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93回国会衆議院1980/10/24

外務委員会 第3号

発言数
183
登壇者
13
会派数
5
開催日
1980/10/24

会議録

奥田敬和自由民主党

○奥田委員長 これより会議を開きます。  千九百八十年の食糧援助規約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上泉君。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 この食糧援助規約の締結について、これが千九百七十一年の国際小麦協定の中でずっと決められてきたわけですが、その当時食糧援助規約を決めた状況と今日の状況、これを一応御説明いただきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  一九七一年に国際小麦協定を構成いたします国際食糧援助規約の適用があったわけでございますが、その後、日本は七一年の食糧援助規約に基づきまして義務を履行してきたわけでございます。ただ、その後も開発途上国におきます食糧事情は簡単に改善しないという状況でございまして、日本といたしましては、開発途上国の食糧問題は基本的にはその国の自助努力による食糧生産の増大が一番大事であると考えておりますけれども、同時に食糧援助も必要であるという国際合意もございますし、そういう観点から今回七一年の食糧援助規約の改正に当たりまして、日本としても義務量の増加がございますけれども、この新しい食糧援助規約を現在暫定適用いたしまして、国会の承認をお願いしているという段階でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 昨年はこの数量はどれぐらいだったですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 七一年の食糧援助規約に基づきましては、日本の義務量は小麦二十二万五千トンでございます。これを当時一ブッシェル一・七四ドルで換算いたしました金額が日本の援助義務量でございまして、この金額の範囲内で、日本米と第三国米でございますけれども、米の援助をやってきたわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 ちょっと聞きづらかったのですが、もう一回いまのを繰り返して答弁していただきたいと思いますが、換算をしてどうのこうのという話をされておったのですけれども、メモすることができなかったので……。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 七一年の食糧援助規約に基づきまして日本に課せられております義務は二十二万五千トンでございます。それでこの二十二万五千トンは小麦換算でございまして、小麦の値段は一ブッシェル当たり一・七四ドルになっております。したがいまして、七一年の食糧援助規約に基づく日本の援助義務は千四百三十万ドルでございます。この千四百三十万ドルの範囲内で従来日本が食糧援助を供与しておったということでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 日本は現物ではなしに金を払ってその金で小麦を買ってもらった、こういうことになるわけですね。それでこの規約に基づいての七百五十九万二千トンということになると、日本は大体どれぐらいの援助数量を請け負わねばならないことになるのですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  日本はただいま承認をお願いしております千九百八十年の食糧援助規約に基づきまして三十万トンの義務を負っております。このパーセンテージは全体の七百五十九万トンの四%に相当いたします。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 七百五十九万トンの中で日本は三十万トン。食糧援助は金でやるということもいいかもしれませんけれども、食糧援助という非常に人道的なものについては、やはり心の通った援助、つまり日本人の汗で生み出したその食糧を供給するということが本来この協定の精神に合致すると思うわけですが、金があって、金さえやればということになると日本の心の込もった姿勢とは受け取れなくなってくると思うのですが、どうでしょう。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  新しい食糧援助規約に基づきまして日本は現金を拠出するということになっておるわけでございますけれども、これは協定の規定上現物と現金両方拠出できるわけでございます。  日本が現金拠出をしている理由について御説明申し上げますと、日本の場合は現行国内法のもとでは米等の食糧の現物を無償供与できないという問題がございます。そういうことから日本は一応協定上は現金による拠出という形態をとっておりますけれども、同時に交換公文を結びます場合にも現金を向こうの政府に供与するという形式をとるわけでございますが、この実態は、被供与国の政府と日本国の国民との間で契約を結びましてそれによって日本米あるいは第三国米を向こうに供与する。その契約を日本政府が認証いたしましたときに日本政府が金額を日本国の契約をした国民に払うという形をとりまして、たてまえといたしましては現金供与でございますけれども、実態は日本米あるいは第三国米が供与されるという形式をとっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 穀類の無償供与が日本の法律の関係でできない。できなければ直したらいいんですから、別に問題はないと思うわけです。穀類であろうが現金であろうがそのことには変わりはないという考え方でなしに、やはり日本の現物を供与するということが好ましいことではないか、こう思うわけですが、そのことに対してはどういうお考えをお持ちですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 私どもが伺っておりますことは、現在の食管法のもとでは日本産の米、小麦を現物の形で無償供与できないというふうに聞いておるわけであります。すなわち日本政府が日本米を直接購入いたしましてそれを向こうの政府にやるということができないために、先ほど御説明いたしました現金供与方式をとっておるわけでございますけれども、その実態につきましては、日本米あるいは第三国米が被援助国政府に行くという形になるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 とにかくもっと明確な態度で臨んでもらいたいと私は思うわけです。食管法のたてまえでできないと言うが、これは日本の国内法ですから、そういう中で、たとえばいまから十二、三年前にパキスタンと韓国に対して米の貸与、十年間据え置いて二十年間割り払いで払うというような形で米を供与したことがあるわけですが、それは、食管法のたてまえではできないのを工夫をこらして、そのときにどういう措置をとったのか私記憶にありませんけれども、そのときにもいろいろと論議したわけです。だから、食管法があるからどうこうではなしに、食糧援助という人道的な国際的な協力関係の中で、日本は金があるから金を出すというような考え方ではなしに、日本に食糧があればその食糧を供与することが望ましいことではないかということを言っておるのであって、日本の農民の汗と力でつくり上げられたものを供与するということが心の通った援助物資と言えるのじゃないかと私は思うわけですが、大臣、そういうことについてはどういう御心境でしょうか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘のKR援助につきまして日本の米を活用できないか、また活用すべきではないか、そのときに現物でやった方がよろしいのではないか、金で拠出して援助するよりも日本にある米を直接供与したらいかがであろうか、こういうお話だと思います。  いま日本の米につきましてはKRの援助に乗せておりまして、これは現金を相手国に供与いたしまして、相手国から食管の米を買い付けていただくというやり方をいたしておるわけでございまして、現実に日本の米もKR援助でもって国外の経済協力で供与しておるという実態にあるわけでございます。  それから御指摘の、パキスタンあるいは韓国等への貸し付けを十年ほど前にしたではないかというお話でございますけれども、食糧管理法には貸し付けという規定がございます。現物を外国政府等に貸し付けるという規定がございまして、それに基づきましてパキスタン、韓国に十年ほど前に貸し付けをいたした例はございます。ただ、貸し付けという例は国際貿易上も余り通常の形態でありませんので、現在は延べ払いの法律に基づいて延べ払いというかっこうで輸出しておるという状況にございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 現在輸出しておるというのは、どこへ延べ払いの方法で輸出していますか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 お答え申し上げます。  延べ払いにつきましては、本年におきましては韓国、バングラデシュ、インドネシア等、その他アフリカ諸国に現在も延べ払いで輸出いたしております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 無償では出せないけれども延べ払いで売ることはできる、こういうことですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 私の申し上げ方があるいは誤っておるのかとも思いますけれども、誤解を招くといけませんので申し上げておきますが、KR援助の場合はKRの分の金額を相手国に現金で供与いたしまして、その金はいわば相手国にとっては日本の国からいくわけでございます。したがって、その金で食糧庁から米穀を買ってKR援助をいたすということになりますと、実質的に相手国は無償で日本の米の供与を受けられる、援助を受けられるということになるわけでございます。それから延べ払いの場合は、一定の金額で評価したものを一定の償還期限のもとに一定の利子を取って相手国に貸し付けておるというような状況にあるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 私が質問をしておるなにと大分違うわけです。これで論議をしていると時間がたつわけですが、要は、こういう人道的な日本のいわゆる国際間における地位の向上に伴って、こういう規約の中に日本も入って、そして三十万トンという食糧を援助するということにあるわけですから、規定がどうのこうのということはさておきまして、できることなら日本の農民がつくった食糧を、そういう金の関係でやらずに、この食糧そのまま、向こうの与えなければならぬ国に積み出しをしていくということが、心の通った援助として好ましいことではないか、こういうことで御質問を申し上げておるわけです。  これは大臣、そういう私の考え方というものは間違っておって、やはり金でやる方がいいんだとお考えでしょうか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 いま政府委員から説明しておりますとおり、いまの食糧管理法の体系では無償で交付するというときに限定がありまして、試験研究用とか限定しておるわけなんでございます。法律がそうなっておるものだからいまそれはできません。お金で国際機関に出して、それでその国が日本の米を希望する場合にはそのお金で見返りに日本からお米を向こうへ送る、こういう形でやっているわけでございまして、先生のおっしゃることもわかるのでございますが、相手国の希望を聞いて、日本の米が欲しいのだという場合には日本から米を現実には送っているということでございますから、大体先生のおっしゃることがやれているのでございます。  まあお金を一回やって、そのお金で日本から米を買うということじゃなくて、真っすぐやったらどうか、こういう御意見でございますが、これは法律との関係がございますので、将来の問題として検討させていただきたい。いまは法律でそういうことにはできないものですからお金でやっている、こういうことでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 農林省にお尋ねするわけですが、日本のいまの在庫米というものは相当数量あって、それで生産調整なんか盛んにやっておるわけです。日本の食糧需給の状況というものの中から、まだこれ以上米の減反、生産調整をやることをお考えになっておるのか、さらにはまた現在のいわば在庫米、古米というものをどういう形で処理をされていかれるお考えであるのか、まとめて御答弁願いたいと思うのです。

吉國隆農林水産省農蚕園芸局農蚕企画室長

○吉國説明員 お答え申し上げます。  政府の古米在庫につきましては、先生御案内のとおり、昨年の十月末で六百五十万トンという状況になっておりまして、計画的な過剰処理がスタートをしておるところでございます。  お尋ねの水田利用再編対策でございますが、五十三年の一月に閣議了解が行われておりまして、おおむね十年間の事業として取り組むという方針となっておるわけでございます。  この対策におきましては、基本的な考え方といたしまして、米の需給均衡を図るということと同時に、国民の需要に応じました農業生産に切りかえていく、農業生産の再編成という形で、できる限り前向きにとらえて実施をしていきたいという考え方で対策を進めておるわけでございます。今後ともそういった基本的な考え方に沿いつつ進めていく必要があろうと考えておる次第でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そういう抽象的なお答えは結構ですよ、それはもうわかっていますから。だから、六百五十万トンという在庫をどういう形で処理をし、米の需給関係のバランスをとるか、こういうことをお尋ねしておるのですよ。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 お答え申し上げます。  六百五十万トンの過剰米の在庫につきましては、私どもといたしまして過剰米の処理計画というのを作成いたしておりまして、あられ等の米菓等に使います工業用、それから輸出用、えさ用とそれぞれ分けまして、今後五十八年までに計画的に処理をいたすという予定にいたしておるわけでございます。その計画におきましては、おおむね工業用で百五十万トン程度、輸出用で二百六十万トン程度、えさ用で二百四十万トン程度を予定いたしておるということでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それでは、たとえば本年度のような作柄の非常に不作の場合の、本年度産米だけをとった場合の米の需給のバランスはどうなるのですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 お答え申し上げます。  ただいま申し上げました過剰米と申しますのは、五十三年産以前産の米が現在六百五十万トン程度残るのではないかということでございまして、それを五十八年度までに計画的に処理をいたすということを考えておるわけでございます。  本年産の不作によりましてどれくらいの米が生産できるかという点につきましては、先般の作況指数によりますと大体九一ということでございますから、おおむね一千万トンをやや超す程度の生産量になろうかというふうに見通しておるわけでございますけれども、こういう不作になりますと、恐らくこの生産見込み量では本年の需要量を賄うことができないのではないかというふうに思っております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 本年度賄うことができないということは、本年度は需給のバランスがとれない、不足をするということですか。  さらに、五十四年度はいま言われなかったのですが、五十四年米の在庫というのは相当数量あるのですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 お答え申し上げます。  本年の十月末の在庫量といたしまして、主食用に充当できる五十四年産米がおおむね百七十万トンから百七十五万トン程度になるのではないかというふうに見通しておりまして、この五十四年産米をこれからできます五十五年産米と合わせて消費をいたしますればこれから先の米の需給には全く不安がない、食用でも来米穀年度末まで供給には不安がないというふうに私は思っておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そういうことになりますと、昨年の五十四年産米の百七十万トンで、ことしの米作不況に伴う一定の数量の減を考えても米の需給については心配がない、それから古米は五十八年までに整理をする、こういう計画であることには間違いないですね。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 先生のおっしゃるとおりでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そうなりますと、五十六年度生産調整というものは、もういまが限度じゃないですか。どうですか、違いますか。

吉國隆農林水産省農蚕園芸局農蚕企画室長

○吉國説明員 五十六年度からの水田利用再編対策をどうするかという第二期対策の問題が課題として日程に上っておるわけでございます。ただいま先生御指摘のように、本年の冷害の状況が非常に厳しいという状況もございまして、目下の段階といたしましては、当面農林水産省といたしまして冷害対策に全力を挙げる、その上で各方面の御意向を承りながら第二期対策の進め方について検討を進めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。  米の需給との関係から申しますと、ただいま先生からいろいろお尋ねがございましたように、当面米の需給上は不安が生じない、さらにまた長期的には農業生産を国民の需要に合った形に切りかえていただくという必要は依然として残っておる、そういうことで、本年の冷害の厳しいといった実態の中で具体的にどういうふうに進めていくかということをこれから検討していかなければならない、そういう段階になっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 あなた、言っておることと実際の面とで矛盾を感じてないかと私は思うわけですが、それはそれぞれ立場が違うて役所の管轄が違うて答弁をなされるわけだから。業務部長は、五十三年までの古米は、五十八年までと言えばあとわずか三年ですよ、三年の間に始末をすると言う。今度、五十五年はどうかというと、五年はこういう不作であったから、五十四年度の四年米の百七十万トンと合わせて需給のバランスはとれて心配はない、こう言う。そうなると、いわばもう古米は全部ない、在庫はない、こういう状態の中で来年度もまた生産調整をする、今年度より以上生産調整を進めるということになりますと、いわゆる在庫のない、食糧の備蓄のない日本の食糧事情というものにこれは五十六年からなる、こういうことになりはせぬですか、算術的にやって。

吉國隆農林水産省農蚕園芸局農蚕企画室長

○吉國説明員 先生御指摘のように、過去の過剰の計画的処理は先ほど業務部長がお答えを申し上げたとおりでございます。  今後の問題といたしましては、潜在的な生産力、つまりほうっておけばどれだけ米ができるであろうかというものと、それから予測されます国民の米に対する需要とを比較いたしますと、やはり過剰な生産余力がある、こういう状況でございますので、その過剰な部分につきましては水田の有効利用を図りながら麦とか大豆、飼料作物といった国民の需要のある作物への生産転換を図っていただこう、こういうことで計画的に進めてまいりたい。裏から言えば、今後新たな米の過剰が発生する事態を避けながら他の農作物生産に切りかえていこうという、今後の過剰発生を防止するということが水田利用再編対策の考え方の基礎の一つになっておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、過去の過剰につきましては計画的なたな上げ処理をお願いしつつ、今後の農業生産はそういった形で進めていただきたい、こういう考え方で進めておる次第でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それはもう古米は言わない。それから今年は平均指数が九〇、だから五十四年の百七十万トンを入れないとことしの需給のバランスがとれない、とれないとは言わぬけれども、百七十万トン入れると需給のバランスがとれますと言うから、これは裏を返せば百七十万トンがなかったら今年はバランスがとれぬということでしょう。そういうことから言うと、日本は今年度で古米を考えても在庫は一切なし、とにかく食糧の貯金は一つもない、こういうふうに必然的に考えざるを得ないわけですが、一体日本としてはこの一億一千万の国民を養うていくためにどれだけの食糧の備蓄をしておったらよいのか、どう農林当局は考えておるのか。これは国民が非常に重大な関心を払っておる問題ですから、どれだけの備蓄があったらいいのかということを明快にお答え願いたいと思います。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 米の備蓄につきましては、現在、古米持ち越しとして一年間約二百万トン程度を持ち越しておればわが国の米の需給には不安はないというふうに考えて、そのような計画をいたしております。先ほど本年産米について百七十万トンないし百七十五万トンの古米持ち越しがあると申し上げましたのは、そのうち主食用、飯にして食べます部分の備蓄量といたしましては百七十万トン程度あればよろしいということになっておるわけでございます。この数字は、過去におきます作柄で非常に悪かったのが大体九四ないし九三程度でございますので、そういう作柄が二年続きましても十分対応できる程度のものと考えておるわけでございます。  なお、この備蓄につきましては、備蓄の量を多くいたしますと新しい米穀年度に入りましてから食べる古米の量がふえるという問題がございまして、消費者側の納得が得られないというような問題もございますので、現在は大体百七十万トン程度の備蓄があれば米については問題ないというふうに考えておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 ところが、今年は不作だからその百七十万トンの備蓄がなくなるでしょう。来年不足になった場合はどうなるか。そういう点では、百七十万トンくらいの備蓄があれば結構だという農林省の考え方は、何としてでも米は減さにゃいかぬ、水田をつぶさにゃいかぬというまさに亡国的農政の発想に立っておるわけですよ。日本には食糧の生産ができるだけの基盤があるんだから。日本はこの食糧援助規約の中へ入っておるでしょう。それは金でということじゃなしに――いまのような農林省の考え方、一億一千万の国民にわずか百七十万トンしか在庫のないような食糧状況で結構でございますというような行政の姿勢であっては私は問題だと思うわけです。だから私は、きょうは重要な会議であるから食糧庁の長官に出てもらいたいという要請をしたわけですけれども、いや来れない、来れないのはこうだということで、結局業務部長と室長との間で行き来した質問をしなければいかぬのでむだな時間をとってしようがないわけです。  こういう規約の中に日本が入って――私は何も古米を処理するために日本米を使えと言っておるのではない。幸いにして新しい米の生産能力があるんだから、無理に生産意欲を減退せしむるような生産調整に首を突っ込んで、ただ米が余るからということで百姓いじめをするようなことでやるのではなしに、日本でそれだけのものがあれば米で現物供与するような条件をつくり、その条件に対する障害があるとするならばその障害を排除するように、これは役人の知恵でいつでも法律を変えたり政令を変えたり、いろんなことをするじゃないですか。だからやればできないことはない。いまの農林省の姿勢では、日本の国民として全く寒心にたえないということを私は申し上げておいて、この現物の援助というものを強く要求をするものであります。  もう農林省はいいです。問題にならぬです、あなたらのような姿勢は。もう帰ってください、また改めてなにしますから。大体一億一千万の国民の食糧を百七十万トンの持ち越しで十分だというそんな定見がどこにあるんですか。私は納得できない。  そこで、食糧援助規約ですが、私は東南アジアあるいは中東諸国というところを回ってきた中で、衣食住ということを言われるわけですけれども、その中でも食というものが人類の絶対的な生存の要件だと私は思うわけです。パキスタンへ行ったら、雨が降らぬから家は要らない、だから食糧だけあったらいい、こういう状態の中で国民がいわゆる食を求めておるわけです。同じアジアの地域の中で、大臣も先般アフガニスタンの難民の収容所等もごらんになり、あるいはタイでカンボジアの難民収容所等を見て、これは何はともあれ食糧、医薬というものを何とかしてやらねばならぬ、こういう感じを抱いてこられたということを私は承知をしたわけであります。  アフガニスタンの方は別といたしましても、このカンボジアのすぐお隣のタイにいるカンボジア難民、こういう人たちの食糧状況というものはまさに飢餓的な状態であるということを大臣自身が目にしてきておるわけですが、こういうところに対する食糧援助というものはどうなるのかということを、大臣に承りたいと思うのです。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 先生おっしゃるとおり、私も難民のキャンプを見てきたわけでございますが、油がなくなるというのも大変でしょうが、食糧がなくなったら本当に大変だ、先生おっしゃることはそのとおりだと私は思うわけでございます。  それで、カンボジアの難民あるいはカンボジアの中における被災民といいますか、そういう人々に対して、国際機関が第一義的に難民の救済をやるわけでございますので、そこへお金を出して、その難民が日本の米が必要だ、欲しいというところには、さっき先生がおっしゃったそのお金で日本の米を持っていくという形で難民に対する食糧援助をやっておるというのが現実でございますが、先生おっしゃるように、難民に対してできるだけの食糧援助を考えていくというやり方は、やはり難民対策の一つの大きな柱でございますので、私どもは難民の食糧援助、その他の援助もございますが、これは力を入れてやっていくつもりでございます。去年、ことしもやりました実績等につきましては、政府委員から御参考に簡単に申し上げたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 難民に対する食糧援助の実績でございますが、わが国は五十四年度におきましては、カンボジア難民並びにカンボジア領内におきます被災民に対しまして、世界食糧計画を通じまして十八億三千万円と八億円の米並びにかん詰めを供与しております。本年度につきましては、同じく世界食糧計画を通じまして五十億円の米の援助を行っております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それはどこを通じてということがわからなかったのですが、これはタイの難民収容所等で困っておるカンボジアの人たちにも配分をされるような機構ですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 私が申し上げましたのは、世界食糧計画と申します国際機関を通じまして、カンボジア難民に日本が出しました食糧援助が配給されるということになっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 カンボジアの政権といいますか、それが非常にいろいろな形で、動揺という表現はどうかわかりませんが、何といいましてもキュー・サムフアン首相の政権というもの、つまり旧ポル・ポト政権というものがカンボジアのいわゆる合法政府ということに、一部反対の国もありましょうけれども、国際的には大方の国が認知をしておるということは間違いない事実であるし、また大臣もカンボジア問題について、いまのキュー・サムファン政権を国連としては承認する体制で進んでいくということで取り組んでこられたわけでありますし、その姿勢については今日においても変わらないと思うが、そのことできのうの外務委員会で、ポル・ポト政権を支持するのに固執をしないということは、カンボジアの中で民主的に平和的にベトナム軍が撤退をし、それでカンボジア人民の意思によって政府ができた場合にはそのときのことだ、こういう大臣の考え方ではなかろうかと私は思うわけですが、そういう考え方で大臣は今日カンボジア問題をお考えになっておるかどうか、大臣のカンボジア問題についての考えを承りたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 いま先生おっしゃいましたように、政府としましては、この間国連の代表権の場合に民主カンボジア政府の代表権をASEANと一緒に支持するということで、世界の大方の国々の賛成を得たわけでございまして、そのことはいまでも同じ考えでございます。それは、ポル・ポト政権が前にあったわけでございますが、いま民主カンボジア政府でございますが、ポル・ポト政権がやったことを全部是認するという意味ではない、ただ他国の武力で支援されたかいらいのような政権は認められぬということで民主カンボジア政府の代表権を持続するということをやったわけでございますが、カンボジア問題はこれからが問題だと私は思うわけでございます。  きのうも国連で、カンボジアに対する決議案が多数で可決をされた。その中には、ベトナム軍の即時撤退、それから国際会議を開いてそしてあそこに平和をもたらすということを内容にしておるわけでございまして、私が申し上げましたように自由な意思表示ができる、国民が自由な意思で投票をして自分の政権を決めるということをやった暁の政権については、それらがどういう名前の政権であろうとそういう政権は日本としては好ましいので、その政権を正式に承認をするということは将来の問題としてできればやっていった方かいいじゃないか、それがインドシナ半島の平和につながっていくことじゃないかということを述べたのでございまして、私はその点は同じ考え方でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そういう大臣の考え方に私は賛成をするものでありますし、いろいろ困難な中にも筋を通した伊東外交というものを、日本外交というものを貫いていただきたいと思うわけです。  この民主カンボジア政府、つまりいまのカンボジアは国際的に一きのうの決議案では賛成九十七、反対二十三、棄権二十二という圧倒的多数でカンボジア情勢の決議案が採決されておるわけですが、圧倒的多数の人たちの認識をしておる民主カンボジア政府のいまのキュー・サムファン首相に、日本の国会議員で自民党の水野さんも、そうしてまた田さんも会見をしておるわけです。その会見をしておる中で、今日の国際援助の中では、プノンペンを通ずる援助はベトナム軍がカンボジア人民には配りません、ほんのわずかしか配りません、こういうことを首相が言っておるわけです。  その会談の内容等はまた大臣もごらんになったととがあろうかと思いますが、そういう経緯から考えて、カンボジアにそれだけのものを送ってもそれが届いていないという状況で、いま局長が答弁をされたのはそれは結局プノンペンを通じていくようなことになっているのですか、その配分はどうなっているのですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 いまの御質問の点でございますが、現実にわれわれ配給の状況を見たわけではありませんから私が見ましたということで申し上げかねるのでございますが、日本としましては、国際機関を通じていろいろな食糧その他の物資が配られるわけでございますので、それがカンボジアの中の被災民にも公正に配られる、実際に配られるということは、これはそうあるべきものだと思いまして、実は大来外務大臣当時クアラルンプールで提唱したことがあるのでございますが、非武装地帯をつくってその中で配給の食糧その他の物資が確実に渡るという地帯をつくろうじゃないか一という提案をしたのは、そのことを頭に置いて提案したわけでございます。私もタイで国際機関の人に会いまして、カンボジア内で配給物資、援助物資が確実に被災民に渡っていないと困るのだから、そういう意味で自分らは非武装地帯を提案したのだ、非武装地帯はそれ以外の何物でもないということを説明したのでございますが、国際機関の人は職員の人数まで挙げておりましたが、自分らは確実に配っておるからということをタイで私に申したのでございます。  先生おっしゃるように、確実に被災民に渡るということは援助ということをする場合に当然なことでございますので、今後もその点は国際機関にやかましく、ちゃんと分配してもらわなければ困るということを日本としても言っていこうと思っております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 ワルトハイム国連事務総長の報告では、タイ・カンボジア国境地帯とタイ領内に八十万人、カンボジア領内に二百五十万人というカンボジア難民がいて飢えと病などで苦しんでおる。この世界各国からの援助によってタイ領内の難民キャンプに収容された人々の状態は次第に改善されてきておる、こういうことが言われておるわけでありますが、しかしながら、現実にカンボジアの救援センターに国会議員の代表団が行ったときの状況、そして向こうのキュー・サムファンとの会談、そして現地を見ると本当にどうにかこうにか飢えをしのぐような状態にあるわけですけれども、やはりそういう国際機関を通ずると同時に、私はそういう地帯への難民救援の食糧援助というものが直接できないかどうか、これはタイの国も大変だろうと思うわけですが、この食糧援助規約の対象国にはタイは入っておるのですか、入ってないのですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  タイは開発途上国として、この協定に基づきます供出の義務はもちろんございません。私どもといたしましては食糧援助をいたします場合に、この協定にも書いてございますとおり開発途上国からの買い入れも行うということになっておりますので、日本米と同時にタイ米も、従来食糧援助規約に基づきまして日本が義務を行います場合に、タイ米も買い付けてほかの国に援助するということをやっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 私はタイ米を買うというのではなしに、逆に食糧の援助対象国にタイが入っておるか入っていないか、こういうことをお尋ねしたわけですけれども、これを見るとないのですから米を買うだけのところですから、買い付ける対象国だけれども食糧を援助するという対象国ではない、こういうことですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 そのとおりでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それでこの援助規約による対象国に対する配分、日本は三十万トンだからその三十万トンをどうするこうする、どこへ持っていくというのではなしに、こういう配分の機構とかあるいは提供の時期とか対象、それを送る国とかいうようなものは国際機関で話し合いというものがされておるのか、あるいは一番多く米を供出するアメリカの意思によって配られておるのかどうか、日本等については、三十万トンぐらいだからおまえ黙っておれということで余り発言権がないのかどうか、その点どういう状態になっておるでしょう。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  わが国が食糧援助規約に基づきまして各国に対します援助の配分を決定いたします場合に、わが国が独自に自主的に決定するということを従来やってまいりましたが、もう少し具体的に申し上げますと、外交ルートを通じまして食糧の不足する国からいろいろと援助の要請が来るわけでございます。そういう要請を一応集めまして、その国の食糧不足の状況ないしその国の経済情勢あるいはわが国との二国間関係等を考慮いたしまして、当該国の食糧不足を救済するという目的で二国間の話し合いを行って援助を決めるわけでございますけれども、その決めます過程は全くわが国が自主的に決定しております。  その結果をこの食糧援助規約に基づきます食糧援助委員会に報告する、そこで各国と情報を交換するということをやっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そこで、私はこの質問の前段に戻るわけですけれども、農林省の方帰ってもよろしいと言ったけれども、まだ残っておるようですからお尋ねするわけですが、こういう食糧援助というものは、話を詰めていけば、どうしても日本の食糧というものは生産能力があると思う。食糧の自給率は非常に低いのですが、この自給率を向上させていかなければいかぬ。その一方においては、米は生産が可能だから米が余る、だから米の作付を減反しなければいかぬという理屈になってきているわけですけれども、そういうふうな世界的に食糧が不足の中で、日本はなぜもっと食糧生産というものに重点を置いて、そうしてたとえばカンボジアのいわゆる飢餓に苦しんでおる何十万という難民に同じアジアの者として救援の措置がとれないか、こういうように思うわけです。ここには政府の機関もないですから、タイに難民として来ておるわけですから、日本としてのタイに対する援助米というか、直接日本からその救援物資が行かなくても、タイに対する援助を与えることによってそういうカンボジアの難民の食糧援助ができるような仕組みにならないものだろうか、こういうことを考えるものであります。  いまパキスタンとかあるいは韓国に十何年前に出したものがちょうど期限が来たわけですが、それはどういう処理の仕方になっておるのか、農林省にひとつ御答弁願いたいと思います。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 お答え申し上げます。  韓国並びにパキスタンに貸し付けた米の返還につきましては、まず最初に韓国でございまするけれども、韓国につきましては最近米の需給事情がやや逼迫ぎみでございまして、現在韓国は大分作柄が悪いということでございますので、相手国といたしますと、現物を日本に返すということについてはどうも問題があるのではないかというような状況にございます。またわが国も、先ほど来申し上げておりますように米が過剰であるという実態にございますので、現物で米をいまの時点で返してもらうというのはどうも望ましくないということでございまして、本年四月、日韓両国間で協議をいたしました結果、当分の間現物ではなくて金銭で返すということにいたしまして、本年度第  一年目の償還をすでに実施を見たところでございます。  それからパキスタンに貸し付けた米につきましては、御存じのように、パキスタンに貸し付けました後で東パキスタンがバングラデシュということで分離独立をいたしました。その結果、現在パキスタンは米の輸出国になっておるわけでございまして、パキスタン側の事情からいたしますと、現物を返したいというような要望がございます。しかしながら、わが国は現物で返してもらうのははなはだ好ましくないということでございますので、できる限り現金で返してもらうように現在その履行方法についてパキスタンと協議中でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 韓国は、十年据え置きで二十年間割り払いという期限はたしか二、三年後だった、こう思うわけですが、いつから割り払いの年度に入ったのですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 本年度からでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そこで、韓国との間では返してもらった、こういったように聞いたのですが、大体どれくらい返してもらったのですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 四十四年に韓国に貸し付けをいたしましたのが三十二万トンでございまして、十年間据え置きをいたしましたので、本年度から一万六千六百五十トンの返還を受けるということでございまして、それに相当する分の金額を今年度返してもらったということになっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それに相当する金額は一体幾らで計算されたのですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 十二億九千二百万円でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そのことはいまの日本の米の価格とどうなんですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 先ほど申し上げましたように、本年四月韓国と日本の間で協議をいたしまして、この返還に当たりましての現物の評価の点につきましては、国際価格で評価をいたすということの取り決めになっておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 貸し付けするときにそんな話じゃなかったですよ。それを国際価格で、それなら日本は大変損をするわけですね。国際価格はいま幾らですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 先ほど申し上げましたように、最初貸し付けをいたしますときには、現物を貸して等質等量のものを返してもらうということでございまするので、その際には評価の問題は発生をしなかったというわけでございます。先ほども申しましたように、わが国も現物を返してもらうような状況にないし、相手国も現物を返せるような状況にないということでございますると、現物を現金にして評価をする必要が出てくるわけでございます。その場合の評価をするということになりますると、両国間で協議をいたしました結果でございまするけれども、やはり国際相場を基準とせざるを得ないということで、その単価は一トン当たり約七万七千円ということにいたしたわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そこで、十年据え置いて、その当時の価格からずっと計算していきますと、金利等含めますと一体どれだけ日本が持ち出しをしなければいかぬようになったのですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 これは物の考え方かと思いまするけれども、現在延べ払いでほかの国に輸出をいたしておるものもやはり国際価格水準でわが国が輸出をいたすということ等の見合いで考えますれば、韓国からのものを国際価格で評価をして現金を受け入れるということにいたしましても、その限りではほかの輸出をいたします場合と同じようなことになるのではないかというふうに思っておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そうあなたが思うことは結構ですけれども、日本としてはお百姓さんから政府が買い上げた。その買い上げた米を三十万トン十年据え置いて後二十年間で払う、こういうことになっておるでしょう。それが米は返せないから金で払う、しかしその価格は国際価格、こういうことになる。結局それも米だったらだんだん上がってきておるから、日本としてはある程度そういうものに対する損失が少のうなるわけですけれども、だからこれは私は、国際価格でよそがどうこうしておるからということではなしに、一体日本としてはいわばどれだけの持ち出しをしたのかということ、これは計算できるでしょうから、それを端的にお尋ねしておるわけですから、それ以外のものは要らぬです。そのことは何もあなたの責任じゃないですから、数字が何億になった、何十億になります、こう言ったところであなたの責任ではないですから、そのことを言ってくださいよ。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 利子を含めまして総額幾らになるかという計算は、私ただいま手元に資料を持ち合わせておりませんので、ちょっとお答えできないのでございまするけれども、どれくらいの損失になるかということになりますと、現在国際価格と国内価格の差が大体トン当たり十八万円ぐらいございます。したがいまして、もし現在買い入れております米を輸出をいたしますれば、その程度の損失に相なろうかということになるわけでございます。その場合と韓国へ貸し付けたものを現金で評価がえして受け入れる場合と、現在の時点においては同じことになろうかというふうに思っておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それはあなたにそういうことを幾ら言ったところで始まらぬ問題ですから、だから、あなたもどうのこうのと言い逃れの答弁ばかりしておるわけですが、現実に韓国に三十万トンの米を出した。これは自分で計算したら、家を建てるのに銀行ローンを五百万円借りた、その五百万円を三十年間の月賦で払う、一体何ぼ払わなければいかぬか、あなたは借金の経験がないから別にそんな勘定はせぬかもしらぬけれども、日本は韓国に対してもこれだけの経済協力というか経済援助をしておるわけですから、これは外務大臣、韓国に対する援助というのはいろいろな形でたくさんのものが出されておるわけです。だからそういう点から考えても、日本と韓国との関係というものはもっと厳しく対処してしかるべきだ、こう思うわけです。  大臣は金大中氏の問題について、その全文を早くもらいたい、こう言って、きのうも韓国大使に申し伝えたということでありますが、こういうことは大臣の頭の中にあったかどうかは知りませんけれども、少なくとも何十億という金を韓国に援助をして、それを今日莫大な損失を受けて日本が戻してもらう、これも政府間の取り決めでやっておるのですから、現実にどうなっておるかわかりませんけれども、私どもそれを監査するすべもないのですから、別に真実かどうかと言うことはできませんのであえて言いませんけれども、こういう韓国にただ経済援助、経済援助と韓国の言いなりになるような、そういう日本の各行政機関の姿勢であってはならないと思うし、そのことを踏まえて日韓関係というものは考えてもらわないと、これは全斗煥のファッショ体制がどんなこと言うかもわからぬですから、そこら辺は大臣として対韓国外交についての決意を簡単で結構ですからお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 いま米の問題で御質問があったのでございますが、御参考に申し上げておきますと、日本がバングラに売るとかインドネシアに売るとかいう延べ払いで売っているお米がございます。こういうものは実はみんな国際価格でやっているということでございまして、日本よりも大ざっぱに言って四分の一とか三分の一とかいう価格で延べ払いで売っているものも、これはみん国際価格で売っております。  ですから、韓国だけに安いものをやったということじゃなくて(井上(泉)委員「韓国には売っていはせぬですよ」と呼ぶ)一般論を言ったんですが、そういうことをやっておりますが、たまたまここのいま問題になっておる話は現物で貸して現物で返してもらうという特殊な、延べ払いとは別な形のものでございまして、先生のおっしゃったようなことも私は一部そうかなと思って伺っていたのでございますが、ただ韓国に対する援助、これは韓国に対してほかの国の援助と特別違って考えるということじゃなくて、やはり日本の国益をなるべく守っていくという立場に立ってやっていくということは、これはもう私は変わりないというふうに考えておるわけでございます。

奥田敬和自由民主党

○奥田委員長 玉城栄一君。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 千九百八十年の食糧援助規約についてお伺いをいたします。  まず第一点は、基本的な問題として、アジア、アフリカ等多くの開発途上国においては慢性的な食糧不足に悩んでおり、しかも今後の人口の自然増などからその不足量はますます増大していく傾向にあることは、すでに多くの指摘がなされているところであります。たとえば国連食糧農業機関の推定によりますと、昭和六十年までの穀物による食糧援助の必要量は千五百万から千六百万トンになるとされております。そこで、今日第三世界では八億と推定される人々が極度に貧困な状態にあるとも言われており、飢餓を緊急に根絶することが、いわゆる南北問題解決の基本課題であると思います。  そこで、外務省とされてこの開発途上国の食糧問題解決のためにどのように取り組むのか、基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。     〔委員長退席、青木委員長代理着席〕

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 南北問題解決といいますか、大きい意味でそういうことのために食糧援助ということが、場合によっては短期的な問題として必要だということはわかりますので、そういう南北問題の一環としてこれを取り上げていくという取り上げ方でございます。  ただ根本的には、先生も御承知のとおり食糧援助、これは一年限りでなくなってしまうわけでございますので、そうでなくて食糧の生産、増産と  いいますか、につながる、たとえばダムをつくって灌漑施設をつくるとかあるいは肥料を送るとか農業開発の機械を送るとか、そういうやはり根本的に食糧増産に役立つというやり方でやっていくのが基本的には正しいことだというふうに考えます。  ただ、ある年が不作で飢饉が来るというようなときには、これは当然食糧でやっていく、長期的にはいま言ったようないろいろな施設をつくって農業の生産を増していくということに力を尽くしていくことが適当じゃないかというふうに考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 そこで、この南北問題の基本的な解決としまして総合的なあらゆる立場からというお考えはおわしゃるとおりであると思いますが、現実にはやはり先ほど申し上げたとおりでありますので、そこでさらに伺っておきたい点は、ことし一の六月三日から六日にかけましてタンザニアのアルーシャにおいて世界食糧理事会の第六回閣僚レベル会合が開かれました。食糧危機に備えた千二百万トンの予備備蓄の創設を事務局から提案されております。これは開発途上国への援助を目的としてあらかじめその大半を開発途上国の国内に備蓄させようという構想と聞いておるわけであります。この食糧危機予備備蓄の創設について、わが国を初め先進国は反対の態度をとっているやに聞いておるわけでありますが、その理由をお聞かせいただきたいと思います。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 お答え申し上げます。  第六回の世界食糧理事会におきまして、確かに御指摘のように事務局より千二百万トンの予備備蓄の設立が提案されたわけでございますが、わが国を含む先進諸国は、これにつきましては、備蓄問題につきましてはすでに国際小麦理事会の場で検討が行われているということにかんがみまして、本来総合的な調整あるいは助言を行うことを目的とする世界食糧理事会の場でこの問題をあらかじめ決めてしまうということは適当でないという考えに基づきまして、この構想に反対の態度をとったわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 いろいろな理由があっての反対ではあろうかと思いますけれども、こういう基本的な問題の解決という立場から奇異な感じを受けましたので、お伺いしたわけです。  そこで次に、わが国は千九百七十一年の食糧援助規約では二十二万五千トンの拠出義務を負っております。今回これを三十万トンに増加したわけでありますけれども、食糧援助に対する積極的な姿勢を示すためにも拠出量をもっと増加させてもいいのではないかと思うわけであります。そこで、食糧援助拡大のためのこの新しい規約、一九七四年ローマで開催された国連世界食糧会議で開発途上国に対する食糧援助を毎年一千万トン以上にすべき旨の決議が採択され、その目標達成を確保する目的で作成されたこの新しい規約では、従来の四百二十二万六千トンから七百五十九万二千トンにふやしているわけであります。先ほど申し上げました一千万トンに満たない。これでは、規約第一条の「目的」に「毎年一千万トン以上の食糧を援助するという世界食糧会議の目標の実質的な達成を確保する」と書いてあることが空文になってしまうのではないかと思いますが、この規約上の各国の拠出量は一体どのような形で決められているのか、その点を伺います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  新しい食糧援助規約に基づく各国の拠出量決定に当たりましては、別に分担率あるいは前もって各国は幾らぐらいを分担すべきであるという算出基準があったわけではございません。ただ各国とも開発途上国から食糧援助の量の増大を強く要請されているということがございますので、七一年の食糧援助規約に基づく各国の拠出量を基礎にいたしまして、各国が財政事情の許す限り自主的に決定するということで交渉会議の過程におきまして成約した結果が、第三条に決められております拠出量でございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 あわせて、先ほど申し上げたとおり一千万トン以上という話がありますね、これはいつごろどういう形で決められていくわけですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 一千万トンというこの目標につきまして、先生御指摘のとおり今回の協定におきましては各国の拠出量の合計が七百五十九万トンでございまして、一千万トンに達しておりません。しかし世界食糧会議の過程におきまして一千万トンを援助するという目的の達成をうたわれておりますので、今回の八〇年の食糧援助規約の冒頭第一条にもこの目的が規定されているわけでございます。したがって、現在のところまだ一千万トンに達しておりませんけれども、今回の新しい規約によりまして一千万トンの援助目標達成のためにこの規約の役割りがかなり大きなものであろうと考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 南北問題はこれから世界の最大の課題であるという立場から、国連の世界食糧理事会のウイリアムズ事務局長が一九七九年一月に、飢餓を克服し人類を堕落と絶望から救うため真に多大の努力を払うことは、諸国民、諸国家間に世界的な協力と連帯の精神を樹立する上で至上の政治的命題であると述べております。  この飢餓と貧困を克服するには先進自由主義国家だけではできないのではないかと私は思うのですね。当然東欧圏諸国や石油産出国からの南への援助、これは食糧援助に限らず経済援助全般についてもなされなければならないと思うわけでありますが、東欧圏、OPECのこの規約への加盟見通しはどうなのか、またそういう働きかけをわが国としてはやっているのかやっていないのか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、現在世界の先進国の援助思想と申しますか、単に先進国だけではなしにOPEC諸国並びに東欧圏も開発途上国に対する援助に参加してほしいというのが先進国の共通の気持ちだと思うのでございますが、この食糧援助規約に基づきます援助量の増大につきましても一、これら諸国の規約への加盟が非常に望ましいということにつきましては、日本を含めましてこの規約の締約国全員が十分認識しているというふうに考えております。  したがいまして、七一年の規約におきましては、小麦貿易規約に入ることを条件として七一年の食糧援助規約に入ることが認められておったわけでございますけれども、今回の八〇年の食糧援助規約におきましてはこの条件をなくしまして、東欧圏、OPEC諸国につきましてもこの規約に加入し得るような配慮がされておるわけであります。現在締約国は米国を中心にいたしまして、特にOPEC諸国に対して規約加盟を非公式に要請しております。同時に、開発途上国もかかる動きを非常に評価しておるわけでございますけれども、具体的にいつごろ入るかということについてはまだはっきりしないという現状でございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 積極的にわが国が先頭に立ってでもそういう外交努力をしていただきたいことを強く要望いたしまして、次にお伺いをいたしますことは、先ほどの御質疑等でお米の問題の質疑が交わされたわけで、その中でいわゆるカンボジア難民に対する食糧援助の問題等についても御説明があったわけですが、大臣のお答えでも力を入れているとおっしゃっておられたのですが、アフリカ難民についてはどのようなお考えですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  先ほど御説明いたしましたとおり、カンボジア難民とアフガンの難民には食糧援助をやっておるわけでございますけれども、まだアフリカの難民まで援助してないというのが現状でございますが、現在検討中でございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 アフリカ難民も四百万いると言われております。ですから当然わが国としても十分検討していただきたいと思います。  次に、政府は六月十七日暫定的適用宣言を寄託して、すでに暫定的に適用しているということを伺っておりますが、この規約に基づく援助の実施状況また予算上の措置はどのようになっているのか、簡単に概略を御説明いただきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 現在本年度の予算措置について申し上げますと、実はちょっと詳しくなって恐縮でございますが、まだ新しい食糧援助規約ができる前でございましたので、小麦の価格をどう計算するかという問題がございまして、それに基づいてとりあえず本年度予算にわが国の拠出義務量を三十万トンと前提いたしまして予算の承認をお願いしたわけでございます。その予算が九十五億円ついているわけでございますが、実は新しい食糧援助規約の中におきましては、毎年小麦価格の値上がりを考慮いたしましてその次の年の金額をはじき出すという規定がございます。したがいまして、来年度におきましては新たな予算措置をお願いいたしまして、わが国の義務が果たせるようにしたいと考えておるわけでございますが、本年度の予算につきましては現在九十五億円の予算が計上されております。それにつきまして、カンボジア難民とアフガンの難民に対しまして世界食糧計画、WFPを通じまして四十七億円の供与を決定しております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 農林省の方せっかく残っていらっしゃいますので……。先ほど米の問題等について詳細な御質疑が交わされましたが、わが国の余剰米処理のためにそれを食糧援助に回すことは、もちろん先ほどのお話にもありましたとおり相手国の要請との兼ね合いもあると思いますが、これまで使用された余剰米の量、また今後の余剰米使用についての農林省の考え方を伺っておきたいと思います。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 ちょっと御質問の趣旨がよく聞き取れなかったのでございますが、食糧援助としてどれだけ米を使ったかというお尋ねでございますね。  五十四年度におきまして食糧援助として使いましたのは四万六千トンでございます。今後の計画につきましては、これは外務省の方で今後の食糧援助の計画をどういうふうにおつくりになるか、その中で私どももできる限り米を充当いたしてまいりたいというように思っておるわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 専門家でいらっしゃるから参考までに伺っておきたいのですが、世界でお米を常食にしておる国の数はどれくらいですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 特に私、米を常食にしておる国の数を数えたことがございませんので、つまびらかには……。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 二番目、常食にしていない国はどこですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 いずれも私、直ちに御即答できません。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 三番目、アジアの米の常食の国の自給率、たとえば先ほど韓国をおっしゃいましたが、韓国はおわかりでしょう。どれくらいですか。

中山昇食糧庁業務部長

○中山説明員 韓国につきましては、昭和五十二年には一時よその国に輸出をできるまでに自給率が上がったわけでございますけれども、その後また作柄が悪いあるいは品種の転換がスムーズでなかったというようなことがございまして、最近は輸入をいたすというような状況になっておるわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 まあよろしいでしょう。  そこで外務省に伺いたいのですが、千九百七十一年の国際小麦協定は五回延長されて現在に至っており、この協定を構成している小麦貿易規約の作成交渉はまだ合意に至っていないということでありますが、どういう点が問題とされているのか。来年六月には有効期間が切れるわけでありますが、この新しい小麦貿易規約の成立見通しいかん。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 新国際小麦協定の一部を構成することになります小麦貿易規約の交渉会議が御高承のとおり七八年から七九年にかけまして三回、非常に時間をかけ、かつ相当激しい交渉が行われたわけでございます。しかしながら、主要な要素でございます備蓄、それから備蓄の運営をめぐる価格をどこに置くかという問題。もう少し具体的に申し上げますと、備蓄在庫の規模、各国の備蓄在庫の分担率、分担の量、備蓄在庫メカニズムを運用するための価格帯の水準、備蓄在庫メカニズムの運用にかかわる開発途上国の特別措置の諸点、そういった問題につきまして生産国と消費国、特に開発途上国との間で合意を達成することができませんで、このため新規約は締結されないまま現在に至っているわけでございます。  今後の見通しでございますが、昨年十月以来国際小麦理事会のもとに特別委員会を設けまして、交渉会議で合意できなかった問題点につきまして技術的な討議が行われております。そこで来る十一月の国際小麦理事会でこの特別委員会での討議の結果を踏まえて交渉会議を再開するか否かの問題が取り上げられることになっているわけでございますが、すでに三回開かれました特別委員会の討議がほぼ終わっていることから、次回の理事会におきまして交渉会議の再開について前向きの結論が出るものと予想しております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 そこでお伺いしておきたいのです一が、現在またこれからの世界最大の課題であります南北問題の根本的な解決として、先ほど大臣のお答えでは、食糧援助につきましても増産につながるような長期的な形で、総合的な立場で取り組んでいきたいというお話もあったわけでありますが、開発途上国から、わが国は物あるいは金の援助をするばかりではなくて必要な人材ももっと送ってほしい、たとえば農業面あるいは水産面あるいは土木面等々そういう人材も供給してほしいという強い要請があることも事実であります。  そこで、現在そういう開発途上国、海外で使命感に燃えてその国の発展に寄与するためにそれこそ一生懸命に働いていらっしゃる方々がたくさんいらっしゃるわけですね、その実態をどのように把握しておられるのか、お伺いいたします。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 現在わが国の政府ベースの技術協力のために開発途上国に行っておいでになります専門家並びに青年協力隊の総数は約千六百名でございまして、六十数カ国の開発途上国並びに十一の国際機関に派遣されております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 その千六百名というのは全部ですか。外務省が把握しているだけが千六百名ということですか。農業関係とか水産関係あるいは土木関係とか海外に働いているいわゆる労務者と申しますか、そういう方々も含めて千六百名、ちょっと少ないのですね。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  いま申し上げました千六百名と申しますのはJICAベースの専門家それから青年協力隊でございまして、この青年協力隊、専門家は絶えず出入りがございます。したがいまして、私が申しましたのは七月三十一日現在におきまして千六百名の専門家と海外協力隊員が外国に派遣されておるということでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 いや、千六百名以外にたくさんいらっしゃるでしょう、そういう方々の数はどれくらいかというのですよ。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 先生のおっしゃる御質問の意味は、恐らく民間企業も含めてだと思いますが、いまちょっとその資料を持っておりません。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 先ほど申し上げましたように、ただ物や金だけの援助ではなくて必要な人も送ってほしいという要請があることも事実ですね。現にまたそういう形で中東も含めて多くのところに働いていらっしゃる。私が伺いたいのは、そういう方方の、日本の国内におれば当然日本国民として受けるべきである権利、それがどうなっているかということなんです。ですから、数がわからないのではもちろん内容もわからないと思いますけれども、それではちょっと困るのです。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 私のお答えできますことは、政府派遣の技術協力と申しますか、結局JICAベ-スになるわけでございますけれども、その専門家と青年協力隊に対します健康保険その他福利厚生上の問題かと存じます。このJICAベースで行っております専門家と海外青年協力隊の問題点といたしましては、国民年金が海外にいる間は被保険者期間に算入されないという問題がございます。この問題につきましては法律で決まっておりますためにいかんともしがたい問題でございますけれども、それ以外に共済給付制度によりまして事業団の専門家並びに青年協力隊ともに健康保険が確保されておりますし、さらに労災につきましても事業団が一定の金額を負担いたしまして海外労災をやっておるわけでございます。  もう一つ大きな問題といたしまして、日本に帰ってこられましてから果たして職があるかという問題がございます。これにつきましては、専門家の場合は大体日本に所属先のある方が大部分でございまして、日本にお帰りになりましても別に問題ないと思うのでございますが、青年協力隊につきましては、ほとんど大部分が日本に所属先のない方であるために、お帰りになられましてからの職をどうするかという問題がございますけれども、最近はかなりよくなっていると聞いております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 大臣にお伺いしたいのですが、先ほど申し上げましたとおり、物や金だけの援助ではなくて、日本の優秀な人もどんどん送ってほしいという要請が現にあり、これからもそういう要請は強くなってくると思うわけであります。そこでいまの政府ベース、民間ベースで相当の数の方がいらっしゃるわけです。  そこでまず年金ですね。国民年金の空白とか、いろいろなケースもあると思います。全体的に見て年金の問題、これが適用されない、あるいは健保の問題もそうです。それから労働災害、向こうで災害を受けた場合の保険がどうなるのか。民間企業、海外へ行きますと当然適用企業ではなくなるわけですから、そういうものが適用されていかない。たとえば中小企業の場合になりますと、ほとんど縁を切った形で行くというケースが多いというふうに聞いております。そういう当然国内におれば国民として受けるべきいろいろな権利が空白になる。先ほどの御説明にもありましたが、帰ってきたらどこに行くのか、そういう身分上の問題等もありまして、外務省としてもこの実態を掌握されまして、何らかの特別な対策について考えてみる必要が現にあると思うわけですね。  ですから、今後の南北問題との関係で非常に重要な問題と思いますので、大臣、どのようにお考えになられますか、お伺いします。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 御質問でございますが、確かに人的な協力ということが大切なことはそのとおりだと思います。こちらから出ていく人あるいは向こうの人をこっちに呼んで教育をする、人づくりの問題、こういうことの面で南北問題を考えていくことが大切ということはよくわかります。しかし先生おっしゃった向こうへ出ていく人について労災とか年金とか健保とかその他社会保障関係でいろいろあると思うのです。そういうことにつきましては、私いまここで実情、先生に申し述べるほど把握しておりませんので、何か考える場合にも実情を調査する、まず知ることが大事でございますから、早急に実情を確かめてみて、その対策はどういうことが一番いいのかということは、これは各省庁に関係することですから、早速調べてみることはお約束申し上げます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 以上です。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 この際、暫時休憩いたします。     午後零時二十五分休憩      ――――◇―――――     午後一時二十一分開議

奥田敬和自由民主党

○奥田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  千九百八十年の食糧援助規約の締結について承認を求めるの件について質疑を続行いたします。林保夫君。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 千九百八十年の食糧援助規約の内容、これに関連する問題について質問いたしたいと思います。  大臣にお尋ねしたいのでございますが、過日国連の安全保障理事会に、非常任理事国として圧倒的な百四十一票でございましたか入りまして、わが国の国際社会における発言も大きくなりましょうし、立場も大事になってまいりますが、この食糧援助規約もその一つでございますが、これからの対外援助をどういうお考え、御方針のもとに進めていかれますのか、その中で議題になっております援助規約がどういう役割りを果たすものなのか、この点についてのお考えを承りたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 お答え申し上げます。  つい最近でございましたが、国連の安保理事会の非常任理事国に先生も御指摘になったような非常に高い得票で当選をしたということは、これは日本が国際的な信頼感をかち得た、あるいはその半面は非常に期待されたことに対する責任といいますか、そういうことの非常に重いことを私ども痛感するわけでございます。  安保理というのは、御承知のように加盟国にかわって世界の平和、安定のために本当に努力する、また力を持ったところでございますので、日本も来年の一月以降この票数というものの重みをしょって一生懸命努力をしてまいるつもりでございます。その中で、経済援助というものをどう考えていくかということでございますが、これは私ども南北問題の解決への一つの大きな足がかりというふうに思っておるわけでございますが、もっと広く言えば広義の総合安全保障の一環だ。南北問題、非常に所得の格差の違う国々があるということは、これは平和にとりましても障害になることでございます。その国々の社会不安にもつながっていくことでございますから、そういうものをだんだんなくしていくことがいわゆる世界の平和につながる、総合安全保障につながる、私はこういう見地で、特に開発途上国に対します政府の開発援助というものにつきまして積極的に取り組んでまいるつもりでございます。  ことしで御承知のような三年倍増という計画は達成をされることが確実になっているわけでございますが、来年以降も、これは予算の編成段階で大蔵省と折衝したい、ある目標をつくってそれを達成するということにしたいと思っているわけでございますが、来年の予算要求のシーリングでもODA、いわゆる政府開発援助の予算の要求額は、一般と違って相当大幅に要求は認められているということでございますので、これを実現するように努力してまいりたいと思います。     〔委員長退席、青木委員長代理着席〕  その中で、この食糧の援助の問題があるわけでございますが、特におくれた発展途上国、そういう国々の食糧不安ということに対しましては、これはその国の治安上の問題にもなるだろうし、社会不安にもなるだろうし、いろいろな問題になる根源になりますので、この食糧援助につきましては、そういう国々のいわゆる社会不安とか、そういうことが起きないようにということに対する一つの大きな役目をするわけでございますので、発展途上国の援助の中でまた食糧というのは特別でございますので、難民援助の問題もございますし、積極的にこういう問題には取り組んでまいるつもりでございます。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 御決意を承りまして、ぜひそういう方向でひとつ御努力願いたいと思うのでございますが、国民的な立場に立ちますと、やはりこれは税金を使って国民の負担でやるものでございますので、それなりの援助しただけの効果というものを期待しなければならぬと思います。  こういう視点で、昨年の十二月私も当時の大来外務大臣に対しまして、率直に言って、援助は結構だけれども、これと外交上の影響力の行使といいますか、軍事的にはわが国はそれはないわけでございますけれども、しかしなお影響力を行使するような、機能する外交をひとつ展開してもらいたい、こういう御要望を申し上げたこともございます。  大臣は、そういう点につきまして援助の効果と、そしてまたそれのもたらすわが国外交上の問題につきまして、どういうお考えで、また御決意を持っておられるか、この点一つだけ承っておきたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 ODA、政府開発の援助というものも、これはおっしゃるとおり国民の皆さんからいただいた税金がもとでございますので、この使用につきましてはこれを最も効果的に使っていくということが大切だ。よく援助の効果はどうだということで、果たしてそのとおり使われているかというようなことが問題になるわけでございますので、援助をやりました後のフォローといいますか、そういうことにつきましては、現地の大使館等も通じまして十分これは私どもも要注意といいますか、今後とも援助が効果的に使われるように努力をするつもりでございます。  もう一つは、この援助というものの効用の問題でございますが、最近私も東南アジアに参りまして、日本は経済援助ということでいろいろやってくれるのはありがたいが、政治的なことも考えてくれということをよく言われたわけでございまして、先生おっしゃるように日本は軍事力でということはできないわけで、これははっきりしているわけでございますから、この経済援助ということが日本の外交にとりまして一つの大きな役目をする、外交上のことも十分頭に置いて考えていく、プラスになるように考えるということ、そういう視点も大切だというふうに思っております。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 具体的に援助規約の方へ入りまして、今回御提議になりました提案理由の説明の中でも出ておりますが、「国際小麦協定を構成する二の規約のうち、小麦貿易規約についてはいまだ新しい規約が作成されるに至っておりません」とある。多少事情は承知しておりますが、この詳細、段階、どういう状況にあるのか、御説明いただきたいと思います。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 小麦貿易規約の方は一九七八年の二月から一九七九年の二月にかけまして、会期で三回、ジュネーブとロンドンに場所を移しまして相当長い期間、かつ相当困難な交渉が行われたわけでございますが、結局、新しい規約の主要な要素でございます備蓄の問題、それから備蓄の運用にかかわります価格をどうするか、さらに具体的に申しますと、備蓄在庫の規模、各国の備蓄在庫の分担の量、備蓄在庫メカニズムを運用するための価格帯の水準、備蓄在庫メカニズムの運用にかかわる開発途上国の特別措置といった諸点につきまして、生産国と消費国、特に開発途上国との間で合意が成立いたしません。したがって、この規約がいまだ締結されないままに至っているわけでございます。  今後の見通しでございますが、昨年の十月から国際小麦理事会のもとに特別委員会というのを設けまして、交渉会議で合意できなかった問題点につきまして技術的な討議が行われております。そこで、来る十一月の国際小麦理事会で、この特別委員会での討議結果を踏まえて、交渉会議を再開するか否かの問題が取り上げられることになっております。特別委員会はすでに三回会合をしておりまして、この討議がほぼ終了しておりますので、次期の理事会におきまして、交渉会議の再開について前向きの結論が出るものと予想しております。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 来年六月で失効するということになりますが、その間には当然これは成立するもの、このように理解してよろしゅうございますか。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 わが国といたしましては、小麦の需給の安定ということに資する意味からも、また開発途上国との関係からいきましても、できるだけこれを早期に成立させたいという希望は持っております。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 問題点は、先ほどおっしゃられましたように、備蓄の規模とかあるいは価格帯の問題、発展途上国というか、被援助国、受ける方の側の問題がいろいろあるように聞いておりますが、たとえばどういうものか、もう少し明らかにしていただきたいと思うのです。

杉山洋二外務省経済局資源第二課長

○杉山説明員 LDCにかかわる措置の内容を御説明いたします。  これはいろいろございまして、備蓄をLDC諸国が行う場合は、当然のこととしまして、財政的な負担、資金的な負担がかかってくるわけでございます。そうしますと、たとえば港にサイロをつくるとかあるいは備蓄の倉庫をつくるとかということになりますと当然金が要りますから、発展途上国としましてはそういった備蓄施設等につきまして、先進国から資金的な援助あるいは技術的な援助をいただきたいということを強く主張しているわけです。同時に、たとえば世銀とかIMFとかの国際機関も、こういった備蓄、特にLDCにおける備蓄の増進につきましていろいろ関心を持っておりまして、どのような支援ができるか、いま検討中でございます。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 もう一つだけ。世界の小麦の需給事情、食糧事情、これが米ソ間の関係あるいは中国との関係でかなり変わってきておりますが、それがこの協定締結の背景として影響しているかどうかの点について御説明いただきたいと思います。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 いままで行われました交渉会議等におきましては、必ずしもいま御指摘がございましたような問題が背景になって交渉がおくれたということはございません。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 ついでに、本年及び来年の食糧需給の世界的な大きな見通しといいますか、主として小麦につきまして御説明いただきたいと思います。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 穀物の需給でございますが、たとえば昨年はソ連の不作から穀物生産が減少、それから在庫も減少したわけでございますが、しかしなお在庫の水準は世界全体で消費の一七%を維持しているという事情がまずございます。  それで、本年の穀物は、この穀物の中には小麦と粗粒穀物、米を含んでおりますけれども、米国におきます熱波の関係、それによる干ばつ等によりまして、飼料穀物にかなりの被害が出ているというふうに承知しております。  ただ、FAOの本年九月三十日発表の見通しによりますと、世界全体では、なお昨年を若干上回る生産が見込まれております。具体的には、このFAOの数字によりますと十四億五千七百万トンでございまして、昨年が十四億二千六百万トンというふうになっております。ただし、ごく最近の情報によりますと、この見通しを下回るものになるというふうな情報もございます。そこで、特に小麦につきましては、やはりこの報告によりますと、昨年を七%上回る四億五千三百万トンというふうに見込まれております。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 もう一つは、その作柄及びノーマルな状態における需給状況のほかに、アメリカの対ソ禁輸の問題とかあるいは中国の買い付けなどがありますが、これらが市況にもちろん響いてきているわけですが、食糧援助規約をわが国も実行する、あるいは運営する、そういう立場の中で、背景として何か気にかかるような問題とか、あるいはまた現在の米ソ間の小麦のやりとり、あるいはまた中国との関係について、知っておられるところをちょっと説明していただきたいと思います。

遠藤実外務省経済局外務参事官

○遠藤説明員 まず、米国の対ソ穀物禁輸の関係でございますけれども、これは御高承のように、小麦が四百万トン、トウモロコシが千三百万トン、計千七百万トンが禁輸の対象となっているわけでございます。これは、昨年の十月に米ソの問で合意しておりましたソ連の買い付け予定数量二千五百万トンから、ソ連が米ソの長期穀物協定によりまして米国政府の許可なしに買い付け可能な数量八百万トンを控除した数量に相当いたします。そのほかこの禁輸の中には、穀物協定の対象外になっております大豆百万トンが含まれております。  この対ソ穀物禁輸がまずソ連に与えた影響につきまして、本年のソ連の作柄が不明確であった一ころ前の段階におきましては、アメリカ側はある程度の効果があったと言うのに対して、ソ連側は、打撃は全くない、むしろ米国の方に犠牲が多かったというふうに言っておったわけでございます。しかし現実の問題としては、一千万トン以上の米国産の穀物が対ソ禁輸されたことは事実でございますし、他方ソ連が禁輸の効果を相殺するためにアルゼンチン等から相当量の穀物を買い付けざるを得なかったということもございまして、穀物貿易の流れに若干の変化があった、これをどの程度と評価するかは別の問題でございますが、流れが若干変わったことは事実でございます。  引き続きソ連の問題に若干追加させていただきますと、最近になりまして、本年のソ連の穀物生産が当初の目標を大幅に下回る、つまり二億三千万トンというのが計画目標であったと承知しておりますが、二億トンをかなり割るというふうに予想されるに至りまして、対ソの穀物禁輸が今後とも継続される場合には、ソ連にとっても影響がかなり及ぶのではないかと考えております。  それから、御承知のように最近米中の穀物協定が締結されたわけでございますけれども、この内容は、中国が米国から明年一月一日から四年間に毎年合計六百万トンないし九百万トンの小麦及びトウモロコシを購入するということを原則としております。これは従来中国が米国から買っておりました穀物の二百万トンないし四百万トンの上積みになるということでございますけれども、他方穀物貿易全体として見ますと、米国としては小麦とかトウモロコシを毎年一億トン以上輸出する余力を持っておりますので、その意味では直ちに世界貿易とかわが国の対米穀物輸入等に大きな影響があるというふうには考えられません。  中国はそれ自体として相当穀物の輸出輸入市場といいますか、一つの市場でございますので、この市場をめぐっての取引が安定すること自体はむしろ穀物貿易に対する安定的要因ではないかというふうに考えてはおります。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 この規約採択時における状況と余り変わらぬ、つまり熱波とかアジアにおける寒い夏とか、こういう問題も影響なく、この規約に盛られております加盟国のいろいろな割り当て拠出量が完全にといいますか、ほぼ間違いなくできる、こういう御判断をしておられるかどうか、ちょっとお聞きしたい。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 従来の実績もそうでございますけれども、各国は、食糧援助規約に基づく各国の拠出量の義務を全部完遂しております。ただ、一部おくれる場合もございますけれども、FACの統計によりますと、各国は全部義務を完遂しておるということでございますので、私どもは今後もそうなるだろうと考えております。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 大丈夫だ、こういうお答えだろうと思います。  そういたしますと、日本の場合もまた米は余っておりますから大丈夫だろう、こういうことになるわけでございますが、皆さん大変御努力されましてむずかしい米を枠の中に入れられた、こういう状況もございますが、なお、日本の場合現金拠出の問題、それからもう一つは、なぜタイ米、ビルマ米、パキスタン米、エジプト米、さらにはイタリア米まであるのか、米が余っておるのに。これは率直な、国民的な立場からの見方でございますが、現金拠出の問題とそれからよその国の米をなぜ買わなければならないか、・ひとつこの機会にはっきりと御説明を伺いたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 まず現金拠出の問題でございますけれども、現金拠出と申しますのは、食糧援助規約に基づきまして物を、日本政府が米なら米を買い上げてその米を向こうに渡すという方式ではなしに、現金を被援助国に供与いたしまして、そのお金で日本の米なら米を買うという方式をとっておるわけでございます。したがいまして、一応形式上は現金拠出でございますけれども、その実態は、日本米なり第三国米が行くということに変わりないわけでございます。  何ゆえにそういう現金拠出方式をとっておるかと申しますと、食管法上日本米の無償の供与ができないということもございますし、それから他方、私ども賠償以来無償援助の方式はいわば現金拠出方式と申しますか、一応、協定、交換公文上では現金を被援助国政府に供与する、その現金によって被援助国政府が日本国の役務なり日本国の生産物を買うという形でやってまいりまして、その後始まりましたこの無償協力も同じ方式を踏襲しておるわけでございます。そういう観点もございまして、この食糧援助規約に基づきまして日本は現金拠出方式をとっておるわけでございますけれども、実態につきましては、お金がぽんと向こうに行くということではなしに、物が動くという方式になるわけでございます。  それから次に、先生お尋ねの、何ゆえに日本が単に日本米のみならずタイ米、ビルマ米等の第三国のお米をこの食糧援助規約に基づく義務の履行に使うかという問題でございますが、日本といたしましては、どこの援助米を使うかという問題につきましては、基本的に被援助国の要請を尊重するという方針をとってまいりました。従来、被援助国からの要請を見ますと、タイ米とかビルマ米をぜひ出してほしいという援助要請が非常に強かったわけでございます。また同時に、たとえばタイ米、ビルマ米を使いますとこれらタイ、ビルマの開発途上国の輸出にも貢献をする、いわば二重の効果があるということもございまして、かなり高い評価を得ておったのが事実でございます。  また同時に、われわれとしても日本米もなるべく使いたいという気持ちがございまして、政府といたしましては、食糧援助規約に基づく義務の履行もさることながら、日本米もずいぶん余っておることでございますし、できましたら来年度何らかの予算措置によりましてこの食糧援助規約とは別個の無償協力ができないかということを、現在検討しておる段階でございます。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 局長にはそういう御努力をぜひ期待したいと思います。  それからもう一つ、この援助規約による対象国でございますが、どこどこになるのか。過去の実績を見ますと、インドネシア、タンザニア、バングラデシュ、中東難民とか、マダガスカル、シエラレオネ、マリ、ガーナ、モザンビーク、カンボジアの難民、その辺のところが出ておりますが、これはたしか最終的には閣議決定か何かで決まるのだろうと思いますが、対象国についてどういうところをお考えになっておるのか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 まず一般論を申し上げますと、どうやって日本が食糧援助規約に基づく義務の履行として、実際は米でございますが、米の供与を決めるかという問題でございます。私どものところにまず外交ルートを通じまして各国から食糧援助の要請が参ります。私ども、絶えず開発途上国の経済状況をチェックしておるつもりでございますけれども、向こう側の要請と現地の経済情勢あるいはわが国との二国間関係というものを総合的に勘案いたしまして、その国の食糧不足を救済するために二国間で話し合いをした結果、援助を決定するという手続をとっておるわけでございます。この手続をとる段階においては全く日本が自主的に決めておりまして、その決めたことを追って食糧援助委員会に報告するという手続をとっております。  それで、本年につきましては、配分をどうするかという問題も残っておりまして、まだ一部しか出ておりませんけれども、最近この要請が非常に多いのがアフリカ、もちろん東南アジアのバングラデシュあるいはネパール等からも要請がございますけれども、最近特にアフリカの国からの要請が非常にふえております。  その結果といたしまして、昨年セネガル、タンザニア、マダガスカル、モザンビークといったように、新たに援助を出した国が非常に多いわけでございますけれども、ことしもかなりアフリカ諸国の食糧不足国に対して食糧援助規約に基づく義務を履行することになろうと考えております。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 そういたしますと、対象国はかなりふえるという見込み、それでしかもアジアの方ばかりじゃなくて、アフリカの方へ伸びていく、このように理解してよろしいのでございましょうか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 そのとおりでございます。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 最後にひとつ大臣にお伺いしたいのでございますが、時間がございません、そんなことでなんでございますが、平和外交の推進という形で、言いにくうございましょうけれども、なおこういう援助を通じまして、影響力の平和に向けての行使をひとつやるべく、国民として期待するのは当然だと思います。と同時にまた、今日国会でも出ておりますように、食糧自給率の問題、いろいろございますが、国内政策にも十分御配慮いただきまして、なろうことなら農業政策の推進にも役立つような援助をひとつ有効にやっていただきたいと思います。  と同時にまた、交渉上むずかしい問題が食管法上あるかと思いますが、外交努力を切に期待したいと思いますが、大臣の御見解を最後に承りたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 先生のおっしゃったことは二つございまして、こういう援助外交とも結びつけて有効に考えたらいいじゃないかとおっしゃる、そのとおりだと思うわけでございます。これは私どももその点は十分に考えまして、先生のおっしゃったような意味をよく考えてこの援助に当たっていくつもりでございます。  もう一つは、日本米の過剰米もある。これの利用、活用、それがまた農業政策にも関連するということでございまして、先生おっしゃったとおりでございますので、私どもも相手国の希望ということがもちろん前提でございますが、日本の過剰米の処理、それがまた農業政策にはいい影響を及ぼすということも考えまして、その点は十分考慮の上に取り組んでまいりたいというふうに思います。

林保夫民社党・国民連合

○林(保)委員 ありがとうございました。質問を終わります。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 中路雅弘君。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 最初に、この食糧援助規約に関係して一、二問お尋ねしておきたいのですが、今回の食糧援助の総量がふえるに伴って日本もふえてきているわけですが、この二十二万五千トンから三十万トンへふえるとすれば、当然援助対象国もふやすのではないかと思います。先ほどもお尋ねがありましたが、特にいま具体的にふやすとすれば、対象として考えられているところはどういうところがあるのか、最初にお尋ねしておきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。援助の配分を決めます場合に、私どもはその国からの要請を待っておるわけでございますけれども、向こうの要請を待ちまして、その国の経済、社会状況あるいは日本との関係というものをいろいろ考えながら援助の配分を決めるわけでございますけれども、最近アフリカ諸国からの援助要請が非常にふえております。従来はアジア重点でやってまいりましたけれども、特にアフリカの西海岸の国からも援助要請が非常にふえてまいりまして、昨年以来アフリカ諸国に対する食糧援助を始めているわけでございます。  したがって、本年度につきましてまだ最終的に決めておりませんけれども、昨年のパターンからいたしますと、アフリカ諸国に食糧不足国が非常にたくさんあるという点にかんがみまして、アフリカ諸国に対して援助がふえるという可能性が十分にあると考えております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 アフリカ諸国が一つ考えられるというお話ですが、もう一点お尋ねしておきますが、インドシナ関係の諸国、これについてはたとえばラオスの場合五十三年はたしか援助されておる、五十四年はないわけですが、インドシナの関係の諸国についてはどのようにお考えですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 先生御指摘のごとく昭和五十三年に世界食糧計画、いわゆるWFPを通じましてラオスに対して食糧援助を実施いたしました。この場合もラオスから援助の要請があったわけでございます。したがいまして、日本といたしましては外交関係を有する国からそういう要請がございますれば、これは当然検討するわけでございます。  ただ、現状におきましては、カンボジア、ラオス、ベトナムからは別に要請は来ておりません。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 これに関連して後でまたお尋ねしますが、要請があれば検討するというお答えです。  もう一点お聞きしておきたいのですが、規約の実施に当たって、この規約では五条、六条に「食糧援助委員会」あるいは「委員会の権限及び任務」という項もございますが、基準といいますか、どこで協議をされるのか。たとえば援助してはならないとか、もっと端的に言いますとあるいは好ましくない国の援助とか、そういった意味での何か基準があるのか、どういう手続で規約の実施に当たって決められるのか、各国が自主的にやれるのか、そういった点についてお尋ねしたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 お答え申し上げます。  この食糧援助規約上各国の食糧援助義務の履行につきましてどう配分するかというのは、各国が自主的に決めていいということになっておるわけでありますが、年二回六月、十二月にロンドンにおきまして食糧援助委員会が開かれまして、その際に各国が情報交換をするということになっております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 各国が自主的に決めるというのが基礎だというお話でありますけれども、自主的に決める際に、当然人道的な立場を踏まえて考えられると思うのですが、政治的な配慮といいますか、政治的な意味でこの国は好ましくないからとか、そういうことが基準になるとすると、自主的といっても非常に問題があると私は思うのですが、自主的に決めるということ、その関連について、こうしたいろいろ政治的な配慮から援助のあれが決められるということはないと思いますけれども、その点についてもう一度念を押してお聞きしておきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 先ほど申し上げましたとおり、日本が援助を決定するのは全く自主的に決定するわけでございます。その場合に、先ほど申し上げましたとおり、要請を待ちまして、その国の経済情勢あるいは社会環境あるいは米がどれくらい不足しているかという問題並びに日本との外交関係等々を全部考量いたしまして日本が決定するというのが、従来のたてまえでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 自主的という意味は、やはり人道的な立場、それから各国の食糧の不足の状態、そういったことを基礎にして自主的に決めるということだと思いますが、大臣から一言この問題についても、基準についてもう少しきちっとしていただきたい。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 自主的に決めるときの判断、いま局長が申し上げましたように、その国の食糧事情、窮迫度の程度の問題、あるいは最後に外交という言葉も使ったのでございますが、私ども決めます際には、まず要請があるかどうかということでございますから、要請の数量と日本が考えている数量、今度は三十万トン分ということでございますが、それとの見合いがございますし、それをオーバーしているようなときにはやはり優先順位をつけてやらなければならぬという場合がございますので、そういうときには外交上の問題等も考慮に入ってくることはあると私は思うわけでござ  います。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 その後の外交上の考慮の中に政治的なあれが加わってくると非常に問題があるのじゃないかと私は思います。   これと関連して、後でもう一度具体的な問題でお聞きしたいのですが、直接食糧援助の規約との関連ではありませんか、関連してお聞きしたいのは、経済復興援助の問題で、御存じのようにベトナムの援助が凍結のままになっているわけです。いま予算上は五十五年度もどうなっているのか、最初にそのことからお聞きしておきたいと思います。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 現在五十五年度におきましては、五十四年度に供与するつもりでございました経済開発等援助費の中の、ベトナムに充てようと思っておりました四十億円につきましては、繰り越し手続をとりまして明許繰り越しを受けております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 繰り越して予算上は計上されているわけです。国家間の約束の問題ですし、凍結のままですと国家間の信義にも反する問題だと思いますが、ベトナム援助の凍結がいまのままずっと続きますと外交政策上も好ましくないと思うわけです。この凍結がいまのままでずっといくわけではないと思いますけれども、これについて大臣はどのようにお考えですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 いま政府委員からお答えしましたように、明許繰り越しで五十四年度のたしか百四十億だったと思うのでございますが、それは凍結という言葉がいいかどうか、延ばしていることだけは確かでございます。  これの使い方の問題でございますが、インドシナ半島の平和の問題と関連しましてASEAN諸国等が国連の代表権の維持をめぐっていろいろと議論したことでもあり、今度は国連の決議で国際会議を考える、あるいは自由な意思による選挙でございますとかそういうものを考える、撤兵を内容にするというような決議を、つい最近、実はきのうの未明行ったわけでございます。  でございますので、カンボジア、ベトナム、それを取り巻くASEANの問題がどういうふうに進展してまいりますか、われわれとしては、いまのままではやはりぐあいが悪いのではないか、インドシナ半島の平和が具体的にもう少し進んでいく場合に、外交上の問題として援助をどうするかということを考えるべきではないか。いまはまだこの問題については従来と同じような考えでおるというのが現状でございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 外務大臣は、これは九月十一日の毎日新聞の編集局長との対談ですが、その中で、いまも少し触れられましたけれども、ベトナム援助の問題で「ASEAN各国が「ぜひベトナムに援助してくれ」と考えるなら、それを支持する。」というふうに述べておられますね。この毎日新聞の記事によりますと、日本の援助政策を含めた外交が、いわば第三国の態度によって左右されるということにもとれるわけですけれども、ASEANが援助を支持するなら、してもいいと言うならば日本も援助する、凍結を解除するということになれば、この意味は全く自主性を欠くと言わざるを得ないわけですが、この新聞でおっしゃった問題はさっきの発言と関連してどういうことですか。ASEANが承知をすればということですか。それが条件なんですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 私、毎日の人と対談したことは覚えていますが、いまここで詳細に私の言ったことは正確に記憶しておりませんが、私の言う意味は、インドシナ半島の平和ということにつきまして、これは日本だけでなくて、ASEANの諸国がまず第一義的に非常に心配している、外相会議をクアラルンプールでやりましたり、ベトナム軍のタイ越境があった問題でございますとか非常に関心を持っているわけでございまして、国連における代表権の維持の問題についても、ASEANの主張を日本としてはひとつ支持していこうというような立場を私はとったわけでございます。それはそうやることが日本のためにもなり、あるいはアジアの安定にもつながるという日本の判断でそういうことをしたわけでございます。  この援助につきましても、これはもちろん日本の判断で自主的にやることでございますが、その場合にASEANの諸君の意向も大いに物を考える場合の参考要件として考えていってもいいじゃないかという意味に私は考えておるわけでございまして、その当時の表現そのまま覚えておりませんが、私の考え方はそういうことでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 少し言い方は変えられましたけれども、当然日本が自主的にやる問題でありますが、やはりASEANの意向ということをきょうは参考とおっしゃいましたけれども、一つの態度というのを条件として考えられているわけですが、これは外務省がいままで言ってこられたことと違うわけですね。  たとえばこれは外務委員会の去年の十二月三日の議事録ですが、私の同僚議員の質問で、大来外務大臣あるいは外務省の説明の方はベトナム援助の問題について、「現在も政府の方針といたしましては、ベトナムであれ、いかなる国であれ、経済援助について特定の事項について関連づけてそれを条件づけるというような方針はとっておりません。」 大来外務大臣も「これはすでに約束しておることでもございますので、できるだけ時期を見て実施をしたいという考えでございます。」というふうに述べておられるのです。あれこれの条件はないということを当時国会でも述べておられます。  いまのお話だとやはりASEANの態度ですね、あれをひとつ条件にして考えようということをこの新聞の会見でも述べられているのですが、ベトナムのすでに約束されている、予算もすでに繰り越し計上されているわけですが、この援助について、大来外務大臣もすでに約束していることなのでできるだけ時期を見て実施をしたい、いかなる国であれ、経済援助について特定の事項について関連づけてそれを条件づけるというような方針はとっていないとおっしゃっているのですが、この点は、外務省の考え方はここで大きく変わったのですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 大来外務大臣が去年の十二月に言ったということでございますが、その後ことしになってベトナムのタイに対する越境事件とか、いろいろその後で国際的な環境の変化といいますか、それが起こっていることは確かでございます。  私がいま申し上げましたのは条件と言っているのではないのです。ASEANもどう考えているんだろうということも、日本が自主的に判断するときに一つの大きな参考の意見として頭に置いて考える、こういうことを私は言ったので、条件というような、どこがどうでなければやらないということを言っているわけじゃないのです。  私はそれとは違うわけでございますが、経済援助も外交の一つの要件として考えていっていいじゃないか。先ほど別な先生の御質問にお答えしたのでございますが、単に経済問題は経済問題で政治とは関係ないのだというふうに私は考えないのでございまして、日本は軍事というもので外交はないのでございまして、経済が日本で果たせる一番大きな役目でございますから、外交を考える場合にも経済の問題を外交の問題と一緒にして考えていくことは当然じゃないか。あるいはそれが違うと言われればなんでございますが、私はそういう意見でございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 いまおっしゃった外交の基本ですね。基本はアジア諸国、特に近隣のアジア諸国とはどこの国とも政治経済関係については平等互恵といいますか、そういう立場でやっていくのが外交の基本だと思います。しかし、いまのお話ですと、ASEAN、タイを含めて、端的な言い方をすれば、いわばインドシナを包囲するような外交戦略の中でこうした援助問題を考えるということにつながってくるのじゃないですか。やはりどこの国とも平等互恵でやっていく、もちろん外交の立場でやるわけですけれども、その外交の基本はいま言ったそうした関係じゃないですか。特に、ベトナムの関係は、日本が一番いままでベトナム戦争以来いろいろ関連を持った国なわけですから……。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 一般論の原則としては先生おっしゃるとおりでございます。先生おっしゃるとおりでございますが、ベトナムのカンボジアに対する軍事介入、ソ連のアフガニスタンに対する軍事介入ということにつきましては、ちょうど国連の総会で即時撤兵しなさいということを言っておるわけでございます。御承知のようにソ連に対しましては、そういう軍事介入をすれば経済的にも高い代償がつくのですよという意味で政府ベースの信用供与、新しいものはやらぬとか、そういうことを実はやっておるわけでございますし、カンボジアにつきましても、ベトナムの軍事介入があるということで国連が即時撤兵しなさいというような決議をしているという情勢が片一方にあるわけでございまして、原則論は先生のおっしゃるとおりでございますが、その点は若干国連の決議も踏まえて考えるべきではないかというのが私の考えでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 先ほど私が読みました、こういった経済援助については特定の事項について関連づけたり条件づけるということはしないという、これまで外務省が公式に答弁されていたそれから比べ、明らかにベトナムに対する一種の制裁措置というような形でとられるような凍結だと私は思うのです。  これに関連してもう少しお尋ねしますが、千九百七十一年の食糧援助規約に基づく締約国のベトナムに対する援助実績の問題ですが、たとえばオーストラリアとかカナダ、EC諸国ですね、この一、二年、ベトナムに対して援助はどうなっていますか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 七八年-七九年度、と申しますのは、七八年七月から七九年六月までの年度でございますが、この間、オーストラリア、カナダ、ECがベトナムに対して食糧援助をやっております。トン数を申し上げますと、オーストラリアが  一千百八十トン、カナダが五万七千八百三十四トン、それからECが八万六千トンでございます。  それからもう一つ、古い年度の七七年-七八年度につきましては、オーストラリアが八千トン、カナダが九万二千七百五十四トン、ECが八万トンでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 ECが去年の七月の上旬ですか、一時援助を停止したということもちょっと伝えられたわけですが、これは再開されているのですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 私の申し上げました数字はいわゆるコミットメントベースという数字でございます。したがいまして、七八年の七月一日から七九年の六月三十日までの間にコミットが行われますと、この食糧援助委員会に報告されました結果としてこういう数字があるわけでございまして、したがって、コミットの時期はいつかという問題はこの表だけではわからないわけでございます。  それからもう一つは、コミットをいたしましてもディスバースを果たして実際にやったのかどうかという点もこの数字ではわからないということを申し上げたいと思います。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 私、外務省から別にお聞きしたところでは、再開されているということをお聞きしているのですが、これはおわかりになりますか。

木内昭胤外務省アジア局長

○木内政府委員 その後もECは援助を停止したままの状態でございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 ECではいま一時停止をしているようですけれども、オーストラリア、カナダなども食糧の援助についてはいまも続けてやられているわけですね。  そういう点で、一番最初の質問とも関連しますが、先ほど読みました委員会のときに、食糧規約に基づく援助というのについてはベトナム側から要請があれば検討していきたいという西山経済協力局参事官の答弁がありましたが、今日の状況下でもこの食糧援助について要請があれば検討するということには変わりはないわけですか。

梁井新一外務省経済協力局長

○梁井政府委員 世界各国の開発途上国から食糧援助の要請がずいぶん参りますけれども、常に検討いたしております。そういう意味におきまして、外交関係のございますインドシナ三国からそういう要請が参りましたら、私どもといたしましては当然検討いたします。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 先ほど外務大臣は、インドシナ半島のその後の状況、そういうことを、条件と言っておられないのですけれども、ASEANの意向やあるいはインドシナ半島の現況でまだすぐは凍結を解除するつもりはないというお話ですが、私はやはりこの援助の問題については、すでに約束でもありますし、また人道的な立場でやっていかなければいけない問題ですから、いまの外務大臣の御答弁は明らかに大きな変化ですし、ベトナムを事実上敵視といいますか、そういうことにならざるを得ないわけです。  特にベトナムの場合は、御存じのようにベトナムの戦争の際に、事実上日本の基地を使ってアメリカは戦争をやられたわけですから、ベトナムとの関係ではこの復興については最も考えなければならない責任があると私は思いますし、アジアの一員として友好を強めていかなければならないという関係だと思いますが、このベトナム援助を凍結してASEAN諸国とともに事実上またベトナムを包囲するような作戦をとることは、いまのオーストラリア、カナダの態度から見ても大変遺憾なことだと私は思うのです。  それではどういう状況になったらベトナム援助の再開ということをお考えになるのですか。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 いま先生おっしゃったように包囲してどうとかそういう考えはないのですよ、先生。そういうことは考えておりません。  私はインドシナ半島に何とか平和が来てもらいたい、そしてカンボジアも自由なカンボジアの国民の意思があらわせるような選挙を行って政権ができることを期待する、その場合の政権はどういう政権であるかというようなことを私は言っているわけじゃない。カンボジアの国民が自由な意思で政権をつくるということをして、それをECも日本もみんな祝福し、承認をしていくということになることを本当に期待しているわけです。でございますので、国連の決議も国際会議ということを言っているわけでございまして、その場合にベトナムというのが当然その大きな主役になるわけでございます。私どもはベトナムと対抗していこうとかそんな意思は全然ないわけでございまして、何とかしてあそこに平和をということを考えているわけでございます。  でございますので、そういう機運が一日も早く出ることを期待しているわけでございますし、また、いまの援助という問題がそういう機運をつくることに役立つならば喜んでそれを使ったらいいし、私はインドシナ半島の平和というものが早く来ることを非常に期待し、日本もそれを願っているということでございまして、敵対とか包囲とかそういうことは全然考えていません。ベトナムも入れて何とか平和が来てもらいたい、こう思っているわけでございます。

木内昭胤外務省アジア局長

○木内政府委員 先ほど委員が御指摘の豪州、カナダでございますが、これもベトナムがカンボジアに介入いたしました後は援助を見合わせておる状況であることを補足して御説明申し上げます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 難民の問題で一言触れたいので、いまの大臣の発言で一言だけ私言っておきますけれども、ベトナムがやはりインドシナ半島の平和の主役の一つだということもいまおっしゃっていますね。国際会議の話が出ていますけれども、国際会議が開けないのは当事者が皆反対しているわけですよ。反対しているわけですから、こうしたカンボジアの国際会議、日本もこれを推進されたわけですが、これは事実上いまカンボジアを実効支配している、来年は総選挙をやろうという、そういうヘン・サムリンの現政権への事実上の干渉になりますし、さらにカンボジア問題の解決をもっと複雑に、困難にするだろう、いまおっしゃった本当のインドシナの平和というのに役立たないということだけ私は強く指摘をしておきたいと思うのです。     〔青木委員長代理退席、委員長着席〕この点についてはまた別の機会に、国際会議をめぐる問題についてはもう少し論議をしたいと思うのです。  時間をちょっと取り過ぎましたものですから、あとこれと関連してカンボジア難民の援助の問題、私も、委員長が団長でタイの方の難民キャンプですが回ってき、あるいは国連の難民高等弁務官事務所の代表とも懇談をした経過もありますので、二、三、再度お聞きしたいのですが、いまカンボジア難民と言われるいわゆるタイの方の領内のキャンプ、あるいは国境周辺にいる難民、もう一つは、被災者といいますか難民といいますか、カンボジア領内の難民ですね、これはどれぐらいと推計されているのですか。

木内昭胤外務省アジア局長

○木内政府委員 タイ領内にはおよそ十三万強おります。それからカンボジアの中のタイ国境に近いところにはおよそ七十万ないし七十五万というような数字が出ております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 カンボジア領内の方の被災者はどれぐらいですか。

木内昭胤外務省アジア局長

○木内政府委員 カンボジアでのいろいろな内戦等によりまして食糧の不足に見舞われておるカンボジア人というものは、二百万人以上という数字が出ております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 国際機関等が昨年九月ごろからですか、カンボジアへの援助を開始してからちょうど一年くらいたつのですが、私はいろいろの情報、それから現地へ行った皆さんの報告を聞いても、その援助についてやはり一つの転機が来ているのではないかと思うのです。多くの国際支援機関は最近、ことしの夏あたりから、特にいまのヘン・サムリン政権の協力を得て、直接カンボジアの領内への援助を強める方向で非常に努力するという傾向が強まってきているわけですけれども、特にその中でこれまでの国境ルートを通じての援助ですね、これが大変問題があるということが、いろいろ国際援助機関でも御存じのように指摘をしてきているわけです。  たとえばユニセフの関係者で、八月にも来日されましたユニセフの事務局長も、カンボジア救済に当たって国境を通じてのカンボジア内陸部に援助物資を送るということには問題があったということも言っておられますし、あるいは国連の事務総長代理としてこの地域を回られたロバート・ジャクソンさんなんかも、国境からの内陸部国民に対する援助、いわゆるランドブリッジは不要になってきているということも発言をされているわけです。  こうした国際機関の最近の傾向、あるいは日本赤十字社もことしの六月ですか、外事課長が直接カンボジアの領内に入って詳しく援助のルート、配布の状況等を視察して、今度赤十字の方も直接内陸部に対する援助を強めるという方向をとっておられるわけですけれども、こうした国際的ないまの傾向、努力、これについて日本政府は協力していく、あるいはこれについてどのようにお考えですか。

木内昭胤外務省アジア局長

○木内政府委員 タイ領からカンボジアに入ってまいります援助についてこれが一〇〇%完璧を期し得ないという面は、私どもも国際機関の職員から聞いております。同様にカンボジアの港に陸揚げされたものが一〇〇%被災民の手に渡っているかというと必ずしもそうでもなく、中にはベトナムの方に流れているものも若干あり得るという話も聞いておるわけでございます。したがいまして、一〇〇%という期待はむずかしいわけでございますが、私どもとしましては、国際機関の職員の方々の努力が九五%ぐらいあるいは実っておるものと思いますが、そういう努力に信頼して、困難な難民の方々に援助物資が渡ることを期待してやっておる次第でございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 実際にいま御答弁されたアジア局長も、また大臣もタイの方へ行かれましたけれども、これは先ほども御答弁のように、いまカンボジアの領内に配布の援助物資を私は現実には見たこともない、大臣もうなずいておられますが、そのとおりなんです。  たとえば日赤のいま言いました外事課長は、報告書を見ますと、相当長期にわたってカンボジア領内の配布ルートも全部調べてきているのですね。こういうふうに語っているのです。ヘン・サムリソ政権が意図的に妨害したり、ベトナムが横取りしたりしているという一部の報道については、「現政権が意図的に妨害するなどあるわけがない。カンボジア赤十字や保健省関係者は、一生懸命がんばっている。」自分が見てきたところでも「横取りなんかしているとは思えない。むしろ逆に、ベトナムに近い各省の食糧援助は、ベトナムがおこなっていて、国際援助の米などはほかに向けられている」というふうに日本の日赤の代表が現地に行って語っているわけですから、横取りをされているというんじゃなくて、いま相当安定して配布されてきているということは、国際機関だけじゃなくて日赤の代表者も答えているところなんです。  国境ルートについて一時国際機関が六月ですか、援助を中止したことがあります。これは国境地帯の物資配布がポル・ポトの集団に兵糧として支援になっているというようなことも理由にして、国際機関は一時これを停止して、いま条件つきで再開しています。こうした問題は、先ほど国境地帯に七十万、八十万と言っていましたけれども、これは決して固定しているんじゃなくて、援助物資を取りに生活点を離れて国境の方に移動するわけですね。だからこういう形の援助のやり方は大変無理があるし、多数の国民が国境地帯に吸い寄せられている。そこはいま紛争の地域だということにもなるわけですから、難民がこの紛争に巻き込まれる危険もある。  また、私最近タイの有力紙の十月三日のネーションというのを読みましたら、難民キャンプを舞台にするやみ市が未曽有の規模になっているということを指摘をしているのです。現実にサケオの難民キャンプに行ったのですが、団長はその前に行かれたそうですが、一時よりも改善をされているのです。率直に言って食糧等は相当改善されています。むしろ周辺のタイの農民の方が格差があるんじゃないかというような状況もいま出ているのじゃないかと思うのです。こういう点では、国際援助機関も言っていますし、先ほど御紹介しました近衛という外事課長も、この難民の問題の本質は、一つはカンボジア国内にあるんだ、タイにばかり国境ルートからの援助の目を向けるような傾向があるけれども、カンボジア国内の問題を解決することがタイ側の問題の解決にもつながるんだということを、行ってきた感想として言っているわけですね。  この問題が解決すれば難民が流入していくということもないし、またタイのいまの難民キャンプでも、国連の方の話だと第三国へ収容できるのは五万くらいだと言われているんですね、そうしますと、結局はまたもとへ戻らなければいけない。そうしなければタイの難民も解決できない。そのためにはいまのカンボジアの領内の安定ということが根本的な解決の一つになるわけですから、人道的な立場から言っても、政権の問題を抜きにしても、いま二百万とかなんとかおっしゃった、あるいはいま国境に寄せられている百万近い難民をどういう方法で効果的な援助をしていくかということが一つ大きな問題だろうと私は思うのですね。  これは大臣にお聞きしたいのですが、そういう点では、ある新聞を見ますと、日本政府はそうした内陸部へ直接援助するんじゃなくて、逆にタイの国境ルートを通じての援助の比重をもっと強めろという主張をしているということも書かれているわけですし、シメンスという私が会いました国連の高等弁務官事務所の代表と個人的にちょっと話をしましたら、国連は人道的な立場から内陸部の援助も強めたいと思っているんだけれども、日本政府やタイ政府が余り政治的に動かれて、国境の方を強めろ、タイの方を援助しろと言われると板ばさみで大変やりにくいということを語っておられたのです。こうした国際機関のいまのいろいろ調査に基づいた援助あるいは事実を見ても、国境ルートでやっていくということが、その点ではむしろ紛争の緊張を強めていくような要因もあるわけですから、国際機関や日赤のいまやっている援助について、日本政府としてこれに積極的に協力してもらうことが必要だと思うのです。言われているように妨害しているんじゃないんだ、協力していくんだということについて、もしそのお考えだったら、はっきりとこの援助の問題について、こうしたことは政治的に扱うのじゃなくて、あくまで難民の援助ということで人道的な立場から現実に即してやっていかなければならないので、ひとつ大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 先生おっしゃったように、タイに出てきているカンボジアの難民とカンボジアの中におる被災民とあることはそのとおりでございまして、タイの中の人を難民と言うのはおかしいでしょうが、被災民だと思うのでございますが、私どもは区別をしてタイの方へ出てきた人に何割、被災民に何割ということでやっているわけではないので、国際機関に任せていることは、国際機関が第一義的にやっておられるのはそのとおりでございますので、何か日本政府が邪魔しているとか、そういうことは一切ございません。それは誤解でございますからはっきり申し上げておきます。  ただ、私はさっき言いましたように、タイの方だけ見ましてカンボジアの中へ入っておりません。それは確かでございますから、この目で見たわけではございませんが、さっきアジア局長が言うようなことも、ちょいちょい耳にすることがあるわけでございます。それで、せっかく出した援助のお金、援助物資が確実に難民あるいは被災民に届くように、大来外相が提案しましたし、ASEANも提案しているのですが、非武装地帯をつくる。それは何も戦闘行為のどうとかいうことではなくて、この難民に対する物資が着実に確実に難民、被災民に渡るという意味でそういう地帯をつくってそこで分けたら一番いいのではないかということを提案をしているのは、何とか物資が確実に渡る方法論の一つとして非武装地帯ということを提案をしておるわけでございますが、まだそれは実現はいたしておりません。  しかし、先生のおっしゃるように、カンボジアの中に平和が来るということが一番の願いでございますから、われわれとしてはそれにはどうするかということで、先ほども申し上げたようなわけでございますが、難民の援助のことにつきましては積極的に考えていく。それは国際機関を通じてやっていくということを第一義的に考える。難民によってタイの人が迷惑を受けたということは、日本とタイとの関係で別にやっております。これは難民援助という意味ではないので別なことでございますが、本当の難民、被災民については国際機関を第一義的に考えてやっていく、妨害などする意思は全然ないということでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 時間になりましたので、難民問題をまた改めてもう少しやりたいと思うのですが、いま大臣が、国際機関を通じてやる、妨害する意思はないのだというお話もありましたので、確認しておきたいと思うのです。そして、カンボジアのいまの政権自身が、さっき言っておった平和な地域というお話がありましたけれども、具体的な提案をしている。ただ、その話に乗ると政権を認めることになるからとか、こういう具体的な問題もありますので、改めて論議したいと思うのですが、時間になりましたので最後に一間だけ関連してお聞きしておきたいのです。  新聞に報道されたことで、田中通産大臣がバンコクの記者会見で語っておられるのですが、カンプチア貿易会の加盟各社が八月にプノンペンへ訪聞して、十一月からドイツマルクの決済でヘン・サムリン政権と貿易を行うことを決めた、この問題について、ヘン・サムリン政権と貿易を許すのはけしからぬということを語ったというのですが、私はこの問題は、たとえば朝鮮民主主義人民共和国、北朝鮮の貿易だっていま政権を抜きにしてやっているわけですね。こういう貿易まで、日本企業とサムリン政権の貿易も好ましくないということで押さえつけるのは、私は外交上でも文字どおり好ましくないことだと思うのですが、一言大臣のお考えを聞いておきたい。

木内昭胤外務省アジア局長

○木内政府委員 外務省としては、カンプチア貿易会の方々がカンボジアに行かれたということは十分承知いたしておりますし、どの程度の商談をされておるかということも承知いたしております。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 いや、こういう妨害をしない――そういうことについてけしからぬということで押さえつけられるという記事が出ているものですから、どういうお考えかということを最後にお聞きしたい。

伊東正義自由民主党外務大臣

○伊東国務大臣 通産大臣がどう言ったか私は全然知りません。初めてそれを聞いたわけでございます。  私、いま初めて聞いた感じでございますが、ほかの国から見れば、日本は民主カンボジア政府の代表権を支持し、承認をしている、こういう政策をとりながら、また日本は別なことも政府が認めてやっているのかなというような感じを与えるんだなとも、それで田中通産大臣がそう言ったんじゃないか、こう思います。これはそう好ましいことじゃないと私は思いますが、そういうことがやられているということ自体は、それをやめろという権限もまたないわけでございますので、好ましくはないなと思いながら、そうかなというのがいまの感じでございます。

中路雅弘日本共産党

○中路委員 大分延びたので、これで終わります。      ――――◇―――――

奥田敬和自由民主党

○奥田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  国際情勢に関する件、海外旅行問題調査のため、参考人の出頭を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

奥田敬和自由民主党

○奥田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人の人選及び出頭日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

奥田敬和自由民主党

○奥田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次回は、来る二十九日水曜日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後二時四十一分散会

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