そういうふうな規定がございます。いまの事例はこの状況に従って誠実にやっていると、そういうふうには思われないものでございます。  また、法第十一条第一項におきましては、補助事業者は、法令の定めと補助金の交付の決定に付された各省の条件、これに従って善良な管理者の注意をもって事業を遂行すべき義務を課せられているわけでございますが、これも行っていないと、そういうふうに考えております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そこで、ただいま検査院の方からも具体的に指摘があったわけでございますが、これはいろんな問題があると私は思っております。そこで、具体的な問題といたしまして、ただいま二つ御報告ございましたので、この岐阜県の事例と、それから特に高知県の事例について、どうしてこういうことになったのか、具体的に御説明をお願いしたいと思います。

杉岡浩建設大臣官房会計課長

○政府委員(杉岡浩君) ただいま二つの事案につきまして、内容は会計検査院の方から御報告されたとおりでございます。われわれといたしましては、まことに遺憾に思っておるわけでございます。  二つの事案につきまして、本来用地あるいは物件の移転等、あるいは住民の反対等で事業ができない場合、これは当然法令の規定に基づきまして、繰り越し手続をとるべきものでございます。しかるに、岐阜県の例及び高知県の例につきましては、繰り越し手続をとらずにこういった事態が生じたわけでございます。  われわれといたしましては、かねてからその事業につきまして、年度内に完成をすること、もし年度内に事業ができない場合は繰り越しの手続をとるようにという指導をいたしておるところでございます。しかし、こういった事態が生じたことにつきましては、まことに遺憾と思っておるわけでございますが、公共団体等におきまして、つい事業の遂行の方に重点を置きまして、繰り越しの手続、これにつきまして従来から軽視するような感がなきにしもあらずというふうにわれわれ考えておるわけでございます。したがいまして、年度末に至りまして、その事業ができない場合は、繰り越しの手続をとるようにというふうに指導をしておるわけでございますが、ただいま会計検査院から御指摘があったような事態になったわけでございます。われわれといたしましては、今後こういった手続を守らないということのないよう、強く指導してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 建設省、これは非常に大きな問題なんですけれども、法令に基づいて繰り越しの手続をとれと、こういうふうに指導していると、そういう繰り越しの手続がとられなかったからいかんのだと、こういうふうにいまおっしゃっているわけですね。それはそれとして、私は後ほど質問しようと思っておりましたが、いまあなたの方から具体的に出てまいりましたが、具体的問題はちょっと別にしまして、この点を申し上げますと、これは建設省自身がそういう手続をする気がないのと違うかと。そんなことを言うと、いやそんなことはありませんと言うかもしれませんが、現実の問題として、今回の検査院の指摘の中にも、建設大臣あてに五十五年の十一月十八日付で措置要求をいたしておりますね。これをちょっと読んでみますと、特に会計検査院で「五十五年中に、五十三、五十四両年度に施行された補助工事等について調査したところ、五十三年度分については青森県ほか三十九都府県、五十四年度分については青森県ほか二十五都府県、及びこれらの都府県管内の一部の市町村等では、年度内に完了していない補助工事等を完了したものとして、これに対する国庫補助金の全額の交付を受けており、」ということで、こういうふうな事態は、三十九の都府県と二十五の都府県というんですから、大部分の都府県では、あなたがおっしゃるような、法令に基づいて手続をとれと指導しているにもかかわらず、守ってないわけや、言うたら。私がいま問題にしているのは、法令の手続をとるとかとらぬとかいう、そのこと以前の問題として、先ほど指摘があった、検査院から報告があった二つの問題としては、要するに、いまの問題は工事が延びたり、あるいはいろんな問題で法令手続とればいいんだけれども、いまの二つの問題は、そうじゃなくて、着工すらしてないわけや、着工すらしてないものを完成したとして報告しているわけでしょう。そういうふうな意味で、一つは、いまの法令に基づいた手続云々という問題について、しかも、検査院から措置の要求がされているわけですけれども、この問題についてどういうふうに考えているのか、この点はどうですか。

杉岡浩建設大臣官房会計課長

○政府委員(杉岡浩君) 本来、公共事業に係る予算につきましては、会計年度独立の原則ということで、年度内に完了するということがたてまえでございます。われわれといたしましては、事業につきまして年度内に完了するということで指導をいたしておるわけでございます。たとえばその交付決定につきましても、早期に交付決定する、あるいは事業の進行管理を徹底する等、いろいろと事業の年度内完了につきまして指導をしておるところでございます。しかし、たとえばこの岐阜県の例、あるいは高知市のように、地権者との話し合いがつかないで用地の取得ができない、あるいは移転補償ができない、あるいは高知市の下水処理場のように、いま地元との話し合いがつかないで、請負工事の契約はしたものの、実際にはもう事業が着手できなかったという事案でございます。こういった繰り越しといいますか、こういう年度内に事業が完了しないというものは、公共事業の性質上、用地の問題、あるいは気象の問題、あるいは設計、あるいは計画の変更の問題、あるいは地元との関係、こういった関係で、年度内に完了せずに翌年までかかるというものについては、性格上そういうものがあるわけでございます。したがいまして、公共事業につきましては、その予算について繰越明許費ということで、繰り越しの手続がとれるような制度になっておるわけでございます。この二件ともそうでございますが、ただいま先生の御指摘されました五十三年度及び五十四年度につきまして、相当の件数がこういった手続をとらないで翌年度に持ち越した、いわゆる未竣工工事になったものでございます。われわれといたしましては、まず年度内に工事が完成するということを第一に進行管理を適正に行う、しかしそれができない場合におきましては、法令の手続によりまして、公共団体の方で繰り越し手続をとっていただくと、繰り越し手続をとっていただければ、翌年度に適正に繰り越して翌年度に事業ができるわけでございます。やはり公共団体におきまして、従来、繰り越し手続等について安易に流れておったということについて、これは建設省ともども反省をいたしておるわけでございます。したがいまして、五十五年度の事業につきましては、十二月に会計検査院から御指摘があって、直ちに次官通達等で具体的に事業の年度内完成、あるいはそれができない場合は適正な手続をとるという指導をいたし、また一月に入りまして、全国の都道府県の土本部長の会議、あるいは担当課長である管理課長これを集めまして、こういったものの事態が二度と起こらないように、それから実際の手続というものはこういうふうにすればいいということを指導いたしておるわけでございます。今後、こういった事態にならないよう、われわれといたしましては万全の注意をし、また公共団体等をも指導してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 これは私は、幾つか問題があると思うんです。これ実情私もわからぬでもないんですけれども、まず一つは、これは会計検査院いろんな指摘をしますけれども、検査報告の中で文書に出て指摘するなんというのはよほど悪い実情でないと、過去のいろんな事例から見ても、これはそういうことにならない。ここへ載っているというのはよっぽど悪いからですよ。言うたら、極悪非道とはいかなくても、それに近いから載せるんですな、過去のわれわれの経験から言いますと。それによりますと、「補助事業を法令に従って実施する意識に欠けていることによると認められるが、同省においても、」というのは、これは建設省においてもという意味、建設省においても「このような事態の発生に対して、従来、通達等によって注意を喚起するだけで、これを防止するための実効性ある強い指導を欠き、特にかかる事態が発生した場合に厳正な態度で臨む姿勢に欠けていたことによると認められる。」と、これはやっぱり相当厳しい指摘ですね。これはよっぽど深刻にこの問題を受けとめて、今後、ただ単に法令に基づいて繰り越しの手続をとればよかったんだと、ただそれで済む問題ではないと私は思うんですね。建設省自身が多少はおくれたってしようがないでということで、その態度がきちっとしてなかったから、全国の大部分の都道府県でそういうふうな具体的な事例が出てきちゃった。これが一つ。  それからもう一つは、要するに法令に基づいて繰り越しの手続をとれと言うけれども、法令に基づいてとる繰り越しの手続そのものが非常にややこしいんじゃないかと、むずかしいんじゃないか。簡単にすっとできるものなら、こんなことはわかっておるわけですからね、法令に基づいて繰り越しの手続をすればそれはいいということは、ぼくは現場の人やみんな知っていると思うんですよ。だからいわゆる年度末ということを盛んに言うんだと思うんですね。ところが、実際そういう手続をちょっとぐらいごまかしてでも工事をそのまま進めてしまって、法的な手続をちゃんととらない。それは、手続そのものがむずかしいんじゃないか。あるいは、ここで工事を一たん締め切って、それで繰り越しの手続をとったりすると、後でその工事を締めつけられて、カットされて、ちゃんと工事ができないようになる、そういうふうないわゆる手続の面のむずかしい面があるんじゃないか、こういうふうに考えられるわけですが、こういう点について、この二点どうですか。

杉岡浩建設大臣官房会計課長

○政府委員(杉岡浩君) ただいま先生が御指摘のございました建設省につきまして、こういった手続について態度が甘かったんじゃないかという御指摘でございます。従来われわれといたしましては、なるほど年度末に参りまして、こういった指導をしておったわけでございますが、ただいまこういったような御指摘があったことにつきましては、非常に遺憾に思っておるわけでございます。つい事業の執行という、事業の完成ということへ頭の方が行ってしまいまして、こういった手続に対する指導の厳しさというものに欠けておったという御指摘でございますが、今後は、特に五十五年度、もういままさに終わろうとしておりますが、五十五年度の事業につきまして、かかることのないよう、たとえば先ほど申しましたような指導のほかに、具体的に職員を現地に派遣して、指導をするというような指導の仕方もしておるわけでございます。  それから、そういった繰り越しの手続をする場合に、手続が非常に複雑じゃないかと、したがって、公共団体におきましても、そういった手続をしたがらないということでございますが、これは繰り越し手続につきましては、従来大蔵省の方におきましても、徐々に簡素化を進めてきております、たとえば申請につきまして、従来繰り越し事由につきまして、個別に山さしておったものを、これを一括して表で出すというようなふうに繰り越し手続が簡素化してきております。特に、最近大蔵省の方におきましても、現地の財務局、あるいは財務部等を指導しまして、こういった繰り越し手続が複雑だから繰り起さないということのないよう指導をされておるというふうに聞いております。つい、こういう繰り越し手続をとると、来年度の当該事業、あるいは当該公共団体におきまして、補助金等がカットされるんじゃないかということでございますが、これにつきましては、われわれは決してそんなふうに考えておるわけじゃございません。事業の繰り越し手続をとったからといって、翌年度あるいは翌々年度におきまして、当該公共団体についてその事業をカットするというようなことじゃなくて、事業の配分につきましては、当該施設のいわゆる整備状況、こういったものを事業別、あるいは地域別に勘案しながら、予算の配分をいたしておるわけでございまして、こういった繰り越しの手続が多かったから予算をどうのこうのということは考えておりません。その点につきましても、今後そういう誤解がもしあるといけませんので、公共団体等に対してもそういった考え方を徹底してまいりたいというふうに考えております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 要するに課長、何で私はしつこくこんなことを言うかといいますと、現実の問題としてこういうふうな指摘された都道府県という点からいきますと、先ほどから言っておりますように、三十九の都府県、あるいは二十五の都府県なんですね。大部分のところは入っているわけですよ。そういうふうな意味では、やはり何が原因でこうなったのかということについては、ただ繰り越しの手続をちゃんとするようにということは、地元の人はわかっておるわけですよ、そんなことは。何でこうなったかということは、やっぱり明快に調査をして、現場できちんと調べて、どこに問題があったのかということを明らかにして、今後対応をしていかないと、この問題解決しませんよ。ただ、精神的な考え方ではいかぬと私は思うんです。その点は何かの機会に、また大臣おりましたら言いたいと私は思ってますけどね。  それから、先ほどの岐阜県と高知県のいわゆる県道の工事と下水処理場ですがね、これは現在どうなってるんですか。

杉岡浩建設大臣官房会計課長

○政府委員(杉岡浩君) まず岐阜県の県道改良の部分でございますが、この事業につきましては、五十五年の三月に当該指摘を受けました。地の取得及び補償につきましては完了いたしております、それで、五十五年度につきましては、取得した用地の上に工事を現在行っております。  それから高知市の下知の下水処理場でございますが、五十五年度地元との話し合いもつきまして、現在事業を進めております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 まず岐阜県の工事については、五十五年の三月に地元との買収が解決して現在工事を行っていると、高知市の下水道処理場については、現在五十五年に解決していま工事を行っているとおっしゃいました。  それで、たとえば岐阜県の補助金、課長の個人の名義で預けたお金、これはどうなっているんですか。  それから高知県の方は部長の名義とおっしゃいましたが、市の部長名のこの預金、これはどういうふうになっておるんですか。

杉岡浩建設大臣官房会計課長

○政府委員(杉岡浩君) お答えいたします。  岐阜県の場合は、先ほど申しましたように、事業が五十五年の三月に完了いたしております。したがいまして、その地権者にその事業費が、用地費及び補償費は支払われております。  それから高知市の場合は、五十三年度、ついに事業ができなかったわけでございまして、この補助金につきましては返還をいただいております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そこで自治大臣、これは非常にいろんな問題があるわけでございますけれども、自治体のいわゆる国庫補助金の取得という問題、これは陳情合戦等も含めまして、いろんな問題があるわけです。検査報告の中でも補助金に対する指摘が、いろんな角度から出ているわけですね。これはもう本当に、ちょっとした二つの例ですけれども、全体としては建設省、農林省含めて、相当いろんな角度からこういうふうな不正な事実があるわけですね。  私は、こういうふうな状況を自治省としてはどういうふうに受けとめていらっしゃるのか、この点、まずちょっとお伺いしておきたいと思います。

砂子田隆自治省行政局長

○政府委員(砂子田隆君) ただいま御指摘がございましたように、公共団体で国の補助を受けながら補助事業を執行しておりまして、そのためにいろいろな御迷惑をおかけいたしましたことはまことに申しわけないと存じます。もともと公共団体自身はそれぞれの部課におきまして、それぞれの検査をすることに大体なっておるようでありますし、そのほかに公共団体自身に監査委員の制度がございまして、これの万全を期すれば、おおむねいまおっしゃられましたようなことが未然に防止できる仕かけにはなっておるわけでありますが、なかなか現実にはそのとおり動いていないというのが現状であろうと思います。つらつら考えてみますと、あるいは公共団体の内部におけるそういうなれ合い的なものがそうさしているという部分がないわけではないと思いますので、常々この監査委員の研修会でありますとか、あるいは総務部長の会議等におきましても、そのようなことのないように常に戒しめてはおりますが、今後ともそういうことを強化をしながら、現実にそういう不正なことが起こることのないよう進めてまいりたいと存じます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 確かにそのとおりではあろうと私は思うんですけれども、これは具体的な事実の問題としてお伺いしたいと思うんですが、監査委員というやつ、これは私は大阪なんですけれども、大阪でもこの問題相当新聞に載りまして、いわゆる監査委員が十分機能を発揮できないと、実際に監査委員やった人たちがそう言っておるわけです。確かにできないところもあるんだろうと私は思うんですが、具体的な問題は後にしまして、まず監査委員というのは、これは地方自治法の中で決められておりましたね、あれは百九十五条だったですかな、いわゆる監査委員というのは実際は全部置かれているわけでしょう。

砂子田隆自治省行政局長

○政府委員(砂子田隆君) 法律の規定に従いまして、府県においては法律で定めるとおり、市町村におきましても法律で定めるとおり、監査委員が置かれてございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 その監査委員というのは当然国庫補助事業、これについても監査権限は十分あるわけですね。

砂子田隆自治省行政局長

○政府委員(砂子田隆君) そのとおりでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そこで、たとえば今回のような高知、岐阜のような事件は、自治省に対しては何らかの形で報告というのは来ているんですか。

砂子田隆自治省行政局長

○政府委員(砂子田隆君) 実はそれぞれの部課の仕事でございますので、監査委員からどういう示達が各部に流れているか、私も各県のことよく存じませんのでわかりませんが、この件に関しては参っておりません。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 私はこういうふうな場合、具体的に先ほどから出ておりますように、高知県の場合には部長の名義で約五億円近くですか、補助金を含めていわゆる預金をされている、また岐阜県の場合は、これは二千三百九十万の金額が課長さんの名義で貯金をされていた。それは片っ方の方は返してもらったということでありますけれども、地元の監査委員会でこういうようなのはチェックできるのかどうか、また、こういうふうなことは一体どういうふうな違反になるのか、そこら辺のところについては自治省としてはどういうように対処し、どういうふうにして指導していらっしゃるか、そこら辺ちょっとお伺いしておきたいと思います。

砂子田隆自治省行政局長

○政府委員(砂子田隆君) この問題に関しましては、実は昭和三十八年の財務会計の制度を改正いたします前には、雑部金経理というのがございまして、いま申し上げましたようなそういう補助金で執行残と申しますか、あるいは補助事業を繰り越したとかいうことのために、雑部金経理と称して一つの通帳をつくって、その中に経理をしておった事実がございました。このことが大変世間から批判を受けまして、しかもそれが悪用されるという事態が起きたものですから、雑部金経理というのを実は三十八年の改正のときに全廃をいたしまして、その後少なくても法にのっとった財務会計ができるように実は指導してまいったところでもございます。特に支出命令を出す長、あるいは支払いをする収入役、あるいは出納長という職場に、それぞれ法令の規定に従ったそれぞれの支出命令なり、支払いをすることになっておりますから、それが違法な状態で支出命令が出されたり、あるいは違法な状態で支払われたりというようなことがございますれば、当然それは違法な支出となって、将来住民にいろんな影響を及ぼすことは目に見えておるわけでございますから、常々そういう支払いをなしたり、支出命令を出さないようにというのは、これはもう注意をするという以上に、厳しい実は指導をしてまいっておりまして、私たちの方としては、そういうことが守られていれば、いま先生が申されたようなことが起こらないというふうに思っておりますが、今後ともそういう点を十分注意していきたいと存じます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 これはいろんな問題があるんですけれども、たとえば高知県なんかの場合は、工事が全く完工してないのに、いわゆる完工の証明書から、一件書類を全部づくっているわけでしょう。これは一体どういうことになるんですか。たとえば、完工した場合は、完工の写真とか、そういうようなものにはついていないんですかね、何らかの処置がついておればすぐわかるわけですね。  それからもう一つは、ぼくはいまいろんな問題、これは検査報告の中にはない問題ですけれども、私は大阪におりますけれども、奈良県とか、いろんなところで具体的にこれに近いいろんな問題が起きているわけです。それは、大阪、奈良の問題は結構ですけれども、こういうふうな場合、だれか一人それはまずいぜと、そういうふうにすべきではないぜと言う人がきちっとおれば、こういう事件は起きないわけですね。特に、組織ぐるみでしょう。こういうふうなのはよほどいろんな角度からきちっと指導をしないとまずいんじゃないか、そういうふうに思うわけです。そういうことも含めまして、この点どういうように考えていらっしゃるか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。

砂子田隆自治省行政局長

○政府委員(砂子田隆君) ただいまのお話をお聞きしておりまして、実は買収をするということでありますれば、それに買収した価格で支払いをなされるときには当然に本人の領収書が必要でございましょうし、そういうものがないのに支払いをなされるということは、法律上これはあり得ないことだと思いますし、工事検査あるいは工事完了ということでございますれば、当然に工事が完結をしたことをだれかがやっぱり証明をしておることでございますから、これはやはりそれなりの書類がない限り、経費が出ていくということは私はないものだと思っております。ですから、そういうことでないにかかわらず出たということであれば、その中で何がしかのことが行われたのではないかという感じがいたしまして、こういう点はやはり公共団体みずからが姿勢を正すべきものであるというふうにも考えます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 それでは最後に自治大臣、こういう問題、当然私は地方行政の中でも、とにかくその事業に携わる長がこういうふうなことをやっていると、下の方の若い人たちもやっぱり綱紀が乱れるもとになるわけですね。そういう点ではきちっとすべき点はきちっとすべきだと私は思うんです。しかも、こういうふうな高知県なんかの例を見ますと、具体的に完工証明書からいろんなものが全部出ているわけですから、そういうようなものを完全に偽造しているわけですね、実際問題として。そういうようなことがまかり通るなんということになると大変なことでもありますし、こういう点について、自治省としての基本的な考え方、今後の指導方針等も含めて、大臣の御所見をお伺いしておきたいと思います。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) いまのいろいろなお話でございますが、本当に考えられないような事実だと思うんです。そこで、監査委員にいたしましても、そういうことが行われておるとすれば、ある地域社会でございまするから、そんな事情はわからぬわけはないと思うんですね。耳に入らぬわけはない。そういたしますと、その間になれ合いがあったというようなことも考えられるわけです。すると、なれ合いがあったということになれば、総ぐるみの一つの違反事件でございます。そういうことが行われることはまことに嘆かわしいことだと思います。  そこで、監査委員の立場といたしますれば、そういう点はひとつしっかりして、そういうことのないようにこれは努力をさせにゃいかぬし、それからまた各部局におきましても、いろいろな事情があってそういうことをやるにしても、たとえば土本部長がしっかりして、そういうことはやめろ、こういうことであれば、そういうことが行われるはずがないと思うんですが、それが行われるということは、やはり組織体としてのいろいろなやりくりの点で苦慮してそんなことをやっているんだろうと思うんですが、この点は関係各省からも十分にひとつ注意をしてもらわにゃいかぬし、特に自治省としては、監査の立場から言って、この点は公正に取り扱うように一段と徹底させにゃいかぬ、こう思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 それでは次に、暴走族の問題についてお伺いをしたいと思います。時間があともう少ししかございませんので、端的にお伺いしてまいりたいと思います。  特に最近、暴走族は大変な実情にあるわけでございますけれども、これは、暴走族に対する対策というのは、いろんなところで真剣に考えられているんじゃないかと私思います。しかし、実際問題として、もう各都道府県は非常に深刻な実情にあるわけです。そこで、まず初めに、警察庁の方から最近の暴走族の実情を一遍ちょっとお伺いしておきたいと思います。

池田速雄警察庁交通局長

○政府委員(池田速雄君) 暴走族の実情でございますけれども、昨年十一月末の調査によりますと、全国で七百五十四グループ、三万八千九百五十二人の構成員を把握いたしておるわけでございまして、過去の最高の人員でございます。そのうち少年が全体の八〇・六%を占めておりまして、少年の中でも十七歳以下が五一%を占めるなど、低年齢化の傾向が見られるわけでございます。昨年一年間で約二十四万人の蝟集走行が見られるわけでございまして、大変な数でございます。一昨日の土曜にも、全国で申し上げますと、約一千七百人ぐらいが蝟集走行しておるという実情でございます。  車社会の進展を背景にいたしまして、こういった少年を中心にいたしまして暴走を繰り返すということが大変な問題だということで、警察を初め関係機関、地域、職域等においても熱心に取り組んで、その対策に努力しておるところでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 これは非常に大事な問題でございますし、きょうは本当は文部省にも来ていただいて、いろいろとお伺いしたいと思っておりましたけれども、衆議院の方でこの問題が取り上げられているということで、そちらの方に行っているそうでございますので、特にこの暴走族の対策という面で、特に青少年の対策に取り組んでおられる総理府の方から、現在まで政府として、特に青少年対策をあずかる総理府として、暴走族対策をどういうふうに講じてこられたか、この点についてちょっとお伺いしたいと思います。

田中宏樹内閣総理大臣官房参事官

○説明員(田中宏樹君) 田中でございますが、ちょっとお断りをしなきゃいかんのですが、私は総理府のうちでも交通安全対策の方の関係でお話に上がりました。青少年は青少年対策本部というところで、青少年の健全育成あるいは非行防止等、一般的な対策を講ぜられておりますが、ただ私ども総理府交対室といたしましても、警察さんからのお話もございまして、ただいま交通局長からもお話がありましたように、警察の取り締まりのみならず、車をもってする少年の非行というところもございます。あるいは非常に新陳代謝が激しいということもございます。予備軍といいましょうか、これから暴走族になるというような青少年に暴走族にならないようにという対策も強化しなきゃいかぬということもございまして、七月に昨年は特に夏の全国交通安全運動というのを取り組みましたが、暴走族の追放、それから無謀運転の防止というのを二大眼目、重点としまして、運動を展開したところでございます。  なお、七月の末には関係八省庁にお寄りをいただきまして、暴走族対策につきまして全般的な討議をいたしまして、それぞれの省の御検討も経まして、九月には、暴走族総合対策の推進についてという各省の申し合わせを行って、暴走族対策の総合的な取り組みの強化をしておるところでございます。  なお、実は昨年は五月の末に、ある土曜日ですが、七千人というピークがすでに参りまして、早目に非常なピークが来たものですから、対策も強化した結果、八月以降は少しよくなったんではなかろうかというふうに思っておるところでございますが、今後なお総合的な対策を強力にやらなきゃいかぬと思っているところでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 前回の道交法の改正のとき、昭和五十二年だったですか、あのときにこの問題大分議論になりまして、例の道交法の六十八条のあれがあったわけですが、あのときに、交通安全の委員会でも、当時の杉原局長さんの答弁によりますと、こういう立法をやってもらえば、いままでやれなかったこういうことがやれますというようなことが個々具体的にいろいろ出てまいりましたと、その辺のところをこれからさらに詰めていきますと、かなり従来と違った形できちっと対応できる面が多くなってこようというように考えていると、ちょっと何か回りくどい答弁でございますけれども、要するに、暴走族対策について、この道交法の改正をやってもらえば、いままでできなかった対策がいろいろとできるようになるので、もうちょっとこの問題は解決の方向に向かうんではないかと、こういうふうなお話であったわけであります。  ところが、実際問題として、先ほど七百五十四グループ、三万八千人という御報告ございましたが、昭和四十九年には八百十七グループ、二万五千八百九十二人ですか、道交法改正当時、五十三年が二万六千百八十九人、昨年の六月、私の方の手元にある資料によりますと、八百三十五グループ、三万五千百五十一人、こういうふうな状況ですね。そして、先ほどの報告によりますと、グループはちょっと減っておりますけれども、実際は、人数は三万八千人というふうに相当ふえていますね。そういうふうな観点からいきますと、この道交法の改正も余り効果がなかったんじゃないかというふうな感じがするわけでございますけれども、そういうことも含めまして、今後の取り締まりの方針とあわせまして、どういうふうにお考えか、この点もちょっとお伺いしておきたいと思います。

池田速雄警察庁交通局長

○政府委員(池田速雄君) 御指摘のございましたとおり、昭和五十三年の道路交通法の改正の際に、共同危険行為禁止違反という罰条を新設させていただきまして、そのことによりまして、広報等ともあわせ、ちょうど五十三年の夏をピークにいたしまして、暴走族減少の傾向を見ていたわけでございますが、五十四年の秋ごろから急激にまたふえてまいったわけでございます。その背景といたしましては、一つは車社会の伸展ということがございますけれども、道交法の関係で申しますと、大変悪い言葉で言いますと、つかまらなければいいじゃないかと、残念ながらこういうような気風が出てまいりまして、暴走行為がさらに強まってきたというのが実情でございます。  御案内のとおり、共同危険行為禁止違反でございますと、従来の道交法の規定では取り締まりのできませんでした、共同いたしまして暴走行為をやりまして、現実に通行されている方に危険を及ぼすと、こういう事実に対しまして、処罰ができるようになったわけでございまして、こういった一番悪質な行為に対します罰条ができたということで、警察的に見ますと、大変ありがたいというふうに考えております。昨年一年間で四万五千六百十八人ほどを検挙いたしておるわけでございますが、共同禁止行為違反につきましても六千百二十人という検挙を見ております。  なお、この共同危険行為違反者に対しましては、免許の行政処分の面につきましても、ことしの一月からは点数十五点——十五点と申しますと、取り消し該当の点数でございますけれども、そういう対策も強化さしていただいておるわけでございまして、従来の例を見ますと、やはりその検挙を通じまして補導し、グループを解体するということが、さしあたっては一番効果的な対策であろうというふうに考えておるわけでございます。しかし、そういう対策を講じましてグループを解体し、構成員の離脱を促す、こういうことをやりながら、同時に、さらに大きな対策というものが必要であると痛感させられているわけでございます。サンプル調査の結果等によりますと、一年の間に、検挙その他を通じまして、構成員三分の二ぐらいのものが何らかの形で離脱いたしておりますけれども、さらにそれを上回る数のものが新規に加入してきておるというのが実情でございます。  先ほど総理府の方の御答弁にございましたとおり、何といいますか、暴走族予備軍といいますか、暴走族になり得るそういう青少年というものが大変に多い、こういうのが実情でございますので、悪質な行為をやりました者に対する検挙、補導とあわせまして、そういった青少年が入らないようにする、もう少し広い意味での対策を講じていただくということで、都道府県、あるいは甲車におきましても、関係の各省庁等で対策を講じていただいておるところでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 私に与えられました時間が終わりましたので、最後に、大臣にちょっとこの問題について御所感をお伺いしておきたいと思いますが、先ほども局長からお話ございましたように、確かに点数をふやして、一回で取り消しをしてしまうと、そういうふうな実情もわかるわけですけれども、私の手元に警察庁から参っております塗料によりますと、いわゆる免許を取り消してしまって六カ月後、またいわゆる無免許運転でつかまった人、あるいはその後免許を取って、いわゆる無免許運転そのものといいましょうか、何といいますか、停止期間が終わって六カ月以内につかまる、そういう人が五十二年に三百九十九人、五十三年は五百六人、五十四年には七百七人というように、一たん取り消しになった人がすぐまたつかまっている、そういうふうな実情にあるわけですし、また、そのほかこの問題は非常に根が深いですから、いわゆる免許の年齢も問題もありましょうし、十六歳ですから、あるいは高校生ですから、そこら辺の問題もありますし、先ほどもお話のありました十七歳以下の人たちが五〇%もあるというふうな実情にもあります。そういうふうないろいろな角度から見ますと、私はこれは大変な問題だろうと思います。そういうような意味では、やはりこれは警察庁だけではどうしようもない問題だろうと私は思います。そういうふうな意味では、総理府を初め、文部省あるいは運輸省等も含めまして、相当深刻にこの問題は取り組まなければいけないと私は思います。  そういうふうな意味で、余り詳細にきょうは時間の関係で議論ができませんでしたが、大臣の御所見をお伺いしておきたいと思います。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 御指摘のように、暴走族の問題は、あらわれた現象だけではなくして、そういうものが発生する背景というものがきわめて重要な問題であり、それがまた複雑な近代社会における条件を生み出しておるものだろうと思うのでございます。したがいまして、警察といたしましては、極力これに対して対応いたしますけれども、それだけで解決する問題じゃないわけでございます。青少年問題の一つの重要な項目といたしまして、二の点について、総理府でいま総合的な施策を講じておりますけれども、自治省なり、国家公安委員会といたしましても、この点の解決について、促進について努力をしてまいるつもりでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 本日は、覚せい剤、暴力団及び青少年非行対策等について御質問いたしたいと思います。  五十五年版の警察白書によりますと、「白い粉との戦い」と、こう称して、覚せい剤等薬物中毒問題をメインテーマとして取り上げておられます。それによりますと、覚せい剤の乱用は昭和四十五年ごろから急速に全国に広がり、覚せい刑事犯の検挙件数は、五十四年には三万一千六百二十七件、一万八千二百九十七名が検挙され、十年前と比較いたしますと、件数で三十五倍、人員で二十六倍に達していると指摘されております。  また、押収量も、五十四年には過去最高の百十九・三キロ。これは末端価格で約三百億円に達しております。しかし、これは氷山の一角で、覚せい剤の年間密輸入総量は二トンから三トンに達するであろうと、こう言われ、潜在乱用者は三十万人以上に上るであろうと指摘されておることは御承知のとおりでございます。  そして、中毒患者による発作的な凶悪犯罪、交通事故、購入代金入手目的の窃盗等、覚せい剤をめぐる犯罪が多発する傾向が見られます。  しかも最近は、主婦、少年、学生、店員、会社員、職業運転手、農漁民、自営業者などの層にも広がりつつあり、中毒者を抱える家庭の悩みは深刻化するなど、大きな社会問題となっております。  まず、警察庁はこうした事態に対し、どのように対応されておるのか、お伺いをいたします。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) 覚せい剤乱用の状況につきましては、先生御指摘のとおりでございまして、四十五年から急増しておるわけでございます。その増加傾向というのが依然としてやまないということでございまして、昨年昭和五十五年でございますけれども、検挙者数が一万九千九百二十一人、押収量も約百五十二キロというような状況になりまして、前年比で八・九%、二七・七%と、それぞれ増加しているということでございます。  しかも、わが国で乱用されておる覚せい剤の大部分が、韓国だとか、台湾などから密輸入されたものでございまして、その密輸、密売ルートのほとんどが暴力団によって支配されているということでございますし、乱用が、これまた先生が御指摘のとおりでございまして、市民層にまで広がっているということでございます。特に、少年の検挙者数がまたふえてきておりまして、五十五年で二千三十一人で、全体の一〇%を占めているというような状況でございます。  また、その覚せい剤の乱用によります事件、事故というものも相変わらず多発しておりまして、昨年五十五年には一千二百七十七件。これは対前年比で一二・九%の増となっておりますけれども、こういうような状況でございます。  そこで、御質問の、警察としてはどういうような方針で対処しているかということでございますが、まず第一に、覚せい剤の供給面の防渇を図るということが大事でございまして、ただいま申し上げましたように、この関係では密輸、密売ルートを握る暴力団に対する取り締まりを強化する必要があろうかと思うわけでございます。そういうことで、現在、税関等の関係機関との協力を深めまして、水際検挙の推進に努めておりますし、また、国際協力が不可欠でございます。そういったことで、各種国際会議への参加だとか、あるいは各国との情報交換などを行いまして、国際協力の緊密化に努めているところでございます。  それから第二には、こういった取り締まり活動はもとよりでございますけれども、やはり薬物乱用を拒絶する社会環境づくりというものが大事だろうと思うわけでございます。そういうことで、警察独自に、あるいは総理府等関係省庁、地方団体、マスコミ等との協力、連携のもとに、各種の広報を行いまして、啓蒙、啓発活動の推進に努めているところでございます。また、全国の警察本部、警察署では、覚せい剤の相談電話、あるいは困り事相談におきまして、覚せい剤等に関するいろいろな悩み事を受理、解決しておりますとともに、覚せい剤使用によりますいろいろな危険状態を社会から排除するために、自動車の運転免許有者、あるいは銃砲刀剣類所持許可者に対する行政処分を徹底して行うなどの施策を活発に推進しているところでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 警察庁がこの問題に対して非常に積極的に取り組んでおられる姿勢は評価をいたします。しかし、この五十五年警察白書に比べまして、ただいま申されました数字はさらに増加をいたしておるわけでございます。  私は、この覚せい剤が国民の健康、生命をむしばみ、暴力団の活性化、犯罪の多発化、家庭の破壊、これにつながるものだけに、この問題はますます重要視して対応していかねばならぬと思います。警察にこの取り締まりをさらに強化するように求めたいのでございますが、しかし、覚せい剤の根絶はひとり警察の力をもってしてのみ根絶を期すことはとうていできないと思います。  昨年八月二十二日付の新聞報道によりますと、警察庁と厚生省が総理府、大蔵、労働、運輸、自治、文部などの関係省庁に協力を要請いたしまして、政府挙げての覚せい剤対策に乗り出したと。新聞報道によりますと、「根絶へ総力戦宣言」と、こういう見出しで大きく報道されておるわけでございます。これ以降総合対策がどの程度進んでおるのか、簡潔にお答えを願いたい。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) 先生御案内のとおり、この薬物乱用問題の総合的な対策を推進するために、薬物乱用対策推進本部というものが総理府に設置されておるわけでございますし、また四十八年には覚せい剤乱用対策実施要綱というものが設定されておるわけでございます。  警察といたしましては、中央あるいは地方のこの薬物乱用対策推進本部のメンバーといたしまして、年二回この薬物乱用防止月間というのが展開されておるわけでございますけれども、その一環といたしまして、見せい剤、麻薬事犯の取り締まり月間というものを設定いたしまして、警察としては強力な取り締まりを行っておりますし、また先ほども申し上げましたように、各種の啓蒙・啓発活動につきましても、積極的に参加しているところでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 歴史を振り返りますと、大臣、終戦直後から昭和三十一年にかけましていわゆるヒロポンが大きく流行をいたしました。政府はこれに対しまして三十年一月、覚せい剤問題対策推進本部を閣議決定によりスタートさせまして、この本部を中心として強力な追放運動を展開いたしました。そしてその結果撲滅に成功したと、こう私は記憶いたしております。現在はいわば第二の覚せい剤乱用時代に入ってきておる。これはもう統計が示すとおりでございます。私はいま警察庁が諸般の努力を続けておられることは承知するんでございますけれども、これは第一次覚せい剤乱用時代に準ずる、もしくはそれ以上の政府挙げての対応策を強力に展開するということがなければ、この撲滅を期待することはとうていできないと、こう思うのでございます。大臣としての決意とその方針をお伺いいたしたいと思います。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 麻薬、覚せい剤の問題は、きわめて重要な問題でございまして、よけいなことを申し上げますが、私がアメリカに参りまして、ある市長さんに会いまして、あなたの施政方針の第一は何であるかと聞いたところが、覚せい剤の追放だと、これが自分の施政方針の第一であると、こういうようなことを言っておりました。それを聞きまして、日本はまだいいなという感じをしておりました。また、マレーシアの厚生大臣——女性でございますけれども、いろいろ話をする機会がございまして、あなたの一番の問題は何かと聞きましたところが、覚せい割あるいは麻薬の追放問題だと、これが厚生大臣の決意でございましたが、そういうふうに各国がこの問題について努力をしておるわけですが、日本においてもそういうものを本気になってやらにゃならぬ時期に入ってきたと、こう思っております。したがって、総理府においてもそうした対策室を設ける。警察もやる。その政策の実施を促進すると同時に、各自治体におきましても、この問題の重要性を認識をいたしまして、各自治体の首長が本気になってこの問題に取り組むという体制の確立がきわめて重要じゃないかと思っておるわけでございます。そんな点で今後いろいろと工夫をしてまいりたいと思っております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 ただいま大臣のお話がございましたように、これはやはり自治省はもちろん、警察、大蔵、厚生、労働、文部、これはもう各省にまたがる問題でございます。これに対してやはり立体的かつ総合的な強力な施策の展開というものが必要であろうと思います。ぜひ国務大臣として、関係省庁との間に十分意を通せられまして、万全の対策がより強力に展開されますように、これは強く希望いたしておきたいと思います。  次に、暴力団問題でございますが、最近の暴力団の資金獲得活動の傾向を見ますと、従来覚せい剤の密売、のみ行為、賭博、売春、いわばこれは伝統的な暴力団の資金源でございましたけれども、最近ではこれに加えて企業恐喝、債権取り立て、手形詐欺、暴力金融、倒産整理屋、不動産問題、交通事故の示談、こうした不況を背景に市民生活に関係の深いところに手を伸ばして、民事問題に介入し、甘い汁を吸うと、こういう動きが顕著になってきておるのではなかろうかと見ます。  これに対して警察庁は、五十四年十二月、それまでは民事事件には深入りしないという伝統的な姿勢を変えて、各県警本部に民事介入暴力対策センターを設けて、広く相談を受けつける。また、五十五年三月には、日弁連が民事介入暴力問題対策委員会を設けられる。そして立場が違うこの両者が相連携をとりつつ弱者の救済に当たる姿勢を打ち出しておる、このように私は理解いたしております。そうした警察庁、日弁連のいわば共同作戦とも言うべきものが、どのような成果をいま上げつつあるのかお伺いをいたします。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 暴力団の最近のいわゆる知能化あるいは潜在化の傾向に対処いたしまして、ただいま御指摘になりましたように、警察自体でまず民事暴力の徹底的な取り締まりをするために、民事介入暴力対策センターというのを警察庁に設置いたしますと同時に、各都道府県にもそれぞれ対応する機関を置きまして、さらに第一線の各警察署にもそういうものを置きまして、本格的な取り組みをしているところでございます。また、弁護士会とは私ども何といいますか、必ずしも仲のいいなんではございませんが、この問題に関してはひとつ両方が一致してやろうではないかと、こういうことで、日弁連の方でも同じようなシステムをつくっていただきまして、そうしてこれまた単位弁護士会ごとにそういう組織を現在つくっていただいて、警察本部とタイアップしながら取り締まりを進めておると、こういう現状でございまして、まだ大きな成果というほどのものはあらわれておりませんが、五十五年の上半期の統計によりますと、相談の受理総件数は四千四百二十三件ございまして、その主な内容は、金銭貸借をめぐる債権取り立てに絡むもの、これが一千二百三十二件、交通事故の示談に絡むもの四百九十四件、家屋の賃貸借等不動産問題に絡むもの四百九十三件、これらで約五〇%を占めておりまして、このうち私どもで何らかの犯罪として検挙いたしましたのは六百七十五件ございまして、その主なものは恐喝が二百八十三件、傷害が百八件、詐欺が六十四件、暴力行為が六十一件と、こういうふうに成果を上げつつあると、こういう状況でございますが、なおこの種の事犯というのは今後ますますふえることも考えられますし、したがいまして、被害にかかられた方々からの警察への訴え、届け出、そういうものもますますふえてまいると思いますので、今後さらに弁護士会等とも連携をとり合いまして、強力な取り締まり、あるいは犯罪の未然防止に努めてまいりたいと思っております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 警察庁が科学警察研究所と共同して、五十四年春に行った調査を拝見いたしますと、五十二年の暴力団全体の年間収入試算は一兆四百億円、暴力団員十万八千余人で割りますと、一人当たりの平均年間収入は約九戸八十万円、これはサラリーマンの平均年間給与の約四倍に達しております。これを見て私も驚いたわけでございます。しかもその収入の内訳を見ると、ただいま局長も申されましたけれども、債権取り立てなどの非合法な手段での収入が約三百億円、交通事故の示談、交渉の仲介、一見合法に装った収入も年間数十億円に上っておる。今後民事に介入して資金源を求めるという暴力団の傾向は、ただいまも申されましたけれども、一層増加するものと予測されるわけでございます。この問題につきましては、私は警察もさらにその体制を強化していただきたいと思いますけれども、しかし、これは警察の力だけでは何ともならぬわけです。これはやはり各地方公共団体、または立場は違うといえども日弁連、こういったものがやはり一体になって、対応していかねばならぬと思います。私は、弱者を救済して、社会正義を追求する、そして社会の秩序を正すということにつきましては、これは警察も弁護士も共通の目的を持つものだと、こう思うのでございますし、またこれに対して政府としても積極的なやはり体制づくりというものに、もっと力を入れるべきではないだろうかと、こう思うのでございます。大臣いかがでありますか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 暴力団の撲滅につきましてはいま警察当局から申し上げたとおりでありますが、民事介入の問題については、やはり警察だけでもって解決なかなかできない面があると思います。したがいまして、自治体が主体になるだろうと思いますけれども、そういうところでも常にこの問題に注意をいたしまして、陰に陽に警察活動に寄与するような行動を起こさなければ問題の解決にはならぬのだろうと、こう思いますので、十分留意をいたしまして努力をしてまいりたいと思います。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 せっかくの御努力を期待いたしております。  次に、青少年の非行問題についてでございますが、最近、バット殺人に象徴される家庭内暴力、学校暴力、暴走族問題、覚せい剤事件等の凶悪犯が多発いたしておりますことはまことに嘆かわしい社会の風潮でございます。  五十五年の警察白書にも、増加を続ける少年非行の実態が明らかにされておりますし、警察庁が昨年十二月二十四日に発表されました五十五年の犯罪情勢、少年非行白書にも恐るべき実態が明らかにされております。それによりますと、刑法犯少年は戦後最高の十六万人を超えて、全刑法犯に占める少年の割合は四二・一%に達し、窃盗犯の半数、粗暴犯の三割以上を少年が占めている。凶悪犯では、強盗が五十四年より三割、婦女暴行が一割もふえている。前年に比して校内暴力は件数で二九%増、暴走族に至っては八七・五%の急増を示している。このように指摘されておるわけでございます。いわば私は、少年非行は戦後第三のピークをいま迎えていると認識せざるを得ません。  そこで、まず校内暴力問題でございますが、警察庁は昨年十二月二十五日、事件の動機、生徒の成績、家庭状況、被害教師の平素の指導状況までに及ぶ分析を加えて、その全貌を発表しておられますけれども、その中で特徴的なことは、教師を対象とした暴力事件が、都市や農村といった地域、あるいは時期にかかわらず激増しておる。しかも、集団で校長室、職員室を襲ったり、モデルガンを教師の頭に向けて発射したり、女子教師のセーターの背中にライターで火をつけるなど、凶悪なケースが目立ってきておることがその特徴でございます。これらの凶悪な事件につきまして、警察は、学校からの要請に応じまして出動し、逮捕もやむを得ないという強硬な方針を打ち出されておりますとともに、本年一月には、総合対策についての緊急通達を出していると聞いております。  まず、学校暴力事件に対する警察の基本的姿勢、考え方について、未然防止対策を含めてお伺いをいたしたいと思います。

谷守正警察庁刑事局保安部長

○政府委員(谷守正君) 校内暴力の状況につきましては、先生御指摘のとおりでございまして、昨年中に発生したものが千五百五十八件と、一昨年に比べまして二九%の増でございます。そのうち特に問題になりますのが、やはり教師に対する暴力事件ではなかろうかと、こう思うわけでございますけれども、その発生件数が昨年は三百九十四件ということで、一昨年に比べまして実に六九・八%と、約七割の増というような状況になっております。このうち九四%、大部分のものが中学校で発生しているというような状況でございます。  そこで、こういった校内暴力事件に対する警察の基本的姿勢、考え方はどうかという御質問でございますけれども、やはり校内暴力の問題は、ただいま申し上げましたように、もう大部分が中学校という義務教育の場で行われているということもありまして、本来学校当局の生徒指導によりまして、その未然防止を図ることが望ましいと、こう考えておるわけでございます。ただ、先生御指摘のとおり、最近、残念ながら学校教育の限界を超えるような、非常に凶悪なケースが多くなっておるわけでございます。そういうことにかんがみまして、警察といたしましても、学校教育委員会等との緊密な連携を図って、事件の未然防止を期してまいりたいと、こう思いますし、不幸にして事件が発生した場合には、関係生徒の補導、あるいは事件再発、拡大の防止等の所要の措置を講じてまいりたいと、こう考えているところでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 学校での暴力事件となりますと、これは文部省が行政の第一担当者でございます。文部省では昨年十一月に、こうした事態を重視して、児童、生徒の非行防止対策という通達を出しておられます。ところが、それを私拝見いたしますと、魅力ある学校づくり、一体となって生徒指導に取り組む教師集団の姿勢、学校と地域社会の連携、まことに結構なお題目がここへ作文としては並んでおるわけでございますけれども、識者ないしマスコミはこの通達について、具体策は学校任せだ、先生任せだという批判が強いこともまた事実でございます。  私はもちろんこの非行、校内暴力問題、これは第一には教育の問題ではございますけれども、しかし、いま警察から御指摘がありましたように、教育の限界を超える凶悪事件も出ておるということになりますと、どうしても学校当局が警察との間の相互協力によって、未然に防止するという姿勢をとらねばならぬと思うのでございますが、これに対して文部省としての姿勢は消極的であると、こう言われております。  文部省として、通達を出しただけで非行がおさまるなら、これで言うことはないんでございますけれども、実態はいま私の申し上げたとおりでございますから、こうした事態に対し、文部省としてはどうしておられるのか、お伺いします。

垂木祐三文部省初等中等教育局中学校教育課長

○説明員(垂木祐三君) 校内暴力等の非行を防止するためには、何と申しましても、やはり学校が主体となりましてこれに取り組む必要があろうかと思うわけでございます。児童、生徒の育成は、具体的に申しますと、やはり学校におきまして、それぞれの教師の指導によって行われるものであるわけでございます。  そこで、校内暴力等の非行の防止を図るために、それぞれの学校で教育の内容を充実し、あるいは教師が一人一人の生徒を十分理解いたしまして、指導に当たることが重要になるわけでございます。したがいまして、文部省といたしましても、御指摘のように先般通知を出して指導をいたしておるところでございます。この校内暴力を防止いたしますためには、学校が中心になるわけでございますけれども、これとともに、家庭あるいは社会のそれぞれが、その責任を十分自覚いたしまして、真剣にこの問題に取り組んでいかなければならないと、こういうふうに思っておるところでございます。  そこで、学校教育の面でございますけれども、先ほど申しましたように、教育活動の充実を図り、あるいは教師と生徒の間に好ましい人間関係を育成いたしまして、生徒指導の充実を図ることが重要でございます。あるいは学校が家庭や地域社会の関係機関や、関係団体と密接な連絡をとりまして、そのもとにこの校内暴力等の非行の防止に取り組んでいくことが必要でございまして、通知などによりまして、この点の指導をいたしておるところでございます。  具体的に申しますと、またそれ以外にも生徒指導講座の開催をいたしますとか、あるいは生徒指導資料の作成、配付などによりまして、教員の資質の向上を図るとか、あるいは生徒指導研究推進校や、生徒指導研究推進地域を設けまして、学校ぐるみ、あるいは地域ぐるみで生徒指導に取り組むように推進をいたしておるところでございます。  それから、社会教育の面につきましては、家庭教育学級とか、家庭教育総合セミナー等を開催いたしまして、家庭教育の充実に努めておるわけでございまして、文部省の施策といたしましては、このような施策の充実を一層図って、校内暴力等の非行の防止に図ってまいりたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。  なお、警察との協力の問題につきまして御指摘があったわけでございます。児童、生徒の非行防止のためには、先ほど申しましたように、学校が地域社会の関係機関とか、青少年の健全育成団体等と十分な連絡をとりまして、対処していくことが必要になっておるわけでございます。  昭和三十八年に文部省と警察庁との協議をいたしまして、青少年の非行防止のために、学校と警察との連絡を強化することといたしておるわけでございまして、それぞれの地域の実情に応じまして、市町村その他の地域ごとに、たとえば、学校警察連絡協議会等の名称での連絡協議会を設けまして、学校と警察とが連絡をとりまして、非行の動向や、非行防止に対する情報の交換でございますとか、あるいは非行の防止計画の策定などを行っておるわけでございます。  このような機会を通じまして、学校は平素から警察と連絡を保っておるわけでございますが、それ以外にも個別にそれぞれ非行事件などが発生した場合には、相互に緊密な連絡をとりまして、児童、生徒の非行防止に努めておるところでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 これは大臣、非常にむずかしい問題でございまして、私は現在、教育というものが成績主義と受験競争に陥っていると思うんです。教育現場でも家庭でも、成績や進学のみにとらわれがちの面がございます。そこで一たん落ちこぼれると救いがたい孤独感に襲われ、同時に社会に対する敵がい心が生まれてまいります。そして、うっせきした不満のはけ口を暴力に求めます。その対象が学校、社会の権威と映る先生に向けられ、反抗が自己顕示欲を満たすという傾向になる。一方、社会人としての教育、しつけの第一義的な責任を持っておる家庭がそれを忘れて放任、溺愛に終始する、いわばしからない親となりつつございます。また、価値観が非常に多様化いたしまして、社会的規制も規範意識も薄れて、一方、社会には俗悪な漫画や雑誌がはんらんする社会環境がございます。また、政治の腐敗、違法ストライキ、こういった法の軽視という大人の風潮が子供に反映してまいります。そして、体だけ親や先生を抜いた、成長した、体だけは大人になった孤独な者たちが徒党を組んで自分たちの威勢や存在を示すために暴力に走る。これは非常に根深い問題であり、大きな政治的課題であろうと、こう思うのでございます。  そこで、私は、昨年十月二十七日、三重県の尾鷲中学校に制服警官五十人が出動するという校内暴力事件が起きました。これははなはだ遺憾なことでございますけれども、この当該県である三重県は、急選一千百万円の経費を計上いたしまして、生徒指導緊急事業を全県下で展開するようになりました。それは担任教師が学校生活に適応できない生徒の家庭を何回でも訪ね、徹底して話し合う、そのための経費として一千百万円も支出しよう、この試みでございます。私はこのような迅速な行政の対応、そして悪質なものには逮捕も辞さないといういわば愛のむち、これが一体とならなければ、私は単なる通牒でこの問題を解決することはできないと思うんですね。私は、こういう面をもっと文部省も評価すべきだと思いますし、地方自治に携わりますまた教育委員会とも十分連携をとって、やはり社会全体が総力を挙げて非行問題に取り組むというこの環境づくり、これに対して積極的な行政の姿勢がいま強く求められているのではないだろうか、こう思うんでございます。大臣の御所見をお伺いいたします。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 全くそのとおりでございまして、これは学校当局だけでも解決しない問題でありまするし、社会環境の問題もきわめて重要でございまするし、場合によりましては、警察力を使う場合もまたやむを得ない面もある。その辺は割り切って、そしてこうした暴力生徒が根絶するように、一体となって対応しなければならぬ、そういうきわめて重要な時期だと認識をいたしております。したがいまして、文部省はもとより関係各省、特に地方自治体を扱っておりまする自治省といたしまして、こうした面について篤と地方の責任者と話し合ってみなけりゃならぬ問題だと、こう思っております。三重県の例なんかはきわめて適切な例であろうかと存じます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 次に、暴走族対策について御質問したいと思います。  同僚の峯山委員からも質問がございましたので、重複する点は避けたいと思いますが、五十二年十二月の道交法改正で、共同危険行為の禁止規定が新設をされまして、暴走族に対する規制の強化が行われて以来、しばらくの間は鳴りをひそめた感がございましたが、昨年六月の警察庁調査によりますと、暴走族八百三十五グループ、三万五千百五十一人、その後また人数はふえておるようでございます。しかも、その行動がきわめて悪質、凶暴化いたしまして、強盗、傷害、放火、婦女暴行、恐喝行為まで及び、また警察に対する攻撃的姿勢も顕著であると、こうされております。私は、これいわば機動性に富んだ少年ギャングと、こういう極言をしてもいいような情勢にいま変わりつつあるのではないかとすら思えるのでございます。警察庁がその後、昨年一月次長通達による総合対策の推進、五月の運転者、同乗者に対する行政処分の強化、七月の関係省庁や関係都道府県会議の開催、本年一月点数制度の改正と、矢継ぎ早に応急、対応措置をとってきておられることは十分承知いたしております、また、一部には教育的配慮をすべきだという意見もありますけれども、私はこれら暴走族少年に厳罰をもって臨むということは、本当の意味での教育ではないか。甘えの中に浸り切っている彼らを、現実の世界に引っ張り出して、社会のルールをたたき込む、これは大切な教育であり、愛のむちだと思いますし、また、そのことが住民の安全確保を図る上で必要な措置であろうと、こう思うのでございます。  そこで、この問題に対する警察当局の体制面を含めた今後の方針について、まずお伺いしたいと思います。

池田速雄警察庁交通局長

○政府委員(池田速雄君) 暴走族が少年を中心に悪質な蝟集走行だけでなくて、その過程で行いますいろんな犯罪というものがきわめて悪質化しておるのが現状でございまして、昨年一年間検挙いたしました数が四万六百十八人でございますけれども、そのうち道路交通法違反は三万三千九百二十人でございまして、御指摘のございました暴行傷害、凶器準備集合あるいは公務執行妨害といったような刑法犯が五千七百六十二人、暴力行為処罰法違反が三千百二十五人、その他道路運送車両法違反でございますとか、毒劇物法違反でございますとか、銃刀法違反でございますとかいったようないわゆる特別法犯、違反が二千八百十人といったような検挙を見ておるわけでございます。したがいまして、警察といたしましてはやはり現象面では、違法行為に対しては敢然どこれを検挙補導して、グループを解体に追い込むということが中心でございますので、毎週末、現在でも一万ないし二万の警察官を出動させまして、これに対処しているわけでございますが、特に悪質な共同危険行為禁止違反等につきましては、なかなか現場での措置、対応の仕方というのが困難な面がございますので、専従班をつくりまして、これが内偵の段階から事後の捜査に至るまで、一貫して従事さしておるわけでございます。こういった要員を充実いたしますために、来年度の増員につきましても、若干名が暴走族対策要員ということで予算案としては認められておるわけでございますので、ぜひこの実現をお願いしたいと考えておりますし、警察といたしましては、交通分野のみならず、一番関係の深い少年警察分野、その他生警察力を挙げてこれに取り組んでまいる所存でございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 総理府をお呼びしてあるんですが、意見の形で時間の関係から済ましておきたいと思います。  私は、暴走族の問題でも校内暴力と同様に、親の責任が指摘されるべきではないかと思うのでございます。せがまれて安易に未成年者に車を与える親も多うございます。暴走行為を知っていて放置している親もあると思います。オートバイや車はおもちゃではございません。一歩間違えばこれは凶器となります。現にこれだけの暴走族問題が社会問題化している以上、親は知らないとは言えないし、まさかわが子はということで済まされる問題でもないと思うのでございます。家庭教育の面に行政がタッチする、これは非常にむずかしい問題でありますし、これは許されることではございませんけれども、私はたとえば総理府の広報活動をもっと活発にするとか、また文部省がPTAとの連携を一層強化するとか、さらに広島県等では見られておりますけれども、地方議会が自主的にこの問題に対して決議を行いまして、そして、地域住民の意識の喚起を図るとか、方法は幾らもあろうと思うんです。この点に対しましては、せっかくの総合対策を総理府が受け持っておられるわけですから、各省庁と十分に連携をとられまして、この面からの対応も万全を期せられるようにこれは要望いたしておきたいと思います。  そこで、青少年の暴走族については、少年が全体の九六%、うち十七歳が三五%、十六歳が三〇%と低年齢化しておると、こう指摘されております。そこで、これに対応するいま二つの動きが出ているわけです。  一つは、オートバイ免許取得年齢を現行の十六歳から十八歳に引き上げてはどうかという意見でございます。この運動を行っております交通遺児学生の会のアンケート調査の結果によると、調査対象の高校校長の六七%、PTA会長の七〇%、有職者の八八%が免許取得年齢の引き上げに賛成であるという意思を表明しておられると、こういうことが出ております。しかし、この問題につきましては、また一方、勤労少年の生活手段を奪うことになるんではないか、通学手段や、家業の手伝いに支障を来すのではないかという議論もあることは事実でございます。これに対して警察当局のお考えをお伺いしたい。  それから第二の運動は、免許を取らない、車を持たない、運転をしないと、いわゆる三ない運動というのを多くの県で実施し、一応の成果を上げていると聞いております。しかしこの問題につきましても、一方、免許証取り上げに反対して、授業ボイコット運動が和歌山で起きましたり、不正申告による免許申請、再交付申請の事件も起きております。これは非常にこれまたむずかしい問題でございます。しかし、非行防止や、若い命を救うために、他に有効な手段が当面見当たらないとするならば、交通安全教育制度が整備されるとか、オートバイの事故を防止するための施策が固まるまでの間は、免許保管の運動を全国化することもまた一つの方法ではないかと思います。これは文部省になろうと思いますが、二つの御見解をお伺いいたしたい。

池田速雄警察庁交通局長

○政府委員(池田速雄君) 運転免許の取得年齢でございますけれども、現在自動二輪車及び原動機つき自転車につきましては、十六歳ということになっておりますし、この規定はほぼ諸外国の例と一致しているものというふうに考えております。しかし、年少者の事故率が大変に多い、それからまた暴走族問題等もあるというようなことで、大変この問題が問題視されておるのもまた事実でございます。一方では、現在でも有職少年が存在するわけでございますし、また、高等学校等におきましても、それぞれの実情に応じまして、通学、アルバイト等に使用せざるを得ないというような実態もあるわけでございますし、またさらに問題を突き詰めて考えますと、現在のような車社会におきまして、好むと好まざるとにかかわらず、どうしても車とのかかわり合いというものを持たなければ社会生活ができないというような時代の中で、大変車志向の強い青少年の教育の問題というものをどうするかといったような観点からも考えなければいけないというふうに考えております。  実はまだ数字等も詰めておりませんけれども、昨年の事故の中で、無免許運転の事故というのが大変にふえております。その中で青少年が占めております事故の数、まだ把握できておりませんけれども、いろんな報告等聞きますと、相当高い率を占めているんじゃなかろうかと憂慮しておるわけでございます。なかなか車志向が強い段階でとめ切れないという面もあろうかと思います。そうだといたしますと、現行の制度のもとでは、私どもといたしましては、できる限り青少年が免許を取得する前には、交通社会人としての自覚を促す教育をやると、そのかわり車に乗っております場合には、違法行為につきましては断固たる措置をとると、こういうような考えで臨むことといたしまして、先ほど御指摘もございましたけれども、昨年来、あるいは年少者の免許取得時の警察官によります講習を実施する、あるいは二輪車の指定自動車教習所におきます教科を充実する措置を四月からはとることにいたしておりますし、また悪質行為者に対します点数の引き上げ等の措置もとってまいったわけでございますが、現在の段階ではこういった教育を重点に考えながら、何とかスムーズに、事故なくしかも良識ある交通社会人として育成できるように、できる限りの措置をとってまいりたいというふうに考えているわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 時間が参りましたので最後に大臣にお伺いいたします。  私はいままで覚せい剤問題、暴力団問題、そして青少年の非行問題を取り上げてまいりました。時間の関係で多くの質問を省略いたしましたが、私は国民生活の安全を維持していくためには、この際新たな形での防犯対策を模索しなければならないのではなかろうかと思います。現在の防犯協力会、防犯連絡所といった組織や、防犯運動の意義を私は否定するものではございませんけれども、とかくそれは広報活動に終始するというきらいがあったのではないだろうか、今後そうした面をさらに工夫をこらして、国民全体がこの防犯という体制づくりに参加する、こういう試みが必要だろうと思うんです。  そこで、この地域的な防犯対策を強力に進めるためには、交番に勤務するなどの第一線警察官に期待するところが非常に大きいわけでございます。駐在所、派出所のお巡りさんがより地域に密着をして防犯活動を高めていくためには、それなりに必要経費を手当てすることが必要ではないかと、こう思います、昨年三月五日読売新聞の報道によりますと、長野県を手始めに、山形、富山、静岡、滋賀、福岡、宮崎、群馬、福井、京都、こういったところでは、駐在さんに交際費を支給する、こういう県が増加しておると報ぜられております。市民警察を表看板として、地域住民に溶け込むことが要求されるいわゆる駐在さんの交際費は多い、五十三年春に長野県警が行ったアンケート調査によりますと、年間二万円ないし五万円の経費が、警官みずからのポケットマネーによって支出されておる、こういうことが明らかにされたとされております。しかし、いま支給されておりますこれらの県でも、額は年間三千円から一万八千円ということでございます。私は、それぞれの県の一、二の警官の方にお伺いいたしますと、その金額よりも、そういう駐在所のお巡りさんのやっぱり勤務の実態というものに対して、行政がそこまで理解をしてくれたのかということに対して、非常に喜んでおられるということを聞くわけでございます。  現在地方財政計画で措置されておりますのは、駐在所の奥さんに対する金銭的にもごくわずかな報償金、派出所のお茶代というものにとどまっておるわけでございます。私は、警察官のじみなこの苦労と、そして防犯体制の中で警察官の果たすべき役割りというものを、国全体のレベルで積極的にこれを認め、措置をしていく、これがまた必要なことではないかと思うんでございますが、これに対する大臣の御所見をお伺いしまして、私の質問を終わります。

土屋佳照自治省財政局長

○政府委員(土屋佳照君) 大臣から基本的な気持ちは後で述べられると思いますが、いまお話しのございましたように、駐在所勤務の警察官が、公的な職務の一環として、あるいは地域社会の一員として、日常地域住民と接触し、交流をする機会は多いわけでございます。それがまた防犯活動という面でも生きていくということはお示しのとおりだと思いますが、そういうことから、いろいろな形で経費がかかっておることは事実だと思うのでございます。  そこで、公的な職務の性格の強い活動、駐在所勤務警察官が警ら活動等で留守をしておる、そういう場合の家族、主として配偶者でございましょうが、家族がいろいろな面で、人が参って地理の案内とか、あるいは各種の届け出の受け付けとか、相談の応接、あるいは本署との電話連絡、いろいろ実態としてはあるわけでございます。そこで、いまちょっとお触れになりましたが、昭和三十四年度から駐在所家族報償費というものが支給できるように交付税上の財源措置を講じてきておるわけでございまして、かなりな県で家族報償費というかっこうで組んでおられるのは、まさにそういったことを受けてやっておられるわけでございます。いろいろな形でやっておられるわけでございますが、私どもとしては年々物価動向等も勘案いたしまして、増額を図ってまいっておりまして、五十六年度では月額で五十五年の一万七千円から一万九千円、月額でございますが、に約一二%引き上げておりますほかに、独身の駐在所勤務の警察官の場合でも、地域住民との交流の中で経費もかかると考えられますことから、新たに五十六年度から独身警察官に対しても、まあお茶代相当分として月額五千円を支給し得るように、今度措置をいたしたところでございまして、そういったことで、いろいろな面で私ども配慮しておるつもりでございます。おっしゃいましたことは確かにそのとおりでございますが、こういった傾向、各県報償費で組んでおられる傾向はだんだんふえるのではないかというふうに考えております。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 交際費という名前になりますと、財政秩序の面で問題があるというのがいま財政局長から申し上げた点であります。しかしまた、一面から言うと、お話しのように、交際費をもらうようになったからうれしいなという気持ちがあるというお尋ねもありましたが、そういう気持ちもわからぬわけではございません。しかし、要するに実費が支障ないように支出されるということがやっぱり重点になるのじゃないかと思うんです。したがいまして、その点は特交措置におきまして、それを強化をしていくという方向で考えてみたいと思っております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私、地方税の同和減免についてお伺いをいたします。  この問題は、過去国会でも取り上げられておりますが、自治省の容認姿勢もございましていまでも大変ひどい実態があります。同和地区を持っている多くの市町村で、同和地区の居住者及び出身者に対しまして、住民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税、国民健康保険税、こういうものが三〇%から五〇%特別減免が実施をされております。  一つ例を挙げますと、人口四万のある市ですが、地方税の同和減免の総額というのが、五十二年度は三千九百八十万円です。五十三年度になりますと四千八百六十万冊です。五十四年度は五千二百八十万円にも上っております。わずか四万の市です。この市では減免適用者に対する所得制限もなければ、また減免額の最高限度額も決められておりません。いわゆる青天井です、たとえば例を挙げますと、一億円の所得があって数億の資産があると、こういうふうになっておりましても、住民税も固定資産税も五〇%減免される。こういうふうなやり方というのは、これは申し上げるまでもなく、低所得者より高所得者、それから有資産家、こういうところが大きな恩恵を受けるわけです。担税力、すなわち負担能力に応じて納税をするという地方税の本旨にこれは全く逆行すると思います。その結果、同和地区と一般地域住民との均衡が著しく損なわれておりますし、また、同じ同和地区内でも、結局貧富の差が拡大していくというふうなことが出てきているわけです。  こういう税の公平の大原則に逆行する不正常な減免が行われている、こういうことにつきまして、自治省はいまでもこういうことを好ましい現象だというふうにお考えでございましょうか、最初にそのことをお伺いいたします。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) 現在地方税法の規定におきまして、各税目ごとに一定の要件に合致する場合には、地方税の減免ができるという規定がございます。この規定を受けまして、地方公共団体におきまして、たとえば災害による財産の喪失でありますとか、あるいは貧困による生活のための公私の扶助を受ける者、こういった人たちに対して、減免の適用がなされておりますが、そのほか、各地域地域の実情に応じまして、特別の事情があると認められる者について市町村長の判断で減免が適用されております。この場合、「その他特別の事情」につきましては、千差万別でございまして、そのそれぞれについて、各地域の実情に即してこの減免の適用がなされているものと、このように私どもは承知しております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 自治省はいままで国会で答弁をなさっていらっしゃいます、私と同じような質問に対して。五十年二月二十六日、衆議院の地方行政委員会で、私どもの三谷議員の質問に対しましては、地方税法三百二十二条に従い、個々の納税者の担税力等に特別の事情がある場合に限り、市町村長が減免できる、そういう減免の結果が同和地区に集中したのではないかと、こう答弁されておられます。ということは、減免の条件として担税力を挙げておられるわけです。ところが、五十三年四月二十四日の当委員会——参議院の決算委員会ですが、私どもの沓脱議員の質問に対しましては、その他の特別な事情には、担税力のほかに公益上の理由による減免も含まれていると、こう答弁なさっていらっしゃいます。先ほど私に御答弁なさったのは、三百二十三条の項について、「その他特別の事情」と、こういうことで御答弁なさったと思いますけれども、三百二十三条の減免が担税力以外の公益上の理由によってもできるという、こういう解釈というのはいつから生まれたんでしょうか。その期日はいつですか。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) いつからということはございませんが、現行地方税法の解釈といたしまして、減免の事由といたしましては、災害あるいは公私の扶助を受ける場合などのほかに「その他特別の事情」というケースがございます、この「その他特別の事情」の具体的内容が何であるかということにつきましては、まさに各地域のいろいろな実情に応じてこれが適用されるわけでありまして、その中、内容といたしまして、公益上の理由に基づいて減免の適用がなされるということは、現在の地方税法の解釈からも可能であると、このように考えているところでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私はここに市町村民税逐条解説、これを持ってきております。一つは、四十二年に出されております、石見隆三氏——現在の自治省の官房長です。これをお書きになった当時は市町村税課長です。この三百二十二条の解説といいますのは、「「その他特別の事情がある者」とは、失業により当該年の所得が皆無となった者等あくまで客観的にみて担税力を喪失した者をいうものであり、したがって「特別の事情」とは、前記の「天災」あるいは「公私の扶助」に類すうような特別の事情と解すべきであろう。」こういうふうになっております。ところが、三谷議員の質問の後です、いつからというふうなことにお答えにならなかったけれども、三谷議員が御質問申し上げた後の、五十年の十二月に出されております自治省の税務局編の住民税逐条解説、これは石見氏の逐条解説とほぼ同じなんですが、しかし、削除をしているところは、「「公私の扶助」に類するような特別の事情と解すべきであろう。」——「特別の事情」とは、前記の「天災」あるいは「公私の扶助」に類するような特別の事情と解すべきであろう。」と、明確に担税力をうたっております。ここを削除しております。そして、この削除をした後に、「公益上の必要があると認められる者」もここでいう「その他特別の事情がある者」に含まれる。」「この場合には、租税負担の公平の見地からみても減免を相当とする程度の強い公益性があるものに限って減免をおこなうことができるものであり、他の納税者との負担の均衡を失することがないよう慎重に取り扱う必要がある。」こういうのがつけ加わっております。  もう一度申し上げますが、これは、「この場合には、租税負担の公平の見地からみても減免を相当とする程度の強い公益性があるものに限って減免をおこなうことができる」、そして「他の納税者との負担の均衡を失することがないよう慎重に取り扱う」ことというふうにこれがつけ加わってくるわけです。こういう解釈が突然に出てきている。三谷議員に対しては調査をして指導をし検討いたしますと、こういう御答弁です。ところが、あなた方のなさったことというのは、高額所得者も含めて減免してしまっているというふうな同和減免、これは担税力だけでは説明がつかない、だから、これを改ざんした、この逐条解説を。そして、公益上の理由による減免をつけ加えたということは、この現状を追認するために、わざわざこの逐条解説を改ざんなさったというふうに思いますが、これはどういうことなんですか。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) 減免事由として、「その他特別の事情」の内容としてどのようなものが考えられるかということにつきましては、確かに地方税法制定当初の考え方として、先ほど引用されたような非常に厳格なというか、狭い解釈がとられておったことは事実でありますが、しかし、その後地方税法の運用ケースがふえてまいりますと、この「その他特別の事情」の中には、いろんなケースが出てまいりまして、単に担税力だけで割り切るには適当でないと考えられるものが出てきたわけであります。  たとえば、例を挙げますと、全く同じ規定の仕方をしておるわけでありますが、軽自動車税などについて、身体障害者の方々について減免を行う。この場合は所得にかかわりなく減免を行うというふうな必要性が出てまいりまして、これを適用しているケースがあります。あるいは同じような規定をしております固定資産税について、たとえば公衆浴場の公共性、公益性というものに着目して減免を適用しているというケースが出てきております。  こういうように、地方税法の運用の実態からいたしまして、この「その他特別の事情」については、やはり公益上の理由からする減免の必要性というものが生じているわけであります。そういったことで、まあ条文そのものは同じでございますが、私どもは現在の地方税法の解釈として、この「その他特別の事情」というのは、文理的にもいわゆる担税力喪失というだけでなくで、もっと広くこれは取り得る規定である、このように考えている次第でございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 大変な詭弁だと思います。公益上の理由による減免が可能でありましても、これはあくまでも客観的に見まして、担税力を喪失したもの、これが減免の対象になるという、これが税の公平の原則です、そして普遍の原則。こういうものを、税の公平の原則ですね、それから普遍の原則、こういうものまでも逸脱して減免するという、こういう公益性なんぞというものはあり得ないと思います。ましてや所得制限もない、こういうふうな減免など私は容認するというふうなことは大変不当だと思います。  私ここで、地方税通達実例集市町村税編、これ持ってまいっております。これの三百二十三条関係の減免の行政実例、これをつぶさに調べてみました。そうすると、これはすべて担税方いかんに着目して減免すべきだと、こういうふうになっております。公益上その他の理由による市民税の減免についても、答えは、「その担税力のいかんに着目して定めるべきものであり、したがって本人に所得がなくても他の手段により相当の生計を維持している限り、その実情を考慮すべきものでありますのでこというふうに答弁しております。明らかに私は、あなた方はいままでの解釈を変えておられると、こう思いますけれども、再度重ねてお伺いいたします。いかがなんでしょうか。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) 地方税法の各条文の規定の適用につきましては、社会、経済情勢の変化等に応じまして、解釈そのものもある程度法制定当時予想しなかったようなケース等も出てまいりますれば、それが現行法の規定で読めるか読めないかという検討をすることになるわけであります。そういった意味で、この「その他特別の事情」につきましては、規定そのものが非常に抽象的というか、概括的でありますので、各課税団体において、これをどのように適用するか、ケースケースによって、これが一定不変といいましょうか、前に例示しております担税力喪失というだけで、この一特別の事情」を解釈することは、必ずしも適当でないという考え方に私どもは立っているわけであります。したがって、この規定を変えたといいましょうか、この解釈が社会経済情勢の変化に応じて、法制定当時よりも広く解すべきものと、このように考えるに至ったということでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 あのね、社会の変化で解釈を変えたと、その解釈というのが税の大原則、公平の原則、普遍の原則、これを侵してまで、ねじ曲げて解釈を変えてよいものでしょうか。私は、先ほどあなた方が変えられたこの税務局の逐条解説のこの表現についてお伺いしたいと思います。これは大変矛盾に満ちた表現の仕方です。これ先ほども二度読み上げましたけれども、「租税負担の公平の見地からみても減免を相当とする程度の強い公益性があるものに限って減免をおこなうことができるものであり、他の納税者との負担の均衡を失することがないよう慎重に取り扱う必要がある。」、すなわち、強い公益上の理由があれば、税の公平を崩してもよいが、他の納税者との均衡を失ってはならないと、こういうことなんですけれども、これどういう意味なんですか、全く矛盾するじゃないですか。所得制限、減免の限度額、これないんですよ。こういうことがなくって、三〇%も五〇%も減免して、他の納税者との均衡を失しないというのは一体どういうことなのか、それを御答弁ください、これが第一問です。  それから第二問。一体公平の見地を侵してまで減免を必要とする強い公共性とは一体どんなもんなんですか、これが第二問です。  そしてさらに伺います。同和減免以外に公益性を理由にこういう青天井で、所得制限もなく、減免限度額もなく、担税力を度外視した減免を行っている実例というのはどんなものなんでしょうか、お伺いいたします。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) まずお尋ねの私どもの解説のことを引用されてのお尋ねでありますが、税負担は公平でなきゃならない、課税は公平でなきゃならない、これはもう税の大原則でございます。これに対してこの減免規定というのは、特定の事由がある場合に、その例外として税を免除、または軽減できるという規定でありますから、減免そのものはやはり例外ということにならざるを得ないわけであります。どういった場合にこの例外を発動することが許容されるかということになるわけですけれども、やはりこれは通常一般的には税を負担していただかなきゃならないと、それに対して税を免除または軽減すると、それを正当づけるだけの公益性、公共性というものが存在する場合にこれが許容されると、このように考えるわけであります。  それから具体的に青天井というようなお話がありましたが、具体的に減免の仕方につきましては、各市町村におきましてその地域の実情、特に納税義務者の所得の分布その他の実情に応じて、いろんな方式を選択されておるようでございまして、私どもはそれぞれ減免の内容については、各市町村がその地域の実情に即して決定されたものと考えておりまして、そのことが直ちにこの地方税法の規定に照らしてどうこうということは、国の立場から判断をしにくいわけでございまして、基本的には各課税団体においてこれは自主的に決定されるべきものと、このように考えます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私の一点、二点、三点にどれもまともにお答えになっていない。ただ一つとしてお答えになっておられませんよ、何か私はこの逐条解説が要るぐらいなものですよ、さっき読み上げたところ。これは矛盾しているけれど、どういうことなんだと。程度の強い公益性、公平の見地を侵してまで減免を必要とする強い公益性とは一体どんなものなのかと、地域の実情とおっしゃいますけど、同和はそうじゃありませんでしょう。同和出身者でも減免されるということで、身分に対して減免しているわけでしょう。  それから、同和減免以外にどんな青天井でやっているのがありますかというのにも、これはお答えがなかったです。  それから、税の公平を崩しても、強い公益性の理由があれば、他の納税者との均衡を失してはならないと、おかしいんですよね。どうにも先ほどの文章は整合性がない、矛盾している、一体どういうことなんですかと、説明してくださいと、乱そう申し上げたわけなんです。もう一度お答えください。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) 減免の規定を発動するケースといたしましては、やはりそれを正当化できるだけの理由というものがなければならないわけです。その理由としては、この法律では、災害その他の理由による担税力の喪失、あるいは貧困による公私の扶助を受ける者、その他特別の事情と、こういうケースを挙げておるわけでありまして、「その他特別の事情」につきましては、まさに各地域地域の実情によって、課税団体が決めることでありまして、あらかじめこういうケースだというのはなかなか示しにくいということを申し上げたわけであります。ただ、別の例として、なかなか適切な例が挙げにくいのでありますが、別の例として先ほども申し上げましたように、軽自動車税等において、身障者の方々について減免を適用している例がある、あるいは公衆浴場について減免を適用している例というようなことを申し上げたわけですが、こういったことがこの公益性、公益上の理由の一つの例示かと思います。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 地域の実情じゃありませんでしょう。地方自治体が判断することであっても、先ほど申し上げたように、同和減免というのは、地域じゃなくて、身分に対して減免しているわけでしょう、同和地域の人、同和地域出身者ということで。そういうことがどういうことになるかということを私はお伺いいたしますけれどもね、地方税法の四十五条では、市町村長が市町村民税を減免すると、これは自動的に道府県民税も同じ割合で減免されることになります。これはいま各市町村で同和減免を全く行っていないところもあるわけです。あるいは三〇%行っているところもある、五〇%のところもある、あるいは所得制限のあるところ、ないところ、こういうようなのでばらばらなんですね。ですから、同じ同和地区の人であり、そして、同和地区出身者であっても、県民税もまたばらばら、一〇〇%納める人もあれば、三〇%、五〇%減免される人もあると、こういう不均衡が県民税の中に起こってくるわけです。道府県税というのは、これは住民税が減免されますとね、道府県税にこれはリンクされますから、そういうことになるのは、これはもう理の当然なんですね。税負担のバランスを崩してしまっていると、一つの町村を乗り越えて、県というところで税のバランスを崩してしまっていると、こういう性格のものを、全国共通の担税力、これで判断するならいいです、これ以外の要因で決めるというのはまさに不当じゃありませんか。担税力を喪失した者を減免するというのは、これは市町村長が判断し、そして、その地域の実情に応じてやるというふうなことでいいわけですけれども、そういう範囲内に限られるべきです。県民税に及んで税のバランスを崩すと、こういうことをやるというのは、私はこれは法の公正を欠き、整合性を欠くと思いますが、この点はいかがなんですか。

石原信雄自治省税務局長

○政府委員(石原信雄君) 確かに現在の法のたてまえから、市町村民税について減免を適用いたしますと、自動的にその納税義務者に対する道府県民税についても同様の効果が生ずるということになります。これは、道府県民税は市町村が徴収するというシステムをとっている関係上、そういう形になるわけですが、それなるがゆえにまた個々具体の納税者に対してどのような条件で、どのような内容の減免を適用すべきかについては、いわば道府県が市町村長にこれを委任しているというふうに考えていいんだろうと思います。  そこで、繰り返しになりますけれども、担税力の喪失以外の理由で、税の減免が一切できないということは、現在の地方税法の規定では読めないと思うんであります。現行法では「その他特別の事情」という、ある程度幅のある選択を課税権者である市町村に認めているわけでありますから、その具体的な適用として一定の公益上の必要性から減免を行うということは、これは現行法のたてまえにも反しないと、このように思うわけであります。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 「その他特別の事情」というのが、身分によって減免するわけでしょう。税の公平の原則、普遍の原則、これを損なっているわけですよ。担税力を乗り越えて身分によって減免する。それが県民税にも及んでいると。県が市町村に任しているからそれでいいんだなんて自治省お答えになりますけれども、あなたたちはそういうことがないように、市町村を指導なさらなければいけないわけでしょう。地方税法の六条には、公益上の減免をうたっておりますよ。現に農工法とか、低工法とか、新産法、産炭法、工特法、それから過疎法、工業再配置法、こういう適用地域で、六条による不均一課税が行われております。ところが、同和減免には根拠になる法がないではありませんか。これは六条の公益上の不均一課税もできないわけです、同特法の対象事業でも。また同対審の答申の中にも、同和対策として税金をまけておやりなさいと、こうは言っていないわけです。同和問題というのは、先ほどから申しているように、身分上の差別によって起きている社会問題です。だから、こういう問題を税制面で取り扱うのは適当じゃないと、こういうことですね。ですから、同和対策という公益上の必要な措置は、これは減免までも要求をしていないわけです。つまり、同和減免というのは公益上の理由になり得ないと、こういうことなんです。  そこで、私は大臣にお伺いをいたします。  大臣は、先ほどからの論議を聞いていただいたと思います。私は、自治省は一体何を恐れていなさるのか、あるいは糾弾であり、政難であるかもわかりません。しかし、これほど、いままでいろんなものを拝見しても、御自分の矛盾に十分気がついていらっしゃると思います。先ほどの御答弁ちっとも整合性がありません。私は時間があれば、一つ一つをもっと細かく詰めたいところです。残念なことに時間がありませんからね。しかし、こんな態度を貫かれるということは、ますますこういう同和減免を行っていない自治体、行っている自治体、これの非常な不均衡を生み出します。同和減免を行っていない自治体は公益上の配慮に欠けるというふうなことにもなりかねないというとんでもないことになる。だから、兵庫の県議会でもこういう問題について県当局が同和の減免に関しては、ただいま首長の間にも見直しの動きというものが起きており、県としても見直し、検討の要ありと考えている、県でもこういう答弁がいまや出てきているわけです。だから、私は大臣にお願いしたいわけです。税負担の公平というのは、これは税の大原則です。そして、税は階級とか、門地とか、身分とかと、こういうものに関係なく負担すべきだという普遍の原則もまたこれも動かしがたいものです。ところが、先ほどから申しているように、身分によって青天井で減免すると、こういうとんでもないことが行われている。行政が一時の圧力に屈しまして、こんな公平の大原則を崩して、そして普遍の大原則をも崩して法解釈をねじ曲げてしまうと、こういうふうな不公正な行為を容認しているなら、これは行政としてあるまじき姿勢であり、姿であり、後世に禍根を残す、後世の物笑いの種になります。こういう一時的な圧力に属することなく、私はこういう矛盾に対して大臣が果敢にやはり是正をする、こういう立場に立たれて市町村に対して英断を下して税の公正、公平、こういう取り扱いをするようにという、同和減免に対するやはり指導をなさるべきだと、していただきたい、こう思いますが、いかがでございますか。

安孫子藤吉自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安孫子藤吉君) 地方税法の解釈につきましては、先ほど局長が申し上げましたとおりに、地方税の減免は、災害等により被災し、または貧困により生活困窮にある場合など、納税者の担税力いかんに着目をして行われるだけでなく、その地域の実情に応じて、地方団体が自主的な判断によって、公益上その他の理由により必要があると認める場合には、減免することができるわけでございます。このように、地方税の減免については、公益上その他の理由があるかどうかにつきましては、その地域の実情に応じ判断されるべき事項でありまするので、基本的に地方団体の自主的判断にゆだねることが適当と考えておるわけでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 納得いたしませんが、引き続き機会を見て追及させていただきます。

野田哲日本社会党

○委員長(野田哲君) 他に発言もないようですから、自治省、警察庁及び公営企業金融公庫の決算についてはこの程度とし、これにて散会いたします。    午後四時十七分散会      —————・—————

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