交通安全対策特別委員会 第6号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1981/04/08
会議録
○斎藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、自動車事故対策センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提案理由の説明を聴取いたします。塩川運輸大臣。 ————————————— 自動車事故対策センター法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○塩川国務大臣 ただいま議題となりました自動車事故対策センター法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 わが国において発生した自動車事故件数は、昭和四十四年をピークとして減少の一途をたどってまいりましたが、各般にわたる事故発生防止の努力にもかかわらず昭和五十三年に至り再び増加の兆しを見せ始め、毎年およそ六十万人の死傷者が発生しております。 これら不幸にして自動車事故に遭われた被害者に対しましては、自動車損害賠償保障制度の適切な運用とその充実を図るとともに、被害者の実態に応じたきめ細かい救済措置を自動車事故対策センター等を通じて講ずるよう努めているところであります。 特に、自動車事故により頭部、脊髄などに重大な損傷を受け、その後の治療にもかかわらず寝たきりの状態に陥った被害者につきましては、症状の悪化に備えた継続的な医学的措置とともに、細部まで行き届いた昼夜にわたる介護が必要とされるのであります。同時に、その介護に当たるこれら被害者の家族の肉体的、経済的負担はきわめて大きいものがあり、その負担を緩和するための適切な救済措置もまた強く要望されているところであります。 このような実態にかんがみ、重度の後遺障害者を収容して治療及び養護を行う専用の施設を整備することとし、その設置及び運営を自動車事故対策センターに行わせることといたしまして、この法律案を提出するものであります。 なお、この施設の設置及び運営につきましては、自動車損害賠償責任再保険特別会計から自動車事故対策センターに対し必要な助成を行うこととしております。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、自動車事故センターの業務として、自動車事故による被害者で後遺障害が存するため治療及び常時の介護を必要とするものを収容して治療及び養護を行う施設を設置し、及び運営することを追加することといたしております。 第二に、以上の改正に関連して、自動車事故対策センターの業務の委託の規定の改正、財産の処分等の制限の規定の整備等を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○斎藤委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ります。 ————◇—————
○斎藤委員長 次に、交通安全対策に関する件について調査を進めます。 この際、交通安全基本計画について、政府から説明を聴取いたします。中山総理府総務長官。
○中山国務大臣 交通安全基本計画について御説明いたします。 この第三次の交通安全基本計画は、交通安全対策基本法第二十二条の規定に基づき、去る三月三十一日中央交通安全対策会議において決定されました。 この基本計画は、陸上、海上及び航空交通の安全を確保するため、国及び地方公共団体が講ずべき交通の安全に関する施策の大綱を示したものであります。 過去五年間、第二次の交通安全基本計画に基づきまして、交通安全対策を総合的に推進してきましたが、その結果大きな成果を上げ、所期の目標をほぼ達成いたしました。この第二次の基本計画は昭和五十五年度をもって終了しましたが、交通安全の確保は依然として国民生活にとって必要不可欠でありますので、引き続き昭和五十六年度から六十年度までの五カ年につきまして交通安全基本計画を作成し、交通安全対策を以前にも増して総合的かつ強力に推進することといたしたものであります。 第三次の交通安全基本計画におきましては、道路交通に関しましては安全で快適な交通社会を実現することを目標に、各般の交通安全対策を総合的かつ強力に実施し、交通事故の増加傾向に歯どめをかけ、交通事故死者数の着実な減少に努め、昭和六十年までに死者数を年間八千人以下とすることを目指すものとしております。 また、鉄軌道、踏切道、海上及び航空交通につきましては、多数の人命を危うくする重大事故の絶滅に重点を置いて、各般の交通安全対策を一層強力に推進することとしています。 この基本計画に基づき、国の関係行政機関及び地方公共団体において、交通の状況や地域の実態に即して交通の安全に関する施策を具体的に定め、これを強力に実施することとしておりますので、今後とも先生方の御理解と御協力をお願いいたします。 なお、基本計画の概要につきましては、交通安全対策室長から説明いたします。
○斎藤委員長 次に、補足説明を聴取いたします。仲山総理府交通安全対策室長。
○仲山政府委員 第三次の交通安全基本計画の概要について御説明申し上げます。 この計画では、陸上、海上及び航空交通の各分野ごとに、交通機関、運転・運航する人間及び交通環境の三つの要素について、相互の関連を考慮しながら有効適切な方策を定め、これを強力かつ総合的に推進することにしております。陸上、海上及び航空交通それぞれの分野の重点施策はおおむね次のとおりでありますが、その具体的な実施は、政府部内において、それぞれの所管により分担して行うものであります。 まず、陸上交通の分野については、道路、鉄軌道及び踏切道における交通安全対策を取り上げております。 道路交通については、各般の安全対策を講じて、近年増加の見られる交通事故の発生を抑止するとともに、死者数の着実な減少に努め、ただいま大臣からもございましたとおり、昭和六十年までに死者数を年間八千人以下とする目標を立てておりますが、この目標については、今回の基本計画の策定に当たってその参考とするために、交通事故発生に関する将来予測調査を実施しましたところ、これは外部の東大の学者に頼んだわけでございますが、近年の自動車保有台数、運転免許保有者数の増大と交通事故発生の増加の傾向から、今後の安全対策いかんによっては、昭和六十年には一万人を超す死者数を生ずるとの結果を得ましたため、基本計画では、今後の施策の方向として事故を減少傾向に転じさせるとともに、死者数の着実な減少に努め、死者数を昭和六十年までに年間八千人以下に抑えることにしたものであります。 この目標を達成するため、歩行者、自転車利用者、幼児、老人、身体障害者等が安心して通行できる道路交通環境の確立、交通道徳に基づいた交通安全意識の高揚、交通事故の被害を最小限に抑えるための被害者救済対策の推進等を図ることとしており、具体的には次のような安全対策を講ずることとしております。 まず、歩行者、自転車利用者、幼児、老人、身体障害者等の安全確保に重点を置いて道路交通環境の整備を図ることとしておりますが、交通安全施設等の整備については、警察庁、建設省等において総額約二兆七百五十億円をめどに昭和五十六年度を初年度とする交通安全施設等整備事業五カ年計画を作成することとしております。その内容は、約二万基の信号機の新設と約二万八千基の信号機についての改良、十五都市における交通管制センターの新設を図ることとしております。また、歩行者用の道路を網的に確保するため、歩道等の緊急に必要な道路十万キロメートルについて歩道等を整備するとともに、自転車の通行の安全を確保するため、自転車道等の整備を図るほか、防護さく、道路標識、道路照明、道路情報提供装置等必要な交通安全施設等の整備を図ることとしております。なお、この場合、通学通園路の安全及び身体障害者の通行の安全の確保について配慮するものとしております。 また、この五カ年計画による事業のほか、既存の道路における歩道の設置を伴う拡幅、小規模バイパスの建設等交通安全に寄与する道路改築事業を推進することとしており、さらに、一般道路の新設、改築に当たっても、交通安全施設についてもあわせて整備を図るとともに、居住環境整備事業、総合都市交通施設整備事業、自転車駐車場整備事業等の推進を図ることとしております。 次に、交通規制については、道路の社会的機能に応じた効果的な交通規制を行うことといたしまして、特に、歩行者及び自転車利用者の安全確保に最重点を置いた生活ゾーン対策としての交通規制の徹底を図るとともに、都市の実情に応えて、交通流の最適化、道路利用の合理的配分及び自動車交通量の抑制を目指した都市総合交通規制を推進することとしております。 また、異常気象等により交通が危険と認められる場合の交通規制等についても、迅速、適切に対処することにしております。 なお、高速道路についても、これにふさわしい交通規制を推進することとしております。 さらに、子供の遊び場対策として、総額約二兆八千八百億円をめどに昭和五十六年度を初年度とする都市公園等整備五カ年計画を作成し、これに基づき児童公園、運動公園、緑道等を整備するほか、厚生省、文部省において児童遊園の整備、校庭等の開放等を促進することにしております。 このほか、路上駐車の適正化、自転車の駐車対策、道路使用の適正化等を推進することにいたしております。 次に、生涯にわたる交通安全教育、民間の交通安全活動の推進等に重点を置いて、交通の安全に関する教育と広報の充実を図ることにしております。 まず、交通安全教育の振興等については、家庭、学校、職場、地域等で行う各種交通安全教育について、生涯にわたる教育の観点から有機的な連携を保ちつつ実施されるよう配慮しつつ、学校、地域社会における交通安全の教育、指導の充実を図るものとしております。また、このため、特に交通安全に関する民間団体の自主的な活動を促進するものといたしております。 さらに、広報活動の充実については、無謀運転の追放及び歩行者、自転車利用者の事故、特に子供と老人の事故の防止並びに座席ベルトの着用の徹底等に重点を置いて、交通安全運動を国民運動として展開することにしております。さらに、交通事故の実態に即し、かつ日常生活に密着した広報を行うとともに、特に、家庭向け広報に重点を置いた広報活動の充実を図ることにしております。 以上のほか、運転者教育の充実、座席ベルト着用の指導、二輪車安全運転対策の推進、運転者の労働条件の適正化等を初めとする安全運転対策、車両の保安基準の改善、点検整備の徹底等による車両の安全性の向上、歩行者、自転車利用者の事故防止及び暴走行為の防止並びに高速道路における重大事故等の防止に重点を置いた交通指導取り締まりの徹底、事後対策としての被害者救済対策の充実、交通の安全に関する科学技術の振興などの諸施策を推進することにしております。 以上が、道路交通の安全に関する重点施策であります。 次に、鉄軌道交通の安全対策といたしましては、列車運転の高速化、高密度化に伴い、今後とも運転保安に関する施設の整備、運転従事者に対する教育訓練の充実等を図り、運転事故の一層の防止に努めることにしております。 一次に、踏切道における交通安全対策としては、諸般の対策を総合的かつ積極的に推進し、踏切事故の発生を極力防止するものとし、具体的対策としては、交通対策本部において、昭和五十六年度を初年度とする踏切事故防止総合対策を策定して、六十年度までの五カ年間に鉄道路線約三百キロメートルの連続立体交差化、約四百カ所の立体交差化による踏切道の除却、その他約一千三百カ所の踏切道についての構造改良、約四千カ所の踏切道についての踏切保安設備の整備及び踏切道における交通規制の実施並びに踏切道の統廃合の促進を図ることにしております。 次に、海上交通の安全対策について御説明いたします。 海上交通のふくそう化、船舶の大型化、高速化、多様化の進展に対処して、具体的対策としては、総額約四兆二千六百億円をめどに昭和五十六年度を初年度とする港湾整備五カ年計画を中心にして、航路、港湾、航路標識等の交通安全施設の整備、海上交通のふくそうする海域における航行管制システムの整備、漁船、プレジャーボート等の安全対策、船員等の資質の向上を初めとする諸般の施策を推進し、海難を極力減少させるとともに、海難発生時の人命の救助に万全を期するものとしております。 最後に、航空交通の安全対策について御説明いたします。 航空交通は今後とも増大し、多様化するものと予想され、また、航空事故は一たび発生すると瞬時にして多数の人命を危うくするものであることにかんがみ、このような事故の絶滅を図るため、具体的対策としては、総額約一兆七千百億円をめどに昭和五十六年度を初年度とする空港整備五カ年計画を中心として、航空保安施設、空港等の整備を図るとともに、航空従事者等の資質の向上等諸般の安全対策を総合的かつ計画的に推進することにしております。 以上が、第三次の交通安全基本計画の概要であります。 何とぞ、よろしくお願いします。
○斎藤委員長 以上で説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十九分散会 ————◇—————