内閣委員会 第12号
- 発言数
- 162 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1980/11/27
会議録
○江藤委員長 これより会議を開きます。 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案及び国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 これより趣旨の説明を求めます。中山総理府総務長官。
○中山国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案について、一括してその提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 昨年八月十日、一般職の職員について、いわゆる四週一回・交代半休方式による週休二日制を導入することを内容とする人事院勧告が行われました。また、本年八月八日には、一般職の職員の給与について、俸給及び諸手当の改定等を内容とする人事院勧告が行われました。 政府としては、それぞれ内容を検討した結果、給与改定のうち指定職俸給表の改定を昭和五十五年十月一日に繰り下げたほかは、勧告どおり実施することとし、このたび、一般職の職員の給与に関する法律について、所要の改正を行おうとするものであります。 まず、法律案のうち、給与の改定に関し、御説明申し上げます。 第一に、全俸給表の全俸給月額を引き上げることといたしております。 第二に、初任給調整手当について、医療職俸給表(一)の適用を受ける職員に対する支給月額の限度額を十九万五千円に引き上げるとともに、医療職俸給表(一)以外の俸給表の適用を受ける職員のうち、医学または歯学に関する専門的知識を必要とする官職を占める職員に対する支給月額の限度額を三万八千円に引き上げることといたしております。 第三に、扶養手当について、配偶者に係る支給月額を一万千円に引き上げるとともに、配偶者以外の扶養親族に係る支給月額を二人までについてはそれぞれ三千五百円に引き上げ、この場合において、職員に配偶者がない場合にあっては、そのうち一人について七千五百円に引き上げることといたしております。 第四に、調整手当について、官署が多数移転または新設された場合において、当該移転等の状況等に特別の事情があると認められるときは、人事院規則で定める業務に従事する職員その他の職員に対し支給することとしたほか、五現業、検察官、特別職に属する国家公務員、地方公務員、三公社等の法人に使用されていた者が引き続きこの法律の適用を受けることとなった場合において、任用の事情等を考慮して、職員の異動等の場合との権衡上必要と認められる職員に対し支給することといたしております。 第五に、通勤手当について、交通機関等を利用して通勤する職員の場合、全額支給限度額を一万六千円に引き上げるとともに、自転車等を使用して通勤する職員で通勤の不便な者についても通勤手当の支給月額を引き上げることといたしております。なお、交通機関等と自転車等を併用して通勤する職員に支給する通勤手当についても同様に引き上げることといたしております。 第六に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、支給限度額を日額二万千二百円に引き上げることといたしております。 以上の改定は、指定職俸給表の改定及び非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について昭和五十五年十月一日から実施するほかは、同年四月一日から実施することといたしております。 次に週休二日制に関し御説明申し上げます。 第一に、一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける国家公務員について、当分の間、毎四週間につき、各庁の長が職員ごとに指定する一の土曜日の四時間、すなわち半日の勤務時間は、勤務を要しない時間とすることとして、職員が交代で四週間に一回の割合で土曜日を休むものとしております。また、交代制勤務者等二十四時間連続して勤務することが必要な部門に勤務する職員等については、曜日のいかんにかかわらず、各庁の長が指定する四週間に一回の四時間の勤務時間を勤務を要しない時間とすることとしております。 第二に、職員の職務の特殊性または官庁の特殊の必要により、四週一回・交代半休の基本的方式によりがたいと認められる職員については、各庁の長は、五十二週間を超えない範囲内で定める期間ごとに、基本的方式による勤務を要しない時間との権衡を考慮して、人事院の承認を得て定める基準に基づき、別に勤務を要しない時間を指定することができるものとしております。 第三に、以上に述べた方法により勤務を要しない時間を指定した場合であっても、公務の運営上特に必要があるときは、各庁の長は、その指定を変更することができることとしております。 第四に、これらの勤務時間に関する措置は、勤務一時間当たりの給与額の算出に影響を与えないものとしております。 これらの週休二日制に係る措置は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から実施することとしております。 以上のほか、附則において、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定するほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定に伴い、特別職の職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、内閣総理大臣、国務大臣等の俸給月額は据え置くことといたしましたが、その他の特別職の職員の俸給月額についてはこれを引き上げることといたしております。具体的には、内閣法制局長官等の俸給月額は百三万円とし、その他政務次官以下の俸給月額については、一般職の職員の指定職俸給表の改定に準じ、八十八万円から七十五万八千円の範囲内で改定することといたしております。 また、大使及び公使については、国務大臣と同額の俸給を受ける大使の俸給月額は据え置き、大使五号俸は百三万円とし、大使四号俸以下及び公使四号俸以下については、一般職の職員の指定職俸給表の改定に準じ、八十七万円から五十六万二千円の範囲内で改定することといたしております。 なお、秘書官については、一般職の職員の給与改定に準じてその俸給月額を引き上げることといたしております。 第二に、委員手当については、委員会の常勤の委員に日額の手当を支給する場合の支給限度額を三万六千九百円に、非常勤の委員に支給する手当の支給限度額を二万千二百円にそれぞれ引き上げることといたしております。 以上のほか、附則においては、この法律の施行期日、適用日等について規定いたしております。 次に、国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 本年八月八日、国家公務員の寒冷地手当について、その改定等を内容とする人事院勧告が行われたのでありますが、政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり本年八月三十日から実施することとし、このたび国家公務員の寒冷地手当に関する法律について、所要の改正を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、基準額について、現行の定率分の一部を定額に振りかえることとし、新しい定率分の割合は、百分の三十を限度とし、新しい定額分の最高額は、扶養親族のある世帯主である職員については六万三千百円といたすこととしております。 第二に、北海道に在勤する職員及び北海道以外の五級地、四級地に在勤する職員に支給される加算額については、昭和四十九年以降における灯油、石炭の価格、使用割合の動向、加算額が支給されない地域に在勤する職員の場合との均衡等を考慮して改定することといたしております。 第三に、寒冷地手当の趣旨にかんがみ、支給額の最高限度額を新たに設け、その額は指定職俸給表一号俸の俸給月額を基礎とした場合の寒冷地手当の額といたしております。 第四に、支給、追給及び返納の要件を改正し、基準日後における採用職員、世帯等の区分に変更のあった職員等に対して、新たに寒冷地手当の支給、追給及び返納を行うことといたしております。 第五に、豪雪に係る寒冷地手当の限度額を七千五百円に引き上げることといたしております。 第六に、防衛庁職員への準用規定について、所要の改正を行うことといたしております。 以上のほか、附則において、この法律の施行期日、適用日等について規定するとともに、今回の改正により新基準額が従前の基準額に達しないこととなる職員の基準額等について所要の経過措置を講ずることのほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。 以上がこれら法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○江藤委員長 次に、大村防衛庁長官。
○大村国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて、防衛庁職員の給与の改定等を行うとともに、四週間につき一の土曜日には勤務を要しないこととした場合における勤務一時間当たりの給与額の算出について規定するものであります。 すなわち、改正の第一点である防衛庁職員の給与の改定等につきましては、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定等を行うとともに、営外手当についても改定することとしております。 なお、事務官等の俸給のほか、扶養手当、通勤手当及び医師等に対する初任給調整手当等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の規定を準用し、またはその例によることとしておりますので、同法の改正によって一般職の職員と同様の給与の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。 改正の第二点である四週間につき一の土曜日には勤務を要しないこととした場合における勤務一時間当たりの給与額の算出につきましては、これが実施された場合においても、勤務一時間当たりの給与額の算出には影響を与えないよう一般職の職員の例に準じて措置するものであります。 この法律案の規定は、公布の日から施行し、昭和五十五年四月一日から適用することとしておりますが、指定職の職員の俸給の改定部分については同年十月一日から、陸曹長、海曹長及び空曹長の俸給の改定部分については防衛庁設置法等の一部を改正する法律案の施行の日から適用することとしております。 また、四週間につき一の土曜日には勤務を要しないこととした場合における勤務一時間当たりの給与額の算出の規定については、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。このほか、附則において、俸給の切りかえ等に関する事項について一般職におけるところに準じて定めております。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○江藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○江藤委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岩垂寿喜男君。
○岩垂委員 私の党は、私の後山口委員が関連の質問をいたしまして、その後上原委員が質問をするということになりますので、私の持ち時間は二十分前後だと思います。私も質問を簡略にいたしますので、たくさん質問をしてまいりたいと思いますから、どうぞ御答弁の方も簡略に、しかも誠意ある御答弁を煩わしたいと思います。 最初に、人事院にお伺いいたします。 いま自民党総務会の意見やらあるいは財界の一部などから、人事院勧告制度の見直しの問題が提起されておりますが、私は慣熟しているという言葉をもって十分に表現できると思いますし、国民の中に定着してきた制度だと思います。 そこで、伺いたいと思うのですが、人事院は、現在の勧告制度をどのように理解しているか、あるいはこれを見直す考えはあるのか、まずお尋ねしておきたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 給与に関する人事院勧告制度の見直しの必要性その他については、いろいろお話が出ておることは私も十分承知をいたしておるところでございます。 ただ、この人事院勧告制度というのは、申し上げるまでもなく国家公務員法に基づいて公務員については、その職務の特殊性から労働基本権が制約をされておりますので、それの代償措置として認められて今日まで来ておるものであります。御説のように、制度としてはやはり慣熟をして今日まで来ておる、大方の御了解は得ておるものであるというふうに私も承知をいたしております。したがいまして、給与の勧告制度だけを取り出していろいろ論議することには、私は基本的に問題があるという認識を持っております。公務員制度全体の見直しの中でそれがいろいろ論議されること自体は、私がとやかく申し上げるべきことではございませんが、ほかの制度をそのままにしておきながら、この制度だけを取り出して論議するということは、私は当を得ておらないということに考えを定めておる次第でございます。しかも、現在やっておりますこの制度の前提となりまする調査技法、較差を埋める方式というものは、欧米先進諸国におきましても、むしろ日本の人事院制度の後追いみたいなことでこれが定着しつつあるという現状から考えましても、私はその考え方が正しいと現状においては確信をいたしております。
○岩垂委員 続いてお尋ねをしますが、人事院として人事諸制度の基本的検討を行うという方向を示されておるわけですが、どのような検討を進めておられるのか、簡単に御答弁いただきたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 御指摘もございましたので、簡単に申し上げます。 戦後の人事制度というものは、三十四年を経過いたしまして、その都度改正すべき点は改正するということで今日に至っております。しかし、その後の社会情勢、経済情勢の変貌というものはまことに著しいものがございます。具体的に申して、一般に言われますように高年齢化、高学歴化、さらには一般の国民の意識の多様化、その他数え上げれば切りがないほどの変貌を示しております。これに対応してまいりまするためには、基本的に人事諸制度について再検討するという気構えで取り組んでまいりませんと、この変転に対応するりっぱな制度として維持をしていくことができないのではないかという考え方を基本的には持っておるわけであります。そういう意識のもとに、われわれといたしましての心構えをここで明確にいたしておく方がよろしかろうということで、今年の勧告の文言にそれをつけ加えさせていただいたわけでございます。 これによりまして、人事院といたしましては、従来からもやっておりますが、計画的にすでにいろいろ検討作業に入っております。私といたしましては、前々からも申し上げておりますように、大体実施のめどは六十年ぐらいということにつけておいたらいいんじゃないかというふうに思っておりますが、これは一つのめどであります。めどをつけませんと動きませんので。しかし、そのためにはやはり検討は急いでまいらなければなりません。五十八年度あたりにはある程度の成案ができていなければならぬということも考えておりまして、そのために、それを目標といたしまして、庁内体制も整えまして精力的にこれに取り組んでいきたいということで、鋭意現在検討をいたしておる次第でございます。
○岩垂委員 それに関連をいたしますけれども、たとえば公務員の賃金は賃金、年金は年金、あるいは雇用は雇用というような形で、言ってしまうとばらばらに決められているような仕組みになっていますね。私は、いま総裁が言われたように、高齢化社会を迎えている今日の状況のもとで、これにふさわしい公務員制度のあり方、しかも一貫性のあるあり方、こういうものを検討なさることが必要ではないであろうか、このように思いますが、私のこの要請に対して総裁はぜひこたえていただきたい、このように思いますが、いかがでしょうか。
○藤井(貞)政府委員 お話の方向は私も全く同感でございます。散り散りばらばらであってはいけないのでありまして、それはやはり斉一性を持ち、整合性を持ったこととして処理されてまいらなければならないと思います。 〔委員長退席、染谷委員長代理着席〕 ただ、その具体的なやり方につきましては、それぞれ御承知のような組織、機構、分担、所掌事務というようなこともございまして、それらの点をスムーズに、しかも目的に向かって進んでいくということが大事でございまして、そこのところを十分に考えながら関係方面とも連絡をとりつつ進めてまいる所存でございます。
○岩垂委員 これらの問題については、これは言うまでもないことですが、当該組合などとの間で定期的な協議会のようなものをつくってお話し合いを煮詰めていくことが非常に重要ではないかと思いますが、その点についての御見解を煩わしたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 定期的な協議会という御提案でございますが、この点につきましては、それぞれの公共企業体その他と違いまして、公務員制度のたてまえから人事院が公正、中立的な独立機関としてそれらの処置を果たしていくようにという法律の要請があるというふうに私は考えております。しかし、その段階において各方面からの意見を十分お聞き取りするということは当然のことでございまして、これは岩垂さん自身もよく御承知でございますように、各段階における組合等との折衝、あるいは使用者側との折衝ということは、年にそれこそ二百回以上というふうに、非常にこれはわれわれとしても喜んでいろいろな御意見は承っていく、それらの御意見の中で取り入れるべきものは取り入れていくという謙虚な気持ちでやってまいっておりまして、むしろ私は、そういう定期的な協議会というようなものよりも、現在のやり方というものをさらに徹底してやっていくということでもって進めていった方がよいのではないかという考え方を持っております。
○岩垂委員 ちょっと総裁はあれして、総務長官にお伺いしたいと思うのですが、一九七三年の第三次公務員制度審議会答申の中で指摘されている文言がございます。とりわけその中で、団体交渉権の「非現業職員について」という文章がございまして、「給与以外の勤務条件については、交渉の促進を図るものとする。このため、交渉に対応する当局側の体制を整備するものとする。」云々。もうおわかりのとおりでありますから全部は読みませんけれども、これらの指摘を考慮して、すでに実は公共企業体では公企労懇が発足している事情なども含めて考えますときに、これに見合った国家公務員労働問題懇話会を、まあこれは仮称でございますけれども、発足させるべきだと思いますが、総務長官の誠意のある御答弁をいただきたいと思います。
○中山国務大臣 先生御指摘の御意見というものは非常に重要なことであろうかと思っております。労使がざっくばらんに話し合って労使間の信頼性を維持していく、あるいは双方の意見を交換していくということは、これからの社会の中ではきわめて重要であろうと思いますが、いま直ちにそういうような機関を設置するというふうなことはむずかしい状態にあろうかと思いますが、きわめて重要な御意見として私は検討させていただきたいと考えております。
○岩垂委員 検討だけでなしにもう一歩、できるだけ早い機会に設置をすることを目指して努力していきたい、こういう御答弁をいただけたら大変ありがたいのですが。
○中山国務大臣 御主旨を十分尊重して努力をしてまいる覚悟でございます。
○岩垂委員 公務員問題連絡会議がございまして、これらの中に国公労協を初め関係公務員の意見というものを反映させる場をつくっていただきたい。これは非公式、公式にいろいろな機会がありますけれども、ぜひその筋道をもっと拡充していただきたい、このように思いますが、いかがでしょうか。
○亀谷政府委員 公務員問題連絡会議におきましては、現在残された問題の検討を進めておるところでございますが、これらの問題は、先生も御案内のようにきわめてむずかしい問題も含まれております。また実務的立場からの慎重な検討を要する専門的な問題でもございますので、現在関係省庁の関係課長で構成をいたします会議におきまして鋭意検討を進めておるわけでございます。 なお、検討の参考といたしますために、従来から関係者からの意見聴取を行ってきておりますが、労働団体につきましても、御案内のとおり公務員共闘、全官公、自治労、自治労連等から随時意見の聴取を現在行ってきているところでございまして、私どもも、先ほど人事院総裁からの御答弁にもございましたように、今後これらの問題を鋭意検討する過程において、これら関係の組合、諸機関の皆さん方とも十分連絡をとって御意見も拝聴しながら進めていきたいと考えております。
○岩垂委員 この法案が今国会で成立しますと、四週五休の時間短縮はいつから実施されるのか、これはまだ明らかになっていませんものですから、この際、ぜひ明らかにしていただきたいと思います。
○亀谷政府委員 週休二日制、いわゆる四週一回交代半休制の具体的な実施の時期につきましては、御案内のように、各省庁におきます実施のための準備の状況、公務部門におきます業務の繁閑等を見ながら、この法律の公布の日から六カ月を超えない範囲内で最も適切な時期を選択いたしたいと考えておるわけでございますが、関係法律案の成立時期との関連もございますけれども、現時点ではでき得れば新年度当初からこれを実施したいと考えております。
○岩垂委員 四月一日では実はまだ遅いのじゃないかと思うくらいなんですけれども、しかし、最低限その辺のところを目指していきませんと、給与との関係あるいは人事院勧告との関係その他これあり、そのような努力をお願いしておきたいと思います。 それから、人事院にちょっとお伺いしておきたいのですが、四週五休というのは、私は暫定的な措置だと理解いたします。総裁談話の中にも書いてありますけれども、民間の週休二日制の実施状況などとも見合って、近い将来に完全週休二日制になることが望ましいと思います。しかし、たとえば隔週二日休などを含めたステップを踏むことを含めて、次の段階にできるだけ早い機会に入っていくべきではないだろうかと考えますが、この点に対する人事院の御見解を承っておきたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 この勧告は、日本における公務員制度の中ではいままでになかった非常に画期的な制度であることは間違いのないことでございます。そういうことで、われわれといたしましても非常に慎重を期す必要があるということで、二回にわたってテストを行いまして、その結果、この程度であれば何とか制度に入れるのではないかという決心をいたしましてお願いをいたした次第でございます。 しかし、なおこれの実施については、ほかならぬ行政の分野でございますので、国民生活に混乱が起きたり影響を来したりということがないように万全の措置を配慮しなければならぬことは当然でございます。そういう意味で、一部では批判がございますが、四週五休ということにいたしたわけでございますが、これはやってみた後で、なお世界の情勢あるいは民間の動向とともに、この四週五休というものの実施の実態を十分把握をいたしながら、次のステップはその上で考えたい。いまのところいつからその次のステップに移るかということを申し上げる段階ではございません。
○岩垂委員 寒冷地給の問題に集中して質問したいと思うのですが、今回の改定によりますと、基準額のうち定額部分の比率が大きくなりました。物価や給与の変動を伴う定額部分の見直しを行うお気持ちがあるのかどうか、この辺についての御答弁をいただきたいと思います。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 今回、定率分の一部を定額分に振りかえましたが、今回の措置で定額分をそのまま据え置く、凍結するという考えは持っておりません。 これからの取り扱いにつきましては、今後の客観情勢の推移を見まして対応してまいりたいと考えておりますので、現時点で一律的にどうこうということは申し上げかねる状況でございますけれども、ただ、その関係団体の方からは、定額分が長期間にわたって据え置かれてきたということもございまして、見直しは三年ごとに見直してはどうかとか、あるいは公務員給与が一〇%ないし二〇%上がった段階で見直ししてはどうかという声がございます。そういうことも十分承知しております。その上で、しかし問題は、具体的なことが生じたときに、そういう声もございますので、関係者の方々の御意見などを承りながら対処してまいりたい、このように考えております。
○岩垂委員 定額、定率の比率について、人事院は、この手当については定額を六五%にし、また定率を三五%とすることが望ましいということは、今次の改定の経過の中で明らかなわけでありますが、今後見直しに当たって、この比率を変更するお考えがあるのかどうか、お尋ねをしておきたいと思います。
○長橋政府委員 いまの定率、定額の比率の三五対六五というお話でございますが、これは定率分が三五に対して定額分が六五という割合でございます。これは寒冷地手当法創設当時、それから四十三年の改正時でもさようでございましたけれども、大体こういうような比率を持つことが妥当ではなかろうかということで措置された経緯がございます。したがいまして、今回の措置もおおむねその線に戻そうということで措置したわけでございますので、したがって、その関係というものはできる限り、客観情勢に重大な変化があるということなら別でございますけれども、そうでない限りはおおむねその比率は維持してまいりたい、このように考えております。
○岩垂委員 この加算額の問題なんですが、これは去年から私も申し上げているのですけれども、灯油や石炭の価格が実は一〇〇%以上も上がっている。暖地等との調整を行った結果、六五%程度の改定になったわけですが、今後もこの推移はなかなかデリケートな状況があると私は思うのです。これに対する取り扱いをどうなさるおつもりか、お答えをいただきたいと思います。
○長橋政府委員 加算額の問題は、調整措置の問題とそれから額それ自体の問題と二点あろうかと思いますが、加算額はもともと石炭手当、薪炭手当といったものが寒冷地手当というふうに統合された際に、加算額ということで措置したものでございますけれども、最近の暖房用燃料の使用状況を見てまいりますと、北海道等におきましても灯油を使っておるのが一般的でございます。一部に石炭を使っているところもございますけれども、大体灯油を使っている。そうなってまいりますと、加算額が支給されない地域との調整というものを、やはり灯油を使いますので、考えざるを得ないということで、今回は、いわゆる加算額のない三級地以下との調整ということを考えたわけでございます。 今回やりました調整措置が、今後はどうなるのかということでございますけれども、私はいまのところ、まあまあ今回の調整措置でほぼ妥当な線にいっておるのではないか、これで調整は一応確保されるのではないかと考えております。 それから、加算額そのものの今後の取り扱いでございますけれども、これは先ほど三五対六五のときにも触れましたけれども、寒冷地手当制度全体に絡む問題ではございますが、ただ、加算額となりますと、燃料ということでございますので、燃料価格の動向というものを十分注視しながら、そのときどきに応じまして関係者の皆さん方の御意見も承りながら対応してまいりたい、このように考えております。
○岩垂委員 まだちょっと時間がございますのでお願いをしたいのですが、総理府総務長官に公務員の労働者から、労働条件にかかわる事項というのは、公労法第八条のたてまえもあるわけだから、事前に協議をする機会をつくってほしいという要請がございますね。これは当然のことなんですけれども、そのように御配慮いただけますか。突然の質問でちょっと恐縮なんですが……。
○亀谷政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、われわれといたしましては、公務員をめぐる諸問題につきまして、率直に組合の皆さん方のお話を十分承る機会を持つことについてはやぶさかではございませんし、これまでも十分お話を承ってきたつもりでございます。今後もその姿勢は堅持してまいりたい、かように考えております。
○岩垂委員 今度の時短に関連をいたしまして、大正十一年の例の閣令六号「官庁執務時間並休暇ニ関スル件」というのがございますね。これはちょっと検討しなければなりませんね。
○亀谷政府委員 閣令六号に定めます官庁の執務時間につきましては、現在始業午前八時半、終業平日午後五時、土曜日午後零時三十分となっていることは、先生も御案内のとおりでございます。この制度につきましては、御承知のように、長い歴史的な経過もあり、社会的にも広く定着をしてきておるわけでございますので、これを改正をいたしますにつきましては、国民生活に対する影響も相当大きな面があろうかと考えております。したがいまして、官庁執務時間の改正につきましては、そもそもこれを改正する必要があるかどうかという問題も含めまして、今後慎重に検討しなければならない問題であろう、かように考えております。
○岩垂委員 人事院に最後に一つだけお願いしたいのですが、学校事務職員の待遇改善の問題が長い懸案になっているのですよ。これは一般の教職員の賃金の改定と関連しまして、だんだん矛盾が大きくなってきている感じがするのです。いろいろむずかしい問題があると思いますが、人事院で一遍何とかこれらの問題の改善について御努力を願いたい。努力をするということを御答弁を願いたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○長橋政府委員 学校事務職員の処遇改善のことでお尋ねでございますが、国立学校の事務職員につきましては、職務に見合った処遇をしているということで、現在のところ格別な問題があるというふうには思っておりませんが、御質問は主として公立学校の事務職員の問題であろうと思います。これは教員の第一次給与改善の際に、人事院として事務職員につきましては任用、配置等を考慮する必要があるという意見を付したこともございます。その後、関係者の会合などの機会がございまして、学校に所属しているそのことだけで、一つの学校だけで処遇ということになりますと、おのずから限度のある話でございますので、いろいろ広域的に考えてみてはどうかとか、あるいは知事部局の事務職員との均衡も考えてはどうかというようなことで、御相談を受けましたときにはそういうようなお答えを申し上げているところでございます。何分にも公立学校の問題でございますので、人事院としてどうこうということはちょっと差し控えたいと思いますけれども、任用とか配置、そういうものを含めまして、少し広域的に何か一工夫出してみてはどうかなと考えております。そのような考えは、関係者にお会いしたときにも申し上げているというような状況でございます。
○岩垂委員 今後とも検討をいただきたいと思うのです。 最後に一つだけ、行政管理庁にお願いをしたいのですが、これは新聞に出ていることなんですが、新設医大の付属病院が、建物はできたけれども定員が抑えられちゃってどうにも開設がおくれざるを得ないというふうな状況がここに指摘をされています。これは行政管理庁御存じのとおりです。いろいろな問題が持ちかけられていると思いますから。これは何とかしてやらぬと、建物はできたわ、病院の開設がおくれるなどということは許されません。その意味では、これについてどう対応なさるおつもりか。少なくともおくらせることのないように、まず一点。 それから、定数の枠などについても前向きに対応してもらわないと国費のむだになるだろう、しかも住民のニーズに対してこたえられない、こんなふうに思いますので、御答弁をいただきたいと思います。
○佐倉政府委員 ただいまのお話、無医大県解消のプロジェクトによって医大を順番につくっておりまして、学生の受け入れ、学年の進行等に合わせまして当然教育のためあるいは地域医療充実のための付属病院を開設しております。それについてのお話だと思いますけれども、来年度の分、計画としては三つばかりあるわけでございますが、この要求につきましては、文部省の方から十分その趣旨を聞いておりますし、何分定員事情は非常に厳しい状況でございます。政府全体としては公務員の縮減を図らなければならないという状況にございますけれども、いろいろ重要なプロジェクトにつきましては、またこれは別途増員を図っていくというのが定員管理の趣旨でございますので、ただいまの先生の御趣旨を十分踏まえまして、文部省とも協議し、検討してまいりたいというふうに思っております。 〔染谷委員長代理退席、委員長着席〕
○岩垂委員 以上で私は終わります。 山口委員にかわりたいと思います。
○江藤委員長 山口鶴男君。
○山口(鶴)委員 人事院にお尋ねしたいと思うのですが、人事院は、昨年八月週休二日いわゆる四週五休を勧告をされました。今回おくればせながら給与法の改正が提案をせられたわけでございます。このような経過から考えて、人事院としては可能な限りすべての職員にこれを適用する方針だと考えておりますが、いかがですか。 そして、直接は国立大学の付属の小中学校の先生方に、やがては当然公立の小中学校の先生方、高等学校の先生方も同様ですが、こういうものにこの四週五休が適用されていく、そのことが望ましい、当然そうすべきだというふうに考えておると思いますが、この点はいかがですか。 特に、この際触れておきたいのは、昭和四十六年の二月八日付だったと思いますが、教職調整額の支給に関する法律についての人事院の意見に対する説明にございますとおり、夏休みあるいは冬休みというのは教育公務員特例法に定められた研修の期間なんだ、したがって、この期間に勤務を要しない日をまとめて取ろうなどということは、人事院が勧告し、今回提案されている法律の趣旨には沿わないんだというふうにお考えになっておられると思うのですが、この点ひとつ明確に総裁からお答えをいただきたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 まとめてのお尋ねでございますので、私もそれに対してまとめて御答弁を申し上げたいと思います。 週休二日制の関係というものは、これは申し上げるまでもないことですが、公務員の勤務条件、いわゆる一般の労働条件に関係することでございます。したがいまして、勤務条件というものは、公務員は一般の民間の大部分のところの条件と均衡を保つ必要があるというたてまえで、その一番中枢になりますものが給与でありますので、給与については毎年精細な調査をしてその較差を埋めるための勧告をいたしております。 また、この週休二日制というものは、結局その他の労働条件で勤務時間に関する大変重要な事柄でございます。また職員自体の休養を図るという意味から申しましても大変大事なことであります。これが漸次民間においても普及をしてきておる、また世界の大勢でもあるということで、放置できがたい状況になってきたという認識のもとに鋭意調査を重ねてまいりました結果、やはり実施の方向で前進すべきであるということから、それかといってやはり事柄は行政事務の執行の問題でございますので、国民に迷惑をかけてはいけない、そういうことでございますので、すぐに本格実施というよりも、テストをやってその間にいろいろ問題点を詰めていく方がいいのではないかということで、二回にわたってテストを実施をいたしまして、その結果大部分のところではうまく乗りこなせるという確信を持ったものでございますので、勧告をあえて申し上げた次第でございます。 ところで、これらの問題はわが国においては初めてのことでございます。それだけに、いろいろ各方面でもまた各官庁でも、それぞれの部門部門においては問題があることは事実でございます。そういう点は否定はいたしません。いたしませんが、ただ、どこかに若干の問題があるということでもって全体の施行をおくらせていくということになりますと、これはやはり非常に重大な問題でございますので、それらのことをあれこれ勘案いたしました結果、われわれといたしましては、非常に薄いかっこうの二日制であるということが一つ。それからもう一つの点は、これをやってもなお部門部門では問題のあるところがあることは事実であろう。そういうところはまず暫定的と申しますか、いろいろ工夫をしていただいて、土曜、日曜ということが理想的な形ではございますけれども、それがなかなかいかないところでは、いろいろ他の具体的な方法で特別の措置を講じてもらうことは差し支えがない、やむを得ないという考え方をもちまして勧告を申し上げました。その特例的な措置というものは、例示として出しておるとおりでございます。しかし、これはあくまで特例措置といたしておりますことからも御承知いただけますように、やはり原則は、公務員である限りは、その労働条件である限りは、全体の公務員を通じてこれがひとしく行われていくというのが理想的な形態でございます。われわれとしても、基本的にはそういう態度を踏まえて事柄を今後とも処理をしてまいりたいというふうに考えております。 教員につきましても、その点は基本的には同様であると思っております。ただ、この点については、現在の教育課程の消化その他の問題があることは事実でございますので、例示の一環として、それらについて直ちに土日ということができない場合においては、他の方法も考慮していただくこともやむを得ないですよということは申し上げておる次第でございます。これはわれわれといたしましては、何とか週休二日制というものを軌道に乗せたいという配慮からいたしておることと御承知願いたいと感ずる次第でございます。 ただ、基本的な姿勢はそういうことでございますし、特例措置を講じます際には、念のためということで、本筋を離れてもらっては困りますから、人事院と協議をしていただくという措置をあわせてやっております。それらを通じていまの方向、大筋の問題の達成ということには努力をしてまいりますし、今後とも一歩でも二歩でもその方向に前進をするように努力を続ける所存でございます。
○山口(鶴)委員 特に重ねてお尋ねいたしたいのは、教育公務員特例法によりまして、教員は研修が義務づけられているわけですね。先ほど申しましたが、総裁からお答えがありませんでしたが、四十六年二月八日付で人事院が意見に対する説明をしているわけです。その際、夏休み、冬休みという期間を研修に充てるべきだと言われておるわけです。としますと、いろいろむずかしいから夏休み、冬休みにまとめて四週五休をとればいいじゃないかというようなやり方は、この人事院の意見に反するし、またそういうことはすべきでない、かように思うのです。総裁のお答えにありましたように、いろいろ工夫をしてできる限りこの方針で徹底してもらう、また文部省も、勝手に決めるというのではなくて、人事院と十分協議をしてやってもらうのだというお答えでありますが、特に重ねてこの研修との関係の問題について明確なお答えをいただきたいと存じます。
○藤井(貞)政府委員 教育公務員特例法その他によって研修というものが大変重視されておることは私も重々承知をいたしております。教育公務員というものは、人を教え導いていかなければならぬ大変重要な職責を持っておりますから、他のいかなる分野におけるよりもさらに研修が重視されなければならないことは当然だろうと思います。そういう趣旨が教育公務員特例法にも盛られておるのだろうというふうに理解をいたしております。したがいまして、これについて一律的に、そういうものに食い込んでもやむを得ないのだということになりますと、研修重視の考え方からいっておかしいじゃないかということが出てくることも承知をいたしております。したがいまして、それらの関連の調和をどの点に求めていくかということについて、今後重要な点で調整を図っていかなければならぬと思いますが、御承知のように、国立の学校の教育公務員につきましては、私は、いままでやってまいりましたところからいって、それほど問題はなく実施されるというふうに確信をいたしております。 問題の残されるのは、公立の学校の教育公務員の問題であろうかと思いますが、この点は、御趣旨の点は私も基本的には賛成でございますので、今後の話し合いあるいは文部省との連絡におきまして、すぐにはいかないと思いますけれども、その趣旨ができる限り早急に達成できるような方向で人事院としては努力をしてまいるということでございます。
○山口(鶴)委員 では終わります。
○江藤委員長 上原康助君。
○上原委員 いろいろお尋ねしたいと思ったのですが、時間がございませんので、簡潔に四、五点だけお尋ねさせていただきたいと思います。 先ほども少しお尋ねがあったのですが、人事院の役割り、任務ということについて、もう少し総裁のお考えを聞いておきたいと思うのです。 といいますのは、最近、一部に見られますように、公務員に対する意図的批判というものが残念ながら出てきておるやに受けとめざるを得ません。そこで、なぜ人事院制度が設けられたかということについて、人事院としても給与面あるいは公務員の労働条件等々について、労働基本権を制約された代償機関として設置されたものであるということを、私は国民に対しても一般にもっと理解をせしめる必要があるのじゃないかという感じを持つ者の一人なんです。そういう意味で、六十年度までに公務員制度全体について見直すあるいは給与制度も検討するという御方針のようですが、そういう見直しが、ややもするとこの種の公務員批判に悪乗りをするような形の見直しであってはならぬと思うのです。こういう点は、人事院としても政府としても明確にしておいていただきたいと思いますので、人事院総裁の御見解と総理府総務長官の御見解を明らかにしておいていただきたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 人事院の使命、役割りというのは、公務員法によって明確でございまして、終局的には公務の民主的、能率的な運営を確保していくということでありますが、その手段としては、人事の公正、公務の公開、平等、メリットシステム、またこれを達成するための公務員の服務の問題。したがって、労働基本権の制約というものがあるので、労働基本権制約の代償として人事院がその機能を果たして、職員の利益の保護を図っていかなければならないということになっておるのでありまして、われわれといたしましては、人事院の職責を肝に銘じてよく理解し、またそれを痛感いたしまして、いささかもその道を外れることがあってはならないという心意気で毎日仕事に精励をしておるつもりでございます。 ただ、今回の勧告の際に申し上げましたのは、社会、経済の情勢が大変急テンポに展開をしてまいりまして、なかんずく高年齢化あるいは高学歴化あるいは国民意識の多様化その他もろもろの問題が起きてまいりまして、給与制度のみらずな任用制度その他の問題についても、いろいろ根本的に考えていかなければ将来にわたって対処できないような問題も出てくるのではなかろうかというような意識から、この問題の提言を今後研究してまいりたい、こういう姿勢を示した次第でございます。 ただ、いま御指摘がございましたように、そのことが何か労働条件の制約と申しますか、規制というようなことで、社会情勢を口実にしてこれに悪乗りしていくということがあってはならないことは当然であります。これは人事院の使命から申しましても、そういうようなことは毛頭考えておりません。むしろ社会情勢の変化に応じて、これに対応した適切な措置を今後とも敏速果敢にやっていかなければならぬという根本的な姿勢に立ってこの問題に取り組んでまいりたいということを考えておる次第でございまして、御注意の点は十分肝に銘じながら、今後とも鋭意努力をしてまいる所存であります。
○中山国務大臣 人事院の制度そのものは、国家公務員の労働基本権の制約の代償機能を果たしておるという認識を持っております。また、従来政府は人事院の勧告を尊重するということで、今日まですでにその慣行は慣熟してきております。今後ともそのような考え方で対処してまいりたいと考えております。
○上原委員 議論をすればいろいろありますが、お二人の御答弁、ある程度理解できますので、えりを正すべきところは正すこと当然ですが、先ほど申し上げたようなことを十分御留意の上でやっていただきたいと思います。 そこで、具体的な問題で一、二点お尋ねしますが、今回の勧告あるいは給与表の面で号俸の増設をしなかった理由をまず聞かしていただきたいと思うのです。 いわゆる枠外者が各俸給表とも急増していることは御承知のとおりですね。たとえば行(一)の表を見ましても、一昨年、一九七八年が百八十七人おりましたのが、昨年時点では五百八十九人にふえております。本年、一九八〇年では千四百十三人とこのように枠外者がふえてきておるわけですね。これは適当な措置を講じないと、結局昇給停止ということになって、不公平さが生じることは御案内のとおりです。また最高号俸者は、今年で行(一)ではたしか三千九百四十八人となっているのじゃないかという感じがいたします。そうしますと、こういう方々もまた次年度において枠外俸を設けないと結局は頭打ちということを来してしまうのですね。この措置をどうなさろうとするのか、ぜひ早急に改善措置をやるべきだと思うのですね。御見解を承っておきたいと思います。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 枠外者の数につきましては、いま先生が数字をお挙げになりましたけれども、そのような状況でございます。一昨年以来号俸の増設というものを行っておりませんけれども、これは例の官民給与の逆較差、つまり一定年齢層以上のところに逆較差がある、これは配分上是正すべきだという検討をいたしたわけでございますが、その辺の年齢層のところが全部が全部というわけではございませんけれども、一般的にはその枠外者のところに該当しておるという事情もございまして、ことしはとりあえず号俸増設というものは見送ったということでございます。これは制度的な観点から申しまして、本来取り組まなければならぬ課題だろうというふうに考えております。したがいまして、給与制度の根本的な検討の一環として、等級の号俸の幅はいかにあるべきかということから取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ただ、現実の問題はやはり現実の問題として対応しなければならぬということでございますので、枠外者の実態等につきまして精査した上で、必要と認めるときにはしかるべき措置をするという方向で検討いたしたいというふうに考えております。
○上原委員 これは給与局長、いまも申し上げたように、もう十分必要と認める時期に来ているわけですね。ぜひ改善措置をとっていただきたい。それと、枠外者の平均年齢とかあるいは平均勤務年数、そういったものについての資料を後ほど提出していただきたいと思います。改善措置をなさるということと、こういう点についていま資料がありませんので。いいですね、それは。簡単にお答えください。
○長橋政府委員 できる限り御要望にこたえられる資料を整備いたします。(上原委員「枠外者の改善はしますね」と呼ぶ)よく実態を精査した上で必要な改善ということを検討したいと思っております。
○上原委員 もう時間がありませんので、特別給についてもちょっとお尋ねしたかったのですが、今回も民間との比較で〇・〇六切り下げられているのですね。ずっと官民比較をした以後、人事院が勧告したものでは、公務員の皆さんは期末手当の上においては約一月分切り下げられているのです、実態は。しかも一年おくれですね。今度の勧告というのは去年の四月から年末までの期末手当、ことしの四月から年末にかけての今年の分は来年の勧告にしか反映しない、こういうことなども十分踏まえて、このことの実情をもっと明確にするということと、損をしている者の回復をやるべきだと私は思う。この点についてちょっとだけお答えいただきたいと思います。
○長橋政府委員 特別給につきましても、官民均衡を図っていくことが大原則でございますけれども、給与の特別給、いわゆる民間等におきますボーナスの性格等からいたしまして、これは景気を敏感に反映するという性質のものでございますが、公務員の場合ですと、これは法律で決まっているということもございまして、従来から月分につきましては、小数点以下一けたのところで均衡を図ってきたという事情については御了解いただきたいと思います。 それからあと、いろいろな調査等の手続上の問題でございますとかいろいろ検討はしなければならぬと思いますけれども、おのずから限界のあることではございますので、御趣旨を踏まえて努力してみたいと思っております。
○上原委員 最後に、もう時間がありませんので、駐留軍の給与の改定について基本的な点だけお尋ねをしておきたいと思います。 公務員給与関係法案が国会を通過いたしますと、駐留軍の従業員の給与につきましても、従来の慣例に基づいて改定されることになると思います。 そこで、施設庁長官おいでですか。一九七八年十二月二十八日の第四〇四回日米合同委員会の合意に基づいて、同日行われた全駐労と施設庁との団体交渉でいろいろと取り決めがなされております。その当時の長官回答に基づいた給与改定制度的方向で今回も速やかに給与改定をAB間、日米間でやるべきであると思うのですが、その姿勢に変わりありませんね。
○渡邊(伊)政府委員 ただいまお尋ねの件でございますが、五十三年の十二月二十八日に日米合同委員会におきまして合意を見ております、駐留軍従業員の給与改定につきましては国家公務員と同時同率で実施するという原則、これは米国政府が日本政府に対して保障してございます。 その際、団体交渉におきまして当時の施設庁長官が御回答申し上げておる件につきまして、二つございますが、給与改定方式を制度化する。これはただいま申しましたように、同時同率で実施するということで日米間で合意を見ておりますので、この点については一応私どもは御回答申し上げたとおり、従来どおり実施しているというふうに考えております。 それから、二番目に給与体系の問題がございますが、これにつきましても、MLC契約を当時改定いたしまして、従来どおりの方法で給与体系について、駐留軍従業員の給与につきましても保障するという制度化をしておりますので、この点についても間違いなく実施されている。 したがいまして、五十五年度の給与改定につきましても、国家公務員の給与改定が実施されました暁には、速やかに同時同率で実施するという基本的な態度には変わりございません。
○上原委員 もうこれで終えますが、そのときの懸案事項が若干ありますね。高齢者の定昇規制問題あるいはその他まだ若干AB間で合意に達していないもの、それを今回の新しい給与体系に絡ませるとか、そういうことのないように御配慮いただきたいということと、切り離してこの給与改定の措置を越年することなく実施をすべきだと思うのですが、そういうことでできますね。
○渡邊(伊)政府委員 定昇停止の問題につきまして、現在、日米間におきまして鋭意協議中でございます。私どもも、基本的には先生のお考えどおりやりたいと思いますが、何分相手のあることでございますので、先生のおっしゃる御趣旨を念頭に置きまして対処いたしたいと思いますが、切り離しできるかどうか、これはちょっとやってみないとわかりませんが、まあ努力をいたしたいと思います。
○上原委員 以上で終わります。
○江藤委員長 鈴切康雄君。
○鈴切委員 十月二十八日に公務員の給与改定に関する取り扱いについて内容が示されております。その中で、閣議決定の中で、「特に人件費の累増を極力防止するため、次の各般の措置を行う。」として、一つは「勤務成績本位の人事運用、高齢者の離職促進等人事管理の適正化を一段と推進すること。」が挙げられております。勤務成績本位の人事運用については、それを効果あらしめるために具体的にどのようなことをお考えになっていましょうか。
○亀谷政府委員 職員の成績及び能力に基づきます適正な任用及び処遇に配意いたしまして、特に勤勉手当の支給及び特別昇給につきまして、勤務成績本位の人事運用を推進するということを考えているわけでございます。この点につきましては、特に今年度におきましても、昭和五十五年度におきます人事管理運営方針におきまして、政府の基本的な方針といたしまして、各省庁にもこの線に沿って運用するよう示達をしたところでございます。もちろん、成績本位の人事運用を推進するに当たりましては、ただいま先生から御指摘のございましたような点も十分踏まえていくことが当然国家公務員法のたてまえからも必要なことでございますので、そういう御趣旨も踏まえて、いま私が申し述べましたような方針を推し進めていく所存でございます。
○鈴切委員 やはり公平、客観性という問題が十分配慮されなければこういうことは非常にむずかしいというふうに私は思っております。 高齢者の離職促進については、すでに政府としては今回、定年制導入に関する法律が出されておりますから、そういうことでかなり高齢者の離職促進ということになると思いますけれども、定年制と同時にいわゆる勧奨制度を導入しておやりになるのか、おやりになるとするならば、たとえば六十歳が定年である場合においては何歳くらいから勧奨制度というものを導入するのか、あるいはまた勧奨制度を導入したときに、それに応じた方方に対しては、退職金については何らかの割り増しというようなことをお考えになっているのか、その点についてはいかがでしょうか。
○亀谷政府委員 まだ御審議をいただいておりませんが、今回私どもは、すでに御案内のように、昭和六十年を目標にいたしました六十歳定年制の法案を成立をお願いをしておるわけでございます。 いま御指摘がございましたように、現在、政府各省庁におきましては、それぞれの省庁の人員構成及び行政運営上の諸事情を勘案した上、おおむね五十五、六歳から六十歳の間におきまして、いわゆる肩たたきと申しますか、勧奨退職を実行上の運用をいたしておるわけでございます。御指摘にございましたような今回の給与改定に際します閣議決定におきまして、高齢者の離職促進ということも推進することをうたっておりますが、これはもちろんわれわれが成立を強く望んでおります六十歳定年制をしくといたしましても、先般定年制の実施に関しまして人事院総裁からの書簡の中で述べていただいておりますように、現在の国家公務員のいわゆる人員構成及び退職管理の実態からいきまして、六十歳六十年の定年制が施行されるといたしましても、当面やはり現在運用上の勧奨退職制度は活用していく必要があるわけでございまして、その面であわせてこれを行う必要があろうと思っております。 なお、そういった際に、この勧奨退職という各省庁のやっております現実の運用を六十歳六十年の定年制とどういうふうにかみ合わせていくかという問題はあるわけでございますが、定年制法案が成立をさせていただきました暁におきましては、あの法案にも述べておりますように、内閣総理大臣におきまして関係省庁におけるそういう総合的な調整の面を含めて実行上の準備に入りたい、かように考えております。 なお、勧奨退職と定年制との関係におきまして、現在の割り増し退職の制度をどういうふうに運用するかという問題は一つの問題点としてはあるわけでございますが、これまた私どもが現在強く成立を望んでおります退職手当法案の中におきましても、昭和六十年の定年制ということも十分念頭に置いた上で、今回の退職手当の水準の是正措置が図られた後において、総合的な見直しをしたいということも法案に盛り込んでおりますことは、御理解いただけるところではないか、かように考えております。
○鈴切委員 先ほど上原さんから言いました例の枠外定員の問題については、これは問題があるということだけ申し上げておきます。 それから勧告と合わせまして、人事院の報告書には、「本院としては、俸給表の構造その他の諸問題を中心に、民間の動向、任用その他の諸制度との関連にも留意しつつ、今後、給与制度の全般について、総合的な検討を加えていく所存である。」と述べられております。これについてでございますが、具体的に総合的な検討を加えるものは何であるかという問題、いつまでにその検討の結論が出るか、それまでの期間、たとえば枠外者に対しての処置をどうするか、これについてはどのようにお考えになっていましょうか。
○藤井(貞)政府委員 先般来も申し上げておりますように、社会、経済情勢の変転ということに対応いたしまして、今後における人事管理諸制度の安定したあり方というものを考えていく非常に重要な時期に差しかかっておるのではないかという認識のもとに、今後総合的な検討をやりたいということの意思を宣明いたしたような次第でございます。 これの内容は、今後検討を重ねるに従いまして、また新たなる問題が出てくると思いますが、現在の段階でいろいろ想定されますのは給与の問題が一つ。給与の問題ではこれまたいろいろございます。端的に申して俸給表の種類の問題、それぞれの俸給表の等級の問題あるいは号俸の問題、各俸給表の水準差の問題、あるいは地域給の問題、調整額の問題、いろいろ問題がございましょう。 また、任用制度といたしましては、今後早急に改善措置を打ち出してまいらなければならないものに、高学歴化ということに伴いまして、現在の試験区分制度でございます中級試験、これは本来が短期大学卒業程度を対象にしておるものですが、これが普通の大学卒業生が九〇%を占めるというようなことになってきておりますし、初級、これは高等学校が対象ですが、初級についてもその志願者が一〇%になんなんとするというような状況になってきておるわけであります。そうすれば、試験制度自体の本来のあり方からいってもこれは適当でないので、何か根本的に検討しなければなりません。また現在そういう高学歴の者で現実に毎年役所の場に入ってきております者が、これが将来相当年月が経過してまいりますると、上級試験の合格者との間においていろいろ差別があるではないかとか、そういうようなことの具体的な人事管理の問題についていろんな複雑した様相がそこに出てくるのではないだろうか、そういう感じもいたしまして、それらを通じて総合的に今後のあるべき姿というものを検討をしてまいる時期が来たのではないかというふうに考えておる次第であります。 そういうことで検討を進めてまいりますが、その時期は他の機会にも私から申し上げましたように、大体定年制実施の目途としております六十年あたりにめどを置いてはどうかというふうに考えております。しかし、それまでにいろいろ準備がございます。そういう準備の期間を勘案いたしますと、具体的には成案を得るのは五十八年度あたりを目途にやっていかなければ六十年実施ということにはつながらないのではないかというような感じを持っております。そういうようなことで、いろいろ各局の問題点を持ち寄りお互いに調整をしながら、今後とも精力的にひとつこの問題に、重要でございます、また困難でございますが、取り組んでまいりたいというのがわれわれの基本的な態度でございます。
○鈴切委員 民間において、このところサラリーマンの生涯的な給与とかあるいは定年とか、そういうことがずいぶん取り上げられながら、そういう点についてはかなり変動が激しくなってきております。そういう意味において、公務員の場合においてはいわゆる生涯的な給与という観点から、私はいろいろ民間との較差というものも考えていかなくちゃならない時代じゃないだろうかというふうに考えるのですが、その点についてはどうでしょうか。
○藤井(貞)政府委員 いわゆる生涯給的な論議というものは近時大変盛んでございます。その点は私も何ら異存はございません。ただし、公務員と民間の間には、それぞれの制度の中でいろいろ沿革の問題なりその他の条件の違いがございますことも、これは事実でありまして、その端的なものは、よく指摘されますけれども、年金制度等においてあらわれているのではないかと思います。ただし、同じ給与あるいは処遇ということにかかわり合いのある問題であることには間違いはございませんので、そういう意味で生涯給与的な観点というものを重視をしていくということは、私は正しい態度ではないかというふうに考えております。 その場合に、給与はいままで毎年やってきておりますし、大体調査技法も確定をいたしてきておりますので、これは確信がございます。その他の退職手当とかいうような問題あるいは年金ということになりますと、これはなおさらいろいろの絡み合いがございまして、比較自体が大変複雑な要素が絡み合いをしてくるという問題がございます。しかし、複雑であるからといって、困難であるからといって、これは放置ができないことになってまいるのではないかと思います。 その間、いま先生からも御指摘がございましたように、民間の場合でもいろいろな変わった要素が次々に出てまいっております。大変進んだと申しますか、有力な会社等ではかなり思い切った、年金を企業年金としてやっていくというようなことも出てまいっておりまして、それらの場合に、企業年金と退職手当のつながりがどうなるのかというような点も、これからわれわれ大変な関心を持って注視をしてまいらなければならない問題であろうと思っております。したがいまして、生涯給与的な観点というものは、いままでよりももっと積極的に取り入れてまいるべき時期ではないかという考え方を私は持っております。 ただ、そのやり方等につきましては、これは政府部内のことを申し上げて恐縮でございますが、それぞれの従来の沿革で所管官庁も違っておる、その他のこともございますけれども、それらの点は私の方で提言をいたしました基本的な検討という一環としてそういう問題も出てまいりますれば、それぞれの所管の部局とも十分緊密な連絡をとりながら、いまのような観点を崩さないような、取り入れるような方向で検討を進めていくというのが私の立場でございます。
○鈴切委員 いわゆる週休二日制に伴いまして、金融機関の週休二日制というのがかねてから懸案の問題でありました。大蔵省として、金融機関の週休二日制についてはどのように対処されていくおつもりなんでしょうか。また、そういうことから考えまして、来年度週休二日制を実施するための銀行法改正、そういう問題についてはどのようにお考えになっておりましょうか。
○坂本説明員 お答えいたします。 ただいま御指摘の問題につきましては、内容を分析いたしますと三つほどの問題になろうかと思います。 一つは、現在銀行法第十八条等によりまして、金融機関につきましては、日曜祝祭日以外は営業しなければならない、つまり閉店して休日にすることができないという規定がございます。したがいまして、現在の銀行法等を改正しない限り、土曜日等を閉店して休日とするということはできないということでございます。 第二番目は、仮にそういった銀行法を改正いたしまして週休二日制に係る法的整備を図ったとして、現実に金融機関が休日とするかどうかという点につきましては、これはたとえば利用者の理解の問題あるいは郵便局等の同時実施の問題等がございます。 それからまた、第三番目の問題といたしましては、仮に現行どおり銀行法によりまして土曜日は営業しなくてはならないという規定がございましても、実際に金融機関に働く職員の方々が交代で休日制をとるかどうかということはまた別でございまして、現在では相当数の金融機関で週休二日制を交代制で実施しております。 しかし、私どもといたしましては、銀行法十八条によって将来とも銀行等が土曜日を営業しなければならないということは問題があろうかと思っておりますので、次の通常国会に銀行法の全面改正の一環として、金融機関の週休二日制に係る法的整備を図ってまいりたいと考えております。
○鈴切委員 大蔵省としては、自然増収というものを当初考えていたときから考えて、どういうような状態になっているのか。当初はたしか三兆八千億または四兆円ぐらいだというように言われておりましたけれども、九月決算時点において、八月末の時点では約二七%、約三割、これは昨年に比べてほぼ同じような状態だと私は思います。九月から十一月決算の傾向というものは順調に伸びておる、私はそのように思っておりますし、十一月の決算については当初の予定した線を達成されたのではないだろうか、このように私は判断しているわけでありますが、その点についてお伺いいたします。
○滝島説明員 お答えいたします。 五十五年度の一般会計税収見積もりにおきましては、前年度の当初予算に対しまして四兆五千九百八十億円の自然増収を見込んでおりました。これは御指摘のとおりであります。これが実績としてどういう姿になるかというお尋ねでございますが、現在わかっております税収の実績は九月末までの分でございます。九月末までの税収の累計を見ますと、五十四年度の実績と対比いたしますが、五十四年度の実績を一〇〇といたしまして、そのうち九月までに入ってきた分、それとことし、五十五年度の九月までに入ってきた分、これを対比いたしますと、一三・九%の伸びになっております。また予算総額に対して現在までに入ってきました税収の割合、これは三三・六%になっております。前年の同じ期間について計算いたしますと、これが三二・八%でございます。その差は〇・八ポイントございますから、まさに先生御指摘のとおり、いままでのところ好調でございます。これが年度を通じましてどうなるかというお尋ねでございまして、これがまさに大変むずかしいところでございます。全体三分の一しか入っておりません。あと三分の二がどうなるかということで、これは大変むずかしい見通し作業になります。むずかしいのですが、年末までには五十六年度の税収見積もりを立てなければいけない、その前提として五十五年度の税収見積もり、これも立てなければいけないということで、目下鋭意作業中でございます。その作業の結果どうなるかということは、まさにこれからの問題でございまして、現在私がここでお答えできる状況にないということだけは御理解いただきたいと思うわけでございます。
○鈴切委員 やはり傾向としては順調に伸びていると私ども判断しているわけですが、それは言えないというならやむを得ないと思っております。 さて、この間ちょっと旧陸海軍従軍看護婦の処遇について、先日、十一月六日に答弁がございました。十日前後ということでございまして、調査結果がもう出たと私は思っております。すでに十一月の十五日に総理府に結果を報告したと聞いておりますが、その結果についてちょっとお伺いしたいわけであります。調査票を配付した方はどれぐらいか。そのうち何名から回収されて、それで内地勤務と外地勤務の内訳、一応日赤の処遇内容とみなして想定した場合、戦地加算を含めた対象者は大体どれくらいになりましょうか。
○森山説明員 調査結果でございますが、調査票は二万三千枚、一応都道府県を通じて配付したわけでございますが、回収いたしました数は一万三千五百でございます。このうちには陸海軍看護婦じゃない方が二千名まじっておりまして、これを除きますと一万一千五百人の調査を終わったわけでございます。このうち戦地勤務の経歴がある方が六千名でございます。なお、この六千名のうち旧軍人恩給並みの加算年を加算いたしまして、戦地の在職年が十二年以上になる方というのは千三百名でございます。
○鈴切委員 そこで総務長官、この間も大変に前向きな御答弁をされたわけでありますけれども、すでに厚生省からそういう結果が総理府の方に来ております。総理府といたしましては、これについて前向きに作業を進められるわけでありますが、大体いつごろまとまり、そしてこれからどういうふうに対処をしていかれるおつもりでしょうか。
○中山国務大臣 先日もお答え申し上げましたとおり、厚生省の調査結果に基づきまして、大蔵当局に対して必要な予算の要求をいたしてまいる所存でございます。
○鈴切委員 この間、私ども内閣委員会で海外視察をしてきましたが、大変に勤務条件の悪い在外公館がたくさんございました。わが国の在外公館の中の多くが不健康な地域において開設をされております。この不健康な地域に勤務する在外公務員は、きわめて過酷な条件のもとに勤務をされておりますが、現在の制度で不十分だ、私はそのように思います。不健康な地域に勤務する職員が物質面あるいは精神面で安心して職務に専念できるよう、国内にあるような特地勤務手当に相当する何らかの新たな手当を支給する必要があるのじゃないだろうか、このように思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○水谷説明員 在外公館に勤務いたします職員の給与につきましては、まず衣食住に係る基礎的経費につきましては、任地の物価、為替相場あるいは生活水準等を勘案いたしまして、在勤基本手当等によって措置をいたしております。これに加えまして、ただいまお尋ねの不健康地に所在する在外公館に勤務する職員につきましては、ただいまの在勤基本手当の算定の際に特別の加算をいたしております。いわゆる不健康度によりまして五つの区分をいたしておりますけれども、それらの区分に従いまして基準となる在勤基本手当のおおむね五%から最高二五%までの加算を行って特別の配慮をいたしているところでございます。 それでただいまお尋ねの新しい手当の問題でございますけれども、これにつきましては五十六年度の概算要求に当たりまして、外務省の方からただいま申し上げました在勤基本手当の特別加算分を抜き出しまして、それを拡充したものとして新しい手当の新設要求がございます。この要求をどのように取り扱うかにつきましては、現在、五十六年度予算の編成のただ中にあるわけでございます。御案内のように大変厳しい財政状況にございます。私どもといたしましては、全体の財政状況等勘案いたしまして慎重に検討させていただきたい、かように考えております。
○鈴切委員 最後に二点だけ聞いて、御答弁だけいただいて終わります。 在外公館の公邸、事務所などの国有化は、機密保持とか警備対策の点のみならず、高額な借料を払わずに済むという利益があると思うのですが、実際には百六十一の在外公館のうち四分の一が国有でありますし四分の三が借料を払っている、こういう状態の中にあって、これを一層積極的に進めていくべきじゃないだろうかというのが一点。 それからもう一点は、イランのアメリカの大使館の襲撃事件に見られるように、大使館あるいは在外公館の職員の人たちが安全に生活できるということは、言うならば大変に必要なことだろうと思うのでありますけれども、警備についてまことにまだまだ不完全であると私は思っております。ちょうど私ども行きましたとき、パキスタンの総領事館においても、強盗が前の日に入ったというようなことも聞きましたし、またナイジェリアにおいては、日本人のいわゆる民間ではありますが、三件、私ども行く三日くらい前にそういう強盗が入った、こういうふうな非常に不安な状況の中にあって、この問題をどのようにこれからやられるか、この二点について質問をして終わります。
○日吉説明員 お答え申し上げます。 現在、在外公館の建物につきましては、そのかなりの部分は国有化してきているつもりでございますが、ただいまも御指摘がございましたように、国有化されていない施設の借料等につきましては、御指摘のとおり、海外の家賃の上昇等もありまして、財政的にはかなりの負担になっていることも事実でございます。他方、それかといいまして、購入するといたしましても、一時的に購入費が非常にかさむ、またその後も維持管理費等にやはりそれ相当の経費がかさむというふうなことがございまして、現在の財政事情のもとにおきましては、その拡充は非常に困難な状態にございます。ただ、いずれにいたしましても、先生御指摘のような事情もございますので、全体の財政事情、また長期的に見ました全体での効率化の観点から、他の国内の国有施設等とのバランスもとりながら適切に処理していきたい、かように考えております。 もう一点、お尋ねの在外公館の警備体制の問題でございますが、在外公館の警備の強化につきましては、かねてから厳しい財政事情の中にありましても警備官の配置とか警備員の雇い上げあるいは施設の強化、モニターテレビの設置、こういうふうな点にきめ細かく、定員並びに予算の両面におきましてできる限りの措置を講じてきているつもりでございますが、こういうふうな国際情勢でもありますので、今後とも個別に外務省の方からよく事情を伺いまして、真に必要なものにつきましては適切に措置を講じていくように努力したい、かように考えております。
○鈴切委員 以上で終わります。
○江藤委員長 神田厚君。
○神田委員 最初に公務員制度の見直しの問題につきまして御質問を申し上げます。 聞くところによりますと、公務員制度の見直し作業にすでに着手をしている、そして五十八年度中に基本方針の策定、五十九年度に法案の提出、六十年度にスタートさせる、こういうふうなことが言われておりますけれども、こういう形で検討が行われているのでありましょうか。
○藤井(貞)政府委員 確たることはいまこの段階で申し上げるわけにはまいりませんですが、大体の構想といたしましては、私はいまお示しになりましたようなスケジュールで進めていってはどうかという一応の目安を立てております。
○神田委員 制度の中身の問題に入っていきますが、人事院制度は公務員の労働基本権の代償として設けられているものでありますから、この改正は、公務員制度の見直しという以上は人事院制度の再検討そのものもお含みになっている、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
○藤井(貞)政府委員 私が、また人事院が再検討に着手しなければならないと言っておりますのは、現在人事院が所管をいたしておりまする所掌事務に関する問題について、いろいろ背景の状況が変化しつつあるからして、それに対応するために必要であるという見地から検討を開始したいということを言っておるのであります。したがいまして、私並びに人事院自体が人事院制度根本についていろいろ申し上げることは、これは範囲外でございまして、私は、口幅ったいことでございますが、大方の国民も御理解いただいておりますように、人事院制度というものは、公務員の労働基本権制約の代償として、また公務の公正な執行を図るためということのために置かれた中立的、専門的機関でございまして、これはやはりわが国の公務員制度の中で中枢的な地位を占める重要な機能を持つものであり、また大方の御支持のもとに今日まで定着をしてきておるというふうに考えておりまして、人事院が人事院自体のあり方について申し上げることは考えておりません。
○神田委員 そうしますと、公務員制度の見直しという場合には、ただいま御答弁ありましたけれども、その他の問題ではどういう視点でどういう範囲までのことを見直しなさるようなおつもりでありますか。
○藤井(貞)政府委員 この点は社会、経済の情勢がいろいろ変化をしてまいっております。また民間においても、いま大体のところが定年制は六十歳ということになってきつつありますけれども、労働省としては、これの実施時期と一般民間に普及する時期を大体六十年度目安というふうに置いておるようであります。そういうことも参考にいたしまして、総理府の方から意見の提示を求められておりましたので、定年制についても人事院の見解を表明したといういきさつもあるわけでございます。それらの諸般の情勢を踏まえながら給与制度一般あるいは任用制度一般その他の問題について掘り下げて対応をしていく必要がありますので、それの具体的な施策というものを展開するための諸方策を探求してまいろうというふうに考えておる次第でございます。 その基本的な視点になりますのは、いま申し上げましたように、社会、経済の情勢の変化あるいは公務員の構成あるいは年齢の実態というようなものの分析、また入り口と出口の問題、中間における管理の問題、そういうようなことを通じて、究極的には公務の公正また能率的な運営を確保することが今後とも一層増してまいりますので、そのための対処策はどうしていったらいいかということを基本に据えて、諸問題を検討してまいるというのが基本的な視点と言えば視点と申し上げることができる問題ではないかと思っております。
○神田委員 この公務員制度の見直しということを行う場合には、どうしても人事院が公務員から労働基本権を奪っている代償として設置されているという状況から考えますと、この職員団体との関係から、いわゆる職員団体の意見を聞きながらお互いに協議をして、その作業を行っていくのが一つの道筋だというふうに思っております。その点は人事院としては、公務員制度の見直し作業に着手するに当たりまして、いわゆる職員団体、労使協議の場を設けていく考えというのはございますか。
○藤井(貞)政府委員 お答えいたします。 人事院制度というのは、御指摘にもございましたような経緯でできておるものであり、したがって、人事院の基本的な性格、役割りというものがございます。それを踏まえた上で、なおやはり機関の性格から申しまして独善的になっても困りますので、そういう点から政府の関係各省あるいは各種の組合側の意見もいままで十分に聴取をしながら、また調整をとりながら仕事を進めているつもりでございます。 先刻もちょっと申し上げましたのですが、組合関係だけの交渉でもいろいろな段階がございます。私のところにおける交渉を含めてそれこそ相当程度、二百回程度と申しましょうかやっておるわけでございまして、今後の作業を進めてまいります場合におきましても、いずれもこれは公務員自体にも大変影響のある基本的な重要案件でございますので、どしどし意見は出してもらわなければなりませんし、それとの調整をその段階、段階に応じてやっていくという必要性は毫も変わりません。むしろさらに精力的にそういう問題には取り組んでまいりたい、かように考えておりますが、人事院の性格その他から申しまして、その場で連絡の協議会、定期の協議会を設けるというようなことはいかがかという考え方に立っております。その点は十分それにかわるもの、実質的にはもっと形式的に流れない、そういう制度の活用を通じて目的達成に努力をしてまいるという姿勢で臨みたいと思っております。 幸いにいたしまして、全体が全体とは申しませんが、今回の公務員制度の抜本的な検討という土俵には、公務員の組合その他についても積極的に上がってもいいじゃないかというような声もあるようでございまして、それ自体は大変歓迎すべきことでございます。十分連携を保ちつつ協議、連絡また意見聴取の場面というものは従来にもまして広げていくような努力は並行して進めてまいる所存でございます。
○神田委員 そういうことで、職員団体等の意見も十二分に尊重しながら労使協議の場にかわる、それと同質、それ以上のものをつくっていくという答弁でございますので、そういうふうな方向でひとつよろしくお願いをしたい、こういうふうに思っております。 次に、公務員制度の見直しの検討に当たりまして、公務員の労働基本権の付与の問題、これを避けて通ることはできない問題であるというふうに考えております。そこで、政府としまして、これまで公務員の労働基本権の問題をどの程度審議をしてきたのか、さらには政府としまして、この問題については調査、研究するための調査会ないし審議会等の機関を設ける意図はございませんかどうか、その点を総務長官の方から御答弁をいただきたいと思います。
○亀谷政府委員 二点に関して御質問がございましたが、先生も御承知のように、労働基本権に関します調査、審議をいたします機関といたしましては、昭和四十年に御承知のとおり公務員制度審議会が設置されたわけでございます。この審議会につきましては、御案内のように、内閣総理大臣の諮問に応じまして、国家公務員、地方公務員及び公共企業体の職員の労働関係の基本に関する事項につきまして調査、審議をお願いをすることといたしておりまして、この審議の結果を内閣総理大臣に建議をすることになっております。御承知のとおり、この基本権問題に関しましては、この公務員制度審議会におきまして、通算八年間にわたりまして慎重な検討が行われまして、昭和四十八年に国家公務員、地方公務員及び公共企業体の職員の労働基本権に関する事項についての答申が行われたわけでございます。先生も御承知のとおり、この答申におきましては、原則として現行の制度によるべきものとしているわけでございますが、個別、具体的な問題としての検討を指摘された事項につきましては、先般もお答えをいたしましたように、公務員問題連絡会議を通じまして、逐次その実現を図り、なお残余の問題につきましては、先ほど御答弁を申し上げたとおり、関係の組合の諸機関の御意見を徴しつつ検討を進めておるという状況でございます。
○神田委員 新たな公務員制度の見直しの段階の中で、政府としての対応というのは、それ以上のことはなさらないというお気持ちでございますか。
○亀谷政府委員 ただいま申し上げましたように、第一次から第三次にわたります公務員制度審議会におきまして、労働基本権に関する答申をいただき、その答申の中で触れられました具体的事項について、先ほど来御答弁をいたしておりますように、公務員問題連絡会議の中で関係の組合の皆さん方の意見も逐次綿密に徴しながら検討を進めておるわけでございますので、先ほど来繰り返し御答弁いたしておりますように、そういった場を通じまして、十分御意見を拝聴しながら作業を進めていくということで今後もまいりたいということでございます。
○神田委員 次に、防衛庁職員給与法の関係で防衛庁にお尋ねをしたいのですが、地震あるいは水害、そういう大災害のたびに自衛隊が救助、救済作業に動員をされて大変困難な作業に奉仕をしている実情があるわけであります。このように災害出動した場合に、たとえば消防団員などの場合は、条例その他によりまして特別な手当が支給をされる、こういうふうな状況になっているようでありますが、聞くところによりますと、自衛隊の場合には石けんとか下着とか食事などの現物支給というような状況であるというふうになっております。こういう中で、特に大災害等の出動に当たりまして、災害に動員された場合の手当の交付という問題が年来問題になっておりますが、その点につきましてはどういうふうにお考えでございましょうか。
○山崎(拓)政府委員 現在、災害派遣に出動いたしました隊員に対しまして特別な手当は支給いたしておりません。ただ、お話がございましたように、きわめて特異な状況下におきます重労働でございますので、増加食の支給でありますとか、あるいは下着類等の日用品の現物支給等は行っておるところでございます。しかしながら、御指摘のように、災害派遣時の作業はきわめて危険性、困難性を伴うものでございますので、手当を設けますことが必要であると考える次第でございます。せっかくの御指摘でございますので、手当新設につきまして鋭意努力いたしたいと存じます。
○神田委員 終わります。
○江藤委員長 榊利夫君。
○榊委員 官房長官、見えておられますか。お願いしていたはずなんですが。
○江藤委員長 総務長官がお答えいたすそうです。
○榊委員 公務員の給与改定に関する取り扱いについての閣議決定のことでございます。十月二十八日の閣議決定は、御承知のように五項目の措置を決めておりますけれども、その第四項で、退職手当法案、定年法案については給与法案と「合わせ成立することを期する」、そういうふうに書かれているわけです。それで、内閣提出の法案の取り扱いというのは、言うまでもなく三権分立下で国会が決めることでございます。ところが、「合わせ成立する」——事実上三法案の一括成立を求めているわけでありまして、これは国会の権能という点で、それを侵すものになっている、こう思うのであります。また閣議決定に注がついていまして、この注の中でも、地方公務員の給与や退職手当について、適正化と称して引き下げを求めております。これも地方自治体が地方議会の議決を経るなどして決めるべきことでございまして、地方自治に対する関係という点では、やはり重大な介入、侵害になりかねません。実際にそういうものであります。その点では鈴木内閣が憲法の定める国会の権能やあるいは地方自治の原則について十分な理解が欠けるのじゃないかな、こういうふうに思うのですけれども、この点についてまずお伺いいたします。
○中山国務大臣 今回の閣議の決定に当たって四項目のいわゆる事項が中に入っておりますが、政府はかねて国家公務員の給与等につきましては、人事院勧告を完全実施するという慣習がすでに習熟していることは御案内のとおりでございます。しかし、現在の日本の財政事情は、御案内のように非常に厳しい状態の中にあって、この人事院勧告を完全実施するというふうなことをやってまいります場合には、どういたしましても納税者である国民の御理解をいただくということは政府としては当然のことでございまして、その御理解をいただくためには、公務員の方々の効率的な作業をさらに望むとか、あるいは官民較差がある退職手当法等についても、一応民間ベースに合わせていくことによって納税者である国民の御理解がいただけるものであるというふうな考え方を内閣が持っておる、そういうふうな強い内閣の願望であるということでございまして、決して国会の審議を拘束するというようなものではございません。御案内のように、審議自体はあくまでも国会の運営によるものでございます。政府はそういう考え方を持っております。
○榊委員 私、いまの答弁を聞きながら、しかし、実際上これを厳格に読みますと、「合わせ成立する」、しかも「期する」ということでございますので、やはり一歩踏み出している、この点でやはり厳正であっていただきたい、こう思うのです。やはり閣議決定という点では線は踏み外しているというふうに思うのであります。そういう点で、いまの長官の御答弁についてはどうもしっくりしないわけでございますけれども、その線ですね、それはしっかりと守っていく、そういう態度はとっていただきたいし、これからもそうあっていただきたいと思います。その点いかがですか。
○中山国務大臣 政府は、三権分立のわが国の基本的な運営の原則に関して、当然行政府としての考え方あるいは立法府としての考え方に対しては、それぞれの意見を尊重してまいる覚悟でございます。
○榊委員 それぞれの意見の尊重というのではなくて、やはりそのけじめをきっぱりとつけて、いささかでも議会の権能に足を踏み入れるとか介入するとか、そういうことは厳に慎むということであっていただきたいと思うのであります。 同じくこの閣議決定の第一項目にこういうことがあります。「勤務成績本位の人事運用、高齢者の離職促進」ということでございます。この点については、当局による恣意的な職務評価が行われておる、それが直接昇給や昇格に結びついている、こうした形での人事運用というのはやはり問題があると思うのです。たとえば統計局などの場合、いわゆる六等級頭打ちという現象がございます。そういう職員がかなり多い。こうしたことはむしろ改善すべきだと思うのです。ところが、逆に勤務成績本位の人事運用だ、こう称して頭打ちが拡大してきています。そういうことになってはならない、こう思うのであります。この点どうなのかということ。それからまた高齢者の離職促進ということですが、これも本人の意思に反していわゆる肩たたきが行われる、こういうことになってはいけないと思うのですが、この二つの点お尋ねいたします。
○亀谷政府委員 先ほども御質問にありましてお答えをしたところに関連をいたしますが、先生の御質問にございましたように、今般の人事院勧告の実施に関します閣議決定の中で、成績本位の人事運用等に触れておるところは御案内のとおりでございますが、先ほどもお答えしましたように、職員の成績及び能力に基づきます適正な任用及び処遇に配意をいたしまして、特に勤勉手当の支給及び特別昇給につきまして勤務成績本位の人事運用を推進するということにつきましては、すでに今年度の人事管理運営方針におきまして、私どもから各省庁にもその基本的姿勢で臨むということで御指導、御調整申し上げているところでございます。なお、先ほど長官から御答弁申し上げましたように、現下の厳しい社会、経済情勢の中で、公務員制度につきまして明確な姿勢を示すという観点からも特に触れた点でございます。 なお、等級等の問題につきましては、個別の省庁の問題も運用上あろうかと思いますが、特に私の方から直接お答えをしてよろしいのかどうか、もしあれでございましたら人事院にもお答えをいただきたいと考えております。
○長橋政府委員 国家公務員法によりますと、職員の処遇というものは、能力に応じ勤務実績に応じていろいろ処遇しなければならぬということになっております。したがいまして、給与を支給する場合につきましても、やはり従事している職務の複雑、困難、責任の度合いということの評価を前提といたしまして職員の勤務実績を考慮して処遇を決定するということになろうかと思います。したがいまして、公務員法に書いてあります「平等取扱の原則」、そういうものは基本でございますので、そういう差別のないようなことで臨まなければならぬというふうには考えております。
○榊委員 具体的に頭打ち、こういったものは広げるのじゃなくて狭めていく、解決をしていくという方向での御努力はどうでしょう。
○長橋政府委員 頭打ちの問題につきましては、頭打ちという現象が生じておる原因を明らかにするということがまず第一段階であろうと思います。したがいまして、給与制度上あるいは給与のの制度的な運用上そういう問題が生じておるということになりますれば、それは人事院としても、制度所管省庁において十分検討しなければならないということでございます。これは先ほど枠外者の問題につきまして御答弁申し上げましたけれども、よく実態を精査した上で対処しなければならないというふうに考えております。
○榊委員 四週五休の問題で厚生省にお尋ねいたします。 これは半歩前進だと思うのですが、国立病院とか療養所などの実情で見ますと、増員がないと、それが患者、医療にマイナス影響が出てくる、こういう心配がございます。このことはいわゆる試行によっても明らかになっているのですが、橋本元厚生大臣が、四週五休の実施には大体千三十五名の職員の増員が必要だ、そういうことを閣議でも発言をされておりますし、園田厚生大臣も全医労との交渉で増員の必要を認めておられる、こういう経緯がございます。四週五休を実施するということは、そのままじゃなくて増員をして、それで万全を期して四週五休に移っていく。この点では関係者の非常に強い要望があるわけでありますけれども、厚生省は前向きの態度をとってもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○田中説明員 国立病院あるいは療養所の人員配置につきましては、先生も御承知のとおり、ほかの公的医療機関に比べましてかなり劣っておりまして、現状のままで四週五休制度を実施するということは、患者サービスに何がしかの低下を来すのではないかということで、私どもも現状のままでの実施は大変苦しい実情にございます。この点につきましては、すでに職員組合からも厚生大臣に対しまして、ただいま先生のお話のございましたような申し入れ等もございまして、大臣も問題点は十分に認識しておるわけでございまして、われわれ事務当局につきましても、円滑な実施についていろいろと検討を命ぜられておるところでございます。厚生省といたしましては、従来から国立病院あるいは療養所の定員増にはできるだけ努めてきたつもりでございますけれども、現在五十六年度の予算編成の過程でございまして、私どもといたしましても関係方面の御協力を得まして、看護体制の強化等を中心にいたしまして増員を図りまして、事務処理体制の整備充実に努力をしていきたいというふうに考えておりますし、また現場におきます具体的な実施方法につきましても、今後とも職員組合と十分に話し合いを行いまして、この四週五休制度が円滑に実施が図られるように配慮していきたいというふうに考えております。
○榊委員 この点では、何といっても医療をマイナスさせない、マイナスの影響を与えないということが肝要でございますので、ひとつ大いにこの努力をお願いしたいと思います。 もう一つは、今度の場合、給与法の改正勧告から提出まで三カ月かかりましたけれども、その間いろいろな動きがあったことはよく知っています。ベースアップどうなるのだろうかな、こういう声は私たちもしょっちゅう聞きまして、国会の中を歩いていても聞くような状態でございまして、このことについてはそういう不安があったわけで、この点について総務長官はいかがでございましょう。三カ月くらいかかるのはやむを得ないというようなお考えなのか、あるいは今後やはりなるべくこの期間を短くするような努力が必要だとか、そういうようにお考えなのか、一言。
○中山国務大臣 総理府といたしましては、人事院勧告を完全実施してまいるという慣熟した習慣をぜひ今回もとりたいということで、財政当局と話を詰めておりましたが、御案内のように、財政事情のきわめて厳しい中でございましたから、何遍かの会合の結果、このような完全実施をするという閣議決定をいたしたわけでございますが、今後ともできるだけ時間の短縮に努力をいたしたいと考えております。
○榊委員 その人事院のことですけれども、これが代償機関だということは、先ほど来数回総裁も御答弁になっておられますけれども、最近人事院の内部でそういう性格をすりかえるような動きが出ているのではないか。たとえば九月二日付の「人事管理通信」に、角野事務総長の一問一答が載っておりまして、この中でこういうことを述べておられるのですね。「例えば、労働省における労働行政など見てみますと、大きなビジョンを打ち上げて民間をそういう方向に目を向けさせていく、リードしていくということをやりますが、人事院の場合は性質が違うんですね。言ってみれば、同じ労務管理であっても、人事院のはいわば企業内労務管理ということですから、責任ある立場としてそういうことはあまりやらない、やってこなかったわけです。」、ところで、「八〇年代というのはこれまでとは流れが違ってきてますから、新しい方向づけをしなければならない時期なんでして、ビジョンを打ち出す必然性があるわけです。」こういうふうに語っているわけですね。人事院の役割りというものを企業内労務管理として位置づけておられる。これは人事院本来の役割り、性格をもう捨てて、いわば中立的な、専門的な機関というたてまえも退けるようなかっこうになっているわけでありまして、しかもそれは八〇年代のビジョンだ、私は大変不可思議に思うのであります。人事院はそういう方向を決めておられるのですか。
○藤井(貞)政府委員 お示しになりました「人事管理通信」というものの内容は私は一応目を通しましたが、詳細なことは総長からも報告は受けておりません。特に「管理通信」ということで、他の雑誌その他の取り扱いと同じように、編集の方で責任を持つことでございますので、どういう表現をしたかということについてとりたてて私がここで申し上げることが適当かというふうなことについては疑問を持っておる次第でございます。 ただ、お示しがございましたように、労働省と人事院の立場というのは、片や労働省というものは、自分の省の職員の労務管理の問題とは別に、民間の企業全般を対象にするものですし、人事院の方は、そういう言葉がいいかどうか知りませんけれども、公務員を対象にしてそれの基本を決めていく問題でございますので、そこの違いがあるということはございましょう。しかし、人事院としては与えられた職責、役割りというものがございますからして、その役割り、職責というものをどんな事態がありましても踏み外すことのないような配慮はひとつ基本的に厳守してまいる所存を私は持っております。
○榊委員 厳守していただきたいと思うのです。どうもこれ一つではないのですね。これは時間があればもっと質問したいことですけれども、林博男給与局次長も「人事管理通信」の九月九日付で女性を消耗品扱いするような発言をされておられるのです。これは私は非常にけしからぬと思うのです。人事院の幹部がこういう公の場で、しかも肩書きつきで発言するわけですから、総裁はやはりこういうことについては厳正に対処してもらいたいと思うのです。その点はよろしゅうございますね。
○藤井(貞)政府委員 人事院もそれぞれ組織がございまして、その段階で民間との接触の機会を通じていろいろ発言をするということは、これは私として禁止するわけにもまいりませんし、禁止することが適当であるとも思っておりません。ただ、人事院を構成する組織でございますので、人事院の基本方針というものはいついかなる場合でもこれは守っていただかなければならぬ、そういうことはこれは当然でございます。人事院の役割りなり中立的な性格なりというものはいかなる事態があっても、法律が厳存する限りは変わることはございませんので、私は厳にその立場を堅持するという態度であらゆることに対処するつもりでございます。
○榊委員 大変時間が切迫して、おりますので、防衛庁職員給与法改正の問題で一、二。 基本的な自衛隊観、これは別といたしまして、隊員の処遇とか権利については私ども大変関心を払っております。また改善すべき点は改善すべきだと思うのです。今回の改正案によりまして、四週五休が実施できるようになるわけでありますが、防衛庁でもこれをきっちり実施するのかどうなのか、いかがでしょう。
○山崎(拓)政府委員 御質問のありましたいわゆる四週五休制につきましては、防衛庁におきましても一般職国家公務員同様にこれを実施する方針でございます。防衛本庁、付属機関、各自衛隊の機関等におきましては、通常の形でこれを実施することが可能でございます。 ただ、有事即応態勢を旨といたします自衛隊の部隊においてこれを実施することが可能であるかどうかという点が御質問の要点であろうかと存じますが、この点につきましても、弾力的な運用によりまして可能であると考えるわけでございます。つまり四週間に一回の土曜日を休むという固定的なやり方ではなくて、これは年間に換算いたしますと五十二時間に相当いたしますので、陸海空三自衛隊のそれぞれの特性に応じまして、たとえば演習の比較的少ない時期でありますとか、あるいは海上自衛隊におきまして艦船の修理を行います時期であるとかを選びまして、まとめてこれを実施するというようなことによりまして、任務の遂行に支障を来さない範囲において実施可能である、かように考えるわけでございます。事実、五十三年四月から試行を行いましたが、この間もそのことを確認をいたしておりますし、また米、英、西独、仏等各主要国の軍隊におきましても、完全週休二日制を実施いたしております現状からいたしまして、わが自衛隊におきましても、四週五休程度でございますれば十分組織運用になじむものと考える次第であります。
○榊委員 特殊勤務手当、いろいろ見てみますとどうも階級によって差がひど過ぎるのがあります。たとえば航空作業手当、パイロットの場合、二等空佐以上が日額四千百円に対して一等空曹以下では千九百円、二倍以上開きがあります。落下さん降下作業手当も、佐官以上では一回の降下について五千二百円、空曹では三千四百円、空士では二千八百円など、半分ぐらい。これは階級によって差がある。同じ作業なんですね。そういう点、階級によってこういう大きな区別をする、差別をするというのは不合理だと思うのですけれども、こういうことは改められることは考えられませんか。
○佐々政府委員 お尋ねの特殊勤務手当でございますけれども、これは御承知のように、著しく危険、不快、不健康あるいは困難を伴う作業に従事する者に対しまして支給をされておる手当でございますが、御指摘のように、航空作業手当あるいは落下さん降下作業手当について階級による支給区分があることは事実でございます。 この航空作業手当についてまず申し上げますと、御指摘のように、二佐以上行政職(一)の四等級、研究職二等級以上四千百円、一曹以下あるいは行(一)の七、研究職の四等級以下は千九百円と階級差がございますが、これは一般職に準じて設けられておる手当でございまして、これに対応する一般職の特殊勤務手当であるところの航空手当、これにこういう等級別の区分が設けられておりますので、これに準じて区分を設けておるところでございます。 特殊勤務手当の中でも、同じような危険な作業であって、だれがやっても同じ危険性があるというような作業、たとえば放射線取扱手当であるとか死体処理手当であるとか、こういうものについては階級の別なく一律支給をいたしております。 落下さん降下作業手当の御指摘がございますが、確かに一般職には落下傘でおりてくるという作業はございません。防衛庁、自衛隊の大変特殊な勤務手当でございますが、これも落下傘降下に当たりまして、指揮官級の者は、たとえば降下すべき時期、降下する地点あるいは降下後部隊を掌握して指揮管理する、こういうような権限、責任あるいはその任務に必要な知識、経験等の差がございます。これによってこういう階級別の差がございますが、これを改正する、一律にするという考えは持っておりません。
○榊委員 階級による差がひどいということ、これは再検討してもらいたいと思うのです。国民の目から見てもどうもおかしいな、こういう疑問は避けがたいと思うのです。 時間が参りましたので一つだけ、特別職の職員の給与法ですが、今度の給与の引き上げを見ますと、秘書官を除く特別職の引き上げ率は四・六五%から五・一〇%、一般職職員の引き上げ率が四・六一ですから、これよりも高い水準になっています。上厚下薄、これがひどくなる。そういう方向の給与引き上げ方になっているわけでありまして、この点は国民の納得を得るということでは考え直していく必要があるんじゃないか。 それから、同じ問題で学術会議会員の日当、これが二万三百円から二万一千二百円に九百円引き上げられます。これはちょっと安過ぎる、九百円というのは。率にしまして四・四三%ですから、これは一般の四・六一よりもかなり下回るわけであります。日本の科学、学問を大切にするという立場からも、次の機会にこれは再検討してもらいたい、こう思うのですけれども、この点だけ質問しておきます。
○亀谷政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、お話にございましたように、秘書官を除く特別職の給与改定におきまして、一般職の指定職各号俸に対応した額とされておるものにつきましてはその額としているわけでございますが、その他の額につきましても、従来政府といたしましては、いわゆる人事院勧告の改定率を基本にいたしまして所要の計算をしてきているわけでございますが、今回も四・六%を基準として計算をいたしました結果、端数整理で一部で若干の改定率が高目となったわけでございます。従来から私どもは、この処理を一応千円単位を四捨五入をいたしまして万円単位に整理をしているわけでございます。 なお、次に御指摘がございました学術会議でございますが、この非常勤職員の日額手当の改定につきましても、一般職の指定職俸給表の改定率を用いて計算をしておるものでございまして、これまた端数整理の結果、若干改定率が低目になったものでございまして、今回特に意識的な操作で行ったものでないことを申し添えさせていただきます。
○榊委員 大変時間があれなんで申しわけありませんけれども、せっかく来ていただいているので、一つだけお聞かせ願います。 いまのは、ひとつ次回は御努力をお願いするということと、寒冷地手当の級地指定の改善ですけれども、気象庁の日光測候所、現在四級地に指定されておりますけれども、気象条件から見ますと、あそこは非常に寒くて、年間の温度を見ましても北海道と同じなんです。これは資料を持ってきていますけれども、札幌並みです。それから雪の量もそうでございます。日光の場合、函館、網走よりも厚いのです。そういうところでは北海道並みに五級地に指定してほしいという要望が出るのはあたりまえでございまして、こういう点はやはりこれから考えていくべきではないか。それから河口湖の測候所、富士山測候所の御殿場基地、このあたりもかなり入り組んでいるわけですけれども、付近の状況を見ましても改善する余地、必要があるように思います。したがいまして、こうしたところの実情を十分調査をされて、級地指定の改善要望については、これからも十分検討し、善処をしていただきたいというのが最後の質問ないしお願いでございます。
○長橋政府委員 級地是正のお尋ねでございますが、今回措置いたしました十四市町村でございますが、これは従来多年にわたって問題となっておりました地域につきまして、最近十年間におきます気象データ、それから同一市町村内で数級地に分かれているというような場合に、やはり行政上適当な調整をする必要があろうということで措置したわけでございます。専門家の話によりますと、気象条件の安定した把握ということになりますと、大体二十年ないし三十年のサイクルでつかまえるということになっております。今回措置いたしましたのは、先ほど申し上げましたような事情で措置したわけでございますけれども、しかし、これですべておしまいというふうには考えておりません。 いろいろ御指摘がございました日光の問題、それから河口湖の測候所の問題もございますけれども、やはり測候技術というものが進歩してまいっているわけでございますから、新しいデータ、それから気象状況の変化というものを安定したかっこうでとらえる、必要なデータが得られるということになりますれば、それなりに対応していくということについてはやぶさかではございません。検討はしてまいりたいというふうに考えております。
○榊委員 終わります。
○江藤委員長 田島衞君。
○田島委員 まず、人事院に対して御質問を申し上げますけれども、時間が大変少ないので、私も簡単に要点だけお聞きしますから、その要点をそらさないようにして簡明にお答えをいただきたいと思います。 まずその一つは、今回給与改定に際して人事院が勧告をされたわけですけれども、その前に、昨年の八月に人事院総裁は総務長官に対して定年についての見解を述べられている。それからもう一つ、いま懸案になっている退職金に関する法案があるのですけれども、この退職金については、民間よりも若干上回っておるではないかというような結論も出ておると思いますけれども、退職金等は当然総理府の所管であって人事院ではない、これはわかっていますけれども、人事院が給与の改定等についての勧告を出す場合に、定年とかそのような退職金の現行の制度についての考え方を全然持たぬのか、幾らかでも持っているのか、大変関心を持っているのか、どっちか教えてもらいたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 同種の問題でございますので、関心は持っておりますが、給与勧告はそれとは関連がございません。
○田島委員 関連がないということですけれども、じゃその関心はどのような関心を持たれておるか、聞かしてください。
○藤井(貞)政府委員 生涯給与という問題から、われわれも深甚な関心を持っているということでございます。
○田島委員 人事院にはおのずから人事院のやるべき仕事がありますが、だからといって国の行財政と全然無関係ではあり得ない。人事院が勧告をすれば当然その勧告を完全実施することが望ましいと考えるのはだれしもの共通した観念、完全実施をしようと思えば、そこに当然財源というものが絡んできます。国の財政事情と今回の勧告に基づくところの完全実施をした場合に、直接人事院の責任ではないでしょうけれども、財源措置をうまくとれるかとれないかということについては、少しでもお考えになることはありますか、全然お考えになりませんか。
○藤井(貞)政府委員 端的に申しまして、国の大変重要な事柄でございますから、しさい漏らさずわれわれも頭に入れて、それも考慮に加えてやっておるというたてまえでございますが、給与の問題は給与として、人事院の勧告制度というものができた経緯からいいまして、これは財政状態とは無関係で勧告をいたしております。
○田島委員 無関係であるということを考えて勧告を出すということは、場合によれば、実質的には勧告は出しても、その勧告の実施については完全に実施できない場合もあり得てやむを得ないということも考えているのですか。
○藤井(貞)政府委員 過去において人事院が大変長きにわたってお願いをしたにもかかわらず、いろいろな事情から完全実施がなされない時期がございました。それが大方の御理解を得まして、完全実施ということがここ十年余定着をしてまいった次第でございます。したがいまして、われわれとしては財政状況とは別に、公務員給与勧告制度のたてまえからいって、これはあくまで完全実施していただきたいというのが変わらざるわれわれの願望でございます。
○田島委員 今度は総理府の方へお伺いしますが、総理府は人事院の勧告に基づいて給与法の改正案を出したわけですけれども、支出を伴うところの一つの議案の提出に当たっては、当然配慮しなければならぬことがあると思うのです。たとえばその法律の成立によって当然支出されるべきその財源の措置が予算上明らかにとられているか、あるいはまた近い将来間違いなく予算措置される、いわゆる財源措置がされるという確信を持たずしては、本来そのような議案というものは提案されるべきじゃないという原則があるはずでありますけれども、もちろん大蔵が絡んだことでありますが、総理府としては、今回の一般職その他の給与改定に伴うところの財源措置について大蔵とどのような折衝があったのか、どのような大蔵の話に対する認識があるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○亀谷政府委員 今回の人事院の勧告の完全実施にかかわります財源措置につきましては、すでに先生も御案内の点もあろうかと思いますが、財政当局の試算によりますと、その不足額が一般会計で約千六百四十億円になるわけであります。そういった厳しい財政状況もあり、先ほど来総務長官から御答弁申し上げておりますように、こういう社会、経済の厳しい状況の中で、こういった財源不足も念頭におきながら、なおかつ国民一般の御納得を得られる線でどういうふうにまとめるかということで、八月以来三カ月にわたる事務及び閣僚の折衝が難航したわけでございます。その結果、御案内のように、政府といたしましては、先ほど来しばしば総務長官からも申し上げておりますように、いろいろと御批判はいただいておりますけれども、やはり正すところは正すという姿勢のもとに、先般来お願いしておりますような定年制法案あるいは退職手当の水準の是正等をあわせて行うことによりまして大方国民の納得を得られるであろう、こういう結論に達したわけでございまして、いま御指摘の一般会計の不足額につきましては、そういった諸般の情勢及び今後の財政状況等を勘案の上、大蔵と最終的に合意に達した次第でございます。
○田島委員 現実的には大蔵と合意したという答弁しか出ないでしょうけれども、いまもお答えの中にあるように、約一千六百五十億ぐらいの不足分がある。これは予算上はどこにもないわけです。本来ならば補正予算を組むとか何らかの措置をしなければならぬけれども、まさか補正は組まぬでしょう。それは一体どこから出るのか。これは大蔵が所管だというけれども、いやしくも財政を、予算というものをどこの省だって庁だって扱っているのですから、それは大蔵さんで何とかやるだろうというのんきな話は通用しないと思うのですよ。(「心配するな」と呼ぶ者あり)この点、心配するなという声もありますけれども、私は心配するわけです。多少でも数字はわかっていますからね。そういう点についての総理府の物の考え方は少し甘過ぎるのではないか。 それからまた、人事院総裁いらっしゃいますけれども、まことに失礼な物の言い方かもしれませんが、やはり人事院といえども国民の世論、国民の期待に無関係ではあり得ない。人事院は与えられた仕事はこれだけです、だから勧告だけすればいいんです、これは少し国民不在の物の考え方じゃないでしょうか。関心は持っているけれども直接関係ないのだ。だけれども、勧告が出た以上は勧告を完全実施しなければいけない、してあげなければいけないというのは当然出てくる結論ですからね。だから、やはりその根源は勧告にあると思う。勧告のあり方というのはもっと慎重であるべきだと思いますけれども、違うでしょうか。
○藤井(貞)政府委員 これは先刻御承知でありますように、人事院の給与勧告というのは労働基本権制約の代償措置として設けられているものでございます。したがって、それの具体的な方法として官民較差を比較いたしまして、しかもこれは非常に慎重に資料を徴取してその上で分析をして結論を出すわけであります。その程度のことは民間でもやっているんだから、それ相当の、それに見合う措置は公務員といえどもやっていただくべきじゃないか。しかも公務員については、労働基本権の問題もさりながら、それと同時に公正妥当な行政執行をやっていかなければならぬ。そのためにはやはり世の批判はいろいろございますけれども、大変りっぱな、有能な人を確保しなければならぬ。そのためには世間並みの処遇は最低限度やっていただかなければならぬという基本的な立場に立っておるわけであります。私といえども民間のいろいろな批評なり批判なりというものは十分承知いたしております。給与勧告の時期になりますと、民間から電話がかかり、また陳情書が来る。それは何十万も参ります。そういうものも全部頭に畳み込んだ上で、これはあえてやらなければならぬということでやっておるのでありまして、そこの点はひとつわれわれの衷情のあるところは十分御理解をいただきたいと思います。
○田島委員 時間がありませんし、私は時間を守りますからこれで終わりますけれども、ただ、総裁に申し上げたいのは、確かに労働基本権というのはあります。私も承知している。同時に、国民にも国民の基本的な権利がありますから、これを忘れないでいただきたいことを申し上げて質問を終わります。
○江藤委員長 これにて、各案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○江藤委員長 この際、愛野興一郎君外四名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び新自由クラブの共同提案により、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。愛野興一郎君。
○愛野委員 ただいま議題となりました特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略させていただき、その趣旨を申し上げますと、原案では政務次官等の俸給月額は本年十月一日から現行の八十四万円を八十八万円に改定することとしているのでありますが、政務次官、内閣官房副長官及び総理府総務副長官のうち、国会議員から任命された者の俸給月額については、昭和五十六年三月三十一日までの間は、なお従前の額に据え置くこととしようとするものであります。 よろしく御賛成くださるようお願い申し上げます。
○江藤委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○江藤委員長 これより各案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案を一括して討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、愛野興一郎君外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江藤委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江藤委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○江藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○江藤委員長 この際、総理府総務長官及び防衛庁長官から発言を求められておりますので、順次これを許します。中山総理府総務長官。
○中山国務大臣 一般職及び特別職の給与改正法案並びに寒冷地手当改正法案につきましては、ただいま御議決を賜りましたことを深く感謝申し上げます。
○江藤委員長 次に、大村防衛庁長官。
○大村国務大臣 ただいま防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案について御採決をいただき、まことにありがとうございました。
○江藤委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後一時十五分休憩 ————◇————— 午後五時五十一分開議
○江藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 国家公務員法の一部を改正する法律案、自衛隊法の一部を改正する法律案及び国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 これより趣旨の説明を求めます。中山総理府総務長官。
○中山国務大臣 ただいま議題となりました国家公務員法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 国家公務員については、大学教員、検察官等一部のものを除いて、現在、定年制度は設けられていないわけでありますが、近年、高齢化社会を迎え、公務部内におきましても職員の高齢化が進行しつつあります。したがって、職員の新陳代謝を確保し、長期的展望に立った計画的かつ安定的な人事管理を推進するため、適切な退職管理制度を整備することが必要となってきております。このため、政府は、昭和五十二年十二月に国家公務員の定年制度の導入を閣議決定し、政府部内において準備検討を進める一方、この問題が職員の分限に係るものであることにかんがみ、人事院に対し、その見解を求めたのであります。人事院の見解は、昨年八月、人事院総裁から総理府総務長官あての書簡をもって示されましたが、その趣旨は、より能率的な公務の運営を確保するため定年制度を導入することは意義があることであり、原則として定年を六十歳とし、おおむね五年後に実施することが適当であるというものでありました。 政府といたしましては、この人事院見解を基本としつつ、関係省庁間で鋭意検討を進めてまいったわけでありますが、このたび、国における行政の一層の能率的運営を図るべく、国家公務員法の一部改正により国家公務員の定年制度を設けることとし、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 改正の第一は、職員は定年に達した日から会計年度の末日までの間において任命権者の定める日に退職することとし、その定年は六十歳とするというものであります。ただし、特殊な官職や欠員補充が困難な官職を占める職員につきましては、六十五歳を限度として、別に特例定年を設けることとしております。 改正の第二は、定年による退職の特例であります。これは、任命権者は職員が定年により退職することが公務の運営に著しい支障を生ずると認める場合には、通算三年を限度とし、一年以内の期限を定めてその職員の勤務を延長することができるというものであります。 改正の第三は、定年による退職者の再任用であります。これは、任命権者は定年により退職した者を任用することが公務の能率的な運営を確保するため特に必要がある場合には、定年退職の日の翌日から起算して三年を限度とし、一年以内の任期でその者を再び採用することができるというものであります。 改正の第四は、内閣総理大臣は定年に関する事務の適正な運営を確保するため必要な調整等を行うというものであります。 改正の第五は、国の経営する企業に勤務する職員の定年制度であります。これらの職員については、原則定年六十歳を法定し、特例定年の対象の範囲、勤務の延長の基準等は当該企業の主務大臣等が定めることとしております。 改正の第六は、以上の改正に伴う経過措置等であります。すなわち、任命権者、人事院及び内閣総理大臣は、この法律が施行されるまでの間、定年制度の円滑な実施を確保するため所要の準備を行うものとすること、この法律の施行の日の前日までにすでに定年を超えている職員は、施行の日をもって退職するものとすること、ただし、これらの職員についても、定年による退職者の例に準じて、勤務の延長及び再任用の措置をとることができるものとすること等であります。 以上の改正は、昭和六十年三月三十一日から施行するものとし、円滑な実施のための準備に関する規定は、この法律の公布の日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 次に、ただいま議題となりました国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 国家公務員等の退職手当につきましては、民間における退職金の実情にかんがみ、これを是正する必要があると認められますので、政府としては、このたび、国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律について、所要の改正を行おうとするものであります。 次に、法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。 第一に、職員が二十年以上三十五年以下の期間勤続し、勧奨等により退職した場合に、法第三条から第五条までの規定により計算した額に百分の百二十を乗じて得た額の退職手当を支給するものとしていたのを、百分の百十を乗じて得た額を支給することに改めることといたしております。 第二に、職員が退職した場合に支給する退職手当の基準については、今後の民間事業における退職金の支給の実情、公務員に関する制度及びその運用の状況その他の事情を勘案して総合的に再検討を行い、その結果必要があると認められる場合には、昭和六十年度までに所要の措置を講ずるものとすることといたしております。 以上のほか、附則において、この法律の施行期日及び経過措置について規定しております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○江藤委員長 次に、大村防衛庁長官。
○大村国務大臣 自衛隊法の一部を改正する法律案の提案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 自衛官については、現在、自衛隊法において定年制度が設けられておりますが、自衛官以外の隊員については、その制度がなく、一般職の国家公務員と同様の退職管理を行っているところであります。 このたび、一般職の国家公務員について、国家公務員法の一部改正により定年制度が設けられることに準じて、これと同様の理由から、自衛官以外の隊員についても自衛隊法の一部改正により定年制度を設けることとし、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明いたします。 第一は、自衛官以外の隊員は定年に達した日以後における最初の三月三十一日または防衛庁長官のあらかじめ指定する日のいずれか早い日に退職することとし、その定年は六十歳とするものであります。ただし、これらの隊員が特殊な職や欠員補充が困難な職を占める場合には、六十五歳を限度として、別に特例定年を設けることとしております。 第二は、定年による退職の特例であります。これは、任命権者は自衛官以外の隊員が定年により退職することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認める場合には、通算三年を限度とし、一年以内の期限を定めて当該隊員の勤務を延長することができるとするものであります。 第三は、定年による退職者の再任用であります。これは、任命権者は定年により退職した者を任用することが公務の能率的な運営を確保するため特に必要があると認める場合には、定年退職の日の翌日から起算して三年を限度とし、一年以内の任期でその者を再び採用することができるとするものであります。 第四は、以上の改正に伴う経過措置等であります。すなわち、防衛庁長官は、この法律が施行されるまでの間、定年制度の円滑な実施を確保するため所要の準備を行うものとすること、この法律の施行の日の前日までにすでに定年を超えている自衛官以外の隊員は、施行の日をもって退職するものとすること、ただし、これらの隊員についても、定年による退職の例に準じて、勤務の延長及び再任用の措置をとることができるものとすること等であります。 以上の改正は、昭和六十年三月三十一日から施行するものとし、円滑な実施のための準備に関する規定は、この法律の公布の日から施行することとしております。 以上、法律案の提案の理由及び内容の概要を御説明いたしましたが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いいたします。
○江藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、明二十八日金曜日午前十時理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時一分散会 ————◇—————