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93回国会参議院1980/10/22

エネルギー対策特別委員会 第3号

発言数
145
登壇者
14
会派数
6
開催日
1980/10/22

会議録

安孫子藤吉自由民主党・自由国民会議

○委員長(安孫子藤吉君) ただいまからエネルギー対策特別委員会を開会いたします。  エネルギー対策樹立に関する調査を議題といたします。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 きょうは長期エネルギー需給暫定見通しの問題と、それから放射性廃棄物の海洋投棄の問題、二つの問題を質問をいたします。  まず、先般来、昨年八月に発表された総合エネルギー調査会需給部会の長期エネルギー需給暫定見通しが論議されてまいりました。この委員会でも論議されておりますが、まだ通産大臣もおかわりになりましたし、非常に不安定である。したがって、国民の前にその性格をもう少し明らかにする必要があろうと思うわけであります。これはエネルギー政策の基本方針に関しますし、日本の経済成長の根底になるものですから、努力目標的なものであると言っておられますが、この長期エネルギー暫定需給見通しというものは、そういう努力目標程度のものであるかどうか、いま一度通産大臣の明確な所見を伺います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 御指摘の長期エネルギー需給暫定見通しでございますけれども、これは新経済社会七カ年計画、これとの関連、それから国際的にはサミットにおけるエネルギー問題の研究あるいは決定事項、そういう国内的な計画と国際的なそういうエネルギーの情勢を踏まえまして生まれたのが長期エネルギー需給暫定見通しでございまして、この計画見通しを私どもは非常に重大なものだというふうに内外の環境、諸情勢から見ておりまして、御指摘のように一応政策の努力目標だということを私の前の佐々木大臣も指摘しておると思いますが、私どもも政策の努力目標だということを言明いたしますと同時に、これは政府だけじゃなくて民間にもぜひともこの目標というものは、これはあくまで一つの計画でございますので、いろいろ内外の諸情勢あるいは環境で変化する場合もございますので、それをそのまま移してどうだというようなことはできません、将来のことも加味されておりません。あくまで政策の努力目標ではございますけれども、政府も民間の人々もシリアスに考えてほしいという点で、普通の努力目標と安易に言うようなものとは違いまして、その意味、内容は深くかつ重大だという意味の努力目標でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 はっきりわかりませんが、はっきり言えないような点、努力目標でもあるけれども、もっと政府として責任ある目標であると、そういうように大臣はおっしゃったと思うんですけれども、それでいいですか。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 御指摘のとおりでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そこで、昨年発表されました長期エネルギー需給暫定見通しは、東京サミットでわが国の石油輸入量が一九八五年に年間三億六千六百万キロリットルから四億キロリットルの間に押さえられた。そのために従来の需給見通しが合わなくなったので、石油輸入量をサミット下限の三億六千六百万キロリットルに抑えることを前提にして代替エネルギーの供給を過大に見込んでまとめてあるように思うし、そういう経緯があるが、個々のエネルギーの供給可能性については実態を詰めたものではないと思うが、どうでしょうか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 長期エネルギー需給暫定見通し、御指摘のとおり、昨年の八月に報告をいただきまして私どもは策定したわけでございますが、その前提になりましたポイントは二つあろうかと思います。  一つは、いま御指摘の五年先の石油の輸入を幾らと見込むかということが一つの前提条件でございます。  それから、もう一つは、先ほど大臣から御答弁ございましたように、経済社会七カ年計画との整合性という問題がございます。これは御承知のとおり、昭和六十年までは五・五%程度の成長で日本の経済を伸ばしていくという前提がございます。それから、七カ年計画とやや離れますけれども、六十年度以降六十五年度までに、これは私どもの判断で前提を置いたわけでございますが、大体五%ぐらいの成長で経済を伸ばしていくという前提を設けました。したがいまして、経済がこの程度の成長で伸びていくという考え方、つまり、昭和六十年−六十五年のエネルギーの需要が幾らになるかという想定をまずやってみたわけでございます。これはいま申し上げておりますように、経済成長とリンクいたしておりますので、大体の数字が出てまいります。  それから、先ほど御指摘のございました三億六千六百万キロリッター、これは東京サミットで決められました六百三十万バレルないし六百九十万バレルのうちの下限の方をとったわけでございまして、いま先生が御指摘になりました四億キロリッターというのはやや現実離れした数字ではないかという想定をいたしまして、その下限の六百三十万バレル・パー・デーをベースにいたしまして三億六千六百万キロリッターの輸入が入るという前提を立てたわけでございます。  これで、もう一つの政策意図といたしまして、現在大変日本は一次エネルギーに占めます石油の比率が高いもんでございますから、七十数%というほかの先進国に比べまして非常に高い石油依存率でございますから、これを政策的に現在の欧米先進国並み、つまり五〇%に引き下げるという政策課題をいまの前提条件にからめますと、こういった需給暫定見通しが出てくるということでございまして、御質問のポイントの石油をベースにして代替エネルギーの能力を無視した計画をつくったんではないかということにつきましては、一応私どもはそういう前提に立った上で作業をいたしまして、それぞれのエネルギー源につきましておおよそ五年から十年間に開発が考えられるものをベースにして計画を組んだということでございます。もちろんこの中には確実に実現が可能だという数字ばっかりじゃございません。やや過大と思われるところもございますけれども、これは先ほど来申し上げておりますように、官民の最大の努力目標という意味でそういう趣旨の部分もあるというようなことでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 長期エネルギー需給見通しでは輸入石油の供給目標を、いまおっしゃったように、下限の年間三億六千六百万キロリットルとしております。ところが実際の供給量は、ここ数年間二億七千あるいは二億八千万キロリットル程度であり、産油国の供給事情などを考えれば、これ以上供給量が大幅にふえることはほとんど期待できないと思うが、政府は長期見通しの石油供給量が確保できるとお考えになっておるのかどうか。大臣並びに長官、どちらでもいいですから見解を聞いておきたいんです。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 長期需給暫定見通しをベースにいたしますと、先ほどお答え申し上げましたとおり、三億六千六百万キロリッターを輸入するという前提で計画を組んだわけでございますが、御指摘のとおり、現状は二億七千万から二億八千万ぐらいの原油の輸入でございます。この三億六千六百万キロリッターと申しますのは、原油の輸入とそれから石油製品の輸入と両方入れた分でございまして、現在二億七千万から二億八千万という先生の御指摘は原油だけの数字は確かにそうなっていますが、製品を入れますと約三億キロリッターぐらいの輸入量ということになります。  そこで、五年先に現在の三億キロリッターから三億六千に果たして輸入は可能かどうかということになりますと、いまの国際石油情勢からいって簡単に三億六千万キロリッターの入手が可能だというふうには、正直言って申し上げられないと思います。これは、先ほどからお答えいたしております官民の努力目標という意味で掲げてある数字でございまして、もう一つ別の次元に立ちますと、去年あれだけ石油製品の価格が高騰いたしておりますから、三億六千六百万キロリットルも輸入する必要はあるのかなと、こういう考え方も出てくるのかなという気がいたしておりまして、その辺につきましては私どもまだ判断いたしかねておるところでございますので、いまのところは三億六千六百万で計画を進めておる、こういうことでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 先般の政府の情勢報告の中にも、これ以上石油の輸入を増量するということはほとんど期待しないような方向の報告がありました。私も大体その方が正しいのではないかと思います。小さい体験でありますけれども、アラブ諸国の産油国の実態も、特に企画大臣などが率直に、日本は代替エネルギーの開発にうんと力を入れてくださいよと、自分たちの国では若い世代がいま地下にあるわれわれの財産をどんどん出すのは反対だと、だからもう、たとえば国の再建計画にも十分出せないくらいに、将来は産油量というのは少なくなるであろうということを言っておりますし、いまはイラン、イラクの戦争もありますが、したがいまして、これ以上に石油を増量輸入しないということでここに計画してありますが、それだけに代替エネルギーの方にうんと予算をとり、うんと力を入れなきゃならぬ。これがこれからのこの委員会の任務であるし、また政府当局の力を待たなきゃならぬところではないかと思いますが、代替エネルギーに対する取り組みなど、これに対する大臣の決意を聞いておきたいんです。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 小柳委員御承知のように、私どもの計画は十年後に石油の依存率を現在の七十数%から五〇%に下げようという計画でございます。したがって、裏を返せばあとの五〇%を省エネルギーあるいは主として石油代替エネルギーで処置しようということでございまして、このために国会にもお願いして新エネルギー機構、つまり石油代替エネルギーの輸入開発促進というようなことをもくろんでおるわけでございます。したがって、代替エネルギーをしからばどういうふうにするかということで原子力発電、それから石炭、LNG、そういうもののほかに地熱、太陽熱、いろんな種類のものがございますが、そういうものを開発していかなくちゃいかぬということから、五十六年度予算におきましては、原子力発電所を初め、財政再建とか、財源が云々されておる中にいたしましては、これらに対する対策の費用というものを毎年度よりも異常と思われるほど厚く、多く、広く要求しておりまして、ぜひともこの目標は達成しなければ、現在のような国際情勢、それから国内の経済情勢、そういうことからも勘案して、ぜひともこの目的には達したいし、達成したいという決意でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 長期見通しでは原子力開発、これを代替エネルギーの中心に据えてあるようであります。いま大臣もおっしゃいましたように、とにかく油はそのままいって原子力発電で油を五〇%にするんだということでありますが、十年後の昭和六十五年度には五千三百万キロワット、十五年後の七十年度には七千八百万キロワットを見込んでおられる。現在運転中の原子力発電所の出力は千五百万キロワットであります。建設中及び計画中のものを含めても三千万キロワットに満たない。原子力発電所はリードタイムが長く十年から十五年を要する場合も少なくない。長期見通しのように原子力開発を進めるために、今後十五年間に百万キロワットの発電所を五十基建設しなければならない。しかも、その計画は現時点ですでに立てておく必要がある。このような計画は現在存在してないと思うが、どうでしょうか。

石井賢吾資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(石井賢吾君) ただいま先生御指摘のように、現在運転稼働中の原子力発電所につきましては約千五百万キロワット、これでさらに十四基建設中及び建設準備中のものを合わせまして二千八百万キロワットになるのは先生の御指摘のとおりでございます。確かに需給暫定見通し、七十年度におきます七千八百万キロワットの電源を確保するためには、いまおっしゃったような、さらに追加地点として五千万キロワットの促進を図らなければならぬわけでございますが、現在電力施設計画におきまして、すでに先ほど申し上げました建設準備中及び建設中の十四基のほかに、たとえば東京電力の柏崎・刈羽二号、五号機あるいは中国電力の島根二号というような計画がすでに施設計画に掲上されておるわけでございます。こういった施設計画掲上以外の地点につきましても、電力会社といたしまして独自に地元との調整を進めておるものも相当ございます。そういう意味におきまして、現段階ですべての地点につきまして、確定的な計画をいま持つわけにはまいりませんが、私どもとしましてはこういった計画のものをできるだけ一刻も早く立地を進めるということで対応してまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 全体の暫定需給見通しをグラフに入れてみました。現在五十二年出発点で、五十三年、五十四年、これはもう実際のが出ていますからその数字を入れて、それから六十年、六十五年、七十年、七十五年と、こう数字入れてみますと、現状の上がるカーブから考えまして、六十年まで緩やかなカーブでありますが、それから先急速度に、ただ見てもさっとこう直線で結んであるんです。たとえば原子力とりましても、これが三千万キロワットですけれども、これから急速度に上昇していますね。ほかのエネルギーについてもほとんど大体そういうことです。しかも国内石油なりあるいは天然ガスなりというものは現状はまだ下がっているんですね。それをうんと上がったような予想をしながら線を引いて、そこから数字をプロットしてある。それが大体出ている、需給部会へ。もちろんこれは専門屋が書かれたんですから、私はこれを全然信用しないとは言いません。しかしながら、このグラフから見ましてほとんど不可能な点が入りながら見通しがなされているということについては、いま少し具体的にこの委員会に対して、この先生方の検討された内容なり、なぜこういうふうな点で押さえたかということを説明される必要があろうと思うんです。その上で一つ一つ、石炭については後で質問いたします。あるいは天然ガスについても質問いたしますけれども、具体的に一つ一つ押さえていって、そして何次カーブでもいいんですよ。直線でさっと引いたような姿の暫定見通しで、一体国の計画が立つであろうかと、そういうことも考えるわけです。特にけさ読売新聞と日本経済新聞で代替エネルギーの供給目標が決まると発表された。これは来週の閣議で決定になるそうでありまするが、これが閣議決定されましたならば、ここに供給目標の数字が出ています、これはどういうような権威を持ちましょうか。大臣から聞いておきたいんです。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) この供給目標が新聞に出たと。私も実はけさ新聞で知りまして、どうなっているのだろうかということは事務当局に一応聞きましたけれども、スクープされてしまって、これはどうにもなりません。御承知のように——御承知かどうか知りませんが、私も実は新聞記者出身で、スクープするときはあっというようなことばかりでございますので、そのこと自体につきましてはどうにもならないことでございますけれども、この内容につきましても、正確なところ、その後事務当局の報告も受けておりませんし、まだ作業中だということでございましたので、しかも来月になって私のところに報告が来るということになっておりましたので、そのままにしておりますけれども、幸いにエネ庁長官もいますので、現状がどうなっておるのかを答弁さしたいというふうに考えます。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) いま具体的な例としてお示しになりました二紙に出ておりますのは、率直に言いまして出ております中身は私どもの原案と全く同じものが出ております。ただしトピックに大きな活字で「供給目標決まる」と書いてあるのは、これは明らかな間違いでございまして、これは決めておりません。大臣にもまだ御報告してないわけでございまして、現在総合エネルギー調査会の需給部会というのがございまして、そこに企画専門委員会というのがございまして、いまそこに供給目標の原案をひとつつくってほしいという諮問をしていることは事実でございます。過去三回御議論をいただいておりますし、もう少し議論をいただかないと、これは冒頭に小柳先生御指摘のようにやっぱり国のエネルギー政策の基本になりますから、そう簡単に決めるわけにはいかぬということで、いま慎重に検討していただいているという段階でございまして、その検討のたたき台の素材が、大臣のお言葉を借りますとスクープとして出たんではないかということでございまして、全く来週閣議に出すという計画もございませんし、もう少し詰めをやらなきゃいかぬ問題だと、こういうふうに判断いたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 内容については後でやりますが、私いま尋ねていますのは、ことしの通常国会で代替エネルギー開発促進法が成立しまして、この法律によりまして通産大臣は石油代替エネルギーの供給目標を定めることになっております、法律上。この供給目標と総合エネルギー調査会の長期エネルギー需給暫定見通しとの関係を聞きたいんですけれども、これが閣議で出されましたら法律上の供給目標を決めたものと考えてよろしいかと、そう聞いているわけですよ。その点だけ御答弁願います。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 法律上通商産業大臣が原案をつくりまして供給目標を閣議にかけるということになっておりますから、いま私どもが作業をし、かつ審議会にお願いをしていますのは、その法律上規定された供給目標を決めるべく作業をしておるということでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、来月閣議決定というのは、来月は決定になりますか。この点どうでしょう。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) これは先般の当委員会でも私答弁したところでございますけれども、通産省としますれば、できるだけ十一月中にも内容を決めさしていただきたいと、こういう希望を持っておりますけれども、閣議で決めるということになりますと、相当多方面との整合性と申しましょうか、調整も必要になってこようと思いますので、私どものそういう希望はございますけれども、果たしてそのとおりいくかどうかはまだ予断を許さないものがあると、こういうことでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、こちらの方の代替エネルギーの供給目標を決めるという法律上の扱いはどうなりますかね。同じ扱いじゃないですか。これで決まったやつを閣議で決めたらもうこの法律上の決定だと見ていいですか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 法律上決められた供給目標を閣議にかけるわけでございまして、いま申し上げておりますのは需給暫定見通しの見直しを閣議にかけるという意味じゃございません。法律上決められた供給目標を閣議にかけるということでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いや、私の聞いているのはまだ見直しのところまでいっていません。この法律、この間できた法律は代替エネルギーの供給目標を定めると法律上書いてありますからこれは決めなきゃなりませんでしょう。それがこれではないかと聞いたら、まだそれはそうじゃないとおっしゃるから、しかもこの法律上の決定は閣議決定するんでしょう。そうしますと、見直しは後でいいですよ。考えぬでいいですが、この代替エネルギーの供給目標というものはこれで閣議決定来月すると、そういう手続で決まっていきますか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 石油代替エネルギー開発導入促進法の第三条に石油代替エネルギーの供給目標を決めるべき規定がございますので、現在作業をいたしておりますのはこの三条に基づきます供給目標をつくるべく作業をしておるわけでございます。ただし、先ほどお答え申し上げましたとおり、来月の閣議にかけて決めるという段取りまではまだ決めてない、この作業を現在やっておる最中でございますということでございまして、それは当然に閣議に出すべき素材の議論を現在継続していただいておると、こういう意味でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 二十四日には新宿の新機構を調査に行くんですが、新しい人たちが一生懸命にいまやっていますけれども、代替エネルギーの供給目標というのはいつごろ決まりますか、閣議で。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 私どもの期待といたしますれば十一月中にも閣議で決めさしていただきたいと、こういうふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすれば、これはスクープとおっしゃいますけれども、大体この数字が閣議に出ると予想していいですか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) これはきわめて率直に申し上げまして、審議会の先生方にいま議論をしていただいておるわけでございますけれども、満場一致でそのとおりになるというという意見ではないんです。違う意見を持っておられる先生方もいらっしゃいますから、いまのところ私の方から、いま新聞に出たような数字でそのまま決まるだろうという予測を申し上げることはちょっと困難ではないかと、こう思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうでしょう。問題がたくさんありますから。数字の問題は大臣、スクープされて心配のようでありますけれども、ちっとも変わってないんですよ。政府が昨年八月に決めました暫定見通しの数字とそっくりそのままなんですよ。ただ、原子力発電所の稼働率を六五%にすると、それだけが変わっているわけでして、実際は中身見ますというと、キロリットルと万キロワットで出ているだけでして、内容はただこの六五%稼働にするのか、あるいは五四でいくのか、そして最低の数字をとってあります、今度の新規の方は。五千百万キロワットをとってあります。前の数字は五千三百万キロワットです。この低い数字をとって供給目標と書いてありますね。そして稼働率を六五に上げてあります。これ六四と書いてありますけれども六五に上げております。私ども原子力発電所も見てきましたけれども、稼働率というのは電力会社が精いっぱいやって、なお検査その他事故とかで休むんですね、発電所が。それを年間通しまして稼働率と言うんで、学者の先生方が六五%稼働率にせいというような私は性質のものじゃないと思う。基礎数字は五千百万キロワットにしといて、稼働率を六五%にしますと、ちょうどこのような棒線の数に直線で上がっていくわけです。そういうような計画で閣議決定されたら、政府としては大問題じゃないかと思うんですけれども、まず数字の点もそういうことでありますが、代替エネルギーの供給目標についてたとえば石炭あるいは水力発電あるいは海外炭、国内炭あるいは国内石油開発など部分部分で本当に専門的にずっと見通して、しかも予算とにらみ合いながら計算してあるんだろうかと。またここ数日、きょうの質問を準備しながらしみじみ思ってるんですけれども、その点いかがでしょうか、長官から聞いておきたいんです。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 冒頭に大臣からお答え申し上げましたとおり、この計画は大きな政策目標であると、これは努力目標プラスそこに何物かの政策意図が入っておるということでございまして、現状で申し上げますと、確かにいろんなファクターで実現が困難だと思われるものが幾つかあると思います。しかし、私どもエネルギー政策を担当しておるサイドから申し上げますと、現状に立脚してこの程度のものができるでしょう、あるいはこの程度のものしかできませんということを政策、努力目標に掲げるわけにはまいらぬわけでございますので、御指摘のとおり、架空のものをつくるということは、計画としては確かにいかがかと思いますけれども、そこにある種の努力目標を加えました計画をつくることは許されていいんじゃないかと、こういう感じがいたします。もちろんその一つ一つの中身につきまして当委員会等の場所をおかりいたしまして、私どもの考え方を十分説明する必要はあろうかと思いますけれども、そういう考え方はとらさしていただいてもよろしいんじゃないかと、こういう気持ちを持っておりますことを申し上げておきたいと思う次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それから、基本的に需給見通しの代替エネルギーを原子力発電に置いてあること、これもひとつ大きな問題じゃないかと思います。  それで原子力発電につきましては私どもの党は、もう少し慎重に扱ってもらいたいと、まだ国民の不安もありますから。これは世界的にそうでありまして、もう少し国際的に国民の不安を解消するための共同研究とか、スリーマイル島の事故などありますから、しかも日本では原爆を受けた国民でありますし、原子力発電に対しても非常な心配がありますね。だから私どもの党では、まだ十年ないし十五年ぐらいは原子力発電は言うなら、代替エネルギーの背骨にはしてくれるなというのが主張なんですね。にもかかわりませず、これらの数字見ますというと中心になっている。それでは一体どうするかという問題が起こってまいります。私どもとしては石炭見直しをいま主張しているのでありますけれども、まず、原子力発電については国際的な不安解消の機構なり、それに対する国際的な共同出資なり、あるいは学者の統合研究なり、あるいは業者間の研究なり、そういうものがいま世界的に提唱されなきゃならぬと思う。  特に私は、この間玄海発電所に参りまして、あすこの工場長からお聞きしたのでは、もうアメリカ、ドイツよりも日本はもっと安心ですと、技術も保安程度もうんと進んでいますとおっしゃいました。そういうものがあるならば、日本が国際的に原発は安心であるという共同研究体制とか、そういうものを主導すべきであろうと思います。私どもの党とちょっと違いますけれども、そう思います。これだけ代替エネルギーの中心に原子力発電を据えようとするならば、まずこれを数字に出す前に、そういう努力を政府としてやるべきだと思うんです。そういう問題についてはどうでしょうか。

高岡敬展科学技術庁長官官房審議官

○政府委員(高岡敬展君) 御質問が原子力発電に関連いたします安全研究についての国際協力ということでございますので、科学技術庁から現状を御説明申し上げます。すでに先生御存じかと思いますけれども、原子力の安全研究につきましては原子力安全委員会で毎年年次計画を策定して進めておるわけでございます。  早速御質問の国際的な研究協力でございますけれども、第一にIEA、国際エネルギー機構というのがございますが、このIEAを中心にしましても原子力の共同研究が行われております。通称私どもLOFT計画と称しておりますが、冷却材の喪失事故時の対応を含む研究でございます。これにつきましては原子力研究所が代表になりまして昭和五十年度から参加をいたしております。  それから、やはり本来はヨーロッパの機構でございますが、NEAというOECDの原子力機構がございますが、ハルデン計画というのがございまして、これにも原研その他が燃料照射挙動研究のために、これは古く昭和四十一年から参加をいたしております。  それから、いま具体的に御指摘ございました西ドイツなどとの二国間あるいは三国間の共同研究でございますが、日本とアメリカ、西独が中心になりまして、この三国で冷却材喪失事故時の大型の研究開発を五十五年度、ことしから始めたところでございます。  それから、この種の研究は、ほかにデモランプ計画などというのがございまして、先生が御指摘のように原子力発電に関連いたします主な問題が安全の問題でございまして、安全性の向上のための研究開発につきましては、アメリカそれから日本、フランス、西ドイツ共通の問題でございますので、こういった研究の国際的な協力が鋭意進められておるということでございます。  それから最後に、先生から御提案といいますか、御提示がございました新しい機構をつくったらどうであろうかというお話でございますが、いま非常にかいつまんで申し上げましたけれども、二国間あるいは既存の国際機関におきます研究というのが鋭意進められておりますので、こういった方向でさらに具体的に進めていくということが当面大事ではないかというふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 とにかく日本のエネルギーあるいは世界のエネルギーの将来を考えますと、それは好むと好まざるとにかかわらず、そういう方向に行かなければならぬかもわかりません。それは私も理解できます。したがいまして、それに相当する金をかけたり、人材を養成したりして、国民が納得しなければなかなかそういうのを計画しましても計画になりませんね。特に要望しておきたいのであります。  そこで、この問題を結論的に言いますと、代替エネルギーの供給目標は閣議で決定すると。代替エネルギーといいましても、石油は大体決まっているんですから、この政府の暫定見通し、これが数字になるわけです。したがいまして、これにつきましてはもう各議員が不安だと言っている、この数字では。近ぬ昭和六十年度にいたしましても六十五年度にしましても、大臣は十年間で石油の依存率を五〇%にいたしますとおっしゃいますが、とてもできませんというのがみんなの大方の意見でありますから、ことしできました法律上、供給目標を決めるときにこの需給暫定見通しも手直ししなきゃならぬと思うんです。それはそれ、これはこれでは科学的なもの、数字は納得できないのです。普通の文書ならいいですよ。三文小説などなら文章が一、二字変わりましてもいいんですけれども、こういう数字で経済計画をやるというようなものは、なるべくだれもが納得する——それは完全ではありません、将来の見通しですから。ありませんが、大方の者が理解できる数字で計画すべきであると思うんです。だから、供給目標を決めるときには暫定見通しも手直しすると、そのくらいの決意で学者、先生方にもお願いしなきゃならぬと思うんですが、どうでしょうか、大臣、そういう点。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 長期エネルギー需給暫定見通しは、もう先生御高承のとおり、総合エネルギー調査会需給部会で答申をされたものでございまして、形式的に言いますと、国がつくったんではなくて審議会が答申されたんだと、こういうことでございますけれども、実質的には国と一体となってやっていただいたものでございます。したがいまして、先ほどからお答え申し上げました供給目標の原案も、まあ原案は私どもがつくるわけでございますけれども、その御審議は、この長期需給暫定見通しをおつくりになりました需給部会で御審議いただいているということでございます。したがいまして、供給目標と需給暫定見通しとは形式的には全く違うものでございますけれども、それを一体的に取り扱う必要はあるということは御指摘のとおりでございまして、そういう気持ちでいま作業を進めておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。  供給目標につきましては、あと新しい法律によって仕事をしていきますから、予算の編成もありましょうし、ちゃんと目標を立てませんと予算も組めませんでしょうから、供給目標というものが決まりましたら、暫定見通しに違う点があれば、勇気を持って毎年毎年手直ししていく、それはぼくは当然だと思います。あと答弁を求めませんけれども、そういうことで勇気を持って、勇気を持ってと言いましょうか、科学的にクールに処理されたらいいと思います。何もそれは大臣の責任とか通産省の責任とか言いません。会社がやっているんですから、計画経済でありませんから、民間の電力会社がやっているんですから、それは会社のいろいろ資金もありましょうし、工程もありましょうから、違った面は違ったと堂々とぼくはやっぱり国会に報告すべきだと思います。そしてそれがなるべく違わないように政府が指導してやるのがこれからの任務じゃないかと思うんです。もう多言を要しないと思います。  そこで、けさの新聞にもこんなにたくさん出ていましたが、低放射性廃棄物が海洋投棄されてきたと、これを見直して今度は原発の敷地内でこれの処分を検討するという、これは通産省の方針のようでありますが、科学技術庁として今日まで——こんなに資料がたくさんあるんですよ。昭和三十年から四十四年まで海洋投棄したとかなんとかといういろんな資料がありますが、これに対して現在までやってこられた実態とそれから現状と、将来どうしようとされるか答弁を求めます。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) お答えいたします。  いま先生の御質問にございますように、原子力施設におきましては、いろいろな低レベルの放射性廃棄物が排出されてまいります。これらのうち気体状の物、あるいは液体状の物につきまして、特にきわめて低いレベルの物につきましては、法令の定める基準にかなうまでこれは薄めたかっこうで、それぞれ大気あるいは排水中に放出しておりますが、そういった管理をした結果の逆に浄化処理をした残りの廃液とかあるいは発電所内でいろいろ作業したときの作業服だとかあるいはくつ等が汚れたようなもの、こういったものは燃やしまして、減容をいたしまして灰として、それぞれこれらの液なり、そういった固体をセメントで均質固化をいたしまして、そして原子力発電所あるいは原子力施設の構内にこれは厳重に保管をしておるのが現実でございます。  これらの低レベルの放射性廃棄物は、実は現状におきまして、たとえば五十四年の十二月末の状況では、全国で原子力施設のサイトの中に約二十六万本これがたまっておりまして、このうち発電所に関連いたしますものは十七万本に達するものでございます。これらは、先ほど暫定エネルギー見通しの御議論ございましたが、今後原子力開発、代替エネルギーの開発の一つの大きな要素としてさらに拡大してまいりますということになりますと、これらの発生量もまたかなり大量に達していきますことは疑いない事実でございます。こういった問題で、この問題についての解決というのは重要な課題であるという認識のもとに、実は原子力委員会は五十一年の十月に、こういう低レベルの放射性の廃棄物につきましては、最終的な処分方法といたしまして、海洋処分と陸上処分とを組み合わせて対処するという基本方針を確立したわけでございます。この基本方針に従いまして、科学技術庁といたしましては、これまで四十七年以来処分すべき海域についての事前調査、処分すべき固化体についてのいろいろな耐圧性その他の安全のための実験、それからさらに五十一年の七月には原子力安全局におきます安全評価を得まして、さらには慎重の上に慎重を期する観点から、原子力安全委員会でこの安全評価についてのダブルチェックを加えてきております。これは五十四年の十一月に済ませまして、これらの海洋処分を仮に行うということにいたしましても、その安全性はきわめて高いという評価を得まして、実はいろいろと試験投棄の準備を進めておるのが現状でございます。  以上でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすると、科技庁としてはなおこれから海洋投棄をやるという方針ですか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 御説明申し上げますが、ただいまはそういった試験的な海洋投棄を行うという方針のもとに、これらの方針につきまして関係する国内の水産業界を初めとする方々の理解を得るための御説明をしておりますし、また、わが国の試験的投棄に対しましていろいろな不安なり議論が大洋諸国にも起こっておりますので、それらの地域に対しまして、私どもの詰めようとしております計画の内容並びにその安全性について説明に最大限の努力を行っておる状態でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 説明はいいですよ、説明聞いているんじゃないんですよ。いままで三十年から四十四年まであなた方は試験的に海洋投棄したと言うけれども、実際もうドラムかんが破れて放射能が出ているという資料出ているでしょう。なおこれから海洋投棄するんですかと聞いているんです。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) ただいま御質問の点につきましては、実は現在問題になっております原子力施設から排出されました低レベルの放射性廃棄物とは若干性質の異なるものでございまして、当時の放射性同位元素協会といった協会がいわばアイソトープの利用に伴いまして生じました廃棄物を、三十年から四十四年にわたりまして館山沖等を中心に、十五年間で四百六キュリーを投下したという事実がございまして、私どもはその件と先ほどお話ししております試験的投棄とは一応別の問題と考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 どういうことですか、それは。いろいろ新聞の情報によりますと、あなた方が試験的に投棄したものから放射能が出て、漁民などがそれを実際危ないと言って、しかも南の島の人たちも反対をしていますという新聞情報が出ているわけですよ。なおそれでも、これからまだ試験を続けるために海洋投棄しますかと聞いているんです。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 先ほど御説明しましたように、館山沖等を中心に放射性同位元素協会が投棄しました件につきましては、実は私どもが今回、計画しております試験投棄の内容とはいわば全く異なる性質の内容のものでございまして、われわれとしてはその投下した時点、海域等に対しましては、放射線のバックグラウンド調査という調査の一環といたしまして、海域の一般的な調査を大体三十三年ごろからしておりますが、特にそういった一般的なフォールアウトの一環としての調査では、特に異常は認められていないとわれわれは考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 われわれは考えられないと言ったって、あると言って出ているんじゃないですか、資料が。あってもなお、こんな資料はうそで、科技庁が認めておるものはそんな心配はないんだと。したがって、これからなお海洋投棄すると、そういうことですか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) いろいろと実は地域によりまして議論が異なってまいりますので、具体的に一つずつの例を引いて申し上げたいと思います。  まず、いま先生の方がお尋ねになっておりますのは、最近新聞に出ております相模湾及び駿河湾のいわば海底土が汚染されておるという、これはバックグラウンド調査の結果そういう汚染があり、しかもその汚染の原因がかつての放射性同位元素協会の行った、三十年及び三十二年の放射性同位元素の廃棄物の投棄との因果関係があるのではないか、こういう点が実は最近報道されておりますので、その件に限定して申し上げますと、実はその問題に関しまして地元の方でいろいろ不安も生じましたので、科学技術庁としては早速その辺の実態の究明に当たったわけでございます。  その結果といたしまして、まず第一に相模湾に関しましては、相模湾に放射性同位元素協会が投棄しました廃棄物の量は〇・二キュリーと非常に量が少なうございまして、しかもコバルト60に限られておりまして、これが半減期の関係で現状では恐らく七ミリキュリーぐらいの非常にわずかな量に減ってしまっているはずだと、しかも投下地点とたまたま放射能のバックグラウンド調査で今回比較的高い測定値が出ました地点とは十一キロ離れておりますので、これに対しまして有意な因果関係を追求することはまず困難だというのが第一点でございます。  それから第二点は、実は今回、相模湾で発見されました比較的内容の高い測定値は、実は全国のいろいろなバックグラウンド調査の結果、全くこういう投棄と関係のない北海道とか裏日本の一部でも測定されている程度のものでございまして、しかもその中の測定されましたセシウムが非常に高く出ておるわけでございますが、先ほど申し上げておりますように、セシウムに対しましてはかつての放射性同位元素協会の投棄の対象物としては入っておらない、そういったこと。  それから、先ほどのセシウムとコバルトとの相対関係と申しますものは、一般的に核実験に伴って各地域がある程度そういう放射能を持っておる数値とやや似ておるといった関係から、われわれといたしましては、まずこれは、核実験によるフォールアウトの結果であるということの見解を取りまとめましたし、そのレベルもまたきわめて低いものでございますので、これがいろいろな相模湾の千三百メートルの海底において仮に存在したとしても、それは人体に有意な悪影響を及ぼすようなものでないという見解を取りまとめまして、私どもの事務当局だけの見解としては非常にまだ皆様方の御安心が得られませんので、実は原子力安全委員会にもこれをかけまして、その見解の了承を得た上で安全宣言を出した次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いまあなたがおっしゃったようにここに書いてあります。この新聞にあなたがおっしゃったとおり書いてありますが、安全委員会はそれで海洋投棄してよろしいと結論が出ましたか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) ただいま申し上げておりますように、かつてのこういう放射性同位元素協会の投棄したことに関する見解について実は安全委員会に諮ったわけでございまして、この安全委員会は同じく、先ほど来御説明しておりますように、われわれの試験的投棄並びに本格的投棄については、安全性についてダブルチェックをすでに五十四年の十一月に終えておられまして、特にその見解をどうするかということは私どもお諮りしておりませんので、安全委員会がどうしたということは、ここでは申し上げにくいわけでございます。ただ、私ども現在進めております試験的投棄等について、安全委員会の先生方は何らの意見を示されておりません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いま、あなたがおっしゃることはよくわからないんですが、安全委員会の結論は申し上げられないということはどういうことですか。それから、先生方もいろいろ意見を言っておられますということはどういうことですか、わかりません、はっきり。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) いま申し上げておりますのは、先ほど相模湾のことに関係しまして安全委員会にお諮りしました案件については私どもの見解について当否をお伺いしたわけでございまして、そういった際には、特に試験的投棄その他についてどういたしましょうかという諮り方をしておりませんということで、安全委員会の先生方が積極的にどうこうという御意見はなかったということを申し上げているわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしたら、こういう新聞に出たけれども、科技庁としては安全だと思うと安全委員会に言ったら、何とも返事がなかったから、いままで皆さんが海洋投棄したものを安全委員会は了承しておるから今後も続けると、こういうことですか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) ちょっと誤解があると困りますので正確に申し上げますが、相模湾及び駿河湾の問題につきましては、その件に関する科学技術庁の見解を安全委員会にお諮りして御討議をしていただいたわけでございます。したがいまして、その結果としては了承を得ておりますので、先ほど新聞等に出ております科学技術庁の見解は安全委員会もこれを了承したと御理解願いたい。別にそのときには特に試験的な投棄だとか本格的投棄、いま私どもが考えておりますものについて積極的にお諮りしておりませんので、それについてどうこうということは、特にその場では意見として委員から示されておりませんということを申し上げたわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 あなたは安全局の次長さんですからね、これだけ私資料持っているんですよ、問題になっていることを。これだけ問題になっておりますけれども、いままでの海洋投棄を続けると、科技庁としては続けるという方向ですか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 実は、本件につきましては、科学技術委員会におきましても同じように討議が行われておりまして、その席上うちの長官から試験的な投棄計画については内外の理解を得ることに最大限の力を置きまして実施することにしたいと、こういうふうに申し上げております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いまの最後の言葉ちょっとわかりませんが、実質的に……

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 実施することにしたい。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 実施する……

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 実施することにしたいというような表現でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いまの科技庁の長官は、こういう問題あるけれども、試験的な投棄ということでこれからまだ実施すると、投棄すると、それを了承しておられるわけですか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 正確に申し上げますと、科学技術庁としては、試験的な投棄についてはその安全性についてすでに十分な評価をしておりますので、われわれとしては、その評価した結果をもって内外の関係者に理解を求めて、その理解を得ることに最大の力を置いた形でこれを実施することにしたいということを申し上げております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 じゃ私が言っているのと同じじゃないですか、それは。いままで試験投棄したことで科技庁としては、こんな問題が新聞には出ているけれども、実際問題ないんだと、だからいままでのとおり実施すると、こういうことでしょう、あなたのいまの答弁は。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) いま申し上げておりますように、特にこれまでの方針を私どもは変えておりませんで、内外の理解を得ることに最大限の努力を置くということを現在進めておる次第でございます。したがいまして、そういう内外の理解を得た上で実施をしたい、こういうことを申し上げました。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 内外の理解を得た上で実施じゃないでしょうが、もうずっとやっているんでしょう。三十年から四十四年までやって、そしたら問題がたくさん出たと、実際は問題になっているんでしょう。これから内外の了解を得て実施するなんという、そんなことじゃないでしょう。いまどんどん病院などでも使っているでしょうが、コバルトなどは。それを捨てなきゃならぬのでしょう、低放射性物質を、廃棄物を。それを捨てなきゃならぬが、それは範囲が科技庁ですから、科技庁としてはいままでどおり海洋投棄いたしますと、そう決めているんですねと聞いているんですよ。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 非常にくどくなりますが、五十一年十月に低レベルの放射性廃棄物に関しまして原子力委員会の決定がございます。それにつきましては、こういう低レベルの放射性廃棄物については陸上処分と海洋処分とを組み合わせて実施すると、これを実施するに当たっては十分内外の協調も図っていくと、こういう方針が出ておりますので、私どもはその方針に即しまして現在いろいろ準備を進めてきておりまして、先ほど申し上げましたように、その安全評価につきましても原子力安全委員会のダブルチェックまでを経ておりますので、いわばそういった安全性に対するわれわれの考え方も含めて、内外の関係者に十分説明をして御理解を得た上で実施することにしたい、こう申し上げておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 もう同じです、あなたに質問しても。時間をとられてしまうから質問やめます。同じですよ、あなたが答弁していることは。これからまだ海洋投棄するということでしょう。  じゃ通産省の方で、原発の関係と思いますけれども、総合エネルギー調査会の原子力部会が原発敷地内で処分を検討するとありますが、この点についての現状と見通しを。

児玉勝臣資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(児玉勝臣君) 原子力発電所から発生いたします低レベル放射性廃棄物につきましては、先ほど後藤次長の方からお話がありましたように、現在ドラムかんに詰めまして、発電所敷地内の固体廃棄物の貯蔵施設に厳重に保管されております。それで、まだ発電所外に移動させるということは一切しておりません。そういうことで、われわれといたしましても発電所の許認可に当たりまして、放射性廃棄物の貯蔵が相当長期間にわたって可能であるということを確認して許認可しているわけでございます。それで、電力会社といたしまして、そこの敷地内に置くことが経済的に不利であると、できることならば外部に出したいというようなことがありましたら、その問題といたしまして海洋処分または陸地処分ということが考えられるのではないか。その一つの方法として海洋処分を期待しておりまして、それを原子力委員会の決定に基づきまして科学技術庁が進めていらっしゃるわけでありまして、その推移をわれわれとしては非常に期待して見守っているわけでございます。また、陸地処分につきましても、海洋処分に適さないもの、それから回収可能な状態で処分しておくものにつきまして実施する必要があると考えております。したがいまして、今回の総合エネルギー調査会の原子力部会におきましての審議、これは昨日その専門部会の設立と、それから分科会の発足ということを決めただけでございまして、内容の審議は何も一切しておりません。そういうことで、これから海洋処分及び陸地処分の両者につきまして、技術的、経済的な検討を進めるということにしておりまして、海洋処分を否定的に見直すという意図は一切ございません。そういうことで、敷地内処分に決めたということも、また決めるために今後作業をするということが、そういう先入観を持っておるわけじゃございませんので、委員各位の自由な討論の上に立って、今後審議が進められるというふうに期待しておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わざわざけさの新聞に出たということは、海洋投棄が問題になっているから、通産大臣の諮問機関である総合エネルギー調査会の原子力部会が、二十一日に原子力の推進策を幅広く見直す方針を決めて、その中で決めたと言うんですね。だから、前向きの何か方針変更のように受け取るわけですよ。いままでどおりなら、海洋に持っていってドラムかんに入れて、科技庁が認めてあるんだから捨てりゃいいけれども、それじゃ問題だから見直そうということになったんでしょう。現在一体どのくらいあるんですか、低レベル放射性廃棄物は。どこにどれだけあるのか、蓄積の現状を御説明願います。

児玉勝臣資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(児玉勝臣君) 現在、原子力発電所の敷地内に貯蔵しております本数は約二十万本でございます。それで各発電所に分散して置いてございます。たとえば福島原子力発電所におきますと九万五千本、浜岡に二万七千本、美浜に一万五千本等々、こういうふうに各発電所にドラムかんが保管されております。それで昭和六十年度には約五十万本ぐらいの本数になろうというふうに予測しております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それで、総合エネルギー調査会の原子力部会は、この低レベル放射性廃棄物の処分については、海洋投棄では問題があったから、問題が発生したから——問題が発生したとは言いません。南洋諸島の人たちの反感とかあるいは漁民の恐怖とか不安とかあるから、原子力発電所の敷地内での処分方法をとる方針で見直すと言ったんではないかと思うのですが、いかがですか、その点は。

児玉勝臣資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(児玉勝臣君) 先ほど申し上げましたように、原子炉を設置する場合に、許認可の行政処分をいたしますが、その際、低レベル放射能を持ちました廃棄物をどういうふうに処理、処分をするかということが審査の対象になっておりまして、現在各発電所ともサイト内に保管するということで許認可しております。したがいまして、それから先の、もっともっとずっと先の話といたしまして、経済的かつ安全性の確認ができたらそういう方法の道も開こうと、こういうことでございまして、現在の発電所につきまして直ちに海洋投棄がどうしても必要かどうかと、こういう問題につきましては、一応保管しておくということについての確認をして許認可をしておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 どうもはっきりしないな。私聞いているのは、海洋投棄ではいろいろ問題が出たから、通産省としては——いや、通産省としてよりも、これは大臣の諮問機関ですから、海洋投棄よりも敷地内に置いておこうと、そうなったんではございませんかと聞いているんですよ。

児玉勝臣資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(児玉勝臣君) 専門委員会におきましては、分科会を設けてこれから審議するということが決まっただけでございまして、中身について何も審議はしておりません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしたら、これは天下の朝日新聞が大きく書いておるものですから、決まったものだとこう思っているんですよ、「見直し」と書いてあるものだから。  それから科技庁に最後にもう一つ。読売に出ていますのは九月三十日です、こんな大きく。その後安全委員会をお開きになりまして、現状について全然変更の意見はなかったですか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) ございませんでした。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その後開いたんですね。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) はい。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いつですか、それは。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 十月十三日でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。それじゃあ次に行きます、時間がありませんものですからね。その問題はもう少し後で別の機会にまた論議しましょう。  それから、長期エネルギー需給見通しが原子力を中心に考えてあることはさっき申し上げましたが、石炭の問題で一、二聞きます。一つは、国内炭二千万トンをずっと将来も考えておりますが、国内炭の見直し、石炭鉱業の抜本的振興を図るなど、国内炭についてはいま石炭業界なりあるいは審議会なりはどういうふうな御見解でしょうか。

福川伸次資源エネルギー庁石炭部長

○政府委員(福川伸次君) 第六次石炭政策は、昭和五十一年度から始めまして、五十七年の三月三十一日に現在の政策の根底をなします石炭鉱業合理化臨時措置法等の期限が参ります。したがいまして、本年八月、石炭鉱業審議会に今後の石炭政策のあり方について諮問申し上げておる次第でございます。従来、第六次政策におきましては、国内炭の生産を二千万トン目標に維持するということで進んでまいりました。現在までのところ、昨年で申しますと千七百七十六万トン、本年は千八百万トンの生産を予定いたしておりますが、災害事故等がございましてやや若干それを下回る可能性もございます。将来の生産規模をどの程度にしていくかということにつきまして、先ほどから御審議がございますエネルギー需給暫定見通しにおきましては六十五年二千万トンと想定されておりますが、これが果たして日本の国内の賦存状況等々から見て適当であるかどうかということを踏まえて、現在御審議をいただいております。私どもといたしましては、二千万トン程度の生産規模が維持できるということの期待を持ちまして石炭鉱業審議会の審議をお願いいたしておるわけでございます。いろいろな諸般の状況を考慮いたしまして、審議会の方で適正な御答申がいただけるものと期待をいたしております。いまのめどといたしましては、来年の夏までに御答申をいただくということでお願いをいたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 石炭液化の問題、その他油との混焼など研究もずいぶんあるようでありますが、国内石炭の利用についてのことしの概算要求はどのくらいやっておりますか。

福川伸次資源エネルギー庁石炭部長

○政府委員(福川伸次君) 五十六年度の概算要求に関しましては、SRCIIの液化分担金につきまして約二百億円強、それからEDSの液化補助金につきまして十億強、それからサンシャイン計画の液化というようなものを予定をいたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それから、外国炭で大臣今度豪州においでるそうですけれども、あと五年いたしまして一億百万トン輸入することになります。したがいまして、コールセンターとか輸入の一元化とか灰処理の問題、その他それはそれなりに国内体制の整備が必要ではないかと思いますけれども、コールセンターの設置など、具体的にいま話は進んでいるでしょうか。

福川伸次資源エネルギー庁石炭部長

○政府委員(福川伸次君) 御指摘のとおり、六十年−六十五年にわたりまして石炭の輸入量は相当の規模に達するわけでございます。現在、その輸入を円滑に行いますために、海外におきます資源の確保、あるいはまた搬出のためのインフラストラクチュアの整備等々にも意を用いながら、国内におきましても、コールセンターの設置、さらに需要業界との連携等々に意を用いておるわけでございます。コールセンターにつきましては幾つかの計画がございまして、北海道あるいは九州あるいは瀬戸内海等にもある程度のコールセンターの設置の計画がいろいろございますが、需要業界等との連携を保ちながらその具体化に努めているわけでございます。もちろん、今後石炭の需要がふえてまいりますれば、当然のことながら、公害問題あるいは灰処理の問題等々いろいろな問題が出てまいりますので、これにつきましても私どもも鋭意いろいろ調査検討しながら遺憾なきを期して、石炭の輸入の確保それからその消費等について意を用いてまいりたいと思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それから、もうずっと先年、河本さんが通産大臣のころ、シベリアのガスの開発で、日本とソ連、政府ももちろん入りまして、三者で協定にまで入っておったように聞いておりましたが、その後立ち消えになりました。シベリア開発なりあるいはガスの問題については現在全然もう立ち消えでしょうか、何か話になっていましょうか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) シベリアの恐らくヤクートのプロジェクトじゃないかと思いますが、大変微妙な問題がございまして、端的に申し上げますと、ソ連のアフガン侵攻問題等に関連いたします西側諸国の経済措置等々の問題がございますので、現在は深く静かに潜航をしておるという段階でございまして、全く切れたということではございません、糸はつないでありますけれども、話は大きく浮かび上がって継続をされておるという形にはなっていないわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その他のエネルギーで、たとえば国内の石油、天然ガスなども、あの石油公団法ができましたときには、十年したら日本の石油の二割ぐらいは賄うということで発足しました。その後の経過を見てみまして、ごくわずかしか出ていないですね、国内石油、天然ガスなど。この点も、もちろん各石油会社はもうけなきゃなりませんものですからなかなか開発も進まぬと思うんですけれども、石油公団などもう少し力を入れて、国内石油の開発、天然ガスの開発などについても金をかけなければどうもならぬのではないか。新エネルギーの開発が昭和七十年度に七・六%の計画になっています。現状を考えますと、とうてい七・六%などにいかないのじゃないかという、とにかく急角度に計画してあるわけですね。それこそもう少しそういうものについての決意をして、そして民間会社と密接な連絡をしなきゃならぬと思うんですけれども、新エネルギーの開発、いろんなものがありますが、そういうものについての概算要求なりこれからの決意、これも聞いておきたいのであります。

石坂誠一工業技術院長

○政府委員(石坂誠一君) おかげさまで今年度新エネルギー総合開発機構が認められました。また、予算につきましても、私どものやっておりますサンシャイン計画につきまして、五十四年度から五十五年度に対して大変な伸びを許していただいたわけでございます。  なお、一段と来年度の予算要求にも努力をいたしたいと思っておるわけでございまして、できれば三〇%ぐらいは伸ばしたいということでやっておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 石油代替エネルギーの開発導入を促進するためには、研究開発の費用について思い切った助成を行うことが必要であることは当然であります。従来の傾向として実用化の方向が高く評価されて比較的予算がつきやすいが、基礎的な研究の方に予算が少ないのではないか。特に、この間海洋温度差の発電所を見に行きました。現場の研究者からは五十億円ぐらいの予算があれば十分に実用化のプラントをつくることができるのに、実際には一億円程度の予算しかいただけませんという声も聞かれました。こうした基礎的な開発の研究費用について思い切った助成措置をやるべきであると思います。  冒頭言いましたように、石油については望みない、あと原子力については大変まだ心配でありますから、その他の代替エネルギーにつきまして思い切った措置が必要であると思いますが、大臣の御見解を聞きたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) ただいま工業技術院の方からお答えいたしましたように、私ども将来の代替エネルギーということを考えますときに、やはり技術の開発、そういうものを頭に置かなくちゃいけませんし、SRCIIですか、そういうようなものも含めまして石炭のガス化、液化、それだけじゃなくてLNGの開発、さらに地熱、太陽熱、こういうものの開発につきましても、財政再建という至上命題はございましても、やはり毎年予算をつけなければ、間を置いてことしは財政再建の年だから少し休んでこの次というわけにはまいりませんので、国会の承認を得まして、私どもはでき得る限りのこういう面に対する予算をつけていって持続した、しかも早期な開発を目指したいというふうに思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 石油代替エネルギーの開発の円滑化を図るためには長期的かつ計画的な財源の確保が必要であります。政府はことしから石特会計を改組して代替エネルギー勘定を設けるとともに、電源開発促進税を引き上げてその財源に充てております。しかしながら現行のエネルギー税制を見ると、最も主要なものであるガソリン税が道路財源としてのみ使われており、この使途を代替エネルギー開発促進の観点から見直すべきであると思いますが、これらを含めて長期的なエネルギー財源対策について通産大臣の見解をお伺いいたします。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 大臣が答弁されます前に私エネルギー庁としてこういうことを考えているということをまず答弁さしていただきたいと思います。  いま御指摘のガソリン税が主として道路財源に使われているということにつきまして、エネルギーを担当しておる部局から見ますと余り合理的でないんではないか、もちろんガソリン税の目的税としての初期の段階におきまして道路対策に使ったというそれなりの意義は感ずるわけでございますけれども、ガソリンもエネルギーの一種であるという立場に立ちますと、道路だけじゃなくてエネルギー対策に使わしてもらってもいいじゃないかという率直な気持ちは私ども持っております。しかしながら、一つ一つの目的税はそれぞれの歴史的な経過を踏まえて成り立っておると思いますし、また、使用目的につきましてもそれなりの計画はあると思いますので、そちらとのすり合わせをさせていただきたいという気持ちでございます。将来の課題としてこの問題は当然取り上げてほしいという願望を私どもは持っておるということをお答え申し上げておきたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) それぞれ目的税でございますので、目的を分散してあるわけでございますけれども、私どもあくまでそれらを石油代替エネルギー、つまりエネルギー対策に使うことは当然考えてもいいというふうに思いますし、そうあってほしいというふうに考えますので、できるだけそういうような頭の振り向けをしていきたいというふうに考えます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 科技庁に最後にお願いして質問終わるんですが、これだけ低放射性廃棄物の海洋投棄が問題になっているときでありますから、十月の十三日に安全委員会の一応の御討議あったようでありますけれども、通産省の方の原子力部会の方では原発の敷地内で保管しながら処分を考えようというようなことも言っているようでありますから、口でPRするというPRの皆さんの資料も読ませていただきました。これだけ新聞に出ますと、一般の人、漁民の皆さんも南洋諸島の皆さんも心配にたえないわけです。それならば一応こうしましょうとか、そうしてまたすっきりしましょうとか、何らか具体的なものが一番PRには効くんじゃないかという私どものこれは俗な考えでありますから、もう一度慎重に御検討していただきたい、これ希望いたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 ただいまは小柳委員から大変重要な御質問がございました。私も大体同じような線に沿ってお伺いしたいと思っておりますが、大体小柳委員がお聞きになりましたので、それにつけ加えて少し質問をいたしてみたいと思っております。  いまお聞きしましても、代替エネルギーの供給目標というものは、これも小柳委員のおっしゃいましたように実際には単なる努力目標である、これだけいくかどうかということは私たちやはり同様に心配するわけでございますが、この中で石油あるいは石油の将来は価格の上でも、また量的にも大変不安定な要素を含んでおるからして、できれば原子力というようなものにより重点を置いていきたいというお気持ちであると思います。そのように考えてよろしゅうございましょうか。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) たびたび申し上げていますように、石油代替エネルギーという中で私どもは原子力発電、それから火力、石炭、それからLNG、その他地熱、太陽熱というようなことも考えておりますけれども、現在のところ原子力発電所の開発促進ということの方がコスとの面でも一番安うございますので、御指摘のように原子力発電所を一番頭に置いて考えておる次第でございます。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 原子力発電の量的な拡大のテンポはどれくらいであるか、もう一度ここでお聞きしておきたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 先ほどから小柳委員も指摘しておりますように、長期エネルギー需給暫定見通し、こういうものがございまして、その中で五年後には二千八百万キロワットから三千万キロワット、十年後には、これもさきに指摘されましたけれども、五千百万キロワットから五千三百万キロワット、それから七十年になりますと七千四百万キロワットから七千八百万キロワットと、そういうような計画を一応立てておるわけでございます。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 確かに、いまのところ原子の核分裂のエネルギーに頼らざるを得ないわけでございますけれども、これは一種の継ぎ目としての価値ではないか。というのは、核分裂には、先ほどもお話がございましたように、また私が後でお聞き申し上げますように、いろいろそういう放射能というような問題が出てくるわけでございますが、核融合につきましては、現在通産省あるいは科学技術庁ではどれぐらいの費用をこれに注ぎ、そして将来どれぐらいの時点でこれができるようになるだろうか。ソ連及びアメリカではかなりの具体性を持っているように聞いております。その点、各国と比較して日本の核融合研究のことについてお伺いしたいと思います。

高岡敬展科学技術庁長官官房審議官

○政府委員(高岡敬展君) 核融合の研究の現状が国際的に日本の立場がどうであるかという御質問でございますが、現在のところわが国では、私どもの方で監督、指導いたしております日本原子力研究所が中心になりまして核融合の研究を進めております。JT60と称しておりますが、核融合の臨界プラズマ試験装置というのを建設中でございまして、昭和五十九年に運転開始できるという予定で東海村で建設を進めておるという状況でございます。核融合につきましては、その実用化といいますか、これから核融合のエネルギーを私どもの生活あるいは産業活動のために使えるというのは、見通しについては大変むずかしいことでございまして、私どもといたしましては、二十一世紀の初頭、できるだけ早い時期にぜひそういった実用化を図りたいという目安で研究開発を進めておるという状況でございます。  海外におきまして現在のところ核融合に一番熱心に取り組んでおりますのは米国でございまして、たびたび、私どもと研究の協力関係にもありますので、こういった核融合の実用化の見通しについて意見の交換をするわけでございますけれども、人によってといいますか、立場によってかなり見通しが楽観的な方もいらっしゃいますし、そうでない方もいらっしゃるという状況でございますが、一番楽観的な方で一九九〇年代の中ごろに実用化できるんではないかと、それ以前に実用化するということを考えると、いまアメリカで考えている以上の莫大な研究投資の必要があるというような見解でございます。  そのほかイギリス、フランス、西ドイツ、いろいろヨーロッパでは共同して研究を進めておりますが、およそ二十一世紀初頭の実用化を目指して研究を進めておるというのが世界の状況ではないかと思っております。  それから、お尋ねの核融合の研究にどのくらいの予算を使っておるかということでございますが、昭和五十五年度で二百九十七億と、約三百億の研究投資をしております。ちなみに五十六年度の要求といたしましては大体四百億の研究費を投入したいという予定で概算要求いたしておる次等でございます。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 原子力の発電が拡大していくということになりまして一番重要なことは、先ほども小柳委員が言われましたように、どうも日本は原爆の犠牲者であるという意味から国民が核エネルギーについて非常に敏感であると、そういう意味では国民の理解を得て進めるということを私は前提として考えておかなければならぬと思います。  聞くところによりますと、一番最近急激に原子力発電をやっておる国はフランスだと聞いておりますが、フランスでは一九八五年に全電力の約五〇%を原子力にしようという計画を立てているようでございますし、また核廃棄物の再処理ということもやっておる。他の国から受け入れているというような話も聞いておるわけでございます。こういう意味で非常に意欲的に原子力発電ということを進めておるわけでございます。フランスではどのようにしていわゆる社会的の需要といいますか、パブリックアクセプタンスをやっておるのか、その点をひとつお聞きしたいと思います。

高岡敬展科学技術庁長官官房審議官

○政府委員(高岡敬展君) よその国のことでございますので、詳細に承知しておるわけではございませんけれども、私自身も最近フランスの原子力庁を訪問いたしましたし、私どもの中川長官もフランスに参りまして関係者と意見を交換してまいっております。特に、いま御指摘のフランスにおきましては、現在原子力発電で電力設備の大体二一%を賄っておりますけれども、昭和六十五年度、十年先には五三%まで上げたいという大変意欲的な計画を持っております。原子力発電につきましては、現在のところアメリカが世界でトップを切っておりまして、二番目が日本ということになっておりますけれども、残念なことでございますけれども、近々のうちに恐らくフランスに二位を奪われるということは仕方ない状況になっております。こういった原子力に非常に積極的に取り組んでおるわけでございますが、わが国と非常に違いますのは、いま御指摘がございましたように、国民一般の理解がわりあい得られて、コンセンサスを得て原子力開発を進めておるということでございます。国の事情がいろいろ違いますし、特に中央政府と地方の行政機関との関係が日本とは全く違いますので一概に申し上げることはむずかしいかと思いますけれども、一例で申し上げますと、たとえば国民レベルのコンセンサスを得るために私どもとしても非常に参考になるといいますか、学ぶべき点があるのではないかと思っておりますのは、公のテレビ放送その他のマスコミの媒体を使いまして大変意欲的な公開討論をやっております。最近、九月であったと思いますけれども、フランスは若干専門的になりますが、高速増殖炉の計画を非常に進めておりまして、高速増殖炉を早い機会に導入するかどうかということが国民的なレベルで非常に問題になっているわけでございますが、この問題につきまして一週間にわたりましてテレビジョン討論会をやっておるということでございまして、かなり思い切った原子力問題についての一般公衆を対象にしました討論をやっておるということがございます。これは一例でございますけれども、国の事情がいろいろ違いまして、やれることやれないこといろいろございますけれども、そういった点につきましては私どもも大いに反省の材料といいますか、学んでいい点ではないかというふうに思っておる次第でございます。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 それでは政府としては、社会的の合意あるいは理解を得るためには今後具体的にはどのようなことをおやりになるか。先ほどの小冊子もございますけれども、具体的にもう少しどのようにしたらば合意が得られるか。これはあと十年たてば明らかにエネルギーの不足が来ると、電力不足が来ると、一方ではそういうことがあって、しかもその建設には十年の歳月を要する、いわゆるエネルギーの不足がもう目の前にあるということが一方ではあって非常に切迫した事情にある。ところが、一方ではなかなか合意が得られにくい。この両方にはさまって、結局は非常に強引なことを、強行突破といいますか、そういうこともやらざるを得ないというふうにお考えなのか、あるいはあくまで合意を得ながら進んでいくんだと、これは理想的にはそうでございましょうが、一体どのようにしたらばそういう合意が得られるとお考えなのか、そういうことをひとつお聞きしたいと思います。

児玉勝臣資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(児玉勝臣君) ただいま先生おっしゃいましたように、原子力発電所を推進するに当たりまして、その土地の方々の理解と協力なくして推進できないわけでございます。そういう意味で、国民全体の原子力に対する理解と、それから地域の方々の理解と二つ考えられるかと思います。それで、国民全体のエネルギーに対する原子力の位置づけという問題について大いなる理解をしていただくということが、まず大前提になるわけでございまして、そういう意味合いからいきまして、先ほど高岡審議官が言われましたように、いろいろな対応策というのは各国とも打たれておりますし、わが国においてもそういう点について十分手を打たなければいかぬというふうに思っております。  それで、原子力の大きな問題といたしまして、先ほど来言われましたように、やっぱり安全問題ということが問題になっております。したがいまして、原子力発電所につきまして安全にかつ信頼性高く運転してみせるという、その実証がまず第一段階であろうとわれわれは思っております。そういう意味で、現在ございます千五百万キロワットの原子力発電所をぜひ安全にかつ信頼性高く運転してみせまして、そして国民に日本の国のいわゆる原子力の技術の高さと、それから規制の厳しさということをひとつ理解していただきたいと、こう考えております。  それから、そういうことで安全であるということが理解されましても、その土地に原子力を持ってくることについていろいろ御批判があります。それはその地域の振興に本当に役立つかどうかということが問題になりますし、原子力発電所のように大きな投資が行われた場合に、その住民の方々の生活がどういうふうに変わるのかということに対してのまた不安もございましょう。そういうことについて私たちといたしましては、来年度といたしまして予算要求をしておるわけでございますが、原子力地点に対する初期のパブリックアクセプタンス対策ということを考えております。これは施設計画上、原子力地点が大体内定いたしますと、地方公共団体が実施するいわゆる地域振興計画に対しまして、その地域振興計画を実効あらしめるようなものとして、どういうものがあるかということについて、国といたしましても手助けをしたいということで、電源立地促進調査補助金、それから原子力発電所立地促進対策委託費と、そういうような二項目に分けまして、地方自治体がやるものに対してのいわゆる補助金と、それから国が実際にそういう問題に詳しい事業体に対して委託費を出しまして、その手助けをするということを考えております。従来ございますPR費については省略いたしますが、それに加えてこのような新しいアイデアを考えておるということを御紹介したいと思います。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 私も原子力発電所をこの間見せていただきましたが、やはり先ほど小柳委員が言われましたように、日本の原発は非常に安全であると、諸外国に比べて非常にすぐれているということで年間の見学者も非常に多いと、確かに非常に厳重にこれがやられておるということでございますが、先ほどお話もございましたように、これまで五九%の稼働率であったものを六五%にするんだというお見通しでやっておられますが、そういうふうに稼働率を上げることによりまして、何か起こるという危険性はどういうことでしょう。一年に三カ月休むということでございますが、それを二カ月とかあるいは一カ月半にするというようなことで、非常に危険なことが起こりやしないかという心配をするわけですけれども、十分にやっていけるということでお決めになったわけでしょうか。

児玉勝臣資源エネルギー庁長官官房審議官

○政府委員(児玉勝臣君) 稼働率の件でございますが、先生おっしゃいますように、各発電所が運転開始いたしまして以来、本年度八月末までの総合的な稼働率は五三・六%ということで決して高い水準ではございません。しかしながら、この五三・六%というのはどういうわけかというふうに分析いたしますと、ひとつのいわゆる持病を持ちました発電所が非常に低いわけでございます。たとえば福島第一の一号機、二号機、それから浜岡原子力の一号機、それから高浜発電所の一号機というところが低く、また美浜の一号機も低いわけでございます。  そういうわけで、その内容につきまして、福島第一の一号、二号機、それから浜岡の一号機、その三つにつきましては、これは配管の応力腐食割れということがその原因になっておりまして、その対応策といたしまして炭素の含有率の低いステンレスを使うとか、それから溶接の仕方を変えるとかということで、その対応策は着々と行われているわけでございます。それの実証といたしましては、そういう対応策を立てた後のBWR型につきましては、もう非常に高い稼働率で運転ができております。そういうような現象も起こっておりませんので、いま福島第一の一号、二号につきましては、これは定検のたびに少しずつ改造をしておりまして、五十七、八年ごろまでには全部完了いたします。したがいまして、その後につきましては、現在運転中のBWRと同じくらいの稼働率は十分期待できると、こう考えております。  それから美浜の一号機、それから高浜の一号機につきましては、これは蒸気発生器によるトラブルでございまして、これも水処理がよくなかったと、従来、燐酸ソーダを使っていたわけでございますが、これをボラタイルを使うということでその水処理の方法を変えましたので、これも従来ボラタイルタイプでやっているものは相当、六七、八から七〇%の運転をしておりますので、十分改造をすれば直すことができると、こう考えております。したがいまして、現在低いのに別段満足しているわけじゃございませんで、そういう個々の稼働率の低い発電所の対応を逐次直していきますと、十分その稼働率を高くすることができるという見通しを持っております。  それからもう一つは、改良標準化を推進しておりまして、その改良標準というのは、現在の稼働率をもうちょっと上げられるようにしなければいかぬと、いま先生おっしゃいましたように定期点検のしやすさ、それから従業員の被曝をもうちょっと低減させる、そういうふうなことを含めまして改良標準化を進めております。それも近々、BWR型につきましては着工しておりますが、PWR型につきましては順次実用化していくということを考えておりますので、そうなればまた稼働率も高まるのではないかと期待しております。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 原子炉につきましては、いまお話聞きましてやや安心しているわけですけれども、日本は非常にあわてて軽水炉を取り入れたわけですが、軽水炉にはまだ欠点もあるんだという、そういう学者の人もあるわけでございまして、余りにあわててこれに取りかかる、いわゆるエネルギーの要求に無理やりに応じていくということになると非常に危険をはらんでくるのではないかと思うので、ひとつ慎重にこれは取り扱っていただきたいと思うわけです。  もう一つの問題は、先ほどもお話ございましたいわゆる低レベルの廃棄物の処理でございますけれども、来年の十一月ごろ、秋ごろにいわゆる海洋投棄をすると、これは試験投棄でございますか、そういうことをおやりになる予定であるということでしょうか。ところが、外国ではどのように処分しているのかということですが、私の知っている範囲では、余り海洋投棄ということをやらないで、アメリカも海洋投棄であったものを陸地処分にしている。ドイツでは岩塩の廃坑を使うとか、その他の各国を見ますとどうも陸上の処分ということをやっているのに、日本では海洋をひとつ採用しようと。日本が狭いということもあるでしょうが、どういうふうなことでそういうふうになっておるのかちょっとお聞かせ願いたいと思います。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) お答えいたします。  いまお尋ねいただきました諸外国におきます処分の態様には幾つかの態様がございまして、基本的には低レベルの放射性廃棄物は陸上処分と海洋処分とがございまして、それぞれ一方をやっている国とそれから両方組み合わせてやっている国とがございます。  まず第一に、ヨーロッパ等の中で比較的日本に国情がよく似ておりますイギリス、オランダ、ベルギー、スイスといった国土が狭く人口が非常に稠密のような国は、現在でも大西洋のスペイン沖約五千メートルの深さの地点で低レベルの放射性廃棄物を投棄しておりまして、これまでの一九六七年以来の投棄量は約五十三万キュリーに達しておりますし、昨年でも八万五千キュリーをこれらの諸国は投下をしております。  また、先生のお尋ねにございましたように、ヨーロッパにおきましても、西ドイツにおきましては岩塩坑の中でこれを処理しておるようでございますし、フランスにつきましては一時海洋処分をしていた時代がございますが、現時点ではインフラトームという民間会社がございまして、ここが陸上処分地を用意して、そこで処理をしているという実態がございます。  また、アメリカにつきましては、実はいろいろ新聞等に出ておりますように一九四六年から七〇年までは大西洋におきまして約九万五千キュリーを海洋処分しておりますが、現時点ではほとんど海洋処分はやらないでおります。その理由といたしましては、国内の原子力施設から発生するものにつきましては運搬上の経済的な理由といったような理由もあって、陸地処分を行っているやに聞いております。ただ、米国におきましても、海洋処分を禁止しておるわけでございませんで、国内法上は海洋処分の道を開いておりまして、それの基準を検討する段階でございまして、その一環として行われましたのがファラロン沖等におきます前回の処分の状況をよくチェックしてみると、そういった検討の結果、ファラロン沖の調査結果等が出てきたように聞いております。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 海洋投棄につきましては、先ほどもお話ございましたように、太平洋の諸国あるいは小笠原諸島その他から、漁民あるいはこういう島々の国の人から相当強い反対が出ているわけでございます。通産省としては、だから来年の秋にでも捨てようというのではなく、もうしばらく十分な研究をされてからやられるべきではないか。これ一度失敗すると、もうそれでこの計画はつぶれるのではないかと思いますので、その点陸上をもう少し考えてみるということはどういうことでございましょうか。ここにありますのは海洋投棄に決めたというんでしょうか。こういうようなことがありますと一般に非常に不安を覚えるということでございますから、ここでもう少しじっくりお考えになるべきではないかというふうに思うのですが、いかがでございますか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 先ほどもお答えしておりますように、わが国の低レベルの放射性廃棄物につきましては、五十一年の十月に原子力委員会が海洋処分と陸上処分とを組み合わせてこれを実施するという方針を決めておりまして、これに即しまして実は私ども四十七年以来投棄海域に関する事前調査等を進めておりますし、また投下する投棄体の安全性、固化体の安全性につきましても、いろいろな、水深六千メートルの海底でもこれが破壊されないといったことについての実験を高圧水槽等でもやっておりますし、また決射能の入っていない投下模擬体等によりまして実際に同水域でドラムかんが壊れないで海底に着地するというようなことも検討しておりますし、またそういったドラムかんが仮にある程度腐食その他によってバリアが十分でないといったような場合につきましても、その固体化から浸出する放射能というのは非常に少ないといったようなことも確認しております。また、そういったことと相まちまして、先ほども申し上げておりますように、原子力安全委員会の安全評価につきましてのダブルチェックも五十四年の十一月に実は済ましておりまして、本件、特に試験的な海洋投棄に伴います人間に対する影響というのが十のマイナス五乗ミリレムという非常に低い水準。実は私ども日常生活におきまして、人間は年間に大地、食物あるいは宇宙線といったところから百ミリレムぐらいの被曝を受けておるのが実態でございますから、それに比較しますとまさに一千万分の一というような非常に低い影響、ほぼ無視し得るような影響にとどまるということを確認いたしておりまして、私どもといたしましては、そういった各種の調査、実験、それから安全評価というのを積み重ねた上で本件についての安全性を確信した次第でございます。しかしながら、先ほど来ございますように、日本としては海が非常に大事な立場にございますので、われわれとしては、他の諸国がこれらの海洋処分をやっているから直ちに海洋処分に本格的に踏み切るわけではなくて、むしろわれわれがいろいろ実験を繰り返しやり、また安全評価した結果が本当に大丈夫かどうかということを事前に試験的な形で実施すると、そういうことによってわれわれのいままで進めてまいりました安全評価が非常に正しいかどうかを確認して、その上で本格的処分に踏み切ろうという、こういう方針をとって現在進めておるわけであります。  また、実はいまは海洋処分の準備のことをお話ししておりますが、同時に実は低レベルの放射性廃棄物の中には海洋処分に適さないものがほぼ二割ないし三割あると言われております。これはたとえば難燃性のビニールとかあるいは大型の構造物といったものはなかなかセメント固化体の中に埋め込むことがむずかしゅうございますし、またこれを埋め込んだとして、もし破壊された場合にいろいろな各種の悪影響が考えられる、こういったようなものもございますので、陸上処分につきましても、人間の手を離れて最終的に処分するのは可能かどうかといういろいろな実験を、尾去沢とかその他の鉱山跡地とかいったようなところでいろいろな実験をいままで繰り返してきたわけでございまして、決して政府が進めております方針は海洋処分だけといったことではないということだけは御認識賜りたいと思います。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 よくわかりましたが、これまでに放射線、アイソトープの実験等で捨てられましたものと原子力発電のときの廃棄物とは違うというお話でございましたので、余り参考にならないようなお答えが先ほどあったようでございますけれども、しかしそういうところに入った駿河湾あるいは相模湾あるいは館山の沖というようなものをその後チェックされましたかどうか、追跡されたかどうか。あるいはまた陸上のそういう実験室内でやったものが、年数というものが加わったときに違うのではないかということも考えられますから、それらが全く信用してよいデータであるかどうか、われわれ国民が納得できるようなやっぱりデータをお示しいただく、あるいはまた試験投棄を海洋にされても将来ともそれが追跡できるというような形をとっていただきたいと思うのですが、どのようにお考えでございますか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 御質問の御趣旨にあるとおりでございまして、われわれといたしましては、でき得る限りいろいろな過去のわれわれがやってまいりました調査なり安全の実験なりあるいは安全評価の内容というのは十分国民にお示ししなければならないと思いますし、また先ほど御質問のございましたような相模湾とかあるいは房総沖といったところで行われましたものにつきましても、われわれの把握しておりますデータその他につきましては十分またお示ししていかなきゃならぬと思っておりますし、無用な不安の生じないように、一般的に可能なものにつきましては、たとえばそのものずばりとしての調査ではございませんが、間接的に放射能のバックグラウンド調査といったような形で一般的に実施しております調査の一環として、たとえば房総沖等については本年度特別にやってみよう、こういったことも考えておる次第でございまして、われわれの考えております試験的な投棄の内容というものはきわめて私どもとしては安全なものであると確信しておりますが、その内容をひとりよがりにならないように、できるだけ皆さん方にわれわれの考えていることをお示ししながら本件は進めていかなきゃならぬ、そういった努力を目下展開中であるといったことでございます。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 最後に、国民的合意を得てから進めるということが私の考え方でございますけれども、こういうような説明書が非常に重大な問題であるにもかかわらず、実は文明のあるいは文化の進歩とともに非常に専門化していくという傾向があるわけでございまして、私は医学の出身でございますけれども、医者のやっていることはもう素人にはだんだんわかりにくくなってくるということもあると同様に、こういう原子力発電ということになってきますと、なかなか一般国民はわかりにくい。特にエネルギーというものは形のあるものではございませんから、その単位ということも非常にめんどうである。たとえばキロワットであらわすこともある、あるいはまたキュリーでやることもあればレムでやることもある。あるいはまた石油の量であらわすこともあれば、重さであらわすこともあるというように非常にばらばらでございまして、これは一般の主婦なんかとうていついていけない問題ではないか。こういう意味で、国民的合意を得ようと思うならば、もう少しかみ砕いた具体的な説明を必要とするのではないかと思いますが、その点はいかがでございますか。

後藤宏科学技術庁原子力安全局次長

○政府委員(後藤宏君) 御指摘のとおり、原子力関係はきわめて技術的な専門性もございまして、そこで使われます単位その他というのは日常生活に非常に実はわかりにくいものでございます。  したがいまして、実は私先般グアムに参りまして、いろいろな南の諸国の方々に御説明したわけでございますが、その際にもいろいろと実は具体的な実例を引きながら御説明をしたわけでございます。  たとえば、先ほど申し上げました年間自然放射能百ミリレムといった被曝というのは、実は人間が間接撮影を一回すれば被曝する量である、そういった形でひとつ年一回被曝する量ぐらいのものはどうであろうか。それと比較して、たとえば私どもが安全評価で出しております十のマイナス五乗ミリレムというのは、まさに一千万分の一なんだと、そういうような形で御説明をしております。  しかし、なかなか私どもの説明をしたいという点につきましても、十分なやはり努力が足りない点もございまして、確かに御指摘のように、国民一般にまだ理解が進んでない点もございますので、私ども御趣旨に沿いまして、できるだけわかりやすく一般の方に御理解を進めるように今後努力したいと思っております。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 最後に、放射能というものにつきましては、医学の方面でも大変利用されているわけでございますが、普通の外的環境の変化というものはゼロレベルからある程度まではこれは有効に働くというふうに考えられておるのですが、放射能につきましてはゼロレベルからすでに有害である。だから、少しでもふえれば有害であるという考え方の人があるわけです。これも一応ぜひ確かめておいていただかないと、いまのようなレントゲンの一回写真を撮ったぐらいであると言われましても、実際はその上にふえてくるわけでございますから、ちょっとでもふえれば悪いんじゃないかという考えの人がおれば、これは説得にならないんじゃないかと思うわけです。だから許容範囲というようなものがまだ医学あるいは生物学のレベルでもはっきりしないのに、それをいいかげんに説明しますと、ちょっとふえれば悪いじゃないか、こういう反論も戻ってくるかと思うわけです。こういう意味では、生物あるいは医学関係の方と十分お打ち合わせいただきまして、そして国民が全然不安でないというような形に持っていくべきじゃないかと思っておるわけです。ちょっとこれは医学的のことでございますから、通産省の方にお聞きするのも無理でございますので、そういう点をひとつ十分心がけて、国民的合意のもとに原子力の方を進めていただくということが私の希望でございます。

高岡敬展科学技術庁長官官房審議官

○政府委員(高岡敬展君) 一言だけ申し上げますが、いま御指摘の非常にレベルの低い放射能の人体に対する影響、環境・生物に対する影響につきましては、科学技術庁の附属機関で、放射線医学総合研究所というのがございます。ここに環境衛生研究部というのがございまして、専門的にいろいろ研究をいたしております。ただ、人間は生まれたときから、御存じのとおりで、放射能と一緒に進化してきておるわけでございますけれども、非常にレベルの低い放射能が人体あるいは環境にどういう影響があるかというのは非常に時間のかかる研究でございますので、すぐに結果が出るというわけにいきませんけれども、じみちな研究をいたしております。

高木健太郎公明党・国民会議

○高木健太郎君 以上で質問を終わります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 エネルギー危機問題が大きな経済問題になっておりますが、いかに自主的で総合的なエネルギー政策を持つかということが一つは大事だと思うんです。そういう立場から、わが党がかねがね主張しております四つの可能性、つまり一つは、国内及び沿岸大陸棚のエネルギー資源の復興あるいは開発、利用の可能性、二つ目には、何と言っても自主的資源外交の可能性、三つ目に、エネルギー資源抑制の可能性、そして最終四つ目が、新エネルギー技術開発の可能性、こういう四つの可能性の追求ということをかねがねから主張してきたところでございますけれども、そういう点から見まして、他の委員からもいろいろ御議論になってまいりましたが、中長期のいろいろな問題等もありますけれども、同時にエネルギーの自主的なあるいは供給基盤をどういうふうにして強化していくかという点で、概算要求等見ましても、特に代替エネルギーの予算だけ見ましても、五十五年が三百四十九億円、それが来年度要求で八百八十六億円というふうな数字になっているわけです。その中で特にローカルエネルギーの予算要求を見ましても、五十五年が二億円だったものが、来年の概算要求で三十一億円、こういうふうな数字になっております。  中身はどういうことを考えているのかいろいろお聞きしましたところが、一つには基礎調査、二つ目には事業化の推進の問題、そして三つ目には技術開発の推進、それから四つ目に普及、啓蒙の促進、こういうことが出ているわけなんです。特に事業の中でどんなものが一体やられるんだろうかということで、これまたお話を聞きましたら、一定のモデル事業を仕組んでおられて、その補助対象が限られているわけですね。細々言う必要はないと思うんですけれども、私はここでまず大臣にお伺いしたいことは、こうしたローカルエネルギーの開発あるいは利用等々が非常に重要だと思います。そういう立場からこういう事業等もいま出されているモデルに限らず、今後拡大していくというお立場からもちろんおやりになるんだろうと思うんですけれども、その辺をまずお聞きしたいと思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) ローカルエネルギーは御承知のように代替エネルギー、つまり原子力あるいは石炭、LNG、こういうようなもののエネルギー資源の補完的な役割りをするわけでございまして、地方、地域の特色というようなものも生かし、加味してやらなければならないわけでございまして、いろんなものがあるわけで、地熱、太陽熱あるいは波、それからいろんなエネルギー資源、海の中にもございますし、そういうものを含めて私どもはいま下田委員が指摘しておりますように、まず基礎調査、それから事業化、それから開発、PRなども含めてそういう発展的なことをやってローカルエネルギーの開発促進に努力しなければならない。予算も昨年度に比べましてかなり多額な予算を新年度は要求するつもりでございますし、これは日本の資源が乏しい中で代替エネルギーの資源として、ローカルエネルギーについては地方の意見が入るだけに、それだけ私はまたコンセンサスも得られるエネルギーに発展するというふうに考えておりますし、一生懸命この開発には努力していきたいというふうに思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 大臣がいまお話しになった方向でぜひ、補完的だと言いながらもその地域にとっては非常に大きな意味を持つものでありますだけに、今後とも積極的な立場で考えてほしいと、そういう点から具体的な点でお尋ねしたいわけなんですが、大臣もお聞きかと思うんですが、北海道の留萌市で陳情書をお出しになっているんです。これは留萌市当局だけじゃなくて、北海道に総合エネルギー問題道民会議というのがございまして、ここでも同じようにローカルエネルギーのことで請願書が出ているんです。この中身といいますのはいろいろございますが、大臣もいまたまたまお話しになりましたが、波力を含めてそういう総合的な研究施設をぜひお願いしたいというお話なんです。この波力の問題につきましては実は今度の概算要求の中のモデル事業の中には入ってないんですね。モデル事業には波力が入ってないんです。モデル事業には波力が入ってないけれども、じゃ、どこで一体やっているのかなと聞きましたら、科学技術庁の方が担当していると。それから来年度の概算要求では、実は運輸省の方で波力の研究のことで要求しているという話を聞いているんです。私がお願いしたい点は、そういう大臣もお話しになっているとおり、具体的にこういう御要望に沿うように波力、風力、太陽熱などを含めた総合エネルギーの利用研究施設をぜひどうぞという陳情でございますので、当地とよく御相談の上、今後はエネルギー庁のローカルエネルギーの中のモデル事業にでも仕組むなり何なり関係する省庁と対応をしていただきたい、こういうことなんです。特にこの問題でつけ加えておきますと、いままで実際に波力がどういう形で研究されていたかと科技庁に聞きましたら、日本で特許公開件数が現在で二百四十一件も出ているんですね。それから実用新案で公開件数が五十五件も出ているんです。わが党が調べたところによりますと、実用されるのが大体三百台ぐらいあるんじゃないかと。それで出力六十ワットの本当に小型の波力ですけれども、これを総合しますと十八キロワット近くになるというふうなことも出ております。だからぜひそういう点でこうした御要望にこたえていただきたいという点でお願いしたいわけなんです。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) いまのお話は私直接承っておるわけじゃございませんけれども、一つの御意見として承っておきたいと思います。  そこで、波力の問題を例としてお挙げになりましたけれども、確かにいろんな各省でそれぞれのエネルギー源につきまして研究開発を進めておるわけでございます。と申しますのは、現段階におきましてはそれぞれもちはもち屋という立場がございまして、いろんな角度から専門の分野で研究開発を進めていただいているわけでございますが、その成果をいかにうまく普及していくかということは、当然私どもに課せられた使命ではないかということを感じております。  ちょっとお答えになるかどうかわかりませんが、先般新エネルギー開発機構を設立さしていただきましたけれども、それの財界版といたしまして新エネルギー財団というものも民間でおつくりになっております。これはいま申し上げております各省でおやりになった技術開発をいかにうまく成果普及させるかという目的のために民間で財団をおつくりになったわけでございますので、そういうところとタイアップいたしまして、できるだけその成果を総合的に波及さしていくと、こういうような努力をしてまいりたい、かように考えます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 前向きに検討するということですし、総合的に所管庁として責任持ちたいということですからあえて申し上げませんけれども、特に留萌市がこういう陳情をされたというのは地理的に申し上げるまでもなく、日本海側に面して世界三大波浪の一つだとこう言われている。そういうこともあってだと思いますので、ひとつ検討いただきたいと思います。  それから次に、同じローカルエネルギーの問題なんですが、先ほど他の委員からもちょっと関連してございました、つまり国内炭の特に消滅鉱区等の中で地域的なローカルエネルギーとしての可能性がある地域がずいぶんあるんですね。これは当然石炭鉱業合理化臨時措置法との関係があって、いますぐということにはまいらないと思うんです。しかし、実際に消滅鉱区の中でも非常にまだ開発されてない部分も残っておりますし、地域エネルギーとして大変重要な役割りを持つという指摘も出されている状況は御存じだと思うんです。  これまた具体的にお尋ねしたいんですが、北海道の羽幌町を中心にしまして近隣の幾つかの町村が一緒になりまして、放射方式のようなかっこうでその地域の暖房用として石炭の活用を考えたいと、こういうわけなんです。法律の見直し等もあると思うんですが、そういう点から新たな角度でいわゆるローカルエネルギーの活用としての国内炭の見直しということも、これまた検討いただきたい、こう思うわけなんですが、いかがですか。

福川伸次資源エネルギー庁石炭部長

○政府委員(福川伸次君) 委員御指摘のとおり、現在の石炭鉱業合理化臨時措置法第三十五条の十によりますと、閉山交付金の交付を受けて消滅させました鉱区の区域におきましては、非能率炭鉱の再発生を防止するという観点から鉱区の設定はできないことに相なっております。ただし、その周辺鉱区と一体的に開発することが著しく合理的である旨の通産大臣の確認がございましたならば、その鉱区は一体として開発することが認められるという、こういう仕組みになっておるわけでございます。  それで、いま実例を挙げてお話がございましたが、そのような小規模開発というものが果たして経済性に乗っていけるのか、あるいは公害問題あるいは地元住民との関係等、小規模開発にはいろいろな問題があろうかと存じますが、私ども現在第七次石炭政策というものを石炭鉱業合理化審議会に諮問申し上げて、来年年央を目途にその答申をいただくようにお願いをいたしておりますが、この消滅鉱区の再開発の問題あるいは小規模開発というような問題が、今後の石炭鉱業の合理的なあり方の中でどのように位置づけるべきかということは、一つの課題として審議会において御検討をお願いをするつもりでおります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 問題意識をお持ちになっているという点がわかりましたし、またいろいろと検討しているということなんですが、あえて申し上げますと、これは北海道庁が委託しまして、ちょっと古いんですけれども、五十年三月に社団法人の資源協会に調査をお願いしたんですね。その結果によりますと、羽幌地区の北部の炭層というのはほとんど手がつかない状況で残されているし、これらの地区は当炭田の今後の開発を考える上で非常に重要な意味を持つ地域であると、こうなっているわけなんです。それからまた、ローカルエネルギーということでどうかなという御指摘もありましたけれども、ローカルエネルギーだから逆に非常に地域暖房という点でいろいろとこれは検討して意味があるんではなかろうかと、こう思うわけなのでぜひお願いしたいと思うわけです。同時に、それはローカルエネルギーだけじゃなくて、これは全体的に国内炭の見直しということは第六次答申でも出ているわけですね。これは日本炭鉱労働組合の調査なんかですけれども、政府でもいろいろ調査をされていると思うんですが、北海道だけでもたとえば石狩炭田だとか釧路炭田あるいは天北炭田等合計しておよそ四億五千万トンは採炭できる量があると、こういうふうな話もあります。ですから、それらもあわせてぜひ、検討されているところだと思うんですけれども、政府でも積極的に対応いただきたいということをお願いしておきます。  次に、時間もないので移りたいんですが、いろんな石炭関係の法律の見直しがこれからなされると思うんですね。一番やっぱり期限が切れるのが早いのが産炭地域振興臨時措置法であると思うんです。これは来年五十六年十一月ですか、これは失効ということになると思うんで、これらとの関係でのいろいろな産炭地域の状況というものについての見直しということがまた大事な時期になっていると思うんです。これは法律と直接関係するかどうかは別といたしましても、先般委員会でもって夕張の方に行きました。夕張市長さん含めて関係者の方々からいろいろ御陳情いただいているわけなんですが、私はその中で非常に印象深く残っている、何とかしなければいけないなと思ったのは、いわゆる老朽住宅、炭住ですね、廃屋です、こういう問題。あるいはその炭鉱施設の選炭場の跡地だとかそういう除去をどうするかということが一つの大きな今後の開発問題にとってネックになっているということを申し上げたいわけなんです。その点で実際にこれはお示しするまでもないと思うんですけれども八月二十六日、当委員会に対しての御陳情、御要望が出ているわけなんです。いまの話は特に炭鉱跡地の再開発についてということでもって具体的に出ております。これは何とか実情を調査しまして救っていただける方向が考えられないか。市長さんの話では特別な援助措置の制度化について特段の御配慮を願いたいと、こう言っているわけなんです。ですから、いろいろ仕組めばあるとは思うんですけれども、やっぱり産炭地域の振興の問題として特別に制度上仕組むことを考えていただければと、こう思うわけなんです。

福川伸次資源エネルギー庁石炭部長

○政府委員(福川伸次君) 産炭地域振興臨時措置法は、御指摘のとおりに来年の十二月に期限が到来いたします。その後のあり方に関しましては、現在産炭地域振興審議会におきまして御審議を煩わしておりまして、近い将来にその延長問題の取り扱いにつきまして御答申をいただくことになっております。私どもはこの御答申を得次第これを尊重してその後の措置について検討してまいりたいというふうに思っております。  第二点は、閉山炭鉱の跡地につきまして御指摘がございました。御指摘にありますように、確かに非常に大きな問題であろうと思います。そこにおきましては、土地とか建物などの所有権の関係、権利関係が非常に錯雑化している、あるいは担保に入っているといったようなことで非常に権利関係が錯雑いたしております。地元でもいろいろその炭鉱跡地についてのお考え方がございまして、どういうふうにその糸口をつくっていったらいいかということはいろいろ御検討でございます。私どももその問題を解決いたしますために、それぞれ関係市町村あるいは関係団体、関係企業がお話し合いの上で権利関係の何とか解決の糸口を見出して、それの利用というようなことについて御計画が固まっていくことを期待をいたしておりますし、また必要がございますれば地域振興整備公団等の機能も使いながらその活用を考えていきたいと思っております。そのようないろいろな努力を支援いたしますために、私どもも実態あるいは問題点の調査をするというようなことにして、民間のそのような努力を支援する体制は順次考えてまいりたいと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 次に同じくやっぱり石炭関係の法律との絡みでお聞きしたいんですが、臨時石炭鉱害復旧法ですね、これは五十七年の七月三十一日が一定の期限になっていると思うんです。それでこうした石炭関係のいろんなことが、人に言わせれば後ろ向き予算だなんと言う方もおるようですが、決してそうじゃなくて、やっぱり石炭産業との関係で、その地域を疲弊させないで新たにどういうふうに復興させていくかという点で鉱害問題、復旧問題というのは重要な課題であると思いますし、特に農地だとか住宅だとか公共施設だとかが絡んでおるだけに、そういった鉱害復旧を野放しにしては新たな開発ということはもう望めないわけなんです。そういう前向きな意味を持つんだという点を私は指摘しておきたいわけなんです。そういう立場から大臣も取り組んでいただけると思うんですが、一言御決意をお聞きしたい。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 石炭六法のうち来年の十一月に臨時措置法が切れますので、これはいま審議会に答申をお願いして近く出ます。鉱害その他五法につきましても五十七年の七月三十一日にこれは切れるわけでございますけれども、これに対しても十分配慮しなければならない。現在鉱害だけで申しますと、マイニングの鉱害は、御承知のように、有償無償ございまして、合わせまして全体の六一%しか鉱害復旧はできておりません。そのうち農地が約四八%ですか、それから家屋の方が七六%程度でございまして、本年度の予算につきましても約五百億近く、正式には四百九十六億ぐらいだと思いましたけれども、そういう予算を組んでおって私どもも十分やっておるつもりでございますけれども、残存鉱害量は実は膨大な数に上っておりまして、これも第二次鉱害を含めますと、私に言わせるとなかなか実態調査そのものが困難であると同時に、トータルの数字はちょっとはかり知れないものがあるんじゃないかと思います。したがって、いまこういうものに対する期限切れがきましても、何年延ばすかということは十分検討しなくちゃいけませんし、それから、御指摘のように炭鉱の跡地にあるいろんな廃屋、それから炭住街の復旧措置、これにつきましてもいろいろ対策の毎年予算は組んでおります。これから先もそういうものも組んで跡地の利用それから復旧、そういうものは十分やらなくちゃいけませんし、いずれにしても産炭地六法につきましては私ども十分考えて炭鉱のことをやっていかなくちゃいかぬというふうに考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 この点でいま大臣もお話しになったとおり、鉱害復旧の状況を私もお聞きして、これじゃとてもじゃないけどなかなか大変だなと思ったんです。とりあえずその法の期限の中で、どの程度の復旧が見込まれるのかということが大変心配になりました。  それから、同時に鉱害復旧関係に絡んで有資力、無資力をめぐってだとか、いろんなことで紛争が大きな一つの問題になっているんじゃないかと。それで、聞きましたところが、全国の鉱害紛争発生状況ですか、これがまた大変なんですね。五十三年度が一番新しい数字でいただいているんですが、これは前年度の繰り越し件数だけでも和解、それから裁定あっせん等含めて二百二十四件、それで新たに五十三年度に申し立て受け付け件数が二百五十三件で、五十三年単年度だけで四百七十七件だと。また、聞けばこういう正式に上がってこないいろんな相談事があって、担当の職員の方はもう大変忙しい思いをしているというふうなこともちょっと聞いているわけなんです。  そういう状況の中で、今後やっぱりやっていただきたいことは、一つは、新たに調査を徹底してやるという問題、それからこういった紛争処理の原因になっていることをはっきりさせて、そして根本的に対応するということが大事ではないかと思うんです。  もう一点、まとめて聞きたいんですが、もう一つ具体的な点で、いろいろな紛争や何やらで、私もひとつ相談にあずかった点が、岩手県の江刺市の藤里地区の問題なんです。これは有資力、無資力が絡んでずいぶん皆さんにも御検討いただきましたが、幸い解決の方向に向いているということなんですが、簡単にいまの状況と今後の対応をお聞きしたいと思うんです。特に現在江刺の場合には、また新たな陥没が起きているということですから、大きくやっぱりやっていくことが大事だというお話を聞いております。

福川伸次資源エネルギー庁石炭部長

○政府委員(福川伸次君) 御質問の藤里地区に関しましては、五十二年度から農地に約十七ヘクタールの浅所陥没鉱害が発生をいたしております。これにつきましては、復旧基本計画を五十四年の三月に認可をいたしまして、五十四年度から復旧法による鉄害復旧工事に着手をいたしております。今後一応のめどといたしまして、五十六年度中には復旧工事が完了するように努力をいたしておるところでございます。御指摘のように、起こりましてからいろいろ有資力、無資力の認定等に若干時間がございましたけれども、復旧計画の認可にこぎつけまして、現在工事を進めているところでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 最後の質問になりますが、同じく鉱害関係で、ボタ山対策なんです。これはいわゆる鉱害復旧の長期計画等の中には入っていないということですけれども、このボタ山もまた大変なんですね。私が住んでおります福島県のいわき市に、先般現地に案内いただいて見ましたらなかなかこれ大変です。最初はなぜこれが鉱害復旧の中に入らぬのかなと思っていろいろ聞きましたら、それなりの意味があることはわかったんですけれども、ボタ山の場合には、法律に基づく補助事業じゃないということで、予算措置なものだから長期的な計画が一体どうなのかという心配があるわけですね。それから、新たに出てきた場合はどうするんだという問題もあるわけなんですね。そういう疑問にこたえていただくために、それなりのやっぱり対応がほしいと思うんです。  その点でまず最初にお聞きしたいのは、五十三年までは九州だけで特に福岡、佐賀、長崎の三県だけでしたか、ボタ山の補助事業になっていたのは。五十四年に福島と茨城が入ったわけですね。そのほかの県に本当にないんだろうかということが一つ出てきたわけです。それから、いまのような県の中でも、これは手を挙げないとなかなか予算措置がつかないというようなことですから、どうしてもやっぱり総合的な再調査というものが必要じゃないかと思うんですが、その辺はどうですか。

弓削田英一通商産業大臣官房参事官

○説明員(弓削田英一君) 私どもは昭和四十八年から五十年にかけまして、全国的なボタ山の実態調査を実は実施したわけでございます。これによりますと、全国に存在しますボタ山の数と申しますのは大体九百と、こういう数字になっております。それから、ボタ山工事の実施の状況でございますけど、先生いまお話にもございましたように、この制度は三十九年度から実は始まったわけでございます。実は当初はボタ山と申しましても、特に佐賀県、長崎県の地すべり地帯に存在するボタ山が工事の対象になっておりました。ただ、ボタ山と申しますのは、先生御案内のとおり、経年的にいろいろ変化をしてまいるものでございますし、さらにそのボタ山周辺につきましても、いろいろ宅地化の進行でございますとかあるいは地域開発の進展に伴いまして、ボタ山の周辺の環境がいろいろ変わってまいります。こういうことで、私どもといたしましてはそういうボタ山の変化を常に把握しながら、地方公共団体にこういう防災工事を実施させていると、こういうのが現状であるわけでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 もう一点。  それで、いわきの場合なんですけれども、いまのような話ならばこれはもう間違いないのかなと思うんですが、いわきの場合に確認されているのがいま八カ所だと言われているんですね、九カ所と言う人もおりますけれども。五十四年には二カ所やっているんです。五十五年に、ことしの予算で一カ所ついている。今後の計画として、市当局では五十六年に二カ所、五十七から五十八年にかけて三カ所出してきているんですけれども、そういうものを含めてやはりある一定の計画に基づいて実施していくということは可能なんでしょうか。

弓削田英一通商産業大臣官房参事官

○説明員(弓削田英一君) われわれとしては可能だと思っております。特に、先生御案内のとおり、この一、二年程度は予算も大幅に増額をいたしまして、毎年度ほぼ三十程度のボタ山を新規あるいは継続として実施をしている、こういうような現状でございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 私は、長期エネルギー需給暫定見通しを中心に、幾つかの問題を実は質問させていただくつもりでおりましたが、同僚委員ならざる先輩委員の小柳さんから大変突っ込んだいろいろ御質疑があったようでございますので、ちょっと視点を変えまして、五、六点の質問をさせていただきたいと思います。私は、通産御当局が石油離れというふうな観点から、昭和六十年−六十五年度の輸入量の下方修正というような考え方の中で、将来の石油価格体系との絡みの中で、一連のこういった問題をどういうふうな考え方で将来展望をされておるのかというような考え方の中からちょっと質問をさせていただきたい、かように思うわけでございます。  ずばり端的に申し上げまして、イランとイラク間の紛争は、すでに御承知のとおりでございますが、ここで輸出市場から二百八十万バレルぐらいのものが消えてしまうという形になっておるわけでございますが、これらに対して、言うなればOPEC穏健派諸国と言われるようなところのサウジアラビアであるとか、あるいはまたアラブ首長国連邦、クウェート、カタール、そういうようなところからの輸入というふうなものについて現実的にどんなお考えを持っておられるのか、ちょっとお伺いいたしたい。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) まず、六百三十万バレルというものについてどういう考え方を持っておるかという前段の方の問題意識に対するお答えから申し上げますけれども、いま先生から石油の価格と絡めてどういう考え方を持っているかという御指摘をいただいたわけでございまして、まさにそういう考え方が一方にあると同時に、逆に六百三十万バレルというものが五年先の世界の需給バランスから見て、日本にそれだけとるだけの力があるだろうか、あるいは本当にそれだけ確保できるだろうかという問題意識もあるのではないかと思います。したがいまして、それだけの量が確保できるかという考え方と、高くなった石油をそんなに必要とするのかなという考え方と両方がいろいろな意見として現在出ておるという段階でございまして、私どもはどちらの考え方に基づいて幾ら幾らの数量があったらいいかという作業をする段階ではまだない、問題意識として持っておることは事実でございますけれども。といいますのは、先ほどの小柳先生の御質疑に対する私どもの答弁にもたびたび申し上げましたとおり、長期需給暫定見通しは一応前提といたしまして五年先あるいは十年先の日本の石油の輸入量を三億六千六百万キロリッターということで想定いたしておりますから、その整合性の関係から言いますと、現時点におきましては六百三十万バレルを現段階におきましては変更する余地はないという考え方を、まず持っておるわけでございます。  それから、後段の方の御質問のイランとイラクの紛争によって石油がとまって、その分をどういう方法で調達するかという御質問につきましては、端的に言いましてイランの方はこの四月から船積みがとまっておりますから、ことしの五十五年度の日本の原油の供給計画の中には、はっきり言って顕在的にはカウントしてない。潜在的なイラン市場を放棄したというわけじゃございませんけれども、一応は形の上ではイランの分はカウントしてないということでございまして、イラクは御承知のとおり三十九万バレル・パー・デーということでいままで入っておりましたし、これからもおおよそその程度の量が入ってくるのではないかという想定で計画を組んでおりましたけれども、これも九月の下旬以降とまったということでございます。そこで、問題は、五百四十万バレル現在計画上は購入をする計画になっておりますけれども、現状はいまの備蓄水準あるいは需要から見まして、果たして五百四十万バレル必要とするのかというような問題もございます。これは年度末になってみないと、五十五年度の平均が幾らになったかという数字はなかなかわからないわけでございますけれども、いまの時点で言えますことは、ことしに限って申し上げますと、一日当たり平均五百四十万バレルというのはちょっと需要の状況から見て高いのではないかなという気がいたしますから、無理にイラクからとまった分をほかの国から調達をするという考え方をしなくても、需給バランスはとれていくんじゃないか、こういうような考え方が一つございます。  それから、一方現実の問題として、先生御案内のとおり、湾岸諸国のうち特にサウジアラビア、クウェート、カタール、UAE、この四カ国は増産をするというような報道もなされておりまして、一説にはこの国々を合わせまして百五十万バレル・パー・デーという説もございますし、もうちょっと多いんだという説もございますけれども、いずれにいたしましてもそれらの国々がある程度の増産をいたしております。その増産がどういう形で世界じゅうに配給されるかということはまだいまの段階では判明いたしておりませんけれども、少なくともイラクの輸出がストップし、また日本に供給した以外の地域に供給しておりましたイランの油もとまっておるということに対する相当なショックを緩和することにはなるだろう、湾岸諸国の増産がショックを緩和することにはなるだろう、こういう気がいたしております。といいますことは、端的に増産をされました湾岸諸国の油が直接日本に入ってこなくとも、間接的に世界の需給が緩和される効果があるならば日本の原油調達にもいい影響を及ぼす、こういうような意味を申し上げているわけでございまして、直ちにサウジあるいはクウェート、あるいはUAE等の国から油を引っ張ってこなくても需給バランスは十分対応できる、こういう考え方を持っておるということでございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 その辺が実は私一番伺いたかったところなんでございますが、お見通しとしまして現在、民間、政府合わせて百十一日分の備蓄というようなお話を伺っておりますが、この年末あたりはどのぐらいの備蓄量と申しましょうか、お見通しをお聞かせいただければと思います。時間もございませんので、簡単で結構でございますから。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 国家備蓄と民間備蓄がございますけれども、国家備蓄の方は七日分ございまして、これは不変でございますが、場合によりましては若干ふえるかもしれませんし、いま、さらに積み増しの計画を持っておりますので。これは確固たることは申し上げかねますけれども、若干ふえる要素があるということでございます。  それから民間備蓄の場合は例年、大体秋口が最高の備蓄水準でございまして、年末までには最高のときから五日分減る。それから三月未までには十日分減るというのが例年のスタイルでございます。と申しますのは、原油のほかに石油製品を積み増しをいたしますので、需要期を控えたときにそれだけの量をできるだけたくさん積んでおくのが通常のスタイルでございまして、それを需要期の間じゅうに少しずつ吐き出していくというのが通常のスタイルでございまして、いま申し上げましたように年未までに大体五日分減る、それから年度未までに十日分減るというのが通常のスタイルでございます。  ことしに限って言いますと、悪くとも九十日備蓄はできるんじゃないか。現在民間備蓄は百四日分ございますが、九十日ということになりますと十四日分になります、年度未までに。通常の年で十日分減りますから、おおむねその程度の取り崩しで済むんではないかという気がしておりますが、悪くとも九十日備蓄は達成できるんじゃないかな、こういう考え方を持っております。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 いまの九十日備蓄といいますと、ちょうど政変前の備蓄でございましょうか、大体。ところが一方、業界筋あたりでは、九十日備蓄を割るとこれは大変なことになるんじゃないかというような考え方の中で、かなりスポット買いのような話が出ていないではないように私なりに承知しておるんでございますけれども、その辺いかがでございましょうか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) スポット物につきましては、ことしの原油の供給計画の中にスポットに対する期待がある程度の比率でございます。したがいましてイラン、イラクの紛争のために特にスポット物の期待が大きくなったということじゃございませんけれども、それぞれの会社によりましてはいわゆる直接取引、DDと言っておりますが、それ以外にスポットの契約をせざるを得ない状態がございますので、そういった限りにおきましてのスポット買いはあると思います。しかしながら、今回の紛争に関連いたしまして、特にスポット物に大きく期待をするというところは余りないということでございますし、さらに先般は、日本がほかの国に先駆けましてスポット市場に殺到いたしますと、かえって値段がつり上がってスポット価格がつり上がる危険性がございますので、その点については十分に配慮してほしい、事前に資源エネルギー庁に御相談をしていただきたい、こういう通達を出したところでございまして、スポット買いは必要でございますけれども、価格が高騰しないような配慮は十分させていただきたい、かように考えております。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 これは九月の中旬にはバレル当たり三十一・五ドルですか、アラビアンライト。これが現在は三十六から三十七ドルぐらいになっておるんでございましょうか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 御指摘のとおりでございまして、三十七ドル見当でロッテルダム相場が動いているようでございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 そこで、今回の戦争が長引くというような考え方の中で、すでに石油の価格体系も先行き見通しが非常に波乱含みだというような考え方、一応そういう前提に立った場合に、通産御当局で進めております石油離れという考え方、これを考え合わせますと、どうも私は量的な規制というものが価格問題と絡んで、非常にはね上がるんじゃないかというふうな懸念をしておるわけでございますけれども、ある雑誌にこういうことが書いてあるんですね。「第三次石油危機の心配」としまして、「懸念されるのは思惑買いの発生だ。七八年秋、イラン革命を境に、石油事情は適剰から不足へと一変し、石油価格の高騰を招いた。第二次石油危機の到来である。今日の情勢は当時とよく似ている。消費国側にすでに四億バーレル、一〇〇日以上の備蓄があり、すでに備蓄基地は満杯、思惑買いの余地がないようにみえる。」、その次なんですが、「ただ、動く備蓄基地ともなる巨大タンカーの船がロンドンの海運市場で急増しており、スポット用船料がこの六週間で倍増するなど、不気味な兆候もある。」と、こんなようなことが書いてございますけれども、そういうふうな考え方の中で現在の下方修正というふうなものが、代替エネルギーの問題あるいは消費の抑制、規制というふうな考え方の中で進められていく。十年後は石油の依存度を五〇%にするというその考え方自体は大変結構かと思うんですけれども、価格問題で大きく混乱を来すことがありはせぬかというふうな点を懸念をし、心配をしているわけでございますが、大臣のお考えをお聞かせ願いたいと、かように思います。

田中六助自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(田中六助君) 私どもも最も心配しているのはその点でございまして、まあしかし現在の市況、特に灯油などを見ましても、九月になりましても東京都区部の灯油十八リットル入り、運搬料を含めましても、八月の千五百九十四円から千五百八十一円と下がっております。ただ、その後十月はどうかということでございますが、これはもう下がるんじゃなくて上がるというふうに見ております。まあしかし、全体の燃料油の販売量も昨年同期比よりも下がっておりますし、安定した需給になっているということ。  それから、長官からもいま申し上げましたように民間、政府合わせて百十一日分。また、それよりもちょっと上回るかもわからない、まあいい方のことでございますけれども、そういうような予測がございますし、IEA諸国の態度、たとえばきのうでしたかきょうでしたか、トルコがことしの末で灯油などがなくなると言うと、IEA諸国で相互に埋め合わせて、来年の三月までは大丈夫だというようなニュースも聞いておりますし、国際的にもそういういつでも対処できる動きもございますし、そういう点から量のことは心配ないと。したがって、量がある程度ダブつく傾向にあるならば、価格にもそう大きな響きはあるまいというふうに考えております。ただ、便乗値上げとか、あるいは度を過ぎた売り惜しみ、買いだめというようなことのないように、県段階あるいは通産局、それから市町村、それから本省、そういうもののウオッチをする体制は万々とっておりますし、できるだけ国民の皆様に迷惑かけないように、あるいは産業に影響を及ぼさないように、十分監視の度を深めていきたいという考えでございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 ちょっと質問の向きを変えまして、先ほど来何回かお話に出ましたところの長期エネルギー需給暫定見通しの見直しの問題からして、先ほど長官からもいろいろお話がございましたが、これは新経済社会七カ年計画を初め、各方面との整合性の問題を考えていかなくちゃならぬというようなお話もございましたけれども、この暫定見通しの見直しと新経済社会七カ年計画との関連の中で、七カ年計画そのものに多少筆を加えなくちゃならぬというような、そういうふうな問題は出てまいらんでしょうか、その辺のお見通しいかがでしょうか。

森山信吾資源エネルギー庁長官

○政府委員(森山信吾君) 先ほど小柳先生の御質問に対しまして私がお答えしましたことは、需給暫定見通しを作成する前提となりましたのが二つあるというふうに申し上げたわけでございます。  その一つは、経済成長をどう見るかということでございまして、つまり五年先、十年先の日本のエネルギー需要の総量を幾らに押さえるかという計算をした場合に、経済成長をどの程度に見るかというのは、政府部内で統一した見解をとる必要があるということから、経済社会七カ年計画をベースにしたわけでございまして、これは前半が五・五、それから後半が五%。この後半の最後の部分はわが方の独自の判断でございますけれども、平均いたしまして経済社会七カ年計画のペースをとって成長を見込んだということでございます。したがいまして、仮に需給暫定見通しを変更すると、修正するということになりますと、この経済成長というものに手を加える必要があるのか、あるいは経済成長そのものはさわらずに、いわゆる弾性値——成長に対する石油消費の伸び、あるいはエネルギー消費の伸びと、この弾性値を手直しするだけで足りるのか、この辺は作業をやってみないとわからないということでございまして、これはまだなかなかいまの段階でやれる状態にないから、ちょっと手がつきませんと、こういうように申し上げたわけでございます。

森田重郎新政クラブ

○森田重郎君 終わります。

安孫子藤吉自由民主党・自由国民会議

○委員長(安孫子藤吉君) 他に御発言がなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十八分散会

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