科学技術振興対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 217 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1980/10/24
会議録
○委員長(太田淳夫君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 科学技術振興対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に財団法人放射線影響協会常務理事井出喜夫君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(太田淳夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(太田淳夫君) 科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉田正雄君 最初に、十二月四日に行われます柏崎・刈羽原子力発電所の通産省主催によります第一次公開ヒヤリングについてお尋ねいたします。 この公開ヒヤリングについて、通産省とそれから地元新潟県柏崎市との間に開催について合意に達したという発表があるわけですけれども、地元との合意の内容というものはどういうものなのか、お聞かせ願いたいと思います。
○説明員(西中真二郎君) このたびの公開ヒヤリングでございますけれども、五十四年の一月に通商産業省の省議決定がございまして、それをベースにして行うことになるわけでございますけれども、その中にも地元の協力を得てというふうなことが書いてあるわけでございまして、そういう意味で、当然地元の県なりあるいは市なり、あるいは今度の場合は柏崎市、刈羽村、二つの市村にわたるものでございますので、刈羽村なりの御協力が必要になってまいるわけでございます。そういった意味におきまして、東京電力の柏崎・刈羽原子力発電所二号機、五号機の設置に係る公開ヒヤリングの実施につきまして、かねてから新潟県あるいは柏崎市、刈羽村等といろいろ御相談をしてまいったわけでございますけれども、先般その御相談が一応まとまりまして、十二月四日に柏崎市の武道館で実施すると。実施するのはあくまでも通産省でございますけれども、そういったことで地元の御協力をいただきながら十二月四日に柏崎市で実施するということについて地元の県なり市なりの御了解を得たということでございます。
○吉田正雄君 要綱では「都道府県知事等関係者の協力を得るものとする。」というふうになっておるわけですが、協力というのと合意という言い方ですね。もっとはっきり言いますと、児玉審議官の方から、地元との間に合意が得られたということを私の方に通知があったわけですよ。ですから、要綱に言うところの「関係者の協力を得るものとする。」ということから協力が得られることになりましたと、これならまた話はわかるんですよ。ところが、合意を得たということですからね。合意というのは一体何に関して合意を得たのかというのがはっきりしないわけですから、それでお聞きをしているんです。 ついでに言うならば、「協力を得るものとする。」という「協力」の内容というのはどういう内容なのか、これも明らかにしていただきたいと思うんです。
○説明員(西中真二郎君) まず第一点でございますが、実は、児玉審議官が公文書を差し上げたというふうなことではないんだろうと思いますけれども、正確な文章は私存じてないわけでございますが、恐らくそういったかっこうで開くことにつきまして地元の県なり市なりがいわば御了解をしてくださったというふうな意味で、いわば俗語として合意というふうなことをお書きしたんじゃないかというふうに私理解しておるわけでございます。あくまでも私どもが実施するものでございまして、いわば形式的な意味での合意というふうな性格のものではないだろうというふうに考えます。 それから地元の御協力の内容でございますけれども、何といいましても、地元で開催するわけでございますから、地元の県なり市なりにいろいろな意味での御迷惑をおかけするということがあろうかと思うわけでございますけれども、そういった点も踏まえてやってよろしいということを言っていただくのが、ある意味では御協力の第一でございますし、あともうちょっと具体的な話としましては、会場をお貸しいただくというふうなこともあるわけでございます。今後いろいろ準備等をやっていくに当たりまして、県なり市なりにまたいろいろ私どもお願いしていくということも出てくるかもしれませんけれども、本件はあくまでも私ども自身が責任を持って行うものでございますので、その「協力」というふうなことにつきまして特に具体的にはどういうことというのが決まっておるというふうな性格のものではないと承知いたしております。
○吉田正雄君 そこで、きょう官報で告示をされるということですが、公開ヒヤリングの開催についての告示の内容ですが、これを見ますと、期日として「昭和五十五年十二月四日午前八時三十分から」ということで、いままでの原子力安全委員会主催の第二次公開ヒヤリングの場合には、何月何日何時かから何時までの予定と、こういうふうになっておったんですけれども、始めの時間しか書いてないところを見ますと、意見が相次いで出るという場合には二日でも三日でも、あるいは何回でもやられるという意味で始めの時間しか書いてないんですか、これは。
○説明員(西中真二郎君) いま先生御指摘のような趣旨では実はございませんで、十二月四日、一日というつもりでございます。ただ、終わりの時間を書いてございませんのは、どの程度の方から意見陳述の申し出があるか、その辺もわかりませんし、その辺によりまして、比較的早い時間に終わることもあるいはあり得るかもしれませんし、遅い時間までかかることもあり得るという意味で終わりの時間を書いていないという趣旨でございます。
○吉田正雄君 それはまた後でさらに詳しくお聞きをすることにしまして、要綱の中で、この開催の告示内容を通知する「関係行政機関」、括弧して「地方公共団体を含む。」というふうになっておるんですけれども、この「関係行政機関」というのと「関係地方公共団体」というのは何を指しておりますか。
○説明員(西中真二郎君) まず「関係地方公共団体」でございますけれども、今度の場合で申しますと新潟県あるいは柏崎市、刈羽村というふうなところがその中に入ってまいるわけでございます。それから、当然そこまでやらなくちゃいかぬかどうかということは別といたしまして、周辺市町村でございます。告示にも書いてございますけれども、長岡市でございますとかあるいは越路町でございますとか、そういったところも一応「関係地方公共団体」ということで、内容を御通知するということに今回は扱おうかと思っております。 それから「関係行政機関」でございますけれども、これは電調審にかけます前の一つの手続として行うものでもございますので、電源開発調整審議会に関係しておりますたとえば経済企画庁でございますとか、環境庁でございますとか、あるいは農林水産省でございますとか、そういった関係の各役所に対しまして告示の内容等につきまして御通知するということで現在準備しておるところでございます。
○吉田正雄君 もうちょっと厳密に言うと、ここで言っている「関係地方公共団体」というのは県、市町村等のいわゆる自治体を言うわけですか。
○説明員(西中真二郎君) さようでございます。
○吉田正雄君 「発電所の設置計画等の概要を地元住民に周知するための措置」ということが要綱の中にもあるんですけれども、これは設置者が計画の概要等を住民に知らせるということなんでしょうが、この計画の概要というのはどの程度までのことを言っておるのか。それから「周知するための措置」というのはどんな方法を指すのか。それから「遅滞なく」というのは、これは日本語で遅滞なくという言葉は使われますけれども、大体どの程度のことが「遅滞なく」というふうに考えておいでになるのかということをまずお聞きします。
○説明員(西中真二郎君) まず「遅滞なく」の方でございますけれども、これは文字どおり遅滞なくでございまして、具体的に何日というところまで私どもぴたっとしたものを持っておるということではございませんが、近日中に準備でき次第そういったことを電力会社の方にやらせるということを考えておるわけでございます。 それから、設置計画の概要あるいは周知のための措置の中身でございますけれども、これは特に私どもの方からどうしろこうしろというところまで細かく指図するというところまでは現在のところ考えていないわけでございまして、極力地元の方々にその設置計画の中身がわかるように、もちろんまだ安全審査の申請書も出されていないような電調審前の段階でございますから、どこまで細かいことが発電会社としても言えるのかという問題はあろうかと思いますけれども、そういった計画の中身あるいは環境調査につきましては、すでにいろいろ電力会社がやっておりますので、その中身でございますとか、そういったことをパンフレットその他の方法で電力会社は地元に配付するというようなことになるんじゃないかと思っております。
○吉田正雄君 何か細かいことを聞いておるようにお考えになるかわかりませんけれども、実は意見陳述者や傍聴を希望する人については、何月何日までに所定の様式に従って通産省の方に提出をすることになっているわけですね。そこでは明確に「二十日前まで」というふうに日が定めてあるわけですね。ところが、それが開催される日取りであるとか、ヒヤリングの内容あるいはその計画の概要等、そういうものを遅滞なく知らせるといっても、これがおくれたんでは後の申し込み締め切り期限に間に合わないということが考えられるわけですので、したがって、一方では期限を明確に定めておりながら片方では抽象的に「遅滞なく」と。たとえば、これが一週間以内にというふうに書かれておるならわかるんですよ、あるいは五日以内というふうならわかるんです。こういうところでもって、住民に知らされたときにはもう間に合わないなんという事態が出たんでは困るものですから、そういう点でそれをお聞きしているんです。
○説明員(西中真二郎君) 電力会社の方も何がしかの準備期間はあるいは必要かと思いますけれども、私どもとしましては一日でも早くそういった措置を講じますように指導してまいりたいと思っております。
○吉田正雄君 ところで、従来第二次公開ヒヤリングの場合では陳述者の数というのはほぼ何名ということが要綱の中に示されておるんですよ。きょうの正式な官報というものを私見ておりませんからわかりませんが、きのういただいた告示の予定原案によりますと、資格だけが書かれておって、人数等については書いてないと思うんですね。大体何名ぐらい予定されておるんですか。
○説明員(西中真二郎君) 確かに先生御指摘のように、本日の告示には人数は書いてないわけでございますけれども、これは意見陳述の申し出がどの程度あるかというふうなことも、私どもとしてちょっと予測しがたい面もございますので、特に何人ということは書いてないわけでございます。私どもとしましては、申し出のあった方々の中からなるべく多くの方々に意見陳述をお願いしたいというふうに考えておるわけでございますけれども、時間の制約その他もございますので、従来原子力安全委員会の方でおやりになりました第二次公開ヒヤリングの意見陳述の人数が、大体二十名前後ぐらいであったかというふうに承知しておるわけでございますけれども、私どもの第一次公開ヒヤリングの方も大体そんな感じの人数になるのじゃなかろうかとは思っております。ただ、まだこれは初めに申し上げましたように、申し出も出ておりませんので、ちょっとそこのところは正確にはわかりかねるということでございます。 それからもう一つの、安全委員会の場合には告示の中に書いてあったんじゃないかという御指摘でございますけれども、ちょっといま安全委員会の方の告示の現物を持っていないんでございますけれども、たしか私の記憶では告示の中には人数は入っていなかったんじゃないかというふうに思っております。
○吉田正雄君 おおよそ一人何分、一日でもって終了させるということになれば、まさか夜中までやるわけにはいかぬでしょうから、おおよそ常識的な終わりの時間というのは決まってくるわけです。そうすると当然人数も決まってくるわけですよ。だから意見陳述をやりたいという方が一体何分くらいなのか、何名くらい予定をされておるのかということがわからないと、ちょっと希望しがたい場合もあるわけですね。五人ぐらいにしぼられるんじゃとても申し込んでも私のところへは来ないだろう、三十人くらいということになれば、あるいは来るかもわからぬということで申し込むという場合もあるでしょうからね。私はやっぱりおおよそのめどというもの、お一人につき何分で何名くらいを予定いたしております、多数の場合にはたとえば抽せんであるとか、比較的相異なる意見の皆さんにお願いしますとか、そこまで細かいことは要らぬでしょうけれども、おおよその人数、時間等についてはやらないと、意見陳述する人自体が一体何分予定しているかによって陳述の内容が違ってくるわけですよ。こういう点ではこの告示、きのういただいたこれでそのままきょう告示になるんでしょう。そうすると、これきわめて不親切ですよ。これは見たってさっぱりわからぬですよ。それをまた一々どなたか説明されるんですか、住民の皆さんに。この告示はこういう内容ですからということを改めてまた何か周知徹底をされるんですか。それならまた話はわかりますよ。
○説明員(西中真二郎君) 確かにいま先生御指摘になりましたように、やや具体的にイメージがわきにくいというふうな点はあろうかと思うわけでございまして、告示といういわば非常に形式的な文章でございますので、ある意味では非常に簡単に書いてあるというふうな点はあるいはあろうかと思うわけでございますけれども、私どもできますれば、まだこれ確定的なことまでは申し上げかねるわけでございますけれども、地元の新聞に告示とは別個に、ちょっとこれをかみ砕きました新聞広告を出すというふうなことも考えておるんでございますけれども、そういった新聞広告でございますとか、あるいはビラをつくりましてお配りするということも場合によっては考えていいかと思っておるんでございますが、そういったところで、内容的に確約できない部分があるわけでございまして、人数なり時間なりというのはこれからも詰めてまいる点もあるわけでございますけれども、現在のところ大体こんなめどで考えておりますということは、何らかの方法で地元の方々におわかりいただけるような方法というのを考えてみたいと思っております。
○吉田正雄君 とにかく、余りにも簡単過ぎるんですよ告示の内容が、このままだとしますと。これを読んだだけでは一体意見の陳述というのはどういう内容でできるのか、全然不明確なんですね。そういう点でお尋ねをしているんですが、いま新聞広告であるとかチラシ等でもってというふうなことをおっしゃっておるんですが、公開ヒヤリング実施要綱、例の昭和五十四年一月二十二日の省議決定に基づく実施要綱というものはある程度詳しく書いてありますから、これを見ると大体どういう形態、どういう運営で行われるのかということはわかりますけれども、この告示じゃ余りにも簡単過ぎるんですよ。単にあるということだけしか知らせないという内容なのでお尋ねしているんですが、そこで、人数はいままでの例から言えば二十名を超えない範囲内くらいになるわけですね。そうすると、希望者が多数の場合の選定の方法というのはどういうふうにしてやられますか、これは。
○説明員(西中真二郎君) 詳細につきましてはこれから詰めてまいる予定でございますけれども、私どもとしましては、いろんな御意見が出てくるだろうと思いますけれども、そういった御意見を極力偏らない形で、いわば割り振っていくという形、あるいはまた、地域別につきましては地元の市町村の方から御意見が出る場合ももちろんございましょうし、あるいは周辺市町村の場合もあろうかと思いますけれども、その辺の地域別のバランス、その辺も考慮しながら陳述人の方を選定さしていただくということになろうかと思っております。
○吉田正雄君 傍聴者は、会場が柏崎市武道館ということになっておりますから、会場の広さからも制限されてくるんですね。さらには関係行政機関であるとか主催者側等を考えますと、傍聴者の数というのは大体何名ぐらい予定されているんですか。
○説明員(西中真二郎君) 正確な数はまだ現在のところ私どもも詰めてないわけでございますけれども、二百名かそこらはお入りいただけるんじゃないだろうかと。この辺は会場の中のレイアウトでございますとか、細かく申しますと、いすの並べ方でございますとか、この辺いろいろな点がございますので、いま確定的なことを申し上げるわけにはいかないわけでございますけれども、二百名かそれ以上の方にはぜひ入っていただきたいというふうに思っております。
○吉田正雄君 ことし一月に行われました例の福島の原子力安全委員会主催の公開ヒヤリング、これは科技庁長官も聞いておいていただきたいんですが、このときどういうことが行われたかというと、これは犯人はだれだかわかりませんけれども、傍聴申し込みをしない人のところにあなたは傍聴人に選定されましたというはがきが行っているんですよ。これは往復はがきで申し込むことになっているわけです。ところが、申し込まない本人のところへあなたは傍聴者に選ばれましたと、当たりましたといいますか、そういうものですから、もらった本人がびっくり仰天しちゃったんですが、どうも考えてみると、まさに行政機関がそこに関与をしているという疑いが非常に濃厚であるということなんですね。そういうことで、これについてもそういう裏指導が行われた形跡があるんですね、従来。ちょっと考えられないことなんですよ、もらった本人がびっくりしているんですから。ということで、傍聴者についても、たとえば推進派であるとか、電力とか関連企業の人たちにずっと集中をして参加をさせるというふうなことが行われた疑いというものが非常にあるわけなんですね。そういう点で、傍聴者についても希望者が多い場合には大体どういうふうに考えられておりますか。
○説明員(西中真二郎君) 傍聴者の選定でございますけれども、傍聴者の場合にはその意見の内容というようなことは当然表に出てこないわけでございますので、どこに住んでおられる方かということしか私どもの方では承知することはできないわけでございますので、まあ地元極力優先というふうなことになろうかと思いますけれども、そういったことを考えながら地域別配分は考えますけれども、それ以外のことにつきましてはこれは全く無作為の抽せんという方法で選定するということになろうかと思います。
○吉田正雄君 そういう具体的な問題はそれくらいにいたしまして、私は公開ヒヤリングの本質的な問題について見解をお尋ねしたいと思うのです。 これは第一次の公開ヒヤリングでも第二次の公開ヒヤリングでも、この実施要綱の趣旨というのを見ますと、とにかく「設置予定地点の周辺地域に住所を有する者から意見を聴く」と。その「意見を聴く」というのは、いろんな不安があるでしょうし、したがって、十分な理解と協力が得られなければ設置を強行することはできないと。いままでずいぶん強行されてきています、理解も協力も得られないうちに。まさに権力行政の端的なのが一番原子力行政にあらわれているわけですけれども、それはとにかくとして、一応うたい文句はそうなっているわけですよ。そういたしますと、私は本当にそうであるためには、単なるお祭り的な、手続としてそれさえ踏めばいいんだという形式的な公開ヒヤリングでは、真の意味での地元の理解とか協力というのは得られない。これは当然だと思うんですね。そうするとわずか一日で、場合によっては十二、三人が精いっぱいというふうなことでは、周辺市町村を考えただけでもずいぶん数があるわけですよ、一市町村からわずか二人とか、そんな程度の人間で十分地元からの意見を吸い上げることができるのか、非常に疑問であるわけです。だから、日時の設定からしてこの趣旨を生かすような公開ヒヤリングにはなり得ないということがまず一点あるわけですね。 それからもう一つの大きな問題点というのは、原子力は国民にとっては現代科学の先端を行く、しかも巨大科学であり、巨大な建築物ですよ。そういう点で、一般の住民は専門家でありませんから専門的な面に関してどうも不安があると、この点はどうだろうといっても学問的な立場から自分の意見を十分表明することができない。しかしとにかく不安である。たとえば柏崎の場合を見ますと、この委員会でも何回も地盤問題については論争をやってきているわけです。私も地盤の専門家ではありません。しかし、答弁をされる皆さん方の説明を何回聞いたってどうも納得できる説明ではない。また、事実東電等からいただいた資料を見ても、これは専門の地質学者によって疑問点が指摘をされてきておる、それも指摘をしたわけです。それについての回答も何らわれわれを納得せしめ得る内容にはなっていない。極端な言い方をするならば、地質問題一つとった場合、活断層があろうが何があろうが、どんな地震が来ても壊れない原子力建屋を建てればそれで文句はないだろう、そういう姿勢というものがやっぱり根底にあると思うんですね。こういう考え方はきわめて危険なわけですよ。そういう点で、住民にすれば自分たちはよくわからぬと、しかし何か問題があることは確からしいし、不安なので専門家の皆さんにかわってそこのところを解明をしてもらって本当にどうなのかと、そうでなければ協力をすることもできないという住民の強い希望もあるわけなんですね。そういう点で、私どもとしては従来通産大臣にも科技庁長官にも何回か要請をしてきたのは、本当に皆さん方がそれをそう考えるならば、民主的な公開ヒヤリングにすべきではないかと。じゃ民主的とは何ぞやということで、単なる抽象的なものでなくて、具体的な内容を提示してきたわけです。ところが、それについてはどうも要望に沿いがたいというふうな回答しか今日まで得られていないわけなんですが、当然の地元住民のそういう要望を当局側がなぜ受け入れられないのか、こういう点で非常に疑問なんですね。つい先般も浜岡原発の第二次公開ヒヤリングをめぐって科技庁に地元から七項目だかの要望書が出ているんですけれども、これらについてもどうもまともに回答した内容にはなっていない。私も詳しいことは聞いておりません。文書で回答欲しいという要求も出されておって、文書で回答されたのかどうかも聞いておりませんのでわかりませんけれども、いずれにしても誠実な態度が従来は見られなかったんじゃないかと思うんです。通産省は今回が初めてなんですね、法改正後第一回目なんですよ。それだけに私は、今度の公開ヒヤリングのあり方によって原子力行政の姿勢というものが住民の目には端的に映るだろうというふうに思うんですね。 そういうことで、私はこの公開ヒヤリングの本来あるべき姿について若干お尋ねをしたいと思うんですが、まず設置者が公開ヒヤリングで内容説明をすることになっているわけですね。この設置者、つまり電力会社の説明の内容はどういう範囲にわたるものなのか、それがわからなけりゃまた意見陳述もできがたいんですよ。それはどういう内容を予定されているんですか。
○説明員(西中真二郎君) 細かい点につきましてはこれから私どもの方で電力会社に対しまして指導してまいるということになろうかと思うわけでございますけれども、当然のことでございますけれども、どういう地点にどういうタイプのどういう発電所をつくって、そこで、特に環境問題等の関係もございますので、いままでの環境調査の結果はこうだったというふうな説明を電力会社から大体一時間見当やってもらうのかなというふうに現在のところ考えております。
○吉田正雄君 柏崎の場合は、皆さんも御承知のように、従来地盤問題を中心にして、さらには安全性の問題それから環境評価の問題、主要な点としてはこの三つが大きな問題点だったろうと思うんです。したがって、これだけの大問題を電力会社の方でわずか一時間程度の説明で果たして十分な説明ができるのかどうか、このこと自身非常に問題だと思うんです。私も専門家でないんですが、よく頼まれて話をすることがありますけれども、一時間の時間では簡単な内容一つにしぼってもなかなか時間というのは足りないですよ。ところが、これだけの重大な問題を初めて地元の住民に聞いてもらう、あるいは意見を聞こうというときに、設置者がこれだけの大問題を抱えている原発に関して一時間程度の説明で十分な説明ができるというふうにお思いですか。
○説明員(西中真二郎君) 確かにどこまで説明すればいいかという問題はあろうかと思うわけでございますけれども、今回の第一次公開ヒヤリングはそこへの設置に係る諸問題ということで、いわば一般的な問題も含めまして幅広くいろいろ説明してもらうということに、あるいはまた御意見を伺うということになろうかと思うわけでございますけれども、ただいま先生御指摘ございました地盤の問題等につきましては、これは主として安全問題でございまして、もちろん今度の第一次公開ヒヤリングでも安全問題にも当然触れられることになろうかと思うわけでございますけれども、その辺の掘り下げた話につきましては、むしろ第二次公開ヒヤリングで地元固有の安全問題というところで、いわば掘り下げた御説明なり掘り下げた陳述というふうなことがなされることになるんじゃないかというふうに私ども考えておるところでございます。
○吉田正雄君 安全問題というのが住民にとっては一番なんですよ。安全というのは広く言えばすべてが含まれてくるわけですよ。原子炉そのものの安全性、建物の安全性、地盤と関連して大丈夫か、それから環境という面も、これも安全性でしょう。だから、大きな意味では全部が安全性の中に入ってくるわけですね。つまりエネルギーとしての健全性、安全性というものが保障されるのかどうかということになるわけですね。そうなりますと、私は説明者も、たとえば地盤の専門家が少なくとも三十分くらい説明する、柏崎の場合はこうですと。それから原子炉そのものについてはこういうふうな安全が保障されておりますとか、環境についてはこうですと。あの周辺では、すでにもう一号機がいま最終段階に向かってブルドーザーがうなりを上げている段階ですから、環境評価についても行われているわけですから、それらについても疑問が提出をされているんです。そういう点で私は第一次公開ヒヤリングというものが非常に重要な位置づけを持つと思うんですね。 そういう点でどうもいまのわずか一時間程度の説明、しかし広範に説明をするとおっしゃっているんですね。広範であればますます一時間では私は時間が足りないと思う。説明者はしかも一人に限られるんでしょう。何人か専門分野別にやられるんですか。
○説明員(西中真二郎君) 説明を何人でやるかということは、これは説明者の方のいろいろ意向もあろうかと思うわけでございますけれども、現在私ども考えておりますのは、電力会社の中のそれぞれ専門家もおろうかと思いますので、一人ということじゃなくて、問題に応じては複数の人が説明するということになることもあり得ると思っております。
○吉田正雄君 私は賛成とか反対とかを抜きにして、原発の説明というのは非常にむずかしいと思うんですよ。だから、むずかしいだけにむずかしい言葉でなくて、平易な、住民がわかりやすい理解しやすい用語を用いながら、しかし科学的には厳密な内容で説明をしていくと、単に扇情的な浪花節的な説明というのは、これはきわめて危険なわけです。科技特の委員会の論議なんかやっておっても必ずしもそうでない場合があるわけですね。まあ私どもも専門家でないですから、質問者自体の用語も厳密さを欠く場合もあります。しかしまた、答弁者の内容等についても必ずしも適切でないという場合もあるわけなんですね。そういう点で私は、皆さん方が本当に地元住民の理解を得るということであるならば、これはやっぱり専門家がそれぞれ分担をして十分説明をするということでなきゃいけないと思うんです。ところが、どうも六十分程度ではそういうことは期待できないという点で、第二次公開ヒヤリングがこれから続々とやられるでしょうから、いまの論議は大臣から直接答えていただきませんが、今度は第二次公開ヒヤリングをめぐってはこの問題出てまいりますので、論議をひとつ十分聞いておいていただきたいと思うんです。 そこで、それは再検討される余地があるんですかどうですか。形式的でなくて実質の公開とヒヤリングをするんだったら、六十分なんという時間、問題にならぬですよ。
○説明員(西中真二郎君) 電力会社側の説明時間についての御質問かと思うわけでございますけれども、まあ私どもといたしまして、限られた時間の中でいかに有効に公開ヒヤリングを実施していくかということでいろいろ考えておるわけでございますけれども、そういった意味で、先ほど一時間と申し上げましたのは意見陳述の方になるべく多くの時間をとっていただくと、そういった対話の中でいろいろまた問題点を明らかにしていくというふうなことを考えまして、むしろ電力会社側の説明は余り時間をとらない方がいいのかなというふうなことも一つの考え方として持っておるわけでございますけれども、その辺につきましては別に一時間ということをいま決めておるわけではございませんので、もうちょっと説明の内容その他も私どもとしても考えてみまして、場合によりましては設置者側の説明時間をもう少し長くするということは、私は考える余地があると思っております。
○吉田正雄君 とにかく皆さんはもう告示の中で一日と決めちゃった。最初から枠がはめられておって、その枠内での運営になっちゃっているんですよ。そこに私どもは前から問題があるということを言っているんで、これは今後再検討を私はやっていく必要があるんじゃないかと思うんです。 そこで、先ほども少し申し上げましたように、住民としては安全性がある程度納得できるものでなければだめだということで、たとえば地盤問題については、柏崎の地盤に詳しい専用家からその意見を述べてもらう、あるいは電力会社の今日までの調査結果等についてある程度学問的な分野での質疑応答も可能にすることが、これは真の意味での住民の理解が得られるということになるわけですね。また、無用な不安を除去するということにもなるわけです。そういうことを考えますと、私は地元住民にかわって地元住民の推薦を受けて陳述をする人の中に、たとえば地質学者であるとか原子炉の専門家であるとか、あるいは原発のあるところの電力会社の電気料金が一番安いなんて言って、この間の四月の電気料金の引き上げ前と引き上げ後の私も計算してみましたけれども、これはうそでして、原発のないところの北陸と北海道電力が一番安いですよ、改定前は。そういう正確でないことも盛んに言って、原発が一番安いなんて言っていますが、そういう点で、たとえば経済的な面から原発の経済性がどうなのか。エネルギー収支、コストはどうかということをきちんと聞いてほしいという地元の住民の要望を実現するという点で、幅広く地元から推薦された人が意見陳述者の中に含まれて当然だと思うんですよ。それこそ実りある私は公開ヒヤリングになるだろうと思うんですね。そういうことで、前から皆さん方が、本当に民主的にやるんです、地元住民の意見も十分聞くんです、疑惑、疑問については十分解明をしますと言いながら、実はちっともそうなっていない、実態は。いま言ったことについてはどういうふうな見解をお持ちですか。
○説明員(西中真二郎君) ただいまの御指摘でございますけれども、先生御承知のように、昨年の一月に実施要綱を決めたわけでございますけれども、地元住民の方の意見陳述をいただくというふうなことを実は去年の一月にすでに私ども決めておるわけでございますけれども、やはりその考え方といたしましては、いわば電調審にかける前という一番早い段階になるわけでございますけれども、そういった段階で地元の方々の御意見というものを幅広くお聞きするということが、一番大事なポイントじゃないかというふうに考えまして、地元住民の方に限って陳述していただくというふうにいたしておるわけでございます。 なお、御指摘ございました中の地盤問題その他の安全問題でございますけれども、これにつきましては、御承知のように、別途第二次公開ヒヤリングがもっと掘り下げたかっこうで行われるわけでございまして、これは私が申し上げるのはちょっと越権かもしれませんけれども、第二次公開ヒヤリングの方では、最近の例では、地元住民の委任を受けた方が安全問題について陳述できるというふうな形で告示をなさっておるように私ども理解いたしております。そういった意味で、安全問題についてはそちらの方で相当カバーできるんじゃないだろうか。むしろ第一次公開ヒヤリングでは全般的な問題について、もちろん安全問題が入ってきていかぬという意味ではないわけでございますけれども、全般的な問題について幅広く地元の方々の生の声をお伺いするということを主眼にしておるわけでございます。
○吉田正雄君 生の声といっても、委託をされた人がより正しく、より専門的な分野で地元住民の意見を代弁をするということなんであって、生の声とおっしゃっても、生の声がより生かされる形で、そういう推薦をした人を意見陳述者の中に含めていいんじゃないかと言っているんですよ。しかも、この第一次公開ヒヤリングの結果が電調審に反映をして、そして基本計画が承認をされるということになれば、これはもう事実上の許可になるんですよ、スタートですよ。あと第二次公開ヒヤリングというのは、むしろいまおっしゃったようにどちらかと言えば安全委員会主催ですから、もう安全性そのものに、狭い意味での安全性にしぼった形での論議になっていくんですよ。この場合にはますます住民にとってはわかりが悪くなってくるんですよ、こんな専門的な分野だと。しかも、どういう答弁があったかというと、非常にむずかしいので、むしろ専門的な安全論議については中央でやって、第二次公開ヒヤリングというのは余りそういうことをやらない方がいいんじゃないかみたいな意見も出ているわけですよ。そうすると、一体地元住民が安全性の問題についてもとことん論議するのはどこになるかという問題になりますし、私はもう一つ、皆さん方が地元の生の意見を聞くというのは、漁業補償の額をふやせだとか、俗に言う私は悪い習慣をつけたと思うのは、反対運動があるから札束でもってひとつやってやろうと、こういうことをやってきた。これはどこという意味じゃないですよ、柏崎と言っている意味じゃないんですが、反対運動をやってもらうことによって補償額が上がるので、大いに反対運動を盛り上げようと、推進派の中にそういう意見がある。これは私が直接聞いているから間違いない。いままでの札束行政というものが物取り主義のそういう悪い風習というものを地元に植えつけている。これは単なる行政だけじゃなくて、これは大臣も聞いていてもらいたいんですが、私はこれは日本の政治のあり方として決してほめられるべきことじゃないし、政治の汚点だと思うんですよ、こういうことは。国民性をみんな変な方向にねじ曲げていくということになりますので、これは考えてもらいたいと思うんですが、そういうことでこの公開ヒヤリングというのは、皆さんがおっしゃっている趣旨が具体的な運営の中では全然生かされていない。私どもの言っている、というよりもむしろ皆さんが言われる趣旨を生かすならば、具体的にはこうでなきゃいかぬじゃないかということでさっきから繰り返し言うように要請をしてきた、それが入れられるならば私どもはあえて公開ヒヤリングは反対いたしませんと。ところが、形だけは住民の声を聞くと言いながら、もう一日で一方的に説明をして、一方的に陳述を聞いて、再質問も許さない、十分な疑義の解明がそこでは行われないという中でもって、形式的に一日で終わらしちゃったと、こういう公開ヒヤリングでは全然意味がありませんよということで私たちは反対してきたわけですね。反対せざるを得ない、そんなのはまやかし公開ヒヤリングだということで言ってきたわけですね。今回の告示を見てもどうもその辺がはっきりしないというよりも、いまの御説明ですと、どうもそういう趣旨が生かされた内容にはならないということなんですね。生の声とおっしゃるけれども、地元住民がこの人からやってもらおうといって推薦をして、その人がやるのは何が悪いんですかね。地元住民のそれこそ生の声としてそれでやってくださいと言っている、その生の声が何で入れられないんですか。
○説明員(西中真二郎君) やはり地元住民の方々から直接御意見を伺い、あるいはそれに対してお答えを申し上げるということを私ども考えておるわけでございます。 なお、先ほど申し上げましたように、非常に専門的でむずかしい問題に属します安全性の問題については、第二次公開ヒヤリングの方で委任を受けた者の発言も認めるというような扱いになっているわけでございます。
○吉田正雄君 安全性だけじゃないでしょう。私が言ったように経済の問題だってあるんですよ、電気料金との関係でどうだとか。いま幅広くとおっしゃっているわけでしょう。それから、生の声、生の声とおっしゃいますけれども、地元住民はむずかしい問題はむしろ専門家にかわってやってもらった方が私も聞いておってよくわかるということを言っているわけですよ。これが住民の生の声なんですよ。だから、皆さん、住民の生の声ということを口実にして地元住民以外の意見陳述は認めない。つまりうっかりそういうのを認めると答弁できなくなるんじゃないか、立ち往生しちゃうんじゃないかという心配なんですよ。本当に自信があるのなら堂々と受けて立てばいいじゃないですか。それが住民の生の声なんです。私のところにも来ているんですよ、そういう声がたくさん。われわれが下手なことを聞くよりも専門家から聞いてもらった方が非常によくわかるしよく疑問を発表してもらえるんじゃないか、こう言っているわけでしょう。これはどういうことなんですか、もう一回答えてください。
○説明員(西中真二郎君) 大変繰り返しで恐縮でございますけれども、やはり私ども実施要綱におきましても地元住民の意見を聞くというふうなことをすでに去年の一月来決めておるわけでもございますし、またその決めました考え方と申しますのは、先ほど申し上げましたようにやはり地元住民に直接お話を伺い、直接御説明を申し上げるということを念頭に置いておるわけでございます。
○吉田正雄君 それじゃ答弁になってないし、皆さん方の公開ヒヤリングというものは全く形式的にすぎないということですよ。それは地元住民でいいという人もおるでしょう。それもそうです。そういう声があるから、それはそれでそういう人は入れていけばいい。ところがそうでなくて、私たちが推薦した人を入れてくださいというこれもまた地元の生の声なんですよ。だから生の声をできるだけ取り入れていくんだとおっしゃるからにはそういう声を入れたらいいじゃないですか。口先だけでは入れる入れると言いながらいざ具体的に要求が出てくるというとそれはだめですと、こうなっていくんですよ。これは賛成できるわけないですよ、そういう公開ヒヤリングだから。大臣、第二次のときもありますからよく聞いておいてくださいよ。しかも今度は運営をめぐって、説明があった、意見を陳述する、この意見の中には当然疑義に対する質問が出てくるわけですね。それに対しては説明会も兼ねているわけですから、設置者が説明するんですよ。これははっきり要綱にも書いてある。したがって、その説明が不十分であって疑問が出てきたら当然質問が出てくるわけです。その質問に十分答えるやりとりの運営がなされなかったならば、これはだめですね。たとえば本会議場において代表質問やる、総理大臣以下関係各大臣がだれかが書いた原稿をたあっと読んでいく、だからたまに一枚まくり過ぎたなんという話にもなるんですけど、これじゃ本当の意味での疑義の解明になりませんよ。質問のしっ放し、答弁のしっ放しで全然かみ合わない場合がある、聞きもしないことまで答えたり、聞いていることに答えなかったりということになるんですよ。そういう点でこれが本当に地元の意見を聞くとか要望を聞くということであるならば、当然質疑応答の時間が十分にとられて、住民の疑義というものがそこで解消されない限り、理解と協力が得られないのはあたりまえでしょう。運営上そういう運営がされるのかどうなのか、まず答えてください。
○説明員(西中真二郎君) 第二次公開ヒヤリングの例等も私ども参考にしながら現在検討しておるわけでございますけれども、再質問というふうな形で、たとえば説明者側の答弁に必ずしも納得できなかったというふうな場合には、もちろん時間の制限その他はせざるを得ないと思うわけでございますけれども、再質問もしていただくというふうなことは極力考えたいと思っております。
○吉田正雄君 物理的に可能ですか、わずか一日。八時半ころから始まって主催者あいさつだの何だのやっていれば実質説明が行われるのは九時ころからになるだろうと思うんですよ。それでまたお昼休み一時間とって、そして意見を十分聞くんですということで、陳述者は十五分にするのか二十分にするのかわかりませんけれども、そんな質疑応答の時間は物理的に不可能なんじゃないですか。やりたいといったって、当初から枠を設定しておいてこの中でやりますよといったら時間が保証されませんよ。もしそういうのが出てきたら、すぐ翌日に延ばしますということはできないけれども、そういうものがたくさん出たら改めてまたやられると、第一次の公開ヒヤリングの二回目というのは予定されますか、それじゃ。
○説明員(西中真二郎君) まず最初の御指摘の点でございますけれども、私ども第一次公開ヒヤリングは初めてなわけでございますが、第二次公開ヒヤリング、原子力安全委員会の方でおやりになりましたものの経験は三度ほどあるわけでございますけれども、その中では再質問を認めるということでやったケースもございまして、質問の方あるいは答弁者が時間の配分をうまく考えておやりいただければ、再質問というふうな形でかなりの御質問なり御答弁なりというふうなことはできておったように私ども記憶いたしております。そういったふうな意味では、まあ確かに時間の制限ございますのでその辺の問題はゼロとは申しませんけれども、再質問というふうな形での議論ということは私は可能なんじゃないかというふうに思っております。 それからもう一つの後段の方のお尋ねでございますけれども、また改めてやることがあるかという御質問かと思いますけれども、これにつきましては私ども第一次公開ヒヤリングは一日ということですでに決めておりますので、改めて開催するということは考えておりません。
○吉田正雄君 これははっきり言って、いままで原子力安全委員会の主催してきた公開ヒヤリングについては実は最も聞きたいという人たちは参加していません。全部そうですよ、福島から福井から。これはもう反対派の人たちとか聞きたいという人たちは全然ボイコットして行かなかったんですよ。何でボイコットして行かなかったかといえば、いまおっしゃっているように、説明がある、それに対して意見を陳述する、説明が不十分な点聞きたい、説明そのものでも疑義があるからより聞きたいという、そういう質問に答える時間が保証されないから行ったって意味がないということで参加しなかったんですよ。そういう人たちが参加しておったら終わるわけないですよ、こんな簡単な一日のヒヤリングで。これだけの大問題を、しかも幅広く、安全性の問題から経済性の問題からその他もろもろのものがあるわけでしょう。地域の産業にかかわる問題、あるいは建設期における道路建設、今度は建設公害だって出てくるわけですよ。雇用の問題から産業構造の問題から実に広範な問題を含んでいるわけです。そういう点からするならば、第一次公開ヒヤリングが一日六時間やせいぜい七時間程度のことでどれほどのことが行えますか。これはもう物理的な時間から考えたってはっきりしていますよ。だから、だれが考えても全くこれは形式的なものでしかないじゃないかという批判が出るのはあたりまえなんです。だから、いまの答弁を聞いておったら私だって参加する気は全然起きてきませんね。全然保証されてないですよ。また、私が行って、今日までの経過はこうじゃないか、この点はどうなんだということで、どちらかといえば地元の住民の皆さんより私の方が詳しいと思うんですよ。だから、住民の皆さんの意見というものは私はよくわかっているわけです。ただ、しゃべることがうまくない、自分ではまとめ切れないと言うから、それじゃ私がかわって皆さんの疑問を聞いてあげましょうということの方が、本当に地元の住民の生の声がそこへ出てくるわけでしょう。それも認めないんですから、この公開ヒヤリングの意義というのは全く地元住民にとっては意義のあるものではない、形式的なものだ、押しつけヒヤリングだと映るのはあたりまえなんですよ。将来はこれ検討される考えはあるんですか。
○説明員(西中真二郎君) まあ何分第一次公開ヒヤリングは今回初めてのケースでもあるわけでございまして、少なくともこういったことを行っていなかった過去に比べますれば、相当の前進であるというふうに私ども考えておるわけでございます。もちろん今回の第一回のものを完全に固定化してしまって、今後こんりんざい違うやり方はあり得ないというふうに断定するわけにはいかないと思いますが、いま責任あるお答えをいたすわけにもいきませんけれども、第一次公開ヒヤリングをまず開きまして、その後の状況等も踏まえて二回目、三回目というふうな新しい地点での公開ヒヤリング等につきましては、改善すべき点は改善していくということは私は可能だと思っております。もちろんそれにはいろいろ限界ございますので、どこまでいろんな点が加味できるかというふうな点には限界あろうかと思いますけれども、硬直的に絶対このやり方しかあり得ないというふうに決めてかかるというふうなことは特に考えておりません。
○吉田正雄君 その答弁では、これは住民の皆さん聞いたってやっぱり私は納得できないと思うんですよ。本当に住民の声を聞こうという姿勢がない。とにかく形式的に法律で定めた公開ヒヤリングをやりましょうと、余り目立たないようにさっさと一日でもってやっちゃえと、意見陳述者の範囲も数もみんなしぼっちゃうという、こういうことがありありなんですよ。しかし、幾ら言っても皆さんの方では再検討する意思がないというんですから、もう公開ヒヤリングの性格はますますはっきりしてきたということになると思うんです。これ以上言ったってどうしようもないと思うんですよ。 そこで、もう一、二お聞きをしますと、公開ヒヤリングの報告書というものが作成をされるということなんですが、これはその「地域を管轄する通商産業局等において一般の閲覧に供するものとする。」と、こういうふうになっておりますが、通産局等の「等」というのは何ですか。
○説明員(西中真二郎君) この細目につきましてはこれから詰めることになりますけれども、現在考えておりますのは、県でございますとか、あるいは市町村の役場でございますとか、そういったふうなところを考えております。
○吉田正雄君 この報告書というのは全文記録になるんですか、どうですか。
○説明員(西中真二郎君) 先生の御質問、恐らく要綱をごらんになっての御質問かと思うわけでございますけれども、要綱の中にも書いてございますように、速やかにこれらの公開ヒヤリングの結果の概要を記載した書類を作成しというふうなことにいたしておりまして、そういった形で全文記録ということではなくて、結果の概要を記載するということになろうかと思います。
○吉田正雄君 その概要というのは、通産省の事務当局で概要としてまとめられるということなんでしょう。そうですね。
○説明員(西中真二郎君) さようでございます。
○吉田正雄君 そうすると、この当日そこに参加しなかった人たちは、全く簡単な概要で、こういう意見がありましたというものを幾つかまとめて列記をして終わりと、こういう私は報告書になると思うんですよ。本当にどういう深刻な意見があったのかとか、そんなものが表にあらわれないで消えてしまうということで、めでたし、めでたしという報告書になってしまう危険性があるんですね。だから、その当日の詳細なものをきちんとつくって、それをそういう自治体等に一部ずつ閲覧に供するというなら、これは話はわかる。そんな簡単なものを、それもまた一部ずつ市町村に閲覧用だなんていう、これこそまた形式的なんですよ。一体行って見れますか、市町村にたった一冊ずつ備えて。この前東電が申請書を出した、膨大なものなんですよ。これが県庁にある、県庁に行って見なさい、見れますか、そんな膨大なものを。非常に意地が悪いというか、見させたくない。それじゃコピーをとってくれませんか、金を出しますと言ったって、それはやりませんと、こうなんですね。こんな不親切な話はないですよ。だから、聞きます、知らせますと言いながら、それじゃ見させてくださいと言ったって見ることができない。さらに今度は、科学技術庁のあそこのところに展示してありますから、それを見てくださいなんと言って、科学技術庁に行って一々そんな膨大なものを見ておれますか。こういう不親切さなんですよ。だから私は、この公開ヒヤリングは繰り返し言うように、本当に住民の意見を聞く、そういう内容ではない。これでもって住民の理解と協力が得られると思ったら大間違いだと思うんですよ。実は、賛成者の中にも金をもらえるからいいんだということをはっきり言っている人がおるんですよ。われわれもどうも危険だと思っているけれども、金がもらえるんだからいいんだと、こういう考え方ですよ。それからついきのう私のところへ地元から陳情書が来た。もらったんですけれども、柏崎・刈羽、地元ですよ。原発設置には反対ですと、佐渡に設置をしてくださいという請願書なんですよ。どうですか。自分のところは困る、佐渡へつくってくださいと、こうなんだよ。こういう風習がある。たとえば、東京の人間は東京に原発をつくるとなったら、これはハチの巣をつついたようになりますよ。ところが、福島だとか、福井だとか、東京の人間から見ればはるか北陸の僻地だと、あの辺で事故が起きたって大したことはないだろうなんという安易さがあると思うんですよ。自分のところへつくると言われたらもうほとんどの人は反対するんですね。だから賛成者の中にも金がもらえる、漁業補償の金がたんまり入ってくるという、そういうことから賛成をしている人があることもはっきりしているんです、これは。 そういうことで、私はこの公開ヒヤリングのあり方については賛成できないですよ。そして、ごく当然の私が指摘している問題点について再検討する気もなければ、こんなものは変える気がないという通産当局の姿勢でしょう。これは多分科技庁も従来は同じような姿勢だったんですね。そういうことで、この問題は幾ら言ったって皆さんの姿勢がそう簡単に変わるとは思いませんから、これでやめますけれども、協力が部分的には得られるでしょう。それによって大きな利益を得る人は少しぐらいの危険性なんかどうでもいいと、事故が起きたってそのときはいませんよというような調子で賛成しているかもわからない。しかし、真の意味での地元住民の理解と協力が得られないということも、私は指摘をしておきたいと思うんです。 もう一つ、一番最後に。円滑な開催が困難であると認めるときは中止をいたしますと、後で文書による意見陳述にかえますと、こうなっておるんですが、困難であると判断するという困難とはどういう内容なんですか。どういう状況を困難というふうに想定をされているのか。
○説明員(西中真二郎君) ただいま御指摘の点でございますけれども、特に私どもとしましては具体的にどういう場合ということまで想定しておるわけではございませんで、私どもとしましては、ぜひこの公開ヒヤリングを開催したいというふうに思っておるわけでございますけれども、たとえば、一例として全く観念的な話でございますけれども、非常に反対運動なり何なりというのが激しいものがございまして、地元のいわば平穏な秩序が乱されるというふうなことで、このまま強行することは地元にとっても非常に御迷惑をおかけするというふうな判断に立ち至ったような場合には、公開ヒヤリングの開催にかえまして、文書によって意見を伺うという余地を残しておるということでございます。 〔委員長退席、理事後藤正夫君着席〕
○吉田正雄君 もうちょっと聞きますと、たとえば県知事とか地元市町村がこのヒヤリングの開催には協力できないという場合は、この困難という中へ入りますね。
○説明員(西中真二郎君) 場合によってはそういうこともあり得ようかと思いますけれども、ただ単に具体的な理由もなしに協力できないというふうなお話で、それだけで困難という理由に該当するかどうか、その辺はやはりそのケースによりまして判断するということになってまいろうかと思います。
○吉田正雄君 この問題はこれで一応終わります。 次に、最近原子力施設に働く人たちのいわゆる労働者被曝の実態というものがきわめて深刻になっておるわけです。 そこで、まず通産当局にこれは原発に限ってお尋ねしますが、各原子力発電所における労働者被曝の実態は、ここ十年間どういう傾向をたどってきており、その実態について通産当局はどういう認識、判断をしておるのか、当初にまずお聞かせ願いたいと思うんです。
○説明員(平田辰一郎君) お答えいたします。 原子力発電所の従事者の被曝管理につきましては、電力会社は原子炉等規制法に基づく保安規定により管理区域の出入り管理、退出時の放射線量の測定、放射線に関する教育、被曝管理台帳の整備等の措置を講じ、被曝管理の徹底を図っております。 それで、いま先生御指摘の十年間の推移でございますが、たとえば平均被曝線量で申し上げますと、昭和四十五年には年間〇・二二レムでありましたものが、昭和五十三年度におきましては〇・三九レム、ここで非常に多くなったというんで大変話題になったわけでございますが、以後私どもの指導あるいは電力会社も非常に注意いたしまして、幸い五十四年度は〇・三九が〇・三四に減少いたしまして、やっとその点では低減化傾向が出てきたという実情でございます。 〔理事後藤正夫君退席、委員長着席〕 それから私ども原子力発電所における作業従事者の被曝線量については、規制法に基づき三カ月三レムと定められておりますが、これはできる限り被曝線量を下げる努力をし、被曝させないというような対策を講じていくことが肝要であるというふうに認識しているところでございます。
○吉田正雄君 例のスリーマイルアイランドの原発事故の場合、公衆への被曝線量が大体三千三百人レムだというふうに発表されているわけですね。それと比較して一番すさまじかったのが七八年度の一万三千二百一人レムですから、これは労働者個人の平均被曝線量が年〇・三九レムだから大したことはないんだという認識ですか、それともこれは大変な数字だというふうに思っておいでになるのか、どちらです。
○説明員(平田辰一郎君) 先生御指摘のように、五十三年度は総被曝線量は一万三千二百一レム、それから五十四年度は幸い先ほども申し上げましたが、平均も減りましたが、トータルも減りまして、一万一千七百三十一レムということになりましたが、これはやはり結構なことだとは考えておりません。この数字を極力減らすように努力する必要があるというふうに考えておるところでございます。
○吉田正雄君 ICRPの七七年の勧告というのも出ておりますが、時間の関係でそれについてはまた改めてお聞きをしたいと思うんですが、前にも私は委員会で指摘をしたと思いますけれども、年間五レムという線量については、そこまでよろしいんだという考え方ではないんですよ、国際放射線防護委員会の考え方というのは。そして、現実にはそれよりもはるかに低い基準でもって国際的には全部おさまっておる。ところが、日本の場合には年間五レムまでは被曝してもいい、それは許されるんだ、三カ月三レムまでは認められると。ことしの春の予算委員会において、三カ月三レムという基準が守られるならば、一日に三レム浴びてもその後三カ月間浴びなければいい、こういう答弁が出たんで私はびっくり仰天しちゃったんです。答弁者はみずから浴びてみる決意があるのかどうか、私はそのときよっぱど問いたかったんですけれども。だから、そういう点で安全委員会自身の放射線被曝に対する認識も、従来からのいろいろ論議を通じてみると非常に甘い。というよりも単なる机上の計算で、しかも何ら科学的な根拠がない。みずから勝手に定めた三カ月三レムであるとか、年間五レムであるというものを振り回しておるということなんですが、事実がどんなに深刻で悲惨なものであるかという実態の認識をすべきだと思うんです。 いま、福島の裁判をめぐっては訴訟も行われておりまして、これはある新聞でも報道されたが、弁護団がいろいろ調査をやった。ところが、大臣よく聞いていていただきたいんですが、あの人は被曝者だという、あるいは原発病だということになると、子供は結婚ができないんですよ。皆ひた隠しにしているんです。広島、長崎の被爆者も原爆手帳はもらっていますけれども、自分だけの場合にはそれを使うんですが、子供があったりする場合には原爆手帳は使わない、使ったら子供の結婚に影響があるということで。だから長崎、広島で被爆をした人というのがみんなあっちこっちに行って使っていないんですよ。そういう状況なんです。 私もこの前福島の第一号炉に入ってみて、そのことを確かめてきたので、大臣も聞いてもらいたいと思うんですけれども、あの管理区域の中に入るときにはポケットにポケット線量計という万年筆様のものをさして入る。上からメーターがのぞかれるようになっておりまして、そこへ出てくるわけなんですよ。そのほかに今度はアラームメーター、たとえば一日百ミリレムと設定したらそれを超えたらブーと警報が出るというアラームメーター。それからもう一つ、熱蛍光線量計ですね、これもつけて入る。これは作業を終わって管理区域外に出るときに、装置の中へそれを入れますと装置がそれを読み取って、レシートのように紙が出てきて、そこに何ミリレムというのが記録されるんです。さらにもう一つ、フィルムバッジというのがあるわけです。ところが、フィルムバッジはすぐそこではわからなくて、たとえば、一カ月後に現像してみるとかということですから、このフィルムバッジと、それからいま言った熱蛍光線量計、これは作業をしているときにはそこに出てきませんからわからないんです。ところが、ポケット線量計とアラームメーターは非常に値段も安いということもありまして、ちょっとした振動で針が思うように動かなくなったり両方の目盛りが一致をしない、そういうふうなことがあって、正確な数値というのがそこに出てこないんですよ。そういうことがあるわけです。 さらに、私は一番問題だと思いますのは、これらの人たちがほとんど下請なんです。下請のために、アラームメーターが鳴って三カ月三レムとわかった場合には、もう記録されて働けなくなるものですから、アラームメーターが鳴っても知らぬ顔をしてみたり、それから私が一番驚いたのは、ポケット線量計の記録はだれがやるのかというと、本人が記録するんですね。私の場合も入って出てきて、だれが記録するんですかと言ったら、御本人から記録してもらうんですと言うから私の名前をそこへ記録をしてきた。これは鉛筆で、普通のノートなんですよ。厳格なあれでも何でもない、後で幾らでも直せる。そういうものに個人が記録をするんですよ。だから幾らでもごまかせる、こういう状況です。そしてもし基準を突破したということになりますと、もう次に働けなくなるどころではなくて、今度は電力会社にわかると、おまえのところじゃだめだということで仕事がもらえなくなる。下請労働者というのは全部その日暮らしの人が多いものですから、雇用ということを考えると、逆に一日千ミリレムを超える仕事をやっておってもだまっているんですよ。こういう実態があるんです。しかし、私はいまの基準がいいなんて思っていない。うんと下げなければいけないと思っている。三カ月三レムという数値にいかなくても物すごい障害を受けている人たちというのが多いんですよ。だから、いかに低線量でも危険であるということを私は認識をしてもらいたいと思うんです。ここで名前を出すことができないんです、御本人の了解がまだ得られないということで本人の名前が出せない。しかし、非常に深刻な実態があるんです。基準が守られていないんです。それから、基準内であるけれども、いろんな障害が出てきている。そして、ある大学病院では原発での作業以外には考えられませんと、こういう核種が通常存在しませんので、原発就労によって受けたものと思われるという国立大学の診断書もあるんです。これらについては名前出せません。そういう点で非常に深刻なんです。私が勝手なことを言っているわけじゃないんですよ。そういうちゃんと記録があるんです。これはちょっと外部には見せるわけにいかないんです、名前がありますから。ここにちゃんと被曝手帳もある。その手帳のまた記入がきわめてずさんであったり、いろいろあるんですね。 そこで、私はお尋ねしたいんですけれども、その被曝線量の管理ですね、これは一体だれが責任を持ってやっているんですか。個人が適当にやったり、怒られそうだから適当にごまかして記録するなんて、まさにみずからがみずからの命を縮めるという、そういうことまでしなきゃならない管理実態、雇用関係、これは私は非常に問題だと思うんですけれども、その管理の実態どうなっているか聞かしてください。
○説明員(平田辰一郎君) お答え申し上げます。 原子力発電所の放射線作業従事者につきましては電気事業者は原子炉等規制法に基づきまして、雇用主は労働安全衛生法に基づきましてそれぞれ被曝管理を行っております。電気事業者は原子炉等規制法に基づく保安規定により管理区域への出入り管理、退出時の放射線量測定、放射線に関する教育、被曝管理台帳の整備等の措置を講じております。特に管理区域への出入り管理につきましては、最近では放射線作業従事者が管理区域に入域する場合には、顔写真入りの入域証の番号と照合して、熱蛍光線量計——先生おっしゃいましたTLDというものでございますが、これを支給しましてコンピューターによる記録管理も行われており、一層の被曝管理の徹底が図られつつございます。 また、放射線に関する教育につきましても、下請従事者に対する教育を徹底するよう電気事業者を指導しているところでございます。 なお、被曝管理の責任につきましては、原子炉等規制法に基づく責任は電気事業者が負っておりますが、同時に、作業に従事している個々の労働者に対しましては、労働安全衛生法に基づきましてそれぞれの雇用主が負っております。
○吉田正雄君 これは大臣、いま言った人の記録なんですよ、名前は言いません。しかし、その人のこれ手帳なんですよ。 それで、従事をする人は下請の人であっても放射線の安全教育を受けることになっていますね。項目が八つあるんですよ、それを教育しなさいという項目が八つある。ところが、その八つをどれだけの時間でもってやっているのかというと、いや驚いたことには、一から七の項目までがわずか二時間でやられているんですね、これで教育終わりと。これじゃ安全教育になりませんよ。わかるわけないですよ。ちょっと項目どういうのがあるかといいますと、「放射線の基礎、影響、健康管理の話」、二、「許容、管理線量の話」、三、「作業時安全心得(防護具取扱いを含む)」、四番目、「測定器の扱い方」、五、「汚染除去手順」、六、「現場緊急時心得」、七、「管理区域立入手順」、そして八番目として「スライド映写」と、こういうふうになっているんですけれども、このスライドを除いた一から七までのところがわずか二時間くらいで終わりと、こんな無責任というか、きわめて安全教育を軽視をしているあらわれなんですよ。これはこの人だけじゃないです、ほとんどの人がみんなそうなんですね。非常になおざりです。そこでいま法的な面をべらべらと読み上げられたんですけれども、もしある発電所から他の発電所へ移ったとしますね。そのときに、前に受けておりません、私は働いておりませんといってうそをついて就労するというときに、これは防護できますか。前の手帳を持っておって、手帳の番号を言えばこれは中央登録センターで照会をしてチェックできる。ところが、私は前に働いたことありません。今回が初めてですといって就労した場合に、これをチェックする手段があるのかどうなのか、どういうふうにチェックをされているのか、現状はどうなっているのか、これはどうなんですか。
○説明員(平田辰一郎君) いま原子力発電所を移動して放射線作業に従事する従事者のことを先生御指摘かと存じますが、放射線作業に従事する従事者につきましては、作業に従事する前にあらかじめ中央センターにおきます事前登録をする形になっております。ですから先生御指摘のような新しい人間が来た場合、この人の登録をまずしなければいけませんので、登録の際、一応過去の記録があるかどうか、登録があるかどうかにつきましては、当然照合その他をする形になるかと存じます。
○吉田正雄君 照会をするということでも、同じ吉田正雄でも同姓同名たくさんいるんですよ。電話番号見ても自分でも驚くくらいおるんです。だから偽名まで使わなくても、私は前に働いたことありませんと、今回が初めてですといって登録をするというときに、それはチェックできますかと聞いているんですよ。これはどうですか。
○参考人(井出喜夫君) もちろん私たちのこの制度というものが善意の上に成り立っている制度でございますから、たとえば顔の似ている人の運転免許をかっぱらっておいて他人に成り済ますという悪意に基づいたことをやられますと、これはもう防ぎようがないわけでございますけれども、たとえばいま吉田先生が御自分の生年月日をおっしゃって、生まれたところは新潟県であるとか何とかという話になりますと、すぐわかるようにできておりますので、恐らく善意でもって自分は前にやったことがありませんと言いましても、うちの方のコンピューターではすぐそれは間違いですという答えがはじき出されてくるようになっております。
○吉田正雄君 偽名を使った場合には防護できないということですね。そこで、偽名だなということがわかりつつ、あるいは前にすでに働いてきておるということがわかっておりながら雇用しているという実態があるんです。これは本人が言っているから間違いないんですよ。大臣、いいですか、あるんです。そうでなければ働けないんです。一日千ミリレムを超えてやっているんですよ。あっという間に三レムになっちゃう。一日のうちに出たり入ったり何回かやっておって千ミリレム超えちゃっておる。これはこの前、通産も認められた。最初は三百ミリレムだと言っていたのに、給水スパージャーの取りかえ等炉心内作業については千ミリレムを設定していますと、こう言っておった。ところが、千ミリレムに設定してもそれを超えているんですよ。そうしたらもう三カ月くらい働けなくなっちゃうわけですよ。そこで、偽名でもって働くということでやっている。ところが下請ではそれはわかっておるんです。わかっておってなおかつやらせる。あるいは三レムを超えても目をつぶってやらせているんですよ。こういう実態があるんでして、ここで働いている人が言っているように、自分が勤めている会社ではそういうことを承知しながら目をつぶって知らぬ顔をしていると。ただ、電力会社の保安係が見つければこれは文句を言うということは言っている。これは正直だと思うんです。だからそれを電力会社が目をつぶっている場合もあるんじゃないか。下請の実態を電力会社が知らぬわけないんですよ。しかも、これはもう本にもずいぶん書かれたでしょう。原子炉被曝日記だとか原発ジプシーなんかでもいろいろ書かれているんですよ。私どもが行ったときの調査でももう確認しているわけですね。それから現にいま言った資料があるわけですよ、ちゃんとある。 そういうことで、いまや年間一万数千人レムという恐るべき被曝実態、しかも累積線量がいま約五万四千人レムですよ。大臣、これは大変な数字なんです。さっき言ったようにTMIがわずか三千三百人レム。ところが、いまや累積線量が五万四千人レムになっている。それで原発に働く人たちの数は現在どれくらいになっていますか。
○参考人(井出喜夫君) 大体三万五千人ぐらいではないかと思っております。
○吉田正雄君 いやいや、それは現に働いている現員ですね。そうでなくて、いままで原発で働いてきた人たちの数はどれくらいになっていますか。
○参考人(井出喜夫君) 約十二万ぐらいだと思います。
○吉田正雄君 十二万人くらいですね。 そこで大臣、アメリカでもいろいろ報道されて、去年あたりからだんだんはっきりしてきたのは原発の周辺、あるいはかつて軍事用に使った高レベル廃棄物を保管をしている周辺住民、この人たちのがんが非常に高率であるということなんですね。だから、原発に働く労働者が被曝をしたということは、ピカドンのようなあれとは違いますが、しかしやっぱり、原発病と言ったらいいんでしょうか、そういうものにかかる公算というものが非常に大きい。がんというのは一年、二年ですぐ出てきませんから、五年後なり十年後という非常に長期間にわたって発生をする性質のものですね、がんとか白血病というのは。そういうことで、私は今日の管理というのはきわめてずさんだと思うんです。いまここに具体的な被曝手帳から何から全部あるんですよ。こちらに直接何人かの人に聞いた調査がありますけれども、いずれ機会を見てこれは公表できたら公表していきたいと思っているんです。 そこで、私は具体的に労働省にお聞きをしたいんですけれども、管理がずさんであることは、これは天下周知の事実なんですよ。そこで、いままで弁護団が調べたのでも五人死亡しているでしょう。死亡者は一人もないと言うけれども、原発で働いて弁護団の調査では五人死亡しているわけですよ。ただ因果関係が明確になかなかつかめないということだけれども、私は原発で働いたからおれは原発病だと言って死んでいっているんですよ。そういうことで、これから科学的、医学的に立証されれば文句なしなんですが、死んでしまった人をいまさら調べるということは、もう荼毘に付されたりしておって困難ですけれども、とにかくそういうことでおれは原発病だと言って死んでいっている。こういうことがこちら側の調査の中ではっきりしているわけです。 そこで、いままで労働省が取り扱ったものとして、基準に達しないが原発病だと思われる人に岩佐さんという人がおりますね。岩佐さんは労災病として認定すべきだということで、いま訴訟を起こしているわけですね。したがって労働省としては、原発に働く労働者で原発障害だと思われる人の数がどれくらいあるかという調査をいままでやられたかどうか。もし調査をやられたとしたら、どれくらいの数なのかということと、いまの岩佐さんの問題についてはどのように把握をされておりますか。
○説明員(原敏治君) お答えをいたします。 労災保険の関係で放射線被曝による障害の方々は、昭和四十六年から五十四年までで合計二十六名の方が職業性疾病として認定をされております。この中には原子力発電所関係の従事者は一人もおりません。非破壊検査なりあるいは建設業関係の従事者、あるいは病院関係の従事者、そういう方々の障害者が出ております。亡くなった方々はこの中にも含まれておりません。 先生御指摘の、原発に従事しておりまして障害があったと言われております岩佐さんの件についてでございますが、この方は四十六年の五月に敦賀原発の中で被曝をしたということであったようでございますが、監督署に請求が出てまいりましたのは若干おくれまして、五十年の三月に請求が出てまいりました。私ども関係の監督署が主治医の意見やあるいは被曝の状況等について詳細な調査をいたしまして、専門家の意見を聞きながら処分をいたしたわけですが、その結論は五十年の十月に出ておりますが、業務上の疾病と認められないということで処分をいたしております。 この処分に対しまして、岩佐さんは不服があるということでその後審査請求をいたしております。第一次審査段階では、やはり請求は入れられないということで、請求棄却の決定が五十一年十月に行われております。それに対しまして、また岩佐さんは不服といたしまして、五十一年の十二月に再審査請求をいたしております。現在この再審査請求が係属中でございます。その結論を待って私どもは処理をいたしたい、こういうふうに考えております。
○吉田正雄君 いまの労働省調査でも原発病、いわゆる原発で働く人たちの原発病ということで労災認定した人はいないと、こういうことですね。調査はやられたことありますか、直接労働省として。
○説明員(原敏治君) 原発関係に従事している方々が職業性疾病にかかっておるのかどうかという点についての調査というのは、直接いたしておりません。私ども労災保険の関係では、労働者が職業性疾病にかかったと考えた場合には、直接労働者からあるいはその遺族から請求ができるシステムになっておりますので、そちらの方向で出てきたものを処理する形にしておりまして、それと別個に調査することはいたしておりません。
○吉田正雄君 これが放射線による障害の特徴なんですけれども、やけどだとか、それから農薬を飲んだとかというのと違って、すぐ出てこないんです。いま言われたように、たとえば四十六年の五月に敦賀原発で働いておった、しかし障害が出てきたのは数年後であると。これが放射線障害の特質なんですよ。それだけに因果関係というのは確かに立証することがむずかしいんですよ。むずかしいけれども、確実にふえておることも間違いないわけです。だって、そこへ行かなかったらそんな障害が起きるはずがないということがはっきりしている個所に出てくる。たとえば、これは報道されたからはっきりいたしておりますが、日立造船で高校生がアルバイトで働いておった。これは原発じゃないんですけれども、放射性物質を手づかみでやったと。そして外部被曝として十レム、それから手でつかんだんですね、ここでは四万レムになっていますね。ということで、今度は皮が全部だめになっちゃっていくということと、それから発熱、悪寒というふうな症状がずっと続いて、結局会社側でこれについては補償しているんですね。こういう事例がたくさんあるんですよ。もう認められている例がここでは四、五件ありますけれども、これは会社との直接の話の中で会社側が金で払っていっている。それから福島なんかの場合でも、死んだ人に対して会社側がとにかく黙っててくれということで金を払って、家族は口をつぐんで語らずと、こういう例があるわけです。 そういうことで、労働省として単に通産省であるとか電力会社に任せるだけでなくて、この辺の実態調査を私は労働省としてひとつやられる義務があるんじゃないかと思うんですよ。だれかが申請してこなかったらほっておくというのは、きわめて私は後ろ向きの姿勢ではないかと思うので、一回ひとつ全国の原発に働く労働者の被曝実態調査をやられたらどうかと思うんですが、どうですか。
○説明員(原敏治君) 先生御指摘の調査のことに関しましては、実は放射線障害が御指摘もございましたように、慢性的な疾病、中には大量被曝をしたというような形で急性的な疾病もございますが、いずれも因果関係が大変問題でございますし、医学的に専門的な事柄でございますので、この疾病の調査というのは大変むずかしいものでございます。なお私ども検討をさしていただきたいと思いますが、大変むずかしいことだけはここで申し上げておきたいと思います。
○吉田正雄君 私は医学的な結論までを労働省がすぐ出して、科学的にこうだという調査をしなさいというのは、これは不可能だと思うんですよ。そうではなくて、働いておった人たちが、たとえばその後いろんな疾病が出てきたというふうな人たちがどうだろうかとか、それまではなかったとか、放射線による障害の状況というのは大体似た傾向が出てくるんですよ。だから、そういう点で現状がどうなっておるのか、あるいはやめてから発病したという人が一体どれぐらいおるのか、可能な範囲内で私は実態調査をやられたらどうかと思うんですよ。何レム浴びて、その結果がそれによるものだなんという、そういう判定まで私は労働省にやってくれと言っていないんですよ。そういうものが出てきたら、今度はそれを医学的に医療機関に分析を依頼するとか、その後のことはその後のいろんな手段があると思うんでね。 いずれにしても、いままで放置をされてきておりますが、事態というのが非常に深刻になっておりますので、労働省としても訴えられてから労災認定するとかしないじゃなくて、もう少し積極的に取り組んだらどうかということでいまお聞きしておるんです。どうですか。
○説明員(原敏治君) 調査の点につきまして再度の御質問でございますので、私ども方法等についてさらに検討をさしていただきたいと思います。ただ、同時に、私ども障害があると思われる場合には積極的に請求を出していただきたい、そしてその中で科学的な結論を出す方向で対応をしていきたい、そういうふうに考えておりますので、その面についての指導等もさらに重ねていきたいと、そんなふうに思っております。
○吉田正雄君 それでは最後に、被曝線量を下げますというふうなことを幾ら言っても、具体的にどう下げていくのかということがはっきりしなければ、これは空念仏に終わってしまうわけですよ。予算委員会で通産当局は、あの基準で決していいと思っておりませんと、できるだけ下げることが望ましいと、本当は全然受けないことがいいけれどもそれは不可能だから、できるだけ浴びないように極力強力な指導を電力会社に行いますという答弁なんですよ。電力会社にいままで強力な指導されましたか、まずそれから聞かしてください。
○説明員(平田辰一郎君) 御指摘までもなく、被曝管理は非常に大事でございますので、被曝低減化のための強力な指導は絶えずしているところでございます。
○吉田正雄君 下請労働者と正規職員との被曝線量基準の内規ですけれども、内規といいますか、あれに差があったということははっきりしたわけですね、この前。それはその後是正措置についての行政指導はされましたか。
○説明員(平田辰一郎君) これはいま下請と、それから正社員というか、電力事業者そのものの職員との被曝線量の管理の問題でございますが、それぞれ雇用関係の問題でございまして、それぞれ労使関係の中でこれは決められるところが多々ございますので、なかなかわれわれの立ち入りにくい問題であるというふうに感じております。
○吉田正雄君 それはおかしいんでして、この人間はここまで浴びていい、あなたは正規職員だからできるだけ浴びないで基準は下げますなんという、こんな労働条件とか、労働行政というのはあってならないわけですよ。そういう点で、下げます下げます、強力に指導していますと言ってみたって、現実にその差別が撤廃をされていないということの中では実効なんか上がっていない。さっき、平均被曝線量が七八年度の〇・三九レムから〇・三四レムに下がりましたとおっしゃっているんですけれども、その場合でも年間二・五レム以上被曝した人たちが二百十人ですね。たしか。その二百十人のうち二百七人までが下請労働者ですよ。正規職員というのは三人しかいないでしょう、これは間違いないでしょう。
○説明員(平田辰一郎君) そのとおりでございます。
○吉田正雄君 その実態一つとってみたって、いかに下請労働者にしわ寄せがされているかということははっきりしているわけです。 そこで、従事者の許容被曝線量——大体許容という言葉がよくないんですけれども、何かそこまでやっていいみたいなふうに受け取られますからね。一応そういう言葉が使われておりますから、許容被曝線量について現行の年間五レムというものを下げるべきだと思うんです。具体的な数字は言えないといっても、これは高過ぎるんですよ、はっきり言って。外国の実態、ここまでなんかいってないですね。ICRPの調査でもそうですよ。そういうことで、私どもの提案としては、これでいいということじゃないんですが、当面〇・五レムにまで下げるべきだ、現行の十分の一に下げるべきだと思うんですが、検討されたことがありますか。
○説明員(平田辰一郎君) 具体的に数字をどのくらいにするかということについて、これは今後の技術で被曝の低減化を図っていくわけでございますので、そこまで検討したことはございません。しかしながら、私どもはこの被曝を軽減するように技術的な改良を重ねるような努力を重ねているところでございます。
○吉田正雄君 原子力安全委員会としてはどうですか。 ちょっときょうの私の質問が迫力を欠いているというのは、名前が出せないからなんですよ。一人なら特例ということはあるでしょうけれども、一人じゃないんですよ、何人もなんですよ。そういう点で、基準を超えなくても明らかに原発によっての障害だと、原発で働かなかったらこういう結果にはなりませんという、さっき言ったように、大学病院の診断書まで出ているんですからね。そういう中で三レムまでならいいとか、年間五レムまでいいなんという、そういう安易な考え方は私は許されないと思うんですよ。 そういう点で、私はいま言ったように、年間現在の五レムというものを少なくとも十分の一に下げていくべきではないかと、また、そこに向かって最大限努力をすべきだと思うんですけれども、余り数字的なことではちょっと大臣もお困りでしょうが、これはもうこれだけ論議されてきておりますから、安全委員会では当然私は検討されてきたと思うんですね。検討結果はいまどうなっておりますか。
○政府委員(赤羽信久君) 法律上の基準、これは元来国際放射線防護委員会の勧告に基づいてできたものでございます。御承知のように、ICRPの作業はやはり世界的な専門家、それからたくさんのデータを集めて決まったものでございますので、基準という意味では、これはそのまま尊重していきたい。ただし、実際の被曝を下げるということは、これはICRPも勧告していることでございまして、そのためのいろいろな努力はしなければなりません。安全委員会といたしましても、できるだけ被曝の少ないような設計をとるように審査の段階で注意しているところでございます。
○吉田正雄君 ICRPの基準で云々とおっしゃっていますが、そうすると日本の原子力安全委員会は、年間五レムまでは浴びていい量だというふうに考えておいでになるんですか。そこが一番大事なところですよ。はっきり答えてください。
○政府委員(赤羽信久君) 許容される基準という意味で扱っておりまして、実際の運用に当たってはできるだけ低い方がよろしいというのが基本的な方針でございます。
○吉田正雄君 どうもおわかりないようですが、時間がないですから次回、今度ICRPの基準、あの勧告を読んでおいてください、七七年の報告。とんちんかんな今度は回答にならぬようにやっていただきたいと思うんです。 同様に、私は労働者被曝だけでなくて、環境への放出放射能による汚染というものも逐次進行しておると思うんです。たとえばコバルト60が福島の周辺で松の葉っぱから検出をされたとか、あるいは海草類や貝類から出てきたということが報告をされておるわけですね。そういう点を考えますと、私は労働者被曝の問題だけでなくて、いまの日本政府の原発開発の規模とスピード、こういうものを考えますと、私は現行の基準でいったならば日本民族にとって将来大変な事態になるというふうに思います。 そこで、公衆に対するいわゆる許容被曝線量も、この場合には年間今度は〇・五レムなんですよ。労働者被曝の十分の一なんです、公衆の場合には。まあ一般大衆ですね。しかしこれでも高い。全部の公衆がみんな五百ミリレムずつ浴びていったら大変ですね。例のWASH報告の中では、公衆の被曝が一万人レムだというと、がん死というのが〇・〇二人だという最初非常に低い数字を出したんです。ところが、この前から申し上げておりますように、カーター政権の原子力政策の基本になっております、アメリカの一流の科学者、理学者等を集めた例の核政策研究グループ、これは二十一人で構成されておりますが、この人たちの報告の中にはどう書いてあるかというと、あの数字はきわめて低い、七十人から八十人とか、何十倍何百倍になるおそれだってあるんだということを指摘いたしておるわけです。いま正確な数字を覚えておりませんが、そういうことで、とにかくいままでの安全基準というのは余りにも現実を無視した低い数字だと。もともと結果なんか出ていないんです。戦後三十年ですよ、原発だどうだといってやってきたのは。そういう点で、机上の計算から出てきているこの許容量なんというのは、全然信用できる科学的な根拠は何にもないのですよ。ICRPの一流権威者とおっしゃっていますが、あれをつくった委員の中にも、あの数字では問題があると言って、異論があるのですよ。余りにもそれは原発産業寄りの意見じゃないかと、こういう厳しい意見だってあるんですよ。 そういうことで、私は公衆の許容被曝線量についても、現行では余りにも高いということで、有意の遺伝効果というものを阻止するためにも、全体として原発被曝労働者というのが一万人レムを超えてはいけないと思っているんです。ところが、いま言ったように一万人レムを超えている。だから、日本国民全体の累積線量が百万人レムなんといったら、これは大変な結果になるんです。そういうことで、私はこれも五ミリに下げるべきだと思うんですが、この点についてはどうなんですか。これは両方からお聞きします。
○政府委員(赤羽信久君) ICRPの御批判いろいろございまして、かなり大ぜいの専門家が出ておりますから、批判する人もいるかと思いますが、やはりわれわれの見るところ、非常にたくさんの経験とデータを集めた結果の勧告と思っております。そして、なお新しい知見等で新しい基準が必要ならば、これはICRP自身が世界的なデータを集めて検討していただくことと思いますので、われわれから批判することは控えたいと思います。 ただし、それを実際に適用するにつきましては、勧告にもありますようにできるだけ低い方がよろしいわけでございまして、現在の発電所の周辺の住民に対しましても、直接の外部被曝のほかに、全被曝を含めて年間五ミリレム以下の被曝を目安として審査をしておるわけでございまして、実際の審査に当たりましては、さらにそれより少ない数字で結論が出されております。
○説明員(平田辰一郎君) いまの発電所周辺の五ミリレムの問題でございますが、五百ミリレムと五ミリレム、五百ミリレムを五ミリレムということで指導しておりまして、さらに、現在の実績は、先生御承知のように、五ミリレムをかなり下回っている数字が出ているという点がございますので、私どもこれをさらに下回るようにするには一層努力していく必要があるというふうに考えております。
○吉田正雄君 登録センターの方にちょっとお聞きしますが、皆さん方の方で出されたこれを見ますと、ここの七ページのところに「登録管理制度参加事業者」というのがありますね。ここのところで「(建設・保守事業者)」としてメーカーの名前がずっと挙がっておりますが、これだけじゃないわけでしょう。下請が一番問題なものですから、私そこでお聞きしているんです。
○参考人(井出喜夫君) ここには数が少なく書いてございますけれども、書き切れないものですからこれだけにしたわけでございまして、実際にはこの部分が約三十社ございます。
○吉田正雄君 これは安全委員会に私はさらに検討してもらいたいと思いますのは、こういう大企業はいいんですよ。管理責任者もちゃんとおって、きちっとやっておると思うのですが、下請、孫下請といくに従ってその管理体制というものが非常に緩くなってくる。そうして雇用の関係もあったりして、文句を言うような下請なんというのは使わないということになって、下請労働者が高線量の被曝をする、こういう実態ですので、その辺、雇用関係は別の面で考えるべきであって、そのことから労働者に被曝のしわ寄せがいくということではよくないわけですので、これは登録センターの方でも、現状のままの状況でいいのかどうかということも検討してもらいたいと思いますし、それから安全委員会の方でも、とにかく現実が、皆さんの数字にも出ているように、二百十人のうち二百七人までが下請労働者だというこの実態はもう否定できないわけですから、そういう点で、そのしわ寄せを防止する何らかの体制というものを早急に私はつくってもらいたいと思うんです。もう結果が出てからでは遅いんですよ。十何万人という原発労働者が五年後、十年後になってみたらみんながんだ、白血病だなんといったらどうしますか。みんな子孫に影響していくわけですから、そういう点で私はもうちょっと親身になってこれは検討してもらいたいと思います。 そういう点で大臣、きょうもうちょっと詳しく実態を出したいんですけれども、人権問題になっちゃうんですよ。さっき言ったように、子供が結婚できなくなるとかで名前を出さない。皆さん、ああ適当なことを言っているんだろうというふうにお思いになるかもしれませんけれども、いま日本の被曝実態というのは非常に深刻だ。どんなに深刻だと思っても思い過ぎることないんですよ。 そういう点で、大臣として、とにかくそんな机の上の数字でなくて、現実に被曝をできるだけなくするという点で、私は安全委員会に最も責任があるんじゃないかと思いますから、法的な規制基準の検討も含めて、体制の整備と言ったらいいんですか、そういうものを早急にやるべきだと思うんですが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(中川一郎君) いろいろと被曝問題について御指摘やら、また貴重な意見を聞かしていただきまして、非常に勉強になった次第でございます。 原子力イコール安全性と言ってもいいくらい問題の多い点でございますので、われわれ行政に取り組む者としては、安全性については最善の策を講じなけりゃならない、こう思っております。その中でも被曝関係については、毎日毎日働かれる人でございますし、また地域の住民も毎日毎日が原子力発電と生活をともにしているという実態でもございますので、基準等についても、御指摘がありましたが、これは国際的な決め事等とも関連しておることでございますから、この点いまお約束はできませんけれども、実際問題として被曝が少しでも低減するように、安全委員会としてもあるいは行政全般としてもそういった方向で細心の努力を払っていきたい、こう思っております。
○委員長(太田淳夫君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。 午後零時三分休憩 —————・————— 午後一時十一分開会
○委員長(太田淳夫君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、科学技術振興対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○塩出啓典君 最初に、最近の原子力発電所の稼働率の状況をお尋ねしたいと思います。 昭和五十年に設備稼働率が四一・九%、昭和四十五年以来のデータを見ても下がる一方であったわけであります。昭和五十一年に五二・八%とちょっと回復をいたしましたが、五十二年には四一・八%と、こういうように最低になったわけでありますが、それがその後、五十三、五十四、五十五と上昇をしておるように聞いておるわけでありますが、このあたりの最近の状況はどうか、これを簡単に御説明をいただきたい。
○説明員(西中真二郎君) ただいま先生御指摘ございましたように、五十二年度あたりは非常に低い稼働率だったわけでございますが、五十三年度が五六・七%、五十四年度が五四・六%というふうな実績になっておりまして、五十五年度につきましては、電力の供給計画というのがあるわけでございますけれども、これによりますと、五十五年度の設備利用率五六・四%という数字を一応想定いたしております。現在のところ上半期、四月から九月までの実績が出ておるわけでございますけれども、この実績が六一・六%というレベルでございまして、このままで順調に推移しますれば、年度間通しまして五六・四%という計画と申しましょうか、それをある程度超えるということは可能なんではないかというふうに見通しておる状況でございます。
○塩出啓典君 私たちはそういう関係者の努力によってこういう健全な運転の実績をつくるということは非常に喜ばしいことであると思うのでありますが、私は、昭和五十年とかあるいは五十二年、あの最低のときにいろいろ問題になった事故あるいは故障等に対する対策というものはかなり確立されてきておるように思うわけでありますが、大体このように稼働率が上昇をしてきた原因というのはどういうところにあるのか。
○説明員(末広恵雄君) 先生御指摘のように、五十年、五十一年時点ではかなり稼働率が低下したわけでございますが、その原因といたしましては、配管の溶接個所近傍に応力腐食割れが発生いたしまして、その対策工事をやるとか、あるいは蒸気発生器の細管の減肉現象が発見されましてその対策工事をやるとか、あるいは制御棒案内管の支持ピン、たわみピン等につきまして対策工事を実施してまいりまして、こういった工事につきましてもほぼ対策工事の最終段階に来ておりまして、こういった対策工事によって、確かに稼働率が低下しているわけですが、今後こういった工事が終了いたしますればだんだんと向上してくるのではないかというふうに考えております。
○塩出啓典君 現在では、約三カ月の定期点検があるために、時間稼働率をとってみても七五%が限度でありますが、その七五%から見ればまだかなり低いわけでありますが、そういう点はいろいろな原因があると思うのですけれども、大体どういうところに原因があるのか。さらに、今後稼働率の上昇のためにはどういうことを考えておるのか、どういうことが問題になっておるのか、これを伺っておきます。
○説明員(西中真二郎君) ただいま先生からも御指摘があったわけでございます。また、先ほど運転管理室長からも若干御答弁申し上げたわけでございますけれども、現在原子力発電所二十一基運転しているわけでございますけれども、そのうち何基かにいろいろトラブルが過去においてございまして、先ほど御答弁申しましたような応力腐食割れでございますとか、そういったトラブルのために非常に稼働率の低い発電所が幾つかあったというのが事実でございます。実は、五十四年度末までのわが国の原子力発電所全体の平均稼働率というのを計算してみた数字があるわけでございますけれども、これを見ますと、五二・六%というのがことしの三月末までのいわば総平均の設備利用率になっておったわけでございますけれども、中身を見ますとやはり非常に低いものがございまして、稼働率が五〇%未満のものが全体の三分の一を占めておるというふうな状況でございまして、言ってみれば、できの悪いと言っては語弊がございますけれども、こういった低いものが全体の足を引っ張っておったというふうな傾向があるわけでございます。ちなみに、いま二十一基の発電所がございますのを、上位、中位、下位に七つずつに分けてみまして、中位の三分の一まで、したがいまして、いわば上位十四基のいままでの平均稼働率をとってみますと約六四%というふうなことで、かなりのレベルに達しておるということが言えるわけでございます。繰り返しになりますけれども、下位の三分の一が非常に低うございまして、これが全体の足を引っ張っておったということでございまして、その理由は先ほど申し上げたようなことになるわけでございますけれども、そういった対策工事といったふうなものもだんだん進んでまいりまして、あるいはまた、これからできてまいります発電所、あるいはすでにいま動いております発電所でも比較的新しいものにつきましては、そういった問題がすでに解決されたようなもので発電所がつくられておりますので、そういったものについてはかなりの高稼働率が期待できるというようなこともあるわけでございます。 今後の対策といたしましては、もちろん稼働率を上げると申しましても、稼働率自体が自己目的ではある意味ではないわけでございまして、やはり安全に注意しながらやらなくてはいかぬことは当然でございますけれども、これまでの故障等の経験を踏まえまして、トラブル防止対策を徹底的に実施していくとか、あるいは原子力発電所における品質保証のあり方につきましていろいろ検討もしておるわけでございますけれども、そういった品質保証の徹底というふうなことでございますとか、あるいは先ほど若干お話出ておりましたけれども、定期検査を効率的に実施していくというふうなことでございますとか、そういったふうな措置を講ずることによりまして、稼働率の向上というのが期待できるのではないかと思っておるわけでございます。 なお、より長期的な問題といたしましては、現在軽水炉の改良標準化ということで、高稼働率あるいは従業者被曝の少ないようなタイプの発電所をつくっていくということでいろいろ勉強いたしておりまして、こういった成果の取り入れられました発電所が今後どんどんできてまいりますれば、さらに稼働率の向上というのは期待できると、かように考えている次第でございます。
○塩出啓典君 十月二十二日の新聞で、昭和六十五年度の代替エネルギー供給目標を、いままでエネルギー調査会が発表しているのをやや変更して、一般炭をふやし、原料炭をその分だけ減らす、また原子力発電の目標をいままでのような設備能力ではなしに発電量に変える、そうして稼働率の目標を六四%にしていくと、こういうことが来月中旬閣議決定されると、こういうように報道されておるわけでありますが、このように調整をする意図があるのかどうか。また、そういうことはいままでのエネルギー計画において余りなかったことで、こういう意図がどこにあるのか、それを伺っておきます。
○説明員(西中真二郎君) 大変恐縮でございますけれども、このたびの代替エネルギーの供給目標を所管しております担当官が本日参っておりませんので、的確なお答えができるかどうかあれでございますけれども、私の承知しております限りでは、現在、そういった案も一つの案といたしまして、総合エネルギー調査会の需給部会においていろいろ御検討をお願いしておると、そういう過程の段階でございます。したがいまして、そういった形で最終的に目標が決まることになりますのか、あるいは多少違ったものになりますのか、その辺は現在の時点ではまだ末確定という段階でございます。 なお、その中で原子力発電所の稼働率という問題も出てまいっておるわけでございますけれども、これは今後詳細の詰めをしなくてはいかぬわけでございますが、一般論として申し上げますれば、先ほど申し上げましたような理由等によりまして、あそこに出ておりました程度の稼働率ということは、私どもは達成可能なんではないかというふうに考えております。ただ、これはあくまでも一般論でございまして、最終的にああいう形でまとまることになるのかどうか、その点はまだ末確定な状態でございます。
○塩出啓典君 稼働率を上昇させるために、現在わが国の定期点検が毎年三カ月というのは非常に多過ぎるのではないかと、これをもっと期間を短縮してもらいたいと、こういう業界からの意向も強いやに承っておるわけでありますが、この問題については政府はどういう方針で進んでおるのか、これを伺います。
○説明員(西中真二郎君) 定期検査の短縮という要望が出ておることは御指摘のとおり、そういう面もあるわけでございますが、やはり安全性の確保ということが最大の肝心な事柄でございまして、その枠の中で定期検査をより効率的に実施できるということになれば、それは非常に望ましいことであるというふうに考えておる次第でございます。
○塩出啓典君 まあむだを省いてスピードアップすることはいいと思うんですけれども、しかし、安全の手抜きとか、そういうことがあっては相ならないと思いますし、あくまでもわが国の現段階においては、さらに安全性を高め、問題点をなくし、安全運転の実績をつくることが非常に大事だと思いますし、そういう点安全の手抜きのないように、このことを要望しておきます。その点どうでしょうか。
○説明員(西中真二郎君) まことに先生の御指摘のとおりでございまして、もちろん稼働率を上げるというのも大事なことでございますけれども、あくまでも安全確保ということが前提になる話でございますので、安全の確保ということを最大限に重視いたしまして、その上でできる合理化と申しましょうか、効率化と申しましょうか、そういったことは進めていくという姿勢で臨んでおるところでございます。
○塩出啓典君 私は、原子力発電の推進において、個々の原子力発電所における安全運転の技術、そういうものはかなり前進をしてきておると思います。個々の問題、過去においては、先ほどお話がありましたように、そういう問題はほぼ解決の方向にあると思うわけでありますが、問題はやはり廃棄物の処理をどうするか、これが非常にむずかしい。 それから低線量被曝の健康に及ぼす影響がどうか。これはすぐには出てこない、長い目で見ていかなければならない問題であります。私は前回放射性廃棄物の問題について質問をしたわけでありますが、きょうは主に低線量被曝と健康の問題についてお尋ねしたいと思います。 その前に、この前の海洋投棄の問題に付随をして、二、三お尋ねしておきたいと思うのでありますが、太平洋諸国が非常に反対をしておると、そういうことで、科学技術庁としては近く担当官を派遣をして、そういう国々へ説得、説明に行くと聞いておるわけでありますが、そのことは事実かどうか。また、今回説明するポイントは何か、これを伺います。
○政府委員(赤羽信久君) ただいまの予定といたしましては、北マリアナ連邦、それからグアムに対しまして、来月専門家を派遣いたしましてさらに説明を行う予定にしております。この目的は、前回グアム島等に参りましたときは、相手も政策レベルの、たとえば大統領というような政策レベルの方を御説明の対象にしました。今回はあちらの専門家、場合によってはマリアナ連邦あたり自分の国以外の専門家に顧問になってもらうということもあるかと聞いておりますけれども、そういったやや専門的にレベルを深めて御説明をしてまいりたいという計画でございます。
○塩出啓典君 私は先般の委員会でもいろいろ御質問したわけですが、わが国が千葉沖あるいは駿河湾の沖に投棄したものについての追跡調査も行われていない。安全であるという説得に足りるデータもいまの段階においてはないわけですね。ただ理屈的に安全だ安全だと言っても、これは海の底に捨てたのはどうなるかわからない。そういう点から、もうちょっと千葉沖の追跡調査をやるなり、そういう数字的な、安全であるという科学的な根拠がなければ余り行くのも意味がないのではないかと、私はこういう気がするんですけれども、その点はどうなんですか。
○政府委員(赤羽信久君) 前回から房総沖の実験投棄ということで追跡調査のお話がございました。われわれいままで広い範囲の一般的放射能調査を行ってまいりまして、特別の汚染が見つからないということで十分かと思っておりましたんですけれども、やはり念のために投棄地点あるいはその周辺の海域の測定もしたいということで、海上保安庁と相談しておったところでございますが、海上保安庁の方で都合がつきまして、十月の末あるいは十一月の初めに、投棄地点周辺の海水、これは深いところも含めてですが、海水と海底土をサンプリングしてもらい、後で分析するという予定ができました。
○塩出啓典君 そういうデータが出てから説明に行くということはどうなんですか。やはり急ぐんですか。
○政府委員(赤羽信久君) 説明申し上げますポイントは、原子力安全委員会を含めて行いました安全評価でございまして、非常に安全サイドに余裕をとって見た評価でございますので、これで十分説明はできると思っております。ただ、やはり実際のデータが一つの迫力を持つという御指摘の意味でございますと、房総沖のデータもとっておく必要があると考えまして調査をしたわけでございます。一般的な説明としましては従来の安全評価で十分説明できると考えております。
○塩出啓典君 まあそれが説明できれば簡単なんですけれども、そんなに安全ならなぜ自分の近くに捨てないのかと、こういう言い方は確かに非常に一般国民から見ても説得力のある発言でございまして、そういう意味で、非常に低レベルの放射性廃棄物の処理においてもこれぐらい問題がある、ましてや高いレベルの廃棄物の処理の問題をどうするか、そういう点を考えると、私たちも原子力発電の推進というのはなかなか前途多難であり、解決すべき問題が余りにも多いと、こういうことを非常に憂慮するわけで、そういう点、科学技術庁を初めとする関係者のさらに解決への努力を強く要望するわけでありますが、一つはやはり陸上の処分も検討している、確かに私は陸上の処分も検討すべきではないかと思うのでありますが、これは通産省の方からそういう意見も出たようでありますが、科学技術庁としてはその点についてはどう考えているのか。 それともう一つは、今回の太平洋への試験投棄も、もし関係国の了解が得られたとしても、もっと量を減らして本当の試験的な意味の試験投棄にした方が了解が得られやすいのではないか、この点はどうですか。
○政府委員(赤羽信久君) 原子力委員会の決定にありますように、わが国の低レベル廃棄物の処分は陸と海洋と両方について検討していくということになっております。 陸につきましては、現在のような発電所の中に保管しておくという方法がございますが、これは発電所の将来の形とも関係いたしますけれども、やはり有限な管理の方法でございまして、人間生活と隔離したという意味の最終的な処分にはなりませんので、最終的な処分が陸でできるかどうかということを検討しておるところでございます。すでに、昭和五十二年から専門機関に委託いたしまして、浅いところの処分あるいは鉱山の跡への処分ということについての基本的な調査をいたしております。外国でやっております岩塩層の処分と異なりまして、わが国の場合は地下水から隔離された場所というのは普通は見当たりませんし、それをどう人工的に対策をするか、あるいは自然の流れのトレースをどうやるか、むずかしい問題がございまして、まだ基礎的な調査の段階にございます。 それから、廃棄する物につきましても、あるいは固化の方法によりましても、陸に適した物、海に適した物というのが将来分かれてくる可能性もございますので、そういう意味からも陸も決しておろそかにしない、しかし海洋の方がいまのところ安全性の高い方法がすぐ得られそうだ、それでまずその試験投棄にかかるという手順になっております。
○塩出啓典君 この問題につきまして長官にお願いをしたいわけでありますが、放射性廃棄物は、低レベルのみならずもっと厄介な高レベルのものがあるし、さらには再処理工場を初めとして非常にむずかしい問題があるわけで、やはりこういう処理の問題が解決しないと、幾ら新しい型の炉ができてもこれは前へ進まない。そういう意味で私は、新型転換炉あるいは高速増殖炉あるいはまた新しい再処理工場の建設も、これはもちろん大事ですけれども、それ以上に放射性廃棄物の処理のめどをやはりつけていかなければいけないんではないか、これが解決しないと前へ進まない。そういう意味で、この放射性廃棄物の処理には科学技術庁としても総力を挙げて、しかも慎重に、まじめに取り組んでいただきたい、このことを要望するわけですが、長官のお考えを承っておきます。
○国務大臣(中川一郎君) 原子力行政の中でこの廃棄物というのが一番厄介でございます。もちろん建設段階その他の安全性の問題も大事でございますが、並んで廃棄物の処理ということをぴしっとしないと大変だと思ってやっておりますが、ただ、この問題は、国際的にも少なくとも低レベルの廃棄物については海洋投棄なり陸上投棄なりすでに定着しておるものでありまして、国際的にやっておるものですから、わが国だってできないわけはない。ただ、多くの国々の理解を得なければならないということ、また国内的な理解を得なければならぬ。理解の面がまだ十分でありませんので、この点をさらに熱心に真剣に努力をいたしまして、少なくとも低レベルについては定着した処分というものができるようにいたしたいと思っております。高レベルについては、これは国際的になかなかむずかしい問題がありまして、いま研究しなければならないところもありますが、この高レベルの廃棄物についても、国際的にいろいろと連絡をとりながら処分方法を確立いたしたい、このことについては真剣に取り組んでまいるつもりでございます。
○塩出啓典君 私は前の委員会で韓国の日本海への廃棄物の投棄の件を取り上げたわけでありますが、韓国政府の方から正式に回答があったやに聞いているわけでありますが、その点はどうなのか。また、日本海の安全には支障のないものなのかどうか、その点はどうでしょうか。
○政府委員(赤羽信久君) お答え申し上げます前に、先ほどちょっと一つお答えを漏らしまして恐縮でございました。 南方の方の試験投棄の量はもっと減らせないかというお話でございました。現在予定しておりますのがドラムかん一万本の五百キュリー、したがいまして一本当たり二十分の一キュリーでございます。それから内容的にもコバルト等はっきりしたもの、固化体もしっかりしたものを対象にしておりまして、安全性という意味では、安全評価にありました一千万分の一ミリレムということからもわかりますように、非常にわずかの量、安全性からいっても確実なものでございますので、ぜひこれでやりたいと思います。また、余り少量ですと実験という意味、これは実験には捨てるまでの手順がかなり大きな要素を占めてまいりますが、そちらの方の実験にもなりませんので、できたらこの方法でと計画しておる次第でございます。 次に、韓国の日本海への放射性廃棄物の投棄でございますが、こちらの問い合わせに対しまして、前は一度だけ十年ぐらい前に少量投棄したことがあるという回答がございましたが、ここのところ具体的なデータが順次明らかになってまいりまして、一通りまとまりましたので、本日発表いたしました。 向こうからの情報について概要申し上げますと、投棄場所は鬱陵島の南方十一海里、したがって韓国の領海内である。水深は約二千二百メートル。投棄時期は一九六八年から七二年までの五年間、その後は一切やってないということでございます。投棄物はドラムかんにしまして百十五本。それで、投棄されました放射性物質の核種でございますが、燐32、硫黄35、クロム51、テクネシウム99m、テルル125m、沃素131、金198等の核種で、放射性同位元素の生産過程で発生したもの。パッケージ、入れ物は、ドラムかん内に最小十五センチの厚さでコンクリート遮断壁を置き、その中にかんを入れて、かんの中に金属片、手袋、廃紙、ガラス片、焼却灰等の雑固体を入れてあります。表面線量率は〇・一から四十六ミリレントゲン・パー・アワー。モニタリングの結果、これは七二年と七三年に鬱陵島の近辺でやっておりますが、海面から五十メートルの水をとったところ、七二年が一・〇ないし五・一掛ける十のマイナス二乗ピコキュリー・パー・ミリリッター。七三年は自然放射能以下ということでございます。そして、韓国政府の見解としましては、廃棄物は一年以内に放射能が安全水準まで低減される核種で、放射性同位元素の生産過程で発生した極低レベル、短寿命核種であるため海洋生物及び環境への汚染は全く問題とならない。七二年、七三年、二次にわたり投棄地点から海水を採取し放射能を測定した結果、自然状態の海水から出る放射能と差異のないことを確認している。これが韓国からの情報のほぼ全容でございます。 なお、ちょっと御説明申し上げますと、向こうが言っておりますように、ここにあります核種は、一番長いものでも硫黄の35、半減期八十八日でございます。まあ想像でございますが、半減期の短いもの、大体が医療用のアイソトープと思われますので、半減期の短い、輸入にたえないものを自国産しているんではないかと考えられます。
○塩出啓典君 次に、放射線従事者の被曝線量の問題でお尋ねをいたします。 昭和五十二年十一月に中央登録センターができて一元的に放射線従事者の被曝線量を管理をすると、こういうことになったわけでございますが、いただきました資料によりますと十万名が登録をしておると、このように聞いておるわけですが、大体十万名というのは原子力発電所に働く人たちその他いろいろあると思うんですが、どういう範囲のものか、大体わかりますでしょうか。
○政府委員(赤羽信久君) 原子力発電所は全部対象となっております。そのほか核燃料の加工施設、加工会社でございますか、それから大手の機器のメーカー、機器の建設メーカー、それからサービス業者、こういったところが対象になっております。
○塩出啓典君 レントゲン技師とか、それからラジオアイソトープですか、あるいはまた、いろいろ非破壊検査に放射線を使っている、そういう仕事に従事している人たち、そういう者はこの十万名の中には含まれておるんでしょうか。
○政府委員(赤羽信久君) ただいま御指摘のところは、非破壊業者が発電所の検査をする場合は別でございますが、そのほかの場合は入っておらないようでございます。
○塩出啓典君 私は将来の問題としてこういう人たちも一元的に管理をしていく必要はあるんではないかと、このように思うわけでありますが、これは厚生省、労働省になるんですか。科学技術庁でよろしいんですか。
○政府委員(赤羽信久君) 安全管理という面につきましてアイソトープの事業所等の監督をしておりますが、まず中央登録センターに対する登録という意味の管理でございますと、確かにできるだけたくさんのところが管理の対象になることが好ましいのでございますが、実際上、事業者がアイソトープの場合非常に細かく散らばっているというようなこともございまして、なかなか実施はむずかしい面がございます。 それから、渡り鳥といいますか、そういう下請で勤め先が転々とかわる者が特に管理が必要でございまして、普通のアイソトープの事業所でございますと、必ずしもそういう者がかわるがわる入っているということもございません。その両方の面から重点的に必要と思われるところを登録制度の対象にするように今後検討し、努力してまいりたいと思います。
○塩出啓典君 先ほどの午前中の吉田委員の質問に、たしか労働省の御答弁では、むしろ原子力発電所よりもほかの分野の方が放射線を受けて労災の適用を受ける人が多いと。こういう点から考えますと、むしろいままで長年職業を続けてきておりますレントゲン技師、ラジオアイソトープあるいは非破壊検査、こういう方が一つの盲点になっておるのではないか。しかも、小さい事業者ほどそういう管理がずさんであり、そういう意味で、非破壊検査の小さな企業まで管理するということはこれは大変ではありますが、これは日本民族の健康を守るためにもぜひ前向きに進むべき問題ではないかと思うのですが、その点はどうなんでしょうか。
○政府委員(赤羽信久君) 御指摘のように、病院のレントゲンの問題ございますが、最近機器が非常に遠隔操作化してまいりまして、事態が急速に改善されているように伺っております。むしろ、もう一つ御指摘がございました非破壊検査の従業者が原子力発電所の平均を上回る被曝をしているということは事実のようでございまして、またここには、発電所と比べると率は少のうございますけれども、一部で下請従業者が入るということもございまして、まず非破壊検査のところから検討すべきものではないかなという感じが私としてはしております。 なお、登録センターに対しまして委託費を出しまして、さらに登録範囲を広げていくための調査、研究を現在やってもらっております。
○塩出啓典君 労働省の方も来ていただいていると思うのですが、こういう問題についてはやはり労働者の健康を守るために労働省も積極的に科学技術庁と協力をして、せっかくこういう登録センターができたわけですから、そういう中に含めて健康を守る制度ができるように努力してもらいたい。労働省の方はどうでしょうか。
○説明員(林部弘君) 登録センターの設立の趣旨等につきましてはいま科学技術庁の方から御答弁があったとおりでございまして、やはり一番一元的に被曝の実態を管理する上の対象になる者は、先ほどあちらこちら渡り歩く比較的短期雇用労働者の問題について御説明があったわけでございまして、そういう意味では、比較的労使関係が継続しておりますような場合には、問題は被曝管理の重要性ということについての事業者の認識の問題にかかわってくるものでございますから、そういう意味では、できるだけ一元的に個々の労働者の被曝実態というものを把握するという意味では、やはり原子力発電所の定検時に渡り歩くような労働者というのが対象になると思います。 まあいずれにいたしましても、御指摘のように、被曝管理をきちっとやるということが現在では何ものにも増して重要なことであるということにつきましては私どもも十分認識しておりまして、実際事業所に対する監督に際しましても、被曝管理の重要性ということに着目をして監督、指導しておるわけでございますから、そういう意味では、できるだけ登録をすることの望ましい部分につきましては、そういうことを活用するということは非常に有意義でございますので、そういう見地からの監督、指導というものは行っているという状況でございます。
○塩出啓典君 資源エネルギー庁から資料をいただきました。これは実用発電用原子炉施設における従事者の被曝状況につきましての資料でございますが、午前中御答弁がありましたように、原子力発電所の総被曝線量あるいは平均被曝総量、そういうものはだんだんふえて、昭和五十三年がピークであったわけでありますが、五十四年は少なくなって、いい方向に改善されておる。こういうことは非常にいい方向で、もっと下げるように努力をしてもらいたいと思います。これは平均値のみでございまして、いわゆる最高値というか、基準をオーバーしたようなそういう人はいるのかいないのか、そのあたりはどうなんでしょうか。
○説明員(平田辰一郎君) お手元に差し上げてあります資料の二十六ページをごらんになっていただきますと、これは年間でございますが、「昭和五十四年度の各発電所の被ばく実績」が書いてございまして、この資料では被曝放射線量どの程度かということが書いてございます。午前中、吉田委員から御指摘もございましたのが、二・五レム以上がどのくらいあるかという意味で、下請、社員従事者につきまして、大部分下請ではないかという御指摘があったわけでございますが、これを見ますと、三レム以上四レム未満というのが五名ございまして、これが最高でございます。年間いずれも四レム未満でございまして、午前中の御質問の中でございましたように、一応基準でありますところの五レムを超えている者はないということでございます。五レム未満の三レム以上四レム未満というものが一番大きい値でございまして、これが五名いたということがこの報告書の中へ書いてあるわけでございます。
○塩出啓典君 わかりました。 それから、登録した人たちの健康管理状況、ただ登録をして五レム以下とか何ミリ以下であったと、こういうことだけではなしに、私はいま一番大きな問題は、先ほど申しましたように、低線量被曝というものは、長い目で見た場合に人間の健康に、また遺伝にどういう影響を及ぼしていくのか、そういう観点から言うならば、こういう登録者の健康管理、またそういうデータを常に積み上げていくということが非常に必要ではないかと思うんでありますが、その点はどうなっているんでしょうか。
○説明員(平田辰一郎君) 原子力発電所に限りました場合、定期的に定期特殊健康診断あるいは随時特殊健康診断という形でもって、従事者、下請、それから社員を問わず、健康診断については、特にこの放射線に関します特殊健康診断問題につきましては十分監視しているところでございます。
○塩出啓典君 どういう項目を全国的に検査をしているんでしょうか。たとえば白血球の数とか、そういうようなのはどうなんでしょうか。
○説明員(平田辰一郎君) ただいま御指摘ございました白血球の数、それから眼底の検査、その他放射線にかかわります特殊な検査について定期的に実施しております。
○塩出啓典君 そうしますと、たとえばある一人の人が原子力発電所の現場に二十年勤めたと、そういう人たちが勤めてない人に比べてどういう状況であるか、あるいはそういう方たちが亡くなった場合の死因が何であるか、そういうことまで私たちは追跡をしていかなければいけないのではないかと思うんです。そういうように健康診断の結果というものは全部この登録センターの中に報告されて、その人の被曝線量とその健康状態との因果関係、そういうものは研究はされておるのかどうか。
○説明員(平田辰一郎君) ただいまの点でございますが、被曝線量につきましては中央登録センターの方へ全部登録されております。ただし、健康診断につきましては、これは個人のプライバシーの問題もございますし、中央登録センターの所管外ということでございまして、特にこれはどちらかというと雇用の問題でございますので、健康診断は雇用主が管理しているものだと思いますが、詳しくは労働省の方が所管ではないかというふうに考えております。
○説明員(林部弘君) 長期間の観察によって貴重な資料が得られるのではないかという御質問の趣旨だと思うわけでございますが、ICRPなどでも、放射線の影響によって起こってまいります障害につきましては、確率的な影響と非確率的な影響ということが言われているわけでございまして、いま先生御指摘の問題はむしろ確率的な影響の問題になろうかと思います。この確率的な影響の問題というのは、集団が一定の被曝を受けました場合に、そこに確率的に起こってくる障害の問題ということになるわけでございますので、そういう意味で非常に白血病のようなものが、現実にわが国の経験といたしましては、あの原子爆弾の被爆の影響のような、一時的に大量の被曝を受けた後の影響ということについてはずいぶん貴重な調査研究あるいはデータの蓄積がございますけれども、非常に低レベルで受けた場合には、一般公衆の中で発生する白血病のようなものと、それから非常に低レベルの曝露を受けた場合のたとえば原発において業務に従事していた人とどうなるのかというあたりは、医学的に非常に見きわめのむずかしい問題ということで、専門家集団も確率的な影響によって起こってくる障害というとらえ方をしているわけでございますから、確かに御指摘のように、長期間観察をすれば何か貴重なものが出てくるのではないかという御指摘はごもっとものように思いますけれども、現実にそれだけのものがはっきりと区別してつかめるのかということについては、現在の段階では専門家集団でもそれは一つの確率的影響という形でしか把握ができないということでとらえているわけでございますから、おっしゃるような形で果たしてそういうようなものが出てくるかどうかということについては、私どもとしても現在の段階では確信を持っているわけではございません。現実に現在健康診断をやっておりますけれども、これによってそういうようなものが確実に出てくるであろうというような見通しはむしろ余りございませんで、この健康診断そのものが、現在まで行われてきたようなあり方が、実際に早期の患者発見ということに余り役に立たないんではないかというようなことも、俗に熊取委員会と私ども言っておりますが、科学技術庁の方で健康診断そのものの評価に関しまして御諮問された専門家会議のレポートなどでもそういう御指摘もあるようなこともございますので、現在行われております健康診断のデータというものを長年積み重ねて、果たしてそれが非常に有意義なデータとして認知されるかどうかということについては、現在の段階でははなはだむずかしい問題ではなかろうかというふうに私どもは現在考えているところでございます。
○塩出啓典君 私はむずかしい問題だから、長い目でデータを積み重ねていかないと、きょうも午前中質問があったように、働いているときは元気でも、退職してその方が亡くなるときに、わしは原発病じゃと、そう言って亡くなった人がいたというお話がありましたけれども、やはり放射線による健康への影響、しかも低レベル、低線量のもの、そういうものはかなり晩発効果というか、ずっと後から出るかもわからない、ないかもしれないしね。私たちはやはりそういうものはより慎重にやっていく必要があるのではないか、そういう意味で申し上げたわけなんです。 それで、私の調査では、たとえばアメリカのハンフォード原子力施設に働いていた労働者の三十三年間の追跡データというものがある。平均被曝線量三百ミリレム、平均集積線量一・七レムの被曝労働者は、被曝していない労働者よりもがんで死亡する割合が七、八%多い。あるいはまた、アメリカのポーツマス海軍軍港の原子力潜水艦の修理工、この人たちも、年間平均被曝量二百十一ミリレム、あるいは在職中の集積線量は十レム以下だと、この程度の放射線を受けている人の場合の白血病の患者がどうだと、こういうことがアメリカでは研究され、報告されておるわけですね。 私たちも決して危ないぞ、危ないぞということを言おうとしているわけではないですけれども、やはり人間の健康というのは後戻りがきかないわけですから、そういう意味で、現在放射能を浴びながら仕事をしている人たち、現在の国際規格においてはこれは安全だと言われておりますけれども、しかし、これだって少なければ少ない方がいいと言われているわけですから、そういう意味で、放射線に従事している人たちの健康状態、これは退職後も続けていく。そういう中から、低線量の人間の健康、遺伝に及ぼす影響というものも、害がないということはそういう過程を通じて証明されたときに私は説得力があるのではないかと思うんですけれども、これはやはり原子力の平和利用を進める上においてはそういう方向に進めるべきではないか。もちろん予算の問題、いろいろあるでしょう、すぐにはそれはできないかもしれませんけれども、それは科学技術庁長官どうでしょうか。私はそういう方向、現実にはいろいろ問題あるでしょうけれども、方向としてはやはりそこまで踏み込んでいかなければいけないんではないかなと、そういう気がするんですが、科学技術庁はどうですか、その点については。
○国務大臣(中川一郎君) 姿勢としては大事なことだと思いますが、技術的にはそのことの原因で病気になっていくのか、それ以外の要素なのかというようなことでなかなかむずかしくはありますけれども、長い人生大事ですから、長い意味でも大丈夫のように管理していかなければいかぬ、御指摘のとおりだと存じます。
○塩出啓典君 労働省もひとつそういう方向でやはり労働者の健康を守るために努力をしてもらいたい。まあ、あなたが努力しますということを答えられなければ、労働大臣に帰って伝えると、こういう答弁でも結構ですから。
○説明員(林部弘君) いまも科学技術庁長官の方から御答弁があったことについて、私の方は御趣旨はそのとおりだと思いますので、答弁としてはそういうことで御理解いただけば——長官がおっしゃったとおりの趣旨のことだろうと思いますので、そういうことでお伝えいたします。
○塩出啓典君 それでは、それに関連してムラサキツユクサの問題について質問をする予定でおりましたが、時間もございませんので、この質問はまた次の機会に譲りたいと思います。 それでは次に、電気自動車の問題と、それから海洋温度差発電、この二つの問題につきまして質問をしたいと思います。 まず電気自動車の問題につきましては、昨年の十二月十一日に政府に質問主意書を出し、また私も今年三月三十一日の予算委員会の分科会等においてもいろいろ質問をしたわけであります。政府の答弁にもありますように、この電気自動車の開発普及につきましては、電気自動車普及基本計画あるいは電気自動車普及実施計画に基づいて、政府としても、また関連技術者の人たちが力を合わせてこの開発に努力をしておるように聞いておるわけでありますが、たとえば、一回の充電によってどれだけの距離を走れるか、こういうような問題についても、わが国のレベルはかなり国際的なレベルに近づいておると、このように私は理解をしておるのでありますが、そういう点はどうなんでしょうか。
○説明員(横山太蔵君) お答え申し上げます。 わが国におきます電気自動車の開発状況でございますが、先生御案内のとおりに、私ども通産省の工業技術院で、昭和四十六年度から五十一年度まで大型プロジェクト制度におきまして電気自動車の開発を行いました。この大型プロジェクトで開発されました実験車の性能はかなりの水準のものでございました。と申しますのは、普通のガソリン車に匹敵するような性能のものもできたわけでございますが、残念ながら実用化に至りますにはいろいろな問題がございまして、現在実用にされております電気自動車の性能は、先生ただいま御指摘のございました一充電走行距離で申しますと、大体六十キロとか七十キロとかという数字になっておるのが現状でございます。
○塩出啓典君 私は、電気自動車は、高速道路を走るような場合は別ですけれども、市内のしょっちゅうとまったり動いたり、そういうところを走る場合は、場合によってはエネルギーの効率は倍である、また公害、そういう点からもぜひこれは推進をしていく必要があるんではないか。ガソリン車のようにガソリンだけ使えるんではなしに、原子力発電の電気も使えるわけですし、石炭によっての発電も使えると、そういう意味からこれは非常に推進していかなくてはいけないと思うのであります。ところが、アメリカあるいは英国、そういう点から見ると普及状況が非常にわが国はおくれておると、こういうように思うわけでありますが、私は端的に言って、アメリカにおいてはそういう電気自動車を普及する法律までつくってやっておる、そういう点においてわが国の対応が非常に弱い、そういう点がおくれている理由ではないか、こう思うんです。その点はどうなんですか。
○説明員(横山太蔵君) 先生御指摘のように、確かにわが国には電気自動車の普及促進を目的といたしました法律はございませんが、ただ、電気自動車を普及させますためのいろんな制度は私どもそれなりに充実をしてまいったつもりでおりまして、たとえば現在におきましては税制面でもある程度の優遇をしていただいておりますし、それから普及促進の段階に当たりましての一種の試用制度と申しますか、ある程度のデモンストレーション効果もねらいまして、電気自動車を試みに使用していただくといったような制度も設けておりまして、それなりの努力をしてまいっておるというふうに了解をいたしております。
○塩出啓典君 それなりの努力をして今年度も百台の試用をふやすとかいうことですが、アメリカは私の聞いている範囲では、とにかく五年間で一億六千万ドルの予算を計上して約一万台の電気自動車を製作、デモンストレーションをやっておる。やはりある程度たくさんつくればコストも安くなるし、そういう意味で、現段階においてはもうちょっと流動的に、たとえば郵政局の郵政車に使うとか、公共団体が使うとか、そういう形でもうちょっと力を入れなければいけないんではないかと思うんです。 それで、やはり何やるにしてもお金もかかるわけでありますが、私のいただいた電気自動車の開発予算にいたしましてもだんだん減ってきておる。しかも、私はことしの三月の予算委員会で、減っておるのはいかぬじゃないか、こういうように要望したから少しは五十六年度の要求もふえているかと思うと、また減っているわけでありまして、こういう点はもうちょっと予算の面においても熱意を入れておるという結果が出てこなくてはいけないと思うんです。その点はどうなんですか。
○説明員(横山太蔵君) 私ども電気自動車の普及に当たりましての体制でございますが、一般会計予算におきましては、主として普及のための条件調査と申しまして、具体的にたとえば市街地で電気自動車を使うにはどういう問題があるかとか、工業団地のようなところで使うのにはどういう問題があるのかとか、そういった普及に当たりましての条件調査を主として一般会計で分担し、先ほど申しました試用制度等は小型自動車振興会の方の補助金を利用いたしておりますので、一般会計の金額はその調査の進展によりまして増減をしておるわけでございますが、電気自動車の普及に使います金額全体といたしましては、種々の資金を合わせまして余り大幅な増加とは申し上げかねますけれども、必要な金額を確保しておると考えております。
○塩出啓典君 お金が多いからそれがいいというわけではありませんけれども、ひとつわが国も、特に電気自動車の面においても、自動車の先進国としてヨーロッパやアメリカにおくれをとらないように力を入れていただきたい、このことを要望しておきます。 来年は第一回国際電気自動車フォーラムというのを行うと、これはどういう会合でございますか。
○説明員(横山太蔵君) 先生いま御指摘ございました会合は、世界各国から電気自動車の権威者、専門家の代表の方を日本へお招きをいたしまして、わが国の関係者もあわせまして、電気自動車の開発普及につきましてそれぞれの経験あるいは意見を交換し、まあ互いに啓発し合って一層の電気自動車の開発普及をねらっておる会合で、国際会議でございます。
○塩出啓典君 次に、最後に海洋温度差発電の問題について質問をいたしたいと思います。 この海洋温度差発電の原理、それからわが国の状況、それから世界の海洋温度差発電の状況、そういうものがわかりましたら簡単で結構ですから御説明をいただきたいと思います。
○説明員(高田利男君) 海洋温度差発電のまず原理でございますけれども、海洋温度差発電の原理は、海洋表面の海水温度並びに海面下深度五百メートルないし六百メートルの海水の温度、この約二十度の温度差を用いまして低沸点媒体等によりましてその二十度の温度差を使って発電しようということなわけでございます。この海洋温度差発電につきましては、昭和四十九年度から研究開発を行っておるわけでございますが、現在までのところ、この二十度C程度の低レベルの温度差を利用いたします熱交換器の特性につきましての研究、あるいは海洋環境下におきます機器及び材料、こういった問題につきましての研究等比較的基礎的な研究開発を行っておるところでございます。 なお、欧米につきましては、特にアメリカがいろいろ研究開発を進めておりまして、ハワイにおきましてミニ・オテックということで五百ワット程度の運転をたしか昨年来行っているというふうに聞いております。
○塩出啓典君 私も先般佐賀大学の伊万里の実験室まで参りまして、この佐賀大学でやっておる海洋温度差発電の現場を見てきたわけでありますが、上原先生のお話では、十万キロワットぐらいで大体コストはキロワットアワー十二、三円だと、それから発電可能量は大体二十億キロワットぐらいだと、石油換算八十六億トン、まあわが国の現在使用している一年間の油の二十三倍ぐらい、これが可能である。これはもちろんこの海洋温度差発電を実施するには、表面と底との温度差というものがある一定以上ないとできないわけで、そういう点からいろんな研究発表もされておる。いろんな雑誌の資料を読みますと、そういうようなことが書いてあるわけです。もちろん二十億キロワットあっちこっち日本の海を全部そういう発電機で埋めるというわけにもいかないでしょうから、そこまではいかないにしてもかなりそれは現実問題として有望である、こういうように私は思うわけなんですけれども、これはわれわれは素人でありますし、よくわかりません。工業技術院としては発電可能量あるいはコストについての上原教授の見解というものをどう評価しているのか、承ります。
○説明員(高田利男君) 私ども工業技術院で現在行っておりますのは、まだ比較的基礎的な段階の研究開発でございます。先生も御指摘のように、実用化の段階ですと一基十万キロというような非常に大規模なものをつくる必要があるわけでございます。したがいまして、現在の基礎的な技術研究の検討をベースにいたしまして、さらに大型化のためのエンジニアリング技術等が今後必要になるわけでございます。いまのところまだ正確な経済計算の段階まで至っていないわけでございまして、したがいまして、先ほど先生おっしゃいました十二、三円という点につきまして、現段階で特に私どもどうこうということを言えない段階でございます。 なお、資源量につきまして、非常に膨大な資源量を持っているということはよく言われておるわけでございますが、その対象範囲をどうするか等におきまして、それからまた密度をどういうかっこうに置くかによって非常に変わってくるかと思っております。その正確な資源量等につきましても、いまのところまだ十分検討してないという状況でございます。まだはっきりどうこうということは言えない段階でございます。
○塩出啓典君 そういう点を私はもうちょっと工業技術院としても、政府としても、もっと熱意を持ってやってもらいたいと思うんです。やはり私たちは、一つの研究に投資をする、限られた研究費をどこに投資するかということは、できるだけ将来というものを見込んで、もちろんいま将来性があると思ってやってみても、将来性のない場合もあると思うんですけれども、現時点においてやはりあらゆる情報を収集して、より可能性のあるものにより多くの投資をしていくのは私は当然ではないかと思うのです。 そういう意味で、私は上原教授の話を聞いて、本当に海洋温度差発電というものを利用して、たとえば一万キロ、そういうようなものが実際にできるのであれば、またそのコストが十二、三円というのであるならば、これは本当に力を入れなければいかぬし、地球の未来にも少しは希望ができたのではないかなという、それぐらいの気持ちがしたわけなんですけれども、そのわりには工業技術院はまことにクールで、上原教授の十二、三円という見通し、あるいは発電可能量がこれだけあるんだと、そういうものについてやはり御意見が聞けないということは、私は非常に残念に思います。これはひとつ早急に検討していただいて、上原教授はまじめな先生ですからいいかげんな推定ではない、そのように私は思うわけですけれども、しかし、いままでいろいろな話はほかにもあるわけで、実際は科学的に論点を加えると非常に欠陥があると、こういうような問題もありますから、それをひとつ検討してもらいたいと思うんです。これは工業技術院もかなりサンシャイン計画の一環として関心は持っているわけでしょう。またかなり予算もつけてきておるんでしょう、いままで。この問題については、もちろん佐賀大学以外にもいろいろ海洋温度差発電には力を入れてきていると思うんですけれども、その点の状況はどうですか。
○説明員(高田利男君) 先ほど来申し上げておりますように、現在比較的基礎的な研究開発を行っておるわけでございますが、現在までのところ、主としまして私ども通産省の傘下の研究機関を中心にいたしまして、いろいろ研究開発並びに海域の温度差の構造と申しますか、五百メーターないし六百メーターぐらいの深度までどういう温度分布であるかというような検討をいろいろしているわけでございます。 なお、先生先ほど御指摘いただきましたように、資源量あるいはコストの計算等につきまして今後いろいろ鋭意検討してまいりたいと思っております。 コスト試算につきまして若干補足さしていただきますと、設備費がどれぐらいになるのかというのが非常に問題なわけでございます。と申しますのは、非常に膨大な設備になるわけでございまして、その辺今年、来年あたり、いろいろな研究成果をベースにいたしまして十分フィージビリティースタディーを行ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○塩出啓典君 一九八〇年のわが国の予算は一億六千六百万円、アメリカは七十億だそうですね。大体これは日本の方が早かったんですよ、もともと。もともとはフランスが始めた技術ですけど、上原教授がそれに気がついてあそこで研究を始めた。そこへアメリカから習いに来て、それをアメリカは持って帰って、ロッキード社がハワイ沖でいまやっている。そういうことで、日本の技術を習んだアメリカの方が熱が入って、日本の国は余り力が入っていない、そういうような気がします。一億六千六百万円ということしの予算は大体どういうように使ったんですか、わかりますか。
○説明員(高田利男君) お答えいたします。 本年度の研究開発は、主といたしまして二十度の低温度差を使います熱交換器の研究開発、それから海水に対します材料特性等、あるいは腐食の問題、それから海洋特有の生物汚れ、あるいは生物付着の防止対策、そのほか全体的なトータルシステムをどうするか、主としてこういうところにつきまして研究を行っております。 なお、佐賀大学につきましては、特に海洋環境下におきます熱交換器の特性並びに基礎的な設計等についての検討を行ってもらっております。
○塩出啓典君 この間参りましたときにも、電気代がなくて私の研究時間の八割は金集めに回っておりますと、このように言っておりました。私は、電気代が要るということでそういう人たち、こういう有能な、有能というか有望な——これは私が思うんですよ、私が非常に有望だと思うこの研究には、もうちょっとやはり積極的にやってもらいたい。 来年度はどうなりますか。佐賀大学はもう来年度から予算がこないのではないかといって、ちょっとそういうニュースも聞いたんですが、その点どうなんですか。継続して予算はつきますか、要求していますか。
○説明員(高田利男君) 上原先生にやっていただいております海洋温度差の研究につきまして、来年度あるいは再来年度どうするかにつきまして、現在先生といろいろ検討しておるという段階でございます。
○塩出啓典君 最後に長官にお願いしたいわけでありますが、先ほど電気自動車の問題、それから海洋温度差発電の問題、そういう点をいろいろ通産省、工業技術院の方に質問したわけでありますが、ぜひ科学技術庁は、直接は担当していないにしても、研究費を調整をしていくと、そういう点から非常に大事な立場にあるわけで、客観的に見てよりすぐれたより有望な研究によりたくさんの研究費がいくと、限られた研究費が本当に有効に、単なる去年はこれだけついたからこれだけつくんだというようなことではなしに、本当によりすばらしい研究により多くの研究費がいくように、そういう点にもひとつ十分気を配って、いわゆる研究調整という面にも目を配って、そして協力していただきたい、そのことを要望し、長官の御決意を承っておきます。
○国務大臣(中川一郎君) 日本は領土が狭い、資源がないということですから、科学技術の振興によってこれからも経済あるいは暮らしを守っていかなければいけません。中でも、石油有限時代、あるいは国際環境が厳しくなってきますと、不安定なエネルギーとなってまいりましたので、代替エネルギーについては、私は何といってもいま定着しておるのは原子力発電だと存じます。これを定着させなければなりませんが、将来に向かって、核融合の問題もございますし、いま御指摘のありました電気自動車とか、あるいはサンシャイン——地熱、太陽熱、風力、いろいろございますが、いま言った海の水の温度差の問題も関心のあるところでございまして、科学技術庁直接ではありませんが、見積もり方針の調整という役もございますので、前向きでやるように努力したいと思っております。 そういう意味で、関係閣僚による懇談会、連絡会をつくりましたのも、まさにそういったことを、特にエネルギーに重点を置いていこうということでやっておりますので、前向きでやらしていただきたいと存じます。
○佐藤昭夫君 まず初めに、いわゆる関西学術文化都市構想の問題について若干質問いたしたいと思いますが、ここ二、三年来、この問題をめぐっての議論が盛んでありますし、国土庁としても、昭和五十四年度以来調査費を計上して、大阪科学技術センターに委託し、調査研究が進められているところであります。 まず、この構想が登場した背景ですが、これは筑波研究学園都市の場合のような、中央における国立の研究諸機関の過密対策としての移転計画、それとはずいぶん違って、この経過をながめてみますと、私も京都を中心にしていろいろ話を伺っておりますが、大学や研究機関の側から主導的にこの問題が提起をされてきたというよりは、主として財界、企業、ここが主導的に、通産省も加わりながらこの問題が提起をされてきたという感が非常に強いわけです。 そこで、当面まず立地問題が勢い中心になるだろうということであったんだろうと思いますが、現在国土庁が窓口になってこの問題の調査研究が進められているわけでありますが、現在どこまでこの調査研究は進行をしているのか。本年度、五十五年度中に立地問題の結論が出るとも聞いているのでありますが、その点も含めて進行状況の概況をまず御報告を願いたいと思います。
○説明員(平野侃三君) 先生御指摘のように、五十四年度から調査費を計上いたしまして、近畿圏において充実強化すべき高度な技術研究機能の集積いたしました都市の整備の可能性等につきまして検討を進めているところでございます。 昭和五十四年度におきましては、近畿圏におきます学術研究機能の整備すべき基本的な方向、それから学術研究都市の整備の基本的な方向、さらに、その都市が持つべき都市機能の整備の方向という問題につきまして基本的な検討を行ってまいりました。 本年度でございますけれども、まだスタートしたばかりでございますが、学術研究機能のネットワークの形成の仕方でございますとか、あるいは中核的な学術研究都市形成の可能性につきまして、より具体的な方向に向けまして検討することといたしております。 〔委員長退席、理事後藤正夫君着席〕 先生御指摘の立地問題の結論ということでございますが、その調査研究を通じまして、できるだけ立地の問題に関しましてもある程度の方向づけができればということで検討することにいたしております。
○佐藤昭夫君 いま御報告のような経過で進められてきて、立地問題についての一定の方向づけ、可能な方向を目指してやっていきたいということでありますが、当然のことでありますが、その立地問題の結論を出すに当たって、自治体に関係するところ多大でありますし、関係自治体には特別の住民負担を与えるというようなことを来さないよう、住民の生活と文化の向上にむしろ役立つものにしていく、こういう点で、事前の同意を前提に立地問題の結論を出していくということで慎重に進めてもらう必要があると思いますけれども、当然のことだと思いますが、見解を伺っておきたい。
○説明員(平野侃三君) 先生御指摘のとおりでございまして、各地方自治体あるいは住民も含めまして合意が広い範囲にわたって形成されるような方向で努力いたしてまいりたいと思います。
○佐藤昭夫君 昭和五十四年度国土庁が委託をなさった大阪科学技術センター、ここの調査報告書、かなり大部のものが出ておるわけですけれども、これを拝見をいたしましたが、そこの七十五ページに、関西学術文化都市に期待をする重点研究テーマ十八を設定をされたと、そういうことが議論が詰まってきたという報告になっているわけですけれども、それを見ますと、かなり網羅的な感じもいたしますが、いささか奇異な感じを抱きますのは、今日国民的要求の強い災害防止、防災問題あるいは公害の問題、こういうテーマが入っていない。あるいは食糧問題の研究も流通・価格問題が中心であって、わが国の食糧問題の中心課題ともいうべき自給率向上をどうつくり出すかといったような研究テーマが入っていないわけですけれども、これはなぜこういうことになったんでしょうか。
○説明員(平野侃三君) この学術研究テーマにつきましては、網羅的に三十六の分野にわたりましていろいろな面からの検討を加えてございまして、その中から、近畿圏において今後整備すべき学術研究機能といたしまして実は二十一のテーマを選び出しております。全般的なテーマの中には、先生御指摘の食糧問題に関しましても幅広く取り扱っておりますが、近畿圏におきましては、ここに書いておりますような分野を主として分担すべきではないかという方向で一つの方向が出されているわけでございます。 また、安全面、環境面に関しましては、これは全体を通じまして関係するということで、この表の中に書いてございますけれども、全体を網羅した形での一つのテーマとして、重要な課題として取り上げてございます。 またこのテーマ、この段階ではまだ非常に漠然としたものでございまして、本年度はさらにこれを具体的に、中核となるべき学術研究都市においてどういうテーマを分担するか、あるいは周辺の研究都市あるいは既存の研究機関等において、どういう分野を充実していくべきかというようなことも含めまして、できる限り詳細にしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤昭夫君 二十人ほどの調査委員会を設置をして、その委員の方々がいろいろアンケートなんかもやりながら研究テーマの選定をやってきたというふうに報告に書いてあるわけですけれども、私はまだちょっと合点いかぬわけです。 ちょっと話を変えますが、私は一昨年、通常国会の予算委員会の分科会でもこの問題を取り上げて、特に軍事研究導入の危険について質問をいたしました。当時、国土庁長官としては軍事研究導入は断じてありませんというふうに明言をされたわけでありますけれども、 〔理事後藤正夫君退席、委員長着席〕 しかし、その後も、昨年の十月には京都の経済同友会の一行がアメリカの軍事研究所を含めた視察に出向いているとか、先日の当委員会でも、本年度の防衛白書に、科学技術の分野においても国防的配慮を加え云々という、ああいう表現をめぐって質問もいたしましたけれども、そうした点で私の心配はまだ完全に払拭されておりません。 国土庁にまずお尋ねしますが、京都経済同友会がアメリカへ視察に行ったこの視察報告、これなかなか公開をされないんですが、国土庁の方には報告はありますか。
○説明員(平野侃三君) 国土庁にはまだいただいておりません。
○佐藤昭夫君 十月の初めに出向いて十月の末に帰ってきているんですから、以来もう一年ぐらいたっているんですけれども、その報告が公にされないというのはなぜだろうかという強い疑問も持っているわけです。 科学技術庁長官にお尋ねをいたしますが、いまもお話ありましたように、先日第一回の科学技術関係閣僚懇談会も開かれたということでありますが、関西学術文化都市構想の趨勢いかんという点は、日本の科学技術の将来にとっても大きな問題でありますし、長官としても決して無関心ではないと思いますけれども、重ねてお尋ねをいたしますが、この構想の中に軍事研究を導入をするということは断じてないというふうに確認をしてよろしいでしょうか。
○国務大臣(中川一郎君) この学園都市は国土庁がいろいろと知恵をしぼってやっておられるのでございまして、私の方の担当ではございません。しかしながら、われわれも御協力申し上げたいとは思っておりますが、軍事面の研究をやろうということは私聞いておりませんし、そういうことはないものと思っております。
○佐藤昭夫君 この調査報告書というのは、国土庁からいただくのに、ずいぶん部数が少ないからということで渋られたわけですけれども、どうでしょうか、どの範囲にこの報告書は配付をされているのか。私、思うんですが、関西の主な大学や研究機関、関係自治体、こういうところには配付をして、二十人ほどの委員の方で限られた能力で、どういうプランニングをしていくかということではどうしたって限界もあるわけでありますし、そういう広く大学、研究機関、自治体、こういうところの意見を求めていい内容をつくり上げていくというふうに進めるべきだと思いますけれども、そうした点、どの程度配付をされておるのか。広く意見を求めていくというこの方向について、国土庁今後どういうふうに対処をされますか。
○説明員(平野侃三君) まず最初の配付の件でございますが、ここに関係しました委員のほかにワーキンググループが組織されておりますので、現在の段階におきましては、作業途中であるということもございまして、主として作業用の形で使っておりますが、関係のございます地方公共団体等には配付をいたしてございます。 それから後段の御指摘の幅広い意見を求めろというお話でございますが、五十四年度におきましても、日本学術会議あるいは科学技術会議等の報告を初めといたしまして、各種の文献調査をいたしておりまして、できる限り幅広い対応をしてまいりたいと考えておりますが、今後の調査の進め方、進める中におきましてもいろいろな形で地方公共団体、学界、産業界等を含めまして、広範な意見を取り入れていくようなことで考えてまいりたいと思っております。
○佐藤昭夫君 いずれにいたしましても、国土庁の主管だけで、しかも二十人程度の委員会でこの内容の検討をやっていくというやり方では、どうしても限界があるだろうというように私思うんです。 そこで、まずひとつ長官にお尋ねをしますけれども、政府として、少なくとも科学技術の関係の一定の諸施設、諸機関もつくっていこうという内容が構想として打ち出されているわけでありますから、そういう点で科技庁、文部省も含めた関係省庁の連絡会、名称はどうでもいいですけれども、そういうようなものを設置をして、国土庁だけのサイドでなくて総合的な問題についての検討を行う体制をぼつぼつ考えるべき時期へ来ているんじゃないかということが一つ。 それからもう一つは、学者、研究者の創意、英知をくみ上げていく、そういう角度から、そのためにも、私は思うんですが、学者、研究者の今日公的にも認知をされ、あらゆる分野の学者、研究者が総結集をしている組織としては日本学術会議であろうかと思いますけれども、この日本学術会議の意見も積極的にくみ上げる方向での取り組みの方向についての御検討を願いたいというふうに思うわけでありますが、この二点、長官どうでしょうか。
○政府委員(園山重道君) 事務的に若干まず申し上げたいと思います。 先生御指摘のような関西学園都市関係の構想につきまして、ただいま国土庁の方からも御説明ございましたように、いまいわゆる調査検討段階というように承っておるわけでございます。したがいまして、いずれこれが方向が決まり、関係各省庁相談の上、大きな計画にしていくという段階になりますれば、当然私どもも御協力を申し上げなければなりませんし、その段階におきましては、先生御指摘のような、文部省、科技庁等含めたある種の組織と申しますか、検討の体制というものができてくることと思っておりますが、現在のところ、私どもの承知いたしておりますところでは、まだそういう段階に来てないように思っておるところでございます。 また、学術会議につきましても、先生御指摘でございますが、この辺につきましても、いずれ段階が進展していきましたときにおいてはいろいろ考えなければならない問題であるかと、このように思っておるところでございます。
○佐藤昭夫君 方向としては当然そういうことを考えるべき時期が来るだろうというふうにおっしゃっていますけれども、私は、かなり潜行をした形で、もぐった形で事は相当進行しているのではないかというふうに思っておるわけです。長官、ひとつ状況をよく国土庁からなんかもお聞きを願って、せっかく科学技術関係閣僚会議というようなものをつくろうということにもなってきているこういう時期でもありますし、大学関係者の意見をくみ取るという点でも、国土庁が窓口になってくみ取るというわけにはいかぬ。これは文部省ということになるでしょうし、国立の研究諸機関ということになれば科技庁とか通産省とか、こういうところが窓口にならなくちゃならぬ、そこの意見をくみ取ろうという場合には、という意味でぜひ方向について積極的なひとつ検討を開始をしていただきたいというふうに思いますが、どうですか。
○国務大臣(中川一郎君) この問題は、いま事務当局からお答えいたしましたように、国土庁が中心でございます。しかし、学園都市ということになればわれわれの協力分野も非常に大きいわけですし、また大学関係者、学術会議等の意見も吸収していくべきだろうと。勧告等も出てくると思いますから、十分検討をしてまいりたいと、こう思います。 そこで、前向きにどうであると、こういう御意見ですが、国土庁長官とも一回相談してみたいと、こう思っています。
○佐藤昭夫君 国土庁、ありがとうございました。 それじゃ続きまして、前回も御質問をいたしましたが、六月に原子力安全委員会の専門部会が出されました「原子力発電所等周辺の防災対策について」といういわゆるガイドライン、この問題について別の角度から引き続き質問をいたしたいと思います。 この防災対策指針といいましょうか、これが前提としての考え方として、序文にも書いておりますが、原子力発電所等は原子炉等規制法によって十分な安全対策が講じられており、周辺住民の健康と安全の確保が図られておると。そして、スリーマイル事故でも、放射線被曝の面からは周辺住民の退避等の措置は必要なかったものと評価されているというのが、序文のところで記述が出てくるわけですけれども、いわばあれだけ世を騒がせたスリーマイルアイランド事故でも、住民の退避は必要なかったんだ、日本では起こり得ないんだと、異常事態が起こってもスリーマイル事故程度以下なんだという考え方が、この防災計画の一切の前提になっているんじゃないかというふうに思うんですが、率直なところそういうことですか、考え方は。
○政府委員(赤羽信久君) スリーマイルアイランドの事故は、外へ出たものを逆に計算いたしますと、一番大きいケースでも百ミリレムぐらいであったろうと。ですから、避難の必要がなかったというのはあるいは結果論かもしれません。その当時の当事者の判断では、もっと大きくなると判断したのかもしれません。しかしこれは、わが国が考えますときに、TMIの事故があの程度であったから防災というものは必要ないと、そういう考え方を一切しているわけではございませんで、それぞれの段階に応じた防災が必要であるということをきちんと指摘されておりますし、またわれわれといたしましても、それに対応いたしまして実現の努力をしているところでございます。
○佐藤昭夫君 いや、私は、スリーマイルアイランドの事故があの程度であったから、したがって防災対策なんかは必要ないんだという、何もそんな言い方していないんですよ。現にそういうことは書いてないわけだ。しかし、日本で起こり得る原子力災害は最大スリーマイルアイランド程度だという、ここから議論がすべて出発しているんじゃありませんかと、どうもずっと通して読んでみるとそういう気がしてならぬのですけれども、いやそうなんだということなのか、いや違いますということなのか、どっちですか。
○政府委員(赤羽信久君) スリーマイルアイランドの事故の経験を踏まえまして厳重にやってきましたわが国の安全対策をさらに強化しているという意味では、ああいう事故はそう簡単に起こるものではないという考え方は一方にございます。しかしながら、ある、ないではなくて、これだけのものが起きたらこれだけのことをしなければいけない、そういうのが起こるつもりで日ごろから準備しておかなければいけないというのが防災対策の考え方でございまして、決して万全の対策をしているから防災対策を怠るという考えではございません。
○佐藤昭夫君 このスリーマイルアイランド事故についてのアメリカの大統領直轄の調査委員会の報告、いわゆるケメニー報告というのがあるわけですね。このケメニー報告の中で、緊急時における防災対策に関して次のようなことを述べていると思うんです。緊急計画時には、放射能漏れによる敷地外での放射能被曝事故に際し、行政当局や企業側のとるべき行動について明確かつ一貫性のある記述がされていること。したがって本委員会は次のことを勧告するということで、敷地以外での放射能漏れ事故に対する防護計画は、そのプラントで予期される各種事故に対する技術的な検討を基盤にしたものであること。A、一定の距離または一定数の対応に基づいた単数の計画では不完全である。計画には、いろいろな結果を予想して多様な放射能漏れ事故を想定したものでなければならない。B、同じく対応策は、予測される各種のシナリオに対応したものとし、特定の事故の特定の性格や被害予想が判明したら直ちに実行できるものであること。以下云々と、こう出てくるわけでありますけれども、要するに、いろんなパターンの事故を想定し、それに伴う災害の防止策、このさまざまなパターンをよく考える必要があるんだということを言っているわけでありますけれども、ところが、今回の安全委員会がお出しになったこの指針というのは、非常に単純化した場合をもとにして、そしてしかも、最初の質問で尋ねておったわけですけれども、スリーマイルアイランド以後それ以上の事故は起こり得ないんだと言うかのごとき、そういう前提の上に立って、防災対策を重点的に充実すべき範囲を八キロないし十キロだと、こういうふうに設定をする、こういうやり方になっているんじゃないか。 ですから、ケメニー報告で言っておる考え方が、今回の専門部会の検討の中でどういうふうに取り入れられ、どういうふうにそしゃくをされたのか、この点についてはどうですか。
○政府委員(赤羽信久君) 確かに実際に起こります事故は非常にいろんな形があるであろう。それで、それに対する発電所の中での対策は、専門的な検討あるいは計算等に基づいて適切に行わなければならないわけでございますが、防災という意味で、一歩敷地の外に対する対策といたしましては、できるだけ単純化しておいた方が対策がしやすい、その場でいろいろ考えるというのではなくて、単純化した方が考えやすいという考え方が基本的に一方にあるかと思います。 そして、この場合、放射性物質の放出のぐあい、これをまず第一の指標として考えまして、現実には、その場合の気候とかあるいは事故の態様による放射性物質の放出の速さ、あるいはその変化ということで影響してくるかと思いますけれども、結局、結果としましては、放射性物質の放出の分量、そしてそれによる周辺住民への被曝というものを基本に考えて対応していくのが実際上の対策としては一番わかりやすいし、それからまた目安を決めるについても適当であるという基本的な考え方でやったわけでございます。単純化というのは、決してTMI以上の事故が起こり得ないというような意味で考えたのではない、さらに大きいケースも考えておりますし、決して一定のレベルで切ったわけでもございません。 それから、前回もお答え申し上げましたとおり、逆に評価いたしますと、八ないし十キロメートルの地点ならば避難等の特別な措置を要しないレベルに十分下がり得る、これは相当大きいケースを予想してそう考えたわけでございます。
○佐藤昭夫君 私ども伺っているんですが、現在、昭和五十五年度から五カ年計画で日本原子力研究所で委託研究ということで、まさにこういう事故が起こったらどういう被害が出るか、さまざまなパターンについてのコンピューターによるシステム研究といいますかシステム化、その研究がやられているというふうに聞いているわけですね。片一方で、そういうところは目下研究中と。にもかかわらず、非常に単純化した形で、こういう事故が起こったらこの程度だから、したがってこの程度の防災計画ということが今回の専門部会で出された。これは非常に荒っぽいやり方じゃないかというふうに、どう見たって考えざるを得ないわけですね。どうなんですか、原子力研究所で開発中という被害、災害予測についての研究というのは、それが実際にそこでつくられるシステムが利用できるようになるのはいつごろですか。
○説明員(辻栄一君) 原研におきまするところの防災の研究は、TMIの事故等も含めまして、かねてから行われました基礎的な研究をもとにしまして、今後何年間かの計画で進めていこうというものでございます。 先生御指摘のように、いろいろ原子力事故につきましては、その事故の態様に応じてやるのが当然のことでございますけれども、ただいまの防災の計画と申しますのは、むしろ、原子力発電所における事故がありまして、ある放射能が外へ出た以後の問題、対応策についての検討をするということで、この防災の指針をつくっているわけでございます。別途、発電所内における事故、トラブルが外部に放射能を放出しないような対応策、これにつきましては発電事業者の側におきまして防災業務計画でいろいろと検討し、かつは運転のオペレーターに対する教育、訓練も行うということでカバーしておるわけでございます。 先ほどの御指摘の原研の研究につきましては、二種類の研究をこれから進めようとしております。 第一の研究は、ただいま申し上げましたように、発電所の中におきまするところのいろいろな事故対応のやり方、これが現在では運転員のこれまでの経験によって進めてきているわけでございますけれども、この事故の予測をコンピューターなり何なりで迅速に計算できるような方法をこれから開発していこうではないかというのが第一点でございまして、これらの研究はアメリカでもまだその緒についたばかりでございます。もちろん原研の中においてもその緒についたばかりでありまして、これの成果が出るにはやや時間を要するかと思います。 第二点の研究は、外部に放射能が出た場合にどういうぐあいに放射能が拡散していくか、周辺のある地点におきましてどのぐらいの放射能が——その辺の気象条件あるいは風速、こういったようなものから計算いたしまして、何時間後にどのぐらいの放射線量率になるかというようなことをコンピューターで計算できるような、そういったプログラムを開発しようということでございまして、これは当面原子力研究所におきまして約四年計画で作成しようということで研究を進めているわけでございます。
○佐藤昭夫君 いま御説明になったごとく、二つの研究をやっていると。発電所内部の問題、これいろいろ研究やって今後発電所の技術改善に役立てていくということですが、問題は第二ですよ。外へ出る場合のコンピューターによるシステム化を考えておるという、目下その研究の緒についたばかりという段階で、もちろん機械的にはいきませんということはちょっと付言はされていますけれども、八ないし十キロだということで大ざっぱに出されておる、これでよろしいんだろうかという疑問は依然として消えないわけです。 どうでしょうか、ついでにお尋ねをしておきますけれども、そういういま原研でやっているプログラムが完成したときに、たとえば一〇%あるいは二〇%、三〇%、それぞれそういう放射性物質の外部への漏れが起こったと、こういう場合、そして風向き、温度、これこれの気象条件、何の条件の場合に、発電所から何キロ離れたどこの地点ではどういう予測被曝線量になりますということなんかについてきちっと計算で、システムで出るというわけですね。そういうものについては、これは全部自治体なんかにも示していって、それに見合う体制を即刻とってもらう、こういう方向へ将来的には進めるんだということですか。
○説明員(辻栄一君) 御趣旨のとおりでございます。
○佐藤昭夫君 少し角度を変えて聞きますけれども、この指針に出てきます「防災対策上の異常事態の態様とその対応」というのは五ページに出てきますけれども、こういう書き方しているわけですね。放射性物質の大量放出があるか、そのおそれがあるような異常事態が瞬時に生ずることはなく、事前に何らかの先行的な事象の発生及びその検知があって、周辺住民に影響を与えるような事態に至るまである程度の時間的余裕があると。そしてこの時間的余裕を使ってその情報が国や地方公共団体に伝えられ、災害対策本部の設置などの準備を行うということになりますという書き方ですけれども、この時間的余裕があるということがずいぶん強調されているわけですけれども、あのスリーマイル事故では七分ちょっとで放射能放出という事態に立ち至ったわけですね。七分ぐらいあればいまの情報が国や地方自治体に伝えられて、そしてすわっというので災害対策本部を設置してという、七分間ですべてのことはぱっぱっぱっとわが国の場合には遺漏なくできるという判断ですか。
○説明員(辻栄一君) TMIのときのお説の七分後の放射能排出というのがあったようでございますけれども、この時点におきましてはまだ放射能の放出量というものは退避を要求するほどの量ではなかったわけでございます。実は、退避をあれしましたのは、その後しばらくたちまして、時間的にいま確かな数字は覚えておりませんが、たしか土曜日であったと思いますけれども、炉内に水素ガスが充満したと、これも結果的には後ほど計算が間違ったというような話もございましたけれども、そのために将来水素爆発が起こるおそれがあるということを過大に評価いたしまして、州知事が大事をとって避難をさせたというようなことでございまして、この辺との時間的な余裕というものはかなりのものがあるということでございます。
○佐藤昭夫君 大丈夫でしょうかね、さらに時間的余裕があるという論ですけれども。 その異常事態の例として、例の一次冷却材バウンダリが破損をして炉心溶融に至ると、こういう事故のケースの場合にその時間的余裕はどれくらいあるんですか。
○説明員(辻栄一君) 報告書にも述べられておりますように、事故の態様は種々雑多でございまして、一概にこのぐらいの時間と言うことはできないという考え方が専門家の考え方でございます。しかしながら……
○佐藤昭夫君 最も早い場合。
○説明員(辻栄一君) 炉心溶融というような重大事故が出るといたしますれば、必ずその前に冷却材の喪失、その前にまたこれを予告するような原子炉内の異常が出るということは間違いないであろうという考え方でございまして、そういったような微妙な炉内の状況の変化あるいは微小のトラブル、こういったものを迅速に電気事業者から通産省に連絡をするというシステムを考えるべきだというのがこの報告書の思想でございます。
○佐藤昭夫君 いわゆる緊急事態の先行現象が起こったと、そういう場合に、発電所がそこで危ないと判断してそれを規制官庁に報告をする、その規制官庁が緊急時と判断をすると、こういう順序になっていくわけですね。これどれくらいの時間がかかるか。
○説明員(辻栄一君) 先ほどから申し上げましたように、具体的にケースがいろいろでございますので、どのぐらい時間がかかるというぐあいに申し上げるようにはいかないと思いますけれども、たとえばTMI事故の場合におきましても、実際にそういった大量の放出というおそれが出てまいりましたのは、事故発生後二日目というぐあいでございまして、かなりの時間的余裕があるというふうに考えておるわけでございます。
○佐藤昭夫君 この緊急事態が起こった場合に、緊急時と判断した場合に、原子力安全委員長が緊急技術助言組織を招集し、若干名をそこへ派遣するわけですね、地元へ。たとえば、福井県に一番原発多いから福井県を例にとるならば、福井で事が起こったという場合に、派遣するのにどれくらいの時間がかかりますか。
○説明員(辻栄一君) 事故発生後いろいろな防護措置はそれぞれの段階においてとられていかなければならない問題でございます。この緊急技術助言組織は、さきに政府が策定いたしました原子力発電所等の防災に関する当面の措置というところに基づいて原子力安全委員会でつくられたものでございますけれども、当面の措置におきましては、発電所に何かの異常が起こったという場合には、直ちに通産省に連絡がまいります。と同時に都道府県にも連絡がいくわけでございます。したがいまして、初期の諸般の必要な作動といいますのは、こういった行政ベースでの対応でまずやるということが一つあるわけでございます。 緊急技術助言組織の招集につきましては、これは今年度予算で各原子力発電所、県、通産省、科学技術庁等をつなぎまするところの専用の電話回線並びにテレックスが装備されることになっておりまして、これらの諸般の情報は直ちにこれらの機関に連絡がいくということになっております。これを受けました科学技術庁は直ちに、これは電話でやるわけでございますが、緊急技術助言組織の方々に連絡をして招集をかけるということになります。一部の緊急技術助言組織の専門家は現地にも派遣されるようになることが想定されるわけでございますが、これの輸送につきましては、先ほどの当面の措置によりまして、防衛庁の航空機あるいはヘリコプターを用いて輸送するということになっておりまして、これらの方々の集合場所をどこにするか、それの輸送の仕方をどういうふうにするかということは、関係省庁の間で取り決めを行っているところでございまして、できるだけ迅速に現地への派遣並びに安全委員会の対応をとるような体制をとりたいというふうに措置しているところでございます。
○佐藤昭夫君 文字どおりの初期の対応は都道府県でやってもらうんだと。しかし、果たして都道府県にそういう体制があるかということは大変不安な問題だと思うのですね。異常事態が起こったと、あるいはその先行現象が確認されたと、そういう場合、それを異常事態だ、緊急時だということを判断をするのは根本的には規制官庁、科技庁とか通産省、ここが行うという仕組みですけれども、その場合に、一つの重要なことは、先行現象ですから、どんな軽微な異常な事柄、異常現象でも、直ちにそれが遅滞なく報告をされるということが日常的にシステムとしてきちっと確立をされているかという問題だと思うのです。 ところが、まあ私も、いままでこの委員会でも何遍も取り上げてきましたけれども、発電所側の事故隠しの事例というのは枚挙にいとまがない。科技庁としては絶対にそういうことはさせませんということで、委員会のたびごとに答弁をされる。しかし、舌の乾かぬうちに、明くる日の新聞を見ると、また事故隠しがあったみたいだということの繰り返しが続いておる、こういう状況にあります。したがって、今回こういうことでいくんだという、これを機会に事故隠しはもう絶対に許さない、いわば強制的に事故通報を義務づける、そういうような体制をきちっとつくるということをあわせて考えていますか。
○説明員(平田辰一郎君) いまの事故隠しの問題、あるいは事故の情報の伝達の問題でございますが、御承知のように、昨年大飯発電所運転再開に際しまして、運転管理専門官を臨時に置くという措置がとられ、以後逐次臨時の措置として運転管理専門官が各発電所に置かれるようになりました。さらに、その後、昨年末の予算要求、定員、機構の要求におきまして、運転管理専門官制度を五十五年度から正式に設置することが認められまして、この四月以降逐次各発電所に運転管理専門官が配置されることになりました。現在では、私どもの原子力発電安全管理課の職員が運転管理専門官といたしまして、各発電所に全部張りついております。現在常駐しておりまして、これが日勤で各発電所に行っておりまして、通常の業務は、保安規定の遵守状況がきちんと行われておるかどうかという点を監視しておりまして、当然、通常発生するトラブル、メンテナンスのたぐいにつきましても、毎日発電所のしかるべき監督者から報告を受け、あるいはみずからパトロールを行うことによってその辺を確認しております。したがって、御承知のように、先ほども塩出先生の御質問の中で、本年度の稼働率の話もございましたけれども、この四月以降稼働率が比較的順調に推移しておりますのも、運転管理専門官と発電所側が一体になりまして、事故を隠さないでトラブルを未然に防ぐという予防的防護措置がとられるようになっているからでございまして、その点では一段と通報体制が改善されているというふうにわれわれは考えております。
○佐藤昭夫君 住民が最も関心を寄せている災害が起こった場合の防護対策の問題でありますが、全体をこれ読みますと、いわゆる避難ですね、避難については、住民の不安と混乱をあおるおそれありということで、非常に消極的な記述になっていると思うんです。コンクリート建屋へ待避をするということもいわれておりますが、しかし、現在の原発が設置をされているような地域というのは、コンクリート建屋が発電所の周辺にたくさんあるというような地域ではない。そうすると結局、異常事態の発生となれば、住民は屋内待避をせい、要するに自分の家か知人の家かそこへ帰って、家の中でじっと隠れてなさいという、ここに災害が起こった場合の防護対策の中心が置かれておるというふうに読み取らざるを得ぬようになっていると思うんです。 そして、附属資料で「屋内待避等の有効性について」という、三ページにわたって細かい数字も挙げながら、建屋の遮蔽性、気密性、そして口と鼻をタオルで保護するその効果についていろいろ書いてある。タオルで口と鼻を押さえておったら大丈夫ですよということを非常に力説するかのごとき、そういう表まで添付をされておるということになっているわけですけれども、災害が起こったとき、住民が家の中に引きこもってタオルでマスクをしてじっと次の指示があるまで待っていると。ところが、予想外に災害が長引いている。そうすると、二日間も三日間もタオル当てて家の中でじっとしているということになるのかというふうに思わざるを得ぬような防護対策の記述と受け取れるわけですけれども、一体こういう防護対策で万全だと思いますか。
○説明員(辻栄一君) 私ども専門部会の専門家の方々の討論を拝聴しておったわけでございますが、先生方の中で、いま佐藤先生御指摘のような意図で避難対策を、いわゆる域外待避という問題をとらえている方はおらなかったわけでございます。ただ、世間一般には原子力防災というと、さあ避難だという話がまず頭にくるという実態につきましては、先生方も十分認識をしておられたわけでございまして、屋内待避、それは事故の態様によっていろいろでございます。たとえば比較的風が速いというような場合で、放射能のプルームと言っておりますけれども、こういったようなものがある地域をすうっと通り抜けていくというような場合が非常に多く考えられるわけでございますけれども、そういう場合には非常に屋内待避というものは有効であるということでございまして、そういった問題。それから、もちろんコンクリート屋内待避におきましてはなお有効な効果も考えられるということでございまして、実際の運用のときに、たとえばスリーマイルアイランドの場合に、知事が大事をとってみんな避難しろということで大騒ぎになった。しかし、結果的に見ればこれは待避をする必要のない程度のものであったというような経験も勘案いたしまして、こういった屋内待避の有効性、コンクリート屋内待避の有効性についても十分ここで説明をいたしまして、防災担当者あるいは住民の方にも御理解をしていただくということで、これに関する記述もある程度書いたわけでございます。 避難計画につきましては、もちろん防災専門部会でも軽視しているわけではございませんし、私どもこの防災指針によりまして、ただいま行われております各都道府県の防災計画の見直し作業につきましても種々御相談にあずかっているところでございますけれども、これらの計画の中におきましても、避難計画についてはきちっとしたものをつくるということで指導しているところでございます。
○佐藤昭夫君 その避難をしなくちゃならぬケースというのを決して軽視しているわけじゃないというふうにおっしゃいますけれども、たとえば、次に防災訓練の問題、ここ見ていきますと、防災訓練をやるというのは、いわば防災業務関係者——国や自治体や医療機関については防災訓練をいろいろやります。しかし、住民が加わった防災訓練というものを、各自治体に義務づけてひとつそれやりなさいということは明示されていませんね。これは災害対策基本法あるいは大規模地震対策法、ここではそういういわゆる防災訓練、これはやるんだということを書いてあるということで、ここには書いていない。こういう意味から、どう見てもなぜこういうことになったのか。その点でやはり避難という、そんなことを打ち出すと人心に不安を与えてという、ここだけが先に立って、結局家の中に閉じこもっていなさいということに中心を置くということになっているんじゃないかというふうに思わざるを得ません。防災訓練の問題についてはなぜこういう考え方になっているんですか。
○政府委員(赤羽信久君) 原子力につきまして防災を考えるときは、周辺の住民に指示をする、そういう防災業務関係者というのが、まずしっかりしていることが大事でありまして、情報が正確に流れ、正確な予測がされ、そうしてその人があわてずに沈着、冷静、適切な対応を行う、そうして住民がその人たちの指導に従って所要の行動をとる。この場合もし指導者があわてたりしますとパニックを起こすわけでありますが、指導者がきちんとしていることにより、先ほどの話でありますように、比較的時間的余裕があることでありますので、住民には落ちついて指示を守ってもらうと、この方が実効のある措置を講じることができるという考え方が基本的にあるわけでございます。したがいまして、いきなり住民の避難訓練というのに一っ飛びに飛ぶわけでなくて、まず防災業務関係者、これもかなり広範囲にとった関係者でございますが、その人たちの訓練を実際に徹底的に行うということが非常に重要ではないかと考えております。 余談ではございますけれども、災害の多いわが国でございまして、そういう形がきちんとできておりますと、地方の自治体の方々も防災対策はかなり日ごろからなれておられます。それに原子力的な要素を加味した実地の訓練を行うことによってどんな場合にも対応できると考えておるわけでございます。さらに必要がある場合に、住民の避難訓練まで、これ絶対にしないというわけではございませんが、いろんな経験にかんがみまして関係者の訓練が第一であると考えたわけでございます。 なお、参考まででございますが、諸外国でも原子力防災を考えます場合に、直接住民を動員した避難訓練ということを実施した例はないように聞いております。
○佐藤昭夫君 私の問いに対してわずかに答えといえば、諸外国でも例を聞きませんのでというぐらいの部分だけで、防災業務担当者の事前のしっかりした訓練をやると、このことを私何も否定していない。それは一般的な災害対策基本法あるいは大規模地震対策法、この関係でもそのことの重要性というのは言ってるわけです。ただ、これらの地震対策あるいは消防訓練、そういう部分では住民を含めた防災訓練ということが言われているのに、今回の原子力災害についてはそのことが明示されてないというここの部分の私の疑問を言っているわけです。諸外国に例がないと言ったって、それは例ありませんよ。しかしスリーマイル事故が起こった、こういう新たな経験の上に立って、日本の防災対策をどうより万全なものにつくっていくかということで、いまお互いにそれぞれ考え合っているわけですね。そういう問題として提起をしているわけです。 時間がありませんので、もう一つ別の角度から申しますが、今回こういうガイドラインを出して、これに基づいてひとついろいろ自治体でやってもらうと、必要なことは国が援助をしていく、それで例の災害安全対策の交付金という制度も新たにつくったということになってるわけですけれども、この交付金によって自治体に援助をされる内容というのは、まだまだ非常に限られた内容ですね。緊急時の通報を相互に行っていくそういう回線の設置だとか、それから医療組織だとかいう程度のことに限られておる。たとえば、このガイドラインでも防災対策資料を整備してもらおうということを言っているわけですけれども、そういうものを各自治体がつくるという場合に、一体その費用はどうなるのか。あるいは防災対策の専門家養成、これも非常に大事だと思います。そういう、すわというときに地元ですぐ対応してもらえるようなそういう専門家をどういうふうに養成をするのか。あるいは避難をするという場合の道路をもっとばっと避難ができやすいように、曲がりくねった道じゃなくて、道路整備をどういうふうにやるのか。もっともっといろんな費用が要る。これを自治体中心に考えなさいということでは、ガイドラインだけ示して後は自治体ですよということでは非常に無責任なことになるだろう。 そういう点で、御質問としては、交付金の内容をもっと拡充をする必要があるんじゃないかということが一つと、それから、交付をする自治体を原発を設置をしている県だけじゃなくて、隣接の県にも——非常に不安を持ち、自治体当局も住民の不安にこたえていろんなことをやらなければならぬということでいま動き出しているわけですから、そういう隣接府県に対しても交付金の対象としてこれを広げていくという方向をとるべきじゃないかというふうに思いますが、どうでしょう。
○委員長(太田淳夫君) 佐藤君、時間が来ました。
○政府委員(赤羽信久君) 電源開発促進対策特別会計によりまして、地元の県に対し、たとえば昭和五十五年度予算でございますと、三億五千九百万円を計上いたしまして、当面、専用回線電話ファックス、それから汚染計除染装置といった医療関係のもの、それから防災研修への参加、防災講習会の開催、そういったことについて助成を行う予定をしております。 さらに道路に至りましては、これは必ずしも防災だけの問題でございませんし、また県自身の責任でおやりになる問題もあるわけでございまして、この点はただいまのところ交付金の対象としては考えておりません。 さらに、隣接県ということでございますが、まあ何でも隣接ということではございませんが、たとえば京都府のように発電所に近い隣接府県につきましては、五十六年度で対象を広げていくような予算要求をして準備を進めているところでございます。
○佐藤昭夫君 委員長。
○委員長(太田淳夫君) 簡潔に。
○佐藤昭夫君 どうも済みません。 大臣に一問だけ最後にお尋ねをしておきたいと思いますが、私いろんな角度から今回のガイドラインというのがまだまだ疑問があるんじゃないか、不十分さがあるんじゃないかということをいろいろ指摘をいたしました。 まあいずれにしても、原子力災害に対する防災方針、防災計画をどうするかということは、わが国としても初めてのことでありますし、そういう意味ではいわば試行錯誤的なものだという点で、その内容の一層の充実を図るという角度から、今後ともいろんな学者、専門家の意見にもよく耳を傾けて、一層この内容の完璧、充実を目指して必要な見直しを検討していくということで御努力をいただきたいというふうに思いますが、どうでしょうか。吹田委員長おいでにならぬので、大臣にその点お聞きをしておきます。
○国務大臣(中川一郎君) 防災対策は、地震、火災その他にも増して原子力は重要でございますので、現在、スリーマイルアイランドのあの事故にもかんがみていろいろと工夫、措置をしたところではありますけれども、さらに学者、専門家の先生方の御意見も聞きながら、よりよいものにしていく努力は積み重ねて、万全を期したいと考えております。
○委員長(太田淳夫君) 本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時三十七分散会 —————・—————