社会労働委員会 第18号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1981/06/02
会議録
○山下委員長 これより会議を開きます。 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 母子福祉法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来各会派閥において御協議いただき、意見の一致を見ましたので、委員長において草案を作成し、委員各位のお手元に配付いたしてございます。 その起草案の趣旨及び内容について、委員長から簡単に御説明申し上げます。 母子家庭に対しましては、従来から母子福祉法に基づいて各種の施策が講ぜられております。しかし、子供が二十歳に達した場合には、その対象から外れることになっておりますが、子供が二十歳に達した以後においても経済的、社会的環境は必ずしも恵まれているとは言えない実情でありまして、その対策が従来から要望されてきたところであります。 このため、本案は、これらの寡婦に対して、母子家庭の母に準じた各種の施策を講じ、その福祉の一層の向上を図ろうとするもの等で、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、法律の題名を母子及び寡婦福祉法に改めるとともに、目的、基本理念等について母子家庭の母に準じて寡婦についても規定すること。 第二に、寡婦の範囲を、配偶者のない女子であって、かつて母子家庭の母であったものとすること。 第三に、寡婦に対して、母子家庭の母と同様に、母子相談員や福祉事務所での相談業務、国または地方公共団体の設置した事務所等における売店等の優先許可、たばこ小売人の優先指定等の福祉の措置を講ずること。 第四に、国及び地方公共団体は、母子家庭の母及び児童並びに寡婦の雇用の促進を図るため、職業訓練の実施、就職のあっせん等必要な措置を講ずるように努めるものとすること。 第五に、従来から予算措置で行われてきました寡婦福祉資金の貸付事業を法定化すること等であります。 なお、この法律は、昭和五十七年四月一日から施行することといたしております。 以上が、本起草案の趣旨及び内容であります。
○山下委員長 この際、発言の申し出がありますので、これを許します。森井忠良君。
○森井委員 この際、確認をしておきたいことがございますので、以下御質問申し上げます。 ただいまの委員長の御提案によります第十九条の三、これは売店等の設置の許可等の規定でございますけれども、この規定によりまして寡婦についても母子家庭の母に準じて優先許可を与えるよう努めることとされておるわけでございますが、この規定の運用に際しては慎重な配慮が必要であると考えるので、この点に関し確認をしておきたいと思うわけでございます。 お尋ねの第一は、母子家庭と寡婦では母子家庭の方が就職が困難ではないか、こう考えられるわけでございますが、この点についてどのような指導をなさるのか、お伺いをしたいと存じます。
○大石政府委員 今回の改正により規定された寡婦に対する福祉の措置は、第二条第二項において「寡婦には、母子家庭の母に準じて健康で文化的な生活が保障されるものとする。」とあるように、あくまで母子家庭が寡婦に優先するものであるので、本条の規定の運用もその趣旨に沿ったものとするよう指導してまいりたいと考えます。
○森井委員 二番目の御質問は、寡婦が売店等に就職をいたしました後、いつまでもそこに居座るということであっては問題が起きるのではないかと思うのでございますが、この点についてはどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。
○大石政府委員 この規定は、主として、母子家庭の母として売店等の許可を受けた者が、子供が二十歳に達した時点でにわかにほかの職を見つけることは困難であることなどの事情への対応策として定められたものでありますので、当該売店等に働く寡婦が扶養していた子の自立等他の方途により自立が図られるようになった場合には、より必要の高い母子家庭の母または寡婦に機会を譲るようこれからも指導してまいりたいということでございます。
○森井委員 三つ目の質問でございますが、この規定の運用に当たっては、いわゆる名義貸しが問題になるわけでございますが、名義貸しがないようにぜひともしていただきたいと存ずるわけでございます。この点についてもお考えを承っておきたいと存じます。
○大石政府委員 第十六条第二項には、売店等の優先許可を受けた者に対し、病気その他正当な理由がある場合のほかはみずからその業務に従事しなければならないと規定されておりますので、この規定に沿った指導を行い、いわゆる名義貸しの行われないよう努める所存でございます。
○森井委員 四番目の御質問でございますが、大体わかりました。しかし、いま政務次官から御答弁になりましたことは、やはり国会の答弁だけでなくて通知等文書で指導なさるべきだと存ずるわけでございますが、この点についてはいかがでしょうか。
○大石政府委員 以上の御指摘の事項については、いずれも重要なことでありますので、本改正の施行後、通知等文書で地方公共団体等を指導してまいりたいと考えております。
○森井委員 最後に、これは特に公明党から強調された問題でございますけれども、本改正法案の福祉の措置の対象とならない子供のない未亡人に対しても福祉の措置を講ずるよう引き続き検討すべきではないかと思うわけでございます。この点、お答えを願いたいと存じます。
○大石政府委員 本改正法の福祉の措置は、いわゆる母子家庭のOBに限定されておりますが、今後、子供のない未亡人については、経済的、社会的状況を見定めながら引き続き前向きに検討を行ってまいりたいと考えます。
○山下委員長 この際、内閣において、もし御意見があればお述べ願いたいと存じます。
○大石政府委員 本来ならば厚生大臣が出席して御意見を申し上ぐべきところでございますが、よんどころない事情のため出席できませんので、私から発言させていただきます。 まず、本法律案の提出につきまして、議員各位の御尽力と御熱意に深く敬意を表するものでございます。 母子福祉法の一部を改正する法律案につきましては、政府としては、やむを得ないものと考えます。 なお、今後とも御趣旨を体し、制度の適切な運用に努めるとともに、母子家庭及び寡婦の福祉の増進のために施策の一層の推進を図ってまいる所存でございます。
○山下委員長 採決いたします。 お手元に配付いたしてあります草案を母子福祉法の一部を改正する法律案の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○山下委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 委員長において、所要の提出手続をとることといたします。 ————◇—————
○山下委員長 次に、労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、今井勇君外六名より、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ及び社会民主連合七派共同提案に係る母子家庭の母等の雇用の促進に関する件について、また、今井勇君外六名より、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ及び社会民主連合七派共同提案に係る労働時間短縮の促進に関する件について決議されたいとの動議がそれぞれ提出されております。 右両動議を議題といたします。 まず、母子家庭の母等の雇用の促進に関する件について、提出者より趣旨の説明を聴取いたします。田口一男君。
○田口委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ及び社会民主連合を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 母子家庭の母等の雇用の促進に関する件(案) 国及び地方公共団体は、母子家庭等が置かれている特別の状況にかんがみ、母子家庭の母等の雇用を促進するため、自ら雇用対策を進めるとともに、特に次の事項に留意して、関係施策の強化とより一層の積極的な推進を図り、もつてその生活の安定を図るよう努めるものとする。 一 職業訓練の機動的な実施 二 職業相談員の増員等職業紹介体制の整備 三 雇用対策法及び雇用保険法に基づく雇用援護措置の積極的な活用 四 事業内託児施設その他の福祉施設の設置又は利用の促進 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)
○山下委員長 これにて趣旨説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○山下委員長 起立総員。よって、今井勇君外六名提出の動議のごとく母子家庭の母等の雇用の促進に関する件について決議することに決しました。 次に、労働時間短縮の促進に関する件について、提出者より趣旨の説明を聴取いたします。米沢隆君。
○米沢委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党、新自由クラブ及び社会民主連合を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 労働時間短縮の促進に関する件(案) 労働時間の短縮が急務の課題となつている。国民は、心にゆとりのある生活を強く求め、高齢化社会の到来は、高齢者の活力の保持と、雇用確保のために、労働時間の短縮を不可欠としており、また貿易立国である我が国は、国際協調の観点からも労働時間の短縮を積極的に進める必要がある。 よつて政府は、中小企業等に対する特別の配慮をしつつ、労働時間短縮・完全週休二日制の推進等により、昭和六十年度までに年間総労働時間が二千時間以内となるよう、指導措置を積極的に講ずべきである。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)
○山下委員長 これにて趣旨説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○山下委員長 起立総員。よって、今井勇君外六名提出の動議のごとく労働時間短縮の促進に関する件について決議することに決しました。
○山下委員長 ただいまの両決議に対し、労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。藤尾労働大臣。
○藤尾国務大臣 ただいま御決議のありました母子家庭の母等の雇用の促進に関する決議及び労働時間短縮の促進に関する決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして努力する所存でございます。
○山下委員長 なお、両決議の議長に対する報告及び関係方面への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山下委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次回は、明後四日木曜日午前十時理事会、正午委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十八分散会 ————◇—————