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93回国会参議院1980/10/03

公害及び交通安全対策特別委員会 第1号

発言数
11
登壇者
4
会派数
2
開催日
1980/10/03

会議録

戸叶武日本社会党

○戸叶武君 ただいまから公害及び交通安全対策特別委員会を開会いたします。  本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が委員長の選任につきその議事を主宰いたします。  これより委員長の選任を行います。  つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。

増岡康治自由民主党・自由国民会議

○増岡康治君 委員長の選任は、主宰者の指名に一任することの動議を提出いたします。

戸叶武日本社会党

○戸叶武君 ただいまの増岡君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

戸叶武日本社会党

○戸叶武君 御異議ないと認めます。  それでは、委員長に山崎昇君を指名いたします。(拍手)     —————————————    〔山崎昇君委員長席に着く〕

山崎昇日本社会党

○委員長(山崎昇君) 一言ごあいさつを申し上げます。  前国会に引き続きまして委員長に選任されました。委員各位の御協力をいただきましてその任務を遂行いたしたいと存じます。よろしく御協力をお願いいたします。     —————————————

山崎昇日本社会党

○委員長(山崎昇君) それでは、引き続き理事の選任を行います。  本委員会の理事の数は六名でございます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎昇日本社会党

○委員長(山崎昇君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山東昭子君、増岡康治君、坂倉藤吾君、馬場富君、沓脱タケ子君、中村鋭一君を指名いたします。     —————————————

山崎昇日本社会党

○委員長(山崎昇君) 公害及び環境保全並びに交通安全対策樹立に関する調査を議題といたします。  先般当委員会が行いました委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。坂倉君。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 委員派遣の報告を申し上げます。  山崎委員長、馬場理事、内藤委員、戸叶委員及び私、坂倉は、去る九月十八日から二十日までの三日間の日程で、岩手県及び青森県において公害及び環境保全並びに交通安全対策の実情調査を行いました。  第一日は、盛岡市で公害・環境及び交通安全行政の概況について県当局から説明を聴取、あわせて北上川清流化対策についての要望を受けました。次いで地元の自然保護団体の代表と懇談した後、雫石町の葛根田地熱発電所を視察いたしました。  第二日は、十和田八幡平国立公園を視察、次いで東北縦貫自動車道の黒石−青森間を視察した後、青森市で公害・環境及び交通安全行政の概況について県当局から説明を聴取しました。  第三日は、むつ小川原開発現地を視察した後、三沢市で地元の自然保護団体の代表と懇談し、調査を終えました。  以下、その概要を報告いたします。  まず第一は、葛根田地熱発電所の環境保全対策についてであります。  この地熱発電所は葛根田川の上流、十和田八幡平国立公園の区域内にあり、全国で六番目の地熱発電所として去る昭和五十三年から運転を行っています。地下千メートルないし千六百メートルの所に噴出する地熱流体を十一本の蒸気生産井を通じて採取し、これを汽水分離器にかけて蒸気と熱水に分離して蒸気だけをタービンに導いて発電させる方式で、出力は五万キロワット、年間発生電力量は三億五千万キロワットアワーとなっています。  地熱発電所の適地はその多くが自然公園内にあることから、立地による景観破壊が常に問題になりますが、この点について当発電所では、位置選定についての配慮、敷地面積の極小化、工作物の高さの制限、塗装色の工夫などによって景観を損ねることをできるだけ避ける対策を講じています。また、蒸気と分離された熱水中には三ppmの砒素を含むため、これを公共用水域に流出させず、十五本の還元井によって地下七百メートルの深部へ直接還元しています。一方、使用された蒸気は復水器で冷却され、一部は再び復水器用の冷却水として使用され、一部はPH調整を行った後葛根田川に放流しています。岩手県と地元の雫石町は、この発電所の蒸気部門を担当する日本重化学工業株式会社及び発電部門を担当する東北電力株式会社との間で、熱水を地層深部へ還元することのほか、水質、大気、騒音、地下水の変化等十一項目について観測を行い報告すること、特に水質については法定排水基準より厳しい基準によること等を内容とする環境保全協定を結んで対処しています。現在までのところ還元熱水の地上再湧出はない、地下水の水位は保持されている、その他の協定値も維持されているとの説明がありました。  なお、東北電と日重化の両社は二期計画として五万キロワットの増設を検討しており、現在それにかかわる環境影響調査を行っているとのことでありますが、これに対して地元の自然保護団体からは、全体計画としての限界を明らかにしないままなし崩し的に拡張を進めて行くことは、周辺の自然環境への影響、景観破壊、還元水処理などの点から問題があるとの指摘がありました。  石油代替エネルギーの一つとして最近特に脚光を浴びている地熱開発でありますが、全体のエネルギー需要見込み量に占める地熱開発で賄える量の割合を見きわめるとともに、立地に伴う種々の環境破壊及び自然災害誘発の危険性などの損失を十分に検討した上での対応が必要と思われます。  次に、十和田八幡平国立公園の管理にかかわる二、三の問題点について申し上げます。  その一は、公園の利用に伴う自然破壊の問題です。八幡沼周辺の特異な景観を形づくる湿地は、夏に集中的に訪れる利用者の踏み荒らしによって裸地化が進んでいます。現地の国立公園管理事務所では踏板を整備して保全に努めていますが、自然保護団体は監視体制の強化と利用規制を求めています。また、有料道路八幡平アスピーテラインの沿道周辺でアオモリトドマツの立ち枯れが目立っていますが、原因は道路開削に伴う地下水脈の変化や風の変化によるものと思われる、との説明がありました。自然を求める人間のための便利なアクセスの開発が自然の破壊を招く一例であり、利用と保護の両立の困難さを示す問題であります。  その二は、国立公園内の駐車場の有料化の問題です。国立公園内に環境庁が設置する駐車場は従来無料で供用されてきましたが、駐車場の利用料金収入によって公園の維持管理や美化清掃事業の充実を図ること等を目的として財団法人自然公園美化管理財団が昨年六月に設立され、現在七地区に支部を設けて駐車場の管理運営を行っています。十和田地区では休屋北、南の二つの駐車場を昨年七月から有料化しており、昨年のシーズン中に約二千四百五十万円の収入を得、これから約九百四十八万円を維持管理に、また、百二十万円を美化清掃事業にそれぞれ支出するなどの実績を上げています。自然保護に利用者負担を導入した初めての試みですが、有料化に対する利用者の不満は、昨年の発足当初は多少あったが現在はない、とのことであります。  その三は十和田湖の汚染についてです。七、八年前まで透明度二十メートル、全国二位を誇っていた十和田湖も、旅館、食堂などの排水が原因で年々汚染が進み、現在は透明度も十二ないし十五メートル程度、全国五位に落ちています。青森、秋田両県当局では湖の周辺にある百十五基の屎尿浄化槽の維持管理について監視指導を行うとともに、新増設に際しては排水を直接湖に流入させないためくみ取り式または地下浸透方式にするよう指導していますが、十分な成果は上がっていません。両県では抜本対策として特定環境保全公共下水道の建設を計画し、六十二年の供用開始を目指して本年度から事業に着手することになっております。  次に、むつ小川原開発に伴う環境保全対策について申し上げます。  去る四十四年の新全総決定に対応してこの地区の工業開発構想が浮上し、四十七年には鉄鋼、造船その他を網羅した膨大な第一次基本計画を策定しましたが、その後諸情勢の変化により、規模を大幅に縮小して五十年に第二次基本計画として決定しました。これは一期計画で石油精製五十万バレルパー日、石油化学八十万トンパー年、火力発電百二十万キロワット、二期計画を踏まえた全体計画ではそれぞれ百万バレル、百六十万トン、三百二十万キロワットとし、六十年前後に一期計画の一部操業開始を想定しているものであります。用地買収は九六%を果たし、移転住民の新住区は完成し、現在、道路造成、むつ小川原港の建設などが行われており、去る八月からは石油国家備蓄基地の建設が始まっています。しかしその他の企業の立地については現在のところメドは立っておりません。  五十一年に環境庁が提示した環境アセスメント実施についての指針に基づき、青森県はアセスメント報告書を取りまとめ、現地の二十会場で説明会を開催するなどの手続を経て、五十二年八月に「第二次基本計画に係る環境影響評価報告書」として決定しました。それによると、たとえば大気については、年間の汚染物質排出量を一期計画で硫黄酸化物四万五千トン、窒素酸化物二万五千トン、一酸化炭素千八百トン、全体計画でそれぞれ八万二千トン、四万六千トン、千九百トンと推定し、各種の防除対策を講ずることによって、環境基準値をそのまま当てはめて設定した環境保全目標を維持できる、としています。また、現在建設中の石油備蓄基地については環境影響報告書に従って個別アセスメントを事業主体に実施させた、一部の学者から指摘された建設地の真下を活断層が通っている可能性があるとの問題については支障のあるような活断層はないと判断をしている、また、むつ小川原港の沖合いに設ける大型タンカー用の一点係留ブイの安全性に対する危惧については北海の荒海を含めて世界の二百七十カ所で使われており、技術的に問題はないとの説明がございました。  アセスメント報告書に示された環境保全水準を実際にどのようにして確保し得るかは今後の大きな課題ですが、他の企業の立地の見通しが立っていない現段階では事実上当面の差し迫った問題とはなっていません。この点に関連して地元の自然保護団体からは、工事中あるいは操業開始後アセスメント報告書の内容を遵守させることを担保するため違反に対する制裁措置を含めた法律または条例の制定が必要である、等の指摘がございました。  最後に、東北縦貫自動車道の安全対策について申し上げます。  昨年九月に部分開通した東北自動車道の青森−大鰐弘前間三十五・八キロの区間では積雪寒冷地の実情に即した各種のきめ細かな安全対策がとられています。すなわち、二十数台の除雪車を用意して五センチの積雪があれば直ちに出動する体制をとっているほか、料金所付近にロードヒーティングを施す、切り土部分のなだれ防止のため斜面に段をつける、地吹雪防止のための植樹、除雪した雪を積んでおくため道路端に二−三メートルの余裕幅を設ける、道路標識の着雪防止のため五%手前に傾斜させるとともに熱線を入れる、等であります。一方、警察は現員三十九名から成る高速道路交通警察隊を設け、県下初めての高速道路であることから、高速道路の正しい通行方法とマナーの実践を習慣づけ、交通事故の未然防止を図ることを基本方針として指導・取り締まりに当たっています。一日の交通量二千五百台程度のこの区間で開通時から本年八月二十日までに発生した事故は総計六十八件、そのうち人身事故は十件で死亡はゼロでございますが、時期的にはやはり冬の吹雪や路面が積雪状態のときに多発をしております。  概要は以上のとおりですが、そのほか、岩手県知事から、北上川清流化事業の新中和処理施設の国による維持管理、及び建設費等にかかわる県の財政負担の軽減を求める要望書が提出をされております。この要望書、並びに盛岡市及び三沢市において自然保護団体から寄せられた意見の要旨をあわせて別途報告書として会議録の末尾に掲載したいと存じますので、委員長がよろしくお取り計らいくださるようお願い申し上げます。  以上です。

山崎昇日本社会党

○委員長(山崎昇君) ただいま坂倉君から発言のありました要望書等の取り扱いについてお諮りいたします。  岩手県知事から提出されております要望書及び自然保護団体から寄せられた意見の要旨は、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎昇日本社会党

○委員長(山崎昇君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  それでは、派遣委員の報告はこれをもって終了いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十九分散会      —————・—————

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