交通安全対策特別委員会 第11号
- 発言数
- 169 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1981/06/04
会議録
○斎藤委員長 これより会議を開きます。 この際、御報告申し上げます。 今国会、本委員会に付託されました請願は、交通安全施策の改善に関する請願六十九件であります。本請願の取り扱いにつきましては、先ほどの理事会におきまして協議いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することとなりましたので、さよう御了承願います。 ————◇—————
○斎藤委員長 次に、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。 交通安全対策に関する件につきまして、閉会中もなお審査を行いたい旨、議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○斎藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中審査におきまして、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○斎藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、その派遣地、派遣期間、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○斎藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○斎藤委員長 次に、交通安全対策に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件調査のため、本日、参考人として日本鉄道建設公団理事渡辺武男君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○斎藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○斎藤委員長 次に、昭和五十五年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況並びに昭和五十六年度において実施すべき交通安全施策に関する計画について説明を聴取いたします。仲山総理府交通安全対策室長。
○仲山政府委員 昭和五十五年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況並びに昭和五十六年度において実施すべき交通安全施策に関する計画について御説明させていただきます。 この年次報告は、交通安全対策基本法第十三条の規定に基づきまして政府が毎年国会に提出することとなっているものでございます。 初めに、昭和五十五年における交通事故の状況について御説明いたします。 道路交通事故による死者数は、一ページ以下に書いてございますが、八千七百六十人、負傷者数は約六十万人、発生件数は約四十八万件でございます。昭和四十六年以降九年間減少を続けてまいりました死者数は、昭和五十五年には前年に比べまして三・五%の増加となり、また負傷者数は〇・四%、発生件数は一・一%とそれぞれ前年に比べて微増しております。 鉄軌道交通につきましては、死者数は六百二十五人で、前年に比べまして六十人増加いたしましたが、負傷者数は減少しております。 海上交通につきましては、海難による死亡、行方不明者数は四百四十四人で、前年に比べ百五人増加しております。 航空交通につきましては、死者数は十人で、前年に比べ四人増加いたしましたが、負傷者数は減少しております。 昭和五十四年まで、交通事故の死者数が着実に減少してまいりましたのは、昭和四十五年に制定された交通安全対策基本法に基づきまして、昭和四十六年以降、第一次、第二次の交通安全基本計画を策定し、これに沿って国及び地方公共団体が各般にわたる交通安全対策を強力かつ総合的に推進するとともに、国民もまた積極的な協力と自主的な活動を惜しまなかった成果であると考えております。 昭和五十五年は、第二次交通安全基本計画の最終年度として、交通安全施設の整備を初め、諸般の施策を推進しましたが、残念ながら死者数は増加となりました。死者数は増加したものの、八千七百六十人にとどまったことにより、過去の最高であった昭和四十五年の死者数一万六千七百六十五人の半減を目指した第二次交通安全基本計画の目標はほぼ達成したと考えております。 このほか、踏切道の整備、港湾、航路の整備、航空保安施設の整備等の諸施策を推進いたしました。 ちなみに、一九七九年における道路交通事故を国際的に比較してまいりますと、これは四十三ページに出ておりますが、人口十万人当たりの死亡率では、日本十・二人、イギリス十一・七人、西ドイツ二十一・六人、フランス二十二・八人、アメリカ二十三・二人となっておりまして、わが国は先進諸外国の中でもこの面ではトップクラスの交通安全国になったということができるわけでございます。しかし、いわゆる交通弱者、歩行者、自転車利用者の死亡事故の割合が依然として高いことが特徴であります。 次に、昭和五十六年度において実施すべき交通安全施策に関する計画について御説明いたします。 昭和五十六年度は、第三次交通安全基本計画の初年度として、道路交通では、交通安全施設の整備を初め、運転者対策の充実、交通安全思想の普及、被害者救済対策の充実等の施策を講ずることにより、交通事故の発生の増加傾向に歯どめをかけ、特に死亡事故の防止には格段の意を注ぎまして、交通事故死者数の着実な減少に努めることとしております。 また、鉄軌道交通におきましては、線路施設等の整備、従事員に対する教育訓練の充実等を引き続き推進し、海上交通におきましては、港湾及び航路の整備を図るほか、船舶交通のふくそう海域での交通規制の推進等の施策を講ずることとし、また、航空交通におきましては、空港及び航空保安施設の整備、航空機の検査、整備体制の充実等の施策を講じ、それぞれ安全を確保することとしております。 なお、先般、自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律が成立いたしまして、これに沿って、自転車に係る道路交通環境の整備及び交通安全活動の推進、自転車の安全性の確保、自転車駐車場の整備等を総合的に推進することとなっております。 これをもちまして説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 —————————————
○斎藤委員長 交通安全対策に関する件について、質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石川要三君。
○石川委員 まず、会期末に当たって大変貴重な質問の時間をお与えをいただきましたことを衷心からお礼を申し上げます。 きわめて限られた時間でございますから、具体的に幾つかの点を御質問申し上げますので、簡潔に御答弁をいただければありがたいと思います。 最初にダンプの過積みについて幾つかの点をお伺いいたします。 ことしの二月二十四日付の朝日新聞それから埼玉新聞、これらの中におきまして栃木のダンプの超過積載の点について非常に生々しい報道がされております。私はこれを見まして大変ショックを受けたのですが、実際はどうかと思いまして、つい先般、朝三時ごろ起きまして現場に行って二時間ばかりこの実情を拝見してまいりました。 実際に行ってこの実情を見ました感じでは、この新聞報道をさらに上回るような激しい状況でございます。私の車がダンプとダンプの間にはさまれて三十分ぐらい走ったのですが、大げさに言えば、何か命拾いしたというような感じさえするわけです。何しろ何倍も積んであるダンプが前と後ろにいるのですから、ブレーキだって果たしてどの程度効くものかわからない。そういうように非常に危険を感じながら見たのですけれども、その中で幾つかの点をお尋ねをしたいと思うのです。 大体素人見ですけれども、十一トンの車に、多いのは約三倍か四倍積んでおります。こういうような過積みの違反車、この違反の処分は一体どういうふうにされておるか。この実情をまず簡単に御説明をいただきたいと思います。
○池田政府委員 過積載の違反についてでございますけれども、昨年一年間で九万六百二十一件の検挙をいたしております。そのうち五割未満のものが三万五千五百五十件、全体の三九・二%でございまして、五割以上十割未満のものが三万九千八百七十四件で四四・〇%でございます。いま御指摘のような十割以上も違反をいたしておりますような悪質なものが一万五千百九十七件、一六、八%でございまして、一昨年に比べますとこういった悪質な違反がふえておるというのが実情でございます。 なお、これらの違反につきましては、行為者のみならず背後責任の追及に努めておるわけでございますが、昨年一年間で四千二百一件を検挙いたしておるわけでございます。そのうち下命容認として立件いたしましたものが六百七十五件、両罰規定の適用をいたしましたものが三千三百九十九件、教唆帯助で立件いたしましたものが百二十七件でございます。 なお、先般の道交法改正によって新設いただきました自動車の使用制限処分につきましては、過積載関係では三十三件、五十台を処分いたしております。
○石川委員 聞くところによりますと、十一トン車で、五割オーバーを特に重い違反車というふうにみなしていろいろと違反の処分をされているようでありますけれども、五割増し以上は、十一トン車に倍積もうと三倍積もうと、あるいは四十トンを超そうとちっとも変わらない。こんなばかな話はないと思うのですが、この話について実際はどうなのか、そこだけ答えてください。
○池田政府委員 過積載の罰則につきましては、道交法上、三月以下の懲役、三万円以下の罰金ということになっておるわけでございますけれども、この行為が無免許とか酒酔い、酒気帯び等、一定の場合を除きますと反則行為というふうに規定されておりますので、たとえば大型自動車の場合でございますと、十割以上の反則行為につきましては反則金が一万円、五割から十割までは八千円、五割未満が六千円、こういったようなことになっております。
○石川委員 実際に、たとえば十一トン車で五割をオーバーをしている車、それから二十トン積んでいる車、三十トン積んでいる車、四十トン以上積んでいる車、こういうふうに十一トン車に四十トン以上も積むようなものと、五割増しのものと、罰則というのですか、何かそういう行政処分も罰金も大体同じだと聞いているのですが、その真実はどうなんですか。
○池田政府委員 反則行為の適用を受けておりますものは、いま申し上げましたように十割以上でございますと一万円でございます。それから五割から十割までのものが八千円ということで、二千円の差しかない。それから五割未満のものが六千円ということで、それ以上のものに比べて二千円しか差がない。こういう実態でございまして、あと裁判に移りますものについてはその他の情状も関係があろうかと思いますけれども、反則金が科刑実績を参考にされたという経緯もございますので、恐らくそういうことであろうというふうに考えております。
○石川委員 大体私が質問したことが真実らしいということがうかがわれるわけでありますが、これは大変非科学的というか、どんぶり勘定というか、まことに納得がいかないことではないかと思うのです。少なくとも十一トン車の車に二倍も三倍も積んだものと五割増しのものと大して差がないなんということはあり得ないことなんで、ひとつこれは科学的な処分の方法に直すべきではなかろうかと思いますが、その決意を聞きたいと思います。 それからもう一つ。運転手さんをそういうふうにぎゅうぎゅう取り締まるというのも、実際ある程度やむを得ないかもしれませんが、ダンプカーに積む販売業者というか生産者というか、それにはどういうペナルティーがあるのか。いま、お酒を飲ませちゃいけないのでしょう。酩酊運転はいけないし、飲ました方もいけない、ごちそうしてもいけないのですから、それと同じように、そういうふうに十一トン車というのがはっきりわかっていながら、それを二倍も三倍も積ませる販売業者というか生産者というか、それは何にも罰せられないのですか。
○池田政府委員 先ほど申し上げましたように、過積載につきましては下命容認した者についての罰則、それから両罰規定の罰則、教唆幇助については刑法上の原則による罰則が働くわけでございまして、先ほど申し上げましたような件数を検挙いたしておるわけでございます。 ただ問題は、栃木の例で申し上げますと、いわゆるダンプカーの運転者の態様が、最近では特に一匹オオカミと言われる形態のものが大変多くなっておるというのが実態でございまして、そういうことでいろいろな運用をされますと、その過積自体についての関与の度合いと申しますか、そういう点の捜査が大変むずかしくなっておるのが実情でございます。全国的には一人一車がたしか約四〇%というふうに聞いておりますけれども、栃木の場合五三%となっておりますし、したがって、その面での立証がなかなかむずかしくなってきているというのが実情でございます。したがって、警察といたしましても、検挙面のみならず、山元対策ということで、業者への警告、要請、その他できる限りの努力をいたしておるところでございます。
○石川委員 実は御答弁が私の質問にちょっと外れているようです。先ほど言った、十一トン車の車に二倍も三倍も積むのと五割増しのと五割増し以上が同じになるのはおかしいのではないか、直す考えがあるかどうかということに答えてないので、ひとつお答えをいただきたいのです。 それから二番目に、原因者といいますか、それをいろいろとチェックされているようですけれども、それではちょうどおいしいごちそうにハエが群がるように、幾らやったって切りがないんじゃないですか。ますます競争原理がそこに導入されれば、残念ながらいまの警察の人員から見てこれは不可能だと思うのです。そこで、やはり生産者なり販売者、その積ませる方のところに重量検量の義務づけが必要ではないか。それをやらなければだめだと思うのです。それをやって、たとえば十一トン車の車には何トン積ませましたというのをチケットか何かに記入させまして、それが途中でもし検問にひっかかってチェックされた場合に、これは運転手ももちろん違反ですけれども、やはり原因者は積ませた方であると思うので、そういうことによって一匹オオカミの運転手さんだけを罰してもかわいそうじゃないか、片手落ちじゃないか。どちらが利益がうんとあるかと言えば、それはむしろ後者の方にあるのではないかと思いますからこそ、そういう意味でこれは重量検量の義務づけをして、そして何回かそういう違反者があった場合には多少の期間の営業のストップとか、当然何かいろいろとそういう行政的な処分をしなければこの問題はちっとも減らない、こういうふうに思うのですけれども、私の見解が間違っているかどうか、あなたの見解と違っているかどうか、そこいらを聞きたいのですが……。
○池田政府委員 第一の御指摘の点につきましては、現在の差のつけ方が大変に少な過ぎるのではなかろうか、こういう御指摘でございます。反則金の上限額は法定いたしておりますけれども、その問題等もございますので、御趣旨を体しまして慎重に検討してまいりたいというふうに考えます。 それから第二の問題は、先ほど来申し上げましたように、通常の形態で積ませるということになりますと、いま申し上げましたような下命容認あるいは教唆幇助という関係があるわけでございますが、一番典型的なのは、たとえばダンプを運転される方が自分で業者になっておられまして、形の上は山ごと買う。したがいまして、山ごと買いましてそれを積み込むのも自分の責任、こういうような形態をとられる者が多くなりつつあるというのが残念ながら実態でございますが、その辺のところの実態がじゃ実際にそうなのかどうか、本当に責任のある者が別にいるのかどうかということ等につきましては、今後とも捜査の面でも十分努力してまいりたいと思いますが、なお根源対策といたしましては、警察以外の関係の役所がかかわる部面も多うございますので、総理府の方で御調整をお願いしておるところでございますけれども、今後とも努力してまいりたいというふうに考えます。
○石川委員 失礼でございますが、こういった物すごい過積みの現況、あるいはまたそれを積んでどういうところに売られていくか、そこいらの実態、そういったようなところを現実にごらんになったことが当然あると思うのですが、もしそういうことであるならば、見てはだでそういうことをお感じになっているならもう少し違った答えになるんじゃないかな、こういうふうに思わざるを得ない点もございます。と申しますのは、一匹オオカミだから積むのも自分の責任でやる、当然でしょう。しかしやはり積ませる方があるからそうなるんですよ。酒の好きな人が飲んで運転するのも自分の勝手なんだ、責任があるんだと言えばそうかもしれませんが、明らかにこのお客さんは車で来たんだというのがわかっていながら飲ませる人が悪いのです。売る人も悪いやつですね。私はそういう認識を持たなければうそだと思うのです。 ですから、そういうことになれば当然重量検量の義務づけというものはなされなければこういうものの退治は根本的には絶対できない。幾らやっても繰り返しで、規制が厳しくなれば一時的に、ちょうどハエのようにぱっと散ってしまう、しかしまた少したてば必ず来る、これの繰り返しだと思うのですね。ですから、そこを絶たなければだめだと思うのです。そういうことで、私はそう思うのですが、もう一度ひとつそこいらの考えについてはどうですか。
○池田政府委員 現場を預かっております警察といたしましては、御指摘の点以上に私ども大変に苦労をいたしておるのが実情でございます。特に、栃木県が中心でございますので、関東一円協力いたしまして一斉取り締まりその他をやっておるわけでございますけれども、なかなか後を絶たない。昨年の秋には取り締まりに端を発しまして警察が包囲されるというような不穏な事態等も起きまして大変に苦労いたしておるわけでございます。 私どもといたしましても、できれば載せるところでチェックするということが一番の要諦でございますけれども、法律的に、これを現行の制度のもとでやろうといたしますと、先ほど来申し上げましたような大変な問題がございますので、関係のところにもいろいろお願いはしておるところでございますけれども、今後ともそういう根源対策につきましてさらに強力な対策がとられるよう努力してまいりたいと思いますし、警察に与えられている範囲では、いま御指摘の積ませる者の刑事責任その他の追及につきましても最大の努力をしてまいりたいというふうに考えます。
○石川委員 本当に並み並みならぬ御努力をされているごとは私も存じております。これは敬意を表するわけでございますし、ときには身の危険さえも顧みないで一生懸命努力をされている、本当にその気持ちには感謝にたえないところでございますけれども、いみじくもお答えの中にございましたように、これは幾らやっても消えないのですね。残念ながらむしろだんだんひどくなるという現状なんですよ。結局警察の方々の御努力が残念ながらちっとも功を奏していないということになってしまう。この原因はどこにあるかというと、やはり科学的にそういうような対策が樹立されてないからなんですね。行ってチェックする、よくなる、まただめになる、またよくなる、これの繰り返しばかりです。ですから抜本的なことは、いま言ったように科学的な対策を樹立してもとのところを義務づけてやれば私はよくなると思うのです。それは警察だけではできないかもしれませんね。どこならできるのですか。やはり総理府なんですかな。
○仲山政府委員 大型貨物自動車の過積載の問題につきましては、先生の御指摘のとおり非常に問題であるものですから、いま交通局長がお話しのとおり、交通取り締まりの強化をやっておることはもちろんでございますが、さらにその根源的問題としまして、荷主、事業者、運転者等の関係者に過積載自粛の徹底を図るということで、総理府を中心にいたしまして、関係省庁によりまして過積載防止対策連絡会議、これは第一回が五十四年の一月でございますが、それ以降必要に応じましてやっておりますが、なおいま先生の御指摘のような空気でございますので、さらにこの会議を今後効果的に開きまして、関係者の啓蒙に努めていきたい、こう思っております。
○石川委員 いろいろと努力をされていることはわかりました。しかし、残念ながら効果が上がっておりません。このままで置きましてはやはりこれは直らない、解決できない。だからこそそれを義務づけた方がいい、義務づけをできないのかと、こう私は言っているわけです。その決意を聞きたいのですよ。またこれから一生懸命会議を開いていろいろと対策を協議しますと言ったって、いまのような線で何回やってもやはり一定の限界しかないんじゃないか。ですから根本的にこれを解決するには、義務づけて、そして積んだ運転手さんもいかぬ、しかし積ました方もいかぬ、この二つをやらなければ、これは何回会議をしたってだめだと思うのですよ。ですからそこを聞いているのです。
○仲山政府委員 確かにおっしゃるとおりでございますので、なおこの点につきましてはさらによく協議を重ねまして、そのような趣旨に沿うように検討さしていただきたい、こう思います。
○石川委員 きょうの段階では検討ということにとどまらざるを得ないかもしれませんが、ひとつ法律の改正で義務づけをやるべきだ、私はこういうことを強く要望いたします。 そこで交通局長にお伺いしますけれども、こういったような過積みがなかなかなくならないこの理由ですね、何点かあると思いますが、あなたはその理由をどういうふうに考えておりますか。
○池田政府委員 やはり基本的には需給の問題、価格問題等が背景にあろうかと思いますけれども、現実の問題としましては、残念ながらそういう過積をやった方が端的に言いますともうかる、こういうような悪循環もあろうかと思いますので、そういう点には十分留意して努力してまいりたいと思います。
○石川委員 私も大体そういうような原因が一つあるというふうに思っておりますが、これを多少系列的に分析しますと、やはり取引関係ですね、これが一つの大きな原因だと思うのです。特に一匹オオカミと言われるダンプの運転者の置かれている位置づけというものは非常に下層であります。そういう非常に不利な取引条件、こういうことがやはり大きな原因になっていることは否めない事実だと思うのですね。ですから、これを改善しなければならないと思うのです。 もう一つは、やはり骨材業者の体質改善にもあると思うのですね。しかし、これはいろいろと近代的なことで努力をされていることは私も存じておりますので、体質改善には業界としてのさらに一層の切磋琢磨をひとつお願いしたい。 それから、重量検量の義務づけと同時に——建設省の方、いらっしゃいますか。公共事業の一つのこういった骨材の単価の問題もそうですが、取引の量ですね。これはやはりトン建てにしなければいけないのじゃないかと私は思うのですが、そういう点についてはどういうふうに考えられていますか。
○渡辺(修)政府委員 昔は量でやっておったケースが多いのでございますけれども、最近は、コンクリートの骨材等につきましては重量計量の方が正確にいくものですから、そちらの方で扱っているケースが多いと思います。
○石川委員 そういうことがなかなか過積みの問題が消滅しない幾つかの原因になっている、こういうふうに思うのです。 さてここで、私は先般国道四号に立ちまして、二時間ばかり現況を見たのですけれども、大体ダンプのこういった違反車が非常に集団化されている。これについて、私は非常に困った状態だなと思うのですが、実はせっかくですから、ここに写真を撮ってきたんです。大体五、六台が一つのグループになって走っているようですがね。そうしますと、希代に一番最初の先頭を切っているダンプというのはわりあい積んでないのですよ。後の車はだんだん積んでくるのですね。一番最初のが取っつかまると、後ろのやつがみんなどっか行っちゃうんです。実に連絡の密なこと。これは本当に追われる者と追う者との差ではないかと思います。この写真を見ても、最初のやつだけは低いんですが、あとは山車のように積んでおる。こういうような集団化といいますか、違反になっているのですが、これに対して何かもっと科学的な防止対策というものを考えていかなきゃならないと思うのですが、これらについてはいかがですか。
○池田政府委員 いまお話しのとおり、大変集団的に、組織的にと申しますか、違法行為をやる、あるいは違法行為の摘発を免れるための行為をやっておるということでございまして、恐らく御指摘のとおり、最初の車がいわば偵察隊ということになろうかと思います。 残念ながら過積違反につきましては、最終的には重量を測定してやらなければならないということでございますので、重量計の準備その他、どうしても警察の態勢というものが取り締まりを始めますとすぐわかる、こういう実情にございますので、最近では現場検挙のみならず、事後捜査を含めまして、検挙を徹底するという方策をとっておるところでございますが、なおその中で、違法な無線機を備えましての連絡が多いわけでございますので、この点につきましては、現在では無線の窃用と申しますか、そういうものにつきましては罰則がございまして、検挙した例がございますけれども、十分でございませんでしたので、関係省庁に御要望を申し上げまして、先般電波法の改正をしていただいたところでございますが、残念ながらこの実施は五十八年の一月一日からということになっておるようでございます。しかし、その間につきましても、できる限りの努力をして検挙に努めてまいりたいというふうに考えております。
○石川委員 そこで、この国道四号の上に立ってみて感じたんですけれども、骨材の生産地というのは全国に幾つかありますが、どうも新聞にも指摘をしておりますように、栃木県のこういった過積みの問題が一番多い、ますますひどくなっていく、こういう状況ですね。なぜ栃木のあそごだけがそういう過積みが非常にひどいのか、何か原因があるのじゃないか、こういうふうに思われるのですけれども、その点はどうなんですか。
○池田政府委員 北関東の中でも、御指摘のとおり、現在栃木県が一番問題があるわけでございますが、栃木県の場合でございますと、ほぼ全域にわたりまして砂利等砕石の生産地があるということでございまして、年間の生産量が約二千四百万立米というふうに聞いております。特に県南の葛生、田沼、それから栃木市の鍋山町の場合には、北関東最大と言われる砕石の生産地があるわけでして、しかもその砕石が良質であることと、それから京葉、埼玉等のいろいろな建設現場への需要が大変に多いことから、こういった事態が発生しておるものというふうに考えておるわけでございます。
○石川委員 いまの説明ですと、確かに栃木県の骨材の特殊性というのはよくわかるのですが、それだけでは、私はちょっと何か納得できないような気がするのですね。なぜあそこが過積みがひどいのか。埼玉だって、かなりあるわけですよ。東京都にもあります。けれども、東京都なんかに比べますと、本当に素人が見てもあっと驚くような状態なんですね。そうしますと、あれをもう少し直してもらわないと、やっぱりこれは競争原理の上から、埼玉だって太刀打ちできなくなると思うのです。ですから、埼玉の骨材関係の五団体も、むしろ栃木県の方に陳情を申しているというのが現実です。これがだんだんひどくなりますと、埼玉県の方だって食っていかなければならないから、背に腹はかえられないということで、どんどんひどくなりますね。東京都の方に移ってくる、山梨に行く。いろんなところでこれが全国的になってしまうと思うのです。これは非常に危険であります。なぜあそこだけがああいうふうに過積みがひどいのかというのは、素人判断ですけれども、ほかにも何かあるのじゃないかなというふうに思われるのです。そこいら、もう少し何かありませんか。
○池田政府委員 残念ながら業者の方の結束と申しますか、そういった問題との差もあろうかと思います。先ほど申し上げましたように協業化の対策、これは総理府の方で御指導いただいておるわけでございますけれども、他府県につきましてはまだまとまりがしやすい。残念ながら栃木の方ではなかなかまとまりがしにくいし、一人一車と言われる方の方が多い。こういうことでございますが、一つは地理的な問題、現場にまで運びます距離の問題その他もあろうかと思いますが、それだけまた、ある意味では相互の競争が激しいという実態がこういう事態を招いておるものというふうに考えております。 なお、私どもといたしましては、いわゆる地元対策というのも大変必要だということで、地元の方々ともお話をしているわけでございますけれども、一番問題は、肝心の地元の方につきましてはやはり経済的な影響等もございますので、いや問題ありませんというふうにおっしゃられる。ところが通過地に当たられるところの方からは、大変に強い御要望、おしかりを受けておる事情もございますので、そういった基礎的な地元対策と申しますか、そういう点も含めまして、私どもとしても努力してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○石川委員 本当にいろいろな原因があろうかと思います。いまの話だけではちょっと納得できない点がございますが、確かにそれに対応していろいろな御努力を皆さん方よくされていることも私は決して否定しません。よくやられていると思うのです。しかし、現状はというと残念ながら逆の方向に行っている。ここなのですね、問題は。 そこで、いまいみじくも言われましたが、競争が激しい。競争はどこにもある。今度は県と県との競争になりますね。そうすると、いま競争が激しいからそうなる傾向があるのだと言えば、これは必ず関八州あるいは全国的にこういうものが波及することは必然的であります。 そこで私は、繰り返すようですが、これでは確かに、一匹オオカミと言葉は余りよくないのですけれどもあえて使いますが、そういう運転手さんはある面においては本当に弱い立場ですよ。そういう人たちばかりをいじめているのが能じゃないので、お気の毒な点もありますし弱い点もあるのです。車を買った、それを償却して払っていかなければならない、家族を食わせなければならない、非常な問題です。身分は保障されていない。大きな企業でしっかりした労働組合の中にいるわけではありませんし、本当に弱い立場です。ですから競争が激しい。競争になればいっぱい積む。いっぱい積めば、これは見方によればコストは安くなるから国民経済の上から言えば決して悪いことじゃないのですが、しかし反面非常に大きな危険がまき散らされる、ここに問題があるわけです。ですから、こういうことは答えられないと思いますが、十一トン車で五割くらいまでは黙認するのだということが世間でよく言われておりますが、仮にそういうある程度の弾力的な判断が成り立つならば、積み主の方、売る方、そういった方のものと運転手の方に対してもう少し科学的に両方にペナルティーをちゃんとやって、運転手も罰せられる、しかしそれを売った方の山主も生産者も販売者もそれによって罰せられる、それが何回か積み重なれば半年なり一年なりの営業停止も食うということになればだんだん積まなくなると思うのです。だけれども、その実態が現実的に十一トンじゃ厳しいならばこれはある程度は弾力的に考えることもいいと私は思いますけれども、そういうことで重量の検量義務というのはどうしても法制化する必要がある、くどいようですが、強くそういう必要があると言いたい。この問題を退治し、この問題を根本的に解決するにはその方策以外にないと言っても過言ではないと私は思うのです。あなたのところだけではできないと言いますけれども、推進力となってそれをやる決意があるかどうかを改めてお伺いします。
○池田政府委員 総理府で御主宰いただいております連絡会議等におきまして十分検討してもらうように、私どもの方としても意見を申し上げたいと思います。
○石川委員 あと五分間と書いてあるので、五分じゃ中途半端になってしまうので、せっかく貴重な時間をいただきましたが、余りやるとかえって迷惑ですからこれで結構です。一つだけにしぼって、きょうはやめます。ありがとうございました。
○斎藤委員長 次に、井上泉君。
○井上(泉)委員 同僚議員の御理解ある御協力をいただきまして、私きょうこの委員会で質問させていただくわけですが、いまの自民党の議員さんの質問を聞いておる中で、本当に古いことが繰り返し繰り返し論議されておるというように感じたわけです。池田交通局長も、交通局長になられてどのくらいになるかは承知しませんけれども、今日、交通安全対策の中でダンプの過積問題はずいぶんやかましく言われてきたわけですが、この際、おれの局長時代に徹底的に過積問題を解決するのだというだけの気概を持って取り組んでみるという決意はないかどうか、その点……。
○池田政府委員 最善を尽くして努力してまいりたいと思います。
○井上(泉)委員 その最善を尽くすのはあたりまえのことであって、別にその答弁を聞く必要はないですよ。議員から指摘があったようなことに対して、最善を尽くしてとかできるだけとか、そういうふうな答弁は、私は全く好まないわけです。これはやるのがあたりまえですから、国民に対してそれだけの義務を果たすのは当然ですから、そういう最善を尽くしてという通り一遍の言葉になると、最善を尽くしたけれども、どうにもならなかったから次の局長に譲ってまたこの委員会で論議をしなければいかぬ、こういうことでは最善を尽くしたとは言えないわけです。それなら、いまこの問題についてとりあえずどうするのか、とりあえずきょうここで論議されたことに対してどういうことをしようとお考えになったのか、まだその考えが頭の中にないのか、どっちですか。
○池田政府委員 私どもといたしましては、現在もやっておりますとおり、取り締まりという面を通じましてこういった違法状態をなくするという努力をいたしておるわけでございますので、それに最善を尽くしますとともに、それからいろいろ根源的な対策につきまして御指摘がございましたが、こういった点につきましては私どもとしても身近にと申しますか、より痛切に感じておる問題でございますので、関係のございますそれぞれの官庁にも強力に働きかけて努力してまいりたい、こういうことでございます。
○井上(泉)委員 その強力に働きかけることがどういう過程を通じて過積をしておる人たちに来ておるのか、私もその推移を注意して見守っていきたいと思うのです。 そこで、さきの東京柴又における大型ダンプカーの左折による親子三人の死亡事故裁判の判決で、東京高裁は左折事故多発の原因として大型車の構造欠陥を指摘した。運輸省は裁判所のこの判断に対してどういう見解をとり、そしてどういう指導、どういう対処をされておるのか、その点、運輸省から御説明願いたい。
○宇野説明員 五十六年五月の東京高裁におきます柴又裁判の判決につきまして、いま法務省を通じまして判決文を入手すべく手続をしておる最中でございまして、現在まだ入手いたしておりません。したがいまして、運輸省としての見解を本日ここで申し述べることにつきましては差し控えさせていただきたい、こう思うわけでございます。 ただ、私ども運輸省といたしましては、この左折事故防止の対策といたしまして、車両構造面からいろいろな強化をしてきておるわけでございますが、古くは昭和四十九年十一月に間接視界の拡大ということですぐの左側が見られるようなミラーの性能向上という措置をとっておりますし、また五十四年三月には保安基準の改正によりまして、その時点におきます最大の努力を図ってきたつもりでございます。また、最近の大型トラックの左折事故の発生状況につきまして数字的には減少してきておると思いますけれども、いろいろなファクターがあると思いますが、その一つのファクターといたしましてこれまでとってまいりました左折対策というものが効果を上げるのに寄与しておるのではないかと考えておるところでございます。
○井上(泉)委員 そこで警察庁にお伺いいたしますが、運輸省の左折事故対策のための構造上の改善がやられていない、つまり未対策車というようなものが相当数あったのではないか、こう思うわけですが、そういう場合に、そういう検挙の状態とかあるいは処罰状況というようなもので、資料があれば御説明を願いたいと思います。
○池田政府委員 昨年の十一月からこういった対策がとられましたので、十一月、十二月におきまして取り締まりした結果によりますと、整備不良車両と認めまして整備通告という道交法上の措置をとりました件数は四十七件でございまして、内訳は、巻き込み防止装置関係が二十二件、サイドアンダーミラー関係が七件、側方方向の指示器の関係が十八件でございます。
○井上(泉)委員 こういう未対策車というようなものと、いまの過積をしておるダンプカー、そういうようなもの、あるいはスピード違反、そういうダンプカーを取り締まるときに、私は、そういうことを重点的に調査をすべきだ、こう思うわけですが、そういうことはかなり末端の警察官にも徹底しておるでしょうか。 〔委員長退席、安田委員長代理着席〕
○池田政府委員 全交通警察官に指示いたしておりますので、いま手元に数字は持っておりませんけれども、ダンプカー等の違反につきましては、先ほどお話しの過積載のみならず、こういった整備不良関係も含めて検挙いたしておる実態でございます。
○井上(泉)委員 今年の一月から四月までの交通事故の累計は、死者数で二千四百三十四人、これは警察庁の資料ですが、それは前年に比べて、若干の減少にはなっておるけれども、歩行者の死者数というものは八百二十九人と、全交通事故死者数の三四・一%、こういう高い率を示しておるわけですが、こういう歩行者の死亡率が依然として高いということは、歩行者の死亡事故の原因を調べた場合に、これが歩行者の責によって生じた死亡事故であるのか、あるいは運転者の、ドライバーの過失によって生じた事故であるのか、そういうふうな比率というものは統計上とっておられるのかどうか、御説明願いたいと思います。
○池田政府委員 一応事故の場合、私どもの統計といたしましては、第一当事者、第二当事者、こういうことで第一の方が主たる責任がある者というふうに考えておりますけれども、四月までの歩行者事故の中で歩行者側に原因があるというふうに考えられましたものは九十七件でございます。
○井上(泉)委員 その交通事故のそういう歩行者の中で、特に子供の死者数が百六十六人、それからそのうちで幼児が百二十人、こういう数字であるわけですから、これは全く、子供の死者というのは、ドライバーの責任に帰すべきものが大半ではないか、こういうふうに私は思うわけですけれども、そういう点についての調査をなされたものがあれば、お示しを願いたいと思います。
○池田政府委員 いま申し上げましたとおり、一月から四月までの間の全部の事故の件数で申し上げますと、二千三百六件でございますけれども、そのうち九十七件、こういうことでございますので、歩行者の側に第一原因として挙げておりますものが、歩行者の死者の数からいきますと約一〇%程度、こういうことであろうというふうに見ております。
○井上(泉)委員 一〇%であるということは、九〇%はドライバーの責任に帰すべきものである、こういうことになるわけですが、私は、子供の交通事故ほど本当に悲惨なものはない、こう思うわけです。子供に、車に注意をしなさいよと言わない親はどこの親にもないわけですが、子供には親が一生懸命、注意をしなさいと言う。子供は、ほんの三つ、四つの子供でも、横断歩道を渡るときには手を挙げて渡る。最近、そういう点の教育というものは非常に行き渡ってきておるというように私は思うわけですけれども、しかし、それにもかかわらず、子供が交通事故で事故死をする、あるいはけがをする。こういう状態というものを見た場合に、やはり子供に対する、子供の交通安全を守る、そういう政策がかなりとられていなければならないと思うわけですが、幼児教育、子供教育について——きょうは文部省の遠藤審議官は来ておりますね。文部省から、ひとつ子供に対する安全教育について……。 〔安田委員長代理退席、委員長着席〕
○遠藤説明員 ただいま先生の御指摘のように、子供の交通事故というのが年々減ってきてはおりますけれども、依然として後を絶たないということで、学校におきましても教科の時間あるいはいわゆるホームルームと申しますか、学級指導と言っておるのですけれども、そういう時間あるいは学校行事というようなことでいろいろな器具、設備を使ったりして臨場感を出すような工夫をしながら、子供たちに安全な、交通安全だけではございませんけれども、いろいろな危害から身を防ぐという態度、実践ができるようにということで指導を行っており、また、特に交通安全につきましては、警察官の御指導をいただくというようなことを重ね、特に自転車に乗っている間の事故が多いというようなこともございますので、小学校の高学年から中学生につきましては、自転車の安全な乗り方という点に重点を置いて指導をお願いをいたしているところでございます。
○井上(泉)委員 文部省の方としても一生懸命やられてはおると思うわけですけれども、やはり自動車運転者のマナーというものがもっともっと徹底化していかなければ、子供の交通事故を防止することはできないと私は思うわけです。子供の交通安全のために、交通白書でもスクールゾーンの設定ということ、私は、これは非常にいいことだと思うわけで、このことを推奨してまいったわけでありますけれども、この白書を見てみますと、五十一年からずっと今日まで、ほとんどスクールゾーンの施設のあれには変化がないわけですが、そういうことは、言葉としては、とにかく対策としては出しておるけれども、実際問題としては、そういうスクールゾーンを設けて、子供の通学その他についての安全対策というものは、いわゆる施設としてはもうやっていない、こういうことでしょうか。これはどこが管理者なのですか。
○池田政府委員 正確な数字を手元に持ち合わせておりませんし、それから私がお答えするのが適当かどうかわかりませんけれども、ほとんどすべての学校につきまして、いわゆるスクールゾーンとしての設定というものはできておるということでございまして、問題は、その個々の規制の中身であろうかと思います。したがいまして、ゾーンとしては、学校数がほとんど変化がございませんので、変化はないということであろうかと思います。
○井上(泉)委員 それは、ゾーンとしての、ここは通学路でございますという路線の指定はしておるかもしれぬけれども、ほとんどそこに、児童が安全に通行ができるような施設がなされていない、これは別に具体的な事例を申し上げる必要はないと思うわけですが、子供の通学の安全を期するためにただゾーンを設定するだけでなしにそこに一つの施設をつくる、施設を設けて安全を確保するというようなことをやるべきだと思うわけですが、何もかも警察庁にほうりかぶせるようなことではだめだと思うわけですけれども、一体これはどこがそういう地域の施設等については考えるところですか、やるところですか。総理府がまとめてやれるでしょう。
○仲山政府委員 それぞれ都道府県、末端におきましても各省庁の連絡会議がございますので、それを中心にしながら警察関係あるいは学校関係、それとそれぞれの県の交通安全対策課、それらが全体で連絡をとりながら、春、秋の交通安全運動その他の企画を通じましてこれはきめ細かくやらざるを得ない、こう考えております。
○井上(泉)委員 きめ細かくそれをやっておる、こう思っておるかもしれぬけれども、実際はそういうふうなものがないのだから、私は具体的な事例を挙げて、こういうところはどうしたか、こういうところはどうしたかということを幾つか自分で調査したところを示して質問をしたいわけですけれども、そういう時間がないので、本当に子供の安全を守る、そして子供を交通事故から守ろうとするならば、特に通学路における安全を確保する施設というものは必要だと思うわけなので、その点について、これは文部省がやるか、警察庁がやるか、総理府、運輸省がやるのか、どこかわかりませんけれども、そういう点については各地方の教育委員会等を通じて学童の通学路における安全が確保されておるのかもう一遍総点検をされるということが交通安全週間とかいろいろなことをやる中で私は大事だと思うわけですが、そういう御意思はないですか。
○仲山政府委員 御趣旨のような線に沿いまして、春、秋の交通安全運動には特にその点を強調してやらせていただいておりますが、なお一層その点をやるように努力させていただきたい、こう思っております。
○井上(泉)委員 そこで、そういう事故に遭わないような対策をとると同時に、事故に遭った子供に対する措置というものの中で、子供を亡くした親御の悲しみというものは銭金ではかえられないものでありますけれども、しかしやはりそこには慰謝料なり何なり、子供を亡くした親はもう自分が死ぬまで子供のことは頭の中から離れないものです。そういう経験があられる方なら子供を亡くするということがその親にとってはどんなに不幸なことであるかということは御認識をされておると思うわけですが、不幸にして事故で亡くなった子供に対する今日の自賠責保険というものが余りにも低額である、差別がある。老人、子供ということで一緒にして非常に低額であるわけですが、このことに自賠責の管理の運輸省としては矛盾を感じてないですか。子供はえらい安いな、こういうふうに思わないですか。
○棚橋説明員 御質問は、自賠責で幼児の損害賠償が不当に低額ではないか、こういうことかと思います。確かに全死亡者の平均に比べまして幼児に支払われております損害賠償額は若干低目でございますが、これは幼児に限ったことではございませんで、十八歳未満で職につかれていない方、そういう方に対する計算方法で平均額を計算いたしますとさような計算になるわけでございまして、特に幼児が低いということではないというふうに考えております。 それから、それでは十八歳未満の方に対する支払いがなぜ低いかということにつきましては、詳しく申し上げると時間がございませんが、一般的に死亡時の収入というのを基準に計算をいたします関係で、十八歳未満の方は職がないわけでございますので、十八歳時の収入というものを基準に計算をいたします関係でさような額になるわけでございます。
○井上(泉)委員 あなたはそういうことが当然だ、こう思うのですか。子供を亡くした親御の悲しみ、そして十八歳未満と言えばこれから活躍の時代を迎える青年期、そういうときに亡くした両親、これは死んだ者にやる金じゃないのですからね、これは家族に対しての見舞い金であり、慰謝料に相当するなにですから、そういうようなものは低いということが当然だ、あなたはこういう理解の上でこの保険というものを見ておるのですか。
○棚橋説明員 低いことが当然であるというふうに申し上げたつもりはないのでございますが、もうちょっと詳しく申し上げますと、死亡された方に対する損害賠償額といたしましては、葬祭費、これは幼児でも同額でございます。それから死亡本人の慰謝料、これも同額でございます。それから遺族の慰謝料、これはどのくらい親がおられるかとか、そういうことで若干変わりますけれども、これも原則は同じでございます。 問題は逸失利益でございます。逸失利益の計算方法といたしまして現在自賠責で採用いたしておりますのは、死亡されたときの収入額にホフマン方式による係数を掛けるというやり方でございまして、そのやり方からまいりますと、十八歳未満の方の収入というのはございませんから、十八歳の方の収入というのを使うということで差が出るわけでございまして、そういう意味で決して幼児の方だけを差別しているということではございませんで、その死亡されたときの収入額で異なるということからくるということで御了解をいただきたい、かように申し上げておるわけでございます。
○井上(泉)委員 そういうことは保険の計算ですから、でたらめな計算をしていないことはわかっていますよ。そういうことではなしに、法の恩恵というものは平等であるべきであるのはもうあたりまえのことであって、それを子供であるからあるいは十八歳未満であるからというようなことで、これから伸びゆく青少年の死亡事故に対する補償というものが余りにも低いではないか。つまりそれは葬儀料は一緒だといっても、葬儀料としては四十万でしょう。今日、四十万で葬儀ができますか。そういうことから考えても、それにあなたが自分の金を出すのでもないのですから何もそのことが私はりっぱな行為だと思わないわけなので、やはりそういう矛盾というものを——自分が子供を失ったときに、おらの子供は十八でいま高校を卒業したところじゃが、これからというときに交通事故に、無謀な運転手のために事故死をする、それに対する償いというものを考えた場合には、当然法のもとにおける平等で、その他のいわゆる基準を当てはめておると同じようなことでここは当然考えるべきではないか、そこで余り差別をつけるべきではないのじゃないか。そういう点で、そういう場合における保険金というものをもっと見直しをするなり検討してみる、こういうふうなことは当然してしかるべきだと思うわけですけれども、そういう愛情のある、温情のある保険制度というものにつくりかえていこうとする御意思はないですか。
○棚橋説明員 先生の御質問の趣旨はよく理解いたすところでございますが、先ほど申し上げましたように、死亡時の収入額ということで算定をいたしますので、差がございますのは、決して十八歳未満とその他が差があるわけではございませんで、死亡されたときの年齢によってすべて差があるわけでございます。その中の一環として、十八歳未満の方とほかの方との間の平均額に若干差が出るということでございまして、差がございますのは、何も幼児とその他の方ということでなしに、五十歳で亡くなられたか四十歳で亡くなられたか、それによって差が出るわけでございますので、その点は御理解をいただきたいと思います。 それから、支払いの中身をもう少し変える意思はないかというお話でございますが、御承知のように、この自賠責というのは支払いの基本的な保障でございますので、その基本的な保障額を算定する基準につきましては一応運輸省で定めておりますが、それにつきましては、そのときの時勢を考慮いたしまして適時適切なる改定を行ってきておるつもりでございまして、今回もつい先ごろ改定をいたしたところでございます。
○井上(泉)委員 法にどうも矛盾があり欠陥があれば、それを国民が理解をし納得のいく法にだんだんと改正していくのがあなたたち行政を担当しておる、あえて官僚という言葉を使えば、行政官僚の仕事になるわけなので、そういう点からも、一つの子供が死んだ場合と十の子供が死んだ場合に差があるのは当然ですよ。十の者と十八の者の差は一定のものがあるわけですから、その差はわずかでなければならない。そういう点から考えても、いまの自賠責保険におけるいわゆる所得は、これから収入を得ようとする青年、あるいはまた将来収入を得ることのある健康な子供、幼児も含めてこれ皆保険制度の中でもっと守られていくような、両親が納得できるような支払い基準を定むべきではないかと思うわけですが、大蔵省の松尾保険部長は、いまの私と運輸省との問答をお聞きになってどういうふうにお考えになられたのか、御見解を伺いたい。
○松尾説明員 先生御指摘のように、小さなお子さんが亡くなられたときの御両親の痛みというのは、そもそも銭金に換算できない問題であろうかと思うのでございます。幼児に限りませんで、いわゆる自賠責保険あるいは任意自動車保険を通じまして、損害賠償責任保険というものは、損害賠償額を資金的に裏づける制度でございますから、問題は損害賠償のあり方ということに尽きるのではないかと思うのでございます。これは長年のいろいろな議論、判例の積み重ねがございます。幼児につきましてのこうした損害賠償というものは、いわゆる逸失利益というものは現実の収入の喪失を補てんするものだという理論、判例から、長い間、そういう逸失利益はないのだということで来ておったわけでございます。 これは先生には釈迦に説法かもしれませんが、昭和三十九年の最高裁の判例がいわば新しい道を開きまして、逸失利益の本質というのは、その所得の喪失という考え方ではなくて、むしろ事故がなかった場合に被害者が有したはずの稼働能力と申しますか、労働能力の喪失自体を損害として考える、こういう新しい考え方が出てまいりまして、幼児についても逸失利益というものの道がこのときから開かれたということでございまして、現在も学説あるいは判例でいろいろな考え方があるように聞いております。 私も法律、判例等をそれほど詳しく勉強いたしておりませんが、いろいろな考え方の中で、特にこの幼児の逸失利益の考え方というのが区々であるというふうに承知をいたしております。そういった中で自賠責の支払い基準というものは、いろいろな判例なり学説なりの積み重ねの中から現在の基準というものが設けられてきたのだと思うのでございますが、この十八歳というところで所得をとらえることが妥当かどうかという問題が一つあろうかと思うのでありますが、これは単純にそういう問題だけではございませんで、将来を考えれば全年齢の平均賃金でとった方がいいという考え方もあるようでございますし、一方におきまして、幼児が成人になるまでの養育費を控除すべきだというような考え方、そういういろいろなものの組み合わせで、幼児の逸失利益というものの額と算定の仕方というのが出てまいるようでありますが、いろいろな判例等の現在の水準から申しまして、いまの支払い基準というものはまずまず妥当な水準ではないだろうか。先生御指摘のように、幼児の場合にはむしろ慰謝料的な要素が強いのじゃないかという考えもあるやに聞いております。支払い基準というのは運輸省が直接おやりになっておられますが、私どもは運輸省と御相談をしながら、常に被害者保護という観点で欠けることのないように改善に努めてきておりますので、こういった判例等の積み重ねを見ながら適正な損害賠償額の実現に努めていきたい、かように考えております。
○井上(泉)委員 そういうふうに現在決まっておるから、だから決まっておるとおりでこうなるからしようがない、しかしそこにいろいろ問題があれば、それは絶えず検討し、保険制度の全きを期するように努力する、そういういまの保険部長のような見解を運輸省も持つべきだと私は思うわけですが、時間がないので、運輸省、ひとつそのことを簡単にお答え願いたいと思います。
○棚橋説明員 保険の支払い基準等につきまして適切でないことがございましたら、先生御指摘のように、それは常に反省し改定していくというのが当然のことであるというふうに思っております。いま松尾部長からお話のございましたように、いろいろな考え方のあることは事実でございます。その中で最も適切と思われるものを私どもは採用しておるつもりでございますけれども、それについては常に反省を行っていきたいというふうに考えております。
○井上(泉)委員 そこで、こういう補償の問題とはまた別に供養の面で、子供が交通事故で亡くなったその場所には、よくその家族が一年、二年経過しても、そこに絶えず花束をささげておる状態というものを見るわけです。これは死んだ子供の親とすれば非常にやるせない気持ちで、その自分の子供の死んだところにそうやって花を供えて子供の霊を慰める、そういう心境になるのは当然であるし、私は本当に気の毒に思うわけなんです。 そこで、それと同時に、そこに花が飾られておるというのは亡くなった方に対する供養というだけでなしに、そこの交差点で死亡事故があったというようなことについても、そこを通るドライバーに対する一つの精神的な警告にもなるのではないかというようなことで、私はあちこちでそういう場面を見たりした場合に、これはせめて交通安全協会あたりで、ここのところでは子供が亡くなったという子供の供養碑ぐらいは建てるとか、あるいはその子供の供養碑を安全協会がやらなくても、そこの家族の者がそうしたところへひとつそういう供養碑を、小さい地蔵さんでも置きたい、置いて死んだ子の霊を慰め、そしてまた通るドライバーに対する精神的な警告といいますか、精神的な安全の気持ちを起こしてもらうというようなことをしたいというようなことがあった場合には、私はこれは、そういうことは当然やるべきだ、こう思うわけなので、そこで建設省の方にそういう現地の写真をきのうお届けをして、こういう場所でこうだが、これはどうだろう、こういうふうにして出したわけですが、これに対する建設省のお考えを承りたいと思うのです。
○渡辺(修)政府委員 お子さんを亡くされました親御さんのお気持ちは私どもも十分わかるわけでございます。写真は確かに拝見をいたしました。拝んでおられるところも拝見をいたしまして、本当にそのお気持ちはよくわかるわけでございます。ただ、この供養碑なりお地蔵さんなりということになりますと、やはり道路の幅員の一部を占有をするというようなことにもなるわけでございます。それから場合によっては見通しというものに支障が生ずる場合があるかもしれません。そういったことで、通常、そういうお話は全国からございますが、私どもとしてはその近傍の道路敷外の民地の方にできれば建てていただきたいというふうにお願いしておるケースが多いわけでございます。 写真で拝見いたしました限りでは、交差点の近くのようでございます。ただ、その辺の状況はあれだけではちょっとわからぬものですから、現地の道路管理者とよくそういった点でお話し合いをいただければいいのではないかと思うわけでございます。むしろ私どもとしましては、一般論といたしましては、なるべく道路の環境をすっきりさしたものにする方が交通事故対策にもいいんじゃないか。たとえば看板とか広告類も極力これを乱立したりしないように整理をしていきたいという考えも持っております。その辺ひとつ御理解をいただきたいと思うのです。
○井上(泉)委員 私も一般論としては局長の見解はそれはごもっともだ、こう思うわけですけれども、一般民地へ持っていくとかいうような、持っていける場所とそれから持っていけない場所とあるし、私が写真で示した場所なんかはちょうど交差点で、それで小学校一年生の子供がダンプカーに巻き込まれて、交差点で信号待ちのときに亡くなっておるわけです。そこはいつでもとまるところだし、街路樹を植えてあって、街路樹の一つの囲いがあるわけですから、その街路樹の囲いの中に家族が花筒を置いて、そこに絶えずこう花を供えておるわけなので、そういうしゃくし定規で、これは全部がだめだ。いま局長の言われるとおり、ごもっともですけれども、それはやはりしゃくし定規に考えることであって、そのところどころの状況等を見た場合に、それが交通安全に支障を来す、道路交通に支障を来すとか、あるいは道路交通の安全を期するために、これは逆に心理的にもいいんだ、こういうふうな判定というものは当然交通安全を考える人だったら出てくると思うわけですが、やはり画一的ではなしに、ケース・バイ・ケースでそういうことについては対処する、そういう前向きな姿勢で死んだ人の供養、さらにはその場所における将来への交通安全対策ということで、そういう点については道路管理者としても考えていただきたい。 これは道路管理者が道路をつくったわけですから、その道路交通の中で起こった事故、犠牲ですから、やはりそういうことについてはケース・バイ・ケースでやられるということについては、当然道路管理者としては考えるべきであると思うわけなので、その点もう一回局長の御見解を承っておきたいと思うのです。
○渡辺(修)政府委員 先ほども申し上げましたように、一般論で申し上げたわけでございますが、たとえば道路の幅員に余裕があるとか、いろいろケースによっては建てても支障がない、あるいは注意喚起に役立つという場合もあろうかと思います。したがいまして、現地の状況につきまして私どもも各道路管理者にケース・バイ・ケースで考えるようには指導いたしたいと思っております。
○井上(泉)委員 私質問を終わるわけですが、交通安全対策というものをやはり総合的に一番熱心にやられるのは警察庁じゃないか、あるいは新聞が一番交通安全のキャンペーンをしておるじゃないか、こういうふうに言われるわけですが、総合調整のなにとして総理府の交通安全対策室というものが健在であるわけなので、そういう点からも事故というものを絶滅するためには、やはり各省庁の総合的な力というものを結集をして対策を立てねばならないと思うわけです。 スクールゾーンにいたしましても、文部省は、自分の管轄の小学校、中学校、主として小学校あたりの通学路というものは果たして安全を確保されたような通学路であるかどうか、そういうことを再点検すべきだと思うわけなので、文部省は帰りまして、いないわけですけれども、総理府の方としてもそういうお年寄りと子供の交通安全というものにさらに意を用いていただきたい、こういうことを申し上げて、最後に総理府のまとめた見解を承って私の質問を終わります。
○仲山政府委員 確かに先生のおっしゃるとおりでございます。子供の交通事故、これは政府といたしましては、先ほどからお話しになって出ておりますとおり、通学、通園路、交通安全施設等の整備、スクールゾーンの設定、これを中心とする交通規制の徹底、それから児童公園、近隣公園等の子供の遊び場の確保、保育所、幼稚園、学校及び地域の交通安全組織である幼児交通安全クラブ等を通じての交通安全教育の徹底等の施策を講じる。それから最近の交通事故でございますが、政府といたしましてはさらにこれの防止を図るために一層強力に施策を推進するということでございますが、特に児童公園等の子供の遊び場の確保及び道路、交通環境の整備を推進する、それとともに子供の交通事故を防止するためには、早期からの交通安全教育の実施と保護者ぐるみの交通安全教育の推進が重要であると考えられますので、本年度は家庭における交通安全意識の高揚を図るための施策に力を入れたい、こう考えております。そして保護者ぐるみの交通安全教育を集合訓練によって組織的、継続的に実施する幼児交通安全クラブの活動の充実強化にも一層努力してまいりたいと考えております。 さらに先般交通シンポジウムが行われたわけでございますが、そこでも出ましたことは、やはり本格的な車の社会を迎えまして、よき交通社会を実現するというためには、思いやりの心を持つということが一番大切であるということでございまして、これからは思いやり運転、運転者の方がそうする。それから全体に思いやりの気持ちを助長させて、特に一番これから成長していく問題の子供については、その点の教育に重点を置いてみんなで協力してやっていきたい、こう考えております。
○井上(泉)委員 終わります。
○斎藤委員長 永井孝信君。
○永井委員 警察庁の交通局長にお伺いいたしますが、全国交通損害保険協会というものが存在しているようでありますが、その実態を御承知ですか。
○池田政府委員 私どもの方では、その実態等存じておりません。
○永井委員 運輸省の方はどうですか。
○棚橋説明員 先生がただいま御質問になりましたものがどういうものかは詳細に存じておりませんけれども、交通損害保険士というものをつくれということで請願を出しておられるような団体があるということについては承っております。
○永井委員 いま御答弁があったように、この全国交通損害保険協会なるものが国会に対しまして交通損害保険士の制度化を図れという請願を出していらっしゃる。もちろん国民の権利として請願を出すことは当然認められているわけでありますので、そのことは私いいのでありますが、しかし最近、請願を出して、その請願書が特別のある委員会に付託をされたことをとらえて、大々的にキャンペーンを張ってきているわけであります。 この請願書の中身を私もちょっと見てみたのでありますが、たとえば最近の自動車事故の多発によって、自動車損害保険の適用について問題がある、したがって、その際に十分に被害者、加害者の立場に立ってそういう損害賠償をしていくためには専門家の知識が必要であるということが前提になって、この交通損害保険協会としては、いままでそういう立場から専門家を養成するということで、すでに万を数える専門家を養成したということが請願書の中に書かれているわけであります。それは事実かどうかわかりませんけれども、その前提でいまこのようなキャンペーンがどんどん張られているわけですね。 この問題点をちょっと私申し上げてみますと、たとえば一つは交通事故の損害賠償処理のエキスパートの育成を図るのだ、いわゆる専門家を養成するのだ、こういうキャンペーンが張られているわけであります。そして三十五人の大学の教授の名前をずっとここに講師として列記してあるわけでありますが、本当にこの大学の先生方がこのことを了承されているのかどうか、そこまでは確認しておりませんけれども、三十五名という全国にわたる大学の教授陣を動員して講座を開く。ところがその講座たるや、ここにその募集要項があるわけでありますが、一番最近の例では五月九日と十日の二日間講座を開いているわけであります。受講料は一万円であります。全部の時間で七時間四十五分の講座であります。そして募集の対象は、学生、婦人、初心者歓迎、こうなっておるわけですね。そしてわずか七時間四十五分の講座を受けたら特に試験免除、何の試験か知りませんけれども、試験免除いたします。そしてこの講座を受けた人は、交通損害保険士という称号を与えるということまで書いて、実は募集をしているわけであります。この人が本当に万を超えているのかどうかわかりませんけれども、かつてこの委員会でも保険の問題について損保協会が行っている示談代行制度すらかなり問題があるのではないかというふうに議論がされたときでもありますし、そういうときにその示談代行制度が損保協会でやっていることはいいか悪いかさておいて、こういうまやかしの保険士という称号を使うと何か法律の裏づけがあるように思われてならぬわけですね。現に、このことによって、私は一万円の受講料を出して、受けて称号をもらったけれども、どこの保険協会も相手にしてくれない。損保協会も相手にしてくれない。共済も相手にしてくれない。あるいはこういう人が来て、示談をおれにやらせろ、おれはちゃんと法律で認められた保険主なんだということで加害者、被害者のところを回っているという実例も出てきているわけですね。こういう問題は、弁護士法からいってもあるいは詐欺とも言えると思うのでありますが、これについて法務省の方はどういうふうに見ておられるか、あるいは警察庁はどうこれに対応されるか、時間がありませんので、端的に答えてください。
○飛田説明員 いろいろ問題はあると思いますが、同じようなことをやって弁護士法違反で起訴されて有罪になっている人も過去にはございます。そういうふうな意味では、弁護士法違反の可能性もあるかもしれないし、あるいは詐欺罪ということでお尋ねですから詐欺罪について申しますと、詐欺罪の場合には人を欺罔して錯誤に陥れて、それに基づいて財物を交付させるなどの処分行為をさせた場合に成立する犯罪でございます。 一万円の受講料を取ったのは詐欺かということだろうと思いますけれども、詐欺罪が成立するかどうかということをここで申し上げるためには、刑事裁判に出た場合に証拠能力があるような証拠によって確定された事実じゃないと、みだりに何罪になるということはちょっと申し上げられないわけでございまして、お尋ねの事実関係についても証拠能力がある証拠で必ずしも明確になっておりませんし、それから受講料を取って、この講習の内容が実際どういうふうな内容かということもいろいろ関係があると思いますので、直ちにここで詐欺罪が成立するということは申し上げられない、こういうことでございます。
○池田政府委員 法律上の適用の問題につきましては、ただいま法務省の方からお答えのあったとおりだと思いますので、私どもまだ実態を存じておりませんので何ともお答えできないわけでございますけれども、御指摘のありました点につきまして、問題点等をよく調査してみたいというふうに考えております。
○永井委員 問題は、事実をつかんでもらって、それによって詐欺罪が成立するかどうかということももちろん検討してもらわなければいかぬわけでありますが、国会に国民の請願権を行使して請願をして、それが受託されたということだけを利用してこういうことがどんどん行われていくということになると、国民の請願権を特定の団体、特定の個人がそれを逆に利用して、国民に対して不利益を与えるということにつながっていくと思うのです。いわば国会に対する国民の請願権を逆手にとっておる、このことを私は何よりも重視をしてもらいたいと思うのです。 そしてどう考えてみても、一万円の受講料を出して受講した人、この募集要項を見ると、専門家だというのだ。わずか一日や二日の講習を受けて、しかも学歴を問わずだから、対象が主婦まで入っておるわけだ。これで交通事故処理のエキスパート、専門家だ、これは国会に請願が受託されたのだから、当然立法化されるのだからいまのうちにとっておきなさい、しかも試験免除します、あなたはこれによって損害保険士ですよ、こういうことになってくると、そのこと自体が大きな犯罪を構成するのじゃないかと思うのです。しかもこういうものがどんどん出ていく。いまお聞きしましたように、全国交通損害保険協会という実体さえ運輸省も警察庁も定かに把握をしておられない。そういう団体がこういうことをやるということについて、問題が起きてからでは遅いのであって、請願権を逆手にとるような汚いやり方については断固たる対応を警察庁としてもとってもらいたい、このことをお願いしたいと思いますが、どうですか。
○石川説明員 弁護士法に関連しての御質問があったと思いますので、お答えいたしておきます。 先生御存じのように、わが国の弁護士法は、弁護士でない者がみだりに他人の法律事務に介入して利益を得ることを防止するために、非弁活動を禁止する規定を設けております。具体的に申しますと、それが弁護士法の七十二条でございまして、弁護士でない者が報酬を得る目的でかつ業として他人の法律事務を行うことを禁止しております。そしてさらに七十七条におきまして、そのような行為を行った者は懲役二年以下の刑罰を科するということにいたしております。 したがって、先生先ほどお話しのような損害保険士でございますか、その方々の行為がそれに該当する場合には、弁護士法違反という犯罪が成立する場合もあろうか、このように思っております。
○永井委員 時間がありませんので、この問題について事実を調査して、取り締まる用意があるかどうか、それだけお答えください。
○池田政府委員 御指摘でございますので、事実につきましてはそれが犯罪に触れるものかどうかという点を調査してみたいと思います。
○永井委員 もうこれでおきますけれども、私はあえてもう一言言いますと、国民の請願権を悪用している、そうしてそれを大々的にキャンペーンに使って一万円の受講料を取って、しかも専門家でもない、エキスパートでもないような内容で、あたかもそれで本人が専門家になったと思わせるようなそういう広告を出して、しかもそれを受講した人が私に示談を任せなさいということになってくると大変な問題だということになります。私はこれは明らかに何らかの形で犯罪を構成すると見ておりますので、単に検討するだけじゃなくて、この問題が具体的な犯罪行為をどんどん起こさない前にきちっと対応してもらう、もう一度そのことだけ答えてもらって私は質問を終わります。
○池田政府委員 私どもの責務といたしましては犯罪があればこれを捜査いたすわけでございますが、その前段階といたしましてそういう事実があるかどうかということを調査いたしたい。いまのお話をお聞きしておりますと、一般論でございますけれども、大変道義的な問題のある行為だというふうにお聞きするわけでございますけれども、残念ながらそれが直ちに私どもの仕事の対象になるかどうか、こういうことはまた別途の観点から判断いたしたいというふうに考えておるところでございます。
○永井委員 ではその調査の内容だけ私の方に報告してもらいたい。そのことによって次の委員会でまた取り上げるということにいたしまして、質問を終わります。
○斎藤委員長 次に、沢田広君。
○沢田委員 第一は警察の方から行きますが、車庫証明をなくしたらどうかという提案であります。形骸化している車庫証明は無用の長物であるというふうに判断をいたしましてとりあえず廃止をする意思があるかないかお答えいただきたい。
○池田政府委員 車庫証明の制度は先生御案内のとおり、車庫を有しない自動車が道路上に放置されて、道路の適正な使用を阻害するあるいは交通の混雑を招いている実情にかんがみまして法律によりまして規定されたわけでございますが、現在におきましても特に都市部等を中心といたしまして駐車の実態等にどう対処するかというのが一番大きな問題でございます。その対策の基本になります車を保有する場合には車庫がなければいけない、こういう原則を規定している法律でございますので、大変効果的に働いているというふうに考えております。したがいまして、こういった制度が廃止されました場合には道路の車庫がわりの使用ということが著しくふえるというふうに考えられますし、これを取り締まりだけで対処するということは大変に困難があるというふうに考えておるわけであります。
○沢田委員 非常に不満であります。じゃあ逆に車庫の実在を全部証明できますか。いいかげんな車庫証明がたくさん出されているという実態を承知の上でいまの答弁をされているわけですか。
○池田政府委員 車庫証明を出します場合にはそれぞれ現地を調査した上で証明を出しておるわけでございます。ただ一部には残念ながらそういった手続の過程におきまして不正を働く事例があるのも事実でございまして、こういうものにつきましてはある場合には文書偽造その他の犯罪として検挙いたしておるところであります。また、一部の調査でございますけれども、その後六カ月の追跡調査をやりましたところではほとんど大部分の方がまだその現実の届け出のあったところにつきまして正当に確保しておられる、こういう実態でございますので、形骸化というふうには考えていないわけでございます。
○沢田委員 時間の短いことを幸いにしてそんな逃げ答弁で、そういうのをどろぼう答弁というのです。そういうようなことでここで事を済まそうということは許されることではない。あえて申し上げるならばその実態をまずあなたが調べてみてもらいたい。車を売ったところのせいぜい三百坪くらいの駐車場に七百台くらいの車庫証明が出ていることはあなただって知っているでしょう。そんなでたらめなことをいかにもそらぞらしく、実施していますなんということで国会をごまかしていこうなんというのはもってのほかで許されることじゃないですよ。あなた自身が偽証の答弁だ、私はこういうふうに言わざるを得ない。だから実際の車庫証明というものが形骸化されているということの内容をもう少し調べて、時間の関係がありますから次回までにいまの答弁を取り消しながら——でなければ私は持ってきますよ。そのときは腹でも切りますか。やめますか。それだけ答えておいてください。
○池田政府委員 一部に御指摘のような不正な事案があることは私どもも承知しております。しかし一部に不正があることをもちまして全体の制度が無意味だということにはならないというふうに考えておるわけでございまして、現在私どもが一番苦慮いたしておりますのは特に都市部を中心といたします駐車の問題でございます。駐車に対しましては両面からの強い御意見がございまして、ああいうものを徹底的に取り締まれという御意見とそれからなぜこういう過酷な取り締まりをやるんだ、こういうような厳しい御指摘がございます。それだけ駐車の問題は大変な問題であるというふうに考えておりますので、その根底になります現在の法律、法律が必ずしも制度的に十分でないことは私どもも承知しておるわけでございますけれども、これを一挙に外すということはその弊害をますます大きくするゆえんであろうかというふうに考えておるわけでございます。
○沢田委員 私の質問には答えなかった。路上駐車は路上駐車として取り締まりの法規が別にあるのですからこれはこれで取り締まればいいのであって、いわゆる車庫証明によって車の購入なりが規制をされるという根拠にはならぬだろう、こういう意味です。きょうの時間ではあなたの腹を切らせるまでの追い詰め方を私の方もできないかと思いますから、そのくらいな気持ちで答弁に対して責任を持ってもらいたいということだけ要望しておきます。車庫証明がなくても路上駐車は取り締まりができるのです。そのことによって十分その効果は担保される、私はこういうふうに思います。 次に行きます。先般の質問でニアミスの問題がこの委員会で問題になって、それがそのままで済まされております。きょうは防衛庁それから運輸省、その総括について、結果について報告をする意思があるかないか、それだけお答えをいただきたいと思います。時間の関係で経過は要らない。
○和久田説明員 運輸省でございますが、昨年十一月のニアミスにつきましては私どもが調査をいたしました結果を取りまとめましてすでに発表もしてございます。そのことは先生も御承知だと思います。それに基づきまして必要な措置といたしまして、防衛庁に対しましても措置を申し入れてございますし、民間航空機に対しましても通達をしたところでございます。
○芥川説明員 お答えいたします。 私ども前回の委員会で申し上げました後さらに調査を続けました結果、当初私どものパイロットより報告されたT1型練習機と民間機の最も接近した時点における水平距離、これは約千フィート、三百メートル及び高度差、これは約五百フィート、百五十メートルという報告はおおむね正しいというふうに考えているわけでございます。したがいまして、これは私どもの内部規定にございますところのいわゆるニアミス、航空機異常接近というものの基準には当たらないというふうに判断いたしております。
○沢田委員 依然として見解には開きがあるのでありまして、この国会が終わるに当たってそれぞれの見解が差を持って国会に答弁をしているということは、相当な日数を経た後においてもこういう状態が続いていく。ではだれがこれを定めるのか、きわめて問題が多いと思うのであります。これは委員長の方においても適宜政府部内の統一した報告というものを求められるように要請をしておきたいと思います。お取り計らいを願いたいと思います。 次に、右翼の車などで重装備をした車両が散見されるわけであります。これは警察、運輸省、どういう根拠でこれを許可——形だけの問題かもわかりませんけれども、なぜああいう車両を許可をしていくのか、国民の一人としてきわめて疑問を持つものなのであります。私は、そういう状況の戦車並みぐらいな重装備車両、機動隊とか何かが持つというのは公共の秩序、安全という立場で許されると思うのでありますが、右翼の車だけにこれを許可をしているというのは、何か弱味でもあって許可をしているのかと疑いたくなる。直ちにこれの許可を取り消してほしいと思うのであります。これは警察、運輸省それぞれ御回答いただきたいと思います。
○池田政府委員 法律上合法的につくられております車につきまして私どもは関与できないわけでございます。私どもの許可は街頭の宣伝活動が道路使用に該当する、こういうことで許可をいたしているわけでございます。もちろん、積載外の設備をつくりますとか、その他の法律上規定のあります行為につきましては私ども厳重に措置しているところでございますし、また走行中の違反行為に対しましては適正な措置をとっているところでございます。
○宇野説明員 お答えいたします。 運輸省といたしましては自動車の構造、装置につきましてチェックをしておるわけでございますが、道路運送車両の保安基準という構造基準がございます。この規定に基づきまして確認を行い、これに適合しているという判定のもとに認めるということをやっておるわけでございまして、ただいま先生御指摘の車につきましても保安基準に適合させるということは当然のことでございます。私どもの検査の際には、その保安基準に適合しているもののみが合格をしているということでございます。 ただこれは、この種車両がメーカーでできたものではないということは言えると思います。改造をしながらああいう形になっているのだと思いますが、改造した場合には当然検査が行われるわけでございますので、その時点におきましては安全基準に適合していたものというふうに判断をいたしております。
○沢田委員 そういう平面的な問題としてとらえているのではなくて、これも時間の関係がありますから、重装備車両が異常であるか異常でないか、平常であるとあなた方考えていますか、異常であると考えていますか、運輸省の方でお答えいただきます。
○宇野説明員 お答えいたします。 自動車にはいろいろな種類、構造がございますが、いま走っております先生御指摘のような車につきまして、私ども車の分類としていろいろな分類をしておりますけれども、放送宣伝車に該当するようなものにつきましては放送宣伝車という形で分類をいたしておるわけでございます。
○沢田委員 私が言っているのは宣伝カーだけの問題じゃないのです。網も張って機動隊と同じ車両の形式をとっているわけですよ。見たことがないのですか。あるでしょう。普通に旗を立てている車のことを言っているのじゃなくて、そういう重装備車両というのは、言うならば国民に威圧感を与える、そういう効果を持っているわけです。あなたの方がどういう理由によってこれを緩めているのかわかりませんけれども、とにかく国民に対して一種の威圧感を与えながらやっている。旗を立てれば車両基準をオーバーしているでしょう。これは警察の方です。旗を立てていれば車両の基準をオーバーしているはずです。あれだけの高いやつですから。普通の宣伝カーじゃないのですから。そういう状況にしておって知らぬふりをしているでしょう。交番の前で堂々と演説していても警察官は黙っているでしょう。運輸省も後でやると言ったって、あの車は何台もあるわけじゃない。どこだってすぐわかるでしょう。なぜそれを放置させているのですか。それを取り締まりができないという根拠はどこにあるのですか。これもきょうの段階ではこれ以上は詰められませんけれども、とにかく政府内部としての行政分野においてだらしなさ過ぎるということを、これはひとつ指摘をしておいて、今後のあなた方の誠意ある処置を私は期待をして次の問題に入ります。これはこれで終わらしたというつもりじゃないのですよ。後へ続くんだという意味ですから、腹をくくってこれから対処してください。 次に、二・九通達の実施状況、それから実態の把握、それから監督状況、この三点について、これもあと何分もありませんが、それぞれの分担に応じて調査をして御報告がいただけるかどうか、その点だけ御回答をいただきたいと思います。
○池田政府委員 新二・九通達の実施に伴いまして、警察といたしましては過労運転の捜査の過程で、使用者等の下命容認が絡む事案につきましては関係当局の方へ通知申し上げまして行政措置を促すことといたしたわけでございますが、このような観点から都道府県におきましても、私ども報告を受けました事例でも、島根あるいは兵庫、長野等からそういう通報を行ったという報告を受けております。なお、これにあわせまして、過労運転並びにその下命容認等の事案につきましても取り締まりを強化いたしているところでございます。
○沢田委員 そういうことを聞いているのじゃないのです。いままでの経過について、監督した状況、実態の把握、そういうことを報告してくれるかどうかということを聞いているのです。それは警察は警察で、あるいは労働省は労働省で、運輸省は運輸省でということがあるでしょう。それを報告してくれるかどうか。するというのか、しないというのか、それだけ返事してくれればいいのです。
○池田政府委員 資料を取りそろえて御報告したいと思います。
○大久保説明員 運輸省の監督状況といたしましては、労働省その他関係機関と連携をとりながら、周知徹底とか(沢田委員「そういうことを聞いていない。結果を報告してくれるかどうかと言っているのだ」と呼ぶ)——資料を取りそろえまして御報告いたします。
○沢田委員 続いて、一つはこの前の事故センターの場合について。これは内容はもう十分承知しているだろうと思いますから多くを述べません。法制局に来ていただきました。 いわゆる保険の原資をして一たん時効が成立をした案件に対して給付を行うことが法制上二重給付とならないかどうか、あるいは時効が成立した案件に対して時効の相殺になるのではないか、こういう疑念が生ずるわけでありますが、その点について法制局の、これはレクチャーしているからわかっているはずですから、あと一分くらいでお答えをいただきたいと思います。
○工藤政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘の点につきましては、いわゆる自賠法によります保険給付とこれとは性格が異なるものだと私どもは考えております。
○沢田委員 では、あとの方の都合もありますから、それはきょうはその程度にとどめて、最後に、警察官の配置基準とその実態、各府県のアンバランス、これも前回質問してそのままになっておりましたので、きょうお聞きをしたいわけでありますが、後でも結構でありますから、いわゆる警察官の各府県の配置基準、これは政令で決めるわけですから、その配置基準と実態、それから今後の計画、あるべき配置定数、こういうものを出していただきたい、こういうことをお願いいたしますが、それでいいかどうか。手を挙げてもらえばいい。手を挙げてもらえなければノーと受け取って、私の質問を終わりたいと思います。出しますか。はい、わかりました。 終わります。
○斎藤委員長 次に、草川昭三君。
○草川委員 公明党・国民会議の草川昭三でございます。 時間がございませんから、国鉄の施設関係の問題について簡単にお伺いをいたします。 かねがね施設関係のイエロー公害の問題が話題になっているわけですが、対策の進捗状況についてお伺いをいたします。
○從野説明員 黄害対策と一般に言われておるわけでございますが、私どもは列車便所汚水対策という言い方で在来からやっておるわけでございますが、先生御案内のように、新幹線につきましては開業以来全部タンクで貯蔵いたしまして、それを基地で処理をするというスタイルでやってまいったわけでございます。 在来線につきましては、全部やるという段階にまだ至っておらないわけでございますが、基本的な考え方といたしましては、新幹線と同じようにタンクでためまして、これを基地で処理をしたいということで、現在工事を行ってきておるわけでございます。 それでは五十五年度末でどこまで進んだかということを申し上げますと、在来線といいましても非常にたくさんのものがあるわけでございますが、その中で発生量の多いものといいますと、特急とか急行でございます。それから特殊なものといたしまして東京の地下駅に乗り入れております横須賀線、総武線の電車がございますが、これらを中心に早急に対策を打たなければいけないということで、まず二十八の基地を選びまして、それについての基地整備を行ってまいったわけでございます。五十五年度末で申し上げますと、そのうち十六の基地が一応使用開始をいたしております。近く三つの基地につきましても使用開始のめどがついたという状況でございます。 残りのものにつきましては、五十八年度を目安に現在鋭意工事をやっておるわけでございます。工事の施工上いろいろ問題がございますが、何とかして一日も早くこれらの処理を行いたいということで努力をしておるわけでございます。 ちなみに申し上げますと、現在特急、急行、地下乗り入れというものを中心にやっておると申し上げましたが、これらの列車本数のうち処理しておりますのが大体千二百本ぐらいございます。したがいまして、これらの列車の全体に対する割合といたしましては五七%程度になっておるということでございます。 なお、二十八基地全部ができますと、大体七五%程度まで進むだろうと予測しております。 また、先ほど申し上げませんでした一般のローカル列車、中距離電車等につきましては、発生量が必ずしも多くないということもございますし、基地の建設も大変でございますので、何かもう少し簡単な方法はないかということで、車上で簡単に処理できる、われわれはカセット方式と言っておりますが、そういったものの開発も進めておりまして、昨年まで中央線で一応試験をしておりましたが、今年度に入りまして、大阪地区で東海道、山陽を中心に試験も行えるような段階になりました。 いずれにいたしましても、この問題は、私たちは非常に重大な問題と受けとめまして、何とか早くきれいにしたいということで鋭意努力しておる次第でございます。
○草川委員 いま二十八基地の話が出ましたけれども、フル稼働の見通しが、とりあえず五十八年度中という言い方になっております。五十八年度中に二十八基地すべてが稼働するようになりますか。
○從野説明員 この工事につきましては、先ほど申し上げましたように、いろいろ物が物であるだけにむずかしい点はございますが、最近非常にそういった面での世間の御理解も賜るようになりまして、工事がかなり進みつつあるということでございますので、私どもは何としても五十八年度中にはこれを完成させたい、こういう決意でがんばっておる次第でございます。
○草川委員 五十八年度中に何とか完成したいということを言われておりますけれども、現実は必ずしも明るい見通しではないわけですよ。それが証拠に、たとえば国鉄の特別施設整備費補助金というのがあるわけですけれども、この日本国有鉄道の補助金の繰越額、五十三年、五十四年、五十五年という数字だけ拾いましても、繰越額が非常に大きいわけです。たとえば五十三年度は予算が四十億でありますけれども、その中で繰越が七億八千万円、不用額が四千四百万円。五十四年も、三十五億の予算でございますけれども、繰越が九億七百万、不用額が五千八百万。五十五年の場合は同じ三十五億の予算規模でありますけれども、八億九千四百万の繰越、そして不用額が二百万ですか、こう一応出ておるわけでございます。こういうような状況で一体、具体的に地元対策の行き詰まりから工事がおくれておると言っておりますけれども、私は、地元対策と一口に言いましても、河川管理の問題から多方面にわたるわけでございますが、国鉄当局の熱意が欠けておるのではないだろうか、もう少し、少なくとも繰越額を出さないように、不用額を出さないように、積極的な対応があってもしかるべきではないか。いわゆる黄害をかぶる人々の立場に立って対応を立てるとするならば、もっとこれが早く進むのではないか、こう思うわけでありますし、また、いわゆる沿線の住民の方々の苦情もあるわけでありますが、その点について私がいま申し上げました繰越額、不用額等について二のようなことが事実であるかどうかもあわせて答弁を願いたいと思います。
○從野説明員 確かに、先生御指摘のように予算と決算で差があるということは事実でございます。先ほど私申し上げましたが、物が物だけにというちょっと俗な言葉で申し上げて恐縮でございましたが、何かこういったものをつくるということになりますといろいろな意味での御賛成がなかなか得られないという点は事実でございます。私どもはもちろん、だからと言ってそれでやむを得ないとあきらめるわけじゃございませんで、これはそれぞれの現地局といたしましては非常に重要な項目の一つとして鋭意がんばっておるわけでございます。地元の方々にも何とか実態をよく知っていただくということが第一だと思いまして、物そのものをごらんいただくとかそういったことにつきましても配慮をしてきておりまして、確かにこれは感情的な面といいますか、そういった面で御批判はあるかと思いますが、ぜひとも御理解を賜って早くやりたい。これは先生御指摘のように単なる施設関係者のみならず沿線住民の皆さん方に対する問題でもございますので、その辺も十分御理解を賜るように今後も努力をしていきたい、このように思っております。
○草川委員 では運輸省にお伺いしますけれども、この特別施設整備費補助金がつくようになった経過というのは一体どういう形でつくようになったのか、お伺いします。
○丹羽説明員 お答え申し上げます。 この列車衛生施設緊急整備費補助金は、先生御案内のとおり五十三年度から補助制度として発足してございます。それで、いまの国鉄からの説明のようにそれまでもそういう施設整備につきましては国鉄自身も努めていたところでございますが、国鉄の線路沿いの沿線につきましての黄害対策をもっと強化し促進するという必要性が高まってまいりましたので、運輸省の方といたしましてもそういう助成を国鉄にしてしっかりその辺の整備の促進を図っていただきたい、こういう趣旨で五十三年度から発足してございます。
○草川委員 この問題は国会でも過去何回か取り上げられて、そしてこういうような整備補助金というのが緊急につくようになったわけでありますから、ぜひ繰越額のないように、不用額が出ないようにもっと積極的に熱意を持って地元との対話にも当たられて、この二十八基地の完全整備をやっていただきたいと思うのです。しかも、これが二十八基地が完全に行われたといたしましても、一般車両はまだ整備の対象になっていないわけでありますから、相変わらずのたれ流しというのは残るわけです。そういうことは近代国家としても恥でございますし、特に狭い国土の中でありますから、緊急の問題として私は取り組んでいただきたいと思います。 きょうは余り時間がございませんから、もう一つ簡単にお伺いをいたしますけれども、いわゆるメンテナンスというのですか、保線の労働者に対して具体的には汚染手当だとか危険手当というのは国鉄にはないと私ども聞いておるわけであります。ところが地方公務員法なんかを見てまいりますと、同様な非常に汚物なんかを取り扱う業務の方々には特別手当というようなものがついておるわけです。危険だとか不快だとか、地方公務員法にも明確に出ておるわけでありますけれども、国鉄は特にこれらの職員に対する特別の配慮ということは今後考えないのかどうか、お伺いをいたします。
○橘説明員 お答え申し上げます。 私どもの賃金体系と申しますのは、御承知のとおりたくさん職種があるわけでございますが、その職種のそれぞれの職務内容等を勘案いたしまして決めるということになっておりまして、いわゆる職務給の体系をとっております。常態といたしまして普通あります労働条件等につきましては、賃金体系全体を決めます場合にすでに考えの中に入れておりまして、でございますからいろいろな労働条件の違いと申しますのは、いわゆる基準内賃金ですでに措置済みであるというぐあいに私どもは考えております。すでに各組合ともそうした内容について毎年賃金改定の際に議論をし、同意を得ていままで持ってきておるわけでございまして、このような意味から考えますと、いまおっしゃいますような特別の手当ということにつきましては将来とも検討する考えは現段階ではございません。 なお、地方自治体等であるという御指摘でございますが、自治体は自治体でございまして私どもと賃金体系の決め方が違っておるものでございますから、そうストレートにそれを入れるということにはならないと思っております。 以上でございます。
○草川委員 きょうは時間がございませんからこの問題はさておきまして、黄害裁判というものがいま行われておるわけでございまして、全国的な問題になっておるわけですけれども、このテンポが非常に私は遅いのではないだろうか、そして裁判の内容は別といたしまして、当局としてはこの黄害裁判に対する態度というものはどのように考えられておるのか。早期にこの裁判の決着を得たいと思っておみえになるのか、なるべくこれは引き延ばして政策的な、現実的な対応を急ぐということを優先にされるのかお伺いしたいと思います。
○関場説明員 お答えをいたします。 この訴訟は昭和四十九年に最初に訴え提起がいたされまして現在に至っておりますが、その後五十一年の十一月、それから五十四年十二月と第二次及び第三次の訴訟がおくれて提起をいたされまして、これが東京地裁で現在併合審理をされております。昭和四十九年の訴訟につきましては、先生御指摘のとおりすでに約五年以上、六年近く経過いたしておるわけでございまして、長い裁判ではないかという御指摘もあろうかと思うのでございますが、それでも口頭弁論等は三十四回を数えておりますほか、一番新しい訴訟は五十四年十二月でございまして、まだ一年半というようなところでございまして、ことさらにこの訴訟を引き延ばしていこうという考えでやっているわけではございません。確かに一部公判期日が取り消されたりいたしまして少し間があくこともございますが、これは私どもの方でお願いして延ばすというようなことばかりでございませんで、裁判所の御都合等もございます。できるだけ真剣にこの訴訟としては対処していきたいと考えております。
○草川委員 最後に、時間がございませんので公共広告、特に道路沿いのいわゆるロードキャンバスの問題について、要望と関係者の代表的なところでちょっと一言答弁を願いたいわけです。 実は私が問題提起をいたしますのは、日本万国博が行われたときに道路沿いにロードキャンバスというのがつくられたわけです。これは全国的に五千基つくろうということでございますが、最終的には約二千基できたわけです。公共広告なんですね。万博を成功させようという看板を道路沿いにずっとつくったわけです。これは日本ハイウエイネットワークというところが中心になり電通が窓口になってスポンサーを募集をしたわけです。 そのときの条件では、公共広告ですから終わったら撤去する、これは各都道府県が許可をするわけでありますけれども、スポンサーも二割だということになっておったわけですが、万国博が終わりまして、万国博の事務局の方からは、全国に約二千あるところのスポンサーつきの公共広告の撤去を要求したわけです。ところが、そのとき作成したところの企業体がその撤去能力がないために、それを万国博に寄付をしたと言っておるわけです。 万国博は解散をしたわけですから、通産省所管の財団から後に大蔵省の財団に移ったわけでありますけれども、私どもが聞く範囲では、大蔵省所管の財団はその引き継ぎをしていないということであります。しかし、現実には全国に約二千のロードキャンバスというのが残っておりまして、相変わらず商業広告というものが、二割の制限つきから今度は一〇〇%の制限つきになってやられておるわけです。たまたまロードキャンバスの裏に、これは交通関係に影響すると思うのですけれども、たとえばスピード違反マイナス何点とか、あるいは酒酔い運転免許取り消しとかいうような広告が半分ついておることはついておるのですけれども、二割の制限の広告がいまは片面では一〇〇%、キャタピラー三菱だとか大きな企業の広告が相変わらず行われておるわけです。 一体この問題はどうなっておるのか。当初の公共広告のいわゆる期限が終わったにもかかわらず、相変わらず正体不明、責任者不明のままこのような広告が残置されておることはいかがなものか、こういうことで、私はとりあえず関係者であるところの大蔵省、通産省、建設省に事前にそれぞれお伺いをしたわけでございますが、それぞれ各省庁とも、そういうことについてはわかりません、こういう話であります。これは非常におかしなことでございますが、きょうは時間が来ましたので、あえて答弁は求めませんけれども、ここにお見えになります大蔵省、通産省、建設省のそれぞれの部署で、責任の所在はどこにあるのか、公共広告の期限が過ぎてもこのようなことがあってもいいのかどうかということを明確に調査をされて報告を願いたい。こういうことを要望して、これで私は終わりますが、よろしくお願い申し上げたいと思います。 以上です。
○斎藤委員長 次に、三浦隆君。
○三浦(隆)委員 国鉄当局の方にお尋ねをしたいと思います。 いま国鉄再建が迫られておりまして、その方策として受益者負担の増、国鉄自身の合理化、行財政上の援助ということが言われておりますが、運賃の値上げを幾ら行いましても乗客離れが起こったのではどうにもしようがないということと同時に、不必要な支出が多かったのではこれまたどうにもなりません。そういう意味で、国鉄自身の合理化への努力がいま厳しく迫られていようかと思います。あわせて、国鉄再建は国民の協力、支援がなければできないところでありまして、その意味では、利用者の要求にこたえるダイヤ改定など国鉄利用者の身になって考えてみる必要があると、まず基本的に思うのですが、いかがでしょうか。
○橋元説明員 お答え申し上げます。 先生のおっしゃるとおりでございまして、まずもってお客様あっての国鉄でございますので、そういった意味で利用者に対するサービス、あるいは料金をできるだけ上げないという姿勢を貫きたいと思っております。
○三浦(隆)委員 現在、新貨物線がつくられていますが、その実現化には、家を立ち退いた方も多かったり、いろいろな迷惑が方々にかかりました。しかし、新貨物線が実現すれば何とか混雑が解消されるのじゃないかという期待があったわけです。事実できましてから、東海道線と横須賀線の分離運転が現在行われております。にもかかわらず、依然として大変込んでいます。特に、早朝の七時から八時半、あるいは七時から九時という時間帯は猛烈に込んでいると思うのです。現在その混雑率はどの程度になっておりましょうか。
○橋元説明員 いわゆる横浜別線の問題は、十年以上にわたる大変長い間の懸案でございました。おかげさまで二年前からこれが開通いたしまして、横須賀線と湘南電車の分離ができるようになったわけでございます。ただいまのところ、昨年末の調査でございますが、湘南電車の方の混雑率は二九〇強でございましたが、二五〇台に下がっております。しかし、二五〇というのはやはりまだまだ混雑度が厳しゅうございますので、これの改善に向けてさらに一層の努力をいたしたいと思っております。 一方、横須賀線の方でございますが、これは二七〇か八〇ぐらいの混雑度でございましたのが、いま二三〇ぐらいに下がっておりまして、こちらの方はかなりの改善の跡が見られるというふうに考えております。 以上でございます。
○三浦(隆)委員 とにかく国鉄はいま、走らしてもなかなか乗る人がいないということで、運賃の値上げをしたわりには収益が伴っていない。そうした中で二五〇%も人が乗るということは、利用者にとっては大変苦痛でありますが、国鉄にとっては大変うれしい、有利なことだと思います。そこで、乗客の身になってみると、さらに新線でもつくってもらって、いわゆる混雑を解消していただきたいというふうに希望するのですが、現在時点ではこれはとても無理なことだろう。とするならば、現在ある在来線を利用してもう少し何とかできないかというふうな手段が出ると思うのです。 たまたま新幹線は、小田原−東京間というのは早朝あるいは夜間はがらがらでありまして、ほとんど利用者がないという状態にあるわけであります。これはもったいない話でして、このほとんどがらがらの「こだま」をいわゆる通勤線的に利用したならば、国鉄の収入増になり、あわせて混雑解消という点で大変プラスされるだろうと思います。もちろん国鉄もいま、特に定期の利用を認めたり、あるいは特急料金を千円へと落としておるのです。しかし、その努力にもかかわらず依然として乗る人がいないわけですから、このままの対策ではだめなわけです。もう一歩前進する姿勢を示していただきたい。たとえば千円を五百円にするという案であります。これは、千円で満杯のときに五百円にすれば五百円の損でありますが、ゼロ状況のときに五百円だと考えれば、五百円逆にプラスの収入になってくるはずであります。 そこで、国鉄の内部としまして、特急料金千円を仮に五百円にしたならばどのくらいもうかるものか、損するものか、そういうものを現実に踏まえて試算してみる、そうした「こだま」を通勤線的にもっと利用できる方向へと積極的にやってみるお気持ちはございませんでしょうか。
○橋元説明員 お答え申し上げます。 こだま号の早朝、深夜の御利用が新横浜−東京間で低いことは事実でございまして、そういった実態からももう少し料金政策を取り入れて弾力的にやってまいりたい、こう思っておるところでございます。ただ、先生御承知のように、御認可をいただいておる料金は千八百円でございます。それを国鉄総裁限りで、自由席御利用の場合には千五百円に下げておりまして、その上、百キロ以内の二駅間の御利用についてはさらに御利用の促進を図るために千円にいたしておる、こういった経緯がございます。これもこの二年ばかりの経験でございまして、そういったものを十分トレースいたしました上でさらに、先生御提言のような、千円を五百円に下げたらどうか、こういったものについても積極的に検討を進めてまいりたい、こう思っておるところでございます。
○三浦(隆)委員 ぜひその線で積極的な御検討をお願いしたいと思います。 とにかく、横浜駅もそうですし、ほとんど全国的にそうかもしれませんが、駅のホームと実際の電車との間隔が大変幅広くて、そのためにいつ事故が起こるかわからぬという状況があるわけであります。直せばよさそうなんですが、かなりお金がかかるんでしょうね。実際になかなか行われていない。という意味でも、国鉄の収入増へつながる方策は積極的に御検討いただきたい、こう思うのです。それから、とにかく混雑その他で利用者に大変な迷惑もかけていることですから、余り迷惑をかけるということはこれまた国鉄離れの原因になると思うのです。という意味で、国鉄利用者にとってより利用しやすい状況をおつくりいただきたい、このように考えます。 次に、いま東海道あるいは山陽新幹線が走っておるのですが、東京−新大阪間、それに対して新神戸−博多間を大きく比べてみますと、たとえば「ひかり」の停車は、東京−新大阪では東京、名古屋、京都、新大阪にほとんど限定されておりまして、新横浜の場合にはわずか三本しかとまりませんし、小田原は一本、熱海はゼロという状況になっているわけです。これに対して新神戸−博多間を考えますと、小郡というところでさえも二十四本あるいは相生でさえも二十五本と言ってもいいと思うのですね。小郡あるいは相生でさえもと言うとその土地の方はおしかりになるかもしれないのですが、この小郡は人口が一万八千八百三十二人、相生は四万一千四百九十八人でありまして、この「ひかり」の本数で割ってみますと利用者は小郡の場合に一本当たり七百八十五人、相生の場合は一千六百五十九人であります。これに対して横浜の場合、人口は二百七十七万三千八百二十二名でありまして、一ひかり当たりの利用者は九十二万四千六百七名というふうに、その間に著しく格差があり過ぎる、このように考えるわけです。どこに「ひかり」をとめるかとめないかというのはそれなりの根拠、考え方がおありになってだと思うし、その一つには人口的な要素、あるいは観光地的な要素あるいは産業的な要素などあろうかと思うのですが、議員定数の算定にしましても人口的要素というのは一つの大変大きなものだろう、こう考えるわけです。そういう点でもこの東海道新幹線の場合、新横浜、小田原、熱海等、余りにも新神戸以西に比べると待遇が悪過ぎるのじゃないか、このように考えるのですが、いかがでしょうか。
○橋元説明員 申し上げるまでもないことでございますが、新幹線輸送の考え方は、東海道とそれ以降の山陽あるいは博多へ延ばしました時点での考え方はかなり差がございます。昭和三十九年に東海道の新幹線をつくったわけでございますが、当時の「ひかり」というのは東京と名古屋と京阪神をできるだけ早く結ぶということでございまして、その後つくりました「ひかり」についてはかなり「こだま」的な要素を取り入れまして、「ひかり」と「こだま」の中間的な輸送形態も西の方については行っているような次第でございます。 そこで、先生おっしゃいますようなことで、私ども営業的な観点からはぜひ必要なところに「ひかり」をとめたい、御利用の多いところには「ひかり」をとめてお客様に乗っていただきたい、こう思うわけでございます。先生御承知のように、ダイヤの構成はいま六分間隔で一時間に十本「ひかり」「こだま」が東京の方では走っておるわけでございますが、そのダイヤの構成上の問題あるいは東京駅での折り返し時分の問題、これが一駅よけいにとまりますとそれだけ五分なり七分なりよけいにかかるわけでございます。その場合に東京駅の折り返しの時分が足りなくなって、場合によっては車両あるいは要員の増をもたらすというような問題もございますし、さらにはコンピューターの容量の問題というようなことで、これは先生は先刻御承知でございますが、そういった問題等いろいろの厳しい制約条件がございます。しかし、そういうことばかり言っておるわけにはまいりませんので、先般来「ひかり」を必要なところにとめるということで、新横浜につきましては現在三往復、上下三本ずつ、それから小田原につきましては昨年の十月から一往復停車をいたしておる次第でございます。今後先生の御指摘のような御意見、そういった御趣旨を十分踏まえまして、私どもこれを検討してまいりたい、こう思っておるところでございます。
○三浦(隆)委員 たとえば東京が上り下りともに六十五本です。これに対して新横浜が三本ずつ、小田原は一本ずつ、熱海はゼロとゼロ、こんなような状況があるわけですね一これに対して西の場合、新神戸四十二本、西明石二十五本、姫路四十二本、相生二十五本、岡山六十本、新倉敷十六本、福山二十八本、三原十六本、広島四十三本、新岩国十五本、徳山十七本、小郡二十四本、新下関十六本、小倉三十本、博多三十本という現状になっておりまして、こうしたことから考えて、もちろん新神戸以西もそれぞれ重要性があってとまられていることとは思うのですけれども、これに対して余りと言えば、新横浜なり小田原なり熱海というものの立場がきわめてきわめて弱過ぎる、どう考えても合理性に乏しいと考えるわけです。 ですからたとえば、東京から新横浜へとまった、名古屋へ飛んでいきます、東京から発車しました、小田原へ「ひかり」がとまった、名古屋へ行きます、あるいは東京から熱海へ、とまりました、名古屋へ行きます、そうしても三本とか一本とかゼロではないのであって、一挙に十本なり二十本へと飛ぶ可能性があるわけですね。その一方で、博多まで行くのにそちらの以西の人に一つや二つおりていただければ、その五分、六分のおくれなどということはなくて解決し得るじゃないかということなんです。言うならば、たとえば小郡は人口一万八千八百三十二人、そして二十四本とまる、しょせん幾らとまったところで人口がない、利用者のないところじゃないかということなんです。これに対して新横浜やその他小田原というふうなところは、そういうふうにしていただければ喜んで利用者が多いところであります。特に神奈川県の場合は、神奈川県から東京へと通勤しますけれども、逆に神奈川県から静岡へ行く人はほとんどおらないので、小田原に「ひかり」がとまってくれると大変便利がよくなるわけですね。 そういう意味では、もちろんコンピューターシステムその他いろいろとあるのでしょうけれども、まず既存の設備を生かしながら西の方を一つ二つなり減らすこともお考えいただいて、東の方にもっと目を向けてほしい。というのは、既存の設備であってもできるじゃないかということなんです。もう一つには、いまの古いコンピューターの機械などもいつかはかえる時期が来るはずでありまして、そのときにはもう少し気のきいたのをつくって、そしてもっと全面的に新横浜なり小田原なり熱海にとまれるように考え方を切りかえてほしい。少なくとも当初は余りとめる気持ちを持たないからとめないようにコンピューターのあれをつくったのだろうし、これからはそのあれが間違いだという前提に立って本当に積極的にもっととめる方途をとるというふうな意味での御検討を願いたいと思いますが、その結論的な言葉だけお聞かせいただきたいと思います。
○橋元説明員 先生のおっしゃるとおりでございまして、実は昨年十月のダイヤ改正の際に、先生がおっしゃいました思想に基づきまして新横浜、小田原、そして途中を通過いたしまして名古屋へ飛ぶというような「ひかり」をつくったわけでございます。先生がおっしゃいますように、いろいろな条件を踏まえましてできるだけ早い機会に「ひかり」と「こだま」の輸送体系をどういうふうに組み直すか、それを考えてまいりたい、こう思っております。
○三浦(隆)委員 次いで、たとえば「こだま」をもっと増発させたり「ひかり」をもっと増発させるためにあるいは「ひかり」をもっとスピードアップするためには、「こだま」を追い越すことのできるというか、そうした駅をつくればまたいいんじゃないか。そういう意味で将来、小田原と新横浜の間に一つ新駅を設置しようとするお気持ちがないだろうか。ここで「ひかり」のいわゆる待避駅をこしらえるなりあるいは電留線をこしらえるというふうにいたしますと、旧来西から三島でとまっていたものが熱海なり小田原まで通ってきますから、そういう意味で利用者もふえるし、利用者に便利があるし、また空車で走らせる率がそれだけ減っていきますから、そういう意味では増発にもいいし、あるいはスピードアップにもつながる。しかも、人口はどんどんふえて利用者も大変多いところであります。 先ほどから新横浜あるいは小田原にちょっと触れたのですが、旧来、神奈川県というところは新幹線から受ける恩恵が大変少ないです。いま東北新幹線なんかでやられると大変皆さん反対される。反対されると、何となくその人たちにこたえるように通勤線をやってみようとか何か取引が行われる。ところが、神奈川県の県央の場合はすぐに賛成しておるものですから、新幹線が走ったいわゆる騒音的な公害だけが残っていて何の恩恵にも浴し得ないということなんです。と同時に、いま言った県央というのはどんどん人口がふえてくるし、またもう一つには、東京湾内の港がいっぱいになってきまして恐らく湘南港的な港がもっと脚光を浴びる時代が来るというふうになりますと、県央に一つ駅をつくるということはすばらしい案だろう、こう思うのです。また、なおかつ地元では、多額な建設費が予定されるのですけれども、土地も提供しましょうあるいは駅をつくる費用も何とかいたしましょう、人件費の方も何とかいたしましょうと、地元の方が国鉄の窮状を知りながら全面的に新駅に協力を申し出ているというふうなことも考えて、できるならばそういう地元市町村と国鉄当局とで協議、検討する会のようなものを設置する、そうしたようなことができないものだろうか、ひとつ御質問いたしたいと思います。
○橋元説明員 先ほども申し上げましたように東海道新幹線につきましては、きわめて駅間距離が長くなっております。そこで、地元の方々のいろいろな御要望が現在十近く新駅設置の御要望も来ておるわけでございますが、とりわけ私個人の意見では、やはり東京あたりに近い新横浜と小田原の中間に駅を設置するというのは十分検討に値する問題だ、こう思っておるところでございます。 いずれにいたしましても、そういった地元の方々の御要望をよく伺いまして、厳しい状況にはございますけれども国鉄として前向きにこれも考えてまいりたい、こう思っております。
○三浦(隆)委員 いまの答弁でたとえば十駅つくりたいという希望があるというのですが、先ほど述べたように新神戸から以西は駅と駅との間隔も大変短いし、すでに「こだま」も「ひかり」も十分とまり過ぎるくらいとまっているわけです。これにさらに駅をつくったってそれこそ屋上屋を重ねるに等しい。これに対して東海道新幹線の場合には駅間が長いわけです。ですから、小田原と新横浜の間につくったところで西に比べれば問題はない。単なる距離的なことではなくて、いま言ったような利用状況が全然違いがあるということですね。重要さにおいて全く違いますから、そういう意味を踏まえてひとつ十分なる御検討をお願いしたい。それを再度答弁を確認してお願いいたしたいと思います。 それから、時間でございますので一括して、実は各新聞一斉に「名神トンネルでバス追突」という事故の記事が大きく載っておりますので、この問題を御質問させていただきます。 まず警察当局には、去る二日に起こりましたこのトンネル事故の実情についてどういうふうなことになっているか御説明を願いたいし、また運輸省に対しても御意見を聞かせていただきたい。というのは、去る二日、名神高速道路の下り線天王山トンネル内と上り線梶原第一トンネル内におきまして、二件の追突事故が相次いで発生しました。そして、学童初め乗客に多数の負傷者が出ているわけです。特に今回の事故の当事者は、多数の乗客の安全輸送確保に最大の責務を有する観光バスであったということからして、事業者の運行管理責任はまことに重大だ、こう考えるわけです。 そこで運輸省は、バス事業者に対し安全運行確保のための指導監督というのをどのように行っているのか、この際お尋ねしたいと思います。
○池田政府委員 御指摘の事故でございますが、まず第一の事故は、六月二日の午前八時四十五分ごろ、京都府大山崎町の名神高速道路の下り四百九十七キロポスト天王山トンネル、トンネルの長さは千三百九十メートルでございますが、その入り口から三百メートル入った付近で発生いたしております。 第一当事者は京都の宇治市にございます会社の観光バスでございますけれども、第二当事者は大津にございます運輸会社の普通貨物でございます。 状況は、第一当事者が滋賀県内のお年寄りの方五十三名を大阪の国際空港まで輸送いたします途中、当該トンネルに進入したわけでございますが、ちょうどトンネル内でガス欠のために走行車線に停止中の大型貨物車がございましたので交通渋滞が発生いたしておりまして、第二当事者が徐行いたしておりますのを約八十メートルに接近してから初めて発見したという状況でございまして、急制動をかけたけれども間に合わずに玉突き状態で追突したという報告を受けております。その結果、十二名の方が負傷されまして二人が入院されておるわけでございます。 第二の事故でございますが、同じ日の午前九時三十分ごろ、大阪府の高槻市にございます名神高速道路の上り五百・九キロポストにございます梶原第一トンネル、全長が七百三十九メートルでございますが、この上り線の出口付近で発生いたしております。 第一当事者は東大阪市にございます会社の観光バスでございまして、東大阪市の学童、先生五十八名を乗車させておりました。なお、第二当事者も同じ会社のバスでございまして、第二当事者のバスの方には六十人が乗車しておったわけでございます。さらに第三当事者はタンクローリーでございまして、愛知の半田市にございます会社の車でございます。 事故の状況は、東大阪市から滋賀県下の瀬田川付近に向かいますために第二当事者のバスを先頭にいたしまして、その後ろに第一当事者のバスが追従していたわけでございますが、トンネル内の交通渋滞のために車線上に停止しておりました第三当事者のタンクローリーの後に第二当事者のバスが停車したわけでございます。そこへ第一当事者のバスがそのまま追突いたしましたために第二当事者のバスが前に押し出されまして、第三当事者のタンクローリーに玉突き状態で追突したわけでございまして、その結果四十三名の方が負傷しておられる事案でございます。
○宇野説明員 お答えいたします。 事故の状況につきましてはただいま警察庁の方から御説明がございましたが、私どもバス運送事業者に対します指導監督という行政的な責務を持っておるわけでございます。これまでバス事業者に対しましては、安全は輸送の使命であるという前提のもとに、運行管理、それから車両管理という面を中心にいたしまして現場の管理者の指導、研修、それから運転者への指導、教育の徹底という方向で指導をしてまいったわけでございますが、今般二件続いて高速道路で事故が起こったということにつきましてはまことに遺憾に存じておる次第でございます。 特にこの貸し切りバス等につきましては、一般的なバスに対します指導のほかに団体輸送、梯団輸送と申しておりますけれども、梯団輸送をする際の注意事項等も具体的に示しまして、そのグループの運行の安全を図るというようなことで指示をしてございます。 また、この事故もトンネルの中あるいは出口で起こったわけでございますが、特にトンネルの中の事故防止につきましては一昨年の日本坂トンネルの事故を契機にいたしまして、トンネルを通行する場合の注意事項あるいは運転方法といったようなことも踏まえましてこれまで指導してまいったわけでございます。しかしながら、いま申し上げましたように事故も発生してございますので、いま私どもはこの直接の当事会社につきましては管理状況等につきましてこれから調査をいたしたいと思っておりますし、また、改めて同じような事故が起こることのないようにこれまでの指導を再確認するとともに、注意喚起ということで全国に指示をしたいというふうに考えております。
○三浦(隆)委員 最後に、国鉄当局からもう一言、先ほどの質問に対する答えをお願いします。 新横浜と小田原間に新しい駅をつくるということは、「こだま」の利用が増加できますし、いわゆる「ひかり」の待避駅ということで、「ひかり」のスピードアップにもつながります。さらにダイヤ編成、列車回送上の利益増進につながり、国鉄の赤字、国民負担をそれぞれ軽減することとなり、大変プラスな案であると思うのです。いろいろと国鉄の事情もあるかと思いますが、部内で検討されることと、それからそうした地元市町村の陳情その他があったときに十分検討する会をつくっていただきたいということについて、時間ですので一言だけで結構ですから答えてください。
○橋元説明員 おっしゃるとおりによく勉強さしていただきます。
○三浦(隆)委員 委員長、時間を超過しましてどうも申しわけありません。質問を終わります。
○斎藤委員長 次に、中路雅弘君。
○中路委員 きょうはきわめて時間が短いので、二つばかりにしぼってお尋ねしたいと思います。 最初の問題は、大型貨物自動車の左折事故防止の問題ですが、このための緊急処置、当面の緊急対策として、五十三年の十一月一日から以降生産される大型貨物自動車についての従来より義務づけられていましたバックミラー、アンダーミラーの大きさ、曲率などを変更するとともに、車両の側方部のより広範な視界が得られるサイドアンダーミラーを新たに取りつけることを義務づけるなど改善を行って、五十四年の保安基準改正によって使用過程中のすべての大型トラックに対しても五十五年十一月以降だったですか適用してきたわけですが、こうした緊急対策の効果について必ずしも所期の効果が生まれてないのではないかという声も聞かれるわけです。 警察庁からいただきました資料を見ますと、大型車の死亡事故発生状況、五十二年で百九十一件、五十三年が二百八件、五十四年百六十六件、五十五年百二十五件と、五十五年は若干減少していますけれども、こうした悲惨な事故をなくすために事故分析をどう行っておられるか。これも詳しくお聞きしたいと思ったのですが、資料をいただきましたので確認する意味で私の方で二、三お話ししますけれども、どういう用途の車かということで、たとえば車種別の死亡事故発生件数や用途別の死亡事故発生件数、あるいは自家用車・事業用車別、これを見ますと、車種別で特定大型というのが比率で見ると八〇%を占めているわけですね。百二十五件のうち百一件。それから用途別で見ると、土砂運送というのが件数で五十九件、構成比率で四七・二%。そして自家用車が営業に比べると圧倒的に多い。恐らくこの数字は普通言われているダンプカーじゃないかと思うのですが、この点の確認と、もう一つは安全確認の有無別の資料を見ますと、やはり八八%までが安全不確認というパーセントが出ています。それから衝突個所別で見ると、衝突個所は前のバンパーと車体側面、特に前のバンパーというところが五六・八%ということで構成比率も圧倒的に多いのですが、この資料に基づいてどういう用途のものか、あるいは衝突個所の一番多いところ、それから安全確認の有無別、私がお話ししましたけれども、大体そういう事故分析が出ているということ、この点は確認いただけますか。
○池田政府委員 事故の傾向につきましては、ただいま御指摘のございましたとおりでございまして、五十三年をピークに若干ずつ減りつつあるわけでございますが、昨年の十一月に対策をとられましてから本年四月までの六カ月間の発生件数で比べますと五十五件でございまして、対策前六カ月からは三件減少ということでございます。 内容の分析につきましてもお話のございましたとおりでございまして、車種別に見ますと特定の大型貨物が多い。これはそれ以上の区分けはとっておりません。それから用途別では、土砂運送によるものが多い。それから自家用車が多い。運転者の年齢層別では、三十代の運転者の事故が多い。それから衝突個所では前バンパー衝突が最も多い。助手の有無で見ますと助手なしというのが全部でございます。それから安全確認有無別では、安全不確認が全事故の約九八%ございますし、相手の被害者の方は、自転者乗用中が最も多くて六四%を占めておりますほか、原付、歩行者、自動二輪車といったような状況になっておりまして、御指摘のとおりでございます。
○中路委員 いま確認しましたように、この資料で見ますと、いわゆる不確認の数字が圧倒的に多い。また前部での衝突が多いということが出ていますけれども、実際に緊急対策によって新たに設けられたミラーを余り使っていないんではないかということも考えられるわけです。やはり見よいサイドミラーに集中しがちであるということを関係者からも聞いているわけです。 ところで、見づらいと言われるこうした間接視界についてのデータが提出されていますけれども、たとえば昭和五十四年十月のデータによると、日野の視界改善車、右ハンドルの場合の路面における視界試験成績を見ますと、左側方の路面上に見えない部分、それから路面上のまた一メートルの面における視界試験成績を見ると、さらにもっと広い見えない部分が左側方にかけて生じていますけれども、前方二メートル、後方三メートルの範囲内の視界を確保するという点から見て、保安基準を満たさないのではないかと考えるわけですが、これはいかがお考えですか。
○宇野説明員 お答えいたします。 ただいま先生御指摘のように、私ども運輸省といたしましては、この左折事故防止のために緊急対策として行政指導で新しい対策を実施させるとともに、その後安全基準の改正ということで現在のような姿の左折対策車の構造基準をつくったわけでございます。これは昨年の十月いっぱいでもって経過規定が終わりまして、使用過程車につきましてもこれを対策をさせたということでございます。 ただいま先生御指摘の、日野の視界改善車について視界の死角があるのではないかというふうな御指摘がございましたが、私どもいまこの左側の間接視界の確保につきましてはアンダーミラー、それからサイドアンダーミラー、それからバックミラーという大体三つの要素、これは二つのものもございますが、そういう車の前方、それから左側方のある一定区域が見えるようにということで構造をつけさせておるわけでございまして、いまその幾つかっけておりますミラーのいずれかを使えばすべて見られるというふうにつくらしておるわけでございます。 それから、御指摘の日野の視界改善車につきましては、すでに先生御承知だと思いますが、現在、運輸省の自動車局におきまして、左折対策のために検討会を開いて審議をしておるわけでございまして、その審議の資料あるいは成績を得るためにつくらしたのが日野の視界改善といういわば試作車でございます。したがいまして、私ども、これからの根本的な対策といたしましては、現在やっております対策とあわせまして、この検討会の結果を踏まえて、さらに改善されるものがあれば改善をしていきたいということで現在検討中でございます。
○中路委員 さらに検討するという話なので、きょうは詰めた論議をしませんけれども、一部でも見られたらよいというだけでは保安基準からいっても問題じゃないか。 さらに、このデータを見ますと、アイポイントの位置が固定されているわけですけれども、日本人の座高のばらつき、これは調整しても実際に運転している場合の運転操作による姿勢の変化によってアイポイントも変化するわけですから、こういう点で死角がさらに広がって生ずるという心配もあるわけです。そういう意味で、保安基準を満たすかどうか、十分データをとって検討していただきたいというのを要望としても述べておきたいのです。 それで、いまお話しになりました抜本対策としての試作車について、評価検討会では現在どういう審議状況になっているのか。最終報告はいつごろ出されるのか。また実施に当たっては、この評価検討会で指摘された点について改造を加えるなど前向きに実用化するつもりかどうか。さっきの資料でも、どういう用途のものが多いかということもはっきり出てきているわけですから、量産についての優先順位ということもあると思いますが、こうした点、どのようにお考えなのか、まとめてお答え願いたいと思います。
○宇野説明員 お答えいたします。 ただいま名前を挙げられました試作大型貨物自動車評価検討会の審議状況でございますけれども、これまでに十二回の審議を重ねまして、現在総合評価を進めておるところでございます。かなり膨大なデータが出てまいりまして、その整理に時間を要しておるわけでございますが、本年の秋ごろを目途に最終的な取りまとめを行ってしまいたいということで現在審議を重ねておるところでございます。したがいまして、その結論につきましては、現在検討中である、御審議をいただいておるということで御容赦をいただきたいと思いますが、その結論が出た時点におきまして、運輸省といたしましては、その方向づけをいただきまして、結果を踏まえた上で今後の大型貨物自動車の構造上の改善に反映させてまいりたいと考えております。
○中路委員 死角の問題、左折の問題はまた時間をとりまして改めて御質問したいのですが、あとわずかしかないので、きょうは本国会の最後でございますので、昨年十月二十三日に当委員会で取り上げました問題について、関連してもう一問だけ何点か鉄建公団にお尋ねしたいのです。 武蔵野南線の振動、騒音問題です。七六年三月に開通しました。三分の二が地下ですが、この振動、騒音公害の問題については、昨年の十月の当委員会でも塩川運輸大臣が、国鉄、公団を指導して対策を十分検討するというお約束もされていますし、あわせて十一月に、私も同席しましたが、関係の住民の皆さんが運輸大臣に直接お会いしてお話をしました。その際に、運輸大臣も、これはずさんな工事だったということを、建設上の責任も認めて、国鉄、公団を呼んで十分検討するということをお約束されています。現に小杉地域では三軒目ですか、新築家屋をトンネルの上につくって、本格的な振動の調査もいろいろ始められているというお話も聞いていますけれども、きょう御質問したいのは、いま問題になっている南線のトンネルの真上に五階建てのマンションを建てるという話が起きているという問題なんです。 武蔵野南線の梶ケ谷駅隣接の同線のトンネルの上の空き地ですが、川崎の高津区宮崎一丁目です。三千五百二十五平方メートル。鉄建公団がお持ちになっていた土地、ここは土かぶりが九メートルくらいで非常に浅いというだけではなくて、御存じのように土層も大部分が崩れやすい関東ローム層あるいは砂質の土層という軟弱地盤で、大変やわらかなところですが、これを昨年三月に株式会社秀和に鉄建公団が売却をされて、いま同社がここに、真上にマンションを建設するということで国鉄に申請も出されているわけです。 御存じだと思いますが、七年前に、四十八年ですか、この武蔵野南線建設の際、地元の皆さんあるいは周辺の環境を守る会、こうした皆さんと鉄建公団との九カ月にわたる話し合いの中で、十一項目の覚書と念書が交わされています。鉄建公団も御存じだと思いますが、この覚書の八項目目には、この建設工事とその後の鉄道の運行によって発生するあらゆる損害につき、被害住民に補償するということも言われていますし、十項目目には「跡地利用の計画、実施については」「環境破壊の問題が発生しないよう十分住民との話し合いの場をもち、合意のうえ決定し、実施することを約する。」と言われております。 さらにこの覚書の実施について、「この土地を転売その他第三者に譲渡する事態が生じた場合」には「この項目の主旨が十分生かされる亀よう配慮する。また、この土地を緑地公園又は文化施設に利用したいという地域住民の強い要望を理解し、その実現化についても努力する。」という念書も交わされています。 これはいずれも鉄建公団の総裁代理の名前で、東京支社長が署名、捺印している覚書、念書でありますから、いわば鉄建公団総裁として交わされた覚書、念書であるわけですが、こういう覚書、念書があるにかかわらず、関係者に全く何の話もなくて秀和に売却をされた。この点も私は大変けしからぬことだと思いますが、きょう限られたあと五分くらいの時間ですから、鉄建公団に確認しておきたいのは、この覚書の内容の履行義務、交わされた覚書と念書について、今後とも鉄建公団としてこの趣旨を生かして履行していくことについて確認をしておきたいと思いますが、いかがですか。
○渡辺参考人 お答えいたします。 ただいま先生のお話に出ました宮崎台の跡地の問題でございますが、おっしゃるとおり覚書並びに念書の交換はいたしております。 本覚書につきましては、私ども公団が武蔵野南線の川崎市高津区の宮崎台、そこに生田トンネルというのがございまして、先生も地元でございますのでこんな細かいことを申し上げるまでもないことかとは思いますけれども、その上部の住んでいらっしゃいます住民の方々の代表の方々と私どもと四十八年の一月に覚書を締結いたしまして、さらに六月に念書を提出しております。 その内容につきましては、趣旨は、私ども公団が、トンネル上部の跡地利用の計画、実施につきましては、環境破壊の問題が生じないように住民の方々とお話しの上実施することをお約束し、さらに念書につきまして、半年ほど後に出した念書の中に、跡地を公団が転売あるいは譲渡したときにあっても覚書の趣旨が生かされるよう配慮する、こういうぐあいの内容のことを申し述べたものでございます。 これら地元の方々とお約束いたしましたことにつきましては私ども公団といたしましては遵守することはもちろんでございまして、お話しのように昨年四月新しい所有者に当地を売却したわけでございますけれども、その後新しい所有者に対しましてこの趣旨を確実に伝えまして、その遵守方を強く要請いたした経緯がございます。 なお昨年の四月以来一年余りになるわけでございますが、私ども現地担当の支社長が直々に何回も現地にお邪魔をいたしまして、さらに文書あるいは電話等の交渉も積み重ねてきております。内容につきましてはいろいろの御意見もありまして、地元の方々の強硬な御意見もありまして、必ずしも円満に推移しておると申し上げるわけにいかない状況ではございますが、一年余りにわたりまして私どもとしては地元の方々と誠実に交渉いたしたつもりでございますので、その点だけは申し添えさせていただきます。
○中路委員 当然のことなんですが、この約束されたことについて継承をして履行をしていただきたいことをあえて念を押しておりますのは、一言だけ補足いたしますと、売却をされた秀和株式会社は念書について知らなかった。先日私のところへ副社長がお見えになったときに私が念書を見せたら、初めて知ったと言うので、複写をさせてくれということで私の部屋で複写をされた。その後地元で問題になって、五月十一日に初めて念書を秀和に渡されているのです。そういう経過からいって売却のときに地元に相談をされない、これも大変けしからぬ、これが出発点になっているのですが、覚書と念書を本当に履行する意思があるならば、念書について私たちから指摘をされる前にこうしたことについて当然秀和ときちんと話をすべきだということを強くお話をしておきたいと思いますし、それだけにきょう確認をしておきたいと思ったわけです。 時間なのでもう一、二問聞きます。 国鉄の方にお聞きしておきますが、国鉄の方は鉄道の構築物にかかる荷重の問題でこの申請をいま扱いをどうするかということを協議されておりますけれども、直接はこの荷重の問題なんですが、私がお話ししましたようにトンネルに影響するというだけじゃないのですね。ここはいま国鉄、鉄建公団、運輸大臣が約束していますように振動公害問題でこの直上に特別家を建てて試験をやっているわけですね、振動はどうかと。それによっては根本的な対策をいま立てなければいけないところに五階建てのマンションの申請が出ていますから、今月の初めにはこの地域も公団が中心で川崎市も入って振動の調査をやるということになっているわけです。だから、こうした調査も十分踏まえていかなければ新しい大きな被害がまた出てくるわけです。 その際に、この約束どおり国鉄は運行についても責任があるわけですから、補償についても責任を持たなければならないという事態も迎えるわけですから、この申請についてはそういうことを十分に踏まえた検討が必要だということと、現に三者でひとつ話し合いをしよう、住民と公団と秀和と、そのための前提条件といいますか、いますぐにはいっておりませんけれども、そういう話し合いが始まっているわけです、いま理事がおっしゃったように。国鉄もそういったことを踏まえて、この申請については単に荷重の問題だけで結論が出る問題じゃないんだということを踏まえた対応をしてほしい。 また運輸省にもお願いしておきますけれども、こういった点を十分踏まえて国鉄、鉄建公団についての指導をやっていただきたいということをお願いしておきたい。 あわせてもう一点。これはきょうでなくていいのですが、鉄建公団にお願いしたいのは、鉄建公団が秀和に売られた際に当然国土利用計画法の趣旨に——公団は「国等」に入りますから、除外規定がありますけれども、国土事務次官の国土利用計画法の趣旨の徹底についてという文書を読みますと、土地の不当な価格の高騰やこういうものをやらないための規制としてこうした売却についての一定の考え方を土地取引に出しております。 私は今度秀和に売られた公団の価格についていろいろ話を聞いていますが、この点でも非常に問題があると思っています。改めて別の機会にこの秀和に売却をされた関係の資料を提出していただきたいということをお願いしておきたいのですが、まとめて全部関係者から御答弁いただいて終わりたいと思います。国鉄、運輸省、鉄建公団、一言ずつよろしく。
○村上説明員 国鉄でございますが、先生御指摘のように、私どもの管理しておりますトンネルの上にマンションを建てる計画がございまして、調査といいますか、建てて構造物に被害がないかどうか、トンネルに影響がないかどうかという調査を依頼されておりまして、地質状態その他あるいは基礎の状態等を十二分に検討していきたい。 それから鉄道建設公団との関係につきましては、十分に鉄道建設公団とは御相談いたしたいというふうに考えております。
○永光政府委員 鉄建公団のそういう不用な土地の売却につきましては、地元とトラブルがないような形でやっていくということをわれわれはかねがね指導いたしております。 いまお話を伺いまして、さらに詳細に鉄建公団にまた実情の聴取をしまして、そして円満に解決されるように指導いたしたいと思います。
○渡辺参考人 今後の取り扱いの私どもの心構えでございますが、新所有者と地元の方々と直接お話し合いをいただき、意見をぶっつけ合っていい結果を出していただきたいと私どもかねて念願いたしておりまして、そのような趣旨の会合を持ちたいということでいろいろ地元の方々にお願いしております。その点につきましては私どもも大いに期待しておりますので、その実現方につきましては関係各位の方々の御指導をぜひ賜りたい、かように考えております。 もう一つ、ただいま私どもの不用地の処分のお話が出ましたのですが、御承知と思いますけれども、私どもの公的な機関の土地処分につきましてはいまおっしゃいましたような制約もございます。大切な国の財産に準ずるものを処分する場合には公正にしなくてはいけないというようないろいろな原則がございまして、監督官庁などの御指導なども待ちまして処分いたしましたという実情にございますので、その点を一言お話しさせていただきたいと思います。
○中路委員 資料は出ますか。
○渡辺参考人 資料といいますと、どういうようなものでございましょうか。
○中路委員 売却価格……。
○渡辺参考人 もちろん売却の契約書その他は提出いたしますが、売却価格そのものにつきましてはいままで、その問題は個人の秘密の問題とも絡みましてできるだけ提出を見合わせるという方針で来ておりますので、たとえば概算額というような形ではお話しできるかと思います。
○中路委員 これで終わりますが、いま概算というお話がありましたので、それでも提出できる範囲でひとつ後でお願いしたいと思います。 終わります。
○斎藤委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後一時四十九分散会