地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 215 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/10/24
会議録
○左藤委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細谷治嘉君。
○細谷委員 私は、消防関係、税関係、それと地方財政の三点について、その順序で若干質問をしたいと思っております。 最初にお尋ねいたしたいことは、八月十六日ですか、静岡駅の地下街の爆発に基づきまして消防庁では一斉点検を行った。その結果に基づいて、都道府県知事に対して今後の防災対策について通知を出しております。そこでお尋ねしたい点は、その一斉点検の結果都道府県知事に出した通知の骨組みについて、時間が余りありませんから、要を得て簡単にひとつ教えていただきたいと思います。
○近藤政府委員 八月十六日に静岡駅前においてガス爆発事故がございましたので、それが地下街であるか地下街でないかというところから始まりまして、地下街とは何ぞやといういろいろな問題が起きてまいりました。そこで、私ども消防法上における地下街というのは把握しておりましたけれども、消防法で規制していない地下街類似のものについての把握が不十分でございましたので、この際そういった類似のものも含めまして、地下街の実態はどうなっているかということを一斉点検したわけでございます。このほどその結果がまとまりましたので、二十三日付で都道府県知事に対してこの結果はこうであったということを報告するとともに、今後の消防庁の考え方も示したわけでございます。 それによりますと、消防法上で定められておりますところの防火施設は、これはある程度法律に基づくままにつけられております。ただ、その運用ということになりますとまだまだ不十分な点がございますので、今後予防査察等も十分に行うべきであるというようなことを一方で指示しております。 それと同時に、御承知のように地下街等につきましては、ガスに関する規制というのは全然やっておらないわけでございます。したがって今度の一斉点検の結果も、ガス爆発に対する対応というものは地下街ではほとんどなされておらないという実態でございます。それでこの点につきましては、ガス事業に対して消防がどの程度関与すべきかというような制度上の問題もございますし、またガス爆発に対して警防上どういった戦術をとるべきであるかというようなこともございます。それらにつきまして、現在私どもの方で種々検討しております。 なお、消防法上の地下街でないいわゆる準地下街というようなものにつきましても、実態が地下街と全く同様であるとするならばこれは消防法上の規制に加えるべきであるということで、現在それを消防法の規制対象にすべく法令改正を検討いたしておるところでございます。 大体要点としては、以上のようなところかと思います。
○細谷委員 すでに他の委員会等でもこの問題は取り上げられておりまして、災害は忘れたころに来るという有名な寺田寅彦の言葉があるわけでありますけれども、熊本のデパートが焼けますとそのとき国会で取り上げられる、当局も取り組む、あるいは大阪の天満の事故がありますとまた騒がしくなる、しかし騒がしくなるけれども一向にこの問題のらちが明かぬ、進まないというのを大変もどかしく思っております。と同時にその一番大きな盲点は、しばしば縦割り行政の弊害と言われておるように、消防の方ではどこにどういう危険物があるのか、ガス漏ればどういう形でガス爆発の可能性があるのか、バルブの操作はどうするのかということはかいもく知らない。言ってみますと縦割り行政の権限以外のことについてはわからない、そういうことによって事故が大きくなっておる、事故が絶えない、こう思っております。 したがって、その辺にちょっと焦点を合わせて質問したいと思うのですが、新聞等によりますと、この問題について通産省の方でも九月、事故がありました一カ月後ぐらいに一斉点検をなさっておりますけれども、その結果はどうか、簡単にお答えいただきたい。
○石田説明員 御説明申し上げます。 通産省といたしましても、静岡駅前における悲惨な事故で多数の死傷者を出すことになりましたことを大変遺憾に思っているところでございます。 ただいまお話のございましたように、去る八月十六日の事故の重大性にかんがみまして、応急の対策といたしまして、八月十六日に全国の百三十五の地下街におけるガス施設等の一斉点検の実施を関係ガス事業者を通じて行わせたところでございまして、その結果を九月十日までに当省に報告せしめたものでございます。点検の結果につきましては、ごく簡単に申し上げますと、一部に少量のガス漏れ等改善が必要と認められるものもございましたが、これらについては直ちに所要の改善措置が講じられているものでございます。 さらに当省といたしましては、一斉点検の結果を踏まえまして、今後のガス漏れ対策の強化について、ガス事業大都市対策調査会地下街対策専門委員会というものを新たに設置いたしまして、そこで検討を進めているところでございますが、とりあえず一斉点検の結果を踏まえた措置といたしまして、ガス事業者に、保安関係の業務に携わる職員に対し、いろいろな規定類、関係通達類の徹底を改めて図ること、営業所等におけるガス漏洩等の連絡通報の受け付け体制、処理体制の整備充実、管理の徹底を図ること、それから地下街についてのさきの点検結果をもとに、その後の改善状況等についてよくフォローアップをすること、地下街にガスを供給する施設を管理する営業所などにあっては、地下街の構造あるいはガス供給施設の設置状況等について改めて必要事項の徹底を図ること、概略以上のような指示をいたしたところでございます。 さらに、地下街百三十五の一斉点検に引き続き・まして、地下室等についても同様の点検を行うよう、九月八日に全国の関係ガス事業者に指示をいたしたところでございます。
○細谷委員 通産省が業者にやらした点検の結果と消防庁が通産省より約一カ月後に点検した結果については、ちょっと比較してみますと余り大きな違いがないようでありますけれども、たとえばガス漏れの個所についても、どうも対象の数字が違いますから若干違っておりますけれども、重大な違いは、防災、ガス漏れの検知体制ということについて通産省の調査の結果と消防庁の調査の結果が違っておる、こう思うのですよ。違いありませんか。
○近藤政府委員 私どもの調査と通産省の調査とは、地下街の把握の仕方が若干違います。しかし同じ地下街については、通産省の方と突き合わせしておりますので、間違いないと思います。
○細谷委員 私の質問の意味がわからなかったと思います。通産省の調査の結果によりますと、防災センターで集中チェックを実施しておるのが八地下街、こうなっておるのですよ。消防庁の調査ではこれは三地下街でしょう。八と三が似ておりますか、違っておるのですか。
○近藤政府委員 通産省の数字はちょっと積算の基礎がわかりませんけれども、私どもの方の三カ所というのは新潟と藤沢と名古屋、この三カ所でございます。
○細谷委員 通産省の八カ所というのはどういうことですか、これは集中管理しているのですか。
○石田説明員 先ほど御説明申し上げました、私どもの指示いたしました一斉点検の結果を集計いたしましたところでは、先生のお話のように八地下街、三百三十三店舗が集中管理されているということになっております。 ただし、私どもの集中管理とここで申しましたのは、たとえば一つの地下街の中でのある部分について警報器が設置され、その部分について所定のところに監視盤が設けられて一カ所で監視されているというシステムのものも、集中管理が一部行われている部類というふうに集計いたしておりますので、あるいはそういう点の差異もあるかもわかりません。申しわけございませんが、八地下街の個別の名称についてはただいまここに資料を持っておりませんので、後ほど調べさせていただきたいと思います。
○細谷委員 通産省の調査ですと、防災センターで集中チェックを実施しておるところが八地下街、消防庁の調査は三地下街だ、こうなっておる。それから消防庁の調査では、警報器の設置のある地下街というのが八、全体として十四、その点についてはくしくも八というのは一緒になっておるのですよ。ところが、三以外のところの六というのは店舗ごとなんですよ。通産省のものは、一部店ごとに警報器を据えつけてあるところが十一あるというのですよ。ですから素人が見ますと、通産省と消防庁の調査の結果は違っておる。言ってますと通産省の方が甘い、こう素人は読みますよ。 私がなぜこんなことを言っているかといいます・と、静岡の地下街の事故があった直後に新聞の社説はこう書いておりますよ。「ガス関係は通産省が所管しているが、同省の安全対策の姿勢に問題がなかったかどうか。建設、運輸、消防、警察の四省庁は地下街の安全性や規制基準協議のために地下街中央連絡協議会を設けているが、どういうわけか、これに通産省が入っていない。」ガス事業法を担当しておる主管省である通産省は入っておらぬ。「地下街に限らず、最近の行政は縦割り組織のままでは対処できなくなっており、各省、各局間の総合調整が必要になっている。」こう言っているのですよ。私はそう思うのですよ。新聞も警告しているのです。ここがやはり一つの原因じゃないか、こう思うものですから、しかも主管省であるガス事業をやっておる通産省が甘い姿勢を持っておるんじゃないか、こう心配するものですから、この数字を挙げて申し上げておるのですが、新聞に書いてあるように、主管省である通産省は、この地下街のガス漏れ等についての保安体制のための協議会に入っておらぬのですか、どうして入っておらぬのか、いまどうしているのか、お聞かせいただきたい。
○石田説明員 今回の事故の教訓を今後に生かしまして、かかる事故が二度と起こることのないようにということを念頭に置きまして、現在関係省庁とも十分な連携をとらしていただいているところでございます。先生いまお話のございました地下街中央連絡協議会につきましては、これまで通産省は参加しておらなかったわけでございますが、事故直後からお話し合いを始めさせていただきまして、十月一日時点で通産省も新たに加入させていただくということになった次第でございます。
○細谷委員 今度通産省がその協議会に参加したそうでありますから、そういう行政の、ギャップが生じないようにひとつ特段の御配慮をいただきたいと思うのです。 大臣にちょっとお伺いしたいのですが、私はガス漏れの問題を議論しておったのですが、専門家の意見によりますと、高層ビルなり地下街については、もういっそのことガスなんてものを使わないでやってしまったらどうか、それが安全なんだという意見があります。現に地下街の中には、私の聞いている範囲でも、全然ガスを使っておらない地下街が東京等にあるわけですね。何かぐあいが悪いことは、その地下街でてんぷらをつくるときにガスでないといかぬ、あとはもう電気でいいんだという話も聞くのですよ。ガスによる一〇〇%安全対策がとられるなら別として、専門家ですらも地下街なり高層ビルではそういう危険なガスは使わない方がいいんじゃないかという意見がございますが、大臣はどういうふうにお考えになっていますか。
○石破国務大臣 消防の責任官庁といたしましては、高層ビルあるいは地下街等危険度の増す場所におきましては、ガスなどは使ってもらいたくないと考えております。てんぷらを揚げるのに都合が悪いというお話がございましたが、これぐらいはひとつがまんしていただいたらどうかと思います。通産省には正式に申し入れておりませんけれども、私はそういう感じを持っております。
○細谷委員 大臣、私が質問しているのは、それの方がいいだろうということだけではいかぬ、現にそれが行政の責任者の言葉ですから心地下街においてガスを使うのを禁止するのか、あるいは禁止しないとすれば十全なる体制を整えなければならぬ、こういうことになるわけでありますから、そのどちらを選ぶのかということを私は聞いているわけです。大臣がそういうお考えであるとするならば、地下街なり高層ビルではガスの使用を禁止するという行政措置あるいは法律体制をとらなければいかぬわけですから、きちんと答えていただきたい。
○石破国務大臣 ガスの安全使用につきましては、消防庁、自治省といたしましても若干の意見を持っております。通産省当局にも申し入れておりますが、現在のところ通産省当局のおっしゃいますことは、法律というようなかたい、やかましい措置をとらなくても、ガス供給業者というものは限られておるものであるから、自分の方で間違いのない行政指導をやっていくつもりであるから任してくれとおっしゃいまするし、消防庁といたしましてはそうはまいらぬということで、目下事務折衝中でございます。
○細谷委員 残念なことには、私の質問にお答えいただいてないわけですよ。地下街等ではガスを禁止したらどうかという専門家の意見がありますが、それをおとりになりますか、とらないで依然として従来どおりガスを使うとするならば十全の体制を整えなければならぬよ、こう私は聞いているわけですよ。そうして知事にあてた通知では、後者の方を消防庁は選んでおるようでありますから、この機会にやはり右に行くのか左に行くのか、重要な決断のところでありますから、私は大臣にお聞きしているわけです。
○石破国務大臣 地下街等でガスを使用しても危険性のないような行政指導をするからというのが、現在通産省のおっしゃっているところであります。目下折衝中であります。
○細谷委員 わかりました。日本なりあるいは外国の例もあるようでありますし、専門家の意見もありますけれども、やはりガスは使わざるを得ない、そのためには十全の保安体制をとる、こういうことのようでありますから、そこに問題をしぼってまいります。 この静岡の地下街の一次爆発の原因は何ですか。まだわかっておらぬようでもありますし、わかったようでもありますが、お答えいただきたい。
○近藤政府委員 現在、その原因につきましては警察当局と消防の方とで慎重に調査しておるところで、最終の結論は出ておらないと聞いております。ただ一次爆発の原因としては、地下の床下にたまりましたメタンガスが原因ではないかという説が有力になりつつあるというようなことも聞いております。私どもの方で承知しているのはその程度でございます。
○細谷委員 この点も、こういう問題になりますといつも、これは刑事上の問題にも絡んでますから原因は言えませんということになって、いつの間にか問題が終わってしまうのです。今度の場合も、一次爆発についてはまだわかっていない、仮にわかったとしても言えない、うわさとしてはどこか有機物が腐敗してメタンガスが出たんだろうなんと言っておりますよ。ところが通産省の調査でもあなた方の調査でも、ガス漏ればいっぱいあるわけでしょう。そうしますと、何か天然に有機物が腐敗してメタンが発生して、それに何か火源があって爆発したんだろうなんということはちょっと子供じみている。ずばりあなた方の調査、通産省の調査でもガス漏ればいっぱいあるのですから、そしてガス漏れの危険性があるゴム管は通産省の調べだと地下街で千八百カ所あったというのですから。そうしますと、メタンガスなんということをおっしゃらぬで、原因はこうだった、ガスだ、そうして何かの火源があったのだ、火源は何か、問題はこういうところにもうすでにしぼっておらなければ対策は前進しませんよ。いかがですか。
○近藤政府委員 よしんばメタンガスが原因であったとしても、静岡のガス爆発事故があのような大惨事になりましたのは、当然のことでございますけれどもこれは都市ガスでございます。第二次爆発によってああいった大きな事故になったわけでございます。 それから、御指摘のように通産省の調査あるいは私どもの調査でもそうでございますけれども、地下街におけるガス漏れというのは件数が非常に多うございます。そういったことも考え合わせますと、地下街におけるガス対策というのは、どうしても私ども政府を挙げて真剣にかつ早急に取り組まなければならないと思っております。
○細谷委員 ガス漏れだと私は思うのです。間違いないと思うのです。あなた方の一斉調査の結果もそれを証明しているのです。 そうなりますと、ガス漏れについて、静岡のガスはにおわなかったと新聞なりテレビも言っているわけです。本当かどうか知りません。しかし、爆鳴気のガスというのは五%以上になりますと爆発するわけですから、そういう点で、全然においがないというのもおかしいわけでありますけれども、ガス漏れ警報器があなた方の一斉検査の結果でもほとんどないのですね。これは新聞等によりますと、ガス漏れ警報器の技術的な水準がまだそこまでいっていないとかなんとかという話がありますけれども、地下街というような非常に不特定多数の人がよけい入るところにおいては、こういうものを設置することを義務づけなければならないと思うのです。知事に対する通知もそういう義務づけをすると言っておりますが、これはどうなんですか。 いや、それは消防庁ではやるのだけれども、地下街ということになると建設省の関係があるかもしれません、ガス事業法で通産省の関係があるかもしれませんということで、いまはうまいことを言っているけれども結局何もやらないじゃ困るわけですから、一体消防法でやるのか、地下街の許可の段階で絶対に義務づける何らかの建設省の法律でやるのか、あるいは通産省でやるのか、それをはっきりとお答えいただきたいと思うのです。
○近藤政府委員 現在の地下街について、御承知のように火災報知機、熱感知器あるいは煙感知器はつけることを義務づけております。ガス対策をやるということになれば、ガスの検知器というのもやはりその同列だろうと私は思います。したがって、消防法上でこれをやるのが一番適当ではないかと私は思っております。通産省の方では、ガス事業法の体系でこれを置くことも可能である、そちらでやったらどうであろうかという御意見があるように聞いております。通産省も設置することにはこれは賛成であります。私どもも当然設置しなければならないと思っておりますので、両省の間でこの話は詰めますけれども、早急に設置は義務づけたいと思います。 ただ、一方、熱感知器あるいは煙感知器のようなガスの検知器につきましては、まだ歴史が浅うございますものでそれだけの制度がございませんけれども、これは設置を義務づけることによって業界の方もその基準に合うようなもの、優秀なものをつくる、お互いの関係になってこようかと思いますので、早急に法令上設置を義務づけるべきであると私は思っております。
○細谷委員 通産省はどうお考えになっているんですか。
○石田説明員 事故直後から原因の究明と並行いたしまして、原因のいかんにかかわらず地下街、ああいった環境でのガスの安全使用についてどういった設備あるいはどういった体制であるべきかということを、先ほど申し上げましたように専門委員会を設置するなどいたしまして研究を続けているところでございまして、それらの成果をできるだけ早いうちに実施に移したい、こういうふうに考えておるわけでございます。 その検討項目の一つといたしまして、通産省といたしましても、地下街につきましてはガス漏れ警報器の設置を義務づけることも含めて検討を進めているところでございます。ガス漏れ警報器の技術につきましては、通産省といたしましても昭和五十二年から三年にわたりまして国の予算を確保いたしまして、ガス漏れ警報器の機能性能の試験あるいはそれらの機能の基準などの作成作業を続けておりまして、すでにメーカー団体と検査協会がいま御説明いたしました検査基準をもとにいたしました自主的な検定制度を導入しておるところでございまして、それらの検査の合格品がこの四月、五月から一般に販売されるようになってまいっておる、こういう実情にございます。
○細谷委員 消防庁長官、二十三日に都道府県知事に出したあなた方の通知では、「地下街等におけるガス爆発防止対策」としてこう書いてあるのです。「地下街等のガス漏れ火災警報器の設置及び通報システムのあり方についての検討結果を踏まえ」、検討結果というのは学識経験者等から成るガス漏れ火災対策研究会、委員長は難波東大名誉教授、こういうものを踏まえて「地下街等に対するガス漏れ火災警報器の設置の義務づけを行い、ガス爆発防止の徹底を図るものとする。」と言い切っていますよ。言い切っているということは消防法でやるということでしょう。まだ相談してまたぞろいつになったかわからぬ、通産省と必ずしも意見が一致しておらない、これは消防上絶対必要だから義務づけするんだ、こう言っているんでしょう、そういう意味じゃないのですか。これは言葉のあやであって消防庁の希望を知事に伝えただけにすぎない、こういう通知ですか、はっきりしてください。
○近藤政府委員 ガス漏れ警報器というのは、結局個人と申しますか地下街の構築物の中につけるもので、ガス事業法というのはこれはガス事業者を規制している。だから遮断弁というようなものであるなら、この設置の義務づけはガス事業法でやるというのが一つの考え方かもしれませんけれども、地下街に警報器をつける、ユーザーにそれを義務づけるというようなことになりますと消防法の体系であろう。いままでの消防法の体系、そういった取り締まり関係、全部こちらでやっておりますので、常識的に考えても法制上から考えても、私は消防法の体系でやるべきであると確信は持っております。しかし異論があるということを申し上げただけで、私はぜひ消防法としてやりたい。しかし一般住民の方には、いずれにいたしましても早急に安全を期さなければなりませんので、警報器の設置を義務づけるという基本姿勢には変わりございません。ただ、異論がございますので消防法ということをいまの段階で明記しなかっただけでございまして、気持ちとしては当然そうなることを期待しております。
○細谷委員 明記してないと言うけれども、ここの日本語は明記してありますよ。これは消防庁次長の名において都道府県知事に出している。あなたの次の人ですよ。次の人の名において知事に出しているのですよ。だから消防庁長官も御存じでしょう。あるいは自治大臣も御存じでしょう。これは次長だけの権限で出すというのではないでしょう。消防庁として出しているのでしょう。そうなってくると、あなたの方でやれるのは消防法ですよ。通産省どうなんですか。私もこの問題については、やはり消防法での規制、消防上の絶対必要なポイントとしてやるべきだと思うのです。これをひとつ念を押しておきます。ここでもう消防法でやっていいじゃないですか。まあ協議はしてもいいけれども、またいつの間にか雲散霧消するようでは困りますから、一言……。
○石田説明員 通産省といたしましては、設置を義務づけることを含めて検討中であるというふうに先ほど御説明申し上げました。どの法律でどういう手段で義務づけを行っていくかということにつきましては、当然他の方、具体的には消防庁さんと協議が必要なところだというふうに心得ております。いずれにいたしましても、いずれかの方法、手段によって実施してまいりたい、こういうつもりでおるわけでございます。
○細谷委員 時間がもったいないから、大臣、確信のあるところをきちんと……。まだ決まっていないのですよ、ガス警報器をつけるかっけないか。それは消防法でおやりになったらどうか、こう言っているわけです。とにかく私は、それだけは消防法でやるのが当然だと思うのですよ。ここで答えると、どうも協議すると言っているのを刺激するからという意味があるかもしれませんが、大臣の決意のほどをちょっと承っておきたいのですが。
○石破国務大臣 消防法の改正によって所期の目的を達成するように努力いたしまするが、私の力が及びません場合には委員各位の御指導なり御協力を仰がねばならないかと思いますので、万一にもそうなりました際にはよろしく御指導、御協力のほどをお願い申し上げます。
○細谷委員 これもまた煮え切らぬですがね。 次に質問する問題は、これは両省十分に協議していただかなきゃいかぬ。そうして、それぞれの責任分野というものを協議した上でぴしゃっと間隙のないように守っていただかなきゃならぬ、こう思っております。 それは第一項ですよ。「ガス保安体制の強化充実対策」、これに関連する点です。 二、三日別にNHKが静岡の爆発問題を取り上げておりました。一次爆発については、先ほど質問したようにまだ原因がわかっておらぬというのです。二十六分後に二次爆発が起こったわけですね。それは一次爆発が起こった際にパイピングのつけ根が切れてガスが漏れて、二十六分後には充満して大爆発になった。これはNHKが実験も加えながら三日くらい前の夜放送しておったことです。 それで私は思うのですが、あの静岡の場合に、上の方に立っていくものは一本一本各階ごとにバルブがあるわけですよ。ところが、地下の方に行くのはバルブはたった一つです、たった一つ。そのバルブを締めに行った人が何かもう不帰の人になった、死んだ、こう言われている。最終的には消防は道路の舗装を掘りたくって、それよりももとの方のバルブを締めてようやくガスをとめた、こう言われております。私はそう聞いているのですが、事実ですか、長官どうですか。
○近藤政府委員 ガス漏れを遮断するためにバルブを締めようとして消防が非常に苦労をして、なかなか締まらなくて道路を掘り返して最終的にはガス管を切断したということは聞いております。具体的にバルブがどこにあってどうこうということは聞いておりません。
○細谷委員 消防は、その静岡の地下街に入っていく一番最初のメーンバルブがどこにあって、それから幾つかに区分してそれぞれのバルブというのがどこにある、そして地下街が火災になった際にはどこのバルブを締めればいい、こういうことについては常に準備ができておりますか。それは全部ガス会社任せでございますというのでありますと、火災のときに出動しても部下を危険に追いやるだけですよ。そんなことはできませんよ、どうなんですか、この場合。
○近藤政府委員 まことに申しわけありませんけれども、先生の御指摘のとおり消防はガスの配管が、どうなっているか、バルブがどうなっているか、全然知らされておりません。これは御承知のように、先ほども先生から御指摘ありました大阪のガス爆発事故以降、ガスの保安については通産省が全面的に責任を持つということで、従来都道府県知事に任されておりました配管の保安等につきましても、すべて通産大臣、通産局長の方へ権限を引き上げられたということでございまして、ただそうは言っておりましても、現実に爆発があれば消防は出ていかなければなりません。そこで静岡などの場合には、いわゆる申し合わせと称して電気会社、ガス会社、警察、消防、一つの申し合わせを行っておりまして、ガス漏れがあった場合にはこういう出動態勢をとるということになっておるわけでございます。そこで、それに基づいて静岡のガス爆発の際にも消防は初期出動態勢をとったわけでございますが、ガス会社の方の対応がどうも若干おくれたようでこういった事件になったようでございます。 したがって、ガス爆発事故というのは全国で大小合わせると相当あるわけでございますので、やはり消防が責任を持たされる以上は最小限の関与をさせていただく必要があるのじゃないか。それはガス事業でございますので、ガス爆発が起きないように事業者がまず全責任を負ってやっていただくことは私はこれは当然だと思いますけれども、万一の事故というのがありますので、そういった場合はやはり消防が出ていく。したがって、配管がどこにどうなっているかあるいはバルブがどうなっているか、そしてまたもっと言うならば、事前に防災体制がしきやすいように配管をしていただく、バルブを設置していただく、そういうことまで防災という見地からはやはり通産省さん理解して、法令をそういった形で整備していただくべきであるということで、ここ二カ月の間強く通産省のエネルギー庁に申し入れておるところでございますが、現在まだ折衝中でございまして最終的な結論を得ておりません。
○細谷委員 私はいまのお言葉を聞きながら、たしか四十年か四十一年ごろに池袋で冷凍機が爆発しまして、冷媒であるアンモニアが吹っ飛んだためにその近所の人が避難したのですよ。そのとき当時の消防庁長官に、消防出動しているじゃないですか、高圧ガスについて消防庁は権限がないでしょうが。消防は何のために出動したかというと、消防法一条の国民の生命と財産を守るという任務がありますから出動したのです、しかしアンモニアのことについては何も権限がない。防災上のサイドからも一言も言えないような消防が、何で命を投げ出すかもしれないそういうところへ出動するのか、そんなときに出動するなと逆に言ったことがあるのですよ。 私は、そういう点で消防は少なくとも防災面あるいは火災についての消火体制、こういう問題については専門家だろうと思うのです。何者も追随できないだけの専門家であり経験を持っていると思うのです。そうだとするならば、事故が頻発する地下街等は、こういう問題については消防という面から消防の経験というものを生かして物を言うだけの体制は必要だろう、そういう体制があったら静岡のようなことは起こってないと思うのです。そういう意味においてバルブがどういうふうに設置されるのか、そういうものについて消防の方は相談にあずかって——主管官庁はガス事業法で通産省でいいのですよ、あずかって、これではもし事故があった場合には、このバルブではどうにもなりませんよ、静岡の二の舞ですよという意見を言って改善をしてもらう、そしてそのとおりできたかどうかという報告を受ける。そして一朝有事の際には消防も、バルブがある、この場合はこういうふうな操作をすればいいのだ、こういう体制ができておりますから、これはもう事故が起こりません。消防の職員を死地に赴かせることもなくなるわけですよ。それだけの責任がとれないならば、もう責任ある消防庁長官としては出動させられない、消防庁としても出動させられないということになると思うのですよ。 そういう点で、この問題については、私はガス事業法を担当しておる通産省と十分な打ち合わせをして、そして消防としては任務が果たせるだけの体制を法改正、政令改正を含めてこの際整備する必要があると思う。これについて消防庁と通産省の考えを率直にお聞かせいただきたいと思うのです。
○近藤政府委員 まさに細谷先生のおっしゃるとおりで、そういったことを私、主張し続けているわけでございますけれども、なかなか大方の御理解が得られないのか、そういった結論にいまのところなっておらないので残念に思います。ただ、本当におっしゃるように消防の場合、ガスについてそういうような権限を与えてくれなければもう出ないと言いたいのですけれども、消防庁長官としてもそういう言い方はできないわけでございます。したがって、何とか通産省の方の御理解を得たいと思っております。 それからなお付言すれば、通産省もこの問題については、非常に好意的に運用ではやるとおっしゃっておりますけれども、やはり消防とか警察とかいう公権力の行使というのは、法律でぴしゃりとどこまではやれる、どこまではやれないというふうに書くべきだろうと思います。現在、緊急時において消防法二十九条の広い権限が与えられておりますけれども、御承知のように不必要な破壊消防を行った場合には損害賠償ということになっております。したがって、事実上消防の方が必要があるということでガス事業者にガスの停止を命ずる、あるいはガス事業者がやらない場合には消防が自分でやるといった場合には、賠償がもろに消防にかかってくるというたてまえになります。やはり消防が本気になってやるためには、ガス事業法の方で免責義務というのをどうしても置いていただく必要がある、その場合には法律改正は必要である。したがって、運用というようなことでやっておりますと、静岡の場合は実は運用でやっておったことになっておりますがそのとおり行われたかどうかという点に疑問があってこういう事故になっているわけですから、私はぜひ法律改正をお願いしたいと思います。
○小島説明員 ただいまの消防当局とガス事業者の連携の問題でございますが、私どもといたしましても今回の事故の経験にかんがみまして、現場におきますところの緊急時における両者の緊密なる連携というものは非常に大切なことではないかというふうに考えているのでございます。特に先生御指摘のとおり、今回のような事故にかんがみましても消防当局、いわば命を賭しまして現場へ駆けつけていただいているわけでございますので、ガス事業者といたしましても、そのような消防当局の任務が遂行されるに必要な御協力というものは十分果たすように指導すべきであろうと私ども考えます。 したがいまして先日来、ただいま消防庁長官から御指摘のような消防庁のお考えあるいは自治省のお考えも伺っているわけでございますが、私どもといたしましてもいま申しましたような考えで、できるだけの御協力をするという意味で、たとえばいま先生御指摘のようなガスの導管図の問題、これは現状におきましては私どもガス事業者にも聞いておるのでございますが、消防当局から求められたこともないというようなことを報告を受けております。そういうことではいかぬので、求めがあるなしにかかわらず導管図は消防当局に御提供申し上げる。あるいはガスの遮断ということになりますと操作の用具も必要でございます。こういうものも日ごろから御提供申し上げるというようなことも必要かと思います。また消防当局のこういったガスについての訓練等がございました場合には、ガス会社としていろいろ御協力申し上げることも必要であろう。それからまた、日ごろからどこにどういう導管が走っておる、どういう遮断弁があるというようなことは点検しておく必要がありますが、今回地下街につきまして共同点検いたしましたように、今後は消防庁と地下街等の点検は共同で実施するということを慣行化させたい。あるいは日ごろ消防機関等で主催されます連絡会議等ございましたらガス会社を参加させまして、最大限の御協力は申し上げる体制もしかなくちゃいけないだろう。あるいは緊急時におきましては通報連絡あるいは出動等につきまして、やはり両者の連携というものは非常に大切でございます。日ごろからの意思疎通といいましょうか情報の交換も必要だと思いますので、そういったことにつきましても、現地での協力体制のあり方についても十分消防機関とお打ち合わせの上、必要な場合があれば申し合わせ等もつくらせまして、日ごろからそういう備えをしておくということは必要であろうということで、ガス事業者を指導したいという御提案を十月の初めに申し上げております。 ただ、それにつきまして、ただいま消防庁長官の方から御指摘がありましたとおり、たとえばガスを遮断する場合の法的な問題等につきましては、若干私どもと見解が食い違っている点がございまして、この点につきましては先生も御心配のとおり、保安というものは一刻を争う問題でございますので、一刻も早く結論を出さなくちゃいけないと考えております。 私ども現状におきましては、ただいまのような実際的な連携措置を講ずる上では法律改正等は必要ないんじゃないだろうか、現行の消防法なりガス事業法の運用で十分対処できるのではないかと考えておりますが、消防庁長官のただいまの御答弁のとおり、消防庁の方のお考えでは必ずしもそうではないということでございます。いずれにいたしましても私どもの提案、十月の初めに申し上げまして、現在消防庁のお考えが出るのを待っている段階でございますので、消防庁のお考えを正式に伺いました上で早急に事務的に結論を得たいと考えております。
○細谷委員 私も勉強不十分でありますけれども、LPガスが物すごく使用がふえていく際にいろいろ問題がありまして、消防法の別表に載っていないのはおかしいじゃないか、これについて何らか対応すべきだということを前に強く主張をしたこともございます。 現在のLPガス法とガス事業法とを比べてみますと、消防サイドからの意見というものが織り込まれているという観点からいきますと、ガス事業法についてはLP法よりはるかに立ちおくれている。たとえばガス事業法の四十七条の三の二項、こういうような問題、あるいはLP法には八十七条、三条等の規定がございますけれども、ガス事業法ではこういう問題がない。こういうことでありますから、長官、あなたは通産省が好意的だ、好意的なんて受け取っているところに官僚の気持ちがあるのですよ。これは通産省が好意的だとかそんな問題じゃないのです。人命を守っていくという消防法の任務を達成するために、そうして職員に危険がないように全力投球ができるようにするためには、そういうひび割れが起こらないような体制を整えるべきだ、必要とあるならばやはり法律改正を進んでやるべきだ、こういうことを言っているわけですから、通産省に好意的におこぼれをもらうなんという、そんな権限争いじゃいけませんよ。ひとつそういう立場で、本当の意味においてこれ以上二度と起こさないという態度でこの静岡の事故を生かしていただきたい、こう思います。大臣、決意を一言承りたい。
○石破国務大臣 細谷委員の今朝来の御発言を承っておりまして、自分といたしましてもいろいろ措置しなければならない点を考えております。もう少し歯切れのいい答弁をせいとおっしゃいましたが、私のつもりは内心は歯切れのいい措置をやる決心ではおります。しかしながら、何分にも法律改正ということになりますと、私一存では政府部内は動きません。そのときに、言い過ぎになるかもしれませんけれども、たとえば当委員会としての御意見等を御決定願えますれば、自分としての責任が果たしやすくなるのではなかろうかと考えております。善処いたしますので、この王とも御指導を賜りたいと思います。
○細谷委員 この問題に関連して、通産省と消防庁との関係だけではなくて、御承知のように十月一日に愛知県の大府というところで、劇物青酸ソーダが入っておる倉庫が焼けたために消防が行ったけれども水をかけられない。水をかけると酸性のある場合には青酸ガス、猛毒が出る、あるいは水をかけて青酸ソーダが溶けまして、それが流れれば周辺の生き物はみんな死んでしまう、こういうことで大変なことがありました。 羽田に行く途中の勝島というところに、宝組倉庫というのが高速道路のすぐのところにありますが、宝組倉庫にかつて爆発火災が起こったので消防が出動いたしました。ところがその倉庫の中に、消防が全然知らないメチルエチルケトンパーオキサイドというのが入っておって、それが爆発した。そのために出動した消防が、二十名近く一瞬にして死んでしまったという事故がございました。これは倉庫業法と消防との問題です。 なお大府のは、青酸ソーダというものがその倉庫に入っておったということによって消防活動ができない、あるいは適切を欠いた。もし水をかけたら、これは大変なことになっておったかもしれませんけれども、そういう点で青酸ソーダということになりますと劇物毒物という問題になる。これは厚生省の問題、倉庫の方は運輸省の問題。こういう法の問題にもやはり穴があってはいけません、割れ目があってはいけませんので、この際この問題もきちんとそれぞれが責任を全うできるような法体系というものを確立しておくべきではないか、日ごろそれに基づいて訓練をしておくべきではないかと思います。これは自治大臣でも消防庁長官でもいいわけですが、そういう問題についても改める決意のほどをちょっと披瀝しておいていただきたい。
○近藤政府委員 御指摘のとおりだと思います。 大府の事故を契機といたしまして、倉庫、これはいろいろなものが中に入っているわけですが、本当に何が入っているかわからない。そこが火災になったら消防が出ていって対応しなければならないということで、身にしみて危険性を痛感いたしております。 そこで、毒物劇物につきましてはこれは厚生省の所管でございまして、製造所、保管所、そういったものは厚生省の方で把握しておることになっております。しかし、倉庫の中にどれだけあるかということはわからない。そこで私どもの方といたしまして、消防として現状を把握する必要がございますので、直ちに倉庫に毒物劇物というのがどの程度入っておるものかということを現在調べようとしております。そして消防のサイドから申しますと、毒物劇物につきましての保安上の問題というのは、やはり所管省である厚生省にしっかりやってもらうということでありましょうけれども、万一のことがございますので、どの地域にどういつだ毒物劇物がどの程度あるかということは少なくとも把握したいと思います。 そして、種類は非常にたくさんございますし、新しい毒物劇物がまたどんどん出てまいりましょうし、あるいは一種類だけではなしにこれが化合してまた変な化学反応を起こすということもあるでございましょうが、ただその主なものについては、私どもの消防研究所あるいは大都市の消防はある程度のこういった知識の集積も持っておりますので、そういったものと十分緊密な連携をとりながら、それらの毒劇物に対するところの警防戦術を固めていかなければならないと思っております。
○細谷委員 話題を変えます。 大臣にお尋ねいたしますが、「都道府県展望」という全国知事会から出しておる月刊雑誌がございます。それにこれからの地方自治という形で、知事会の会長である東京都の鈴木知事と大臣が会談をしたことがございますか。
○石破国務大臣 あります。
○細谷委員 そこで、それの問題の言葉じりをとらえるわけではありませんけれども、その辺の問題を中心にしてひとつ御質問をしておきたいと思います。 最初にお尋ねしたいことは、五十六年度の地方税制に関し自民党の税制調査会、山中委員会から意見を出してくれということで、全国町村長会から出た要望書がございます。その全国町村長会の要望書を「町村週報」で拝見いたしますと、こういうことが書いてあります。「国税の租税特別措置の地方税に対する影響しゃ断及び産業用電気に対する電気課税措置をはじめとする地方税の軽減ないし非課税規定の整理圧縮をはかること。」こういう要望が出ております。これに対しまして、自治大臣は鈴木知事の質問に対して、それは積極的に整理をいたします、こういうことを鈴木知事に約束をいたしております。自治大臣、約束した覚えはありますか。
○石破国務大臣 御指摘になりました「都道府県展望」における私の発言、たしかそういう発言をした記憶があります。
○細谷委員 大臣はこう述べているのです。「非課税等の特別措置についてご発言があったと思いますけれども、特に昭和五十一年度からは、税負担の公平の見地から、積極的に見直しを行ってきておるところでありますが、今後も、さらに整理合理化に努めてまいりたい」こう知事に約束しておるわけです。そこで私は、この全国町村長会の五十六年度の税制改正の要望に関連してお聞きをしてまいりたいと思います。 この要望にありますように、地方税の非課税措置というのもずいぶん莫大な金額に上っておる、地方税の非課税措置等による減収見込み額というのは三千六百五十六億円になっておることは、自治省の資料でも明らかでございます。言ってみますと、この非課税措置等によりまして、市町村税の四%それから都道府県税の一・三%というのは消えてなくなっているわけです。わずかに四%か一・三%くらいだということでありますが、お尋ねしたい点は、電気ガス税は、取れるであろう税金のうち一体どれくらい非課税で減免されておりますか、お答えいただきたいと思います。
○石原政府委員 電気税について、非課税品目等による五十五年度の減収見込み額を計算いたしますと九百六億円になります。
○細谷委員 九百六億円というのは、電気ガス税が二千五百九十五億円でありますから三四・九%に当たるわけです。電気ガス税は非課税規定によりまして九百六億円のほかに、特例による軽減措置が別にあるわけですけれども、非課税だけは九百六億円、三四・九%ございます。言ってみますと、税金の三分の一というのは非課税規定で取れないのですよ。通産省は御存じですか。電気ガス税の非課税措置によってこれだけ地方税が軽減されておるということ、数字は御存じでしょうか。
○深沢説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、いろいろ重要な産物につきまして現在八十二品目でございますけれども、またそれ以外についてもございますが、かなりの額に上っておるということについては承知しております。
○細谷委員 先ほど地方税全体について、市町村では四%くらいだと言いました。この電気ガス税に次いで、金額としては固定資産税が大きいわけですけれども、固定資産税はどのくらい非課税でやられているかというと〇・六%です。それから課税標準の特例で二・三%です。税額の軽減で二・四%。合計して、非課税と特例によって固定資産税が五・三%軽減されておるわけです。ところが、電気ガス税は驚くなかれ三五%、こういう実態であります。 そこで、お尋ねしたいのでありますけれども、日本の市町村で電気ガス税の非課税によって一番高い率で失われておる、いわゆる減額されておる自治体はどのくらいの率まで減額されておるか、お答えいただきたい。
○石原政府委員 産業用電気の非課税による減収額の比率の高い都市について、昭和五十三年度の実績で調査したところによりますと、私ども承知する限りでは福岡県の大牟田市でございまして、その減収割合は七六%になります。
○細谷委員 私の住んでおる市がトップになったわけですけれども、非課税規定で七六%税金が取れないでおるわけです。取っているのは二四%です。平均としては三分の一取っておりますけれども、大牟田市の場合は四分の一しか税は取れない、こういうことであります。私が調べてみましたら、全国の産業都市というのは非課税でみんな五〇%以上ですよ。言ってみますと電気を使ってもらっているけれども、その自治体で使っておる電気が、とにかく産業用は電気料金自体が安いわけですが、エネルギーが重要な時代だと言うけれども、電気の圧倒的な部分は非課税なんですよ。そして大牟田市は七六です。私も住んでおりますけれども、ここは保守の市長下ですよ。それでこれだけの電気税が失われておるわけです。 ちょっとお尋ねいたしますが、大体電気税というのは、コストの中に電気料金が五%以上入っておる場合には非課税にするというのが一定の基準だそうでありますけれども、この九百六億円というのは、非課税になっておるのは五%から七%までどのくらいあるか、七%から一〇%まで、どのくらいあるか、一〇%から一五%までのところはどのくらいあるか、素人わかりするようにわかりやすくその数字を教えていただきたい。
○石原政府委員 九百六億円の減収額の内訳でございますが、製品のコスト中に占める電気料金の割合が五%から一〇%までのものが三十四品目ありますが、これによる減収額が三百六十九億七千万円でございます。それから一〇%から二〇%に該当するものが二十九品目でありまして、これによる減収額が二百四十四億四千万円でございます。二〇%を超える品目は十九品目でありまして、これによる減収額は二百九十二億一千万円、このような内訳になっております。
○細谷委員 数字に詳しい石原税務局長が、私が要望したよりもアバウトの数字でしか答えてくれなかったので大変残念に思いますけれども、言ってみますと五%から一〇%の間に九百六億の四割というのは入ってしまっている、こういうことだと思うのです。 そこで、最近出ました財政局の「地方財政」という雑誌を見ますと、この非課税規定の部分についてはこう書いてある。「非課税措置等の整理合理化の状況」と書いてあって、「電気税の産業用非課税廃止品目」が五十一年から五十五年まで、五十一年が八品目、五十二年が七品目、五十三年が四品目、五十四年が三品目、五十五年が二品目、合計二十四品目廃止いたしてまいりました。大変努力はしております。五十六年度においてもやりますということで、「明年度においては「現下の厳しい地方財政の状況にかんがみ、法人関係税の増強、租税特別措置の整理合理化、事業税の外形標準課税の導入等地方税制各般にわたり積極的な見直しを進め、地方税源の充実・安定化及び地方税負担の適正化を図る」」というのが自治省の方針ですよ。ところがこの数字を見てぴんとわかることは、自治省のそういう積極的な努力にかかわらず、八、七、四、三、二と成果はだんだん後退していっておりますね。言葉と逆比例して結果は下がっていっている。これはどうしたことでしょうか。自治省が怠けているのか、通産省の抵抗が強いのか、業界の抵抗が強いのか、まあ、どっちかでしょうが、余り正確に答えられぬかもしれませんが、お答えありますか。
○石原政府委員 御案内のようにこの非課税品目は、製品コスト中に占める電力料金の割合の高い、かつ重要な産品につきまして非課税にするということでございまして、これは電気税の性格論とも絡むわけでありますが、電気税がいわゆる消費課税である、消費に対する課税であって原料課税ではない、原料課税は排除すべきであるという議論、それから電気税を課することによってその製品を製造している産業がどういう影響を受けるか、経済に及ぼす影響あるいは国際競争力に及ぼす影響、こういったいろいろな見地から、具体的に非課税品目を外すか残すかという議論を毎年度行っているわけであります。 それで、ただいま先生御指摘のように、私どもの気持ちといたしましては、地方税源の確保あるいは地方税負担の公平という見地から、毎年度非課税品目は事情の許す限りできるだけ狭めていきたいということで、関係省庁にもお願いしているわけであります。しかし、率直に申しまして非課税品目から外し得る品目というのがだんだん減ってきている、外せるものはすでに外してきておりまして、私どもの気持ちとは逆に、これに該当する品目がだんだん減ってきているということも事実であります。そういった意味で、五十一年度以降の推移として非課税品目の整理が減ってきていることについては、私どもも率直に認めざるを得ません。これについては、私ども今後さらに製品の状況も調べまして整理の品目を広げるように努力したい、関係省庁にも協力を要請したい、このように考えております。
○細谷委員 税務局長の言われる努力については認めるにやぶさかではありませんけれども、結果はだんだんしり下がりになってきていることは間違いないわけだ。そうすると通産省が地方税の何物たるかをわかっていない、こう言わざるを得ないのでありますが、通産省はこの産業用電気の非課税措置というのは、既得権として断固守り抜くというつもりなんですか。地方税は主管省は自治省だが、しかし産業を担当しておる通産省が物を言うことは、先ほどの消防と同じように私は認めるにやぶさかではありません。やぶさかではありませんけれども、原則的には町村長会が言っているように、そういう国税の産業政策を地方税にも及ぼすことは誤りだ、こう私は思うのですよ。そういう意味において通産省は、これはもう既得権として放さないというのか、あるいは国税の産業政策というもの、税体系というものが地方税にまともに及んでおるこの問題については手直しをすべきだ、こうお考えなのか、一言お聞かせいただきたいと思います。
○深沢説明員 お答え申し上げます。 先生御高承のとおり、たとえば対象品目になってございます石炭だとかアルミだとか、それぞれ非常に苦しい背景がいろいろあるわけでございます。そこで、先ほど局長の御答弁の中にもございましたけれども、原料課税を避けるという現在の性格上のあれからまいりまして、基礎物資を生産します電力コストの高い産業にかかわります八十二品目につきまして現在非課税になっておるわけでございます。過去の推移でいきますと、可能なものについてはだんだん品目数は少なくなっているわけでございまして、いろいろな事情を加味しつつ品目数を減らしてきているわけでございますけれども、それぞれの各産業なりいろいろなものについての事情等につきましても関係当局に御説明しつつ、いろいろお話しをさせていただければと思っております。
○細谷委員 大臣のお言葉も鈴木都知事に答えておりますからこれ以上要らぬと思うのですけれども、大臣、これは問題だと私は思うのです。 一つの税が三五%も地方税という法律によって失われていっておる。そうしますと、現在国と地方との関係、憲法で保障されておる地方自治の本旨あるいは課税権、こういうものから、これはやはり限度を超えておるから違憲じゃないか。大牟田市が提唱しておる違憲訴訟、この内容について私が全幅に賛成するか賛成しないかは別として、国の一片の法律によって一つの税の三五%も失われていっているということになりますと、これはまさしく課税自主権というものを、地方自治の本旨というものを損なう事態になっておる、私はこう申し上げざるを得ないと思うのです。税務局長にもお答えいただきたいけれども、そう思うのです。 この問題についてことしの六月に判決がありました。その判決の中にも違憲ということを通すということで、裁判の原告の主張を認めるわけにはいかぬけれども、国が余りにも法律を通じて地方自治の本旨に反するようなめちゃくちゃなことをやっていきますと違憲に通じますよということを判決の中で主張しております。いま申し上げたような電気税の非課税の余りにも膨大なあり方というのは、−判決の最初の前提的な考え方に通ずると私は思うのです。大臣はどう思いますか。
○石破国務大臣 お答えいたします。 電気税を免税にした結果、電力を多く使います産業が国際競争にも勝ち競争力も上がって盛んになる、そういう産業が地方の都市に立地しますと、当該都市はそれだけ何かと繁盛するわけでありまして、地方の都市にとりましてもその面ではずいぶんメリットがあると思います。さらに産業政策といたしまして、電力を多く使う産業等に国際競争力を維持させるためにも、ある程度の税の減免措置によって保護するということも必要ではなかろうかと私は思います。しかしながら、地方財政を担当します自治省といたしましては、税制によって保護してくれるのはいい、しかしそれはあくまでも国税でやってくれ、地方にしわ寄せされるのは筋違いだと申すべきであろうと私は思います。努力いたします。
○細谷委員 私も大臣と同じで、先ほど通産省が言ったように、アルミのように雷一気のかん詰めのような、文字どおり電気そのものででき上がっているようなもの、あるいはカーバイドのようにとにかく電気がコストの中で三〇%以上占めるようなものは別といたしまして、一般的に五%から一〇〇%ぐらいのものまで大きく非課税にしてしまって、結果として電気税というのが、ある自治体では七六%も税金が取れないようになっておるということになりますと、これはたまったものじゃないと私は思うのです。 〔委員長退席、石川委員長代理着席〕 ですからこれを是正しなければなりません。是正しなければなりませんけれども、直ちに来年度からということにならないと思うのであります。 私は、そういうことになってじんぜん日を送っていきますとそこの部分から、確かに税が入りませんから、交付税で七五%は補てんされておりますけれども、二五%というのが物すごく大きいわけですね。そうなってきますと、憲法上の平等の取り扱いを受けておらない、だから訴訟に及ぶんだ、こういう主張が、保守であると革新であるといわず地方自治の本旨を守り抜こうという熱意ある人から出てくるのは当然なことだと思うのです。そうだとするならば、そういう問題はオーソドックスにぐんぐん進めていきますけれども、その間の何らかの次善の策というのを考慮しなければならないと思うのでありますけれども、財政局長はどう思いますか。
○土屋政府委員 地方税法における非課税措置、これは地方団体の課税権の範囲が基本的な仕組み、骨組みの中で決められていくわけでございます。そのために実際上課税できなくて税収がない。それについては私どもは、基準財政需要額と基準財政収入額との間で、需要と収入との間において、その開きについては交付税措置等で見ておるつもりでございますけれども、ただいまおっしゃいましたように、税が全部入っておるならば、あとの二五%分についてはどう考えるんだということでございますけれども、その点についてはまさに税法上の課税権の及ぶ範囲の問題でございまして、たとえばいま電気税のことを言われたわけでございますが、その他の税目全般について、非課税にされておるものはすべて何らかのかっこうで次善の策、財政措置を考えるべきだということになりますと、いまの仕組みではなかなか対応しにくいと思うわけでございます。いろいろ各都市によって税源の種類も違うわけでございまして、全般的には対応しにくいわけでございますが、私どもとしては、いまの交付税制度その他を駆使いたしまして、できるだけいろいろな面から当該都市の財政状況を見て実態に合うような、その団体が財政運営上困らないようなことは、私どもが持っておる力と申しますか持ちごまの中で処理をしていきたいというふうに考えております。
○細谷委員 時間がありませんから、これはまたいずれ詳しく議論をいたすことにいたします。 〔石川委員長代理退席、委員長着席〕 最後に大臣に、せんだって財源不足額に対応して鈴木知事等との問題でも、地方交付税法六条の三の二項で大臣は明確に態度を言っておるわけですけれども、私の了承している範囲においては大臣の姿勢がどうもきわめてあいまいである。自治省の財政局長や税務局長は、同友会の考え方について暴論だという形で抗議したにもかかわらず、自治大臣はごもっともだというようなことでありますけれども、それはもうきょうは議論しません。 一つ、来年度の地方債計画の中で、これから詰めていくんだ、流動的だと言っておりますけれども、なぜ自治省は政府資金を六割以上要求しなかったのですか。自治省の出しておる地方債計画では政府資金は五三・三%、最近中曽根長官もこう言っているじゃありませんか。財投がどのくらい埋まったかといいますと、ことしは二十兆円ばかりの財投のうち一八%に当たる三兆六千七百四十億円が不用額になっている。私はこの春の委員会で、そういう財投の不用額があるにかかわらず、なぜ財投には九割を政府資金でやっているのか、そして地方団体については政府資金を四三%しかやらぬのかということを申し上げました。ところが、今度の要求も六割要求してない、そして六割まで利子補給してくれ。おかしいじゃないですか、少なくとも六割以上じゃなくちゃいかぬのだ。要求して子、れが実現しなかった場合に利子補給だという結論が出るのは理解できますけれども、最初の要求は六割以下、そして最後には六割までの利子補給を要求するという、これは自治省一体どういうことです。この一点だけお答えいただいて、私の質問を終わります。
○土屋政府委員 お示しのとおり、昭和五十六年度の地方債計画案におきます政府資金の要求に当たりましては、五十五年度よりは引き上げたつもりでございますが、五三二二%を政府資金として要求しておるわけでございます。こういたしましたのは、計画総額に対する六〇%相当額からいわゆる臨時三事業に充当することとしております公営公庫資金四千五百億円を控除した額を要求しているわけでございます。このように、臨時三事業に充当する公庫資金というものを総額の六〇%から控除しておりますのは、経緯は先生も御承知と存じますけれども、公営公庫資金の貸付対象を普通会計債まで拡大するということにいたしました五十三年度以来の経緯を勘案して要求したわけでございます。 しかし基本的な姿勢としては、自治省としてはもっと積極的に要求すべきではないか。また、御承知のように財投資金等は余っておるというようなこともございます。もちろんこれについては、大蔵当局としては、政府資金が余っておるのは翌年度へ繰り越して翌年度の資金として当てにしておるんだ、こういった説明でございますけれども、いろいろとおっしゃいました趣旨はそのとおりでございまして、私どもも基本的には、少なくとも計画総額の六〇%が政府資金で措置されることが必要であると考えておりまして、今回はいままでの経緯もございまして、公庫資金というものとの関連を考えて公庫資金四千五百億円分差し引いた残りを政府資金というかっこうでやったわけでございますが、お示しのような姿勢で今後とも政府資金の保持については努力をしてまいりたいと思っております。
○細谷委員 大臣、地方債というのはいろいろ言い分がありますけれども、私は地方債計画というのは、大筋としては政府資金六割、公庫資金二割、公募、縁故債等二割、これが地方債としては筋じゃないか。これはもう最低の構成比だろうと私は思うのですよ。それが実現しておらぬものですから、六〇%まで利子補給、ややこしい利子補給、それが交付税の中で計算されておる。これはいけませんから、今度の要求はまあ案だと言っておりますけれども、財投の政府資金が余っておる、郵便貯金が伸びていっているというのですから、ぜひひとつ六割、そして公庫資金二割——公庫資金は大体そのとおりなっておるようですから、問題は公募債と縁故債、それから政府資金との絡み合いの問題だけであって、公募債は一〇%あるわけですからあと純然たる縁故債というものを一〇%、それはあなた方の要求は一五%になっておるのですから、これをひとつ今度の五十六年度の予算の中では実現していただきたい、これを要望いたしておきます。大臣、一言あったらお聞かせいただきます。
○石破国務大臣 概算要求の段階におきまする数字につきましてはただいま財政局長からお答え申し上げたとおりでありますが、地方自治体の財政負担をできるだけ軽減して差し上げるというのが自治省の責任であります。細谷委員の御指摘、貴重な御意見として拝聴いたします。善処いたします。
○細谷委員 終わります。
○左藤委員長 佐藤敬治君。
○佐藤(敬)委員 戦後のイタリア映画に「自転車泥棒」という映画がありました。きょうはその自転車どろぼうの問題について、国家公安委員長としての石破さんの御意見をお伺いいたしたいと思います。 その前に事実を確かめたいのですが、先般土浦でしたか、筑波大学の学生で市会議員をやっておる人が、道端に落ちておった自転車を拾ってそれを修理して乗っておったら、窃盗だというので検事局送りになって何か起訴されたというようなことを聞いておりますが、その経過を簡単でいいですからちょっとお知らせ願いたい。
○金澤政府委員 お答えいたします。 埼玉県志木の市会議員の遺失物横領事件についてのお尋ねでございます。状況は、ことしの八月四日の夜中に、朝霞警察署の外勤警察官が職務質問でこの学生の市会議員を検挙したというのが内容でございますが、この市会議員の本人の話によりますと、三月の上旬ごろ落ちておった自転車を拾いまして自分で修理をして乗っておったということでございますが、その後のいろいろな調べによりまして、自転車の被害者は見つかったわけでありますが、どうも被害者が自転車をとられたという日とこの市会議員の本人が話しております自分が拾ったという日の食い違いその他いろいろとありまして、一応十月十四日に遺失物横領ということで検察庁の方に送致をしたということでございます。
○佐藤(敬)委員 もう一つ事実を確かめたいのですが、きのうの新聞にこういう記事があります。神奈川県警で現職の警察官が泥酔して自転車を、これは無断借用したと書いてあるのですが、そういう事件が起きた。しかし、これが起きたのはことしの六月で、保土ケ谷署でこれを署長が知ったのが九月の何日かで、今度はそれを監察官室か何かで調べておるのが十月二十二日だ。こういう事実があるかどうか、ちょっとお知らせください。
○金澤政府委員 事実ございます。神奈川県の警察官の事件でございますが、犯行は六月二十三日の夜でございます。これは二十五歳の警察官ですが、週休日に酒を飲みまして、泥酔をして帰りの電車でおりる駅を間違えて歩いておりまして、そこにあった自転車を押しているところを警察官の職務質問で発見をされた、こういうケースでありまして、署の方で厳重注意ということで処分をしておりましたが、本部の方で把握をいたしましたのはいまお話のございましたように十月二十一日でございますので、いま本人の処分は検討中でございますし、事件としましては近く窃盗容疑ということで検察庁の方に送致をするという予定でございます。以上でございます。
○佐藤(敬)委員 そこで公安委員長にお伺いしたいのです。 これは国民から見ると非常に納得できない事件なんですね。学生の市会議員さんがいま送検されておるというのですが、私はあの経過を興味を持ってずっとながめておりましたが、あれはどうしても検事局に送って、そして起訴して裁判にかけなければいけないというような事件ではないと私は思うのです。事実、道端に二カ月か三カ月ぐらい落ちておった、使い物にならないような状態であったのを修理して使っておる、それを窃盗だといって検事局送りして起訴して裁判にかけなければいけない、そういう厳しさを持っておりながら、一方では今度は神奈川県警で、泥酔しておったかどうかわかりませんが、サンケイ新聞かどこかの販売所で持っておるれっきとした人の自転車、それを無断借用ということは盗んだことです。よね、盗用した。これに対しては何カ月も知らないで放置しておく、こういうことだと国民は、ある新聞にも書いてありましたが、警察官のやったことは不問に付しておいて、人のやったことはあんな小さいことでも書類送検して裁判にかけなければいけないのか、こう思うのですね。大臣はどう思いますか。
○石破国務大臣 お答えいたします。 犯罪が起こりました際に、容疑者をいかなる罪名で取り扱うかとか、あるいは取り調べの結果これを検察当局に送検したらいいものか、あるいは微罪として警察で処置済みにした方がいいのか、その辺のところは実際の犯情を見ませんと一概にどうすべきものと、被疑者が市会議員である、さらに学生であるというだけでどうこうは決めかねると思います。しかしながら、一方の警察官と一方の学生で市会議員の人と、警察として取り扱いを異にすべきものでは断じてないと思います。同じような性質の犯罪であり同じような犯情であるとするならば、取り扱いを異にすべきものではなかろうと思います。もしそこに取り扱いを異にすべきものありとすれば、警察官というような職務にある者、その方をむしろ厳重に処分すべきではなかろうか、かように考えまするし、警察当局もそのつもりでやってくれておると信じております。しかしながら、万一の間違いがあったといたしますならば、今後の問題としてさようなことのありませんように警察当局によく注意してまいりたいと考えております。
○佐藤(敬)委員 いま大臣が警察官を厳重にすべきだ、取り締まるべきだ、こういうような話をしておりましたが、私もそう思うのです。ところが、事実は違うのですよ。この二つの事実を並べてみますと、警察官にはすこぶる緩やかに、一般の人にはすこぶる厳重にやっておるという印象を強く受けるのですね。だから、委員長の言っている話とは逆なんですよ。そこで私はさっきから問題にしているわけです。 非常に軽微だと思われるものをうんと厳重というか、どうしてもちょっと無理じゃないかと思われるような状態で検事局送りにして裁判にかける、片っ方は現職の警官がこういうことを何カ月も、まず六月二十三日にやって、本当にあれしたのが十月二十二日でしょう、約五カ月という間放置してあるのですよ。これは、もし何か出てこなければそのままになっておったかもしれないという危惧さえ感じられる。だからいま言ったように、警察官というのは何やっても何ともないし、一般の人はちょっとしたことでもとてつもなくとっちめられる、国民はこういうすこぶる不平等感というか不公平感というか、警察というものに対する信頼感を傷つけられる、失うと私は思うのです。だから私は、あえてこれを国家公安委員長にお伺いしておるわけなんです。 いま裁判官の不祥事が続けざまに起こりました。それで、きのうかおとといか、最高裁の長官が高裁の長官を集めて異例の訓示をするということが出ておるのです。私はずっと地方行政委員会にいて、警察のこともずっと見てきておるのですが、先年の女子大生殺し、あれで警察は非常に大きなショックを受けました。あれでもって大変な反省をして、いろいろな対処をしたはずなんです。ところが、次から次とまたいろいろな問題が起きてきて、反省というか、そういうことは私どもにはよく感じられない。しかもこの前のこういうような市会議員の学生——落ちておったものを拾って修理して乗った。逆に言うと、廃品利用でもってほめられるべきじゃないかという感じさえ持つのを無理に送検し、一方では現職の警官が自転車をかっぱらったのに対して、警察当局が何の処置もしないでじんぜん五カ月も日を送っている。国民は何と思いますか。警察というものはやはりこういうものかということで、大変信頼を失うと思うのです。だから私はあえて取り上げたのですけれども、公安委員長としてこれに対してどういうふうに対処するつもりですか、お伺いしたいのです。
○石破国務大臣 お答えいたします。 佐藤委員のお話を承っておりまするとなるほどと思いますけれども、警察当局にはそれなりの言い分があろうと思います。はなはだ申しわけありませんけれども、事前に警察当局から、両事件の内容、特に犯情等、私よく承知いたしておりませんので、直接警察の責任者からお答えいたしますので、それをお聞き取りの上、再度私に御要求がありますれば自分の考えをお答え申し上げたいと思います。
○佐藤(敬)委員 委員長はよく事情を聞いておられないかもしれないので、いまのお話はもっともだと思って理解いたします。これでやめますから、どうか当局から詳しく御事情をお聞きになられまして、そうしてこの次もう一遍お伺いしますので、国家公安委員長としての大臣のお考えをお聞かせください。 これで終わります。
○左藤委員長 午後一時二十分より再開することとし、休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ————◇————— 午後一時二十二分開議
○左藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。石田幸四郎君。
○石田(幸)委員 それでは、各般にわたって質問をいたしたいと存じます。 まず大臣に伺うわけでございますが、大臣は就任の直後NHKの政治座談会の席上で、小選挙区制導入の問題を表明されておるわけでございますが、その後のインタビュー等の記事を見ますと、大変に大きな問題であるから総理の指示を受けて、こういうようなことを盛んにおっしゃっておるわけですね。そういうのを一つの条件としてこの問題について態度を表明しておられるわけでございますけれども、総理大臣はその直後ですか、八月二日ごろ、自民党の選挙制度調査会長である竹下氏に対して、小選挙区制よりもまずやらなければならない問題は参議院の全国区の問題であるというようなことを表明をしておられるわけでございます。そういう一連の報道を見まして感じておるわけでございますけれども、総理大臣は当面見送りというようなお考えのようです。そうしますと、今後内閣の改造等もあるわけではございますけれども、自治大臣としてはこの小選挙区制についてのいわゆる自治省案というものは当面おつくりになるつもりはない、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。
○石破国務大臣 御指摘になりましたとおり、歴代の内閣の過去の例を見ますと、長いのは別といたしまして、通常一年くらいで内閣の改造が実行されて今日に至っておると思うのです。鈴木内閣も恐らく例外ではなかろうと思うのです。したがいまして、私の任期もうまくいきましてももう大体見当はついておるわけですから、私の在任中に衆議院の小選挙区制等、とても実現することは不可能であろうと考えております。
○石田(幸)委員 そういう御答弁なら、それ以上この問題は触れない方が賢明かと思いますので、やめることにいたします。 次の問題、国鉄再建法がいま運輸委員会で盛んに審議をされておるわけでございますが、この問題についてお伺いいたしたいと存じます。 わが党の西中委員が、運輸委員会において自治省にいろいろ質問をしております。それに対して自治省は、地方ローカル線の関係市町村から鉄道の廃止反対等について数多くの要求が来ているということを表明されておるわけでございますが、その状況についてできる限り詳しくお伺いをいたしたい、これが一点でございます。 それから第二点として、この再建法は言うまでもなく地方ローカル線のいわゆる一部廃止、これが基準になっておるわけでございますが、その廃止基準についても過去の輸送実績だけでやるのではなくて、地元の将来計画や将来の発展等も十分にらみながらそういうものを考慮するように要求をしていきたい、こう言っておられるわけでございます。しかし私が考えまするに、この廃止基準というものに対して、地元の将来計画とか発展とかそういう抽象的なことを言うてみてもだめなんであって、やはり廃止基準をつくるためにはかなりきちんとした形で整理をしていかないと決定ができないわけでございます。そういうわけで、どんな基準を設けて要求をするつもりであるか、またその根拠についても明確にしてもらいたい、こう思うわけでございますが、まず再建法に絡んでこの二つの問題をお伺いをいたしたいと存じます。
○大嶋説明員 お答えをいたします。 ローカル線廃止に対する地方団体の受けとめの状況でございますが、御案内のとおり地方公共団体にとりましては、それぞれ抱えております地域の実情なりあるいは地域の振興といった見地から、ローカル線の存続を強く希望しておるところでございます。地方団体といたしましては、今後の地方交通線対策がどのように展開していくかということにつきまして重大な関心を持っておるというのが実情でございまして、百を超える意見書なり要望書というものが来ております。 第二点の廃止基準の問題でございますが、先生御指摘のとおり地域開発におきます鉄道の役割りは非常に大きいものがございます。特定地方交通線の選定につきましては、おっしゃいましたように過去の輸送実績ばかりではなくて、地域の実情あるいは将来性といったものを十分考慮した基準によって行うべきものである、このように考えてございます。具体的にどうするかということにつきましては、現在結論を持っておりませんけれども、政令作成の段階で運輸省と十分協議をしてまいりたい、かように考えております。
○石田(幸)委員 地方自治体から百を超える廃止反対等についての陳情が来ているということでございますが、地域的に見てこれはどういう状況か、もう少し詳しくお話を伺っておきたい、こう思います。 それから、どういう基準を設けるかについてはまだ定かでないということでございますが、私はその点は大変に不満があるわけでございます。もう少し詰めて話をしてまいりますれば、この地方ローカル線の存続問題についてはいわゆる第三セクター方式でできるところはやる、こうなっておるわけでございます。それに対して自治省は、地方の財政状況から見て第三セクターの経営の中で欠損が出てもめんどうは見れない、こういうことを表明されておるようでございますが、この考え方に間違いありませんか。
○大嶋説明員 地方公共団体が参加いたします第三セクターの問題につきましては、これが将来地方団体の財政に及ぼす影響がきわめて大きいことにかんがみましてきわめて慎重に対処すべき問題である、このように考えております。 それからなお第一点の地域別の資料は、ちょっとこちらに持ってまいりませんでしたので、後日御説明いたしたいと思います。
○石田(幸)委員 きわめて慎重に対処しなければならないという意味は、やはり非常に困難だ、そういうことでしょう。
○大嶋説明員 きわめて困難でございますと同時に、地方公共団体が参加いたします第三セクターで引き受ける場合には、その路線の将来の採算性等を十分に検討しなければならない問題である、かような意味でございます。
○石田(幸)委員 地方財政についてはそんな余裕がないから慎重に検討しなければならぬというのでございますが、しかしこれは国鉄再建法が通ってから自治省がそんなことを言ったって全く意味がないわけです。通ってしまえば、いわゆる第三セクター方式というものが設定されれば、必ず財政措置というものをしてもらわなければならない状況に立ち至ってしまうわけでしょう。そういう意味で、これは大臣にお伺いをいたしたいわけですが、成立過程というよりは法案の上程以前に、自治省と運輸省の間で当然話は詰めてなければならない問題ですよ。それが、いまそんな形で問題提起されているということは、閣内においてもそういうような問題は当然論議されてしかるべきではないかと私は思うのでございますけれども、そこら辺の経過が全然報道には出てきていない。この問題について大臣は、一体どのようにお考えになりますか。
○土屋政府委員 財政にも関連する問題でございますのでお答えを申し上げます。 地方線を廃止して後の経営をどうするかという場合には、民間企業といわゆるこの第三セクターというものが考えられるわけでございますが、そういった一般的な意味での方式ということについては、私どもも全面的に反対をするというわけではなかったので、それはそれとして一つの方法としてあるであろうということで、法案がつくられる場合は賛成をしたわけでございます。ただ、率直に申し上げまして、地方交通線は採算の現況から見ましても、第三セクター方式によって経営を行う場合も赤字を生ずるおそれが非常に多いわけでございます。したがいまして、地方団体が加わるような第三セクターという場合は、負担が転嫁される危険性が大きいということで、そのことは当時から申し上げてもおります。したがって、自治省としては現在の国と地方との間の事務配分、そういった財政秩序のもとである限りは、地方団体が第三セクターに加わることには慎重でなければならないと考えております。そのようにまた指導もしてきておるわけでございます。
○石田(幸)委員 その問題でもう少し突っ込んだ御答弁をいただきたいわけでございますが、民間が引き受ける場合は、まあこれもなお問題が出てくるわけでございますが、現在たとえば離島航路とかあるいは過疎地域におきますバス路線の問題について赤字を生じた場合に、会社全体の赤字に対する助成金というのは運輸省から出ているわけですよね。したがってそういう筋からいけば、仮に地方自治体が加わっての第三セクター方式ができるということになれば、いま地方ローカル線の全体の赤字は二千数百億に達しておるわけでございますから、これが一遍にそういうふうな形になるわけではないにしても、順次やっていけば数年を経ずして何百億という赤字が当然予測されるわけですから、そういう形ができた以上はやはり自治省としても、第三セクターができたというような時点においては当然そういう助成措置を講ずるという腹を決めなければならぬはずですが、この点いかがですか。
○土屋政府委員 鉄道そのものについては、先ほども申し上げましたように、国と地方との一つの事務分担と申しますかそういうものができておりまして、財源配分というものもそういった方式でできておる。そこで今回、第三セクターというようなやり方が一つの方法として挙げられておりますが、それに地方団体が加わるという場合は、先ほど申し上げましたように、当初から私どもはいまの経営状況から見ましてもそれを引き受けてやるような形は当然赤字が出てくるというのが多分に想像できますので、それについては地方団体がいまの財源配分のもとにおいて出費を余儀なくされるというようなことは慎重でなければならない。したがって第三セクターに参加すること自体について、私、どもは地方団体が参加することには慎重でなければならないという方針を従来からとってきておるわけでございます。
○石田(幸)委員 くどいようでございますけれども、しかし法案の中身を見れば、いわゆる民間引き受けか第三セクター方式かということははっきりしているわけでございますから、当然そういう方向になっていく。また、私は運輸委員を長いことやっておりますので、そういうような第三セクター方式で引き受けて払いい、現にそういう議論が起こっているところが二、三カ所あるという報告を受けておる。 財政局長さんにもう少し申し上げますと、この地方ローカル線の問題というのは現在の営業係数だけの問題ではないわけですよ。と申しますのは、いまの国鉄は年間五千億ぐらいいろいろな修復工事を含めてやっていかないと、設備の耐用年数というものが——いま大幅に耐用年数が経過したものがふえて大変困っておるわけです。ところが実際は、毎年五千億ぐらいの計画で進んでいかなければならないのが、いまのところ三千億ぐらいの手当てしかできていない。そうすると、一年経過するごとに二千億分の設備の老朽化というのが進んでいくわけです。その設備の老朽化の進んでいくのは、幹線ではなくしてやはりローカル線が多いわけですよ。そうしますと、当然そういうような設備に対する投資というものも考えていかなければならない。第三セクター方式であれ、あるいは民間引き受けであれ、そういう問題に対する投資というものはやっていかなければならないわけです。すると、少なくとも第三セクター方式でやれば、黒字になるということは考えられないわけですよ。しかし法案そのものは、いわゆる第三セクター方式というものを期待しておる。また国鉄当局はそういう話し合いを進めようとしておる。それに対して自治省の方は真っ向反対だということであれば、これは法案そのものに反対しているのと一緒じゃないですか。そこら辺の、そういう今後の鉄道の経費増大という問題を踏まえた上で、この問題は考えていかなければならない問題だと思うのですよ。もう一度御答弁いただきたい。
○土屋政府委員 国鉄が非常に膨大な赤字を出して経営に困難な状況にございましていろいろな再建の方策を立てておられる、いまお示しのようないろいろな設備更新その他でも非常に大きな金がかかっておる。これも承知いたしておりますけれども、結局鉄道の経営そのものは、従来から地方団体がそういったものに対して経費を持つような形ではなく、事務分担のもとに財源配分というものを地方は受けてない、そういった形で今日まで来ておる。そこでこれをどういうふうに再建していくかという場合に、赤字路線を廃止するというような、特定地方交通線のようなものは廃止するということになってきました場合に、後をどうするかという際に、民間の方式もあればあるいは廃止してバスでやるという場合もあれば、一つの方式として第三セクターという方式もあるという形で一般的に考えられておる。法律には第三セクターという言葉はございませんが、そういった考えがあるということについて、そういう考えに私どももあえて反対したわけではございません。 ただ、第三セクターという場合に地方団体が加わるということになると、いま申し上げましたような基本的ないまの財政秩序の中ではなかなか容易でないし、確かにAB線あたりで地方団体が加わって第三セクターをつくるといったような動きもあるわけでございますけれども、赤字路線の特定地方交通線を廃止した後それを第三セクターで引き受けるという場合は、いままでの経営状況から見ても直ちに好転するとは思えない。引き受けた以上は、おっしゃるように赤字というものが出てくる可能性がきわめて多いわけでございますから、そういった意味で私はそういった方式ではない方法でなるべくやってもらいたいという希望を前から持っておりますし、したがって地方団体が加わるということは、それだけ余分な財源を持っておるわけではございませんので、慎重でなければならないということを申し上げておるわけでございます。 慎重でなければならないと申し上げておりますのは、では法律上できないのかというとそういうわけではないわけでありますけれども、そういうことで恒常的な赤字が出る場合に、たとえば共通の地方の財源の中から恒常的に交付税かあるいはそういった形で見ていくような形になるということはやはり避けるべきだと思うものですから、基本的な点でそういう問題がある。少なくともいまの財政秩序のもとにおいては、それはなかなか負担し切れないということであるから、慎重でなければならないということを申し上げておるわけでございます。
○石田(幸)委員 言葉じりをつかまえてその問題をそれ以上追及しようとは思いませんけれども、いまの局限された形を考えてみた場合には、地方鉄道というもののいまの利用者の状況等を考えてみても、これは働き手が通勤に地方鉄道を利用するという状況ではない。むしろ高校通学生であるとかあるいはまた老人であるとか、そういうようなどちらかと言えば経済的に弱い立場にある人たちがこれを利用しているケースが多いわけですね。そういう面を踏まえて、あるいはまた地方の開発という問題については古来から鉄道がその開発の担い手である、そういうような長い間の通念がありますから、そう簡単に、じゃ地域に諮ってみてそれぞれの地方自治体、まあ協議会をつくるわけですけれども、自治体が鉄道廃止に踏み切るということは非常に困難である。また、地方自治体の長が選挙によって選出されるという状況を見ても、思い切って鉄道を廃止しましょうということになるにはかなりの決断が要るわけですよ。非常にむずかしいと思わなければならない。 現にいま自治省にも、百を超える地方自治体から廃止してもらっては困るという陳情が来ているわけでしょう。そういうことを考えると、鉄道の存続ということをやはり前提として問題の処理を考えなければならない。そうした場合に民間引き受けもあり、またバスへの転換もありということではありますけれども、第三セクター方式全くなし、そういうことはなかなか限定できないわけですね。確定できない。そういう局限になったときに慎重に扱うべきであるという自治省の見解はわかるにしても、最終的にはそういう形になったときには助成措置というものは講ぜざるを得ないのではないか。いまの話の半分からいけばそういう結論になるわけですよ。まあ財政局長としては、私の結論にそういうことになりますねとはいまの段階は言えないでしょう。だから私は、あえてそれ以上のことは申し上げませんけれども、やはりそれだけの覚悟をした上で、政令を作成する段階の中における協議を十分に詰めるべきだということだけを私は申し上げておきたいと思うのです。 大臣、いまわずかな時間でありましたけれども、ざっとそんな経過を申し上げたわけでございます。財政局長さん首をかしげておられますけれども、私も昨年までは運輸委員会に所属をしておったわけでございますから、私が聞いている範囲においては、この第三セクター方式で考えたいというところが二、三あるわけですよ。それは県を言うのは差し支えますけれども、そういう状況がありますので、鉄道の利用者の願望の上からも十分それに対処する覚悟でいてほしい、こう思うのですが、大臣の所信をひとつ。
○石破国務大臣 ローカル線が廃止された場合に、かわりの輸送手段として地方自治体がこれに関与しますことは、財政局長がただいま申し上げましたとおり、行財政の国と地方との秩序を乱ることにもなりまするし、さらにまた地方自治体が参加しましたいわゆる第三セクターなるものが本当に能率的な経営ができるものと言えるかどうか、子、の辺にも問題があろうと思いますけれども、国鉄再建のためにせっかく特別の法律を提案しまして御審議をいただいております政府の一員としましては、何としてもこの法案が成立しますように努力をしなければならないと思っております。せっかくの御提案でありますが、とにかく何とかして法案を御承認いただかなければならぬ。といいまして、法案が成立しました際に地方の住民の足も守らなければいけません。政令作成段階等におきまして十分努力をいたしたいと考えております。
○石田(幸)委員 それでは、その問題はその程度にいたしておきます。 次に、公営住宅の入居問題について、若干提案を含めてお伺いをいたしたいと思うわけでございます。 私は愛知県の住民でございますので、手元に愛知県の公団の入居率のデータを持っております。それから県営住宅の同じく入居率のデータを持っておるわけでございます。最近新聞でもかいま見ますけれども、公営住宅の入居率がはなはだ低下して問題になっておる、そういうところが散見をされるわけでございます。 まず公団住宅の方からまいりますと、昭和五十年度以降に管理を開始したという数字を見てみますと、豊田市に保見団地というのがありますが、何と五年を経過しておっても四五・五%しか入っていない。それから尾西市の中にあります公団住宅に至っては二八・七%、要するに一二分の二は空き家状態になっておる、こういうわけでございます。あるいは東郷町にあるのも五三・三%、半分しか入っていない。豊明市にあるのは六二%でございますから、四割が入っていない、そういう状況が散見されるわけでございます。 それから県営住宅の方を見ましても、先ほど申し上げました豊田市の保見団地、県営住宅の方でさらに千三百五十戸のうち二六%があいておるというような状況になっておるわけですね。この中のいろいろな理由、空き家発生の原因をいろいろ聞いてみますと、一つはやはり入居基準の問題、必ずしもそれぞれの地域に住んでいる人たちの収入に適合しないといいますか実情に合わない、そういうわけで入居希望世帯が制約を受けておるというような状況が指摘をされております。私が実際にそれぞれ県営住宅、公団住宅へ行ってみて、地元の人たちのいろいろな要望を聞いてみますと、一つは交通事情が悪い、この住居を取り囲む交通環境というものが非常にずさんであるということが大きな一つの問題点になっております。それから主婦たちの話を聞いてみますと、やはり日常生活にかかわるいろいろな物資を購入する場合に、そういうものが手近にないために非常に不便で仕方がない、そういうことが主婦の方から寄せられてくる、こういう状況でございます。 今後の対策はいろいろあるといたしましても、一つはこの住宅建設に当たって、建設省がやるべき仕事なのかあるいはまた自治省が推進すべき問題なのか、その区分がなかなかむずかしいところだろうと思いますけれども、そういった用地を選定する場合に当然交通機関との協議、あるいは防犯体制という意味からも警察等との協議、あるいは主婦の買い物の便宜を図るためのそういうような問題の処理、そういうものが合体してそして協議をしながら用地選定をしていかなければいかぬ、こういうふうに私は思うわけです。この問題について建設省と自治省、両方から意見を聞きたいのですが、とにかく私の見た限りにおいては、そういう入居率が極端に悪いところは交通機関と買い物の問題というふうに受けとめておるわけでございます。これに対する両省の御見解を承りたいと思います。
○原説明員 お答えさせていただきます。 公営住宅、公団住宅の入居率の悪さ、これの対策ということで御指摘だと思いますが、特に公団の入居率の方が非常に低いというものが全国的に多数出ております。実情を申しますと、今年八月末現在募集いたしまして未入居の住宅というのが七千八百戸ほどございます。これの原因でございますが、先生御指摘のように交通の便が悪いということが一番大きな理由として挙げられています。たとえば都心から遠い、最寄りの駅までバスがどうしても必要である、あるいは乗りかえが非常に多いというような交通の便の悪さ。それから先ほど先生がおっしゃいました買い物の不便さ。また住宅を必要とします層の住宅に対します考え方の変化というものもございまして、やはりだんだんと規模の大きな住宅の需要が多いようでございます。私どもの住宅公団でつくっております住宅の規模が、そういった需要に対しましてはやや小さ過ぎたというものも中にはあるかと思います。 そういう点に関しまして先生の御指摘は、あらかじめ団地をつくる際に十分その地元と協議を進めるべきではないかという点かと思います。住宅公団法では三十四条という規定がございまして、この中では住宅建設あるいは宅地を造成しようとする場合におきましては、あらかじめ公団はその住宅の建設あるいは宅地を造成しようとする区域の地方公共団体の長に意見をお伺いするということに規定いたしております。その規定に基づきまして従来から個々のそういった交通の問題、都市計画との調整の問題、こういったことについてはいろいろと調整をしておるところでございますが、そのほか内部の規定といたしましても、団地建設計画の策定に当たりましては、その団地に必要となります交通機関、道路、上下水道等が、その団地の開発に伴いまして適時整備されますよう関係機関と十分協議をするよう、こういうような規定を中でも定めておりますし、私どもも十分その点はいたしますよう公団を指導いたしておるところでございます。
○石田(幸)委員 自治省の方にお伺いするわけでございますが、いま法律の御説明もございましたけれどもこれはうまくいってないのです。だからこういう問題が発生してくるわけでしょう。私はやはり法律の条文があって、地方自治体の長と十分協議をしなければならない、そういう精神規定はわかりますけれども、具体的にそういうシステム化をやはり進めていかないとこれはだめだと思うのです。それは自治省の仕事じゃないかというので、この委員会に私は持ち出してきたわけなんですけれども、私もいま建設中のものも若干拝見しておりますが、それはまた入居率が全然悪いのじゃないかなと想像されるようなものがずいぶんあるのですよ。そうしますと、努力規定はあるのだけれども実際にそれが機能してないという証拠じゃないかと私は思うのですが、いかがでしょう。
○土屋政府委員 公営住宅の中にはいま御指摘がございましたように、交通なり買い物等の便が悪いとか、あるいは防犯上の問題があるといったような環境整備が不十分なところがあって、そのために入居率が低くなっておるというところが、結果として家賃収入も入らないし、あるいは財政上の負担を余儀なくされてくるということもあると思いますので、そういった意味において私どもも関心を持ってお聞きしておったわけでございますが、住宅建設に当たっての周辺整備についてはいまも答弁がございましたが、当然所管省でございます建設省において今後とも検討され善処されるところであろうと思っております。私どもといたしましても、直接的に住宅関係に関与する立場にはないわけでございますけれども、地方公共団体の意向を聞きながらいまおっしゃいました総合的な面からのタッチということも必要であるように思いますので、必要に応じて関係省庁との話し合いもしてまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、直接住宅政策について関与してないものでよくわかりませんけれども、お話の点はよくわかりますので、地方団体の意向もよく聞いて、何か善処する方法があれば私どもとしても何か手段を求めてみたいと思っております。
○石田(幸)委員 建設省にもう一遍お伺いしますが、いまと同じ趣旨の質問なんですけれども、実際に条例に規定されたものが遵守されておればこういう状態にはなってないはずなんですね。ところが現実は、そういうような空き家が多い公団や県営住宅等がどんどん出てきておるわけですね。ですからいま申し上げたように、そういった意味できちんとしたシステム化を図らないと、せっかくつくったはいいけれども入り手がないということでは大変公費のむだ遣いというようなことになるわけでございますから、どうですか、そういった面のもう一歩突っ込んだ考え方というのはないのですか。
○原説明員 お答えさせていただきます。 住宅公団におきます住宅の建設、また宅地の造成におきまして一番重要なのは、地元の公共団体との調整、そしてまた団地をつくりますのに関連の公共施設あるいは公益施設の整備がございます。こういったこともございますので、そういった諸機関との調整は十分させていただいているわけでございまして、それは各団地ごとに、必要に応じましてそういったようなものをまとめます協議会のようなものをつくっておる場合もございますし、ケース・バイ・ケース、そういった先生御心配の点十分反映できますような施策を進めてまいりたいと思っております。
○石田(幸)委員 いままでの考え方をお述べになったにすぎないのであって、実際にそういうような団地に入居した人の話を聞きますと、入居した後からそういう文句が出てくるようじゃしょうがない。特に交通機関の問題なんかは、これは事前にわかっている問題ですからね。それぞれの輸送機関との調整という問題が必ずしもうまくいかなかったからそうなったというような結果論じゃなくて、そこら辺の調整を十分に果たすべき機能をシステム的につくっていかないとだめなんですよね。お答えがむずかしいようでございますからそれ以上申し上げませんけれども、これは愛知県の問題を取り上げてみてもそんなにたくさんあるわけですから、各県ごとに検討してみますと相当な苦情があると思わなければなりませんね。そういうわけで、もう一遍真剣に考えてもらいたい、これだけ御要望しておきます。 それでは次の問題に移ります。行政改革の問題を柱にして十分やりたいと思っていましたけれども、残念ながらもう二十分ちょっとしかありませんから単発的になるかと思いますが、お伺いをしておきたいと思います。 まず、自治省の方にお伺いするわけでございますが、先ほど社会党の細谷委員からもお話があったことでございますが、大府市において劇物倉庫の火災が発生いたしたわけでございます。私がお伺いをいたしたいのは、この消火に対して大変に手間取って、十九時間で鎮火したというような状況であるわけでございます。 それはそれとしまして、地方財政の大変厳しい折から、この費用が千百七十八万かかっておるというので、大府市では臨時に補正を組んで対処しようとしているわけでございますけれども、これは十二月中旬支給予定の特別交付金の申し入れをしておるというようなことを伺っておるわけでございますが、こういうような突然の事故でございますので、大府市全体としても大変に苦慮しているわけでございますが、この特別交付金の申し入れについて自治省の方ではどういうふうにお考えになっておられるか、方向だけでもいいからお示しをいただきたい、こう思います。
○土屋政府委員 大府市の火災に当たりまして、市がいろいろと消火等のために財政的な負担をされたことは承知をしておりまして、器材等で八百三十万ぐらい、超勤その他合わせても千百万ぐらいだということは大ざっぱには聞いておりますが、私どもといたしましては、なおよく市当局からも話を聞きまして、具体的な中身について財政事情等も勘案しながら、直ちにこれが特交のルールによって算定できるという規模のものでもございませんけれども、おっしゃるようにいろいろな事情があるようでございますので、できるだけ特交のときに事情を聞いて配慮できる点は配慮したいと思っております。
○石田(幸)委員 爆発物の問題についてもう少しお伺いしたがったのですけれども、時間がありませんのでやめておきます。 それから行政改革の問題でございますけれども、警察庁、消防庁、自治省が各地方自治団体に要望しておられる問題等ざっと報告を受けておるわけでございます。警察庁と消防庁にお伺いしますが、この行政改革におきまして経費節減の上で一体どのぐらい実効が上がっているのか、この点だけちょっとお伺いをしておきたいのですが、いかがですか。
○近藤政府委員 消防庁の行政改革についてのお尋ねでございますが、ここで言っておりますのは消防庁の本庁の行政改革ということでございまして、この行政改革に基づき三点私ども措置することにしております。一つは定数の削減でございます。これはどこの省庁でも同じでございますけれども、五カ年間に一定割合を削減するということで私ども七名ということになっておりまして、たとえば五十五年では二名。それから第二点が許認可行政事務の整理でございます。報告事項が相当数ございますが、そのうちの六件を削除するということ。それから日本消防検定協会の事務の合理化につきまして現在検討中ということでございまして、経費的な節減額というのは人員削減以外は ほとんど表面に出てまいりません。
○左藤委員長 警察庁は来ておりませんので……。
○石田(幸)委員 それでは自治省の方にお伺いをいたしますが、行政改革の問題はいろいろな方面からの相乗効果を期待しておられるわけでございます。いまも消防庁の人員削減の割り当ての問題がちょっとお話がございましたけれども、国全体としては公務員の数は減少方向に行かなければいかぬという方針が出ておるわけです。ところが新聞等の報道によりますと、地方公務員の定数減というのは限界に来ておる、いわゆる福祉サービスの面の人間は減らせないのだ、むしろ学校の先生などはどんどんふえているという状況でございますから、一般の行政部門において若干減っておるけれども、自治省の考え方としてどうしても増加傾向にあるということが報道されておるわけでございます。 自治省にお伺いしたいのは、国全体としては定数減少の方向に進んでおる、しかし自治省としては、住民サービスの面から定数減というのは非常にむずかしい。ただむずかしいだけではだめなのであって、今後一体どういう方向に行くのか行くべきなのか。そういう問題を、自治省として見解をこれから明らかにしていかないと、確かに住民の生活サービスへの要求というのは多様化してくるし、またふえてくるであろう、そういうふうに思われます。そういう状況を考えてみたときに、簡単に減らせ減らせというわけにもいかないであろう。しかし国全体の財政という問題、地方自治体全体の財政という問題を考えれば、軽減の方向に向かわざるを得ないという大変矛盾した課題に取り組まなければならないわけでございますから、それだけに自治省としてはそれなりの見解を述べていかなければならない、方向を示していかなければならない、私はこう思うのですよ。この問題について御答弁をいただきたい。
○宮尾政府委員 行政改革の一環といたしまして、公務員の定数の問題がいろいろと議論されておるわけでございますが、先生御承知のように地方公務員も毎年相当数増加をしております。たとえば五年間で約二十六万増加しておるというふうにいろいろ言われておるわけでございますけれども、私ども増加要因を調べてみました場合に、一つは警察、消防、教員という国の施策によるもの、それからもう一つは地方団体自身で努力するべき部門、こういう二つの大きなところがあると思います。 財政再建が非常に重要な課題となっておる今日、定数問題について私どもといたしましてもまともに取り組んでいかなければならない。そのためには私どもといたしましては、一つは、そういう国の施策あるいは補助要綱等によります定員配置基準、そういったようなものについて、国の施策によっていろいろ増員があったりあるいは職員の縮減がなかなかむずかしいというような部分についてぜひ見直しをしていただきたい。それからもう一つは、やはり地方団体自身といたしましても、組織、機構の簡素化とかあるいは事務、事業の見直しというようなことを通じて、努力すべき点についてはぜひ努力をしてもらいたい。こういう二つの点をポイントとして考えておるわけでございます。 そういう意味におきまして、これまでも地方団体に対しましてはたびたび通達等を出しまして、そういう努力を要請しておるわけでございますが、今後なお国の行政改革の関連等も十分踏まえながら、地方団体に対してそういう努力を続けてもらうように要請をしてまいりたいというふうに考えております。
○石田(幸)委員 いままで努力をされてきたことについては、私もいろいろな書物も読んでおりますからそれは承知いたしておるのですよ。しかし、二律背反的な方向にあるわけですよ。ですからそれに対して、たとえば公務員定数の問題は総数としてはどういうふうに考えるべきかというようなことを、行政改革が叫ばれている今日であればあるほど、それに対する方向性というものを自治省として、自治省案といいますか、そういうような方向でやはり示していかなければだめなんじゃないかということを私は申し上げているわけで、大臣、こういう考え方についてどういうふうにお思いになりますか。
○石破国務大臣 各地方自治体の職員の数を減らすことにつきましては担当者からお答え申し上げたとおりでありますけれども、幾ら説明いたしましても、御承知のとおり、役人というものの数は一遍ふやしましたら何とかかんとかで減らしにくいというのが実情であります。したがいまして、地方自治体の十分の自覚と理解をお願いしなければならぬと思っております。それにはまず国の職員、国家公務員の数を減らし、行政機構を簡素化し、まず自分で範を示すというのが必要だと考えておる次第であります。 そこで、内輪のことを申し上げて恐縮でありますけれども、行政改革のためにいわゆる第二臨調というものを設置する法案をお願いしたいということで、きょうも閣議決定をいたしました。その際に、御承知の、昨年十二月二十八日に前内閣の行政機構改革に関する閣議決定がありました。そのうち、府県単位の出先機関の整理統合については五十五年六月末を目途に成案を得るというような決定があったのでありますけれども、解散等がありまして、これは実現せずに今日に至っております。俗に世間ではよく、第二臨調をつくってそれに逃げ込むつもりだろうというような批判もある際でありますので、特にお願いして、去年の暮れの閣議決定のうちまだ実現されていません府県単位の国の出先機関の整理統合は第二臨調に持ち込むことはありませんかと言ったら、担当大臣は、いや、そういうことは絶対にしない、必ずこれは実行するという言明をいたしました。そういうのを受けました以上は、自治省といたしましても、まことにむずかしいことではありますけれども、地方自治体を指導するのに大変有利な立場に立ったわけであります。むずかしいことでありますけれども、各地方自治体に御協力いただきまして、職員の定数を何とかして合理的な数に減らし、そして住民の負担を軽減しますように努力してまいる決心であります。
○石田(幸)委員 なかなか言うべくしてむずかしい問題だということは私も理解をいたしておりますけれども、この問題についてはひとつ十分お考えをいただきたいということだけ申し上げておきましょう。 この行政改革に関連してお伺いをするわけでございますが、いまいろいろな補助金行政について手続が大変に複雑でかなわぬということが、地方自治体の全部が全部と言っていいほど言われておるわけでございますけれども、補助金を受けなければならないということで、町長であるとか、あるいはそれぞれ地方自治体のいろいろな職員が盛んに上京されるわけですね。あるときに聞いた話でございますけれども、児童公園をつくるのに三百万円の助成金をもらわなければならぬ、それについて一々本庁の許可を受けなければならぬ。これは建設省のことでございますけれども、三百万ぐらいの補助金をもらうのに一々職員が出てこなければならぬなどということは、本当にだれが考えても漫画みたいな話ですね。そして、それぞれの省庁は地方に出先機関を持っておる。田舎の町とすれば、県にある出先機関にも陳情に行く、また本庁にも来なければならぬということで、全国の地方自治体の陳情合戦のために使われる経費というものを考えると、それは膨大なものになるわけですよ。 なぜこんなことが毎年毎年行われておるのか。どこでも整理できないなどというのはおかしいと私は思うのだけれども、自治省はひとつ蛮勇をふるってここら辺の整理をするつもりはないでしょうかな。これはもうやめてもらわなければいかぬですよ。広島県あたりは、どうしても陳情しなければならない場合は県知事が行くというようなことを言うておるという話も聞いておるわけです。それがどれだけの実効が上がっているかについては私もまだ調べてはおりませんけれども、県や市あたりが年がら年じゅう各省庁に来て予算獲得にがんばるというようなことは、地元の発展のためとは言うかもしれませんが、地方の出先機関で済む問題は済ませるのだというような慣行、これはもう閣議全体で相談をしてもらって決めなければ決まらぬですよ。そういう意味で、ここら辺の問題についてひとつ蛮勇をふるってメスを入れてもらいたいと思うのですけれども、いかがですか。
○土屋政府委員 いまいろいろとお話がございましたが、国庫補助金のかなりの部分が客観的な指標と申しますか、標準の明示がないままに配分されるといったような現在の仕組みのもとにおきましては、補助金の個所づけあるいは割り当てを受けるために一々本省に出向かざるを得ないという例が多いわけでございまして、そのために地方団・体としても相当な経費のロスを招いておるということはお示しのとおりでございます。したがって私どもは、そういった非効率的な補助金制度を見直して、できる限り地方の一般財源に振りかえていくというような措置が基本的には必要であると考えておるわけでございます。もちろん地方団体側においても、補助金に対する過度の依存姿勢というものを正す必要がございます。補助金獲得のために多額な陳情経費等を消費するということは慎むべきであると思いますし、そういった意味での経常経費の節減についてはかねてから繰り返し指導もしておるわけでございます。 さらに、地方支分部局いわゆる出先機関で処理できるものはしたらという御指摘でございますが、本来出先機関というのは、その地域に係る行政を円滑に処理するために、本省から事業認証とか補助金交付決定等の権限の委譲を受けて執行するというのが設置した意義の一つとされておるはずでございますけれども、現実にはこういった事務は最終的には本省で処理をされるという結果になっておりまして、単に書類の経由機関にとどまっておる、そういったことから二重行政の弊害というようなことも出てくるわけでございます。したがって、単に補助金申請の受理事務だけでなくて、出先機関に交付決定等に関する最終的な決定権限も含めて委譲するということにならなければなかなか効率化というのは行われない、そういうこともありますが、なお私どもとしては、より基本的には、この機会に不要な出先機関は廃止する方向で検討さるべきであると考えておるわけでございます。具体的な改善の方策が推進されることを期待しておるわけでございますが、出先機関のいまのようなあり方、補助に対するいま申し上げたような姿勢というようなものも変えていかなければならないというふうに考えております。
○石田(幸)委員 これで質問をやめますけれども、大臣、国の補助金の種類は約三千八百件、こう言われておりますね。総額にして十四兆ぐらい、その一割は陳情処理のために消えているのじゃないか、こういうふうに指摘する学者もおるぐらいなものですよ。私も、この間何回か地方制度調査会に出ているわけですけれども、当然なくなっていいような制度というものが、知事会やあるいはいろいろな地方自治体からの要請がありながら、何年も継続的に要求されているだけでちっとも進んでいないということですね。縦割り行政でございますから、それぞれの省庁がそれぞれの権限に基づいてやるわけでございますから、簡単にいかないことはだれも理解しておりますよ。だけれども、そういう問題が指摘をされながらいつまでも解決できないということは、議院内閣制であるわけでございますから、そこに政治家が行政の長としておさまっておるわけだから、これは政治家がやらなければだめなんです。いまのところそれ以外に方法はないですよ。そこら辺について大臣は積極的に閣議に対して御提言をしてもらいたいというわけで、御決意のほどをひとつ承って終わりたいと思います。
○石破国務大臣 補助金の総額は別といたしまして、種類、数を減らすことにつきましては、御承知のとおりかねてから計画的に実施して今日に至っておりますが、補助金の弊につきましては石田委員ただいま御指摘のとおりと考えます。補助金を整理合理化しますことは、即行政改革の大きな目的を達成する一つの手段でもあります。何とかして補助金を合理的なものに一歩でも近づけますように最善の努力を払うつもりでありますので、御了承賜りたいと思います。
○石田(幸)委員 終わります。
○左藤委員長 三谷秀治君。
○三谷委員 運輸事業振興助成金制度はどういうものか、お聞きしたいのです。
○石原政府委員 運輸事業振興助成交付金制度の内容でございますが、御案内のようにこの交付金は、昭和五十一年度に軽油引取税の引き上げが行われた際に、税制調査会の答申におきまして「営業用バス、トラックについてその運賃等に及ぼす影響に留意して別途適切な配慮を行う必要がある」、このような御答申があり、これを受けまして各都道府県が、バス事業者あるいはトラック事業者によって構成されております各都道府県を単位とする公益法人及びその中央団体、それからバス事業を行っております地方公共団体、これらが実施するバスターミナルでありますとかあるいはトラックターミナルとかいった各種の共同施設の整備事業などに対しましてこの交付金を交付する、そうすることによって公共輸送機関の輸送力の確保あるいは輸送コストの上昇の抑制、こういったことに資そうという制度でスタートしたものでございます。
○三谷委員 この助成金の最近の交付状況をお聞きしたいのです。
○石原政府委員 この制度がスタートいたしましたのが、ただいま御答弁いたしましたように昭和五十一年度であります。その交付状況でありますが、昭和五十一年度の交付額は九十九億八千七百万円、昭和五十二年度が百十八億五千七百万円、昭和五十三年度が百二十九億二千万円、昭和五十四年度が百九十四億一千八百万円、このような実績になっております。
○三谷委員 トラック業界には助成金の何%が交付されておりますか。
○石原政府委員 ただいま申し上げました四カ年度の交付実績の総額が五百四十一億八千二百万円になりますが、そのうちトラック業界関係に交付されたものが四百三十六億三千五百万円、全体の八割を若干超える額になっております。
○三谷委員 そうしますと、トラック協会というのは、税の還付といいますか、この軽油税でつくりました特殊の助成制度の交付対象になっておるわけであって、これは公益法人になるわけでしょうか。
○石原政府委員 この運輸事業振興助成交付金の交付対象となっております都道府県単位のトラック協会及びその中央会、いずれも公益法人となっていると承知しております。
○三谷委員 本年の衆参同時選挙において、全日本トラック協会の下部組織の一つであります大阪府トラック協会は、特定候補の当選のために組織的な活動をやりました。これはこういう公益法人の性格からしまして許せないものだと思いますが、その点はどうでしょうか。
○大林政府委員 選挙部としてお答えしてよろしいかどうかわかりませんが、公職選挙法上は特段の公益法人に関する選挙運動あるいは政治活動の制限というものは設けられておりません。
○三谷委員 政治資金規正法の二十二条の三でありますか、選挙あるいは政治的な寄附の制限の項がありますが、この中には公益法人は入っておりませんか。
○大林政府委員 政治資金規正法上、公益法人に対する寄附の禁止規定というものはございません。ただ補助金とか交付金とか、そういうものを交付されておるものに対する制限でございます。
○三谷委員 ですから、いまこのトラック協会が府県を通じて交付金を受けておる、そういう団体であるということを確認したわけですから、それは当然いまおっしゃいました政治資金規正法の二十二条の該当を受ける団体であるということだと思いますが、その点どうでしょうか。
○大林政府委員 二十二条の補助金、交付金というものに入るであろうと存じます。交付金の性質が私どもよくわかりませんが、利益を伴わないものは除くというような例外はございますが、補助金とか交付金を受ける者は寄附の禁止規定というものがございます。
○三谷委員 運輸省お越しになっていると思いますが、運輸省はどういう立場で指導されておるのでしょうか。
○大久保説明員 お答えいたします。 運輸事業振興助成交付金の性格につきましては、先ほど税務局長が御答弁したとおりでございます。そして、こういった交付金の性格からいたしまして、貨物自動車運送事業の適正な運営と公正な競争の確保により公共の福祉に寄与するということを目的として、各都道府県単位に、ほぼ全事業者により組織された公益法人でありますトラック協会に交付金を支出いたしまして、その厳正な運用の確保を指導しております。
○三谷委員 いま申し上げましたように、大阪府のトラック協会が特定の候補者の当選のための政治活動を行って、おる。その中には、いまおっしゃいました寄付も入っている。そういう点からしますと、これは政治資金規正法の二十二条の三でありますか、これに明らかに違反するものだと思いますが、その点はどうでしょう。
○大林政府委員 政治資金規正法上は、御承知のように補助金、交付金を交付されているものについての禁止規定がございますが、例外としまして試験研究であるとか調査であるとか、その他利益を伴わないものを除く、こうなっております。
○三谷委員 それは先ほど聞きましたが、この場合はどうなんですか、トラック協会の場合については。
○大林政府委員 そのトラック協会に対する交付金の目的が、その例外規定の試験研究であるとか調査であるとか、そういうものの目的のために交付されたものであるかどうかによると思います。
○三谷委員 これは試験研究や調査だけではありません。事業活動が十分に入っているわけだ。これは運輸省、そのとおりじゃないでしょうか。
○大久保説明員 先ほどお答えいたしましたように、交付金の非常に公共的な性格から会計を区分いたしまして、その本来の趣旨にのっとった運用がなされるように、厳正に指導監督をしてまいっておるところでございます。
○三谷委員 それじゃ交付金によります事業及びこの事業内容について、要約的な説明をお願いしたい。
○石原政府委員 トラック協会がこれまで交付された交付金によります事業の実績をその事業目的ごとに申しますと、トラックステーション、共同輸送サービスセンターなどの施設の整備事業、この関係が過去四カ年度間で三十五億二千百万となっております。それから交通安全対策等の公共利便促進のための事業、これが六十億三千二百万、それから研修センターの設置などの共同福利厚生事業、この関係が六十五億五千二百万、それから事業者に対する融資を援助するという趣旨の利子補給のための基金造成事業、この関係が最も大きくて百五十五億六千三百万、それから全日本トラック協会すなわち中央協会に対する出指金が百十九億六千七百万、このような内訳になっております。
○三谷委員 いまの事業の内容というものは、試験ないし調査の範囲にとどまるものでしょうか。
○大林政府委員 調査あるいは試験研究というものの代表的なものとしましては、赤字バス路線などの補助金であるとかあるいは鉱山資源の試験開発的なものとかというふうな限定的なものに限って私どもは考えておりまして、いまのような施設というものがこの中に入るかどうか、ちょっと即断いたしかねると思います。
○三谷委員 入らぬことは明らかじゃないの。施設整備事業もあるし、あるいは管理センター等の運営事業費もあるし、交通安全対策事業費もある。交通公害対策事業費もある。中小企業輸送サービス改善事業費も入っている。挙げれば切りがないけれども、これは試験や調査の範囲ではないわけだ。そうすると、これは二十二条の三による寄附の制限団体であるということが明らかなわけですが、その点はどうでしょうか。
○大林政府委員 結局、そういった施設に対する交付金を財源としていろいろな施設をおつくりになるということは、その団体の利益になるのであろうと思います。
○三谷委員 それで、これはいま言いました二十二条の三に該当するのか、しないのか。
○大林政府委員 いままでのお話では、二十二条の三の例外の中には入らないと思います。
○三谷委員 つまり、これはあなたの見解でいきますと試験ないし調査の範囲だ、こういうわけですか。
○大林政府委員 法律で例外として決めておるものの中には入らない、したがって恐らく利益になるものであろう、したがって二十二条の三のいわゆる補助金的なものであろう、こういうふうに感じます。
○三谷委員 どうも答え方がややこしいから、どっちに行っているかわけがわからぬけれども、結局これはこの二十二条の三に当たるものだということをおっしゃったのだと思う。そうしますと、運輸省はどうなんですか。これは具体の管理指導については運輸省の責任のようでありますが、こういうことが放任されておるとしますと、これは一体法律との関係などでどうなるわけでしょうか。
○大久保説明員 公益法人に対する監督といたしまして、全日本トラック協会等につきましても、監督官庁である運輸省は原則として毎年一回の立入検査を実施しておりまして、その際運輸事業振興助成交付金につきましても、その使用実態について遺憾のないように検査を行っております。
○三谷委員 的外れなことばかり言ってくれちゃ困るがな。 いま言いますと、これは税金の還付を受けている団体ですから、一般的な政治的な団体としては制約がある。にもかかわらず、選挙活動を活発に行っておるという状態の指摘をしたわけですが、これについて運輸省はどのようにこの事態を把握されておりますか。
○大久保説明員 先ほども申し上げましたように、交付金の適正な運用等の厳正な監査を行っておりまして、政治活動等についてはつまびらかに承知しておりません。
○三谷委員 それでは、要するにそういう点での違法行為について何らこれを認識していないということのようでありますが、そういうことでいいでしょうか。私は、これは運輸省が御承知ないはずはないと思うのですよ。このトラック協会などがやりました選挙運動の推薦候補者というのは、最も顕著なのが前の自動車局長の梶原清氏でありますか、この方になっている。ですから、これは運輸省が御承知ないということは常識上考えられない。むしろ進んでこれを援助するような裏面の動きがあったというのが一般的な観測としてあるわけでありますが、その点はどうでございましょうか。
○大久保説明員 トラック協会が先生のおっしゃいました候補を顧問として迎え、それを推進するというようなことは新聞報道その他で承知しております。
○三谷委員 何を答えているんだね。それがどうかということを聞いているわけです。
○大久保説明員 私が申し上げましたのは、先ほどの交付金の適正な運用については監査を厳正に行いまして、特段の問題はなかったということを申し上げたわけでございます。
○三谷委員 交付金を受けている団体ですから、いま申しましたような選挙あるいは政治活動というものは制限をされている。それをもしも無視してそういう活動を行うとしますと、これを国の補助金や交付金の対象にすることは公正性を欠くような性質になってくるわけです。ですから、単に現象的に交付金の使い方がどうとかこうとかということでなしに、この団体の運営そのものに重要な関心を払う必要があると私は思うのです。交付金によります事業計画は運輸大臣の承認事項になっている、決算は報告事項になっておるわけでありますから、報告があればこれはわかるはず。それをわかって、御承知になっているのかいないのか、これをお聞きしたいと思うのです。 もう一つは、自治省にお尋ねしますが、そういう法に定められました事項に反する行為を行っている法人があるとしますと、これに対してはどのような処置をお考えになっておるのか、これも聞いておきたい。
○大久保説明員 全日本トラック協会の五十四年度の決算報告は参っておりますが、これを裏づける監査につきましてはまだいたしておりません。この十一月ごろいたす予定としております。
○大林政府委員 いまの政治資金規正法の寄附の問題につきましては、それ相当の罰則というものが決まっておりますが、公職選挙法上は、冒頭に申し上げましたように特定の団体についての直接の禁止規定はございません。
○三谷委員 そうしますと、このトラック協会の寄付行為についてはお調べになって実態を明らかにして、それに基づく適当な処置をお考えになっていくということなんでしょうか。
○大林政府委員 御承知のように政治資金規正法の関係と申しますのは、それぞれの献金についての禁止規定を設けておりますほかに、いわゆる収支報告制度というものが根幹になっておりますが、そういうものを含めまして要するに社会にそういうものを明らかにする。それにつきましての行政庁の権限というものにつきましては、全く収支報告上の権限、形式的なものに限られておりまして、実態的な問題について追及する、調べる、こういう立場にはございません。
○三谷委員 運輸省にお尋ねしますが、いま申し上げましたような状態があるわけでありますが、これについてはどのようにお考えになっておりますか。
○大久保説明員 先ほどお答え申しましたように、今後の検査等を通じましてよく調べていきたいと思います。
○三谷委員 たとえばここに「トラック輸送情報」というトラック協会の機関紙があります。これは全日本トラック協会が発行しておるものだそうですが、間違いないでしょうか。
○大久保説明員 そのとおりでございます。
○三谷委員 ここには「トラック輸送情報は、運輸事業振興助成交付金中央出指金によって製作・発行されているものであります。」こういう注記が入っております。このトラック協会の機関紙、・機関紙でしょう、この中で特定候補者の推薦、紹介、こういうことが繰り返して行われておるわけでありますが、こういう事態についてはどのように認識されますでしょうか。
○大林政府委員 その新聞紙が公職選挙法百四十八条に規定をいたします選挙期間中の報道、評論を載せ得る資格を持っておるものであれば、報道、評論としては許されると思います。
○三谷委員 その問題と、国から交付金や補助金を受けている団体の活動の制限の問題とは、どこでどのような調整関係になるわけですか。
○大林政府委員 百四十八条の新聞というものについての要件としましては、直接国の補助金、交付金というものとは関係ございません。要するに百四十八条の要件を充足しているかどうかの問題でございます。
○三谷委員 それはおかしいじゃないの。この新聞というものは国からの補助金によって発行されている。この広報事業費といいますのは一億四千三百万ほどであります。これは五十四年の四月から五十五年の三月まででありますが、この期間において一億四千三百万円の広報事業費が使われておる。この広報事業費の中にはトラック白書もあるし、マスコミのPR費もあるそうです。もう一つは「トラック輸送情報」の発行費であります。ですから、明らかにこれは国民の税金から交付されましたトラック協会の予算から支弁されておるという内容のものでありますが、それが特定の候補者の宣伝活動をやって、そもそも原資であります税の性格からしまして妥当性を持つと言えるものでしょうか。
○大久保説明員 その前に「トラック輸送情報」の性格についてちょっと御説明申し上げます。 「トラック輸送情報」は、先生御指摘のように全日本トラック協会が発行しております旬刊の新聞でございまして、全トラック業者に配布されております。しかしながら同紙は、その発行経費のすべてが交付金で賄われておるわけではございませんで、交付金の趣旨でございます輸送力の確保、輸送サービスの改善、それから安全運行の確保等々に関する情報が掲載されておりまして、公共の利便に役立っておる、そういう見地から経費の一部の支弁が行われておるわけでございます。
○三谷委員 経費の一部の支弁がなされておりましても、少なくとも税金を含んで発行されますこの種の新聞雑誌の中で、特定候補者の推薦や選挙運動がなされるというようなことがあっていいことでしょうか。 それからもう一つは、選挙部長にお尋ねしますが、公選法上によりますと、毎月三回以上、号を追って定期に有償配布するものについて選挙報道が認められる、こうなっておると思うのですが、これは有償ではないでしょう。有償も一部ありますけれども、無償配布が圧倒的に多いという性質のものでしょう。その点は一体どのようにお考えなんですか。
○大林政府委員 先ほど来の御質問で公職選挙法に関する問題といたしましては、その有償であるかどうかということがまさにポイントになるんだろうと思います。あらかじめいただいておりました御質問に基づきまして、私どももその点をちょっと聞いてみたのでありますが、交付金つまり地方の協会から上がってくる交付金のほかに、それぞれの末端の会員から会費をも集め、その会費をさらに上部団体に出しておるというようなことでございまして、あとは内部経理がどうなっておるかというようなことになろうかと思います。御承知のようにいわゆる団体、政党、組合、そういったものの機関紙については、会費というものが納められておって、その見返りとして新聞が出されておるのであれば、その都度無償であってもそれは有償だ、こういう解釈で来ておることは御存じのとおりであります。
○三谷委員 この「トラック輸送情報」は発行部数四万七百と聞いておりますが、その中で有料が幾らあるのですか。有料配布が千三百足らずと聞いておりますが、会員は一体幾らいらっしゃるわけですか。
○大久保説明員 会員数は三万三千九百九十七でございます。
○三谷委員 そうしますと、無償部分がかなりな数を占めておるということは明らかであります。私どもが承りました有料部数が千三百に足りませんから、四万七百発行されておりますと一万近くのものが無償で配布されておると見るべきだと思いますが、こういう点を含めて、選挙部では実態を詳しく調べて、それに対応する指導なり処置なりとってほしいと思うが、どうですか。
○大林政府委員 そういった問題につきまして、政治資金規正法の立場と同じ立場をまた公職選挙法がとっておるわけでありまして、およそ選挙運動に関することにつきましての実態に立ち入っての調査権限というものは、選挙管理機関にはございません。
○三谷委員 それはどこにあるわけですか。どこがそういう違法性についての調査等を行うわけでしょう。
○大林政府委員 公職選挙法に違反する事実の有無につきましては、司法当局と存じます。
○三谷委員 刑事局長がお見えになっておりますが、いままでの問答についてお聞きになっておったと思いますが、こういう状態について、結局、調査をしてそれについての具体な問題を明らかにされるのは司法当局であるとおっしゃっておるようでありますが、その点について警察の見解をお聞きしたいと思うのです。
○中平政府委員 公職選挙法の罰則の適用につきましては、やはり全体の実態、全体のバランスなんかを見ながら、最後の手段として刑罰法規を適用してまいるべきものだろう、特にこういうものについてはそういう基本的な考え方で対処するのが筋目ではなかろうか、こういうふうに考えておりますが、いずれにしろ最終的に決着をつける立場にあるのは、私どもにあることには間違いございません。
○三谷委員 そこで、先ほどから公選法上の疑義、そして政治資金規正法上の疑義について幾つかただしてまいりましたが、これをお聞きになって警察としてはどのようにお考えになるのか、お聞きしたいのです。
○中平政府委員 事実関係を私どもの立場でよく調査いたしまして、それで、主管の行政庁もあるわけでございますから、行政庁の判断、行政庁での実態の把握、そういうものを踏まえて、措置すべきものにつきましては適切な措置をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○三谷委員 このトラック協会が献金を行いました内容というものは、額から申しましても数から申しましてもかなりなものでございます。最も多いのが、先ほど申しました自動車局長をされておった梶原清さんの三千五百二十五万円。そのほか加藤六月さん、この方は元運輸政務次官でありますが、これの九百万。細田吉藏さん、この方はトラック協会の何か形式上の役員のようであります−が、この方が六百万。渡海建設大臣が八百五十万。金子大蔵大臣が三百五十万。こういうのが五十四年七月当時献金されておるわけであります。 それで、この献金につきましては新聞なども幾らか書かれておるわけでありますが、目的としては、五十三年の暮れから軽油引取税の引き上げが問題になりまして、この引き上げを抑えるというのが一つの目的であるとされております。もう一つは高速道路通行料金の値上げ問題が、これも道路公団が申請をやりまして、五十四年の四月の申請でありますが、五十四年の六月にめどをつけるという状況になっておりました。この高速道路の通行料金の値上げやあるいは軽油引取税の引き上げを阻止するための献金であるという推定が強くなされておるわけでございます。 私は、この通行料金の値上げ反対、軽油引取税引き上げ反対ということ、その事柄自体は決して反対ではありませんが、これが金をもってそのような介入が行われるということが問題なわけでありまして、これは税政連の問題を見ましても、不起訴になりましたけれども、献金行為そのものは賄賂申込罪が成立するというのが東京地検の認定でございました。このトラック協会などの献金、昨年度で一億二千万円と言われておりますが、こういう巨額の献金を見ます場合に、これもこの間の富士見病院事件ではありませんが、そういう金を意味もなく出す者はいないというのが法務省の刑事局長の発言でありました。一億二千万円の金を意味もなく出すわけはないわけでありますから、当面このような具体的な政治目標を達成するために献金をしたと見られますが、そうしますとこれは賄賂の申込罪ということになるわけでしょうか、どうでしょう。
○中平政府委員 お尋ねの件につきましては、当該献金の趣旨あるいは請託の有無あるいは内容、そうした具体的な事実関係によらなければこれは判断をいたしかねますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○三谷委員 いま御説明申しましたようなこの内容につれて問題意識を持つ内容のものかそうではないか、これをお聞きしたいと思います。
○中平政府委員 私ども、犯罪捜査機関でございますから、犯罪ありと思量すれば、これは当然その事実関係の調査なり捜査に入ってまいらなければなりませんし、いまのところこの席でとかく申し上げるまでの事実関係の把握を私どもはいたしておりませんので答弁を差し控えたい、こういうことで御了承願いたいと思います。
○三谷委員 いま申しましたような状況について、事実関係を調べて明らかにしてほしいと思いますが、どうでしょうか。
○中平政府委員 私どもそれなりの関心を持ってこの問題を見守ってまいりたい、このように考えております。
○三谷委員 関心を持って見守ってもらっては困るのだが……。いろいろ表現になかなか文学的な、非常に豊かなものがあるようでありますが、これはよく調べていただいて、後でお尋ねしましたときに明快にお答えができるように処置をしていただきたいと思います。 残念でありますが、時間が参りましたのでこれで打ち切ります。
○左藤委員長 栗田翠君。
○栗田委員 私は、八月十六日に起こりました静岡駅前のガス爆発事故に関連しまして、その後の問題も踏まえて質問したいと思います。 まず、先日警察庁は、あのガス事故の原因について中間検討結果を参議院の商工委員会で報告していらっしゃると思いますが、その中身を見ますと、この原因は、「第一回目の爆発は、第一ビル地下湧水槽部分に滞留した可燃ガスに何らかの火源により引火爆発したものであろうと思われます。」というふうに述べられておりますが、その地下湧水槽部分からの爆発であると断定なさった根拠は何でしょうか。
○中平政府委員 これは、先ほど御質問にもありましたように中間検討結果でございまして、最終的な判断はまだまだ先であるわけでございます。 一応現在までの状況といたしまして、例のちゃっきり鮨とその隣のキャットのちょうど前のところに、第一次爆発の直後に大きな穴があいて、下のコンクリートがめくれ上がっているわけでございまして、やはりここが爆発を起こしたところであろう、一応現在までの検証の結果等でそういうふうな判断をいたしておる次第でございます。
○栗田委員 この「可燃ガスに何らかの火源」云々とありますが、マスコミなどの報道によりますとかなりメタンという言葉がはっきり出てきておりますが、警察庁としてはメタンという断定はまだしていらっしゃらないわけですね。
○中平政府委員 これは事柄は刑事責任の問題でございますので、私どもあらゆる可能性を考えながら最終的な結論を出す、こういう姿勢で臨んでいるわけでございまして、現在までのところメタンであるという公算はきわめて強い、そういうところまでいっておるわけでございますが、しかし、メタン以外のガスが絶対なかったかということになりますと、まだまだいろいろな可能性を考えて対処してまいらなければならぬ、これが現在の段階でございます。きわめて常識的に言えば大体メタンに間違いなかろう、その辺ぐらいまでは言えますが、最終的な結論は出しておりません。
○栗田委員 メタンがたとえ多少検出されましても、爆発できる状態にあったかどうかという問題が出てくるわけです。 それで、メタンの爆発の条件ということを私などもいろいろ調べてみました。あの地下の湧水槽は二十立米の大きさだったようですが、ここで一〇%のメタンをつくるには三トンの有機物が必要である。それからBODが一万PPmであること、五十度Cぐらいの温度があること、空気の交流がないこととか、試験管でつくる場合にいろいろ条件があって、ここの条件を完全に満たした場合にメタンを爆発限界に達するだけ発生させることができるというようなことを、私もいろいろ聞きまして調べてきたわけですけれども、一体、そのメタンが出た、しかしそれが爆発するだけの条件を備えていたかどうかということはもうお調べになっていらっしゃいますか。
○中平政府委員 先ほど私、メタンの公算がきわめて大きい、常識で言えばまあまずメタンだろう、こういうふうに見ているということは、ほかの都市ガスとかいろいろな要素を排除してまいりまして、結局メタンだけが残っておる。現実に爆発の後の状況から言ってもメタンが発生しておったことは、これはまた大体客観的に証拠があるわけでございます。しかし、ただいま御指摘がありましたように、果たしてそのメタンであれだけの爆発力が生ずるかどうかということになりますと、これは相当いろいろな角度からの実験をしなければいかぬわけでございまして、いままさにいろいろな角度から鑑定をしている、こういうことでございます。
○栗田委員 そうしますと、まだ原因については、メタンであるかどうかもはっきりしていないし、これから検証が進められていく中身のものだと理解していいと思います。 それで伺っていますと、床が盛り上がっていたこと、だから床下だというところに大変比重が置かれているように思います。床が盛り上がっていますと、普通床下からと考えやすいわけですけれども、その他の現象、たとえば床の上で大きな爆発があれば真空状態が起きますから、床が吸い上げられるという現象だってあるだろうと思いますし、それから爆風の方向などによってかなり床面に複雑な現象が起きるだろうということも考えられます。そういう可能性についてはお考えになっていらっしゃいますか。
○中平政府委員 ただいま先生おっしゃいました爆風の方向、破断面の強さ、いろいろなものを現在私ども科学警察研究所あるいは静岡大学その他の関係のところに、それぞれの権威者に検討をしていただいている、こういう段階でございます。したがって繰り返しになりますが、ただいまメタンであると断定は一応いたしておりません。しかしいままでのところ、第一次爆発についてはメタンの公算が、諸般のいままでの鑑定の中間鑑定とかいろいろな状況を私ども総合いたしますと大きい、こういうことでございます。
○栗田委員 床下爆発説にもかなり疑問の意見を出しているものもございます。先日、十月二十日の夜に、NHKが「科学ドキュメント」というのをいたしましたけれども、あれを見ますと、地下階の天井で爆発が起きてガス管に亀裂を生じたというようなイラストが使われておりました。 それから、ここに「近代消防」十月号を持ってまいりました。これはちょうどガス爆発の特集をやっておりますが、石破自治大臣の特別対談なども載っておりまして、私拝見いたしましたけれども、消防関係ではかなり権威のある雑誌だと思います。これを見ましても、編集局の責任で編集してある部分で、メタン説についての疑念をかなり述べています。メタンが発生するのには、メタンそのものはにおいがないけれども、その前にかなり物が腐った臭いにおいが相当するはずで、ちゃっきり鮨にしても菊正にしても食べ物屋だったわけで、そんなにおいがするようだったらお客が寄りつかない、たろうけれどもそういう事実はなかった問題だとか、さっきもちょっとおっしゃっていたように、床は十センチの厚み、しかも鉄筋が入っておりますが与てれを打ち破って天井をかなり損壊しているわけですが、それほどの爆発力が発生するだろうかという問題などでの疑念が出ていて、まだ地階天井裏説も捨て去ることのできない説であるということが書かれているわけです。先入観にこだわることなく、ぜひともこういうさまざまな角度から公正な検証をしていただきたいと思いますけれども、その点大臣どうお考えですか、ちょっとお考えを伺いたいと思います。
○石破国務大臣 あれだけの大惨事を起こしました事件であります。刑事責任あるいは民事責任があるかもしれませんし、困難ではありましょうけれども最大の努力を払って真相究明に努めてまいりたいと考えております。
○栗田委員 刑事責任の捜査もしていらっしゃるということを聞いておりますけれども、今度の事故は残念ですが、第一次爆発というのは比較的あちこちにある程度の、しょっちゅうあるような爆発でした。問題が大きくなったのは、その後の処理の結果二次爆発が起きてしまったという、ここにあるわけでございます。一次爆発から二次爆発まで二十五分ないし三十分ぐらいの時間があるわけですが、この間のガス会社を初めとする関係諸機関の処理の仕方についても、刑事責任捜査の対象にしていらっしゃるでしょうか。
○中平政府委員 私どもの当面の重点はこの事故原因の究明ということで、先ほど来御論議がございますように、第一次爆発が一体どういう条件でどこで起こったか、続いて第二次爆発はどういう条件でどこで起こったかということをまず解明すること、これが基本になるわけでございます、これが刑事責任等を追及するもとになるわけでございますから。それに科学捜査という立場から、先ほど大臣の御答弁にもありましたようにいろいろな先入主を排しまして、それで皆さん方に納得いただけるだけの客観的な結論を出したい、こういうことでいま時日をかけておるわけでございます。 ただいま御指摘のありました刑事責任の問題につきましては、それの前提の上に立って考えられる問題でございます。しかしながら、この刑事責任の所在はどこにあるかにつきましては、ただいま先生御指摘になりましたようなところを含めて私どもとしては当然考えてまいらなければならぬ問題である、こういうふうな基本的な認識で関係者からの事情の聴取、事実関係の詰めというものをあわせてしておるわけでございます。
○栗田委員 事故がありました直後の八月二十八日に、衆議院の商工委員会でこのガス爆発問題での第一回の審議がされました。そのときに私は、ガス会社が事故通報を受信したその状態についてただしたわけでございます。これはなぜ大事かと申しますと、当時ガス会社は、最初の爆発の後一人しか係を現場へ派遣しませんでした。消防の方は第一出動ということで四十数名を派遣しまして、第一で出た方たちがほとんど死傷されたという大きな事故になったわけですけれども、ガス会社は一人しか行っていなかったものですからあたふたしていて、元栓といいますか遮断器も締めずにいたうちに第二次爆発が起きたということで、ここの対応が大変問題になっているわけです。 これに対してガス会社は、当時コメントを発表いたしました。そのコメントと申しますのは、最初の消防からの通報がもしガス漏れでなく爆発となっていたならば、数台、十数名の社員を出動させていたであろう、つまり、ガス漏れと聞いたために一人しか送らなかったのだ、まあ言ってみれば消防の通報の仕方が片手落ちだったのだと読み取れるようなコメントを発表いたしました。 そして、それに対して各紙もいろいろとその問題を取り上げました。当時ガス爆発が受信ではガス漏れとなっていたので、不適切な初期処理がされたといったような記事がずっと各紙に出ておりまして、消防がその責任を追及されるという事態があったわけでございます。ですから、ガス会社が最初通報をどのように受けていたか。たとえ消防がガス漏れと誤解するような通報をしたとしても、他の住民が爆発だと通報して、それを受けていたとすれば、消防の通報だけで判断するべきではありませんから、その事態が変わってきたであろうということでいろいろ質問をしたわけでございます。 この中で私は、複数の方たちがガス会社にも、第一次爆発が起きた後それぞれ通報していたといつ事実をつかみまして、その中で特に証言のはっきりしていた第一ビルに事務所を開いていらっしゃるアデランスの支店長人本さんという方からの通報があったということを具体的に商工委員会で問題にしたわけでございます。通産省は立入調査もしておられましたけれども、ガス会社からその事実を聞いていなかったということで、その質問の後調査をしていらっしゃるはずでございますが、調査結果はどうだったでしょうか。
○石田説明員 御説明申し上げます。 ちょうどだだいま先生のお話にもございましたような御指摘もございましたので、その後、静岡瓦斯から事情を聴取いたしましたところ、事件の発生いたしました当日の九時四十分ごろにアデランスの方から、第一ビルでガス漏れがあったようだというような通報があったということでございました。
○栗田委員 あったようだと非常に不確定な答えがありましたけれども、少なくとも通報があったという事実はガス会社が答えたわけでございます。 ところで、このようなガス漏れやガス爆発の通報というのは、保安規程や、またその中に細かく指示されていますガス漏えい通報処理要領、それから爆発の場合には導管事故緊急対策要領などありまして、きちんと所定の形式のものに記録しなければならないことになっていますけれども、その記録はあったのでしょうか。
○石田説明員 御説明申し上げます。 やはり静岡瓦斯から事情を聴取いたしましたところによりますと、受付の職員が、ただいま申し上げましたアデランスからの通報内容を受付の責任者に伝えましたところ、それ以前に消防本部から通報があった内容と同じ内容であり、すでに無線車に現場への急行も指示していたという状況であったこともありまして、受付票への記入は行わなかった、こういうことでございます。
○栗田委員 とにかくアデランスの通報を受けていたということで、私ども十月の二十二日にガス会社へ行きまして、いままで幾度も聞いたときになぜ通報がなかったと答えたのかと抗議をいたしました。そうしたところが、ガス会社の広報部長が奥に入って、社長室で三十分ぐらい相談をしておりまして、実は記録もございましたと出してまいりました。これはコピーしてきましたので、ちょっと大臣のお目にもかけたいし、それから通産省にも見ていただきたい。こんなものが出てまいりました。通産省は立入検査を幾度もなさったし、それから今度改めて私の質問に応じてまた調査をなさって、そのとき記録がないとガス会社が答えていましたね。それでいま出てまいりました。これはどういうことなんでしょうか。 静岡瓦斯のこのやり方というのは非常に問題だと私は思うのです。あれだけの大事故を起こしておりますから、当然事故に対して謙虚でなければならない。第一次爆発の原因がメタンであろうと都市ガスであろうと、二次爆発は少なくとも都市ガスの疑いは大変濃いわけでして、そのことについて謙虚でなければならないし、たとえ自分たちの手落ちがなくても今後同じような災害を起こさないためには、あらゆる状況をそこへ提出しまして、今後の検討の材料にしていかなければいけないし、もし責任を負わなければならないものは負うべきだと思うのですね。ところが、第一回、第二回などの立入検査では、このアデランス支店長からの通報があったことも言わなかった。今度国会で指摘されたら、それはありましたけれども、記録はなかったと通産省に言ったわけですね。私たちが抗議に行ったら記録が出てきたわけです。どうお考えになりますか。
○石田説明員 先ほど御説明いたしましたような状況下で、当時記入は行わなかった、こういう説明でありましたが、ただいま受付票の写しをお見せいただきましたが、推察いたしますに、整理のためにその後記入したものであろう、こういうふうに考えるわけでございます。いずれにいたしましても、かような場合のガス事業者としての連絡通報の受け付け、その記録の体制というようなものにつきましては、今回の事故を契機にいたしまして、こういったことを再び繰り返しては絶対にならない、こういう立場からただいまいろいろ検討を進めているところでございますので、御了知いただきたいと思います。
○栗田委員 整理のためにその後記入しただろうと私も思います。しかもその後というのは、非常に後で記入したのではないかと思うのです。実はこの「ガスもれ受付票」を見ますと、よくごらんくださいますとわかりますが、一番下の段に「控の消込」というところで和田智子という判が押してありますが、八月二十五日になっているのですね。これはちょうど爆発の後で大騒ぎして、いろいろ調査が進んでいたさなかじゃないでしょうか。ですから、通産省の立ち入りなんかも幾度かやられて、この時期にもやっておりますしね。私どもも何度も行っている、ちょうどそのごたごたしているときですけれども、そのときに受付——何ですか、「消込」というのは。結局ほかのを記録簿へ写した日付なんだと思いますが、これがされているということは、そのときにあったんなら忘れていたんじゃなくて隠していたんだし、それとも、記録がなかったと言いながらこちらから追及されて、三十分間社長室で相談していたときにあるいは書いていろいろしたものかもしれませんね。もし、にせものをつくってきたんだとしますと、これまた問題です。正確に謙虚に事実を述べなければならないガス会社が、じゃ共産党の議員に追及されて——これは書いてないと問題なんですね、これは保安規程に細かく述べられているものに違反しているのですから。ガス漏れ通報、爆発通報を書いてないのは違反なんです。それを重々知っているからこそ、これは書き込んで出してきたんじゃないかと私は思います。 しかもこの受け付けの九時四十分というのはおかしいんでして、アデランスの支店長はこの前も私国会で述べましたように、第一次爆発があって五分ぐらいに通報していると本人も言っておりますし、詳しくそのときの状況が述べられているのです。ボンと音がして、そして何だろうとおりていったら、柴田薬局の電話で薬局の奥さんと菊正の店員が通報していた、そのため二階へ戻り、ガス会社へ第一ビルでガス爆発があったと電話をした、ガス会社の受付は女性だったと言っているのです。ですから、柴田薬局の通報というのは三十一分ぐらいに警察にされておりますね。それからちょっと階段を上がるだけですから一分はかからない、恐らく三十二分にならないうちにしていると思います、事実消防は来ていなかったですから。消防が最初に到着したのは三十三分ですから、それ以前にアデランスの支店長八本さんは通報をやっているのですね。それがこれには四十分になっているのです。こういう時間を後から入れまして、なぜ四十分にしたんだろうかという問題が出てくるわけですね。ここらも問題がありますが、どう考えてもこれは後から書いたと考えられる公算が強いし、そうでなかったとしても隠していたということは大変問題でございます。 私、本当はもっといろいろ伺いたいのですが、実はこの間通産省が保安規程に違反していなかった、いままでの処理ではということですか、事故のときの処理ではということではないようですが、そういうことも出しておられますので、そのことなども申し上げたいわけですが、これはまた次の機会に延ばすことにいたしますけれども、こういう事実がいまずっと出てきておるわけです。 大臣に伺います。いま静岡市民は、当時、ガス爆発が起こりましたときの県の公安委員長は静岡瓦斯の会長でした、静岡瓦斯の会長が県公安委員長をやっておられたということで非常に疑念を持っているのです。一体公正な捜査がされるだろうか、こういう疑念をすっきりと晴らしていただくような科学的で徹底した捜査をしていただいて、やはりごまかしのない、今後二度とこういう災害が起こらないような状態をつくっていただきたいというふうに思いますが、それについての大臣の御決意を伺いたいと思います。
○石破国務大臣 静岡の駅前地下街のガス爆発事故の原因の調査についてでありますけれども、警察に関します限りは私が直接あれこれ指図をすべき立場でありませんけれども、警察庁は社長さんがどなたでありましょうとも、そういうことに一切関係なしに真相の究明に最善の努力を払ってくれるものと確信いたしておりますので、その点は御信用願いたいと思います。 なお、あの事故の処理一般についてでありますけれども、実は私就任早々で、行政権限等をよく知らなかったような事情もありまして、土曜日にあの事故は発生したはずでありますけれども、翌日たまたま休みでありました。報道によりますと消防職員、団員合計四人の犠牲者が出たというようなこともありまするし、消防庁の所管業務というものがどこまでいくものかよく知らなかったものですから、とにかくまあ現場を見ておこうと思って行ったわけです。帰ってまいりまして上司、総理大臣なりあるいは閣議等に対しましても、見てまいりました以上は私が責任を持って報告すべきものと即断したわけでありますけれども、よく事情を聞いてみますと、ああいう事件の処理は国土庁が所管すべきものであるということがわかりました。私が間違っておりました。 それで、月曜日か火曜日であったと思いますけれども、国土庁に事故対策の委員会のようなもの、関係省庁の役人が集まりまして、国土庁が責任を持って対策について処理をするということになってしまいまして——警察は、そういうものに関係なしに独自の立場で責任を持って原因の真相究明に当たります。しかしながら、ガス会社との関係でありますとかあれこれの問題は、国土庁で責任を持ってお当たりになるということになりましたので、私は自来余り関心を払わずに今日に至っておる次第であります。消防、警察に責任のあります範囲だけ発言しようということにいたしておるわけであります。御了承いただきたいと思います。
○栗田委員 それでは、警察の捜査についてお願いしたわけですので、そこはぜひよろしくお願いしたいと思います。 時間が参りましたので、これで質問を終わります。
○左藤委員長 次回は、来る三十一日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十三分散会