地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 48 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1981/02/19
会議録
○左藤委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について、調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。工藤巖君。
○工藤委員 去る二月十日、本委員会で行われました自治大臣の所信表明に対して御質問申し上げます。 安孫子自治大臣は、五期、十八年七カ月にわたり、山形県知事としてすぐれた実績を上げられた方であります。地方行政に対する豊かな御経験と卓越した識見をもって地方自治確立のために御努力されるという決意を述べておられることに敬意を表し、大いに御期待を申し上げる次第でございます。 大臣は、所信表明の冒頭に、「私はかねてから、民主主義は健全な地方自治の基盤の上に成立するものと確信をいたしております。」と述べておられるのでありますが、私も同感であります。この表現は昨年の所信表明にはなかったことでございまして、大臣の御体験に基づく確信のあらわれであると存ずるのであります。 しかしながら、地方自治体の実情を見ると、果たしてこれこそ本当に民主主義を培う基盤であると言えるような自治になっているかどうか。民主主義の学校と言われる地方自治でありますが、本当にそのようになっているだろうか、こう考えてみますといろいろ問題があるように思われます。 確かに形式的には、公選で首長や議員を選んでおります。しかしながら、本当に住民が県や市町村の行政を自分たちのものとしてこれに参加しているのかどうか。自分たち自身が、首長を選び議員を選んでこれに行政を信託し、経費は租税という形で自分たちが負担して、自分たちのための行政を行わせているのだ、担当させているのだ、こういう意識があるだろうか。どうも必ずしも十分でないように思うのでございます。 むしろ行政というものを住民とは対峙、対立するもの、別なところに置いて、あるいはまた高いところに置いて権力としてこれをとらえる。苛斂誅求とまでは言わないまでも、納めたくない税を取り立てて、要求は陳情、要望、請願というものを重ねる、実現をすればそれをありがたいという恩恵の形で受けとめる、こういう考え方がかなりあるのではないかと思われるのでございますが、このことにつきまして、大臣の率直な御感想を承りたいのでございます。
○安孫子国務大臣 工藤先生も地方自治の本当の経験者でございますし、特に私は、県政よりも市町村行政こそが民主主義の基盤をなすものだと考えておるわけでございます。これは憲法上保障された、しかも日本の民主化のために一番基本をなすのは市町村行政だと考えておるものでございます。それだけに、住民と直結をし、そして関係も非常に深い身近な問題、これを一体となって解決をしていく、それが市町村行政でございまして、先生なんかその点につきまして大変御経験のあることでございまするので、ただいま御指摘になりました事柄について、私もある程度同感をいたさざるを得ないのが現在の民主主義の実態だと思います。 本来理論的に申せば、それが一体となって民主主義のルールによって市町村行政等が行われてしかるべきでございまするけれども、何せまだ経験も浅い、紆余曲折もございます。あるいはまた、地方財政の確立の問題もございます。そういうようないろいろな絡みによりまして、やはりただいま御指摘になりましたような面がないわけでもないと私も認識をいたしております。 しかし、物事は直ちに完成されるものではございませんので、そうしたものをお互いが努力をしながら克服をし、そして正しい方向に持っていってこそ、初めて民主主義が確立するのだろう。与えられるものじゃなくして、自分たちでつくり上げていくものでございまするので、試行錯誤はあるにいたしましても、そういう努力を重ねることによって、これからの日本の民主主義の基底をなす市町村地方行政というものが行われるべきであろう、かように考えておるものでございます。
○工藤委員 ただいまの大臣の御答弁、私もそのとおりだと思います。 自治法が施行されて三十数年を経ているわけでありますが、いまもお話ありましたように、民主的な自治というものが必ずしも定着している、満足すべきものだとは言えない実情にある。 私はその一つの理由は、わが国の地方自治なり民主主義というものが、いわば一夜にして与えられたものだという経過があるということだと思います。もちろん、三十数年を経て成熟しつつあるとはいうものの、やはりそういう一夜にして与えられたという歴史的な経過が一つあろうと思います。 ただもう一つは、地方行財政がなお中央集権的な構造になっているという点があるのではないだろうか。たとえば機関委任事務の問題をとってみても、補助金などの問題を考えてみましても、そういうことを通じまして地方行財政そのものが中央集権的な構造になっている。したがって住民は、自分たちが要求するけれども、それは財源とは切り離されて要求しているわけでありまして、こういうものを行政体のサービスとして要求するとすれば、その財源はというと、その財源はどこか見つけて持ってこい、こういう形になりまして、要求と財源は分離されている、税金はなるべく減らせ、こういうような形になっている面があるだろうと思うんですね。こういう点につきまして、自治省ではかねてから地方自治体という立場に立って、ともに苦悩を分かち合ってくれる、いわば地方分権のとりでだと私どもは思っているわけでありますが、そういう立場から御質問を申し上げたいと思うのであります。 まず、地方行政を住民のものとするためにどんな方策があるだろうか。これはいろいろあろうかと思うのでありますが、地方行政の現状というものを住民が十分に理解をしてこれに参加していく、こういうことのために、一つの地方都市の例でございますが、このような具体的な事例がございます。 それは、小さな近隣社会あるいは町内会あるいは集落といった単位から、行政と住民の要求とを結びつけていこうとする試みでございます。それは、町内会からいろいろな要望を出してもらう。ただ、その要望を出す場合には、町内会長の判断で出すというようなことではなくて、住民の多くの討論を経て、議論を経て出してもらう。そういうものに対して行政側から、これは即刻やりましょう、これは来年度の予算でやります、これは住民自身でやってください、行政ではできません、これは所管が違いますからそちらに回しますというような理由をつけてその地域にお返しをするという、この経過を数年積み上げてまいりますうちに、そこの地域、町内というものには、都市の行政というものを自分たちのもの、自分たちが参加しているものというような意識が生まれてきているように思うのであります。 そういうふうな形で、いわゆる住民の連帯感を培いながら行政参加を進めてまいりますると、いわゆるエゴイズム、自分たちの、自分の利益だけというような要望、要求というものは、そういう住民の討論の中で消化、吸収されてしまいまして、純化されてくるというか、ひとりでに消えてしまってくる、まことにまともな妥当な要求というものが出てくるようになる、こういう経過がございます。大臣の所信表明の中で、「地域的な連帯感に支えられた近隣社会としてのコミュニティーの形成を図るため、」云々と、そういう施策の推進を図るとおっしゃっておられるわけでございますが、それらの方策についてもしお考えがあれば、大臣または局長さんからお伺い申し上げたいと思います。 なお、ただいまのこうした各地域では、それぞれその地域の実態に応じたコミュニティーの活動なりあるいは住民の行政参加なりの方策がとられていると思うのでありますが、そういったような事例などを収集したり公表したり資料を配付したり、あるいは特にこういうコミュニティーの場合には指導者の役割りというのは非常に大事になるものでありますが、民間の指導者、ボランティアなどを中心とする研究集会を開催するといったような指導を充実するという方法はどんなものだろうか、こういうことについて御所見がございましたら、お承りいたしたいと思うのであります。
○安孫子国務大臣 段々のお話がございましたが、やはり一番基底は、昔風に言えば部落でございますが、最近はコミュニティーというような言葉を言っておりますけれども、その辺がやはり一番問題があるんじゃなかろうか。その辺から積み重ねていくことが大変大切じゃなかろうか。それで、各地域団体の責任者はそういう方面に対して常に働きかけ、地方自治の実態を知らせ、地域社会の実態を知らせ、そしてまた住民の希望をも吸収して、そこに選別を合意のもとに行ってそして政策を推進していく、そういう苦労をしなければ本当の地方自治にはならないだろうと思うんです。この点は、地域社会の責任者はその苦労を常になさっておるものだと私は考えております。例外はあるにいたしましても、その苦労をされているんだろうと思います。 一番最後に御要望がございましたが、そうした努力をやっておるその姿というものは、ほかの団体等におきましても非常に参考になる面がいろいろあるだろうと思うんです。そうした事例というものをひとつ収集いたしまして、そしてほかの地域社会についてもとり得るものはとっていくというような、そうした材料を収集し、そして多くの人々に知ってもらう、そうした試みは私は大変大切だと思っております。これは役所がやるかやらぬかは別といたしまして、そうした試みを外郭団体その他ででもひとつやって、でき得るものならば収集してみたらどうか、こういう感じもいたすわけでございます。 その過程の中におきましていろいろなむずかしい問題が出てくる。要するに、市町村なり県なりもどちらかと言うと実態は中央集権的な地方自治。憲法上は完全な地方自治を付与されておるわけでございますけれども、長年の間の経過から申しまして、中央政権の性格というものは必ずしも地方自治というものを完全に実施できるような体制にないことも、これも否定し得ないところでございます。財源の問題、機関委任事務の問題等々、数え上げればたくさんございます。これが市町村における積極的な独創的な自発的な活動をする、そうしたものの足かせになっておることも事実でございます。この辺のことをどうしても自治省といたしましては、各省に働きかけまして順次是正してもらわにゃならぬ、この努力を重ねていくべきだと思っておるわけでございます。 このことは、言うことはやすく行うことはまことにむずかしい問題でございますけれども、絶えずこのことは私どもとしては努力を重ねていかなければならぬ。憲法上保障されました地方自治の実態というものが、日本の現在の政治機構の中においてさらにそういうものが定着し得るような条件を政治の場においてつくり上げていくということがわれわれの責任ではなかろうか、かように考えておるものでございます。 なお、補足すべきことは局長の方から申し上げます。
○砂子田政府委員 ただいまのお話ございましたコミュニティーの問題については、おっしゃられるとおり私たちも大変大事なことだと思っております。特に、当初お話がございましたように、民主主義というのを少なくとも地方自治の中に定着をさせるためにも、こういう住民参加の運動というのは絶えず繰り返し行われていかなければならぬものだと思っております。もともと、自分たちがやりますことを自分たちの集団で決定をしてこれを遂行していくということが民主主義の根底にあるわけでありますから、それを遂行していくような地方自治の行政運営ということをするためには、少なくとも住民の意思を十分に反映させる方法がなければならぬだろうと思っております。 最近、特に都道府県や市町村の中におきましては、各種の計画でありますとか事業というものを執行するに当たりまして、いろいろな住民参加の方法をとりながら事業を遂行しているという姿が非常に多くなってまいりました。特に行政の執行をするに当たって、むずかしい問題やさしい問題を問わず、住民参加を得て行政を執行する方が、はるかに早く仕事ができ上がるということに行政を執行する方も気づいてまいっておりますので、逐次こういう参加の方法というのが、地域の実情に応じて創意工夫をこらしながら実行されていくものだというふうに私たちも思っておりますし、いまそういう経験を重ねながら行政の執行がなされていっているというふうに考えております。 このコミュニティーに関します事例というお話がございましたので、二、三申し上げますと、実は自治省自身も、昭和四十六年からコミュニティーのための研究会をつくっておりまして、四十六年から四十八年の間に八十三カ所のモデルコミュニティーというのをつくりました。もともとこのコミュニティーというものについて、私たちの方もソフトウエア的な研究といいますか、そういうものを土台にしながら進めるというのが望ましい、余り役所が住民参加でありますとかコミュニティーというものの中に、ふところにまで手を突っ込むような話というのはおもしろくないだろうということで、なるべくソフトウエアの開発ということに重点を置きながら、実はコミュニティーの研究をしてまいったわけであります。 そのことを、実は八十三のモデルコミュニティーを指定をいたしました段階におきましても、市町村と話し合いをしながらそういう進め方をしてまいりまして、この研究の成果を四十八年なり五十二年なりに中間報告をいたしたことがございます。それをさらに「コミュニティー読本」という本をつくりまして、実は公共団体に配っておりました。ただ、先生いまお話しのように、そういうものが住民の側まで届かないきらいがございますが、これは逐次市町村にもそういうことを指導しながら、なるべくそういうものが住民の手に入るような、いま大臣からお答えがありますようなそういう刊行物が住民の手近にあるような方法をとらなければいけないだろうと思っております。 また、私たちとタイアップをいたしまして、財団法人の自治総合センターというのがございまして、そこでも実はコミュニティーの施策につきまして、市町村なりそういうものと共同研究をしながらいま活動を続けているところであります。そういうところにおきましても、コミュニティーの研修会の開催をいたしますとか、あるいはスライドの作成をいたしますとか、その他のコミュニティーづくりのいろいろな政策、関係資料等をいまつくっておりまして、これを公共団体に配付をいたしております。こういうものがいま申し上げましたようにさらに市町村を通じて住民の方に行くということになりますと、先生が御心配になっている点がいろいろな点で解決されていくのではなかろうかと思います。 市町村の中におきましても、私から申し上げるまでもないと思いますが、たとえば千葉市においてコミュニティーカレッジというものをやりながら、住民と一緒にコミュニティーリーダーの養成をいたしておりますとか、あるいは高槻でコミュニティーづくりをやりますとか、各市でいろいろなことをやっておりまして、さらにコミュニティーマップをつくりましたり、あるいはコミュニティーカルテをつくりましたり、あるいは先生のお知り合いのところの遠野市では遠野ピアをつくって、いろいろな地区にコミュニティーのセンターをつくって、そういうところで住民と一緒になりながらどういうふうに自分たちの地区計画をつくっていくか、あるいは自分たちが住んでいる地域をどういうふうにうまくつくり上げていくかという都市づくりにも大変懸命な努力をしているようでして、こういうものを見守りながら、私たちの方もできる限りの協力をしていって、コミュニティーの育成に努めていきたいというふうに考えておる次第であります。
○工藤委員 ただいまお話しのように、コミュニティーに対するいろいろな施策が浸透しつつあることは大変結構なことだと思っております。コミュニティーは本来そういういわゆるフェース・ツー・フェースの関係といいますか、心の通い合う連帯感を背景にしながら進めるということを考えれば、やはり草の根からの民主主義というものを育てる場合には、そういう小さなコミュニティーに目を離さずにコミュニティー政策を進めなければならないだろうと思うのでございます。コミュニティーはいま広域市町村圏にまで拡大して、広域なコミュニティー施設といった表現が使われるのでありますが、これは小さな集落から市町村圏域にわたってさらに拡大するような重層構造を持っていると私は思うのです。 それで、小さなことになってくるわけでありますけれども、町内会とか集落というものに対してコミュニティー活動が盛り上がってまいりますと、そこから急速な要望が出てまいりますのは自分たちの集まる場であります。集会施設であります。何とかして集会施設をつくりたい、自分たちの手でつくる、こういう形が出てまいります。あるいは子供の遊び場などが問題になってまいります。 こういう町内会単位ぐらいのコミュニティーにおけるもろもろの施設は、これは原則も住民が自分でつくります。それに対しておおむね市町村が援助をするという形になってつくられていく、これで妥当だと思うのでありますが、市町村がこうした地域内のコミュニティーの施設の整備を図り、あるいはコミュニティー活動を高めていくというようなことについては、小さなことでありますけれども、財源措置などをどう考えるか。 たとえば基準財政需要額の中に、そういうコミュニティーに対する施設とか指導とかというものの経費はこう見ているのだよというのが金額の大小を問わず入ってくるということは、市町村にとりましては非常に大きな刺激にもなってくるだろうと思うし、また財源としての意味も持ってくるだろうと思うのですね。いま恐らく社会教育費のその他の社会教育費というかっこうで、いわゆるそういう施設があるのかもしれません。この点もきめ細かな配慮をすべき問題点であろうかなという気がしておるわけです。 それから範囲が少しく拡大してまいった段階、たとえば小学校区、中学校区あるいは地区というふうになってまいりますと軌道が分化してまいりまして、老人福祉センターとかあるいは児童館、青少年ホーム、働く婦人の家、公民館、図書館、こういったような施設が生まれてくる。ところがこれらの施設は、各省庁がそれぞれ縦割りで分担をしておりまして、そしてその建設に当たりましても利用に当たりましても、必ずしもうまく調整がとれていると言いにくい場合もあるわけでございます。 できれば総合的な施設を建設してこれを多目的に利用しようと地域の住民が考えましても、出てくる施設はそういう特殊な目的を持った施設でございますから、その辺の建設に当たってもまた利用に当たっても、これをうまく調整をとっていく方法がないものだろうか。こういう点については、自治省が中心になって地域の立場で調整をとっていただきたいと思うのであります。 建設費に対して言うならば、これは補助金とも関係があるわけでありますが、補助の枠がございます。補助の枠があるものですから、町村がこれをつくりたいと考えても補助枠で縛られる、補助金がもらえないと起債もつかない、それなら建設は翌年に回すというような実態がありまして、本来奨励措置である補助金が制約をするような働きをしているわけであります。財源を補完するためにという、億単位の補助になるとこれは別でありますけれども、少額の補助金がこういう住民の盛り上がりを制約するような働きをするとしたら、これは本旨に沿わないことでございます。こういうような問題、どの町村でも必要とされるような普遍的なものについては、一般財源に取り入れていくという方向が望ましてのではないかと思われます。ただし、もちろんこれは交付税率の引き上げ、財源の確保というものを前提にしていかなければならないのでございますが、こういう点についての考えを承りたいと思います。
○安孫子国務大臣 各種施設の統合化の問題について、私から一言申し上げます。 これは私も現場におりまして全く痛切に感じた問題でございます。各省がばらばらに同じような目的に供するものをそれぞれの条件をつけて皆やるわけですね。そうすると、それは結局維持管理の面からは非常に大きな負担にもなりますし、また利用価値から申しましても非常にロスが多いわけでございます。それで、これはどうしても一本化しなければいかぬのじゃないかということを主張いたしたことがございます。それで、岩手県と私の山形でございますが、県に二つ試案としてやったのが開発センターでございます。これは宮澤さんが経済企画庁長官のときに、それはもっともだ、それではおれのところで全部まとめてそれを統合してやろう、こういう措置を講じましてやったのが岩手に一つ、私の県に一つあります。 そういう先例はつくりましたけれども、これはやはり長続きしないです。そのうちにまた崩れてしまったのです。自治省でやるか経済企画庁でやるか、それは別といたしましても、やはりそうした施設は各省ごとにばらばらじゃなくて、総合的にやるということについては私もひとつ最大の努力をしてみたい、こう考えておるものでございます。これこそが地方の実態に即したものでありまするし、その運営についても非常に能率的になるわけでございます。そんな点について私も全く同感でございます。 あと、部落単位と申しますか、市町村よりさらに分解をした地域におけるところの集会の場等でございますが、これもいろいろ工夫の仕方があると存じまするが、交付税の中に算定しているかどうかという点については、ひとつ財政局長から申し上げることにいたします。
○土屋政府委員 いろいろお話がございましたように、コミュニティー活動が地方自治を支える重要な役割りを果たしておることは私ども認識いたしておりますが、このコミュニティー活動は、地域住民の主体的な参加、自主的な活動が支えとなるべきものでございます。その活動や施設の形態も、地域によってさまざまであるわけでございます。したがって、市町村においても、実態に即した助成を行っているわけでございますが、普通交付税におきましては、それに対応するものとして、たとえば先ほどお示しのございましたように、その他の教育費において、生涯教育とかあるいはスポーツクラブ、社会教育施設、社会体育施設等に要する運営費、事業費の経費を措置するということをいたしておりまして、各費目においてそれぞれの行政事務に対応した財源措置を講じておるわけでございます。 こういった措置を通じまして、個々のコミュニティー施設に対する助成は、市町村が地域の実情に即応して対応をしていると考えておりまして、そういったやり方をやるのが性格から見て適当ではないかと思っております。あるいはコミュニティー活動というものについて一つの費目を設けてはという御提案かどうか、そこはよくわかりませんでしたが、全般的にはそういうことで、実情に応じた運営を市町村がやられるということが適切ではないかということで、いま申し上げたような措置をとっておるわけでございます。 なお、施設の総合化については、大臣からお答えがございましたが、全般的に地方団体の事務として、あるいは事業として定着しておるようなものは、一般財源化をしていったらどうかということについては、私どももできるだけそういった方向に持っていくべきだと思っております。いろいろな機会に各省庁とも話をしておるところでございます。
○砂子田政府委員 ただいまお話がございましたように、いろいろな施設をつくりますときに、いまのシステムですと、単一の行政目的ということで、縦割り的な補助という現行制度の中では、なかなか補助目的を逸脱するような使用のさせ方ができないという問題があることはおっしゃるとおりだと思います。 そこで、実はことしはちょっと違いますが、おかげさまで皆さん方の御協力を得まして、広域市町村圏につきまして、来年度予算についてそういう試みをいたしましたところ、幸いに予算がつくことになりました。これはむしろ複合的な施設としての利用方法をとろうということでつくったわけでありまして、まさに住民が欲するようなものをつくっていく一つのステップだと思っておりまして、総合補助金という名目に値するものであろうと理解をいたしております。 コミュニティーにつきましても、そういう要望をいたしたところでありましたが、私たちの力が足りませず、ことしは物になりませんでした。ただ、先ほどちょっとお話を申し上げましたが、自治総合センターというところで若干そういう経費を持っておりまして、私たちと話し合いをしながら、ことしも十カ所でありましたか、そういうところにそういう総合的な使わせ方をするということで、実は予算化をいたしております。 実はこの問題は、前々から委員会でもいろいろ問題ございまして、大蔵省にも、公共体あるいは住民の方々が、むしろ使いやすい施設をつくってやるということが本来の補助の目的であろう、一つの目的のために使ったために、あいているときにもその目的でなければ使わせないということでは非常に効率が悪いし、何かやはりそういうことを少しみんなで工夫すべきではないかということを申し上げてまいりました。 そこで、たまたま来年度はそういうことを契機にいたしまして、各省が持っておりますいろんな公民館でありますとか、老人福祉センターでありますとか、あるいは青少年センターでありますとか、そういう補助金がございますが、こういうものを一割程度留保しておきまして、公共団体がそういうものを総合的に、あるいは複合的にかみ合わせて使うというならば、そういうことに使うような方途を講じようじゃないかといって、いま大蔵省でせっかく検討いたしているところでございます。ですから、そういうものがうまく公共団体の要請に合って、住民が使いやすいような施設になるように、私たちの方も大蔵省と話をしながら努力をいたしてまいりたいと存じております。
○工藤委員 いまお話のありましたことで基本的な方向を了解するのでありますが、それぞれ目的を持った施設を、住民のニーズに応じた利用ができるような調整といいますか、たとえば老人福祉センターは老人福祉の集まりを主目的に使うが、あいているときはだれが使ってもいい、児童館は児童館だけれども、それもあいているときは住民がみんな使っていいんだというような申し合わせというか連携というか、こういうものはさほどむずかしくなくできる段階に至っていると思います。自治省がリードをとって、そういう方向を明らかにするようにお願いしたいと思います。 それから補助金の問題でありますが、昨年の十二月十八日に答申された第十八次でございますか、地方制度調査会の答申の中でも、地方の自主性、自律性を高める、あるいは国、地方を通ずる行政の簡素化に資するために、補助効果の乏しいものや、地方公共団体として同化、定型化しているものについては、地方一般財源への振りかえや補助の統合・メニュー化などということが提言されておりますが、これはぜひ自治省がこういう整理統合化等の主導権をとって促進をしていただきたいと思うのでございます。これにつきまして、何かお考えありましたらお伺いいたしたいと思います。
○安孫子国務大臣 その点も全く同感でございまして、いまの補助金、特に産業補助金なんか見ますと、もう少しまとめた方がより有効だというものがございます。その方が地方の実態に即しているわけでもございます。そうした整理統合化、あるいは物によりましては一般財源化、それからもう一つは事務の簡素化の問題がある。たとえば建設事業等につきまして、単なる舗装、そう長い距離でないところの舗装とか、余りめんどうでない道路改修とかいうもの、これはいろいろな法規の関係がございますけれども、一々本省と打ち合わせをしなければ進行をしないという、がんじがらめの状況でございまするが、その辺を、ある程度支障のないものは地方自治体に任すということだって、できないわけでもないんじゃないかというふうにも思うわけでございます。 そうした面の簡素効率化、そうしたものをあわせて、第二臨調もございまするし、地方制度調査会からも、その点についての答申の実行を強く求められておりまするので、この問題には積極的に取り組んでまいりたい、かように考えておるところでございます。
○工藤委員 ただいまお話ありました第二次臨調、この検討課題の中にも、いまお話のありましたような、国と地方の機能分担の合理化、地方行政の改善といったような項目の中で、機関委任事務あるいは出先機関、こういうものが重なり合って地方行政が非常に複雑化している、本当の意味の地方分権というか、地方自治というものの発展を阻害しているとさえ思われるものの中に、こうした機関委任事務などによる集権的な構造があるわけであります。許認可事務の整理などとあわせまして、これもまた地方制度調査会で審議を続けてきたところでございまして、第二臨調に対して——いわば同じようなことが第二臨調の中でも議論されるわけでありますが、こうした地方に関する問題について、自治省として、この第二臨調にどういうように積極的に対応されていくか。これは十分自治省の所見を臨調の中に反映していく場はあろうと思いますけれども、これに対するお考えを承りたいと思います。
○安孫子国務大臣 担当者から補足してもらいますけれども、第二臨調でやりますのは国の事務並びに国の行政の簡素効率化の問題、これを主として扱うわけでありますが、必然的に地方団体の機関委任事務等にも関係を持ってまいります。しかし、地方団体の固有事務は、地方制度調査会が総理大臣のもとに設定されて従来活動しておりますので、そうした問題は地方制度調査会で扱うべきである。関連事項とか国自体の問題が第二臨調の問題だ、私どもはこういうふうに理解をして、そうした方向で進めておるわけでございます。もちろん、その過程におきましていろいろと問題が出てこないわけでもないと思いますけれども、地方団体に関する問題については地方制度調査会の答申が何回か出されておりますので、第二臨調におきましてもこの点は十分に尊重してもらわなければいかぬということも、私どもとしては申し入れてあるわけでございます。 なお、まとまったいろいろな問題につきましては、担当者から申し上げます。
○砂子田政府委員 ただいま大臣から、臨時行政調査会と地方制度調査会のかかわり合いについてのお話がございました。本来、私たちが行政の改革をやるときには、基本的にはやはり国と地方とのかかわり合いをどういうふうに決めていくかということが大きい問題であろうと思いますし、それに従いました簡素効率化の方向を目指していくというのが一つの方向であろうと思います。もちろん、先ほどお話がございましたように、十七次の地方制度調査会にもその趣旨が貫かれておりまして、地方分権化の方向への改革を行うべきだということが言われております。 私たちも常にそういうことを体しながら、これからの行政改革に取り組んでいかなければならぬと思っておりますが、いま私たちがこれから第二臨調で行われますことはどういうことかということを聞いております段階では、もちろんこれは各委員さんが発令になり、委員会を開いて決められていくことでございますから、内容的には委員会発足後ということになるのでしょうが、事務的には、たとえば国と地方の機能分担をどうするかということがまず行われなければいかぬだろう、あるいは官業と民業との問題をどうするか、あるいは許認可の問題をどうするのか、あるいは保護行政と申しますか補助金にかかわる問題をどうしていくのか、そういう問題がありますし、さらには世上問題になっておりますような情報公開の問題でありますとか、オンブズマンの問題でありますとか、そういうことが数多く行われることになるだろうと思います。 もちろん、二年の期間でどの程度これが行われるかということについては、委員さんのいろいろなお考えもありましょうし、どういうところに重点を置きながらやるかということはこれからの問題であろうと思いますが、ただ、こういうものが審議される過程におきまして、問題によってまず初めに役所の方から話を聞くか、あるいは問題が提起された段階でわれわれの意見を聞いてくれる段階をつくっていただくか、そういうことによって進めていくという意向を聞いておりますので、そういう機会がありましたときには、いろいろな方面の御意見を参考にしながら、私たちの考えをまとめてお話をしていきたいと考えております。
○工藤委員 以上、私は地方自治を本当に住民のものにし、民主主義を培う基盤、そういう地方自治確立のための幾つかの方策につきまして、コミュニティーの問題あるいは主体性確立のための補助金問題、国と地方の事務分担の問題に触れてお伺いいたしたのでございますが、地方自治を支える財政の問題につきまして、これから幾つかお伺いいたしたいと思うのであります。 まず、昭和五十六年度の地方財政の財源不足が一兆三百億円、これは昨年度の約半分、一昨年度の約四分の一というふうに減ってきております。これを見ますと、地方財政が次第に改善されてきている、あるいは健全化されてきているように見えるのでありますけれども、実際には各自治体のかなり厳しい努力と住民の適正な負担、これまた当然のことながらそういうものがその背景にあると思うのでございます。地方自治体も国と同様に、中長期の見通しを持って健全な財政確立を目指さなければならないのでありますが、問題は今後の見通しなのでございます。 本年も財源不足を補てんするために地方債を増額しております。地方債残高が五十六年度末には、およそ三十二兆近くになるのではないかと思われます。交付税特会の借入金も八兆円近くになるだろうと思われるのでありますが、こういう償還がかなり負担になってくる。昨年に比べて公債費の比率が、一六%から二〇%に上がってきております。こうして財政が硬直化の様相を呈すると思うのでありますが、こういう現状を踏まえながら地方財政を健全化に向けてどのように指導されていかれるか、取り組まれるか、その御所見を伺いたいと思うのでございます。
○安孫子国務大臣 来年度の赤字と申しますか収支不足というものは、表面は一兆三百億円でございますから、おっしゃるとおりに減ってきておりますが、実態はそうじゃなくて、逆に悪化していると言ってもいいようなのが地方財政の実態だろうと思います。 それで、これからどういうふうにこれに対応していくかという問題になりますが、国でも収支試算のようなものを出しておりますが、自治省といたしましても、大変むずかしい問題でございますけれども、一つの目安としての収支試算というようなものをつくらなければいかぬのじゃないかというような考え方もいたしております。団体数が大変多いものでございますから試算はめんどうでございますけれども、そうした努力もしていく。それにしても、大局から言えば公債費は激増する。単年度だって、交付税だけじゃとてもだめだ。交付税を引き上げれば別ですけれども、これもなかなかむずかしい。そうすると借り入れでやっていくというようなことで、よくなる傾向は余りないだろうと思います。 詳細につきましては財政局長の方から申し上げますけれども、そういう中にあってこれから一体どうやっていくかということになりますと、ある時期には交付税率の引き上げを本気で努力しなくてはならぬ、そういう問題は一つあると思います。それから、これはいろいろ抵抗もあるだろうと思いますが、新しい財源を考えるということも一つの問題じゃなかろうか。そういうことを期待しないで行政の簡素化だけでやれるかと申しますと、地方の実態から申しますとなかなかそういうわけにいかないだろうと思うのです。だから、応分の受益者負担というものもやはり考えていかざるを得ないというものでなかろうか、大筋としてはそんなことを考えておるところでございますが、補足して財政局長から申し上げます。
○土屋政府委員 基本的には大臣が申されたことに尽きるわけでございますが、確かにお示しのとおり一兆三百億円という財源不足は、五十四年度、五十五年度に比べますとかなり減ってきた形にはなっております。ただ、これについても、御承知のように五十五年度の補正に伴いまして生じた地方交付税の一部を繰り越すとか、国税における税の改正に伴います交付税の増とか、いろいろな要素があってこういう形になっておるわけでございまして、全般的にはなお多くの問題を抱えておる。 特に、私ども考えておりますのは、大臣が言われたことと重複するわけではございますけれども、いまの大幅な収支の不均衡を改善するために、当然行政の見直しということ等を通じまして、歳出の抑制という意味で簡素合理化を図っていかなければならない。これは基本の問題でございますけれども、それのみにとどまらず、現に累積しております地方債、その中には財源対策債も含んでおるわけでございます。それとか交付税特別会計における借り入れ、こういうものを将来返していくという意味で非常に重圧を生ずるわけでございますから、それに対応することができるような、そういった財政体質の改善ということを考えなければならぬ。そういった意味では、私どもとしては、やはり基本的には地方税の増強ということを考えなければならない。 それは新しい制度を含むか、現在の制度の改善ということ等も含めて、そういった点がまず基本になるだろうと思っておりますが、何と申しましても、財源偏在ということがやはりあるわけでございますので、交付税の充実強化ということ、これは税率アップなりあるいは対象税目の新設ということも、あるいは検討課題にはのるかと思いますが、そういったことを幅広く考えながら強化していかなければならない。やはり一般財源がある程度ふえていきませんと自主的な財政運営ということはできませんので、どういった形になるか、いろいろな面で国民のコンセンサスを得ていかなければなりませんが、行政のレベルと住民の負担という関係において、国民のコンセンサスを得ながら今後検討していくべき課題だと思っております。
○工藤委員 地方財政を健全化するためにいろいろ御検討されておられるのでありますが、このためには、それぞれの地方団体がかなり厳しい努力をしていかなければならないと思われるわけです。確かに厳しい情勢になってきているわけでありますが、五十六年度の財政運営について、たとえば給与水準の問題、定員管理の適正化の問題、機構の簡素化などの問題、その他もろもろの課題を持っている地方行政でございます。こういうものに対して、財政運営についての指導をしていく方向なり方針なりというものがございましたら、承りたいと存じます。
○安孫子国務大臣 御指摘のとおりに、厳しい地方財政の運営でございまするので、できるだけ冗費を節約する、あるいは定員の問題につきましても相当厳しく対応していく、給与水準も国家公務員に準ずるような形にしていくというような努力を大いに重ねていかなければならぬわけでございます。これにつきましては、いろいろ財政上の措置もございますけれども、各地方団体の責任者がこの点を十分に自覚をして、ひとつ対処してもらいたいという方向しか、私どもとしてはとり得ないと思うのです。 一々の問題につきまして、法令に違反しているとかなんとかということは別といたしまして、地方団体の自主性を尊重するというたてまえから申しますと、そういう点についての注意を促すというところが限界だろうと思うのでありますが、しかし、先々大変な時代でございまするので、各地方団体の責任者もその点はよほど認識をしているだろうと思うのです。相呼応いたしまして、五十六年度の財政運営については、支障のないようにこれからも指導していきたい、こう考えておるところでございます。 なお、その他書面を出すとかなんとかいうことがございましたならば、財政局長の方から補足してもらいます。
○土屋政府委員 基本的には大臣から申し上げたとおりでございます。私どもが明年度の地方財政の運営を進めるに当たりましては、いろいろと内簡等と出しておるわけでございますけれども、第一点は、やはり行政の刷新、合理化が強く求められておる状況にかんがみまして、経費の徹底した節減、合理化に努めるよう、そういった点では強く指導してまいりたいと思っております。具体的には事務事業を十分見直してもらいまして、不要な事務等を整理をする。あるいはまた、行政が責任を持つことが適切な分野と、民間部門で対処することが適切な分野等についても、十分見直しをするようにお願いをしておるわけでございます。 その他行政機構の簡素合理化、定員管理及び給与水準の適正化ということを積極的に推進するように、いま指導しておるところでございます。特に、大臣からも申し上げましたように、給与水準が国家公務員の水準を上回る地方団体があるということについて、やはり国民の間にかなりな批判があるわけでございます。そのことが地方の財政を別な面で見る目を曇らせるといったことすらあるわけでございますので、私どもとしては、国の給与水準との均衡を計画的に図ってもらいますように、いま一層強力に指導してまいりたいと思っております。 また、経費の徹底した節減、合理化に努めて、全体としての歳出規模を厳しく抑制するという基調に立ちながらも、おくれております生活環境施設等、住民生活に直結する社会資本の計画的な整備を図っていく。そのための地方単独事業につきましては、これに必要な財源を確保していく。五十五年度の対前年比七・五%の伸びに比べて、五十六年度は、地方財政計画上八%の伸びを見ておるわけでございます。そういったことでもございますので、地方団体において、地域の実情に即して事業の適切な選択を行いながら積極的な実施が図られますように、積極的な面ではそういう点で指導してまいりたいと思っておるところでございます。
○工藤委員 いまのこうした厳しい財政とか地方公共団体の財政運営、行政運営といったようなことに対する健全化を進めるに当たりましても、その地域の住民がその市町村なり県なりの行政の運営、財政の実態というものを理解してこれに参加し、発言をしていくということが、非常に大きな要素を占める大事なものだと思うんですね。大臣がおっしゃったように、違法でもない限りは別として、一般的な、方向的な指導しかできないとおっしゃるが、そのとおりだと思います。また、まさにそうあるべきだと思うのですが、それにつけても、こうした住民参加、住民の理解を得、住民が監督をする、発言をする、こういうシステムといいますか、そういう方向に指導されることが、長い目で見て、本当にその地方自治を育てるゆえんだと思うわけでございまして、どうぞそういう点、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 なお、時間に相なってまいりましたので、これで質問を終わりますが、現在、交付税制度を見ますると、不交付団体というものがほんのわずかになってしまった、ほとんどは交付税の交付団体であります。大阪まで交付団体になっている。本来、交付税というものは、財源の不足な地方公共団体に対して財源を調整する働きをするのが主であろうと思います。いまのような状態では、ほとんど交付税というものの持つ本来の意味ではなくて、全くの一般財源化してしまっている状態であります。この点を考えると、何よりも地方の税源を確保するということにその基本が置かれなければならないだろうと思われます。そういう努力をされるというお話もございました。どうぞそういう方向で御尽力をいただきたいと思います。 国、地方を通じて、ここ数年が税財政制度を確立する大変重要なときになると考えております。特に、五十六年度の持つ意味はきわめて重要なものがあると思われますので、大臣のおっしゃるような、民主主義を育てる基盤であるような地方自治確立のために、行財政両面から一層の御尽力をいただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○左藤委員長 松本幸男君。
○松本(幸)委員 鈴木内閣の自治大臣として、全国の地方団体の大きな期待と輿望を担って就任をされました前石破自治相が、わずか半年足らずで御病気のために辞任をされまして、かわりまして新たに御就任なさいました安孫子自治大臣に対しましても、前大臣と同様に全国の地方団体からまさに熱いまなざしが注がれておりまして、その手腕に大きな期待が寄せられていると思います。したがいまして、新大臣も地方行政に対しましてはきわめて豊かな経験と識見を持っておられますし、また地方行政のよき理解者でもあると存じますので、ぜひ地方団体の要望や期待にこたえて地方のために大いに御健闘いただきますよう、まず冒頭にお願いを申し上げておきたいと存じます。 私は、去る二月の十日に行われました新大臣の所信表明演説を中心にいたしまして、幾つかの質問を申し上げたいと存じます。 まず第一点は、昨年六月に亡くなられました大平前首相が、一九八〇年代は地方の時代だと言われまして、いわゆる田園都市構想を提唱されたわけでありますが、亡くなられまして、その後を受けました鈴木総理も、さきの臨時国会におきまして、この大平前首相のいわゆる大平政治を踏襲するということの考え方を明らかにされたわけでありますが、今度の通常国会再開冒頭の施政方針演説の中にはこの地方の時代という言葉は、この施政方針演説を見る限りにおいては一言半句も出てまいりません。地方の時代を大平前首相が提唱されたのは、何か場当たり的な、その場限りのものであったのかというような感じもしたわけでありますが、先日の自治大臣の所信表明演説の中にやっと一言、「地方の時代にふさわしい」云々という言葉がございまして安堵したわけでございますけれども、この地方の時代という言葉、これはまあいろいろ考え方もあろうと思いますけれども、大臣が考えておられますいわゆる地方の時代というものはどういう意味のものであるのか、まず最初にお尋ねしたいと思います。
○安孫子国務大臣 地方の時代というのが一つの大きな政治的潮流として出てきたことは、私は大いに歓迎すべきことだと思いますが、しかし、そうした地方の時代的な考え方というものは何も最近始まったものではございませんで、五年、十年、十五年前からそういうことが根底にあったものだと思っております。それが一つの政治的潮流として出てきたことは私は非常に歓迎すべきものであり、その潮流に乗って問題の解決のきっかけをつくっていきたい、こう考えているわけであります。 そこで、おまえの考えておる地方の時代というものはどういうのだという端的なお尋ねでございますが、いろいろな点から申し上げなければならぬと思いますけれども、地方には地方のそれぞれの与えられた条件というものがあるわけでございます。その与えられたる条件をフルに生かしまして、そして地方におけるところの特色のある産業なり文化なり、そういうようなものを形成していく。そこにわれわれにとってまことにかくわしい一つの風土的な生活環境をつくり上げていく。しかし、それは収入をも伴わなければならぬわけであります。単に教育的環境だけであってもいかぬのである。そういうようなものを渾然としたそれぞれの地域における与件に従って、これをフルに充実したような地域社会をつくる、それがまとまってこそ初めて日本の国家が成り立つ。日本の国家があって、そして地方があるのじゃなくて、そうした実体のあるしっかりした地方があって、それの集合体として国家がある、そういうような考え方が地方の時代というものを考える私の基本的な根底になっておるものでございます。
○松本(幸)委員 いわゆる地方の時代といいますのは、一九七〇年代の高度経済成長時代において、過密あるいは過疎と言われるような言葉に象徴される非常な不均衡といいますか、ゆがみが生じてきた。そういう状況に対する一つの反省の上に立って、一九八〇年代においては地方の均衡ある振興、発展というものが国の繁栄につながっていくのだ。こういうことを実行するためには、やはり何といっても分権と自治というもの、さらにそれを裏づける財政的な基盤というものが確立していかなければならない、充実されていかなければならない、こういうように私は私なりに理解をするわけでありますけれども、そういう考え方は間違っているのかどうか、ひとつ大臣のお答えをいただきたいと思います。
○安孫子国務大臣 決して間違っているなんと私は思っておりません。そういう方向は正しい方向だと思っております。 先ほど私が、この地方の時代というのは前々からあるのであって、最近政治的潮流になったと申しましたことは、本来地方自治はそうあるべきものであって、しかしながら、確かに高度成長によりまして過密過疎の問題というものが顕在化をした、その弊害が非常に出てきた。そこで、これを一つの要因といたしまして、もう一度見直さなければならぬという反省がそこから生まれてきたということも否定し得ないと思うわけでございます。本来的には地方の時代であるべきであるけれども、最近地方の時代ということを主張される一つのきっかけになったのは、高度成長に伴うひずみの是正という問題が一つのきっかけをつくったということを私は否定するものではございません。御所見に対しましては、まことに傾聴に値するものと思っております。
○松本(幸)委員 わかりました。 先ほど前質問者の御答弁を伺っておりましても、地方自治体のいわゆる自主性を尊重するということを大臣は強調されていたわけでありますが、そのお考えには私も同感でございますけれども、地方の時代と言い、あるいは地方の自主性を尊重すると言葉の上では言われますけれども、果たして実体上中身がそのようになっているかどうかということを考えてみますと、たとえば先般可決されました国鉄再建法によるローカル線の廃止、これは地方の側に言わしむれば過疎促進法だというようなことも言われているわけであります。 これまた先般可決をいたしました五十五年度の地方交付税の特例に関する法律、これを見ましても、五十五年度の国税の自然増収分を交付税として地方に配分するに当たって、国の使う分は当年度、五十五年度に全部使ってしまう。しかし、地方に交付する交付税については、普通交付税そして特別交付税、三百六十四億を除いて三千七百九億円でございましたか、次年度に繰り越すのだ、こういうような方法をとっている。これも本来ならば、自主性を尊重するたてまえからいいますならば、あるいは財政法上の見地からいたしましても、当然、当年度に交付をして、これを受けた地方団体が自主的に、たとえば公債の繰り上げ償還に充てるなりあるいは他の事業に振り向けるなり、さらに国の方針と同じように次年度に繰り越すとか、それはあくまでも地方自治体の裁量、自主性にゆだねるべきではないかと思うわけですけれども、増徴分、増収分の国の分は当年度に使ってしまう、地方に交付すべきものは来年度に繰り越すのだ、こういうやり方自体もこれは果たして地方の自主性を尊重しているということになるのかどうか。 さらにまた、五十六年度の予算を見ましても、これは国の方は一兆三千九百億円の新しい税金を徴収する、ところが地方税に関してはわずかに七百五十四億でございましたか、約二十分の一の増税になっているわけで、私は決して税金をうんと取れと言っているわけではないのでありますけれども、国も地方も今日いわゆる財政危機に直面しているということは、これは申し上げるまでもございませんが、国の方では一兆四千億に近い増税をしながら、地方にはわずかに七百五十億円の増税しかしない。 しかも、御承知のように地方税については、いわゆる地方団体の課税自主権というのはほとんど認められていない。標準税率あるいは制限税率というものが法によって規定をされて、それを超えるということは、また自治省等のおしかりを受けてなかなかこれはできない。課税自主権というものが全くない状態で、国の法律で地方税も決まっていってしまう。こういう中で、鈴木総理の言う思いやりのある政治ということを強調されましたけれども、そういった意味から言えば、国が一兆四千億円もの増税をするのであれば、やはりそれに見合った形の地方への思いやりのある税金というものを考えてもらわなくてはいけないのじゃないかというようなこと。 さらに、五十六年度の地方財政計画を散見いたしましても、随所に、国の仕事を財政危機であるというようなことからかなり地方に転嫁をしておる。公共事業の問題にしてもあるいは文教施設にいたしましても地方の負担でやれ、こういうようなところがかなり見受けられるわけです。こういう点からいたしますと、たてまえとしては地方の時代であり地方の自主性を尊重するのだと言いながら、実際にやっていることはまさに羊頭を掲げて狗肉を売るようなたぐいの、全くその言葉とはうらはらなことが行われておるのじゃないか、こういう感じがするわけでございますが、その点について大臣の御所見を伺いたいというように思います。
○安孫子国務大臣 地方の時代とか地方を尊重するとか言ったって、実際はそんなことは余りやってないじゃないかというのが、御所見の一つの基本になっているように思うわけでございます。 鉄道の問題をお触れになりましたが、これはやはり地方の実態から申しまして大変困ることでございまするので、自治省といたしましては、極力そうしたことが小範囲にとどまるように努力をいたしているところでございます。 それから交付税の問題でございますが、おっしゃるとおりに、現行法制から申しまするならば、これは今年度に交付して、地方団体の自主的な判断によって財源調整をするというのがたてまえでございます。ただ、考えてみますと、来年度も相当大きな財源不足を来す、そういう状況におきまして、やはり国全体の地方財政計画を樹立するにいたしましても、それから交付税特別会計においていろいろな借り入れをやるにいたしましても、全体の、もとのところを少し強化をしておく方が、地方財政全体の健全化のためには役に立つのじゃなかろうか、こういう判断のもとに今回法案を御審議を願っているような次第でございまして、おっしゃることは十分わかります。 そもそも大体こうしたことは、財源調整を各団体にやらせるか国でもって年間の財源調整をするかという問題が根本的にあると思いますが、現在の制度は国でやるのではなくして、各地方団体にやらせるんだというたてまえでございまするから、この点について御批判があるのはもっともだと思いますけれども、現下の財政の諸情勢から申しますとやむを得ざる措置として、この程度やらざるを得ないだろうという判断のもとにやったことだけは御理解を願っておきたいと存ずるわけでございます。 もう一つは、さらに財源を付与したらいいじゃないかという問題。まあ諸外国の本当に自治体として完全な姿にあるような地域を見ますれば、税金なんというものは大体自主性を持ってやっておるわけでございまするが、しかし日本の場合には風土それから歴史的な関係から申しまして、また狭い関係もありまして、非常に各県ごとに税金が違うというようなことは、やはり国民の間に違和感を起こすことにも相なるだろう、こういうことで、一つの税源についての基準を示しておるような状況でございます。 これを外してしまって、各自治体に自由にやらしたらいいじゃないかということも確かに一つの議論でございますけれども、現状におきまして、日本の実態から申しますると、まあどういうものだろうかという気もいたすわけでございます。この点は今後の研究問題ではあろうと思いまするが、日本の場合にはそれは無理じゃなかろうか、こういう感じがいたします。 それから、もう少し地方に税源を付与したらいいじゃないか、こういうことでございまするが、この点は今後、地方財政の充実強化のために、何か工夫をしてみにゃならぬ一つの問題じゃなかろうかと私は考えておるところでございます。 以上、漏れた点もあろうかと思いまするが、私のお答えを申し上げたわけでございまするが、なお財政局長なりその他の関係者から補足をしてもらいます。
○石原政府委員 ただいまの御指摘の中で、五十六年度の税制改正につきまして、国税の増収額と地方税の増収額が非常にアンバランスではないかという御指摘があったわけでございます。 私ども、基本的に、現在の地方財政におきまして、税収入の占める割合が低い、こういう指摘がなされております。税制調査会の答申におきましても、今後の地方税制のあり方として、さらに税源強化を図るべきである、特に市町村の税源強化を図るべきであるという指摘がされております。私どもといたしましては、その方向に沿いまして税制改正の検討を行ったわけであります。 ただ、御案内のように、五十六年度の税制改正は、現行税制の枠内で検討する、このような前提が付されておったわけであります。その結果、現行の地方税制の枠内におきまして税源強化が図り得るものはどれだけあるかということで幅広く検討を行ったわけでありますけれども、結果的に初年度七百五十六億円の増収額に落ちついたわけであります。国税、地方税、それぞれにつきまして、各税目について、いろんな経緯を踏まえて検討が行われて、その結果として、国税におきましては一兆三千九百億円という大きな額になり、地方税は七百五十六億円という金額に落ちついたわけであります。 一般的に私ども、さらに地方税源の充実強化に努めなければならないという気持ちを強くしているわけでありますが、ただ、五十六年度について申しますと、今回の大きな税源強化の柱となっております法人税の税率アップにつきましては、それによる増収額はそのまま法人住民税として受け入れるわけでありますが、その初年度の収入額といたしましては、国税と地方税では年度所属区分が違うわけでございます。 具体的に申しますと、五十七年の三月期の決算の税収入は、国税の場合には五十六年度の収入になるわけですが、地方税の場合には五十七年度の収入になる。この額がかなりのウエートを占めておりまして、そのために初年度の収入額としては、地方税の方が相対的に低く出てくるというような技術的な問題もあります。それから、全体といたしまして国税の増収額の非常に大きな部分を占めます法人税及び酒税につきましては、御案内のように、その三二%は交付税として地方に入ってまいります。その結果、国税、地方税を通じます最終的な帰属としては、やはり地方の方が五一%強財源帰属する、こういうような状態になっているわけであります。 その結果といたしまして、五十六年度の地方財政計画上の税収入の構成割合は、前年度に比べまして二%以上上昇するという結果になろうかと思います。もちろん、私どもはこれによって満足するものではありませんので、大臣からも御答弁申し上げましたように、今後とも引き続き地方税源の強化に努力していかなければならない、このように考えております。
○松本(幸)委員 きわめて単純な考え方からいたしますと、五十六年度の国の一般会計予算の規模は四十六兆円、地方財政計画による地方団体の五十六年度の予算規模は四十四兆円、二兆円ほど違いますけれども、ほぼ匹敵しているわけであります。 そこで、国民の税負担ということを考えますと、負担をする側にとりましては、国税であろうと地方税であろうと自分のふところから出すわけでありますから、負担するお金に変わりはないわけであります。そういう意味からいたしますと、国の予算の四十六兆円、地方の予算総額四十四兆円、これの歳入財源の調達について、地方の場合には地方税と交付税とさらに国庫支出金、起債、これらが歳入の大宗をなしているわけでありますが、やはり税金の負担については、国税であると地方税であるとを問わず負担をする側は同じなのでありますから、問題はむしろ配分の仕方の問題であって、国が地方財政に対して交付税でやるのか、国庫支出金でやるのか、あるいはまた起債でやるのか、税金によって、いわゆる自主財源によって賄うようにするのか、こういうことは考え方の問題で、やろうと思えば十分できることではないかというように考えるわけであります。 そういう意味で、いずれも財政が非常に困窮しているという現状の中で、国の方では一兆四千億円もの税金を徴収する、増税する、地方は七百五十億円だ。それは別途な形で地方財政には補てんがあるわけでありますけれども、そのことを見る限りにおいては、やはり何となく地方が軽視をされているというような感じを受けるわけでありますが、そういう点につきましては、冒頭申し上げたように大臣に対しまして地方団体は非常な期待を寄せているわけでありますから、ぜひこれからも地方の要望にこたえて御検討いただきたいというように考えます。 次に、先ほども質問がございましたが、委員も内定をいたしまして間もなく発足する予定のいわゆる第二臨調と地方制度調査会との関連につきまして、先ほどの御質問で一応はわかったのでありますが、その御答弁の中で、何か大臣から臨調に対して——臨調はまだ発足しておりませんけれども、申し入れたというようなお答えがございました。私が心配をしておりますのは、すでにお答えがありましたように、地方制度調査会は今日十八次の調査会が行われているわけでありまして、十七次の答申についてはかなり抜本的な地方行財政の改革についての答申が行われているということは御案内のとおりでありますけれども、これらに敷衍してさらに臨調で、地方制度の問題についてもいろいろ改革、合理化といったものを考えていくというように言われているわけでありますが、何か屋上屋を架すようなもので、一方では地方制度調査会で地方制度の改革について国との関係を含めていろいろな答申が出されている、改めてまた臨調ではその問題について審議をするということになりますと、恐らくそごをするというようなことはないと思いますけれども、その辺の連絡調整等についてはどういうふうになさるのか、さらにまた、先ほどお答えのあった申し入れたということ、これはどこにどのような内容のもの、趣旨のものを申し入れられたのか、お答えをいただきたいと思います。
○安孫子国務大臣 申し入れたということは、結局臨調といたしましても、今後の問題でございまするが、いまなかなかやかましい問題としては国の行政機構の問題もありますが、先ほどもお話がございました、たとえば地方の給与水準が高いじゃないか、それから国はこれだけ締めているのに地方の職員はふえているじゃないかというような議論もあるわけですね。そういたしますと、ともすればそういう問題も扱いかねないような空気もないわけではないと思うのです。そこで、この点は地方団体固有の仕事でございまするから、国の事務についての臨調が扱うべき問題ではなくて、それは地方制度調査会が扱う問題で、従来扱ってきている問題だから、そこはけじめをきちんとつけておいてもらわなければいけませんぞということを私は中曽根長官に申し入れた、こういうことでございます。それはそれで了承する、こういうことになっておるということを申し上げたわけでございます。 しかし、どういうふうに臨調が動いてまいりますか、機関委任事務その他の関係から申しましても、やはり地方団体の問題についても議論が出ないわけでもないだろうと思うので、その点は十分注意をして、そして地方制度調査会というものも総理大臣の諮問機関としてあるわけですから、これと並列した形において、地方固有の問題は地方制度調査会、国並びに国に関連する問題については第二臨調、こういう割り切り方をして進めるのが一番妥当だろう、こう思っているところでございます。
○松本(幸)委員 私は、地方制度調査会の出された第十七次の答申と新しく設立される第二臨調における地方制度に関連する問題について、全く食い違ったようなものが出されてくるとはよもや思いませんけれども、そういう点については今後の問題でございますから、十分に留意をしていただいて、私自身は、十七次の答申が実行に移されれば、国と地方の行財政全般にわたってかなり抜本的な改革が行われるものだというように理解をしているわけでありますけれども、いずれにしても臨調との間に改革その他のことについてそごのないように、ひとつ御留意をいただきたいというように考えます。 次に、地方公共団体が設立をしております公社等のことにつきまして、ちょっとお尋ねをいたしたいと思います。 全国の都道府県、たくさんあります市町村、これらがそれぞれ設立しております公社——公団という名称は余り地方では使っていないと思いますが、公社の数あるいは運営の実態というものを自治省としてはどのように把握をされているか。公営企業等の関係につきましては、法によってきちっと掌握することも可能でありますけれども、公社等につきましては、任意に設立されているというようなこともございまして、なかなか掌握がむずかしいのではないかというように考えます。 これらの公社の設立は、そのときどきの必要に応じて地方公共団体が設立をして、その時代におけるそれなりの十分な機能というものを発揮して、効果も上げてきたとは思いますけれども、やはり時代の推移、進展に伴って当然廃止をすべきものであるとか、いろいろな問題が生じてくるというように考えるわけであります。そういった点については、まず実態の把握が前提ではないかというように考えますので、設立されております公社等の現況につきまして、ひとつその実態をお聞かせいただきたいと思います。
○大嶋政府委員 地方公社の実態でございますが、地方公社の数は、いわゆる特別法に基づきます土地開発公社あるいは地方住宅供給公社、地方道路公社といったものと、それから一つの地方公共団体が二五%以上出資している法人、合わせまして、五十三年の四月一日現在全国で三千三百六十という数になっております。
○松本(幸)委員 数のことについてはいまお答えがあったわけでありますが、運営の実態等についてもある程度は把握をされているのではないかと思います。そういう点につきましても、わかっておりましたらお聞かせいただきたいと思います。 それから、これらの公社等につきまして役員の問題でありますが、地方公共団体が設立しておりますこれらの公社については、ほとんど長が兼職をしているものが多いのではないかというように思われます。三千三百六十の公社のうち、長が理事長その他を兼任しているものというのはどのくらいあるのかということも、あわせてひとつお聞かせいただきたいと思います。
○大嶋政府委員 ちょっと先生の御質問に適当なお答えの資料を持っておりませんのですが、三千三百六十の地方公社に対しまして、役員の数が四万四千五百十八人という形になっております。それから、その中で、地方公共団体の方をやめてなっておるというのが三千人程度おります。一公社当たりの役員数は十三・二名というような資料がございます。 運営の実態につきましては、私どもとしては、やはり適正な運営というものを行うべく指導はしておるところでございます。
○松本(幸)委員 公社が設立をされた経緯等についてはいろいろな事情があると思いますけれども、いっときは、いろいろ地方財政が窮迫しておる折から、俗に言うやみ起債というようなものを行って、本来地方公共団体が直接やらなければならない仕事を肩がわりさせてこの公社にやらせるというような事業が多く行われてきたわけであります。そこでいろいろ問題も生じたわけでありますけれども、長あるいは議会の議員等の兼業禁止については、地方自治法ではいわゆる営利を目的とした、しかもその地方公共団体と請負の関係等にある会社の代表者等については、兼業が明文をもって禁止をされておるわけでありますが、公社等はきわめて公益性の高いものでありますし、しかもその公共団体が設立したものでありますから、法的にはそれらの規制はないわけでありますけれども、やはりある意味では利害の相反するものもあるわけであります。 たとえば、公社がいろいろなお金を借りたときの債務負担行為をその地方公共団体がするとか、あるいはいろいろな仕事の請負というと言葉が当たらないかもしれませんけれども、仕事を委託してやるとかいうこと、そしてまたその事業の報告等については、〇〇公社理事長が〇〇県知事あるいは〇〇市長に対して報告をする、役職の上では片や理事長であり、片や知事であり、あるいは市町村長ということになるかもしれませんけれども、個人といいますか自然人としては同一人格であるというようなことから、本来監督、管理をしなければならない立場にある公共団体の長がみずから長をやっておりまして、その相手の長から同じ名前で報告等が行われるというようなことになりますと、これはやはり不都合も生ずるのではないかというような感じがします。 私はかねてから、地方議会にお世話になっておりました当時も、そのことは余り好ましいことではない、議会議員の場合でも、本来議会の権能といいますか、執行をチェックする機能というものを持っておるわけでありまして、そういった意味からは、議員が公社の執行者である理事になるというようなことについては、これまた好ましいことではないということをしばしば指摘をしてきたわけであります。いまでもそういうことがなかなか改められない。そういうところから、あえて千葉県の問題を申し上げるわけではございませんけれども、いろいろ土地等に絡んでの問題が間々生ずるということになりますので、そういった点については自治省としてはどのように考えておられるか。法律的に禁止はされていないわけでありますから、いかぬというわけにはいかないかもしれませんけれども、実態上好ましいことではないと私は考えているのであります。そういう点について、どんなお考えを持っておられますか。
○砂子田政府委員 いまのお話の中に、兼職の話と兼業の話と両方ございました。 兼職の規定に関しましては、お話のとおり、地方公社自身が公共団体の行政目的を遂行するということのためにその計画に参加をいたしましたり、事業運営に参加をしていくというのが通常であろうと思います。そのために、いま大嶋審議官からお話がございましたように、職員でありますとかあるいは役員でありますとかというのが公共団体から出向している、あるいは兼職をする、あるいは多くの職員が出ていくということになるのだろうと私は思います。この兼職は、地方自治法上に規定しております条文に抵触をしない限り、おっしゃるとおり可能であろうと思います。 ただ、兼業の方の議論になりますと、それは法律上兼業禁止の規定があるわけでございますから、そういうものに触れるということで、請負ということが出てくるのであれば、やはりそれは好ましくないというふうに考えております。ただ、御案内のとおり公有地の拡大の推進に関する法律にございますように、地方自治法上の兼業の禁止をはねている規定がございます。この場合には兼業の禁止がもともと適用にならないわけでございますので、そういう各種の法律の中で適用除外をしているときには、それに従っていくほか手がないと思います。 ただ、いずれにいたしましても、この公社と公共団体の問題というのは、先ほど申し上げましたように、公共団体の行政目的を遂行するという前提に立ってつくられているものが多いわけでございますので、この業務の内容なり公共団体とのかかわり合いなり兼職なりというものについては、やはり自主的にお考えを願うほか手がないのだと思いますけれども、こういうことが往々にして非常に世論の批判を浴びるということがないわけではないと思います。そういうために実は地方自治法の中でも、監査のための規定でありますとか法人への出資のための調査権でありますとか、そういうものを種々規定をしておりまして、それによる監督、規制をいたしておるわけであります。 ただ、これもまたお話がありましたように、監督をする方の知事が兼職をしておったのでは同じではないかという御議論もあろうと思います。しかし、公共団体は本来悪をなさないというのが前提で設立されている団体でもございますから、基本的にそういうことが行われるということであれば、やはりこれはみずから判断をしなければならない問題でもありますし、監督、そういう問題についてはやはり全体の公共の利益に何がなされるべきかという観点から、やはり長がみずから姿勢を正して判断をすべき問題であるというふうに考えております。
○松本(幸)委員 時間がございませんので、これに関連いたしますより具体的な問題につきましては後日に譲りたいと思いますが、ただ、この三千三百六十の地方公社の借入金の残高、それとあわせて、これに対応した債務負担行為についてその実態がおわかりになりましたら、後刻で結構でございますからお知らせいただきたいと思います。 次に、警察庁の方にお尋ねをいたしたいと思いますが、いわゆる少年非行と言われるものの典型的な事犯として、昨年来特に大きな社会問題になっておりますいわゆる校内暴力あるいはまた暴走族の問題についてであります。 ことしも卒業シーズンを迎えまして、先生方も何か戦々恐々としているのではないかというような感じがするわけでありますが、一体こういった校内暴力あるいは暴走族と言われるものが発生をする、あるいは暴走族が跳梁ばっこする根源的なもの、その要因、こういうものがどこにあるというふうに考えておるのか。発生の根源あるいは背景、そういうものについてどう理解をなさっているか、お聞かせをいただきたいと思います。 〔委員長退席、中山(利)委員長代理着席〕
○谷口(守)政府委員 先生御指摘のとおり、最近の少年非行というものは戦後第三のピークの時期に入っておる、こういうことが言えると思います。 具体的に申し上げますと、昨年の刑法犯少年の補導人員でございますけれども、これは十六万六千七十三人ということでございまして、第二のピークが昭和三十九年でございますが、これが十五万八千百三十六人でございましたので、これを超えて残念ながら戦後最悪の記録になったということでございます。同年齢層百人当たりの人口比、これも十七・一人ということで戦後最高になっておりますし、また、全刑法犯で検挙された人員に占める少年の構成比でございますけれども、これが四二・四%というような状況になったわけでございます。 また、内容的に見ましても、低年齢化がいよいよ進みますとともに、先生御指摘のとおり、校内暴力事件あるいは暴走族事犯を中心といたしました凶悪犯あるいは粗暴犯の増加が著しくなってきておりまして、少年非行の問題につきましては、本当に質、量ともまことに憂慮すべき事態になっておる、こう思うわけでございます。 そこで、こういった少年非行が増加する原因、背景は何かということでございますけれども、これはなかなか一概には申し上げられないと思います。ただ、私どもがいろいろと非行事例を取り扱っておるわけでございまして、そういった具体的な事例を通じて見た感想でございますけれども、一言で言いますと、やはり家庭、学校、地域社会の抱えているいろいろな問題が複雑に絡み合ってこういった少年非行の増加要因になっているのではなかろうか、こう思うわけでございます。 すなわち、家庭におきましては放任、逆に過保護、子供のしつけに対する親の自信喪失といった問題、それから学校におきましては、いわゆる受験競争からドロップアウトする、落ちこぼれの少年の増加の問題等が大きな要因になっているのではなかろうかと思うわけでございます。また、最近の享楽的な社会風潮を反映いたしました性だとか暴力等の俗悪な情報がはんらんしている、さらには、一般社会におきます規範意識が低下している、そういったいろいろな風潮が、心身ともに未成熟な少年に有形無形に影響を与えているんではなかろうか、こういうように考えているところでございます。
○松本(幸)委員 警察庁では本年一月二十二日に、何か主要十三都道府県の担当課長を警察庁に集めて、いろいろ今後の対策等について会議を開いたというようなことが報ぜられているわけでありますけれども、警察庁自体としてはどういう方針で今後これらの校内暴力あるいは暴走族に対処しようとしているのか、そういった方針につきましてお聞かせをいただきたいと考えます。 私は、実はこれらの事件の背景といいますか根源というのは、やはり根源を剔抉してそれに対応していかなければ根絶することはむずかしいんではないかという考え方を持っておりますが、たまたませんだって新聞に、宮城教育大学助教授の投書と、さらにまた映画監督で有名な新藤兼人さんの投書が載っておりましたけれども、それを拝見をいたしますと、「校内暴力の底にあるもの」ということで、「彼らが憎悪する相手は、自分の目の前で、背中を向けて字を書いている教師ではないのだ。個人的な教師への反抗ではなく、教師全体への、さらに広く大人たちへの反逆なのである。野放図に育ててきたことによって誘起された、大人全般への反乱である。それは、彼ら自身も自覚できないほど根深くて、底知れないものだ。だから不気味なのである。」こう言っております。 これに対してさらに新藤兼人さんは、これらのいわゆる少年非行というのは「大人たちへの反逆なのである。権力者たちの野放図な「顔」への反応なのだ。」ということで、「元総理大臣が収賄罪で法廷に立ち、金にいとめをつけず有能弁護士を擁してガードを固め、堂々と検察陣を向こうにまわして戦う勇姿、鉄建公団、KDDの公費乱費、つまみ食いして馬耳東風。現職知事が五千万も政商から不純な金を受けとりながら、いささかも恥じないカエルの面。ゴリ押しで選手を入団させて傲然と居直る汚れた巨人。金と力だけが勝つんだ、実力者の世の中だ、弱い者は泣け、そこのけ、そこのけ。こういう人たちが時には、理想的人間像とは、などと教育者面をするからやりきれない。子どもたちは、この状況をどんな目で見ているか。」こういうような投書が載っております。 要するに大人社会への反逆なんだということで、子供自身が悪いのではないということを強調されているわけでありますけれども、こういうことを考えますと、われわれみずからがえりを正して、やはり政治倫理にいたしましてももっと浄化をしていかなければならない、そういうところに校内暴力あるいは暴走族等の発生する根源があるというように私は考えるわけであります。こういう考え方で対処しなければこれらの事犯というものはなくならないというように考えるわけでありますが、この点につきましてひとつ大臣の御所見を伺いたいと思います。
○安孫子国務大臣 校内暴力並びに青少年の犯罪の激増は、まことに憂うるべきものがございます。申すまでもございませんが、第一、第二、第三のピークでございまして、さらに深刻な様相を呈しておる、こう言ってよかろうと思います。 その根本的な原因については、ただいま宮城教育大学の助教授の説も拝聴いたしたわけでございますが、その説もゼロじゃないと思いますけれども、それがすべての理由であるなどということは、私は考えられないところでございます。大人の姿を見てそれに抵抗感が生まれて、それで校内暴力に走る、暴走族に走る、そうして非常に端的な連絡というものはその中には余りないんじゃないか。ただ一面、深層心理の中にそういう面がないわけでもないけれども、それだけが原因だということは私はどうかなという気がいたします。やはり彼らを取り巻く家庭環境、社会環境、並びに校内における一つの無秩序な、何といいますか規律、そういうようなものが重なって、そして本人の性行もいろいろな客観的条件から生まれてきたものによって加重されて、救いがたいような状況になるというようなことで、非常に複合的な要因を考えなければならぬのじゃなかろうか。 これに対する対応策といたしましては、どうしてもやはり家庭というものをもう少ししっかりしてもらわなければいかぬということでございます。それから学校においても、やはり規律をきちんとやるということも私は大切じゃないかと思っております。 私も、そうした問題について率先して実行に移した時代もございます。特に、地域社会における婦人団体、若妻学級等を動員いたしまして、その問題に対処いたしたのでございますが、それはそれなりに相当の成果を上げたような記憶もあるわけでございまして、地域の問題として、地域社会の連中が一緒になってやるということがきわめて大切なやり方じゃないかなというふうに私は思っておるところでございます。 なお、今後の推移を見ながら、こうした傾向ができるだけ早く鎮静化するように、警察当局としても努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
○松本(幸)委員 時間も残り少なくなりましたので、いまの大臣の御答弁につきまして理解のできる部面もありますけれども、多少私自身異なった意見を持っておりますが、そのことについてはもう申し上げません。 次に、私の地元で発生をいたしました例の芙蓉会富士見産婦人科病院事件に関連いたしまして、二つ三つお尋ねしたいと思います。 前臨時国会におきましても御質問申し上げたわけでありますが、当時はまだ捜査の段階であるというようなことで、明確なお答えもいただけなかったわけでありますが、まず富士見産婦人科病院のいわゆる乱診乱療事件の全容につきましてどのように捜査が行われて、結果がどうなったかということが一つと、それから、これにまつわりまして理事長の北野から多額の政治献金が行われたということも御案内のとおりでございます。その中で、北野から献金を受けました入間比企開発協議会というのがございますが、北野から五百万円の献金を受けまして——北野から献金を受けたと言うと少し違った言い方になるかもしれませんが、この五百万円の献金について、入間比企開発協議会は日本病院会政治連盟から五百万円の寄付を受けた、こういうことで埼玉県の選管に収支の報告を五十四年度いたしております。ところが、出したと言われる日本病院会政治連盟は全国組織でございますので、自治省に対して収支報告をしているわけでありますが、この入間比企開発協議会には五百万円の献金はしていないというような報告をいたしております。当然そこに食い違いが生ずるわけでありまして、埼玉県選管には、日本病院会政治連盟から五百万円をいただいたと言って報告をしておりますけれども、差し上げた方は出していない、こう言って報告をいたしておりますので、そこに端的に申し上げまして虚偽の申告と思われるような節があるわけであります。 御承知のとおり、政治資金規正法二十五条では、これらの虚偽の申告をした場合には罰則もあるわけでありますが、片や埼玉県の選管であり、片や自治省の選挙部であるというようなことから報告の指定場所が違いますので、同じところならば直ちに照合できるかもしれませんけれども、そういう関係もありましてそのままにになっておる、こういう状況でありますが、これにつきましてのひとつ見解を伺っておきたいと思います。 それからもう一つ、この産婦人科病院事件に派生をいたしまして、理事長の北野某なる男が——五十四年十月に行われました所沢市の市長選挙の際に、助役が辞任をいたしまして、現職の市長に対立をして立候補を表明したわけであります。五十四年九月の三日に辞任をいたしまして立候補の表明をし、実は私のところにも翌四日に、市長選挙に立候補いたしますのでというごあいさつに参りました。ところが、日ならずして立候補を取りやめてしまったわけでありますが、その裏には北野が主役となって市長から、市長になったときには引き続いて助役選任する——一たん辞任しているわけでありますから、選任をする、こういう千葉県知事の念書ではございませんけれども、ひそかに念書をつくって、それによって助役は立候補を断念して選挙には出なかった、こういう事件でございます。これも明らかに公職選挙法の二百二十一条あるいは二百二十三条の違反に該当するのではないかと思われる事案でありますけれども、それらのことにつきましても、ひとつ警察庁の御意見を伺っておきたいというように思います。
○谷口(守)政府委員 埼玉県警察におきましては、御案内のとおり昨年の九月十日、富士見病院の理事長北野早苗を医師法違反などで逮捕し、富士見病院事件の検挙に着手したわけでございます。その後鋭意捜査を続けておるわけでございますけれども、病院長の北野千賀子など医師五名を、同じく昨年十一月十七日に保健婦助産婦看護婦法違反などの容疑で書類送致しております。その後、北野早苗につきましては昨年の十月一日医師法違反で、それから北野千賀子につきましては十二月二十六日保健婦助産婦看護婦法違反でそれぞれ起訴されまして、現在公判中でございます。 それから、理事長北野早苗の政治献金関係につきましては、その一部が政治資金規正法違反に抵触することが明らかになりましたので、昨年十二月八日関係被疑者八名を政治資金規正法違反といたしまして、さらに所沢市長選挙をめぐる公選法違反で関係者七名を書類送致しておるところでございます。 現在の捜査の重点でございますけれども、御案内のとおり、この事件検挙着手後の昨年の九月二十九日に患者の方十二名、またさらに十月十四日患者の方二十名、合計三十二名の方々でございますけれども、二回にわたりまして理事長北野早苗及び医師六名を傷害罪で埼玉県警察に告訴しておるわけでございます。この告訴事案につきまして、埼玉県警察におきましては関係者から事情を聴取するとともに、押収いたしました多数の診療録あるいは臓器などを専門家の方々に鑑定依頼するなど、所要の捜査を実施しておるところでございます。
○松本(幸)委員 時間がございませんので詳しいことは申し上げませんけれども、政治献金につきましても、あるいは乱診乱療の問題にいたしましても、市長選挙の違反事件につきましても、それぞれ書類送検をされているという現状のようでございますが、これは警察庁にお尋ねするのはちょっと筋違いであるかもしれませんけれども、送検をされたこれらの事案については、検察当局としてはどういうような現状になっていますか、警察庁として承知しておる限りのことについて、最後にお答えをいただきたいと思います。
○谷口(守)政府委員 ただいまお答え申し上げましたとおり、いわゆる乱診乱療事案につきましては、理事長北野早苗それから病院長の北野千賀子につきましては起訴され、公判中でございます。その他の一連の事案で書類送検された分につきましては、現在地方検察庁の方で検討中ということで、処分はまだ出されていないということでございます。
○松本(幸)委員 時間が参りましたので、終わります。
○中山(利)委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十五分散会