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94回国会衆議院1981/03/24

商工委員会 第7号

発言数
142
登壇者
15
会派数
4
開催日
1981/03/24

会議録

野中英二自由民主党

○野中委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、石油備蓄法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。城地豊司君。

城地豊司日本社会党

○城地委員 石油備蓄法の改正案の問題点について、幾つかに分けて質問をしたいと思います。  この調査室から出ました資料の三十三ページから三十四ページに第三表というのがありまして、これに「LPガス需給計画」、昭和五十四年度以降の内容について提起がされています。この内容からいたしますと、昭和五十九年度は二千二百十九万トンということでございまして、しかも五十九年度時点では電力用関係が二百九十六万九千トンということでございます。この需給計画そのもので見ますと、一つの評論家の意見では、LPガスの需給計画そのものが非常に問題である、特に問題なのは、五十九年度電力用として二百九十六万九千トン組んでいる、そこに標準を合わせた一つの作文であるというような酷評をする人もいるわけでございます。  そういう意味で、家庭業務用や自動車用は横ばいでございますが、そういうことからしますと、電力用、工業用等々についてはどうも過大に需給計画を見積もっているのじゃないかという意見があるのですが、その辺について御見解を伺いたい。  第二点の関係では、いまも若干触れましたが、需要構造の関係でいきますと、家庭業務用の伸びは非常に堅実に伸びているという方向ですが、いわゆる産業用の関係が非常に急激な伸びをしている。そういう意味では、民生用と産業用全体にアンバランスが非常に生じてくるこの需給関係であるわけであります。そういう点からしますと、LPガス業界では、工業用の伸びが非常に大きいのでそれらを需給することができないのじゃないかという危惧の念を持っているということも聞いておりますが、それらの危惧の念が本当の危惧の念だけで済むのかどうか、はっきりした考え方を伺いたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生から御指摘がございましたように、現在の五十五年度から五十九年度にかけましての石油の供給計画におきまして、LPGの需要見通しを立てているわけでございますけれども、その五十九年度の需要量といたしましては約二千二百二十万トンということで、五十四年度に比べまして年間大体九・六%くらいの伸びで伸びるであろう、こういう想定をやっているわけでございます。この想定をやるに際しまして、私どもといたしましては、個々の需要別にそれぞれの今後の需要を左右するそういうファクターを参酌いたしましたり、あるいはマクロ的に経済成長率との関係なども考慮いたしまして想定をしたわけでございます。  現在までのところ、現時点におきまして私ども一応こういう見通しを立てているわけでございますけれども、確かに先生御指摘のように、この需要の中身を見てまいりますと、家庭業務用、これの需要の伸びというのは五十四年度に対しまして年率で三・八%の伸びということでございまして、平均の九・六に比べるとかなり低い伸びになっております。あるいは自動車用、これはタクシーでございますけれども、これの需要の伸びは二・四%ということで、これもかなり低い見通しになっております。それに対しまして、電力用が特に年率で四割というような非常に高い伸びを想定しております。それから工業用、これが年率にいたしまして九・二%というような見通しになっているわけでございます。  そこで、私ども一応この想定をやるに際しましての考え方を申し上げますと、家庭業務用につきましては、これはそれまで四十九年度から五十四年度にかけまして大体三・一%ぐらいの年率で伸びてまいったわけでございますが、現時点におきまして六割の世帯ですでに使われておるということで、家庭業務用のLPGの需要というのはかなり行き渡っておる、こういうことで、今後の伸びとしては大体従来の伸びで行くであろう、こういうような見通しを立てたわけでございます。それから自動車につきましても、タクシーは御承知のようにすでにほとんどLPGに切りかわっておるということで、そういった点を考慮したわけでございます。それに対しまして電力でございますが、これは確かに高い見通しを立てたわけでございますけれども、これは五十五年度の電力の施設計画におきまして、五十九年度末の設備能力としてLPGの発電所の能力といたしまして三百万キロワットが計画されておる、それに見合ったものとして、一応五十九年度の電力向けのLPGの需要量というものを想定したわけでございます。それから工業用でございますけれども、これは主として中小企業の燃料が中心でございますが、これにつきましては、確かに大口の鉄鋼向けなどにつきましては今後ほとんど伸びないであろう、こういう想定をやったわけでございますけれども、そのほかの一般産業向け、中小企業中心でございますが、この辺はかなり伸びるであろう、特にA重油であるとかあるいは工業用灯油、そういった石油製品からの転換というものも進むのではないか、こういったようなことを想定いたしまして、この需給計画における需要見通しのような数字を一応想定したわけでございます。  そういうことで、電力向けあるいは工業用の需要というものにかなりふえる形であれしておりますけれども、ただ需要構成の点について見ればやはり家庭業務用が中心でございますし、あるいは工業用といっても、やはり中小企業関係が大きいというようなこともございます。そういったことで、この安定供給を確保していくということは、国民生活あるいは国民経済上きわめて重要なものであろうというふうに考えているわけでございます。

城地豊司日本社会党

○城地委員 次に、この資料の三十五、三十六ページに世界のLPガスの生産量等の表がございます。それらとの関連で、供給見通しと価格の先行き不安という関係で質問いたします。  この表で見る限り、日本やアメリカ中心の消費構造でございますし、EC諸国は自分たちで生産したものを自分たちが消費をしているという状況でございます。しかし、最近LPガスの世界的な消費傾向の中で、中進国が使用量を非常に大きくしてきている。しかも、日本に近い韓国や台湾というようなところでも使用量が非常に大きく増加をしてきている傾向にある。さらには、産ガス国のサウジやクウェートが自国で貯蔵施設をつくり始めてきているという情報を耳にしているわけでございます。  そういうような関連からしまして、競争が非常に激しくなると価格の先行き不安というようなことが予想されるわけでありますし、また供給見通しの問題も、産ガス国と消費国との関係等々で不安もあるわけでありますが、それらの供給見通しと価格の先行き不安はないのかどうか、質問をしたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  現在、世界のLPGの貿易を見てみますと、大体日本が約五〇%、アメリカが約二〇%、それからヨーロッパが約三〇%、そういった数量を輸入しておる、こういう状況でございます。確かに先生御指摘のように、最近こういった先進国以外の国々がLPGの輸入を活発に行いつつある、こういうような動きが出てまいっております。したがって、現在のLPGの地域別の需要構造というのは将来変わっていくだろうというふうに思われるわけでございます。  そういった発展途上国などにおけるLPGの需要増、こういったものが産ガス国側のいろいろな動きとも関連いたしまして、将来LPGの供給あるいは価格、そういった面にどういう影響が出てくるであろうかということでございますけれども、現段階で申し上げますと、現在産ガス国で随伴ガスからLPGを生産いたしまして輸出をしている、そういうことでございます。産ガス国におきます随伴ガスのうち実際に利用されておりますのが四〇%、その四〇%のうち恐らく三〇%がLPGとして利用されており、それから残りの一〇%、これは油田に再圧入される、こういう形で利用されているだろうというふうに思っておりますけれども、いずれにいたしましても利用率というのは四割程度ということで、約六割のものは燃やされている、こういう状況であるわけでございます。そういった六割に上るガスを燃やしているということにつきまして、産ガス国においても、これを商品化して重要な資源として輸出していこう、こういう動きが非常に活発に出ているわけでございます。  産ガス国側におけるLPGプラントの建設計画というのは非常に多く出ているわけでございまして、そういうことから申しまして、このLPGについて供給が円滑に確保されないということはないであろうというふうに私どもは見ております。いろいろな研究機関あるいは政府機関でいろいろな見通しを立てているわけでございますけれども、共通いたしまして、昭和六十年の世界の石油ガスの供給余力というのは大体一千万トン以上あるであろう、こういう想定を多くの機関がやっているわけでございます。  ただ、それほど供給余力があるならばなぜ備蓄をするのかという問題が逆に出てくるわけでございますけれども、このところは、確かにLPGについてはどちらかと言えば供給先行型、こういうのが現状であろうかと思いますが、ただ、同時に産ガス国側におきましては、LPGにつきまして、やはり重要な資源であるということで石油と同じように資源政策の一環として考えていこう、単純な商品としてではなくて、重要な資源として資源政策の一環として考えていこう、こういう動きが出ているわけでございまして、そういう面も考慮いたしまして、やはり備蓄の必要性があるのではないかというふうに私どもは判断したわけでございます。

城地豊司日本社会党

○城地委員 この後、備蓄の進め方、さらに基準備蓄量、国家助成の問題、立地条件の確保の問題や保安対策、防災対策等について質問を進めてまいりたいわけでありますが、何か参議院の審議の関係で通産大臣が向こうに呼ばれることもあり得るということでありますので、若干順序を変えまして、呼ばれることもあり得るのですから、呼ばれない場合もあるし呼ばれる場合もあるわけでありますので、通産大臣に伺いたい部分を先に質問をさせていただきたいと思います。  この資料の第十二表にも、わが国の地域別原油の輸入量の関係の表がございます。さらに十八表「長期エネルギー需給暫定見通し」というものもございます。そしてその他の資料を見ましても、わが国のLPGの中東に対する依存度が八一・六%というふうに言われています。言うなれば八割以上は中東に依存しているという状況でございますし、この資料の中でもサウジの輸出能力は二千五百万トンとありますから、そういう意味では、サウジアラビアの輸出の力をもってして日本のすべての量を賄うくらいなものがあるからということを暗にほのめかした言い方もされています。しかし、実際問題としていまのような世界のいろいろな情勢から見ても、一つの国に非常に多くのものを依存する、そのことは逆に言うと危険が非常に大きいということも考えられるわけであります。依存して平和に供給を受けている間はいいのですが、一触即発の状態になったり、われわれが予期しないような状況になれば非常に大変なことになると考えるわけであります。そういう意味で、今後長期的にますますこの需要は日本の場合にふえる計画になっていますし、しかも一国依存偏重型というような状況であるわけで、これらは何とか改善していかなければならないのじゃないかと思うのですが、それらについて大臣の今後の中東依存からの脱却、それから多角化の努力というようなことでお考えがあればお聞かせをいただきたいということが第一点であります。  それから第二点は、LP業界の体質全体の問題でございますが、さる雑誌によりますと、輸入する場合にサウジアラビアの買い付け状況、昨年の八月のことでありますけれども、日本の二十社以上がこの入札に参加をした、非常に過当競争をやった、ヨーロッパも二十カ国以上参加をして、最終的には四十社の細切れということになったという報告があるわけでございます。非常に大騒ぎがあったのですが、日本の各業者が一斉にそういう買い付け競争で競争をやる、外国の業者も買い付け競争をやる、そういう意味で非常に過当競争になる。私たちは非常に好ましくないと思うし、日本のように輸入を多くしなければ生きていけない国の場合には、そういう形は好ましくないと考えます。  特に、このLP業界ではありませんけれども、たとえば電機業界等においても、かつて発電機を受注する際、日本連合ということで日本の数社が連合して受注戦をやる。   〔委員長退席、原田(昇)委員長代理着席〕 そして、その受注をした台数を国内のメーカーで配分をするというようなことをやった例もありますし、さらには車両関係のメーカーで三百台でしたか、多量の車両を受注する際、日本連合として受注をして、そしてその後その受注をしたものを、日本が受注したわけですから、それをメーカーによって案分したという、いわゆる日本連合型の受注競争といいますか、そういうことを海外でやった例がたくさんあるわけであります。今回のこの二十社以上も参加をし一世界全体で四十社も参加をし、しかも細切れになる。過当競争の結果そういう関係になったわけですが、そういう意味では、日本連合というような形で買い付け受注といいますか、買い付けをして、そしてそれを国内でもう少し安定したものとしてお互いの話し合いでやるという方法も考えられないではないのではないかと思うのです。そうでなければ日本の国益全体としてまずいのではないかと思うので、そういうような日本連合として対応できないかどうか、また、そういうものについて指導するというお考えがあるかどうかについて伺いたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 石油ガスはクリーンで取り扱いに便利だということから、今後の需要も非常に多く見込まれるわけでございます。したがって、私どもといたしましても、これが指導には万全を期さなければならないと思っております。石油を中東に依存しておったということでイラン・イラク紛争がかなりのダメージを与えておりますし、ホルムズ海峡の通過の問題とかあるいは沿岸諸国の問題とか、石油と同様にいろいろ考えざるを得ないわけでございまして、やはり中東に石油を依存しておったことに対する学習的態度というものが考えられます。このLPガスにつきましても、やはり供給地を分散あるいは多様化するということを当然考えておかなければなりませんし、私どもは、御指摘のように、中東に八割も依存していることはできるだけ避けようということから、アフリカ、北海あるいはメキシコ、そういうところにもいまそれぞれ手をつけておりますが、ますます分散化という方向をたどっていきたいというふうに考えております。  それから、中東で買うことについて、二十数社もあるいは外国もいっぱい出てきて過当競争を展開しておって、醜い姿でもありますし、また、そういうことをいつまでもやっておくわけにはまいりません。したがって、御指摘のように日本連合というようなことでまとまって買い付けるということも、これは一つの方法として十分考えられ得るし、また実行も可能かとも思いますけれども、日本連合というようなシステム化したことが、国際的にも国内的にもやはりこれは問題を残す可能性もございますし、私どもは、そういう過当競争は醜いし、またいやなことだということを十分念頭に置いてこれらの行政指導を、自主的な輸入と申しますか、それぞれが秩序ある輸入を頭に置いてやるように十分な指導をしていきたいというふうに考えます。

城地豊司日本社会党

○城地委員 では、次に備蓄の進め方について若干質問をいたします。  基準備蓄量として昭和六十四年度五十日分という計画でございます。その計画のもとは、石油を備蓄したときにならって五日分プラス四十五日分ですか、そういうことで基準備蓄量というものを考えておりますが、この備蓄量そのものが若干高いんじゃないかという感じがするのですが、四十五日分ということの根拠について伺いたいのが第一点でございます。  それから、第二点は国家の助成の関係でありますが、石油に準じて助成をする、この資料の二十三ページにも出ておりますが、いろいろな計算の金額は省略をいたしますが、政府助成が約二〇%、業界負担分が八〇%、トン当たり三千七百円になるというような数字がございます。そういう意味では、国の政策として政府が備蓄をするのではなくて、一応民間の輸入業者に備蓄を義務化させるという考え方でございますけれども、その前段である国家の助成、政府の助成というようなものがこれで十分というように考えておられるのかどうかという点が第二点でございます。  備蓄の関係の第三点は、立地確保の具体化の問題でございます。七十五万坪、四万トン、七十五基という計画でありますし、さらにこの資料の中では、三十二万トン基地というものを基準に考えるというような考え方も一例として載せられております。この立地確保は、住民とのコンセンサスを得なければならない問題でありますし、いまどういうような考え方で立地確保の具体化を進めておられるのか、また進めようとしておられるのか。  第四点は、備蓄コスト負担の問題でございます。備蓄するためにコストがかかる、先ほど申し上げましたようにコストアップになるわけでありますが、備蓄コストを負担させる問題としては、私どもとしては、それらが一般消費者家計にだけ負担させるということが非常に問題だと思います。そういう意味では、とかく業界の場合には、いろいろな各種料金の値上げをいたしましても、その業界が非常に大きな利益を得る、そして一般消費者家計がそれを負担するという傾向があるわけでありますから、そういう点で特に心配するわけですが、備蓄してコストのアップした部分の負担について、基本的な考え方としてどのように考えられるかという点でございます。  それから第五点としては、二十ページにございますが、昭和五十五年度は行政指導により十日分が確保されることになっているというふうに表現されております。この五十五年度の行政指導による十日分の確保はどういう意味か、どういうようなことで確保されるという確信がおありなのか、伺いたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  まず最初の、備蓄目標五十日、これはどういう根拠で考えたのか、高過ぎるのではないか、こういう御質問でございますが、先生も御質問の中でおっしゃったわけでございますけれども、私どもがこのLPGの備蓄の目標を五十日に置いたのは、端的に申しますと、石油の九十日備蓄の場合にランニングストック四十五日、それに備蓄用のストックとして四十五日、これを合わせて九十日というふうに考えたのとほぼ同様の考え方に立って五十日というふうに一応目標を設定したわけでございます。このLPGの備蓄量、在庫量というのは、季節的にもあるいは船の入着状況その他によりまして非常に大幅に変動いたします。ただ実態的に調査をしてまいりますと、ランニングストックとしては大体五日分というふうに実態的に私ども判断をしたわけでございまして、そのランニングストック五日分に緊急のための備蓄として四十五日を乗せて五十日、こういうように考えたわけでございます。ただ、これは石油の場合もそうでございますけれども、私どもが備蓄目標を考えるに際しまして、もちろん緊急のための備蓄でございますから、ある意味から申しますと、安定供給確保という面から言えば多ければ多いほどいい、こういう考え方もあるわけでございます。ただ、同時に、備蓄にはかなりのコストがかかる、こういうこともございます。     〔原田(昇)委員長代理退席、辻(英)委員長代理着席〕 そういったコスト増加によるいろいろな負担、こういったことも総合的に判断して考えているわけでございまして、LPGの場合もその両面から考えまして一応五十日というのが目標としては適当であろう、こういう判断をしたわけでございます。  この備蓄目標五十日を考えるに際しましては、私どもの役所にございます石油審議会の中に専門の関係の方々にお集まりいただきまして、石油ガスの分科会というものをつくっていただきまして、そこでいろいろ御検討いただいた上で五十日というものが一応適当であろう、こういう御結論をいただいたわけでございます。その御結論を踏まえて私どもとしては五十日というふうにしたわけでございまして、関係業界の方々も、一応この五十日目標ということについて御賛同をいただき、協力をしていこう、こういう気持ちを持っていただいているわけでございます。  それから、助成が十分かということでございますけれども、石油の場合について申しますと、石油の場合は四十七年度から六十日備蓄を目標に発足いたしまして、その後五十一年度から現在の石油備蓄法に基づいて九十日備蓄ということで施策を続けてまいったわけでございます。石油についての助成を見てみますと、助成措置の一つの大きな柱はこの備蓄のための石油の購入資金、LPGの場合でございますとLPGの購入資金でございますけれども、その購入資金について石油公団から九〇%の融資を行う、その九〇%の融資について利子補給を行うというのが一つの大きな助成措置の柱でございますけれども、石油について申しますと、当初は二%の利子補給から始めたわけでございます。     〔辻(英)委員長代理退席、委員長着席〕 その後、逐次利子補給幅を上げてまいっているわけでございますけれども、LPGの場合には来年度から三%の利子補給ということで始めていくということでございまして、この点について申しますと、LPGがいろいろな面で石油に比べて備蓄コストがかかるという面があるわけでございますけれども、当初から三%の利子補給を行うということで、石油に比べて手厚い形になっておるわけでございます。  また、今回の御審議いただいております法案にもかかわってまいりますけれども、備蓄施設について開銀あるいは石油公団等から融資を行います。その融資を行う場合に利子補給をして金利コストを低める、その関係の改正条文が御審議いただいておる法案の中に含まれておりますけれども、実態的に申しますと、この利子補給と申しますのは石油にもLPGにもかかわってまいりますが、今後のタンク建設の必要性、建設すべきタンクの量などから考えてみますと、これの助成措置の主たる対象はLPGになってまいります。そういったようなことを考えあわせますと、今後さらに私どもとして助成措置について検討してまいりたいと思っておりますけれども、現段階において今回御審議いただいております予算案などに盛り込みました助成措置で、私どもがやろうとしております備蓄増強について一応これをもって対応できるというふうに思っているわけでございます。  なお、この助成措置につきましても関係業界その他の御意見を聞きながらやってまいったところでございます。  それから次に、タンクの立地計画はどうなっているか、こういう御質問でございます。  確かに今後この五十日備蓄目標を達成いたしますためには、タンク能力といたしまして約二百九十万トンぐらいのタンクの建設が必要になってまいります。いずれにいたしましても、このタンクがまず備蓄を達成していくための大前提でございまして、石油ガスの輸入基地建設というのはきわめて重要な課題になっているわけでございます。現在の石油ガス輸入業者の輸入基地の能力と申しますのは、基地数にいたしまして大体二十三カ所でございますし、能力としては約百八十三万トンということでございます。いずれにいたしましても、今後の備蓄増強のためには不足でございまして、タンク能力の増大というのがきわめて重要であるわけでございますけれども、現時点で申しますと、現在三カ地点、貯蔵能力にいたしまして約四十万トンの輸入基地が着工中でございます。そのほか、貯蔵能力にいたしまして二百五十万トン程度の輸入基地の建設計画が業界において検討されている、こういう状況でございます。  いずれにいたしましても、私どもとしては、この備蓄基地の建設に際しまして地元の方々の御理解を得ることが必要でございますし、あるいは保安面で格段の注意を払っていくことが必要であろうというふうに思っているわけでございまして、そういった保安面あるいは地元の方々の御理解というものに格段の努力をしながら、この輸入基地の建設に努力をしてまいりたいというふうに思っているわけでございます。  それから、もう一つの御質問といたしまして、備蓄コストを一般消費者に過大に負担させないようにすべきではないか、こういう御質問でございます。  おっしゃるとおりだと思っております。私ども、このLPGの備蓄を考えていくに際しまして、LPGの場合に特に多くの備蓄コストがかかるということから、それが価格にはね返ってくるということをできるだけ抑えるということもございまして、助成についていろいろ配慮をしたつもりでございます。  ただ、それにいたしましても助成率としては、一つの試算として二割程度の助成割合ということで、残りの八割というものは業界負担になる、こういうことでございまして、これが一般消費者の負担になってくるのではないか、こういうことがあるわけでございます。私どもといたしましては、ある程度はやはり一種の経済安全保障という観点から、国民一般に負担していただくということもやむを得ないのではないかというふうに思っておるわけでございますけれども、ただ、やはり極力業界において各面の合理化努力というものをやってもらいまして、できるだけ一般消費者に対する負担というものを軽減していくことが必要であるというふうに思っております。そういう観点から、この石油ガス業界の近代化あるいは合理化といったものにつきまして、さらに努力をしてまいりたいというふうに思っております。  それから最後でございますけれども、五十五年度末までに行政指導により十日分まで確保するというのはどういうことか、こういう御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、ランニングストックとしては五日程度ということになっているわけでございます。御審議いただいております法案をもし成立させていただきましたならば、来年度からこの法律に基づきまして、法律上の義務としてこの備蓄計画の実施に入るわけでございますけれども、当面私どもとしては、業界の御協力を得まして今年度末までにあと五日積み増しをしていただいて、十日分の備蓄量を保有してほしい、こういうお願いを実はしておるわけでございます。  現段階の見通しとしては、業界も協力をしてくれておりまして、この十日分の備蓄量保有ということは達成し得るというふうに思っております。

城地豊司日本社会党

○城地委員 次に、この十九ページにあります備蓄の方式の中で、地下の備蓄方式というようなことも書かれてありますし、検討を行うということでございますが、専門的な技術者の意見を聞きますと、まだまだこのLPガスの地下備蓄方式は技術的に解明しなければならない問題が多くて無理だという意見があるのですが、それらについてはどのように考えておられますか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  LPガスの地下備蓄、これは諸外国、たとえばスウェーデンであるとかフィンランド、フランス、アメリカ、そういったところではすでに実用化されているというふうに承知しております。これも私どもいろいろな情報を聞いてみますと、こういった諸外国における石油ガスの地下備蓄につきましては、立地あるいは安全性、経済性、そういった面でかなり有効であるという情報も私ども聞いているわけでございます。  ただ、それでは日本に直ちに地下備蓄方式が採用できるかという点につきましては、やはり日本とこういった諸外国との間では、地質条件その他が違う面があろうかと思っております。  いずれにいたしましても、この備蓄をするに際して、保安面ということは最大限にやはり重視していかなければいけない、そういう問題であろうというふうに思っておるわけでございまして、そこで私どもとしては、現時点においては、海外におきます地下備蓄の実態についてさらに調査をし、また日本の地質条件などからいって、それが日本に応用できるか、あるいは日本の中にそういった地下備蓄ができるような適地があるか、そういった点についてまず勉強しようということで、実は五十五年度からそういった点について勉強を始めているところでございます。

城地豊司日本社会党

○城地委員 最後に、この表の三十九ページから四十ページにLPガスの流通経路が表になっています。  この表で見る限り、これほどの流通の経路が必要かどうかというのはだれが見ても若干疑問に思うのじゃないかと思うのです。これほどあちこちの手を経なくてもLPガスは流通できるのじゃないかという考え方を持つのですが、それについてはどのように考えておられますか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  確かに先生御指摘のように、LPガスの流通経路というのは非常に複雑でございますし、非常に多元的な形になっております。これは一つには、やはり特に家庭業務用などの場合にはボンベに詰めまして家庭まで持っていかなければいけない、そういった問題がございます。そういったこともございまして、流通経路が非常に複雑になっておるということであろうというふうに思っております。  ただ、私どもといたしまして、こういった流通経路についてできるだけ近代化あるいは合理化をして流通コストというものを低減させていく。それが一つには小売価格の安定にも寄与するでありましょうし、またそういった流通近代化、合理化を通じまして小売業者の方々あるいは販売業者の方々の体質が改善されていく、それによって保安面においてもあるいはその他のサービスの面においても消費者の期待にこたえていく、そういったことのためにも必要であろうというふうに思っているわけでございます。そういった観点から、私どもとしては、こういった流通経路がきわめて複雑であり、多元的になっているということを踏まえながら、LPGの販売業界についての構造改善というものを、中小企業近代化促進法に基づきまして五十三年度から推進していこうということで努力をしているところでございます。

城地豊司日本社会党

○城地委員 時間がありませんので最後に申し上げますが、LPガスの需給計画そのものについても先ほど御答弁をいただきましたが、供給の見通しも含め、需要構造の変化の問題も含め、世界全体の消費構造の変化の関係からしましてもかなり多くの問題があると思いますし、また備蓄の具体的な進め方についてもたくさんの問題点を抱えている。その備蓄の方式についても、先ほども地下備蓄の方式、簡単に地下備蓄を他の国でやっているから日本でできるという問題でないし、本来であれば備蓄の技術的な解明を行った後それらが行われるというのが非常に安全であります。そこまでいかないにしても、技術的にある程度の見通しが立てられるというところで始めなければ、いろいろな各種の防災上の問題も起こるということにもなりますし、そういう意味では、地下備蓄方式等についても十分早期に検討を進めなければならない問題が含まれているのじゃないかというふうに思います。  さらに、立地確保の問題についてもこれから具体的に始まるわけでありますが、他の備蓄その他の関係からしてもなかなか立地確保が問題になる。特に立地される地域の人たちの同意を得るというようなことについていろいろ問題点があるわけでありますし、先ほど通産大臣から答えていただきました輸入源の中東依存からの脱却と多角化の努力の問題につきましても、まだまだ多くの課題を抱えておるところであります。そして輸入の際の過当競争の問題や、さらに最後に答弁していただきました供給体制の改善として流通機構の簡素化の問題などたくさんの課題があるわけであります。  国の政策としてLPガスの備蓄を新たにこういうことで制度化するわけでありますから、それらの問題点に十分配慮してやっていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。

野中英二自由民主党

○野中委員長 後藤茂君。

後藤茂日本社会党

○後藤委員 一言、前回質問をした件につきまして、政府側の一応の見解をもう一度重ねてお伺いをしたいと思いまして、若干の時間を拝借をしたわけです。  と申しますのは、前回も私が、電源立地促進交付金の制度の問題につきまして、法的にも疑念がございますし、さらに政府の恣意的な考え方でこういう交付金制度を新たに創設していくということは、単に電源立地促進という観点からこれを遂行する上においてもこれから問題が出てきはしないか、あるいはまた電気事業法なりそれぞれの関連法規に照らしてみましても後に問題を残しはしないかという心配の立場から、実は御指摘を申し上げました。  そこで、政府としてもこの問題に対しましては内部でもいろいろ御検討をいただいているかと思いますので、ひとつ長官の方から、この創設をいたしました中身についてもう一度まとまった御見解をお伺いしたい、そのことでこのことについては締めくくりをしておきたい、こう思いますので、ひとつ簡潔にこの問題に対する御見解をお伺いしたいと思います。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○森山(信)政府委員 前回、後藤先生から御質問ございまして私ども御答弁を申し上げたわけでございますが、明確性を欠く点もあったと思いますので、いま重ねて御質問がございましたので、政府側のまとまった考え方を御説明さしていただきたいと存じます。  御承知のとおり、石油代替電源というのはたくさんあるわけでございますけれども、その中で私どもは、原子力につきまして発電原価が大変安いということあるいは大量の開発が可能であるということ、さらには安定供給性が強い、こういうことから国民経済的メリットが大変大きいと思っておるわけでございますけれども、その立地は難航をしておるわけでございます。そこで、このような原子力立地の推進のためにはなお一層政策努力が必要であるというふうに認識しておる次第でございますけれども、同時に、全国原子力発電所所在市町村協議会等の電源地域関係者等からも、電源地域を振興するため本交付金の創設につきまして強い要請が行われているところでございます。この交付金につきましては、いま申し上げましたような要請をも踏まえまして、原子力立地のリードタイムを考慮いたしまして、昭和六十年度末までに着工いたしました原子力発電施設等に限りまして交付をいたしたいというふうに考えておるところでございます。また、この交付金の昭和五十六年度予算予定額は御承知のとおり三十億円ということでございまして、電源特会の立地勘定の総歳出予算予定額の六百九十五億円に占めますウエートは四%ということで大変小さいわけでございます。すなわち、電源特会におきましては、電源立地促進対策交付金が歳出の主要部分を占めておるわけでございまして、ただいま私が説明申し上げましたこの交付金は、電源立地促進対策交付金の補完的な役割りを果たすということが期待されておるわけでございます。  このように、この交付金は、金額的な規模、交付対象電源の種類、またその暫定的及び補完的性格に徴しましても、電源特会におきまして占めるウエートは大変小さいわけでございますので、このため、その他の財政上の措置といたしまして施行令、いわゆる政令の改正によりまして対処することといたした次第でございます。  なお、仮に交付対象電源が原子力からそれ以外のすべての電源に拡大するような場合には、あるいは法律的手当てを検討する必要も生じてくるのではないか、こういうふうに判断しているところでございます。

後藤茂日本社会党

○後藤委員 いま、一応政府のまとめた見解ということでございますけれども、必ずしも私は十分に了解ができるということではございませんが、しかし、これからのこうしたことに対して、何でも恣意的に事を処するということのないように厳重にひとつ私も注文をつけておきまして、いまの見解を一応了承したいと思います。

野中英二自由民主党

○野中委員長 宮田早苗君。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 まず、石油備蓄法の一部改正の質疑に入ります前に、前の商工委員会で、これは一般質問のときでございますが、時間の都合上省略いたしました石油の国家備蓄につきまして、ちょっとお聞きしたいことがございますのでお願いします。  それは、現在国家備蓄として橘湾に十三隻、それから硫黄島周辺に十三隻、合計二十六隻七百十四万キロリットルのタンカー備蓄がございますが、このタンカー備蓄には限界がある、こう思います。  そこで、タンカー備蓄の今後の政府の見通しとあわせて国家備蓄基地の建設の進捗状況、これについて御説明をお願い申し上げます。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生からお話がございましたように、現在のタンカー備蓄、これは七百十四万キロリットル、タンカー隻数といたしまして二十六隻ということでございます。  先生お話のございましたように、現時点で橘湾に十三隻、それから硫黄島周辺海域で十三隻、こういうことになっておりますけれども、最近大分県の佐伯、臼杵、津久見の三つの湾につきまして、橘湾と同様に停泊することが地元と大体御了解がついたところでございまして、そうなりますと、この橘湾の十三隻、それから大分県における三つの湾に七隻、それで残り六隻が硫黄島周辺で漂流する、こういう形になる予定になっております。  先生御指摘のように、タンカー備蓄につきましてはいろいろな面で制約もございますし、本来、私どもとして、恒久的な備蓄基地に備蓄をすることが望ましいということは申し上げるまでもないことでございまして、そういう観点から三千万キロリットル体制を目指しまして石油公団におきまして基地の建設を進めている、こういう状況でございます。  その進捗状況でございますけれども、現在までに八カ地点のフィージビリティースタディーを完了しております。さらに現在三カ地点についてフィージビリティースタディーを実施中、こういうことになっておりますが、現在までにフィージビリティースタディーを実施いたしました八つのうち、すでにむつ小川原については着工をいたしまして建設工事を着々と進めている、こういう状況でございます。それから、続きまして苫小牧東部におきまして、ことしに入りまして建設主体でございます会社設立が行われまして、着工を可及的速やかに行うということで現在鋭意努力中でございます。そのほか、現在までにフィージビリティースタディーを実施いたしました福井あるいは上五島、白島の各地区につきましては、現在地元とのお話し合いを鋭意進めている、こういうことでございまして、できるだけ早く地元とのお話し合いが終わりまして建設の運びに持っていきたいということで、公団も特段の努力をしているところでございますし、私どもも公団とともに地元とのお話し合いその他に努力してまいりたいというふうに思っておるところでございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 関連をしてもう一つお聞きいたします。  ただいま説明されました恒久的な基地がタンカー備蓄に見合う量だけ完成するといたしますと、このタンカー備蓄は解消なさるものかどうか、その点を確かめておきたいと思いますが、どうですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先ほどもお答え申し上げましたように、本来恒久基地が好ましいということで努力をしているわけでございますけれども、ただ恒久的な備蓄基地が完成するまでにかなり時間がかかります。その間、世界の原油需給というのは緩和したりあるいはタイト化したりそういった状況を繰り返しながら、一般的に申しますと究極的には逼迫化の方向に向かう、こういうことだろうと思っております。私どもといたしましては、この恒久的な基地が完成するまでの間におきましても、世界の原油需給をにらみまして、世界の原油需給に悪影響が及ばない範囲において適宜タンカー備蓄の積み増しということも考えていく必要があるだろうというふうに思っているわけでございます。  そういう意味から申しますと、このタンカー備蓄というのは、ある程度の期間にわたって継続していくことになるのではないかというふうに思っております。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 それでは、石油備蓄法案の質問をいたしますが、今回の法改正のもととなりますLPガスは昭和三十年から使用され始めて、三十年度が四万トン、四十年度が二百二十八万トン、五十年度が一千四十二万トンと、使用上の簡便性から飛躍的な発展をしておるわけでございまして、五十四年度には実に一千四百四万トンと驚異的な進捗率を見せておるわけです。そこで、流通問題、安全問題等、発展の経緯からして整備されなければならない面も非常にたくさん起きてくると思います。五十四年度の実績を見ましても、家庭業務部門で三九・六%と国民生活に密着しておりますこのLPガスは、その安定的な確保とともにそれらの面も解決していかなければならない、こう思うわけでございます。  第一にお聞きいたしたいのは、初歩的な質問かもしれませんが、エネルギー事典によりますと、LPガスは「石油精製または石油化学工業の過程で副生する炭化水素を分留して取り出した常温常圧でガス状のプロパン、ブタンなどの混合気体を加圧して液化したもの」、こういうふうにあるわけでありまして、これは石油精製あるいは石油化学から生産されますLPガスに相当するものであって、石油代替エネルギーとは言えないのじゃないか、こうも解釈できるわけです。しかし、役所の説明によりますと、LPガスはそのほとんどが原油の随伴ガスとして産出されておると説明されておりますので、そうするとLNGも同じく随伴ガスですから、LNGが原子力あるいは石炭に次ぐ石油代替エネルギーと言われておりますようにLPガスが石油代替エネルギーと言われない理由ですね、この点について説明をしてほしいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  このLNGとLPGでございますけれども、LPGは炭素数が三と四、これは三がプロパン、四がブタンでございますが、プロパンとブタンの液化したもの、これがいわゆるLPGでございます。  このLPGは、先生御指摘のように、石油精製の過程でも出てまいりますし、それから産油国で石油と一緒に随伴して出てくるガスから分離してもつくられる、こういうことでございます。日本の場合には、国内の精製から出てまいりますLPGは量がもうそれほど伸びないということで、需要増を輸入で賄っておる、こういう形になっているわけでございます。  片やLNGでございますけれども、LNGはメタンとエタン、これは炭素が一つと二つ、こういうガスでございますが、LNGの場合にはLPGに比べまして液化温度が非常に低いとかいった特性を持っているわけでございます。そのLNGは、じゃ何からできるかということでございますけれども、先生御指摘のように、確かに随伴ガスからもできるわけでございます。随伴ガスは、大体八割くらいがメタンとエタンということで、一五%くらいがプロパン、ブタン、こういうことになっております。  ところがもう一つ、随伴ガスではなくていわゆる構造性ガスというのがございます。いわゆるガス田から出てくるガスでございますが、これは九五%くらいがメタンとエタンということでございまして、構造性ガスの方は必ずしも油田の存在地域に限らずかなり広範に分布している、こういう状況でございます。  したがって、LPGの場合には石油と随伴する、あるいは石油精製の過程から出てくる、こういうことで一般的に社会通念上、いわゆる石油あるいは石油製品と言う場合にはLPGが含まれるということになっておりますが、それに対してLNGの場合には、いわゆる石油あるいは石油製品に含まれないというのが社会通念上の扱いになっております。  社会通念上の扱いはそうなっておりますと同時に、確かにLPGと申しますのは、普通のいわゆる灯油であるとか軽油であるとかガソリンであるとか、そういう石油製品とかなり性格が異なりますし、産油国サイドにおけるLPGに対する政策態度とLPG以外の石油に対する政策態度と、最近ではだんだん似通ってきておりますけれども、それにしてもかなり違ったところがあるということであろうと思っております。ただ、それにしても、そういった違い、LPGの場合に他の石油とは違うところがございますけれども、LNGに比べますと、いわゆる石油がいろいろ持っている問題点を抱えているというところがあるということは否定できないだろうと思っております。そういうことから、IEAにおきましても、LPGについてはいわゆる石油のシーリングの内数にするとか、要するに石油と同じような扱いをやっている。日本としては、これについてはいろいろ意見を言っておるわけでございますけれども、現実はそうなっているという状況でございます。それに対してLNGは、供給地域の特性であるとか、そういった面から申しまして、やはり石油とは一般的に言われていない、そういう扱いになっていないということでございまして、そういう観点から、LNGとLPGについての私どもの対応の仕方というのも、そういった点を考慮してやや違えているというのが現状でございます。  ただ、LPGにつきまして、では、先ほども申し上げましたように他の石油製品と全く同じかというと、やはり相当違うところがあるということから、LPGについては、代替エネルギーとまでは言えないと思いますけれども、準代替エネルギーと申しましょうか、そのくらいの感じは私どもとしては持っているというのが現状でございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 資料によりますと、天然ガスの究極埋蔵量が百四十二兆から百七十兆立方メートル、確認可採埋蔵量が七十五兆立方メートル、こういうふうに言われておるわけでございますが、確認可採埋蔵量では可採年数が四十四年分と言われております。この埋蔵量の中にLPガスはどの程度あると思っておられますか、御説明願いたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先生がただいまおっしゃいましたように、最新の石油ガス専門誌によりますと、世界の天然ガスの確認埋蔵量は約七十五兆立米というような資料が出ております。ただ、これにつきまして、そこからLPGがどうかということでございますけれども、実は先ほどもちょっとお答え申し上げたのでございますが、ガス田ガスあるいは随伴ガス、これによって非常に違ってまいります。残念ながら、この七十五兆立米につきましてガスの組成別の内訳がはっきりしない、こういうことでございまして、したがって、LPGの原料となるべき天然ガスの埋蔵量というのがこのうちどのくらいあるかということは、必ずしもはっきりわからないというのが現況でございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 わが国の石油精製による生産得率、ガソリンあるいはナフサが約二三%、それから灯油、軽油等の中質留分が約二三%、重油が約四七%、合計しますと約九二%の生産得率ですね。残りが八%ということになっておりますが、このうちLPガスは何%ぐらい占めておるのか、この点説明をお願いしたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  日本の石油精製業の場合でございますが、これはある程度の変化がございますけれども、ここ何年かをならしてみますと、大体三・二%前後で推移しているというのが現状でございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 わが国のLPガスの供給量と需要量を、五十四年度実績と昨年作成されました石油供給計画の五十九年度と比較してみますと、需要合計で五十四年度の千四百四万トンから二千二百二十万トンと約一・五八倍、こうなっております。このうち伸び率の大きいのが、電力用が五十四万トンから二百九十七万トンと約五・五倍です。それから化学原料用が百五十五万トンから三百十七万トンと約二倍あります。それから都市ガスが百十六万トンから二百二万トンと約一・七倍。次いで工業用が三百四十五万トンから五百三十五万トンと約一・五五倍、こうなっております。このような産業用の増大に比べまして家庭用は、現在の五百五十七万トンから五十九年度は六百七十二万トンと約一・二倍です。それから自動車用は同じく百七十四万トンから百九十六万トンと約一・一倍。民生用及び自動車用は伸び率が微増である、こう見込まれておるわけでございますが、昭和六十年あるいは六十五年、七十年度の長期エネルギーの需給暫定見通しでも、このような民生用、自動車用の伸びは少ないと見込まれておいでになるのかどうか、この辺もお伺いしておきます。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生からお話がございましたように、五十九年度までのLPGの需給計画におきまして、家庭業務用あるいは自動車用の伸びをかなり低く見積もっている、それに対して電力用などについてかなり高い見通しを立てている、こういうことでございます。  この見通しを作成するに際しましては、電力の施設計画なども参酌しながら立てたわけでございます。家庭業務用についてなぜ低く見積もったかあるいは自動車用についてなぜ低く見積もったかということでございますけれども、家庭業務用について申しますと、すでにかなり普及しているというようなこと、あるいは自動車用について申しますと、タクシー用としてほとんどすべて一〇〇%に近いタクシーがすでにLPGを使っている、そういった点を考慮いたしまして、相対的に低い見通しを立てたわけでございます。  ただ、じゃ今後さらに長い目で見た場合にこういった傾向が続くかということが一つございます。たとえば家庭業務用にいたしましても、いわゆる石油製品の中間三品からのLPGへのシフトあるいは工業用についても同じような中間三品からのシフトということは、もう少し長い目で見てみますと予想されることではないだろうかというふうに思っております。あるいは自動車用につきましても、すでにタクシー以外の普通の車にLPGを利用できないか、こういう研究も行われているところでございまして、今後そういったような動きが顕在化してまいりますと、この五十九年度までの現在の需給計画で想定しているようなパターンが、必ずしも今後も引き続いてそのとおり推移していかないような事態ということも予想されることは、私どももそのように考えております。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 もう一つは、電力の発電用として使われておりますLPガスが五十二年度の四万トンを皮切りに、五十三年度が三十三万トンです。それから五十四年度が五十七万トン、微増ではありますが、増加しておるわけです。しかも電力の長期見通しによりますと、LPガス火力は現在の六十万キロワットから六十年度が四百五十万キロワット、六十五年度が六百万キロワット、LPガスの消費量も現在の五十七万トンから六十五年度には四百十万トンです。それから電源構成比も現在の〇・五%から六十年度には二・六%、こういうふうに増大させる計画を持っておられるわけですが、民生用としての必需性から考えれば、大口の消費者となると見込まれます電力はLNGや石炭に転換することも必要だと考えます。  そもそも電力がLPガスを使用することになった理由は何かということです。  それからもう一つは、電力がLPガスから他の燃料でありますLNGや石炭に転換することが石油代替エネルギーへの転換につながって、ひいてはLPガスの備蓄量にもつながるのではないか、こう思うのですが、そのお考え、所感をお聞かせ願いたい、こう思います。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○石井政府委員 電気事業におきます火力発電燃料といたしまして、ただいま石炭、LNGの拡大ということに加えまして、LPGの導入を行うということにいたしておるわけでございますが、この理由につきましては、LPGがきわめて硫黄分が少ないという意味におきまして、環境対策上あるいは公害対策上どうしても必要な、あるいはその逆の一言いかえれば非常にすぐれたといいますか、そういう特性を持った燃料でございます。その上に加えまして、燃料の受け払い操作がきわめて容易である。あるいは、いま先生御指摘のように、LNGにかえたらいいじゃないかというお話もございますが、LNGの場合にはやはり大型タンカー接岸の港湾が整備された地点のみに限定されてしまうというような制約もございまして、ある意味においてLPGの場合は小回りがきく、環境対策、公害対策用の燃料でもある。そういう意味におきまして、ある程度の規模におきまして電力がこれを使用することは適当なのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。もちろん、石油代替エネルギーの導入、確保という観点からいたしますと、今後は原子力と並びまして、石炭、LNGを積極的に導入するという方針には変わりございません。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 次は、五十四年度の実績と、この石油供給計画の五十九年度の見通しを比較いたしますと、家庭用が一・二倍と伸びが低いのに都市ガスは一・七倍と大きな伸びを示しております。  今後の都市ガスとLPガス業界との紛争が、いままでもそうでしたけれども、より激しくなることも考えられますが、その両者の伸びの想定方法と、今後の紛争の解決に対処しようとされておると思いますが、どういうされ方をされておるか、お聞きしたいと思います。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○石井政府委員 お答えいたします。  都市ガス、LPガス、それぞれが現在、家庭用燃料としてきわめて重要であることは、先生御指摘のとおりでございます。同時に、きわめて広く普及しております民生用のエネルギー源でございますが、当省といたしましてはそういう基本的な認識に立ちまして、両業界それぞれの特性を生かしながら発展を期待するというのが基本的認識でございますけれども、このどちらの燃料源を選択するかということは、究極的には消費者の選択にかかわっておるわけでございます。それに伴いまして、都市ガス業界、LPG業界との間で紛争が生ずるという事態が間々ございますが、私どもとしましては、こういうことを極力事前に回避するように両者間で円満な話し合いをするというのが基本ではなかろうかという立場から、両者間におきます協定締結の指導あるいは話し合いの指導、必要に応じまして話し合いの場を創設するということによってそれを推進するという形で、個々に具体的ケースに即しながら現実的な解決を図ってまいりたい、こういうふうに思っておるわけでございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 今回の備蓄法の改正は、LPガスの輸入業者だけを対象にしているわけですが、現在大口消費者としての都市ガス、電力等の備蓄量はどの程度あるのか、まずそれをお聞きしたい。  それと、経営基盤のしっかりしております大口消費者、一次卸売業者にも義務づけは考えなくてもよろしいかどうか。需要者では東京瓦斯だけが今回の対象になっているわけですけれども、この理由をあわせてお聞きいたします。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  まず、大手ガスの石油ガスの在庫量あるいは電気事業者の在庫量でございますけれども、これは時期によりましてかなり変動いたします。仮に昨年の十二月末でこの在庫量を見てみますと、大手ガスの四社でLPGの在庫量は約五万二千トンでございまして、在庫日数で申しますと六十四日分でございます。また、電気事業者の石油ガスの在庫量でございますけれども、これは同じく昨年の十二月末におきまして九万九千トン、在庫日数で申しまして約五十二日分でございます。ただいま申し上げましたように、大口消費者でございますガス事業者あるいは電気事業者は、かなりの在庫日数を持っている。変動はございますけれども、かなりの在庫を持っている、こういう状況でございます。  そこで、先生御指摘のように、そういった大口消費者に備蓄義務を課したらどうだろうか、こういう考え方というのは確かにあるのだろうと思っております。ただ、私どもとして考えましたのは、LPGを備蓄いたします趣旨は、緊急時に際しまして不特定多数のLPGの消費者にいかにして石油ガスを安定して供給するか、こういうことだろう。そういう観点から申しますと、大口ユーザーの場合にはどうしてもそのユーザーの利用、使用に供する、そういうことになるわけでございまして、不特定多数の石油ガスの消費者に対する安定供給確保という観点から申しますと、大口ユーザーに備蓄をやっていただくよりも、やはり基本は不特定多数の石油ガスのユーザーに対する供給を主体といたします石油ガスの供給業者、それで輸入LPGに限ったわけでございますから、この法案の場合には石油ガスの輸入業者にしたらどうか、こういう考え方で、大口の消費者ではなくてLPGの輸入業者に備蓄義務を課する、こういう考え方をとったわけであります。  そこで、東京瓦斯がユーザーなのに入っているではないか、こういう御指摘でございます。確かに東京瓦斯は入っているわけでございます。この東京瓦斯が入ったいきさつでございますけれども、東京瓦斯は、東京瓦斯が輸入いたしましたLPGを関係のLPGの販売会社、これは一般供給用の販売会社でございますが、そこに供給している、こういう立場でございます。そういう立場で東京瓦斯は昭和三十八年に石油業法上の輸入業者の届け出をいたしまして輸入業者になっている、こういう経緯がございます。そういったことも踏まえまして、東京瓦斯につきましても、今後省令をいかに決めるかということではございますけれども、一応現段階においては輸入業者としてこの法案に基づく備蓄義務を課したらどうだろうかというのが現在の考え方でございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 今後他の企業も輸入業者となった場合、仮に中小企業の場合であっても同一の義務づけを行うつもりなのかどうかということ。石油ガス輸入業者の定義で、「石油ガスの輸入の事業を行う者であって、石油ガスの輸入量について通商産業省令で定める要件に該当するものをいう。」こうなっておるわけですが、省令にはどのような要件を織り込むおつもりなのか、この点わかっておりましたら説明願いたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  私どもは、この法案に基づきましてLPGの輸入業者に備蓄義務を負っていただこう、こういうことで考えているわけでございます。ただ、その場合に、やはりその事業規模に応じて安定供給の責任というのを負っていただこうという考え方でございまして、少量の輸入をやっていらっしゃる方につきましては備蓄義務を課するのはいかがか、こういうことで、輸入業者の中で一定の規模以上の輸入をやっていらっしゃる方について備蓄義務を課そう、そういう観点から先生御指摘の、御質問の中でおっしゃいました通商産業省令を考えていこう、こういうことでございます。  現在、なお、私どもとしてこの省令をいかに決めるか、やはり余り少量のLPGしか輸入してない方にまで備蓄義務を課するということは効率性という観点からもいかがかという感じがいたしますので、ある規模以上で切ろうと思っておりますけれども、現段階ではっきりした方針はまだ立てておりません。一応考えられますのは、石油の輸入業者の場合につきましても同じように一定の要件を決めておるわけでございますけれども、その決め方は、前年の石油の輸入量が一万キロリットル以上の石油の輸入業者の方に石油の備蓄義務を負っていただいているわけでございます。仮に、この石油の輸入量一万キロリットル以上というのを単純に比重換算いたしますと、LPGの場合には約五千トンになります。そういったことも一つのファクターとしながら通産省令を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 諸外国におきますLPガスの供給と需要の動向は、わが国のLPガスの供給の安定確保の面で大きな影響があると思います。  そこで、諸外国におきますLPガスの生産動向、輸入動向及び消費動向の現状と将来の見通しをどのように予測しておられるか、お伺いしたいと思います。  なお、今度発表されましたサウジの減産計画と今後の輸入量増加に期待しておりますサウジのLPガスとの関係、相関関係はないと見てよろしいのかどうか、この点もあわせてお伺いをいたします。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  最初に、諸外国のLPGの生産動向あるいは輸入動向、消費動向でございますが、これは資料的にやや制約がございまして、国連統計の七八年の数字で御説明をさせていただきたいわけでございます。  七八年の国連統計によりますと、世界のLPGの生産量は約九千五百万トンでございます。そのうち石油精製の過程から出てまいりますものが約四千六百万トン、それから随伴ガスからのLPGが約四千九百万トン、合わせて九千五百万トン、こういう形になっております。この生産量のうち約四割はアメリカでございます。次いでソ連が九%弱、それからカナダが六%弱、サウジアラビアが五%強、そういったような数字になっております。  それに対しまして消費量でございますけれども、全世界の消費量は約九千四百万トンでございます。その九千四百万トンのうち四四%ぐらいがアメリカで消費されている。それから日本がその次でございまして約一三%を消費している。ソ連が八・五%の消費。こういったようなところが主な消費国、こういうことになっております。もちろんヨーロッパ各国合わせますとかなりのシェアにはなります。  そこで、今度は貿易の方をながめてみますと、輸出面で見てみますと、世界の七八年の輸出量が約千七百六十万トンでございますけれども、そのうち二八%近くがサウジアラビアから輸出されている。それからカナダが一七%弱、あとベネズエラ、オーストラリア、イラン、そういった国々が主な輸出国になっているわけでございます。アメリカは生産も多いわけでございますけれども、消費が多いということで輸出国としてはごくわずかの地位しか占めていない、こういう状況でございます。  それから輸入面で見てみますと、これは日本が圧倒的に大きなシェアを占めておりまして、全輸入量が千六百五十八万トンでございますけれども、そのうち四七%を日本が輸入している、こういう状況でございます。次いでアメリカが二〇%の輸入。そのほかヨーロッパ各国が輸入している、こういう状況でございます。  現状は大体いま申し上げたようなことでございますけれども、今後の見通しでございますが、これはアメリカのエネルギー省とかいろいろな機関で予想しております。たとえばアメリカのエネルギー省の見通しでございますと、一九八五年には輸入量が二千九百万トンにふえるであろうというかなり大きな輸入量の増大を見通しておりますし、大体いろいろな機関ともこの輸入量はかなりふえるであろうという見通しを立てております。  他方、ただ供給について申しますと、現在産ガス国におきまして六〇%は焼き捨てられている、こういう状況でございますが、それについて逐次LPGに商品化して重要な資源として輸出していこう、こういう動きが非常にあるわけでございまして、供給面については、先ほど申し上げましたような需要の大幅な増大にもかかわらず、昭和六十年で一千万トンぐらいの供給余力があるであろうというような見通しが、いろいろな機関で立てられているわけでございます。  そこで、先ほどもう一つ先生お尋ねの、サウジにおきます原油の減産がLPGの供給に影響しないか、こういう御質問でございますけれども、私どもの判断といたしましては、先ほど申し上げましたように六〇%程度が焼き捨てられている、それを有効に利用しようということで、サウジを初めといたしまして、産油国サイドでこのLPGプラントの計画が進行しております。そういうことから申しまして、この原油の減産の動きというのがLPGの供給に影響を与えるということは、私どもとしては、現段階においてはそれほど影響を及ぼさないだろうというふうに判断をしておるわけでございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 この石油ガスの交差輸送、これはやはり少なくしなければならぬと思います。輸送の保安対策上も必要と考えられますけれども、そのためには輸入基地の適正な配置が必要だと思います。輸入基地の現状と今後の見通し、全国的に見た配置構想をどのように考えておられますか、その辺をひとつお願いします。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、この流通の合理化、その一環としての交錯輸送をできるだけ排除していくということは大変重要なことだろうというふうに私ども思っております。現在輸入業者の輸入基地と申しますのは、全国で二十三カ所ございます。その貯蔵能力は百八十三万トンということでございますが、現在着工中のものが三カ所で、貯蔵能力として四十万トン。それから計画中のものが、貯蔵能力として約二百五十万トン程度のものが現在いろいろ検討を進められているところでございます。  それで、私ども、この適正配置という観点から申しますと、LPGの性格上大消費地に近いところというのが適当だろうというふうに考えるわけでございますけれども、ただ、同時に保安面もいろいろございます。そういうことから申しますと、ある程度、大消費地に必ずしも近いところでないところも備蓄基地の建設というものを考えていく必要があるだろうというふうに思っておるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、今後そういった備蓄基地の建設に際しましては、保安面あるいは地元の御了解ということは当然でございますけれども、さらにその基地の運営に際しまして、できるだけ輸送コストの軽減が図り得るように業界に対しまして必要な指導をやってまいりたい。これはすでに現に業界においても、交錯輸送の排除という観点からいろいろな動きが出てまいっております。私どもとしては、そういった動きを十分念頭に置きながら必要な指導、協力をしてまいりたいというふうに思っております。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 五十六年度に九州ではLPガスの共同備蓄会社プロジェクトの構想もあるわけですが、今後も共同備蓄の要望が出てくると考えられます。この共同備蓄は、規模も大きく備蓄コストも割り安となると思いますので、その推進を図るための助成をすべきと思いますが、この点はどういうお考えですか。共同備蓄の見通しと具体的な助成の方法、これをどうするか、ございましたら御説明願いたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先生ただいまお話がございましたように、現在九州地区におきまして共同投資の計画が業界において検討されているところでございます。いずれにいたしましても、私どもといたしまして、今後備蓄基地を建設するに際しまして、共同備蓄というのは一つの効率的な備蓄基地の建設の方式といたしまして、できるだけ共同備蓄形態による備蓄基地の建設を進めてまいりたいというふうに思っているわけでございます。  私どもの一つの見通しと申しましょうか、希望と申しましょうか、期待と申しましょうか、というものとしては、一応今後二百九十万トン程度の備蓄基地の建設が必要だろうというふうに思っておりますけれども、その際に、その半分ぐらいは共同備蓄でカバーできないだろうか、こういうような考え方で業界ともいろいろ協議し、指導をしてまいりたいというふうに思っております。  そこで、共同備蓄に対する助成措置でございますけれども、共同備蓄の備蓄基地を建設するに際しまして、普通の単独の場合には開発銀行あるいは沖繩の場合には沖繩の開発金融公庫から施設融資をいたすわけでございますけれども、共同備蓄の場合には、石油公団から共同備蓄会社に対しまして、まずその用地の取得に必要な資金の三分の二に相当する資金について出資ができるということになっております。それから上物の施設につきましても、石油公団から融資比率八〇%ということで、通常の場合よりも融資率を高めて融資をしてまいる、こういうことにしております。  また、これは開銀等におきます融資と同じでございますけれども、今回の御審議いただいております法案が成立さしていただきますと、そういった施設融資を公団が行います際に二%の利子補給を行って、それによってその金利負担を軽減していく、こういう助成措置を用意しているわけでございます。  そのほか、通常の備蓄の場合と同様に、税制上の割り増し償却の制度とかそういった助成措置が適用されますし、また、石油貯蔵施設立地対策交付金といったようなものも当然に適用になるわけでございまして、そういった各般の助成措置を通じまして共同備蓄基地の建設を推進してまいりたいというふうに思っております。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 石油精製会社が入っていない石油ガス備蓄会社に対して出資または融資をする場合、石油公団法を改正しなくてもできるのかどうか、この辺もちょっとお伺いしておきます。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  石油公団法におきまして、「石油の備蓄の増強に必要な施設の設置に必要な資金の出資及び貸付け」ができるということになっているわけでございまして、この公団法の「石油」の中には当然LPGが含まれるというふうに理解をしておるわけでございます。したがいまして、結論を申し上げますと、公団法を改正することなく、先ほど申し上げましたような助成措置はできるというふうに判断しております。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 それでは続けて、石油備蓄の場合、もちろん備蓄義務者に基準備蓄量の保有を義務づけているわけです。国全体としての一定量の石油の備蓄を確保するという趣旨から、備蓄義務者間の義務の肩がわりを認めているわけですけれども、この石油ガスについても同じように基準備蓄量の肩がわりを認めることになると解釈してよろしいかどうか、この辺もお聞きしておきます。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先生ただいまおっしゃいましたように、石油の場合に備蓄義務の肩がわりを認めているわけでございますけれども、LPGの場合につきましても同様に肩がわりを認めていく方針でございます。

宮田早苗民社党・国民連合

○宮田委員 後の質問がございますので、せっかく大臣お見えになりますから、ちょっと要望をしておきたいと思います。  この石油備蓄の増強はわが国のエネルギー政策の一つの大きな柱である、これは当然のことと思いますが、特に国民生活に密接な関係のある備蓄でございますから、聞きますと、現在輸入業者の在庫は十日分しかない、こういうことになっておりまして、まことに心細いと言わざるを得ないわけでございます。そこで、毎年五日分ずつの増強というテンポはむしろ遅過ぎるのではないか、こういうふうに思うのです。  ただ、エネルギー基地の建設に当たって、原子力発電を初め、国民の合意がなかなか得られないということでございまして、こういう問題についてはやはり打開する努力をしなければならぬと思います。特に、LPガスの備蓄に当たっても、保安の確保とか環境保全に万全を期して、さらには流通ルートの整備、こういうものに一層努めていただきたいということを要望しておきます。この要望に対して大臣の決意のほどをお伺いしたい、こう思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 私どもは、エネルギー問題につきましては、長期エネルギー需給暫定見通しなどについて計画的なことをやっておりますが、LPGにつきましてはそのらち外でございますけれども、私どもは現在十日分の政府備蓄がございますが、これを規定の四十五日分当たりの備蓄を実現するように、さらに一層努力すると同時に、安全性なども含めましてこれが民間に十分普及するように、そして民生の安定に資してこのLPガスが十分利用されるように万全の措置をとっていきたいというふうに考えております。

野中英二自由民主党

○野中委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後二時二十三分休憩      ————◇—————     午後三時五十八分開議

野中英二自由民主党

○野中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。横手文雄君。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 私は、まず大臣に御質問を申し上げますけれども、この石油ガスは代替エネルギーの中に含まれておりません。しかし、その重要性については、いま論議されておりますように、いわゆる国としても取り組んだ備蓄対策をとっていかなければならないきわめて重要なエネルギー源であるという位置づけがなされておるわけでございます。  一方、業界等の話をお聞きいたしますと、IEAの中で石油の中に含まれておる、したがってこの石油ガスが総量がふくれてくるということになると石油部門に広がっていく、そういうことだと、やがて石油から圧迫されてくるのではないか、本当に将来性があるのであろうか、こういった不安もあるやに聞いておるわけであります。したがって、このようにわが国のエネルギーにとってきわめて重要なものであるとするならば、その位置づけを明確にすべきではないか。すなわち、石油の中にLPGも含む、こういうようなことでなくして、石油とLPGという形で、代替エネルギーの中にもその位置づけを確保すべきではないか。政府のエネルギー見通しの中にあっても三千数百万トンが見込まれておる、必要とされておるきわめて重要なものであるとするならば、その必要性きわめて大であると思いますが、その点をお伺い申し上げます。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 御承知のように、わが国のエネルギーはすべての部門にわたって希少価値を持っておりまして、私どもも、この石油ガスが三千三百万トンというかなりの量をキープしているわけでございますが、エネルギーの多様化ということが頭に植えつけられておりますし、そういう観点からすればLPGにも強い関心を持たざるを得ません。今後そういう方向で石油ガスの位置づけというものも、重要度も大きいし、また量も年ごとに拡大しておりますし、また輸入先も中近東だけじゃなくて多様化するという体制もとっております。そういう意味で、石油ガスの位置づけも厳然たるものにしたいと考えておりますし、これからもLPGにつきましては、慎重にしかも確実に利用の拡大あるいは輸入の拡大を図ってまいりたいと考えております。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 その前提が確認をされましたので、私は、以下数点にわたりまして多少の私見、提案を含めながら御質問を続けてまいりたいと存じます。  まず、価格の問題について御質問申し上げますが、多くの方々がお触れになりましたように、輸入価格がトン当たり七万円、そして末端価格が二十五、六万、こういったようなことに相なっております。通常よく四倍だ、こういうぐあいに言われておるわけでございますが、その流通コストの内訳は、小売業者のところへ着くまでが倍、小売業者から消費者のところへ行くまでが倍、したがって四倍、おおむねそういうことで分けられるというぐあいに言われておりますが、間違いございませんか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  LPGの価格でございますけれども、たとえばことしの一月の価格について見てみますと、通関統計のCIFでトン当たり約七万円でございます。これに対しまして末端の小売価格、これは私どものモニター調査でございますけれども、トン当たり大体二十五万円ぐらいということになっているわけでございます。そこで卸売価格でございますけれども、これはなかなかはっきりしたデータがつかみにくいわけでございますが、充てん業者から出る価格、これがいわゆる卸売価格と言われておりまして、私どもの見るところでは、トン当たり大体十万円から十三万円ぐらいではないだろうかというふうに見ております。そうなりますと、卸売価格は、CIFに対しまして、幅がございますけれども約一・四倍ないし一・九倍ぐらい、それから末端小売価格は卸売価格に対しまして約一・九倍ないし二・五倍ということで、先生がおっしゃったのと大体一致するというふうに見ております。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 今回の備蓄法は量を確保していく、そして緊急時にも備えていくという位置づけと同時に、価格的な安定も図っていく、こういった二面的な目的を持って提案をされているものだというぐあいに私は理解をするわけであります。したがって、いま御答弁の中にございましたように、おおむね輸入価格の四倍、その半分が小売店までの流通コスト、あとの半分が小売業界のコスト、利潤、こういうことに分けられるとすると、価格安定、さらに価格を引き下げていく、こういう政策を遂行していくためには、小売業者に対してはいろいろの構造改善事業等が進められておるようでございます。この問題については後ほど触れたいと存じますけれども、輸入業者から小売業者の手元へ届くまでの流通経路の合理化、こういった問題も決して見逃しにできない。その間だけでコストが倍になっておるわけでございますので、この点についてもきわめて重要な問題だと思います。したがいまして、輸入業者あるいは途中の卸業者、こういった人たちに対する流通経費の低減を図っていく、これら合理化の指導をしていくこともきわめて重要な問題であると思いますが、いかがでございましょうか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  ただいまLPGの流通の合理化、近代化についての御指摘でございますけれども、先生の御指摘のとおりだろうと思っております。私ども、今回、LPGの備蓄を法律的に実施していくための法律の改正案を御提案申し上げているわけでございますけれども、この趣旨は、先生もおっしゃいましたように、一たん緊急時に際しまして、供給を安定的に行うことによって価格の高騰を避ける、これが一つの大きな目的だろうと思っております。  ただ、いずれにいたしましても、LPGの場合に流通経路が非常に複雑多岐であるということから、流通経費が非常にかさんでおります。その間の近代化の問題、これは小売店段階の構造改善の問題は別にいたしましても、たとえば交錯輸送の回避の問題であるとかあるいは充てん業者についての近代化、具体的に申しますと自動回転式の充てん装置を導入していくといったことによって、できるだけ流通経費と申しましょうか、そういった面におけるコストの引き下げを図っていくということが大変重要なことであろうと思っております。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 出された資料の中にも明らかになっておりますように、備蓄をすることによって備蓄コストというのは当然かかってくるわけでございます。トン当たり四千数百円というような見通しが出されておりますが、黙っておればこれだけコストが高くなってしまいます。いまおっしゃいましたように、流通段階における合理化によってこめ備蓄コストは吸収をする、小売業者に着くまでに倍になっておるこの価格をさらに引き下げていく、こういったことについてさらに御努力をお願い申し上げる次第であります。  さて、残りましたあとの半分の価格形成を持っております小売から一般消費者までのコストでございますけれども、これについて構造改善事業が進められておりますが、その進捗状況等についてお伺いをいたします。  まず、その構造改善のメニュー、こういったものが資源エネルギー庁から五十三年十二月の資料として出されております。幾つかの目標が出されておりますが、特に目玉商品と言うべきものはどういうものなんでしょうか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  LPGの販売業者につきまして、先生御案内のように、実は四十六年度に中小企業近代化促進法の指定業種に指定いたしまして近代化に取り組んだわけでございますけれども、さらにその後、五十三年度に特定業種に指定いたしまして、五十三年度以来構造改善事業の推進ということで構造改善事業に取り組んでまいっているわけでございます。  そこで、LPG販売業についての近代化計画の内容でございますけれども、これはいろいろございます。大きな柱といたしましては、一つはボンべの大型化を図っていく。現在まだそれほど進んでないと思いますけれども、五十キロの大型のボンベを積極的に導入していこうというのが一つ。それから、導管による供給を推進していこう、それから、供給配送センターを設置いたしまして、配送面での販売経費の引き下げを図っていこう、こういったことが一つ大きな柱になっております。  そのほか、知識集約化センターを設置いたしまして、保安面での教育をやる、あるいは配送システムの開発をやる、そういったことを通じまして、保安あるいは配送面での充実を図っていこう、これがもう一つの柱でございます。  さらに、共同化あるいは協業化、合併、そういったような企業の集約化を促進していこう、こういった内容になっているわけでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 それらのことが計画に組み込まれて今日まで御指導いただいておるわけでございますが、その進捗状況はいかがでございますか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、五十三年度から特定業種に指定して構造改善事業に取り組んでまいっているわけでございますけれども、現在までのところ構造改善事業にすでに入っているものは三県ございまして、岩手県、島根県、高知県の三県の地域におきまして構造改善事業計画が実施に移されております。ほかに、四つの区域におきまして現在具体的に構造改善事業計画の作成作業に入っております。これは北海道、静岡、熊本、沖繩の四地域でございますけれども、この四地域におきまして具体的な構造改善事業計画の作成作業に入っている。そのほか、三十幾つかの地域におきまして構造改善事業計画への勉強を積極的に進めているというのが現状でございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 いわゆるエネ庁の方で考えられたこの近代化計画に乗って、その進捗状況はいま御説明があったとおりでございますが、進捗状況そのものについて、私はきわめて遅々としておるという感じを否めないわけでございますが、いかがですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  私どもも、気持ちといたしましてはもっと積極的に推進したい、成果を上げたいというふうに思っておるわけでございます。  ただ、構造改善事業計画と申しますと、たとえばある県におきまして過半数以上の事業者の方が参加をする、御賛同になるということになりませんと、なかなか構造改善事業計画自身ができない、こういうことになっておりまして、そこで、このLPGの販売業者の方々の構造改善事業についての認識を深めていただくということがまず第一の段階だろうと思っております。  私どもといたしましては、毎年、通産局ごとにLPG販売業者の方にお集まりをいただきまして、構造改善事業についての研究会、講習会といったようなものを開催いたしまして、業界の方々の構造改善事業の必要性についての御認識を深めるように努力をしているところでございます。そういったこともあってかと思いますけれども、最近非常に業界の中にこの構造改善事業への熱意というものが盛り上がってきておるというふうに私どもは認識しておりまして、せっかく盛り上がってきたところでございますので、私どもといたしましては、中小企業庁ともさらによく連携を保ちながら、積極的に業界の方々に対しまして、ぜひ構造改善事業計画を実施していただくように御援助なり御指導なりしてまいりたいと思っております。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 御苦労は多とするところでございまして、私もその問題についてはさらに進捗を図っていかなければならない問題だと思うわけであります。しかし、私も、この問題につきまして二、三の業者の方にもお会いしてまいりましたし、あるいは県の団体等についてもいろいろと意見を聞いてまいりました。御案内のとおりでございます。  たとえば福井県で申し上げますと、小売屋さんが六百軒ございます。このうちの八五%は兼業でございます。たとえばお米屋さんとプロパンをやっておる。もともとこの人たちは、ついこの間まではいわゆる何とか薪炭店、こういうことでやっておられたところなんでございます。あるいはガソリンスタンドを兼業しておる、あるいはその他金物屋の兼業だ。中にはそのプロパンを扱うことによって、自分のところの本業の目玉商品に扱っておられるようなところもあるわけでございます。私も二、三そういった人たちにお話をいたしまして、この資料を出しまして、皆さん方のために国の方でもかくのごときことをやっておるのでございますと、知識集約化あるいはその集団化、こういう話をするわけでございますが、その人たちにしてみると、極端なことを言えば、まさか私のことじゃないでしょうね、そういう受け取り方をされる方が非常に多いわけなんです。私は、ここに大変な問題があるということを痛感をいたしております。業者を集めて指導をする、そのことも大変大事なことでございますけれども、こういった前提、その実態、こういうことを十分に踏まえて入っていかれなければ、ただ単に役所が空回りしてしまう。実際に歩んでもらわなければならない人たちが、まさか私のことではないでしょうねと、こういう受け取り方をしておられる事実なんです。これは大変むずかしい問題だというぐあいに思いますけれども、しかし業界の実態は事実そのようになっておるのでございますので、この点を見間違って、ただこれらの問題を振り回しただけでは、繰り返して申し上げますけれども、役所の空振りに終わってしまう、こういう気がしてならないわけであります。  さらにもう一つ、昨日もこの業界の代表の方とお会いをしてきたわけでございますが、私のところでもやろうということで始めた、一つはもうすでに発足をした、ほかのところにも広げようということで話をしておるけれども、その手続がとてもじゃないけれども、あれだけの五種類も六種類ものむずかしい書類はよう書きません。そうして、せっかくその気になっていろいろなところの御協力と指導をいただきながらやるけれども、話し始まってから大体半年ぐらいはもう何の返事もない、そのうちにみんなの熱意も冷めてしまう、そして広がってくるのは、何かむずかしいところらしいぞ、ややこしくてどうにもならぬようだぞ、こんなうわさといいますか、気持ちだけが残ってしまうのですということで嘆いておられました。こういった点についてもきめの細かい指導というものが必要なのじゃないかという気がしますが、いかがでしょう。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  大変貴重な御意見を承りましてありがとうございます。私ども、今後構造改善事業についての指導をしていくに際しまして、ただいまお話がございました点を十分踏まえながらやってまいりたいと思っております。  先生も御指摘になりましたように、構造改善を考えて、つくっていく際に一番むずかしい点の一つは、いろいろな業態の方々がいらっしゃる、そこのところがやはり一つ大きな困難の原因だろうというふうに思っております。いずれにいたしましても、地域によっていろいろ考え方なり実態に差がございます。すでに発足しております三つの構造改善計画につきましても、内容的に見ますと、それぞれの地域の特性に応じていろいろと特徴のある計画をつくっているわけでございます。したがいまして、今後やってまいります際に、中小企業近代化促進法に基づきます近代化計画というのが一つあるわけでございますけれども、その中でその地域の事情に最もふさわしい計画を近代化計画に一応即しながらもつくっていく、考えていく、こういうことがいずれにいたしましても必要ではないかというふうに思っておりまして、ただいま先生から御指摘を受けましたそういった点を十分踏まえながら、今後さらに取り組んでまいりたいと思います。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 大変むずかしい仕事だと思いますけれども、ぜひそういった細かいところに配慮をして進めていただきたい。  先ほどから繰り返して申し上げておりますように、実態がそういうことの上にあるわけでございます。たとえば、共同化する、だれかが廃業する、それをある人が引き受ける、百軒ボンベを買ってあげるということで引き受けたとしますと、大体歩どまりは五十軒としたものだ、これが常識だそうであります。そうなりますと、勢いやめる人あるいはそれを引き受ける人、こういったところにお得意さんが百軒そのまま残ってくれるのなら、これは大変魅力があるけれども、常識的に言って半分しか残らない、あとの半分のところは、あの店だから買ったので、あなたにかわるならよそからとりますということでお客が逃げてしまう、こういう事実があるわけなんですね。ですから、大変むずかしいことで、なかなか一通りや二通りではいかないと思いますけれども、価格形成の立場からいっても、あるいは保安上の点からいっても、私は大変大事なことだというぐあいに思いますので、もっと真剣な形で取り組んでいただきたいということを要望申し上げる次第であります。この問題については以上で終わります。  それから、先ほど冒頭に大臣から、石油ガスについては大変重要なエネルギー源であると位置づけるし、今後もさらにその位置を高めていく、こういうことの御発言がございました。したがいまして、備蓄もしていこうということでございますが、ただ、今日の日本のこの輸入の状態を見ますと、中東に八割が集中をしておる。これはどの資料を見てもそのことが書いてあるわけでございます。LPガスの依存度が中東に偏っておる。だから、中東はああいった国だ、したがって備蓄もしなければならないということが述べられておるのですけれども、むしろ私は、それからさらに発展して供給源の多極化という方向に積極的に向いていくべきであろうというぐあいに考えておりますが、その点についてはいかがですか。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 お説のとおりに、私どももLPガスは将来重要なものであるというふうに考えておりますので、石油の、イラン、イラクあるいは沿岸諸国に対するこのたびのいろいろな不安要素というものを考えますときに、やはりこのLPガスの問題につきましても、当然輸出国の多様化というものは頭になければなりませんし、八〇%も中東に依存することは極力避けなければなりません。したがって、この供給先の多様化ということは、お説のとおりに私どもも考えておりまして、メキシコ、アフリカあるいは北海、そういうところにいろいろ頭を使って、これから先も多様化へ向かって努力していこうという考えでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 私もそういう形で進むべきだと思うわけであります。先ほどの質問でもお答えが出ておるわけでございますけれども、このLPガスは、石油を掘るときと精製をするときに発生する、そしてそれを燃料としてわれわれは使っておるということでございますが、その出た量に対する利用価値、それは中東あたりでおおむね三割、あとの七割は燃やすかあるいは空中へ投げておるということでございます。まことにもったいない話だと思うわけであります。さらに、わが国への原油の輸出国でございますインドネシア等の状態をお聞きいたしますと、精製段階においてもほとんど燃やしておる、こういうことが言われておるわけであります。  私は、冒頭に大臣に御質問申し上げました。石油とプロパンガスの位置づけを明確にしていくべきじゃないか。そして、プロパン、石油ガスはわが国のエネルギーにとってきわめて重要な問題であり、石油代替エネルギーの位置づけの一つに加えていく、こういう政府の方針であるとするならば、いまほとんど利用されていない、せっかくあるのに利用されていないそういった地域に対して積極的に技術援助をしてあげて、採取する技術を提供して、そのほとんどの部分をわが国で買い受けます、こういう積極的な姿勢を出すべきだと思いますが、いかがですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先ほど大臣からもお答え申し上げたわけでございますけれども、輸入先を多様化していく、分散化していくということは、私ども大変重要なことであるというふうに思っているわけでございます。そういう観点から中東以外の国などにおきましてLPGの開発をする、その際に日本の技術が必要であるという場合には、やはり私どもとして積極的にこれに協力していくことが必要であろうというふうに考えているわけでございます。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 そのことにさらに政府として大きな力を入れるべきだというぐあいに思うわけであります。わが国のエネルギー事情については、みんな知ってのとおりでございますので、せっかく、わが国では十分活用ができるエネルギーがある、しかもいまから掘るのではなくして掘っておる段階で出るにもかかわらず、それが捨てられておる、利用されていない、未利用であるということについては、わが国にとって大変もったいないような気がするわけであります。しかし、それらの国で技術開発がおくれておる、そういったことでそのままになっておるということであれば、わが国も積極的に出ていって、そして引き取りはわが国で引き取ってあげます、こういうことで、先ほど話がございましたように、わが国が石油ガスに今後の石油代替エネルギーの中で大きな位置づけを持たしていく、そのことについても大変重要なことだというぐあいに考えますので、繰り返しお願いを申し上げる次第でございます。  それでは、最後の質問になります。  私は、こういう形にして日本の石油ガスの安定供給、それから価格の安定、こういうことは大変大事なことだ。特にC重油が余ってきて、いわゆる石油の中間三品、こういったものに対する製造が困難になってきておる。一説によると、ことしの冬あたりはそのことの原因によって灯油が不足してくるのではないか、こういうことも言われておるわけでございますけれども、それらに振り分けるためにも、このLPガスはきわめて重要なエネルギー源であると思うわけであります。  そういった形で、わが国のLPガスの位置づけをはっきりしていく。と同時に、輸入から備蓄をしていく、このことと、それから、そこから先のいわゆる一般家庭に着くまでの流通経路、これは一体的なものにしていかなければならない。備蓄は備蓄政策でやっていきます、こちらの方の流通の合理化問題、近代化政策だけはそっちでやっていきます、こういうことでは私はうまくいかないと思う。備蓄と同時に、その流通に対する価格安定の問題等についてどうメスを入れていくか、あるいは小売業者の大変困難な問題であるということでございますけれどもやらなければならない、そして価格の安定を図っていかなければならない、あるいは業界の強化も図っていかなければならない、私は備蓄政策とそういった流通政策、育成強化の問題はまさに一体的な問題でなければならないというぐあいに考えておりますが、これに対して大臣の御答弁をお願いして、私の質問を終わります。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 御指摘のとおりに、この石油ガスの安定確保とそれから流通近代化、合理化、そういうものはあらゆる観点から、備蓄も含めまして一体となる行政を行っていくことが一番得策であるし、また合理的でもあるという考えのもとに、私どもは、そういう三つの要素の三位一体となった行政を進めていきたいというふうに思います。

横手文雄民社党・国民連合

○横手委員 ありがとうございました。

野中英二自由民主党

○野中委員長 小林政子君。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 今回の石油備蓄法の一部改正という法律案の中には、まず第一に、石油備蓄法の備蓄対象にLPガスを加える、さらに備蓄義務者はLPガス輸入業者とする、そしてまた基準備蓄量は、その前の年の輸入量の十日から五十日分程度として、達成目標を六十三年末に置く、このように書かれておりますし、第二に、石油の貯蔵施設の設置に対して、日本開発銀行が石油の貯蔵施設に必要な資金を貸し付けたときは政府から日本開発銀行に対して利子補給を支給することができる、そのために附則である石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法の一部を改正を行う、このようなことでございます。  私は、まず第一に、法律案の内容についてお伺いをいたしたいと思います。  法律案の第二条では、まず定義の拡大ということで、石油ガス輸入業者とは、その輸入量について通商産業省令で定める要件に該当しているものであるということが書かれておりますけれども、その要件とは具体的にどのようなことを指しているのか、まずお伺いをいたしたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生から御質問ございましたように、今回御提案しております法案におきまして、石油輸入業者のうち一定の要件に該当するものについて備蓄義務を課そう、こういう考え方でできているわけでございます。私どもの考え方といたしまして、石油輸入業者に備蓄義務を負っていただくのが最もいいのではないかというふうに考えたわけでございますけれども、同時に、輸入量が非常に小さい、そういう方にまでまた備蓄義務を負っていただくというのも、効率性その他の観点からいかがかというふうに考えているわけでございます。そういう観点からこの省令におきまして一定の要件で限定をしよう、こういうふうに考えているわけでございます。  そこで、現在省令でどんなことを考えているか、こういうことでございますけれども、ただいまのところ、私ども、まだ明確な考え方を決めているというところまでには至っておりません。ただ、一つの考え方といたしまして、石油の場合につきましても同じように、石油の輸入業者について一定の要件をかけているわけでございますけれども、その際の一つの規模といたしまして、前年の石油の輸入量が一万キロリットル以上の石油の輸入業者について石油の備蓄義務を課する、こういう考え方でできております。LPGの輸入業者について要件を考える場合に一つの手がかりといたしまして、石油について一万キロリットル以上、こういう要件がかかっておるというのが私どもが考えていく際の一つの手がかりになるのではないかというふうに思っているわけでございます。ちなみに、石油の輸入量一万キロリットル以上というものを単純に比重によりましてLPGに換算いたしますと、約五千トンということになるわけでございます。一つの考え方といたしまして、石油と同じように前年の輸入量が五千トン以上となるような、そういう石油輸入業者について備蓄義務を負っていただくというのが一つの考え方としてはあろうかと思っておりますけれども、現段階におきまして、そういうことでやろうというところまでまだ検討が至っていないというのが現状でございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 そうしますと、石油元売り七社、LPガス輸入業者三社、商社五社と言われているいわゆる十六社、これ以外のところには石油ガスを輸入しているというところは現実にないのですか、まずその点。  それから、輸入権というものはどうなっているのか、この点をお伺いをいたしておきたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  現在、石油業法上の輸入業として輸入業の届け出をいたしまして輸入業者として輸入をしているもの、これは十六社でございまして、その十六社がLPGの輸入をやっているということになるわけでございます。  そこで、先ほどの要件との関係でございますけれども、私ども、まだはっきりは決めておりませんけれども、たとえば前年の輸入量が五千トン以上ということで一応考えてみますと、現在の十六社はすべて備蓄義務を負うべき輸入業者になる、こういうことになるわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 第十条の二を法律で見てみますと、次年度以降四年間についての備蓄の数量に関する事項、新たに設置しようとする石油ガスの貯蔵施設に関する事項を記載した石油ガス備蓄に関する計画を作成し、これを通産大臣に届け出なければならない、このように明記されておりますけれども、いま言われている十六社の社別に、現在の輸入量の実態というのはどうなっているのか、明らかにしてもらいたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 LPGの輸入業者の個別の輸入実績についての御質問でございますけれども、個々の事業者にかかわる問題でございますので、個別についてお答え申し上げるというのは、申しわけございませんけれども控えさせていただきたいと思うわけでございます。  そこで、先ほど申し上げましたように十六社いるわけでございます。そこで、十六社の内訳でございますけれども、いわゆる石油の元売り関係と申しましょうか、石油関係企業、これが七社でございます。それからLPGの輸入専業者、これが三社でございます。そのほか商社などがいる、こういう形になっているわけでございますけれども、そこで石油の元売り会社七社の輸入量、これを合わせて申し上げますと、五十四年度実績で申しまして約四百十四万トンでございます。全輸入量のうち約四二%程度が石油元売り関係の会社によって輸入されている、こういう状況でございます。それから、LPGの輸入専業者でございますけれども、これの輸入量、同じく五十四年度でございますけれども三百六十八万トンということでございまして、全体の輸入量に占めるシェアは約三八%でございます。その他の輸入業者が輸入いたしておりますのが約百九十七万トンでございまして、シェアは二〇%ということになっております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 石油のときと同じように、この問題については個別の企業の名前は出せないのですか。輸入量ははっきりさせられないのですか。こういうことはちょっと問題じゃないかと私は思うのです。これだけエネルギー問題の重要性が言われているときに、各企業ごとの、しかも法律ではっきりと計画を作成して通産大臣に提出をしなければならないということが書かれているにもかかわらず、石油のときと同じように、この問題については通産省だけは知っているけれども国民には明らかにできない、こういうことでしょうか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  確かに法案の中で、その前年の輸入量についての届け出義務というのが規定されているわけでございますが、これは法律の施行に必要であるからということで届け出義務が課されておるということでございまして、せっかくのお尋ねでございますけれども、個々の企業にわたる問題でございますので、お答えは控えさせていただきたいと思います。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 これはやはり企業機密ということになるのですか。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答えいたします。  業者から私どもに対しまして、私どもの施策に必要であるということで業者の協力を得て資料を現段階においては入手しているということでございまして、やはり企業の個々の事実にわたる問題でございますので、私どもといたしましてここでお答えするのは控えさせていただきたいと思います。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 やはり相当莫大な国の予算が備蓄のために使われるわけですから、そういう問題を考えれば、今回のLPガスの各社の輸入量あるいはまた現在持っている手持ち量、現状を明らかにすることは何ら差し支えはないのではないか、私はこのように思います。しかし、できないというものを、実際問題として私、時間の関係もありますので、その点は確認だけをしておいて先へ進んでいきたいと思います。  法律案の中でもう一つの問題は、第十四条の二というところでございます。この十四条の二というのは、利子補給金を支給することができる、こういうことでございますけれども、全部読むのは省きますけれども、結局この中で当該貸付利率といいますか、いわゆる石油の貯蔵施設その他の設備であって石油の備蓄の増強に必要なものの設置について利子補給を行う、こういうことが書かれておりますけれども、具体的にこれはどういうことを指しているのでしょうか。十四条の二です。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  このLPGの備蓄あるいは石油の備蓄につきまして従来から、特に石油につきましては従来からでございますけれども、助成措置をやってまいっているわけでございます。  それで、現在国会の御審議を受けております来年度の予算案の折衝過程におきまして、石油につきまして申しますと最近備蓄コストの負担が非常に高まってきております。またLPGについて申しますと、本来LPGの備蓄と申しますのは、タンク施設その他石油に比べてより備蓄コストがかかるということで、本来の企業が必要といたします以上にタンクの建設を進めていくというに際しまして、いろいろな面での助成というのがやはり必要であろうということで、その際に、タンクの施設について石油につきましては従来から、企業が単独で備蓄タンクを建設する際には日本開発銀行、あるいは沖繩地域につきましては沖繩振興開発金融公庫から融資をしてまいりましたし、あるいは共同備蓄の施設をつくるという場合には石油公団から融資をしてまいったところでございます。LPGにつきましても、従来石油についてやってまいりましたと同様に、こういった開銀あるいは沖繩振興開発金融公庫あるいは石油公団からの融資というものをやっていこうということに考えたわけでございますけれども、その際、全般的に非常に備蓄コストが上がっているということから、できるだけ金利負担を軽減することが必要であろうというふうに私ども考えたわけでございます。  そこで、こういった施設融資を日本開発銀行などがいたします際に、その金利を軽減するために、こういった機関が融資をした際に国から日本開発銀行などに対しまして利子補給金を支給する、それによって貸付金利を減額するという制度を考えたわけでございます。この十四条の二と申しますのは、そういった助成措置を受けた改正規定でございます。この日本開発銀行法の十九条という規定があるわけでございますけれども、そこで日本開発銀行についての貸付金利の一種の制限規定があるわけでございますけれども、その制限規定との関係から申しまして、やはりこの十四条の二というような規定を置きまして、この利子補給を支給すること、ができるということを明確にした方がよかろう、こういう考え方からこの第十四条の二というような規定を設けたわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 大変くどくどと、いろいろと御説明がありましたけれども、要するに、これまで石油備蓄の場合には、その開銀からの融資のみで、実際には施設、貯蔵施設ですね、これに対して、あるいは関連施設に対して利子補給というのはなかったのですね。これを今回対象にしよう。開銀からの石油の貯蔵施設についても利子補給の対象にする、こういうことだと思いますし、またもう一つは、金利をいままでの五・五%から六・五%と一%、利子の支給率を引き上げたということですけれども、なぜこういうことがやられたのか、その根拠について明らかにしてもらいたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  まず、施設融資についての利子補給の方から先にお答えいたしますが、施設融資に対する利子補給の意味は先ほど申し上げたとおりでございます。私ども、LPGの備蓄あるいは石油備蓄をさらに推進していくということを考えます場合に、石油について申しますと、これは実は四十七年度から九十日備蓄を目標に進めてまいっているわけでございますけれども、当時とたとえば原油価格を比べてみますと、四十七年ごろの原油の通関CIFというのはキロリットル四千八百五十五円でございます。これを五十五年の通関CIFで見ますと、四万七千百九十六円ということで十倍近い値上がりになっております。あるいは、そういった原油コストの値上がりのほかに金利の問題あるいは全般的な物価の値上がりの問題、そういったことを背景にいたしまして石油の備蓄コストも過去に比べますと、最近は非常に負担が上がってきているわけでございます。また、LPGについて申しますと、LPGのたとえば備蓄をする場合には、単純なダンクではなくて冷凍タンクが必要であるとか、あるいは付帯施設もいろいろかかるとか、あるいはタンク間距離との関係で土地がたくさん要るとか、そういう非常にコストのかかる性格のものでございます。そういった中で備蓄を進めていかなければいけないということから、この金利負担をできるだけ軽減するというために、開銀等に対して二%の利子補給をやっていこう、こういうことで私どもとしてはお願いをしているわけでございます。  二番目に、石油備蓄について、この備蓄購入資金に対する利子補給幅、これを五十六年度から六・五%にした、それはなぜ六・五%にしたのか、こういう御質問でございますけれども、先ほど申し上げましたように、石油については四十七年度以降備蓄を推進してまいっているわけでございますけれども、四十七年度ころから実は利子補給をやってまいっております。当初は利子補給幅二%、それをその後備蓄を積み増すにつれまして、また原油価格も上がるというようなこともございまして、備蓄コストが順次上がってくる。それに対応いたしまして、その利子補給幅も実は従来から逐次上げてまいっているわけでございます。ちなみに申し上げますと、五十五年度融資分については五・五%の利子補給ということになっているわけでございますが、さらに五十六年度につきましては、全般的な負担増に対応いたしまして、それを六・五%に利子補給幅を一%広げた、こういうことでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 今回の法律の中身、これは、本来であればこれまで石油基地の建設については業者が自前でやっていたのですね、それを今回開銀からの融資に利子を補給するという道を開いたわけです。私は、こういうことは本当に国民は恐らくわからなかっただろうと思うのです。私は、こういう問題を政府がもっとはっきりとさせていくということが必要ではなかったか。なぜやらなければならないのか。こういうことがいままでこの委員会でも問題になっていませんでした。さらに、いままでずっと原油の購入に伴う利子の問題についても、二%だ、四%だ、四・五%だと一貫して、調べただけでも五十年から五十六年度まで、五十五、五十六年度は予算べースですけれども、その前は決算のベースで調べてみましても、八百三十六億円も国の金が使われているわけです。  私は、こういうことを考えますと、本当にいま国会の中でも、きょうも本会議で財政再建の問題についての論議がありました。実際問題として国民はいま、減税をやれ、しかし財源がない、こういうことで攻防戦を続けているわけです。私は、こうした中で、やはりこういったものは差し控えるべきではなかったか、こう思うのですよ。まして十四条の二で利子補給の新設で、いままで石油業界が自己負担でやっていた九十日備蓄、この問題について、それでは一体あとどれだけのタンクをつくったらいいのか、あとどれほどの金を注いだらいいのか、こういう点について明らかにしてもらいたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答えいたします。  私ども、石油備蓄につきまして従来から助成をやってまいっておるわけでございますけれども、この備蓄コストに占めます政府の助成割合は最近逐次落ちてまいっておりまして、現在で申しますと恐らく八%か七%か、その程度の助成割合になっていると思います。その他の部分については業界が負担してきておるというのが実態でございます。そういうことも踏まえまして、さらに今後備蓄を推進していくために助成の強化をお願いをしたわけでございます。  この助成の強化と申しますのは、一つは、やはり通常の企業がやらなければいけないこと以上のことをやらせるということから、それに見合った助成という意味がもちろんございますけれども、同時に、この備蓄コストが価格にはね返ってくるということになるわけでございます。その際に、一つには、この助成をやることによりましてできるだけ価格へのはね返りというものを抑制していく、もちろん業界が負担している部分につきましても、できるだけ業界の企業努力によって合理化をやり、そのコストアップ分を吸収し、それによって価格へのはね返りというものをできるだけ抑えていくということはもちろん必要でございますし、あるわけでございます。いずれにいたしましてもこの助成の意味は、そういったできるだけ価格へのはね返りというものを抑えていくという趣旨から出ているものであるということを御理解いただきたいと思います。  そこで、まずお尋ねの石油備蓄施設に対する二%の利子補給でございますけれども、これが五十九年までにどのくらいになるかという点は、いろいろむずかしい、かなり困難な前提を置かなければいけないわけでございます。一応現在の計画をベースにして、ある程度大胆な想定をしてやってまいりますと、五十九年度までに約六十億円の利子補給金が必要であると一応見込まれるわけでございます。  それからもう一つ、購入資金についての補給金の総額でございますけれども、これも五十九年度までの補給金の総額を、相当大胆な前提の試算でございますけれども一応計算をいたしますと、千六百三十五億円ということに相なるわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 そうしますと、今回新たに設備費についても二%の利子補給の道が開けたということで、今後の積み増し量、それに見合ったタンクをつくっていくということで、それに必要な十万キロリッターのタンクをつくる場合に、いただいた資料を見ましても具体的にはあと百二基つくるのですよ。タンクは一基当たり二十二億円するのです。新たにこういうものがつくられたわけですから、いまの情勢から見て、この四年間で五十七億円の利子補給ということになりますけれども、だがしかし、これはやはり必要ないのではないか、このように思います。この点について大臣、答弁してください。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 私どもは、石油ガスの備蓄はやはりやっておかなければなりませんし、一つの会社に備蓄のことをしょわせるわけでございますので、普通の会社を上回るコストがかかるわけでございまして、この利子補給というものはやはり備蓄が完成するまでは必要ではないかというふうに考えます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 私は、国民の血税を使うことに対して、必要ないという立場に立っております。  次に、今回のLPGの備蓄を義務づけるその背景というものは、いままでにもいろいろ説明をされておりますけれども、どういうことなのか、お伺いをいたしたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  LPGをなぜ輸入しなければいけないかという背景でございますが、これは供給サイドと需要サイドと両面から御説明をさせていただきたいと思います。  まず供給サイドで申し上げますと、御案内のように、LPGの国内の需要量が非常に伸びる、それに対しまして国内の生産、すなわち石油の精製過程で出てまいりますLPG、これは石油の処理量がそれほど伸びないということもありまして今後余り伸びないであろう。そういうことになりますと、どうしても輸入依存度が高まってまいります。現在でも輸入依存度は七割近いという状況でございますが、これがさらに八割にも九割にもなっていく、こういうような状況であるわけでございます。しかも、その供給先と申しますのが中東地域に非常に大きく偏在した形で輸入されている、こういうことがございます。  そこで、この中東地域におきましていろいろな政情不安、あるいは五十二年に起きましたようなアブカイク油田の事故といったような問題、あるいはホルムズ海峡の安全性の問題、そういったいろいろなことを考えてまいりますと、やはり供給面でかなりの不安定性があるのではないか。確かに産ガス国におきまして六割くらい燃やしておりますガスをLPGにして販売していこうという動きが非常に活発に出ておりまして、そういう意味から申しますと、供給余力というのは非常に期待されるわけでございますけれども、同時に、一面において、先ほど申し上げたような不安なところがある。また産ガス国での最近の動きといたしまして、資源政策の一環としてLPGを考えていこうという動きも出てきている。そういったようなことを考えますと、供給サイドから言って、やはり安定した供給の確保ということが必要ではないかということになるわけでございます。  また、需要面から申しますと、御案内のように、LPGの需要と申しますのは、家庭業務用が約四割、それから中小企業を中心といたします工業用が約二五%、そのほかタクシー関係が一二%くらい、あるいは都市ガス用、化学原料用あるいは電力用といったように、非常に国民生活に密着したところでたくさん使われている。そういった需要構造を見ますと、一たんこの供給が途絶するといったようなことを考えた場合に、場合によってパニック的なことも予想されるということでございまして、そういう意味合いから、この際、LPGにつきまして法律上の義務として備蓄をやっていこう、こういうことで考えた次第でございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 要は、需要の増大あるいは安定供給を図るという、今後の需要の伸びがさらに見込まれるし、必要度が高いのだという意味のことがいろいろと述べられたわけでございますが、五十四年八月二十八日、「長期エネルギー需給暫定見通し」によりますと、いわゆる一九七七年、五十二年度の実績では輸入LPG七百三十九万トン、一九八五年二千万トン、一九九〇年二千六百万トン、一九九五年三千三百万トン、このように見通しがずっと伸びております。  結局この暫定見通しでは、これは先ほど来も御指摘がありましたけれども、IEAあるいは一九七九年の東京サミットでこの問題については日本の石油輸入量というものが決められて、一九八〇年には五百四十万バレル・パー・デー、八五年以降は六百三十万バレル・パー・デー、こういった計画のもとにLPGについても石油の輸入枠に含まれるんだということが明記されております。この問題について政府の考え方をお伺いいたしたいと思います。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○森山(信)政府委員 ただいまお話のございましたように、一昨年の八月に策定いたしました「長期エネルギー需給暫定見通し」で、LPGは輸入石油の内数として計上しておるわけでございます。これはいま先生がおっしゃいました、たとえば五百四十万バレル・パー・デーあるいは六百三十万バレル・パー・デーというのは、原油と石油製品と両方込みにした数字でございまして、LPGは石油製品の一環という扱いになっておりますので、この五百四十万バレルあるいは六百三十万バレルの内数に入れてあるということでございます。  私どもは、本来は、LPGは石油関連製品でございますけれども若干性格が違うので別枠にしてほしいという主張はしたわけでございます。ただ、価格がかなり暴騰した時期でございまして、いわゆる売り手市場の時期でございましたから、先進消費国ができるだけむだな買いあさりをしないようにしようということでこの枠を決めたわけでございまして、その枠内に入ったという感じでございまして、できますれば、価格の問題あるいは過当競争がないということを前提に考えますと、LPGは石油の枠から外した方が好ましいのではないかという気持ちは、私どもは持っている次第でございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 石油全体の効率的な利用という点を考えますと、LPGの供給量があるからといって、まあともかく何でも買おうという態度で臨むことは、私はやはり国際的に見ても、わが国への安定供給だとかあるいは価格の安定とかというものにつながるとは思えないのです。この点については一定の民主的な規定がなければ、ただ量だけ何でもいいから買い込めば安定供給につながり、価格が安定するなどというようなことにつながるとは思われませんので、この点についての見解をお伺いいたしたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  私ども、価格の安定を図っていく基本は供給の安定を図っていくことであろうというふうに思っております。そういう意味におきまして、今回の法案も、その緊急時におきましての供給の安定を図るために必要な備蓄を義務づけていこう、こういうことでお願いをしているわけでございます。  なお、この産ガス国から輸入するに際しまして、いわゆる買いあさり的な価格競争をやる、それによってLPGの国際的な価格を引き上げるというようなことは厳に戒めることが必要でございますし、これは国際的にも批判を招くところでございます。私どもといたしましては、業界ももちろんでございますけれども、そういったような批判を受けないように、LPガスの輸入に際しまして秩序ある輸入をするように努力をしておりますし、私どもは必要に応じて指導をしておるというのが現状でございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 先ほどLPGの需要の推移というものについていろいろと先取りで御答弁がございましたけれども、私もこの問題、調べてみたのです。  ところが、これまでの政府が発表している数字を見ましても、四十年から五十四年までのいままでの十五年間、この十五年間に、これは各部門別の消費の伸び、供給の伸びというものを見てみました。家庭業務用は三・四倍その期間に伸びています。それから自動車用は二・七倍、これに対して都市ガス用は二九・一五倍です。化学原料用は二八・八倍、工業用は一〇・六五倍、こういう状態がずっと出てまいりました。これは五十四年までの過去十五年間の内容であります。  だが、しかし、私ども今後の推移はどうなんだろうか、こういうことでさらに五十四年度と五十九年度の需給計画、これを調べて対比させてみますと、五十四年の家庭業務用は五百五十七万二千トン、自動車用は百七十三万九千トン、両方合わせて、家庭用と自動車用で七百二十一万トン、この割合は五十四年度は五二%を占めていたわけです。ところが、今度は五十九年度を調べてみますと、家庭業務用が六百七十一万六千トン、それで自動車の方を見ますと百九十六万一千トン、両方合わせて三九%、五十四年度当時は五二%を占めていた一般の家庭用だとかあるいはタクシーだとかあるいは小型の車だとか、こういったものの需要が五二%から三九%と逆に落ちているんですね。しかし、それじゃ化学原料用がどうなっているであろうか、こういうことで見ますと、五十四年、五十九年を比べてみますと、これがまた需要量で五十四年の百五十五万五千トンから五十九年に三百十七万三千トン、伸び率では二・〇四倍ですよ。そして百六十一万八千トン伸びているわけです。電力用はもっとひどいのです。  こういうことを考えてみますと、政府がいま、やれ家庭業務用が大切なんだとかあるいはまた自動車用のLPガスが必要なんだということを言っていますけれども、実際には結局小口で代替困難性の伴う家庭業務用だとか、あるいはまた自動車用だとか、こういったものが四〇%弱になってしまう。私はこういう点から、だれのための備蓄なんだろうか、電力用だとかあるいはまた化学原料用だとか、そういう人たちのための備蓄にすぎないんじゃないか、このように思いますけれども、こうした傾向について大臣から御答弁をいただきたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  五十九年度までのLPGの需給計画を私どもつくっているわけでございますけれども、確かに今後の各需要分野につきましての需要の見通しを立てますと、需要分野によりましてその伸び率にはかなり差がございます。  家庭業務用について申しますと、すでに相当LPGが普及したというようなこと、あるいはタクシーについて申しますと、相当程度にもうLPG化が進んだといったようなこと、そういったようなことから申しまして、そういった面での需要分野の伸びが比較的小さい、したがって、需要構成もそれに応じて将来変わってくる、実はこういう見通しになっているわけでございます。  ただ、申し上げたいのは、たとえば工業用と申しましても、これは五十九年度までの見通しにおきまして、鉄綱などの大口需要は、これはほとんどもう伸びないという形になっておりまして、むしろ工業用が伸びますのは、一般工業用と申しますか、中小企業の燃料、この辺が、まあこれは石油の中間三品からのシフトというようなことも予想されまして、かなり大幅に伸びるであろうというふうに思っておりますし、あるいは都市ガス用と申しましても、この大部分は地方の中小都市ガスでございます。したがいまして、家庭業務用、中小都市ガス用、自動車用あるいは一般中小工業用の需要ということであわせて考えてみますと、五十九年度につきましてもそういった需要が約七割を占めているわけでございます。したがいまして、いずれにいたしましても、こういった不特定多数の方々に対する供給の安定確保のために、私どもは、LPG備蓄が二の際必要であるというふうに思っているわけでございます。  なお、申し上げさせていただきますと、いずれにいたしましても、この法律上の義務として備蓄されましたLPGにつきまして、これを取り崩す、たとえば石油需給適正化法の発動といったような場合には、これの取り崩しが行われるわけでございますけれども、そういった場合には、一般消費者であるとか中小企業者であるとか農林漁業者、あるいは公益事業、通信事業、教育事業、医療事業、社会福祉事業、そういった各事業分野に対しまして、できるだけ優先的に供給を確保するということになるわけでございまして、そういったために、まさに私どもといたしましては、この際LPGの備蓄を石油備蓄法に即しまして実施していくことが必要であるというふうに考えているわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 いろいろ言われましたけれども、私がただいま述べましたのは、いわゆる五十四年度から五十九年度の現実の政府の数字の中からこういう傾向が強まっているということを申し上げたので、やはりだれのための備蓄かという点で、私は非常に大きな疑問を持ったわけです。  具体的には、四〇%弱ということでございますけれども、大口用として電力だとか化学原料だとか都市ガス用として六〇%からの供給が予定されていますけれども、現在、一般の家庭業務用では、先ほど来お話が出ておりますトン当たり七万円というCIF価格、これがやはり相当高くなっているというお話もございました。しかし、私は逆に、この六割の分を占めている大口用、これは具体的にどのぐらいになっているのか、価格についてお伺いをいたしたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたように、私どもの五十九年度までの見通しにおきまして、中小都市ガスあるいは中小企業を中心とする工業用燃料その他を加えまして、約七割が中小企業あるいは国民生活に関係のある需要分野に向けられるというふうに承知しているわけでございますけれども、大口ユーザーの場合には、輸入業者から直接購入するケースが場合によってあるわけでございます。  そこで、そういったLPGの場合には、流通経路が非常に複雑であるということから、このCIF価格と市場小売価格との差が非常に大きいわけでございますけれども、いずれにいたしましても、備蓄コストにつきましては、大口ユーザーであろうとあるいは小口の消費者の場合であろうと、市場メカニズムを通じまして備蓄コストが価格に適正に反映されていくということになろうかというふうに思っております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 くどくどいろいろなことをおっしゃるのですけれども、ともかく、一般家庭業務用はトン当たりCIF価格七万円が三倍なり四倍なりになっている、こういうふうなことが先ほど来お話になっておりますけれども、逆の意味で、大口ユーザーの方は、CIF価格七万円で入ったものが平均大体どのぐらいで入っているか、つかんでいるかどうかということを聞いているのです。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答えいたします。  大口ユーザーが購入いたしております価格につきましては、必ずしも私ども、はっきりとは把握をしておりません。  ただ、想定されますことは、先ほど申し上げましたように、輸入業者から直接購入するケースがございます。そういった場合には、流通経費がかかりませんから、相対的に安い価格で入手しているだろうというふうに思っております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 時間の関係もありますので、私は、今回のこのLPG備蓄の政府の助成の問題についてお伺いをいたしたいと思います。  一九八一年から一九八八年まで、この八年間に五十日分の備蓄をやろう、こういう計画ですけれども、六十三年の備蓄量は三百八万三千トン、そして備蓄購入資金九〇%の融資額を計算してみますと、三百十七億一千九百万円。三%の利子として、これは出してもらった資料ですけれども、これで見ますと、ガスの購入だけの金利が百九十三億九千六百万円。  さらにそのほか、時間との関係がございますからちょっとはしょりますけれども、施設の場合を見てみますと、結局これもやはり、備蓄三百八万三千トンをやるためには、備蓄量が二百八十万八千トン。必要なタンク能力というのはどのぐらいになりますか。タンクは一基幾らですか、したがって、融資額は幾らになりますか、全体の利子補給は総額でどのぐらいになりますか、この点についてまずお答えをいただきたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 LPGの備蓄に対する利子補給金、これには、先生からお話がございましたように、購入資金に対する利子補給と施設融資に対する利子補給と二つございますけれども、これの想定をするのは、やはりかなり大胆な想定をやっていかないとなかなかできないわけでございます。  一応試算を申し上げますと、六十三年度までの備蓄積み増し量、これは約二百八十万トン、これに必要なタンク能力は約二百九十万トンということで考えてまいりますと、購入資金に対する利子補給金でございますけれども、これは二百八十万トンの積み増しということで計算をいたしますと百九十四億円でございます。それから、石油ガスの備蓄施設融資に対する利子補給金でございますけれども、これもタンク能力二百九十万トンということで計算をしてまいりますと、百二十七億円ということになるわけでございます。合計いたしますと、三百二十一億円の利子補給金ということになるわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 備蓄タンクというのは一基どのぐらいするのですか。それを八年間で七十五基つくるのでしょう。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 LPGの冷凍タンクの場合に、現在の技術レベルから申しまして大体一基四万トンが通常の形態でございます。四万トンのタンクを何基か組み合わせて一つの輸入基地をつくるわけでございますけれども、タンク数で申しますと、大体四万トンのタンクが七十五基必要になるということでございます。ただ、四万トン一基の輸入基地というのはございませんで、それをたとえば四基組み合わせて十六万トン基地とかあるいは八基組み合わせまして三十二万トン基地とか、こういうことになるわけでございますが、御参考までに申し上げますと、たとえば四万トンのタンク四基で十六万トンの基地といたしますと、建設費用は約二百六十六億ということになるわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 私は、政府資料で、四万トンタンク一基当たりどのくらいかというのをちょっと調べてみました。そうすると、付属設備も入れまして一基四十五億ですね。やはり相当費用がかかるわけです。こういう高いものを七十五基ですか購入するわけですから、私は、この問題についてこういう必要というのが一体こういう財政状況の中であるのだろうかということをしみじみと痛感いたしております。  時間の関係で……。共同備蓄会社への出資について、これはどのくらいの会社が共同備蓄をやるというふうにお考えになっていらっしゃるのですか。それの公団からの出資はどのくらいになるのか、この点についてもお伺いをいたしておきたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答えいたします。  LPG輸入業者が備蓄をいたします場合にできるだけ共同でやった方が効率的ではないかということで、私どもといたしましては、共同備蓄方式を推進していきたいというふうに思っているわけでございます。現在具体的に共同備蓄会社の構想が動いておりますのは一つでございますけれども、私どもの気持ちといたしましては、先ほど申し上げました二百九十万トンのタンクのうち半分くらいは共同備蓄方式でカバーができないだろうか、こういうことで私どもは考えているわけでございます。  そこで、今後具体的に共同備蓄がどのように動いていくかということはなかなか想定がむずかしいわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、私どもとして約半分程度を共同備蓄方式でという期待を前提にいたしまして計算をいたしますと、この共同備蓄の場合には、土地取得代金の三分の二相当額を石油公団から出資をするということになっておりますが、六十三年度までの出資額は約百三十億円というように一応の試算ができるわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 そうしますと、先ほど来からお話の出ております利子補給、タンク施設については百二十七億円、それから備蓄LPG購入費は百九十四億円、三百二十一億円ですけれども、これに百三十億円が加わって四百五十一億円、こういうことになるわけです。  私は、輸入業者というのはどういう業者なのか、具体的に資本金別あるいはまた経常利益がどう上がっているか、こういう点なども含めて答弁をしてもらいたいと思います。

志賀学資源エネルギー庁石油部長

○志賀(学)政府委員 お答えいたします。  先ほどもお答えいたしましたように、現在の石油ガス輸入業者は十六社でございますが、その形態といたしましては、石油ガスの専業者三社のほか石油元売り会社七社、その他商社、その他の企業ということで分類ができるわけでございます。  そこで、その資本金でございますけれども、石油ガス輸入業者の資本金は、一番小さいものが一億五千万円、かなりばらつきがございまして、最も大きいものは千五十億円というような資本金になっております。  この企業の利益でございますけれども、これはLPGの専業輸入業者の場合には出てまいりますが、その他の会社の場合には、ほかの事業分野と込みになっておりますので出てまいりません。そこでLPGの輸入専業者について申しますと、たとえば五十四年度について申しますと、売上高経常利益率は〇・四%ということになっているわけでございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 通産省から出していただいた資料を見ましても、石油元売り会社だとかあるいは商社だとかいうところは、資本金を見たって、私どもちょっとびっくりするような資本金なんですよ。ですから、いま輸入が実際には若干だぶついていると言われているようなときに、こういうところにこういう莫大な資金を出す必要があるのかどうなのか、だれのための備蓄だったのか、そして結局だれがこのコストを負担していくのか、こういうことを考えますと、私自身、実際問題としてはこの点について賛成するわけにはまいらないわけです。この点について大臣からお伺いをいたしたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 私どもは、この石油備蓄法、つまり石油ガスの備蓄は非常に大切なことでございますし、将来のエネルギーの問題につきましても、あるいはまた総合エネルギー対策あるいは備蓄対策、そういうものも含めまして需給見通しなども考えますときに、ぜひともこの法案を成立させていただいて、民生の安定あるいはエネルギーの将来の問題などを解決すべく、省エネルギーあるいは代替エネルギー、それからエネルギーの安定確保、こういう三つの政府の命題を完全にしたい一助としてぜひともお願いしたいと思います。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 私は、こういう時期から考えても、これだけのお金を注ぐことについてはやはり納得できません。しかし、時間の関係もありますので次に入りたいと思います。  安全対策について二、三伺いたいと思います。  船舶安全法で船舶の安全検査が義務づけられておりますけれども、その検査の内容だとか日数、そういうものが、どうなっているのか、まずこの点について伺いたいと思います。

石井和也運輸省船舶局検査測度課長

○石井説明員 御説明申し上げます。  船舶の安全を確保するための構造、設備等につきましては、船舶安全法及び関係法令によりまして詳細に規定されておりますが、特にLPGタンカーにつきましては、船体を二重にすること、それから衝突または座礁によりある程度損傷を生じても十分な復原力を有すること、それから防火、防爆等適切な措置を講ずるように規制されております。また荷役中及び航行中の危険防止につきましても、船内における火気の取り扱いの制限とか、LPGが漏洩し、または滞留するおそれのある場所のガス検定の実施、LPGの充てん限度等についても規定しております。  それから、わが国に入港する外国籍のLPG船につきましても、日本船と同じような規制を行っております。  それから、LPG船の検査は、製造時及びそれ以降、国際航海に従事する長さ二十四メーター以上の船舶につきましては一年ごと、その他の船舶につきましては二年ごとに定期的に検査を実施しております。それに加えまして、LPGを含む危険物の運搬船につきましては随時立入検査を行っておりまして、安全確保につきましては万全を期しております。  それから、検査の日数でございますが、これは船の大きさとか大きな工事があるかないかによって違ってくるわけでございまして一概には申せませんけれども、工事がない場合、定期的検査で大体一週間ぐらいかけておるかと思います。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 現在、船舶検査官は何名配置されていて、どのくらいの船を対象にされているのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。

石井和也運輸省船舶局検査測度課長

○石井説明員 御説明申し上げます。  現在、船舶検査官は二百三十七名を全国六十二カ所に配置しております。国が直接やっております対象船舶の数は四万二千隻でございます。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 数が四万二千隻ですか、そうなってくると、いまのお話のように検査していると、とてもじゃないけれども、実際には安全検査なんてできませんね。

石井和也運輸省船舶局検査測度課長

○石井説明員 現在の検査官で十分検査をやっておりますけれども、検査官につきましては過去五年間に十六人増員をしていただきました。また五十六年度についても二名の増員が認められております。

小林政子日本共産党

○小林(政)委員 いま海上の安全対策ということでずっと聞いているわけですけれども、時間が大分なくなってまいりましたので、安全対策については海上と陸上と一括でお聞きし、そしてまたLPガス業界の問題についてもまとめて質問をいたしたい、このように思います。  海上保安庁、簡潔にお答えいただきたいと思いますけれども、最近近海での事故件数、そしてそれに対する対処がどのようにされているのか、お伺いをいたしたいと思います。  それから陸上輸送の面について、特に最近地震の問題などでいろいろと不安が出ておりますけれども、これだけの大きな基地ができるわけですし、しかも、タンクだけでも地震対策としても相当の重視をしていかなければならないと思いますけれども、この点について具体的にどのようなことが検討されているのか、お伺いをいたしたいと思います。  それから最後に、LPGの販売業者の方は、一般家庭の燃料用ガス供給の上で大変大きな役割りを果たしてこられましたけれども、ガスを利用しておる一般家庭にとっても、販売業者が健全に発展をしていくということは大変望ましいことだろうと思います。そこで、これは大臣にお答えをいただきたいと思うのですけれども、いわゆるガス事業法に基づく許可の基準、この問題について、少なくともLPガス供給業者との関連について、その具体的な法律に基づく対策はどのようにやられているのか。  以上、三点をお伺いしておきたいと思います。

加藤書久海上保安庁警備救難部航行安全課長

○加藤説明員 海上保安庁からお答えいたします。  最近三カ年のタンカーの海難発生件数は、昭和五十二年八十一隻、五十三年九十九隻、五十四年七十六隻でありまして、このうち液化ガスタンカーは、五十二年七隻、五十三年九隻、五十四年二隻であります。  こういったタンカーの安全対策につきましては、海上保安庁といたしましては、港内におきましては、船舶交通の安全を図るため港則法によりまして危険物積載船舶に対し、停泊場所の指定、荷役の許可、港長の直接指揮等の規制を行っております。  また、船舶交通のふくそうしている東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海の三海域につきましては、船舶交通の安全を図るため、海上交通安全法によりまして航路を設定し、一定の長さ以上の船舶に航路航行を義務づけ、さらに航路の航行に際しまして、大型の危険物積載船に対しましては事前通報を義務づけまして、航行予定時刻の変更、消防船の配備の指示等の必要な規制を行っております。  今後ともこれらの法規制を厳正に遵守してもらいますとともに、安全指導を一層推進いたしまして、LPG等タンカーの安全を確保していきたいと考えております。

松村克之通商産業省立地公害局長

○松村政府委員 LPガスの備蓄基地における耐震対策でございますけれども、現在私ども、高圧ガス取締法におきまして備蓄基地における保安距離、タンク間距離あるいは防液堤の設置、高圧ガス設備の基礎設備の耐圧気密性等を確保させると同時に、漏洩ガス検知器等の義務づけ等を行っているわけでございます。また、タンク等の設備については、設備の製作に当たりまして、設計、材料あるいは溶接等の加工耐圧気密試験等を行い、その各段階におきまして通産大臣が特定施設の設備検査を行っているわけでございます。  こういったふうに、貯蔵基地につきまして耐震についての対策を行っているわけでございますけれども、最近におきましても、高圧ガス取締法におきまして耐震設計の基準化を進めております。これは、五十六年度中を目標に施行を行う予定でございます。  また、大規模地震対策特別措置法の地震防災対策強化地域内におきましては、すでに高圧ガス取締法に基づく危害予防規程あるいは石油コンビナート等災害防止法に基づく防災規程におきまして、大規模地震に対する防災対策というものを定めまして、地震災害の防止を図っているところでございます。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 私どもといたしましては、都市ガスもこの石油ガス事業も、ともに消費者にとって非常に大事なガス事業でございまして、この両者のガス事業が健全に発展していくことを願っておるわけでございます。  ただ、両ガス事業の転換というような問題で多少あちらこちらでトラブルがある場合もございますが、そのときも私どもは両者のうまい話し合いを願っておるわけで、どうしてもトラブルが長引くとかあるいはどうにもならぬというときには適当な行政指導をしておるわけでございまして、できるだけ自主的に、しかもこれが転換をする場合はそれぞれの消費者の自由な判断に一応ゆだねております。  いずれにしても、このLPG、つまり石油ガスの近代化あるいは合理化、そういうものの促進は常に考えておるし、またみずからそういうふうな方向に行政指導もしていきますが、いずれにしても中小企業近代化法に基づく改善事業、そういうような構造改善の実施に向かっていくように行政指導をしてまいりたいし、このガス、石油ガス両事業の健全な発展を願ってその方向に持っていきたいというふうに思っております。

野中英二自由民主党

○野中委員長 以上で本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

野中英二自由民主党

○野中委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。渡辺貢君。

渡辺貢日本共産党

○渡辺(貢)委員 ただいま議題になっています石油備蓄法の一部改正案に対し、日本共産党を代表して反対討論を行うものです。  反対理由の第一は、政府提案のLPG備蓄目的がだれのための備蓄かという点であります。  政府は、需要の増大に対処し、安定供給を確保すると説明してきましたが、本委員会の審議を通じて明らかになったことは、従来からLPGを利用してきた小口で多数の、しかも代替性困難な家庭業務用や自動車用の需要の伸びは少なく、反面化学原料用、電力用の需要急増のための備蓄対策であることがはっきりしていることであります。  第二の反対理由は、膨大な備蓄費用をだれが負担するかという点であります。  LPG輸入業者の大半が巨大商社か石油大企業またはそれらの子会社等であり、これらの大企業に対し、LPG備蓄を含む石油備蓄施設に対する利子補給を新たに法に明文化したことは問題であり、このような大企業優遇措置を容認することはできません。しかも、備蓄コストを最終消費者の負担に転嫁してくることは明白であります。当面、備蓄を必要としない家庭業務用や自動車用の消費者に転嫁されることをわが党は断じて認めるわけにはいかないのであります。  第三の反対理由は、今回のLPG備蓄政策もIEAの決定の枠内であり、わが国への根本的な安定供給につながらないという点であります。  エネルギー危機の打開のためにいま必要なことは、IEAやサミットなどアメリカのエネルギー戦略下に組み込まれ、わが国のエネルギー危機を深化させてきた歴代自民党政府の対米従属、大資本奉仕のエネルギー政策を根本的に転換し、産出国との平等、互恵の経済外交関係を確立し、直接取引の拡大、供給先の分散を図るべきであります。  第四の反対理由は、今回の備蓄政策がてことなり業界の系列化が促進され、零細なLPG販売業者が切り捨てられ、価格高騰を招く危険性が含まれている点であります。  最後に、備蓄がもたらす環境破壊と保安面での危険性についてであります。  三十二万トンや四十八万トンと言われるLPG備蓄基地は、これまで実績もなく、安全性について未知の分野であり、この点の解明を不十分なままにし強行すべきではないと考えます。  わが党は、わが国社会が必要とするエネルギーの安定確保のため、だれよりも真剣な努力を尽くす立場を堅持していますが、今回の石油備蓄法の一部改正案は、以上述べた諸点について国民の利益にならないものであることを強調し、私の反対討論を終わります。

野中英二自由民主党

○野中委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————

野中英二自由民主党

○野中委員長 これより採決に入ります。  石油備蓄法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

野中英二自由民主党

○野中委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手)     —————————————

野中英二自由民主党

○野中委員長 この際、本案に対し、渡部恒三君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、新自由クラブ及び社会民主連合六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。まず、提出者より趣旨の説明を求めます。清水勇君。

清水勇日本社会党

○清水委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提案者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     石油備蓄法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 LPガスの備蓄基地の建設にあたっては、防災保安の確保と環境の保全に万全の措置を講ずるよう強力に指導するとともに、地域住民等地元の意向が十分反映されるよう措置すること。  一 備蓄コストの軽減を図るためその対策の充実に努めるとともに、消費者保護の観点からLPガス製品価格の適正化が図られるよう、LPガス業界に対し近代化の推進等について適切な指導を行うこと。 以上であります。  附帯決議の項目の内容については、質疑の過程で明らかになっておりますので、省略をいたします。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)

野中英二自由民主党

○野中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  渡部恒三君外五名提出の動議について採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

野中英二自由民主党

○野中委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。     —————————————

野中英二自由民主党

○野中委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野中英二自由民主党

○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

野中英二自由民主党

○野中委員長 この際、田中通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。田中通商産業大臣。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、万全を期する所存でございます。      ————◇—————

野中英二自由民主党

○野中委員長 次に、内閣提出、輸出保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。田中通商産業大臣。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○田中(六)国務大臣 輸出保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  わが国経済が、今後とも世界経済と調和のとれた発展を遂げていくためには、貿易、海外投資といった対外取引の高度化、多様化を一層進めていく必要があります。とりわけ、プラント類の輸出や海外建設工事は、わが国貿易構造の高度化の中核をなし、多数の関連中小企業の事業活動への波及効果も大きく、また、国際的にも、発展途上国の経済発展に寄与するものとして大いに推進すべき分野であります。海外投資につきましても、資源の確保、経済協力等の観点から積極的に推進していく必要があります。  これらの対外取引の最近の状況を見ますと、プラント輸出はここ数年伸び率が鈍化し、昭和五十五年には大幅な落ち込みとなっております。また、プラント輸出案件は大型化の傾向を示すとともに、その形態も、欧米諸国との共同受注の形式をとるもの、据えつけ工事や技術指導といったソフト部分が大きな比重を持つもの等著しく多様化しております。海外投資の面においても、直接の投融資の拡大のほか、合弁子会社等に対する債務保証や資源開発関連融資等が増大してきております。  このような実情にかんがみますと、現行の輸出保険制度では必ずしも十分に対応できない面があり、また、欧米諸国の中には、すでにかかる実情に応じて輸出保険制度を整備しているものもあります。輸出保険制度につきましては、従来から、経済環境の変化に機動的に対応するため所要の改正を行ってまいりましたが、このたびも、以上に述べましたような実情にかんがみまして、所要の制度改正を行うこととし、本法律案を提案した次第であります。  次に、改正案の内容を御説明申し上げます。  第一は、わが国企業が外国企業とプラント等のプロジェクトを共同受注した場合における輸出保険制度の整備であります。プラント建設等において外国の元請企業とともに共同受注して貨物の輸出等を行う場合、最終バイヤーからの代金回収等に係るリスクを輸出保険の付保の対象とし、欧米諸国等との共同受注の円滑化に資することとしております。  第二は、複合的な技術提供契約に含まれる輸出貨物に係る損失に対する輸出保険制度の充実であります。現在、普通輸出保険でてん補しております輸出契約に基づく輸出貨物に係るリスクに加え、複合的な技術提供契約に含まれる輸出貨物に係るリスクをも新たにてん補の対象とすることとしております。  第三は、普通輸出保険、輸出代金保険のてん補率の上限の引き上げであります。現在、両保険のてん補率の上限は九〇%となっておりますが、これを非常危険の場合に限り、欧米諸国並みの九五%に引き上げることとしております。  第四は、海外投資保険の拡充であります。現在、本邦からの直接出資、融資等が海外投資保険の対象となっておりますが、欧米諸国と同様に、新たに海外子会社等の資金借り入れに対する債務保証を海外投資保険の付保の対象として加えることといたします。また、資源開発融資に関して、生産に直接要する資金に加えて、生産に付随して必要となる道路、港湾等の整備に要する資金の投融資をも海外投資保険の付保の対象とすることとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

野中英二自由民主党

○野中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時六分散会      ————◇—————

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