逓信委員会 第2号
- 発言数
- 251 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1980/10/16
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 この際、公聴会に関する件についてお諮りいたします。 ただいま本委員会において審査中の郵便法等の一部を改正する法律案について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、公聴会は来る二十四日開会することとし、公述人の選定その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――◇―――――
○佐藤委員長 郵便法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鴨田利太郎君。
○鴨田委員 現在国際的には、御存じのごとく、イラン・イラクの戦争があり、そして米中ソの対立があり、そしてまた地球はただいま動乱の渦中に埋没せんとしております。そして、この地球には百五十以上の大小さまざまな国々があり、そこには国民が生活しております。それが、どの国も夢中になって、自国の利益の追求と民族の繁栄のために命がけで努力しております。しかし、いかに努力しても、資源、エネルギー枯渇からくるインフレ、不況、国際収支の悪化から逃れることはできない運命にあります。 ここで私が主張したいのは、このような情勢の中で、今回の郵便法の改正が果たして日本民族の繁栄と幸せに結びつくかどうかという点であります。国の富をつくる尺度は、資源掛ける人口掛ける知恵であると私は信じております。日本は、御存じのごとく資源はありませんが、勤勉で良識ある国民が一丸となって無限の知恵を発揮し働いたからこそ、今日見られる世界第二位の経済大国に成長することができたと言っても過言ではありません。いまや低成長時代を迎え、ますます原油値上げ攻勢の続く中で、今回の郵便法の改正が果たして妥当であるかどうか、国民生活に及ぼす影響がどうなるであろうか、このような観点に立って私は本日質問に立った次第であります。 昨日、郵政大臣より、今回の郵便法等の改正は、郵便事業の運営に要する財源を確保するために郵便料金を改定し、あわせて料金の決定方法の特例を設けること等を内容とするとの御説明がありました。また、今後とも安定した郵便の送達を確保し、国民各位の期待にこたえる旨の所信の表明がありました。 そこで、私はお尋ねいたします。郵便事業の財政は、いまどうなっているのでありましょうか。その状況についてお伺いいたします。
○澤田政府委員 お答えいたします。 郵便事業財政は、昭和四十八年秋の石油危機に端を発しました異常な経済情勢によりまして、人件費や諸物価が高騰いたしまして、五十年度末には二千五百十四億円の累積欠損金を抱えるに至っております。こういった状況の中で、五十一年一月に料金改定をお認めいただきまして、その結果五十一年度は六百二十億円の利益、五十二年度は二百十三億円の利益、こういうことになっております。しかし、五十三年度からは二百十九億円の欠損を生じまして、引き続き五十四年度におきましても二百二十四億円の欠損になりまして、五十四年度末の累積欠損金が再び二千億の大台、二千百二十四億円、こういうことになります。このまま推移いたしますと、今後郵便事業損益の格差はますます拡大をいたしままして、事業の健全な運営を図っていくことはきわめて困難な実情にある、こういうふうに考えております。
○鴨田委員 もう一度お尋ねしますけれども、郵便事業の赤字の主なる原因は人件費とおっしゃいましたけれども、それでよろしいのですか。
○澤田政府委員 お答えいたします。 郵便事業の赤字の原因は、端的に言いますと、費用が賃金の上昇率等に伴って過去三年平均で約八%ずつ増大しているのに対しまして、収益の伸びは約四%、こういうふうに費用の伸びに比べて約半分程度にとどまっている、こういうことによるものでございます。郵便事業は、御案内のように労働集約性のきわめて高い事業でございまして、賃金コストの上昇に弱い体質を持っているということでございます。
○鴨田委員 郵便料金をもしもここで改定をしないとすれば、郵便事業のこれからの累積赤字、こういうものはどうなってくるか、もう一度伺いたい。
○澤田政府委員 郵便事業財政は、先ほど申しましたように昭和五十四年度におきまして単年度で二百二十四億円の欠損を生じまして、五十四年度末における累積欠損金が二千百二十四億円、こういうことでございまして、仮に料金改定をしないでこのまま推移をいたしますと、五十五年度以降の赤字はますます増大をするわけでありまして、単年度で、五十五年度は約八百億円、五十六年度は約千四百億円、五十七年度は約二千百億円の欠損、単年度でございます。そして五十七年度末における累積欠損金が、収益の約七割に相当いたします六千五百億円に達する、こういう見込みでございます。
○鴨田委員 第二の国鉄になりかねない、こういうお答えをいただいたわけであります。 それでは次に、料金改定の予定の十月一日は過ぎているわけでありますが、予定どおり料金改定を行ったといたしまして、郵便事業財政はどのように改善されてくるのでありましょうか。
○澤田政府委員 お答えいたします。 郵便料金の改定を十月一日から実施をいたした場合でございますけれども、五十五年度は、単年度で二十四億円の利益、こういうことにとどまるわけでございますが、五十六年度それから五十七年度につきましては、おのおの約八百億円それから四百三十億円程度、こういう利益を生ずる、こういうふうに見込んでおります。したがいまして、五十五年度から五十七年度までの三年間で累積欠損金の約半分程度は解消できるのではないか、こういうふうに考えております。
○鴨田委員 郵便事業に限らず、国営または公社経営の事業が赤字を生じた場合、一般会計から補てんすべきであるとの議論が一部において行われておりますが、私は、郵便事業にあってもその財政再建の基本的姿勢は、今後とも受益者負担の原則に基づいて独立採算制を堅持すべきであると考えております。この点についての郵政当局の基本的な姿勢なり考え方をお尋ね申し上げます。
○澤田政府委員 お答えいたします。 郵便事業の運営のあり方といたしまして、郵便法三条で、運営に必要な費用は郵便料金という形で利用者が負担をするという、いわゆる受益者負担の原則というものを明らかにいたしているところでございまして、郵便事業が受益者負担の原則による独立採算制をたてまえとしておりますのは、利用者の需要に応じたサービスを行っているので受益者負担とするにふさわしい事業であるということ、また事業経営に自主性を持たせて能率的な運営をするということがひいては利用者のためにもなる、こういう考えからでございまして、仮に独立採算制を崩しまして、一般会計からの繰り入れによる赤字補てん、こういうことになりますれば、これは国民の税金が使われるということでございまして、郵便の八割は企業などが差し出す業務用の通信である、こういう郵便の利用実態から見ましても負担の公平というものを失することになるのではなかろうか、こういうふうに考えているところでございます。
○鴨田委員 そうしますと、独立採算制にしなければ、郵便を出すのが企業と個人とではまあ企業の方が多い、こういうふうなことから公平を欠く、こういうふうに理解していいわけですね。
○澤田政府委員 ただいま申し上げましたように、利用者がその利用の程度に応じて御負担をいただくというのが一番適した事業運営のあり方であろう、こういうことを法律でも明記をいたしておりますし、企業等の差し出す郵便物が八割を占めているという利用の実態から考えまして、こういう利用の実態を踏まえた一般会計の繰り入れ、要するに税金の使用ということについては、公平の負担というような観点からも問題があろう、こういうふうに考えておるところでございます。
○鴨田委員 今回の料金改定案の策定に当たりまして、物価、国民生活への配慮をどのように行っているでしょうか。ここは非常にむずかしいところであると思いますのでお尋ねいたします。
○魚津政府委員 お答え申し上げます。 今回の郵便料金改定案の策定に当たりまして、おっしゃるように、私たち物価、国民生活への配慮をしながら策定をしなければならないという気持ちでつくらしていただいたわけでございますが、おおよそ三つございます。 一つは、まず料金改定の実施時期でございますが、これはさきの郵政審議会答申では、昭和五十五年七月一日という御提言を受けていたわけでございますが、これを三カ月繰り下げまして昭和五十五年十月一日といたした次第でございます。 二つ目といたしまして、通常はがきの料金率が、二十から四十ということで大幅ではないかというような点がございましたので、これをなだらかなランディングというような考え方で、昭和五十六年三月三十一日までの間は三十円といたしたいというのが二つ目でございます。 三つ目といたしまして、昨年の郵政審議会の答申におきまして御提言があったわけでございますが、個人が差し出す信書についての配慮ということがございましたが、これを受けまして郵便書簡の料金については五十円に据え置くというようなこと、この三つの措置が先生の御質問の答えになろうか、かように思う次第でございます。
○鴨田委員 今回の料金改定の消費者物価及び家計に及ぼす影響がどのくらいになるか、これはインフレとの関係でございますけれども、この点についてお伺い申し上げます。
○魚津政府委員 お答え申し上げます。 今回の料金改定が消費者物価指数に及ぼす影響は、料金改定が当初の予定どおり十月一日から――これは現実にはなくなったわけでございますが、十月一日から行われるということで計算をいたしますと、五十五年度平均で約〇・〇四%、この程度と見込んでおります。それから家計に及ぼす影響でございますが、小遣い、つき合い費からも郵便料として支出されると見込まれるものを含めまして、五十五年度におきましては一世帯一カ月当たり約百円の負担増になるものと見込んでおります。
○鴨田委員 現在手紙が五十円、はがきが二十円でございますが、諸外国における手紙とはがきとの料金の関係はどうなっておりますか。この点について、ひとつ御説明をお願いいたします。
○魚津政府委員 手紙とはがきの料金を、いわゆる主要先進国について御紹介をさしていただきたいと存じます。 アメリカと西ドイツでは、手紙とはがきの料金についてはわが国と同様料金差を設けております。しかしながら、イギリスとフランスでは両者の間に料金差を設けておりません。料金差を設けておりますアメリカと西ドイツにおいても、手紙とはがきの料金は、アメリカでは十五セントと十セント、おおよそ換算をしますと三十二円と二十二円程度ということで御理解願いたいと存ずる次第でございますが、西ドイツでは六十ペニヒと五十ペニヒ、七十三円と六十一円程度に相なろうかと思いますが、そういうふうになっておりまして、手紙に対するはがきの料金の比率は現在わが国が四〇%でございまして、最も低くなっております。また、これらの国と料金そのものを比較した場合、わが国の料金は、手紙はアメリカに次いで安く、はがきについては主要先進国の中では一番安くなっております。
○鴨田委員 手紙とはがきの料金の格差について、つくる場合、いままでどのようにその格差というものを考えてきたか。また、今回の改正案で手紙を六十円、はがきを四十円としたのは一体どういう理由からそういうふうな値段が出てきたのか、これをお聞きいたします。
○魚津政府委員 手紙とはがきの料金格差でございますが、初めてはがきというのが日本で制度的に始まったのは明治六年とたしか記憶しているわけでございますが、そのときは手紙が一銭、それからはがきが半銭と申しますか五厘と申しますか、要するにその半分の料金であったわけでございます。はがきが一銭五厘とよく出るわけでございますが、そのときは手紙は三銭ということで、このことから、沿革的に申し上げまして伝統的に手紙とはがきの料金格差というのは二対一ということでずっとたどったわけでございます。 ところが五十一年の料金改正の際に、その前までは手紙が二十円、はがきが十円ということであったわけでございますが、そのときの改正で御案内のように現在の五十円と二十円になりまして、この伝統的な二対一というような制度を崩しまして料金の差が開いてまいりました。これは御承知のところでございますが、当時石油危機に端を発した異常な経済情勢下にあって国民生活に与える影響を特に考慮いたしまして、物価を極力抑制するという政府の方針のもとに、封書五十円、はがき二十円、こういうふうに決められた次第でございます。 しかしながら、封書とはがきの取り扱いに要する手数には、常識的に御理解願えると思うわけでございますが、それほどの差はございません。現在はがきだけの収入ではその費用を賄い得ないものとなっております。そして全郵便物中に占めるはがきの割合が非常に高まってきております。現在おおよそ五二%がはがきというふうになっておりまして、このことがまた事業財政の悪化の大きな原因になっているというふうにわれわれ認識をしているわけでございます。 また、一つの現象としまして、物数の増加に比し収入の増加が伴わない現象が続く大きな原因になっております。たとえば昨年度、五十四年度に物数の伸びは約六・八%ございました。ところが収入の伸びは、六・八%から見ますと相当低い五・二%というようなことで、その原因なり構造的な理由といたしまして、いま御説明をいたしましたはがきの料金という問題が大きな点としてあるのではないか、かように思っている次第でございます。 一方、先ほどお答えいたしましたように、主要諸外国においては封書とはがきの料金差はないか、あってもわずかとなっており、この点郵政審議会からも従来から料金差の是正方提言を受けていたところでございます。したがいまして、これらの事情を勘案しまして今回の改正案を提出した次第でございます。
○鴨田委員 配達する物数の割りには収入は少ない、こういうことですね。 今回の料金決定方法の特例措置は、憲法論、法律論としては当然問題ないものと思っていますが、国民の側からすると、今回の措置により安易な料金改定が行われるのではないかと懸念する向きもあります。こうした国民の危惧をどのように受けとめておりますか、郵政大臣の考え方をお尋ね申し上げます。
○山内国務大臣 今回郵便料の値上げの問題でいろいろ国民の皆さん方にも御迷惑はかかるわけでございますが、その法律案の中にさらにもう一つ、いま鴨田先生の言われた特例の条文が入っているわけでございます。そこで、簡単に郵政大臣が変えることができるのじゃないか、こういう一般の国民の御心配もあると思いますけれども、この中にはいろいろな条件が付されているわけでございます。郵政審議会にかけなければいけないとか、さらには累積の欠損金、先ほどから説明をいたしております欠損金が解消されるまで、つまり欠損金のある間に限りますよ、そういう第一点。さらには、単年度の損益計算で欠損が生じた場合、単年度でも欠損が生じた場合、累積もまだずっとある場合、そういうような条件のほかに、さらに上げ幅につきましては物価変動等いろいろ公的な資料に基づいた計算に基づく、ここまで以上はできない、こういう条件も付されているわけでございまして、こういう点を忠実に郵政省としては守りまして、国民の皆さん方に御懸念がないように、こういうことでやってまいりたいと考えておるわけでございます。
○鴨田委員 いろいろ歯どめがある、だから心配ないのだ、こういうふうな御回答でありましたので、わかりました。 今回の措置は累積欠損金の解消するまでの暫定措置としてありますが、郵便事業が経営努力を怠ればそれだけ暫定期間がどんどん延びるという結果になります。郵政省はいつごろまでに累積欠損金の解消が図られると見ておりますか、この見通しについてお尋ね申し上げます。
○魚津政府委員 お答え申し上げます。 郵便事業財政の将来的予測ということについては、的確な予測というのはなかなかむずかしいわけでございます。今後の賃金でございますとか、物価その他の経済情勢あるいは郵便の需要動向というようなことから、的確に申し上げることは困難なのでございますが、しかしながら、われわれとしてはこういった法律案を出している以上は、その辺の将来的なものを試算するということは当然必要でございます。 そういった観点で、仮に人件費が過去の上昇率あたりを考慮いたしまして六・七%程度、そして物件費が五%程度上昇するという仮定の上に立ちまして、そしてまた今回御審議をお願いしている料金改定が予定どおり実施していただくことをお許し願えるとすれば、五十七年度以降大体二回程度料金改定を行えば、今後十年間程度で累積欠損金の解消を図ることができるのじゃないかという結果を私たち持った上でこのようなものを出した次第でございます。いずれにいたしましても、私どもといたしましては経営努力を怠らず、できるだけ早期に解消するということで考えてまいりたい、かように思う次第でございます。
○鴨田委員 先ほど利益者負担の原則について申し上げましたが、この原則を貫く場合であっても、経費の節減に努め、事業運営の効率化、合理化を可能な限り行って、料金改定を最小限に食いとめるという努力なくしては国民の理解は得られないと思います。今日民間企業が非常に厳しい経済情勢の中にあって、一生懸命経営努力をして、またその経営効率向上のために合理化を一生懸命叫び、努力していることを考えるときに、私は郵便事業に対してもやはり約十四万人の職員の有効な活用を図る中で、今後一層の経常努力が要請されるものと考えておりますが、その点についてどうお考えになっておりますか。
○魚津政府委員 先生も御案内のところでございますが、郵便事業はその事業経費の約九割が人件費及び人件費的な経費というようなことで、労働集約性のきわめて高い事業であるわけでございます。したがいまして、合理化にはおのずから限度はございますけれども、効率的な事業運営を図るため、これまでにも、これももう先生方御案内のところでございますが、郵便番号制を採用する、あるいは郵便番号自動読み取り区分機の導入をやる、こういったことを初めといたしまして、局内作業の機械化、それによる省力化を図るということでございますが、それから大型通常郵便物や小包郵便物を専門的に処理する集中処理局の建設、たとえば東京には小包を集中的に処理する局として、東京南部小包集中処理局あるいは北部小包集中処理局、あるいは定形外の小包の集中処理局として晴海がございます。さらにまた大阪にも小包集中処理局、そういった集中するメリットをねらいまして、集中処理局の建設もやりました。それから外務作業における機動化の推進等、各般にわたって努力はしてまいりました。 今日郵便事業を取り巻く社会経済環境はきわめて厳しいものがございますので、今後においては配備機械類のより効率的な運用と改良に努めますとともに、今度はさらに中規模局に適した小型の郵便番号自動読み取り区分機の導入、あるいは集合受け箱の設置、住居表示の実施促進等、従来から実施しております各種施策を継続して促進する一方、利用者を初め関係者の理解と協力を得ながら、配達の一度化の問題あるいは窓口取扱時間の短縮といったサービスの見直しなども含めまして、事業運営の効率化、合理化についてなお一層努力していかなければならないものと考えております。 一方、人力に依存する度合いの高い郵便事業におきまして、事業に携わる者すべての者がその社会的責務を自覚いたしまして、十分にその能力を発揮することも大切だと思っております。したがって、各種の効率化、合理化施策とともに、職員の勤労意欲の向上、能力の開発に努めるなど配意してきたところでございますが、今後ともこのような方針にのっとり、努力をしていく所存でございます。
○鴨田委員 郵便物の自動読み取り区分機の導入の件とか大変やっているようでございます。その点についてはよくわかりました。 次に、郵便事業の中には部外に委託できるものと委託できないものがあると思いますが、現在どのような部外委託を行っておりますか。こういうことがいわば合理化にもつながるわけでございますので、その点説明をいただきたいと思います。
○魚津政府委員 部外委託でございますが、まず郵便の輸送部門では、鉄道については大部分を国鉄に委託をしております。自動車については八十一社の郵便専用の自動車会社に委託をする、航空についても日本航空ほか四社に委託する等、輸送部門は大部分と言っていいくらい部外委託というのが現状でございます。また配達部門でございますが、小包郵便物や山間地等における郵便物の配達を外部委託しております。それから、委託という観念では法律的にはちょっと性格が違うわけでございますが、団地等の配達、これをママさん配達とわれわれ俗称しておりますが、こういったような配達部門は最近特にそのような委託あるいは委託に準じたかっこうでやっているという現状でございます。
○鴨田委員 それに付随してちょっとお尋ねするのですけれども、委託会社とは補償契約か何かはしておりますね。保険契約か何かしておるのですか。委託をして向こうが損失か何かを与えますね、たとえば何か紛失したりなんかする場合には責任はどうするんですか。その点をちょっと。
○魚津政府委員 運送等の委託は委託契約という契約書を取り交しまして債権債務が明確になっております。その場合の事故とか郵政省に与えた損失というものについては当然その責めを問い得るというようなこと、あるいは郵便の安全、正確という角度からの受託者の責任も当然契約の中で明示をしている次第でございます。
○鴨田委員 郵便物運送委託法改正、これは昭和二十八年だと思いますけれども、その附帯決議は現在と状況の異なる時代のものだったと思います。今後部外委託を積極的にもっともっと拡大して合理化を図るべきではないか。政府の行政改革の方向にもそれが沿うものと思いますけれども、そのような御意思はございますか。
○魚津政府委員 いま先生の仰せられた昭和二十八年当時の附帯決議というのは、それこそ運送を外部に委託するという法律、郵便物運送委託法というものが成立しましたときの附帯条件と記憶いたしているわけでございますが、その附帯決議の中に、いろいろございますが「委託業務は漸次出来得る限り縮少すること。」ということがあったわけでございます。この昭和二十八年当時と比べて、郵便事業をめぐる社会経済環境は今日大きく変化しているのじゃないかということで、これに対応する各種施策に取り組んでいくことが郵便事業運営上重要な課題じゃないだろうかということを基本的に考えているわけでございます。しかしながら一方、附帯決議のそういったことはわれわれ重々承知をしておるわけでございまして、それにも配意しながら、今日の情勢下にあって郵便事業を守り発展させていくためには効率化、合理化が不可欠であるという観点から、民間委託の拡大に積極的に取り組んでいかなくちゃならぬのじゃないかというふうに考えている次第でございます。このことはまた先生の仰せの行政改革に関する政府の方針とも合致をするのじゃないか、こういうふうにわれわれ理解をし、その上に立った施策を進めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○鴨田委員 よくわかりました。 次に、事業運営の効率化の一環といたしましてお尋ねいたします。 郵政審議会からも、郵便配達の一度化、窓口取り扱い時間の短縮等サービス水準の適正化について検討することを求められているわけですね。ビジネス街や商店街等は早朝、夜間、休日においてその活動を行っていないところが多いなどの状況の変化を踏まえて、これらの問題にどのように取り組み、どう対処しようとしているのかお伺いしたい。
○魚津政府委員 先生仰せのとおり、郵政審議会の答申においてもこのような提言を受けておるわけでございます。昭和五十二年の答申でございますが、先ほどの配達の一度化といったサービスの適正化の問題、窓口取り扱い時間の短縮の問題、さらに速達の配達度数というのは地域によっても異なっておりますが、数回というようなことで、このようなことが今日的な諸条件で本当に必要だろうかどうかというような観点からいろいろ提言もいただき、われわれもその辺問題意識を持っておるわけでございます。省といたしまして、郵便事業を取り巻く社会経済環境が大きく変化しつつある今日、時代に即した郵便サービスのあり方について絶えず検討が必要であると考えておりまして、鋭意この問題に取り組んでいるところでございます。 配達の一度化、特に問題として先生から提起されたわけでございますが、この点につきましては郵便送達速度や安定性、今後の郵便利用への影響はどうなるか、果たして業者の理解と協力は得られるのかといったような問題を検討しながらわれわれは進めたいというようなことで、今後一部の地域において実験を実施させていただくということで目下具体的な準備を進めておるところでございます。今後のスケジュールについては、来春を目途に全国二十数局において実験を開始したいと考えております。この点、労働条件の変更にも関連してまいりますので、組合とも所定のルールによってよく話し合った上で、理解と協力を得られる体制を保持しながら進めていくことは当然でございます。 このほか窓口取り扱い時間の短縮、取り集め度数の減回、これは先ほど申し上げたわけでございますが、速達配達サービスの適正化等についても郵便事業の実態を踏まえて今後積極的に取り組んでまいりたい、かように思う次第でございます。
○鴨田委員 郵便事業の効率化を考えるにしましても、また料金の改定を行うにしましても、国民そして利用者の理解と協力が必要であると思います。郵便事業の実態を国民に御理解いただくために郵政省はどのような方策を講じておりますか、これをちょっとお尋ねいたします。
○魚津政府委員 郵便のサービスを円滑に進めてまいるためには国民の皆様の理解と協力が必要である、先生のお話、私たち全くそのとおりだと思っております。したがいまして、このために私ども日ごろ各種の広報誌をまず出しております。「郵便局のしおり」でございますとか「ぽすと」誌とか「フォト」とか「時の動き」とか、いろいろとお目にかかったものが中にはあるかと存じますが、そういった広報誌による事業の説明、あるいは報道機関への資料の提供あるいはまた説明会、さらに郵政省の提供で「わが旅わが心」というテレビ番組もございますが、こういったことによる事業の紹介、あるいは映画も時折つくります。最近では「日本の郵便」というような映画の作成、時宜に応じた各種の行事、たとえば「ふみの日」運動、逓信記念日、郵便週間、情報化週間の開催などもやります。それから本省郵政局、郵便局のそれぞれの段階でいろいろの施策を行って郵便事業の現状に対する理解を得、そして協力を得るというようなことをやっているわけでございます。さらに、青少年の郵便及び郵便事業に対する理解と関心を高めるために、全国的に「郵便友の会」活動を支援をいたしております。また、郵便局段階では郵便協力会を結成していただきまして、その地域の人々との連携を深めるための努力もしているところでございます。 また、本委員会で審議されております郵便法の一部を改正する法律案は、国民の皆様に事業の実態について理解が得られることが大切でございますので、PRをこの点についても努めているわけでございますが、その主なものとして「目でみる郵便」「郵便を利用される皆さまへ」「一通の手紙、はがきが……」というようなパンフレット類も作成して、郵便局などを通じて配布をいたしておりますほかに、新聞、雑誌への広告掲載などを行っているところでございます。 いろいろな手段を通じて事業の現状に対する理解を求めるようにして、その中から協力をいただきたいという姿勢で臨んでいるつもりでございます。
○鴨田委員 そのような宣伝もこの費用の中に入っているわけですね、見込みの費用の中には。
○魚津政府委員 はい。
○鴨田委員 今回の改正案において、利用者に対するサービスの改善策として、具体的にはどのようなサービスの改善策を考えているのか、お尋ねいたします。
○魚津政府委員 私は、郵便法の改正をしていただくための利用者へのサービスという点について、郵便の仕事をきちっとやって信頼される郵便の体制をつくっていく、これが当然のことであるがまた最大のサービスであるというふうに思っております。ですから、これは最大の課題として私たち取り組んでいくことでございますが、そのほかに、法律案の中でどのようなそういう観点からの施策を考えているかという点について説明をさしていただきたいと思います。 現在、書き損じた郵便はがきでございますとか郵便書簡については、手数料を徴して他の郵便はがきまたは郵便書簡と交換しておりますが、今回、汚染されていない郵便切手についてもこれを交換することをできるようにするということがございます。また、郵便切手類の交換とあわせて、収入印紙についてもこれを他の収入印紙と交換できるようにいたしております。 それから二番目といたしまして、新たに絵などを印刷した郵便はがきを発行いたしまして、一般の郵便はがきの料金額によらないで売りさばくことを可能にするような改正案をお願いをいたしているわけでございます。たとえば、地方独特の絵はがき等を制作いたしまして、そのコスト額を額面に上積みして郵便局で販売するというようなこと、それから、広告つきのはがきを発行いたしまして、広告料の範囲で額面より安く売りさばく、広告はがきを買っていただくという選択をなさった方には、たとえば三十円というはがきの料金を実際はある額を引いて売りさばく、こういうことでございますが、こういうようなこと。 〔委員長退席、畑委員長代理着席〕 それから三つ目といたしまして、現在速達扱いとすることができる小包郵便物は、重量が四キログラムまで、また長さ、幅及び厚さの合計が一メートルまでのものとされておりますが、この制限を外しまして、一般小包と同様に重量六キログラムまで、長さ、幅及び厚さの合計一・五メートルまで速達扱いとすることができる。この辺もいろいろと小包に対する御意見として従来から強かったものでございますので、これも取り入れるように改正案を用意いたしているわけでございます。 それから、お年玉として贈る賞品の単価の最高限度額は現在三万円となっておりますが、これを五万円に引き上げることとするとともに、簡易郵便局においても引きかえをすることができるというふうに改正案の中で織り込んでいるわけでございますが、よろしく御審議をお願いする次第でございます。
○鴨田委員 いまのはハードの方のサービスですが、ソフトの方のサービスとしまして、地方自治体の方でもって町名変更をした場合に、差出人の方はわからないで昔の町名でいきますと、これじゃだめですよと返してしまう場合があります。こういう面の地方自治体との連携プレーをよく持つということも一般の国民の方にはサービスになると思います。私どもも、たとえば百出すとしますとその二〇%ぐらいが返ってくるという場合が往々にしてあります、まとめてもっと多くの数字になりますけれども。そういうふうなこともサービスの面においてお願いしたいと思います。 次は、最近の郵便物の動向についてお尋ねいたします。
○魚津政府委員 郵便物数の動向を結論的に申し上げますと、着実に増加しているというふうに申し上げることができようかと思います。 五十一年度におきましては料金改定の影響等によりまして対前年度比七・八%の減少がございましたが、その後順調に回復しておりまして、五十二年度は五・七%、五十三年度は四・二%、五十四年度は先ほど申し上げたかと思いますが六・八%と、いずれも増加をいたしました。そして五十五年度におきましても、七月までの数字でございますが、対前年同期比七%の増加ということで着実に増加している、こういうふうに思っております。
○鴨田委員 過去の経験からいたしますと、料金改定の後は郵便の需要が落ちる。最近の通信手段の多様化をあわせ考えた場合、今後の郵便需要についてどのような見通しを持っておられますか、この点についてお尋ねします。
○魚津政府委員 お答え申し上げます。 料金改定によりまして郵便物数は一時的には必ず減少します。過去における料金改定の場合、みんなそうでございましたが、しかしながら、おおむね二年程度経過いたしますとその増加率が平常年度の水準になるという傾向、こういうことでございます。 ところで、各種電気通信手段の普及と郵便の需要との関係につきまして、今日までのところ、各種電気通信手段の発達によって郵便物が著しく減少するという傾向は特に明確になっていないと思います。一方、郵便は現物性、記録性というような面ですぐれた特性を持っておりまして、各種の電気通信手段が発達し多様化した中であっても、依然として固有の分野を確保し、社会経済の発展に伴い、その需要もなお漸増を続けるものと思っておりますが、今後各種電気通信手段の発展普及によって郵便がどのような影響を受けるかにつきましては、しかしながら、研究は十分やっておかなければ、郵便の未来ということについて大きな誤りを持つ場合がございますので、その点研究を重ねなければならないということで、この辺の研究も怠らないで進めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○鴨田委員 値上げはしました、郵便物の需要が落ちてしまいましたでは価値がございませんので、その点ひとつ留意してもらって、十分に研究してもらいたいと思います。 新しいサービスである電子郵便の調査研究はどのように進められておりますか、この点についてお尋ねいたします。
○魚津政府委員 現在アメリカを初め諸外国では、電気通信による伝送と郵便の発達とを組み合わせたいわゆる電子郵便の開発ないし試行等が進められております。わが国でも昭和五十年八月に郵政省内に電子郵便研究会を設けまして、諸外国のそういう動きを十分見きわめていろいろと検討してまいりましたが、これらの成果を実施に移して検討する段階に至ったと判断いたしまして、昭和五十五年度予算において電子郵便のシステム機能の調査研究費として約一億円を計上いたし、目下昭和五十六年三月に実験システムを設置することを目途に具体案を策定中でございます。 なお、これによる実験サービス内容はおおよそ次のことを考えているわけでございますが、そのあらましをちょっとここで御紹介をさせていただきたいと思います。 一つは、東京中央郵便局、大阪中央郵便局、名古屋中央郵便局に高速ファクシミリの送受信装置を設置いたします。そして電子郵便は前記三局の窓口で引き受けして、同装置で伝送した後速達扱いで配達をする。配達の地域は東京二十三区、大阪市内及び名古屋市内とするということで、これを実験の案として進めてまいっている次第でございます。なお、料金と取り扱い手続については、現在そのシステムの研究、検討を進めるのと並行しまして目下検討中でございます。
○鴨田委員 そうすると、これが具体的に普及するのはどのぐらいの期間がこれから必要なんですか。それでまた費用はどのくらいかかるものですか、概略をひとつ。
○魚津政府委員 実験をするということは、一日も早く電子郵便のサービスを国民に提供したいという気持ちでやっておりますので、できるだけ早い機会に本格的な実施というようなことで進めることを目標にいたしておりますが、費用とかその他いろいろの問題は、先ほど申し上げましたようにことし初めて予算がつきまして、目下具体的な踏み出しというのが緒についたばかりでございますので、いまここで確定的なことを申し上げるのは差し控えさせていただきたい、かように思う次第でございます。
○鴨田委員 それでは諸外国における電子郵便の実施状況はどうなっておりますか。
○魚津政府委員 諸外国における電子郵便の動向は、一九八〇年代に至りましてにわかに活発化してまいりました。 〔畑委員長代理退席、委員長着席〕 いずれも国際電子郵便の実現をにらみつつ積極的に国内電子郵便へ取り組んでいるというのが実態でございます。 なお、万国郵便連合、UPUというものにおきましても、国際電子郵便について研究するということを決議しているわけでございまして、まず若干の国の様子をちょっと御紹介させていただきたいと思います。 国内電子郵便関係では、アメリカでは一九七〇年から開始されたメールグラム、電信型の電子郵便というものでございますが、このメールグラムのほかに現在新しいシステムの電子郵便を計画中でございますし、また西ドイツでも本年六月から六百局でサービスが開始されました。その他イギリス、オーストラリア、フランス、スウェーデン、スイスにおいても、サービスの試行または計画が予定されているところでございます。 さらに国際電子郵便関係では、一九八〇年六月からイギリス-カナダ間にインテルポストと呼ばれるファクシミリ型の電子郵便サービスの商用実験が開始されまして、九月からはアメリカ-カナダ間にも実験が開始される、こういう実情に相なっている次第でございます。
○鴨田委員 一昨年末から昨年初めにかけて郵便が大変大幅におくれました。それで、これに対しましては世論から非常に厳しい批判を浴びたところであります。幸いにして昨年の春以来労使関係が正常化に向かっておると聞いております。郵便業務を運営していく上には、労使関係の安定が重要なポイントになると思いますが、現在労使関係はどうなっていらっしゃいますか。
○岡野政府委員 先生、お話しをいただきましたように、五十三年の年末から五十四年の正月にかけまして労使紛争のために郵便を中心に業務運行が非常に混乱をいたしました。国民の皆様にもすっかり御迷惑をおかけをいたしまして申しわけない次第だ、こんなふうに思っておるところでございますが、その後私ども、そういったもろもろの現象を踏まえまして、やはり労使の安定というものが郵政事業の全般的な円滑な運営のためには非常に大切な要素ではないかというようなことを銘記をいたしまして、そのために省としてもじみちな話し合いを関係労働組合の皆さんとも重ねよう、そしてお互いに意思の疎通と相互理解を深めようではないかというようなことで進んでまいったところでございます。以来約二年でございましょうか、ようようその端緒的な兆しが見えたと言ってよろしいのでありましょうかどうでありましょうか、ともあれいまのところ労使関係は非常に落ちついた様相になっておりまして、業務の運行の方もどうやら順調である、こう申し上げてよろしかろう、こう思っております。というようなことで、今後ともこういう労使の安定化という方向でじみちな努力を一歩一歩積み重ねまして、国民の皆様の御期待に沿えるようなそういう事業の運営に持ってまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。ひとつ何分よろしくお願いいたします。
○鴨田委員 日本の今日までの経済の繁栄も、労使が仲よくやってきたために繁栄されておるのでありまして、ぜひともこの労使関係だけはしっかりとコミュニケーションを通し合って進めていってもらいたいと思います。それが国民のためにもなることでありますし、また業績の発展にもつながることでありますので、よろしくお願いいたします。 最後に質問いたします。ことしも間もなく郵便業務は年末の繁忙期を迎えることになりますが、国民すべての郵便事業に対する最も切実な要望は、郵便業務の正常の運行であります。国民と郵便事業との信頼関係をつなぐきずなは、このことをおいてほかにないと思います。郵便は心を結ぶにじの橋などと合い言葉を使って宣伝されておりますが、郵便がこの役割りを本当に果たすためには、このことが大切であると思います。業務の正常運行を確保するため、今後とも厳正な職場の規律の確保そして健全な労使関係の樹立に格段の配慮を願うとともに、この際、郵便事業に課せられました社会的責務の重要性に思いを新たにいたし、全職員一丸となって、この上とも郵便事業に対する国民の信頼を高められるよう切望し、郵政大臣の決意のほどを伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○山内国務大臣 いま貴重な御意見をお伺いしたところでございますけれども、私も就任いたしましてから、郵政、郵便事業というものはやはり労使の関係が一番重要である、こういうことで東京中央郵便局、さらに大阪中央郵便局、金沢郵便局に早速参りまして、皆さん方の働いている姿も見せてもらいまして、懸命にやっておられるので安心をいたしたのでございますけれども、やはりこれからも協調ということを中心にして、私の方も誠心誠意お話をすることは本当にやぶさかではございません。労使の働く方も懸命にやっていただくようにお願いをいたしているところでございます。なお、この際郵便料金の値上げということになりますと、国民の皆さん方は値上げしてまた郵便局がああいうことでは困るということが絶対ないように、私も懸命な努力をこれからやりたいと思っているわけでございます。
○鴨田委員 以上をもちまして、私の質問を終わりたいと思います。
○佐藤委員長 鴨田利太郎君の質疑は終了いたしました。 この際、午後零時四十分まで休憩いたします。 午前十一時四十一分休憩 ――――◇――――― 午後零時四十六分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 郵便法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。米田東吾君。
○米田委員 今回の郵便法等の一部を改正する法律案件につきましてこれから御質問を申し上げたいと思っております。法案の具体的な内容に入ります前に、特に郵便事業に関係いたしまして、大臣の見解や基本的な問題について省当局の見解等もお伺いしておきたいと思っております。 まず第一に、郵便事業、今回法律改正で二つ大きな改正点があるわけでありますけれども、これに関連いたしまして、一体これからの見通し、展望は開けているのかどうなのか、ここらあたりがこの法律案件を審議するに当たりましても非常に重要、だと思っておるわけでありますし、また、郵政事業が将来国民の期待にこたえ得る事業として発展できるのかどうか、そういう判断の基礎にもなるわけであります。したがって、郵便事業については一体これからどうなっていくか、どういう展望が持てるのか、この点については、私は、所管大臣の郵政大臣からまずひとつ見解をお聞きをしておきたいと思っております。
○山内国務大臣 的確なお答えになるかどうかわかりませんけれども、いま情報化社会になりまして、電話、テレビ、ラジオ等非常に発達しつつある時代でございます。さらに新しい進展を見られるような時代かと思いますけれども、したがって、郵便事業はどうなるであろうかと、こういう心配もございますけれども、やはり郵便事業には一つの特色があると思います。出す人が書いたものが相手の手に渡る、封書、手紙もそうでございますけれども、じかに書かれたものをもらえる、こういうようなほかにないような特色もございますので、統計的に見ましても値上がりのあったときは多少数量が減っておりますけれども、着実に伸びているというのが現状であるわけでございます。したがって、郵便事業の今後の問題としては、いかに書いた人から受け取る人に的確に、早く着実に渡るかというのがこれからのねらいだと思います。 したがって、いま飛行機、汽車、トラック等を利用していまの時代には最大限度のサービスをいたしておるわけでございますけれども、もっとないかといいますと、いろいろ、本当は電気通信を利用して、たとえば電子郵便のようなもの、要するに書いたものがそのまま着実に、今度はさらに速く受け取る人の手に渡る、こういうのも新しい一つの方向だと思われるわけでございます。したがって、そういう研究も進めておりますけれども、そうなりますと機械的、技術的には解決できる問題だと思いますが、信書というものが――電報もそうでございますけれども、電報よりも詳しい手紙というものがそういう形で送られていいものかどうか、こういう点の研究問題は残りますけれども、これからはいかに速く相手に渡るかというのが今後の課題であろう、こういうように考えております。
○米田委員 どうでしょうか、郵務局長、ひとつ見通しなど。
○魚津政府委員 ただいまの大臣の御答弁で、見通し、その見通しの上に立った課題というものは尽きているかと存ずる次第でございますが、事務当局の立場で、多少別の表現というようなことで申し上げさしていただきたいと思うわけでございます。 午前中の私の答弁でも申し上げさしていただいたわけですが、とにかく郵便はこれまで安定的に増加してきたということは、昭和三十年来の郵便物の動向をずっと見ましても言えるかと存ずる次第でございます。また、ただいまの大臣のお話にございましたように郵便の持つすぐれた特性ということですね、私たちはこれを現物性、記録性というような表現を使って普通言っているわけでございますが、そういったすぐれた特性から、他の通信メディアがどのように発達し多様化しようとも、依然として固有の分野を確保して、社会経済の発展に伴いその重要性はなお変わらないものと考えているということは基本認識として持っているわけでございます。 私、非常に興味を持って最近のデータを見てみますと、いろいろの通信メディアが発達している先進諸国の一人当たりの郵便物を見てみますと、日本の総体としての郵便物数は世界で三位だ、百五十億を超える物数は。ところが、一人当たりの郵便物数で見てみますとびっくりするわけでございますが、世界で第十九位だというようなことで、日本の国力の客観的な評価からすると、どうもその辺が低いという感じがするのです。そこに一つの将来的な可能性を持っているのじゃないだろうかという気もするわけでございます。ただ、今後の郵便物数の動向については経済情勢のいかんや、郵便料金水準などの不確定要素も確かに多うございます。したがって、これを正確に予測することは困難でございますけれども、この辺、私たち実は将来を案じていろいろの機会にその道の学者先生等の御意見を聞くことがございます。 そういった場合に、専門家の御意見いろいろございますけれども、大きな流れとしまして、機械化の推進などにより効率的かつ経済的なサービスが提供されて、また郵便の需要喚起について適切な施策が実施されるなど、郵便事業をめぐる環境が順調に推移したいわば発展的未来を想定するというふうに仮定しますと、郵便需要は逐年増加して、これは未来の話でございますから厳格な表現は慎むべき、だと存じますが、二〇〇〇年ごろには、二十一世紀になりますと郵便物数は実に二百三十億通ぐらいに達するのじゃないだろうか。郵便はわが国の基本的なコミュニケーション手段として依然として大きな役割りを果たしていくのだ、こういう発展的未来を告げてくれる学者諸先生も非常に多うございます。 それで、二百三十億通ぐらいの物数を考えてみると料金の水準というのは一体どうだろうかということでございますが、二〇〇〇年には、私たちいま郵便法の改正ということで料金を現実的に直すということをやっているわけでございますが、それはそれとして、大体封書は二百円程度じゃないか、はがきは百五十円程度になるんじゃないか。ただ、この二百円だとか百五十円というのは実質的な水準は現在の料金と変わらないんだ、ただそれだけの物価等の変動によって実質的ゼロのままにして二百三十億通の郵便の発展的未来を描くことができるんだということを私たちに語ってくれる先生も多うございます。 ただ一方、郵便事業にとって適切な施策がとられないなど、郵便に与えるさまざまな要因が不順な経過をたどるということもリスクとしてはわれわれ当然覚悟しておかなければならないわけでございます。いわば発展的未来に対応して衰退的未来ということも想像できるわけでございまして、その場合に郵便の利用は次第に減少することは当然でございまして、西歴二〇〇〇年ごろには、二百三十億通に対しまして百億通くらいに割ってしまうのじゃないかという悲観的な未来のお告げをなさる先生もおいででございます。そういった場合に試算をしますと、封書は大体三百五十円それからはがきが二百円ということで、今日の価格の実質二倍になるんじゃないだろうかということをわれわれ重要な将来の上限下限の問題の提起ということで受けとめているわけでございます。したがいまして、われわれ郵便事業に携わるものといたしましては、この発展的未来に到達すべく最善の努力を払っていかなければならないのじゃないかと考えておる次第でございます。
○米田委員 御見解を聞かしてもらいましたけれども、基本的に大臣のおっしゃる御意見については私どもも肯定できる部分がたくさんあるわけでございます。ただ、これからの将来を展望いたしました場合、まあ長期展望はさておいて、中期的に見ても、やはり生活が豊かになる、文化が上がるという社会経済の動向から見まして、郵便というこの特性、いま大臣がおっしゃいましたけれども記録性とかいうその特性、文書にする、文字にする、そしてそれを通してはだの触れ合い、心の触れ合いを高めていくという文化性豊かなこの制度というものは、決して衰退はしないだろうと私は思っておるわけであります。ただ、その場合でも、郵政省自体のそういう社会経済に対応できる、絶えず情勢を先取りした不断の努力、増収努力あるいは普及努力というものが必要だろうと思っておるわけであります。 ただ問題は、たとえば電子郵便ということがいま大臣からもございましたし、午前中の質疑の中にもございましたけれども、何かこれが目玉であって、それでもって賄うというこれはちょっと非現実的だと私は思うのであります。いま電話の普及に伴いまして生活様式でもスピード化、合理化がどんどん進んでいるわけでありまして、いま全国どこにも自動電話が直ちに利用できるという時代でございますから、やはり対応するように、郵便の現行制度のもとにおけるスピード化、速達化、そして料金も安く、しかも郵便法の精神にのっとってこれがあまねく国民の皆さんにサービス供給ができる、そういう方向での努力というものが私は必要だと思うのであります。ひとつそういう点についてなお努力をいただきたいし、それとあわせて考えますと、たとえば郵政事業が、郵政審議会あたりからもいろいろ提言がありますけれども、弾力的運用、これはいまこの改正の提案の内容からいきますと、料金の評定緩和ということがあたかも弾力的な運用のすべてであるかのような印象を受けますけれども、そうでなく、明治以来郵政省が扱ってきた官僚の郵便としての小回りのきかないもろさ、これはひとつあなた方の専門家の立場でもっと検討していただかなければならぬのではないか。たとえば、いま宅急配、宅配の急送が非常に普及して問題になっております。郵政省としてもこれは非常にいろいろ対応を考えていらっしゃると思うのでありますけれども、こういう面についても直ちに小回りをきかせて対応するというか、そういうようなことが、私はやはり官僚という面からだろうと思うのでありますけれども弱い、きかないと思うのですね。法律部分だけではなしに、省自体が取り組める範囲でもっと臨機応変に、弾力的にやれるのじゃないかと私は思います。そういう点については、いまの郵政省の体質からすると、おくれをとるのではないかという心配を私は持つわけです。 電子郵便研究も結構でありますし、開発もこれからどんどん進めていかなければならぬと思いますけれども、やはり現行制度の中で一体どれだけ生活のスピード化に合わせて郵便のスピード化を図っていくかということについてぐっと考えてもらわなければならぬと思いますし、いま申し上げたような点について局長からひとつ見解を聞かせてもらいたい。
○魚津政府委員 私が先ほど表現しました郵便事業の発展的未来というものを目指して進むための貴重な温かい御忠告、御助言をいただきまして、私たちそれを服膺いたしまして今後の施策に具体的に生かしていくということを先生にお答えを申し上げたいと思います。 いま具体的に郵便の送達速度のスピード化の問題、先生まさに御指摘なさったように、小包を例にとりますと、民間の大和運輸等の宅急便が次第に私たちのネットワークに食い込んできたといういろいろの原因というのは、料金の問題も部分的にはございますけれども、やはりスピードの勝負という辺から出てきたことも十分に私ども承知いたしております。 ただ一方、昨今郵便の送達速度というのは、それはいろいろ郵便の種類によって異なろうかと思うわけでございますけれども、郵便というのはもう少し遅くてもいいのじゃないかというような一つの観点での御議論もございます。たとえば、夜間労働の問題なんかに関連しましていろいろございますけれども、私たちとしてはやはり郵便というものが発展的未来を志向するためには、スピードというものはぜひとも維持しなければならぬ大きな要素だというようなことで、今後の施策に、運送等の施策あるいは区分方式というような面を考える際に十分配意しながら、そのスピードというものが命取りにならぬように配意をしながら進めてまいりたい、かように思う次第でございます。
○米田委員 局長、いま私は単に小包だけを対象にして申し上げているのではないのでありまして、小包ということになりますとまたいろいろな見方なり考え方があると思います。いまおっしゃるように、郵便小包は全国どんなところでも届けられるプラス面がありますから、これはまたそれで非常に議論もあると思うのですが、一種、二種でも、航空便や速達便がありますけれども、もっと工夫はできないのか。普通郵便という段階においてもっとスピード化ができないのか。いま配達等については、一定の日数をそれぞれ集配局から計算をしまして、到達目標というものを郵政省は持っていらっしゃると思うのです。それにしても、普通郵便は、出したら少なくとも二日か、せいぜいのところで三日ぐらいには届く、そういうようなスピード化が必要だろう。それには宅急配というようなああいうシステムを、一種、二種に限っても郵政省はひとつ考えられるのじゃないか。これはコストの関係もありましょうけれども、研究課題にはしてもらっていいのではないかと私は思っているのですけれども、いかがでしょうか。
○魚津政府委員 事実を少し申し上げてみたいと思いますが、一種、二種等の郵便の送達速度というのは、振り返ってみますと、三十年代の後半から四十年代の初頭には、スピードアップというものを郵便の最大の課題として施策に打ち込んだことがございました。いわく、普通の郵便の航空機搭載、あるいは夜中にいわゆる深夜伝送便というものを出しまして、一種、二種等は基本的には翌日の配達というものを定着させることが最大の課題であるということで施策を進めてまいったことがございます。 ところが、客観的な事実を申しますと、夜飛ばしていた飛行機は、空港騒音ということで郵便の専用機を飛ばしてはだめだというようなこととか、それから労働条件絡みの関連もございまして、これはいろいろ手当てをするという余地はもちろんございますけれども、そういうようなことで、若干最近の郵便のスピードという観点からいたしますと、問題として意識はしながらも、その辺は結果として余り改善されていないという事実はございます。 しかしながら、今日郵便法の審議の際に、国会の諸先生から改めてそういう問題を提起されたことによりまして、思いを新たにいたしまして、そういったスピードアップということも依然として郵便の生命であるという気持ちで今後取り組みをさせていただきたい、かように思う次第でございます。
○米田委員 ひとつ努力をお願いしまして、次のことについてお聞きをいたします。 今度の改正のポイントは、先ほども申し上げましたが私は二つあると思うのです。一つは一種、二種の改定、一つは法定緩和。これはあなた方の方の言葉では法定緩和ということでしょうが、私どもからすると、それは国会軽視であり法定外しだいこう思っておるのでありますけれども、このことについてちょっと考え方を基本的な問題としてお聞きをしておきたい。 まず基本的には、大臣の趣旨説明をお聞きをいたしましても、言うなれば、この法定緩和は一つの緊急避難だ、赤字が続くのでもう少し事業としても弾力的に、一々国会を煩わさないで処置をしていきたい、その期間はこれだけの期間ですよ、これは期間といいましても先の方は余りはっきりしておりませんが、言うなれば、それを過ぎればまた財政法三条の趣旨に戻って国会の議決にしましょうということだと思うのです。 これは言われることは私どもわかりますけれども、そのように便法的に財政法三条というものが解釈されてよろしいのかどうかという基本的な問題が一つある。ある一定の期間を設けて、またそこへ戻るということがはっきりしておれば外してもいいですよという便宜的、便法的解釈というものが、財政法三条の、あるいは特例法のたてまえからいって一体成り立つのかどうかという基本的な問題がある。 それからもう一つは、戻るといいましても、郵政事業の赤字解消のめど、あるいは時期、手だて、一体そういうものが裏づけとして本当に私どもが納得できるのかどうか、この二つの問題が私はあると思う。 法定緩和の関係はいずれ細かく聞いてはいきたいと思いますけれども、基本的な問題としてこの点はどうなんでしょう。大臣、この法定緩和は、われわれの側から見ると、国会の審議権の及ばないことになるわけでありますから、審議権の中断であり、これは大変な問題だと思う。そして、これはもう一つ私は言わしてもらいますが、与党は賛成、野党は反対、そういうケースでとらえるものではないと私は思う。国会対政府、そういう基本的な関係で見なければいかぬ問題じゃないか。このようにもし理解されて、それがまかり通っていきますと、私は、国会の審議権そのものが問われてくると思いますし、そして、議会制民主主義というものが問われてくると思う。そういうことからいきまして、いま申し上げた二つの点については、一体大臣の見解はどうなんだろうか、お聞きをしておきたい。
○山内国務大臣 いわゆる弾力性を持たしたやり方、今回、特例としてお願いしているわけでございますが、財政法第三条は余り明確には決めておりませんで、終わりの方に書いてございますけれども、法律に基づいて定めなければならない、こういう書き方をしてあることはもう御承知のとおりでございます。 そこで、従来は料金まで決めるということが書いてございましたけれども、絶えずといいますか、いまの赤字の状態が、値上げをしていただいても――五十一年に値上げしていただきましたけれども、五十一年、五十二年、二年しかもってない。またことしお願いをしなければいけないのだ。累積赤字がもう二千百二十四億円ですか、こういうふうに累積をいたしておりまして、料金を決定する内容と同等ぐらいの条件を法律の中にお決めいただいてやるのも、その第二の方策としてはやむを得ないのではないか。 いろいろな条件というのは、もう御承知のとおりに、累積の欠損金が解消されるまでとか、単年度の損益計算において欠損が生じた場合とか、なお上限といたしましては公定で決められております物価指数などをとることによって、だれでも認められるような上限の計算ができるわけでございますが、そういうようなこととか、またいずれこれは郵政審議会の議も当然経なければいけない、こういうようなことで、国民の皆さん方にとっては郵政省がどうも勝手に決めるのじゃないかという御懸念もございますので、こういう点をお決めいただければ、われわれとしては慎重に対処をいたしまして、なるほど郵政省にこの条件をつけて、欠損のある問はやらさしてもまあ大丈夫であろうなということを信じていただくような努力をしながらやってまいりたい、こう考えておるわけでございます。
○米田委員 郵務局長、いまの見解はどうでしょうか。
○魚津政府委員 ただいま大臣が申されたとおりでございます。
○米田委員 これはまたいずれ議論はしますけれども、もう一つ聞いておきたいのですけれども、財政法三条並びに特例法を受けましての今回の法定緩和ということになったわけですが、いまこの条項で、すでに専売はことしの四月から料金を自前で上げまして処置をしておるようであります。三公社五現業と言われる中の国鉄関係は、今度のこの法律で、これも実施をされておるわけであります。ところが電電はどうかということになりますと、電話料金その他の料金は依然として法定事項になっている。これは郵政大臣の所管でございますけれども、そういう性格になっている。それから一方、郵政省の中でも為替、貯金の関係で見ますと、振替料金や為替料金は法定事項として残されておるわけであります。国営の最も中心であります国家権力として進めておる郵便事業が特に今回このように法定緩和ということで出てきたのは、いま申し上げたようなものの関係で矛盾はないのかどうか。特に郵政省内部の関係もございます。電電の関係もございます。だからといって、そっちもこうせいと言うのじゃないですよ、私の議論から。だから向こうもこっちへ一緒にしなさいというふうにとられては困るけれども、そちらの方は私は正しいと思っている。にもかかわらず今回法定緩和というのは、これはちょっと矛盾じゃないかということをお聞きするわけなんです。これはいかがでしょうか。
○山内国務大臣 同じ郵政省の管轄の仕事の中でいろいろあるじゃないか、こういうお話。矛盾があるかどうかという点は、私もいろいろ違っているという点は認めますけれども、やはりその事業の内容によりまして、その時代の要請といいますか、郵便事業というのは人件費等が多うございますので、企業努力は一生懸命やっておりますけれども、どうも累積赤字が蓄積をしてくる、それにできるだけ早く対処するために今回お願いをしているわけでございますが、電話等もそういう時代になればまたお願いするかもしれないときもあるかと思いますけれども、いまのところは料金を法定していただいてそれでやっていける、こういう情勢でございますので、現在違う取り扱いがございますけれども、いろいろな事情によってそうなっているのでございまして、専売公社、国鉄に見習ったわけでもございませんけれども、事業の内容を十分に分析をしながら、こういう点をお願いしているわけでございます。
○米田委員 大臣、大変不満なんです。大臣のいまの御答弁を聞いておりますと、もっぱらそれぞれの企業の内部事情サイドで見られまして、もし郵便と同じような事情が来ればまたどうなりましょうかという御答弁のようであります。私はそうでなくて、国会の立場からいたしますと、少なくとも憲法の議論を持ち出す必要はありませんけれども、八十三、四条あるいは財政法三条、特例法、とにかく料金法定主義のこの原則だけは、法治国家と言われる日本のこの現状においても、これは特に正確に守っていかなければならない問題だと思いますから、そういうサイドで聞きますと、ちょっと大臣のいまの答弁では不満であります。しかし大臣は率直な見解を述べられたのだと私は思いますけれども、やはり大臣も政治家でいらっしゃる、国会の構成員の有力なメンバーでいらっしゃるので、やはり料金法定主義ということはいつもうたっていかなければならぬと思いますし、高く掲げていかなければならぬと思います。議会制民主主義の立場からいいましてこれを軽視することは許されないと思いますが、その点もう一度大臣の見解を聞いておきたい。
○山内国務大臣 先生のおっしゃる点もまことに妥当だと思いますけれども、現在の郵便事業の収支内容を見てまいりますと、欠損が続いている。そして料金を決定するのでも、適正な、国民が信頼をおけるような料金を決めるのにもっと適切に対処できる方法というのは、いま法律で御提案申し上げておるように、実質的には料金そのものの決定と同じような条件が入っておりますので、その条件をお決めいただければ、法定と同じように郵政省としては対処してまいりたい、こう考えておるわけでございます。
○米田委員 この問題は後でまたお聞きをしたいと思います。 もう一つ、重要な問題としてお聞きをしておきたいのでありますが、今回の料金改定に当たりまして、これは大臣の趣旨説明でもございましたが、企業内ではあらゆる努力をされた、増収対策にしても努力をされたけれども、社会経済の変動と合わせて今日のこの赤字克服はなかなかできない、したがって、一種、二種の改定と今度の提案ということになっておるということなのでありますけれども、その努力をされた増収対策というものは果たして十分であったのかどうか、どういう観点でこれがなされてきたのか。もっと大胆に、たとえば国鉄と郵政は違いますけれども、やはり思い切った再建の手当てというものが出されてこなければならぬのじゃないかと私は思うのですけれども、そういう点ではちょっと不十分じゃないか、こんなふうにも思うのですけれども、一体どういう努力をされてきたのか。それから、要するに増収という面でどこに目をつけられてきたか、どこにポイントを置いて増収を図ってこられたのか、そこらあたりをまずお聞きをしておきたいと思います。
○魚津政府委員 私は、増収というものに対する基本的な考え方として今日こういうふうに思っております。 そのことでいままで施策を進めるべくいろいろやってまいりましたし、今後も引き続きやりたいと思いますが、郵政審議会の答申の中に、こういう表現がございます。収入の確保について「従来の観念にとらわれない新鮮で柔軟な営業感覚と、それを実行に移す積極的な姿勢が必要である。」こういう文言が、最近出ました答申の中にあるわけでございまして、私はまさに増収を図る、確保するという基本的な姿勢というのはこうでなければならないというふうに考えておるわけでございます。 そこで、じゃ具体的にどういうことをいままでやってきたのか、今後やろうとするのかという点について申し上げさせていただきたいと存じます。 まず第一に申し上げたいと思いますのは、郵便というものは従来は正常運行という大きな柱――これはもちろん今後とも維持されなくてはならぬことは当然でございますが、いま一つ、郵便というものも販売なんだ、郵便もセールスなんだという一つのサイドというものはなくてはならぬのじゃないかと思うわけです、最初申し上げた基本姿勢との関連から言いましても。そういうようなことで、郵便の中に営業課というような、言葉そのものはかつては拒絶感もあった時代が私はあったろうかと思いますが、東京、関東、東海、近畿という規模の大きい郵政局に昨年度からことしにかけまして営業課というものをつくりまして、まさに郵便はセールスであるといういま一つの側面を強調し、その上に立った施策を進めるという体制をつくって今後の布石にもいたしました。それから、当然のことでございますが、郵政局では管内の主要郵便局職員を対象として増収担当者講習会を開催し、職員の資質の向上を図っているほか、各郵便局においても業務研究会等を通じて職員の営業意識の高揚を図っております。これはいささかお題目のような感じでございますが、そういったことも強調しているわけでございます。 具体的な利用勧奨施策についてはそれぞれの機関の創意工夫にまつということが基本でございます。そしてそれぞれの地域事情に応じて推進するということにいたしておりますが、主な事項として、郵便物の約八割を占める業務用通信の利用勧奨施策といたしまして、大口利用者打合会を開催したりしまして良好な顧客関係を維持するとともに、各種の利用勧奨パンフレットを配布する等して郵便利用に関するコンサルタント的活動を行う中から利用の促進を図っているほか、大都市において商店主等を対象としてダイレクトメール講習会を行ったりしております。それから、個人通信の利用勧奨ということも、わずか二〇%じゃないかということでなくて、この辺にも積極的な掘り起こしということも必要かと思いまして、入学、成人、結婚、そういった人生の行事、季節のあいさつ、各種の記念日、行事に関しての利用促進等、折に触れて郵便の差し出し勧奨を図るとともに、先生御案内の「ふみの日」キャンペーンというようなこともいま積極的に進めているわけでございます。さらに「郵便友の会」の育成、全国規模の各種コンクールの実施等を通じて、手紙の価値の見直しあるいは手紙に親しむ機会づくりに努力をしているところでございます。 なお、このほか、催し等に合わせた臨時出張所の開設や、切手教室、切手展等を開催し、増収及び郵趣の普及に努めておりまして、まさに、親方日の丸ということでなくて、冒頭申し上げました営業感覚ということで一本筋を通したかっこうで進めてまいっておりますし、今後ともさらに進めてまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。
○米田委員 郵便という事業に限って考えますと、いま局長が答弁されましたように、そういうきめ細かい増収対策というもの、あるいは大衆利用者の要望にこたえたきめ細かな制度の改善、いろいろなことを創設して需要にこたえていく、それから営業課というような、役人の根性も入れかえるということでそういうポストもつくったということもそれはわかるわけであります。 ただ、これは郵便事業ということだけで見ることがなかなかできないのではないかと思うのでありますが、問題は、郵政省として直ちに貯金、保険というふうに頼らぬでも、もっと大臣の判断、決断で増収あるいは副次収入を得るような、そういう手段方法というものは考えられたことがあるのかどうか、そういう点が一つ聞きたいところなんです。法律で制約はある、郵政省は国営ですから、確かにこの面については公団とかあるいは公社とかそういうものとは違ったさらにシビアな制約があることもわかりますけれども、もう少し発想を変えて、郵政省というこの看板のもとでもこれだけのことはやれますよというような、そういう研究あるいは発想は大臣になかったかどうか、これはどうですか。
○山内国務大臣 御質問の内容が広く御質問されますので、また的確なお答えもできにくいのでございますけれども、いま局長が説明したように、いかに経費を安く仕上げるかという方向に従来重点が置かれていたようでございます。したがって、ほかの事業をやってそれをカバーできるかどうかという点については、現在のところ研究不十分でございますので、これから努めてそちらの方向も勉強したいと思っております。
○米田委員 大臣、研究不十分でございますというふうに言われますと、何かこれから申し上げると揚げ足取りのようにとられるかもしれませんけれども、恐らくそれは大臣としてはまだ新任の関係もありますから……。だけれども、省当局としてはいろいろな発想なり考えというものが恐らくあったのだろうと思うのです。たとえて申し上げますと、それだけに聞き取れるかもしれませんけれども、たとえば郵政省所有の土地の再利用、あるいは郵政省施設の高度な価値を生み出すような利用の方法、あるいは、これは郵政省が直接ではありませんけれども、共済組合財産の高度な利用、私はいろいろあるだろうと思う。それから郵政省は医療機関を持っておる。これも会計は違うからと言えばそれまでの話ですが、しかし、郵政省はとにかく企業努力をしているという点では国民にはっきりわかりやすく映っていくわけだ。ですから、料金値上げの問題が出ても、国鉄とか専売というのと違って、郵政省はさっぱりやっていないじゃないかというふうに誤解をされるおそれもあるわけだ。そういうようなところに目をつけて検討されたことがあるのかないのか。ここらあたりは、もし大臣がまだ引き継ぎをなさっていなければ、担当の官房長なり人事局長なり経理部長なり、どなたでも結構でありますが、そういう発想はどうだったのか、いままでどこまで検討されたことがあるのか。私、一時大都市の中心部にある局舎などの利用についても考えられたことがあったというふうに聞いているわけであります。ただ、国鉄の駅などと違った条件もある。また金融も扱っている、貯金、為替等も扱っている、いろいろな関係でこれは立ち消えになったのではないかと思うのでありますけれども、この際、郵政事業がここまで赤字の状態が出ておるわけでありますから、また料金の改正をして国民に負担をかけるという事態になっておるわけでありますから、そこらあたりについてはどうでございましたか。
○奥田政府委員 ただいま先生御指摘になりました問題等について、具体的にお答えするほどの用意を残念ながらただいま持ち合わせておりません。土地の利用の問題につきましては、かつて二十年ばかり前に、ある地方で民間と合築のビルで郵便局を建設したというような例等もございますが、これらにつきましては、その後郵便局舎が狭隘になったときの手当てというような問題で非常に難渋をいたしておるとか、そのほかの問題もございまして、その後具体的な進展は見ていない状況でございます。そのほか、郵便局と郵便局の職員の宿舎を合築することによって土地の有効利用を図る、こういったことについては、幾つもの具体例がございます。ただいま御指摘のような観点に立って、なお十分に検討を進めてまいりたいと思います。 また、病院の問題につきましては、先生御指摘のように一般利用あるいは緊急利用というようなことについての問題指摘、議論も最近盛んに行われているわけでございまして、省内で種々検討をいたしておりますけれども、病院の組織運営の問題、あるいは地域の一般医療機関との関係等もありまして、なお慎重に検討を重ねてまいりたいと考えておるところでございます。
○米田委員 わかりました。 一つ要望を申し上げておきたいと思いますが、私は準備不足で資料をもらう余裕がなかったのですけれども、郵政省にはいわゆる遊休土地というものがないのじゃないか、国鉄なんかと比較すれば少ないし、ないのだろうと思いますが、遊休でなくても、いま空き地になっている土地はどれくらい持っていらっしゃるのか、その利用の方法についてはどの程度検討がされておるのか、そうして、この際民間に払い下げるなりあるいは効率的に利用するという策がおありかどうか、これをひとつ研究検討いただきまして、わが方の同僚議員がこの審議を通していろいろ質問をいたしますから、そのときにまたひとつまとめて答弁ができるようにしておいていただきたい。よろしゅうございますか。
○清水説明員 お答えいたします。 いまの御質問の件を整理いたしまして、準備をさせていただきたいと思います。 なお、遊休ということでございますけれども、買収いたしましてそのまま計画の段階にあるというものは省かせていただきたい、このように思っております。
○米田委員 次にお聞きいたしますが、やはり経営でありますから、増収とあわせて支出の見直しあるいは節約という問題も一体的な問題でありまして、郵政省はいろいろと努力してこられたのじゃないかと私は思います。この面について若干基本的にお伺いをしておきたい。 何といいましても、郵政省はいわゆる労働集約型という産業だと言われておりますように、ほとんどが人件費、約九〇%弱の人件費を必要とする特殊な企業でございます。したがって人の活用あるいは、言葉をかえますならば人事行政というものは、増収の面にとっても、また歳出の面にとっても、見直しの面にとっても非常に重要な問題になってくる事業だと私は思うのであります。とかく歳出の関係になりますと合理化、人減らしあるいは事業縮小、非常に消極的な観点でとられておるようでありますし、その中でも人減らしというウエートが非常に強い対応がなされてきたのじゃないかと思うのでありますけれども、この際、そのことじゃなしに、それ以外にももっと歳出の見直し等について検討の余地はないのかどうか。たとえば小局の運営などは一体どうなの、だろうか、あるいは特定局長の管理等やあるいは給与等の関係でこの際見直す必要がないのかどうか、局舎の関係でもう少し郵政省もシビアに見直してみる必要はないのだろうか、そういうサイドで私はお聞きをしたいと思うのでありますが、これらの点について基本的に郵政省としてはどうでございますか。そういう観点でとらえていらっしゃいますか。
○奥田政府委員 基本的な考え方についてまずお答え申し上げます。 郵政事業における小局の仕事は、御承知のように特定郵便局で主として行っておるところでございまして、全国に約一万七千を超える特定郵便局を配置いたしまして、それぞれ地域社会に密着して古くから国民に親しまれ、郵政事業のサービスを提供しているところでございまして、今後ともこれら特定郵便局の運営につきましては従来以上に意を用い、一方ではその長所を生かしつつ、他方、時代の進展、社会経済の発展に即しながら国民の要請に一層こたえるよう工夫、配慮をいたしてまいりたいと考えているところでございます。 なお、これらの小局の配置につきましても、一方では、広範な国民のなるべくあまねくというサービスに対する要求、一方では、できるだけ効率的な事業の経営を確保するという両面から慎重な配慮を要するところでございまして、たとえば特定局と簡易郵便局との振り分けの問題でございますとか、また、ところによりましては、いわゆる過疎化等によりまして窓口機関の維持が客観的にも経営的にも困難になったようなところについては、これを廃止して新たに発展地に振りかえ設置をする等、種々の工夫をこらしておるところでございます。
○米田委員 特定局、小局運営の関係は私は後でもう少し具体的に聞きたいと思っておりますけれども、確かにいま御答弁なさったように、郵便法によって、国民にとにかく窓口を提供するなりサービスを提供する、そこに郵政省の郵政事業の公共性があるわけでありますけれども、そういう義務づけがあるわけです。一方、独立採算という経営面もさらに加わって、企業性というものも残念ながら追求をされてきているわけです。私はその兼ね合いが一番問題だろうと思うのでありますし、いままでもそのことについて本委員会では常に議論をしてきているところだと思います。 ただ、私がこの際申し上げたいのは、郵政事業が二千億、三千億の赤字になって、料金改定をしなければ収拾つかない、いろいろな面で国民の負担になるけれどもこの際ひとつがまんをしてくれということでこの法案が出されておるわけであります。そういうことであれば、安易に値上げを考えたというのなら話は別でありますけれども、そうでなくて、省としても企業内努力はもういたしております、いたします、そういう点でなおかっこれだけの負担をということであれば、この際郵政省も発想を変えて、従来の観念から一歩抜け出して、いま私が申し上げましたような部分については、私はどうせいこうせいという具体案を言っているわけではないのでありますが、見直してみたらどうかということなのであります。そういう時期に来ているのではないか、私はそのことを強調したいわけであります。そういう観点で郵政省としてもひとつ検討をしていただきたいと思っているわけであります。とにかく人減らしといいましても、これは、機械化がいまはいろいろ取り入れられておりますが、限界はありますから、郵政省が労働集約型産業だということについては基本的に変えることは恐らくできないだろうと私は思うのです。そういう点でいま私は強調申し上げて、こういう面にもう少し目を向けて、施設の節約というものを考えてみたらどうかと申し上げておきます。 それから、次の質問でありますが、労働集約型という関係でどうしても、これは大臣もしばしば答弁されて、午前中もあったようでございますけれども、人の関係というものは非常に重視されなければならない。ある意味では極論かもしれませんけれども、企業努力の一番の中心点というものは、いかにして郵政省の職員に一生懸命に、本気になって、明朗に仕事をしてもらうか、こういう職場づくりだと私は思うのです。人の管理、労務管理も、ポイントはそこだろうと私は思うのであります。そういう点で考えますと、幸いいま労使の関係というのは正常化の方向に向いているということは午前中の答弁でもございましたし、きのうの一般質問でもそういう答弁がございましたので、私ども実は喜んでおるわけでありますし、これを歓迎しておるわけであります。 ただ問題は、一般論としてそういうことが答弁されましても、具体的な問題になってまいりますと、やはり郵政省は大臣初め皆さんなかなか踏み切らない。たとえば仲裁裁定の関係、これは高度な政治的な問題だということもわかりますけれども、郵政省自体の努力としてはこの際ひとつ、仲裁なんという関係はこれは法律上どうするかということは明らかなんでありますから、郵政省としてはこれを実施して職員の労に報いる、それだけにまた郵政省の当面する事業体制については協力を求める、一生懸命にやってもらう、こういう順序になっていかなければならぬと思うのでありますけれども、仲裁裁定の関係も大臣の御答弁ではどうもはっきりしません。政治事情は私もわかっております。いまの政治事情は私もわかって質問しておる。これは大臣、いかがでございますか。大臣の所信表明によれば、仲裁裁定の実施のためにもひとつこの法律を通してくれと大臣おっしゃっていらっしゃるのですけれども、私が言いたいのはむしろそうではなくて、仲裁裁定を実施しますからこの法律もひとつ早く通してください、この方が大臣の誠意、郵政省の誠意、そして議会に対する省としての正当な対応だと私は思うのでありますけれども、いかがでありますか。
○山内国務大臣 仲裁裁定につきましては一日も早く実施をしたい、こういう気持ちでいっぱいでおります。そこで、まず配分交渉が相当時間がかかるという話を聞きましたので、大分前になりますけれども、閣議の席上特に発言をいたしまして、大蔵省が何とか言っておりましたけれども、ともかく配分交渉に入りますよ、こういうことで配分交渉に労使で入ってまいりまして、大体骨子ができてあとは肉づけの段階である、こういうところまで来ているわけでございます。そこで、ことしの予算の説明を聞いたのでございますけれども、裁定に要する経費の約半分しか予算に計上されてない。そうすればあとはどうするんだということに相なってくるわけでありますが、どこかで金を借りるにいたしましても、これは今年度中、来年の三月までですね。予算に決定をされた範囲外でございますので、返すめどがなければ金も借りてこられない、こういうことで、したがって事務的にもなかなかむずかしゅうございます。あるいは補正予算で本予算を補正していただければそれでもようございますが、これも相当時間がかかる。こういうことでまことにあれでございますけれども、郵便料金の値上げの法律を通していただいて、そして金を借りまして、これで一日も早く仲裁裁定の給与をお支払いをしたい、こういう考えでいるわけであります。
○米田委員 この問題についてはきのうからいろいろ質疑をいたしておりますので、大臣にこれ以上質問してもむだかと思うのであります。私は、いま大臣の答弁されたことは大臣の気持ちをそのままに、誠意をもった答弁だろうと思うのであります。かりそめにも政治的な発言ではないと私は思いますが、大臣いかがでありますか。
○山内国務大臣 まことに政治的ではございません。事務的に私の職務というものを忠実に遂行するには以上のような考え方でございますということを申し上げておきます。
○米田委員 もう一つ申し上げたいのでありますが、やはりこれも労使の関係ということになるわけであります。当面は仲裁裁定がどうなるかということは、これは郵政省も、いま大臣が答弁されましたように重大な問題でありますが、職員の側、労働組合の側もこれは当然のことであります。あわせて、きょうは十月十六日、もう来月十五日になりますと、お年玉はがきの売り出しということになって、いよいよ郵政省も五十五年の年末対策に入る。いまのところ、ことしの年末に向けてはそう心配はないのだということが大臣の所信表明にもございましたし、郵務局長の答弁にもございましたが、これは私はそう簡単にそうですがと言って安心できる状態になるのかどうかはなはだ疑問もあるわけであります。要は郵政省の態度一つだということになりましょう。なりましょうが、疑問もあるわけであります。それだけにひとつ郵政省に一、二、具体的になりますけれども、この際基本的な問題としてお聞きをしておきたい。 一つは、郵政省と郵政省内の最大の組合であります全逓との間で、いろんな懸案の事項について話し合いが進められているようであります。ことしの年末始対策というようなものは話し合いは済んでおりますか、いまやっていらっしゃいますか。
○岡野政府委員 ことしの年末の労使交渉の関係につきまして御心配をいただいておりまして、ありがとうございます。おかげさまで、ことしの労働組合からしますところの年末の要求でございますか、非常に早目に出されておりまして、今日現在、私どももその要求書に基づきましてどんな回答をいたそうかと寄り寄り準備を取り運んでいるところでございます。幸いにいたしまして、最近の労働組合さんのお考えとしましては、いたずらに戦術行使といいますよりは、ひとつじっくり交渉を詰めてまいろうではないかというようなお呼びかけもございますものですから、そういった雰囲気の中でなるべく速やかに交渉が妥結をしますよう、誠意をもって一生懸命これから当たってまいりたい、こんなふうに思っている次第でございます。昨年は、先生も御存じでございましょう、十月の二十八日に妥結というようなことでございまして、その際一〇・二八の確認というものをいたしたわけでございますが、これもやはり相互信頼関係に立って話し合いを詰めていくというような考え方でございますものですから、私どももぜひその線に沿って交渉に臨んでまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。
○米田委員 人事局長の答弁で大体わかりますが、この際再度質問いたしますけれども、幸いに中央段階で年末始対策についてはじっくり話し合いも進められるし、そして業務の運行についても労使がおのおの対等の立場で協力し合うという体制ができれば結構であります。それにしても、現場の関係というのは、これはやはり郵政省が指導的に業務運行その他十分な計画等、指揮、リードをとって進めていかなければならぬだろう、そういうことを私は重視しなければならぬと思っておるわけであります。 全体として労使の関係が良好な状態でありますから心配はないと思いますが、それにしても、いま人事局長の御答弁にありましたように一口で言えば一〇・二八の方向、お互いの省と組合との関係で理解し合った方向で労使とも努力しようということなんでしょう。ところが、現場の段階では、特に現場指揮の重要な関係にある幹部の中でその方向に実際そろっているのかどうかということになりますと、私が知っている限りではなかなかいろいろあるようでございます。それから、最近の傾向としては、その中でも小局の特に特定局等において行き違いがあるように聞いております。言葉をかえれば、労使の関係というのはそこではやはり険悪な関係があるというふうに聞いております。普通局段階、都市部の段階におきましても、現場の、これは郵政省の指導から外れた幹部かどうか知りませんけれども、なかなか問題を含んだ幹部もいるというふうにも聞いているわけであります。そういうようなものが年末繁忙という時期に爆発するようなことになっては困るわけであります。私はそういう点で心配をいたしておりますが、そこらあたりについては人事局長並びに郵務局長からこれはきつく指導してもらえる、そして全体としていま正常化の方向が保たれておるわけでありますから、この方向に向けて労使協力して年賀を完了する、こういうふうになろうかと思うのでありますけれども、いかがでありましょうか。
○岡野政府委員 先ほどお話をいたしましたように、いろいろ苦難の道はたどってまいったのではございますが、幸いにして一〇・二八ということで、ようようこれからやってまいるに非常に明るい、言うならば約束事ができた、こんなふうに思っているわけでございます。したがいまして、これは本省と中央本部間の約束であるということでは、これまた過去の禍根を繰り返すようなことになりますので、ここ一年これの徹底につきまして、あらゆる会議あるいは打ち合わせあるいは出張等も求めましたりなどもいたしまして、その趣旨の徹底につきまして私ども努力をしてまいったところでございます。 先生のお言葉でございますと、まだ末端にこの意にそぐっておらないような現象もなきにしもあらずであるというお話をいただきまして、まことに遺憾なことであると思っているわけでございますが、これからも鋭意この面に配意をしてまいりたい、こう思っております。ちょうど末端段階におきますところの話し合いのルールでございますか、団体交渉であるとか、準交渉であるとか単局折衝でありますとかいうようなものも一応形づくられておりますものですから、これの誤りなき運用に励むようにこれも配意をしてまいろうと思っております。特に先生のお話のございました小さな郵便局でございますが、これは一般に言えることだとは思うわけでございますが、小さければより一層折り目の正しい中にも温かみのある、そういう局務管理でございますか人事管理でございますか、これが求められますし、同時にまた可能ではないかな、こんなふうに思っておりますものですから、その辺につきましてもひとつ先生も温かい目でお見守りいただければまことに幸せでございます。 以上でございます。
○米田委員 努力をひとつ私からも改めて要請申し上げておきます。 それからもう一つ、一〇・二八確認の中でやはり心配されるのは、地方レベルの労使の交渉といいますか話し合い、これは労使の関係からしてなじんでいないようでありますけれども、お聞きいたしますところでは、郵政省も一生懸命努力をしているということについてお聞きをいたしております。この地方レベルのルールづくりあるいは実効のある話し合い、交渉というものについては現状どうなっているのでしょうか。これは人事局長お聞きいたします。
○岡野政府委員 先生から、末端段階といいますか、地方の方におけるところの接触はどんなふうになっているかというお話でございました。これも長い経験に基づいた話し合いの結果まとまったものでございますが、一般支部段階におきましては、いまのところ貯金局でありますとか保険局あるいは病院関係、これは除かれているわけでございますが、まず支部の団体交渉というものがございます。支部の団体交渉につきましては、取り上げる対象、これにつきましていろいろ問題があったわけでございますが、結局内容につきましてこれこれこれというようなことで、たとえば服務表の問題だとか、宿直方法だとか、貯蓄奨励の内務手当の問題だとかいうようなことではっきり定まりまして、これで、団体交渉事項についてのいたずらな紛争というものはなくなるのではないかな、それからまた狭義の、いいますところの団体交渉以外に準交渉というような定めをいたしたわけでございます。先生お詳しいのでなにかと存じますが、これにも調整準交でありますとか、要求準交でありますとか、説明準交でありますとか等々というようなものがあるわけでございます。あと単局折衝というものが次に控えているわけでございますが、要は、これらの定められましたルールに基づいて運営がどんなふうになっていくかということがポイントだろうと思っております。その意味で、先ほどお話をいたしましたように、趣旨につきまして十分末端に至るまで理解ができ得るように私どもは配慮をしてまいっておりますので、今後の成り行き、これを私どもながめてまいりたいし、また、先生がおっしゃいますようなミスがどこかにありますならば、これにつきましてもなるべく早急に直してまいりまして、全体の労使関係の安定化が本当に定着をするように、こんなふうに願っているわけでございます。
○米田委員 ひとつせっかくの御努力をお願いいたします。 なお、労使の関係では私もう一つ気になる点がありますが、時間もどんどん過ぎておりますので省略いたしますけれども、たとえば一昨年のあの大混乱をもたらす大きな原因になりましたのが不当労働行為の関係の処理であります。これは仲裁まで出まして、いま取り下げられて労使間で和解をしていろいろ話し合いが進められているということでありますから、大変結構なことであります。ただ、これもなんといいますか、誠意をもったものであって、料金改定のために使うとかあるいは国会審議にそういうポーズをとっておかなきゃならぬとかいうようなことの絶対ないように、大変失礼なことでありますけれども、誠意をもってひとつこれはやっていただきたい。とりわけこの年末についてはひとつ最大限の努力をして、去年は混乱がなくて非常に国民の皆さんは喜んだ、ある意味では前の年の混乱を薄めて、郵政省に対する鮮やかな信頼を取り戻してくれたというふうにも言えると思うのであります。ことしは二年目の年末年始であります。年賀の時期であります。どうかことしも混乱がないようにぜひひとつお願いをしたいと思っております。幸いに郵務局長はあの混乱のときの東京郵政局長でありました。現場の最高の指導者として苦労されたのでありますから、その経験をよい方に生かしていただきたい。人事局長も九州で苦労されたはずでありますから、いま省の中枢でありますから、年末対策を誤りないようにぜひ御努力を願っておきたいと思っております。ちょっと決意のほどをひとつお願いします。
○岡野政府委員 先生、マル生闘争でございますが、その中心になりました不当労働行為の有無というようなことにつきまして御心配をいただいておるようでございます。非常に長い間この種の問題をめぐりまして、そう言うと失礼でございますが、労使の要らぬ紛争があったのではないかなというようなことでございますので、こういった経験を踏まえまして、そういう心配がありませんように十分な労務管理体制をしいてまいりたい、こう思っております。よってもってこの年末もりっぱな、職員の皆さんに労働の提供といいますか、一生懸命仕事をしていただきまして、年賀状の配達を初めとする全体の業務運行全からんことを願っておるところでございます。よろしくお願いいたします。
○魚津政府委員 郵務局長という立場で日常の業務運行、とりわけ差し迫った年末首の正常な運行という点につきましては、もちろん必要な労働力の確保をするとかあるいは物的設備を整えるということも大切でございますが、何と申しましても郵便事業というのは、いかに合理化、効率化施策を進めたとしても、基本としては人に支えられている事業でございます。そういった観点に立つならば、申し上げるまでもないことでございますけれども、正常な労使関係、明るい職場、そして意欲に満ちた職員の姿勢ということが大切でございますので、私たちの立場でそういったことを期待できるように懸命の努力を続けてまいりたい、かように思う次第でございます。
○米田委員 ひとつ法案の中身に入って若干質問をいたしますが、まず料金改定の関係で一、二だけ聞いておきたいと思うのであります。 郵便書簡を五十円に据え置いたというのは、これは理由があるのだろうと思うのでありますが、このことが一点。それから第一種、第二種とも、五十円を六十円、二十円を四十円としておりますが、ただし書きで一つの段階を設けてありますね。たとえば第二種の場合は、はがきの方は五十五年度中は三十円、こういう条件をつけておりますが、それらを含めまして今回の改定の趣旨、理由等について、もう少し具体的に説明をいただきたいと思います。
○魚津政府委員 いま先生から具体的にただされた問題についてまず申し上げまして、後でその具体的な方針を打ち出した考え方に触れてみたい、かように思う次第でございます。 まず最初に、郵便書簡を五十円に据え置いた考え方ということでございますが、郵便書簡については、個人が差し出す信書への配慮という観点を基本的に持っているわけでございます。もちろん郵便書簡の利用というものは必ずしも個人だけじゃないということも承知はしておりますけれども、その制度的な趣旨あるいは日常的にわれわれ把握しております実態からいたしますと、個人の差し出す信書であるというふうに見ているわけでございます。そういう点で、事実また郵政審議会においても「個人が差し出す信書への配慮については、郵便書簡が、その外見で容易に判別可能であり、個人が差し出す手書きのものが多く、大量に発送する業務用の郵便としては比較的なじみ難い性格をもっているところから、郵便書簡により措置することが現実的かつ妥当と考えるので、その具体的方策について今後考究されたい。」という御指摘があったわけでございます。その後省としても検討してまいりましたが、昨年十二月再度郵政審議会答申におきまして「個人が差し出す信書についての提言の趣旨に沿って、新しく郵便書簡の料金について特に配慮する」との考え方が示されまして、五十円に据え置く案が提起されたわけでございます。これらの経緯からいたしまして、今回の改定においては現行料金に据え置くこととしているものでございます。 それで、この郵便書簡でございますが、私たち郵便のプロという面からしますと、ずいぶんいいものだというふうに思っているわけでございますが、事実郵便書簡の利用状況というのは昭和四十五、六年ごろが最高に利用されたわけでございます。昭和四十五年を例にとりますとざっと九百十四万二千通ということであったわけですが、昨年度の調査によりますとわずか百二十万六千という激減状態でございます。私たちはこの機会に郵便書簡をもっと周知をすると同時に、身近なものとしてのミニレター、郵便書簡であるということのきっかけをつくるということで、いろいろ今後私たち具体的に案を考えているわけでございまして、とにかく五十円に据え置いて、信書というものをそういったもので差し出しをふやしてまいりたいと考えている次第でございます。 それから、第二点の問題でございますが、はがきを五十五年度中三十円にした理由でございます。これは二十円から一度に四十円に改めた場合は改定率が高くなるということから、郵政審議会の答申においても「この改定率を緩和するための何らかの措置を考慮するよう要望する。」ということが述べられておりましたので、そのことを受けて私たち、十月一日に三十円、そして来年の四月から四十円という、御提出申し上げておる法案という形で結論を出した次第でございます。 いずれにいたしましても、郵政審議会のいろいろの御提言という経緯がございますけれども、私どもといたしまして、国民生活に与える値上げの影響を少しでも緩和できる余地がないかということで考えた一つの施策ということで、郵便書簡の五十円の据え置き、はがきの三十円にして四十円にするというその方法を御理解していただきたい、かように思う次第でございます。
○米田委員 この改正とあわせて、第三種以下四種、五種についてはどういうお考えを持っていらっしゃるかということをひとつ聞きたいと思う。 あわせてこの際聞いておきたいのでありますが、五十五年度の国の予算審議の段階で、大臣も御承知の四党の話し合いがございまして、合意ができまして物価対策費といいますか、そういうものとして五百億別枠で、処理を後に回したようでありますけれども、見るということが決定づけられておるわけであります。これは自民党を含めて四党の合意であります。この中に、郵便料金の中の特に三種以下の関係にこの五百億の幾らかが取り崩されてこの対策費に充てられて料金の改定率を縮める、こういうことについて合意があったように聞いているわけであります。このことについて大臣は理解なさっていらっしゃるかどうかということと、今度の第三種以下の改定に当たってこの問題が一体しんしゃくされているのか、それともこれから対応されようとするのか、これもあわせてお聞きをしておきたい。
○山内国務大臣 四党合意の五百億円の話は私、大体聞いております。したがいまして、いま経済企画庁を中心にして四党のお話を聞きながらどういうものに使えば最も有効で的確な効果があるかということの検討が始まったところと聞いております。そのときにいま御提案の三種、四種に入れたらどうかという点については私は聞いておりませんけれども、もしそういうことに一般会計の金をつぎ込むということになれば、郵便料金の基本的な独立採算制といいますか、その点が今後どういうふうになるかなということが心配されますので、ただ私ここで考えただけの問題でございますが、いずれ経済企画庁中心の五百億円の使い方のときにまた経済企画庁と協議をしてまいりたい、こう考えております。
○魚津政府委員 三種の値上げの具体的な構想といいますか、実施時期、幅というような点について、私どもの現在考えている点について申し上げたいと存じます。 先生御案内のように、現在郵便料金というのは現行法では法律に具体的に料金が決まっている法定料金としての一種、二種、それから省令で決めております三種、四種、特殊取扱いの料金、小包、この省令料金のグループがございますが、この省令料金につきまして私どものといいますか、私個人といたしまして、当初は郵便法が十月一日の予定というものが時期的にも困難になったという時点で、せめて省令料金だけでも予定どおり十月一日から実施できないものかということを考えたことがございました。現に省令料金全体でも小包、特殊、三、四種で大体月四十五億くらいになるわけでございまして、そういったものが歳入欠陥になるということで、ぜひともと思ったわけでございますが、最終的には三種、四種、特殊取扱いの料金は今後の郵便法の審議の絡みもあってその推移を見守ろうということで、郵政省といたしましては小包料金だけに限って十月一日、予定どおり改正をさしていただいた次第でございます。 そこで、今後の問題といたしまして、私、現在御審議を賜っております郵便法の審議が早く進みまして早く成立させていただけるとすれば、十月一日踏みとどまった考え方に徴しましても同時に実施をしたいというふうに考えているわけでございますが、不幸にして云々ということになりますれば、それはそのときにまた考えてみたい、こういうふうに思っている次第でございます。 それから、現在の三種の料金の案というものはもちろん国会に付議しないというたてまえになっているためにわれわれ正式のものとして出すことにはしていないわけでございますが、私どもの考えておりますのは、郵政審議会で財政再建のために郵便料金をこのように改正することはやむを得ないということでお示しいただいたその原案を、現在持っている三種の料金の案というふうに考えておる次第でございます。 以上、大臣のお話に事務的な立場から補足をさしていただいた次第でございます。
○米田委員 三種以下の関係ですが、一種、二種はこの法律の改正案ではっきりしていますからわかりやすいのですけれども、三種以下がどうなるかということはいまの局長答弁だけでもどうも余りはっきりしませんね、まだその過程ですから。確認をしておきたいのでありますが、第三種については私どもの聞いているところでは九二%程度の料金改定をしたい、第四種については三七%、特殊取扱いについては二四%、小包はいまおっしゃいましたようにすでに十月一日から上がっておりますが、これが大体四〇%、このパーセントは間違いありませんか。
○魚津政府委員 お答え申し上げます。 先生仰せのことでほぼ間違いございません。私、事務的に取りまとめた数字を確かめの意味でもう一度言わせていただきますと、三種は全体として九一・八%、四種が三六・八%、特殊が二三・八%ということで数字をはじいている次第でございます。
○米田委員 これは結論づけた答弁もできないと思いますけれども、大体の方向づけはわかったわけであります。 そこで大臣、問題は二つあると思うのです。一つは、さっき答弁なさいました五百億の取り崩しについて、いまのパーセントの合計でいきますと大体三〇%近くの値上げ、改定になるわけです。郵便料金改定が物価に及ぼす影響はどうかということになりますと、これは〇・二五%ですか、何か低く言われておりますけれども、やはり一つのインフレのムードづくりになることは間違いないのです。いまでも国民の皆さんは物価高の中の不況、二重の苦しみにあえいでいらっしゃるわけでありますから、政府官業の料金がこのように平均三〇%近くのアップになるということは、やはり物価対策上問題もあると私は思うのであります。そこで、五百億の取り崩しの段階におきましては、これは大臣、四党で話をして道はついているわけでありますから、ただ答えは政府と自由民主党の方の対応にかかっているわけであります。これはどれだけのプラスになるかは、数字の上では価値はどうこう言えません。しかし、せっかく予算審議の段階で五百億の別枠の物価対策費が設けられて、そしてそれが郵便のこのような大衆利用の料金にも影響が出たということは私は画期的だと思う。そういうことで、大臣からひとつ努力をしていただきたい。経済企画庁にぜひひとつ話をされて、能動的にやっていただきたいということが一つであります。 それから、物価全体に及ぼす影響等もあるわけでありますから、これはいずれ本委員会も物価対策特別委員会との連合審査等もお考えいただかなければならないと私は思うものであります。そういうときに再度また、この問題については専門的に物価の関係ではお聞きをしていきたいと思っているところでございますので、この二つについては、大臣と逓信委員長からもひとつ御配慮をいただきたい。理事会でも検討していただきたい。よろしゅうございますか。
○山内国務大臣 五百億円については、さっき御答弁申し上げたとおりでございまして、経済企画庁長官とよく相談をいたしますけれども、私はやはり独立採算制を守っていくべきであるという考え方も持っておりますので、先生の御意見も参考にしながら、よく相談してまいりたいと思っております。
○米田委員 大臣、これは私の意見もさることながら、四党合意の関係でございますので、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 次に、もう時間がなくなりますけれども、私は料金法定緩和の関係でお聞きをしておきたいと思うのであります。 郵政省が今回提案するに当たっての法的根拠は一体どこにあるのでしょうか。料金一緩和の法的根拠。
○魚津政府委員 料金の法定緩和の法的根拠ということでございますが、私どもが実定法としての法の絡みというのを判断する際に、先ほど先生からも御指摘がございましたように、憲法論としては八十三条とか八十四条、あるいは財政法の三条、その特例法という絡みで、それで法定緩和制度が許されるかどうかという検討をしまして、その関係の法規との関係で法定緩和が許されると判断するとすれば、後は立法論の問題として御提案申し上げることができるのじゃないかという考え方でございます。 そしてまた、先ほど来大臣からの御答弁にもございましたように、財政法の三条、さらに憲法論という関係については、郵便料金の法定緩和というのはそういった条文に抵触するものでないという判断で御提案させていただいたわけでございます。
○米田委員 私の聞きたいのは、根拠として一応法的にとるとすれば財政法三条、特例、ここらあたりをもじってということになると思うのですけれども、しかし普通に読んで、財政法三条もその特例も、いわゆる郵便料金については外してよろしいというふうにはとれないわけです。法定緩和の対象にするということは、これは条文を読んでみてもいいですけれども、とれないと思うのです。それが今回あなたの方で、一定の期間は設けておりますけれどもこの際緩和をさせてもらって、いずれまたこの料金法定主義は守ってもとへ戻していきますという便宜的な解釈が出てきたというのはどこなんですか。
○魚津政府委員 私、先ほどの答弁で財政法三条との関係が直接的には問題になるだろう、その点を検討いたしました上でと申し上げたわけでございますが、三条の解釈論として、現在一種、二種の料金を法律が具体的に金額を定めている、その定め方というのは、ある時期における、ある条件におけるあるいはある環境における立法論として、もちろん戦後はずっとそういうかっこうで続いてきたわけでございますが、それはある条件のもとで考えられた立法論ということで私たち理解をしているわけでございまして、三条の中で、いかなる条件があっても、どのような厳しい制約をつけても、法律で直接定めている料金、これ以外に郵便料金の決め方がないというふうには考えていないわけでございます。 繰り返すようでございますが、三条の関係でどのような形でというのは、法律に基づいてであって、法律の定めによりという表現で三条は書かれてない。法律に基づいて、だから基づき方というものは、具体的な料金を定めた法律に基づくという場合もございましょうし、それから、御提案申し上げているいろいろの条件をつけて、その仕組みの中で省令で決めるという基づき方も立法論としては可能じゃないだろうか、かように思っている次第でございます。
○米田委員 これは郵務局長、全然わからないですね。私は、政治論としては、解釈論、政治的意味ということでの解釈はわかりますけれども、やはり準拠法規、その法律の解釈から言って、法律論的に法定を緩めるあるいは除外していいということはいまの御答弁では出てこないと思うし、わからない。しかもあなたのおっしゃる答弁では、立法のそのときの条件で解釈は変わってもいいような発言をされておる。これはゆゆしい問題だと私は思う。そういうことがまかり通るとすると、話がちょっとそれて恐縮でありますが、憲法の解釈などについてとかくいま世論がうるさいわけでありまして、そういうこともまかり通るような解釈をあなたはいま答弁なさったわけであります。そういうことじゃなしに、われわれ国民の側、国会の側とすれば、法律論はその制定のときの精神あるいは法律の条文はシビアに守って、そして法律は郵政事業が国民に奉仕できるようにしていかなければならぬ、それがわれわれに与えられた任務だと思っているわけであります。経済情勢、政治情勢が違うから法律は適当に変えてもいいということは、少なくとも国会のわれわれの側としては口が腐っても言えないと私は思うのですけれども、あなたのいまの答弁はちょっと誤解を招くのじゃないかと思いますが、よろしゅうございますか。
○魚津政府委員 そのときどきに法律の読み方、解釈論、これが変わっていいというふうに申し上げた気持ちで受け取られるとすれば、私のつたない表現のあれということでおわび申し上げますが、私が申し上げておりますのは、財政法三条は、別に昭和五十五年になってそういう解釈をするという意味でなくて、五十五年以前の、つまり二十二、三年の財政法が制定されたそのときから、「基いて」という中でその基づき方というものがどういう基づき方があるのだろうか、そして、その基づき方として諸条件を考えてみるとどの選択が一番いいのだろうかという立法論の問題であるというふうに申し上げた次第でございまして、ちょっと横道にそれるようでございますが、事実、戦前は小包、特殊扱いの料金というものが法律に具体的には定めておりませんでした。戦後は、当初は小包も三種も四種も具体的に法律で定めた時代があったわけでございます。しかしながら、その後郵政事業の実態から適時適切な対応をして、企業としての財政的な基盤を確立する、活力のある企業をねらうためということで、立法論というものの中にそのような選択をして、すでに小包が昭和三十六年に法律で定めてあったのを落としまして、そして四十年代に三種、四種、特殊扱いの料金というものも落としてまいりまして、そして今日ただいま昭和五十五年という時点で、郵政事業の現実を直視して郵政事業の今後のあり方をどうしたらいいかという財政的な側面としてこのようなかっこうで御提案をさしていただくという、まさにいま立法論としてそういうものが出たのだろう、こういうふうに御理解を願いたいと存ずる次第でございます。
○米田委員 これは政府の方も法制局とひとつ検討してもらっていい問題だと思いますけれども、いまの答弁ではちょっと私わからない、理解できないのです。ただ、国鉄の運賃が法定緩和になりましたとき、国鉄側では要するに一つの基準を設けて、法定緩和するに当たって一つの条件を持った。一つは、独占性との関係において検討をされなければならない、もう一つは、国民生活上の必要性の程度との関係において法定緩和の問題を考えなければならない、この二つの例を示されまして、これらにこの事態あるいは事案が関連するという立場から、この際は一定の条件、すなわち国鉄再建ができてからとか一定の条件を持って法定緩和するという答弁をなさっておりまして、いまこれが政府の方の一つの基準になっておるようであります。それで、郵政省はやはりこの考え方を踏襲されておるのかどうか、もし踏襲されるとすればこの中のどちらに一体依拠されておるのか、独占性との関係において法定を外してよろしい、一定の条件の中でも一定の期間の中でも緩和してもよろしいという判断をされたのか、それとも国民生活上の必要性の程度との関係において判断をされたのか、これはやはり法的には少し明確にしておいてもらわないと後で問題になると思う。
○魚津政府委員 先ほど私申し上げている言葉の中に立法論というお話を申し上げたわけですが、その立法論というものを考える際の基本的な理念として、事業の独占性あるいは国民生活への影響はどうだという観点から、その辺を検討した上でとれるかどうか、具体的には立法論の柱というのはその辺にあるのじゃないかというふうに私理解をしているわけでございます。 そこで、独占性とか国民生活への影響というものから見まして郵便事業はその点一体どうなんだという点についてどのように考えているかということを申し上げてみたいと思うわけでございますが、郵便事業については、他人の信書の送達は独占であるが、家計支出に占める郵便料金のウエート、また電話等の電気通信手段の普及の状況等から、第一種及び第二種郵便物を国民が利用する必然性の度合い、したがってまた国民生活への影響の度合いは比較的小さいと考えました。このような状況のもとでは、第一種及び第二種郵便物の料金を直接法定することを改めて、別の決定方式を採用することも財政法第三条に照らして許されるところであると考えた次第でございます。しかしながら、第一種及び第二種郵便物の料金の決定方式の変更を行うとしても、その法律への基づき方は厳格さを要請されるものであることは当然でございます。以上の点を勘案いたしまして、今回の郵便料金の決定方法の特例措置は法律において一定の厳格な要件を付した上で行おうとするものでございまして、財政法第三条の要請する法律への基づき方としても許されるもの、こういうふうに考えた次第でございます。
○米田委員 いい悪いは別ですけれども、考え方としてはわかりました。ただ、そのただいまの御答弁によりますれば、財政法第三条が翌年特例が出て、そしてまたその特例的解釈をいまなさって、それがあなたの方の立法論だということで答弁されたわけですね。私はあなたの方の答弁はそれでわかりますけれども、これは、国会の立場、国民の立場からいたしますと、そうですかというふうには言えないわけであります。したがって、私の方としては、これは明らかにあなたの方は便宜的解釈、権力の恣意的な解釈でそういう特例をもって解釈をされて今回の法定緩和が出てきたというふうに思うのでありまして、これは私どもは反対でありまして、それは認めるわけにはいきません。しかも、国会の審議権との関係あるいは租税法定主義、料金法定主義との関係でこれは恐らく将来に禍根を残すことになるのではないかと私は思いまして、これ以上議論しませんが、わが党としては承服できない、反対だということを明確に申し上げておきたいと思っております。 それから、基本的にはそういうことでありますが、関連して、この法律の趣旨からいきますと郵政審議会に今度大分かかわりが出てくるようでありまして、一定期間料金改定等についてある場合は郵政審議会にかけてそして大臣が決定される。そうなってまいりますと、郵政審議会はいまのこの制度と構成でよろしいか、判然その問題が出てくるだろうと私は思います。日本の学界でも、法定緩和主義が出てまいりまして、財政法第三条の解釈、特例の解釈、それから公共料金決定の機関のあり方、国会審議のあり方等をめぐりましていろいろ議論がありますし、それから関係の学会でもこれは意見が分かれているところだと思うのであります。そういう中で、ある一つの提言としては、国会審議がなじまないとするならば、あるいは弾力性を欠くとするならば、一つの独立の権限を持った料金審判所、ちょうど公正取引委員会か労使関係を仲裁する仲裁委員会、法的権限も持ったそういうものに任せたらどうかというような意見が出ているほどに、この問題はいまそれぞれ見解が分かれているわけであります。でありますから、この郵政審議会について、いまのままでそこにかければいいんですよということにはならぬだろうと私は思うのですけれども、この点については大臣とそれから関係の局長から、郵政審議会を今後どうされようとするのか、これは法律はまだ通っておりませんから仮定の問題でありますけれども、御見解を聞かせていただきたい。
○奥田政府委員 郵政審議会におきましては、現在小包、第三種等いわゆる省令料金について、これを諮問をいたしている次第でございますが、御審議をいただいている法案が成立、施行されますと、第一種、第二種の料金につきましても、ちょうど現在の小包、第三種等の料金と同じような形で郵政審議会に諮問をすることになるわけでありまして、御指摘のように郵政審議会の任務、役割りはますます重くなるということが言えようかと存じます。また、郵政審議会は、単に郵便事業関係にとどまらず、広く郵政省の所掌業務にかかわる重要な事項を調査、審議する重大な役割りを担っているものでございますので、審議会委員の人選に当たりましては、広く国民各層の意見が反映されるよう各界の有力者を網羅して構成される必要がある、この点に留意し、その趣旨に沿って十分配意をしてまいったところでございます。今後とも、冒頭申し上げましたように、審議会の任務がますます重くなるということにかんがみまして、委員の任命に当たりましては広く各界各層から人選を行うべく、より一層慎重に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○米田委員 郵政、審議会の構成あるいは運営等につきましてはただいまの答弁がございましたけれども、なおこの法律の成立の段階が仮にあるとすれば、わが党は賛成できませんけれども、われわれはさらに注文があるということだけ申し上げておきたいと思っております。 それから、細いことでございますが、もう終わりでございますので……。 内閣委員会にはいま定年法の改正の問題が提起をされておるわけでありますが、要するに六十歳定年を法律で施行するという定年法の改正であります。これとの関係で私ちょっとさっきも提起をいたしましたが、お聞きをしたいのでありますけれども、この法律が仮に――政府提案でございますから、立案の段階でも通った段階でも同じでありますが、特定郵便局長の定年というのは一体どうなるのか。現在のもとでは相当高齢の特定局長がいらっしゃるように聞いております。私は、これは特別職であり、特定局長のいままでのいろいろな経過がありますから、子供のような議論はしませんけれども、それにしても、六十八歳を超えてもなお局長をやっているとか、あるいは六十八歳の方々が非常にたくさんいらっしゃる。とにかく特定局という小局の経営がいま問われているときでありますにもかかわらず、局長の勤続というのは長い。まるで聖域のような状態になっていると私は思うのです。これについて省としては今後どうされようとするのか、この法律の関係において私はただしておきたいと思っております。法律は私ども反対でありますけれども、ひとつ答弁ができましたらお願いしておきたい。
○岡野政府委員 定年制の問題につきまして先生お話がございましたので、私存知しております限りお話し申し上げたいと思いますが、なるほど政府としては、総理府人事局で定年法につきまして案ができまして、内閣委員会の方にこれが審議を受けるというような取り運びのようでございます。私ども郵政部内におきましては、一般郵政職員を含め、あるいは特定局長も包含をいたしまして、今後定年制の問題をいかに考えるか検討してまいりたいと思っておりますが、いかんせんまだ定年法そのものの御審議が進んでおりませんものですから、御審議をいただきます推移、これらを勘案をいたしながら私どもの内部的な検討をまた進めてまいりたい、こんなふうにいまの時点では思っているところでございます。 なお、先生お話しございまして、特定局長が六十八歳を越えてもまだ大ぜい特定局長として身分保持をしているというようなお話がございましたが、現実には六十八歳以上の者といいますのは非常に少のうございます。いま手元に資料がございませんけれども、六十五歳以上の者につきましても四百四十一名でございまして、全体が一万七千二百三十九名というところからいたしますと、そう先生がおっしゃいますほど大きな数字ではないのではないかというように思っております。
○米田委員 そういう答弁をされるともう一回また言わなければならない。 数の比較は、見方、とり方によってあなたの答弁のようなこともありますけれども、しかし、全国で一万三千ぐらいの特定局長さんなのでありますが、その中でも六十五歳以上の方が、仮にいまの御答弁でも六十五歳以上ですか、四百幾らというのは。それにしても、いま一般の人は大体もう五十八歳ぐらいでやめていっている。特例が認められても六十二、三でやめていっている。そういう中に六十五歳以上、まだ六十八歳あるいは七十歳ぐらいの人が、もういなくなりましたらこれは別でございますけれども、いらっしゃる。郵政省もやめさせたいけれどもなかなかやめさせられない強力な力を持っているんだというようなことも聞いておりますけれども、そういうようなことで放置されては困る、公平を欠くじゃないか、人事行政の面からいっても問題があるということで私はさっきも質問したのでありまして、ひとつ、私の意のあるところは御理解をいただいて、これからこの定年法の関係について、これは海のものか山のものかわかりませんし、われわれは反対しておりますけれども、ひとつ対処をしておいていただきたいということを申し上げて、答弁は要りません、これで終わりたいと思います。
○佐藤委員長 米田東吾君の質疑は終わりました。 鈴木強君。
○鈴木(強)委員 ただいま米田委員より、格調高く、かつ高度な立場に立っての御質疑がございました。私は、率直に言いまして、法案そのものずばりで大臣以下関係の皆さんに質疑をいたします。 〔委員長退席、堀之内委員長代理着席〕 米田委員も申しておりましたが、最初に郵政大臣、郵政の労使間というか、職員との関係の問題について私からも一再ぜひ伺っておきたいと思います。 それは、昨日大臣からも御所信の中で、安定した労使関係の確立にもさらに努力をいたしますと、こういうかたい御表明がございました。米田委員の質疑を聞いておりまして、かなり郵政省の態度がよくなってきたということを私も率直に感じました。しかし、ここ二十数年の間私たちもずっと見ておりますが、たとえば、法律案が国会に出ますと、そのときは郵政省は非常に低姿勢になるわけです。ところが、その法案が通ってしまうと、またもとに戻ってしまう、これをずっと繰り返してまいりました。今度は私はそんなことは絶対にないだろうと確信をいたしますが、まあきょうお述べになりました関係者の皆さんも当時とは違っておりますし、いろいろ経過は知っておるとしても、人間もかわっております。ですから、これを機会に、事業は人である、人の和なくしてどんなりっぱな仕事もできないのです。過去われわれは本当に郵政事業に従事してきた者の一人として寒心にたえない点がたくさんございました。まずどんな仕事をしようとしても、あんな内部に問題があったのでは絶対に国民の期待に沿えるような仕事はできないのです。われわれは昔、給料は安くても、本当に逓信魂に燃えて仕事をやったものです。そういう気持ちが持てるような労使関係がなかったじゃないですか。私はそういう立場から申しましても、今回いろいろとお話し合いをしておるようですから、少なくとも敵がい心を持ってやるとか、全逓なるがゆえに差別的な扱いをするとかいうことのないように、公平の立場からいい労使関係をつくるようにぜひお願いしたいと思うのです。それがなければ、これはこんな論議をしてみてもだめですよ。だから大臣はそういういきさつもよく勉強されて、ぜひいい慣行をこの際打ち立てていただいて、約束したことは必ず守っていくということでひとつお願いしたいのです。決意だけを聞いておきたい。
○山内国務大臣 私も大臣に就任いたしまして以来、郵政事業をやっていく上におきましては労使の関係が一番重要である、こういうことを特に感じまして、たびたび御被露いたしておりますように、就任早々東京、大阪中央郵便局、金沢郵便局を視察をしたような次第でございます。そして、どんなところで働いておられるのだろうという職場の状況もよく見てまいりまして、東京郵便局は非常に狭い、これでは十分に楽しく働けないのじゃないか、大阪郵便局もそれに次いで狭いのでございますが、そういう点はどういうことになっているかということを事務当局に状況を聞きまして、計画はあるのだけれども、まあ用地の関係がある、それならむずかしい問題であるけれども、職場の皆さんがよく働けるように、楽しく働けるようにひとつ計画を促進しようじゃないか、そういうような点も考慮しているところでございます。皆さん方が非常に一生懸命に働いておられますので、さらに労使の協調を続けながらひとつやってまいりたいと考えているわけでございます。
○鈴木(強)委員 ひとつ決断を持ってよき労使関係をつくるようにお願いします。 それから次に、法案を提案するに対して五十四年度末における累積赤字が二千百二十四億円に達しておる、こうおっしゃっておりますが、五十五年九月末、いわゆる十月一日から本来であればこの法律の施行をしたいというのが郵政省の考え方でございますから、五十四年末から五十五年九月末までには欠損金、要するに赤字が累積して幾らになるのか、数字がわかっておりますか。わかっておりましたら知らしてください。
○澤田政府委員 お答えいたします。 五十四年度につきましては、五十四年度単年度では二百二十四億円の欠損が生じておりまして、累積赤字は二千百二十四億円、こういうことでございます。
○鈴木(強)委員 いや、五十五年度単年度ということでなくて、五十五年九月までの赤字が幾らになるのか。そうすると、五十四年末二千百二十四億円に何ぼの累積赤字になるかということです。――それは推定でしょう。
○澤田政府委員 五十五年度は約八百億の単年度の、一年間でございますけれども、欠損というものを見込んでおりまして、月ごとのあれということではございませんけれども、いまちょっと資料がございませんが、大体見込みといたしまして九月末まででございましたら三百億程度の欠損ということになろうかと思います。
○鈴木(強)委員 では正確なところは後ほど資料でお出しをいただくことにして、概略二千四百二十四億円という欠損金が出たわけでございますが、その原因は何なんでございましょうか。
○澤田政府委員 お答えいたします。 先生も御案内のように郵政事業は人件費率というものが大変高うございまして、人件費のアップというものが郵便事業財政に及ぼす影響は大変強うございまして、人件費アップと、それから増収というものが最近の傾向といたしましてはなだらかな傾向でございまして、その差というものが赤字と申しましょうか収支差額、欠損という形になってあらわれているというふうに理解をいたしております。
○鈴木(強)委員 人件費の占める率は、臨時者を含めて約九〇%、非常にパーセンテージは高くなっておりますが、しかしこの間、郵政審議会の御答申にもありますように経営の合理化とか効率化ということに対して積極果敢に対処をされてきたのではないかと私は思うのですね。現在、郵便事業というのは人手に頼る事業ですから、機械化、合理化ということは非常にむずかしいことはよくわかっておりますが、しかし、いまやっていらっしゃるような自動押印機とか自動区分機とかいったものによってかなりの手数が省けるようになっていると思うのですね。ですから、こういったものをいま全国的に導入しておる段階ではないでしょうか。そういうものに対してかなりの投資がやられていると思いますが、これは郵便財源から出ておるのでございましょう。そういうふうなもの、あるいはたとえば自動車、バイクといったものも全国的に行き渡っておると思いますが、そういう集配業務に必要なスピード化の問題に対してどうなっておるのか。そういうような点をこの三年、四年の間にかなり努力してきたにかかわらず、なおかつこういう赤字が出てきた。そういう努力をしたことが即赤字にもつながっている、そういう設備が投資されているわけですから。そういうふうには考えられないですか。いま自動押印機とか自動区分機というのはどの程度全国に配置されているのですか。そのために幾らの金をお使いになったのか。
○魚津政府委員 まず御議論の前提になる機械の配備状況あるいは今後の導入計画ということについて簡単に御説明をさせていただきたいと思いますが……。
○鈴木(強)委員 赤字になったために、どれだけのものがその間にやられたのですか。この累積赤字の中にそういうものも入っていると思うのですが、それが幾らになるのですか。
○魚津政府委員 わかりました。 機械の配備ということで効率化をやるというメリットはございますが、一方では、当然その機械を購入するというお金は郵政特別会計から支出をするわけでございまして、その分は支出の増ということになるわけでございますが、しかしながら、この機械の購入というもの以上の、それによる人力の削減ということで、そのことによって収支が悪化したというふうには私たちは考えておりませんし、事実数字としてはそういうことではございません。
○鈴木(強)委員 だから、抽象的ではわかりませんから、二千四百億近い累積欠損金の中で、いままで五十一年、五十二年、五十三年、五十四年また五十五年と、そのために設備投資として使った金は幾らになるですか。それが累積赤字の要因になっていないのですか。
○澤田政府委員 お答えいたします。 先生からいま御質問のございました区分機等の、これは郵便だけに限ってそういうものについての支出の問題でございますけれども、これは郵便の場合、五十一年からの累計の数字がただいまちょっと手元にございませんが、五十五年度予算という形で郵便の区分機等について見ますと五十二億ということでございます。ただ、これは借り入れによる手当てをいたしておりまして、これが即支出ということにはつながってまいりません。したがいまして、借り入れの場合は二十五年償還ということで償還をしてまいります。必要な支出となってまいります部分は、借入利子部分あるいは減価償却部分、こういうものになろうかと思います。したがいまして、年間の五十二億というものが、その部分がすべて即損失という形で出てくるというものではないということでございます。 先生御質問の御趣旨といたしまして、そういう設備投資というものが郵便事業財政を累積赤字で大変圧迫しているのではなかろうかということだろうと思うわけではございますけれども、先生御承知のように、郵便事業財政自体が、全体といたしまして九割が人件費でございまして、あとの一割が物件費というその中での処理、しかもその投資に対する利子というような部分が損失として取り上げられているということでございますので、総体から見れば一部分である、そういう大きな累積赤字の大部分を占めるような圧迫要因ではないというふうに考えております。
○鈴木(強)委員 質問者の言うことをよく聞いておいてもらいたいんだ。人件費が九割かかるということは私自体が、質問者が言っているんだよ。だけれども、二千四百億という累積赤字の中に、そういった合理化のために使う自動押印機あるいは区分機というものが設備投資として、それは長期借り入れであっても返済しなければならぬ。そうなれば、その中に設備投資の一部分が入って、やはり累積赤字の一部分になるだろうということを聞いた。そうしたら、それはないと言う。そんなばかな答弁があるか。これはあなたの答弁はよくわかった。郵務局長だ。
○魚津政府委員 私は計数的にいまつまびらかにいたさないわけです。考え方といたしまして、機械というのは相当高価でございます、その高価なものを買うということは、支出には確かに影響するわけでございますが、私たち郵便事業をお預かりして機械を買うというのは、合理化、効率化という面でとらえているゆえんのものは、一時的にそういった支出が多くても、機械を一台入れれば定員が何人削減できるかということで、その定員の削減との兼ね合いからすると、機械を入れたことによって赤字が増大するというふうには考えていないわけでございます。
○鈴木(強)委員 あなたは私の質問に対して何を答えようとしているのか、さっぱりわからないんだ。 では、五十一年から五十二年、五十三年、五十四年、五十五年、まあ五十五年度五十二億というのですから、大体その程度のものは投資されているのじゃないですか。そうすると、今度はその設備投資が原因になっているということは事実でしょう。総体的な要員措置とか何かをしてプラスアルファした場合にどっちが得かということは、これはあなたの言うとおりわかりますよ。しかし、設備投資としてそういうものが全部全国的に行き渡ってしまえば、もうその必要はないわけだ。借金だけ返していけばいいわけでしょう。しかし、現在はそれがパーセンテージにするとまだ少ないと私は思うのですよ。したがって、それを完成させるまで、何年間でやっているかわかりませんが、それまではやはりそういう金が必要じゃないですか。それはやはり郵便の収入の方から出ていくのでしょう。そういう意味において、私は累積赤字の中にそういうものが加わっていくのだろうということを言っているのだ。経理部長の答弁はわかるのだよ。郵務局長の答弁は全然わからない。
○澤田政府委員 お答えいたします。 先ほど私申し上げましたのは、先生のお尋ねの累積赤字の一部を構成しているのではないかということに対しまして、大変大きなウエートのものではないということを申し上げたわけでございますが、先生おっしゃるとおり、一部分としては当然入っておりますし、今後ともそういった必要な経費というものについては、これを補っていかなければならないということだと思っております。
○鈴木(強)委員 それなら私は了解するのですよ。郵務局長の言うのはわからないのです。そこで相談して、どっちが正しいのかちゃんとして答弁しなさい。これは委員長、時間から抜いてくださいよ。
○魚津政府委員 まことに誤解を招くような発言をいたしましたことをおわびいたしますが、短期的に支出の増ということ、そのことが赤字の要素になるということは先ほど経理部長が申したとおりでございまして、私はそれを否定するものではございませんし、そういった趣旨で発言したつもりじゃなかったわけでございますが、要するに、現在の赤字というものの中に、区分機を買ったということからくる支出というものは一つの圧力になっていることは事実でございます。ただ、なぜそういった赤字をふやすものを買うかという観点から長期的に見ますと、そのことによる人件費の節減ということによって企業としてペイをするという観点で、われわれはこの機械の導入というものを考えている次第でございます。
○鈴木(強)委員 だから、いま論議しているのは、要するに五十五年九月までの約二千四百億近い累積赤字のことを論じているのだよ。長期に見れば、そのために合理化するのだから何も損することをやるはずはない、安全に早く安く着くという精神だから。あなたは人の言うことをよく聞いていないから余分なというか、間違った答弁をするわけだ。それでわかりました。それが郵政省の統一解釈ですね。 そうしますと、自動押印機と区分機は、現在全国的には平均して何%ぐらい入っておりますか。それから、これを全国的に配置するための長期計画というものをお持ちでございますか。あったらお示しいただきたい。
○魚津政府委員 まず、機械の配備の現状を主なもので申し上げますと、郵便番号自動読み取り区分機の大型のものです。大型といいますと、私ども区分口を百口以上持ったものを言っているわけでございますが、引受物数が大体十万通以上ある、そういったところに配備するものを指すわけでございます。これは現在の配備状況といたしまして、大型のものは七十七局に百九台、五十五年度末で配備する。そして、五年計画ということで私ども持っておるものがあるわけでございますが、五十九年度末におきましては八十八局に百二十三台配備する、こういう計画でございます。 それから小型のものでございますが、これは区分口が大体五十口ぐらいあるというものでございまして、引受物数が三万通以上という局に配備をするという計画を持っておりますが、五十五年度末で三十二局に三十二台配備をする、そして五十九年度末には九十五局に九十五台配備する、こういう計画を持っているわけでございます。
○鈴木(強)委員 将来は全国の局に配置をする計画でございましょうね。大体五カ年計画を持っておられるわけですが、それ以降さらに第二次五カ年計画というか第三次というか、これは全国的に配置をしていくということでございましょう。それはいつごろまでに終わるのですか。
○魚津政府委員 五年計画で大体――大体という言い方はおかしいのですが、終わりという計画でございます。 ただ、局舎の関係で、一定の物数を持っていてもその年度に入らないという事実上の問題もございますけれども、大体五カ年計画で終了するという計画でございます。
○鈴木(強)委員 できるだけ早くおやりになれば、設備投資の方は若干大変でしょうけれども、総体的な合理化、効率化には寄与すると私は思うのです。ですから、人件費が九〇%を占める中に、このようなやらなければならない仕事がたくさんあるではないですか。局舎建設を初め、特定郵便局を普通郵便局に昇格してサービスをさらに向上させるとか、いろいろな問題があると思います。ですから、そういうためには長期にわたってかなり苦しい財政が続かなければならないというふうに私は見ているわけです。そういう意味において現状の分析を若干させていただいたわけです。 それで次に、いま提案された法案の内容を見ますと、一番重要なところは先ほど米田委員が質問しました第一種、第二種を法定から外すという、一応暫定的に凍結する形にはなっておりますが、欠損金がなくなればもとに戻すが、それの間は一定の条件によって省令で決まる、こういうことになっておるわけです。それで、郵便法の第一条を見ましても、御承知のような、安い料金で公共のためにというふうにうたわれておるわけですが、今回第一種定形の場合に五十円を六十円にしましたね、そのほか定形外もありますが。それから第二種については、通常はがきの場合には二十円を四十円、来年の三月三十一日までは三十円と、二段構えでやっておりますが、これはアップ率に対する科学的な根拠をわれわれに示していただいて、なるほどという、それをひとつ説明してもらいたいのです。
○魚津政府委員 手紙を五十円から六十円に、はがきを二十円から三十円という段階を経て四十円ということでございますが、この料金というものをどのような考え方でその案を打ち出したかという点について、まず財政的な関連という点からいたしますと、今度の郵便料金の改正案を御承認いただいて、少なくとも五十五年、六年、七年、この三年間は単年度では赤字を出さない、そうしまして、先ほど経理部長から御説明いたしましたが、累積欠損金を約半分にいたしたい、こういう財政的な観点が一つございます。 それからいま一つは、手紙とはがきというのは何と申しましても郵便収入の大宗を占めるものでございます。しかも三種以下等の料金というのは、俗に言う政策料金というようなことでいろいろ制約が出てまいります。そうしますと、どうしても財政的な観点の収入確保の基本は一種と二種であるということで、その辺の料金水準をどうするかということをまず考えるわけでございます。 それからいま一つの問題点といたしましては、これもけさほど来お答えさせていただきましたが、はがきと手紙の料金格差というものがいろいろ変遷がございまして、特に現在の五十円、二十円というものの問題点、御説明したとおりでございますが、その料金格差というものについてどうあるべきかというような観点も考えさしていただきまして、そういう二つの点、そしてまた郵便物の種類の料金のあり方というような点も考え合わせた上で、手紙の五十円から六十円、それからはがきの二十から三十の段階を経て四十円というふうに案を決めさしていただいた次第でございます。
○鈴木(強)委員 これはさっきの米田委員との関連で、法定から外されていくわけでございますから、今後これは公共料金という立場で国民は非常に重視しておるでありましょう。したがって、五十円を六十円にし、二十円を少なくも倍の四十円に上げていくということについては、これは一般の国民の人方に対してなかなか了承できないと思うのですよ。ですから、皆さんは、これから料金を上げれば三年間は大体黒字でいくだろう、四年目になるとまた赤字になって、現在残っている二千四百億というこの累積赤字というものはそのままずっと残っていって、それでそれが三年後には半分になっていくというと、あと約千二百億の累積赤字はそのまま残っていくという、きわめて大変な橋の上を渡るような状態だと思うのですよ。ですから、恐らくこれからの取扱通数がどうなっていくか、これはよくわかりませんけれども、第一種と第二種では、やはり第二種の方が多いのでございましょう。それだけやはり国民から重宝がられているわけです。そこのところが大幅に上がっていくわけですから、これは非常に問題があるのです。今後は、法律が通りますと法定から一応外れた形になりまして省令で決まっていくわけです。ですから、六・四%という政府のことしの経済見通し、この寄与率というのは〇・〇四ですか、さっきお話を伺いましたが、それにしても、国民かち見ると大変困ったことだ、こう思っておるわけですね。ですから、今後その千二百億という赤字が依然として三年後になっても残っていく、そういうことで大体計算はしてみて、この間収入は幾らあって、これだけ上げておけば半分になる、また四年後には上げていくのだというような考え方でこれはつくったんだな。別に科学的な根拠があってこうだということではないですね。簡単に言えば、これは帳じりを合わせて、それには郵便はがきを二十円から四十円にすれば大体半分になる、こういう大まかな見当でやったということですね。
○魚津政府委員 先ほどお答え申し上げたようなそういう観点から決めましたけれども、四十円でなくちゃならないという、先生のおっしゃる科学的な根拠というような観点からすれば、厳密な意味で科学的な根拠というものがあるわけじゃございません。先ほど申し上げた趣旨で決めさせていただきました。 それから、この料金の法定緩和という関係でございますが、三年後には約半分の欠損金にするということも今度の料金を決める一つの指標として持っていたわけでございますが、ではこの累積欠損金というのは永遠になくなることはないんじゃないかというような御懸念もあろうかと思います。しかしながら、私どもといたしましては、こと十年間のうちに二回程度料金を上げさせていただくということによりましてこの累積欠損金をなくして、そして法定緩和制という仕組みによる一種、二種の料金についての決定方法、それを一応清算したい、こういうことも中、長期の展望に立つ料金政策として持っているということを申し添えておきたい、かように思う次第でございます。
○鈴木(強)委員 だから、法定から外れていきますと、今度は千二百億累積赤字が残るようなものを出してきましたけれども、本来だれが経営してみたって赤字じゃこれはできないんですよ。そんなことはだれだってわかっていることなんだから、一般の人たちは、ここでこれだけ上げるんだからそんなに赤字が残るなどということは余り考えないですよ。あなた方、よくPRしないとわからぬですよ。 それで、三年黒字で四年目にはまた千二百億になるけれども残っていく。そうすると、今度はそれをなくして、さらに将来の三年なり四年なり先を考えながら、その累積赤字がなくなるような考え方でもって料金値上げすることになると、四十円が八十円になるかもしれない、そういう危惧をわれわれは持つわけだ。だから法定から外すことに対しては非常に問題があるように思うのです。だから根本的に、その省令を決める際における歯どめというものを、国民のあらゆる階層が参加して意見を出し合ってやれるような、そういうものにしておかなければならないということを米田委員がさっき言ったんだと私は思うのです。そういう点はよく国民にわかるようにしておいた方がいいと思います。一般会計からもらってくるというわけにもいかぬわけですからね。独立採算制をしいている以上は、やはりいろんな努力をして赤字をなくしていかなきゃならぬわけですから大変なことだと思いますが、ひとつ国民の期待に背かないように今後やってもらわなければ困る。われわれはそういう意味で、法定から外すことについては断固反対しておるわけですからね。 そこで、残りの、さっきお話を聞くと、三種、四種、特殊料金というのは、一種、二種が国会で審議される、そういう過程の中で情勢を見てやる、小包だけは十月一日にやった――なぜ小包を待ってやらないのですか。小包だけ先にやるということはこれはどういうわけですか。 それから、あと三種、四種、特殊料金についてさっきパーセンテージで言ったけれども、パーセンテージでは国民にはよくわからぬですよ。幾らが幾らになる、幾らが幾らになるんだと、それはもう決まっているんでしょう。ここでひとつ教えてください。
○魚津政府委員 問題を二つ御質問というかっこうで受けたわけですが、一つは、小包料金だけなぜやったのかという御質問でございますが、第一点といたしまして、三種等の省令料金は全部上げたいという気持ちがありました。しかしながら、その三極等の料金は、通常郵便物ということで、厳格にいいますと一種、二種との関連が全然ないわけではございません、料金の決定という関係で。そういうようなこととか、それから法案審議との関連でもう少し見ておくべきではないかというようなことでそういったものを実施しなかったわけでございますが、その中でではなぜ小包を上げたのだということでございますが、私どもといたしまして小包というのが民間と競合している分野であるわけでございまして、その際に民間の料金、それから国鉄の小荷物運賃等とも競合してくる分野でございます。そういった民間の小包に相当する小型物件の運送料というものにつきまして、一体現在の料金水準が幾ら、そして過去に、小包が先回上がったのは四十九年でございますが、四十九年からこの方どれくらいの回数でどれくらい上がったかというような点を見まして、せめて小包だけを上げさせていただきたいということで、私ども十月一日に実施をさせていただいたわけでございます。 それから、特殊の関係等の省令料金の具体的な料金というものを示せというお話でございますが、特殊取扱いの関係をちょっと申し上げさせていただきたいと思いますが、書留の現在の料金は三百円でございますが三百五十円、簡易書留が二百円が二百五十円、速達が百五十円を二百円、そのほかいろいろございますが、特殊取扱いという代表的なものとして以上三つを紹介させていただいたわけです。先ほど来御説明いたしておりますように、この原案のもとになっておりますのは、郵政の財政再建のための方針を諮問いたしまして、昨年の十二月に郵政審議会から答申していただいた内容でございます。 それから、三種の関係についてちょっと申し上げてみたいと思いますが、三種は現在十五円のところを三十五円にいたしたい。この三種というのは低料とその他というものがまた厳格に言えばございますが、低料一般というのが十五円から三十五円、それから身障者の月三回以上発行するものについては六円になっておりますが、十円に改正をいたしたい。それから、その身障者のその他月三回未満の発行というものでございますが、これが十二円に相なっておりますが、これを二十円に改正させていただきたい。それから、三種の低料以外のその他のものでございますが、二十五円という現行料金を四十五円に改正をさせていただきたい、こういう案を私ども持っているわけでございます。
○鈴木(強)委員 数字で述べていただくとぴんとわかります。 第三種郵便物の料金の値上げについては、十五円が三十五円ということになると、倍率でいくと百三、四十倍になりますかね。それで私どものところにも、これは少しひど過ぎるじゃないかというので大変な陳情が来ているのです。それで私は特に、そういうふうな皆さんの立場もよく踏まえながらここでお話をするわけですが、これはひとつ大臣、第三種か、第四種の場合でもいろいろ段階がございますけれども、特に学術関係とかそういうふうなものについてはできるだけ低料金でいけるようにしてもらえないだろうか、こういうふうに思うのでございますけれども、郵政審議会からの御答申はそういう答申であるようでございますが、そこをやるのが政治でございますから、大臣として、特に第三種の問題はこの原案どおりおやりになるという決意でしょうか、それともそういった国民の多数の要望もありますから、若干の値下げを考えて実施するというような考え方でございましょうか、ひとつお答えいただきたいのです。
○山内国務大臣 郵審議会から答申、今回の答申ではございません、前の、今後こういうことにしたらどうであろうかという答申は得ております。したがって、いま先生がおっしゃいましたように、いろいろな陳情も強い点もございますので、その点はひとつ検討させていただいて、今後の最終決定のときの郵政審議会の審議を見守っていきたいと思います。
○鈴木(強)委員 非常に大幅な累積赤字のある中ですから大変なことと思いますが、しかし、利用させていただく国民の立場に立つとそういうことも言えるわけですから、審議会の答申そのものを即そのままやらなければならぬというものでもないと私は思うのですよ。一つの郵政大臣の諮問機関として設けられているものですから、それを判断して、時の情勢を考えながらやるのが政治でございますね。ですからそういう意味で、大臣はいま直ちに幾らということは言えないでしょうけれども、検討していただけるということですから、これはかなり国民の期待に沿える方向にやっていただけるものと私は確信をしております。 それから、この法案について私どもは反対でございます。今後どういう成り行きになるかわかりませんが、特にこの際聞いておきたいのは、来年も年賀はがきの寄付金つきのものはおやりになるのでございましょうか。
○魚津政府委員 来年度の年賀はがきということで、いま寄付金つきの年賀はがきと寄付金をつけない年賀はがき、二種類印刷しております。
○鈴木(強)委員 そうなると、私の聞いたのは、やりますかということだが、やるということで、しかもすでに印刷にかけておるということですから、それはやるということになれば十一月に入ると売り出しもしなければならないでしょうから、事務当局としては準備をしたのだと思いますが、一方におきましては、第一種、第二種の法定化から一応特定的に抜け出そうという法律を出しているときでございましょう。ですから、いま印刷にかけているのは現行の二十円、それに何か寄付金つきというのでしょうね。そうすると、これはこの法律が仮に通ったとしても、印刷にかけているのをまたやり直すということになれば経費のむだだね。この料金は一体どうなるのですか。これは現行でいくしかないのでしょう。それとも何か人を動員して十円切手を張ってやるのですか。
○魚津政府委員 先生おっしゃったように、現在やっていることは二十円の料額印面の年賀はがき、それからそれに一円をつけた二十一円の年賀はがき、これを二つ印刷してやっております。 そこで、ことしどうするのだということでございますが、私どもいま言えますことは、できるだけ早く法案を成立させていただきまして、売りさばくまでに施行できるようにこいねがうということが私どもの本当の気持ちでございます。
○鈴木(強)委員 いや、念願することが本当の気持ちだけれども、印刷はもう現行法に基づいて二十円でやっている。だから、それをまさか三十円にやり直すというわけにいかぬのでしょう。だから、結局年賀はがきはことしは現行の二十円でいく、これしかないのじゃないですか。いつ通ったから、それからどうするのか、そんなひまはないでしょう。
○魚津政府委員 お答えいたします。 〔堀之内委員長代理退席、委員長着席〕 二十円の印刷をしたものを、仮にある時期に施行になったという場合に、では二十円をどうするのだということでございますが、これはもちろん先生方の御賛成をいただいてということになるわけでございますが、考え方といたしますと、二十円のはがきでございましても施行日との関連で申しますと三十円とみなすというような法的な措置も講じるというふうに、私ども政府関係の内部としては考えておりまして、もし選ぶとすれば、別に現在の二十円のはがきを廃棄処分するとか、それから国民の皆様方に手数を煩わすということでなくて、立法上の措置を講じて三十円をいただいた上で年賀はがきを発売する、こういうことでございます。
○鈴木(強)委員 とんでもないことを考えているものですね。いま出ている法律案を審議しているのだが、では、これはまたどこかで修正案を出してそういう便宜的な措置をしてもらいたいということか。これは少し虫がよ過ぎるわ。あれは二十円で売るのだけれども、印刷して原価は幾らの紙代と印刷代になるか、そしてそれをパーにしてまた刷り直すということになったら、損得はどうなるのだ。どっちが得なのだ。それで全然関係がないならある程度あれだけれども、これはやはり損になるだろう。もう来年の年賀はがきは二十円、これでいかなければだめだ。そんなあなた、欲が深過ぎるよ。
○浜田説明員 お答え申し上げます。 いまお話がございました年賀はがきの調達原価につきましては、約一円一銭ぐらいになっております。
○魚津政府委員 私ども二十円いただいて売りさばく、三十円いただいて売りさばくという収支上の影響といたしましては、実に二百十五億円違うという計算でいるわけでございまして、今日の財政事情からすれば、できるならばという事務当局の苦衷のほどもお察し顔いたいと思う次第でございます。
○鈴木(強)委員 それはこの法案を審議しているさなかのことでしょう、法定から外れた。そうすると、皆さんは郵政審議会を開いて、そこで今度は二種は三十円ということになるでしょう。だけれども、ここでは一面二十円から四十円なり三十円なりということは決まっていることは事実なのだけれども、実際に印刷をしてしまったということは事実なのだ。本来から言えば、法律が決まるまではこんな作業をしてはいかぬのだよ、出しているのだから。それは百も承知で、もし通ったらこれは二十円でやむを得ぬという決意でもって、二百十億円損することをあなたは覚悟でやったんでしょう。これがうまく通りそうだから、それじゃまたひとつ法律まで修正してやろうなんていうのは、それはちょっとひどいわ。だから、これは大臣、今年度に限っては、来年はもう年賀はがきは二十円、二十一円、これでいくのが妥当な線ですよ。そのくらいのことをしなければだめですよ。
○山内国務大臣 これの御審議をお願いしている段階でございますけれども、年賀はがきの印刷も間に合いませんので印刷の進行中でございます。そこで、われわれも本当に非常に困ったんです。どうするんだろう。十円の切手を張るわけにいきませんし、二十円のやつを全部印刷し直すにはこれは時期的に間に合わないんです。そこで非常に困っておりまして、どうしようかということをいま考慮中でございますので、もう少し、売り出しまでに決定をいたしますので、本日のところは御了承いただきたい。どうするかいま決定しておりません。
○鈴木(強)委員 確かにジレンマに陥ることはわかりますよ。だけど、こういうふうな法案の審議の過程から出てきたことでございますし、短期の臨時国会の中ですからもともと無理なことですよ。ですから、検討中だと言うが、私たちは国民の立場に立って、来年だけはやむを得ぬ、私、何億枚発行するか知りませんけれども、従来どおり年賀はがきは二十円と二十一円でいく、こういうことにしていただきたいことを強く要望しておきます。 それから、時間がもう参りますから、あと郵便ポストですね、それから郵便切手とか印紙の売りさばき所、こういうのが全国的にございますね。ところが、都市がだんだんと広くなりまして、私の選挙区の甲府なんかでも人がかなりふえているんですね。ところが何か一定の基準がありまして、ポストをつくってくれと言ってもなかなかつくってくれないんだ。それから、売りさばき所を置いていただきたいと言ってもなかなか置いてもらえないという不便があるんです。現在の基準というのはどういう基準になっているのか。その基準にとらわれず、その基準があるならばそれを緩和して、できるだけポストも多くつける、そして売りさばき所も多くつくるというふうにできないものでしょうか。
○魚津政府委員 私どもとしては、国民の皆様から御要望のあるものに対しては積極的にこたえたいという一面と、それから、いろいろ申し上げるようでございますが制約があるという、その調和の問題として設置基準というものが、先生のお話の郵便ポストにいたしましても、それから売りさばき所の設置にいたしましても設けられているわけでございます。 そこで、私、現状を率直に、包み隠さずにこの点申し上げておきたいのでございますが、地域的な差はございますが、現在の基準をもう少し緩和したいという面と、もう一つ、現実の問題といたしまして現在の設置基準そのものも守れないという悩みがあるのです。非常に急激に発展してくるというような地域というのは全国に結構ございます。その現在の基準を前提にした設置、これがなかなかできかねているという一面がございますので、われわれとしてさしむきの問題としては、設置基準というものを打ち出している以上は少なくともその設置基準を守る、その設置基準に従って御要望に応じて設置したいということが第一の課題でございますが、私たち余力がつきました暁には、そういった設置基準そのものの見直しということも今後の情勢のいろいろな変化との関連で当然させていただきたい、かように思う次第でございます。
○鈴木(強)委員 しかし、これは利用者の立場を考えてやるべきですよ。私のところなんかも、いま甲府に住んでおりますけれども、ポストが遠くて、やっと陳情をとってつけていただいて皆喜んでおります。国母地区なんというところはどんどん人がふえておるのですけれども、基準に達していないというのでまだつけてもらえない。だから、いいじゃないですか、百メートルおきに売りさばき所があったって。ポストが千メートル先あるいは五百メートル先にあれば利用者は便利ですよ。国民のためのそういうサービスをやるのが郵政省でしょう。ポストがないものだから、ちょっと遠いとついうっかりしてふところに入れておくと二日も三日も忘れてしまったりすることもあるんだ。近くにあればすぐ入れられるのです。ただ、売りさばき所の立場、やっていただく立場になると、安いリベートしかないのですから大変だろう、したがって売りさばく人たちの労賃にも足りないかもしらぬが、ある程度それを見てやろうということでいろいろな制約がある。たとえば専売公社のたばこの売りさばき所でもそうですよ。それから酒でもそうだし、あらゆるものがそうなっておる。だからせめて郵政省あたりが先頭を切ってポストもどんどんつくってやる。確かに赤字の中で金もかかるかもしらぬ。だけど、そういう国民が喜ぶようなことをどんどんやり、なおかつ郵政事業の合理化や効率化をやりながら、一生懸命努力してもこういうふうに赤字になっていくのです、だからひとつ受益者の皆さんにもお願いしますという、そういう形になっていけばみんな納得するわけですよ。ところが、そういう国民の要望がみんな踏みにじられていくわけだ。局だって簡易局あたりはもっとどんどんふやしたらいいだろうと思うし、特定局でも無集配の特定局ももっとふやしたらいいんですよ。そういうふうにして国民の便益を優先的に考えるような施策をやらなければだめですよ。平素そういうことをやってないから、料金を上げると言うと青筋立てて奥さんたちが怒る。だからそういう点を考えて、余り既設の売りさばき所のことだけを考えないで、もっと国民の立場に立って、できるだけ多くのところにそういうものを置いてもらいたいと私はかねがね思っておりまして、こういう意見をたびたび述べたこともあるのですけれども、依然としてそれがちっとも進行していない。郵政大臣、これは政治的な立場もひとつ考えなければならぬので、郵務局長も一生懸命やっていると思いますけれども、大臣もひとつ督励して何とかいまの基準を――基準に満たないところがあると言うのですがね、どういう意味か私はわかりませんが。とにかく少しきつ過ぎるのですよ。人口が幾らだとか距離が幾らだとか、そんなことばかり言っておるのですよ。そうでなくて、できるだけ要所要所にポストを置いていく。ポストの金が幾らかかるか私は知りませんけれども、そういうふうにしていただいたら国民はもっと郵政事業を信頼する。だから、そういうことをぜひ検討し実行に移していただきたい、こう思います。ひとつこれを最後に大臣から答えていただいて、これで終わります。
○山内国務大臣 国民の御要望にこたえるというのも郵政業務の一つでございまして、信頼を得る一つの方法だと思います。郵務局長によく調査させて検討させたいと思います。
○鈴木(強)委員 ありがとうございました。
○佐藤委員長 鈴木強君の質疑は終了いたしました。 竹内勝彦君。
○竹内(勝)委員 最初にお伺いしたいと思います。 まず、第一種郵便物である封書、これを五十円から六十円にこのたび値上げをしていき、さらにまた第二種郵便物であるはがきですね、これを二十円から四十円にする、五十五年度末までは三十円とする、こういうことでございますが、この料金引き上げの理由を最初に御説明いただきたいと思います。
○魚津政府委員 今回の料金改定の理由をという御質問でございますが、郵便事業財政は五十四年度末で二千百億にも達する累積欠損金を抱えてきわめて逼迫しております。従来から事業運営の効率化、合理化を図ってまいりましたが、労働集約性の高い事業であるため限界があり、本来賃金コストの上昇に弱い体質を持っております。もとより今後とも効率化、合理化に努め、経費の増大を抑制すべきことは当然でございますが、賃金等の上昇による経費増は避けられず、このまま推移すると、五十七年度末には累積欠損金は収益の約七割にも相当する約六千五百億円にも達し、事業の健全な運営を図っていくことが困難な状況にございます。 こうした中で、昨年郵政審議会から封書六十円、はがき四十円、五十五年七月から料金改定実施との答申を得ましたが、物価等への配慮から実施を十月に延期をしまして、はがきは六カ月間三十円とするなどして所要の料金改定を行い、窮迫した事業財政の立て直しを図ろうとするものでございまして、御理解をいただきたいと思う次第でございます。
○竹内(勝)委員 こういう時期でございますから、国民生活というものは一連の物価高、あるいはことしのように冷害であるとか、さらにまた国内の状況あるいは国際間の不安定なこういう状況の中で、国民生活に最も密着しておる通信手段である郵便料金の値上げ、こういうものに関して、私どもはこういういまの大変なときにはやるべきではない、これに対しては反対でございます。 いま御説明いただいた中で、今後また料金を値上げしていくと――いままでも安易な通信手段として、活字離れというのが出てきていますね、むしろ電話の方に頼っていくとか。もちろん両面が今後ともできていくというものが理想なわけですね。ところがここでまた値上げをしたならばさらに活字離れが進んで、値上げはしたわ、ところが収支に関しては結局増収が計画どおり進まなかったというような結果になっては大変でございます。五十一年のときにもこの利用状況というものは大きく落ち込みましたね。そういった面から考えて、そこまで検討をした上でこの値上げ案というものを出してきたのかどうか、その辺の説明をお願いしたいと思います。
○魚津政府委員 値上げに伴い当然留意すべき点を御指摘になったものと承るわけでございますが、先生おっしゃるように、五十一年度には料金改定の影響によって対前年度比が七・八%という減少があったことは事実でございます。ただ、その後順調に郵便物数は増加をし、回復してきておりまして、五十二年度には五・七%、五十三年度は四。二%、五十四年度は六・八%といずれも前年度に対して増加となったわけでございまして、五十五年度においても、七月までの累計で前年同期比七%増というようなことでございます。 それで今後の、料金改正による活字離れと先生おっしゃったわけでございますが、そういった郵便離れというような関係については、値上げをしてからの過去のいろいろの実績を精査いたしますと、一年間は確かに落ちるわけでございますが、二年後、三年後になりますと、先ほど御紹介いたしたように回復をしてくるというパターンは今後とも続くもの、また続けさせなくちゃならないという気持ちで、そういうことで結局物数は一時的に落ち込むけれども、財政の再建には今度の料金の改正が役立つという判断で御提案をさせていただいている次第でございます。
○竹内(勝)委員 今回の値上げに関連してお伺いしておきたい点は、郵便事業は、御承知のとおりその内容からいきますと人件費的経費、これの支出というものが約九〇%を占める労働集約性の高い事業であるわけです。そういう中で、支出の面でどう努力しなければならないかということが大事ですね。そこで郵便事業における人件費的なものと物件費的なものとの構成、そしてそれをどう合理化していくか、これを説明してください。
○澤田政府委員 お答え申し上げます。 初めに郵便事業における人件費、物件費の構成割合の方について、まず私の方から御説明を申し上げたいと思います。 郵便事業は、ただいま先生御指摘のとおりきわめて労働集約性の高い事業でございまして、五十五年度予算で見ますと、郵便事業の業務運営費の中で人件費が七〇・五%でございまして、物件費のうち賃金そして請負費等人件費的経費でございますが、これが一七・七%ということでございまして、両方合わせまして八八・二%、こういうふうになっておるところでございます。
○魚津政府委員 ただいま経理部長から人件費及び人件費的な経費の九割という説明の後、引き続きまして、そういった実態を踏まえて今後人件費を節減するということのための方策いかんという御趣旨の御質問と受けとめるわけでございます。一言で申しますと、よく最近使っているわけでございますが、合理化、効率化を図って、ふえる人件費を抑制するということになろうかと思うわけでございます。 そこで、では具体的にどういうことを郵政省がやってきたのか、今後どういうことを進めようとしているのかという点について若干御説明をさせていただきたいと思いますが、これまで郵便番号制を採用したり、郵便番号自動読み取り区分機の導入を初めとする局内作業の機械化、大型通常郵便物や小型郵便物を専門的に処理する集中処理局の建設、外務作業における機動化の推進等、各般にわたって努力をしてきたところでございます。 今日、郵便事業を取り巻く社会経済環境はきわめて厳しいものがあるので、今後においては配備機械類のより効率的な運用と改良に努めるとともに、中規模局に適した小型の郵便番号自動読み取り区分機等の導入、集合受け箱の設置、住居表示の実施促進等、従来から実施している各種施策を継続して促進する一方、利用者初め関係者の理解と協力を得ながら、サービス基準の見直しなども含めて事業運営の効率化、合理化についてなお一層努力していかなければならないものと考えている次第でございます。 そこで、こういったものは単なる抽象的な表現じゃないかというような疑惑もあるいはお持ちじゃないかということで、この機会にちょっと御披露させていただきたいと思いますのは、いままで、ではこういう施策を通じて人件費的なものにどれくらい現実的な効果があったのかというような点で、私ども四十年から五十四年度までの節減人員と申しますか、そういったものについて一言触れさせていただきたいと思いますが、機械を配備するということによる省力化ということから、おおよそ二千五百人そのことで省力化をしたと思っております。それから、先ほどいろいろ申し上げましたが、作業の合理化等に伴う処理効率の向上ということで、局内の搬送施設の機械化、あるいは郵便物を大量に差し出していただく際に区分けをして出していただく、そのかわり料金を減額するという仕組みのものがございますが、そういったような利用者区分あるいは高層ビルの受け箱の設置、住居表示制度の実施等による効率的な外務作業というようなことで一万二千人程度それによって能率アップした。ちょっとわかりにくい表現を使ってしまったのですが、最初の機械は、そのことによって二千五百人を落とします。ところが、いま申し上げた一万二千人というのは、本来ならば一万二千人手当てをしなくちゃならぬところを、これによって一万二千人手当てをしなくても済んだという性格のものと御理解をいただきたいと思います。それから、労働力を外部に委託をするかっこうで軽減するということで、小包配達作業の外部委託、団地配達への主婦労働力の活用というようなことでざっと三千二百名、合計いたしまして一万七千七百人程度節減し、定員増を抑制することができた、こういうふうに御報告さしていただきたいと思います。
○竹内(勝)委員 これはちょっとある例をお示ししますが、たとえば私の住んでおる京都府内のことでございます。京都でもいろいろ密集のところと過疎地のところとございます。ある過疎地においては、もう最近は御承知のように電話もほとんど普及されました。郵便物数というのは次第に減少傾向にございます。そこで、たとえば一人の外務員の仕事状況を極端な例を例にとりますと、一日に二、三通の郵便物を配達すればもうそれで配達の方の仕事は終わり。ある過疎地では、それだけ郵便物がないのです。そういう例がございます。それでまた、昔は特に自転車であるとかあるいは歩いてそれを配達しておった。ところが、労働条件もだんだんよくなってきて、いまはもうバイクですよ。そういったところの労働条件と、それと今度は反面都市部ですよね、市内のような。これはもう非常にダイレクトメールなどもふえたり、いろいろと仕事の面ではどんどん郵便物数がふえておる。そして一日二回配達する。そういうようなことを入れると、同じ労働者が同じ賃金で、このような過疎地と密集地とのアンバランスですよね。この労働条件のアンバランス、こういったものをどう認識し、今後どう対策を立てていくのか、この点を明確にお答え願いたいと思います。
○魚津政府委員 現在の郵政省職員の労働条件というのは、地域差あるいは先生の御指摘なさっていらっしゃるように労働密度等の相違による労働条件というのは、若干の部分はございますけれども、基本的には同一の労働条件に相なっているわけでございます。そこで、いろいろと問題が現に出てまいりますし、それから労働組合等もその辺への要求というものはいろいろ出してきております。そういう観点を総合的に申しますと、今後の郵便事業の職員の労働条件のあり方あるいは処遇の仕方という最大の問題としては、先生仰せのとおり過密地区の――もちろん過密地区は過密地区にふさわしい定員措置をしているという基本には立っているわけでございますけれども、一人当たりの処理物数、生産性というような違いは歴然としていることは仰せのとおりでございまして、そういったことによる労働条件というもの、そして大都市等の過密地区に居住する人たちへの配意をわれわれ絶えずしながら進めていかなくちゃならない、かように思う次第でございます。
○竹内(勝)委員 さらにもう一点は、たとえばこういう過疎地になれば、日曜日だとかあるいは祭日、何をするにも、貯金でもそうです、あるいは年金を受ける、郵便切手やはがきを買いにいく、あるいは保険だとか、すべて一切を郵便局に頼っていくという形ですよね。ところがこういう市内の都市部になりますと、昼休みにちょっと銀行を利用するということもできます。それからいろいろなものがあります。ところがこういう過疎地のところでは、それを利用するということはできないのです。日曜や祭日、これはサービスの面でございますが、こういったところで何も利用できないという形になるのです。郵便局が締まっちゃっている。こういうところでもう少し国民へのサービスという面で、こういう値上げ案を出してくるというようなときにこういった面をどう解決するかという前向きの話がなければいけないと思うのです。そのサービス面で今後どうするのか、御説明ください。
○魚津政府委員 いま先生の御提起されました観点からのサービス問題ということにしぼってお話をしたいと思いますが、日曜、祝祭日なんかで窓口を締めるという点について、密集地よりも過疎地においてその締めるということの重みというものをいまお話しなさったわけでございます。私どもサービスを考える場合に、そのサービスというものに利害関係を持つ人の数も問題でございますが、たとえ一人であってもその声に耳を傾けなくちゃならないという点もございます。しかしながら、窓口時間という観点につきまして調査をしてみますと、日曜とか土曜は利用者というものが非常に減るわけなんです。たとえば平日一〇〇といたしますと、集配普通局を例にとりますと、土曜日は八四、それから日曜日は一二。集配特定局を例にとりますと、平日を一〇〇とした場合に、土曜日八八あるいは日曜は一六というようなことで、窓を締めているその時間帯はまず利用者が少なくなるという現実があってそういう窓口を締めるというような経過もございまして、それをいまここで、そういう考え方じゃなくて、サービスという点から見直すべきじゃないかというお話になるわけでございますが、ただ、現行の取扱時間を延ばす、あるいは無集配特定局は日曜日なんか全然やってないわけでございますが、それを開いて取り扱いをするということになりますと、相当数の要員増を来すことになりまして、われわれの結論といたしましては、窓口の問題については、現行のサービス基準を、国民の皆様方の実際に必要とお考えになっている方々の声に反するようでございますけれども、これはとれないというふうに思っているわけでございます。ただ、むしろわれわれ、ここで先生の御提起されたことに対して逆な言い方をするようでございますけれども、窓口取扱時間というものを現在の制度をさらに見直して、適正なサービス基準ということで見直すのが今日の私たちの課題だというふうに考えてやっている次第でございます。
○竹内(勝)委員 そういう一人一人というものに光を当てていくというのが国民への、ましてや国民に支えられているのですから、そういう面をぜひ御検討をいただきたいと思うのです。もちろん労働条件やいろいろなものは重要になってきます。しかしその面を、国民ということをまず第一義に考えなければ、今後理解ある郵政事業は進んでいかないと思うのです。ましてやいまそういう過疎地におきましても、ほとんどの人が働いているのです。そうすると、利用しようと思えば土曜日の半分であるとか日祝日というところを利用しようという人の方がかなりいることは確かなんです。その辺をぜひ御検討いただきたいと思います。 時間の関係で次に移ります。 今回、この郵便事業に関していわゆる法定制緩和、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金を「郵政大臣が郵政審議会に諮問した上、省令で定めることができるものとする。」こういう規定を設けようとしておりますね。これは国会の、最も民主主義の根本を脅かしていくというか、いままでこの国会において議決をもって郵便料金等を決めてまいりました。それをこの重要なときに、ましてやいま郵便料金を値上げしようという法案を出しているときに法定制緩和を一緒にやってしまおう、変な言い方をすると、どさくさ紛れにやってしまおうということにも受け取れてしまうのです。こういう大事な問題を国鉄や専売がやってきました。それでも大変な問題を出して、御承知のとおり国鉄でもその後毎年値上げをしていっている。そういうようにこの法定制緩和の問題は国民にとっては非常に問題である。これをこの場に及んで急に出してきた理由、これをまず説明してください。
○魚津政府委員 郵便事業財政は現在多額の累積欠損金を抱えておりまして、非常に困難な状況にございます。郵便事業が今後とも独立採算制を維持しつつ安定した郵便サービスを提供していくためには、新たな欠損金の生ずることを防ぐことはもちろん、累積欠損金の解消を図っていくことが必要でございます。そのためには事業の効率化、合理化を進めることは当然でございますが、これとあわせて適切な収入の確保を図っていく必要があるものと考えております。このため、今後の料金の改定に当たって、経済社会の動向、郵便需要等を考慮しながら適時適切にこれを行うことができるよう、今回累積欠損金が解消されるまでの間、法律において厳しい要件を付した上である程度弾力的に料金改定を行い得る制度を採用することにより、健全な事業経営の確保を図ることとするものであります。 なお、郵便料金の決定が弾力的に行われることの必要性については、昭和五十二年以来郵政審議会及び公共企業体等基本問題会議から御提言をいただいているところでございます。
○竹内(勝)委員 この際、郵政大臣にただしておきたいと思います。 現在のわが国の物価情勢は大変でございます。また、公共料金はどんどん上がっていく中、さらに国際情勢は先ほど申し上げたとおりイランやイラクの戦争の影響あるいは資源エネルギーの問題、内外ともに現在は国民に対して非常に不安を抱かせる状況です。 そういう中で法定制緩和ということで、本来なら価格を決めていく中で国会審議を要する国鉄運賃あるいはたばこ、郵便料金、電信電話、こういったものを特例として、しかも、こういったものは国会で審議をしていかなければならないんだということで財政法の中にもうたわれておるとおりでございますが、そういうところで公共料金の一部の法定制を緩和し、スムーズに値上げができるように――これは政府の考えとしてはスムーズにやっていった方がいいでしょう、そういうことで、国鉄運賃あるいはたばこにならって法定制を緩和していこうという動きがある。そういう中で、この前所信も伺いましたが、この大事なときに郵政大臣としてぜひ認識として持っておいていただかなければならないのは、郵便料金は公共料金だということです。公共料金というものに関してどういう認識を持っていますか。
○山内国務大臣 公共料金に関しましては、国民の生活に非常に密接な関係のある、生活のいかんにかかわる公共料金として郵便料金もその中に私は含まれていると考えております。したがって、公共料金を値上げすることについては国民生活にどういう影響があるか、幾ら上げればどういうふうになっていくかということをよく考えながらやるべきであるという基本理念というものは、私、持っているわけでございます。 そこで、ことしの消費者物価の上昇率の目標というものは六・四%というふうに見通しを政府でつくっているわけでございますので、郵便料金についてももし値上げするとしても、その線に沿いますようにできるだけ料金を抑えて、しかも値上げの時期をずらす。これは郵政審議会の答申より大分ずれております。そういう点でよく配慮をしながら、公共料金の値上げは国民の生活に影響の極力少なくなるような配慮をしながら今回の御提案を申し上げた次第でございます。
○竹内(勝)委員 重ねてお伺いしますが、国民に影響がないように極力御配慮をする、これは大事なことです。大臣のお考えはそれで結構です。それならば、国民にこれだけ密着した郵便行政ですから、これを国民の代表である国会議員が議論を重ねる、これは国民の状況というものを非常に配慮したものですよ、国民の考えを代弁していくわけでございますから。それを今回外そうということなんですよ。こういうときに、議決を経ずに安易に法定制を緩和さすこの法案というものを通していこう、こういう考えがもしあるならば、いま言われた国民のお考えというものを十分配慮する、国民の声を取り入れる機会はどこにあるんですか。
○山内国務大臣 いまの先生のお言葉でございますけれども、もう無条件に外して郵政審議会の議さえ経れば郵政大臣が適当にやれる、こういうことであれば私は大問題であると思うわけでございます。したがって、御提案をいたしましたのは、大体ここで御審議をしていただいて、この辺ならよかろう、つまり欠損金が重なっている間はしようがないじゃないか、毎年度の累積赤字もあるんならある程度はやむを得ないだろう、しかもその上げ幅につきましては物価増を見ながらそれ以上には絶対に値上げをしないように、こういうようないろいろな条件がこの特例の中に含まれているわけでございます。したがって、私はここで御審議いただくのと全く同じとは言いませんけれども、おおむね御審議をいただけるような手配がしてございますので、御審議をいただいたと同様に十分に配意をしながらこの点を取り扱ってまいりたいと考えておるわけでございます。
○竹内(勝)委員 国民生活に与える影響は大きいですよ。単にお金のことで言うのじゃないのです。料金でいきますと、家計費に占める割合は〇・何%だとかというような論議がございます。しかし、生活に与える影響となりますと、通信費というものが上がれば、それに波及して今度はいろいろなものがどんどん上がっていくわけです。国鉄の例を見てもわかるとおりです。いまやもう私の住んでおる近くでもそうですよ。国鉄の方が私鉄より二倍以上になっているという区間は幾つもあります。ですから、国鉄は余り利用しない。私鉄の沿線の方がどんどん発展していく。学生だってそういうところに住んでいくとか、そういう地域の方がどんどん発展してしまう、国でやっておる方がどんどんさびれていくというような現象になっている。 料金の問題、今後ダイレクトメールにも影響します。先ほど論議があった年賀はがきだって、いままでどんどん伸びてきていますよね。それが、これが野放しとまでは言いませんが、どんどん上がっていきますよ。そんなに上げるなんて考えていないなんて言いますが、後でこの論議はやります。これは物価等の変動率の範囲内ということですから、逆説的な言い方でいけば、その範囲なら幾らでも上げられるのです。しかもまた、いつでも上げられるのです。今後は国会を開かなくても上げられるのです。そうなってくると、これは影響がないというような大臣のいまの認識では、これは今度のこの法案に対しての認識としては私どもは承知することはちょっとできないわけです。特に大臣、審議会における論議と国民の代表としての国会での論議と比較して、幅広く国民の声を取り入れるという意味ならばどっちが重要だと、あなたも議員の立場として、どちらが重要だとお考えですか。
○山内国務大臣 私といたしましては、どちらの御意見も重要であると考えております。
○竹内(勝)委員 さらに赤字の理由というものをもっと分析して、なぜ赤字か、ではこの赤字というものはどうやれば解消するのか、その本質の論議をやるのは国会なんですよ。この逓信委員会で、どうやったらいまの郵政行政というものをよくしていくことができるかということを――そういう論議のためにこの逓信委員会があるのじゃないですか。たとえば、値上げをします、それのための審議を審議会でやってくださいと言ったら、その値上げをするということを目標としての、それに関する論議になってしまうのですよ。その根本の、どうして赤字になるのか、どうしたら解消するのか、そういう議論をしていくこの国会というもの、こういったものを大事にしなければならないし、もしもそれをやらないようになってくると、ではそれだけの突っ込んだ論議を郵政審議会でやっていくのか。そうなってくると、これまた今度は非常に違った意味での審議会というものをいろいろと考えていかなければならない問題になると思うのです。 そこで、では国民の声をどうしたら反映できるのか。あなたはいまどちらも大事だ、こう言いました。今後これでいきますと、郵政審議会に反映をさせて、そして一定の条件は加えますけれども、料金が決定できるようにしていくわけですね。この法案が通ると、国会軽視なんですよ。あなたはいまどちらも大事だと言いましたけれども、では国民の声をどうしたら反映できるのか。もうちょっと納得できるようにもう一度説明してください。
○山内国務大臣 どちらも重要だと申しましたのは、審議会においてもそういう点も今後審議をされるはずでございます。また、この委員会におきましても、これができましたからといって、郵便物の値上げについて御審議が全然ないというふうには考えておりません。いずれいろいろと皆さん方の御意見をお聞かせをいただいて、そういうことも考えながら郵政省としては対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○竹内(勝)委員 そうすると、たとえば国会が開かれていないとき、そういうときには、赤字の理由であるとかあるいはどうしたら赤字が解消するのか、あるいは値上げをしていくという面に関しての国会の方の論議を優先させてそしてそれをもって審議会の方に持っていくのか、あるいは国会の方は何にもなしで審議会の方をやって、後になって国会の方に、こういうように審議会の方でなりましたというのであったならば、おのずと重みというものは変わってくると思うのですね。そうすると、国会の方を優先するのか。そうなってくると国会の論議がない限り、値上げも、いままでの国鉄のようなああいう形には今度はなっていきませんよね。どんどん野放しに上がっていくというような形にはならないと思うのです。その辺、もうちょっと明確にしてくれませんか。
○山内国務大臣 先ほど申し上げましたように、まずいろいろな条件の拘束がございます。それから、この当該委員会の逓信委員会についても、こういう論議は今後といえども従来どおり行われると私は思います。そういう点を十分に考慮しながら郵政省としてはやってまいりたいと考えておりますが、一応いろいろな御意見を聞いて、まあ間違いがないというところで私はやっていきたいと思っているわけでございます。
○竹内(勝)委員 じゃ次に、法的な立場で伺います。 最初に、大蔵省見えていますでしょうか。――大蔵省にお伺いいたしますが、この財政法の第三条、ここには「事実上国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」こうございますね。この財政法第三条というのは昭和二十二年三月に施行されているのですけれども、最初に、時間的なものがありますので簡単でいいですから、その経緯を御説明ください。
○小川説明員 お答え申し上げます。 財政法第三条の趣旨はいま先生がおっしゃられたとおりでございますが、この規定が置かれることになりましたゆえんのところは、国が独占的に行っております事業につきましては、国民の側からこれを見ますと、実際上その利用を強制されるような結果になるわけでございます。そこで、その専売料金あるいは価格について国会の御意見を何らかの形で反映させていく必要があろう、こういうことでこの規定が設けられたわけでございます。したがいまして、この規定は国会において財政問題を御議論いただく、いわゆる財政民主主義の立場に立つものであり、同時に各種の関係法を立法していく上での指針というふうに理解しております。
○竹内(勝)委員 この財政法が施行された当時の議事録が私の手元にあります。ここで「専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」こうあることについて、これはどういうことかという質問に対して当時の大蔵省政府委員が答えておるのは「独占に属する事業の料金については、法律できめるなり、あるいは予算できめてもよろしゆうございますが、とにかく国会の議決を経てやれということでございまして、その点独占でないものについては、この規定は適用しないということになっております。」こう回答していますね。この解釈はいまでも間違いございませんか。
○小川説明員 財政法三条の解釈に関する限り、そのとおりでございます。
○竹内(勝)委員 そこで、その後、諸般の事情によるのでしょうが、ここで財政法第三条の特例に関する法律ができましたね。昭和二十三年四月十四日公布されました。この内容を見ますと、一つはたばこ、二つは郵便それから電信電話、そして三つは国鉄ですね、この三つに関しては、特にその独占の度合い、それと国民生活に与える影響という意味から、国会の議決に基づくものとして、この特例の中にうたわれておるように国会の議決を経るのだということが定められていますね。これは間違いございませんか。
○小川説明員 ただいまお話がございましたように、財政法第三条の特例に関する法律というのが昭和二十三年の四月に制定されております。これは、財政法そのものは昭和二十二年の三月に施行されましたが、当時の情勢のもとにおきまして、財政法第三条をそのまま施行するのは必ずしも当時の経済情勢に合わないということでその施行が延期されておりまして、一年たちまして、財政法第三条の特例に関する法律で、先生がおっしゃられたとおり、特定の料金、価格については法律の定めまたは国会の議決に基づくべしということにいたしまして財政法を施行することになったわけでございます。その限りにおきまして、当時の事情のもとにおいて、これらの料金、郵便料金を含めまして、当時の情勢のもとにおいても法律に基づいて定めるべし、このように規定されたものと理解いたしております。
○竹内(勝)委員 今日まで何回も郵便料金が改正になりましたね。法改正が行われた。そのたびに国会の議決をもって行われてきました。これは財政法第三条及びなかんずく財政法第三条の特例に関する法律、これを受けて郵便料金の値上げの法改正が行われてきたのですね。これはこれでいいのですか。
○小川説明員 私どもの理解する限りでは、従来の郵便法の改正も含めまして、財政法第三条の特例に関する法律の規定により、法律の定めに基づき方として改正が行われてきた、このように理解いたしております。
○竹内(勝)委員 つまり、独占性と国民生活密着、これが法定制の根拠ですね。そうしますと、国鉄とたばこ、なぜこれは緩和していったのですか。ことしはたばこ、五十二年に国鉄ですね。これがここから取っ払われていった形ですね。これはなぜですか。
○小川説明員 国鉄の運賃、それからたばこの代金につきましては、それぞれの事業につきましていろいろの検討が行われまして、その結果、料金の決め方の基づき方につきましては、その事業の必要性から、ある程度、料金そのものを法律に書くのではなく、法律に幾つかの要件を置きまして、それに基づいて、それらの要件を踏まえて料金が定められていくのが適当な状況になったのではないか、あるいはそういう必要性があるのではないかという理解のもとに改正が行われたものと承知いたしております。
○竹内(勝)委員 それでは、五十二年二月の運輸委員会での同じく議事録があるわけですが、その中で、財政法第三条の解釈で、大蔵省として「法律又は国会の議決に基いて」定めるということについての「基いて」ということは「あらゆる場合にその法律に直接具体的な金額を規定するということを要求するものではないというふうに考えます。事業の独占性の程度等に応じまして、その定め方、その基づき方というのにはおのずから差異があってよいのではないかというふうに考えております。」と、こう当時答えております。そして、独占性の程度に応じてというのは、これは国鉄運賃あるいはたばこの値段等、独占性という面ではいろいろと解釈があるわけですけれども、郵便料金の場合は全く完全に独占ですね。財政法第三条の精神から言ってこれは全くもう独占であると私は解釈しますけれども、大蔵省としてこれはどう解釈されますか。
○小川説明員 五十二年の国鉄の運賃法定制緩和の際にそのような御答弁を申し上げていると思います。それから、御指摘のように、その独占の程度、あるいは国民の側からしましてその利用の強制されているあるいは避けられない程度といったようなものを勘案していろいろな決め方があろうかと存じます。したがいまして、国鉄の料金あるいはたばこの料金の決め方でその法律の決め方におのずから差が出てきているわけでございます。このたび郵便法におきましてもその法定制を緩和するということに向かいつつありますときには、当然いま申し上げました一般原則に基づきまして所管でいらっしゃる郵政省の方で御判断をされたものと心得ております。その限りにおいて財政法三条あるいは特例法の趣旨に沿った改正であるというふうに考えております。
○竹内(勝)委員 全く独占であると私は解釈していますが、大蔵省としてその辺の解釈はできませんか。そこをもうちょっと答えてください。全く独占であるのかどうか。
○小川説明員 私がちょっと大蔵省の立場でお答えするのが適当かどうかという感じがいたします。郵便によって受ける国民のサービスが他の手段によって得られないかという問題であろうかと存じますので、郵政省の方からお答えいただいた方が適切であろうかと存じます。
○竹内(勝)委員 じゃ郵政省、どうですか。これは全く独占で他のものにちょっとかえることはできないですよね。どうですか、その辺の御判断。どう思っていますか。
○魚津政府委員 郵便事業の独占性についてどう考えるかという端的な御質問でありますが、郵便事業の独占性については、法律上他人の信書の送達は国の独占となっておりますので、信書を含む第一種及び第二種郵便物の送達業務は独占性が高いものと考えます。ただ、自己の信書の送達は許されているので、信書の送達を完全に独占しているというわけではないと言えるのではないか、こういうふうに思っております。
○竹内(勝)委員 自分で持っていくのまでは私、言っているのじゃないから。まあいいでしょう。 そこで、昭和五十二年十二月国鉄運賃法改正の中で、国鉄は当分の間、物価高、経費増の範囲内で法改正の要らない運賃改正ができるようになったわけですね。国鉄というものが、その後の輸送機関の発達で日本の状況が変化して、私鉄だとかあるいは航空機、他の輸送機関、いろいろ競合するところによって独占性というものはかなり失われてきたと考えられますね。それを一つの理由として法定制の緩和の方向へ持っていったかもしれません。しかし、私どもはこれは納得できません。そしてたばこも法定制から外されたというわけ、これも私どもは反対でございます。この独占性及び国民生活に与える影響ということを考えると、郵便料金は国鉄、たばこ以上に全く独占であり、しかも国民生活に与える影響は実に大きいものがあると考えられます。これを法定制を緩和しようとするということは、法的には拡大解釈のし過ぎではないか。この財政法第三条あるいは日本国憲法の八十三条、四条をどのようにとらえているのか、郵政省にお伺いしたいと思います。
○魚津政府委員 郵便の独占性あるいは国民生活への影響という点について、郵政省として郵便事業をどのように理解しているかという点について申し上げるわけですが、郵便事業については、他人の信書の送達は独占であるが、家計支出に占める郵便料金のウエート、また電話等の電気通信手段の普及の状況等から、第一種及び第二種郵便物を国民が利用する必要性の度合い、したがってまた国民生活への影響の度合いは、比較的小さいと考えております。 このような状況のもとでは、第一種及び第二種郵便物の料金を直接法定することを改めまして別の決定方式を採用することも、財政法第三条に照らして許されるところであると考えております。しかしながら一方、第一種及び第二種郵便物の料金の決定方式の変更を行うといたしましても、その法律への基づき方は厳格さを要請されるものであると考えております。 以上の点を勘案いたしまして、今回の郵便料金の決定方法の特例措置は、法律において一定の厳格な要件を付した上で行おうとするものであり、財政法第三条の要請する法律への基づき方としても許されるものと、こういうふうに考える次第でございます。
○竹内(勝)委員 ちょっと矛盾してきているのですよ。国民生活に与える影響はそうはないといま言われましたね。昭和四十六年五月、同じく郵便法の一部を改正する法律ということで、このときに料金を上げてきました。ここで提案理由として、当時の井出国務大臣がその提案理由を説明しております。そこには「その二は、封書、はがきなどの第一種及び第二種郵便物は、国がその送達を独占しているものであり、」ここが大事です。「また、郵便物の大部分を占め、国民生活に密着したものでありますから、その料金はこれまでどおり法律で定めることとし」と、この時点ではこの解釈をしているのですよ。なぜいまになってこれを取り下げようという考えなんですか。そこがちょっとわからない。説明してください。
○魚津政府委員 いま御指摘のありました表現、これは昭和四十六年の第三種郵便物等の料金を法律から省令に委任しようとする法律案についてなされたものであると理解しております。すなわち、当時において第三種郵便物等との比較において第一種及び第二種郵便物の性格づけを行ったものでございまして、当時の時点において第一種及び第二種郵便物自体について、財政法第三条の要請する法定制の方式としてはどのようにあるべきかという判断まで行ったものではないというふうに、このときの説明をわれわれ理解しているわけでございます。 ところで、今日、第一種及び第二種郵便物自体の独占の程度、国民生活上の必要性の程度を見ますと、先ほど申し上げたわけでございますが、他人の信書の送達につきましては独占ではございますが、家計支出に占める郵便料金のウエート、また電話等の電気通信手段の普及の状況等から、第一種及び第二種郵便物という郵便事業のサービスの種別を国民が利用する必要性の度合い、したがってまた国民生活への影響の度合いは、比較的少ないと考えられます。 今回の改正案は、このような状況のもとで、第一種及び第二種郵便物の料金の決定方法の特例措置を、法律において一定の厳格な要件を付した上で行おうとするものでございまして、このことは財政法第三条に照らして許されるものと考えますとともに、従来の政府の説明と矛盾するものでない、こういうふうに考えている次第でございます。
○竹内(勝)委員 これは、わざわざこの時点において当時の井出郵政大臣が「この法律案におきましては、郵便料金関係の規定の整備を行なっております。」ということでそのことを説明して、そして、わざわざここで封書、はがきなどの第一種及び第二種郵便物は独占だと、しかも国民に密着したものなんだから今後この料金はこれまでどおり法律で定めますと、こうはっきりうたっているのですから、あなたのいまの説明ではこれは納得できません。 それと、国鉄、専売に関しては御存じのように公社ですよね。公共企業体です。ところが、郵政事業は、特にこれは郵便に関して全くの独占で、国営ですね。このような立場の中で値上げを決めるのに、これを国民の代表の論議をやらない。これまたここが大事になってくるのです。これは財政法ですから最初に大蔵省に聞いておきますが「租税を除く外、国が国権に基いて収納する課徴金及び法律上又は事実上国の独占に属する事業における」云々、先ほどのところです。「国が」とあるのは、この「国」というのは何ですか。
○小川説明員 財政法第三条で書いております「国が」という部分は、まさに国ということでございまして、と申します趣旨は、公社というのは一義的には文言からは入ってこない。ただ、国鉄とか専売におきましては、この財政法三条の規定を準用するという形でこの精神を生かすということでございますし、あるいはその他におきましても、仮に規定がなくても、この規定の趣旨は生かされているというふうに理解いたしております。
○竹内(勝)委員 そうするとこの「国」は、郵政省は国ですね。この郵便に関しては全くそのものですね。この「国」の問題、公社のことを言っているのではないのだから。国の問題ですね。そうすると、郵政省の今回のこの郵便料金に関しては、この財政法第三条は、そのものである、こう解釈しますが、それでいいですか。大蔵省、もう一度。
○小川説明員 そのとおりで結構でございます。
○竹内(勝)委員 そうすると郵政省、これは第三条そのものなんですよ。しかも、特例を設けてもそのとおりそれを外せと言っておる郵政省が、この大事なときに――国民も納得できません。また、赤字解消にもっと努力しなければならない点はうんとあるのです。合理化の問題や労働条件のバランスの問題や、先ほど私が言いました国民へのサービスの問題や、そういったことから考えて、そういう努力をもちろんこれはやっていかなければならぬ問題ですが、それの最初に出てきたのがこの法定制緩和、料金を安易に改正しようという考え方をしていくというのは、これはちょっとこの際考えなければいけないと思いますが、郵政省、この辺でもうちょっといい回答をしなければいけませんよ。いままでのような、ただそこに書いてあるとおりの発言をしていたのでは、今後問題になりますよ。この辺、はっきりと答えてください。
○魚津政府委員 私ども、今度の料金決定の特例というのは第三条そのものの立法論として出たものでございまして、別に第三条から外れているとか、もとるという認識は全然してないわけでございます。要するに、法律に基づく方式というものはどうするかということでございまして、あくまで第三条の法律に基づいてという、その方式の一つとして、先ほど来私ども御説明さしていただいておりますように、今日の独占の形式的、実質的な意味というものはどうであるか、あるいは国民に与える影響というのはどうであるか、そういったような観点を考えつつ、法律に基づき方の方式を選んで御提案をさしていただいた、こういうふうに考える次第でございます。
○竹内(勝)委員 先ほど第九十二回帝国議会、昭和二十二年の三月、当時の財政法案外一件委員会というのですか、この委員会において行われた議事録をいま大蔵省に説明を求めて、ここでこの第三条の精神、これは何ですか、基づくというのは何ですかということに関して「とにかく国会の議決を経てやれということでございまして」とはっきりと回答しておる。これはその後変わってないのですよ、どこかで訂正したとかそういったものはないですから。そうすると、あなたは第三条を踏まえて法のとおりにやっていくのです、その範囲内でやっていくのですと言っていますが、ここではちょっと理解できないですね。どこに国会の議決を経なくても、いわゆる国会の審議をやらなくていいのだというようなものはどこからも見出せないですよ。国じゃないですか。あなたのところの国でしょう、公社じゃないですよ。その国がやらなくてもよいというものはどうしたってここからは出てきません。これは納得できないですね。説明してください。
○魚津政府委員 国というものであっても、郵政事業というのは経営形態として当然効率的なあるいは合理的な運営、独立採算制というものを前提にした経営ということで、経営形態というものは、国であるから公社であるからというその面で、経営形態の違いというもので財政法の第三条を読む、法律の基づき方の方式、これをどう選ぶかという点については私はさほど違いはないと考えているわけでございます。 まあ先ほど来繰り返しているわけでございますが、料金等の法律への基づき方には幾つかの方式はあると思いますが、具体的料金等についていかなる基づき方が妥当かは、当該事業の独占性の程度、当該事業が提供する給付を利用することの国民生活上の必要性の程度、これを総合的に勘案して判断するということを財政法三条との関係で問題にしてわれわれとしては法案の御審議を賜っているところでございます。
○竹内(勝)委員 さらにこの法案の中身を見ますと、もっと理解できないものが幾つもございます。 特に最初に、郵便法の一部を改正する法律案の中で、九十三条「第一種郵便物及び第二種郵便物の料金は、当分の間、」ちょっと省略しますが、そのあと「欠損が生じた場合又は欠損が生ずることが確実であると認められる場合として政令で定める場合に限り、当該会計年度又はその翌年度において、郵政大臣が郵政審議会に諮問した上、省令で定めることができるものとする。」この「当分の間」というのにまず一つ問題がございます。 それと今度は、その次に九十四条、最初の方は省略しますが「第一種郵便物等のすべての料金を基礎として算定する総合改定率が物価等変動率を超えないように、これを定めなければならない。」こうございますね。「物価等変動卒とは、」これは「卸売物価指数、消費者物価指数及び賃金指数に基づき政令で定める算式により算定される率をいう。」のだとございます。これはそんな大変な値上げじゃないというような先ほど大臣からも――非常に安易に考えておるようでございますけれども、これを計算していくと何ぼでも上げられるような仕組みになっているのですよ。たばこは三 〇%ということで一応の歯どめをやっていますよね。しかしこれでいくと、この物価等変動率が上がれば幾らでも上げられるのですから、ちょっとこの具体例を出してください。今回の料金改定を例にこの物価変動率を算定すればどのようになりますか。
○魚津政府委員 仮定の問題でございますが、今度の特例方式で上げるというふうにするとすれば物価変動率がどの程度になるだろうかということでございますが、この場合には五十一年、五十二年、五十三年、五十四年、五十五年と五年の計算をするわけでございまして、その荒年間の物価等変動率は私どもの計算によりますと四七・一%ということになるものと理解しております。
○竹内(勝)委員 ということは、四七・一%以内ならば上げられるということになるのですよね。これは大変なことですよ。五〇%ですよ。半分ばんと上がっちゃうのですから。しかし、これ以内、こう言っているのですから……。しかし、もしも賃金指数とか消費者物価指数が多くなった場合、この物価変動率は幾らでも高くなっていきますね。そうすると、郵政大臣が省令で定めることができるのは、無制限に料金を値上げできると言っても過言ではございません。先ほど言いましたように、国鉄でもあるいはたばこでも全部規制が加わっていますよ。これは全く国民を無視した、郵政省の都合のみを入れていった改定案であると思いますが、どうですか。
○魚津政府委員 今回御提案を申し上げておる総合改定率でございますが、これは通常はがきが三十円の場合三二%になります。通常はがきが四十円に上がったという場合には四二・八%になるわけでございますが、この数字から明らかなように、総合改定率の幅の中でということでございますから四七・一%まで上げ得るが、諸般のいろいろの情勢を考慮しながら、国民生活への影響を考えながら三二%にしたというこの姿勢も、実際問題の運用についての郵政省の姿勢と受けとめて御理解を願いたいと思う次第でございます。
○竹内(勝)委員 いや、私は今回のことを言っているんじゃないですよ。今後のことを言うのです。今後こういう、今回の例をとってみても四七%まで上げられるのですから、今後これは幾らでも野放しに上げられる形になってしまうということを認識してもらわなければなりません。 そこで、こういうような形で無制限の値上げをしていっていいということになったならば、これはもう国民の代表である国会の立場というのは全く無視された、民主主義の精神に反する、そう思います。郵政大臣、それでもこの審議会の方を――あなたは両方やるんだと言っているが、この法案では審議会だけなんですから、両方やるんだということはまた今後あなたのお考えがいろいろ出てくると思います。しかし、これでもまだこの国会でいままで議決でやってきたものを変えようというお考えなのかどうか、その辺の所見を伺っておきたいと思います。
○山内国務大臣 財政法の問題がまず非常に議論になっておりますけれども、料金については「すべて法律又は国会の議決に基いて」ここにまず「又は」というのが入っているのですね。国会の議決に基づかないでも、法律に基づいて定めなければならない。いまその法律の内容の審議をしていただいているところでございます。したがって、そういう法律の内容でいいかどうかという問題、いろいろ御指摘がございまして、無制限に上げられるといいましても、これは物価変動率以上には私の方は任されていないのでございます。物価変動率の範囲内において、いずれこの逓信委員会においてもいろいろと御審議があるはずでございます。こういう法律ができたから、それでは逓信委員会ではそういう御審議が全然なくなるということは絶対あり得ないし、大いに審議をしていただいて、その意見を十分に拝聴しながらこれからやっていきたい、こう考えておるわけでございます。この法律に基づいてやるということでございます。
○竹内(勝)委員 そうすると大臣、郵政審議会に持っていくまでに、段取りとして国会の議決あるいは国会の審議、こういったものを先にやって、それからそういった内容を審議会に持っていく。これが変わるわけですね。それをはっきりしてください。
○山内国務大臣 先というふうに――必ず郵政審議会の前に国会を開いていただいておければ、いろいろ御意見を聞く機会もございますのでそういうことはできますけれども、国会も近ごろずいぶん長い間やっているものですから、いずれかの機会において御発言もあると思いますし、きょうでもいろいろなそういう御意見がございましたので、そういうことを構えながら、これからこの法律の運用をしてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
○竹内(勝)委員 それから、「当分の間」というのがこれまたわからない。永久でも当分の間ですよ。何千年でも何百年でも何十年でも当分の間ですよ。これはどう解釈しているのですか、はっきりさせてください。
○魚津政府委員 「当分の間」と申しますのは、累積欠損金がある間という意味でございます。
○竹内(勝)委員 累積欠損金があれば、あるいは逆説的に言うと、累積欠損金を残しておけば、その範囲までに値上げをとどめておけば、いつまででも永久にできるということですか。
○魚津政府委員 そういう姿勢じゃないかということもあろうかと思いまして、先ほど来御説明もさせていただいたわけでございますが、われわれとしては姿勢を正して、やるべきことをきちっとやって、少なくても十年間ぐらいたてば累積欠損金をなくして、文字どおり「当分の間」という臨時の特例措置をなくしていくということを当然われわれの目標にしているわけでございます。 それから、ちょっと恐縮でございますが、先ほど四七・一%ということで非常に数字が多いという印象をお持ちになった数字を申し上げたわけでございますが、これは四七・一というのは当然のことでございまして、五十一年の一月二十五日から五年間、とにかく郵便料金が据え置かれていることとの関連で読み取っていただくべき問題でございまして、これが仮に二年とか三年でこの措置であるということになれば、物価等変動率が落ちてまいることは当然でございます。ちょっとつけ加えさせていただきます。
○竹内(勝)委員 その数字に関しては私も理解しています。もちろんこれは五年間のものでございますから、一つの例を出して説明をしていただいたわけですが、しかしこの変動率が、消費者物価指数なり卸売物価指数なり賃金指数なりがうんと上がるときがありますよ。これはどんな状況でインフレになってどうなっていくかわからぬときがあることは事実ですよ。そうすると、先ほど言いましたように、これがもっと上がる状況は幾らでもあるということを申し上げただけでございます。 そこで「当分の間」というのは、いま例として十年間、これは意味はないと思います。あなたのいまの説明で、十年間というたとえばの話で言いました。しかしそれではまだ、たとえば累積赤字が解消しない程度に小幅に弾力的に、経済社会の動向を見ながら徐々に徐々に上げていくとなると――今回でも五年間、実質的に言うと四年間ですが、値上げをしないで来ました。しかし、今度その範囲内でいくならば、これは弾力的にですから、いつでも上げられる。例としては国鉄がございます。御存じのとおりです。五十二年の十二月に法定制が緩和になった。五十三年、五十四年、五十五年、毎年連続して上げているじゃないですか。こういうことになってきたら、先ほどの話じゃないですが、はがきの印刷を今度変えるとかなんとかいう手間だとか、そういういろいろむだなものがうんと出てきてしまう。そういう意味からも、国会で十分慎重な審議をする必要があるのですよ。でございますから「当分の間」というのもこれははっきりさせなければいけません。累積赤字が消えるまでなどと言ったら、赤字が消えないようにしたらいつまででもということになってしまうのですから、この「当分の間」という表現は問題です。 そこで、委員長にちょっと提案しておきたいのですが、私はこの問題が出てきたこの大事なときに、先ほど申し上げたとおり、片や料金値上げをしようということで、いまのはがきを四十円にするとか封書を六十円にしていくという大事な論議があるときに、この法定制緩和という問題をまた別個に、それに便乗させて持ってきたこともこれは問題です。これは十分審議しなければなりません。したがいまして、これはぜひ法定制緩和と今回の料金値上げと分離していただきたい。そして同時に「当分の間」というものに関して、この表現をもっと国民にわかるようにしてもらわなかったならば、これはいつでも上げられるということになってしまいますので、その辺の御修正をお願いしたいわけですが、委員長のお取り計らいをお願いしたいと思います。
○佐藤委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○佐藤委員長 速記を起こしてください。 いまの竹内委員の御発言でございますが、委員長としては御意見として承っておきます。 それでは質問を続行してください。
○竹内(勝)委員 大臣にもう一度確認しておきたいわけですが、国営である郵便料金をこのように緩和していくということは、これは非常に危険を感じるのです。これは私どもは認めるわけにいきません。しかし、これでたばこが終わった、国鉄が終わった、それでいま郵便料金でしょう。あと残っているのは電信電話料金だけなんですよ。これまた郵政行政ですよ。これは私は非常に危険を感じておるからただしておくわけですが、郵便がもしもこのような形で緩和されていけば、次は電信電話ということになし崩し的になって、民主主義の原理である国民の代表が審議する場を完全に軽視していく、そういった形になってしまうわけですよ。したがいまして、郵政大臣として電信電話もこのようにしようなどという考えは絶対にないと思いますけれども、その辺を今回明らかにしておいてください。
○山内国務大臣 現在の状態では考えておりません。
○竹内(勝)委員 郵政審議会に関してお伺いしておきます。 郵政大臣が郵政審議会に諮問した上で省令で定めることができる、こうなっておりますね。この郵政審議会の立場というものがますます重要になってきますよね。そうなってきますと、この中身というものが、もう一度検討しなければならない問題になると思うのです。まず、現在の郵政審議会の状況、これを最初に説明してください。
○奥田政府委員 お答え申し上げます。 現在、郵政審議会の委員は、たとえば言論評論界でありますとか、学界、経済界、労働界あるいは婦人等、広く各界の有識者を網羅すべく構成をされておりまして、現在、審議会委員は総数三十八名で構成をされております。 審議会の役割りは御承知のとおりでございますが、法令等によりまして郵政審議会に諮問をする、あるいは意見を求めるということに定められております事項、たとえば第三種、小包郵便物の料金、郵便貯金の利率、簡易生命保険の約款など法令により審議会の諮問を経るものと定められておる事項のほか、さらに郵政省の所管業務に関する重要事項、たとえば現在御審議をいただいております郵便法改正案の基礎となりました郵便財政改善の方策につきまして昨年審議会に諮問をいたしました。このような事項について調査、審議を願うことでございます。 審議の方法といたしましては、審議の内容によりましてまず制度、役務の基本にかかわるような重要事項については委員全員による総会により審議が行われます。また高度の専門的、技術的な事項あるいは細目にわたる事項については、郵便、貯金、保険、電気通信、現在四つの常設の部会が置かれておりますが、それぞれの部会で審議が行われることになっております。また、特別の事項あるいは二つ以上の部会に関連する事項については随時特別の部会、たとえば先ほど申し上げました郵便財政改善方策を審議された場合には、郵便財政改善特別委員会が設けられまして、昨年秋、約八回にわたって特別委員会の審議が行われたというケースもございます。そのような方法で審議を行った上、会長から郵政大臣に答申等を行うという運営になっております。 なお、事案によりましては、審議の中で広く各界からの参考人の意見を聴取するというようなことも行われております。また、郵政業務の実態について視察が行われるというようなこともございます。
○竹内(勝)委員 そうすると、郵政大臣が郵政審議会に諮問してというものは、また別個に特別委員会等を郵政審議会の中でつくって、そしてやっていこう、こういう考えですか。その内容もちょっと教えてくれませんか。どういうような考え方を持っているか。
○奥田政府委員 郵政審議会に諮問いたしました事項についての審議方法は、ただいま申し上げましたとおり、郵政審議会みずからがお決めになることでございますが、この法案が成立いたしまして将来一種、二種の料金等についての諮問が行われるということになりますれば、当然審議会としてはこれまで同様あるいはそれ以上に慎重な審議をなさるのではなかろうかというふうに考える次第でございます。
○竹内(勝)委員 この審議会は、行政当局の長である郵政大臣が任命するわけですよね。そして今度はその審議会に諮問して料金を決めるのがこれまた大臣ですよね。そうすると、自分で任命するわ、自分で諮問して、それでその答申を受けてやるわでは、全く内々で――国民広くその層の意見を聞くという意味になってきますと、この審議会の構成メンバーは、やはり相当考えてもらわなければならない立場になります。たとえばいま労働界と言われましたね。労働界なり主婦なり学生なり、あらゆる一般市民からの意見を聞く、そういった体制を考えておるのかどうか、ここではっきりしておいてください。
○奥田政府委員 ただいまお答え申し上げましたとおり、現在におきましても郵政審議会の委員の人選に当たりましては、その任務の重要性から十分配意いたしまして、広く各界の有識者が網羅されるよう努力をいたしておりますが、今後とも、御指摘のような次第もございまして、一層そういった趣旨の人選が行われるよう慎重に努力、対処してまいりたいと考えております。
○竹内(勝)委員 そこで、審議会のあり方として、私は先ほど大臣にただしておきましたけれども、この審議会の持っていくやり方として、この法案自体には私は賛成できませんが、この審議会に優先させて――あなたはいま両方大事だ、こう言ったけれども、この値上げに関しての諮問をしていく、その答申を受けていく、そういった立場においては、必ず、まず国会の場で説明をし、そしてそれを審議できるようにして、そしてその内容を審議会に持っていくということが大事だと私は思います。これは国の問題でございます。その国民の代表が審議するところでございますから、そこだけこれは明らかにしておいてください。どんなふうにやっていくという――いま大臣としてそういった面も入れていきますという言い方ですが、これがもしも順序を間違うと大変なことになるのですよ。審議会の方へ先に持っていって、こんなふうになりましたというて国会の方に持ってくるようでは、これは国民の代表の国会の、民主主義というものが非常に空洞化したものになってしまうと思いますので、その辺ひとつ、大臣はっきりさせてください。
○奥田政府委員 いろいろなケースをいますべて網羅的に想定してお答えするということが大変困難であろうというふうに存じますので、一般論として申し上げますならば、郵便料金の改定の問題は、恐らく主として予算の編成と関連をして討議の対象となるというふうな状況が想定をされる次第でございまして、そういった中で国会の御意見を十分ちょうだいしながらやってまいりたい、かように考える次第でございます。
○山内国務大臣 いま官房長の答えのとおりに私はやっていきたいと思います。
○竹内(勝)委員 以上で終わります。
○佐藤委員長 竹内勝彦君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十二日水曜日午前九時五十分理事会、十時委員会を開会することといたし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十九分散会