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93回国会参議院1980/11/21

逓信委員会、物価等対策特別委員会連合審査会 第1号

発言数
181
登壇者
13
会派数
7
開催日
1980/11/21

会議録

福間知之日本社会党

○委員長(福間知之君) これより逓信委員会、物価等対策特別委員会連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。  郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 最初に、逓信委員会の方でも相当な議論が進んでいると思いますが、今回のこの郵便料金値上げ問題に関しましての国民生活に対する影響、一般的な問題でございますけれども、最近は大変個人消費も落ち込んでおりますし、同時に、景気動向もまだはっきりしていない中でどうも公共料金の値上げが、さらに私鉄その他ずっと引き続く傾向にございますけれども、そういった中で、政府なり所管の大臣といたしまして、この影響度合いがどのような傾向を持つかについて、一般論として大臣の御見解を伺わしていただきます。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いま経済政策で一番重要なのは物価の上昇をできるだけ抑えることである、こういうふうに考えております。そこで、政府におきましても目標として消費者物価上昇率六・四%、こういう目標で現在やっているわけでございますので、郵政省としてもこれにできるだけ力を入れてやる、こういうことば当然であるわけでございます。  そこで、今回のお願いをいたしております郵便物の値上げの問題でございますが、郵便事業の公共性、それから独立採算制、企業性といいますか、こういう点から考えていろいろ努力をしてきましたけれども、赤字が五十四年度末に二千百億円になってしまった、さらに努力も続けてまいりますけれども、この際、できるだけ低い値上げでひとつ国民の皆さん方に御了解を得たいというので御提案を申し上げているわけでございます。  そこで、どのぐらい物価に響いてくるか、こういう問題、あるいはその他の影響がどうかということでございますけれども、一応の数字の計算でございますが、それによりますと、十月一日から値上げして〇・〇四%、これは六・四%に算定済みでございまして、そういう程度の数字で実際どのぐらい影響範囲が及ぶかということは非常にむずかしい計算でなかなかできないそうでございますけれども、そういう程度でございますので、ひとつ何とか御了承をお願いしたい、こういうふうに考えているわけでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 大臣に重ねてお尋ねいたしますけれども、経済動向は相当変わっていると思いますね。特に最近の国民生活白書等、企画庁の出したものですけれども、結果的には、税金の面とかあるいは社会保険料、さらには公共料金、そういったわりあいに非消費支出がふえておりまして、それが結果的には民間の衣料とか、あるいは車とかの耐久消費財、そういったものの購買力を落としている、こういう傾向が出ていると思うんです。ですから、一般論として六・四%、平年度は〇・〇七%になるわけですね、郵便料金値上げ問題は。ですから、ちょっとやっぱり周辺の状況が、財政再建不況とでも言いましょうか、そういった中のことだと私は認識するんですが、そういったことを含めて、相当これはしっかり国民生活なり景気動向等もにらんでお考えいただかなければいかぬ、こういう気持ちなんですが、どうでしょうか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) ことしの最近の物価の傾向を見てまいりますと、これは消費者物価の指数でございますけれども、九月は八・七%、それから十月は東京都の区部だけで六・八%、こういうふうに一方で物価上昇をできるだけ抑えるという努力も一般に政府としていたしているわけでございます。したがって、そういう面も考慮してやっているわけでございまして、いろいろ値上げについては影響があるということは、これはあることは間違いございませんけれども、できるだけひとつ企業努力によって低くして、そして影響の少なくなるように、こういう配慮でやっているわけでございまして、国全体の経済を考えながらやらさしていただいている、こういうわけでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 それでは、事務当局に伺いますが、赤字のいわば種類といいましょうか、一般論で申し上げれば通常郵便の方と小包の関係ですか、ちょっと資料をちょうだいいたしまして拝見いたしますと、トータルしまして通常郵便の方は若干の黒字になっていますね。そして小包の方が四百九十億前後の赤字になっておる。こういうふうに資料で拝見をするので、そういうふうに認識してよろしゅうございますか。

澤田茂生郵政大臣官房経理部長

○政府委員(澤田茂生君) お答え申し上げます。  五十四年度で見てまいりますと、通常郵便物につきましては、原価と収入と申しましょうか、その差額が五十三億ということでございますが、黒字でございます。小包につきましては、ただいま先生お話しのように四百九十一億の差額が赤ということになっております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 小包の赤字の理由はどういうふうに御把握になっておられるんですか。理由です。

澤田茂生郵政大臣官房経理部長

○政府委員(澤田茂生君) お答え申し上げます。  小包郵便物の場合、収入とそれから原価の差額というものが、ただいま申し上げましたように、トータルで五十四年度では四百九十一億ということになっているわけでございますけれども、これは料金収入とそれから経費の差額でございまして、問題は、料金を原価が償うだけのものを賄うだけ設定がされるかというところに一つの問題点があろうかと思うわけでございます。本来、原価というものが償うような体系ができればいいわけでございますけれども、最近の情勢から考えてみますと、いま直ちにそれを償うということにはなかなかまいらないというのが小包の現在の事業の状況でございます。と申しますのは、やはり民間の小包郵便に匹敵いたします小口の宅配と申しましょうか、そういったようなものとの競争力あるいは国鉄の小荷物との関係、こういったものをやはり勘案しながら、なお一方、全国ネットワークとしての小包の運送と申しましょうか、そういったサービスというものを行い得るのはやはり小包郵便のみでございますので、そういった面における国民のサービスの需要に対応してそれを賄い得る、また賄い得る料金体系ということでただいまの料金を設定いたしておりますので、先ほど申し上げましたような差額、赤字が出ているというのが現状でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 民間の宅急便の問題などがあろうと思うんですが、小包についてはこれは皆さん方も御承知でしょうけれども、逓信委員会でやっているんでしょうが、三十六年に法定制から外したわけでしょう、これは。それは間違いないでしょう。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) お答え申し上げます。  昭和三十六年におきまして、先生仰せのとおり政令料金に改正をしたところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ついでに、局長に尋ねますけれども、この間に約十九年たっているんですね。一体、この間に小包郵便料金はどういうふうに変わってきたんですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 三十六年に政令料金ということで改正をいたしまして、その後、四十一年、四十六年、四十九年、それからことしの十月にそれぞれ改正をしたところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 改正の率を言ってくださいよ。幾らずつなのか、パーセンテージで言ってみて。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) それぞれの改正の際の値上げ率は、四十一年の改正の際に三九・五%、それから四十六年の際には八九・五%、四十九年の際には四七・三%というふうになっております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私は別に小包の値上げを奨励するわけじゃありませんけれども、やっぱり独立採算とか経営というものを見る立場からしますれば、さっき答弁がありましたけれども、国鉄との関係とか宅急便との関係とか、そういった環境との関係も考えながら一番安い線でもって落ちつける、これが一番いいわけですね。  ですから、どうも見ていますと、三十六年以降三回やっているわけですけれども、いわば法定制ということを外せば何とかなるんだという考え方に立ちながらも、これだけの大きな赤字を小包が出して、しかもその赤字を黒字の通常郵便で埋めるような形のものは、これは商売人という見方からすると、あなた自身余り経営がうまくないんですよね。だから、やっぱりこの小包の赤字が一般が三百五十二億ですか、総原価との違いは。こういったことについて非常に私見ていまして、大体、独立採算とか、今度出している法定制を外す問題とか、関連して考えたときに、郵政省一体何をやっているんだ、こういう気になっちまうんですよ、引き受けた大臣もお気の毒ですけどね。やっぱり一遍にどかっと上げることも大変でしょうけれども、そういった宅急便の関係とか国鉄の運賃の関係とか、そういったことをもっと機動的に連動させながらやっていかなければならないと思うんです。そのためにこれを外したんですからね。そういうことについて、私たちはやっぱり原因というもののもっと究明をはっきりしておいて、そしていわば経営努力といいましょうか、経営に対する勉強について皆さん方のやってきた経過について反省を求めたいんですよ。  その次の問題ですけれども、特に申し上げたいことはたくさんあるけれども、第三種の問題。第三種は、これは四十六年に法定を外していますよね。今度は十五円から三十五円に上げるというわけです。二倍以上ですね。百何十%になりますか。百四、五十%かな。これは四十六年からは十五円でそのままでもって来たわけですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 現在、三種の料金十五円という際のその十五円というのは、五十一年からずっと今日に及んでいる次第でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 その前は幾ら。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) その前は六円でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 これも小包と同じケースになるんですけれども、要するに、物事をするときには余り乱暴な治療をしますとやっぱり抵抗が起きることは常識なんですね。ですから、ソフトなランディングをするとすれば、あなた方は恐らく法定制を緩和するという主張をしたときには、やっぱり原価計算、そういったものとの兼ね合いもあったでしょうけれども、当然そういった経営全体の見通しなり個別の種類のものについても検討を加えたわけでしょうが、とにかくこの十五円から三十五円という二倍以上の引き上げということは認めるわけにいかないんですよ。むしろ法定制緩和ということをやりながら、そのときうまいことを言いながらもいわば機動的な経営施策がとられていないとあえて私はっきり申し上げますけれども、そのために大変な値上げ問題をここにぶつけている、こういうふうに見るわけですよね。ですから、これについては、大臣、どうですか、十五円を三十五円にするという形じゃなく、少しくこの問題について縮減をするということはできませんか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 郵政審議会の答申をいただいておりますけれども、これは第三種の十五円の分についてできるだけ原価計算してそれに近いようにやったらどうかという答申をいただいております。これは三十五円ということなんです。しかし、いろいろと国会の御審議、それから一般の国民の陳情、こういうものが非常に参っておりますし、社会的な要請等、いろいろこういうような第三種のものについて計算どおりしないでもっと考え直したらどうかというような非常に強い御要請もございます。したがって、せっかく郵政審議会で答申をいただいておりますけれども、今度改めてこういう国会の御審議等を郵政審議会の委員の方々に申し上げまして、これはぜひともひとつ再検討していただきたい、こういうことを強く要請するつもりでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 具体的な金額はここで述べられないと思いますけれども、やはり十五円から三十五円、これに絡みまして私のところにもずいぶんたくさん、私はもう逓信をやめておるんですけれども、陳情が去年も来ておったし、ことしも春から来ておるんですけれども、とにかく印刷業者とか、あるいは広告関係、その他幾つかの団体が政党政派を問わずに来ておることは間違いないですね。ですから、たとえば今度の値上げの中でも、葉書の場合には来年の四月一日から四十円ですか、そういうふうな話になるわけでしょうし、その間は三十円でいくという話がありますわね。ですから、やっぱりそういうような形でもって半年なり一年なりこういったものの施行というものについて段階を踏むということが私は大事だと思うんですね。ですから、大臣のいまの意味ある回答でもってある程度わかるんですが、そういったことについて、私が申し上げた段階的に運んでほしいという私の意見に対しまして、大臣はぜひ実行を、郵政審議会の方々と相談していただきながら、していただけますか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 十五円を三十五円にするのであれば、これは段階的ということも考えられますけれども、ともかく三十五円は非常に反対が強い、社会的な要請から言えば高過ぎるじゃないか、こういう意見でございますので、これを何とかして直していただこう、こういうつもりでいるわけです。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 いまのお話ですと三十五円そのものを考え直したい、こういうお話ですから、むしろその方が私も結構と考えますから、ぜひそういう線で御努力をお願いいたします。  次に、聞きたいと思いますことは、法定制緩和の問題ですけれども、これは財政法三条の関係その他、恐らく逓信委員会でも激しい質疑が行われていると思いますけれども、まず一般的な問題としまして、財政法三条との関係について、私たち物特のメンバーといたしましても、三条に違反する、あるいは財政民主主義というものについてこれを壊しちまう、こういう心配を持っていますから、ひとつ、その辺の問題について今度出しました法定制緩和に関する見解について、局長でもいいですけれども、見解を聞かしてください。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 財政法三条、この規定については先生重々御承知のところでございますので読み上げませんが、その第三条におきまして、国の独占事業の事業料金は法律に基づいてということで、法律に基づいて定めなければならない旨を規定しているところでございます。  そこで、私ども今回御提案をさせていただいておりますのは、郵便事業財政の現状にかんがみ、法律において一定の厳格な要件を付した郵便料金の決定方法の特例措置を設け、この法律の規定に基づいて料金の決定を行おうとするものでございまして、この法律の規定に基づいてということで財政法第三条の規定にもとるものではない、こういう立場に立ちまして御提案をしているところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 どうも新解釈が次々登場するので、こっちも戸惑っちまうんですがね。私たちはもっと厳しく財政法三条、しかもその中におきましての料金の決定、こういったものはそういった解釈の拡大ということではなしに、そのものずばりやっぱり従来の慣行に従いまして、当然、ありますとおり法律で決めるものは第一種、第二種、その他もそうでしょうけれども、金額そのものずばり決めるというふうに考えてきたんですけれども、いまの局長の御答弁ですと、何か幅広な解釈がまた新しく生まれてくるんですが、これはほかのものにも、電信電話料金とかNHKとか、たくさん関係してくるから大事な部分ですからね。要するに、財政法三条に関する新解釈ということになるのか、私が違反だからと、こう聞いたからそういう新解釈をとられるのか、あるいはこれから外してくれということで来ているのかどうなのか、その点、もう一遍明確に言ってくれませんか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) この財政法第三条の法律に基づいてという意味は、法律によりという解釈と異なりまして、その場合には具体的に法律の中で一種が幾ら二種が幾らということを盛り込まなくてもいい。ただ今日まで、私たちの郵便法を例にとって説明をいささかさせていただきますと、三十六年には小包を政令に委任する、四十六年にはその政令の委任をさらに省令委任というふうに変えた、そして三種以下の料金それから特殊取り扱いの料金、これを四十六年において省令料金ということに改めた、そしてただいま一種、二種を料金決定の特例措置という形で御提案をさせていただいているわけでございますが、この法律に基づいてということは、法律によりという解釈と異なるということで間違ってはいない。それじゃ従来、なぜ法律に基づいてというような条文を具体的に一、二種について定めをしていたかといいますと、これは法律の解釈論の違いでなくて、解釈は特に変わったものではないわけですが、その解釈による立法政策という形で私たち考えている次第でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私は頭余りよくないものですから、ますます混乱してくるんですけれども……。  これは古い記録でしょう。四十六年の井出さんのときですか。このとき、はっきり「封書、はがきなど」という言葉が入っておりまして、そして送達の独占をしているものだ、こういう解釈が国会の答弁で大臣から出ているわけですね。そうしますと、いまの局長の法解釈、どうもやっぱり便宜主義というか拡大解釈というか、そういうふうにとらざるを得ないんですよ。もっと私たちは、物を見るときに尺度がしょっちゅう変わっては困るわけですから、だから法はやっぱりはっきり改正して、法律に基づいてというところの解釈の幅を広げないで、法律をこの段階だけはこう変えてもらいたいんだ、こういうふうにすっきりしてもらいたいんですよ、やるならばね。それがいいか悪いか別ですよ。別にして、ただ、井出さんが答えたときのこれからいきますと、だれが見たってこれは封書、葉書、一種、二種と書いてありますから、基づいてということの拡大解釈、基づいてということの解釈を広げて云々ということでここでもってやられますと、これは逓信委員会に差し戻しになるでしょうけれども、私が余り物特だから理屈言ってもしようがないですけれども、その辺のことは、しかしもうちょっと厳正な解釈が必要なんじゃないですか。法制局を呼んでもいいですけれどもね。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 先生御指摘されておりますのは、昭和四十六年に三種以下の、先ほど触れましたが、料金を省令に委任するという改正法案の提案趣旨を説明された際に、「第一種及び第二種郵便物は、国がその送達を独占しているものであり、また、郵便物の大部分を占め、国民生活に密着したものでありますから、その料金はこれまでどおり法律で定めることとし、」という説明を当時の井出大臣がされているわけでございますが、その御指摘かと存じますが、私ども、当時の改正法案の中身というのは、第三種以下の料金を法律に具体的に定める方式から省令で定めるという方式に変えるというそのことの法案としての提案趣旨の説明でございまして、一種、二種郵便物自体について財政法第三条の要請する法定制の方式としてどうあるべきかという判断はその提案趣旨の説明の中には入っていない、つまり三種以下との関連において一種、二種の性格を比較して申し上げればということでこの提案趣旨の説明を理解しているところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 非常にすっきりしませんけれども、これは法制局の方の意見なども聞きながら、また最終的には逓信委員会で議決されるまでに同僚議員等にお願いしたいと思いますけれども、はっきりしません。いずれにしましても、いまのあなたの言っていることは私自身理解ができないわけですが、ただ、三種以下との区別云々なんてことはこれは常識でありまして、法律の解釈のときに、こういった具体的に一種、二種、封書、葉書云々と出ている言葉、こういったことの意味合いというものをそういうふうに便宜的にとらえてやられることについて私自身は納得できませんし、これは後の議論として逓信委員会の方に私の方からまたお願いいたしまして、法制局と、財政法三条大事なことですから、これはやっぱりもうちょっと明確な見解の整理をしてもらわぬと困る、こういうふうに考えていますから、これは一応保留しておきます。  次に、この法定制緩和の問題につきまして、現実の問題として国鉄といわば郵政審議会、こういったものがありますが、その前に大臣にこれは伺いたいんですが、国鉄からこの法定制の緩和が始まりまして、もちろん国鉄の場合には全体の運輸体系の問題の中ですから独占性の薄れていることなどもありましょうし、そういったことはわかるんですけれども、国鉄から始まって、専売が本年の通常国会でやりまして、そして今度は郵便がなされまして、そしてNHKは予算の中の問題ですけれども、電電の料金のことが、秋草さんが口をすべらしたか知りませんけれども、また何か二、三年後に値上げするかもしれぬという新聞記事がございましたですね。大臣、大分おしかりのようですけれども、要するに、いわばこういう具体的な料金について国民の代表である私たち自身が物を言える、あるいは審議をする機会がだんだん薄められていく、こういう傾向に私とるんですけれども、こういうとらえ方は間違いでしょうか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いろいろその時代といいますか、大分、郵便法のできましたときから郵務局長が変遷を述べておりましたけれども、いろいろ考え方が私違ってくるのじゃないかと思うのです。今回のやつも、一種、二種についてこれは全部やめてやるというふうには書いてないのです。当分の間、特例措置を設けさしてください、こういう意味でございまして、その条件がなくなれば当然法定主義に一種、二種は戻る、こういうことで、これはいろいろ考え方が変わってくると思います。  そこで、次には、まだやってないNHKとか電電公社、電話料金をどうするのだ、やるのじゃなかろうか、こういうお考えでございますけれども、いまのところは全然そういう点については考えていないのです。ただいま郵便法の値上げに関する特例措置、この法律だけをお願いしておりまして、そちらの方は全然考えておりません。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 これは最終的な御質問の際、実は試算として資料をちょうだいいたしました六十何年までの分等について見通しがちょっと違うものですから、だから私自身は、法定制緩和そして当分の間の問題、こういうふうに実は問題を見ていないんですよ、率直に申し上げまして。恐らく当分の間が永久化するかもしれぬという見方に立つものですから。日本経済の動向は大分変わっておるんですよ。これは変わっていくんですね、これから。ですから、従前の何かパターンかあるいはそういった経過的なものの中の延長線でもって物を見ることはできないという一つの私の見解を持っているものですから、だから私は、さっきの法律解釈の問題につきましても疑問を投げかけていますし、同時に、大臣おっしゃったけれども、確かに「当分の間」ということは今度の法律改正の中に入っていますけれども、そういうことで心配しますのは他の電信電話料金への波及ということ。いま大臣のおっしゃったとおり、いま考えていないとおっしゃいます。それはそれでよろしゅうございますけれども。  さて問題は、当分の間、法定制緩和問題でもっていくんだという中で一つ問題が起きますのは、郵政審議会の性格の問題ですわね。これは四十六年の附帯決議の中でも相当厳しい注文が第三項でもってついていることは私が言うまでもないと思うんです。これについては、逓信委員会でどういうような当局側の答弁なり、あるいは四十六年から大体八、九年たっているんですけれども、具体的にこの問題について、附帯決議だからそんなものはいいよ、ほっとけ、こういうことであったのか。何かやったことありますか、これについて。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 四十六年の郵便法改正の際の附帯決議の趣旨を体しまして、その後郵政省としては、委員の任期切れ、任命がえの都度、慎重に人選を行い、国会で御指摘のありましたように、極力広く各界の意見が審議会に反映されるよう、その委員の人選、その結果から来ます構成についていろいろと配慮をしてまいったところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 消費者の代表を入れるとか労働組合のOBを入れるとかあったかもしれませんけれども、そういうメンバーの据えかえだけではこれはだめなんでしょう、結局。国鉄の運審というものをあなた方知っているはずだけれども、国鉄の運審には物すごいこれは厳しい規定がありますよね。そしてこの中には、たとえば公聴会の規定とか、議事録の規定とか、それに対する公開、非公開の問題だとか、たくさん書いてありますよ。しかも国会でもって国鉄の運審のメンバーは任命されるわけですわな。現実に調べていただきますとわかりますが、総会は、郵政審議会の総会は年四回ぐらいしか開かれていない。延べ時間で五時間か十四時間ぐらいしかないですね。国鉄の運審は年に九十回以上開いておるんですよ。全然、法的な根拠、任命の根拠が違いますからね。  だから私は、やっぱりこういったものをする際には、十年後に返ってくるからいいんだと、軽くこういうお考えがあったとしましても、やっぱり国会審議から外すというときには、この附帯決議のもっと中身を練って、メンバーをしぼってもいいから国会で任命して、そしてまさしく国民の代表の立場でもって議論ができる審議会に変えていく。こういうふうにしなかったら、まさしく国鉄以上に今度の法定制緩和問題緩ふんになってしまう。こういうふうに考えるんですが、そういう考え方は間違いでしょうか。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 運輸審議会、郵政審議会、いずれも国鉄運賃あるいは郵便料金など重要な事項について審議、調査をする非常に重要な役割りを担っている機関であることは申すまでもございませんが、特に運輸審議会につきましては、審議会の審議すべき案件の内容が、国鉄運賃のほか、私鉄、バスあるいは海運等非常に多岐に、また数多いものになっているようでございますし、それからまた、いろいろな処分についての不服申し立ての審査というような審査裁決的な機能もあわせ持っているというようなことがございまして、そういった意味から郵政審議会とはかなり性格も違う、あるいはそれに基づいて委員の任命方法その他いろいろな違いが出てきている点もあるのではなかろうかと思うわけでございます。  つきましては、郵政審議会は、ただいま御指摘のように今後ますます重要な役割りを担っていくことになるわけでございますので、委員の人選、構成等については一層慎重を期しますとともに、御指摘のような各種の審議会の実情等につきましても十分調査し、参考にいたしまして、一層審議会の機能が十分に発揮できるように配慮してまいりたいと考えているところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私も、内閣の税制調査会の委員とか、経済企画庁の経済審議会の委員とか、メンバーをたくさんやったことあります。七つぐらい肩書きを持ったことありますけれども、とにかく役所の方から問題が諮問されまして、学者等と議論して、最終的にはいわば大体役所の言い分が七、八割は通ってしまうという傾向があるんです。これは専門家じゃないからどうしてもしようがないわけですね。  しかし、今度の問題、やっぱり比べてみますと、まさしく十九条によって附属機関として、これは郵政省設置法の中に他の附属機関と一緒に並べられて、電波監理審議会とか、簡易生命保険郵便年金審査会とかあるだけですわね、これ。国鉄の方の場合になりますと、ちゃんとこれは結果的には設置法の本文の中で第六条以下ずっと厳しく書いてあるわけですよ。同時に、現実の問題点として、国会でもって七名の委員の任命がされまして、年間九十何回も開かれておるんですよ。ですから、大臣、どうですか、こういった問題につきましていまの抽象的なお話でもって、官房長おっしゃるような形でもって私たち了解ができないですよ。もうちょっと権威のある根拠を持った審議会、こういったものに、この法律案と一緒にすぐには出し得ないかもしれませんけれども、もっと具体的な根拠なり組織のしっかりした審議会、そういったものに変えるということの約束はいただけませんか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 今度の法律をお認めいただければ、一種、二種の料金は郵政審議会に諮って決めることになりますので、従来も郵政審議会はいろいろ重要な審議をいただいておりましたけれども、一層重要な審議をお願いすることに相なるわけでございます。したがって、いまも御指摘がございましたように、この程度ではだめじゃないかというおしかりでございますので、ひとつ十分にほかの審議会、そういう点も検討さしていただいて、これなら大丈夫にひとつやるようになれる、こういうような審議会を考えてまいりたい、こういうふうに考えております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 たとえば国会を形成します各政党から推薦をして委員を送るとか、同時に、私はやっぱりこれだけの四十名の数をそろえて——三十七、八名実際いるんですかね、こういった方々がいろんな会社の仕事とか、たくさん仕事を持ちながら集まってきておったのでは、幾つかの部会に分けているようですけれども、とてもじゃありませんけれども、結局、郵務局長とか官房長の諮問される問題に対して、なかなか具体的に自分で発想し自分で研究して別のものをアプローチすることはできないと思うんですよ。ですから、そういう意味合いでもっていまの話をもうちょっとやっぱり厳密に具体的に——どうしてもしなかったら、むしろ私はこの法律案を通すべきでない。いまのような、隠れみのと言うと言い方悪いんですけれども、形式張ったような審議会に一種、二種という大変なものを任すわけですから。  将来、それがうまくいって十年後に本則に返ればなおいいですけれども、返れないという心配も私は強い面を持っていますし、同時に、たとえ十年間にしましてもその間二回ぐらいの値上げの方向が出ているようですから、やはり運輸審議会その他たくさんございますけれども、行管が今度、臨時行政調査会をやりますわね、ですから、そういったこと等々をにらみ合わせまして、しっかりした信頼できる根拠を持った審議会につくりかえていく、こういったことをぜひ大臣にお約束願いたいと思うんですがね。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いま御提言の御趣旨の線に沿いまして、ひとつ十分努力をさしていただきたいと思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 それでは、次に移らしていただきますけれども、これは経済動向等に絡みますから企画庁の方にもちょっと答えてもらいたいと思います。  最近の物価の動向ですが、本年、上げてすでに済んでいる公共料金、これから来年の三月までと、その後に見通される公共料金もしくは公共料金的なもの、それについて概括的に説明していただけませんか。——企画庁来ていないんですか。企画庁、きのう連絡してあったはずだが、だれもいないかな。大臣じゃなくたっていいんだよ、こういうことは事務的にできるんだから。

福間知之日本社会党

○委員長(福間知之君) じゃ大木委員、ほかの質問からお願いしましょうか。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 いや、大臣が来る前に事務局が来ているというから質問するつもりでいたんですが、ちょうどいま大臣が来られたので。  大臣にはもっと大きなことを聞く予定あるんですけれども、実はいま伺っていましたのは、ことしの四月以降の公共料金値上げ一覧、それと同時に、これから待ち構えている公共料金値上げ動向、これについて——局長クラスだれもいないのか。そういうことについてまず答えてもらいたい、こういうふうに申し上げたんですがね。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 公共料金についての取り扱いの原則でございますが、これはまず企業体に対しまして徹底した合理化を求める、これが第一でございます。  しかしながら、石油の急上昇というような背景もございますので合理化でどうしても吸収できない、こういうものが残りました場合にはやはり若干は値上げが必要かと思います。  そこで、物価に悪い影響が出ないようにいろいろ配慮が必要かと思います。そこで、その時期をどうするか、幅をどうするか、そういうことにつきまして十分配慮をしながら、物価に最小限の影響で食いとめたい、そういう判断のもとに若干の値上げは万やむを得ない、このように判断をしております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 大臣に対する御質問とちょっとそれは予定していなかったんですけれども、別のことで伺いますけれども、最近の新聞やテレビ等でもって拝見いたします予算編成の前哨戦的な話が始まっておるわけでございますが、新七カ年計画、これ自身を企画庁は見直しをされる予定になっておりますか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 昨年の八月に決めましたこの新七カ年計画は、七年間の間に平均して五・五%の経済成長を続けましょうということが第一であります。その間、物価は平均五%、こう想定をしておりますが、問題になりますのは、公共事業二百四十兆円というその投資を前提としておりまして、これはまだ五年間残っておりますからやってやれないことはないのですけれども、しかし経済の実情も若干変わっておりますので、原案どおり進めるべきものなのか、あるいは若干の修正が必要なのか、そこはいま学識経験者の方々に検討をしていただいておるところでございます。来月の初めには大体の輪郭が明らかになるのではないか、こう思っております。それを受けましてその取り扱いを判断したい、このように考えております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 両大臣にお伺いいたしたいんですが、最近、郵便貯金が郵便貯金の悪口を言うたびにふえているという傾向があるわけですね。これについて貯金局長等は喜んでおられるし、郵政大臣もお喜びじゃないかと思うんですが、経済上の観点からいたしますと、もちろん将来生活のために郵便局に預けるという気持ちはわかるんですけれども、預金がふえ過ぎて経済活動の投資とのバランスが崩れますと余り好ましい傾向じゃないわけですね。同時に、郵便貯金には一定の投資のいわば限界がありますから、そういう点でこれは河本さんにも伺いたいんですけれども、貯金のふえること自身は、やるせない将来の生活設計の展望の厳しさからやる方も多いと思うんですけれども、経済活動としまして、最近、郵便貯金の増高と要するに民間投資とのアンバランス、こういったことが新聞報道等に若干出てくるわけですが、そういう問題について、両大臣、どういうふうにお考えでしょうか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 最近、郵便貯金がふえているわけでございますけれども、普通の預金よりも定期的のものにふえているわけでございます。といいますことは、ごく近く利子は下がりますけれども、ことしの初めごろは、利子の天井感といいますか、もうこれ以上利子は上がらない、下がるのじゃないかというような懸念から私は郵便貯金に集中してまいった、こういうふうに考えているわけでございます。  そこで、この使い道については御承知のとおりでございまして、資金運用部資金によりまして、いろんな国民生活に密着した事業とか、あるいは公共性の事業とか、いろいろ有効に活用されておりまして、そういうものに対してどんどん私は活用をさらにされるということは非常に好ましいことだと思っているわけでございます。  ただ、一般の銀行の預金が、銀行も定期はふえておるわけでございますので、伸び方は普通、拘束式のやつは低い、こう言われておりますけれども、そういたしますと、民間企業に対する融資が困るのじゃなかろうか、こういう点、私は国債の購入の問題についていろいろ調整をしていけば解決される問題でございます。郵便貯金がどうもふえ過ぎたからおかしいのじゃないか、これをなかなか減らすったって、国民が信頼してくれて郵便局にちゃんと貯金をしていただけるのでございますから、いま申し上げましたような点を考慮して、郵政省といいますか、従来どおりに御信頼を得ながら貯金をお預かりして有効に使ってまいりたい、こう考えているわけでございます。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 郵便貯金には長い歴史がございまして、その果たしておる役割りは非常に大きいと思います。財政投融資の主たる原資になるわけでありますから、国の広い意味での財政にとりましては非常に大きな役割りを果たしておると思うのですが、これが余り急激にふえますと、その分だけ民間の貯蓄が減りまして産業資金に大きな影響が出てまいります。そういう場合には、私はやはり財政投融資によりまして国債を相当大量に消化する、そういうことで民間資金との調整をある程度する必要があるのではないか。幸いに、ことしなどは当初の計画よりも相当大規模に国債の消化を財投でやっておるようでありますからいいと思いますが、一時的にそういう調整の方法もございますが、しかしながら、余りふえ過ぎた場合にはそういう問題が生ずる、こういうことでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 郵便貯金に限らず、これは都市銀行、地銀も全部そうですけれども、経済の動向というものは、結局、貯蓄と投資のバランス、これが崩れますとやっぱり余りうまくないということは、これは経済学者がおっしゃることですが、まさしく私は、いまの要するに郵政省の関係の方々は、いわば黙っていても、新聞が悪口言ったり都市銀行が騒ぐほど親しみやすいから郵便局に貯金が集まる、こういうふうなことは確かに一面としてはいいと思うんですが、しかし、やっぱり経済のマクロな判断からしますれば、都市銀行にあろうと郵便局にあろうと、それが的確に消化されていかないとこれは大変な問題が起きる。  で、いま河本さんおっしゃった公共投資の問題でございますが、最近の新聞等でもって、まだ固まっていないことですけれども拝見いたしますと、当初の二百四十兆、これは多分五十九年までのことだと思いますけれども、そういうものが相当程度縮小される傾向でもって検討されている、これについては河本さんはどうお考えですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 必ずしも縮小してしまうという、そういう前提に立っては作業しておりませんで、現計画がそのまま進んだ場合に経済、財政の姿はどのようになるのか、また物価はどのようになるのか、こういう検討を一つしております。それから過去二年間据え置きになっておりますから、その場合にはどうしても若干減る傾向になるという議論もございまして、減った場合には一体どういう影響が出てくるのか。減る場合でもいろいろ減り方もあろうと思うんです。ですから、幾つかの場合を想定いたしまして、あらゆる角度から検討していただいておるということでございまして、先ほども申し上げましたように、来月の初めにはおおよその輪郭が明らかになるのではなかろうか。その答申を受けまして政府としての判断を決めたい、このように考えております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私がいろんな新聞報道等でもってうかがい知る限りにおきましては、河本さんの御発言と渡辺大蔵大臣の発言に食い違いが時折見られると思うんですね。私は遠回しに質問しておりますけれども、実は最終的には郵政省の出した十カ年計画、これがうまくいくかどうかの心配があるからあえて申し上げておるわけですが、そういう意味合いでもって郵政省の局長さん方も聞いておいてもらいたいんですけれども、とにかく河本さんの御意見では大体五%台の実質成長、大蔵省の方は大体四%前後、これは田中次官ですか、どこかへ行ってお話しされたのがスクープされて毎日新聞に報道されましたですね。その傾向で大蔵省と企画庁ではこの経済見通しについての意見の食い違いはいまのところないですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 来年の経済見通しをどうするかということについてはまだ結論は出ておりません。正式に結論が出ますのは来月の中旬過ぎだと考えておりますけれども、しかし、それでは予算編成の作業もできませんので、おおよそのアウトラインだけは来月初めまでに固めたい、こう思っております。  経済成長のいろんな作業の仕方でございますが、たとえば公共事業を据え置くという議論が一部にございますが、据え置く場合でも、金額を据え置くということになりますと、物価が上昇しておりますから実際の仕事の量は減るわけであります。そういう場合も一つの例として考えていかなければなりませんし、それから実質据え置き、つまり実際の仕事の量は減らない、こういう場合を想定した場合には相当このことによって経済成長は高目の数字が確保できると思うんです。また実質を若干ふやす、こういうことになりますと、さらにそれは高目の成長が可能になってくるということでございまして、ほかにもいろいろ要素はありますけれども、一つの大きな要素は公共事業の取り扱いを一体どうするのか、こういう問題が焦点になろうか、こう思いますが、そこらあたりの詰めはまだいたしておりません。まだ二週間ぐらいかかるのではなかろうか、こう思っております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 いま作業中でございましょうけれども、やっぱりニュアンスといたしまして大蔵省と企画庁と少し違うという感じはぬぐえませんけれども、そのことばまだ作業中でございましょうからこれ以上は結構ですけれども、実は最近の傾向としまして、個人消費の落ち込み、それから外圧といいましょうか外国との貿易摩擦、民間の卸売関係に絡む基礎的な投資はまだ根強いという話は一部の新聞にありますが、こういった要するに個人消費の落ち込みの傾向とか、それから外圧の問題とか、同時に、原素材関係はまだまだ根強いという話もありますが、とにかく景気動向がグレーといいますか灰色の動向をたどっている、こういうふうに見ているんですが、長官、どうでしょう。この辺のお見通しはどうですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 景気の動向は、一口で言いますと若干警戒信号が出ておる、あるいは灰色という表現でいいのかもわかりませんが、とにかく問題が相当あると思います。いまお述べになりました個人消費も伸び悩んでおりますし、貿易も特に先進工業国との間には若干の摩擦が生じております。それから住宅の投資なども非常に減っております。設備投資は、大企業はいいのですけれども中小企業が伸び悩んでおる、こういう状態でございまして、幾つか問題がございます。去年のいまごろ五十五年度予算編成をしたときの経済の勢いと現在の経済の状態は若干違っておるようなそういう感じがいたします。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 私なりの見解をずばり申し上げますと、まだ細目的な質問が若干残っておるわけでございますけれども、財政再建ということが中心で、結果的には増税が相当にやっぱり、法人税、選択増税でもって物品税、交際費課税、それから最近ではいろんな手数料にまで一〇%ぐらいのものを上乗せする、こういう話も出てきているわけですね。ですから、そういったことに加えまして公共料金あるいはそういった健保料金の値上がり等見越していきますと、日本の経済のパターンというものが財政再建のために企業も個人も生活をぐんと切り詰めていかなければならぬ、こういう状態に立ち入る。いわば不況という言葉は少し厳しいかもしれませんが、財政再建不況、そして公的支出のインフレ、スタグフレーションとは断定しないけれども、そういう経済の傾向が強まっていくんじゃないでしょうかね。その辺どうでしょうか、両大臣に伺いたいんですがね。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 来年は、歳入が足りない場合には現行税制の枠の中で若干の増税をするというその基本路線はほぼ内定をしておりますが、それじゃ一体具体的な内容は何かといいますと、まだ具体的な内容は全然決まっておりません。抽象的にその方向で検討しておるということでございます。したがいまして、いまの段階ではお述べになりましたようなことはまだ断言できないのではないかと思いますけれども、ただ一方で、最近の国民の税負担を見ますと、おととしぐらいは大体所得の一九%見当の負担をしておりましたが、税制がそのままでございますから、ことしあたりは大体二二%ぐらいになっておるのではないか、こういう感じがいたします。したがって税負担率は現行税制のもとにおきましてもだんだんふえておる、そういうことは言えると思います。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 物価局長来たようですから伺いますが、先ほどの問題でございますけれども、本年の四月以降の公共料金の値上げの状況を、実施したもの、同時に、三月三十一日に区切ることはないんですですが、園田厚生大臣が医療費の値上げのことも裏で言明しているんですけれども、そういったことを含めて、いわば公共料金もしくは準公共料金ですか、そういったものの展望等についてちょっと説明してくれませんか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) お答え申し上げます。  ことしに入りましてからの公共料金の値上げの状況でございますが、予算関連の公共料金といたしましては、国鉄の運賃の値上げが四月にございました。それから同時に、たばこ定価が四月に値上げをいたしております。それから国立学校授業料、これも同月実施しております。それから民間の料金の関係、これは認可事項になりますが、八電力会社の料金、それから三大手ガスの料金、それからNHKの受信料、あと西部瓦斯の料金とか沖繩電力の料金等がございます。それからそのほかには、地方公共団体の認可いたします料金につきまして公立高校授業料その他のものがございます。  これからの問題といたしましては、現在、申請がございますのは民間私鉄の運賃、それから一部でございますが六大都市のタクシーの料金、そういうようなもの、それから公営交通関係でバス、地下鉄について一部の都市からの申請がございます。そういう状況でございますが、この申請されたものにつきましては、現在、関係担当省庁におきまして検討いたしているところでございまして、私どもの方に協議がございますればその段階で十分真剣な検討を加えて最小限のものにしてやっていかざるを得ない、そういうふうに考えております。  それからただいまお話のありました医療費の関係につきましては、これは全くまだ私どもとしては話を伺っておりませんことでございますので、これについては私どもとしても御意見を申し上げることばできないわけでございますが、いずれにいたしましても、公共料金につきましては徹底した合理化を前提としてその経営内容を十分検討して、時期、幅等について調整を加えていくという態度で臨んでいるところでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ちょっと念のために一つだけ細かなことを聞きますけれども、これは国立大学の授業料を二五%上げまして消費者物価への影響〇・〇一と出されていますね。これ、どう考えても説得力がないんですよね。国立大学の授業料が上がるということは私立大学の授業料の上がりにはね返っていくんじゃないですか。そうしますと、大学の学生の数からすれば恐らく国大に対し私大の方が十倍近い人数になっていると思うし、同時に、公立高校の値上げがあるいはそういった私立高校の値上げ等に波及していくわけですから、その辺について企画庁はどういうふうにお考えか。そういった私立大学等の値上げについて、物価の〇・〇一%どまりと見て、一切これはパーセンテージに入れる必要がないと考えているのかどうか。その辺、ちょっと細かなことですが、伺わせてください。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) 国立大学授業料につきましては、ことし二五%値上げをいたしましたが、これが消費者物価のウエートといたしましては一万分の三ということになっておりますので、影響度としては〇・〇一ということになっているわけでございます。  いまおっしゃいました私立学校の授業料、これは別途、消費者物価の中では公共料金としてはカウントされておりませんが、サービス料金の中に私立学校に対する家計費の支出のウエートといたしまして織り込まれておりますので、私立学校授業料が上がりますればそれはCPIにもすぐに影響する。その影響の仕方はもちろんそのときどきによって違うわけでございますが、それは織り込まれておりますので、国立大学として申し上げておりますのは国立学校授業料そのものの問題ということでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 物価問題をちょっと伺ったんですが、税金問題については先ほど大臣の話もありましたけれども、いろんな報道等参考にしていきますと、大体五十二年三百万、五十五年三百四十五万、五十六年三百六十二万、五十八年三百九十七万、大体賃上げの若干の数を上乗せしていきますが、税金の問題の負担率が三・七%から五・一%、五・六%、六・七%ですね。要するに負担の率が、これは所得税の場合でございますけれども、二百一万五千円の課税最低限がずっと据え置かれていますから、結果的には六十万円刻みでもって二%、三%、率が上がってきますからね。自然増収か自然増税かという議論を渡辺さんともやり合ったことがありますけれども、いま並べた問題、まだたくさんほかにもございますけれども、一般的にこういう傾向です。  長官、どうですか、要するに最近の企画庁が出しました国民生活白書の中を見ていきましても、大体五十四年度の中ごろからずっと実生活あるいは実所得、そういったものが家計所得、家計消費、どっちもマイナス傾向をずっと通って全然上向きになっていない、こういう傾向の統計表をここに持ってきたんですが、これはおたくの一番新しい国民白書から持ってきたんですが、そういう傾向については御認識だと思いますけれども、そういうことの中で非常にやっぱり問題になりますことは、要するに衣料とか耐久消費財とか、そういうものに対しての投資あるいは購入等ならばいいのですけれども、非消費支出の増大という問題、可処分所得に占める非消費支出の増大ということが非常に気になってしようがないんですよ。ですから、その中には税金、社会保険料、住宅ローン、固定的なものですからこういったものが入ってくるわけでして、大変やっぱり個人消費の落ち込みと簡単に言いますけれども、その背景にはこういったどうしても名目の月収からとられてしまうもの、それがどんどんふえている。しかも、現在の政府の大蔵省の意向ですともっとふえていくんですね、これは増税が出てきますから。  そういうように、経済動向というものについては、公共料金についても、税金についても、社会保険料につきましても、住宅ローンにつきましても、要するに非消費支出といいましょうか、これが増大し、一般の洋服やカラーテレビあるいは冷蔵庫、自動車、そういったものを買う力がだんだん落ち込んでいる。こういうふうになり、その理由といたしまして、政府の方が巻き上げる分がふえ続けていくし、これからも減ることはない。こういうふうに私自身は認識をするんですが、少し乱暴な言い方になって申しわけないんですが、そういう認識は間違いでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) いま、ここ数カ月間実質勤労所得が減っておることは事実であります。  それから御指摘になりました非消費支出が、これはそんなに大きな数字ではございませんが、若干ふえる方向に動いておる、これも事実でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 そこで、私の第四項目の質問に入るんです。  これは郵政省に返るんですけれども、新しい値上げ後に関しましての向こう十年間にわたります試算表、損益計算見込みについて資料をちょうだいいたしたんですが、六十五年ですから、これは企画庁の考えております五十九年、六十年よりも先の方まで突っ走っているわけですけれども、この損益計算見込みの根拠について少しく説明をしてくれませんか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) この損益計算見込みを私たちつくった動機をまず申し上げたいと思いますが、累積欠損金が存する期間は特例の措置によってお願いをいたしますという御提案を申し上げたので、それではどれくらいの期間が累積欠損金が残るだろうかというようなことを私たち経営努力を含めまして試算しまして、その辺について明らかにしたいということが試算をつくった動機でございます。  ところで、見通しということになりますと、公的にオーソライズされた資料を私たち活用いたしたいということは当然でございますが、そこで費用の問題といたしまして根拠にいたしましたのはまず人件費でございますが、郵政事業の場合には圧倒的に人件費が多いということは先生御案内のところでございまして、これは過去四年間の人件費のアップ率、これを平均いたしまして六・七%という数値を求めたわけでございます。  それから物件費でございますけれども、これは新経済社会七カ年計画ということで卸売物価あるいは消費者物価、こういったものがそれぞれ五%ということに見込まれておりましたので、それを現在、私たち持ち合わせている最も信をおける資料というふうに判断をいたしまして、それをもとにまず数字として使わしていただいたわけでございます。  それからもう一つ、私コメントをさしていただきたいと思いますのは、収入という面でございますが、これは料金の値上げをした場合に郵便離れという現象が一時的にしろ起きるわけでございますけれども、この点につきましては、私ども需要の拡大というようないろいろの施策を考えまして、それによってできるだけ郵便離れを起こさない、起こしても短期にとどめたいというような期待を込めていろいろの施策を講ずるということを前提にいたしまして、たとえば五十五年度の場合には〇・七%落ちるけれども五十七年には三・三%前年に比べてふえるというような、当然、物数に対する長期的な見通しが一つございます。  それから経費の問題でございますけれども、人件費の伸び率という点については六・七%というかっこうで計算をしているわけですけれども、物数増に見合う定員増ということを見込みながら、一方では効率化、合理化の施策をいろいろと考えて、できるだけ経費の抑制をするという立場も当然要請されるわけでございまして、その辺の計画を考え合わせた上で定員の増減というものも見込みながら計算をしたものでございます。  それから二回料金の値上げをするという見込みになっているわけでございますけれども、その料金の値上げの率でございますが、これが二〇・八%というふうに計算をいたしておりますが、この二〇・八%という根拠でございますが、これは今度御提案をいたしておりますところの物価等変動率を上限として値上げをするという仕組みが厳しい条件の一つとしてあるわけでございます。この二〇・八というのは物件費が五%と申しますか、もっと正確に言いますと、消費者物価、卸売物価がそれぞれ五%毎年上がる、それから人件費が六・七%上がった場合に、現在、政令はまだ出ておりませんけれども、考えられるところの物価等変動率の計算によりますと、この期間、計算をいたしますと二〇・八%に相なるということで、上限まで仮に値上げ率というふうに持っていくとすればという仮定もこの計算の中に入っているものでございます。  大体、以上申し上げたようなあれこれを考え合わせまして、十年間に二回程度値上げをさしていただけるとすれば累積欠損金が解消する見通しである、こういうものでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 一つは、企画庁の物価局長なり大臣がおられるときに伺っておきますが、これは五%という物価の見方に立っていますけれども、五%の物価の上昇で向こう十年間いけるというように考えた。新経済社会七カ年計画を根拠にしたということはわかりますけれども、しかしそれ自身について、今年は大体六・四におさまるか、七%を超すかどうか勝負だろうと思うんですが、もうちょっとそこのところは幅広に考える。あるいは六%になるかもしれない、そういったようなことも含めて試算といいましょうか、要するに、こういうものをつくるときには、これをぽっと一枚出されますとこれしかないのか、こうなりますから、やっぱり少しく幅広に、たとえば四・五になることがあるかもしれない、六の場合もあるかもしれない、こういうふうな出し方の方が親切なんですよ。同時に、あなた方自身が将来責任をとらなくて済むわけですよ。だから、そういうことを含めて、物価五%という物の見方、向こう十年間、私はそこのところについて非常に不確定要素が多過ぎる、こういうふうに感じるんですが、長官おられるからちょうどいいわけですけれども、長官、どうですか、その辺のことは。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) 初めに申し上げておきますが、郵政省で計算されました「郵便事業損益計算見込」につきましては、これは郵政省が独自に法案審議の御参考ということでつくられたものでございまして、私どもとしてはこれを承知しておりません。  で、こういう長期的な見通しについては、これからの需要の動向とか、それから賃金とか物価、そういうこととあわせて予測をしていくべきものであろうと思っておりますが、お尋ねの七カ年計画のCPI上昇率五%ということでございますが、これはこれをお使いになっているわけでございますが、これはこの新経済計画の計画期間におきまして、いろいろ原油価格等の輸入物価を想定いたしました上で出されたものでございますが、この際には総需要管理についても機動的にやるとか、それから各種の構造政策をやるとか、それから生活必需物資に対する価格対策を十分やるというような、そういう努力を強力に進めていくことによって計画期間で平均五%という、そういう消費者物価の目安数値を達成しようということでございまして、この計画におきましては、そういうことで五%程度というのを実行しようということでやっているものでございますので、現在、われわれとしては、その長期の数字を頭に置いていろいろ政策を実行しているということでございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ことし七%強というふうにぼくは見ているわけだけれども、それを局長は五%という形でもって出すとしますと、これは成長率あるいは景気動向、そういったこととの関連ではむしろ実質成長率五・五%という河本さんの御発言と整合しますか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○政府委員(藤井直樹君) 本年度の問題といたしますと、やはり第二次石油危機が昨年から起こったということを反映していろいろな面で経済に影響が出てきているわけでございますが、今後の見通しにおきましては少し長期的な展望、それにつきましてはいろいろ輸入物価等について一定の前提を置いて計算をしているわけでございますが、そういう状況を背景として算定をいたしました経済の各要素について、成長率が五・五とか、消費者物価が五%程度というようなことが出てきているわけでございますので、当面の状況とちょっと長期の問題とは少し別の観点から考えていけるのではないかと思っております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 いずれにしても、予算委員会だったらこれはもうちょっと深く聞きたいし、同時に、郵政省が独自でつくったという言い方なんかされますと、ちょっと待ったでもってとめてもらうんですけれども、これは連合審査でそんなことしなくてもいいと思うので進めてまいります。  いずれにしましても、七%前後の物価から十カ年間展望して五%、じゃ五十六年度どうするんだと言ったときには、やっぱり成長率との見合いその他の関連で、私がもし経済審議会のメンバーであった当時のことを想起しましてあえて申し上げれば、やっぱり六%台の数字をどうしても五十六年度は出さざるを得ない、こういうふうに感じるわけですね。ということと同時に、それが四%成長でもって不況ということを覚悟で突っ走れというならこれは五%も可能かもしれませんけれども、五・五%成長ということをねらうんだったら六%から六・五、六%ぐらいまでの物価上昇を覚悟しなきゃできないだろう、こういうふうに一般の従来のいろんな経済企画庁の計画等との関係では見るわけですよね。ですから、そういう意味合いでもって五%とおっしゃったところにも少し疑問があるので、あえて私、親切心で申し上げるわけじゃないけれども、少し郵政省も、こういった一本の概算じゃなく、他にも資料をつくって逓信委員会で仕上げるときには、万が一これが五・五になったときにはどうするかとか、そういったことの試算などもしてもらいたいことを申し上げておきたいんです。  その次の問題は、郵便の物数の変化の問題でございますけれども、大分自信を持たれて三・三%、こうおっしゃっておるわけですが、実はこれはさっき申し上げた要するに非消費支出の増大ということとも関係したり、企業に対する宣伝費には税金はかけないかとも思うんですが、それも、しかし将来、財政が不如意になりましたら渡辺さんならかけるかもしれないですよ。そういうこと等も考えていきますと、やっぱり三・三%に返るであろうというところと、ここにありますところの五十年の値上げのときと五十四年の今日の第一種の通数はほとんど横並び、第二種はむしろ一千百万通ぐらいですか、ふえている。こういう傾向を持っていますね。こういったものとの関係でもって私は第一種自身が、局長おっしゃるようにこれは全部平面的に三・三という見方じゃないと思うんですが、どういう傾向をたどっていくだろうか。同時に、三・三%について相当確信があるかどうか。それについて答えてください。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 私ども物数を予測します場合に、長期的な傾向値というものを求めているわけでございます。現在、昭和三十年から物数の動向というものを数値を追ったかっこうで作業を進めるわけでございますが、その際に、料金の値上げというものが物数の動向にインパクトを与えるということが出てまいりますが、その場合に、一%仮に郵便料金が上がったとした場合にどの程度の減になるかというようなことも過去のデータをもちまして持っているわけでございます。そういった長期的な増傾向と、それからマイナス要因といたしましての値上げによる物数減というようなものをあれこれ考えました上で三・三%。もちろん私ども料金値上げをして十二カ月程度は料金の値上げによる減があるということは承知した上で、それを経過した後はいま申し上げた三・三%。ただ、私ども、一つ、先ほどの長期の試算という場合と同様に、このようなことが過去のデータによる将来予測であって、今日、通信手段の多様化というような新しい事態を考えてみますると、過去の傾向としてのものだけで将来予測として大丈夫だろうかという懸念は私、内心持っているわけでございます。その点ははなはだ心もとないという御指摘になるかもしれませんが、それは私どもどのような通信手段が多様化しようとも一方では物数増を維持する、そしてそれによる収入の確保を図るというような私たちの意欲というものも加えられてそういった三・三%という数字であるということを御了承していただきたい、かように思う次第でございます。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 ぼちぼち時間もなくなってきましたから、これが最後になるかもしれませんが、実はクリームスキミング、これについてもちょっと聞きたかったんですけれども、要するに、独立採算制なりあるいは事業経営をする立場でこれからもしっかりやってもらわにゃならぬわけですけれども、私がきょうまとめて結局伺ったことは、経済動向が大変変わってきますよということが中心なんです。  ということは、河本さん、まだ予算の編成なり新経済社会七カ年計画についても最終的には作業が終わっていないようですから、だから、幾つか企画庁の方と御相談があったかもしれませんけれども、やっぱり日本経済の将来というものは財政赤字の締めつけ影響が物すごい勢いでもって進行する。たとえば法人税を二%上げますと五千億税収がふえるわけですね。ふえていって、その分企業はどう対応するかといいますと、ダイレクトメールの業界等でも値上がりになればその分を減らす、こういう話も返ってきているようですけれどもね。ですから、法人税というものが上がったときにどこに影響が出るかといったら、何といっても人件費その他の問題とか製造コスト等は切れませんから、結果的には交際費を切るかあるいは宣伝費を切るか、そういったものの影響ということは受けざるを得ないわけですよ。だから、そういう環境の変化ということを十分に考慮に入れた場合にはいまの三・三%の過去のデータだけでは本当に心もとないということになり、もうちょっと内輪に物を見ておかないといけませんね。それから同時に、五・五%の賃金上昇関係などの計数も出ていますけれども、相当な波を描いていくと思います。  そういう中でもって十年間に、これは最後の質問ですけれども、大臣にお答えいただきたいんですが、本則といいましょうか、基本の法律に返すことが私自身は非常にむずかしい。中近東の状態もありましょうし、日本の国際貿易摩擦もだんだん激化しますし、しかも国内では個人消費がどんどん落ち込んでいるわけですから。そういう中でもって増税とか社会保険がどんどん上がっているんですから、結局どこかにやっぱりしわが寄っていくことはこれは否定できないわけです。だから、こういったものをつくりましても、本当にこれは実行できるかどうかについては、もうちょっとマクロの経済環境ということを考えられて出すことが正しいし必要だと考えておるわけでして、私自身は、十年間でもって要するに法定制を外してまたもとに返すということは不可能じゃないか、こういうふうに見ているわけなんです、経済動向全体を展望したときに。それについて、大臣の最終的に所見というと大変むずかしいことを申し上げて申しわけないんですけれども、聞かしていただきたいんです。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 当分の間につきましていろいろできるだけ公的な資料をつかまえて試算をしてまいりまして、当分の間というのは一応九年か十年で解消できる、こういうことで試算をしたのでございますけれども、いろいろお話を聞きましたが、郵政省といたしましては全力を挙げてやはり企業努力をまずやっていかないといけない、そして国民の信頼を得ながらやはり郵便物の増加も図っていかなければいけない、こういう面において今後ともひとつ大いに努力をしてまいりたいと考えているわけでございます。そして一応試算とは言いながらこの目標に向かって達成をしてまいりたい、このように考えております。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 最後に、もう一問だけさせていただきますけれども、もし、大臣、万が一、これは十年という一定の期間付してございますけれども、この間にこの計画どおり仮に実効が上がらないとなった場合にはどういうふうにされますか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いまのところは、努力をさしていただくと言うよりしようがないと思います。ともかく一生懸命やらさせていただきます、よろしくお願いします、こういうことです。

大木正吾日本社会党

○大木正吾君 少しく私の見方と局長なり大臣の御答弁の中でのすれ違いがあるわけで、一番心配していますことは、やっぱりこの経済見通しというものについての本年一年間の経過なり展望を見ただけでも相当大きな変化があるし、国債の減額なりということの財政再建という大変な課題がありますし、同時に、国際貿易、これはECなんかも大分怒っていますからね。電電公社もやられたわけでしょう。だから、そういう点等も含めて、非常に環境というものが変わってくると思うんです。そういったことをぜひ念頭に置かれて、そしてむしろ私は、この案に加えてもっと別の、ある程度内輪に見たような伸び率、あるいは物価動向は逆にもうちょっと上がるかもしれませんが、そういったもの等についてもやはり十分な検討を加えていただきたい。  そして、ぜひお願いいたしたい最後のことですけれども、とにかく第一種、二種につきましてはやっぱり法定制緩和という問題が暫定的な期間で必ず終わらしていただく。いわば法の解釈を局長と少しやり合って残った問題になっていますけれども、とにもかくにもそういう解釈について便宜的だということのないような状態に戻してもらいたい。このことを最後に私の方から要望的に申し上げまして、終わります。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 郵便法改正についての諸問題についてお伺いするわけでありますが、郵政大臣、きのうの参議院逓信委員会におきまして電話値上げの問題について秋草総裁が発言したことについて遺憾の意を表明したというように新聞に出ておりますけれども、その点について、まず所見をちょっとお伺いしたい。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 遺憾の意というのはちょっと私すっきりいたしませんけれども、秋草総裁が新聞記者会見をいたしまして今後の電話料金のあり方について計画を述べられましたけれども、郵政省としてはそういう点については現在のところ全然話もございませんし、したがって担当局においても検討もしてない、こういう情勢でありますので、いまのところ私といたしましては全然そういう点は考えておりません、こういうふうに答弁をさしていただいたのでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 私は、直接その委員会で聞いたわけではありませんが、新聞報道によれば、こういうような発言の時期がまずいと思ったというようなことを述べられたように報道されているんですが、そういうことですか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いまの郵便物値上げの法案を審議していただいている最中でございますので、その御質疑の中でも、今後の電話料金はどうするのだ、こういうようなお話もいろいろ出てくるわけでございます。したがって、そういう時期にそういう発言するのはまことにまずいのじゃないか、こういう意味の発言をしたわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 じゃ、そういうような時期でなければこういう発言も受けとめる、こういうふうに理解していいんですか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) また最初に戻りますけれども、そういう点は現在まだ検討も何もしてない。したがって正式に電電公社からいずれ、部内で御検討されているのでしょうから、担当局の方にそういう計画の案の提出があればひとつ十分に調査研究をして、いろいろ郵政省の中においても検討するような時期はあるかもしれませんけれども、いまのところはそういう点は全然考えておりません、こういう趣旨でございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 私、調べたところによりますと、昭和三十五年度には電話の利用度数が九十一億度、これが四十五年には八百八十五億度、五十四年には実に二千百五十六億度と、物すごい級数的な増加を示しているわけですね。したがって、この電話料金におけるいわゆる利益というものも大変なものに上っているわけでありますけれども、何千億というふうな黒字があるというやに聞いておりますが、独立採算制ということを、先ほど大木委員の質問に対しても維持していくんだというようなことを言われておりましたけれども、同じ郵政省の中の業務の一環としての電話関係は大いに黒字で、一般の郵便業務についてはまるっきり赤字である。どうですか、独立採算制ということに余り執着しないで、電話料金の黒字の分を回すようなことをお考えになったらいかがですか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いろいろお考えを御提示されたわけでありますけれども、仮に電話料金の収入が多くて黒字、黒字と言われておりますけれども、実は電話料金の収入とそれに要する経費と利子と減価償却費の差額がプラスかマイナスかということでございまして、借金を返す金はその中に入っていない。いわゆる損益勘定の数字はそういうことである。資本勘定まで入れると、これはプラス・マイナス・ゼロになる。こういうことでございますが、いまの原田先生のお話で、電話の方が景気がいいから郵便の赤字を埋めたらどうかというと、電話料を取った人から郵便料の赤というのを埋めるのはどうかというふうに私は考えておるわけでございますので、会計を一緒にするというのはどうも基本的にはなじまないのじゃないか、やはり別会計でおのおのが独立をして自分の事業に力を入れてやるべきものである、こういうふうに解しているわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 郵政大臣、そう仰せになるけれども、電電公社は五十四年度に四千五百二十九億円という巨額の黒字、いま仰せになったような収支差額を計上しておる、また五十七年には値上げをする、こういうふうなことが一連のこととして言われているわけです。それは私もまだ未調査でありますから、返済金がどのぐらいあって、それがどのぐらい残っているかということは私どもつまびらかではありませんけれども、少なくともいわゆる黒字と言われる五十四年度に四千五百二十九億円というものを持っていると報道されているわけです。また、秋草電電公社総裁も述べているわけなんです。これは電話の利用者の方が文句を言うからできないんだなんてそんな一般論じゃなしに、もう少し突っ込んだところでお考えになりませんか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 四千五百億円というのは五十四年度末における収支差額、何の収入と支出の差といいますかと先ほどちょっと申し上げたのですけれども、大体、電話料金が収入になるわけでございます。それからそれに要する経費、一般の事務経費、それから利子、それから減価償却費、それの差額が、損益勘定で差額が黒字になって出てくるわけでございます。そうすると、その黒字と借入金を合計いたしまして——いま現在、施設があるわけでございます。電話が動いているのには施設がある。その施設の維持修繕費、それから年数が来るとこれは取りかえていかないといけないですね。そういうようなものを取りかえる費用と、いままで借金をしておりますそれの返済金、それを相殺するとゼロということでございますので、収支差額というものは従来の施設の維持管理あるいは取りかえ費、こういうものに回っている数字でございまして、これは別に積み立てをしてある、こういうものではございません。そして、これのいま申し上げました全部については、国会の承認を得まして事業全体の事業計画として実施をいま現在やっている途中でございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 郵政省は、今回値上だけして、一体ほかに何をやってそしてこの企業体を健全化していくのかということを多くの人が疑問に思っています。値上げだけでなしに、じゃ一体、具体的にどういうことをなさろうとするんですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、財政を健全に維持をするというためにまず基本的に要請されることは、郵便事業の場合には収入を少しでも増大させる、そのためには郵便の利用を増加させるということが一つの施策として必要だと思います。いま一つは、費用をできるだけ抑制するという厳しい経営の姿勢が必要だと思います。そういった収入を増加させ経費を抑制するということでどうしてもなお財政的に収支が償わないという場合に必要最小限度の値上げをお願いする、こういう考え方でございます。  それで、収入を増加するというために、いろいろと今日、通信手段の多様化という厳しい情勢の中でなお郵便を大いに活用していただくということで施策をとってきたわけでございます。たくさんございますけれども、基本的には、私ども単に郵便というのは差し出される郵便を受けつけるという消極的な姿勢でなくて差し出していただくという観点で、営業的な感覚というもので施策を進めてまいったわけでございます。いま全国的に最もポピュラーな施策として、先生方にもお目に触れることがあろうかと思いますが、「ふみの日」の施策というようなことも、昨年の三月からでございますけれども、打ち出した施策でございます。  それから経費の抑制というような意味で、機械化をして省力化を図るということで郵便番号制とリンクをしたかっこうでいろいろと機械を導入してまいっております。そういった機械化。さらに転力化といいますか、部外の能力を活用するという意味で請負化という施策もいろいろと進めてまいっているわけでございます。たとえば小包の配達というようなものを、全局じゃございませんけれども、非常に小包の多いところ、そういったようなところを部外の能力を活用するというようなかっこうで経費の節減を図る。それから何といっても郵便の場合に集配業務の環境を整備するということが経費の抑制にもつながるわけでございまして、受け箱をお願いするというようなことの施策も進めてまいりました。そういうようなこと。それから今日、計画として持っておりますのは、たとえば配達度数を現在かなりの地域では二度やっているわけでございますが、その地域住民の方方の御理解を求めながら、その御理解を得られたという場合には一度にしていただくというようなかっこうで労働力の節減も図る。こういう経費の抑制策というものを尽くしてなお赤字が増加するという場合に必要最小限度の値上げをさしていただくという姿勢で今後臨んでまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 一体、何をどういうふうにやるのか、何か二、三いろいろごちゃごちゃと言われたけれども、果たしてそんなことで本当に企業としての努力というものをやっているのか、こういうことがはなはだ疑問に思える。  で、一部の報道にも言われているわけでありますが、「赤字だから値上げすればよい、といった安易な考えは郵政省にはもちろん、ないはずである。それだけに民間企業では当たり前の真剣な合理化、企業努力こそ郵便事業には不可欠だ。野党質問でも、この点がしつように指摘されたが、あまり説得力のある答弁は聞かれなかった。郵便番号制の採用、自動読み取り区分機の導入など機械化、省力化に努力しているとはいっても、実効のあがる合理化を徹底するよう郵政省は努力すべきだろう。それなくして料金値上げはだれからも支持されない。」というようなことを主観として担当記者が述べているのでありますけれども、全くそうだと思うんです。再度お答え願いたい。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) いま仰せられた趣旨で私どもいままでも真剣に努力を尽くしてきたつもりでございますし、今後、御提案をしております内容につきまして御承認をいただくという場合に一層厳しい姿勢で臨んでまいる、必要最小限の郵便料金の値上げは、まず収入の増加、経費の抑制ということに最善を尽くした後でやらせていただくという姿勢で臨んでまいりたい、かように思う次第でございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 値上げしていわゆる国民の郵便離れを引き起こす心配がありはしないかということがいろいろと言われております。さきにも大木委員からもこの点質問がありましたけれども、その答弁では、若干のマイナスはあるだろうけれどもまたもとへ戻るというようなことを言っているけれども、少し安易に過ぎるんじゃないか。というのは、いまの電話の利用数等も申し上げたように、昭和三十五年は九十一億度であったのが五十四年度は実に二千百五十六億度と級数的に増加をしている。こうなったならば郵便離れということは必ず起きてくるであろう。あるいはダイレクトメール等のそういうふうな連中、大手の多くを使うような人たちも減らすであろうということを公言しております。となると、先ほどの御答弁による値上げしても郵便離れということは多少はあってもまたすぐ戻るというのは安易に過ぎる見方をしているんじゃないか、こう思うんですが、いかがですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) お答え申し上げます。  まず、具体的に数字を若干申し上げさしていただきたいと思いますが、五十五年度では、五十四年度に比べまして〇・七%物数が減る。五十六年度におきましては、五十五年度の見込み物数に、五十五年度はまだ全体として出ておりませんので見込み物数ということになりますが、その見込み物数に比べまして一・五%減る。こういう過程を経まして、五十七年度におきましては、五十六年度に対しまして三・三%の増加になる。こういうのが基本的な物数の影響というものに対する私どもの認識でございます。  もちろん、この根拠になっております計算の仕方というのは、先ほども御答弁をさしていただいたわけでございますが、長期的な傾向というものをデータとして持っておりまして、それと仮に一%の値上げがあった場合にどのような郵便物数の減少につながるか、私ども価格弾性値というような言い方で申し上げているわけでございますが、そういったような計算もしまして、そしてそれだけでは必ずしも一〇〇%今後の郵便物数というものが見込まれるのかどうかという点については、先ほども申し上げましたように、より多くの収入を確保するという施策をとりましてこの数字をぜひとも現実的なものにいたしたい、こういうふうに考えている次第でございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 郵便法第一条に、「この法律は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」、こういうふうにあるわけでありますが、今回の大幅値上げは明らかにこの法第一条の違背する行為である、こういうふうに私は思うんですが、どうですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 先生ただいま仰せのとおり、郵便法の第一条にはそのように規定をされているわけでございます。郵便料金の決定の原則と申しますか、郵便料金の理念というのは、ただいま先生仰せの第一条による公共性ということが当然あるわけでございますが、いま一つ郵便法の第三条におきましては、御案内のところでございますけれども、「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」、こういう条文があるわけでございまして、私たち、これは一つの企業性の原則と申しますか、一条を公共性というような立場で申し上げるとすれば、この三条というのは収支相償、独立採算制、ひっくるめて企業性の理念というふうにとらえているわけでございますが、郵便料金は、第一条でできるだけ安くといいましてもこの三条との調和の上に立った形で決定をする、こういうものであると私たち考えておりますが、その一条と三条をにらみ合わせながら、ただいま一種、二種については御提案をしているところでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 公共料金の安易な値上げは行うべきではないということは多くの人が言っているわけでありますが、それは過去に第一次オイルショック、第二次オイルショック等々によりいろいろな産業に大きな影響を与えたことは御承知のとおりであります。公共料金の場合も同じであると思うのでありますが、郵政大臣、どうしてもやむを得ない措置というのなら、その前にどれだけの経営努力をしたかと聞きたいんですよ。経営努力をやらないでおいて、値上げばっかりしていってそれで赤字を解消するのだといったら、それは郵便離れしますよ。一体、どうするんですか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 郵便事業というのはなかなかむずかしい経営だと私は思っておるわけでございます。といいますことは、人件的経費が九〇%、それ以外の機械等が一〇%、こういうような内容の事業でございますので、その一〇%の枠内においていかに努力していくかというのが郵便事業に課せられた問題である、こう考えているわけでございます。  そこで、先ほど郵務局長も説明をしましたけれども、郵便番号制をとることによって仕分けをスピード化する、またスタンプを押すことも機械化することによって経費を節減していく、こういう努力をしながら住民の皆さん方にもお願いをしているわけでございますが、できるだけ郵便番号を枠の中に正確にお書きをくださいとか、あるいはおたくの所番地はひとつわかりやすいように明示をお願いします、いろいろ自分で努力しながら、また住民の方にもいろいろお願いをしながら、できるだけこの一〇%の枠内の問題について懸命な努力を従来もやってきたのでございますが、さらに努力を続けてまいりますけれども、そういう点についてひとつ国民の皆さん方の御了解をいただいて、今回も最低限度の値上げということをお願いしているわけでございまして、その点御了承いただきたい、こう考えているわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 いまも申し上げたように、公共料金の引き上げが物価上昇に一層の拍車をかけ国民生活を圧迫するということは多くの人が幾度となく経験してきたところでありますが、国鉄運賃、たばこ、電気・ガス料金、国立学校授業料の値上げ、消費者米価、私鉄運賃、タクシー、私バス、目白押しなんですね。経企庁長官、こういうふうなときに今度はまた山内郵政大臣は切々としてその郵便料金値上げを訴えているけれども、こういう公共料金、準公共料金的なものの値上げのオンパレードのときに郵便料金もまたおまえもかというようなことで値上げするということは、これはどう考えても理解しがたいのだけれども、あなたは経企庁長官として、六・四%の消費者物価を堅持するというふうな問題、いろんなことを含めて、本当にこの郵便料金値上げは経企庁長官としては十分納得しておられるんですか。御意見をお伺いしたい。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) こういうときでございますから、できるだけ公共料金も値上げはしないようにしていただきたい、これが基本的な考え方でございますが、合理化をいたしましてもどうしても吸収できないものが若干出てくるであろうと思うのです。と申しますのは、背景に第二次石油危機というこういう大きな変化がございますから、そういう場合には時期、幅を見ながら最小限度の判断をしたい、こう思っております。ことしは公共料金関係で大体二・一%ぐらいの消費者物価の値上がりが全部合わせましてあろうか、このように考えております。郵便料金の問題は昨年来の懸案でございますから、その中には一応含めております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 含めてあるから今回の値上げはやむを得ないということが経企庁としての公式な考えですね。そう受け取っておきましょう。  ところで、こんな値上げばかりしていて本当に六・四%の消費者物価の維持ができるのかどうか、この点をわれわれは非常に危惧するんです。十分御承知のとおり、今年度の物価上昇率は八・一%となり、十月以降の物価が横ばいであったとしても七・八%ぐらいであろうと言われております。そうなると、公共料金主導型の高物価政策を政府みずからが行うことになるのではないか。だから、経企庁長官、物価の安定等の御意見番であるあなたが値上げは十分承知済みであるだなんということは、非常に容認しがたい、受け入れがたいこういうお言葉なんですよ。再度お答え願いたい。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 一応六・四%ということしの消費者物価目標の中には郵便料金の若干の値上げが含まれておりまして、それを考慮した上で六・四%という目標をつくっておる、こういうことでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 そんなつっけんどんな返答をしないで、もう少し丁寧にひとつ御答弁願いたいと思います。  あなたのところで、五十五年九月五日、八項目の物価対策が示されていますね。私も書類をもらっております。具体的成果はいかがでしたか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 八項目の対策を立てましたが、その中で、物価対策を非常にいま重大に考えまして六項目の物価対策を決めたのでございます。それを受けまして、先月終わりにさらにそれを具体化するために、与野党で合意をされました五百億円の一部を使いまして十四項目の対策をいま進めております。ただいまのところ、十一月はやや消費者物価は高目になるのではないかと思いますが、十二月以降は相当下がるであろう、こう思っております。さらに年が明けますと一段と低い方向に行くのではないか、このように考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 本当にそうならうれしいね、こういうところなんですけれども。  実際問題長官、消費者物価は毎月どんどん上がっていますね。ちょっと資料がないので数字的に示されませんけれども、後ほどまた発見したら申し上げますけれども、第四項目のところに、「公共料金については、経営の徹底した合理化を前提とし、物価及び国民生活に及ぼす影響を十分考慮して厳正に取扱う。」、「地方公共団体においても、国と同様の方針により引き続き物価対策を推進するよう協力を要請する。」、こうあるわけだけど、郵政省関係では今回の郵便値上げ、これについてはここで仰せになっているような「経営の徹底した合理化を前提とし、」云々というようなことはやられているんですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 公共料金を値上げする場合にはまずその事業の徹底した合理化を求める、これが大原則になっております。郵政省におきましても今回の郵便料金値上げにつきましては私はいろいろ工夫をしていただいておる、このように判断をいたしております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 郵政大臣、ここに一つの資料があるんですけれども——いや、その資料を言う前にお聞きをしましょう。  第二種の葉書については、原価は幾らで、収入は幾らで、差額は幾らなのか。

澤田茂生郵政大臣官房経理部長

○政府委員(澤田茂生君) お答え申し上げます。  第二種でございますが、五十四年度の一通当たりの原価でございますが、これが約二十八円でございます。これに対しまして収入が二十円二十七銭、こういうことでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大臣、これ七円七十四銭足りないわけですね。衆議院の方で修正されて、この年度内においては三十円、それから年度がわり四月以降は四十円、こう言っておられるけれども、この二種のところ、これ原価二十八円一銭なんですよ。だから三十円にすれば一円九十九銭利益が浮くんですな。そしたら、三月いっぱいまで、すなわち年度内だけ三十円で後は四十円だなんてそんなけちなこと言わないで、三十円できちっとおさめるようにしたらばどうですか。

澤田茂生郵政大臣官房経理部長

○政府委員(澤田茂生君) 数字的なことにわたると思いますので、私の方から御説明をさせていただきたいと思います。  第二種の五十四年度における原価につきましてはただいま申し上げたところでございますけれども、今後の推移というものを想定いたしてみますと、葉書につきましてはどうなるかということでございますが、五十五年度につきましては一通当たりが約三十一円というようなことでございまして、料金改定をいたしませずに置いておきますと原価自体の見通しといたしましてはその後順次経費がかさんでいくということになるわけでございまして、こういうことを見込みまして葉書の一通当たりの料金というものを四十円というものにお願いをいたしているということでございます。  ちなみに、いま少し先の見通しを、私どもの把握をいたしておりますのを申し上げますと、五十八年になりますと大体三十八円程度になるということでございますが、ただし、この原価といいますのは、その年度における損益ベースというものを基本にいたしておりまして、ただいま郵便事業といたしましては五十四年度で二千百億からの累積赤字を抱えているわけでございますが、この累積赤字を解消する分というのはこの原価に含まれていないという計算方式でございますので、これをどういうふうに解消していくかということになりますと、ただいま申し上げました原価だけではこの累積赤字は解消されない、こういうことでございますので、全体の収支バランスをとるという観点から御提案を申し上げている料金改定をお願いをしている、こういうことでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大臣、どうですか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) まず第一点の三十円というのはわれわれが出した原案でございます。二十円から四十円にするのは急な変化でございますので、来年の三月まではひとつ、暫定的といいますか中間的な三十円でやっていきましょう、こういうことでございます。それから数字については、いま経理部長の申し上げたとおりでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 ですから二十八円一銭でしょう、原価が。だから三十円にしたならば一円九十九銭残るでしょう。それは利用者は、二千百億いま郵政省が赤字だから、だからその分まで国民にしょい込めと言ったって、あなた無理ですよ、そんなことは。それとも、ここで値上げするんだから、いままでの借金も国民に全部転嫁して、そして強硬にいままで二十円だったのを四十円にするというふうな、そういうふうなことを断じてやろうという決心なさっているんですか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 五十四年度の累積赤字が二千百億円ある、これが現実の姿でございます。これを一気に解消するとすれば大変な値上げになるわけでございます。したがって、これの約半分は今回ひとつ解消できるようにお願いします、こういうことでございますので御提出したような案になっているわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 政府は、当初、郵便料金値上げの実施時期を十月一日に予定しておりましたが、そうすると年賀葉書から来る増収分、これはどのぐらい見込んでいたのか、また年賀葉書増収分を差し引いた残りの増収分はどのぐらい見積もっているのか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 御提案をいたしました内容というのは十月一日を実施日ということにしていたわけでございますが、そういった前提で申し上げますと、本年度、五十五年度におきましては全体で八百三十二億増収見込みを持っていたわけでございます。ところが、ことしはもう発売をしているわけでございますが、年賀葉書、これは二十円ということで決定をいたしておりますので、その分が二百十五億、こういうことに相なるわけでございます。二百十五億、したがって年賀以外のところで六百十七億、こういうことでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 これはおたくの方でもらった資料なんだけれども、「昭和五十五年度月別、種類別増収額(概算)」、一種、二種、これは二月が六十億、三月が四十五億、三種が二月、三月とも十五億ずつ、四種並びに特殊が同じくおのおの十五億で三十億、合計百六十五億、    〔委員長退席、逓信委員会理事大森昭君着席〕こういうふうな数字になっているんだけれども、いまのあなたの説明と大分違うね。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) いま先生が仰せられた百六十五億という数字は、仮に二月一日から実施をするという仮定の上に立った計算をしますと本年度においては百六十五億の増収になる、こういう数字でございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大臣、何度も何度もくどいようだけれども、年賀葉書は二百十五億、あとの二月、三月の分は百六十五億、こういう数字になっているわけです。これは何とか考えられませんか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 非常に赤字で困っておりますし、本当は十月一日からお願いしていたのでございますし、いよいよこの法案も通していただけそうである、こういう段階に相なったかと思いますが、われわれとしては一日も早く赤字の解消にプラスになるようにお願いを申し上げるほかございません。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 法案がもう通るのが間近に来たなんて、そんなよけいなことは、あなた言わない方がいいですよ。問題発言です、それは。  消費者物価分類別寄与度の推移を見ても、その上昇率は公共料金だけが五十五年度に入り二倍以上にはね上がっております。政府は公共料金の消費者物価寄与度の大小のみを口にするが、公共料金値上げから来る心理的波及、実際の物価上昇に与える影響、これははかり知れないものがあると考えるのでありますが、また政府は、最近の異常な物価高の中にあって、もっと公共料金の取り扱いには慎重を期すべきであろうと思うのでありますが、見解はいかがですか。  八〇年一月には公共料金は〇・七三三八二%、これが八月では一・七八八二四%と倍以上になっていますね、寄与度が。だから、この公共料金の取り扱いにはもっと慎重な態度で経企庁長官としてはあるべきではないでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) その御意見には全く賛成であります。こういう物価を非常に重視しなければならぬときに、公共料金の取り扱いはあくまで慎重でなければならぬと思います。ただ、郵便の場合は相当なやはり合理化をやっていただいておると思うのですけれども、それでもなお赤字を解消することができない、そこで今回最小限度の値上げをお願いしておるわけでございまして、これからも公共料金の取り扱いにつきましてはあくまで厳正に取り扱っていきたいと考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 先ほども条文の中の「当分の間」ということで議論になったわけでありますが、    〔委員長代理大森昭君退席、委員長着席〕 過日の十八日の逓信委員会で、わが党の太田淳夫委員から、法定制緩和は累積欠損金が解消されるまでの当分の間ということだが、解消後法定制緩和はとらないと確約できるのかと迫ったことに対して、魚津局長は、その時点での状況によって考える、まことにそっけない答弁があったというふうに聞いているんだけれども、こんなことですか。「当分の間」と決めたらば、大体当分といったらば七年とか十年とかそんなことぐらいの話ですよ。だから、そこら辺のところが、あなた方、見通しがきかないのか、そのためか何か知らないけれども、その時点での状況によって考えるだなんということをあなた答えている。また、さっき大臣もそんな意味の答えを大木委員になさっておられたけれども、「当分の間」とは一体どのぐらいのことを指すんですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 「当分の間」というのは、解釈論としては累積欠損金がある間ということでございますが、それでは何年たったら累積欠損金がなくなるのかということとの関連で、先ほど問題になりました私ども収支見込みの試算をしたわけでございます。もちろん、いろいろその収支見込みの試算の仕方については御意見があろうかということは重々承知をしているわけでございますが、単なる一人の見解というわけにはまいらないわけでございまして、やはり私どもとしては政府関係機関の資料を使ってという前提で計算をした次第でございます。そういった点からいたしますと、十年間に二回料金を改正させていただくという場合には累積欠損金がなくなるということで、そういう試算表を前提にして考えますと、「当分の間」というのはおおよそ十年間、こういうことに相なるわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 時間ですから、これで終わりにしたいと思うんですが、「当分の間」というのは十年ぐらいであろうとはっきりお答えになった。まさか、その時点になって十五年、二十年だなんてなることはないでしょうな。それだけは念を押しておきますから。  で、経企庁長官、さっきあなたは、公共料金の値上げについてはもっと慎重でなければいけない、今後こういう姿勢でいく、こう言われている。ところが、郵便事業においては五十九年と六十二年、同じく二〇・八%ずつ値上げしようと言っている。これについての御見解はいかがですか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 公共料金の値上げについては、これはあくまで慎重にやるべきだ、こう思います。ただ、郵政省の試算を見ますと、これから十年間の間に、お述べになりましたように五十九年、六十二年、二回の値上げを想定しておりますが、これは人件費、物件費のある程度の値上がりから一応想定しておられるわけでありますが、これは一応の試算でありますけれども、しかし現実問題としてできるだけ合理化によって吸収をしていただく、こういう方向に努力していただきたい、こう思っております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 終わります。

立木洋日本共産党

○立木洋君 大臣に、まずお尋ねしたいんですが、今度の郵便料金の値上げというのは国民生活に非常に大きな影響を与えるというふうに私たち考えております。先ほど大臣のお話では、今度の料金値上げというのが物価に与える影響がどうかということはいろいろなかなかはじきにくいけれども、今期で見れば〇・〇四ぐらい、例年としては〇・〇七ぐらいというふうなお話でした。だから何とかお願いしたい。数字というのはやっぱり魔術ですから〇・〇四というと非常にささいなみたいに見えますけれども、しかし国民生活に与える影響というのは私は甚大なものがあると思うんですね。とりわけ、先ほども同僚議員の方からもいろいろ指摘がありましたけれども、特に第三種の場合には答申どおりになれば二・三倍という大変な値上げですね。この点についてはまた改めて審議会の方に検討してもらうようにしたいという先ほどのお話でしたけれども、私は、この問題がやっぱり国民生活に与える影響が非常に甚大であるということを大臣によく御認識いただかなければならないんではないかというふうに思っているわけです。そういうふうなことも大臣はお考えになっていると思いますが、まず、とりわけこの郵便料金の値上げ、その中でも第三種のこの大幅な値上げというのが国民生活にどういうような影響を与えるというふうにお考えになっているのか、最初に、その点からお伺いしたいと思います。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 第三種のうちいろいろございますけれども、新聞の問題ですね。辺地にお住みになっている方が、テレビもラジオもお聞きになるかもしれませんけれども、やはり新聞を毎日詳細に見たい、こういう御希望が私は非常に強いと思うわけでございます。そういう方にとって新聞が今度は第三種の値上げによってどういうことになるかというと、いまの郵政審議会の答申では、十五円が三十五円、目方によりますけれども。いろいろ国会で御審議を願っている間に、それはいかにも高過ぎるじゃないか、非常に社会的要請から言っても、いまのような辺地の方のごらんになる新聞の郵送料にしても問題があるじゃないか、こういう強い御意見もございますし、いろいろ陳情もございますので、一応答申は得ておりますが、再度、郵政審議会にお願いをして、国会の諸先生の御要請についてお伝えをして再検討をお願いしたい、こういう考えでいるところでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 審議会に再検討をお願いするということは、私は大変結構なことだと思うんです。しかし、やはりどういう立場でそれを再検討を要請するのかという点で、もうしばらく私の考え方も述べさしていただき、大臣のお考えもお聞きしたいんですが、三種の点で言えば、これが特別な配慮をしなければならないという発足当時からの考え方がやっぱりあった。国内における政治、経済、文化の向上等々に寄与しなければならない。ですから、ただ単に原価を穴埋めするということだけではいかない側面が考慮に入れられておったと思うんですね。これは各種社会団体あるいはそれぞれの専門団体等々が政府としては行い得ない社会的な活動を行う中で、この三種郵便物に対するこういう状況というものがいままで果たしてきた役割りというのは一定の大きな役割りを担ってきたと思うんです。  とりわけ、いまも触れましたけれども、新聞等等の問題地方紙等々の問題につきますと、これは私調べてみたんですが、たとえば特に大きな県で過疎県、これは郵送に頼って配布するという地方紙というのは少なくないんですね。たとえば日本で最大の面積を持っているというのが北海道です。この北海道の北海道新聞の場合には、郵送に頼っているというのが四万九百四十部というんです。あるいは北海タイムスの場合にはこれは三万部だ。それから次に大きな第二の県、これは岩手県ですけれども、岩手日報の場合には一万一千、第三番目が福島ですが、福島民友だけお聞きしたんですが、ここは八千というんです。  そうしますと、先ほど言いましたように、過疎地域でいろいろな情報を得る上でもきわめて重要な内容を持っている。これは特に過疎対策の問題等々で北海道あるいは東北開発促進計画等々がいままで閣僚会議でも審議され決定されてきているんですが、その内容を見てみましても、たとえば東北の開発促進計画の中では東北地方における情報格差の是正を図らなければならない、そのための一つとして挙げているのが郵便なんですよ。ところが、まさに今度このような第三種によって打撃を与えられる地方紙、それによって自分たちが情報を得ようとする過疎の人たちに与える影響というのは私は深刻だと思う。私たち過密地域におる、都会におる、いろいろな形で情報が入る、新聞も直ちに手に入るというふうな状況でないところだけに、この問題というのは私は深刻だと思うんですよ。  ですから、それぞれの各分野で果たしておる社会団体あるいは専門の団体等々が担っておる役割り等々も考え、またこういう地方紙の過疎地においての問題等々も考えて、この問題に対しては私は真剣に、二・三倍なんかということじゃこれは大変なことですから、この点についてどういうふうに具体的にお考えになるのか、もう少し具体的に大臣のお考えをお聞きしたいんですが。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) なかなか具体的というのはむずかしいのでございますけれども、ともかく十五円が三十五円というのは上がり過ぎるじゃないか、それがよろしくないという御意見が非常に強いわけでございます。したがって、皆さん方のお話を十分に聞いて、いま立木委員のおっしゃったことは非常にごもっともな点ばかりでございますので、そういう点を考慮して郵政審議会において再度ひとつ検討していただく。一応三十五円の答申を得ているのでございますけれども、そういうことをぜひやりたいというふうに考えているわけでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それじゃ、ちょっと角度を変えてお尋ねしますけれども、そういう第三種というのが特別な意味を持つ、そういうことで発足した内容があるわけですから、これはいままで郵政省がとってきた立場というのははっきりしているわけですけれども、アメリカなんかの場合ではこういう種類の郵便物に対する扱いというのは、たとえば一般会計なんかから補てんするというふうなことをやっているところもあるわけです、外国等々見てみますと。だから、これを原価主義でそういうふうに当てはめてやるということだけではなくて、そういう物価対策の面から見ても国民生活に与える影響が甚大である。さらには、いま言いましたように、過疎における情報の格差をなくしていくというそういう問題。あるいは、さらにはそれらの政府が果たし得ないいろいろな団体が担っておる役割り、そういう社会団体等々の育成。こういう問題を総合的に考えますと、やはりこういう第三種についての扱い方というのはもっとよく検討してみる必要があるだろう。  いまおっしゃったように、いかにも三十五円というのは高過ぎるから、これを下げるようにもう一遍検討してもらうという趣旨は、全く私は異論はないわけですよ。それに異論があるわけではないんですけれども、しかし、こういう性格を持ったものについて、いままでのような何とかして原価主義で、また一時期たつと赤字になるから何とかしょうということになっていきますとやはり堂堂めぐりですから、もう少しこの問題については外国の例なんかも検討されて検討してみる必要があるのではないかというふうに思うんですが、この点はいかがでしょうか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 仰せのように、第三種に相当する郵便の種類というのは、アメリカの場合に、現在の制度では公社制になっておりますので、国の予算から援助していることを承知いたしておりますが、ただ、その援助というのは暫定的ということのようでございまして、三種に当たる郵便物即恒久的に国から援助するというような制度ではないというふうに伺っているところでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 大臣、いかがですか。考えてみる余地がないかどうか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 一つの私は考え方だと思いますけれども、どういうものに取り入れてどういうものは取り入れないとか、これは一般の企業の郵便物もずいぶんあるわけですね。したがって、やはり現行法においては御承知のとおり企業性を発揮してやりなさい、こういうことでございますので、いまのところは一般会計の金を入れる余地はございません。ただ、将来どうだという点についてはいまのところ全然考えておりませんけれども、一回入れますとこれは私は切りがなくなるのじゃないかと思うのです。どんどん入るようになる。そうすると、これは一般の国民の税金を入れるのと同じでございますので、やっぱり利用者負担の原則というものはあくまで貫くべきものである、こういうふうに考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 それでは、先ほどの質問と関連するんですが、三十五円にするというのはいかにも高過ぎるというお話でした。それで郵政審議会のこの答申、ここに第三種の値上げをしなければならないという根拠が述べられてあるわけですが、ここでは、「独占とするところではなく、また、その利用は国民が情報を得る手段も多様化している今日、往時に比し、相対的に比重が小さくなってきていると思われる。」と、第三種郵便物のことが述べられているわけですが、私は、いまおっしゃったように、そういうことを根拠にして三十五円にするのがいかにも高過ぎるというふうに大臣自身がおっしゃるのならば、こういう根拠自身の認識の仕方といいますか、審議会のこの認識自身をやはり大臣自身がもう少し考え直してもらわないと困るというお考えから言われたんだと思いますけれども、いかがでしょうか。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) だから、答申は答申で得ているわけでございます。答申の考え方も私は一つの考え方だと思います。  郵便物の各種類の料金は原価で全部決めればいいのでございますけれども、そうはいかない。従来の経緯もございますし、三種のような特殊性もある。こういうことで、そういう点をるる述べて再検討をお願いしたい、こういうふうに考えているわけでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 先ほど同僚議員の方からも指摘がありましたが、審議会の構成の問題、これも私は一つの問題だろうと思っております。それから同時に、やはり審議会の中でどういうふうなことが具体的に審議されたのか、この内容がやはり国民の前に明らかにされるということが私は当然必要ではないだろうかと思うんです。これは、去る十月二十九日、衆議院の方で行われた質疑の中で奥田政府委員が答弁されているわけですけれども、公開するかどうか審議会の意向で可能な範囲でその内容を御報告いたしたいと思いますということで、審議会の方とも相談してみるという旨の答弁があったわけですが、審議会の方と相談されて、審議会の内容をどの程度明らかにされるのか、そのことを御答弁いただきたいんですが。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 審議会の会議が非公開で行われました場合、非公開ということからいたしまして、詳細な議事内容そのままの公表ということについては、会議自体が非公開であるということの意味合いにおいて不可能だというのが審議会のお考えでございますが、必要に応じまして議事の概要と申しますか、要旨というようなものを外にお示しするということは一般的に差し支えないという御了解を得ております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 これはいま問題にもなっておりますけれども、行政改革の問題ですね。これは臨時行政機構改革審議会がかつて勧告した内容なんですが、それを見ましても、「審議会は、その判断により、一定の期間ごとに、又は、任務の終了したとき成るべく速かにその審議の結果をできるだけ詳細に一般に公表し、一般の参考に資するとともに、批判を求めるようにすること。」ということも、臨時行政機構改革審議会の勧告の内容として示されているわけです。  御承知のように、先ほど言われたように法定制が緩和されて今後やっぱり郵政省と審議会でいろいろ決めていく。国会がどうなるかというと、タッチできなくなるわけですね、具体的には値上げの問題に関しては。そうなればなるだけに、やっぱり審議会の内容がどうなっているのかということを明らかにしていただかないと国民自身が全くつんぼさじきに置かれるというふうなことになり、いま進められておる行革との考え方からしても、ただ単に行革というのは人数を整理すればいいとか、機構を制限すればいいということじゃなくて、本来は、国民にやっぱり奉仕できるようなあり方としての行政の問題ということが基本になければならないわけですから、そういう観点から言っても、当然この審議会の内容というものは、要旨だけ大まかにではなくて詳細にという勧告もあるわけですから、その点について改めて大臣のお考えも聞いておきたいんですが。

奥田量三郵政大臣官房長

○政府委員(奥田量三君) 審議会の概要ないし要旨の扱いにつきましては、先ほどお答えしたとおりでございますが、さらに議事の詳細ということになりますと会議そのものの公開、非公開の問題と絡んでまいりますので、この国会でもしばしば立木先生御同様の御意見がございましたが、これはいずれ郵便料金関係の議題が郵政審議会にかかります時点には十分国会にもお伝えをして御相談をいただきたいというふうに考えているところでございます。  ただ、ほかがどうだからということで申し上げるのではございませんけれども、現在のいろんな審議会の実情等若干私たちが調べて承知しておりますところでは、たとえば国鉄運賃を扱います運輸審議会あるいはたばこの価格に関与いたします専売事業審議会その他、むしろ一般的には審議が非公開で行われている審議会の方がかなり多いというふうに実情としては承知をいたしております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 とりわけ、国民の生活に深い影響を与える内容、これがいろいろ審議される。その審議、いろいろな意見の違いがある、その是非は別としまして。その審議の内容が国民の前に明らかにされるというのが、私は少なくともいわゆる本来の国政のあり方として考えなければならない点だと思うんですね。いまそういう非公開にして審議しているのが多いんだから、それに郵政審議会も見習うんだというふうなことではよくないのであって、そういうことにならない方向にやっぱり公開していく。そういう勧告も、すでにかつての行政改革に関する審議会の勧告としてもあるわけですから、そういうあり方の方向に私は進んでいくべきだろうと思うんです。これはいままでそういうふうに政府が答弁してきているからということではなくて、やっぱり今後の考え方も含めて大臣にこの問題についての御答弁を願いたいんですが。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 概略は官房長が述べたとおりでございます。  そこで、審議会で審議の始まる前に、公開にしますか非公開にしますか。いろいろ御意見がありまして非公開にしましょう、こういうのもあるわけでございますね。公開もあるのですけど。そこで私は、非公開にした場合に委員の先生方が自由に発言ができるのじゃないかと思うのです。自由に発言さしてください、そういう場合に非公開になる。別にむずかしいことをこれは隠すというような意味でなくて、だれがどういうことをしゃべるかということは、実は私がしゃべったと言わないようにしてくださいというような気持ちが委員の先生にあると思うのです。だから、そういう点は尊重してあげまして、官房長の言うとおり議事の内容についてこれは御説明をさしていただきます、こういうことでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 大臣のただいまの御答弁は納得しかねるわけですけれども、やはりどのような場合でも自分が発言する、それがいい悪いは別にしましても、責任を持たなければならないと思うんですね。これは審議会の方々が非公開になれば自由に発言できるというふうなことではなくて、それがどのように言われても、自分がこう述べたということについては自分が責任を持てるような、国民の生活に対して責任が負える立場で審議会に参加できるような人物でなければ私は困る。自分の言ったことを、陰でこそこそしゃべったことを国民の前に明らかにされてもらったら困るかのような人物が審議会の中で審議をされたのでは、本当に国民に責任を持って自分の考え方はこうだからこのようにしたいんだということを審議会の一員としてやっぱり議論してもらわなければ困るわけですから、その点重ねて申し述べて、次の質問に移らしていただきたいと思うんです。  お年玉の年賀葉書の問題なんですが、これの賞品問題についてお尋ねしたいんです。年賀葉書の賞品の購入については、いままでどういうふうな契約のやり方をしてこられたのか、その点について、最初、お尋ねします。

浜田望郵政大臣官房資材部長

○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。  従来、品目にもよりますが、たとえば銘柄というものが非常に特定されて競争をしないでも決まるという場合は、その措置で随意契約という形でやるわけでございます。しかし、銘柄が複数にわたりまして競争を必要とするというような場合は、それらの銘柄につきまして指名競争契約という形でやることにいたしております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 ことしはどういうふうな形で随意契約されたのか、あるいは競争入札をされたのか、ことしはどうでしたか。

浜田望郵政大臣官房資材部長

○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。  一等から三等までの賞品でございますが、これはそれぞれ銘柄が複数でございましたので、これにつきましては指名競争契約に付しております。  なお、四等のお年玉の切手でございますが、切手につきましては従来から大蔵省印刷局で印刷させることになっておりますので、そちらとやっております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 おたくの方からいただいた資料ですが、一等の折りたたみ式自転車ですか、ことしは。これが日米富士自転車というふうになっておりますが、二等の場合には大工道具セット、イズミ産業と廣友物産ということで間違いございませんか。

浜田望郵政大臣官房資材部長

○説明員(浜田望君) 間違いございません。

立木洋日本共産党

○立木洋君 この大工セットは、イズミ産業、廣友物産が扱いというふうになっていますが、メーカーはどちらでしょうか。

浜田望郵政大臣官房資材部長

○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。  高儀というところと角利産業というところでございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 ちょっとお尋ねしますが、イズミ産業の場合、定款を見てみたんですが、目的の項目には金物、刃物を扱うということは定款の中にはないんですけれども、これはたとえば商法で言いますと、七十二条では「定款の変更その他目的の範囲外の行為」に関する項目が規定してありまして、またさらには、四百九十八条では「過料に処せられる行為」というのが記載があって、定款の事実と反するような行為ということも述べられてあるわけですが、このイズミ産業の定款に記載されていない金物、刃物の扱いがこのイズミ産業によって行われるというふうなことについてはどういうふうに御理解されているんでしょうか。

浜田望郵政大臣官房資材部長

○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。  ただいま、ちょっと定款の方を確認はしておりませんが、一般市販品の取り扱いということでやらしておるというふうに考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 これは、大臣、よくちょっと考えてみてほしい点なんですね、一つ。  それからもう一つは、廣友物産というのはどういう会社なんでしょうか。

浜田望郵政大臣官房資材部長

○説明員(浜田望君) お答え申し上げます。  廣友物産株式会社ということでございまして、所在地は港区赤坂一丁目、代表取締役梅木孝夫ということになっております。資本金が四千万円。年内平均販売高十四億五百万円。あと、主たる営業品目、主たる取引先がございますが、申し上げますと、事務用機器、スチール製品、贈答品の販売、主たる取引先、郵政省、電電公社等でございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 このことも、ちょっと大臣、よく聞いておいていただきたいんですけれども。  この廣友物産といいますのは、郵政省と関係の深い会社なんです。これはもうすでにいままでも新聞等で報道されたことがありますから御承知かと思いますけれども、この会社を設立したのは元郵政大臣の廣瀬さんですね。それからもう一人が郵政関係と深い代議士の畑英次郎さん。それから梅木孝夫さんというのがいま残っておるんです。前の廣瀬さんと畑さんというのはやめられました。そして、この梅木さんと言われる方が政治団体として東京広友会の会計責任者をなさっている方なんです。それで、いままでもこの廣友物産というのはいろいろとやかく言われたことがあるんですね。  これはいただいた資料なんですが、たとえばこの廣友物産を見てみますと、五十一年度は五億四千九百万円郵政省との取引があります。あるいはまた五十二年度は八億七千万円取引があります。それから五十三年度も同じように七億九百万余り取引があるわけですね。そしてまた、今回の場合もこういうふうにして入っているわけです。私は、その会社と取引をするという必然性がある場合、これを私はとやかく言いません。それは当然取引する必要があるからだと思うんです。  たとえば、先ほど出されましたメーカー、これは今度大工道具を扱うメーカーですが、これは私の承知しているところでは二つとも三条だと思うんですよ。新潟の三条市の金物メーカーだと思うんです。角利それから高儀というメーカー、これはもちろん郵政省のお話では、これは指定業者じゃありませんからこの指定業者を通じたんだ、指定会社を通じたんだというお話だと思いますけれども、先ほど言いましたように、定款には記載されていない物を扱うという問題がやはりある。それからいままでとやかく言われておるこういうところとの取引が依然として続く。必然性があるならば私は何も言いたくない。だけど、こういうようなやっぱり政治姿勢を正さなければならない、公と私的なけじめを明確にしなければならない等等が言われている中で、こういうふうなことがやはり存在するということについては疑いが持たれても私は仕方がないことになりかねないと思うんです。この点については、やっぱりきちっとけじめをつけておくべきだろうと私は思うんです。私は、そういうような問題があるということを指摘しただけで、決してこれがどうこうと言っておるわけじゃございませんけれども、いまの時期にやっぱりけじめをつけておく必要があるだろうという点についての大臣の御見解をお聞きしたいんですが。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いまお聞きした範囲では余り詳しいところはわからないんです、いま私ここで聞いておりまして。概略、立木委員の御指摘もわかりますし、私の方の資材部長も答弁しましたけれども、もう少し詳しく調査をさせていただきたいと思うのです。ここで直ちにどうだという、ちょっとそこまでのいまあれもわかりませんし、そういうことで、ここは調査をさせていただきたい、こう考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 いますぐここでどうこうという判断が示されないという御答弁ですから、当然これは私たちが知り得た範囲内のことをいまお話し申し上げたので、そういう疑いが持たれるような事態を避けるためにも十分に調査をしていただいて、そしてその結果どういうふうに措置をなさるのか、そういうふうな点についてもまた後刻御答弁いただければ結構だと思うんです。  次の問題ですが、これは新聞で報道されたことなんですけれども、たとえば年賀葉書をごっそり買い占めて、そしてちょっと印刷して七十円で売るというふうなことが新聞で報道されているわけですが、こういうような二十円の年賀葉書に簡単な印刷を行っただけで七十円で販売するというふうなことについてはどのようにお考えになっておるのか、あるいはまたそれを調べられてどのような手段を打たれたのか、お尋ねしたいと思うんです。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 私ども発売をいたしております年賀葉書に、ある文言とか図画を印刷する、それをかなり高いお値段で販売するということでございますが、印刷をするということは加工するということでございまして、郵便法上の郵便葉書の発売と申しますか販売とはならないものでございますので、法律的に違法であるということは少なくとも言えないというふうに思っております。  ただ私ども、この背景といいますか、そういった実態があるということについて、郵便法とかかわりがないというから一切ノータッチあるいは関心を持たないということかどうかということになりますと、仮に、そういった販売をする業者が大量に買い占めて、そして加工して高い値段で売るというようなことになるとすれば、私どものこの年賀葉書の売りさばき方、そういったところに問題がないだろうかというような点は非常に関心を持っているわけでございます。  そういったようなことで、調べてみますと、特段、買い占めだとかそういったようなことも私ども承知しておりませんし、したがって、どういう手だてを講じたかというようなことに直接こういうことをいたしましたということはないわけでございますが、ただ先生御案内のように、ことしの年賀葉書の売りさばき状況、売れ行きというものは非常に好調であったわけでございます。それでほとんどのところで売り切れというような状態がございましたので、私どもの能力の限度いっぱいということで三千万枚増刷をするということに決定をした次第でございます。

立木洋日本共産党

○立木洋君 いまのお話、大臣、法的には違法でないと言われればなるほどさようですかということになるわけですけれども、実際に大量に買い占めて若干印刷した、それが七十円で売られた、今度それしか買うことができないというふうな状況が生まれるような場合だとか、いろいろなことが想定されますと、これはいまの時期にある程度ちゃんとしておくような対応の仕方をしていないと、今度大きな問題が起こったときに私は困るだろうと思うんですね。何も私は、大口に買うのを全部規制せいなんというようなことを言っているのではもちろんないわけです、個人で使う人もいるでしょうし会社として使う方もおられるでしょうから。しかし、こういうふうな他に営利を目的とするような形で大量に購入してやるというふうな問題については何らかの対応措置を考えておかないと、問題がさらに大きくなったとき困るんではないかと思うので、私はその点についての大臣の御見解をお聞きしておきたいんですが。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) いま郵務局長からお答えをしたことに尽きると思いますけれども、一般の方々が二十円あるいは二十一円の葉書が買えるようにやっぱり印刷枚数を考えていかないといけない。これはなかなかむずかしい問題ですけれども、これはやらなければ大量に買い占められて、一般の人は全部売り切れて何にも買えなくなったという事態になるとこれは大変なことが起きると思うのです。そういう点を十分に注意をしながらひとつやってまいりたいと考えております。

立木洋日本共産党

○立木洋君 最後になりますけれども、もう時間がないから、先ほど同僚議員が問題にしました損益計算見込みの問題についても御質問したかったわけですが、これは先ほど来の御答弁を聞いておっても、責任を持ってこうなりますなんて言えるようなしろものでないというふうなことも大体ほぼ推察ができますし、そういうことでこの問題についての質問はこれ以上行いません。  ただ私は、先ほど申し上げましたように、郵便の問題、ただ単にこれが採算が合うかどうかという問題、これ、当然あります。これは経営として努力されなければならないことはもちろんですけれども、同時に、先ほど言いました、これが社会的に見た場合に、たとえば第三種のような、私が申し上げましたようないろいろな角度から検討されなければならないものである、広い各分野からの国民生活に与える問題もよく検討して対応しなければならない内容をも含んでおると私は思うんです。そういう意味で、私は、今回のこういう郵便料金の値上げというのが国民生活に大きな打撃を与える、そしてまた、法定制が緩和されるということは民主主義のあり方から見るならばこれも逆行でありますし、同時に、第三種の問題で答申どおりになるならばこれは深刻な事態が招かれますから、そういう点では、私はこの内容については絶対に賛成しかねるということを最後に申し述べたいと思うんです。とりわけ、この第三種の問題については先ほど大臣が言われました。大臣も、通るような状況になっておられるというふうなことではなくて、真剣にやっぱり国民生活に与える内容を考えていただいて、審議会に対する答申の再検討の要請の仕方も十分に御検討いただいて対応していただきたいということを、最後に要望申し述べたいと思うんです。  以上で終わります。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 きょうは、臨時に物価の見地から御質問をするわけですが、私は、民間の企業経営それから下請企業、こういうのを考えてみると、やはり政府企業はこういうふうに赤字が出れば料金を上げてその収支が償う、こういう企業というのは非常にありがたいといいますか、そこにどうしても経営努力というものが、民間企業から見ると、また民間の管理者から見ると非常に甘い、こういう指摘がわれわれの耳にずっと入ってくるわけなんです。  そこで、ひとつ、ごく細かいことはなかなか一一具体的に挙げるととても時間がないんですが、私は、まず端的に、郵便番号を郵政省が大々的に郵便を使う利用者に対して書いてくれ、これは非常に生産性に役立つし、また誤配をなくする、こういうことで書いて、これはほとんどいまや書かない人はほとんどいないだろうと思うんです。ところが、実際、聞くところによると、郵便番号を記入させていながら、これが機械化に利用できるとわれわれはみんな、民間も思っていたんだけれども、その機械化の利用率が非常に低い、こういうふうに聞いているわけなんです。その点について、これは本当に郵政省というのは、郵便番号を完全に機械化して読み取りをやるようにする計画があるのかないのか。とやかくの弁明はいいわけなんですが、これはやってみても機械化できぬとか、またこういうふうに計画をしているとか、こういうようなことについての考え方、計画というものを御説明願いたい。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 郵便番号制というのは昭和四十三年から発足をいたしまして、その間国民の皆様方の御協力を得まして、今日、番号記載率というのはおおよそ九六%ということで非常にわれわれ感謝をしているわけでございます。その感謝というものを具体的に番号制のメリットとして生かさなくちゃならないということでございまして、そのメリットの生かし方というのは二つ私はあると思うわけでございます。  一つは、番号制というものを、先生もごらんになったかどうかわかりませんが、郵便番号の自動読み取り区分機というものにリンクさせまして、これによって省力化を図るということが一つございます。  それで、現在、区分機というのは全国に百二十台配備をいたしておりまして、大体五十九年度末までに増備をしてまいりたい、六十年くらいになるとまずまず機械というものの配備の完了を終わるという計画を持っているわけでございます。  そこで、この機械化のメリットということで具体的に申し上げたいのは、それによって節減を人員として幾らしたかということでございますが、おおよそ六百二十名節減をし得たわけでございます。しからば、今後すべての郵便局に機械を入れる計画があるのか、もちろん大型の機械じゃないにしても、小型の機械を開発いたしまして入れる計画があるのかといいますと、もちろん今後五十九年までのその間にふやしていくわけでございますが、大体一日三万通以上の処理をする局ということが、今日開発をされております機械との関連で一応ペイするというようなことで考えておりますので、それ以下の局には機械を入れる計画はいまのところございません。  そこで、じゃ機械の入らない局に番号制をどのようなメリットとして生み出すのだという問題が残るわけでございますけれども、その点については先生も御想像願えると思うわけでございますが、機械にかけないで作業する、手区分で作業する場合でもだれでも容易に区分けができる、作業能率が向上するというようなこと、特に年末首あたりでアルバイトがたくさん入ってまいりました場合に、何々市ということよりもたとえば五三〇というような数字で区分けをするということは、機械化のメリットのほかに能率化あるいは作業の簡易化ということで非常に役立っている、こういうことでございますので、御理解を願った上今後ともひとつよろしくお願いをいたしたい、こういうふうに思うわけでございます。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 そうすれば、その機械を使うのにいままでの集配区はそうすると全然集約をしないんですか。三万以下で区切って、三万以上のところで扱うような局には機械を入れる、それ以下のところでは機械を入れぬというのは、三万以下の取り扱いのところをもっと集約して、そしてそこへ集めて読み取り機を入れてやるこういういわゆる合理化。全然現在の集配機構を変えないで、機械の入れられるところは入れる、それ以外のところは手作業。手作業でも確かにそれは何市というよりか番号の方がそれは能率が上がってくるわけなんでしょうけれども、そういう集約化ということをしないと、機械を入れるのに扱う量が少なければメリットがないわけで、メリットがあるような集配機構というものを、集めて読み取りをやって、そしてまた配達区の郵便局へどうして安く合理化して早くやるかというようなことはどれぐらいやっておられるんですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) お答え申し上げます。  先生仰せのとおりでございまして、作業の仕組み、郵便のシステムを全然変えないで機械ということは考えないわけでございます。一台の機械を入れるという場合に、一局でメリットの生み出す局もございますけれども、メリットの生み出す規模に作業を集中化するということを当然やっているわけでございまして、いま全国的に何局そういう集中化をしたかという記録は持ち合わせていないわけでございますけれども、考え方としてはそのとおり私たち思っておりまして、いろんな機会にそういうような考え方に基づきまして作業の再編化というものを当然やっているわけでございます。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 お言葉を返すようなんですが、当然やっているということで、またそういうことに気がついておるんですが、それがすぐ資料なり何なり出てこぬというところがまだそこに対して熱心でないということだろうと思うんだ。これはぼくの意見だから言っておくけれども。  それで、郵便番号でやって配達区分は一応の能率を上げる。料金の値上げを抑えるのは、結局、合理化をやってそして生産性を向上する、経費の節減をやっていかなければならぬ、そういう努力がいわゆる郵便料金の値上げを抑える唯一の道だと思っておるわけなんです。そういうことについて、この郵便番号との関連で質問をしたわけなんですが、しかし、そのことについて、やはり集配の能率化というものに郵便番号の読み取り機を効率的に使う、またこの読み取り機でも、もっと生産性の上がるような機械の開発とかいうようなことについて本気になって取り組んでもらわぬと、それは赤字が出れば値上げすればいいんだ。ことに、今後おたくの方で逓信委員会に出されている「郵便事業損益計算見込」なんというと、きちんと三年ごとに料金を改定する。こういうふうな安易な、何と申しますか、「一定の範囲及び条件のもとで、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金は、郵政大臣が郵政審議会に諮問した上、」、こういうふうにやっておるけれども、その裏では、これをそういう形だけにして裏では二一%ぐらいずつ二回上げていくということ。これに対して、こういうような上げ方についてこの表の中でそういうふうに、いまぼくが言ったように生産性というのか、経費の節約、合理化というものは何%これを見込んでいるのか。この上げる見込みが、人件費が六・七%、物件費は五%アップを見込んでいる。これには合理化の経費節減のマイナス要因は何%見込んでいるかというのはちっとも書いてないんだが、そうすると、これは全然そういうことについての気魄がないということになりゃせぬですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 私たち試算をします場合に、合理化、効率化を現在考えられることは全部織り込んで、それによる節減要素も考えながら試算をしたものであるということで御理解願いたいと思いますが、具体的にどの程度の人件費の節減になっているのかというような点になりますと、今後、約七千人程度、いろんな計画をいたしておりますところの合理化、効率化、そういったものの人員の節減というものを見込みながら試算をさせていただいているわけでございます。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 そうすると、大体値上げのアップ率を抑えたのが何%。これだと三年で二〇・八%でしょう。だから、それが行われないと何%になるやつがどれぐらい。二〇・八%に抑えたんだ、これは人件費と物件費の値上げはきちんと書いてあるわね。三年ごとに上げる料率も二〇・八%と三回書いてある。ところが、二〇・八%の料金の改定におさめたのは、これはいま七千人の節減とおっしゃるけれども、こういう率でいくと合理化の経費の節減は何%と見込んでいる、こういうことが出てこなければ、この表の中でそういう本当の合理化というものを考えていないんじゃないか、こういうふうに指摘をしておきます。また、そういうようなことの計算があったならば、パーセンテージがわかったら、また後で御回答いただければありがたいんですが。  そこで、私は、こういう一種の何と申しますか、当分の間とか赤字の解消のためとかいうような非常にわかりやすいことでこういうふうな全権委任的な規定をやっている。こういうのができるのも自民党の衆参両院の大勝の結果でこういう安易な法律改正になっていると思うんだけれども、しかし、これで郵政当局がそれだけの値上げができるんだということでやっていったら、これはもっと赤字がたくさん出てくる。少なくとも二〇・八%よりか三%低く抑えられた、それにはこういう企業努力が行われています、こういうふうな結果を出すように努力する姿勢をひとつ示してもらいたいと思うんですが、それはどうですか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) この二〇・八%というのは、私どもある前提で書いているわけでございます。当然、収入を増大させる、経費を節減するということによって二〇・八%よりも低いものにいたしたいということは当然思っているわけでございます。そこで言う二〇・八%というのは、ただいま御提案をいたしておりますところの厳しい条件の一つとしての物価等変動率というもので考えますと二〇・八%まで値上げができるということで、そこがまた試算の一つなんでございますけれども、現実には、先ほど来大臣からもお話がございましたように、最大限の経営努力をいたしまして、それでどうしても赤字が出るという場合に必要最小限度の値上げということにすることは私たちとして当然の責務だ、こういうふうに考えている次第でございます。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 それから郵政職員の方は、最近、非常にいわゆる就職希望者がたくさんふえている。それからこれは最近珍しい従業員の意思表示だと思うんですが、大都会から田舎へ帰りたい、こういうふうなのをよく聞くわけなんですが、こういうものについて、田舎の方をなぜ郵便事業の従業員だけそんなに望むのか、都会をいやがるのか。その間のいわゆる都会と田舎の労働条件について、従業員の中で単なるUターンのイメージというそういうことだけでなくして、やはり郵政事業の中にこういう従業員の、実際外へ出て配達する人たちの気持ちといいますか、労働条件というものについて、そこに大都会の単なる生活ばかりでなくていやがる理由があるのじゃないかと思うんです。  その一つに、私は住居表示制度が影響しているんじゃないかと思う。ことに、都会の交通事情が非常に悪くなって、前は自転車のやつが自転車でなくなってスクーター、だから、なおさら交通事故、そういうものも起こすと大変なことになるからいやだという一つのことが考えられる。しかし、私は、やはりそういう交通事故を起こすようなところは、一日の配達時間からいくというと、そういう交通事故の非常に起こりそうなところというのは少ないんじゃないかと思うんです。むしろ住居の表示制度が、私はまだまだ郵便配達をやってもらう人から見ると不満足じゃないかと思うんです。事実、われわれもちょっと人を訪ねていったときに、住所だけ聞いていったらなかなか探すのに大変な時間と労力を要する。だから、人がかわるというとそれになれるまでにずいぶんロスがあるんじゃないかと思う。  この住居表示のやつは、一遍、自治省か何かの法律ができたというのでやったけれども、あれはただ番号をつけるルールを決めているだけなんで、実際の大きさも、郵便配達者や人が訪ねたらもっとわかるような、そういうことについての具体的な勉強とか、具体的なこういうふうにしてもらいたいというようなやつは、郵政の方の関係なんかでは出しているのかどうか。番号が変わって確かに何々町というのがなくなって何々何丁目何番地何号、こういうぐあいになって形だけは整えたけれども、どうもそういうようなものを調べて行くのでも、よほどそういう住居の表示の法律に新しくやられたということを知っている人でないと、なかなか右回り左回りで訪ねていくことができない。これは配達をやっていられる方はちょっと行けばなれるわけなんだけれども、しかしそれにしても、住居表示をもっと私は改善、改革をしてもらうように、郵政省の方が地方自治体なりそれから各個人にやればもっとずいぶん能率よくいくんじゃないか。われわれがときどき外国へ行って人を訪ねる場合、実に住居表示のやつというのは、もう聞かぬでも大体、ああ、この番号はこうだよ、ここへ行けばわかるなということがよくわかる。日本のやつはどうも大都会に行くとなおさらわかりにくい。そういうのが非常に影響しているんじゃないかと思う。  それからまた、一部言われていたときの、物騒になってくると犬を飼ったり猛獣を飼ったりして、かまれたりなんかしたら大変だとかいうようなことがある。こういうのでも、やはり一人当たりの配達の能率を上げるというか、もつ一効率よく回れる客観的な条件というものを、しっかりやはり管理者や各郵便局の方の責任者というものは、そういう配慮が一例としてなければならぬと思うんですが、こういうようなことについて郵政省の方は、そういう住居表示の問題について見解発表なり、その交渉なり、そういうことについてどのような施策をとっておられるか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 新住居表示にするということは、私たちの集配業務の環境整備ということでの大きな柱の一つとして進めてきているところでございます。  要するに、新住居表示の地域の配達作業というのは平易化される、能率化される。それからまた、新住居表示の仕方ということにおいて交通事故の防止ということにも役立つわけでございます、新住居表示による新しい作業方法をやりますと。そういうようなことで、私ども促進の一翼を担うということで、とにかく地方公共団体へいろいろ働きかけをする、お願いをするということは当然やっているわけでございますが、具体的な促進の一つといたしまして、新住居表示が実施される場合に新住居表示の表示板、東京あたりでもお目に触れる機会があろうかと思いますが、あの表示板は郵政省の負担において調製をしているわけでございます。それから新住居表示になりまして原則として一世帯二十枚ずつの葉書をお渡しいたしまして、特に通信の多い方々にこの葉書を使って新しい住居表示の記載をしていただきたい、こういうようなことを施策として実際やっているわけでございます。  現在、私どもの把握しておりますところからいたしますと、新住居表示の法律に基づく計画がございますけれども、その計画に対しまして、世帯数で大体七一%程度新住居表示が進んでいるということでございます。それで、実施の際にも地方公共団体等でそのための委員会等を設けてやっているわけでございますが、その委員会には郵便局の関係者も一般的にはメンバーの一人として加えてもらっておりまして、そういうような観点からの御意見も反映をさせるという仕組みに現状ではなっている、こういうことでございます。

三治重信民社党・国民連合

○三治重信君 合理化なり、いわゆる郵便事業の素人的なこういうような点を二、三ちょっと考えただけでも、合理化について、管理者としてまた政府という非常に独占的な者の立場ということからやれば、もっと郵政職員のいわゆる配達能率も上がるし、またやりがいも生ずる、こういうふうな二、三の点を申し上げたんですが、ひとつ、ぜひ料金改定する場合の前に、こういうふうに生産性向上をやって何%経費を一通当たりにはしているんだ、それでもなおこういうふうに料金改定しなくちゃならぬという合理化の指数が出てこぬとこれはおかしいことになると思うわけなんで、ひとつ、そういうことを指数化していく。物価や人件費についてはきちんと数字を出していて、合理化のやつというのが——民間企業はみんな、そういうふうな結果が出ると、これは何%、これじゃいかぬからこれだけ合理化でコストダウンするんだということがきちんと計画に乗ってやっているし、下請と元請との契約でもみんなそれがきちんと数字になって出ているわけなんです。これはひとつ独占企業の計画者は、民間企業のそういう合理化効率化、コストを下げられる数字を具体的に出させられる方法というものをひとつ勉強してやっていただきたいと思う。  そこで、一番最後で重要な問題は、やはり合理化なりそういうことをする場合には、これはひとつ大臣に答弁していただきたいんですが、やはり従業員組合、いわゆる全逓、郵政事業には労働組合ですか、労働組合の幹部、労働組合のいわゆる各級段階といわゆる経営者、管理者とは、そういう合理化については経営参加的な部面を出した労使の協議会がつくられて、そこで議論をされていかなければならぬ。これがとかく官業だと、組合の方も経営なんかの方には入らぬ方がいいというような議論もあるんですが、これは労使がある限りにおいて労働組合に生産性向上に協力をしてもらうように経営者がまた各級段階でやって、そこにやる気で協力する体制をつくってもらわぬことには、私は民間の実情を見ていて、とてもじゃないが、言うはやすく行うはかたい。これは、それができれば本当に官業といえども民業に劣らない生産性向上ができる。労使関係が悪いからと思うんですが、最近、今年の年末は、労使の話がついて遅配、欠配がないということ、これをひとついい出発点にして、さらに、料金値上げをこんなに考えている、これは何とかこの料金値上げをもっと抑えるためにひとつお互いに協力して経営の合理化をやろうじゃないか、こういうことを、大臣がおられる間にひとつ軌道に乗してもらいたいと思うんです。  これで質問を終わります。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 郵便事業をやっていく上につきましては、私は、労使協調といいますか、これは一番重要なことだと思っているわけでございます。したがって、私も就任以来、第一線の現場にもたびたび出かけていきまして、職場の皆さん方と話したり激励をしてまいりまして、ことしの年末年始交渉も大筋はできた、こういうようなことでございます。したがって、合理化するにつきましても、従来も、こういう合理化をするけれどもどうだというような協議は行われております。したがって、そういう協議をさらに円滑にして、労使協調のもとに郵便事業というものを円滑に推進してまいりたいというふうに考えているわけでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 当委員会でも再び問題になりましたし、私も再三お伺いしているんですが、何回お伺いしてもどうも納得がいかないという点がございますので、局長に御足労願ってはなはだ申しわけないんですけれども、郵便料金が家計に及ぼす影響をどういうふうに郵政省考えていらっしゃるか、その算出の基準と結果をもう一度ひとつ説明していただきたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 今回の郵便料金の改定が家計に及ぼす影響ということでわれわれ数字をはじいているわけでございますが、小遣い、つき合い費から郵便料として支出されると見込まれるものを含めますと、五十五年度において一世帯一カ月当たり約百円の負担増になると見込んでいる、こういうことでございます。  それで、その算出はどういうふうにして出したかと申し上げますと、昭和五十四年の総理府統計局の家計調査による一世帯当たりの郵便料の支出が約三千百九十円ということでございまして、小遣い、つき合い費から郵便料として支出されると見込まれるもの約七百六十円を合わせた約三千九百五十円、これに今回の料金改定率二九・四%、これを掛けまして、そうしまして十二カ月で除すということになりますと、一世帯一カ月当たり約百円の負担増になる、こういう計算で申し上げているわけでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 ですから、このぐらいのことだから大した影響はないじゃないかというようなお考えかもしれませんけども、しかし、実際に一種、二種等の郵便物数の動きを見てまいりますと、八〇%相当が企業間もしくは企業と一般の方々との通信が行われているわけですね。そうしますと、当然間接的なかっこうで、いまおっしゃられたのは直接的なかっこうで家計に及ぼす影響のみを取り上げられたような感じがするんですけど、間接的な波及度というのを別途計算しておられますか。その点をお伺いしたいと思います。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 結論的に申しまして、間接的波及効果というものを計算して数量化しているものはないわけでございます。ただ、間接的な波及というものが、その世帯とかあるいはその団体とか個人というものによって多種多様な影響があるというようなこと、あるいはまた間接効果ということになりますと、特に大企業あたりの波及効果というような点を考えてみますと、いわゆる需給要因とか節約、代替効果、タイムラグというようないろいろの波及効果を測定するファクターというのはあろうかと思いますが、こういったようなものを考えてみますと、一概に論ずることはなかなか困難でございますが、いずれにいたしましても、現在の財政事情をお伝えいたしまして御理解を賜りたいという気持ちでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 おっしゃるように、間接的な影響度をみごとに数字的に表明するというのはむずかしいことかもしれません。ましてや心理的な効果なんて考えますと、これはもう大変に算出できない筋合いのものでしょうし。もっとも心理的な効果といいますと、葉書が倍になるということは相当のショックなわけですな、これは。ですから、はかり知れないぐらいのショックを一般の方々に与えているということは否めない事実なわけです。  いつも郵政省のお話を伺っていますと、タイムラグだのあるいは経営合理化だのということで吸収されるようにしていただきたいという、他力本願みたいなかっこうで他企業に押しつけていられるような御発言に受けとめるわけですよ。特にガスだの、水道だの、電気だのの料金は言うに及ばず、一般に企業が出しております請求書、領収書のたぐいになりますと、行って返ってくる分上がるわけですから、これはまるで倍上がるわけですね。しかも八〇%というのがそういう種類の通信。まあダイレクトメールもありますけどね。それにいたしましても、企業の通信費の八〇%以上に、もしくは企業の通信費に倍の打撃を与えることは事実ですね。これは従来の倍近い。三種郵便なんかを入れますと倍以上ですね。ですから、企業の通信費に与える影響というのは、おおむね倍と考えていいんじゃないかという気がしますけどね。それがめぐりめぐって物価上昇を招いて、それが間接的に家庭に及ぼす影響というのを考えますと、これは想像するだに恐ろしいというくらいの感じになるんですけどね。  しかも、郵政省としては、そういう値上げの分は代替物だとかタイムラグだとか企業合理化などによって吸収していただくように御理解いただきたい、こう言うわけですね、他企業に対して。そうすると、郵政省はいままで合理化にも企業努力にも十分の意を尽くしてきたにもかかわらず今回値上げしなきゃならないわけですね。確かに郵政省に特別の御事情のあることもよくわかります、九〇%以上が人件費だとか。それは他企業についても同じことが言えるわけですよ。やっぱり大ぜいの人たちの労力に支えられて企業が行われていますね、運営が。それに原材料の値上がりなども、郵政省が抱えていると同じ悩みを恐らく持っているでしょう。ですから、自分のところで企業努力と合理化で吸収できなかったものをよそで吸収せいと言っても、自分のところでできないものをよそに吸収させるというのは無理な話じゃないかというふうに外部の人は受け取るにきまっていると思いますね、そういう御説明を繰り返されておられると。その点、どうお考えになりますか。

魚津茂晴郵政省郵務局長

○政府委員(魚津茂晴君) 私は、現在の赤字の原因というのは、いろいろと増収を図る、経費を節減するというこの努力というものが一点非の打ちどころがなかったとは申しませんけれども、しかしながら、現在のこの赤字というのがすべて郵政省として努力の効果がなかったということのそのツケであるというふうには私は思わないわけでございます。われわれなりに努力もしてまいりましたが、これは何回となく私申し上げているわけでございますが、収入を最大限に確保するように努力をする、経費を抑制するように努力をしても、なおその労働集約性という郵便事業の特性というようなことから、人件費のアップというものが収入の伸びよりもはるかに高い過去の期間があったという辺が基本的な赤字の理由というふうにあれしているわけでございまして、合理化、効率化が十分じゃなかったそのツケをよその方に転嫁するというようなものでないというような点、もちろん私が冒頭申し上げましたように、最善を尽くして一点非の打ちどころがない努力をしたとは、そういう僣越な言い方はしないわけでございますけれども、その辺の事情を御賢察賜りたい、こういうふうに思うわけでございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 それはわかるんです。ある程度政策料金として原価に見合わないことをやらなきやならないことも公共性のたてまえからあるわけですしね。それは一方では認めないわけにはまいりません。しかし独占というかっこうをとっていらっしゃいますし、それからもう一つは独立採算制というものを堅持したいんだということもおっしゃっていられるわけですね。そうしますと、他企業とのハンディの割合なんかを考えますと、やっぱり一点非の打ちどころがないとは申しておりませんとは申すものの、他企業に転嫁するようなかっこうで受けとめられても仕方がないんではなかろうかという気がするわけです。ですから、いずれにしても、今後とも御努力はなさるわけでしょうから、その点のところは十分腹に入れておいていただきたいと思います。  それから先ほどもちょっと年賀郵便の葉書のお話がありましたけれども、よそでは郵政省で売ったものを買ってきて印刷して倍以上の値で売るような企業努力をしているわけですわね。ですから、そういう企業努力というのは、トンビに油揚げをさらわれるようなものですわな、うちで売ったものにちょっとばかり印刷して倍ぐらいで売られるわけですから。しかも買い占めが行われて、ほかの方たち、一般のユーザーの方々が御不自由ないようにしたいとはおっしゃいますけれども、印刷物として重ねて印刷して販売するからにはやっぱり買い占めしているわけですよ、どういう理由があろうと。ですから、それがそういう結果にならないように配慮したいというお気持ちもよくわかりますけれども、今後この問題がどういうことに転化していくかわかりませんけど、しかし、そういうかっこうでの一般企業におかれるような企業努力はいままでなされてなかった、やっぱりあるいは親方日の丸的なところがあったんではなかろうかなと国民一般の方々に思われる分については十分御反省になっていただきたいと思います。それはそれで、そういうふうにお願いします。  もう一つ、これは大臣にお尋ねするんですけども、十年をめどとして、いま取り外してしまう法定制化をもう一遍もとに戻したい。赤字解消というような事態に立ち至ったら大体十年をめどとしてそういうことになるだろう。しかし、私、かつて郵政とUHF全面移行の問題で、これも遺恨に思って申し上げているわけじゃないんですが、かつて十年ぐらい前にUHFにVHFから全面移行するんだということを御発表になったわけです。それが事実上非常に不可能に近いものとわれわれの目には映るのに、その説をずっとお曲げにならなかったわけです。三年経過し、五年経過し、実際にそれが行われることは全く無理ということは内面重々わかっておられながら、まだその看板をおろそうとなさらなかったわけですね。しかも、やっと十年、めどと言っていた十年が目の前に来たときに、初めて申しわけありません、これはできませんということで看板をおろされたわけですよ。そういうセクト主義と申しますか、体面と申しますか、そういうことにこだわられて事実を曲げて解釈なすったり、事実を曲げて発表なすったりというようなことが今後も行われますと、ますます郵政に対する国民の信頼というものが失われますから、その点重々御留意あって、このいまお約束いただいておりますおおむね十年を目途に、しかも赤字解消ということのめどがついたらこれはもとに戻すんだというような御発言の趣旨と受けとめていますけども、絶対にお守りいただくように改めて御決意をここで御表明になっていただきたいと思いまして、そのことをお願いいたしまして、時間のようですから質問を終わらしていただきます。

山内一郎自由民主党・自由国民会議郵政大臣

○国務大臣(山内一郎君) 今回、御提案申し上げて御審議いただいておりますのは、当分の間ひとつ法定制の緩和をお願いしたいということでございます。すると、当分というのはいつごろまでか、こういう御疑問を持たれるのは当然のことでございまして、郵政省があらゆる資料を拾い出しまして試算をしたものが、九年か十年で条件が整った場合にはそれが解消される、こういう趣旨のものでございます。  そこで、いまの御提言、御質問でございますけれども、そういう御懸念がないように私は全力を挙げまして九年か十年でぜひとも累積赤字を解消し毎年の赤字も解消してまいりたい。それには大変な企業努力が要ると思うのです。安閑としてやっていてはとてもできるものではございませんので、最大の企業努力をしながらこれの達成のために努めてまいりたい、こう考えておるわけでございます。

福間知之日本社会党

○委員長(福間知之君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福間知之日本社会党

○委員長(福間知之君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。  これにて散会いたします。    午後四時五十八分散会

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