建設委員会 第13号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1981/04/24
会議録
○稲村委員長 これより会議を開きます。 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として本州四国連絡橋公団理事山根孟君の御出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○稲村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林恒人君。
○小林(恒)委員 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案、こういう形で法律案が提案をされているのですが、これは昭和四十五年の四月段階で建設、運輸の連合審査を行った際に、公団法という角度から議論された議論内容の中でも、在来、いわゆる橋をかけたということでの補償対象、こういったものが存在をしない。道路運送法並びに地方鉄道軌道整備法、こういった法律に関連をする分についてはそういった規定が存在をするけれども、橋という分野で架橋に伴う補償措置というのは存在をしないのでどうするのか、こういう議論のやりとりがあるわけです。したがって、こういった昭和四十五年の議論を踏まえて今回のこういう法律案が具体化をしていったものと思います、ただ、この法案の目的の中で言う再編成に伴う助成措置、この再編成の中身と助成の範囲について具体的に御説明を賜りたいと思っております。
○永井(浩)政府委員 お答え申し上げます。 再編成の基本的な考え方といたしましては、架橋によりまして影響を受けます一般旅客定期航路事業の影響をできるだけ軽減する、それから、その地域におきます輸送の確保を図るということでございまして、この再編成といたしまして、規模の縮小あるいはごく少数でございますが規模の拡大の事業者がございます。そういったものの整備計画、それから船舶等の資産の処理の問題、それから雇用されております労働者の雇用の安定、こういったものを中身といたしまして再編成を実施したい、このように考えておるわけでございます。
○小林(恒)委員 再編成そのものについては、瀬戸内総体にかかわって航路並びにそれに付随をする業種に従事をする方々が非常に膨大な数になる。こういったことからすればこの範囲の限定というのは非常にむずかしいのではないかという気がいたします。 簡単に申し上げれば本四をつなぐ輸送航路、こういったものと、もう一つは、建設を予定される橋と全くと言えばちょっと語弊があるのかもしれませんが、およそかかわりのないところ、しかしこういったところでもある意味では再編成を余儀なくされるという部分が派生的に出てくるのではないかという気がいたしますけれども、この点についての基準のようなものを設定したのかどうなのか。
○永井(浩)政府委員 再編成に当たりましては、まず運輸大臣が関係省庁と調整いたしまして基本方針というものを定めます。これは基本的な再編成の考え方を示すものでございまして、一つには私どもの行政の指針といたしますし、また、影響を受ける事業者の方にとっては今後の事業運営の指針となる、こういう基本方針をまず定めます。これはきわめて一般的、基本的な考え方でございまして、この基本方針を策定した後に私どもいろいろ需要予測等調査をいたしまして、影響を受けるであろう航路を指定いたします。航路を指定されました関係の事業者はこれに対応いたしまして再編成の準備を進め、各事業者が作成いたしました実施計画を運輸大臣が関係省庁と相談して承認する、こういうやり方でございまして、現段階で影響を受ける事業者の範囲は非常にまだ流動的でございますが、現段階における調査によりますれば、一ルート三橋関係で影響を受ける事業者が四十七事業者、航路数で六十一航路ある、このように考えております。
○小林(恒)委員 それで、今日まで相当紆余曲折を経て本四架橋三ルート、A、D、Eと俗称されておりますけれども、こういったところが煮詰まってきたのだと思います。特に近年の経緯の中でも、たとえば五十三年の十二月段階では道路橋と促して建設をする、こういう新聞報道が行われたり、わずかに一カ月余を経て、一月になりますると鉄道との併用橋、こういった議論になったりしてきて、最終的にはAルート、Dルートを併用橋とし、Eルートは道路橋、こういう構想が固まったやに伺いますけれども、正確な意味での焦点となった議論の中身は何であったのか、併用橋にするのか単独橋にするのか、こういったものと、もう一つは橋そのものの利用内容、基本的にはどういう形でこの橋が経済効果を生み出すことを目的としたのかということを含めて、経過と利用内容について、おわかりの範囲で示していただきたいと思います。
○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。 併用橋、単独橋の議論につきましては、この本四連絡橋の構想が始まりました当時、それぞれ鉄道あるいは道路において単独に橋をかけるという構想があったわけでございますが、これはやはりそれぞれがやるというよりは、世界的に非常に長大な構造物にもなりますし、合わせてやった方が効率的であろう、こういう趣旨から併用橋の方にだんだん固まってきたというふうに承知をいたしておるわけでございます。 後段のおただしがございました、この橋がかかりました場合の利用の状況でございますが、道路についてまず申し上げますと、まず、本州−四国間のフェリーによる輸送量でございますけれども、これが逐次ふえてまいりますが、五十四年六月にフェリーによる児島−坂出ルート、これを例にとって申し上げますならば、フェリーで約五千七百台一日当たりの自動車輸送台数がございます。しかしながら、橋がかかりました場合、六十五年度におきまして橋を通ります交通量が約三万四千八百台というふうに推定をしておるわけでございまして、本州−四国間の連絡がかなり緊密なものになるというふうに考えております。
○小林(恒)委員 この長大橋、特に海の上に橋をかけて併用橋とする場合、これは当然国鉄側の負担といいますか、架橋に伴う負担といいますか、あるいは使用する段階での使用料ということになるのか、ここらが現在段階でちょっと不明確なのでお伺いをしておきたいことと、もう一つは、橋に伴う道路が完成をするわけですから、本州と四国をつなぐ新しい路線ができ上がることになるのだと思われます。ここでのバスの新免等についてはどの程度のものが予測をされるのか、お伺いをしておきたいと思います。
○杉浦政府委員 最初の問題につきましてお答えいたしますが、国鉄が営業を開始する場合にどの程度の使用料になるかというお尋ねでございます。 どういう形で鉄道施設を公団が国鉄に貸すのかという具体的な方式が決まっておりませんので、なかなか算定がむずかしいのでございますが、一応仮の計算で、建設に要しました総資金、これを三十年間で元利均等で使用料として徴収するというようなことで計算をいたしますと、年間約三百八十億円ぐらいの金額になる、こういうような仮の試算をしておるところでございます。
○渡辺(修)政府委員 最初に、道路と鉄道の費用の負担のお尋ねがございましたので、簡単にお答え申し上げます。 所要鋼材の重量比によるアロケートというものをやっておりまして、神戸−鳴門ルートは、当初道路が五九%、鉄道が四一%でございましたが、大鳴門橋につきましてはその後いろいろ事情の変化がございまして、道路が優先的に先出しをするということに改めまして、道路が八九%、鉄道が二%になっております。それから児島−坂出ルートにつきましては道路五五%、鉄道四五%、こういうことで進めております。
○杉浦政府委員 それからバスの問題で、橋の上のパス路線の見通しはどうかということでございますが、六十二年度の開業ということで、大分先の問題でございまして、現在はなかなか先の状況がよくわかりません。もう少したちまして、輸送構造の変化が見られることが予想されますけれども、その辺を踏まえましてパス路線をどうするか、ということを検討していきたいと思います。
○小林(恒)委員 運輸大臣に出席を賜っておりますので大臣にちょっと所見を伺っておきたいと思うのでありますが、本四架橋三ルートを想定してということで説明を受けていた段階で、多角的に議論をしておりますと、当面はDルートだけであってAルートやEルートについては二十年後か三十年後がようわからぬ、完成のめどが見えない、そういう状況の中では本四架橋三ルートが完成する段階での本州−四国四県にまたがる交通体系がどのようになるかといったことが明確に示せないのだと、こういうお話がございました。私は、少なくとも超大型のプロジェクトとして本四架橋三ルートにかかわっての作業が今日まで進められてきたという認識をいたしますし、これに伴う経費もきわめて膨大だという、こういう感覚からすれば、この三ルートにかかわって、運輸大臣として、もちろん建設大臣等との協議も必要になってまいりましょうし、時の経済動向等に大きく左右されるという問題は出てまいりましょうけれども、基本的に四国における交通体系というものをどのように想定をして架橋工事に踏み切ったのか、運輸省としての所見を求めておきたいと思います。
○塩川国務大臣 この問題は、単に本州と四国の交通体系ということではなくして、四国の中におきます交通体系も絡んでまいると思うのであります。でございますから、将来この三本の架橋が完成することを、われわれはこれを目標として今後努力いたさなければならぬのでございまして、それに伴いまして四国におきます交通網の整備をいたさなければならぬ。したがいまして、昨年秋議決いただきましたいわゆる国鉄再建法におきましても、四国内におきます循環線というものは、幹線扱いとしてこれを残していくという扱いをいたしておるのでございまして、その整備と相まちまして、本州との連絡というものは、その交通機関がいろいろな多様性を持っており、また、いろいろな地点において連絡が可能であるということがやはり望ましいことであると思っておりますが、これが現在の財政事情なりあるいは経済界の事情等において一挙には進んでまいりませんけれども、将来の目標として、本州と四国は交通の面においてはまさに一体となって交通し得る、そういう利便を図っていきたいということを目標にいたしまして努力を重ねてまいりたいと思っております。
○小林(恒)委員 公団が御出席でございますので、ねがわくはこの調査をした個所からの御説明を求めたいと思っておったのですが、時間との関係もありますので、公団側からできるだけ詳細に御報告を求めたいと思うのですが、昭和四十八年、四十九年にかけて、公団は併用橋に伴う鉄道の運行、こういったことを中心にして、特に海上における天候などを軸としながら、輸送量、安全施策等について日本鉄道運転協会に調査依頼をしたということが明らかになっているわけですけれども、今日国会の中ではもとより、関係をいたします地域住民に対してもこの調査内容が公表されておらないという実情にあるだろうと思います。非常に大事なことでございますので、調査項目並びに調査の大まかな内容について公団側からの説明を求めたいと思います。
○山根参考人 お答え申し上げます。 先生おっしゃいました日本鉄道運転協会に研究を委託しましたのは、本四連絡橋鉄道の運転制御設備に関する研究でございまして、昭和四十八年、四十九年の二カ年にわたって研究をいたしたものでございます。 この目的は、先生御指摘のように、本州四国連絡橋の併用橋の、たとえば南備讃瀬戸を渡る区間におきましては、中央径間が千百メートル級のつり橋であるといった大変長い支間のつり橋が連続をしているといった点が第一。 第二が、列車荷重としましては、在来線と新幹線、両者を併設をしてまいろう、これは児島−坂出ルートではそういう構想、計画を持っておるわけでございますが、橋梁に同時に四列車が乗るということになりますと、これは荷重が大変なことになるわけでございます。したがいまして、つり橋の部材等々が大変大きなものが必要となり、相当の負担がかかってくる、こういったことから、在来線、新幹線合わせまして二個列車まで載荷をする、こういう実は設計条件のもとで計画を進めたわけでございます。 それから第三点は、先生おっしゃいましたように気象条件その他が大変厳しい、こういった諸条件のもとで安全な運行をいかに確保するか、こういうことが目的でございます。したがいまして、この研究の内容、結果のごく大要を申し上げますと、大きく三つに分かれます。 第一点は、列車載荷制限を受けて、なおかつ海峡部の長大橋を渡ります駅と駅との間に運転可能な列車本数は一体どの程度であるか、これが将来の輸送需要に対して十分賄うことができるものであるかどうか、こういう検討が第一点にまいろうかと思います。この点については十分対応できるということでございます。 第二は、設定されました列車本数を安全に運行する列車制御設備につきまして、新幹線、在来線それぞれの信号方式、列車指令、列車数の制御設備等につきまして、これは先生よく御案内のとおりでございますが、これらについて結論を得たわけでございます。 第三点は、特殊な気象条件等々にございますため、万が一の異常時に対応いたしまして、一体列車をどう抑止していくのか、運転方式あるいは災害時の運転規制などについて一応の結論を得たというのがその大要でございます。
○小林(恒)委員 委員長にお願いをしたいのでありますが、ただいま公団側から説明をされた調査報告に伴う御説明の件については、これから架橋工事が完成をし、やがて鉄道の営業、こういったことに踏み切る段階に向けてなお相当の年数があるのかとは思いまするけれども、この間における重要な素材でもありますので、書面による報告を当委員会に求めたいと思うのですが、お取り扱いをお願いしたいと思います。
○稲村委員長 理事会で後で協議いたします。
○小林(恒)委員 ただいまの公団側からの調査報告に基づく御説明の中でも明らかなように、本四架橋の上を四線の列車が同時に通過をするということはきわめて危険だ、こういうお話がありました。ただ私は、ここらにかかわっての安全、危険論争だけをこの場でしょうとは思いませんけれども、先ほど運輸大臣の方から御説明がありましたように、今日の国鉄の財政赤字、どうしても財政再建を進めていかなくてはいけない、そういう立場に立って昨年の十一月二十八日に再建法が成立をし、以降、再建法に基づく国鉄の減量経営計画、こういったものが具体化をしている折なのでありますけれども、本四架橋の上に鉄道を併用する、こういった発想そのものを含めて、具体的には鉄建審の議論経過というものがあったのだと思うのです。大臣はこういった鉄建審の議論経過を踏まえておられることだとは思いますけれども、一体どんな議論がなされて併用橋となるようになったのか、ここらの経過をつまびらかに御説明を願いたいと思うのです。
○杉浦政府委員 昭和三十五年の八月十一日でございますが、第二十八回鉄道建設審議会が開かれました、この本四連絡橋問題、特に鉄道と道路の併用とすべきかどうかという問題につきまして議論が展開されました。当連絡橋というものが建設に大変巨額の費用、それから技術的にも高度の内容を必要とするということが予想される。したがいまして、今後、建設省と連絡を密にいたしまして、相互に協力をして、当該路線についての調査を実施することが適当であるというような議論が行われまして、その旨の建議がなされております。これが最初のいきさつでございます。 その後、先ほど経過が建設省からお話がございましたように、この本四間の連絡につきまして国鉄の調査、それから建設省の調査というような両面からの調査が行われたわけでございますが、ここでやはり鉄道と道路をこの際一体として建設することが、諸般の経費の問題なりあるいは技術的な解明の結果といたしまして妥当であろうというようなことで調査が進められたものでございます。 その後昭和三十九年になりまして鉄道建設公団が発足をいたしまして、この国鉄の調査を引き継ぎました。また、運輸省が、この公団法に基づきまして調査の指示を行っております。これを受けまして、鉄建公団が部内にこのつり橋の技術調査委員会というものを設けまして研究をいたしたわけでございますが、技術的に鉄道道路併用つり橋については、現在の日本の技術によりまして可能であるという結論が出されまして、その報告が運輸省に提出をされたわけでございます。これと前後いたしまして昭和四十五年に本四公団が発足をいたしまして基本計画が定められた、こういうようないきさつがございます。その後、昭和四十八年、工事に関する基本計画が定められ、同年の十月二十六日に工事実施計画の認可があった、こういうようなかなり長い歴史の中で調査が進められ、検討の結果、工事に至っておるというのがいままでの実情でございます。
○小林(恒)委員 そこで、昭和五十一年の十月段階で閣議決定がなされて以降、対策協議会が設置をされる、あるいは懇談会が設置をされて、旅客船問題等対策懇談会、林修三さんの座長で進められた懇談会の中での意見の取りまとめの中で、従業者の職業転換の円滑化等を図るため、類似の先例を参考として職業転換給付金等の給付制度の適用を図ることなどを中心にして、相当項目にわたる御意見が取りまとめられているわけです。 そこで問題は、こういった基準を正確を期していくというそういう立場から、現地に連絡協議会機構を設置をするということなども一つの手法として出てきたものだと判断をするのでありますけれども、この対策協議会の中に、今日段階で言えば動脈とも言える国鉄の宇高連絡船、こういった存在が入っておらないという、この経緯を御説明いただきたいと思うのです。
○杉浦政府委員 国鉄の宇高連絡船の取り扱いの問題につきまして、これは法案の段階におきまして、それ以前から検討が行われておるわけでございますが、もともとこの国鉄の宇高連絡船につきましては海上運送法の適用の除外になっておる業種でございます。一般の旅客船事業とは別に、日本国有鉄道法によりまして種々の監督が行われておる、それからもう一つは、国鉄みずからがこのルートの上を通る鉄道事業として開業をする、いわば問題の両面を抱えた主体であるということが言えるかと思います。 この架橋によりまして宇高連絡船が受ける影響についてどう処理したらいいかという問題については、国鉄自身が対応することが十分可能であるというふうな判断で、この国鉄連絡船についてはこの法律の適用を除外をしておるということでございまして、雇用対策その他各般の問題につきましては、国鉄内部におきまして十分に遺憾のない措置を講じてまいりたい、このように思います。
○小林(恒)委員 職種の内容から申し上げますと、いわゆる鉄軌道に直接かかわってきた従業員の職務内容と、船舶にかかわってきた船舶職員の職務内容とは全くと言っていいぐらい違いがあるのです。ただ、たまたま同一企業で国鉄が運営をしているというそういうところから、まあ鉄道も通ることだし、大きな世帯の中で転換等を含めた作業はできるだろうという御判断をされたのかと思うのです。 それでは一つ伺っておきたいのですけれども、政労交渉、総評という組織やあるいは全交運などを含めて運輸省、建設省が交渉をされた際に、宇高連絡船は、今日までの役割りを踏まえつつ残していくのだというお答えをされているのです。航路そのものを残存をさせるという考え方がどんな見地から出てきたのか、これは素人的な発想で考えてみても、宇高連絡船という航路を残すのではなしに、他に航路を求めていくという方法もありましょうから、いろいろな模索をされたのかと思いますけれども、今日考えられる部分について御説明を願いたいと思うのです。
○杉浦政府委員 いま先生の御指摘の議論につきましては、ちょっと、運輸省といたしましては存続をさせるというふうにはっきり申し上げたということはないわけでございまして、他のいろいろな議論の中であるいはそういう問題が出たかとも思いますが、運輸省といたしましては、この宇高連絡船のあり方につきましてまだ実は結論が出ていない、橋がかかることによってかなり影響が大きいということは十分にわかるわけでございますが、その影響をどう受けとめて、宇高連絡船をどう処置したらいいかということについては、今後十分慎重に検討をしていきたいと思います。
○小林(恒)委員 大臣にちょっとお伺いをしておきたいのですが、これは決して細かい問題ではなくて、ついこの間議論をしてきた国鉄再建法、この議論の中から、国鉄の経営体制というものをどうしていくのかという議論が一つあって、もう一つは本法案の中で、本四にかかわる船舶業者の将来展望、こういったことを見渡しながらこの法律は提起をされてきていると思うのです。 しからば、この国鉄に働く連絡船関連業者などについては、この法律が適用されるのかどうなのかということは不明確なんです。国鉄は国鉄でできるぞ、こう言っている。しかし、少なくとも本四の旅客輸送体制の中で重要な役割りを今日なお担ってきているということがあるだけに、ここで働く皆さん方の不安というのはつのってきているわけです。大プロジェクトを進めていくということとの関連の中で、国鉄は別ですよということがどういう角度から言い切れるのか、不思議に思うのですよ。 時間もありませんから、同時に大臣の方からも所見を求めておきたいと思うのですが、港湾や陸上関係の雇用問題等について、昭和五十二年の九月、五十六年の二月二十六日、五十六年の三月五日、それぞれ政労交渉の中で議論をされて、まだ議論が煮詰まっていっていないという部分と、もう一つは、この三回の交渉の中で、これは断片的なものです、やがて法制化をしなくてはいけないものなんですということを言明されているわけですね。架橋の進捗状況を踏まえておおよそどの時期に残された部分について法制化をしようとしているのか、この点についてつまびらかに御説明を賜りたいと思います。
○塩川国務大臣 国鉄並びに地方公共団体の航路につきましてはこの法律の対象にいたしておりません。したがいまして、宇高連絡船につきましては先ほど鉄監局長が答えましたように、国鉄の内部においてこれが措置をするように指示をいたしてあります。 なお、この航路の宇高連絡船の扱いでございますが、これは先ほどいみじくも申されたいわゆる国鉄再建法に基づきます。その思想から申しますならば、いわばこれに代替し得る交通機関がある場合にそれに代替していくという方針、それに変わりはないと思っております。 それと、なお今後この残された部分、つまり国鉄等に対する措置について法律的な措置をするのかというお問い合わせでございますが、それにつきましては、目下そういう考えは持っておりません。
○小林(恒)委員 終わります。
○稲村委員長 午前十一時三十分から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午前十一時二分休憩 ————◇————— 午前十一時五十一分開議
○稲村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、先ほどの小林恒人君の質疑に関し、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。塩川運輸大臣。
○塩川国務大臣 先ほど小林先生の御質問に答弁いたしました中で、この法律の適用対象として国鉄及び地方公共団体については考えていない旨の発言をいたしましたが、国鉄については適用対象としていないというふうに、ひとつ御訂正願いたいと思うのでございまして、この点おわび申し上げます。
○稲村委員長 なお、質疑者に一言申し上げますが、本日は、運輸大臣に集中して質疑を行うという申し合わせになっておりますので、さよう御了承の上、質疑を願います。 質疑を続行いたします。薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は、ただいま委員長の御指摘どおり、運輸大臣に集中的に質問させていただきます。時間が非常に限られておりますので、他の政府委員の方は極力要点だけ、明確に御答弁いただけば結構でございますので、さよう承知の上、御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。 まず大臣に冒頭お伺いいたしたいのは、この法案を読んでみますと、当建設委員会でこの審議をいたしておりますけれども、一番枢要な三条から九条までのほとんどの権限は運輸大臣にかかわるものでございます。この法案に出てまいりますのは、第三条から「運輸大臣は、」と、こうなっておるわけでございまして、運輸大臣の責任が非常に重要であるという法案でございますが、当然その御認識に立っておられることだと思います。 そこで私は、この本四架橋というものがかかることは、四国四百万県民の長年というよりは、四国始まって以来の夢、願いであったと思います。それがこの科学技術の進歩に伴って本州と一体になる、その夢が実現するという非常に希望に燃えた華やかなものでございます。しかし現在論議しておりますこの法案は何かというと、そういう華やかな面に隠された、この本四架橋によって影響を受けるであろう旅客船事業者あるいは陸上部門の方、あるいは関連業種の方々のいわゆる当面するであろう困難な問題をどう処理するかという重要な課題を抱えております。運輸省の行う歴史的なあるいは国家的な大事業というものは、確かに華やかな部分は大事であるかもしれません。あの成田国際空港も、りっぱな国際空港として、問題は多いですけれども開港いたしております。しかしあそこに一つの汚点というのは、なぜか反対する方が多い。今回のこの本四架橋でも、もしこの法案に基づいて実施されるであろう基本計画あるいは実施計画、航路指定等によって思わぬ被害を受け、悲しい思いをしなければならない人が出てくる、そういうことがありますと、この本州四国の大きな夢も大きな汚点を残すと思います。その成否を担っていらっしゃるのは運輸省の行政いかんだと思います。本四架橋という事業もすばらしい側面かもしれませんけれども、被害を、あるいは被害という表現が当たらないかもしれませんが、影響を受けるであろう皆さん方をいかに希望に燃えた生活の再設計、再出発ができるようにするかどうか、これがまた本四架橋と同じように私は重要な事業だと思います。この両方が満足して初めてこの大事業が完成されると私は思うわけでございまして、まず大臣の、この法案成立によって当然行われるであろう関連のそのような事業者、従業員の方の生活等を含めて、不安のないような措置を十分講ずる御決意、その辺からまずお伺いしたいと思います。
○塩川国務大臣 御承知のように文明が進み、歴史が進展してまいりますと、絶えず進歩を求める、その進歩の陰には調和を要する部分がたくさん出てまいっております。この問題は、まさにその文明の進化がもたらしていく一つの問題でございまして、そうでございますだけに、いままで長年航路を維持して交通の利便に御努力していただいた航路業者の方々並びにその従業員の方が、少なくとも将来に不安を持たないようにすることが重要な対策であると思っております。 でございますから、この法案の中にうたっておりますがごとく、運輸省がまずその基本計画を策定いたしまして、その基本計画というのは三本の柱から成っておるのでございますが、その基本計画を決めまして、それに沿いまして該当する航路を指定し、そしてその業者がそれぞれの実施計画で基本計画に基づきまして対策を立てていただく、こういうことになっておるのでございまして、それに対します融資並びに補助制度というものを図っていきたい、こう思っておるのでございます。 同時に、退職される方に対しましてもいろいろな措置を講じてまいり、また、それぞれの業者が、縮小するとはいえ、航路業者としての生業を保ち得るように、縮小したものの、活気ある業者として再生されるような方途をわれわれとしても講じてまいりたいと思っております。
○薮仲委員 ただいま大臣のお話しのように、いままで、特に直接影響するのは旅客船事業者でございますけれども、これらの方は長い間本州と四国の間の連絡のために懸命に努力をしていらっしゃった、この従事なさった方については、御自分の事業についての一分の過失もないという事態、しかしこの国家的な事業によってこうむらなければならない事業転換等、そういう問題を抱えておるわけでございます。この影響する事業者は、御承知のように四十七事業者、航路にして六十一、海上、陸上合わせますと五千二百十五名の方が直接的に影響する。しかしこれは直接的でありまして、さらに関連するいろいろな業種の方を考えますと、万を超える大きな影響だと思います。さらには、内陸面の影響等を考えますと、そこに新しい交通体系あるいは生活、経済というものが形成されていくということは論をまたないわけでございます。 そこで私は、本法律を読んでまいりまして一番大事なことは、まず、本案成立後六カ月以内においていわゆる再編の基本方針が運輸大臣から示されます。と同時に航路指定というものがなされるわけでございます。さらには、この中ではいわゆる補償には当たらないということで、交付金という形で交付の実態が出てまいりますけれども、こういう再編の基本方針あるいは航路指定、さらには交付金の基準というものは、新しく事業を行おうとする事業者にとって非常に関心事であり、最も将来の生活設計に大事な点だと思います。 こういう点大臣は、この基本方針あるいは航路指定、それに伴う実施計画が出てまいりますけれども、これらの事業を許認可する所管大臣として少なくともこういう点は十分配慮する、どういう点を配慮していくのか、その辺のお気持ちを伺っておきたいと思います。
○塩川国務大臣 基本計画を定めますに際しましていろんな要件がございましょうが、先ほども言いましたように、それらの業者がどの程度縮小していくかという事業の規模、それに対します指導というものが大事ではなかろうかと思うのであります。それと、全く廃業せざるを得ない業者もございますが、そういう業者につきましても今後の指導等につきましてわれわれ鋭意誠意を持って当たってまいりたいと思っております。そういうことになりますとどうしても船舶とかあるいは義務づけられてまいりました施設、そういうものが不用化してまいりますので、それに対する措置というものをいたさなければなりませんし、それと同時に雇用の安定ということもございますし、そういう各般にわたります対策を、運輸省といたしましては過去協議会等を通じましていろいろな条件を聞いておりますので、それらを誠実に実施してまいりたいと思っております。
○薮仲委員 それではもう少し具体的にお伺いしますけれども、きょうは時間がございませんからポイントだけ伺います。 まず、先ほど指摘いたしましたように、これらによって四十七事業者、六十一ルートが影響するわけでございますが、当然、大宗は縮小という方向を選ばざるを得ない。ごく一部あるいは一ルートくらいが拡大ということかもしれませんけれども、それは後ほどお伺いします。要は、問題になりますのは航路指定。再編の基本方針に基づいた航路指定を行わなければならない。というのは、当然供用開始が一番早いのが因島大橋でございますが、昭和五十八年度、こうなっておりますと、本法案が成立して六カ月以内、といいますと大体五十七年度当初には再編の基本方針が出てこなければならない。と同時に、それに並行して、本来は航路指定というものは数年前にもう関係の方に示しておかないとこれは非常に困るわけで、因島大橋の航路指定はこの基本方針とほとんど同時決定のような形で示されないと関連事業者の方は困ると思うのです。いままで八年間協議会で積み、重ねております。そのとき、あなたの持っていらっしゃる航路については今後物流はこうなりますよ、フェリーはこうなるあるいは旅客はこうなる、このような推計ですからあなたの航路は縮小航路に指定しなければなりませんと、指定なさるのは結構ですが、その事業者が自分はこの事業を続けるべきかやめるべきか、その判断基準となるべき適切な資料というものを運輸省が中心となりまして、もちろん公団が調査したことでありましょうけれども、的確な将来の計画が立てられるような資料だけは十分にその旅客船業者に教えていただきたい、これが一つ。もう一つは交付金の基準でございます。確かに基準は案として出ておるかもしれませんけれども、この交付金のあり方が事業の再編にとってまた非常に大事な点でございます。そういう点で、再編成の基本方針が出ると同時に、航路指定について運輸省の考えはこうですと、業者の方が判断できる的確な資料をすべて出していただきたいし、また、交付金の基準についてもわかりやすく親切に、将来の生活設計ができるような形で関係事業者にお示しいただきたいと私は思いますけれども、もしこれが専門にわたるのであれば局長からの御答弁でも結構でございますし、大臣の御決意あわせてお伺いしたいと思います。
○永井(浩)政府委員 最初に航路指定にかかわりますいろいろなデータの問題でございますけれども、私ども、過去に公団に指示いたしましていろいろな需要予測をやってまいりました。特に因島大橋関係については供用開始が目前に迫っておりますので、さらにその精度を詰めてまいりたいと思っておりますが、こういったデータにつきましては十分関係事業者の方に提供いたし、情報交換をし、意思の疎通を図ってまいりたい、このように考えております。
○渡辺(修)政府委員 交付金に関しましては十条、十一条等にいろいろ政令で定めることにもなっておりますが、これを法律の施行後六カ月以内に定めまして、事業者の方々に具体的におわかりいただけるようにいたしたいと思います。
○薮仲委員 時間がございませんので次の問題に入りたいと思うのでございますが、私は、特に今回のこの本四架橋によりまして影響を受ける離島の問題について大臣の見解を伺っておきたいところでございます。 今回のこの航路の再編によりまして、少なくとも橋と並行、直下というとおかしいのですが、直下を運航しております航路につきましてはいやでも応でも影響を受けるわけでございます。Dルート、児島−坂出になりますけれども、これを一つの例としますと、手当海運の持っております坂出−味野、関係の離島は小与島、あるいは三洋汽船の持っております福山−丸亀は白石島という離島に寄っております。同じく三洋汽船の持っております水島−丸亀の間に広島という離島がございます。関西急行フェリーが持っております丸亀−下津井の間に本島という離島がございますけれども、これはごく一部の例でございます。このように非架橋の離島、いわゆる架橋によりまして航路の再編を余儀なくされるけれども、いままで離島航路としてその離島の生活あるいは通勤、通学の足を確保しておった、これが今後どうなるかということは避けて通れない重要な課題であろうかと思います。当然事業者としては、いままでは本州と四国を結ぶ荷物が大宗という中で経営は成り立っておりました、しかし、途中の離島に寄りますと経営は成り立ちません、主たる業務が離島だけではこの航路を営むことは非常に困難だという事態になったとき、この離島の皆さんの生活の確保、また、児童の教育という問題を考えますと、この点は重要な課題であろうと思います。細かい点は抜きますけれども、離島振興にかかわるこの問題、そしてまた、離島の方の唯一の航路でもございますので、離島の生活の確保は断じて守る。もちろん回数、便数等は減るかもしれませんけれども、最小限必要な便数だけは確保する。もちろん離島航路整備法等の弾力的な運用等でカバーしつつ、そういう点は不安のないようにしていただきたいと思いますけれども、大臣の御決意を伺っておきたいと思います。
○塩川国務大臣 離島航路で経営困難となる方に対しましては、離島航路整備法に基づきます補助制度というものを積極的に活用してまいりたいと思っております。それからなお、通学手段の確保としてこの航路を維持しなければならぬ、当然でございますが、その具体的な運用等につきましては、それぞれの海運局がその当該市町村の教育委員会と十分相談いたしまして対策を講じてまいりたいと、こう思います。
○薮仲委員 文部省来ておりますね。文部省にちょっとお伺いしたいのですが、この本四架橋によるいわゆる再編によって離島に住んでいらっしゃる小中学生の受ける影響ですね。小中学校の学校数と影響する生徒数、ちょっと教えてください。
○中島説明員 実は通学の実態については具体的には把握をしていないわけでございますが、基本的には関係府県あるいは市町村等の教育委員会等、関係機関が中心になってこの問題について慎重な御討議をお願いしたい、こう思っております。 お尋ねでございますことにつきましては、関係の三つのルート、六つの関係県に問い合わせをいたしましたところ、人数はそれぞれ出ておりますけれども、影響がないというところ、それから橋ができることにより通学可能な生徒が出てくる、あるいはまだ具体的な問題になっていないというようなところがございますが、一つ、尾道ルートにつきましては三つの島がございまして、小中高合わせまして、高等学校中心でございますが、千四百九十四人の通学の問題がございまして、これにつきましては旅客船問題尾道・今治ルート連絡協議会というところでその対応策を、関係団体の意向を聞いたりあるいは航路廃止業者からの事情聴取を行ったりをいたしまして、討議をしているというところだそうでございます。
○薮仲委員 きょうは時間がありませんから最後の質問になりますけれども、文部省はもう少し的確にこの実態をつかんで、特に離島で数多くいる、千名を超える生徒がいるところは問題じゃない。私が問題にしたいのはたった一人の小学生がいるとか、数名の学童のためにどうするか、あるいはいまはないけれども、将来そこの島にこういう子供さんができたときにどうするか、そういう将来の影響についても十分考慮して、スクールバス的なスクールボートを出すか、そういう点でのいわゆる足の確保、教育の確保ということに文部省はもう少し積極的に取り組んでいただきたい。いずれこの問題はまた他の委員会等で聞きますけれども、余り不十分な対応のようでございますので、きょうは指摘だけにしておきます。 最後に大臣にお伺いしたいことがございます。 二つございますが、一つはいわゆる離職船員の問題でございますけれども、一番の問題は、船から船へということが一番希望でございます。これは全日海等の御意見も伺ってみました。船から船へ、しかし、内航海運には、非常に求人倍率は高いけれども行きたくはない。やはり現在の航路の中で吸収してほしいという希望が第一です。それから公団関連の事業あるいは公団関連の地域開発事業の中で雇用の道を開いてほしい、こういう問題が希望として出てまいりました。私は当然、これは公団が直接ございますけれども、所管の大臣としてお願いしたいことは、関連の公団に対してその雇用の道をある程度義務づけるなり、このくらいの枠はそのために用意しなさいというような形での大臣の提言、指導というものを、私は公団に対して雇用の道を開くためにお願いしたい。 もう一点、これは自治体によって取り組みは非常にばらばらでございます。そういう点で、どうか自治体が共同、統一歩調でこの問題処理に当たられるように大臣としても注意の気持ちをおさおさ怠りなくお進めいただきたい。 この二点をお答えいただいて質問を終わりたいと思います。
○塩川国務大臣 まず第一点の、離職される方が再就職先としてできるだけ船に従事していただくというのが私たちも望ましいことでございまして、これにつきましては、あっせん所等を通じましてわれわれも十分努力をいたしたいと思っております。 それからなお、本四架橋公団に就職を希望される方に対する配慮でございますが、これにつきましては、建設大臣を通じまして公団に十分な御協力をお願いいたすつもりでございます。 さらに各地方自治体の関係でございますが、これは私たちもかねてから自治大臣とも協議をいたしておりますし、直接また必要あれば関係知事、市町村等ともそれぞれ協議をいたすこともあり得ると思っておりまして、努力は重ねてまいります。
○薮仲委員 終わります。
○稲村委員長 林保夫君。
○林(保)委員 運輸大臣にお伺いしたいと思います。 大臣は大阪でございますし、私も岡山でございます。そういう意味で、今度の本四架橋はいわゆるポートアイランドの建設あるいは関西空港、それらと関連いたしまして地元の期待は大変大きいということは御存じだろうと思います。いわゆる瀬戸内海時代の幕あけ、こういうことでございますが、しかし、なおしさいに見ますと大変いろいろな面での産業上の競争が出てまいると思います。そしてこれが運輸大臣御担当の交通ルートをどのように陸海ともに整備するか、こういう問題によりかかっていると思います。そういう視点で、これからの展望を踏まえまして、海陸のバランスをどのようにとっていかれる御決心なのか、御方針をまずお伺いしたいと思います。
○塩川国務大臣 まず運輸省の中で運輸政策審議会というのがございますが、そこで総合交通政策の検討をお願いしておるのでございます。その中で一つ、それぞれの交通機関がそれぞれの交通機関の特性を生かした発展をしていくべきだということがございまして、そのためにはたとえば定型大量輸送をすべきそういうものは、トラック輸送からだんだんと船とジョイントするなりあるいはコンテナを鉄道と連結するなりというような制度を考えるべきだ、こういうことの考えがございます。それをまた地域的に見ますと、瀬戸内海等におきまして今後フェリーの活用というものが相当重視されてきておる状況でございまして、阪神と瀬戸内海周辺地域との貨物あるいは人的な交流というもの、それにフェリーを相当期待しておる、こういうことがございますが、それと同時にかねてから国鉄、運輸省双方から協議いたしまして、阪神地域と瀬戸内海、特に四国、中国を一つのルートで結ぼうという、そういう構想のあることも御承知のとおりでございますが、そのルートにつきましても、小さいルートとしてつまり阪神地域と四国の徳島、香川、そして岡山、兵庫、そして大きいルート、四国全体を包括して中国と関西を結ぶというそういうルートも考えられておるのでございますが、それらはいずれもまだ構想という段階でございまして、計画に至るような段階ではございません。しかしながら、積極的に関係する資料等を集めまして、その構想が何らかの形で計画へと発展していくようにこいねがっておるものであります。
○林(保)委員 いま大臣のおっしゃいました非常に雄大ないわゆる構想でございますが、ぜひ早く日の目を見るように、大臣の責任でひとつやっていただきたいと思うのです。そういうものが出ていないから、いろいろな面で、いうならば重箱のすみをほじくるような、困る困るという問題がいっぱい出てきていると思います。今回はそういった意味で、一般旅客定期船航路事業についての問題でございますので、これをしっかりやっていただく、その上でということになりましょうが、今回の法律で一体大臣お考えなのは、いわゆる第十一条一から四までございますが、幾らのお金を予定しておられるのでございましょうか。交付金でございます。また、十九条及び二十条の給付金などございますが、これまた建設省よりも運輸省の問題だと思いますが、どのくらいの腹づもりでお考えになっておられるのか、ぴっちりお答えいただきたいと思います。
○渡辺(修)政府委員 交付金につきましては、私の方から先にお答えさせていただきたいと思います。 交付金の十一条関係でございますけれども、今後具体のお話が出ましたときに個々に積算されるということでございますので、その時点におけるたとえば経営状態がどうなっておるかとかということでいろいろ変化があり得るわけでございます。したがいまして、現時点で明確な積算ということがまだできないわけでございますが、余り大きな変化がないという仮定のもとに大体のオーダーとして計算をいたしてみますと、一ルート三橋の関係者全部総合いたしまして大体二百億程度のオーダーになるのではないかというふうに思っております。
○鈴木(登)政府委員 お答えいたします。 十九条及び二十条に基づきます給付金の支給の見込み総額は約二十五、六億ぐらいになると思います。算出根拠といたしまして、五千人の従業員のうち約四〇%ぐらいが失業するということで二千人と見込みまして、一人当たり約百二、三十万円になろう。これはいわゆる漁臨法、国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法に基づいて計算したものでございます。
○林(保)委員 そういった点どうなんでございますか。大臣、いま局長さんの御説明ですが、一ルート三橋、四橋関係で、大体いまの時価でございましょうが、六十二年児島−坂出ルート完成ですね。それまで大体そのくらいの金額で、政治家として、大臣、もっとお考えでしょうか。
○塩川国務大臣 一応概算を持っておるということでございまして、これはやはりそれぞれの交付すべき対象事業の評価を精査しなければ決定しないと思うのでございます。しかし、こういう給付金というのは、往々行政のサイドだけでこれを決定いたしますといろいろな問題がございます。そこで、この法律案を出させていただいて、対象事項というものを明確にしていただいておるということでございまして、その対象事項というものを明確にしていただいたならば、それに伴ってできるだけ現実的な計数によって処理いたしたいと思います。
○林(保)委員 御指摘のように行政サイドばかりじゃできないと思います。しかし、余りにも政治的サイドにならないように、ひとつ国民的な立場も踏まえまして、補償するものはきっちり補償する、こういう精神を貫いていただきたい、このことを特に本法成立に当たってお願いしておきたいと思います。 と同時に、地元の問題は一番よくわかりますので、ひとつ恐縮でございますが、以後地元の問題といいますか、児島−坂出ルートについてお聞きしたいと思うのです。 最初私ども聞いておりましたのは、これは間違いかどうかわかりませんが、一ルートでたしか、五十二年ベースだったと思いますが、一兆二千百億円の工事費だろう、こう言われておりましたが、いまもう昭和五十六年でございます。大体いま幾らぐらいの腹づもりをもってやっておられるのか。この点をできれば大臣、できなければそちらでひとつ……。
○塩川国務大臣 これは私ちょっとわかりませんので、事務当局から……。
○渡辺(修)政府委員 先生のおただしのとおり、一ルート三橋で一兆二千百十四億というのが五十二年当時の積算でございます。その後いろいろ値上がりをしておるものもございますが、まだちょっと全体として、変動が激しい点もございまして把握をいたしておりません。
○林(保)委員 これもまた国民的な立場からは注文をつけたいところなんでございます。毎年物価が変わっていっているわけです。それで、わからないわからないで、終わってみたら三倍にも四倍にもなっていたという例が公共事業の場合は多いわけであります。これは物価上昇上やむを得ない、あるいは付帯工事が出てきたということで当然でございますけれども、少なくとも良心的に、きょう現在どのくらいでいけるのだ、こういうことだけは、だれもそれを固定して、私も一兆二千百十四億にこだわって、これでやれと言っているわけではございませんので、ときどきで結構でございますが、ひとつしっかりしたあれを出していただきたい。このことも要望しておきます。 これと関連をいたしまして、この橋ができまして、いま地元の関心は、一体いまのフェリーと比べてどういう料金になるのか、もちろん有料でございます。それで、先ほどというよりも毎回の委員会で御説明になったものを聞いてみますと、全体を見て、しかも、なおかつ償却と便益、こういうもので算定なさると言っておられますが、これも六十二年にこれでなければならぬということはございませんので、いま大体どのくらいの料金でたとえば乗用車、トラックの場合提供できるのか。その辺をひとつお答えください、
○渡辺(修)政府委員 全体の事業費につきましては、五十二年と申しますのは第八次五カ年計画をつくる段階でございまして、したがいまして、間もなく第九次道路整備五カ年計画を発足させることになりますので、その時点ではっきり精査をしたいというふうに考えております。 それから料金につきましては、先生おただしのように償還主義、便益主義、双方から考えるわけでございます。そういった点でまだ確定がしがたいわけでございますが、すでに供用を開始しております大三島橋につきましては乗用車が七百円ということで、これはフェリー料金を若干下回っている、こういう状況でございます。他のルートにつきましても、必ずしもフェリーと連動するものではございませんけれども、おおむねはフェリーの料金程度とお考えいただけたらいいのではないかと思います。
○林(保)委員 そういたしますと、私の承知している限りでは宇野−高松間で乗用車が二千円でございますかね。それからトラックが大体八千円ぐらいじゃないかと思いますが、この辺で大体いける、こういうお見通しでございましょうか。
○渡辺(修)政府委員 現況は先生のおただしのとおりかと存じます。 ただ、将来フェリー料金そのものも変動があろうかと思いますので、その辺はいろいろ勘案しながら決めてまいりたいと思います。
○林(保)委員 先のことを聞きまして大変恐縮ですけれども、この前提が出ないと、たとえば宇野−高松間でございますが、六業者、そのほかに国鉄の宇高連絡線もございます。それは必ずしも宇野−高松間ばかりじゃございませず、宇野−高松間は四国フェリーと宇高国道と日通フェリーだと了解しておりますが、水島−丸亀に三洋汽船がある、それから児島−坂出では児坂フェリーがいる、下津井−丸亀では関西急行がいる、こういうことでございますが、一体どうなるのだろうと聞きましても、その料金との見合いで一体どうなるのだろうか。こういう法律が出ましても、広島のように早く五業者一緒になって何かやろう、近うございますからできるのでございましょうけれども、そういう方に動き始めるきっかけが、やはり一体どうなるんだという展望が出ないと大臣、出ないのでございます。そういった点で、大臣から、これからひとつ、まあ将来変わるかもしらぬけれどもこうなるんだぞという図を早く流していただくことがこの事業を円滑に転換させる基盤にもなろうかと思います。つきましては、この六業者プラス国鉄の宇高連絡船、先ほど来いろいろございました。しかしなおあれは残すべきではないのだろうか、残してくれはせぬだろうかというのが玉野市には大変強うございます。と同時に、よそからいくといやどうもわからぬぞ、こういうことでございますが、大臣はどのような御決意をお持ちで、いつの段階で御決定なさいますか、承りたいと思います。
○永井(浩)政府委員 ただいまのDルート関連のフェリーの問題でございますけれども、先生御指摘のように今後の経済情勢あるいは橋の料金、そういったものが大きく作用するわけでございまして、現段階でどの程度影響を受けるかを推測するのは非常にむずかしゅうございます。私どももその時点時点でそれなりの調査はいたしておりますが、かなり大幅な影響を受けるであろうということは言えると思いますけれども、やはりフェリーにもそれなりの交通機関としてのメリットもございますので、そういった意味で、全くなくなるということは考えておりませんが、相当大幅な影響を受ける、このように考えております。
○林(保)委員 時間がございませんので急ぎまして恐縮ですが、あれができますと一番影響を受ける市は、御承知のように宇高連絡船を持っておりました玉野市でございます。これにつきましては、本年度からでございますか、宇野港の再開発事業ということで運輸省が御承認になりまして、地元は造船とともにがんばらなければならぬ、こういうことを言っておりますが、これらの点につきましての位置づけ。 もう一つ重ねまして恐縮でございますが、あの橋ができまして、岡山県側で言いますと本土との交通が便利になりますけれども、一番影響を受けるのは何と言ってもあそこの下津井電鉄だろうと思います、具体的名前を挙げて恐縮ですけれども。地方鉄道がございます、バスもございます。四割から五割ぐらいダメージを受ける、一体どうしてくれるんだ。本法とは関係なく後で対策をとられるのだろうと思いますが、どういう手をお考えになっておられるのか。あるいは橋がかかると、路線免許もまた大臣の手でおやりになるだろうと思われますが、そういう場合にそこらをどういう裁量で御認定になるお考えなのか、承っておきたい。
○吉村(眞)政府委員 最初に港湾の問題をお答えさせていただきます。 宇野港は、御承知のように国鉄の連絡港及びフェリーの基地として従来から栄えてまいったわけでございますが、そのほかにこの港の性格といたしましては、木材等の県内及び県外に対する供給の基地というようなことで、外国貿易の輸入港としても大変重要な役割りを現在果たしてまいっておりますし、今後ともそういった役割りが大変大きくなるだろうというふうに考えております。一番最初に申し上げました鉄道の連絡あるいはフェリーの役割りは今回の児島−坂出ルートの建設で影響も受けるわけでございますが、他方、次に申し上げました外航港湾としての役割りは近年ますます増加しておりまして、これに対する要請といいますのは、橋のいかんにかかわらず今後とも大きくなってくると私ども了解いたしております。先ほど先生御指摘ございましたように、今年度から港湾整備に着手するわけでございますが、今後もこの整備につきましては極力スピードを上げて進めてまいりたいと考えております。
○塩川国務大臣 下津井電鉄の影響でございますが、私もいろいろと調査をさしたり何かしておりますが、電鉄側の方でもそれほど大きい影響を受けるとは思っておらないようでございますし、なおこういう被害を食いとめるように、路線の免許とかいろいろな面がございますけれども、やはり経営が成り立つような方法を十分にわれわれも配慮していかなければならぬと思っております。
○林(保)委員 鉄道の児島新駅がどこにできるのだろうか、それからまた、バスターミナルをどうするのだろうか、四国から入ってくるお客さん、本土から出ていくお客さんを児島、玉野地区にどのようにとめるかということで、私のところに陳情がいっぱい来ておりますので、その辺の配慮をぜひ大臣にも長きにわたってひとつお願いいたしたいということでございます。 最後になりますが、今回の法律の中にも縮小航路がございます。一方においては拡張航路もございます。拡張航路というのは一にかかってこれからの地元の対応、と同時に、政治がどのように、たとえば大臣の御権限でなさる航路の選定とかあるいはバス、トラックの路線、こういうものと密接な関係があろうかと思います。したがいまして、先ほどの橋の料金を含めまして、できるだけ早くこういう方向で政府はやるのだという姿勢を前広に出していただきたい。もちろん地元からは、仕事を地元優先でやってくださいとか交通渋滞はどうするのだということでございますが、時間がございませんのでこれらは省きます。しかし、なお瀬戸内海自体を明るくする、こういう立場に立ちまして積極的な御対応を要望したいと思います。 その明るい面は、たとえば拡張航路の面とかいろいろあると思いますが、大臣、どのようにお考えでしょうか、承りたいと思います。
○塩川国務大臣 いろいろな情報を持っておりますことはできるだけ素直に公開する方がかえって円満にいくと私もそう思います。しかし、役所としては、ぎりぎりこれでもう間違いないということでないとなかなか資料というものは出さない。それはなぜかというと、やはりちょっとでも得違いますと、たとえ十円間違ってもまた国会ではかんとやられる。そうなると、やはりどうしてもがんじがらめで、これで絶対大丈夫ということにならぬと出てこない。ですから、情報の扱い方もいろいろと配慮して、提供するものは提供していくべきだ、私はこう思っておりますが、これは積極的に努力もいたしたいと思います。 それともう一つ、私たちは、これからの展開に際しましてはいろいろな問題が起こってくると思うのですけれども、そういうものは誠意を持って先ほど申しました地元と十分な協議をして進めてまいりたいと思っております。
○林(保)委員 大臣、それはちょっとおかしいと思いますよ。国民のためになるために私も汗かいてきょうもやっておるわけですから、それをただ単にお役所がしかられるから言うことも言えないということであるならだれのための政府かということになってしまいますので、そこら辺は十分大臣はおわかりでございますので、これから前広にいろんな政策を出していただいて、それをたたき台にして、しかられたって首が飛んだっていいじゃないですか、大臣。国家民族のためになることでございますので、その点を厳重にお願いを申し上げたいと思います。大臣のせっかくの御健闘をお祈り申し上げまして質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○稲村委員長 瀬崎博義君。
○瀬崎委員 本四架橋の建設に要した費用は通行料金によって償還されることとされているわけでありますが、その場合に道路部分と鉄道部分の負担割合はどうなっていますか。
○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。 要した費用の償還でございますが、建設費につきまして鉄道と道路でアロケートいたしております。これをそれぞれ償還をするということになろうと存じます。
○瀬崎委員 割合は。
○渡辺(修)政府委員 いまの建設費の割合はルートによって異なっております。大鳴門橋につきましては、最終的に道路が八九、鉄道が一一%、それからDルートにつきましては、道路が五五%、鉄道が四五%でございます。
○瀬崎委員 実際問題として、先ほどからも論議されていますように、児島−坂出ルートの新幹線、それから大鳴門橋の新幹線、これは整備五新幹線の見通しがないことや、明石海峡大橋の見通しもないことから相当おくれるのではないかと思うのです。橋は完成した、しかし鉄道はおくれる、こうなった場合、この鉄道開通までのいわゆる償却負担といいましょうか、賃借料といいましょうか、こういうものを国鉄は公団に払うのか払わないのか、お答えを聞きたいと思います。
○杉浦政府委員 開通までの勘定は借り入れ勘定で、建設仮勘定として保有されます。それが開通の暁には使用料にはね返ってくる、こういうことになるわけです。
○瀬崎委員 重ねてはっきりしておきたいのですが、そうすると、国鉄の方から言えば、要は鉄道が開通するまではいわゆる賃借料相当分を払わない、こういうことですね。
○杉浦政府委員 そのとおりでございます。
○瀬崎委員 それでは数十年にわたって鉄道の開通が行われない場合、あるいはまた、場合によっては今後の計画いかんで部分的には鉄道が開通しないという現状が起こるかもしれない、そういう場合にはこの鉄道負担部分の建設費償却はどこへかかってくるのでしょうか。
○杉浦政府委員 将来そういう仮定をいたした場合のことでございますが、DルートとAルートと現在で負担割合が違うわけでございますが、そうした将来のある時点におきまして、鉄道の見込みに沿いましてそうした負担割合を変更していく、こういうようなことが必要であろうかと思います。
○瀬崎委員 つまりそういう現在の経済情勢、社会情勢から考えれば当然起こり得るような事態について、きちっとした見通しなしに建設にかかっているということははっきりしているわけですね。私が言いたいのは、財政再建が叫ばれている折から、将来そういう鉄道の通らない場合のむだな負担を結果的には何らかの形で国民に負わすようなことになる、こういうことを避けるのが政府の責任だと思うのです。できる限りそういうむだを節約して、いま犠牲になろうとしている航路業者とかあるいはまた労働者、この補償をもっと手厚くする、こういうことに回す。あるいはまた、社会情勢から言って、その切実さ等いろいろ勘案しての上でありますが、先になるものはそう建設を急がない、こういう方法をとってできる限り犠牲を少なくする、あるいは先延ばしにする、こういう措置も必要ではないかと思うのです。こういう点は政府の基本方針に係る問題でありますので、大臣としてもこの際しっかりと見きわめを持ってやっていただきたいと思うのです。いかがでしょう。
○塩川国務大臣 われわれは決してむだなことを承知しておってやっているものでもございませんし、将来の計画、それは何もがんじがらめに固定したものでもございませんし、現実に即して処理をしていき、むだのないように努めてまいりたいと思います。
○瀬崎委員 しかし、何と考えても、先ほどの答弁にもあるように、鉄道の建設がおくれればおくれるほど、よしんば先々開通したとしても、その間の金利負担等はやはり鉄道の負担にかかってくる。もし鉄道が最終的に建設されなかったらそのときの相談だと言われているけれども、これはやはり道路の方にかかるか何か、いまの制度でいけばならざるを得ないと思うのですね。こういう点について政府できちっと結論を持っていないことだけは先ほどの答弁ではっきりしているわけです。こういう点で私はきちっとした見通しがあるとは言えないと思うのですね。一方に犠牲者が出るという現状であるだけに、私はこういう点はもっと慎重でなければならぬと思うのです。 次に、日本旅客船協会が本四公団に対して昭和四十八年五月二日、航路損失補償要望を出しているわけであります。その具体的な内容、つまり航路補償要求計算ルート別内訳によりますと、これは営業補償要求額と船舶、航路付属施設等に分けてあるわけでありますが、合計いたしまして、Aルートは十業者、二十二航路、八百四十八億円、Dルートは十一業者、十五航路、三百八十八億円、Eルートは二十五業者、三十九航路、二百二十一億円、三ルート合計は四十七業者、七十八航路、二千百五十六億円でありましたね。これは大臣御存じですか。
○塩川国務大臣 承知いたしております。
○瀬崎委員 これを今日の一ルート三橋に置きかえてわれわれは計算してみたのです。われわれは低目低目に見積もって、確実に判明できるもの、二十八業者、三十九航路で見ますと千百八十億円になると思うのですね。先ほどの二千百五十六億円は三ルート全部ですから、現在残存している業者を確実に拾い出し、これを一ルート三橋に当てはめる。そうすると一千百八十億円になる。しかし、これは四十六年の単価を採用していることや、この中には特別退職金が含まれていない、こういうこともありまして、むしろプラス要因の方が強いのではないか、こういうふうに思っているのでありますが、政府側はどう見ていますか。
○渡辺(修)政府委員 先生のおただしのその要求でございますが、政府に対して出たものではないようでございまして、本州四国連絡橋公団に対しましてそういう御要求があったということを承知しております。ただ、その時点ではまだ今回の法案に書いてございますような細かい詰めができておりませんから、かなり希望的観測も入っておりましょうし、私どもとしては、現時点でオーダーとして把握するならば、先生の御指摘の額よりは大分減るのではないかというふうに思うわけでございます。
○瀬崎委員 それが二百億だと、そういうふうに先ほども局長は答えているわけでありますが、ところが具体的に見た場合、たとえば花栗渡船を拾って見ますと、当時のこの協会のルート別計算書によれば千四十五万円となっているのです。もちろんこれには労働者の退職金は入っていないのです。五人ですので一一人平均二百万円と仮定しますと一千万円、加算しますとちょうどこれは二千万円ぐらいになる。これもこの間道路局長の答弁で、花栗渡船の場合二千万円程度だろうと言われた数字にぴったり合うわけなんです。だから、必ずしもこの協会の四十八年当時出したものがそのなに希望的観測ばかりとは言えない。やはりその辺に落ちついていくのではないかというふうにわれわれは見るのでありますが、局長どうです。
○渡辺(修)政府委員 たとえば十一条の三号でございますが、転業等に要する期間の従前の収益額の補てんというようなものにつきましても、いろいろ関係者と御協議を申し上げまして大体一致した線になっておるわけでございまして、こういったことをまた政令ではっきり書くわけでございますが、当時の状況とはその点は相当大きな隔たりがあるのではないかと思います。
○瀬崎委員 この協会の要求額計算書の中に宇高国道フェリー株式会社というのがあるのですね。これは加藤常太郎衆議院議員の長男の芳宏氏が代表取締役をやっていらっしゃる会社です。この会社が免許をとるまでのいきさつなんですが、もともと香川県と岡山県の間には三十年ごろから公営のフェリーを就航させる計画があって、三十三年七月には岡山、香川両県知事が事業組合設立の認可申請を自治省に出して、十月六日に許可がおりているわけです。あわせて運輸大臣にも両県知事名でフェリーボート航路の免許申請が出ている。ところがこの免許はなかなかおりなかった。そうこうしているうちに宇高国道フェリーの前身であります宇高フェリーボート外二社が免許申請をして、最終的にその宇高フェリーボートに免許がおりているわけです。なぜ先に申請している公営の方の免許をおろさずに、後から出てきた宇高フェリーボートに免許をおろしたのか、その間の事情を聞きたいと思うのです。
○永井(浩)政府委員 当時、四国と本州を結ぶフェリーのいろいろな申請が出てまいったわけでございますが、先生お示しのように岡山、香川両県の共同で航路事業をやるという申請も出たわけでございます。ただ、これは民間会社が航路を開設すればあえて公営でやるつもりはないと、こういう趣旨でございまして、その後この申請は凍結されたと、このように聞いております。
○瀬崎委員 さて、その免許をもらった宇高フェリーは大変はやりまして、一日の利用者八千四百三十七人、二位の三洋汽船二千三百九十人の二・一倍という実績を上げているわけです。そして、その旅客船協会が出した要求額計算書の中で、この宇高国道フェリーも要求額を出しているわけです。それによれば、何と百七十九億円の補償を要求しているわけです。こうなってきますと、道路局長の言っている二百億円でもし足りるというものなら、万が一この宇高国道フェリーが廃業になってごらんなさい、一社で百七十九億円持っていったら残る金はなくなっちゃうじゃないですか。これはどうするつもりなんですか。大臣どうです。
○永井(浩)政府委員 二千数百億の当時の補償要求時代と、先ほど道路局長がお答えしましたように経済情勢その他変わっておりますし、積算の制度その他も全然違っておりますので、あの数字自体、現在旅客船協会は意味のない数字とみずから言っております。さらに、宇高国道フェリーの分が幾らかというようなことについては私ども全然聞いておりません。
○瀬崎委員 おかしいですよ。先ほど大臣は、この協会が出した二千百億円余りの要求は知っているとおっしゃった。当然のことながらその内訳がなければこんな数字は出てこない。その中にはいま申し上げましたこの宇高国道フェリーの百七十九億円が要素として入っているわけですね。もしもこれが根拠のないものだと言うのなら、なぜこういう根拠のない数字を当時この宇高国道フェリーが出したとお考えですか。また、もしこれに多少なりとも根拠があるとすれば、多少差があるとしても近い数字を出さなくちゃいけない。じゃ二百億円でどうなるのだと、こういうことになるでしょう、その点われわれに納得のいくような説明を、これは大臣にお願いしたいと思うのです、
○塩川国務大臣 まず、私はそういうことを公団に提出しておるということを聞いておることでございまして、まだ中身は私も実際は承知しておりません。だから、そういう話は聞いておるということでございます。それと、やはりその当該会社にいたしましても、何か根拠がなければそんな請求はいたさないと思います。でございますから、今後そういうようなものを細かく計算をして、現実に合った計算で補償すべきだと思っております。
○瀬崎委員 そういうことになりますと、この百七十九億円を出している会社の性格あるいはその額からいって、きわめて政治的にこの金額がはじき出されたのではないか、こういう疑問を持たざるを得ないのであります。 そこで、特に運輸大臣に強く要望したいのは、今回の法案によりまして、大きく交付金、補償等の内容を左右するのはいわゆる再編成方針ですね、大手の船会社がそういう政治力等を非常に生かして有利に交付金を受け取る、そして、本来助けられなければならない零細な業者あるいは労働者の方が圧迫されみ、こんなことだけはゆめゆめないようにお願いをしたいと思うのです。いかがでしょう。
○塩川国務大臣 それは建設大臣とも十分協議いたしまして、御趣旨のようにわれわれも取り計らわなければならないと思っております。
○瀬崎委員 さらに、当面この補償に当たっていく本州四国連絡橋公団なんですが、この役員を見ますと、まず総裁が元建設事務次官、副総裁が元建設省計画局長、理事は自治省大臣官房審議官、中国地建の局長、運輸省の船員局長、大蔵省の印刷局長、国鉄の工事局長、行管庁の関東管区監察局長、こういう出身者で全部占められている。この間、宅開公団に対して一〇〇%天下り公団だったと言ったんだけれども、本四公団もこう見てくるとこれまた一〇〇%天下り公団なんですね。 私がここで強調したい点は、高級官僚と言っては失礼だけれども、そういう人たちはきわめて有力な就職先としてこの公団に安住の地を求められた。公団がやる事業によって一方に零細な業者や労働者が犠牲をこうむる、こんな矛盾した話はないと思うのです。みずからの地位の安泰を確保すると同時に、公団の存在によって生まれてくる犠牲者をまず公団がみずから救う、こういう精神でなければ、ただ法律をつくっただけでうまくいくものじゃないと私は思うのです。ひとつこの点、御出席は運輸大臣なんですが、政府を代表して、政府の閣議決定を無視して一〇〇%天下り公団をつくった、そのことに対する大臣の御見解と、さらにそういう公団なるがゆえに、ましてや国民をたとえ一部たりとも犠牲にはしない架橋を行う、こういうことを政府のはっきりした方針として示していただきたいと思うのです。
○塩川国務大臣 先ほどから瀬崎さんの話を聞いておりましたら、この架橋ができることによって何か業者が大変な迷惑を受ける、これは私らも承知いたしておりますが、何かそのことだけを強調しておられますけれども、しかし、四国、本州を結ぼうということは当該地域の人の長年の願望であるわけなんです。これは歴史が進み、そして地域の開発が進んでいくに従ってそういう要望をわれわれやろうとしておるんですから、目的はちゃんとしておいていただかないと、それによって起こってくる業者の方々に対しては、われわれはしっかりと今後のことも踏んまえて補償も考えていかなければならぬというのがこの法律でございますから、趣旨を間違えないようにひとつしていただきたい。 それからもう一つ、公団の天下りとおっしゃいます。それはいろいろございましょうけれども、しかし、有能な人材というものは、それは公団の中にもあるいはいろいろと批判を受ける方もあるかもわかりませんが、一応現在の役員をしている方々は、私は公正に見まして有能な方が多いと見ております。そういう知識経験を持った人で、とりあえず政府のやる事業でございますから、公正な立場にある人が一番いいと思う。これがもし、そういう役人の出身ではなくして民間の人がやった、そうしたら大会社の代表ばかりでやっておるじゃないか、大企業優先じゃないか、当然そういう非難が出てくる。だからそういうことを見て、われわれも何も天下りばかりをやろうと、そんなことは思っておりませんけれども、しかしそれが一番公正な方法だということ、そして知識経験を持っておるからこれは適切だと思ってやったようなことでございまして、皆さんのおっしゃる天下りということもわれわれは意識はしておりますけれども、この事業につきましては何ら差し支えないものだと私は思っております。
○瀬崎委員 全く私の質問の趣旨を取りかえて言っておるわけですね。私たちは何もこの本四架橋のすべてに反対はしていない。だから、社会的に必要とされるものはやっていったらよいと言っているのですが、その事業に当たっている公団を見ろ、こう言っているわけですね。ここに一〇〇%天下りの官僚が安住の地を求めている反面、片一方に犠牲者が出る、こういうことがあってはならないことだ、言えば政府の出店みたいな公団なんですよ。だから、そういう点では政治的に最大の配慮がまず犠牲の降りかかる人に行われてしかるべきだ、こういうことを強調したのですね。だから最後に一言、では大臣はあの閣議決定を無視してもいいんだ、こういうお考えなのかどうかを聞いて終わりたいと思います。
○塩川国務大臣 閣議決定を無視するということは私は言っておりません。だから先ほども言っておりますように、現在のこの公団が発足いたしましたその当時を思っていただきましたら、やはりやむを得ざる適切な措置であるということを申し上げておるのです。
○稲村委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○稲村委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稲村委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○稲村委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、池田行彦君外五名より、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブの六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。池田行彦君。
○池田(行)委員 ただいま議題となりました本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党及び新自由クラブを代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付いたしてありますが、その内容につきましては、すでに質疑の過程におきまして委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の御説明にかえることといたします。 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に際し、左の事項に努めるべきである。 一 架橋事業に当たっては、環境の保全、地場産業・中小企業への配慮、地域経済・地域交通との調和等を図ること。 二 航路事業の再編成に当たっては、事業者及び従業者への影響を最小限にとどめるよう努めるとともに、離職を余儀なくされる従業者に対する生活の安定と職場の確保のための措置、転業等を行う事業者に対する融資措置等の円滑な実施を図ること。 三 関係地方公共団体及び関係者の意見の反映を図るとともに、現地の連絡協議の円滑化を推進すること。 四 航路の変更・縮小等により影響を受ける離島の住民に関しては、離島航路整備法の適切な運用その他所要の措置を講ずること。 五 港湾運送関係等の分野における事業者の経営及び雇用の安定等については、必要に応じた法的措置を含め関係者間で協議し、所要の措置を講ずること。 右決議する。 以上であります。 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○稲村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稲村委員長 起立総員。よって、池田行彦君外五名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、斉藤建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。斉藤建設大臣。
○斉藤国務大臣 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法案につきましては、熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいりますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に体して努力する所存でございます。 ここにこの法案の審議を終わるに際し、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。 ありがとうございました。(拍手) —————————————
○稲村委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○稲村委員長 次に、内閣提出、参議院送付、都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 ————————————— 都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○斉藤国務大臣 ただいま議題となりました都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 都市における生活環境の改善、都市災害に対する安全性の確保及び公害の防止を図るとともに、増大するスポーツ、文化活動等の需要に対処するためには、都市公園等の整備を緊急かつ強力に推進する必要があります。しかしながら、わが国における都市公園等の整備は著しく立ちおくれている状況にあり、また、近年都市計画区域内のみならず、都市計画区域外の町村においても生活環境の改善を図るための公園緑地の整備に対する要請が強くなっております。 このような事態に対処するため、現行の第二次都市公園等整備五カ年計画に引き続き、昭和五十六年度を初年度とする第三次都市公園等整備五カ年計画を策定するとともに、新たに、都市計画区域外において一定の町村が設置する公園または緑地の整備事業を五カ年計画の対象に加えることとした次第であります。 以上が、この法律案を提案する理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。 第一に、人口が五千以上で中心の市街地の人口が千以上である町村が設置する一定の公園または緑地の新設または改築する事業を都市公園等整備五カ年計画の対象に加えることといたしております。 第二に、建設大臣は、昭和五十六年度を初年度とする都市公園等整備五カ年計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○稲村委員長 以上で趣旨の説明聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時三分散会 ————◇—————