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94回国会衆議院1981/06/03

農林水産委員会 第18号

発言数
201
登壇者
23
会派数
4
開催日
1981/06/03

会議録

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玉沢徳一郎君。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 近年、森林地帯におきまして特別天然記念物でありますカモシカが大変な食害を起こしておる。せっかく林業地帯におきまして杉やアカマツを造林をいたしましても、三年以内に全部カモシカに食われてしまうという被害が続発をいたしてまいっておるわけでございます。これを放置いたしてまいりますと、自然破壊が進みまして森林の公益的機能を低下せしめる、さらにはまた、林業を営む人たちの生活にも大きな影響を与えておるわけでございますので、国におきましてはニホンカモシカの食害につきましては実際どのような把握しておられるか、被害の実態につきましてまずお伺いをいたしたいと存じます。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 お答えいたします。  カモシカによります森林の被害は、民有林と国有林と合わせまして、昭和五十二年度には三千二十九ヘクタール、昭和五十三年度には三千十三ヘクタール、昭和五十四年度には三千一ヘクタールとなっておりまして、五十二年度以降おおむね横ばいとなっておるわけでございます。なお、五十五年度の被害面積につきましては、現在関係県におきまして取りまとめているところでございます。  五十四年度につきまして民有林における被害状況を地域別に見ますと、大分偏っておるわけでございますが、十三県で二千五百四十六ヘクタールの被害が発生いたしております。うち、長野県が一千百九ヘクタール、岩手県が六百九十五ヘクタール、岐卓県が五百三十三ヘクタール、この三県合わせまして民有林の被害面積の約九〇%を占めておるという状況でございます。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 ただいま三千二十九ヘクタールの被害、こういうことが言われましたが、五十一年におきましては二千五百四十三ヘクタール、さらに、五十一年の際には四十七年と比べますと七倍の被害がある。つまり五十一年から五年間にわたりまして五百ヘクタール以上の被害が増大をした、こういうわけでございます。  そこで、この被害に対して対策をとるということで努力をしてきたわけでありますけれども、恒久的な対策というものは、根本的な物の考え方というものをもう少し改めないとできないのではないか。このニホンカモシカが日本に特有な動物である、こういうことで、これを保護しなければならぬということで特別天然記念物に指定をいたしました。当初、指定したころにおきましては頭数もきわめて少なかったわけでございますが、その後保護の実態が功を奏しまして、そうしていまでは大変な繁殖ぶりを示しておるわけでございます。  そこで、特別天然記念物であるから何が何でも保護しなければならぬという考え方が、真の意味でこの特別天然記念物の指定の意味に合致するのかどうか。動物を大切にするという物の考え方、自然を大切にするという物の考え方というものは、これはだれも否定するものではない。しかしながら、余りにも保護というものが行き過ぎて人間の生活に甚大なる被害を及ぼす、こういうことになった場合におきましては、環境を守るという意味は一体那辺にあるのかという点をもっと明確にしなければならぬと思うわけでございます。  たとえば岩手県等におきましては大変頭数がふえてきておる。人間に対する被害も同様でありますけれども、カモシカがふえてきたことによって、カモシカの中で病気が発生しておるようにも見受けられるわけでございまして、やはり適正な数をもって調整をする、そしてこの保護をするという目的が達成されたならば人間生活の方を優先にして恒久的な対策を講ずる、こういうことが環境を守るという意味において最も大切ではないか。いろいろ保護団体その他が、何が何でも保護をしなければならぬと言っておりますが、動物が大切か人間が大切かという基本的な問題につきまして、これは重大な意味を持っておると思うのでありまして、そういう点において、環境を守るということはやはり人間生活優先の環境ではないかと考えるわけでございますので、これに対する環境庁の考え方というものをまず伺っておきたいと存じます。

中村廉環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○中村説明員 鳥獣保護につきましての考え方を申し上げますと、鳥獣の自然環境での構成が非常に重要な要素を占めておるということで、自然環境を豊かにすると同時に、国民生活の改善あるいは農林水産業の振興にもこれは欠くことのできないものというような位置づけを考えておりまして、したがって鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律に基づいてこれの保護を図ると同時に、農林水産業に関する被害が出てきた場合には、有害駆除というようなことで産業との調整も図っていくというようなことを考えております。  カモシカにつきましては、重大な被害が発生してきているということで、林野、文化、環境三庁が基本対策を立てて検討いたしまして、すでに五十四年八月に出し、それに即して対応しておるところでございます。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 つまり鳥獣保護に関する法律というものもあるわけでありますが、三庁の合意をもってやるならば、これは被害地域においては保護区を設定をしまして、そしてそれから出て人間生活に大きな影響を及ぼすものに対しては個体の調整というものを含めて恒久的な対策をとる、こういう方向と伺ってよろしいかと思いますが、いかがですか。

中村廉環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○中村説明員 そのとおりでございます。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 そこで、林野庁の方からは、いま日本で九〇%の被害を受けておるのは長野、岩手、岐阜と言われたわけでありますが、この三県においていままでどのような対策を講じてきたのか。さらにまた、この地域に対してこれからとろうとする対策はどういうことであるか、これをもっと明確に述べていただきたいと存じます。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 御説明申し上げます。  ただいま環境庁の方からも御答弁がございましたように、このカモシカの保護問題につきましてはいろいろ長い歴史がございますが、私ども、林野庁と環境庁と文化庁、三者が力を合わせまして、先生御承知のとおり五十四年八月三十一日に三庁合意を見まして、カモシカの保護についての対策を決定いたしたわけでございます。  それによりますと、まず保護区域を設定する、それ以外の区域については被害の状況を考慮いたしまして個体数調整を認めるということで、現在は、いま先生からお話がございました岐阜県、長野県についてすでに保護地域の設定を見ており、また、個体数調整を認めているわけでございます。文化庁といたしましては、引き続き各県の状況を勘案しながら保護地域の設定を図るということで、カモシカ対策について施策を進めてまいりたいと思っているわけでございます。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 いま、岐阜と長野については保護区を設定したということでございます。すでに五十四年に決定しておる。ところが、五十三年九月に大会が開かれまして、そして、どうしても政府がこの対策を講じない場合には、特別天然記念物であっても自分たちで射殺をして対策を講ずるという決議がなされておる。これは岐阜、長野が中心になってやったわけです。ところが、この法律を守ってできるだけ政府の寛大な処置を待とうと思っておった岩手県とかあるいは東北の諸県におきましては、いつまでたっても保護区が設定されない。いまだに放置されているというような状況であるわけです。  そこで、いま検討しているというようなことでありますが、もっと明確に、どういうふうな対策を講じようとしているのか、ただ力でもって強引にやったところから指定しているというような不公平なやり方ではまずいと思うのです。全国で九〇%あるということであれば、三県でそれぞれ各県が三〇%ずつ被害を受けているということになるわけでありますから、もう少し熱意をもって取り組むべきではないか。そういう点について文化庁の原案なるものがあるならばその方針、それから林野庁はそれに対してどういうふうな取り組みをしているのかについて、もっと明確にお答えをいただきたい。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 お答え申し上げます。  岩手県の保護地域の設定、特に北上山系のカモシカ保護地域につきましては、私ども岩手県の教育委員会と相談いたしまして、一応文化庁原案というものを作成いたしまして、これをいま林野庁の方にお示しをし、御検討いただいている段階でございます。文化庁といたしましては、できるだけ早急に岩手県における保護地域の設定について努力したいと考えてございます。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 ただいま文化庁からお答えございましたように、北上山地におきます保護地域についての文化庁案につきまして、内々協議をいただいておるわけでございます。ただ、私どもといたしましては、この保護地域が人工林が非常に多いということでございまして、特に民有林が多いということで、民有林につきましてはなかなか保護地域の設定合意が得られないという現状もございまして、その点で、この保護地域の内容につきまして十分今後とも文化庁と打ち合わせていきたいというふうに考えておるわけでございます。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 いま進めておるということでありますから、できるだけ早急にこの実現をするように各庁におきまして努力をいただきたい。  それからもう一つでありますが、保護区を設定をしまして、ある地域におきましてはポリネットをかぶせたりいろいろ努力をいたしておるわけでございますが、それでもなおかつ被害が生じた場合、こうした場合には被害者救済の措置も考慮しなければいかぬ。こういう点におきましてはどういう考えで対処しているか、林野庁のお考えがありましたらお伺いしたい。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 林野庁といたしましては、災害を受けましたらやはり復旧造林をやらなければいかぬわけでございますから、災害復旧造林の一般的な制度がございます。これをカモシカにも適用して従来ともやっておるわけでございますが、いずれにいたしましても、何回再造林をしましても食われるという実態では、造林者も植える意欲がないわけでございますから、やはり食われない対策をまずやるということが大事でございますし、それでもなおかつ万々やられたという場合には、いま申し上げました復旧造林で補助していくということで対応してまいりたいと思っております。

玉沢徳一郎自由民主党

○玉沢委員 終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 新盛辰雄君。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 ことしの豪雪、冷害によって林業の受けた被害はきわめて重大なことでございましたし、それなりの適切な措置を講じたわけですが、最近天候不順による被害が、東北、北海道などに異常低温として農畜産物に甚大な被害が出ております。気象庁の話によりますと、冷夏がことしもあるのじゃないか、偏西風が南下してこれから寒い夏が再来をして、また冬の方も林業にも相当重大な影響が出てくるのじゃないかということも聞かれているわけです。  この最近のこれらの農畜産物などを初めとする被害状況等については把握をしておられると思いますが、またこういうふうに冷害やあるいは冷夏、あるいは先行き豪雪等による各種の被害等を予想して、対策としてはどういうふうにお考えになっているのか。今回のことについては天災融資法なども、このまま続けば発動を考えたいということも農林水産大臣はおっしゃっているわけですが、これらについての対策をまずお聞かせいただきたいと思います。

矢崎市朗農林水産大臣官房審議官

○矢崎(市)政府委員 お答え申し上げます。  昨年来の異常気象でございまして、冷害に続く豪雪、さらに二月の寒波、また五月下旬におきます低温及び降霜等の被害が相次いでいるわけでございますが、最近の五月下旬の降霜等によります被害につきましては、現在、関係機関を通じましてその状況の把握を急いでいるところでございます。これまでの都道府県からの報告によりますと、北海道において放牧中の乳用育成牛の斃死、それから東北及び関東の山間部等におきまして桑、野菜等の農作物に被害が発生いたしております。  農林水産省といたしましては、このような状況に対処するためにかねて技術指導を行いまして、農作物の被害の防止、軽減に努めてきたところでございますが、引き続きその徹底を図るとともに、今後とも気象情報を迅速的確に把握しまして、変動に即応した技術指導と、被害の状況に応じた適切な対応をいたしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 農林水産大臣にお伺いしますが、これらの対策等について、いま当面はまだ把握が十分でないようでありますが、将来こうした状況が続けば天災融資法などということは考えておられるのですか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 災害をこうむった農家の皆さん方に対しましては、やはりできるだけの手当てをせにゃならぬわけでありまして、その意味におきまして、速やかに被害実態の調査をして被害状況を把握をして、それに伴う、法律でいろいろ講じられております対策を具体的に講ずるようにということを指示をいたしたところでございます。天災融資法の適用なんかもできることならやれるようなふうにはならぬか、こういうふうに指示をいたしているところでございます。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 次に、林業対策と行革問題についてでございます。  最近森林・林業の危機が叫ばれているわけでありますが、政府もとりあえず地域林業振興、間伐促進対策を進めておられるようであります。そうした熱意の中では、昭和五十六年度の林業予算の伸び率はわずか一・二%にすぎない状況であります。依然として外材に頼っている。山づくりに必要な人手と金をかけていない安上がりの林政で、林業山村の荒廃はこれからさらに続いていくだろう、こう思われるわけでありますが、豊かな山づくり、住みよい地域づくりのためにいま抜本的な対策を立てなければならないのじゃないかということが言われております。そうした中における予算措置も余り伸び率がないようでありますし、外材の輸入の規制措置等も検討しておられるのかどうか不明でありますが、こうしたことについて全般的にどのようにお考えになっているのか、お聞かせをいただきたいと思うのです。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、最近林産業の不況が続いておるわけでございまして、特に昨年春以降、住宅着工量が大幅な減少をしておるというようなことから、非常に経営環境が厳しくなってきておるわけでございます。そこで、木材産業の安定は、国民生活上欠かすことのできない住宅資材等を安定的に供給するというばかりではなくて、地域社会経済に及ぼす影響も非常に大きいわけでございまして、特にそれがわが国林業の発展を図る観点から非常に大きな問題になっておるわけでございます。  林産業対策は、いろいろな対策をいままで講じてきておるわけでございますが、現在もなお不況が続いておるわけでございまして、これらにつきましてさらにいろいろな金融措置なり、林野庁限りではなかなかむずかしい問題もございますので、建設省あるいは通産省あるいは大蔵省等とも寄り寄り協議をいたしまして、業界の指導をしておるわけでございます。  また、御指摘ございましたように、来るべき国産材時代ということが言われておるわけでございますが、いまの状況のままで推移いたしますと、担い手問題あるいは国内森林の整備、いろいろ困難な問題がございます。そこで、いま先生のお話にもございましたように、地域林業の振興ということで、生産から流通加工に至るまでの有機的な関連を持ったやり方をしていかなければならぬということでございまして、林野庁といたしましては最も重要な課題としてこれと取り組んでおるわけでございます。これには新林業構造改善事業、あるいは林業振興地域整備育成対策事業、あるいは本年度からは間伐促進総合対策事業という新たな観点に立ちました事業を起こしておるわけでございまして、これらによりまして、この来るべき国産材時代を迎えるべく一生懸命やっておるわけでございます。  おっしゃるとおり、まだまだ十分とは申せませんけれども、効率のある予算の執行によって、できるだけ効果を上げていくということに努力しておるつもりでございます。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 次に、除伐、下刈り、枝打ちあるいは間伐などの保育の手抜きというのがますます山を荒らしているというふうに言われているわけでありますが、林業労務改善というのはいま緊急の課題でもあります。そうした中で、昨年の十二月二十九日の閣議決定の「今後における行政改革の推進について」という項の中で、いま国有林の場合でもそうでありますが、事務所、支所、出張所等及び付属機関の整理合理化、第二臨調等の関係もございましょうが、営林署の七カ所統合ということが具体的に提起されているようであります。  鹿児島の屋久島でもこのことについて、森林に人手と金をよこせ、それがまず先決ではないかということで、上屋久営林署なり下屋久営林署の統合と改廃、こうした問題が出ているわけでありますが、ただ、現実的に一つの島に二つの営林署があるから困るのだという安易な考え方ではなくて、ここは御承知のように屋久杉の名木を持っているところでありますし、国土保全の中におけるまた唯一の自然環境を保っている場所でもありますから、そうしたことに対してどのように、これから行革と絡めて全体的に整理統合などという安易に人手を削ってしまうということの形をとらないように、要望も含めておりますが、林野庁の考え方を聞きたいと思います。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 ただいま第二次臨調、行革というお話がございました。いまそういうような環境下に置かれておりますが、私どもといたしましては、御承知のとおり、国有林野事業の改善につきまして昭和五十三年に国有林野事業改善特別措置法を制定いたしまして、これに基づく改善計画を現在進めておるわけでございます。この改善計画の中でやはり経営管理の適正化を進めるということでございまして、組織、機構の改善合理化ということも非常に重要な課題になっておるわけでございます。  営林署につきましては、改善期間内、つまり五十三年度から六十二年度までに一割を目途といたしまして整理統合を行うということになっておるわけでございまして、すでに改善の初年度でございます五十三年度には九つの営林署の統廃合を実施いたしました。五十六年度は七つの営林署の統廃合を行うことにいたしておるわけでございます。  なお、五十六年度におきます統廃合対象営林署の選定につきましては、改善計画に定めるところによりまして、事業規模の小さい営林署、それから近距離に位置している営林署等について、統廃合を行っても森林の適正な管理や事業の能率的な運営上支障がないところ、あるいは地元地域社会に与える影響がどうかという点につきまして、慎重に検討を行った上で選定をしていきたいというふうに考えておりまして、現時点ではまだ具体的に決めていないわけでございます。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 こうした第二臨調との関連によって、具体的に国有林全体の問題に波及する多くの問題が書いてありますが、特に民間林業労働者の雇用安定と社会保障問題について、今日の林業労働問題については林業労務改善促進事業の一貫としてお取り組みをいただいているやに承っておりますが、最近の五カ年間を通して、昭和五十一年以降、中学、高校を卒業した人が林業に一体何人入ってきただろうか、まずその数値を明らかにしていただきたいと思います。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 昭和五十一年度以降、中学、高校からの林業への就業者数でございますが、文部省学校基本調査によりますと、中学校卒業者につきましては、昭和五十一年三月時点で七十八人でございます。五十二年度以降は統計が第一次産業計で調査しておりますので、残念ながら不明でございます。高等学校卒業者につきましては、五十一年三月が四百八十五人、五十二年三月が四百二十二人、五十三年三月が四百八十四人、五十四年三月が三百九十八人、五十五年三月は、調査速報によりますと四百九人という数字になっております。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 この民間林業労働者の平均年齢というのはどのくらいになっておりますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 林業労働者全体の平均年齢は統計上明らかに出ていないわけでございますが、年齢階層別就業者の割合を昭和五十年度の国勢調査によって見ますと、三十歳未満の者が七・九%、三十歳以上四十歳未満の者は一九・〇%、四十歳以上五十歳未満の者は三六・九%、五十歳以上六十歳未満の者は二三・二%、六十歳以上の者が一三・一%となっております。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 他産業に比べて著しく低位にある現在の労働条件の抜本的な改善が必要となってきたのじゃないか。特にこの労働者を吸収するあるいは定着をさせるということは当面の大きな問題だと思うのです。他産業に比べて、ある意味では雇用の安定とかあるいは社会保障問題とか、そういう条件が備わっていないというような現状だと思うのですね。新卒など四百名前後だというふうにおっしゃっておられますし、年齢構成もこのままでいったら、日本の将来の林業というのはもう完全に、就労者もいなくなって荒れほうだいになって、まさしく荒廃の一途をたどるのじゃないかと思うのですが、なぜこういう若手の林業労働者が集まらないのか。  これは何といっても雇用の不安定と社会保障の扱いが十分でないからだと思うのですが、林野庁としてはこうしたことに対して、認識として、雇用が非常に悪い、あるいは社会保障が充実してない、そういう認識の上に立っておられるのですか。また今後の対策として、将来の姿としてどのように林野庁自体把握をしておられるのか。  振動病の問題も非常に深刻な問題であります。そうしたことに対して労働省は、振動病患者がどんどんふえてくれば、労災の保険も収支がここ四、五年の間に一千億にもなって大変悪化するからということなどで、ただ規制の一方に入っているというふうにわれわれは見ているのでありますが、まず、こうした諸条件をどう備えるか、林野庁が将来を描いて、林業を守っていくためにどうするのか、このことが一番重要な問題だと思うのですが、お答えいただきたいと思うのです。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 ただいま先生から御指摘ございましたように、確かに労働力が高齢化をしておる、若者の参入が非常に少ない、将来の林業の担い手にとりまして大変重要な問題であるというふうに私ども認識しておるわけでございます。  まず、若年労働者が林業に参入してこないのはどういう理由と認識しておるかという御質問でございますが、経済成長に伴います他産業への従事機会の増大等によります山村人口の流出、ただいま先生から御指摘ありましたように、他産業に比して林業の就労環境が非常に厳しい、また雇用につきましても他産業に比較いたしますと非常に不安定であるというようなことがございまして、それかといって、それでは、いろいろな制度に乗せるためにも条件の整備が非常におくれておるというようなことがございまして、やはり若者がどうしても林業の方に入ってこない、それから、最近はまた特に若い人の気質といいますか、いわゆる林業に従事することの喜びといいますか重要さといいますか、そういうものが理解されていないということも一つの根本的な要因にはあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、経済的なそういう要因が大きな主流を占めておるというふうに認識いたしておるわけでございます。  そこで林野庁といたしましては、そういうような認識のもとに五十六年度に労務改善推進員というものを配置いたしまして、林業事業体に対しまして、就労の安定化あるいは雇用関係の近代化、社会保険制度への加入促進等を行います労務改善促進のための施策を実施いたしておるわけでございまして、五十六年度も引き続き実施するということでございます。  また、五十六年度には新たに、優秀な若年林業労働者に一定の資格、免許、技術等を教育によって習得させまして、地域林業労働の中核となります基幹林業作業士、通称グリーンマイスター、こう言っておりますが、これらを育成する施策を導入しようということにいたしておるわけでございます。  また、すでに御承知でございます林業に係ります特例的中小企業退職金共済制度の創設等を実施することにいたしておるわけでございまして、まだまだ不十分とは思いますが、これらを通じまして林業労働者の雇用安定と社会保険制度への加入促進を図っていきたいというふうに考えておるわけでございます。  いずれにいたしましても、民有林労働者の社会保険制度への加入促進につきましては、雇用の安定化、長期化等を図ることが前提でございまして、結果的には職域の社会保険に加入できるよう、まず各種の林業施策を通じて林業事業体の経営基盤の整備を図るとともに、林業労務改善促進事業を通じまして具体的に加入の促進を行っているところでございます。林野庁といたしましては、これらの施策を通じまして、より多くの方々が制度の適用を受けられるように努めていきたいというふうに考えておるわけでございます。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 時間がありませんから一括お答えいただきますが、この医療保障とか、これは健康保険に類するものでしょうし、失業の保障、雇用保険、老後の保障、これは年金、これを一体どういうものにしていったらいいか。確かにいまおっしゃいましたように林業労務改善促進事業の一環として加入者の増進、拡大をしていきたい、それだけの考え方では十分じゃないじゃないか。このいわゆる就労人口を拡大をし、魅力のある山づくりのために多くの労務者を吸収できるためには、兼業農家であるからやむを得ないという話だけではなくて、やはり充実をすべき医療の保障、失業保障あるいは老後保障ということについて、明確な答えを出しておかなければいけないのじゃないか。それが、どうも林野庁自体が持っていないような気がしてならないのです。いまおっしゃった林野庁長官のお話では、ただ、先ほど申し上げたこの労務改善促進事業の中で取り扱っているというふうにおっしゃいますが、積極性が一つも見られない。この点をひとつ明確にしていただきたいと思うのです。  それで、雇用のあり方等についても、通年化についてどう考えているか、これが一番大事な雇用安定の方向へ一歩近づける問題なんですが、このことについても、ひとつぜひ通年化方式をどうとらえていくかということでお答えいただきたいと思うのです。さきに林野庁は、三カ年計画で例の退職金の共済について、個々の事業体ではきわめてむずかしい、力量不足だというので、これを共同してやろうという前向きの姿勢を持っておられるのですが、雇用と通年化の問題も、個々ではなくて共同した形の中で、共同事業としてやるべきではないかと思うのですが、林野庁としてはこれをどうお考えになっておられるか。  それと、雇用の方式で、社会保障の確立を図るという面では手帳方式というのがあるわけでありますが、林業労働の実態から見て、この取り扱いを林野庁自体はどうお考えなのか。われわれとしては、手帳方式によってやはり雇用の安定と拡充、こういう形の方が唯一の手段ではないかと思われるのですけれども、このことについて林野庁としての考え方をお聞きしたいと思うのです。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 実は、いろいろな制度に乗せるためにも条件の整備が必要だということを先ほど申し上げたわけでありますが、私どもといたしましては、いま進めております地域林業の振興ということで、具体的には市町村長がつくります地域林業施策、これはその地域の林業者あるいは加工業者、流通業者あるいは大規模な森林所有者、これは国有林も入ってまいりますが、そういう地域の林業に携わります、あるいは林産業に携わります人々の合意のもとでこの計画が立てられるわけでございます。その計画の一つの大きな柱といたしまして、将来の労働力の需給計画がございます。そういう中で、雇用労働力をいかに確保していくかということを明らかにしてまいりたい。  そういたしますと、いま先生から御指摘がございました通年雇用ができるような人たち、これも当然共同雇用といいますか、その地域内のいろいろな企業が一緒になって、とにかく通年的に労働者を雇用していくということが可能になってまいります。そういう点で私どもは、市町村が立てます地域林業振興対策、これを重視しておるわけでございまして、林野庁といたしましても、既設のいろいろな制度を優先的にこの中に投入をしていくということによりまして、いま申し上げました労働、いわゆる雇用の場の確保、しかも計画的な確保ということを図ってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

新盛辰雄日本社会党

○新盛委員 振動病の問題等がございますが、私の方は以上で終わりまして、松沢委員の方で関連質問がございます。よろしくお願いします。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 松沢俊昭君。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 時間がありませんので、ごく簡単に御質問を申し上げたいと思います。  林業におけるところの振動病対策につきましては、いままで二十年近くもいろいろと対策が進められてまいったわけでございますけれども、政府の調べによりますと年々この振動病というのがふえてまいりまして、これはこのまま放置するということになると林業振興に重大な支障が起きてくることは間違いないわけなんであります。  そういう中で、労働省の方では「林業関係の労災保険収支の実情と問題点」というのを部内用の資料として作成されて、これが下の方に流れているわけなんでありまして、その「収支状況」という説明の中に、保険の財政内容が大変悪くなってきて、そしてこのままでいくならば五年後の昭和六十年度には赤字額が一千億程度に達する、こういう文書になっているわけなんであります。  これは、はっきり申し上げますと、振動病がふえてくるから赤字が出るわけだから、振動病というものをなるべく抑えていかなければならない、こういうふうに受け取られるわけでありまして、財政の立場からこれを抑えるということになりますと、当然のことながら認定を厳しくするとかあるいはまた休業補償を厳しくするとかして給付の内容を厳しくしていく、こういうことにならざるを得ないわけなんであります。そういうことになれば、まさに林業労働者の使い捨てということになる危険性があるわけでございますが、これはどういうためにこのような内部資料を出されたのか、労働省の方にお伺い申し上げたいと思います。

林茂喜労働省労働基準局補償課長

○林説明員 御指摘のございました「林業関係の労災保険収支の実情と問題点」と申しますのは、労災保険の現状につきまして補償という観点からその分析検討をして、適正給付についての補償上の問題点について、補償関係の職員に対する部内資料として作成したものでございます。  もとより、労災保険の給付につきましては、労働者保護という見地から、労災保険の収支が悪いからということに関係なく必要なものは給付するということが基本であると思っております。そうした意味で、常に適正な認定、適正な給付を行うことは当然のことでありまして、保険収支が悪いからといって認定を厳しくするというようなことはございませんし、また、いままでも振動障害の認定について公正な認定を行ってきておるつもりでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 この財政内容が悪化してくるというのは、労働省の御指摘のとおり、振動病がふえるからそのための出費がよけいになってくる、これは当然のことなんであります。しかし、いままで適正に認定をやってきたということであるならば、いまさら財政を理由にしたところのこういう資料というものを出す必要はないのではないか。逆に言うならば、いままでの認定が非常に緩かった、だから今度厳しくして、なるべく出費を抑えていかなければならない、こういう立場で出されているのではないか、そういう疑念がございますので御質問申し上げているわけなんでありますが、いままで適正にやってきたというのに、一体なぜ改めてこういうものを出されるのか、その点をお伺いしたいと思うのです。

林茂喜労働省労働基準局補償課長

○林説明員 先ほど申し上げましたように、あの冊子は、労災保険経済の実情ということで林業の収支状況を見てみますと、先生先ほど御指摘になりましたように、収入に対して支出が約三倍ということになっておりまして、こうした現状をよく分析をいたしまして、それを補償という観点から検討をいたしました。  確かにいままでも、きちんと正しい認定をするように十分地方にも徹底をしてございますし、誤った認定をしたとは私ども思っておりません。ただ、認定の後のいろいろな給付の過程におきましては、これは全部患者の実情を把握しておるわけではございませんし、いろいろな統計数字あるいはいろいろな投書その他から見まして、あるいは考えられる問題もないわけではございませんので、そういう点について今後とも適正な給付が行われるようにあの文書で指摘をしているわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 考えられるところの問題もあるという、そこのところが私は問題と思うのですよ。給付の内容で考えられるところの問題、どういうことなんですか。考えられるところの問題もある、そこのところを厳しくやっていくということになれば、私が冒頭指摘しましたように振動病患者の切り捨てということになるのじゃないですか。いままでは、それではそういう面におきまして何か不正でもあったわけなんですか、どうですか。

林茂喜労働省労働基準局補償課長

○林説明員 内容についてはあの問題点の本の中で触れてございますので先生御存じと思いますが、先ほども申しましたように、間違えた認定をやっておるということは私ども考えておりません。ただ、療養の過程で、いろいろな障害もあると思いますが、きちんとした療養に専念をされておるかどうか、そして早くよくなって働けるような態勢に持っていっているかどうか、そういう点についていろいろ問題点を聞きますし、そういう問題点も察知できますので、そういう点について指摘しているわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 労働省の方はむしろ、こういう労災保険収支の状況が悪くなってきたということであるとするならば、その入り口として振動病そのものをなくするという指導というのをやっていかなければならない。またそういう点におきましてなまぬるい面というのがあるなら、反省して法によって規制するとか、そういう措置を講じて振動病をなくする、そういう中で財政を健全なものにしていく、こういうのがむしろ本当の再建のあり方だ、私はこう思いますが、そういう点はどうお考えになっているのですか。

林部弘労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課長

○林部説明員 先生御指摘のとおり、やはり予防というのは非常に重要でございますので、通達レベルのものが多うございますけれども、私どもといたしましては振動障害の防止を推進するということで、内容といたしましては、柱を立てまして一応申し上げれば四つの点があると思います。  一つは、これはチェーンソーという振動が問題になる機具を使うわけでございますから、できるだけ振動の少ないチェーンソーを使っていただくということで、その点につきましては、先生御指摘のように一応構造規格ということで法制の網をかぶせておるわけでございまして、三G以下のものを使うということを規定いたしております。そして、それを具体的により定着させるためには、低振動チェーンソーの普及を図るということで、林野庁の方が用意しておられます融資制度にあわせまして補助をするということで、事実上直接負担がなされないでも低振動のチェーンソーが入手できるというような施策も講じてきたわけでございます。それからまた、こういったような機械を使いますので、特別な知識が要るという点につきましては、特別教育について法制上の義務づけということも図ってきておるわけでございます。  問題の作業管理の面につきましての法制化を急ぐべきではないかという御指摘かと思いますが、この点に関しましては、具体的に暴露基準をどのように考えるのかということについてまだ解明されてない部分が残されているということ、それからもう一つは、作業管理を行う場合に、その暴露の管理を行うための技術的な問題がまだ未解決である、こういうことがございまして、この点が御指摘のことにつながるのかと思いますが、その点につきましては、林業県を中心にいたしまして関係者が集まって、それぞれ知恵を出し合いまして作業管理の定着を図るということで、推進会議のような形のものを設置をいたしまして現場への定着を図ってまいりたいということを、二年ほど前から手をつけておるわけでございます。  それから、健康診断の面に関しましては、できるだけ潜在している患者さんの早期発見に努めるという意味で、四十八年以来巡回委託方式の健康診断というものを行ってきているわけでございまして、特別教育を受けております方が八万数千人おるわけでございますけれども、延べ人で、四十八年以来、五十四年度末までにすでに七万人を超える者について健診を行って、潜在患者の発掘に努めてきたというようなことでございます。そういうようなことも、現実に振動病の認定患者を非常に多く認定するに至ったというようなことと無関係ではないのではないか、こういうふうに考えております。  いずれにいたしましても、予防対策というものが御指摘のように重要でございますので、今後ともその推進については定着のため努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 確かにいろいろなことがやられていることも私も承知いたしております。しかし、それがなぜ効果が上がらないのかというところに問題があると思いますが、それはチェーンソーをっている労働者にいろいろと指導をやったとしても、しかし山の労働者というものは、御承知のように、さっきも新盛委員の方から指摘がございましたように、所得の面におきましても保障の面におきましても、ほかの分野から見ますと低いし、大変おくれているということが言えるわけなんであります。したがって、労働者に幾ら指導をやったとしても、これはなかなかあなた方の考えるような効果というものは私は上がってこないと思うわけなんです。  効果を上げるということになれば、やはりどうしても使っている使用者に対する厳重な監督指導、姿勢、そして法的な規制までも加えて罰則を厳重にしていくというようなことがなかったならば、幾ら通達を出しても、その通達というのはざるになってしまう、こういうぐあいに私は考えるわけなんです。したがって、労働安全衛生法なんかにはほかの分野の問題につきましても詳しくいろいろ規制をやっておりますけれども、この林業労働についても、振動病というものが発生しないための法的な規制を加える改正というものをお考えにならないのですか、どうですか。

林部弘労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課長

○林部説明員 先生の御指摘の問題は、できますれば振動障害防止規則のようなものができれば一番いいのかと思うわけでございますが、先ほど申しましたように、そういう規則のような形をとりますためには、作業管理の面で、暴露の限度でございますとか作業管理の技術的な問題が解決をしていないということで、法制の網のかぶせられるものについてやれるものからやっていくという考え方で、構造規格の問題でございますとか特別教育の問題について法制の網をかぶせてきたという経緯がございますので、将来の方向といたしましては、私どもそういう法制になじむような段階に到達いたしましたものは法制の網をかぶせていくという考え方は基本的には持っているわけでございます。  ただ、学問的、技術的に非常にむずかしい問題がございまして、総合的な法制という点ではまだ時間が要るというのが現在の状況でございますので、そういう意味では、先ほど申しました対策会議のようなものも事業主のサイドからも御参加をいただきまして、事業者の側でも十分に作業管理のような問題についても御理解をいただき、御配慮をいただくようにということで浸透、定着を図ってまいりたい。そういう意味から、林業県においては対策会議のようなものを設けましていろいろな作業管理の問題の定着を図ってまいりたい、そういうふうに考えておるわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 林野庁に聞きますけれども、いまの「労災保険収支の実情と問題点」というのを見させてもらいますと、だんだん悪化していく、こういうことで、恐らく将来は千分の三百ぐらいな保険料にしなければならぬという、そういうことになりますと、賃金の三割ということになりますから、これはもう大変なことになるわけなんです。そうして、そういう振動病がふえていくということは、これは山を守るという立場、林業振興という立場からすると、私は大変深刻な問題だと思います。だから、単にその分野は労働省の分野だという立場でおれないというのが、林政を預かっておられるところの林野庁でなければならぬと思うわけなんでありますが、その辺、一体林野庁はこういう状況というものをどのように受けとめておられるのか、お伺いしたいと思います。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 お答えいたします。  おっしゃるとおり、これは大変な問題でございまして、先ほど来林業の担い手の確保の問題、御議論があったわけでございますが、この振動障害問題も今後の林業担い手の確保という面から、つまり将来の国内林業の振興という面からも重要な問題だということでございますから、労働省にお任せしておるというようなことではございません。私どもといたしましてもできる限りの努力をしておるわけでございます。  ただ、ただいまございましたように、労働安全衛生管理体制の確立につきましては、本来事業主の責任でございますけれども、林業の経営規模が零細でありますし、かつ作業現場が山間に広範囲に分散しておるというようなことから、遺憾ながらまだまだ徹底が期せられていないという面があるわけでございます。そこで、林野庁といたしましても、林業労務改善促進事業を初めといたしまして、安全推進指導及び労働安全衛生管理改善事業におきます安全点検パトロール等の実施を濃密に実施するということで、毎年数をふやしておるわけでございますが、そこにおきまして、いわゆる機械使用者に対しましては、いまの振動障害対策巡回指導事業の巡回指導員によります濃密指導を実施しておる、また労働省との連携を密にいたしまして、これらの施策の充実、実施をすることによって、この問題になっております作業管理あるいは時間規制という問題の徹底を図っていきたいというふうに考えておるわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 これは放置することのできないところの非常に重要な問題であり、放置していけば林業崩壊の道を開く、私はこんなぐあいに非常に深刻に受けとめているわけなんです。いま労働省の答弁からいたしましても林野庁の答弁からいたしましても、いろいろやっていると言われるわけでありまするが、やはりそれを未然に防止をする、それには事業者、使用者の規制をやらぬ限りにおいてはなかなかこれは困難なのではないか、こんなぐあいに実は考えております。そういう点で、大臣、これはやはり深刻な問題ですから、農林省でこの法律を所管するわけではありませんけれども、労働省に対してもっと規制を厳重にする法的な措置というものを検討していただくというふうに、大臣の方からも労働省側に強く申し入れてもらうということはできないものでしょうか、どうでしょうか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 振動病につきましては、国有林関係の方においては大分患者の動向も落ちついて少なくなってきておるということで、難題は民有林関係だろうと思うのです。これがまた、潜在発病者の発掘という問題があるわけでありますが、これがなかなか、やはり本人の自覚で申し出てくれれば文句ないのですけれども、生活と直結しておるのでどうしても無理をするというような状況がありまして、調査するたびに実際はふえてくるという状態で、どうやら最近では頭打ちということでございますが、それは労働省、厚生省、林野庁三省で協議会をつくりましてこれが絶滅を期そうということで対策を検討いたしておるわけでありますから、労働省の方に対しましてもどのようにいたしたらいいのか、また林野庁、農林水産省としても今後の林業労働者に対する施策というものをもっとあらゆる面から検討し直す時期に来ているのではないかという感じも持ちますので、そういう点からの検討も進めてまいりたいと思います。  さらにこの予防措置、振動の少ない機材の開発等も進んできておりますので、できるだけそういう機材を活用してまいるということと、チェーンソーを使う時間を二時間以上やらないというような規定もございますので、それをやりますと今度はまた賃金の面に影響してくるというような関係がありまして——国有林ではそういう点はきちっとできるわけです。したがって患者もなくなる。民有林はそれがなかなか監督が行き届かないというところに問題があるようなわけでありますので、その点を改善する努力をいたしたいと考えます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢委員 これで終わりまして、時間があったらまたやりたいと思いますけれども、とにかく大臣の前向きの御答弁もございますので、仕事をしているところの労働者にいろいろ指導してもなかなかむずかしい問題でございますから、したがって、使っている側の姿勢を十分考えていただきたい、ぜひ法制化の方向に向けて労働省ともお話し合いをいただきたいということを要望申し上げまして、質問を終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 竹内猛君。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 私は、マツクイムシにやられた森林のこれからの問題や、先般価格を決定した繭、養蚕等をめぐって若干の質問をいたしたいと思います。  先ほども質問がありましたように、昨今の報道を見ますと、昨年に続いてことしも非常に異常気象ではないかと言われるような気象状況であります。最近の新聞を見ると、たとえば群馬県においては四十三億、栃木県では九億という被害が出ております。これはこれからますます深刻になると思いますが、気象庁にお伺いします。最近の状況から、気象が今後どういうような状態になるかということについてまず報告を願いたいと思います。

菊池幸雄気象庁予報部長期予報課長

○菊池説明員 今後の気象の見通しということでございますけれども、夏が当面問題になろうかと思いますので、その点についてお答えしたいと思います。  これから夏にかけましての天候で、まず問題になりますのは梅雨でございます。沖繩、九州南部ではすでに入りましたが、その他の地方はこれからで、ことしの梅雨の期間は平年よりやや長い見込みでございまして、六月上旬から七月の下旬までが梅雨の期間と見込んでおります。この梅雨の期間中の天候は、六月半ばごろは晴れる日が多いのですが、六月下旬から七月にかけましては梅雨前線の活動が活発になりまして曇りや雨の日が多く、局地的には大雨の降るおそれもございます。  七月下旬に梅雨が明けました後は、昨年と違いまして夏らしい暑い日がありますが、長続きはしませんで、八月後半には寒気の影響を受けまして北日本を中心に低温や不安定な天候があらわれる、そういうように考えております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 いまのお話を聞いていると、やはりこれは正常ではない、異常だというように理解をしてよろしいですか。

菊池幸雄気象庁予報部長期予報課長

○菊池説明員 異常といいますとなかなか定義がむずかしくなりますけれども、一応ことしの場合は昨年のような冷夏になるとは考えておりません。しかしながら、一応、不順な夏、短い夏、そういうように考えております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 異常ということについてはいろいろ問題があるようですが、少なくとも正常な状態ではないと思うのですね。  そこで、先ほどの質問があって大臣の方からも御答弁がありましたし、新聞にも出ていたように、農林水産省としては比較的早く手際よく手を打ったと思うのですけれども、いまの被害についての状況と見通し、特に養蚕を中心とした桑園地帯、福島あるいは群馬、長野、栃木、茨城、こういうところに相当な被害が出ている。これはお茶もやられていますね。野菜もやられている。そして北海道においては牛が死ぬというようなことで、関東、特に北関東から東北、北海道、この方面が被害がひどいと思いますが、これに対する手当て、方針、これについて御説明をいただきたい。

矢崎市朗農林水産大臣官房審議官

○矢崎(市)政府委員 最近におきます五月下旬の低温、降霜等によりまして、御指摘のとおり、たとえば北海道におきましては放牧中の育成牛に斃死等の被害が出ておりますし、それから、東北、関東の特に山間部等におきまして桑やそれから野菜等の農作物に被害が出てまいっております。  現在、これにつきましてはまだ詳細な状況把握ができておりませんで、関係機関を通しましてその状況の把握に鋭意努めているところでございます。農林水産省といたしましては、かねてからこのような状況にできるだけ早く技術的に対応しようということで技術指導をずっと行ってまいっておりまして、被害の防止、軽減にできるだけ努めるということで努力してまいったわけでございますが、今後も引き続きその徹底を図ってまいりますのと同時に、今後の気象状況を十分に、敏速に的確に把握をいたしまして、それに即応した技術指導と、また被害の状況が判明いたしますれば、その状況に応じました適切な対応をいたしてまいりたい、かように考えているところでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 報ずるところによれば、亀岡農林水産大臣は昨日、被害の状況によれば天災融資法を発動する、こういうことを発表されたそうですが、これは事実ですか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 凍霜害、寒害につきまして、地域的には非常に激しい被害を受けているところもあるようでございますので、その対策に遺漏のないようにするように事務当局に命じました。そしてその際、被害の状況によってはやはり天災融資法というようなことで資金の手当て等も考えてやらなければいかぬのではないか、そういう点も十分含んで検討するようにという指示を与えた次第でございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これは余談になるわけですが、たとえば食管法の改正をしているときに、先般栃木県等々を調査をした。私の茨城県でもそうですが、五十四年と五十五年の米が倉庫にはほとんどない。五十二年、三年というのが多いようですが、ことしの状況から言えば、また水田にかなり被害が来ないとも限りません。岩手県などの状況を見ると、せっかく植えた苗が枯死をしております。  こういう状況から言うと、これはことしの食糧問題にも関係をしてくるのではないか。そうすると米の備蓄あるいは減反という問題に配慮しなければならないことか起こってくるのではないかという心配があります。そういう点についてはきょういまここで答弁をいただくわけではありませんが、私は、こういう問題について配慮をされることが必要ではないかとは思うのですけれども、そういう心配は要りませんか。もし調査があったらこれは答えをいただきたいと思うのですけれども、どうですか。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 水田利用再編対策の関係でございますが、今年度から二期対策に入ったわけでございます。その際に、二期の転作等目標面積、これは六十七万七千ヘクタールということにいたしたわけですが、五十六年度につきましては、五十五年産米の広範かつ深刻な冷害の実情等を考慮いたしまして、五十六年度限りの特別措置ということで、目標面積を四万六千ヘクタールほど軽減をいたしまして、六十二万一千ヘクタールの転作等目標面積ということにいたしまして、現在その推進に努めているところでございます。  本年産米の関係につきましては、今年度の気象状況の推移が今後どうなるか、田植えの方も北海道、東北等はほとんど終わっておりますけれども、なお西日本の方につきましてはまだ田植えの最盛期、佐賀県なり福岡の方はこれから田植えというような、まだそういう時期でもございますので、果たして冷害になるのかどうかというようなことは何とも言えないわけでございます。いずれにいたしましても、そういうような低温等が来ました際にも十分な営農指導をやるということで努力をいたしておる最中でございます。  したがいまして、本年仮に冷害が起きるというようなことに万々一なります際にも、水田再編対策上何らかの配慮が要るのかどうかというのは、その被害の広がりなり程度というものも十分見定めて判断すべきものでございまして、田植えの最盛期だというような現段階でどうこうということは、これはまだ申し上げかねる、こういう段階でございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 年に一遍しかとれない米ですから、後顧の憂えのないようにひとつこの際要請をしておきたいと思います。毒そこで、養蚕問題ですが、大変努力をされて苦悩の中から基準糸価を七百円の値下げで決めた。しかし、決まったけれども、六月の一日から新しい年度に入ったわけですけれども、一万四千円の基準糸価さえ守れない。現状がまだ一万三千九百円台にとどまっている。一体これを七百円下げたということによって、在庫の処理あるいは輸入、国内の生産、需給関係というものに対して何か自信と見通しを持ってこれをやったのかどうなのか、この辺はどうですか。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 お話しのとおり、この六月から始まりました五十六生糸年度に適用します基準糸価、これは前年より四・八%、七百円の引き下げを行ったわけでございます。この価格の引き下げによりまして徐々に需要増進効果あるいは生産調整効果等が出てまいるというふうに考えております。現在のところは、まだ新基準年度に入ったばかりでございますので、一万三千九百円台という当限の糸価が形成されておるわけでございますが、徐々にそういう効果は出てくるというふうに思います。さらに、今後輸入調整対策あるいは需要増進対策、生産対策というようなものを適切に実行に移しまして、総合的に対処していく必要があるというふうに考えております。  こういうような措置によりまして需給改善が図られまして糸価が浮上する、そして先物相場も順ざや化するということによりまして事業団による国産糸の買い入れがとまる、それからマル実等が出ていくということによりまして、事業団在庫が逐次軽減が図られていくというふうなことを期待をいたしておるわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 三月の十二日ないし四日に千円基準糸価を下げるということが漏れたために、五月の九日に決まるまでの間、ほとんど市場に変動はない。そのために在庫がふえております。十六万俵に達したという。そういう在庫処理について、消費の拡大について、あるいは輸入の規制、一元輸入、二国間協定、こういうものについて何らかの方針というか見通しというか、あるいは需要拡大のための努力はされておりますか。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 まず在庫処理の関係でございますけれども、これはやはり基本的には絹需給の改善を図るということが何といっても必要でございます。そういう観点も多少ございまして、価格政策の面では四・八%の基準糸価引き下げということも行ったわけでございますが、今後二国間協議等を通ずる輸入調整対策、これも、韓国の方も今月中に二国間協議に入る予定にいたしております。そういう際にもこういう輸入調整的な角度で取り組む。それから、需要増進対策の方も、これも強化してやりたいと考えております。それから、生産対策等、これを総合的、計画的に実行に移していくということで、先ほども申し上げましたように、国産糸の買い入れがとまる、マル実が出ていくというようなことで在庫の方が逐次放出されていくということを考えていきたい、こう思っておるわけでございます。  それから、輸入の方の問題につきましては、これは生糸については御案内のとおり繭糸価格安定法に基づきます一元輸入というのをやっておりますし、繭、絹糸、絹織物、絹二次製品、これは貿管令に基づきます輸入承認制等の措置をやっている。それから、中国韓国という主要対日輸出国につきましては、二国間協定の締結ということをやりまして輸入の秩序化を図っているわけでございます。  中国にしろ韓国にしろ、生糸につきましては五十四年度は一割、五十五年度はさらにその水準から五割という削減を行ったわけでございます。韓国につきましては今月中に交渉に入るということにいたしておりますが、以上申し上げましたように、大幅な輸入圧縮をすでに図っておりますので、これ以上の輸入圧縮は非常にむずかしいということも考えられるわけでございますけれども、われわれといたしましては、事業団在庫の軽減を図るということを頭に置きまして、五十六年度以降の協定につきましては、この輸入の抑制について最大限の努力をしてまいりたいという考えでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 国内におけるところの消費の拡大について、たとえばきのうの朝日新聞に委員長の地元の山梨県のことが出ております。「息吹き返すか甲斐絹」ということで、谷村方面のことが出ておりますが、デザイナーを入れて徹底的に消費の拡大に進んでいるというようなことで、東京でいろいろな展示をやったりしておりますけれども、こういうような記事が出ているように、努力をしている。われわれもまた、それぞれ努力をしているわけです。現在売っている「エコノミスト」の六月九日号には、国会図書館の調査員が養蚕についてのかなり適切な論文も書いておりますが、やはり国内の生産を安定をさせるためには、どうしても消費の拡大と外国からの一定の輸入を抑えなければどうにもならない、こういうことになろうと思います。  そこでもう一つの悩みは、製糸工場がこの期間に、熊本県であるいは群馬県で、さらに埼玉県で倒産をする、閉鎖をする、こういう形になって、そこで働いている労働者がやはり苦しむ、こういう問題になっている。このときに労働者の代表は、蚕糸業振興審議会にわれわれの代表も加えてもらいたい、工場の代表はなるほど入っているけれども労働者の代表は入っておらない、こういう要請がある。これに対してどのように考えられているか。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 蚕糸業振興審議会につきましては、現在委員三十名ということでございまして、生産者関係から十名、流通関係者から十名、学識経験者から十名という委員構成に相なっております。その際に、生産者関係の十人でございますが、この中に製糸団体関係が三人ほど入っております。そのほかに国用とか玉糸とかという方々の方も入っていただいておるというような状況でございます。  ただいま、製糸労働界の代表の者を委員にという御要望でございますが、製糸の方が入っておられるわけでございますので、そういう方を通じて製糸労働者の意見も十分この審議会に反映できるのではないかというふうに考えておるわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これは要望ですが、やはり会社と労働者とは立場が違うのだから、会社が入るならば労働者の代表の要求も直接に聞くというような場をつくって、ぜひ聞いてもらいたい。大事なときだからぜひそれはお願いしたい。  そこで、本来生産養蚕家は一一・三%の値上げを要求した。ところが、四・八%下がるという、これはかつてないことですね。そうすると、生産者側からすれば一六%ぐらいの減になった。現在気象上からいって一〇%ぐらいの生産が春蚕は下がるであろう、こう言われておりますが、いずれにしても生産調整というものを農林水産省は考えておられるようだ。一方においては米の減反、今度は養蚕も調整しろ、こういう話。そこで農家の所得減は大体百億になるだろう。  価格を決めるときに二十億の資金を出して、これを何とか使え、こういうことですが、農家を救う道は三つしかないと思うのですね。価格で支えるのか、それとも畑の基盤整備やあるいは施設やそういうものに対して農家が出すべきものを立てかえていく、支えていく、あるいは金利を補給する、こういう道しかないと思いますが、この辺の二十億の金はどう使われるか、生産調整はどうされるか、この点について。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 繭の自主調整といいますか計画生産の関係をまず申し上げます。  先ほど来申し上げておりますように、やはりこの一元輸入を含みます中間安定制度といいますものを堅持をする。そのために、これが正常に機能するように措置していくというようなことで、価格政策、輸入調整対策、需要増進対策、生産対策というようなものを逐次実行に移して、有機的、総合的に対処していく必要があるというふうに考えるわけですが、その際に、特に養蚕団体が厳しい需給事情を踏まえまして自主的に繭の計画生産、自主調整というようなことを行うということは、事態の打開を図る上できわめて有効なものである、かように考えるわけでございます。  しかし、こういう計画生産なり自主調整という問題は、その性格上養蚕団体なり養蚕農家の方々の理解と協力なくしてはこれは実施できないものであるというふうに認識をいたしております。したがいまして、目下その面につきましては養蚕団体と協議をいたしておる最中でございます。  それから第二点は、事業団の助成事業でございます。これにつきましては、五十六年度二十億円というふうに総枠は固めてございます。ただ、これの具体的な内容につきましては、目下関係団体等とも調整中でございまして、まだ決定を見ておりません。ただ、ただいま御指摘のございましたような基準糸価、基準繭価の引き下げというようなこともございます。もちろん、これは米の管理価格のようなものでないわけでございますから、直接的にストレートに農家の手取りにそのまま結ぴつくというものではないとは思いますけれども、しかし相当の大きな影響はあろうかと思います。  したがいまして、こういう面での農家の打撃といいますか、厳しい環境下に置かれておるということを背景といたしまして、これの対策費としていろいろ考えなくちゃならぬであろうということで、養蚕農家の経営の安定のために必要な各種の資金需要に応じた低利資金の融通を行うという、養蚕農家経営安定対策というもの、それから繭生産の合理化と生産性の向上を図るための生産性向上対策というようなものを、需要増進対策のものとともどもこの二十億の中で盛り込むというような方向で、いま鋭意検討しておるということでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 価格の問題ではもう支えられないわけですから、その他の面で実質的に養蚕農家が希望を持てるようにひとつ努力してもらいたい、これを要請します。  そこで、今度は林野庁にお伺いいたしますが、マツクイムシの防除対策については、法律をつくってから大体五年たちました。この間に散布方式というものをとってきたわけですが、その中にどうしても徹底しない部分がある。これは混住社会でありますから、十分でない面が当初からあります。それは指摘したところであります。それで、あるどころでは虹の松原のように残ったところもあるし、私の茨城県のようにほとんど九十二市町村で松の木が汚染されておるというようなところもある。そこで、このままやめてしまうと、これはいままでの五年間の努力がどうにもならない。何とかこれを改善をして次の段階に進めてほしい、こういうふうに私は思います。林野庁としては、このマツクイムシの問題についてこれからどのように取り扱われるか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 お答えいたします。  特別措置法は、いまお話がございましたように五十六年度限りで失効するということになっておるわけでございますが、現在の被害の状況を踏まえまして、またマツクイムシ対策全般について広く各分野の方々の意見を聞きながら、その取り扱いを含め検討を進めているところでございますけれども、この場合、このマツクイムシ防除のあり方につきましては、森林資源として重要な松林を保護するために地域の実情に応じた特別防除、それから被害木の伐倒駆除並びに樹種転換等を組み合わせた総合的な防除対策を国、県及び市町村等が一体となって推進し、被害の鎮静化に向けて最善の努力をする必要があるというふうに基本的に考えているわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これは大臣にお尋ねしますが、いよいよこのマツクイムシ防除法は本年で期限切れです。そうすると、いま長官からお話があったように、いまのような方向でいくとどうしても来年は予算を伴う法案を提出してもらわなければならぬ。いま言うように樹種転換、あるいは枯れてそのまままだ残っているところもある。それから緑の松の林がそのまま残っていますからこれは支え、樹種転換をして、切ったところには新しい植林をしなければならぬ。それから、残っている部分は切り取っていかなければならない。こういうことに対して、どうしてもこれは改良して継続をする、そのための法案を出す意思がおありでしょうか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 私といたしましては、マツクイムシの被害の現実を直視いたしましたとき、やはり立法措置は続けていかなければならないと考えておりまして、来るべき国会に手続をさせていただきたい、こう思います。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これで与えられた時間は終わったわけですが、きょう国土庁と科学技術庁を呼んでおりますけれども、これに対し趣旨だけ申し上げて、答えは後に回してもらいます。  先般、私は農林省設置法の審議の際に申し上げましたが、筑波の研究学園の中に科学技術庁がライフサイエンス研究所、つまりP4の研究をするということで土地を求めてあります。それで四億を超える予算がついている。しかしこれは非常に危険だ、日本で初めての研究だということで、その質問後に住民が関心を持って、この間会合しました。中の職員も反対をしておりますが、住民は全部反対の決議をしておるというのが実情なんです。そこで国土庁の方には、これの取り扱いについては慎重を期してもらいたいということを要望する。  それからもう一つの話は、先般林業試験場の大会がございました。その席上から問題になったのは、せっかく筑波へ移転をしたけれども、単身赴任者あるいは独身者の食堂がない、こういうことで、これは三年前から要求をしておるけれども、いまだにこの問題が解決をしておらないという。われわれは好きこのんで移ったのじゃない、国策によって移ったのに、そこへ移ったために非常に費用がかかる、こういうことで、何とかこの食堂の問題は解決してもらいたい、こういう強い要望があります。この問題も、確かに周辺に食堂ができておりますが、朝食、昼食、夜食というように千人を超える職員、千六十六人ですかがそれに関係をしておりますので、そういうことでありますからぜひこれも配慮をしてもらいたいということであります。  それを要望して、終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 串原義直君。

串原義直日本社会党

○串原委員 私は、カモシカ問題について伺います。  カモシカの保護及び被害対策について、五十四年の八月、環境庁、文化庁、林野庁が今後の方針について四項目合意、確認したようであります。この対策推進の窓口は、どこの庁が担当をするのですか。

中村廉環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○中村説明員 カモシカの対策につきましては関係三庁の協議を持っておりますが、一応窓口として環境庁がいろいろやっております。

串原義直日本社会党

○串原委員 そうすると、カモシカ問題が持ち上がったときには、あなたのところで管掌をしてそれから関係庁と協議をしていく、こういうことですか。

中村廉環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○中村説明員 先生御存じのとおり、それぞれの法律、文化庁であれば文化財保護法、環境庁でございますと鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律等で、また林野庁では林業関係で所掌しておられますので、具体的な対策内容につきましてはそれぞれの省庁が直接所掌しておるわけでございます。したがいまして、いろいろな連絡協議会の開催、あるいはいろいろな地元の方からの御要望、その他三庁協議して行わなければいけない場合の窓口ということで環境庁がやっております。

串原義直日本社会党

○串原委員 カモシカの生息調査を進めておられるようですね。そこで、私の手元にも資料がございますし、五十四年の八月十四日、それぞれの新聞が報道しているのですけれども、今日の生息状況は非常にふえてきている、こういう結果が出ているようです。今日の状況をかいつまんでひとつ御説明してください。それから、二十数年前、つまり三十年にカモシカが特別天然記念物に指定されたと思うのですけれども、その指定時と比べてどんな関係ですか、御説明願います。

中村廉環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○中村説明員 お答えいたします。  いま先生のお話のありましたように、カモシカの被害がふえたということで、その対策の検討のために環境庁が各都道府県の御協力を得まして取りまとめた数字によりますと、全国で三十都府県、生息数にして七万五千頭ということで推定しております。  特別天然記念物に指定された昭和三十年当時の生息数につきましては、明らかな資料、適当な資料がございません。したがいまして、このたび調査をした調査手法では、当時かなり少ないのじゃないかと言われたような数字と比較するものがございませんので、説明することがなかなかめんどうなわけでございますけれども、現実に目撃している回数、そういう度合いというものを考えますと、個体数は全般的にかなりふえているのではないかというふうには考えております。

串原義直日本社会党

○串原委員 相当ふえているということですね。  それから、新聞報道等によりますと、この調査の結果、推定をしていたよりもずいぶんいるという結果が出たというふうに言われているわけですけれども、相当数増加した原因をどんなぐあいに把握されていますか。

中村廉環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○中村説明員 増加しました理由でございますけれども、一つには、文化財による特別天然記念物ということで保護がかなり徹底されたということがあると思います。それから生息環境が、幼齢の広葉樹等も多いということで、そういうえさの量のこともあるかと思います。全般的に大きく考えられるのはその二つだろうと思います。  以上でございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 いま二つの理由を挙げられたわけでありますけれども、そんな理由でずいぶんカモシカはふえてきたということが想定されるわけです。いまも若干触れましたけれども、それによって植栽樹に被害が出てきた。これは好ましいことではないわけでありますけれども、この植栽樹に対する被害の状況、現状はどんなぐあいになっているか、お答えを願いたいわけであります。  なお、このカモシカの被害問題が取り上げられたのは、私の記憶によれば昭和四十九年ごろと思うのですけれども、その当時と比較して被害の状況はどんなぐあいになっているのか、年々ふえてきているのか、その辺について御説明を願います。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 全国的には、五十二年度からいたしますと横ばいということでございますけれども、特に地域が偏っているということがございまして、長野県、岩手県、岐阜県、これが民有林の九〇%の被害になっておるということでございますから、地域によっては非常にふえておるということが言えると思うわけでございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 その被害の現状、一番近い年度、どんなぐあいですか。それから、四十九年ごろの被害の状況と比較して数字を示してください。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 四十九年は民有林が千五十二ヘクタール、国有林が百五十八ヘクタール、全体で千二百十ヘクタールでございます。五十年がそれよりもふえてきておりまして、五十四年度には民有林、国有林合わせて三千一ヘクタールということでございますから、四十九年度に対比いたしますと倍以上にふえておるということでございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 そうしますと、この被害問題が出てきた四十九年に比較すると、今日ではおよそ二・五倍ほどにふえてきたということですね。これは林野庁で将来を想定するという立場でしょうけれども、現状のままでいるならば、この被害はまだ若干ふえていく傾向になっていくのか、どう判断されていますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 大変むずかしい御質問でございますが、先ほど言いましたように、五十二年度以降は横ばいになっておるということでございますけれども、造林地がふえていくことを考えますと、やはり若干ふえていくのじゃないかというふうに私どもは見ております。

串原義直日本社会党

○串原委員 被害の状況が説明されたのでございますが、私の県であります長野県でカモシカ被害対策協議会というのが結成されていまして、五十四年の六月、カモシカによる植林木食害損失補償請求書というのが政府に提出をされたはずであります。この金額は六億八千万くらいになっているようでございます。  この請求の根拠は、時間がありませんから概略を申し上げますと、文部大臣が特別天然記念物に指定をして捕獲規制を実施するようになってから、その生息数が急にふえてきて、そのために農林生産物の被害が年々拡大してきている。「昭和五十一年当初に発表された、自然環境保全審議会自然環境部会の中間報告に「保護行政の規制のみが重視されて、それによる地元の経済的な損失への配慮を欠いていた」として、自然保護の名の下にそのしわよせを一方的に地元に押しつけることに、問題があることを示唆されている。しかし、今だに被害者に対して損失補償の救済措置が提示されていないため、憲法第二九条、文化財保護法第七〇条の二、国家賠償法第一条の規定にしたがい、」「被害損失補償の請求権を行使する」こういうふうに言っているわけですね。  しかし、この答弁を政府の方から関係者になさらなかったのでございましょう。引き続いて五十六年二月、今年の二月、改めてこれに追加するといいますか、重ねてカモシカの食害に対しての損失補償申立書というものが、長野県のカモシカ被害対策協議会から提出をされているわけです。その申し立ての根拠はさきに申し上げた請求書の根拠とほぼ同じと言っていいだろうと思いますが、そんな形で出ているわけでありますが、これに対してどう対応されてきましたか。それから、どう対応されようとするのか、御説明ください。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 お答え申し上げます。  ただいま先生から御指摘になりましたとおり、昭和五十四年の六月二十八日付で長野県カモシカ被害対策協議会から、カモシカによる食害の損失補償請求書が文部大臣あてに出されてございます。その請求の根拠は、先生の御指摘になりましたとおり憲法二十九条、文化財保護法七十条の二、国家賠償法の第一条の三つの条項でございます。その後また、先ほど先生から御指摘のありましたとおり、ことしの二月十日付で同じように長野県のカモシカ被害対策協議会から私どもの方に、今度は請求の根拠は異なってございますけれども、すなわち文化財保護法第八十条の第五項の損失補償という形で、これも私どもの方に請求が出されております。  実は私ども、この問題に対しましてかねてから、五十四年度でございますけれども、出た当時からこの問題に実は真剣に検討を加えてまいったわけでございますけれども、この請求の趣旨を受け入れるということが非常にむずかしいという感触を持ってございまして、被害者の皆様とお話し合いをする段階でも、絶えず、なかなかむずかしい、困難であるということを申してきたわけでございます。  その理由の第一といたしましては、請求の根拠となっている法律、憲法の二十九条というものが果たして野生動物による食害の補償の根拠になるのかどうか、非常に慎重に検討しなければならないという点。それから文化財保護法の七十条の二の規定でございますけれども、これも個人の財産権の尊重と公益との調整に留意しなければならないという、いわゆる訓示規定的なものでございますし、それから国家賠償法の第一条につきましても、先生これは御承知のとおりでございますけれども「国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた」場合につき、国または地方公共団体に賠償責任を負わせるという規定になってございます。したがいまして、カモシカの天然記念物の指定という指定行為そのものがこういう要件に果たして該当するのかどうか、この天然記念物に指定したという行為自体が直接に違法に他人に損害を与えたものかどうかという点について、現在慎重に検討を要しているところでございます。  それから、ことしの二月に出されました文化財保護法八十条の第五項に基づきます損失補償につきましても、これも先生御承知のとおりと思いますけれども、いわゆる現状変更の許可を受けることができなかった場合、あるいは許可に条件を付せられたことによって損失を受けた場合について「国は、その通常生ずべき損失を補償する。」という旨の定めをされておるわけでございまして、長野県の関係で申し上げますと、捕獲の現状変更許可の申請につきましては、いままでのところ、不許可の処分を行ったこともないわけでございますので、この文化財保護法の規定の関係でも問題があろうかということでございます。  いずれにいたしましても、しかし私どもといたしましては、この損害の状況という問題につきまして非常に深刻に受けとめてございます。文化庁といたしましては、まず第一に、被害をなくすること、被害を防止することが一番大事だという観点に立ちまして、ポリネットの装着あるいは防護さく、長野県におきましては防護さくが効果が出ているようでございますけれども、まずそういう防除対策に万全の力を注いでまいりたい、かように考えている次第でございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 つまりこの請求に対しては、いま慎重に検討している、こういうことでいいわけですね。もう一度これは確認しておきます。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 そのとおりでございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 それでは、もう少し時間を経て議論をする機会を持ちたいと思いますが、ただ、一つ、いま御説明をいただきました関係法令の中で、国家賠償法の一条の「国又は公共団体の公権力の行使」ということに当たるのではないか、カモシカの特別天然記念物指定の行為というものがこれに当たるのではないか、実はこういう判断を私は持っている者の一人なんであります。この点につきましては、御答弁願えたら、いまの時点における御判断を御答弁願いとう存じます。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 十分詰めた議論でございませんので、その点は御了承いただきたいと思いますけれども、国家賠償法の第一条で言っている「公権力の行使」に当たる行為に天然記念物の指定が当たるかどうかという点でございますけれども、お答えになるかどうかわかりませんが、実は私ども天然記念物の指定と申し上げますのは、文化財保護法の六十九条の規定に基づきまして、学術上貴重な動物を国の文化財として天然記念物に指定をする、いわゆるお墨つきを与えるということを内容としているものでございます。したがいまして、そういういわゆる学術的な見地から、それの要件に当たるかどうかということを、わざわざ文化財保護審議会という専門の学者の先生の御意見をいただきながら決定をする、しかもそれを官報で告示をするという行為をしているわけでございまして、それが、その指定をしたからといって直ちにその損害に結びつくかどうかということになりますと、それはまた別の問題ではないだろうか。  それで、現在の文化財保護法のたてまえからしますと、指定をする、ところが指定に伴って規制が今度八十条の規定でかぶってまいります。その場合に現状変更の許可を得るかどうかという問題が出てまいるわけでございますけれども、その許可を得られなかったことによって損失を生じたという場合に損失補償の規定があるというだけでございまして、そういう趣旨から考えますと、国家賠償法の問題、なかなか適用が困難ではないだろうかというふうに考えておるわけでございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 この議論はまた改めてすることにいたしましょう。  そこで、先ほど話のあったカモシカの保護及び被害対策の三庁合意に基づいて地域指定をやっていらっしゃる。そして第一次は南アルプスと北アルプスと下北半島ですか、三つ指定をされたようでありますが、この三つの指定をしたそれぞれの面積はどのくらいのものを指定したのか。それから、今後全国的にこの種の地域設定計画をどう考えていらっしゃるのか、お示しください。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 お答え申し上げます。  まず、保護地域の設定の面積でございますけれども、北アルプスカモシカ保護地域につきましては大体二十万ヘクタールでございます。それから南アルプスカモシカ保護地域につきましては約十三万ヘクタールでございます。それから青森県の下北半島地区でございますが、約三万三千ヘクタールでございます。  それで、今後の保護地域の設定でございますけれども、私ども、環境庁あるいは林野庁とも十分協議いたしまして、今後さらに全国的に保護地域の設定をこれから図っていく所存でございますけれども、今後につきましては、現在のところ、まず北上地区あるいは白山地区につきまして早急に設定をいたしたいと思いますし、さらに北奥羽山系、鈴鹿山系、紀伊山系などにつきましても現在文化庁の中で作業を進めてございますので、今後ともこれらの地区につきまして、早急に保護地域の設定に努力してまいりたいと思っております。

串原義直日本社会党

○串原委員 いまおっしゃられた今後の問題、今後の指定地域の中で五つほど挙げられましたね。これは今年度中ということを考えているわけですか。いままで三つ指定をした、これから、今後のことについて具体的な地名を五つほど挙げられて答弁されたけれども、これは五十六年度中ということを考えていらっしゃるわけですか。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 お答え申し上げます。  まず、北上地区、白山地区につきましては、私どもといたしましては今年度中に設定をしたいというふうに考えてございます。  なお、北奥羽その他につきましても、これは三庁いろいろと相談をしながら、できるだけ早い機会に設定したいと考えてございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 時間がないから急いで質問をいたしますけれども、この三庁合意の二項の中で、地域を指定したところの管理機関を定めて云々とうたわれていますけれども、この保護地域内の管理機関とはどういうものなんですか。それから、もう一つは、この管理機関をいつ設置をされるのか、御答弁を願います。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 この管理機関の意味でございますけれども、この管理機関は実際どういう仕事をやるかということをまず御説明申し上げますが、一つは保護地域の範囲の周知、明確化、あるいは保護地域内の管理計画の策定、あるいはカモシカの保護と被害防止対策の推進というようなことを管理機関の任務といたしております。管理機関をいつ指定するかという点でございますけれども、私どもといたしましては、保護地域を設定した段階で、それぞれの保護地域に関係しております各県を管理機関にお願いをいたしておる次第でございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 管理機関のことはまた改めた機会にさらに詳しく伺いますけれども、この地域を指定するだけでは私は問題が解決しないのではないか、こう考えている者の一人なんであります。  大切なことは、山を育てつつカモシカの住みよい条件をつくるということだろうというふうに思うわけであります。言うならば、山を育てる、カモシカを保護する、共存の道を模索するということではないか、こう考えているわけであります。カモシカの好む生息地域というのは広葉樹林の地域だと言われているわけでございますが、この地域を指定したとしても、住みよい条件のところでなければカモシカは他の地域へ移ってしまう、こういうことになるのではないかと思っているところであります。  したがって、林野庁に伺うわけでありますが、山をつくって山の資源を守る、つまり林野行政の推進を図りますとともに、カモシカの生息環境をも整備していく、この調整を図りながら指定地域の山づくりをどう進めていくか、これに対する対策をお示しを願いたいのであります。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 お答えいたします。  基本的には、林野庁といたしましては従来から、全国森林計画等に基づきまして、自然環境の保全等森林の有する公益的機能に配慮しながら、木材生産機能を充実させる施業、たとえば小面積伐採あるいは天然林施業等を推進してきておるところでございますが、いま御指摘ございました、保護地域が設定された際にその地域内の森林施業といわゆるカモシカの生息環境の維持、調和をどうするか、つまりカモシカの生息環境を維持しながら森林被害の防止をしていくという、この調和のとれた森林施業、これは当然考えなければいかぬことでございますし、しかしながら、具体的にはなかなかむずかしい問題でございます。  そこで、今後の課題といたしまして、現在カモシカ生息地におきます森林施業に関する調査事業というのを五十四年から五年間の計画で進めておるわけでございまして、そういう中から最も適切な森林施業、先ほどお話しございました調和のとれた森林施業を進めていかなければならぬというふうに考えておるわけでございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 実は、時間が来たのですけれども、もう一つだけお願いしたいわけです。  この三庁申し合わせの三項にありますけれども、個体調整のために保護捕獲を許可してきた。たとえば、これは例でありますが、長野県の場合、昨年百七頭を捕獲をさせてもらって、ところが結果は百三頭が死亡してしまった。生きているのは四頭。事実上は射殺というような結果になってしまった。好ましくないことではありますけれども、今後の対策についてどういうふうに判断をされていますか。

小埜寺直己文化庁文化財保護部記念物課長

○小埜寺説明員 お答えを申し上げます。  ただいま先生から御指摘がございましたとおり、今年度の長野県の捕獲の状況は、百七頭の捕獲のうち現在生きておるのは四頭でございます。  文化庁の立場からいたしますと、非常に大事な天然記念物でございますので、今回の捕獲の申請に対しましても、麻酔銃を中心とし一般銃の併用を認めるということで許可をしたわけでございますが、実際の捕獲の現場に私どもの調査官も立ち会ってございますけれども、先生御承知のとおりカモシカの生息環境というのは非常に険しい山地で、しかも樹木がたくさん繁茂しておるというところでございますので、どうしても一般銃の使用ということをせざるを得ないというような状況にございます。また、昨年捕獲をしたカモシカを解剖してみますと、麻酔弾がカモシカのおなかの中に残っているとかあるいは貫通しているとか、そういうようなこともございます。  したがいまして、今後、過去二年間の経験というものを生かしまして、この銃の発射に当たりまして射程距離を調整するとか、あるいは麻酔等を発射する場合の火薬の強さの調整を図るなど、銃の機能面あるいは使用方法の改良という点につきまして意を用いまして、できる限り生け捕りの形で捕獲できないだろうかという点について今後検討してまいりたいと思ってございます。

串原義直日本社会党

○串原委員 時間が参りましたから、終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 この際、委員長から申し上げます。  ただいまのカモシカ被害対策及び地域指定それから保護対策につきまして、玉沢徳一郎君、串原義直君、両君に対する答弁を聞いておりますと、私ども十分な答弁がなされていない感があります。したがいまして、今後、林野庁、文化庁、環境庁そしてまた県、十分な協議の上、その対策を至急確立していただきたいことを委員会として要望をいたしておきます。     —————————————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。  農林水産業の振興に関する件の調査のため、本日、小川国彦君の質疑に際し、日本中央競馬会理事長武田誠三君を参考人として出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 質疑を続行いたします。小川国彦君。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 私は、先般来、農林省所管の中央競馬会の運営、経営のあり方についていろいろな角度から質問をしてまいりました。そして、その中に見られる放漫経営といいましょうか、乱脈経営といいますか、そういう数々の問題点を指摘してきたわけでありますが、いま国において来年度二兆七千七百億の財源を求めるための行政改革ということが大きな問題として取り上げられております。私は、農林省関係の特殊法人、なかんずくその中で一番財政規模の多い中央競馬会の運営を見てまいりまして、この中で大いに改革すべき点があるのではないか、こういうふうに感じているわけであります。今後農林補助金の問題あるいはまた特殊法人の問題を審議するに当たっても、私は、この中央競馬会のあり方を一つの参考として十分検討しなければならない、こういうふうに感じている次第であります。     〔委員長退席、福島委員長代理着席〕  以下、私はその問題点を端的に申し上げて、理事長あるいは農林大臣から御答弁をいただきたい、こういうふうに思うわけであります。  最初に中央競馬会の旅費の問題でございますが、昭和五十五年度の旅費は二億四千二百五十三万六千円ということになっております。約千八百名の職員の通勤交通費というものは一億二千百六十六万九千円、これはまた別途に計上されておるわけであります。ところで、一般の旅費のこの二億四千万円余と、さらに昭和五十五年度のハイヤー・タクシーの使用料三億一千百七十万円を合わせてみますと、五億五千四百二十三万円という大変な額に上るわけであります。  第一点は、この旅費が他の同規模の企業と比較してみて高過ぎる、多過ぎるものではないか、こういうふうにお感じにならないかどうか。この点がまず第一点として伺いたい点であります。  それから第二点は、それをさらに具体的に職員の頭数で割ってみますと、五億五千万円の交通費を千八百人の職員で割ると、一人当たり三十万五千円、月当たり二万五千円ということになります。休日も含めますと全職員が一日、定期代のほかに千円以上の交通費を使っていくということになるわけでありまして、これは大変な旅費を使っているものだ、こういうふうに感ずるわけであります。  それからもう一つ、競馬会本部のハイヤー・タクシー代、これは一億八千万円ございますが、本部職員四百二人、これは嘱託から一般事務員全部ひっくるめて、私が計算したのでは四百二人でありますが、これで割りますと、ハイヤー・タクシー代というのは一人当たり四十四万八千円、月当たり四万円ということで、これもまた大変なハイヤー・タクシー代になるわけであります。こういう使用実態について一体どういうふうにお考えになるか。  それからまた、五十五年度の本部の旅費は一億六千三百十五万四千円でありますけれども、このうちの外国旅行費というのが五千百二十九万七千円になっております。この外国旅行費はおよそ五千万、一人当たり五十万としますと百人分、百万とみると五十人分、こういうふうになるわけでありますが、一体単年度でこれほど大量の人数の外遊が必要なのか、一体五十五年度何人、およそどういう目的で外遊なすったのか。馬主の外遊ならわかるのでありますが、競馬会の職員がかなり多数出ているのではないか。  それからもう一つ、このハイヤー・タクシー代にいたしましても、国内、国外の航空機代あるいは鉄道代、こういうものも、各部各課ごとにどうもチェックされてないようです。もう使用量の激しい企業になりますと、全部一人一人、年間どのくらいの交通費を使用したかということをチェックする機能があるわけでありますけれども、そういうこともどうも行われてないようでありますが、まず総じて、以上申し上げました旅費あるいは海外出張費、あるいはまたそうした費用の使い方のチェックの制度、こういった点をどういうふうにおやりになっていらっしゃるか、この点を伺いたいと思います。

武田誠三日本中央競馬会理事長

○武田参考人 ただいま私どもで使っておりますハイヤー・タクシー代並びに旅費につきまして御質問でございました。  ハイヤー・タクシー代につきましては、私どもとしてはその使用基準を設定をいたしまして厳正に行っておるつもりでございます。また、役員の乗用車につきましては、一部を除きましてほとんど大部分、専用車を廃止いたしまして、これをハイヤーに切りかえる等のことによって経費の節減に努めておるつもりでございます。また、各事業所におきます乗用車の保有台数も、必要最小限度に抑えておるつもりでございます。また、ハイヤー・タクシーの使用につきまして、職員の使用基準はできるだけ厳正にこれを制限をいたしておりますが、そのほか、私どもといたしましては、開催当日来場を依頼をしておりますお医者さんの送迎でございますとか、あるいは競走施行のために必要な馬場内の運行車の借り上げでございますとか、あるいはその他開催に関連をいたします多くの車の必要がございます。  これらのものを総括いたしたものが先ほど小川先生からお話のございましたハイヤー・タクシー代ということになっておるのでございますが、これにつきましては、一層厳正を期するようにいたしてまいりたいと思いますが、私どものやっております業務の性質上、いろいろと多くの必要性を持ってきておるということも、ひとつ御理解をいただきたいと思うのでございます。  それから旅費につきましては、私どもとしては御承知のように本部のほかに全国に四十九カ所の出先機関を持っております。これを千八百名の役職員によりまして業務を運営いたしておるのでありますが、各事業所との連絡、事務打ち合わせ、あるいは監査、検査の立会、工事の監督その他業務上の運営に必要な出張、また地方競馬との関連、公営競技等との関連等で、非常に出張用務も多岐にわたっております。  私どもとしては、出張目的に照らしましてできるだけ厳正なチェックを行っておるつもりでございまして、乱に流れるような旅費の使い方は厳に戒めておるつもりでございますし、今後もそのように運営をしてまいりたいというように思っております。  また、外国旅費についてのお尋ねがございましたが、外国旅費に関しましては、競馬は御承知のように欧米先進国を中心といたしましていろいろな国際会議を持っております。私どもといたしましても、アジア国際会議を初めといたしまして、毎年役職員を出席させております会議がアジア競馬会議を含めまして五件ございます。そのほかに、関係国との間の交歓競走とか、あるいは各国の競馬馬の医療関係その他についての研修調査、そういったもの、また厩務関係の研修等に毎年相当数の職員を派遣をいたしております。ちなみに、昨年度こういった関係で海外に出張をいたしました者は三十六名でございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 一人一人厳正を期するように指導しておる、使用基準も設けている、こういうお話なんでありますけれども、一般の企業では、こういうハイヤーでもタクシーでも、使用券というものをちゃんと設けて、そこには社名とか所属部課のコードとか、それから、たとえば社員番号、氏名、使用目的、それからメーターの料金、高速料金、合計金額、乗降の年月日とか乗降時間とか、タクシー会社名、乗降場所、どういう目的で乗ったか、これは全部掌握できるようにコンピューターシステムでなっているわけですね。  競馬会で五億円の余を超える交通費の支出、私、上位百人ぐらいの役職別に支出されているものを出してほしいと言ったら、それは出せないというお話なんですが、こういう一人別のチェックとか、各部各課別にどういうふうに使われたかという実態把握は、いま使用基準を設けて厳正にやっているというのですが、そういうチェック機能がなかったらチェックのしょうがないのじゃないですか。そういう点はどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。  それから、各国へ行かれた人も、私はどういう方が行ったのか役職名で教えてほしいと申し上げたのですが、これも資料としては出せないということですね。いまおっしゃったように国際会議とか、何か関係国の交歓競走なんかあったかどうか、私は記憶は定かではありませんけれども、三十六名も外国へ行かれる。きちっとした渡航目的があり渡航理由があるなら、だれがどういう目的で何日間行ったか、こういう資料はお出しになれないですか。そういう二点をちょっとお伺いしたいと思います。

武田誠三日本中央競馬会理事長

○武田参考人 タクシー代等のチェックにつきましては、今後一層これを厳正に行うように努めてまいりたいと思います。  また、外国旅費につきましてもし御必要であるならば、資料は提出をいたします。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 もう一遍確認をしておきますが、各部各課別の一人一人のチェックというのはなされてなかったわけですね。

武田誠三日本中央競馬会理事長

○武田参考人 各部各課別の集計チェックは行っておりません。その都度、個人個人の使用目的に応じてこれを認めるというシステムでやっておりまして、場あるいは本部というもので一括されております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 ですから、これは企業体としての運営ではなくて、きわめて官庁的に、稟議が出てきたらその稟議を決裁するということでやっておりますから、金があって思うように使えるとだんだん放漫経営になって、稟議が出て判を押せばいい、結果的にどの部、どの課がどういうふうに交通費を使ってきたのか、それから一人一人がどう使ってきたのかがチェックされない。ここにこんなに一般企業として膨大な交通費が使われているという実態が出てくると思うのですね。私はこの点はひとつ、今後監督官庁である農林省も含めて厳重にチェックする体制をしく必要があると思いますが、いかがでございましょうか。

森実孝郎農林水産省畜産局長

○森実政府委員 御指摘の旅費とかあるいはハイヤー代、タクシー代使用の問題でございます。それぞれ競馬会の内部において運用の準則なりあるいは節約目標なり、あるいはまた個別のチェックを行っているというふうに聞いております。今後とも私どもとしても、適正な支出が行われるように、競馬会が内部の管理体制を合理的に強化することは十分配慮していかなければならないと思います。  ただここで、全体の額としての問題ということで、実は先般やはり小川先生からこの御指摘がございまして、ほかの民間の企業がどうなっているかということも私ども調べさせてみたのですが、実はなかなか真相を教えてもらえないという点があります。  一方、よく競馬会の実態を考えてみますと、先生御存じのように、やはり競馬会は一種の興行を主催しているわけでございまして、馬主とか、調教師とか騎手とか関係者とか報道関係者とか、そういったたくさんの方々あるいは地元の協力の上に成り立っているという実態がございます。興行でございますので、やはりタクシーやハイヤーの利用については、一般のメーカーとか商社が行うような形ではなくて、かなり広範な利用ということが必要になってくるという実態もあるだろうと思います。  それからまた、外国旅費の問題等につきましては、これは歴史的に見て競馬がやはり国際的なスポーツであるという実態がありまして、番組の編成とか馬づくりとか、あるいは公正の確保という視点でいろいろ国際交流を深めなければならない点もあるだろうと思います。これは私はやはり、競馬というスポーツであり興行にとっては欠かせないものだろうと見ているわけでございます。こういった点もありますし、それから方々に競馬場が分散しておりまして、応援体制をしきながら開催準備と開催をやっているという実態はあるだろうと思います。  そこで、先ほど申し上げましたように、ルールをつくり、目標を定め、チェックする体制をつくるということについては、私ども御指摘のとおり十分競馬会の内部の体制強化ということについては関心を持っていかなければなりませんが、私どもとしてはそういった業務の特殊性なりあるいは競馬会の自主性はまた同時に尊重していかなければ、なかなかこの種の特殊な興行的な性格を持った事業は行えない面もあるだろうと思います。両面を考えまして合理的な指導ということに努力してまいりたいと思っております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 大変結構な興行というお言葉を伺いましたけれども、私はこれは公営企業ということでやっていらっしゃるわけでありますから、もう少し、興行なら興行で結構でございますけれども、それは局長のお考えですから、ただ、やはり民間の企業とか興行になればなるほど採算性を考え、そういう面で、さっき申し上げたように民間企業では交通費の支出というのは一つ一つチェックして、どういう使途の費用が多くなっているか、どういう部、どういう課の支出が大きくなっているかということを検討しているわけで、興行ならその興行の中身の、さっきお医者さんとか馬場の運行車とか挙げましたが、項目別にどう使われているのかという点ですね、そういう実態も示さないで興行だ興行だとおっしゃられてもわれわれは実態を把握しようがないので、今後お示しになるときは項目別に、それなら興行のこういう項目になっておりますということをひとつ明確にお出しいただきたい。  それから、外遊の三十六名については理事長から御答弁ありましたから、これはぜひ資料で拝見させていただきたいというふうに思います。  ただ、いずれにしても私は、こういうものが一回の請求ですらっと資料が出ないところに、皆さん方の何か旅費の使い方でも何となく不明瞭な、この委員会の席上で言わなければ資料を出すと言わない、そういう姿勢のあり方を反省していただきたい。やましいところがなければ、国政に、審議に協力する意味で最初から私は出していただきたいと思うのです。その点を御注意申し上げます。  それから二番目に大きな問題点としましては、中央競馬会の関係会社十四社の決算について、私は素人でございますので、いろいろな税理士さん、公認会計士さんを含めて決算の検討をいたしてみました。その中で、日本ト一タリゼータ、共栄商事、競馬飼糧、日本競馬施設、日本馬匹輸送、こういう競馬会とつながるきわめて密接な関係の深い会社の資金内容、資産内容を調べてみましたが、いずれも税引き後純利益が非常に高いわけであります。民間企業を預かっている公認会計士さんがびっくりしたのです、ほとんどの内容が全部優秀だと。これは、日本の最高の企業というトヨタ自動車というのは借入率が最も少ないことで誇っているそうですが、これに匹敵するであろうということで、それは結構なことのようでありますけれども、では一体その剰余金はどこから出てきているのか。特にその剰余金の実態を私は公認会計士さんと数字を当たってみたわけであります。  大変膨大な作業でありましたけれども、たとえば中央競馬会の営業利益率というのを見ますと、五十三年が三・八八、これが五十四年には四・二〇、五十五年には四・三八というふうな伸びで、税引き後の純利益は五百十四億から六百四億、六百九十七億と、毎年百億ずつふえているわけであります。しかも利益剰余金の合計も、これもまた二千四百五十三億から二千八百億、三千百九十五億というふうな伸び方、それから純資産の合計も二千五百六十二億から二千九百九億、三千三百四億という伸び方。  それから日本発馬機はああいう不祥事がありましたが、これも五十四年までは順調な経過をたどっておりますし、そのほか日本馬匹輸送、共栄商事、日本競馬施設、競馬飼糧、新和サービス、日本トータリゼータ、こういう会社の営業利益率から税引き後純利益、利益剰余金合計、純資産合計と見ましたら、いずれもこの三カ年だけで見ましても非常な好調な上り坂で、こういう企業は民間では見られない、こういうお話を承りました。  しかも、その中で特徴的なのは、先般も当委員会で指摘しました日本トータリゼータという会社などは、五十四年度の利益剰余金が十六億円、このほかに特定引当金という項目があって、これはこの会社では経費として落としているのですが、利益剰余金と全く同じ性格のお金が五十二年で二億六千万、五十三年で三億四千万、五十四年で四億一千万、いずれも利益隠しというふうに見られるわけです。  こういう子会社への支払い、こういうような隠し利益がつくれるほど大変な利益を子会社に与えている。これは私はある意味では、その子会社に対する皆さん方の支払い状況が、かつて日本発馬機に見られたように、部品代にしても三千五百万で済むものに三億五千万、十倍もの金を払っていたということがこういう膨大な利益を生んできている、こういうふうに考えるわけであります。  特に私は、こうした皆さん方の支払い方法のずさんさという問題、これはトータリゼータにおけるところの支払いの問題でも取り上げました。あるいは日本馬匹輸送における運賃の積算においても取り上げました。発馬機においても取り上げました。そういうような支払いのもとにこうした膨大な利益を生ましている。利益を生ましておきながら、もう一方でどうかといいますと、子会社に対する非常な甘い地代といいますか家賃といいますか、こういう問題が、これもまた私の調査の中で明らかになってまいりました。  たとえば、これは皆さん方が、中央競馬会が貸しているいろいろな土地、建物、不動産の貸付状況の一覧をとったわけであります。私はまだこの全体を調査する余裕を得ませんけれども、その中において共栄商事それから日本トータリゼータ、日本競馬施設、日本馬匹輸送、日本発馬機、こうしたものの本部はいずれも中央競馬会の建物の中にあります。  この貸付料金を調べてみますと、私どもその周辺のいろいろな関係不動産業者、それから日本の大手の不動産会社にも参りまして調査をいたしました。先ほど申し上げましたように、大変膨大な利益を上げて、含み資産まで持っているトータリゼータに、皆さんの方では、六百七十三・六九平米の本社用地を七百九十六万三千四百六円で貸していらっしゃるわけであります。これは平米当たりにすると年間一万一千八百二十円、月別にすると九百八十五円という値段になってまいります。  これは、トータリゼータの本部事務所は新橋にあるわけでありますが、ところが、すぐ前にあります新橋四の五の真向かいのビル、さとぺんビルというのがいま六階建てで店舗を募集しています。ここの平米当たりの貸付料金は、エレベーターもない小さなビルで三千三百三十三円、それから周辺のこれと同規模の施設を持ったビルに参りますと、西新橋一丁目の第八東洋海事ビルというのでは一平米五千円、それから虎ノ門の森ビルでは一平米一万円から一万二千円、こういうものと比較いたしますと、三分の一から十分の一というような、きわめて低廉な家賃で貸しているわけですね。  こんなに安い家賃で入っているわけでありますから、これは大変な利益がまた生まれてくるというのも当然なんですが、この家賃の算定については改定を行うという考え方は皆さんはお持ちになっていないのか、この家賃は妥当だというふうにお思いになっていらっしゃるのか、この点ちょっと伺いたいと思います。

武田誠三日本中央競馬会理事長

○武田参考人 私どもといたしましては、中央競馬会が所有いたしております不動産につきましては、これの貸付基準をお役所の方の御承認も得ましてつくっておるわけであります。それで、私どもの不動産の貸付基準といたしましては、国が普通財産を貸し付けられる場合の基準に準拠をいたしまして私ども中央競馬会の不動産貸付基準をつくり、それに基づいて貸し付けをいたしておるわけでございます。具体的には、固定資産税台帳登録価格、これは三年ごとに更新をされるわけでありますが、これを基準にいたしまして、土地あるいは建物につきそれぞれ一定の比率を乗じましたものを貸し付けの賃貸価格ということにいたしております。  ただ、私どもといたしましては、不動産貸付基準によりましてだれにでも貸すということではなく、特定の人に、本会の業務に深い関係のあるところへ貸し付けをいたしておりまして、この不動産貸し付けから私どもが、普通の不動産貸付業務をやっておられる民間の企業会社と同じような意味での利益を上げるということは特に考えておりませんで一国の不動産貸付基準に準じたものに基づいて貸し付けをやっておるということで、特に不当なことをやっておるというふうには考えておりません。また、検査院等でもこの点は毎年検査をいただいておるところでございます。

森実孝郎農林水産省畜産局長

○森実政府委員 各般の御指摘があったわけでございます。  一般市場で求めることのできない特殊なサービスとか商品を子会社を通じて調達するという方式自体は合理的だろうと思いますけれども、私どももいろいろ行政運営に当たって指導を強化していかなければならない点があるだろうと思います。先ほど一つ御指摘がありました不正問題、発馬機に絡むような問題でございます。われわれも、会計検査の励行もありますが、それに内部の監査体制と申しますか、牽制体制を強化することによって、二度とこういう事件が起きないように自粛自戒するよう競馬会に対して強く行政指導をしてまいりたいと思っております。  そこで、子会社の利益計上の問題でございます。いま御指摘がございました不動産の貸付基準につきましては、国が普通財産を貸し付ける場合の貸付基準に準拠して設定されたものでございまして……(小川(国)委員「それは答弁ありましたからいいですよ。答弁あったものは繰り返して言わなくていいです」と呼ぶ)私どもといたしましては、基本的にはこれら子会社の収益状況を十分見ながら、毎年契約の見直しを行うということをやはり基本に置いて指導していくべきものだろうと思っております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 時間がないから端的にまとめて伺いますが、それではそういう低家賃でやっている会社が十六億円の利益剰余金、隠し利益剰余金と見られるものが約十億ある、こういう実態は把握しておられますか。

森実孝郎農林水産省畜産局長

○森実政府委員 年々の利益の計上についてはチェックしております。個々の会社の全体としての利益の総額についてはチェックしておりませんが、御指摘がございますので早急に調べてみたいと思います。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 そういうだらしがないことをやっているから、こういう市価の三分の一、十分の一の地代で貸してこんなべらぼうな利益を上げさせて、国の指定どおりやっているのだということになってしまうわけなんですよ。私が調べたのはこのトータリゼータ、まだ一社です。これを全部洗っていったら、こういう隠し利益がどんどん出てくる。それがどこに生まれるか、支払いの過剰とこういう非常に甘い地代とか家賃とか、管理のずさんさがこういうものを出してくるのです。これは十分ひとつ反省をしてもらいたいというふうに思います、それから、その調査結果をひとつ後ほど御報告を求めたいというふうに思います。  それから、非常に限られた時間の中でございますので、最後に全体的なまとめについてただしたいと思います。  中央競馬会は昭和五十五年度の剰余金合計は三千百九十億円、これに資本と資本剰余金の二百十億円を加えますと三千三百億円が総体の剰余金になる。これから、皆さんが固定資産になったものがあると言うので、その二千億円を引いても千三百億の流動資産が残る。これは、皆さんの方の説明だと、これから第二次国庫納付金の三百五十億を引くのだということになると、それは二千八百四十億になるかもしれません。しかし、そうなったとしても、従来の決算書の見方からまいりますと、二千八百四十億から二千億引いたとしても、ここにまた八百四十億というものが残ってまいります。  しかもまた、加えて流動資産の中身を見ますと、たとえば一般的な決算書の見方として、五十五年の決算書千六百億、この流動資産から二百六十億円の流動負債などを支払っても千三百四十四億円という流動資産が残るのです。これは現金、預貯金でいつでも支払いできる分です。     〔福島委員長代理退席、委員長着席〕  そのほかに、皆さんの方では毎年二百五十億円の新規設備をやっているのです。ところが、では新規設備ができないと修理保全ができないかというと、それはまた別途に百億余を超える金があるのですね。しかもさっき申し上げたように、この三カ年は、五十三年五百十五億、五十四年六百五億、五十五年六百九十七億と、毎年百億ずつ利益が上がってきている。  皆さんはよく、国庫納付金をふやすと競馬会が倒れてしまうと言うのですが、皆さんの持っている資産なども計算してまいりますと、これは取得時の価格で計算しているのです。たとえば、皆さんが持っていらっしゃる土地にしても、二百七十九億一千七百五十七万円という取得時の価格であれしているのですが、これを現在の地価に換算すると、百倍に見れば三兆円、五十倍に見ても一兆五千億の固定資産を持っているのです。ですから、いま皆さんが持っている千三百億の現金、預貯金を国庫納付に出しても、それから二百億の新規事業を中止しても、千五百億という金が国庫に出すつもりなら出せる、こういうふうに考えられるわけなんです。  これは私は農林大臣に伺いたいのですが、国の財政再建をやるなら、こういういわば特殊法人というものの対策委員会などをつくって十分これの対策を煮詰めていくなら、補助金を削ったり、社会福祉や教育や農業の零細な補助金を削っていかなくても、こういうところに国庫を賄える財源が十分ある、私はこういうふうに思うわけなんでありますが、この点について御答弁をいただきたい。

森実孝郎農林水産省畜産局長

○森実政府委員 数字の問題もございますので、ちょっと私から答弁させていただきます。  先生御指摘のように、三千三百億の現在の資本合計のうちから固定資産の分を引くと、確かに一千百億なり二百億という数字も出てまいります。しかし、これ以外に負債というものもあるわけでございますから、結局、御指摘のような計算もございますが、私どもの見方としては、やはり現在ございます特別積立金二千四百九十六億のうち、いわば固定資産に化体されていない部分をどう見るか、正確に申しますとこれが約九百億近くのものがあるわけでございますが、これをどう見るかという問題だろうと思います。  この問題につきましては、私ども前々から申し上げておりますように、一つは次の設備投資の確保という問題があるということと、もう一つは不測の事態、たとえば伝染病の発生等のための、中止のための準備金ということで内部に留保すべきものであるというふうに判断しているわけでございます。  現実の、いまの競馬の国庫納付との関係を御説明申し上げますと、七五%は実は払い戻しをしておりまして、二五%のうち約一二%、半分強が国庫納付に現になっております。それで、一一%が運営に充てられて、それからその中で四・五%程度は実は賞金として出しているという実態があるわけでございます。  そこで、競馬を考えます場合、歴史と沿革とその仕事の特殊性が非常にございます。まず一つは、設備投資を引き延ばせないかという議論があるわけでございますが、率直に申しまして、いまの国の財政事情とかほかの公営企業のバランスからいうと、ファンから非常に強い要望のある払い戻し率七五%を上げるということは、ちょっと無理ではないかと私どもは思います。そういう意味では、やはり競馬場の整備を図っていく、緑地化を図っていく、場外馬券売り場をふやしていく、情報サービス機能を充実さしていく、こういう設備投資というのが、今日では基本的にはファンサービスの一番のポイントになっているという実態がございますし、まだ、そういう形でファンサービスをすることが、売り上げの増加を通じて国庫納付金の増額にもつながるわけでございまして、いたずらにいまの段階で設備投資を見送るということには、いささか問題があるのではないかという見方をしております。  またこれ以外に、先般の財源確保特別措置法の国会の御議論等を伺っておりましても、馬事振興への支出の要請、あるいは場外設備の充実、環境整備の充実、さらに厩舎関係者への支出の増大等の多々の御要求も現に出ている、御議論も出ているという実態があります。私どもといたしましては、競馬というものは何といっても馬主、騎手、生産者、調教師等の協力の上に成り立つわけでございますし、それからまた一方においては、すでに一二%の国庫納付を毎年継続的に事実行っているという実態もあるわけでございますので、諸般の状況を考えますと、関係者の合意を取りつけながらこの特別納付措置をさらに思い切って増額するということには、非常に困難な点もあるのではないかと思います。  いろいろ国の財政事情もむずかしい状況であることは私どもも知悉しております。現に私どもの予算でも非常に苦しんでいる状況でございますので、いろいろ考えなければならないと思いますが、そういった現に納付している実績があること、関係者の協力の上に成り立っている事実、それからまた競馬自体が、何と申しましても不測の事態の対応とか設備投資の確保ということが、健全な育成の視点や国庫納入の増大を図るために必要であるという事情等を考えて決定していかなければならないというところで、なかなかむずかしい問題があるのではないだろうか。  しかし私どもも、本年財源確保法で特別の拠出について、つまり第一国庫納付金及び第二国庫納付金に上乗せの拠出については協力をしたわけでございまして、こういったこともあるわけでございますから、いろいろな状況を見ながらさらに検討しなければならないだろうと思っております。

武田誠三日本中央競馬会理事長

○武田参考人 いま畜産局長からお答えがございましたように私ども自身も考えておりまして、やはりファンサービスのための各種施設の増強充実、目下これをどうしてもやらなければならないというふうになっておりますものが一部で山積をいたしておりますし、また日本のファンの方々あるいは競馬関係の方々から、日本の競走馬をより強くするようにという要請もございまして、これに対応するための各種の育成施設等もこれから拡充をしていかなければならない時期に入っております。また、私どもとしては、何か事がありました場合の現在の厩舎関係の維持ということも考えていかなければなりませんので、現在の特別積立金をさらに一層内容を充実していく必要があろうというようにいま考えております。  国庫納付の点につきましては、いま畜産局長からお答えがございましたが、私どもとして、またとやかぐ言うべき筋ではないというふうにも思っております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)委員 時間が来て再三の督促を受けておりますので、これでやめますが、ともかく借金が全くない、現金と貯金で九百億の金を毎年握って持ち越している、資産は三兆円持っている。これほど豊かな団体はないわけでありまして、私はこういうところの内部検討を行わずして真の行政改革はないというふうに考えておりますが、大臣最後に一言、検討委員会をつくってこういうものを十分内部検討をする考えはないかどうか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 五十六年度、無理を言うて第二国庫納付金に上乗せをして五百億を無理やり競馬会に出してもらったわけでございます。そのとき私も、馬主あるいは騎手、厩舎主、競馬関係の方々の意見もいろいろと聞いてみたわけでございまして、そんなに国に納める金があるのならもっとわれわれの方に回せ、あるいは賞金の方に回せ、こういうことが非常に強く出ておるわけであります。  私は、現状において合意されている点が円滑なる競馬開催を支えている、こういうふうに大きな立場から見ることができる、こう思うのです。しかし一方において、やはりファンに対しても、適正なる利潤というような立場での子会社に対する競馬会の姿勢というものについては、これはきちんとしていかなければならぬことはもちろんでございますから、そういう点はそのように指導してまいります。  そして、先ほどから局長からも答弁申し上げておりますとおり、これは競馬会が中心になって、馬主、騎手、厩舎主、調教師、それからそれぞれ馬の世話をしております厩舎関係の職員の諸君等々、こういう人たちに一つでも故障がありますと競馬開催はできなくなるわけでありますので、そういう点も、やはり信用第一ということであってこそ初めて現在の円満な競馬開催で国民の大衆娯楽としての趣を十分に発揮していっておる、こういう考え方からいたしますと、国の都合でことしは無理を言いましたが、それを毎年毎年無理を言うておれば、だんだんとその円満なる競馬開催ということにもひびが入ってきまして、肝心の第一国庫納付金、第二国庫納付金が減額になるというようなことになったのでは、これはどうかなという考えも出てくるわけであります。  その辺は、とにかく長い間やってまいりました立場等も考えて、競馬を開催をいたしまして売り上げがどのようになるのか、そういうのも見きわめませんと、私はむげにあらかじめ結論を出すというようなことは差し控えた方がいい、こう考えております。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 近藤豊君。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 まず一つ緊急の問題として、アサリの乱獲について質問いたします。  昨年から愛知県の三河湾付近において、現在は違反になっております圧搾空気を使用したポンプを使う漁法によってアサリを密漁している漁船があらわれました。これはアサリをとるということだけにかけては大変能率のいい方法ですけれども、しかしこの漁法を続けますと、小さなアサリまで全部とってしまいますので、したがって次の年からはアサリがとれないということになります。アサリは非常に大衆に親しまれた、日本人の食生活にとっても大切な食品でありますし、また、アサリによって生計を立てている漁民は零細漁民が多い。そういうことから、こういう乱獲を許しておけば当然資源が枯渇いたしますので、私どもも有志の者が声を大にしてこの取り締まりを要望してまいりました。  しかしながら、この取り締まりも一時効果があったやに見えましたけれども、最近、昨年の何倍かの量の船がこの漁法でもって乱獲をし出した。理由は、この乱獲をしているグループの背後に暴力団がついておる模様であります。そういうことから、われわれは暴力団が後ろにいるのだから、県の取り締まりや水産庁の取り締まりも実際は声が出るだけで意味がないのだという、非常に横着に構えた当事者たちが乱獲を続けることによって、ほかの業者もそれではおれたちもやらなくてはということで、実は乱獲がますます拡大をしておるということであります。もうすでに昨年乱獲がひどかった地域はことしはアサリがとれておりません。そういうことから、放置しておけば大変なことになります。  本来ならばこれは県に取り締まりが任されている事項でございますけれども、事がこれほどひどくなってまいりますと、県だけに任せておいたのではどうも心もとない。そこで、水産庁は本件についての深刻さをどの程度に掌握しておられるのか。それからまた、早急に対策を講じて、そして禁止をするなり実効性のある取り締まりをしないことには、もうアサリ資源は枯渇して、三河湾が枯渇すればほかの地域に移っていきますから、日本じゅうのアサリ資源が枯渇していく方向にいかざるを得ない、こういうふうに推察いたしますけれども、この点についてぜひ水産庁からこの際、所見を伺いたいと思います。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 御指摘のように、愛知県の知事許可漁業であります小型汽船の底びき網漁業に対しましては、ポンプこぎ漁法によるアサリ漁を許可の制限条件で禁止をいたしております。しかし、その違反が少なくないのが現状でございます。県の方といたしましても、いろいろ違反操業の多い地域での県の取り締まり船による取り締まりでありますとか、漁協を通じてポンプこぎ関係漁具を漁船に搭載をしないというような指導を行っておるところでございますが、なかなか取り締まりが困難であるというふうに承知をいたしております。  そこで、県の方としましては、こういう漁具の搭載禁止を盛り込んだ規則の改正を行って、取り締まりをさらに徹底したいという考えがございます。私どももそういう規則改正を行うことにつきましていろいろと検討をしておりますが、単に禁止漁具の積載をしておることのみをもって禁止されている採捕行為に着手したと見るのは法律的にもちょっと無理がある、問題があるのではないかというふうにも考えておるわけでございまして、こういう規定を盛り込むことが可能であるかどうかという問題もございますので、水産庁といたしましては、こういうやり方の適否も含めまして、愛知県から照会があれば十分協議検討をいたしたいというふうに思っておるところでございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 その最後の部分をもう少しはっきりしていただきたいのです。確かに漁具を載せているだけで違法行為を犯したこととすることには通常の考え方でいけば無理があると思うのですけれども、この場合は現場を取り押さえなければだめだということになりますと大変なことになる。たとえば現在渥美地区でこういうポンプをつけている船を数えてみますと十五そうあるのです。その十五そうの中で現場を見つけられてつかまった船は三そうしかない、あとの十二そうはどんどん出ているわけです。これは渥美地区だけですから、ほかの地域の漁船の中にはますますポンプをつけるのがふえてくる可能性がある。  そうしますと、やはり何らかの形で法解釈については十分工夫していただいて、そうした漁具を、ポンプをつけているということをもって取り締まりの対象にする。罰則の適用等いろいろむずかしいことがあるかと思いますけれども、いずれにせよここは少し踏み込んで、現行犯でなくとも、そういう準備をしていることが明らかであると考えられる場合には、漁具をつけているだけで取り締まりの対象にするというふうにぜひしていただきたい。その点、技術的な困難があることば十分承知していますけれども、これはアサリが枯渇するかどうかという重大な問題ですから、その点はひとつぜひ行政の範囲で工夫していただいてやっていただきたいと思います。ひとつその点について。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 県と十分協議検討いたしたいと思います。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 では、林業の問題に移ります。  林業は最近、今年度になってから間伐の促進総合対策が実はスタートしているわけですけれども、間伐をするにせよあるいは新しく造林をするにせよ、いずれにせよ林業に働く人たちが次第に少なくなっているということが問題だと思うのです。政府の職員の数も次第に少なくなっていく趨勢にありますし、また請負で仕事をしてもらっている人たちもどんどん老齢化していって、しかも道路などの公共事業にとられて、頼みたくても頼む相手がいないということになりつつあります。  そこで、二つに分けて質問をしたいのですけれども、まず第一に、請負をして働いてもらう場合、請負をしてくれる人たちの労働賃金が非常に安過ぎるのではないか。大体四千九百円か五千円くらいから、せいぜい六千円くらいの賃金だと思うのですけれども、これは直用労働者に比べても実入りが悪い、直接の報酬だけではなくていろいろの待遇条件も悪い、こういう点はやはり改善をして、直用労働者同様あるいはそれ以上にしていきませんと、なかなか外部の請負というものは今後困難になっていく一方だと思うのです。そういう点を踏まえて、この請負賃金あるいは請負の経費の積算、これを大幅に改善をしていくべきだと思うのですけれども、この点について林野庁はどう考えておられますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 お答えいたします。  国有林におきます請負の積算に当たりましては、民間の地場賃金に準拠いたしました額を使用しておるのでございます。請負事業体におきましても民有林の地場賃金に見合った程度の賃金水準になっておるというふうに見ておるわけでございます。  なお、国有林といたしましては、地域の林業を担います請負事業体の健全な発展を図るということが必要でございますので、計画的に事業を発注する、また安全衛生対策等の充実強化について重点的に指導を行う、そして近代的な林業事業体の育成整備に努めておるのでございます。このような請負事業体の育成整備を通じまして、林業従事者の処遇の改善、これはもちろん必要でございますし、林業労働力の確保に努めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。  私どもの調べによりますと、先生御指摘のような物すごく格差があるというふうには見ておらないわけでございまして、いま申し上げましたように地場賃金ということでございますので、地域によって相当開きがあることは事実でございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 賃金の額面そのものはあるいは接近した地域があるかもしれません。だけれども、現在私などが仄聞しておるところによりますと、道路の関係の仕事に行けば大体七、八千円にはなる、そして作業着もほとんど支給されることが多い。山に入る場合も、直用の人たちは作業着も支給されており、用具も支給されておるわけですけれども、林業の場合には作業着の支給もなければ用具の支給もない。そしてなおかつ雨の降る日があればこれは入れないということで、たとえ同じ金額をもらえても実際はそういうほかの経費で目減りをする。ほかの経費を見てもらったとしても、仮にそこまでよくなったとしても、また雨が降ればだめ、しかも仕事は非常に大変だ。拘束時間だけでこの賃金の額面を考えるというのは大変間違っているのではないかと思うのです。  つまり、林業の仕事というのは、ある程度年をとってきますともう大変なわけですから、仕事が大変だということは仕事の楽な方へ人は流れていくわけで、大体過疎地に多い林業地帯はどうしても公共事業等との労務者の取り合いになってしまう。そこで、そういう点を考慮した条件の改善ということが必要じゃないかと思うのです。その点をもう少し詳しく分析をされて、この改善に努力すべき必要があると思いますが、その点いかがですか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 ただいまお答えいたしましたように地域によって相当違いがございまして、たとえば国有林の請負賃金、素材生産の場合には全国で六千二百二十円から一万三百円という開きがございます。民有林の木材伐出業、これが五千六百四十三円から九千五百六十四円というような幅がございます。造林につきましても同様な傾向がございまして、ただ、いま御指摘ございましたように、やはり労働者が集まらないと困るわけでございますから、できるだけ処遇の改善をしていくという努力は今後とも続けていかなければならぬというふうに考えております。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 次は直用労働者、直用の作業員の問題なんですけれども、直用の作業員の待遇に関して能率給が数年前から導入されているはずなんです。この能率給の支給が、労使関係の交渉の過程で実は月給の一〇%程度に頭打ちになっているのではないか、こういうことが考えられるのですが、その点いかがですか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 能率給制は、国有林野事業の現場作業におきまして、林業労働の特性を踏まえ、労働の成果に応じた賃金の公平性の確保という観点から設けているものでございます。対象事業といたしましては、素材の生産あるいは地ごしらえ、下刈り等の造林の作業において実施しておるわけでございますが、この能率給制は制度化してから四年目でございまして、現在定着しつつある過程にあるわけでございますが、それぞれの現場の実態を踏まえて、さらにこの制度の適切な運用に努めていきたいというふうに考えております。  いま御指摘ございましたように、いわゆる能率給の達成度合いでございますが、これは伐木造材、集運材作業で約八%、地ごしらえ、下刈り作業で九%というような実態になっておるわけでございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 この八%、九%という数字は、本来ならばもっと高くなっても事務的には行政上は差し支えない数字だと思うのですけれども、その辺の限界の問題はどういうふうに財政当局あるいは予算上なっておりますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 いま申し上げましたのは全国の平均の数字でございまして、必ずしもこのパーセンテージで抑えるというような考え方は毛頭ございません。つまり、適正な基準作業量が決まりまして、それに対する能率給でございますから、能率が上がればその分だけ率がよくなるということは当然でございまして、予算上も別にこれを抑えているということではございません。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 そうしますと、直用労働生産性についてのデータを見てみますと、数年前に非常に落ち込んで、そして請負にした方が倍近く能率が上がるのだなんという時代があったのですが、それからだんだんここ数年回復してきて、そして直用の生産性は請負の場合に比べてほぼ八、九割のところまで回復をしてきておる。一部非常に低いところもありますけれども、これは回復の徴候というのは大変好ましいと思うのですが、これをさらに一〇〇に近づけ、一〇〇を超していくという場合には、能率給というのが一つの大きなインセンティブになると思うのです。そうした意味で、能率給の支給を一つの重大なてこにしてこの基幹作業に従事する職員の労働意欲をかき立てる必要がある。そのためには、決して能率給を万が一にも頭打ちにするような方向に持っていかれてはならない。  聞くところによれば、全林野の労働組合と林野庁の方との交渉の場においては、能率給というものを余り比重を多くするなという要求があるやに聞き及びますけれども、そういう要求があっても、いまの答弁のとおり今後とも能率給については青天井で、つまり制約をすることなく実施を続けていく、こういうふうに考えてよろしいですか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 お話がございましたように、最近、直用の能率性もまだ十分とは申せませんけれども逐次向上いたしておるわけでございます。能率給制度の実施過程で必ずしも制度の趣旨が十分に生かされてない面が見受けられるわけでございますが、これは、従前、日給制の場合に出来高制は全然やってなかったところにつきましても能率給を導入したという経緯がございまして、そのようなことで今後とも適切な運用に極力努めていきたいというふうに考えております。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 それから、民間の営林業者あるいは山を持っている人たちからよく聞く苦情は、営林署の人たち、特に幹部の人たちは二年くらいでどんどんかわっていってしまうのだ、そうすると、たとえば病気が出て聞きに行っても何も教えてもらえない、知らない。結局民間にいる人間の方がかえって知っていて、山を持っている人たち、困っている人たちがそこへ聞きにくるような状況もある。  これは人事の運用にもよると思うのですけれども、二年、二年でかわっていくのは、公務員の生活の中では私も経験したことでやむを得ないことなんですが、そうした技術的な知識というものはある程度営林署に集積をしていきませんと、営林署自体の存在意義が薄れてしまうという面があると思うのです。この点、林野庁の人事のやり方、非常にいろいろ工夫をされているとは思うのですが、まだもう一歩工夫があり得るのじゃないかと思います。この点いかがでしょう。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 森林の現場につきましては、確かにその現場における経験年数が長いということが必要でございます。また一方、人事の面につきましては余りよどむということも困るわけでございまして、その辺の調整を図りながら進めておるわけでございますが、ただいま御指摘ございましたように、民間の方が技術的な問題で営林署に相談に来てもなかなか答えられないということは非常に遺憾でございまして、私どもといたしましても、国有林における林業技術の研さんをさらに積むべく、最近ではたとえば研究発表会等をやりましても参加者が相当ふえてきておるというようなことでございまして、逐次改善を図ってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 いまお答えの中にありましたように、人事がある程度の期間よどんでしまうということは林野庁としても非常に困ると思うのです。しかし、山は生きているわけですから、二年、三年、五年とたっていくに従って山の中の暗さも違ってくれば相も違ってくるわけなんで、そういう点をよく把握している人が地域にいないということは非常に困ることになる。そういう点で、そこに住んでしょっちゅうあちらこちらの山を見て実態を把握しているような人たち、そういう人たちをたとえば専門的な知識を持ったアドバイザーとして委嘱するというような形で、営林署の機能を補完をしてもらうというような考え方が一部民間にあるのですけれども、こういう考え方については、これを採用する可能性等、行革が進められる現状で非常にむずかしいとは思いますが、林野庁としてどういうように考えられるか、お答えをいただきたい。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 いま申し上げましたように、実は、国有林と民有林の関係でございますが、民有林の行政指導は御承知のとおり県が中心になってやっておるわけでございますが、技術的な問題につきましては常に交流をするということでございまして、最近特に地域林業が叫ばれておる今日でございますので、国有林あるいは民有林の差別なく、その地域における林業問題ということをお互いに常に切磋琢磨するというような雰囲気をいまつくっておるわけでございます。いま民間の人に委嘱してはどうかというような御提言でございますが、今後のやり方として、この地域林業の振興という場を通じて工夫をこらしていきたいと考えております。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 現在の林業の問題の中でよく言われることは、間伐をどうしてもやらなければいけない時期に来ておるのになかなか進まない。そこで、今年度から総合施策が始まったわけなんですけれども、これが間伐をどんどん促進していかなければいけない時期にスタートして、そしてこれが行革の対象になりかねない。しかも、仄聞するところによりますと、補助金は全部そのまま足どめして、言うなれば一律カットというようなことを考えるという意見がなかなか有力なようです。しかし一律カットというのは政治責任を回避するには非常にいいやり方なんですけれども、本来これは選択的にどこを節約するか、選択的にどこを生かすあるいはふやすかということが本当に正しい行革のあり方ではないかと思うのです。  林業はそもそも応援団が少ない分野なので、そういう点で非常に声が弱い、大変心配されるわけですが、間伐のみならず、林業がいま荒廃に転じつつあって非常に憂慮されるのですけれども、まず大臣、行革との関係で声の小さな林業が単に一律でぱっと切られてしまう、足切りされるということのないように、林業関係の予算については相当選択して、場合によってはほかの分野のものよりも長期的な見方で行革についても考えていただきたいと思うのです。その姿勢としていかがでありますか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 姿勢としては仰せのとおり私もそう思います。特に林業関係は、日ごろ申し上げてまいりましたように非常にじみであり、その成果が出てまいりますまでに長年月を要するということでありますために、ややともすると後回しになるおそれあり、こういうことで、しかも林業そのものは、政治の上では、また人間が生きていく上には最も、ある意味においては食糧以上に大事な部門である。したがって、その林業に対しましては特段の力を入れてまいったつもりでありますし、またこれからも努力しなければいかぬ。  しかし、私もこの一年間やってみまして、林業というものは、予算をちょっと増加しようと思っても仰せのとおり非常にむずかしいという体験をいたしました。そして小学校の指導要領、中学校の指導要領からさえも無視された形になってしまって、農業と水産業は一生懸命系統的に教えなさいよと指摘してあるにもかかわらず、最も大事な林業は教えなさいということが一言も書いていないという、これは文部省にもやかましく言ってやっておるということでございます。  と同時にもう一つは、林業というのは郵便と同じような感じが私はするのですね。郵政省でもちょっと仕事をしたことがありますけれども、機械化がなかなかできない、人手が要る、その点を忘れますと林業が荒廃してくるということがあるわけでありますが、そういう点も特に行革等に当たってねらわれやすい。おとなしいですからね。私はその点はきちんと筋を立てていかなければならぬと思って対処していきたいと思っております。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 いま大臣御指摘の林業は機械化がむずかしいという点、全くそうだと思うのです。林業の機械化に関連して、林業をもっと近代化して、たとえ老齢化していく林業労働者でも仕事ができるようにしていく、これはいまの社会の趨勢からして不可避なことだと思うのです。  その場合に、どうしてもやらなければいけないことは林道の普及だろうと思うのです。林道がもっともっと普及してくれば、現場へ行くこともたやすくなるわけですし、機械を入れることも、搬出することもたやすくなる。林道の普及という点がどうもまだまだ足りない。ほかの公共事業並みのことを考えていたのではとてもだめなんで、林道の普及密度というものが飛躍的に増大していかないと林業の荒廃は避けられないという気がしております。その点、林道の普及がまだまだ足りないと思いますが、ことしの林道予算の消化状況、いまどのような状況で消化されておりますか。万全にいっているかどうか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 おっしゃるとおり、民有林道の場合もそうでございますが、予算に対しまして要望が非常に多過ぎて、全部が採択できないという状況にございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 そこで、行革をしなければいけない大変苦しいときに、困難なこととは思うのですけれども、せっかく林業について根本的に洞察されて理解の深い大臣がおられるのですから、来年度の林道予算についてはその点を考慮されて、林業関係予算では最優先の配慮をしていただくべきだと要望したいのですが、この点、まず林野庁の方からお答えいただきたい。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 大変厳しい財政状況下にございますし、いま御指摘がございましたように、今後の林業振興のための基盤整備の一つとして非常に大事な林道でございますので、従来からできるだけ効率的に予算を使っていこうということで、間伐林道の創設でございますとか作業道をふやしていくとか、いろいろな工夫をこらしておるわけでございます。  五十七年度の予算につきましても、厳しい財政状況下にはございますけれども、私どもといたしましては精いっぱいの努力をしていきたいと考えております。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 林道の普及ということがないと余り実効が上がらないかと思うのですけれども、いまはどんどん間伐を促進していくことをやっておりますが、それとやや違った考え方で非皆伐施業方式というのですか、大きなものから択伐していく、そうすれば単価も高い。間伐した材は口径が小さいですから売れない。あちらこちらで林業構造改善事業で補助を出して、そして間伐材利用のための工場をつくったりしていますが、私の地元にある豊根村の工場なども、実は年間五百万くらいの赤字が出ておるような状態で、間伐材の利用ということが非常にむずかしくなっておると思うのです。  そうした意味では、もし択伐方式で大きなものからやっていくことができますとある程度の解決——全面的な解決にはなりませんか、非常に効果的な方策ではないかという気がするのです。もちろん林道がどんどん普及していくという前提で、非皆伐施業方式について林野庁はいまどういうふうに評価をしておられますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 現在民有林、国有林合わせまして二千五百万ヘクタールの森林があるわけでございますが、そのうち四割、一千万ヘクタールが人工林化しておるわけでございます。したがいまして、残りました天然林につきましては、いまお話がございましたような、さらに皆伐するところもございますけれども、大部分が天然林として残る。そうしますと、従来の択伐施業あるいは小面積皆伐施業、つまり林地を露出しないというような非皆伐施業を当然やっていくわけでございます。ただ、すでに人工林化した地帯につきましても、できるだけ非皆伐施業をとっていくということが今後の国土保全上あるいは自然環境の整備上望ましい個所もございますし、現に民有林につきましてすでにそのような技術的な背景のもとに非皆伐施業をやっておるところもございます。  そこで、国有林といたしましてもそういう施業を今後取り入れていきたいということでございますが、これは林道密度が高まってまいりませんとそういう施業はなかなか困難である、やはりコストを引き下げる意味におきましても林道密度をもっと高めるという努力が必要であるというふうに考えておりまして、私どもは全面的に肯定をしておるわけでございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 いずれにせよ、林業の荒廃を防ぐことが日本の将来のために絶対に必要なことなんですけれども、現在進行を始めた間伐促進総合対策の進捗状況は、まだ年度が始まったばかりですから正確なことは掌握できないかもしれませんが、いまどのような進捗状況でありますか、ちょっと説明をしていただけますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 これは全国で千市町村といいますか千地域を指定することになっておりまして、実は県の要望といいますか計画等を聞きまして、林野庁としてこれを指定すべくいま作業を進めておるという段階でございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 間伐を促進していく段階で、杉やヒノキのようにやわらかい木の地域は、これはやわらかい木は実はだめなんですけれども、私は炭について関心を持っているわけなんです。  炭やまきの利用というものが効果的にできるようになりますと、これは間伐をして出てきた材の有効な利用にもつながるわけですが、どうも炭が現在まだ非常に市況が悪くて、炭焼きをする人たちがやろうという意欲を持たないような状況にあると思うのですけれども、これはある意味では非常にもったいないことなんです。われわれが幼児のころにはあちらこちらで炭焼きが行われて、それでわれわれも大変大切なエネルギーとして暖房あるいはいろいろなことに使っておったのですけれども、これがいまはすっかり忘れられて、最も盛んに炭が使われていたころの恐らく五十分の一ぐらい、あるいは四十分の一ぐらいにしかなっていないのじゃないかと思うのです。この炭の振興と申しますか、特にかたい木、ナラとかカシとかシイとか、そういう木が出る地域ではこれは非常に考え得ることだと思うのですが、この点については林野庁はいまどういう研究あるいは措置を考えておられるか、現状等についてあわせて説明していただきたい。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 御指摘の木炭につきましては、昭和三十年度には二百十万トン程度生産しておったわけでございますが、いまは三万六千トン、まことに少ない数字になっておるわけでございます。しかし、最近木質系エネルギーの見直しといいますか、そういうことで、木炭の改良がまといいますか携帯用のかまなどが開発されまして、たとえば一部のマツクイムシの被害木を木炭に生産するとか、いろいろ工夫がこらされておるわけでございます。  将来としましては、木質系エネルギーの一つといたしまして、昔とは違った意味で木炭の生産ということを今後当然考えなければいかぬというふうに考えておりまして、いわゆるかた木の木炭の生産は当然でございますが、針葉樹の木炭の生産ということも当然考えていく必要があるということで、現在国立試験場におきまして、木炭だけではございませんけれども、燃焼装置の改良でございますとか、いろいろ研究を進めておる段階でございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 この木炭のほかに実はまきを、長いまきではなくて細かく切ったまきで、そしてそれをかまにくべるあるいは炉にくべて石炭のかわりにするあるいは重油のかわりにする、そういうことは一部、たとえばバッテリーメーカーが鉛を溶かすのに使う炉などではそういう方式をやっているようですけれども、乾燥した木をそのままエネルギーに転化していくというような方法も十分考えられると思うのです。そうなればこれは松や杉でも可能になるわけで、その点についてはいまどのように掌握をされておりますか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 木炭以外にまきも非常に使われなくなったわけでございますが、使われなくなった中では、オガライトといいますか、おがくずをある程度加圧、加熱処理をいたしましてまきのかわりに使うということがずいぶんやられたわけでございます。最近お話しのように木材を粉末にいたしまして、これをある程度小さなものに成形をして、そしてこれを燃料に使うという技術も開発されておりますし、また粉末のまま噴射をして燃焼に使うというような工夫もこらされておりまして、将来そういう方向で木質エネルギーが開発されていくであろうということを私ども非常に期待をしておるわけでございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 この林業の荒廃を何とかして防がなければいけないということは、ある意味においてはそのまま過疎対策になるわけなんですが、かねがね議論がされております発電税、つまり現在電力を出している、水がある地域は一回限り補償をもらったり、あるいはある程度のお金を電力会社から県が受け取ったりするわけですけれども、電気を利用する人たちが払う税金そのものが実は川下へ行ってそこで財源になっている、これは私は非常に不合理なことだと思うのです。そこで、電気の場合は発電税というように、水力電気を発電する場所、それから火力の場合には恐らく別のことがあるのでしょうが、過疎地が大体この発電のもとでありますから、そこで税金を取る。そして、農業用水等についても、水を出すところで、ダムをつくるところで税金を取る、利用税を取るというような工夫がないと、今後はもうダムについても、多目的ダムにしろ何にしろ反対ばかり起きてくるだろう。  それから、同時にまた過疎対策というものの財源が、こういう時期ですから、ふやすのに非常に困難である場合、これはどうしても政策的に考えなければいけないことだろうと思うのです。もちろん農林省だけでこれはできるものではありませんし、政府の中のコンセンサスが必要なんですが、こういう方向に財源を多元化しながら過疎対策をやり林業対策をして、そして将来に憂えなからしめるということが絶対に必要なことだと思うのです。大臣、ぜひこの点をがんばっていただきたいのですが、御意見を伺いたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 御指摘の林業関係に対する御構想、林野庁においてもなし得る限りの研究開発、努力をしておるわけでありますが、発電関係との関連における山村振興、林業との結びつき等についての発想等、私ども勉強させていただいて、活用できるものはこれを活用していくように努力していきたいと思います。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 最後に、行革で今後営林署の統廃合が計画されていて、そしてこれが話題にさらになってくると思うのですけれども、五十三年度に九署の統廃合をされたと思います。これは数の上だけで、行管的な感覚でいきますと大変りっぱな数字だということになるのですが、実態はそれによって大した節約はなされていないと私は思うのです。林野庁から見て、こういうふうに九署統廃合した結果行政改革の役に立ったのだというふうには——これをとういうふうに解釈をしておられるのですか。

須藤徹男林野庁長官

○須藤政府委員 この営林署の統廃合につきましては、五十三年の国有林野事業改善特別措置法に基づきます改善計画によって、今後十年間に一割の削減をするということに相なっておるわけでございますが、そこでいまお話がございましたように、五十三年に九営林署の統廃合を行ったわけでございます。その中で、やはり地元関係等もございますし、あるいは管理上の問題もございまして、営林署ではございませんけれども、分室あるいは人員を著しく減少しました分署的なものを置いておるわけでございますが、営林署というのは明治以来ずっとほとんど異動がなくて来ておるわけでございまして、やはり私どもは、これだけ交通手段も近代化し、あるいは通信手段も近代化しておるわけでございますから、できるだけ合理的な組織、機構に改めるべきであるというふうに考えておるわけでございます。ただ一方、森林は動かないわけでございますから、森林を管理、経営する部門というのは当然必要でございますから、その辺の調整を図りながら進めていく必要があるということでございまして、そういうことで今後組織全体の問題としての評価をしなければ、九営林署を統廃合したからどれだけの効果が上がったかということにはなかなかならないのではないかというふうに考えておるわけでございます。

近藤豊民社党・国民連合

○近藤(豊)委員 現場で働く人たちが、たとえば請負の人たちより能率が悪いとかいうことで先ほども指摘しましたけれども、そういう点は十分改善をしながら、しかもなおかつ現場で働く人たちのモラルの点は考慮を払っていただかなければ困る。そういうことで、単に数合わせの営林署の統廃合ということをすることなく、林業の一つの中核部隊としての営林署の職員のモラルを考えながら今後の行政改革には対処していただきたい。特に営林署あるいは営林局の廃止というようなことを考える場合には、やはり地方の農政局の問題が当然出てくるわけなんで、現場の職員は、農政局をそのままにしてなぜおれたちが先にやられるんだという気持ちも持ちます。そうした意味で、バランスのとれた形の行政改革をするならしていかなければいけない。特にそういう場合に、林業が非常に危機に立っているわけですから、現場で働く人のモラルということは第一に考えていただかなければいけない、この点を強く要望しておきます。大臣、よろしくこの点御配慮いただきたいと思います。  終わります。

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 寺前巖君。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 今次国会の農林水産委員会では最後の質問の時間になりましたので、いろいろお聞きをしたいことはたくさんございますが、私自身もちょっとかぜを引きましてお聞き苦しいかと思いますが、お許しを願いたいと思います。  私、まず最初にイネミズゾウムシの対策についてお聞きをしたいと思うのです。  イネミズゾウムシが昭和五十一年に愛知県に初めて侵入して以来、年々激増しているようですが、その発生状況というのはどういうことになっているのか、年次別に面積なり県名なりを明らかにしていただきたいと思います。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 イネミズゾウムシの発生状況でございますが、五十一年に愛知県下で発生を見たわけでございますが、年次別に申し上げますと、五十一年は愛知県一県だけでございまして、発生面積が七百三十ヘクタールでございます。五十二年、これも愛知県一県だけでございますが、四千五百九十八ヘクタール、五十三年は四県でございます。愛知のほか三重、岐阜、静岡ということでございまして、三万八千八ヘクタール、五十四年になりまして滋賀県が入りまして五県でございます。面積は八万二千六百二十七ヘクタール、それから昨年、五十五年でございますが、十県になりまして十一万五千九十二ヘクタールということに相なっております。  本年度の発生面積につきましては、現在本虫が発生いたしておる時期でもございますので、六月末現在をもって取りまとめるという予定にいたしておりますので、本年度の発生面積はこれからでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 五月二十九日農水省がお出しになられました病害虫発生予報第二号によると、ことしも同じ十府県で発生を確認しているようです。いまもお話がございましたが、面積についても昨年よりもまたふえてきそうだというようなことに伺うことができる。  この間、私、京都の府下へ行きまして少し聞いてみましたら、山向こうの大阪府高槻の田能というところから去年はずいぶん発生したのですが、ことしはうちの方にやってきているということで大騒ぎをやっていました。府の技術の方にお聞きをすると、三重県境のところはもうすでに去年ずっと入ってきている、それにとどまらず、ことしは京都市内にまでずっと広がってきた、ずいぶん広範囲に京都の場合にも及んでいるようです、越冬をして、成虫が田植えのときに今度はずっと葉っぱの上につき出してきている、これがしばらくしてくると、今度は根っこのところに幼虫ができていって大きな被害になるのじゃないだろうか、私どももその対応策に走り回っていますと言って、普及所だよりをそのことを中心にしてずっとまいていました。戸別に訪問をしておられました。  そこで、私も何人かのこの分野の研究をしている人々に意見を聞いてみました。福井県なり寒い地域においてもこのような越冬が行われた姿を見ると、日本の米どころという新潟なり東北地方に、いまではまだ発生はしていないようだけれども、そういうところにまで延びていくのではないだろうかということをおっしゃっていました。  そこで、全国的にこの調子で波及をしていくということになるとどのくらい影響が広がっていくのだろうか、あるいは被害の額がどんなふうに見積もられていき、日本の米の分野におけるところの被害にどういうことになっていくのだろうか、かなり大きな位置をイネミズゾウムシというものがもたらしてくるのではないだろうか。松の場合の異常な発生がいまだにどうにもならない状態にまで広がってしまっている、そういう役割りをイネミズゾウムシというのはしていくのではないだろうか。  農業技術研究所の方のお話によると、五十四年からことしまでの三年間、侵入病害虫防除に関する研究によって、今年じゅうに、日本全体の分布予測、被害発生予測、虫の増加限界の予測、そういうものについて研究をやってこられて、やっとこの三年間でそこまで研究するのが精いっぱいだった、まだ、幼虫と成虫のどっちがより被害を大きく与えるのだろうかとか、天敵というものがあるのだろうかないのだろうか、本当に有効な農薬というものは存在、あるいはつくることができるのだろうか、ずいぶん未解明のままだけれども、この三年間一生懸命やってきましたということをおっしゃっていました。通常、ある害虫の生態や有効な防除策などを研究するのには十年は要するものなんだと、これらの研究者の方々は言っておられました。最低でも五、六年はめんどうを見てもらわないと、そう簡単には先生おっしゃるようにはいきませんよ、だけれども伸び率の方が激しいですからね、私どもも一生懸命ですわ、こういうお話でした。  そこで問題なことは、この特別な研究というのが実は五十六年度で終わるという計画になっているということなんです。いまも申し上げましたようにほとんど未解明のままで今日まで来て、やっと予測の状況のところに手をつけ出したところなんだ、そういうことを聞かしていただくにつけても、私はこの研究をことしで打ち切るということは、ちょっとこの問題に対する認識に甘さがあるのじゃないだろうか、その点はどういうふうにお考えになっているのか、御説明をいただきたいと思います。

川嶋良一農林水産技術会議事務局長

○川嶋政府委員 イネミズゾウムシにつきましては、五十一年に発見をされましてから、現地と直ちに連絡をとりまして現地調査を行い、またその後引き続き研究を重ねてまいりまして、今回ではおおむねこの害虫の生理、生態あるいは農薬によります効果的な防除法などを明らかにし、すでに実施をしているわけでございますが、ただいま先生御指摘のように、何分にも五十一年に初めて発見されたものでございますので、なお生理、生態、あるいはこの被害が実際どの程度に収量等に影響するものであるのか、あるいは効果的な予測に基づきます防除法、こういったような点につきましては未解明な点があるわけでございますので、五十六年度までにつきましては、いま研究を鋭意進めているわけでございます。  今後のことでございますが、ことしの研究等も十分整理をいたしまして、今後この害虫が蔓延をすることがなお予想されるわけでございますので、十分な対策をするような研究を進めてまいりたい、かように考えておるわけでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 私、重ねてこの研究の重要性について指摘したいと思うのですが、イネミズゾウムシが五十一年から五十五年のこの五年間で百六十倍と、異常に被害面積が拡大しているわけですね。今後同じ倍率でふえていくというようなことは言いませんけれども、私は、この寒い地域においても越冬して広がりを見せたという事実は、日本の米どころに対して重大な侵略をしていくということは考えなければいけない問題だというふうに思うのです。だからこそ、いまのうちに集中的な研究をやっておくということはどれだけ重要か。  私ちょっと聞いてみたのです。県に研究をされるのは非常に応援しておられるようですが、現在国の総合助成を受けているのは愛知と岐阜の二県だというのです、もともと発生したのが愛知から行って岐阜に広がったのだから。それも岐阜はことし限りで、愛知は来年までしか助成が予定されていないというのです。発生したところ自身が一番の研究の重要なところだ、そこが見通しを持たないままに、岐阜の場合はことし限りだ、愛知は来年までで助成はもう終わる予定だということも、これはもっと積極的に県に助成をしなければいかぬ。  現在の農薬は一体どういう値打ちがありますか、点数をつけたらどうですかと県のお方に聞いてみたら、百点満点で言うならば、いまのところの農薬というのは六十点程度の点数しか与えられないのじゃないだろうか、天敵を探すということももっと研究しなければいけない、そういう段階にこの国の助成が県に対するのもこれで終わりだということは、私はどうかと思うのです。まだ農水省の中ではどういうことになっているのか、私知りませんけれども、今次国会の最後の機会だから、私は大臣にあえて、これはいまのうちに手を打っておいていただきたい、そういう意味から言うならば、県に対する助成も国の研究のあり方も、もう一度抜本的に取り組んでいくのだということで構え直していただきたいということを要望したいと思うのですが、いかがなものでしょうか。

川嶋良一農林水産技術会議事務局長

○川嶋政府委員 この研究の計画につきましては、五十六年度あるいは五十七年度に終わるということになっておりますものは、その時点での計画が一応終わるということでございまして、五十七年度以降やらないということではございませんので、いままでいろいろと御指摘になった点等も十分考えまして、私ども五十七年度についてはこれから十分検討して、研究に遺漏のないようにしてまいりたいと思います。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 私は重ねて、研究の分野だけじゃなくして、今度は現に発生をしている面積に対する対応においても考え直してほしいと思うのです。五十二年以来病害虫防除対策事業というのがあって、一定の防除費用の二分の一、新規発生地については定額を補助するということで対応してこられました。ところが、発生面積はどんどんふえていっているのに対して、果たしてこの補助でいいのだろうか。  ちょっとお聞かせいただいたら、五十二年は六百五十万円だった、五十三年は一億九千二百万円だった、五十四年は三億三千九百万円、五十五年は四億二千万円、五十六年は減って三億八千九百万円。しかもかなり広範に発生し、いわば通常の害虫と同じようなものになったということで、愛知などでは、補助の打ち切りという事態にもなるのではないだろうかということを県の人は心配をしているわけです。新規発生地がどんどん広がっていること、有効な対策がまだ確立していないということを考えるならば、もともと発生してきた愛知なりあるいは岐阜なり、そういうところについて、もう通常の範囲に広がってしまいましたからでは、県単位に見れば全面的になっているか知らないけれども、全国的な観点から見るならば、それは発生源であって、何としてもそこは食いとめておかなければならない重大なところなんだという構えで見てもらわないと、やはり甘いのではないだろうか。  私は、こういう防除に対する助成措置の面においても考え直してもらう必要があると思うのですが、局長、いかがなものでしょう。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 防除の経費でございますが、これはただいま先生が挙げられたとおりでございます。  五十六年度におきましては、五十五年度より若干の低減を見ております。三億八千万円でございます。減りました理由は、ただいま先生からもお話がございましたような防除費につきまして、既発生地域の防除費なりあるいは防除体制、こういう面について補助率を若干下げたということがございますのと、もう一つは、水田再編の問題等もございまして防除対象の水田面積が減ったというようなことの結果から、五十五年度に比べて五十六年度の方は防除総額は減っておる、こういう状況でございます。今後また五十七年度予算等の編成の時期も迎えるわけでございますが、先生からの御指摘等も念頭に置いて予算の面については検討をしてみたい、かように思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 ぜひ大臣のこのイネミズゾウムシに対する対応策についての御見解を、この分野の最後にひとつお聞かせをいただきたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 イネミズゾウムシは侵入害虫でありますから、できるだけ小範囲のうちに撲滅していくことができればこれにこしたことはないわけでありまして、その方向をとって全力を挙げて今日までやってきておるわけであります。しかし、適切な防除、駆除方法も発見されておらないということで年々地域が拡大してきているというのはまことに残念でありますが、全力を挙げて対処をしてまいりたい、こう思います。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 ぜひとも県の研究が引き続き前進させられるように、あるいは普遍化したからといってその県をめんどう見ないということにならないように、それは発生源が残っている限り全国に影響を与えていくのだという観点でめんどうを見ていただきたい。重ねて要望をしておきたいと思うのです。  次に、栽培漁業の問題についてお聞きをしたいと思います。  二百海里時代になって、沿岸漁業の占める役割りというのは非常に高くなってきておる。そういうことから考えると、各県なりで、あるいは国においても栽培漁業センターなどを設けて活動されるというのは非常に重要な役割りの一つだと思うのですが、国の状況あるいは各県の状況がどのように進んできているものなのか、御説明をいただきたいと思います。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 国営の栽培センターにつきましては、現在九カ所完成をいたしております。建設中が二カ所で計画中が二カ所、合わせて十三カ所を予定をいたしておるわけでございます。県営につきましては、完成をいたしておりますのが二十七カ所、建設中が十カ所で、合わせまして三十七カ所を予定をいたしておるところでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 各県の沿岸漁業に対する取り組みというのは非常に積極的に展開されるようになってきました。サケの放流などもやったりして、それがまた戻ってくるという事態なども起こってきている。二百海里時代になって、県の活動というのはいろいろな分野で変わってきたと思うのですね。私は、そういうことに国自身が積極的に乗り出されていくということについても、ぜひ大いに発揮していただきたいと思うわけですが、そういう一つの問題として、いま京都の宮津というところに国立の栽培漁業センターが計画をされているという問題について御意見を聞かしていただきたいというふうに思うわけです。  いま宮津に計画をされている国立の栽培漁業センターというのは、現実に京都府の海洋センターという研究機関があります。そしてそのお隣に京都府の栽培漁業センターというのがつくられています。そしてそのお隣に国の栽培漁業センターをつくろうと、ことしになって始まったところです。この計画というのは、府県は府県なりの範囲内における対応策を組むと同時に、日本海におけるところの、全体を影響するところのものをここにおいて栽培していこうという意味で、その場所といったらきわめていい場所に計画がされているから、積極的に実現し成功することを私は期待しているわけなんです。  ところが、実はこのセンターの建設予定地というのはいわく因縁が昔からあったところなんです。どういういわく因縁があったかといいますと、その場所に関西電力が発電所計画をもともと持っていたのです、埋め立てをやって。発電所という言い方をやめてエネルギー研究所と、こう言っていますが、要するに発電所なんです。ここに発電所ができたらかなわないという問題が昔あったのです。  私、手元に「新宮津火力発電所公害調査報告書」という一九六七年十月十六日に出ている本がありますが、この中身を読むと、要するに、五千トン級のタンカーが週二回入港するような計画になっておって、油漏れの心配があるし、もし事故でもあったら完全に海が油に汚染されるというようなことが書いてあったり、あるいはこの湾は魚介類の産卵場であって、稚魚類は行動範囲が狭い、それでもしもここに温排水を流されるということになったら非常に影響を受ける、こういうようなことが書いてあるわけです。  要するに、そういう関西電力の所有地に海洋センターがあるし、このところに府の栽培センターがつくられている。そしていまそのお隣に国のものをつくろうと、ことしの一月にくわ入れを始めた、埋め立てを始めた。ですから、そういう意味ではもともとのいわく因縁が消えているという前提においてこれらの計画がされておるし、それだったら非常にいいところだと私は思う。しかし、ここの問題がもしも再燃して出てくるとなったら、条件は今度は悪い条件になってしまう。明らかに地元の人たちが指摘しているように、そこへタンカーが入ってくる、温排水が流される、そんなところに国のものができたら、その国のあれはせっかくの値打ちが値打ちのないものになってしまう。  ですからそういう意味においては、私は、建設するに当たって適地を適地としてあくまでも確保するという姿勢がなかったらいけない問題だろうと思う。私は、ぜひともそういう適地として守ってもらうということが大事だと思うのですが、水産庁はここに建設するに当たってどういう態度で臨んでおられるのか、お聞かせをいただきたいと思う。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 栽培漁業センターの若狭湾事業場の宮津の施設につきましては、お話しのように五十五年度の予算で着工が認められまして、そのための用地が現在京都府において手当てをなされつつあるわけでございますが、用地の確保の目途がつき次第、国は施設の建設に取りかかるつもりでございます。お話しの府営センターにつきましては、五十四年から五十六年度に事業費四億二千六百万円で施設が建設されつつあるわけでございます。  お話しの関西電力の電源施設でございますが、これは四十一年四月に定められました電源開発基本計画で、四十五万キロワット二基の発電用施設建設があったということは承知をいたしております。その後、この施設に関連します海面の漁業補償をめぐっていろいろと紛糾をいたしまして、計画中の一部には京都府の海洋センター、あるいはまた府営栽培センターが設置されまして、さらに国営栽培漁業センターの誘致要請があったというふうな経緯から、当初の発電用施設の建設構想はまだ凍結の状態にあるというふうに理解をいたしております。その後、最近におきます新たな構想については私どもは聞いてはいないところでございます。  お話しのように、電源施設の立地ということになりますと、いろいろと燃油の漏れでございますとか、あるいはまた温排水の問題等が出てくるわけでございますが、私どもといたしましては、今後栽培センターの適正な機能が発揮されるように対処をしてまいりたいと思っております。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 どうなんですか、栽培センターですから、適正な条件が崩されるようなことになったら適地でないということになるでしょう。国としてやっていく場合に適地を確保するということが一番大事なんだ、県としてやっていく場合でも。その適地という場合に私が一番心配するのは、温排水とか、あるいはセンターの前に海洋面がなくなるとか、あるいはタンカーが入ってくるというような条件がもしも出てくるとするならば、私は適地ではないと思うのですが、一体そこはどういうふうにお考えになっているのですか。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 電源立地の問題はわが国のエネルギーの問題から見て重要な問題でございますが、仮にそれをいろいろ実施に移すに当たりましては、当然漁業の振興と調和のとれた形で推進されなければならないというふうに思っております。したがいまして、仮に電源立地の構想があるとしますならば、それは基本的には、一つは地元漁業者の十分な理解と納得を得て行われる必要がありまするし、同時に、電源立地に伴います埋め立てが栽培漁業関係施設の立地条件に与える影響でありますとか、あるいは栽培漁業関係施設の種苗生産に与える影響について十分な調査検討が行われる必要があり、同時にこれに対する対策が講ぜられなければならないと思います。  したがいまして、電源立地の問題が仮に構想されるとしますならば、私どもとしましては、以上のような観点に立って対処をしてまいりたいと思っておるわけでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 それは、電源立地は電源立地の話ですよね。ぼくはこれは別問題だと思うのです。私が一番気になるのは、くわ入れをやって、一万三千平米ですか、埋め立てを始めているのですよ。そしてことしの予算で建設を打ち出している。そのときに、これはいい立地条件なのかどうなのかということを栽培センターの側の問題として独自に考える問題であって、電源問題は本来的に全然別の話ですね。  そこで、栽培センターというものをつくる場合には、やはりタンカーが入ってくるとか温排水がそこへ流れ込むとか、あるいは一定の海面でいろいろな事業ができるというような条件が奪われるということになったら、適地というわけにはいかぬからやめなければならぬということになるだろう。だけれども、そうでなければぼくはあそこはいいところだと思うので、やはりその条件は確保するということをちゃんと考えておかなかったら、国の施設として後々責任をかぶってくることになるのじゃないか、私はそう言っているだけなんです。電源問題云々はまた別の次元の話ですよ。  問題は、やはり国の栽培センターとして打ち出す場合の条件は、これだけの条件がなければ立地条件として適地だというわけにいかぬ問題として、私ははっきりさせておくべきだというふうに思うのですが、いかがです。単刀直入の話を私は聞いておるのです。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 国が栽培センターを設置するということになれば当然国の投資がそこに行われるわけでございますから、その投資の機能が発揮されないようなことになっては困るわけでございますから、その機能が十分に発揮されるように措置することは当然のことであると思っています。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 そこで、その機能を発揮する上において、こういう問題は、たとえば温排水が流れ込むというような事態とか、あるいはタンカーがそこに来るという事態とか、その海面において一定の面積が確保できないということは適地にはならないのじゃないかと、詰めた話を私は聞いているのです。それだけのことなんです。それは栽培センターとしての当然のことだろう。違いますか、私の意見は間違っていますか。

今村宣夫水産庁長官

○今村政府委員 たとえば、一例を挙げられましたように、栽培センターの前面の海岸がなくなる、こういうことになりますれば、それは栽培センターの機能が十全に発揮されないことでございますから、そういうことになっては困るわけでございます。同時にまた、温排水が流れ込んできて栽培センターの栽培施設がそこで機能しないようになっても困るわけでございます。しかし同時に、電源開発が立地すれば必ずそうなるというか、電源開発そのものが立地することによって即機能が失われるということであるかどうかは、また問題が別とは申しませんけれども、調整問題として出てくるのではないかというふうに考えておるわけでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 何か長官らしくない発言の仕方なんでよけい気になるわけなんです。要は、そんなことは構うことない、国の栽培センターというものは、栽培センターの角度からだけ見ていい条件のところに積極的につくっていくのだという構えでやってもらわなかったら禍根を将来に残すことになる、その点をきちんとしておいていただきたいということを申し上げておきたいと思うのです。  なお、時間の都合もございますので先へ進みます。  敦賀のすぐお隣に敦賀原発があります。御存じのように、原子力発電所の事故問題というのがことしになって大きな問題になりました。外部環境への影響は直接的には少なかったようですけれども、今度の事故の特徴というのは、被害の大きさにあったのではなくしてその内容に大きな問題があった。すなわち施設上の問題とか管理体制、運営の問題、関係者の責任の問題、チェック機構の問題、そういうところにあったので、このままの状態に置いておいたら将来大変なことになるではないかというところで非常に大きな問題になったわけです。  ところが、原子力発電所そのものの問題はそういうふうに追及されていくわけですが、あそこの地域に住んでいる漁業者の問題はそれでは済まないわけです。これが食えるとか食えぬとかいう問題じゃなくして、敦賀のあの地域におけるイメージダウンというのは、魚介類の問題、海草の問題、あるいはあそこでの加工業者の生活の問題、あるいは民宿の問題、いろいろな分野にわたって、大きくイメージダウンを与えたところから生まれるところの被害をこうむっているわけです。  そこで私は大臣にお尋ねをしたいと思うのです。農林水産分野の所管をしておられる大臣として、この敦賀原発の問題についてどのようにお考えになっておるのか、あるいは関係する漁業者に対するところのこういう損害に対してどういう方向を打ち出そうとしておられるのか、お話を聞かしていただきたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○亀岡国務大臣 あの敦賀原子力発電所の事故、まことに遺憾な事故であったわけでありまして、直接魚あるいは魚介類等に影響を与えたというデータは出ておらなかったわけではありますけれども、やはり漁業者そのものが出荷を見合わせたり、あるいは出荷不能になったり、それによってイメージダウンして価格が下がったりいたしたわけでありまして、漁業者はそれだけ被害を受けておるわけでありますから、こんなことが二度と起こらぬようにすることが一番大事でありますと同時に、受けた被害に対しては、やはりこれを埋め合わせていかなければならない、補償をしていかなければならない、こう思うわけでございます。  現在、福井県ともよく連絡をとりまして、漁連が中心になりまして、それらの被害額の調査の取りまとめを急いでおるところであります。したがいまして、わが省といたしましても、今後関係漁業者と日本原子力発電との話し合いによって速やかに補償問題の解決が図られるようにしてまいらなければならぬということで、福井県とも連絡をしながら話し合いを進めておるということでございます。さらに、これらの魚等を原料にして加工業を営んでおる方々も実質的な損害を受けておるというふうにも思われますので、これらにつきましても、関係当事者間で円満に話し合いがついて補償を受けられるようにしていこうということで対処をいたしているところでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 お約束の時間が来ましたので、最後に一つたけ。通産省、お見えでしょうか。——漁業関係者は協定に基づいて補償するということになって、いろいろいまもおっしゃったような話がありました。そして、それは短期間に一つずつ解決していくというふうにやらなければいけないと思いますが、同時に、海との関係で多方面にわたって生活している人があるわけです。市役所へ行きましたら、三十何団体から要望書が市長さんの手元に出ておりました。県には六十何団体から出ているとかいう話でした。  そこで通産省としては、これらの関連する人々に対してどういうふうな対応をして臨んでいこうとしておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

戸倉修資源エネルギー庁公益事業部原子力発電課長

○戸倉説明員 お答え申し上げます。  ただいま農林水産大臣からもお話がございましたように、漁業者に関しましては、ただいま福井県漁連と日本原電との間でこれから話し合いをするということで対応しているわけでございます。御承知のように、日本原電と福井県漁連との間には、発電所の設置及び保守、運営に関しまして損害を与えた場合は誠意をもって補償するという覚書がございます。この覚書に基づきまして話し合いが円滑に行われるように、私ども福井県、敦賀市等と連絡をとりながら指導してまいりたいと思っておるわけでございます。  なお、漁業者以外に、先生御指摘のように観光関係とか水産加工関係とか、いろいろな方々が影響を受けておられます。この被害補償問題につきましては、覚書等はございませんけれども、因果関係の認定とか被害額の算定とか、いろいろな問題がございますが、現に被害等の事実がある場合には、私ども福井県、敦賀市等と連絡をとりながら、日本原子力発電が誠意をもって補償するよう交渉に臨むように指導をしてまいりたい、かように考えているわけでございます。  なお当面、中小企業関係者につきましては、福井県の方におきまして中小企業体質強化資金制度を活用いたしまして、経営に支障を来している中小企業者につきましては融資の制度を行うように、現在中小企業庁と連絡をしながら対応を進めているところでございます。

寺前巖日本共産党

○寺前委員 一言だけ言うておきますと、原子力発電所へ私、一昨日ですか行きまして、そのときに本社から幹部の方がお見えになっておりましたが、漁業団体との間には被害を与えたときの協定があるけれども、その他にはありませんという話。ところが、後から電話をかけてきて、実はありましたという問題が言われたくらいなんです。市へ行きましたら、市の担当者は、あそこへ建設するときに、市との間にちゃんと協定を結んでいます、こう言うているのです。いま御説明の中でも、何か協定がないみたいなお話がありました。そういう個々の業界とは何か知らないけれども、あの地域の自治体に対してちゃんとそういう一札を入れているのだ。やはりそれほど出発に当たってあの地域の住民の方々が心配をした問題だけあって、きちんと責任ある指導をなされるように、対応をされるように希望を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。      ————◇—————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 これより請願の審査に入ります。  今国会において、本委員会に付託になりました請願は全部で百八件であります。  本日の請願日程第一から第一〇八までの請願を一括して議題といたします。  各請願の内容につきましては、請願文書表等によりましてすでに御承知のことと存じます。また、先ほどの理事会におきましても慎重に検討をいたしましたので、この際、各請願についての紹介議員からの説明等は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  これより採決いたします。  本日の請願日程中、第一三、第一六ないし第二九、第三九及び第四〇の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 また、本委員会に参考送付されました陳情書は、学校給食用牛乳に対する国庫補助の存続に関する陳情書外四十件でございます。右、御報告いたします。      ————◇—————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。  すなわち  安井吉典君外八名提出、総合食糧管理法案  安井吉典君外八名提出、農産物の自給の促進及び備蓄の確保のための農業生産の振興に関する法律案  武田一夫君外三名提出、栽培漁業振興法案  農林水産業の振興に関する件  農林水産物に関する件  農林水産業団体に関する件  農林水産金融に関する件  農林漁業災害補償制度に関する件 以上の各案件につきまして、閉会中もなお審査を行いたい旨、議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、閉会中審査におきまして、委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中審査案件が付託になり、その調査のため委員を派遣する必要が生じました場合には、その調査事項、派遣委員、派遣期間、派遣地並びにその承認手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

田邉國男自由民主党

○田邉委員長 この際、一言ごあいさつを申し上げます。  今国会も余すところ数日をもって終了いたしますが、委員各位の非常に御熱心な御協力によりまして、公平にして円満な委員会の運営ができましたことを心から厚く御礼を申し上げます。  どうもありがとうございました。(拍手)  本日は、これにて散会いたします。     午後二時四十分散会

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