建設委員会 第4号
- 発言数
- 267 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/11/11
会議録
○委員長(宮之原貞光君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 委員の異動について報告をいたします。 去る七日、小谷守君が委員を辞任され、その補欠として赤桐操君が選任されました。 また、本日、赤桐操君が委員を辞任され、その補欠として坂倉藤吾君が選任されました。 —————————————
○委員長(宮之原貞光君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 農住組合法案につきまして、去る六日、農林水産委員会から連合審査会の申し入れがございました。この申し入れを受諾することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮之原貞光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会の開会の日時につきましては、委員長間の協議により決定をいたしますが、来る十三日午前十時から開会の予定でございますので、さよう御承知をお願いをいたします。 —————————————
○委員長(宮之原貞光君) 前回に引き続きまして、農住組合法案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○栗林卓司君 ただいま議題となっております農住組合法案についてお伺いをする前に、都市計画法について建設省にお尋ねをしたいと思います。 都市計画法というのは、町づくりを進めていく上での一番基本となる、根幹となる法律ではないかと考えておりますけれども、その辺についての建設省当局の御見解をまず伺いたいと思います。
○政府委員(升本達夫君) おただしのとおり、都市計画法はわが国の都市におきます将来のありようを想定して、必要な公共施設の配置計画あるいは土地利用の基本に関する計画を定めることを任務といたしております最も基本的な法律というふうに理解をいたしております。
○栗林卓司君 この法律の目的あるいは基本的な考え方について、条文を読めばわかるようなものですけれども、改めてお尋ねをいたします。
○政府委員(升本達夫君) 都市計画法は、ただいまお答え申し上げました「都市計画の内容及びその決定手続、都市計画制限、都市計画事業その他都市計画に関し必要な事項を定めることにより、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、もって国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。」と第一条に目的をうたわれております。
○栗林卓司君 目的と基本理念をお尋ねしましたので、続けて御説明いただきます。
○政府委員(升本達夫君) 重ねて、都市計画法の第二条におきまして、「都市計画は、農林漁業との健全な調和を図りつつ、健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活動を確保すべきこと並びにこのためには適正な制限のもとに土地の合理的な利用が図られるべきことを基本理念として定めるものとする。」ということを都市計画の基本理念としてうたっております。
○栗林卓司君 いま御説明いただいたんですけれども、この法律の特徴というのは、いまの基本理念にある「適正な制限のもとに土地の合理的な利用が図られるべき」である、いわば土地所有権の行使に対して公共の福祉の観点から適正な制限を加える、これをはっきりと条文にうたい込んだのが、都市計画法の最大の特徴ではないか。この適正な制限のもとに土地所有権を行使するということを受けて、第三条で(「国、地方公共団体及び住民の責務)」という、このまたほかの法律では余り見たことがない条文があるわけですが、この「住民の責務」というのはどういうことでございますか。
○政府委員(升本達夫君) 都市計画法の第三条におきまして、「都市の住民は、国及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するため行なう措置に協力し、良好な都市環境の形成に努めなければならない。」とこの法律の規定にございますとおり、国及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するために行う諸般の措置に協力し、良好な都市環境の形成に努めることが住民の責務として述べられているところでございます。
○栗林卓司君 そこで、重ねてお尋ねをするんですが、いま御説明になった中で、国及び地方公共団体が行う措置というのは、たとえば都市計画法で言いますと、第二章都市計画にずっと内容が書いてありますが、これもいわば中心的な措置である、こう読んでこの法律は間違いないですか。
○政府委員(升本達夫君) およそ都市計画に関する国及び地方公共団体が法律もしくは政令等に基づいて行う施策の全般を指すものというふうに理解をしております。
○栗林卓司君 そうしますと、都市計画法第七条の二項で、「市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。」ということで、あと第八条に「地域地区」の指定がされているわけですが、この「十年以内」というのは具体的に数字が出ているわけですね。そうすると、先ほどの一条の「目的」、二条の「基本理念」、三条の「(国、地方公共団体及び住民の責務)」というところから受けてまいりますと、この十年というのはただの目安というのではなくて、相当強い、いわゆる十年以内にこうしなければいけませんということを書いたものと私は理解するんですが、それで間違いありませんか。
○政府委員(升本達夫君) 御指摘の第七条の二項で、いわゆる線引きの基準として市街化区域についての特性、性格づけが行われているわけでございますが、この条項は、おただしのとおり、「おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」という表現をいたしておりますので、おおむね十年という期間的な基準があることはもちろんさりながら当然でございますけれども、「市街化を図るべき区域」という表現には、図ることが適切だと考えられるという程度の意味かと考えておりますので、必ずしも十年あるいは十数年というところで当然に市街化されなければならないという定義のものでは、若干趣旨が異ってくるのかなというふうに考えております。
○栗林卓司君 この法律は昭和四十三年にできておりますから、すでに十二年が経過しているわけです。十二年が経過したからどうだという言い方は、なるほど「おおむね十年」でありますからそれはできないと思うんですが、地域地区の指定のところ、たとえば第一種住居専用地域、これははっきりと内容として、「第一種住居専用地域は、低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。」、これは「定める地域とする。」と言っているのでありまして、できることならそうしたいということは一応読んで読めないことはないけれども、やっぱりはっきりとそうしたいということを書いてあるわけです。第二種以下同様でございまして、四十三年に法律ができて十二年経過したのに、いまの実態は必ずしもこの法律が想定し期待した内容になっていないという実態についてどうお考えになりますか。
○政府委員(升本達夫君) おただしの条文について申し上げますと、御指摘のとおり、たとえば「第一種住居専用地域は、低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」という表現でございまして、計画論理上はそういう「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護」すべきというふうに予定をし、想定をし、諸般の施策をその目的に合わせて整合的に整えるべき区域ということで考えておりますという意味でございまして、必ずしも現実の姿が、直ちにその区域がここで申し上げました諸要件に合致するような形にならなければならないかどうかということはまた別論であろうかというふうに考えるわけでございます。それにいたしましても、ただいまおただしの、この都市計画法の運用十数年をけみして、都市計画的な観点から現状はどうかというおただしであったかと思うわけでございますが、確かに地域、地域について見ますと、当初の計画の目的とするところから現実との隔たりがかなり多いというように指摘される区域が多く存在しているということは申し上げざるを得ないかというふうに考えております。
○栗林卓司君 じゃ、別なお尋ね方をしますと、農住組合法では「市街化区域内農地」という用語を使ってございます。この「市街化区域内農地」というのは都市計画法上のどこにあるんですか。どこに書いてある土地のことを言うんですか。
○政府委員(山岡一男君) 都市計画法の中で、先生御案内のとおり、市街化区域と調整区域の線引きがあるところがございます。その場合の、線引きされた都市計画の中の市街化区域の中にあるものという意味でございます。
○栗林卓司君 そうではなくて、私が伺っているのは、第八条に地域地区の条項がございまして、生産緑地はここに書いてあるんです。第八条一項の十三に「生産緑地」云々と、こう書いてありますから、生産緑地は都市計画法上いわば認知をされた地域地区になる。ところが、「市街化区域内農地」という言葉と物の考え方は都市計画法上はどうなっているのかという質問なんです。
○政府委員(升本達夫君) 農地という言葉は、現状の土地利用に着目して農業用に利用されている土地を農地と呼んでいるというふうに理解をいたしておりまして、都市計画法上は、御指摘のとおり、この農用地を計画の面でとらえます考え方といたしましては、御指摘のように、都市計画法八条の十三号に生産緑地法による第一種生産緑地地区、あるいは第二種生産緑地地区という形でつかまえておるのが現在の都市計画法の状況でございます。
○栗林卓司君 国土庁の方にお尋ねしますけれども、結局いまのと同じ質問なんですけれども、私の理解では、市街化区域の中にある農地というのは、現在ある姿としては確かに農地だ、しかし十年以内に優先的に計画的に整備をすべきという考え方で見ている都市計画法の考え方からするとそれは存在しない、あくまでも市街化区域内農地というのは、いずれ農地がなくなって市街化区域、宅地になる、これが都市計画法上の考え方だという点についてはどうお考えになりますか。
○政府委員(山岡一男君) 都市計画法上、市街化区域は「すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」というふうになっておりまして、その中にございます現状農地でございますから、都市計画法の基本の考え方からいたしますれば、いずれは都市的土地利用に転換されるべきものというふうに考えております。したがいまして、その間の過渡的な、かつ現実的なものとしてこういうものを提案しておるわけでございまして、大きな都市計画の枠組みの中に入っているというふうに私ども考えております。
○栗林卓司君 そういたしますと、仮に農住組合法が通ったとしても、ここで言っている市街化区域内農地というのはもう早ければ早いほどなくなった方がいい、これが都市計画法からくる素直な理解だと。にもかかわらず、この農住組合法というのはおおむね十年の期間で考えているわけです。都市計画法も十年なんです。十年以内に計画的に都市化を図るべきとしている地域の中に残っている農地に、それは特別だから残ってもいいよとさらに十年の期間を与えるというのはどういうことなんでしょう。
○政府委員(山岡一男君) まさに都市計画の基本の枠の中にあると私ども考えておるわけでございますけれども、現状の市街化区域の農家の実情を見ますと、やはり当面直ちに都市化が十年以内に全部が及ぶというふうな現状になっていないのは御案内のとおりでございます。したがいまして、臨時暫定的な観念も含めまして、「当面の」というのを付しまして営農を認めていく。さらに、そういうのができ上がったものの中で生産緑地に移行するもの等もございますけれども、われわれといたしましては、現実的な過渡的なものとしてこういうものがあってもいいのではなかろうかという提案をしたわけでございます。したがいまして、こういうふうなやはり特殊異例なものであるということも頭にございまして、十年以内にそういうものを手がけたものに限りというようなサンセット方式も同時に組み合わしておるというようなことでございます。
○栗林卓司君 いや、私のお伺いしたいのは、都市計画法が十年を目途としてと言っているのに、その暫定的な措置がさらに十年は大丈夫ですというのはどういうことなんですかということです。
○政府委員(山岡一男君) 「おおむね十年」というところに非常にウエートをかけますと、確かにおおむねとおおむねが重なりまして非常におかしなかっこうになると思いますが、私どもはおおむね十年という範囲の中で、ある程度十年ということにこだわらないタームでやはり市街化が進んでいくと。最近定められております市街化区域の現状等から見ますと、本当に十年でできるかどうかという点につきましての問題点もあろうかと思います。したがいまして、その現状に着目をいたしまして、過渡的にこういうことを考えているという提案をいたしておるわけでございます。
○栗林卓司君 都市計画法の基本的な精神というのは、最初に申し上げましたように、またお答えがありましたように、適正な制限のもとにおいて土地所有権を行使をする、いわば適当な制限を土地所有権につけることを認めた上で公共の福祉の増進に寄与しようという法律ですから、それからするといまのお答えは何とも合点がいかない。ただ、問題を少し変えながら以下お尋ねをしていきたいと思います。 農住組合法ですと、農住組合が土地区画整理事業ができるようになっている。これはあえてこの法律をつくらなくても、現在土地区画整理事業にかかわる法律があるわけですからそれでできないだろうか、この点はどうお考えですか。
○政府委員(山岡一男君) 今回の農住組合の一つの大きな特徴は、そういう土いじりと、それから上物づくりというのを必須の事業にいたしておるという点が一つの特徴でございます。それからそれ以外の任意事業につきましても、総合的かつ一体的にできるという新しい協同組合制度を考えたというものでございまして、そういう点が非常に大きな特徴になっておるわけでございます。 従来のように、土いじりを終わりますと解散をするというような場合でございますと土地区画整理法でできるわけでございますけれども、そういうふうな意味で、短期の間に上物も全部備えて都市的土地利用に転化していただくということをねらっておるものですから、こういう法律の構成にしたわけでございます。
○栗林卓司君 土いじりと上物の関係ですけれども、それは実態として上物まで建てて分譲したいという要請が強いから、いまお答えになったような内容で農住組合法になってきたと思うんだけれども、逆に言うと、それは土地区画整理事業が持っているいまの問題点、土いじりだけではどうにもならぬ、上物まで含めた形で土地区画整理事業を発展させていく必要があるということにもなるんではないでしょうか。お尋ねしている気持ちは、農住組合法という法律をつくるよりも土地区画整理事業の方を手直しをして、そこで農住組合法が対象としている農民の人たちもその法律で仕事ができるし、その他の人たちもそういう仕事ができるというようにしていくのが本来の筋道ではなかったんでしょうかという質問です。
○政府委員(山岡一男君) 先ほど申し上げましたように、過渡的なものとして考えた組合制度でございます。土地区画整理法はやはり基本の法律でございまして、そういう意味からいいますと公共施設の整備、宅地の整備というものが一つの理念になっておる法案でございますので、その中の当該部分を援用しながら、そういうふうに総合的にできる新しい協同組合も非常に意味があるんではないかとわれわれ思った次第でございます。
○栗林卓司君 では、別なお尋ねをしますけれども、土地改良もできるようになっております。土地改良は条文がありまして、土地改良法の条項が援用されて土地改良事業ができる、こうなっているんだけれども、土地改良法が予定している農用地、それとこの農住組合法の言っている市街化区域内農地、これは本来同じものですか。
○政府委員(山岡一男君) 土地改良事業で想定されております農用地と申しますのは、やはり良好な、未来もずっと農用地が続くというようなものでございまして、そういう意味では若干中身が違うというように思います。
○栗林卓司君 農林省来られていると思うんですが、土地改良法を援用して改良事業ができる、こうなるとその市街化区域内農地に対してどういう施策が新しく農林水産省としては出ていくことになるんでしょうか。
○説明員(合馬敬君) 土地改良法令上は、原則として市街化区域内におきましても土地改良事業は行うことができることとされております。しかしながら、市街化区域内におきます土地改良事業に対する助成につきましては、市街化区域というものがおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化するという区域であるということ、それから土地改良事業というものは、その事業の効用なり効果というものが長期にわたるということで原則として助成は行わないということにされております。ただし、土地改良法に基づきまして専門的知識を有します都道府県の技術吏員に対して技術援助の要求はできることになっております。
○栗林卓司君 そうすると、農住組合が土地改良をする場合でも特段の予算措置を伴った援助はしない、そう理解してよろしいですか。
○説明員(合馬敬君) 私どもは、先ほど申し上げましたような市街化区域の趣旨に基づきまして、原則として市街化区域の土地改良事業に対しまして農住組合が行います事業に対しましては助成は考えておりません。
○栗林卓司君 そのお答えで結構なんですが、問題は、農地として見た場合に市街化区域内農地が一体どういう性格のものなんだろうか、お答えですと、なるべく早く宅地に転換した方がいい、経過的な処置として農業を存続することを認めるということなんだけれども、この性格づけというのは農用地でもないし、といって市街化区域内農地である、この点をどう考えたらよろしいんでしょうか。
○政府委員(山岡一男君) 農住組合の行いました事業の結果で相当良好な農地がまとまったという場合に、性格によりまして第一種生産緑地の指定の申請ができるという制度もございます。 それから、規模にもよるわけでございますけれども、今後市街化区域内の線引きの見直し等の場合にもケース・バイ・ケースで相当大規模な優良農地というものができるような場合には、ケース・バイ・ケースで検討されることもあろうかと思います。 それ以外のものにつきましては、当面の営農ということが、農地利用規約等について定められた範囲内で皆さんが同意をして行われるような農地が残るということでございます。 それから、従来の大都市法の中にもそういうような農用地区というものがあるわけでございますけれども、そういうようなものと軌を一つにしたものが残っていくということだと思います。
○栗林卓司君 現実問題として、市街化区域内農地というのはどういう実態にあるんだろうか、農地と言えるほど農業経営をしているんだろうか、もともとその土地というのは市街化区域内ですから。都市計画法では十年以内に、十年をめどとして計画的、優先的に市街地の形成を図る、その地区にあるその農地についてどういう御認識をお持ちになっているんですか、当分の間営農してよろしいということを認めるだけの公共の利益が果たして存在するんだろうかという点についてはどう考えるか。
○説明員(松下一弘君) 市街化区域におきましては、御承知のとおり、立地条件を生かしました野菜であるとか花卉であるとか、中小家畜を中心としました生産が行われておりまして、特に生鮮な野菜の供給などでは一定の役割りを果たしております。また、都市に緑や空間を提供するというような都市環境の面でもそれなりの機能を果たしていると思います。しかし先ほどから出ておりますように、市街化区域というのはおおむね十年以内に市街化を図るという性格から、やはり当分の間経過的に農業が行われるとしましても、長期的にはその生産は漸次低下していくというふうに見込んでおります。したがいまして、農地法におきましても市街化区域につきましては、農地転用は許可制ではなく届け出制にしております。まだ当分経営が行われているということを考慮しまして必要な施策は行っておりますけれども、土地基盤整備事業のような効用の長期に及ぶものは行わないということにしております。
○栗林卓司君 もう少し実態について申し上げながら、さらに質問をしていきたいと思いますが、国土庁の委託調査資料として農政調査委員会というものが調査をしまして、神奈川県の相模原市等を中心にしながら、一体、市街化区域あるいは市街化調整区域で農業がどうなっているんだろうかということをまとめた資料があります。こちらで申し上げますから、内容をお聞きになりながら後で御所見をいただきたいと思います。 相模原は、御承知のとおり神奈川県の県央地区にあるわけですけれども、そこで昭和四十三年に都市計画法ができまして、市街化区域と市街化調整区域に分けてこれからは都市計画を進めますよということになったときに、相当部分の実際には農地であるべきものが市街化区域になだれ込んでしまった。 その実態はどうかというと、相模原市の全域について六八%が市街化区域になりまして、農地についてはどうかというと、全体の五三%ですから半分以上が市街化区域に編入された。ところがその後、非常にすさまじい東京のベッドタウン化が始まりまして、農業従事者は急減、第二次産業が急速にふえるという変化がこの地区を中心に起こってまいりました。 それで、現在ではどうかというと、昭和三十年には就業構造比で言って三二・六%あった農業が五十年では二・一%。一方、第二次産業は一三・五%昭和三十年にあったものが現在では四四・九%、こういう大きな変化が相模原で起きました。 これが農家の生活にどういう影響を与えたかといいますと、この調査によりますと、土曜、日曜だけ農作業をする、息子が土、日曜日に農作業をするという農家が三八%。将来の見通しが立たないのが一八%。自分が働けなくなったらやめるというのが一五%。要するに、農業というよりも完全に、土地はあるけれども先の見通しが立たないし、土曜、日曜だけやっていればよろしいという農業に大きく変化をした。 では、そこでどういう生活をしているかといいますと、その農地を利用して、その結果いろんな、駐車場をつくる、あるいはアパートをつくる等の財産収入が徐々にふえながら、現在では財産収入と農業収入を比べると財産収入の方がふえている、これが二六・四%。そのほか農外収入と農業収入、その農外収入の方がふえてきた。こういつたかっこうで、第一種兼業と二種とでは違いますけれども、総体として農業ではなくて財産収入を中心にした家計を営むように変わってきた。そこで農業を専業にしようという人たちはごく一部おりますけれども、それはほとんど見るべき数ではない。だから農業というのが一つの財産収入を得るための手段に変化しつつある。 そこの中で、市街化区域内農地それから市街化−調整区域内農地がどうなってきたかといいますと、市街化調整区域では農業が急速に荒廃した。人手がないわけでありますから手をかけない、物がつくれない農地が非常にふえてきた。一方では、市街化区域の中の農地はどうかといいますと、市街化調整区域の農地と違って宅地並み課税との関係もありますけれども、手をかける営農を継続するような形をとった、いわば市街化調整区域に比べますと良好な農業経営が行われている。こんなことがこの五十四年三月に農政調査委員会で出しました資料に書いてあるんですが、これで見ますと、少なくも相模原市の周辺では市街化区域内の農地について見る限りは、農業というよりもむしろ財産収入を主体にした家計に変わってきつつある。一方、市街化調整区域では農業が急速に、荒廃をしているということを指摘をしているわけですが、これは相模原に限らないんでして、一般的な傾向ではないんだろうか。この点については、まず国土庁はどうお考えになりますか。
○政府委員(山岡一男君) 調整区域の農業の荒廃の状況等について実は私承知いたしておりません。よく検討いたしておりません。ただ、本法案の対象となります市街化区域内農家の経済状況などについて、私どもは国土利用白書に載せます際のいろいろな調査をしたことはございますけれども、詳しい調査を持っておりません。 ただ、三大都市圏の特定市町村という単位でその区域内の農家を見ますと、農外収入の方が農業収入を超えておる、いわゆる第二種兼業農家の占める割合が全国に比べて非常に高くなっているということは承知いたしております。全国の平均が六二%に対しまして、第二種兼業農家が六九%ぐらいという数字のようでございます。さらに、これらの農家につきましては、全国の勤労者世帯の平均収入よりも概して多い収入を得ておられる。これは余り詳しい数字がございませんけれども、第二種兼業農家の方の平均の農家総所得というのを五十三年に調べたのがございますが、このときが大体五百十万から二十万程度であったと思います。その当時の全国勤労者世帯平均が三百七十万ということでございましたので、平均よりも多い収入を得ておられるというのが第二種兼業農家の実態だと思います。 そのほか、さらに一農家当たりで見ますと、平均で約一・二ヘクタールの農地を持っておられる。そのうち市街化区域内農地は約〇・七ヘクタールというようなことが私どもの持っておる資料でございます。したがいまして、現在の農家といたしましては、先生おっしゃいますように第二種兼業の率も多いし、またそういうことから得られた収入で相当潤っておられる方が多いということは事実だというふうに見ております。
○栗林卓司君 農林水産省にお尋ねをしたいんですが、こういう相模原市に限らない農業経営、これは農林水産省としてはこれをよしとしているのか、いや、これはまずいから変えていきたいんだということなのか、兼業農家のあり方を含めながらどうされていくのか伺いたいんです。
○説明員(若林正俊君) ただいま先生御指摘ございますように、大都市地域の都市部内及びその周辺部において大幅な地価の上昇あるいは社会経済環境の変化の中で農業のウエートを低めながら、他産業就労あるいは住宅その他の資産運用収入などに多くを依存している人がふえてきているのは事実でございます。やはり経済の発展に応じて、限られた土地を有効に使っていくという観点からしますと、こういう都市及びその周辺部の土地がより有効に、社会的に期待されるような土地利用に逐次転換されていくということは、そのこと自身望ましいことであると考えております。そういう観点からしますと、都市計画を基本とします土地利用区分に従った適正な土地利用が図られるように誘導をしていく必要がある、このように思います。 ただ、御承知のように、都市計画そのものは、このような土地利用に進めたいというようないわば計画でございまして、現にその土地を所有している人たちが新たな土地利用転換をする際に、好ましくない土地利用にならないように規制はいたしておりますが、現に利用しておるその利用自身を強制するというような手段を持ち合わせておりません。そのことは、その市街化区域周辺部の調整区域においても積極的な土地利用を法によって強制することがむずかしいという点にかかっておるわけでございまして、農林水産省の土地利用の進め方としましては、市街化区域内において現に耕作放棄の状態になり、地目上は農地となっていても、現況利用の面から農地でないというような状況になっていますものは、現に固定資産税の課税の面においても現況利用に着目して適正課税をすることになっておりますし、そのような土地はできるだけ早い機会に宅地としての転換が図られていくのが望ましい。 一方、全体の土地利用として、都市の所要量を超えた周辺部の土地については、確かに道路その他の交通条件などからしますと、どこかで線を引きますと本質的な違いはないわけでございますが、公共的土地利用規制として、都市的土地利用を規制して農業的に使いたいという意思をあらわしているわけでございますので、調整地域内の農地については、老齢化あるいは他産業就労などで労働力がなくなってきているけれども、資産としては農地を持っていたいという方々、そのこと自身、その心情を非難することはむずかしいと思います。私どもはそういう方々の土地は、できるだけその地域の中でも農業をやりたいという人がいるわけでございますから、そういう農業をやりたいという人たちと組んで作業の共同化だとか、あるいは賃貸借といったようなものを通じた有効な集団的土地利用が図られるように進めていかなきゃいけないだろう。そのために必要な基盤投資などが必要になってまいりますが、そのような投資については積極的に援助してまいる、このような考え方でおります。
○栗林卓司君 先ほど申し上げたことなんだけれども、その線引が行われたときに相当大部分が市街化区域になだれ込んできた。それは当時の農民の方々のある計算、期待があったんでしょう。一方、農振地域に指定することに対しては、これは非常に大きな制限がかかるものだからそれはいやだと、それで、それやこれやあってなだれ込んできた。ところが片一方では産業構造の転換が進む、それこれでまず市街化調整区域の農地が、これは市街化調整区域だって市街化区域だって本質的に違うわけじゃないですからね、農地が。しかも、市街化調整区域の方は宅地にしようと思ってもなかなかできないままでこれは荒廃地が点在し始めた。 片一方の市街化区域内農地は、本来は市街化区域に入るのがおかしかったのかもしれない。しかし、それは市街化区域でございますとなっているものだから、何ともこれはどうしようもないまま、農地がいわば財産に変わって、これはおっしゃったように財産として私は持っているんだというぐあいになってきたというと、都市近郊の分について見ますと、市街化調整区域の農地であろうと市街化区域の農地であろうと、両方が荒廃してきたということに対して農林水産省としてどういう農業政策を打っていくのか。
○説明員(若林正俊君) 大都市及びその周辺部において、特に市街化区域周辺部の農用地利用が非常に低下して耕作放棄の状態、荒れた状態が散見されます。先ほど申し上げましたように、やはりその土地を有効に利用する労働力、意欲、資本、それらの諸条件を備えている人たちによって、それらの人たちの能力を十分活用した形の土地利用が望ましいと考えております。 さきの国会において、農用地利用増進法の成立を見たわけでございます。一言に申し上げますれば、この農用地利用増進法は、その地域の中で本当に農業を中心にしていこうという近郊部においては数少ない人たちでございますが、こういう人たちと農業は片手間になってくる人たちとが組み合わされまして、その地域の土地利用をどうするかという協議、合意をして、その合意に基づく土地利用を進めるという趣旨でございます。そういう趣旨で、農地につきましては、一度農地を貸すとなかなか返ってこない、あるいはいざというときには相当高額の、高率の離作料要求を受けるという、いわば資産保有者の側からしますと、その制約条件がかかることから、人に貸すよりは荒らしておいた方がいいというような選択をしがちでございます。 利用増進法の場合は、その地域の関係農業者の合意とそれを取りまとめていく市町村の努力によりまして、市町村が間に立った権利関係の調整を進め、この調整の結果できました合意については制度的にこれを保障する、つまり三年なら三年、期間が切れれば離作料その他の問題がなく土地所有がもとに復元するというような法制を準備したわけでござ.います。ただいま九月一日に施行になったばかりでございますが、普及に努めておりまして、この近郊部も含めて農業的土地利用を進めることが望ましい地域についてはこの制度を大いに活用をして、専業的な農業者と、農業の依存を少なくしていて資産的保有性向の強い農業者との間に地域的合意をつくっていく、このように指導したいと思っております。
○栗林卓司君 この都市近郊農業がどういう姿になっているかということを作付面積で見ますと、たとえば東京都の場合、昭和四十六年と比べまして倍近く作付面積がふえているのはクリなんです。ふえてはいないけれども、といって減っているわけてはない、これが果樹——ナシ。そうは言っても中心はクリです。今度は神奈川県を見ますとここでも同じ傾向がある。千葉県を見ますとここでも全く同じ。埼玉県を見ますとここでも全く同じ。これは、都市近郊で何でこんなクリをつくる必要があるのか。この点についてはどうお考えになりますか。
○説明員(若林正俊君) このような、クリが代表的に取り上げられましたが、ナシなどにも見られますある種の永年性作物樹園地としての利用、これは二つの側面持っていると思います。 一つは、近郊部の農業といいますか、自然に触れたいと思っておられる都市居住者のニーズにこたえて、入園料方式でレジャー農園化していく、そういう高い土地、そういう意味では経済的にも意味のある土地利用に転換をするという意味での樹園地経営、それからもう一つは、非常に粗放的な利用に耐えられるといいますか、周りに迷惑をかけない形で一定の農業的土地利用が確保できるという意味で、資産保有も相兼ねまして、樹園地、特にクリなどの栽培をするという両方の傾向があろうかと思います。 そのこと自身、どのような作付をしていくかについては、政府は直接これを規制をする、つまり作付統制、作付規制をするということは法制的にも問題がありますし、現実の問題としてもなかなかこれは困難であるという観点から、すぐれてその地域の農業者の選択にまつ以外にない、このように思っておりまして、クリ園経営についても、それが適正に管理され、その収穫期においても周辺の人たちとの結びつきが図られるという形で土地利用が行われるとするならば、それ自身としては社会的に意味のあるものと、このように理解をいたしております。
○栗林卓司君 そういうお答えではなかなか実態が出てこないんじゃないかと私心配するんですけれども、答えづらいことでしょうけれども、実際にクリとかナシとか、一番人手がかからない、植えておけば、ああ、あそこは農地に使っているなということがはっきり見える、本来はほうっておきたいんだけれども、ほうっておくと宅地並み課税の対象になる、ところが農地らしい利用をしておくと、それは各市町村で減免措置を講じてくれる、といって人手はない、じゃクリでも植えておくか、これがクリが非常に、クリに限りませんけれども、ふえてきた理由でございます。現地に行ってみますと、それはどう言っても植わっているだけですよ、非常に小ちゃなクリが。そのできたクリを農協に出荷をしてなどということは一切考えていない。ナシにしても、できたら近所に配ってしまおうかというだけの話なんです。農家の側から見ると、宅地並み課税はごめんだし、といってこれは資産として保全しておきたいしという個々の切実なものは確かにある。だけど、土地利用、国土利用の観点から見て果たしてこれでいいんかろうかということは、恐らく農林水産省としてもいつも頭を離れないところではないかと思うんです。 何でこんなへんてこりんな姿が都市周辺にでき上がってしまったのか。一つは、都市計画の市街化区域の線引きが、相模原の例でも見るように広過ぎた、これが十年たっても宅地化がなかなか進まないという原因でもあろうかと思うんですが、この市街化区域の線引きが適正にされたんだろうかという点についてはどうお考えになりますか。
○政府委員(升本達夫君) 御承知のとおり、市街化区域、市街化調整区域の線引きは、その都市の将来の人口、産業の動向を勘案いたしまして、おおむね十年先に必要となるであろう市街地面積を市街化区域内に取り込むというのが基本的な考え方でございまして、この場合の想定に誤りがないことがまず必要なことであろうかと思うわけでございます。 そこで、ただいまの御質問に対しまして、御参考までにただいままで線引きが行われました三百十六地区のうち、現在までに第一回の線引きの見直しを行いまして、その行いましたその結果の数字について申し上げますと、昭和四十四年から五十年までに線引きをなされた都市計画区域がただいま申し上げました三百十六のうち三百二ございます。この三百二について見直しが現に進行中でございますけれども、このうち見直しました結果線引きの変更をいたしましたのが百九十ございます。 これは、百九十の内訳を申し上げますと、市街化区域が結果としてふえたりあるいは減ったりそれぞれいたしておりますけれども、大体線引きの見直しの結果実際に区域の移動があったのが百九十でございますが、そのほか六十一の区域につきましては、見直しの結果線引きをいじらなくていいという結論に達したわけでございまして、これはいろいろな状況がそれぞれの都市、市街化区域、市街地について申せるわけでございますけれども、一般的に申し上げますと、この六十一の区域は、当初十年後を見通してこの区域が必要だというふうに定めたのが、五年たった現時点で見てもやはり将来人口想定から適切というふうに考えられる状況にある、つまり五年後の見直しの状況において、十年先の想定が第一回目よりは少し、まあ第一回目が結果的に大きかったということの証左になろうかと思うわけでございまして、そういう意味におきまして、御指摘のとおり、全般的に見て若干市街化区域のとり方が大きかったと指摘されるような市街化区域がかなりあるということは申せようか思います。
○栗林卓司君 これは民間の調査なんですが、三大都市圏で市街化区域面積が昭和六十年で六十五万ヘクタール、これは裏づけを持っていませんので、合っているかどうかお調べいただきたいと思うんですが、六十五万ヘクタールのうちDID面積が五十七万ヘクタール、したがってその差八万ヘクタール、その分ぐらいがどうも広過ぎたんじゃないか。市街化区域というのは大体そのほとんどがDID面積で占められても当然なんだけれども、それが昭和六十年で三大都市圏で市街化区域面積が六十五万ヘクタールあるのに、DID面積は五十七万ヘクタールしかない。八万ヘクタールというのは民間の調査からとっただけですけれども、こんな感じで実はふくらんでいるんじゃないか、水増しの市街化区域ではないんだろうかという感じについてはどうですか。
○政府委員(升本達夫君) ただいまおただしの、三大都市圏の市街化区域の面積は六十四万四千五百ヘクタールでございますので、ほぼおっしゃった数字に近いかと思います。 それから、DIDの面積につきましては、三大都市圏についての数字をいま手元にちょっと探しても見当たりませんので、後ほど確認をさせていただきたいと思います。 そこで、確かに市街化区域内の地域が全部DID地区に該当するかというと、もちろんそういうことにはなっておらないわけでございますけれども、DID地区というのは一応市街化されている地域というふうに考えさせていただきますと、市街化区域というのは、先ほど来申し上げておりますようにおおむね十年という将来を見通した線引きでございますから、市街化区域内の土地が当然に現時点でDIDの地区であるべきだということには必ずしもならないのではないかというふうに私どもは考えております。
○栗林卓司君 必ずしも実情に即していないわけではないと言われますと、実態はそうではない、大変ちょっと聞くのに困るんですが、じゃ九月の十六日に出ました都市局長通達についてお尋ねをします。 「市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画の見直しの方針について」、これはどういう考え方に立ってお出しになりましたか。
○政府委員(升本達夫君) おただしの線引きの見直しの通達は、本年の九月十六日付をもちまして各都道府県知事に発出をいたしたものでございますが、この通達の前文の中でも申し上げておりますとおり、在来からこの見直しについては五年ごとの定期のもの、さらに随時に行ってまいったわけでございますけれども、市街化区域内における都市基盤の整備の立ちおくれや住宅地供給の伸び悩みなどの現下の市街地形成の状況及び住宅、宅地需給の実態を踏まえ、良好な住宅、宅地の円滑な供給に配意しつつ、市街地の計画的整備を一層推進することが必要であることにかんがみ、今回の見直しの方針を発出いたしたわけでございます。
○栗林卓司君 この通達の中で、市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画の見直しに当たっての基本方針としまして第二項のところで、「市街化区域の土地のうち、当分の間計画的な市街地形成が図られる見込みのない土地の区域については、積極的に市街化調整区域へ」編入する、ごもっともだと思います。当分の間計画的な市街地形成が図られない、この「当分の間」というのはどう読んでよろしいですか。
○政府委員(升本達夫君) これは、先ほど来おただしのありました件と考え方としては共通いたしておると考えております。すなわち、おおむね十年というのがこの線引きにかかわる都市計画の判断基準でございまして、この場合の「当面」と申し上げておりますのも、おおむね十年ということを一つの判断基準として考えさせていただければよいのではないかと思っております。
○栗林卓司君 そうしますと、四十三年に都市計画法ができておおむね十年、昭和五十五年現在やっぱりおおむね十年、常におおむね十年、これは十年と書く意味が全くない。この十年というのは、都市計画法は四十三年に制定された時期に立っての十年ですから、それがいつになってもあと十年というんじゃ書いている意味がないんじゃないですか。
○政府委員(升本達夫君) この通達は、先ほど御説明申し上げましたように、これから線引きを見直します場合の見直しの基準について定めたものでございまして、この基準に基づいて具体の市街地につきまして見直しが進行するわけでございます。その場合の見直しをするに当たって、現時点に立ちましてどういう線引きをするのが適当かという判断をしていただくわけでございます。したがいまして、この時点で見ておおむね先十年の間農地として残りそうだ、残るのが妥当だろうというふうに見られるところは、これは積極的に見直しに当たって外へ出せ、こういうつもりで書かせていただいておりますので、この時点から判断して、将来直ちには宅地化が期待されないという意味で十年という基準をとらせていただいたわけでございます。
○栗林卓司君 言葉の議論をするつもりはないんですけれども、これは市街化区域から市街化調整区域に編入しなさいということですわね、平たく言うと。ということは市街化区域に線引きされた土地ですよ。線引きされた土地は十年を目途として計画的優先的にその線引き見直しだから、その見直し時点から常にその先十年というのはやっぱりおかしいので、当分の間は当分の間です。むしろ可及的速やかにというぐあいに読む方が普通なんじゃないですか。
○政府委員(升本達夫君) 御指摘のように、ただいま線引きをされて、たとえば四十四年以降線引きをされて現在に至っている。その経過を考えますと、四十四年時点で市街化区域に取り込んだのはこれは判断が甘かったのではないかという御指摘はまさにそのとおりであろうかと思いますが、この時点からこの時点において線引きが妥当であるかどうかを判断いたします場合に、直ちにいまこの時点から将来を見越して十年という基準で期間を設定させていただくのはあながち不当ではないのではないかというふうに考えております。
○栗林卓司君 別に繰り返してお尋ねはしませんけれども、私はけげんな気がします。 問題は、この「当分の間」なんですが、農住組合法で言う「市街化区域内農地」、これは当分の間計画的な市街地形成が図られない、こう読んでよろしいんですか。
○政府委員(升本達夫君) 先ほど来、土地局長から御答弁がございましたように、農住組合の農用に充てられるべき部分につきましては当分の間農用地として利用される、この場合一応やはり十年というめどで、十年以内ということで考えておられることと思いますので、都市計画法の立場からおおむね十年以上にわたって農地としての利用が考えられるという区域には一般的には当たらないというふうに理解をいたしております。
○栗林卓司君 同じところの四項を読みますと、「市街化区域内の土地について市街地整備の構想を明らかにするとともに、既成市街地の高度利用、遊休土地の有効利用及び市街化区域内農地等の計画的市街化の促進に努めること。」ここで書いてある内容というのは、当分の間がどの程度かは別にしまして、そこにクリが植わっているだけの、ナシが植わっているだけの農地が点在するということは一切考えていない。そうであっては困るんだ、良好な市街地をつくってもらいたいということで貫かれているわけでしょう、この文章は。
○政府委員(升本達夫君) 都市計画的な判断を申し上げますと、任意に農用地もしくはそれに類似するような土地利用が市街地の整備と無関係に行われているということは望ましいこととは考えておりません。したがいまして、ここで御指摘の第四項の中で、「市街化区域内農地等の計画的市街化の促進」というのは、まさにそういうような土地利用が行われているところに計画的な市街化の促進が図られるべきだというふうに考えて書かせていただいておるものでございます。
○栗林卓司君 ではその次に行きますと、「市街化区域の市街化調整区域への編入」、三枚目です、(3)の1として、「現に市街化されておらず、当分の間営農が継続されることが確実であることなどにより計画的な市街地整備の見込みのないもの。」、この見込みのないものについては「積極的に市街化調整区域へ編入するものとする。」、ここでもいまのやつを裏返したことでございますが、そうすると、農住組合法をつくって半分ぐらいの面積で営農を継続するというのは望ましくないという基本的な考え方、そうなりますか。
○政府委員(升本達夫君) ここで申し上げております「当分の間営農が継続されることが確実であること」と申しておりますのは、この「当分の間」は、数字を申し上げて恐縮ですけれども、あえて数字を申し上げますと、おおむね十年ということを考えております。つまり、おおむねここでは当分の間継続が確実であるということでございますから、十年なら十年の間は継続することが確実、つまりイコール十年以上はそういうかっこうで継続されるであろうということが見越されるところというふうに理解をしておりますので、これは積極的に調整区域に当然なすべきである。先ほど来御説明申し上げておりました農住組合の方は、当分の間営農が継続されるというのを市街化区域内の区域の中の土地利用の枠内でと、こういう御説明を申し上げておったかと思いますが、と申しますことは、市街化区域というのが一応十年ということで見通しを立てておりますので、十年の以内——以内と以外と使い分けるようて恐縮てございますけれども、考え方の整理といたしましては、十年以内で農地利用が市街地としての宅地利用にかわる、五年とか六年とか七年とかというその間は営農が継続されるであろう、そうとすればその間の営農の継続には便利なような土地の整備と申しますか、農用地としての利用が便利なような整備をしておくことがベターではないか、こういう考え方に立って整理をさしていただいたというふうに私どもは考えております。
○栗林卓司君 だんだんお答えを聞いていると、何のことやらわからなくなってきますけれどもね。四十三年に都市計画法ができて、十年を目途として計画的、優先的に市街地の形成を図る。五十五年になって、この通達の読み方は、今後十年間。いま四十三年から十二年たったわけですからね。また十年たってこの手のものが出ると、また十年。常に十年で引き延ばしていくというのは——いま議論しませんけれども、ちょっとそれはお答えのためのお答えに私は過ぎていると思うんです。 では、国土庁に伺いますけれども、農住組合法で、「一団の営農地」、これはおおむねどれぐらいの期間営農してもよろしいと見ているんでございますか。
○政府委員(山岡一男君) 先ほど来申し上げましたとおり、当面の営農の継続の期間というのは、基本的には市街化区域制度の枠内と一応申し上げておるわけでございますが、その枠内で具体の地域におきます市街化の動向、これは都市的土地利用を図るために相当の努力がいろいろなされておりますけれども、周辺の公共施設整備の状況、その他付随施設の整備の状況などによりまして事情が変わってくると思います。したがいまして、具体の判断はそういうものを見ながら決めていかなければならないということだろうと思いますが、地区の実情によりましておおむね五年とか十年以内とかというようなことで、農地所有者たる組合員の方が自主的にお決めになるというふうに考えております。
○栗林卓司君 土地というのは公共財産ですね。公共財産である土地を使って、しかも公益性のきわめて高い農業をやる。それが五年か十年かその辺で終わりになる。それも個々の当事者の判断による。これはどこかおかしくないですか。土地というのは一人一人の自分勝手な使い方はいけませんよと都市計画法でも言い、その趣旨を憲法でも訴え、国土利用計画法でも言い、いわば都市計画法とか国土利用計画法というのは、土地所有権に対する全く新しい考え方を盛り込んだものとしてこの法律ができたときには評価をされたわけです。それからすると、「一団の営農地」と言うけれども、実際にある姿は、クリがちょろちょろ植わっているだけですよ。それ、たんぼとか畑をつくってしっかりせよと言ったって、人手がないんです。だから法律的に言って、「一団の営農地」というだけであって、実態は農業でも何でもない。その実態はこれはみんな御存じなんですよ。その土地をそうやって使っておくことが本当に国民の利益になるのか。そうなったら、私はこの通達の言っていることが大変筋が通っていると思うんだけれども、その地区は市街化調整区域で、どうぞ、そこでしっかり農業やってちょうだい、こうなるのが本当でしょう。この問題を取り巻いているむずかしい状況があることは私も知っていますけれども、どうすべきかといったら、可及的速やかに市街化調整区域に編入。そこではとてもそれじゃ農業ができないと言ったら、買い取り請求権があるわけです。土地として資産を保全するか、あるいはお金、債券で持つかの違いだけですからね。だから、そういうことにはならないんでしょうか。国土庁に伺います。
○政府委員(山岡一男君) 先生のお話のとおり、土地が公共性の高いものであるということにつきましては、国土利用計画法の掲げておる意味の中にも書いてございますし、私どもそう思っております。しかし、反面やはり個人の私有財産ということでもございまして、経済財である一面もなきにしもあらずだと同時に思っております。特殊な公共的財産ということだろうと思います。 この農住組合法によりますと、アットランダムに残すというんじゃなくて、やはり集約をして、たとえば農地にも宅地にも双方に計画的に意味がある集約をしてからそういうようなものを行っていくという考え方を取り入れております。したがいまして暫定的、経過的にはそれなりに手当てする方が良好な市街地になるのじゃないかと実は考えておるわけでございます。 最後に、先生からお話しのございました調整区域でいくべきではないのかというお話でございますけれども、今回の通達によりましても、ある程度以上のまとまりというものを念頭に置いて調整区域というようなことは言われております。 対象といたします農住組合の対象でございますけれども、全体といたしまして都市計画の市街化区域制度の中の枠内と申し上げておりますように、そういう都市計画に適合することを念頭に置いておりますので、何十ヘクタールというようなものは少ないと思います。したがいまして、相当まとまったそういう農住組合の事業を行われまして、現にそういうふうな農地ができたという場合には、先生おっしゃいますようにケース・バイ・ケースで調整区域になる場合もあってしかるべきというふうに思います。 それからさらに、生産緑地という制度につきまして申請の手続をつくっておりますので、そういうようなものにつきましてこれも都市計画の施設としての生産緑地ということに指定を受ける宅地もあるわけでございます。したがいまして、そういうことを加味しながら都市計画との整合性を保ってまいりたいと思っておるわけでございます。
○栗林卓司君 私の質問は、農住組合で大ざっぱに言って半分が宅地で半分が農地、こういったものが生まれるとしまして、その農地が果たして農地の機能を果たすのかという質問なんです。人手はないし、しかも宅地並み課税の問題はいつも背景にある、またクリを植えるか、こういう農地利用は目に見えているわけです。したがって「一団の営農地」というといかにも営農するような感じになるんだけれども、実態はそうではない。同じような答弁のための答弁が返ってくるのでしょうから答弁は求めませんけれども、今度見方を変えて、宅地として提供が期待される部分、宅地問題について伺いたいのだけれども、建設省にお尋ねをします。 最近の住宅建設、新聞によりますと、「住宅需要の冷え込み本格化 着工戸数、七カ月続けて減少」、内容が書いてあります。申し上げますと「新設住宅の着工戸数も、一番新しい八月のデータでは」首都圏でいって「十万三千戸と、前年同月に比べて二三・一%減。今年二月以来七カ月連続減少を続けている。」云々、これはまず事実かどうかということと、住宅建設の今後の見通しについてお尋ねします。
○政府委員(宮繁護君) 住宅の新設の戸数につきましては、一番新しい資料として五十五年の九月の速報が出てまいりました。これによりますと全国計で九万七千戸でございまして、前年の同月比に比べますと二〇・三%の落ち込みでございます。住宅の建設の落ち込みにつきましては、実は去年の十月からずうっと落ち込んでおりまして、ことしの一月だけ前年同月比より約五%弱多うございましたけれども、去年の十月からことしの九月まで毎月落ち込んでおります。これはもう御説明するまでもなく地価の高騰、建設資材の高騰、これに対しまして実質賃金の伸び悩み等々の原因がございましてこんな状況でございます。それで、御承知のとおり五十一年、五十二年、五十三年ぐらいは大体百五十万前後の住宅建設戸数がございましたけれども、去年の五十四年度で百四十八万戸程度になりました。ことしの見通しにつきましてはまだ確たるものは出ておりませんけれども、百三十万戸少しぐらいではないかというふうに見込まれております。
○栗林卓司君 これからの見通しを考えてみますと、お話のように住宅建設が落ち込んできた。落ち込んできた主因は土地です。土地は値段が高くなったことと、供給が伸び悩んでいる、この二つが有力な原因でありまして、供給が伸び悩んでいることが片一方では地価をさらに上に押し上げている。 いまの段階で、一応建設省としてどういう気持ちなのかお尋ねしたいんですけれども、たとえば一億円以上の会社が販売用土地のストックをどのくらい持っているかという調査、これは建設省の調べでございますけれども、最近ではストックがなくなってきた、したがって一億円以上の企業が土地を放出をして宅地をつくるということがこれからは余り期待ができない。一方、宅地になってくる前の姿は何かというと、五十一年、五十二年の土地利用転換の様相を見ますと、圧倒的にこれは御承知のとおり農地です。たとえば農地が五十一年の場合に一万一千ヘクタール、これに対して林地の方はどうかというと二千三百ヘクタール。五十二年も似たり寄ったり。圧倒的大部分がやっぱり農地の宅地転換に期待しておりますし、民間の宅造業者などが扱う大規模開発というのは、これは農地からの転換ではなくて、むしろ林地というんですか、こちらの方の転換に依存している部分が大きい。それとても販売用ストックがなくなってきた。では農地の方が宅地としてどの程度期待し得るかというと、これはまた御承知のとおり。 こうなりますと、来年以降の住宅建設というのは完全に行き詰まりではありませんか。ここまではだましだまし来たんですよ。しかも高度経済成長だから大幅ベースアップがあった。しかし、ここに来てついに宅地供給の面で住宅建設は完全に行き詰まってきた、こういうお考えをお持ちではございませんか。
○政府委員(宮繁護君) いまいろいろ御指摘をいただきましたけれども、確かに宅地供給をめぐる環境はきわめて厳しいものがあろうかと思います。 一方、来年度からの住宅五カ年計画、新しく四期が発足するわけでございますけれども、現在のところ私どもは、現行の第三期が八百六十万戸の計画でございましたけれども、四期の計画といたしましては七百七十万程度をいま考えていろいろ検討いたしております。 これに対します宅地供給の関係はどうなるのかということにつきまして、現在昭和五十六年度から六十年度までの前期の五カ年と六十一年度から六十五年度までの後期の五カ年、合わせて十カ年の宅地の需給の長期見通しを検討中でございます。これは十カ年間といたしましたのは、宅地供給におきましてはかなり調査から土地の買収、それから地元との協議、設計、造成というようなのには時間がかかります。そういう意味で、前期の五十六年度から六十年度までに出てまいります新市街地での宅地のほとんどは、実はそれより前に調査、買収に取りかかった土地であろうかと思います。そういう意味合いで、十カ年間のこの需給計画の見通しを現在立てておるわけでございます。近くこれはお示しできると思います。 それで、近年の住宅建設の動向を見てみますと、都市の成長によりまして既成市街地がかなり広がってきた。それから国民の職住近接志向がかなり反映しております。特に最近では年収が四百万とか三百万の方々も家を求めるというふうなことで、やはり一つは土地が高い原因もございまして郊外の一戸建ちというのは無理でございますので、マンション志向が非常に強くなっております。現に東京都におきましても、昭和五十年ごろマンションが一万戸ぐらいでございましたけれども、五十三年、五十四年でございますと大体三万戸ぐらいマンションが建っておろうかと推定いたしておりますが、このように既成市街地のすでに宅地化をいたしております土地の高度利用も進んでまいっております。 そういうような意味合いで、新しい市街地で農地や山林原野を計画的に宅地に開発するこういった新市街地での宅地需要はかなり減ってくるのではなかろうか。そういう意味では第三期の現行の五カ年計画が八百六十万戸でございまして、新しい四期の住宅建設計画は七百七十万戸と減少いたしておりますけれども、その九十万戸の減少分以上に相当程度下回るのではなかろうかと考えております。 それで一方、新市街地の宅地の供給量は、御承知のとおり近年一万ヘクタール前後、最近では一万ヘクタールをかなり割っております。そういうことで大変厳しい状況でございますけれども、また、この宅地供給の先行指標でもございます土地区画整理事業の認可の面積とか開発許可の面積について見ますと、昭和五十年、五十一年が底でございましたけれども、最近若干持ち直しの傾向等にもございます。そういうことも踏まえまして現在十カ年間の宅地の需給の見通しをつくっておりますけれども、厳しい条件ではございますけれども、何とか需給がバランスする線にまでは持っていくことも可能ではないかと考えております。また、そのためにいろいろな施策が必要でございますので、そういう施策の内容についても現在検討中でもございます。
○栗林卓司君 お答えですけれども、需給がバランスをするようにといま言われたんだけれども、需給はいつもバランスしているんですよ。ただ問題は、潜在的に需給がバランスしているかどうか、その指標は地価に出るわけです。地価は、御承知のとおり前回の調査で都市部で一八・七%ですか、ということはいまでもバランスしていないんですよ。それから職住接近等があるのでマンションがとおっしゃるんだけれども、それもありましょうけれども、主たる理由は土地の値段が余り高くなったから高度利用していかないと販売ができない。これがマンションが一ころブームになり、しかもマンションの立地というのは既成市街地の中しかないということで今日まで立ち至ったということだと思います。 ところが、そのマンションでさえ、新聞記事で申し上げて失礼ですけれども、「十月に首都圏で新しく発売した七千二百戸のマンションのうち、売り出したその月に契約できたのは、約四千三百戸と五九・四%になった。また即日販売戸数も二三・九%で、昨年一年間の平均が四四・八%」、約倍ですね、「だったのに比べると、大幅に落ち込んでいる。その一方で、販売価格は需要の落ち込みとは関係なく、一戸当たり二千四百七十万円と、前年に比べて一二・七%も上昇した。」これはそうなるんですね。だけど、ここで購買力との格差が開いてくると、マンションがやはりつくっても売れなくなる。潜在的な土地の需給バランスはいまでも崩れてきている。しかも主たる供給対象としてわれわれ期待するのは農地なんです。 農地のうちでどれぐらい宅地になるだろうか。これも建設省でお調べになったと思うけれども、見ますと、農用地として保存が適当というのは五%、条件整備によって宅地化が可能というのが三六%A宅地条件整備、即座に宅地にできるというのが五九%、条件整備と合わせますと九五%は宅地にすることができる。 ところが、農民の方の意識はどうかといいますと、これはお調べになった内容だけれども、東京圏の農地利用に関する調査を見ますと、片一方でこういう宅地に転換可能の農地の実態にもかかわらず、農業を続けたいというのが四五・五%、ちょっと売っていいけれども、大部分は持っていて農業を続けたいというのが三九・三%、合わせますと八四・八%がクリをちょろちょろ植えているだけでも農業だ、農業だというんだったら続けていきたい。静岡県と比べますと、売るつもりはない、なるべく売らずに残しておきたい、合わせますと八四%。非常に似ているんです。大都市圏では、将来どうするのかねと伺いますと、農業に積極的に取り組みたい八八%。今後の土地利用の方針はどうかねといったら、売却意思全くなしが二九%、資金が必要な場合に最小限だけ売却したいが五八%、合わせますと八七%、約九割が売る気がないんです。この実態は御存じでしょう。 じゃ、何で売る気がないかというと、いま農業生活者は兼業の場合先ほど申し上げましたように不動産経営の比重が非常にふえてきている。平均的実態見ますと、平均収入は都市の給与生活者の最高水準、一切合財ひっくるめて。いまちっとも生活に困ってないんです。これまでは土地が上がりましたから、やれ家をつくりたい、やれあれしたいといって、そういう意味で土地の売却が出てきたけれども、ここまで来ますともう売らなくても十分やっていけるんです。したがって売る場合というのは、貸し家、アパートをつくる、自宅を新築する。これでもいまほとんどこれは大体目いっぱいだということになると、残るのは相続税の心配だけ。相続税というのはいつときに集中するわけじゃないから、したがって向こう十年かかるか二十年かかるかわからないけれども、そんな展望の中で土地がちょろちょろ出てくる。これがいまの農家の実態です。片一方では土地の値段が上がる。需給バランスがこわれる。何としても農地にお願いしなければいかぬけれども、農地適地というのは九五%が条件さえ整えば宅地として使える。ところがそれをお持ちの農民の諸君は、約九割の人が売る気がない。これが行き詰まりでなくて何ですか。出てきた法案が農住組合法。いまのこの実態から見て、土地供給は現在の努力ではなかなか困難だという点はお認めになりますか。
○政府委員(宮繁護君) ただいま大変現実に即した厳しい面からのお示しもございました。それから、需給がバランスするのは常にしておるんじゃないかという御指摘、これは毎年どれだけ販売し、どれだけ購入があり、価格がどうなっているかという点ではバランスしていると言えると思いますが、私の言葉が足りませんでしたけれども、私どもは一応五カ年間、前期、後期の需給の見通しを立てまして、そこでどういうふうに調整できるのかということも検討してみたいと考えておりますので、ちょっとその点つけ加えさせていただきます。 それから、農地の所有者の方々の意識調査はいろいろございまして、これも先般当委員会で土地局長からもこの数字その他の持つ内容につきましてお話がございました。確かに農地所有者は何も土地を売らなくてもかなりの所得を上げ、しかも資産保有としてこんなに条件のいいものはないわけでございますので、そういった意識の方も多いのは当然だと思いますけれども、しかし私どもは何としましても社会の進展、経済の発展、文化の変化に伴いまして、先ほど来都市計画法のそもそも持つ意味は何かという御議論もございましたけれども、何としても都市的な土地利用に転換をしていっていただきたい。これは住宅だけではございませんで、学校用地も保育所用地もその他すべて含めまして、都市的な土地利用に社会的な摩擦をできるだけ少なくスムーズに転換をしていただきたいというのが願いでもございます。 仮に、土地所有者がどうしても土地を手放さないということであれば、それはきつい収用というような制度に、これも法律上は適用できないわけのものじゃございませんけれども、私どもはそれをとりませんで、やはりもし農民の方が土地を手放さないのであれば、所有したままでその土地ができるだけ都市的な土地利用、もっと端的に言いますと、住宅の敷地に転換できるような方策もないかというようなことも現在実は考えております。そのほか公的な機関が土地所有者と共同で事業を進めるとか、そういったいろいろな施策もいま考えておりまして、現在やっております宅地の供給施策のほかに、いまお話しのとおり農民の方々が農地を、土地を所有したままで何とかしたいという気持ちにもこたえるような方策も今後はかなり導入していく必要があろう、そういう意味では今回の農住法もその線に沿った一つの施策であろう、こんなふうに考えている次第でございます。
○栗林卓司君 しばらく前の新聞ですけれども、「一万八〇〇〇ヘクタール 宅造地眠る」という刺激的なタイトルで、肝心の土地区画整理をしたんだけれども、ちっとも宅地になってこないということがありました。調べてみると確かに、首都圏及び近畿圏における宅地需給見通しに関する実態調査、計画局の報告の中で、昭和三十六年から四十九年まで見ますと、計画面積が二万九千ヘクタール、そのうちで市街化地区になったのが一万一千ヘクタール、ちょうど差が一万八千ですからこの辺のところからこの新聞記事になったんであろうかと思います。それはそれでよろしいんです。よろしいって、内容はよくないけれども、それはそういうことなんだけれども、ただ問題は宅地になるスピードなんです。二十年以上かかる。それはこの資料でもお認めになっているわけです。区画整理というのは補助金が出ていまして、四十年から四十五年一千百八十七億、その後の四十六年から五十五年、ちょうど十年間というかっこうでまとめただけで深い意味はありませんけれども、六千三百四十六億。この補助金をつけるというのは、土地区画整理を積極的に進めて宅地の供給をふやしてと、言うなれば祈らんばかりの気持ちを込めて補助金出しているわけです。それが、区画整理は終わった、終わったけれどもあと宅地になるかどうかは二十年以上かかる、これは一体どういうことなんですか。
○政府委員(升本達夫君) 御指摘のとおり、区画整理事業には相当額の国の補助金が事業の助成費として出ておるわけでございますが、この趣旨はやはり大きく分けて二つあるのではないかと私どもは考えております。 一つは、確かにその地区全体の市街化の促進策という意味合いもございますし、もう一つは、その事業が行われる区域内における道路の整備の促進という意味合いがあるわけでございまして、現にこの補助金の積算に当たりましても、その区域内の道路を用地買収、全面買収方式で買い上げて造成をするとすれば、どれだけの事業費がかかるであろうかということを補助の積算の基準にいたしておるという事情がございます。したがいまして、私が実は申し上げたかったのは、補助金の性格にそういう性格がございますので、一応補助金に見合う道路、街路としてその区域内はでき上がったということをもって一応の目的は達したと考えることもできるであろう。 片やもう一面、この区画整理事業と申しますのは、御承知のとおり各その区域内の土地の所有者、権利者が土地を出し合っていわゆる減歩負担をして細い街路をつくり、あるいは公園をつくり、市街地としての最低の公共施設整備を行って市街化を図るという性格の事業でございまして、現実にこの減歩は、最近の統計で申しますと、公共施設をつくりますために大体二〇%の減歩を出しておるという事情がございます。したがいまして、端的に申し上げますと、この区画整理事業の推進に当たっては関係の権利者、区域内の土地の所有者等がかなりの自己負担をして事業の推進を図っているという面もございます。 そこで、御指摘のように、区画整理が行われた後については可及的早く宅地利用化がされることが望ましいことは私どもも全く同様に考えておる次第でございますけれども、そのような事業の性格といいますか、財政的な基盤という点から申して、あながちいわば強制的な制度をもって宅地化を促進するということまで、ちょっといまの時点では踏み切りにくいのではないかというふうな感じがいたしております。 それからもう一つ、現実問題といたしまして、区画整理事業がかなり広範囲に行われておりますので、市町村によっては、この区画整理で整備された市街地の中に学校等のいわゆる公益的な施設を整備してまいらなきゃならないという事情がございますが、これが残念ながら必ずしも計画的に年次を追って整備を進めるという状況にはない場合が多うございます。いわば区画整理事業地区内の宅地利用を図りますための必要な公益施設等についての手が必ずしも回りかねているという形でもございますので、その辺の市町村財政等の兼ね合いから若干の時間をかけて、そのような施設の整備と並行しながら宅地化が促進されていくということも現実論としてはやむを得ない点もあろうかと、このような弁解じみた御答弁で恐縮でございますけれども、このような事情があることを御報告申し上げます。
○栗林卓司君 普通は、民間の事業者が宅地を開発するときには、本来関連公共公益施設費は民間の宅地業者が負担するべきではなくて、それは地方自治体なり何なりが負担をすべきだという理屈はあっても、万やむを得ず負担をしてきたという経緯があるわけです。ところが土地区画整理では関連公共に見合う部分について補助金が出ている。だから、なおのことこれは宅地化を急いでくれないと困るということになるわけです。 現状でいいとは決しておっしゃらないでしょうけれども、この現状を現状として放置しておいていいのか。市街化区域内の農民の人に言わせると、あの宅造の土地をほっといて何でわしらの土地に目をつけるのだと、理屈のつけようは何ぼでもできるわけでして、しかも都市計画法は再々申し上げますように、十年を目途にして計画的優先というんでしょう。その発想を受けながら土地区画整理法ができて、補助金をつけて、全部終わってみたら二十年以上かからないと宅地にならない。二十年以上ですよ。これは都市計画法三条の「住民の責務」ということが空文でないんだったら、やはり何かの処置を講ずべきでしょう。 私は、どんなぐあいになっているのか一、二カ所見てみたんです。そしたらそれを今度B農地に指定している。B農地に指定してここにもクリが植わっているんです。もうそれもこれも宅地並み課税です。それでこれは売らないんだとおっしゃっているのですけれども、だったらもともとは下水も道路も要らないじゃないですか。この点についてどなたに伺えばいいのか、この入り組んだ問題。ただ現実にある姿というのはこういうことなんですよ。問題の指摘だけにとどめます。だけど、これは何らか処置をすべきです。自分が持っている財産だからそれは持っていたいなぞということを言わせておいてはだめですよ、これは。 それで、農住組合法でまたお尋ねしますけれども、四千ヘクタールがおおむね努力目標であるということは伺いましたけれども、この根拠を教えてください。
○政府委員(山岡一男君) 四千ヘクタールと申し上げましたのは、やはり大宗となる農地の集団の状況、それから市街化区域内にございます農住組合地区内と予想されますものの農地等の割合、それから住宅地等への転換面積の推定、公共用地の割合などにつきまして、それぞれいろいろな仮定をつくりまして努力目標として積み上げてみたというものでございまして、ここで詳しく積算の内訳を申し上げるということまで詰めておりません。
○栗林卓司君 じゃ、私が申し上げますので、間違っているかどうかということでお答えいただいても結構ですが、農住組合法の対象となる地域を考えますと、三百六十一市町村があるんだそうですね。約六百の農協がある。そんなところから腰だめではあるけれども八百地点、一カ所がまあ十ヘクタールかな、すると八百に十ヘクタール掛けると八千ヘクタールになる。その半分を宅地として利用するとして四千ヘクタール。私がいまお伺いしたいのは、こういった過程でどうも決まったらしいんですけれども、農協が六百ぐらいある、したがって八百ぐらいだという、この四千ヘクタールを積み上げていく発想過程について伺っているんですが、いかがですか。
○政府委員(山岡一男君) そのあたりは私どももう少しまじめに検討いたしております。それは腰だめということではなくて、一応の積算といたしましては、たとえば農住法対象区域の市街化区域内農地がどれぐらい、それがその後五十年の資料を五十五年に直せばどれぐらいになる、それから宅地可能化の面積は、先ほど先生からお話がございましたように物理的条件的には九五%という数字を持っております。そういうものも使ってみる。それから農住の対象と考える二ヘクタール以上のものがどれぐらいあるかというようなことも推定いたしました。それからさらに、そういうようなものの対象があっても農住事業が全部できるというものじゃないだろう、したがいましてどの程度のものが対象のシェア足り得るか、そういうことから申しましてどれぐらいの宅地ができるんだろうかということを計算してみておるわけでございます。 しかし、いずれにおきましても過去の資料を使いましたり推定等も入れておりますので、こういうような公の場で御説明するには三省でよく打ち合わせをした上でなければだめだと思っておりまして、内訳は御報告いたしませんけれども、結論といたしまして、国土庁といたしましては四千ヘクタールぐらいはぜひともやりたい、また努力目標にしたいと考えておるということを申し上げておるわけでございます。
○栗林卓司君 そうしますと、努力目標はそれとしまして、農住組合法を運用していく場合に、農協の協力は相当当てにしておられるんですか。
○政府委員(山岡一男君) 農協に対しましては相当力をかりたいと思っておりまして、農業協同組合等に対しましては、まず法案の九十一条のところにも、必要な助言または技術的援助等について求めることができるというふうに一つしておりますし、それから実際の組合設立の前に当たりまして、事前に向こうにも相談をするというふうにいたしておるわけでございます。今後の具体的な問題といたしましては、さらにいろいろな資金のバックアップ等についても農協等にお願いしなきゃならないというふうに思っておりまして、農協あたりとの関連は十分考慮しなければならないというふうに考えております。
○栗林卓司君 町田市の南農協で、農住組合法の一つの例があるんだそうです。私いま伺いたいのは、農協というと農業協同組合、こう言葉で見るんですけど、現実にいま農住方式でアパート等をつくっております町田市の南農協を見てみると、昭和六十年目標として不動産所得が三十億円、給与所得が十四億円、農業所得が一億円という事業計画を立てているんだそうです。これは昭和五十四年一月の町田市南農協の資料です。これは農協と言えるんですか。これは農林水産省に伺います。農協というんで何となくああ農協かとこう見てるんだけど、いまのような事業計画を組む、これで農協なんですか、これが一つ。 それから、農民というのは一体何ですか。農業委員会の選挙人になれる条件というのは、たしか十アールで六十日以上耕作。ところがこの町田南農協に限らず、都市近郊農協でこの条件を満たしている農民というのは非常に少ないはずです。ほとんど二種兼業農家になっちゃった。これを農家と呼んでいいのかどうか。本当に農民なのか、そして農住組合が対象にしている農協と言っているのはこれは本当に農協なのか、この点について伺います。
○説明員(古賀正浩君) 農協の中には、先生が御指摘のように、その存立の基盤でございます農業あるいは農業者が非常にこう変わってきた。具体的には、たとえば農業が非常に退潮する、あるいは混住化の状況が続くというようなことがございまして、非常に変貌してきているものがあることは事実でございます。こういういわゆる都市農協というものにつきましては、そういう基盤の反映といたしまして、たとえば事業面では販購売事業等の機能が非常に低下する、あるいは准組合員が非常にふえるような傾向があるものも現象的に見られておるわけでございます。しかしながら、そういう都市農業がやはりある形で存在いたしまして、またそれなりの機能も果たしておる、あるいは組合員のそういうニーズがあるというようなことである以上、また現実そういう農協が存在してきているということである以上、やはりそれなりめ存立を許容し、その機能の発揮を図っていくということが必要ではなかろうかというふうな気がいたします。 そういう御指摘のような事例にあります農家、それをも農家と呼んでよいのかという点につきましては、これは具体的にはそれぞれの農協の定款、農協法上はこれは農業を営む者あるいは従事する者というふうな定義をしてあるわけでございまして、具体的には定款上の問題になろうかというふうに思いますが、またそれをどのように見るのか、評価するのかということにつきましてはいろいろな御意見もあろうかというふうな気がいたしております。
○栗林卓司君 私が伺いたいのは、町田市南農協を代表に出したんだけど、昭和六十年で不動産所得が三十億円、給与所得が十四億円、農業所得が一億円、半分以上が不動産所得です。農協なんて言わないで不動産会社と言えばいいじゃない、不動産組合。農外収入と農業収を入比べたら農外収入が圧倒的に多いし、しかもこれは農協だけじゃなくて、個々の大多数の都市近郊の農民の暮らしがどうなっているかというと、アパートを建てる、マンションを建てる、駐車場をつくる、その財産収入で暮らしているんです。農民じゃなくてそれは不動産生活者だ。そういった人たちと、十アール以上、六十日以上従事という条件がどういった意味合いを農業政策の中で持つのかはちょっと私不勉強でわかりませんけれども、専業農家としてやっている農民の人たちと一緒にされて国の農業政策がゆがまないか。いまわれわれが問題にしているのは、市街化区域内農地なんというけれども、違うんですよ。これは市街化区域内空閑地だ。そして農民じゃないんですよ、不動産生活者なんです。そうなってくると、おのずからどういう政策を打つかという方向は出てくるし、それを取り巻く国民のコンセンサスも生まれてくる。もう一遍農林省に対してお尋ねします。
○説明員(古賀正浩君) ただいまの御質問は、その構成員でございます組合員の問題と、もう一つ農協自体の問題と分けて考える必要があろうかというふうな気がいたします。非常に不動産業化しておるという点につきましては、恐らく構成組合員の問題の御指摘であろうかというふうな気がいたします。 ただ、農協自体の機能といたしましてそういう面を助長できると申しますか、そういうものにより助長するような機能も一部持っていることはもちろん事実でございます。こういう場合、じゃ組合員自体が非常に何か悪いことをしておるのかとか、あるいは農協自体が非常に指導上誤っておるのかという点につきましては、いろいろな御議論もございますけれども、要は、基本は農協あるいは組合員自体の選択以前にその地域の環境、基盤が非常に変化したというところが一番根っこにあるわけでございます。また、それ自体の機能の評価等につきましても、先ほど申したようなこともあるわけでございますから、一概にそういう地域の農協を否定する、あるいはそういう組合員についてとやかくするということは必ずしも適当ではないという面もございます。 ただ、御案内のとおり、いま日本全体の中で都市化が非常に進むと、非常に極端な場合が先生御指摘のように出てくるというようなこともあるわけでございますし、今後そういう傾向はさらに強まっていくということもまた予想しなければいけないのではなかろうかという気がするわけでございますが、その点は私どもあるいは系統団体内部におきましても、相当以前から意識されております課題意識であることは事実でございます。今後の問題といたしまして、かなり息長く事態の推移も見ながらいろいろ研究をしていく必要があろうかという気がいたしております。
○栗林卓司君 国土庁長官に一言申し上げて、私時間ですから質問を終わろうと思うんですが、わが党は衆議院でこの法案に賛成したんです。賛成しながら何とも割り切れない。理屈から言えば、この法案は反対です。そうは言っても、これで少しでも宅地が出てくればとなると、じゃあってもいいのかなと賛成しただけであって、その複雑なわれわれの心情をぜひおくみ取りいただいて、参議院でも賛成はしますけれどもね、しますけれども、こういう方法しかもうなくなってきた。しかも宅地はいよいよ出てこない。ここで私はもう一遍都市計画法の原点に戻って、どうしたらいいのかということを考えていかないと——実にできの悪い法案ですよ、御苦労にもかかわらず。本当にそう思う。だけど、何らかの効果があるだろうと思えばこそ賛成するので、その意のあるところはぜひおくみ取りいただきたいと思います。
○国務大臣(原健三郎君) いま栗林先生がるる数時間にわたってのいろいろお説を拝聴いたしましたが、非常に現実的なお話で大いにわれわれも参考になったところでございます。 それで、都市計画法についてもう一遍いろいろ検討し、そしてやるべきであるということでございますが、いろいろの先生の御意見についてはわれわれも十分検討をして御期待に沿うようにいたしたいと思っております。十二分でないということはよくわかりましたけれども、これによっても、少しでも宅地をつくり出したい、こういうわれわれの意向であることを御了承願えればありがたい、幸せに存じます。
○委員長(宮之原貞光君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩をいたします。 正午休憩 —————・————— 午後一時五分開会
○委員長(宮之原貞光君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、農住組合法案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○江田五月君 住宅とか宅地とかの需要供給について、これまでいろいろな議論がなされ、いろいろな数字が飛び交ってまいりましたが、住宅については、先般も長官が本会議でお答えになっておられましたが、戦後の直後から比べて現在大きな変化を示してきている。そういう中で、住宅の質というものがいま非常に大きな問題になっているというような状況だと思いますが、宅地についてもやはり質というものがいろいろ問題を生んできているんじゃないだろうかという気がするわけです。この農住組合法案提案理由、長官の説明の中にも、「良好な住宅地等の造成」というような言葉があるわけでありまして、そこでまず最初に、宅地の質の変遷といいますか、これまでの質の点に着眼した宅地の行政の、あるいは需給の推移についてひとつ、回顧と展望とでも言いましょうか、この大きな見通しのようなものをお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(宮繁護君) 住宅につきましては、かなり実は資料が整っております。それは五年ごとにストックの調査もやっておりますし、それから毎月毎月どの程度新しい住宅が建っておるか、しかもそれはどういうタイプのもので、どういう面積のものがどれだけ建っているかという実は資料もございますけれども、宅地についてはまだまだ資料がそれほど整っていないのが実情でございます。 それで、最近の実情を見てみますと、宅地の質につきましては、住宅が建設される敷地そのものと、それを取り巻く環境の問題と二つあろうかと思います。 それで、住宅が建設されます宅地の面積を一つの質ということでとらえてみますと、実は昭和五十二年ごろまで毎年狭小な宅地に新しい住宅が建つというような現象が出てまいっておりました。たとえば東京都の区部で申し上げますと、昭和四十六年ごろは百平米未満の敷地に建つ住宅の戸数が大体四九%ぐらいでございました。ところが五十一年、五十二年というふうにふえてまいりまして、五十二年の段階では六二%程度の住宅が百平米未満の敷地に建てられるというような状況でございました。これは東京区部が一番厳しい状況でございまして、全国で見ますと、昭和四十六年が百平米未満の敷地に建ちます住宅戸数の割合が一五・六%ぐらいでございましたが、五十二年では一六・三%というふうに全国でもふえております。これは大体全国どこでもこんなかっこうでふえておりますが、ただ特徴的なのは、埼玉県では昭和四十六年度に狭小の敷地に建つ住宅建設戸数の割合が三七%でございましたが、五十二年度では一七・七%というように減っております。 〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕 これは県の方で指導要綱を各市町村につくってもらいまして、それで狭小な敷地に住宅の建つことをチェックいたしておるというような実情でございます。 こんな実情でございましたけれども、五十三年度におきましてはこれが少し、これも東京の区部もそうでございますし、全国でもそうでございますけれども、区部で申し上げますと、狭小な敷地の割合が五十二年度の六一・八%から五六・二%に若干減っておる。これは各地でそうでございまして、全国でも先ほど申し上げました五十二年度の一六・三%が一三・七%に減ってまいっております。これは一つには、土地を購入され住宅を建てる消費者の側で質的な水準の向上意欲があるということと、先ほども埼玉県の例で申し上げましたけれども、地方公共団体におきましてもいろいろな施策をやりまして、狭小な敷地規模の宅地が敬遠される気配があるということかと思います。 それからいま一つ、宅地をめぐります通風とか日照とか、あるいは緑の環境とか、こういった面では最近では前よりもかなり公共投資も行われておりますのでよくなっておろうかと思いますけれども、実はこれはまだ的確な数値で御説明できるようなほどの資料を持ち合わせておりません。
○江田五月君 いろいろな資料からいま宅地、敷地そのものの面積のことを御説明くださったわけですが、敷地そのものの面積だけではなくて、たとえばその敷地に至る道路が一体どういう状況であるのかとか、上下水道がどうなっているかとか、あるいは周辺の公共施設、学校、病院その他もろもろ、いろんな点で宅地の質というものにも住宅の質同様国民のニーズが次第に高まっている状況だろうと思います。そういうこともあってこの農住組合、さきの国土庁長官の提案理由説明によりますと、「農住組合は、組合の地区内の市街化区域内農地の相当部分を含む一団の土地について、良好な住宅地等の造成を目的とする土地の区画形質の変更等を行うとともに、」と、良好な住宅地ということが出てきているのじゃないかと思いますが、果たしてこの農住組合法が一体どういう理由で良好な質の高い住宅地の供給に役に立つのか、どこが一体良好な住宅地の供給に役に立つポイントなのかということを説明してください。
○政府委員(山岡一男君) 本法案におきましては、組合の地区は少なくとも二ヘクタール以上の市街化区域内農地を含まなければならないというふうにいたしたいと予定いたしております。これは六十条一号の政令で定める予定でございます。したがいまして、その相当部分を住宅地に転換すべきことということにしておることから見ますと、最低でも一ヘクタール以上の農地がまとまったスタイルで住宅地等へ転換されるということが予定されると思います。現在、市街化区域内の開発許可対象面積というのは、市街化区域の中では通常千平方メートル以上という取り扱いがなされております。それから見ますと、全体一ヘクタールということでございますと、やはりそういうものについだまとまった計画ができるということが一つございます。 それから、農住組合が事業を実施いたします場合には、土地所有者等の希望に応じまして一団の住宅地等及び一団の営農地等への土地の集約整序をするということを土地区画形質の変更の中で考えております。したがいまして、一団の土地等につきましては、必要な公共施設の整備された良好な住宅地になるということを前提といたしまして、そういうふうな造成をすべきであるということを法七条一項一号にも触れておるわけでございます。そういう意味では、関連公共施設等も念頭に置いた整備がなされるということでございます。 それからさらに、組合の設立に当たりましては、マスタープランといたしまして、いわゆる事業基本方針というのを決定するわけでございますが、それは都市計画にも適合しなければならないということになっておりますし、都道府県知事の認可を受けるべきものというふうになっております。したがいまして、さらに事業の施行に当たりましては、土地区画整理事業の認可をもらったり開発許可を受けて行う場合もございます。いずれにしましてもそれらの事業の手法の中にそういう関連公共施設の整備等も念頭に置いたいろいろな技術基準がございます。それに適合いたしまして認可をもらう、もしくは許可をもらうというようなことになると思いますので、十分りっぱな良好な住宅地として造成できるというふうに思っているわけでございます。 以上のような趣旨が生きますように、十分指導してまいりたいと考えております。
○江田五月君 そういうことで良好な住宅地の供給に役立てていただきたいと思うわけですが、良好な住宅地にしていくことと同時に、この農住組合によって宅地を供給していくやり方というのは、市街化区域内の農地を有する者の自発性に基づいているわけですね。良好な住宅地をつくっていくことができるんだ、そしてそこに賃貸住宅等をつくることによって、十分家を求めている者の需要に応ずることのできるいいものができていくんだということも一つありましょうが、そういうことがあって農地を所有する者が農住組合でひとつやってみようかというような気持ちになることもあると思いますが、そういうことも含めて、この自発性については農業を行っているか行っていないのか議論のあるところですが、いずれにしても、農業を行っていると称する人たちの自発性を喚起するいろいろな手だてがなければならないと思います。どういう手だてどういうインセンティブで農地を所有する者の農住組合をつくろうという方向を助長されるのか、そのことを尋ねます。
○政府委員(山岡一男君) この制度につきましては、先生御指摘のように、大都市地域の市街化区域内になお相当大量に存在しております農地の所有者の方々の自主性を尊重しながら、必要に応じてその一部で当面営農を続けながら宅地化を図っていくということをねらった、現実的な有効な施策としてわれわれ考えたつもりでございます。このような所有者の方の自主性を積極的に生かしていくためには、当該所有者の方々にこの制度の趣旨を十分理解していただくということがまず第一だと思います。 農家の方々が、現実の問題といたしましてなかなか農地転用をなさらないというような話につきましては、先ほども諸先生からお話ございましたけれども、一つは、やはり本当に営農を続けたいという方がおられます。それから他面、一部についてもしくは大部分について転換をしてもいいんだけれども、ひとりではきわめて不安だ、ノーハウもなければどうもひとりではなかなか家をつくって買い主も探せないというようなことを心配なさっている方もおられます。もちろん一部には、資産保育ということで転換をなさらないという方もおられます。それぞれについていろいろな対策が必要かと思いますけれども、特にひとりではなかなか不安だという方々につきましては、今回の農住組合の制度は相当の効果を上げまして、皆さんがお集まりになって自主性が発揮ができるという場を与えるということになろうかと思います。 さらに、それらの点につきまして、現在国土庁におきましては農住型の土地利用転換計画の策定ということにつきまして、市町村に補助をいたしまして二年計画ぐらいでそういうようなものの案を練っていただいております。その場を通じまして、いままでも農民の方々にもそういうふうなことについての雰囲気の醸成ということに努めてまいっておりますけれども、さらにこの法案がもし通りました暁には、私ども現在わかりやすいパンフレットというようなものにつきまして、ポンチ絵等も入りましたわかりやすいものをいま準備しょうと思っておりますけれども、そういうものについてのPRもやりたいと思っております。それからさらに、できるだけ早くモデル的なものについてお目にかける。それらを通じまして皆さんの啓蒙に努めていきたいと思っております。 それからなお、インセンティブを図るための手段といたしまして、ほかのものとは少しでも進んだできる限りの助成措置を積極的に講ずるということも、一つのインセンティブを与える方向ではないかということでございまして、既存の制度の活用のみならず、今後におきましても予算要求、税制要求等いたしておりますが、そういうものの積極的な成立等につきまして十分の努力をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
○江田五月君 市街化区域内農地を持っている者の理解を得るためのいろいろな努力がうまくいけばいいんですが、絵をかいておいてそれを見てすばらしいだろう、どうだ、やってみないかと言うだけでなくて、やはり具体的に農住組合というようなものをつくっていく利益が現実になければなかなかこういうものの活用に至らないだろう。しかも、いまの都市近郊市街化区域内農地を持つ者のなかなか農地を手放そうとしない、それにしがみつこうとする傾向を考えれば、相当な利益がなければ農住組合の方にいかないんじゃないかというおそれがあるわけで、いまも最後に予算措置等のことに触れられましたが、これは一つ一つどういう予算措置をお考えになっているのかということをずっと聞いていきたいところですが、どうもそれほど時間がありませんので、そういういわば利益を与えてそちらの方向に誘導していくということと同時に、新聞の報道、論説などどれを見ましても、やはり農住組合制度がうまくいくかどうか、宅地並み課税がどうなるかということにかかっているんじゃないかということが書いてあります。 宅地並み課税、一方で利益で誘導していくと同時に、何といいますか、農住組合というものを活用することによって宅地並み課税というようなことで追い立てられるのでなく、安心して一定の規模で農業ができるということもまた必要なのかもしれませんが、宅地並み課税につきましては、五十五年度の税制改正に関する政府の税制調査会の答申ですか、これで、長期にわたり営農の継続の意思を有する者に対する配慮を十分行って宅地並み課税を推進していくべきだという答申が出ているわけですが、これは長官、こういう答申に従った方向の推進はもちろんお考えでいらっしゃいましょうね。
○国務大臣(原健三郎君) 江田先生にお答えします。 最終的には、もちろん五十五年度の税制に関する政府の調査会の答申に従っていくつもりでございますが、最終的には国土庁その他建設省、農林水産省等と最終的相談をして決めることになっておりますが、きょうはそういう相談まで至っておりませんが、こんなことを言ういとまがありませんから、国土庁としてどう考えているかということをお答えします。 国土庁としては、いまおっしゃったように、昭和五十七年度分以降の固定資産税及び都市計画税については、「長期にわたり営農を継続する意思のある者に対する配慮を行う」こととありますが、長期にわたって営農をやろうという人にはそういう固定資産税、都市計画税は取らないことになろうと思います。それからまた、新たに、「C農地を課税の適正化措置の対象に加える」こと、これも加える考えでおります。それから「現在課税の適正化措置が講じられている、A農地及びB農地に対する課税を強化するため、十分な検討を行う」、課税を強化せよという意味でございます。大体この線に沿って国土庁としては進めたいと私どもは考えております。いずれ他の省とも相談して最終決定いたしたいが、この答申案の線に沿ってやる考えでございます。
○江田五月君 そこで、現実に大都市近郊の農地というのが先ほどからもお話が出ておりますように、種をまいてあとはもうどういう収穫になろうが知ったことじゃないというありさま、あるいは手のかからない、実が実ろうが実るまいがどうでもよろしいというような果樹を植えているというようなありさま、そういうものがあって、そういうものを周辺の住民が見るにつけ課税の不公平というものを感ずる、非常に怒りを覚えるという状態にいまなっているわけですが、同時に、都市近郊に良好な農地があっちゃいけないのかということになると、これはなかなかそうも言い切れないのじゃないでしょうか。防災上とかあるいは生活環境の点、あるいはまた都市住民が農業というものに理解を持つというようなことからも、都市的な土地利用というものは農業というものを一切含まないのだということでもないだろうという気がするんです。 そこで、いまの宅地並み課税との関係で、長期にわたる営農の継続の意思を有する者に一体どういうものが入るのだろうか、この市街化区域内の農地を考えてみますと、営農地といったって実際には営農をしているとはとても言えないようなところもあるでしょう。農住組合の事業の進捗によって一団の営農地とされるところがありましょう。この一団の営農地の中にさらに農地利用規約あるいは農地利用契約によって農業を行うこととなる営農地区がございましょう。あるいはさらにもっと進んで、第一種生産緑地に定められる場所もありましょう。そういう幾つかの類型があると思いますが、どのあたりが長期にわたり営農の継続の意思を有する場合の境目になるかということはどうですか。
○政府委員(山岡一男君) 先ほど大臣からのお話もございましたけれども、五十七年度の実施までの間に十分検討するということになっておりますので、その検討の中の一環ということで検討していくことになろうかと思います。ただ、私ども現在のところ、この農住組合法で提案いたしております一団の営農地につきまして農地利用規約をつくるというようなものにつきまして、これは市町村もオーソライズするわけでございますから、そういうものは当然優等生になるだろうということは私はいまでも言えるのではないかと思っております。 それから、現行のA、B農地に対しますいわゆる調整減額の基準といたしましてはどういうのが行われているかと申しますと、三年以上の営農の継続の意思があって、それから農業委員会でございましたか、の了承を得て市町村が認めたものというものにつきまして現在減額ができるというようなことが条例で定められるようになっております。それらのものの取り扱いの中で、いま先生がおっしゃいましたように、本当に農地なのかとおっしゃいましたけれども、そういう意味でそういうものの農地の基準がいかにあるべきか等が今後大いに議論のあるところだろうと思います。そういう点につきましては関係省庁とも議論をしながら、現行制度と将来制度につきまして十分な検討を加えていきたいと思っております。
○江田五月君 十月二十四日の衆議院建設委員会でも、そういう関係について御答弁をいただいているようですが、営農地区に関しては宅地並み課税に当たらない地区だと一応考えると、一団の営農地で営農地区とまでいっていない、つまり農地利用規約を定めるところまでいっていないものについては、そうするとまだ検討中ということになるのですか。あるいは、同時に「配慮」の程度ですが、完全に宅地並み課税に当たらない場合から始まって、減額措置とか、奨励金として返すのだとか、徴収猶予だとかいろいろあるようですが、この程度ということももちろん検討されることになるんでしょうね。
○政府委員(山岡一男君) そのとおりでございます。現行減額制度では三年以上の営農継続ということでどらえておりますけれども、それが妥当なのかどうかという点も含めて検討の中身に当然なるだろうと思います。
○江田五月君 さて、こうやって市街化区域内に「当面」という形容詞つきではあっても、一団の営農地区ができる、あるいは第一種の生産緑地もある、そして農住組合ということになりますと、農地としての質を向上させるためのいろいろな土地改良を行う、あるいは営農上必要な共同利用施設等の設置または管理も行う。客土、暗渠排水その他の農地の利用または保全のため必要な事業も行う。そして、一部分については宅地並み課税もしないというようなことで、どうもこうなりますと、市街化区域であるから十年以内の市街化を予定するんだということと両立しないんじゃないか。先ほども言いましたが、都市的土地利用ということが必ずしも農地としての利用を排除するものではないんだということになれば、その辺についてもう少し何か基本的な考え方が必要なんじゃないかと思います。 そういう基本的な都市周辺の農業についての考え方がないことが、そして、何かいつも利益、不利益でふらふらすることが都市近郊の農業を荒廃させている、種さえ植えて後はどうなっても知らぬ顔というような農業になっている一つの原因ではないかと思いますが、この市街化区域内あるいは都市周辺の農業というものを一体どうこれからされていくのか。作付のこととか、あるいは営農の方法のこととか、経営形態、第二種兼業農家というものを一体どうするのか、そういうようなことについて、この農住組合法との関連で、これは農水省の方になりますか、伺いたいと思います。
○説明員(松下一弘君) お答えいたします。 都市近郊におきましては、立地条件を生かしまして、野菜であるとか花卉であるとか、あるいは苗木であるとかあるいは中小家畜を主体とした畜産、そういう生産が行われておりまして、特に生鮮な野菜の供給では重要な役割りを果たしております。農住組合の営農地区におきましても、一般的にはこのような都市近郊という立地条件を生かしました農業、しかも都市の環境と調和した営農というものが行われるというふうに考えております。具体的には、その地区、地区によりまして営農の姿というものは違いますし、関係農業者のそれぞれ自分の条件に合った形でやっていくということが期待されるわけでございます。しかし市街化区域という性格上、財政援助までしてそういうところの基盤を整備するというようなことは現在のところ考えておりません。
○江田五月君 どうも先ほどからのお答えを聞いておっても、何かお答えがいつも非常に抽象的ですね。実際に市街化区域内の農業がいまどういう状態にあるのかをしっかり踏まえておられないような印象を持ちます。もちろん御存じないわけじゃないと思いますけれども、何かもうちょっとしっかりした方針がなければ、すぐ近くに農地のある、しかし狭隘な住宅に住んで満員の通勤電車で通って都市の真ん中で働いている、いわゆる都市サラリーマンなんかはとてもこれは納得しない。農業という点からもそういう都市住民をしっかり納得させ得る確固とした本当の農業の方針というものを出さない。そしてそれがまたふらふらしていて、どうせ市街化区域なんだからそのうちなくなりますよ、しかし一方では共同利用施設等もつくっていきます、客土その他土地改良も行いますというんじゃ、これは何をやっているのかよくわからないということになるんじゃないでしょうか。ひとつ長い将来を見通したはっきりした農業政策をきちんと立てていただきますように農水省の方にはお願いをして、時間ですから質問を終わります。
○坂倉藤吾君 質問の前に、私がきょうお尋ねをする立場を明らかにしておきたいと思います。 これからお尋ねをする問題は、すでに当委員会の中でお尋ねになり、問題点が明らかにされておる分野も相当あろうかと思いますが、それは御容赦をいただきたいと思います。 この農住組合法案は、国土庁が一応責任になってはおりますけれども、農林水産省、建設省、三省庁の共同の問題でありますし、私がきょういろいろお尋ねをする立場というのは、むしろ日本の農業政策、こうしたものの立場からきわめて関係が直接的に及ぼす問題でありますが、そういう立場を踏まえて質問をいたしてまいりたいと思うのであります。 提案が国土庁が窓口になったということから見て、いわゆる国土の有効利用、さらには建設省の都市計画の立場から市街化区域内の農業経営あるいは農地については、本来なら宅地化あるいは市街化を当然完了すべきであって、それを残さないという立場が提案の姿勢から見てもわかるわけでありますが、それらの観点は後ほど一つ一つ私の考え方と合わせて政府の明確な答弁を求めてまいりたい、こう思っております。 まず、最初にお聞きをいたしたいことは、この農住組合法案が成立をした場合に、指導監督をする責任官庁というのは一体どこになるんでしょうか、まずそれをお伺いしたい。
○政府委員(山岡一男君) 本制度は、市街化区域内の農地につきまして、その一部で当面は営農を続けることができるようにしながら、宅地への円滑かつ速やかな転換を図ろうというものをねらいといたしております。したがいまして、住宅地等の造成につきましては建設省、農業関係の事業については農林水産省……
○坂倉藤吾君 そんなことを聞いてないんだ。直接指導監督をする官庁はどこかということを聞いているんだ。
○政府委員(山岡一男君) したがいまして、両事業を調整し、総合的かつ一体的な事業の実施を推進するためには国土庁という立場でそれぞれ助言、指導、援助を行うことが適切だと考えております。本当の直接組合の指導監督を行うのは都道府県知事でございます。したがいまして、知事を通じました指導監督が適切に行われますように三省庁で十分連絡をして指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○坂倉藤吾君 そうしますと、具体的に農住組合をつくって、そこで仮に不正事項、不正行為、こうした問題が発生をしたときに、その責任をとる官庁というのは一体どこになるんですか。
○政府委員(山岡一男君) 全体といたしまして三省共管でございますが、中で土地区画整理事業に対する主務大臣は建設大臣、土地改良事業に対する主務大臣は農林水産大臣というふうに決めております。したがいまして、その事業に関することであればそれぞれの所管大臣が責任を負いますし、全般のことについては三大臣で責任を負うということになります。
○坂倉藤吾君 そういたしますと、この農住組合でいろんな事業が行われることになります。そういたしますと、それぞれの事業に分類をしてそれぞれの主管庁が責任を持つ、こういうことなんですか。
○政府委員(山岡一男君) 土地区画整理につきましては建設大臣、土地改良事業につきましては農林水産大臣ということでございまして、他は全部三省共管でございます。
○坂倉藤吾君 これは三省共管というのは提案の立場から見てもわかるんですが、要は、問題が発生したときに、常に共管でやっている場合は逃げが出てまいりますね。いや、それは私のところじゃない、あそこの指導が悪い、ここはどうなんだと、いわゆる責任回避が必ずついて回るのですよ。したがって私は、一番責任を持つ官庁は総合的に見て一体どこが持つのか、これは明確にしておいてもらいたい。
○政府委員(山岡一男君) 先ほど申し上げましたように、両事業の調整も兼ねまして総合的かつ一体的な事業の実施を推進するということは私ども国土庁が本気でやりたいと思っております。
○坂倉藤吾君 じゃ、一番の最高責任省は国土庁である、こういうことでいいですね。
○政府委員(山岡一男君) 法律上は三省共管ということでございまして、いろいろな通達その他については全部三者連名で出すということになりますが、先生お話しのように窓口が必要であるということであれば、やはり提案省の国土庁が三省庁の中で一番適当であろうという意味で窓口を務めたいと申し上げておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 それではちょっと納得ができないんです。ただ単なる窓口として国土庁があるんじゃなくて、私が言っているのは、そういうふうに責任のなすりつけ合いをしたり逃げたりすることのないように、直接法律上の所管事項の責任というのはそれぞれの省が持つでしょうが、それぞれの省がたとえばそういう逃げ腰になったときに国土庁が三省の中で、おまえのところの省はそんなことじゃだめじゃないかと言えるような立場を明らかにしておいてもらいたいということなんですよ。
○国務大臣(原健三郎君) 大変熱心な御希望でございますので、御趣旨に沿うように検討して前向きに善処いたしたいと思っております。
○坂倉藤吾君 希望で私はそういうふうにやってほしいと言うんじゃなくて、責任のある政府側の答弁として、当然責任は私のところが持ちますなら持ちますということを明らかにしておいてもらわなきゃ、具体的に私はこれは大変な事業だと思うんです。場合によっては農家の人に不動産屋をやらせようという法案なんですからね。必ずこれは幾つかの問題が発生することは間違いありません。これはなければ結構なんです。そういうことを想定した場合に、そうしたことに対する明らかな政府のきちっとした責任のあるところを明確にしておいてもらわないと安心できません。そういう意味でもう一遍答弁を求めます。
○国務大臣(原健三郎君) 最前からしばしばお答え申し上げておるとおり、事務当局からもお話ししましたが、土地区画事業については建設大臣が責任を持ちます。それから土地改良については農林水産大臣が責任を持つ。残余のことについては国土庁長官が責任を持つ、こういうふうに御了承願いたいと思います。
○坂倉藤吾君 答弁がこうやって質問していますと食い違ってくるんですよ。私がお尋ねをしておるのは、そういうことは前提としてあるけれども、国土庁がたとえば、農林水産省、おまえのところはたるんでいるじゃないか、建設省、これは一体どうなんだと、そういうところまで国土庁がこの法案を提案した責任庁として位置づけをしてもらえるのかどうかと聞いているんですよ。はっきりしてください。
○国務大臣(原健三郎君) 法律的にはやはりそういうふうに書いてありますので、その法律的なことは最前お答えしたとおりであります。しかし、そういう先生のおっしゃる点もよくわかりますので、残余のことについては国土庁で責任を持つ……。
○坂倉藤吾君 残余じゃ困る。すべての話、すべての責任だよ。残余じゃ困るんだよ。
○国務大臣(原健三郎君) そういう御希望に沿うように責任を持ってやります。
○坂倉藤吾君 まあそれ以上は……。 次に、法律案の中身にちょっと入ってみたいと思うんですが、まず第一条の「目的」の関係なんですが、ここに、「必要に応じ当面の」という表現があるわけであります。この「必要に応じ」というのは、文章の流れからいって市街化区域内の農地の所有者等を指しておることだろうと思うんです。思うんですが、この「必要に応じ」というのは一体だれが必要を感じるのか。と申し上げますのは、たとえば農協が相当協力をしながら調査をした内容からいきましても、市街化区域内の農地の全部について農業を続けていきたいというのが四五・五%、こういうような数字が出ております。必要に応じというのは、必要を痛感していないいわゆる市街化区域内農地を持つ方々がおるということですね。すると、この必要を認めない人々に対してはこの法案は全然言うことを聞かない、こう思うんですが、この「必要」というのは一体そういうふうに受けとめていいのかどうか、これがまず第一です。
○政府委員(山岡一男君) 市街化区域内の農地の住宅地等への転換は、これまでも都市施設の整備が必ずしも十分に進んでいないこと、それから営農を継続する希望を有する農家の方も多いこと、これは先生のおっしゃったとおりでございますが、そういうことから必ずしも円滑に進んでいなかったというのが現状でございます。本制度はそのような状況及び農家の意向を踏まえまして「必要に応じ」という言葉を使っておるわけでございまして、実際の必要性の判断は、市街化区域内農地の円滑かつ速やかな住宅地等への転換を図るという観点から、農住組合が組合員たる農家の意向を踏まえて地域の実情に応じ具体的に行うことになるだろうというふうに考えております。
○坂倉藤吾君 いや、ちょっとやっぱり答弁がすれ違うんですがね。必要に応じというふうに判断をするのは、先ほど言うように、市街化区域内農地の所有者の方々が必要に応じと、こういうふうに解釈をしていいんでしょう。間違いですか。
○政府委員(山岡一男君) そういう方々が農住組合をつくられるという意味で、私は、先ほど農住組合と申し上げたわけでございまして、趣旨は同じでございます。
○坂倉藤吾君 質問をしている問題点に答えていただきたいと思うんです。必要を感じる、必要だと判断をする人は、これは市街化区域内に農地を所有しておる人じゃないんですかと、こう聞いているんです。
○政府委員(山岡一男君) この一行目のところに書いてございます「必要に応じ」が何にかかるかということだと思いますが、「当面の営農」にかかるというふうに思っておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 「当面の営農」にかかるんですか。「当面の営農」にかかるとしますと、そうすると現在営農をしている所有者ですね、土地所有をししかも営農している人々で、この法案からいきますと、後で触れますが、まとめてきて一ヘクタールという足切りがありますね、線が。すると一ヘクタールに満たないところの所有者、これはもう営農を認めないということなんですか。
○政府委員(山岡一男君) 「必要に応じ」が「営農」にかかると申しましたのは、必要に応じ営農の継続を図りながらということでございまして、この「必要に応じ」は後の方の「事業」等にはかからないという意味を申し上げたわけでございます。したがいまして、営農の継続が必要かどうかということが一つの第一条の趣旨に書いてあるところでございます。僅少でございました場合にどうなのだといまお話がございましたが、営農の継続の必要性が認められます最小の土地の規模についても、やはり原則としては農住組合が判断することになろうと思いますけれども、一団の住宅地等々、一団の営農地等、それぞれその本来の目的が十分に達せられるというふうに適切に配置されるべきものというふうに考えておりますので、事業基本方針、事業計画、交換分合計画の作成の際等を通じまして適切に指導してまいらなきゃならないというふうに思っております。
○坂倉藤吾君 あまり聞かないことまで答弁をされますとよけい問題点が整理されませんので、お聞きをしていることについて端的に答えてくれませんか。 結局、私が当初お聞きをいたしましたのは、必要に応じるというのは、市街化区域内農地を持っておる現に営農している人々、その人々がさらに必要に応じと、営農を継続をしたい、本来市街化区域は営農を認めないんだ、こういう立場になっているやつを営農を引き続きやっていきたいんだ、したがってその必要は営農にもかかっておるし、同時にそれを判断をするのはいわゆる農地の所有者、この人々というふうに理解をしていいんじゃないんでしょうか、こう聞いているんですが、いけませんか。
○政府委員(山岡一男君) どうも私もよくわかりませんが、いま私の申し上げておりますのは、やはり必要に応じというものの裏には営農の意思だけではないということを申し上げておるわけでございます。いわゆる市街化の進展の状況とか、都市施設の整備状況とか、それから農地所有者の方の営農の意思とか、そういうものがまとまりまして、そういうものから見て必要に応じて営農の継続の必要性があるという判断がされるというふうに申し上げておるわけでございます。
○坂倉藤吾君 これは前提が、この法律案は強制権を持つ法律案じゃありませんね。そこが他の強制権を持つ法律との相違点だと思うんです。したがって、それだけに大変むつかしい問題なんですよ。むつかしい問題なんですが、とりわけそういうことだからこそ、この必要がどういうふうに理解をされるかというのは大変なことになってくるんです。営農についてのことさらに必要を痛感をしないと営農ができないのかどうか、これがまず第一点です。それはこの法案が行われて、先ほども言いましたように、たとえば一ヘクタール以上というまとめてきてのいわゆる線引きがあるんです。そうしますと、現に営農している人々はこれは幾つか一ヘクタール以下の土地所有者がおるわけでしょう。これは現に営農しているわけでしょう。そういう人たちが組合をつくらなければ残せないという状態があるから、この制度を設けてそこへ結集しなさいということになるのか、あるいは、それはそれで現に営農しておればそれはどうでもよろしいよ、その中で特に意思のある人が共同すればこの法案でさらにこれが保障されますよということなのか、ここはきわめて大きな問題点だと思うんです。そういう意味でこれを明らかにしてくれませんか。
○政府委員(山岡一男君) この法案でねらっておりますのは、あくまで農地所有者の方々の自発的意思ということでございまして、先生がおっしゃるように、強制が一切なされておりません。したがいまして、いま先生がおっしゃいました意味では後者の方でございまして、本当にこういう組織をつくってやった方がいいなと思われる方が手をお挙げになるという法案だと思っております。
○坂倉藤吾君 そうしますと、この法律案での線引きが他の行政措置、たとえば先ほど論議がありましたような宅地並み課税等の線引きと絡ませるということについてはきわめて問題があると思うんですが、その辺はいかがですか。改めて聞きますけれども、ひとまず。
○政府委員(山岡一男君) 本法案で考えておりますことと宅地並み課税とは直接の関係はないという立場でございます。したがいまして、宅地並み課税の方はあくまで五十七年度を目標に関係省庁で検討をするというのが現状でございまして、その中でこのでき上がったものも営農地としてどう考えるかという検討の中に入るということでございます。
○坂倉藤吾君 そういたしますと、たとえば生産緑地法で農地として承認をされ、将来にわたって営農の希望が出ているところ、それから、この法案が成立をして農住組合でその組織が認められてそうしてやっていくところ、それから、それらのどちらにもかからないけれども現に営農をしていくところ、こういうふうに都市農業の形態というのは分類をされることになりますね、現実問題として。それらについては、そのことによって区分、差別、こうしたことはあり得ないと判断をしていいわけですか。
○政府委員(山岡一男君) 生産緑地につきましては、現在宅地並み課税上の問題としては対象とする農地から外されておるというふうに私は理解しております。しかし、今後の五十七年度からの宅地並み課税のあり方の検討につきましては、これは答申にございますように、営農の継続の意思を有する者に対する措置は十分講じながらということを念頭に検討さるべきだと。したがいまして、それは農住法が対象になっておろうと、土地区画整理の対象になっておろうと何であろうと、本当に営農の継続があるかどうかということを念頭に置いて検討すべきだというふうに、私どもは検討の中身としては与えられた命題であるというふうに思っております。 ただ、いままでこの農住組合法の御説明のさなかで、そんな農地利用規約までつくって何するんだねという話のときに、私どもは、そういうものはやはり全体の農地の中でごく一部でございますけれども、そういう営農の長期にわたる契約ができるというものでありますならば、当然優等生になるんじゃないかなという感じで検討をしてまいりたいということは申し上げたわけでございます。先生がおっしゃいましたようなその他の農業の継続の状況は、何も農住法が全部を負うわけでございませんで、全体の中の農地のごく一部でやる仕事でございますが、その他の営農の状況がどのように継続されてどのように判断すべきかという問題は一般の問題として検討しなきゃならない。したがいまして、法律上も直接はこの農住組合法につきまして宅地並み課税とは直接関係をつけていないというのが法案の立場でございます。
○坂倉藤吾君 先走って答弁されると私は困るんだ、ここの委員会の特徴かどうか知りませんけれどもね。 お聞きをしていますのは、現実問題この農住法が出てくると、市街化区域内の中で現に営農を行われる形態として、たてまえから言って生産緑地で行われているところ、それから農住組合で行われるところ、それからどちらにも入らないで単独で営農しているところ、この三つに分かれますねと、その三つに分かれたことが、これは例としましてさっき挙げた話でありまして、単なる例として、いわゆる政府がほかの行政上行うことに対して、そのことが理由になって、いいですか、いまの三つの分け方が理由になって差別がされたり、あるいは選別をされるということはないんでしょうねと、こうお聞きしてるんです。
○政府委員(山岡一男君) 生産緑地につきましては、これは生産緑地法の適用がございますので、その限りにおいて他の農地、農住組合のものと、もしくは単に営農しているものとは差がございます。法律上の差でございます。それ以外につきましては、私は一切差はないというふうに思っております。
○坂倉藤吾君 じゃ、一応はない、こういうふうに理解をいたしますが、現実にないというふうに表現をしながら、あけてみたら、たとえば宅地並み課税が農住組合のところは外されて、その他は全部ひっかかったということが現実問題発生しますと、結果的にこれが選別の材料になったじゃないのかということになるものですから、ぜひその辺は関係のところともよく言っておいてください。 次に移りますが、その次に、同じ第一条の中で後段の方ですが、「事業活動を通じてこれらの者の経済的社会的地位の向上」と、こうなっておるわけですね。これもきわめて重要な問題なんです。それは「これらの者」というのは、多分この組合に参加をした人々、組合員を指すんだろうと私は思います。違っておりましたら言ってください。その組合員の「経済的社会的地位の向上」ということになりますと、これは一つは、市街化区域内での営農を片方では認めていくことになります。そうなりますと、その農業生産を通じても経済的あるいは社会的に地位が向上していくことについての保障も含めて、相対に組合の問題というのが提起をされてこなければならぬと思うのです。 そうなりますと、そういう観点から、この「経済的社会的地位の向上」というのは一体だれがどのようにして保障するのか、私は、この法律案全体を通じて見ますと、まさにこれは組合員の自助努力以外に何にもない。ところが、この「目的」のところでは、これは政府の提案ですから、政府が責任を持って、こうやって組織をするものについては「経済的社会的地位の向上」と、こうなるわけです。ただ単なる、それは一般的に協同組合等のまくら言葉ですよと言うてしまえばそうなんですが、私は、ここに目的が生かされるかどうかの一つの判定があると思う。そういう意味からいって、この「経済的社会的地位の向上」とは、提案をしている政府がきちっと責任を持ってそのことの保障をしてくれるのかどうか、これをひとつ明確にしておいてもらいたいと思う。
○政府委員(山岡一男君) 確かに先生のいまお話しございましたように、協同組合法を法制化いたしておりまして、 〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕 その中に多くの例文が見られるところでございますけれども、私どもやはり第一の「目的」の規定におきまして、こういうことをうたいました趣旨といたしましては、大都市圏の中で、市街化区域内農地の所有者の方々がいろいろと事業をなさるわけでございますけれども、この農住組合の事業によりまして、たとえば賃貸住宅の経営を通じての安定的な収入の確保でございますとか、交換分合等によります農地の集約整序、土地改良事業の実施、農業共同利用施設の設置、利用等によります農業生産の当面の農業経営についての効率化の増進、それから水田の転用を伴わない賃貸住宅の建設に対する融資につきましても、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、いわゆる農住法と言っているものでございますが、そういうものの利子の補給の対象にするというような特例を設けてもおりますし、その他所要の補助、融資等の助成措置を政府としても十分講じたいと考えておりますので、それらの措置を享受されることによりまして、経済的地位も向上するし、ひいては社会的地位の向上にも寄与できるという趣旨であると思っております。
○坂倉藤吾君 説明は説明でそれはわかるんでして、法律をつくるときに、これはマイナスになるような形のものは認めるわけにいきませんし、そういう提案をするはずはないと思うんです。しかし現実には、いままで経験のなかった仕事を共同してやらせようということですから、したがって、そこには私は未知の問題ではありますけれども、やろうとしている事柄から見てきわめて危険率もいっぱいあると思うんです。その危険率が、それが確信を持ってやれる、またそれらが具体的に指導をしてくれる、こうした体制がきっちり踏まえられなければ問題だと思うんです。 そういう意味で、あえて意地の悪い質問をしているわけですから、その辺は具体的な指導の立場の中で、その辺でのいわゆる責任というものを大いに痛感をしていただきたい。そして対処をしてもらいたい、こう考えるんです。いいですか。余り長く答弁要らないですよ。
○政府委員(山岡一男君) 先生のおっしゃることは、私ども一番心配するところでございます。十分配慮して指導してまいりたいと思っております。
○坂倉藤吾君 次に、第五条なんですが、ここに「組合員のために直接の奉仕」という言葉がこれまたあるんです。これは組合そのものがその組合に参加をしている組合員への直接奉仕と、こうこれは当然のことが書かれていると思うんですね。ところが当然のことなんですが、その場合に間接的奉仕というものは、これはもう問題にならないのかどうか。これまた意地の悪い質問ですがね。 それと、もう一つあわせて聞いておきますが、「営利を目的としてその事業を行ってはならない。」、これも協同組合の理念からいって当然の規定なんですね。規定なんですけれども、営利を目的としない組合で組合員に直接利益というのは一体どう結びつくのか、ここのところをちょっと説明してくれませんか。
○政府委員(山岡一男君) いろいろと仕事をします場合に、組合で行う場合、株式会社で行う場合いずれもございますが、そういう場合に、いずれも「奉仕」という言葉を使っております。その場合、ここで使っております「直接の奉仕」と申しますのは、組合の組合員に対しまする奉仕の方法を「直接の奉仕」と規定したわけでございまして、株式会社のように、事業活動の結果、獲得、蓄積されましたような有形の利益を公正に分配するための事業活動を行うことはやってはならない。また、そういうことをしないということでございまして、組合の七条に書いてございます事業活動を通じて、直接組合員の経済的、社会的地位の向上を図るということを述べておるものでございます。
○坂倉藤吾君 わからぬ答弁ですよ。経済的、社会的地位の向上を図るためには組合が相当もうけなければいかぬ。もうけて組合員に直接の利益を及ぼす、これが一般通常的じゃないかと思うのですが、違いますか。
○政府委員(山岡一男君) いまのたとえば、組合は地区の中で事業を行うわけでございますが、地区外の例を申し上げますと、地区外においても、農住組合が宅建業の許可を得て、土地の売買等をやって利益を上げる、こういうことはできない。簡単に申しますと、そういう事例を挙げて御説明したらわかりやすいかと思いますが、あくまで七条の事業の枠内で、直接の仕事で成果を上げるということでございます。
○坂倉藤吾君 まあ、いいですわ。 それから、第七条ですが、ここには「必要な公共施設の整備」、これは土地の区画形質の変更に伴って整備をしなければならぬ必要な公共施設の整備とあるのですが、この公共施設の整備というのは、組合がそういう論議をしてまいりましたようなことだけに、ある程度限定をすべきじゃないのかと私は思うのですが、この公共施設というのは一体どういうものを指し、どういうふうにこの公共施設を理解をしておるのか、これをちょっと明らかにしてくれませんか。
○政府委員(山岡一男君) 良好な住宅地等の造成を目的とします宅地開発事業を行うに当たりまして、通常のレベルで整備を要することが必要と認められる道路、公園、下水道などの関連の公共施設というふうに考えております。これは土地区画整理事業などがございますし、開発許可等がございますが、そういうもので通常認められるような程度のものというものを念頭に置いております。
○坂倉藤吾君 それから、同じ七条の二項の第五号に、「必要な事業で政令で定めるもの」とありますが、その政令に見込まれる事業内容は、もう明らかになっていますか。
○政府委員(山岡一男君) 現在考えておりますのは、客土、暗きょ排水のほかに農業用排水施設の補修などを考えております。
○坂倉藤吾君 いま言われたようなことならこの中に書けることですね。政令で定めるというのは、私ども一番心配をいたしますのは、政令は省で御勝手にいつでも変えられる性格のものですね、通達一本出せば。だんだんこれはふくれてきたり、いろいろしやしないのか。しかもそれが義務づけられてこないのか。いわゆる設置義務。 それから、あわせて聞きますが、同じ条項の六号の中に、たとえば「レクリェーション施設の設置及び管理」というのがありますね。これらがやることによって全部義務化をされる。義務化をするということは権利も伴うのですけれども、この義務は当然責任を負わなければなりませんね。そうした観点から見て、これらの範囲というのは、私は明らかにしておくべき筋合いだろうと思うのです。余りこれをいらって拡大をしたり、そういうふうなことをやることはそれこそ危険度を増す、こういうふうに判断をいたします。 それから同時に、「設置及び管理」ということになりますと、たとえばレク施設なんというのは、施設的に物を考えていきますと、緑地公園というか、児童公園のようなものを仮につくったとします。そこにはたとえば幼児用、小児用というようなかっこうのすべり台あるいは鉄棒、あるいはその他そういう遊具等を設置をすることもレク施設の一つになるんですね。そうしましたときに、それらを設置をする段階で設置されたものは、どこかが別に管理するというならいいけれども、その管理義務までここに設けるという話になりますと、たとえば老朽化をしてきたときに、その老朽状況を管理が行き届かなくて、そのことが理由になってたとえば使用した人が傷ついたり事故を起こす。こうなったときの責任というのは組合がもろにかぶらなきゃならぬわけですね。私は大変なことだと思いますよ。最低は四人の組合員で組合をつくることになりますね、最低四人。三人ではつくれないけれども、四人で最低の組合はできる。その四人の組合でそういうたとえばレク施設、それの維持、管理まで含めてやることが果たしていいんだろうかどうだろうか。これはきわめて私は問題だと思うんですが、その辺はいかがお考えなんでしょう。
○政府委員(山岡一男君) レクリエーション施設として具体的に考えられるのは何だろうと想像いたしますと、貸し農園ですとか観光農園ですとか、いわゆるレクリエーション農園といま称されているもののようでございますが、その他テニスコート、プールなどが当たるんじゃないかと思います。しかし、これはあくまでそういう農住組合の行われます地域、地区のエリアの広さにも相当影響があると思うんです。 四人でささやかにやられる場合に、プールができるかというと、それはなかなか無理じゃないかという感じがいたします。さらに、これらの施設につきましては組合員がまず使いますし、一般公衆の休養とか娯楽のためにも利用されるものだというふうに思います。公共施設のようにたとえば道路でございますと、確かに事故があった場合の管理責任は非常に重うございますけれども、そういう意味では公共施設の管理ということほどの責任は余り起こらぬのではないかと思いますけれども、先生御心配のような点は確かにあるわけでございます。たとえば他の建築基準法上の規定による検査義務とかというようなものもやらなきゃならぬ場合もあろうかと思います。いろんなものがあると思いますが、いずれにいたしましても、農住組合がそういうようなものをいたします場合に、管理責任が過重にならないような点につきましても、先生のおっしゃることはよく私どもの方もわかりますので、十分指導してまいりたいと思っております。 なお、責任の過重な公共施設ということにつきましては、これは整備はやりますけれども、管理ということは義務づけていないわけでございます。
○坂倉藤吾君 いや、管理は義務づけていないと言うけれども、たとえばレク施設なんということになりますと、一般的概念はきわめて幅広いものじゃありませんか。この法案の条文だけ見ておりますと、一般概念でとらえざるを得ないわけでしょう、どこにも縛りがないんですから。そうしますと、たとえばその地域に農住組合をつくった。つくったところで、たとえば分譲にしろ住宅ができた。そこに住んでいる人がこの地域にはこんなものが欲しい、こう言い出して、組合がその要求に応じて設置をする。設置をした場合に、その管理も含めて当然幅が広がってくるんですよ、人が住んでいるわけですから。本来こうしたものは地方自治体が行うべきでしょう、行政が。しかし、組合をつくって組合の地域の範囲ということになれば、当然そういう問題が出てまいります。出てきたときに、縛りがないんですから、そのものについて要求に応じるかどうか組合の判断になってしまう。 そうしたときに、先ほど言いますように、不測の事態が発生して、そのことが原因でたとえば裁判闘争なんか起こったときに、はっきり申し上げて大変な負担ですよ。そういうところまで、このレクの問題一つ取り上げたって、管理権の問題というのは、逆に言うと責任権としてひっくり返ってきますよと、こう指摘をしているんです。これは十分私は、それこそこれらのやれる範囲の問題はなるべく限定をすべきじゃないんだろうか、区別をはっきりしておくべきじゃないだろうか、その辺を言っているわけですから、これは十分実行に当たって整理をしてもらわないと困るんです。
○政府委員(山岡一男君) この任意事業につきましても、あくまでも組合の自主的判断でお決めになるということでございますが、いまの管理面も含めまして、できる、できないも当然自主的判断の中に入ることであろうかと思います。思いますけれども、先生おっしゃいます御趣旨のとおりでございまして、たとえば一つプールをつくりましても、周りに棚を張れるか張れないかというようなことが一つ問題になろうかと思います。その点につきましても、十分現地の実行上につきましては都道府県知事等とも協議いたしまして、りっぱな指導をしていきたいと考えております。
○坂倉藤吾君 次に、十三条の関係なんですが、これは農地利用規約の問題です。市町村が当面の営農の継続が可能であるかどうかということの認定権を持つと思うんです。そういたしますと、当面の営農の継続が可能な条件というのはきわめて問題になりますね。申請された市町村が、あなたのところは、申請はあったけれども、いわゆる営農の継続が可能ではありませんよと、仮にこう認定をしたといたしますと、そこはもう農業がやれないということと一緒になりませんか。この規定は、農地の利用規約が認められるかどうかということなんですが、実際にはここで言うように、当面の営農の継続が可能な条件が満たされているか、あるいは不足をしているか、その判断を伴って農地利用規約が承認をされるかされないかにかかってくるわけでしょう。といたしますと、農地利用規約を認めてもらいたいと言って申請をした農住組合が、あなたのところは営農の継続が可能ではありませんよ、だから認めるわけにいきませんと市町村が判断をいたしますと、これは営農ができないということになりませんか、却下をされた場合。この規約というのはきわめて私は大いなる矛盾だと思いますが、どうですか。
○政府委員(山岡一男君) やはり当面とは言いながら、営農の継続を進めていくというためには、一定の物理的条件は整っていることが必要ではないのかというふうに思っております。この十三条第一項第二号の規定はこのような趣旨から置かれたものでございます。ただ、具体的に考えてみますと、周辺に住宅等が密集している等によりまして、農作物の生育に必要な日照が得られない、通風が不十分だというような状況も考えられます。それから生活排水、工場排水などの汚水が農地としての用水路に流入をしたり、それから農業排水が円滑に行われないというふうなことがあってはまずいというふうに思います。したがって、そういうものが営農の継続が困難となっている場合の具体的な例であろうかと思いますが、今後も営農の形態、生産される農作物の種類等に応じまして差があるわけでございますから、弾力的に対応することが必要であろうと思います。具体の地区につきまして、具体の営農形態を十分勘案しながら判断していくように指導してまいりたいと思います。
○坂倉藤吾君 その理解を聞いているんじゃなくって、結果として農地利用規約の申請をしたら、認定をされればそれは営農継続の条件ありと。なければ認定しないんですからね。ところが、ないというふうに認定をされるということは、営農をあきらめなさいよという線引きのこれが条件になりはせぬのかと、こう聞いているんですよ。 ところが、実際にはこの法のたてまえからいきますと、農住組合はつくる。しかし、農地利用規約はあってもなくても農住組合は認められるのですね。そうでしょう。ところが実際には、農地利用規約をこれでいったらつくった方がメリットがありますよと、こういう立場でつくっているわけでしょう、私に言わせれば余りメリットはないんですがね。しかし、メリットがないけれども、みんなが農地利用規約の申請をして承認をとるということの方が安心だからということで申請をし出す。申請もできないような農住組合では成績が悪いということになると思うんです。いいですか。そうしますと、こぞって農地利用規約の承認を取りつけるための申請をやる。そうすると、そこになると継続の条件が出てきて、あなたのところは認められるけれども、あなたのところはだめですよと、具体的に行われなければ行政の価値がないわけでしょう。そこで、いわゆる営農継続が可能な条件がないということで認定が取り消されて、取り消された根拠が、何か施設をつくれば回復するという問題ならいざ知らず、幾つかの要素が重なって、それもおぼつかないということになれば、当然これは営農継続の意思があってもあなたのところはあきらめなさいよという、逆に言うと具体的な線引きになりはせぬのかと、こう聞いているんですよ。
○政府委員(山岡一男君) 農地利用規約が実際に効果を発揮します法律上の効果は、隣接した農地等の中で、用排水等を営農地区とそれぞれ一本で使った方がいいとかいう場合の隣接農地等に対しまして農地利用契約ができるということが法律上効果が及ぶということでございます。 実際のそういう農地利用規約がつくられ、対象になるような農地につきましては、事業の基本方針の段階から農協にもよく相談をいたしますし、市町村もよく監督をして相談に乗っていくということでございますので、十分それまでの間にそういうようなものにつきましての見通し等については得た上で事業をなされるだろうと思いますので、大部分のものにつきましては恐らく私は農地利用規約ができると思いますけれども、しかしそれができないからといって、そういうふうな周りの契約ができる、できないかというのが法律上の効果でございますので、その他の点についてこの線引きが影響することはないというふうに考えております。
○坂倉藤吾君 答弁になりませんけれども、この農地利用規約が及ぼすところのメリットと、逆にこのことがいまも言いますように、あなたのところはもうあきらめなさいよという線引きになるかというのはうらはらの関係だと思います。この辺は具体的指導に当たってもう少し整理をしてもらいたいところです。これは先ほども論議をいたしましたように、この法律が一つの踏み絵みたいですね。しかも、それが仕分けをするところの課題になりやすい要素というのは私はまさにそういうところにあると思います。農住組合をつくるかつくらないか、しかも農住組合をつくった中で農地利用規約の承認を求めるか求めないか、これまた線引きの大きなポイントになりますよ。そういうところを実質問題としてそうならないように具体的指導の面で十分に生かしてもらわなきゃならない、こう思います。 次に、第三章の関係なんですが、実はこの「組合員たる資格」の中で一、二に分けていますね。二の項については、第八条の三項で、これは区画整理事業を説明している項なんです、事業を行うところの事業条文なんですね、この整理事業についての。そこで准組合員を括弧書きでこれは准組合員ですよと、こう説明をしておるんですが、本来は准組合員の資格は資格として組合員たる資格の項の中にきちっと入れるべきじゃないんでしょうか。これはきょうはあえて法制局を呼びませんでしたけれども、この辺はぱっとこう見まして、組合員はと言ったら一の場合と二の場合とがあって、そしてそこで組合員の資格を定めている。ところが、至るところに准組合員というのが出てくる。准組合員を一体どこで定めているのか探し歩きますと、いま申し上げたように、第八条の三項で准組合員括弧書きで説明をしている。これは私は法体系等からいきましても少し異常じゃないのか、これだけ申し上げておきます。これは答弁要りません。 それから、二十四条の関連なんですが、脱退の問題なんです。私は大変心配をしておりますのは、一つには先ほども言いましたように、いままでやったことのない仕事をしていこう、それには農協等の具体的な援助、指導、それから関係省庁の具体的指導、こういうのがあって失敗しないだろうと思うんです。失敗しないようにやっぱりやっていかなきゃならぬ。それはそれでいいんですが、しかし、結局そういう不動産的な業務を中心に考えていきますと、やり方によってずいぶんと組合員の利益、あるいは拡大するか縮小するかという問題は、人のやり方によりまして差が出てくると思うんですね。そういう意味で、お互い平等の立場で出資者が集まって組合をつくっているその中の幾人かが代表して役員になる。この役員とそれから平の組合員との関係というのは、いままでやったことのない事業をやっていくだけに、私は大変な問題を醸すんじゃないのかと心配するんです、お互いのことですから。仮にうまくいっているときはいいと思うんですよ。少しつまずいたり、足が遅くなってまいりますと、おれがやっておったらもっとうまくやるのに、あれらはというような話が出てきたり、しかもこれは、土地の区画整理だとか住宅を建てるとか、土地造成をやるわけですからね。 そういたしますと、組合員みずからが直接やる事業じゃなくて、だれかにやっぱりやってもらうということになる。そうすると、それの専門家、専門業者と絶えず折衝をすることになる。折衝していけば当然これは人間関係が絡んでまいりますから、いろいろといやなこともある。組合員は余りやらないで役員が主に折衝することになると思いますから、そういう意味合いでこれは大きな具体的に問題点を醸す要素を、危険性を持っている、こういうことになると思う。 そうしますと、脱退の場合の問題に発展しかねないわけです。いわゆるお互いの組合が共同してやろうと言っているうちはいいんですが、あれだけがというような不満が発生をして脱退という問題にもなりかねない要素を持っているわけですね。そうなりますと、そのときの脱退者のいわゆる権利といいますか、こうしたものの保障というものが、たとえば年度末の当該組合の財産によって定められるということになりますと、果たして保障ができるのかどうか、ここが私はきわめて問題になるところじゃないのか、こう思うんですが。
○政府委員(山岡一男君) 第二十四条の次に第二十五条というのをつけております。これは第二十四条によりまして持ち分の払い戻しを請求することが脱退者の方はできるわけでございますけれども、いまここにございますように「事業年度末における当該組合の財産によってこれを定める。」ということになっております。したがいまして二十五条はそれに対応いたしまして、組合の債務がその財産を上回りている場合におきまして脱退した組合員が、組合員の純負債に対して有するマイナスの持ち分というものにつきまして払い込み義務を有するということにしたものでございます。したがいまして、第二十五条とあわせて脱退者の方の持ち分の確保を図るという趣旨でございます。
○坂倉藤吾君 ともかく、組合に入った者がいろいろな事情によって、除名をするとかなんとかはこれはまた別ですね。本人の意思で途中で抜けていくということを、これはとめるわけにいかないと思うんです。その途中で抜けていく人たちが後に残った人の権利を侵害をするということはこれは大変なことだと思うんですが、そうじゃなくて自分の権利、それから協力をしてきた分配は当然保障されていかなければならぬと思うし、必ずしもこれが年度末の組合の財産状況というふうに待っておれるのかどうかという問題も一つは出てくるわけですね、そのときの事情によって。ですから、もう少しこれはたてまえはたてまえとしていいんですが、生きた運用ができるようにこれも検討して、実際に合わせて直すべきは直していっていただくようにしなければいかぬじゃないか、こういうふうに意見を申し上げておきたいと思うんです。 それから、この法案の中で政令で定めるという問題、それから主務省令という言葉がずいぶんあるんですね、一々数えてはみませんけれども。本来法案を審議するということであれば、当然政令見込み事項あるいは主務省令等について、今日段階でわかっていることは書き物にしてでも資料として私は提起をすべきだ、こういうふうに思います。一々申し上げませんが、これはそれぞれの慣行もおありでしょうけれども、少なくともこれらは中身を十分に審議し尽くすという立場の中でぜひ実行してもらいたい、こういうことを要望として申し上げておきたいと思います。 そこで、本論に入りますが、これは国土それから建設、農水それぞれにお尋ねをいたしたいと思うんですが、都市のあるべき姿といいますか、今後の都市づくりといいますか、これは都市をどのようにつくり上げていくかという構想なわけですが、その構想の中に都市農業の価値、その位置づけ、こうしたものは全然今日段階では考えられないのかどうか。四十三年の都市計画法ができたときから、市街化区域内の農業あるいは農村はもう全部排除するんだ、都市的土地利用、いわゆる非農業的な土地利用ということになると思うんですが、都市的土地利用の効率を求めるがゆえにそれはもう全部つぶすんだ、こういう観点で都市計画法ができ上がっておるのだから、今日段階はその法律が一番中心であって、いまここで都市農業の価値だとか位置づけなどということはもう考える余地がないんだ、こういうふうに言われるのか、その辺は一体どうなんでしょうか。
○政府委員(升本達夫君) 御承知のとおり、都市計画法の土地利用に関する基本的な考え方は、市街化区域と市街化調整区域と分けるいわゆる線引きでございますが、という考え方に立っておりまして、この場合、市街化区域はすでに市街地になっているところと、それから近い将来、おおむね十年と言っておりますが、おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域というふうに観念いたしまして、市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域、こういうたてまえで分けることにいたしております。 そこで、おただしの農地等の農業用地については、都市計画法の土地利用上どういうふうに考えるかというおただしでございますが、したがいまして、原則的には農地利用は市街化調整区域において考えられるべきものではなかろうか。原則的に申し上げますと、市街化区域は現に市街化されている土地、すなわち農地以外の土地利用がなされている土地であるか、あるいは近い将来に市街化されるべき土地というふうに観念いたしておりますので、少なくとも恒常的に市街化区域内に農地利用が続けられるというふうには都市計画法上は考えておりません。 これは一般論でございまして、しかしながら具体の現実の市街化区域内に、しからばじゃ農地利用が一切許されないかという問題になりますと、これはまた別の問題でございまして、将来の土地利用計画においては農地としての利用は特段考えないということでございまして、現実に市街化区域内の一定の部分が農地もしくは農業用地に使われているということは当然あり得ることでございますが、一般的に申し上げますと、暫定的にそういう土地利用が行われている土地というふうに申し上げるべきものかと思います。 ただ、そうは申しましても、現実に土地利用が行われ、それから都市計画の実現が図られていくということを考えますと、いわばその調整措置的な意味合いにおきまして、農地としての暫定的な利用が都市計画法上全く考えられないわけでもないだろうという観点から、生産緑地法という法律によりましてそれぞれの条件下に第一種生産緑地、第二種生産緑地という地区を指定して、その地区の中で農業用地としての土地利用を行っていただくということを都市計画法上位置づけているというのが現行のたてまえ、体制でございます。
○説明員(松下一弘君) ただいまお尋ねの、都市における農業の位置づけでございますけれども、基本的な考え方は、ただいま建設省の方からお答えがありましたとおりでございます。
○政府委員(山岡一男君) 国土庁も、いま建設省のお話のとおりだと思っております。
○坂倉藤吾君 質問に答えてないんですよ。私がお尋ねをいたしましたのは、都市の都市として将来のあるべき姿。いまの制度がどうなっているかということを聞いているんじゃないのです。いまの制度はよくわかっています。だからさっきも指摘をしましたように、現在の都市計画法は四十三年につくったときから、もう農地というものはなくしてしまって市街化にしていくんだという立場が明確になっているわけですから、だからいまの法律でいったらそれは無理でしょう、しかしそのままで将来それでいいんですか、将来の都市計画というふうに考えていったら、都市づくりというふうに考えていったときに、いわゆる都市農業というものについて、あるいは市街化区域内の農業というものについて見直す価値はないんでしょうか、どうでしょうか、こういうふうに聞いているんですよ。皆さん方が、それは政府職員ですから、いまの法律があってそれはお答えができませんというならそれはそれで結構。しかし、将来問題を尋ねているんですから、いまのままでいいだろうかどうだろうか、こういうことについては基本的に答弁してもらいたいと思います。
○政府委員(升本達夫君) 土地利用に関する基本的な考え方の問題でございまして、大変むずかしい御指摘だというふうに考えます。しかしながら、私どもは現状の都市計画法の制度を先ほど御説明申し上げましたが、この考え方がやはり現時点で考えまして、都市における土地利用を律する基本的な制度のあり方として適当ではないかというふうに考えている次第でございます。
○坂倉藤吾君 そうしますと、今日までたどってまいりましたのは、都市計画は完了していないけれども、いわゆる市街化区域内農地なんというのはたくさん残っているけれども、本来はこれはもう全部一般的に言う市街化をすべきだし、いまの都市計画法に基づく都市づくりが行われていかなければならぬところだ、農業をやるんなら調整区域あるいは農振地域の方へ行きなさい、こういう選別だと思うんですよ。そういう区分けだろうと思う、これは法律のたてまえですから。そういう従来行ってきた形のままで日本の将来の都市というものもそれでいいんだ、こういう答弁ですね。間遠いないですか。
○政府委員(升本達夫君) 基本的にはそのように考えております。 そこで、現実問題としては、市街化区域と市街化調整区域の区分、すなわち線引きを、できるだけいま都市計画を予定しております精神にのっとって、合理的に線引きが行われるように努力をしてまいる必要があろうかと考えております。
○坂倉藤吾君 いま都市の人々と幾つか話をしましたときに、やっぱり社会的に問題になるのは日照権の問題、いわゆる一般的に日照の問題ですね。それから緑がどれだけあるかという問題。いわゆる日照があり緑のある住環境、簡単に言えばこういう表現になると思います。その問題についてきちっと見直すべきじゃないだろうか。 同時に、現実に市街化区域内の農地から新鮮野菜が供給をされるという問題も、現にいま一一%から一二%ぐらいの供給率を持っておる。こういう状況からいけば、その価値判断についても改めて見直す必要があるんじゃないのか。あるいは都市防災、都市としての災害にどう備えるのか、その場合の逃げ場等の問題も含めて、市街化区域内の農地等についても都市計画そのものの中に本来は織り込むべきことじゃないんだろうか。同時にまた、都市の居住者が自分たちが食卓の中に上がってくる生鮮野菜そのものが一体どこでとれたかわからぬというんじゃなくて、自分たちがながめて、そこから供給されるんだという人間生活の上にとっての食物との関連、こうしたことについては本来都市づくりの中の一端としまして、土地利用という効果的な価値判断というよりも、そういう社会全体の仕組みの中での農業の役割りというものについて見直すことが必要なんじゃないのか。 そういう意味からいくと、都市計画法そのものも今日の段階でずっと十年以上やってきたわけですから、その意味でもう一遍再検討をする時期に来ているんじゃないのか、こういう声は相当強いんです。そうした意味で全然それがもう余地がないのかどうかということになって、これはちょっと政府の関係の皆さんでは答弁ができにくいと思うんで、これは政治家、国土庁長官にその意味合いでの答弁をきちっとしてもらいましょうか。
○国務大臣(原健三郎君) 最前、民社党の栗林さんからも御質問がございましたが、そのときもお答えしたのでございますが、何とか都市近郊における立地条件やいまこういろいろございますが、市街化区域においていまおっしゃいました国土利用法をもっと検討してみる必要はないかと。それは最前午前中にもお答えしたんですが、国土利用法を御趣旨のような線に沿ってもう一度再検討いたしてよろしいと思っております。
○坂倉藤吾君 先ほど言いましたような幾つかの人間の生活に焦点を合わせてぜひ検討、見直しをそれこそしてもらいたいということを重ねて要望しておきたいと思うんです。本来ならこれは農林水産省が最もしっかりしなけりゃいかぬところなんですよ。ところが農林水産省はどうも建設や国土には頭上がらぬ、あれは一枚上の官庁だと、こう思っているんでしょうから、言いたくても言えないというんですよ。だからぜひその辺の気分を責任の国土庁長官、先ほども言いましたように、この法案提案をしたからには国土庁が責任を持たされたよ、おまえたちおれの言うこと聞けさという話で検討を開始してください。 それで、先ほども少し論議がありましたが、農住組合法とそれから宅地並み課税の関係なんですが、政策的な関連をひとつこれもまた農水、国土、それから自治省も来ていただいておると思うんですが、自治省からも御答弁をいただきたいんですが、いまのところ、農住組合法は宅地並み課税の地ならしだという一般的な評価になっているんです。だから先ほど線引きの話をしましたら、そうはしないというお約束をさっきの段階ではいただいたんですが、むしろ原長官は、衆議院の十月十一日の予算委員会の中で、五十五年度、五十六年度ですね、これも地価の上昇が続くとするならば、五十七年度以降C農地の課税に前向きに積極的に取り組むんだという表現が一つありまして、そしてさらにもう一つは、十月二十四日の衆議院の建設委員会ですね、ここでも、農住組合など営農を続けるところは別として他は課税をすべきだというふうに、今度ははっきり言い切られておりますし、それから先ほどの江田先生の御質問にも、そのニュアンスでの答弁が私はあったと思うんです。 そうなりますと、先ほど私がお尋ねをしましたように、農住組合法がそういう形の線引きにならないように、それは線引きに直接なりませんよと、こういうお話ですが、間接的にはやっぱり線引きになりそうな気配がいたしますので、直接も間接もそれは線引きにならぬようにひとつ配慮がいただけるのかどうか、この辺はひとつきちっと御答弁をいただけぬだろうか。 それから、農林水産省には、もし宅地並み課税が実施をされた場合に、そこの農地での農産物の採算というのは今日の情勢の中で果たしてとれるのか、とれないのか。これはもうとれるかとれないかはっきりしていると思いますので、長時間の答弁は要らぬですが、ひとつ明確にしてもらいたいというふうに思います。
○国務大臣(原健三郎君) いわゆる宅地並み課税問題とこの農住組合とは、直接関係はないということになっておりますが、その次の御質問の線引きには関係があるか。線引きには関係ございません。線引き、そういうふうにならないと確信いたしております。 それから、宅地並み課税、これはしばしばもう私自身ははっきり申し上げているのですが、どうもやっぱり疑問がおありのようですが、昭和五十五年度の税制に関する政府税制調査会の答申の趣旨に沿うて、最終的には関係省庁とまた相談——これは先の話ですから、昭和五十七年度にやるんですから、まだ時期がありますので、最終的の相談はいたしておりませんが、国土庁といたしましては、私の責任におきましても、政府の税制改正に関する調査会の答申の線に沿うてこれはもう明快に積極的にやるべきものである、やろうと思っております。いずれその趣旨に沿うてやりたい、こういうわけでございます。 これは、いままでたびたび申し上げましたように、「昭和五十七年度分以降の固定資産税及び都市計画税については、長期にわたり営農を継続する意思のある者に対する配慮を行う」べしと書いてあります。これはもう十分やります。だから課税するなというわけです。それから第二に、新たにC農地に対し課税の適正化措置の対象に加えるべしという、C農地に対しても適正な課税をやるようにいたしたいと。第三は、「現在課税の適正化措置が講じられているA農地及びB農地に対する課税を強化するため、」に十分検討せよ、こういう趣旨であります。十分強化する線に沿うてやりたいと思っております。その意思であることを言明いたしておきます。
○説明員(渡辺功君) ただいま農住組合と宅地並み課税との関連についての御質問がございましたが、農住組合法案はこの委員会でもいろいろ御議論いただいておりますように、農地の所有者等の自発的意思に基づく組織を設けて、その事業活動を通じて営農の継続との調和を図りつつ宅地化を進めるということでありますので、直接宅地並み課税と関連をしないというふうに承知しております。 ただ、私どもの方はむしろそういう問題よりも、宅地並み課税につきましては対象の拡大等を含めまして全般的な問題といたしまして、ただいまも長官からお話がありましたような税制調査会の答申もありますので、それを踏まえて、税制上の問題として宅地政策を補完する立場でどういうふうにやっていけるかということを関係各省庁の御意見も十分承りながら詰めていきたいと思いますので、現段階におきましては、その内容はどうなるということを申し上げられる段階にもなっておりませんので、御了承賜りたいと思います。
○説明員(若林正俊君) 市街化区域内の農地について、いわゆる宅地並み課税が行われたとした場合を想定いたしますれば、一般的な農業収益で税負担を賄うということは困難であろうかと、このように考えております。
○坂倉藤吾君 国土庁長官の御答弁では、結局担当が自治省ですから、だから自治省もあわせて御答弁いただいたんですが、別問題だと、ざっくり言って別問題であって、三年間の期限がまだ切れてないので、したがってその期間中に期限切れとあわせてどういうふうにするかを検討しているんで、検討中だから物は言えぬということだと思うんです。しかし、いまお聞きのように、農林水産省の立場からいきますと、もし宅地並み課税が行われるということになれば、そこの農業経営としては全く宅地並み課税では採算が合わない、こういう結論になっているわけです。これはもう明確なんですね。 そういたしますと、宅地並み課税をやるということは、そこでの農業経営はあきらめなさいよ、やれば赤字が出ますよ、こういうことなんでありましてね。それを宅地並み課税をすることが果たして公平の原則にかなうのかどうなのか。いまの三年間の減額措置というのは、これは適正でないとだれが判断をするのか。私は大変なことだと思います。適正でないものを国会で審議をして、適正でないのを承知でその関連法案を通したのかという話に相なってくるわけでありまして、私は、そうじゃない。今日のいわゆる実態を踏まえて、それが適正であるというふうに判断をして減額措置の法律が適用されて、そして、現在その期間中にあるそういう継続の上に立って次の税制が一体どうあるべきかという検討なら話はわかるんでありまして、ぜひひとつこれは自治省、責任を持ってその辺は整理しておいてくださいよ。いいですか、都市農家の自治省は大敵だ、ぶち殺せと言われぬようにひとつ十分に検討しておいてください。答弁しますか。
○説明員(渡辺功君) この委員会でも再々にわたりまして御議論がありますように、私ども税制といたしましては、市街化区域というものの性質というものを前提としまして、税制上どういう措置をとるかということでございます。そういうことで、ただいま御指摘のように、現在までの減額制度を含めまして継続してあるわけでございます。そこにはたてまえと実態との間に介在するいろいろな問題があると思いますが、将来の方向は、先ほど来御議論がありますように、市街化区域というものはやはり十年以内に優先的、計画的に市街化されるということでありますので、そういったことを私どもとしては前提としてやっていく。また、私どもは決して宅地並み課税だけで宅地供給ができると思っておりませんけれども、税制は租税政策としての補完の役割りもありますから、その補完的役割りを果たすということをやはり否定はできませんので、そういったようなことを含めまして、税制調査会の答申の立場を踏まえましてよく検討してまいりたい、こういうことでございます。
○坂倉藤吾君 いまの答弁で私は満足したわけじゃありませんから、次に質問しなかったといってあえて納得されたわいと思わぬようにしておいてください。 次に移っていきますが、建設省が九月の十六日に都市計画見直し方針を通達されていますね。これの基本方針は大体四項に分かれておる。その第一の柱というのは、いたずらに市街化区域を拡大をしないということ。第二の柱は、当分見込みのない地域については調整区域に組みかえせいということ。それから三つ目の柱は、区画整理事業の確定地あるいは市街地整備確実の区域、これは市街化区域に明確にしておけよ。それから四つ目の柱というのは、現在の市街化区域内の土地の高度利用それから遊休地の有効利用、農地の市街化を積極的に進めよ。大体この四つが基本方針だというふうにお聞きをしているのですが、これは間違いありませんね。
○政府委員(升本達夫君) おただしのとおりでございます。間違いございません。
○坂倉藤吾君 この見直し通達は、今日までの都市計画の実行が予定どおり進展をしなかったというための見直し措置というふうに理解をすると行き過ぎになるんでしょうか。いいですか、それで。
○政府委員(升本達夫君) 御承知のとおり、都市計画法におきましては線引きの都市計画決定を含めまして、すべての都市計画についておおむね五年ごとに基礎調査を行って、その結果によって見直せということになっておりますし、また必要があればその中間時点におきましても随時合理的な範囲で見直し、検討を行うべきであるというたてまえにいたしております。 今回のおただしの線引きの通達でございますが、これも都市計画法本法の規定にのっとりまして、現在以後行われる線引きの見直しに当たって、その基準となるべき項目を掲げたものでございまして、特にいままでの線引きの結果がどうこうであったということを踏まえた措置をとったということではございません。
○坂倉藤吾君 なかなかまずかったという話はしにくいことでしょうから、それはそれといたしまして、いずれにしても計画どおり実効が上がっておればそう見直しをする必要もなかろう、検討いたしましてもね。五年ごとに見直しをするというのは初めからわかっていることでありますから、そのための基本方針をことさらにやらなければならぬということは、基本方針に沿っていない事実があるからということに私はなると思うんですね、逆手をとるようで申しわけないんですが。そういう状況から行われる。行われることについては私は文句を言っているわけじゃないんです。ただ、今度の見直し措置によって調整区域に引き戻されるということを基本方針の中で掲げることによりまして、調整区域に入れられたんではということで土地の所有者その他遊休地のところが動き出すんではないかという期待を相当込められているという話は聞いているわけでありまして、その辺の事実はどうなんでしょう。
○政府委員(升本達夫君) 今回の通達は見直しの方針の通達でございますが、現在の都市計画法が制定されました四十三年時点で、この法律の施行に関します通達をいたしましたときに、これは新しい問題でございますから線引きを新たに行う場合の基準を示してございます。その基準の中では、要するに、市街化区域に取り込まれる区域とそれから取り込まない区域との区分につきまして、一応市街化区域という線引きをした中でも、二十ヘクタール以上農地のままで残っている土地があって、しかもこれが十年以内に宅地化されるという見込みがないものであれば、これは穴抜きという形で市街化調整区域のまま残すべきである、こういう基準を示してございます。今回の見直しの方針もその基準の実は延長にあるわけでございまして、したがいまして、今回見直しに当たっては、市街化区域の中へ取り込んだ中でやはり従前の基準に照らしてみれば、市街化調整区域に出さるべきものであったのがそのままのかっこうで残っているのがあるとすれば、それは調整区域に出すべきである、こういう考え方で示したものでございます。 ただこの場合に、その適応の規模でございますが、在来は二十ヘクタールというところから始まったわけでございますが、今回は具体的にこの通達をもって数字を示してございませんけれども、農水省との御協議の結果五ヘクタール以上のまとまりがある農地であれば、この際積極的に調整区域に外して逆線引きをしていくべきであろう、こういうふうにお示しをしたわけでございます。
○坂倉藤吾君 五十六年度から第四期住宅建設五カ年計画がまた始まることのようですね。第三期に引き続いて継続されることになると思うんですが、この計画と都市計画の線引き見直しとの関係というのはことさらに何かあるんでしょうか、あるいはそれといま審議しております農住組合法との関連はどうなんでしょうか。
○政府委員(升本達夫君) おただしの、新たに来年度からスタートいたします住宅建設五カ年計画で所要の宅地面積と、今回の線引きの見直しで取り込まれるべき市街化区域との間に数字的な意味で整合をとっているというようなことは現時点ではございません。 これは考え方の問題でございますけれども、今回の線引きの見直し基準に当たりましても、そもそも市街化区域と調整区域が線引きの考え方におきましても、これからおよそ十年を目途として市街化さるべき土地、区域は線引きして市街化区域にしろということでございまして、この十年内に市街化さるべき区域というものを想定いたします場合には、当然今後十年間の住宅地利用というものを織り込んで計算するわけでございますので、観念的に申し上げれば、当然今度の五カ年計画で必要となるであろう新規宅地需要は、この線引きの見直しに当たって市街化区域に取り込まれるべき土地の範囲に計算されておりますと申し上げて間違いないと考えております。 それから、農住組合との関係でございますが、これは先刻来御答弁申し上げておりますように、農住組合は、市街化区域内で暫定的に十年なら十年という間以内、農地としての暫定利用を続けていただく場合に、より合理的に土地の整理をしてやっていただこうという趣旨でございますので、これは市街化区域の線引きの中へ当然土地の範囲としては取り込まれていくというふうに理解をしております。
○坂倉藤吾君 そこで、通達の先ほど言いました四項と関連をいたしまして少しお聞きをしたいんですが、大都市圏の市街化区域の高度利用、これは具体的には住宅の問題とかかわりまして、この高度利用に対する構想、これは時間の関係もありますから柱だけで結構ですが、どういうかっこうでお持ちなのか。よく言われるように、都市再開発というような観点でかねがねわが党が要求をしておりますように、良質で低廉なそういう住宅政策というものについて、これを柱にしつつ現状を打開をしていくというような大胆な考え方というのは出てくるんでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(升本達夫君) おただしのとおり、都市計画におきます土地利用上きわめて重要な課題として、市街地の高度利用、再開発の促進という命題があることは私どもも十分心得ているつもりでございます。そこで、この再開発の促進につきましては、前通常国会におきまして土地再開発法の改正をお願いをいたしまして、促進のための制度改善を図らしていただいたわけでございまして、目下それの実施推進のための諸措置を進めておるという段階でございます。 直接おただしの、再開発をして、しからば中に住宅建設が促進されるかという点につきましては、現在の再開発法に基づきます再開発事業で住宅の供給を伴う再開発事業を当然予定をしているわけでございまして、制度的には住宅建設については特別の助成制度も講じまして推進を図っているわけでございますが、御承知のとおり、大都市市街地内の地価高騰を主要要因といたしまして、なかなか現実問題としては住宅の供給が円滑には行われていないというのが率直に申し上げまして事実でございます。今後われわれは、この再開発制度改善に伴いました総合的な再開発事業の推進ということを図りますに当たりまして、住宅供給を目的とする再開発については、特別に助成策をさらに厚くする等の措置を講じて推進を図ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○坂倉藤吾君 大都市圏におきます最近の傾向として、都心部の過疎、周辺部の過密という問題がありますね。これは特に自治省はその辺のドーナツ現象についての対策について何かお考えになっておるでしょうか。 それと、この農住組合法は、大体おわかりのように過密地域になる周辺部にさらに住宅をと、こういう結果が出てくると私は思うんですが、その辺の問題はいかがでしょうか。
○説明員(渡辺功君) 自治体、特に大都市におきまして、御指摘のようにドーナツ現象ということが起きておりますことは、大体大都市と言われるような都市においては例外なく、程度の差はありますけれども生じておる現象でございます。これによりまして、中心部にあります公共施設の遊休化であるとか、御指摘のように郊外における人口急増というような問題が生じていますので、これは都市経営上もいろいろ問題が生じているわけであります。 これにつきましては、私どももそうでありますけれども、大都市圏の自治体がこれに対するいろいろ対策を模索しておりますし、ただいま御指摘のありました再開発事業ということが最も適切な一つの対応策だと思いますが、これには財政上の問題もありますし、また同時に、単なる資金上の問題だけではない、地域の住民の方々の理解をどう取りつけてそれを進めるかというところがまた非常にむずかしいというようなこともあります。いずれにいたしましても、そういった方策を模索しているという段階でありますので、自治省におきましても関係省庁と今後ともそういった検討、研究は進めてまいりたい、こう考えております。 なお、周辺部のただいま御指摘のありましたような農住組合法もそうだけれども、宅地供給ということが推進されるということが関連あるんではないかという御指摘でありますが、周辺部の環境がよくなったからドーナツ現象が起きるというより、やはり大都市の方々の意見、あるいは認識というものを承りますと、都心部におきますところの住環境の悪化であるとか、そういったような問題がむしろ重要だと思いますので、そちらの方の対策を考えていくことがこの問題に対して対処する方向ではないだろうか、こんなふうに考えておるところでございます。
○坂倉藤吾君 確かに問題はつかんでおられますが、対策がどうもいま言われたように模索中で、まさに模索のさまだと思いますね。私は、やはりそれでは相当片手落ちのような感じがしてなりません。自治省として早くその対策を明らかにして、それが建設省のいわゆる都市計画、都市づくりの方に国土とあわせて整合性を持っていかないと問題があるんじゃないのかというふうに、きょうのところは指摘だけにしておきたいと思います。論議すると、これは大変な課題だと思いますので。 次に、農住組合法の適用地域内に所在をする遊休土地なんですが、この遊休土地について実態の把握というのは建設あるいは国土の方できちっとなされていますか。
○政府委員(山岡一男君) 農住法の対象区域とぴたり一致はいたしておりませんけれども、ほぼ似たものといたしまして、国土庁におきまして、資本金一億円以上の企業が持っております三大都市圏の市街化区域内の販売用土地の実態をつかんでおります。それによりますと、五十四年でございますが、三大都市圏内の市街化区域内に販売用土地が八千ヘクタールございました。その中で、企業の未着手というものは三千二百六十ヘクタールというふうな数字をつかんでおります。これ以外にも国公有地等の遊休地、民間の資本金一億円以下のものの持っております遊休地等があるわけでございますが、そういうものにつきましての詳細は把握いたしておりません。
○政府委員(宮繁護君) 建設省では、不動産業者につきまして実態調査を進めております。ただ、資料がちょっと古くて恐縮でございますけれども、五十二年度の実態でございますが、三大都市圏におきまして不動産業者が持っております土地で未着手のものが約三万三千ヘクタールでございます。ただし、四万ヘクタール弱は事業に着手をいたしております。 それから、たとえば首都圏におきます市街化区域内におきましては、四十九年では未着手のものが約七千八百ヘクタールでございましたが、五十二年度では減ってまいりまして、約二千五百ヘクタール弱が未着手のまま残っておる、こんな状況でございます。
○坂倉藤吾君 これは、建設省がいま言われた五十二年度の不動産実態調査の資料ですが、首都圏、中部圏、近畿圏市街化区域で、首都圏の場合は四千九百三十四ヘクタール、中部圏千五百三十一ヘクタール、近畿圏六千四百六十九ヘクタール、これは不動産業者の販売用土地の保有状況——ちょっといまの数字とは合いませんね。 それで、まず、先ほどの建設省の市街化区域見直しの基本方針の四項、遊休土地の有効利用という観点は、一体そういう立場からいくとどうなるんでしょうか。国土利用白書の中の九十八ページ、九十九ページにあります。国土庁は、これらの問題が依然としてありながら、ここには余り焦点が向けられなくなって、十年間でわずか四千ヘクタールぐらいを当てにしていく、いわゆる市街化区域内農地の方に焦点が合っているというのはどこかに作為があると思うんですが、いかがですかね。
○政府委員(山岡一男君) 最近におきまして、三大都市圏では相当人口の地方分散をやりましても、今後堅調な需要があるという見込みでございます。それに対しまして、先ほど来お話しございましたように、再開発の促進それから遊休地の活用の促進ということが非常に大事だということで、同時並行的に対策を講じていかなきゃならないと思っております。しかし、一番たくさんございますのがやはり農地でございまして、その所在の状況を調べてみますと、既成市街地の中に、これは東京圏の調査でございますが、五二・一%が市街化区域内農地として存在いたしております。それからさらに、この市街化区域内農地が東京圏のどういうところにあるのかという調査を別途都市計画上の見地で分類をしてみますと、第一種住専それから第二種住専、いわゆる住居系の地域の中に九〇・四%が入っておるということでございます。したがいまして、やはり農地の住宅地としての活用ということも、その大きな賦存量からいいまして、同時並行的に考えていく必要があるのではないかというふうに考えておる次第でございまして、決して農地だけを対象にいたしまして、再開発なり遊休地の活用なりを等閑視しようというものではございません。
○坂倉藤吾君 これは十一月一日の読売新聞なんですが、これでいきますと、「区画整理ずみの休眠宅地四万ヘクタール」、大変大きな見出しで出ているわけでございますね。しかも、これは建設省としては、この原因は大都市圏の場合には売り惜しみが主な原因じゃないのか、こういう内容の記事になっているんですが、これは建設省はどういうふうに……。
○政府委員(宮繁護君) 私どもの方におきましては一宅地の需給の見通し作業を進めるべくいろんな資料をいま集めておりますが、その一環といたしまして、五十四年度におきまして首都圏と近畿圏におきます土地区画整理事業区域の市街化の速度を推計したいということで調査を実施いたしました。この結果によりますと、昭和三十六年度から昭和四十九年度の十四年間におきます区画整理で認可された面積が、首都圏で約二万九千ヘクタール、近畿圏では十四年間に認可されました施工面積が一万一千ヘクタールでございました。このうち四十九年の時点、調査は五十四年度でございますけれども、四十九年度の時点の把握でございまして、そのときすでに市街化しております区域が首都圏で約一万一千ヘクタール、近畿圏で約四千七百ヘクタールでございまして、したがって、残りが首都圏の一万八千ヘクタール、近畿圏の約六千三百ヘクタールという数字になっております。この数字は実は四十九年度の時点で事業を実施、継続しておる区域と、事業が終わりましたけれどもまだ建物が建っていないところ、それと道路とか学校の予定地、この面積の合計になっております。 それで、首都圏と近畿圏につきましてはこういう詳しい調査を五十四年度に行いましたけれども、全国でいまどのぐらい宅地のこういったものが存在するかというのは、実は資料が必ずしもはっきりしたものがございません。そういう事情でございます。
○坂倉藤吾君 いまお答えがありましたように、たとえば首都圏の一万八千ヘクタール、仮にその数字が正しいといたしましても、最近の住宅土地供給面積というのはずいぶん下がってきて年間八千ヘクタールぐらいになっておるんじゃありませんか。そういたしますと、一万八千ヘクタールということになれば、これは二年半ぐらいの宅地供給の量を保有しているということになりますね。これらの問題の対策が具体的に立たないで、しかも農住組合で逆にそこを手っ取り早くという物の考え方、しかし、それは先ほども言いましたように十年がかりで四千ヘクタール、全体のA、B、C農地合わせて約九万ヘクタールあるわけですから、ごくわずかなところしか当てにしていない。こういうことになりまして、実行面から言って一体どうなのかと疑わしい点がありますけれども、少なくとも私は、現在遊んでおる、宅地にすぐになる条件のものについては対策が緊急の問題であって、そのことにもっと真剣に、しかも実効あるような取り組み、対策というものがきちっと行われなきゃいかぬのじゃないか。そのことを阻害をしておりますのは、明らかに農住組合法の提案理由の中にもありますように、土地の価格の上昇の度合いが大きく左右している、それは確かだろうと思うんですね。 そこで、この土地価格の形成ということになりますと、一般的に言われておりますのは土地効率、いわゆる地力があるかどうかという判断の問題、あるいは二つ目には需要と供給のバランス状況、あるいは三つ目には投機的な要素、貯金をしておくよりも土地を買っておいた方が十年先あるいは二十年先にはうんともうかりますよという、これは土地の上昇を見込んでの話と、大体この三つが一般的に言われているようですね。そのうちで、とりわけいまそういう遊休土地が依然としてありながら、なおかつ一向に進んでいないという状況の中に、きわめて投機的要素が高いんじゃないのかというふうに私自身としては断定をして物を言うわけです。この三つの要素というのは相かかわり合っていると思いますね。 たとえば道路が一本つく、鉄道が走る、こういうことになれば、そこのところの周辺部の土地というのは当然地力が上がって、土地の価格が上がってくる、こういうものを伴いますから、三つが全部区別をされていっているものではないと思いますが、そういうようなことを含めてやはり価格上昇をねらった、ざっくり言ってもうけ主義が高じての遊休土地がずいぶんあるという話になるのじゃないのか、こういうふうに思うんですが、その辺の見解はどうですか。
○政府委員(宮繁護君) 区画整理が終わりました土地にかなり遊休地があることは事実でもございます。この理由はいろいろございますけれども、一つの理由は、やはり区画整理は終わりましたけれども、必要な公益施設の整備が必ずしも十分でない。たとえば学校、保育所その他の施設の整備が、公共団体の財政事情等もございまして必ずしも急速に行われていない、そういうことで市街化のテンポがおくれておる。同時にこのことは市町村から見ますと、また好ましいというと語弊がありますけれども、財政の状況にマッチした市街化ということもやむを得ない点もあろうかと思います。そういうことが一つございます。 それからもう一つは、いまお話しのように地価が上昇する、あるいは他の財産に比べまして陳腐化もしない、あるいは腐敗もしないというようなことで、どうしても地主さんが土地を手離さない、ほとんど区画整理の跡地でも農業的な土地利用が多いわけでもございまして、そういういまおっしゃいましたような原因で土地が出てこないといういろいろな原因が重なって、現在のように十年あるいは二十年しませんとすべてが市街化しないというような状況になっております。 ただ、区画整理につきましては、そういう状況ではございますけれども、先ほどのお話のように、現在全国で約九万ヘクタール弱しか土地は宅地化されておりませんけれども、そのうちの約四割は区画整理の土地に建物が建っておる、そういう意味では非常に量的には大きい仕事をやっておりますので、遊休地がありながらも宅地供給に貢献しておる量的な割合は大きい、こんなふうに認識をいたしております。
○坂倉藤吾君 この辺はどうなんですか。政府が補助金を出して土地整備事業をやっておる、そのやったものがいまだにずいぶん残っておる、一面ではこうなりますね。そうなりますと、まさにこれは税金のむだ使いがそこに集中をしておることになると思うんですが、その辺の対策は現状に合わせてどういうことに相なりますか。
○政府委員(升本達夫君) お話しのように区画整理事業につきましても、一定の要件のもとに国が補助金を支出いたしております。この場合の国の補助金の積算といいますか、補助金を支出する考え方といたしましては、私どもは二つの意味を含んでいるというふうに理解をしております。 一つは、お話しのように住宅地の供給促進、市街地の整備、住宅地の供給促進、それからもう一つは、その区画整理事業の行われます区域内におきまして都市計画でもってあらかじめ定められております街路を造成していくという二つの目的を持つものというふうに理解しております。 補助金の積算に当たりましては、区画整理区域内でこの事業をもって実現いたします街路、この街路の用地費と造成費相当額、これを基準といたしておりますので、考え方といたしましては、まず第一次的にはその補助金に見合う街路ができれば一応の目的は達し得るというふうに考えられるところでございます。もちろんそれだけをもっては十分ではございませんで、あわせて第二の目的でございます市街化の促進、住宅地の供給促進ということにもならなければならぬわけでございますが、その点につきましては、国も確かに補助金を投入いたしておりますけれども、先刻来御答弁申し上げましたように、区画整理事業は御承知のように関係の地主さんが土地を出し合って公共施設の減歩負担をする、あるいは費用を捻出するために保留地の減歩負担をしておる。これが両方合わせますと大体三割近く平均的にはなります。 そのような土地負担をして市街地を造成しているという面もございますので、その辺を必ずしも国の補助金に対応するメリットが一〇〇%上がってないじゃないかという御指摘は御指摘のとおりであろうかと思いますけれども、その辺の様相も御勘案をいただければというふうに考える次第でございます。しかしそれにいたしましても、そのでき上がったものは空閑地として利用が十分に行われないままに時間がたっということはもちろん望ましいことではございませんので、われわれといたしましても、区画整理事業跡地についてどうすればより早く宅地化が進行するか、せっかく勉強いたしておる段階でございます。 当面の考え方といたしましては、やはり先ほど計画局長が御答弁をいたしましたように、その区域内で当然予定される公益施設の整備というのが、やはりできるだけ市町村にがんばっていただくということと、それから保留地処分に当たって、何らかの保留地を買った者が住宅地としての利用を行うことを義務づけるというところまでいけるかどうかわかりませんけれども、そのような債務を負うような仕組みが考えられてしかるべきかと、そのようなことをいろいろ検討いたしておる段階でございます。
○坂倉藤吾君 土地問題というのは非常にむずかしい問題ですから深追いをするつもりはないんですけれども、しかし、具体的に事業の着手面積、それからそれが目的に従ってやるためにはいろんな公共的なところで削られていって、それが宅地に変わってくるのには三分の二あるいはもっと少なくなる場合だってあるだろうと、それはそれでわかるのですよ。わかるけれども、それは必要な公共施設だとか、たとえば道路だとか下水とかそういうものをとっていって、目的ができ上がれば、それは一〇〇%完了なんでしょう。現在未処分で残っているということになりますと、これはそういうところで面積が減っていきますよというのは理屈は立たないのです。だから、もしそんなものを除いて面積の数字を挙げているというのなら、私はそこはそれでもう一遍整理をし直してもらわなければ困ると思うんです。結局一つの区画整理事業で対象面積になった、公に要るものは全部出し合って削った、それは削った後に目的物が全部完了すればいいわけでしょう。そこはもうそれで終わるわけですな。ところが、せっかくそういうやるであろうということで、公共物は吐き出した、吐き出したけれどもそこの後の用途が一向にそのままであいておれば、それはつくった道路も含めて遊休になりますね。そこの問題は答弁を聞いておる限りでは何かわかったような話になりますが、実際にはそうじゃないと思うんです。その辺はもう少しきちっと私は整理をしてもらわなきゃいかぬだろう。 しかし、いずれにいたしましても私が指摘をいたしたいのは、従来、特に私はいままで農水でずうっときていましたからその立場からいきますと、土地の価格がどんどん上がる、上がるというのはいわゆる宅地供給が不足をしているから土地の値段が上がるのだと、これはそれなりの一つの理屈ですね。ところがその上がるのは、そういうふうに宅地供給が不足をするのは、実は一番目につきやすい農地があるのにそれを農家が手放さないからこれは農家が悪い、しかも市街化区域で、都市計画法から言えば当然そこは農業地じゃなくて市街化にすべきなのに残っているから農家がけしからぬ、こういうふうに意図的に目が向いている。言うならば都市の一般市民の方々と農家とをことさらにそのことによって対立をさせる、対立をさせながら政府が都市計画として今日持っている形のものを何とかいじめ抜いて、そして皆吐き出すようにしていこうという意図が余りにも強く今日まであらわれ過ぎているのじゃないのか。 そういう観点からながめていきますと、皆さんの方では農住組合法で営農を将来にわたってやっていこうという人の言い分を認めて、まとまればここで農業を安心してやってくださってもいいんですよというふうに譲歩した形に説明されるかわかりませんが、逆に言いますと、いろんなこれからの進行状況からいって、むしろこれが追い出しの具体的な対策に立てられるという心配をきわめて大きく持っているわけでありまして、こういう政策誘導といいますか世論誘導を余りどんどん出して、これからまだ価値判断として見直さなけりゃならぬという要素のところに集中しないように要請をしておきたいと思います。 余りあと時間がありませんので、次に進んでいきますが、結局農住組合が、これからこの法案が成立をするとすれば、住宅供給事業をすることになりますね。そして、当然住宅供給事業を含めてやっていこうとすれば、これはさっきちょっと質疑の中に出ましたが、宅建業法の免許を取得をしなければ具体的には直接事業はできないということとに相なろうと思うんですが、この法案からいけば免許規定がないわけですね。その辺はどういうことになるんでしょうか、免許をやっぱり同じように取らなければできないんでしょうか。いかがですか。
○政府委員(宮繁護君) 農住組合も、いまお話しのように、宅地建物取引業法の免許を得なければ不動産業を営むことはできないことになります。
○坂倉藤吾君 そうなりますと、農住組合法の一番底辺は、先ほども言いましたように四名の組合員で農住組合をつくる。四名でつくった中でこれは一人ずつ宅建業の免許取得なんていうのは容易でないと思います。そうなりますと、当然それは専門業者の方に委託をしたりいろんな形というものが、これが実態としてはほとんどそういう傾向になるんじゃないでしょうか。あるいはいま農協等は、免許取得者を組織として養成をして、それを配置をしながらその作業につけている。これは大きいからできるわけでして、細かい個々のところではなかなかこれは大変だろう。そういうところの方々に任せつつやるということと、先ほど言いましたように専門業者にそれをやらせるという話になってくる。とすれば、これはきわめて建設事業等というのは不正事件を発生をしやすい、先ほど指摘をしたような危険な要素がいっぱいある、こうなるわけでありますから、当然不正事件防止対策というものが相当柱として取り組んでもらわなけりゃならぬ、こういうふうに思うんですが、この辺の取り組み方は、もう一度私はきちっと約束をしていただきたいと思いますが、どうですか。
○政府委員(山岡一男君) 農住組合の事業の実施につきまして、御指摘のような事情も十分心しなけりゃならぬと思います。特に事業の専門家でないというような向きもございます。したがいまして、法案の第九十一条で農業協同組合等による助言、技術的援助、それから職員の派遣等も考えておるわけでございますが、求めることはできることといたしております。それから九十二条におきまして、国及び地方公共団体は組合に対し助言及び指導を行うことができるというふうにしております。なお、都道府県知事が組合の設立認可申請を審査する際にも、以上のような点を含めまして、組合が事業基本方針に記載されておるような事柄を達成することが著しく困難だと認められる場合には、設立認可をしてはならないということになっております。法案の六十八条でございます。 しかし、さらに農住組合の事業の円滑な推進を図りますためには、現在の農住利子補給法の水田要件を外して利子補給をする制度を設けるとか、それから住宅金融公庫の各種の貸付制度、それから住宅宅地関連施設整備促進事業等既存の諸制度の活用、それからさらにこれはまだ予算要求中でございますので今後の努力にまつ点がございますけれども、やはり借入金に対します利子補給でございますとか、土地区画整理事業の補助対象への追加でございますとか、農住組合の農業近代化資金の借り受け主体への追加でございますとか、さらに税制上の措置といたしましても、やはり農住組合の行う事業につきまして相当なものについての改正をいま政府部内で行っているところでございます。 そのような各般の制度を十分に努力いたしまして、そういうふうなことが起こらないように、またいろんな技術援助等も得ましてりっぱに事業遂行できるように、私どもといたしましても十分指導してまいりたいと思っております。
○坂倉藤吾君 最後の質問をいたしますが、したがいまして幾つかの援助対策、それからそういう間違ったことの発生をしないような指導、対策というものが行われなきゃならぬことは当然でありますから、ぜひひとつやってもらいたいわけであります。 それから、これはもう具体的実行に当たって何としても約束をしてもらいたいことは、そうした事業の発注に当たって、いわゆる地域の中小業者をまず優先をするということ。しかも、優先をするのはいいんですが、それが不公正になったんではいけませんから、公正、公平を原則にする立場からいっても、入札等の取り扱いをきちっと取り扱う、談合等のないようにきちっとその辺を監視をしていく、こういうことも当然必要だと思いますし、そういう具体的な対策もひとつ指導を賜りたいというふうに思うわけであります。 それから、分譲あるいは住宅賃貸等の実施をするに当たっての条件の問題ですが、居住地といいますか、みずからその地域に居住をするということを一つの条件にして、そういう人たちと直接的に譲渡あるいは賃貸契約、こうしたことがそこを居住地にしている人を、何というか、重点的にできるように、そうしてその人たちと契約ができるように、こういうところをぜひひとつ取り入れていってもらいたいということを強く要望をいたしたいと思いますが、この答弁をいただいて終わりたいと思います。
○政府委員(山岡一男君) 農住組合は、地元の皆さんの協力によってできる組合でございますので、大変地縁的な性格の強いものであるというふうに思っております。そういう性格から見まして、程度にもよりますけれども、専門業者に請け負わせる場合に、地元の事情に明るく、人的にも関係の深い方々の中から公正な方法で選ばれるということは非常に多いケースだと思います。また、そのような方向で指導もすべきではないかと思います。 それから、分譲とか賃貸等に当たりまして、これは公的融資等が伴いますと、それに伴う公募というような条件もつくこともございますが、同時に、たとえば土地担保賃貸でございますと、相当部分については地縁的な関係者の入居についても認める場合があるというような制度もあると思います。そういうようなものについて十分先生の御趣旨が活用できるように努力してまいりたいと思います。
○三木忠雄君 本法案についての質疑について、大分尽くされてまいったわけでありますけれども、なるべく重複を避けて質問したいと思います。 その前に、私は、二、三建設行政についての問題点について質問をしておきたいと思います。大臣が病気できょうは出られませんので非常に残念でございますけれども、局長のしっかりした答弁をもらいたいと思います。 まず最初に、今年度の全産業の倒産の中に占める建設業の倒産件数が非常に多いわけです。実態が約三〇%に及ぶと言われているわけでありまして、この原因についてどのような分析をしておられるか、この点についてまず。
○政府委員(宮繁護君) ただいまお話がございましたように、最近における建設業の倒産件数は全産業の倒産件数の約三〇%弱、五十四年度でございますと二八・二%を占めております。それで、本年に入りましてから九月までの間に、建設業の倒産件数は、前年の同期に比べまして件数で約一四%、負債金額で約二三%増加しております。大変厳しい状況にございます。このまま推移いたしますと、本年度末までには最近で一番倒産の多かった昭和五十二年に匹敵する水準に達するおそれもあるのではないかと考えております。 これを業種別に見ますと、建築関係の業者の倒産の割合が非常に高い、こういうことでございます。また、資本金の階層別に見ますと、従来からそうでございますけれども、小企業の倒産の割合が高い。なお、最近では資本金の一億円以上の企業、これは中堅的な企業でございますけれども、この倒産が昭和五十二年には九件でございまして、五十四年度では二件ぐらいございましたが、ことしは一億円以上の中堅業者が五十二年の年間と同じように、すでに九件も倒産しておるというような状況でございます。 これらの原因といたしましては、何と申しましても最近の景気の動向が影響しておるわけでございまして、特に今年度におきましては、公共事業の執行が九月末の契約率六〇%が示しますように、上半期におきましてかなり抑制的に行われてきたこと、また、民間の住宅を初めといたします民間建設活動につきましても非常に停滞が見られる、こういうふうな状況で、非常に事業量の減少が見られる中で、依然として建設業者の数はかなり多うございまして、過当競争も見られる、こんなことが原因で今日のような事態を招来しておるのであろうと考えております。
○三木忠雄君 これからさらにふえると言われているこの実態の中で、実際に建設業者に対する具体的な対策は何を考えているんですか。
○政府委員(宮繁護君) 建設業のこの対策につきましては、何と申しましても九九%が実は中小零細企業でございます。そういう意味では、脆弱な企業体質を改善することが基本的には重要だろうと考えております。建設省におきましても、従来から各業界ぐるみで近代化を進めていただくような施策とかあるいはそれぞれの業種が経営指針を掲げまして、これに沿って御自分の自助努力で経営体質を改善していただくような努力をやっていただくとか、あるいはまた仕事の発注に関しましては、中小企業の振興策に特に配慮するとかいうようなやり方をもちまして、業界の振興を引き続いて図ってまいりたいと考えております。
○三木忠雄君 この中小企業の振興策の問題で、それではたとえば官公需の受注問題等についても、具体的にはどのような対策でやっていこうと考えているんですか。
○政府委員(丸山良仁君) 官公需の発注につきましては、まず発注標準というものを決めておりまして、たとえば建設省の直轄工事の例ですと、A、B、C、D、Eと五ランクに分けておりますわけでございますが、この決められた標準を遵守させるというのが一点でございます。 それから、第二点といたしましては、分割発注の推進ということで、たとえば道路工事等につきましてはできる限り小さく分割して、中小企業でも受注ができるようにいたしておるわけでございます。 それから、三番目の問題といたしましては、いわゆるジョイントベンチャーでございまして、これは中小と中小で組んでいただく場合、あるいは中小と大手で組んでいただく場合等もございますが、このようにして施工能力を高めまして、中小企業の発注を進めてまいっておるわけでございます。 直轄工事につきましては、やはり工事の性格上大規模工事が多いということで、なかなか中小企業の食い込む余地がないということで、残念ながらまだ五〇%にはまいっていないわけでございますが、都道府県の工事その他市町村の工事につきましては、約七割が中小に発注されているというような段階になっているわけでございまして、公共工事全体では、昨年度の例で大体五五%程度が中小企業に発注されているという状況でございますが、今後ともこの面は推進してまいりたいと考えているわけでございます。
○三木忠雄君 きょうは官公需の細かなところまで詰めるつもりはないですけれども、中小企業に対する建設省の考え方と通産省の考え方が違うのです。通産省は、製造業等あらゆる業種を含めた中小企業対策をいろいろ考えている。その中に建設の一部門が入っている。建設省は中小企業に対して考えるよりも、建設省の考え方が大企業一辺倒の考え方という——私は何も大企業だけというあれには固執しませんけれども、やはり技術的な問題、いろんな点があると思います。しかしながら、中小建設業者に対する振興策の考え方が、通産が中小企業を見るような考え方とはちょっと違っているんですね。そこにやはり観点をしっかり当てなきゃならないのじゃないかと思うのです。 これは細かくデータを調べますと、中小企業の発注が四五%か五〇%と言われておりますけれども、実際には大都市の中小企業というのは非常に発注が少ないということなんです。地方の中小企業は、比較的大都市の中小企業に比べて受注数が多いんです。ここらの問題をいろいろ分析をしてみますと、やはり中小企業の分類というものが建設業についてちょっと違っているのじゃないかと思う。なぜかと言えば、やはり三百人以下が中小企業庁で言う中小企業の対象分類に入っている。ところが、建設業で三百人以下というともう大企業みたいな分類になっているわけです。したがって、皆さん方が私たちに資料をくれる。中小企業の発注数の資料をもらいますと、三百人から百人までの間の従業員の企業が非常に多いのです。百人以下の企業のところには受注は少ないということなんです。そこらのデータは具体的に出ますか。
○政府委員(丸山良仁君) 正確に人数割りでランク分けいたしておりませんが、われわれの大体の推計では、先ほど申しましたようにAランクからEランクまでございますが、そのうち大体Cランクが建設省の工事をやっているもので最も率としては多いわけでございますけれども、これが先生のおっしゃいました百人から三百人程度ではないかと思います。それからD、Eというのは百人以下ではないかと思う、これ大ざっぱな推計でございますが。そういう点で見ますと、やはりいまおっしゃられましたように、D、Eの業者が占めている件数は約三割、それからC業者が占めている件数が約五割、こういうような形になっておりまして、E、Dと申しますとDの方が三千万円以下一千万円、Eが一千万円以下の工事ということになっておりまして、直轄工事は、何分にも分割発注するといたしましても相当大規模な工事が多いわけでございますから、いま申しましたような比率になっているわけでございますが、都道府県の工事その他では、先ほど申しましたように相当下の方にいっている。ただし、先生おっしゃいましたように、確かに指定都市におきましては中小企業に対する発注の比率が低くなっております。この点はこれから十分配慮していかなきゃならない問題だと考えておるわけでございます。
○三木忠雄君 これは配慮してもらいたいと同時に、たとえば中小企業で、通産省で官公需の適格組合という制度をせっかくもらっても、建設省の直轄工事は一つもないのです。一件もこれはまだないのだ。こういう点は技術的な問題も規模によっていろんな問題点があろうと私思います。一概には言えないと思うのです。しかしながら、これを育てやっていくという姿勢がなければ、大都市の中小企業というものはますます衰微する一方なんだ。 極端な例を挙げて、まあ会社の例を挙げるのを差し控えますけど、たとえばA会社は東京で実際事務員は何人いるか。仕事の発注を受けて、現に百人や百五十人持っている中小企業に下請をさしているわけです。下請の方が大きいんですよ。技術もしっかりしているんです。こういう例が数多くあるというのです。それでわれわれの前では、官公需の発注というのは中小企業にしっかりいっていますよと、こういうふうな言い方をされて、そこで答弁を済まされているんじゃ、私はまじめに大都市の中小企業の人たちは——東京都では中小企業には出しているのです。建設省の発注がちょっとそういう点で抜かりがあるんじゃないかという点を私は指摘をしておきたいのです。今後これ私は詰めていきたいと思っておりますけれども、そういう意味で、この官公需の受注の問題について、通産省の言う中小企業という考え方と建設省の中小企業対策というものと、しっかりこの建設業に対する考え方を改めてもらわなきゃならないのじゃないかという点を考えるのですけれども、どうですか。
○政府委員(丸山良仁君) お説のとおりでございまして、たとえば事業協同組合あるいは官公需の適格組合に対する発注にも努力しているわけでございまして、いま先生は全くないと言われましたが、余り自慢はできませんけれども、五十二、五十三、五十四で適格組合に対しましては二十六回指名いたしまして六件落としている例はございます。ただしこれはごくわずかでございまして、別に自慢できる数字ではないと思います。 したがいまして、今後はこういう点も特に進めてまいらなければならないと考えておりますが、実は協同組合というものの性格が、いわゆる工事を発注するには必ずしも適していないという面がございます。と申しますのは、協同組合そのものは技術者を抱えていない、したがって、その傘下の組合員に一括下請というような形で工事を出さざるを得ない、あるいは協同組合が受注した場合に、その傘下の組合員にどのように配分するかということでいろいろ問題があるというような問題がございまして、これらの点を片づけないと、なかなか協同組合に対する発注を飛躍的に伸ばすというのは困難であるということで、われわれといたしましては、先ほど御答弁申しましたように、むしろジョイントベンチャーという形で中小と中小と組んでいただいてやるというようなことで伸ばしていきたいという考え方を持っているわけでございますが、いずれにいたしましても、やはり協同組合に対する発注もこれからなるべくふやしてまいりたい。これが初めて取り入れられましたのが五十年代に入ってからでございまして、なかなか思うようにいっていないのが先生の御指摘のとおりでございます。
○三木忠雄君 したがって、こういう点をよく指導し育成をしていくという立場に立ってもらいたいと思う。通産省で出した適格組合だから、たとえば建設省の方は余り通用しないのだというような感じじゃなしに、やはり育てていくという、あるいは協同組合で問題点があればどういうところに問題点があるかということを建設業として指導していくという、それはやっぱりイントロがなきゃだめだと思うんですよね。そういう点を何でもとにかく考え方が違っているんだということで、二十六件と言われましたけれども、細かく言えば、東京じゃ現に一件もそういうものが出てないということなんですよ。そういう点はよく指導してやっていただきたいと思うんです。これは要請です。 それから、公共投資の事業が計画的に行われていないということに対して非常に、これは建設省だけが悪いんじゃないんだ、景気浮揚策となると必ず公共投資ときている。建設省が全部背負わなきゃならない。そして十月以降になると二割、三割というアップがありまして、それで結局労務だ、技術だ、あるいは資材だというものが非常に不足してくる、こういう円滑な発注が行われていないということです。これは政府は景気浮揚策だと言うかもしれぬ。素朴な話でありますけれども、三月が来てタクシーに乗ってみると、もうどこへ行っても道路を掘り返している、建設省は何をやっているんだろう、こういう声ばかりですよ。それは予算の消化という問題もあるかもしれないけれども、そういうところをもう少し改善して、やはり資材だ、労務だ、技術だという問題を解決していく道を私は見つけていくべきじゃないかと考えるんですけれども、その点いかがですか。
○政府委員(丸山良仁君) 確かにお説のとおりでございまして、わが国の社会資本の整備はまだまだ西欧先進諸国に比べましておくれているわけでございます。したがいまして、これらの施設を計画的に推進する必要があるわけでございますし、また一方、先ほどから議論のございました建設業の振興対策という面から見ましても、公共事業に変動があるということは余り望ましくないことだと考えております。したがいまして、先生御承知のように、建設省といたしましては各事業ごとに五カ年計画をつくりましてその計画の推進を図っているわけでございます。しかしながら、いまもお話のございましたように、景気対策あるいは物価問題等から公共事業が相当経済対策にウエートを占めている関係上、景気対策としての働きもしなければならないということで、われわれの思うとおりにいかない面もございますけれども、やはりそのような場合におきまして、特に事業費の伸びがそれほど大きくないような場合には、中小企業対策に特別の配慮をするというようなことをやっていきたいと思います。 それから、年末に工事が集中するという点でございますが、われわれの統計で見ますと、必ずしも年末に工事が集中しているわけではございません。いま先生自動車で走られますと掘りくり返しているというお話でございますが、これは、人のことを言って恐縮でございますけれども、ガス工事とか水道工事とかということでございまして、建設省の工事ではないわけでございますが、いずれにいたしましても発注の平準化あるいは早期発注ということは、経済対策の関係があれば別でございますが、そうでなければ十分心がけなければならない問題と考えておるわけでございまして、これからも十分に注意してまいりたいと思います。
○三木忠雄君 何も建設省だけ責めるわけじゃないですけれども、やっぱり五月や六月、七月になると建設業は大体暇なんだ。年末から三月になってくると忙しくなってくる。この循環はやはりもう少し滑らかにやればお互いにむだがないんじゃないかという点を感ずるわけです。予算の執行制度との問題があるから根幹的な問題がいろいろあろうと思いますけれども、そういう点をよく配慮してもらいたいと思うんです。 それから次に、法改正の問題あるいは各局長通達等の問題で、非常に業界が混乱するというような問題が多いということです。こういう点についてはよく注意をしてもらいたいと思う。 たとえば、いま中小企業は大分小企業の倒産があると言われた中にも、建設業者が登録制から許可制に変わったわけですね。こういう点からもやはり業者が一挙に拡大した。適正な業者がふえることは私はいいと思うんですけれども、それが実際に最後に倒産という結果を招かなきゃならぬような問題になるわけです。こういう法改正によって業界が秩序を乱されてくるというような問題、あるいは市街化の開発区域を、いろいろ二千坪ですか、あるいは千坪に変えたとか、ミニ開発が行われるような行政指導が行われているような感じになっているわけですよ。 あるいはまた、線引きの見直しは先ほどからずっと質疑が出ました。この線引きの見直し一つ見ても、一点取り上げてみたいと思うんですけれども、やはり市街化調整区域のミニ売買が行われているということです。都市局長の線引き見直しの通達に基づいていま業者が何を行っているかというと、市街化調整区域が将来宅地になるぞといってミニ売買が行われているということですよ、三十坪だとか五十坪だとか。それを家庭菜園だとか何だとか言ってはやっていると。こういう問題に対する対策を全然考えないで線引きの見直しという通達が出ると、必ずこれは線引きが拡大されるんだ、市街化に繰り入れられるんだといってミニ売買が行われているというのが実情なんです。この対策についてはどういうように考えていますか。
○政府委員(宮繁護君) ただいまのお話は、線引きの見直し通牒等に絡みまして、一部の不動産業者におきまして調整区域の土地を、将来は市街化区域に入るのだから、投資の対象として買いなさいというようなことでいろいろ実は広告、宣伝等を行っている実態がございます。この場合に、現在の法律におきましては誇大広告の禁止の規定がございますけれども、実はこれは十分に対応できないような実態にございます。しかし、先般の国会におきまして不動産業法の改正をしていただきまして、十二月から施行を予定いたしております同法の改正によりましては、新しく土地の所在している場所とかその周辺の土地の発展の状況等について誇大広告をした場合もこれは禁止されておりまして、罰則の適用でもって対応できると考えております。したがいまして、そういう悪質な不動産業者に対しましてはぴしぴしど取り締まりをやっていきたいと考えております。
○三木忠雄君 やる方が一番悪いんですけれども、さらに網の目をくぐった、不動産業者でない悪質なこういう業者ですな。これは東京周辺でやったと思ったら今度は大阪へ逃げていって福岡へ逃げていく、こういう感じで会社をつぶしちゃうという、こういう実は例があるわけです。調整区域のミニ売買を行っている。このために、やはり買った善良な人たちは、市街化区域と調整区域とではもう道路一本ですから、そうすると何倍も違うわけです。結局つられて宅地を求める善良な市民がだまかされるという結果で非常に悲鳴を上げていると同時に、大事なことは、これから都市開発をしようとしても、非常に線引き見直しをされて市街化に編入されても、恐らく道路をつけるといっても、五十坪とか八十坪で分割で売っていると。まだ十坪吐き出せとか十五坪吐き出せというわけにはいかないんじゃないか、スプロール化が起こってくるんじゃないか、道路をつけるにしても大変な問題が出てくるんじゃないか。恐らく那須のような事件が、私はこの線引きの見直しによって、市街化の調整区域の売買によって、あの何年か前に行われた、国会でも問題になった那須の事件と同じように、登記謄本を合わせれば登記謄本の数の方が多くなったというような実例が出てくるんじゃないかという心配を実は招くわけです。こういう点に対する厳重な指導、勧告、あるいは国民に知らせるというもっと有効適切な方法を考えていただきたい、こう思うんですけれども、もう一度。
○政府委員(宮繁護君) 先ほど申しましたように、ごく一部の悪徳不動産業者がいろんな詐欺的なこともやっておりますけれども、これにつきましては厳重に監視をいたし、所要の措置をとっていきたいと思っております。 同時に、いまちょっとお話が出ましたように、消費者の方々におきましても、やはり土地をお買いになるときには現地調査を十分にいたしますとか、あるいは市町村にはそれぞれ市民相談室とか住宅相談室というようなものもございますので、ぜひそういうところにも御相談に上がっていただくとか、そういう御注意もまた十分していただきたい。これらにつきましては、私どもは消費者団体を通じたりまた市町村を通じましたり、また報道関係の御協力も得ながら十分一般の消費者の方々にも徹底をするように、これからも十分な措置を考えてまいりたいと思っております。
○三木忠雄君 もう一点。 農住組合にも将来関係してくる問題ですけれども、マンションの区分所有の問題をめぐって非常に最近トラブルが起こっているわけです。東京都内等でももう数件私も耳にしております。こういう点で、区分所有法の問題が時代に適合しなくなってきているんじゃないか、こういう点が考えられるわけなんです。その点で、法務省でいろいろ検討されていると伺っているんですけれども、この区分所有法の制定当時のいきさつ、それから、いま法務省はこういう区分所有法の問題についてどう考えているのか、この点についての答弁をいただきたいと思います。
○説明員(青山正明君) 建物の区分所有等に関する法律、俗に区分所有法と申しておりますが、この法律が制定されましたのは昭和三十七年でございます。当時はまだいわゆるマンションというものもそれほど多くはなかった時代でございましたけれども、将来そういう区分建物の増加があり得るということを予測いたしまして、当時諸外国の立法例などを参考といたしましてこの法律が制定されたということでございます。 その後十数年間が経過いたしまして、御指摘のようにいろいろな問題の指摘がされるようになってきたということでございますので、そろそろこの辺で区分所有法の全般につきまして見直しをいたしまして、改正をする必要がある部分があれば改正をすべきであろうということから、昨年来法務大臣の諮問機関でございます法制審議会の民法部会というところで、区分所有法の改正について検討を進めてきているということでございます。
○三木忠雄君 具体的にはどういう問題点がその審議の対象になっているのか、それから、その区分所有法に基づいて新しく立法化をしようという考え方に立っているのか、この点についてはいかがですか。
○説明員(青山正明君) 検討すべき点は非常に多岐にわたっているわけでございますが、大きく分けますと二つの種類に分けられるかと思います。 一つは、区分建物の敷地の登記簿が非常に複雑になっておりまして、敷地の権利関係の公示上非常にわかりにくくなっているという問題がございます。この問題をどうやって解決するかという問題でございます。 もう一つは、区分建物ないしその敷地の管理に関するいろいろな仕組みが区分所有法の中に規定されておりますけれども、この管理をめぐるトラブルないしいろいろな問題点をうまく解決するような仕組みに改善するというような問題でございます。 最初の登記の関係でございますけれども、これはもう少し御説明申し上げますと、現在の法制では、建物と敷地とは全く別の権利の客体であるということになっております。したがいまして、区分建物の所有者は建物について登記をすると同時に、敷地について持っている権利、通常は敷地を共有しておりますから共有持ち分の登記をすることになりますが、これは土地の登記簿の方にするということになっております。小規模な区分建物の場合はさほど問題ないのでございますけれども、区分所有者が百人、二百人とかあるいは千人を超えるというような物件になってまいりますと、土地の登記簿が非常に権利者多数のためにふくそうしてくるということになりまして、だれの権利が登記簿のどの部分に記載されているかということが探すのに非常に困難でございます。 したがいまして、たとえばマンションの売買をしておるというようなことで、売り主の権利が本当に登記されているかどうかということを登記簿を閲覧して調べようといたします場合に、膨大な登記簿のどこに記載しているかということが探すことが非常に困難でございます。これは登記簿を利用する国民の皆さんに御迷惑をかけていることでございますし、また登記事務を処理する法務局の職員にとっても非常に困難な状態になっているわけであります。そこで、こういう問題を解決するためにどんな方策があり得るかということでいろいろな方面からの検討が進められているということが第一点でございます。 それから、建物や敷地の管理の点でございますけれども、これもいろいろな問題がございまして、例を挙げて申しますと、現行法では建物、敷地の管理使用に関する区分所有者相互間の事項は規約という書面によって定めることができるということになっておりますけれども、この規約の変更をするにつきましては、原則として全員の書面による合意が必要であるということになっております。ところが、全員の同意というものがなかなか得られないというのが実情でございまして、一人でも反対者があれば規約の改正ができない。あえて反対するものでなくても、所有者がよそに行っておりまして連絡がとれないというようなために、不合理になった規約を改正しようといたしましてもなかなか改正ができないというような問題がございます。これを、全員一致ではなくて三分の二とか四分の三の多数の同意があれば改正をすることができるようにすべきではないかという改正論があるわけでございます。ただこれも、反対者の意思を全く無視して三分の二とか四分の三の多数決で押し切ってしまっていいものかどうかということになりますといろいろ問題がございまして、そういう少数の反対者の利益をいかに保護しつつ規約の改廃がスムーズに行われるようなシステムを考え出すかという問題でございます。 それから、現行法には管理組合に関する規定は何も設けられていないわけであります。しかし多くの区分建物では、最近は特に管理組合が設けられる例が多いようでございますので、区分所有法の中に管理組合に関する規定を新たに設けまして、その設立、管理でございますとか、その管理組合に対する監督の問題でございますとか、管理組合の負った債務についての構成員の責任の問題でございますとか、そういった点について規定を設けるべきかどうかというような点もございます。その他集会に関する問題でございますとか、団地に関する法律関係でございますとか、あるいは将来老朽化したりした場合の建てかえの問題でございますとか、そういったさまざまな問題点が検討の課題としてあるわけでございます。 現在は、これらの多くの問題につきまして基礎的な検討をしておる段階でございます。一応一通りの問題の検討を済ませまして、改正についての方向づけがされるためにはなおしばらくの時間がかかると思うのでございますけれども、法制審議会の答申が得られれば、私どもといたしましてはそれに基づきまして必要な改正法案を作成いたしまして国会の御審議を仰ぎたいというふうに考えているわけでございます。
○三木忠雄君 法制審議会の答申はいつごろまでに得る考えなんですか。
○説明員(青山正明君) ただいまも申しましたように、問題が非常に多岐にわたっておりますし、法律的にも非常にむずかしい問題を含んでおりますので、まだしばらく時間がかかると思うのでございますが、非常に順調に審議が進んだといたしましても、少なくともあと一年ぐらいの審議期間は必要であろうというふうに考えております。
○三木忠雄君 これは建設省の方も関係のあるものですけれども、区分所有法ができたときはやはり住宅が主力だったんじゃないかと私も承っているんです。しかし最近は、再開発だとか店舗だとかいろんな点で区分所有の仕方が変わっているという点で非常にふくそうしているのではないか、あるいは主要部分の分け方というか、そういう点が、あるいは運営発言権の問題という点についても非常にいろんな問題点があるんじゃないかと思うんです。 たとえば、一つの修繕という問題。東京で一番古いマンションで二十五年目を迎えたマンションがあるそうです。これを建てかえようとしても実際上なかなか合意が得られない。これは建てかえるべきだという意見と建てかえるべきではないという意見と、それが本当に妥当なのかどうかという鑑定機関がないんです。建物を本当に建てかえていいというゴーを出す鑑定委員会というか、何かそういうものが何もないわけです。したがって、まだこれはもつじゃないか、いや、これは早く修繕しなきゃならないと、こういう問題が実は出て困っているようなところがあるわけです。こういう点になると、やはりどこかの査定機関というかあるいは鑑定機関かで調整をしなければ調整がつかないじゃないか、へたするとマンション事故ばかり起こってくるんじゃないか、マンションが崩れて死亡事故が発生したという例がこれからこのままいくとふえてくるんじゃないかという問題点があるんです。こういう問題についてはいまどう考えているのか、これは建設省ですか、法務省ですか。
○政府委員(豊蔵一君) ただいまお話がございましたように、法務省におかれましても建物の区分所有等に関する法律の改正につきまして検討を進めておられるところでございますが、私どもの方といたしましても、いわゆるマンションの供給が進んでまいりましてそのストックの数もふえてまいりますに従いまして、御指摘のようないろいろの問題が起こっておりますので、たとえばその管理の適正化のために管理組合の設立を奨励するとか、あるいは居住者の方々の合意の形成が円滑に行えるようなルールづくり、たとえば合理的な管理規約を普及するとか、あるいはまた将来の大規模な修繕あるいは建てかえ、そういったものに備えた資金の積み立てといったようなことを重点といたしまして研究もさしていただいておりますし、また関係業界等を通じまして指導をいたしておるところでございます。御指摘の、建物のいわば性能といいますか、そういったものにつきましても十分具体的にこれを判断するといったようなことも必要であろうと思いまして、そういった点につきましても関係の方面とも調査研究を進めさせていただいておりまして、なるべく早く具体的な指導ができるようにしたいと思っております。
○三木忠雄君 これは早くやらなければ大変な問題が私は起こってくると思うんです。管理組合が資本金が五百万以下とか三百万以下とか、メンテナンスを主力にやっているような管理組合が多いわけです。大手はデベロッパーが建築をすると、必ず管理会社は小さなメンテナンスの会社をつけてくる。そこにいろいろ委託をする。いまも事故が起こっている何件かの例は、積立金を持ち逃げしたとか、その会社がつぶれてしまったとかいう例が非常に多いわけです。だれが責任かというと、結論的には住んでいる人たちの自主的な組合でつくった組合長ですか、あるいは自治会の会長というんですか、こういう人たちが責任になってくる。お金の管理についても非常にそういう点が問題になっているわけですね。 したがって、こういう管理規定というか、あるいはそういうものを明確にし、法人格を持ったような感じのしっかりしたものをつくらないと、いまの積み立てでは恐らく私は五年先、十年先の修繕費は賄い切れないと思うのです。したがってマンションが全部一つにまとまって、どこかの金融で融資しながらでも修繕費の回転を図っていかなければ、いままでのたとえば四千七百円とか八千円なんかの管理費の中では、積立金では修繕費等は間に合わないじゃないか。きょうは細かなところは省きますけれども、そういう点で管理組合あるいは管理者の問題という点についての行政指導というか、そういう過ちのないような方向に指導していかなきゃならない問題じゃないか、こういう点を強く要請しておきたいと思うのであります。 それでは、農住法の問題で一、二質問をしておきたいと思うのですけれども、大臣、もうこれで終わりだから、私最後のトリだからゆっくり……。 この農住組合法で規定されているように、この法案が通ると、農住組合をつくった場合のメリットは何があるかということを端的に説明してください。
○政府委員(山岡一男君) 制度的なメリットといたしましては、いままでの組合にない一貫して仕事ができる組合ができる、これは一つ非常に大きな点であろうと思います。それから市街化区域内であっても当面の営農の継続ができる、これも農民の方にとっては一つのメリットに上げられることだと思います。それからいわゆる農住利子補給法というのがございますけれども、その中で水田要件等は外しております。そういうことによっても利子補給が受けられるという点は一つのメリットであろうと思います。その他農住組合の事業の円滑な推進のためということでいろいろな予算上、税制上の措置を講じたいと考えております。そういうのがやはり大きなメリットになると思います。 一、二申し上げてみますと、まず先ほど申し上げました農住利子補給法によります利子補給のほかに、住宅金融公庫の各種貸付制度の活用、それから住宅宅地関連公共施設整備促進事業等既存の諸制度の活用がございます。それ以外に、これも予算要求でございますのでまだ今後の努力にまつものでございますけれども、宅地造成事業等にかかわる借入金に対します利子補給相当額の助成制度、これは国土庁で要求いたしております。その他、農住組合施行の土地区画整理事業の補助対象への追加、それから、農住組合の農業近代化資金の借り受け主体への追加、これにつきまして関係省庁に御相談を申し上げております。 さらに、税制上の措置といたしましても、農住組合の交換分合にかかわる譲渡所得等の課税の特例、それから農住組合が行います住宅地等の供給事業の用に供するために農地等を組合に譲渡した場合の譲渡所得の特別控除、それから農住組合の農業共同利用施設にかかわる不動産取得税等の課税の特例などにつきまして、政府部内で税制改正の要望を行っておるところでございます。この点について今後の努力にまつわけでございますけれども、ベストを尽くしたいと考えております。
○三木忠雄君 公的助成の中で、住宅金融公庫の融資もこれは恐らくつけるでしょう。そういう分譲マンションだとか賃貸住宅をつくるような形になると思うのですけれども、住宅金融公庫の利子補給を二千七百億やらなければ五十六年度住宅金融公庫は大変だというふうになっているそうですね。これに対する予算の伸びから、こういう状態から考えた場合に、このままいって住宅金融公庫はパンクするんじゃないかという危惧すら抱いて書いている新聞があるんですけれども、この実態はどういうふうな様子になっているんですか。
○政府委員(豊蔵一君) ただいま御指摘の住宅金融公庫の利子補給金につきましては、御案内のとおり、財投資金を原資といたしまして、たとえば個人住宅を初めとする長期低利融資を行っておるわけでございますが、個人住宅建設につきましては五分五厘でお貸ししておるというところから、財投資金による利率とそれから貸付利率との差額に必要な手数料等の事務費等入れましたものが補給金として国から交付されておるわけでございます。昭和五十五年度の利子補給金につきましては千七百七十六億円と相なっております。来年度の計画につきましては、本年度と同じ五十三万戸融資するという計画にいたしまして、過去の利子補給金の累積分と新規分と合わせまして二千七百三億円の利子補給金を要求しているところでございます。
○三木忠雄君 これは大臣がいた方がいいんですけれども、住宅局長から大臣によく言っておいてもらいたいんです。二千七百億というと対前年度の伸びからいきますと、一律にカットされてくると二千七百億いかないんじゃないですか、どうですか。
○政府委員(豊蔵一君) 御案内のとおり、住宅金融公庫によります住宅に対する低利融資というのは、国民の円滑な住宅取得の推進、また居住水準の向上等を図る上で住宅政策上大きな役割りを担っていることは御案内のとおりだと思います。したがいまして、私どもも金額はふえますけれども、主として過去にお貸しいたしました融資の累積といったような義務的経費であるというところから、これらの経費につきましては十分関係当局につきましても御説明をして、理解を求めているところでございますし、いろいろな検討を進めておられるところでありますけれども、この金額はぜひとも確保したいというふうに考えております。
○三木忠雄君 大臣、この住宅金融公庫の問題については、しっかり予算確保してあげないと農住組合も推進できないと思うんだね。これは国務大臣として私は強く要請しておきたい。 それで、これと関連しまして、たとえば東京二十三区の場合に、農住組合でマンションをつくったり分譲住宅をつくった場合にどの程度の価格になるというか、あるいは賃貸の家賃がどのくらいになるか、ひとつモデルケースをつくってくれということを私きのう言っておいたんですが、どうですか。
○政府委員(豊蔵一君) 農住組合が賃貸住宅を建設いたします場合には、いろいろな制度の活用があろうかと思いますが、たとえば農地所有者等賃貸住宅建設融資に対する利子補給制度であるとか、あるいはまた住宅金融公庫の土地担保賃貸住宅融資制度、そういったものの活用ということが考えられるわけでございます。たまたま東京都の二十三区あるいはその周辺におきまして、従来のいわゆる農賃と称しております利子補給制度は、水田要件がありますためになかなか適用事例がないわけでございますが、土地担保賃貸住宅融資制度によりまして行った賃貸住宅の建設が、二十三区内では練馬区で一件例がございました。これがモデルになるかどうかは、そのとおりにすべてがいくかどうかはわかりませんが、具体的な地域の実情であるとか素地価格とか、あるいはまた宅地の造成費それから住宅の建設費またその規模等によって、直ちにモデルとして推計することは困難でございますが、私どもがいままで公庫において融資いたしました練馬区の例をとってみますと、二DKの建物でございますが、月当たり大体六万八千円程度の家賃というふうになっておると聞いております。
○三木忠雄君 国土庁ね、いままでで六万八千円の家賃ですね、二DKで。良質な住宅を供給するというのが住宅政策の推進の大きな眼目になっていることから考えれば、少なくとも三DKか四DKぐらいが必要なんじゃないですか。こう考えると、東京二十三区内、たとえば練馬区の例ですけれども、いままでの例で六万八千円、これから農地を宅地にし、あるいは公共用地等を含めてかさ上げしますと、恐らく八万か九万、二DKでですよ、こういうぐあいになってくるのじゃないか、こう思うんですよ。そうすると、東京二十三区ではまず農住組合法の適用は不可能だというふうに考えていいですか。
○政府委員(山岡一男君) やはり二十三区の中にも相当な農地がございます。特に練馬区あたりでは全体農地が敷地の一五%ぐらいあるようでございますが、その中にも半分ぐらいは対象になるかなと思われるようなまとまりのものがございます。したがいまして、手を挙げられる方もあろうかと思います。そういう場合に、先ほど申し上げましたような各種の応援措置というようなものを講じまして、そういうようなものについて大いにできるだけ活用していただくような方策を考えながら一般庶民の方にも勤労者の方にも入れるようなものになればいいな、またそういうように指導してまいりたいと思っているわけでございます。 特に、いまの土地担保賃貸の例であったと思いますけれども、今後さらに助成措置にもかかわりますし、それから手法が区画整理であるのか開発許可であるのかというような制度も関係すると思います。 それから、やはり建てられる建物が容積率を十分活用した建物であるのかどうか、いろいろな点で問題があろうかと思います。いずれにしろそうべらぼうに高いものでは要望に沿えませんわけですから、必要な援助措置についてできる限りの応援をするように努力をしてまいりたいというふうに思います。
○三木忠雄君 必要な援護措置といっても、同じ首都圏でも東京二十三区の場合と、あるいは千葉とか神奈川とか、そういうところの農地を適用して農住組合をつくる場合とは全然問題にならないんじゃないかと思うんです。もしそれを推進して、その農住組合が破産宣告した場合の処置はどうなるんですか。
○政府委員(山岡一男君) まず、本制度がそういうようなことに至らないように、農住組合の途中でいろいろと創立段階からみんなでよく御相談しながら関与していって、万々一そういうことがないようにしたいと実は思っております。 実際の法律の制度といたしましてどうなっておるかと申しますと、やはり都道府県知事が組合設立の認可に当たりまして、組合の事業のために必要な経済的基礎の有無などを審査すべきこととされております。それから、国及び関連の地方公共団体が組合に対しまして必要な助言指導を行うことができることになっております。第七章におきまして、関係都道府県知事によりまして事業施行中にも各種の監督措置が定められております。さらに農住組合は、農業団体に対しまして必要な助言または援助を求めることができるというふうにも法律上措置いたしております。 いま申し上げたのは法律上の措置でございますけれども、それに先ほど申し上げましたような各種の助成措置等につきまして目下努力もしておりますし、既存の制度も活用していきたいということでございますので、万々一そういうことがないようにいたしたいと思っておりますが、もし破産をしたというような場合には、これは破産法の関係規定により清算手続が進められるということになりますし、みずからの定款によりまして解散の決議を行うというような場合には、法七十八条以下の規定によりまして解散の手続をとるということになるわけでございます。
○三木忠雄君 私は、この農住組合法は二十三区では非常に厳しい状況だと思うんです。しかしながら、要求している都民側、国民側から言えば、やはり二十三区内の方が職住近接でいいわけですね。したがって、農住組合法をつくっても結論的には余り前進しないんじゃないかということを私は非常に危惧をするわけです。 それから、本法案で農地として利用する場合は、これはたとえば分譲住宅の方と農地の方と一対一の比率になるというようなことが想定されているわけですね。そうしますと、農地として営農をやっていく場合、これが市街化調整区域に編入をするというような考え方はないんですか。
○政府委員(升本達夫君) 農住組合の運用に当たりまして、営農地区を設定いたした場合、基本的にはおおむね十年以内に計画的な市街化を図るという市街化区域の考え方の枠の中で農住組合が事業を実施されるということになると考えておりますので、当然に調整区域に逆線引きされることはない。しかしながら、仮に十年以上の長期にわたって営農が継続されることが確実に見込まれるというような場合でございますと、これは先ほど来申し上げております線引きの見直し通達におきまして、積極的に調整区域化を図るべき地域の条件に該当するケースが出てまいりますので、そのような場合には市街化調整区域に編入することもあり得るというふうにお答え申し上げます。
○三木忠雄君 国土庁長官、このC農地の二段階宅地並み課税の検討が進んでいるという話が出ているわけですけれども、二段階宅地並み課税の検討は行われているんですか。
○国務大臣(原健三郎君) まだ正式に私は聞いておりませんので、事務当局から答弁いたさせます。
○政府委員(山岡一男君) いまの話は、ちょうど大臣お出かけの間に新聞に載った話でございまして、実は私、まだお耳に入れておりません。 中身といたしましては、十一月九日の某新聞に、二段階宅地並み課税を検討しているというようなことが出たわけでございますけれども、そういう事実は一切ございません。私ども政府税制調査会の答申におきまして検討が命ぜられていること、それから法律の中にも検討ということが命ぜられていると、それからことしの五月にやりました土地対策に関する関係閣僚懇談会、これは関係九省庁が集まって当面の対策を決めたわけでございますが、その中にもこの税制調査会の答申の線に沿って検討せよというようなことが定められました。実はそれを受けまして確かに国土庁、農林水産省、建設省及び自治省の四省庁の担当課長クラスで、実際やるのは五十七年度でございますので来年一年間しっかり勉強の期間があるわけでございますが、たとえば現在農地がどれぐらいあるとか、現在の宅地並み課税の現状はどうであるとかいうことについての資料の整備等から始めようではないかということで、一、二回の連絡会議はやったことがあるのは事実でございます。しかし、中身につきまして一切まだ意見の交換はいたしておりませんし、特に新聞に出たような意見につきましては、これは私ももう一度確めましたけれども、一切どこからも出ておりません。
○三木忠雄君 それでは、最後の問題として、宅地供給の問題で一、二伺っておきたいと思うんです。 これは農住組合法も一つの方法でしょうけれども、宅地需給の長期見通しをいろいろ策定しているわけですが、これはどういう手順でやっているんですか。宅地の順位づけですね、先ほど来からずっと市街化区域の区画事業の跡地であるとかどうだこうだいろいろ出ておりますけれども、どういう手順でこの宅地供給の順位づけといいますか、その過程についてちょっと説明願いたいと思う。
○政府委員(宮繁護君) 現在、建設省では、昭和五十六年度から六十年、それから六十年から六十五年というふうに前期、後期に分けまして宅地の需給見通しの推計作業を行っております。それで、この手順といいますか、計画手法でございますけれども、実はまだこれは初めての試みでございまして、一応現在宅地の実態がどうなっておるか、あるいはまた国民の宅地に対するニーズはどうであるかとか、あるいは宅地の取得能力をどう見るかとか、それからその場合の宅地の環境あるいは敷地面積の水準をどう押さえるか、こういうようなことをやりまして、同時に各県に人口計画それから住宅計画等がございますので、これらから一応宅地の需要を推計する。それで一方、宅地の供給につきましては、現在の宅地ストックがどのぐらいあるかとか、あるいは宅地の供給の場を、これは市街化区域が中心でございますけれども、いろいろ線引きの見直し等も行われますけれども、そういったところで一体宅地の供給事業が現在どの程度行われ、将来またどの程度着工され、いつどのぐらい宅地が出てくるか、こういうのを突き合わせまして宅地の需要、供給の見通しを行う予定でございます。 その際、かなりマクロの数字になりますので、最後にお示しする数字といたしましては、たとえば前期五カ年間に農地、山林原野等から新しい市街地の計画的な宅地にする必要量がどのぐらい要るかとか、それに対して供給がどのぐらいできるかという場合に、公団とか公社がやります公的な供給事業量はどのぐらいであるかとか、あるいはまた、民間のデベロッパーが行います宅地造成の事業量がどのぐらいであるか、あるいは区画整理によります宅地の供給量がどのぐらい出るか、こんな三つぐらいに分けてお示しするような方向で現在作業をやっている段階でございます。
○三木忠雄君 市街地再開発、あるいは遊休地の利用、あるいは農住用地、あるいは公共用地、こういう問題等含めてどういう比率で住宅建設を進めたらいいかという考え方、どこに力点を置けばいいかという考え方に立っていらっしゃるんですか。
○政府委員(宮繁護君) 宅地の供給につきましては、やはり何と申しましても区画整理によりまして計画的にいい環境の宅地が造成される、これが一番いいんだろうと考えます。そして、量的にもかなりこれが多くを占める。それからその次には、民間のデベロッパーによります宅地の供給量、これもかなりの量を占める予定でございます。それから公的機関では、住宅公団とか現在の宅地開発公団であるとか地方公共団体であるとか、地方の住宅供給公社等も宅地の造成事業をやっておりますけれども、これは量的には大宗を占めるというまでには至らない。しかし、今後は私どもできるだけ公的な宅地供給についても量の確保その他につきまして力をいたしていきたいと考えております。
○三木忠雄君 これは宅地の問題だけに限定するわけじゃないんですけれども、やはり社会資本の投下の問題との大きな関係があると思うんです。昨日、東京の練馬区議会で、あのグリーンハイツのところは住宅建設の予定が地下鉄十二号線の問題と絡んで住宅がなかなか建設できないという問題があるわけです。せっかくいい土地があっても交通との問題が絡んでくる。こういう点で総合施策というか、社会資本の投下という問題に対する、これは首都圏整備委員会かどこでやるのか知りませんけれども、そういう細かな分析がまだどの省庁でもないんですね。恐らく国土庁がやらなきゃならぬ仕事だと思うんです。 こう見ると、社会資本の投下の割合というものがどういうデータになっているかということを私、資料要求を今後したいと思っているんですけれども、どちらかといえば西高東低みたいな感じになっている。東京周辺というのは社会資本の投下が非常におくれている。下水道にしたって足立方面は二〇%から二五%、こういう実態で社会資本の投下がおくれている。ところが人間だけが住まなきゃならないという、こういう環境下に置かれているという問題を考えますと、やはり総合的な各省庁横なぐりの社会資本の投下という問題に対する首都圏あるいは近畿圏、中部圏こういう問題の分析をしっかりしてもらわなきゃならないんじゃないかと思うんです。各省庁で力を入れているんでしょうけれども、案外ばらばらになっている点があるんじゃないかと思うんです。これをまとめているのは国土庁でしょう。
○政府委員(山岡一男君) マクロ的には、たとえば全体の投資量等につきまして中期経済計画はどのようにすべきかということで政府全体で検討する問題だと思います。それから各圏域別のものにつきましては、各種五カ年計画というのがございまして、その五カ年計画の中で圏域別の計画を立てております。国土庁といたしましては、そういうふうな五カ年計画をおつくりになる場合、それから中期の経済計画としておまとめになる場合等に、全体としての御意見を申し上げるという立場で調整官庁としての立場を貫いております。
○三木忠雄君 これは、今後の問題で私は具体的にしたいと思っていますけれども、そういう点はよく考慮して、やはり住宅建設の問題等含めてやってもらいたいと思う。 もう一つ、公共用地の利用の問題ですが、東京都内あるいは三多摩等含めて国有地が相当あるわけです。それから三公社五現業が持っている土地が非常に多いということです。私、十二年間運輸委員会でずっと国鉄の運営問題、いろいろ鉄道の改正等も見てきました。何とかマンション建設が国鉄の貨物跡地にできないか、そういうことで実際にもう一号、二号とやる計画が、あるいは千代田区の方でやるという計画も出てきています。こういうものがやはり各省ばらばらになっているような感じがするんです。こういう持っている土地を有効に使えば、低廉な、低廉と言えるかどうかはわかりませんけれども、良好な公共賃貸住宅ができるんじゃないかという点が考えられるわけです。この点について、農住組合をやるよりも国有地の総点検をやって、そして各省連携をとって、住宅を建てられるところはもうないか、あるかということを点検する、あるいは国鉄の、あるいは三公社五現業の空き地、高層化できないかというところをいろいろ分析をして、その閣僚委員会でもつくって宅地供給のことを考えた方が、私はよっぽどいい住宅用地が出てくるんじゃないか、あるいは公共用地が出てくるんじゃないか、こう考えるんですけれども、この点についてはいかがですか。
○政府委員(山岡一男君) 国有地につきましては、現在毎年大蔵省の方で各国有地の所管状況の報告を受けまして、必要なものにつきましてはその都度関係行政庁の方には連絡をなさっておるというのが現状でございます。 それから、主な国有地といたしまして、たとえば研究学園移転跡地、それから米軍の返還基地等がございます。そういう主なものは、国有財産審議会の場に各省庁からも代表が出ましていろいろと相談をしながら将来方向をおおむね決めてまいっております。あと、先生おっしゃいますように、利用度の低いもの等につきましてもっと何か探す手はないのかという点があろうと思います。これは昔の話でございますが、建設省などではモータープールを他へ移転いたしまして、その跡を住宅公団の再開発地にするというようなこともやってまいっておりますし、個別の問題ではそれぞれ検討してまいっております。 公有地につきましても、これは東京都の方でも、財政再建の問題も兼ね合わせまして、たとえば東京都を例にとりますと相当検討なさったようでございます。売るものも相当売られたようでございます。しかし目下のところは、むしろ今後は売るよりも賃貸ということで検討していきたいということで東京都は方針等を決めておられるように聞いております。 それから、企業につきましても、これは先ほど来申し上げますように、たとえば市街化区域の中でまだ三千二百ヘクタールばかり販売用土地で未利用があったと申し上げましたけれども、これにつきまして、中身等につきましては私ども総点検をいたしたいと思っております。もちろん国土利用計画法の網にひっかかったものという範囲で現在チェックしておるわけでございますが、総点検をいたしまして、必要があれば大いに遊休地の制度を活用してまいりたいと思っております。しかし、いずれにいたしましても先生おっしゃいますように、そういうものを一生懸命やるということも大変私ども大事だと思いまして、同時にやりますが、同じように農地も市街化区域の中におりまして、特に既成市街地にも五割入っている、住居区域の地域に九割が入っているということでございますと、こっちが先だ、こっちが終わるまで農地は何にもしなくてもいいやというわけにはいかぬと思います。したがいまして、そういう意味で両方あわせながらの策を講じていくということが大事だというふうに思っておる次第でございます。
○三木忠雄君 では、具体的に建設省で、国鉄の用地等マンション計画の問題で住宅公団かどこか話し合いをして進めている例はあるんですか。
○政府委員(升本達夫君) 国鉄用地の都市的な土地利用につきましては、都市計画部局でございます都市局において窓口に当たっておりまして、具体には、国鉄の中で資産管理運営委員会というのがございます。その委員として私が出席さしていただいておりますが、その場におきまして、国鉄の方針の問題、それから個々具体の開発の仕方の問題等で逐一御相談をいただいておりますが、いま具体的にというおただしでございましたけれども、都内の数カ所につきまして駅付近の国鉄用地の高度利用について御相談を進めつつある段階でございます。
○三木忠雄君 これは一例ですけれども、そういう地域で本当に高度利用していくということができれば、相当低廉なといいますか良質な公共賃貸住宅ができ上がるんじゃないかという点で、これは国鉄だけではなしに、私たちがいろいろ実態を調べてみると相当あるんです。しかし各省庁いろいろなわ張りがあってなかなか放さないという事情も、建設省が苦しんでいることも私一部わかるんですけれども、土地は限られたものなんですから、そして職住近接を求めているわけですから、そういう点の低廉な土地、あるいは建てかえ等を含めて公共用地等を活用することにまず重点を置いていくべきじゃないかというふうに思うわけです。その点についての今後の努力を私はしていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、この農住法案等の問題で、私は残念ながら東京二十三区方面ではこういう高い家賃で貸さなきゃならないような住宅になってくる。こういう問題に対する、たとえば東京二十三区の農地とあるいは千葉や神奈川とは違ったような体系がある程度できなきゃ、あるいは利子補給の制度も変えるとか、いろいろな方法をしなければ二十三区内の農住組合の推進はできないんじゃないかということを強く指摘をしておいて、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(宮之原貞光君) 本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十六分散会