決算委員会 第2号
- 発言数
- 253 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1980/09/04
会議録
○國場委員長 これより会議を開きます。 本委員会は、歳入歳出の実況等に関する実情調査のため、去る八月十八日から二十日までの三日間にわたり、大阪府、兵庫県、沖繩県に委員を派遣いたしました。その調査の概要につきまして、便宜この席から私が御報告申し上げます。 本派遣団は、自由民主党植竹繁雄君、越智通雄君、東家嘉幸君、森下元晴君、日本社会党井上一成君、公明党・国民会議春田重昭君、民社党・国国連合和田一仁君及び日本共産党辻第一君並びに私の都合九名をもちまして、運輸省大阪航空局、第三港湾建設局、大阪空港事務所、沖繩開発庁沖繩総合事務局、嘉手納飛行場、防衛施設庁那覇防衛施設局、運輸省那覇空港事務所の歳入歳出の実況等の実情を調査してまいりました。 まず、日程及び調査の経過について申し上げます。 第一日目の八月十八日は、午前八時三十分東京国際空港を出発し、大阪国際空港に到着、直ちに大阪航空局長から管内飛行場の分布状況、施設の現況、旅客、貨物等航空輸送の実情及び予算の執行状況について説明を聴取いたしました。 さらに、豊中市議会議長から大阪国際空港周辺整備の推進について陳情がありました。 続いて、第三港湾建設局長から管内の管轄区域、業務概要、予算の執行状況、関西国際空港の建設計画及び環境に及ぼす影響について説明を聴取いたしました。 次に、大阪国際空港から海上保安庁のYS11型機に搭乗して、大阪南港、神戸港、ポートアイランド、六甲アイランド、関西国際空港泉州沖候補地等を視察いたしました。 次に、大阪空港事務所国際空港長から空港の概況、航空事業の現況、騒音対策等について説明を聴取いたしました。 大阪国際空港を十五時出発し、空路沖繩に向いました。 第二日目の八月十九日は、那覇市に赴き、沖繩総合事務局において局長から総合事務局の組織、沖繩県勢概況、振興開発の現況及び予算の執行状況について説明を聴取いたした後、国道五十八号線の安謝交差点、那覇新港、中城湾港建設予定地の現地を視察いたしました。 次に、中頭郡与那城村内の沖繩石油精製株式会社沖繩製油所において同所長、沖繩ターミナル株式会社沖繩基地所長、沖繩石油基地株式会社沖繩事業所長から、それぞれの事業概要について説明を聴取いたしました。 次に、海洋博覧会記念公園事務所において、所長から公園の事業概要について説明を聴取いたした後、公園内の各施設を視察いたしました。 さらに、本部国際友好センターに赴き、所長から同センターの現況について説明を聴取いたしました。 第三日目の八月二十日は、午前十時嘉手納飛行場に到着し、直ちに第三一三航空師団司令官兼第一八戦術戦闘航空団司令官ジェームス・R・ブラウン准将のあいさつがありました。 続いて、ウィリアム・G・シムカス少佐及び許田通訳から嘉手納飛行場の現況について説明を聴取いたした後、飛行場内を視察いたしました。 次に、那覇防衛施設局において、局長から施設局の組織、在沖繩米空軍、在沖繩米海兵隊の組織、沖繩の防衛施設の現状、駐留軍施設、区域返還状況、位置境界明確化作業進捗状況及び予算の執行状況について説明を聴取いたしました後、航空自衛隊那覇地区病院、航空自衛隊那覇基地等の施設を視察いたしました。 続いて、那覇空港事務所に赴き、空港長から業務の概要、航空機の運航及び利用状況について説明を聴取いたしました。 さらに、沖繩県商工会議所連合会会長から那覇国際空港の早期建設に関する陳情がありました。 最後に、滑走路の延長計画地及び空港内の施設を視察いたしました。 本派遣団は、三日間の強行日程を完了し、那覇空港を十七時三十分出発し、空路無事帰京いたしました。 次に、今回の調査の結果に基づき政府において早急に対策を講ずべき事項及び政府に対する要望事項の主なものについて御報告申し上げます。 一、大阪国際空港周辺地域においては、航空機騒音防止法による移転補償の推進によって移転跡地が虫喰い状に点在することになり、同地域の生活環境に悪影響を与えている。 このような実情にかんがみ、早急に関係住民の期待する周辺整備対策を講ずべきである。 一、関西国際空港の建設については、昭和五十一年度から毎年多額の委託調査費を支出しているが、委託先、調査内容及びその結果については明確にすべきである。また、関係地元住民の意見を十分に聞くべきである。 一、沖繩県が本土に復帰して八年余が経過したが、この間、振興開発施策の推進により、公共施設の整備を初め多くの分野で著しい改善が見られる。ちなみに、本土復帰の昭和四十七年度から昭和五十五年度までの沖繩開発庁一括計上予算の累計は、一兆一千億円に上るものである。反面、いまだ立ちおくれの存する部面も残されており、今後とも沖繩社会経済の各面にわたる整備を強力に進めることが必要である。 また、公共事業の執行については、復帰当初は低い執行率にとどまっていたが、その後大幅に改善され、おおむね順調な事業執行が見られる。今後とも国、県及び市町村において連携を図りつつ、執行体制の充実に努める必要がある。 一、最後に、那覇空港の滑走路三百メーター延長工事については速やかに着工すべきである。 また、わが国の航空体系の整備及び沖繩振興開発の見地から、那覇国際空港の早期実現のため地元の要望にこたえるべく最大の努力をなすべきである。 以上をもちまして報告を終わります。 この際、お諮りいたします。 ただいま報告いたしました内容の詳細につきましては、これを調査報告書として本日の委員会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○國場委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————◇—————
○國場委員長 次に、歳入歳出の実況に関する件、国有財産の増減及び現況に関する件、政府関係機関の経理に関する件、国が資本金を出資している法人の会計に関する件及び国又は公社が直接又は間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し又は貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する件について調査を行います。 お諮りいたします。 以上各件の調査のため、本日、参考人として新東京国際空港公団総裁中村大造君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○國場委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○國場委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上一成君。
○井上(一)委員 まず、私は、昨日二十九年ぶりに中国から帰国された伊藤律氏について若干の質疑をいたしたいと思います。 外務省にお尋ねをしたいのですけれども、帰国に至るまで伊藤律氏に事情聴取をされた事実経過について、ここで報告をいただきたいと思います。
○渡辺説明員 お答え申し上げます。 伊藤律氏の帰国の問題については、七月の末に北京発時事電がございました。その時事電によりますと、伊藤律氏が北京におり、かつ、伊藤律氏を見かけた邦人がいるという報道がございました。これについて外務省としては北京大使館、わが方大使館に、中国側に照会するようにという指示を与えておりました。大使館としては、中国におります外国人の世話と申しますか保護をしています中国紅十字会に照会をしていたわけでございますけれども、回答に接しない間に、八月二十三日、今度は北京の共同電として、伊藤律氏が北京に生存しているということを外交部が確認したという報道が参りました。同日、すなわち八月二十三日、中国大使館は外交部に照会いたしました。中国側は、具体的には紅十字会でございますけれども、伊藤律氏が北京に在住していることと、伊藤律氏が帰国を強く希望していることを伝えてまいりました。大使館は、本人の帰国に至るまで三回直接接触いたしまして、伊藤律氏の帰国問題に関連いたしまして説明を求めた次第でございます。
○井上(一)委員 二十九年という長い間生死が不明であった、そしていま報告の中で、すでに七月の時点で紅十字会に照会をしていた、そういうことがわかったわけでありますけれども、さらに、今日帰国が実現できたというその背景なり外務省としての受けとめ方について、ひとつ聞かしていただきたいと思います。
○渡辺説明員 伊藤律氏は、昨日日本に無事帰ってきたわけでございますけれども、今回の帰国の背景と申しますと、中国側の説明でも、本人の帰国したいという意思が非常に強いということでございまして、まず大前提として御本人が非常に強く希望されたということかと思いますし、かつ中国側も認めておりますように、老齢でありかつ体力も非常に弱っておられるということでこの際帰国させてあげたいという配慮があったかと思います。 さらに、これは全くの推測でございますけれども、申し上げれば、現在開会されております中国の全国人民代表大会の一つの大きなテーマでございますけれども、中国の正常化、健全化ということがございまして、その一環として外国の人を長く中国の中にとどめておく、いわば食客という形でとどめておくということは必ずしも好ましくないということで、中国側としても先ほど申しました伊藤律氏の希望を入れて日本側に接近といいますか、日本側の照会に対して帰らせてあげたいということを申したのか、推測でございますけれども、そのように一応考えております。 なお、先ほど申しましたように、三回伊藤律氏と北京の大使館は接触したわけでございますけれども、これは伊藤律氏が本人であるかどうかという本人の確認ということと、それから伊藤律氏の帰国の意思の確認ということでございまして、その点については同人の陳述内容あるいは戸籍謄本、さらに本人から帰国意思が強いということを確認を受けたということでございます。
○井上(一)委員 中国側の正常化に向けての一環であるという、推測だと前置きをされておりますけれども、さらに私は、やはり日本側の受け入れる体制にも中国側の見通しが作用したのじゃないか、このことで決して日中友好にひびが入らないのだ、そういう背景があって今回の帰国が実現したのだ、私はそういうふうにも考えるわけです。こういう点について外務省はどういうふうに受けとめておられるのか、その点についてさらに聞いておきたいと思います。
○渡辺説明員 先生御指摘の点、すなわち中国側としては伊藤律氏をこの際本人の希望に従って帰国させてあげても日中関係にひびは入らないであろうという判断があったのではないかという御指摘でございますけれども、そういうことも当然あろうかというように考えておりまして、日中関係が先生御案内のとおりここまで着実に進展してきた、正常化してきた、あるいは成熟化してきたということが今回の帰国を実現させるための一つのファクターであったという御指摘は、そういう考え方は十分あり得るだろうというように考えております。
○井上(一)委員 さらにもう一点。 すでに幾つかの点について報道がなされているわけですけれども、個人的な、いわゆるプライバシーにかかわる問題は別として、あえて外務省としては、事実関係について誤った報道がなされているという指摘すべき事項はありませんか。
○渡辺説明員 伊藤律氏の件については大変な量の報道がされておりまして、その点をしさいに検討させていただいたわけではございませんけれども、外務省と申しますか政府の立場として、伊藤律氏が語ったと伝えられている報道の内容のこの個所については正確であり、この個所については不正確であるということを申し上げる立場にない、そういう立場はとれないということについては御了解いただきたい、かように思っております。
○井上(一)委員 さらにこの点について警察庁に、事情聴取をされた事実関係をここで報告をしていただきたいと思います。
○吉野説明員 お答えを申し上げます。 昨九月三日帰国をいたしました伊藤律氏から警視庁の係員が空港施設内におきまして、十四時二十六分から同三十五分の間、九分間でございますが、伊藤淳氏立ち会いのもとで事情聴取を行いました。この事情聴取に対しまして伊藤律氏は、昭和二十六年九月に出国をしたということを述べただけでございまして、出国の場所、出国の方法、出国の目的等については申しかねるということで明らかにいたしておりません。
○井上(一)委員 さらに今後についての事情聴取はあり得ると判断をしていいのでしょうか。
○吉野説明員 お答えを申し上げます。 昨日の事情聴取の結果につきましては、ただいま御答弁申し上げたとおりでございます。 私どもは出入国管理令違反事実の有無を確かめるという立場から同氏から事情聴取をいたしたわけでございます。したがいまして、その途中でございまして、現時点で将来の見通しをお答え申し上げるのは適切ではないかと思いますけれども、あえて感じも交えまして御答弁を申し上げますと、本人の健康状態等から見まして、再度本人から事情聴取をするというのは事実上不可能であろうというふうに考えております上に、何しろ事実、出国の時期が三十年に近い以前のことでもございます。そういった諸事情を考えますとき、捜査としては大変困難だなというのが正直な感じでございます。
○井上(一)委員 そのことはもう法的には免訴だという認識に立っていいのか、今回の件については法的にどのような扱いになるのか、この点についても聞いておきたいと思います。
○吉野説明員 お答えを申し上げます。 釈迦に説法で大変恐縮でございますけれども、今後の捜査が事実上大変むずかしかろうということと、この行為が免訴であるということとはやや異なろうかというふうに思いますが、いずれにいたしましても、まだ途中でございますけれども、将来の捜査の見通しとしてはなかなか困難だということで御了解賜りたいと思います。
○井上(一)委員 それでは続いて、今度は運輸大臣に新関西空港の問題について質疑をいたしたいと思います。 運輸大臣は大阪の出身だし、関西新空港については非常に御熱意のほどを示していただいておるわけです。私もともに大阪ですから、その熱意に対しては敬意を表しておきたいと思います。 そこで、具体的な問題ですけれども、五十六年度予算要求の中に新関西空港予算として四十一億円を要求しているわけですが、この中身は一体何なのか、そのことについてまず聞いておきましょう。
○塩川国務大臣 概算要求で四十一億円要求いたしておりますが、その中で約四億円は既定の調査を以降進めていきたいというものでございまして、あと三十七億円につきましては、いろいろな項目、約十数項目になっておりますけれども、その中で重要なものは、設計をするに必要な土質の調査、これが相当大きい部分を占めておるということでございまして、詳細につきましては航空局長から説明をさせたいと思います。
○松本説明員 お答え申し上げます。 いま大臣が概括的に申し上げましたように、四億につきましては従前から固定観測点において行っております調査に要する経費、あるいはこれらの調査を取りまとめて公表をいたしておりますが、これに要する経費、そういったたぐいのものでございます。 残りの三十七億円でございますが、この中身は、これも大臣がいま申し上げましたように、従前の調査はきわめて包括的、概括的、全般的な調査であったわけでございますが、今後、関西空港計画が現実の問題として実施に移されていくことになりますと、当然、たとえば護岸一つつくるにいたしましても、細かな調査をして、その上に設計をしていかなければなりません。たとえば来年度の要求におきましては、おおむね百本程度のボーリングを行うということを念頭に置きまして、もちろん百本ですべてを尽くすわけではございませんが、二百本、あるいはそれ以上になろうかと思いますが、その中のまず百本程度のところを重点的に調査をしておく。そして、そういうふうに蓄積されたデータが事業主体ができていよいよ設計に移るというときには事業主体のやがて引き続き行います調査とあわせて確実な設計の資料になっていくというふうな形で用意をしておきたい、こういうふうな意味でございます。そのほか、ボーリングをいたしますと何がしかの漁業補償等も必要になってまいるかと思いますので、そういう面についての多少の手当てといったようなものも含めているつもりでございます。
○井上(一)委員 この調査あるいはボーリング等については、着工を前提としての、着工するための調査だというふうに理解していいのですか。そうなんですね。
○塩川国務大臣 着工に至るまでの設計等に実際的に必要な調査でございます。
○井上(一)委員 それでは、着工を前提としてではないのですか。
○塩川国務大臣 地元の合意が得られ、所定の手続が全部終わりましたら着工いたしますが、そのときに必要な調査でございますので、回りくどい表現でございますけれども、しかしそれは、そのことは井上さんのおっしゃるように着工をするということがやはり前提になっておるということにつながっていくと思っております。
○井上(一)委員 回りくどい答弁だからややこしいので、着工を前提としての調査である、こういうことですね。
○塩川国務大臣 結局、着工を前提とした調査につながっていきます。
○井上(一)委員 そのことは五十一年九月の運輸省の航空局長と大阪府知事との約束、これに矛盾するのではないのですか。
○塩川国務大臣 概算要求をしておることでございまして、それでまた予算がつきまして、井上さんの御心配しておられる問題、私たちも十分承知いたしておりますし、矛盾を起こさないように執行の面において十分とその約束を私たちはかなえていきたい、こう思っております。
○井上(一)委員 それでは、二つあるのですけれども、執行の合意を得られるようにということだけれども、仮にそのことは合意を得るためにも、着工を前提であってはいけないということなんです。着工を前提としたそういう調査をやらないということをちゃんと約束されているわけなんです。矛盾するというその一点についての見解をもう少し明らかにしてもらいたい。矛盾するならするということです。私は矛盾すると思っているわけですから。 さらに、予算執行の段階でということですけれども、これは後ほど大蔵の見解も聞きますけれども、それでは仮に矛盾しないということで地元の合意が得られるのだということであれば——来年四月一日からこれは予算執行の期日に入るわけですね、それまでに地元の合意が得られると大臣はお考えなのかどうか。そんなことを思っていらっしゃらないと思うのですよ。努力をなさるという決意はわかるけれども、実際問題としてはそんなことは不可能に近い。その点はどうなんですか。
○塩川国務大臣 おっしゃるように私は、来年の四月までに地元の完全な合意が得られる、これは余りにも時間的に無理があると思っております。でございますから、十分な話し合いをして、そして合意を得るように努力いたしたい、こう思っておりますが、それにつき、映しても合意が得られて、それからその翌年に予算の要求をするということに相なってまいりますと、そこに若干の時間のずれ、空白がございますので、合意が得られれば直ちに実施に必要な調査、いわゆる先ほど申しましたボーリング等ができますように予算上の用意をしておきたいというのが私たちの概算要求の趣旨でございますので、その点は御理解していただきたいと思います。
○井上(一)委員 前段の矛盾するかしないか。私は矛盾すると思う。矛盾するけれども着工を急ぎたい、そういう熱意がこういう予算要求にあらわれたのだ、こういうことなんですか。それはどうなんですか。矛盾しないのですか。
○塩川国務大臣 約束に対して私は矛盾しているとは実は思っておらないのです。その約束を破った場合に矛盾を起こしたということになりますけれども、その趣旨は私たちも十分にわきまえてやっていきますので、ただこちらの方で用意をしておるということでございますから、その点はひとつ寛大に御解釈していただければと思います。
○井上(一)委員 寛大だとかそういうことじゃなく、私はやはり事実を、そして大臣の意思を確認をしていくということです。矛盾、約束を破る——もうすでに私から言わせれば、地元の合意を得るまでは着工を前提とした調査はしない、これは約束ですね、そうでしょう。そういうことで地元の合意を得るのだということで、合意を得て着工を前提とした調査に踏み切る。ところがまだ合意が得られていないわけです。合意を得られてからではその予算的措置が遅過ぎるということでいま概算要求をされた、こういうことなんです。ですから私は、約束は半分以上破られているので、しかし好意的に、悪意で破ったのではなくてこっちをやりたいという熱意の余りこういうことになったのだということだと善意に受けとめている。だから、そこらをもうちょっときっちり整理して話をしないと、大臣、熱意だけでは物事は建設できませんよ。具体的なそういう一つ一つの問題を解決しなければできないということです。その点についてどうなんですか。
○塩川国務大臣 そこには確かに実施しないということになっておると思うのです。ですから、先ほど井上さんのおっしゃるように、約束しておるのだから予算も何も組まないでその間はじっとしているのだ、井上さんもそうは思っておられないと思うのです。ですから、そこの気持ちを私たちも十分参酌いたしまして、おっしゃるようにこれは実施の面で私たちは十分その約束は守っていく、しかしその用意だけは——用意と言ったらそのこと自体が矛盾じゃないかとおっしゃいますけれども、要するに用意しておくということにつきましての詳しい取り決めというものも、実は私たちもそこまで考えておらなかったし、ですから実施の段階では必ず約束はお守りいたします、けれども、時間を急いで拙速はいけませんが、できるだけの役所としての準備だけはしておきたいという気持ちでおりますので、その点は御理解していただきたいと思うのです。
○井上(一)委員 大臣、余りこのことだけで時間をとれないのですけれども、やはり約束を破っていることなんです。やはりそれはそれなりになぜ約束を破ったのかということは、いま言われたように早く建設を実現したいのだということだ、だからこの五十一年の九月の約束事を破っているということについて地元はさらに運輸省に対する不信感をむしろつのらせるだけであって、合意なんというものとはほど遠いものになるのではないだろうか、こういうことなんです。このことについては大臣からもう一度、約束を破ろうとする今回の着工を前提とした調査については、もう少し地元に対する言いわけというのでしょうか弁解というのでしょうか、運輸省のしっかりとした、はっきりとした意思を私は表明しておくべきではないか、こう思うのです。
○塩川国務大臣 私も、おっしゃるように十分心得るべきだと思っております。でございますから、そういう申し入れもございましたのを私たちも重要な一つの指導と受けとめて十分に対処いたしたいと思っております。
○井上(一)委員 大阪府はこのことについては十分承知しているのですか。
○松本説明員 事務的な点で、大臣がお答えする前に御説明申し上げておきますが、近畿圏整備のための各府県、市町村の合同体がございますが、これがこの七月に関西空港の問題についての要望を私どもに出しております。その中におきまして、関西空港問題については合意ができたときの用意はちゃんとしておきなさいというふうなことをおっしゃっておるわけでございますので、私どもといたしまして、事務的なやりとりの間において、いま大臣がるる御答弁申し上げましたようなことについて大阪府といたしましては承知をしておる、このように理解をしております。
○井上(一)委員 それではここで大蔵省に尋ねたいと思いますが、いま私と大臣との質疑のやりとりで十分理解ができたと思いますけれども、地元とのこれまでの約束の経過等についてはもうくどく申し上げませんけれども、食い違っている。五十六年度の執行見通しというものは、現段階では地元の合意というものが完全に得られていないという現状から非常に暗い面もあるわけです。そういう状態の中で大蔵当局はこの問題についてはどのような認識をしているのか、ここで聞いておきたいと思います。
○保田説明員 お答えをいたします。 先月の末に概算要求が大蔵省に出されまして、一日からわれわれ概算要求の説明を聴取し始めたばかりでございます。私自身、建設省、運輸省、農林省等々の公共事業の担当主管省から概算要求の総論を聞いたばかりでございまして、ただいま御質問のありましたような来年度の関西新空港の調査費の中身等々につきましては、今後運輸省の詳細なる説明を聞いて判断をすべきものと考えておりまして、いまここで大蔵省の判断を求められてもちょっと御返事をいたしかねる、こういう段階でございますので、お許しをいただきたいと思います。
○井上(一)委員 五十六年度に入れば第四次空港整備五カ年計画のその初年度に当たるわけですね。この計画自身が総額三兆三百三十億円ですか、非常に莫大なものだ。そのうち関西新空港では一兆六百五十億円、その一部としてこの四十一億円が概算要求をされている、こういうことなんです。私は大蔵省にもう一度重ねて聞いておくわけですけれども、計画全体が運輸省案、とりわけ、ここでは限定して関西新空港としておきます。関西新空港の運輸省案を総括的に聞いたのだということです。総括的に聞いた中でどのような判断をしているのか、それがいいとか悪いとか私の方からは指摘はいたしませんけれども、大蔵省としてはそれをどう受けとめているのかということをここで聞いておきたい、こういうことです。
○保田説明員 先生御承知のように、各省から出されました来年度の概算要求の参考資料といたしまして十木の長期計画の改定要求がございます。この改定要求をどういうふうに扱うかということにつきましては、空港整備五カ年計画だけではなくて、十木の五カ年計画全般をどうするかということについても、今後各省庁といろいろ話し合いを重ねました上で政府としての方針を決めなければならないと思います。 まあ一般論といたしますと、先生御懸念のように現在の財政事情は大変苦しゅうございますし、今後とも財政再建への道はなかなか厳しいと予想される段階でありますので、当然、各五カ年計画について財政当局としては厳しい態度で臨まなければならないとは思いますけれども、規模の大小、中身の適否等々につきましては現在の段階で具体的にどうこうということは申し上げかねるということで御容赦をいただきたいと思います。
○井上(一)委員 さらに私は大蔵省に、この四十一億円の概算要求のうち、極端な話ですよ、たとえば一円でも仮に認めるとするなら、これは計画全体を大蔵省が認めたことになる、こういうふうに理解してよろしいですか、満額でないとして仮に一円でも認めたということになれば。
○保田説明員 お答えいたします。 実施計画調査という名前の冠せられた調査費が予算書に計上されるということは、通常の場合は、そのプロジェクトについて政府としてゴーの意思決定をしたという理解であります。ただ先生御承知のように、大きな土木事業の場合には、この実施計画調査によりまして思いがけない地質が悪い状態が発見されるというようなことが間々あるわけでございまして、そのような場合には、技術的にそのプロジェクトを完成にまで至らしめることが非常に困難であるということが実施計画調査の段階で判明することもございます。あるいはまた、技術的には不可能ではないという場合でも、特殊な工法を必要としなければならないというようなことから建設費が非常にかさむ、そのためにそのプロジェクトに投ぜられまする投資とそれによって得られる利益との関係から非常に経済性に欠けるというような場合には実施計画調査の段階でプロジェクトを断念しなければならない、そういうこともございます。一般論としてはそういうことでございまして、関西空港の場合にそれがどうなるかということについては、今後のいろいろな調査にまたなければならない、かように考えております。
○井上(一)委員 実施計画調査でもいわば中断をすることがある、いろいろな面でということですが、さらに、五カ年計画三兆三百三十億というこの事業規模、大蔵省は特別会計の歳入見通しをどういうふうに立てているのか、こういうことなんです。
○保田説明員 空港整備五カ年計画につきましては、運輸省から事業費の要求案と同時にそれについての財源についての見通し案というものも当然提出されるわけでございますが、歳出と歳入は車の両輪でございます。われわれとしては、歳出面における必要性と同時にその財源の調達が可能かどうかということもあわせ考えて検討するわけでございますが、先ほど来申し上げておりますような時期でございますので、歳入面についての見通し云々という具体的なお答えを求められましても、ちょっといまの段階では応じかねるわけでございます。
○井上(一)委員 そういう特別会計の歳入歳出、もちろん歳出がこちらにあるわけだけれども、それに対応する歳入の見通しも現時点でなお答えられない、そういうことで四十一億余の概算要求に対して検討に入れるのかどうか。そんな優等生の答弁せずに、もっと中身を言いなさいよ、中身を。
○保田説明員 四十一億円というお金は、その五カ年計画を前提とした五十六年度の歳出の要求の一部をなすわけであります。当然のことながら、五カ年計画を策定するかどうか、その財源が調達できるかどうかをもちろん考えながら関西空港プロジェクトについての判断をするわけでございまして、その判断ができたときにその四十一億円の要求をどうするかという判断が同時にできてくるわけでございまして、どちらが先というわけでもございませんが、論理的にはやはり向こう五カ年間、あるいはさらにこのような超大プロジェクトになりますと十数年の先々までの財源の見通し等も立てました上でゴーと言うべきかノーと言うべきかを判断する、それによって四十一億円の扱いが決まる、こういうことでございます。
○井上(一)委員 だから、いまの段階で大蔵としてはどういう判断をしているのだ、総括的に聞いただけなんだ、こういうようなことでさっきの答弁は終えているわけなんです。総括的に聞いた段階でどう判断しているか、ゴーなのかノーなのか。
○保田説明員 概算要求というのは政府が来年度の予算をどうするかという判断のためのいわばたたき台というふうにわれわれ理解をいたしておるわけでございまして、このたたき台をこれから年末にかけまして運輸省当局とわれわれとの間でいろいろ議論をいたしましたあげくに決まるのが政府案であります。政府案が決まるまでの段階でもちろん両者の間にいろいろの意見の食い違いもあるでしょうし、やりとりがあるわけでございますが、それらの凝集されたものが政府案ということでございまして、その政府案が決まるまでの段階で運輸省の意見はこうである、大蔵省の意見はこうであるということをこのような公式の場で現在の段階で申し上げるというわけにはいかない、それはお許しをいただきたいと思います。
○井上(一)委員 閣議決定までされなければすべてを話せない、政府案がまとまらなければ言えないのだ、端的に言えばそうなんですね。あなたは担当として、すでにあなたの意思は何らかの機会に運輸省に伝わっているわけなんです。それを聞いておるわけなんです。あなたの意思は事務レベルでの意見の交換だということなのかもわからないけれども、それならそれで大蔵の事務レベルではこういう見通しである、こういうことなんですよ。そういうことについて聞いておるわけです。
○保田説明員 現在運輸省のたたき台に対してわれわれは目下勉強中なんでありまして、余り予断を持ってそのたたき台に臨むというようなことは、われわれ予算担当者としては差し控えるべき態度だと考えております。全く白紙の立場で運輸省案に取り組んでおるわけでございまして、その段階でこういう公式の場でわれわれ担当者の意見を開陳するということは御勘弁をいただきたいと思います。
○井上(一)委員 私はさらに聞いておきたいのですけれども、いわゆる着工を前提とした調査、そういうことで、やっぱりそれは大阪府民の、とりわけ地元民の猛反発がそこに起こる。そういう中でも大蔵省はまだ事務レベルの段階でも公式に見解を表明できないのかどうか。あるいはむしろ着工を前提という性格を、運輸省に予算の性格あるいは調査の性格を変更したらどうだという指導等もするのかしないのか、そういう点にまたがってやっぱり大蔵の見解というものをここで聞いておきたい、こういうことなんですよ。どうしても事務レベルでの折衝でそういうことの話し合いがなされてないというなら、私はまたそれなりに改めて角度を変えての質問をいたします。
○塩川国務大臣 ちょっとその前に私からお答えいたしたいと思います。 事務レベルではいろいろと予算の取り扱いということとそれから空港の中身等について話をしておると思います。けれども、しょせんはこれは私は大きい政治問題としての解決というものがやはり行われてくると思うております。ですから事務当局でいろいろといまこの扱い等についてやっておりましょうけれども、それらはいま概算要求を出した段階でございますから、まだ中身を細かく詰めてお互いに話し合っておらないように思うのです。私は一つのこれからの取り組む態度といたしまして、予算関係の財政問題それから工事の規模それから環境問題それから周辺問題、そういうものをやはり相当事務的に詰めていかなければならぬ問題が残っておると思うております。でございますから、いまここでこの空港の予算全体をどうするかということの判断をこの席でなかなか申し上げにくいことだと思うておるのですけれども、しかしわれわれ運輸省としては、何としてももう一つ国際的空港が必要であるという観点についてこの関西空港を進めていっておるという、そういう立場に立っていま進めておるのでございますから、予算の詳細等につきましてもう少し時間を与えていただいてお答えができるようなかっこうになるのではないかと思うておりますので、御了解いただきたいと思うのです。
○井上(一)委員 大蔵省の見解。
○保田説明員 まず実施計画調査費を地元との間でいろんな問題がある段階でつけるのかどうかという御質問ですが、一般論としては、先ほど申し上げましたようなことで現段階で私の意見を申し述べることは差し控えたいと思いますけれども、まだ九月であります。予算が決まりますのは十二月でございますから、それまでには地元と運輸省との間のいろんな話し合いも進むでありましょうし、それらがどういう落ちつきになるのかということについてもある程度の見通しがつくのではないか、そういうことを判断して四十一億円の取り扱いは決められるべきであろうと考えております。
○井上(一)委員 大蔵の見解というものは、事務レベルの段階ではもう私の方には資料はあるのですよ、あなたを含めての意見というものは。この点については時間のなにがあるから、後に若干留保しておきます。 運輸大臣、地元では空港の本体、さらには環境アセスメントあるいは周辺地域整備計画、このいわゆる三点セットが前提と受け取っているわけです。最近の運輸省の動向あるいは関係者の対応から見て、周辺整備を積み残して空港本体の見切り着工をする兆しが濃い、こういうふうに思うのですが、まさかそんなことはしないでしょうね。三点セットというのはこれはもう一体としてという、この点はひとつ確認をしておきたいのですが……。
○塩川国務大臣 井上さんのおっしゃるとおりでございまして、肝心の周辺整備を空港全体の計画、総合計画の中で置き去りにして空港建設を進めましても、それはただ孤立した空港になってしまいまして完全なものになってまいりませんから、どうしても周辺整備の問題とあわせて検討をお願いしなければならぬと思っております。
○井上(一)委員 具体的にたとえば交通体系の問題についても外環状、大阪湾岸道路、近畿自動車道の和歌山線、これは不可欠なものです。これは運輸省の考えですが、既存の交通網、阪和線だとか南海線を使ってという、いわゆる空港への直接の引き込み線だけをつくったらいいのだ、そういうことからでも出発するのだというようなことはないでしょうね。そんなことは一切せぬでしょうね。地元で周辺地域整備計画を明確にしているものが全部満たされていくということでなければこの総合計画はだめなわけですから、そういうことについては決して後退をしていないということは言い切れますね。私は後退しているように見受けられるので念のためにここで尋ねておきたい、こういうことなんです。
○塩川国務大臣 地元では周辺整備、いろんな要望がございます。それは要望をお聞きいたしておりますが、これらはどこまでを周辺整備とし、そしてどこまでを今後における地域整備としてやっていくかということ等につきましても、まだ最終的に決まっておらないように私は思っておるのです。ですから、私の考えといたしましては、できるだけ地元の要望しておられる問題は周辺整備として取り上げていきたい、もちろん整備をしていかなければいかぬと私は思っております。
○井上(一)委員 いま私が具体的に指摘した交通体系の部門をとらえてもそういうことがあるのですよ。それはあなたとしても、もちろん大阪選出ということにこだわるわけじゃなく、運輸大臣としてそれは当然含まれるのだという認識に立っていますね、こういうことを聞いているのですよ。
○塩川国務大臣 要望実現のために周辺整備に織り込んでいくようにいたしたいと思っております。
○井上(一)委員 さらに私は運輸大臣に、これは直接私が聞いたことじゃないのだけれども、金がなければその工夫をして云々、早期完成を実現するのだという意気込みを示されたと聞いているのです。そのことは、たとえば大蔵が予算について一定の指導見解、そういうことで、そんなものはもうだめや、そんなものはあかんねんと言われた場合に、たとえば規模の問題だとか位置の問題だとかそういうものも含めて見直しをするのだ、やむを得ないというような、そういう考えも一面持っていらっしゃるのかどうか、これもちょっと聞いておきたいと思うのです。
○塩川国務大臣 九月一日にいただきました答申はいわば空港計画の基本でございまして、この基本は私は尊重していきたいと思っておりますが、それはしかし最終的にはこういうことだと言っておるのでございまして、それに至るまでにはいろんな規模の工程もあろうと思いますし、また内容もそれに至るまでには段階を経て施行できるものだと思っております。何といってもこの国家財政の厳しいときでございますから、やはりその精神を入れて空港計画をつくっていきたい。そして、私は地元で御協力いただけるものならばできるだけしてもらいたいと思っておりますし、さらにこういう将来長い期間にわたります空港建設でございますから、できるだけ財源を節約すると同時に、他の財源の確保等についても努力をしてみたい、そして少しでも国の財政の大きい負担にならないような努力はいたしたい、こう思っております。
○井上(一)委員 また概算要求の予算折衝に入るわけで、いま早々に大臣からこうだという答弁を私はあえて求めたくないのですけれども、地元としても私個人としてもこの問題には強い関心を持っているので、やはり口で何ぼ言うたってできませんよ、要は銭ですよ。それには、もうあしたの日からでもできるようなことを片面ではどんどん言うておる、そんなたやすいものじゃないということを認識せねばいかぬので、大蔵はやはりこういうことについては見解をはっきりせねばいかぬ。しかし新空港のさっきから言う位置だとか規模だとか、あるいは着工年度も含めて予算に合ったかっこうになり得るということをしなければならない、最終目標はこれだけれどもということは、まあ着工年度の見通しが若干ずれるとか、規模が縮小されるとか、そういうこともときにはあり得るというか予想されるというふうに私は理解してよろしいですか。
○塩川国務大臣 私はその点は、基本計画は尊重していきたいが、実施規模、そういうものについてはこれからやはり、一つの目標を私たちは設定しておりますけれども、その目標に向かって努力いたしますけれども、いろんな諸要件等も考えなければならぬと思いますので、その点については私たち柔軟な姿勢で臨んでいきたいと思っております。
○井上(一)委員 深く追いませんが、柔軟な姿勢ということは、さっき私が質問で申し上げた、そういうことの意も含まれている、こういうことですね。
○塩川国務大臣 私はすべて現実に即したように柔軟にやっていきたい、おっしゃるようなことです。
○井上(一)委員 さてそこで大蔵当局に、運輸大臣から一定の見解も表明されたわけですけれども、こういう質疑の中で大蔵としての見解をなおいまでも答えられませんか。
○保田説明員 お答えをいたします。 運輸省は概算要求に至るまで大変勉強を重ね、航空審議会の御審議等にも協力をされまして運輸省のたたき台をつくられて、それなりにもう大変な蓄積をお持ちなわけですが、われわれの方はいまから勉強するわけでありまして、運輸省と同じタイミングで御意見を申し上げるわけにはいきませんし、御勘弁をいただきたいと思います。
○井上(一)委員 いまから勉強するのだから、来年には間に合わぬということだね。
○保田説明員 全く白紙でございます。
○井上(一)委員 いま全く白紙ということだから、いまから勉強するということだから、一般論でそれは来年には間に合いませんね。間に合いますか。
○保田説明員 われわれとしては一生懸命勉強をするつもりであります。間に合うか間に合わぬかということをいま即答することはお許しをいただきたいと思います。
○井上(一)委員 この点については、一定の時間があってあとの質問があるので私は留保します。後で大蔵の見解を、私の持っている資料の中でいまの答弁をさらに詳しく、物的に示していった方が私はいいと思うのです。そういうことでこの点については留保して、後で質問を続けます。 そこで、いま当面いわゆる特別会計の中で優先して何をやっていかなければいけないか、何が優先されていくのかということについて、これまた非常になんでございますが、大臣の認識をちょっと聞かしてもらいたいと思うのです。
○塩川国務大臣 まず空港の基本計画が示されましたので、それに必要な実施計画を合わせた空港計画というもの、この策定を急ぐことがまず第一でございます。それと同時に、並行いたしまして環境評価の作成を急ぐ、そしてさらには周辺整備計画を取りまとめていく、この三つでございます。
○井上(一)委員 いや、そのこともですけれども、予算の全体的な、これは大蔵に尋ねた方が当を得ているかもわからないのですけれども、大蔵のいままでの答弁からして的確な答えがいただけないと思うので、普通運輸大臣が考えていらっしゃる新関西空港という、いまそのことについての優先的な手順を言われたわけですけれども、第四次空港整備五カ年計画全体を通して何を優先していくべきなのか、こういうことなんです。
○塩川国務大臣 第四次空整計画の中で私たちが重点に置いておりますのは、まず成田空港の所要の措置を完全に終えるということ、そうしてできるだけ早い時期に地元の協力を得まして第二期工事を進めていきたいということ、これが一つでございます。それと飛行場周辺の騒音対策がございますが、これが第四次空整で一つの大きい事業になっております。それから、関西新国際空港を推進していくこと、さらに地方におきます空港のジェット化をできる限り進めていきたい、この大体四つが第四次空整の大きい目標になっております。つきましては、それらにつきまして全面的にこの四次空整を進めたい、こういう考えです。
○井上(一)委員 肝心なことを忘れておる、それは周辺地域の対策だ、こういうようなことで成田について言われたわけで、新関西国際空港、それから地方、離島のジェット化。大臣、一番最初にやらなければいかぬのは何だと思う。
○塩川国務大臣 それは、甲乙つけがたいと思いますけれども、何としてもやはり飛行場は住民の協力を得なければなりませんので、住民との関係を密接にしていく事業、やはりこれが優先していく事業だと私は思うております。
○井上(一)委員 大臣、あなた新関西空港で頭使い切っとるのか、血が上がり切っとるのか。一番優先して考えなければいけないのは現空港の環境対策であるということ、あなたはそれを忘れておる。それを先にやらぬことには何にもならぬ。そのことで完全に地域住民の合意が得られる、納得が得られるような対策を講じてこそ次の段階、関西新空港も話が進むでしょう。しかし、そんな肝心なことを忘れてああだこうだ言ったって全くなっとらぬ。現空港についての対策は十分だと思うておられるのかどうか。もちろん、そんなこと思うてないと思う。それならどないしたらいい、そのことについてちょっと頭を使うてもらわぬと困ります。あなたは大阪の問題をしきりと言うわけだけれども、大臣、そういうことを忘れてもろうたら困るので、ひとつ今度は現空港に対する取り組みについて私は尋ねていきたい。いや済まぬ、一生懸命やりますと、まず質問に入る前にちょっと現空港対策についての運輸大臣の認識と取り組む決意を聞かしてください。
○塩川国務大臣 私は、先ほど答弁の中でも申し上げましたように、住民との協力関係を進めていくための事業を優先すると言っておるその一つとして騒音対策もございますし、周辺整備もあるということでございまして、おっしゃるように、私もしばしば申しておりますが、あらゆる事業をやろうとしたら住民にできるだけ御迷惑をかけないようにするということは当然のことでございますので、それは既定の方針どおり、現在存続して現に活動しておる空港の周辺整備、環境改善、特に騒音問題等については従来どおりこれを重点にやっていくことは間違いございません。
○井上(一)委員 従来どおりではだめなんですよ。従来どおりでなぜだめなのかというと、従来どおりではいろいろな不備な点、あるいは受けざらの方にも——それは住民に対する対応のまずさ、そういうことだけではなく制度それ自身の中にも十分な配慮がなされていない、こういうことなんです。これについてそういう認識を持っていらっしゃらないということですね。法的な整備の必要性とかあるいはそれを充足していくとかいう認識は現段階では全然持ってないわけですね。いまのままで一生懸命やっていったら問題は解決するんや、こういうふうに思うておられるのですか。
○松本説明員 大臣がお答えいたします前に、技術的と申しますか事務的な点についてお答え申し上げますが、現大阪空港に対する騒音問題は、先生御案内のとおり長い歴史があるわけでございまして、その中で私どもとしてもできる限りの努力はしてまいったつもりでございます。たとえば民家の防音工事一つにつきましても、従来一室でありましたものを五十四年度からは全室防音に切りかえる、しかもそれは五十八年十二月に一つの転機がやってまいります。大阪の場合にはそれが最終時点ということではございませんけれども、一つの転機がやってまいりますので、まず五十六年には現在の第一種の線引きの単位をうるささ指数の八十から七十五へ引き下げるというふうなこともいたすつもりでございますし、それに対応しただけの予算も実は要求をしておるわけでございます。 それから、町づくりの問題が非常に大きな問題になっていることも十分に承知しておるわけでございまして、従来は周辺基盤整備のための補助金制度というのを五十三年度から動かしてきておるわけでございます。それはそれなりの成果を上げたものとは思っておりますけれども、さらにそれを一歩進めた、もう少しフレキシビリティーのある、実際に関係市町村が、大阪の場合には市でございますが、実際に関係市がある事業を興そうとするときに、もっと適切な形でわれわれの方から金を出すことができるようにという意味でこの制度を切りかえるということにつきましても、実は概算要求の中で大蔵の方に持ち込んでおるわけでございます。 それから、現在周辺地域の改良をどうするかということで委員会ができておるわけでございますが、この委員会の成果も五十五年度中には上がってくるということが期待されておりますので、それを踏まえまして、あるいは都市計画法でございますとか、いろいろな類似の法律がございますが、こういった法律の中の組み合わせでこれを、実行に移すといったことを、五十六年度はとっくりと皆さんと御相談をしながらやっていきたいというふうなことも計画の中に盛り込んでおるわけでございますので、従来どおりというのはその気持ちを大臣が申し上げたと思いますけれども、具体的な施策といたしましては、例を三つばかり申し上げましたが、そういうようなことでわれわれなりに知恵をしぼった限りのことは五十六年度の要求の中に盛り込んでおるつもりでございます。
○塩川国務大臣 大阪空港の騒音対策でございますが、これは確かに立ち退いた跡の活用の問題がやはり大きな問題になってきておると思いますしいたしますので、それから、今回の第四次空整においては一つの大きい事業として取り上げていきたい、そういうふうに従来やっております上にさらに新しいものを付加して積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○井上(一)委員 局長から新しい町づくりということについて触れられたので、まさにそうだと思うのです。そういう配慮が欠けていた、こういうことですね。それは法的な整備も含めて検討していかなければいけないし、五十五年度概算要求でそういうことも出しているのだ、こういうことですね。
○松本説明員 町づくりということが論じられて数年たっわけでございますけれども、私の方の目からだけ見ておりますと、周辺対策、環境対策というふうな点に重点がいきがちになります。ところが、住民の方の御要望は、それとやや違う面から新しい町をそこへつくっていこう、こういう考え方があるわけで、ところが、新しい町をつくるという手段、方法といたしましては、たとえば住宅環境整備に関する建設省の手続でございますとか、いろいろとあることを私ども勉強して知ってまいりました。そこで、この二つの要求をどこでどういうふうに絡み合わして実施に移していくかというのが非常にむずかしい問題であるということになろうかと思いますが、私が御返答申し上げましたのは、その中でも、たとえば周辺基盤整備というふうなものを補助金制度で五十三年度から手をつけて、それはそれなりに、たとえば公園をつくるとか、そういった面で効果を発揮してきたわけですけれども、それをもう少し弾力性のある制度に切りかえていくというふうなことで、当面、いろいろと御要望が出て手をつけられずにおるもの、あるいは要望のある中で優先順位をつければ十分に採択して前へ進むことができるであろうと思われるもの、そういうものについてまず手をつけるようにしていきたい。その次にこれらの組み合わせをさらに練り上げまして具体的な方策というものを実施に移していくという二段階ぐらいの形でこの問題に取り組んでいこうか、こう考えておるわけでございます。
○井上(一)委員 町づくりを明確に位置づける、弾力的に運用をしていくのだ、私は、あえてここで、そういう町づくりの位置づけというためにも、やはりいまの航空機騒音防止法を改正する必要がある。具体的には、私は多くを申し上げませんけれども、第九条の三だとかあるいは第六条等について、やっぱり問題点がそこにあるというわけです。 それは、ただ単にいまも都市計画法にかかわって町づくりを進めなければいけない問題等もあるし、運輸大臣だけの所管ではそれが十分配慮したことにもつながらないから関係省庁協力関係が不可欠になっていくとか、少なくとも建設大臣との協議あるいは同意、そういうものも必要になってくるであろう。さらには、財源の負担の割合、財源の十分な保証を法的にやっぱり明記していくべきである。さらには、いまも指摘した第九条の二「緑地帯等の整備」等についても、現実には何ら進捗状況が著しいものがないわけであります。そういう意味で、騒音防止法というものに一定の改正が少なくとも必要ではないか。そういうことがいわゆる都市計画手法の導入あるいは都市計画事業の条件として航空機騒音を明確にしていく、そういうことにつながると思うのです。それが地元対策を満たしていく一つの大きないわば法的な裏づけである、こういうふうに思うのです。 そういうことをやらなければだめですよということなんです、大臣。私は、そういうことを、問題点をぜひ検討して、改正に踏み切るべきである、こういうことなんですが、大臣はそういう認識を持っていらっしゃるのかどうか。
○塩川国務大臣 そういう周辺整備の対策を検討し、そしてまた、それを裏づけていくように法改正並びに法の検討をするということ、これは私たちも心得てはおるのでございますが、まだ各省庁との間に十分な合意も得られませんし、まだ検討の段階、いろんな問題の扱い方、現法との関係もございまして、なお検討も進めて努力していきたいと思うております。
○井上(一)委員 関西新空港についてはすごい熱意を出しておられるわけですよね。既存の大阪空港、現空港に対する努力をするとかそういうことじゃなく、もうすでにそういう関連周辺整備事業が進められている、その中で虫食いのそういう現実をどうして新しい町づくりに切りかえていくか、つないでいくか、こういうことがもう目の前に実際一つ一つ現実問題として起こっているわけなんですね。これを解決しなければだめなんですよ。こういうことをやらずして、いやこれを努力するのです、いやこれから検討、ぼくは、そんなもの遅いし、そんなこと、一番最優先すべきものがこれだ、関西新空港よりも。この問題をどうして解決しないのですか。大臣、これはほっておくのですか。
○塩川国務大臣 私は御承知のように大阪におりまして、この周辺整備が、数年前から見ましたらかなり騒音の問題については改善されてきたと思うておりますが、しかしそれと同時に並行して新しい町づくりの問題が起こってきた、これは私たちも認識しておりますし、だからこそこの第四次空整、これを一つの大きい対策にしようと言っておるわけでございますが、それにつきましては、現在、いろんな、都市計画法との問題あるいは地域の振興法等の関連等においてでき得るものはそれを適用してやっていきたいと思うておる反面、どうしても周辺対策のための法の検討も必要であろうと思いまして、私たちは、検討すると同時に、ただ単に検討だけではなくして実際の事業についても進めていくべきだということで、数年前からこれを研究し、いよいよこの第四次空整で具体化していきたいと思うて意欲的に取り組んでおりますので、ひとつ御理解を願いたいと思います。
○井上(一)委員 なかなか理解しにくいわけで、一生懸命やるのだという、そういう熱意については、むしろ、ではこれから必ずこれは法改正も含めてやってください、やるべきであるということを強くもう一度指摘をしたいのですけれども、その方向で取り組んでくれますね。
○塩川国務大臣 これは私たちの既定の方針でもございますので、そのように努力してまいります。
○井上(一)委員 本筋においてやるのだということであるから、それでは、そういうことに関連して具体的な点を一つ指摘しておきましょう。そして、この問題についての取り組みを聞きたいと思います。 大阪空港に北門があるわけなんです。いまこれは閉鎖されているわけですけれども、いまの交通事情から考えて、当然、交通渋帯の解消あるいは交通安全の確保、こういうことと並行して、そういうことを兼ね備えて大阪空港の北門付近の整備を行っていかなければいけない。もちろん接続道路の整備についても、運輸省はこれに対してどのように取り組んでいくのか。いわば北門開放に伴い必要となる接続道路等について運輸省の取り組みを具体的に聞きましょう。
○松本説明員 大阪空港の北門開放問題は、私どもの方ですでに、しばらく前に池田市の方とも御相談をしたわけでございますが、しかし、北門をあけました場合に、北門の先に接続する市道が一車線でかつ舗装が未整備である、こういうことのためにかえって交通渋滞を招くのではないか、こういったような点、そのほかにも一、二問題がございましたが、そういう点が解決がなかなかつきかねたものですから、とりあえず東門の方を実は先にあけてしまったわけです。東門を先にあけましたことによって大阪方面、南口というか東門というのか存じませんが、空港の南側の東側の方に出入り口がございますが、これをあけたことによって大阪方面への流れはわりあいに改善されたと私ども思っておりますが、逆に、北門をあけるための一つの動機になりました池田市内の交通の方はかえって渋滞がひどくなってしまった。そこで、池田市はもとより、池田市の警察署、それからわが方の事務所、ごく最近になりまして府にも中に入ってもらいましていろいろと協議をしておるわけでございますが、まずもって道路を広げなければなりませんので、拡幅に伴う用地買収についてはひとつ地元公共団体の方で何とかお願いできないか、道路敷の造成あるいは舗装、こういったものにかかります経費については何とか運輸省の方がめんどうを見るようにしたい、こういうふうなことをいま心棒にいたしまして、これから私どもが議論の中心に割って入って、なるべく話が早くまとまるように、できる限りあちらこちらとの調整をわれわれの方から積極的にとっていくという形によって、いささか長い宿題になってしまいました北門の開放問題について少なくとも方針的なものは、なるべく早い時点に方針が打ち出せるようにいたしたい、そして、その結論に基づいて次の手が打てるように持っていくようにしたい、このように考えております。
○井上(一)委員 地元では、秋ごろには一定のめどがつくのだというふうに現地関係者は話しているわけです。私は、そのことよりも、では一体これは運輸省が主体となってやるのですね。当然そういうことになりますね。
○松本説明員 せんだって池田市の方からこの点についてお申し越しが再度にわたってあったわけでございますが、そのときも私お返事を申し上げまして、われわれの方で問題点をきちっと詰めます、それを持って市の方にも御相談に上がって、こういう点で困っているのだがいい知恵はないかと伺うこともあろうし、こういう点は運輸省としてこのようにしますからこれでいかがでしょうかと御相談をすることもありましょう。具体的に私どもの方で問題を整理して、私どもがセンターになって関係の向きと調整を図る、こういう形で作業を進めてまいりたい、このように考えております。
○井上(一)委員 ということは運輸省が責任を持ってすべてをやるということですね。センターになるということだけれども、そのことは、主体者は運輸省だ。問題はここなんですよ。まずそれから決めていかないと、これはだれがやるのですか。運輸省はただ中へ入って協議の相談にはあずかるけれども、やるのはだれやねん、こういうことになれば、いや、うちじゃないと言われたら困るので、まず確認をしたいのは、これはまず運輸省がやるのですね。
○松本説明員 問題は市道でございますので、市道の直接の工事等については、市にお願いすることになろうかと思いますけれども、その段取りを全部つけるという点については、運輸省が中心になって段取りがつくようにしていく、このようにしたいと考えております。
○井上(一)委員 市の道だから、あるいは直接の工事等については運輸省の方では直接手を下せぬから、市にお願いをして、委託をして市にやってもらう、こういうことだと思うのです。いまのお答えはそういうことですね。
○松本説明員 ただいまの御理解で結構でございます。
○井上(一)委員 そういうことになると、もちろん必要経費は運輸省が負担しなければいけないし、そのことは明確になるわけですね。抱えている問題の解決には、市も、空港事務所も、警察も、大阪府も協力していただく、こういうふうに私は理解をするわけです。これもそのとおりでよろしいですね。
○松本説明員 問題の解決については私どもが中心のまとめ役を果たし、いま仰せられました幾つかの機関が十分に議論をしながら詰める。それから予算的なものにつきましては、先ほども触れましたが、舗装の経費等につきましては当然運輸省が払う考えで話を進める。それから、これは私まだ詰めたわけではございませんので確定的にお返事をするわけではございませんけれども、池田市としても一般の市道についてのいろいろの御計画もございましょう。その中においてどういうふうな位置づけをなさるかということも踏まえ、先ほど申し上げたような路盤の経費でありますとか舗装の経費でありますとか、こういうふうなものについては、私どもの方で何らかの工夫をして、市の方には直接迷惑がかからないような措置をとる、こういうふうな組み合わせで事業が進められるようにしていく、こういうことでございます。
○井上(一)委員 事業主体者が運輸省だということになれば、それにかかわる経費はすべて運輸省、あるいは若干市に協力を求めるとか大阪府に協力を求めるとか、そのことは協議の中で生まれてくる問題です。そういうことはやはりはっきりしておかなければいけない。だから、いまの答えで私の理解どおりだということは、事業主体者は運輸省であるということは明確になったし、そして協力をお願いするということも、もう明確にされた。なぜあなた方が主体者にならなければいけないかということは、これはちょっとつけ加えておきますけれども、空港があって、空港によって交通渋滞なり、その対策の必要性が出てきたのだから、そういうことについては、いわば現空港にかかわる問題ですから、当然やはり運輸省が主体者になる要因がそこにある、こういうことなんです。これは早急にやってもらわなければいけないので、余り時間はありませんけれども、いつごろをめどにこの問題の解決を図るか、ここで解決の時期を……。
○松本説明員 先ほどもお答えいたしましたように、問題点を煮詰めて具体的に市と御相談を始めますということまでは私確約をいたしましたが、いつごろということになりますと、まだそのお話し合いをしておりませんので、こういう席で確実にここまでということを申し上げるだけの自信がございません。しかし、なるべく早い時期に考え方の整理だけはきちっとしておきたい。それから先、実施に移す、作業に移すための段取り等について、またもう一度御相談が要ろうかと思いますけれども、ともかくこういう考え方でこういうふうに整理してこうするというところは、いつまでと申し上げるのは御勘弁願いたいのですが、ともかく私どもとしてできるだけ早く誠意をもって答えが出るようにしたい、こう考えております。
○井上(一)委員 地元からは運輸当局に再三の陳情、要望があるわけなんですね。私は、それじゃちゃんとしますという約束をいただいたものですから、早急に、今月中に運輸当局が現地を確認して、そして関係市並びに関係機関と協議に入る、このことは約束をいただけますか。現地に出向いて現状も認識しなければいかぬだろうし、このことだけで大臣というわけにはいかぬだろうから局長でも結構ですから、今月中にそういう手順を踏むということは約束できますか。
○松本説明員 本件については従来も断続的ではございましたけれども、話をしてきた経緯もございますので、いま先生おっしゃいますように、今月中にともかくその第一歩を踏み出すということについてはお約束してよろしいと思っております。
○井上(一)委員 くどいようですけれども、確認のために。それは現地へ出向いて第一回目のそういう協議事項に具体的に入るということで理解してよろしいね。
○松本説明員 この問題を従来から扱ってきております部局もございますので、本省から出向くかどうかは一応おくといたしましても、ともかく現地においてそういう問題に直接具体的な話し合いに入るということをしたいと考えております。
○井上(一)委員 現地での話は、さっきも言ったように、秋ごろにはめどをつける、そういうことを言っておるわけです。現地がそういうことを言っておるのに本省がどうのこうの、これは大臣、本当にお忙しい中大変恐縮だけれども、あなたも大阪ですからほんの二十分でも三十分でも一こういうことが解決できない間に何ぼ努力して取り組むと言ったってほんまに信じられない、こういうことになるのですよ。具体的に私の方もきょう言ってあすという非常識なことは言ってないのだから、どうなんですか、大臣みずからでも出向いてこの問題を解決する、そしてそのことがさつき言った法の体系を整備していくことにもつながるのだ。そういうことで、現地で話をするのだったらここで論議をする必要がないじゃないですか。大臣からお答えをいただきます。
○塩川国務大臣 先ほど航空局長が言っていますように、要するに話も大分煮詰まってきておるようでございますし、取りまとめをしなければならぬ段階で、したがいまして私も十分に今後指示をいたしまして、おっしゃっている問題が早く解決するように万全の努力はいたさすようにいたしますので、先ほど言っています、九月中に協議を始めるということなんか十分に私も段取りさすようにいたしますから、この問題はしばらく——だから努力いたしますから、間違いなくやらせます。
○井上(一)委員 一定の時間が来ましたけれども、先ほど申し上げたように、関西新空港に対する大蔵との予算的な財源的な対応の問題等については、私はまだ質問を留保します。予定の時間が参りましたので一応ここで一定の質問を終えますけれども、あとについては留保してもう一度質問をいたします。
○國場委員 長新村勝雄君。
○新村委員 私は、成田空港の問題について、まず大臣に所信を伺いたいのですが、成田空港の現状及び将来について大臣はどうお考えですか。
○塩川国務大臣 御承知のように成田空港は、福田内閣の当時、とりあえず開港することがこの問題の解決を積極的に進めていく道だということで開港いたしました。現在におきましては、いわば順調に推移しておるように思うのであります。しかしながら、まだいろいろな問題が未解決のままになってきております。その一番大きい問題ば燃料輸送の問題でございますし、それからさらには第二期工事、これをどうして推進していくかという問題が未解決のまま残っております。また、大部分は解決してまいりましたけれども、地元から要望のございました要望事項の中でいま十点ほどが未解決で残っておりますが、これも解決していかなければならぬ、こういう問題点はわれわれこれから取り組んでいく問題だと思っております。
○新村委員 成田空港がその後順調に推移をしているなどということでは、これは大臣の認識を疑うわけでありまして、とんでもない話であります。この工事は、政治と公共事業、それから国民と公共事業のかかわり合いの問題を最も深刻に呈示をした、いまだかつてない問題を含んでおると思うのです。そして、当初からの問題が何一つ根本的には解決をされずに今日に至っておるということだと思うのですね。二期工事の問題にいたしましても、それから油の輸送の問題にいたしましても、周辺の整備の問題にしても何一つ解決していないわけであります。それらの点について二、三の点をこれからお伺いをいたしたいと思うのですが、まず、大臣は着任をされてから成田空港の現状を御視察になったことがありますか。
○塩川国務大臣 就任してから空港にはまだ訪問しておりません。
○新村委員 あの工事は着工のそもそも初めの段階から政府には重大な手落ちがあったと思うのです。場所の選定ということももちろんでありますけれども、地元の住民に対する手が何一つ打たれないままに、もっぱら政府は権力、暴力をも含む権力を盾として今日まで進めてまいった、ここに最大の問題があると思います。 大臣、現地へ行ってごらんになればわかりますけれども、何一つ罪のない、代々あそこで平和に農業をやっておった農民が、いま犯罪者同様の扱いを受けて、日夜監視をされながら生活をしておる、こういう実態があるわけですよ。それを御存じですか。
○塩川国務大臣 犯罪者としての監視を受けてということは、私はちょっと理解いたしかねますが、それは空港を警備しておるということでございますか。もし空港を警備しておるという事実があるといたしますならば、それはやはり空港の安全を確保するために警備はいたしておると思います。
○新村委員 大臣は実態を御存じないようですけれども、あの土地に代々住んでおった農民が、日夜監視を受けながら家を作業のために出ていく、あるいは作業を終わって帰っていく、その出入りにさえも一々検問を受けなければならない、こういう実態に農民を落としているわけですよ。こういう実態を大臣御存じであるのかどうか、私は、この点について警備当局あるいは警察庁当局に、これは過剰な警備であり、住民に対してはきわめてむごい措置ではないかということをこの席でお願いをしたことがございます。そして、もしも警備の必要があるにしても、その警備の目的が達成されればいいのですから、そのような人権侵害は即刻やめてもらいたい、こういうふうにお願いしたのですけれども、依然としてそれが改められていない。こういう実態をどうお考えでしょうか。
○松本説明員 警備の問題そのものは私どもの直接扱うところではございませんので、いま先生の御指摘に私どもの方から明快にお答えをする立場にないわけでございますが、御案内のように、あの周辺には常時百二、三十人と言われております過激派集団がおるわけでございますので、したがって、警備当局といたしましては、これらの人たちが空港に対して——ついせんだっても自動車の爆破事故等もございました。そういうこともあって、必要最低限の警備をしておるというふうに私ども理解をしておるわけです。 ただ、いま仰せられましたように、あの周辺あるいは空港の敷地の中、こちらの方が多いかと思いますが、空港敷地の中に居を持っておる方、こういう方が出入りをなさる場合に、要所要所にそういった警備のためのチェックポイントがございますのでそこを通らなければならない。そのときに、そのときの状況にもよりましょう、私ども直接やっておりませんのでしかとは申し上げかねますけれども、状況によってはある程度厳格にチェックをせざるを得ないというふうなこともあろうかと思います。 この問題につきましては、私どもがこれ以上お答え申し上げますよりも、むしろ警備当局の方に対してそういった御意見のあったことを私どもは伝えるようにいたしますが、私どもといたしましては、ともかく一日何万というお客が出入りいたしますので、空港が安全に動くということについての所要の最低限の警備以上のことをするという考えは全く持っていないわけでございます。
○新村委員 私、ほかのことを申し上げているのではなくて、そこに代々生活をして平和に農業を営んでおるところの善意の農民、これは善悪と申し上げていいと思うのです。そういう農民に必要以上に過剰の警備をし、あるいは自由を拘束をしておるということについて問題だということを言っているのですよ。大臣、その点いかがですか、どうお考えですか。
○塩川国務大臣 事実を私ももう少し詳細に当局から事情を聞きまして、いわゆる善意の人に対する過剰警備という問題、これをどういうふうに認識し、あるいは改善していくかということにつきましては、警備当局とも相談をいたしましていたしたいと思うております。
○新村委員 前回も同じことをここで申し上げて、検討するというお答えであったわけですけれども、その後改善をされた点がございますか。これは航空局長よく事情を御承知だと思いますが、どうですか。
○松本説明員 先ほどから御答弁申し上げておりますように、私どもが直接指揮監督しておるわけでございませんので、私の口からとやかく申し上げる立場にないわけでございますが、そのときに、警備の必要上最低限のことはあるいは御不便をかけるかもしれぬがやらしていただきたい、しかし、それ以上の過剰警備と言われるようなことをする考えはないということを警備当局の方がお答えになっておったように私記憶しております。具体的にどうこうという点につきましては、繰り返しになりますが、私どもが直接どうこうしておるわけでございませんので、お答えすべき立場にないのではないか、こう考えます。
○新村委員 お答えすべき立場にない、これはおかしいですね。これは国の施策によって——これは運輸大臣の所管の仕事ですよ。そこでその仕事を遂行するためにそういう事態が起こっているのに、答弁する立場にはないということはどういうことですか。
○塩川国務大臣 私、先ほども申しておりますように、警備当局の者とよく相談をすると言っておりますので、できるだけ早い時期に相談いたしまして、新村さんのおっしゃった趣旨は十分にお伝えいたしたいと思います。
○新村委員 私は「しんむら」と申しますから。「しんむら」ですから間違えないでくださいよ。人の名前を間違えるようじゃだめだ、大臣。 航空局長にお伺いしますけれども、答弁をする立場にないというのはどういうことですか。無責任だということですか、責任がないということですか。
○松本説明員 私がお答えする立場にないと申し上げましたのは、私どもが指揮監督をしているわけでございませんので、実態をまず把握いたしておりません。それから、申しわけございませんが、私自身、随時そこの警備の状況を視察し、実態がどうなっているかということを把握していないわけでございますので、したがって、前と比べてどうなったのだという御質問でございましたけれども、私がこういうふうに変わっていると思いますとか、こういうふうに変えさせることにいたしましたとかいうふうなことを申すべき立場にございませんので、そういう意味でお答えしたわけでございまして、責任を回避するとかそういうことではございません。冒頭お答えしましたように、先生の御指摘については警備当局に私どもから十分伝えるということは、御返事したとおりでございます。
○新村委員 大臣、いま申し上げたように——これは詳しく申し上げればいいのですけれども、時間がありませんので。そういう事態が現場にはあるのですよ。だからひとつなるべく早く現地の視察等もなさって、現状を把握をなさっていただきたい。そういう状況からまず改善をしていかなければ、先ほど二期工事とおっしゃいましたけれども、二期工事どころじゃない、とんでもない話です。これをまずひとつ、率直に、いままでの事態について反省すべきものは反省をし、現状を把握をされて、それから将来の問題について取り組んでいただきたい。特にお願いしておきます。 それから、二期工事とおっしゃいましたけれども、二期工事については大臣どうお考えですか。
○塩川国務大臣 先ほどはお名前を申し上げるのを失礼いたしまして申しわけございませんでした。 二期工事につきましては、私たちもいろいろ既定の計画どおり進めていきたいと思っておるのでございますが、これはあくまでも地元の方々、特にその土地の関係の方々と十分な話し合いをいたさなければならぬと思っておりまして、その御意向を承る機会をできるだけ早くつくりたいと思っております。
○新村委員 一期工事があのように混乱を招いたのも、いままでの経過を見てみますと、地元住民との話し合いがきわめて不十分であった、あるいはなきに等しかったと言っていいぐらいだと思うのです。この厳しい反省の上に立ってでなければ、第二期工事なんということはとても口にできる問題ではないと思うのです。その後、地元との、特に地元農民との話し合いをどうなさっておりますか。その経過をひとつ伺いたいと思います。
○塩川国務大臣 その経過等につきましては、空港公団が直接担当いたしておりますし、総裁が来ておりますので、総裁から詳しく答弁させます。
○中村参考人 公団といたしましては、政府の御方針に従いまして、現在の空港をより完全な空港にするために、二期工事を所定の時期までに完成させるということがわれわれの使命であるというふうに存じておるわけでございまして、そのためにあらゆる努力をしなければならないわけでございます。 具体的に二期工事の進め方についてどのような方法をとるかという方法論につきましてはいろいろな御意見もございますし、したがって、画一的なことは申し上げられませんけれども、ただ申し上げられることは、われわれとしては、現在運営いたしております空港について少しでも地元との共存共栄が図れるという状況をつくっていく中で二期工事への展望をつかんでいきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。 したがって、現在敷地内におられる農民の方に対しましては、もちろんわれわれはその方々が具体的にどのような御希望を持っておられるかということについては十分それをお聞きして、少しでもその御要望に沿い得るような条件づくりをしてまいりたいと思っておるわけでございますけれども、問題は、敷地内におられるあるいは敷地内に農地を持っておられる農民の方だけではなくて、敷地外の農民の方、市民の方、町民の方、そういう方々とのコンセンサスも必要でございます。したがって、それについて具体的にどのようなことをするかということがなかなかむずかしい問題もございますけれども、公団としてやり得る限りの地元との接触をいたしまして、少しでも条件を整備していくということがわれわれに課せられた任務であろうと思いまして、それに努力しておる次第でございます。
○新村委員 さらにこの空港に関連をして航空燃料の輸送の問題がありますけれども、これについて、その工事が全く予想に反して地元との約束も全く守られていないという実態がありますね。これらについて、約束どおりにいかなかった理由、それからそれに対する責任、あるいは今後どうするのかということについて、大臣からひとつ伺いたいと思います。
○松本説明員 事務的な経過等について先に私からお答え申し上げた方がよろしいかと存じますので、お許しをいただきたいと思います。 去る昭和五十年八月に暫定輸送につきまして閣議決定を見たわけでございます。そのときに、暫定輸送の鹿島ルートにつきましては暫定輸送開始後三年を期限とするということを決めたわけでございます。その後公団としては、当時と違うルートにルートが変わっていくという経緯をも踏まえ、また五十年八月の時点ではほとんどすべての問題が白紙の状態でございました。その後関係市町村、県、これらの方々の協力を得ながら、どうやらこうやら五十三年の開港にこぎつけ、その後に地元とのいろいろな話し合いあるいは所要の手続等を踏まえまして逐次工事に取りかかっていくことができたわけでございます。 しかしながら、いま申し上げましたように、地元に対する諸般の説明あるいはいろいろな工事にかかります手続等につきましても公団の当初の予測というものがいささか甘かったというふうなこともございましたし、あるいは公団の過去の経験からこのくらいの期間でできると思っておった話し合いがなかなかできないというふうなこともあって、工事の着工そのものが大幅におくれてしまいました。したがって、工事を実際に全面的に各工区に着工することになりましたのは五十五年、ことしの六月になってしまったわけでございます。もともとこのパイプラインの全長は四十七キロあるわけでございますが、そのうちの八キロ、ちょうど花見川の川底を通り、京葉道路ののり面下を通ります八キロの部分がいろいろな面から非常に工事がおくれてしまった、着工がおくれてしまった。したがって、五十六年三月にはできそうもないということを先日公団の方から申してまいったわけでございまして、それ以外の三十九キロにつきましては、一応公団の見積もりといたしまして五十六年三月までに工事は完了できる、このように考えられておるわけでございます。 したがって、今後どうするかという問題については、いま先生の御指摘もございましたように、閣議決定あるいは関係閣僚協の了承というふうなことがあったにもかかわらずこれが守れなかった、その点について千葉県あるいは茨城県、こういうふうなところに理由を添えてその説明を申し上げ、この御了承をようやく得ようかといういま段階でございますので、今後の段取り等について的確に言える一そういうことを私どもか申し述べる時期ではございませんが、なるべく早く御了承を取りつけ、さらに暫定輸送の延伸についても御了承を取りつけることによって改めて暫定期間を決めていく、これは今度は必ず間違いなくその暫定輸送期間の中でパイプラインを仕上げるようにしていく、こういうふうな段取りを追っていくようにしてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○新村委員 パイプラインの問題についてはたくさんの問題がございまして、これは時間がございませんので後日また確かめたいと思います。 一つ確かめておきたいのは、地元に対するこの空港をつくるということの見返り的な施策として各市町村から要望された百四十一項目の地元要望があるわけですね。これは必ず実現をします、こういう約束のもとに空港建設に着手をし、その仕事を進めたわけですけれども、そのうちで完成した項目は比較的少ない。しかしまあ完成あるいは着工しておるというものについてはしばらくおくとしても、重要な項目十項目についてはまだ全く着工もしておらないという状況があるわけです。これはどういうことですか。この空港をつくることに対する百四十一項目、これは地元に国が約束したわけですね。そのうちの十項目については全くまだ着手もされていない、調査もされていないという状態ですけれども、その点はいかがですか。
○塩川国務大臣 百四十一項目のうち百三十一項目は実施済みでございますし、また現に着工しておって完成の見込みもついておりますが、おっしゃるように十項目が残ってきております。この十項目は運輸省だけで解決しがたいものがたくさんございますし、また地元との協議でまだまとまっていない問題もその中に含まれておりますが、私は先日も地元の千葉県の知事にお会いいたしましたときに、その十項目についてそれぞれ所要の手続の済むものから順次実施していきたいということを言っておりまして、これは約束どおり完全に御要望を満たしていくようにいたしたいと思うております。
○新村委員 それから、国の方から提示をした問題として成田新幹線高速鉄道という問題がありますけれども、この問題についてもまだ全く調査もされておらないということですね。もちろん着工もされておらない。この問題については今後どういう見通しですか。
○塩川国務大臣 これは地元とも話し合いをしておりますが、第一、ルートの問題につきまして地元との完全な合意がまだ得られておらないという事態でございまして、これはより積極的に詰めてまいりたいと思うております。
○新村委員 この新幹線の構想ですね、規模、ルートはまだ決まらないとおっしゃいますけれども、これは少なくとも地元に対する施策としてやられるわけですね。そうしますと、これは細かいことですけれども、この運賃はどうなるのか、あるいはまた通勤にこれが利用できるようなものであるのかどうか、そういった点はどうなんですか。
○塩川国務大臣 これは空港のアクセスとしてと同時に、北総地帯が非常に開発が進んできておりますので、その北総地帯の通勤対策にも有効に働くようなそういう基本構想につきまして、これは地元とは話し合いができております。ただ、その要件を満たすルートをどうするかということにつきまして協議をしておるところでございますが、この鉄道が敷設されることによりまして、私は地元に対する振興対策としても有効なものになるだろうという期待を持っておりますので、運輸省といたしましてもこれは積極的に進めていくつもりでございます。
○新村委員 地元に対する施策ですから、地元の住民ができる限りメリットを受けることができるような運用、これをひとつ特にお願いをしておきます。 それから、大臣は先日、知事に会って、回答の内容を閣議に諮ってお決めになるというようなことをおっしゃったようですけれども、この主要な内容、あるいはいつ、どのような形で閣議にお諮りになって回答されるのか、それを伺いたいと思います。
○塩川国務大臣 九月二日に閣議に報告をいたしましたときに、これからのパイプラインの工事の見通し、それをまず工程を厳重にチェックいたしまして、いつになれば完全に完成し、供用開始できるかという期日を確かめて、それを改めて閣議に報告をする。同時に、先般千葉県に提示いたしました、運輸省としての報告を取りまとめて千葉県に出しておりますが、その件について閣議に報告をしたい、こういうことでございます。
○新村委員 その中には、二期工事に対する考え方とか、あるいは新幹線に対する構想なんかはございましたか。
○塩川国務大臣 二期工事等につきましてはその内容に入っておりません。
○新村委員 そうしますと、二期工事の具体的な点については現在まだ白紙だということですか。
○塩川国務大臣 先ほど公団総裁が言っておりましたように、地元との話し合いの糸口をつかみたいということで努力しておる最中でございますので、まだ報告の時期ではございません。
○新村委員 確かめますけれども、二期工事の実施に当たっては地元農民との合意がなければ絶対やらないとお約束できますか。
○塩川国務大臣 何といたしましても、こういう大きい公共事業というものは地元の御協力がなければ実際はなかなか困難だと思うておりますので、できるだけ地元の協力を得るように努力いたしたいと思うております。
○新村委員 二期工事については、ひとつ地元との完全な了解の上でやっていただきたい。特に、権力に基づく暴力、そういったものを盾にして絶対にやらないということをひとつお願いしたいと思います。 それからもう一つですが、国鉄の問題で、国鉄の運営の基本方針についてまず伺いたいと思います。 国鉄は、申し上げるまでもなく国民の輸送の手段として最大の組織とそれから規模を持っておるわけですけれども、その国鉄の運営あるいはその持つ使命が最近変わっていることは事実でありますけれども、国鉄でなければできない部面があるわけです。特に大都市圏の近距離の通勤輸送等については、これは国鉄でなければ、ほかの輸送手段では代替することのできないきわめて重要な部門を担っていると思うのですけれども、それらも含めて、国鉄の現在及び将来の運営についての基本方針をまず大臣から伺いたいと思います。
○山地説明員 過去二回閣議了解で国鉄の再建について決めておるわけでございますが、その中で国鉄の運営の基本というものにつきましては同じような考えが持たれております。 それは、簡単に申しますと、国鉄の運営の基本は鉄道特性の発揮のできる分野に鉄道の勢力を集中すべきである。それでは鉄道特性のあるのは何かということになるわけでございますが、三つございまして、一つは都市間旅客、これは日本の国じゅうにある主要都市を結ぶ幹線という観点でございます。もう一つは貨物の大量定形輸送というのがございます。この大量の定形に動くものも鉄道特性がある。それからもう一つは、いま先生のお触れになりました大都市圏輸送、この三つが鉄道特性が発揮できる。 鉄道特性が発揮できるのは何かということになるわけでございますが、これは収支が償うような経営ができるということになりますし、片方では、エネルギーの問題からいっても鉄道の方がエネルギー消費率が非常に少ないという形にもなろうかと思うわけでございますが、その三分野に重点的な志向をして国鉄の再建を図るというのが、いま先生の御質問に対する御答弁かと思います。
○新村委員 鉄道の三つの特性について言われたわけですけれども、全国的な都市間の輸送については、これは国鉄当局がそういう考え方で進んできたかどうかはなはだ疑問です。また、貨物についてもやはり同じです。これは三大特性があるといっても、二大特性については国は発揮しようとするお気持ちがあったのかどうか大変疑問でありますし、この特性をみずから放棄するような交通政策を国みずからおとりになったのではないか、そういう疑問があるわけです。 しかし、第三の都市圏内の輸送の確保については、これはだれがどういう意図を持ってしようとも鉄道以外にはないということは事実です。ところが、現在最も国民が期待をしておる、そうしてまた国鉄でなければできない、鉄道でなければできない部面の輸送が危機に瀕しておるということが言えるわけです。東京だけではありませんけれども、たとえば東京を中心とした都市圏の通勤圏内の電車は、もうラッシュのときには全くパンク状態ということです。こういうことに対して今後どういう展望を持っておられるのか。 それから、この鉄道の第三の——第三のというか、最大の特性である都市圏内の輸送について大臣はどう評価しておられるのか。 それからまた、この最大の特性を生かすために具体的にどういう施策をおとりになろうとするのか、これをまず伺います。
○塩川国務大臣 都市機能を高める、つまりおっしゃっている中でさらに煮詰めていきますと、通勤対策、通学対策、これの輸送の確保、これがやはり非常に重要な国鉄としての使命である、私たちはそう認識しておりますが、これにつきましては、五十五年度、五十六年度におきましても、国鉄の施設に対する総投資額の中でウエートをだんだんと高めてきております。もちろん全体に占める額はまだ少ないとおっしゃれば、私もそれは否定いたしませんが、しかし来年度におきましては、大都市通勤対策といたしまして約千二百億円予定いたしております。従来は数%でございましたものが、来年度では恐らく二・五、六%になるのではないかと思うておりまして、これをだんだんと私たちは増強してまいりたいと思うております。 それから通勤対策で、どうしても主要ターミナルに集中いたします、ところが、その主要ターミナルに至る路線の余裕というものが非常に少なくなってまいりましたので、これを拡幅するために新増線をいたしたい、こういうことで大都市交通対策を進めていきたいと思っております。
○新村委員 新しい投資のうちで国鉄当局が言われた、三大特性と言われておりますけれども、その三つの部分に対して、いま都市圏内の対策としては千二百億とおっしゃいましたけれども、他の二つの部分についてはどの程度であるのか。 それから、具体的になりますけれども、常磐線。他の線も同じですけれども、常磐線について言うならば、常磐線がすでに輸送の限界に達しておるわけです。ピーク時には後ろから押しても押し切れない、乗り切れないという状態が出ております。その中で最も象徴的にそれが示されておるのが常磐線の柏駅でありますけれども、常磐線の柏駅は、四十六年を一〇〇といたしますと、乗降客の伸びが五十二年で一五二、五十三年で一五七、五十四年で一六四というふうにふえておりまして、このテンポで行くならば、もう数年にして全くお手上げという状況であります。この常磐線の状況をどういうふうに解決をなさるのか。 それからまた、きわめて具体的な細かいことになりますけれども、柏駅を実際に御存じの方はいらっしゃるかどうかわかりませんけれども、朝晩のラッシュ時には駅舎の中が身動きが全くできない、こういう状況であります。そしてその人波が階段を上りおりするわけであります。それが階段をおりて通勤電車に向かうわけでありますから、もしもここで一歩つまずくような人がいれば、これは大変な惨事を引き起こす危険があるわけです。しかもこの駅は、普通ホームの幅が十メートルなければいけないはずですけれども、八メートルしかないという状況の中で、いまや全く乗降客の数が限度を超えておる、こういう状況であります。ところが、これを直そうとして一部駅の施設を変えようとされたようでありますが、券売機の場所を拡張をして対応しようとされたようでありますけれども、その工事を中断をしておるという事実もあるわけですね。こういう実態はなぜなのか、それから、こういう実態が果たして中央でどの程度に把握をされておるのか、それからまた、こういう状況をいつ、どういう形で解決をなさろうとするのか、これをまず伺いたいと思います。
○山地説明員 ただいま大臣の方から御答弁ありました大都市交通対策の費用、投資の額でございますけれども、たとえば過去の五十年ぐらいをとってみますと四百四十三億ぐらいでございまして、その当時の投資額は七千億ぐらいでございますから、大体六%ぐらいが大都市圏の交通対策だったわけでございます。その当時の新幹線に対する投資というのは約千七百億でございますから、新幹線だけが都市間ではございませんけれども、新幹線の費用といたしましては約二四%でございます。それに対して大都市交通対策は、いま、大臣が申し上げましたとおり千二百億ぐらいでございますが、これが一一・一%でございます。それに対して新幹線は約三千九百億でございますから、約三六%強でございます。新幹線の方もいま申し上げましたように二四%から三六%にふえているわけでございますが、大都市圏輸送の費用に当たります大都市交通対策というのを六・六%ぐらいから二%ぐらいに伸ばしておりまして、私どもといたしましては、都市間並びに大都市圏というものをバランスを保ちながら投資額というものを伸ばしてきた、かように考えておる次第でございます。 それから、各線の細かいことにつきましては、後ほど国鉄の旅客局長から、柏の駅あるいは常磐線の問題について御説明させたいと思いますが、私どもといたしましては、混雑区間の激しい横須賀線というものについては、十月から分離運転ということで輸送力を増強するということを図るほか、横浜あるいは総武線、常磐線あるいは関西の福知山線というようないろいろの混雑度の高い線につきましては、線増等の工事を進めておりまして、これに着実に対処していきたい。もちろん、混雑率は先生のおっしゃるように二五〇%というようなところでございますけれども、これも逐次下げるというふうな努力をしている次第でございます。 あと常磐線の点、それから柏の駅の点については、国鉄の旅客局長が来ておりますので、お答えさせます。
○吉田説明員 ただいま先生の御指摘のとおり、常磐線につきましては大変なお客の増加でございます。特に柏駅につきましては、ここ毎年四、五%も定期のお客様が増加しておりまして、五十四年度現在七万二千人という大量のお客でございます。その八〇%以上が東京向けでございます。 もう一つの問題点は、東武野田線のターミナル駅でございます。野田線の電車が着くたびにどっとそこに集中する、だんごになるということが問題でございます。御指摘のとおりコンコースにつきましては非常に狭いという点がございます。それにつきまして現在工事中でございまして、十四メートルから五メートル拡幅いたしまして十九メートルのコンコースをつくっておりますが、若干内部事情で工事がおくれておりまして大変申しわけないと思っておりますが、そのめどもつきまして、来年四月にコンコースは五メートル拡幅になりますので、大分ここで緩和されると思います。現在なおそのコンコースで混乱が起きないように、臨時にラッシュ時間帯に五名の職員をつけましてお客様の誘導、案内に当たっております。 それからもう一つの問題点は、快速ホームが八メートルで狭いということでございます。確かに緩行につきましてはお乗りにならなくて快速に集中しているわけでございますが、八メートルの幅を拡幅したいわけでございますが、もうすでに両側は都市が発展しておりまして、物理的に拡幅が不可能でございます。したがいまして、現在ラッシュ時には普通二名のところ六名増員いたしまして八名でお客様のお守りをしているわけでございますが、今回五十五年十月を期しまして、快速電車が停車していたのでございますが、中距離電車、土浦の方から参ります十二両編成の中電と申しますが、それが停車をいたします。そうすると、現在ラッシュ時間帯に中距離電車が通過をするということは、非常に込み合っているホームからもし転落された場合危険でございますので、全電車がそこでとまるという体制でまず安全を確保できますし、それから、現在まで快速電車に集中されていたお客様が中距離電車に分散して乗っていただける。現在大体七分ぐらいおきにとまっていたのが、両方の電車がとまりますから、四分ぐらいに間隔が短くなりますので、ホームで滞留されるお客様が少くなるという見込みでございます。それから、お乗りになる電車がふえますために、現在柏駅を発車後の乗車効率は、快速電車が二三〇%ぐらいでございますが、これが五十五年十月から大体二〇〇%ぐらい、それから中距離電車が一八〇%ぐらいということで、総武それからほかの中央それから湘南、横須賀と大体同じぐらいの込み方になるということでございます。ただ、先ほど御指摘がございましたとおり、ここはほかの線区以上に人口が大変急増している地帯でございますから、その人口増加の状態をにらみながらさらに抜本的な増強策につきまして現在勉強中でございます。
○新村委員 これで終わりますが、大臣及び国鉄当局に特にお願いしたいことは、都市圏内の輸送については国鉄の独壇場、鉄道の独壇場と言ってもいい部面であります。この部面についての投資をこれから重点的に増加をしていただきたい。 それから、具体的、細かい点になりますけれども、常磐線等の、いますでに限界に達しておる線の線増なりあるいは根本的な解決策を至急にとっていただきたい。 それから、その中での細かい点ですけれども、柏駅、これは殺人的な混雑でございますので、至急これに対する措置をとっていただきたいということをお願いいたしまして、終わりたいと思います。
○國場委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十二分休憩 ————◇————— 午後一時五分開議
○國場委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。春田重昭君。
○春田委員 関西新空港の問題についてお尋ねしてまいりたいと思います。 この新空港の問題は、運輸大臣に地元の塩川大臣が就任された、そのほか関西関係から三名のいわゆる大臣が就任されているということで、非常に機運が一気に高まったような感じがするわけでございます。さらに九月一日、航空審議会の答申が出されたということで、非常にその勢いというものがすごい勢いで出てきているわけでございますけれども、私は、まだまだ新空港の問題についてはいろいろな諸問題が残されていると思うのですね。国際空港という大義名分だけで走って、それらの諸問題を解決しないで走ったら大変な問題が起る、いわゆる成田の二の舞になってしまうということを恐れるわけでございますが、この点につきましては午前中も質問がございましたけれども、再度大臣の御見解をお伺いしたいと思うのです。
○塩川国務大臣 この関西新国際空港の問題は、新しいように言われておりますけれども実はその根源は古い問題でございまして、それは春田委員も御承知のように、昭和四十六年に政府が航空審議会に諮問十五号をもちまして、国際空港を関西につくりたいがどうかという諮問をしておるわけでございまして、そこから九年の歳月をかけていろいろな調査もやってまいりまして、その結論として空港計画というのが九月一日提出されたようなことでございます。 いま日本の航空事情を見ます場合に、国内航空ももちろん過密状態にございますが、しかし、その一方におきまして、国際需要というものが非常に強くなってきておりまして、現在三十カ国から路線の開設を、航空協定を要請されておるのでございますが、それを受け入れるための空港というものはどうしても整備していかなければならぬ、こういう事態に立ち至っておるのでございます。そういうこと等を踏まえ、さらにこれから十年、十五年の先を見ました場合に、どうしても完全な国際空港がもう一つ必要ではなかろうかということ、これは私はむしろ国民的な課題として考えていただきたいと思うておるのであります。 そうするならば、その第二の国際空港、成田の次の国際空港というものをどこに建設すべきかということを考えました場合に、やはり関西地域が最適ではないか、そういう考え方が古くから実はございました。 いまお尋ねの、私が大臣に就任し、あるいはまた関西出身の方々が閣僚にたくさん入られたということで、一挙にこの問題が噴き出したというようにとられておりますけれども、私は、まあこれは偶然こうなったのだろうと実は思うておりまして、いわば関西空港をこれからいよいよ着工へ向けての一つのステップを踏む段階に来たのだと思うております。 だからと言って、私は拙速に走ってはいかぬと思うておりまして、十分な地元協議もしなければならぬし、また、地元に協議をするについてもやはり十分な基礎的な、説明し得るもの、資料というものを十分整えなければいかぬし、そのためには調査も十分必要だと思うております。この数年の調査の状況を見てまいりますと、私は懸命に努力してきたように思うております。しかし、まだ足らぬ点については、御指示があれば調査もしなければならぬと思うのですけれども、そういう段階にいよいよ入ってきたということでございます。 したがいまして、私たちは、これからどうしてもやはりもう一つ国際空港が必要である、そういう認識のもとに、これをぜひ関西につくりたいという意欲を持ってこれを前進さしていきたい、こういうことが私のいま感じておるところであります。
○春田委員 大臣初め答弁者の方に断っておきますけれども、時間の制約で非常に限られた時間でございますので、ひとつ簡潔に御答弁いただきたいと思います。 私がいまお尋ねしたのは、地元の諸問題を解決しないで着手してはならない、これが私の質問の趣旨でございます。そこで、今後の運輸省が描いているスケジュールはどうなっているのか、お答えいただきたいと思います。
○松本説明員 ただいま大臣がお答え申し上げましたように、九月一日に航空審議会からの答申がございました。これは空港計画の基本を述べたものでございますので、これをもとにいたしまして、私どもといたしましては、財政当局はもとより関係する省庁と十分に議論を尽くしながら空港計画というものをきちっと定めなければならない。また、別途環境アセスメントについてここ数年かかって調査をしてまいっております。その取りまとめの段階にいま入っておるわけでございますが、これもほどなく取りまとめを終わる予定でございます。また、このほかに、地元からは、地域整備について大綱を示せ、こういう強い御意向がございます。地域整備については、もちろん地域の創意工夫にまつところもあるわけでございますが、しかし、アクセスの面において空港の側から配慮すべき問題もあるわけでございますので、これまた運輸省ひとりでできることでもございません。したがって、同様関係省庁の御議論を十分に承りながらこれらの方を詰めてまいりたい。できる限り早く詰めるつもりでおりますけれども、これらが相調ったところで、来年早々ぐらいにでもなりましょうか、そういうふうな時点をとらえて、地元の府県にこれを提示し、具体的な話し合いに入っていくというふうなことを当面のスケジュールとして考えておるわけでございます。
○春田委員 これは大臣の方にお尋ねした方がいいと思いますが、九月一日答申が出た、その後記者会見をなさっておりますけれども、大臣は具体的に、環境アセスメントは十月末、周辺の整備計画は十二月じゅうにまとめる、来年早々に地元と話し合いをしたいというスケジュールをお述べになっておりますけれども、これは間違いございませんか。
○塩川国務大臣 現在もその方針でおります。
○春田委員 三点セットということが言われておりますけれども、これは、とりあえず周辺の整備計画ですね、これが十二月いっぱいまでまとまるかどうかという問題、それから環境アセスメントの問題もそうでございますけれども、環境庁の金子事務次官ですか、この方が記者会見で、要するに年内に間に合わないような趣旨の御答弁もなさっておりますけれども、この点で年内にまとまる自信がおありなのかどうか、再度お尋ねをしたいと思います。
○塩川国務大臣 私ども持っておる手持ちの資料はできるだけこれを関係省庁に提出いたしまして、できるだけ期限を煮詰めていただくようにお互いに努力してもらいたい、こう思っております。
○春田委員 あくまでも地元と話し合う段階におきましては、三点セット、いわゆる空港計画案とアセスメントとそれから周辺の地域整備、このいわゆる三セットがそろわなかったら話し合いに入らない、協議に入らない、こう理解していいですか。
○塩川国務大臣 私は、現在もそういうつもりでおりますので、できるだけそういう方針に従って進めていきたいと思っております。
○春田委員 もしその中で一点でもそろわなかった場合、二点だけでいわゆる協議に入るということ、こういうことはあり得るかどうか、再度お尋ねしたいと思います。
○塩川国務大臣 それは、やはり関係者と話し合いまして、関係者との話し合いの中で、それでもとりあえず空港の計画を話を聞こうではないかというような事態になりましたらこれはまた別でございますけれども、地元とのいまの関係から見ますならば、三点をそろえて協議に入るというのが至当ではないかと思っております。
○春田委員 そこで、地元の方でございますけれども、大阪府と十二市町があるわけでございますが、ほとんどの市町が反対決議を議会でやっているわけですよね。大阪府は今春条件は出しておりますけれども一応撤回しておりますし、泉南市が白紙撤回しております。それ以外の市町はまだ反対決議が生きている。こういう段階でたとえ三点セットがそろってもこれは協議に入ることはできないと思いますが、この点、大臣はどうお考えになりますか。
○塩川国務大臣 まだこれは具体的なその段階に至っておりませんので、私からいまお答えはしかねる問題であります。
○春田委員 そこで、話し合いに入るわけでございますけれども、順調な話し合いがいって、工事の着手は大体五十七年度ぐらいにやりたい、完成のめどは六十四、五年ですか、このように大臣もおっしゃっておりますけれども、これは間違いないかどうか、お尋ねしたいと思うのです。
○塩川国務大臣 現在もその方針でございます。
○春田委員 そこで、現大阪空港の問題でございますけれども、具体的な問題はこの後、中野さんがやられると思いますので一点だけお尋ねしたいわけでございますが、現大阪空港一これは新空港ができた場合どういう取り扱いになるのかどうか、運輸省としてのお考え、現在持っておられますか。
○松本説明員 現空港の取り扱いについては去る昭和四十八年十一市協に対しまして当時の航空局長からお答えした趣旨があるわけでございます。それは、現空港をどうするかという点については、新しい空港の開港までに十分地元の意見も聞いて最終的な判断をします、こういうことで一貫してその考え方を私どもはとってまいったわけでございますが、たまたま去る六月三十日に公害等調整委員会におきまして、この空港周辺から調停申請をしておられます調停申請団と私どもとの間で調停条項が成立をいたしまして、その中でこの調停条項は順序立てをはっきりとさせまして、新空港の建設が定かになった時点において運輸省は現空港に関する広範な調査をすること、調査研究を行った結果広くこれを開示して意見を徴すること、そしてそれらを踏まえ新空港の開港までに現空港をどうするかということを決めること、こういうことになっておりますので、私どもも、この調停を受諾したことでもございますし、この考え方というものを骨格にいたしまして現空港の扱い方というものを真剣に考えていくようにしたい、こう考えております。
○春田委員 ところで建設工法でございますけれども、これは浮体と埋め立ての工法が二つが挙がりまして最終決選投票で埋め立てに決まったわけでございますけれども、この埋め立てに必要な土砂の手当てといいますか確保はどのようにお考えになっているのですか。
○松本説明員 埋め立てに要します土砂の量は六億立方メートルあるいはそれ以上と言われております。そこで土砂を持ってくる方法といたしましては、一応審議会の中で議論されました結論を申し上げますと、大阪湾岸から一定の距離の中で、たとえば国定公園とか自然保護区域とかそういうところでない、あるいは住宅密集地でない、あるいは特殊な植生を有するところでない——植生と申しますのは、木なり動物なりの生え方が非常に保護、保存すべき状態であるというふうなところは省く、こういうふうにいたしましてえり分けをいたします。さらに、前山と後山とこう申しましょうか、市街地から見て真っすぐ見える山、これは崩さない。これを崩しますと景観をはなはだしく損ないます。したがってそういうことはしない。まだ幾つかあるわけでございますが、そういう条件を設定をいたしまして土地を選んでまいりますと、現在の下調べと申しますかごくラフな調査ではございますけれども、十億立米以上、十数億立米の土砂というものは十分に確保できるのではないか、こう考えられておりますので、現実には、事業主体ができました以降、この事業主体が関係の地方公共団体と十分にお話し合いをいたしまして、土砂採取跡地を一体どういうふうに使うのか、どうするのか、それが都市の計画とかかわりをどういうふうに持つのかというふうな点を十分に詰めました上で、いま申し上げました幾つかの候補地の中から最もふさわしいところを選んで決めていくというふうな段階を経ていくものと考えております。したがって、量的に心配することはないのではないかということはいまの時点で申し上げ得るわけでございますが、どこからという点になりますと、具体的な詰めはこれからの問題であるというふうにお答えすべきかと思います。
○春田委員 当然この土砂の採取地域は関係府県であります大阪、それから兵庫、それから和歌山になると思うのですけれども、いまの局長の答弁では、まだ具体的に候補地は決まってないということでございますが、一部うわさでは、大阪では生駒山系が再び崩されるのじゃないか、こう見られておりますけれども、この点どうでしょうか。
○松本説明員 正真正銘現時点ではどこからということが決められていないわけで、仮にもまだ空港計画そのものの地元に対する提示もなされないようないまの状態で、おおむねあの辺ではなかろうかというふうなことがうわさにもせよ定着してまいりますと、言葉遣いはおかしゅうございますが、よからぬ人どもがいろいろ動くというふうなこともございましょう。したがって、私どもとしてはこの点については十分慎重を期していきたいと思っておりますが、しかし、よく例に出されます現在大阪市内から赤茶けた山はだが見えている、あのような状態には絶対しないということだけははっきり申し上げ得ると思います。
○春田委員 断っておきますけれども、これは私の地元なんですよね。この生駒山系は昭和四十五年の大阪万博のときに全部運ばれまして、いまはまるで本当にアパッチが出るみたいな山はだをむき出しにしているわけです。そういう跡地計画もなかったものですから、とるだけとって野ざらしの状態で、非常に危険な状態になっている。現に二次災害も起きているわけですね。生駒山系の土は真砂土と言って非常にいい土であるということでそういううわさが立っていると思うのですけれども、先ほど局長の答弁では、いわゆる国定公園等については除外するということでございます。この生駒山系は国定公園なんですよね。そういう点からいったらここは当然あり得ないと考えていいわけですね。断定していいわけですね。
○松本説明員 私、生駒山系のどの部分が国定公園であるのかをちょっと空に覚えていませんが、国定公園である限りは、先ほどお答え申し上げたような選択基準の第一発にひっかかってしまうわけで、そういうことは考えられないと思っていただいてよろしゅうございます。
○春田委員 時間がございませんので先を急ぎますが、飛行経路が一応示されております。出発が十四ですか、進入が二経路ですか、示されておりますけれども、なるべく沿岸住民の騒音被害がないように海上部を飛ぶようになっていますが、そのうちの何線かが淡路島の上空を飛ぶようになっておりますね。この騒音被害では、公害では淡路島が一番ひどいのではないかということも言われておりますけれども、この点、現に地元では反対運動が非常に高まっているみたいでございますが、いわゆる騒音、うるささ指数ですか、七十以下で十分抑えられる自信がおありなんですか。
○松本説明員 ただいま仰せられましたように、淡路島の上空に幾つかの出発、進入経路がかかってまいります。ただし、私どもがいろいろな前提を置きまして入念に計算をして予測をいたしました結果では、うるささ指数の七十の線、これはすべて海上に入っている。したがいまして、淡路島上空においてはこれ以下、現実の環境庁の基準では七十五というのが当面の目標でございまして、第一種住居専用地域と申しましょうか、もっぱら住居の用に供するところで七十、こうなっておるわけですが、それがすべて海の上で、淡路島の上空は高度も高くなってまいりますし、うるささ指数からいってもそれ以下、こういうことでございます。また飛ばせ方につきましては相当技術的に検討したつもりでございますので、御心配のようなことが起こることはないというふうに私どもとしては思っております。
○春田委員 それから、空港の事業形態ですね、その組織といいますか。それから、かなり大規模なプロジェクトになります。空港建設だけでも二兆四千億ですか、周辺の整備で二兆円ということが言われておりますけれども、この資金調達はどのようにお考えになっておるのですか。
○松本説明員 本件につきましては、一応現在までの考え方に基づく試算として、先生おっしゃいましたような数字が出ておるわけでございます。ただ、これを現実の問題として詰めていきます場合には、大臣も申しておりますように、やはり具体性のある問題に置きかえて詰めていく必要がございましょう。したがって、二兆四千億そのまま、こういう数字では必ずしもないかもしれません。それと同時に、どういう事業主体にするのかということともかかわり合いがございますけれども、恐らく国の直営という形はとりにくいであろうということが考えられますので、何らかの事業主体をつくらなければならない。そういたしますと、一つの例として成田の空港公団をとりましても、ある程度の自主性と申しますか、自前でやっていけるだけの能力を持っていかなければなりませんので、全体的な工事費はもちろんのこと、どういうふうな出資率、どういうふうな金利負担で、そしてどういうふうなステップを踏んで空港をつくり、どの段階で飛行場として動かして収入を図っていくかというふうなことは、私どもも真剣に勉強をしておるわけでございますが、今後さらに関係の向きと十分に話を詰めながら、具体性のあるものとして提示をし、御相談をするというステップを踏もうかと思います。したがって、いまの時点で確かに二兆四千億という数字が大きいことは十分承知をいたしておりますが、その数字をもとにして、こういたします、ああいたしますということをお答えするのは、やや実態と合わなくなってまいる可能性もございますので、もう少し勉強させていただきたい、こう考えております。
○春田委員 関西新空港は第一種空港ですよね。第一種空港の場合は国の責任において建設していくということになっております。そういう点からいったら、私は国の直営ということが当然というか筋であると思いますけれども、最近の渡辺大蔵大臣のいろいろな発言とか、また塩川大臣の発言等を見ても、地元にも協力してもらわないといけないというような発言がなされております。そういう点で、要するに直営なのか、公団方式なのか、また民間も含めた第三セクターなのかというのが今後の課題だと思うのですけれども、率直に言って、この三点のうち大臣としてはどの方式でやろうとお考えになっているのか、いまお持ちですか。
○塩川国務大臣 いや、正直私もいま何が一番いいかわかりません。ただ、やはりこれも地元の受け入れやすい形を優先して考えたい。そして二番目には、やはり一番効率的な機能が持てる、そういう組織であってほしい、こう思っております。
○春田委員 いずれにいたしましても、この関西新空港というのは、答申が出され、やっとはい出したといいますか、踏み出した状態だと思うのです。私は、これからこうしたいろいろな懸案事項、諸問題を一つ一つ解決しながら、その上に当然地元の繁栄といいますか、住民の福祉向上、これを勘案しながら進めていかないといけない。当初に言いましたように、大義名分だけで進めてはならない。これはもう大臣そのものが地元でございますから、当然その点は重視されると思いますけれども、最後にこの点を確認して、この問題については終わりたいと思います。
○塩川国務大臣 おっしゃる御趣旨、十分体してまいります。
○春田委員 続いて国鉄の再建問題について若干お尋ねしてまいりたいと思いますが、国鉄の五十四年度決算と監査報告が先日なされましたね。この決算、監査報告から考えて、今日の国鉄の財政再建という大きな観点から運輸大臣の御見解をまずお伺いしたいと思うのです。
○塩川国務大臣 まず、膨大な赤字を出しておるということに対しましては私は非常に申しわけないと思っております。しかしながら、国鉄の経営は営業損益の面につきましては非常な改善が一方においてなされております。国鉄全体の赤字から見ました場合に改善の額は微々たるものではございますけれども、方向としてそういうふうに向かいつつあるということでございます。そういたしますと、今後国鉄の中でやはり一番問題となりますのは、営業の損益関係と、それから国鉄の再建をするに必要な政府関係の負担、これを損益上でどのように分離して考えていくか、これが一つの問題ではないかということを感じました。 それから次には、現在、国鉄のいわゆる再建整備法を国会にお願いいたしておりますが、これをぜひ早期に成立さしていただいて、これをてこにして国鉄を本当に交通ニーズに合うような体制にしながら再建の道をつくっていきたい、こういうことを感じた次第です。
○春田委員 国鉄の再建には、昭和四十四年以来、国鉄自身の企業努力、それから国の助成が二番目にありまして、三番目に運賃の値上げというものがあるわけでございまして、いま大臣の御答弁のように、国鉄自身も合理化等で何名か減りまして努力はしているでしょう。また、国の助成も若干なされております。しかし、それに比べて運賃の値上げというものは非常にウエートが高くなっておるわけですね。そういう点で、五十三年以来ずっと今日まで借上げになっているということを考えて、利用客といいますか、乗客の国鉄離れが非常に激しい。聞くところによりますと来年度も相当の値上げになる予定でございまして、報道されておりますけれども、この点、いわゆる運賃値上げだけで——ほかの二点もありますよ、しかし、どうも運賃値上げの方にウエートがかかっているように私は思うのですけれども、大臣、この点どうお考えになりますか。
○塩川国務大臣 値上げのいままでの経過なり今後の詳しい率等につきましては後で鉄監局長が説明すると思いますが、私の所感を申し上げさせていただきますと、確かにおっしゃるように、国鉄は他の運輸機関に比べまして相対的に非常に高くなってきておる、これは非常に残念に思っております。しかし、今回の値上げをお願いするということにつきましては、私たちはまだ値上げの率を幾らにしてというところまでは詰めておらない。しかしながら、絶対額といたしまして二千百億円の増徴を図らなければ国鉄の財政がまさに危機に瀕する。そして、先ほど来新村委員からも御要望がございましたような大都市圏におきます交通投資というものもなかなかできにくい。したがって、二千百億円の増徴をどうして図るか。それを値上げ問題という中で解決したいと思っておりますが、だからといってこれ全額を値上げにぶっかけてみて、おっしゃるように乗客を現状、もしくはふやしていくというようなことはできるか、非常にむずかしい問題だ、そこに非常に悩みがございますので、国鉄の当局と十分にこのことは相談いたしまして、片っ方においては値上げをお願いし、片っ方においては営業努力による増収を図っていく。そういうことによってとにかく収入を確保するということをやりたい、こう思っております。
○山地説明員 今回の概算要求で値上げを決定する背景と申しますか、ちょっと御説明させていただきたいと思います。 国鉄の経費が約四兆円ございます。それから運賃収入というのが改定前で二兆七千億ぐらいでございます。国鉄の赤字というのが、今回の概算要求の結果でございますけれども、約一兆七百億、まあ一兆一千億と言っていいかと思うのでございますが、その概算要求の中で私どもが助成を入れておりますのが約七千億でございます。そうすると一兆一千億と七千億と足すと一兆八千億、これが国鉄の助成前の赤字になるわけでございます。これは運賃改定後の増収二千百億円を入れてございますから、もし運賃値上げをしないと、これがそれにオンされまして約二兆円。運賃収入は二兆六千億から七千億ぐらいで赤字が二兆円、こういうことになるわけでございます。 そこで、一体この赤字というのをだれが負担するのが本当なんだろうか。確かに国の政策的な面で国鉄に赤字を出させるというところもございます。そういうものについては構造的欠損という立場から国も助成しなければいけない。いま先生のおっしゃったとおり、国も助成する、国鉄も合理化の努力をする。国鉄の合理化の努力は今回一万一千人の減員ということで人件費の減というものをこの中に入れております。そうすると、あと残ったものは一体だれが負担するのだろうか。これは国民の税金で乗らない人に課するのか、あるいは乗った人に課するのか、これ以外には道がないわけでございます。そこで私どもとしては運賃の値上げということを、いま先生の御指摘のように再三にわたってやってきたわけでございますけれども、片方では、国鉄は勝手に値上げをするというわけではございませんで、競争関係がございますから、競争関係上非常に害になる、国鉄が伸びないという点については極力避けるということもございます。もちろん乗客の御便宜あるいはニーズにこたえなければいけないという面がございます。そこで、きめ細かな配慮をこらしながら、物価の動向あるいは競争関係といったもの、それから国鉄の収支というものを勘案しながらこのようなものを決定してきているわけでございます。
○春田委員 競争関係も勘案しながらという御答弁がございましたけれども、特に大都市間のいわゆる国鉄と私鉄の比較ですね。これは私、大阪でございますので大阪の例を出しますと、大阪−京都間で国鉄は四百四十円なんです。私鉄の阪急と京阪が走っておりますけれども、二百五十円。大阪−三宮間は国鉄が三百二十円、私鉄の阪神、阪急は百八十円で、いずれにしましても国鉄が私鉄より八割方高いわけですね。これは勘案しているということは言えないのじゃないかと思うのです。こういう点で大都市間では国鉄と私鉄の格差というのは非常に多いのですよ。まして行き先も大体同じ方向になってしまえば、当然乗客が減ってくるのは目に見えて明らかなんですね。こういう点で今後大都市間の国鉄と私鉄の格差、これは本当に真剣に取り組まなかったらますます乗客は減っていく。国鉄は全国一律の運賃になっておりますけれども、この点もやはり考えていく必要があるのじゃないか。いろいろな特典等小出しに出しておられますけれども、こういういわゆる運賃が二倍近くになっているとなれば、みんな私鉄の方に行きます。そういう点を勘案しておるとおっしゃいますけれども、大阪の例で言ったら、全然勘案してないことになるのじゃないですか。大臣、どう思いますか。
○塩川国務大臣 全くおっしゃるとおりで、私もそのことを言っておるのでございまして、そこで、それを一方的にそれでは大都市のなにを私鉄に合わせていくかといっても、これはなかなか現状においてはむずかしい。そこで、今度の値上げに際しましては、ぜひ地方別による特別料金制度をある程度導入さしていただかなければ、御質問の問題にこたえにくいように思っております。そういうことを私たちも配慮いたしまして運賃率を決定したいと思っております。
○春田委員 大都市間の格差を地方の方で、いわゆるローカルの方で高くするということは、これはまた別の論議になりますのでここではやめますけれども、いずれにいたしましても、国鉄の運賃値上げが、要するに法定制の緩和で大臣の裁断で値上げされる、この安易な国鉄の値上げ、法定制の緩和という問題は、やはりいまの時点では見直す必要があるのじゃないか、こう私は思うのですけれども、大臣、どうでしょうか。
○山地説明員 五十二年に法定制緩和ということで、国鉄がそれまで値上げについて非常に不自由だったものを自由にさしていただいているわけでございまして、その後毎年上げております。上げておりますけれども、法律で決めておる法定限度というものにはほど遠い値上げをやっているわけでございます。たとえて申しますと、ことしも法定限度は二千八百億あるわけでございます。去年も二千二百億くらいの限度があったわけでございますが、千億にとどまっておるわけでございます。したがって、私どもの方から申し上げますと、上げるに上げられない、むしろ自由というものはそんなに自由ではない。 そこで、いまいろいろ大都市の私鉄との不均衡の問題、もちろんございますけれども、国鉄の再建を進めていく過渡的な状態といたしましては、いまの法定制の緩和というものを十分活用さしていただいて国鉄の再建を図らざるを得ないというのが現状かと思います。
○春田委員 私は、運賃値上げが国鉄再建の決め手にならない、抜本的な改善にならないという点を——今日まで五十三年以降ずっと上げているわけでしょう。来年上がったら四年連続ですよ。それでもって一兆円近くの赤字が出るわけですから、私は、もっと抜本的な改善が必要である、こう思うのです。 時間が来ましたので、最後に要望して終わりたいと思うのですけれども、国鉄再建というのは単に国鉄という一つの枠だけで決めるものじゃないと私は思うのですね。そこで、一般民間人も含めた、これは仮称でございますけれども、総合交通政策立案委員会なるものを設けて、そうして本当に国民のコンセンサスを得て、国民、利用者のサイドに立った国鉄の再建、これを考えていくべきであると私は主張するわけでございますけれども、この点の御答弁をいただいて、ちょうど時間が参りましたので終わりたいと思います。
○塩川国務大臣 先に一言申し上げたいと思いますのは、先ほど山地鉄監局長が申しておりましたように、私たちはこれからも安易に法定緩和をされた運賃率を適用して値上げをしていく、そんな考えは現にございませんし、また春田さんはそこを戒めておられると思うので、私たちは今後とも十分注意してまいります。 それから、国鉄問題はまさに全政府を挙げて、そして国民の皆さんの御協力を得て抜本改正していかなければならぬと思うのです。でございますから、再建整備法が成立いたしましたら、その機会に政府全体を挙げてこの再建整備に対する取り組みを、ある面においては政令で、ある面におきましては協議を重ねてやっていきたい。それと同時に、いま御提案のございました民間の創意工夫、これも入れるべきだというお話でございますので、私はいま、国鉄を考える会というような——会と言ったら語弊がございますが、そういう呼びかけをいたしまして、国鉄に知恵をかしてもらうし、また同時に営業の面における御協力もいただきたい。そして、現在たとえば地方閑散線の問題一つにいたしましても、国民経済の面からみんなに参加して考えていただいて、それがやはり解決へ近づけるものになってくると思っておりますので、御提案いただきましたことを私たちも具体化していきたいと思っております。
○春田委員 終わります。
○國場委員長 中野寛成君。
○中野(寛)委員 持ち時間が限られておりますから端的にお尋ねしたいと思いますが、まず、現在あります大阪国際空港に関連をしてお尋ねをいたします。 先ほど来同僚議員の質問の中でも、長年かかってこの周辺整備の問題について、また公害被害住民対策のためにいろいろと取り組んでこられたわけでありますけれども、その中で、どうしても大臣にそれこそ念を押して、もうここまで来れば銭の問題だけでは済まない問題というものが明らかになっている。それを法制や制度の改善等で、あとはより一層強い姿勢で解決をしなければもうにっちもさっちもいかぬというところまで来ている。そのもう焦げつくほど煮詰まってきた問題点、それを解決するためにわれわれは、多くの問題点を腹の中に持ちながら、その最後の手段は法改正、制度改正です、そのことを申し上げて大臣の決断をお聞きしているわけでありますけれども、やはり私は、今日までの流れを踏まえて、その認識を大臣がしっかりと持っていただいて、そして率先して取り組んでいただく、この姿勢がどうしても必要だと思うわけであります。 地元の住民は、大阪から運輸大臣が出られた、実は大きな期待を持っているわけであります。すなわち、地元の事情、これを十分勘案してくれる、わかってくれる、そういう人が出たということに対して期待をするわけであります。そういう意味で大臣に、どういう問題が法制化として望まれているか、それについて本当に大臣が本腰を入れてやる気があるのかどうか、まず冒頭に改めてお聞きをしておきたいと思います。
○塩川国務大臣 空港が地域社会に及ぼします影響というものは、私も週に一回は飛行機に御厄介になっておるのですから十分に承知いたしておるつもりです。確かに最初は騒音公害、騒音から出てきたのでございましたが、その騒音対策を進めるに伴いまして地域の発展との問題が起こってきているように私は思うのです。これは実に深刻な問題だと私も受けとめております。 ですから、これは単に運輸省だけ、航空局だけでこの問題に取り組むにいたしましては、余りにも大きい問題でもございます。したがって、ぜひひとつ十分に、こういうことをするのが本当は地域のためにいいということ、そして、財政上のいろいろな問題もございましょうが、そこらはざっくばらんに地方自治体あるいは地元の各種団体等が、こういうふうに周辺整備を進めたいということを、具体的な問題としてお互いに協力し合って解決させてもらいたい、こういう気持ちでございます。 そのために必要な措置というものは、いろいろな現在ありますところの法律を活用するということも一つ重要なことでございますし、それでもなおかつ手の届かないようなところにつきましては新しい措置を考えなければならぬのじゃないか、こう思っておりまして、私どもはその措置につきましていろいろと法改正も含めての検討をいたしておるところであります。
○中野(寛)委員 大臣のいまのお言葉、むしろそういう地元住民の強い要請がある、それに基づいて検討してきた結果こういう問題があるということを認識し、そしてこういう法律について改正が必要だ、新たにこういう法律が必要だ、そのめどが本当は立っていなければうそなのですよ。というのは、われわれは何も新しいことを提案しているのではない。今日まで運輸省なり航空局が地元の自治体に対して、こういうことをやりたい、また皆さんこういう部分について協力してくれないか、いろいろな通達を出して、その内容をなかなか進まないからだめ押しをしたり、そしてこれについてどうしているのだと言ってまた追及をせざるを得なかったりしているわけでありますから、私は大臣に、むしろ具体的な問題をお聞きした上でもう一度御決意をお聞きするようにしたいと思います。以後の問題については、大臣御自身で御認識があればぜひ大臣にお答えいただきたいわけでありますけれども、幾らか具体的な問題になる分については局長なりにお答えをいただきたいと思います。 まず、五十八年を目標として進められている環境基準の達成、これについては御自信がおありですか。そしていま具体的にどういうことをなし、もしまだ残る部分があるとするならば何だと御認識されておられますか。
○松本説明員 先生御案内のように環境庁の目標は五十八年でございますが、五十八年十二月をもって一般の空港はこれが最終目標でございます。ただし、大阪、福岡等の空港につきましては、超えてなるべく速やかに、こうなっておるわけでございますが、私どもとしてはいま財政当局に案をまとめて出しております第四次の五カ年計画の中で、超えて速やかにというのは六十年度までには、つまり二年おくれになりますが、六十年度までにはこれを完結させたい。で、いま一種、二種、三種の区分けをしている中の一種のラインが現在は八十W、うるささ指数八十で引いてあるわけでございますが、まずこれを五十六年度七十五まで落とす。さらに地方自治体の長によって地域指定がしてございますので、それに相当する部分につきましては七十まで落とす、こういう段階を踏みつつ、昭和六十年度までには大阪、福岡のような、超えて速やかにの部類に属する空港につきましても環境基準を完全に達成し得るようにいたしたい、こういうことで所要の積み上げをして、いまこれから折衝に入るところでございます。
○中野(寛)委員 先般、その中間地点における達成度というものを発表されたことがありましたが、そのときにはおおよそ八〇%であるとか八三%であるとかはっきりした数字を記憶しておりませんが、そういう形で面積等で示されました。われわれはまたその内容について御指摘をしたことがあります。しかし、それは決して宣伝をしようとかまたそれをPRしようとかと思っているのではないのだ、自慢しようと思っているのではないのだ、ここまでできましたと一応申し上げた、それを報道機関がいかにも運輸省が自慢しているように読まれるような書き方をされたのだという御答弁があったことを記憶しております。あの段階で、しかし中間目標の一〇〇%ではありませんでした。もうその段階からすでに失敗をしているわけです。この五十八年が六十年度になったとしても完全に今度は一〇〇%実現する御自信はおありですか。
○松本説明員 五十三年の暮れにわれわれなりのレビューをしてお示しいたしたものはいろいろ御指摘も受けましたが、あの時点ではうるささ指数が八十五という中間目標でございました。その八十五という中間目標に対してすら御指摘のように七十何%というわれわれなりの数字で、その数字も甘きに失するのではないかという御指摘があったことを私もよく覚えております。先ほど私がお答えいたしました六十年度の時点は、八十五からさらに十五落とすわけでございます。一番低いところは七十まで落とす、こういうことになるわけでございます。 もう一つ大きな違いは、五十三年度までの時点におきましては、いわゆる一室、二室防音という形でございました。五十四年度からはこれが通称全室防音と呼ばれる形に切りかわったわけでございますので、作業量も非常にふえたわけです。そのため、正直申し上げまして五十四年度の立ち上がりにおいては大変に皆様から危惧の念を持って見られたことも事実でございますけれども、その後職員の仕事も大分なれてまいりましたし、五十五年におきましては何がしかの人間の増もいたしましたし、現在私どもは相当の勢力をもって全室防音の工事に取り組んでいるつもりでございます。したがって、六十年度いっぱいで目標を達成したいという私どもの希望は、もちろんこれに絡む予算が潤沢にとれるかどうかという単年度予算の、予算戦争と言うと言葉はおかしゅうございますが、そういったような問題もございますので、いまここで絶対一〇〇%やってごらんに入れますと私が言うのはいささか言い過ぎであるかもしれませんけれども、しかし気持ちといたしましては、ぜひともそういう方向で処理してまいりたいという気持ちで取り組んでいることだけはおくみ取りいただきたいと思います。
○中野(寛)委員 いままでの経緯から言って、いみじくも局長お答えのように、民防一つ取り上げても五十四年度末のあの予算執行率の低さ、そういう問題一つ考えても、財政上の問題だけではない、体制やいろいろな、むしろ問題を先取りしながら前もって解決していくという姿勢の乏しさというふうなものをわれわれはどうしても疑わざるを得ない。だから、これから先五十八年が六十年だというお答えになってくる、それは確かにそういう余裕を残されているとは言っても、本来五十八年度までに原則的にはやらなければならない内容のものであろうと私たちは思うわけであります。 話を若干変えますが、それではそれをなすために、先ほど申し上げました法改正や制度の改正等についても要望がすでに出、そしてそのことを含んで検討をいたしますという、空港周辺の新しい町づくりを進めていくためにはそういうものが必要だ、それを含めて研究をして五十五年度中には結論を出す、こうなっている。もう間もなくその結論を出すべき時期は迫っている。およそそのめどはついたのですか。そしてそのことについての問題点はいま何が列記されているのですか。
○松本説明員 法改正の問題につきましては、ここ数年、私どもとしても真剣に取り組んできたつもりでございます。物事の考え方といたしまして、全部御破算にして新しい法律をという考え方もございましょうが、私どもといたしましては、現在あるいろいろな法律がございます。しかもこの問題は、先ほどもお答えしたわけでございますけれども、騒音の障害防止という面から見た法律の体系と、町づくりという別の観点から見た問題の整理の仕方とをそこで整合させなければならないというところに非常に問題のむずかしさがあるわけでございます。その一つの方法論としては、すでに私ども五十三年度から周辺環境基盤施設整備ということに手をつけて、その補助金制度の導入によって何がしかの前進は、そういった総合的な施策という面でしてきたつもりでございますが、この点については五十六年度の予算でさらにそれを改善した方向でということで、別に予算要求をしておるわけでございます。 それから、周囲の環境を整備するという意味で、たとえば住環境整備という問題を取り上げて建設省の方にきちんとした手続があるわけでございまして、一つの例で申し上げますならば、近接移転したいという御希望が非常に強い、そういった地域については住環境整備という考え方を持ってくればそれなりの対応の仕方ができるというふうに私どもは考えるわけでございますが、この場合には、大臣も先ほど触れておりましたように、関係する地方公共団体と一体となって仕事をするというところまで踏み切りませんと、なかなか具体化するという点がむずかしいというふうなことも、私ども勉強の過程でわかってきたわけでございます。 そこで、現在われわれが苦しんでおります問題を率直に申し上げますならば、こういったように、たとえば都市計画法にしろ、あるいは住環境整備に関する諸般の法制にしろ、いろいろな面で具体的な方法論というのはあるわけでございます。それを組み合わせることによって、当面懸案となっている問題に対処することも可能であるというふうに私自身は思っておるわけでございますが、しかしそれを具体化するためには、われわれの側と関係する地方公共団体との間に、もっと強い一体感が出てこないと、なかなか運営に移れないというむずかしい問題がございます。 そこで、この問題をどのように解決していけばいいのかというのが、いま私どもにとって最大の勉強課題になっておるわけでございますので、先生おっしゃるように、もう答えは出ておるのではないかという御指摘でございましたけれども、おぼろげながら問題点のありかというものを私どもつかんだつもりではございますけれども、まだかくかくしかじかの方向でまとめればいいのではないかという最終的なところにまでは至っていないのが実情でございます。五十五年度内にというのも、あと半年足らず残されているしかないわけでございますけれども、私どもとしては、これからもさらにあらゆる努力をいたしまして、方向づけ、本質の把握、それをさらに具体的に分析していくというふうな手法を使いながら、この問題についてなるべく早く答えが出せるように努力をしてまいりたい、このようにしているのが実情でございます。
○中野(寛)委員 自治体と一体感ということを言われました。自治体は、むしろ早く提示されることを待っている。むしろ自治体は今日まで幾度となく問題点を列記して、そして要望を出してきた。むしろそれに対して、先ほど来の審議の中で触れられているように、運輸省すなわち国の主導権のもとに、国の責任においてそれが提示され、そして、それをどう自分達ものみ込んでいくのか、また協力していくのか、地域住民からの強い要請もあり、そして彼らの生活実態を見ている自治体は、むしろ運輸省が早く具体的に出されることを望んでいる。その計画の段階から一緒にやりたい。また国会とともに、たとえば法改正の問題なら、それは国会の問題でありますから、そういう問題について、むしろ折に触れて、具体的に問題点を感ずるままにお出しになって、そして、それをみんなで考えを出し合いながらまとめ上げていくという姿勢が必要なのではないでしょうか。確かにあと半年あります。まだまとまってないでしょう。しかし、少なくとも、その方向づけ的なものが出てきたとするならば、それは目下こういうことを考えています、この部分に詰めています、そのことがもう少し具体的に出されてしかるべきなのではないでしょうか。 〔委員長退席、越智(通)委員長代理着席〕 むしろ私どもは幾らでも抱えていますよ、ここに。それこそまた出せと言われれば次々に何項目も何十項目も出さなければいけない。しかし、その主眼となっているものについて、むしろもう少し具体的に局長自身がお触れになってもいいのではありませんか。
○松本説明員 御指摘の点、私もよく理解したつもりでございますが、先ほど私がお答えしました地方公共団体との一体感というふうなことをあえて申し上げましたのは、一つの例として移転補償地の跡がくしの歯を引いたような形になっておる。これをなるべく集約化いたしませんと、集合的に、何かを、たとえば緑地化するにいたしましても、あるいはそこに別途の施設をつくってまいりますにいたしましても非常に使い勝手が悪い、こういう問題がございます。 そこで、一つの例でございますけれども、土地区画整理法というものの手法をここに当てはめることができないだろうか、こういう点については、実はかれこれ一年くらいかかりましたでしょうか。われわれも真剣に勉強したつもりでございますけれども、実際問題としてある特定の、これは大阪の南の方でございましたけれども、ある特定のところにそれを適用してみようということになりますと、法律自体抽象的にはその法律が適用できるように読めるわけでございますが、恐らく法律ができました過程、その法律のニーズと申しましょうか、そういう点で現在私どもが適用しているような客観条件を予期していなかったということなのか、あるいは私どもの読みが浅いということなのかわかりませんけれども、どうもうまくいかない。それを地方公共団体の方である程度しょい込んで、これはそのときは本当に真剣に議論をしていただけました。非常に感謝をしておるわけでございますが、実は残念ながらうまくいかなかった例をいま私申し上げているわけで、ちょっと横向いた答えで恐縮でございますけれども、そういったような形で、あるものにつきましては非常に積極的に地元の御協力を得ながら、これではどうだろうかということでいろいろと検討をした例もあるわけでございます。けれども、たとえば都市計画の手法で云々しようというふうなことになりますと、私どもよくわかるのですが、その市なら市についてみればまた別途の全体的な都市計画もお持ちのわけですし、部分的な修正ということもなかなかしにくいし、あるいは都市計画の事業主体というものをどこへ持ってくるかということについても相当の議論を詰めなければならない、市にとってもかなり荷厄介な問題であるということもありまして、私どもも余りこの方法に強くこだわることもできない。何となく意思の疎通がぴたりいかないなという感じを残しながら、しっかりした結論を出せないままになってしまったような例もないわけではございません。ですからこれは、先生おっしゃいますように、私どもの方が事前に準備をしそれだけの誠意を持って事に当たるというその態度が、十分に市当局の方で評価されていきますればそういうこともおのずからなくなっていくのであろうかと思って反省をしておるわけでございますけれども、何にせよ、現在の時点で幾つかやってみた中で物になってきたもの、あるいは物になりそうなもの、先ほど申し上げました住宅環境整備のような問題はどうも物になりそうなものということでなお細かに詰めております。あるいは基盤整備のようなもので補助金制度から別途の制度に切りかえるというふうなものも何とかなりそうだということでいろいろやっておるわけでございますけれども、そういったようなものの中から、大臣が申し上げましたように、どれを持ってきてもどうしてもうまくいかないがこれをやらなければならぬ問題がある。それにはこういう考え方を法律として持ってくれば一番ではないかというふうなのをいままさぐっているわけでありますので、具体的に示せという仰せでございますけれども、現在のところまだそこまで、このケースはああだ、このケースはどうだというところまでは詰めてございません。抽象的なお答えで恐縮でございますけれども、そういう方向でいま一生懸命にいろいろな方法論の整合性の勉強をしておるという段階であることをありのままにお答えをする次第でございます。
○中野(寛)委員 私は、むしろ運輸省としては、とりわけ航空局としては、問題点、この地域の問題を解決するためには少なくともこれがどうしても必要だ、まず並べてしまえばいいのではありませんか。そしてそれについて各省庁間の調整も必要でしょうし、政治的な判断も必要でしょう。それを一ときも早く大臣のところまで持ち上げて、そして大臣自身の決断と能力によってそれを解決していくということが必要なのではありませんか。運輸省全体としてまたは内閣全体としてこのような問題を取り上げなければ、すぐ隣接地に関西新空港をつくろうと言っているのでしょう。住民同士幾らでも連携できますよ。現在ある空港に対する誠意のある姿勢が望まれない限り、それこそわれわれだって一緒になって新空港の反対運動だって起こすことだってできる。しかしわれわれとしてはもっと総合的な交通体系の問題を考えたいから真剣に、むしろそういう変なテクニックを弄するようなことをしない。そして誠意を持って今日まで地元自治体とともに、また議会とともに要望を続けてきたわけです。そういう意味で、私は、局長は公式の答弁ですから幾らか控え目な御答弁をなされたのであろうというふうに解釈したいと思いますけれども、しかしいまの御答弁でまだまだ私たちは満足できる状態ではない。それが二、三年前から起こった問題ならいざ知らず、十数年前からの問題なんですから、本来もっと具体的に出されていなければならないのではないかと思うのであります。 ことしの春、予算委員会で私がお尋ねしたときにも、建設省からも出向してもらっていろいろ話を詰めている、わざわざ建設省まで行かなくてもいまできるようになっているのだというふうな御答弁もございましたけれども、そのことについてもなお進めて、そして建設省との関係についてはなお前向きに協議がなされているわけですか。 〔越智(通)委員長代理退席、委員長着席〕
○松本説明員 いま先生仰せられましたとおり、建設省から来てもらっております人が——たとえばいま私が可能性がありそうな例としてお答えしました住環境整備の問題などというのは、実はその人間を通していろいろと私ども勉強した成果をちょっと申し上げたわけでございますので、ことしの春お答え申し上げましたような線でいま一生懸命やっているというわけでございます。
○中野(寛)委員 そういたしますと、たとえばそのことは、整備計画について、たとえば今日まで騒防法ですと、都道府県知事は当該周辺整備空港の設置者と協議してこれこれについて空港周辺整備計画を策定し、運輸大臣の承認を受けなければならぬ、とこうなっておりますけれども、これが特騒法等にいきますと、運輸大臣と建設大臣の同意を得なければならぬということで、言うならば知事と運輸大臣と建設大臣とが協力をしてやるというふうな関係に法律によってなっているわけですね。こういう問題についても実質上そういう前向きの方向でこれからは臨んでいかれる、そういう性格も具備しつつあるのだ、こう考えてよろしいですか。
○松本説明員 騒防法におきましては、これは十分先生御案内のように、すでに空港周辺が相当都市化をしてしまっておるというふうな空港がこの対象になるわけでございますので、したがって、空港と周辺都市との間の一つの固定した、余り将来に対しての発展性というものを持ち得ない形で全体を何とかおさめていかなければいけないということであろうかと思います。騒特法の方になってまいりますと、たまたまこれが成田の新空港に適用になっている点からもおわかりいただけますように、将来の発展ということを念頭に置いて、そこにむやみに住宅密集地ができるということがないようにしていく、あるいは空港周辺をその土地柄によって最も有効適切に活用していこうというゾーニングの思想が入ってきているというふうな、法律の持っております基本的な考え方の差があろうかと思います。それが片方は知事と運輸大臣との間柄であり、片方は知事と建設大臣と運輸大臣、こういうふうに幅が広がってきている理由ではないかと思うのです。 現在問題になっております大阪空港に騒特法を適用するということは、理論的には可能でございますけれども、実務的には恐らく無理でございましょう。したがって、現在の騒防法の運用の中で可能な限り騒特法的な考え方を念頭に置きましてできる限り幅の広い対応をしていくということは常日ごろ私ども考えていかなければならぬ、こう思っておりますし、現実に具体的な問題が出てきました場合にはそういう考え方で対応していきたい、このように考えておるわけでございます。
○中野(寛)委員 私は、騒防法がこうだ、特騒法がこうだ、そしてどっちを適用しろとかということを申し上げているわけではないのです。むしろ、そういう事例を考えあわせながら大阪空港に適した法改正をすべきだということを申し上げているわけであります。新しいことをやればいいわけです。 そういう意味で、たとえば緑地帯等の整備につきましても騒防法九条の二、国の責務ということになっているわけでありますが、実際は大阪空港周辺ではきわめて進捗率が悪いわけであります。こういう問題については、やはりもっと騒防法を改正するなりして、これが強制的に行われるとか、またもっと国の負担を出しやすくするとか、それなりの対応というふうなものも、いわゆる法改正なり法の運用の中で考えていかれなければいかぬことだと思うのですね。そういうことをいま地元の自治体では大変強く望んでいるわけですね。こういうことについても現在検討の中に十分入っていて、そして前向きに対処されようとしているわけですか。
○松本説明員 いま具体例として御提示のございました緑地帯のようなものにつきましては、十分先生御案内と思いますけれども、移転補償が進まないがゆえに緑地帯化していくための十分な面積が取れない、移転補償が進まない理由がどこにあるかといいますと、二つくらい大きな理由がございましょう。近接移転をしたいのだという主張をなさる方と、それから現実に移転補償の価額が移転をするに不十分であるというそういった問題、これには税制上の問題が絡む場合もございます。これらの問題につきましては、たとえば移転補償価額の引き上げというような法の運用の面については、私ども許す限りの点において時点修正その他の方法をとって、可能な限りの引き上げということを従来もやってきたつもりでございますが、近接移転ということになりますと、現在の考え方からなかなかむずかしいということで従来は手がつかなかった。それを、住環境改善のような別の手法を持ってくることによってこれに対応できないだろうかということをいま具体的に考えておるわけでございます。 そういうふうにして一定の広がりというものをまとめて手に入れることができれば、それは私ども予算的な手当ては十分にしてきているつもりでございますので、空港周辺の緑地化という、いまはかどっていないのは御指摘のとおりで大変残念でございますが、そういったような面について即刻にも手を打つということは可能になってくる。もともとはまとまった用地がなかなか手に入らないということ、しかも、それが緑地化することによってさらにその周辺の住環境がどうなるのかということについての見通しを住民の方々が十分に御納得いただけないと、一方的な形では進みません。そこで、それは別途委員会を設けていろいろな絵をかいたわけでございます。ただ、三年ぐらい前に絵を一度かいたわけでございますけれども、遺憾ながら、私どもいささか事を急ぎ過ぎたために地元住民の方々の同意を得るに至らず、いま再びかき直しの段階に入っておりますので、これらの具体案というものがまとまってくれば、いま御指摘のあったような問題はわりあいに前向きに動けるのではないか、こう思っておるわけでございますが、いずれにもせよ、いまおっしゃいましたような点は、問題点として長い間の懸案になっていることは十分承知をしておりますので、そういった問題の解決というものをどういうふうにしていけばいいのかということは、いま私どもの勉強のテーマの中の大きな問題点になっておる、それは御指摘のとおりでございます。
○中野(寛)委員 現在の検討課題の中にそういうことも含めて入っているということですからそれ以上申し上げませんが、お約束いただいているように、それでは五十五年度中にそういうものも含めて結論が出るわけですね。
○松本説明員 これはしばらく前にも、五十五年度内に法律の改正を含めて何らかの方針を決めますということをお約束してあるわけでございますから、その方向であらゆる努力を払っていく所存でございます。
○中野(寛)委員 それともう一つは、このような問題について常に自治体としての認識は、その財政的な問題、財政的な事情、内部事情もありますが、同時に、よって起こった原因は空港の存在そのものでありますから、結局その責任は空港サイドに持ってもらわなければいけない、このことがやはりきわめて大きな問題なんです。 先ほど北門の問題が出ましたけれども、北門の問題も、結局空港内部は航空局で当然おやりになるでしょう。真っすぐ抜けるのか、または曲がって抜けなければいけないのか、いろいろ内部事情があることも承知をいたしております。同時に、しかし空港から一歩出ればあとは市の道ですから、買収は市のお金でしてくださいでは、これでは何のためにこのような整備をするのかも、そして今日まで自治体がどうしてこの空港のためにいろいろなことで悩まされ、またいろいろな要求をなぜしてきたかの意味もなくなってしまうわけですよ。そして、むしろそれはほかの建設事業と同じように、土地は市の財産ですから市の方で買ってくださいという答えだけで済まされてしまうのでは、自治体としては踏んだりけったりだという気持ちになってくるわけであります。ですから、私は、先ほど来の問題も九月中に話し合いが進められるようでありますけれども、恐らく話し合いを始めたらその土地の買収問題がネックになってくるだろうと、だれが考えたって想像がつくことです。すなわち、そういう問題についてどこまで国が、運輸省が責任を持つか、それをみんな見ているのです。その運輸省が示す誠意に対して、先ほどおっしゃった自治体との一体感、自治体がどこまで歩み寄るかということにかかっているのであります。うっかり運輸省の呼びかけに応じて、話し合いに応じたら、負担の方がふえちゃった、自治体が一番恐れるのはそこだと思うのです。ですから私は、その基本的な姿勢と同時に、その一つの事例として、先ほどの北門の問題についても前向きに、その土地の買収等についても考えられなければならぬと思うのでありますが、いかがですか。
○松本説明員 空港周辺の自治体が諸般の面でいろいろと出費が多くなること、これに対応する形で御案内のような航空機燃料譲与税というものができ、その額も、せんだっての増税に基づいてかなりふえてきているわけでございますが、しかし、それだけで必ずしも十分でないということも十分に承っておるわけでございます。御指摘のございました、具体的な空港北門に続く市道の問題でございますけれども、いろいろと過去にさかのぼったいきさつ等もこれあり、この問題がなかなか進展を見なかった原因の一つに、いま先生のおっしゃったようなことがあるいはあるかも存じません。ただ、空港の外側のれっきとした市道の用地買収費について運輸省が直接的に金を出すというふうなことになってまいりますと、物の考え方その他の面からいろいろと私はむずかしい面がある、あるいはあり過ぎると申し上げてよろしいかと思いますけれども、大変にむずかしい問題ではないか、こう思うのです。いまここで、全然できませんとは申し上げませんけれども。ということは、せっかくの御指摘でもございますので、鋭意われわれなりに勉強してみたいと思いますけれども、直観的なお答えをあえて申し上げることをお認めいただければ、なかなかむずかしい問題だなという気はいたします。勉強はしてみたいと思います。
○中野(寛)委員 そのような問題に対する運輸省の姿勢を、恐らく周辺各自治体ともに見詰めている、そしてそれに基づいて自治体はどのような協力体制を組もうかということを考える、そのことをどうぞお忘れにならないようにしていただきたい。重ねて要望しておきたいと思います。 同時に、大臣、関西新空港は、この大阪空港との絡みもあって話が出てきた問題だと思うのです。関西新空港の設置の目的、そしてその緊急度についてどのようにお考えでしょうか。
○塩川国務大臣 関西新国際空港設置の目的は、先ほども申しておりましたように、わが国が航空協定を締結し航空路線を開設すべしという要望を三十数カ国から受けております。これを満たしていくためには、成田空港の完成を急ぐと同時に、もう一つ完全な国際空港が必要になってくる。これは当然の成り行きでございますが、そういうことを踏まえまして、どうしても関西に空港を設置いたしたい。それと同時に、これによりまして、この空港が地元と完全融和、一体となっていくことを願っておりますし、またそうなければなりませんが、そうすることによってまた関西の地域全般につきましても、より国際的に、あるいは地域との関係において良好な結果がもたらされてくるというふうに思っております。
○中野(寛)委員 先ほど来、現在ある大阪空港の問題で幾つか事例を挙げながら申し上げておったのですが、やはり空港周辺にとっては、必ずしも具体的な目に見えるメリットというものが、特に近接の周辺にとってはないのですよ。むしろ新空港ができる、また現在空港があるというのは、近畿圏一円にとってはメリットであるでしょう。そのためにつくられるのかもしれない。また、新しい空港は、現在の空港の騒音対策、公害対策として話が出てきたことも御存じのとおり。そういたしますと、現在ある空港の教訓から考えても、例の三点セットのうち環境の問題と、もう一つは、やはりそのメリットとの関係も考え合わせますと、地域計画等について、周辺整備計画等についても、それがむしろ重点になって示されなければ、新しい計画地の周辺の皆様はなかなか納得しないであろう。先ほど大臣は、三点セット同時に提案するとおっしゃられましたけれども、その御決意は変わりないものと思いますが、その御決意と同時に、時期はいつごろになるのでしょうか。それから、その緊要の度合いや、現在のあの空港対策から考えて、また航空事情から考えれば、その時期というのは決していつまでも待てるというものではないはずですが、これからのプログラムをどうお考えでしょうか。
○塩川国務大臣 まず最初に一つお断りいたしたいと思いますのは、周辺整備を現在の大阪空港でもいたしておりますが、これは先ほど来答えておりますように、十分な対策をこれからも積極的にとってまいります。けれども、この新空港と大阪空港とを比較いたしますと、そこに根本的に違う点が一つございます。それは、大阪空港は内陸部に開設された空港であります。今度私たちが新国際空港として建設しようというのは海上空港でございまして、その点が、対住民との関係は非常に違ってくると思っております。 私は、これから大きい飛行場というものは、内陸では実際はむずかしいと思っております。したがいまして、新空港をできるだけ早い時期に着工いたしたいと思っておりますが、そのためにも、九月一日に受けました空港の基本計画をもととして、これに具体的な空港建設計画をつくっていきたい。それと、環境評価の作成をいたしたい。そして地元の周辺整備というもの、これらの諸計画を、でき得れば大体年内に作成し、そしてその計画をもちまして地元に御協議申し上げたい。それは、早く順調にいきましたら大体年内にあるいは可能かもわからぬと思いますし、また、そう努力をしてまいりたいと思っております。おくれましても来年一月ごろには何とか御相談を申し上げる諸計画調査表というものの取りまとめをいたしたい、こう思っております。
○中野(寛)委員 時間が参りましたから終わりますが、新空港建設については、私どもも決して、たとえば現在の空港に問題があるから新空港をつくればいいというだけの気持ちであるわけではない。工法を含め、地域住民の皆さんの心配のことも含めて、またこれから機会は多くあるわけでありますから、それぞれに質疑を申し上げていきたいと思っております。 そのことだけ申し上げて終わりたいと思います。
○國場委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 私は、関西新空港問題並びに大阪国際空港の問題について質問をいたします。時間が限られておりますので、大変はしょった質問になること、また御回答はできるだけ簡明にお願いをしたいということをお願いをして質問に入りたいと思います。 まず最初に、関西新空港の計画は、これまでの経過、約束によりまして、地元自治体の合意を得て初めて決定をされるということになっていると思います。そういうことですから、それ以前におきましては正式な決定はない——あたりまえの話ですけれども、もっと言えば白紙の状態であると言っていいと思うわけですが、その点はどうでしょうか。
○塩川国務大臣 決定については白紙であります。
○辻(第)委員 そういうことですね。 塩川運輸大臣は八月十一日に関西財界に対して、新空港建設について講演をされました。その中で、現在検討されている泉州沖の計画案について、時期的なめどを含む段取りについて初めて明らかにされました。また、地元出資を求める意向を公式に示されたわけでございます。しかし、まだ地元自治体に対して可否判断の材料さえ提示していない段階で、自治体の合意の時期や財政負担の方向を打ち出すなどという方法は、私は不当であると考えるものでございます。当事者である自治体を後にして、まず財界に示すという大臣の姿勢は住民軽視の露骨なあらわれではないかというふうにも思うわけで潜ります。運輸省は、地元自治体が可否判断のために必要とする材料はすべて十分提供することにまず全力を挙げるべきではないか、大臣の姿勢を改められるよう強く要望をいたします。 さて、運輸大臣は今年八月二十一日、村上衆議院議員などを代表とするわが党の申し入れに際しまして、地元自治体の合意を得るに当たって、空港計画、環境影響評価、地域整備大綱の三点セットで協議に入る、財政計画の資料も、着工の可否判断の材料として要請があれば出すとわが党に回答されました。しかし、これまでの調査状況を見る限り、地元自治体の可否判断に十分なものとは考えられないというのが現状であります。その一つとして、アクセスのアセスメントの問題についてお聞きをいたしたいと思います。 アクセスのアセスメントは、今度提案される環境影響評価に含まれているのかどうかということが一点。 第二点は、その前提としてのアクセスの計画は周辺整備大綱で明示されるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○松本説明員 環境アセスメントについては、現在取りまとめ中でございます。 お答えの順序が逆になりますが、アクセスというものは、空港が存続するために必要な根幹的な輸送手段でございますので、これは空港計画の中に含まれて示されなければ、海上空港でありますだけに、どうやって空港へ来るのかがわからないことになろうかと思います。 そこで、このアクセスに関するアセスメントはどうなのかということでございますが、私どもがいま考えておりますのは、アクセスを含め、その他バックグラウンドを踏まえた上での環境アセスメントをする方向で考えておるわけでございます。アクセスだけを抜き出すということではございませんで、アクセスを含めてバックグラウンドデータというものを関係府県の協力を得て求める、それをベースにしてアセスメントを行う、こういう段階を経てまいりたいと考えております。
○塩川国務大臣 先ほど辻委員の方から、私が関西で話をいたしましたが、何かその姿勢を改めなければというお話でございますが、あえて私から一言申し上げさせていただきたいと思いますのは、運輸省が関西空港の問題について航空審議会に諮問いたしましたのは昭和四十六年からであります。その中間報告といいましょうか、その現状はどうなっておるのかということと、そしてこれからの将来運輸省はどう取り組むのかを聞かしてくれということで行ったのでございまして、私は何もそこで地元に対しまして、空港は絶対こういうことで断固やります、こんなことを言っておりませんので、誤解のないようにひとつお願いいたします。
○辻(第)委員 それではいまのお答えでは、アクセスのアセスメントは、何カ月先か、地元の可否判断のときに提出をさせる環境影響評価の中に入っているわけですか。
○松本説明員 地元に提示する環境影響評価の構成といたしましては、単に空港側からの負荷について述べるだけではなく、バックグラウンドを踏まえた上での総合的な環境影響評価をするというのが基本的な考え方でございますので、アクセス分についてはバックグラウンドの中に含まれている、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
○辻(第)委員 それから、現在の状況では、財政負担の問題あるいは収支予測の問題などについて非常にはっきりしていないというふうに思うわけであります。そして、そのような状況の中ではいまの運輸省の段取りだとかあるいはスケジュールというのは非常に無理があるというふうに思うわけであります。地元住民の理解や協力が得られない、地元が十分な可否判断ができるものではまだまだないというふうに私は思います。そういうことですから、来年度夏というふうにおっしゃっているわけですが、とてもその時点で合意が得られる状況ではないというふうに考えます。 それにもかかわらず、運輸省が来年度予算において計画決定を前提とした実施設計調査費三十七億を計上しようとしておられるのは不当であると私は考えます。これは、地元自治体の合意を要件とする計画の推進について、合意の以前にあらかじめ国会の承認を求めるものであり、さらに言えば、事実上来年半ばまでに計画決定するという運輸省の一方的なスケジュールについて国会の承認を求めるものということにもなろうと思います。こういう点で、来年度予算に建設前提の調査費を組み込むことは撤回されるべきである、私はこのように思うわけでありますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○塩川国務大臣 辻さんの御意向に背くようでまことに申しわけないのですけれど、これは先ほど来皆さんの御質問にお答えいたしておりますように、確かにその点御質問されるのは当然だと思うのですが、私たちは、合意が得られたら直ちに設計に必要な基礎的な地質調査とかいうようなものをやれるようにいたしておきたい、五十六年度予算にこれを用意しておきたい、こういうことでございます。これが国会に予算書として提出されまして、その処置につきましては国会でお決めになる問題だと思いますけれども、私たちといたしましては、そういう準備をあらかじめいたしたいと思うて予算の要求もし、また決定もし、そういうふうに持っていきたいと思っておるわけです。
○辻(第)委員 いま大臣の御答弁はそのような御答弁であったわけでありますけれども、私どもは現状から見てみますと、来年の夏に合意が得られて再来年着工ということはとても無理だというふうに思いますし、そういう時点で建設前提の調査費をお組みになることはやはり許せないというふうに思います。いま真っ先になさるべきは、自治体の可否判断に必要とされる補充調査要求に応じられる予算措置をとられるべきである、このように申し上げたいと思います。 それでは、以上幾つかの点で要求いたしましたように、現在の運輸省の進め方はやはり不当であり、非民主的な側面がある、真に住民の立場に立って公正で民主的な姿勢に転換されるよう、改めて御要望をしておきます。 最後に、現大阪国際空港の問題で私はお尋ねをいたしたいと思います。 現大阪空港の周辺対策が現在どのような状態にあるのか、私は、やはり非常に深刻な状態にあるというふうに考えています。今回決算委員会の委員派遣の中でも、豊中市から陳情を受けました。これまでの航空機騒音公害の上にさらに民家の移転によるその跡地ができる、いわゆる虫食い状態ですね、そこから新しい深刻な問題が起こってきているということであります。雑草が生え茂る、のら犬が徘回する、ごみがたまる、こういうふうな環境の悪化や、人口が減っておりますから商売屋さんが成り立たない、どんどん営業収入が減っていく。ある地域ではおふろ屋さんがそういう状態の中で店をしまわれる、そのためにその地域の借家にお住まいの人、アパート住まいの自宅におふろのない方などがおふろに行きがたいというふうな状態もすでに起こっているわけであります。 このような状態の中での新しい町づくりという対策がことに非常におくれているのではないか。もちろんこれまでの航空機騒音に対する対策も決して十分であると私は思っていないわけでありますけれども、それに新しくこういう問題が深刻な状態で起こってきたということであります。 そういう状態で関西新空港の問題が非常にクローズアップされてまいりますと、地元の方の中には、新空港の方ばかり運輸省は力を入れて、現空港のことはだんだん影が薄くされているのと違うかというふうに御心配なさる向きもあるように聞いているわけであります。現在の時点で、これまでの航空機騒音対策と同時に、真剣に新しい町づくりを進めていくということが緊急かつ重要な課題になってきていると思います。また、きのうも池田市から運輸省へ陳情に行かれたと思うわけでありますけれども、現空港の対策をさらに充実してやっていただきたいということを本当に強く要望するわけでございます。 先ほども同僚の議員さんが申されておりましたが、大臣は時間がないでしょうけれども、まだ現空港の周辺へはお行きになっていらっしゃらないのですね。ぜひ一度現地を御視察いただいて、百聞一見にしかずということでございますので、一層の対策を充実させていただきたいと思うわけですが、現地へ行っていただけるでしょうかどうかお尋ねしたいと思います。
○塩川国務大臣 私は選挙区が大阪でございまして、あの周辺に私の親戚がおりますし、運輸大臣としての視察はいたしておりませんけれども、あの周辺の事情はよく知っております。 先ほど来各委員から質問ございましたように、私もできるだけ早い時期に、大阪空港の周辺整備についてさらに積極的にどう取り組んでいくか、そしていま問題となっておりました北門の問題が出ておりますし、あの問題も私も承知いたしておりますが、ああいう解決、個々にどう解決していくのかということについて馬力をかけてやっていきます。 私は、先ほど井上委員の御質問の中にもあったと思うのですが、これからの空港は住民との協力なくして繁栄するはずはありません、そういうことを基本的に心得として持っております。ですから、何も関西新国際空港の諸計画が出たからといって従来の既設の空港、大阪空港だけじゃございませんで、成田もございますし、また他の地方空港にもございますが、そういうものも全部やはり積極的にその解決の方法はとっていかなければ、逆に言いまして新空港をこれから建設しようという際に住民の協力が得られなくなってくる、こういう認識を持っておりますので、いま御質問のございました趣旨を体して実行していきたいと思っております。
○辻(第)委員 さて、いまの虫食い状況というのですか、そういう状況からどうしても新しい町づくりをやっていくには、私どもは、新しい法改正が必要であるという段階に来ているというふうに思うわけであります。これまでの法律だけでは、新しい町づくりを可能にする法制上の裏づけがない、あるいはきわめて不十分だということであろうと思います。新しい町づくりについては、小さい公園だとかあるいは何かの御補助をされているなど、部分的なことはやられているようですけれども、抜本的な解決の方向へは本当にほど遠いというのが現状のように聞いております。ことしの三月五日の予算委員会の分科会で村上弘議員が質問をされているわけであります。その中で、新しい法改正の要望をされたわけでありますが、さきの地崎運輸大臣も、法改正につきましては十分検討してまいりたいと考えています、こういうふうにお答えになっています。運輸省とか大臣は、そういうふうに十分検討してまいるということをいつもおっしゃっていらっしゃるようですけれども、実際問題としては遅々として進まないというのが現状です。この点について大臣の御意向を、法改正についてどのようにお考えになっているのかお聞きしたいと思います。
○塩川国務大臣 先ほど航空局長がお答えいたしましたように、実際どういうふうな手法をもって町づくりをするのがいいのかということにつきまして、私の方で問題点をずっと抽出し、進めてきております。そのことは、各省庁との間にそれぞれ非常な関連を持ってきております。たとえば、都市計画法の改正の問題もあるではないかということもあるし、あるいは区画整理法を改正する行き方もあるだろうし、あるいは緑地を利用するという点からとりましたら、この法の改正も必要になるということもありますし、そういう現在あります法体系の改正の中でできないのかという問題点と、そして全く新しい法律をつくっていかなければならぬという考え方といろいろと交錯しておりまして、そこへ財政当局も入ってきておりますし、自治省の御意見もございますしいたしますので、各省庁間の意見の取りまとめがなかなかはかどっていかない。実はここに問題点がございます。ですから、これは真剣に検討を続けておるのでございますが、なお努力が足らぬとおっしゃれば、私たちも今後においてさらに努力をするということを申し上げたいと思うのです。
○辻(第)委員 いまの大臣の御答弁は、大変積極的にやっていただけるというふうに私は理解をしたわけでございますが、引き続いて松本航空局長にお尋ねをしたいと思います。 この村上議員の質問の中で松本航空局長も、法改正の問題について「直接的にどういうふうな法律を持ってくればいいのかどうか、法律をいきなり持ってくるのか、いまの法律を直すのか、いまの法律を組み合わせて何かやれないのかどうかというふうな点についていま一生懸命勉強して」おります、こういうふうな御答弁をされているわけであります。「五十五年度中にはともかくめどをつけます」こういうふうにも言っていらっしゃるわけでございます。もう五十五年度が大体半分近く来ているわけでございますが、この「五十五年度中にはともかくめどをつけます」とおっしゃったことについて、その後の状況はどうでございましょうか。
○松本説明員 先ほども別の議員の御質問にお答えしましたように、またいま辻先生が速記録に基づいておっしゃいましたように、現在でも当時と変わらずにいろいろな組み合わせの中の議論を重ねてきておるわけでございまして、法律の改正ということあるいは法律の新設ということになりますと、いま大臣が包括的にお答え申し上げましたように、関係する範囲もなかなか広くなってくる。そこで、現在いろいろ用意されてある法律のいろいろな組み合わせ、それの派生的な部分を活用するというふうなことで、たとえば来年度の予算におきましても、これも先ほど来繰り返し御答弁の中で触れておるわけでございますが、環境基盤整備のようなものについて、従来の補助制度から別途の制度に切りかえていくというふうなことは一つの具体例として来年度の要求の中でぶつけていこうとしておるわけでございますが、法律そのものの問題につきましては、これは従前お約束申し上げているところと少しも変わるわけではございませんので、五十五年度内にともかくめどをつけるということでいまいろいろと勉強をしておる、残念ながら、いまこの段階で、じゃ、何がどうなって、どうなっているのか、こう言われても、きれいにお答えできるところまで詰め切れていないのは申しわけないわけでございますけれども、しかし、真剣な勉強を続けているという点は、ひとつそのように御理解いただきたいと思います。
○辻(第)委員 重ねてお尋ねをしたいわけでございますが、いまの松本航空局長の御答弁でございますけれども、五十五年度中にとにかくめどをつけますということは、それは実現ができるということでしょうか。そして、めどをつけていただいて本当に具体的に施策が行われていくということを期待いたしてもよろしいでしょうか。
○松本説明員 私も掛け値なしでお答えをしているつもりでございますので、文字どおりめどをつけるというふうに御理解いただきたいと思うのでございます。めどがついたらすぐ法律ができるわけではございません。それは先生御案内のとおりでございますが、ともかく文字どおりの意味において五十五年度内にめどをつけるという方向で努力をしている、こういうことでございます。
○辻(第)委員 重ねてお尋ねをいたしまして大変恐縮でございます。 運輸省だけではなく、建設省初め各省庁が協力して進めていただく、そのような体制をとっていただくことがきわめて大切であろうと思います。現空港周辺の整備事業は、関係自治体や周辺住民の意思を尊重して政府が責任を持って最後までやり抜いていただくということで、ひとつぜひよろしくお願いをしたいと思います。 それから、先ほど一つ抜けましたので、もう一度逆戻りをして新空港のことでお尋ねをいたしたいと思います。 私は、環境影響評価の問題についても、いまの段階のではやはり十分なものではないという気がどうしてもいたします。また、先ほども申しましたように、財源の問題だとかあるいは収支予測の問題についてもまだまだ問題点がある、こういう状態でこのような、本当に巨大なプロジェクトを強引に進められるということはやはり後でいろいろ問題が起こって、そのために空港本体ができても開港がおくれたりあるいは地域住民に大変な犠牲を押しつけるというようなことになることがこれまでもありました。それは成田空港を見てみても明らかであろうというふうに思うわけであります。このような大きなプロジェクトでそういうことが再三起こっているわけでありますから、会計検査院の検査報告でもたびたび指摘をされているところでございます。そういう点について、私はいま以上に環境影響評価調査を十分やっていただくということ、またその財源の問題あるいは収支予測の問題も十分にして、間違いのない方向で進めていただきたい、そして地元自治体の人が本当に可否を十分判断できるような状態にしていただきたい、こういうふうにもう一言申し添えて、私のきょうの質問を終わります。
○塩川国務大臣 御趣旨十分体しまして実施いたします。
○國場委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後二時五十九分散会