災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 193 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1980/10/08
会議録
○木島委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 まず最初に、異常気象による被害状況調査のため、本委員会より、九月三十日から十月一日まで、第一班岩手県、青森県、第二班福島県、宮城県に、それぞれ委員派遣を行いましたので、現地に派遣されました委員から報告を聴取いたしたいと存じます。第一班大橋敏雄君。
○大橋委員 去る九月三十日と十月一日の二日間、東北地方における異常気象による被害状況調査のため、議長の承認を得て派遣されました委員を代表して、第一班の調査の概要を御報告申し上げます。 派遣委員は、木島委員長を団長に、自由民主党の逢沢英雄君、日本社会党の阿部未喜男君、民社党・国民連合の横手文雄君、共産党の栗田翠君、それに私、公明党・国民会議の大橋の六名で、ほかに地元選出議員の工藤巖君、津島雄二君、小野信一君、関晴正君及び木村守男君の御参加を得まして、岩手県、青森県の実情を調査してまいりました。 まず、今般の冷害をもたらした要因について申し上げますと、本年七月以降の日照不足、長雨、異常低温と、オホーツク海高気圧の影響による東北地方太平洋岸特有のいわゆるやませという偏東風が濃霧を運び、八月には二十九日間も発生し、水稲を初め野菜、果樹、たばこ、牧草等、産地農作物全般の成育に大きな影響をもたらしたのであります。 被害の概況について申し上げますと、調査いたしました両県とも冷害による水稲被害の占める比重が大きぐ、岩手県では約四百七十一億円、また青森県では約六百五十五億円となり、水稲被害だけの総額は一千百二十六億円で、その他野菜、果樹及び葉たばこ等の被害も大きく、二百八十億円となり、したがって、両県の被害総額は、一千四百六億円にも上る激甚な被害をこうむったのであります。 調査団は、九月三十日まず岩手県の花巻に近い紫波町上松本地区を調査し、県庁にて知事及び県議会関係者等から総括的な概況説明及び要望事項の説明を聴取いたしました。 その後、国道四号線を北上し、津軽街道に入り、西根町の田頭地区から標高三百三十メートルの安代町五日市地区及び青森県境の浄法寺町山内地区で、いずれの地区も水稲の被害地で、直接水田の中に入り、稲穂を手にしながら、各委員とも熱心に調査をいたしました。 町当局及び被災者等の説明を総合いたしますと、これらいずれの地区も共通して言えることは、出穂前後の生育の幾つかの重要な段階で、低温による機能障害を受けた結果、不稔実となっていることであります。 引き続き青森県の八戸市に参り、上十三地方十三カ市町村の市長、各町村長、議会関係者等多くの方々と、冷害農家救済対策について各種要望と陳情について説明を聴取いたしました。 翌十月一日は、早朝から、日本でも有数なウミネコの繁殖地であります蕪島近くの階上町小舟渡地区の水稲被害、百石町一川目地区では畑作野菜の長雨による被害状況を調査した後、県庁にて、知事及び関係者から総括的な被害概要と多くの要望について説明を聴取した後、八甲田山の田代平を経由し、十和田湖町奥瀬地区、十和田市の高清水地区及び下田町木ノ下地区の水稲被害を視察いたしまして、二日間にわたる全日程を終了しました。 次に、被害地における調査団の所見を申し上げます。 東北地方は、御承知のとおり、日本でも有数の米の生産地であり、また農業就業者数の占める割合が多く、米作に対する生計の依存度が非常に高いのであります。例年であれば、いまの時期は黄金の稲穂が実り、豊作の楽しみで秋の収穫期を待っているところでありますが、しかしながら、今般の冷害による水稲被害は被災農家に与える影響は深刻であり、これら被災農家の生活維持の確保、経営の安定等を図るとともに、今後の農業生産体制の確立を早急に促進しなければなりません。 特に冷害に強いと言われていたアキヒカリを初め、他の品種等にも皆無作に等しい地域もあり、農林漁業生産者のみならず、各市町村における中小企業者等市民生活にも波及的影響が出るものと思われます。 両県における要望の主なものを申し上げますと、 第一に、天災融資法並びに激甚災害法の早期発動を行うこと。 第二に、自作農維持資金の融資枠の拡大・貸付限度額引き上げの特例並びに既貸付制度資金に係る償還条件の緩和措置を講ずること。 第三に、農業共済損害評価業務費の助成並びに再保険金の中期支払い措置を行うこと。 第四に、救農土木事業の創設並びに起債枠設定の措置を講ずること。 第五に、県・市町村が救済対策に支出する費用並びに地方税減免分に対する財源補てんの措置を講ずること。 第六に、激甚な被害を受けた農家の窮状を考慮し、今後における農家生活の再建を期するため、第二期水田利用再編対策の実施は昭和五十六年は見合わせること。 第七に、被災農家の飯米確保のため、政府米の特別値引き売却及び販売代金の延納措置を行うこと。 第八に、冷害に関する試験研究の強化措置を行うこと。 その他多くの要望がありました。 この際、政府におかれましては、被害地の実態を早急に把握され、ただいま申し述べました被災地住民の要望について、その期待に十分こたえられるよう特段の要請をいたす次第であります。 最後に、本調査に当たり御協力をいただきました多くの地元関係者の皆様に、深くお礼を申し上げ、報告といたします。
○木島委員長 次に、第二班佐藤隆君。
○佐藤(隆)委員 第二班の調査の概要について御報告いたします。 派遣委員は、自由民主党の渡辺秀央君、私、佐藤隆、日本社会党の藤田高敏君、渡辺三郎君、公明党・国民会議の平石磨作太郎君及び日本共産党の三浦久君、以上六名で、ほかに地元選出議員の天野光晴君、八田貞義君、三塚博君、渡部行雄君、戸田菊雄君、武田一夫君及び石原健太郎君の御参加を得、福島県、宮城県の異常気象による被害状況の調査を行ってまいりました。 まず今般の冷害をもたらした要因について申し上げますと、七月以降の異常低温、日照不足、集中豪雨等が農作物に冷害被害及び水害をもたらし、異常気象の影響は、水稲、野菜、果物、桑、たばこ等の農作物全般と海産物のカキにまで及び、稔実障害、生育不良、果物の肥大不足、腐敗などのほか、病害も発生しているのが現状であります。 被害の概況について申し上げますと、調査いたしました両県とも冷害による水稲被害の占める比重が大きく、福島県では約三百五十三億円、また宮城県では約四百八十四億円となり、水稲被害だけの総額は八百三十七億円とのことでありました。その他野菜、果樹、たばこ等の被害も大きく、約二百三十一億円となり、したがって、両県の被害総額は一千六十八億円にも上る激甚な被害をこうむったのであります。 調査団は、第一日目の九月三十日は、福島県いわき市合同庁舎において、いわき市当局、農業委員会及び農業協同組合等から被害の状況及び要望事項等について説明を聴取し、直ちに県内のいわき市川前地区、双葉郡川内村、田村郡都路村、双葉郡葛尾村、伊達郡川俣町山木屋地区等で水稲の被害現場を視察調査いたし、その後県庁において、県当局、県議会等から総括的な概況説明及び陳情を聴取いたしました。 次いで、第二日目の十月一日は、早朝から、宮城県庁において総括的な概況説明及び陳情を聴取した後、鹿島台町品井沼地区を調査し、再び県南に戻り、白石市福岡地区、角田市釜前地区及び岩沼市矢ノ目地区を視察調査いたしました。 両県の被害現場を視察し、陳情を受け、感じた点を申しますと、福島県においては、阿武隈高地に存在する町村はいずれも標高が四百メートル以上ありまして、その高地で田畑を耕作しているのであります。 この地方は六月下旬以降長期間にわたり不順天候が続き、異常低温や極端な日照不足、さらに偏東風、長雨等によって、稲を初め果樹、桑、野菜等の農作物が大きな影響を受け、特に県北地方の特産である果実の大幅な減収、また山間部を中心に水稲の不稔実、青立ち、穂いもち病の発生により、収穫の望めないところも発生するとともに、養蚕においては桑の伸長不良から減掃、葉たばこの乾燥不良による品質低下等の、激甚な災害の様子を知ることができました。 次に、宮城県の場合も、七月以降の低温、日照不足に、八月下旬の集中豪雨に加えて、やませによって、農作物の被害は昭和五十一年の冷害時の状況を大幅に上回っているのであります。 まず、本年七月の平均気温は十九・九度、平均を二、三度下回っており、昭和五十一年同月に比べても〇・九度下回っており、八月に入っても依然として異常低温は続き、昭和五十一年回月比で一・四度下回り、このため水稲、野菜等農作物の成育は大幅におくれ、病害も発生して、いまや冷害凶作の様相を呈し、農業者は大きな打撃を受けており、これらの被災者を救うために、農業災害補償法に基づく共済制度の円滑な運営、すなわち組合の評価、県連の評価及び政府の評価に差が生じることのないよう損害評価を的確に行い、被災者に対する共済金を早期に支払うことを政府に強く要望いたします。 両県における要望の主なものを申し述べます。 福島県におきましては、 (一) 被害農家経営の維持向上と経済の安定を図るため、天災融資法の発動並びに激甚災害法の指定について早急に措置すること。 (二) 自作農維持資金等制度資金の融資枠の確保、貸付限度額の引き上げ及び融資条件の緩和並びに償還金延納等の措置を講ずること。 (三) 規格外米については政府において全量買い上げの措置を講ずるとともに、被害農家の飯米確保のため政府米の特別値引き売却及び飯米代金の延納等の措置を講ずること。 (四) 被災農家の就労の場を確保するため次の措置を講ずること。 ア 救農対策事業(救農土木事業等)の実施 イ 県及び市町村が実施する救農対策事業に対する財政援助 ウ 国有林野を含め、森林施業による雇用の拡大 (五) 第二期水田利用再編対策は上乗せ分を留保し、その転作等奨励補助金の単価水準はきわめて深刻な農家経済を考慮し、第一期の額を確保するよう措置すること。 次に宮城県におきましては、 (一) 天災融資法の発動及び激甚災害の指定について早急に措置すること。 (二) 制度資金等の融資枠の拡大及び融資条件の緩和について措置を講じること。 (三) 農業共済制度の円滑な運用について特段の措置を講じるとともに、農業共済損害評価業務費に対する助成措置を講ずること。 (四) 救農土木事業の実施について助成措置を講ずること。 (五) 第二期水田利用再編対策の実施については、昭和五十六年度増加分を凍結するなど、今般の深刻な冷害による被害状況を十分勘案した格別の配慮をすること。 (六) 被災農家に対する飯米確保について政府米貸し付けなど特別の措置を講ずること。 以上、切々たる要望がありました。 時間の関係上十分意を尽くせない点もありましたが、第二班の福島県、宮城県の異常気象の被害調査と、各地で熱心に訴えられた要望についてその概要の報告でありますが、現地では、農家とその関係者が、冷害にくじけることなく努力している様子も知ることができました。 また、知事からは、農家に対して思いやりの政治を行ってほしいと要望がありました。 政府は、今次災害の特異性を十分に考慮され、各要望事項について慎重に検討を加えられ、これが期待にこたえるべく善処されるよう、強く要望いたしておく次第であります。 最後に、本調査に当たって御協力をいただきました福島、宮城両県を初め、地元関係者の方々に深く謝意を表し、報告といたします。
○木島委員長 これにて派遣委員からの報告は終わりました。 派遣委員各位には、まことに御苦労さまでございました。 なお、ただいま各班より報告がありました各県等の詳細な要望事項につきましては、これを会議録の末尾に参照として掲載いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木島委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ————————————— 〔要望事項は本号末尾に掲載〕 ————◇—————
○木島委員長 次に、八月以降における諸災害及び異常気象による災害について、政府からの説明を聴取いたします。国土庁柴田審議官。
○柴田(啓)政府委員 八月以降における災害について、御報告申し上げます。 まず八月十四日に発生いたしました富士山における落石による遭難事故でありますが、死者十二名、負傷者三十一名の被害を生じました。 事故発生後、直ちに市等に対策本部が設置され、被災者の救出等の応急対策が行われました。 また、不幸にして亡くなられた方に対しましては、災害弔慰金の支給を決定するとともに、山梨県に設置されました山梨県富士山安全登山対策委員会に対して、関係省庁の職員の派遣を行い、今回の事故の教訓を踏まえた富士登山安全確保の対策について検討中であります。 次に、八月十六日に発生した静岡駅前ゴールデン街ガス爆発事故は、死者十五名、負傷者二百二十二名、建物損壊等百六十三店舗に及ぶ被害を生じました。 事故発生後、関係省庁は地方公共団体と連絡をとって救済措置を講じました。さらに、関係省庁による災害対策関係省庁連絡会議を開催し、被害状況、応急対策実施状況等の把握を行うとともに、今後の対策を検討してまいっているところであります。 今後、関係省庁による検討結果を踏まえまして、地下街等におけるガス事故防止の具体策を協議、検討してまいる所存であります。 さらに、八月末には、九州北中部、中国地方及び北海道を中心に、大雨による災害が発生いたしました。 この災害によって、死者二十四名、行方不明二名、負傷者四十三名、建物全壊七十三棟、床上浸水七千六百五十五棟、道路損壊五百二十六カ所、がけ崩れ千九十一カ所、耕地冠水四千九百六十五ヘクタール等の被害を生じました。 この豪雨災害に対しましては、激甚災害に指定すべく、現在手続を進めているところであります。 また、被災公共施設等に対する災害査定を鋭意進め、早期復旧に努めてまいる所存であります。
○木島委員長 次に、農林水産省矢崎審議官。
○矢崎(市)政府委員 冷害等によります農作物の被害の概況とその対策につきまして、御報告申し上げます。 本年は、七月以降オホーツク海高気圧の持続的な発達によりまして、低温、日照不足等の異常気象が、北日本を中心にほぼ全国的に続き、水稲を中心とする農作物に甚大な被害が発生しております。 九月十五日現在で実施いたしました被害応急調査によりますと、農作物の被害見込み金額は総額で約五千六百七十九億円ということになっております。 作物別では、水陸稲が約四千四十四億円と最も大きく、総額の七一%を占めております。このほかでは、野菜が七百三億円、果樹が二百九億円、雑穀、豆類が約二百億円などとなっております。 地域別では、北海道が約九百三十一億円と最も大きく、次いで青森県、岩手県、福島県など、北海道及び東北地方を中心に、全国的な被害になっております。 なお、水稲の九月十五日現在におきます作柄は、作況指数九一の不良ということになっておりまして、九〇以下の著しい不良の県が、北海道、青森、岩手、宮城、福島、鳥取、広島、山口、佐賀、一道八県に及んでおります。 農林水産省といたしましては、今次の冷害等の深刻な事態にかんがみ、天災融資法及び激甚災害法の早期発動の準備を進めるほか、被災農家に対しましては、それまでの間つなぎ融資を行うとともに、既貸付金について貸付条件の緩和措置をとるよう、すでに関係金融機関等に対し依頼したところでございます。 また、農業共済金の早期支払い、次季作用種子の確保、越冬飼料の確保等につきましても指導を行ってきたところでございます。 このほか、被災農家の就労確保のため、被災地での重点的な公共事業の施行、さらに被災農家の飯米確保につきましても、知事を通ずる特別売却等の措置を講ずることといたしております。 今後は、被害の実情に応じまして適切な対策を講じ、被災農家の救済に万全を期してまいりたいと考えております。
○木島委員長 以上で説明は終わりました。 —————————————
○木島委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。天野光晴君。
○天野(光)委員 今度の冷害に際しまして、自民党の農林部会小委員会の決定事項、あるいは自民党の災害対策委員会、そして特に東北六県の国会議員の会議によっていろいろ陳情をされておりますので、農林省はもうすでにこの問題については十二分に御承知のはずでございますが、一々件数を申し上げますと時間がかかりますので、件数は申し上げませんが、落ちた点があれば件数を指摘しながら質問をいたしますが、できることなら総体的に、現在農林省自体がどのような施策を講じつつあるのか、そしてこれからどのような形で講じようとしているのか、そういう点について農林大臣から御答弁を願いたいと思います。
○亀岡国務大臣 天野委員にお答えいたします。 八月中旬ごろから異常気象であるということでございましたので、まず八月の末に異常気象対策本部というものを設置をいたしまして、技術的な指導、それと、冷夏でございますために肥料等を余り多くやり過ぎますと青立ちになるというようなことで、そういう面のいわゆる冷夏対策というものを指導するようにということで、これは全国の農政局を通じて各府県の協力を得て通達を出したところでございます。 天野委員も現状をごらんになってお感じになったと思うのでありますが、私も参りまして、あれだけのりっぱな稲が青立ちになっておるということは、とにかく農家が最後まで収穫を信じて肥培管理、防除等にいかに本気になってやったかという証拠ではないか、私はこういう感じがいたしたわけでございます。にもかかわらず、やませのひどい影響によってああいう状態になったということは、まことに残念でございます。 続いて、八月十五日の作況が八月の末に発表になりますと、猛然と各現地から反発がまいりました。そして、農林水産省の統計の数字と現地の感じというものがもう非常に差がある、けしからぬ、こういう声がありましたので、薄々そういう声が農林省にも伝わってきておりましたので、いつもでありますと九月十五日まで統計情報部は調査をいたさないわけでありますが、九月一日現在でさらに統計情報部の全国調査を実施せしめたわけでございます。これもなかなか、冷害が進行中でありますために、この数字が出ました後も、大変な、また党やらあるいは各県やら農業団体の方からも非常に厳しい批判がありまして、そして九月十五日の被害発表、こういうことに相なったわけでございます。 したがいまして、九月に入りましてこれがもう相当激しい冷害になる、こう予知されましたので、共済関係の評価準備というものを各県に連絡をいたしまして冷害対策の準備に入るとともに、九月に入りまして異常気象対策本部というものを冷害対策本部というのに、たしか九月十一日だったかと思いますが切りかえた次第でございます。そして、そこを中心にいたしまして、まず共済の支払いと同時に、それまで各技術者を、ひどいと言われる各方面に調査に派遣をいたしたわけであります。東北、北海道、中部、九州という方面に調査に出しますとともに、私どもも手分けをいたしまして、政務次官、私ども農林省の事務当局等とそれぞれ現地の調査をいたした次第でございます。 そういうことでございまして、細かい党の方からの御要請、災害特別委員会からの御要請等につきましては、一項目一項目ごとに当たりまして、冷害対策の手落ちのないように万全の処置がとられるようにということで処置をいたしておるところでございます。 と同時に、天災融資法の発動並びに激甚災の発動、こういうものにつきましては、五十一年災害のときには政令の閣議決定が十一月二十九日であったわけであります。したがいまして、これよりも何とか早くできないか、こういうことで、実は十月六日現在の被害額調査を全国一斉に、被害額としては最終的な調査ということで統計情報部をして調査をいたさしめておるところでございます。これによりまして、一応現在、天災融資法の要請額、自作農維持資金の各市町村における要請額、希望額と申しますか、そういうものの取りまとめをさせておるところでございまして、これらの取りまとめを早急に積み上げまして、できるだけ早く天災融資法、激甚災の発動をしてまいりたいと考えておるわけでございます。 と同時に、それまでのつなぎ資金につきましては、すでに経済局長名をもって各金融機関に通達をいたしまして、融資の協力方のお願いをいたしたところでございます。 と同時に、全国の営林局長を集めまして、やはり国有林等において就労機会をつくるために、五十一年災害のときもたしか七億かの資金を出しまして、これが地元の市町村長さん方から、あのような事業を今回はもっと起こしてほしいという要請があったわけでございます。したがいまして、国有林においても少なくともこの前の五十一年のときの倍くらいは、その予算は集中的に行使できないかということで、いま具体的な案を実はつくらせておるところでございます。 大体以上のような線を出しますとともに、建設省並びに国土庁、特に自治省に対しまして、やはり現地に行っていろいろ団体やら農家やらあるいは市町村の希望をお聞きしてみますと、なるべく手間賃になる仕事をやらせてほしい、こういうような希望が多かったわけでございます。したがいまして、農林省といたしましても、農林漁業金融公庫の融資事業でありますところの融資単独事業を、三分五厘の低利の資金によって、これが、比較的小規模の仕事をやることができるようなものの活用でありますとか、あるいは各市町村で単独でやりましたような場合、この起債を認めてほしいということを自治省によくお願いをいたしますとともに、岩手県、青森県等で、私が参りましたときも、もうすでに出かせぎに行きたいという方もおられるということで、労働省の方に対しまして、できるだけ質のいい出かせぎ先のあっせんということについて積極的な御協力をお願いしたい、こういう点も実はお願いをしてあるところでございます。 大体以上でございます。落ちたところがあるかもしれませんが、それは事務当局から回答いたさせます。
○天野(光)委員 与えられた時間があと三十分きりしかございません。細かく質問しているわけにはまいりませんので、でき得るだけわかりやすく簡単に質問しますから、農林大臣と私は同じところですから言葉は通じるはずですから、そういう意味でひとつ簡単に答弁をしていただきたいと思います。 いまの激甚地の指定と天災融資法は、五十一年度よりもでき得るだけ早くやりたいと言って、いま答弁がございましたが、これはやはり一つの災害を救済するかなめ、中心でありますから、できることなら少しでも早くやることが大切でありますから、これは国土庁に相当重要な役割りがあると思いますが、これはやるのだということをきちっと早くできないかということです。五十一年度の四割増しの災害があると言っているわけですから、あとは激甚地の指定をして天災融資法をやるということが決定すると、そこで一段階が過ぎるのではないかと思うのでありまして、この点は早急にやるようにひとつ国土庁長官と農林大臣に御配慮を願っておきます。 それから自創資金その他の問題については、いま答弁がありましたから、それはひとつ間違いのないようにやっていただきます。 そこで、いまも大臣から答弁がありましたが、私も現地調査をしまして、いわゆる農林統計というものと災害の実態というものが相当かけ離れているのではないか、全然米はとれないわ、共済資金は少なくきり来ないわでは、とてもかわいそうであります。全額支払うことになっている要するに保険制度というものが、共済制度というものができたわけでありますから、そういう観点から、この問題については、私、調査に行って県でも話をしてきたのであります。もし罹災農民が問題があるという場合は、町村長、農協並びに県も中に入ってこの問題を詰めて、罹災農家の納得のいく数字を決めるようにというふうに私は申してきたのでありますが、まずこの一点どう処置されましょうか、その点をひとつ御回答願いたいと思います。
○亀岡国務大臣 全く天野委員御指摘のとおりでございます。この農災制度でいつも農家から指摘を受けますことは、自分たちの被害を受けた感じ、その数字と、農林省の統計情報部の出した数字との間にいつも差がある、それを査定という形で切られてしまうという意識が被害農家には毎回あることは、実は私も承知をいたしておるところでございます。 したがいまして、統計情報部長を初め農林省当局に対しましては、被害の現実は一つではないか、それに二つの数字が出てくるということはどこかに食い違いがあるのだ、そこから農家の不信が起きてくるのだから、そういう点はひとつよく県なり町村なりあるいは農業共済組合なり、そういうところの情勢と申しますか、そういうところとよく意思疎通をした上で最終的な数字の決定をすべきではないか、こういうことを実は注意を与えておるところでございます。 いま天野委員から御指摘になった点は、今後ともよく事務当局に対して、最終的な詰めをやる際に注意するように指導をしてまいりたい、こう思います。
○天野(光)委員 いままで申し上げたのは、当然冷害等が起きた場合にとった農林省の措置であって、その時期を早めるか正しくやるかというだけの問題でございますが、二点だけ新しい問題についてお伺いをしておきたいと思います。 一つは、農林省は来年度から五カ年計画で生産制限をおやりになるそうでありますが、被害を受けた農民並びに農村、そして各県から異口同音に、この生産調整を、最初は凍結という言葉を使ってきました。これはいろいろ問題がありますからなかなかむずかしいとは思いますが、被害の程度に差をつけてこれを一年延期をする、五年であるなら六年で仕上がるということになるわけでありますが、罹災の極端にひどいところだけは一年延期をするというような措置を講ずる意思があるかないか、それともまたこれから検討する意思があるかないか、その点ひとつ明快にお願いします。
○亀岡国務大臣 実は、私も就任以来一番頭の痛い問題の御指摘であるわけでございます。こういう冷害になるという予想のできなかった七月あるいは八月の初めにおきましては、農業団体並びに県あるいは市町村等から、来年度の第二期水田利用再編対策、生産調整は、もう九月の麦まき前に割り当ててくれぬかという要請が非常に強かったわけです。そこでそういうように準備をしてきたわけでありますが、先ほど来のお話のとおり、こういう戦後初めての大きな冷害となったということで、第二期対策は当分もうたな上げだ、これは去年も実は十一月末に割り当てをしておるという例もありますので、それまでぐらいはもう冷害対策に全力を尽くすべきだ、あとその冷害の模様によってこの二期対策に対していろいろな意見が出てくるであろう、したがって、そういう問題につきましては、何といっても政党政治でありますから、与党の方ともよく相談をいたしまして決心をしていきたい、こういうことで、いまのところはどういうふうにしようという具体的な策は何も決めておりません。(発言する者あり)
○天野(光)委員 この災害に関しては与野党一つでございます。ですから、私のいま質問している問題については、恐らく野党も全部賛成だと私は承知いたしております。 いずれにしろ、相当とれているところは、生産調整は政府の方針ですからおやりになることはいいと思いますが、今年度素っ裸になった地域まで全部それをやるというのはちょっと過酷ではないか。これは本来なら財政が復活するまで待ってもらうということが一番いいのでありますが、制度的な問題があるからなかなかそうはいくまい。そういう点で、私は福島県ですが、福島県全部をやれと言っているわけではなくて、要するに本当に災害をこうむっている地域、先ほど報告のあった市町村は私が行って見た限り皆無であります。そういう地域のようなところ、いわゆる災害程度、たとえば六〇%ならば六〇%以上災害に遭われたところはやはり温かい措置を講じて、一年延期はそれほど大した問題ではないのじゃないかと思いますので、その点担当大臣として、特に亀岡先生は農民の親だと言われておるのですから、そういう点で、この問題についてのもう一歩進んだ御答弁を願えれば結構でございますが、どうですか。
○亀岡国務大臣 御趣旨よく心に入れまして、十分慎重な検討をしてまいりたい、こう思います。
○天野(光)委員 その言葉に誠意のあることを理解いたしまして、何とか措置をしていただけるものであるという前提条件で、これは了承することにいたします。 もう一つの問題は、新聞紙上によると、農林省は二百四十億の救農土木をやると農林大臣談話で発表になっておりますが、この救農土木はどういう金でどういう形のものをどういう場所でやるのか、これをひとつ明確にしていただきたいと思います。
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。 今回の二百四十億円の件でございますが、これは第三・四半期の執行に当たりまして、公共事業費の内枠、農林水産省該当の公共事業費の中で、特に第三・四半期は他の一般公共事業よりも伸び率を高くしていただいております、そのうちから、国費ベースで二百四十億円を特別な事業費といたしまして、被害を受けました地域におきまして被災農家を優先的に雇用し得るよう、ただいま地域の配分を検討いたしておるところでございます。 ただいまの二百四十億は農業基盤整備で二百億、林業関係で三十億、水産関係で十億という資金配分で、いま地域別の配分を検討しておるところでございます。
○天野(光)委員 そうしますと、それは特別な予算措置ではなくて、今年度の公共事業の枠の中で措置をするというふうに聞いたのでありますが、それで災害対策になるのですか、冷害対策になるのですか。それをどういう内容でどうやるかをもうちょっと具体的に教えていただきたいと思います。
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。 農林水産関係の一般公共事業として実施するわけでございますが、御承知のように、農林水産関係の一般公共事業費は比較的非熟練の労務費率が高く、平均いたしますと約二四、五%で、一般の公共事業よりも商いわけでございます。したがいまして、先ほどの二百四十億円が事業費ベースにいたしますと約四百八十億円程度になりますが、これらを被災地に重点施行するということによって、進度をアップして事業を実施することによりまして、被災農家の収入確保に資するというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○天野(光)委員 それが問題なんだな、全国的におやりになるわけですから。もう決めて新聞発表になって相当の日にちがたちますから大体の振り分けがついたと思いますが、それで一体東北地方に何%、そうして東北地方の特に冷害のひどかった青森県、岩手県、宮城県、福島県にどの程度配分になるか、それをまず教えてください。
○杉山(克)政府委員 個別の事業の内訳に入ってまいりますので、私からお答えさしていただきます。 前年昭和五十四年度の第三・四半期の配分枠に比べまして、五十五年度の配分枠は、一般のベースにおきましても、たとえば総額でもって前年は千四百十億でございましたのを千六百七億にするというようなことでふやしております。 そのほかに、先ほど官房長申し上げましたような二百四十億ということでございますが、そのうち、私どもの農業基盤整備関係で約二百億、これを合わせて千八百七億になりますが、これを地域別に配分するわけでございます。その場合、北海道とか東北あるいは北陸といったところに重点的に配分することになりますが、追加分の二百億につきましては、被害額に応じて案分して配分するということを考えているわけでございます。 最終的な被害の額は、先ほども大臣が申し上げましたようにまだ確定しておりませんが、現在までわかっているところでこれを仮に試算してみますと、したがいまして若干数字の異同はあるかもしれませんが、農政局別に申し上げますと、東北は前年は二百六億でございましたが、これが三百四十二億になるということで、かなりの大幅な事業執行の増が予定されているところでございます。そのほかの地域については、たとえば北海道の道庁所管分を申し上げますと、これが約五十億でありましたものが百六十五億になるということで、これもかなりな増額を見るということになっておるわけでございます。
○天野(光)委員 時間がなくなりましたから急いでやります。 そうしますと、その予算の内容は、過去・現在まで使われている公共事業の内容と同じものであって、いわゆる救農土木関係であるからその分については内容を変える、たとえば設計変更等をやるというようなことはありますか。労働費を多くするとかどうとかということはありますか。
○杉山(克)政府委員 これは新しい事業を起こすというのではなくて、従来の事業の四半期別の配分額について配分を幾分増額するということでございます。したがいまして、原則的に設計を変えるということはいたしておりませんが、全般的に若干就労費率は高くはなっておりますものの、これをできるだけさらに上げるように努力して使いたいというふうに考えておりまして、一般的に労務費率の高い工種、同じ事業の中でもそういう工種にできるだけ第三・四半期中に優先的に使うようにということを指示してまいるつもりでございます。
○天野(光)委員 建設省はどう考えておりますか。公共事業ですから一本にして、あと細かく質問しますが、建設省自体は、今度の冷害に対して特別な措置を御考慮願っておるでしょうか。
○斉藤国務大臣 お答えする前に、改めて、冷夏冷害を受けられた方々に深くお見舞いを申し上げます。 先生の言われることよくわかります。私も一部現地を見てまいりました。私も昔農業をやっておりましたから、実りの秋に稲穂が頭を下げていないのに愕然として、さびしい気がいたしてまいりました。 建設省といたしましても、何とか早急に徹底的にこの被災の方々をお救いしようということ、天野先生と御同様でございます。 建設省といたしましては、幸いに天野先生のお骨折りで、厳しい財政事情の中ではありましたけれども、第三・四半期三〇%事業枠をいただいてございます。特に先生から御指摘がありました、積雪寒冷地については特別の配慮をしろという御指示もございましたので、それに対応すべく準備をいたしておるところへこの冷害でございまして、特別に配慮をしなくても、先生すでに御予感があったのか、御指示がございましたので、三〇%の枠の中で早期発注、それから適確な執行確保あるいは就業機会の確保ということについては指導してまいっております。すでに九月六日、十月六日、次官通達等々で各地方公共団体にも指示いたしまして、特に中小建設業関係の方々にと、こういう時代でありますので、分割発注等も含めて、きょうの機会でなく、すでに先生から御指摘いただいておりましたので、その点につきまして取り組んでございますので、その旨御報告申し上げてお答えといたします。
○天野(光)委員 そこでなんですが、当然今年度の予算は冷害がなくても今年度執行する、特に、私は自民党の公共事業執行に関する特別委員会の責任者の一人でありますが、今年度は経済的な関係もあって、第三・四半期は今年度予算の八五%を執行するようにということを強く委員会の決議をもって政府当局に要望しておったのでありますが、政府当局は、昨年度同期の三〇%、われわれの要求よりも約五%少ない第三期の決定をしたわけであります。これについても異論があります。ことに、われわれがいま望んでいることは、私の経験ですが、五十一年の災害のときには私が取り扱いをいたしました。そのときにはいわゆる公共事業の繰り延べ発注もやりました。そうして、いわゆる農民救済の措置として、できることなら出かせぎで残った人たちのために、老人、子供、女等の働き場所を得るために、純粋の労働費としてという意味で百十億、国庫事業費約二百億ばかりの金を出したわけでありますが、今度現地を歩きまして、あのとき農林省のとった態度が非常に悪いので、私は地元から批判を受けてきました。これは少なくとも八〇%以上は労働力だといって出した金であるにもかかわらず、農林省は六〇%機械を使えという指示をしたそうであります。これは亀岡大臣でなくて、そのときは大石武一先生ですからあなたの責任ではありません。それですから、今度のやつも、ただかっこうだけで内容はないのではないかと言っている。少なくとも一般の公共事業は一般の請負師に渡しますね。その場合被災者を使えといってみたところで、被災者はだれでも使えるわけでもなし、二〇%の労働費は大体決まっておるのです。それを請負師が請け負って仕事をする場合に、優秀な労働者でなければ、何ぼ使えと言ったって、そう簡単に使えるものではないと思います。それは大丈夫使える、これで間に合うと思っておられるのか、その点ひとつ御答弁願いたいと思います。
○杉山(克)政府委員 五十一年のときは、予算の執行が非常に進んでおりまして、その年の契約残もきわめて少ないというような状況でございましたので、先生おっしゃられるように、先生の御尽力もいただきまして百十億、その中で、私ども農業基盤整備関係の八十六億の予備費を使用させていただきました。そのときの事業についての要件は、機械を使えというようなことを要件化したわけではございませんで、通常でありますと二〇%前後の労務費率でありますところを、努力して、工種をできるだけ労務費率の高いものに集中して、三〇%以上の労務費率を確保するようにという要件にいたしておったわけであります。これでも低いという御批判があるかもしれませんが、考え方としては、労務費率を高めるということで指示したわけでございます。ところが時間的に、これはやはり国の補助事業でございますので、を出させる、手続的な審査を経るというようなことで、かなりおくれたというようなことも一つございまして、なかなか労働者の確保がむずかしかったというような事情もございます。 その点、今回とは事情を異にしているわけでございますが、今回はむしろ、そういうことで時間を食うよりは、ことしの予算の未執行がまぜ、農林省全体としてはもっと大きいのでございますが、私どもだけでも三千六百億あるということで、これの早期配分をできるだけ第三・四半期に集中して行うということを重点に考えたわけでございます。したがいまして、既存の事業を執行するわけでございますが、その中では最大限に労務費率を上げるように、五十一年の経験もございますが、最大の努力をして今後とも努めてまいりたいというふうに考えております。
○天野(光)委員 そんな答弁ではだめだよ。そんなことじゃおさまりがつかないんじゃないか、どう考えたって。設計変更はしないと言っている、それでどうして労働費用だけ多くすることができるのか。そういうインチキ執行を農林省はやっているのか。そこはどうなっているのか。
○杉山(克)政府委員 同じ圃場整備なり用排水事業の中におきましても、いろいろ工種があるわけでございます。素掘りとか、ライニングとかあるいは土盛りとか、各種の工程がございます。そういう工程の配分につきまして、できるだけ労務費率の高い工程を先にするように——それは技術的に確かに限界がございます。しかし、その中でできるだけの配分をするようにということで努力してまいりたい。設計の……
○天野(光)委員 そんな答弁ではどうにもならないよ。 農林省当局は十二分におわかりのように、農民の現金収入というものは、私は積雪寒冷地帯の中にある福島県ですからよくわかっているのでありますが、少なくとも過去の例を見ると、出かせぎで働くということがまず第一であります。要するに秋上げを早くやって、そうして出かせぎに出ていって、春先まで精いっぱい働いて帰って、その金で子供の教育資金に充てるとか、結婚資金に充てるとかということをやるのが農村の通例です。ですから、一般の公共事業を前倒ししない限り、出てきて出かせぎする場所がありますか。ことしの公共事業の執行をあなた方は何と心得ているのですか。手おくれではありませんか。われわれの方では、そうはいかないから、どうしても八五%、普通でも八五%やれと主張しているのです。農林省では、ずいぶん余っていますからその金で今度の就労対策については十二分だという話であるが、それは聞き捨てなりません。そういうことではこの場はおさまりません。私の言っているのは、いま食うにも困るのですから、農村は今月いっぱいで米はもうないのです。買い物とかも皆そうです。そうですから、その地域の市町村の中小企業の店舗は、お客さんが来ないからお通夜の晩のようなかっこうをしていますよ。これは大変な事態が起きてくるわけでございます。少なくとも金をただくれるわけにいかないから、本当の労働対策として金を出すわけにはいかないのか。仕事も、県道とか国道の草刈りをやらせるとか、国有林の下払いをやらせるとか、河川敷の中の草や木を刈り取らせるとか、純粋な労働力に金をなぜ出せないのかと私は言っているのであります。 私は、こういう結果になると思いましたから、鈴木総理に外遊する前の九月一日に会いまして、この問題を申し入れしているのです。私が五十一年度にやったときには、百十億予備費から出したので、あなたも被害の多いと言われる岩手県の出身であるのだから、当然そのとき以上のものはやってもらわなくちゃ困りますよ、少なくとも予備費から二、三百億は出してやってほしいという申し入れをしてきました。帰ってから聞いてみたら、まだ進んでいないものですから、私はすぐ総理のところに参りました。これで四回私は行きました。総理は「やる」と言っています。総理も、きのうの質問演説に対してずいぶん大きなみえを切って、救農対策をやると言っているではありませんか。いまあなた方のおっしゃったことでは、何にもやっていないじゃありませんか。それでは問題にならない。大した金じゃないではありませんか。そう言っては失礼だが、いま三人の閣僚がそろっておられますが、あなた方は、この冷害対策について、閣議の席上で何らかの措置を講じなければいけないという話をされましたか、どうですか。これはない。私は問題だと思うのですよ。五十一年度のときよりは少なくとも四割増しの災害があると言っているのに、五十一年度のときよりも手当てが悪いというようなことでは、罹災農民が了解するはずがありません。そういう点で、亀岡大臣の言った二百四十億というのは予備費から出てくるのだと思って喜んでおったら、調べたら全然そうでないようですから、私はどうしても予備費から特別な枠として——総理は私には何回も「やる」と明言したのですから、この問題をひとつ三大臣で閣議で申し入れをして、これからでも遅くはありませんから、この措置を講じてもらいたいと思います。閣議であなた方が申し入れをしても「やらない」というなら、それはあなた方の責任ではありません、の責任でありますから、そういう点で、これからでも遅くはありませんから申し入れをしていただけますかどうか。これは国土庁長官、ひとつお願いいたします。
○原国務大臣 天野先生の熱烈なる御要望、よく拝聴いたしまして、その御趣旨の点もよくわかりました。 それで、事業実施の仕組みなどについて工夫が必要であるとも思われますので、関係省に対してさらに御趣旨の点を踏まえて検討するよう要請いたして、相談いたしたいと存じております。
○天野(光)委員 それは関係省ではだめだよ。閣議で発言して、閣議で了承がとれなければとれないで結構ですから、閣議でその申し入れをするということをここで約束していただきたい。三人のうち、どなたでも結構です、皆担当大臣ですから。その点をひとつ答弁してください。
○亀岡国務大臣 閣議で冷害対策について発言をしてないということは事実に反します。私は三回にわたって災害の状況も報告してございますし、農林省の考え方も述べておりますし、各省に対する要請もいたしておりますし、また天野君のような、この前の五十一年度にとった施策についても、事務当局を通じて各省庁と連絡をとらしたわけであります。いろいろやりました結果、ことしの場合にはただいままで申し上げてきておりますような線で十分対処できるということで、このような指導をいたしているところでございます。 私どもといたしましては、政府として、これで冷害の地帯に対しまして、十分農家の来年度の再生産をやることができるという意向を持って、党の方とも連絡をとりながら進めさせていただいておる、こういうことでございます。しかし、いま天野君から指摘をされたわけでございますので、何と言ってもこれは財政当局と関連する問題でもありますので、財政当局とも積極的に打ち合わせをしてみたい、こう思います。 以上でございます。
○天野(光)委員 時間がずいぶん過ぎたのですが、大蔵省農政局ではないのですから、財政当局は財政当局、担当主管大臣は担当主管大臣として主張されるべきであると私は思います。(拍手)やっていただけないならこれはやむを得ません。三大臣のどなたでも結構ですから、それをひとつ閣議で主張して、どうしても五十一年度とったときと同じような施策を講じてほしい。それでなければ、今年度の予算をただ繰り上げてやったというだけでは本当の対策にはなっていない。今年度の公共事業にあきができるのじゃありませんか。 もう一つ、先ほど亀岡農林大臣から話があったので、それを確認しておきたいと思います。それはいま災害をこうむっている名県、各市町村で単独事業を起こしています。これに対していわゆる自治省関係の起債、それからいまの特交、これを完全に見るということ、それと特にひどいのは健康保険の税金のようであると思いますが、これも取れないと思います。大きな赤字になると思います。そういう点で、これらの点の補充を必ずやるというふうな取り扱いをしていただきたいと思います。特に前段の点、農林大臣、大丈夫ですな。
○亀岡国務大臣 これは私の所管ではありませんけれども、農林水産省といたしましては切実な問題でもありますし、地方財政の非常に困窮し、厳しいときでもありますので、自治省に対しましてはもうつとに起債等による、先ほど天野君から指摘されたような、いわゆる道路の側溝の直しとかあるいは河川敷の卓刈りであるとか、そういう問題について、これはうちでも検討いたしたわけでございます。ところが、公共事業として、その工事の設計でありますとか、そういうあれになかなか乗りにくいということで、従来は県なり、あるいは市町村の単独事業というようなことでやっていただいておる、こういうこともございまして、そうなりますと、どうしても財政力の弱い自治体でございますから起債を認めてもらうことと、この起債を後日ほかの施策で対処をしてもらうということでありませんと仕事も執行できない、こういうことになりますので、その点は重ねて自治大臣に対して強く要請をいたしたい、こう思います。
○天野(光)委員 時間が経過しましたので、まだ残っているのですが、これ以上やりようございませんからこれでやめます。 まことに恐縮ですが、鈴木内閣として、今度の冷害に対して大したプラスになるものを何もやっていないと言われてもやむを得ない結果だと思います、いままでのとおりのものでは。これはいつもやっていることですから、その点担当閣僚とされましては十二分に踏まえて、この善後処置を講じてもらうということを希望いたしまして、私の質問を終わります。
○木島委員長 次に、三塚博君。
○三塚委員 天野委員から概括的また基本的な問題が質問をされましたので、若干補足する意味におきまして質問をさせていただきます。 党の異常気象小委員会を中心に調査をさせていただいた一員であります。また、その委員会におきまして農林関係省庁の諸君と種々早急に党として打てる方向を明示させていただき、先ほど農林大臣からも御報告ありましたようにそれぞれお取り組みをいただいておるわけでありますが、さらに時期を失しませんように今後お取り組みを賜りますようにお願いを申し上げておきます。 そこで、今回の冷害というものは、各県を歩いてみて「天明以来の飢饉だ」という表現が故老の皆様から出るわけであります。やませの発生によることは御案内のとおり、いわゆるオホーツク海高気圧でありますが、例年でありますと十回程度、本年度は四十五回これが発生をいたしましたことが、東北四県に冷気を運びまして、開花、登熟期に甚大な障害を与えたということで、故老の意見はそのとおりであろうかというふうに思います。 そこで作況報告でありますが、先ほども大臣から目指す方向のお話がございました。御理解いただいておることであるわけでございます。しかし、もう一度十月六日にやられる収穫調査の上で、最後の被害状況を報告をされまして、それに基づいた冷害対策、共済制度の運用等について行われるわけでございますが、各県も異常な状態でございますので総力を挙げて作況調査をいたしておるわけであります。言うなれば、全筆調査というような状態にまで踏み込みまして、この問題についてやっておられる。先般の発表、宮城県の例で申し上げますならば、農林省は第一回目は九九でありました。そして九月十五日現在のものは八二、こういうことでありますが、宮城県当局が県の全機能を動員をし、また共済連合会を動員し、農業団体を動員をいたしまして調査いたした数字は六九、十三ポイントの差がここに出ておるわけであります。同じサンプルのとり方ということであればこの数は一致するはずであります。しかし、そのサンプルのとり方は県の方が圧倒的に数が多い。そういう中においてなぜこんな差が出るのであろうかということは、きわめて、現地といたしましても、農民感情といたしましても納得のいかぬところであります。今後十月六日の被害調査があらわれるわけでございますから、実態が両者合う方向であろうと期待をいたしておるわけでございますが、どうぞそういう点で格段に作報事務所に御督励を賜りながら、その実態把握にお努めをいただきたい。言うならば、路上から見ておりますと、畦畔の周辺はやや頭をたれておる感じのものがあります。これは耕地の条件上、肥料その他、また日照時間が、路面に継続しておりますからそこは一番いいわけであります。たんぼの中に入ってみますと、障害不稔ということでほとんど実が入っておらぬという現況の中で、外面を見ますと四、五俵かなというものも、実際のケースとしてそれを脱穀調製してみたケースがあるのでありますが、私自身も六俵いくかなと思ったものが、実際は三俵で終わったというような形の現実もあるわけでございますので、格段にその辺のところを御心配、督励をいただきたい。さらに重ねてひとつ大臣からお聞かせをいただければと思います。
○亀岡国務大臣 御趣旨は十分理解をいたしておりますので、そのような方向で指導してまいりたいと考えます。 なお、坪刈り等を厳重にやって、先ほど申し上げたような二つの非常に相隔絶した数字が出てくるなんということは農政を混乱に陥れるもとだ、こういうことを口ぐせに、私は県の方にもまた共済団体の方にも実は申し上げておるところでございます。したがいまして、どこかにそういうずれのもとがあるわけでありますから、そういうものをお互いに究明をしていって、できるだけ余り隔絶しないような現実のつかみ方というものに努力するように指示をいたしておるところでございますので、なお一層その線も督励をしてまいりたいと思います。
○三塚委員 作報統計調査がすべての基本になりますので、大臣のそういう御指示の中で今後進められますように御要望申し上げたわけでございますが、特に今回の冷害の場合は共済制度の活用というものがきわめて威力を発揮してまいります。二割足切り、三割足切りという制度上の問題がございますから、この問題はいま議論をしても当たりません。よって、それは今後の課題といたしつつも、いわゆる共済の評価というものがそういう形の中でことさら厳正に行われてまいりますことは、余りにもぶれがありますことは好ましくないことでありまして、連合会調査と農林統計は五十一年冷害の際もややそれがあったわけであります。今度単位組合と政府、こういう形になりますと、さらにそこにそれなりのずれが出たわけでございますが、その辺が若干の誤差でありますならば農家も理解はするわけでございますが、余りかけ離れますと、共済制度基本の論議にも発展をしかねない。現地を見てまいりますと、こういうときに共済制度が実態に合った形の中で執行されてまいりませんと、何のための共済制度か、こういう議論にもなりかねないものでありますから、あえてさらにつけ加えさせていただいたところでございます。 そこで時間もございませんから、先ほど二期対策について慎重に情勢を考えながら考える、こういう御答弁であったのでありますが、この問題は、需給調製の問題と冷対は別でありますということは一応理論的にわからぬわけではございません。しかし、激甚な凶作の状態に置かれておる地域を立ち上がらせようということになりますならば、この原理原則は存在するといえども、やはり政治というものは愛情がなければなりませんし、一片の涙を必要とするわけでございます。かねがね尊敬する亀岡先生は農政のベテランであるわけで、常日ごろ私も御指導をいただいていた一人であります。そういう意味で、これはやはり政治判断でなければなりません。 そういう点で、先ほどの御答弁以上に前進ということには現段階ではなかなかいかぬことも理解いたすわけでございますが、最終の判断の場面におきまして、激甚災害を受け立ち上がる勇気を失った農家諸君に大きな励みを与えるという意味におきまして、二期対策は通例ですと一応決定を十月の上旬にやられるわけでございますが、その執行については激甚地について一年間猶予をする、こういうことが政治であろうと考えるわけであります。こういう点について重ねて大臣の政党政治家としての御決意をお伺いいたしたい、かように思うわけであります。
○亀岡国務大臣 先ほど来申し上げておりますとおり、また総理も本会議で答弁をしておりますとおり、この問題については、三塚議員御指摘のとおり、冷害対策に万全を期するということに全力を挙げさせておるところでございまして、その間、冷害対策の結果農家の諸君がどのような受け取り方をしてくださるか、そういう農家の気持ちというものもある程度確認をした上で、責任者としての決断をいたしたい。 実は私も国会において食糧自給力強化の決議をしていただき、しかも、いわゆる今後の農政の基本的課題として、農用地利用増進法あるいは農地法の改正、農業委員会法の改正、この三法をおつくりいただいたわけでございますので、そういう法律の精神等も考えますとき、八〇年代、遠き将来に日本の農政をどうするのかということも、農林大臣の責任として頭の中に非常に考えざるを得ないという面も実はあるわけでございます。そういう点も十分頃に置きながら、個々の調整をどう図っていくかということについてはもう少し時間をかしていただき、そして党の方とも、先ほど与党と言ってまことに申しわけありませんでしたが、国会の御意向も、当委員会の御意向等も十分お聞きいたしまして政治的な判断をしていきたい、こう考えております。
○三塚委員 亀岡先生の今後の御苦心のほどはわかりますから、党側から、また議会側から御支援を惜しまぬものであります。 私も四県を、党の調査団としてこの災害委の現地参加の中で見さしていただき、私自身選挙区を一、二区を問わず十日間ほど歩きながら、現地の市町村長といろいろ話をいたしました。仮にそのまま原則の上に執行するということに相なりましても、町村長は、信頼する知事の依頼であるけれども被害農家の心境を思うとこれはとうてい執行できません、こういう見解であります。同時に知事も、涙をしぼって行政庁の知事としてこれを政府の方向でやろうといたしましても、市町村長が返戻をするということに相なりますと、地方自治の振興上大きな問題が生ずるというところで、大変苦悩をされておるわけであります。計画をし、それを通知いたしましても、かえって残りますのはトラブルだけで、実際の成果は上がりませんでしたということでありますならば、これは政治ではないだろう、かく考えたものでございますから、すでにこの事情は大田も現地を視察をされておわかりのことでありますが、正式の本委員会におきまして改めてその実情の一端をお訴えをさせていただいたところでございます。 時間もございませんので次に移らせていただきますが「治水治国」という言葉がございます。水を治める者国家を治めるという、長年水害によって悩まされました東洋の一つの政治思想でございます。 今回の冷害は、オホーツク海高気圧によるもの、異常気象によるものが一点でありますが、同時に、治水のおくれによる決壊によって生ずる災害というものを今回調査団の中でも拝見をさせていただいたところでございます。建設省はかねてこの治水計画を持たれ、鋭意努力されておることについても評価をいたすわけでございますが、やはりこれは早急に進められなければなりません。現地の水害を受けた農家諸君から言いますと、冷対も非常に大事なことでありますが、根本的なこの治水対策に全力を挙げてほしい、こういうことであります。 特にその見ましたのが古田川水系でありますが、支川が多いために堤防は溢流堤になっておるわけであります。三百五十町歩になんなんとする耕地をその調整地として、そういう中で最大の被害をそれによって防止しよう、こういうことであります。ところが、その基本的な治水計画が計画のとおり実行されておりませんから、現段階ではやむを得ぬということにもなろうかと思うのでありますが、現地から言いますと、これは早急に取り組んでお進めをいただかなければならぬ問題だ、こういうふうに思うわけであります。こういう問題を契機にこの問題に力を入れていかなければならぬという点で申し上げさしていただいたのでありますが、そういう点でこの吉田川水系の問題、それと七北田川水系、これの被害が宮城県の場合多いものですから、建設省、簡単で結構ですから、これは全力を挙げてやります、この答弁だけ聞けばいいわけですから、よろしくどうぞ。
○井上説明員 治水課長でございます。 ただいま先生の御指摘でございました吉田川、それから鶴田川等の河川改修につきましては、早くから進めておるわけでございますが、今日に至るまでまだ完成いたしておりません。今後とも一層努力してまいりたいと思います。 それから、七北田川につきましては流域の開発等で促進が要望されておりますので、これにつきましても、いろいろな角度から大幅に事業の促進を図っているところでございます。
○三塚委員 手元の時計がとまっておりまして、若干時間がおくれましてどうも恐縮でした。ありがとうございます。
○木島委員長 戸田菊雄君。
○戸田委員 冷害対策について、大綱三脈について質問をしてまいりたいと思います。 その第一は、いまも問題になりましたが、第三次減反割り当ては中止すべきだという考え方で農林大臣の見解をお示し願いたいと思うのでありますが、わが党の北山議員が本会議でもって質問をした際に、総理大臣は、この問題について、慎重に検討いたします、こういう回答であります。いま、前者の質問に対して農林大臣は、具体策なし、こういうことでありますから、どうも総理大臣の考えていることと農林大臣の考えには大分懸隔があるのではないか、こういうふうに考えますが、その辺の見解をひとつ明確にお示し願いたいと思います。
○亀岡国務大臣 総理の御答弁と私の申し上げておることと相違はないと心得ておる次第でございます。と申しますのは、このような厳しい冷害になりましたので、冷害対策の万全を期する、そうして第二期対策については時間をかけまして、そして慎重な態度で検討をして結論を出していくようにしたい、そういうふうに総理も御答弁になっておられるわけでありまして、私も先ほど申し上げたのはそういう気持ちを申し上げておるわけであります。私、至って表現力が乏しいものでありますから、そこに差があるようにお耳に入ったということはまことに申しわけないと思う次第でございますので、いま申し上げた点が私の考え方の実は基本であるわけでございます。
○戸田委員 大臣、私は宮城県ですが、隣組だと思いますので内容は通ずると思います。 御存じのように宮城県の場合は、これは全国の農民の皆さんそうだと思いますが、ササニシキの銘柄、文字どおりの米どころ。現在まで米価は二年間据え置きでしょう、凍結ですね。辛うじてことしは二・三%という低率アップです。それに今度の冷害でもって、農水省の調査によりましても作況指数が八二%、県は六九%です。これでもうすでに減反分ぐらいの被害をこうむっておるわけです。それにさらに奨励金はこれから一万円程度の引き下げをやるというのでしょう。これはすでに農水省で検討されておるものです。こういう状況で農村がどんどん追い詰められていく。そういう状況の中で、再度また十四、五万ヘクタール上積みをして減反をふやしていくというのでしょう。これは農民にとっては生活の道が全くとだえられることになるのじゃないでしょうか。だから、私は、この辺で大臣の政治的勇断をどうしても明確に示すべきだと思うのです。その点はどうですか。
○亀岡国務大臣 先ほどからお答え申し上げておりますとおり、私も非常に苦悩をいたしておるわけでございます。いまここで私が勇断をもってということで、冷害対策の具体的な処置と申しますか、概算金もまだ農家の手元に届いていない、こういう事態において、私といたしましてはどうしてもその勇断がいまのところ起きてこない、実はこういう気持ちでおるわけでございます。 と申しますのは、先ほどから申し上げておりますとおり、これは農家にとって非常に厳しい道でありまして、十年間本当にともに協力していただいて今日まで来ておるわけであります。今年なんかも追加減反割り当てを消化していただいて、しかもなおかつ、七%以上も目標よりもよけい御協力をいただいておる。この信頼関係というものを破壊するということは忍びないわけでございます。幾ら八〇年代の農政の基本づくりをするのだ、農政の青写真をかくのだ、二十一世紀に向かっての基盤づくりをするのだ、こう申しましても、結局この厳しい米の需給のバランスをとる問題というものは、農家の、市町村の、県の、農業団体の心からなる御協力がありませんと、いかに農林水産省が大きな声で、逆立ちしてやってみようと思ってもできないわけでありますから、その辺のところを十分に実は検討さしていただいて、どうするのが一番いいかということは、この冷害対策の処置が被災農家の皆さん方のところに十分浸透していくというめどをつけた時点においていろいろとまた御相談を申し上げたい、こんな気持ちでおる次第でございます。
○戸田委員 大臣は九月二日に福島県を視察されましたですね。その際に、新聞報道によりますると、今回の冷害は予想よりはるかにひどい、したがって、事務当局に関係法律の全面発動を直ちに指示します、こういう言明をなさっておるわけでありますが、 一つは、緊急に対策としてとるべき農業共済、これの支払い等の問題についてどうなっているのか。 それからもう一つは、先ほども質問があったようでありますが、天災融資法、激甚災の発動、この問題についてどういう取り扱いをするお考えか。 また、五十一年の冷害で宮城県内あたりはほとんどがもう天災融資は受けているのです。借りている。そうしますと、もう借金を返すのが容易じゃないのです。鹿島台という町の場合は、農家一戸当たり大体二百万円見当借金を背負っておる、こういう状況ですから、別枠で枠というものをとっていかなければ、これが発動されても借りられないという状況がいっぱい出てくる。こういう内容を持っていますから、そういう問題に対してもひとつ御見解を示していただきたいと思うのです。 それからもう一つは、今回ほど病虫害防除、低温障害等々の冷害防止に要した農薬とか資林等々の経費を使ったことはないわけですね。だから、こういう問題についても私は当然国としてめんどうを見るべきではないかという考えを持っておるわけでありますが、この点についての見解をひとつ伺いたい。 それから、冷害で多量に発生する規格外米を全量政府で買い上げるべきだと思いますが、この問題です。 それから、明年度の再生産に要する水稲の種、農業資材の確保、助成、こういった問題についてどういう考えを持っておるか。 それから、畑作関係も大分冷害で被害をこうむっておるわけであります。したがって種とか農業資材の助成、あるいは林業においても苗木等は大変な被害をこうむっておるわけでありますから、こういった問題についてどういう考えを持っておるか。 それから、先ほど問題になりました救農土木事業の実施問題でありますが、これは私はもう少しゆとりを持って、政府が別枠予算で、そして市町村長にそれらをゆだねていったらどうかという気がするのです。たとえば私の方の県のある町では、ため池等を相当数つくらなければいけない、こういうことですね。そうすると当然これは労務費が相当高まってくるわけであります。そういうものを各市町村ではそれぞれ創意工夫してやられるわけでありますから、先ほどの説明のように、公共事業費の今年度の予算の範囲内でというのでは、全く被害者対策、救済にはならぬのですから、これは別枠で取ってそういうものをやっていかなければいけないと思います。九月五日の経済閣僚会議で、農林大臣は、この点について関係各省にその旨を申し入れをした、こういうことになっておるわけでありますから、国全体としてもその後の進行状況はどういうふうにいっているのか、こういう具体的な内容についてもひとつお聞かせを願いたいと思うのであります。 以上の諸点についてひとつ見解をお述べいただきたいと思います。
○亀岡国務大臣 先ほど来申し上げてきておるとおりでございます。 特に救農事業につきましては、天野君の質問にお答えしたわけでございます。特に公共事業に乗りにくい、しかもいわゆる賃金になる部門の多い仕事というような問題になりますと、これはなかなか公共事業として乗りにくいという問題があるわけでございます。したがいまして、この問題につきましては、自治省に対しまして被害市町村の起債を十分認めてほしいということ、なおこれについては後々交付税等で処理をしてほしい、こういうことを自治当局に強く要請をいたしまして、いま打ち合わせ、検討をさせていただいておるところでございます。 また建設省につきましては、建設大臣に対しまして、被害市町村に対する、あるいは地方道関係でありますとかあるいは中小河川の改修事業でありますとか、そういう仕事の優先的な割り当てをぜひやってほしい、こういうふうに私からも要請をし、また事務当局をして十分な連携をとらせてやらせておるわけでございます。 と同時に、労働省に対しましても、もうすぐにも出かせぎに行きたい、私どものくにの方においてもそういう声があるわけでございます。これもやはり質のいい仕事につくことができるように、職業安定所等を通じまして積極的に安定所の方からも働きかけて、関係の市町村に働きかけていただくという処置もとっていただいておるわけでございます。ややともいたしますと、こういう事態になりますと、出かせぎに行きたいという強い希望の余り、いわゆる労働省関係の窓口を通じないで就労して、賃金の持ち逃げ等で大変な迷惑を受ける例、いままでにも私自身実は経験をいたしておるわけですから、そういうことのないようにということで、これまた文書をもって労働省の方に対してよくお願いをしてある、こういうことでございます。
○矢崎(市)政府委員 大臣のお答えになりました問題以外の問題につきまして、私から御答弁をさせていただきます。 農業共済の支払いの問題につきましては、すでに早期支払いを指示をいたしておりまして、特に必要があります場合は仮渡しも行うようにという指導を現にしております。現地組合の方に対しましても督励をいたしておるところでございます。 それから天災融資につきまして、連年災のようなことで特に枠の拡大が考えられないかというお話でございましたが、天災融資といいますのは御承知のとおり実は経営資金の融通でございまして、特に翌年度に必要とするものという考え方でございますので、これにつきましては一般に枠を特に拡大する必要というものは考えられませんし、今回も、経営の実態等から見まして特にそういうことが必要だというふうには考えておりません。 農薬の問題でございますが、防除指導を現にいたしておりますが、一般的な農薬の助成のような問題につきましては、これはまさにいま申し上げた天災融資の対象になるものでございまして、この種のものにつきまして助成をするということはこれまでもございませんし、今回も考えておらないところでございます。 それから規格外米の買い入れの問題でございますが、これにつきましては、被害粒の実態に応じまして極力自主流通で販売をしていただく、その方が農家にとりましても有利でございますので。それで、なおかつ販売できません規格外米につきまして、政府買い入れにつきましては、五十一年にとりました例もございますので、その例に準じて現在検討いたしておるところでございます。 畑作及び米の種子の問題でございますが、これは一つの大きな問題でございまして、私どもすでに、米の種子及び特に畑作で問題になります大豆等の種子につきまして、地域間の調整につきまして指導をいたし、現にそのための手配をいたしておるところでございます。さらに、今後、この種のものを購入する場合に特別の措置を必要とするかどうかという問題につきましては、私どもこれから検討を続けてまいりたいというふうに考えております。
○戸田委員 先ほどの大臣の答弁で、天災融資法と激甚災の発動については、十月六日に全調査をやって、その結果この発動ということに入っていくのですか。この十月六日というのは、いままで農水省で言っておったところでは、十月十五日が最終調査ということで設定しておった、こう記憶しておるのですが、それは、それを切り上げてそれからということですか、具体的にはどういうことになるのですか。
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。 天災融資法なり激甚法の発動、具体的には政令を公布するわけでございますが、これの基準になります被害調査を、十月六日現在で調査しました被害額に基づいて政令を公布するということにいたしておるわけでございます。 それから、十月十五日現在というのは、作況指数を調査いたすわけでございまして、これは米の出来高の方の調査でございますので、直ちに天災融資や激甚法の政令とは関係ございません。
○戸田委員 この八月の三十八、二十九日の豪雨で、志田郡の鹿島台町の鶴田川と吉田川が大はんらんをいたしまして、鶴田川は遊水地の堤防が決壊をしまして、約三戸二十町歩ぐらい冠水をしたという大被害を受けた事例があるわけであります。これは関係省のいろいろな協力でもって、現地の町長は非常に感謝をしておるのでありますが、これの早期回復をやっていく必要があるだろう、こういうふうに考えます。 私も現地へ行きましたが、決壊をしたその場所は、コンクリートの護岸工事のところはやはり壊れていないのですね。それをずっと延長してやろうという作業の中でそういう決壊が起きたわけですから、そういうものも含めて早期回復を図るべきだと思いますが、この問題が一つです。 もう一つは、吉田川の上流に向かって右側の堤防でありますが、この溢水が非常にはなはだしい、非常に危険な状況になっているわけでありますが、この問題の早期回復も私は必要だろうというふうに考えます。いずれにしても、災害助成でもって国が早期に促進をしていく必要があるんだろうというように考えますが、この点が第二点目。 それから第三点は、七北田川というのがありますが、これは仙台と泉市の境になっているわけであります。これが県で総額二百八十億見当で五十一年から蛇行修正、改修とそれから川の拡幅の工事が行われておるのでありますが、ここは再々大洪水になりまして、付近の住民の皆さんが大変な被害をこうむってきている、こういうことであります。完成年次を見ますると六十五年というのでありますから、あと十年かかるのですね。だからこれはもっと縮めて、でき得ればやはり五年ぐらいで完成に近づけていっていただきたい、私はこういうふうに考えるのでありますが。 この三点について、ひとつ建設省の見解を承っておきたいと思います。
○川合説明員 いま御質問ございました第一点につきまして、担当の防災課長でございますが、御答弁さしていただきます。 鶴田川の鹿島台町におきます品井遊水地の堤防決壊につきましては、決壊後直ちに仮復旧を行っておりますが、なお、本復旧につきましては、すでに県と協議を行いまして、現在復旧工事を実施中でございます。 なお、これに連続する区間、六百七十四メートル区間につきまして施設災害がございまして、この分につきましては二十七日から査定を行いまして、これにつきましても早期復旧を行いたいということで考えております。 なお、いま御指摘のございました、現堤防が土堤あるいは雑石張りというような保覆をしてございまして、非常に構造的に弱いということであったわけでございますが、これにつきましては、復旧に当たりましてコンクリート張りあるいはコンクリートのブロックを使用いたしまして、施設の強化を図っていきたいということを考えております。 なお、あとの問題につきましては、担当の治水課長の方から御答弁をいたさせます。
○井上説明員 第二点、第三点についてお答え申し上げます。 第二点は、吉田川の左岸で非常に漏水があったという御指摘でございますが、これにつきましては漏水防止護岸等適切な災害復旧対策を速やかに講ずる所存でございまして、二カ年内に完成いたしたいと思っております。 それから七北田川でございますが、これにつきましては上流の蛇行区間につきまして五十一年から計画に取り組みまして、ただいま改修促進中でございますが、流域の開発等にも対応いたしまして、住宅宅地関連公共施設整備促進事業費等も充当いたしまして、大幅に促進いたしたいとただいま鋭意努力いたしておるところでございます。
○戸田委員 時間がないものですから、ちょっと変更して、いま建設省の方にお伺いしたのですが、また戻って大臣に伺います。 冷害の恒久対策についてですけれども、一つは水稲の耐冷性あるいは耐病性、そういう品種の育成と作付奨励及び冷害予防措置を計画的に実施する必要があると思うのですが、この点の見解が一つであります。 それからもう一つは、農業経営の改善、技術指導を積極的に行って、農業改良普及及び事業等の拡大を図るべきだと思いますが、この点の見解はどうか。 それからもう一つは、冷害等の農業災害を予測するために、農業気象観測、こういう予算を倍加して万全の対策を講ずる必要があると思うのですが、この点の見解を伺いたい。 それからもう一つは、畑作共済制度をやはり本格的実施すべきだ、このように考えますが、この点の見解をお伺いしたい。 最後に減反の問題で、現に宮城県の場合はおおむね九%程度になっているわけでありますが、全国に比して若干低目ですけれども、この減反したところの作物対象が主として大豆とかあるいは麦、こういったことに置かれておるようでありますが、えさ米をひとつ考えるべきだと私は判断するのです。したがって、宮城県の場合、いろいろと私たち自体としてもそういう施策をやってみようということになるのですが、どうしても奨励金との兼ね合いが出てきていろいろ問題があるのですが、この問題について農林省も積極的に取り組むべきじゃないかと私は思うのです。 以上の諸点についての大臣見解を伺いたいと思います。
○上田説明員 ただいま御質問のありました、冷害に強い品種の育成に関する試験研究についてお答えしたいと思います。 冷害に強い品種の育成につきましては、昭和初期の冷害を機にいたしまして、水稲を中心に、国の研究機関では北海道、東北の地域農業試験場を中心にして、重要な課題として取り組んでおります。 このほかに、北海道の上川、青森県の藤坂、宮城県の古川という公立の農業試験場におきましても、国が全額委託費を出しました指定試験事業で育成をしているところでございます。 すでに大きな成果を上げておりまして、御存じのとおり、藤坂五号とかレイメイとかいう新種を出しておるところでございます。ただ、今回のような、かつてないような大冷害にも耐え得るようなものまでというのはまだできておりません。 このようなことから、今後はそういうことも踏まえ、なおかつ、良質のおいしい品種ということを目指して努力してまいりたいと思っております。
○二瓶政府委員 普及の方の関係につきましてお答え申し上げます。 農業経営の体質強化を図るという観点からいたしまして、農家に直接に接しております農業改良普及員の役割りは非常に重要である、かように認識をいたしております。 今回の冷害に当たりましては、その対策面におきまして、水管理なりあるいは施肥等の技術対策、それから営農改善等の面につきましてきめ細かな指導を行っておるわけでございます。 したがいまして、今後ともこの普及員の資質の向上なり、あるいは普及活動の強化あるいは機動力の整備というようなことを図りながら、普及組織の体制というものの充実強化を今後とも図っていきたい、かように考えております。 それから、えさ米の問題でございますが、えさ米を転作作物にしてくれというような御要望がございます。宮城県等におきましても、農家で実験をさせておるというようなことも承知をいたしております。 ただ、このえさ米ということにつきましては、輸入飼料の穀物の価格、たとえばトウモロコシとかマイロというようなものがあるわけでございますが、そういうものと比較いたしますと、やはり何といいましても、トン三万数千円というような姿になるものでございますから、えさ米をつくります際に肥料とか農薬とかがやはり必要でございます、そういう物財費を償わないというようなことで、収益性が非常に低いわけでございます。そういう面がございます。 それからもう一つは、ただいま申し上げましたように、トン三万数千円というようなことにしかなりませんので、政府にお米を売れば二十八万円ぐらいになるわけでございます。ですから、九対一といいますか、そういう大幅な価格差があるということからいたしますと、えさ用のお米だということではございますけれども、牛の口に入る前に横流れというような危険性があるのではないかということも心配になるわけでございます。そういうような横流れの防止というようなことが本当に十分できるかどうか。 それから、麦とか大豆とかというようななれない作物にいま転作をお願いしているわけでございますが、えさ米という話になりますと、これはいま特別の品種があるわけでございませんので、米ならどこでもつくれるというようなことで、転作の足を引っ張るというようなことにもなりかねないんじゃないかという心配もあるわけでございます。 そういうようなことからいたしまして、現段階において、えさ米というものを転作作物というような角度まで認めていくということは非常にむずかしいのではないか、かように考えておるわけでございます。
○山極政府委員 農業気象関係の御質問でございますが、農業気象関係につきましては、五十年の十二月に農業気象業務の円滑な運営を図るというようなことで、農林水産省と気象庁で全国農業気象協議会を設置しておりますし、地方農政局段階におきましては、地方農政局と街区の気象台で地域農業気象協議会を設置し、さらに都道府県段階におきましては、五十四年から地方気象協議会を設置しているわけでございます。そういうことで、気象条件に対応した農業生産の対策を講ずるというようなことで検討を重ねてきておるわけでございます。 お尋ねの予算でございますけれども、現在の段階では、いま申し上げましたような全国段階あるいは地方農政局段階あるいは県段階の全体の協議会の運営費といたしまして、あるいは技術指針の作成というようなことも含めまして、約一千万の予算が計上されておるわけでございます。これは農林水産省関係でございますので、気象庁の方は別途予算が計上されておるわけでございますが、御指摘のように、農業気象の観測については、その重要性を十分われわれも認識をいたしておりますので、気象庁とよく連絡をとりながら、予算の充実にも努めてまいりたいと考えておるわけでございます。
○矢崎(市)政府委員 御指摘の畑作共済の点につきまして申し上げますが、御案内のとおり、畑作共済は五十四年度から六作目を対象にいたしまして本格実施に入ったところでございます。私どもといたしましては、さらにこれら以外の畑作物につきましても、必要かつ可能なものから随時対象にしてまいりたいと考えておりまして、現在お茶それからホップ、露地野菜、飼料作物等につきまして調査検討を進めているところでございます。 なお加入促進につきましては、水田利用再編対策の推進との関連にも配慮をいたしまして、掛金の国庫負担割合を、他の任意共済に比べまして非常に高率の六割ということで出発をいたしたわけでございます。現在、農家向けのパンフレット等を作成いたしまして加入促進を図っているところでございますが、さらに今後とも推進してまいりたいというふうに考えております。
○戸田委員 時間でありますのでこれで終わります。 ありがとうございました。
○木島委員長 関晴正君。
○関委員 農林大臣にお尋ねをいたします。 九月四日に私が農林大臣のところに参りまして、青森県の稲はこのような姿でございますと訴えまして、いまのうちならば青刈りも飼料として役立つかもしれないから早急な措置を講ぜられたいと申し上げました際には、自民党大臣にはめずらしく、翌々日に決裁をして通達を出すという異例のスピードを発揮されまして、私はこの点について心から敬意を表したい、こう思います。そこで、この精神を今度の冷害の対策にすべて当てはめてがんばっていただきたい、こう思うわけであります。 昨日また一昨日の鈴木総理のいろいろな御答弁の中で一つだけはいいことがあった、こう思っております。それは、冷害対策については万全の対策を講ずる、思いやりのある行政を推進する、私は、この二言だけは偽りのないものとして、今後事実をもって展開していただきたいものだ、こう思います。 そこで第一にお聞きしたいことは、私どもの青森県に農林大臣がおいでになった際は、実は私が稲を見た三週間後であります。それだけに、とるべき措置においても意外にびっくりされたのじゃないだろうかと思うわけであります。農民が売る米をつくるのは当然として、今回は売る米も食べる米もつくり得なかったという実態であります。大臣は「スズメのいないたんぼだなあ」と感想を漏らしたそうでありますが、けだし名書だと思うわけであります。スズメのいないたんぼが今度のこの凶作のたんぼの姿であった、こう思います。 そこで、いま一番求められているものは、いろいろな措置を講ぜられましたけれども、何としても、これら農民諸君の向こう一年間の生活資金であります。何としても暮らしに要する金が欲しい、高等学校におる子供たちを大学に進学させようと思っておるがあきらめてくれ、こういうことであります。ことし大学に進学しようと思っておる農家の子供にとっては、これまた人生における大変な障害であります。そういうことを思いますと、奨学資金において措置してもらわなければならないものもありましょう。であるがゆえに、自作農創設維持資金、いわゆる自創資金をもって大幅にこれにこたえてやるということは、私はいま喫緊の要務ではないだろうかと思います。 そこで、五十一年災害における自創資金は、災害においておよそ三夜六十億出されておるようであります。ことしの予算においての金額を見ますと、災害の方は百三十五億であります。とても百三十五億では今度の災害に措置する金額としては足りるものじゃありません。したがって、少なくとも大幅なる金額の増額が必要であろう。 先ほど大臣の答弁の中には、いま全国の市町村に、どのくらいの金額になるかその実態の報告を求めておる、こういうお答えがございました。取りまとめを急いでいるというお答えがございました。そこで、その取りまとめの金額にこたえるだけの用意をもってこれに当たるつもりであるのかどうか、この点をひとつ承りたいと思います。
○亀岡国務大臣 ただいま御指摘のとおりの指示を実は事務当局に与えまして、先ほど申し上げましたように、各市町村を通じまして、被災農家の方々が、どれくらいの自作農資金の手当てを講ずれば生活上来年の再生産までがんばっていけるかということを詳細に調査をいたしておりまして、その調査結果の数字が出ましたならば、それにこたえることのできるように措置をするように、政府間でも話し合いを進めております。
○関委員 そこで具体的にお尋ねをいたします。 どの程度の要望金額が出るかわからぬけれども、少なくとも、ことしの被災額と五十一年の被災額との比較において見ますときには、おおむね五割増くらいのものが出てくるのではないだろうか。それにこたえるだけの金額の必要もまた出てくるであろう。そういう意味でいきますと、ことしの場合にはとにかく限度額が一人当たり百五十万と言っておるのですけれども、これは五十一年の災害のときには百万でありましたが、五十万足して措置をされました。今回の場合は、ぜひこの百五十万を倍額まででもこたえ得るよう、要請があればこたえていきたい、こういう構えでこの資金の金づくりに大臣は取り組んでいただきたいと思うのですが、そういう御決心はあるかどうか、伺っておきたいと思います。
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。 先ほど来お答え申しておりますように、十月六日現在の最終被害額をもちまして、天災融資なり自作農資金の発動につきましての具体案をお示しできるようになると思います。 自作農維持資金につきましては、現地の資金需要、これは天災融資とあわせて現地の資金需要を、要望額をいま取りまとめ中でございます。かつ、自作農維持資金の場合には、先生御指摘のように、過去の残高がどの程度であるか、これによりまして、積み増すべき必要額があるかどうかということも、各県等を通じましてそれぞれの希望を聴取しまして、必要な限度額の設定はするようにいたしたい、このように考えております。
○関委員 具体的に申し上げます。 青森県も五十一年の災害を受けました。それで、百五十万借りた方の場合に、とにかくようやくこの年から返すということになるわけです。ですからこれは大変な負担です。それにストレートでまた借りようということになると、三百万までなければお返しできない、こういう実態になるわけです。三年の据え置きですからね。そういうことを考えますと、場合によっては三百万までめんどうを見てやらないと、実際にこういう方々に対する救済の策にはならぬわけです。そういう意味で、このことについては大臣の異常なる決意を持って当たっていただきたいと私は希望しておきます。青森県の議会におきましても、また、知事の方からもとにかくこのことについて強い要請のあるということにおいて、ひとつ格段の御努力を願いたい。これは要望しておきますし、また私の申し上げたことで意は十分通じたと思いますので、取り組んでいただきたいと思います。 二つ目の質問は種もみの確保に関することで、さきの災害のときには国は三分の一の助成をしていただきました。ことしは二分の一くらいの助成までいただけるものかと思っておるのですが、そのように期待してよろしいかどうか、お尋ねしておきます。
○二瓶政府委員 種もみの購入費の助成の問題でございますが、この問題につきましては、被害の実態なりあるいは過去の事例というようなことを勘案しながら、早急に検討を進めたいということで取り組んでおるわけでございます。 そこで、過去の事例といたしまして、ただいま先生からお話しございましたように、五十一年のときなどは三分の一の補助率ということでございます。したがいまして、今後検討を進めまして、助成ということになります場合におきましても、補助率が三分の一からさらに二分の一というふうに上回るというようなところまでは困難ではなかろうか、かように考えております。
○関委員 この点については、五十一年で三分の一であったものですから、ことしの被害はさらにそれを上回っているだけに、前回並みなどということではなくて、ひとつ三分の一から二分の一の助成までできるよう、これは努めていただきたいと思うわけです。県としては六分の一を負担しておりました。ですから、さらに農民の負担を軽くしようということで取り組んでいるだけに、国の方も県に負けないで、私はその姿勢をつくっていただきたいものだと、これは要望しておきます。 三つ目、飯米確保の問題についてお尋ねいたします。 売る米もないどころか、食べる米もない農民に対して、今度は米を囲わなければなりません。私は、わが党から出ておる災害対策特別委員長が青森県に参りましたときに、ただというわけにはいかぬけれども、相当に飼料用に近い値段のところまで考えなければならないだろう、こういうようなお話も出されておりました。もっともな御意見であったと思います。 しかし、今日聞くところによりますと、せめて卸売の価格というようなところに来ているようでありますが、今日日本が外国に売っておるところの玄米の一トンの価格五万六千七百十四円、また飼料用として売っている米は同じく二万八千円、こうなっております。また、外国に売っているところのそれぞれの国に対するあり方、やり方、援助の仕方という内容を見ますときには、十年据え置き二十年の償還であります。まさに三十年間ものめんどうを見ておるのであります。そういう援助の米の状態、また外国貿易におけるいまの金額、しかも、これは過剰米の対策の一環だということで国が取り組んでおる方針でありますが、この方針でいきますというと、どれだけの金がかかって六百五十万トンの余剰米を処理するのかということになりますと、国の負担する金額が実に一兆四千億円であります。一兆四千億円です。こういうように安い米を外国に売って、そうして国の負担が昭和六十四年のころのトータルで一兆四千億円、そうなるわけであります。 私の言いたいことは、どれだけの農民の数になるかちょっと計算はできませんが、それでも五万トンぐらいあれば片づくことになるんじゃないだろうか。そういう意味において、これは格安の値段でことしは放出すべきである。何も三十年で返せなんということは言わぬでもいいから、一年で返せると思いますから、一年で返してもらうようにして、飼料用の価格、そこまで踏み込んで、こういう大凶作、百年前にもなかったことなんであります。今日生きておる日本人一人も経験したことのない年なんであります。それに報いるにはその程度のことをしてしかるべきじゃないだろうか、こう思います。 そういう点から、法律があってそれが障害になるのか、意思がなくてそれをやらないということなのか。意思があれば、法律をつくってやれるものだとするならば、その方に向かって進むべきではないか。こう思いますので、そういう点から、意のあるところをお聞きしたいと思います。
○松本(作)政府委員 今回の災害によりまして飯米もないという農家に対しましては、緊急に飯米の確保をする必要があるというふうに考えておりますので、都道府県知事の要請がありました場合には、都道府県、市町村を通じまして、ただいま御指摘ありましたように、卸売価格水準でできるだけ農家に飯米を渡し、その代金につきましては一年間延納をするというような形の取り扱いをしたいと考えておりますが、これは現在の制度のもとで私たちができ得る手段でございます。 それ以上、先ほど先生が御指摘がございましたように、輸出価格ないしは飼料用価格で売却できないかという点につきましては、私どもはやはり制度上の制約があるというふうに考えております。 現在の食管法におきまして、主食用の米についての条項と、それから輸出用等の米についての条項とは別になっておりまして、それぞれ価格を定めることになっておりますので、現在の主食という考え方からいたしますと、これを輸出用ないしはえさ用並みに売却するということは、制度的にもなかなかむずかしいと思っております。 そのほか、他の災害を受けた場合の飯米措置というようなものとのバランスをどうするかというような問題も出てまいりますので、私どもといたしましては、できるだけ早く飯米を供給するということの趣旨から、現在でき得る措置をとってまいりたいというふうに考えております。
○関委員 ただいまの答弁については承知をして私も申し上げたつもりですから、私の聞いているところについては制度上できないんだ、こういうお答えのようであります。 では、どう直せばそれが可能となるのか。先ほど主食云々ということがございました。輸出用のものであれば、これは主食だと思いますよ、飼料用のものは別としましてですね。私は今度の国のやっておる海外に対する援助、あるいはまた、国際貿易の価格というものに勘案してのそういう価格から来る国の負担、いろいろ考えながら思うときに、言うなれば、これらの農民というのは、自己の責めによって生じた損害というものじゃありません。まさしく天災であります。しかも、これらの諸君は、われわれ日本人に対して食糧を供給する崇高な任務についておる諸君でもあるわけです。一農民が火災に遭って米をなくした、だから助けてやってくれ、こういうことを私も言おうとは思っておりません。また、先ほどバランスの問題で云々というお話もありましたが、そういうようなバランスを考えてこのことが運べないというのであるならば、その考え方を打破したらいいんじゃないだろうか、こう思うわけです。 私は、今度の場合、われわれ今日生存しておるどなたも経験したことのないやませによる凶作、私どもの青森県の歴史においてもこういうような凶作はあり得ないであろう、藤坂試験場の耐冷品種というものは、世界的にもすばらしいものをつくったと言うて誇りにしておったわけです。その誇りが無残にも破れたわけであります。そういう意味で、私は、救済対策の中の農民に対する米の供給に当たって、外国に売る値段よりも高くしなければできない、飼料用の値段ほどにまた安くすることもできない、これは確かに制度上あるかもしれませんが、ここは分別じゃないでしょうか。 これはわれわれの意思としても、気持ちからいっても、外国にそんなに安く売っているのに、国内の農民に対してそういう供給ができないということはないはずであります。その意思を持つならば可能であると思うのであります。そういう意味で、これはひとつ、いまにわかにやりますなんということは、御相談もしていないことだろうし、御決断もまたできないものだとするならば、この際それに向かって検討する、こう言うことぐらいはできないものでしょうか。これは農林大臣ひとつお答えいただきたいと思うのです。
○亀岡国務大臣 この問題につきましては、今日まで災害ごとに論議になってきておるところでございますが、やはり食管法という法律の、これは主食を確保し、主食を供給するという御承知のような使命を持っておるわけでございますので、この点は、主食用として例外をつくるということは非常にむずかしいというふうに考えておる次第でございます。関先生のせっかくの御発言でございますから、十分検討したい、こう申し上げたいわけでありますけれども、しかし、やはり制度の性質上、責任者の私としては、なかなかそこまで答えられないのが非常に残念であるわけでございます。
○関委員 時間がありませんからあと申し上げられませんが、ひとつ大臣というものが新しい世の中をつくるというファイトを持って、悪い法律は、あるいは悪くはないけれどももっとよい法律を、そういう考えを持たなければならないと思うのです。現行法を守らなければならない法務大臣でもいろいろなことを言っているときですから、(笑声)そういう点からいくなら、あなたは、農民を思い、農業生産を思うときに、そのくらいのことは踏み込んでもいいと思うのです。ただし、まだこのことについて日が浅いから勉強が足りないというならば、それを十分していただいて——一方ではこのことのために一兆四千億もかかるのです。そんな金を投げるくらいなら、日本の農民のために救いの手として打ち出したら結構じゃないか、私はこう思います。そのことに向かって、これはそんなに勇断を必要とすることじゃありません、思いやりがあればできることです。 もう一つは、第二期対策については先ほども触れておりましたが、農林大臣は、そういう損害を受けておる農民の立場を思うときに、またたんぼを減らせなんというセンスは生まれてこないはずだと思う。ひとつコモンセンスを発揮されて、農林大臣は、第二期対策については少なくとも一年間は凍結されたいという全市町村長の強い要望でありますので、そのことを踏まえて当たっていただきますことを希望して、ひとつできる限りいい返事ができるように取り組んでいただきたいということを申し上げて、終わります。(拍手)
○木島委員長 武田一夫君。
○武田委員 今回の冷害につきましては、すでに農林水産委員会におきましてもいろいろと質疑がございまして、るる私たちはお聞きいたしました。特に今回の場合は水害というものもございまして、ダブルパンチであったということが被害をさらに大きくしているように、私は実態を見てまいりまして痛感しているわけでございます。 しかも、その被害といい、規模といい、これは戦後最高である、あるいは昭和以来のいままで経験しなかった規模でございますし、その七割以上が東北にあったということは、この東北が日本の食糧供給基地としての機能を発揮するだけに、御当地の農家の皆さん方の御心痛は大変なものでございまして、こうしたことを踏まえまして、早くその一つ一つ、検討中とか予定中、指導中というようなものに対するはっきりした答えを出していただかなければならない、その時はもう一日一日と迫っているようでございまして、きょう、きのうもあちこちからいろいろなことを要望しているのだけれども、政府で答えを出してくれたのはわずか二つしかないじゃないか、これじゃわれわは今後心配でしようがないというような切実な訴えもございます。 以下いろいろ質問申し上げますが、まず一番最初に国土庁長官にちょっとお伺いいたします。 私、九州へも被害状況を見に参りましたし、東北も被害地はすべて見てまいりましたけれども、一貫して見られることは、今回は冷害プラス水害、その水害における被害が相当被害を大きくしているという事実であります。すなわち、常襲地帯とも言えるような地域がたくさんございますが、そういう地域の整備というもの、要するに、たとえば河川その他いろいろの工事等がございますが、その工事工程がおくれているとか、あるいはまた、予算が非常に少ないために同じようなことを繰り返しているというための被害が相当大きくございまして、このことがやはり現地農民の皆さん方にとっては耐えられない。こういうような地帯の特別なる災害の未然防止に力を入れるのがまず何よりも大事な仕事ではないか、こういうふうに痛感いたしましたけれども、今後こういう地域に対する特段の御配慮によって、未然防止という観点から、要するに国土の安全というものに対する施策をひとつ早急にお考えいただきたい、こう思うのでございますが、御見解をまず伺いたいと思います。
○原国務大臣 御説の点はまことにそのとおりでございまして、私も賛成でございます。国土の保全はまことに防災の基本でありまして、それに向かって全力を挙げて御期待に沿いたいと思っております。
○武田委員 ひとつ各省庁に呼びかけまして、この問題は総合的な問題でございますので、一段のお力添えをお願いしたいと思います。 そこで、農林省に伺いたいと思います。 いろいろ要望あるいは要請がございまして、るる御検討なさって、御苦労なさっていることは私たちも理解しているところでございますが、冒頭に申し上げましたように、いま検討中であるというようなものが非常に多過ぎるということであります。これまでの農林水産省としての冷害等に関する対策についての検討あるいは実施状況を、簡単に要点のみ、まず項目ごとにお知らせ願いたいと思います。
○矢崎(市)政府委員 まず金融の面でございますが、被害の調査に基づきまして資金需要の把握等の手続が必要になりますので、天災融資法の発動はやや先になりますが、それに間に合わない面を補うという意味で、すでにつなぎ融資等の措置をとっているところでございます。自作農維持資金につきましても、天災融資法とほぼ同時期にセットをしたい、こういうふうなことで考えております。 それから農業共済の関係でございますが、すでに早期支払い、仮渡しの実施につきまして現に督励をいたしておりまして、それぞれの組合ごとに、準備のできましたものからこの対応をするようにということで、指導をいたしておるわけでございます。 それから就労の確保につきましては、先ほど来すでに御論議がございましたが、特に第三・四半期の公共事業の施行に当たりまして、二百四十億を被災地に特に振り向けて就労の確保を図るという方針をすでに決めておりまして、これは近く具体的な地域への張りつけをいたす予定をいたしておるわけであります。 それから、同じく国営事業の中におきましても、できるだけ雇用機会の多い事業を特別に実施をするということで、これもすでに一部は現地に対し指示をいたしておるわけであります。 なお、出かせぎ等につきましては、すでに関係の省庁にもお願いをし、また都道府県、市町村に対しましても、それぞれ労働条件の確保、あるいは円滑な就労ということにつきまして、現に指導をいたしておるわけでございます。 それから、営農対策の面につきましては、先ほども申し上げましたとおり、特に農作物の種子の対策についてすでに地域間の調整の指導を進めておるところでございます。これについてのさらに特別の助成等の措置につきましては、現在検討をいたしておるところでございます。 それから自給飼料の確保につきましても、稲わらの活用あるいは青刈りの利用、それから冬季の裏作の飼料作の作付の促進というふうな問題につきまして、すでに必要な指導を進めておるところでございます。 その他税制の問題あるいは先ほども問題になっております起債等の措置の問題、こういうようなことにつきましても、それぞれの関係省庁の方にお願いをし、関係省庁からも必要な指導等の通達をしていただく、こういうことで進めておるところでございます。
○武田委員 いろいろ具体的な問題を通してお尋ねしてお答えがありましたが、やはり対策というのは早目に手を打っていかないと、冷害が今度は人災というものになりかねない、これは深刻な問題となってまいります。ましてこれからは暮れに向かいます。そして、来年の営農の問題等もございますと、農家の皆さん方にとっては大変なる御苦労でございまして、そういう苦労に耐えかねて命を絶つような、そういういままでのケースもございまして、本当にこの農家の皆さん方の苦労というものを察するときに、やはり国の対策だけが唯一の期待の大きなよりどころでございますので、早くやるということ、作業手続等いろいろございましょうが、その点だけはまずひとつまじめによろしくお願い申し上げておきます。 具体的に一つずつお尋ねいたしますが、農業災害補償対策の問題の中で共済金の問題でございます。 これは年内にとにかくお金が手元にいくようにするという努力はしているようでありますが、前の場合でも十二月の十日あるいははなはだしいときは十二月の末というようなことで、大変心配なさっている。ことしはもっと遅くなるんじゃなかろうか、そういう心配がございますが、この点、十二月の初め、遅くても十日までにはそうした一切の作業を終えての共済金の支払いが可能であるか、またそういうような方向で話を進めているかどうかということでございます。 それからもう一つは、今回は異常災害でございまして、損害評価に要する事務経費が非常にかかっていることも事実であります。 一例を申し上げますと、私の宮城県の場合は、通常災害の場合は約一千二百万くらいのお金で済んだのが、ことしは七千五百万ほどかかるのだ。それで、県の方でも促進事業費として一千五百万は助成してあげようということでございますが、これは大変な金が出る。こういう問題についての、政府として、国としての助成をぜひお願いしたいという切実な要求がございますが、この点政府としてはいかがお考えか、まずお答えをお願いしたいと思います。
○矢崎(市)政府委員 お答え申し上げます。 私どもといたしましては、共済金は体制の整ったところから一日でも早くと、こういう指導をいたしております。現地、現地によってはそれぞれ米の刈り取りの時期も実は違うわけでございまして、そういう意味で評価の時期も異なってまいりますし、そのための準備体制もございまして、一律にいついつの何日までというふうなわけにはまいらない面がございますが、少なくとも遅くとも年内には、体制が整えばそれよりもできるだけ早く、こういうことで指導をいたしておりますので、御了承いただきたいと思います。 それから、事務費の問題でございますが、農業共済組合の事務費につきましては国庫で負担しておりまして、損害評価の関係も基本的にやはりこの中で処理をされるべきものというふうに考えております。そういう意味で、特に被害の激しい地域におきます共済組合の事務費等につきましては、さらに若干の調整をいたしたいというふうに思っておりますが、なお、各共済組合はそれぞれ特別積立金をかなり持っております。これの取り崩しにつきましては知事の承認が要るわけでございますが、特に今回のような事態におきましては、事務費に使用するための取り崩しも積極的に応ずるようにという指導を、すでに各都道府県知事に対して私どもの方から指導、お願いをしておるところでございます。
○武田委員 次の問題はこれと関係あるわけですが、作況指数とか、要するに損害評価というのがいつも現地の見方、実態と合わないということで、問題になるわけです。 今回も、この作況指数の問題では東北四県を例にとりましてもずいぶん違うじゃないか、こういうことで、特に九月十五日に出しましたあの作況指数、それから県で独自にやった指数というものがずいぶん違う。それは調査の方法も違う、時期も違うとかというようなことで違いがあるんだということでありますが、これがどうも農家の皆さん方には大変な心胆の種になっているようでありますが、こういう違いがどこから出てくるのか。こういう違いを直すために、要するに国、統計事務所ですか、それから県、組合あるいは連合会等々の調査との一致点を見出して、要らざる不安とか不信などというものを解消する方向というものを検討すべきじゃないか。これは去年も、五十一年のときにも宮城県でもございましたし、岩手県などでは、あの五十一年のときだったと思いますが、損害評価では国の評価と地元の評価で倍も違ったということで大変な騒ぎがあった。こういう点、何かそういう問題の解決の研究をひとつやるべきじゃなかろうか、こういうふうに思うのでございますが、どうでしょうか。
○関根説明員 作況関係についてお答えをいたしますが、わが方が発表しました作況指数と県の発表しました作況指数で、お説のように違いが出ております。私どもの調べましたところでは、全国で二十四の道県が九月十五日前後の作況を発表しておりますが、その中で、私どもが発表しております数字と一〇ポイント以上違っておりますのは宮城県一県だけでございます。 そこで私ども、なぜこういう違いが出たのかということにつきまして、宮城県の調査の方法についてもお尋ねをしたわけでございますが、そこで考えられましたことは、いま先生が御指摘になりました第一点の調査期日の違いというのがございます。私どもは九月十五日現在でやっておりますが、県の方はお話のように九月二十日に調査をいたしております。被害が進行している過程におきましては、調査期日の違いによりましてまず差が出る可能性がございます。 それから第二番目の点は標本のとり方、つまり調査をいたします対象の圃場のとり方の問題があろうかと思います。私どもの方の調査は、御承知のように標本理論に基づきまして、県全体の作況を把握するのに必要な標本を配置いたしまして、その標本について無作為抽出法ということによって調査をいたしておるわけでございますが、県の方の調査の仕方を聞いてみますと、県の方では旧市町村ごとに被害状況に応じて相当数の圃場の調査を行っておる、こういうふうに聞いておりまして、私どもの方は階層区分によった標本配置によって調べておる。 〔委員長退席、池端委員長代理着席〕 県の方は旧市町村ごとの被害状況に応じて有意に選択をしておる、この圃場を調べようということで調べておる、そういうことで、もとになる圃場のとり方が違っておるということが第二点でございます。 それから考えられますことは、第三番目に、そういった調査を全体の作況にそれではどう影響づけるか、こういう問題でございますが、統計の方では、先ほど申し上げましたような統計標本理論に基づきました調査でございますから、それを母集団に還元をすることができるわけでございます。しかし、県の調査のように旧市町村の中から有意に圃場を選んで選択をいたしますと、それじゃその圃場の作況というのがどの範囲までとり得るか、その影響力といいますか、そういう点で差が出てきておる、こういうことが考えられるわけでございます。 お話の中で、県の調査の方法と国の調査の方法というのを統一すべきではないか、こういうお話でございますが、県の方の調査の立場から申しますと、恐らく、県としては、県内の中でもどの地域にどういう被害があるか、あるいはどういう作況になっているかというようなことで、できるだけ細かく市町村別に被害状況をつかみたい、こういう意図があろうかと思います。しかもその結果をなるべく早く出したい、こういう気持ちがあろうかと思います。私どもの方といたしましては、県全体の作況がどうか、ひいては日本国全体の作況がどうか、こういう立場から標本を配置しておるわけでございますので、仮に県内の中の市町村の作況なりというものを的確にもし私どもの方としてもつかむということになりますと、いま私どもが配置をしております標本を市町村ごとに、統計的に、また正しい数字が出るような形での配分をしなければならぬ、こういうことになるわけでございまして、これは労力的にも金額の面でも非常な経費がかかるかと思います。しかも、そういうふうに配置した標本を母集団に反映させるためには、母集団というものをどういうふうに管理をしていくか、こういう問題もまた生じてくるわけでございまして、私どもは二十三年以来調査をいたしておるわけでございますが、その中で一番大事な問題はその母集団をどういうふうに設定するかということでございまして、現在の状況からいいますと、わが方の調査でいきなり市町村段階まで調査をしていくというようなことはなかなか容易でないというふうに思うわけでございます。 しかし、先ほど来大臣もおっしゃっておりますように、一つの事実について幾つもの数字が出るということは望ましくないわけでございまして、私どもできる限り県なり関係機関と相談をしながら、両者の事態の認識なり事実の把握なりそういうものについて差が出ないように、連絡を密にしながら今後もやっていきたいというふうに思っておるところでございます。
○武田委員 その点、ひとつ要らざる不安を一層大きくすることのないような方向で検討しながら対処していただきたいことをお願い申し上げます。 次に救農事業の問題ですが、特に出かせぎの問題であります。 通年大体十七、八万人という出かせぎがあるんだそうでありますが、ことしは出かせぎの人数がもっと多くなるんじゃなかろうか、こういうふうに感じております。 そこで、労働省に来ていただいておりますが、ちょっとお尋ねしますが、大体どのくらいを要するに見込んでいるものか。そしてもう一つは、その受け入れ側が果たしてそうした受け入れ体制というものについて万全であるかどうか。そういうような問題が一つと、特に年齢制限が非常に厳しいようでございまして、たとえば出かせぎの多くというのは建設業というところに集まってくる。それから賃金の問題でもやはり高い方に人情でございますから行く。それと受け入れ側が果たしてそういうものに応ずるものかどうかということ。また受け入れ側の仕事が十分にあって、例年以上のものが受け入れられるかどうかという心配もある。それから経験の浅い、要するにいままで継続的にやっている方はまあいいとしても、新しく出かせぎに行かなくてはいけないというような方々、いわゆるそういう新規の方々の就労というものが果たしてどうなのか、こういうような問題がございます。農林水産省としましても、二十七日にそうしたことを心配しての申し入れをしておるようでございますが、この点についてどうかということをひとつ簡単に要点だけお答えいただければいいと思います。
○佐藤説明員 いろいろな点についてお尋ねございましたけれども、まず、ことしの冷害の被害に伴いまして、御指摘のように出かせぎを希望する農業従事者の方がふえるというふうに見ております。問題はその数でございますが、出かせぎ者全体といたしましては、御承知のように年々数は減っておりますけれども、ことしの冬の出かせぎにつきましてはかなりの数がふえるものと見ております。 〔池端委員長代理退席、委員長着席〕 われわれも特に東北地方を中心に具体的な事情を県に逐次聞いておりますけれども、それによりますと、現在のところ、例年よりも出かせぎに出る時期がかなりおくれるということでございますので、せっかくのお尋ねでございますけれども、何人ふえるというような数字はちょっと申し上げかねる段階にございます。 しかしながら、御参考のために、前回五十一年の冷害、これはことしの冷害とはもちろん被害の程度は違うわけでございますけれども、前回の例で見ますと、安定所を経由して就職した出かせぎの方は、東北地方で約五%増加を見ております。被害の程度は違うわけですので同じとは申せませんけれども、これが一つの参考になるというふうに私どもは見ております。 それから、問題になりますのは、こうした出かせぎ希望の方に対する求人の確保ということがございます。基本的には地元で就労できるのが一番好ましいというのがわれわれの考え方でございますけれども、それができない、そして出かせぎに出ることが可能である、またそれを希望する方につきましては、職業安定機関も全力を挙げて求人を確保するということで、具体的には、現在すでに、出かせぎの送り出し各県の方から関東、関西の主要な需要地に、求人開拓にすでに動き出しております。それから逆に、受け入れ地の方から求人者、それから受け入れ地の職業安定機関が一緒になりまして、出かせぎを希望する人の多い地域に行って行います現地相談、これも九月の末あたりから今月あるいは来月の初めにかけて盛んに行われる体制にすでになってございます。 求人を開拓いたします場合に、いま一つ御指摘のありました年齢制限の問題でございますが、現在すでに出かせぎに就労している人の年齢が四十五歳以上の人が大半を占めておるというような状況でございますし、現在の兼業農家の実態から考えますと、高齢の人の新規就労がふえるということが十分予想されるわけでございます。建設業の方につきましては、現在までのところ年齢制限は比較的緩やかでございますけれども、製造業につきましては特にそういう問題があり得ますので、われわれといたしましては、すでに職業安定機関に対しまして、求人受理の際には年齢制限の緩和ということを一つの重点的な指導項目にするようにという指導を行っているところでございます。 求人の数につきましては、東京近辺あるいは大阪、愛知の製造業、建設業では比較的求人は順調に出ておりますので、われわれはこうした求人開拓の努力をさらに続けることによりまして、何とか対応できるのではないかというふうに考えております。 それから、経験の浅い者の新規就労というのが一つの問題であろうという御指摘でございますが、そのとおりでございます。われわれといたしましては、一つは就労経路、つまり公共職業安定所あるいは市町村といった公的な機関を通じて就労するということがまず安全な就労する上での第一歩であるということで、安定機関あるいは市町村等と連絡をとりまして、できるだけ公的機関を通じまして就労するようにという指導を積極的にやっております。 それから、一人きりで就労するよりも、同じ地域の人たちがグループで就労するというようなグループ就労もございます。それから、出かせぎ労働者を受け入れた実績のある事業所につきましては、受け入れ地の安定所におきまして事業所台帳を整備しておりまして、以後の指導に役立てておりますので、そういうものを活用いたしまして、労働基準監督機関とも連携をとりながら就労の場の指導に努めてまいっておりますし、今後とも一層その努力を続けてまいりたいと思っておる次第でございます。
○武田委員 農水省も一生懸命やっておりますので、援護射撃としての労働省のお力添えも相当必要になってくると思うのです。これからの問題だと思いますので、ひとつ十分なる指導監督の上で万全を期していただきたい、このことをお願い申し上げます。 次に自治省にお尋ねいたしますが、市町村、特に町村ですが、人口の少ない小さな自治体におきましては、やはり単独で行える事業というものを考えているようでございまして、るるもう積極的に進めております。 そこで端的に伺いますが、要するに自由に使える金を欲しいというのが各町村の共通したお考えでありまして、今回の冷害のこういう状態の多くの負担、これは膨大なものになっておりますので、特別交付税及び起債等についての十分な御配慮をぜひお願いしたいというのが一番強い要望のように私、伺っておりますので、自治省に対する期待が相当大きいものでございまして、心温まる御配慮をお願いしたい、こういうふうに思いますので、自治省としてはどういうふうに対応なさっていただけるか、お答えをいただきたい、こう思います。
○池ノ内説明員 一つは、いわゆる救農土木事業につきまして、地方団体が単独で実施します小規模な建設事業でございますが、それにつきましては、起債による財源確保につきましては地方公共団体が支障がないように配慮してまいりたいということが第一点でございます。 それから第二点は、特別交付税でございますが、実は今年度総枠が非常に窮屈でございまして、前年度比わずかに五%、二百三十億円増というような状況でございます。そういうことで、十分な対応は困難とは考えますけれども、今後の被災団体の財政状況なりあるいは被害状況に応じまして、できるだけの配慮をしてまいりたい、かように考えております。
○武田委員 これは十分なる配慮ができない、要するに金が余りなかったのだ、また来年もこれがどんどん厳しくなっていくということでありますが、こういう冷害、災害というものは大変いろいろと財政的に負担の大きいものでありまして、青森県のある町の場合などはほとんど皆無作、それでどうしようもないということで、交付税の問題あるいは起債の問題についての十分なる御配慮というものをやはり相当深刻にお願いしたいということでありますので、ひとつ十分に意のあるところをくんで今後の対応に応じていただきたい、こういうふうに思います。 時間の関係で次に移りますが、予約概算金の返納利子の軽減と支払い延期の問題であります。そしてまた、規格外米の買い入れの問題についてはどうなっているのか。これを検討しているようでありますが、どういう方向で検討してどういうふうな答えを出すのか、またそれのはっきりした答えがいつ出るものかということでありますが、この点いかがでしょうか。
○松本(作)政府委員 予約概算金の返納の問題につきましては、すでに予約概算金の利子について災害の程度に応じて減免をするという方針は決めてございますが、災害の程度によるものでございますから、その災害の実態を見てこの利子の減免措置を講じてまいりたいというふうに考えております。 なお、この元金の問題、返済の問題につきましては、これは従来から集荷団体に立てかえ払いをしてもらうというような形をとっておりますので、そういう方針で臨んでまいりたいと思っております。 それから規格外米の問題につきましては、これはできるだけ自主流通米のルートを通じて販売できるようにということで、すでに自主流通米のルートを通じて販売するための通達を出しまして、その措置を講じておるところでございますが、それによってなおどの程度自主流通米に流通できない規格外米が残るかということにつきましては、実態をできるだけ早く把握をいたしまして、それに基づいて、五十一年度にも講じました前例も勘案しながら、方針を決定してまいりたいというふうに考えております。
○武田委員 次に、これは二期対策の問題でありますが、当面は冷害に全力を投入していくというお答えはお聞きしておるわけでありますが、時期が時期だけに、その当面というのはいつの時点までを言っておるのか、そろそろ一つの答えを出してもらわなければならないときが来ているのじゃないか。 たとえば東北や関東におきましては麦を植える時期であります。こうなりますと、農家の皆さん方にとりましては、どうしたらいいのかという不安の中で作業も進めなければならないというようなことでありますので、われわれとしましては、特に大変な冷害の被害を受けた地域については、一年間あるいは当分凍結という問題について強くお願いをしているわけでございますけれども、このことをはっきりと打ち出してもらわなければまた困る、そういう階層もあるんだということをどのように考えて、どういう作業をこれからやり、当面ぎりぎりのところはいつごろということを、ひとつここではっきりと言っていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○亀岡国務大臣 昨年度は、十一月の終わりごろ実はお願いを申し上げたという例があるわけでございます。昨年はああいう情勢であっても十一月ということであったわけでございますので、今年はいろいろ事情はありますけれども、こういう大災害というときでもありますので、去年の例を参考にいたしまして、いろいろの御意見等も拝聴して心を決めていきたい、こんなふうに考えておる次第でございます。
○武田委員 これについては農家の皆さん方は、今回の被害というのは、場所によってはもう三年分くらいの減反にも等しい冷害であるというような地域もたくさんございますし、改めてやはりそういう地域等を十分に踏まえた上での、上積みあるいはまた減反の二期対策というものの強行というものだけは差し控えていただきたい。これを重ねて要望しておいて、私はあえて答えを求めませんが、お願いを申し上げる次第でございます。 最後に、時間が参りましたので、気象庁おいでになっていると思いますので伺いますが、今回の異常気象というのはある人に言わせれば百年に一回であろうというような方もおりますが、中にはどうも来年もありそうだ、そういうことを言う方々もおりまして、やはりこの気象については相当心配であります。 何せ農業というものはおてんとうさまとの闘いでございますから、そういうことで、やはり気象というものが十分にキャッチできるということが何よりも大切な営農上のポイントでございますが、いまどういうふうに今後の予測をしているのか、今後こうしたものが長期的あるいは少なくとも一、二年というような間隔で予想というものが出せる体制はできないものかどうか、こういうふうな問題をちょっとお尋ねしたいと思うのですが、いかがでございましょうか。
○菊池説明員 最初に、ことしは百年に一回ぐらいのスケールの現象ではなかろうかというお話ですけれども、確かに東北地方など各地の八月の低温を見ますと、これは明治三十五年以来約八十年ぶりの現象でございます。特に気候の変化に八十年程度の周期性があるなどということと考え合わせますと、ことしの冷夏は先ほど言われましたように八十年に一度ぐらいの現象であろう、そう考えられるわけでございます。 それで来年はどうなるか、一、二年後はどうなるかということでございますけれども、現在気象庁で一番長く出しておる予報は六カ月予報でございまして、来年夏の天候予想につきましては来年三月十日に発表する予定でございます。 ただ、いままでの統計から見ますと、冷害をもたらすような冷夏が二年続いたというのは、明治十六年以降二十二回中五例ありました。したがって、平均いたしますと四回に一例の割合で冷夏が続くという統計結果になっておりますので、来年も冷害にならないとは言えないわけで、注意する必要があろうかと思います。
○武田委員 農林省に伺います。 いまの話を聞いていると、やはり心配しておいた方がいいのではないかと思うのです。農業観測というようなものが、果たして農林省として技術的な——たとえば今回ずっと見てみますと、高冷地地帯の対策というものがずいぶんおくれているのじゃないか。高冷地地帯でもりっぱにいい米をつくっている地域も私は見てまいりましたし、そういう手入れの行き届いているいい場所が、今度の冷害でどうしようもないという地域がありまして、高冷地帯に対する対策が、またさらに今後こういう事態があるとした場合、技術的にいまの段階で対応できないとするならば、これはさらに超耐冷品種といいますか、そういうものの開発研究というのを何としてもやらなければいけないという一つのチャンスを与えてくれたものとも受け取って、これの技術的な開発というものに取り組まなければならないというふうに私は思うのですが、いかがでございますか。
○山極政府委員 お答えをいたします。 今後の農業気象の観測について先ほど御説明があったわけでございますが、われわれといたしましても、やはり足腰の強い農業の確立ということからいきまして、耐冷性品種の育成ということがきわめて重要な課題であるというふうに考えているわけでございます。 これまでも試験研究の経常研究といたしまして、耐冷性品種の育成なりあるいは耐冷性の栽培技術の確立というようなことについて試験研究を進めてきたわけでございますが、特に五十一年の冷害を契機にいたしまして、プロジェクト研究といたしまして、異常気象対応技術の確立に関する総合研究というのを、五十一年から五カ年計画、約七億八千万の予算を計上いたしましてこれに取り組んでいるわけでございますが、先生御指摘のようなこともございますので、ことしの冷害を契機にいたしまして、さらに耐冷性品種の育成なり耐冷性の栽培技術の確立について、試験研究の方で十分配慮をしていきたいというふうに考えているわけでございます。
○武田委員 なぜ特に高冷地帯の問題を取り上げたかといいますと、やはりこれは十分にやっていないわけなんです。ですから、たとえば岩手県などでは県独自でもってそういうようなものをやろうということを決めたようでありますし、やはり国はこういう問題にもっともっと真剣に取り組んでおいた方がよかったのじゃないかということを考えます。それで、今後こういう問題には積極的に、各県等とも連携をとりながら、十分な配慮をしながら、要するに災害というのは起こってからいろいろなことをやっても始まらぬことでありまして、極力そういうものを未然に防ぐ取り組みというものに全力投球するということが必要だということで私は質問したわけでありますが、その点ひとつ十分に御配慮をいただきたい、こういうふうに思います。
○亀岡国務大臣 武田委員の御指摘、まことに同感でございます。特に高冷地の農業というものは経営の面からも足腰の強いものにしてほしいという声も、実は私、大体標高六百メートルの阿武隈山系のある被災地へ参りました際に、若い青年から非常におしかりを受けたわけであります。農林省は冷害を何回か経験しているにもかかわらず、そういう面での研究指導をさっぱりしてないじゃないか、その犠牲にわれわれがなっているのだ、これは農林大臣の責任じゃないか、こういうおしかりを今回受けたこともあるわけでございますので、確かに足腰の強い農業経営というものを高冷地においては一層研究をしていかなければならないということは当然でございますので、この点は努力をさせていただきます。
○武田委員 時間がもうなくなりましたが、いずれにしましても、一日も早く農家の皆さん方が元気に立ち上がって農業に取り組めるような、万全の対応をひとつ強くお願い申し上げましても質問を終わらしていただきます。(拍手)
○木島委員長 横手文雄君。
○横手委員 私は、過般の災害対策の調査団の一人として岩手県、青森県を回ってまいりました。私も農家に生まれた一人として、あの災害の状況を見て大変胸を痛めたわけであります。特に、私は、それぞれの災害地に行って木島団長が御あいさつをされる、農家の方々がたくさん集まっておられるそういうときに、団長の話を聞きながら、すがるような目つきで両手を合わせてお願いをいたしますと言っておられた、あのお年寄りの農家の皆さん方の姿が脳裏から離れないわけであります。多くの陳情を承ってまいりました。それらのことについて御質問を申し上げる次第でございます。すでに質問をされた項目もたくさんございますけれども、私なりに確認の意味もございますので、お答えをいただきたいと思います。 まず一つは、天災融資法並びに激甚災害法の発動について、政府の方ではすでに御決定をなさっているようでございますが、その時期を明らかにしていただきたいと思います。
○亀岡国務大臣 先ほど申し上げましたように、去年は十一月の末に政令決定ということになったわけでありますが、それよりもできるだけ早く、一週間でも十日でも早くしたいということで積み上げを急がせておるところでございます。十一月の早々、遅くとも十日前後には閣議決定まで持ち込みたいという、いまのところの特例措置を講じておるわけであります。——ちょっと先ほどの答弁で「去年」と申し上げましたが、五十一年の災害のときでございますので御訂正申し上げます。
○横手委員 次に、金融関係の問題について御質問を申し上げます。 また、そういう面と同時に、自作農維持資金の貸し付け等も始まろうと思うわけでございますが、御案内のとおり、これは限度額が災害の場合はすでに借りておるのを含めて百五十万円、こういう規定になっておるわけでございますが、昭和五十四年度の農家経済訓育の結果、概算として借入金の年度末残が一戸当たり百四十一万三百円という数字が出ております。これは恐らく農家の皆さん方、家のローンだとか車のローンなんかも入っておるんだろうと思いまして、おおむね半額程度、こういうことが制度融資としては言われておるわけであります。しかし、私は、五十一年の災害に引き続いての東北の皆さん方である、こういうことでございますので、これを利用しようとすればすぐ頭がつかえてしまうんじゃないか、こういう気がするわけでございまして、現地の方でも五十一年度にはこの頭がつかえないような特別な措置もとってもらった、こういう話も聞いておるわけでございまして、今回もぜひそういった措置をとっていただきたいということでございますし、その用意がありましょうかということでございます。 さらにまた、農林漁業金融公庫資金あるいは近代化資金など、制度資金の既貸付金の問題について返済が迫っておるわけでございますが、こういった人たちに対する利子の減免あるいは償還期限の延長、ただ単にことしの分を来年に回すということでなくして、つまり中間据え置き的な措置をとってあげるべきだというぐあいに考えておりますが、その点についての御所見をお伺いを申し上げます。 それから、予約概算金の利子の減免あるいは元金の返済の延期、こういったことについてもこたえてあげなければならないと思いますが、いかがでございますか。
○矢崎(市)政府委員 自作農維持資金の災害融資枠の確保並びに、特に連年災等ですでに償還すべきものがたまっております農業者に対し、特に貸付限度等で特別の措置をとる、こういう問題につきましては、先ほども御答弁申し上げたのですが、現地の被害の実情、農家の資金の実態、こういうものをよく把握いたしまして、適切に対応をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。 それから農林漁業金融公庫等の既貸付制度の償還条件の緩和でございますが、すでに関係の金融機関に対しまして、九月二十四日付をもちまして経済局長名で、特にそういうふうな相談に乗って、必要な場合には措置をとるようにという指導をいたしておるわけであります。貸し付けを受けた農業者が個別に御相談をいただければ、たとえば農林漁業金融公庫資金等の中でも、貸付条件の変更あるいは償還延期、元利の支払い方法の変更等に応ずるということにいたしておりますので、そういう線で今後とも指導を進めてまいりたいというふうに思っております。 それから予約概算金の利子の減免の問題でございますが、これにつきましては、すでに天災融資法等の発動されるような大きな災害につきましてはそのような措置をとるということをいたしておりまして、これも被害の実態等を踏まえましてしかるべき措置をとってまいりたいというふうに考えております。
○横手委員 次に、天候不良などのようなこういった災害によって収穫も大きく減る、またそのことは、とれた米も質が大変悪いということにつながる、つまりダブルパンチになるわけでございます。こういった低品位米、つまり等外米だとか規格外米、こういったものを政府が適正な価格で買い上げる、こういうことを行うべきであろうと思いますし、あるいは災害米の検査規格、こういったものを早急に設定すべきであると思いますが、いかがでございますか。
○松本(作)政府委員 災害によりまして品質の悪い米が出ました場合には、その規格外米につきまして、できるだけまず自主流通米によって販売促進をさせていきたいということで、すでにそのような措置を講じておるわけでございますが、この自主流通米によって販売が困難な規格外米につきましては、ただいまお話がございましたようにできるだけ早く規格を設定をいたしまして、それに基づいて政府の買い入れを考えてまいりたいということで、現在検討中でございます。
○横手委員 皆さん触れられたわけでございますが、大変大きな問題として、被災農家の飯米の確保の問題があるわけでございます。私も確認をしたいと思いますが、いわゆる政府米を低廉な価格で払い下げをしていく、被災農家に売却をしていく、あるいは代金の延納処置を講ずる、こういったいわゆる思いやりの政治の中で、被災者の人たちが政治が私の手元にあった、こういうように感じられるような政策をとってあげるべきだ、それがまた、農家の皆さん方に、これで来年もまた農業のためにがんばろう、こういった意気も上がってくるんであろうと思うわけであります。 あるいは種もみの問題につきましても、これは五十一年の冷害の際にも助成処置がとられたようでございますけれども、今回はその災害がもっともっとひどい状況の中にあるわけでございます。したがいまして、前回の五十一年の冷害時の助成処置では足りないというぐあいに思いますので、それよりもさらに前進をした助成処置をもって、来年の種もみの確保、このことを早急に、農家の皆さん方と一緒になって、地方自治体と一緒になって国も進めるべきだ、こういうぐあいに考えておりますが、いかがでございますか。
○松本(作)政府委員 農家の飯米確保につきましては、できるだけ早急に農家に飯米が渡される必要がございますので、現在の制度の仕組みの中で可能な方法といたしまして、都道府県知事の申請がございました場合に、都道府県、市町村を通じまして、政府の卸売価格で農家段階まで行き渡るようにということで、現在都道府県に照会をしてその準備をいたしておるところでございます。 なお、ただいま御指摘がございました値段の問題につきましては、いまお話しいたしましたような卸売価格までは可能でございますが、それ以下の問題になってまいりますと、制度のたてまえと抵触をすることにもなりますので、他の主食とのバランス等も考えますとなかなか困難であるというふうに考えております。
○二瓶政府委員 次季作用の種もみの確保の問題でございますが、この面につきましては、通達等も出しまして、極力次季作用の種を確保する、指定採種圃産の種、これを極力確保して、それでも足りないというようなものは準種子を充てるというようなことで、次季作の営農に支障のないようにやっていきたいということで指導をやっておるわけでございます。 なお、農家の方で種子の購入につきまして助成とかいう必要な措置をどうするかという問題につきましては、五十一年の措置も参考にいたしながら早急にこれは検討していきたいということで、現在詰めておるところでございます。
○横手委員 この飯米確保の政府米の売却についていま事務当局から言われたわけであります。どの先生方もこのことについて大臣にしつこく言っておられました。そういうことで、農林省としては制度があるのを守るというのは当然のことでございましょう。しかし、その制度を乗り越えていくというのは、われら政治家の仕事であろうし、それが国民の皆さん方の負託にこたえるたった一つの道だというぐあいに思うわけでございますが、大臣、いまひとつ突っ込んだ御答弁はございませんか。
○亀岡国務大臣 先ほどからるる申し上げておるわけでございますが、食管制度というものは、いろいろ批判を受けておる面もございますけれども、しかし、こういう冷害のときでも国民が食糧問題で動揺しないという、いわゆる農政の根幹と申しますか、そういう役目を果たしておることは御承知のとおりでありますから、この食管法の中で主食として扱っておりますお米について特例を設けるということになりますと、食管法そのものの性格に非常に影響するところ大である、こういうようなことで、実は災害ごとに特別に安くという声は私も十分農家から聞いておるところでございますけれども、 〔委員長退席、池端委員長代理着席〕 制度上、御売価格というのが現制度内における処置として、この方法をもって今回の冷害対策の早急な手当て、こういうふうにいたした次第でございます。
○横手委員 私は食管法を変えろとかそういうことを申し上げておるのではございませんし、大臣も御承知のとおりでございましょう。しかし、未曽有の災害に見舞われたこの人たちに対して、いまこの法律があるからどうにもなりませんだけでは、ちょっと政治としては冷た過ぎはしないだろうか。こういったところに例外処置を設けていくところに政治のぬくもりみたいなものがあるような気がするわけでございまして、私はそのことを特に期待を申し上げる次第であります。 次に、農家の皆さん方が大変要望されていたのは、とりあえずの現金収入の道をつくってくれ、こういうことでございました。そこで、多くの方々から述べられたことでございますが、やはり私は、すぐ近くに仕事ができてそしていわゆる現金収入になる、こういった仕事を持っていくべきであろうと思うわけであります。特に東北地方の皆さん方が言っておられたのは、この近辺は国有林もたくさんございます。だから、国有林の枝落としも、来年でいいやつもことしに繰り上げてやってもらうとか、あるいは下刈りもやらしてもらう、あるいは、まだ二、三年先でもいい間伐をしなければならないのもあるかもしらぬけれども、そういったものも繰り上げてやってもらうとか、あるいは林道の整備をしてもらうとか、われわれでもできるようなそういった仕事、そしていわゆる労働集約的なといいましょうか、こういうことを大変望んでおられるわけであります。国の大がかりな仕事を持ってこられても、私らは汽車でそこまで通勤をしなければならないということだし、あるいは技術を要するというようなことだし、これではとても救済の土木事業、救農土木事業ということになりません。こういった市町村単位に、それぞれの地域の人たちが、その地域に合ったような公共事業といいましょうか、農林省の事業といいましょうか、そういったものを大変強く期待をしておられるわけでございます。こういったことでぜひこたえていただきたいというぐあいに考えます。 あるいはまた、当面の出かせぎ農業者対策について、農林省は過般、知事あるいは労働省、こういったところに対して、その受け入れ体制についていろいろと要望をしておられるようでございます。大変結構なことであろうし、全力を挙げてもらいたいと思いますが、農林省からこの要請を受けられた労働省として、いかなる対策をとっておられるのか、その見込みはどうなのか、安心していらっしゃい、こういうことなのかどうか、こういったことについてひとつ明らかにしていただきたいと思うわけであります。 それから、こういう事業、そして国の事業を待つまでもなく、県なりあるいはそれぞれの自治体が単独で行われる事業もあろうと思います。特に市町村の皆さん方から強く要請が出されておりましたのは、われわれもその町民のこと、村民のことは一番よく知っておる、だから、あれもしてあげなければならない、これもしてあげなければならないということで、全力を挙げてやる、しかし、来年の税収あたりを考えてくると、村のあるいは自治体のふところも大変なことだ、したがって、そういうことに対して応分の特交といいましょうか特別交付金、あるいは各種起債の処置に対して、これを認めていただきたい、こういったような要請がたくさんあったわけでございますが、これに対する自治省の見解をお伺い申し上げたいと思います。
○渡邊(五)政府委員 お答え申します。 救農関係の事業といたしまして、先ほど御答弁申しましたように、公共事業におきます前倒しで二百四十億円の特別事業枠は設定しておりますが、御指摘のように、国有林特別会計におきまして、特別に緊急に除伐、地ごしらえを含みます造林事業を実施するために、また、これが被災農家の雇用拡大に非常に資するという観点から、特に大臣からも御命令がございまして、おおむね十億円程度の事業を早急に実施するということで、目下各営林局の方にも指示を出しておるところでございます。 そのほか、農林水産省といたしましては、被災地におきます小規模な事業といたしましての小土地改良事業あるいは民有林の造林事業等につきましては、農林公庫の資金を活用いたしまして、これは長期低利の資金でございますので、これらを農家あるいはそれぞれの町村が活用できるようにしたいと考えております。
○佐藤説明員 私どもといたしましては、九月初め以来、ことしの冷害に伴いましてふえます出かせぎ者対策ということで、各県と連絡をとりながら、いろいろ情報の把握、対策の検討ということをやる過程で、農林水産省の担当部署とも連絡をとりまして、情報の交換をしてきたわけですが、その中で、お話しのように、当面の出かせぎ対策につきまして、農林水産省の方からお申し入れをいただいたわけでございます。 内容的には、かねてからわれわれが力を入れなくてはならないというふうに思っておりましたような事項でございますが、改めてまたお申し入れをいただきましたこともございますので、関係の県、職業安定機関に指示をいたしまして、地元の就労の確保、これは公共事業の発注機関と連絡を密にいたしまして、できるだけ早い機会に求人を把握してそこにあっせんをする。あるいは、出かせぎを希望する方につきましては、需要地での求人開拓、あるいは地元において、需要地からの求人者が受け入れ地の職業安定機関と一緒になって行います現地選考といったものを積極的に行うような指示をしておりまして、現在すでに盛んに行われているところでございます。 それから求人の内容でございますけれども、特に高齢の方、それから、いままで経験のない方が新たに就労に出るという可能性が非常にございます。そこで、求人の受理に際しましては年齢制限、特に製造業について問題があると思いますけれども、年齢制限を緩和するという指導を重点的にやる。それから未経験の方の就労につきましては、これはもちろん安定所を通じて就労するようにということで、市町村とも連携をとりまして指導をする。それからグループ就労ということで、何人か集まって同じ場所に就労するというような指導をしております。 それから、就労地あるいは就労現場での安全対策等につきましては、安定所と労働基準監督機関と連携をとりまして、特に問題の多いのは建設業であろうかと思いますけれども、そういうところに重点を置きまして監督を実施するという体制をとっております。 ということで、農林水産省からのお申し入れの点につきましては、こちらとしても十分に力を入れてやっていきたいと思っておる次第でございます。
○池ノ内説明員 ただいま御指摘ございました、いわゆる小規模な建設事業でございますが、それにつきましては、たとえば小規模の土地改良事業であるとか市町村道の整備、あるいはいま御指摘ございましたように、国有林だけではございませんで、県有林あるいは市町村有林につきましても、同じような枝打ち等の整備事業につきましては、自治省といたしまして起債を確保いたしまして、事業に支障のないように措置してまいりたいと思います。 なお、特別交付税でございますが、これにつきましては、先ほども御説明申し上げましたように、総額が前年度比五%ということで、非常に窮屈でございます。それで、なかなか十分な対応は困難とは思いますけれども、その範囲内で、実態に応じましてできるだけ配慮してまいりたい、かように考えております。
○横手委員 特に労働省、そういうことで、いま各建設業だとかそういったところに指示をしておる、こういうお話でございました。そういう形で今後進んでいくんでしょうが、やはり具体的にここにこれだけのものが確保された、こういったことについてもまた聞きに参りますので、おいおい明らかにしていただきたいというぐあいに思う次第であります。 次に、果樹の問題について御質問を申し上げます。 長雨によりまして果樹等も相当の被害が出ておるわけであります。これは、それぞれの災害のいろんな資金が当然持ち出されることでございましょうけれども、しかしこれは一年ぽっきりの作物ではございません。ことし長雨によって根が腐ってきたとか、こういったようなことになりますと、人間にたとえるとたとえば体力が弱ってきた、こういうような実態の中にあるわけでございます。したがいまして来年も再来年も、大体この種のものは三、四年不作が続く、こういうぐあいに言われておるわけでございます。それにつきましては、天災資金制度の貸付条件、こういったものについて、たとえば果樹には据え置きをするとかそういった配慮が必要だと思いますけれども、いかがなものでございますか。 さらに、こういったものに対する技術指導等の助成も行っていくべきだ。一日も早くその果樹が体力を取り戻していくような技術指導を進めていただきたいと思いますが、いかがですか。
○矢崎(市)政府委員 天災資金につきましての果樹栽培者に対する条件でございますが、現在は御案内のとおり六年ということになっております。これは一般の天災融資の中では最も長期の例でございまして、激甚になりますと七年ということになっております。この考え方は、いわゆる経営資金というのが考え方の基礎に立っておりますので、その程度の期限の中で返還していくのが適当だという考え方に基づいているわけでございますが、御指摘のように果樹につきましては、特に樹体の被害の非常に著しい農家等につきましては、影響が非常に長く残るというふうな問題もございますので、御指摘のように、償還期限の中で三年程度の据え置きができるようにということの指導もいたしてまいりたいというふうに思います。
○二瓶政府委員 ただいま融資措置につきまして矢崎審議官から答弁ございましたが、技術指導の面につきましてお答え申し上げます。 今回の長雨等によりまして被害が出ておるわけでございますけれども、先生おっしゃるとおりこれは永年性の作物であるわけでございます。したがいまして、次年度以降の果樹生産への影響という問題につきましては、現在実態調査をやっておるところでございますが、この結果を踏まえまして、園地管理等につきまして適切な技術指導をやっていきたい。 〔池端委員長代理退席、委員長着席〕たとえば病害枝の除去、病気のついた枝でございますが、これを除去して焼き捨てるとか、あるいは樹勢に応じました適切な剪定なり肥培管理をやっていく。それからやはり、恒久的な対策としては何といいましても園内の排水路、この辺の整備というようなことが必要であろうかと思います。そういうような技術面につきましての指導を、融資その他の措置と絡み合わせましてやっていきたい、かように考えております。
○横手委員 農作物の被害の調査の問題でございます。損害の評価について先ほど来議論になっておりますように、政府の発表と実際に現地における農業団体あるいは農家の皆さん方の実態把握との間に大変大きな差異があるわけであります。こういうことが被災農家に対して不信感を持たせるようなことにつながってまいります。まことにまずいことであろうと思います。こういった点について政府の考え方、どう認識をし、統計事務所等あたりでの損害の調査等についてどのような対策をとられるか。 たとえば私は福井県でございますけれども、九月十五日の作況指数は九四でございます。これが必ずしも被害の状況だとは私も承知はしておりません。これはあくまでも作況指数でございます。しかし、実際に福井県でつくっておりますコシヒカリ等については、十アール当たり平年作九俵、あるいは日本晴は十俵、こういう平年作があるわけでございますが、もう刈り入れが始まっております。しかし大体二俵落ちだ、こういうことが農家の皆さん方の率直な声であります。しかも、ある人からついこの間聞いたところでございますが、ライスセンターに二十俵持っていった、ところが五俵がくず米になった、こういうような実態をお聞きをしておるわけでございます。したがいまして、これらの発表と、本当に農家の方々が被害を受けられた実態との間に大きな差異があるような気がしてならないわけでございます。こういったことを踏まえて、先ほど御質問申し上げましたことについて御答弁をもう一度お願いいたします。
○関根説明員 作況についての県の数字との違いのお話でございますが、私どもの調査をいたしましたところでは、福井県の作況は九四であったと思います。それに対して福井県の方の作況の発表は、県の調査では九二というふうに出ております。二ポイントの差があるわけでございますが、福井県の状況について調べましたところによりますと、福井県の作況指数の計算は、被害量を出しまして、その被害量を平年収量から差し引いて作況指数ということで出しておる、こういうことでございます。 私どもの被害収量のとり方から申しますと、被害というのは、たとえば冷害があるとしますと、冷害がなかったらばどれだけの被害があるか、こういうふうな計算をするわけでございまして、平年収量から引くのではなくして、被害というのは、通常の気象条件であればここまでいくであろう、被害以前に予想されたところから被害分を引く、こういう形をとっておるわけでございまして、この違いがこの三ポイントの差に出ておるというふうに思うわけでございます。
○横手委員 いずれにしても、先ほど来各先生方の問題になったところでございます。どうか農家の皆さん方の心に触れるそういった調査をお願いを申し上げる次第であります。 それからいわゆる農業近代化というのでしょうか、農業の企業化というのでしょうか、そういったものを進める一端として、国の指導で農地の賃貸借契約によって農地の流動化が図られておるのであります。 私もこれはたしか青森県でしたか、岩手だったと思いますがお聞きをしまして、そのことのために農協長さんあるいは市町村の方々が中へ入って契約に割印をしておる。ところが一粒もとれない。さてこの地代をどうするんだというようなことで、これから大変問題になってきそうだということを大変憂慮しておられました。 これはひとつ、そういった指導に立たれた農林省として、こういった問題が起こったときの農林水産省としての指導方針、どうしたらいいんだろうかと問われたらどう答えられるのだろうか、そういった方針をお聞かせいただきたいと思います。
○杉山(克)政府委員 いま御指摘のように、先般の国会におきましていわゆる農地三法が成立して、農用地の流動化が促進されることになっております。それから小作料の問題につきましては、従来は非常に厳しい統制が行われておりましたが、今日ではいわば当事者の相対で自由に決められるというようなことになっておるわけでございます。ただ、大切な農地に関する小作料の問題でございますから、これにつきましては標準小作料というものを設けまして、この標準小作料は農業委員会が制定いたします。これに基づいて指導を行うというのが一般の姿でございます。 今回のように、冷害等によりまして著しい減収があった場合、従来決めておりました小作料ですというと、それが相対的に比率が高くなる、収穫物全体に比べて非常にウエートが高くなるということが出てまいります。 具体的に米の場合、その比率が、減収の結果得られた収穫に対する地代の率が二五%を超える場合は、その超える分については、これは農地法上の減額請求を賃借人が賃貸人に対して行うことができるということにされております。そういう規定もございますし、一般的に、地代をめぐるあるいは賃貸借をめぐるトラブルにつきましては、農業委員会が種々指導なりあるいはその調停を行うことになっております。 新しい三法の制定、改正等の関係もございますし、一層そういう農業委員会の指導機能は重視されるわけでございまして、いまの法律の趣旨にも照らしまして、十分被害の実態に即した指導を行うようにさせてまいりたいと考えております。
○横手委員 被害農家に対する水田利用の再編の第二期対策、これも先ほど来議論が進められてきたところでございます。私も念押しさせていただきたいと思いますが、いわゆる特別処置をとるべし、こういうぐあいに考えております。すなわち、その内容は一年間延期あるいは凍結、こういった措置を行うべきだ、これが被災農家の皆さん方に対する政治の思いやりだというぐあいに考えておりますが、大臣いかがですか。
○亀岡国務大臣 第二期対策につきましては、私といたしましても大変頭を痛めておる問題でございます。したがいまして、県当局並びに市町村農業団体等から、麦まき前に、具体的に申せば九月中にでもひとつ割り当てをしてくれというような意向が七月の初めごろは非常に強かったわけでございますが、このような冷害の大凶作という事態に相なりましたので、これはもうそういう割り当てというような仕事は、この冷害対策の万全を期さないうちは大変むずかしい情勢になったということで、とにかく十月中は冷害対策に万全を期するということで、その間に各界各層のこの二期対策に対する御意見、御希望、御要請等がいろいろと論議されるわけでありますので、その辺の事態を十分検討いたしまして、そうして十一月の末ごろまでに来年度の二期対策のいろいろな決心、決定を進めてまいりたい、私としては、こんな気持ちで実はおるわけであります。
○横手委員 最後に、これは災害とは直接関係ございませんけれども、わが国の農業の将来的展望、こういったことを踏まえて申し上げて、大臣の御所見をお伺いしたいと思うわけであります。 現在農林漁業関係に対する融資制度はたくさんございます。しかし、今日の日本の農業の置かれている立場、たとえば米の値段が上がったのは三年間で二・三%であります。ほかに多少いわゆる政治加算というようなことで見てはおられますけれども、しかし二年据え置きでことし二・三%つまり三年間で二・三%、自分のつくった製品といいましょうか農産物が上がってくる、しかも一方では輸入の農畜産物との激しい競争の中にさらされている、これが今日の日本の農業の実態であろうと思うわけであります。しかも、今日の日本は、これから先日本の農業、食糧をどうするか、こういうことで大きな転換期を迎えておるときでございます。 したがいまして、私は、これらのものがすべてどうだということではございませんけれども、この際思い切って経営安定資金制度を創設する、その際、いま申し上げたような今日の日本の農家の置かれておる現状から見て、三%以上の金利は無理だというぐあいに思うわけであります。したがいまして、三%以下の利息の長期貸し付けの経営安定資金制度をつくって、日本の農業を切り開いていくべきだと思いますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
○亀岡国務大臣 御指摘のこと、よく理解できるわけでございます。特に農業基本法を制定いたしまして、自然的な、社会的な、経済的な不利な条件を有する農業というものに携わる諸君が、活力をもって農業に携わることのできるようにするためには、ある程度の保護並びに長期低利の融資制度というものを十分準備せねばいかぬ、こういうことで、現在の農林漁業金融制度というものは、一応いろいろな農家に対応してこの資金を活用できるような仕組みをつくっておるわけであります。 御指摘のとおり、国会で食糧自給力強化決議案を通していただき、また、農地三法等を制定をしていただいて、とにかく八〇年代の農政に大きな一つの青写真を描く環境をつくっていただいたわけでございます。したがいまして、農政審議会に、そういう面についての農政の見直しなり、あるいは長期見通しというような作業をやっていただいておるわけでありますから、その審議会の答申等も十分踏まえまして、方向としてはいま横手委員御指摘になったような方向に進めるのが私どもの責任であるな、そんな感じでおるわけでございますので、そのような方向で取り組んでいきたいと思います。
○横手委員 そういうことで日本の農業の未来を切り開く、そういった制度の創設を心から御期待を申し上げまして、そして、被災農家の皆さん方にさらにさらに大きな救援処置をとっていただくように、重ねて御要望申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○木島委員長 三浦久君。
○三浦(久)委員 大田もまた関係の皆さんも大変お疲れだと思いますので、なるべく重複を避けて質問をさしていただきたいと思います。 私は、今次災害について福岡県の各地を調査してまいりましたし、また本委員会で宮城県並びに福島県の調査にも参加をしてまいりました。そして被害の甚大さに驚いている者の一人であります。 共産党は、九月十六日に農林大臣あてに、この冷害異常気象対策について十数項目の申し入れをいたしたところでありますけれども、今回の災害は大正二年、昭和九年以来の大災害だというふうに私は思っております。こういう戦後最大の大災害に対しては、昭和五十一年の冷害対策を完全に実施することはもちろんのこと、さらに既存の制度の枠の中だけで対策を考えるのではなくて、農民の被害の実情に合った対策を、新しい制度の創設まで含めて考えていくべきだというふうに私どもは考えているわけであります。 〔委員長退席、池端委員長代理着席〕 今次災害に対処する上での大臣の所見、御決意をひとつ最初にお伺いをいたしておきたいと思います。
○亀岡国務大臣 私自身、被災地を視察してまいったわけでございます。午前中からずっと御審議をちょうだいしておりますとおり、本当に見渡す限り、せっかく丹精込めた、命とも頼むべき稲が真っ青になって一粒も実が入っていない、ツバメもいなければスズメもいない、こういったような惨状に対処いたしまして、私は、これらの被害農家が、来年の再生産に対して活気を持って取り組むことのできるような冷害対策をつくり上げていかなければならない、そういう誓いを自分で現地でいたした次第でございます。 特に、もう本当に、先ほど申し上げましたように、お正月以来種もみを厳選をし、そしていわゆるおか苗代をつくり上げて、田植えをやって、肥培管理をして、そして秋の収穫をもう一歩前に控えてあらゆる努力をして、異常災害、異常冷害の年ではあっても、収穫を期待しながら最後までがんばった、その結果が見るも無残な冷害でこういうふうになった、その農家の心中というものを心に置きまして、冷害対策の万全を期していきたい。 しかるところ、戦後三十五年をけみしまして、昭和二十二年に農業災害補償法を制定をし、さらに天災融資法、激甚災法あるいは自作農維持資金の法律等々、災害対策に関します立法措置というものが、本当にあらゆる面からある意味においては完備をされておる。したがいまして、これを速やかに発動して、そして、この法律の期待する行政措置を末端にまで被災農家につないで、そうして先ほど申し上げたような来年の再生産への意欲をつくり上げていくということでありまして、いまここで新たな方策というようなことをいたさなくとも、十分に冷害対策の万全を期していくことができる、私はこんなような気持ちで、実は連日関係の職員を督励をして処置をいたしておるところでございます。
○三浦(久)委員 今次災害は、農業気象業務の充実と冷害に強い農業の確立の必要性というものを痛感させた事件だというふうに私は思っています。 そこで気象庁にお尋ねしたいのですけれども、気象庁は三月、十月に長期予報を出しますね。そのほかにも三カ月ごと、また一カ月ごとに予報を出しておられるわけだと思います。こういう三月の長期予報が今次の冷害、いわゆる異常気象ですね、これを察知する、予見することができたのであれば、私はこんなに被害を大きくしないで済んだのではないかという感じがいたしております。 そこで、三月の長期予報は今度の異常気象を予測したものになっていたのかどうか、なっていないとすればいつごろこの異常気象に気がつかれたのか、お伺いいたしたいと思います。
○菊池説明員 ただいまの御質問は、三月に冷夏が予見できていればよかったのではなかろうかということがまず第一点だと思います。 長期予報の精度ということはよく問題にされます。で、日本の長期予報の技術は一般的に言いましてどうかといいますと、これは世界的に見て決して劣っているものではございません。しかし、ことしの夏のように、非常にまれに見る異常天候の場合には一般に予測が困難でありまして、これは現在世界的に共通な悩みとなっております。 それで、次の御質問ですけれども、今更の一番早い予報は三月の暖候期予報でございますけれども、このときに予見していたのかどうかということでございますけれども、当時の考え方を申し上げますと、七月にはオホーツク海商気圧があらわれ、低温、日照不足など不順な天候になるだろう、七月の梅雨明けの前まではよく予報ができていたと思いますけれども、その梅雨明け後八月には、小笠原高気圧が発達し、西日本は暑くなって、北日本にはときどき寒気が入る程度であろうと考えておりました。したがって、北日本に関しては低温傾向はある程度予測しておりましたけれども、今回のような全国に及ぶ異常冷夏というものは、三月の当時は予測できませんでした。 それで、その後いつ異常に気がついたのだろうかということでございますけれども、おかしいなと気がつきましたのは、大体七月下旬、八月の一カ月予報を検討している段階でございます。 そういうわけで、私たちといたしましては、七月三十一日に八月の一カ月予報を発表いたしましたけれども、それ以後八月二日に低温と日照不足に関する情報を出しております。さらに、七日には八月の天候に関する情報を発表して、一般の方々の注意を喚起いたしました。それからさらに、その後の引き続く処置といたしましては、観測部長より直ちに各管区気象台長あてに、気象情報の伝達に遺憾のないように指示をいたしました。とともに、緊急全国農業気象協議会を開きました。さらに、全国的にも地域及び地方の農業気象協議会を開きまして、今夏の低温、寡照、多雨についての情報を交換しております。
○三浦(久)委員 天気予報というと当たらないのがあたりまえみたいな、そんな感じになっておりますけれども、しかし、やはりこの長期予報というのは農業災害とはもう切っても切れない関係にあるわけですね。だからといって、いま百発百中になるというようなことはこれは不可能に近いことだと思います。しかし、当たらなくてもいいんだというような考え方ではなくて、やはり技術的にも学問的にも十分研究して、長期予報の精度を向上させるということのために、私は、今後やはり気象庁自身が特段の努力を払う必要があるというふうに思っています。 で、私は少し農業気象業務についてお尋ねしたいと思うのですね。これは、農林省にしても気象庁にしても、この農業気象業務にもっともっと改善すべき多くの点があるというふうに私は考えているからであります。 おたくの出している「農業気象便覧」を見ましても、農業気象業務というのは「気象に起因する農業災害の防止軽減、気象の利用による農業技術の合理化及び農業生産性の向上を図るため」に行われるというふうになっていますね。そうしてこの「農業気象業務実施要領」に「気象業務とは」といって、(1)、(2)、(3)と書いてある。その中では、一番最初に「農業に関連のある気象の観測成果の収集・整理」二番目には「農業気象情報の作成及び提供」三番目には「農業気象協議会の運営」こうなっています。 それで、農業気象情報の提供について気象庁はどのような対策を講じられておるのか、お伺いいたしたいと思います。
○尾崎説明員 お答えいたします。 気象庁は、昭和三十三年に気象審議会の答申を受けまして、昭和三十四年以来農業気象業務を推進してまいったわけでございます。 それで、お尋ねがございました農業気象に関する情報の収集でございますが、昭和三十四年以来農業気象観測所というものを設けまして農業気象に関する観測を行ってきたのでございますが、その後気象審議会の気象情報の迅速化と各地方公共団体と密接に連絡をとるようにという答申六号を受けまして、気象観測をオンライン化しました地域気象観測システムというものを全国的に展開いたしまして、これでもって気象資料を収集いたしまして、この展開を持ちまして、農業気象業務を昨年から全国的に展開してまいっておる次第でございます。
○三浦(久)委員 結局、全国農業気象協議会とか地域農業気象協議会とか、また地方の地方農業気象協議会とかそういうものをつくって、そしてそこでいろいろ情報の交換をしながらやってきたわけですね。 そこで農林省にお尋ねしたいのですけれども、農業気象というのは、これは農林省だけが知っておっても、気象庁だけが知っておってもしようがないと思うのですね。やはり一軒、一軒の農家に対して提供されなければいけない。ただ、それが生の資料が行ってもしようがない。やはり、農業気象情報というものは、農業技術、たとえば、そのときそのときの農産物の成育状況、それに合わせた指導技術といいますか、そういうものとセットになって農民に与えられなければ生きたものにならない、これははっきりしていると思うのですね。それはまた、私は農林省自身の仕事でもあると思っています。 ところが、実際には、そのやり方というものは、たとえば地方農業気象協議会の場合には、そういう仕事がほとんど県に任されてしまっているのです。ここにサンプルがありますけれども、たとえば、これも実施要領で十日に一遍速報を出すことになっていますね。 ここに福井県の農業気象旬報、これは「旬報」という言葉を使ってありますけれども、こちらに秋田県の農業気象速報というものがあります。これは農業気象業務の一環として出されておるものでしょう。ところが、この福井県のものを見ますと、ただお天気のことだけを書いてある。それもほとんど解説も書いてないのです。いまお話のありましたアメダス、地域気象観測網、これから送られてきたデータがただ数字でぱっぱっと並んでいるだけです。こんなものをつくっても農民にはわかりやしません。ところが、この秋田のものを見ますと、そういう気象条件の変化が書いてある。それと同時に、天気概況も出ているし、農事概況及び農事指導事項というものが詳しく書かれています。そして一番最後に、アメダスから収集した資料がそのまま生の資料で出ているわけですね。私は秋田県のやり方は大変親切だと思うのですね。 こういうように県によってばらつきがあるということは一体どういうことなのかということですね。ですから私は、農林省自身がやはりこの農業気象というものを重視して、これを技術指導と一体のものとして県を指導していくという態度が必要なのじゃないかというように思うのですね。その点、農林省のお考えをお伺いしたいと思います。
○山極政府委員 いまの先生の御指摘の点でございますが、気象庁関係と農林省関係につきましては、先生御指摘のように、全国段階で全国の農業気象協議会、あるいは地方農政局段階では地域農業気象協議会、県段階では地方農業気象協議会というものをつくって、連携を密にしながらその情報の徹底を図っているわけでございますが、地方農業気象協議会におきましては、いま御指摘のように、県によっていろいろ差があることも私たち承知いたしておるわけでございます。 たまたま、この気象協議会につきましては、全国段階は五十年の十二月に発足をしたわけでございますが、地域農業気象協議会は五十一年以降でございますし、それから地方農業気象協議会は五十四年以降ということで、設置の方につきましても各県それぞれまちまちでございます。したがって御指摘のような点があろうかと思いますが、私たちといたしましては、いま申されたようなこともございますので、秋田県の例は大変いい例でございますけれども、地方農業気象協議会におきましては、その情報を農業改良普及所あるいは地方事務所、市町村、各種農業団体ということに非常に徹底をしてやっているところもございますので、御指摘のような点につきましては、よく県の事情を調べまして、今後いま御指摘のようなことがないように万全を期するように努力をいたしたいというように思っているわけでございます。
○三浦(久)委員 地方気象協議会は五十四年度からだと言いますけれども、それは全国的に展開されたのがそうなんですね。しかし、一道十六県ですか、これはもう前からあるわけですよ。そうでしょう。これはアメダスの導入に伴って全国的に展開された、それが五十四年からということなんですね。ですから五十四年に初めて始まった制度ではないということをまず私は申し上げておきたいと思うのですが、災害の予防とまた農業の生産性の向上という立場からも、ひとつがんばっていただきたいというふうに思います。 それから気象庁にお尋ねいたしたいと思いますけれども、農業気象業務について先ほど昭和三十三年に答申が出された、こういうことですね。確かにそのとおり。ここで農業気象業務の必要性というものが認識をされて、そして気象庁としてもそれに対していろいろと対応してきていますね。その答申の中には、たとえば、農業気象観測所、これを設置しろ、統計調査、これもちゃんとやれ、長期予報もやれ。これは当たらなくてもいいとは書いてないですよ。精度の向上に励むことと書いてありますね。それからまた農業協議会の設置。こういう三十三年の答申を受けて、ずっと全国的に気象庁の方で農業気象業務の展開をやってきたわけですね。そのときに、農業気象観測所ですから、通常の観測と違って、通常の観測の場合には降水量、それから風、風向、風速、それに気温、日照、こういうものをやっているわけですが、そのほかに土壌水分の観測、地中温度、地温と言っていますが、地中温度、それから水温、こういうものも観測種目に入れろというふうになっているのです。実際におたくの方ではやってきたわけですね。 たとえば全国的には、農業気象業務は、先ほど言いましたように昭和四十四年までに一道十六県、ここでずっとやられたということ、それからまた、四十四年で新しい展開はなくなるわけですけれども、農業気象観測所がこの間全国で六百四十五カ所できているのですね。そしてそこでは、いま言ったような通常の場合の降水量とか、風とか、それから気温とか、日照とかというだけじゃなくて、先ほど言った土壌水分とか、地中温度とか、水温とか、そういう農業気象観測の特殊なものといいますか、そういうものまで全部やってきた。 ところが、実際現在はどうなっているか。さっき言いました地域気象観測網の導入ですね。いわゆるアメダスと言っていますね。このアメダスというのは、いままで人力でやったものを自動的にどんどんどんどん送るようにしたわけでしょう。これを導入することによって、結局このいわゆる農業気象に特有な土壌水分とか地中温度とか水温、こういう観測をやめてしまっているのですね。速ければいいと言うけれども、粗雑じゃ困るでしょう。確かにアメダスを入れたら速いですよ。しかし、だからといって農業気象業務をやめていいという法はない。いままで六百数十もあった農業気象観測所をその段階でみんなつぶしたわけです。そして、こういう農業特有な土壌水分、地中温度、水温の観測はもうしないと言うのだ。私はびっくりしたのですけれども、ここに気象庁から農林大臣官房長あてに「地域気象観測網展開に伴う農業気象業務の改善について(依頼)」こういう文書があるのですね。その文書の中では「従来行っていた土壌水分、水温、地中温度等極めて局地性の強い現象の観測及び調査・研究等については、必要とする機関自らが実施することとし、」——この場合だったら農林省でしょう。「必要とする機関自らが実施することとし、気象庁では、その技術指導を行う。」こういうふうに書いているのですね。ですからもうやらないということです。 昭和三十三年の答申では、農業気象に特有なそういう観測はやらなければいけないのだ、こういう答申を出している。その答申の趣旨はその後の答申でちゃんと確認をされているでしょう。そうすると、農業気象についての観測種目については三十三年度以前に逆戻りしたということなんだ。その必要性は認めながらもやめてしまっている、そういう結果になっている。それで、驚いたことに農林省がこれに同意をしているわけですね。農林省はこれに同意をしている。 そうすると、いま言ったような全国協議会とか地域協議会、そしてまた地方協議会、こういうものをつくって、組織的な体制は五十四年度から整った。しかし、実際には農業気象特有な観測は逃しているわけですから、いわゆるアメダスは、さっき言った四つの問題だけオンライン化しているわけですね。そうするとこれは「仏つくって魂入れず」という言葉がそっくりそのまま当てはまるのですね。私は、そういう意味で、これは農林省にも気象庁にもこの農業気象業務について軽視する、そういう傾向があると思う。 ですから私は、技術的に可能であり、予算的に可能であれば、さっき言ったような水温とか土壌水分とか地中温度、こういうものも観測の対象にすべきだ、そして農業対策に万全を期すべきだというふうに思っているのですけれども、それについての気象庁並びに農林省のお考えを承りたいと思います。
○尾崎説明員 お答えいたします。 確かに三浦先生の御指摘になったとおりでございまして、純粋に農業気象観測の中には、気温とか風以外に、土壌水分あるいは地中温度、水温というものは農業気象特有のものと思います。 ただ、さきに申しましたように、気象審議会答申六号によりまして、気象情報の迅速化とそれから協議会等の促進ということが指摘がありましたので、私の方ではまず気温とか日照あるいは降水量、こういったものをできるだけ迅速に集めまして、これで、いままでの土壌水分、こういったものの必要性は先生の御指摘のとおりでございますが、それを補う一つの手段としまして、速報性の強いものを先に展開したわけでございまして、なお、農業気象観測をやっておりました資料につきましては、六百数十カ所の観測所全部につきまして、土壌水分あるいは地温、水温につきまして、統計的にこれを整理いたしまして、平均の値としてこれを利用できるような形に印刷をいたして、全県に配付している次第でございます。
○三浦(久)委員 それは過去のものでしょう。
○尾崎説明員 そうでございます。
○三浦(久)委員 過去のものを集めて出しているのでしょう。現在やってないんだからね。——答弁できなければ結構です。
○尾崎説明員 先生の御指摘のとおり、まず速報性の強いものからやりまして……
○三浦(久)委員 今後それをやるのかやらないのかです。水温とか……。
○尾崎説明員 これにつきましては、協議会等を通じまして、農林水産省とも協議いたしまして、検討さしていただきたいと思います。
○三浦(久)委員 もう時間がないからいいです。 それでは、具体的な救済策についてちょっとお尋ねします。 私、あちこちに調査に行きまして、天災資金とか自創資金ですね、これを六十歳以上になったら貸してもらえないとか、また第二種前業農家は貸してもらえないとか、そういう訴えを非常に強く聞いたのです。こういう制限はないだろうと思うのですけれども、しかし実際に被災農民がそういう気持ちを持っていらっしゃるので、この際これについての制度上の問題ですね、それをちょっと明確にしていただくようにお願いしたいと思うのです。
○矢崎(市)政府委員 まず第一点の、天災資金なり自作農資金なりに年齢の制限があってというお話がございましたが、制度上そういうものはございませんので、その点は申し上げておきます。 それから第二点の、天災融資につきまして二種兼農家が借りられないという御指摘の問題でございますが、実は天災融資法によります被害農業者という概念は、農家を単位としての考え方ではございませんで、農業を主として担う者に融資をする、こういう考え方で成り立っているわけでございます。したがいまして、農業を主として担う者の農業所得が二分の一を占めておれば、それは適用対象になるわけでございます。その点がとかく誤解を招いておるところもあるやに私どもも聞いておりまして、そのために、二兼農家が一律に排除されるということのないように指導を十分進めてまいりたいと思っております。
○三浦(久)委員 実際にこれはもうかなり浸透しているんですね。それで、福岡県の農民組合ではこの問題で県と交渉しているんです。県自身もそういうふうに思っているんですね。農林省の方は、これは農家じゃないんだ、農業を主たる業とするそういう者に貸すのだからということを言っているらしいが、それをどうしても農林省の考え方を確かめてくれと、こういうお話なんですね。ですからかなり浸透しているというふうに思わなければなりませんので、農林省でも、この対象資格者の問題についてはやはり特段の配慮を願って、そういう誤解を一掃していただくように私はお願い申し上げたいと思います。 それから、これはもう先ほどから何回もお話がありますけれども、これは私の希望だけ申し上げておきます。 たとえば予約概算金の問題ですね。これは、利子の減免はするけれども延納措置はとらないというお答えだと思うのですね。しかし、私は思うのですが、たとえば先ほど経済局長さんからの通達というのかお願いといいますか、各金融機関に対しては借金の償還延期、こういうものをお願いしておると、こう言うのでしょう。しかし、金融機関に対しては償還期間は延期してくれと言いながら、自分が取るものは取りますよと、これでは何かちょっと虫がよ過ぎるんじゃなかろうか。結局、概算金ですからそれは精算して支払わなければならないものだと思いますよ。そういう性格のものだと思うけれども、しかし、農民にとってみれば返済する義務を負っているお金ですね。金融機関に対しても払わなければならない義務のあるお金です。そういう観点で見れば同じことなんですね。ですからやっぱり、金融機関に対して返済猶予を勧告されているのであれば、農林省みずからがやはりそういう概算金の延納という措置をとるべきではないかというふうに私は感じているんです。その点お答えいただけますか。 〔池端委員長代理退席、委員長着席〕
○松本(作)政府委員 概算金につきましては、これは米の現物が入ってくることを前提といたしまして代金の前払いをしておるということでございますので、国の経理上、現物が入ってこないということになりますれば、これは返納をしていただかざるを得ないわけででございますが、これを直ちに農家から返納させるということが無理な場合も多いと思いますので、従来から、あらかじめ集荷団体等に準備をさせておきまして、集荷団体に代位弁済をしてもらうというふうな手続をとっておりますし、また、末端の集荷団体で困難な場合には上部の集荷団体、場合によっては全国の組織でございます全農等から代位弁済をしていただくということもやっておりまして、直接農家の負担はなるべく軽減さしていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○三浦(久)委員 次に農業共済の問題についてお尋ねいたしますけれども、農業共済の損害評価を早めて、そして被害の実態に見合った適正な評価をする、このことは私も強く御要望申し上げておきたいと思います。特に今度の災害は大きな災害でございますので、この損害評価の特例措置ですね、これもぜひ講じられるように要望申し上げたいのですが、いかがでございましょうか。
○矢崎(市)政府委員 本年は、冷害の影響によりまして被害粒量が非常に大量になるというふうな状況が考えられますので、五十一年のときにも御指摘のような特例措置をとっております。これに準じた措置を考えておりまして、事実上の被害粒の刈り取り期におきます実態がわかりませんとその基準等はまだ設けられませんけれども、そういう考え方のもとに関係省庁とも協議をいたしております。
○三浦(久)委員 果樹共済の問題についてお尋ねいたしたいと思います。 実際調査してみますと、この果樹共済というのにはほとんど入ってないのですね。符に福岡県の場合は浮羽郡、ここは「巨峰」というブドウで有名なところなんですけれども、ここも例年の半分ぐらいしか収穫がないので大変困っておるところでありますけれども、共済には全部入ってない、そういう状況でございます。 この果樹共済の問題について、そういうように加入率が非常に悪い。物によってはあるところと、品種によっては何にも入ってないというような状況が起きているわけですけれども、これは一体何が原因なのか、やはりそういう原因を明らかにした上で、加入をするように強力な指導をしていただくことが必要ではないかと私は考えておりますが、いかがでございましょうか。
○矢崎(市)政府委員 果樹共済につきましては、御指摘のとおり収穫共済で平均的に申しまして二七%弱、樹体共済で八%弱ということで、非常に低率の状況にございます。 その原因でございますけれども、一つは、果樹の栽培農家におきましては、他の農作物の農家に比較しまして、農家間なりあるいは産地間で栽培形態なり技術に非常に格差があるという問題がございまして、その辺が加入意欲に影響をしているのではないかというふうに見ております。 もう一つは、果樹の共済制度がまだ実態に沿わない面がいろいろとあるのではないかということで、いろいろと検討をいたしまして、先般の国会で幾つかの制度の改善を法律改正でいたしております。 一つは、果実の単位当たりの価格を実態に近づけるように一層きめ細かく設定をしていく、それから掛金率を被害発生の実態に近づけるために料率の割引制度を導入する、それから全相殺の方式につきましては支払い開始の損害割合を引き下げる、それからさらに、災害によって収穫量が減少した場合に、収穫量でなくして収入額の減少額に応じた共済金を支払うような、いわゆる災害収入共済方式と申しておりますが、そういうものを試験的に実施をするというふうな改善をいたしておりますので、こういうものを軸に、さらに今後加入促進を十分図ってまいりたいと思っている次第であります。
○三浦(久)委員 全相殺方式でなくて、お米と同じように一筆ごとに加入できるというようにすると、大分違ってくるのではないかと思うのですね。それからまた、掛金も国の負担がやはりお米と比べて少ないですね。お米は六〇%、そして果樹の場合は五〇%ですから。これもやはり米並みに引き上げるとかそういうような措置も御検討いただきたいと思います。 それから、文部省の方はいらしておられるでしょうか。——一つお聞きしたいのですが、今次の災害で経済的に大変逼迫した農家がふえてくるだろうと思います。そういう意味で就学援助、たとえば学校給食費の減免であるとか修学旅行費、交通費、学用品、こういうものの支給等を内容とする就学援助の申請が急増することが予想されるわけですね。ですから、文部省としても十分に今後予算を確保してこれに対応できるようにしてほしいと思いますが、いかがでございましょうか。
○倉地説明員 いま先生のお話のございました小中学校の就学援助の問題でございますが、災害がありましてこうした就学援助の必要が生じました場合には、適切に市町村に認定していただきまして、補助金の申請の変更が生ずるようなことがあれば、その変更を至急していただくよう平素からお願いしている次第でございます。 今回の冷害におきましても、私どもといたしましては、できるだけ早急にそうした今後の見込みの状況を県に把握していただくよう、目下お願いしている最中でございますけれども、その結果を見まして、私どもとしては、五十一年の例もあるわけでございますので、適切に措置してまいりたい、そのように考えておる次第であります。
○三浦(久)委員 福岡県の大平村に、これは公共土木の災害だったのですが、私、今度の水害調査に行きました。そのときに、大平村の地元の方々が、苅股山の国有林をこの十数年間にわたって数百町歩切り出しておる、ですから山の保水力が大変弱まっておる、多くの個所でがけ崩れを起こした、それが河川の決壊やまた田川の流失の大きな原因になっているのだ、というふうに訴えられておったのですね。私は、そのときは雨が降っておりましたし夕方でありましたので、河川や田畑は見ましたけれども、山自身は見えなかったのですね。私は自分の目で確かめておりませんけれども、そういう事実があったのかどうか、そして今後の対策はどうなのかをお尋ね申したいと思います。
○田中説明員 林野庁の業務課長でございます。 先生のお話のございました苅股山国有林、これはちょうど福岡、大分両県の県境にございます百五十七ヘクタールの森林でございます。私ども、この森林の経営に当たりましては、計画に従いまして伐採、造林、保育の事業を継続いたしておるわけでございますけれども、お話ございましたように、そういう行為によりまして、森林の持ちますいわゆる保水あるいは治山治水機能等を低下させるということはよろしくないわけでございまして、そういう点につきましては十分配慮をいたしまして、仕事を継続しているわけでございます。 この地域につきましては、昭和十九年以来は全く被害が出ておらないというふうに承知をいたしておりますけれども、今回の災害につきましては、たとえて申しますと、日雨量が八月の三十日には百六十三ミリに達したとか、あるいは最大時雨量が七十六ミリとか、二十八日から三十日までの三日間では三百八十四ミリとか、こういう非常に異常な集中豪雨でございましたので、やはりこのくらいの豪雨になりますと、森林の持つ保水力、対抗力ではなかなか持ちこたえられない、森林地自体もその崩壊を発生するというふうなことがございまして、お話がございましたように、国有林の中にも十数カ所の小さい崩壊地が発生してございます。そういう崩壊地から出ました土砂が、国有林に隣接した茶畑などがございまして、そこの一部を埋没いたしたというふうなことも発生いたしました。 現在はまだ不安定な土砂も多少ございまして、そういう土砂が二次的に移動いたしまして、再度災害を発生させるようなことがあってはまことによろしくないわけでございまして、そういう災害の防止のために、地元の御要請もございまして、谷どめ堰堤をまずとりあえず一基緊急治山事業といたしまして設けたい、さらに山腹緑化等を今後継続いたしまして、再度災害の防止には万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○三浦(久)委員 八月三十日の集中豪雨で九州各県、特に福岡、大分が大きな被害を受けております。私も佐井川とか大平村等々調査してまいったわけでありますけれども、大変大きな被害ですね。農地、河川等の被害に対する復旧対策、これはやはり急がなければならないというふうに感じてきたのですけれども、これについてどのような対策をお立てになっておるのか、建設省の方にお伺いをいたしたいと思います。
○柴田(啓)政府委員 八月末の集中豪雨によりまして、九州北中部、中国地方、北海道を中心にいたしまして相当の被害がありましたことは、いま御摘のとおりでございます。 このうち、農地農業用施設、湛水排除事業、水防資機材、これらにつきましては激甚災害の基準に該当すると認められますので、激甚災害に指定すべく現在手続を進めている段階でございます。 あと公共土木施設の問題でございますが、これはいわゆる局地激甚ということになるわけでございます。この局地激甚の指定につきましては、これは毎年の例でございますが、災害査定の結果によりまして翌年の二月ごろ昭和五十五年の災害を一括して指定することになっておりますから、その際に措置をするようにしたい、そういうように御承知おきいただきたいと思います。
○三浦(久)委員 終わりますが、私は最後に、これは御答弁は要りませんけれども、二期対策の問題、これについて一言御要望申し上げたいと思うのです。 ある県の知事さんが言われておりましたけれども、長いことは言いませんが、この第二期対策の凍結なくして冷害対策はないんだ、こういうことを本当に悲痛な叫びとして訴えられておりました。このことを私は農林大臣に取り次ぎまして、きょうの質問を終わらしていただきたいと思います。
○木島委員長 石原健太郎君。
○石原(健)委員 若干の質問をさせていただきます。 農家は年末までにはさまざまな借金の返済をせねばならず、また生活費、教育費など何かと出費が重なるわけでありますけれども、自創資金の枠の拡大、特例貸し付け等は大体いつごろをめどに事務を進めておられるのか、お尋ねいたします。
○矢崎(市)政府委員 最終の被害につきまして十月六日で現に調査をいたしておりまして、その被害の実態によりまして、地域ごとの実需金額がどれだけあるのかということを積み上げる作業になるわけでございます。 五十一年のときには十一月二十九日に、天災融資法とあわせて自作農維持資金の手当てをいたしておりますが、本年はできるだけそれよりももっと早くしたいということで、現在そのための被害査定等の作業を急いでおるところでございます。
○石原(健)委員 先ほど武田委員に対する統計調査部長の御答弁では、統計事務所は県単位、全国的な作況をつかむことが目的であると申されましたが、被害の確定数値は統計事務所の数字で決まってまいるわけであります。それが農家のふところに直接響いてまいるわけでございますけれども、その意味では、今後被害額ができる限り正確につかめる方法に一刻も早く改める必要があろうと思われます。 また、本年のように比較的早期より冷害の起こることが明白な場合、情報事務所員と共済の調査員が合同で調査し、さらに調査地点の数をふやすような方策を講ずればよいのではないかとも考えるのでありますけれども、この点に関する農水当局の御見解をお尋ねいたします。
○関根説明員 先ほどもお答えをしたところでございますけれども、私どもの作柄の関係の調査は、国や都道府県段階におけるいろいろな政策を推進するための基礎資料を得るためにやっておるわけでございまして、そういう意味で一次的には県単位で一定の精度が保たれるように設計されておるわけでございます。 もう少し調査の個所数をふやしてと、こういうお話かとも思うわけでございますが、先ほどもお話し申し上げましたように、これをさらに市町村段階なりそういうところまでも精度を保つというようなぐあいに調査をいたすことにいたしますと、非常に標本数もふやさなければいけませんし、またその基礎になります調査の母集団との関係というようなこともございまして、私どもただいまの段階で、直ちに全国的にそういうような組織の精度を高めるというようなことはむずかしいのではないかというふうに思っております。 ただ、お話しのように、私どものいろいろな調査は共済等の関係も出てくるわけでございまして、従来も共済関係の連合会等とは連絡をとりながら仕事をしているわけでございますが、これからもそういう点の連絡は一層密にいたしまして、できるだけ地域からする調査と私どもの調査とのそごがないように努めたいというふうに思うわけでございます。
○石原(健)委員 たとえば福島県の場合ですと、せっかくその二百カ所の地区で統計事務所の調査が行われているわけであります。市町村全部足しても百十くらいでありまして、それ以上きめ細かい調査が実際は行われているわけですから、もっと細かく発表することが農家や現地関係者に対する親切であり、また農家の不安を取り除く、そういう面でも役立つと思うのでありますけれども、この点はいかがでしょうか。
○関根説明員 私どもとしてはいままでも県単位あるいは国全体の作況指数ということで公表いたしておるわけでございますが、いまお話しのように、もう少しより細かく公表してはどうか、こういうお話だと思います。 先生も御承知だと思いますけれども、今回の作況の調査に当たりましては、地域の実情に詳しいそれぞれの農政局におきまして、県単位のほかに農業地帯別と申しますか、そういう地域別に作況指数についても発表いたしておるところでございまして、そういう面の努力も私どもはしておるところでございます。
○石原(健)委員 そうしますと、二百カ所調査したところをすべて発表するということに関しては、公表されるわけですね。
○関根説明員 私どもの調査は、統計法上は指定統計ということになっておりまして、個々の調査の内容については秘密を保たなければならないということになっておりまして、それぞれ調査をした一筆ごとの内容については、たてまえとしてはお話を申し上げることができないわけでございます。 それから、二百筆調査をしたら、その二百筆の所在をしておる町村の作況などがわかるのじゃないかというような御質問ではないかと思いますが、私どものやっております調査は、先ほども申し上げたかと思いますが、一定の母集団での精度を確保するために標本が配分をされておるわけでございまして、したがいまして、それぞれの標本地区の調査をすればその地域のものがわかるという性格のものではなくて、それぞれの標本というものを集めまして、そして県全体の精確度を期しておる、そしてそれがまた全国的に一定の精度を保つような形での調査が可能になる、こういう仕組みになっておるわけでございます。
○石原(健)委員 そういう仕組みでありますと、共済支払いの基礎とする数字にはちょっと足らない面があるかと私には考えられるのですけれども、いかがですか。
○関根説明員 共済の関係につきましては、私どもの調査は県単位の減収量というようなものを調査いたしまして、それを国の方の保険会計につないでおるということでございまして、具体的な地域の調査というのは、共済組合なりその上の連合会なり、そういうものを通じてやっておると思います。
○石原(健)委員 いまの御答弁のようなやり方ですと、共済組合と農林省の数字が違うという、先ほどから、再三質問者の方が言っていることはすべて間違いということになってきますか。
○矢崎(市)政府委員 農業共済の評価は、まず共済組合が末端単位でもって共済の評価をいたします。これは一筆ごとに検見をして評価をするわけでございます。それをさらに連合会が、組合間のバランスを図り、その全体のチェックをするということで、実測調査を加えまして評価をいたすわけでございます。 統計情報部の調査は、先ほど申しましたとおり、国の標本理論に基づきまして県の代表性があるような調査をいたしておるわけでございまして、私どもが統計情報の数字をもってチェックをいたします場合も、個別にどの水田の評価がどうだというチェックはいたしません。全体として被害額がどのくらいになった、こういうことでいたしておるわけでございまして、それぞれの調査のやり方等が違っておるわけでございます。その点をお含みいただきたいと思います。
○石原(健)委員 そうしますと、共済支払いの最終的な金額の査定というものは、県段階の共済組合から上げた数字がそのまま利用されるというふうに理解してよろしいのでしょうか。
○矢崎(市)政府委員 いま御指摘のとおり、最近は、共済組合連合会から国に上がってまいります評価の数字がほとんどそのまま認められているケースが非常に多いわけでございます。ただ、府県等によりますと統計情報の数字と大きく食い違う場合がございます。もちろんその場合にも一定の許容係数をもちまして連合会の評価を尊重する仕組みにはなっておりますが、それが係数を超えて大きく乖離するという場合には、今度は、県間のバランス調整を図る上にも全体としての調整をする必要が出てまいりますので、そういうケースがしばしば出てまいるわけでございます。 そういう点で、実は五十一年のときにも問題になったケースがございますが、その三段階の評価といいますのが大きく食い違ってくるような実態のもとで行われるということになりますと、これは非常に問題がございますので、これはかねてから、それぞれの調査は仕方が違うにしましても、地区地区の情報を緊密に統計情報の方に入れながら、その指導助言も仰ぎ、結果として出てくるものが大きく乖離することがないようにという指導を本年はいたしておるわけでございます。
○石原(健)委員 よく作況五とか六とかいう数字があるのですけれども、これは現地では収穫皆無とみなして青刈りにしておるわけでございます。統計事務所の方では、作況五とか六という数字はどのように処理しておられるのでしょうか。
○関根説明員 私の方では、先ほど来申し上げておりますように、県単位の作況を、県全体の作況を見ながら県単位で発表しておるわけでございまして、具体的に作況六とかというような地域別の数字を持っておるわけではございません。
○石原(健)委員 そういう数字がなくて、どうして県全体の作況が出せるのでしょうか。
○関根説明員 私の方が作況の数字を発表しておりますのは、先ほど来申し上げておりますように、県単位の全体の作況がつかめますように、一定の階層別に区分をした地域ごとに母集団を設定いたしまして、その中で標本筆というものをとり、その標本筆の調査をし、さらに県全体を巡回観察をし、さらに作況試験室のデータ、過去の数年間の実績、そういうようなものを総合勘案した上で、作況というのを発表しておるわけでございます。
○石原(健)委員 そうしますと、直接五とか六という数字はないかと思うのですけれども、その最終的な数字を出すまでの段階において、五とか六という数字も何らかの処理をしなくてはならないと思うのですけれども、それはどのように処理しておるかとお尋ねしておるわけであります。
○矢崎(市)政府委員 御質問の趣旨は、数量的に非常に少ないような水田において評価が実際どういうふうになされておるのか、こういうふうな御指摘かと思いますけれども、きわめて少ない場合におきましては、多くの場合には、これは事実上青刈りをしたりあるいはすき込んだりというふうなことで処理をされるケースというのが非常に多いわけでございます。しかしまた、農家によりますと収穫をするというところもございまして、一律にどれだけになれば収穫皆無の判断をするというふうな運用は、かえって農家間のバランスを欠くこともあろうかというふうに思います。 しかし、客観的に見まして、この程度の被害であれば普通どの農家も収穫しないというふうな程度のものでありますと、これは実際の評価は、現地におきます組合等が委嘱しました農家の中の損害評価員が行うわけでございまして、その評価はほとんどの場合に収穫皆無というように認定がされているというふうに思うわけです。 先ほども申しましたとおり、私ども実は個別に水田ごとにチェックをするわけではございませんので、そういうところは共済段階の判断にお任せをする、こういう運用をしております。
○石原(健)委員 私が申し上げたいことは、現地の共済の方では、五とか六の場合は収穫皆無として青刈りをしてゼロとしているわけです。ところが、統計事務所の方の数値ではやはりそれを数字として扱っておるからこそ、共済の数字と統計の数字との食い違いというふうなことも出てくるのじゃないかと思われますので、今後、統計事務所の方などにおきましても、そういう五とか六あるいは一〇ぐらいの刈り取ってもしょうがないようなものはゼロとして扱われるようにされたい、こうお願いいたします。
○関根説明員 私の方の調査のベースといたしましても、実際に販売されてない青刈りというような場合には、当然これはゼロとして評価をいたしているわけでございます。
○石原(健)委員 最後に、冷害被害県などにおきましては、惨状を見るに忍びず、諸税の減免などの処置を講じつつあるのでありますけれども、国民健康保険税の減免などに際しましてはいかなる補てん処置をとられるのか、厚生省の方からお答えをいただきたいと思います。
○古川説明員 国民健康保険制度におきましては、災害、冷害等の場合には、各保険者市町村が、保険料ないしは保険税の減免をする、そういう仕掛けになってございまして、その減免をされた場合に、それが当該市町村の国民健康保険財政に影響を及ぼすという場合には、国が財政調整交付金をもって処理する、こういうことになってございます。 今回の場合については、私ども財政調整交付金で十分対処してまいりたい、かように考えております。
○石原(健)委員 以上で私の質問を終わりますが、農林大臣を初め、関係各位の一瞬の冷害対策推進をお願いいたします。 ありがとうございました。 ————◇—————
○木島委員長 この際、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。 異常気象による被害状況について、また、異常気象による被害状況及び有珠山の噴火による地殻変動の被害状況について、本委員会から委員を派遣し、その実情を調査するため、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木島委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、両派遣についての派遣委員の人選、派遣地、派遣期間につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木島委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後七時二十分散会