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94回国会参議院1981/04/07

運輸委員会 第3号

発言数
211
登壇者
22
会派数
5
開催日
1981/04/07

会議録

黒柳明公明党・国民会議

○委員長(黒柳明君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る二月二十六日、伊藤郁男君が委員を辞任され、その補欠として出渕哲也君が選任されました。  また、二月二十七日、田渕哲也君が委員を辞任され、その補欠として柳澤錬造君が選任されました。  また、昨六日、小笠原貞子君が委員を辞任され、その補欠として沓脱タケ子君が選任されました。     —————————————

黒柳明公明党・国民会議

○委員長(黒柳明君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  運輸事情等に関する調査のため、本日の委員会に日本鉄道建設公団総裁仁杉巖君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

黒柳明公明党・国民会議

○委員長(黒柳明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

黒柳明公明党・国民会議

○委員長(黒柳明君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。  この際、塩川運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。塩川運輸大臣。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 地方交通線等の選定基準を定める政令の制定経緯について御報告申し上げます。  地方交通線等の選定基準を定める政令については、昨年十一月二十八日に日本国有鉄道経営再建促進特別措置法が成立して以来、法案を御審議いただいた際に提出いたしました選定基準案をもとに関係省庁等の御意見も十分伺い、関係閣僚による協議を行うなどして鋭意検討を行った結果、去る三月三日、閣議決定の運びとなり、同月十一日、公布施行されたところであります。  政令の内容については、法案を御審議いただいた際に提出いたしました選定基準案を基本として、さらに主な点として次の二点を加えたものとなっております。  第一点は、特定地方交通線の選定から除外される営業線として旅客一人当たりの平均乗車距離が三十キロメートルを超え、かつ、旅客輸送密度が千人以上であるものを加えたことであります。これは関係省庁等の御意見を十分検討した結果、相当の旅客が利用している営業線で、旅客の平均的な乗車距離がかなり長いものはバス転換が適当とは言えないとの結論に達したからであります。  第二点は、特定地方交通線の選定を段階的に行うこととしたことであります。これは、特定地方交通線の円滑なバス輸送への転換を図るためには、地域社会に与える影響、事務処理能力等の面から見て選定基準に該当する営業線を同時に一括選定するのではなく、営業線の長さ、旅客の量等を総合的に勘案して、順次段階的に選定することが適切であると判断したからであります。  この政令に基づき、地方交通線の選定について、先般、国鉄より運輸大臣に対し承認申請がなされ、目下審査中であり、近々のうちに承認を行う予定でありますが、これに引き続き特定地方交通線の選定作業が国鉄において行われ、今後、地方交通線対策を逐次実行に移していくこととなります。  本問題は地域交通の重要な問題であり、この法律に関し、本委員会で付された附帯決議の趣旨を体し、地元の意見を十分聞きながら対策を進めてまいる所存でありますので、皆様方の一層の御理解と御支援を賜りますようお願いする次第であります。  以上でございます。

黒柳明公明党・国民会議

○委員長(黒柳明君) これより運輸行政の基本施策に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょう大臣が二時から二時半まで衆議院の本会議に出られるようでありますから、順序を変更して質問しますのでよろしくお願いいたします。  まず第一番に、第二次臨時行政調査会が発足して作業を始めるわけでありますが、鈴木内閣の目玉商品として補助金をカットするというのが相当大きく出て集中的な議論がされようといたしております。しかし運輸産業全般を見ますと、いま報告があったローカル線の問題初め私鉄バスなど相当程度運輸省関係には補助金がありまして、それがなければ実際問題として運営がむずかしいしそういう現状から考えますと、財源を生み出すということと運輸行政が、特に公共交通の確保という点が成り立たなくなるという可能性もあるわけでありますが、これらに対してまず大臣から、どういう運輸省として基本的な考えを持っておるのか、それを聞かしてもらいたいと思います。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) まだ私どもの方に詳細な申し入れは現在ございませんが、世上言われておりますように、大幅補助金カットということが言われております一この内容等は一切まだ不明でございまして、私たちもそれにどう対応するかということは決めてもおりませんが、仰せのように運輸省の補助金というものはすべて政策的なインセンティブを与える、それによって運輸行政を円滑に進めていっておるものばかりでございまして、それだけに補助金の削減ということは運輸行政にも非常に大きい影響があるということはわれわれも憂慮しておるところでございます。つきましては、順次、何かの財政当局から話し合いがありましたならば、それに対しましてわれわれはあくまでも交通が総合的に円滑にいくような見地に立ちまして対処してまいりたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 国鉄関係が、昨年の臨時国会で再建措置法ができて、いまいろんな困難を乗り越えながら作業の真っ最中に入ろうとしておるわけでありますが、それとの関連で、補助金問題については、国鉄側としてもどういう考え方を基本的に持っているのか、総裁の見解を聞きたい、こう思うんです。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 私どもは七千億を超える巨額な助成をいただいておるわけでございまして、大変納税者の御負担になっておりますし、それから財政へも御迷惑をかけていることは承知はいたしておりますが、現在なおそれでも五十五年度の補正子算におきましても、五十六年度の予算におきましても、毎年一兆円を超えるような単年度の赤字が出るというまことに異常な状態になっておるわけでございまして、何とかこれから抜け出さなければならぬというのがいずれお示しをいたします経営改善計画におきましても中心課題になるわけでございますので、この時点において、私どもといたしましてはいずれは健全な経営に持っていくにいたしましても、過渡的にはいろいろ援助をいただかなければならぬと考えておるわけでございますので、国の方針のもとにおいていろいろ御提案があろうかと思いますが、私どもは私どもなりの立場を明快に御説明をして再建に支障なきを期したいというふうに考えておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 もっとも総裁、あれですか、七千億という莫大な助成はもらっておるのですが、それらについては最低限現有の点を確保してもらわないと、現実の、昨年決定になった再建案が軌道に乗らないと、そういう基本的な考えだと、こういうふうに受け取っでいいですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) そのとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうなりますと、大臣、いま大臣と総裁の話を聞いたんですが、そういう補助金の問題でもそれだけの問題になっておるのですけれども、さらに第二臨調の委員の方あるいは財界の皆様は、鉄道民営論とか鉄道分割論とかというのがまた台頭してきているんですがね、分割論とか民託論についてはずいぶん運輸委員会の場を通じて、予算委員会の場を通じて、いろいろあるけれども、やはり国鉄は本来公共交通を守るためにはいろんなぜい肉は取るとしても、やはり国鉄は国民の基幹輸送として大事なんだという点は再三議論したんですが、この財界の中に出ている民営論あるいは電力会社を例とした分割論、こういうものについては運輸省は基本的にどういう考えで対応しようとするのか、財政再建のためにはやむを得ないというお考えであるのか、やはり従来どおり、この委員会の中で議論をしてきた運輸省の基本的な態度については変える必要がないし見直しの必要もないと、こういうお考えなのか、大事な問題なので大臣からお答え願いたいと、こう思うのです。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私たちは、あくまでも国鉄が国の基幹的交通機関であるという観点に立ちまして、そうでございますだけに国鉄の体質改善を図りたいと思いまして、いわゆる国鉄再建法案というものを御審議いただいたのでございますから、その方針をやっぱり貫いていくことがわれわれとしての使命達成の道だと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それからもう少し総裁にお伺いしますが、予算が成立した後に渡辺大蔵大臣がいろんな新聞のインタビューに答えておるわけですが、七千億もの助成をしておる国鉄であるから、この前決まった三十五万人体制ではまだなまぬるい、もっと要員の合理化をやるべきだと、こういう意味のことを国務大臣として話をしているんですが、現在三十五万人体制の労使の交渉がどうなっているのか、そしてその問題さえもまだ解決できないのに、国務大臣から三十五万人ではなまぬるいと、こういう発言が出てくると、一体国鉄はどうするのか、どうあるべきなのかという点がやっぱり問われてくるんですが、この三十五万人体制、いま申し上げた渡辺大蔵大臣の発言等について総裁はどういうお考えをお持ちか、総裁の見解を聞きたいと、こう思うんです。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 三十五万人と一口に申しますけれども、決してそう、何といいますか、ぜい肉をたくさん抱き込んでいるという体質だとは思ってないわけでございまして、三十五万人体制にいたしますのにも大変いろいろ工夫も要しますし、労使でとことん詰めていかなければならない問題でございます。  私も大蔵大臣のインタビューに対するやりとりをちょっと拝見をいたしましたけれども、かねがね大蔵大臣が国鉄のあり方について御疑念をお持ちだということは承知をいたしておりますが、われわれが実情を何度も繰り返しよく御説明をすれば御理解をいただけるのではないかというふうに思っております。  ただ、私ども自体も現在の体制が決して十分なものではないと考えているわけでございまして、職場職場のいろいろな特殊事情にもよりますけれども、いわば民間でおやりになっているような手法を取り入れることによって、より能率的なものに組み立てていくという余地はまだまだいろいろあるわけでございますので、その点につきましてはさらに検討を深めまして、現在よりははるかにいわば企業的な心構えと申しますか、そういうものを取り込んだ体制にいたしたいと思うわけでございまして、そういう点では、大蔵大臣御指摘の点について十分いろいろと取り組む余地ありというふうには考えておりますけれども、全体の組織論あるいは全体の職員規模といったようなことについては、ぜひわれわれの考え方を御理解を求めたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 何回か失敗した国鉄再建法案が、いろんな事情はあったにしても、昨年通って、いま軌道に乗ろうとしているんですから、補助金の問題とかそういう問題については、大臣も総裁もあるいは運輸省全体としても、いま大臣なり総裁が答弁したことが実現できるように、当面の課題として最大の努力をされるよう要請をしておきます。  次に、この前、私ちょっと田舎へ帰って新聞見たら、仙台の田舎の新聞にこういうのが載っていたんですがね、トラックや船員、それからきょう北海道から送ってきた新聞にもこういうかっこうで出ているんですが、いわゆる自衛隊の有事の際のパイロットや船員、あるいは物によっては国鉄の機関士、運転士などの方々を、徴用という言葉は余り使いたくないんですが、戦時中の徴用ですね、戦争中の徴用に匹敵する自衛隊の有事法制というのが研究されておって、三日の段階で、これは中央の新聞には全然載ってなくて、ローカル新聞に載っておるんですが、どういうルートでローカル新聞に載って、中央紙に載らないのか、その点わかりませんが、北海道新聞を見ても、北海道新聞も四月四日の朝刊、それから私の田舎の仙台の河北新報も四日の朝刊に出ておるわけでありますが、こういう防衛庁の政令などについて、運輸大臣としてあるいは運輸省として御相談を受けておるのか、あるいはかかわり合いを持っておるのか。いや、それは防衛庁がいまやっているだけであって、運輸省としては全然かかわりを持ってないということなのか。現時点における有事立法の徴用に関する政令案について、運輸省のかかわり合いあるいは関係などについてお答え願いたいと、こう思うんです。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) いまお尋ねのいわゆる自衛隊法百三条に基づく政令の問題でございますが、このことにつきましては運輸省はまだ何にも連絡を受けておりませ人。私は国会で防衛庁長官が答弁いたしておりますのを聞いておりますと、この国会中に中間報告を取りまとめたいというような答弁を聞いたことがございますが、それ以外のことは私も全然承知いたしておりません。ましてや、その百三条のことについて、防衛庁から運輸省に対して申し入れも何にもございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 総裁にお伺いしますが、俗称鉄道隊といいますか、鉄道連隊ですね。いまの自衛隊の特科部隊に鉄道部隊をつくりたいという点は、私が勤労の委員長の当時に一回、書記長をやっておったときに一回、そういうことを非公式に申し入れがあったと。当時、国労、勤労のわれわれがそれには協力するわけにはまいらぬというわけでお断りをした経緯があるんですが、いま大臣が答弁したこの百三条の問題、有事の際に鉄道の機関士、運転士を云々と、こういう問題について、あるいはこれに類する問題点について、防衛庁とかその他の関係方面から国鉄に対して、意向打診ということはあるかないか、それをお聞かせ願いたいと、こう思うんです。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 私、国鉄でお世話になるようになりましてから五年になりますけれども、その間には一度もございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大臣、いま総裁からもありまして、総裁が就任して以来まだないと、そういうことでありますから安心しました。しかし、この問題は運輸委員会で議論するのは筋違いかもしれませんが、国務大臣として、この問題はやっぱりパイロット、船員、それから鉄軌部門の機関士、運転士、こういう方々の憲法上の職業選択の自由やあるいは強制労働を禁止するなどの憲法論から見ると、どうしても私たちはこの問題についてはオーケーだということにはなりませんので、この問題について防衛庁から問題提起があった際には、早い機会にわれわれにも問題提起として提示されて、やはり運輸委員会は運輸委員会として、運輸に関する労働者の基本的権利に関する問題にかかわり合いを持つものでありますから、取り扱いについて十分な、しかも慎重な配慮をされんことを要望しておきたいと、こう思うんですが、いかがでしょうか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 御要望にございましたことは、十分に承っておきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃそのようにお願いいたします。  次に、余り商売上の問題でありますから言いたくないんですが、東北新幹線、上越新幹線の来年の春開業という問題については、まあその発表するに至るまでもいろんな紆余曲折がありましたが、今日段階では東北、上越の皆さん方は、来年の春開業ということで大きな希望を持っておると思うんです。しかし、最近いろんな新聞報道などを聞くわけでありますが、一つ二つの問題について、ひとつ今日時点の状況と将来の見通しということについて関係者の方から教えてもらいたい。  一つは、上尾の変電所、これは東北新幹線、上越新幹線双方に関連するところでありますが、この土地の買収が思ったより進んでいない。また、建設については相当時間がかかる。しかも、完成した後のいわゆる試運転などを考えると非常に問題だと、こう言われておるわけでありますが、この上尾の変電所問題についてどうなっておるか、現状と見通しを聞かしてもらいたい、こう思うんです、

半谷哲夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(半谷哲夫君) 上尾の変電所の用地につきましては、用地の取得の時期が大宮以北において非常におくれたことは事実でございますが、この変電所をつくる予定位置になっております場所は、上尾市の原市台団地と言われるところでございます。これにつきましても、昨年以来地権者と鋭意交渉を進めまして、現在時点では土地の所有者が百二十四人この団地におられますけれども、全員の方とすでに契約を締結を済ましております。したがいまして、これから支障するこれらの方々の建物を移転いたしまして工事に入るという段取りがついておりまして、昨年の十二月に発表いたしました五十七年春大宮暫定開業には支障はないという見通しをすでにつけております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 一部新聞で出ているやつは誤報——誤報というのは失礼でありますが、一部そういう報道があったけれども心配ない、予定どおり来年の春開業には十分間に合う、こういう認識でいいわけですね、変電所関係は。

半谷哲夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(半谷哲夫君) この上尾の変電所につきましては、もう私どもとしては開業に重大な支障になるというふうには考えておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、わかりました、  次は、上越新幹線の中山トンネルの工事が非常に難航している、土質の関係で。こういう問題なり、あるいはコンクリートの固まりが一部、どの区間とは言いませんが、コンクリートの固まりぐあいが悪くて、再点検をする必要があるんじゃないか、こういうことなどについて、上越新幹線でありますが、この関係は鉄建公団、いかがでしょうか、

仁杉巖日本鉄道建設公団総裁

○参考人(仁杉巖君) まず第一に、中山トンネルについて御説明いたします。  中山トンネルは現在、非常に大きい滞水層の地層に一部ぶつかっている部分がございまして難航していることは事実でございますが、実は三百メートルほど上から、地上から、その地帯に対して注入をいたしておりますが、これはほぼ完了いたします。それで現在は坑内の各切り羽、トンネルを掘っている正面でございますが、切り羽から、なおそれの補強の注入をしているという状況でございますが、現在、その地上から注入いたしました地帯に対しまして探りのボーリングを入れていろいろ調べておりますが、その結果では、地上からの注入が非常に大きな効果を上げているというふうに考えております、  そこで、中山トンネルにつきましては、目下現時点におきましては、ことしの秋にはトンネルが完成できるのではないかというふうにいま思って、鋭意努力を重ねているというのが現状でございます。  もう一つの御質問でございました伊奈あるいは埼玉県の一部の工事現場におきまして、セメントが固まらないという新聞報道がございました。この事情について申し上げますと、セメント会社におきまして、製造の最後の過程において、セメントの凝固時間を調節するために石こうを入れるのでございますが、その石こうがちょっと普通のものと違った石こうが入ったという事実がございました。そのために、普通ならば前の日に打ちましたのが翌日の朝には大体、凝固と申しまして、強度はそう出ないんですが、上に乗ってもいいぐらいに固まるという現象があるのでございますが、それが非常におくれて、まだ水がびたびたしていたというような事態が起こったことが事実としてございます。これはいま触れました石こうの種類の入れ違いということが原因でございますが、その後、これがコンクリートの強度、あるいは耐久性と申しますか、長い期間もつか、もたないかという問題につきまして、いろいろセメント会社並びに専門家等の意見を聞きましたが、これはいずれも、強度の出方は遅くはなるけれども、強度は七日のところを十四日たてば十分カバーできるような強度になるということが一つと、耐久性と申しますか、長くもつという性質については影響がないであろうというのが現時点における判断でございます。  しかしながら、非常に不良な材料が入ったということは事実でございますので、強度の進行状態を現在チェックをいたしておりますが、それは大体いま御説明したような線に沿って、強度は多少おくれておりますが、だんだんと出ている。これは構造物として時間さえたてば支障はないという考えでございます。  ただ、耐久性につきましては、これは長い時間を要する試験が必要でございますので、いろいろな方面でコンクリート及びセメントの専門家に対しまして当公団から依頼をいたしまして、文献等を調べるとともに実験も重ねまして、将来万遺漏ないようにしていきたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 このトンネルの土質の問題とか、いま言ったコンクリートの強度、耐久度、こういう問題は、高速運転であってしかも大量のお客さんを相手にする、こういう性質のものから、やっぱり念には念を入れて、石橋をたたいて点検をしていくということについては私は必要だと。開業してから、またどうのこうのと言われて、それでなくとも世論にたたかれる国鉄でありますから、念には念を入れてやってもらいたい。同時に、私はいま鉄建公団を信頼するしかないですがね、こういうふうに新聞にこういうことを書かれますと、これは東北、上越の沿線の住民なり、あるいは大東京の県人会の皆さんなどは非常に神経を使うわけですね。先ほどの上尾の問題もしかり。ですから、プレスに対する発表とか、あるいはプレスに対する根回しといいますか、そういうことについても十分なやっぱり慎重な配慮をしてもらいまして、余り過度の心配を与えないように、お互いに国鉄も鉄建公団も運輸省も協力方、努力方を要請しておきたいとこう思って、いまのことについては信頼をして来春の開業には支障ないということを現時点では確認しておこうと、こう思っております、  それから三番目の問題は、騒音、振動のテストを、これは国鉄が小山運転所を中心にやっておるわけでありますが、これも国鉄の測定と自治体の測定が必ずしもかみ合わない部面もある、こういうふうに聞いておるわけでありますが、この騒音、振動等については、テストの結果について自治体なりあるいは環境庁とどの程度話をされておるのか。結論から言うと、振動あるいは騒音については合格だと、こういうようなことになっておるのかどうか、その辺の問題を国鉄の側から答弁をお願いしたい、こう思うんです。

半谷哲夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(半谷哲夫君) いま御質問のございました小山の試験線の結果でございますが、これは現在ではすべての分析整理が終わっておりませんので、いま御質問にございました環境庁等々にこの結果をお示しするという段階までは現在まだ至っていない状況でございます。しかし、これにつきましてはいま鋭意分析を進めておりますので、この結果がまとまり次第お打ち合わせあるいは御説明するなり発表するなりいたさなければいけないというふうに考えている次第であります。  いま非常にたくさんの試験をやりまして、試験項目だけでも二百項目以上というような状況でございます。また、騒音、振動の測定も、たとえば騒音の測定にいたしましても、騒音測定をいたしました場所の高架橋の高さとかあるいはそのときの気象条件とかいろんなものがかみ合ってデータが得られるものでございますから、これらを整理して一般的に普遍的に申し上げられるような形、あるいは相対的に比較できるような形に全部整理し直しませんと、なかなか一つのデータをもってすべてを言うというわけにはまいらない点がございますので、そういった点の整理にいま鋭意努力しているという状況でございます。ただ、結論をまだ出しておりませんけれども、いままで得ましたデータから判断いたしますと、東北新幹線あるいは上越新幹線開業時点の環境基準として示されております八十ホン、これを下回るということについては相当の自信が得られたという状況でございます。  なお、この分析結果の深度化を待ちまして今後の環境基準に合わす諸対策も検討していかなければいけないというふうに考えている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは特に名古屋の公害闘争などがあって、判決が出て、現在名古屋高裁で係争中ですが、そういう新幹線公害の訴訟などがありまして相当国民も関心を持っておりますし、同時に沿線住民においてもやっぱり関心を持っておる問題でありますから、非常に万歳で開業をしたけれども、開業後また振動問題で苦情が起きる、あるいは問題が発生するということは好ましいことじゃありませんから、十分な上にも対応して、どのくらいをめどに、たとえばことしの夏なら夏とかそういうめどを一応設定して、地方自治体なりあるいは環境庁と最終的に詰める、見通しとして八十ホン以下という一定の展望があるということはそれなりにいいことでありますけれども、それを裏づけするために沿線住民の自治体と環境庁の詰めということを、最大限どの辺を目標にやろうとしているのか見通しを聞かしてもらいたい、こう思うんです。

半谷哲夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(半谷哲夫君) 新幹線が開業いたしましたときの沿線の環境の保持につきまして、沿線の知事さんあるいは市長さん、町長さんからいろいろ御要望をいただいているところであります。したがいまして、私どもとしては、この小山の試験線の成果ももちろん反映させてまいりますが、あらゆる努力をいたしまして環境対策に取り組むことにして現在やっておるわけでございます。この試験線の結果につきましては、夏までの間には整理いたしまして、環境庁等に御相談申し上げる、あるいは発表できるというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ではそのようにお願いします。  次は雪害対策ですが、雪に弱い新幹線よ言われておる新幹線の汚名挽回に、東北、上越の雪の深いところでいま建設が進められておるわけでありますが、私はこの前、二月の五、六日に東北新幹線仙台−盛岡間、実際に試験電車に乗ってみまして雪害対策の実態を見ました。まあ私の心配でなければいいがなあと思うのでありますが、北上周辺の状態を車両から見まして、吹きだまりに非常に弱いんじゃないかなと、こういう気がしました。山の方から雪が降ってくる、新幹線のあれが壁になっていると、それで吹きだまり現象を起こした際に、それを完全に解かすだけの力があの設備にあるんだろうかということになりますと、私も首をかしげておりますし、実際に毎日運転するわれわれの同僚も、ううんめぐちゃん、ちょっとそこは心配なんだと、こういうふうに言っておりましたが、そういう吹きだまりに対応する雪害対策というのは、私の心配事であればいいんでありますが大丈夫なんだろうか、これをちょっと聞かしてもらいたいと、こう思うのです、

半谷哲夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(半谷哲夫君) 先生御承知のように、東北新幹線に対します雪の対策というのは、いわゆる貯雪式ということで、降りました雪を線路のわきのたまりのところに排雪するという形で列車の、電車の運行を確保するという方式をとっているわけでございます。五十四年の冬と五十五年の冬、この間の冬でございますが、この二名、仙台—盛岡間の一部でこの雪試験を実施いたしておりますが、この間ではいわゆる吹きだまり現象というようなものができたために排雪走行ができないというような状況は見られていないわけでございます。  当初私ども想定いたしました雪の量というのは、この東北地区につきましては、降雪量、積雪量両方ともでおりますけれども、比較的上越に比べれば少ないということでいまの方式をとったわけでございまして、吹きだまりにつきましても、恐らく走行に支障するような吹きだまりはできないだろうという想定をいたしているわけでございますが、実際やってみまして、いま御説明申し上げましたように、吹きだまりのために走行ができないというような現象は、この二名については全然出てないという状況でございます。ただ、北上川の橋梁の付近、この付近に半径四千の曲線区間がございます。この部分についていま先生御指摘があったと思うんでありますが、これにつきましても、実は列車が排雪いたしました雪が線間に蓄積されていく、それが少し上に出てくるというようか状況が見られます。これは吹きだまりというよりも、排雪した雪が線間にたまるという現象でございまして、これらについて運転上どの程度支障があるかということを兼ねて試験をやったわけでございますけれども、なおこの点につきましては今後ともこの試験の結果をもとにして検討いたしまして、もし手当てする必要があるものならそれなりの対策を考えていかなきゃいけないということで、いま分析している状況でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も乗っていてね、ドカーンドカーンと音がするんですよ。おい運転手、いまの音価だと言ったら、いや先輩、あれは吹きだまりのかたまりを前頭排雪で飛ばすんだと、その飛ばした瞬間の音がドカーンドカーンとボデーに来るんですよ。だからまあ安全上は大丈夫なんだろうけれども余り気持ちいいものじゃないと、こう言っていました。ですから、いまのことについては十分今後の安全の問題として取り組みをお願いしたいと、こう思います。  同時に、今度は上越新幹線の方は、これはまた雪が全然東北と違いまして、まだ試運転もやってないわけですね。ですから、上越新幹線の雪の対応の試運転はことしはできませんから、ことしの冬から来年になるわけですね。そうしますと、来年開業から逆算すると非常に期間もないんですが、理論的には大丈夫だろうと、こういう話は聞いている人ですが、この辺は鉄建公団、雪の対応については、雪に弱い新幹線の汚名は挽回できるだけの自信があってやっていらっしゃると思うんですが、ことしの冬を経験してみて、大丈夫かどうかひとつ見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

仁杉巖日本鉄道建設公団総裁

○参考人(仁杉巖君) 先生御承知のごとく、ことしは新潟−長岡間約六十キロにつきまして、散水設備並びに散水する水の温度を十度に上げるというような設備が完成いたしておりまして、ことしの冬にそれの融雪試験を行い、列車を運行してみたということでございます。その結果で、御承知のごとくことしの冬は、長岡付近で最大積雪量が二百四十五センチ、平年より約五〇%ほど多い状態でございましたが、雪の走行試験におきましては初期に多少初期故障等がございましたけれども、全般的には順調にまいりまして、試験列車はほぼ計画どおり運行できたという結果が得られております、それでございますので、ことしの冬程度の降雪量に対しましては上越新幹線は十分対応できるという自信を持っておりますが、さらに来年の冬には長岡から月夜野方面、群馬県にかけましての設備も完成いたしますので、来年の冬にさらに経験を積みまして万全の対応をしたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これまた御苦労だと思いますが、よろしくお願いします。  そうしますと、いまの問題点をずうっと洗っていきますと、来年の春開業ということは、いろんな問題はあるけれども予定どおり開業できると、そういう前提で国鉄も鉄建公団も作業をするし、運輸大臣としてもそういう関係で来年の春開業というこの前の方針は変わらないということを、大臣と国鉄側に確認したいんですが、いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 現時点では、いずれの面におきましてもまずまず順調に進んでおりますので、昨年の暮れに方針として決めましたように、来年の春開業ということで大丈夫だという考えを持っております。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 国鉄総裁のお答えと全く同じでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、そのようにひとつ御努力方お願いいたします。  それから、新幹線に関連する環境関係で、この四日の日、こだま三三一号が変圧器の故障でPCBを約十四キロにわたって静岡県下にばらまいたということで非常に問題を起こしておるわけでありますが、この事実関係は新聞に出ておりますから時間の関係で余り要らないと思うんでありますが、これに対する対応と今後の再発防止ということについて、国鉄方のとったことについて御説明願いたいと、こう思うんです、

藤田義人日本国有鉄道常務理事

○説明員(藤田義人君) 四日の日に、いま先生おっしゃいましたようなことでこだま三三一号主変圧器が故障いたしまして、PCBを飛散させたということ、非常に残念に思っております。われわれとして、四十九年以来、このPCBを使わない、シリコン油を使った主変圧器、これでただいまの新製車は進めてまいっております。また従来の車につきましても、このシリコン油を使った変圧器に取りかえを進めておりますし、また廃車の促進の中でこの主変圧器のシリコン油を使っているものということで、従来から車自体はやっておりますし、また油漏れの点検また絶縁管理というものについてもさらに徹底する必要があるというふうに考えております。  なお、今回の事故につきまして、電気的なものが主原因であるか、機械的なものが主原因であるか、なお詳細に現在調べております。それを待って適切な検査を一斉に行いたいという考え方で、なお一層の再発防止に努力していきたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 この件について、環境庁が静岡県に、人体への影響等について調査を指示したと、こういうようになっておりますが、その後静岡県側からどういう報告が来ているか、現時点でわかっていることがあれば教えてもらいたいと、こう思うのです。

渡辺一志環境庁水質保全局水質規制課長

○説明員(渡辺一志君) お答えいたします。  環境庁としましては、PCBによる影響がどのようなことになっているかということで、漏れがあった付近の公共水域及び土壌の汚染状況につきまして県の方に監視するよう要請いたしました。静岡県におきましては、すぐにサンプリング等を行いまして、現在分析を行っているところでございますが、PCBの分析というのは非常にむずかしゅうございまして、日数がかかるために、まだその結果は入っていない状況でございます。なお、県に対しましては結果が判明し次第直ちに連絡するように要請してございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃあその辺は調査がわかった段階でひとつお知らせをお願いしたいと思います。  次、もう一つ新幹線関係でお伺いしますが、大臣ね、鈴木総理大臣が去年の九月十七日、国土審議会に対して、東北の再開発という問題をとらえて、早急に再開発計画の具体策を答申してほしいということをやられまして、そして国土審議会では東北開発特別委員会に企画部会を設けて現在作業をしている。作業の状況についても、私も中間報告を求めました。早ければ七月、遅くも九月ごろ答申と、こういう動きであるということは、東北開発室長からお聞きしている段階でありますが、同時にこの東北の経済界の皆さんも、この総理大臣の提案に呼応していろいろな議論がいまされておるわけであります、その中で共通的に出てきている問題は、東北というところは、交通網の整備と雪に対する対応の仕方、この二つがやっぱり中心課題だということがうらはらになって出ておるわけであります。  その中で、交通網の整備については、東北線の新幹線がやっぱりこの背骨の役割りを果たすと、いわゆる裏日本、表日本を含めて結合するのが何といっても東北新幹線が中心だと。したがって、東北新幹線はいま盛岡まで行っているわけでありますが、盛岡で途中下車されたんでは東北の開発も中途半端になってしまう。盛岡から南の方はいいけれども、盛岡から北の方、青森あるいは秋田、あるいは岩手県の二分の一、これが中途半端で、ますます格差が残りおくれてしまうと、こういう議論がされておるわけでありますが、整備新幹線との関係で、そういう総理大臣なりあるいは鈴木内閣全体として諮問をして、何らかの方向性を導こういう努力がされておって、その答申がやはり東北新幹線の盛岡−青森間がぜひ必要だと、こういう答申が出た場合には、国家的見地からこの問題について見直しをする必要があると、こういうように私は思うのでありますが、それらの件の基本的な考え方について大臣の見解を聞きたいと、こう思うのです。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 整備五線につきまして、その中の一つといたしまして、東北新幹線の早期着工の要望は強いこと承知いたしておりまして、昨年の予算編成時におきましても地元から大変熱心な要請が二さいました。また、各開発関係の委員会におきましてもこの申し入れもあるわけでございますが、御承知のように新幹線の建設には甘大な費用がかかりますので、これの財政負担につきましては国鉄の負担においてこれを建設することはとうてい不可能でございます。でございますから、これにかわる財源をひとつ御検討願いたいということで、そういう財源負担の環境整備等ができてまいりましたら、これはあと国鉄の使命でございますから建設をいたさなければならぬと思うのでございますが、何はともあれ、そういう国鉄の財政によらざる建設をぜひひとつ御決定願い、またその財源的な対策も講じていただきたい、こういうことを思っておるのであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 国鉄の負担ではできないことはこの運輸委員会で何回も議論していますから、それはわれわれなりに認めて、ただ、私はいろんな新幹線の事情があると思うんですが、総理大臣が発動して、あるいは内閣として発動して、しかも国全体の政策から東北の再開発が必要だ、いかがいたしましょうや、こういういろんな地元の陳情も全国にあることですから、それはそれなりに了解しますが、政府として政策として打ち出している以上は、やっぱり裏づけになるものは基本的に政策を提供した内閣あるいは総理大臣というところに主体的な発動の根拠を求めて、足りないと言っちゃ変でありますが、まるまるじゃ大変であるから、少し関係自治体でめんどう見てくれないか、あるいは関係団体で協力願えないか、そういうのが私は発動した側、受ける側を含めての道筋じゃなかろうか、こんなふうに一般論的に、原則的に思うんでありますが、この考えは間違っているでしょうか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 国も地方自治体も非常に財源が窮迫しておるときでございますので、要望は強いのでございますが、その財源をどうしてつくるかということについて、今後ともなお一層の双方の努力が必要であろうと思いますし、運輸省といたしましても、できる限りの財源対策に努力を払ってまいりたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 その点、地方で心配しているのは、この地方自治体ということについて、地方自治体もなかなか財源が苦しいから大変だと思うんですよ。後ほど自治省が来ておればちょっとその辺の考え方を御答弁願いたいと思うんですが、同時に地方自治体負担というその範囲ですね。たとえば某北新幹線を例にとりますと、岩手県と青森県が当該県であるから、地元分担金は岩手県と青森県で負担してもらうという直接型の考え方なのか、東北新幹線と言えば東京から青森まで、大小は別問題として一定のリベートがあるわけですね。ですから、当該県の岩手県、青森県が一〇〇と仮定すれば、宮城県が五〇とか、あるいは福島県が四〇とか、あるいは東京、栃木県が一〇とか、そういう関連する自治体に傾斜配分で負担してもらうというふうに考えるのか、直接の県だけに負担してもらう、そういう考え方なのか、財源捻出の地方自治体の負担ということについて、基本的にどういう考え方を持っていらっしゃるのか大臣にお伺いしたい。  同時に、地方自治体においては、そういう運輸省の考え方について対応するだけの自治体の力が財政的にあるのかどうかということも、この際両方から御答弁願いたい、こう思うんです、

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) まだ残念ながらそこまで具体的なことは考えておりませんで、とりあえず地方自治体がこういう負担をいたすにいたしましても、いわゆる地方財政再建促進特別措置法の制約を受けておりますので、この制約をどのようにして解除していくかということの、このこと自体がまだ問題でございます。でございますから、具体的な各県の負担とか地元負担の程度というようなことにつきましては、まだそこまで成案を得ておらないというところでございます。

亀田博自治省財政局調整室長

○説明員(亀田博君) 新幹線の建設事業費の地元負担の問題でございますけれども、ただいま運輸大臣がお答えしましたとおりの法律の規制があるわけでございますし、基本的な考え方としましても、現行の国、地方の間の事務配分の問題あるいは財源配分のたてまえから見ますと、地方公共団体がこれに関する財政負担をすべき性格のものではないであろうというふうに自治省としては考えておる次第でございます。それから、お尋ねございましたように、現実の地方団体の財政状況を見てまいりましても、地方公共団体がこのような巨額の負担をする余地、余裕がないものというふうに考えておる次第でございますし

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いま大臣と自治省から答弁あって、非常に環境が厳しいことはわかるんですが、私、この前者さんと二月五、六日、試運転の列車に乗りまして盛岡まで行きましたら、あそこで途中下車して在来線に乗りかえるという、何とも言えない気持ちといいますか、青森県、岩手県民の気持ちという点が手にとるようにわかるわけでありまして、いろんな困難があると思うんでありますが、われわれもそれなりに努力する点は努力する。あるいは先ほど言った東北開発特別委員会あるいは東北経済界あるいは東北全体としてそれを求めているという気持ちも含めて、最大の努力を大臣に要請したい、こう思うんですが、いかがですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私も新しい鉄道のあり方というのはやはり将来においては新幹線、ああいう高速鉄道にならざるを得ないと思っております。ですから、一にかかってこの財政上の問題さえ片づくならば、積極的に取り組んでまいらなきゃならぬと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃそういうふうにお願いします。  大臣、あと二、三分しかないようでありますから、ひとつお願いなんですけれども、国鉄運賃も私鉄の運賃もタクシーの料金等についても、運輸審議会で諮られて、大臣の所轄事項、こういう取り扱いになっておるわけでありますが、これらについては、社会党としてもずいぶん国会の機能の面からいって反対をしたわけでありますが、現実にそうなっておるわけであります。しかし、われわれ運輸委員会で議論する際に、制度上そうなってしまったものですから、運賃問題や料金問題を直接議論をする場といいますか、かかわり合いという点が形式的にはなくなっているという点は非常に遺憾だと思うのであります、したがって、いま直ちに法改正云々ということではありませんが、私はひとつ運輸審議会にかかった内容あるいは審議会の審議の状況あるいは決まった結論とそれに付随する資料、そういうもの等については少なくとも運輸委員会全体と言いたいのでありますが、どうしても非公開等の問題があって問題があるとするならば、運輸委員会の理事会でも結構だと思うのでありますが、そういう基礎資料、決まった経緯、それから決定と今後の課題、こういうものについて大臣の配慮をお願いしたい、こう思うんですが、いかがでしょうか、

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 実は、きょう運輸審議会から答申、ちょうど三十分前に受けたところでございまして、まだ私の手元のところでございまして、つぶさに検討もいたしておりませんが、この答申は私は尊重するつもりでおります。  つきましては、お尋ねの運輸審議会から答申のあった内容等につきましては、私の方で一応精査いたしまして、その結果、適当な機会を得て運輸委員会の方々に、諸先生方に御報告する方法を講じたいと思っております。

馬場一精運輸審議会首席審理官

○説明員(馬場一精君) ただいま大臣からもお話ございましたように、本日運輸審議会といたしましては会長から国鉄運賃問題につきまして御答申を申し上げました。これらの答申では、運輸審議会の審議結果を「主文」ということでまとめておりまして、さらにそういう答申に至った理由、そういうものは「理由」をもって記載いたしておりまして、これらはすべて運輸審議会一般規則二十九条の規定に基づきまして告示をすることにいたしております。なお、こういう重要な事案につきましては、運輸審議会としても政府等についての要望もございますので、それらは要望事項ということでまとめておりまして、また本件の審議の過程では、一般公述人あるいは国鉄運賃専門調査員の方々等から非常にいろいろな貴重な意見をいただいております。それらにつきまして運輸審議会としてどのように判断をいたしたかというようなことにつきましては、会長談話というかっこうで取りまとめをいたしまして公表することにいたしております。このようなことで、運輸審議会が一定の判断をいたすに至った理由、内容等については公表いたしておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そういうことはわれわれはわかっているんですよ。しかし、少なくともわれわれが立法機関として、おたくがいろいろ判断したあるいはこういうことをやってくれということに対する具体的審議をして法律化あるいは政令化を促すのはこの委員会でしょう。運輸委員会が最終的な機能を持っているわけですから、ですから、権限を侵す気持ちはありませんが、よりよい総合的な運輸行政なり運輸制度をつくり上げるという意味では、運輸審議会とこの立法機関の運輸委員会というものが密接な、おのおのの機能を侵さないことを前提に密接な連携をとることが必要ではないかということを私は申しているんであって、そういうことに対する、これは要望ですから答えは要りません。やはりおたくも独立、わが立法機関の運輸委員会も独立、これは了解し合います。その上でお互いのよりよい総合交通をつくるために連携プレーが必要じゃないかということを申し上げているんですから、これは運輸審議会の会長さんその他に、こういう意見があったということを受けて御配慮願えれば幸いだと、こう思っております。  最後に、私、自動車局長に車検問題で御要望を申し上げるんですが、「週刊現代」なども含めてずうっと集中的にシリーズもので出ているわけでありますが、いろんな反響を呼んでおるわけですね。したがって、この車検問題について、運輸行政、特に自動車行政として、一定の国民の不安なり不満なり、そういうものを与えないような方向性というのが車検問題で必要じゃなかろうか、いま十分時間がありませんから、むしろこの問題で集中的にやりたいぐらいの問題がありますが、きょうは基本的な考え方だけ自動車局長にお聞かせ願いたい、こう思うんです。

飯島篤運輸省自動車局長

○政府委員(飯島篤君) 自動車の検査、整備の各制度につきましては、法律改正あるいは政省令の改正でこれまで時代、時代に対応してきたところでございます。しかしながら、いま先生のお話にありましたように、車検、整備の問題につきまして、今回いろいろな角度からの御意見が出されておるのでございます。したがいまして、最近の自動車の技術の進歩が著しく、性能は非常に向上してきておりますけれども、一方では構造、装置も非常に高度化、複雑化してきております。こういう時代に対応しまして、自動車の検査、整備のあり方につきまして、去る二月の二日、運輸技術審議会に諮問をいたしたとこうでございまして、現在までに自動車部会一回、小委員会一回、近く小委員会二回目を開くことにいたしておるところでございます。この審議会の結論等を踏まえ、また一般の関心あるいは先生方の御意見等も十分念頭に置きながら、今後安全の確保あるいは公害の防止を前提としつつ新しい時代に対応した検査、整備のあり方について検討をしてまいりたいと考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、その答申はできるだけ早い機会に努力をしてもらいまして、国会の場で対応を含めて審議できることをお願いしたいと思うんですが、ただ一つ、私は学がないから聞くんですが、自動車問題でいま日米間の摩擦まで発展しているんですが、日本が外国に売っておる車などについては、アメリカならアメリカには日本のような車検制度はないんだと、こういう意味の一部記事が載っているわけでありますが、この点は学のある局長としてはどうなんでしょうか、教えてもらいたいと、こう思うんですが。

飯島篤運輸省自動車局長

○政府委員(飯島篤君) 先生の御質問の中に二つ中身があるのかと思いますが、先ほどの問題に関連してはその中の継続検査について申し上げますと、諸外国におきましても安全性の確保と公害防止の観点から、国の施策として検査を実施しているところが多うございます。ヨーロッパでは西ドイツ、スウェーデン、スイスなどが比較的厳格に行われております。アメリカでも五十州と一特別区のうち四十四州が検査を実施いたしております。  なお、検査期間については、ヨーロッパ等では規制の強化の方向にございます。一、二年の国が多うございます。ただ、自家用乗用の新車については若干期間を長くしている国もございます。また、検査の内容につきましても、わが国とほぼ同様、ブレーキ性能あるいは排出ガスの濃度、前照灯の照射状態等について機器等を使用して検査を行っておるところでございます、

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 終わります。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 国鉄総裁にお尋ねをいたしますが、政令基準が決まって、国鉄としては特定地方交通線の選定作業を目下やっておられると思うんですが、大体いつごろになりますか、その辺のスケジュールを含めてお聞かせをいただきたいと思うんです。  私のこの間仄聞したところでは、何か七月、八月ごろになるのではないかというようなことでしたが、少し延びるような気がするわけです。まあ延びてもいいんですが、やはりそこにそれだけ延びるだけのいろんな困難な事情があると、こういうふうに思うんですが、そういう選定をされておる作業中の困難な問題等含めて今後のスケジュールについてお聞かせいただきたいと思います。

加賀山朝雄日本国有鉄道常務理事

○説明員(加賀山朝雄君) お答えいたします。  先生御承知のとおり、三月十一日に施行令が出まして、政令が公布されまして、三月三十一日にこれに関連いたしますいわゆる運輸大臣告示が出たわけでございます。したがいまして、これによりましていろいろ計算の方法あるいは選定の具体的なやり方等が出たわけでございますので、これを受けまして、去る四月一日の日に、いわゆる幹線と地方交通線の区分をいたします地方交通線百七十五線について大臣申請をいたしたものでございます。これにつきましては、現在、運輸省におきまして御検討中でございまして、近々のうちに御承認いただけるものと思っております。  で、それを受けまして、直ちに私どもといたしまして次の段階でございます特定地方交通線の選定の作業に入る段取りをいたしております。これにつきましては、すでに地方に四月一日付におきましてそれぞれ専任の地方交通線担当の部長あるいは室長等を発令をいたしまして、その専任の係を充実いたしまして、具体的な問題につきましてそれぞれ調査その他検討を開始いたしております。私どもといたしましては、選定の際に必要となりますいろいろ代替道路の問題であるとか、あるいは開発計画等の実情把握であるとかというようなことを現在やらしているわけでございまして、それがまとまり次第運輸大臣に特定地方交通線のいわゆるまず一番先に選定いたします第一次選定の申請をいたすつもりでおります。  その時期は大体今月末から来月上旬ぐらいの時期に私どもとしては申請いたすつもりをいたしておりますが、同時に知事の方にもその旨通知をいたしまして、都道府県知事の方からそれに対する意見が大臣の方に寄せられるという段取りを経まして、最終的に大臣の御承認を得る形にありますが、その時期等につきましては、ちょっといまの段階ではまだ的確に想定をいたす段階ではございません。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 これはかつての委員会でしばしば言ったことでありますが、この対象線になっておる地区の住民の人たちというのは、何とか特定地方交通線の選定から外れるように必死になってやっておるんですね。私もおととい地元に帰りまして、雨の中でございましたけれども、その沿線地域の特に商工業者ですね、もしも国鉄がなくなってくると、ほとんど工場が来なくなるだろう、若い者もおらなくなる、そうなってくると町の商売というものは上がったりだと。何としても国鉄を存続させなきゃならないという本当に切なる願いを込めて、各町村のそういった代表の人たちが一団を組んで、そして二十キロの道をパレードしながら、本当に何とか乗車密度を高めるように、マイカーから、国鉄に乗るようにという、本当にそういう状況を見まして、私はますます、いま社会党がこの再建特別措置法の改正を提案しておるわけですが、やっぱりこれをどうしても貫いていかなきゃならないという実は気持ちになったわけです。  国鉄当局もこれから選定の作業をするに当たって、いろいろ苦しいと思いますけれども、でも、総裁にしても、こんな言い方をすると少し酷かもしれませんけれども、総裁の任期というのは何年と限っておるわけですけれども、住民の人たちにとっては将来永久的なことなんでしてね、商売が上がったりしたならば自分たちは一体どこへ行ったらいいかというような、そういう声を本当にだんだんと聞いてきたわけです。私はそういう状況を見ながら、しかも非常に不公平感を持っているということです。五十四年度の赤字が八千三百か四百億でございますね。対象になっておる四十二の線の赤字というものは百六十億です。これは五十三分の一でございまして、もちろんそれは国鉄再建のためにはわれわれも協力しなきゃならないけれども、全体の五十三分の一である。国鉄自体も他の赤字の部門についてもっともっと努力してもらいたいし、他の赤字になっておる線に対しても同様なことをやっぱりやってもらいたいという、そういう気持ちが非常にあるんですね。  私はそういう点で、この作業を進められておるんですけれども、この間も予算委員会分科会で申し上げたわけですけれども、そういう点をもっと国鉄としては考えてもらいたい、こういうことをさらにきょうは関係者の総裁、加賀山常務ですか、に言って、別に圧力をかけるという意味じゃありませんけれども、そういう実態を申し上げなければならない、そういう心境で申し上げておるわけでありますが、そういう実態について、総裁としてどのように御判断になるのか、まずお聞かせいただきたい。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 一つは、地方線をバスにかえるということはやはりいろんな意味で地域の住民の方に御不便を与えることになるわけでございます。私どもから見ますと、場合によったらバスにした方がかえって便利になる面もあるではないかということを時折申しますけれども、しかしまた御利用のお立場から見ますと、運賃の問題等もあるし、これは何と言ってもレールの方が便利だというお気持ちをお持ちなことはよくわかるわけでございますので、先般、ただいま担当常務が申しましたように、新しく組織をつくりまして担当の者を配置することにいたしましたが、その諸君を集めて、この問題に取り組むに当たってはそれぞれの関係住民の方々のお気持ちをよく承ると同時に、決して国鉄側だけの立場に立って問題の処理に当たってはなりませんぞということをよく注意をいたしておきました。  いまさら申すまでもなく、再建の中の一つのポリシーといたしまして、ぜひともむだを排除するという趣旨でこの仕事に取り組ましていただきたいと思いますけれども、それを進めるに当たりましては、ただいま御指摘がありましたように、長い間愛情を持っていただいたレールのことでもございますし、またそれとは別にしましても、地域の方々にいろいろな意味での御不便がかかるわけでございますから、そこの辺につきましてはよくよく実情を伺わしていただき、また私どもの考え方もよく御説明をして進めてまいりたいというふうに考えております。  その際、非常に問題になりますのは、ただいま御指摘の全体として一兆円近い赤字があると、それはどこから発生してくるかと言えば、線区別に言えば幹線の方から出てくるものではないか、また仕事分類から言えば貨物の方から出てくるものではないかという御指摘があるとおりございます。そしてまさにそれはそのとおりであるわけでございますので、私どもといたしましては、ただいま案を練っております経営改善計画におきましても、主体は何と申しましても幹線の問題であり、主体は何と申しましても貨物の問題であるという認識のもとに、六十年までの再建計画をいま構築をいたしておるところでございます。  ただ、実はローカル線の方につきましては、もうすでに十年ぐらい前から今日まで取り組んでまいりまして、地元の御協力を得て駅を駅員のいない駅にするというようなことを通じて人手を減らしてまいりましたから、今後経費を前する可能性というのは非常に少ないわけでございますし、幹線につきましては、最近に至りまして急激に旅客貨物の扱い量が減ってまいりましたので、まだまだより簡素な運営をする可能性がございますので、私は、幹線につきましては六十年までに十分バランスのとれた経営ができると思っております。と同時に、幹線につきましてもかなり早いスピードで着々と経費を前するためのいわゆる経営改善案を立て、そしてそれを実行に移してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 またほかに、後で経営改善計画の中身について質問したいと思いますが、ただ、この問題は、それに入っていく前に非常に重要な問題だと思っておるんですが、国鉄が六兆円の赤字を出したもともとの原因というのは、これはもうこの二十年間の高度経済成長政策の中で運輸事情というものは非常に変わってきたわけですね。そして各種の輸送機関というものが競り合ってきた。そういう中で国鉄自体がもうほとんど策なく、競争原理の中で後退してしまった。そういう私は運輸省、国鉄といいますか、そこらの無策から起きたものが今日の赤字になっておるわけですから、その赤字を最も弱い山間地域の過疎がますます促進されるようなこういう政策に対しては、本当に私は間違っておると思うんです。  ただ、すでに法案が通ったものですから、だからわれわれとしては、通ったんだけれども、やっぱり現地の事情を見るときに、どうしてもこの法案は見切り発車、余りにも強権的な法律であるというので改正案も出しているようなところでありますが、私は今後の推移によりまして、法律は法律ですから、そう強硬なことはしてはならぬと思いますけれども、ある時点においては、もしも選定されて、地方交通線対策協議会ができた場合に、それをオミットするとか、そういうような事態が起きてきやせぬだろうかということを私心配をするんですよ。そういうときの責任は私は挙げてやっぱり当局側にあるんじゃないかなということを心配するのですが、総裁も本当に苦労しておられるし、これから苦労されるだろうと思うんですけれども、その辺のことをよく御理解いただきまして、この委員会でも一つの決議もありますし、それから全国の知事会とか市長会ですか、そういうところでも、決して、法律が決まったからとにかくやってしまうんだと、そういうことをしないようにという私は要請が出ておると思うんですが、そういう点については十分私は配慮してもらいたいと、こういうことを申し上げて次に入りたいと思います。  国鉄側が経営改善計画の案ですか、そういうものをどこかに説明をされたようでありまして、この間から新聞に出ておるわけでありますが、まだわれわれにはそれが説明をされてない。いつごろ説明をされるのか。そのことと、それからこの計画の概要について、時間がありませんから、どういうところに主眼を置いた計画であるかということをまずお聞かせいただきたい。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 経営改善計画は大体概案を私の手元でまとめたところでございます。しかし、これにつきましては、まあ制度の上では私どもが案を作成して運輸大臣に御提出を申し上げまして、で、そこで運輸大臣に御検討いただいて御承認をいただくということになっておるわけでございますけれども、現実の問題としましては、まあ私どもの考え方と運輸大臣のお考え方との間に余り乖離があっても、いわばみっともないということにもなりますので、事実問題といたしましては現在運輸省とも御相談をいたしておるところでございます。  また同時に、この経営改善計画の中でやはり非常にむずかしい問題は、この短い期間に職員数を急激に減らすという点にあるわけでございまして、これは何がしかの意味において労働条件にもいろいろ影響があるということから、場合によりますと協定、協約の一部を手直しをするということをしなければできない場合もありますから、したがって、事前に職員諸君、ましてその代表組織であります職員組合の幹部諸君との間で具体的な詰めを行わなければならないということで、事実問題としては組合の諸君ともいろいろ話をいたしております。やや非公式な形でございますし、これは交渉ではないわけでございますけれども、話し合いをいたしておるわけでございます。  そこで、内容につきましては、法案審議の段階で申しましたとおり、まず、いま職員三十五万ということであれば、六十年度におきますところの経営収支を見ました場合に、年金の問題とかあるいは退職金の問題、場合によりましたならば地方交通線の問題といったような問題を別にいたしまするならば、どうにか単年度で収支が均衡できるということを考えておったわけでございますが、その後いろいろ電気料金その他物価が上がりましたりいたしました。また、率直に申しまして、五十五年度は大変お客さんが少ないということで、収入の伸びがとまっておるというような現状でございまして、五十四年の七月の段階で、私どもがいわゆる再建についての基本構想案というものをお示しいたしました時点といささか前提条件に変更があるわけでございますので、当時のいろいろな想定で六十年時点でどうにか黒字になるという計算をいたし、御説明をいたしたわけでございますが、その点について、その後の前提条件の変更が、現時点で見通しました場合の六十年時点での収支見込みにどのような影響があるかということをしさいに点検をいたしたわけでございますが、いろいろプラス、マイナスの要素がございますけれども、結論的には六十年度時点でどうにか単年度収支均衡し得る体制をつくり得るであろうという見通しを持っております。  ただ、その場合の条件として一つ非常に重要な問題は、運賃の問題があるわけでございます。私どもの現在の案では、毎年増加いたしますところの経営費、これは世の中の物件費の水準あるいは人件費の水準が、大体今後の見通しとして年率五%ぐらい増加していくのではないかと考えます、その結果また収支アンバランスが拡大をいたすということになりますと、とうてい収支均衡に持っていけませんわけでございますが、そこで運賃をどう見るかということでございますけれども、運賃につきましては大体年率、平均でございますが、年率五%ぐらいの収入増加を見込ましていただくということを前提にいたしております。  それから輸送量でございますけれども、輸送量は、ほとんど旅客、貨物とも増減なしという、やや年率一%弱の増を見ておりますけれども、まずまず増減なしという前提でございます。  以上によりまして、一方、前々から申しております三十五万人という職員でやれるかやれないかということを検討いたしました。この前構想案をまとめましたときには、きわめて達観的な見方で三十五万人という数を打ち出していたわけでございますが、その後の作業の結果によりまして、たとえば駅はどのようにするか、また貨物のヤードはどのようにするか、乗務員の乗り組み方についてはどのようなことでやっていくか、工場におきますところの、工場の必要要員はどう見るか、研修についてはどう考えるか、施設についてはどう考えるか、電気についてはどう考えるかというような、それぞれのパート、パートにつきましてどのような新しい体制を組み得るかということをしさいに点検をいたしてまいりました。相当いっぱいいっぱいではございますけれども、三十五万人でやれるであろうということで組み上げてまいりまして、しかもそれは頭の中で考えるのではなしに、各地域地域、各現場現場についてどんな見当でいくかということを積み上げてまいったわけでございまして、現時点におきましてほぼ見通しを得たということでございます。  その詳細につきましては、まだちょっと残っておりますし、労使間でもまだまだそうした点の物の考え方について基本的に意見の違っている点等もいろいろございますので、これを公式に世に問うというのはもうしばらく御勘弁願いたいわけでございますが、一方において、労使の間においてもそういう話を取り進めますと同時に、政府サイドとの間でいまお話し合いをいたしている最中でございまして、なるべく早く取りまとめて皆さんの御批判を得たい。またこれがまとまりませんと、先ほどお触れになりましたように、地方交通線その他の問題につきましても、全体の姿はわからぬではないかという御批判が出てまいりまして、何事も相進まなくなるということでございますので、なるべく早くまとめてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。  大変漠とした話でございますので、あとはお尋ねに従いましてお答えを申し上げてまいりたいと存じます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 いま総裁のお話の中で、一つ欠けておるとかというわけじゃないんですが、言われなかったんですが、これは新聞の記事ですけれども、いま、大体六十年には多少無理があるかもしれないけれども収支均衡のとれたような状態になる見通しができたやに言われたんですけれども、これは国のいわゆる助成策が完全に——完全という表現がちょっとあれですけれども、そういう補助が前提になった、そういうものであるというふうに私理解するわけです。これ、後で質問しますが。  その前に、もう一つは労使の関係ですが、これも総裁いまおっしゃいましたので、私もやっぱり労使が十分話し合いをしていかないと実際うまくいかないと思っておるわけですが、その場合の労使の話し合いという、いま総裁は団体交渉ではありませんと、こうおっしゃったんですが、まあそこらのことにこだわるわけじゃありませんが、少なくとも組合を代表する人たちの話し合いの場では、了解というか大体よかろうというようなことなしに、一方的というか国鉄の方がさっといってしまうようなことになりゃせぬだろうかということを私は心配するわけですが、そこらのことをひとつ一応確かめておきたいと思うんです。  あと質問に入ります。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 労使で話し合います場合、話し合いの仕方というのは非常にむずかしいわけでございまして、たとえば、具体的にどこの駅で出札なり改札なりあるいはプラットホームにおける整理なりの仕事を、仮に現在二十人なら二十人、三十人なら三十人でやっておる、それを今度何人でやることにしてはどうかと言っても、それぞれの駅の事情も非常に違いますものですから、中央で組合の執行の責任者と私どもと話し合いを仮にしましても、中央の責任者がそれでわかったとか、よろしいとかいうわけにはなかなかいかないわけでございまして、まあ大筋で、たとえばいままで全く人手によって切符を販売をいたしておりましたものを、この程度自動販売機を導入することによって人手を減らしていくという考え方がありますよとか、運転整理にいたしましても、一々人手によっててこを動かしてレール構成をやっておりますのを、CTC等によりまして中央統制で線路構成をやるようにすれば各駅にそういう人を置かなくて済むのではないか一それを、どういう場合には現在てこ扱いをしている線区についてCTCに切りかえようではないかというような、システム論といいますか、そういう点につきましては労使で話をいたしております。  また、相当部分は現在直営でやっております仕事を民間の力に頼る、いわゆる外記請負によるというようなことも考えておりますから、そういうことについては話し合いの対象にはなり得るわけでございますけれども、具体的にどこのどういう職場における人手の数を現在の何人から何人にしてはどうかというようなことにつきましては、今後それぞれの管理局におきましての検討を経ませんと、中央では全部わかり切らないわけでございますので、大筋においてこの三十五万人という形は、もう少し具体的に言えばこういう方法でやりますよ、どうですかなということを申し入れをいたし、それに対して大筋で全然問題にならぬというか、いやいやまあそれは今後の交渉ですな、相談ですなというか、それがいま問題の焦点でございます。  そこらにつきましては、具体的には毎年毎年また各現場を含めまして、主として管理局を中心に具体的にどの程度取り進めていくかということを交渉して決めていくことになるわけでございまして、現段階での話し合いというのはあくまで大筋についての話し合いであるわけでございます。このことにつきましても、基本論としてはより能率のいい職場にしなければならない、そうでなければわが企業は生き残れないという危機感は組合といいますか職員諸君にもあるわけでございますが、細部について、いまここでいわゆる細かい点を含めてこれを話し合うとか協定をつくるというところまではなかなかいかない。それにしましてもできるだけ意思の疎通を図っておくということが、今日の段階においては最も重要なことではないかというふうに考えておるわけでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 この問題は非常にむずかしい問題ですが、国労としてもことしの一月に国労自体がつくった提言もあるようですし、恐らくこれは国鉄当局にも出してあると思うんです。私は、あの提言の内容を見まして、やはり労働組合としても国民のための国鉄を再建しなければならないというようなことが書いてありまして、具体的にいろんなことが書いてあるわけで、私は、一般的には何か国鉄再建を労働組合が邪魔をしておるというような印象を与えておるような感じがするわけですけれども、少なくともわれわれがそういった幹部の人たちと会った限りにおいては、現状を分析をしてやっぱり国鉄をよくしていかなきゃならないと、こういうふうな態度といいますか考え方、私たちはそう思っているわけでして、そういうことは国鉄側としても十分にいままで折衝してこられた感じというものがあると思いますがね、一つこの問題が非常にネックになって国鉄再建ができないと、こういうことにならないように特に要請をしておきたいと思います。  そこで私は、いろいろと国鉄側も自分の力で再建をするということが、新聞のあれですけれども出ておるんですが、いま考えられておるいわゆる構造欠損のものでございますが、大体私の理解しておりますのは年金問題と退職金問題、それから運賃の公費の割引の問題、それから地方交通線に対する補助、それから工事費等の負担、大体この五つが政府としていわゆる五十四年の十二月の閣議の了解事項として、これについては国が助成策をやっていく、こういうふうに確認をされておるように私は思うのでありますが、それで、今度のこの計画をつくられるに当たって、こういう構造欠損部門については数字はまだ固まっていないということでありますが、大筋としてどういうふうにこの国の助成について計算に入れてこの計画がつくられておるか、まずそのことをお聞きします。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 現在、七千億を超える補助金をいただいております。それは大別して三つに分けることができるかと思います。  一つは、過去債務に対するたな上げに伴う助成でございまして、これはすでに法律化をいたしておりますから、今後とも六十年までは続けていただけるだろうというふうに考えております。  それから一つは、資本勘定、工事勘定に対する助成でございますが、これらについては大部分がいわゆる予算補助ということになっておりますから、今後どういうふうな推移をたどるかということについては予測がきわめて困難であると申しますか、毎年御査定を受けなきゃならぬわけでございますけれども、しかし、それらにつきましても現在の計画の上ではいろいろな積算ルールがございますので、その積算ルールに従って今後ともいただけるものという前提で考えております。  それから、損益勘定についての助成につきましても、大体たとえば地方交通線につきましては赤字額に対する一定の計算式によって助成をしていただいておりますし、あるいは工事費の補助金等につきましても一定のルールについて助成をいただいておりますから、一応このルールによって今後ともいただけるものということを前提にして計算をいたしております。  最も問題になりますのは、いわゆる構造的赤字と言われますものの年金についての扱いの問題でございますけれども、これはいま全く私どもも見当がつかない。というのは、年金について生じますところの赤字がだんだん増加してまいりますけれども、これにつきましては、予算といいますか財政的な処理によって処理するということでは余りにも将来にわたって巨額な財政負担になるということも考えられますので、前にも申し上げたことがあると思いますが、私どもは制度的な処理をお願いをいたしたいと考えておるところでございますので、これについては、いまどのぐらいの金額のものをどういう形でいただくかということでなしに、何らかの方法によってこれは、より多くの負担が国鉄財政にのしかかってくるということではなくして、行財政上の処理をお願いしたいというふうに考えておりますので、この分については金額的にも計算しているわけではないわけでございます。要は、そうした年金とか退職金とかいう特殊なものについてそれぞれ行財政上の処理をしていただきつつ、そしてかつ、やや経常的な部分についての助成金については従来どおりの方式によって計上していただけるものということを大前提に置きまして、単年度で収支が均衡できるかどうかという計算をしておるわけでございまして、大変数字なしに御説明しておりますのでわかりにくいわけでございますけれども、そういう前提で計算しまして、六十年度時点で単年度において収支が均衡するというふうに考えているわけでございます。  ただ、一つお断りしておかなければいけない大きな問題は、これは従来からもお断りしてきたことでございますけれども、五十七年から東北、上越新幹線が開業いたしますと、これに伴いますところの資本費負担が開業後十年間ぐらいは赤字という形で出てまいりまして、十年以降は過年度の累積赤字分の回収を含めて採算がとれるようになってまいりますが、少なくとも六十年という時点は最も成績の悪いといいますか、東北、上越新幹線に関する営業成績の悪い年になりますので、その分につきましては三千億を前後するような形での臨時的な負担が出てくるという問題がございまして、これらはしかし私どもはそう悲観をしてないのでございまして、将来においては十分回収をし得るものであるからその点は余り心配しないと。しかし、六十年時点での姿ではかなり大きなそれが赤字として別途出てくる問題があるというふうに考えております。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 私がさっき構造欠損と言ったのは、あの中に構造欠損というか、過去債務のたな上げという問題がそれに加わっていなかったので、これは助成金の内訳の問題について私は言ったわけですから、その点をちょっと訂正というか加えておきます。  私はこの数字、新聞に出た数字しか言えないんで、短時間ですからいろいろあれですけれども、五十五年で一般純損益が七千二百六十一億円であったものが六十年には五百億のいわゆる黒字になるという数字になっておるわけですね。それでその下を見ますと、特定純損失の五千百二十八億、これ六十年は五千八百億円になっておりますが、このものの合計は一体どのぐらいになるか、この合計が。いまおっしゃったいわゆる退職金とそれから年金の特定純損失というのが、これが合計こうなっておると私は思うんです。それが六十年の年度末には一体合計どれだけのものになるかということと、それからこの中に、大体六十年までに三兆円の累積赤字になるだろうと、こういうように言っておるわけですが、そこらを合わせますとこの五百億円というのは出てくるのか出てこないのか。これはやっぱりさっきからおっしゃっておるように、五十五年で一兆二百億円か三百億円の赤字ですね。すると、五十五年、五十六年、五十七年、五十八年、五十九年にしても、そこらでもう累積赤字が五兆円以上になるんじゃないでしょうか。  それに対していわゆる特定純損失が、さっき言いました二つのあれを加えていきますと、そういうところの計算をしていきますと、どこかでこれはたな上げというようなことを考えていかなければできないというふうに思うんですがね。そこらのところ、国鉄はこういう計画を持っておるけれども財政当局は果たしてこれにオーケーを言ってくれるのかどうなのか。さっき総裁がおっしゃっておったわけですから、中身はまだまだ固まってないと。大筋としてその辺のところは、退職金と年金のこれは一体政府はやってくれるのかどうなのか、国は。それから累積赤字が予想されるものについては五十九年までのものはどうするのか、その辺のところを詰めておかなければならないではないかと、こういうふうに思うんですが、この点いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 特定損失と私どもはそういう名前をつけさせていただいておりますのは二つでございまして、一つは年金であり、一つは退職金でございます。  退職金につきましては、たまたまいまから三十年ぐらい前に採用になった人が異常に多いということから、いまから計算しましてここ約十年ぐらいの間に非常に異常に大ぜいの人がそういう年回りになってくるということで、その十年間ぐらいの間だけが非常に退職金が必要になるわけでございますけれども、その時期を経過をいたしますと、逆に普通の平均的な状態に比べまして著しく退職者が今度減ってくるという時期が参ります。そうしますと、ある程度は平均的退職金につきましては、これは平均的なコストとして考えてよろしいわけでございますので、その退職金部分につきましては後年度におきまして逆にいま三角になっておりますものが黒というような計算になってまいりますから、それによって大筋のところは解消し得るだろうということで、現在は御存じのように異常なる退職金について金利について全額補助をいただいておりまして、その異常部分がまた赤を生まないようにということの処置をしていただいておりますから、この制度を今後とも続けていただきますならば、六十二年ぐらいから生まれてまいりますところの平均的なものに比べて黒字的な感覚のものによって消すことができますので、まあ私どもは余り心配をしてないということでございます。  次に、特定損失のうちの年金でございますけれども、年金についてはいまも申しましたように、何とかこれは制度的に解決をしていただけないかというふうに考えておりますので、その制度が確立いたしますならば、まるっぽその解決がつくかどうかわかりませんけれども、大部分のものは自今赤字要素にならないように解決がつき得る可能性のある問題だ。ただ、これは制度の問題でございますから、政府におきまして案を立てていただかなければなりませんし 国会の御承認がなければ解決つかない問題でございますけれども、そういう、お金に必ずしもつながらないで解決し得る問題ではないかというふうに思っております。  そこで問題は、いまお触れになりました累積的な赤字が六十年度までに発生するじゃないかという問題で、この問題が一番厄介な問題でございまして、私どもは、五十四年七月の段階でお示しをいたしました基本構想案では、ひとつ五十九年度末でもう一回いわゆるたな上げをお願いをいたしたい。あの当時計算しました額がたしか二兆五千億か三兆か、そのくらいの金額であったと思いますが、そういうことを計算したことがございます。  これにつきましては、しかしその後も政府からお認めいただいたわけではないわけでございますし、大蔵大臣が国会での御答弁で、それはちょっといま考えてないという御答弁があったこともございまして、この問題は政府部内でも、どういう処理にするのか、現段階でも結論が出ておりません。したがって、経営改善計画を最終的に取りまとめます段階におきましても、この問題の処理を、どういうふうなことを予定して改善計画に前提として考えるかということは大変むずかしい問題でございまして、これが、ここ数日のうちにこの計画をまとめますにつきましても、最も厄介なといいますか、困難なといいますか、そういう問題になっておるわけでございます。  しかし、私どもとしましてはむしろ最大の問題は、単年度で収支が償うか償わないかという問題でございまして、五十五年から六十年までに発生いたします累積的な赤字の処理につきましては、どういう時点でどういう形で御処理いただくか。何かの形で御処理いただきませんとわれわれの力ではできないわけではございますけれども、御処理いただくにつきましても、単年度で見る限りもうそういうものが生まれなくなったということをお示しをしないことには、わかった、それじゃ仕方ない、それを見てやろうということになかなかなりませんわけでございますので、まあ計画の計算上はその処理をどうするのかという前提があった方がやりやすいわけでございますけれども、なかなか現時点でそこまで突っ込むこともむずかしいんではないかということで、いま何かそれを別の問題として、とりあえず六十年にはわれわれの力で単年度で収支が均衡できるようなプランを、確認できるプランをつくることに全力を挙げておるということでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 総裁、単年度で収支とんとんにしたいという、それが目標だということで、そのとおりなんですけれども、現実問題として、退職金と年金はやっぱり国の方から当面補助してもらわないと単年度は収支とんとんにならぬわけでしょう。ですから、それは国鉄としても一生懸命にやるけれども、そういう政策的に起きておる問題は、これは財政当局としてやってもらわなきゃならない、こういうふうな考え方に立っておるのと違いますか。簡単にちょっと答弁願います、時間がありませんから。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 年金はとにかく、制度を変えるとしてもちょっと時間がかかってしまうわけでございます。その制度ができるまでの間は、異常年金負担部分についてだけは毎年赤字として残ってくることになる。そこで、そういうものがありますために、いま再建に向かって歩んでいきましても、五十六年、七年、八年と毎年赤がかなり残りますので、その赤というのは年金の始末がついていないための赤も含めてのものでございますから、それが六十年末ですか、五十九年末に過年分の赤字という形で表示をすれば、その中に年金も含めて表示されていくわけでございまして、その出てくる分をどうやって今度処理するか。つまり年金の赤字というものも全部含めて毎年毎年の累積赤字がまだどうしても五十九年までは残りますから、それをどう処理するかという形が最もむずかしいといいますか、処理方についてむずかしい問題だということになっておるわけでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 それから、いわゆる累積赤字の問題はどう処理されますか。いま総裁おっしゃった、委員会で問題になってるか私は聞いてないんですけれども、大蔵大臣としてはその累積赤字が何ぼになるか、三兆円になるか四兆円になるか知りませんが、それを今回たな上げをするということについては、大蔵省としてはどう言っておるんですか、

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 現時点では何か処理してやろうとは言っていただけない状態であるわけでございます。それは財政側のお立場としては、いまから毎年毎年まだ累積赤字が出ますよということを前提にして、そしていつかどこかでめんどうを見ましょうというわけ。にいかないというのは、われわれの努力のいかんによっては、毎年毎年の赤字がもっと早い時点で消し得るではないかというお考えもありましょうから、いまそれはコミットできないということでございましょうし、私どもとしましては、仮に収入を、先ほど申しましたように年率五%で運賃水準を上げさしていただくという前提はとっておりますけれども、財政側とすればもう少し収入をふやすことによって毎年毎年の赤字がそんなに大きく出ない方法もあり得るじゃないかというお考えもありましょうから、なかなかその点は数字的に詰め切れるということにはなかなかならないわけでございまして、その辺をどう前提を置いて改善計画を立てるかというのは、まあ率直に言って非常に処理方について苦慮をいたしているポイントであるわけでございます。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 この計画をいまそれぞれ検討しておるということですが、結局、この計画がきちっとできるまでは、大臣来られたわけですけれども、そういった財政当局とも話し合いをして、当然国が責任持つ分野についてははっきりする、そして国鉄が自己努力でやっていかなきゃならぬ問題についてはやる、そういうふうなきめつけをきちっとしなければ、私はやっぱり問題が将来残ると思うんですよ、いままでと同じようなかっこうでね。だから、親方日の丸とかいろいろ言われるようになってくるわけですよ。国は国としてこれだけは持ちましょう、持つべきものは持とう、そのかわり国鉄はこれだけ持て、こういうふうなスタイルにしないといけないんではないか。  それから、さっき総裁が三十五万、三十五万と言われますけれども、まあ時間がなくてあれですけれども、三十五万人をなお大蔵省は三十万にせいと言うかもしれません。そういうふうに企業が縮小されればまた収入も減ってくるわけでして、しかも公共事業である以上どんどん人間を減らしてしまえば、これはもう民営と同じことになってしまうわけですわね、利潤追求でございますから。公共性を持った国鉄がそういうことではならないと思うんですね。ですから、三十五万、三十五万と言いますけれども、それはやっぱり公共的な交通機関である国鉄として三十五万人を三十万にせよ、それでもってやれというようなことでは私はいけないと思うんですがね。いわゆる公共性というものをどの辺で限度をつけていくかということを考えていかなきゃならない。そういうことも含めて、大臣、いかがでございますか、

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) まず財政負担のけじめの問題でございますが、これはもう当然起こってくる問題でございまして、私たちも基本的な考えといたしまして、国鉄が持っておりますところの構造的な問題、要因ですか、これに対しましてはやはり何らかの財政措置を講じてもらわにゃいかぬ。この構造的なものというのを、この範囲をどうするかということが、これは経営改善計画を認めていくに際しましてのやっぱり大きい一つのファクターであろう、こう思っております。これはきっちりしたいと思っております。それと同時に、自助努力によってどこまでやるかということ、これはやっぱり明確にしておかないと、国鉄自身としても再建の努力をしておる、その目標がやっぱりないであろうと思いますので、そういう意味におきましても、これは明確にやっぱりすべきであろうと、こう思っております。しかし、際限を切るというのはなかなかむずかしいことでございますけれども、鋭意われわれ関係者、つまり大蔵も入れまして十分検討もしたいと、こう思っております、  それから、公共性であるがために要員の問題をそうシビアに考えなくていいじゃないかというお説でございますけれども、私たちは、ただ何人に削減ということの問題よりも一人当たりのやはり売り上げということが、これがやっぱり企業として維持していくのにはもう絶対的な要件でございます。そういう意味で、国鉄さん自身が一応三十五万人の体制で再建の方法を立てようとされたのでございますから、私はその方針をやっぱり堅持すべきであると思っておるんです。  お尋ねのように、三十五万人でやってこれで十分に売り上げが上がってくるということであるならば、それはまた次の発展のために人員を使っていくこともできるであろうし、三十五万人になりましても、所期の経営の改善ができないということになりましたならば、そうすればやはりさらに一層の人員合理化をやらざるを得ないと、こう思うんです。ですから、この際に国鉄再建の一番基本は、ただ単に人間が何人でいいかという議論よりも、どれだけの作業量といいましょうか、それをこなしていくかということ、このことに私はやっぱり重点を置いて考えていかなきゃならぬのではないかと、こう思う次第です。

広田幸一日本社会党

○広田幸一君 先ほど目黒委員が冒頭に、大臣に臨調に対する考え方をおっしゃったわけですが、大臣も総裁も、いまの国鉄再建をするために要求すべきことは要求していく、こういうことであったわけですけれども、私はやっぱり行政というものに対する理念をどこに置くかということの問題が一つあると思うんです。特に運輸省としてどこに理念を置くということは私は非常に大切なことだと思うんですよ。  これは全く釈迦に説法で、大臣もそれなりに御判断されておると思うんですが、補助金を切ってしまえば、これはそれこそ公共性というものは、いまもお話ししたように、均衡がとれた、赤字が出ないようにするということになれば、もうそれは民営でいいと思うんですよ、私は。それなら民営でいいと思うんですよ。やっぱり公共性を持っておるから赤字のところもやっていかなきゃならないということがあるわけですからね。私は、今度の行政改革に対する、特に補助金を整理していこうというようなことが前に出ておるようでありますが、それはそれなりのこととして、やつはり国鉄としてはもう確かにやらなきゃならぬ。けれども一線があると。それはやっぱり公共性があるという、その理念というものが必要ではないか。そういうものを前面に出してやってもらわなければ本当の国民のための国鉄にはならない。赤字の田舎の方はどんどんどんどん切ってしまう、これから国鉄の特殊性を伸ばせるようなところだけはこうしてやっていくということでは、国有鉄道という名がやっぱりいけないということになるんですが、その辺をひとつもう一回大臣の考え方を伺って私の質問を終わりたいと思います。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) お尋ねの趣旨は私も理解できるのですけれども、公共性であるからという理由だけでもいかないような問題がやっぱりございまして、先ほども言いましたように、あくまでも公共性であることはもうこれは当然のことでございますが、そうして公共的企業の中に出されておる構造的な問題、たとえて言いましたら年金なんというような問題ですね、これは国鉄の力で解決せいと言ったってこれはできるものじゃないと思うんです。それからまた、公共性であるがためにどうしても維持しなければならぬ路線もあるわけでございまして、これはやっぱり単純に公共性ということではなくして、公共性を持っておるかは当然起こってくる構造的な問題、これは私たちは徹頭徹尾がんばっていきたいと、こう思っております。  でございますから、その仕事は私たちもよく受けとめておって、努力してこれは心配かけないようにしたい。しかし、現在の補助金全体を見ましたならば、その中では経営の努力によって解消し得られるものなきにしもあらずと思うんです。こういうものはやっぱり自助の努力で解消していくようにいたしたいと、こういう考えを持っております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 私は、最初に大臣の委員会における所信表明、この中身の中から二、三最初に伺ってみたいと思います。  冒頭に運輸大臣は、「長期的、かつ、総合的な観点に立った新しい交通政策の確立が急務であり、現在、運輸政策審議会で御審議願いながら、鋭意検討を進めているところであります。」と、こういうふうに交通政策の確立、この事柄を冒頭にうたいとげておられるわけでございますが、運輸審議会の審議の状況がどういうふうになっているのか、あるいは答申の見通しは大体いつごろになっているのか、伺ってみたいと思います。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) 八〇年代の交通体系をどうするかということで、長期的、総合的な観点から、昨年の四月に運輸政策審議会に八〇年代の交通政策のあり方を諮問いたしておるわけでございますが、四月以来私ども企画部会、幹線旅客交通部会、地域旅客交通部会、物的流通部会の四つの部会を設けまして鋭意審議を続けてきているところでございます。  まず、企画部会におきましては、将来の需要見通し、それからエネルギーの需給見通し、そのほか公害が今後どうなっていくか。さらには新しい交通技術の開発の見通し、またそのほか労働力の需給関係というようなものが高齢化社会を迎えてどのようになるかというような諸般の交通をめぐる環境変化と申しますか、その辺の条件を調べておるわけでございます。  これらの諸条件を各部会、三部会の方におろしまして、その三部会でそのような制約条件なり需要の変化なりという予見の変化を踏まえまして、たとえば幹線旅客交通部会におきましては航空、新幹線鉄道、その他幹線交通のあり方をどのようにするか。それから地域交通部会におきましては、大都市並びに地域における日常生活の足の確保をどのようにするか。物流部会におきましては、将来エネルギー需給というものも踏まえまして相当物流量はさらにふえていくような見通しでございますので、その中で効率的な輸送体系というものをどのように確保していくか、そのための各輸送機関ごとの分担関係はどのようにあるべきかというようなことを鋭意審議しておりまして、現在までに部会を三回、小委員会を約三十八回開いておりまして、ようやく各部会とも答申の準備と申しますか、いままでの議論の取りまとめに至っているという段階でございます。したがいまして、私ども六月中には何とか結論を得たいと、このように考えておる次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いまの御答弁の中では、大体審議のまとめに入っていると、したがって、六月中には大体答申を受けたいと、こういうふうな見通しをお話なさったわけでございますが、運輸審議会の答申がなされれば、当然それを受けて運輸省はこの総合的な交通体系というものを見直していかなきゃならない。これを具体化していかなければならないわけでございますが、それに対する準備というものが果たしてできているのかどうか、この点も伺っておきたいと思います。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) 運輸審議会の答申を得ましてから、四十六年度の答申のときの例によりますと、これは交通の分野につきましては運輸省だけでございませんで、建設省、警察庁、各関連する分野もございますので、経済企画庁等とも話し合いをいたしまして、政府部内で調整をいたしまして政府の案として従来は取りまとめてきております。したがいまして、私ども答申を得ましてからそのような形で関係の省庁とも協議をしたいと、このように考えておる次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いまの御答弁にありますように、各省庁にまたがるわけでございます。したがいまして、そのメーンなる省はどこなのか、かつての例から申し上げると大体どこが中心になってこの取りまとめをやるのか、これを伺っておきたいと思います。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) 四十六年の答申の場合でございますと、運輸政策審議会の答申が出まして、それと同時並行的に企画庁の方で臨時総合交通問題の閣僚協議会を設けておりまして、そちらで議論が行われまして、運輸政策審議会の答申をも踏まえまして政府部内の意見をまとめたということでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そうしますと、運輸政策審議会で御審議を願っておる答申案の中には、総合的ないわゆる交通政策の確立でございますが、当然そのメーンになるところに、柱の一つとして国鉄問題も入ってくるんじゃないかと思います。そういう場合に、現在の国鉄再建法の向かっている方向づけと違った面が出た場合には、現在のいわゆる国鉄再建法の手直しというものがあり得るのかどうか、この点はどういうふうにお考えになりますか。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) 国鉄の問題につきましては、これはわが国交通体系の基幹的な交通機関でございますので、当然国鉄問題を抜きにしての総合交通体系を語ることはできないと考えております。したがいまして、各幹線交通、地域交通、物的流通部会におきまして国鉄をどのように位置づけるかという議論は、十分の御議論をいただいております。したがいまして、まだ答申はいただいておりませんけれども、いずれ私どもの方で国鉄の現状説明に当たりましては十分に国鉄の再建整備法の物の考え方なり国鉄の現状なりということを御説明申し上げておりますので、方向として運輸政策審議会の答申がそごを来すことはないと信じております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 将来にわたる予測でございますので、これ幾ら議論してもあくまでも予測にすぎないわけでございますので、この点でとどめたいと思いますが、いずれにしましても現段階におきましては新しい交通政策の確立というものが大変に急がれておるわけでございますので、これ、鋭意審議会の方にも六月中に答申を受けたいという意向を伝えていただきたいと、こういうふうに思います。  次に、大臣の所信表明の中に新幹線問題も入っているわけでございます。先ほどもこの整備新幹線の問題について少し御議論があったようでございますけれども、この問題について、大臣はどのように処理されようというふうに思われておられますか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) これは予算編成当時のいきさつ等もございまして、桑名先生も御存じだと思うんですが、とりあえず調査費と建設費は計上はされておりますけれども、それなんかは全部条件がついております。特に、建設費の使用については八十億ついておりましたが、これについては財源的な裏づけがはっきりされない限り執行してはいかぬと、こういうことになっています。  そこで私たちも、まず新幹線の財源問題を考えると同時に、新幹線を総合交通体系の中においてどういう位置づけていくのかという、これをやはりはっきりしていかなきゃいかぬと、こう思っておりまして、その位置づけの問題については、これはフィージビリティーと私は密接な関係があると実は思っております。これは運政審の方でもひとつ検討をしていただく問題ではないかと、こう思っておりますしわれわれとしてはこの財源問題、これに全力を挙げていかなきゃならぬと思っておりまして、それには何としてもやっぱり国の財政状況がこういうことでございますし、まだこれを地方に負担せしめるといいましても、地方自治体の財政も苦しい。ですから、この関係につきましては、関係省庁いろいろ絡んでまいりますので、とりあえずこの関係省庁との協議をできるだけ早く一回持ってみたいと、こう思っております。現在、御承知のように国会審議の方が重点になっておりまして、なかなかその機会ございませんのですが、でき得れば一刻も早く関係省庁の協議を始めたいと、こういう希望を持っておるという状況でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 この整備新幹線五線の問題につきましては、いま大臣からも御答弁がございましたように、五十六年度の予算編成の時期に運輸大臣と大蔵大臣との間に覚書があるわけですわ、確かに。このときには、第二番目に「工事着工のため財政投融資及び利用債による建設費を国鉄及び鉄建公団に四十億円つつを計上する。」、したがいまして、それぞれ四十億でございますのでこれで八十億と。ところが、第四項に「二項の建設費は公的助成の方法及び地域の負担に関する制度が整備されるまで留保する」と、確かに条件が最終的についておるわけです。この条件が最終的についてるわけでございますけれども、この条件が果たして今年度じゅうに満たされるかどうかという点については、恐らくいまここで大臣にお尋ねすると、ことしじゅうはちょっと無理だろうというふうなお答えが返ってくるんじゃないかと思います。にもかかわらず、八十億の予算を工事費として計上したということは、これはちょっと予算編成上不合理ではないか、不当ではないか、こういうふうに思うわけでございますが、その点どうですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 不当であるとは私は全然思っておらぬのです。これはやっぱりわれわれも年内に実現するように、できるだけ先ほど申しました関係省庁と詰めていきたい、相談、協議していきたいと、こう思っております、

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 不当ではないというふうにおっしゃいますけれども、先ほどの御答弁の中にも地方自治体との配分問題についてはまだその成案を得ておりませんという御答弁がありました、それから、自治省の間では、地方自治体がこういう負担はすべきではないと、要約しますとですね。それからもう一点は、地方団体にその負担する能力はないと、この二点を自治省では強調なさったわけです。全く皆目お先真っ暗という実情にあるわけです。しかも、国の財政というものは非常に厳しい。国鉄の状況も非常に厳しい。しかも、整備新幹線五線の中には順位をどういうふうにつけるかということもまだ決定してない。こういう状況の中で果たして今年じゅうに可能だろうかどうか。こういうすべての条件が、一定の条件がそろってこそ初めて工事の可能性が出てくる。そこから初めて予算化というものが始まるのではなかろうか、こういうふうに私は思うわけでございますが、そう思いませんか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) それはもうおっしゃるとおりであります。それだけになかなかこれはむずかしいと思いまして、われわれも全力を挙げて努力しなけりゃならぬと思っております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 また、この自民党の報告の中の七番にこういうことが書いてあります。「国及び地方において、その建設費の全額を負担するか、又は工事実施後二十年間にわたって全額利子補給するかのいずれかの方法をとらざるを得ない。この場合道路等公共事業の負担の割合を斟酌し国と地元で二対一の割合で負担することが適当である。」、こういうふうな報告がなされているわけでございますけれども、この新幹線が、膨大なお金がかかるわけでございますが、果たして各地方自治体がこの三分の一の負担ができ得る状況にあるというふうにお考えになりますか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 現在ただいまの状態で見ますと、それはなかなかむずかしいと。ですから、これは国の方もそうでございますし、地方の方もそうでございますが、何かやはりそこに財源的なものをつけなければ、これは現在の既定のものの中からそれだけのものを割愛して建設費に回すということは、なかなかこれは容易なことではないと思っております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そうしますと、それぞれの予算の配分等もまだ明確でない。それで、自治省はかたくなに現在では負担能力は各自治体にはありません、それと同時にこういうお金を支出するということは不当だと思いますと、こういうかたくなな姿勢がある中で、私はどう考えてみても、この八十億円の予算計上というものは納得いかない。ただ、いわゆる政府のポーズであるというふうにしか見えないんです、私は。やりますよ、心配しなさんなと、予算上げましたよと、上げましたと言って実態何にもないわけです。じゃ実態がなくて、少なくともそういう環境は整備されているのかと言えば、何の環境の整備もなされていない。したがって、先ほどから申し上げているように、この八十億円というのは不当な予算化ではないかと、意味のない予算化ではありませんかと、もう少し効率的にこの八十億円というのは使い道があったのではないかと、こういうことを申し上げているわけです。この点どうですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) これは努力によって可能にしていかなきゃならぬという、そういうわれわれには一つの努力をする目標というものが明確になっておると思っております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 予算の獲得というものは、非常に厳しいむずかしい問題であるわけですよ。そして、しかもことしは財政再建が叫ばれて、非常に厳しい状況の中にあるわけですから、したがって、少なくともこの予算は少しでも効率的に使っていくというその努力が見えなければ、本当の意味の予算の、いわゆる財政の再建に私はつながらないと思う。にもかかわらず全くめどがない。何か一つめどがありますか。端緒になるようなめどがありますか、全然ないじゃないですか。その中でこの八十億円というものが使われる。こういうふうに予算化された以上は、どこか着工のめどがございますか。今年じゅうにここだけは何とか着工ができるんじゃなかろうかといういい条件のところでございますか。どうですか、局長。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 整備五線全体に当たりまして長いこと検討を続けておるわけでございます。いまどこかめどがあるかというふうに、具体的に線名を挙げろと言われましても、明確にお答えをする状況にはなっておりません。やはりいままで調査を続けておりましたことを引き続き、調査費が二十億ずつついているんです、これをもって調査を続行するということで、財源の問題ともあわせまして、可及的速やかにめどをつけたいと、こういうふうにお答え申し上げる以外にはないわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 大臣もいろいろと御答弁ございました。局長も御答弁ございました。八十億円全くことし浮いてしまいますな。完全に浮いてしまいます。だから、予算編成時においてもう少しやはり真剣に、国民の税金でございますので、考えて執行するようにしなければ私はいけないのではないかと、こういうふうにしみじみ思う。客観情勢何にもそろってないんですから、どういうふうに予算化していこうかというそのめどさえもついてないわけですから。したがって、これは私はあくまでも不当な——不正とは言いません、不正じゃありませんから、不当な予算編成ではなかったのではないかと、こういうふうに指摘をしておきたいと思います。  次に、大臣は地域交通政策の推進について、「今後とも地方公共団体と協力しつつ、地域における公共輸送の維持整備に努めてまいる所存」と、こういうふうに述べられているわけでございますが、地域の公共交通の維持整備については、どういうふうな政策なり施策を具体的にお持ちでございますか、

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) 御承知のように、地域交通は地域社会を維持するための一番大事な要件でございますので、私ども従来から地域交通の充実についていろいろ努力してきたところでございます。  具体的に申し上げますと、大都市交通におきましては、やはり空間的な制約なり輸送量が非常に大きいということから、できるだけ道路交通から軌道系の交通を中心とする大量公共交通機関に輸送需要を誘導すると、そういう政策のもとに、地下鉄、それから国鉄の大都市交通施設整備、それから鉄建公団による民鉄線の整備というような輸送力の増強、それから冷房化、それから共通の相互乗り入れといったようなハード、ソフトにわたるサービスの改善を講じまして、大量交通機関への需要の誘導を図ってまいりました。その点で、三大都市圏におきましては余りふえてはおりませんけれども、大量交通機関の利用量というのは大体一定の水準で推移してきているというところでございます。  また、鉄道をつくるほどの輸送量がない場合におきましても、市民の足としてのバスの効率的な確保を図るという観点から、バスの優先レーンを警察庁や建設省とお話し合いをして、できるだけふやしてもらって、バスの定時運行を確保するとか、それから乗り継ぎ施設をつくるとか、それからバスのロケーションシステムをつくるとか、諸般の施策を充実してまいったわけでございます。しかしながら、先生御承知のように、バスの運行スピードは年々少しずつ落ちてきておりまして、いまだ大衆の足として十分な機能を回復するに至っていないという点は認めざるを得ない状況でございます。  また、地方の交通につきましては、やはり国民経済的な観点から、需要量にマッチした輸送機関に転換をしていただくと。特に昨今におきます国鉄の財政状況等も踏まえまして、国有鉄道の再建促進特別措置法に定められましたような形で、地方交通線をより適切な、より需要にミートしたバスなりに転換していくということのための施策を推進しているところでございます。また、その場合におきましても、十分地域住民の足の確保ということには配慮して政策を進めていきたいと、このように考えておりますし、また地方の過疎バス、それから中小民鉄、離島航路というような問題につきましても、従来からシビルミニマムとして予算の確保に努めまして、地域住民の足の確保を図ってきたところでございます。  今後の施策の問題といたしましては、大都市交通につきましては従来以上にエネルギーや空間その他の制約条件が強まってくるところでございますので、従来の政策をより一層強力に推進していくことだろうと考えております。  また、昨今人口の動向を見ておりますと、地方中核都市または県庁所在地程度の都市への人口が非常にふえておりまして、Jターン、Uターンというような現象が非常に強く、大都市以上に移るわけでございます。こういうところにおきましては、当然またバスの輸送力というものが道路交通の渋滞によって落ちまして、ますます交通渋滞を来していると。したがいまして、こういうような都市につきまして、今後軌道系の交通機関というものを八〇年代においてはだんだん強化していかなきゃならぬのではないか。また地方交通につきましては、先ほども申し上げましたような国民経済的な観点から、より適切な需要にミートした輸送機関に輸送の転換を図ると。同時にまた、市民の足の確保という観点から、自家用車が利用できないような方々に対しましては、やはりシビルミニマムとして、公的助成というようなことも踏まえまして、その輸送の確保を図っていかなきゃならぬと、このように考えているわけでございます。  特に過疎地の交通につきましては、すでに自家用車の役割りというのが無視できないほど大きくなっておりますので、やはり自家用車というものをたとえば共同で使用するとか、何か自家用車というものをもっと地域交通の特に過疎交通の中において有効に活用する方法というようなものを検討していかなければならぬと、このように考えている次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 局長、作文は幾らでもできるんです。確かに、過疎地域には過疎の方々の足を十分に確保するように努めていかなければなりません、離島関係には離島航路を確保するようにしなければなりません、そんなことだったらぼくは答弁要らないと思うんですよ。だから、先ほど申し上げましたように、具体的にどういうふうに地元と協力をし、地元の地方公共団体と協力をし推進をしていくというその施策が具体的にあるんですかということを申し上げているわけです。そういうことだったら、私がそこに座って答弁せいと言ったってできますよ、耳ざわりのいいようにお話し申し上げればいいんですから。  だから、過密の都市には具体的にどういう形態を持っていくべきであるか、あるいはまた、最近は航空会社等も離島関係については便を減らすとか減らさないとかいう問題がある。しからば、この問題に対してどういうふうに具体的に対応していくというふうにお考えになっているのか、あるいはどういうふうに話し合いが現在進んでいるのか、そういう二、三の具体的な事例を挙げながら御説明願えれば、私はきょうの審議も実りある審議になると。お互いにそういうふうな作文を聞いたってしょうがない。どうですか。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) ただいま申し上げましたようなことを私ども日常の行政といたしましてずっと推進してきているわけでございますが、そのほかに、地域交通というものはやはり地域住民の足でございますので、地域の利用者の皆様方の御意向というものを無視してはできない、先生御指摘のごとく、具体的に日常生活をやる場合に、離島の問題その他も含めまして地域の皆様方の御意見を反映すべく、御承知のように昨年陸上交通審議会の府県の部会というものを各県ごとに設けることにいたしまして、各県ごとに交通体系というものを六十年ぐらいまでに全部つくっていきたい、地域の交通体系というものを。その計画図と申しますか、その答申を日常の運輸行政の積み重ねの中で実現していくとことが地域交通の充実に資するゆえんだと私ども考えて、目下そのような方向で進んでいるところでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いずれにしましても、運輸審議会の中では、やっぱり中央ですから、下の具体的な細かい問題についてはなかなか実態をつかんでいないんではないかと思います。したがいまして、いまお話がございましたように、地域地域でそういうふうないわゆる交通体系というものをつくっていただいて、それを吸い上げ、それを総合的にまとめ上げていくというそういう作業の方が私はむしろベターではなかろうかというふうな気がするわけです。したがいまして、そういった方向で今後やっぱりいまから先の交通政策というものは打ち立てていかなければいけないのではなかろうかと、こういうふうに思うわけでございます。これは非常に時間のかかる問題でもあるし、それと同時に中央には大変いろいろとお手数をかける問題でもございますけれども、そういったいわゆる地域の声というものをやはり吸い上げていくということが最も重要な事柄ではなかろうかと、こういうふうに思うわけでございますが、この点についてはどういうふうにお考えになられますか。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) ただいま申し上げました各県ごとの単位ぐらいで、陸上交通審議会の中で、その県をまた幾つかの定住圏と申しますか、に分轄いたしまして、その中の交通体系をどうするかという形で現在幾つかの県でそういう審議を進めているわけでございますけれども、この審議会には地方公共団体の皆様方の御参加もいただきまして、やはり地元の御意見を代表するという形で入っていただきまして、知事さんにも部会長に就任していただいている県が幾つかございます。そういう形で地元の意見を十分反映しながら、先生おっしゃるような形でたゆまず着実に進めていきたいと、このように考えている次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 時間がございませんので次の問題に移りたいと思いますが、次は私鉄の料金の値上げの問題について少し伺っておきたいと思います。  大手の私鉄十四社の運賃申請が昨年の十一月に行われているわけでございますが、この審査の内容ですね、現在はどこまで進んでいるのか、まず伺っておきたいと思います。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 大手十四社の運賃改定につきましては、昨年の十一月の十四日に申請がございました。同月二十七日に運輸審議会に諮問をいたしたところでございます。その後鋭意審議会におきまして検討が続けられておるわけでございまして、その間、東京及び大阪におきまして公聴会の開催等も行われておるわけでございます。かなり審議が詰まってきたという状況でございまして、今月中には答申が得られるものというふうに思っておる次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 今月中に答申が得られるということになりますと、これは当然物価対策閣僚協議会に付議することになると思いますが、これは閣僚会議にはいつごろ大体提出をする予定でございますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 答申がございましてから従来の例でございますと五日ないし一週間ぐらい置きまして、物価関係閣僚会議、これに付議をいたします。それによりまして認可をするということでございますので、まだ日にちは決めておるわけではございませんが、今月中のなお一週間後ぐらいをめどに考えておる次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 大臣は、国鉄の値上げは予定どおり四月の二十日に実施することが決定しているわけでございますが、私鉄の値上げは、物価に急激な影響を与えるということで、少しそういうところが配慮をされているようでございます。私鉄側に言わせると、国鉄の方はさっさ決めて、おれたちの方が先に申請したのに後になったというような意見もずいぶんとあるわけでございますが、大体実施の時期はいつごろをめどにしているんですか。いろいろと巷間伝えられているところでは、連休明けだと、こういうことがいろいろと伝えられているわけでございますが、大体いつごろをめどにして認可をする予定でございますか、

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 先ほどの物価関係閣僚会議の終了後これはまた一週間ぐらい置きまして実施になるものと思われます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 先ほどから予定の話ばかりで大変に答弁もしづらかろうと思いますが、いずれにしましても国鉄の運賃値上げの申請よりも以前に出された私鉄の運賃が少しおくれているということは、実施時期がおくれたということは、これは意識的に延ばされたんですか、それとも答申がおくれているから延びているんですか、どちらですか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) いろんな事情の総合的な結果がこういう形になったわけでございますが、国鉄の運賃につきましては、国鉄の財政問題、非常に窮乏いたしております。予算上の措置といたしましてもうすでに当時二千十億円の国鉄運賃の値上げを予定した予算を組んでおるというような事情もございまして、ある程度これはやむを得ないと、しかもまだ実施時期を四月二十日というようなことで一応計算をしておるわけでございます。したがって、私鉄の運賃が先に申請になったということではございますけれども、国鉄問題の重要性というものにやはり非常に強い関心がいかざるを得なかった一しかしまた同時に、この春、国鉄、私鉄ともに運賃の改定が実施されるということが行われますと、なかなかこれは物価対策上の配慮ということも十分考えなくてはならないというようなことでございまして、あれやこれやいろいろと勘案をし、また関係の省庁との相談の中で現在のような運びになった次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 非常に意味深い御答弁があったわけです。いろいろな配慮がありましたが、そのいろいろな配慮の中には消費者物価の値上げを抑えるということももちろん入っておると思います。それから、よく予算委員会のときにもいろいろと議論をされておったわけでございますけれども、いわゆる春闘をにらみながらという事柄もその中に入っておるというようなことでございますけれども、そういうことであるとするならば、確かに先ほどからあるいは去年の臨時国会から国鉄再建の問題についてわれわれも議論をしたわけでございますけれども、国鉄の再建が非常に重大な問題であることも認識をしておるわけでございますが、物価という立場を考えるならば、私鉄を延ばしたように国鉄もこれはある程度延ばすべきではなかったろうかというような議論も中にはあるわけです。この点についてはどういうふうにお考えになられますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) この私鉄、国鉄運賃の問題につきましての各般の御意見の中には、いま先生御指摘のような国鉄運賃も延ばしたらどうかというような御意見も確かにございました。ただ先ほど申し上げましたように、国鉄財政再建という問題が大変近々の重要事項でございます。その一つの大きなファクターとしまして約二千億円の増収を見込んでおるわけでございますので、この辺は物価の問題はさることながらどうしてもやはり実施せざるを得ないというような判断が行われたわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そこで今回の値上げを見てみますと、いわゆる値上げについての運賃改定申請概要、こういった書類を見せていただきますと、五十四年の一月の値上げの効果が出まして各社とも黒字経営下での値上げ申請である、これは五十四年度でございますけれども。そこで、申請理由は電力の値上げ等によりまして五十六年度は赤字となるとの予想に基づいた先取り値上げの申請であるというふうに見れるわけでございます。そこで、申請後に発表されました五十五年度の上半期の中間決算でも京成を除いて経常利益を計上をしておるわけでございます。五十五年度の決算見通しをまず最初に明らかにしていただきたいと思います。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 五十四年度の点からお話し申し上げますと、五十四年度では十四社全体では大体収支が均衡ということでございますが、なおその中で五つの会社は収支上赤になっております。五十五年度の決算でございますが、現在の段階ではまだ判明をいたしておりません。したがいまして、明確に何社とこというふうなお答えができませんが、申請時におきます各社の収支の見通しにおきましては五十五年度は各社とも赤字が発生する、こういう見通しを立てております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 その値上げ幅を見てみますと、平均で一九・六%、報道ではこれが大体一五%ぐらいで落ちつくんではないかというふうによく言われておるわけでございますが、審査も時期的に大体値上げ幅も固まっているというふうに思うわけでございますが、現時点でどの程度の値上げ幅がいわゆる適当だというふうにお考えになっておられますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 申請は平均いたしまして一九・六%でございます。これに対しまして目下運輸審議会で厳重な審査が行われておる。それから、私どもといたしましてもあるいは経済企画庁におきましても、私鉄の各社のいわば合理化努力というものを厳しくこれを見詰めておるということでございまして、この申請の値上げ率どおりではおさまらないということは確かでございますけれども、いまの段階では何%になるかということを申し上げるのはちょっとできないわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 できないことはわかっておるわけですが、特に通学定期については割引率の引き下げも含まれております。申請どおりに値上げが認められますと大体二五・三%の値上げということになるわけでございまして、学生の負担が非常に大幅に値上がりになるということになるわけでございますが、この点については極力配慮する必要があるんではないか、こういうふうに思うんですが、この点はどうですか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 通学の問題につきましての是正は、実は国鉄運賃の方でかなり是正の問題ございまして、七七・三%の通学割引きを三%切るというようなことで申請がなされ、また本日の答申におきましても、時期は違いますが同様な答申がなされました。私鉄につきましてはそうした是正を行っておりませんので、大体従来より若干低目の割引率ということでございまして、平均いたしますと現在が八二・二%、これを約一・一%切りまして八一・一%、こういうような状況になっております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 したがってこの点については、学生の定期については十二分に配慮をする必要があるのではないかということを申し上げておるんです。この点は十二分に配慮をしていただきたいと思いますが、それと同時に、申請があるたびごとに不思議に思うことがあるんです。  というのは、これは公共料金が軒並み上がる中で黒字会社の値上げはいかにも納得しにくいという点でございます。経営内容が非常にいい会社も経営内容が非常に悪化している会社も、同時的にはっと出してくるわけですね。同時に申請をして同時に答申が出て同時に認可がされるというところが、やっぱり利用者の面から見た場合にはどうも納得しがたいわけです。苦しいところから出てくるならばある程度納得がいく面もあるわけでございますが、非常に経営内容のいいところも悪いところもおしなべて同時に申請されてくる、で同時に認可する、ここら辺は今後のいわゆるこの種の問題については考えていかなければならない点ではなかろうか、こういうふうに思うわけでございますが、この点はどういうふうにお考になられますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 御指摘のように各社経営事情が違います。また経営環境といいますか輸送の実態がいろいろと違いますので、収支の状況ということは各社いろいろと相違があることは事実でございます。まあいいところもある、悪いところもある。悪いところから順次にやったらどうかという御意見も貴重な御意見ではございますが、私ども決してその基準時点におきまして黒字を計上するような会社に対して値上げを認めるというようなことは毛頭ないわけでございまして、やはり平準年度におきます経営上の結果がやはり赤字になるという会社に対して運賃改定を認めるということでございます。  それから、もちろん運賃改定のやり方といたしましては、合理化をしまして効率的な経営のもとに、なおかつ利潤と原価を償うということが基本原則でございます。したがいまして、そうした効率的な合理化を行っておる会社、それに若干劣る会社ということになりますと、運賃の値上げの仕方もあるいはこちらの見る査定の見方も大分違ってくるというようなことで、一生懸命努力している会社に対しましては、やはり経営上のインセンティブを与えるというような意味合いも含めまして、各社一括いたしましてこれを処理をするということで結果的に各社間の運賃の値上げ率が違ってくる、あるいは運賃そのものが違ってくるということはある程度やむを得ないのではないかというふうに考えるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 私たちが勘くって申し上げて申しわけないんですが、各輸送会社が一斉に申請をすれば、みんなならばこわくないじゃないけれども、一つの圧力的なものがある、こういう力が働くというふうに勘ぐりたくもなるわけでして、それと同時に、よく言われている事柄が、国鉄さんがどんどんどんどん上げてくれるから値上げが楽だ、そういう理論もあるわけです。そういう全体をながめて見たときには、この値上げの問題という、これから先の運賃の問題というものも非常にシビアに考えていかなければならない点があるのではないか、こういうふうにも思うわけです。  それともう一点、ここで申請内容を見ますと、値上げ幅に非常に格差があるということですね。東急では一二・三%から京成の二六・二%と、非常に大きな格差がここで出てきているわけです。利用者の側に立って考えてみますと、会社の経営状態で非常な差別を受けるような面が出てくるわけでございまして、一面不合理にも考えられるわけでございます。確かに路線の地域的な環境というものもあるかもしれませんが、そういうふうに各社ごとの値上げの幅のばらつきというものが非常に目につくわけでございますが、この点にはどのような方針で臨まれるわけでございますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 先ほども申し上げましたように、運賃の計算、査定におきましては、会社が効率的な経営をするという前提を置きまして、その上でなおかつ原価を償い、あるいは適正利潤を得るという計算をするわけでございまして、したがいまして、そうした合理化努力の足らないところをそのまま認めて運賃値上げをよけいやるという、単なるそれだけに終わらせることはない。合理化努力につきまして、私どもは、よりその足らざるところは合理化をするものと仮定いたしまして査定をしておるという状況でございまして、そうした結果、各会社ごとの経営の違いというものを、なるべく能率的な効率的な経営というものにいわば基準化いたしていくような仕組みを実は持っておるわけでございまして、結果的に運賃値上げ率が変わってくることは事実でございますが、それまでに至る過程としましては、このような形で査定を行っているというのが実情でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 値上げの際にいつも問題になるのは、もちろん赤字経営であるという一面もその理由の一つになっているわけでございますが、いわゆるサービス改善計画を実施する、こういう事柄も大抵一項目入っているわけです。そこで、そのサービスの改善の中には、いわゆる冷房車を導入するとか、あるいは便所を設置するとか、身体障害者用の施設の設備をするとか、駅前自転車置き場の整備をするとか、いろいろなサービスの改善方法があるわけでございますが、果たして、値上げ申請がいわゆる認可をされた後、値上げがなされた後、そういうふうないわゆるサービス改善計画が全部約束どおりに実行されたかどうか、これを追跡調査したことございますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 五十四年度の運賃改定に際しまして、五十四年度のサービス改善のための投資計画、これを、全体で十四社合計いたしまして千四百八十二億円の計画を立てました。実績を見ますと、これは物価の値上がり等も結果としてあったかと思いますが、実績額では計画を上回りまして千五百七十四億円となっております。これをさらに各社別に追跡をし、それぞれの内容を分析をしておるわけでございますが、業者別に見ますと、必ずしも、たとえば用地買収ができなかったりというような困難な事情等もあろうかと思います、完全にあの計画どおりいっていないところもあるわけでございますが、やむを得ない事情というものもわかるわけでございまして、全体といたしましては、計画の金額以上の金額を投じておるというのが事実であるというふうに思っておる次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そこでお尋ねしたいことは、大手の私鉄に続きまして、今度は都営地下鉄それから横浜、大阪市営地下鉄それから六大都市のタクシー、こういうものがメジロ押しにずうっと並んでおるわけです。そういうことから考えますと、今後の大手私鉄の値上げというものがあらゆる交通機関の値上げに伝導をしていくというおそれが十二分にあるわけです、そういう意味では、どういう答申が出、その答申をどういう姿勢で受けていくかということが非常に重要になってくるわけでございますが、その点をどういうふうに受けとめておられるのか、これは大臣にお尋ねをしたいと思います。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 今回の一連の値上げは、要するにエネルギーとそれから物件費が上がりましたことを中心に行われております。したがいまして、査定をするにつきましてそれに最大の重点を置いて査定をしておることでございます。運輸関係の公共料金が一斉に上がるということは私も非常に心苦しいところでございますけれども、しかし、運輸関係に従事しておる人たちにはやはりそれだけのベースアップも一般並みにしていかなければなりませんし、そういたしますと、どうしてもある程度のコストの上昇を見ていかなければその実現をすることができない、こう思いまして、物価に最大の配慮をしながら必要欠くことのできない範囲内において処理をしていきたい、こう思っております。ただし、これが一遍に集中的に値上げをいたしますと国民生活に重大な影響を与えますので、その激変緩和をする意味におきまして、値上げ実施の時期をできるだけずらして、先へ先へと計っ張っていって逐次認めていく方向で努力しております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いずれにしましても、先ほど申し上げましたように、大手の私鉄十四社の値上げ幅によってそれぞれの地下鉄あるいはタクシーの値上げ、そういったものがまた大体確定されるわけでございますので、そういう面では国民生活を守るという立場からもこれはある程度抑制をしていかなければならぬ、こういうふうに思うわけでございますが、この点は大臣も十二分に留意をされてこの問題に取り組んでいただきたい、こういうふうに最後に要望をしておきたいと思います。時間の配分がありますので、この問題はこの程度にしておきたいと思います。  次は、国鉄関係について少しお尋ねをしておきたいと思います。  政府は、廃止対象となるいわゆる特定地方交通線の選定基準を定める政令を去る三月十一日の官報で告示をしたわけでございますが、本委員会が法案審議の際に附帯決議をつけております。その附帯決議の中に、「政令の制定と実施に当たっては、委員会の審議経過を尊重し慎重に措置すること。」こういう文面があるわけでございますが、具体的にはどういうふうな配慮をしたわけでございますか、具体的にお聞きをしたいと思います。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) いま御指摘のように、附帯決議の第二項に、本委員会の審議経過を尊重しまして慎重に措置すること、ということにつきまして、私どもは十分にそうした姿勢を持ちましてこの政令の判定に当たったわけでございます。具体的な問題といたしましては、関係各省がそれぞれの立場からそれぞれの意見がたくさん出されたわけでございまして、そうした意見の調整というものにかなりの時間がかかったわけでございまして、慎重の上にも慎重を重ねましてようやく政令の制定にこぎつけた。ややおくれがちな感じもするくらいでございまして、附帯決議の御趣旨には十分沿ったものというふうに私ども考えておるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 今回の国鉄再建法については、臨時国会で私も十二分に審議をさしていただいたわけでございますが、いまだに思うことは、こういう特定地方交通線を切って果たして国鉄再建にどれだけ役に立つんだろうか、どういう意味があるんだろうか、このことがいまだに私は疑問でならないわけです。法律が通った後からおまえ何を言ってるんだと言われればそれまででございますけれども、いまだにその疑問は晴れないのです。もう細かいことは申し上げません。総括的に、今回の国鉄再建について特別地方交通線を切ることによって国鉄再建のメリットがどれだけ出てきたのか、どういう意味があるのか、この事柄を御説明願いたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 今回の地方交通線の問題に関連しまして具体的にこの各地方の方とお話をいたしますと、ただいま桑名委員から御指摘があったような御意見が各地域から一斉に出てまいるわけでございます。その際いつも言われますのは、たとえば今度の第一次選定だと言われております四十二線について、それで赤字が幾らあるのかと言われますと、百四十億ぐらいだということでございます。全体では八千億を超えているじゃないか、百四十億というのにどうしてそんなにそういう地域だけ特別扱いをするのかという御指摘があるわけでございますけれども、私どもは、やはりこれだけの赤字ということになりますと、どうしてもやはり幹線といわず地方交通線といわず、旅客といわず貨物といわず、また線路といわず、さらにはまた私どものよく御指摘を受けております管理関係の仕事、たとえば病院といったようなものも合理的な経営をしなければならぬと、すべての面において合理的な経営をすることが積み上がっていってやっとやっと赤字が少しずつ減ってくるかということでございまして、この部分はほっておいてもいいやというふうには考えられないわけでございます。  特に私どもが強く御理解をいただきたいと思っておりますのは、どうも私どもの説明が下手であるためだろうと思いますけれども、今回の地方交通線についてのお願いは、赤字なるがゆえに強くわれわれが主張をしておるように受け取られがちでございますけれども、私どもは少なくともこれまでの歴史におきましては確かにそういう点を強く強調してまいりましたけれども、最近持っております気持ちといたしましては、一つは道路と鉄道との二重な運営でございまして、たとえば雪が降りました、除雪をしなければなりませんというときに、道路の方も除雪をなさいますし、鉄道の方も除雪をする。しかも非常に近接したところでは非常にデリケートなふしぎな現象が起こるわけでございます。非常に人手その他が少ない過疎地帯において、雪かきの労務者といいますか、協力してくださる方といいますか、そういう方の取り合いみたいなことまで起こってきておるわけでございまして、一体この両方をそこで雪の中で鉄道も走るようにしましょう、そしてまた道路も走るようにしましょうといって、それを、非常に混んでいるというなら別でございますけれども、どちらも余り御利用いただいてないという状態のときに、そういうことをここまでやらなければいけないかどうかという問題が一つ、  それからエネルギー面から見ましても、エネルギーが大事だ大事だと言っておりながら、明らかにうちの方で言いますと大変ずうたいの重い車両を走らせるわけでございますから、お客様の目方は大したことない、自分の体が重いものが走るためにエネルギーをどんどん食うということを、私どもの仕事であるとはいえ、これほうっておくわけにはいかない。さりとてこのエネルギー節約をしろと言われてももうなかなかできにくいという状態から見ますと、資源の活用という角度から見ましても、先ほどちょっと申し上げましたような労働をどう有効に活用していくかという面から見ましても、どうもやはり黙っておるわけにはいかぬのではないかということでございまして、少し生意気な口のきき方になりますけれども、やはりこの地域の皆様もいろいろ資源のむだ、労働のむだ、またお金のむだということもお考えいただいて、両方あった方がいいと、道路も必要だ、鉄道もあった方がいいということでは、それこそ総合交通政策という意味からいっても余り意味がないのではないかと考えるわけでございまして、これからいよいよ各地域ごとにいろいろお話がございますと、早速そういう御指摘であろうと思いますが、その辺を篤とひとつ申し上げて御理解がいただければ、それで交通線対策を進めていただきたい。  しかし、私どもも大事なお客様でございますし、地方交通線にお乗りのお客様は同時に幹線にも乗っていただくわけでありますから、そのことのためにも何といいますか、国鉄に対するイメージが悪くなっては非常に困るので、いま御指摘のように何のためにそんなことをやるんだ、こういう声は非常に強いわけでございまして、それではうまくないわけでございますから、いま申し上げましたのはごく一端でございますけれども、その辺の御理解をとことんいただいた上で具体的な取り組みを進めてまいりたいというふうに考えるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いまの御説明の中で、国鉄再建にどういうふうに貢献するかという御答弁の中身が全然ない。労働問題のお話がおってみたり、エネルギーの節約の話があってみたり、それだったらまだまだ削るところ幾らでもあります。まあいまのは私は答弁になっていない。口が下手で、説明が下手で、御理解がいただけないでというお話でございますけれども、これはもう全然問題になりません、そんなことだったらなおさらかんかんになりますよ、みんな。もう少ししっかりした論理的な説明をしてくださいよ。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 一番初めに申し上げましたように、一兆円もの赤字をどうやってなくすかという角度から申しますと、いま申しましたように各フィールド、フィールドごとに少しでも赤字を少なくしなければならぬということでございます、でございますから、御不便をおかけしているのはいろいろなところで御不便をおかけしている。たとえば貨物の取扱量の少ない駅では幹線でも貨物取り扱いをやめさしていただいている。また踏み切り等につきましてもいろいろお願いをして踏み切りのための警備員の配置等を、ずいぶんこれまたフリクション起こしているんですけれども、減らしていただいている。たとえ一人の職員でも何とかがまんしていただけるところは減らすという努力をしておるわけでございまして、私どもはやはり地方ローカル線といった場合でも、やはり金額が少ないかもしれない、配置人員は少ないかもしれないけれども、やはりそうしたものを積み上げていく以外には大変大きな赤字を減らすことはできないと考えているわけでございまして、再建といいますか、どうやって赤字を減らすかという角度から申しますことだけお答え申し上げますならば、そういう意味でやはりどうしてもやらしていただきたいというふうに考えるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そうしますと、いまの説明ではそんなにメリットはないという説明になってしまいますよ、財政再建のためにはそう大したメリットはありませんというような。そして後の説明は、小さなものを積み上げて——小さなものにしては余りにも地域の方々に不便をかけ過ぎるということになるわけです。負担をかけ過ぎるということになるわけです。犠牲を強い過ぎるということになるわけ、それどうですか。踏み切りの問題だとか、また小さな問題がたくさん出てきましたが、そんなのは小さな問題ですよ。もう少し抜本的な問題を解決しない以上は国鉄再建にはほど遠いということです。  先ほどからこの問題についてはいろいろと御議論があっておりましたので、時間の関係もあって、私はこの問題にもうそう強く突っ込んだ議論はしたくないわけでございますけれども、中身についてちょっとお尋ねをしたいと思います。  たとえば具体的な例でお聞きをしておきたいと思うんですが、国鉄再建法のときにも油須原線の問題を私は話を出しました。この油須原線が仮に、これ確定したわけじゃないんですが、仮に第三セクターとして建設をやると、そして運営をやろうと、こういうことが決定したとします。そうしますと、これ当然上山田線につながるわけです。そのときに上山田線が、いわゆる第二次の分に入っているわけでございますが、そのときの政令の四項目にわたる、除外例の中の計算の基礎としてはどういう計算をいたしますか、

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 輸送密度の算定の一つの問題といたしまして、現在建設中の新線建設ができ上がった場合に、それと接続をいたします特定地方交通線の輸送密度をどのように算定したらいいかという問題がございます。この点につきましては、いま先生がおっしゃいましたように、当該新線建設部分の路線を第三セクターによりまして運営をするというようなことにいたしますことによりまして、上山田線と相通ずることにより輸送密度が常識的には増加をすると、利便が増加をいたしますから輸送密度も増加をするものと、算定が可能になろうかと思います。  そうしたことが確実性がございますれば一応輸送密度の算定は基準期間といたしまして昭和五十二年度から五十四年度までの期間の平均値をとっておりますが、この輸送密度の平均値に当該路線の発生するであろう確実な増加輸送量を付加いたしまして、その付加しな結果の数字をもちまして基準に当てはめ直すということをやりたいというふうに思っておる次第でございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そうしますと、その油須原線の問題が、いま工事が途中で切れているわけでございますが、第三セクターで運営をするということになっても、上山田線が廃止されたらこの線完全に死んじまうわけですね。そうすると第三セクターの意味がなくなりますから、したがって第三セクターであなたのところやったら云々と言ってもこれなかなか了解しません、地元は。油須原線を第三セクターでやって上山田線とつなげば上山田線は生きますよと、こういう確約がとれれば第三セクターも考えましょうと、こうなるわけですね。単独で第三セクターというものを、上山田線がなくなる、そして油須原線だけは第三セクターでやる、これは絶対にあり得ないことだ、そうすると地元を完全にノックアウトしてしまう、こういうことになるわけでございます。  したがってそこら辺はやっぱり真剣に考えていただかなければならない問題だろうと思うんですよ。第三セクターの話は全くないということではないんですね。多少はそういう機運があるわけです。これは確定するかどうかということはいま予測はできませんけれども、しかしそういうこともあり得るということは、そうなった場合に上山田線がなくなるとするならば、切られるとするならばこれは意味がなくなるわけですから、だからそこら辺もひとつ十二分に配慮をしていただきたいと思いますし、油須原線が第三セクターで運営をするということになれば上山田線も存続するというくらいの努力はこれは必要ではなかろうかというふうに思うわけでございますが、再度この点について伺っておきたいと思います。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) 先ほど申し上げましたような計算方法によりまして、この数字が特定地方交通線の基準を上回るような形になりますれば、これは当然に存続ということになります。そうでない場合におきましては、残念ながら当該既存の部分も含めまして第三セクターで運営をしていただくという道が残されることになるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 もし仮にその計算を、どうせ運輸省か国鉄でやるはずですが、そのときの計算を手伝ってくれと、こういう要望があった場合にはこれは応じますか。

杉浦喬也運輸省鉄道監督局長

○政府委員(杉浦喬也君) これは十分にそうした面での御協力は、新線の部分につきましては鉄建公団、在来線の部分につきましては国鉄、よく事情を知っております当該地方公共団体とも御相談をしながら十二分に計算、調整、対応を考えていきたいと思います仁

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そこで、第三セクターの問題について少しお尋ねをしておきたいわけですが、過日来の分科会での質問のときに、第三セクターに国鉄側の投資はあり得ないという大臣の答弁がなされているわけでございます。ところがその前に、新聞紙上では高木国鉄総裁のお話として、「第三セクターに国鉄が関与することは十分あり得る。運転要員の訓練、養成や経験のあるOBをあっせんするなど必要に応じていろいろな形で協力したい。そうでなければ第三セクターでの鉄道運営は成り立たない。線区ごとに第三セクター設立に取り組む中で一出資面など一制度化することになろう。」、こういうふうに高木総裁の話という形でこれ新聞で報道されておるわけです。国鉄側としてはそういう意向を多少お持ちなんですか、どうなんですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 大臣の御答弁もございましたが、私はそういうことの可能性は全くないとは考えていないわけでございます。ただ、現在国鉄の出資につきましては、日本国有鉄道法施行令でどういうところへはどういうふうに出資してもよろしいよという原則が決められておりますが、その原則ではいまの地方私鉄に対する出資というふうなことは予定されておりません。したがいまして、今後協議会が始まり、またAB線等につきましてもいろいろな事実上の御協議があるという場合に、いろいろと一体国鉄はどういう手伝い方をするかということの御相談があると思いますので、その御相談の中で具体的にそうした問題もひとつ具体的な場合のケースについて論議の対象にしていってもいいのではないか。  ただ、一般的に言いまして、私どものいまの考え方というのはバスの方が便利だからということが前提にあって地方交通線対策が考えられておるわけでございますので、第三セクターというのは、いわば原則というよりは若干例外的な考え方で考えておりますから、全体の中でどんどん出資をして、どんどん積極的にやりましょうという感じではないわけでございまして、いろいろ御議論があり、そしてお話を承った結果、やはりそういう形でレールを今後とも続けた方がいいということについて私どもも納得がいくような場合、しこうして何らかの形でお金の面といいますか、資本金の面でもお手伝いをした方がこれはプラスだということになります場合には、具体的な事例について運輸省に御懇談をしてはどうかということでございまして、そういう道がないというふうに考えるのでなしに、そういう取り組みをしながらという気持ちを申したものでございます。ただそれを、繰り返しますけれども、あらゆる地域、あらゆる線区についてそういう積極的な取り組みをするというふうに考えているのではないことだけは、繰り返しでありますけれども申し添えておきたいと存じます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 なぜ私が油須原線の問題を出したかといいますと、こういう事柄があるからです。したがいまして、いわゆる乗車人員の計算の問題にしましても、油須原線を、これを第三セクターにし、そして上山田線と結ぶと、その場合にその計算については運輸省なりあるいは国鉄なりに御相談をして一緒に計算をして、これならいけると、今後この問題は非常に重要な問題なんですから、したがってそういう事例のときに、あそこはもう産炭地ですから非常に地方財政も困窮をしておりますし、そういった立場から国鉄なりがそういうふうな融資面もある程度の融資をやりましょう、可能性があるからやりましょうということになれば、なお一層はずみがつくわけでございましてね、そういうことを申し上げたわけです。  そこで、大臣はもうはっきりと第三セクターに出資はしないと、こう御答弁をし、きょう国鉄総裁は、そういう道は、いろいろな条件つきましたけれども、全く閉ざされた道ではないという御答弁があったわけですが、大臣、この総裁の御答弁に対してどういうふうにお答えになられますか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) いま国鉄再建整備法に基づくところの特定地方交通線、これに関する第三セクターにつきましては、私は国鉄は出資をやっぱり控えるべきだと思っております。ただし、国鉄総裁言っておりますように、技術上あるいは資産上のいろんな協力は、これは当然しなきゃならぬと思います。ただ、私は、こういう場合は新しい地域交通の対策が出てまいりまして、そこで全然特定地方交通線の問題と関係ないとは言えませんけれども、そこで新しい地域交通をその地域で考えられる場合、それがいわば将来におけるその地域の幹線となるというような場合、そういう場合に国鉄も参加して新しい企業としてやらぬかと、こういう相談がある場合には、これは国鉄だって参加し得るものだと、こう思うんです。けれども特定地方交通線の廃止に伴って第三セクター、これに国鉄入れ、そんなことしていたら、ちょうどタコが自分の足自分で食っておるようなもので、これは私は意味がちょっと違うように思うんです。しかし新しい地域交通として考えるという点についての国鉄の参加というものはあり得ると、こう思っております。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 そうしますと、第三セクターに対する考え方、まだ国鉄側と運輸省側が完全に一致したとは言い切れないように私は思うんです。いずれにしましても油須原線の場合は、これはもう途中でいま工事が中断している新線の場合でございますので、これはまた実情が変わってくる。それと同時に、いま運輸大臣が言われましたように、地域でいわゆる完全な交通体系というものをつくってこういうふうに交通体系をしたいという計画の中に立って今後の見通しがついた場合、これは第三セクターとして設立する場合には資本参加というものはある程度あり得ると、こういうふうに理解してもよろしゅうございますか、大臣。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) それはどういうことがあるかという一つの例を簡単に申しますと、現在成田空港をめぐりまして、国鉄さんは一生懸命成田へ入りたいと、これはもう私もこの事情はよくわかっておるだけに、国鉄も成田のアクセスとしての役割りを果たしてもらうべきだと思って努力はしておるんです。けれども、一方においてまた成田新幹線鉄道という構想がありまして、これは地元が要請しているんです。こういうようなものを、新しい地域交通としての道を開いていくんですね、これは。そういう場合は、これは民間と国鉄と共同してそういうものをやったらどうだろうと、成田新高速鉄道というようなものをですね。これは国鉄も新幹線構想を持っておるし。けれども、この成田新幹線構想ですね、これはなかなかいまの国鉄の状況ではむずかしい、なかなか私は一朝にしてできるものじゃないと思います。けれども、成田高速というのが地域開発とあわせてそうして成田への新しいアクセスとしてこれは両様の道がある、非常に有効なものである。それだけに、こういうようなものには国鉄も積極的に参加すべきじゃないか、こう思っておるわけです。  そういう意味における第三セクターへの関係は、国鉄は全然ないのかと言ったらそうではありません。それはやっぱり関与する、介入する道はあります。けれども、先ほど申しております特定地方交通線対策としての第三セクターというものには、これは国鉄は介入すべきではないと、こういうことを申し上げておるわけです。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 いずれにしても私がいま論議している第三セクターというのは、これは特定地方交通線の問題を話しているわけです。そのものだけではなくて、油須原線というのはその関連ですから、現実に油須原線というのはいまもう建設途上で切れているわけですから、これを建設するのも運営するのも第三セクターでやろうと。そうすると、地域の、産炭地域の一つ一つの循環線ができ上がる、こういうことから私は申し上げているわけです。そうなってくると、総裁の答弁の方が私は前進的だと思うんですよ、前向きだと思う。そういう意味では、成田の線と同じような意味を持つわけです。だから、これは特に私は強調したわけです。  もう時間が来ましたので、もう一問だけ第三セクターについてお尋ねをしておきたい事柄があるわけですが、それは今回のこの政令の中では、第三セクターになる場合には鉄道、それから路床、駅舎、こういうものは一応無料で貸与するというふうになっているわけですね。その後、車両とか、いろいろなまだ設備がたくさん残るわけでございますけれども、そういうものはどういう取り扱いになるのかということをお尋ねしておきたいと思うんですが、これで終わりたいと思います。

加賀山朝雄日本国有鉄道常務理事

○説明員(加賀山朝雄君) ただいま御指摘の直接鉄道を動かずに必要な施設は、これは無償という、無償といいますか、貸し付けという考え方をとっております。したがいまして、それ以外のもの、車両については、これは古い車両ならば時価という形で貸与したいと。また、その場合には転換交付金等がございますので、それによって購入をするというような形に恐らくなろうと思います。それ以外、その地域に、たとえば宿舎とかそういうようなものがあったり、いろんな直接鉄道を動かすために関係ないものにつきましては、これは一応貸し付けなり譲渡の対象にしないというのを一応の基準として考えておるわけでございます。

桑名義治公明党・国民会議

○桑名義治君 終わります。  気象庁の方、どうも済みません。時間が切れちゃって申しわけありません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 大臣所信について御質問申し上げたいと思います。  大臣の所信では、空港に関しましては将来の航空輸送需要に適切な対応ができるように、長期的観点に立って航空輸送網の整備を進める必要があるとして、関西国際空港の建設などを早期着工を自指して格段の努力を払う所存であるとお述べになっておられます。関西国際空港は、現時点におきましては、前回にも予算委員会でお伺いをいたしましたが、政府部内の見解が統一しないままで五十六年度も引き続き泉州沖関連の調査費が計上されて、継続をされることになっております。これまでに関西国際空港関係で使われてまいりました調査費を見てまいりますと、これは四十九年の航空審答申が出ましてから、昭和五十年から第二次答申が出た昭和五十五年までを総計いたしまして八十六億円、さらにことしが二十四億五千万と、合わせて泉州沖関連では総額が約百十億がつき込まれているということになります。  そこで、きょうは昭和五十年以降五十五年までに使われてまいりました約八十六億円の空港の調査費についてお聞きをしていきたいと思います。  運輸省は、昭和五十一年度から毎年新空港の土取り調査を実施しておられますが、土砂採取候補地の選定のため、それからその評価方法、大阪湾周辺地域の土砂の採取可能量、採取計画及び跡地の利用の可能性などについて委託調査を実施してこられましたけれども、この各年度の委託先と金額はどうなっておりますか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) お答え申し上げます。  昭和五十年度から申し上げますが、五十年度は環境開発研究所に対しまして四百九十万円の委託費で契約をいたしております。五十一年度も同じく環境開発研究所に継続的に契約をいたしておりまして、金額は五百万円でございます。それから五十二年度、五十二年度、五十四年度、引き続き契約先は環境開発研究所でございますが、金額が五十二年度二千三百万円、五十三年度三千万円、五十四年度二千六百万円、五十五年度が千五百万円、六カ年を合計いたしまして一億三百九十万円でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 一億余りですね。  この土地の土取り調査費をつぎ込んできておるわけですが、いまもお話がありましたように、それの大部分というのが株式会社環境開発研究所に委託をしておられるわけでございます。ちょっとお聞きをいたしますが、運輸省が調査を委託する場合に使用している、いわゆる委託調査契約書というものには秘密保持の項目がございますね。通常使用しているのは十六条というところがあるんですが、それには何と書いてありますか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 十六条には、読み上げますと、「乙」——乙というのは受託者でございます。「乙は、委託業務の処理上知り得た事項を他人に漏らしてはならない。」と書いてございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 つまり、こういった委託調査というのは、秘密を保持しなければならないし、他に漏らしてはならないということですね。それはどういう立場からそういうことになっていますか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) これは、私どもが調査を委託いたしまして、各種の立場から調査をしていただくわけでございまして、その委託の成果を私どもがちょうだいをいたしまして、幾つかの調査を総合し、私どもとして外部に発表し得る資料に取りまとめる、こういうことでございますので、その途中段階で特に、本件の場合は特にそうでございますけれども、土取りというように、ある程度地域地域に非常に大きな関係のある事柄がその取りまとめに至らない段階で外に漏れるということは、かなり大きな社会的影響を及ぼすものでございます。そういうことでそういう契約条項を設けておるということでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そうすると、委託調査の結果は、とにかく経過についても社会的影響を及ぼすので公開をしてはならないということですね。  ところで、この環境開発研究所というのは株式会社ですが、株主はどんなところですか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 環境開発研究所は資本金が二千万円の会社でございまして、会社は電力会社、金融会社、電鉄会社、建設会社等、いずれも法人でございまして、十社が出資をいたしております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 おっしゃるとおりなんですが、資本金が二千万で、発行済み株式が四万株でございますね。その四万株のうちの四五%に当たる一万八千株は竹中工務店ですね。残りは朝日本動産が一五%、あと関西電力、九州電力、新日本製鉄、住友信託銀行、阪急電鉄、三菱重工、三菱銀行、それから南海電鉄の八社がそれぞれ五%ずつ持っているという内容でございますね。間違いありませんか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 仰せのとおりでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 で、この会社の役員のうち代表取締役はだれなのか、それから大阪事務所の所長はだれなのか、その方々の前職は何なのか、これちょっとお聞きをしておきたい。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 代表取締役は石川忠志さんとおっしゃいまして、前職は竹中工務店の開発計画本部の本部長をしておられました。  大阪事務所長は中村淳さんとおっしゃいますが、ちょっとこの方の前職については私承知しておりません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そうしますと、この環境開発研究所というのは株式会社だけれども、竹中工務店のいわゆる開発計画本部の本部長だとかあるいは本部計画課長だとか、そういう方々が役員になっておられると。で、私いろいろ調査をしている間にわかったんですが、この会社の発行したパンフがあるんですね。このパンフを拝見しておりますと、これは昭和五十三年五月現在の役員の中に顧問として手塚良成氏が入っているんですね。手塚さんというのは、これはたしか私ども調査をいたしますと、四十三年六月から四十五年の六月まで運輸省の航空局長ですね。それから四十七年六月までは海上保安庁の長官だった方だと思いますが、間違いございませんか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 仰せのとおりでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 つまり、環境開発研究所というのは、取引銀行は三菱と住友信託銀行が中心になってますが、こういう三菱や住友グループの大企業が株主になって設立をされ、竹中工務店の開発計画本部の本部長や計画課長が代表的な仕事におさまっているという会社ですね。ここへ土取りの候補地の選定やらアセスメント、こんなものを委託をいたしましてどうなるかというふうに思うんですよ。だって、委託契約書には秘密保持と書いてある。しかし、主たる株主は先ほど申し上げたとおりで、そして代表取締役、大阪本部長、お二人とも竹中工務店の開発関係の中心メンバー。こうなりますとね、秘密保持と言うけれども、これ秘密にして非公開にするのは国民であって、株主やあるいは竹中工務店というようなところには、これは調査の結果だけではなしに経過も含めて全部筒抜けになるんじゃないかと。その点はどうです。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) この環境開発研究所に委託しております内容についてでございますけれども、先ほど先生おっしゃいました土砂採取の候補地のどこがいいかということを評価するその評価方法の方法論をまず研究していただく、これが第一点でございました。年度によって次第に調査委託内容が変わってまいりますけれども、その次にありましたのが土砂の採取可能量は一体どのくらいあるか、あるいは跡地利用の可能性についてどういう跡地利用が考えられるかというようなことを研究していただいたわけでございます。それからまた、土砂採取に伴う環境影響というものは一体どういうものがあるか、またそれを防ぐためにはどういう手段があるのか、こういうことを研究していただいたわけでございまして、場所を特定いたしまして候補地を選定するために、その選定をこの開発研究所でやってもらうということではなしに、最終的に土砂採取地を選定いたしますのは事業全体でございますけれども、そういう土砂採取の候補地を選定するためには、一体どういう方法、どういう評価基準があるのかと、こういうことを研究してもらっているわけでございまして、いわば一般論としての調査研究を委託しておるわけでございまして、どことどこがいいのだというような評価をこの研究所にしてもらっておるわけではございません。  したがいましてその委託いたしましたものが、私どもそういうことは絶対ないと信じておりますけれども、仮にその竹中工務店の方が会社の方にそういう話をされましても、そういうことは全く土取り候補地の選定とは関係がないことというふうに考えております、

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これにいつまでもかかずらわっておれませんので。さらに、これまでの調査を集約する形で、五十五年度は財団法人関西空港調査会に土砂運搬手法等基礎調査が委託されておりますね。これは仕様書によりますと、昭和五十五年十二月十九日から五十六年三月二十五日というんだからこの間済んだばかりだと思いますが、運輸省が関西空港調査会に出したこの委託調査の仕様書にも同じく機密保持が書かれていると思いますが、これはどういうかっこうで出ていますか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 先ほど申し上げました契約条件と全く同一でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 だからこれも機密保持ということで、これは七条ですわ、受託者は本調査で知り得た情報及び成果の一切を第三者に漏らしたり他の目的に転用したりしてはならないというふうに書かれていますわ。ちょっとお聞きをしたいんですが、関西空港調査会というのは、職員構成はどうなっていますか山

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 関西空港調査会の職員は全部で十九名でございまして、このうちこの空港調査会に初めて勤務された方か六名、他の企業等からの出向者が十三名ということになっております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これ、私どもの調査では二十名になっていますが、一人とないなっているのかな。一番新しい情報ですか、それ。つい先月調べたのでは二十名ですね。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 私どもの調べでは十九名でございまして、ちょっと調査をいたしました時点町確でございませんけれども、私どもは最新だと思っております、

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 どっちがどうかというのは後でまた確かめてもろったらよろしいんですが、それで、その六人はここの関西空港調査会の職員ですね。あとの、あなたは十三名と言っている、私の方は十四名になるんですが、これはどこから来ているんですか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 個別に一人一人の方の出向元の企業名等は承知いたしておりませんが、金融機関あるいはコンサルタント会社等からの出向者と聞き及んでおります、山

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 一人一人知らぬ言うから、ちょっと言いますとね、企業出向の職員の内訳。私どもの調査では十四名です。三和、住友、第一勧銀、三井、芙蓉、三菱の六大企業集団から各一人ずつ、これで六人、そのほかは大阪瓦斯、関西電力、新日鉄、大和銀行、コンピューターサービス、都市開発株式会社、日本電子計算株式会社、南海電鉄系の南海道研究所、私どもの調査ではこれを合わせて八人になっているわけです。ですから十四人になるんですが、そういうことですね。知らぬ言うから、まあ確認しようないやろな。それは間違いないから一遍調べてみてください、ちょっと頼りないなと思うんだけれども。  それで、調査会の運営事務費の財源はどこから出ていますか、

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 私どもの調査によりますと、賛助会費並びに受託調査費から出ておるというふうに聞いております、

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 それでね、おっしゃるとおり賛助会費なんですね。賛助会費がどこから出ているかということなんですが、これも私、賛助会規約というのを見せてもらいました。これはいわゆる大企業を先頭にさっき言うたような会社ですわ。八十八社。一日十万以上納めるものとするという。で、非常にやっぱり運営がぐあい悪いんですな。だから企業からの出向職員は手弁当で来てもらうということで、もとの企業からちゃんと給料を保証して来ておるんだ。それでも運営経費が足らぬということで、一口十万円以上を納めて賛助会員になると、こうなっているわけですね一、  非常に問題なのは、賛助会員になったらどういう特典を受けることができるかを規約に書いてある。三条にこう書いてあります。「次のような特典を享けることができる。」として、本会の定期並びに不定期刊行資料の配付、二番目は研究会、講習会への参加、三は本会備えつけ図書、資料の閲覧、四はその他会員の要望に応じて空港問題に関するもろもろの情報交流、こう書いてある。この職員を出してきている企業はこない言っているんですよ、率直に言うたら。こんな合理化を激しくやらんならぬときに、子弁当で職員出して、おまけに賛助会費出してというような、あほらしいみたいだけれども、あそこへ出しておくといろいろと貴重な情報が早く手に入るので大変好都合だと現に言うとる。そうなんですよ。こんなやり方というのは私理解できない。  わざわざ調査の委託契約書には、経過と結果は非公開やと。漏らしてはならないったって、全部大企業の人たち出向職員でやっておって、運営の金は大企業を先頭に八十八社、これは地方自治体も含みますが、そういうところから賛助会費をもろうて運営するというようなことになったら、これは話にならぬですわ。秘密を漏らしてはならない、非公開や言われているのは国民の側だけなんです、私らが要求したって、これは非公開でございますから国会議員といえども出せませんというわけ。ところが大企業には筒抜けの仕組みになっている。これは大問題。  そこでね、関西空港調査会に出した仕様書には、十二カ所の土取り候補地の地図まで入っておるでしょう。だから知らぬのは国民だけで、それらの出向職員を出している大企業あるいは賛助会費を納めている企業には全部これは筒抜けなんです、そういうことになるでしょう。これね、ひどいなと思うんですよ。仕様書見てみなさい、ちゃんと地図まで入っている。これ、あんたのところが委託調査書につけてある地図ですよ。泉南から和歌山にかけての十カ所、それからもう一つの裏には淡路島二カ所、こういう候補地が出ているわけです。  だから見てみなさい、私は泉州の出身だからよう知っているんだけれどもね、去年の十二月の年末からことしの一月にかけて、私どもの友人や知人、親戚のところまで山買いが来ていますよ。何てこない急に動き出したんかなと思ったら、あんたとこちゃんと地図つけて仕様書出しているのは十二月十九日です。期間が十二月十九日から三月二十五日までという期間を指定している。これが直ちに抜けているから七十億も持って山を買いに来た、百億も持って山を買いに来たということがあの辺では年末から年始渦巻いた、おかしいなと思っとった。なぞが解けたんですよ、こういうことになる。これはえらいことですよ大臣。いろんな企業の名前も出ていますよ、大成建設だとか日美だとかあるいは東急不動産だとかなどなどですがね。だって山の買い方かて荒い。私ら山を売り買いするというのは、一山とか一町歩とかいって買うものだと思ってたら、坪何万円といって買いに来ているんですよ。これはひどい話ですわ。  何でこんなことになるかと思ったらこういうことになっているわけですが、私はこの百億に近い、あるいはことしを入れれば百十億にもなるような調査費が、こんなやり方をやられたら国民信頼できませんよ、調査結果について。それで結果を出せと言ったってちっとも出さぬじゃないですか。  しかも、これはひどいものだと思いますけれども、五十四年度の地域整備研究会概要というのを見たら、これはもう五十年ごろから何十カ所という土取りの予定地をずっと調査してしぼってきて、それで去年の十二月十九日に委託したんでしょう。だからしぼられるまでは満を持して待ってたわけです。しぼられて十二カ所ということになったんでわっと動き出したと、こういうのは何ぼ契約書の文言に秘密保持や非公開や言うたって一体だれに非公開なんだ。国民にだけ非公開で大企業には全く筒抜け、野放図だと、こういう仕組みができ上がっていると言われてもこれはしょうがないと思います。  しかもこれは私重大だと思うのは、この土取り問題だけじゃないでしょう、この空港調査会に依頼されているのは。万件から十件ずつ毎年毎年委託調査していますよ。それはもう大気の環境影響から何からね、何十億かされていますがな。そんなのが全部筒抜けになって、国民の側、国会議員が言うたって資料出せへんですよ。何ということですか。こんなやり方で国民の税金が八十億も百億も使われたらたまったものじゃない。その点、大臣はっきりしてもらわなければいかぬと思うんですが、どうですか、

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) こういう大きい土木事業をやります場合に、いろんなそういう事前調査をしなけりゃならぬこともございまして、その調査のやり方は、いまお聞きしておりましたら何か勝手にもう秘密が筒抜けになっておるような話でございますが、これはもしそういうことで秘密の漏洩が際限なく行われるということであるとするならば、それはやはり計画の面においてでもわれわれも考えなきゃなりませんし、しかしそんなに秘密ということが、実はいま松井局長の話を聞いておりましたら、要するに土取りの場所を決めておるそのことそのものの調査ではないように思っております。ですから候補地はたくさんございましょうが、最終的にどこで土取りをするかということについてはそれはやはりまだ決定もしておらないことですからして、その点については私は慎重を期していきたい。  この件については、かねて決算委員会等におきましても目黒委員から何遍も指摘されておるんです。私たちもそれは重要な警告だと思って十分にこの点については注意もしなにもしていかにゃいかぬと思っておりまして、いろいろと御指摘いただいておることは、私は貴重な提言であると実は思ってわれわれもそれなりに対処いたしたいと思っております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 私は、あちらの山がまとめ買いをされた、こちらの山がまとめ買いをされたというふうなことがいっぱい出てくるというその根底は何かと言ったら、こういう仕組みになっているところに問題があると思うんですよ。だって利権が横行するような仕組みにちゃんとなっているんだから。国民に本当にきちんと信頼されるというふうにするならば、こういう状況を続けていっちゃならぬのじゃないかと思う。大企業から人もよこさせる、運営経費も出させる、そのかわり情報も上げます、そんな、それで契約の面にだけは非公開でございます、こんなの通らへんです。本当にこれは片をつけるといろんなら、私は、わが国の大学というのは非常に高い水準の能力を持っているので、少なくとも大学のすぐれた頭脳や能力というものをもっと運用するなり何なりして、こんな国民に疑惑を与えるようなやり方というのは改めるべきではないかと、こう思うんですが、いかがですか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 先ほど先生御指摘になりました十二カ所の何か地図が入っているというお話でございましたが、恐らくそれは私どもが空港調査会に委託いたしました土砂の運搬の経路に関するケーススタディの資料でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 わかっているんや、そんなことは、中身は。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) しかし、先生ただいま十二カ所とおっしゃいましたが、私ども十二カ所の経路のケーススタディを委託した事実はございません。私どもが空港調査会に委託いたしましたのは十三カ所のものでございます。その十二カ所というのは恐らく中途段階でいろんなケースを想定いたしまして、恐らくその中途段階では確かに十二カ所という案もあったのは事実でございますので、その中途段階の資料ではないかと思います。最終的には十三カ所でやっております、  それから先ほどお尋ねの大学の頭脳を生かすべきである、こういうお話でございましたが、空港調査会は御承知のように委員は大部分が大学の専門の学者で成り立っております。その委員会で決定いたしました方法が、それを事務局が実施する、こういう仕組みになっておる次第でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そんな中身は皆わかっている。時間がないから仕様の内容やとかなんとか一々言ってないだけで、全部わかっているから言う。だから国民の疑惑を解くようなシステムにやるべきではないかということを私は申し上げている。山  時間がもう余りないので、もうちょっと、調査費については私は非常に疑義が多いのでもう一、二点お聞きをしたいんですが、それはこの新空港建設計画に係る漁業実態調査、これがまたわけがわからぬのですわ。これは幾つかあるんですが、特徴的なのでちょっと言いますが、時間がないから簡潔にしていきますが、運輸省は大阪府と兵庫県、和歌山県の三府県と、それから社団法人日本水産資源保護協会に対して、五十二年から五十五年度まで毎年漁業影響調査を委託しておられます。昭和五十二年から五十五年度まで合わせましてその総計は十億二千百万円になるように思いますが、そのとおりですか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) トータルで約十一億円でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 その約十一億のうち、運輸省の第三港湾建設局から大阪府の企画部へ委託した漁業影響調査の内訳を見ますと、これは五十二年度は二千六百万円、五十二年度は二千八百万円、それから五十四年度は二千万円、五十五年度は千九百万円ということになっておるんですが、ちょっと時間を節約する意味で、大阪府の企画部が作成をいたしました新空港調査関係の事務執行概要書というのがあるんですが、これにはそんなふうに書いてある。間違いないでしょうな。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) その大阪府の事務執行計画書というのは私ちょっと見ておりませんのでわかりません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これは府の企画部が作成した事務執行概要書ですので間違いないと思いますが、それによりますと、五十二年度は運輸省の委託分二千六百万のうち大阪府再委託が二千五百万。これは関西航測という会社に千三百万、西日本科学技術研究所というところに七百万、それから海洋環境コンサルタントという会社に五百万円、残った百万円は大阪府が手元に残したと、こんなふうに書いてある。五十三年は二千八百万のうちやっぱり幾つかの会社に委託をしまして、差額二百万円は大阪府が手元に残した。五十四年度の二千万の委託費のうち千六百万円は大阪府の漁連に委託をした。手元に四百万円残した。五十五年度も運輸省の委託分千九百万円のうち二百万を大阪府の手元に残して、千七百万円を大阪府の漁連へ委託をした、こうなっているわけですね。  そこでね、ちょっとお聞きをしておかないかぬのは、昭和五十二年度の臨海海上空港実態調査について。この調査は五百万円で大阪府は海洋環境コンサルタントという会社に委託をしているんです。これで、あんたとこ細かいこと知らぬやろうからちょっと申し上げますと、大阪府が海洋環境コンサルタントというところに出している仕様書を見ますと、東京、新潟、広島、山口、徳島、愛媛、長崎、大分、宮崎の一都八県を対象に、各漁連と漁協及び漁民からの聞き取り調査を行うこと。それで、同時に既往の資料を収集して、整理分析をすることとされてるんですが、ところがこんなことがあるんです。  大阪府の水産室長が府の職員十名を五班に分けて、これらのところへはおおむね二カ所ずつ受け持ちをさせて、二泊三日で調査に出張させたということを認めているんです。そんなら、この十人の出張旅費はどこから出たんやといって、これは大阪府議会で追及をされたら、この十人の職員はその二泊三日は有給休暇で、費用は運輸省から出した委託費の残している百万円、事務費として残している百万円から出したということを、これは大阪府の水産室長が言ってるわけ。しかもそれだけかと思ったら、これらの委託された調査、この調査はすべて府の職員によって行われて、報告書も府の職員が執筆をしていたということを認めておるんですが、こんなこと知ってますか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 御指摘の事実につきまして、大阪府議会で質疑があったという旨を新聞で拝見いたしまして、大阪府の担当者に事実関係を問い合わせたことがございます。大阪府の回答によりますと、府の職員が専門家の立場で関与したということは確かにあったかもしれない。ただ、御指摘のように、全面的に府の職員がこの調査のとりまとめを行ったというようなことはないと、こういうことでございました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これは大阪府議会の公式の席上で言われていることなんで、これまたそこでかかずらうとぐあい悪いんですが、結局、府の職員十人が手分けして調べに行って、聞き取りとそこの資料をもらってきて自分らで書いて、その執筆した原稿を委託した環境科学コンサルタント、このむずかしい名前の会社へ渡して、その会社は五百万で委託をされているけど、印刷と製本をして、その調査資料に自分とこの名前を入れたというだけです。これがこの報告書の写しですわ。くれへんから、これはひそかに手に入れたんですがね。要求してもくれへんから。それでおかしいと思いませんか。五百万で会社に委託をして、ちゃんと委託契約をして出しておるんでしょう。ところがその仕事は府の職員が有給休暇をとってちゃあっと行ってきて書いたという。こんなもの十部つくったか三十部つくったか知らぬけどね、印刷して製本するの三十万か四十万あったら十分余って買えるわけです早、あとの四百五十万一体どこへ行ったんやと、こうなるんですよ。  ちょっと日にちは違うけど、漁連の幹部を先頭に北海道へ旅行に行っておるんですわ、四泊五日で。どこへ行っているかいったら、こんな、あんた大阪から羽田へ飛んで函館へ行って、千歳へ行って、釧路へ行って帰ったと。これは大体泊まったところも皆わかっているんだけれども、層雲峡に泊まったり、川湯温泉に泊まったり、札幌に一泊したりと、こうなっているんです。ほんならね、四泊五十万という金の行方がわからぬということになったら、これ招待旅行に連れていったと違うかと、こうなるわけです。こういうことが言われているし、それを裏づけるに近い信憑性もわれわれ話としては伺っております、実際。  それで、こんなのこれだけかなと思ったら、違うんですね。五十四年、五十五年度も、これは直接漁連に千六百万、千七百万と委託しているでしょう。これも調べてみたら、みんな四回に分けて実施視察やいって行っている。これしょうがないからね、行った先全部調べてみたんです。  仕様書にはね、長崎、大分、高松、松山、宮崎、羽田、新潟、成田、八空港の調査やいって書いてある。これでちゃんとどこへ泊まったのか思って調べた。佐賀県の嬉野なんていうのは五十四年も五十五年も行っているんですよ。熊本県は玉名町玉名温泉、別府市。それから五十四年度は香川県琴平、松山市、宮崎市。それから五十四年の十一月は群馬県の水上町、海がないと思うのだけれども。新潟県の豊浦町の月岡温泉。五十五年度も、全部言えませんけどね、神奈川県藤沢へ行っている。熊本県本渡市へ行っている。それから高知県は土佐清水、松山、そして足摺国定公園で泊まっていると、こうなっている。  それで、それも調査のうちかいなと思ったけれども、念のために調べてみようと思って五十五年度の行った先へ皆聞いてみたんです。おいでになっていないというところようけある。仕様書にはちゃんとこう書いてあるでしょう。関係地方自治体、それから漁業協同組合、漁業者などの聞き取り調査を行うということが書いてあるのです。温泉へは行っているけれども、その漁協みな聞いたんですわ。行っているところはたとえば二十四人行ったら二十四人全部行っているかといったら、行ってない。そのコンサルタントの人が二、三名と、それから府の役人と、ちょろちょろと何人かがついて一カ所へ行っている。あとは直行して嬉野温泉へ飛んでいっている。嬉野なんていうのは、調べたらどない言うたか。うちは海ございませんので、川の魚の話ならうちはおいでになるでしょうけど、大阪の方はおいでになりませんと言われた。そこで、私はこんな二千万も、毎年毎年二千万内外の調査費を出して、こんな温泉旅行させるために調査費出してたんですか、一違うでしょう。運輸省、どうですか。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) ただいま御指摘の調査は、先ほど先生もおっしゃいましたように、海に沿った、あるいは海上にできておる空港の周辺漁業に及ぼす影響を調査してもらうためでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 まあ川の魚も調査に行っているらしいけれども。  それで、会計検査院おいでですかね、ちょっとお尋ねをしたいと思いますのは、これは八十六億ですよね、五十一年から五十五年までの調査費でも。さっきから言っているように、どうもこの調査費の使い方というのは納得しにくい内容があります。特に、この地方自治体へ委託した分が一体とないなっているか。さっき言ったように、行ったという先は、温泉へは行っているけれども漁協へも行ってない。土佐清水なんて、うちは七つも漁協ありますけれど、一カ所もおいでになってませんと言っておるんだから。こんなあなた、調査費いって、財政再建や、やれ第二臨調やいってやかましく言っているときに、温泉旅行に連れていくために毎年毎年二千万円ずつ金出すというようなことでは、公金の扱いとしては非常に大きな疑惑があると思うんですが、その点については御見解聞きたいんですが、御調査をいただく必要がありはしないかと思うんですが、いかがでしょう。

行方敬信会計検査院事務総局第三局審議官

○説明員(行方敬信君) 関西国際空港関連の調査委託事業につきましては、私どももかねてからその金額の多いことその他から、慎重に対処をいたしてまいっているところでございます。  先生御指摘の具体的な事実につきましては、私どもまだなお十分に承知していない面がございますけれども、今後の検査に当たりましては、これは先生御指摘の御趣旨、あるいは運輸省御当局の答弁、当委員会の御審議の経過、これを十分に参考にさせていただきまして、あわせて関係者からもぜひ検査の御協力をいただいた上、本院の検査の権限でできる限り検査を進めていきたいと考えております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 最後に、大臣、こんなことが府民の中に、国民の中に明らかになってきたら、これは大変なんですよ。だから、運輸省といたしましてもぜひ御調査を賜って、是正をさせていただきたい。疑惑のないようにやっていただかぬと、ことしも二十四億五千万あるわけですからね。その点はひとつお願いをしたいと思いますが、御見解伺って終わります。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 貴重な御指摘いただきました。  私は、こういう大きいプロジェクトを私たちはいま真剣になってやっておるのに、その補助金の委託費とかいうものがどのように使われているかということについて、これは同様に非常に重大な関心を持たにゃいかぬと。監視監督をし、そしてその目的のとおり使われておるかどうかということをわれわれも今後懸命に追及もいたしますし、これからの調査に際しましては事前にそういうことのないような対策を講じて執行していきたいと思っております。

柳澤錬造民社党・国民連合

○柳澤錬造君 この前の運輸委員会における運輸大臣の所信表明、それに対しての御質問をしてまいります。    〔委員長退席、理事桑名義治君着席〕  国鉄の問題もきょうは大分他の委員からございまして、総裁の御答弁、私聞いておりましたんですが、どうしてああいう答弁が出てくるんだろうかなということを再三にわたって感じたんですが、きょうは国鉄は聞かないことにしておりますので、まあできましたならばその点もお伝えをいただきたいと思うんです。  それで、大臣、きょういろいろお聞きしたいことは海運産業の問題で、日本経済がここまで大きく伸びてきたというのも、私は海に囲まれている日本の国、そして実質的には世界一だと言われるだけの海運があったからだというように思うわけなんです。  大臣もこの四番目に、「海連業の経済基盤の強化、船員対策の充実及び造船業の経営の安定化」ということを取り上げているんですが、その中で私が気になりますのは、五十四年度から外航船舶緊急整備三カ年計画に取り組んできたわけです。もうこれは私言わなくても大臣御承知のとおりに、日本の商船隊というものがいわゆる外国用船がどんどんふえてきちゃって、初めのころはそんなでもなかったんですけれども急速にふえて、もういまは日本の商船よりかも外国用船の方がちょっと多日になるくらいな状態になってしまっている。まあ長期契約でもってそういう用船契約して動かしているんだからいいといえばいいようなものだけれども、実際緊急事態になったときにそういうことでよろしいのかどうかということになると、かなりこれはやっぱり心配になる種だと思うんです。  ですからその辺の点でもって、大臣も外航船舶の緊急整備を推進するんだと言われているんですけれども、具体的にこの三カ年計画がどういうふうな進捗状況で来て、これから先もどういうふうにしてやっていこうというお考えか、そこからお聞きしたいわけです。

永井浩運輸省海運局長

○政府委員(永井浩君) 外航船舶の緊急整備の三カ年計画は、五十四年度に策定いたしまして、今年度まで三カ年で開銀の融資あるいは利子補給を中心といたしまして、御指摘のような国際競争力の低下いたしました日本商船隊を整備していこうと、こういう趣旨でございます。幸いにいたしまして、当初三カ年で三百万トンを建造するという予定でございましたけれども、すでに五十四年度、五十五年度で、それぞれ百六十二万トン、百八十四万トンということで、当初の計画はオーバーしておりますし、また本年度も百二十四万トン程度の建造を行いたいというふうに考えております。こういうことで、少なくともこの緊急整備三カ年計画につきましては、所期以上の成果を上げたと、このように私ども考えておるわけでございます。  ただ、今後五十七年度以降につきましては、利子補給法の期限もすでに本年度いっぱいでございますので、切れてまいります。そういったことで、今後の計画につきましては、計画についてどうするかという問題につきましては、海運造船合理化審議会、運輸大臣の諮問機関でございますが、そこで御検討をお願いしておるところでございます。

柳澤錬造民社党・国民連合

○柳澤錬造君 外航船舶のこの三カ年のやってきたことは、いまお話を聞いてわかったわけだけれども、いわゆる外国用船とそれから日本商船とのこの割合というものが、さっき私言いましたように外国用船がずっとふえて、もうほとんど半々という状態になっちゃったわけですよ。ですから、その辺の点をどういうふうに改善しようとしているか、これは大変大事なことだと思うんです。

永井浩運輸省海運局長

○政府委員(永井浩君) かつて日本のいわゆる商船隊の中で日本の旗を掲げております日本船そのものは八〇%以上あったかと思います。それが主として日本船の国際競争力が落ちたということで、コストの安い外国用船というものを使用するようになりまして、五十三年度だったと思いますが、最低で、日本船が五〇%、外国用船が五〇%と、こういうような比率になったわけでございます。ただ私ども、この緊急整備三カ年計画によりまして近代的な船をつくるということで、若干ではございますが、五二、三%まで日本船のシェアが回復してまいったわけでございます。  それで、実は日本船をどの程度用意しなきゃならないかという問題につきましては、これ定量的には大変むずかしい問題でございまして、昨年の海運造船合理化審議会の答申の中でも、最低限現在の船腹を維持すべきだという、非常に抽象的な御答申しかいただいておりません。これを六〇%にすべきか七〇%にすべきかという、定量的に判断するのは非常にむずかしいわけでございますが、一般的に申し上げますと、御指摘のようにわが国の国民生活に必要な物資あるいは産業に必要な物資を運ぶために日本船で運ぶ、あるいは船員の職場を確保するという問題から言いますと、日本船のシェアが大きい方が望ましいと、こういうふうに私どもは考えておるわけでございます。

柳澤錬造民社党・国民連合

○柳澤錬造君 大臣、もう細かい数字をここでどうこう申し上げませんけれども、いま海運局長が言われた、最低の船舶はこれだけ確保して、そして日本の国民がこれだけの生活はできるようにという数字は一度出しているわけなんで、それで、その数字というものが、もうこれだけの経済大国になり切ったいまの日本国民が果たして耐えられるものかどうか。それは油の問題は、いまあのとおり大騒ぎをして、油の節約でエネルギーが大変だと言っているんですけれども、それだけじゃなくて、あれだけのところまで落ち込むようなことになったときに、私はそれこそあの石油ショックのとき以上な大混乱に陥ると思うんです。ですから、そういうふうな一つの警鐘を乱打する意味において、もういざとなったらここまで落ち込むんだぞと、ここまでみんなで耐乏生活をしなくちゃいけないんだぞという、そういう意味ならいいですけれども、今日の日本経済を維持する上においてそれが可能かと言ったら、私はとてもじゃないけれどもできることではないと。ですから、そういう点でいろいろと五十七年以降のことについて海造審に諮問をなさるわけなんですから、それらも含めまして、将来の日本の海運がどうあるべきかという、少し大きな枠の点の諮問をしていただいて、将来展望のあれを持てるようにしていただきたいと思うんです。  それから次に、内航とか近海航路なんかも、ほとんどいまのままにしておいたら国際競争力を、ゼロと言っちゃいけないですけれども、そんな状態でもって落後していくと思うんです。ですから、それらのことも含めて、内航の方なんかももうちょっと近代化しなくちゃいけないし、それで船舶整備公団、これは初めは四千五百トン以下の船しか扱わなかったのが、数年前六千五百トン以下に引き上げてやっていただけるようになったわけです。あのころから私は一万トンまで引き上げなさいよと言って、六千五百まで引き上げたんですが、もうちょっと、それが今度さらに八千五百トンぐらいまでに引き上げて、いわゆる船舶整備公団でお金出してあの共有方式でもつくれるようになると、かなり近海航路とか内航海運の近代化整備が進むと思うんです。もちろんいまのこの五十六年度予算では、それは予算の枠の限度もありますけれども、その辺について、先へ向かっての見通しといいますか、お考えはどんなものですか。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) いま、詳しいことにつきましては永井海運局長から説明いたしましたように、海造審で自国船とそれからチャーター船との比率を答申しておりますが、これは私はなかなか抽象的な答えしか出ないんじゃないかと思うたりするんです。  そこで、私たちが安全保障問題上考える大きなことは、積載容量の総トン数も確保することは必要ですが、やはり何としても船の数をたくさん持っているということがこれは大事なごとだと思うんです。そういう意味におきまして、私は大型船だけで国の安全保障対策になるとは思わない。ですから、できるだけ効率化したもので、むしろ中小型船をたくさん持っているということが安全対策の根本ではないかと思うたりするんです。こういうこと等につきましても一度よく専門家の意見等を聞いてみて、積極的に私たちは船舶整備を進めていきたいと、こう思っております。特に近海は、確かにおっしゃるように、最近非常に積み取り比率等が悪くなってまいりました。今後、つまり五十七年度以降においてわれわれが整備するものの重点は、やっぱりそこらにもあると思っております。

柳澤錬造民社党・国民連合

○柳澤錬造君 余り細かいことに立ち入るのをやめまして、ですからそういう大筋でぜひお考えいただきたいと思うんです。  それで、何といってもお願いしておきたいのは、国鉄の問題だとか自動車の問題だとかになると、国民の目に映るでしょう。だから、道路運送をどうしなくちゃいけないとか国鉄をどうしなきゃいかぬと言っている。これはみんなわかるから。海運なんということになると、国民の日に映らないところでもっていろいろ動き回っているんで、どれだけ日本経済に影響を及ぼすのかということがなかなかぴんとこない。ですからそれだけに、政府の方でもっていろいろそういう点について十分に先手を打って進めていただきたいと思うんです。  それで、保安庁長官もおられるんで、これは私は長官の方も大臣の方も御意見聞きたいんだけれども、いわゆる海上保安体制、ことしの予算も、まあいささかさびしい予算しかとってないんだけれども、これも大臣、もう前から私は言っているんですけれども、ヘリ搭載の大型巡視船、早いところ十一管区にもうせめてあれが一杯ずつでも配属されれば、何かあったときにヘリ飛ばしながらそれが出ていくという形になって、かなりの力を発揮すると思うんです。何とかかんとか言っても、私は海上保安庁が海上警備でもって日本で活躍しているあれは大変なものだと思うんです。前にもここでよく何回も言って、運輸大臣あなた御存じですかと言ったほどに、それはあれだけの活躍しているというのは大変なことなんで、ですからそういうことから考えても、そういうふうにヘリつきの大型のが十一管区に一隻ずつおる。それで、あと細かいのはそれはそれぞれの場所に応じてこれは配属したらいいんですけれども、二百海里、二百海里と言ってもう大分何年もたつんだし、そういう点からいくならば、早いところこの二百海里のそういう海上の警備ができるだけの体制をとらなくちゃいけないと思うし、その辺についてのお考えをお聞きしたい。

妹尾弘人海上保安庁長官

○政府委員(妹尾弘人君) 海上保安庁といたしましては、二百海里時代というものを迎えて、広域化した海域につきまして、先生御指摘のようにヘリ巡というものが非常に遠洋に長期間にわたって行動ができると、そしてヘリコプターの機能とあわせまして非常に広域監視にとって効率的な船である、こういうふうに考えておりまして、今年度の予算で六隻目を要求してお認めを願ったわけでございますが、今後の状態を見ますと、広域監視という点におきましては、二百海里は現在いわゆる漁業専管水域ということで規制をしているわけでございますが、新海洋法時代になりますと、これが排他的な経済水域ということで、私どもとして非常に広大な海面を排他的に日本の権益として守っていかなければならない、かように考えるわけでございます。そのためには、たとえば本年の一月あたりにもソビエトの調査船が硫黄島の南の方で活動したと、それに対する監視もしなければならなかった、かような事態もございますので、われわれとしてはこの与えられた海面を常時監視するという体制を整えていかなければならないと、かように考えております。  広域海面の常時監視という点においては、おっしゃるとおりヘリ巡というもの、実はわが国の航空機につきましても私どもいろいろ考え方があるわけでございますが、ヘリ巡の有効性というものを非常に考えておりますので、今後ともヘリ巡の増強というものは考えていきたい、かように考えております。

柳澤錬造民社党・国民連合

○柳澤錬造君 それで大臣、私は保安庁長官には前にも申し上げたこともあるんだけれども、保安庁の職員で八ミリでフィルムを撮ってきたのがあるんです。ですから、そういう八ミリなんかでなくて、何も大きなものにしなくても、テレビに乗せられる程度のもので、それでそんなに長くなくても、海上保安庁の職員の人たちが、あの荒れ狂う荒天の中で海難救助でどんな活躍をしているかという、そういうのなんか本当に映画につくって、それでテレビかなんかで国民の皆さん方に理解をしてもらうというふうなことは、私はそんなに予算とらなくてやれると思うんです。  そして、そういうことに国民の皆さんが理解できるようなことをやっていただきたいと思うし、それから大臣もお乗りになったかどうか私知らないんだけれども、一回ぜひ巡視船に乗って荒れ狂うところを——私も船には弱いからとてもできないけれども、ただお乗りいただいて、保安庁のあの人たちがどんな船室でどの程度のベッドに寝てそれで勤務についているかというのを、これは大臣、私は一度ぜひ体験していただきたいんです、それは大変なことです。行って一日や二日そこでなにするんならどうってことないんですけれども、それでもってすっと長い勤務につくということは大変だなというそういう気持ちにもなると思うので、これはぜひ大臣やっていただきたいし、それについて何か大臣のお考えがあったらお聞きしたいんですが。

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 私も努めてそういうふうな勉強をしてまいりたいと思います一〇柳澤錬造君 それからあともう一つだけ、大分時間がおくれていますので。  東京国際空港、海の方に出てくるという計画があるので、これも細かいことをお聞きしようと思いません、まだ。ただ、ごく大まかなプロセスでどんなようなことを考えてこれからそれを進めるような計画をいま持っているのかどうかという、その大筋のところだけお聞きしたいのです。

松井和治運輸省航空局長

○政府委員(松井和治君) 御承知のように、羽田の沖合い展開と私ども申しておりますが、この沖合い展開計画につきまして、五十三年の十二月に運輸大臣から一つの案を地元東京都にお示しをしたわけでございます。東京都、大田区、品川区というような地元の地方公共団体の方々と再々協議を重ねまして、滑走路の配置計画につきまして地元から御意見が出ました。それに基づきまして私ども計画を再検討いたしておるところでございまして、かなりまとまってまいりまして、ごく近々にも修正案という形で地元東京都、大田区、品川区、それと関係府県としての千葉県に案をお示しする、こういう段階に参ってきております。  そこで、もし仮にその修正案が地元に受け入れられると仮定いたしました場合に、その次の段階といたしまして、五十六年度予算におきまして私どもでもマスタープランを作成をいたしました。施工計画をつくり、環境調査等も行う、また本年度予算におきまして実施設計調査費が五千万円認められております。これによりまして土質調査を行うという予定にいたしております。  それと、御案内のように、この羽田空港の沖合い展開は、東京都が現在廃棄物の処理場として埋め立てておりますところ、これをさらに拡張する計画でございまして、東京都におきましては引き続き現在の羽田空港の先に、もう水面上にあらわれておりますけれども、廃棄物の処理を行うという段取りが進められていくわけでございます。  そこで、空港計画がそのマスタープランによってできました後で、最終的に空港を広げた場合の護岸のいわば法線というものにつきまして、これは最終的に埋め立てが必要でございますので、東京都が廃棄物処理場を拡張するということで、埋め立てを行うのは東京都でございます。東京都におきまして港湾計画を変更する必要が出てくるということで港湾審議会に諮問をいたしまして、港湾計画の変更を行う、こういう手続が必要になります。  また、航空法の手続といたしましては、空港の変更告示を行うというような手続がこれと並行して進められるわけでございまして、私どもできますならば五十六年度中にその辺までの段取りで進めてまいりたい。具体的な埋め立ての申請というのは恐らく五十七年度になろうかと思います。  以上でございます。

柳澤錬造民社党・国民連合

○柳澤錬造君 終わります。

桑名義治公明党・国民会議

○理事(桑名義治君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     —————————————

桑名義治公明党・国民会議

○理事(桑名義治君) 次に、日本航空株式会社法の一部を改正する法律案、外貿埠頭公団の解散及び業務の承継に関する法律案及び港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案、以上三案を便宜一括して議題とし、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。塩川運輸大臣。    〔理事桑名義治君退席、委員長着席〕

塩川正十郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) ただいま議題となりました日本航空株式会社法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  日本航空株式会社は、戦後における民間航空活動の再開に当たり、ナショナルキャリアとして、国際航空路線を運営するため、昭和二十八年、政府が助成を行うとともに、民間企業の長所をも発揮し得るよう、特殊会社として設立されたのでありますが、その後の経営悪化の状況にかんがみ、昭和三十年には、政府出資の増大等政府助成が強化されるとともに、役員人数の法定制等間社に対する監督規制が強化されて現在に至っているのであります。  しかるに、その後の事業の発展により、同社は、海外路線網を著しく拡充する等欧米の主要航空企業と比肩し得るまでに成長を遂げましたが、一方、近年の変動する国際情勢に対応して、より機動的、弾力的な事業運営が必要となっております。また、政府出資比率も昭和三十年当時約七〇%であったものが、現在では約四〇%にまで低下してまいりました。  このような諸情勢の変化を踏まえて、同社について、政府助成の適正化を図るとともに、民間の活力を十分発揮しつつ、より自主的、弾力的な事業運営を行い得るよう措置することとした次第であります。  次に、改正案の概要について御説明申し上げます。  第一年に、年八%以下の配当の場合には、政府所有株に対する配当を要しないとされている現行の制度を廃止して、今後は、政府にも配当を行い得るよう措置することとし、さらに、補助金の交付に関する規定を削除することといたしております。  第二に、役員については、その人数及び業務執行組織の法定制並びに兼職制限に関する規定を廃止するとともに、その選解任の認可に関する規定を整備することといたしております。  第三に、毎営業年度の資金計画及び収支予算の認可制を廃止するとともに、これに伴い運輸大臣の指示及び新株発行の認可に関する規定を整備することといたしております、一  第四に、社債発行限度を資本金及び準備金の二倍から五倍に拡大することといたしております一  第五に、提出を要する財務諸表の範囲を改める等所要の関係規定を整備することといたしております。  以上がこの法律案を提案する理由であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。  次に、外貿埠頭公団の解散及び業務の承継に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  京浜外貿埠頭公団及び阪神外貿埠頭公団は、昭和四十二年十月に設立されて以来、外貿埠頭の計画的な整備を推進し、昭和四十年代後半から五十年代にかけてのコンテナ等の外航貨物の急増にこたえてまいりました。しかしながら、外貿埠頭の整備はすでに相当の進捗を見ており、外貿埠頭を緊急に整備するという両公団の設立の目的はおおむね達成されたことから、近年行政改車の一環としてその廃止が取り上げられることとなったものであります。  政府といたしましては、このような状況にかんがみ、両公団の解散とその業務の円滑な承継を図るため、昭和五十四年十一月、運輸大臣の諮問機関である港湾審議会に外貿埠頭公団の業務の移管について諮問し、昨年十二月に答申を得たところであり、これを受けて両公団については、昭和五十六年度内に業務の移管を完了する旨の閣議決定を行った次第であります。  以上のような経緯を踏まえ、政府といたしましては、両公団の業務は、その公共性、国家的重要性を考慮し、港湾管理者が設立する財団法人であって運輸大臣が指定するものに移管することとし、その運営について国の海運、港湾政策の反映を図るほか、国の助成、債権者の保護等にも配慮を加えることとして、この法案を提出した次第であります。  次に、この法案の概要について御説明申し上げます。  第一に、両公団は、この法律の施行のときにおいて解散することとし、両公団の一切の権利及び義務は、原則として、各港ごとに一を限り指定する指定法人が承継することとしております山  第二に、政府の公団に対する出資金は指定法人に対する無利子貸付金になったものとし、関係地方公共団体の公団に対する出資金は指定法人に対する出損金になったものとすることとしております。  第三に、政府は、指定法人の業務の適正な運営を確保するため、貸付料の届け出の受理、整備計画等の認可、財産処分の制限等指定法人に対する所要の監督を行うこととしております。  第四に、政府は、指定法人に対し、外貿埠頭の建設等に要する費用に充てる資金の一部を無利子で貸し付けることができることとしております。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。  次に、港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  港湾は、交通、産業、住民生活等の諸活動を支える重要な基盤であり、その整備の推進が国民経済の健全な発展にとって、必要不可決であることは申すまでもないところであります。このような見地から、政府は、数次にわたり港湾整備五カ年計画を策定し、港湾の整備の計画的な実施を鋭意推進してまいりましたが、昭和五十年代後半におきましても、港湾取扱貨物量の着実な増加が見込まれるばかりでなく、さらに、貨物輸送の合理化、厳しいエネルギー情勢への対応、地域振興のための基盤施設の整備、船舶航行等の安全の確保、地域防災の推進、港湾及び海洋の環境の整備等の必要性が増大しており、港湾の整備に対する要請は量的に増大するとともに、ますます多様化し、かつ、差し迫ったものとなっております。  このような情勢にかんがみ、港湾の整備を引き続き強力かつ計画的に実施するため、このたび、港湾整備緊急措置法の一部を改正し、昭和五十六年度を初年度とする新しい港湾整備五カ年計画を策定することとした次第であります。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

黒柳明公明党・国民会議

○委員長(黒柳明君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  三案に対する質疑は後日に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十五分散会      —————・—————

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