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93回国会参議院1980/11/13

建設委員会、農林水産委員会連合審査会 第1号

発言数
164
登壇者
19
会派数
5
開催日
1980/11/13

会議録

宮之原貞光日本社会党

○委員長(宮之原貞光君) ただいまから建設委員会、農林水産委員会連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私、建設委員長が連合審査会の委員長の職を務めます。  それでは、農住組合法案を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。

山田譲日本社会党

○山田譲君 私は、農住組合法案につきましていろんな角度から御質問をさしていただきたいと思います。  まず最初に、国土庁の関係の方にお伺いをしたいと思うわけでありますけれども、話の都合上最初に、地価の問題が非常に問題になっておりますけれども、これについて国際比較がどのようになっておるか、まず最近のデータをお知らせ願いたいと思うわけであります。これはごく事務的なことでありますから、国土庁長官でなくてもどなたでも結構でありますから。私の手元には去年の国土利用白書ですか、これによる資料が、日本と西独、アメリカ、英国と比較したものがございますけれども、それ以降新しいものがあるかどうか、それをまずお示しいただきたいと思います。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 諸外国におきましては、土地、建物込みという売買等が一般的でございまして、地価についての国際比較を行うのは大変困難でございます。したがいまして、私ども昨年の白書に載せました際に、いま先生お示しのようなものをこの間やってみたわけでございますけれども、その後、時系列的にとらえてはおりません。そのときのデータをひとつ申し上げてみたいと思います。  白書にも記載したわけでございますが、わが国の地価を西ドイツ、アメリカ及びイギリスというのと比較してみました。住宅地の一九七六年、これは昭和五十一年の時点でございますが、その当時の時点の一平方メートル当たりの平均価格でございますが、日本では約三万五千円でございました。これは都道府県地価調査によります住宅地の平均価格でございました。それに対しまして西ドイツでは約六千百円、六分の一。それからアメリカでは約三千九百円、九分の一。イギリスでは二千百円、約十七分の一というふうなことになっておりました。それから同時に、これと、特に資料が比較的整備されておるのが西ドイツでございました。西ドイツの同規模の都市別について比較をしてみておりますが、五十万都市でございますフランクフルトでは約二万二百円、ハノーバーでは約一万六千九百円ということでございました。わが国の同規模の都市でございます千葉市では約四万八千円、仙台市では約三万九千五百円というのが昭和五十一年当時の大体の状況でございました。

山田譲日本社会党

○山田譲君 確かに、おっしゃるとおり地価を単純に比較するということは非常にむずかしいことであると思います。そしてまた人口密度であるとか、あるいは可住区域の面積であるとか、そういったものが当然あるわけでありますから単純に比較はむずかしいとは思います。しかしいずれにいたしましても、いまお聞きになったようなことで、日本が非常に地価が高くなっているということはもう厳然たる事実でございますけれども、そういう事実に対して、なぜこのように高くなっているか、このことについてひとつ国土庁長官から御回答願いたいと思います。そのお考えをお伺いしたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 御承知のように、わが国の地価が外国に比べて高水準となっている原因は、可住地面積当たりの人口密度が非常に高いこと、それから経済活動の水準が高いこと、こういうような原因において土地の需給のバランスが非常にうまくいっていない、こういうのが、いろいろ原因ありましょうが最大の原因であろうと存じております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 可住地域の問題等を勘案しましても、私の考えとしてはかなり日本の地価というのは高くなっているというふうに考えますけれども、それはそれといたしまして、いずれにいたしましても、いま長官おっしゃられたように、非常に地価が高いということは事実として認められるところだと思います。  その次にお伺いしたい点は、それでは地価の抑制のためにどのような基本的な考え方に立っておられるか、そしてまた、その基本的な考え方に立ってどのような地価の抑制政策を考えておられるか、あるいはすでにとってこられたか、これについてひとつ長官からお答えをいただきたいと思います。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 山田さんにお答え申し上げます。  これは、ただ一つで直ちに抑制ができるという名案はなかなかむずかしゅうございます。余りばっさりやるとその他の弊害も出てくるし、あの手この手でやっておるというのが実情でございます。  第一は、効用増によるものと、根強い住宅地の需要に対して供給が不足していることが主因であると考える。いま申し上げたとおりであります。このような状態を踏まえた今後の土地対策の基本的課題は、長期的には大都市への人口と産業の集中を抑制することであり、他方、地方定住を促進して過密過疎を解消し、国土の均衡ある利用を図ることでありますが、当面の課題としては、引き続き投機的土地取引の抑制を図りつつ宅地供給の促進を図ることであると考えております。このため、投機的取引の抑制策としては、とにかく急激に上がるのは投機的取引でございますので、これを抑制することが非常に根本的なことでございますので、そのためには、国土利用計画法の的確な運用による地価の抑制と投機的土地取引の排除。  第二にはまた、投機的土地取引の抑制効果の強い短期重課税制の堅持。第三には、不要不急の土地取引に対する融資の抑制。また、宅地供給促進策としては農住組合制度の創設をいま参議院で御審議願っておりますが、これらの創設等において大都市地域の市街化区域内の農地の宅地化の促進をしていく。さらにまた、遊休地の活用等も考えております。それから宅地供給の促進のための財政上、金融上の措置の拡充もやって、金融上、財政上の対策をやりたい。第四には、都市再開発の推進であります。第五には、宅地供給促進の見地から土地税制の活用。これもあの手この手、各般に及ぶ諸施策の総合的展開を図ってきたところでありますが、今後においてもこれらの施策の着実な実施を図っていくことが何よりも重要であると考えております。  今後においても、引き続き地価動向を注視しつつ、必要な対策、検討を怠らないつもりでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 いろいろと今後の対策といいますか、政策についてお話があったわけでありますけれども、私がまずお聞きしたがったのは、そういうこともさることながら、要するに、地価に対するあるいは土地問題に対する基本的な考え方、哲学といいますか、そういうものをまずお示しいただきたかったわけであります。  つまり、私どもが考えますのは、地価というものが社会的な発展とともに自動的に上がっていく。ある程度上がることはこれはやむを得ないことだというふうに考えます。しかしながら、それはその地主さんの努力によって地価が上がったんではなくして、社会が発展したことに伴って地価が上がったのである。そうしますと、当然その地価が上がったことによります利潤といいますか、これはやはり当然社会に還元されるべきじゃないか、一地主が独占するのはおかしい。全然労せずして大もうけするというのはどう考えてもおかしいわけであります。したがって、私どもとしてはそういった社会的な発展に伴って地価が上がったような場合は、その利益については社会に還元するのが当然じゃないかということを基本的に考えておりますし、私どもの都市政策としてそれを基本に置きたいというふうに思っているわけです。  そこで、いま冒頭に申しましたように、お伺いしたがった点は、そういう私どもの考え方に対して国土庁としてはどういうふうなお考え方を持っておられるか、地価の高騰に対します基本的な哲学をちょっとお伺いしたいというわけでございます。長官にお伺いしたいんですが。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 御趣旨の点は非常に同感でございます。大体、そういう土地というものに対する考え方は先生のおっしゃったとおりでございます。そういうわけでございますから、投機的なものが非常に土地の高騰をしますので、これを抑制する、あるいは税制面においてもこれをやる。このたび提案しております農住組合法も大体そういう考えに立って、土地を自分で抱え込んで温めておって金もうけをしようというようなことのないように、現実的にそういうことを排除するような方針でこの農住組合法を出しておるし、そういう方面に向かってせっかく努力中でございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 後で当然御質問申し上げたいと思いますけれども、農住組合法が果たしてそういう哲学のもとにできているかどうか、私はいささか疑問に思うわけであります。投機的な問題は当然でありますけれども、そうでなくっても自動的に土地が上がっている。それについての利益を私としてはやはり社会的に還元すべきであるというふうに考えておるわけでありますけれども、それについていかがでしょうか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) いま先生のお話がございましたように、私どもは、地価の値上がりの原因というのを大きく分けまして三つのパターンがあると思っております。  一つは、公用の増でございます。たとえば地下鉄なり新線ができた、それに伴なって上がる。先生おっしゃいますように、自分の努力でなくて、社会のために値段が上がるというものでございます。これにつきましては、開発利益の吸収という問題があろうかと思います。それにつきましては、わが国の各種税制の中に特に土地譲渡等につきましては相当の税額が見込まれておりまして、そういう意味で私どもは開発利益の吸収について相当のことが行われていると思っております。  第二のパターンが、投機的土地取引、いわゆる反社会的な土地転がしというものでございまして、これにつきましては先ほど長官から御答弁ございましたように、国土利用計画法の運用なり、それから税制の活用なり融資の抑制なりという対策で抑え込んでおるというふうに思っております。  残る一つが、需給のギャップということでございまして、特にこの需給のギャップが最近の土地値上がりの主因だというふうに考えております。  農住組合法の発想につきましても、そういう需給のギャップを埋めるにはどういう手があるだろうかという中で、一つは再開発の促進、一つはやはり未利用地の活用という問題でございますが、あわせて大都市圏の中に九万五千ヘクタールございます市街化区域内農地、特にそれが都市計画上の区分で見ますと、その九〇・四%は住居系の地域に指定されております。一種住専、二種住専、それから住居地域九〇・四%が入っているわけでございます。したがいまして、そういうものの適切な住宅地等への利用転換というのが非常に望まれる、そのための対策はないかということで農住組合法なども発想したということがございます。  いまの値上がりが生じますと、どういうふうな現象が起きるかと申しますと、やはり一つは、そういう投機的土地取引という問題が起きてまいりますし、一つは、将来の値上がりを見込んで資産保有をする、売り惜しみをするという問題が生じます。しかしながら、その売り惜しみというものに対しまして農家の方々の気持ちを分析いたしますと、将来とも営農を続けたいという皆さん、それから一部は転換してもいいけれども、一人じゃ不安だなという皆さん、それからずっと資産のまま保有したいという皆さんがおられるわけでございます。  われわれは、その中の一部は転換してもいいとおっしゃる方々に着目をいたしまして、一部の当面の営農を続けながら反面宅地化を促進していただく、そういう手だてが何かないだろうかということで模索して考えましたのがこの農住組合法でございます。したがいまして、そういう地価の状況等に対応して需給ギャップを埋めるために、自主的に皆さん方にそういう手段を提供するというのが農住組合法の考え方であるというふうに御理解いただきたいと思います。

山田譲日本社会党

○山田譲君 そうしますと、やはり私が申しましたように、社会的な発展に伴って地価が上がっていく、こういうふうな利益は当然社会的に還元させるべきものであるという基本的な考え方については、国土庁としても大体賛成していただけるわけでございましょうか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 基本的にそういうふうに考えております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 そういうことであれば、やはりそういう考え方にのっとってもっと積極的にその線で都市政策を行うべきであると私は考えますけれども、一応そういうことで先へ進みたいと思います。  その次に、農住法の問題になってまいりますけれども、まず最初にお伺いしたいのは、農住法は一体だれのためにつくったかということでございます。つまり、都市に働いております一般の勤労大衆のためにつくろうとするのか、あるいは地主のためにつくろうとしているか、あるいは市街化区域にある農業をさらに進め続けていきたいという農民の人たちのためにつくられたのか、この三つが考えられるわけでありますけれども、一体その三つのうちのどこに重点を置いておつくりになろうとしたか、その点をお伺いしたいと思います。これはひとつ、申しわけないけれども、長官にお願いしたいと思うんです。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) これは言うまでもなく、勤労者に対して良好なかつ低廉な住宅を供給するということが第一の眼目でございます。  第二は、それならそれだけがすべてかというとそうでもないので、営農をいたしたいという営農希望をする者に対しては、当面の営農の安定的な継続ができるようにも考えております。  それから第三には、住宅地等への転換を希望する者に対しては、安心してそれが実現を図ることができることにしておりますが、主たるものは、勤労者に対して良好かつ低廉な住宅地を提供するというところに眼目を置いております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 恐らくそういうことをおっしゃると思いました。要するに農住法としては、いわゆる二兎じゃなくて三兎を追うというのが目的である。それで第一には、働いております勤労大衆のためにやるんだというお考えのようでございます。  私はお伺いしたいんですが、大体法律というものはいろんな要望があって、ぜひこういう法律をつくってほしいとか、こういう制度をつくってほしい、こういうことがあって、それにこたえる形として法律ができ上がっていくというのが普通の形ではないかと思います。もちろん、それより別に全く国の立場からそういうことなしに考えていくということもあると思いますけれども、一般にこの種の法律というのは、だれかぜひこういうものをつくってほしいというふうな希望があって、それに基づいてそれにこたえる形でもって法律をつくるというのが普通じゃないかというふうに思いますけれども、この法律の場合は、そのような希望なり要望が一体どこからどういう形で出てきていたかということをちょっとお伺いしたいと思います。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 現在、国土庁におきまして土地利用転換計画の策定費の補助というのを予算で持っておりまして、市町村を通じましてそういう農地の土地利用転換につきまして計画の策定をするというようなことの補助金を出しております。そのさなかにおきまして、やはりそういうものにつきまして、土地利用転換計画をやってスムーズにいくためには、どういう事業が必要であるかというようなことの話になりました。したがいまして、そういうようなものの事業主体をつくって差し上げるというのが非常に大事じゃないかと。発想はもちろん私どもいたしましたが、そういうふうな土地利用転換計画の事業をなさっている方々、それから特に農協の皆さん方等にも意見をいろいろ交換をいたしまして、こういうふうな方向がよかろうという成案を得たというようなことでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 そうしますと、さっき長官がお答えになったように、都市に働いております一般勤労大衆、こういった人に対する対策として一番そこに目的を置いたんだというふうなお話でありましたけれども、いまのお話ですと、必ずしも都市に住む労働者がぜひこうしてほしいというふうな要望が出てきたわけじゃないんですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 先ほど長官からも答弁ございましたように、最近の地価の問題の中で一番私ども頭を悩ましておりますのは、その原因といたしまして需給のギャップということでございます。その需給のギャップに対しましては、供給を促進するということが息長く考えまして一番の決め手でございます。したがいまして、そういうことから言いますと、一般勤労者の方々に対して土地を提供しなきゃならないということから考えますと、その転換源として一番豊富でございますし期待される農地というものについて考えるということは、勤労者の皆さん方の御要望というよりも、私どもがはだで感じておる対策の一環だというふうに考えております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 需給ギャップの問題はまた後で触れたいと思いますけれども、その前にいまの問題でお伺いしたいのは、一般的に言って地主さんは土地を高く売ろうと考える、それでまた勤労大衆の方からすればできるだけ安く買い求めたいと思う、これは人情だろうと思います。そしてまた、その中で農業を続けたいと思う人は当然農業をそのままにやっていきたいというふうに思うわけですね。ですから、三兎を追うというふうに言いましたけれども、それぞれ利害がどっちかというと対立する関係にある人たちじゃないかと思うんです。そういう場合に、この法律をつくることによってそういった利害の対立する人たちに対する問題の調和が図れるというふうに思っていらっしゃるかどうか、そこのところを聞きたいと思うんです。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 最近の地価動向にかんがみまして、大都市地域におきまして、先ほど来申し上げますように、宅地供給の促進ということが当面の重要な課題になっております。大都市地域の市街化区域内には相当大量の農地があるという現実がございます。今後の主要な宅地供給源として期待されておりますし、先ほど申し上げましたように住居系の地域の中に九〇・四%が含まれております。市街化区域内農地でありましても引き続き営農の継続を希望する農地所有の方もいらっしゃることは事実でございます。私どもの調査によりますと、今後十年を目途として四五%ぐらいという数字が出ております。農地を住宅地等へ転換する意思を持っておられても、単独で行うにはやっぱり事業の実施、住宅経営にとって不安がという方もいらっしゃいます。農地が無秩序に宅地化されることは、残存します農地におきます営農の継続上も、それから良好な市街地の形成上も望ましいことではない、こういう問題が錯綜いたしておるわけでございます。  したがいまして、それらのものをアウフヘーベンいたしますと、大都市地域における土地問題の現状にかんがみまして、現実の対策といたしましては、この農住組合法のように、勤労者の方にも営農を継続しょうとなさる方にも住宅地へ転換を希望なさる方にも、こういうふうな自主的な努力によりまして協同組合的な組織をつくって、いままでのように土いじりをしたら解散ということではなくて、初めから終わりまで総合的、一体的にやる組織というものを基幹にするということは非常に時宜を得た問題ではあるまいかという意味で、勤労者のためにはでき上がった宅地の供給が大いに役に立つと思いますし、それから、営農の継続を希望される方には当面の営農を認められるという意味のことがございますし、宅地へ転換する方のためには、みんなが方々から技術なりその他の援助をいたしましてそれを全うしていく道も全うされますし、現実的な問題といたしまして私ども実現可能なものであるというふうに判断した次第でございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 非常にいい話で、法律ができれば、さっき言ったようなお互いに利害の対立するような関係にあります三者の力関係が、この法律によって非常にうまく調和が図られるというふうなお話でございます。私としては、そう簡単にこの法律ができたからといって土地が安くなったり、あるいは農業がそのまま安んじて営めるようなことにはならないと思いますけれども、それはまた後ほどお聞きすることにします。  その次に、土地の供給が不足している、不足しているというふうにおっしゃいますけれども、土地が本当に足りないのか、あるいはまただれかがどこかで売り惜しみをしていて出てこないという状況があるのか、そこのところは、先ほどちょっとお話もありましたけれども、もう一遍はっきりとお答え願いたいと思います。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 三全総とか住宅の五カ年計画とかで大体新規宅地が毎年どれぐらい必要かということを大ざっぱに推計いたしますと、毎年一万三千ヘクタールぐらいの供給があればいいなというふうに見られております。ところが、それに対しまして最近の供給では一万ヘクタールを切っております。したがいまして、需要と供給の間にギャップが生じているというふうに私ども見ているわけでございます。そういうようなものにつきまして供給をふやすということになりますと、大都市圏等におきましては、従来のものを高度化して使う、もしくは低利用のものを活用する、その次は、やはり何といいましても賦存量が非常に大きくてその転換源として期待されている農地の転換を促進をする、この三つしか供給促進のための対策はないのではないかというふうに思っておるわけでございます。  実際の土地取引の状況を見ますと、四十七、八年当時までは家計の方が相当たくさん大量に売りまして、それをデベロッパーなり金融機関なり一般生保なりが買うというスタイルでまいったわけでございますが、四十九年以後うんと減りました。たとえば五十三年度の例で見ますと、一般の家計の中には農地が非常に多いわけでございますが、その中から売っているものは四十八年度に比べて十分の一という状況になっております。したがいまして、やはりそういう意味の供給不足ということは否めない現状だというふうに思っております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 次に、少し角度を変えまして、政府が考えておられます都市政策をお伺いしたいと思うわけです。  これは、抽象的な話じゃなくして、特にお伺いしたいのは、非常に人口が膨脹しているという特に三大都市圏、この農住法もそこを目標にしておられるようでありますけれども、その三大都市圏に対してどのような都市政策を考えておられるか。つまり、東京都について言いますと、東京都の人口はもうこれで終わりであるとか、後またこれだけふやすんだとか、あるいは再開発はどうしようかとか、教育問題はどう扱おうとか、こういう都市政策について具体的にひとつ政府の考えているところをお示しをいただきたいと思います。特に、いま申し上げましたとおり、この法律案が考えている三大都市圏についてどういうふうにこれからこの都市を持っていこうとしているか、これについて、できれば長官にお伺いをしたいというふうに思います。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 都市政策についてのおただしでございますので、私の方からお答えをさしていただきたいと存じます。  都市問題に共通でございますけれども、特に三大都市圏におきましては、御承知のとおり大変中心部がきわめて混雑しているということ、それからわが国の居住形態が木造一戸建てということが大半を占めていることから、かなり市街地が外へ広がってまいっておりますということが現象としてございます。その結果としてやはり顕著な問題は、一つは交通の混雑、特に中心部から周辺部にかけての交通の混雑、それから職住の遠隔化、それに伴います居住条件の悪化というようなことが大きな問題点としてとらえられるところかと思うわけでございます。  これに対処する方策といたしましては、やはり先ほど来国土庁からも御答弁ございましたように、基本的な施策としては都心部の再開発を促進していくということが必要かと考えております。この点につきまして、前国会で都市再開発法の改正をお願いいたしまして、在来から再開発事業促進を図ってはまいっておりますけれども、もう一段と総合的な再開発の推進施策を展開する必要があるという観点から、必要な制度改正をお願いをいたしたわけでございます。これに基づきまして、こういう大都市についてはまず全市街地を俯瞰した再開発の基本方針というものを知事の責任でつくりまして、この総合的な方針に基づいて各地区地区のプライオリティーをつけて、再開発事業を推進してまいるというような制度を構築するという目途でいま作業を進めております。これが一つの中心的な政策課題と考えております。  それからもう一つは、そうは申しましても、この三大都市圏、特に東京圏におきましては、現状から二十一世紀に入りますこれからの二十数年の間、なお市街地の人口は自然増が大変多くなってまいります。この三大都市圏に対する社会増は、ここ数年来顕著に減ってまいりまして、ほとんど社会増減はゼロというところに近づいてまいっております。しかしながら、かわってこの三大都市圏に現に集積をすでにしております人口が生産する人口、いわゆる自然増が大変ふえてまいる見込みでございまして、この自然増に伴いまして市街地の拡大ということは当然考えていかなければならない。非常に目の子の数字でございますが、昭和五十年を起点といたしまして、七十五年すなわち二十一世紀に入りますまでの間に、三大都市圏で市街地面積が大体五割増しぐらいになるんではなかろうかという推定をいたしております。したがいまして、この点につきましては、先ほど申し上げました中心部の再開発事業の推進と並行いたしまして、都市の縁辺部におきます計画的な市街化の推進、居住環境のよりベターな住宅地の計画的な開発の推進ということも図ってまいらなければならない、この両面を都市政策の基軸にして努力をいたしてまいりたいと考えておる次第でございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 いまお話しありました五割増になるであろうという見通しでございますけれども、これはいわゆる再開発を計算に入れてもそういうことになるというお話ですか。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) さようでございます。再開発は、必ずしも再開発をしてそこへ住宅を全部積み上げてふえる人口を吸収するというほどに、住宅居住のための再開発がそれほど集中して行われるということは期待できないわけでございまして、都市内の業務施設、あるいは業務施設を基盤とする都市活動に対する必要な施設整備という意味を多分に含んでおります。したがいまして、先ほど申し上げました再開発と並行して、やはりそれだけの人員増に対応する居住地の確保、良好な住宅地の確保ということは並行的に進めてまいらなければならないというふうに考えております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 そうしますと、その五割増しというのはいまの市街化区域だけでは足りないわけですか、それともいまの市街化区域内で十分用が足りるというふうにお考えでしょうか。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 御承知のとおり、都市計画法に基づきまして都市の土地利用の基本的な制度といたしまして、市街化区域と市街化調整区域といういわゆる線引きを行っておるわけでございまして、各都市が線引きを行います場合に、それぞれの都市が将来およそ十年と言っておりますが、一定の期限を限って将来を見通しまして、人口の増加の傾向あるいは産業の進展の度合いの動向を見定めまして、市街化が必要となるであろうという区域を市街化区域に取り込んで線引きをいたすというたてまえにいたしております。したがいまして、各都市でそのようなたてまえにのっとって線引きの基準を定め、具体の線引きを行ってまいります過程におきまして、ただいま申し上げました将来方向が動向として見定めておられることになっておりますので、適切な線引きが行われているという前提に立つ限り、現在の線引きの状況、市街化区域をもって先ほど申し上げましたこれから必要となるであろう市街地は吸収し得るような状況になっているはずだというふうにお答えを申し上げさせていただきます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 これは、果たして建設省の所管かどうかわかりませんが、所管されるところにお答えいただきたいと思うのですが、かつて、亡くなりました大平総理大臣が盛んに言われたあの田園都市構想というのがございます。田園都市というのは非常にロマンがあってなかなか名前としてはいいわけでありますけれども、実態がどうもよくわかりません。そこで、まず大平さんが言われた田園都市構想というものを現在の鈴木内閣においても踏襲される考え方があるのかないのか、もしあるとすれば一体どのようなことを考えておられるか、そしてまた、いまいろいろお話しありました都市開発の関係とあるいは再開発の関係とどういう関係を持ってくるかどうか、この点について、これは国土庁じゃないかと思うのですが、基本的な考え方でございますから、大臣にお伺いしたい、総理大臣が言ったことですから。

福島量一国土庁計画・調整局長

○政府委員(福島量一君) ちょっと経緯にかかわることもございますから、いきさつがございますから……。  田園都市国家構想につきましては、御案内のように大平総理が就住されましてから、これからの国づくりの基礎的な理念を示すものとしてうたわれたものでございます。田園都市構想とも言い、また田園都市国家構想とも言われておるわけでございますが、その後、国づくりの基本計画である、もちろんその中にいまお尋ねのような田園と都市とを一体とした新しい生活圏、地域づくりと申しますか、社会づくりと申しますか、そういうことが当然課題として入ってまいりますが、構想のそれ自体の基本的な目指す方向は、国づくりの理念を示しておるものであるというふうに政府としては受けとめております。  それで、政府側の対応といたしましては二つの点に分けて考える必要があろうかと思いますが、第一は、大平内閣が発足いたしまして早々に、田園都市国家構想なるものを行政的にどう受けとめてどう対処するかというのが課題になってきたわけでございます。それで、私どもといたしましては内閣とも相談いたしまして、五十三年の暮れから五十四年の新春にかけまして各省ともいろいろ協議検討しながら、田園都市構想の問題についてはなお今後具体的に詰めていただかなければならない問題はあるけれども、当面の受けとめ方としては、私どもの所管しております三全総——第三次全国総合開発計画にいうところの定住構想を推進するということが田園都市国家構想の目指す国づくり、地域づくりの基盤づくりをやることについて寄与するであろう、ねらっている方向はおおむね同じであるというふうに意思統一をいたしまして、その上で、三全総で考えております定住圏づくりというものを関係各省が共同して推進するという申し合わせをしたわけでございます。  当初、内閣、国土庁を含めまして十六省庁であったわけですが、その後一省庁が参加いたしまして、現在十七省庁で定住構想推進連絡会議というのを設けまして、具体的には定住圏づくりということでよりより協議を重ね、政府全体としてこれに対応するという仕組みをつくっております。これがまず第一の問題でございます。  それから、次の第二の点は、その総理の構想を受けまして、五十四年のこれまた一月からでございますが、総理の私的諮問グループ、政策検討グループでございますが、グループといたしまして、この場合は梅悼忠夫先生、民俗学博物館長でございますが、座長といたしまして、学識経験者の方々、それから各省の中堅の課長クラスの人間も参画をいたしましたが、その田園都市国家構想の具体化についての検討作業が始められました。    〔委員長退席、建設委員会理事茜ケ久保重光君着席〕それで、先ほど申し上げましたように、政府としては一方で三全総の定住構想を推進するという基本路線を踏まえつつ、その研究グループの研究結果というものを受けとめて、これをまた行政的にこなしていくということでその討議の進展を待っておったわけでございます。  そうこうしておりますうちに、不幸な事態が勃発をしまして総理が亡くなられたわけでございますが、総理の後を受けられました伊東総理大臣臨時代理の時代にようやく答申がまとまりまして提出されました。それにつきましては、内閣を代表して内閣審議室長から関係各省庁の官房長あてにその答申が示されまして、こういう答申が出たから、これに即してひとつ各省はそれぞれの所管において具体化を図るようにという通達が参りました。それを受けて各省庁がそれぞれの所管に応じてその構想の具体化に取り組んでおるというのが現在の状況でございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 何だかよくわからないんですが、要するに、田園都市構想というのは現在も脈々として生きているというお考えだろうと思うんですが、それで田園都市構想というのは、いまのお話によりますと、定住圏構想と同じだというふうなちょっとお話を伺ったんですが、そうすると、いろいろ経過はともかくとして、そもそも定住圏構想なるものは一体どういう内容であるかということを、もう少し具体的にひとつお示しいただきたいと思うんです。

福島量一国土庁計画・調整局長

○政府委員(福島量一君) 私の説明不足で、ちょっと誤解を生じた点があるかと思いますので、まずそれを釈明しておきたいと思いますが、田園都市構想と定住圏構想が全く同一のものであるというものではございません。冒頭に申し上げましたように、大平総理の提唱されました田園都市構想というのはかなり幅広い概念、理念でございまして、これから二十一世紀あるいはそれから先に向けての超長期的な国づくりの基本構想を示す理念である、したがってカバーする範囲は非常に国政全般にまたがる話でございます。  一方、三全総にいうところの定住圏構想と申しますのは、いわゆる国土政策の視点からのものでございまして、そういった意味で、ある意味では総理の提唱される構想よりは守備範囲は狭いということも言えるかと思います。ただ、国土づくりという視点に見る限りにおいては、三全総の定住圏構想というのは非常に具体化に貢献する考え方であるし、かつまたそれについて政府各省一体となって対処するということで進めていこうということでございます。  御質問の本旨に戻らしていただきまして、定住圏の問題でございますが、定住圏につきましては、都市、農村を一体的に、従来の市町村の区域を超えまして都市と農村一体的に整備する、その中で非常に広域化した住民の生活かつ行動というものを担保するだけの仕組みをつくり上げていこうと、非常に簡単に申し上げればそういうことでございますが、全国的にそういった定住圏というものをつくっていこうというのが三全総の考え方でございますけれども、具体的には、何分にも初めての試みでもございますので、現在のところ全国四十府県につきましていわゆるモデルとなるべき地域を選定していただきまして、モデル定住圏ということで地域の選定、それからその地域整備のための計画の策定ということを進めておりまして、ことしの夏に大体それが終了いたしました。来年度からその計画に即して事業の具体化が図られるという段階になっております。  国土庁といたしましては、その過程におきまして、先ほど申し上げました定住構想推進連絡会議の機能を活用いたしまして、各省にも支援と協力を求めてまいりましたし、かつまた本年度の概算要求に当たりましても、その計画の意図するところについて十分ひとつ中央政府としても各省としても、バックアップしていただくようにということをお願い申し上げているわけでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 それでは、定住圏構想についてはそういうお話でございますけれども、具体的にわかればお答えいただきたいんですが、わからなければまだ決まっていないというふうにはっきりお答えいただきたいんですが、東京都についてはどういうお考え方になっていますか。

福島量一国土庁計画・調整局長

○政府委員(福島量一君) 先ほど申し上げましたように、三全総の示すところでは、いわゆる地方も大都市も通じまして定住圏というものを整備する、その数はおおよそ二百ないし三百に達するであろうという想定に立っておるわけでございます。  実は、先ほど四十府県と申しましたが、たとえば北海道は北海道開発庁の所管でございましてちょっと別の行き方をしておるということ、それから沖繩は沖繩開発庁所管でやる、残りの東京とかあるいは大阪とか大都市地域について定住圏ということを仕組むとした場合に、従来のいわゆる中央と地方との、大都市対地方という意味での地方でございますが、におきますような仕組み方が適当かどうかという点についてなお問題が残っておるわけでございます。それでいま、担当の部局は違いますが、国土庁の内部で、大都市圏整備局でございますけれども、大都市における定住構想推進、あるいは定住圏の整備はいかにあるべきかということをよりより調査検討を重ねておるわけでございますが、同じ大都市でもたとえば京都府のような場合は、これは日本海側の方で中央的な色彩のところで同じような定住圏をやっておるということでございます。東京都そのものについて定住圏をどうするかということについては、なお現在のところ検討中であるということでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 時間がないから先へ進ませていただきますが、そうしますと、先ほどおっしゃいましたように、いわゆる田園都市構想というのは国づくりの基本であるということをおっしゃられたわけでありますけれども、今度の鈴木内閣につきましても、やはり同じような田園都市構想というものを日本の国づくりの基本として考えて続けていかれるというふうに考えられるかどうか、これは国土庁長官に、ひとつ簡単にお答えいただいて結構でございます。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) お答えします。  田園都市構想をわれわれも継承してやるように鈴木総理からの指示がありますし、それで具体的に理論として——大平さんの思想は非常に哲学的、理論的であって、具体的なところまで出ずに亡くなられました。それで、われわれとしてはそれを踏まえて、総理大臣の指示もありますので具体的にやりたい。それで四十府県に向かって最前局長から話がありましたようにモデル定住圏構想の地域を指定いたしました、大体過疎のところへ。そして、そこに何をやるか具体的にその土地の要望を聞いて、知事の意見も聞いて、それを来年度予算でもうすでに要求いたしております。それが決まりましたら来年から逐次それを実行に移していきたい、こう思っております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 次に、先ほどちょっとお話が出ましたけれども、都市の再開発の問題でございますが、これはほかの都市のことを言っていても仕方ないんで、私は、特に東京について再開発をどう考えているか、そしてまた、東京都内におけるいわゆる遊休地と称されるものが相当あるんじゃないかと思いますけれども、これはどのくらいになっておりますか。そしてまた、それについての対策がどういうふうに具体化されているか、この点をお伺いしたいと思います。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 再開発につきましては、先ほど申し上げましたように、新再開発法にのっとりまして、東京におきましても再開発基本方針を目下知事が定めつつある段階でございます。この基本方針にのっとりまして、再開発を必要とする地区と、それから直ちに総合的な再開発事業を集中的に行っていくべき地区と二つ、二段階に分けまして、東京都二十三区全部を視野にとらえた上でそういった地区の色分けをいたしました。いま、第二に申し上げました総合的な再開発事業を促進すべき区域について、すぐにでもプランを立てて再開発事業を推進してまいるというスケジュールで、いまその施策に取りかかった段階でございます。したがいまして、具体的にどのくらいの再開発がこれから何年後に行われるかといまの段階で申し上げる数字を持っておりませんが、ただ、二十三区全体について私どもの方で調査をいたしました数字を申し上げますと、おおむね二十三区五万六千ヘクタールの中で何らかの形で再開発が必要とされるであろうというふうに考えられる区域は、約三〇%の広がりになっております。この三〇%の広がりの区域の中から、先ほど申し上げました再開発を現実に行っていくべき地域、それからさらに総合的に直ちに着手すべき地区という色分けをして推進を図ってまいる、こういう段取りで考えております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 遊休地はどうですか。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 遊休地は、私の方は直接所管しておりませんので、いま手元に数字を持ち合わせておりません。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 遊休地はなかなか定義がむずかしいわけでございますが、私どもは特に、企業の持っております販売用土地で活用されていないものに着目いたしまして、毎年調査をいたしております。ただ調査の対象が、資本金一億円以上の企業ということにつきましてその動静を経年的につかまえておるわけでございますが、昭和五十四年一月一日現在ということで調べたもので、三大都市圏の市街化区域の中の企業の持っております販売用土地は八千四ヘクタールということでございました。その中で特に、まだ着手をしていないのが三千二百六十一ヘクタールあったというのが、五十四年一月一日の現状でございます。  私どもの国土利用計画法の中にも遊休地制度というのがございます。これは、国土法によります取引の届け出もしくは事前確認を経た後に三年以内に有効利用しなかったというものにつきましては、知事が指定をいたしまして他への転用もしくは買い上げ等ができるという制度でございます。それにつきましては、国土法施行後の状況につきまして、現在、これは全都道府県についてでございますが、悉皆調査をいまいたしております。その成果はまだまとまっておりません。  それからもう一点は、そういう民間の持っております販売用土地につきまして、先ほどは農住型というのを申し上げましたけれども、民間の持っている宅地をどのようにうまく転換したら市町村行政にもマッチをしていくかというための、デベロッパー型の土地利用転換計画の策定ということにつきましても、地方公共団体等に補助金を出しまして、そういうものについての計画を策定してもらっているということでございます。  そのような対策を講じまして、遊休地もできる限り有効利用になるように努力してまいりたいと思っております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 いまの遊休地の問題でありますけれども、八千四ヘクタールですか、これが販売用十地としてあるというお話でした。その中ですでにある程度、土地造成といいますか、何か工事に着手したようなところも六〇%近くあるようでありますけれども、その他はもうほとんど何も着手していない。そしてまた、向こう五年間においても着手する計画は全然ないんだという調査の結果が、いまおっしゃったところの後に出てましたけれども、そうしますと、そういうところに対しては国土庁としては何か対策を考えておられるわけですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) この三千二百六十一ヘクタールの未着手分の中身でございますが、これについては正確にまだ把握しておるわけではございませんけれども、開発許可を申請したけれどもまだ許可になっていない、それから事を始めようと思ったら、何といいますか、過去におきますいろいろな記念品といいますか、建造物といいますか、そういうものに出会ったとかいろいろな理由があるようでございます。いずれにいたしましても、こういうところにつきましては特別土地保有税等がかかっておりますし、それからわれわれも、こういうようなものにつきまして調査結果が判明いたしましたならば、先ほどの国土利用計画法にひっかかるものにつきましてはきつく遊休土地の指定という制度でやってまいりますし、先ほど申しましたそれ以外のところにつきましても三大圏ももちろん対象にいたしておりまして、民デベと申しておりますが、民デベの転換計画策定費補助というので、市町村を通じてそういうものの促進を促しているというのが現状でございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 市街化区域内の農民といいますか、農家の方々から土地を強引に出させるというふうなことを考えるより先に、都内においてそういう特別な大会社が土地を遊休させて持っているというそういう実態をもっと把握していただいて、そこに対してはさらに一層積極的な手だてを講じていただきたいということを、特に要望をしておきます。  次の法律の中身の問題でありますけれども、第十三条と第十四条の関係でちょっとお伺いしたいんですが、第十三条は「農地利用規約」というものがあります。私は、どうして農地利用規約をつくらなければならないか。定めることができるということになっておりますけれども、これはこんな法律がなくても、当然自分たちがつくった組合で、しかもその組合は農業を継続してやるということも考えているわけですから、それは目的ではっきりうたってある、事業の中にもうたってあるわけですから、それに基づいて自分でもって規約をつくることは当然のことじゃないか、何も法律上の根拠は必要ないんじゃないかというふうに思うんですけれども、これはどういうわけですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 農地利用規約でございますけれども、これは一団の営農地等に所在する農地が無秩序に宅地化されるということも困りますし、残存する農地におきます営農の継続にも支障がないようにしなきゃならない。これらの農地につきまして所有権等を有します組合員で、当面の営農の継続を希望する者の合意による申し出があった場合に一定の規約を定めることにしまして、ねらいといたしましては、これらの方々が安定的に当面の営農を継続できるようにしようというものでございます。これにつきまして法律上は、七条の第二項におきまして、農住組合の事業ということで規定をいたしております。農住組合がそういうふうなことができるようにしたい。  それから、法十三条におきまして、農地利用規約の趣旨を踏まえましてその要件等についても規定いたしております。法定いたしました理由は、農住組合の行う事業といたしまして規定しておかないと、農住組合は全体を一貫してやるということでございますので、でき上がった営農地についても責任が負える体制にしておきたいという意味で農住組合の仕事にしたいということが一点でございます。  それから、農地利用規約に関し市町村長の認定制度を設けまして、組合員以外の方々が安心して農地利用契約を締結できるようにしたい、これは法律上の効果をねらったものでございます。それから、当面の営農の円滑な継続に資するようにという農地利用規約の趣旨にもかんがみまして、その設定を行う場合、農地の区域の基準、規模等につきまして一定の条件を設けるのが適切であるというようなことにつきまして、第十三条第一項に挙げられるような要件を述べたというものでございます。したがいまして、法律上の効果といたしましては、安心して皆さん方が営農の継続ができるという点、それから、いわゆる農地利用契約に関しまして農地利用規約があるところはできるようにしたという点、このあたりが一番の効果でございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 法律上の効果とおっしゃいますけれども、それじゃ第十三条に基づかないで自由に組合として農地利用規約をつくり、そしてまた、今度はその組合という法人がほかの第三者と土地の契約を結ぶということになると、そうすると、法律上の効果としてはそれは無効という話になりますか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 一般論といたしまして、これは結論だけ先に申し上げますと、組合の方々の間で個人的に民法上の契約としてそういう類似のことをお決めになることはできるとは思います。ただし、その場合に農住組合法上保障されておりますような、保障といいますか、農地利用契約といったようなものにつきまして、それが直ちに根拠になるかどうかにつきましては、その周辺の方々の契約の内容によるだろうというふうに存じます。したがいまして、農地利用規約そのものは、農住組合が本法に基づく農地利用規約というものを決めるというたてまえにしておりますので、個人契約の場合にはこの法律の規約に当たらないわけでございますけれども、準ずるものについてどうかというお考えにつきましても、本法に、農住組合がその準ずるものは定めてもいいという規定をつくっておりませんので、本法上の取り扱いはできないということでございますが、最初に申し上げましたように、契約自由の原則の中でそういうものができるということは妨げるものではないという考えでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 私は、当然第十三条がなくても、農住組合として皆さん方の意思でもって農地利用をするための規約を結ぶことは一向差し支えないと思いますし、そしてまた、農地利用契約を第三者とその農住組合が結んだって一向おかしくはないというふうに思います。ただ、いまちょっとおっしゃったように、市町村長の認定があるということによって、第三者が契約を結ぶときにそれが多少権威づけられるということはあるかもしれません。いまちょっと民法上の契約ということを言いましたけれども、私はやっぱりこの農地利用契約だって一種の民法上の契約じゃないかというふうに思います。その点では同じだと思うし、私はまた、市町村長の認定にかかわらしめていると言いますけれども、その効果として早速それを公告しなきゃならないというふうなことが書いてありますが、そんなもの公告したって普通の人は見ていないわけですから、余りそういう意味では効果ないし、市町村長によけいな、煩瑣な手続を負わせるだけじゃないかというふうに思うんです。  これは、どうして私がこんなことを言うかといいますと、一般の人が、十三条がなまじあるために何かこの農地利用規約を結ばないと農地の利用が農住組合としてできないんだというふうなことを考えておられる方もいるものですから、ここではっきりとそういうことはないんだ、つまり農地利用規約を結ばなくても、その農地を皆さん方が総意に基づいて一定の規約をつくってやろうということは一向差し支えないんだ、それに基づいて農地を利用していただくということも構わないというふうに私は思うんですが、その点どうでしょうか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 法案上も「できる。」という表現にいたしておりまして、必ずということは予想しておりません。そういう意味で、先生のおっしゃるとおりであろうと思います。

山田譲日本社会党

○山田譲君 それでは、そういうことでひとつお願いしたいと思います。  その次に、六十五条に「農業団体に送付する」というふうに書いてありますけれども、この「農業団体」というのはどういう団体を考えておられるか、一応お聞きしたいと思います。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) これは、主務省令で今後定めるということになっておりますが、現在考えておりますのは、農住組合の地区を組合の地区の全部または一部とする農業協同組合等を予定いたしております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 そうすると、いまのような団体全部に送付するということになるわけですか、農住組合ができれば、基本方針ができれば。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) いま申し上げましたように、農住組合の仕事はきわめて地縁的なものでございますので、当該農住組合の地区を組合の地区の全部または一部とする農業協同組合に送付するというふうなことを考えておるわけでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 その次に、第七条の二項、「政令で定めるもの」ということが出ていますが、この政令の中身、これはまだはっきり確定していないようでありますけれども、一応考えておられる政令の中身をおっしゃっていただきたいと思います。第七条の二項の二号でございます。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 第七条の二項の二号につきましては、これは「住宅又は店舗、事務所その他の利便施設を建設するため土地を必要とすると認められる者で政令で定めるものに対して行う」云々ということでございまして、この政令だと思います。これにつきましては、やはり確実に上物等がつくられ、もしくは活用されるということが確実でなきゃならないという見地から、現在考えておりますのは地方公共団体、公団、公社等を考えておるわけでございます。なお、そういうものにつきまして、細目につきましてはそれと並びのものも出てくると思いますので、政令段階で三省よく協議をして定めていきたいと考えております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 それでは、そういった公共団体的なものを考えておられるんであって、一般の民間の会社とか個人は考えておられないということでございますか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 先ほど申し上げました一番の趣旨は、確実にできるということが趣旨でございますので、並びといたしまして、たとえば勤労者住宅協会というようなものも出てくるかと思いますし、それから他の法令でも認めております資力、信用があってできるような団体というようなものにつきましては、表現が非常にむずかしいので政令作成上問題があると思いますけれども、一部民間の団体等につきましても指定することはあろうかと思います。

山田譲日本社会党

○山田譲君 その次に、農林省にちょっとお伺いしたいと思いますが、まず最初に、これは大臣にぜひ御答弁願いたいと思いますが、市街化区域内の農業に対して農林省は一体どういう基本的な考え方を持っていらっしゃるか、そうしてまた、将来どういうふうにしていこうと考えておられるか、大臣にひとつ御答弁いただきたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 都市農業に対する基本的な考え方ということでございますが、これはやはりいかに都市の中であっても農業でなければ生計を立てていけない、ぜひとも農業を続けさせてほしいという方が東京都を初め三大都市圏にも相当あるわけでございます。私もそれらの方々の意向等も直接お聞きしたこともございますが、したがって当分の間は農地として取り扱いをしてほしいという希望が強いわけでございます。そうして、宅地並み課税をかけられてとにかくどこかほかに出て行けと言われても、とてもとても自分たちは生計を立てる自信がありませんから、どうしても農業でやらしてほしいという方々が相当数都市の中におられるわけでありますから、その方々が農業で生計を立てていけるような施策を農林省としてはとっていかなければならない、こういうことで、土地改良とか恒久的な施設等に対する援助はいまのところとっておりませんけれども、その他の営農指導でありますとか、あるいは普及指導でありますとか、あるいは防除対策でありますとか、そういう面に対しましては農林水産省としても適切な行政措置をとっておるところでございます。  将来どうするかということでございますが、いろいろ私も建設省におりましたときにも、やはり一方では都市の宅地が非常に窮迫しておる、そのため地価が上がる、何とかして宅地もという声もあるわけでございます。そこで、農家の諸君と農業団体と建設省と当時話し合いをいたしまして、そうしてお互いの了解のもとに何かいい方法がないものだろうかというようなことでこの農住法の構想が生まれてきたということで、最近私も都市の農業団体の皆さんに会って意向を聞きましたら、農住法をぜひ成立をさしてほしい、そうしてお互いに話し合いで農業もやっていける、宅地もできるだけ協力していける、そのかわり農業の方にも積極的な施策をとってほしい、こういう声を聞いておるわけでございますので、やはりそういう農家の方がおる限り、またこれらの農家の方々は蔬菜や花卉や、あるいはその他の小家畜等を通じて都民に新鮮な農産物を供給しておるという使命も十分に果たしておるわけでもありますので、そのような線で積極的に措置を講じていきたい、こんな考えでおります。

山田譲日本社会党

○山田譲君 もう時間がありませんので余り質問できないんですが、第一条に、「当面の営農の継続を図りつつ」というふうなことで、この「当面」というのは大体多くても十年くらいじゃないかと私は考えるんですが、この事業でもって、たとえば営農をするために必要な共同施設をつくるとか、暗渠排水をやるとか、いろんなことが書いてあります。そうしますと、わずか十年くらいのことのために協同組合施設をつくったり、共同利用施設をつくったり暗渠排水をやったりするということになりますと、一体これをどう考えればいいのかということなんです。十年で壊れるようなバラックみたいなものしかつくれないのかという話でございますが、この点いかがでしょうか。

杉山克己農林水産省構造改善局長

○政府委員(杉山克己君) ただいま申されましたように、十年以内に市街化が予定されているような区域において、投資の効果が長期にわたるような施設をつくることは、農林省としては補助の対象として取り上げないということにいたしておるわけでございます。ただ、例外的にごく小規模のもの、あるいは水田から畑に転換する場合、どうしても排水が必要であるというような当面の政策上の要請に迫られているもの、こういったものについては一部助成を行う、あるいは融資について手当てをするというようなこともございますが、それらも一般的にごく小規模のものに限られておるわけでございます。  それから、しかしながら市街化区域においても、将来にわたってなお営農を継続したいというところが全くないわけではございません。そういった地域について、今後具体的にどう取り上げていくか、どう取り扱っていくかということにつきましては、これは現在の制度のもとでも、たとえば生産緑地の制度もございます。さらには逆線引きというような形で集団的に農地としてのまとまりを見せているところは、これは農用地区域に編入するというようなこともいたしておりますし、それらの政策上の制度なり手段なりを講じてそれなりの手当てをしてまいる必要もあろうというふうに考えております。

山田譲日本社会党

○山田譲君 ちょっと農住法との関係……。

杉山克己農林水産省構造改善局長

○政府委員(杉山克己君) 農住法におきましても、それはただいま申し上げました一般的な営農の場合と全く同様に考えておりまして、農住法の対象であるから特別に助成を手厚くするとか、改めて新しい制度を設けるというようなことでは考えておりません。

山田譲日本社会党

○山田譲君 どうも済みませんが、そうすると、農住法で言う当面というのはどのぐらいの期間を考えておりますか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) これは、やはり都市計画の施行の範囲内でダイナミックに行っていくという考えに立っております。したがいまして、五年とか十年という範囲内で皆さん方が自主的にお決めになる話であるというふうに思っておりますが、当面とわれわれが考えておりますのは、そういったような都市計画の枠内というようなことでございますので、相当長くても十年は超えないだろうというふうに思っておるわけでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 時間がなくて申しわけないですが、そうすると、ちょっといまおかしいんですがね。いまの農林省の方がおっしゃったのは、一般の市街化区域の農業に対すると同じことであるというふうにおっしゃったけれども、農住法では当面というふうな言い方をしております。当面というのは、当然そんなに長い何十年という先じゃないはずであって、十年くらいが最高だと思うんだけれども、そうすると、いま農林省の方がおっしゃったような形でいきますと、必ずしも十年でなくなると思うんです。市街化区域の一般の農家の農業に対する施策というのは十年とか当面とかって区切ってないわけだから。そこでやはり農住組合との関係で、そうするとせっかく当面とここで書いてあっても、実際にはずっと、また農住組合の中で十年以上のような営農が行われるような結果になるんじゃないか、それは構わないか、こういう話をちょっとお聞きしたいわけです。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) いま農林省からお話しございましたのは、たとえば基盤整備に当たるような根幹的なものということであろうと思っております。それは、農住組合なるがゆえにということではとうていわれわれも希望できないものだと思っております。ただ、いろいろなビニールハウスですとか、それからスプリンクラーの設置だとかというようなものにつきましては、たとえば融資いたします場合も、期限が八年以内とか、それからそういうふうな十年に満たないものでもいろいろな対策があるわけでございます。そういうものについては大いに活用さしていただきたいと考えておるわけでございます。

山田譲日本社会党

○山田譲君 時間が来ましたから、最後に要望だけ申し上げて終わりにさせていただきたいと思います。  いずれにいたしましても、農住法について私としては、しっかりした都市計画あるいは土地政策というふうなものがないままにこのようなやり方で行きますと、都市のスプロール化がますます進むばっかりじゃないかというふうな気がしますし、国土庁の方がおっしゃるように、三者が皆いい法律だという結果にはならないというふうに思います。  それと同時に、農業の問題について申し上げますと、農住組合法をつくって、いま農住組合に入らない人たちに対して、これに入れ入れというそういう強制をぜひしないようにしていただきたいということを申し上げまして、農住法については私としてはどうも賛成できないということだけ申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 私は、農住組合法案について質問をいたします。  まず、宅地供給、住宅供給のことでありますが、これは建設政務次官、公的関係そして民間等いろいろの機関、また方法で、今日まで宅地、住宅供給を考え、実施してきておりますけれども、三大都市圏——東京、名古屋、大阪の供給面が一番おくれているというふうに思うわけです。数字の上からいくと、四十七年をピークにして、たしか、私ここに資料を持っておりませんので、ちょっと数字がわからないのですけれども、四十一年ころは七千八百ヘクタール、それがだんだん上がって、四十七年には一万四千ヘクタール、それが今度大体下降線を下って、五十三年にはたしか八千七、八百ヘクタール、こういうことになっているようでございます。特にいま言った三大都市圏、人口が多いということはもちろんでございますけれども、おくれている。この宅地、住宅供給が減少し、おくれた原因というのは何であるか。だからこの農住法案というものが考えられたものと理解しておりますけれども、この減少した、おくれた原因をまずお伺いしたいと思います。

住栄作自由民主党建設政務次官

○政府委員(住栄作君) 御指摘のように、最近の宅地供給の面積は一万ヘクタールを割っております。大体八千ヘクタール前後で横ばいというのが最近一、二年の傾向でございます。そういうことは一体どういう原因かということでございますけれども、いろいろなことが考えられるわけでございますが、基本的には、やはり心理的なものもございましょうが、供給が限界に来ておるんじゃないか、こういうことも考えられるわけでございまして、そういうために、特に私どもこれからの方向として考えておりますのは、再開発事業、市街化地域における土地の高度利用をどう考えていくかということを中心にして住宅政策、宅地政策を進めてまいりたいと思うのでございますが、同時に、市街化周辺地域においても土地の供給をふやしていくという政策がどうしても必要でございまして、そういうような観点から、今回の農住組合法案についても私ども大いに期待をいたしておりまして、そういう制度を利用して周辺地域における土地の確保を図ってまいりたい、こういうように考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いま次官の話だと、最初の方に、飽和状態というようなお話ございましたけれども、飽和状態ならば、これから農住法案をつくるという意味がなくなってくるわけです。要するに残っている。こういう減少状況というのは、いろいろ人口の面もあるでしょうし、地価の上昇率もあるでしょうけれども、私は端的に言って、地価が値上がりをする、地主は資産として保有していた方が有利であるということで、いわゆる売り惜しみというのですか、そういう関係で、それが大きな原因となって減少し、そしておくれた原因ではないかというように思うのですけれどもどうでしょうか。

住栄作自由民主党建設政務次官

○政府委員(住栄作君) それも一つの原因であると思うのでございますが、同時に、先ほども申し上げましたように、たとえば市街地域における木造の二月住宅という地域も相当あるわけでございまして、私ども都市再開発方針を確立して市街化地域における土地の高度利用という政策を進めていくならば、まだまだ供給も増加できるんじゃないかというように考えておりますけれども、それだけでは今後の土地需要に対処できないわけでございますので、周辺地域における供給促進ということも十分考えていかなければならない、こういうように考えておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 そこで、宅地供給について農林水産大臣にお伺いします。  宅地を供給するために制度化されたいわゆる法律は相当数あると思いますが、その中において、またここで農住組合法がいま提案されているわけですけれども、幾つか、三十とか三十二とか私は聞いておりますけれども、そういうふうにたくさんあるのですが、その中においてこの農住組合法はどういう位置づけをされるのか。いわゆる農住組合法案の理念というものを教えていただきたい。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) あらゆる手法をもって不足の宅地を供給してまいるということで、いろいろ努力が試みられてきておるわけでありますが、御指摘のように宅地が思うとおりに出てこない。そういうことで実は建設、国土庁におきましてもいろいろと検討され、やはり市街化地域にある農地を急遽宅地化しなければならないというようなことで、いろいろ手法が講ぜられたわけでありますが、一面農地を持っております農家から見ますと、農地を手放して宅地化することによって、もう自分たちの生計の道というものに自信が持てない、将来農地をたとえば金にかえても生きていく方策ということがなかなか確定づけられない、こういう気持ちも農民諸君にはあるわけであります。  しかも、その農家諸君は現に野菜やあるいは花とか、そういう花卉類やら、あるいは養鶏、養豚といったような小家畜等の生産によって、都市圏内の方々に対する新鮮な食料の供給の重要な任務も果たしておる、こういう両々相まった立場にある農家の諸君の土地をどうして供給させるかといろいろ団体やら農家の方々とも話し合いをした結果、一方的に高額税金によって農業にあきらめを持たせるというようなことではなかなか農家は農業をあきらめるものでもないしということで、やっぱりこれは話し合いの上ということで農業団体、政府といろいろと相当長期間にわたって相談をし、話し合いをし、打ち合わせをし、そうしてでき上がったのがこの農住法案である。  これは、私も実は先般、東京農業祭に参りまして、東京都内においても農業関係に携わっておられる方々の意向をよくお聞きしてきたわけでありますが、農住法のような考え方でわれわれの意見も十分取り入れて、そうして将来に一つの方向を持ちながら協力するような形であれば私たちも相当協力ができると思いますと、こういう話でございました。そういうところからこの農住法という法案が提案をされ御審議をちょうだいしておるというふうに認識しておるわけであります。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それでは、重ねてお聞きしますけれども、その位置づけはわかりました。ですけれども、土地区画事業とか土地改良事業とか、それから住宅建設事業とかいろいろ組合法がございますけれども、それぞれその時代の要請に従ってこの法律ができたものでございますし、またそれぞれの特徴はあると思いますけれども、こういう事業のいわゆる過去につくられた法律と比べて、この農住組合法というのはどこが利点があるのか、簡単にお願いします。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 農住組合法の事業につきましては、第七条に書いてありますけれども、一項の一号と二号の仕事は必須ということにいたしております。その他二項以下に任意事業がずらっと並べてあるわけでございますけれども、従来はたとえば土地区画整理でございますと土地の区画形質の変更、権利の変換を行いまして、終わりますと清算をして解散ということになります。そういうことにつきまして、今回はそういう任意事業も含めまして、住宅の建設、管理まで含めまして一貫してできるというところに非常に意味があるというふうに私ども考えております。皆さんの盛り上がる自主的意思というものが裏づけになりまして、そういうふうに初めから首尾一貫して仕事ができる、新しい組合ができる、そこに非常にメリットがあるというふうに考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それでは、この事業によって対象となる三大圏の市街化区域内の農地ですけれども、九万五千ヘクタールと聞いておりますけれども、対象になるのは八万八千ヘクタール、こういうふうにも聞いております。どの程度の宅地供給が見込まれているか、何カ所何千ヘクタール。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 三大都市圏と通常言いますものの中の農地は九万五千ヘクタールでございます。いま先生おっしゃいましたとおり、農住法の対象といたします区域では八万八千ヘクタールというようなことに推定いたしております。この中で、これは推定でございまして、私どもが将来の努力目標ということで積算をしてみたものでございますが、この十年間に最小限四千ヘクタールぐらいは宅地として転換をいたしたい。それから組合の数でございますけれども、これもいろいろと大中小ございますけれども、相談といいますか推計をいたしまして七百余りできるんじゃなかろうか。これを最小限の努力目標ということで積算をしてみたものでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いま努力目標と言いましたけれども、この見通しは単なる予測か、データに基づくものか、最低目標か最大目標か、それによってまた力の入れ方も違うでしょうし、もう一度お答え願いたいと思います。最低目標か最大目標か。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 積算の内訳につきましては、国土庁としては相当真剣に細目の詰めをいたしております。しかし、まだ農林水産省、建設省とも数字の打ち合わせを最終的に終わっておりませんのでなかなかお話しできないわけでございますけれども、私どもは相当安全側に立ったというつもりでおります。したがいまして、最低これは必ず達成できると思う目標だというふうに私どもは考えておる次第でございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 農林大臣にもう一度お伺いしますけれども、ここで都市計画法が施行されて、四十三年ですから十二年ですか、十二年たっても現実の問題として三分の一しか宅地化されていない、せっかくの市街化区域での農地の宅地転用が実情では進んでいないというのが現実でございます。また、土地区画整理法による土地区画整理事業ですか、これをとってみても、三大圏でいま二万四千ヘクタールが、しかも造成をされながら、もう家が建つまでになっていながら調査の結果二万四千ヘクタールが遊休というのですか、遊んでいるというのですか、そういうことになっているわけです。  重ねてお伺いしますけれども、この農住組合法はこうした実情を踏まえて、新聞で見ると大臣の方は何年も前からこういうことは計画をしておった、数年前とか五年前とかというふうにも書いてありました。検討されてきたと思いますけれども、この法律をつくるに当たって十分なる自信はあるかどうか、御決意をお聞かせください。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 先ほど国土庁からも答弁申し上げてありますとおり、私は、農業者を中心にした自主的協力と申しますか、そういう面に対して、宅地供給の事情をよく理解した上に、しかもなおかつ農業を続けながらそういう宅地供給の仕事に協力できるという発想によって立法化されますこの法律の効果というものは、相当期待できるものと考えておる次第でございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 これからこの法律ができるわけですけれども、つくる前に、これからやろうとするのに先の先まで心配は必要がないかと思いますけれども、いま言ったように、実情はそういう実情です。ですから、農住組合事業を進捗させるためにいろんな運用上の措置も必要と思いますけれども、ある程度の期間が経過した後、実情に合わした法改正を含めた全般的な見直しについて予測は立つかどうか、この辺はちょっとむずかしいと思いますけれども、いかがですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 現在、法案を提案して御可決をお願いしておる段階でございますので、先の改正のことまでいま申し上げる段階ではないと思います。しかしながら、御議論の中で、いままでの衆参両院を通じまして、三大圏以外のところにもこういうことが生じたような場合どう考えるのだというお話が出ております。私ども現在のところ、東京圏、大阪圏、名古屋圏の地価の状況、アップ率の状況等々、その他の都市との分は相当格差があると見ておりますけれども、将来そういうような問題が起きた場合には、今後の検討課題として十分にその節には検討いたしたいということを御答弁申し上げた経緯がございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いま局長の話ですと三大圏以外と、私もそれをこの法案のこれからの推移によって考えなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っているわけです。中都市といいますか、八十万から百万の三大都市圏に匹敵するところがたくさんあるわけです。もちろん地価の上昇率は三大圏と中都市という面を比べると大分違うようでございますけれども、住宅の必要度から言ったら同じところが、同程度のものといいますか、たくさんあるわけです。札幌にしても福岡にしてもそうではないかなと思うわけです。こういうことについて、たとえば三大都市圏、次は八十万から百万、札幌とか福岡、こういうところについてはどのように考えておられるか、もう一回お願いします。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 従来までの御質問の中で大臣からも、将来の検討課題であろう、その時期になったときに検討すべきではないのかという御答弁をなさっております。私どもも現状では、たとえば三大都市圏の地価を一〇〇といたしますと、そういうところの地価を全部平均いたしますと、四〇とか四四という水準でございます。したがいまして、緊急性におきまして三大圏が際立っておるわけでございますけれども、そういうふうなものが、この制度が本当に軌道に乗りまして、またさらに、そういうところに余り起きてはほしくないと思いますけれども、大都市圏に負けないような状況が出てくる、緊急を要するということになりました場合には、検討しなければならないだろうというふうに考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それじゃ、建設省にお伺いしますけれども、三大圏の土地上昇率と、それからたとえばいま言った札幌、福岡の上昇率というのはどの程度になっておりますか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 最近行いました都道府県の地価調査の結果によりますと、三大圏の平均で申しますと一三・六、東京圏が一五・四、大阪圏が一一・六、名古屋圏が一二・〇という状況でございますけれども、五十万都市では九%、三十万都市では九%ということでございまして、多少の格差があるわけでございます。  それからさらに、地価価格の水準でございますが、三大圏の平均を一〇〇といたしまして、五十万都市の住宅地価格の水準を見ますと四〇、三十万都市が四三というふうな水準に現在ございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 さて、農住事業が本格的に効果あらしめるためには、その対応策がいろいろあると思いますけれども、具体的にはどんなことがございますか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) まず、農住組合は、先ほど申し上げましたような一貫してできるというメリットがあるわけでございますけれども、その中には土地区画整理事業、土地改良事業、住宅建設事業等があるわけでございます。そのそれぞれにつきまして、まず既存の制度を活用したいということを考えております。法案の中で手当てをしておりますのは農住利子補給法につきまして、水田要件がなくても利子補給ができるという手当てを一ついたしております。それから既存の制度の中の活用といたしましては、たとえば宅地でございますと住宅金融公庫、日本開発銀行等の宅地開発融資の中にそういう農住組合の事業を加えていただくということも考えております。  それからさらに、現在関連公共施設整備事業につきまして特別の補助金が建設省に計上されておるわけでございますが、そういうものも農住組合の事業については対象にしていただくというようなことを、既存制度の枠内の取り扱いの変更等によりまして検討いたしております。それから住宅の建設につきましても、たとえば金融公庫の融資、土地担保賃貸の活用ですとか、それから住宅公団におきます民間分譲賃貸住宅の活用でございますとか、そういうようなものを主にやっていきたいと考えております。  そういう既存制度の活用のほかに、なお私どもは今後の予算要求事項でございますけれども、たとえば金融機関から立ち上がり資金等の融資を受けて恐らく仕事を行う場合が多い。そういう立ち上がり資金に対しまして三分五厘程度の利子補給を行いたいということで、政府部内で予算要求をいたしております。  それからさらに、税制上におきましても、土地区画整理事業の施行、土地改良、交換分合等に関連する税制の改正につきまして、相当項目にわたりまして政府部内で要望いたしております。これらにつきましては今後の努力にまつわけでございますが、ぜひともそういう方向で努力をして、そういうような応援をしていきたいと考えております。  それから、法律上の手当てといたしましては、農業団体もしくは市町村等によります技術援助、助言等ができるというようなものも法案の中には付記してございます。そういうものについても手厚く行うように指導してまいりたいと思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 話はちょっと変わりますけれども、三全総というのがございます。その三全総の趣旨は、都市への人口集中化ではなくて、人口は地方分散化した方がよいという趣旨だと私は思います。農住組合法はそこへいくと、市街化区域内のいわゆる宅地化ということになりますので、人口集中型のように私は思われますけれども、この点矛盾があるような感じがするんですが、この辺はどうですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 三全総でねらっておりますのは、わが国土は三十七万平方キロございまして、昭和七十五年ごろには一億三千何百万かになって、静止人口を迎えると推定されておりますわが国の人口が、全国を均等に使いまして、皆さんが豊かに住むということを願っておるものでございまして、そのために地方定住構想というものを柱といたしまして、地方の分散を進めるということがその大きな柱になっております。  しかしながら、最近の状況でも、五十年を境といたしまして三大都市圏に対します社会増というのは横ばいもしくは減ということになっておりますけれども、今後相当分散を進めたといたしましても、なお三大圏等に対します自然増による人口増加は相当数が見込まれるわけでございます。したがいまして、今後におきましてもそういう皆さん方の住宅に対する需要は堅調であると見ざるを得ないというのが、三全総の立場でも同じ立場でございまして、そういうものに対しまして良好な住宅地の供給を図っていくということは、やはり今後も必要であるというふうに考えておるわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 次に、課税の問題に移りますけれども、自治省は来ていますか。  C農地の宅地並み課税について、五十五年、五十六年はそのままで、五十七年には見直しがあるというふうに聞いておりますけれども、どんな方向が適切であると考えられるか、これは自治省と国土庁長官がおられますのでお聞きしたいと思いますけれども。

渡辺功自治省税務局固定資産税課長

○説明員(渡辺功君) 大都市圏内の、いわゆるC農地に対する課税のあり方についての御質問でございますが、これにつきまして、どういう方向で将来課税を進めていくのが適切かということでございますが、C農地につきましては御承知のとおり、いわゆる宅地並み課税の長い経緯の中に現状ございます。したがいまして、それを踏まえましてことし、五十五年の税制改正に際しまして税制調査会から答申がございました。その中に宅地並み課税の拡大の問題がありまして、C農地にも拡大すべきであるという趣旨が述べられております。しかしその際、同時に、営農を継続することを希望する者に対して配慮しつつという文言もあります。したがいまして、この答申の両方の趣旨をよく踏まえて今後関係省庁の御意見を十分承りながら検討を進めていきたい、こういうことが私どもの現在の基本的な態度でございます。   〔委員長代理茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) 御承知のように、市街化区域での農地に対するいわゆる宅地並み課税については、昭和五十五年度税制改正に関する政府税制調査会の答申の趣旨に沿うて関係省庁と連絡を密にして十分検討いたしたい。C農地についてはその中に書いてありますように、「新たにC農地を課税の適正化措置の対象に加えるとともに現在課税の適正化措置が講じられているA農地及びB農地」等々入っておるわけですが、C農地についてもこの答申は課税をすべしという方向でございますので、その方向に向かって最終的には各省庁相談して決定いたしたい、こう思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 そこで、農住法との関連でお伺いしますけれども、農住組合で事業を行って宅地が供給される、他方有効な規模の農地が残るわけでありますが、この宅地供給に努力した上で残った農地への課税をどうするのか、こういうことでございますけれども、直接的には関係はない、こういう答弁もあるようですけれども、それじゃ間接的には含みがあるのではないか、こういうふうにも逆になるわけです。農住事業を魅力あるものとする意味でも何らかの検討が必要ではないかと思いますけれども、この点はどうですか。

原健三郎自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(原健三郎君) お答え申し上げます。  いま先生のおっしゃった、組合の地区の内外について税を区別するのであるか、一緒にするのであるか、こういうことでございますが、これは税制調査会の答申の中におきましては、こういう言葉で述べております。「営農を継続する意思のある者に対する配慮を行うなど必要な措置」については、組合の地区の内外を問わずこれはやれということになっておりますので、答申の趣旨を踏まえて検討したい、こう思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 わが党が言っている選択的宅地並み課税との関連も深いように思いますけれども、宅地供給の可能性で見るより営農を継続する意欲で判断する方が好ましいのではないか、こういうふうに私は思うんですけれども、この辺は農林水産大臣としてどうですか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 先ほどからお答え申し上げておりますとおり、やはり三大都市圏において農業を営んでおる諸君が果たしておる役割りというのは、最近非常に野菜の供給とかそういう面で大きな役割りを果たしておるわけであります。そういう諸君が、農住法で、宅地が不自由しているんだからそういう面でも協力はいたしましょうという気持ちになってこの法案提案になったことは御承知のとおりでありますから、農地と一概に言っても、都市機能の中には公園とかあるいは緑地とか、地震のあった場合の避難場所とか何とかそういう役割りも私どもは果たすんですという意向も、そういう農家の方々は最近持っておられるわけであります。したがいまして、農業を中心にして家計を立てておるという間は税法上特別措置を講じていただかなければならぬなと、農林水産大臣としてはそういう主張を強くしていきたい、こう思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それでは、今度は組合の運営についてお伺いします。  組合をつくるに当たって、その仕組み、それから方法、この法律を勉強しているわれわれでさえもなかなかこれはむずかしいことでございます。わからない点がたくさんある。こういうことで、市街化区域内の農家の全世帯にこういう法律ができたんだよということもやはり知らせる必要があるんではないか、私はこのように思いますけれども、それを具体的にどこでどのようにお知らせして理解を得て、そうしてまた営農にがんばる人も出てくるでしょうし、それならばということで率先して参加する人もいるでしょうし、この辺についてはどこでどのように進めていくのか、具体的に。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) この法律は、公布の日から六カ月以内に施行するというふうに六カ月間の施行までの期間をとっております。その間をいろいろ予定いたしまして、十分に地方公共団体なり農業団体などを通じましてPRに努めたいと考えておりますが、同時に、先生おっしゃいますように、実はこれも協同組合法の組織法の根幹が全部入った法律でございます。確かにややこしくなっております。したがいまして、こういうものの手引きをつくらなければならぬと思っております。  それからもう一つ、事業を掘り起こすためには、そういうことに対しましてわかりやすい本当のポンチ絵も入れましたPR資料が必要だなということで、並行して部内でいまそういうものを検討いたしております。私ども地方公共団体を通じてももちろんやりますけれども、農業団体等も通じまして十分にそういう皆さん方にPRに努めていきたいという準備を行っていきたいと考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 間違いなくお願いします。  法律案の中の第五条の営利の問題ですけれども、私はちょっとこれがわからないんです。第五条は、「組合は、その行う事業によってその組合員のために直接の奉仕をすることを目的とし、営利を目的としてその事業を行ってはならない。」、こういうふうになっておりますけれども、この「営利を目的としてその事業を行ってはならない。」という「その」の「そ」という字は要らないんじゃないかと思うんです。この営利の面についてはどういうふうに解釈したらいいんですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 営利を目的として行ってはならないという趣旨でございますが、これは構成員に利用させることを目的として事業を行うというのが本旨でございまして、組合自体が有形の利益を獲得することを目的として事業活動を行ってはならないという趣旨でございます。大変わかりにくい言い方でございますけれども、要するに、農住組合は仕事を通じて直接組合員に奉仕をするというのが仕事でございまして、たとえば自分の地区以外のところで宅建業者と同様の仕事をいたしましてお金もうけをするということはいけませんよと。それから、いまのこれは株式会社と違うわけでございますから、直接奉仕という中で、一般の株式会社の奉仕のスタイルで申しますと、他のいろいろな事業でもうけまして、もうかった蓄積をみんなに分配するというかっこうで営利事業を営むのがもう初めからの目的でございますが、それとは違うんだぞというような意味を書き分けたものでございまして、協同組合法の例文ではございますけれども、特にこういう農住組合につきましては、やはり協同組合としての構成が望ましいということでそういう構成をとったものでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 そうすると、最低の場合四人ですけれども、四人でできた組合が、たとえばパン屋さんであるとか、そういう事業はやってはいけないということになるんですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 組合の事業としては行えないということでございます。ただ、組合の事業といたしまして、たとえば店舗を貸し付ける、貸付代が入ってくるというようなものは組合の事業になるわけでございます。組合自体が組合の事業としてそういうものについて商売を営むということは、この事業の中にはないわけでございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 これがさっき七百カ所、四千ヘクタール、こういう努力目標ということでございましたけれども、たくさんできてきますと、各地の組合間の情報交換とか、また、国、県、地方公共団体の連携面においても連合組織をつくらなければならない状況になるんじゃないかと思いますけれども、この点についてはどうですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 従来のいろいろな先発制度を見ますと、方々にそういうものができた場合に連合的なものがつくられるという例はたくさんあるようでございます。したがいまして、将来の問題としては起こってくる可能性は非常にあると私ども思っておりますし、またそういうものが起きるぐらい本当に皆さんが自発的意思で農住組合をつくっていただければ大変ありがたいと思うわけでございますが、そういうものができることにつきましては十分考えられるわけでございますので、もしそういうものができました場合にも、いまの技術援助その他の点につきましても十分お力をかりるようなことを将来考えていきたいと考えております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 もう一回お聞きしますけれども、先ほど言ったように、非常にこの法案もややこしいものになっておりますのでわれわれもよくわからないんですけれども、組合の設立にしても事業運営にしても、また事務手続にしても簡素化をしなければならないと思うんです。実際問題として農家の人が集まって、これをだれが指導し、そしてだれが推進していくのか、大変失礼でございますけれども、非常に農家の方にとってはむずかしい問題ではないかなというふうに思うわけです。これはもちろん指導しなきゃならない。推進する人もいなければならない。そこで、こういう事務手続等の簡素化ということですけれども、この点についてはいかがですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 私どもも本当を申しますと、細部につきまして起こり得る問題については今後検討を要する問題も残っておると思います。なるべく早い機会に、たとえば定款でございますとモデル定款というようなものもつくってお示ししなきゃならないと思いますし、たとえば農地利用規約等につきましても、モデル的なものも考えていかなければならないのではないかと思っております。それからいろいろな事務手続につきましては、先ほど申し上げましたように、どういう人たちがどういうスタイルでおやりになればこういうふうに仕事が進むというわかりやすいパンフレットをつくって十分にPRに努めたいと思っております。なお、実際の通達その他につきましても、今後三省共同で詰めるわけでございますけれども、先生おっしゃいますとおり、できるだけ事務の簡素化を図るということで貫きたいと思います。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 それでは、事業の面ですけれども、事業を行うのに必要な要件の土地は二ヘクタールというふうに聞いておりますけれども、それはそのとおりか。それと農地の割合はそのうち何%ぐらいになるのか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 本制度は、必要に応じまして当面の営農の継続も図りながら市街化区域内農地の宅地化を進めようというものでございます。その場合、道路などの必要な公共施設等を備えた良好な住宅地の形成を図るというふうにこれは七条にも書いておりますけれども、組合の地区となる農地は、ある程度のまとまりを持ったものが必要だということが一つございます。本法十三条で、農地利用規約の対象となる営農地区の面積は、法律でおおむね一ヘクタール以上というふうに決めております。本制度が地区内の市街化区域内農地等の相当部分を住宅地等に転換するということを目的とするものでございますので、それから言いますと、農地が一ヘクタールということであればそれの倍以上であるという意味で、少なくとも二ヘクタール以上の地区面積が必要だというふうに考えております。以上の点を勘案しまして、組合の地区に含まれるべき一団の市街化区域内農地等の規模、これは第六十条の第一号でございまして、「政令で定める規模」でございますが、二ヘクタール以上というふうに予定しておるところでございます。  農地の割合は、その全部または相当部分が宅地に転換されるというふうに期待をして書いてございますけれども、実際問題といたしましてはどういうことになるかと申しますと、一つの地区の中で公共施設等ができます。二割なら二割といたしますと、残りの八割を半々と。全部が農地だった場合には、二割は関連公共施設になり、残りの半分半分が農地と宅地に分けられるというケースが一番考えられるケースだというふうに思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 その際、市街化区域外も一部含めることが土地の利用上適切ではないかと思いますけれども、いわゆる調整区域ですね、そういうことが可能であるかどうか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 市街化区域に隣接いたします市街化調整区域内の農地等の所有者の方々の中には、所有農地等にかえまして住宅地等を取得することを希望される方もあります。それから一方、市街化区域内農地等の所有者の方の中には、その所有地の一部は宅地化をするけれども、残りの農地に関しては市街化調整区域内で営農することを希望されるという農家もあろうかと思います。  そこで、本制度では、市街化区域の縁辺部、これは市街化区域の外側だけではなくて、川口市のように市街化区域の中に相当まとまった調整区域があるところもございますが、そういうところの縁辺部におきましては、農住組合を設立しようとする場合には、当該市街化区域に隣接する市街化調整区域の農地等を組合の地区に含めることができるというふうに定めております。六十八条の第三項でございます。したがいまして、もちろん市街化調整区域の農地等が組合の地区に含まれる場合にも、本法第六十八条第三項に書いておりますとおり農地等として利用が継続されるということが条件でございますが、農地として出す限りは、縁辺部におきまして調整区域も対象にして構わないというふうな構成をとっております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 一定の要件はわかりましたけれども、この事業を運用するに当たって、二ヘクタールよりも少ない、人数の場合は四人となっていますけれども、もしちょっとても少ない場合にはこれはだめなのかどうなのか、この点はどうですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 先ほど御報告いたしましたとおり、農地利用規約の対象面積等が法定されておりまして、そういうものから考えまして、二ヘクタールというのは最小規模であるという考えは今後もなかなか変わらないだろうと思っております。ただ、二ヘクタールに満たない一団の市街化区域内農地でございましても、そういうふうな二ヘクタールの地区がネットにございましてその近くに近接しているというものでございますならば、飛び農地というのを地区に含めて農住組合を設立することもできるというふうにいたしております。これが六十条の柱書きのところでございますが、これによりまして、一定の制約のもとではございますけれども、小規模な農地につきましても弾力的に対応できるようになっております。これはやはり市町村等の指導に当たりまして、そういうことについても、地区の設定等については十分検討をしていただくようにお願いしたいと思っております。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 事業の内容を先ほどお聞きしましたけれども、中には土地改良事業というのもございますけれども、土地改良事業の場合は二十ヘクタールということになっているわけですね。二ヘクタールということになるとその十分の一になるわけですけれども、この点については二ヘクタールであっても補助金等は出す予定はございますか。

杉山克己農林水産省構造改善局長

○政府委員(杉山克己君) 土地改良事業に対する補助は、県営、団体営等の規模によりまして採択の条件が異なります。しかし、一般的にはいま先生がおっしゃられましたように、最低二十ヘクタールというようなことを基準にいたしております。市街化区域におきましては、おおむねそのようにまとまっている農地はないというふうにも考えられますが、いずれにいたしましても、市街化区域の土地改良事業は長期にわたって投資効果が及ぶものというふうに考えておりますので、農住組合の行う事業につきましても同様でございますが、一般的に補助の対象とはいたしておりません。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 時間が来ましたので、もう一、二点お伺いします。  先ほど農水大臣からお話しあったように、市街化区域内の農地を今度こういうことで法律ができた場合には組合法によって住宅地として提供する、こういうことになるわけですけれども、その土地というのは優良農地が対象になるわけです。東京都下、大阪府下というところにある農地はもちろん優良農地であって、しかも野菜をつくっているのが大半でございますし、距離も近い、それから鮮度も高い、こういうことで条件は一番いいわけです。そこをいわゆる住宅供給地ということになるわけですけれども、東京都下における農地につくられている野菜によって東京都民の自給率ですか、この自給率は大体どのぐらいになっていますか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 実は、この間農業祭に行きましてそのことを聞いてきたばかりでございますけれども、大体八十万人分くらいのものを東京都内のいわゆる農地で生産をしておるというふうに聞いてまいりました。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 八十万人といいますと相当な数になるわけです。その人たちの野菜をそこでつくっているわけですから、その優良農地を今度は住宅供給ということで変えるわけですから、当然野菜はつくれなくなる。その場合に、今度ほかにそれに相応する、それ以上の近隣でまた土地を見つけなきゃならない、こういうことに計算上はなるわけですけれども、そういう点については何か具体策が農水省としておありかどうか。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) そのときもそういう話をいろいろ農家の諸君としたわけでありますけれども、非常に私が感心したのは、市街化地域で農業をやっているのだから、もうこんなに熱心にやっているのかなというふうには実は思っておらなかったんです。ところが聞いてみますと、品種改良等、それから販売価格ができるだけ高く売れるというような工夫、そのためにビニールハウスとか温室とか、そういう土地の利用度の高い都市農業をやらなけりゃいかぬ、そういうふうにしていけば農地が多少半減しても、生産性の高い部門を選択していけばわれわれは十分やっていけるという非常に心強い話も実はあったわけであります。したがいまして、そういう方向に進めるような指導をしていくことが肝心だな、ぜひそういう方向に進めてほしい、これは東京都の農業協同組合の会長以下役員の皆さん、農業委員会の皆さんあるいは普及所の職員等の実は話、それから産品を出品しておった農家の皆さんの大体の意向でもございます。  農林水産省といたしましても、ややともしますと、今日まで都市市街地の農業は一応おざなりに指導していけばいいんじゃないかというような気分があったんじゃないかなというような、これは農水省からしかられるかもしれませんけれども、そういうことのないように、やっぱり農業でなければ食っていけないんだという基本的観念に立って、しかもそういう方の心からなる協力がなければ宅地が出ない、そういうこともこれは現実にいろいろと苦心してやってきた結果から生まれた農住法の発想でありますので、両々相まって成果を上げていくことができるように農林水産省としても配慮をしていきたい、こう思います。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 最後に一点、済みません。  この事業が、最低要件二ヘクタール、四人で終わって、所期の目的が達成されて組合が解散した後、住宅というのは耐用年数も長いし、そういうことでクレーム等がついた場合にはどこへ持っていったらいいですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) たとえば組合が分譲住宅等をやりまして、後で瑕疵が発見されたという場合、だれが責任をとったらいいのかというお話だろうと思います。農住組合に対しましては、法第九十二条の規定によりまして、国及び関係地方公共団体が必要な助言、指導を行うことができるということになっておりますし、また第七章におきまして、都府県知事による各種の監督に関する規定が相当詳細に設けられております。これらを通じまして農住組合の行います事業が適正に行われまして、そういうことが起こらないようにするということがまず第一であろうかと思います。  しかしながら、組合解散後に住宅の瑕疵等が発見された場合、その譲り受け人が組合に対しまして損害賠償請求等をいたそうと思ってもいないという場合は、他の団体と同じように観念の上ではあり得ることだというふうに思っております。しかしながら、農住組合は先ほど来申しておりますように土地の造成、それから住宅、利便施設の建設、管理、農業共同利用施設の設置、管理等の事業を総合的かつ一体的に行うというスタイルを持っておりますので、これが一つの大きな特徴でございまして、たとえば区画整理が終わってすぐ解散ということではなくて、なるほど十年間以内の間に設立の申請はできるということになっておりまして、申請はそうでございますけれども、でき上がりました組合はそういう事業につきまして息長くやっていくというのを期待しておりますし、またそういうことを考えた制度でございますので、お示しのような事態はまま生じないことではなかろうかと思っております。しかしながら、そういう点につきまして起こり得るケースの中に全然ないかどうかにつきましては、確かに勉強する必要があると思います。今後十分詰めていきたいと思います。

宮之原貞光日本社会党

○委員長(宮之原貞光君) 時間ですから、これを最後にしてください。

鶴岡洋公明党・国民会議

○鶴岡洋君 いろいろ申し上げましたけれども、新しい制度をつくる以上、これが十分に生かされるよう努力をしていただきたいし、先ほどいろいろ申し上げましたけれども、そのようにしていただきたいと思います。  まだ幾つかの点がございますけれども、それはまた後の機会ということで、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 まず、法案に関連をして幾つかお尋ねをいたしたいと思いますが、今回の法案は、当初農住両善などと宣伝をされてまいりました。しかし、法案の内容をよく分析をいたしますと、第一条の目的を見ても、営農の方は「当面」という期限つき、住宅地等への転換は「円滑かつ速やかに」とされておりますが、いわば宅地供給促進が基本的なねらいであることは明瞭であろうと思います。「当面の営農の継続」という場合の「当面」とは何かという点で、先刻来同僚委員の若干の議論もありましたが、これまでの国土庁の説明ですと、都市計画法の市街化区域であるという大枠から十年以内だという見解が述べられているわけですけれども、しかし、本法案の法文上は何ら明文規定はありません。  そこでお尋ねをいたしますが、法第十三条の農地利用規約で定める有効期限について、十年を超える期間を定めても法律上問題ないというふうに私は考えますが、その点についてはどうか。さらに、十年を超えていることを理由にして市町村長の認定がなされないということはないものだと考えますが、その点についてまずお尋ねいたします。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) この制度が、基本的には市街化区域内制度の枠内にあるということは当然でございまして、当面の営農の継続の期間につきまして、私ども五年ないし十年の範囲ぐらいで自主的にお決めになるだろうというふうに従来答弁してまいりました。したがいまして、農地利用規約は以上のような意味で、「当面の営農の円滑な継続に資するよう」ということがその目的でございますので、組合の方々がそういう当面の営農の継続期間を念頭に置きながら合意をされて申し出をされるものだというふうにまず思っております。  それからさらに、そういうことにつきまして申請をいたされます前に、いろいろなことで地方公共団体等の事前の御相談も技術援助も受けられるわけでございまして、そういう場合十分に適当な指導が行われるということになろうと思いますので、恐らくすべてのものはそういう範囲内におさまるというふうに私ども思っております。したがいまして、初めから二十年、三十年という営農を続けるという長期の営農利用規約ということで出ました場合には、法律の目的で申します当面の営農の継続の範囲を超えるものということで、市町村はこれを認定をいたさないということになろうかと思います。しかしながら、実際におきましてそういうふうな営農利用規約、一たんそういう当面の営農継続ということで始めるわけでございますけれども、本当に十年たっても、市街化区域と調整との線引きの見直し等も行われ、いろいろなことが進んでまいりますけれども、なおかつ、どうも十年たっても周囲の状況がむずかしいという場合に、その時期になりまして営農利用規約の中の期間の変更というふうなことが起こり得るケースが、ごくまれではありますが、全然ないとは言えないのではないかと思います。  それからさらに、この法律の中では、たとえば二十年もやりたいというようなことでございますれば、やっぱり大都市法によりましてそういう作業をされまして、大都市法によりますと、でき上がった生産緑地は第二種の申請ができるということになっております。それから、交換分合によりまして集約整序された一団の営農地等については、一定の場合、皆さんの合意によりまして第一種生産緑地としての都市計画が決められるという制度も考えております。それらの中で、当面の営農とやや長期にわたる営農というようなものにつきましての皆さん方の合意が行われるだろうと思いますし、そういうふうなスタイルで市町村等も指導を行っていくように、私どももまたそう市町村を指導してまいりたいと思っております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 非常に限られた時間ですので、答弁は簡略にお願いをしたいと思いますが、後段で答弁をなさったように、私も指摘をいたしました、法文上は明確なそういう定めをしているわけではないということで、画一的な適用行政ということにならないように、その点を重ねて要求をしておきたいと思います。  都市計画法の七条二項、「市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と定めておりますが、しかし現実は、市街化区域の都市的施設の整備状況は街路三四・七%、公園四一%強、下水道三〇%弱。今後の見通しとしても、目標としている整備水準は下水道の普及率九〇%台、公園一人当たり二十平方メートル、街路一平方キロ当たり三・五キロメートルという水準に到達を目指しているわけですけれども、その到達年度は昭和七十五年、いわば二十年後であるということであります。しかもそれはあくまで努力目標だということで、衆議院の建設委員会でも都市局長が答弁をなさっております。都市計画法が施行されて十年経過をしてまいりましたけれども、水準の整備状況で今後も長期間かかるという現実を無視をして、法律のたてまえだけで、切実な営農の継続の希望を十年という形で切り捨ててしまうということは非常に重大だと思います。しかも、最近発表されましたように、大蔵省の新経済社会七カ年計画を見ますと、公共投資規模を現行計画の二百四十兆円から百八十兆円程度に四分の一圧縮をするという方向が述べられているわけです。  そこで、亀岡農水大臣にお尋ねをいたしたいと思いますが、大臣は以前、建設大臣でもありましたので、都市的整備のおくれという状況についても熟知をされておるはずだと思いますが、都市的整備もされていないところに宅地並み課税を押しつけて宅地として吐き出せといっても、農民はおよそ納得できるものではないだろう。十月二十九日の衆議院の建設、農水の連合審査会でこの点についても大臣は理解を示す発言をなさっておるわけですけれども、こうした問題について再度大臣の答弁を求めたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 宅地供給が非常な不足をしておるために、地価暴騰で住宅を持ちたいという国民の皆さんが大変困っておるという現実は私も十分理解しておるわけであります。したがって、都市計画法によって市街化区域を設定をし、その中での農地、十年以内に市街化区域としてのいわゆる都市機能を整備してやろうということであったわけですが、現に十年たっても十分都市機能が、水道でありますとか下水道でありますとかその他の施設、道路、そういうものが整備されていない地域が相当あるのも現実でございます。  一方、農家の事情、やはり農家というものは土に愛着を感じ、土から物をつくり出すことに喜びを感じ、ほかの産業に行けば所得がより多く取れるということがわかっておっても、土地に愛着を感じて、農業でなければ自分の生きがいを感ずることができないという人たちが農業をやっておるわけであります。そういう方々が、私もこの間、何回も申しますが、東京都の農業祭というものに行ってみましたのですが、非常に意気盛んである。驚いたのは若い諸君も後継者としてその中に相当いる。こういう実態を見ますと、やはりわれわれ頭の中で、机の上でいろいろ考えてみても現実はそういうふうに進んでおるということもこれは見逃すわけにはまいりません。したがって、農業というものは自然的にも社会的にも経済的にも古い条件のもとで生産を上げて所得を得るということでございますから、その他の都市並みの農業以外の産業に従事している方々のような立場で課税をされたんじゃ農家としての存在がなしていけない、こういうふうに考えられますので、税法上も厳しい税法を設定をしながらもいろんな形で農業が継続できるような施策を、措置を講じてきておることは御承知のとおりでございます。したがいまして、農林水産大臣といたしましては宅地供給ということを十分進めなければならないということに理解を示しながらも、営農で生きていける施策も軽視してはならないということを考えておりますので、先ほど国土庁長官からも答弁申し上げたとおり、政府といたしましては宅地並み課税の実施は厳重にしなければならぬけれども、しかし営農以外に道のないという方々にはやはり特別の考えを持った措置も講じていかなければならぬのではないか、こういうふうに私としては考えておる次第でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 それでは、具体的な例についてお尋ねをいたしたいと思いますが、京都の宇治市はいわゆる宇治茶で全国に名をはせておるわけですけれども、この宇治の茶園はその六割が市街化区域に入っています。農水大臣はこれまた十月二十九日の衆議院の連合審査会、わが党の寺前委員の質問に対して、宇治茶の実情についてはよくわかると答弁をされているわけでありますけれども、歴史的伝統を持った宇治茶のあの良質茶というのは、その土地だけでしか生産できないという点をよく見詰めていただきたいと思うわけであります。  農水大臣は、都市計画法の五年ごとの見直しでそうした長期に営農を続ける地域は調整区域に編入する、こういう点も検討したらいいという答弁をなさっているわけでありますけれども、宇治の茶園は一部を除いて住宅地や工場群というものの中に十アールないし二十アールという非常に規模の小さい農地集団となっています。穴抜き市街化調整区域の編入は、九月十六日付で都市局長通達で、従来の二十ヘクタールという集団農地の規模にかかわらず五ヘクタール以上で運用してもよいんだという通達が出されているわけですけれども、それでも五ヘクタールということでは宇治茶の場合、その基準に適合をしないという問題を残しているわけであります。生産緑地についても指定の基準として「公共施設等の敷地の用に供する土地として適しているもの」でなくちゃならぬということになっているわけでありますから、こうした点で農業としての位置づけの問題について十分現状はなっていないというふうに言わなければなりません。  今日、宇治市の宅地並み課税対策協議会、これは農業委員会とか農協、茶生産組合、稲作生産組合、養鶏組合、酪農組合、農家組合連絡協議会、こういう非常に広範な形で構成をされているわけでありますが、まさに都市と一体になり定着化している都市農業の重要性を、ぜひ国としても認識をしてもらいたいという訴えを強く行っているわけであります。この点で、都市における農業の役割りという点について、都市計画上もしっかりと位置づけるという発想の転換が今日必要じゃないかというふうに考えるものですけれども、大臣、重ねて所見をお尋ねをいたします。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) そういう御指摘の点も確かにあるわけでございます。私が建設大臣のときに生産緑地法という法律を制定をしていただいた気持ちも、いま御指摘のように、やはり都市機能として空間地、しかも緑地が農家にとっては生産を上げることができる、さらにはいざ災害とか地震とかという場合の避難地にもなれる、さらには緑地帯に都市機能として公園等も必要なわけでありますので、そういう緑地としての機能を十分に果たしてきておるわけでありますから、そういう面では生産緑地法が制定されたその精神もあるわけであります。確かに建設省におきましても、そういう点は十分理解をして都市計画というものを考えておりますからこそ、農家に対してもそういう措置をとっておるということでありますので、御趣旨は私は今日までも生かされておりますし、今後もそういう立場で生かしていかなけりゃならぬ、こう考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 最後に、同様にこの都市農業を守るという角度からの深刻な問題として、冷害対策と水田利用再編第二期対策の問題について若干お尋ねをいたしたいと思います。  今回、京都府も天災融資法、激甚災害法の適用県となりました。これまで東北や北海道のように経験がないという点で対策上いろいろな問題が惹起をしてきています。  一つは、共済制度の運用上で損害評価をした後で実際に収穫をしてみると、組合の評価以上の被害が深刻に出てきている、これは京都だけの問題でない全国的な問題だと思います。たとえば三和町というところの説明によりますと、五十五年度の限度数量一万五千七百五十九袋、一袋三十キロ詰めですけれども、これが現在の収穫見込みでは十一月中に一万袋、十二月一千袋、合わせて一万一千袋、三五%の減になっている。ところが、共済は御存じのように六・二%の被害率となっているわけでありますから、損害評価と実態が大きく離れている。農家の中には、三割以上被害があるとはもともと考えていなかったので通知をしなかった。ところが、実際に刈ってみて大変な被害ということでびっくりしているという実態もあるわけですけれども、こうした点で、損害評価の再調査など被害の実態をできるだけ反映をした共済金として支払われるよう指導、援助をしていただきたいということが一つであります。  二つ目は、冷害被災農家に対する農業所得の課税について、災害の実情を十分反映した指導を行っていただきたい。これは国税庁への質問でありますが、たとえば農業所得標準の作成に当たっては、被害状況に応じた地域区分を適切に行ったり、また、いもちの防除など災害対策に要した費用について標準外経費として控除するよう被災農家の立場に立った事実認定を行うなど、末端まで十分な指導をこうした面でも行ってもらいたいということが二つ目であります。  三つ目に、政府は、来年度減反を十四万二千ヘクタール上積みをする、奨励金については五千円引き下げるという方針であると報道をされていますが、今回の冷害被害が甚大な稲作農民にとってはとても深刻な問題になってきていると思います。京都府議会としても国に、これらの水田利用再編第二期対策の実施については被害地域の深刻な実情を十分配慮して、当面一年延期するなど適切な措置を講ぜられたいということを正式に意見書が届いておるはずだと思うんですけれども、これら二期対策について延期するよう強く私も求めるものでありますが、大臣の御答弁を願いたいと思います。

松浦昭農林水産省経済局長

○政府委員(松浦昭君) お答えをいたします。  農業共済の損害評価のお尋ねでございますが、この点につきましては、今次の災害が非常に大きなものでありますので、その適正化を期するために、私どもといたしましては早目に通達をいたしておりまして、できる限り農家の収穫する時期に近い時期で損害評価を行うように指導しております。また、損害評価終了後に被害が高進したという場合にも、必ず再評価をするようにということで指導をいたしております。  先生のお尋ねは、特にその中でも実際に収穫をしてみたら、後に非常に被害がひどかったというようなケースだと思いますが、損害の通知をしていただかない場合はちょっと別といたしまして、一般的に申しますと、当該地域が実際上は相当ひどい被害に遭いまして、収穫をしてみたらひどかったという場合には、連合会の実測の調査の段階で、今回は昭和五十一年の例にならいまして、まず被害を見てみた結果、どうも食糧庁の規格に合わないというものにつきましては、被害粒を除いて、そしてその分は被害に入れる。それからさらに、それを除いてもなおかつ合格をしないという場合には、一・八ミリメーターのふるいでふるいまして、それで落ちたものはさらに被害にする。さらに、その上でまた検査に合格しないような米であるという場合には搗精試験をやりまして、その歩どまりを見て被害を認定するという形をとっておりますので、恐らくそういう場合におきましても、連合会の修正という形でもって十分に見るというふうに考えております。

冨尾一郎国税庁直税部所得税課長

○説明員(冨尾一郎君) お答えいたします。  私どもといたしましては、ことしの夏の異常気象によります災害によりまして農家の被害が大きかったことは十分承知しております。農家の課税に当たりまして、農家の被害の実情に応じた課税ができるようにということで、すでに九月の下旬に各国税局、各税務省に対しまして、本年の被害の実態をよく調査するとともに、市町村、農業団体から意見をよく聴取し、実態に応じたきめの細かな課税ができるように配慮するようにという通達を指示してございます。これから農業所得標準につきましては具体的な作業に入りますが、その際は以上の趣旨に従いまして十分配意してまいりたい、かように考えております。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○政府委員(二瓶博君) 第三点の二期対策のお尋ねでございますが、一年凍結してはどうかというような御趣旨のお話でございますが、今回確かに冷害につきましては異常なものがあるわけでございますけれども、これに対する対策というのは万全を期してまいったわけでございます。したがいまして、明年度から始まります二期対策につきましては、やはり米の需給の均衡を図り、かつ今後の将来の農政を確立するという角度からいたしましてどうしても避けて通れないというふうに考えておりまして、凍結するということは考えておらないわけでございます。  ただいまお話ございましたようなことからいたしまして、当然面積の面におきましては、まだ決めたわけではございませんけれども、現在検討いたしております線ではさらに上積みもしたい、奨励金の方も期ごとに見直すということになっておりますので、見直しもしたいということで、凍結をしないという前提で検討を現在進めておるという状況でございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 終わります。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 私は、今回のこの農住法案が宅地供給をふやすという趣旨から出されたものだと思いますけれども、しかし、年々宅地の供給というものが減少してきておるわけです。  まず初めに、建設省にお伺いをしますけれども、宅地供給が減少してきた原因というのは一体どこにあるか、お答えいただきたいと思います。

宮繁護建設省計画局長

○政府委員(宮繁護君) お答えいたします。  仰せのとおり、最近におきます農地、山林原野等から新しく宅地に造成されます面積は近年一万ヘクタールを切っておるような状況でございます。この原因はいろいろございますけれども、大きなものといたしましては、一つは農地、山林原野等の素地を所有しておられる地主さんが土地を手放していただけない、これが一つの大きな理由でございます。もう一つは、住宅団地等が造成されますと人口が急増するというようなことで、地方公共団体におきましても、財政事情からなるべく団地に来てもらいたくないという事情等もございまして、開発を歓迎しない。したがいまして、デベロッパーにおきまして開発する場合もかなり長時間かかりまして、そのために事業意欲がそがれておる、これらが大きな原因だと考えております。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 宅地供給をふやすためには、その原因を取り除いていかなければならないわけです。  第二点の問題は、今度の法案とは直接関係がないから省略しますけれども、地主が土地を手放さない。今度の法案は地主が土地を手放さなくても宅地化できるということをねらっておると思いますけれども、地主が土地を手放さない理由というのは一体どこにあるのか、お伺いしたいと思います。

宮繁護建設省計画局長

○政府委員(宮繁護君) 一つは、最近の地価の上昇、これは資産として保有しておる方が有利であるという考え方、それからもう一つは、高度成長時代でございますと土地所有者も土地を転売いたしまして、それで得た資金をもちましていろいろな事業活動に投資できたわけでございますけれども、最近のような経済情勢でございますと有利な投資先もないというようなことで、土地を手放す理由が非常に減少しておる、こういったことが主たる理由かと思います。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 私も大体そのとおりだと思います。いま特に都市近郊で土地を持っておられる方はかなりの資産家であります。だから、あえて土地を手放して売る必要は何にもない。現在のままで何も困っておられない方が多いんです。そういう方に農住組合に入ってくれと言っても、簡単に入ってくれるものかどうか非常に疑問に思うわけです。農住組合に入ればこれは共同でやらなくてはならないし、いざそれを今度は売ろうとしてもこれはなかなかめんどうだ。それに、これに入って宅地を造成したり住宅を建設する場合にどういうメリットがあるのか。これはよほどのメリットがない限りはなかなか進まないのじゃないかと思いますけれども、この点の見通しはいかがですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) いまのお話にございましたとおり、農民の皆さんがなかなか土地をお放しにならないという点につきましては、私も先ほどのお話のとおりと思いますが、今後引き続き営農を本当にやりたいという方がおられます。これは私どもの調査によりますと、東京圏の抜き取り調査でございますけれども、今後おおむね十年間を目途として本当にどうお考えですかという質問に対しまして、四五%ばかりの方が引き続き持っているところ全部で営農を続けていきたいという御回答でございました。それからもう一つは、先ほどお話が出ましたように、資産保有と申しますか、やはり将来の値上がりのために持っておった方がいいというようにお考えの方もあるようでございます。もう一つは、一人ではどうもいろいろな事業化をやる場合に、やる気はあるんだが不安だという方でございます。  われわれの調査の中の一つといたしまして、やはり大部分はとか、一部についてはとか、半分ぐらいはとか、それぞれ差はございましたけれども、転換する気は一部あるのだ、しかし、どうも一人じゃ不安だという方が五五%おられたわけでございます。私どももそういう方々にいろいろな援助の手を差し伸べると申しますか、そういう組織の基盤等を御提供すれば、十分われわれの今後の啓蒙なり、農協それから地方公共団体の援助、それからさらに既存の補助制度、融資制度、税制等につきましての応援等を加味いたしましたならば、十分やる気も起こしていただけるし、また相当の効果を上げ得るというふうに考えた次第でございます。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 特に、三大都市圏の農地の中には非常に価格が高くなっておりまして、しかも地主の方が売ろうとすればこれは売れるわけです。だから、何か地主の方が資産を保有しておるだけではなくて、それを有効に運用したいとかあるいはそれによって定収入を得たいというなら、売ったお金でマンションを買うなり何なりできるわけでありまして、共同で自分の土地に住宅をつくるということにはよほどその共同事業に対するメリットというものが明らかにされないと、なかなかそういう方向には考えていただけないと思うんです。いまいろいろの優遇措置をとられるということですけれども、それを早く明らかにしてもらう必要があると思うんです。  具体的にお尋ねしますけれども、たとえば農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の特例を設けるというようなことも言われておりますけれども、その限度額あるいは金利の利子補給についてどのように考えておられるのか、具体案を示していただかないと、これはなかなかそういう気になっていただけないと思いますけれども、いかがですか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) お答え申し上げます。  いま御指摘のいわゆる農住利子補給制度につきましては、御案内のとおり、住宅不足の著しい地域におきまして居住環境が良好で適正な家賃の賃貸住宅を供給するために、市街化区域内の農地の所有者等が農協等から資金の長期融資を受けまして賃貸住宅を供給する場合、国が利子の一部を補給する制度でございます。  この農住組合法案におきまして特例を設けておりますのは、この利子補給制度では従来は水田要件、すなわち計画団地の面積の二分の一または一ヘクタールの水田の宅地化を伴うということが条件になっておりましたが、この農住組合法案におきましてはこれを適用しないということで特例を開いたものでございます。  具体的な利子補給につきましては、一般的には農協等から資金をお借りするケースが多いわけでございますが、その場合の調達金利九%に対しまして利子補給を三・五%いたしまして、五・五%と末端金利がなるように措置しているものでございます。  また、これにつきましての貸し付けといいますか、利子補給を対象といたしますところの限度につきましては、建物の構造、種別によりまして異なりますが、上限の面積といたしましては八十七平方メートルから百一平方メートルまでの面積のものに対しまして、戸当たりの限度額を一千万円程度から千七百万円程度としております。従来の実績によりますと、この面積及び戸当たりの限度額の中に十分入っておりまして、運用上は差し支えないものと考えております。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 それから、宅地造成の場合には言うまでもなく、関連公共施設の整備にかなり金がかかるし、土地も吐き出さなくてはならないわけです。これについて予算措置その他必要と思いますけれども、どのように考えておられるのか。

宮繁護建設省計画局長

○政府委員(宮繁護君) 住宅団地等を造成する場合には当然、道路、公園その他の関連いたします公共施設の整備が必要になってまいります。この場合におきましては、普通の補助事業として採択するのはもちろんでございますけれども、昭和五十三年度から住宅宅地関連公共施設整備促進事業制度が設けられまして、現在それで補助を別枠で行ってまいっております。したがいまして、農住組合の行います住宅、宅地の造成事業につきましても他の事業同様、本制度の積極的な活用を図ってまいりたいと考えております。  この制度は、五十三年度三百億円の国費をもって出発いたしましたが、五十五年度では九百億円計上されております。来年度におきましても、公共事業等の予算につきましては枠が設けられました大変厳しい状況ではございましたけれども、一応国費一千億円、さらに用地の先行取得のための国庫債務負担行為の百億円を要求いたしておるような状況でございます。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 それから、現在第一種生産緑地に指定されておるところですね。こういうところの農家の方が農住組合に加入する場合には、生産緑地法の指定解除についてどのような措置をとられますか。

升本達夫建設省都市局長

○政府委員(升本達夫君) 現在、第一種の生産緑地に指定されている地域につきましては、御指摘のように、そのままの形では農住組合の区域になることができないことになっております。そこで、そのような土地について農住組合の区域に取り込むという必要が生じた場合には、その時点で第一種生産緑地地区を、これは都市計画で決定されているものを変更して取り消すという処分が必要でございまして、これは一般の都市計画と同じように都市計画決定権者である市町村長、東京都の場合は都でございますけれども、都がこれを都市計画という観点から見直して指定解除をするという処分をすることによって、その地区は農住の対象地区に取り込められることができることになるわけでございまして、この場合に外すか外さないかという判断は、もっぱら都市計画決定権者の判断ということになろうかと思うわけでございますけれども、第一種の生産緑地に指定されてからかなり時日がたっているとか、あるいは農住組合の趣旨が、土地を整理いたしまして生産緑地的に残すべきものは残す、開発すべきものは開発するという趣旨で行われるものというふうに理解をいたしておりますので、一般的には、その必要性があれば指定を解除する方向で考えられるべきものではないかと考えております。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 それから、現在農地の相続税の猶予制度というのがあるわけですけれども、その場合は相続人による二十年間の営農が義務づけられておるわけです。この場合、もしその相続人が農住組合に二十年以内に加入した場合はどうなるのか。それから、あるいは農住組合に加入した後、相続した場合にはこの特典はどうなるのか、これはいかがですか。

源氏田重義大蔵省主税局税制第三課長

○説明員(源氏田重義君) お答えいたします。  農住組合に加入されましても、その農地について農業を営んでおられる限り、別にその特典に影響はございません。ただ、宅地化されますと、その宅地化された部分についての相続税をいただくとか、またそれが二〇%を超える場合には、その全体について相続税の延納になっておりますのをもとから納めていただくということになります。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 それから、生産緑地を指定解除をして農住組合に加入した場合に、宅地の部分は当然宅地並み課税適用ということになると思いますが、農地の部分はどうなんですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 市街化区域内の農地のいわゆる宅地並み課税の問題につきましては、先ほど来大臣から答弁ございましたとおり、五十七年度税制の際に検討いたすことになっております。その中の一環として当然検討しなければならないということになると思います。ただその場合、いままで方々で御答弁申し上げてきました国土庁の姿勢といたしましては、農住組合法ででき上がりましたような営農地等につきましては、答申の線にございます営農の継続ということには当然当たるという立場でございますので、検討の中ではあれに当たるんだという立場で強調していきたいと思っておるという御答弁を申し上げてきた次第でございます。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 次に、農林水産大臣にお伺いをしますけれども、都市地帯における農業というものの位置づけに対して、わが国の農業政策の中でどのように考えられているのか、お伺いをしたいと思います。

亀岡高夫自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(亀岡高夫君) 先ほど来御説明申し上げてきたとおり、現実に大都市圏の中においても農業生産を上げて、特に野菜類、花卉類、その他の小家畜類等の生産によって新鮮な野菜類等を供給しておるという実績というものは軽視できないという立場をとっておりまして、市街化地域の農家でありましても、今日までの災害復旧でありますとか、あるいは営農指導でありますとか、技術の改良普及でありますとか、防除体制の指導でありますとか、そういう面についての積極的な指導はいたしてきておるところでございまして、これからも都市農業の持つ役割りとでも申しますか、そういうものは先ほど申し上げましたように、やはり緑地、空間地というものを提供して、都市に必要な防災上の役割り等も考えますとき、そういう意味からも都市農業というものを軽視をしてはならないという考え方を持っておる次第でございます。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 時間がなくなりましたけれども、最後に一つ確認しておきたいんですが、いま生産緑地が農住組合に入った場合に、農地の部分は宅地並み課税で配慮されるという趣旨の答弁がありましたけれども、現在A、B農地で宅地並み課税の対象になっておるところ、あるいは若干軽減措置がとられていても五十七年度から強化されるべきところで農住組合をつくった場合の農地については、宅地並みの課税はやはり配慮されると解釈していいわけですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) あくまで今後の検討事項でございます。しかしながら、答申の中にございますように、営農の継続については十分措置すべきであるというのが答申の趣旨でございまして、それに沿うものであれば本当に農業を営まれるという場合であれば、それに該当するという態度で検討されることになろうというふうに思います。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 そうすると、この農住組合を促進するために、五十七年度からの宅地並み課税の強化というものを一つは追い出し策としてやる、ところが農住組合に入ればその農地はちょっと免除してやる、そういう一つのインセンティブを考えておられるということですね。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) 農住組合で営農地区になるものも、それ以外の地域におきまして農業を継続されるものも、同じくその答申にございます営農を継続される方に対して必要な措置を講ずるという対象であるというふうに思っております。したがいまして、今後の検討がそれに当たるわけでございます。  いま、先生おっしゃいましたように、農住組合というのが一つの踏み絵じゃないかという杞憂があるようでございますけれども、八万八千ヘクタールございます市街化区域内の農地に対して、私どもは手を挙げていただけるのはその一割ぐらいと思っております。そういうものから言いますと、残りの大部分につきましては農住組合の適地でない営農地があるわけでございます。したがいまして、決して農住に手を挙げなかったから、挙げたからということはそういうときの検討の理由になるのではなくて、あくまで本当に農業を続けられるかどうかというのが五十七年度税制で考えます際の検討の対象だというふうに承知いたしております。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 あと一言だけ。  営農の意思があるか農家の判断が非常にむずかしいと思うんですよ。たとえば資産の値上がり待ち、あるいは資産保有のための農地というのもあるわけです。いわゆる偽装農地もあるわけで、その判断が非常にむずかしいわけで、これを緩やかにすると宅地並み課税の強化というものは全く尻抜けになる。ただ、農住組合に入るとその認定が比較的はっきりできるというふうになるのかどうか、その辺はどうなんですか。

山岡一男国土庁土地局長

○政府委員(山岡一男君) これは実は、私が御答弁申し上げるより自治省の御答弁の範囲だと思いますけれども、私どもあくまで営農の継続ということにつきましての判断の仕方等につきましても、今後の検討にまつということだろうと思います。現在行われておりますA、B農地の減額措置の場合の営農継続といいますのは、三年以上の営農の継続意思があるということにつきまして市町村の農業委員会か何かのオーケーをとりまして、市町村長が認定をするという手続を経て営農の判定がなされております。したがいまして、私どもはそういう判定が今後どのように行われるかということにつきましても、検討の中で関係省庁と協議をしてまいらなきゃならないというふうに思っております。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 終わります。

宮之原貞光日本社会党

○委員長(宮之原貞光君) 他に御質疑がなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮之原貞光日本社会党

○委員長(宮之原貞光君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたします。  これにて散会いたします。    午後零時五十五分散会

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