商工委員会流通問題小委員会 第2号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1980/11/19
会議録
○渡辺小委員長 これより商工委員会流通問題小委員会を開会いたします。 流通問題に関する件について調査を進めます。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○渡辺小委員長 速記を始めてください。 本日は、流通政策全般について調査を進めてまいりたいと存じます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上坂昇君。
○上坂小委員 「通商産業省関係流通施策について」という資料に基づいて先に質疑をしたいと思います。 この中に、「流通近代化施策一般」とこうありまして、一の「商流の合理化」、その中に「POSシステムの研究開発・普及」、こういう項目があります。これは、いわゆる零細企業の中ではなかなかとりにくいシステムではないかというふうに思うのですが、そこで、このPOSシステムというものが零細小売業の中でどういうふうに幾能していくのか、この点をちょっと第一点としてお伺いをしたいと思います。
○広海説明員 まずPOSシステムの特徴を申し上げますと、このPOSシステムと申しますのは、ポイント・オブ・セールズの略語でございまして、販売時点におきまして販売情報を管理する、そういうシステムだということでございます。具体的には各商品にコードがついておりまして、そのコードを光学式の読み取り機で読み取る、それで、読み取った情報がコンピューターに入力されるという仕組みでございます。 このシステムを導入しますとどういうようなメリットがあるかと申し上げますと、およそ三つございます。一つは、店頭におきましてどの商品が売れたかということが即座に入力されるために、売れ筋商品を正確かつ迅速に把握できるというメリットが一つございます。そうしますと、陳列の合理化あるいは品切れ防止という対策に結びつくわけでございます。 それから第二番目には、日々の売れ行き動向を把握できるために、在庫管理あるいは発注管理に反映されまして、適切な在庫管理あるいは発注管理ができるという点でございます。 それから第三番目には、先ほど申し上げましたスキャナーと言っておりますが、この光学式の自動読み取り機で値段その他を読み取るわけでございますので、チェックアウトでの作業が機械でやるために間違いなくかつ迅速にできる、そういうメリットがございます。 それで、そういったいろいろなメリットがあるということで、これの普及を図るために、通産省といたしましてもこれまでにたとえばPOS標準仕様の開発だとかあるいはシステムの詳細設計といったようなことをやりました。また、これの導入を円滑に進ませるという観点で、開銀の融資というような制度も設けてやっております。しかし、実際のところこれを使うのは、コンピューターを置いてやるという大がかりな施設でございますので、小さいお店が単独でこういうのを入れるというのは、コスト的にやはり採算に合わないという点もございまして、これの導入を図りつつあるところは百貨店その他の大きな店、あるいは小さな店でありますと連鎖化事業を行っておるような、小さな店が集まって相当規模になっている、そういうようなお店でこれの導入を図りつつあるというのが現状でございます。
○上坂小委員 そうしますと、これは大型大量販売というか、量販店というようなところ、あるいは資本の強いところには非常に適していて、そこに対して開銀の融資とかいろいろ融資したりするシステムまでできる、そこをどんどん助長してやるということになると、もう本当の零細企業のところの商品は当然押されてきてしまうのですね。これが田舎の方に普及したら大変であって、むしろ通産省の方が大規様店の売れ行きをどんどん増すような方向に援助をしているというふうにもとれることになってしまうのではないかと思うのですね。そうすると、そういうものを導入もできないし、いろいろな情報もなかなか入らないというような零細企業はますます窮地に追い込まれるというような形になりはしないか、こういうことをおそれますが、その点いかがですか。
○広海説明員 POSシステムの普及促進を図っていることの一つには、小売業の機能を高度化いたしまして、その結果として消費者利益あるいは国民経済、国民生活の発達という点を助長しようという観点で、こういう近代化施策をやっているわけでございますけれども、いま先生が御指摘になった、現実には大きいところしか入らないのじゃないかという点は、ある面ではそのとおりでございます。しかし、先ほど申し上げましたように、小さなお店でもボランタリーチェーンあるいはフランチャイズチェーンという形で、チェーンを組んで一つの小売機能を高度化しようというお店ではこういうシステムの導入は可能であり、かつ現実にも導入しようとしている。ですから、それぞれの小さなお店であってもチェーンを組めば導入が可能だということで、現実にもそういう形で行われているということでございます。
○上坂小委員 フランチャイズにしましてもボランタリーにしましても、むしろ問題になってきている。たとえばそういうフランチャイズにしても、傘下にフランチャイジーを入れるような場合にやはり相当選択してくると思うのですね。何でもかんでも入れるような状況ではないですね。そうしますと、これはまた入ったお店そのものがフランチャイザーとの間に非常に厳しい条件がつけられたりする。そういう意味ではボランタリーチェーンにしてもやはりフランチャイズ的な方向に進まざるを得ないような状況というものがあって、そこで公取なんかでもフランチャイズのシステム、店舗等についての調査も行っているというような状況が報告されていると思うのです。各党ともフランチャイズのいわゆる連鎖店の規制をどうするか、あるいは法制化する必要がいま出てきているのじゃないか、ここまで事態は来ていると私は思っているのです。したがって、そうした共同化なり連鎖化なりさせて、それでいけばいいという形でこういうものがどんどん奨励をされていって、そしてしかも通産省がどんどんこれを進めていくということになると、そういうところに入れないような全くの零細企業、統計をとってみても八五・何%が全く一人から四人の企業だ。八五%以上も占めている。そういう企業の大方は置いてきぼり食って、ますます窮地に追い込まれてしまうということが心配されているわけですね。そういう点については、こういうシステムを消費者のために奨励するのもいいけれども、別の面でそこから外れていってしまうような、本当の零細企業に対するところの施策というものを考え出していかなければならぬ、そういうことについてはいかがですか。
○村野政府委員 先生御指摘のように、いわゆる零細な商店、統計上は従業員一人から四人というところでとってみますと全体の約八五%がそれに当たります。御指摘のように、一番経済変動の影響を受けますこういった層につきまして、近代化を図っていくというのが実は非常に大きな課題でございます。近代化の手法としましては、商店街ぐるみの近代化という方法あるいは共同店舗によります方法あるいはいま御指摘のございましたような連鎖化、チェーン店としての近代化という形があると思われます。無論チェーンにつきましてはいろいろ新しい経営形態が出てまいりますので問題がございます。フランチャイズチェーンにつきましても、昨今はいろいろ問題か出ているようでございますけれども、いずれにしましても、いまの経済変動に対しましてこういう零細層の小売商が十分耐えていく、切り抜けていくということのためには各種の対策が必要でございます。資金面のみならず、技術面あるいは経営指導といった面につきましては総合的な対策を進める必要があると思っておりまして、そのために各種の施策を進めているということでございます。
○上坂小委員 こればかりやっていられないから次に進みます。 次に「物流の合理化」というところがありまして、近代的な物流関連施設や機器の普及を促進するといって、交通の混雑の緩和をしたりあるいは積載の効率化を図ったり、そういうことが実際に出ておるわけでありますが、これらはやはり中央のいわゆる大都市といいますか、東京とか大阪とか、そういうところが対象になっているのではないかというふうに思うのです。 そこで、都心部の集中のところから郊外の流通業の団地をつくるというようなところへきていて、そういう構想が六つばかり出ているわけでありますが、まず、こういうものを実施する場合は一体だれがどこで実施をしていくのかという問題があります。これは言ってみれば企業がやるのか、あるいはそれを公的にはどういうふうな援助をするのかという問題になると思います。それから土地をどうするか、資金対策は一体どうするのか、こういうところまで突っ込んでこれが計画されているのかどうか、その点をお伺いをしたいと思うのです。 それからもう一つ、交通の混雑であるとか低積載率のトラック輸送から、もっと能率のいいものにしていくということになりますと、トラック輸送の場合には現実にはいままでのようにむちゃくちゃに積むことができなくなって非常に制限をされてきた、こういうところが非常に問題になっております。道路はなかなか整備が促進されていかない。こうなりますと、どうしても積載効率の向上とか交錯輸送の排除という形になりますと、国鉄の利用ということが非常に大きく取り上げられていかなければならない時期に来るのではないかと私は思うのです。そのことがまた燃料の節約という面からいっても非常に大きなファクターを占めるのではないかと思います。ところが、経済企画庁のあれを見ても国鉄に対しては全く触れてないのですね。輸送の問題で国鉄の輸送というものをもう一回見直すべき時期に来ているのではないかというふうに私は思うのですが、そういうことを含めてひとつ御説明をいただきたいと思います。
○広海説明員 物流の合理化につきましては、関係省庁が非常にたくさんございまして、網羅的には御説明する立場にないわけでございますが、通産省がやっております物流の合理化対策の考え方につきまして御説明申し上げたいと思います。 なぜ物流の合理化を行うかという点でございますが、あるいは合理化を行う必要があるかという点でございますが、通産省では、貨物の輸配送を効率化いたしまして、物流のコストをどうやったら引き下げることができるかという観点から、私どもでできる範囲でのいろんな対策を考えてきているというのが現状でございます。 たとえて申し上げますと、一つは、商店街で、それぞれの店が非常に小そうございますので、どうしても小ロット配送あるいは高頻度配送ということが行われがちでございます。そうしますと物流コストもかさむということで、これを共同で荷受けするシステムというものは考えられないだろうか。たとえば共同荷受け場をつくって共同で物を仕入れるというような方法はないだろうかということで、そのシステムの研究を若干行ったというようなことがございます。 またさらには、商店街という限定された範囲じゃなくて、たとえば東京都全体をとりまして、非常に交通も混雑しておりますので、東京都全体で物流活動の共同化と申しますか、システム化と申しますか、そういう形での効率化ができないだろうかという観点から、今年度から三カ年計画でそのシステムの研究、そういうものを実施したいという計画を立てております。これはあくまでも研究開発でございまして、なるほどそういうやり方が現実的でかつ非常にいいなということでございますと、それぞれの荷主ないし輸送業者がそういうシステムに乗った形での計画を立てて進める段階になるということになろうかと思います。 また、この間お配り申し上げました資料にも載っておりますように、近代的物流拠点施設、たとえば非常に近代化された倉庫とかあるいは総合卸センターとかあるいはパレット・プール・システムだとか、そういうものの建設あるいは普及の促進というものを図っていこうということで、いろいろな施策をしているわけでございます。
○上坂小委員 交通体系の見直し、どうも国鉄離れしちゃってますます赤字がふえちゃって、それで運賃ばかり上げているというような状況が出てきている。そうして労働者を首切って、そこで何とかしようというような構想ばかり出てくるわけですね。ところが、経済企画庁のこれをとってみても、ここに国鉄なんというのは一つも出てこないのです。これじゃやはり赤字になるような感じがするのです。だからここに書いてあるのは、道路はなかなかうまくいかないわけです。トラック輸送だけに頼っていたのではなかなかうまくいかない。トラック輸送の場合にはそんなに一遍に運べるものじゃない。だから共同荷受け場をつくってやるということになれば、たくさんの物がその場で荷受けできるというようなことになってくる。最近貨物の扱い駅が非常に少なくなったから大変だとは思うけれども、コンテナ輸送だって何だってあるのだから、国鉄の見直しということは非常に大切じゃないかと思うのです。運輸省の人が来ていないからそれについて力説することはできないだろうけれども、経済企画庁がこうしたものの調整の役割りを果たす、その立場からは一体どういうふうに考えておられるのか、経済企画庁にお伺いいたします。
○齋藤政府委員 貨物輸送の問題につきましては、御指摘のとおり直接的には運輸省が所管をいたしておりまして、トラックと国鉄の関係あるいは船との関係といった問題についての調整は運輸省の方で実施をしているわけでございます。ただ、御指摘のとおり物的流通の合理化にはいろいろな側面がございまして、それぞれの省庁で取り組んでおりますけれども、それ全体が最終的には流通の合理化にうまく貢献するように調整をする、経済政策全体の調整の責任が私どもにございますので、関係省庁と問題が生じるごとに連携をとって対処することといたしております。今後とも必要な問題につきまして措置をとってまいりたいと考えております。
○上坂小委員 ここには船も出ている、トラックも出ているのです。何で国鉄だけ出ていないのですか。頭の中に入っていないのではないかと思うのですが、これはどうするのですか。
○齋藤政府委員 この資料は、そういう国鉄だけを排除するということではなくて、予算の中でどういった問題がこの流通に関係があるかということをまとめた資料がございまして、それから拾ったわけでございます。国鉄に関しましては、御存じのように公社というかっこうで一般会計のちょっと外に出ているものですから、ここにあります表は、政府各省が直接所掌している項目を入れたものでございますから、国鉄という名前が出ていないということを御理解願いたいと存じます。
○上坂小委員 そうしますと、物流の関係では経済企画庁としては国鉄とも連絡をとって、そして調整を図っていくような方向も出していかないといけないと私は思うのです。その点はこれから十分努力をしてもらいたいと思うのです。 次に、「業種別流通合理化」という問題がありますが、これはどうも読んでいる限りにおいては、いわゆる業種別流通近代化構想というようなことを言っておるけれども、ずっと読んでいくと、何か流通の系列化を促進をしていくような感じがするわけであります。流通の系列化を促進すると、弊害としては、零細分散的な販売網を整備をして、そこに資金と人材を投入をしていくという形の中から、排他的な流通系列化というものが出てくるということが一つの弊害として出てくる。それから、系列化してしまうとどうしてもいま言ったように排他的になりますから、自由競争の中での取引ができなくて、結局流通の固定化という方向に進んでいく、そういう形が流通の系列化ということの弊害として考えられるわけであります。これを読んでいる限りはそういう感じですが、この点についてはそういうことはないのですか。
○広海説明員 幾つかの業種を取り上げまして、それぞれの業種の実態に即してどのように流通の合理化を図っていったらいいのかという検討を徐々に進めつつある段階でございますが、いま先生が御指摘になったような系列化の問題というのはなかなかむずかしい話でございますけれども、私どもが業種別の流通合理化で考えておりますのは、たとえば取引条件を明確にするという意味で書面契約で取引をしたらどうかというような問題だとか、あるいは先ほど出ました物流の合理化でございますけれども、共同の輸配送が業種の実態に即してどうやったらできるだろうかという問題あるいは統一伝票を使えないだろうかというようなことだとか、あるいは共同の倉庫というものが利用できないだろうかといったような非常に現実的と申しますか、当面その業種の実態に即して何ができるかというところでいろいろ研究をしているということでございます。
○上坂小委員 そうしますと、この問題については特に系列化を進めるようなおそれはない、こういうふうに解釈をしていいわけですね。そっちにおそれがなくても、私はおそれているわけだけれども、ならないように十分注意してもらいたいと思います。 次に、中小小売商業の振興策というところがありますが、先ほど出しましたように小売商店数が百六十七万三千店、それに一人から四人のところが百四十二万三千店という五十四年の資料があります。これが先ほど報告があったように八五・一%を占める。五十人未満のものになりますと百六十六万七千店で、小売商の中でいわゆる中小小売商店が九九・七%を占めているというわけでありますが、問題なのはやはり八五%も占めているいわゆる五人未満の生業的な小売店の存在というものが日本の流通業界の特徴になっていると思うのです。これを大型店舗の進出であるとかスーパー化であるとかいうことによって、革命的に淘汰をしていくという論法もあるようでありますが、しかしこういう人たちが下支えになっている、基本的に支えている日本の経済そのものを考えたときには、これらの零細、生業的な小売業者、そういうものが本当に成り立っていけるような状況にしていくということでなければならないというふうに思うのです。ところがこれらを高度化、近代化しようとすればこれは非常にむずかしいわけであります。むずかしいけれどもやはりやらなければならない、こういう問題が出てくると思うのです。 そこで中小小売商業の振興策をとる面において、こうした本当の零細商店というものをどのように位置づけていき、どのように指導していったらいいのか、それには一体一番重点的に必要なのは何であるかということをひとつ説明してもらいたい。
○村野政府委員 いわゆる五人以下の零細な小売商の重要性につきましての御指摘でございますが、われわれも全くそのとおりと思っておるわけでございます。この層の近代化、それから健全な発展というのがわが国の小売商業につきましてはもちろんのことでございますが、日本の中小企業対策の基本であろうと考えているわけでございます。 どういうところに重点を置いてこれを指導するかというお話でございますが、いわゆる小規模企業対策ということで私たちはこの零細な層に対策を集中しているわけでございますが、資金面、資金の融通というのが非常に大きな手段でございますけれども、まず共同店舗というような形でのいわゆる共同化によります事業の高度化、これにつきましては特に無利子の融資を適用する制度をとっております。これは店舗の共同化につきまして十人以上の事業者の方々、商店の方々が共同して店舗をつくる、その場合に八〇%以上の方々が小規模事業である場合には、これに無利子の高度化資金を融資して差し上げるということをやっているわけでございます。それから個々の店につきましては小企業等経営改善資金融資制度、いわゆるマル経と言っておりますが、マル経制度、これは従業員二名以下のいわゆる小企業者、これが中心でございます。この方々にいわゆる無保証、無担保の資金をお貸しするいわゆるマル経制度を適用しているわけでございます。こういったことで、主として金融の面でほかの規模の企業とは異なります零細企業特有の助成措置をしているというわけでございます。 それから経営指導の面では、御承知のように全国にいま九千名ほどになっていますが、経営指導員が活躍しておりまして、これはもっぱらこういった零細のお店を回りましていろいろ指導をしている、あるいは記帳のお世話というようなことをしているわけでございます。そういったことによりまして、放置いたしますと非常に苦況に立つこういった零細な小売商の方々に対しまして、十分近代化あるいは経済の変動に耐えていけるようにしていくというのがわれわれの政策の基本でございます。
○上坂小委員 経営指導員の問題については年々充実をしてきているということはわかりますが、これはもっともっと充実をさせないと、これだけ多くの零細小売業の指導には足りないと思うので、十分今後力を入れてもらわなければいけないと思います。 それからマル経資金にしても、いわゆる金融の面で実際問題として一人から四人の企業というのは本当のことを言うとなかなか借りられないのです。うまく借りられるようなことを言っているけれども、保証協会に行ってもあるいは国民金融公庫に行ってもなかなかうるさくて、応じてくれないというのが実態なんですね。商工会で認定をすればいいんだということなんですが、そう言ってもなかなか行けないのが実態なんです。ですから、これはせっかく無利子、無担保の制度をつくったんだから、これが十分活用できるような面での十分な指導、それをやるためにまた調査が必要なので、その調査を十分やって零細企業の期待にこたえてもらいたいというふうに思います。 そこでもう一つ、いわゆる日本型の流通機構ができて、小売業に参入していくのが、倒産をするのもあるけれども、年々わりあいに多くなっている。これは五十一年度と五十四年度の比較がありますが、ここでも多少ふえている状況があります。パーセンテージは別にいたしまして絶対的な数ではふえていっているということは、小売商業に対して参入の余地が非常に強いということだと思うのです。その参入がどうしてできるかというと、参入コストというのが余りかからない。これは店舗にしましても自分の住宅をちょっと改造して、改造しなくてもそのまま商売に使えればそれで設備投資は要らない、商品の手当てさえつけば商売ができるというような状況があるわけです。それからもう一つは、個人の事業主の方がやはり、特に中小企業に勤める勤労者、労働者よりは所得が高い。だからどうしても何か商売をやりたい、こういう形になっている。それからもう一つは、社会保障が日本で、最近はよくなってきていますが、いままで余り充実していなかったものだから、店主がやめる道というのがなかなかできない。そこで小規模企業者の退職共済法などを十分活用するというような方向が実際出てきているわけでありますが、そういう問題がやはりあると思うのです。それから失業者がだんだん多くなってくると安い労働力を吸収することができる、比較的容易に雇用することができる、そういう点からも零細小売業に対する参入の条件というのが日本にはある、こういうふうに私は考えるわけであります。 そこで、こうした流通、いわゆる零細企業の流通、物流を改善したりなんかする場合に、一般的な社会保障の充実というのですか、そういうものも非常に大切になってくるのと、もう一つは勤労者の所得がもっともっと高くなっていくということが必要だというふうに私は思うのです。そういうような考え方は政策の中に取り入れることができるかどうかということをお伺いしたいのです。
○村野政府委員 御指摘のとおりだと思います。この前、中小企業政策審議会というところで八〇年代の中小企業ビジョンというのをまとめたことがございますけれども、その中で、今後の中小企業は労働力の確保がなかなかむずかしいのではないか、そのためには従来にも増して社会保障あるいは労働条件の改善、これは当然所得それから労働条件両方を含むわけでございますが、それを重点的に改善していかなければならないということを提言したことがございますが、今後の政策はやはりその点に非常に重点を置いて進めるべきだと思っております。 社会保障につきましては、各種の立法等々の措置が及んでいくと思っておりますし、特に先生も御指摘になりました退職金共済制度というようなものも普及しつつございます。こういったものによりまして中小商業に働いておられる労働者の方々が安心して働けるようにという条件をつくっていく必要があろうと思います。政策もその方向に重点的に進めるべきだと思っております。
○上坂小委員 公取にお伺いしますが、「流通行政の現状と課題」の中でいろいろ調査をされておるわけでありますが、特に化粧品の実態調査をされております。御承知のように、最近ポーラのセールスウーマンが千五百人ほど集まりまして長崎で呉服の販売をやった問題が出ておりまして、こういう形のものがあっちこっちで行われているわけであります。三日間とか四日間とかというふうに行われて、そうしてその地域のいわゆる小売業者を非常に圧迫しておるという問題が指摘をされているわけでありますが、これらについて、公取の立場からは取り締まるべきであるというふうな立場をとられるのか、余り行ってはいけない、排除されるべきだという観点からいろいろ規制措置をとられるというようなことがあり得るのかどうか、その辺について御説明いただきたいと思います。
○劔持政府委員 公正取引委員会で現在行っております化粧品関係の実態調査は、実はいわゆる制度品メーカーというものを対象にしておりまして、資生堂、カネボウといったようなところでございます。先生いま御指摘になりましたのはいわゆる訪問販売の化粧品ということだと思いますけれども、それについては実は実態調査を行っているわけではございませんけれども、いま先生が御指摘になりました、訪問販売の化粧品の販売員が呉服等を売っていることについての独禁法上の問題点いかんということにつきましては、直接独禁法上の問題があるというふうには思えないわけでございますけれども、たとえばこの席でも大島つむぎの問題等で景表法上の問題が出ましたが、その呉服の中身によりまして景表法上の問題が出るとか、そういったことはあろうかと思いますが、直ちに独禁法上の問題が出てくるというようなことではないというふうに思われます。
○上坂小委員 そうしますと、こういう問題はやはり通産省の方で何とか調整していくということが必要になってくるんじゃないかと思いますが、これらについて通産省としての方針はいかがですか。
○掘内説明員 お答え申し上げます。 ポーラ化粧品のいわゆるポーラガールというのですか、その方々が出向きまして一時的な展示即売会を数カ所で催しておられますが、それに対しまして呉服商の方々から影響を受けるという御指摘ということで、そうなっておりますが、私どもとしましては、一般的には特に一時的なものであるために、いわゆる私どもの商調法の体系で必ずしもなじまないという面もございます。しかしながら、このような場合でありましても、従来から都道府県にお願いいたしまして、あっせんによりまして紛争の円満な解決に努めてまいっておるところでございますし、今後このような紛争が生じました場合には、行政ベースによりまして調整を行い、紛争の解決に努めてまいりたいと思っております。 ただ、商調法的には、法律的には私どもの十五条のあっせんということで、ケース・バイ・ケースによるわけでございますが、法律上は十五条の対象になり得るというように考えております。ただ、それが具体的に各地域でどのような影響を中小小売商に与えるかということで、それぞれの場合場合に応じまして、どの法律上の要件を満たすかということを検討していきたいと思っております。
○上坂小委員 もう一点お聞きしますが、石油の販売で農協がスタンドをあちこちにいまつくり出しているわけです。これは石油販売業界の体制というものを非常に混乱させている面がある。こういうことについて、やはり農協本来の姿に返ってこういうところへの進出をなるべくさせないようにして、そしていまの流通の体制というものを維持していくようにしなければいけないと私は思っているわけでありますが、この点については通産省はどういうふうな方針をとっておられますか。
○関説明員 現在、ガソリンスタンドは全国に五万九千カ所ございます。そのうち、いわゆる農協の系統と称されるものが約五千五百カ所でございます。比率にいたしまして約九%ということでございます。ただ、農協の場合のガソリンスタンドの多くは、農業に従事される方に必要な燃料を供給することを主目的としておりますので、いわゆるポータブルと称する小規模なスタンドが多いわけでございます。五千五百カ所のうち千五百カ所程度は小規模なポータブルのスタンドでございます。 次に、最近のガソリンスタンドの建設状況でございますけれども、先生御案内のとおり、最近、エネルギー情勢あるいは国際的な約束事等もございまして、石油輸入量の抑制あるいは石油の消費節減ということが強く叫ばれておるわけでございます。これらを背景にいたしまして、五十五年度、私ども石油業法に基づいて策定をいたしております石油供給計画におきましては、揮発油の販売量は昨年と同量という計画になっておるわけでございます。したがいまして、ガソリンの販売量、需要量というのは横ばいということでございますので、それを販売する手段でございますガソリンスタンドにつきましても自粛をお願いするという形で、各方面にお願いをいたしておるわけでございます。その場合の例外が三つほどございますが、一つは、新たな団地とか新たな道路ができたような、揮発油の需要が非常に急激に増加しておる、それに対して供給体制がないというような、新しい道路であるとか団地につくられる場合、それから第二は、過疎地といったようなところで、周りに全くスタンドがなくて消費者の方に非常に御迷惑をかけているといったような場合、それから三番目には、既存の給油所の再配置あるいは統合、スクラップ・アンド・ビルドといったような場合には新たな建設も可能であるというような、三つの例外を除きましては自粛をお願いいたしておるわけでございます。 この自粛の方針につきましては、私ども本年度の初めに、石油の元売り業者でございます石油の各元売り会社及び石油連盟、それから石油の販売業者の団体でございます全国石油商業組合連合会及び全農の会長、以上の四団体に自粛の協力方を依頼しているわけでございまして、農協におかれましても私どものお願いした方針に従いまして御協力をいただいているものと理解しているわけでございます。
○上坂小委員 次にもう一つ、これは公取にお伺いしますが、現在百貨店は六社で五大グループに大体くくられてしまう。それからスーパーは、御承知のようにこれも大体五大グループにくくられてしまう。これは系列化、グループ化ということだろうと思いますが、こういう問題が将来独禁法上の問題となるのではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、このことについてお答えをいただきたいと思います。
○劔持政府委員 ただいま先生御指摘のように、最近いわゆる大規模小売業界におきまして、業務提携等によります系列化の動きがあるということは承知いたしております。たとえばその形もいろいろございまして、共同商品の開発といったようなかっこうとか、共同仕入れ機関の設置というようなこともございますし、さらには大手の百貨店が地方百貨店に対しまして、商品供給を中心にして提携を進めていくというようなこともございます。さらに資本参加といったような面も見られるかと思います。 これらの動きが独禁法上競争制限になるかどうかという問題があろうかと思いますので、私どもといたしましては十分に関心を持ちながら、この動きを注視してまいりたいというふうに考えております。
○上坂小委員 これはもう早く取りかからないと遅いくらいですね。もうどんどん系列化してしまって、全国大体もうぴたっと決まってしまったという感じがするわけです。ですから、これは公取としても早急にその実態というものを調査をして、問題点を明らかにしてもらいたいというふうに思います。 それから、通産省の方にお伺いしますが、前に私が指摘しました岩手県の北上市の本通り二丁目の折笠正喜君が行った岩手中部ショッピングプラザの店舗設置の勧告に対する異議申し立て、これに対する措置はいまどうなっていますか、これは報告をいただきたい。
○佐伯説明員 先生に前に商工委員会で一度御質問いただきました件についてでございますが、現状は、私ども異議申し立て自体につきましては慎重に引き続き検討を行っておりますが、この問題の発端が北上市、それから江釣子村という村と市の歴史的な感情の問題に起因している問題でございまして、地元での当事者同士のお話というものが一番望ましい解決策であろうというふうに思っております。現在、地元の方でそういった観点から話が相当進んできております状態でございますので、私どもとしましてはその結果を見守っておるというところでございます。
○上坂小委員 これは見通しとしては、その結論が早急に出るような見通しがありますか。
○佐伯説明員 当事者の間で、できるだけ早く決着をつけたいということで話し合いが進められております。
○上坂小委員 次の問題でありますが、農林省の方にお伺いします。 ことしの夏場の冷害、これによって野菜等いわゆる食品の価格、それから流通、そういう面での影響というのはどんなふうに出ているのかということが第一点。 それからもう一つ米の問題でありますが、私たちの福島県もそうでありますが、青森、岩手、こういった東北の特に太平洋岸の山間地域はお米の収穫皆無という地域が実際出てきている。しかも五十一年の冷害と違って、五十一年のときには米は確かに冷害でひどかったけれども、野菜とかたばこはわりあいに被害を受けなかったのです。そのために現金収入があったわけです。今度はたばこもだめなら繭もだめ、桑が成長しませんから。そこでもちろん野菜もだめ。そのために全く収入がないのですね。しかも山間地なんかでは働く場所がないのです。そういうところはもう現金収入がない。ところが最近農家の人たちも、余りいい方向じゃないのだけれども、うまい米を食おうと思って、十一月にうまい米がとれたらそれを食べようと思っているものだから大体十月までしか米を持ってない。だから後これからが困ってしまうのですね。もう手持ち米はないわ金はないわということでお米が買えない。買うときになると一俵一万八千円くらいのものが二万五千円もするというような大変な負担をしなければならないということで非常に困る。 そこで私は、これは問題もあるだろうけれども、輸出米の値段で買わせるという方法もあるだろうと思うのですが、できるならば農協の倉庫に眠っている米を放出をしてもらって、来年の収穫時に米がうんととれたらそこで返していくというような方法をやれば、これは現金で買う必要もない、こういうふうに思うのですね。こんな方法は一体とれないものかどうか、この二点についてお伺いをしたい。
○鷲野説明員 まず私から野菜その他の問題につきましてお答えを申し上げたいと思います。 ことしは御案内のように非常に記録的な冷夏、冷害に見舞われまして、食料品の生産、消費面にいろいろな影響が出ておりますが、特に野菜につきましては八月、九月にかけまして、生育の遅延とかあるいは病害の発生とかそういうものによりまして、葉物類、それから果菜類を中心に野菜が大分供給が減りまして、値上がりも見られたわけでございます。 そこで私どもとしましては、経済企画庁とも連絡をとりまして、京浜、京阪神の大消費地域を中心に夏秋野菜の出荷促進を図るための措置、それから並み級野菜といいまして、たとえば通常は市場に出回らないのですが、キュウリとかそういった並み級の野菜につきましての出荷促進措置、こういったものを緊急対策として講じたわけでございます。こういった効果もございました。それからまた、九月の下旬から十月にかけまして産地と作型が切りかわりますので、そういった影響もございまして九月下旬以降出荷が順調に伸びまして、したがって一ころの値上がり状況も鎮静化をしたというように見ております。 ちなみに申しますと、東京都区部の消費者物価指数でございますが、昭和五十年を一〇〇としました数値で九月は一六四・二で、前年同月比三一・二%の値上がりであったわけでございますが、十月はこれが一二三・三に落ち着きまして、対前年同月比でマイナスの二三・六、こういう状況でございます。今後とも、特に夏秋野菜というのは天候の影響を受けやすいものでございますから、十分生産なり出荷なりあるいは流通の状況を加味しまして適時適切な措置をとっていきたい、かように思っております。 それから野菜以外の食料品でございますが、これはいろいろな影響が出ておりまして、たとえば清涼飲料水とかあるいは冷や麦、そうめんというような夏物の食品につきましては消費が大変落ち込みました。そういうことで、在庫の増大とか一部流通面に投げ売りといったものも見られておりますが、中小企業庁ともよく連絡をとりまして、こういったものについても別途の冷害面の対策を講じておるところでございます。
○山田説明員 被災農家の飯米対策についてお答え申し上げます。 今年の冷害によりまして被害が甚大で収穫が皆無または著しい減収といった農家につきましては、知事の要請に基づく特別売却を実施するということで現在対応しておりまして、いままでのところ、東北の青森、岩手、山形、福島の各県から特別の売却をやってくれるようにという要請が参っております。それで、この特別売却と申しますのは、食糧庁から県の方に米を売却いたしまして、それを市町村を通じて各被害農家の方に売却していく、そして代金の方は一年間の延納措置をとって、無利子でもって一年後に返還していただく、こういう措置で対応しているわけでございます。 そこで、いま先生御指摘の現物を貸すことはどうかという点でございますが、その点につきましてはわれわれもいろいろと検討をしてまいったわけでございますけれども、等質の物が返還されるかどうか、また等質のものでない場合の代金決済をどのようにやるかとか、県及び市町村にそういう事務的手続が可能かどうか等いろいろ問題がございまして、五十一年の際にも一年間延納ということで売却した事例もございましたし、今年もそのような措置で対応するということで現在進めておる次第でございます。
○上坂小委員 幾らぐらいで売るのですか。
○山田説明員 販売の代金につきましては、一般の消費者に売る場合と同じ代金で国が知事に対しまして販売する、卸売価格で売る、こういうことでございますけれども、流通経路が一般のように卸、小売業者、消費者という経路を通りませんので、手数料等におきまして若干節減されるというふうにわれわれは見ております。
○上坂小委員 終わります。
○渡辺小委員長 北側義一君。
○北側小委員 それでは初めに農林水産省にお伺いいたしたいと思いますが、農林水産省では、かずのことかマグロ、サケといったいわゆる冷凍水産物の流通と在庫、価格形成、これらにメスを入れるために冷凍水産物需給調査を行われ、その結果を需給情報として先般発表をされたわけでありますが、昨年からことしにかけて起こりましたあの北商のかずのこの買い占め、また北海道漁連の魚の空取引事件、こういう問題がありまして、消費者としては魚価に対して非常に大きな疑問を持っておるわけであります。そういうものを払拭するためにこの需給調査をやられるのではないか、こう私は考えておりますが、そういう空取引に対してのチェックが果たしてこれでできるのかできないのか、そこらをまずお伺いしたいと思います。
○真板説明員 お答えいたします。 冷凍水産物の需給調査の緊急事業は、ただいま先生から御質問ございましたような背景がございまして、水産物に対します消費者の不信感を取り戻すということが大切でございますので、今年度、緊急対策として実施を始めたところでございます。 それで、この内容につきまして若干御紹介いたしますが、これは各種の流通情報がございまして、この情報がいわば区々のところから出されておるということが投機的な取引の原因となる、こういうような指摘もございます。そのために水産庁といたしましては、大蔵省とかあるいは運輸省であるとかあるいは農林水産省内部の流通統計であるとか、こういうものを総合的に把握いたしまして、これを流通関係者の方々によります分析会議にかけまして、その結果をもちまして需給見通しというような形で発表したわけでございます。 この発表によります効果と申しますのは、これによりましていわば投機的な、思惑的な取引を、この情報を出すことによって間接的に直していくということをねらっているわけでございます。つまり、言葉をかえて申すならば、いろいろな正確な情報に欠けているために取引が投機的になりやすい、こういうことによりまして適切な価格形成が阻害される面がございますので、これを役所の側でこういう情報が正しいのだということを天下に明らかにすることによりまして、そういう投機的な動きを抑えようということでございます。この発表によりまして、空取引のような不祥事件が直ちにとどまることを期待されるといささか私どもも困るわけでございますけれども、こういう情報の提供を何回か行っていくことによりまして、そういう流通業者の、砕けた物の言い方をすれば行儀の悪さというものを直していける、こういうふうに考えております。
○北側小委員 いまお答えになったようなことしかできないのじゃないか、私もこう考えております。この制度は、たとえば仮に買い占めの情報が入ったとしましても、その業者から事情を聞いたり立ち入り調査をするとか、こういうことはできないわけですね。いかがでしょうか。
○真板説明員 確かに先生御指摘のとおり、この調査によって立入検査ということはできませんが、この調査をすることによりまして各種の情報が集まってまいります。その集まってまいります過程におきまして、各種の業者を呼んだりあるいは周辺の事情を聞いたりということによりまして適正な価格形成を図らせるというようなことはできると思います。
○北側小委員 ですから、やはりそういう買い占め等の情報を早くつかんで一般の消費者にそれを知らしめていく、この手段が迅速に行われて何回かやっていくうちに、やはり消費者も賢いですから、先般のかずのこのようなことになるのじゃないか、こう思うのです。その点ひとつ迅速にやっていただけるようにお願いをしていきたいと思います。 それとあわせて、十月三十一日に冷凍水産物需給情報、こういうのが発表されておるわけですが、私これを見まして、たとえば価格の問題にしましても横ばいないし弱含みとか、やや強含みとか、ぴんとこないわけですね。こういう問題につきまして農林水産省が考えておられるような正常な取引、これのガイドラインになるのかどうか、こういうことをなさることによって。また、今度は消費者がそれを見てわかるのかどうか、そこらが非常に大事だと思うのです。消費者がわからないような発言で、たとえばここに書いてあります横ばいないし弱含みとか、やや強含みとか、これでは消費者はわからないわけですね。そこらの点はどうお考えになっていますか。
○真板説明員 先生御指摘の点が実は私どもも一番議論した点でございます。どういうような需給見通しが行われれば的確に流通関係者あるいは消費者に取り上げてもらえるかという点でございます。 そこで先ほどの問題に返るわけでございますが、この情報提供自体がなかなか消費者の価格自体にすぐに結びつくかどうかという点になるわけでございますが、これはやはり直ちにというわけにはいかないであろうというのがわれわれの判断でございます。詳しく申せば、いわば流通業者の行儀の悪さが消費者価格に多大の迷惑をかけているのだ、そこで流通業者に正しい情報を伝えていくことによりまして間接的に消費者価格の安定につながる、こういうことが目的でございます。したがいまして、この需給見通しの起因となります価格というのは、これは消費地の卸売価格をねらっているところでございます。その点で若干消費者の方々には歯がゆい点はあろうかと思います。私どもも消費者価格を適切につかまえるということをねらっているわけでございますが、まず第一回の需給情報でございまして、私どもできるだけ正確な情報に基づきまして的確な見通しを立てたいという気持ちは持っておりますけれども、果たしてこれで的確にいくかどうかということを保証しろということになりますともう少し時間が欲しい、こういうお答えをせざるを得ないわけでございます。したがいまして、この見通しの言葉がやや弱含みとかあるいは強含みとか、えたいの知れない言葉を使っておる、こういう御指摘を受けるわけでございますが、将来もう少しこのわれわれの見通しの結果が当たってくるということになりますと、何%くらいというような数字でもってあらわせるような見通しになってくるかと思いますが、第一回目のことでありますし、何回か積み重ねることによりましてこの確度を高めていきたい、こういうふうに考えております。
○北側小委員 ぜひともそうやっていただきたいと思っております。 次に、東京都の中央卸売市場の築地市場での調べでは、イカが非常に豊漁で大量に入荷した、このように報道されておるわけですが、これについて漁業団体から水産庁にいわゆる調整保管を申請して許可された、このように報道されておるわけです。この調整保管ですが、たとえばイカの場合、現在大体昨年の半値並み、こう私は聞いておるわけですが、この調整保管によってイカがこの年末、新年を迎えて非常に高騰していくのではないか、こういう心配を私自身はしておるわけです。漁民の保護の政策、こういうことも当然考慮しなければならないと思います。しかし、あわせて消費者の立場からはこれに納得できないのじゃないか、私はこう思うのですが、その点いかがですか。
○真板説明員 先生御指摘のとおり、ことしはスルメイカが大豊漁でございまして、十年来の豊漁ということでございます。ちなみに八月の産地の冷凍スルメの価格は前年同月に比べまして四八%の水準、つまり半値以下というような大暴落になっておるわけでございます。その間、経費といいますか、明かりをつけましてイカをつるものですから、その明かりをつける発電機を回す燃油代でございますが、これがその間二・六倍くらいに上がっているということで、漁業者は非常に苦しい状況にあるわけでございます。このように漁業者が苦しい状況にありまして、なおかつイカの在庫量も八月水準でいきますと一六六%とかなり高い水準にございます。さらに小売価格も、十月の水準で見ましても前年同月比で七六、これは東京でございますが、こういうような水準でございます。産地価格も小売価格も非常に安い状況でございます。このような状況によりまして漁業経営が苦しくなっておるものでございますから、一時的な大漁貧乏を避けようということで調整保管事業の申請が来ておることは事実でございます。 その取り扱いにつきましては、現在私どもも検討しているところでございますが、少なくとも漁業経営の安定ということと物価の安定という二つの命題を満足させるような解決をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○北側小委員 非常に言うはやすくして行うはかたしではないかと思うのですがね。非常にむずかしい問題じゃないかと思うのです。この調整保管について具体的に一遍説明してもらいたいのです。
○真板説明員 調整保管事業の仕組みでございますが、これは簡単に申しますと、産地価格が非常に安いとき、基準といたしましては過去三年の最低価格をさらに下回ったときに漁業者団体が買い入れをいたします。その買い入れに要します金利あるいはその保管に要します経費でございますが、これの半分を、魚価安定基金という財団法人がございますが、そこを通じまして政府として補助する、こういうことでございます。高値になりましたら放出をさせるということによりまして、産地及び消費地におきます魚価の安定を図ろう、こういうことが趣旨でございます。
○北側小委員 いま言われた理屈は大体わかりました。わかりましたが、たとえば豊漁でイカが非常に安くなったときに調整保管されて価格が高くなる。そして魚がとれないときにはまた当然値段が高いわけですから、そういう立場を考えてみますと、やはり消費者がそういう問題を受け入れてくれるかどうかという問題がここに出てくるのじゃないかと思うのです。これはいわゆる漁業者の経営と魚価の安定、ここらを両にらみしてやっていくというような答弁なのですが、これは早速新年を迎えることで、そういう需要が非常に強くなることは間違いないと私は思うのです。そこらを変なやり方をやりますと、また国民に魚価不信というのが必ず出てくると思うのです。そういう点、間違いのないようなやり方を、ぜひともやってもらいたい、こう考えております。
○真板説明員 先生の御趣旨を十分体しましてこの事業の運用に当たってまいりたい、こう考えております。
○北側小委員 公正取引委員会にお聞きしたいのですが、公正取引委員会でも冷凍水産物について、「その流通及び価格形成の実態をは握するため、調査を行った。」このように言われておるわけですが、その実態はどうなのですか。
○劔持政府委員 私ども、冷凍水産物について調査をいたしましたが、これはマグロとすり身でございます。それで、調査は終わっておりますが、その結果、現段階では特に独禁法上問題になるというようなことは見当たらないということでございます。なお、実はその中には陸上すり身につきまして集販機関というのがございまして、そこがちょっと独禁法上問題かなという点はあったわけでございますが、これはすでにことしの五月に是正措置がとられておりますので、現段階では余り独禁法上問題はないのではないか、調べた限りではそういうふうに理解しております。
○北側小委員 次に、大手のスーパーとインスタントコーヒーの大手メーカーとの間で、コーヒーの卸値をめぐって問題が生じておる、このように報道されておるわけです。 スーパーが消費者の味方となってよい品物を安く提供する、これは私はまことに結構なことである、こう考えるわけです。しかし、ここで考えなければいけないことは、いわゆる巨大な資本力を持っておるスーパーが、たとえばスーパーで売買される商品について、その商品をいわゆる中小企業が製造をやったり卸売をやっておるのに対して、いわゆる不当な仕入れ価格で仕入れていくようなケースも間々ある、このように聞いておるわけです。これについては実態はどうなっておるのか、お伺いします。
○劔持政府委員 実態の方を詳しく調べて承知しているわけではございませんけれども、いま先生御指摘のような事態が起こりました場合に、独禁法上どういうような問題点があるかということについてお答えいたしたいと思います。 まず、一般的に申しまして、大手スーパーが、その取引上の地位が中小メーカーに対しまして非常に優越しているというその優越的な地位を利用いたしまして、正常な商慣習に照らして不当に不利益な条件であると認められる価格で、プライベートブランドの商品等を納入させているということでありますれば、不公正な取引方法の一般指定というのがございますが、その十の優越的地位の乱用行為に該当いたしまして独禁法に抵触するおそれがございます。 〔小委員長退席、清水小委員長代理着席〕 ただ、そのほかにも、たとえば特に特売用とか廉売用の商品としてそういうふうに買いたたくというような場合には、これも不公正な取引方法の特殊指定というのがございます。百貨店についても特殊指定がございますが、その四項に該当するということが言えるかと思います。 さらに、独禁法ではございませんが、下請法がございます。製造委託をしているという場合、下請法に規定いたします親事業者それから下請事業者の要件に合致しているような製造委託が行われるといった場合に、その買いたたきということが行われれば、これはやはり下請法の四条の五号に該当する行為になるというふうに考えられております。
○北側小委員 特に、加工食品の中でも小売業態別売り上げ、スーパーの販売率、これを見てみますと、食用油は八〇%、マーガリン、チーズ、マヨネーズ、七〇%、ハム、ソーセージ、約五〇%、このように非常に高いわけです。そのスーパーが一つの目玉商品としてこれらの商品を販売する。その場合にやはりこういう中小メーカー、特にしょうゆとかみそ、こういう業界におけるいわゆるスーパーの価格形成に現在問題が出ておらぬかどうか。
○劔持政府委員 しょうゆ、みそ等の食品につきまして、特に現在私ども、中小メーカーから大手スーパーに対します納入価格上問題があるというふうには承知いたしておりませんけれども、しょうゆ等につきましてはときどき廉売が行われるということで、廉売を取り締まるようにというような申告といいますか、そういうようなものがあることはございます。
○北側小委員 これについては、いま言われたように、こういう中小企業メーカーがその大部分をスーパーに販売依存されておるような業種は特に注意をしていただきたいと思うのです。 次に、肥満防止とか虫歯予防、こういううたい文句でチューインガムとかそれからチョコレート、あめ、こういうものに砂糖を使っていないことを表示するため、たとえばノーシュガーとかシュガーレスとか、このように書かれておるわけです。実際ブドウ糖とか水あめ、こういうものを使って甘味を出しておるわけでありますが、このノーシュガーとかシュガーレスという表示ですね、これは消費者にとりまして非常に紛らわしいのではないか、こう考えておるのですが、これについてはいかがでしょうか。
○劔持政府委員 御指摘の点につきましては現在具体的に検討しておる最中でございます。いろいろ調査もいたしておりますが、たとえばチューインガムにつきまして砂糖不使用という表示がある場合に、何を使っているのかという原材料表示が別途ございますので、それを見てみますと、砂糖は使っていないけれども、ブドウ糖、水あめ、乳糖、麦芽糖といったようなものは使っているということでございます。なお、一方、肥満防止の点からカロリーが問題にされるというわけでございますが、砂糖もブドウ糖も水あめも麦芽糖もカロリー的には同じである、したがいまして砂糖不使用というふうに書いてあった場合に、一般の消費者が、これは砂糖を使っていないのだから肥満防止に役立つという誤解が生ずるおそれがあるかどうかというところが問題かと思います。 その点につきまして景表法上の観点からちょっと申し上げますと、まず第一点といたしまして、砂糖不使用、シュガーレスも同じでございますが、そういう表示があって実際に砂糖を使っている、これはまさに虚偽表示でございますので景表法上違反だということになります。もう一つは、砂糖を使用していないことによって肥満や虫歯に対する予防効果を有する商品であると一般消費者に認識されまして、実際のものとかあるいは競争業者のものよりも著しく優良であるというふうに誤認される場合が問題であろうかと思います。その後者の場合につきましては、実は原材料表示がございます。したがいまして、一概に直接的に優良誤認を生ずることになるとは言い切れない面があるわけでございますけれども、そういう点を考慮いたしまして、私ども表示連絡会というものを開催いたしまして、一般消費者とか学識経験者、それからさらには業界の意見も徴しましていま検討している最中でございます。
○北側小委員 これはたとえば肥満とか虫歯を予防するのに非常に疑義があるのじゃないかと思うのです。また消費者に誤認を与えるような表示はやはり改めていかなければならないのじゃないか、こう私は考えているわけです。 次にエネルギー庁にお尋ねいたしますが、金の流通機構についてまずお伺いしたいのです。 先般の商工委員会におきまして私は金の先物取引に関して質問いたしましたが、その節資源エネルギー庁長官は、日本金地金流通協会への登録店制度をなお一層普及させることによって悪質業者を締め出していくのだ、こういう趣旨の答弁があったわけであります。昨年の十二月に社団法人が設立されましてほぼ一年になるわけでありますが、その後の加盟店はどれぐらいになっておるのか、また、都道府県でこの加盟店のないような場所があるのかどうか。
○山梨説明員 お答え申し上げます。 先生おっしゃいましたような日本金地金流通協会の登録店制度はほぼ一年経過したわけでございますけれども、現在までに登録店舗の数は百六十一店舗に達しております。現実にはこの協会の正会員が別に三十二社ございますが、これを加えまして全国で百九十三店舗が金地金の売買に応じているという体制になっておるわけでございます。 〔清水小委員長代理退席、小委員長着席〕 これを地域的に申し上げますと、正会員もしくは登録店舗を有する都道府県は全国で四十四に及んでおりまして、現在時点でまだ登録店舗のない県は三県ございますが、ここまで整備されてきているのが現状でございまして、通産省といたしましては、今後ともこの協会を通じて売買店舗網の拡充を図ってまいりたいと考えている次第でございます。
○北側小委員 金の買い値と売り値の差が現在大体一グラム当たり百円、こう聞いておるわけですが、これは百グラムにいたしますと一万円という金額になるわけですね。この差が少し大きいのじゃないかという声があるわけです。そういう点、諸外国での買い値、また売り値、ここらの差と比較して、この一グラム百円の差というのはどんなものなんでしょうか。
○山梨説明員 ただいま先生御指摘ございましたように、私ども、現在と申しますか最新の情報といたしまして、一昨日の売り値と買い値を調べたわけでございますが、小売価格が四千二百六十円に対しまして買い取り価格が四千百六十円ということになっておりまして、ちょうど百円が売買差ということになっておるわけでございます。 この売買差と申しますのは、手数料のほかに運搬等による流通費、そのほか、金地金を売買されますと必ず溶解して再精製するわけでございますが、この溶解とか溶解後の分析費とかいうものを加えまして百円になっているということでございまして、必ずしも一諸外国の売買価格の実態を全貌を把握しておるわけではございませんけれども、一部私どもが承知しておりますアメリカ等におきます一般投資者に対する売買手数料というものは、わが国と余り差はないというふうに考えている次第でございます。
○北側小委員 次に、たとえば金の価格が暴落するようなニュースが流された場合、価格が下がるのじゃないか、そういう予想がされた場合には、保有しておる金を買ってもらいたい、このように依頼しても引き取ってくれない、そういう店もある、こう聞いておるわけです。暴落しそうだということですぐお金にかえたいと言っていっても、たとえば翌日にしてくれとかもう少し先にしてくれ、こう言われることがある、このように聞いておるわけですが、これについてはどのようにお考えでしょうか。
○山梨説明員 確かにことしの二月に非常に暴騰し暴落したという事実がございまして、そのときに一部の金の取扱点でそういう事態が生じているわけでございます。昨年末に発足しましたこの流通協会を通じまして登録店が徐々に整備されてきたわけでございますけれども、この登録店自体において一般投資者との間にそういうようなトラブルがあったという事態はまだ生じていないわけでございます。ただ、確かに二月の時点ではまだ完全に整備されていなかったという事態はございますけれども、私どもといたしましては、登録店において御指摘のような事態が生じないように、今後ともこの協会を通じまして適切な指導に努めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 ただ、金というのは、御承知だと思いますけれども、真贋の鑑別が非常にしにくいという面がございまして、いわゆる金地金と申しておりますのは、この協会の会員とか海外の大手業者の刻印がしてあるというのは比較的信用があるわけでございまして、こういうものにつきましてはその場で売買に応じても比較的リスクが少ないわけでございますけれども、そういう刻印のない金地金とか一般に言われております金製品といったものを買い取る場合には、品位、金がどの程度入っているものかあるいは入っていないのか、この辺を確認するために分析する時間を必要といたします。こういうわけで、そういうものの買い取りについてはある程度の時間を要するというのもやむを得ないのじゃないかと考えております。
○北側小委員 最後に、これは同じエネルギー庁に聞きたいのですが、省エネルギー政策の立場から、ガソリンスタンド等の休日、祝日休業、これを推進しておられるわけであります。これについて、やはり休日、また祝日も営業をしておるところもあるように聞いておるわけでございます。省エネルギーに協力して休んでいるところと営業しておるところ、このように考えますと、やはり国策上このような施策をとられた以上は、これに対して何らかの指導をしていかなければならないのじゃないか、こう私は考えておるのですが、そこらについてはどのようにお考えでしょうか。また、実態をどう把握しておられますか。
○関説明員 先生御指摘のとおり、ガソリンスタンドの日曜、祝日休業につきましては、IEA等の決議を受けまして昨年の六月から実施をいたしておるところでございます。 実施状況でございますが、昨年は九九%程度の実施率でございますが、ことしに入りましてやや悪化をいたしておりまして、最近では九七%程度の実施率で推移をいたしておるものと理解しているわけでございます。九七%と申しますと、大体全国で一千カ所程度日曜、祝日にもかかわらず開店している店があるという勘定になるわけでございます。私どもとしては、省エネルギーという国策の実施のためにもぜひすべての店で日曜、祝日の休業について御協力を賜りたいということでかねがねいろいろ要請もし、指導もさせていただいておるところでございます。最近の実施率の悪化に伴いまして、私どもといたしましては毎週その前の日曜日におきます実施状況を見まして、守られていないところについては個別に元売りあるいはガソリンスタンド単位で指導させていただいておるところでございます。 なお、今後さらにこの日曜、祝日の休業の徹底を図るために、日曜・祝日休業推進会議というのがエネルギー庁を中心に設けられておるわけでございますが、それを来る十二月一日に開催いたしまして各方面の御意見を伺い、今後の徹底方についてさらに推進してまいりたい、また、これとあわせまして、私どもといたしましても元売り会社に対しまして私どもの幹部からさらにこの徹底を図るように要請をしてまいりたい、かように考えている次第でございます。
○北側小委員 業者間でもそういう実態を見ておられて、私たちは国策に沿ってやっておるにもかかわらず一部の業者はそのようなやり方をやっている、これはまことに不公平ではないかという声が出ておることを私は知っておるわけですが、やられる以上はそういう点を不公平のないようなやり方でやっていただきたい、このことを最後に要望して私の質問を終わります。
○渡辺小委員長 横手文雄君。
○横手小委員 私は、この流通行政は国民生活にとってきわめて重要な問題である、こういうぐあいに考えるわけでございます。したがいまして、各省庁がこの流通行政について大変御努力をいただいておることをよく知っております。 そこで、五十六年度における流通行政に対しての予算要求あるいはその施策の重点はどういったものを考えておられるのか、まず簡単にお聞かせいただきたい。
○広海説明員 中小小売業に対します近代化施策等を別にいたしまして、流通近代化施策一般につきまして御説明申し上げますと、大きく三つの観点から政策を実施しているというふうに申し上げてよろしいかと思います。 すなわち第一点は、商取引と申しますか、商流の合理化、近代化を図るという観点からの施策でございまして、たとえば小売店におけるPOSシステムの導入あるいは卸、小売間におきます受発注のオンライン化、そういったものを普及促進するという施策でございます。第二点目は、物流の合理化、近代化ということでございまして、都市内総合物流システムの開発あるいは近代的な物流拠点施設の建設促進といった施策でございます。第三点目は、商流、物流をあわせまして、各業種の実態に即して流通の近代化を図れないかということで、業種別の近代化構想の策定を逐次幾つかの業種を取り上げて進めておるという状況でございます。
○横手小委員 経済企画庁にちょっとお伺いをいたしますが、いまお話がございましたように、流通の合理化は大変大事な問題だと思うわけであります。特にこれを進めるに当たって、雇用政策あるいは物価政策といった面についてどう生かされてくるかということも大変大事なことであろうと思いますけれども、いわゆる八〇年代における産業構造政策における流通合理化政策の位置づけ、つまり流通合理化政策の推進に伴う雇用政策との関係あるいは物価政策との関係についてどうお考えになっておられるか、お伺いいたしたいと思います。
○齋藤政府委員 流通部門は、わが国の経済で大変合理化が進んでおります生産部門に比べまして、合理化がおくれているということがかねてから指摘をされておるところでございまして、そういう意味で流通合理化というのに重点を置いて政府としては鋭意努力をしてまいっておるところでございます。従来から産業政策の中で流通部門は暗黒大陸という指摘がございますように、今後大いに取り組んでいかなければならない問題だというふうに考えております。ただ、何しろ長年の歴史と沿革を持っておりまして、そこに数多くの商慣行がございますが、改善のためには各物資の特色でございますとか流通機構の特色に十分配慮して対策に取り組まなければならないと考えているわけでございます。 御指摘の雇用の問題でございますけれども、流通の合理化を進めることになりますと、当然に労働力の移動の問題が出てまいります。そういう意味で流通の合理化を進めるに当たっては、雇用について、労働力の移動が円滑に行われるように配慮していくことが当然に必要な問題というふうに考えております。 また物価政策の問題では、当然に合理化を進めることは一般的には物価の安定に寄与するわけでございますから、そういう意味で物価政策の中でも流通合理化政策というのは大変重要なウエートを持っておるわけでございまして、生産部門の近代化、合理化とあわせまして、流通政策につきましても大いに合理化に取り組むことにいたしておるわけでございます。昨今物価安定策ということで政府内部でいろいろ取り決めましたプログラムの中でも、こういった流通面からいろいろ配慮することにいたしておりまして、あるいは輸入政策についても配慮するというかっこうで各部門に流通合理化対策なるものを含めて物価対策に取り組んでおるところでございます。
○横手小委員 先ほどから触れられておる問題の一つでございますけれども、特に流通問題を論ずるときにスーパーの問題が議論になるわけであります。大型店が出店をすると当然周りの小売業者に大きな圧力がかかる、あるいは店を閉めなければならないような深刻な状態が起こってくる。これがために多くの規制といいましょうか、届け出制によるいろいろな問題が配慮されておるところでございます。またスーパーの方も価格凍結宣言をして、しかしそのしわ寄せは納品者の中小企業のところへいっていた、こういった問題については大変問題であろうというぐあいに私も考えるわけであります。ただ、スーパーの皆さん方からの意見の中で、特に届け出制に対して、地元の商店街の皆さん方あるいは商調協の皆さん方はこの出店に伴う規制のみに重点を置かれて、本来流通経路を省略したこれら大型店のメリットの問題あるいは消費者に対するメリットの問題、こういった問題について議論がされない、だから営業時間の規制あるいは営業日数の規制、こういったことのみに集中をされることに対する不満も一部出ているようでございますけれども、この点に対するお考えはいかがでございますか。
○佐伯説明員 大規様小売店舗法第一条の「目的」にございますが、「消費者の利益の保護に配慮しつつ、大規模小売店舗における小売業の事業活動を調整することにより、その周辺の中小小売業の事業活動の機会を適正に確保し、」ということでございますので、当然消費者の利益というものに十分配慮した調整を行うことといたしております。これは法律の第十一条におきましても「消費者に対する配慮等」ということで触れられております。またその中でも、大規模小売店舗におきます中小小売業の近代化ということについても配慮していくということが書いてございます。私ども、大規模小売店舗法の運用に当たりましては、こういった点も十分踏まえながら調整をいたしておるわけでございます。 いずれにいたしましても、中小小売業者につきましても消費者のニーズに対応するものとしてそれなりの機能を果たしておるわけでございますので、こういった中小小売業者が消費者のニーズの変化あるいは多様化といったものにも対応しながら、健全な発展が遂げられるようにということで、大規模小売店舗の進出のスピードにつきまして適正に調整いたしてまいりたいというように考えております。 大規模小売店舗法の運用に当たりましては、現地の話し合いということで、商業活動調整協議会において消費者それから商業者、学識経験者という三者でいろいろ話し合いをして調整をいただいておるわけでございます。その中で、各般の意見が公正に反映できるように商調協の調整活動というものを指導してまいりたいと思っております。
○横手小委員 中小商店街の皆さん方の利益を守っていくことは大変大事なことであろうし、いま御指摘のようにどう調和を求めていくか、地域の発展につながっていくかということとあわせて、中小商店街の皆さん方は資本的にも大変弱い立場にあるわけでございますので、別な道での助成措置といったことも考えていかなければならないだろうというぐあいに考えておりまして、後ほどその点についても少しお聞かせいただきたいわけでございます。ただ全国的に見て、地元商店街の皆さん方と大変うまくかみ合っておる大型店もたくさんあることを知っております。 ただ、私が大変問題に考えております点が一つございます。それは、昭和五十年ごろでございましたか、福井県の鯖江市が駅前の再開発に取り組みました。これは県あるいは国の補助をもらって駅前の再開発をやったわけでございます。そして立ち退きもし、駅前も広げたときに、いわゆる商業ビルを建てました。現在ここは空っぽです。経過は、商業ビルには立ち退きをされた方にまた入ってもらう、しかし、お客さんを引くためのキーテナントということで、あるスーパーと交渉をされていたわけでございますが、商調協の皆さん方の結論を見てそのスーパーは辞退をされた、こういうことであります。したがって、あけておくわけにいかないということで、もともとからあった地元のスーパーに、それではこの店を閉めて駅前に出てくださいというような話に変わりました。その間市長も交代をしたという事情もございましたけれども、それがずっと議論が続けられてきたわけでございますが、五条申請が出て商調協の結論が出た。これに対して、移るということで市との間に建物の売買契約まで結んでおるわけでありますけれども、商調協の結論を見てもうやめた、これではとてもやっていけません、こういうことで辞退をされたわけであります。この都市再開発に伴うA棟ビルはそのままあいております。わずか六万ぐらいの都市でございます。十億円ぐらいと聞いておりますので、金利、維持費を入れて年間一億ということになっております。大変な財政負担に相なっておるわけでございます。 これらの問題について通産省だけに責任があるとは考えておりませんけれども、聞くところによりますと、全国に都市再開発に伴うそういうトラブルがたくさんあるそうでありますが、これらの実態と今後の指導のあり方、こういう点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○佐伯説明員 先生のただいまの御指摘になりました市街地の都市再開発事業との絡みの調整問題でございますが、ちょっと手元にデータ等がございませんけれども、最近多々出てまいっております。私ども、たとえば国鉄のビルのような場合にはあらかじめ国鉄の方から計画を御連絡いただきますので、地元と十分調整しながら計画を進めてもらうように指導いたしておるところでございますが、市街地の再開発計画につきましては、この点は必ずしも十分ではございません。先生の御指摘のありました鯖江のケースでは、市の方で都市計画が先に決められまして、その建物の建設も先に進んでしまいまして、商業調整の方がおくれてまいったわけでございます。それで、一度一つのスーパーが進出するということで出したわけですが、これは面積が著しく削られたためにとても出られないということで見送られまして、鯖江市内の別のスーパーが移転するという形で計画が進められたわけでございます。その結果、地元の商調協におきましては、その移転につきましてはその面積で移転することは差し支えないという結論が出されたわけでございますが、現在鯖江の駅前というのはまだほとんど未開発の地域でございまして、企業としては、その程度であると企業としてやり得ないということであきらめざるを得なかったということでございまして、市の方もそうであればやむを得ないと、この計画を撤回したという経過になっております。 私どもは、今後もこういった事態が起こらないようにできるだけ市の方の計画の段階で、商業調整面の配慮も十分しながら計画を進めていただくようにお願いしたいと思っておりますし、商業活動調整協議会の中には市の方も特別委員として参加いたしておりますので、こういった方を通じて、できるだけその辺にそごのないように指導してまいりたいというふうに思っております。
○横手小委員 いま御指摘のとおりでございます。特に地域におきましては区長会等も動きまして、一体全体どうなっておるのだということで騒ぎが起ころうとしておるわけでございます。あるいは市議会の中においても、それらの問題に対して一般会計の中からその金利あるいは維持費として一億円も支出することについての議論もいろいろ出ているようでございます。私は当然のことだろうと思いますし、今後何とかこれが円満な解決の方に行くように、ひとつ御指導の強化をお願い申し上げておきたいと存じます。 次に、公正取引委員会にちょっとお伺いをいたします。 ことしのいつごろでございましたか、ここで流通の問題で小委員会が開かれて、そのときの議題として出版物の新再販制度の問題が議論をされました。すでに十月からスタートしたということを聞いておりますし、きょうの朝日新聞で多少報道がなされておりますけれども、その状態についてお聞かせをいただきたいと思います。 さらにまた、流通の実態調査ということで十四業種を指定をして、その流通の実態調査を行っていられるようでございますし、これからという業種もあるようでございますけれども、その進捗状況なり、あるいは具体的にどんな問題が出てきておるのか、あるいはどのような改善といいましょうか、成果といいましょうか、そういったものが出てきておるのか、これらの問題についてお聞かせをいただきたいと思うわけであります。 私は、この流通コストに業種によって大変問題がありはしないかという感じがするわけであります。たとえば繊維製品等を例にとりますと、小売の販売価格を一〇〇として、その原価は三五と言われております。これは繊維の場合もいろいろ業種がございますので、一概に言えないわけでありますが、アメリカの実態を見ると大体流通コストと製造コストとが半分ずつだということが言われるわけであります。日本の流通コストの中で、そういう合理化が行われたということになれば、アメリカ並みになったということになれば、現在の市価の七割に価格が落ちる、理屈からいうとこういうことになってくるわけでございますが、大変大事な問題だと思いますので、そこら辺についてもお聞かせをいただきたいと思います。 もう一つ、これは公取でやられたのか通産省でやられたのかよくわかりませんけれども、めがねのメーカーから出た値段と店頭にあるめがねの値段が大変大きな差がある、こういうことで、そのそれぞれの流通ごとのマージンその他についてずっと追跡調査をされたことがあるやに聞いておりますけれども、その結果がどうなったのか、この点についてお伺いいたします。
○劔持政府委員 幾つかお尋ねございましたが、最初の書籍の点について申し上げますと、実は五十三年の秋ですか、二年前から出版物の流通関係につきまして調査を行ってまいりました。そのときの問題意識といたしましては、出版物につきましては独禁法上再販売価格維持行為といいますか、これが認められているものでございますけれども、法律に定められた以上のいわばきつい再販制が実施されているのではないか。それからいろいろ調査をしてみますと、調査の結果では出版社等もいまの書籍、出版物の流通がそのままでいいというわけではなくて、もう少し緩めてもいいのではないかというような声も出てきているわけでございます。それで、そういうこともございまして、出版業界に対しまして、法律にのっとりました再販制度を実施するようにという指導を続けてまいったわけでございますが、ことしの十月一日から再販契約が新しい再販契約に衣がえするということになって、そこの新しい契約では独禁法上法律が予定しているような中身の再販契約になっているわけでございます。部分再販とか時限再販とか言われているものが盛り込まれたような新しい契約になっているわけでございます。 ただ、何分にも出版業界では六十年にわたりまして定価販売という実績がございますし、商売としては定価で売るというのが末端の小売店、書店では通常の形になっておりましたので、十月一日からその再販価格を必ずしも守らなくてもいい出版物が出るような余地はできたわけでございますけれども、まあ具体的にはまだ余り動いていないというのが現状でございます。 次に、十四業種につきまして流通関係の実態調査を実施しているわけでございます。その中には出版物も当然入っているわけでございますが、その状況を簡単に申し上げますと、現在十四業種のうちで、出版物を含めまして六ないし七の項目につきましては一応の調査を終わっております。さらに二度目の調査といいますか、二回目の調査に入っているものもございます。調査を終わった中で具体的な対策をとりましたのが自動車関係と出版物でございます。出版物につきましては、いま申しましたように新しい再販契約を締結するということで、一応現在そういう指導を行っているわけでございますが、自動車につきましては、メーカーとディーラーとの間で、メーカーが非常に強い地位にございますので、ディーラーに押し込み販売とか白地手形制度とかリベートとかといったような面で、かなり優越的地位の乱用と見られるような行為があるのではないかという点がございまして、これは契約書を改定するようなことで、契約書の改定はすべて十一月で終わっております。そういうようなことになっております。 それからあと調査が終わりまして具体的に問題点が出てまいりました、または余り問題がなかったというところなんですが、先ほど冷凍水産物について申し上げましたが、冷凍水産物につきましてはマグロとすり身、それからエビの三品目につきまして調査をいたしましたけれども、問題点が若干なきにしもあらずだったわけですけれども、現時点までにはそれをいずれも直して、直っておりますので、現状では調査した結果について特に独禁法上の問題点はないというふうに理解しております。 それからインスタントコーヒーとスコッチウイスキー等につきましても、調査が終わっております。インスタントコーヒーにつきましては非常に高度の寡占業界でございまして、参入障壁が非常に高いのではないかということが考えられますし、さらに同調的な価格値上げの体質を持った業界ではないかという問題点があるわけでございますが、現時点ではとりたてて独禁法上特に是正しなければならないという点はないように考えております。それからスコッチウイスキーでございますが、これは先生、流通コストの点でお尋ねがございましたが、それの一例かと思いますけれども、円高であるにもかかわらずちっとも輸入スコッチウイスキーの値段が下がらないではないか、円高差益はどこへ行ったかというような、流通過程で円高差益が吸収されてしまってコストが高くなっているのではないかというような一般的な御指摘がありましたものですから調べたわけでございます。特に輸入総代理店の輸入とそれから並行輸入と両方調べました。その結果でございますが、実は円高差益が輸出価格の上昇、つまりスコッチ側におきます輸出価格の上昇でほとんど吸収されていたという実態が実はわかりました。それからさらに並行輸入がございますが、並行輸入は総代理店が輸入するものよりもやや高い値段で輸入して、かつ国内では低い値段で売っているということもありまして、総代理店の方も販売価格を下げざるを得ないということになりまして、全般的には国内の小売価格は引き下がりの傾向にあるということで、価格上の問題は余りないというような結論になっておるわけでございます。それからさらに、専売店制とかそういった流通系列化上いろいろな問題があるかと思って調べたわけでございますが、この業界について現時点では余りそういった問題はないというふうに私ども現状をとらえております。 それからもう一つ、レコード及び音楽テープにつきましても実態調査を終わっておりますが、これは現在共同再販といったような観点からどういうふうな指導をしたらいいかということで、指導の準備をしているところでございます。 それから百貨店、スーパーにつきまして一回目の調査を行いまして、押しつけ販売とか不当な協賛金というような実態が明らかになっておるわけでございまして、後で公正取引委員会の要請に応じましてそれぞれの協会が自主的な規制措置をとっておるということでございますので、現在その実態について調査をしているというところでございます。 なお、化粧品、石油業、広告産業、それから家電製品、輸入ブランデー、新聞、フランチャイズといった項目につきましては、現在調査を続行しているところでございますので、調査がもう少し進みませんと、その具体的な問題点を御披露する段階には至りません。 それからめがねについてでございますが、実はこれは具体的な申告事件として参っております。これは景表法に違反する申告事件として参っておるわけでございますが、私どもとしてはそういうとらえ方をしております。それで問題は二重価格でございまして、二重価格の表示が不当に、有利誤認と言っておりますが、景表法の四条二号に該当するのではないかということで現在調査を続行している段階でございます。
○坂本説明員 先ほどのめがねの御質問の部分につきまして、私どもの所管でございますので一言お答えさせていただきます。 先生御指摘のとおり、通産省におきましては五十三年度に商品別流通構造調査といたしましてめがね枠を取り上げまして調査をし、五十四年四月に報告書を出しております。その報告書によりますと、流通過程はほぼ一般的な形態をとっておりまして、メーカーから産地問屋、消費地問屋、それから小売、消費者というのが伝統的な従来の形でございますが、現在はこの形をとっておりますのが二五%から三〇%くらいに減っておりまして、次第に産地問屋とか消費地問屋がショートカットされるような傾向が出てきております。 それから御質問のマージンにつきましては、めがねの場合には卸売業でほぼ二五%ぐらい、それから小売業で五〇%ぐらいのマージンを取っているようでございます。その点につきましては確かにこの実態調査でもやや他の業界、他の商品と比較してマージン率が高いことは明らかなのですが、これは先生御指摘のとおり、めがねを買いますときには加工、調整、その他検査、いろいろそういう販売に伴う手間暇がかかりますものですから、ある程度めがねの場合には他の業界に比して高いというのは妥当ではないかという結論を出しております。 以上が先ほど御質問の調査につきましての御報告でございます。
○横手小委員 多少質問が前後しますけれども、もう時間が参りましたので最後にします。 先ほど触れましたいわゆるスーパーの小売店に対する圧迫、これは何としても救ってあげなければならないわけであります。そのため、中小小売業の振興のためにいろいろの助成措置が行われておるわけであります。高度化資金を初め多くの体質強化資金制度等もあるようでございますが、これが十分に生かされていない、だからスーパー進出に対して中小小売業がとても太刀打ちできない、だから規制を強化せざるを得ない、こういうことになってしまっておるのじゃないかという感じがするわけでございますけれども、その点について、この資金制度の活用の実態あるいは大型店の進出に伴ってこれで十分なのかどうか、この点について最後にお伺いをして質問を終わります。
○村野政府委員 お尋ねの中小小売商業に対します助成の問題でございますが、先生もお触れになりましたように大きく分けまして三つのやり方をとっております。 一つがいわゆる商店街ぐるみの近代化あるいは共同店舗の形成といった集団的あるいは共同化という手法を通じましての高度化事業でございます。これに対しましては非常に低利な二分七厘、場合によりましては無利子の高度化資金を融資いたしましてその事業を進めておるわけでございます。この実績につきましてはこの前ごらんいただきました資料を御参照いただきたいと思いますが、最近まで十三年間の実績を見ますと、貸付件数が千八十九件ほどでございます。それからこれに伴います助成が千二百三十億というような数字でございますけれども、そういった高度化資金を通じましての助成が一つございます。 その次に、これはむしろ個別のお店が中心でございますけれども、個々の店舗に対します近代化のための融資、これはたとえば中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫等々の政府系中小企業金融公庫の融資、さらに国と都道府県が共同してやっております制度金融で、大型店等進出対策融資といった制度もございます。 それからもう一つ、最後に小売商の方々の団体、組織、たとえば商店街振興組合、こういった方々の組織の活動の強化、助成という措置をやっておりまして、おおむねこの三本が中心でございます。 そこで、こういった助成が果たして有効に大店対策になっているかどうかというお尋ねでございますが、高度化の場合にはこれは高度化診断というような診断事業とのタイアップを前提といたしまして、当然大店の要素も含めまして、その地域の近代化がいかにあるべきかということを考えつつ近代化、高度化を進めるわけでございますので、これは当然大店の対策にもかかわっていると考えております。事実そういった例も多いわけでございます。 それから大型店等進出対策融資、これは五十三年度から導入されまして非常によく利用されておるものでございますが、これもお店がお借りになる場合には地元の商工会あるいは商工会議所、こういったところの認定を受けまして、そういったケースに適合する場合に融資をするという制度になっておりますので、当然大店対策を含んだ融資でございます。また名前が示しますように大店の進出する場合に必要な設備資金、運転資金、そういったものをお貸しするわけでございますので、およそ目的にはかなっているものと思われます。 いずれにいたしましてもこういった制度を通じまして総合的に近代化をしていただきまして、大店等の進出に十分対抗できるような中小小売商になっていただきたい、これがわれわれの考えでございます。
○横手小委員 終わります。
○渡辺小委員長 小林政子君。
○小林(政)委員 私は、先般の委員会でも大企業の中小企業分野への進出の問題について質問をいたしてまいりましたけれども、分野法制定の際、小売業の場合には大企業者の小売分野への進出については商調法の対象とするということになりました。 そこで具体的にお伺いをいたしますけれども、この法律の改正後、商調法第十四条の二及び十六条の二、この調整の申し出のあった件数は具体的には何件になりますか。
○村野政府委員 お尋ねは商調法の十四条の二と十六条の二の点でございますが、具体的にこれによりまして指導いたしますのは第一義的には都道府県知事でございますので、都道府県からの御報告をいただいてわれわれも集計しているわけでございますが、十四条の二につきまして調査のお申し出のありましたケースは従来三件でございます。それから十六条の二、調整の申し出のあったケースは一件でございます。この調整の申し出、十六条の二によりますものにつきましては、申し出をいただきましたが勧告の必要なしということで済まされたケースでございます。 なお先生も御承知のように、こういったことで件数は非常に少ないわけでありますが、こういった手段が商調法の中に設けられておりますために、これをいわばバックにいたしまして、都道府県におきまして行政的に個々のケースについて指導をするというケースが非常に多うございまして、そういう意味では正規の調査、調整ではございませんけれども、それをバックにいたしました指導がなされておるということはわれわれが認識いたしておるところでございます。
○小林(政)小委員 そういたしますと、相当数のものが行政指導というか、それで解決をされているのであろうというふうに思われますけれども、その相当数というものは結局紛争か生じて、そしてそれが、商調法の十五条もそうですが、知事のあっせん、調停、こういった申し出があったものというふうに解釈していいのですか。
○村野政府委員 十五条におきましても先生おっしゃるとおりでございます。
○小林(政)小委員 具体的な行政指導で解決をしたものというのは、内容としては具体的にどういうことになるのですか。
○村野政府委員 このケースは非常にたくさんあるわけでございますので、一律にこれというふうに申し上げられませんが、たとえば、ごく最近私どもお聞きしましたケースでは、ある大手のダミーに当たりますが、コンビニエンスストアがある地域に出店をする計画を持っておりましたときに、地元の小売市場の方々との意思の疎通がうまくいきませんでトラブルに発展いたしました。これにつきまして商調法そのものを使って調整をするという動きもあったのでございますけれども、結局県でございましたか、あるいは市の方でございましたか、いずれにいたしましても行政当局の方で間を取り持ちまして、その間がうまく調整をされまして地元の方々のおっしゃるような方向でそのコンビニエンスストアの閉店時間あるいは店舗の構成といったものが決められたようなケースを聞いております。
○小林(政)小委員 私は、やはり法律の運用の仕方というものによって、進出企業が大企業者として商調法に当然該当するというようなものが相当あるのではないかということを前々から思っておりました。前回の委員会のときにも私、分野協の方からいただいた資料を丹念に調べてみましたけれども、その中の一つの例を挙げれば、五十三年の春に東京の三鷹市にニチモプレハブの子会社の東西書房という本屋さんが出店をしようとしたということが書かれております。このニチモプレハブというのは東西書房という書店に資本金一〇〇%出資しているのですね。ですから、当然これは私は商調法の対象になるんだろうということで思っておりましたところが、従業員の数が四十四名で、五十名にならないということで、この商調法で言う大企業者の対象にはならないんだ、こういうことで、調査、調整の対象にならなかったということがその資料の中にも書かれております。実態というものをよく調べてみると、ここでもパートを使っているのですね。ですから、出店後の従業員というものはパートなどを含めますと五十名を超してしまうのですね。こういった場合に、やはり従業員の規定というものについては、パートを使わなければその構成や運営がスムーズにいかない、営業ができないというようなものについては、法律の運用を弾力的にやっていくことによってこれも従業員とみなすというようなことが当然ではないかというふうに思いますけれども、見解をお聞かせいただきたいと思います。
○村野政府委員 御指摘のように中小企業の定義は、小売商業の場合には従業員五十名以下というのがその定義要件でございまして、これをたとえばさらに変えるべきだといういろいろな意見がございますけれども、現在のところは五十名でやっているわけでございます。 御指摘のようにパートの従業員をどうするかということが問題になると思います。特に最近の雇用形態でパートが非常にふえてきている実情がございます。そこで、これは御指摘のニチモのケースに当たるのかどうかちょっとわかりません。一般論として申し上げるより仕方ございませんが、パートにつきまして、これは全く臨時の従業員であるという場合には定義の中でカウントするのは非常にむずかしかろうと思われます。と申しますのは、臨時でありますと極端な話が毎週人数が違ってきて、ある場合には大企業になるしある場合には中小企業になるといった変動がございますので、臨時の雇用者はちょっと無理かと思われますけれども、ただ、業種あるいは職種によりまして、名前はパートでも実際は常用に等しいという場合があり得ると思います。そういう場合には雇用契約がどうということでなしに、実態に即しまして、それは常時使用する従業員というふうに実態的に認められる場合ならば、当然それはカウントする方向に考えるべきではないかというふうに思うわけでございます。
○小林(政)小委員 具体的に従業員ということで定数に含めていくというようなことがやられたことがありますか。
○村野政府委員 手元にそのデータはございませんけれども、私の聞いている範囲では御指摘のようなケースはまだなかったと思います。
○小林(政)小委員 ぜひ実態に即して、今後はそういう方向を一層弾力的な運用ということで行っていくべきだというふうに思いますので、そのようにしていただきたいなというふうに思います。 それからもう一点は、商調法の適用ということで、最近ビッグ・エーが私の地域などにも大変進出をしてきておりますし、全国的にも非常に数多く進出をしてきている。こういったものについては、かつて川口で対象になりましたけれども、この問題については商調法の対象ということにして今後取り扱いを進めていかれる方針をおとりになっているのですか。また、フランチャイズの本部がやる直営店もこれは当然商調法の対象になるわけですね。この二点についてお伺いをいたします。
○村野政府委員 ビッグ・エーすなわちスーパーのダイエー系のいわゆるボックスストアでございます。これは大体埼玉県を中心にいろいろお店を出しているわけでございますが、これにつきましては、先生御指摘のように最初川口に出店をいたしましたときに、商調法の十五条によりまして地元の方々と調整といいますか、県が間に入りましてあっせんをしたわけでございます。それによりまして、たとえば開店の時期とか店舗面積とか閉店の時刻、こういったものにつきましての合意がなされた上で出店があったわけでございます。これはほかのお店あるいはほかの県にこのボックスストアが出店される場合にも、当然そういった扱いを受け得るものだろうと思います。 それからもう一つは、大企業の直営のお店についてでございますが、これは当然ながら商調法におきましては中小企業と大企業との間の調整を図るわけでございますが、直営のお店は大企業というふうに扱われることになると思います。
○小林(政)小委員 それでは横浜駅東口に進出をするそごうデパートの問題についてお伺いをいたしたいと思います。 横浜駅の東口に進出をするこのそごうデパートというのは、営業許可申請が通産大臣あてに提出されたのは何年何月であったか、そしてまたその計画の内容というものはどういうものであったのか、まずお伺いをいたします。
○佐伯説明員 横浜そごう株式会社、これは四十四年五月に設立された法人でございますが、ここから四十四年の六月二十七日に営業許可の申請が出てまいったわけでございます。そのときの計画は、地上九階、地下二階の建物におきまして、店舗面積七万三千九百七十三平米という計画でございました。ここは百貨店でございますので各種の商品を扱うわけでございますが、衣料品、身の回り品、雑貨、食料、家具、家庭用品等々の商品を扱う小売を行うということで計画が出されたものでございます。
○小林(政)小委員 この問題は四十四年六月二十七日に提出をされて、そして許可が四十五年三月十五日ということになっていますね。いまから十年前にいわゆる旧百貨店法に基づいて許可がされたものだということでございますけれども、周辺小売店へ及ぼす影響などについて、当時の百貨店審議会では具体的にどのような審議が行われて許可をされたものなのか、当時の百貨店審議会の審議内容というものをお話しをいただきたいと思います。
○佐伯説明員 当時出されましたのが、いまもお話しいたしましたように六月二十七日でございますが、その後地元の横浜市の商工会議所におきましての商調協が五回ほど開かれてございまして、そこでこの案件の検討が行われてございます。そこでは横浜市の商店振興対策協議会ですとか、あるいは横浜駅周辺地区の開発協議会といったようなところの意見を聞きながら検討が行われたわけでございます。同時に、横浜市の商店振興対策協議会とこの横浜そごうとの間でいろいろお話し合いが持たれまして、そこで、たとえばスーパー的な商品の取りそろえはしないように、あるいは特徴のある百貨店にして市民の生活、文化の向上にも資するようなものにすることとか、あるいは地元小売商との共存共栄の問題について積極的に取り組むというようなこと等々につきまして話し合いが持たれまして、そこで合意がなされたという経過がございます。そういった経過も踏まえまして、商工会議所の意見といたしましては、全員一致でこの許可申請どおり認めて差し支えないという意見をいただいたわけでございます。 それから、大規模小売店舗審議会におきましては、そういった商工会議所の意見、さらには市の方からも意見が出ておりまして、市の方もやはり市の表玄関ということで、ここの整備の一環としてこのそごう百貨店の進出というものを認めてもらいたいというような意見が出ておりまして、そういった意見、さらには横浜市の全体的な商業施設の状況等を判断いたしまして、東京に相当流出いたしておりますことも勘案しながらこの届け出面積を認めたという経緯でございます。
○小林(政)小委員 ともかくこれはいまいろいろと説明がありましたけれども、その当時はやはり十年前ですね。十年前にいろいろと地元の協議もされたのかもしれない。しかし、その後十年たって今日相当状況の変化も出てきていると思うのです。十年前にもう申請が許可になっているから、だから今日もうそれが無条件で通っていいんだということが普通常識では、法律的にはともかくとしても、いろいろな状況の変化というものを考えれば、こういうものが無条件で通るということは私はちょっと問題ではないか、このように思っております。十年後の今日の変化というものについてどのような見解を持ってごらんになっているのですか。
○佐伯説明員 実はこの横浜そごうの計画は、四十七年三月開店という計画であったわけでございます。ところが、今度横浜そごうの立地いたします場所、これはかつて市が持っていたところの土地を払い下げた土地等でございまして、公共的なといいますか、市民の生活に役立つようなものにしてほしいというような市の要望もあったようでございます。そういったこともございました後に、市の方からこの東口の再開発計画という構想が持ち上がりまして、そごう百貨店単独ではなくて、そごうも含めまして全体的にここの東口を再開発しようという計画が持ち上がったわけでございまして、そごうといたしましてもそうした従来の土地の関係の経緯等もございますし、市の方の強力な要請もございまして、その再開発計画等に合わせて建設するということで合意してきたわけでございます。しかしながら、その後市の方の再開発計画というものがおくれてまいっておりまして今日に至ったわけでございますが、近々、ここも新都市再開発センターということで、市、県等も入りました開発の企業主体ができまして建設が進む、こういった状況になっております。こういった状況でございますので、これは単に一企業としてこの計画が遅延したという問題ではございませんで、やはり横浜駅の東口の開発をどうしていくかという地元の問題でございます。 確かにその後十年間、経済情勢は相当変わってまいっておりますが、逆に申し上げますればその間もこういったそごうの計画というものは地元のいろいろな計画の中に織り込まれて進んできておる問題でございますので、私どもとして、法律的には先ほど先生御指摘がございましたように、百貨店法時代に許可されたものにつきまして今日改めて調整するという法的な体系になっておりませんので、法律的にもこれは調整するということにはならぬわけでございます。私どもいま現在地元から聞いております状況においては、そういった観点で進んでおりますので、特段問題があるというふうには承っておりません。 いずれにいたしましても非常に大きな計画でございますから、今後ともこのそごうの出店計画を進めるに当たりましては、地元ともよく連絡をとりながら進めてもらうように指導してまいりたい、こういうふうに考えております。
○小林(政)小委員 確かにいまおっしゃったように、駅前の総合開発が行われる、それに伴っておくれてきているということは、私もそうだろうと思うのです。だがしかし、十年前に調査した内容がもうそれで許可されてしまっているんだということで、今日、十年一昔と言われますけれども、本当に目まぐるしく動いているいまのこの経済情勢の中で、実際に周辺の小売商にどういう影響を及ぼすかというような問題はその当時の基準でやったんでしょう。現在の基準で十年後を見越してやっているわけじゃないと思うのですよ。私が調べたのでも、実際にいまから十年前に神奈川全体の大型店のシェアというのは二二%だったのですね。それが現在では三三%に高まってきていますし、それからそごうは日本一とも言える大きな百貨店ですから、今度の計画では。こういうものが六万八千平米の売り場面積をもって出現するということになりますと、出店する場所の横浜市西区の場合などでは、現在でも大型店が八つもあるのですね。それで実際にはそのシェアは八〇%を超えると言われているのですよ。今度このそごうが、十年前に法律が通ったんだからもう地域の影響は問題外だということで、六万八千平米の売り場面積を持ったものが無傷のまま、そのまま進出をするということになれば、これはもうそのシェアは八六%にもなるだろうと言われておるのです。 私は、こうした中で十年の経過というものを全く見ない、変化を全然見ない、何ら救済措置がない、調整をする必要がないということ、これはやはり幾ら何でも地域住民にとっては重大な問題だと思うのです。こういう点から、法的には確かに旧法で通っているんだということですけれども、しかし何らかの形で調整の問題だとかあるいは救済措置だとかいうものがとられてしかるべきではないか、このように思いますけれども、そういうお考えは全然当てはまらないということなんでしょうか。
○佐伯説明員 先生御指摘の十年間、確かにいろいろ状況が変わっておるわけでございますので、全く問題がないということを申し上げるつもりはございませんが、しかし同時に、こういった計画は十年前から、しかもそれは消えたものとしてではなく、これからこの東口の開発計画として進めるんだという前提でこの周辺の中小小売業者も理解しておられることでございますし、また、この建設がなされまして実際にできますにはまだしばらく、いまのところ私ども六十年ぐらいというふうに聞いておりますので、そういった時点を考えてまいりますと、その間に中小小売業者の方々も必要な対応が可能ではないか。また、そういった問題につきましても、商工会議所なり市なりもこういった点を踏まえていろいろ検討はされるものというふうに思っておるわけでございます。 いま私どもの聞いております段階では、特に私どもの方からこの内容を変更するような指導をするというような必要性はないものというふうに理解いたしております。
○小林(政)小委員 ともかく十年前にきちっと審議もして、そして通ったものである、許可になったんだということで十年たった今日も何ら手直しの必要はないんだ、こういうことをいまおっしゃっているわけです。やはり法律というのは国民の立場に立って、あるいはその当時の状況とかそういうものの変化に応じていろいろと手直しをしていくのは当然のことじゃないか。十年前に通ってしまったんだから、十年後に大きな変化が出ていても一それは全く関係ない、果たしてこれでいいのかどうなのか。私、国会でこの大店舗法が審議されたときの附帯決議を見てみました。ところがこの中には、「大規模小売店舗における小売業者の営業開始後の商品構成の大幅な変更により生じた紛争については、小売商業調整特別措置法の運用等により適切に対処」すべきである。こういう附帯決議がつけられています。現行の百貨店の場合も、進出をしてしまえばその後の事態については何ら法律の上では手のつけようがない。地域の小売商の人たちの救済ということを考えますときに、十年前のものも全く同じであるということで果たしていいのかどうなのか。この点について明確に御答弁をいただきたいと思います。
○佐伯説明員 ただいま先生の御指摘のございました、できました後の商品構成の大幅な変更という問題でございますが、これにつきましてはまだ先の計画でございますので、これが大幅に変わるかどうかということはいまわかりませんが、現在聞いておりますところでは特に変わる予定はございません。百貨店でございますから、そういう意味では各種の商品を販売するわけでございます。ただ、地元の要請といたしまして、高級なものにできるだけシフトするようにというお話はあったように伺っております。 それからもう一つの、十年間の変化の問題でございますが、行政といたしまして、そこに非常な混乱を来すということになれば何らかの対応は必要になってまいろうかと思いますが、現状におきましては、先ほど申し上げましたように地元の計画としてこれは前々から予定され、またそういうことで関係者の方々、それを前提として動いておられるわけでございます。大店法そのものの考え方といたしましても、これは面積と開店日を調整対象にいたしておりますけれども、これは中小小売商の方々が変わっていかなければならない。しかし、変わっていくための時間的余裕がない形で急激に進出されますと対応できないということで調整がなされておる。そういうことで開店日をおくらせるという調整もできるようになっておるわけでございますが、そういった観点からまいりますと、現状の進みぐあいというものは、そういう対応に苦慮するというような著しい事態にはなっておりません。今後動きを見まして、何か行政的に対応しなければいかぬような事態が生じてまいりますれば、また私どもその時点でいろいろ検討させていただきたいと思います。
○小林(政)小委員 終わります。
○渡辺小委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十八分散会